*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart14

1 :風と木の名無しさん:2008/11/06(木) 22:53:16 ID:qpKtS6bX0
☆★☆★☆初 心 者 の人はまず 熟 読 してね☆★☆★☆

*0を踏んだらたとえ無理でも、リロミスでも誤爆でも、
とにかく*9の指定した内容で、萌える思いを書き綴ってください。

■*9リクはわかりやすいもの推奨。無機物、非生物不問。
■*9*0とも、あからさまに二次創作とわかるような固有名詞は避けましょう。
■*0を踏んだ人物が12時間無反応の場合は権利消滅となります。*0以外の萌えたい人どうぞ。
■*9から24時間経過でお流れです。(24時間経過後に萌えたい方はまとめに投下して下さい)
■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。
■リロミスなどで*0以外の人がスレに萌えを投下した場合は、まとめサイトに収録されません。
■*0じゃないけど萌えた人や続編等はまとめサイトへどうぞ。
■投下者本人以外が続編を書くことは原則禁止です。

□801ルールについて
 801ゲトした人は「あなたの好きな○○」と言う形でリクしてください。
 ex.好きな曲・好きな映画
 萌えたい人は自分の好きな○○を自由に使って萌えてみてください。
 投下はまとめサイトの専用BBSへ!
☆★☆★☆979でリク終了、980の萌え以降フリーです☆★☆★☆
スレ建て宣言してから次スレ建てて下さい。

前スレ
*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart13
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1212322260/


まとめサイト
http://910moe.web.fc2.com/

☆★☆★☆投下・リクの前には リ ロ ー ド しる!☆★☆★☆

2 :風と木の名無しさん:2008/11/06(木) 23:33:39 ID:cQNZDutw0
1乙!
今回も楽しみだ!

3 :風と木の名無しさん:2008/11/06(木) 23:39:35 ID:V94pn+fCO
>>1もつです
このスレでも新たな萌えに巡り会えますように

4 :風と木の名無しさん:2008/11/06(木) 23:46:12 ID:zYJ4L7Rl0
新スレおめでとうございまーす★

5 :風と木の名無しさん:2008/11/06(木) 23:47:53 ID:GXri37BPO
華麗に回しながら1乙!

6 :風と木の名無しさん:2008/11/06(木) 23:52:20 ID:1xN121ogO
1乙です

最近また賑わってきて嬉しいけど、賑わい過ぎて暴走して前みたいに荒れないか内心心配してる
8が来てから9踏むのが凄く早かったりとか
9踏みたい人も0投下したい人もあまり必死にならずにまったりいけたらいいな

時間ある人はまとめサイトの過去ログ(*9だけ抜粋版じゃない方。*9Listの頁)
のPart.9〜12辺りに目を通してみて欲しいです

7 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 00:16:27 ID:vr1b+6RaO
>>1
今スレも良い萌えに出会えますようにまわし

8 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 00:23:17 ID:AWaIfFJ9O
では僭越ながら萌えのために踏み台になります

9 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 00:24:06 ID:4/y4u9qE0
たき火

10 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 01:05:51 ID:CzWq+aKz0
踏んで!

11 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 01:07:07 ID:CzWq+aKz0
しまった、リロミスorz ごめんなさい。

12 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 03:13:43 ID:hvSJayh6O
>>9-10
ウアッチチチチ

13 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 05:57:48 ID:wlVXQRsW0
>10-11
>1嫁。たった10レス上だろ

14 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 15:18:36 ID:QJCCf3RP0
まとめに投下してあっても、今回みたいな場合はこっちに再度投下
しちゃダメだったの?


15 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 16:13:09 ID:CzWq+aKz0
10-11です。
12時間以内に何とか萌えようとしたけど思いつかんかった。
書けなくてごめんなさい。
今後は書き込まないようにします……。
まとめサイトで萌えていらっしゃる方のがとても素敵GJなのでそちらを見ていただけたらと思います。

16 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 17:36:52 ID:QJCCf3RP0
間違いは誰にでもあるので、書き込み自主規制までしなくても大丈夫では…。
ルールとはいえ、なかなか思い浮かばないよねえ。

17 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 17:44:40 ID:doUZ3xZrO
語りでもいいんだけど、お題的に若干むつかしいかもね
焚き火のにおいがすると田舎を思い出すので好きだ


18 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 17:52:00 ID:vr1b+6RaO
気をとりなおして次の萌えのために踏まれるとしよう

19 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 17:53:13 ID:Wm77oA3z0
ほのぼの忍者

20 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 22:27:09 ID:ZH8jEWiQO
気を取り直してまわし

21 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 22:58:22 ID:xtT5dx910
荒らし>>20さんを支援☆

22 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 22:59:13 ID:xtT5dx910
支援

23 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 23:00:28 ID:xtT5dx910
支援

24 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 23:01:25 ID:xtT5dx910
支援

25 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 23:03:09 ID:xtT5dx910
支援

26 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 23:04:29 ID:xtT5dx910
支援

27 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 23:06:35 ID:xtT5dx910
支援

28 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 23:08:25 ID:xtT5dx910
支援

29 :風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 23:24:07 ID:Nu5Q2HMxO
言葉が交わせない

30 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 00:05:15 ID:AWaIfFJ9O
私と貴方では身分が違いすぎる
私には、貴方を間近で見ることさえ叶わないのです
だから、お願いですから
こんなところへ来てはいけません
「今日は天気が良いからな…つい外に出たくなった」
貴方のお声が上から降り注ぐ
ひざまずいて頭を下げる私には、貴方の表情は見えないけれど
「お前のつくる庭は本当に素晴らしいよ」
お褒めの言葉なんて私にはもったいない
答えることを禁じられている私をお許しください
「花たちがきれいに咲くのは、お前が育てているからだろうな」
貴方の微かな微笑みが、下を向いたままの私にも伝わってくる
もし…もし、そうだとしたら
私が育てているから、花たちがきれいに咲くのだとしたら
それはきっと、貴方に見てほしいからです
貴方のために私は花を育てているのだから
「私もお前が育てている花の一つになれたらいいのに」
髪の毛をさらりと触れられる感触がする
「お前が、私を見てくれたらいいのに」
このまま顔を上げられたら
「お前が、私と話してくれたらいいのに」
貴方に伝えられたら
「お前が、花と同じくらい私のことを想っていればいいのに…」
貴方のことをお慕いしていると、伝えられたらいいのに

31 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 00:11:18 ID:d8goXQH80
はやい!!しかもロマンチック!!GJ!!

32 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 00:42:13 ID:hz5co5yz0
すごい…なんて絵になる0…!
GJです!

33 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 01:44:17 ID:Dmr8yVF1O
なんという切な萌え…速いし綺麗で上手い
何かの間違いでも弾みでもいいから、いつか想いが伝わったらいいな。GJ!

34 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 02:31:22 ID:69G1mUbwO
なんというウマー
GJ!

35 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 10:13:21 ID:/FHq2OcJ0
身分違いの恋っていいですよね。GJ!

36 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 10:35:43 ID:YlPSKScKO
綺麗だな
二人とも切ないよーGJ!

37 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 11:47:55 ID:Ucysyc1hO
主従萌えの自分を萌え殺す気ですか
大変GJです

38 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 12:00:57 ID:CVEACsrHO
その目を見たら伝わるものもあるかもしれないのに…せつない!

さぁ次の萌えをどうぞ!

39 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 12:21:22 ID:Fwq8f/F10
遠距離恋愛

40 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 12:21:23 ID:8130FneUO
タイムリミット

41 :風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 22:10:59 ID:8130FneUO
『今日の夜電話するわ!』
朝入っていたメールのおかげで、俺は1日中落ち着かなかった

「もしもし、相田です」
『あっ相田?俺だけど!』
「…どちら様?」
『おい〜、恋人の声忘れんなって。坂上だよ!』
「あー…そういえばなんかメールきてたな」

話しながら、つい込み上げてくる幸せを必死で隠す
俺はこういう時、なかなか素直になれない



「ちょっと!俺電話するのかなり楽しみにしてたんだぞー」
『あー…そうなの?』
「相田ぁー…まあそんなところも好きなんだけど」
『あーはいはい。言ってろ』
「もー。相田のツンデレ」
『は?デレてねーし!』

相田は素直じゃない
でも、分かってしまう
照れてるときとか嬉しいとき
気づいてないかもしれないけど、絶対に最初「あー」って言うんだよ
電話でしか今は話せないけど
でも、電話だからこそ分かることもあるんだよ
だから
遠距離恋愛も、なかなか悪くないと思うんだ

42 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 00:04:33 ID:GxtZ5mkvO
ツンデレ可愛いよツンデレ!
隠れたデレに密かに気付いてるのも萌えだ!GJ!

43 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 09:13:50 ID:9OJQjo8u0
本人の無自覚な癖を分かってるっていうのいいなあ
電話での会話は遠距離恋愛のキモだよね
GJです

44 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 11:22:46 ID:ty1qBtnlO
頑張ったね、乙〜

45 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 13:50:08 ID:OTIibbkU0
一日中落ち着かない相田、萌えた。かわいいな、相田。
GJ!

46 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 16:27:38 ID:dmOvU5hZ0
1秒差で0とって、ちゃんと投下に感動。お題もGJ!

47 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 20:37:22 ID:fR6X9uY30
*1 嵐 「Beautiful days」
*2 ゆず 「シシカバブー」
*3 小田和正 「今日も どこかで」
*4 スピッツ 「若葉」
*5 BREAKERZ 「Angelic Smile/WINTER PARTY」
*6 チャットモンチー 「染まるよ」
*7 コブクロ 「時の足音」
*8 Berryz工房 「MADAYADE」
*9 FUNKY MONKEY BABYS 「希望の唄/風」
10 関ジャニ∞ 「無責任ヒーロー」
11 茅原実里 「Paradise Lost」
12 CHEMISTRY 「恋する雪 愛する空」
13 AKB48 「大声ダイヤモンド」
14 矢島美容室 「ニホンノミカタ -ネバダカラキマシタ-」
15 ELISA 「ebullient future」
16 福山雅治 「想 -new love new world-」
17 Hey!Say!JUMP 「真夜中のシャドーボーイ」
18 sg WANNA BE+ 「in the rain」
19 ステレオポニー 「ヒトヒラのハナビラ」
20 K 「525600min.〜Seasons of Love〜」
21 Friends 「ニセモノ/secret base〜君がくれたもの〜」
22 福原美穂 「優しい赤」
23 シド 「モノクロのキス」
24 SUPER JUNIOR-T×モエヤン 「ロクゴ!」
25 EXILE 「The Birthday 〜Ti Amo〜」
26 アンジェラ・アキ 「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」
27 戸松遥 「motto☆派手にね!」
28 MiChi 「PROMiSE」
29 怒髪天 「全人類肯定曲」
30 坂本真綾 「雨が降る」

48 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 20:38:01 ID:fR6X9uY30
す、すいません大誤爆です・・・
お詫びに踏みつけてやってくださいませorz

49 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 20:46:45 ID:CVILt62g0
日本昔話風

50 :題「ひまわり」:2008/11/09(日) 22:23:46 ID:MGlaCRNTO
昔、昔のおはなしです。どこかに小さな村があり、そこには幼いふたりの兄弟が暮らしておりました。
素直で働き者の兄と、腕白盛りの弟はたいそう仲が良く、早くに両親を亡くしながらも支えあって懸命に生きていたものですから、村の人々も何かと世話を焼き可愛がる、そんな兄弟でありました。
さて、この村の外れには、村の神様をお祀りするための小さな祠があり、祭事を取り仕切る大人以外は近寄ることすら許されないとされておりました。
寄れば最後、神様のお怒りを買ってしまうと。大人たちはそう言って子供たちを諫めており、子供たちもしっかり言いつけを守っておりましたが、件の弟ばかりは、自分の子供らしい好奇心に勝てなかったらしいのです。
弟は兄や大人の目を盗んで祠に立ち入り、そして、
いつまでも帰らないことを心配した村の衆が見つけ出したときにはもう、物言わぬ冷たい体になってしまっておりました。
兄の悲しみは、想像するに難くないでしょう。なぜ祠に近寄った、ああ自分がしっかり見ていれば、こんなことにはならなかったものを…と泣き叫び、弟の体を抱き締めて放しませんでした。

ひとは死んだら、空にゆくらしい。
そうだとしたら、と兄は思いました。弟は、いつも笑っていた弟は、きっと空高く昇って、お天道さんになったんだろう。
兄は弟の体を抱き締めたまま、空に向かって叫びました。
「ああ神さん、どんな罰だって受けるから、おらを弟に会わせてくれ…!」
その瞬間たちまちに、兄の姿は黄色に輝く大輪の花になり、まっすぐにお天道さんを見据えたまま、ただそこに咲き続けたそうであります。

そして、今も。

51 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 23:01:53 ID:ty1qBtnlO
うまいね。あんまり萌えって感じじゃなかったけど普通に昔話としてありそうだw
GJ


>>47
どんな誤爆なのか選曲内容からして気になるw

52 :風と木の名無しさん:2008/11/09(日) 23:20:43 ID:6WNfJDNI0
昔話読んでた頃を思い出して懐かしくなったよ
801板でこんな感情に襲われるとは思わなかったw
GJ!

53 :風と木の名無しさん:2008/11/10(月) 09:22:22 ID:d6w9XZ5NO
ほめ子自重www
とレスせざるを得なくなるかと思ったが、いい意味で裏切られた
姐さんGJです!

54 :風と木の名無しさん:2008/11/10(月) 14:56:19 ID:4pm4TvVoO
普通に昔話として読んでたw
雰囲気ある!GJ!

55 :風と木の名無しさん:2008/11/10(月) 15:22:51 ID:sh8Ng0RmO
お尻をだした子いっとーしょーのテーマと
えつ子声のナレーションが脳裏をよぎったよGJ

56 :風と木の名無しさん:2008/11/10(月) 17:56:05 ID:qG6+Od5OO
挿絵つきで読みたくなったよ
兄弟愛も萌えた!GJ!

57 :風と木の名無しさん:2008/11/10(月) 20:58:26 ID:1URWyQLwO
まわすときまわせばまわします

58 :風と木の名無しさん:2008/11/10(月) 21:03:43 ID:s2KRuGHv0
すごいキュンときた
本物の昔話みたいだ、GJGJ!

59 :風と木の名無しさん:2008/11/10(月) 21:04:42 ID:4lCRkpwmO
堅物×泣き虫

60 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 13:10:50 ID:J9+g1MAJ0
「堅物だって言われねえ?」
「言われますね」
「生徒会長とかやってただろ」
「生徒会長は人気のある奴がやってました。俺は副会長です」
「ははは(笑えない)」
「悪口とか噂話も嫌いそう」
「時間の無駄ですよね」
「痴漢とか万引きとか絶対しなさそう」
「犯罪じゃないですか」
「エッチ話とかしたことある?」
「話をしてどうするんですか?」

こいつはどういうセックスをするんだろうと興味を持ってしまった。
酒によってたし。誘ったらついてくるし。
それが間違いだったんだけど。

「お前だましたな!」
「何をですか?」
「堅物のふりなんかして汚ねえぞ!」
「ふりなんてしてませんけど」
「エッチ話なんて興味ないって言ってたくせに!」
「話なんてしたって意味ないでしょう。やらないと」
「ちょ……直球で言うな!」
「それにしても意外です」
「何がだよ」
「泣き虫なんですね。知りませんでした」
「俺だって知らなかったよ!」

61 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 13:23:41 ID:57sceisv0
うめぇw泣き虫もゆす!!
GJ!!

62 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 13:32:25 ID:h6y8K7BV0
おおおおおおものすごい萌えた!!!
堅物なのに強引な攻めモエス

63 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 13:39:33 ID:2gJEEeJ5O
語られていないエチーシーンが気になりすぎて困るww
堅物め、一体どんなプレイをして泣かせたんだ…(*´Д`)
姐さんGJ!!

64 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 14:00:32 ID:oz9zdPi9O
あっさりやられる泣き虫受けに萌えたw
姐さんGJでした!

65 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 18:16:32 ID:mpVo/FR1O
個人的に敬語なところに禿げ上がるほど萌えた!
GJ!

66 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 19:21:31 ID:o4ToRgy/O
はげ上がるほど萌えた!!
なにしたんだ堅物www
GJ!

67 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 19:34:47 ID:+kRN/O2NO
萌え過ぎてときめき過ぎて涙目w
はげるGJ!!

68 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 20:18:37 ID:AYyww1WI0
数分おきにリロードして狙ってるからには
萌える*9なんだろうな?↓

69 :風と木の名無しさん:2008/11/11(火) 20:19:38 ID:+kRN/O2NO
親の言いなり攻めとそんな攻めに対して何も言わない受け

70 :風と木の名無しさん:2008/11/12(水) 20:03:52 ID:bI8V7NJf0
仕方がない、とすら君は言わぬ。
志半ばに帰郷し、親の決めた女と一緒になる君はただ、諾々と従っている。
長兄が急逝し、継ぐはずもなかった家業を継がねばならぬ身になった君は、
どんなにか口惜しい思いをしていることだろう。
東京での君の活躍は、前途洋々たるものと聞いていた。
君の才能を惜しんで上京を勧めたのは僕だったから、
僕は我が事のように嬉しかったものだ。
勘当同然に出て行った君だから、おおっぴらには喜べはしなかったが。

その僕は今、やはり密かに喜んでいる。
生涯、君の兄をたすけることに仕えるはずが、君をたすけることになった。
我らが生業を君と一緒にやる。一生、君に付き従う。
夢とも思った秘めた望みが、いまうつつのものとなる。

僕は、君を僕のものとする。
絵の道を断腸の思いであきらめる君に、
好きでもない女と祝言を挙げる君に、
この暗い田舎に潰れて埋もれていこうとする君に、
もはや僕は何も言わぬ。
君の妻となる女は知らぬ。君がどんな閨を過ごすのかも知らぬ。
生涯、君に最も近い場所で一番長い時を過ごすのは、僕だ。

71 :風と木の名無しさん:2008/11/12(水) 23:19:04 ID:+Xm6wK8Z0
あああああああ、萌えて泣いた。
すげぇ…
言葉足らずでごめん。
でも、GJ!!大好きだ!

72 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 00:17:35 ID:OC/XxxVBO
力の限りGJ!
ほの暗い感じの文体がいいなー上手い。

73 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 00:49:47 ID:vo8CD4Zt0
あのお題でこう来るとは!GJ!

74 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 02:09:53 ID:OqdriXNxO
このどうにもならない、でもある意味幸せ、な感じが最高
GJです(*´Д`)

75 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 10:34:07 ID:VVJXeU3A0
ああ!なんかいい!黒い受いいよー!gj!

76 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 12:41:40 ID:dcFUeB3G0
うわあああああ萌えた!
雰囲気がたまらないよー!GJ!!

77 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 13:52:28 ID:wt44SisGO
たまんない…何度も読み返してる。
力の限りGJ!超GJ!!

78 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 14:50:22 ID:ncl1zbGu0
ときめく*9をお待ちしてます。どうぞ。

79 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 14:57:12 ID:OC/XxxVBO
まだ恋でさえなかったのに

80 :風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 20:18:26 ID:YAuS15iC0
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」

なあ、お前、泣くか喋るか犯るのをやめるか、どうにかなんないのか。

「ごめんなさい…ごめんなさっ…」

泣きたいのは俺のほうだしな。

「…ごめんなさい…」

じゃあ今すぐやめろよ。俺もそろそろ死にそうだよ。

「ごめんなさい…」

だからもうやめろってば、

「好きです…先輩」


今更言われてもどうしようもねえんだよ、馬鹿が。

81 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 09:55:20 ID:YqdUdX1o0
*9を見たときに、おおーディアプラ系!とか思ったんで、
こーゆーシチュで来るとは思わなかったw
GJ


82 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 12:01:20 ID:sgTfbWwBO
死にそうなのに妙な冷静になっちゃってる先輩いいね
後輩が我慢を続けられてたら未来があったのかなぁ

83 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 13:28:02 ID:u7qfMGJpO
アンハッピーエンド大好きな自分にはたまらん
先輩の言い方が無性に切なさを煽るな…
GJです!

84 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 13:51:16 ID:BJtMJrnDO
先輩が死にそうに気持ちよくて、むしろ犯られてから
ようやく恋が始まるシチュだと、自分は妄想したよ!
萌えました、ありがとう!

85 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 20:01:45 ID:sgTfbWwBO
ディアプラ系って 具体的にはどんな物を指すんだ?まわし

86 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 22:34:38 ID:7qlQ3xUF0
情緒的でエロが少なく現代子っぽくモラル低めなイメージ
あと受け攻めどっちかが無口

87 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 23:13:41 ID:213sgp3I0
エロが少ないけどモラルが低いってことは
暴力的だったりゴミをポイ捨てしたりとかそういうことか
てか>>86の設定に萌えた

88 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 23:30:28 ID:TIMrEkVu0
商店街の人々

89 :風と木の名無しさん:2008/11/14(金) 23:31:37 ID:DG7aqFJGO
苦笑しながら「馬鹿じゃないの」

90 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 00:01:52 ID:bSx+bjDt0
「馬鹿じゃないの」
目の前でちまちまとした作業を繰り返す男に、俺はそうつぶやいた。
「馬鹿ってなんだよ」
「目の前にそうやって山積みにされてるものを見ると、馬鹿としかいえないんだけど」
ヤツが延々繰り返しているのは、甘栗の皮むき。
剥くだけ剥いて、食べるでもなく、それをティッシュの上に積み上げているのだ。
「放っておけよ」
そう言って、またヤツは無言で作業に戻る。
何で分からないかな。こうして折角二人でいて向き合ってるのにさ。
放って置かれて無言で甘栗の皮むき見つめてるなんて、むなしいだろ。
そんなこと、口が裂けたって言ってやらないけど。
「そんなの、剥いて売ってるやつあるじゃん。何でそっち買わないんだよ」
「それじゃダメなんだよ」
「何が」
そのあとの返事はなく、黙々とその手は動かされる。
こんな状態で、こっちを向いてくれるのをずっと待ってるなんて。
俺のほうが、馬鹿じゃないの、だ。
「終わった!」
ようやく最後の甘栗まで向き終わったヤツが、歓喜の声を上げる。
「よかったねー」
思わず抑揚のない声で応じると、その甘栗の山が俺の前にずい、とさしだされた。
「は? 何、これ?」
「何じゃねーよ、お前が前にいったんじゃん。甘栗結構好きだけど剥くの面倒くさい、って。向いてるやつは味が違う気がするとか我侭言うから、剥いてやったんだぜ?」
「な……」
何でそんな、何気ない、どうでもいい会話を覚えてるんだよ。
放って置かれたわけじゃなくて、俺のためにそんな馬鹿らしいことやってたとか。
「っとに、馬鹿じゃないの!?」
俺は、口の端が上がるのを抑えられなかった。

91 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 00:11:09 ID:6V1F5z4OO
あまーーーーーーーーい!!

甘い甘い甘すぐる。ハゲ萌えますた。
GJ!

92 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 00:20:28 ID:SJ1vpTEk0
仕事早すぎる!GJ!
相手を小馬鹿にしてる場合だと好きなシチュじゃないけど
親しい間柄で言う軽口の「馬鹿じゃないの」はハゲ萌える!しかも苦笑付き!

93 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 00:28:50 ID:cVtRlDFtO
「馬鹿じゃないの」と
「馬鹿じゃないの?」と
「馬鹿じゃないの!?」

この微妙なニュアンスの違い。深いよなぁ。いいなぁ
あと馬鹿とバカでも印象が微妙に変わりますよね

94 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 00:51:13 ID:vgrnlxdX0
>>92
禿同
軽口の馬鹿に萌える。GJ

95 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 00:52:59 ID:kFie7Rpy0
こんな優しい攻様いいなあ…。
GJでした!

96 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 00:55:50 ID:S4uhRLtb0
個人的には小馬鹿にした言い方でも萌えるときはあるな〜

>>90
姐さん仕事はやいね!GJです!
相手のために作業してくれるのって愛だよね

97 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 01:22:22 ID:/3t57FGS0
しかし問題は今すぐ栗が食いたくなってしまったということだ
マジで萌える話に食い物が出てくるとヤバイ

98 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 01:51:56 ID:Cc5PX7V50
ksk

99 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 01:53:02 ID:Cc5PX7V50
一日で記憶がすべてリセットされる

100 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 07:34:21 ID:OZnTPgqgO
*9萌え 98-99
それは駄目だろjkwww
あまりにも基本的なこと過ぎて、テンプレにすら入ってなかったんだけど>「自分でまわして*9を取る行為」
まさかこんな当たり前のことも、今度からテンプレに入れないといけないの・・・?

101 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 07:44:36 ID:o4/biBepO
>>100
正直お前さんに萎えた
>>98=>>99なんて言われなきゃ気付かなかったし、真剣にSS考えてたのに
注意するにしても、なにも*0で言わなくてもいいだろうよ
*0の投下を待ってから、GJレスに乗っかって注意でもよかったと思うんだけど

102 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 07:49:30 ID:Mk1FunzQO
>>101
一行目から推測するに
>100はたぶん絡みスレの誤爆だと思う

103 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 07:57:30 ID:Tc9WwvJyO
俺たちの間に愛が生まれるには1日あれば十分だ。
俺が点滴を終えて、中庭へ行けば彼はにっこりと笑ってくれる。
けれどその記憶の中に俺はいない。

「君は誰?」
俺はネームプレートを見せて名前のところを指差した。
「いく?」
彼がゆっくりそれを読み上げたので頷く。
「僕は奈津だよっ」

また彼は違う名前を名乗った。
ネームプレートもついていないから俺は本当の名前は知らない。
それでも俺が横に座ると彼が笑った。
それだけで十分だった。

最初は罪滅ぼしだった。俺は彼の全てを滅茶苦茶にしたから。
それなのに、いつからだろう。何をしても大丈夫という安心感がたまらなく怖くなったのは。
頭を撫でると彼は無邪気に笑った。

もう何年も、きっとこれから何年先も俺はこうして繰り返す。

その間にいつか話せるようになったとしたら、君に好きだって伝えたい。
たとえ君がそれを覚えていることがないとしても。


104 :100:2008/11/15(土) 08:09:21 ID:OZnTPgqgO
>>100です。
>>102さんの仰る通り、絡みスレと誤爆しました。

12時間経っておりませんが*0の権利を放棄しますので、>>103さんの作品を正として下さい。
申し訳ありません。

>>103
GJ

105 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 08:30:51 ID:qhSxDBh20
そもそも自分でまわしてとった*9は流しとけよ

あと言われなくても専ブラつかってりゃわかるよ
IDの色明らかにちがうもんよ

106 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 09:00:02 ID:S+/7umOBO
専ブラだろうが携帯だろうが、不自然な書き込みならID見るからすぐにわかるよ。
あと*0が誤爆ならずれ込むのはわかるけど、*1*2を挟んでまで>>103に権利って行くものなのか?

107 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 09:03:36 ID:qhSxDBh20
■リロミスなどで*0以外の人がスレに萌えを投下した場合は、まとめサイトに収録されません。
■*0じゃないけど萌えた人や続編等はまとめサイトへどうぞ。

でしょ

108 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 09:12:37 ID:Mk1FunzQO
それ以上議論するならこっちでやろう
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1125066492/l50

↓気を取り直してどうぞ

109 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 09:14:47 ID:3geuDIn80
女王様受

110 :1/2:2008/11/15(土) 15:33:08 ID:ZfumKA7L0
萩本さんと付き合うようになって、そろそろ三ヶ月。
今まで付き合った女の子達とは、大体三ヶ月で最後まで致してきた。
男同士の相場なんて知らないけど、いい加減手を出してもいい頃合だと思う。多分。きっと。
などと決意して、甘い妄想とともに枕を抱えてごろごろしていたら萩本さんから電話が来た。

「もしもし、里中です」
「あ、オサム?ちょっとさー、今からウチ来ない?つーか来い。五分で」
「へ、あの……え!ちょ、萩本さ……あ、分かりました!」
俺がそう答えるなり唐突に切られた通話は、如何にも萩本さんらしい傍若無人ぶりだった。
いつもなら眉を寄せてしまうような困った行為だが、今の俺にとってはもう「そういう」お誘いにしか受け取れない。
ついついにやけてしまう顔を引き締めつつ、俺は急いで部屋から駆け出した。

萩本さんの部屋は広い。ついでに綺麗だし、センスもいい。
住んでいる人の色んなものがにじみ出ている部屋だ。何より、萩本さんが居て、萩本さんの匂いがする。
「おい、オサム。お前何?なに人んちの玄関先で深呼吸してんの?馬鹿なの?若干キモい。とっとと上がれ」
「あ、すいません!……すいません。お邪魔しまーす」
久しぶりに上がる部屋の空気が嬉しくてこっそり吸い込んでいたら、怒られた。
ラフな部屋着の萩本さんは、風呂上りらしくいつもの香水とは違う石鹸のいい匂いがする。
……あー、ドキドキしてきた。もうこれ、今日はイイよってことだよな。
夜に風呂上りのとこ呼び出されてんだもんな。そうだよな。
バクバク言う心臓を押さえつつリビングに通される。
「じゃ、そこ座れ」
そこ、と言って萩本さんはソファの前を指差し、自分はソファに座り込んだ。
言われた通りに目の前に座り込むと、萩本さんはなぜか銀色のものを俺に渡した。なんですかこれ。
「ん」
不信に思って萩本さんを見上げると、彼は寛いだ体勢でソファに寄りかかり指先をこちらに向けて差し出してきた。
「やすり。砥げ」
……かしこまりました。差し出された手を取って、銀色のやすりを爪先に当ててしゃこしゃこと砥ぎ、形を綺麗に整えていく。
やってみると意外にも楽しかった。手、繋いでも怒られないし。萩本さんもご満悦だし。

111 :2/2:2008/11/15(土) 15:33:59 ID:ZfumKA7L0
それにしてもこの人、暴君気質ではあるけどほんっと可愛いなあ。爪を砥ぎながらちらちらとどこか眠たげな顔を伺う。
電話一本で恋人(のはずだ!)を呼び出して爪砥ぎさせるような人だけど、マジで可愛い。好きだ。
「終わりましたよー」
「……よし。まあまあだな」
「ありがとうございます。んで、ご褒美は?」
両手の爪砥ぎが終了して、出来栄えを確認している萩本さんに問いかける。
と、萩本さんは両手から目を離して俺にチラリと視線を投げかけた。
「……なあオサム」
「はい」
「お前俺のこと好きだよな?好きなんだよな?」
「大好きですけど」
「じゃ、いいじゃねえか。恋人なら俺の我侭くらい、何にもなくても叶えろよ。なあ?」
あー……ズルい。そんなん言われたら、俺もうなんにも言えないじゃないですか!
きっと全部分かっててやってんだろうなこの人。俺が超期待してここまで来たこととか。爪砥いでる間も地味に興奮してた事とか。
ついでに言うなら、俺がこの人の事大好きすぎて未だに手が出せてない事にも気づいてて、からかってるんだろうな。
性格悪いなあ。
「……ん、帰っていいぞ」
「ええっ!?」
「なんだよ。何か不満でも?」
無いですよ。寝る前に会えただけでも幸せですよ。でももうちょっと位幸せにしてくれても罰は当たりませんよ?
などと言える訳が無い。言えていたら、とっくにアレだったコレだってしいる筈だ。
すごすごと立ち上がって帰ろうとしていたら、萩本さんが唐突に俺の手をつかんで何かを握らせた。
「……やる」
「えーと……、やすり、ですか?」
手の中にあるのは、ついさっきまで俺が握っていた爪やすりだった。銀色のピカピカしているヤツ。
「いつでも爪、綺麗にしとけ。俺のためにな。……ま、それができるようになるまでお預けだ。いい子で待ってろ」
「…………はーい」
ここまで俺の気分を盛り上げといて、お預けですか。そうですか。
でもいいです。すげえ嬉しいです、萩本さん。
だからそろそろキスぐらいはいいですよね?と思って抱き寄せたら、するりと逃げられ足蹴にされた。
痛いけど幸せ。

112 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 15:51:07 ID:1Gm8kirrO
オサムくん気付け!爪の手入れは致す前のマナーだ!
「いつも綺麗にしとけ」=「してあればいつでもヤれる(萩本さんの気分的な意味で)」ってことだよ!

113 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 15:53:44 ID:DlOcy3jg0
女王様万歳!
他人に爪の手入れをさせるのってなんかいいなぁ、いかにも下僕って感じで。GJ!

114 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 16:37:52 ID:nOLSnFG6O
突然呼び出して爪研がせてお預けする女王様が受けなんだよな…
妄想が膨らみすぎてどうしよう!GJ!

115 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 16:57:46 ID:AgJsZDKd0
女王様にはヘタレかワンコがもれなくついてくる。
オサムくんかわいいよ!GJ!

116 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 18:42:36 ID:ojl+7TNoO
禿萌えた!
女王な受けもオサム君も可愛な、GJ!

117 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 19:43:27 ID:x+w2gyRt0
こういう女王受けはいいなー
偉そうだけどなんか可愛い

118 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 21:44:44 ID:J8ZCqJkc0
*8と*9の間が5分以上空いていたら
*9は明日一日良いことがある

119 :風と木の名無しさん:2008/11/15(土) 21:45:55 ID:w+I5euAyO
あえてリク

タイムリミット

120 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 00:16:18 ID:/e8N75sI0
「俺はさ、幸せものだったよ。お前といられて」

ちゃんと言葉になっていたか?
泣いてばかりのお前の耳に、俺の言葉は届いていたか?
それが聞きたいのに、もう言葉を発する力はなくて。

余命一月と宣告されてから、仕事をやめてお前の家に棲みついてやった。
最初は迷惑がってたお前も、家に帰れば「おかえり」「ただいま」と言える
初めての経験に、少しだけ嬉しそうだった。

夜はただ、お前の心臓に耳を当てて眠るだけで満足だった。
『今日はまだ生きている』それだけで、深く幸せな夢を見られたよ。

お前に飯を作って
二人で笑って食べて
他愛もない会話で盛り上がって
先に寝たお前にそっと毛布を掛けて

なぁ、そんな毎日が、俺にはたまらなく幸せだったんだ。
だから泣くな。

それが一年でも一日でも遅いことを願っているけれど、
いつかお前にもタイムリミットが来るだろう。
その時は必ず、俺がむかえに来てやるから。楽しみにしとけ。


121 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 00:47:43 ID:ZdbI5hFdO
どうお題処理するかと思ってたらど真ん中ktkr
GJ!

122 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 01:00:27 ID:1ajF+jbsO
投下しに来たら先を越されていたw
しかしすごく好みだ…挿し絵付きで読みたくなった
GJです!

(まとめに投下してきます


123 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 01:03:56 ID:a9hjEhh9O
>>120
切ない…ちょっと涙腺がやばいですわ
迎えに行く日を追加妄想することにします
GJでした!

124 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 01:05:22 ID:a9hjEhh9O
しまった切れた

>>122も楽しみにしてる

125 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 01:44:52 ID:LovK+HlbO
そういうタイムリミットかよ〜…切ないじゃないか!相手は知ってるのかな…?

まとめにも投下が二作きてた
ここで宣伝してた人の前にも既にお一人
向こうでちょっと言われてたので書くけど、まとめサイトには
「0以外が萌えを投下するスレ」があります
先を越された人、もう流れた9に萌えた人用の投下スレです
(ついでに「GJスレ」もあります

126 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 02:04:58 ID:F9SmwAUeO
GJ!
切ないと言うか何と言うか言葉で表しにくい感覚が襲ってきた!全力でGJ!

127 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 07:43:21 ID:HUcZJv82O
このスレの切ない系の上手さは半端無いと思う
姐さんGJです!

128 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 08:24:56 ID:J6HlyGndO
たまには踏まれたい時もある
どうぞ

129 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 08:26:26 ID:Skt7tsKnO
人外×オカルト嫌い

130 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 08:35:27 ID:DaJl+Ces0
*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart14
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1225979596/

131 :1/2:2008/11/16(日) 20:39:25 ID:+BxB6zCk0
朝。
俺を眠りから目覚めさせたのは、カーテンの窓から漏れる光でも小鳥のさえずりでもなければ、はたまたお転婆な妹でもドジっ子な幼馴染でもなく、

「っ…う、はっ…ぅ、く……っだあああぁあああ!!」

めちゃくちゃ苦しい金縛り、だった。

「おや、おはようございます岬。今日は少し時間が掛かりましたね」
「ゆ…雪弥、お前…。人を金縛りで起こすなと、何回も言ってるだろ…」

息も絶え絶えな俺を意にも介さず、目の前の男は楽しそうに声を上げて笑う。縁なし眼鏡の奥の瞳が細められ、小さく震える肩にはらりと、男にしてはいやに綺麗な黒髪の、結い上げた一束が落ちた。

深見 雪弥。
図らずも俺の同居人にして、今から100年以上も昔にこの場所で亡くなった――幽霊。

「私は嬉しいんですよ。初めて、対等に接してくれる方に出会えたんですから」
「そう言うけどな、俺からすればお前も十分変な奴だ」

どういうわけか、俺はガキの頃からそういう…いわゆる「この世ならざるもの」が見える力があった。
そのせいで親には不気味がられ、同年代の奴には苛められ……そして今は大学にもバイトにも行かず、一日をほとんどこの部屋から出ずに終える生活が続いている。
俺はいつしか非科学的な話のすべてを嫌うようになり、それでも、なぜか雪弥といるのだけは苦にならなかった。
それはたぶん、こいつが他のそういう奴らとは、あまりにも違っていたからだと思う。

幽霊ってのは、自分を見ることの出来る人間が分かるらしい。
そういう奴を見つけると、助けてくれ、ってまとわり憑いてくる。ここから出してくれって、すがり憑いてくる。
けれど雪弥は違った。ドアを開けたらもうそこにいて、視線が合うや否や笑って、
「こんにちは。相部屋ですが構いませんか?」
なんて聞いてきた。
それからだ。俺と雪弥の同居生活が始まったのは。


132 :2/2:2008/11/16(日) 20:43:16 ID:+BxB6zCk0
「岬。まだ、外へ出るのが怖いですか?」
「…そう、見えるか?」
「と、いいますか…今の岬は、あまり幸せそうには見えませんから」

雪弥はそう言って、寂しそうに目を伏せる。
幸せそうに見えない、か。そりゃ俺だって、いつまでもこのままじゃダメだってことくらい分かってる。けど、
「今は、まだ…無理だと思う」
「…そうですか」
雪弥はいつだって、自分の意見を俺に押し付けたりはしなかった。それはこのことに関しても同様で、俺は雪弥の優しさに甘え、逃げているのかもしれない。
けれど俺は、まだ強くはなれなかった。雪弥の言うとおり、俺は、

不意に、雪弥との距離が近づく。あ、と思うよりも早く、俺は雪弥の腕の中に閉じ込められていた。
もちろん、何も体感は出来なかった。それでも雪弥の腕は、しかと俺の背中に回されている。
「ゆ、雪弥?」
「…私に身体がないことを、こんなにも悔やんだことはありません」
「…え?」

私に身体があったのなら、貴方を思い切り抱きしめられたのに。

聞き取れたのはそれだけで、あとは嗚咽ばかりだった。
初めてだった。雪弥の涙を見たのも――俺のために、誰かが泣いてくれたのを見たのも。
「雪弥…ごめん」
雪弥が頭を振るのが分かる。俺はそっと、その頭を撫でてみる。
やっぱりそこには、なんの感触もなくて…けれど、ほんの一瞬。
確かな温もりを感じたような、気がした。

ちょっとだけ、前言撤回をさせてほしい。やっぱり俺は雪弥が嫌いだ。
子供のような悪戯をするくせに、妙なところでお節介で…俺はそのお節介に、本気でやられている。
「ありがとう、な…雪弥」
きっと強くなるから、待っていて。
小さな声で呟いて――俺も少しだけ、泣いた。

133 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 21:09:26 ID:ZdbI5hFdO
敬語幽霊に萌えた。GJ

134 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 23:31:11 ID:1xxGoZiD0
雪弥は雪女(男)だと思い途中まで読んでしまった自分って……。
ニート岬頑張れGJ

135 :風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 23:52:53 ID:F9SmwAUeO
引きこもり克服して雪弥がもう思い残すことはないと成仏する所まで想像した。
萌えたよ!GJでした!

136 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 00:04:54 ID:mYtU+y180
引きこもり直っても成仏しちゃ嫌だ!
なんでかわからなくてもふたり一緒にいて欲しいよ!GJ!

137 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 02:22:18 ID:U+9APjRy0
も え た ! 
GJです!!

138 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 03:14:20 ID:TuonoHznO
GJ!萌えすぎて二次が読みたくなった。
雪弥が幽霊になった理由とか岬が引きこもり脱出したらどうなるかとか
色々想像できていいよ

↓の方ドゾー

139 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 03:19:11 ID:91vqy3XFO
守られてたのは俺だった

140 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 09:38:04 ID:zynDlKc80
教室で突然、
「お前らってまるで付き合ってるみたいだよな。仲やたら良いし」
と言われた時は、心臓が止まるかと思うほど驚いた。
思わず『なに言い当ててんだよ!?』という心の声が、
口から滑り出すところだった。

ここは男の見せ所(いや、あいつも男だけど・・・)とばかりに
「そんな訳あるか!男同士で付き合うなんてありえねぇし!」
とすぐに言い返したが、若干声が裏返ってたような気がしないでもない。
でも俺がここは守りきらないと!あいつは学年一の秀才で通ってる優等生だし、
ホモ疑惑なんて消しとくに限る。
動揺しながらも更に否定の言葉を続けようとしたその時・・・
「照れるなって。おれら相思相愛じゃんか」
突然あいつが口走った。何言っちゃってんのお前!??
男が男好きとか、そう簡単にカミングアウトしていい事じゃないだろうが!
もっと繊細な秘め事だろうが!

