*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart15

1 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 23:37:53 ID:JN6rJS9e0
☆★☆★☆ 初 心 者 の人は まず 熟 読 してね ☆★☆★☆

*9が萌えてほしい内容を指定し、*0が萌える思いを書き綴るスレッドです。
*0はSS、萌え語りなど、どんな内容でも構わないので萌える思いを語ってください。

■*9リクはわかりやすいもの推奨。無機物、非生物不問。
■*9*0とも、あからさまに二次創作とわかるような固有名詞は避けましょう。
■*0を踏んだ人物が12時間無反応の場合は権利消滅となります。*0以外の萌えたい人どうぞ。
■*9から24時間経過でお流れです。
■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。
■同一人物による*8と*9の連続書き込みは禁止です。

まとめサイト http://910moe.web.fc2.com/
■*0以外の人がスレに萌えを投下した場合は、まとめサイトに収録されません。
■*0以外の萌えた人はまとめサイトへどうぞ。
 0さん以外の人が萌えを投下するスレ(まとめサイト内)
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1113701250/
■24時間経過後に萌えたい方も、上記スレに投下して下さい。
■投下者本人以外が続編を書くことは原則禁止です。なお、続編はまとめサイトへどうぞ。
■感想スレ、チラ裏スレ、テンプレ審議スレなどもあります。

□801ルールについて
 801ゲトで「あなたの好きな○○」と言う形のリクができます(ex.好きな曲、好きな映画)
 萌えたい人は自分の好きな○○で自由に萌えてください。投下はまとめサイトへ。

前スレ *9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart14
     http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1225979596/
・投下・リクの前には リ ロ ー ド しましょう。
・感想を書き込みたい人のために、*0投下直後の「まわし」は御遠慮下さい。
・同一人物による連続まわしは禁止です。
・まとめサイトBBSはしたらばです(http://jbbs.livedoor.jp/otaku/4320/)。
・979でリク終了、980の萌え以降フリーです。次スレは宣言してから建てて下さい。

2 :風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 23:42:42 ID:xnP11a7a0
test

3 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 00:55:44 ID:3ssceYM60
>>1
乙です

4 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 08:26:08 ID:QrGiOMLxO
>>1乙!

5 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 16:22:49 ID:VQP/FLZPO
>>1乙!

6 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 18:10:40 ID:2//Ag3InO
>>1乙でした!
また新しい萌えにたくさん出会えるといいな

7 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 19:20:31 ID:0nlrke+3O
>>1

このスレでも今まで気付かなかった萌えが誕生する事を願って

8 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 19:26:55 ID:T/1Zird/O
一発目はこちら↓

9 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 19:34:46 ID:0nlrke+3O
女装攻め(notカマ)

10 :風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 20:01:08 ID:dRW0kZx80
幼馴染の家に遊びに来ないかと誘われたのは一時間前。
いらっしゃい、と笑顔で部屋に案内されたのは30分前。
「……で、俺はどうしてこんな格好をしなくちゃいけないんだ?」
「似合ってるよ、ぴったり。すごいぴったり」
「感想は聞いてねえ」
フリルがふんだんに使われたワンピースにニーソックス、ヘッドドレス。所謂メイドさんの格好だ。女の子に着せればよく似合うであろう服。
唯一の問題は、それを男である俺が着ているということ。
「だからなんでこれを俺が着るはめになってるんだ?」
「えー?何となく似合うと思ったから」
「どう考えてもお前のほうが似合うだろ……」
細身の体躯に白い肌。筋肉のついている俺なんかよりもよっぽど着こなしてくれそうだ。
ヘッドドレスを外して幼馴染につけようとするが、頑として受け取ってくれない。
「だめだよ。これは君に着て欲しいんだ」
「なんで」
「……ずっと僕、色々女の子扱いだったからさ、たまには男の子もやってみたいんだ」
だから、と身長差のせいで必然的に上目遣いになる幼馴染を見下ろして、あまりのくだらなさに俺は思わず吹いた。
「お前な……そーゆーところが女の子みたいなんだって」
「ちょ、そーゆーこというなってば!笑うな!僕は大真面目だ!」
必死に俺を押し倒そうとしてる幼馴染の手を掴んで抱き寄せ、そのままベッドにダイブ。
生憎と、俺はまだまだ襲われるつもりはない。というか一生無い。
掴んだままの手にそっとキスを落として、俺は幼馴染に覆いかぶさった。
俺の幼馴染兼恋人は、今日も可愛い。

11 :風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 11:18:16 ID:ujrjNpMHO
>>10
必死な受け可愛いよ受け
幼なじみ萌えたGJ!!

12 :風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 19:10:15 ID:zKL4krLeO
いつか女装プレイに目覚めるといいw

13 :風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 23:10:23 ID:GA8/bdra0
何このかわいい受け
なんやかんやで数分後には受けが着せられてそうだw

14 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 03:17:11 ID:UcwysX2J0
まわし

15 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 07:58:07 ID:R2RdHZSwO
>>1乙です

健気な受、可愛いよー
なんだかんだで女装してあげる攻に萌え

16 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 08:19:24 ID:eadrq3qEO
まわしまーす

17 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 09:49:24 ID:MBqXslvcO
まわし

18 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 10:25:44 ID:GJNZMfq60
まわれー

19 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 10:28:08 ID:Pl8gpmnj0
二人暮らし

20 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 12:30:31 ID:Y4Nz8XS/0

「風太〜お前は俺が座ろうと思うといつもそのソファーにいるね…」
ああ?お前なんかが座っていいわけねーだろ。
これは俺のソファーだぜ。
「なあ、風太〜。あいつって俺のことどう思ってんのかな?」
また始まった、いつものコレ。俺に聞くなよ。
「風太はあいつのことよく知ってるじゃん?どうなの?どうなの?」
うざっ!相変わらずうざっ!
こいつ、いちいちひっついてくるしチョーうざい。
「風太〜!あいつってやっぱり俺のことうざいって思ってる?」
うっせーな。少なくとも俺はうざいと思ってるよ。
「いつも夕飯つくっておいてくれるのに俺何もしてないし…」
作りすぎた、作りすぎたって言いながらいつもニコニコして作ってるしいいんじゃねーの。
「風呂掃除やろうかって言ったらすごい勢いで断られたし…俺邪魔かな…」
邪魔だね。そりゃもうAVのモザイク並みに邪魔。
疲れた顔してんだから休めって言われてんだろ。言うこと聞けよ。
「風太〜…あ…もうバイトの時間だ…」
やっと解放されるのか。おい、もたもたしてないでとっとと行け。
「またあいつと入れ違いだよ〜…じゃあ風太行ってくるよー。あいつのこと宜しくね」
はいはい。もういいから早く行ってくれ。
俺は一眠りしたいんだ。



21 :2:2009/01/28(水) 12:32:53 ID:Y4Nz8XS/0


「ただいまー」
ん、おはよう。そしておかえり。
「あ、お前はまたソファーでふんぞりかえって…」
だってソファー気持ちいいんだもんよ。
ここは俺の場所だぞ。
「あいつは?もうバイト行った?」
行ったよ。あのうるさいのならバイトだよ。
「あいつ忙しそうだよなあ…。体崩さないか心配だよな」
いや、別に。
あいつが風邪でもひいて俺の場所に居座るっていうなら心配だけど。
「…あいつって俺のこと苦手なのかなあ」
出た。出たよ、毎度毎度のコレ。
なんなんだよ。俺は毎日生活相談員か何かか?
「なんとなく俺と入れ替わりになるようにバイト入れてるみたいだし…」
それはいつも店長に頼まれてるからだってこの前愚痴ってたぞ。
この時間は人が足りないんだってさ。
「珍しく顔合わせてもあまり話してくんないしさ…」
それはうざがられたら嫌だからって、あまり話さないようにしてるんだとよ。
あいつにしてはいい心がけだな。俺の前でも実行してほしいもんだけど。
「風太ー…あいつ、俺のことどう思ってんだろ」
ああもう面倒くさい。どっちでもいいから早く告っちまえ。
俺はそういう意味を込めて、一度だけ「にゃー」と鳴いてやった。


22 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 16:45:51 ID:wEgZEGDvO
まさかの猫視点ktkr!
悪態つきながらも風太がとりもってやればいい
何より風太のツンデレっぷりに惚れた!GJ!

23 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 17:02:29 ID:4DpM4hWKO
二人+一匹暮らしか!GJ!
二人がくっついたらくっついたで風太はまた苦労しそうだw

まとめ投下の人もGJです!

24 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 18:33:29 ID:Zrkgd+eFO
風太かわいいw
萌えたーGJ!

まとめの人もよかった!パエリア食べたいGJ

25 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 19:04:25 ID:OA8J1OB+O
すげぇよかった…!!GJ!!
二人暮らし+1匹か。うまいなぁ
風太可愛いよ風太

26 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 20:07:15 ID:ucnJ4rTFO
ぬこ可愛いよぬこ
シンプルなお題だったけど良作GJ!まとめも!

27 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 21:26:40 ID:ytzY7OvGO
ねこ惚れた…男らしい!
人間組もかわいいし、素敵でした、GJ!

28 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 21:30:35 ID:MBqXslvcO
ふみしめて!

29 :風と木の名無しさん:2009/01/28(水) 21:32:00 ID:8piw1QwG0
ツンデレ泥棒×お人好しな刑事

30 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 10:46:17 ID:2Xo4YIsYO
「つかまえたっ! ドロボーつかまえたっ! クラスで二番目に足のはやい菅原をつかまえたぞ! あとのドロボーはいちもうだじんだっ」
「み、見逃しくれ、刑事さん。こきょーに病気のおかっかさんがいるんだ…」
「なんだって、そんなおっかさんを残して来たのか」
「おっかさんの病気のクスリを買うために東京へやって来たはいいものの、
さぶ、さぶぷらいむろーん?のせいで仕事を失いこのザマだ…」
「うーむむ、はけんしゃいんだったのですな」
「そうです、はけんぎりです」
「ハンバーグですか」
「ハローワーク?」
「Yes! Wii can!」
「ゲームですね」
「いつの世も、ろーどーしゃにはきびしいですな。こーむいんで良かった…」
「あっ、刑事さんの後ろにさぶぷらいむろーんが!!」
「え!? 嘘、どこどこどこ!?」

どんっ

「ばーかばーか! ドロボーにだまされてやんのー! だっせぇー!」
「あ―――っ! 菅原ずるいぃ――――!」


31 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 13:58:36 ID:FpkWejVJO
ドロケーかね?
ツンデレなのかは??だけど、ちっこい子が意味わかってない言葉を使ってるのは可愛いな

32 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 14:02:12 ID:nClwI1AX0
ツンデレつーか、デレツン?
しかし可愛いなw
ほのぼのした

33 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 14:21:32 ID:31JTp9uAO
ドロケイ懐かしいw
かわいいなーGJ!

34 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 14:23:40 ID:Ey6Lo8aaO
最後ww
ほのぼのしたよ!GJ!

まとめの人のも萌えた!
お題もGJですな(*´∀`)

35 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 15:38:28 ID:vPu/8wXY0
確かにどちらかと言うとデレツンだな
和んだよありがとう

36 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 16:38:33 ID:Pz041uC10
なんとかわいいwGJ!

37 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 19:57:53 ID:kcVEVfZn0
動物、子どもと、ほのぼの萌えが続いて幸せだー!!
GJ! GJ! まとめてGJ!

38 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 19:59:18 ID:mm1u7S9KO
ゆっくりふんでいってね!

39 :風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 20:03:57 ID:+HyIoLCSO


40 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 00:50:11 ID:Zs/ACwCw0
夕暮れ時の平等院は、黄金色の西日の中に、黒々とした影となって建っていた。
俺たち二人の前に広がる阿字池を、鴨の親子が泳いでいく。
サディクが眩しそうに目を細めて、帽子のひさしを深く引いた。
「ミヤビだ……」
そう呟く彼の横顔には夕日が差し、彫りの深い顔立ちが強調されていた。

サディクは中東の国からやってきた、俺の同期生だ。
言語学を専門にしていて、アラビア語、英語、フランス語、日本語を話す。
出会ったばかりの頃は彼の日本語がまだ初級レベルだったため、よく英語でコミュニケーションを取っていた。
しかしもともと勤勉な性格の彼は、1年後には古典文学にも手を出すようになった。
明治・大正の近代小説から遡り、江戸時代の戯作、竹取物語に源氏物語、果ては万葉集や古事記まで。
国文学科に在籍している俺は、彼のために現代語訳をしたり、文法の解説をしたりと、
自分の知識をフルに活用して世話を焼いてやった。
代わりにサディクからは、あのアラビアン・ナイトについて教えてもらった。
1001夜に渡って語られるこの物語を、アラブの血を引くサディクが語る。
なんて贅沢なんだろうと思い、胸が弾んだ。
そうやって俺らは互いに異国の文学を学びあい、それぞれの文化に触れていった。

ある日彼は日本文学史の年表を広げながら、ヘイアン時代が一番好きだと言った。
「マクラノ草子はとてもユニークなエッセイだし、
 コンジャク物語の背景にはアラビアン・ナイトに通じるものを感じるね。
 ゲンジ物語やイセ物語は、なんだかもう全てが美しいよ。実にミヤビな文学だ。」
彼は年表に書かれている作品名を指し、人差し指で線を引いた。
もう常用漢字は大体読めるらしい。語学センスがあるのだろう。
「雅か、今はあまり使わない言葉だ。サディクの語彙は本当に幅広いな」
俺が言うと、サディクは柔らかく微笑んだ。
「だってマサの漢字だろう」
マサカズのマサはミヤビ、カズは数字の1。
初めて会った時に、俺は自分の名をそう説明したのだった。
「だから“ミヤビ”は、僕が日本に来て一番に覚えたカンジなんだよ」
「ああ、それなら俺も同じさ。初めて知ったアラビア語だ、“サディク”」
もっとも今は、友達――サディク――以上の関係になってしまったのだけれど。

41 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 00:51:26 ID:Zs/ACwCw0
そして俺たちは、平安文学の世界を求めて京都へやって来た。
二人きりの卒業旅行だ。一週間後にサディクは母国へ帰る。
出発前に話し合って、感傷的にならずに最後まで楽しもうと決めた。
多くの寺院をめぐり、懐石料理を食べに行き、様々な話をした。
たわいない思い出話も、真剣な議論も、俺たちにとっては貴重な時間だった。
最後に平等院に行こう、と言い出したのはサディクだった。
美しい庭園や貴重な文化財を見ることができると思い、すぐに賛成したのだ。


ああ、本当に終わるんだ。
サディクの横顔を見た瞬間、そう思った。
この旅もこの恋も今日で最後なのだという実感が、夕日と共に押し寄せてきた。
彼が帽子を深くかぶったのも、たぶん似た理由からだろう。
今さら何を泣くことがある。わかりきっていたことだ。
俺たちは素晴らしい時間を分かち合った、それで充分じゃないか。
頭ではわかっているのに、感情が追いつかない。
それほど俺らを包む風景は美しかったのだ。

「雅だな、サディク」
「うん、一生忘れないよ」

彼の鼻声が耳に響いた。
ああ、俺だって一生忘れられないだろう。
彼の縮れ毛や、乾いた肌、優しいまなざし。絶対に忘れやしない。

「ありがとう、マサ」
「こちらこそ、サディク」

真っ赤に熟れて沈んでいく太陽を切り裂くように、一羽の鴨が飛んでいった。

42 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 01:17:04 ID:EpeABnQV0
うおー、せつない。GJ! GJ!!
この二人の未来が気になって仕方ない

43 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 01:38:50 ID:wAuP1nWL0
おおおおおGJ……!

44 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 02:06:39 ID:r8P6qyBGO
文章上手いな
雅な風景が浮かんでくるよ、GJ!

45 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 07:35:22 ID:u5X3I3eiO
朝から泣いてしまったGJ!
好きなのに離れないといけないなんて…
今更ながらハッピーエンドになることを切に願います

46 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 07:39:38 ID:S6tZTQP7O
うめええええええええええええ
力の限りGJ!

47 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 08:16:05 ID:UdTrY6a1O
二人で幸せになって欲しいよ(´;ω;`)
漢字一文字のお題をここまで上手くこなした姐さんに全力でGJ!

48 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 08:38:26 ID:/oAmj0+pO
号泣した。ほんとに上手いGJ

次どぞー

49 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 08:41:57 ID:zp6vYPvbO
宝石商

50 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 09:38:10 ID:Oi2pTCaX0
「この石のリカットを依頼したいと?」
彼は僕の差し出したダイヤモンドを手に取った。
「父の遺産にあったのですが、これだけ大きいと高額になりすぎて
処分し難いのです。分割して処分したいと思いまして....」
事前に用意しておいた言い訳を説明する。
いや、これはこれで真実だし。
「お父様は、元華族のお家柄でしたな。財閥解体で規模縮小をやむなく
されながらも、その経営手腕で再び力をつけた複合企業。社会福祉にも
力を入れて、多くの人々の尊敬を集めた人格者」
赤ん坊のこぶしくらいはありそうなペアーシェイプのダイヤモンドの巨塊を
弄びながら、彼は眼鏡の向こうから鋭い視線を向けて言った。
「そんなお父様も、人に言えない面をお持ちだったようですな。これは
50年程前に盗難被害に遭った石です」
バレた....
僕は下唇を噛んだ。
公になっている資産はとっくに処分した。それでも弟の移植手術には
まだ金が必要なのに。
黙ってうつむいている僕の前にダイヤモンドを置くと、彼は人差し指で
それを押さえた。
「リカットすれば石の素性を隠して売り払うこともできる。お父様の
名誉も守ることができる、というところですか。子供なりに考えましたね」
子供と言われてカッとなって顔を上げると、僕を見下ろしていた彼と
目が合った。
「良いでしょう。私の出す条件を飲むのなら、私がこの石を丸ごと買い上げ
ましょう」
彼は薄い唇をゆがめて笑った。眼鏡の奥の目は笑っていなかった。

51 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 12:27:20 ID:S6tZTQP7O
つ、続きを…!

52 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 13:04:18 ID:r8P6qyBGO
終わり…だと…?
続きが気になる

53 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 18:01:07 ID:n/5yUoD1O
悪い宝石商に萌え転がった!
本当に続きが気になる!

54 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 18:20:48 ID:O6aj5X7S0
悪いオトナと没落華族ごちそうさまです!
続きが読みたくなる話だなー

55 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 22:42:22 ID:5VTMM06f0
妄想次第でシリアスにもファンタジーにもエロにも展開できるな
一粒で何度もおいしい萌えをありがとう!


56 :風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 23:11:24 ID:osJMzgbq0
なにこれ萌えたー
このスレ終わったら流れちゃうのがもったいないくらいだ。

57 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 10:32:56 ID:pJ7HRx3jO
うわーわくわくした!GJ!

この「続き!続き!」ってなるのもこのスレの魅力だよね

58 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 10:38:24 ID:W67cqXKwO
ささっどうぞ

59 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 10:42:35 ID:H8UTDub00
魔王×勇者

60 :1/2:2009/01/31(土) 15:55:51 ID:vSIM3jEO0
人間も魔物も共存している世界。
祖父が偉大な勇者である少年は自分も勇者になることを夢見ていた。
平和な今の世の中に勇者は必要なく、
叶わぬ夢という事も成長するに従って理解していく。
小さな頃は口を開けば「勇者になる」と言っていたがそれもなくなった。

その頃少年に親友ができる。それは人間ではなく魔物の子どもだった。
どんな種類の魔物かはわからなかったが少年は気にしなかった。
頭が良くて魔法も使え剣の腕も立つ。何より一緒にいて楽しい。
少年はそんな魔物の子どもが大好きだった。
いつも2人で森や洞窟を探索しては、いつか2人で冒険に出たいと話していた。
新しく出来た夢によって少年は勇者になるという夢も諦める。
もし少年が勇者になればそれは人間と魔物が対立する世界になるということだから。

「俺、小さい頃は勇者になりたかったんだ。じいちゃんみたいな」
ある日少年は魔物の子どもにそう告白する。
それはもう過去の事で思い出話のつもりだった。
「君ならなれるよ」
でも魔物の子どもの反応は違っていた。
その夢を話して笑われなかったことは初めてで少年は驚く。
同時にやっぱり魔物の子どもはいい奴だと実感する。
「もう昔の話だ。今の世界には勇者なんて必要ないから。やっぱり平和が一番だよ」
そう言ってこの話は終りにしたつもりだった。
翌日も一緒に遊ぼうと思っていたがいつまで待っても魔物の子どもは現れない。
少年は次の日もそのまた次の日も待ち続けたが、いつまで経っても親友は姿を見せなかった。

61 :2/2:2009/01/31(土) 15:56:41 ID:vSIM3jEO0
その頃凶暴化した魔物に襲われたという事件が多発する。
壊滅させられた国もあると噂で聞く。
少年の村に住んでいた魔物も気がつけば姿が見えなくなっていた。
次第にそれが魔王の仕業だということが判明する。
各国で魔王討伐隊が結成されるが魔王を倒したという話は聞かず、
代わりに魔王による悪行の話ばかりが増えていく。
少年も魔王討伐の旅に出る事が決まる。
親友を捜す事ができるかもしれないという希望を抱いていた。
少年の国にも討伐隊は結成されていたがそれには属さず一人きりで旅を続ける。
立ち寄る村や町では必ず魔物が現れ少年はそれを退治した。
そんなことを繰り返しているといつしか勇者と呼ばれるようになる。
子どもの頃の夢が叶ったにも関わらず少年は少しも嬉しさを感じなかった。
親友については見つけるどころか少しの情報すら得られなかった。
すべての原因が魔王にあるなら自分が倒せば彼も姿を見せるはず。
いつしかそのように考えるようになっていた。

数年掛けて勇者は魔王のもとに辿り着く。
少年は精悍な青年へすっかり成長していた。
魔王は勇者が今まで見て来た中で最も恐ろしい姿をした魔物だった。
苦戦しながらも何とか倒す事に成功する。
倒れた魔王の身体が光ったかと思うと、そこには親友が倒れていた。
自分と同様に身体は成長していたが勇者にはすぐにわかった。
剣を放り投げ、身体を抱き起こす。
「どうして、お前が……」
「君の夢を、叶えたかったんだ」
「俺の夢?」
「僕を倒せば、本物の勇者に……」
その言葉に勇者は子どもの頃に話した過去の夢を思い出す。
「バカだな、お前。俺の夢は、お前と一緒に世界中を旅する事だ。
いつも2人で話していただろ」
魔物は困ったような笑顔を浮かべ、勇者に向かって手を伸ばした。
その指先が触れる前に砂に姿を変え、さらさらと流れ落ちた。

62 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 16:07:25 ID:V6+IwbYX0
いいあらすじだ。きちんとSSで読みたいなあ
GJ!

63 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 16:50:44 ID:si8A4HyjO
切ないわ萌えるわどうすればいいんだ…!
GJ!心の底からGJ!力の限りGJ!

64 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 19:20:47 ID:cJIAlJs20
詰め込んでるねえ
よかったよ〜

65 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 19:27:35 ID:VbzMSBh00
切ないなあまわし

66 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 19:56:51 ID:3TrqYT2V0
切な萌えたー超GJまわし

67 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 21:47:38 ID:W67cqXKwO
切ない!
GJまわし〜

68 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 21:50:38 ID:Ul6+6HcPO
どうぞどうぞ

69 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 22:07:34 ID:49/uiPrz0
ある日目覚めたら魔法がかかっていた

70 :風と木の名無しさん:2009/01/31(土) 22:51:57 ID:7zp0NoHn0
「ある日目覚めたら魔法がかかっていたんだよ」
「相談って、それか?」
「うん」
「そうか、よかったな。じゃ、俺は帰る」
「待てよ、待ってくれよ、待ってくださいお願いです」
「わかったよ、1つだけ聞いてやる。どんな魔法がかかってたんだ?」
「魔法が使えるようになる魔法」
「座布団全部取り上げるぞ、ゴルア」
「本当なんだよ〜。これなんだかわかる?」
「...新しい魔女っ子シリーズの魔法のステッキのオモチャか?」
「に見えるよねえ。これを手に持って、魔法の言葉を唱えると、変身して
魔法が使えるようになるんだよ」
「ああ、そりゃよかったな、帰る!」
「マクリツマクリツルルルルルー♪」
「なんじゃ、その呪文は....ぶはっ!!はははははっ!その格好はなんだ!」
「これが僕の魔法使いコスチュームなんだって」
「普通、魔法少年のコスチュームのイメージはハリーポッターだろうが!
なんでミニスカなんだよ。脛毛さらすなww」
「僕が望んでこうなってるわけじゃないんだってば!」
「ひ〜〜、腹いて〜〜〜。で、その格好で何すんの?正義の味方でも
すんの?大体、魔法少年って、お前、何の魔法が使えるようになったの?」
「僕が使えるようになった魔法はね、『限定一名様、魔法少年が思いを寄せる
相手の願いを叶える魔法』なんだって」
「なんだそりゃ!」
「僕が好きな人が望むことなら、僕がその人を好きでいる限り、何でも
叶えることができるんだって」
「へえ...そいつはラッキーだな」
「...なんで、こんな姿をさらしてまで、こんな話をしたか、わかってない?」
「ん....?」
「何でも叶えてあげるよ。何して欲しい?」
「....あ〜〜〜...とりあえず、この会話の記憶を消して欲しいな。そんで、
告白はもうちょっとまともなシチュエーションでということで、ヨロシク」

71 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 00:30:21 ID:tZ0M6a8D0
おおおおおおかわええーーーーーー!!!萌えた!!!!!

72 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 00:39:06 ID:f8/zHKmvO
かわいいw
最後萌えたよ!GJです!

まとめの人のも毛根無くなったww

73 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 02:09:23 ID:RVPOnoftO
>>60
うまいね!
切なすぎるよー…
ファンタジーの世界だから魔王は生き返れると勝手に信じてるよ

>>70
かわいい!!
一生懸命考えたんだろうね
うまくいくといいな

74 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 02:47:53 ID:AI4lUKDhO
かわゆすかわゆす

75 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 03:09:27 ID:EZOCXA7V0
かわいい。最後が特に上手い!萌えた。

76 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 07:58:49 ID:frdgDVJP0
かわいいなw

まとめも凄く萌えた GJ!

77 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 12:15:09 ID:I6QBX/WfO
まわし

78 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 12:41:17 ID:yRbWbzBR0
かわいいので踏まれる

79 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 12:46:07 ID:tZ0M6a8D0
芸術家の悩み

80 :1/2:2009/02/01(日) 14:55:09 ID:amxJqlkM0
芸術家の悩みもいろいろあるけどここは801板なのでやっぱりラブの悩みを語りたい。
才能と引き換えに空気を読むとか輪を重んじるという能力が著しく低いっぽい芸術家。
そして私はそういう変人芸術家にはぜひとも識人を組み合わせたい。
芸術家と常識人は根本的にわかりあえない。だからこそ悩み、そして惹かれるといい!
…といかに思いつくまま脳内棚の芸術家ストックを並べます。

【気弱芸術家&強気常識人で(いつも迷惑掛けてるから見捨てられるかも…)なお悩み】
「……あの、ごめんな?」
「ごめんで済むなら警察は要らない」
「……本当に、申し訳ありません。引受人になってくれてありがとう…」
「どうして交番の壁に落書き、なんて馬鹿なことをするんだ」
「それが、急に頭の中にイメージが浮かんでこれは忘れる前に形にしなきゃと思ってさ。
そしたら目の前に妙に広い場所があるし画材屋の帰りで絵の具もあるじゃん?
やったーと思って筆を握ったらもう頭が真っ白になってさー…怒って、る?」
「怒ってない」
「怒ってるよ。そりゃ怒らせるのは俺だけど…」
「怒ってないから、早く帰ってちゃんとキャンバスで完成させろ。それで許してやる」

【身勝手芸術家&引き摺られ常識人で(素直になれない)なお悩み】
「先生!いい加減にしてください!締め切りは先月だったですよ?!」
「そんなこと言ってもできてねぇんだから仕方あるめぇ」
「仕方なくないです。もう、これ以上延ばしたら…」
「へえ、延ばしたらどうなるんだ?とうとう契約解除か?」
「決してそんな事はさせません!でも先生の作品を待っている人ががっかりします」
「……で、ついでにお前がクビになったりすんのか」
「そ、それは…わかりませんが、とりあえず先生には関係ありません」
「お前、そう言えば適当に仕上げろとは一度も言わねぇな」
「当たり前です。先生が作品に篭める愛情を見たらそんな事は言えませんよ!
あっ!また話を逸らしてごまかすんだから。それよりも作品を……」
「ちっ…しかたねぇなあ」
「つ…ついにやる気になってくださいましたか!先生!先生ーー!」

81 :2/2:2009/02/01(日) 14:59:04 ID:amxJqlkM0
【根暗芸術家&陽性常識人で(俺みたいな変人じゃ釣り合わない)なお悩み】
「お前ってさー日がな一日篭って、絵と向き合って嫌にならない?」
「……別に」
「たまには外に出て騒いだり、かわいい女の子とデートかしたくならないの?」
「……全然」
「いや、それは嘘だろ。たまには絶対絶対そう思ってるはずだ!」
「……嘘じゃないよ。それより何しに来たんだ?」
「お前が独りで閉じこもってかわいそうだなと思って来てやったんだろ」
「頼んでないから帰っていいよ」
「何だよー怒った?ごめん、冗談!だってこうでもしないとお前に会えないじゃん?」
「………」
「家でもいいけどさ、たまにはお前と外でデートしたいなー…とかね」
「……冗談」
「今度は冗談じゃないって。本気で誘ってるよ」
「来週……」
「ん?」
「来週、なら…ヒマだから……行ってもいい」

【電波芸術家&真面目常識人で(理解不能)なお悩み】
「……いつまでそうしてるの?雨、降り出すよ」
「放っておいてくれ。ここは金星じゃない。水銀の雨は降らない」
「水銀じゃないけど、最近の酸性雨は怖いよ?ね、帰ろう?」
「いやだ。放っておいてくれ。俺はこのままあいつの煙が夜に溶けるのを見ている」
「ここから火葬場の煙突なんて見えないじゃないか」
「それはただの物理的な話だ。俺には見える。ちゃんと見えている」
「……そうだね。でも帰ろうよ。こんな季節の雨に濡れたら物理的に風邪を引く」
「いやだ。帰らない。お前だけ帰れば良い。放っておいてくれ」
「こんなに言い張るなら、どうして今日の葬式に来なかったんだ」
「……俺が行ったら、迷惑が掛かる」
「どうして君はそういうところだけ常識的なんだろうね…」

80の上から3行目は「ぜひとも識人」→「ぜひとも常識人」の間違いです。失礼しました。

82 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 16:01:35 ID:/6diAO1+0
これはいい。めちゃめちゃ萌えた

>>73
直近の*0以外の感想はまとめに書き込む方がいいよ

83 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 19:11:14 ID:t4hIfoy7O
もれなく全部萌えた!
これはいい萌え語り。GJでした!
電波芸術家いいな、超いいな


84 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 19:31:01 ID:AI4lUKDhO
こんな多彩な萌えを自家発電できる貴方が素晴らしい

85 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 19:31:37 ID:yRbWbzBR0
GJ!気弱な芸術家って自分的に新しい感じで萌えた!

86 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 19:47:54 ID:frdgDVJP0
引きずられ常識人の先生!先生ーー!に萌えたwGJ

87 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 22:11:29 ID:f8/zHKmvO
やっぱ萌え語りっていいな!
萌えさせてもらいました姐さん!

88 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 22:12:32 ID:frdgDVJP0
今日はたくさん萌えさせてもらったのでどうぞ↓

89 :風と木の名無しさん:2009/02/01(日) 22:13:56 ID:I6QBX/WfO
お次の方ー!

90 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 01:23:47 ID:kwGroLztO
「お次の方ー! こちらのレジへどうぞ!」
 並んでいた客に営業スマイルで声をかけて二番目で待っていた男性がこちらに来る。
 ファーストフードで働きだして半年。すっかり接客と笑顔が板についた。現在通っている高校では「無口でクールで真面目な生徒会長」で通っている俺だが、ここでは「笑顔が素敵な爽やか『美少年』」でちょっとした評判になっている。さすが俺。どこに行っても完璧だ。
 バイトをするにあたり自分の学校でのイメージ崩壊阻止の為にわざわざ遠くの市を選んだ甲斐あって未だにバレていないし、このままいけば目当ての物を買える額が貯まるのはあっという間だろう。
 そんな事を考えながら注文を受けていると、ふいに客の声が途切れたのに気づいた。
「……お前」
 そういえば聞き覚えのある声だ。しかし常連客にこんな中年男はいなかった……。
「谷沢か……?」
 『ような』という言葉は顔を見た瞬間吹っ飛んだ。
 帰宅途中に寄ったのか見慣れた紺のスーツ姿、白髪が少々混じり始めた頭に大学生の頃から使っているというボロボロの鞄。見間違いではない。

 よりにもよって担任兼生徒会顧問が何故ここに!!!!

 笑顔のまま凍りつく俺と、今まで絶対に見たこともないであろう俺(谷沢)の表情に呆然とする海野先生(何故かほんのり頬染付き)。

 確かにこの時、時は止まっていたのである。

91 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 11:58:39 ID:o+Gy1jOq0
801板だからちょっとそういう部分が弱いかなと思ってしまった
ごめんなさい
まとめもGJ

92 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 12:09:53 ID:qxFrFI3yO
生徒じゃなくて先生ってとこが良い!

93 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 12:28:49 ID:xZyteuXAO
イメージ気にしてるあたりがまだまだ子供っぽくて可愛い
多分リロミスの*9なのに処理GJ

あとまとめ投下のにめちゃくちゃ萌えたんですがどうすればいいですか

94 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 13:19:07 ID:lw4HiZco0
世界の中心でGJと叫べばいいと思います

95 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 15:43:28 ID:q+yDuwss0
二人のストーリーはここから始まるわけだねぇ。萌。
生徒×先生なのか先生×生徒なのか、激しく気になる。

96 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 16:02:19 ID:a2v+xqapO
次学校で会った時ちょっと気まずい雰囲気が流れて
「先生、少しよろしいでしょうか」で秘密共有ですね、わかります

97 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 16:20:53 ID:WDM8R0RCO
生徒×先生で美味しく妄想させていただきます

まとめの人もGJです!

98 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 16:38:25 ID:lmhpi+6b0
超GJ!妄想させてもらうぜ
じゃあ次のお方どうぞ↓

99 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 16:40:06 ID:CXaA7915O
小鳥

100 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 20:40:07 ID:82I4bnlT0
そのロードショー私のために公開してください早く!
若き日の執事 in諜報部ってだけで丼三倍はいける

101 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 23:11:44 ID:82I4bnlT0
妻が、友人から小鳥を譲り受けてきた。
金糸雀という鳥で、鮮やかな黄色のうつくしい愛玩種である。
さえずりを目当てに雄を貰ってきたのだが、これが一向に鳴く様子を見せない。
黙々と青菜を啄ばむ他は、日がな一日空を眺めている。
これを飼っていた猫がしきりと気にするので、鳥籠を遠ざけておくよう気をつけていたのだが、
ある日、うっかりと籠を縁台に置いたまま家を空けてしまったことがあった。

用事を済ませ、急いで帰宅すると、驚いたことに、縁側からさえずりが聞こえてきた。
さらに驚いたことに、猫が鳥籠のすぐ傍に身を伏せて、さえずりに耳を傾けているのである。
生来気性が荒く、喧嘩の絶えない暴れ猫であるから、鳥の音を解する情緒がそなわっているとも思えぬが、
ぴんと両の耳を起こして、一心に聞き入っているように見えた。

鳥も何を思ってか、猫が傍に居るときを選んで、うつくしいさえずりを響かせるようになった。
我々人間も、猫の相伴にあずかる形でその声を楽しませてもらった。
鳥は喉元の羽毛を震わせて、トゥリトゥリトゥリピチピチと、求愛するように歌う。
あの子たちは、お互いのことが余程気に入ったのでしょうと、妻は言った。
籠の鳥と獣が心を通わせるはずなどないが、女というのは、禽獣を擬人化したがる向きがあるものだ。

それから三年ほど経って、猫が死んだ。その日を境に、鳥の声もぱたりと絶えた。
貰われてきた頃のように、止まり木の上からじっと空を見ている。
余所から猫を借りてきたらまた鳴くかも知れないと妻が言い出したので、私はそれを諌めて言った。
「あの鳥にとっては、うちの猫が一番の知音だったのだ。余所の猫では代わりになるまい。
 伯牙が琴の弦を絶ったように、あれも歌うことをやめてしまったのだろう」
「まあ。まるで人間のようですね」
妻に言われて、私は思わず苦笑した。
知音断琴。そういった心のありようは、あるいは鳥にも通じるのかも知れない。
金糸雀は二度と歌わないだろう。

102 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 23:37:07 ID:CXaA7915O
なんか漱石の猛禽思い出した
誤爆なのにGJ!

103 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 23:39:20 ID:ceQWkCX20
萌えを感じるのとは違うけどすげえ上手いと思った
雰囲気が出てて凄いなー…
誤爆で踏んだのに

104 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 23:43:00 ID:BDyiFOAz0
純文学素敵だーGJ!
静謐な雰囲気がいいね

105 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 23:43:51 ID:xZyteuXAO
誤爆なのにこれは凄いぜ

106 :風と木の名無しさん:2009/02/02(月) 23:50:51 ID:7Q2Rm70F0
動物物で短編集出したら買いますってくらい好みだ
ネタも文体も

107 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 00:13:24 ID:J3B+S7EB0
GJ!萌えたよ〜

108 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 00:15:06 ID:2edPkXoUO
泣けた
お題が好みだったから誤爆で残念だと思ったけど
すごく萌えたよ!GJ!GJ!GJ!