「やっぱりそうかよ〜!いっつも目の前で見せ付けやがってっ」
「何ならキスでもして見せようか?」
「うゎぁぁやめろぉぉ。これ以上オレの孤独感を刺激するなぁぁ」
「お前また女に振られたの?今年になって何人目だっけ」

・・・あれ?なんだか目の前の二人がじゃれ合い出して、
いつの間にか話題も変わってる?


「ああいう時は変に否定するとマジっぽくなるだろうが。
それより冗談に乗った振りでもしてやり過ごした方が得策」
「・・・すまん、つい慌てて」
「まぁ、いざとなったら、噂だろうが疑惑だろうが揉み消して見せるけどね」
そう言い放ち、俺の恋人はさらりと自然な動作で唇を重ねてにやりと笑った。

141 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 09:52:28 ID:RqjV2xj4O
いっぱいいっぱいな受け可愛すぎるw
GJ!

142 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 11:26:36 ID:GqeZQK49O
へたれ攻×余裕受で想像して萌えたぎった!
GJでした!

143 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 11:32:00 ID:FVAs6PsBO
可愛い二人だなあ、萌えた!
初心と手練のカップルっていいねえ
実にGJです

144 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 12:20:54 ID:RqjV2xj4O
>>142
そっちもありか!むしろそっちのが萌える(*゚∀゚)ムッハー

145 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 12:41:03 ID:g3bLEGpUO
かわええのうかわええのうw
GJ!

146 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 13:15:40 ID:xwkRxLYjO
学生カップルかわいいのうかわいいのうw
さらに、言い当てた友達も女に振られたなら男と…
というスピンオフを勝手に想像して禿げました
ありがとう姐さん。GJ!

147 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 22:17:26 ID:p1RMvlAj0
かわいいなぁ
GJGJ!!

148 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 22:22:42 ID:FCBL3eVp0
踏まれようか
↓どうぞ〜

149 :風と木の名無しさん:2008/11/17(月) 22:23:38 ID:FVAs6PsBO
食事当番

150 :1/2:2008/11/18(火) 01:39:12 ID:uIIvvOrT0
「おまえ食事当番やる気ないの?」
酢豚とカレーと水菜サラダと豚汁が並んだテーブルを見ながら恋人が言う。
「今日だって一日家にいたんだろ?」
俺は売れない役者をしている。
同じ劇団で知り合った恋人は早々に自分に見切りつけてサラリーマンになった。
金がない俺を見かねて、同棲を提案してくれたのは三ヶ月前。
最初の一ヶ月は新婚生活、二ヶ月目はお互いの粗が見えてきて、今は譲歩ラインをさぐっている状態だ。
「百歩譲ってカレーと水菜と豚汁はいいけど、なんでそこに酢豚なの」
「酢豚が好きだって言ってたじゃん」
「好きだからってコレはないだろ」
「じゃあいいよ。酢豚は食べなくて。そしたら百歩譲ってくれるんだろ」
今キレてテーブルをひっくりかえしたら気持ちいいだろうななどと思いながら、
文句をなんとか押さえ込む。
好きだって言ってたから作ったのに。出来たてじゃないと嫌だっていうから
直前に肉を揚げたのに。うまくできなかった時の事も考えて、作り置きのカレーも用意して。
豚汁は豚肉が余ったから使い切っただけだろ。この間、食材を捨てたらすごい怒ったくせに。
うちの冷凍庫は小さいんだよ。
こんな小さなすれ違いがここ最近続いてた。
好きだけど。好きなだけじゃ生活って出来ない。仕事も恋も現実に直面すると結構辛い。


151 :2/2:2008/11/18(火) 01:41:34 ID:uIIvvOrT0
次に喧嘩したらダメかもしれないと思いはじめた頃、その日は思ったより早くやってきた。
目の前には、CMでおなじみのソイジョイが置いてあった。
何? もしかしてコレが食事? まさか。まさかだよな。
「今日はそっちが食事当番だろ。飯は?」
「そこに置いてあるだろ」
頭の中で何かが切れた。もう限界だ。明日には俺はここを出て行こう。
ポケットの中の鍵をテーブルに置こうとしたその時、
「おまえ太っただろ」
耳の痛い一言が俺の動きをとめた。
「オーディションがあるんだろ? 毎回カロリーの高いもんばっか作りやがって」
ソファで雑誌を読みながら奴は言う。
「なんでわかったの? みんな気がつかないのに」
「俺がわからないわけないだろ。アホか」
そりゃそうだ。俺の体の肉のつき方はこいつが一番よくわかるだろう。
「おまえ自分が売れてないってわかってんのか? 金なんかいくら貯金してたって安心出来るかよ。
それなのに、おまえは平気で物は捨てるし、食費はかけるし。無駄金は使うな。
いつ売れるかわかんないんだから」
あれ? なんだ。意外と俺のこと考えてくれてたんだ。
「まだ俺イケると思う?」
「あきらめようと思ってたのか?」
「ちょっと……」
「やれるとこまで頑張れば」
「……うん」
少し嬉しい。いや、だいぶ、嬉しい……か? それならこちらも多少は譲歩してやるかと、
ぶつぶついってる奴の前でソイジョイを食べていた。
ふと、疑問が頭に浮かぶ。
「ダイエットが必要なの俺だけじゃん。なんで自分の分作らなかったの?」
「ダイエットしてるお前の前で食えるわけない。なら、つきあうしかないだろ」

なんだ、結構ラブがあるじゃん。

152 :風と木の名無しさん:2008/11/18(火) 22:48:40 ID:MpAWTTWz0
かぁぁっぁぁぁぁっぁ!!
萌えた!GJ!
でも彼が売れてきたら、きたらでやきもちやいっちゃったりする。
まで脳内補完しました。

153 :風と木の名無しさん:2008/11/18(火) 22:55:17 ID:hkWPF+qTO
なんだかんだで彼は好きなんだなあ!
くっつくまでがどんなだったかすごく気になるんだぜ…
姐さんGJ!

154 :風と木の名無しさん:2008/11/18(火) 22:59:58 ID:jNdYKA+SO
酢豚食べたくなった。うまうま

155 :風と木の名無しさん:2008/11/19(水) 01:05:12 ID:7ixOOuiWO
夜中に目が覚めたよ、くそー

156 :風と木の名無しさん:2008/11/19(水) 14:54:25 ID:G+d7tnDzO
一食で和洋中制覇ってある意味凄い


157 :風と木の名無しさん:2008/11/19(水) 19:00:36 ID:38N+D6LoO
くそう萌えすぎて腹減ってきたじゃないか
カレーとソイジョイふんだんに使った酢豚食ってくる

158 :風と木の名無しさん:2008/11/19(水) 19:47:32 ID:985rCGOFO
さあ次の萌えをどうぞ!

159 :風と木の名無しさん:2008/11/19(水) 19:48:40 ID:Wi5b3+07O
陸上部のエース×超絶運動音痴

160 :1/2:2008/11/19(水) 22:26:01 ID:bp4iPSzN0
 会場は人々の熱気で溢れていた。テープが切れてしまいそうなほど密集し、色とりどりの旗を振り声を張り上げて
贔屓の選手の名を叫ぶ老若男女。例年通り気合の入った大学は応援団も用意している。そんな喧騒も、一旦ファインダーを
覗いてしまえば嘘のように掻き消える。もうすぐアンカーが走ってくるのだ。今年は特に、集中しないわけにはいかない。
「先輩、もうすぐですよ、先輩!」隣では後輩の高橋が興奮してぴょんぴょん跳ねている。口数が多くうるさいが、よく気のきく奴である。
 「まだ二位か、うちは?抜かされてないよな?」俺の言葉に反応し、高橋が携帯の画面を覗き込む。
「はい!k大とうちで一位二位ぶっちぎりです!速いっすよ今年のアンカー。下りで二人も抜くなんて半端ねえっす」
高橋は嬉しげに叫ぶと、持参した鞄からデジカメを取り出した。弱小の写真部とはいえ、新入生に一眼レフを持たしてやるほどの余裕は
ないのである。
「アンカーアンカー……3年の、結城正弘選手ですね。こりゃスクープだ。先輩、これ俺記事書いていいっすよね」
「お前は年功序列ってやつを知らないのかよ」
「だってここまででかい荷物運んだの俺だし」
 生意気な後輩を無視して、カメラの最終調整を始める。
「そういえばさ、アンカーの結城って、俺の友達なんだよ」
「ええ!?嘘、どこ繋がりっすか!」高橋が目を大きく見開く。大声だったが、俺たちの声は周囲の歓声にかき消され、
耳を凝らさないと聞き取れないほどだった。
「陸上部入ってたから」
「ええっ、ありえない!超絶運チの先輩が運動部!?」
 続かなかったけどな、とため息混じりにつぶやいたその時、前のほうでわぁっと一際大きな声が上がった。
先導車が数百メートル先まで近づいている。目を細めると、豆粒ほどの大きさの黄色いユニフォームが見えた。k大のアンカーだ。
「あ、先輩!!結城、結城選手が」
 高橋がカメラを構えながら、俺の肩を痛いほど叩く。トップランナーの真後ろに、紺色のランナーがぴったりと
ついてきていた。体の芯をぶらすことのない、強靭な獣を思わせる走り方。結城だった。


161 :2/3:2008/11/19(水) 22:28:28 ID:bp4iPSzN0
「俺は、お前と一緒に走りたい」
 昔、結城が俺に言った言葉だった。2年生になったばかりの結城はすでに大会の常連メンバーで、他大学からもリサーチされるほどの
有力選手、反面俺は体格にも恵まれず、補欠にすらなれない弱小選手である。走ることは好きだったのだが、いわゆる下手の横好きという
やつだった。
「もうやめたいんだよ、可能性のないことはしたくないんだ」とあのとき俺は吐き捨てるように言った。
下を向くと、結城の鍛え上げられた脚が目に入った。無駄な筋肉も脂肪もない、純粋に走るためのみにある脚。たまらなかった。
あのころの結城はいつも俺の目標であり、嫉妬の対象。そして、一番仲のいい友人だった。
「結果じゃない、やることに意味があるって……」
「それは、本心じゃないだろうな、結城」地味だが整った顔を睨みつける。これ以上、プライドを傷つけるようなことはされたくない。
「俺は、お前が好きだよ」と結城は不意に口走り、慌てて「変な意味じゃないぜ」と付け足した。
「当たり前だよ」俺は少し笑った。
「俺は走ることが好きだから、自分と似たような奴がわかるんだよ。お前のことを、他の誰より仲間だと思ってる」
 俺はそのときの結城の言葉が本当に嬉しかった。そして結城が本心から俺に言ってくれているのがわかっているからこそ、惨めな姿を
晒したくなかったのだった。
結城は俺の意思が変わらないのを悟ると、「辞めても、せめて駅伝だけは見に来てくれよ。そんときの俺が一番、輝いてるからさ」と笑った。

(すいません、本文長すぎたのでちょっと続きます)

162 :3/3:2008/11/19(水) 22:29:28 ID:bp4iPSzN0
しなやかな筋肉が皮膚の下で躍動するのがわかる。全身に疲労をため、体を極限まで追い詰めながら、結城は風に乗るように
徐々にスピードを上げていく。顔を歪めながら、k大の選手の真横についに並んだ。
 綺麗だ。走っているお前は、本当に一番綺麗だ、結城。
紺色の旗を掲げた観客が、結城、結城と声を張り上げる。高橋は頬を紅潮させてしきりにシャッターを切っている。こんなに人に
囲まれていても、陸上は孤独な競技だ。風を全身に受けながら、自分とひたすらに向き合う苦行。だからその選手たちの姿は、ひたすらに美しい。
 でも俺はそんな世界を、今でもお前と共有していたい。だから陸上をやめた後、俺はこいつを始めたんだぜ、結城。
俺はファインダーを眉に押し当て、左手をレンズに添えた。軽快なシャッター音が、次々に響く。彼の苦痛も悦びも、一片も逃さぬように見つめる。
 「先輩、やったぁッ!」高橋が飛びついてきた。先にゴールを切ったのは、結城だった。世界に音が戻ってくる。結城の脚がスローモーションの
ように映り、スピードを落として、やがて止まる。沢山の人間が彼を囲む。結城が大きく息を吐きながら、ゆっくりとこちらを振り向き、笑う。
 そこでようやく俺はカメラを下ろし、彼と視線を交わせるのだ。


163 :風と木の名無しさん:2008/11/19(水) 22:43:38 ID:U9zwSi9qO
自分リクした者じゃないんだが、姉さんに書いてもらって嬉しい
あと走りなんて全然分かんないけど、表現がすごいと思った
かなり萌えたよ
GJです!

164 :風と木の名無しさん:2008/11/19(水) 22:58:46 ID:cUDM8/Gl0
おおお…燃えたし萌えた!
激しくGJ!!


165 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 00:21:51 ID:37HTnoNEO
すげぇ!姐さんすげぇ!
映像がすんなり浮かんできたよ!GJ!

166 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 00:40:51 ID:w20sae7bO
気合いの入った*0GJ!
後輩君が受けだと思って読んでたのは内緒だw

167 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 01:36:53 ID:uaqVILj20
すげぇ・・すげぇよ!情景が浮かんでくるよ!!
激しく萌えた!!

168 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 03:33:54 ID:yPUnLphv0
この時間でも次とられるのは早いんでしょうか。

169 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 03:42:49 ID:ICYKq2U10
早漏

170 :1/2:2008/11/20(木) 11:59:48 ID:VOM7cT4l0
「アイツ超早漏! 顔がよかったから付き合ってみたのに、マジありえないんですけど〜」
「でも、お前アイツとまだ付き合い始めたばかりじゃ…」
「連れて歩くにはまあまあでしょ? クリスマス近いし、今狙ってる男落とせるまではキープしとくって感じ。
それにさー、早漏だけじゃなくて童貞だったし。なーんか一緒にいてつまんないんだもの」
俺に向けてくれた彼女の優しい微笑みが、たぶんどこかから演技だったと知ったある日の放課後。
下校時間が過ぎた廊下に響き渡る彼女の声は、まぎれもなく俺が好きになった彼女のそれ……
不幸中の幸いか、廊下にも教室にも、彼女とその話し相手、そして俺の他には誰もいないようだった。
教室のドアをあけることどころか、微動だにできなかった。
ただ、その隙間から漏れる彼女の声と、それを諌めるような誰かの声を黙って聞いていた。
指の先から全身が冷たくなっていくような気がした。

それから、記憶がなかった。逃げるように走っていたのだけ覚えてる。
気づいたら家のそばの公園のベンチに座ってた。
朝の天気予報が今日の寒さは今年一番のものだと言っていたのに、コートは教室に置いてきていた。
心身ともにこのまま凍ってしまうんじゃないだろうか。
心が冷たい、体も冷たい……
他人事みたいに考えていたそのとき。
「うわっ!!」
「……何してんの」
突然首筋に熱いなにかが触れ、思わず振り向いた。同じクラスの村上だ。
「コーヒー。寒いだろ?」
そのなにかは、ホットの缶コーヒーだった。
これ、俺の好きなヤツ。
文化祭の準備んとき、一緒に買い出し言ったとき話したの、村上、覚えてたんだ……

171 :2/3 長過ぎすまん:2008/11/20(木) 12:00:52 ID:VOM7cT4l0
村上が隣に座って、俺はコーヒー飲んでて。しばらく沈黙が流れてた。
「なあ」
ぼそぼそと、呟き始めた声に顔をあげた。
「ユミさ、俺の幼馴染なんだ」
ユミ。俺の付き合ってた彼女の名前。
「さっき、お前聞いてただろ?」
「な、なにが?」
咄嗟に誤魔化そうとしても、どうしても動揺が顔に出てしまう。
「教室で。ユミ、あいつ中学入ったころからあんな感じんなっちゃってさ。…気にすんなよ」
「気にしないとか、できるわけないだろ!」
怒鳴ってしまってすぐ後悔した、村上が悪いわけじゃないのにって。
でも、ユミは初カノだった。高校二年にもなって、ようやくできた彼女。頭がいっぱいだ。
確かに俺も、途中から年相応に「彼女」がほしかったのか、ユミが好きなのかわからなくなってた。
「くそっ」
舌打ちをしたのは俺じゃなかった。
「なんで俺黙ってたんだ。……知ってたのに!」
「……でも…俺早漏だって。一緒にいてつまんないって。自覚なかったわー…」
はは、と乾いた自嘲の笑みが漏れてしまった。ダサい。

172 :3/3:2008/11/20(木) 12:01:56 ID:VOM7cT4l0
「俺、お前と一緒にいて楽しいけど」
「そんな、フラれたばっかの俺にフォローとか逆にむなしくなるからやめろよ」
「緊張してたり、相手への気持ちが真摯だったりすれば、早くなんのだっておかしくないことだよ」
「だからやめろって」
「好きなんだって!」
「へ?」
「お前が好きなんだよ! 俺は! だから怒ってんの!」
ふわっと暖かい空気がうごいた。……村上に、抱きしめられてた。
なんだこれ、心臓がすごい速さなんだけど。こんなん、彼女と一緒にいてもなったことなかったのに。
俺、ヘンタイになったのか? で、村上は? ホモ?
?が頭んなかいっぱいに浮かんでは消えたけど、途中から何も考えられなくなった。
どうして、いつのまに……
「……見せてよ」
「?」
「ユミに見せてないお前の顔、見せて。早いんなら、その分何度でもしてやるから」
「バカかお前!!」
後頭部を思いっきり張っ叩いてやった。

気づいた時には、もうどこも、冷たくなかった。

173 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 13:28:24 ID:hjQ2rL8t0
なんか正統派だ。素直に萌えたよ。GJ!

174 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 15:46:57 ID:pT+ZAR/kO
あまりエロ展開にならなくて、いい意味でびっくりした
GJです!

175 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 18:35:01 ID:w20sae7bO
萌えた萌えた!きゅんときた!
GJ!

176 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 20:27:17 ID:37HTnoNEO
お題処理そうきたか!
萌えたよーGJ!

177 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 20:49:08 ID:7ow2CRks0
びっくりした
すごいな
GJ

178 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 21:30:11 ID:ztKEWwz8O
短文で萌えさせられるのも凄いと思うし好きだけど、長文は作者のこだわりが随所に垣間見えていろんな意味で楽しい
皆さんありがとうございます

次は何がくるかなー

179 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 21:32:37 ID:sqDRyaEU0
ワンコ攻め×ニャンコ受け

180 :風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 21:33:21 ID:dOrLPch20
校内公認カップル

181 :風と木の名無しさん:2008/11/21(金) 01:41:35 ID:Y0IJ89SX0
「なあ、お前3連休どうする?」
寒いからずっとコタツ入ってる。
「えー、せっかくだから一緒に遊ぼうぜ!」
寒いからやだ、買い物も行きたくない。
「外遊びじゃなくてもいいからさ… 温泉行ってみるとか! どう?」
行き帰りが寒いからやだ。
「なんでもいいから! 一緒に遊ぼうよー!」
……おまえがウチに来ればいいだろ。
「いいのっ!?」
俺はずっとコタツから出ないけどな。
「それじゃいっぱい食いモノ買ってくよ!
 楽しみにしてるからな、じゃーなー!
 あ、フロと布団にぐらい移動しろよー!」

……しょうがねえな、お前と一緒にだったら入ってやるよ。

182 :風と木の名無しさん:2008/11/21(金) 03:24:58 ID:Wou1uEfl0
>>181
GJ!・・・・・・と、言いたいところだけど、180と同一人物?
日付またいでるからIDが変わっているのか?
もし、違ったら>>1とスレタイ読め。

なんか、手放しでGJ!と叫べないのってモニョモニョするな。

183 :風と木の名無しさん:2008/11/21(金) 10:26:11 ID:/lvlWcYM0
同一人物じゃないかな?
1分差で0とって考えたのにちょっと気の毒。GJでした。

184 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 00:41:12 ID:Cp32f5hX0
やっぱりちゃんと宣言してくんなきゃわからないし、モニョる気持ちはわからんでもない。

でもGJ>>181



185 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 08:33:19 ID:yrFRnD7KO
>>180=>>181と信じて頑張ったね、乙!

186 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 17:26:31 ID:DxZh3coh0
炬燵を入れたぞ、回し

187 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 17:29:16 ID:E37OsJXu0
*0が萌えるスレなんだから明らかな別人じゃなければ同一人物という前提でいいんじゃないか?
とにかく>>181乙!

188 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 17:30:35 ID:/9zgANAVO
踏んでいけ!

189 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 17:33:24 ID:MHSscD1X0
肉体派

190 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 20:11:02 ID:DxZh3coh0
話し合おうと言うのが、どだい無理な話だった。
気がつけば、いつもと同じ展開。
かわいげのない大男とふたり、ひとつ褥で組んず解れつ、時間を浪費している。

無為な時間だ。

この関係をそんな風に評した途端、お前は殴りかかってきた。
短い応戦は、距離を詰める手助けでしかなかった。
俺達は互いの股の強張りに気がつくよりも早く、いつしか激しく揉み合っていた。
相手を抱き潰さんとマウントポジションを争う姿は、端から見たらさぞや滑稽だろう。
だが俺達はいつだって真剣で、この瞬間は、この永遠にも等しい瞬間だけは、ひたすら相手を組み伏せたいと願っているのだ。
こんな糞ッたれな関係、とっとと終わらせてやると考えていても、挑まれれば本気で抗い、ねじ伏せにかかる。
向きになりすぎたのかもしれない。
わずかに足元が狂ったところを狙われ、バランスを崩し、俯せに倒れた。
床へ四つに這わされ、背後から伸し掛かられた。
膝を押さえ込まれ、喉を締め上げられ、動きを封じられる。
ここまでされれば、抵抗する方が無様だ。
無理な体勢で舌を吸うことをお前に許したのは、切れて血が滲む唇が哀れだったからじゃない。
今日は、たまたまお前に敵わなかった。
ただそれだけだ。

ずるりと汗で滑る肌と肌。
皮膚の下にみっちり詰まった肉の堅さに思わず、溜め息が漏れた。
しまったと思った。
女々しいと嗤われるかと恐れた。
なのにお前は背後から手を伸ばし、俺のものを掴んで扱きにかかる。
その手つきだけはやたらと優しく、心底俺を苛立たせてくれる。
敗北感に血が滾る。
勝てば勝ったで、血が沸き立つ。
絶対いつかは、切り捨ててやる。
そう勢う割りには、別れた後の時間の潰し方を、俺は知らない。

191 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 21:07:31 ID:UBSSHQ/CO
官能的な肉体派だな!
素直にはならないところがいい
GJです

192 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 21:33:24 ID:x+REYIg80
萌え痺れた・・・
肉いいなぁ、肉。GJ

193 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 21:51:29 ID:yrFRnD7KO
えろてぃっく!実に肉々しいですw
GJ!

194 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 22:05:50 ID:i7VFVA9Q0
ちょうど筋肉男読んでたからそのままで再生された
なんという肉 GJ

195 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 22:48:55 ID:fmoMHrLr0
お題的になのか、書いている人の作風なのか、
とてもお題にあっている作品が来た!って感じ。
GJ

196 :風と木の名無しさん:2008/11/22(土) 23:37:01 ID:VZo0xFX/O
肉体派ってこんな官能的に出来るんだな…。
新たな萌を発見できたよ。GJ!

197 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 00:34:16 ID:/Q5yuThzO
お肉萌え、GJ!
明日はすき焼きにしよう

198 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 00:41:58 ID:kvg5GqLJO
さぁ次の方どうぞ!

199 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 00:51:54 ID:HNWqSGCe0
受に抱かれて眠る攻(攻を抱いて眠る受)

200 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 01:56:28 ID:v7fkpgN80
「……ぅん…」
寝ぼけて軽く身じろぎをしたカズヤの髪をそっとなでる。
茶色いふわふわした髪に指を絡ませているこの瞬間が俺の小さな幸せだ。

俺の腕の中で眠っているまだあどけなさの残るこの男は、さっきまで俺を組みしいていた。
年下だけど、ときどきそれを忘れそうになるぐらいしっかりしていて頼りになる男。
普段の生活はもちろん、情事の最中までも頼りない俺をリードしてくれる男。
でも、こうして眠っている時だけは年相応に見える。


起きている時は絶対にこんな顔見せてくれないだろう?
こんな風に俺に甘えてはくれないだろう?
お前が俺達の年齢差を気にしてることは知ってる。
俺は別に気にしてないけど、お前にとっては大きな差だってことも。

だからって、無理して大人になろうとする必要はないのに。
そう言ってもきっとお前は聞かないだろうから。
せめて今ぐらいは。
眠ってる間ぐらいは、そのままのお前を見せて。
お前を甘やかさせてくれてもいいだろ?

201 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 02:44:28 ID:ASK+mrPjO
なんという早萌え!
肉体的には攻受だけど精神的には受攻いいよ!GJ!

202 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 06:39:23 ID:/Q5yuThzO
年下攻め、いい!
寝顔があどけないの、かわええなあー!GJ!

203 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 09:45:42 ID:DaqsrXuYO
カズヤ萌えー!
ちょうど投下時間くらいに繰り広げられているんだろうな〜
と、朝っぱらからニマニマさせてもらいましたww

204 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 10:10:30 ID:XlwiYYrWO
王道だー萌えだー
GJ!

205 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 17:00:25 ID:sAAFuaEO0
ぐーるーぐーるー
まわすー

206 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 17:29:08 ID:I4KJwl7MO
携帯からまわし。

207 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 17:58:46 ID:6eWQRiNr0
ぐるぐるーっとまわし

208 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 18:16:50 ID:ASK+mrPjO
次の萌え、来い!

209 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 18:19:12 ID:ghmgAN0k0
二人がかりでも勝てない

210 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 18:32:32 ID:YOsSrQiF0
俺の席の斜め向かいの美人さんは、いつも冷静だ。
隠す事なんてせず、愛をありったけぶつけてみるものの全く手ごたえ無し。
薄いレンズの眼鏡の先にある目は、あっさり俺をスルーする。

まぁ俺って頼りないし、へたれだし。今日も昼飯一緒に食おうって誘った。昨日も誘った。
また断られた。昨日も勿論。

がっくり項垂れてたら、更に斜め向かいの例の奴が、美人さんをメシに誘ってやがる。
お前もか。そうだいつも俺らは振られている。
けど今日は俺だって負けちゃねぇぞともう一度誘いに行ってみる。
一度断られてたからって知るか。

「何だよお前、今俺が誘ってんだよ」
「うるせー俺だって美人さんと飯食いたいんだよ」
「お前もう断られただろ」
「お前ももうすぐ断られる。昨日もだったしな」
「いいや今日は奇跡が起きる気がする」
「俺だって起きる気がする。俺自身に」

男二人弁当箱抱えたまま、ぎゃーぎゃーと言い合いする。
その間も美人さんは冷静だ。弁当箱は出したまま。
そろそろ胸倉の掴み合いに発展しようかってとこで、ふぅっ、と吐かれる溜息。

「お前達うるさい。それだったら3人で食べればいいだろう」

完全停止して数秒、自分の弁当箱を開け出す美人さんに続けと
急いで自分らの席から椅子を引っ張って来る俺ら。
あぁもう。2人がかりでもこの冷静さには勝ちようがない。

211 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 18:48:10 ID:bJMhb1bh0
早萌えどころの話じゃないですよ…。時間見て驚いた。GJ

212 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 18:54:45 ID:1EvYLCYs0
何分に209を見たのかわからないけど
最長でも13分か。すげーな
びっくりしたわ。最短記録とかじゃない?

213 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 19:59:46 ID:XlwiYYrWO
早っ!簡単にサラサラ書けるんだろうね、羨ましい
良い三角GJ!

214 :風と木の名無しさん:2008/11/23(日) 23:54:37 ID:6eWQRiNr0
13分でここまで!
クールな美人さんに萌えたよ
いろんな意味でGJ!

215 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 00:08:31 ID:On7kg3Sd0
最近ここの流れ速いな
まわし

216 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 01:57:39 ID:RrcMqS7DO
へたれがんばれ。超がんばれ

217 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 07:00:22 ID:KVv943B8Q
早過ぎワロタ
しかしGJ
へたれが美人クールを落とせそうな日が来ても、ライバルに妙な後ろめたさとか持ってたりそんな感情に焦って打ち消したりしてたらいいなーとか…スマソ

218 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 09:18:06 ID:tUlIncNYO
早萌えGJ
お踏みなさい↓

219 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 09:22:20 ID:MhNIhWMyO
コンビニ店員

220 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 11:29:29 ID:1Kk3yispO
俺とあなたは店員と客。
近くにいられるのはコンビニのレジを打ってる間だけ。

袋を渡すときに「ありがとう」って言ってくれるあなたに、その一言がどれだけ嬉しいか伝えたい。

お釣りの小銭を募金したあなたに「ありがとうございます」って言ったときの、照れたような笑みが忘れられません。

あなたが来るのが待ち遠しくて、あなたがいつも見ている棚を綺麗に整理しています。
綺麗に並んでいる棚を見て、あなたが嬉しそうに微笑むから。

あなたが深夜によく来るから、シフトも変えてもらいました。
少しでも話すチャンスが欲しいから。

「あの、すみません」
「はい、なんですか?」
「お釣りまだ貰ってないんですけど…」
「あっ!すみません!」

少しでも話したくてわざとミスをするのも、何回目かわかりません。
何回もミスをするのに、いつも俺のいる時間帯に来店されるあなた。
俺がミスしないと不思議な顔をするあなた。
俺の苗字を覚えたあなた。
誰もレジにいないとき、俺を呼ぶあなた。

……少し自惚れても、よろしいでしょうか。

221 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 16:53:15 ID:ItIVYoS10
可愛いねえ。可愛いけど、わざとミスは良くないよw
GJ

222 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 18:47:15 ID:zjpmpb8uO
かわゆす!
まるで執事みたいな言葉遣いでコンビニ店員っていうギャップにも萌えた

223 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 19:59:13 ID:5TI4pjrGO
そんなコンビニ店員が攻めだったらいいなw
「ほら…お釣り忘れてますよ」
「や…500円玉は無理…っ」

224 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 20:10:54 ID:tMkwgMW10
かわいいw

225 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 20:12:13 ID:WIfCCFMIO
最後の一文に萌えた
GJ!

226 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 21:39:25 ID:OyFWJJBkO
丁寧語萌え
GJ!

227 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 23:12:45 ID:GEu/Gt8a0
深夜のコンビニで、こんな内面ドラマが展開しているなんてー!
これから立ち寄るのが、楽しみだ。GJ!

228 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 23:20:17 ID:MhNIhWMyO
ありがとう、萌えた
踏み台にしてってくれ

229 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 23:22:34 ID:XcrIaohTO
小動物系ヘタレ受け

230 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 23:22:37 ID:ITKdEzGK0
通常よりかなりでかい攻め×通常より小柄な受け

231 :風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 23:46:49 ID:ITKdEzGK0
「ったく……何で俺まで来なきゃ無いんだよ」
ぶつぶつと文句を言うと、背中のシャツがぐいと引っ張られた。
俺のシャツにしっかりと掴まっている幼馴染が、上目遣いで俺を見上げる。
「ご、ごめんてば。だって、怖いし……」
プルプルと震えながら体を縮こまらせるその姿は、まるでハムスターのようで、
俺はうっかり可愛いななどと考えた。
あわててその考えを振り払い、俺はあきれたようにため息をついて見せる。
「夜の学校が怖いとかって。お前何歳だよ。本当に俺と同じ歳? 本当に男か?」
「うう〜〜……」
「一人で取りに来るのが怖いなら、プリント忘れたりするなよ」
「だって、明日が提出だって忘れてたんだもん……」
「せめて暗くなる前に思い出せ」
更に大きくため息をつくと、相手はすっかりしゅんとして俯いてしまった。
そのまま会話が止まってしまって、少し言い過ぎたかな、と俺は僅かに後悔する。
何か声を掛けようと、口を開いた瞬間、足音だけが響いていた夜の学校に、水滴が滴る音が響いた。
「っぎゃーーーーーー!!」
「おわ!? ちょっコラ、しがみつくな!!」
「だってだってだって!!」
「蛇口から水が垂れただけだろ!! 落ち着け!!」
力いっぱい飛びついてきたその体を何とか受け止め、震える背中を落ち着かせるように撫でてやる。
「大丈夫だから……俺がついててやるから」
「ほんと?」
ようやく顔を上げたその瞳にはうっすらと涙が溜まっていて、その表情にどきりと俺の心臓が跳ねた。
ああもう、昔っから、俺はコイツには弱いんだ。
「ああ。何があっても、いつでも俺はお前の傍に居るから」
「……うん。なら、何があっても大丈夫だよなっ」
あっという間に笑顔になったその顔を見て、俺は苦笑するしかできなかった。

232 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 00:29:39 ID:oztbe6Y40
小動物かわええなぁ!
かぶっての*0なのに早萌えGJ!

233 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 02:23:18 ID:HWbJbN1BO
あーもうかわいいな!
乙でした!GJ!

234 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 10:38:52 ID:MPzWru7fO
早wさらっと書けちゃうのすごいなー!
GJでした。かわゆす。

235 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 14:37:32 ID:JCO1MJHoO
幼なじみって良いよね!GJ

236 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 17:20:45 ID:tklpiu880
最近投下が早いな。GJ

237 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 17:33:58 ID:WPmZ1r2eO
GJ!

238 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 17:40:47 ID:oztbe6Y40
では次の萌えに向かって

239 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 17:42:33 ID:RVhBhgD0O
見た目チャラ男なのに成績優秀な攻め
見た目ガリ勉なのに学業不振な受け

240 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 18:19:07 ID:7EI7kuQW0
なんなんだ、なんなんだ、なんなんだ!?
何でそんなこと言われなきゃならない?
「お前は本当に見た目はなぁ……」
言葉を濁すなよ。
見た目だけなら成績優秀、はっきりそう言えばいい。
実際はイマイチなのになって、そう言えばいいじゃないか。

俺がそう言われるのは、あいつのせいだ。
明るい色に染めた髪、ピアスやバングルをじゃらじゃら着けて、
制服の着方もだらしない。
リョウタの見た目はどこから見てもチャラ男だ。
なのにあいつはいつも成績トップ。
あいつがいるから、俺がいつも引き合いみたいに貶されるんだ。
悔しくて下唇を噛み締めてたら、背中をポンと叩かれた。
「委員長、今帰るとこ?遅いじゃん」
ジャラリと腕のバングルの鳴る音がする。
「俺、委員長じゃないし」
「いいじゃん、そのメガネ、委員長って感じだし」
「かけたくてかけてるわけじゃない」
苛立ちを隠しきれない声で答えたのに、リョウタは意にも介さず、
「で?」
隣に並んで歩き出す。長い足だ。ムカツク。
「でって何だよ」
「今帰りなの?って聞いてんの」
「見ればわかるだろ」
「ははっ、何か拗ねてんなぁ。どうしたんだよ。
先生に怒られでもした?」
お前のせいだよ。
お前がそんな見た目のくせに成績がいいから、俺が見た目だけ優秀とか
言われるんだよ。

241 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 18:20:21 ID:7EI7kuQW0
「何でもない」
「ふぅん。まぁ、気にしなくていいんじゃね?」
「何が」
「見た目とかさ」
「お前……聞いてたのか!?」
クソ!!何てやつだ!
恥ずかしい、腹が立つ、俺は……俺にだってプライドがある!
「あのさ」
俺が羞恥と怒りで絶句していると、リョウタがまた口を開いた。
「委員長……今度一緒に勉強しない?」
「は……?」
意外な言葉に面食らう。
「な、なんで俺がお前と!
だいたい、俺なんかと勉強しても、お前には何の得もないだろ!」
「それが……あるんだな」
何を言ってるんだ、こいつは。
「まぁいいじゃん。それはおいおいってことで」
「意味がわからない」
「いいからいいから。とにかく一緒に勉強しよ。約束な」
一方的に決めて、リョウタはニカッと笑った。
意味がわからない。
わからないのに、なんとなくその笑顔につられて俺も微妙な笑いを返してしまう。
「ヘヘ」
それを見てまたリョウタが笑う。
嬉しそうな顔だ。変なやつ。
「じゃ、また明日な!」
言ってリョウタがまた俺の肩を叩いた。
また、じゃらり、とバングルの音がした。

242 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 18:49:08 ID:HWbJbN1BO
うぉぉぉ萌えた!GJ!
委員長かわいいよ委員長

243 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 19:05:26 ID:GoPVVToKO
お題の時点で禿げたけど萌えもGJ
これから徐々に受がほだされていく様を見たいもんだ

244 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 19:27:01 ID:Gq5juLkR0
こういうのいいなー
勉強会で何か起こりそうだw
GJでした!

245 :風と木の名無しさん:2008/11/25(火) 22:11:18 ID:1f8E+7Jv0
GJGJ
委員長イイヨー

246 :風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 02:12:40 ID:XuxETGuLO
寝る前にひとまわし

247 :風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 04:43:05 ID:fOy0W9io0
目が覚めちゃったので回しておこう

248 :風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 07:22:27 ID:wzB2TXGDO
どうぞ踏んでくだせぇやし

249 :風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 07:26:07 ID:1xUx5x89O
攻めが記憶喪失に

250 :風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 18:55:02 ID:hn0JZ1dt0
「お前さ、」
わすれちゃったんだろ、と目の前の人言う。
俺には何がなんだか分からずに、ただ病院のベッドの傍で泣き崩れるその人を見ていた。
なんで、なんで、と漏れる声が俺の心臓をえぐるのは、
きっと"忘れてはいけない人"だったからだ。

「…でも、お前が生きていてくれて、よかった」
目の前の人はそう笑った。
その笑顔には、絶対に覚えがあった。
胸が締め付けられるような感覚は、はじめてじゃない気がするから。

「思い出す、から、」
待っていて、と言う。
名前もわからない、この人に。
生きてくれていたことを良かったと言ってくれた、この人に。

251 :風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 19:46:33 ID:EJyXy+C4O
二人とも切ないな!
シンプルで良いよGJ!

252 :風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 21:05:15 ID:U4nGY/WSO
GJ!うまうまです

253 :風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 22:23:36 ID:MMn8Iw4aO
切な萌えた〜
思い出せるといいな
GJです!

254 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 00:41:57 ID:BGPrC6CQ0
切な萌えた!

255 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 00:44:27 ID:JsGs0IiJ0
受けがいちいち切ないよ
思い出してくれー!
GJです!

256 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 00:57:53 ID:b+B2/JukO
自分が*9取れたらリクしようと思ってたお題でなんだかお得感w
思い出して欲しいけど、思い出せなくてジリジリする話も見たいー

257 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 01:19:46 ID:sZyDZ4MFO
さあどんどん回しましょ

258 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 01:20:10 ID:ojKjC8B50
萌えた…切ない感じがまた好いなぁ
まわし廻し

259 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 01:21:47 ID:BGPrC6CQ0
強引な童貞×流され女たらし

260 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 01:21:50 ID:UHjPhhMX0
誰かの願いが叶うころあの子が泣いてるよ

261 :1/2:2008/11/27(木) 02:56:42 ID:UHjPhhMX0
「だから…!」
声と一緒に、俺を掴んだ弟のこぶしは震えている。
逆光で表情は見えない。ただ俺の腕と胸を押さえきっている。

出かけようとしたら、声掛けられた。
今日は夕飯いらねーよ。
そう言おうと思って振り向いたら、思いっきり押された。
その勢いのまま二人とも盛大にこけ、俺は頭と背中をしたたかに打った。
「何しやがんだ。放せよ」
「嫌だ」
「何駄々こねてんだよてめえは!」
いつもは俺のやることに口なんか出さないものだから、
いったいこれはどうしたものなのかと俺は内心眉をひそめた。
その心境の変化を悟らせないように溜息ひとつ吐きながら、弟の顔を睨むように見上げた。
けれどどれだけ眼を飛ばしても、ガッチリ固められたマウントは外れやしない。
「放せよ、待たせちまうだろ。デートに遅れるなんて男の名折れだ」
「もう兄貴行くなよ」
「ハァ!?ふざけんな。意味分かんねーよ」
意味の分からない行動ばかりか、いつもは俺の言うことを聞くばかりの弟から意見されたことで、
どんどんと頭に血が上っていく。
弟の背中を蹴けらんばかりの勢いで足をがむしゃらにじたばたさせる。
けれど弟は山のように動かない。
「いいからッ、どけっ、って!」
「どかない。行かせない」
「だからなんなんだよ!てめえには関係ないだろうが!」
どれだけ力を込めても全く起き上がれないその状況に、
この瞬間においては普段の力加減が逆転しているのではという恐れが頭をよぎり、
その考えを追っ払おうととにかく俺はもがき続けた。
「なんでそんなしつけーんだよ!いつものことだろ、俺が夜いねーのは!」
「あけみ、だろ。今から会いに行くの」
呟くような弟の声に、俺は指から力が抜けた。
あけみ、それは弟の彼女の名前だ。

262 :2/2:2008/11/27(木) 02:57:15 ID:UHjPhhMX0
「何、お前、知ってたの」
「知ってるに、決まってるだろ」
ぽつぽつと降ってくる弟の声に、俺はようやくこの不可解な強引さに納得した。
「俺の、彼女だったじゃない、兄貴」
俺達、まだ手も握ってないんだぜ、そう言ってはにかんでいた弟の顔が頭によぎる。
「兄貴はいつだってそうじゃない。
 俺の持ってるもの、しれっとしてかっぱらってく。
 俺が苦労して手にしたものも、ふわふわしてる振りして遊びみたいに手に入れる」
「分かってたのか。しょうがねえなあ」
俺ははあ、と大きく息を吐いた。
「で、何、返してほしいの?別にいいけど。どうせもう、がはっ」
最後まで言い切る前に、ガツンと頬を殴られた。
初めて弟に殴られたその痛みに、俺はニッと笑った。
「でもよ、俺が悪いんじゃねーぜ。あいつから誘ったんだ。
 俺はただその誘いに乗っただけだ。いつもそうだよ。
 俺はただいい方向いい方向に流れてるだけだよ。てめーが不器用なだけじゃねーかよ。
 頭の中でごちゃごちゃ考えてるだけでなんにも行動出来ねえうすのろがよ!」
玄関に響くぐらいでかい声で笑ってやった。耳の中で自分の下卑た声が反響している。
「別に、いいよ、もう」
「はあ!?いいのかよ!はっ、だからてめえは駄目なんだ、よ…」
思い切りあざけった瞬間に、弟の目が光ったように見えて、俺は一瞬たじろいだ。
「兄貴が何しようと別にいいよ、俺もう決めたから。
 兄貴が二度とそんなこと出来ないように…壊してやる」

背中がぞくぞくと震えた。
俺が唯一執着する弟に、やっと振り向いてもらえた嬉しさにだ。
やっとお前も、俺に執着してくれる。ふわふわしてる振りして、ずっとお前に執着していた俺にだ。
これを待っていたんだよ。

「だから…!」
声と一緒に、俺を掴んだ弟のこぶしは震えている。
いいぜ、俺はお前に流されてやるからよ、せいぜい力任せに俺を壊すんだな。

263 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 04:15:05 ID:b+B2/JukO
やべぇ、このお兄ちゃんめっちゃツボです。力の限りGJ!