しかし、どこへの誤爆だったんだw

109 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 00:20:03 ID:gXZ1xSgi0
ちいさな祈り

110 :1/2:2009/02/03(火) 01:56:25 ID:+gAdq8fk0
テニスコートの周りには、普段からは考えられないくらいのギャラリーがいた。
黄色い声を送る人も、写真を取る人も、何かを細かくメモする人もいた。
男性も、女性も、大人も、子どももいた。
しかし、その人たちの全ての目は、コートの中の2人に注がれていた。
その内の1人、前原祐二は私の息子だ。
流れる汗もそのままでコートの中を走り、懸命にボールを追いかけている。
一進一退の攻防が続き、どちらが勝っても負けてもおかしくない状況にある。
パコーンパコーンとラリーの音が続く。
この1セットを取れば祐二の勝ちだ。
神様お願いします。どうか祐二を勝たせてやってください。
そして、全国大会へ行かせてやってください。
私は懸命に神に祈った。
それは、本当に小さな祈りだったのかもしれない。
しかし、これほどまでに何かを真剣に祈った事は無かった。
神様…神様…
息苦しそうにコートの中を駆け回る息子を私は見てはいられなかった。
辛かったらいつでも辞めても良いんだぞ。
私の夢なんか気にすることは無い。
そう言いたかったが、必死に走ってボールを打ち返す祐二には言えなかった。


111 :2/2:2009/02/03(火) 01:57:29 ID:+gAdq8fk0
「私は昔テニスをしていて、全国大会まで後一歩の所で負けてしまったんだよ。」
そんな事を話したあの日、祐二は私にはっきりと言った。
「お父さんの夢は僕が叶える!」
自分の夢を息子に押し付けてしまったと気付き、罪悪感に苛まれた。
だが、そんな息子の言葉が嬉しかった。
パコーンパコーンという音はまだ続いている。
ただうつむきひたすらに祈るしかなかった。
神様…神様…
一際大きな歓声が上がり、試合が終ったらしい。
ハッと顔を上げると祐二は息を切らせながら笑っていた。
そして、私に向かってVサインをした。
どうやら、私の小さな祈りは神に届いたらしい。
私は感動で涙が止まらなかった。
コートから出てきた息子の顔は、前よりも少し大人びて見えた。


112 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 14:44:56 ID:YpHCSrbw0
出来が悪いということではないのだけれど…
このスレに投下で良かったのかどうか…

113 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 17:12:32 ID:vYh/EO3T0
まわし

114 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 17:13:51 ID:0BkMUsqH0
親と息子の絆って感じで自分は好きだけど
最近後書き書く人いるね
それこそいらない

115 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 17:39:41 ID:wWNfMwm20
>>114 後書きなんてどこにあるの?

父と子、801萌えはしないけど普通に良かったよー

116 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 17:40:55 ID:7wJUUYwm0
じんわりまわし

117 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 17:42:22 ID:0BkMUsqH0
>>115
ごめん、>>110-111>>112かと思った

118 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 17:56:27 ID:04boDbO6O
ふみやがれ!

119 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 18:01:28 ID:aZyJsiXN0
真面目な後輩×遊び人先輩

120 :1/2:2009/02/03(火) 18:59:13 ID:U3awrBk80
「体壊しますよ」
怒った声が降ってきて顔を上げれば逆行の中、後輩の伊藤が怖い顔で立っていた。
タバコを手元の缶に押し付けて消すと最後の煙を肺から吐き出した。風にのった煙は
伊藤へかかることもなく、空気の中へ溶けていく。
「いーんだよ」
へらっと笑って答えてやれば伊藤の眉間に更なるしわが加わる。
俺が練習をサボって帰ろうとするとよくこの顔で校門に立ちはだかったなぁ、既に引退
した部活動の日々を思い出す。
「よくありません」
その声も変わらず、全く一緒。
「ところで、部長が立ち入り禁止の屋上にいていーの?」
「話をそらさないで下さい」
あまりにまっすぐな目がこちらを責め立てる。いたたまれなくなって僅かに視線を逸らした。
「怒るなって。俺、ニコチン星の王子だから、たまに摂取しないと死んじゃうの」
だから、ね、見逃して。
丁寧にウインクまでつけてお願いしたのに伊藤は全く聞いてくれなかった。
「その言い訳が通用すると思ってたんですか」
「女の子は大体これで許してくれるもーん」
伊藤の顔が更に怖くなった。伊藤は真面目すぎるのだ。しかも、規則とか法律とかに
違反するからどうこうではなくて、体に悪いからとかためにならないとか、おかんかよ
っていう理由で責めてくる。正直言って苦手だ。
「また、彼女に振られたみたいですね」
伊藤が話題を変えた。
「おう」
「また浮気ですか」
お前こそまたその話題か。
女の子に悪いとか、そのうち刺されますとか、何度も聞いた説教が脳内でリピート
し始める。いい加減飽きて逃げようとするとごつい手に腕を強く捕まれた。
「なに」
「…またすぐ、彼女作るんですか。そうでしょうね、二週間とあいたことないですもんね。
 適当にどっかで引っ掛けて、また浮気してまた振られるんでしょうね」
イライラと神経質な声でまくし立てられ、流石にかちんと来た。

121 :2/2:2009/02/03(火) 19:00:00 ID:U3awrBk80
「関係ないだろ。俺はそのときそのときを楽しむんだよ」
言った瞬間強く手を引かれ、フェンスに体を打ち付けられた。衝撃に息を詰まらせると
目の前の顔が泣きそうに歪んだ。
「…った、」
「先輩…」
まるで何かにすがるような声だ、と思った。
思った瞬間唇に衝撃を感じた。
「すきです」
まっすぐな目が俺を金縛りにさせる。
「すきです…」
もう一度呟いて伊藤は今度はゆっくりと唇を重ねてきた。侵入してきた舌が上顎を擽る
ように撫で、俺の舌を絡めとる。あまり慣れていない動きだ、とぼんやり思った。
暫くそうして好き勝手に蹂躙するとそれはゆっくり出ていった。
「煙草やめて下さい。苦いです」
キスの直後がそれかよ。
文句を言う前に伊藤はこちらに背を向けて去っていった。
結構重厚な金属音を立てて閉まった扉を呆然と眺めた。座り込み、大きく息を吐く。
「…痛ぁ」
口端をぬぐった親指には最初のキスでぶつけた時の血がついていた。

122 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 19:24:10 ID:BytT6ghE0
いいね
こういうネタ好きだわ

123 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 19:25:16 ID:ikb3hrRH0
なんて言えばいいんだろう、ものすごく萌えた
こういう関係いいなGJ!
あと>>199もいいお題GJ!


124 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 20:15:37 ID:7wJUUYwm0
*9も*0も萌えツボだー
GJ!

125 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 21:45:53 ID:/7EtarB+O
ツボすぎる…!
GJ!GJ!

126 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 22:10:44 ID:+S8JqRmR0
萌えた!くっつくといいな〜

127 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 22:38:40 ID:XvQxS3vhO
いい、これはいい。
切な萌えたよGJ!!

128 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 23:11:24 ID:3pzJYOkTO
踏まれてやろう

129 :風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 23:13:03 ID:U53ZjtgAO
その弱さと醜さを愛す

130 :1/2:2009/02/04(水) 02:21:10 ID:vSBoP40D0
「俺はお前のことなんか好きじゃないんだ」
自分の下で熱い吐息をこぼしながら、年上の人は言った。だから勘違いをするな、と。
会社の忘年会でつぶれてしまった上司を一人暮らしのマンションまで送り届けると、
ベッドに引きずり込まれた。
酒のせいで上気した顔でねだられて抱くと、普段厳しい顔しかしない上司の甘えてくる様は
自分の中にある庇護欲を驚くほど刺激した。
「お前だって出世したいだろう。君は男しか駄目かもしれないが、俺は違う。
会社にばらすなんてバカなことは考えない方がいい」
セックスのときにまで萎えるようなことをいう口を唇でふさぐと、
上司はうっとりと恍惚な表情を浮かべて腰を揺らす。
……そのままおとなしくなった上司を揺さぶって、タイミングを合わせて射精すると、
くったりと胸に顔をうずめてきた。
忘年会の翌朝、裸で抱き合ったまま眠って、先に目が覚めた上司は真っ青な顔で罵倒の言葉を投げつけた。
会社にばらされたくなければ自分とこれからも寝ろと言ったのは自分だ。


131 :2/2:2009/02/04(水) 02:22:19 ID:vSBoP40D0
「あなたは弱い人だ」
自分の胸の中でびくんと上司が震える。
「俺は出世なんかどうだっていい。でも会社にばらしたりもしない」
「……ばらさないなんて嘘だ。君だって心の中では俺をバカにしてるんだろう。
足を引っ張ってやろうと思ってるんだろう」
「馬鹿になんかしていません」
「弱い醜いと君は言った!」
「ええ、あなたは弱くて醜い。思いやりはないし自分の保身ばかりだ」
言うと上司は泣きそうな顔で体をよじった。
自分から離れようとする体を強く拘束すると、泣きそうな顔をする。
「嫌がらせを言うならもうやめてくれ」
「やめません」
上司は唇を強く噛むと、頼りなく数回瞬きをした。
その仕草が、上手く甘えられずわざと酷いことを言って気を引きたがる子供のようにみえてくる。
上司の髪にあやすように口づける。何度も繰り返すと、上司のこわばった体が少しずつゆるんでいく。
「俺はあなたが好きだ」
「……うそだ」
「嘘じゃない。あなたの弱さも醜さも、全部ひっくるめて、愛してますよ」
腕の中で上司は、もう一度「嘘だ」、と呟いた。


132 :風と木の名無しさん:2009/02/04(水) 02:33:09 ID:6c1PSjYr0
ドツボです。ありがとうございました。GJ!

133 :風と木の名無しさん:2009/02/04(水) 07:10:30 ID:qNG0xhNdO
これはいい萌えた!
力の限りGJ!

134 :風と木の名無しさん:2009/02/04(水) 08:52:46 ID:Jivd5woFO
お題からして萌えたけど、*0さん上手いね!更に萌えた(*´Д`)

まとめの人のも萌えました!GJ!

135 :風と木の名無しさん:2009/02/04(水) 17:47:22 ID:6ajypcgm0
泣きそうな上司、イイヨイイヨー
朝の光景を画像付きで見たくなったw GJ!

136 :風と木の名無しさん:2009/02/04(水) 18:33:56 ID:84iqf3OJO
なんという萌え…!
前後が読みたいです(´Д`*)

137 :風と木の名無しさん:2009/02/04(水) 18:54:31 ID:OfuWncdJ0
なんという素晴らしいお題の活かし方の上手さ・・・
続きを読みたくもありここでとめておいてほしくもある
最高のSSだな!

138 :風と木の名無しさん:2009/02/04(水) 19:11:23 ID:Gbf6+6m3O
ふみなされ

139 :風と木の名無しさん:2009/02/04(水) 19:15:49 ID:qBDwfewN0
思い詰めて気が狂いそう

140 :1/2:2009/02/05(木) 01:56:00 ID:U/g2ZV030
「どこに行くの?」
玄関で靴を履きかけていた俺は、体を強張らせた。
部屋で執筆をしていたはずの彼がいつの間にか俺の背後にいた。
「どこに行こうとしてたの? 僕に黙って」
こういう時の彼の様子は鬼気迫るものがある。
俺は無理やり笑顔を作って説明した。
「……料理の本を見ていたら作りたくなったレシピがあったんだ。
足りないものを買いに行こうと思って。それだけだよ」
「冷蔵庫にあるもので作ればいいじゃない。聡の作るものなら
僕はなんでもいいから」
その言葉は嘘じゃないのはわかっている。
この間はストレスのたまった俺が作った
火の通っていない固いパスタを文句も言わずに食べていた。

作家としての彼は世間で名が知られていて、印税でしばらく生活できるだけの財力がある。
俺は彼の秘書だ。
愛想がなく営業成績の悪い俺は、リストラで路頭に迷っている所を元同級生の彼に拾われた。
執筆以外の雑用をするために雇われている。
……はずだった。
今は雇われているとは言えない。
確かに金はすべて彼から出ているが、俺と彼の間にあるのは雇用じゃない。
執着だ。

141 :2/2:2009/02/05(木) 01:56:35 ID:U/g2ZV030
「宅配ばかりだし買い物ぐらい……」
「行かないで。必要なものなら言って。ネットで買うから」
「蒼。そんなに思い詰めないで。俺は出て行ったりしないから」
「嘘だ」
「嘘じゃないよ」
「この間も僕に黙って出て行って、三十分も戻ってこなかった」
「仕事だよ。編集さんが近くまで来ていたから資料を受け取りに駅まで行った。
それだけだよ」
「そんなの聡が行く必要なんかない。届けさせればいいんだ」
「俺の方が暇なんだから少しぐらい」
「ダメだ!」
蒼が近くにある物に手を出しそうな気配を感じて、俺は外出をあきらめた。
この間も俺が家に帰ってきたら、室内が散々な状態になっていたからだ。
もう少しで泥棒が入ったと警察に電話をする所だった。
いつから彼はこんな風になってしまったんだろう。
「どうして俺のことが信じられないの? 愛してるって言っているのに」
「聡が僕のことなんか愛してくれる訳ない」
「そんなことないよ。俺は蒼の才能を愛してる。こんな蒼の弱さも好きだ」
「嘘だ」
「嘘じゃない」
腕の中にいる彼が落ち着いていくのが伝わる。
何度も呪文のようにいう。好きだよ。愛しているよ。
そう言うと彼が安心するから。
「聡。僕から離れていかないで」
「いかないよ」
「もう気が狂いそう……」
もうとっくにこの関係は狂っているよ。
だがその言葉が俺の口から出ることはなかった。

142 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 07:52:30 ID:YIzpIVGwO
ヤンデレだヤンデレだ!
最近のマイブームだったから嬉しいw
この後どうなっていくのか気になる…
GJです。

143 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 08:25:48 ID:V2C30XuLO
萌えすぎてどう表現したらいいか分からない
ヤンデレが好きだから鼻血噴きそう
そして文章上手い!ほんとGJです!
お題出した人にもありがとうと言いたい

144 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 08:37:28 ID:nYsHF9b9O
これがヤンデレ!
はまりそうだ GJ!

145 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 08:40:13 ID:iNw4pHOSO
は げ た

力の限りGJ!!

146 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 09:07:17 ID:5hpkWqY1O
ここでこんなにいいヤンデレが見られるとは…!
朝から萌えた!ありがとう!GJ!

147 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 09:23:10 ID:YeWDpvbc0
ヤンデレ興味なかったけどコレはヤバイ!はまりそう!
GJ!!!!!

148 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 09:28:10 ID:iwWnexji0
素晴らしいヤンデレです GJ!

149 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 09:31:07 ID:iNw4pHOSO
脇役のジレンマ

150 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 11:38:08 ID:5hpkWqY1O
「いい加減にして下さい」
小さなオフィスに苛立ちを含む男の声が響く。
「先輩が早く進めてくれないと僕の仕事まで遅れます。」
「だって…最近森本が口聞いてくれなくて仕事どころじゃ…」
「仕事なめてるんですか?勤務時間は勤務する時間であってそんな隅っこでめそめそする時間じゃないんですが。」
「うわぁ…社会人一年生に怒られた…」
古びたデスクに突っ伏したまま情けない声を出す男を見て、南はわざとらしく溜息をつく。
「で、何なんですか、森本先輩が口を聞いてくれない原因は」
「え?あぁ、こないだ森本といる時さ、偶然前の彼女に会って…」
へぇ、と関心なさそうな返事をする南にこいつは本当に聞く気があるんだろうかと思う。
「……でさ、その彼女と昔話でしばらく盛り上がって。なんかそのあたりから森本機嫌悪くなって、それ以来喋ってくれなくなった。」
南はというとコーヒー片手に携帯をいじりながら相槌をうっている。もうこいつ絶対聞いてない。
「どうせ俺の片思いだよ!もう絶対森本に嫌われた!」
「…森本先輩、今食堂にいるらしいですよ」
そう言うと南はずっといじっていた携帯の画面を見せる。
「森本先輩にはしばらくそこにいるようお願いしておきました。いい加減告白でもしてきたらどうですか?」
ぱたん、と携帯を閉じて仕事に向き直る。
「ま…マジで?」
「マジです。大体、先輩達どう見ても片思いなんかじゃないですから。」
「嘘…でも…」
「見てるこっちが苛々します。早くくっついて早く仕事片付けてください。」
「…ありがとう!行ってくる!本当ありがとう!南愛してる!」
言いながらバタバタと慌てて出ていくのを少し冷めたコーヒーを飲みながら見送る。
「僕も愛してますよ」
小さくなっていく足音に震える声で呟いた。

151 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 12:54:01 ID:Lt+NpHup0
せつな萌えた。GJ!
南には幸せになってほしい。

152 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 13:00:36 ID:iNw4pHOSO
南切なす…でも片思いは萌えます
ありがとう!

153 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 13:16:35 ID:BORjpTXF0
南を無口クール眼鏡で想像した。
南男前すぎるよGJ!

154 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 16:36:29 ID:tkX88D+fO
南…いつか主役になってくれ
萌えたGJ!

155 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 17:00:14 ID:nYsHF9b9O
南が幸せになれることを願うよ
GJ!

156 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 18:41:12 ID:iwWnexji0
最後の一言が印象的だ GJ

157 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 18:42:04 ID:8t/Rj87L0
南…脇役にしておくのはもったいない
GJ!

158 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 18:51:40 ID:boIvqtNM0
同じ人が*0を踏んでるのかな
まあいいや

159 :風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 18:52:31 ID:iwWnexji0
一人が好きな男とその兄貴分

160 :風と木の名無しさん:2009/02/06(金) 10:56:41 ID:80jDVBfV0
「一人ぼっち」ではなくて「一人が好き」なら一人の時間を楽しめる男だと思うんだ。
仕事や趣味が充実してるのかもしれないし、自分のペースで過ごすのが好きなのかもしれない。
イメージはテレビで最近よく言ってるお一人様の男バージョン。
兄貴分もお一人様だと何も始まらないのでw逆にいつも人の中心にいるようなタイプがいい。
一人で飯食うなんてさみしいなーと思っちゃう。
食事も飲みもみんなひきつれてぞろぞろ行く。休みの日もつい「なにしてる?」とか電話する。
いつも一人の後輩にに兄貴ぶって声掛けてやるんだけど全然付いて来ない。

で、ある日いつも一人の一雄(仮名)に「お前ってさみしい奴だよなw」って軽口叩いたら
真顔で「さみしいのは先輩でしょう?」と言い返されちゃうんだ。
先輩はびっくり、大げさに言えばカルチャーショック。
「え?何でいつも一人のお前が、いつも人の中心にいる俺にさみしいとか言うの?!」と動揺。
でもよくよく考えてみたら、確かにさみしいんだよ先輩は。さみしいから人といたいんだ。
みんなでわいわい騒ぐときは楽しいけど別れた後は余計にさみしい。だからまた人を集めたくなる。
「そっかー…俺ってさみしい奴なんだ…」と落ち込んじゃう先輩。
だってさみしいって気がついたら余計にさみしいからね!

そしたら一雄は先輩にそっと寄り添ってくれるわけだよ。
一雄は一人でも全然さみしくないけど先輩はそうじゃないからお一人様も一時休業。

「お前、一人が好きなんだろ。無理して俺といなくてもいいよ」
「いや、別に。先輩も好きですから」

何か恋が始まっちゃったりして、最終的な折衷案として二人でお一人様時間が増えたらとても萌える。

161 :風と木の名無しさん:2009/02/06(金) 12:32:15 ID:+mroWxem0
>先輩も好きですから。
このセリフいいね!
サラッと言ってるところがたまらんのう(*´Д`*)

162 :風と木の名無しさん:2009/02/06(金) 14:34:43 ID:DbTUDL+OO
受け攻めどっちでも萌えるうううううう
GJ!

163 :風と木の名無しさん:2009/02/06(金) 20:03:11 ID:gQuucJ+FO
萌え語りktkr
こういう関係好きだ!GJ!

164 :風と木の名無しさん:2009/02/06(金) 20:43:36 ID:ka7Wq3670
最後二人でお一人様時間で萌え尽きた
GJでした!

165 :風と木の名無しさん:2009/02/06(金) 20:58:53 ID:A3dMqkH2O
萌えたー!
GJ!GJ!

166 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 01:32:08 ID:E/XkT07vO
いい…!寂しがりんぼ攻めいい!

167 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 02:11:00 ID:qKLW1waVO
いいね〜、萌えさしてもらいました。たな

168 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 03:12:43 ID:FktuIajV0
踏んでもいいよ?

169 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 03:33:23 ID:gPd1XpwO0
平民×王子様

170 :1/3:2009/02/07(土) 17:46:50 ID:ymBBspoL0
荒くれ者の集う酒屋の壁際で娼婦に軽くあしらわれている青年を見て、俺はめまいを起こしそうになった。
炭で顔を汚し、簡素な服を着て上手く化けたつもりかもしれないが、
艶のある髪や手入れの行き届いた爪はいつぞや城で見た姿をすぐに思い起こさせた。
面倒なことは避けたい性分なのだが、さすがに今回は見逃せない。
大股で近付き、金髪の女の肩を叩いた。
「あっちでママ・ルアンヌが呼んでたぜ」
「あら残念。今夜はお別れね、ボク」
女は派手なブラウスに覆われている胸の膨らみを見せ付けるようにして席を離れた。
こちらの気も知らず、彼はのんきな顔で手を振っている。
俺は前の席にどっかと腰を下ろし、彼が飲んでいたらしい酒を引き寄せた。
「あんた、何しに来た。こんな安酒がお好みか」
青年の目が一瞬丸くなり、それから微笑みのために細くなった。
「堅苦しい場で飲むよりはこちらの方が良い。歌も踊りも楽しめる」
彼――第4王子アンリ・デ・ダルシャン――はそう言い、俺が取り上げた酒に手を伸ばし、一気に呷った。
が、白い喉がこくりと鳴った次の瞬間、彼は盛大に噴き出した。
テーブルがびしょ濡れになり、彼自身の服も色が変わってしまった。
慌てて背中を叩いてやったが、ずいぶん長いこと咽ていた。
激しい咳と呼吸の合間をぬって彼が呟いたのは、「美味くはないな」という一言だった。
「飲めないなら無理に飲むな」
王室育ちが口にするワインとは物が違う。
そんなこともわからないのかと呆れていたら、僕は飲んでない、先程の彼女の酒だと返された。
自分の勘違いを反省すべきか、彼の無茶を叱るべきか、迷うところだ。
「ルーカス・フルドラン、僕と勝負しろ」
酒とも唾液ともつかない口元の液体を拭いながら、彼の目は青く燃えていた。
ああ、誇り高い剣士の目だ。
あの日中庭で見た澄んだ目だ。

171 :2/3:2009/02/07(土) 17:47:31 ID:ymBBspoL0
――1ヶ月前のあの日、僕は君に侮辱された。
試合は全力を出すのが鉄則だ、途中で止める事など許されない。
周りから見れば互角の戦いに見えたかもしれないが、剣を合わせている者同士ならはっきりとわかる。
僅かにそちらの方が優勢だった。なのに、君は何故か剣を引いた。
王家に気を使ったつもりか? 王子に花を持たせたのか? 剣に対する尊敬はどこへ行った。
僕は確かに王の息子だが、あの日あの場では一人の剣士であったはずだ。
君は僕のみならず、剣を持つ全ての者を軽んじた。
そのことが許せず、君を追ってここに来た。

黙って聞いてはいたが、俺には俺なりの言い分があった。
あの頃はまだあばら骨がくっついていなかった上に、試合が長丁場になって二人ともひどく消耗していた。
いや違う、視界の隅で王が小さく欠伸をしたのがきっかけだった。
国王に剣を馬鹿にされた気がして、俺は先に負けを継げた。
招待試合の場で主催者が飽きているのに、戦いを続ける意味がないと思ったのだ。
しかし今思うと、確かに彼には失礼なことをした。
親は親、子は子。なぜあの時そんなことに気付かなかったのだろう。
生まれついた庶民根性のせいか、あるいは相手の腕前への焦りが出たか。
どちらにせよこの勝負、男ならば受けなくてはならない。
「剣はあるか」
「2本持ってきているが、自前の剣でも構わない」
彼は隠し持っていた布の包みを取り出して見せたが、紋章入りの王室の剣など使う気がしなかった。
もし刃こぼれでもしたら一大事だ。
「俺は庶民の剣でやらせてもらう。立会人は?」
「あの女性に頼もう」
「娼婦だぞ」
「何か問題が? 僕がここにいることの方がよっぽど重大だ」
自覚しているのなら尚更たちが悪い。
切れ者の第1王子に聡明な第2王子、温和な第3王子、そして無謀な第4王子。世の噂は案外的を射ているようだ。
「3つ条件がある。1つは決闘ではなく試合をすること。あんたを殺したら俺も首を刎ねられるからな。
2つ目は終わったらすぐに城に帰ることで、最後にいますぐ『僕』を止めること。
坊っちゃん育ちだとここの奴らに知られたら危険だ。城に反感を持つ者も多い」
オーケイ、クソ野郎――王子の話しぶりは妙に板についていた。

172 :3/3:2009/02/07(土) 17:48:26 ID:ymBBspoL0
相手に背を向けて店の前の道を3歩歩いたら、それが試合の始まりだ。
金髪の女が甘ったるい声でカウントを取る。アン、ドゥ、トロワ。
先手を取る! そう思っていたはずだったが、相手の方が幾らか速かった。
左に回られて体の横で剣を受けることになった。
「遅い! あまりオレを見くびるな」
ぎりぎりと剣をかちあわせながら彼が叫ぶ。
「最初から飛ばすな、前の試合を忘れたのか」
「早く終わらせるために飛ばすんだ」
胴に入りそうになった剣を払いのけ、そのまま首を狙う。
もちろん寸止めするつもりだったのだが、思いがけず前に踏み込まれて腰が引けた。
「おい、死ぬ気か!」
「王族の血を見るのがそんなに恐ろしいか、この臆病者」
彼は俺を煽っている、乗ってはいけない。
しかし相手の身を傷つけないように戦うのが難しいことはよくわかった。
「本気を出してやるよ。おしっこチビんなよ、ボク」
「貧乏剣士め、おむつの替えを用意していなかったことを後悔しろ」
しばし睨みあい、互いに距離をつめ剣を大きく振るった直後、勝負は決した。

「それまで!」
耳に飛び込んできたのは凛々しい男の声だ。
「双方剣が折れましたので、引き分けです」
「はは、フランツ。声が戻ってるぞ」
甘ったるい声でしなを作っていたはずの娼婦が、機敏な動きで折れた剣先を拾い上げた。
俺はわけがわからず、間抜けにもその場で固まってしまった。
「試合は終わりました。金輪際こんな芝居は御免です」
芝居? 男の娼婦? 待て、一体どういうことだ。
「ルーカス・フルドラン、君は強い。是非第4王子直属の騎士に指名したい」
彼が真っ直ぐに手を伸ばし、握手を求めてきた時、ようやく気付いた。
このまさに奔放な王子は、直情型の箱入り息子の振りをして俺を釣り、真剣勝負をしかけて俺の実力を試したのだ。
測られたのは気に食わないが、鮮やかな剣技は尊敬に値する。
俺は一つ息をついてから、鼻の頭をかきながら彼の握手に応えることにした。
以上が我が主であり我が最愛の人、アンリ・デ・ダルシャンと出会った夜の全てである。

173 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 18:10:52 ID:WK0u/j/N0
ごちゃごちゃしてわかりにくい

174 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 18:47:50 ID:e/SCJUTr0
そうかな。翻訳物のこの時代のものってこんな感じだよ?
三銃士とか思い出した。GJ

175 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 18:49:31 ID:8XD5yyhe0
確かにちょっとだけごっちゃりしてるかもしれないけどこういう時代物大好きな自分はものすごく萌えた。
GJ!

176 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 19:30:45 ID:2K8VIimEO
読んでて、すごくドキドキした。
文章も好きです、ありがとう。

177 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 19:35:08 ID:kboZ7qpQO
上手いけど平民×王子には見えない
王子×平民ぽいな〜

178 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 19:38:17 ID:AhBWaMvH0
続きが読みたくなるな
面白かった!

179 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 19:39:29 ID:vmQCdAPo0
きっと昼と夜は立場がまるっと逆転するって事さ!
さあ踏んで踏んで!

180 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 19:45:22 ID:wxy5toi30
探偵とミステリマニア

181 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 19:47:47 ID:DHGm4MWOO
うめえ!!!
この日が始まりなわけですね!
この二人の恋人になってからも読みたいものだ
姐さんほんとにGJです!

前にも誰かが言ってたけど、短文に萌えが凝縮されてるのも好きだけど
長文だと書いた人の個性とかが出て面白いね

182 :1/2:2009/02/07(土) 21:48:04 ID:wxy5toi30
「んじゃ行きます」
「おう」
よっ、と掛け声をかけて、不安定な飾り椅子を二つ重ねたその上に俺は倒立をした。
足の裏がきちんと水平になるように姿勢を整えると、間髪いれずに先輩が
その上へジャグリングをしながら乗ってくる。
ぐん、と腕への負担が増すのが分かるが、先輩はまだ他の団員と比べて軽い方だ。
むしろ男衆の中で一番軽いんじゃないかとすら思う。
おまけにバランスの取り方も上手いので、こういう型を組む場合には
先輩が一番上に乗って見得を切る役になることが多い。
一番多くのスポットライトと歓声を浴びるそのポジションを、
本人はあまり喜ばしく思っていないようだったが。
「うーん、やっぱり椅子だと高さが足りないな。ステージ栄えしない。梯子で行くか」
まるで命が宿ったように生き生きと動いていた8つのボールが
ひときわ高く宙に投げられ、先輩は俺の上からひらりと飛び降りた。
そしてくるっとターンを決めると、美しく腕を掲げたまま次々と落ちてくるボールを受け止める。
その姿を大鏡が映し出していた。

「こら、何やってんだ。お前も降りてポーズ決めないとだめだろ。
 個人練習だからって気ぃ抜くんじゃないぞ」
「あ、す、すみません」

まさか見とれていたとは言えない。
慌てて椅子から降りて頭を下げる俺を横目に、先輩はフロアの隅へスタスタと歩いていくと
そこに置いていたノートを広げて何やら書き込み始めた。

「んー。このタイミングで梯子出すなら、大道具のアレが……」

中身は、講演の進行やその最中の人や物の動き、ライトやSEなど
まぁとにかくステージのことに関する全てを細かく書き込んであるものだ。
いつか構成や演出をやってみたいんだ、と言っていた。
そのために忙しい合間を縫って独学で勉強もしているらしく、最近では団長も
ライトや道具の演出に先輩の意見を取り入れるようになって来た。

183 :2/2:2009/02/07(土) 21:48:32 ID:wxy5toi30
学校や映像の勉強だけで演出家になってきた人たちと比べて、
実際に舞台に立っている先輩の切り込みは斬新で面白いものが多い。
それはこの世界ではまだまだ新入りの俺にだってわかっていた。

先輩は、俺が隣に来たのに気づいているのかいないのか
時折鉛筆の尻をかじりながら、一心不乱にノートへ心を砕いている。
俺もいつか先輩の夢が叶ってほしいと思う。だが、それと同時に不安にもなってしまう。
もし先輩が演出一本に転向してしまったら、それはつまり彼がステージに立たなくなるという事だからだ。

俺は、先輩が俺の肩や背中を踏んづけて乗ってくる瞬間が好きだった。
他の誰よりも軽やかで、安定していて、絶対の安心感を持って堂々と型を決められる。
あとで講演の映像を見たって、先輩の見得は本当に美しいのだ。
そして、今目の前でノートに視線を落としている凛々しい横顔。
ステージの上のきらびやかな姿とはまた違うけど、これも俺の好きな顔だ。

「ねぇ、先輩」
「何だ?」
「キスしてもいいですか?」
「……お前はすぐキス以上をしようとするから駄目だ」
「えぇっ」
「大体、興行中とその前後一週間は禁止だって言ってあるだろ!
 体力馬鹿のお前はいいかも知れんが俺は大変なんだぞ!」
「いえ、本当にキスだけですってば」
「駄目だ」
バシ、と閉じたノートを顔面に叩きつけられた。
「ほら、さっさと続きやるぞ!」

すっくと立ち上がってフロアに戻る先輩を追いながら、俺は先程の不安を胸から消した。
舞台に立っていようがこうしてじゃれていようが、あの人はあの人だ。
それは変わらないし、俺が先輩を好きでいるのにも変わりはない。
ただ俺の背中に彼の足跡さえ残っていればいいのだ。

184 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 22:17:46 ID:cb5kNNin0
やばい
めちゃめちゃ萌えた
いいなあこういう先輩

リロミスはドンマイ、でもGJでした

185 :風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 22:28:27 ID:b4576S4cO
すごい、ちゃんと>>179がお題になってる
鮮やかです!GJ!

186 :風と木の名無しさん:2009/02/08(日) 02:28:02 ID:Nw3gGay80
>>180=182
すごいな、すごすぎる。マジで鮮やか!心からGJ!

187 :風と木の名無しさん:2009/02/08(日) 09:04:47 ID:K25UIV+AO
これはすごいですね。
鮮やかです!GJ!

188 :風と木の名無しさん:2009/02/08(日) 10:27:05 ID:R1GoFYWX0
どうぞ

189 :風と木の名無しさん:2009/02/08(日) 10:28:31 ID:EGih/AUkO
結婚するAとAに片思いしていた幼なじみのBとC

190 :風と木の名無しさん:2009/02/08(日) 10:28:44 ID:SX4yj47dO
眼鏡を外して見えるもの

191 :1/3:2009/02/08(日) 22:26:28 ID:SX4yj47dO
「俺さ、女でなくてよかったなーって今思ったよ」
今日一日馬鹿の一つ覚えみたいに貼り付いた笑顔を見せていた佐藤は、マイクのスイッチを切ってテーブルに転がすと、ぽつりと呟いてスツールに腰掛けた。
けたたましいクラッカーの祝砲で幕を開けたニ次会も半ばに差し掛かり、次の余興までの短い歓談タイムに突入したところだった。
「好きな奴がお前も幸せになれっつってブーケなんかくれちゃったりしたらさ、そんでめっちゃ綺麗に微笑んでくれたりしちゃったら、おめでとうって言わないわけにいかなくなるじゃん」
佐藤は手近にあった受付名簿か何かを引き寄せて、それに視線を落としながら囁く。
少し硬くなったその口許から、店の奥、中央に並んで座る二人を囲む女性陣のうちの一人が手にした、丸い花束に目をやる。
いましがた行われたブーケトスで獲物を獲得した猛者が、友人とともに新郎新婦と記念撮影をしていた。
途切れることのない笑顔、笑顔。
「…おめでとうくらい言ってやってもいいんじゃねぇ?」
その光景を眺めながら小声で返すと、直後胸の辺りが引き攣れるように痛む。
思わず中身の入ったグラスを探すが、手の届く範囲には見当たらなかった。
「…ココロ込めてなんて言えねぇし」
「ケンジに泣かれるぞ、つれないって。現実から目ェ背けてたって仕方ねぇだろ」
「…鈴木だって言ってないくせに…」
背中を丸めながら頭を抱え込んで、佐藤が恨みがましい口調で言う。
それを無言で流して、次の進行の確認を取ろうと立ち上がると、ケンジがふらふらと覚束ない足取りでこちらに向かってくるのが見えた。


192 :2/3:2009/02/08(日) 22:27:23 ID:SX4yj47dO
白目が見えないほどの満面の笑みを振り撒いているせいか、あちこちの人にぶつかったり寄り掛かったりしながらも、ケンジはどうにか俺達の前に辿り着く。
「どうしたんだよ、便所か?」
空いたスツールに促すとケンジは殆ど体当たりな勢いでそこに座り、目尻の皺を更に深くさせながら俺達二人の首に腕を伸ばして引き寄せた。
「佐藤ぉ!鈴木ぃ!今日はぁ、ほんっとありがとなぁあああ!」
そう喚きながらぐいぐいと腋の下に抱え込もうとするケンジの腕から自分の頭を抜くと、同じタイミングで佐藤も顔を上げた。
佐藤の髪の毛は乱れ、頬に若干の赤みが差している。
「ちょ、酔っ払い!席戻ってろよ!」
「この時期特に忙しいのに、お前らに幹事頼んじゃってさ〜…でも俺、お前ら一番信用してっからさ〜」
「わっ、離れろキモい!つか重い!」
態勢を整えて座り直した佐藤にケンジが再び全身を預けるように抱きつき、佐藤は辛くも隣りのスツールに腕をついて、倒れ込むのを防いだ。
ぎゃあぎゃあと騒ぐ二人の姿に、つい幼い頃の自分達を思い出して口許が緩む。
変わらないな。
無意識のうちに口をついて出ていたらしく、えー何ー?とケンジが間延びした声をあげる。
「そういやお前らちゃんと食ってる?このテーブル、見たとこ料理は並んでないけど」
そこでようやくテーブルが視界に入ったのか、身を起こしながらきょとんとした表情でケンジが聞いてくる。
「ああ、まぁ適当に食ってるよ」
本当は朝から満足に食えてなどいないが、単に食欲が湧かないだけなのでごまかしつつ答える。
佐藤は、披露宴で出された物はあらかた片付けていたが、飲み過ぎたからここに来る前に一度吐いたと言って、この一時間半何にも手をつけていなかった。

193 :3/3:2009/02/08(日) 22:27:56 ID:SX4yj47dO
「あ、ちょっと待っててー」
俺の返答を聞いたかどうかのタイミングで、ケンジは何かを思い付いたように立ち上がり、ゆらゆらと頭を揺らしながら自分達のテーブルに引き返す。
「なんかさ…案外変わらないもんなのかな」
新婦と二言三言交わし、再びこちらに向かってくるケンジをみつめて、佐藤は小さく笑った。
「まぁ、あいつは変わらないだろうな。俺らは…変わるべきだろうけどな…」
目が無い笑顔は変わらず、しかし先程に比べてどこか誇らしげに胸を反らしながらやってくるケンジに、またちりっと胸が鈍く痛んだ。
「お待たせー!これ食おうぜ!」
そう言いながらケンジがテーブルに置いたのは、一番最初に切り分けて皆に配られたウェディングケーキだった。
白い生クリームの上には、小さな生花がふたつ、乗っている。
「これさー、食べられる花なんだって!アユミのケーキもまだ残ってたからさー、花だけ貰ってきた」
どこか浮かれた口調で言いながら、小さなケーキにフォークを宛てがって真ん中で切り、両方に赤い花を乗せる。
「はい、あーん!」
いいよ要らない、なんだよ食えよ、と三人でひとしきり押し問答した後、結局事を荒立てたくない俺達が折れて、ケンジが差し出すフォークからケーキを受け取った。
二人揃って大きく開けさせられた口にケーキを押し込まれ、ひたすらに咀嚼する。
味わう余裕はなく、ただ早く飲み下したいと内心必死な俺達に向かって、ケンジは満足そうに微笑んだ。
「さっきも言ったけど、二人ともほんとありがとな。これからもアユミともどもよろしくな!」
後半若干照れながら、それでも嬉しそうに言うケンジに、佐藤はぎこちない笑顔を返した。
「…幸せになれよ」
「ヒヒッ」
ケンジは恥ずかしげに肩を竦めながら、そろそろ戻る、と言って踵を返した。
俺は、何も言えずにそれを見送るだけだった。

194 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 00:57:14 ID:jQRW/AZiO
文章が好みだ…!
秘めた思いって切ないよね
GJ!!