最近かぶる事多いけど皆ちゃんと投下してて、しかもしっかり萌えれる。ここの姐さん方スペック高いなー

264 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 06:18:53 ID:pR6IMEt2O
も え た (*´Д`*)

リク内容が攻め受け反対だったら良かったのに…
とか思ってすみませんでしたw
萌えすぎて目が覚めましたwww
この後の展開も激しく気になる…!
果てしなくGJです姐さん!

265 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 09:18:34 ID:sZyDZ4MFO
GJ!
これはヤンデレってやつですか!

266 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 11:59:48 ID:zBxKRAR9O
ハイセンスだなーGJ!
お兄ちゃんみたいなキャラ新鮮だ。

267 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 12:42:43 ID:5i4JEe6pO
こういうの新鮮だな
お互い執着してる感じが好きだ!GJ!

268 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 12:49:32 ID:/3s5BK/j0
投下も早くてお疲れ様でした!GJです!
最近9も早いけど0も早い

↓どきどきするのが来るといいなー

269 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 12:50:38 ID:sZyDZ4MFO
今は無き思い出の場所

270 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 14:32:48 ID:5i4JEe6pO
「随分変わったな…」

この町に来るのは14…もう15年振りになるだろうか。
転校というものを数回経験した俺は小学校のうち2年間を過ごした土地なんてほとんど忘れてしまっていた。
しかしあれから15年、俺も父と同じく転勤の多い職に就き、再びこの町に住む事になった。

町というのは15年でこんなにも変わるものなのだろうか。
俺の記憶が正しければ今日から俺が住むマンションは昔小さな公園があった場所だ。
確か学校の帰り道にあって、毎日日が暮れるまで一緒に遊んだ奴がいた。
俺の家があった場所には知らない家族の知らない家があった。
引っ越しで無くしてしまったがあの頃の俺の部屋には奴が水族館の土産にとくれたマンボウの置物があった。
いつも奴と一緒に行っていた駄菓子屋はコンビニになっていた。
俺が好きだった駄菓子は電子レンジで温めると膨らんで柔らかくなる事を発見し、その食べ方を奴と2人で『裏技』と呼んだ。

俺が転校する前日も奴はいつも通り馬鹿みたいに笑って「また明日」って言ったっけ。
そんな事を思い返しながら昔駄菓子屋だったコンビニに入り、雑誌のついでにあの駄菓子を見つけてレジに持っていく。

「雑誌が一点、駄菓子が一点…こちら、温めますか?」
どこか見覚えのある店員の悪戯っぽい笑顔を見て
俺はやっとあの時のままのものを見つけた気がした。

271 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 14:39:36 ID:pR6IMEt2O
最後が秀逸すぎる…
彼らのこれからを想像して禿げさせてもらいますね

272 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 15:05:27 ID:GtYHCA0s0
これは・・・!
なんかうまく言えんけど萌えたー!GJ!

273 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 15:32:21 ID:Zlzr6eE/O
最後のひねり、すごい萌える!好きだ!GJ!

274 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 16:08:05 ID:lhu3uj9i0
何でこんなに上手いのー!?GJ!

275 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 16:51:16 ID:+SnJLxd9O
すげえ…1つの話としてすごい好きだ
心の底からGJ!

276 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 17:09:59 ID:Vu4T5nCOO
何気ない想い出のエピソードも伏線か…上手いなぁ…

277 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 17:25:36 ID:b+B2/JukO
その駄菓子とはなんだ!コンビニ行ってくるよ!GJ!

278 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 17:27:48 ID:qfRk2o3R0
お踏みください。

279 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 17:28:10 ID:UHjPhhMX0
さあ踏め

280 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 17:28:21 ID:k/gjYciz0
好きとは言わないよ

281 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 18:25:52 ID:Dp7Q7Kfu0
お流れ?残念だな・・・
まわれまわれ

282 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 18:55:13 ID:Qjn43dkh0
>>281
279のお題で280がかいてるかもしれないじゃないかw
時間までは、まってみようぜ

283 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 19:06:17 ID:84F7ajBf0
つか1が読めないアホ大杉

284 :携帯からすまん、280です1/2:2008/11/27(木) 19:41:25 ID:pR6IMEt2O
「お前が最後か。ふん、忠誠心が聞いて呆れるわ」
投げ出されたように転がっている石像を見ていると
目の前の男が薄ら笑いを浮かべて吐き捨てるように言った
「お前の国では、王にその身が滅びるまで仕えるのが普通であると聞いていたが…」
ふんぞり返り、手にしたグラスをぐいと飲み干す姿
あのお方とは似ても似つかない、こんな王がいる国に負けたのかと思うと涙が出る
「所詮人間なんてそんなものだ。そうだろう?王の右腕と呼ばれていた者よ」
蔑むようなその目、その目で同じようにあのお方を見たのか
同じようにあのお方に話しかけたというのか
「なんだ?随分と反抗的な目だな」
合図を受けて男の横から出てきた兵士が、無言で俺の背中を打つ
何度打たれたか分からない、その生々しい傷痕の上に鞭が降り下ろされる
だが、痛みなどとうに感じなくなっていた
あのお方が、俺が唯一この身を捧げてお仕えしようと決めたお方が、もういない
一生涯を懸けて守り抜こうとしたあのお方は、この世からいなくなってしまったのだ
「忠誠心と我が身、お前の国の兵士たちが天秤にかけた結果がこれだ」

285 :携帯からすまん、280です2/2:2008/11/27(木) 19:42:32 ID:pR6IMEt2O
ふん、と鼻で笑いながら足元の石像に目をやる
足跡がいくつもついて、街の中心にあった時からは想像もできないような無惨な姿
「かつて仕えた国を忘れ、私に仕えると誓うなら、その命を助けてやろう」
男の顔が意地悪そうに歪んでいく
「さあ、踏め」

我が主よ、願わくばたった一度、命令に背くことをお許しください
生き延びろと私に告げてくださった、貴方の最期の命令は果たせそうにありません
私の最初で最後の我が儘を、どうかお許しください
この世でもあの世でも、貴方に巡り会えたなら何度でも、私はお仕えいたします

そう誓って俺は石像の右手の甲に、昔と同じように忠誠のキスを一つ、落とした

286 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 20:02:10 ID:Kw7QlDt8Q
>>280>>284-285 頑張ったGJ!!
全く描写のない前国王の最期や平和だった頃の二人のやり取りとかの映像まで浮かんできたよ
ラストがせつなくも萌えた、こういうの凄く好きだありがとー!

287 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 20:04:57 ID:qfRk2o3R0
279を上手くこなしてる!
切ない萌え最高GJ!

288 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 20:33:43 ID:8yVmk1STO
どう解釈するのか楽しみに待ってて良かった!GJ!
妄想が膨らんでたまらん

そして私のことも踏んでっておくれ

289 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 20:34:21 ID:Kw7QlDt8O
学生と老教授

290 :風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 20:34:22 ID:GmH6Krta0
魔王のおっさん受け

291 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 05:13:54 ID:HTRgh8Km0
父の同級生だったという水谷教授は、体育会系の父とは
全く正反対の物静かな雰囲気で、初めてその関係を知った
僕は大変に面食らわされたものだった。

「みずや、です。たに、では無く」

低く芯の通った声で交わされた最初の言葉は、今も僕の中で
しっとりと響いている。あの人の優しい笑顔と共に。
普段雄弁な父なのに、教授の話となると何故か口を噤んだ。
まるで、何か後ろめたい事でもあるかのように。

不思議な2人の秘密めいた関係に、何かを突き動かされたように僕は。
謎を探るかのように、まるで、囚われるかのように。

どうしても堪え切れない感情は、ある日。
父と同じ齢のその人を、無人の空間の、教壇へと押し付けてあまつさえ。
女性にするかのような口付けをするまでに。

大した抵抗もなく、普段と同じ物静かさで。
ふわりと白髪混じりの髪をゆらめかせ、教授が口にした言葉。

「…全く、こんな所まで彼と一緒とは」

その時僕は、全ての秘密を知った。

292 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 08:59:21 ID:pavlKMw3O
一粒で二度美味しい!
動じないように見えるその胸中を知りたいです教授…!
GJでした!!

293 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 12:11:40 ID:PlWI+Rt6O
息子の知らないお父さんの顔、すごい萌えました
GJ!GJ!

294 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 19:35:38 ID:olVTDo2L0
父親も苗字言い間違えて訂正されるところから入ったのかな
その声に笑顔に絡めとられたんだろうか・・・
gjでした!

295 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 20:06:27 ID:sQrN/BdUO
あははぁ
この微妙な感じがなんかもうGJ!

296 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 21:18:46 ID:Y9JqqUD10
息子には悪いと思いつつ、教授は息子を通して父親を見てるのかな…
そんなすれ違いのせつなさがイイ!

297 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 22:49:52 ID:tDkWEYBd0
水谷という字面から反射的に某俳優さんビジュアルで想像してしまい
通常の二倍ハァハァしてしまったことは内緒だ。正直反省してい(ry

298 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 23:15:53 ID:iNHI8OVhO
みずやさーん(*´Д`)
水谷でみずやってなんかいいよね

299 :風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 23:18:05 ID:uIud609D0
ほのぼの忍者

300 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 01:53:06 ID:bCZRE5UB0
「拙者、影に生きるもの故、歓待は無用でござるよニンニン!」
「その色々混ざってる日本語を誰から教わったのかきりきり吐け……!」
独学でござると言い切った目の前の男に泣きたくなった。
大体二メートル近い金髪碧眼が影で生きていけるほど日本はまだ無法地帯じゃない。
ネットでは堅苦しい日本語を一生懸命駆使していたはずだ。日本語の響きは綺麗で好きですと、だから間違った
使い方はしたくないと、将来のことなんて何も考えていなかったアホ高校生だったオレを言語学の道へ導いたの
はいったい誰だ。お前だ。
「実は拙者、ずっと忍に憧れていたのでござるニンニン」
すいまセーン…ボクウソついてまーしたとか言い出しそうなオレの恩人は空港で出会った瞬間にもうどうしてや
ろうかと思うくらい腹立つ言動を繰り返してばかりだ。何せ開口一番「拙者」だ。誰だお前。オレの初恋の相手だ。
「ほっぺにぐるぐるは、アレは何の忍術なのかずっと聞きたかったんでござる!」
「ファッションだ!!」
やけくそ気味で怒鳴った言葉を真に受けて奴はオーと簡単の声を上げる。ちくしょうそういうとこだけガイジンだ!
「すーばらしーネ! さすが刹那を生きるものネー! おとこのビガークー!」
「なんかキャラ変わってきたな……」
ひとしきり騒いで、奴は唐突にぴしりと背筋を伸ばした。にこりと笑った顔は今日までオレが想像していたよりもずっと
男前だ。悔しいことに。
「お会いしたかったでござる、わが主殿」
「……」
「お守りすると決めていたござるよ。わが身命を賭しても」
ニンニン、がその語尾につかなきゃ「オレも会いたかった」って言えたのに!




301 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 02:24:33 ID:7z3V2Ute0
もう笑っていいのやら感動していいのやらwww
とりあえず>誰だお前。オレの初恋の相手だ。には噴いたww
ああもうアホ外人ってかわいいなあ!!

302 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 02:30:37 ID:EOckac5sO
ほのぼのすぎるw
怒鳴りながらも「お守りすると〜」で不覚にもドキッとしちゃってればいい
和みまくったよGJ!

303 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 07:42:05 ID:NeEcEpEoO
初恋の相手だ、に萌えた…
ていうかこのお題では自分は萌えないだろうな〜とか思っててすいませんでした
しっかり禿げ萌えさせてもらいましたwwGJ!

304 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 09:49:09 ID:MKBnnzBCO
忍者で外人ネタでくるか!上手いね!
こういうの大好きGJ!

>>299も何回も取り逃してた*9取れて良かったね〜

305 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 10:04:09 ID:npLCaMMmO
うはっ萌えた!本当に人によって十人十色のアプローチがあるね。

306 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 10:32:31 ID:Pjk6b06W0
自分もこのお題は無理だと思ってた。上手い。

307 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 12:34:32 ID:j1bHbqBrO
可愛いな…!これはお見事!
自分じゃ想像もつかない視点からきっちり萌えさせてくれる
ここの住人の皆様方が大好きです

308 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 13:29:15 ID:ndM8GWfNO
新しい萌えに出会えたことに感謝しつつ
踏んでいってください

309 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 13:32:02 ID:EjK1ovu5O
一匹狼←ヘタレ受

310 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 13:32:05 ID:NeEcEpEoO
最後の楽園

311 :310です、長くなってすまん1/2:2008/11/29(土) 17:27:38 ID:WRSuAIuX0
「いちまーい…にまーい…」
「うわああああっ!!」
…もう何回目だ、隣で腰を抜かしかけているこいつに手を貸すのは。
真っ暗な体育館に響き渡る残響を聞きながら、俺はため息をついた。
「あ…ありがとう…」
暗がりなのであまり顔は見えないが、半泣きなのは声で分かる。
「お前、そんなに怖いの苦手ならお化け屋敷なんて誘わない方がいいんじゃねーの」
もたもたして一向に立ち上がれないようなので、腕を掴んで一気に引き上げながら言うと
イケメンで、クラスでは割りと人気もあるが実は怖がりだったらしい大野は
「いや…だってジンクスがあるから…どうしても来たくて…」ともごもご言った。
うちの高校の文化祭は、毎年体育館にできる巨大お化け屋敷がかなり怖いことで有名だ。
男女で来て仲良く二人でゴールし、その後告白すれば必ず成功すると言われている位だ。
俺も怖いといえば怖いのだが、隣の奴がこれだけ怖がっていれば怖さも飛ぶというものだ。
こんだけ怖がりのくせにジンクスのためにお化け屋敷に来るなんて、
どんだけ相手のこと好きなんだこいつ。
「つーか、そもそもなんで練習が俺なんだよ。お前なら一緒に来てくれる奴たくさんいるだろ」
そう、俺はこいつが好きな子に告白する練習台として来ている。
店番は午前で終わりだったし見たい物も特にないので
同じくフリーになったクラスメイトが、どこに行こうかと賑わう中
一人で帰ろうとしていたところをどうしても、とお願いされた。

312 :310です、長くなってすまん2/2:2008/11/29(土) 17:29:06 ID:WRSuAIuX0
でも、ほとんど話したこともないクラスメイトに普通こんなこと頼むか。
「え…あー…えっと……石井なら好きな人のことしつこく聞いたりしないかな、と…」
…ああ、なるほど。
つまり俺ならいつも孤立してるから言い触らしたりしないだろうってことか。
「…そんなにその相手のこと好きなのか?」
暗がりを大野のペースに合わせてゆっくりと歩きながら俺は聞いた。
そういえば、まだ大野の手を握ったままだった。
「…うん」
大野の手から熱が伝わってくる。
「あまり話したことはないけど、一年の時からずっと好きなんだ」
…まるで、俺が告白されてるみたいだ。
「告白、上手くいくといいな」

心とは裏腹なことを言った約五分後、俺たちは手を繋いでゴールして
お化け屋敷が怖かった、でも石井に告白したくて頑張った、という本当の告白を
怖さやら何やらで、涙ぼろぼろの大野の口から聞かされることになる。

313 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 18:13:26 ID:Pjk6b06W0
大野君可愛いw
かぶりが多いのに本当にスペック高!GJ!

314 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 18:31:16 ID:MKBnnzBCO
頑張るへたれっていいな。受け攻め逆でも自分はいける

しかし最近の被りの多さには*9狙うのが恐くなるなw

315 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 18:41:20 ID:Mc5mpgabO
GJ!
食わず嫌いで、へたれ受け物を普段読まないから
とても新鮮な上に、美味しく感じました!
ごちでした!

316 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 19:24:38 ID:0gSPu2BEO
お題のヘタレ受けという文字列だけで禿げたが、萌えもGGGJ!
大野かわいいよ大野、幸せになれ大野。

317 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 19:31:28 ID:jjlehR8PO
へたれ攻め好きだが受けも案外いけることがわかった
ありがとうそしてGJ

318 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 19:46:48 ID:Lf2cainRO
さぁ、踏んで!

319 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 19:51:56 ID:NlNhsIXM0
世界の恋人


320 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 20:55:48 ID:0gSPu2BEO
「千早…お前、何で」
「風邪ひいたって聞いたから、お見舞いに来てみたよ」

弱冠24歳ながら、世界をまたにかけて活躍する名ピアニスト・神崎千早。
そのコンサート当日。風邪をひいて布団にこもる俺のもと、勝手に鍵を開けて勝手に部屋に上がり込んだ突然の訪問者は、まさにその神崎千早その人だった。

「来てみたって…お前、だって今日コンサートだろ!?開演まであと一時間しか――」
思わず身体を起こしかけ、くらりと視界が揺れる。俺の頭を撫でながら、千早は呆れたように言った。
「熱があるくせに、大声出すからだよ」
「誰のせいだよ…」
あはは、ごめんと悪びれた様子のない口ぶりで千早は笑う。
「でも、本当に心配だったんだよ。ちゃんとあったかくしてるかとか、ちゃんと食べてるかとか。悠也はそういうとこガサツだから」
「悪かったな」
「まったくだよ。おかげで僕はこのあと、マネージャーに怒られる」
でも、と息をつき、千早は続ける。
「君が心配で演奏が手につかないなんてことになったら、マネージャーはもっと怒る。悠也だって怒るでしょ?僕はそんなのごめんだから」
君にネガティブな顔をさせたくないんだよ。
笑う千早に、俺は謝る以外の言葉を持たなかった。
「ごめん…千早」
「謝らないで、心配するのもこうやって会いに来るのも当たり前でしょ?僕は君の恋人なんだから」
――本当は“世界の”が理想だったんだけどね。
やっぱり笑顔で言われた台詞に憎まれ口で返しながら、俺も笑った。
「もう行かなきゃ。ちゃんと休んでね」
「ああ」
「君が元気になったら、もう一度コンサートを開くよ。…君の為だけに」
「…ああ」

ありがとう。
俯いて呟いたら、千早がまた笑ったのが分かった。


321 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 21:27:07 ID:MKBnnzBCO
ピアニスト萌え
早萌えGJ!

322 :風と木の名無しさん:2008/11/29(土) 21:41:00 ID:mrHkjnna0
何という早甘萌え!
お題見て某鼠しか浮かばなかったから
まさかこんなに綺麗な萌えが見れるとはw
GJでした!


323 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 00:02:13 ID:TisHtEHvO
こういう話大好きだ。
二人ともかわいくて禿萌えた!
お題から某芸人しか浮かんでこなかったよwwww


324 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 00:22:51 ID:Shaj/0PIO
*9を踏んで良いのは*0を踏む覚悟のあるやつだけだ、ってことなんだろうなまわし

325 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 00:27:09 ID:+1lXfgIeO
スレ加速してるのにまとめの投下や感想は閑古鳥のまま
今までなかったパターンだ

326 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 13:13:16 ID:JpkraU+qO
いつもより早めに回しております。

327 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 13:19:12 ID:NxyN5wK3O
回転族

328 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 13:26:33 ID:fjBMnHLj0


329 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 13:26:51 ID:POhN2JQ80
仮面舞踏会

330 :仮面舞踏会:2008/11/30(日) 18:09:52 ID:0GBFFzwOO
あと僅かで月が満ちようという夜、ある国の城。
豪奢な造りの寝台には、情を交え終えた王と、王の男がくつろいでいる。
「殿下」
「名で呼べ。興が冷める」
「……グスタフ様」
「どうしたジャン」
「明日は舞踏会に御出席ですか」
「客が来るのでな。何だ、抱かれぬ夜が寂しいか」
「明後日の夜を心待ちにしております」
「素直で良いことだ。では二日後は存分に可愛がってやろう」
――下衆が。誰が喜んでお前の油の浮いた肌に触れるものか。
彼の心の呟きに気付かないまま、王は彼に口付けた。
「その頃には月も満ちていよう。楽しみだ」
――あぁ、明後日の今頃は……!
王が目を閉じて寝息を立て始めても、彼は眠れなかった。
緊張と興奮が身体を包み、ひどく手足が冷え、頭が冴えていくのだった。

仮面舞踏会の夜、城は華やいでいた。
色とりどりの衣装、繊細な細工の仮面、煌びやかな宝飾品。
一国の主が主催する舞踏会とあって、目の眩むような豪華な演出がなされていた。
列席するのは有力な貴族や王族の血を引く者たちで、彼らは各々の権力と美しさを誇りあうように談笑し、踊り、遊びの約束を交わした。
しかし王は一人冷めていた。
年若い少女の薔薇色の頬も、年頃の貴婦人の丸い胸も、男の青い瞳を思い出せばどれも劣るように思えた。
深く息を吐いて会場を見渡す。すると、ある青年が目に留まった。

331 :仮面舞踏会:2008/11/30(日) 18:12:33 ID:0GBFFzwOO
「一曲どうだ」
「……ご冗談を」
「今夜は仮面舞踏会だ。気違い沙汰も面白い」
「ではリードしていただけるのなら」
曲が始まろうとする直前、王は青年の手を取った。
白い仮面の奥に隠された瞳は青く澄んでおり、寝台の上の男を思い出させた。
「お前によく似た目をした男を知っている」
ステップを踏みながら青年に囁く。
「さて、どなたのことでしょう」
青年は女性のパートを難なく踊りこなしながら返した。
「私の男だ」
弦楽器の音が一際高く響いた瞬間、王が青年の腰を抱き寄せた。
青年は片手をつないだまま逆の手で王の胸を付き、いったん離れてみせる。
周囲の人々は世にも珍しい男性同士のダンスに目を奪われ、リードをとる側の人間が王だとは気付かぬまま、冷やかし混じりに囃し立てた。
「私もあなた様によく似た方を存じております」
いくつかのステップを無難に踏み、再び王に身を寄せた青年が呟いた。
「ほう、誰だ」
王は口の端を上げて微笑んだ。愛人か、兄弟か。奇妙な縁もあるものよ。
頃合良く音楽も最高潮を迎えるところだ。弦が震え、狂おしいまでの旋律が身を焦がす。
今夜はこの青年を寝室に迎えようか。王は胸を高鳴らせた。
「私の敵でございます」

先ほどまで高鳴っていた胸に、また違った衝撃が走った。青年がよたつく王を支え、耳元に唇を寄せる。
「グスタフ様、私の瞳はそんなに父に似ておりますか」
王は短く息を呑んだ。
「殿下の御命令であったと、寝台の中で教えてくださったではありませんか」
手を伸ばし、青年の仮面に触れる。
「ジャン、おまえ……」
「私の名はジャン・ベイルマン。殿下に殺されたルーカス・ベイルマンの息子でございます」
ずらした仮面からのぞいた青い瞳は、間違いなく王の男のものだった。
「ああ!」
小さく絶望の声を上げた王の唇に男が口付けた。悲鳴は吸い込まれ、誰にも届かない。

332 :仮面舞踏会:2008/11/30(日) 18:15:37 ID:0GBFFzwOO
密着していた二人が距離を置き、王が床に伏すと、会場はしんと静まり返った。
溢れかえる金切り声、少し遅れて兵を呼ぶ怒声。今や王の仮面は外れ、その左胸には刃の薄いナイフが深く刺さっていた。

白い仮面を付け直した青年は身を翻し、壁の一部を押した。そこ隠されていた扉が開き、彼を吸い込んでいった。
古い時代に作られた地下への抜け道を知っているものは、王とごく少数の血縁者のみだ。
近くにいた者が後を追おうとしたが、その扉が二度目の侵入者を許すことはなかった。

その夜、王の男が部屋で休んでいると、一人の兵がやってきた。
「たった今、グスタフ王がお眠りにつきました」
「ああ、なんということだ……。何か託されたことはありましたか」
「いいえ、胸の傷が深く、とてもお話になれる状態ではありませんでしたから」
「殿下には長い間、父子のように目をかけていただいて……」
「心中お察しします」
「舞踏会になど行かないでほしいと、正直に告げればよかった」
「御妃様もそうおっしゃっていました」
「私は明日城を出ます」
「葬儀には参列されないのですか」
「御妃様や王子様方の心をを余計に乱すことになりますから」
「その御心遣い、感謝いたします」
「今夜は我々の王を悼みましょう」
「ええ、それでは失礼いたします」

次の夜、ジャン・ベイルマンは小さな手荷物だけを持って城を去った。
月は満ち、白々と彼の横顔を照らしていた。復讐を遂げたジャンは外壁越しに城を見つめ、薄く笑った。
――さようなら、愚かなグスタフ王。
もう王の男としての仮面をつけている必要などないのだが、何故かその青い瞳は冷たく潤み、満月の光を映すのだった。

長くなってすみません!

333 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 18:26:19 ID:Shaj/0PIO
素晴らしい!
哀しい復讐って何でこうも心を揺さぶるんでしょうね…!

334 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 18:33:28 ID:agD1Af/9O
悲しいけど綺麗だな
ひとつの作品として感動した!
GJ!

335 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 20:50:20 ID:2A8simGkO
お題見てどんなのが来るかな〜とwktkしてたら、本格的なのキタ!
姐さん文章うまいなあ!
こういう雰囲気大好きだ…GJです!

336 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 22:32:57 ID:NxyN5wK3O
一つの完成されてる世界観が美しい
力の限りGJ!

337 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 22:40:59 ID:nP7+UDhJO
鳥肌たったよ。GJ!

338 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 22:45:40 ID:fjBMnHLj0
GJ

339 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 22:47:25 ID:ZIwAwjnr0
無言攻め×流され受け

340 :風と木の名無しさん:2008/11/30(日) 22:54:40 ID:H1HWG8NK0
豚肉にはしっかり火を通すんだぞ!!

341 :無言攻め×流され受け:2008/12/01(月) 00:44:04 ID:7C393YKY0
「……………」
「……………」

無言のなかカタカタとキーボードをたたく乾いた音だけが響く。
瞳は画面をみつめながら、しかし俺の意識は背中に集中している。
みられている。
すごく見られている。
熱視線の主は部屋のすみっこで体育座りをしている
180cmの巨漢である。キモイ。

部屋にやってきたあいつに「持ち帰った仕事があるから」と
告げてからずっとあの状態である。ウザイ。
グサグサと背中に視線がささる。
視線に熱があったらまちがいなく俺はこげている。
約束を破ったわけでもないのに、どうしてこうも
責められている心持になっているのか。

これを迅速に仕上げなければいけないんだ、と念じても意識は背中からそれない。
眼鏡をはずして、眉間をもんだ。集中できない。
原因は明らかである。

結局、俺はこいつに弱いのだ。

首をめぐらし後ろを見れば、ただ黙ってこちらを見上げる視線とぶつかった。
目は口ほどにものを言う、とは良く言ったものだ。
諦念の溜息をつくことぐらいは許されるだろう。

「……来いよ」
にわかに明るくなる表情をみつめながら
結局いつもこのパターンだな、と苦笑した。

342 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 00:56:01 ID:7C393YKY0
IDかわってますが340です
誤爆すみませんでした


343 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 01:19:53 ID:GEng+uwcO
乙!無口な上にワンコ攻めいいね

それにしてもどこの誤爆だw
オカンキャラリクなのかと思ったよ

344 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 09:09:02 ID:aj2HQ73/O
個人的にメガネの部分に禿萌えたw
GJ!

最近SSが多いから久々に萌語りも読みたいな

345 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 11:12:36 ID:gYB/guuK0
誤爆で気がつかずにそのまま流れると思ってたので、GJ!
投下の人は12時間たってないよ〜と書き込まなくて良かったw

346 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 14:09:26 ID:IIeKO9GdO
無口な構ってちゃんな攻めか、新しいな
体育座り萌えたよGJ!

347 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 15:40:47 ID:MIfllArjO
まわしまわされ。

348 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 15:45:51 ID:R3+SEOiC0
好きなだけ踏めばいい

349 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 15:49:51 ID:IIeKO9GdO
ツンデレになりたい

350 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 17:47:53 ID:LZir0M0L0
「あー、ツンデレになりてえ」
「またいきなり…何でですか?」
「だって今時オラニャンとか言ってツンデレ男子がモテるらしいじゃん」
「オラニャンなんて誰も使ってませんよ先輩」
「うっそぉ」
「本当です」
「ほら、真由子ちゃんに沙希ちゃん、奈美ちゃんも、こーなんつーの、お母さんタイプじゃん?」
「はあ…」
「だからこうツンデレになったら母性本能くすぐられないかなーなんて」
「…無理じゃないですか。モテない人は所詮どこまで行ってもモテないですよ」
「ひでえ、俺これでも結構モテるんだぜ」
「先輩うそばっか。でも俺、先輩のこと好きですよ」
「まじで。そう言ってくれるの高橋だけだよ」
「…ところで先輩、今日予定あいてます?よかったら食事…」
「あっ、ちょっと待って、電話。…もしもし、悠也?うん、今終わった。
そっちは?…あっそ。…別に寂しかったわけじゃねーよ。
……そういうこと言うなよ……うん………うん。…うっせーよ…
…ったく仕方ねーな…今からお前んち行ってやるよ」
「…あの、食事…」
「すまん高橋。母ちゃんがキトクだ」

…先輩は今のままで充分ツンデレだと思うんですけど。色んな意味で。

351 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 17:56:40 ID:34dEgzfOO
第三者目線が素敵(*´Д`)
色々想像して萌えました!
gj!!

352 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 18:18:53 ID:wnPhTvFGO
悠也に全部持ってかれたww
後輩もいつか報われますように!
GJでした!

353 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 18:27:51 ID:Mb74Eps+0
最後ワラタwGJ!

354 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 19:00:31 ID:GEng+uwcO
なんかツボったww
後輩君かわいそうだし悠也美味しいとこ持ってきすぎだろwGJ!

355 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 19:09:42 ID:UhYqG2Ed0
なんという天然小悪魔w
無自覚ツンデレいいよ!
後輩に幸あれGJ!


356 :風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 23:37:35 ID:BOnsHCz0O
ツンデレツン可愛いよGJ

357 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 00:00:28 ID:68B/256lO
まわれまわれ

358 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 00:17:21 ID:TJmLEGu70
さあどうぞ!

359 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 00:18:34 ID:TEDzJ4dZ0
根っから悪な大悪党×悪人になりきれない子悪党

360 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 01:00:20 ID:TVJdyY4cO
「いつかぶち殺してやる」
「ああ殺してみろ、出来るもんならな」
「てめえの薄汚ぇチンポ切り取ってその口に突っ込んでやる」
「今そのチンポでよがってんのは誰なんだよ、おら」
「苦しんで死ね、俺は絶対にあんたを殺す」
「はは、本当すごい目すんのな。たまんねぇよ」

「……あんた死ぬのか」
「こんだけ血ィ出てるから多分死ぬだろうな」
「俺が殺すはずだった」
「手間が省けてよかったじゃねぇか」
「違う、俺があんたを……」
「馬鹿か、なんて顔してんだよ」
「この手で殺すつもりだった」
「なぁ、キスしてやろうか」
「黙れよ!」
「固いこと言うな、どうせじきに死ぬ」
「俺は、俺はあんたみたいになりたかったんだ」
「知ってたさ。でもおまえは俺みたいにはなれねぇよ」
「そんなのわかってる、でもあんたが」
「さぁ、早く行け。港で船が待ってる」
「……血の味がする」
「最期のキスとしちゃ上等だ」
「愛してなんかいなかった」
「ほら行けよ、時間だ」
「愛してなんかいなかったんだ」
「白地に赤い線の船だ、間違えるなよ」

「……おまえのことなら何でもわかっているさ」

361 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 01:08:34 ID:TVJdyY4cO
投下してからで申し訳ないけど死にネタ注意!
359さんも地雷だったらすみません…
配慮がたりなかったです

362 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 01:10:08 ID:Vn3kXUQSO
>>360
なんとまあハイクオリティな早萌え。
これだけの短文でこれだけ情景背景感情が描写できるって本当にすごい。
攻男前すぎて惚れた。

363 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 01:15:35 ID:q906zPevO
すげぇwなんつーハイレベルな!
GJだなーごちそうさま。

364 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 01:17:40 ID:S0t6/A6f0
これは萌えたわ…

365 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 01:34:13 ID:TJmLEGu70
萌えた…
個人的には死にネタ大好物なんでよかったよ!
大悪党たまらんわ…GJ!

366 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 01:44:40 ID:Wqi6Ifg70
死にネタはあまり得意な方ではなかったけど…
これはGJ!
萌えました

367 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 02:10:27 ID:rCShnvTXO
台詞だけでこれだけ描写するって凄いね、GJ

368 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 06:32:20 ID:EBClUQBQO
お次は〜

369 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 06:40:15 ID:5m+o0HI8O
想いは伝えたら壊れちゃう

370 :風と木の名無しさん:2008/12/02(火) 14:32:43 ID:Vn3kXUQSO
「…何でいるの。」
「何でいきなりバイトやめたの。言ってくれても良いだろ」
「……。」
「俺は、バイト仲間だけじゃなくてもお前とは仲良くできそうだと思ったのに」
「…俺も、そう思ったよ。」
「なら何で辞めた?」
「べ…つに、そんなこと、関係ないだろ。忙しいんだよ学校とか」
「気ままなフリーターの俺には関係無い?」
「ち、違う!そういう意味、じゃない…」
「わかってるよ。…俺に、ゲイだって知られたこと気にしてるのか?」
「…それも、あるけど」
「別に、気にしないって言ったろ?俺万人に惚れられるって思うほど、自意識過剰じゃないし。」
「…だから」
「……え?」

「…初めてだったんだよ、知って離れていくでも、同類として割りきった触れ合いを強要するでもなくて…今までと、同じように…接してくれて」
「……」
「…だから!言いたくなかったのに!どうせお前、こいつ男なら誰でも良いんだな、とか思うだろ!?」
「……けどお前、俺が理解があるから、初めてだから…そう思い込んだけだろ…?」

違う。だから言いたくなかった。
叶わなくて良かった。だから、俺の想いまで否定しないでよ。



371 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 06:04:32 ID:7Bmfr89Z0
もえた

372 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 10:24:59 ID:OvPztHR4O
なんか色々ごめん
まわし

373 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 12:13:50 ID:S2TNwxH9O
何がごめんか解らないが、気にするなよ、元気だせよ、まわし

374 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 12:47:32 ID:DRCTJuUYO
萌えたっていうか切ないな
>>372
なんだか分からんが(´∀`)つ愛と勇気

375 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 16:05:58 ID:r0f6a/qcO
脱字がちょっともったいなかったけど切ないぜGJ

376 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 19:54:44 ID:1bER4/LHO
ぐるぐるまわし

377 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 20:33:34 ID:AnZW0Szd0
まわれー

378 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 20:41:20 ID:JIz+QtlJO
さあお嬢様、手を

379 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 20:43:59 ID:SS768dMa0
持ちつ持たれつな関係

380 :1/2:2008/12/03(水) 21:55:58 ID:o9BmPqSs0
「あんた昨日風呂入りました?」
「入ってない」
「メシは?」
「食べてない」
「……いつから」
「メシは一昨日から、風呂は日曜日、いや土曜日かな」
「今すぐなんか作るからシャワー浴びてきてください」
「面倒だから明日入るよ」
「あんた今マジでくさいんスよ! 同じ部屋にいんの耐えられないから浴びてください」
「その言い方は人権侵害だなァ」
「公衆衛生を無視してる人が何言ってんすか、はいこれタオル」

2LDKのオートロックのアパートは、バストイレベランダ付。
ルームシェアの相手を募集していた生活能力ゼロの男と知り合い、
共に暮し始めてから数ヶ月が経った。
現在は彼が家賃を全額払い、俺がすべての家事をこなしている。
最初は居候のようで居心地が悪かったが、要するに家政婦代わりなのだと気付いてからは、
俺もあまり遠慮しなくなった。

381 :2/2:2008/12/03(水) 21:57:12 ID:o9BmPqSs0
「研究で家空ける度にこんなことになられちゃ困るんスけど」
「うん、だからなるべくマメに帰ってきてね」
「いやそういうことじゃないって」
「これ美味いね、しょうがが効いてる」
「餓死する前にカップラーメンでも何でも勝手に食っといてくださいよ」
「君は口は悪いけど優しい子だよね」
「あんた人の話聞いてます?」
「君よく怒ってるけどさ、僕のこと嫌いじゃないじゃない」
「はァ?」
「僕が心配だから怒ってくれるんだよね」
「だって家賃払ってもらってますから」
「君さ、僕のセックス好きでしょ?」
「ちょっと! メシ食ってる時にそういう話しないでください!!」
「ごめんごめん」
「……ごちそうさまでした」
「ねえ、さっき風呂ためておいたから君も入っておいでよ」
「珍しく気が利くじゃないスか」
「僕ね、昼は色々と迷惑かけるけど夜は奉仕する派なんだ」
「それは結構です」

断りはしたものの、風呂からあがって自室に戻るとベッドの上で男が待っていて、
俺はまさに奉仕され、ぐずぐずにされてしまった。
悔しいことに彼の手は肌に馴染んでひどく心地良い。
与えられたら拒めないし、それに満足している自分もいる。
認めたくはないけれど、ひょっとしたら持ちつ持たれつの関係なのかもしれない。

382 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 22:56:11 ID:OvPztHR4O
>>380
お題を世界観まるごと表現してるって感じだね!萌えた!


383 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 23:23:19 ID:r0f6a/qcO
受け攻めがどっちなのか非常に気になるwGJ!

384 :風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 23:50:42 ID:aPC9Xb86O
すごい萌えた!
グッジョブ!

385 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 00:21:01 ID:Xu0VgN2lO
ぶつぶつ言いながら結局世話を焼く無愛想敬語受け…
一方的に頼られてるようで実は精神的に頼ってる関係…

個人的に好きなシチュすぎてリアルに手足バタバタさせるぐらい萌えた
GJ!

386 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 00:29:50 ID:pbbMnhR10
GJ!!!

まわれーまわれー

387 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 00:53:10 ID:SQlcBrTE0
おお〜GJです!
持ちつ持たれついいねえ!

388 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 00:55:07 ID:SjBHaObo0
敬語で横柄ってたまらんな
では踏まれましょう

389 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 00:55:39 ID:SdIML5SFO
小春日和になかよく、ごろごろ

390 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 01:28:20 ID:WakfZhSQ0
久しぶりにきれいに晴れた。
首都より少しだけ北に位置するこの町にも(たまにはサービスしとこうかってくらいには)
突然ほっこりとあったかい日がやってくる。

「あー…日なたマジ神だよなぁ…」
「んだなぁ」

一番日の当たる場所に陣取った2組の布団の上で、俺と聡はごろりと横になる。
窓の外にはベランダなんてない。素敵なほど古式ゆかしいアパートではこれが正式な
布団の干し方だ。薄く汚れたガラス窓の向こうには抜けるような透明な青い空。

「やっぱ太陽スゲーな」
「なんたって燃えてるからなぁ」

そりゃそうか。燃えてるからあったかいのか。
布団も気持ちよさそうに日なたのにおいに変わっていく。
俺らの汗とかいろんなにおいが、ゆっくりと変換されていく。

キラキラ舞うほこりを数えながら「聡はあたまいーな」と言ったら、あくびに混じって
まぁねと返ってきた。つられて俺のまぶたも自然とおりてくる。
「燃えてるからあったかいんなら、おめーがあったかいのは何でかねぇ」
毛布をかき抱くように、後ろからそっと抱きしめる。
「俺があったかいのはおめーにもえてるからかなwいろんな意味でwww」

天才聡君からは返事のかわりに寝返り裏拳飛んできた。

391 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 01:47:23 ID:bXyx+B5R0
なんというほのぼのw萌えた

392 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 02:21:46 ID:vns6seJcO
あ〜ひなたぼっこしたい〜

393 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 12:07:00 ID:SdIML5SFO
ありがとう!
正にこういうほのぼの萌えに飢えていたので、すごく嬉しいです
ひなたぼっこ、お日さまにさらしたおふとん、最高!GJ!

394 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 14:17:45 ID:PKl+2utuO
かわいいな〜、GJ!

395 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 15:41:29 ID:ML+naFNbO
ほのぼのまわし

396 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 16:28:08 ID:3hVAO8USO
のんびり輪姦すよー

397 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 17:27:11 ID:ClK+QfQn0
布団のにおいを嗅ぎつつまわし

398 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 17:49:07 ID:3hVAO8USO
ふんでっけー!