195 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 01:11:44 ID:TrFpIr9Z0
最近ここの姐さん達、神がかってないか?
誤って踏んでもしっかり萌えを投下していく。
今回も萌えたよ。GJ!
ケンジは罪つくりなヤツだ。佐藤にも鈴木にも幸せになってほしいよ。いっそ鈴木×佐藤でくっつけ!

196 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 03:29:34 ID:Km7GEwlDO
鈴木と佐藤はライバルで同志って感じだろうから、自分はあんまりくっついて欲しくないなぁ
このどうしようもない切なさ、GJです!

197 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 10:48:48 ID:i/YhcmUN0
せつなくて良い!GJ!こういうのって萌える

鈴木→ケンジでケンジ←佐藤なら、ずっと一緒にいるうちいつの間にか
鈴木→←佐藤になってもおかしくはない
でも互いに「こいつはケンジが好きなんだよな」とか思ってせつなくなるとよい
紆余曲折を経て最後には鈴木×佐藤になると尚よい
Happy endが好きなんだ、申し訳な(ry

198 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 11:18:33 ID:12T6/DREO
ふみなはれ

199 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 11:22:31 ID:LKvBVBtiO
トラウマ

200 :1/2:2009/02/09(月) 13:33:37 ID:7BIVvRGE0
 洋介は触れられた指先に反応して、コーヒーカップを落とした。

 陶器の割れる音がして、黒い液体がフローリングの床に散らばった。
洋介は少年の服に汚れがないのを確認し、あわてて破片を片付ける。
 片付けを手伝おうとした少年は
「いいから! 本当にいいから!」
と洋介に全身で拒否され、おとなしくソファに座りなおした。

「なあ、海人」
「あー?」
「お前の兄さんさ。俺の事嫌いなのかな」
「なんで?」
「この前も同じ事あったじゃん。俺が近寄るとビクビクしてるしさ」
「洋介は男が苦手だからな」
「男なのに?」
「男だからじゃない?」
「意味不明」
「わからなくていいよ」
「教えろよ」
「洋介はトラウマ持ちなの。はい、終わり終わり」
「なんだよー」
 釈然としない様子で、少年は出されたチョコを口に放り込んだ。
「お兄さんそこらの女より色っぽいからなあ。男に襲われちゃったとか?」
「バーカ。おまえエロ雑誌の読み過ぎ」
 海人は笑って少年にゲーム機のコントローラーを渡した。
 すぐに少年は夢中になって、そんな話題が出たことも忘れたようだった。


201 :2/2:2009/02/09(月) 13:34:31 ID:7BIVvRGE0
 少年が帰ると、テーブルの上の飲み終わったカップを海人はキッチンに運ぶ。
「コーヒー、サンキュ」
「あ……ああ。悪かったね。そこに置いておいて」
「俺が洗うよ」
 海人が近寄ると洋介は一歩後ずさる。
「い……いいから」
「俺がそんなに怖い?」
 海人は口の端を少し釣り上げた。
「あいつが洋介に嫌われてるんじゃないかって心配してたぜ。
それは違うって言っといたから。洋介はただのトラウマ持ちだって」
「海人!」
「なに? 大丈夫だよ。弟にレイプされたのが原因で、
男性恐怖症になりましたなんて言ってないしね」
「か……」
「言わないよ。言ったら洋介、俺と寝てくれなくなっちゃうもん」
「海人……。もうやめよう。もう俺は嫌だ」
「コレ後でいいよね。したくなっちゃった」
 洋介の手首をつかんで、海人は自分の部屋に強引に連れて行く。

 自分の上にのし掛かってくる体重を感じるたびに、洋介にフラッシュバックする昔の傷。
嫌悪を感じながら洋介は固く目を閉じた。

202 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 16:13:30 ID:8RiMapo90
こういうの好きだ
GJ!!

203 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 16:59:19 ID:Km7GEwlDO
凄いBLってかんじw
でなんだかんだ言って好きな訳でGJです

204 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 17:43:09 ID:cz+CISGM0
トラウマだけでも萌え要素満載なのに、更に弟×兄の萌え要素が追加されてしまってはもうどうしたらいいやら…
萌えたーーーーー!GJ!
お題の姐さんもGJ!

205 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 22:21:11 ID:Qx4ggGim0
おお、凄いなこれ

206 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 22:37:37 ID:SBo6akGG0
少年がお兄さんへの恋心を自覚して、
お兄さんを物理的にも心理的にも
海人から開放するような続きを妄想してハアハアしました。
GJ!

207 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 22:54:58 ID:ynURWs1O0
今後の少年の頑張りに期待
GJ!

208 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 22:58:14 ID:58OtgWs80
それでは

209 :風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 22:58:53 ID:dpKTDqqH0
陰間茶屋

210 :1/2:2009/02/10(火) 14:54:21 ID:zr7A1VNT0
目を開いていても瞑っていても考えるのはあんたのことだけ、
幾度抱かれようが何を言わされようが、心まで許した覚えは一度もねえ。

「有明よ、こんな遅くまで何をしている」
「なんでえこの店は、番頭に許しを請わなけりゃ月見もできねえのか」
「その物言い、直さねえうちに一花終わっちまったな」
「はん、上方育ちの気色の悪い話し方なんて真似したくねえよ」
「まったく、愛想がねえな」
「だけども売れっ子だったぜ、生まれ持った顔のおかげでな」
「それも明日からはどうなることやら」
「女の客なんて少うし優しくしてやりゃあすぐ喜ぶ、男よりよっぽど楽だ」
「ま、手前ならうまくやるだろうな」
「おう」
「最後の客があの坊さんとは、お前もよくよく運がない男だ」
「あんの生臭坊主、死んだら必ず地獄に落ちるだろうよ」
「今日もひどくされたか」
「毎度のことよ」
「そうか、お疲れさん」
「……清正さん、暇はあるかい」
「何か?」
「今日で男相手は終いだが、締めくくりがあの爺さんじゃ胸糞悪い」
「ほう」
「あんた、俺と寝ないか」
「阿呆、手前は売りものだぞ。手ぇつけられるかよ」
「売れっ子のささやかな望みくらい大人しく聞きやがれ」
「本気か」
「あぁ、あんたにゃ世話にもなったし、坊主よりゃずいぶんマシだ」
「……最後の男っつうのも荷が重いもんだな」
「あんたは何も気にするこたぁねえ、俺の我が侭なんだから」

211 :2/2:2009/02/10(火) 14:56:31 ID:zr7A1VNT0
「有明、なぜ泣く」
「泣いてねえよ」
「こんなに涙を溜めておいて、不思議なことを言う」
「黙って脱げよ」
「なぁ、どうした」
「……初めてなんだ」
「初めて? 何が?」
「こんな風に顔が火照るのは」
「俺は客じゃねえぞ」
「わかってる、あんたは清正だ、茶屋の番頭だ」
「嘘も無理も俺にゃあ要らねえ」
「俺はあんたの前だからこそ嘘なんかつかねえのよ」
「えらい殺し文句だな……」
「あんたはこの夜だけ俺のもんだ」
「待てよ、それは売る側の台詞じゃねえだろ」
「そう思うならあんたが言ってみろ」
「“おまえは俺のもんだ”」
「……大根役者」
「手前なあ」
「もっと言えよ、それ。ずっと言ってろ」
「こういうのが好みか」
「あった方がその気になる」
「可愛いところもあるのな、手前」
「少しは黙ってられねえのか、やることやる前に朝が来ちまう」
「悪いな。じゃあそら、口吸いだ」
「馬鹿野郎、目も閉じろ……」

目を開いていても瞑っていても思い出すのは手前のことだけ、
どんなに美しい女を抱こうが甘い言葉を与えようが、心をかけた夜は一度だけ。

212 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 15:10:03 ID:QRDASagJ0
セリフメインなのに時代の雰囲気が出ていいね。
GJ!

213 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 15:21:13 ID:/zHkle430
萌えたあああ…!!
本当雰囲気があって切なくていいな!GJ!

214 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 15:25:53 ID:idir7DJ0O
すげぇ!姐さんの文章力すげぇ!
文章が切なくて綺麗だGJ!

215 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 16:31:27 ID:uZLh18GPO
個人的に時代ものより現代ものの方が好きなんだけど
この雰囲気はイイ…!

216 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 17:13:34 ID:s/4sKiyXO
凄くシンプルな構成なのにめちゃくちゃ萌えた
二度はない関係なのかなー せつないけどイイ!
GJ!

217 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 17:38:45 ID:+Q6reBVSO
萌えた!
最初で最後って切ないなあ(´;ω;`)
GJです!

218 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 18:54:37 ID:MZG2Lse50
素晴らしき哉、GJ

さあ、踏んで

219 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 18:55:45 ID:uZLh18GPO
友情です

220 :1/2:2009/02/10(火) 23:01:28 ID:zl/u/5Zk0
「中島は親友だからさ」
絶対頼みたいと思ってたんだ。いいかな?
屈託の無い黒澤の笑顔に俺は何も言えなくなって、必死の自制力をもって笑みを浮かべることしかできなかった。

残された猶予が一週間になって、ようやく俺は行動を開始した。
しかしペンを走らせては紙をぐしゃぐしゃに丸め、机の前でぼんやりと物思いにふけるという繰り返しばかり。
初めて顔を見たのは入学式だ。美形ではないが妙に目を引く顔。涼しげな目尻と薄い唇。神経質そうな線の細さ。クラス分けの後教室でその顔に遠目ながらも再会して、嬉しくなった。
入学直後の健康診断。さりげなくお前に近いところにいて、自然に話しかけて話題を繋ぐことに腐心した。
今まで書道の授業なんて落書きの時間でしかなかったけれど、真似をして書道部に入部した。王羲之を書くお前の横顔が綺麗だった。意味はてんで分からなかったけど、お前の書いた趙孟?が美しいと思った。
大学は分かれてしまったけど、一月に一回は一緒に飲みに行った。その習慣は社会人になってからも変わらなかった。
潰れたお前を家に連れて帰ったことも二度や三度ではなかった。俺のベッドに眠るお前の、ネクタイを緩めてやるのが好きだった。赤い顔をして眠っているお前に口付けたのは、夢だったのか現実だったのか今でも分からない。
お前の口から彼女の話が出てくるようになった。その話題がお前の口から吐き出されるたび、胃の中をゆっくり掻き回されるような不快感が襲ってきた。喧嘩をすればそのまま終わってほしいと思い、デートのために俺の約束をキャンセルされれば悔しくなって拗ねた振りをした。

221 :2/2:2009/02/10(火) 23:03:13 ID:zl/u/5Zk0
俺は一週間をかけ、ゆっくりゆっくりペンを走らせた。出会ってからもう十年以上だ。取っ組み合いの喧嘩もしたし、陰険な口論もした。でもそれの全てが、今の俺にとってはひどく優しい思い出になっているのが自分でも不思議だと思う。
カンペ代わりの何度も便箋を読み返し、溜息をつく。それをスーツの内ポケットに忍ばせる。思いを振り切るようにぎゅっとネクタイをきつく締めた。
なあ黒澤、あの有名な映画知ってるか?最後に花嫁をさらう、あの映画。変だけど、俺、あのシーンが今すげえ心の中でぐるぐる回ってるんだよ、どうしてなんだろうな。なあ。

「雅弘君、ご結婚、本当におめでとうございます」
言葉に詰まった。喉一杯に小さな小石をこれでもかと詰められたような感じだ。俺は溜息とも笑い声ともつかない曖昧な空気をふっと口から吐き出した。精一杯の明るい声を振り絞りながら、さりげなく黒澤から目をそらす。
「どうか、恵子さんと温かい家庭を築き、幸せになって下さい」
俺は親友の結婚式に感極まって涙を拭う振りをしながら必死に自分に言い聞かせる。親友のために友人代表のスピーチができるなんて、幸せなことじゃないかと。
そう、この胸が針で突かれるような、まるで押さえの利かない衝動のような情熱は、きっと、友情だったんです。

222 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 23:05:54 ID:509P57pS0
あああ切ない・・・(´;ω;`)
友情だ、って自分に言い聞かせてるんだね。

223 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 23:47:03 ID:GmWlbVqhO
わあああ顔から色んなものが出た
GJGJ!!

224 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 23:51:02 ID:d8RUEpER0
胸が切なくなった
GJ

225 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 23:52:42 ID:J2k0T53d0
やべえええええ萌えた!!!
中島切ねえよ、切なすぎるよ…長編で読みたくなった

226 :風と木の名無しさん:2009/02/10(火) 23:56:53 ID:uZLh18GPO
最後…最後がヤバス…!ありがとう!

227 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 00:03:47 ID:Ey02TMUyO
切ねええええってなった後に>>225のコメ見て某国民的アニメの眼鏡君が出てきた件w

228 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 00:09:03 ID:99UurcF/O
ではお次は!

229 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 00:10:02 ID:Ey02TMUyO
両親とご対面

230 :1:2009/02/11(水) 03:26:30 ID:h/hnh8RG0
「はじめまして、赤坂裕です。これ、つまらないものですが、どうぞ」
俺は前日に散々迷いながら選んだ土産の袋を渡した。
お父さんは日本酒が好きだというから手取川の純米吟醸古々酒とフグの
卵巣の糠漬け、お母さんは料理と甘いものが好きだというから煮物に使うと
照りが良くなる俵屋のおこしあめと、浦田の花くるみ。
俺たちの住む金沢近郊の物で揃えてみた。
静岡住まいの仁史のご両親には、珍しいものだろう。(仁史は「土産?
実家に帰るのにそんなものいるか!」というタイプだし)
「まあ、ご丁寧に」
お母さんがにっこり笑って袋を受け取ってくれて、その重さにちょっと
目を見張る。
「あら。こんなに気を使ってくれなくてもいいのよ?お父さん〜!
お土産いただいたわよ〜!」
「お〜お〜。すまんなあ。まあ、遠慮なく上がりなさい」
居間から顔だけを出してお父さんが言う。
「応接間じゃねえの?」
先に靴を脱いで上がりながら、仁史が言う。
「これから家族になろうって人なんだから、こっちだろうが」
お父さんの声が聞こえてきた。

231 :2:2009/02/11(水) 03:26:56 ID:h/hnh8RG0
「本当にねえ。この子が『俺、ゲイだから一生結婚できない。一人で生きて
一人で死ぬ』って宣言した時は大騒ぎでねえ」
居間のコタツでとりあえずお茶を飲みながら、お母さんが言った。
「こっちは、ゲイもニューハーフも区別がつかなかったからなあ。『俺は
娘を持った覚えは無い!』って言ったら、『それ違う』って笑われたなあ」
あっけらかんとお父さんが笑う。
「それから、色々話し合って、色々勉強して。このご時世だ、結婚できない
まま四十・五十になるのも珍しくないからいいかとは思っていたんだがなあ」
「この子、一人っ子でしょ?私達もこの歳だし、私達が死んだ後、この子が
一人残されると思うと、かわいそうでねえ。もう、男でもいいから、この子と
一緒にいてくれる人がいればねえって...」
「おい、男でもいいからは、赤坂さんに失礼だろう?」
「あら。ごめんなさいね」
「いえいえ...」
笑い返しながら、まさか、こんな風に歓迎されるとは思っていなかった俺は
少しばかりくすぐったいような気分だった。
「親父、赤坂さんも問題だぞ。これからはこいつも畑中になるんだから」
「じゃあ、裕さんって呼ぶのね」
「この歳で、息子が増えるとは思わなかったな」
「いや、裕は俺の養子として届けるんだから、増えるのは孫だぞ」
「なんなら、私達の養子として届けてもいいのよ?」
お母さんの言葉に驚いて、俺たちは顔を見合わせた。

232 :3 end:2009/02/11(水) 03:27:31 ID:h/hnh8RG0
「親父もお袋も、裕とは初対面だろうが。どんな人間かも分からないのに、
そんな思い切りの良すぎることを...」
「どんな人間かはわかってるぞ。俺の息子が生涯の伴侶と決めた人間だ。
良い人に決まってる」
「裕さんは、私達の息子になるのは嫌かしら?」
「嫌だなんてことないです!嫌じゃないですけど....男の俺に...そんな、
そこまで....」
気がついたら胸の辺りに熱いものがこみ上げてきていて、俺は言葉に
詰まってしまった。うつむいて目頭を親指で拭うと、思いがけない量の
涙が指を濡らした。
「嫌じゃないのなら、考えてみてね。さて、お夕飯の準備をしましょうか。
お父さん、手伝ってね」
「おう。遠路疲れたろうから、お前たちはゆっくりしてなさい」
二人が居間を出て行くと、隣の仁史がそっと俺の肩を抱いてくれた。
「まったく、親父もお袋も、いきなりあんなこといいだすんだから、困った
もんだよな。びっくりするよな」
俺は、仁史の手のぬくもりを感じながら、涙で濡れた指を握り締めた。
息子でも孫でも関係ない。届けなんかなくても、法律的なつながりがなく
てもいい。
俺が愛する仁史を愛するこの人達を、俺は一生大事にしよう。
そう心に誓った。

233 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 09:48:02 ID:zs0kWQI30
ご両親懐広すぎるwwGJ!
あげつつまわし

234 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 13:21:44 ID:i6VUZOQXO
同じくまわし。

235 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 13:24:49 ID:99UurcF/O
まとめにも来てたよーGJ!

236 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 14:43:10 ID:V7+tN4xb0
まとめ投下のご両親にほのぼのした
いいなあーGJ

237 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 14:46:50 ID:QnBjS1hY0
両親も息子たちもえらいな。長年持ってた偏見を変えるなんて大変だろうになぁ
なんかぐっと来ましたGJ!

>>236
まとめの感想はまとめで言うべし。専用スレもあるし

238 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 15:12:07 ID:EgWbPkx20
ほっこりするしじんわりさせられた!
GJ!
ご両親も二人も素敵だなぁ
末永く幸せに暮らすといいよ!

239 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 15:13:58 ID:fqkqzKq70
襲い受け

240 :1/2:2009/02/11(水) 17:54:26 ID:yImwNtj90
「…え、ちょ、ちょっと?!どうしたんだよ!」
「うるせぇ…黙ってろ」
「黙ってろって…お前、今自分が何してんのかわかってんのか?」
「……お前を襲ってる」
いやいやいや!見ればわかるよ!
俺の上に跨って、服脱いで、細い腰とか感じやすい乳首とか色素の薄い躰を俺にさらして!
明るかった視野がふと薄暗くなって、和樹を見上げると、その目は快楽を欲していた。
「ん……」
触れるだけの軽いキスが何度か降ってきたあと、何の躊躇いもなく舌が入ってきた。
「っ、ふ……ん……はぁっ…」
「…和樹、お前、酒弱くはなかったよな?」
荒れた呼吸を静めながら訊く。
強いわけでもないけど、弱くはない。酔っても、ぼーっとして無口にはなるけどキス魔にはならない。

241 :2/2:2009/02/11(水) 17:56:09 ID:yImwNtj90
酒は理性の箍を外す、というかゆるくはなるから…もしかして、
「弱くはねぇよ。…レポートだのバイトだので、誰かさんが構ってくれなかったせいではあるけどな」
確かに、最近立て込んでてこいつに構ってやれてなかったな。
「酒が入ってるからとはいえ、お前がこんなこと言うなんて…よっぽど寂しかったんだな」
上半身を起こしながら言う。
「なんだよ、ニマニマしやがって…気持ち悪い」
「ごめんな。構ってやれなくて」
「詫びるならもう少し計画立ててやれ。お前のレポートのせいで一日暇だったんだぞ」
「前向きに検討いたします…」
「許してほしかったら今度飯奢れ。今は……」
途切れた言葉が気になって和樹を見ると、顔が赤くなっていて、目が潤んでいた。
「今は、…祐介が欲しい。お前が欲しい…」
普段素直じゃないこいつから出てきた言葉は、俺には刺激が強すぎた。

242 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 19:51:39 ID:zs0kWQI30
まとめにも来てるね
両方GJ!

243 :風と木の名無しさん:2009/02/11(水) 21:01:03 ID:/LjmwDqnO
お酒の力で、っていう体での襲い受けが萌えました
攻め視点なのもナイス!!

244 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 10:45:51 ID:7KiyKO3K0
かわいいなあ。ニマニマしてしまったw


245 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 17:33:09 ID:+qyerTaA0
襲い受けなんだけどイメージからは少し遠いかも?でもそれも意外性かな
まとめもGJ

246 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 19:01:33 ID:xk4hxObTO
さみしんぼ受けかわゆす

まとめの後輩君とバカップルにも萌えた!GJ!

247 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 19:44:12 ID:7Ur6Me4x0
GJまわし

248 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 19:47:58 ID:mMZnckHyO
踏んでご覧なさい

249 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 19:48:31 ID:HnvTA3vi0
くだびれたオサーン2人

250 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 21:02:20 ID:Syyb8FPa0
指の間から吸いかけの煙草がさらわれていくのを追って気怠く目を上げた。
非常階段の頼りない手摺に身を預けた同僚がため息をつくように煙を吐き出した。
冷たい金属に凝められた狭隘な空間に青白い煙が漂う。
すこしだけ軽くなった右手でネクタイをゆるめた。
もうすぐ夜の女神の支配する時間が始まる。

251 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 21:21:34 ID:KMyBVpcg0
タバコの回し吸いってえっちくさいよなw

252 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 22:03:32 ID:LTvmdgE7O
短いのに萌えが凝縮されてて好きだ
このアダルトな雰囲気はおっさんの特権だな、GJ

253 :風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 22:11:48 ID:xk4hxObTO
いい濃縮度。GJ!

254 :風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 00:10:21 ID:jEf1ktch0
いいね
非常階段ってところがまた

255 :風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 00:37:57 ID:QuLbfpU2O
GJ!
まとめの方にもはげた

256 :風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 04:22:15 ID:qrQzAH8pO
GJ
旧まとめサイトって落ちてる?

257 :風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 10:51:19 ID:5fCEDbOp0
>>256
>>1

258 :風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 11:56:00 ID:7kIIRYc5O
いざ踏まれましょう

259 :風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 12:06:00 ID:jJrukOZWO
パティシエの恋

260 :風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 16:15:41 ID:PHgWFnis0
閉店の片づけを終えた彼は、レジ前の待ち椅子にかけて一息ついていた。
「おつかれさま」
僕は彼の前にイートイン用のカップに淹れたホットチョコレートを差し出した。
「明日からはひな祭りとホワイトデー用のメニューに変えるから、
余り物処分に協力して」
「俺、甘いもの苦手なんですけど」
「なのにケーキ屋でバイトって矛盾してないか?」
「苦手なものなら、バイトしてても食べたくならないでしょ?」
「なるほど。でも、コレは甘いの苦手でもいけると思うから試してみてよ」
「はあ...」
彼はカップを受け取ると、おそるおそるといった様子で口をつけて、ぱっと
顔を上げた。
「これ、美味いです。全然甘くない。砂糖入ってないんですか?」
「砂糖は少しは入ってるけどね。カカオ分が多くてクローブとシナモン
を効かせてるから、甘ったるくないでしょ?」
「ビターな大人の男の味って感じすね!」
そういう彼の表情はむしろ子供っぽかった。

261 :風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 21:47:43 ID:PgfEg4Bi0
あれ? 2の投下がないと思ってしまった自分はどうすればいいですか…
バイト君が気がついてなさげなのがいいです

262 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 00:24:16 ID:6YiwsJSW0
媚薬が入っていて・・まで想像した

263 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 03:07:08 ID:gSAnsGnt0
萌えたー
プラトニックでお願いしたい

264 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 06:24:56 ID:v+LJBwBnO
バイト君かわいいなあ!いいよいいよー

265 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 10:17:00 ID:UbQTI0qq0
まとめにも来てましたよー

266 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 11:18:08 ID:Kl7EHCiAO
なんだかんだ言ってバイト君のために作ったバレンタインのプレゼントなんですね、わかります

267 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 11:51:16 ID:u0DAQH9NO
ああそうかバレンタインと>>266で気付いた
駄目だな、今日は眼鏡が曇ってる

268 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 11:53:36 ID:+qtAu3WnO
踏んでもいいんだぜ?

269 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 11:54:41 ID:u0DAQH9NO
初恋の女の子(仮)は現在身長180cmの男前

270 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 11:54:52 ID:UbQTI0qq0
先生と生徒の禁断の恋

271 :1/2:2009/02/14(土) 14:51:05 ID:UbQTI0qq0
「本日のゲストは雑誌のボーイズコンテストで入賞され、
現在テレビやドラマで大活躍中の鈴木琢磨さんです!」
 拍手の指示がスタッフから出て、俺は幼なじみの登場に拍手する。
馬鹿馬鹿しいと思いつつも、憧れていたテレビ業界の雰囲気はやっぱりわくわくする。

「背がお高いですね。身長おいくつなんですか?」
「190pに少し足りないくらいだと思います」
「本当に素敵。人気があるのもわかりますね」
「いえ、そんな」
「質問のFAXがこんなに来ているんですよー。いいですか?」
「どうぞ」
「デビューのきっかけは」
「幼なじみが応募していて、同じ業界に行きたくて」
 その幼なじみは、今日は観客になってますー。よくある話ですー。
「初恋はいつ頃ですか?」
「3才くらいじゃないかな。大人になったら結婚しようねなんて言って」
「あらー」
「今でも大好きなんですけど、未だに結婚してくれません。結婚詐欺ですよねコレ」
 会場から笑い声が聞こえる。俺は笑えないけど。
「実はですね鈴木さん! 今、この会場に初恋の人をお呼びしています!」
「え?!」
 俺は思わず立ち上がった。
「嘘ですー」
 この司会者、覚えてろよ。
「男性まで心配しちゃったみたいですよ。男性ファンも熱烈なんですね」
 俺は平静をよそおって座り直した。琢磨は笑いをかみ殺していて、
しばらく会話にならなくて司会者が困っていた。ざまあみろ。

272 :2/2:2009/02/14(土) 14:52:59 ID:UbQTI0qq0
 収録が終わり、琢磨が俺を見つけて駆け寄ってきた。
「ゆーちゃん!」
「げっ」
「待っててって言ったのに。食事にいこうよ」
「おまえはもう有名人なんだから、俺と気安く…」
「ゆーちゃんと遊べないなら仕事やめる」
「簡単に言うなよ。俺はなれなかったんだから」
「なれなかったってなんで決めるのさ? わからないだろ?」
 俺をよく誘うのは、業界の人にさりげなく紹介する為だろうと薄々気がついている。
 そんな気を遣われてるのも、差を感じて苦しくなる。
 見上げると少し口髭の生えたワイルドな横顔が見える。
昔は可愛かったのにな。ピンクの服着て、花冠なんかつけて。
プロポーズなんかもしましたよ。あああああ、黒歴史。

「ゆーちゃん。早く結婚して」
「男同士は結婚できません」
「外国に行ってもいいよ」
「絶対にありえない」
「じゃ、一緒に暮らそう」
「なんで俺が一緒に暮らさないといけないんだよ」
「俺と暮らしてたら、寝坊しないよ」
「うっ」
「食生活だって今よりよくなると思う」
「……なんでおまえが女じゃなかったんだろうな。それは本当に思うよ」
「ゆーちゃん」
「なんだよ!」
「大好き」
 満面の微笑みをふりまきながら俺の手をぎゅっと握る。
 こういう所は昔と変わってないから嫌になるぜ。まったく。


※身長間違えました…。180pに修正で。

273 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 15:24:53 ID:v+LJBwBnO
ガタイがいいくせに甘えんぼくさいのがかわいいなあ〜グッジョブ!

274 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 15:50:05 ID:el+J2Cjm0
立ち上がるゆーちゃんテラカワユス
萌えたよ〜GJ!

275 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 18:12:25 ID:olMFQEu10
リロミスなのにこんな萌がくるとは嬉しい限りだGJ

276 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 20:14:23 ID:u0DAQH9NO
可愛い可愛いありがとう!

277 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 21:40:13 ID:cu1BbXa7O
ゆーちゃんかわいい!
GJです!

278 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 21:51:23 ID:8Sr92KMQ0
踏んでしまえ!

279 :風と木の名無しさん:2009/02/14(土) 21:52:28 ID:zMHZFUmW0
機械化

280 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 03:21:04 ID:oX4wADPAO
僕は此処が大好きだ。

時折流れる機械音、鼻を突く薬品の匂い。
壁際に乱雑に置かれた、試作品達。

外ではいつも“独りきり”であったが、この部屋に帰ると組み立てた機械が、「おかえり」と言ってくれているような気がする。
そして、最近僕の帰りを待ちわびる子が一人増えたんだ。


「…おかえり」

ほぉらね、この子はちゃんと僕の事を待っててくれている。
最初はなかなか素直になってくれなかったけど、一度関係ない所を弄ってやったら大人しくなった。


「ただいま、愛しい実験体。身体の調子はどうだい?」

僕は荷物をそこら辺に投げ、可愛い可愛い機械を見つめた。
うん、いい具合に顔色が悪いじゃないか。でも昨日組み入れた機械は正常に動いている。

やっぱりアレかな、機械になりかかっているとはいえ半分は人間なんだし、ちゃんとご飯もあげた方がいいのかな。
でも必要な栄養は点滴で補給させてるんだけどなぁ。


「…おい」
考え込んでいた僕に、半分機械の子が呼び掛ける。

「…今日は改造しないのか?」
遠慮がちな声。僕はすぐさま首を振った。

281 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 03:22:11 ID:oX4wADPAO
「ううん、今日も改造してあげる。期限が近いからね、早くしないといけないんだ。
本当はもっと、君の体調を見ながらゆっくり仕上げたかったんだけどね」

「でも、珍しいねえ。君が催促するなんて」
僕がそう言うと、もうすぐ機械になる少年は不快そうにそっぽを向いた。


「別に…早く機械と化してしまった方が、お父様は喜ぶからな」
少年はそっぽを向いたまま喋る。
えらく辛そうだ。


「うん、依頼人のお父様ね。確かに、早く仕上げた方が嬉しがるからねえ。
…でも、君のお父様も馬鹿だよね。息子が病気で死ぬ姿なんて見たくないからって、何処の人間かも分からない僕に、機械にしてくれだなんて頼むなんて」

「確かに、機械になったら“永遠”を手にいれる。
でも、形ある物はいつか壊れるよ。いくら手間かけたからって、すぐ壊れて終わりさ」

あー、おかしい。
いくら天才の僕でも、壊れる事のない機械を造るなんて無理だよ。所詮、永遠なんて手に入らないのさ。


クスクス笑う僕に、気分を害したのか少年は眉間に皺を刻みながら吐き捨てた。


「分かっている。…だが、お父様が死ぬまでは持つようにしてくれ。
そのあとは壊れてもいいから」

――あらあらまぁ、どうしても大好きなお父様を悲しませたくないんだね。

しょうがないから、何十年も持つように頑張ってあげましょ。
永遠は無理でも、それなら天才の僕ならいけるでしょ。

282 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 07:07:00 ID:aVl27caeO
わーなんかすごい好きな文章だ…!ぞわっときた(´;ω;`)

283 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 08:02:45 ID:alxCP6Rg0
一筋縄ではいかないマッドサイエンティスト?にはげた!ありがとう!

284 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 08:28:53 ID:Y26h/xuI0
か、関係ないところって・・・どこだ!

285 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 13:17:05 ID:Jv4VOo8wO
純粋な部分とそうじゃない部分の配分がすごく好きだ…!
萌えた!GJ!

286 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 14:46:28 ID:wf7aXsftO
科学者、息子、お父様それぞれの歪んだ純粋さがいい!GJ!

287 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 17:26:21 ID:z3Hx/bui0
関係ない所を弄った部分を詳しk

みんな愛情があるのがまた悲しいな
ヤンデレ好きとしても萌えさせてもらったよ、GJ!

288 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 17:40:11 ID:2PQcc+WkO
踏まれてみようホトトギス

289 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 17:41:09 ID:wf7aXsftO
大事な事なので二回言いました

290 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 19:13:13 ID:alxCP6Rg0
「お前なんて嫌いだ」
お前なんて嫌いだ、と念を押すように俊吾は二回言った。
慌しく一夜の逢瀬を重ね、平日朝、くだり電車には二人以外誰も乗っていない。ボックス席に座り、人目を気にせず二人で身を寄せ合っている。心地よい揺れは普段なら心地よい眠りを誘うものだが、今日ばかりは睡魔はちらとも襲ってこなかった。
「俺のこと、嫌いなの?」
玲一は眼鏡越しに俊吾をちらりと見た。その茶化すような声音に血が上り、俊吾は隣の玲一を睨む。こいつはいつもこんなだ。自分が真剣になっても、子供をあしらうような態度で押さえつけにかかってくる。
玲一の家はでかい。家政婦だっている。聞いても玲一は言葉を濁すばかりだが、家が代々会社を経営しているということは言葉の端々から窺うことが出来た。
大学で出会ってから今までずるずると付き合ってきたが、玲一は大学院で研究中、俊吾は学部を卒業後、アルバイトをしながらその日暮らしで生きている。いくら自分の頭が良くないとは言え、このまま玲一と付き合っていくなんてことは到底出来ない。
普通電車が一駅一駅止まっていく。暫く二人は黙って座っていた。
堅く握り締めた俊吾の拳に、玲一が上から掌を重ねる。

291 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 19:13:48 ID:alxCP6Rg0
「また、馬鹿なことを考えているんだろ」
「違う」
「今時会社が世襲制なんてナンセンスだ。俺が継がなくても誰かが継ぐ」
「違うって言ってるだろ」
子供がむずがるように俊吾は声を上げる。玲一は吐息だけで小さく笑った。
「俊吾、俺に嘘はつかないで。お願いだから」
柔らかく笑みを含んではいたが、その声色は真摯だった。俊吾は一瞬息を呑み、唇を噛む。固い決意が崩れそうになったから、俊吾はもう一度繰り返した。
「嫌いだ」
「うん」
分かっている、と言うように玲一は俊吾を引き寄せて、彼の柔らかい髪の毛に鼻先を埋める。目を伏せて息を吸う。ホテルの安っぽいシャンプーの香り。多分自分の髪からも同じ匂いがするのだろう。
「嫌いだ嫌いだ、嫌い、」
「うん」
向きになったように俊吾は玲一の胸の中で繰り返している。余りにも可愛く余りに切ない嘘に、玲一はいっそ笑ってしまう。俊吾はもしかしたら泣いているのかもしれない。鼻を啜る音が聞こえた。
「俺は、好きだよ。俊吾のこと」
ぎゅう、と胸元のシャツを俊吾が縋りつくように握り締めてくる。ああ、どうやって彼と別れるなんてことができようか。こんなことでこんなにも幸福になっているくせに。

292 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 19:38:12 ID:wf7aXsftO
うああ萌えた…!ありがとう!

293 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 20:30:23 ID:z3Hx/bui0
大事な事なので(ryで萌える日が来るとは思わなかった
GJ!


294 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 23:29:30 ID:oX4wADPAO
萌えすぎて毛根なくなった!
心が暖かくなったよ。GJ!