399 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 17:50:24 ID:l/OGxO7jO
いじめっこ勇者×いじめられっこ魔法使い

400 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 22:07:11 ID:e8IkktA2O
「かっ、勝った」
嬉しそうに喜ぶヒマワリの頭を叩く。
「痛い!」
「サポートが遅い」
俺の言葉に頬を膨らませる。男の割に童顔の顔が更に幼く見える。
「ちゃんと炎溶の魔法は当てたじゃないですか」
「゛やっと゛だろ。言い直せ」
炎溶の魔法が背中に当たるのは過去に三度。
「むぅ」
「魔法は当てるのが当たり前だ。息絶えてぐったりしてるの当てても意味ないだろ」
経験値もちゃっかりヒマワリが獲得している。今までの文字通り身を削る攻防を返して欲しい。
「ペナルティ。今日も飯と洗濯の当番な」
これで3週間連続でヒマワリが当番だ。
「勇者様の意地悪」
三つ編みされた茶色い髪が揺れる。
魔力は髪に宿る。ある程度、長髪の方が魔力を蓄え、コントロールするに適している。シルクのようにさらさらで、ほんのり甘い匂いがする。
夜、見張りをしているときに、俺が寝た頃を見計らって、魔法の練習をしているのを知っている。涙を流してがんばっているのを知っている。
見張りの交代の時間だ。見張りを終えた俺の、ヒマワリを起こす前の儀式。
ヒマワリのシルクのような髪を撫で、いつものように神に誓う。
何度でもお前を守る盾になる。


401 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 23:16:06 ID:Z5dTxNZG0
は、禿げた…!!
漫才のようなノリと見せかけてしっとり終わらすとはなんたる合わせ技一本

402 :風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 23:41:36 ID:RGUoKZio0
ヒマワリだとなんか女っぽいね
それに三つ編みだし

403 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 10:56:41 ID:IBneAtJv0
攻はツンデレですね、わかります

404 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 15:38:58 ID:LGdVp7oKO
いいねえ…攻男前すぐる

405 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 18:18:45 ID:CkGlyPW50
まわれーい

406 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 18:27:32 ID:TdSeYMp3O
   /⌒\
  (,_,___,_,,)
  丿゚∀゚ !  にょきにょき
  (___,ノ

407 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 18:30:38 ID:e9CvcITe0
まわしまうす

408 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 18:47:45 ID:7ohux4B1O
まわせまわせ!

409 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 18:48:26 ID:dY089KQg0
ツンデレ×ヘタレ

410 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 19:05:05 ID:CkGlyPW50
はいよー!

411 ::2008/12/05(金) 19:52:14 ID:CkGlyPW50
「…で?」
「…」
「何しにきたの」

目を覚ました斉藤君は、僕の姿を見るなりそう言ってにらんだ。
顔赤いし、横になってるし、額にのせた濡れタオルが半分落ちかかっていたから
なんだかいつもの迫力はなかったけれど、
それでもやっぱりその目はとても怖かった。

「か、課長に言われて…様子見てこいって」
「…」
「呼び鈴押したんだけど出なくて…」
「…」
「あ、でも鍵、開いてたから、もしかして中でその…」
「…」
「倒れてたりしないかな、って、思って…」
「…で、そこから俺んことずっと視姦してたんだ?」
「なっ…違っ…!」
「バーカ冗談だよ」

斉藤君は鼻声でけらけら笑って、その後大きくため息をついた。
多分本人は無意識だったんだろうけれど、相当ツラいんだろうなと僕は思った。


412 ::2008/12/05(金) 19:57:45 ID:CkGlyPW50
「…熱、まだあるの?」
「…大分下がった」
「何度?」
「…」
「寒気は?」
「…」
「さ、寒気があったらまだ起きたら駄目、だよ」
「…」
「水分も、取らないと」
「…」
「…ちゃ、ちゃんとしとかないとまたあが」
「どーでもいいだろ、もう帰れよ!」

僕が言い終わらないうちに斉藤君は声を荒げ、そして僕に背を向けてしまった。
濡れタオルが完全にずれ落ちたけど、斉藤君は気にしていないみたいだった。

「…」

僕はそのタオルをそっと手に取る。いつからこのままだったんだろう、それはもう全然冷たくなくて、彼が一人で苦しんでいたのがよくわかった。
冷たい水で冷やし直したそれをかたく絞って戻ると、僕は斉藤君の背中に静かに静かに声をかけた。


413 ::2008/12/05(金) 19:58:33 ID:CkGlyPW50
「斉藤君、起きてる?」
「…」
「これ、おでこ冷やすと大分楽になるよ」
「…」
「…さいとう…くん?」

斉藤君の肩は震えていた。
泣いていた。
そのことに気づきはっとした次の瞬間、僕は手を強く引っ張られ、ベッドに倒れこんだ。
濡れタオルはぽとりとベッドに落ちた。

「お前ど、してそんな、優しいんだよ…?!」

斉藤君は僕をきつく抱いた。
その体は風邪のせいか、とてもとても熱かった。

「…」
「あの晩、俺、まじでお前にあんな、ひでぇ…こと」

したのに、と、語尾が消えた。
体と同じくらい熱い涙が、僕の胸あたりに染み込んでいくのがわかった。
どうしていいかわからなくなった僕は、普段とはぜんぜん違う、子供みたいに弱弱しい斉藤君の背中に戸惑いながらもそっと腕を回した。


414 :ラスト:2008/12/05(金) 20:00:05 ID:CkGlyPW50

「…べ、つに怒ってない」
「…」
「怒って、ないよ」

どぎまぎしながらそう言ったら、僕を抱く腕の力が強くなった。
ぎりぎりと、あの日の夜みたいに斉藤君は僕を強く抱きしめた。
少しだけ嗚咽が聞こえた。

「…頼む、」

僕の耳元で、懇願するように呟く彼。

「…そばにいてくれ」
「うん」
「ずっと、」
「うん」
「頼むから」
「うん、ひ、一人になんかしない」
「…」
「絶対一人になんかしない」
「…」
「だから大丈夫。ゆっくり、おやすみ」

その日、斉藤君は僕の手を握りながら深く眠りについた。

415 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 20:04:55 ID:XNLXapAS0
お、おにぎりが
た、たべたいんだな

416 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 20:14:07 ID:YsnzZ4j1O
410は誤爆?

まわし

417 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 20:16:01 ID:GtVj+Wdm0
>>411
>>410が誤爆じゃなかったという前提だけど

*9*0描スレのルールと混同してない?
ここは「今から書くから*0を取る」じゃなくて「書きあがった*0を投下」ですよ
>■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。
>>1にもこう書いてあるけど読んでませんか

418 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 20:27:37 ID:2m4GsvsU0
読んでないんだろうねぇ。

まぁまぁ、次をお踏みなさいませ。

419 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 20:29:37 ID:bXvmeWWz0
無口、無愛想、世俗離れ

420 :風と木の名無しさん:2008/12/05(金) 20:29:46 ID:7wSyVrZw0
メリークルシミマス

421 :*0ではありませんが1/2:2008/12/06(土) 11:24:51 ID:SDBr7In9O
「何だって客人に愛想のねぇ主人だなあ」
「…………」
「まあいつもの事だが」

勝手に上がり込んでくる浪人をもてなす由はないとでも言いたそうに、男は瞼を伏せただけだった。
険しい山奥の小さな屋敷。ここでこの家主は一人句を詠み書を書き綴り、土を耕しては日々を営んでいる。いつからそうしているのか知らぬ。
ある時浪人が山越えの道に迷い、夜半過ぎに助けを求めこの屋敷の戸を叩いたときから、この主はここにこうして在った。
警戒とも歓迎とも違う、ただただ愛想のない簡素な招き入れに、浪人は訝しんだ後、この男に興味を持ったのな俗な興味をぶつけることもやめにした。
今はただ、町で見つけた魚の干したものや甘い菓子、また浪人の大好きな酒と肴など、ここでは手に入らないだろう物を土産とし
「今日はお天道様がよくみえるねえ」
「そろそろ蝉の鳴くのもききおさめだねえ」と、他愛もない、話だけをしにきている。
男は酒こそ飲まなかったが、魚は食べたし、野菜を漬けたものや味噌を入れた雑炊なども出してくれた
静かにそれらを食しながら、浪人は山の様子や町の様子を楽しげに話す。そしてたまに主の身体を気遣うことを言う。

「あんた、寒くなってきたがちゃんと暖はとっているのかい?」
「今日はいつになく眠たそうだなあ。夜更けまで書でも読んでいたんだろう」
そうしてポンポンと頭に手をやると、男は嫌がらない。
ただ眉を寄せて、余計な世話だ、と言うような顔をしてはみせるものの、ほんのりと赤みがさす頬に浪人の顔も弛む。

422 :2/2:2008/12/06(土) 11:36:24 ID:SDBr7In9O
男は話せないわけではなかった。だが必要以上の言葉を発しなかった。
愛想のないのは変わらずだが、餌をとりにやってくる鳥たちを可愛いなあと呟けば嬉しそうに微笑み、今日のように軽口を叩けばうるさそうに眉を寄せる。
そんな風に見え隠れする主の感情を一つ一つと発見する度、浪人はなんとも言えぬむず痒さを感じて仕舞うのだった。

「今日はなんだか機嫌が悪いねえ」
「…………」
「何かあったのかい」
「…………」
「どこか悪くしたのかい」
「…それはこちらの台詞だ」
「え…?」
「無事ならば…かまわぬ」
そう言うと男はさっと立ち上がり、あっと言う間に奥の間へと姿を消した。

「俺の身を…案じていたのか?」
確かに浪人がこちらに顔を見せたのは、最後にこの屋敷を訪れて久しい。
最後の夜には、確か流行風邪で人が死んだ話や、山賊に襲われた村人の話など、物騒な話をして帰った覚えがある。
それにしても、それにしてもだ。とんと興味を示さなかったあの男が、姿を見せない自分を思ってくれていたのだ。
奥へ逃げた後ろ姿は、おそらく憤りだとか安堵だとか、そんな感情を目一杯背負っていた。

――――――なんてこった。

崩れる顔にゆるむ髭元を無骨な手で覆うと、浪人はクックと笑いだした。
嬉しくて仕方がない。心がじんわりと温かくなって、同時に男が愛おしくて仕方なくなった。
こんな心持ちになるのはもう何年ぶりだろうか。
(今日はしばらく山を下りることはできそうにないな)
主の機嫌をとるべく、浪人は奥の間へとゆっくり足を向けた。

423 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 12:20:35 ID:YeUdp/KfO
おお、GJ!
無愛想いいなあ無愛想

424 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 12:23:01 ID:qbBxaFAyO
こういう雰囲気大好きだ…!萌えた!
寡黙な主人も気さくな浪人も可愛いなあ、GJです

425 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 12:25:31 ID:SDBr7In9O
二行分くらい思いっきり抜けてました。何やってんだすみません

まわし

426 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 12:31:20 ID:vbpEh/PMO
そ、その二行が気になるぜ
GJ!

427 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 12:34:29 ID:U9a0e6hD0
お昼時間に一気にGJが入るのに笑ったぜ!GJ!

428 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 12:45:40 ID:AX+cNNgB0
ねこに鼻水つけられながらGJを叫びながらふまれるよ!

429 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 12:46:56 ID:Mkfqqa530
犬型獣人

430 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 13:00:10 ID:OCXrEze6O
俺が二十歳を過ぎた頃、義父が死んだ。
施設から買い取った俺を押し倒し、好きなだけ弄んだ義父。
笑顔がなくなり、表情は固まり、感情は消え失せ、最後には声も奪われた。俺から全てを奪った義父は金欲にまみれた親戚たちに見送られて地獄へ旅立った。
金目のものは、全て親戚たちが平らげ、俺に残されたのは、片田舎の小さなお寺兼別荘だった。親父の祖父が親父の精神修行のために、この寺を建築したと聞いた時は流石に呆れた。
農業、簡単な修理、炊事等、生活に必要な文献を買いあさり、人目を避けて自給自足の生活を始めた。
寺に住み始めた三年目の秋、野生の柿を発酵させた酒が良い出来になった。
ほんの気まぐれで、寺の前に置かれているお稲荷さんの石像の足下に、赤カブの煮物と飲み口が少し欠けた湯呑みに柿酒を注いで置いた。

その日の晩、柿酒をあおり、胡座をかく。落ち葉の落ちる音が心地よい。
ふと、蝋燭に照らされ、キラキラと光るものが風に乗ってきた。後ろを振り向く。

431 ::2008/12/06(土) 13:12:13 ID:OCXrEze6O
寺に住み始めた三年目の秋、野生の柿を発酵させた酒が良い出来になった。
ほんの気まぐれで、寺の前に置かれているお稲荷さんの石像の足下に、赤カブの煮物と飲み口が少し欠けた湯呑みに柿酒を注いで置いた。

その日の晩、柿酒をあおり、胡座をかく。落ち葉の落ちる音が心地よい。
ふと、蝋燭に照らされ、キラキラと光るものが風に乗ってきた。後ろを振り向く。
。金色の毛並みがまぶしい。
人のように二足歩行したキツネだ。俺の横で胡座をかくと、
「ん」
ずいと突き出された湯呑み。朝方お稲荷さんに捧げた湯呑みだ。中を見ると空っぽで、息が酒臭い。
お稲荷さんを前に自然と声が溢れた。
「…飲……む…か?」
石臼で引いたような鈍い、だが自分の声だ。
差し出す湯呑み。早く注げと言っていた。
柿酒を注ぐ音に、ピクピクと動く耳。
注ぎ終わると、じぃ〜と湯呑みを見つめ、鼻を近づける。尻尾が一瞬ピンと張ると一気に柿酒をあおった。
「…ふぅ…」
満足そうに牙の間からため息をつく。
「ん」
また催促された。尻尾はパタパタと待ち切れない様子だ。
頬の強ばりが溶ける。俺を見てお稲荷さんもうっすらとう笑。
お互いの笑顔を見つめつつ、俺は柿酒を注ぎ込んだ。

432 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 15:09:48 ID:PSFlGl8JO
お手製の柿酒飲んでみたいよ、GJ!

433 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 15:22:51 ID:OCXrEze6O
文章ミスった。すまん。

434 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 16:43:36 ID:MIPCo125O
GJどどんまい
分割レスにはよくあること

435 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 19:12:28 ID:SymWTxHvO
GJ!
雰囲気あって好きだ

436 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 22:40:32 ID:BH6kLIEPO
9のリクは犬なのになんで狐?誰も指摘しないでGJしてるし
最近は>1どころか>9すらちゃんと読んでない人が多いの?
それにここは「*9のお題にちょちょいとSSを書くスレ」じゃないと思ってるんだけど
SSでも大歓迎なんだけど、何より私は*9に萌えたんだ!っていう*0がいい

437 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 22:46:33 ID:5C17TJQs0
>>436
「犬型」を「大型」と見間違えたのでは、とそこはフォロー

438 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 23:10:07 ID:+1bdLdVF0
踏みしだかれてやる。

439 :風と木の名無しさん:2008/12/06(土) 23:11:15 ID:ltlMD85r0
きみといつまでも

440 :1:2008/12/06(土) 23:57:17 ID:XxGXu10e0
「おーい、瀬!」
いつものように僕は君の名前を呼ぶ。
「・・・何ですか、バカ竜」
いつものように君は返事をする。
「瀬は本当にツンデレだなぁ。デレてよん。」
「嫌です。ていうか本当にうざいです死んでください。」
本当にいつものこと。
でも、前はこれがいつもじゃなかった。
僕は、数年前にこの子と出会った。
瀬は一人だった。家族は軍の奴等に殺されたらしい。
軍の奴等から逃げて倒れている時に、僕が助けた。
もう、最初の頃はとっても無口だったのに、今じゃこうさ。
まぁ、これはこれでいいけど。


441 :2:2008/12/07(日) 00:17:01 ID:OEPfdBx/0
「なに考えてるんですか、気持ち悪い。」
「もー、変なことなんて考えてないよ?」
「普段の行いが悪いんですよ。」
むぅ、せっかく助けてあげてるのにぃ!

・・・本当はこんなくだらない事してないで、逃げなきゃなきゃないのにね。
僕らは一応軍に逆らったもの。
いつも命を狙われ放題さ。
この前なんか、窓割られたし。
いつ死んで、いつもが無くなるかわからない。
でも、僕は・・・。
「君は本当に可愛いよねぇ」
君のことを絶対に守ってやる。
「あの頃は可愛かったよなぁ」
たとえこの体が滅んだとしても。
「今の君もツンデレで可愛いけどねー。」
そう僕はこれから先、いつもであるように。
「ねぇ、瀬君」
僕は、
「愛してる」
君と、いつまでも。

442 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 00:19:31 ID:OEPfdBx/0
なんか書いているうちに分けわからんものに!
すいません、文才なくてっ!
PSPからお邪魔しました。

443 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 00:21:50 ID:JI5t0gjc0
これはひどい
本当に18歳以上が書いたのか

444 :名無し募集中。。。:2008/12/07(日) 00:24:16 ID:iF4r2iZN0
>>442>>431
>>1
>全部書き上がってから投下が原則。

違ったら悪いけど同じ人かな
せめて1読んでくれ

445 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 00:38:46 ID:5m9/p6Ll0
まとめに萌語りも来てましたよ。
最近投下も早いね。自分的萌えお題が来ないので*0
とっていないけど、書いてるうちに投下されてそう。

446 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 00:42:30 ID:If733G4Y0
>>410あたりと同じ厨臭いを感じた。
まだ冬休み前だよな? ひとまず、まわしー

447 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 00:48:52 ID:JI5t0gjc0
>>445
あなた的萌えお題が来たら
先に投下があってもまとめに落としてくれると嬉しいです

448 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 00:51:30 ID:ujXUF03v0
まあまあお踏みくだせえ

449 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 00:51:53 ID:P5VEy5v80
学生やめて久しいので休みなのかどうかもう全然わからん
でも冬休みはクリスマス前後からだよなあ、まわし

450 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 02:37:38 ID:ixtSQWz00
「最近制服見ないなあ。もう学生は冬休みか?」
つり革に捕まって電車に揺られていると、どうしても眠気が襲ってくる。
まさか立って寝るわけにもいかない。そう思って隣に立っている同僚の三田に話題をふった。
「……でも、冬休みはクリスマス前後だよなあ?……クリスマスっていえば、お前予定決まった?」
三田は答えなかった。ただこちらを見ている気配だけがする。
かまわず口を動かす。俺は寝たくない。
三田が僅かに身じろぎした。かっちり着込んだコートが俺のよれよれのコートにぶつかる。
「……俺、今年はクリスマスにちゃんと家で過ごせるかも怪しいよ」
そろそろ日付が切り替わる電車の中は人がすし詰め状態なのに、いやに静かだ。
ひそひそ喋る俺の声と、どこかの誰かから音洩れしているらしい流行の曲と、電車の規則的な音だけが響く。
「……クリスマスかー」
憂鬱な気分でため息交じり呟くと、隣から声がした。
「一緒に居てやるよ」
言うまでもなく三田の声だったが、俺の脳がその言葉の意味を理解するまでにはかなりの時間が掛かった。
「は?」
「クリスマス」
横に立つ三田の顔をマジマジと見つめると、やはり俺を見ていたらしい奴と目が合った。
間抜けな声を上げた俺に、しれっと告げる。
「寂しいんだろう」
「忙しいんだよ」
何を言いやがるんだこの馬鹿は。俺が呆れて三田の無駄に整った顔を見ていると、ため息が聞こえた。
「お前がそうやって、やけくそみたいにべらべら話し出すときはいつもそうだ」
「なんでお前がそんなこと分かるんだよ」
「分かるんだよ」
そういうと三田は響いてきたアナウンスに口を噤んだ。
三田はそれを聞き終えると、俺の肩を掴んで内緒話のように耳元で言った。
「お前のこと好きだから分かる」
囁いて、三田は小さく笑った。
その滅多に拝めない笑顔に見惚れながらも、見透かされたような気がして俺は顔をゆがめる。
(大当たりだ。俺の口数が多くなるときは、寂しくて構って欲しいときだよ。お前にな!)
全てお見通しとばかりに得意げに笑う三田がムカついて、俺は慎重にヤツの脛を見極め、鋭く蹴り飛ばした。
人の純情を弄ぶんじゃない。

451 :1/2:2008/12/07(日) 02:38:42 ID:JPalEP8H0
「なに言ってるんですか。久しいもなにも、先輩が卒業してまだ一年経ってませんよ」
「俺は過去に囚われない男だ」
「もう一度言いますけど、一体なにを言ってるんですか」
「俺は常に未来しか見ていない。過去は振り返らない。学生時の習慣もまた然り」
「去年の今頃、先輩は年賀状用の芋版を作る!とか言ってサツマイモ買い漁ってましたよね」
「ああ、あの焼き芋うまかったな!やっぱ焚き火でやるとホクホク感が違うよな」
「思いきり覚えてるじゃないですか」
「あの後小火になりかけたよなー。あれは焦ったな!」
「その様子だと、全然反省してないですね」
「あーなんか焼き芋食いたくなってきたな。食っとけばよかったなあ」
「……だったら、今から買いに行きますか」
「んで、話を戻すけどさ、冬休みって確かクリスマス前後からだったよなあ」
「え?」
「だから、確かまだ冬休みじゃないだろって話だよ。まだ学校は営業中だろ?」
「営業……まあ、そうですね」

452 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 02:40:58 ID:tC8vlKNt0
*9が*9なだけに、どうなるかと思ったがGJ!

まとめにもきてたねー
難易度高いお題だと逆に萌えるのだろうか

453 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 02:44:36 ID:JPalEP8H0
>>450
かぶってしまって本当に申し訳ない

シチュエーションに萌えた。
口調のテンションが通勤(帰宅)途中のサラリーマンぽくていい!

454 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 02:52:17 ID:uOs1gPq0O
一番乗りはまとめの586か。三人も。皆さんすごいなぁ
>>453
まとめに再投下よろ

455 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 02:52:25 ID:NFgwwyhj0
おつかれリーマンズGJ! 

まとめの萌え語りも読んできたよ〜最近まとめ投下多いね、ちょっと嬉しい。

456 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 03:00:35 ID:5m9/p6Ll0
萌えお題が来たけど、やっぱり投下されていたw
まとめ投下しました

457 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 03:05:13 ID:Lqlse4Z/O
予想外の盛り上がりw皆さんGJです

458 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 09:20:27 ID:mtLCtf6BO
皆さん、ほんとうにGJ!
素敵だ!

さぁ、どうぞ優しく踏んでください

459 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 09:23:32 ID:6EOVtLOrO
こういう、お題になる予定じゃなかったネタでも
さらりとまとめて萌えさせてくれるお姉さん方が大好きです
踏んで

460 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 14:22:10 ID:7id6obT80
「これはもう恋だろ!と俺はようやく悟ったわけだ。一度認めればスッキリするもんだな」
「うーん…相手が誰かは知らないけど…それ、成就しそうなの」
「いや、無理。俺が一方的に好きなだけ。そいつは俺のことなんか眼中にないしな。それでいいんだよ」
「うん。まあ、君はそういう奴だよね。凄く単純で正直」
「お前に言われたくねーよ。お前はどうなんだよ。あっちの方は進んでんのか」
「題材が見つからないから何も進んでない。描きたくないものを描いたって仕方が無い」
「にあわねー。お前が『新進気鋭の芸術家』だなんて全然にあわねー」
「なんとでも言えば。君に僕の絵を理解してもらおうなんて思ってないから」
「るせーな。どうせ俺は頭悪いよ…っと。俺そろそろ帰るわ」
「予定でもあるの?」
「定時に迎えに行くって、妹と約束しててさ。バイト先までひとっ走り」
「じゃあ、妹さんは今は君の所にいるんだ?」
「なんか迷惑になるとか言ってたけどな。まだガキなんだからもっと甘えりゃいいんだよ」
「かっこつけちゃって」
「たまには兄らしいことしたいんだよ」
「ねえ。またそのうち君の家に行ってもいいかな。君の犬に会いたい」
「タロのことか?お前、犬には『会いたい』とか普通に言うのな。前もタロには普通に笑いかけてたし」
「で?その話はどこに帰結するわけ」
「もうちっと、周りの人間にも愛想よくしてもいいんじゃねーの。お前、本当は寂しがり屋だろ?」
「さあ、どうだろうね。僕は自分のことをあまり考えないようにしてるから」
「らしくねーな。いつもは理詰めでアレコレ言ってるくせに」
「りづめ…君、僕をそういう風に思ってたんだ。それって、面倒臭い人間だって認識?」
「とんでもなく飛躍することがあるよな、お前…ジェットコースターかよ」
「まあ、確かにそうだ。君みたいな社交的な人間が、僕みたいな引き篭もりの絵描きに好感を持つ筈がない」
「とりあえず座れ。暴走すんな。俺は何も言ってないだろ。おいこら、聞けってば」
「めんどくさい奴だって思ってるなら、無理してアトリエに来てくれなくても…」
「ていうか。お前って俺のことけっこう眼中に入れてたりする?……って!ペインティングナイフ握り締めるな!なんか怖えから!」
―――
萌えさせてくれるお姉さん方が大好きです。

461 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 14:50:33 ID:D74QqDoQO
ちょwwww最後の一行吹いたwwwww
なんだかもうよくわかんないけどGJ!ww

それにしてもまさか二連続で*8が被るとは…
>>449はともかく>>459は三分も空いてるんだから回避できるでしょ

462 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 15:05:15 ID:eK/Hql4t0
もっと酷い時期あったよ、リロミス。つっても慰めにもなんないけど
9を取りたがってる人はやっぱり山ほどいるわけだからちゃんと気をつけないとなぁ…

ついでにいうならば9をとった人は、「このお題に本気で萌えてる人の萌語り(かss)が読みたい」と
思ってるわけなんだから、ちょっと通りかかった人が9のお題でサラーっと書いていく、とか
そういうのはどうかと。
失礼かもしれないが、最近のここ見てると、
次の*9に早くまわすために*0を無理に踏んでるように思えるんだよ

463 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 15:09:48 ID:1eCWtN/B0
>>460
最後の一行で気付いた
縦読みか。頑張ったな

>>461
>>459は絡みで謝ってたよ。当分書き込まないって

464 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 15:12:39 ID:qWCMlzek0
>460
タテ読みすげー!!
これはでっかい乙だ!


パソコンなら書き込みボタンを押す直前にリロードできるけど、
ケータイじゃそれは無理なのかな?

465 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 15:13:22 ID:j5GEhVymO
早萌え競いみたいな傾向はあったかもね。
>>460頑張ったGJwww

466 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 15:33:47 ID:ENUl3yJb0
立て読みすげー!言われて気づいた!すげー!
言われなきゃわからんかった!!

467 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 15:36:23 ID:UsKq3TnBO
>>460
この発想はなかったwwwすげえ!乙です!

そして一応自分も書いてみました
460の素晴らしさには遠く及びませんが、まとめに置いてきます

468 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 15:38:41 ID:LhV/tpHLO
GJ!!!!!
と叫びながらさあどうぞ↓

469 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 15:40:47 ID:/LV4gb7Z0
すっげーオンチな鼻歌をあこがれてる人に聞かれてあせる!

470 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 21:39:56 ID:8tesl1tNO
放課後になると、音楽室から聞こえてくるピアノの音。
俺の憧れの、広瀬先輩の弾くピアノの音。
先輩のピアノを聞くために、ひとり教室に残ることが気づけば日課になっていた。
沈む夕日を眺めながら、今日も待っている訳だがいっこうに聞こえてこない。いつもの時間を、20分も過ぎていた。
今日は弾かずに帰ってしまったのだろうか。それとも、教師に捕まっているとか?もう帰ってしまおうかとも思ったけど、後少ししたら聞こえてくるかもしれない、と思うと帰れなかった。

先輩がいつも弾いている曲はなんていう曲なんだろう。
綺麗な顔立ちの先輩に似合った綺麗な曲だ。
「ふんふんふん〜ふふふ〜」
こんなんだっけ?違う気がする。
「ふふ〜んふんふふ〜ふ?」
「ブフッ」
ん?俺の鼻歌に混じって誰かの吹き出した声が聞こえた気がした。
何かと思いドアの方を振り返ると、そこには笑いを堪えている広瀬先輩が立っていた。
「うわっ!!え!?先輩っっ!?今の聞いて……?」
「ごめん。邪魔しちゃ悪いと思ったんだけど、あまりにも……フフッ」
笑いで先が続かない様で、先輩は顔を伏せて小刻みに肩を揺らしている。
ヤバイ。今なら羞恥心で死ねる。音の外れたへったくそな鼻歌、しかもいつも先輩が弾いている曲を聞かれてしまった。
申し訳なくて先輩の顔が見れず、情けなくうなだれる。
「いつもピアノ聞いてくれてたの?」
「……はい」
「ねぇ、今日は横で聞いててくれないかな?」
思わず顔をあげたら、窓から差し込む夕日以外の赤で頬を染めた先輩と目が合った。

471 :風と木の名無しさん:2008/12/07(日) 23:20:00 ID:FTaq7xWb0
あいやー萌えす萌えす
GJです!

472 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 00:10:03 ID:7nD1KXnk0
萌えますね


473 :名無し募集中。。。:2008/12/08(月) 00:15:44 ID:t7dRfUw6O
GJ!

474 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 02:09:02 ID:3+FNAqFyO
シンプルでよし!GJ!

475 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 03:14:57 ID:ecTTkkuJ0
素晴らしい、萌え萌えGJ!


476 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 16:20:38 ID:Af4ySFEM0
やっぱり王道は萌えますね GJ!

477 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 19:54:49 ID:8oY65tzg0
踏み台の踏み台

478 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 20:01:05 ID:qj9HusJu0
ふまれます。これがあたらしいもえのたね
         ↓


479 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 20:02:23 ID:3+FNAqFyO
青春だねぇ

480 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 21:32:33 ID:YAc8GDJB0
俺には今好きな人がいる。すごく格好良くて、すごく優しい年上の人。
購買部に行けばその人に会える。笑顔でパンを売っている。
原田祥子さんと言うのだと、俺は最近知った。苦心の末、さりげなく聞き出せた。
空が爽やかに晴れた日。今日もまた俺はそこに向かう。
しかし問題が一つ。…明らかに俺の後をつけている奴のことだ。
「おいっ」
声をかければ、隠れているつもりの影はびくりと跳ね、そろそろと出てくる。
「テメーだってことはバレバレなんだよ、矢内」
矢内は小動物のような目と大きな体のアンバランスさが恐ろしい1年だ。
何かと俺を慕ってついてきてくる。それは別に嫌じゃない。
でもこの時間は、この時間だけは俺の至福の時間なのだ!邪魔されてたまるか!
「ついてくんじゃねえ!うぜーんだよ!」
一喝して足を速める。しかし矢内はなおもついてくる。こいつ…。
俺は階段を上がる途中で矢内を振り返って、また怒鳴りつけようとした。
しかし俺はバランスを崩して、ぐらりと後ろに倒れこむ。
やば、なんて思ったのと、俺の名前を矢内が呼んだのはほぼ同時。
覚悟して目を瞑ったのに、体のどこも痛くなかった。床に触れた感触すらもなかった。
おそるおそる目を開けると。矢内がにっこりと微笑みながら、無事でよかったです、と言った。
俺を抱きかかえながら。
矢内の広い手は俺の腰に回り、矢内の広い胸に、俺の体は預けられていた。
うわあああ、と俺が叫ぶより早く、あら、と春先の穏やかな風のようなうららかな声が聞こえた。
搬入途中の祥子さんだった。
「青春だねぇ、きみたち」
間延びした祥子さんの声は、この時ばかりは恨めしかった。

481 :風と木の名無しさん:2008/12/08(月) 22:52:52 ID:Xh2KjVC00
女が絡むと萌えるズレ住人にはたまらん展開です
GJ!

482 :風と木の名無しさん:2008/12/09(火) 07:28:50 ID:EKVKAjZ7O
こういうの好きだなぁ、GJ!

483 :風と木の名無しさん:2008/12/09(火) 08:13:42 ID:EnSCLCKFO
青春っていいな
GJ!

484 :風と木の名無しさん:2008/12/09(火) 18:55:16 ID:w8UwJaN1O
好きだぜこういうの。GJ?

485 :風と木の名無しさん:2008/12/09(火) 18:58:33 ID:w8UwJaN1O
うわあああゴメンさっきのはちょっとしたミスです
GJ!って打ったつもりだったんだけど、変換ミスで?になってしまった

486 :風と木の名無しさん:2008/12/09(火) 19:09:49 ID:3fISgvMK0
↑慌てすぎ萌えた

女が絡むと新鮮ですね まわし

487 :風と木の名無しさん:2008/12/09(火) 21:50:20 ID:7IoowDg5O
今月で一番萌えた

488 :風と木の名無しさん:2008/12/09(火) 21:54:41 ID:j3hNVkfp0
さあ、踏んで行け


489 :風と木の名無しさん:2008/12/09(火) 21:56:05 ID:bfLifftAO
傍若無人なくせに天然

490 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 00:37:23 ID:2YgBi9rTO
「へへへ…観念しろよ。こんなとこに誰か来るとでも思ってるのか?」
「っ…く、……ぐぁ…!」
茶髪の男に容赦なく脇腹を蹴り飛ばされ、床に蹲る俺を見下ろして、他の二人が下卑た笑い声をたてた。
…迂濶だった。次に試合で当たるF高は、退部させられた生徒の中に、教師も手を焼く問題児がいると聞く。
「探り入れると『不慮の事故』が起きる」という噂はこういうことか…。気づいた時にはもう遅い。
「お前、二年の諸井だろ?いろいろ聞いてるぜ、K高の期待の星とかって」
「どんな奴かと思ったら、ヒョロっこくて女みてえじゃねえか。こりゃ別なほう期待したくならねえ?」
「だははは、お前最っ低ー!!俺ぁてっきり、腕捻るくらいでいいかと思ってたのによ」
「優しくしてやろうぜー、アッチのほうも脆そうだしな。モロイだけに」
「さぶっ、笑えねー!!」
などと言うくせに嘲笑する声に吐き気を覚えた。何を期待されているのか、見当がついてしまって愕然とする。
…が、こんな状況下、考え込んでもどうにかなるわけじゃない。いざとなったらイチモツ噛みちぎってやる。運を天に任せることにする。
それよりも、
「ひ、平木は、……どこに、いるんだ…」
一緒に来ていた後輩の姿が見えない。それが何より気がかりだった。…何しろあいつは、
「あ?ヒラキ?あのオドオドしたやつか?」
「あいつなら、北棟の理科室教えてやったらすっ飛んでったよ、ひはは!」
「マジかよ、正反対じゃねえか!!可哀想だろー、ここ体育館なのに、」

「あったー!!」
瞬間、物凄い勢いで扉が開いて、
「ぶは!!」
飛び込んできた黒い塊に、一番手前にいた男が容赦なくふっ飛ばされた。
「へ、…うわあ、ごめんなさーい!!…ど、どうしよう、白眼むいてる……」

ほらな。こいつは、…平木は、いつも何かやらかすんだよ、必ず。

491 :1/2:2008/12/10(水) 00:37:51 ID:TkACXR2O0
「傍らに人無きが若し」
「ん?」
「お前のこと。一般的には傍若無人。近くの人にとって迷惑な行動をするって意味」
「俺、迷惑なんかかけてないよ?」
「ほー。よくそんなことが言えるな」
「そりゃ言えるでしょ」
「この間、同じゼミの女の子に何をした?」
「失恋話を聞いてなぐさめた」
「こう言ってな。『あいつ浮気者だよ。この間俺も食われたよ。まだつきあってた時期じゃね?』」
「なんで聞いてるんだよ!」
「聞きたくないのに聞こえたんだよ」
「え? ああ…、いたね。そういえば」
「男に男とられたって、あの後大変だったぞ」
「でも、あれで未練がなくなったはずだ。俺は役にたったと思う」
「そうくるか」
「そうだよ」
「教授たぶらかして、やめさせるし」
「ちょっと待て! 向こうが勝手にやめたんじゃないか!」
「『生徒でいるのがつらい』って言ったからなぁ」
「別れたいって意味だって普通わかるだろ!」
「わかるかよ」
「国文が専門なのに日本語の機微がわからないはずがない」
「へーえ」
「へーえじゃない」

492 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 00:39:19 ID:TkACXR2O0
あらら。かぶりました。まとめ行ってきます。

493 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 00:40:32 ID:2YgBi9rTO
「なっ…、て、テメー、なんでここに……」
「ちょ、俺ちゃんと北棟って言っ…」
唖然とする奴らも目に入らない様子で、平木は気絶した男にぺこぺこお辞儀して詫びていたが、顔を上げた時に俺と目が合うと、
「諸井先輩っっ!!よかった、ここにいたんですね!?理科室分からなくて迷っちゃって…!!」
涙目で飛び付いてきた。…うぐっ、は、腹が痛い…蹴られたとこが…。
「…いや、今も迷ってんだけど」
「あっ、あなたはさっきの!ありがとうございます、おかげでたどり着けました!」
「あ、…ああ、…えーと」
勘違いしたまま満面の笑みで頭を下げる平木に、どう返答してよいものか分からないらしく、つられてそいつも頭を下げた。すぐに隣の茶髪に殴られていたが。
「急にいなくなっちゃったから心配したんですよ!?どうして理科室なんかに…!あと、先輩のことずっと尊敬してます、大好きです!」
「ここどうみても理科室じゃないだろ!つーか大好きって何だよ突然!」
「あの人が、『中のヤローに告白でもしろよ』って言うから」
「…あ、それ、人体模型のつもりで…」
首をかしげる平木とため息をつく俺に、
「…おい、漫才やってる暇なんかあんのかよ」
ドス黒い怒声が降ってきた。リーダー格の茶髪が口元をひきつらせながら仁王立ちしている。
…まずい、完全にマジギレしている。
「ふざけやがって…調子狂わすんじゃねえよ、貧弱校のクソ共が。マジで試合に出れなくしてや…」
「あーっっ!!」
…鼓膜破れるかと思った。耳元だぞ、おい…。
突然の平木の大声に、奴も驚いて口をつぐんだ。
「すごいですね!こちかめが全部揃ってる!!」
…漫画に感動したようだった。

494 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 00:44:56 ID:2YgBi9rTO
「ああ、これ、この部の伝統で、創部以来ずっと」
「テメーはもう黙ってろ!!」
さっきから親切だった彼を拳で床に転がすと、茶髪の男は鬼のような形相で俺達に向き直、
「読ませてくださーい!!…あだっ!?」
「って、はぁ!?…ふごっ…!!」
壁の本棚に駆け寄る平木の額と、そいつの顎がもろに衝突し、…次の瞬間には、平木が奴を腹の下に敷きながら倒れ伏していた。
「…お、おい、大丈夫か…?」
「痛ーっ…は、はい、大丈夫です…!」
「いや、お前よりも下の奴…」
80キロを超えるこの巨漢をまともに食らったのだ、打ちどころが悪ければまずい。
…幸いにも外傷はないようだったが、頭を打ってのびていた。

「うわあああっ!!ごめんなさい、ごめんなさい…!!」
他の生徒が物音を聞いて駆けつけてきた時には、屍のようになっている三人の傍で、
泣きながら土下座する平木と、処分を覚悟して頭を抱える俺がいた。
…幸いにも処分は教師からの注意だけで済み、生徒達からは逆に感謝されたのだから、俺も平木も運が良かったようだ。
平木だけは何がどうなっているのか状況が読めておらず、きょとんとしていたが。

それと、数日後の試合で、まだベンチの平木が、F高生から誰よりも畏怖の目で見られたのは言うまでもない。

495 :490:2008/12/10(水) 00:46:38 ID:2YgBi9rTO
>>492
なんというタイミング…すみませんでした。

496 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 00:51:41 ID:mV2nyRmj0
どっちも気にすんな!
その秒数差は仕方ないよw
そしてGJ!
傍若無人で天然ってどんなのだろうと思ったがよかったよ!