295 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 23:43:07 ID:Jv4VOo8wO
萌えたー!うまいなぁGJ
まとめの人も萌えたよGJ

296 :風と木の名無しさん:2009/02/15(日) 23:54:37 ID:2PQcc+WkO
*0もまとめ投下も萌えたー

(´・ω・`)   n GJ!
⌒`γ´⌒`ヽ( E)
( .人 .人 γ ノ
ミ(こノこノ `ー´
)にノこ(


297 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 00:13:22 ID:YuJUNM5+O
シチュエーション萌えるなあ!

*0さんは嫌いを二回で萌えてまとめの方は好きを二回で萌えて面白いねえ
GJです!

298 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 00:15:16 ID:LjS9F54EO
踏んじゃってー

299 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 00:25:20 ID:dYjUCml60
執事

300 :1/2:2009/02/16(月) 02:25:03 ID:LjS9F54EO
「坊ちゃま、そろそろお休みになられては?」
「だけどレナード、僕まだ全然眠くないよ」
「ベッドにお入りになって、目をつむってご覧なさい。じきに夢の国から小人がやって参ります」
「小人? レナードは小人を見たことがあるの?」
「えぇ、ございますよ。幼い頃はよく一緒に遊んだものです」
「へえ、僕とも遊んでくれるかな」
「もちろんですとも」
「あのね、僕、他にも遊びたい子がいるの」
「ほう、どちらのお方ですか?」
「一昨日お父様のお友達がいらしたでしょう」
「アスター様ですね」
「その1番下の子が僕と同じ歳なんだ、とっても優しくて面白い子だった」
「アスター家の末のお子様と言いますと、ドミニク様でございますね」
「僕ね、ドミと結婚するんだ。まだお父様とお母様には内緒だよ」
「おや坊ちゃま、もう婚約なされたのですか」
「ううん、ドミは考えてみるって言ってた。返事は次に会った時にねって」
「ドミニク様は賢明でいらっしゃいます、お二人のご結婚には少々やっかいな問題がございますから」
「問題ってなぁに?」
「まず坊ちゃまは、旦那様のたったお一人のお子様ですから、 必ず女性を娶ってこの家をお継ぎにならなければなりませんね」
「お嫁さんをもらうんでしょう、僕知ってるよ」

301 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 02:28:42 ID:LjS9F54EO
「ドミニク様はご兄弟の中では1番下でいらっしゃいますが、上はみなお姉様方ですから、ドミニク様もまたアスター家の跡継ぎでいらっしゃいます」
「ドミもお嫁さんをもらうの?」
「さすが坊ちゃま、私の心をお読みになりましたね」
「でもドミはどんな女の子よりも素敵だよ、きっとお嫁さんより」
「世の中には不条理なことが多々あるのでございます」
「どうしようレナード、僕ドミと結婚したいのに……」
「それはまた明日ゆっくり考えましょう。時間を空けた方が良い考えが浮かぶものです。さ、毛布をおかけになって」
「レナード、僕の恋を応援してくれる?」
「ええもちろん、私はいつでも坊ちゃまの味方です」
「絶対にだよ」
「神にかけてお約束します」
「レナードが味方をしてくれるから安心だね」
「ええ、ですから何も心配せずにお休みください。すぐそこまで小人が迎えに来ておりますよ」
「おやすみ、レナード」
「おやすみなさいませ、坊ちゃま」

「レナード、あの子は寝たかい?」
「ええ、実に素直な方でございます」
「私が言っても聞きやしないのに、お前は子供を寝かしつけるのが上手いな」
「ふふ、昔の旦那様のようなことをおっしゃっていましたよ」
「ほう、何と?」
「秘密にすると坊ちゃまと約束いたしましたので、教えてさしあげることはできません」
「まったく、うちの執事は有能だな」
「もったいないお言葉でございます」
「それじゃあそろそろ寝るよ。お休み、レナード。小人に会ったらよろしくな」
「ゆっくりお休みなさいませ、旦那様」

302 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 02:52:59 ID:3SrR5ZCCO
うをを、凄く読みやすい!
ドキドキしました、未来が気になる!GJ!

303 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 08:36:07 ID:bVpIxKIV0
もしかして旦那様はレナードのことが・・・!

昔、息子と同じことを言ってたんだろうなあw

304 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 08:38:31 ID:6asAPRKJ0
執事は一生独身でアスター家の行く末を見守るのですな。
その理由はきっと先々代と何かあったのですな、私の脳内ではそう確定
しました。GJ!

305 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 08:59:08 ID:loIYGLPN0
ぼく、おおきくなったらレナードとけっこんする!やくそくだよ!
とか言ってたんだろうな旦那様もwwww萌えるwwwww

306 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 09:10:10 ID:ZGsUr59O0
萌え死んだー!
会話の流れがかっこいい・・・すげえ!GJ!!!

307 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 09:45:08 ID:o7mRAlBI0
本当に読みやすいなあ。不思議。
GJ

308 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 09:58:02 ID:upRZQJlt0
さて、お次は?

309 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 09:58:22 ID:YuJUNM5+O
忘れないで

310 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 12:29:55 ID:sdrCKSAdO
故郷の街を離れて、もう4年になる。そしてあの日からも。

突然の異動命令だった。空路を利用しなければ半日はかかるような、遠い地への。確かに入社時の面接で独身であることを強調したように思うが、それでも大切な人がいないわけではなかったのに。
彼とは高校以来の付き合いだった。男子校の特殊な雰囲気に呑まれたのかどうかは今となっては定かではない。けれど大学の4年間も共に過ごして、一度も後悔はしなかったところを見ると、自分も彼もそういった素質があったのかもしれない。


「…行くのか」
何年もの時を彼と過ごしたマンションの部屋、その玄関に立つ自分を見て彼は言った。ああ、と短く答える。
「連絡は、くれなくていい。お前の生活を壊したくはない」
彼がそこで言葉を切ると、僅かな沈黙が二人の間に降りた。耐えきれなくなって、もう行かなくてはと言った主旨のことを告げると、彼は俯かせていた頭を上げて微かに笑った。
「忘れなければ、それでいい」


その顔が忘れられなくて、今でも恋人はいない。

311 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 12:52:47 ID:S0ER++Xl0
半日の距離だとなんか近いよね

312 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 12:55:22 ID:PEGe0G8e0
友達にも戻れなかったんですね、切な萌え

313 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 12:57:42 ID:6asAPRKJ0
そのくらいの距離なら遠恋・単身赴任でクリアしてる人も多いからなあ。
とはいえ、「結婚するから遠恋終わらせられる」とか、「家庭があるから
適当な年数で元の土地に戻す」とかの終わりが見えないその距離は
辛いかも。

切ない雰囲気は良い萌え。GJ!

314 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 13:11:37 ID:RUjjgugaO
二人とも色々思うところがあっての別れなんだろうな
切ないが萌えた、GJ

315 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 13:13:21 ID:KtPsIn1wO
忘れるなと言われちゃ新しい恋も出来ないよね…セツナス
そのあと再会しなかったみたいな余韻があっていいね

ところでまとめにも投下きてるけど、>>300-301の続きを違う人が書いてるぽいんだけどこれはOKなの?
まとめのはなんだか設定キャラを微妙に改変・補完してて
300-301に禿げた自分としてはかなりビミョーなんだけど…

316 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 13:51:50 ID:PEGe0G8e0
■投下者本人以外が続編を書くことは原則禁止です。なお、続編はまとめサイトへどうぞ。

だね

317 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 13:51:56 ID:AEqpBOzt0
切ないんだけどどこか落ち着いた雰囲気なのがいいな
大人の恋愛って感じがする

>>315
ルールでは投下者本人以外が続編を書くのは原則禁止
まとめでも誰かが指摘してたね

318 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 13:56:21 ID:YuJUNM5+O
切ないの好きだから萌えました!ありがとう
もう一人の彼の気持ちも気になるなあ

>>315
まとめのチラ裏412で注意されてる通りだと思うよ
あと412さんみたいに、まとめのことはまとめに書いた方がいいんじゃないかな

319 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 13:58:19 ID:c2Ascd8GO
ハリボテ完璧王子様と人畜無害なふりをした蛇

320 :1/2:2009/02/16(月) 23:00:21 ID:dSlSEIdl0
宮中晩餐会、歓待されるは隣国の王と麗しの姫。
饗応する我が国の王と王妃には、これまた白皙美貌の王子がおわした。
「本当に、殿下は御聡明でいらっしゃるのね。
 まつりごとは言うに及ばず、書物にも星の読みにもお詳しい。馬術も剣もお強くって。
 かと思えば、はやりの髪型、練り香の名もご存じ、
 古詩をそらんじられたときは夢心地でしたわ、またその声のお美しいこと」
姫君はいたく王子をお気に召したようだ。
両国の間を強固なものとするため睦まじからんとするふたりの仲は、
周囲の思惑どおり順調に進んでいるようだった。
「わたくしに、もっと詩をお聞かせ願えませんか? 殿下。
 そうだわ、殿下のお部屋のテラスには、夜に香る薔薇がおありだとか、そこで今夜……」

「どうだ、私は上手くやったろう?
 次は何だ、百年前の恋人の歌でも覚えればいいのか。
 まったく、女ってのはどうしてこう益体もないことばかり欲しがるのか!」
人払いした控え部屋で、王子は輝く金の髪をかきむしった。
少年から青年になろうとする齢になり、美貌に加えて逞しさも備えつつある姿は
威厳ある次期王のそれだ。が、口を開けば幼い。
「殿下、御髪を乱してはなりません」
世話係である私が、すかさずお止め申し上げる。
忠義を尽くして王子をお育てしてきた私の言うことを、王子は素直にお聞きになる。

321 :2/2:2009/02/16(月) 23:02:32 ID:dSlSEIdl0
「御心配には及びませんよ、何事も私の申し上げるとおりに」
「では早く教えよ! 五日もの間、お前の言うとおりに努めたぞ。
 確かに、お前の言うたようなことを姫は御所望であった。
 いずれ后に迎える姫、機嫌は取らねばらなぬのであろう、さ、詩でも芝居でも覚えてやる」
「おそれながら殿下、姫君は詩をお望みなのではありません」
「なんだと?」
「かの国には婚礼の前に一夜の契りを結ぶ習わしがあるとか」
王子は首をかしげた。
「そのようなことは知らぬ。どのようにいたすのだ」
「殿下にはまだお教えしておりませぬ……互いに口づけを交わし、胸を触り、秘め事を行うのです」
「お前の言ってることはよくわからぬ」
思わず頬が緩むのを感じた。
「口では何とも、お教えし辛うございます。では殿下、失礼して、私めに腕をこう」
「こうか」
「女というものは優しゅうに扱わねばなりません、さ、ここでございます、これが、こう……」

かつて滅ぼされた故郷の敵にと、王子を見目だけは良く愚鈍に育て、
復讐の機会をうかがっていたのに、思いもよらない形で願いを成した。……成してしまった。
密会が不首尾に終わったことはきっかけに過ぎなかったが、隣国との協定が結ばれなかったことから
坂を転がるように、王家は潰えてしまった。
未だに、王子は私を裏切り者だとは知るまい。
傍らに眠る、これだけは今も豪華な金髪にそっと、手を触れる。
胃の辺りに苦い物を飲んだまま、私は今も忠実な世話係だ。
それは、口には甘い甘い果実であった。王子と共になってむさぼったのだ。

322 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 23:11:47 ID:dYjUCml60
難しいお題だったのに凄いな。GJ!
ファンタジーにしかならないと思ってた。
王子様が陥落するところがいい!

323 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 23:12:27 ID:LjS9F54EO
わーこういうのすごく好き!
腹黒蛇いいなぁGJ

324 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 23:14:54 ID:oSnetuHf0
わるっw
GJ!

325 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 23:21:18 ID:XJEES4mW0
いい短編だ!GJ!!

326 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 23:23:40 ID:6asAPRKJ0
実は蛇も一緒に堕ちていたのですな。GJ!

327 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 23:26:57 ID:fN2Y8std0
あの難しいお題でここまで書ける姐さんすげぇ!
萌えたよGJ!

328 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 23:37:31 ID:DSxzD71h0
お次は?

329 :風と木の名無しさん:2009/02/16(月) 23:37:37 ID:DJ2fUok/0
園児にふりまわされる保父さん

330 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 01:33:51 ID:KCiyylm70
「太郎くん、お父さん遅いねえ」
「太郎って呼ぶなって言っただろ、山根」
「じゃあ僕も山根先生って呼んでね。なんで太郎くんって呼んじゃいけないの?」
「今支持率下がってるやつと同じ名前だし、昭和の名前だし」
「昭和かもしれないけど…」
「もう少し平成な名前が良かった」
「平成な名前ねえ…。先生はふりがなが振ってないと読めない名前より
太郎くんみたいな名前の方がいいけどね。あ、これは皆に内緒だよ」
「先生彼女いる?」
「…は?」
「バレンタインは園長先生とさとこ先生とみっちゃん先生からもらってた。
本当はもっともらってるんだろう。顔だけはいいからな」
「いやいやいやいや。あのね。世の中にはね。職場環境を円滑にするために
大人の知恵ってものがあるんだよ、太郎くん」
「子供相手に何言ってんだよ」
「じゃあもっと子供っぽい質問して下さい」
「年収いくら? 保父さんってあまりもらえないんだろ?」
「……僕は生きがいをもらっているんです。太郎くんも大人になったらわかるから」
「ひきつってるよ、先生」
「太郎くんの気のせいだよ」
「お父さんの事どう思う?」
「お父さん?」
「かっこいい?」
「そりゃ、かっこいいんじゃないかな? みっちゃん先生なんかお父さんがくると
声が1オクターブあがってるよ」
「お父さんね。どうしてお母さんと別れたか知ってる?」
「太郎くんって大人が困る質問ばっかりするねえ」

331 :2/3:2009/02/17(火) 01:34:46 ID:KCiyylm70
「お母さんに愛情がもてなかったんだって」
「……そっか。でもそういう大人はたくさんいるよ」
「好きになろうとしたんだって。でもやっぱり愛せなかったって」
「そういう家庭ってたくさんあるよ。太郎くんのところだけが特別じゃない」
「お父さんがホモの家庭も多いの?」
「は?」
「知らないの? 男の人しか好きになれない人種なんだって」
「いや、知ってるけど!」
「偽装で結婚したんじゃないらしいけど、やっぱり男の人の方が好きだってわかったから
お母さんに悪くて離婚したんだって」
「あはははは。そうなんだ」
「それでね。お父さん、山根の事好きらしいんだよね」
「……はあ?」
「山根もお父さんと同じ人種なんだろ?」
「いや、ははははは」
「山根はいいやつだから、お父さんが寂しいならいいかなあって」
「太郎くんはやさしいね。でもその話ならもうしないでね」
「なんだよ」
「そーゆーのは当事者同士が考える問題なの。第三者は手出し出来ないの」
「じゃあ山根は当事者になるつもりがあるの?」
「……うーん……」
「お父さんすごいお金稼いでるから、山根と俺ぐらい養えるよ」
「……僕は男だから養われたくはないですよ、太郎くん」
「お父さんの事きらい?」
「いや、きらいってわけでは……」

332 :3/3:2009/02/17(火) 01:35:18 ID:KCiyylm70
「太郎! 遅くなってごめんな」
「お父さん!」
「山根先生、いつもすみません」
「い…いえ! お気になさらず!」
「じゃあ、太郎。帰ろうか」
「うん、お父さん」
「お気をつけて」
「山根、山根。俺気がついちゃった」
「な、何が?」
「山根も声が1オクターブあがるんだ」

333 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 01:40:25 ID:C5Z6kyBd0
なんという園児wwwww
萌えたと言うより面白かった!GJ!

334 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 01:44:54 ID:q0ZHFllH0
ほんと面白かった
スレ覗いてよかった

335 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 01:45:44 ID:A6cAu03W0
>「太郎って呼ぶなって言っただろ、山根」
「じゃあ僕も山根先生って呼んでね」
↑とか、
>「子供相手に何言ってんだよ」
>「じゃあもっと子供っぽい質問して下さい」
こういうやりとりいいね!


336 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 01:47:19 ID:NKTtLn4tO
ほのぼのしたw
にしても、読みやすいな。スクロールするのが止まらない。

337 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 01:58:05 ID:A6cAu03W0
ごめん、流れぶったぎるけど、まとめサイトのハリボテ王子様とryにすごい萌えた
ここの住人はレベル高くてほくほくするわ

338 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 02:14:16 ID:3EuYiKCrO
>>337
まとめサイトの感想だけならまとめのGJスレに投下してきて。

>>330-332
こにくたらしい園児だw
振り回されてる大人達の今後が気になる。
GJでした!

339 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 02:16:06 ID:/9pAuFV8O
マンゴー

340 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 03:04:18 ID:Z1jutL8u0
頭は割れそうで見慣れているはずの天井はぐるぐると回っている。
一昨日の仕事帰り、急な雨に降られた俺は10年ぶりに39℃の高熱を出してしまった。
「最近仕事…無理してたからなあ…。この熱さえ下がれば…!頭いてえ…」
先月、俺は部署異動の辞令を受け取り(内心面白くなかったが)成績を上げるため
慣れない業務に(自分で言うのもなんだが)かなり頑張ってきたんだ。
その精神的な疲れというか、色々なツケも溜まっていたのだろう。
ま、体調管理できないなんて、自業自得だな。

…ガチャ。
あ、同居人が帰ってきたらしい。こんな俺を放っておいてどこにいってやがった。
「おーい、生きてるかー?お前の一番好物の果物採ってきたけど、いま食う?」
「…?」
「お前が昨日寝言で食いたい食いたいって言ってたマンゴーだよ。すぐ食わせるから待ってろ」
「つーか、お前さ、こんな状態の俺を置いてどこ行ってたんだよ」
「うん。ごめん。朝一で九州の俺の実家に行ってた。このマンゴーさ、俺んとこで栽培してるやつだから美味いぞ!」
そうか実家で作ってるのか。流石に手慣れたものだ、ちょっと誇らしげに包丁を入れてやがる。早く食わせろ。

「こぼすなよ、さくっと食え。あーん」
「…ごくん」
「な!上手いだろ?」
「(ウマい!)でもなんで九州の実家までわざわざ帰らなきゃならないんだよ、そこらのスーパーにあるだろ?」
「いや、この味は家の独特のものなのさ。俺、お前にこの実家の味を覚えさせたくてさ。
お前と俺があと何十年かして、いつかは…まぁいつかの話なんだが…一緒にこのマンゴー育てようぜ!」
「…はあ?(一緒?俺達の老後?)」
お前、こんなときに何を言ってるんだ。天井だって余計にぐるぐるしだしたじゃないか。

でもさ、何故だろう?これまで食べたどのマンゴーよりもなんだか甘い気がしたんだ。
そうだな。この熱が下がったら考えてやらなくもないさ。
とりあえず俺の返事は熱が下がるまで待ってろ。

俺の返事を待たずしてなんだか嬉しそうにしている同居人の顔が少しだけ滲んで見えたのはここだけの秘密だ。

341 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 08:40:21 ID:NKTtLn4tO
マンゴー!
甘々な感じがいいw

342 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 09:05:15 ID:YUP7HzlQ0
マンゴーでこんな萌えがくるとは!GJ!