497 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 01:18:39 ID:Rw0b4hzbO
>>490
80キロの天然野郎萌えたよ、GJ!
>>491
18秒差超どんまい

498 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 01:21:13 ID:Rw0b4hzbO
計算間違いして恥ずかしいので早く踏んでなるべく忘れてください

499 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 01:24:28 ID:X/rgDr0AO
歩けなければ這ってでも

500 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 02:04:58 ID:/2pLqW4jO
歩けなければ這ってでも、
貴方の元に向かおうか。
痛みさえ今は、
とこしえに続く甘美な旋律。
死など恐るるに足りやせん、
いずこにも貴方のいない世界こそ死だ。


「久し振りに舞台の上で台詞をそらんじたら本当にそんな気分になったんだ」
「とんでもないな、それで人の腰を立てないようにしに来たのか」


ああ愛しい人よ、だからどうか今だけは這い蹲って鳴いてくれ。
へっぴり腰で艶めいた声のする君の元へ、必ず俺は帰るから。

501 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 18:22:07 ID:WO8r+OEC0
まわし

502 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 18:36:07 ID:ZnGGK2/e0
まわし

503 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 18:39:50 ID:EpMjNhX60
まわし

504 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 19:49:31 ID:kloQuRie0
ポエムは乙

最後の2行は純粋にきもい

505 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 19:58:00 ID:SZ4DgoZU0
下手糞は書くな

506 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 19:59:55 ID:SZ4DgoZU0
歩けなければ這ってでも、(笑)
貴方の元に向かおうか。(笑)
痛みさえ今は、(笑)
とこしえに続く甘美な旋律。(笑)
死など恐るるに足りやせん、(笑)
いずこにも貴方のいない世界こそ死だ。(笑)


「久し振りに舞台の上で台詞をそらんじたら本当にそんな気分になったんだ(笑)」
「とんでもないな、それで人の腰を立てないようにしに来たのか(笑)」


ああ愛しい人よ、だからどうか今だけは這い蹲って鳴いてくれ。(笑)
へっぴり腰で艶めいた声のする君の元へ、必ず俺は帰るから。(笑)

507 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 20:23:09 ID:CeYhwHmj0
叩きの方がきもいわ

508 :sage:2008/12/10(水) 20:24:46 ID:gTq63ash0
またーりいこうぜ

509 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 20:26:27 ID:7TDOfT0jO
双子の弟と間違えて兄に告白

510 :風と木の名無しさん:2008/12/10(水) 20:49:45 ID:aj6Sgc450
398 名前:風と木の名無しさん[sage] 投稿日:2008/12/10(水) 20:22:58 ID:at0nO0N30
*9*0萌えるスレ
バカの巣窟か

399 名前:風と木の名無しさん[] 投稿日:2008/12/10(水) 20:39:25 ID:TN4h3gGA0
*9*0萌え
ID:SZ4DgoZU0が凄く不快だ
単に馬鹿にしたいだけで2レスも使うなよ

400 名前:風と木の名無しさん[sage] 投稿日:2008/12/10(水) 20:47:32 ID:Cn1ywy4U0
*9*0萌え
それ以外のレスも時間的に見て一人で自演してんじゃないかとゲスパー


511 :NOT*0 1/3:2008/12/11(木) 08:57:40 ID:Ree607ys0
 大事な話があると凛の携帯にメールしたのは昨日のことだ。
 眠れなくて、俺はベッドの中でシミュレーションをしていた。
『嬉しいよ』と頬を染める凛。
『ゴメン』とうつむく凛。
 妄想なのに、凛がどんな表情をしていても悶えてしまう俺は変態かもしれない。
 凛には双子で同じ顔の廉という兄がいる。でも何故か俺が悶えるのは凛の方なのだ。

 30分前に来た俺よりも先に、凛は待ち合わせ場所の公園にきていた。
 これは脈アリなのかもしれない。俺は話を切り出した。

「す…好きなんだ!」
「好き?」
「き、気持ち悪いよな。でも、もし可能性があるなら考えて欲しくて…」
「恋愛って意味で?」
「恋愛って意味で」
「俺のどういうところが好き?」
「どういうって……」
「顔? 顔なら俺、同じ顔のやつがいるよ?」
「確かに君の顔は、俺の好みど真ん中ストライクだ。でも廉は廉で、凛は凛だし……」
「だから、どういうところが?」

 なんだろう? 意外と積極的だったんだな。
 ずっと廉の影に隠れているタイプだと思っていたのに。あ? れ?

「廉! お、お、おまっ!」
「チッ。もう気がつきやがった」
「なんでお前が来るんだよ!」
「勝手に間違えたのはそっち」
「メールをしたのは凛の携帯だ!」
「あいつの携帯にロックなんてかかってねーもん」
「うわー、サイテーだ! サイテーだ!!」

512 :NOT*0 2/3:2008/12/11(木) 08:58:31 ID:Ree607ys0
「告白相手を間違えるなんてありえない」
「それは認める! でも卑怯だろ、コレは!」
「ただでさえ可愛い弟に男が寄って来るなんて許せないのに。愛があるなら見極めろ」
 それに関しては、反論できない自分がちょっとくやしい。
「ま…まさか、今までメールのやりとりをしてたのは、お前だなんて言わないよな」
「言わないよ。たまにしかしてない」
「てめー! どーりでおかしいと思ったんだよ。俺に気があるようなメールがたまにきて」
「凛がお前に気があると思ったから告ったわけ?」
「違うよ。俺も凛も男だし、いくら仲がよくたって勇気がいったよ。でも……」
「でも?」
「俺、東京に進路が決まったんだ。凛はこっちに残るって聞いた。
だから離れる前に、どうしてもあいつの気持ちを聞いておきたくて……」
「もし、凛とうまくいっても遠距離って大変だぜ?」
「わかってる。でも言わずにはいられなかった」
 ふいに廉が俺の首に腕をからませて言った。
「顔が好みなら、オレはどーよ?」
 予想外の言葉にびっくりした。
「オレも東京に決まった。オレなら近くにいられるけど?」
 廉の顔が俺の目の前にあった。俺好みの端正で綺麗な顔だ。でも。

513 :NOT*0 3/3:2008/12/11(木) 09:00:14 ID:Ree607ys0
「……凛じゃないとだめだ……」

 迷いもなくはっきり言えた。
 廉は苦笑いしながら、振り向いて自分の後ろに声をかけた。
「凛、これで不安はなくなっただろ?」
 そこには凛が立っていた。気がつけば、凛と待ち合わせていた時間になっていた。
 廉は俺の胸に人差し指を押し付ける。
「一言、言っておいてやる。凛はオレと違ってナイーブで、ちょっとしたことで不安になる。
お前がたまに凛とオレを間違えたりとか、凛の前でオレを褒めたりとか、お前の無神経さに
どれだけ傷ついてきたかわかってないだろう。まあ、今回は早めに気がついたからいいけど。
あとは凛と話せよ」

 廉はさっさと駅に向かって行ってしまった。残った凛はしばらくしてから俺に今の話の返事をくれた。
都合のいいシミュレーションが現実になった瞬間だった。俺はあの日ほど悶えたことはない。

 『ごめん、廉』と廉の後姿を見ながら言った凛の小さな声も、
ちらっと見えた廉の泣きそうな顔も、きっと俺の気のせいだ。

514 :風と木の名無しさん:2008/12/11(木) 10:00:45 ID:mgGvHjAW0
廉に萌えてしまった
罪深い主人公め…

GJ!

515 :風と木の名無しさん:2008/12/11(木) 10:16:52 ID:P0njZ9b9O
姐さん大好きです…!
萌えすぎて朝っぱらから泣きそうになったよ
廉もいつか幸せになれますように!!
全力でGJさせていただきます!

516 :風と木の名無しさん:2008/12/11(木) 10:36:45 ID:v2jLzR1rO
姐さんのおかげで双子萌えに目覚めました
廉がいい男すぎる!GJ!

517 :風と木の名無しさん:2008/12/11(木) 18:44:56 ID:ZB7h7I4UO
これはいい、GJ!
廉がいい男だと、萌えるという感想には同意せざるをえない

518 :風と木の名無しさん:2008/12/11(木) 18:53:26 ID:9mwEV7rm0
踏んでけドロボー!

519 :風と木の名無しさん:2008/12/11(木) 19:00:46 ID:xkJ8w1KzO
体育会系×体育会系

520 :1/2:2008/12/11(木) 21:23:48 ID:UKqswWdCO
 校舎裏にある今は使われなくなった焼却炉の傍、俺はそこに隠れるようにしゃがみこんでいた。
 明日は高校生活の最後になる試合だった。大会決勝戦そして初の優勝。長年目指していたものが目の前にあった。小学校からあいつとずっとバスケをやり続け、やっときたチャンス。
 けれど俺はそこには出れない。
 ゆっくり腕をあげる。やはり肩から上にはいかず鈍い痛みが広がった。必死にやった練習に寝る暇も惜しんだトレーニング。親や先生に「無理をするな」と注意されても無視したツケが、ついにきた。
 止められるのを恐れて二カ月間肩の痛みを我慢し続けた。その結果がこれだ。情けなさすぎて涙も出ない。
 体育館なんて行けるわけがない。練習なんて見ていたら自分が何をするかわからなかった。
「遠矢」
 かけられた声に反射的に顔を上げる。上げなければ良かったと思うが遅かった。そこにはキャプテンでもあり、俺の幼なじみでもある康介が俺を見下ろして立っていた。こんなに近くにいたのに気づかないなんて、これが試合だったらどうするんだと自分を叱りたくなる。
「練習、こないのか」
「行ったって意味ないだろ。肩がこんなんじゃなにもできやしない」


521 :2/2:2008/12/11(木) 21:26:32 ID:UKqswWdCO
 まっすぐに自分を見る目がイライラした。こんな事今までなかったのに。
「みんなお前のこと心配してるんだよ。せめて顔見せてやれ。そうだボールに触れてるだけでも良いんじゃないか。肩治っても体が忘れてちゃお前だって……」
 その瞬間、何かが切れた気がした。
「知ったふうなこと言うな!」
 伸ばしかけた手が止まる。心臓の音が大きくなる。
「わかるわけないよなあ。お前の肩は痛みなんかないんだ試合に出られるんだそうだろ? 俺が試合に出れなくてどんな気持ちかなんてわかるわけねェんだ!!」
 康介が黙って手を下ろした。違うこんなこと言いたいんじゃない。言ってから後悔するなんて馬鹿にもほどがあるじゃないか。
「……ごめんな」
 息の仕方を忘れたみたいに苦しい。
「な、にが」
「お前は無茶するやつだって昔から知ってたのに、気づけなかった。俺が気づいて止めれば良かったんだ。そしたらお前は試合に出られたんだ!」
 違う。お前に言われたって変わらなかったきっと無理矢理でようと意地になって同じ結果になった。お前のせいじゃない。
「ごめん遠矢……ごめん」
 泣きながら抱きついて、謝ってくる康介になにも言えなかった。
 違うんだ。俺はただお前との約束を守れなかった自分が憎いんだ。大好きなお前と子供の時に交わした、約束を。

「一緒に大会に出て優勝するんだ!」

 そんなありきたりで、大事な約束を。


522 :風と木の名無しさん:2008/12/11(木) 23:11:09 ID:7lZrnNguO
青春ですなぁ…GJ!

523 :風と木の名無しさん:2008/12/11(木) 23:51:30 ID:ShXCEo1L0
切ないなあ…
GJです!

524 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 00:28:43 ID:tPKcp9FNO
すげえぇぇぇぇぇ!!!GJ!!
大学編とかプロ編を妄想してしまった。ずっと体育会系であってほしい二人だ。
チームメイトでもライバルでもいける。

525 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 00:46:00 ID:DzgZ9cb30
切ないのGJ!
思春期っていいね!痛いけど美しいよね…

自分もお題に萌えたのでまとめに投下させてもらいましたー

526 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 00:49:15 ID:gMoM0D65O
あれ、画面がぼやけてる
青春GJ

527 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 07:35:12 ID:ebxSolUVO
萌えたけど体育会系とスポーツ少年は微妙に違う気もする…
と思ったけど犬→狐の大ズレ見た後だとこれくらいは許せるから不思議
まとめの投下の人はGJ!

528 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 10:01:47 ID:V0sTyO31O
踏み石志願

529 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 10:19:11 ID:Md6nJVTmO
バイバイ

530 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 18:28:56 ID:jEWRnuh20
「本当ごめん、行けなくて。」
『お前は親友の一生に一度な祝い事より仕事が大切なんだな。』
「ごめん…。」
『ぶはっ。そんな声出すなよ。嘘だって。』
「本当にごめん。」
『わかったって…。頼むからその声やめて。俺が悪者みたいじゃん。』
「…わかった。」
『ま、明日は残念だけど、絶対近いうちに会いに来てくれよ。』
「…ん。」
『あー、そろそろ電話切るわ。明日はえーし。』
「そうだな。明日…がんばって。」
『おう、またな。』
「……バイバイ。」

どうしようもなくヘタレな俺は
お前の花婿姿を見ることが出来ない。
お前の幸せを祝ってやれない。
だからバイバイ。

531 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 18:52:43 ID:lDRaSLNnO
>>530
切ない…。゚(ノдヽ)゚。
短いのにきゅんときました

532 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 20:01:55 ID:MEQPRtzvO
ああああああ切ねええええええ

涙目でGJ

533 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 20:16:29 ID:IDNJO/jyO
バイバイは決意なのか…
新しい恋見つけて幸せになれよ!GJ!

534 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 21:10:53 ID:cbBRCPR70
相手は満面の笑みで祝福されることを望んでる、確信してると
わかってるのに叶えてやれないんだな・・・せつないな
GJ!

535 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 23:06:57 ID:/0DYMMeo0
切ねええええええええええええええ

536 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 23:16:02 ID:WFNbbIyGO
うわあああああ切ないGJ

537 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 23:20:14 ID:5G1OFoHZ0
mws

538 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 23:25:35 ID:JAWGMeDc0
行け

539 :風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 23:27:55 ID:kWEqKiSdO
会いたい人には ぜったい 会えないクリスマス

540 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 00:13:28 ID:t/AKFkhO0
会いたい















会えない














クリスマス

541 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 01:03:14 ID:rPiZhI4xO
まわし

542 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 01:08:23 ID:hNZV4hrCO
これはまた……前衛的な……

543 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 01:21:55 ID:daTViMGk0
携帯小説…?

544 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 01:28:39 ID:gaSoOGRr0
まとめに期待しつつまわし

545 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 01:39:17 ID:MMBqC4/y0
君が来ないのを、知ってる。
知ってるから、連絡なんてしない。

新しい彼女との仲は良好なようで、僕どころか
他の友達への連絡も疎か。

メールが来る度、喜んだ。
君から来たメールの時だけ鳴る着信音まで設定した。
その音色が鳴って、君の名前を確認したら、すぐに開くのが
なんだかもったいなくて、暫く眺めたりなんてしてた。

君を知らせる恥ずかしい位のラブソングは、このところすっかりご無沙汰。

明日はクリスマス。もう、今年も終わる。

君の今の恋が早く終わればいいなんて考えてる、どす黒い自分が居る。

報われないのを知ってるからこそ、心がささくれていく。


突然鳴り響いた久方振りの音に、体が強張った。
恐る恐ると携帯を開く。
間違いなく表示される、彼の名前。


「フラれたー(泣)なぐさめてマジで(T_T)」

その時僕は、確かにほくそ笑んだ。ほくそ笑んで、しまった。
慰めるのを口実に、聖夜に君を独り占め出来る事を心から喜んで。

Merry X'mas

546 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 01:40:23 ID:y+p0de8L0
まわし

547 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 02:10:54 ID:YRme67RgO
>>545GJ!と言いたいが、一応投下はまとめにするべきだったのでは?

548 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 02:41:58 ID:evLOpGkO0
>>1読め
>■*0じゃないけど萌えた人や続編等はまとめサイトへどうぞ。

>>545は無かった事にして次の9どうぞ。

549 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 02:46:58 ID:YRme67RgO
あの頃の未来に僕らは立っているのかな

550 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 03:03:14 ID:bwSn9iu80
将来に何の不安も感じなかった。なりたいものに成れると心の底から信じてた。
自分たちの未来は光り輝いて開けていると、どうしてそんな夢みたいなことを腹の底から信じ込んでいたんだろう。
振り返ってみれば自分の道は醜い曲線を描いていて、その発端はお前を切り捨てたあの日だ。
オレは馬鹿で、だけどお前も馬鹿で、だから二人して気がつかなかった。
同性同士がずっと一緒に?
そんな夢物語、成り立つのは可愛らしい御伽噺だけだ。
お前と将来とを天秤にかける日なんて生涯来ないと、そう思っていたのはオレが途方もない馬鹿野郎だったからだ。
例えばあの日、オレがお前を切り捨てなかったら、そうしたら。
そこから先はとてもじゃないが人に言える事じゃないので一生誰にも言うことはないけれど。
それでもあの日、違う決意を抱いたら。
そうしたら、オレは過去の自分に胸を張れただろうか。
過去に自分が描いていた未来に近い場所にいると、断言できたのか。

551 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 11:13:34 ID:NSF970WM0
まとめサイトの*0収録が機能してないから
「*0以外はまとめへ、それ以外は収録されません」っていうの現状はぶっちゃけ意味ないよね
>>1はルールだから遵守しないといけないけどさ
守らなかったら内容に関わらず>>548のように批判されるし

てか、まとめ投下読んでる人どれくらいいるんだろ?
反応全然ないから壁打ちしてる気分になる
やっぱり早萌えで本スレ投下した方が何かしらの反応もらえるからいいよ
いくらマジ萌え*9でも、じっくり推敲するタイプの人間には辛いわ

552 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 12:04:08 ID:rPiZhI4xO
>>550
なんか切ないね、GJ!

>>551
まとめサイトが機能してないんじゃないか?という点については同意
それ以外は単なる愚痴だったら本スレに持ち込まないでくれって感じだ
まとめ投下は少なくともここ最近のは全部「読んだ」
本スレでまとめ見たよってレスつくこともあるし、GJスレでもまとめへのGJはある
で、>>551はどんな状態を望んでるのさ
*0以外でもどんな作品でも投下されたら絶対にGJレス、ってのは正直きついわ
無理にしなくていいよってことだったら皆GJしたいときにしてるからこそ、
>>551が嘆いてる状態になってるんじゃないの?
それとも最近早萌えが多いのがじっくり*0取りたい派にはつらいのか?
本スレが元気なのはいいことだと思うけど、難しいね
まあいずれにせよ>>551の訴えがきっかけになってまとめサイトが活性化したらいいね

553 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 12:15:09 ID:BOKALBXy0
>>551
自分も>>550のレスガン無視のくせに
おこがましいな

554 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 13:19:46 ID:4imP4gvPO
*0本人が*9に萌えて投下するのは当然だけど
感想ほしいから、感想ありきで投下とかなんなんだと思うけど…
*0に萌えるスレじゃないんだから
まとめ見るか見ないかなんて人の勝手だし、感想のための場にしてるなら本当やめてくれ

555 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 13:32:48 ID:FaDb6IL5O
>>550
切ないなあ
同性同士の壁、みたいなのがテーマなので
「萌えた」って感想つけちゃいけないかなと思ってしまうんだが
切なくて好きだ
GJです!

556 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 13:53:50 ID:bn1CovqK0
確かに*9への萌えを共有するスレであって
*0に萌えるスレではないよね
それから、別に感想ほしい!で*0書いてる人だけじゃないと思うよ
というかそういう人の方が少ないと思う。思いたい

>>550
いろいろバックグラウンドが妄想できるなーGJ

557 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 15:37:21 ID:VDFVnBy+0
>>550
「漸近線から漸近線へ」と言う比喩を思い出した。
切ないね。でも、好きです。GJ!

>>551
個人として感想が欲しい時点で、名無しでいる必要はないのでは。
ハンドルつけて、SSサイト開いたらいいんじゃね?
自分が輝きたいなら、ここで名無しのままじゃなく、自分で頑張ろうよ。

558 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 17:07:49 ID:OjU6JUKX0
さあ、越えて行け

559 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 17:09:08 ID:PV+tV04h0
カレーうどん→かつ丼×ラーメン

560 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 19:21:54 ID:ilqd4pW+0
カレーうどん、人気ですよね。店に入るまでその気はなかったのに、
あのスパイシーな香りにやられてホイホイ注文してしまう方も多かろうと思います。
インド系イギリス人の父と、日本人の母の間に生まれたハーフといったところでしょうか。
エキゾチックでモテメン、でも付き合ってみると”和”の香りを感じさせたりする粋な男です。

そんな、良くいえばいいとこ取りの、悪くいえばどっちつかずなカレーうどんには気になるやつがいます。
(ボリューム・カロリー的に)女子には敬遠されることも多いが、野郎どもには根強い人気のかつ丼です。
見た目はもっさり地味系。でも女の子が「なんかムサいし…」なん言ったりすると、
それを聞きつけた男子に「そこがいいんじゃんかよ!」ってムキになって庇われるタイプ。
カレーうどんにしてみると、かつ丼の純和風な潔さは好感度が高い。
濃いやつだけど、ふんわりしてて当たりが柔らかなところもなんだかイイ!

しかし、そういう好男児が誰かと付き合ってるのもお約束。相手は国民的アイドルのラーメンです。
「汁を舐めただけで目隠ししてても君のこと分かるよハァハァ」というコアなファンも存在するモテっぷり、
知らない者はないレベルの知名度、中国ウン千年のバックグラウンド、
それでいて気取らない庶民派という、非の打ちどころのない完璧受。
しかも人気に驕らず、飽きられないよう密かに努力を重ねるタイプです。
とろとろ五目麺・肉感で勝負チャーシュー麺・白濁スープで誘う魔性の豚骨……
排骨麺なんてやった日には、見た目かつ丼とお揃いみたいなもんです。
おま、いまどきペアルックかよ恥ずかしいやつらだなー見てらんねーよ。゚ヽ( ゚`Д´゚)ノ。゚ウワアアアン
というカレーうどんの叫びが聞こえてきそうです。

そんな展開かわいそうだろ!とおっしゃるカレーうどん×かつ丼派(リバ可)の方は、
せめてお腹の中で一緒になれるよう、両者を30分以内に完食してやってください。カロリーがなんだ!

561 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 19:40:26 ID:eYVU4MFf0
おおお萌えた……!GJ、超GJ!
しかし晩飯もまだの身には空腹に直撃する内容でつらいww
カレーうどんとカツ丼食べたくなった…近所の店にはセットメニューがあるんだ…

562 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 19:47:22 ID:rPiZhI4xO
見事な萌え語りでした、GJ! 野郎人気の高いカツ丼萌えすぎる
ラーメン+カツ丼セットもあるし意外と二人は公認の仲だったりするんだよね


563 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 20:27:43 ID:77JtaqeGO
GJすぎる!
3人のくんずほぐれつが見たいんだがカレーうどんとカツ丼とラーメン一気に食べるしかないかな

564 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 20:29:06 ID:evLOpGkO0
久々の萌え語り楽しませてもらいましたGJ!

565 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 21:36:05 ID:iqkf2RSJO
>>563
一緒に頑張ろうか…

そう言われればカレーうどんはハーフだね、エキゾチックな魅力(*´д`*)イイワァ
妄想膨らむ萌え語り超GJ!

566 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 23:11:16 ID:vUqgv6XsO
久々に萌え語りきた!やっぱいいな。GJ!

寝る前なのにカレーうどんたべたくなった…

567 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 23:37:57 ID:hNZV4hrCO
なんか某選手権で利きラーメンする人達を思い出したw
個人的には、地味なかつ丼を人気の麺ズ二人で取り合う展開を希望

568 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 23:49:47 ID:daTViMGk0
待ってましたか?

569 :風と木の名無しさん:2008/12/13(土) 23:50:03 ID:lDM+2eYE0
子羊×狼

570 :1/2:2008/12/14(日) 09:06:56 ID:WKd//kPj0
ぴょこんと突き出た耳、ぺたんと下がった尻尾。花咲く道に、お腹をすかせた狼が一匹。
「うう、腹減ったあ…」
狼がしょぼんと俯くと、前方においしそうなけものの臭い。そう、狼の大好きな…。
「羊だ!それも子供の羊だー!」
狼はささっと様子を窺って、飛びつこうとしました。しかしその子羊は、よく見れば狼のよく知る羊だったのです。
「ああっ、てめえ!」
そう、この子羊、狼と数年前から因縁があったのです。
そしてとうとう狼がその因縁に決着をつけようと、先日子羊に飛びかかったのですが…。
「ん、狼くんじゃないか。調子はどう?」
「サイッッッアクだ、お前のおかげでな!」
狼が顔面蒼白で叫ぶと、子羊はふん、と鼻を鳴らします。
「しょうがないじゃない。僕だって君に食われそうだったんだから、正当防衛だよ」
「何が正当防衛だ、あれから俺は、俺は…」
そこで、狼の顔は真っ白から真っ赤に変わります。先日の出来事を思い出しているのです。
「俺は?」
「…ぜっ、全身が痛くて動くのも辛いんだよ!」
「ふーん」
子羊がにやにやと笑うのに、狼はますます真っ赤になります。
「じゃあ僕の家においで。手当てしてあげよう」
「てっ、てっ、手当てって、どうせまたこの前みたいなことするつもりだろ!」
「この前みたいなことって?」
羊が狼に詰め寄ってそっと耳に触れると、狼の体はびくりと跳ねます。
「…や、やめ…耳は…」
「そうだね、この前も耳に触ったら可愛く反応してたもんね。弱いんだ」

571 :2/2:2008/12/14(日) 09:08:09 ID:WKd//kPj0
「…ハッ」
目が覚めたら、汗だくだった。そりゃそうだ、あんなおぞましい夢を見りゃな。
まったく俺としたことが、こないだは一度あいつに不覚を許してしまった。
でも二度目はない、二度目はないぞ…。
「目が覚めた?」
「って、ぎゃあああ!何でお前がいるんだよ!しかも、じ、上半身ハダカで!」
「そういう君は全裸じゃないか。まあ僕が脱がせたんだけど」
「!?う、うわあああ!」
確かに俺は裸だった。しかもよくよく見れば、ここは憎たらしいあいつの家。
「昨日も可愛かったよ。二度目だったから、最初の時より素直だったし…」
そこまで言われて、じわじわと昨日のことを思い出す。
ものすごい声をあげてしまった、ような。
ものすごい勢いでシーツを掴んでいた、ような。
「ところで朝食はパンがいい?ごはんがいい?」
「…い、う、うるせえ!!俺は羊の肉しか食わねーよ!!」
そう言って、奴に一糸報いようと飛びかかる。子羊のやつの不敵な笑みを崩してやろうと。
しかし勢いにまかせて向かっていけば、足を引っ掛けられて、そのままベッドの向かいのソファに倒れこんだ。
即座に起き上がろうとすれば、ぎしり、とソファに体重が預けられる音がして。
羊の奴が、俺の上にのしかかって。また、にやりと笑っていた。
「まだ僕のこと食べようとしてるんだ。二回も僕に食べられたのに。しかも結構ガードがゆる…」
「うっ、るっ、せーー!!」
俺はちゃっちゃと服を着て、奴の家から飛び出した。もう二度とあんな仕打ちは受けまい、と思って。
お気に入りの湖にたどりついて、自分の顔を映してみれば。
ひどく情けない顔が、そこにはあった。

572 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 09:37:31 ID:aB+6nf25O
つるつるに禿げたGJ!!
羊も狼もツボすぎる

573 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 10:01:30 ID:vz6PJp5MO
うはあああああ萌えますなあああああ
GJ!

574 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 10:13:02 ID:zEFIomjO0
おふぉおおおおお!萌え!萌えええ!!!!

575 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 10:17:18 ID:r2aWOPhp0
狼かわいいよ狼
超GJ!

576 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 10:59:18 ID:SV+23IXK0
子羊のキャラもナイス!
どんなプレイしたのか気になるw
GJ!

577 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 11:11:18 ID:17IgJKj60
狼かわええええええええええええ!!!萌え!!GJ!!!!

578 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 11:35:26 ID:2Wu4urvmO
童話のふんわりした雰囲気も出しつつしっかり萌やすとは!
姐さんGJです!

↓次の萌えドゾー

579 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 11:36:00 ID:5mtppyV/O
虫で801

580 :1/3:2008/12/14(日) 23:47:34 ID:r2aWOPhp0
※ちょいグロ・アンハッピーエンド注意

 それはある夏の日だった。
 12歳になったばかりの俺は、昼から仕事がある母に連れられ、近所の親戚筋の家に預けられていた。
 母は看護婦として病院に勤めており、仕事で夜遅くなることも多かったので、今までもそういったことはよくあった。
 その家には2つ年上の圭という少年がいた。
 彼は物静かな性格で、休みの日でも外で遊ぶことは少なく、レコードをかけながら本を読んでいることがほとんどだった。今思うと友人も少なかったのかもしれない。
 俺は彼の隣で絵を描いたり、学校の宿題をしたりして過ごした。
 交わす言葉はそれほど多くはなかったが、彼は俺の存在を肯定も否定もしていなかったように思う。

 昼食のそうめんを食べ終わった頃、洗い物をしている叔母に声を変えた。
「おばさん、山に行って虫を捕ってきてもいい?」
「あら、学校の宿題?」
「うん、蝶の標本を作るんだ」
 俺は毎年夏休みの自由研究で昆虫の標本を作っていた。
1年生の時はセミの抜け殻、2年生の時はトンボ、3年生のときはクワガタ虫だった。
「帽子を被って行くのよ。あぁそうだ、圭も勇太くんについていってあげなさい」
 もう6年生なんだから一人で行ける――そう言いたかったが、その前に彼が本から目を離さないまま、いいよと一言答えてしまった。
「日が暮れる前に帰ってくるのよ」
「行ってきます」
 俺は麦わら帽子に標本セットと虫取りあみを、彼は学生帽と虫かごを手にして、裏山に向かった。
 日は高く輝き、影も短かった。

581 :2/3:2008/12/14(日) 23:48:41 ID:r2aWOPhp0
「勇太は虫が好きだね」
 細い山道で、俺の後ろを歩きながら彼が呟くように言う。
 無口な彼が自分との距離を縮めようとしているようで、むずがゆさと同時に素直な嬉しさもわいた。
「圭ちゃんは? 虫好き?」
「虫を捕まえるよりは本を読む方が好きだな」
 それはいかにも彼らしい返事だった。
「本面白い?」
「面白いよ」
「じゃあ今度貸してよ」
 いつも彼が読んでいる本には挿絵がなかったけれど、これが仲良くなるチャンスだと見込んだ俺は胸を躍らせて言った。
 しかし返ってきた言葉は、勇太には難しいと思う、という温度の低いものだった。
 なんと言っていいのかわからず、俺は虫取りあみを振り回しながら歩いた。
 あみが当たってなぎ倒された草から、むっと青臭いにおいが上がった。

 日が傾く前に、数匹の蝶を捕まえることができた。
 モンシロチョウ、アゲハチョウ、キアゲハ、コノメチョウ、ヒメジャノメ。
 それでも充分だったのだが、岩に座り戦果を眺めていると欲が沸いた。
「もう1匹くらい捕りたいな」
 クロアゲハを標本の真ん中に置いたら、きっと見栄えがいいだろう。
 6匹の蝶が並ぶ標本を想像すると胸がときめいた。
「全部捕ったらどうするの」
「注射を打って、箱に入れるんだ」
 標本キットを取り出し、彼のために蓋を開けた。
 小さな注射器と、ごく小さな薬品ケースが2つ並んでいる。
「二つ薬があるんだね」
「赤いシールの薬で、虫を眠らせる。青いシールのは虫が腐らないようにする薬」
「眠り薬?」
 彼は箱の中から赤いシールの薬品を取り出して、米粒より小さい字で書かれた説明書きを読み出した。

582 :3/3:2008/12/14(日) 23:49:43 ID:r2aWOPhp0
「違うよ勇太。これはね、虫を殺す薬だ」
 何気なく言われ、俺は固まってしまった。
 彼の青白い顔の中で、唇だけがへんに赤かった。
 赤い唇が僅かに微笑みの形をつくっていることが恐ろしかった。
「俺もやってみてもいい?」
 彼が注射器を持って薬品を吸い上げる様子を、まつげ一本動かすことができずに俺は見ていた。
 親指で注射器を押し、注射針から薬品がこぼれたら、中の空気が抜けた合図だ。
「ちょっと痛いだけだからね」
 彼はひどく優しい口調でそう言い、俺の腕を取った。
 そして何も言えないでままでいる俺の手首を親指の腹でこすり、血管を探すような仕草をした。
 彼に頬を包まれ、口付けられた瞬間、俺は弾けるように立ち上がった。
「やめろよ!」
 俺は横に置いていた虫かごをつかみ、彼に投げつけた。
 その衝撃で虫かごの蓋が外れ、中にいた蝶がいっせいに空に舞い上がった。
 彼がゆっくりと空を見上げ、逃げていく蝶を目で追った。

 俺は泣きながら一人で山を降りたが、その後彼が帰ってくることはなかった。
 日没後に叔母が警察に連絡し、捜索隊も出されたが、彼を見つけることは出来なかった。
 山で起きたことは誰にも話さなかった。
 というより、なんと説明すればいいかわからなかったのだ。
 あとから叔母に、彼が生まれつきの病気で長く生きられない体であったことを聞かされた。
 だからどうといったこともないのだが、心のどこかであぁそうだったのか、と思う自分もいた。
 今でも夏になると、彼のことを思い出す。
 あの蝶はどこにいったのか、彼はどこに消えたのか――俺はいまだに捕らわれている。

583 :風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 23:58:18 ID:17IgJKj60
面白く読ませていただいた
普通に話として好きだ GJ!

584 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 00:01:24 ID:uxPnG8nC0
こういうほの暗い雰囲気のお話大好きだ・・・!身悶えた。GJ!

585 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 00:05:12 ID:L5zANiaQ0
どんなのがくるのかと思っていたけど、
グロというより耽美? レコードだから、現代じゃなくて昭和初期?
セピア色の感じがいい。自分も普通に話として、GJ!

586 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 00:07:11 ID:p8BMWlAoO
うまく言葉にできないけどこの話好きだ!力の限りGJ!

587 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 00:16:38 ID:Xc7fVSmt0
どう来るのかと思ったら、こんな雰囲気の話になるなんて!
ものすごくいい感じだ。
激しくGJ!

588 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 00:19:01 ID:rKraQmbY0
まあ踏んでけよ

589 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 00:21:10 ID:hTzza7p40
お前なんか大嫌いだ

590 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 01:56:38 ID:rKOpNHm00
 ボクは一人でいい。別に友達とか、ほしいと思ったこともない。
 クラスの皆が騒いでいても、それに混ざらなくても、寂しいとか、別に感じない。
「なぁなぁ、お前もそう思うだろ?」
 だからそんな風に話しかけてこないでくれ!
 周りの微妙そうな表情に気づかないのか?
 お前が俺に無理やり話題をふるたび、お前と楽しそうに話してたヤツらがボクをどんな目で見てくるかわかってるのか?
 お前はクラスのムードメーカーなんだから、ボクみたいなのに話しかけちゃいけないんだ。
「なぁ、ちょっと、聞いてる?」
 きいてねぇよ。きくもんか。
「そんな陰気なヤツに話しかけたってムダだって。いい加減構うのはやめたら?」
「え、でも……」
 ガタンとわざと大きな音を立てて立ち上がる。
 ボクはアイツらの方なんて見向きもしないで教室を飛び出した。
 後ろからボクを呼び止める声がきこえた気がしたけれど、そんなのはきこえないふりをして。
 そうして、いつものように鍵の壊れた屋上に逃げ込む。
 屋上に隅っこで、膝を抱えてうずくまる。
 ボクは一人でいい。友達とか、ほしいと思ったことない。
 だから、ボクを探しになんて、こなくていい。
 お前がボクなんかに話しかけるから、お前まで変な目で見られるようになるだろ!

 でも、やっぱりばたばたと階段を駆け上ってくる音がきこえて。
 扉をあけて、ボクの名前を呼ぶ声がきこえて。
 うつむいていた顔をあげると、お前がほっとしたように笑う。
 ちくしょう!
 お前のせいで、ボクは一人じゃなくなっちまった。
 一人でいいと……思えなくなった。
 お前のせいだ。お前が悪いんだ。お前がボクなんかに構うから。
 お前なんか、大嫌いだ。

591 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 02:10:18 ID:y3f2wLH1O
>>590
罪な人気者だなあGJ!
自覚ありでも無しでも萌えるなこれ。
でも惚れさせたんなら責任取れよ!


592 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 02:14:31 ID:E2o2eOttO
これまた王道ですね!GJ!

593 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 19:45:28 ID:iofVH1DR0
小学生くらいかな?
かわいいね。GJ!

594 :風と木の名無しさん:2008/12/15(月) 23:27:43 ID:FCvI4vOnO
萌えたけど広い屋上の隅で一人小さく体育座りしている図を想像して、
なんかシュールだなあとほのぼのしてしまったw

595 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 11:54:28 ID:DOYO93iH0
/&<……
―――――――――――――――――――
こんな感じか。たしかにちょっとなごむw

596 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 12:21:45 ID:j8aMAqgGO
>>595
なごむ…
&の前にパン屑をまいてやりたい愛らしさだw

597 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 12:28:24 ID:GmovTjmcO
&<お前なんか大嫌いだ!

かわいい!
言われてええええ

598 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 12:33:13 ID:jdPMPpAd0
>>595を見てから>>590を読み直したら
やたらかわいく感じるw

>>596
ヘンゼルとグレーテルみたいなのを想像してしまったw

599 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 12:47:00 ID:54BJ86LK0
悪に立ち向かう少年

600 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 15:58:39 ID:5IS28J3Y0
「絶対に許せないんだ」
彼は言った。
「君なら魔王を倒せるかもしれないね」
町人に化けていた私は
顔だけは優しげに微笑んで、心にもない返事をしたものだった。
瞳の強い輝きが印象的な、心根のまっすぐな少年であったが、
その義憤や志が果たしていつまで持つものか。
そう思っていた。

実際、愚かで浅慮なたくさんの少年が私を目指したが、
大半は旅に出る事もなく、日々の生活に流されて大人になってゆき
また旅に出たものも、ある者は城に辿り着く前に力尽き
ある者は故郷に逃げ帰った。

城の中に客人を迎えるのは、だから本当に久しぶりだ。
水晶に手をかざすと、一心に剣を振るう彼が見えた。
大分背が伸びて大人びてはいたが、強い瞳の光に衰えはなく
その眼光に射抜かれたとき
震えるような喜びが、私の身の内に満ちた。

私が与えたどんな困難も妨害も、彼の光を打ち消すことはできず
そうして今、彼は私の前に立とうとしている。

恋をした娘のように胸が高鳴る。
こんな興奮は、魔王として君臨してからも、人間だったときでさえなかったように思う。
早く君に会いたい。
君の息の根を止め、魂ごと自分のものにしたい。
君の剣をこの身に受け、喜びの中で息絶えたい。

城の最深部に位置する、この玉座の間まではまだ遠い。
早く、早く、早くおいで。ここにおいで。私の懐に。

601 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 18:20:07 ID:QX0s2beb0
いいねぇこういうの好きだわGJ
個人的に少年が魔王=町人と気付く展開希望

602 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 20:02:11 ID:JuIrrxChO
あーーーいいわーーー力の限りGJ!!
魔王は元人間だったんだよね? なぜ闇の側に堕ちたのか
少年が魔王討伐に立った理由は何か、とかのバックグラウンドや
どちらかの最期の瞬間の心情なんかを色々妄想したくなるわー
滾りましたありがとう!

603 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 20:11:06 ID:GmovTjmcO
いいね!
魔王が魔王じゃなかったら…と思うとちょっと切ない

まとめ投下の人もGJです!

604 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 21:54:35 ID:D/12iNog0
魔王乙女だわGJ!ちょっとだけエクスカリ……ううん何でもないw

まとめの人もGJ!立ち向かう凛々しい少年は泣かせたくなるよねー

605 :風と木の名無しさん:2008/12/16(火) 22:43:00 ID:dxmNqN3qO
確かに少年が魔王を許せない理由が知りたくなるなあ、GJ!

606 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 07:14:05 ID:bkcVUZAjO
いろいろ妄想しがいがあるな、GJ!

607 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 14:39:48 ID:L9w0gNPpO
玉座を目指してまわし

608 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 14:47:13 ID:K425zv+XO
まあ踏んでいってよ

609 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 14:47:42 ID:kTqlEFUC0
「ご自由にどうぞ」

610 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 16:53:42 ID:dxIfQwOqO
彼は言った。

「ご自由にどうぞ」

どうしてそんなに簡単に自分の体を投げ出すことが出来るのか。
僕は戸惑う。
目の前のベッドに座る彼は笑った。
「だって、もうどうだって良いんです」
澄んだ黒目の奥にあるのは諦めだった。
諦めから来る弱々しい微笑み。
ああこの人は今でもあいつのことを愛しているんだと、拳を握った。
彼を置いていったのに、もう触れることさえ出来やしないくせに、まだ彼を縛るのか。
生きている間も、死んでからも、まだ。
彼は着ているシャツのボタンを殊更ゆっくりと外していく。
彼の鎖骨の上を、傷の付いた胸の上を、ランプの灯りが揺らめく。
僕はただじっとそれを見ていた。
外は嵐だった。
叩きつけるような雨と風の音だけが聞こえた。
僕達は、より一層世界から取り残されたようだった。

611 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 17:42:55 ID:IqzujQQr0
雰囲気がいいなー、特に最後あたり。
GJ!

612 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 19:35:59 ID:bkcVUZAjO
この短さで魅せるね!雰囲気GJ

613 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 21:05:44 ID:G9PzC9ks0
未亡人切ないわぁGJ

614 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 23:52:56 ID:A0M8n1p/0


615 :風と木の名無しさん:2008/12/17(水) 23:57:27 ID:1PSL6BKr0


616 :風と木の名無しさん:2008/12/18(木) 00:00:07 ID:t2LZas6m0
s

617 :風と木の名無しさん:2008/12/18(木) 00:06:29 ID:ET6cNKc5O
もういっちょ!

618 :風と木の名無しさん:2008/12/18(木) 00:21:33 ID:Z1NHDFmS0
さあこい!

619 :風と木の名無しさん:2008/12/18(木) 00:23:56 ID:xTOV4qCl0
冷たい人が好きなタイプだったのに何で?

620 :風と木の名無しさん:2008/12/18(木) 01:22:37 ID:7K9ltCnp0
彼がそっとさりげなく接近して来るようになったのはいつの頃か。
嬉しくてつい、はしゃいでしまう。

多分、気まぐれだと分かってる。
彼が好む相手と自分は、あまりにも違い過ぎだから。

手に入らないものを欲しがるばかりの人が、
こんな容易い僕に価値を見出すとは思えない。
ゲームでいえばレベル1で出て来るザコキャラみたく、
僕は落とし甲斐の無い代物だろうから。

そう考えると、酷く切ない。

自分は、目一杯弄ばれてるんだ。
柔いところを目一杯突かれて、優しくされて舞い上がって。

そして僕は、彼と寝てしまった。
嬉しくて嬉しくて、泣いて喜んで 馬鹿みたいだ。
遊びでもいいから離さないでと、切に願ってしまった。
何故自分と、問う訳でもなく。

深夜の車が行き交う喧騒の中で、聞こえた呟き。


「身ぃ固めるとか、ガラじゃないけどさ」


……遊び人の妻にでも、された気分だった。

621 :風と木の名無しさん:2008/12/18(木) 23:12:43 ID:SFisVz1s0
mws

622 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 00:26:54 ID:XcX0YBU70
まわし

623 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 00:29:34 ID:SQh1UGwj0


624 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 00:32:11 ID:G/0D5dtPO


625 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 00:47:05 ID:4jHW4VaR0


626 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 00:47:40 ID:kgaGzXcC0


627 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 01:22:26 ID:Sr0ZPzcMO


628 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 01:26:59 ID:TSD2NwHp0
フミフミマーチ

629 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 01:27:18 ID:qBAejdZ7O
ふんで

630 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 01:27:26 ID:1qLbR0GK0
顔だけが取り柄の攻め×面食いの受け

631 :1/2:2008/12/19(金) 23:44:24 ID:bbDphF4a0
 同僚の鹿島が訪ねてきたのは、夜の12時をまわった頃だった。

「どうしたんだ…。その格好…」
「終電に乗ろうと思って走ったら、鳩のふんで滑って転んだ。終電も逃した」
「あらら」
「悪いが泊めてくれないか…?」
「水臭いな。どうぞ」
「すまん」

 俺の部屋は職場の近くで、時間ギリギリまで寝ていられるのが決め手の部屋だった。
 だが職場の近くであるが故に終電を逃した同僚がちょくちょく泊まりに来るようになっていた為、
睡眠時間に関しては前より減っている。

「お前がここに泊まりに来るのは初めてだな」
「いつも誰かが泊まっている状態の時もあっただろ。来れないよ」
「騒がなきゃいいよ」
 そういって俺はビニールに入ったスウェットや下着を鹿島に渡した。
「これ、サイズきついと思うけど新品だからさ」
「悪いな。今度同じもの買ってくるよ」
「慣れてるからいいって。風呂はいれば? 布団用意しとくから」
「いいよ、俺は床で」
「そういう訳にいかないの。上着こっちにかけとくぜ。軽く汚れ落として、明日朝一でクリーニングな
鳩のふんって落ちるよなあ?」

632 :2/3 でした…:2008/12/19(金) 23:45:33 ID:bbDphF4a0
 聞こえてくる水音にいけないと思いつつも興奮する。
 さっき目に入った適度に筋肉がついた背中や、浅黒い肌の残像がちらつく。
 頭を振り、雑念を追い払う。仲のいい同僚の座は失う訳にいかないのだ。

 鹿島が風呂からあがってきた。
 仕事の事や、たまっていた不満など、意味があるようでないような会話が続き、
さすがに隣の部屋から抗議の打撃音が聞こえてきて寝ることにする。
 しばらくして、隣から規則正しい寝息が聞こえてきた。

 このまま、眠っていてくれたら。キスぐらいしても気がつかないかもしれない。
 でももし気がついたら? 酒でも飲めば良かった。そうしたら酒のせいに出来たのに。

「……俺、本当にここは使いたくなかったんだ。自信がなくて」
 隣から鹿島の声が聞こえた。
「清水、起きてる?」
「起きてるけど……」
「いいよな?」
「なにが……? え?」

 鹿島の体が俺にのしかかって来た。心臓の音が体を通じて響いてくる。
 噛み付くような口付け。鹿島の俺の体を貪る手が熱い。
触れ合った互いの体が動物みたいになっていく。

「俺のこと好きだろ?」
「か、鹿島は?」
「好きだ」
「……俺も」
「知ってる」

633 :3/3 でした…:2008/12/19(金) 23:46:12 ID:bbDphF4a0
 甘い声が、荒々しい息遣いが、体がもみ合う音が、たぶん隣に聞こえてる。
 でももうそんなことどうでもいい。

 快感がすべてを壊していく。
 モラルなんて踏み越えていってしまえ。

634 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 23:49:30 ID:bbDphF4a0
↑長くてすみません。*0でもないです。

635 :風と木の名無しさん:2008/12/19(金) 23:51:08 ID:JPHuLGMy0
フンでwww
3文字リクでどうなることかと思いましたが、乙です!

636 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 00:08:24 ID:qbgUn8jIO
フンから始まる恋…これは新しいw
フンを「踏んで」=「フンで」転んだ上にモラルまで「踏んで」いくという構成も見事
しかも萌えた!GJでした!

637 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 00:19:43 ID:kFnPh5RZO
掛詞すげー
GJ!

638 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 00:44:53 ID:QZMiGN2AO
人を踏みにじっておいて喜んでるんじゃないよ

639 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 00:46:22 ID:h552X/bI0
(笑)

640 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 11:31:19 ID:f5tJrVFp0
今こんなこと言っても信じないかもしれないけどさ、あいつ本当はいいやつなんだよ。
うっかりキツイこと言っちゃったときなんかも、
「さっきのあれ、冗談だから」ってフォロー入れてくれるようなとこあって。
場の空気をなごませたり、人間関係上手く取り持ったりするのが得意だった。
まあ不真面目っぽい印象はあるし、たまにやり過ぎて煙たがられてたりもしてたけど
そんなとこもひっくるめて、すげえ好きだった
……あっ、好きってのはヘンな意味じゃなくて、友達的な意味ね!フレンド!

最近は……ずいぶん皮肉っぽくなっちゃったな。
何があいつを変えたか知らないけど、きっとよっぽどのことがあったんだと思うわけよ。
世の中すべてを嘲笑ってるみたいな今の姿は正直痛々しくて見てなんないけどさ、
いつか本当のあいつに戻ってくれるんじゃないかって、期待はまだ捨てられないんだ。
本質ってのは、そう変わるもんじゃないだろ?

641 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 12:24:19 ID:uYq4tOtJ0
一瞬なんだ?と思ったけど、新しい切り口だな〜
萌え語りの延長みたい。GJ

642 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 12:39:51 ID:BOpmWX+OO
これはGJw

643 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 12:54:58 ID:76nbJ8BiO
いいねいいね。
>>640gj!

644 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 13:51:06 ID:UETOsAY60
うまいな〜
GJ!

645 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 14:51:58 ID:yvgPecw0O
(笑)に萌えちまったよ、GJ!

646 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 15:41:27 ID:9cA4E403O
(笑)に萌える要素あるのか…とか思ってたがこれはGJ!
新鮮だったよ

647 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 15:48:24 ID:/rbRWpr00
3回読み返してから感心したw
GJです!

648 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 15:48:45 ID:kFnPh5RZO
まわし(笑)

649 :風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 15:49:29 ID:uYq4tOtJ0
人事部

650 :1/2:2008/12/21(日) 13:42:44 ID:wz69sJ16O
「青山、この前やめた佐藤さんの社員番号わかるか?」
「032580。でも職変されましたからね、採用の時の書類をご覧になりたいなら010047ですよ。ちなみにご入社は昭和55年前後」
「ありがとう、しかし相変わらずすごいなお前は…」
4月に人事課へ配属された青山は、たった半年で『歩く社員名簿』と呼ばれるまでに至った。
5000人近い社員の顔と名前を覚えており、その記憶力は異常なまでの精度を誇っていたのだ。
俺が採用課で初めて選考に関わった新入社員。絶対に光るものがあると感じていたから、内々定後も策を講じて逃がさなかった。
その青山がこうして能力を発揮し、評価されていることは、俺にとっては何よりも喜ばしいことだった。
「ちなみに高山さんの社番は063315、お誕生日はあと125日後、ご自宅の番号は03-5425-XXXX、この秋の身長体重が175cm56kgでまたお痩せになったのに、コレステロール値だけが少しあがって…」
「だー!なんで俺の情報そんな事細かに覚えてるんだ!!」
「お慕いした人の情報は漏らさず知りたいのが人の性ではありませんか?」
人事部の人間のみが入ることを許された資料室で、人事システムに向かっていた青山がスッと立ち上がった。
最奥のキャビネットにいる俺の方へ足音もたてずに近づいてくる。

651 :2/2:2008/12/21(日) 13:48:33 ID:wz69sJ16O
「あなたが私を欲しいと言ってくれたから、今私はここにいるんです」
「それは俺も嬉しい限りだが…」
「採用課のエースにあれほど口説かれれば、誰でも舞い上がる」
「もう採用課の人間じゃないがな」
「そう、入社した後まで、こんな風に教育してくれるなんて」
人材育成課主任、と、いつの間にか資料に向かう俺の背後まで近づいた青山が、耳元に口を寄せて呟いた。
ゾワっとした感覚が背中に走るのを必死で隠し、平然と腰に回された腕をあしらう。
「仕事中に上司をからかう方法を教えたつもりはないがね」
「心外ですね、からかってなんかいません」
真剣なんですよ?
そう呟いた青山の顔を横目で見やれば、眼鏡の奥に完全武装した男の眼差しと、綺麗に曲線を描く口元が笑っている。
人事部の人間が持つ仮面をこの男は生まれながらに身につけていたのだろうか。
後輩の優秀さを頼もしく感じながら、逃げ道を塞ぐ青山のテリトリーをスッと抜け出す。
「60点。そんなんじゃ百戦錬磨の営業課長には太刀打ちできないぞ」
ハッと見開かれた目が、一瞬おいた後、楽しそうに細められた。
精進します、と笑う青山の声を背に受けながら、俺は資料室を後にした。

652 :風と木の名無しさん:2008/12/21(日) 14:18:18 ID:WNhgY9hV0
mws

653 :風と木の名無しさん:2008/12/21(日) 14:31:33 ID:KjtT+ucE0
仕事が出来る眼鏡がツボでした〜!GJです

654 :風と木の名無しさん:2008/12/21(日) 17:35:15 ID:sOCqs/gQO
営業部長の手腕にまで妄想が走りました〜、GJ!

リク内容見た時点で萌えが走ったので、流れないかとハラハラしてました!
9さん、*0さん、ありがとう!

655 :風と木の名無しさん:2008/12/21(日) 21:18:40 ID:Wggt09Gu0
やばい。めちゃ好み。

656 :風と木の名無しさん:2008/12/21(日) 22:09:14 ID:0tcfbRbD0
敬語の年下攻め、良いですねーGJ!!
自分もリーマン萌えなのでまとめに投下しときます

657 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 00:46:42 ID:kJsBkiyv0
人事部といえばやっぱ社員の整理してるところだから
時と場合によっちゃ憎まれ役・汚れ役なイメージあるね
リーマン萌えとしては、かなりそそる

658 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 01:15:25 ID:a4lNcfhcO
リーマン最高!GJ!

さあ、さらなる萌えをどうぞ

659 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 01:17:25 ID:FNU0tqHn0
素直クール攻×アホの子受

660 :1/2:2008/12/22(月) 15:10:41 ID:FIkXV7pjO
「俺、家出する」

よく晴れた日曜の午後
少し大きな荷物を持った悠が珍しく真剣な表情で言う。
「……なんで?」
「さっき母さんと喧嘩して、今日から一人で生きるって決めたの。
心配するといけないから景には言っとこうと思って」
「そうか。学校は?」
「うーん行こっかな。部活やりたいもん」
「そう。じゃあ俺も行くよ」
予想外の返答に驚きつつも、だめかな?と優しく笑う相手に悠はだめじゃない、と返した。

海沿いの下り坂を二台並んだ自転車が一気に下る。
「ここ来るの久しぶり!気持ちいいねー!」
人通りの少ない道に嬉しそうな悠の声が響く。
「これからどうしよっかー?住むとことー、あと学校!こんなに遠くまで来たら毎朝大変だよねー?」
「そうだな、もう一時間以上自転車漕いでる」

661 :2/2:2008/12/22(月) 15:11:33 ID:FIkXV7pjO
「じゃあ住むとここのへんにしようよ!海の近くで綺麗だし」
「あぁ、そうだな」
「じゃあ今日からここが俺らの家ー!俺が主人で景は奥さんな!この家では俺が一番偉いのな!」
「それはいいが…奥さんは悠の方が似合ってると思うぞ?」
「ダメ、俺が主人なの。ご主人様って呼べっ!」
「それは奥さんとはまた違…」
「あっ!」
「どうした?ご主人様」
「夕焼け!すげー綺麗!」
「本当だ」
「あー腹減ったー」
「そうだな」
「おでん食いたい!」
「おでんか、いいな」
「そろそろ帰ろっかー」
「あぁ、そうだな」
「今日の夕飯何だろうなー」
「うちはハンバーグだって今朝母さんが言ってたよ」
「いいなー俺もハンバーグ食いたい!」

それから家に着いた頃にはすっかり暗くなっており
しっかり怒られた悠が次の日学校で景に泣き付くのはまた別のお話。

662 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 15:44:19 ID:+MZS9XZq0
かわええ!
小学生?中学生?なごみ萌えたー!

663 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 16:33:59 ID:0+M6hTce0
「どうした?ご主人様」ってw
これぞ素直クール!
すごい萌えた、GJ!

664 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 17:54:25 ID:P9QQvbmYO
これは可愛い萌えたぜGJ

イライラを溶かしてくれてありがとう

665 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 21:53:07 ID:a4lNcfhcO
GJ!GJ!
高校生くらいでもいいな、アホっぽさが際だってw
クール素直にはまりそうです、よい萌えをありがとう!

666 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 22:11:36 ID:H/fJokP4O
頭のゆるい受をありがとうGJ!

667 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 23:14:26 ID:Y91hCrHcO
なごみまわす。

668 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 23:19:14 ID:rCvOOYFv0
背中がこってしょうがないので踏んづけてください

669 :風と木の名無しさん:2008/12/22(月) 23:26:32 ID:MZFBKLs20
「若」と呼ばれるキャラ

670 :1/3:2008/12/23(火) 01:52:54 ID:tn3Xpy8l0
「斉木、馬を出せ」
「先の週も外にお出でになった様ですが」
「こんな屋敷にいると息が詰まって仕方ない」
「詩学はどう為されたのです」
「あれは好かん」
「殿がお嘆きになりますぞ」
「構わぬ。歌ばかり詠んで政を蔑ろにするお方だ」
「若!」
「独りではない、椎名を付けてゆく」
「ですが……」
「退け、これは命だ」
「……お気をつけて往ってらっしゃいませ」

「まったく、斉木は煩くて敵わぬ」
「若がお可愛いのですよ」
「もう童ではない」
「この椎名がお供するのも、若がいっとう大切だからです」
「よせ、気が重くなる」
「失礼致しました」
「椎名、例の物は持って来たか」
「此処に入っております」
「見られてはおらぬだろうな」
「城の者の目を盗んで参りました」
「さすが椎名だ。腕が立つ」
「勿体のうお言葉で御座います」

671 :2/3:2008/12/23(火) 01:53:41 ID:tn3Xpy8l0
「馬が来るよ」
「馬?」
「お侍さんかしら?」
「いや、若様だ!」
「若様!」
「若様がいらっしゃるの」
「椎名様もご一緒よ」
「お師匠様、お外に出てもよろしい?」
「其の書写を終えてからに為さい」
「あーい」
「かしこまりました」

「みな良い子にしておったか」
「若様ァ!」
「若様、椎名様、お久しゅうございます」
「豊川、筆子らはどうだ」
「みな賢い子でございます」
「あら、お師匠様いつもは褒めてはくださらないのよ」
「康孝、手習いは進んでおるか」
「おいら此れを書きました」
「百人一首か。見事なものだ」
「若様、此れあたしの」
「どれ、見せてみろ」
「とよは顔が丸くなった」
「非道ォい」
「はは、違いねえ」
「歳を取れば美しくなるぞ」
「とよ、椎名様に娶っていただけ」
「いや、私が貰ってやろうか」
「えらい玉の輿だ」

672 :3/3:2008/12/23(火) 01:54:36 ID:tn3Xpy8l0
「さ、並べ。順々だ、押すのではないぞ」
「城に届いた大福餅だ。礼を言えよ」
「わァい、椎名様、有難う御座います」
「若様の計らいであるぞ、若にも申し上げよ」
「若様、有難う御座います」
「どうだ、美味いか」
「甘ァい」
「頬っぺたが落ちそうだ」
「おや、きよは食べぬのか」
「持って帰ってお父様とお母様に差し上げたいのです」
「優しい子だ、もう一つやろう」
「その一つは若様と椎名様でお召し上がりください」
「何を申すのだ」
「きよはお二方にも召し上がって戴きたいのです」
「では3つに割ればいい。此れできよも食べられる」
「おお善道、素晴らしい案だ」
「……豊川、この寺子屋の筆子は真に賢いな」
「有難う御座います」
「そなたのお陰だ」
「お気遣い、感謝致します」

「若、何故此のことをお隠しになるのです」
「表沙汰にしなければならぬことでもなかろう」
「殿や斉木が喜びます」
「それが気に食わぬ」
「若、あなた様は良い殿になられます」
「よせ」
「若は椎名の誇りで御座います」
「其れは当たり前であろう。お前と私は一蓮托生だ」
「……嬉しゅう御座います」
「さあ飛ばすぞ、日が暮れると斉木が煩い」
「畏まりました」

673 :風と木の名無しさん:2008/12/23(火) 01:57:01 ID:EkW2e0GJ0
若様萌えた
領民になりたい!GJ!!

674 :風と木の名無しさん:2008/12/23(火) 02:00:00 ID:v/N225420
やべぇ萌えた
若様素敵すぎる

675 :風と木の名無しさん:2008/12/23(火) 09:49:41 ID:HdE33i/V0
お題自体からGJだったけど、*0もGJ!

676 :風と木の名無しさん:2008/12/23(火) 10:13:31 ID:03wbcGyLO
若様かっけえ!!!萌えに萌えました、GJ!

677 :風と木の名無しさん:2008/12/23(火) 12:13:18 ID:4dZ4IM5QO
若様いい男だな!
GJ!ものすごくGJ!

678 :風と木の名無しさん:2008/12/23(火) 12:40:34 ID:Vc4SOCsM0
かっこいいな。いい男だよ若様
にしても「若」って呼び方いいな〜*9もGJ!

679 :風と木の名無しさん:2008/12/23(火) 12:42:33 ID:BRMqoqUd0
大人の純粋

680 :1/2:2008/12/23(火) 19:05:39 ID:fOLFneWl0
「俺あん頃は部活の事しか頭になかったわ」
「俺も。毎日お前と帰ってたけど部活以外の会話した記憶ないな」
「いっこあるじゃん部活以外の会話」
「あー…林さん?」
「そうそ、委員長。お前はもっと守ってあげたい系の子が好みだと思ってたからさ、
俺も林さんが好きなんだーって言ってきたときすげーびっくりした」
「俺もびっくりした。そういや今日林さん見たか?振袖すげー似合ってたぞ」
「見た見た、初恋だったんですーって記念写真撮ってもらったよ俺」
「何お前もしかしてまだ…」
「違うって。記念だよ記念。今日ぐらいしかこんな機会ないし。
でも今考えるとさ、あん時はすれ違うだけでドキドキしてたよな」
「一日何回顔見れたか数えたりな」
「やったやった!恐ろしく純粋だったなー」
「今じゃさすがにできないな、そんな甘酸っぱい恋愛」
「だな。打算とか駆け引きとかさ、ドキドキするような純粋な恋愛なんてないなー」
「大人になったからな、俺らも」
「汚い大人になっちゃったよなー」



681 :2/2:2008/12/23(火) 19:06:41 ID:fOLFneWl0
「……って話したよね、成人式の日」
「覚えてないよそんな昔の事」
「昔って。10年前だよ」
「十分昔だ。と言うかなんで10年振りの同窓会なのに俺の所に居るんだ。友達の所、話しに行かなくていいのか?」
「同窓会で昔の親友と話すのは普通だろ?」
「同窓会も何もお前成人式の日に俺に連絡先聞いて以来ほぼ毎日顔合わせてるだろ」
「だってせっかく近くに住んでるんだし。近所付き合いを大事にするんだよ俺。」
「ほぉ、人の仕事中に勝手に家に上がりこんでくつろぐのが近所付き合い?」
「家事とかやってあげてるんだし、お前も助かってるだろ?」
「それはそうだが…いいから仲良かった奴の所行って来い。今日しか会えない奴も沢山いるだろ」
「分かったよ。…なぁ、お前、まだ思ってる?」
「何をだ?」
「純粋な恋愛できない汚い大人になっちゃったなー、って」
「あぁ、大人と言うよりはもうおっさんだけどな」
「俺は今は思ってない。あれからいろんな事が変わっていってさ、馬鹿なりに沢山悩んだりして。
お前と話す内容も気付いたら大学や夢の話から仕事とか社会の話になって。
俺、この10年でまた大人になったと思う。何て言うんだろうな……打算も駆け引きも必要ないぐらい、大人になったと思う。」

俺、今人生で一番純粋な恋愛してるよ
そう言って笑った彼の少年よりも澄んだ瞳はまっすぐに俺の大人を見つめていた。

682 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 03:15:10 ID:P1nVGPTN0
雰囲気が良いのだけれど感想が難しいんだぜ!

683 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 07:56:36 ID:M0/5IeT10
うまく言葉に出来ないけどすごくよかった!
見返りを求めない恋愛いいね

684 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 09:07:44 ID:wcMUbzzuO
雰囲気が落ち着いてて好きだ、GJ!

685 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 10:16:16 ID:gYhDj+lw0
なんか雰囲気が好き!

686 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 16:33:53 ID:OK7s9OnW0
口調がだんだん大人っぽくなってるのがいいな
自分もこの雰囲気好き!

687 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 17:45:43 ID:OyxxGFc50
10年の間に何があったんだろう。
学生時代から片思いだったんだろうか。
いいな、こういう関係。 GJ!

688 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 18:08:28 ID:hh2o8CUd0
サンタさんから踏み台のプレゼントだよ

689 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 18:09:18 ID:58I6AoYM0
何回やっても何回やっても○○が倒せないよ

690 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 18:54:06 ID:PJBhGxvI0
「ッあーー!!ちくしょー!」
「うるさいよ」
「だって後ちょっとだったんだよー!ラスボス倒すの!」
「さっきからそればっか言ってね?」
「いつも後ちょっとで勝てねーの。『くいあらためよ』痛すぎだろ……」
「裏技使えば?」
「それは俺の流儀に反する。あーどうしよ、もう街にも帰れねーのに」
「なあ」
「ん?」
「何で俺らイブの晩にこんなことしてるわけ?お前はマゾいレトロゲーやって、俺は漫画読んで」
「マゾいとは失礼な。それに、そりゃお前が来いって言ったからだろ」
「で何でお前は呼ばれただけでホイホイ来るの」
「そりゃ他に予定のない俺に対する嫌味か?」
「予定がなかったのはお互い様だろ」
「それもそうだ」
「…………俺もさぁ、今やってるゲームがあるんだけど」
「うん?」
「全っ然ボスに攻撃が当たらないんだよな。たまに当たってもほとんど効いてないみたいだし」
「あー、あるある。理不尽に硬いやつな」
「魔法とかアイテムとか、色んな方法試してもダメなわけ」
「マジか。なんてやつ?俺で分かるなら教えるけど」
「いや、これは俺の手でクリアするって決めてるから」
「おお。お前もそういう考え方するようになったか。いい傾向だ」
「出来れば今年中に倒したいんだよな、そのボス」
「後ちょっとだぞ?」
「うん。だからさ、このまま泊まってけよ。2、3日中にはエンディング見せてやるから」
「よし来た。レトロゲーなら更に嬉しいんだけど」
「あー、うん。古い。ものすごく古い」
「やった」
「……今、ちょっと攻撃効いたと思う」
「え?」
「なんでもない」

691 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 19:56:24 ID:Dm8E71+HO
萌えた!攻略できるといいな!GJ

692 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 20:05:21 ID:nSwRXB1x0
かわいいいい
しかもお題の生かしかたがすごく上手い!
にやにやしたよ!GJ!

693 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 20:13:58 ID:W13onA8Q0
会話だけのSSに、これほどまでに萌える日が来るとは!
GJ!

694 :風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 21:14:02 ID:wcMUbzzuO
難しいお題だと思ったがうまいな!
クリスマス要素も入ってて一粒で二度おいしいよ、GJ!

695 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 00:27:07 ID:YSzr6EU+O
GJ!
かわええかわええ!
年内に攻略できたらいいな
続きが読みたいくらい萌えた

696 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 08:56:57 ID:arD2i9B0O
禿萌えたああああああああ
にやけまくりなんだけどどうしてくれる

697 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 12:11:47 ID:ws8B1J2E0
今晩一気に攻略しちゃえよ!
萌えた!GJ!

698 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 13:30:42 ID:ZuMYdLpt0
早萌えなのにすごいな

699 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 13:33:00 ID:8y3gbAz7O
渡せなかったプレゼント

700 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 15:05:32 ID:gSwKt4Kk0
「あー、もう……」
携帯電話に対して百面相していた部下はついに大きなため息をついた。
「許してもらえなかったんですか?」
「えーそうですよ。ああーもう課長のせいですからね」
まだ年若い部下は、ふてくされながら携帯電話をスーツの内ポケットに
しまいこむ。それと同時に昼休み終了の合図がなった。
1時間程度の言い訳では、彼女には納得してもらえなかったらしい。
一年に一度、クリスマスイブのデートをすっぽかされたのだから無理もないが。
「しょうがないでしょう。残念ながらあの仕事は君にしか出来ない」
「わかってますよっ。俺と課長とでようやくこぎつけた案件でしたしね。
 納品トラブルが起こったのも課長のせいじゃないのはわかってますけど……」
みてくださいよー、と情けない顔でデスクから取り出したのは小さな小箱。
彼と彼女の将来を誓う、小さな銀の輪。
中身を見なくても知っている。これを買う際に彼の相談に乗ったのは他ならぬ自分だ。
「せっかく課長に斡旋してもらったショップで買ったのに、渡せなかったんですよー。
 俺の一世一代の決心が!って感じです。八つ当たりくらいさせてください」
「クリスマスは今日までですよ。今夜渡してしまえばいいじゃないですか」
さらっと言うと、彼は目を丸くした。
「えっ、だってどうせ今日も残業……」
「いいえ、今日は君は帰って構いません。あとは雑務ですから、私が請負いましょう」
「そんな、だって雑務って言っても」
「八つ当たりされるよりマシですよ。これは私からのクリスマスプレゼントということで」
「あ……ありがとうございますっ!今度、俺からも何かプレゼントしますから!!」
「必要ありません。では午後の業務、しっかり終わらせてくださいね」
何度も感謝の言葉を述べながら頭を下げる彼を制し、私は仕事に取り掛かる。
数瞬遅れて取り掛かった彼は、猛然とした勢いで業務をこなしていく。普段とは別人のようだ。
この調子ならきっと定時には全ての業務を終わらせて、彼女の元へ行くことだろう。

“彼女に指輪を渡せなかった夜”こそが、私の何よりのプレゼントとなるくらい
薄暗いこの感情を、彼は知らない。

701 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 15:23:53 ID:uOl4Wr1X0
屈折しまくった想いに萌えた
GJ!

702 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 15:38:51 ID:3MKWfoelO
切な萌えた!
お題の捻り方もうまいな、力の限りGJ!

703 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 17:11:04 ID:oCvktZ2M0
シチュにも敬語上司にも元気いっぱい部下にも萌えた!

704 :風と木の名無しさん:2008/12/25(木) 18:04:59 ID:Y6EaKvLD0
クールビューティな敬語課長切ないよ!GJ!
まとめの人もGJ!オヤジな攻めにある意味萌えた

705 :風と木の名無しさん:2008/12/26(金) 11:07:44 ID:7LFm0Bwv0
切ないなー。片思い萌えた。
まとめも乙でした。このじれったい感じ分かる。

706 :風と木の名無しさん:2008/12/26(金) 16:49:06 ID:PYt7aeIjO
敬語でまわしますよ

707 :風と木の名無しさん:2008/12/26(金) 17:09:03 ID:2QVXaTEd0
ストイックを感じる敬語上司に萌えました。
年末年始は勤務がなくてちょっと寂しいのだろうなと二次妄想。

708 :風と木の名無しさん:2008/12/26(金) 17:17:15 ID:bzeTs4FMO
お次の方どうぞー

709 :風と木の名無しさん:2008/12/26(金) 17:23:21 ID:rmjyn1LU0
地下牢

710 :1/2:2008/12/26(金) 18:05:18 ID:QYr0XMdq0
じめじめとした地下牢のなかで、彼は小揺るぎもせずに僕を見つめている。
「恨み言をいうのなら、今が最後のチャンスだ」
「言うわけありません。全て承知の上です」
まだ20代半ば、これからの人生半分以上を投げ捨てることになる。
明日になれば、彼はこの地下牢から引きずり出され、鞭打ちの私刑が待っているのだ。
運良く生き残れれば村を追放され、浮浪者の道へ。
運が悪ければ、そのまま野垂れ死ぬんだろう。

この村の庄屋の娘と手を取り合い、駆け落ちした彼は哀れにも
追っ手に怖気づいた娘の泣き言にほだされ、まんまと戻ってきてしまった。
もちろん、この村を実質支配する庄屋の怒るまいことか。
――あぁ、逃げてしまえばよかったのだ。
律儀に姉を送り届けたりせず、何もかもを捨てて、この村から、この僕から。
「逃げればよかったんだ」
思うだけではなく、口にした言葉に彼はゆっくりと首を振る。
「逃げるくらいなら、貴方のお姉さんと駆け落ちなぞしませんよ」
「戯言だ。駆け落ちそのものが逃亡だろう」
「この村から、ではありません。彼女の幸せを追うことから逃げ出さない。
 そう誓ったからこそつれて逃げたし、そう願っているからこそ戻ってきました」
「……君は馬鹿だ」
彼を一生失うのだと考えると、体が震える。
だが、その畏れは口になど出せない。
明日罰をうける身である彼に向けて、罰を与える庄屋の息子である僕が
そんな言葉を口にしてはならない。
そもそも助けられない僕が、言えるような言葉ではないのだ。

711 :2/2:2008/12/26(金) 18:06:22 ID:QYr0XMdq0

拳を握って体を震わせていると、その震えを自らに向けられた怒りだと
勘違いしたのか、彼は深々と牢屋の中で額を地にこすり付ける。
「やめてくれ、そんな姿みたくもない」
吐き捨てて、僕はみっともなくも彼に背を向けて逃げ出した。
馬鹿はどちらだ。
愛の言葉一つ囁けず、救うことすら出来ない。
何度姉との逢瀬を引き裂いてやろうと思っただろうか。
気が狂うほどの嫉妬に苛まれながら、思いを抑えた結果がこれならば
思いを解き放っていればどれだけ楽になれただろうか。
地下室を逃げ出して、そのまま家からも飛び出した。

めちゃめちゃに駆け抜けて、林道に迷い込んで盛大に転んだところで我に返った。
じめじめと湿った枯葉の地面は、地下牢を思い起こさせて、僕はようやく嗚咽する。
「――お前のことが好きだ。ずっと好きだったのに!」
地面を殴りながら叫んだこの思いは、絶対に彼に届きはしない。

712 :風と木の名無しさん:2008/12/26(金) 22:02:30 ID:2m97+PvR0
映画みたいだ…!
誰も救われないのが切ないけどいいな
すごく好きだ、GJ!

713 :風と木の名無しさん:2008/12/26(金) 22:56:21 ID:43ntvIiV0
これは切ない
捕まった男が真っ直ぐすぎて余計に

714 :風と木の名無しさん:2008/12/27(土) 15:52:54 ID:XhlSsP4V0
悲恋続きいいよいいよーGJでした。
まとめに上がってたのも良かった。最近まとめも毎回続いているな。
みんな見ないと勿体ないよ。
と、テンプレ談義もしたいのだが、あっちでどのくらいの人が見てくれるだろう…

715 :風と木の名無しさん:2008/12/27(土) 16:27:21 ID:WRj1SJJv0
切ない……!
心臓がぎゅってなるよ
想ってるのに届かないっていいなあ
GJ!

>>714
こっちで呼びかけたら、ある程度人来ないかな

716 :風と木の名無しさん:2008/12/27(土) 16:53:05 ID:dcOtDsh70
こっちで誰かが書くと見に行くけどな。

717 :風と木の名無しさん:2008/12/27(土) 17:26:18 ID:sBHHuEf80
まわした後に、見に行きます

718 :風と木の名無しさん:2008/12/27(土) 20:23:20 ID:JNQTygL2O
視力悪くなってコンタクトとかメガネとか考えなきゃダメ?と不安なこの頃

719 :風と木の名無しさん:2008/12/27(土) 20:24:38 ID:6Pjvn2+mO
追い掛けられる悪夢

720 :追いかけられる悪夢1/2:2008/12/28(日) 03:26:01 ID:2FJ7besS0
義也はいつも困ったような顔をして笑う。
「夜ね、よく眠れないんだ」
授業中、豪快に舟をこいでいた彼を起こしてやった時も
そんな顔をしていた。

それがきっかけでよく話すようになり
彼はちょくちょく俺の部屋に遊びに来るようになった。
俺は一人暮らしだったし、自宅にいるより気楽だったのだと思う。
彼の家が複雑な事情の下、父子家庭であり
しかも父親と折り合いが悪いらしいのは会話の端々から読み取れた。

眠れない、というのは本当のようだった。
初めて泊まりに来た夜、義也は酷くうなされた。
肩をゆすって起すと、息が荒く、体が激しく震えていた。
昔母親がしてくれたように、
やさしく腕を叩いて「大丈夫、夢だよ」と言うとわずかに震えが収まった。
「起きるにはまだ早いから、もう一回寝な」
すがるような瞳が揺れる。
「怖い夢見てたらまた起してやるから」
呼吸がすうっと落ち着いて、彼が今度こそ穏やかな眠りに落ちたのを知った。
翌朝、ちょっとばつが悪そうに、朝飯をおごってくれた。

そういう事がたまにあるけれど、彼はごく普通の
くだらない事で笑ったり怒ったりする、どこにでもいる高校生だったと思う。

ある日の深夜、義也がふらりと俺の部屋に現れた。
こんな時間に現れる事は今までなかったし、心此処にあらずといった風情が気にかかり
布団に入っても寝付けずにいた。
「起きてる?」
まんじりともしなかったのは、やはり義也も同じだったらしい。
ゆっくり話し始めたのは、今まで語らなかった彼の悪夢の内容だった。

721 :追いかけられる悪夢2/3:2008/12/28(日) 03:30:43 ID:2FJ7besS0
大きくて黒い何かが俺を追ってくるんだ。
そいつのスピードも遅いのに、いつも振り切れない。
必死に逃げようとしても、どうしようもなく体が重くて
足がもつれて一歩も動けなくなる。
それがゆっくり近づいてくると、これから起こる事が怖くて怖くて
体がますますこわばって、そうしたらもう
すべてが通り過ぎるのを待つだけなんだ。

顔を壁側に向けて
かすかな震えを抑えるように少しずつ少しずつ話していた。
どうしたらよかったのか今でもわからない。
とにかく自分がついてる、と言いたかったのかもしれない。
「大丈夫」顔が見えないまま強く手を握る。
「怖い夢見てたら、また俺が起こしてやるから。」
強く指を握り返してくれたのが無性に嬉しかった。


夜明け前、何か暖かいものが唇に触れた気がした。
薄く目を開けると義也がいた。逆光で表情がよく見えない。
「夢だよ」
やわらかい声がする。
夢か現かわからない記憶はそこで途切れる、多分、微笑んでいた気がする。

722 :追いかけられる悪夢3/3:2008/12/28(日) 03:32:04 ID:2FJ7besS0
翌朝目覚めたとき、義也はいなくなっていた。
同じ日、義也の父親の遺体が発見された。
父親が残した膨大な写真や動画から
恒常化した性的虐待が明るみに出るに至って
義也への容疑は決定的なものとなった。

騒動になったのもしばらくの間で、雑多なニュースに押し流され、忘れられていった。

彼はどこにいるのだろうか。
怖い夢は消えたのだろうか。
もう会えないのだろうか。

俺も時折夢を見るようになった。
闇に追われる彼を助けられない、そんな夢を。
「夢だよ」やさしい声に目覚めると、誰もいない。
目を閉じてゆっくり息を吐くと、戸惑ったような彼の微笑みが不意によみがえる。
胸を掴まれたように苦しくて、
どうしようもなく涙が止められない。

723 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 03:48:54 ID:c0jOkdLS0
GJ。心の底からGJ

724 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 08:01:09 ID:TA1EIg/zO
今まで過去のエピソードが気になった*0はあったけど
これはたった3レスで全てを語ってるな…
一つの作品として好きだ
GJです

725 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 08:17:25 ID:2LJZLBZM0
朝からこんな素敵な萌えが見られて幸せ
すごくすごくGJ

726 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 08:22:33 ID:rAJMgT3aO
朝から禿げた。GJ!

727 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 10:03:05 ID:plM0tI3mO
萌えというか切なすぎるよ…
義也が少しでも幸せに生きてくれてるように願います

728 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 10:06:03 ID:48+0nP7FO
GJ!すごくGJ!GJすぎる!
いい話をありがとう!

729 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 10:15:38 ID:6KAmd5IH0
年明けには君と二人で

730 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 19:15:24 ID:VEzkjYQ3O
「蕎麦も伸びきってんなぁ」
「汁が見えませんね」
「こんなの食えるか。しかし、ひと仕事終えたから腹も減ったよな、
コンビニ行ってカップ蕎麦でも買ってくるか?」
「カップラーメンならありますよ」
「バカ、年越しは蕎麦だろうが」
「外も寒いしラーメンでいいですよ、同じ麺類ですしいいじゃないですか」
「お前も屁理屈ばっかりだな」
「応用力があるんですよ、お湯入れますね」

「紅白はどっち買ったんだろうなぁ」
「そうですね、大トリ見てたら急患でしたしね」
「処置してたら年越してたもんな」
「カウントダウンも出来ませんでしたね」
「あー、年越した感じしねぇなぁ」
「だったらもう一度2人で仕切り直しますか?」
「は?」
「2人だけでカウントダウンです。いい考えじゃないですか?」
「ふ、ふたりで?」

731 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 19:16:34 ID:VEzkjYQ3O
「よしやりましょう、すぐやりましょう。
テレビは紛らわしいから消しますね」
「ちょっと待て、まだ心の準備が・・・」
「新年は待っちゃくれません。ハイ、10」
「え、おい、・・・9」
「8。今年も忙しかったですね」
「7。そうだなー当直ばっかりだしな。」
「6。でも俺は楽しかったですよ、当直」
「5。まぁ、勉強にもなるしなぁ」
「4。だっていつも大好きな石田先生と一緒で嬉しいしね」
「は?ちょっとそれはどういう・・・」
「さ、後は2人で一緒に!」
「3、2、1!ハッピーニューイヤー!」
「なぁ、今のは」
「石田先生、今年はもっと仲良くしてもらっていいですか?」

732 :風と木の名無しさん:2008/12/28(日) 23:03:21 ID:R4fNj5Fr0
最初意味がわからなくて、2度目に「医者か!」と気がついた。
状況がわかって萌えましたw

733 :風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 07:15:32 ID:4wPPXabgO
石田先生が攻だといいなw
かわいいーGJです!

734 :風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 13:43:53 ID:VBck944HO
どっちが受け攻めでも萌えるぜGJ

735 :風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 17:30:56 ID:xGThX74FO
カウントダウンで肉体関係にまで持ち込めばいい

736 :風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 19:02:49 ID:PeKc1+fO0
そのまま白衣で着衣プレイに持ち込むんですね、わかります。
GJでした!

737 :風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 23:08:26 ID:osIkaQlmO
仲良くプライベートでお医者さんごっことか、色々妄想走って、萌えました。
GJ!

738 :風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 23:27:03 ID:TgDKo4aPO
おふみになって

739 :風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 23:35:18 ID:df8qocM5O
SもMも内包している

740 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 02:54:13 ID:ASeFttjt0
「では今日はここまで。試験はテキストと板書から出題するので、よく復習するように」
教授が言うと、教室にいる学生たちは一斉に帰り支度を始めた。
最後の時間帯の授業なので、後は家路に着くなり部活に出るなり、皆自由の身になるのだ。
俺は前の席にいる後輩に声をかけた。
「さっちゃん、この授業のノート取ってる?」
「まあ一応は」
振り返った佐原は、困ったように眉毛を寄せて、若干情けない表情をしている。
“一応”と口では言うが、根が真面目なこの後輩のノートはいつも要領よくまとめられていて、とても頭に入りやすい。
「コピーさして」
「えぇ、またですか?」
眼鏡を直しながらそう返されたので、時間ないから早く貸せよ、と背中を小突いてやった。
「仁志さんいつもそうじゃないですかぁ」
「何、文句あんの」
睨みつけたら佐原は目を伏せた。母親に叱られた子犬のようだ。
「いや別に良いですけど……」
結局のところ気の優しい佐原は、俺に対して強気に出たりはしないのだ。

「あ、小銭ねーや」
コピー機の前でわざとらしく呟くと、佐原が黙って500円玉を入れた。
「さっちゃんってば優しいのな」
「だって貸さなかったらまた意地悪されるし」
意地悪? 小学生じゃあるまいしそんなことするわけがない。何をくだらないことを言っているのか。
「俺がいつ意地悪したよ」
「先週、ATMで金降ろしてくるって言って雀荘に置き去りにされました」
「時間外だったんだから仕方ねーだろ」
「一昨日の飲み会の時に毛燃やされました」
「盛り上がったから良いじゃねーか」
「昨日は眼鏡が神棚の上に置いてありました」
「眼鏡かけて寝るお前が悪いんだ」
コピーを取りながらそんな軽口を叩いていたら、佐原は最後に「仁志さんってSですよね」と呟いた。
確かに俺は彼の困った顔を見るのが好きだ。犬みたいで愛嬌があるし、馬鹿みたいに笑えてくる。
しかし俺は、もっと良い表情を知っている。

741 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 02:54:50 ID:ASeFttjt0
――さっちゃんの妹がAV出てるってマジ?
それは佐原と同じ高校出身の友人から聞いた噂を、本人に確かめた時のことだ。
彼の顔から血の気が引いたことから、すぐにそれが事実だということがわかった。
――誰から聞いたんですか?
ひどく切迫した様子の佐原は、まるで別人のようだった。
俺は自分の行動のまずさに気付いてはいたが、どう振舞えばいいのかわからず、いつもの調子で続けてしまった。
――そいつ、結構抜けるって言ってたぜ。
ああ違うんだ、こんな下劣なことを言いたいんじゃない。
おまえに似た顔の女が喘いでるってだけでなんだか興奮しちまって悔しかったんだ、
何もおまえの身内を中傷したいわけじゃない、悪かった佐原、俺が悪かった……。
頭の中で駆け巡る弁明を知るわけもない佐原は、俺の襟元を両手で掴み、そのまま体ごと壁に叩き付けた。
背中を強く打たれ、息が止まった。
少し遅れて咳が出たが、首を押さえられているため息を深く吸うことはできなかった。
――誰に聞いたかって言ってんだよ。
佐原の顔が、すぐ近くに迫っていた。
焦点を合わせるために目を細めると、佐原の眼鏡の奥の暗い瞳とかちあった。
瞬間、わけのわからない興奮が走った。
絶望、激昂、悲哀。それはあらゆる負の感情を表すような瞳だった。
――教えたらどうすんだ、殺しにでも行くのかよ。
精一杯の虚勢を張ると、佐原は更に体を寄せ、俺の首を締め上げた。
――誰だ?
密着した部分から、彼の鼓動が伝わってきた。
表情は冷たいのに心臓はこんなにも早く打っているのか、と思った。
――俺はチクるような真似はしねえ。
声が掠れてしまったが、佐原にはちゃんと聞こえたようだった。
手を離すとすぐにこちらに背を向け、乱暴してすみません、とだけ言い残して去っていった。
俺は肩を大きく揺らして息を吸った。生理的な涙が滲んだ。
呼吸を整えてからトイレに向かい、異常なほど熱く硬くなっていたものを自分で処理した。
目をつぶるとまぶたの裏に佐原の暗い瞳が甦り、俺の体はまた熱くなるのだった。

742 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 02:56:59 ID:ASeFttjt0
その後、俺は友人にそのことを口外にしないよう頼むことにした。
佐原からは異常に腰の低い謝罪の電話とメールを何度も送りつけられた。
佐原の奢りで食事に行った際には、彼の妹についての話も聞いた。
当時付き合っていた男の上手いやり口に乗せられてしまったこと、
ひどく後悔して一時期は心療内科に通っていたこと、
現在は落ち着き、平穏な生活をやっと取り戻せたこと。
時折眼鏡の位置をぽつぽつと話す佐原には、あの時の恐ろしい程の鋭さは見えなかった。
俺はそのことに安堵したが、どこかで残念にも感じていた。

「さっちゃん、我慢しないでいいんだぜ」
ノートを佐原の胸に付き返しながら、俺は言った。
彼は意図を図りかねるように、ほんの少し首をかしげている。
「おまえにだって怒る権利はあるんだからよ」
佐原はノートを受け取り、バッグに仕舞い込んだ。
「仁志さんってアレ、好きな子苛めるタイプですか」
「全然ちげーよ。俺のことなんもわかってねーのな」
「はぁ、すいませんね」
馬鹿な佐原。俺はずっと待っているんだ。
おまえがいつか俺に我慢できなくなって、あの暗い瞳で睨みつけてくれる日を。
「おつり350円。マイセン買っていい?」
「……いい加減にしてくださいよ」
だから俺は、これからも佐原を挑発し続けるのだ。

743 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 03:02:18 ID:ASeFttjt0
>>742の7行目を訂正

× 時折眼鏡の位置をぽつぽつと話す佐原には
○ 時折眼鏡の位置を直しながらぽつぽつと話す佐原には

744 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 03:23:09 ID:rSJDa8n50
仁志が好みだ!
続き読みたくなった GJ!

745 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 05:06:30 ID:i/4hcaXNO
さぁ、佐原が覚醒する話を書く作業に(ry

>>740さんGJっす!
クオリティ高ぇ……

746 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 05:07:46 ID:jmXxv6JoO
GJ!GJ!GJ!
ナイスリクだし、書いた*0もお見事!
いつか思いに気付いてもらえる日が楽しみです…
まさか、もう気付いているのかな?

747 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 07:21:18 ID:KLRnw7tjO
気付いたらどうなるんだろうな〜
気になるんだぜ
GJでした!

748 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 11:35:55 ID:Fug5CTegO
もういくつ寝ると801リク

749 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 11:39:27 ID:UEM6kf4a0
大人ぶりたい高校生×精神的に子供な大学生

750 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 15:28:50 ID:od4EsVwP0
 

751 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 18:28:26 ID:SRJCZ79s0
「先輩、正月は帰ってこないんですか」
 思わず携帯を取り落としそうになった。

『悪い。友人に金貸したら返ってこなくなった。チケットがとれない』
 すんでの所で「えぇー」という落胆の声を飲み込む。そんなことを言うのは子供の証みたいだし、先輩を困らせても仕方がない。
 その友人の頭上に隕石が直撃しますようにと願いつつ、俺はとっさに平静を装って
「なら仕方ないですよね。先輩、今からでも年賀状いりますか?」と軽口を交えて言うに留める。
「っていうか先輩、ちゃんと金ありますね? 年越せますよね? 凍死とか餓死とかしないで下さいよ」
 年の割に子供っぽいこの先輩、ゴールデンウィークもバナナと水だけで生き抜こうとして失敗している凶状持ちだ。
 うっかり灯油とか買い損ねてたり、おやおや食べ物がもうないぜ! 的な状況に陥ってしまうことも有り得る。
…パトラッシュとネロを思い出した。なおまずいことに先輩は犬派だった。
『それは平気。他の居残り組と仲良く助け合うさ。今晩は材料持ち寄り鍋だ。餅入れたりして』
 なにそれ、結構楽しそうじゃん。笑いを含んだ声に一転してムッとしてしまう。
 もういっそ俺がそっちに行くかと思い立つが、高校生の身の上ではどうにもままならない。そういう所がすごくもどかしい。

752 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 18:28:57 ID:SRJCZ79s0
『あ、そうそう我が後輩』
「ハイハイ。なんですか、我が先輩」
『重大な用件を伝えようと電話したんだが……』
 充分重大な用件はもう既に聞いた気もした。だって先輩帰ってこないんじゃないですか。俺の冬休みパーですよパー。
 コタツとか、カウントダウンとか、俺今年受験だから初詣で祈願とか。何の為の冬休みなんだよ。
 あー先輩帰ってこないんだもんなあ。しかもそっちで楽しそうだしなあ。畜生、新年に地球に隕石が墜ちてくればいい。馬鹿馬鹿しいけど、そんな心情だった。
 そんな押し殺した内心なぞ露ほども知らない先輩は、うん、と電話越しに重々しくその指令を伝えた。

『お前、新年迎えた瞬間ジャンプしろ』

「はい?」唐突に何を言いだすんだこの人。
「この年で『新年の瞬間、私は地球にいませんでしたゴッコ』なんて恥ずかしいマネしたくないですよ! 中学生じゃあるまいし! アンタ大学生でしょうがっ」
『別にいいだろ、俺もやる。二人一緒に宇宙にいるとしよう』
 今年受験なのに初詣とか一緒にいけなくて悪い、と子供っぽい考えの先輩は続けた。

『じゃ、地球外でまた会おう』

753 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 20:47:57 ID:yyvKfTW9O
GJ!!先輩が好みだ…

言葉足らずで申し訳ないが、すごい良かった。ありがとう!
最後のその台詞での終わり方とか、本当すげぇ好きだわ。

754 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 21:20:58 ID:q3rDL5QP0


755 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 21:21:21 ID:eCd6B5It0
↑どうしようかと思いましたが、指摘がなかったので。

■*0を踏んだ人物が12時間無反応の場合は権利消滅となります。
*0以外の萌えたい人どうぞ。

なので一応12時間待つのが正解だったかなと。*0に何も書き込みないから
気がつかなかったかもしれないし、ルールを知らなかったのかもしれないけれど。

756 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 22:17:30 ID:KwFxbhkNO
>>755
ごめんなさい、IDが違いますが>>751です。

ちょっと浅はかでした…。
もう一度>>1を読んで勉強し直してきます。

757 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 22:57:49 ID:+3Xe5lbSO
めっっちゃ好きだ!本当にシリーズで読みたいくらい。姉さんGJです!覚醒や本番がみたいなー…

758 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 23:04:21 ID:bjeTY9Ag0
どんだけ遅レスかw
さあ踏め

759 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 23:06:19 ID:OpgWggQKO
ふみしめて!

760 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 23:22:45 ID:wI8faRUD0
大野智

761 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 23:44:31 ID:+3Xe5lbSO
ナマは問答無用でお流れだよね?まわしまわし!
今年最後の萌え納めですよー!

762 :風と木の名無しさん:2008/12/30(火) 23:45:53 ID:rSJDa8n50
>>760が書くまでは12時間待つんだよ
過去ログ見れ

763 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 00:06:51 ID:8lnsb7V10
>>761
そうだよ。たとえそれが荒らし(嵐)でも。
12時間待ちって推敲タイプの人には良いシステムだ。

764 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 00:19:19 ID:wT9cVijCO
今年中にあと一萌えいけるか?まわし

765 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 00:28:31 ID:/pMAphblO
>>763
クスッときた
まわし

766 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 01:06:36 ID:dFSaWLRX0
今年も残すところあとわずか

767 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 01:10:22 ID:FfYE3hcd0
不本意だがここでレスしないと止まらないのか?
>>763
762が注意して済んでんだから無駄にレスすんな
>>764-766
嵐でないなら>>762を意味がわかるまで音読しろ
まわすな


12時間後までは*0以外は書き込まないか
書き込みたければ絡み池

768 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 09:32:06 ID:SOc1OOdZ0


769 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 09:32:53 ID:SOc1OOdZ0


770 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 10:04:48 ID:SOc1OOdZ0


771 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 14:38:47 ID:4eHzuwis0
まわし

772 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 15:10:15 ID:ElXutEGh0
まわし

773 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 16:52:25 ID:Wr42HFNCO
まわせ

774 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 17:30:16 ID:7WycW45CO
今年最後のまわし

775 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 19:35:42 ID:X7S3zGfxO
赤白合戦見ながら回すぜ回すぜー

776 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 22:47:14 ID:gty1cNxsO
少し前のレスすら読めないとか、どれだけ冬休みだよ。
ゆとりが増えてるの?
ルールが読めないの?
回してる人すら荒らしに見えるわ。

12時間後までは*0以外は書き込むな。
絡みたければ絡みスレ行け。

無理に「今年最後の…!」とかって急ぐことないだろ。
だれかが12時間後に"野"で萌え語ったかもしれないのに。

777 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 22:52:49 ID:nGEBuOCuO
770ではないけど12時間経ったので代わりに踏む
>>769の「野」という字をずっーーーと見ていたら突っ走ろうとする元気っ子(里)と
それを後ろから止めるしっかり者(予)に見えてきた

里「あと一時間ちょいで新年じゃねーか!あっそうだ除夜の鐘つきに行こうぜ!あと初詣!」
予「待て待て待て」
里「ぐぇっ……なにすんだよこの野郎!首が絞まる!」
予「その格好で野外へ出るつもりか。靴下を履け。ほら、マフラー。手袋も」
里「へーきへーき。ダッシュしてけばそのうち暑くなるって」
予「野生児かお前は…」


みたいな感じの。こういう類いの*0でもよかったですか?

778 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 22:55:08 ID:h2FCdxX6O
踏んで

779 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 23:03:29 ID:ccy3Aq7j0
年越しの瞬間

780 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 23:11:39 ID:4eHzuwis0
原西

781 :風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 23:39:14 ID:sj/0zsV00
m

782 :風と木の名無しさん:2009/01/01(木) 00:56:58 ID:Zoy6gKvS0
【腐】虎専避難所
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/pinknanmin/1223601156/


783 :年越しの瞬間 1/2:2009/01/01(木) 12:19:01 ID:UAIfm5RT0
2008年が終わろうとしている。
去年の年末は大変だった。
卒論が終わらないという理由で家には帰らず
浩二と2人、研究室にこもって年を越した。
卒論を控えた学生は年末年始も校舎に出入りしてよし、という大学側の懐の広さを
2人して恨んだり有り難がったりしたことを覚えている。
結局集中力が続かず、何だかんだと理由をつけて近所の神社に初詣に行き
あまつさえ三社参りまでしてしまった。
すごく楽しかった。
――その後は卒論地獄が待っていたけれど。

今年は家族と一緒にのんびりと年を越す。
浩二も俺も、もう社会人だ。
もともと互いの自宅はそう遠くないのだが、特別近所というわけでもない。
職場も違う。
もう、2人で年末を過ごす言い訳は見つからない。

歌合戦、除夜の鐘、カウントダウン。
去年はなかった穏やかな時間。
日づけが12月31日から1月1日に変わり、
止めようもなく年月が過ぎ去っていくことを、俺は少しだけ悲しんだ。

784 :年越しの瞬間 2/2:2009/01/01(木) 12:21:15 ID:UAIfm5RT0
「明けましておめっとさん!」
「明けましておめでとう」
元旦――というにはちょっと遅いだろうか。
元日の11時ごろ、浩二から電話があった。
「はー今年の年末はすげーかったるかった! 爺ちゃんに延々長話聞かされてさー」
「今年の年末は約1年後だよ」
「んでさ、お前もう初詣行った?」
「うん……家族と」
「そか。三社?」
「いや、一社だけ。妹が風邪気味だったから」
「じゃあさ、今からあと二社回ろうぜ! 俺おみくじ大凶だったんだよなー。引き直さないと」
そういえば、こいつは去年も詣でた神社全部でおみくじを引いていた。
「爺ちゃんが足悪くてさー、俺も一社しか参ってないんだ」
携帯から浩二の声が聞こえる。去年と少しも変わらない声だった。
「引き直すって、いくつも引いたら意味ないじゃん。
 だいたいおみくじってのは、吉凶よりもそれに関する説明の方が大事なんだから」
「お前、去年もそんなこと言ってたよなー。
 まあいいじゃん、俺はおみくじ開く瞬間が楽しくて50円払ってんだよ」
ああ、それも去年聞いた。
――おみくじって、中身見るときわくわくしねえ?
そのわくわくを味わうために何回でも引きたくなるのだと浩二は笑った。
「ったく、相変わらずだなー」
しょうがないから付き合ってやるよと言うと、浩二は
「悪いなー」
と、ちっとも悪いと思っていなさそうな声でそう言った。
すごく嬉しそうな声だった。

待ち合わせのために時間と場所を決めて通話を切る。
俺はふと、去年引いたおみくじの一文を思い出した。
――機を逃さぬことが肝要。
あれは就職の項だったかな。いや、学業? 金運?
なぜ急に思い出したんだろうと、俺は不思議に思って首をひねった。

785 :風と木の名無しさん:2009/01/01(木) 17:03:26 ID:4sxA3hdSO
しみじみした〜。GJ!

まとめに書き込めないからこっちに書きますけど
>>780が12時間無反応だったから権利消滅で萌えた人が替わりに投下OKですよね?
(781と782は荒らしだから無視)
向こうで「ルールに則らない投下があった。冬休みだからw」とあって
書いた人が謝ってたのが気になったんで確認

786 :風と木の名無しさん:2009/01/01(木) 17:39:12 ID:lCnHTSMh0
>>783
落ち着きほのぼの系GJ!

>>785
うん、自分も投下OKだと思ったよ
*0がいなくて*9で止まってる状態→24時間後まわし
萌え以外で*0を踏んだ人が居るけど無反応→12時間後、他の人が萌える
                           →それでもみんな無反応だったら*9から12時間後にまわし
ってことじゃないのかな?違ってたらごめん
こんだけテンプレの解釈にバラつきが出るならまとめでテンプレ改善した方がいいかもね

787 :風と木の名無しさん:2009/01/01(木) 17:40:38 ID:lCnHTSMh0
訂正

→それでもみんな無反応だったら*9から24時間後にまわし

788 :風と木の名無しさん:2009/01/01(木) 17:41:37 ID:MnvSAMXj0
GJでした!
私もOKだと思っていたので、「え?ダメなの?」と逆に心配になった。
間の書き込みは無視だと解釈してたから。通じているから改善の必要は
ないと思うんだけど…。

789 :風と木の名無しさん:2009/01/01(木) 17:44:13 ID:KqsOc+Ht0
天然×ツンデレ

790 :1/3:2009/01/02(金) 02:12:47 ID:iNpmP7xU0
はじめまして。僕の名は森と言います。高校で国語科の教員をしている者です。
専門は現代日本語学なのですが、まあ高校でそこまで深く学ぶ分野でも
ありませんから、主に古文や漢文を中心に教えています。生徒には現代文の方が
好まれますが、古文もなかなか良いものですよ。源氏物語や今昔物語。
歌集であれば万葉集、古今和歌集などにも非常に好きな作品がありますね。

そういえば、教室の席って意外と生徒の実態が反映されるものなんですが、
ご想像つきますか? 大体ね、反抗的な子とか、ちょっと冷めている子は、
やっぱり前の方とか中央の席には座りたがらないものなんです。
窓際の席は人気があるから、そこに座っている子は生徒の中で力を持ってたり、
好かれていたりします。勉強熱心な子なら前の席に来るし、何も考えない子は
別にどこの席でも文句を言いませんね。そういう子はどこの席にいても楽しく
やってるんですよ。幸せなことですよね。

そうそう、少し前に面白いことがありました。
窓際の一番後ろの席に座っている生徒――仮に大木としましょうか。
彼はやはり僕らなんかに対しては少し反抗的なんですが、決して悪い子ではないんで、
周りも距離を置いたりすることはなく、子供同士では割と上手くやってるような子です。
たまにテストで良い点とったりすると、授業中はわざと嬉しくなさそうな顔を作って、
休み時間に入ってから友達に自慢したりね。ある意味子供らしくて微笑ましいですよ。
で、彼と仲が良い子が隣のクラスにいまして、その生徒は先ほど言った「何も考えない」
ってタイプの子なんです。彼は言葉どおり子供らしい子で天性の明るさを持ってるんです。
頭は良くないんですけど、愛嬌があってね。よく芸能人で「天然」とか言いますよね。
本当にあんな感じです。二人は全く違った個性を持っているけれど、気が合った
んでしょうね、よく二人で話しているところを見かけました。そういう時、大木が
テストを返却する時みたいな、嬉しいのを我慢してるような顔をしてるんです。
思春期ってそんなもんですかね、もう自分がどうだったかなんて思い出せない
んですけど、不思議なものだなあと思って眺めていました。

791 :2/3:2009/01/02(金) 02:13:22 ID:iNpmP7xU0
その時間は僕が大木のクラスで授業をしていて、その天然の彼はグラウンドで体育の
授業を受けていました。その頃は野球だったのかな。かなり盛り上がっている様子でした。
僕の授業は万葉集をやっている頃で、額田王の歌を取り上げていたんです。額田王、
ご存知ですか? 忍ぶ恋をしていた女性です。高校生には難しいかもしれませんね。
「あかねさす 紫野ゆき 標野ゆき 野守は見ずや 君が袖ふる」。生徒に群読させて
机の間を歩いていると、大木が肘を付いて窓の外を眺めていました。視線を追うと、
グラウンドのバッターボックスに例の天然の子が立って、バットを高く指してました。
予告ホームランです。彼らしいなぁと思っていたら、突然彼と目が合いました。
いや、合ったように思ったんです。正確には大木のことを見たんでしょうが、すぐ
近くにいたから勘違いしてしまったんですよ。彼は大木に向かって大きく手を振って、
あげくの果てに投げキッスというんですか、あの唇に掌を当てて手を相手に差し出す
仕草をしました。授業中にふざけてますよね。でも彼がやると許されてしまうんです。
 大木は何も反応しませんでした。でも教壇に戻って教室を見回してたら、あの何とも
言えない表情をしてまだ外を見ているんですね。僕ね、本当に笑っちゃいそうでした。
 この歌って、忍ぶ恋をしてるというのに男の方が人目もはばからずに手を振ってきて
ハラハラするっていう内容なんです。「袖を振る」っていうのがかなりストレートな
愛情表現だった時代で、作者も本当に彼を愛してるはずなんですけど、周りに人がいたら
あからさまに袖を振り返すことはもちろん出来ませんよね。それを考えるとね、大木が
なんというか可愛らしく見えてきましてね。この子も大変だなぁと思ったりしました。

792 :3/3:2009/01/02(金) 02:14:24 ID:iNpmP7xU0
 休み時間に、天然の子がジャージ姿のまま教室に入ってきました。手にボールを
持っていて、それを大木に渡したんです。どうやら体育の備品をかっぱらってきた
ようなんですね。気になって会話に耳をすましてると、特大のホームランを打ったとかで
特別にもらった、という話が聞こえてきました。ご丁寧に自分の名前もペンで書き込んで
来ていて、サインボールやるよ、なんて言ってるんです。同級生のサインボールなんて
貰っても困るだろうと思って、僕は笑いをこらえてたんですよ。大木もさすがに文句を
言うだろうと思ったら、なんと彼、ニコッと笑って受け取ったんです。
 その笑い方が皮肉とか諦めとかではなく、心からの笑顔だったことに驚きました。
だって僕に対してはいつも斜に構えていたし、手を振られても無表情を装うような
子なんですよ。その子がね、なんか見てるこっちが嬉しくなってしまうような笑顔を
向けるんですから。あれが二人なりの関係なんでしょうね。
 それ以来、大木のあの表情をする度に、一度だけ盗み見た笑顔を思い出すように
なりました。まあ僕や他の教員が、生徒と教師として彼と関わっていく中では
決して見ることの出来ない顔なんでしょうけど、それでも彼にああやって笑える
相手がいて良かったと思うのです。

793 :風と木の名無しさん:2009/01/02(金) 10:52:20 ID:k7r4JqZwO
大木(仮)が受けだと思うとすごく萌える!
ていうか語りだけなのに萌えるってすごいなー。これ好きです。

794 :風と木の名無しさん:2009/01/02(金) 12:32:35 ID:iSKYyGmK0
今年初萌えだ
これはいいわ
ありがとう

795 :風と木の名無しさん:2009/01/02(金) 12:34:47 ID:zYvbr1ERO
先生視点なのが新しいな、GJ!
新年早々萌えたぎったよ!

796 :風と木の名無しさん:2009/01/02(金) 21:23:13 ID:ublprJ5KO
ほんとさあ新年早々に人の心臓わふわふさせんのよくないよGJ

797 :風と木の名無しさん:2009/01/02(金) 23:44:30 ID:Redap07Z0
もうちょっとで801リク!
この場合 800を踏む人はなるべく1レスだけしか使わないほうがいいのかな?

798 :風と木の名無しさん:2009/01/02(金) 23:47:48 ID:UKMAUtrvO
だねえ〜
いけいけどんどん

799 :風と木の名無しさん:2009/01/02(金) 23:48:25 ID:rW5dQXRM0
使い捨て

800 :風と木の名無しさん:2009/01/03(土) 01:04:01 ID:UkdnuQ4cO
あなたと僕が出会ったのは早朝の駅でしたね。
あの日僕達は学生用のアパートの広告とセットにされて配られていました。
そして僕を手に取ったのが、あなただったんです。
寒い日でしたからね、あなたはすぐに袋を破り僕を取り出しました。
あなたの手はとても冷たかった。だから必死であたためました。
お守りと、小さなチョコレートが入っているあなたのポケットの中。
僕を握ってだんだんあたたまっていくあなたの手がとても嬉しかったのを憶えています。
あなたが建物の中に入ってしばらくすると、男の人が話している声が聞こえました。
今日はセンター試験という日らしい、と理解したとき、
暖房がきいていて寒くないはずなのに、あなたが僕を握りしめました。
その手が震えている理由は僕には分からなかったけれど。
僕は一生懸命あなたをあたためました。
なぜだかあなたも一生懸命な気がしたから。
そんなあなたの力になりたいと思ったから。
僕はあなたをあたためました。

あなたが再び僕に触れてくれた頃には外はもうすっかり暗くなっていました。
その頃には僕にはあなたをあたためる力は少ししか残ってなかったけれど。
僕に触れるあなたの手が嬉しくて、最後の力を振り絞って一生懸命あたためました。
あなたの家に着く頃にはほとんど力を使い果たしてしまいました。
意識が薄れる中見たあなたの部屋には使い込んだ厚い本がたくさん並んでいて。
今日はあなたにとってとても大事な日だったと知りました。
もう僕はあなたをあたためる事はできないけれど。
もうあなたが僕に触れてくれる事はないけれど。
あなたのとても大事な日、僕はあなたの力になれましたか?
もうすぐ僕なんかいらないぐらいあたたかくなります。
きれいな桜の花が咲く。あなたは笑って見てください。
今日一日、あなたのものになれたこと。
あなたをあたためられて、あなたに捨てられて。
僕はとても幸せです。

801 :風と木の名無しさん:2009/01/03(土) 01:15:43 ID:/+QOpLwH0
カイロgj 最後の3行が泣ける
使い捨て用品はみんな一途受け(?)なのかもなあ

リロミスでなければ801リクゲット
あなたの好きな場所 

802 :風と木の名無しさん:2009/01/03(土) 07:59:20 ID:/aHyoSavO
切ないなあ…
朝から涙目になってしまった
GJです!

>>801
801リクゲトおめでとう!

803 :風と木の名無しさん:2009/01/03(土) 08:34:59 ID:FatdUP2A0
じんわりきた・・・切ない!GJ!

804 :風と木の名無しさん:2009/01/03(土) 15:01:15 ID:sMiIQXv2O
使い捨てなんだもんなぁ切ないよなぁ

>>801
ゲトおめ!

805 :風と木の名無しさん:2009/01/04(日) 03:04:59 ID:ptTuzpNS0
切ないな・・・GJ

>>798
委員長なにしてはるんですか

806 :風と木の名無しさん:2009/01/04(日) 21:13:33 ID:fSutFgpaO
健気好きにはたまらんよ、GJ!

>>801オメ!

807 :風と木の名無しさん:2009/01/04(日) 21:21:34 ID:XJd/k7A60
サクラの花を待ちつつまわし!

808 :風と木の名無しさん:2009/01/04(日) 21:29:31 ID:YYb/Kir40
がんばれ受験生まわし

809 :風と木の名無しさん:2009/01/04(日) 21:30:51 ID:TxMSaQq20
姫始め

810 :風と木の名無しさん:2009/01/05(月) 00:08:25 ID:84OMefPk0
 

811 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 00:19:12 ID:jZM8pVls0
残念お流れ

812 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 00:23:05 ID:+h/NFB320
お流れまわし

813 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 00:28:56 ID:17Q4lmsq0
新年会で大卒の新人君が「姫始めってなんすか」って素で質問して
セクハラ親父共が苦笑してたよ!ビバゆとり?!
嘘のようだが今日あったホントの話まわし!!

814 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 00:30:37 ID:83B1KM6x0
テンプレ変更を検討した方がいいんじゃないか?
*0から12時間経過を待っていた人もいるかもしれないのに。

815 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 00:42:56 ID:+h/NFB320
>>814
絡みにまとめてくれた人がいるので転載させてもらうと

お題809に対する*0投下権利は2009/1/5(月)12:08:24まで810にある
お題809自体のお流れは2009/1/5(月)21:30:51なので
810以外で萌えたい人の投下OK期間は2009/1/5(月)12:08:25〜21:30:50
(流れても投下先としてまとめサイトの*0以外投下スレあり)

ということでまわしてOKだと判断したんだけど、解釈間違ってる?

816 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 01:14:34 ID:6puihTQHO
>>815
あってるとオモ

残念だったよお流れ回し

817 :名無し募集中。。。:2009/01/06(火) 01:20:18 ID:hbKz2+UlO
久しぶりのお流れだねまわし

818 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 01:32:51 ID:oS9N/vBj0
久々に踏まれるとしようか

819 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 01:37:26 ID:jZM8pVls0
無意識誘い受け

820 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 01:37:56 ID:2BudhLKCO
副人格×主人格

821 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 19:23:01 ID:93KQuZid0


822 :1/2:2009/01/06(火) 20:28:37 ID:2BudhLKCO
「間にっ合っ…たっ!?」
「ギリギリ。ちなみに一限目は自習」
「まじでぇ!?なんだよも〜…だったらメールしろよ、凄い頑張って走ったし!というか起こしに来ないお前が悪い」
「委員会だっての。昨日言ったろ?」
「…そうだっけ?うんまぁいいや、それよりぎぶみー水分」
「ほら。全力疾走する労力とあと5分早く起きる労力、どっちが大きいか身に染みただろ」
「あふぁほぶぉふんふぁ、にひようひふふぁふぁひふぉ、ひふふぇいひひふぁんにひっふぇきふふほふぁ!」
「朝の5分は日曜昼下がりの昼寝一時間に匹敵するよな」
「ぷはー生き返るー。ほら朝から運動なんて健康的だし水は美味いし」
「じゃあ明日からは自力で起きるという事で」
「それはまた別という事で」
「もちろん明日までのレポートも別で」
「そ、それはもっと別で…」
「…あと何枚だ?」
「…………………7枚?」
「………」

823 :2/2:2009/01/06(火) 20:29:41 ID:2BudhLKCO
「今日の晩御飯な、ロールキャベツだって!それから風呂は先入って良いぜ!」
「風呂に入る時間があればいいな、正紀」
「隆哉なら大丈夫だって」
「…お前がやるんだぞ」
「泊まりって結構久々?あ、先週新しいゲーム買ったぜ」
「お前それずっとやってたな」
「痛いー痛いー耳引っ張んなぁー」
「何度目のパターンだ」
「はー痛ー。もっと早く攻略出来ると思ったんだけどさ、隠し技が多くって」
「そういう問題じゃない」
「あ、隆哉シャンプー変えた?」
「は?」
「いつもと違う匂いが…」
「そういえば母さんが変えてたな…って嗅ぐな!」
「あーおばさんのイメージピッタリかも。うちも最近変えたんだ、飴みたいで美味そうなの。嗅いでみ?」
「いや、いいし」
「なんで?…は!走ったから汗臭い!?」
「シャツを開けるな嗅ぐな」
「臭いんなら仕方ない、でもほんとフルーツの飴そっくりでさ。今日うちで使うといいよ、背中流すし!」
「………考えとく」
「一緒に風呂なんて泊まりよりも久しぶりだな、これはちんこ比べするしかないな」

824 :風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 22:46:08 ID:8WtWMr1TO
無自覚誘い受けってどういう事だろうと思ってたがこういう事か!
あほの子っぽい会話かわいいよ

825 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 08:57:20 ID:PVzA9l+kO
もういい?
まわし

826 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 10:15:39 ID:pAuJg7tx0
隆哉が「なんだよコイツ、誘ってんのかよ!!」と悶々としてるんですねわかります。
そして風呂上りには「お揃いの匂いだなー!」とか言われてまたクラっとくるんですね。

姐さん方も仕事始まって忙しくなってきたのだね、
のんびりペースでいいよいいよー!

827 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 13:47:57 ID:xxEbUaiJ0
まわす

828 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 13:53:50 ID:tS4kHfIhO
どうぞどうぞ

829 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 14:09:29 ID:IexeKGNz0
明日はカレー

830 :1/2:2009/01/08(木) 15:16:32 ID:AZROGBTt0
「ハッピーバースデー!!」
そう言ってあいつが差し出してきたのは適度なサイズの箱。
…いや、予想はしてたけどさ。
まさか本当に覚えてるなんて。
「…ありがたくうけとってやんよ」
あいつは本当に嬉しそうな顔をする。
…なーんか、おもしろくねぇ。
もっとさー。可愛い女の子とかだったら、そりゃ俺だって諸手を挙げて喜ぶよ?
だけど俺は男であいつも男。すっげー複雑な気分。
こんな花柄のラッピングにシフォンのリボンとかマジで勘弁してくれ。

奴が開けろ開けろとうるさいので仕方なく包装を解く。
…。
「なんだよ、これ」
「お弁当箱だよ。カレー用の。知らない?」
全く意味が分からない…。
「小学校の時にさ、お前、カレーの時だけは一日中落ち着かなくて、給食係と密談までしてただろ?」
「…!?」
なんでお前がそんな事まで知ってるんだよ!
つーか、そこまで見てるって変態じゃねえの?なんなんだよお前は…!!
言葉がうまく出てこない。
こいつは、俺を、俺じゃなくならせる。
「明日の弁当はカレーだな、よかったじゃないか」



831 :2/2:2009/01/08(木) 15:16:57 ID:AZROGBTt0
手の中にある弁当箱を、つき返す。
困惑した顔のあいつ。
「お前が…」
「え?」
あーもう!なんで俺がこんな事になってるんだよ!!
「お前が作って来い!」

「わかった、二人分ね」

明日なんて来なければいいのに。

832 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 16:35:39 ID:ZCCIJaGDO
おお、早いね!
この二人はくっつくのが楽しみだなw
GJです!

833 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 19:14:10 ID:xX2EEgEi0
ほのぼのと見せかけて殺伐
いいね

834 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 19:49:20 ID:VNHpixYZO
かわいいなw
GJ!

835 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 21:41:48 ID:D4gC0BEW0
おー萌えた萌えた

836 :風と木の名無しさん:2009/01/08(木) 22:55:28 ID:MMkQ+K2uO
こんな時間なのにカレー食べたくなったどうしてくれる

837 :風と木の名無しさん:2009/01/09(金) 00:14:13 ID:7Z7qz/G50
なんていうか・・・
GJ

838 :名無し募集中。。。:2009/01/09(金) 00:18:30 ID:Uj45vP6D0
さぁどーぞ

839 :風と木の名無しさん:2009/01/09(金) 00:20:17 ID:rQDr5/qe0
一卵性双生児

840 :風と木の名無しさん:2009/01/09(金) 01:23:59 ID:0ySrMcb70
まるでガラス越し。
間近に見える、愛おしいその顔。
思わず舌をだし、目の前の顔を舐めとりたい衝動に駆られてしまう。
しかし、もどかしくもそれはかなわない。
はあ、と犬のように舌を出したまま、僕は手をそっと自分の体に添わせる。
ちらりと前を伺えば顔を紅潮させ、愛おしい者を見る目が返ってきた。
びくりと自分の中心が震えた。
もう 耐えられない。
「…、っ…」
熱くなった部分へと手を伸ばせば、たいした時間も必要なしに僕は精を吐き出すこととなった。
「…は…ぁ、…」
どろりと手の中に残った青臭く白いもの。
それを目の前へと塗りつける。

『お前』が、僕のにまみれているよう、な。

あまりにも愛しく思え、思わず僕は鏡に口付けた。

まるでガラス越し。
こんなにも同じなのに。

そっと鏡に手をつける。
指に触れたそれは冷たい。

こんなにも同じなのに、心だけは違う。

愛しい者と同じこの顔でなければきっと、もう少し僕は

僕は

841 :風と木の名無しさん:2009/01/09(金) 01:28:28 ID:rQDr5/qe0
>>840
ああああありがとう!!
切ないよ…最高だ

842 :風と木の名無しさん:2009/01/09(金) 01:49:39 ID:0Jc5Tpo6O
萌えたぜGJ

843 :風と木の名無しさん:2009/01/09(金) 02:09:26 ID:9IEe8lcc0
GJです!
もう片方の気持ちが非常に気になるな

844 :風と木の名無しさん:2009/01/09(金) 11:57:13 ID:muzaZ5Ie0
片思いの方が個人的には切なくていい。GJ!

845 :風と木の名無しさん:2009/01/09(金) 20:09:41 ID:9JgygBnK0
>>841
まとめにも一作来てましたよ〜

846 :風と木の名無しさん:2009/01/10(土) 01:27:23 ID:uSmVebwY0
>>845
mjk
すぐに行ってくる
ここの人は優しいな…

847 :風と木の名無しさん:2009/01/10(土) 02:15:04 ID:ZP+IIe9R0
本気で双子萌えなんだな>>839
なんか初心に帰る

848 :風と木の名無しさん:2009/01/10(土) 02:39:52 ID:EqgWe78K0
早く…踏んでくださいっ…

849 :風と木の名無しさん:2009/01/10(土) 02:40:24 ID:o1xud30k0
筋肉に憧れる小柄で華奢な少年が攻め

850 :風と木の名無しさん:2009/01/10(土) 10:50:32 ID:fNMC3BCC0


851 :風と木の名無しさん:2009/01/10(土) 10:52:32 ID:fNMC3BCC0


852 :風と木の名無しさん:2009/01/10(土) 10:55:02 ID:fNMC3BCC0


853 :not850:2009/01/10(土) 23:54:39 ID:TtFCgR0RO
「…なによ」
「いや」
視線を感じて振り向いた俺に慌てる様子もなく、奴は少し不機嫌そうな顔で、首を傾げた。
「相変わらず、マッチョだなーと」
「悪いかよ」
「むしろ羨ましい」
俺、つかない体質だろ。そう言って、またふてくされたようにパソコンに向き直っている。
画面は流行りのネットゲーム。奴のアバターはガタイのいい狩人。
「なんでそんなにこだわるんだ?」
マッチョと称された俺的には、結構どうでもいいのだ。
部活をやってれば嫌でもつくが、正直バランスが悪い。着たい服も限られる。
こう挙げてみると、案外不満あるな。
そんな旨を語ると、奴は再び俺に向き直った。
「ガキに見られたくないのがひとつ」
あー。茶髪にしたら補導されかけたこともあったっけ。頷く。
「オタクだと思われたくないのがひとつ」
なるほど、ヒョロい=オタクだという世の偏見は根強いらしいからな。これも頷ける。
「で、一番はお前を抱きにくいこと」
なるほど、俺を……え?
同じように頷きかけて、俺はびたっと固まった。
奴は俺を見据えたまま、躊躇いもなく続ける。
「何度かやってみて分かった。…バリエーション試せないし、時々つらい」
「え、お、…あ、」
「ごめんな、イイって聞くヤツとか、いろいろやってみたいんだけどな」
…心底すまなそうに言われても正直困る!
最近ようやく慣れてきたばかりの、あれやこれやが脳裏に思い出されるあまり、
「…だだだだいじょ、うぶだ、…じゅうぶんきもちいいから!!」
思わず上擦った声で叫んでしまった事実と、
「よかった。んじゃ、こないだ物凄いことになったやつ、またやってやるからな」
喜びを満面に浮かべた奴の微笑みに、俺はただただ悶えるしかないのだった。

854 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 00:32:25 ID:krfdPUTo0
おおすげえ
ちゃんと攻めだ。これはGJ

855 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 01:53:24 ID:lXCkr6jS0
「こないだ物凄いことになったやつ」というフレーズに
私もただただ悶えるしかないようです
超GJ!萌えたぎったぜ!

856 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 02:33:44 ID:8MCEugHx0
萌えたwwwwGJGJ!
どもる受かわいいなw
一見ABその実BAって凄い好きなので続きが気になる

857 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 03:19:21 ID:61kEQW7EO
やばい、物凄いやつの詳細が気になるwww
逆体格差に初めて萌えたよ、GJ!!

858 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 04:40:57 ID:kKjs0HEbO
早朝に踏まれてみる

859 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 05:35:33 ID:K/7yqawd0
一般人×ニコ動厨

860 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 09:22:33 ID:rs1slrLa0


861 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 17:16:27 ID:zMf682La0
「…なによ」
「いや」
視線を感じて振り向いた俺に慌てる様子もなく、奴は少し不機嫌そうな顔で、首を傾げた。
「相変わらず、マッチョだなーと」
「悪いかよ」
「むしろ羨ましい」
俺、つかない体質だろ。そう言って、またふてくされたようにパソコンに向き直っている。
画面は流行りのネットゲーム。奴のアバターはガタイのいい狩人。
「なんでそんなにこだわるんだ?」
マッチョと称された俺的には、結構どうでもいいのだ。
部活をやってれば嫌でもつくが、正直バランスが悪い。着たい服も限られる。
こう挙げてみると、案外不満あるな。
そんな旨を語ると、奴は再び俺に向き直った。
「ガキに見られたくないのがひとつ」
あー。茶髪にしたら補導されかけたこともあったっけ。頷く。
「オタクだと思われたくないのがひとつ」
なるほど、ヒョロい=オタクだという世の偏見は根強いらしいからな。これも頷ける。
「で、一番はお前を抱きにくいこと」
なるほど、俺を……え?
同じように頷きかけて、俺はびたっと固まった。
奴は俺を見据えたまま、躊躇いもなく続ける。
「何度かやってみて分かった。…バリエーション試せないし、時々つらい」
「え、お、…あ、」
「ごめんな、イイって聞くヤツとか、いろいろやってみたいんだけどな」
…心底すまなそうに言われても正直困る!
最近ようやく慣れてきたばかりの、あれやこれやが脳裏に思い出されるあまり、
「…だだだだいじょ、うぶだ、…じゅうぶんきもちいいから!!」
思わず上擦った声で叫んでしまった事実と、
「よかった。んじゃ、こないだ物凄いことになったやつ、またやってやるからな」
喜びを満面に浮かべた奴の微笑みに、俺はただただ悶えるしかないのだった。

862 :1/2(not860):2009/01/11(日) 21:30:14 ID:1TOGWwxO0
「お待たせ」
「攻めキターーーー!!おはようこんにちはこんばんは!」
「おい飛びつくな。よせって」
「テンションあがってきた!!!」
「風呂上りなのになんでそんなにテンション高いんだお前は」
「みwなwぎwっwてwきwたwww」
「その妙なダンスをやめろ。若干怖い」
「え、運営に通報する?」
「しねーよ。そんなこと言ってねーよ。なんだよ運営って」
「攻めの顔を見ただけでダイヴ余裕でした」
「そうか。……頼むから少し高度を下げてくれ。ムードもくそもない」
「うん?」
「俺が珍しく明日も休みで二連休なんだからさ」
「うん」
「だったら、いつまでもそんなところで踊ってないで、こっち来い」
「あーあーテステス、攻めー愛してるー」
「俺も好きだ……って、なにやってんだ?」
「実況プレイのマイクテスト。【ご無沙汰だった俺が一ヶ月ぶりに実況プレイしてみる。Part.1】」
「はあ!?」
「ビットレートの関係があるから20分くらいかなあ…」
「……」
「あ、でもラジオにすれば画質は関係ないし…」
「あのさあ、受け」
「なにー?」

863 :2/2:2009/01/11(日) 21:30:49 ID:1TOGWwxO0
「そろそろ本当に怒るぞ」
「お〜。俺の怒りが有頂天?」
「俺の目を見ろ。本当に怒るぞ」
「……う」
「……」
「……ごめん。攻めに会うの一ヶ月ぶりだから、嬉しくて張り切りすぎた」
「ん…まあ、忙しくてロクに構ってやれなかったのは、俺も反省してる」
「ごめんなさい」
「いや。こっちこそごめんな。何回も予定をドタキャンしたし、寂しい思いをさせてたよな」
「いいよ、攻めの仕事が忙しいの知ってるから。それに、妹(10歳)が構えってうるさいから寂しくはないよ」
「妹?お前に妹なんていたっけ?」
「脳内に12人いるよ」
「おいおいおいおい」
「なーんてな。俺が夢中なのは攻めだけだよー。釣られた?」
「……」
「あっ。……ご、ごめん。もうふざけません。ネタには走りません。怒らないで」
「受け」
「は、はいっ」
「もっとこっち来い。別に怒ってないから」
「ホント…?」
「ああ。でも明日は休みだしな、覚悟しとけよ」
「らんらんるー」

「ゆっくりしていってね!!」

※ニコ/動にそういう実況プレイはありません。念のため。

864 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 22:06:49 ID:lBr7dgzL0
0点

865 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 22:18:58 ID:elluTWeHO
ニコ厨かわいいなw
GJ!

866 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 22:25:33 ID:8MCEugHx0
うぜえwww
攻めの愛は大きいなw

867 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 22:38:00 ID:FWQsnupE0
自分はなんも思いつかんかったが、これがニコ厨受けと言うもんか!
かわええw 面白かったです、GJ!

868 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 22:47:07 ID:Hb5jcZ9OO
包容攻めと電波受けのコンビはいいなw萌えたよ!GJ!

どれ、踏まれましょうぞ

869 :風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 22:51:08 ID:7z5oRVmDO
王様と私

870 :風と木の名無しさん:2009/01/12(月) 00:02:40 ID:kZJlyRcZ0
付き合いで出た合コンの王様ゲームでそれは起こった。

「お、俺、王様ー!」
良い感じに場を盛り上げていた幹事の片山が印つきの割り箸を上げた。
「じゃあ、4番が王様にチューな〜!4番誰だ〜?」
「げっ...」
僕は手の中の割り箸に書かれた番号に、思わず声を上げた。
「あ、小林君なの?」
「きゃーw」
いい加減酔いが回ってる周囲に王様の方に押しやられながら、僕は
内心ドキドキしていた。
実は片山はちょっと好みなんだけど、それを周囲に悟られたらマズイ。
不自然じゃなくほっぺにチューあたりで誤魔化して...とか考えていたら、
突然、肩に手を回され引き寄せられた。
びっくりして顔を上げると、片山の整った顔が目の前に迫り、いきなり
唇をふさがれた。歯を割って舌まで押し込んでくる。
ほんの数瞬、僕を弄った舌は何も無かったように退却し、女子たちの
嬉しそうな悲鳴が響く中、顔を離した片山は顔の前でパンと両手を合
わせて「ご馳走様」と言いやがった。


「あの王様ゲームの時、さ」
「ん?」
「小林が4番引いたのわかってたって言ったら怒る?俺、幹事だったから、割り箸に
印つけてたんだ。小林に触れるチャンスなんて、あの時を逃したら無いって
思ってたから...」
「お前なあ....」
僕はため息をつくしかなかった。

871 :風と木の名無しさん:2009/01/12(月) 00:08:52 ID:xtAa3OIi0
そんな話が出来るようになったのは何年後だ!
過程が想像できるね GJ!

872 :風と木の名無しさん:2009/01/12(月) 06:11:35 ID:a52pBv/hO
幸せな今が想像できてイイ
GJ!

873 :風と木の名無しさん:2009/01/12(月) 11:24:08 ID:GOYbAGIX0
かわええーーー!萌えたーー!

874 :風と木の名無しさん:2009/01/12(月) 12:12:18 ID:35f3gVlM0
>>870
大学生でも社会人でもそれぞれに萌える
そんなシーンあったら合コンどころではなくなるw
お幸せに、GJ

875 :風と木の名無しさん:2009/01/12(月) 12:33:46 ID:85qdDzfSO
当然のように今一緒にいる二人に萌えたw
GJ!

876 :風と木の名無しさん:2009/01/12(月) 20:23:37 ID:cSokfhJR0
このご馳走様の潔い言い方に萌える……

877 :風と木の名無しさん:2009/01/13(火) 15:18:44 ID:xj4+tUJs0
まわし

878 :風と木の名無しさん:2009/01/13(火) 16:28:13 ID:2qtxfsM00
片山かわゆすGJ!

ではでは、踏まれようかね。

879 :風と木の名無しさん:2009/01/13(火) 16:29:36 ID:pNeQfluzO
「極度の寂しがり屋×一匹狼」が恋に落ちる瞬間

880 :風と木の名無しさん:2009/01/13(火) 20:10:55 ID:off+nrXL0


881 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 18:18:28 ID:4++HeilU0
まわし

882 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 19:25:55 ID:3Z5ATFth0
楽しみなお題だったのに残念だなまわし

883 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 19:50:21 ID:cCgTVa/7O
すごく萌えるお題だったので後でまとめに投下…
できたらいいな

884 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 20:03:21 ID:ev8UJ4vqO
恋に落ちる瞬間っていうのが難しいよね
残念でまわし

885 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 20:32:40 ID:mQy03HlOO
まわします

886 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 20:35:04 ID:pQE9KBJa0
頑張ってみたが書けなかったごめんまわし

887 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 21:21:05 ID:m1RTfVFUO
個人的には>>879にGJしたいぐらいの素敵なお題だっただけに残念だがまわし
まとめに期待

888 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 21:39:05 ID:NFncIcRX0
踏め!

889 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 21:43:00 ID:8eLkPyV/O
あいつじゃなきゃ駄目なんだ

890 :風と木の名無しさん:2009/01/14(水) 22:05:46 ID:4++HeilU0
まわし

891 :12時間超過につき投下:2009/01/15(木) 14:02:28 ID:72Bqzp7+0
「いいかげんにしろよ!」
俺は隆の腕を捕まえた。
「あいつはお前のことを都合の良いときに好きなように扱える玩具だと
思ってるんだよ。社長令嬢と結婚して、子供も生まれて、それでも
男遊びはやめられないから、口の堅いお前をキープしてるだけなんだ!
こんな関係で、お前はいいのか?お前は幸せなのか?!」
隆は笑った。とても、とても寂しそうに。その笑顔を正視し続けることが
できなくなって、俺は隆を抱きしめた。
「俺なら、お前だけを大事にする。贅沢なマンションは与えてやれないけど、
ずっとお前の側にいてやる。俺なら....っ!」
俺の腕の中で、隆はそっと、でも確かな意志を込めた手で俺の胸を押した。
うつむいたまま体を離し、隆は言った。
「ありがとう......でもごめん。あいつのことも、君の真剣な気持ちもわかって
るんだ。でも、理屈じゃないんだよ。頭でわかっててもどうしようもないんだ」
隆は顔を上げた。そして笑った。
「僕が...僕自身が、あいつじゃなきゃ駄目なんだ」
何もかもを飲み込んで、それでも笑う隆。
胸の中に湧き上がる堪らない不安に、思わず俺はもう一度隆を抱きしめた。
「駄目だ!俺のことを好きになってくれなくたって良い、あいつじゃなきゃ駄目な
ままでも良い。でもお前は、そんな風に笑ってちゃいけないんだ。
全部を諦めた笑顔なんて、お前はまだしてちゃいけないんだ!
駄目だ、駄目だ、駄目だっ!」
いつの間にか、俺は涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら子供のように喚いていた。

892 :風と木の名無しさん:2009/01/15(木) 14:08:01 ID:CVXmp+UKO
二人とも純粋なだけに切ない…
この先が気になる!GJ!

893 :風と木の名無しさん:2009/01/15(木) 15:29:45 ID:OwPf+85DO
切ない…GJでした。

894 :風と木の名無しさん:2009/01/15(木) 17:37:09 ID:XFcY3oHwO
駄目男なあいつ登場希望w

895 :風と木の名無しさん:2009/01/15(木) 17:45:02 ID:odA4Fenh0
GJ!GJ!続編希望

896 :風と木の名無しさん:2009/01/16(金) 19:24:03 ID:+xPVNNtf0
「あいつ」にも事情があって実は隆が大好きでもいい
GJでした!

897 :風と木の名無しさん:2009/01/16(金) 19:40:03 ID:mn+KJZSyO
どろどろの昼ドラ展開でもいいなGJ

898 :風と木の名無しさん:2009/01/16(金) 19:45:48 ID:vhxoVl/i0
やっちゃって!

899 :風と木の名無しさん:2009/01/16(金) 20:05:44 ID:sVlMRxtl0
リセット

900 :風と木の名無しさん:2009/01/16(金) 20:59:44 ID:/0o/EwDY0
「どんな職業でもいい。ただ、自分に誇りを持てる大人になって欲しい。私の願いはそれだけだ」

そんな手紙を遺して去っていったな、あんたは。
本当は親父の友達だったとか、その親父を戦場で見捨てた罪滅ぼしに俺を引き取ったとか、そういうことに文句を付けたいわけじゃない。
むしろ感謝している。
それは親父が本当は生きていたからとか、その裏で身も心も削っているのに同情したとかじゃない。
あんたと暮らしていて、俺は幸せだった。
それを言いたかっただけなんだ。

俺、ちゃんと大人になったよ。
2人の親父の背中を胸に、胸を張って生きているよ。

なのに何で。

「大きくなったね。……前に会った時はほんの赤ん坊だったのに」
いなくなった時と同じように唐突に姿を表したあんたは、俺のことはこれくらいしか覚えていなかった。

もしまた会えたら、色々話そうと思っていたのに。
でも、親父と一緒に何の陰もなく笑うあんたを見ながら、俺は愛想笑いを続けるだけだ。

901 :風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 21:49:41 ID:qElSQvze0
いいですか

902 :風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 21:57:48 ID:spEmzEUNO
ドラマがこんな感じの話なの?

903 :風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 22:00:19 ID:xh3bFAmrO
いやドラマとは関係ないんじゃないかな
スペシャルは全然違う話だったような…

904 :風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 22:33:07 ID:DubgjUaU0
親父の親友の記憶がリセットされたって事だろうか

905 :風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 23:14:08 ID:K8srCXGRO
>>902-903
ドラマとかスペシャルとかなんのことかわからないけど
ここはあからさまな二次禁止だから>>900はオリジナルだと思いますよ〜

906 :風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 23:21:06 ID:3Fkyu2180
関係をリセットしたって事だろう

まわすよ


907 :風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 23:23:54 ID:rSIvhJ/S0
まわし

908 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 00:42:21 ID:z6J7v7tcO
お次は?

909 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 00:44:00 ID:C8NYL7RW0
バカップルに振り回される友人

910 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 04:21:29 ID:nppBfCEnO
「あなたが乗りたいと言ったから、今日は二人の、観覧車記念日。なんつって。」
「は?なんですか、それ」
「なーんでも。昔の話。」


「…なあ、小林弟」
「なんですか」
「今日は何月何日何曜日だ」
「1月18日、日曜日ですけど」
「そうだな。じゃあここはどこだ」
「遊園地ですね」
「だよな。ちなみに小林弟、お前の性別は?」
「弟って自分で言っちゃってるじゃないですか」
「念のためだよ。…そうか、男なんだな。ふふふ、おかしいな、俺は今日お前の兄貴からダブルデートをしようと誘われてここに来たはずなんだけどな」
ちなみにその小林兄は現在、彼女である『ゆかたん』と一緒にコーヒーカップにて絶賛回転中である。宇宙の果てまで飛んでいってしまえばいいのに。
小林弟は「ああ」と何か思い出したように銀色の眼鏡フレームを中指で押し上げた。
「本当はちゃんとゆかさんの友達を連れてくる予定ではあったみたいですよ。でも、風邪ひいたとか。」
「…なんで代わりが男になってんだよ」
「たまたま居間に俺がいたからじゃないですか」
「せめて妹連れてこいよ。つーか断れよ、お前も!」
遊園地に来てまで本を読むくらいなら最初から来るなよ。明らかに遊園地を嘗めてるだろ。
そう言うと、小林弟は読んでいた文庫本をパタンと閉じて、じっと俺の眼を見た。
あ、なにこいつ、もっさいけど実はイケメンでやんの。
「な、なんだよ」
二つ年下の割に俺より年上に見えそうだ。変に威圧感がある。
「観覧車、乗りません?」
「は?」
予想外の言葉に間抜けな声を出してしまった。
観覧車?

911 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 04:22:22 ID:nppBfCEnO
「乗ったことないんですよ。ここって観覧車が大きくて有名なんですよね?」
俺の乗る・乗らないの返事も待たずに小林弟はさっさと鞄に本を仕舞い込み、向かいの椅子から立ち上がった。
仕方なく俺も飲んでいたジュースを喉に流し込み、慌てて付いて行く。
こいつ、興味なさそうに見えて本当は乗りたいものがあるから来たのか?
だとしたら、ちょっと可愛いじゃねえの。
「なあ、小林弟、」
「しょうじ」
半歩先を行く小林弟はそう言って立ち止まる。
しょうじ?障子?
「俺、しょうじ、って言うんです」
「あ、ああ、兄貴が正一だしな」
「小林弟じゃなくて名前で呼んでもらえますか。呼びにくそうだし。」
また、銀フレームを押し上げる。
指が長い、白い、綺麗。爪は短く切り揃えられている。
「松居さん?」
ぼうっとする俺に小林弟は小首を傾げる。なんだよその可愛い仕草。
「あ…、行こう、観覧車、乗るぞ」
やや挙動不審に先に歩き始める。
何を動揺してるんだ、こんな、男なんかに。しかもあの小林の弟に。いや小林の弟にしてはしっかりしてるけど。あなどりがたし小林弟…。

小林弟、2つ年下。名前は『しょうじ』。漢字は確実に障子ではない。お供に連れてきた本は水中都市・デンドロ…なんとか。公房の本だった。
それだけしか知らなかったのに、それ以上を知りたいと思った、1月18日の話。

912 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 06:38:03 ID:DXwfo6ouO
昔の話だとおおおおおおお!!!!!!!!!???????????
現在!現在プリーズ!

913 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 07:56:10 ID:EZLnJsv3O
なんだ…これ…!!
怒涛のように禿萌えた
この二人も好きだし、*0の作風もすげぇ好きだわ
朝からいいもん見れた!!ありがとう!!

914 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 08:20:05 ID:YNxzxgKj0
ごふぉおおおおおおおおお!!!!!
体中の穴から何かが噴出する勢いで萌えたあああああ!!!!

915 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 09:07:09 ID:A/YdcVcQO
小林弟かんわえええぇえ
GJでした。>>910に祝福あれ!

916 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 10:03:04 ID:8w7okogy0
*9のお題からわくわくしてたけれど、*0-1萌えたー!
なりゆきデートで始まるんだな、二人!
いい!これいいよ、好きだ!!GJ!

917 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 10:16:53 ID:pEiAsCwmO
結果的に小林兄GJ!だったんだなw
日曜の朝から萌えました、ありがとう*9、*0!

918 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 10:25:37 ID:z6J7v7tcO
それでは…

919 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 10:27:05 ID:o2wT3+9U0
背中合わせの2人

920 :1/2:2009/01/18(日) 12:17:03 ID:LDRSu14Z0
 俺の住んでいるアパートは壁が薄い。
 隣に住んでいる人間の生活音なんかはもう、だだ漏れだ。
 ごつん。今日も俺の頭の裏側で、聞き慣れた音がした。
「また同じ場所にいんのかよ」
 床に直に敷いた布団代わりのベッドマットの上で胡座をかき、冷たい壁に背中を預けたまま俺はお決まりの独り言を漏らす。
「お前も大概暇人だよな。たまには誰かと飲みに行ったりしろよ」
 まあ、それは俺もなんだけど。
 ふひひ、と卑屈な笑い声が独りきりの部屋に転がる。
 俺はうなだれていた顔を起こし、頭を軽く壁にぶつける。
 ごつん。この音は壁の向こうに伝わっているんだろうか。
 一度だけ覗いたことのある隣室を思い出し、壁を挟んだ裏側で俺と同じような姿勢でいるであろう隣人を想像する。

921 :2/2:2009/01/18(日) 12:17:53 ID:LDRSu14Z0
「いっそ二人で遊ぶか? 孤独な奴同士、意外と俺たち気合うんじゃね?」
 顔も体格も無個性。
 性格も……まあ、内向的であることは確かだろう。
 典型的な喪男だ。
 俺は二十八歳童貞、恋人いない歴=年齢。引っ越しの挨拶以来話したこともないが、隣人もどうせ同じような人間だろう。
 平日は定時に会社から帰宅し、休日はどこに出かけるでもなく、ただ壁際に座り込んでいる。

「にしたって、部屋の内装まで似てるのは笑えるけどな」
 俺と奴の部屋は間取りが真逆。ちょうど壁を軸にして線対称。
 開けっ放しのドアから一度覗いたことのある隣室は、その軸に合わせたように俺の部屋の鏡写しだった。
 そのときの驚きを思い出し、ふっと鼻から笑いが漏れる。
 ごつん。俺の笑いに応えるように、壁の向こうからまた音がした。
 そのタイミングが妙に面白く、俺は大きく口を開けて笑う。
 だが今度は向こうからの反応はなく、冬の乾いた空気が喉を撫でただけだった。

「……寒いな」

 俺達の住んでいるアパートは壁が薄い。
 隣に住んでいる人間の熱なんかは、ちっとも伝えてくれないくせに。
 ごつん。今日も俺の頭の裏側で、聞き慣れた音がする。

922 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 12:58:17 ID:D2H2FR11O
パートナー関係みたいなのでくるかと思ったが、リアル背中合わせできたか!
予想外で萌えました(´Д`*)
隣人も同じようなこと考えてるんだろうなw

923 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 13:53:30 ID:o2wT3+9U0
2人がどうなるのかすごく気になる!
まずは表札に名前を書いて無言の自己紹介からお願いしますw
萌えるリアル背中合わせありがとうございました(*‘ω‘ *)

924 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 17:42:43 ID:hWYzmYLy0
これはじわじわくる良い萌えだ…
二人が会うのも時間の問題だな

925 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 19:05:34 ID:DXwfo6ouO
こういうの好きだな
GJ!

926 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 21:14:24 ID:W0XNaGfF0
最後の段落が、「俺達」となっているのが意味深でGJ!

927 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 21:28:24 ID:+770haWC0
回して〜お願いだから回して〜

928 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 21:57:35 ID:uGu96mqh0
さあ、踏んでください

929 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 22:03:21 ID:Yad8rpM10
犬猿の仲

930 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 22:13:21 ID:oHiKzOFP0
昨日のデートでユニクロオンリーで行ったら彼氏が微妙な顔してた。
でも中は超セクシーエロエロランジェリー。
ホテルで脱いだら彼氏がものすごい勢いで押し倒してきた。
僕のおちん○ちんはもっとすごい勢いで起き上がったけど。

931 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 22:52:07 ID:LPxKXYdrO
まわし

932 :風と木の名無しさん:2009/01/18(日) 22:54:15 ID:IX4Qw9iu0
>>931
萌え以外で*0を踏んだ人が居るけど無反応な場合
→12時間後、他の人が萌える
→それでもみんな無反応だったら*9から12時間後にまわし

933 :風と木の名無しさん:2009/01/19(月) 18:45:09 ID:UiAPutda0
「ようガリ勉メガネ」
「どうした筋肉バカ」
「おまえマラソン大会でゲロ吐いたらしいじゃん?」
「君はついに偏差値一桁に突入したと聞いたよ」
「情報はえーな、射精すんのもそんな早いの?」
「君が算数ドリルを解き終わるのよりは早いかもしれないね」
「はは、ファック」
「綴りを教えといてやるよ。f・a・k・u じゃなくてf・u・c・kだ」
「なあ、あの曲覚えたか」
「大体は」
「じゃあ放課後合わせようぜ」
「君は部活があるだろう」
「あれ知らなかったのか、一昨日の試合負けたから俺らもう引退」
「……初耳だ」
「慰めろよ」
「8組の女子を紹介しようか?」
「可愛くて巨乳の子なんて受験クラスにはいねーだろ」
「ひどい偏見だな、そういった考えが差別を生むんだ」
「差別じゃねえ、区別だ」
「あぁそうだ、コードを少し変更したい」
「はあ? 前も散々話し合って変えただろ」
「新しいアレンジを考えた」
「時間もないのに次から次にそんなん言ってたらいつまでも追いつかねえよ」
「ふうん、君には出来ないのか?」
「……わかったよ出来るよ! ほんとうっぜぇな、おまえは」
「放課後にな」
    *   *   *
「あいつらって仲良いの? 悪いの?」
「さあ、でもギターは二人ともめちゃめちゃ上手いよ」
「ガリ勉と筋肉バカの夢の共演か……」
「女子が聞くと惚れちゃうらしいぜ」
「まじか、彼女に注意しとくわ」

934 :風と木の名無しさん:2009/01/19(月) 18:58:47 ID:yOfpW9vq0
>>933
nrnrがとまらない

935 :風と木の名無しさん:2009/01/19(月) 19:02:59 ID:w0W7ENV/0
口ではお互い悪態吐きながら、超至近距離で音合わせしているといい…GJ!

936 :風と木の名無しさん:2009/01/19(月) 19:15:47 ID:XE2c2zfWO
ふぁぁぁぁぁぁ!って声にならない声が出た
GJ!

937 :風と木の名無しさん:2009/01/19(月) 19:15:49 ID:ib2O5gfFO
力の限りGJ!
こういうの大好きだー

938 :風と木の名無しさん:2009/01/19(月) 19:58:24 ID:SO8ZtiwaO
イイ!GJ!
さあ次の萌え↓

939 :風と木の名無しさん:2009/01/19(月) 20:02:56 ID:2FAPSENaO
押し入れの匂いのするおじさん受け

940 :風と木の名無しさん:2009/01/19(月) 20:26:42 ID:AgLZFInf0


941 :1/3:2009/01/20(火) 14:27:30 ID:HymfxcbUO
俺がおっさんと出会ったのは、両親の葬儀の直後だった。
世話をしてくれた叔母さんが帰り、一人、自室で放心していた俺の目の前で、押し入れからおっさんが出てきたのだ。
最初は泥棒かと思った。
叫び声も上げられずに呆然とおっさんを見ている俺に
「あれ?見えてる?」
おっさんは不釣り合いに可愛らしく小首をかしげてみせた。

「だから、座敷わらしだってば。」
「どこの世界に30台後半の座敷わらしが居るんだよ!!」
「…年齢は100歳越えてるよ?」
「そういう問題じゃねぇよ!見た目の問題だ!」
元座敷わらしだと言い張るおっさんは、一々動作が子供っぽく、可愛らしかった。見た目おっさんなのに。
「仕方ないじゃないか。座敷わらしは恋をすると成長し始めちゃうんだよ。」
「そんな珍説聞いたことないわ!…て、恋!?誰に?」

「…君…、の、お母さんに…」
「…マジすか…」

おっさんは「行く所ないから。」と、うちに居座った。
おっさんは俺以外の人間には見えなかったが、どういう原理か炊事や洗濯などの家事はできるようだったので、それを条件に同居を許した。

おっさんはよく、俺の知らない、新婚当初の両親の話を聞かせてくれた。
自分では覚えていない、俺の幼い頃のエピソードも。
いつしか俺はおっさんが待つ家に帰るのが、楽しみになった。

942 :2/3:2009/01/20(火) 14:29:20 ID:HymfxcbUO
自分では覚えていない、俺の幼い頃のエピソードも。
いつしか俺はおっさんが待つ家に帰るのが、楽しみになった。

「…なあ、おっさん。思い出したんだけどさ」
「おっさん言うな!…何?」
「俺、小さい頃、おっさんに会ったことあるね?」
「うん。」
昨日、幼い頃の夢を見た。
小さい頃の俺は、押し入れの中に入って遊ぶのが日課だった。
干した布団の匂いが大好きだったからだ。と、思い込んでいた。
だが違った。
押し入れの中には、青年がいた。
いつもにこにこと優しそうに微笑んでいる"お兄ちゃん"がいた。
不思議なことに両親には見えない"お兄ちゃん"は、俺が押し入れに行くと嬉しそうに歓迎してくれ、お手玉やおはじきを教えてくれた。
そして俺が眠たくなると、いつも膝枕をして、子守唄を歌ってくれた。
「あれ、おっさんだよね?」
「…思い出したのか」
「膝枕、してくれる?」
おっさんは黙って正座した。
そして、自分の膝をポンポンと叩いて、誘うように微笑んだ。
ああ、この顔だ。
おっさんの膝にそっと頭を乗せる。
嗅ぎ慣れた匂いがした。

943 :3/3:2009/01/20(火) 14:30:59 ID:HymfxcbUO
「俺の思い出の"押し入れの匂い"="おっさんの匂い"かよ…」
「悪かったね。夢を壊したかな。」
「いや、逃げ場がなくなった。」
俺がずっと、干したばかりの布団の匂いだと思い込んでいた、『大好きな匂い』。
「俺…おっさんが初恋の人だったわ…」
「小さい頃は、性別とか気にしないもんねぇ」
「今も好きなんだけど」
見上げると、おっさんが頬を真っ赤にして固まっていた。
悔しいが可愛い…おっさんの癖に。
「なぁ、約束、まだ有効?」
好きで好きで堪らなくて『けっこんして!!』と迫った小さな俺に、『大きくなったらね』と頬を染めて答えた"お兄ちゃん"。
俺を見下ろしている元座敷わらしは、小さくうなずいた。

〜後日談〜
「…本当は…君のことが好きになっちゃったんだ…」
成長し始めたきっかけは母ではなく実は俺だ、と言い出したおっさん。
「…俺とおっさんの見た目年齢を考えると…その頃、俺まだ乳児じゃない?
 …おっさん、そういう趣味なの?」
「違うよ!魂がね!
 …君の魂がすごく綺麗だったから!」
俺としては、今おっさんが俺のことを好きなら、きっかけは別にどうでも良かったが、
焦るおっさんが、残念なことに非常に可愛らしかったので、暫く黙っておくことにした。

944 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 15:20:21 ID:cSmCUam50
乙女なおっさんに禿萌えた・・・!なんという恋する魔法w

945 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 15:27:44 ID:0CdRHycP0
おっさんいいねぇ。なごんだ!GJ!

946 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 15:34:31 ID:l0u2SN7l0
まさかこのお題で萌えるとは思わんかった。GJ!

947 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 15:45:29 ID:RuYOLyOE0
おっさんかわいすぎる・・・!
このお題でこんな萌えが来るとは!GJすぎる!

948 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 15:47:29 ID:sAZnfSQUO
ではどうぞ↓

949 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 15:59:07 ID:iTGOEZX70
耳元でささやかれる

950 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 18:12:10 ID:ku5wdpQZ0
耳元でささやく。
何と多くの可能性を秘めたすばらしいシチュだろう。

王道では恋人同士、図書館とか静かな場所で
「…ねぇ、今日どうする?」
「何、聞こえなかった」
(近づいて)「今日、どこか寄って帰る?」
(くすくす笑いながら)「聞こえないって」
(耳に唇が触れるほど近づいて)「……嘘吐き」
(今度は聞いていた方が耳元に顔を寄せて)「好きだよ」
最後の”好き”以外はごく普通の会話なのに顔を寄せてこしょこしょやってると
萌え度がぐんとアップする!不思議!

次は友達同士。いつもくっついているお調子者たちが
A(息を吹き掛ける様に)「なあ…」
B「ひゃ!」
A「ひゃって何だよwひゃってww」
B「Aが変なことするからだろ!」
A「変なのはBだろ!かっわいい声出してさ〜」
B「かわいいなんて言ってるAが変だ!」
A「いやBが(略)」
微笑ましいので一生やっててください。

他にも様々なカプに応用できますが締めは個人的に最萌な死に際にて。
ずっとプラトニックだった2人。主従だったりするともっといい。
従は自分を戒めて絶対に言わない。
でも主には想いが強すぎて伝わってしまう。
主も主で、従の忠義を酌んで何も言わない。
やがて何十年も2人は黙って共に過ごしついに死が2人を分かつ時が来る。
死の床につく主と主がせめて静かに逝ける努めて普段通りを装う従。
指招きで従を呼び寄せた主は他の誰にも聞こえないようにこうささやくのです。
「すまない。知っていたよ」

951 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 18:20:35 ID:A2xTdP1z0
>>950
主従切ない…でもそういうの好きだー
最期にキスだけするのも最期まで主と従者の関係を貫いても萌える
ナイスな萌え語りGJ!

952 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 19:30:18 ID:bmh7j40LO
>>950は私の萌えツボを刺激しすぎだwww
最後の主従とか好みすぎて鼻血ふくわ

いい萌え語りだ姐さん!GJ!

953 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 21:31:21 ID:y+DGftVz0
久々の萌え語り!
主従萌えるよ主従
GJ!超GJ!

954 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 22:47:01 ID:ei/qDjmOO
主従属性の自分にはたまんねえええ
そして新たにささやき萌えにめざめた!9も0もGJ!

955 :風と木の名無しさん:2009/01/20(火) 23:17:01 ID:b+kgmZM40
秀作が続いておるのう…
よきことじゃよきことじゃ

956 :風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 00:19:13 ID:xcTlk0Xn0
主従が美しすぐる……!プラトニックは至上だわ
従のリアクションがいろいろ想像されて素敵すぎます。
1個前のお題でまとめサイトに来てたのもゴチでした。どちらも中老好きにはたまらんでした。

957 :風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 04:26:18 ID:ZwqVa0/8O
萌え語りウマー

958 :風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 06:07:52 ID:tFmYaeS6O
朝だけど踏まれよう

959 :風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 06:18:36 ID:ZwqVa0/8O
お互いに恋愛感情のない友達とキス

960 :風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 10:05:21 ID:xc2frylx0
和室だか洋室だか判らないような変な部屋で
俺は割り箸を握らされて
王様だと名乗る山ちゃんと呼ばれている奴が、
「3番と5番がチュー」とか言って、
俺の割り箸には3と書かれていて、
「あ、俺5番。僕が5番でーす。」と嬉しそうに斉藤が宣言した。
最悪だ。
俺の『初めてのキス』という、人が言うには
なかなか素晴らしい思い出になるらしいイベントは
よく知らない観衆の前で、酔っぱらった斉藤相手に行われるらしい。
「私は4番」「え〜、私は7番」と
眼の周りをキラキラさせた女達が3番を探す。
5秒後には確実に騒がれて笑われて変な期待の眼差しを向けられるだろう。
それは何となく嫌だ。
仕方ない。
勢いよく立ち上がり、力任せに斉藤の肩を引いて、
驚く斉藤の顔を見なかったことにして目を瞑り、唇に当たりにいった。
これは当たっただけでキスじゃない。
そう考えよう。

-

離れて瞼を開けると、戸惑った斉藤がいた。
「ばっ…おまえ……。」
斉藤は一生懸命袖で口を拭う。
周りがようやく騒ぎ出す。
笑い声と、驚いた斉藤をひやかす声が聞こえる。
「お前…覚えてろよ。よし、次だ次!」
そう言いながら必死に割り箸を集める斉藤を直視できないのは気のせい。
ドキドキしているのはちょっと飲み過ぎたビールのせい。

961 :風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 12:03:20 ID:WI48z1+wO
なるほどここからすべてが始まるわけですね
学生っぽい雰囲気いいよGJ!

962 :風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 12:08:25 ID:PCpS6xXZO
最近の*0は豊作すぐる!GJ!

963 :風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 22:28:39 ID:OVSK92TCO
萌えたGJ

964 :風と木の名無しさん:2009/01/22(木) 00:37:42 ID:oTGD8GzjO
リアルで見れそうな光景w
GJ!

965 :風と木の名無しさん:2009/01/22(木) 17:33:49 ID:2+o/rkQX0
このスレもあと2回のリクで終了、ってことでいいのかな
テンプレはどうなるんだっけ、まとめサイトのあれでいいのかな
とか言いながらまわし

966 :風と木の名無しさん:2009/01/23(金) 00:23:05 ID:YfQsvPeS0
久々にこのスレに来たよ
まわし

967 :風と木の名無しさん:2009/01/23(金) 05:49:38 ID:yue26Y/RO
みんなの前で、ってのがまた萌えだなぁ…(´∀`*)
お疲れまわし

968 :風と木の名無しさん:2009/01/23(金) 10:08:27 ID:kEdWAav+0
どうぞ

969 :風と木の名無しさん:2009/01/23(金) 10:31:35 ID:/fdQMZ+sO
歯型

970 :風と木の名無しさん:2009/01/23(金) 16:40:17 ID:1Y3fw1Zo0
そんなに弱りきるまで根詰めなくってもいいと思う。
1週間ぶりに連絡が取れたと思ったら。

「…ん、あー?」
「もう、何やってんのさ」
締め切りまで何日もコタツで生活してたわけじゃないだろうな。
主人を中心にぐるりとペットボトルや弁当ガラが囲む様は
答えは1つだと言っているようなもの。
「んで、まにあったの?」
「さっき、バイク便たのんだ。ギリセーフ」
天板に頬をくっつけたままめんどくさそうに答える。
「そんなことより、あーねむい。はらへった。のどかわいた。だりぃ」

きっと食料尽きてると思って買い物してきて正解だ。
でも残念ながらお茶系ボトルは買ってない。
コタツといったらミカンが正統派だけど、ここはあるもので我慢してもらおう。
さっぱり使った形跡のない流しに立って買ってきたリンゴを適当に洗う。
「これでも食っとけ。一日一個のリンゴは医者いらずっていうし」
剥かないままのリンゴを差し出す。
「まんまかよ。ツカエネー奴」
だれた格好のまま一口かじって「やっぱ寝る」と床に転がった。

まったく世話の焼ける。
押入れから毛布を引っ張り出して肩を覆うようにかけてやる。
体もうちょっと気を使ってくれ。心配さすな。バイク便の人来たらどれ渡せば。
言いたい事は色々あったけど。
何もいえないまま、かじりかけのリンゴの歯型に触れてみる。
どっかの童話みたいにさ、今ちゅーしたら起きんのかな。

我ながら馬鹿らしい。アイツはそんなんじゃないだろう。
美少女と原稿とエロゲ命のオタクに向かって姫とかキスとかありえないから。
おかしな考えを追い払うように歯形の上からリンゴにがぶりと噛み付いた。

971 :風と木の名無しさん:2009/01/23(金) 20:28:12 ID:Sk/2zMtK0
文章の感じとか、リンゴの使い方が好みだ。GJ

972 :風と木の名無しさん:2009/01/23(金) 22:34:03 ID:CXLbQTMt0
超乙!
リンゴの間接チューとか萌えすぎる
世話焼き攻め好きだから嬉しい

973 :風と木の名無しさん:2009/01/24(土) 00:50:20 ID:VsoGndJc0
果物についた歯型というのはじつにエロいのう……

974 :風と木の名無しさん:2009/01/24(土) 21:06:07 ID:gI1vmbQOO
禁断の果実GJ!

975 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 01:16:39 ID:oHrztGra0
うまいなあ
こういう告白以前的なの好きだ

976 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 12:54:43 ID:fJ35Cq1PO
今日のおやつはリンゴにしようまわし

977 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 12:59:17 ID:NHvFL+mNO
歯槽膿漏チェックだなまわし

978 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 13:16:45 ID:Yj+tIJHm0
ラストリクですね

979 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 13:25:28 ID:NHvFL+mNO
←攻←受に見せ掛けた攻→受→

980 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 16:47:54 ID:2e2Iwd9q0
入学早々俺に愛の告白をかましてきやがった小さな後輩。
周りはカップルだとか夫婦だとか冷やかすし、冷やかされる原因を作った本人は満更でもない表情。
昼休みになればいつも俺のクラスにやってくるし、帰りは下駄箱で待ち伏せ。
しかし人間の順応性というのは怖いもので、一年もたてばこれが当たり前のことになってしまうのだ。
今日も当たり前の例に漏れず、俺は一学年下のネクタイをした男と向かい合って弁当を広げた。
「せんぱーい、聞いてくださいよ、今日電車で可愛い子を発見したんですよー!茶髪の巻き毛で」
「残念だが俺は黒髪ロングの子が好みだ。大和撫子万歳」
「え、じゃあB組の伊藤みたいな子が好みなんですか?」
「伊藤?」
「こないだ俺の隣のクラスに転校してきたんすよ。黒髪ロングの文武両道、先輩の好みにぴったり合致」
「そりゃさぞ可愛いんだろうな。いいな……。」
「せ、先輩浮気ですか!?ここに正妻がいるじゃないですか!」
「誰がだ」
「もちろん俺です!先輩!抱いて!」
「だが断る!お前なんかに興奮するか、俺は黒髪ロングの美人が好みなんだ、好きなんだ」
嘘付け。本当はドキッとしたくせに。
あの細い体を掻き抱いたらどんなに満たされるか、分かってるくせに。
それでも俺があいつの告白を受け流せるのは、あいつの愛の言葉が全て嘘だとわかっているから。
俺は知っている。あいつが帰り道俺と別れた後向かう場所を。会っている人を。している行為を。
あいつが本当に愛しているのは、その人だということを。
俺が、その人に似ていると言うことも。
(俺もお前のことが好きだなんて、俺だけ本気になってしまったなんて、絶対に言えない)

981 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 18:24:22 ID:Yj+tIJHm0
まず*9がよくわからなかったから、投下ないかもしれないと思ってた
難しいお題gj!

982 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 18:37:39 ID:0SXMxqFH0
うめぇ!
お題のこなし方うめぇ!
GJ!


983 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 18:52:01 ID:NHvFL+mNO
979です。わかりにくかったみたいでごめん

>>980
萌えましたありがとう!
受けひどすw

984 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 21:42:51 ID:t68embuWO
>>983
自分はわかったよ〜
一方通行大好きだからwktkしてた
そして萌えた!>>980GJ!

985 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 22:09:19 ID:Mj1ZSCNjO
うわぁ良いなぁ〜(*´∀`)
ハッピーエンドに至る過程まで即妄想しました
GJ!!!!!!

986 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 22:33:32 ID:GQrkkCPe0
次スレ立てないといけないが
自分はホスト規制でダメだったので誰かお願いします

987 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 23:17:24 ID:JN6rJS9e0
チャレンジしてみます。
テンプレはまとめサイトのでいいんだよね?

988 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 23:31:15 ID:GEY1/AAO0
>>987
おk

989 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 23:39:17 ID:JN6rJS9e0
立ちました。どこも間違っていないだろな……

*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart15
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1232894273/


990 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 23:46:28 ID:nb+R5GTAO
スレ立て乙です!

991 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 23:57:50 ID:2e2Iwd9q0
スレ立て乙ー!

992 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 00:08:00 ID:frkGCbXRO
スレ立て乙です!
ここに来るようになって食わず嫌いがいくつか改善されたよ
次スレでも良質な萌えシチュ・語り・作品に出会えるといいなー

993 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 00:15:45 ID:qRcW/6520
乙ですー
次スレは荒れないといいね
そしてテンプレ変わったんだし、まとめサイトも賑わうといいな

994 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 00:30:52 ID:T/1Zird/O
規制中なので携帯からスレ立て乙!
言えなかったGJをまとめて言ってみる

>>59-60
ギャップ萌え!泣き虫イイヨイイヨー
>>329-332
異国情緒な憎み愛GJ!
>>359-360
ハードボイルド悪党萌え!
>>569-571
草食なのに鬼畜な羊に萌えた
>>579-582
不条理耽美?中村明日美子っぽくて好き
>>669-672
若様ー!!
>>709-711
女が絡むと萌えるスレに貼りたいくらいだ…!
>>739-743
隠れドMっていいなぁ
>>909-911
弟が素直になる過程が気になるよGJ

新スレでも素敵な萌えに出会えますように!

995 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 00:41:36 ID:ugFB4XvB0
スレたて乙です。
次スレも良作品に出会えることを願って!

996 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 11:02:17 ID:mzcTxB6IO
>>989乙!
新しい萌えを目指して!

997 :風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 11:51:52 ID:UvtArNkh0
新スレの萌えに期待だがこっち埋める前に*9って早漏なんじゃないか?

998 :風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 13:06:48 ID:8OWvuE4b0
我慢できなかったのか?いけない子だな、おしおきだよw

999 :風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 19:05:21 ID:f6L2/2ZgO
1000ならみんな次スレで新しい萌えに目覚める

1000 :風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 19:08:13 ID:MpMmFXvAO
ひゃっほーい
新たな萌え!

1001 :1001:Over 1000 Thread
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このスレッドは桜にさらわれました。
月が見てるので、新しいスレッドをたててくださいです。。。

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