343 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 10:13:07 ID:eoqArHwm0
プロポーズktkr!
心がほっこりしたw(*´ω`)

344 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 10:24:26 ID:OTlSyz500
わんこ系同居人大好きだ!
下がってるからあげつつGJ!

345 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 11:02:29 ID:yFt6WqU/O
マンゴー食べたくなったよGJ

そして天然入ってる>>344に萌えつつ上げますね

346 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 11:09:48 ID:Ak2eCQmZ0
風邪のときに水分たっぷりの果物って嬉しいね
マンゴーからそこまで膨らむとは…!
GJです!

347 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 15:51:59 ID:0Wksq3IIO
マンゴーからこんなほっこりした萌がもらえるとは思わなかった…ありがとう!

348 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 16:03:48 ID:agvfdTExO
萌えの踏み石に私はなろう

349 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 16:05:18 ID:D0C0ayIhO
数学教師

350 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 19:04:04 ID:eLKT4Ufz0
馴染みの店のいつもの席。テーブルの向かい側には、いつものアイツ。
3軒隣の住人かつ幼なじみで大学の後輩が酒を飲んでいる。
「…でさぁ、金子センパイは就活どうするの?もう決めちゃった?」
「まだだけど、いくつか考えてる」
「何、何!?教えてよ、減るもんじゃないし〜、ね?」
「とりあえず教職とろうかと思ってる。数学の」
俺がそう言った瞬間、何故コイツは不機嫌な顔をするのだろうか。昔からすぐに顔に出るやつだ。

「ダメだよ。数学教師なんて。ぜってー向いてない」
「小中高とお前に算数と数学を教えたのは誰だ?ついでに浪人生の時も」
「人に教えるの面倒くさいって言ってたじゃん。やっぱ向いてないよ」
「確かに面倒だけど、やりがいはあるよ。お前が大学に合格した時とか」
「…でもダメだよ。約束したじゃん…忘れちゃった…?」

約束?何のことだ?
「ゆーくん言ったじゃない。『面倒だからお前にしか教えない』って。中学の時、覚えてない?」
確かにそんなことを言った記憶はある。
コイツを含む数学ができない部活の連中が家に押しかけてきそうだったから、とっさにそう言ったんだった。
結局、コイツは部屋に上がりこんできたから数学を教えてやったが。
「オレ、すっごく嬉しかったんだよ?だから、ゆーくんはオレだけの先生なの!他のヤツに教えちゃダメなんだって!」

俺のことをゆーくん呼ばわりするのは、大分酔ってきたせいだろう。
ゆーくんがいつしか金子になり、浪人して学年が1つ下になってからは先輩までつけるようになった。
人は大人になれば変わるものだと思っていたが、コイツは根っこのところは変わっていないらしい。
ゆーくん、ゆーくんと俺の後ろにくっついてたあの時のままだ。
そして、それを鬱陶しい、面倒くさいと言いつつ構ってやる俺もあの時から変わってない。変わらなくてもいいよな。

「とりあえず帰るぞ。俺の部屋に来い。あと、俺はお前専属の数学教師だからな」
「…うん!!分かった!!」
どうやら1つ目の内定が取れたようだ。



351 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 19:59:25 ID:+QsgEAX2O
こういう関係大好物です!
幼なじみっていいな
萌えをありがとう、GJ!

352 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 20:14:02 ID:yFt6WqU/O
ゆーくん、専属とか可愛いぞw

353 :風と木の名無しさん:2009/02/17(火) 22:34:30 ID:RXCaCwHuO
名前の呼び方が戻っちゃうの可愛い!!
内定決まったとか言い方が素敵。GJです!!

354 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 08:53:27 ID:pZR7Z9FKO
教職って、一年次から必須講義とは別に、教職専用カリキュラムとらなきゃ取れなくなかったっけ?
今は違うの?

355 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 08:57:29 ID:C39gEyRwO
原則1年からだけど、2年からの人もいたようないなかったような…
でもまぁ801はファンタジーGJ
まとめの人もGJ

356 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 09:41:29 ID:MSKupjYs0
「なんとなく」で教免持ってる人もいるよね。
免許取っても採用試験がまた難関なのだろうし。
GJ!きっと見た目もゆーくんの方が年上に見えちゃうのだろうなぁw
ゆーくんのちょっとした変化にも敏感なんだろうなぁ、可愛いです。萌え。

357 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 09:55:18 ID:ruJ+cbXrO
このもどかしい感じが萌え(*´Д`)
すぐにくっついても、じれじれしてても両方おいしいです
GJ!!!!

358 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 10:52:12 ID:HIh6k+KA0
踏まれましょうぞ。

359 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 11:03:48 ID:K25SX/rC0
イー

360 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 15:30:25 ID:pZR7Z9FKO
ここしばらく、呼び出しがない。
僕はじりじりした気分で、部屋を歩き回っていた。
…現場にいかないと、あの人に会えない。
現場の仕事は辛い。
いつも泥まみれになるし、傷だらけになる。時には命の危険もつきまとう。
だけど彼に会えるのは、唯一そこだけなのだ。
寝床の下から、そっと彼のブロマイドを取り出す。
彼は人気者だ。
どうしても彼のブロマイドが欲しくて、でも店に行くのは恥ずかしくて、インターネット通販でこっそり手に入れた。僕の宝物だ。秘密の。
写真の彼は素顔のまま、こちらに優しく微笑みかけている。
実際の彼は、僕には決してこんな顔を見せてはくれない。
僕は彼の、敵だから。目に入れる価値もない、十把一絡げの捨て駒だから。
僕はグズでのろまで、役立たずだ。出世もできず只散ってゆく、末端の末端の下っぱだ。
だけど、だから彼に出会えた。
現場労働以外何もできない馬鹿でよかった。コンプレックスであった頭の弱さですら、今は誇りに思う。
そっと、指先で彼の輪郭をなぞる。切れ長な瞳。引き締まった頬。薄い唇。
硬そうな髪の毛。だが、触れれば案外柔らかいのだろうか。…触れる機会はきっと死ぬまで無いけれど。
写真の彼にそっと唇を寄せた…その時。


『全所員に告ぐ!"矢追幼稚園、園児誘拐作戦"失敗!HOMOレンジャーが此方に向かっている!至急出動せよ!繰り返す!至急出動せよ!』
「イー!!!」
僕は唯一発せる言葉を叫び、喜び勇んで外に飛び出した。

361 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 16:24:49 ID:s17eM8vO0
私の萌えも同じところにあったw
まるまる取り出してくれたような姐さんに大感謝。
けなげ戦闘員萌えるよ!切ないよ!GJ!

362 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 16:31:26 ID:7yriCvBP0
やっぱりこう来たかww
戦闘員はいい…GJ!

363 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 16:32:53 ID:VppZQifj0
HOMOレンジャーwww
正直その発想はなかった。GJ!


364 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 16:39:26 ID:HIh6k+KA0
彼に倒されてたとえ死を迎えたとしても本望なのですね、健気な。
GJ!

365 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 17:30:46 ID:XUiz/TOH0
萌えたのにww笑えてしょうがないwwwwwwwww

366 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 17:31:44 ID:VJqF7MTg0
誰か書かないかなーと思ってたらやっぱり来たw
昭和の戦隊物っぽいバタ臭い感じが堪らん
初めて戦闘員萌えしたわGJ!

367 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 17:33:19 ID:4qxUkbrcO
地味に突っ込みどころが多すぐるw
イーのあの人がネット通販してるのを想像してあまりのシュールさに吹いたw
笑い萌えた!GJ!

368 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 17:50:49 ID:AxyXLa4PO
踏むがいい!

369 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 17:51:06 ID:xRzy7me30
初エッチ

370 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 19:13:53 ID:E6S8bKik0
いやあ、初エッチですか。
いいよね。初エッチは。何人、何度やっても初エッチはいつでも特別。

まず初という冠。限定なんて目じゃない。
かわいいショタっこもクールな眼鏡も陽だまりの匂いのガチムチも
白髪が混じり始めたナイスミドルだって、誰でも1回しかないの初めて!
これが本当の一番出し、初摘みの美味しい生彼をいただきスイーツ。
それにエッチ、という言葉は本当にエッチな響きですよ。
元々の語源は変態の頭文字でHらしいですね。ええもう変態で結構!
SEXの即物的な感じもいいがエッチが持っているほんのり昭和な感じがいい。
何だか初めてのエロ本を思い出すエロス。それが組み合わさったらもう無敵。
鬼に金棒、飲み込んで僕のエクスカリバーですよ

初めては何でも驚きの連続。
初めてなんだから失敗しても当たり前。
無理に脱がそうとして服を傷めたり、キスのしすぎで酸欠になったり、見過ぎて殴られたり、
何よりも相手が今までに見たことないくらいかわいくていやらしくてしっとりで……
一人で先に打ち止めで至らず、なんてのもよくある話ですよ。
いやー本当にありふれた話だなあ。はあ……
いやいや、別に僕の話じゃないですって!僕の友達のいとこの兄貴の同級生の話ね。

……で、初エッチ。
失敗してもまたチャンスありますよね?ね?

371 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 19:40:58 ID:4qxUkbrcO
かわええw
受けでもヘタレ攻めでもかわいいな
応援したくなったよGJ!

372 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 20:22:42 ID:11C8SBFkO
普通の萌え語りとしても充分良かったけど、キャラによる語りだっとはw
へたれかわいいGJ!

373 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 22:53:54 ID:gMaTsdHCO
可愛い!
凄く和みました。GJ!GJ!

374 :風と木の名無しさん:2009/02/18(水) 23:04:46 ID:VppZQifj0
熱い萌え語りktkr!と思ったら何このかわいいキャラ。
GJ!

375 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 02:00:27 ID:rgv9iCkB0
……まぁ、その、なんだ。

セカンドエッチはぜひ頑張れ、超頑張れ。

376 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 06:14:24 ID:Pi0nOOcV0
かわいいーGJ!

377 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 13:28:25 ID:OnwD5xMiO
高校生ぐらいかな
かわいい萌え語りGJ!

378 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 13:35:15 ID:qHjS786t0
踏み台になります

379 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 13:36:00 ID:0GihzFm00
情けは人のためならず

380 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 19:25:00 ID:BWfG6aie0
放課後、クラスメイトのAに頼まれた。
「わり、今日合コンなんだよ〜。日直代わってくんね?」
彼女ができるといいねと思ったので、代わった。

ホームルーム中、クラスメイトのBに言われた。
「俺部活あんのに美化委員で掃除チェックなんかしてらんねーよ、お前やれよ」
県大会出場できるといいなと思ったので、手を挙げた。

休み時間、クラスメイトのCが焦ってた。
「今日授業当てられんのに教科書忘れた!」
それは大変だと思ったので、貸した。
こっちも当てられて、教科書忘れの罰でレポート提出させられた。

席替えの日、クラスメイトのDが言った。
「葉山の隣の席になったの、ふーん…? でも、目が悪いんだから前の席がいいよね?」
その通りなので、席を交換した。


卒業式の日、葉山が言った。
「お前はお人よしで、ずっと貧乏くじ引いて、人のために何かしてばっかりでさ。俺はずっと――」
何も言えないまま、近付いて来る彼を見た。
涙が出た。

381 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 21:11:28 ID:QXIzqZFl0
葉山は見ててくれたんだね…
かわいいなーGJ!!

382 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 21:18:19 ID:03BxxvDlO
この受け好きだなぁ
気弱とかでなく普通にそう思っての行動だといいな

383 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 21:36:49 ID:OnwD5xMiO
いい子だな、それをちゃんと見てる葉山もいい子だな
報われてよかった。GJ!

384 :風と木の名無しさん:2009/02/19(木) 23:09:54 ID:0fUl8xUfO
葉山に甘やかされて幸せになれるといいな
GJ!

385 :風と木の名無しさん:2009/02/20(金) 02:12:08 ID:EAm9rQzTO
この子が素直だからこそ、この涙は何か複雑な感情が混じって零れた
みたいな印象を受けたよ…なんか、うまく言えないけどせつない
でも葉山はきっと大事にしてくれるし、これまでよりももっともっと
幸せになれるよね、よかったよー

386 :風と木の名無しさん:2009/02/20(金) 12:30:45 ID:4iNyvwyN0
葉山の心境も知りたいな。
「便利なヤツ」って見なされてた彼をどんな気持ちで見守ったいたんだろう。

387 :風と木の名無しさん:2009/02/20(金) 16:37:53 ID:lmLwQJ2T0
最初は他の事同じで「バカなやつ」と思ってて
席を譲られた事で「俺は嫌われてるのか」と誤解したところに
さりげなく助けられて一気に恋に落ちるといいな

388 :風と木の名無しさん:2009/02/20(金) 16:44:29 ID:BLZ+BSIkO
>俺は嫌われてるのか
いい展開!禿萌えた

389 :風と木の名無しさん:2009/02/20(金) 16:45:20 ID:IgF9LxLu0
神隠し

390 :1:2009/02/21(土) 02:02:51 ID:FeDnWSCz0
文化人類学のゼミの追い出しコンパはザル組のオレと大川先輩以外が全員ヘロヘロに出来上がるという壮絶な最後を迎えた。酔ってないオレ達が会計を済ませて店を出ると、ヘロヘロ組は勝手にどっかに行ってしまっていた。大方、2次会にカラオケにでも行ったんだろう。
「しょうがない、俺達も勝手にやるか。まだいけるなら、一杯つきあわないか?」と誘われて先輩の部屋へ行った。
女の出入りが激しいと聞いていた先輩の部屋は、意外なくらいに女の気配を感じさせない。そりゃそうか。女の気配を感じる部屋じゃ、別の女を連れ込めないもんな、と納得しているオレに、先輩はグラスを差し出した。
「実家の近くの酒なんだ」と聞いた事の無い銘柄の日本酒を注いでくれる。
「実家って、どこなんですか?」
「S県の山奥のほうの小さな村」
「遠いんですね。帰省、大変でしょう?」
「大学に入ってから、一度も帰ってないんだ」
「何かと忙しいし、金かかりますもんね」
「それもあるけど...怖くてな...」
「怖い?」
聞き返したオレに、先輩は「長くなるぞ」と前置きをして話しはじめた。

「俺の生まれ育った村には小さな神社があるんだよ。
神社の裏の林は禁足地になってて、そこには神様の住む奥院の社があるんだ。
年に一度の祭りの前夜に、村の年男の中からくじ引きで選ばれた神男が事前に精進潔斎をして、神様を饗応するために奥院の社で一晩のおこもりをする風習があってさ。
俺、十二歳の時に神男に選ばれたんだよ」

391 :2(改行ミス失礼):2009/02/21(土) 02:05:07 ID:FeDnWSCz0
「いいか?何があっても、その面は外してはいかんぞ」
爺さんのようなシワクチャな顔で白いひげの生えた面をつけてくれながら
神主様がそう言った。
面の目のところは大きな穴が開いていて、視界はまあまあ確保されていた。
口の辺りは切り取られていて、鼻の下から横へ長くのびたヒゲを掻き分ければ
物も食べられるしペットボトルの水も飲めた。
「ゲームボーイ、もってってもいい?」と聞くと、以外にも神主様は笑って頷いた。
「ああ、いいぞ。本を読んでもゲームをしてもいい。お供え物も飲み食いしていい。
ああ、お前は未成年だからお酒は駄目だがな。誰かが来たら、一緒に遊んでも
良い。テレビは無いけれど、音がなくて寂しいならうちのラジカセを持っていってもいいぞ」
「おこもりって、そんなのでいいの?」
「ああ。だけど、祭りが終わるまで絶対にその面は外してはいかんぞ」
「はあい」

結局俺は、精進潔斎の部屋においてあった古いラジカセと、ゲームボーイ
を持ち込んだ。
明かりは社務所から引っ張ったドラム式延長コードから電源を取ったライト
が1つ。暖房はホットカーペット。
社の中には祭壇が作られていて、沢山のお供え物があって、下座に畳ん
だ布団があった。
朝に迎えに来ると言い残して神主様が帰った後、とりあえずお供え物を
チェックする。焼いた干物や煮物や漬物や押し寿司が色々と並べられて
いる中に、俺の好物の母さんの作ったから揚げとサンドイッチもあった。
精進潔斎の時には3日も味気の無い精進料理を食べさせられたのに、
神様のいる社では肉を食べて良いって変だなとは思ったけれど、喜んで
食べることにした。
冷めたから揚げは運動会の弁当のから揚げと同じ味で、俺は面のヒゲ
が邪魔だなと思いながらも美味しく食べていた。

392 :3:2009/02/21(土) 02:06:28 ID:FeDnWSCz0
「美味しそうだね」
声を掛けられて振り向くと、神主さんのような白い着物に袴の
お兄さんが立っていた。
「お兄さん、誰?」
「神社で神主さんのお手伝いをしているんだよ。僕は時々君を
見かけてたけど、君は僕に気づかなかった?」
神主さんの他にそういう人達がいるのには気づいていたけど、
この人の顔は覚えていなかった。
「君くらいの小さな子一人だと寂しいだろうから、やっぱり、大人が
一人一緒にいることにしたんだよ。僕もそれを食べていいかな?」
「うん、いいよ」

それから、俺たちは一緒に色々な話をしながらお供えを食べた。
「お酒も飲んじゃおうかな...内緒にしててくれる?」
俺が頷くと、お兄さんは嬉しそうに笑って、お供えの中の白い大きな
とっくりみたいなのと白い杯を持ってきて、お酒を飲み始めた。
お兄さんはお酒を飲みながら、俺はお供えの中にあったポテトチップスを
食べながら、学校の話をして、家族の話をして、好きなゲームの話をした。
お兄さんは俺の話をニコニコと聞いて、時々質問をして、感心をして、
褒めてくれた。
それから、一台しかないゲームボーイで交代で落ちゲーをした。
お兄さんは初めてだと言ったくせにすごく上手くて、俺のハイスコアを越えた
記録を出した。むきになった俺は、「もう一回!もう一回やったら交代ね!」と
交代でやるはずのところを連続でプレイし始めた。
夢中でやっていると、面で作られる死角がうっとおしくなってきてしまった。
「もう!この面があるから上手くいかないんだよ!」
「外しちゃうかい?」
「...内緒にしててくれる?」
「君が僕がお酒を飲んだことを内緒にしてくれるなら、僕も君が面を外したことを
内緒にするよ」
お兄さんの優しい笑顔に安心して、俺は面を外したんだ。

393 :4:2009/02/21(土) 02:08:02 ID:FeDnWSCz0
「ああ、君はそんな可愛い顔をしていたんだね」
お兄さんの声に、俺はどきりとした。
さっき、お兄さんは俺を時々見かけていたと言っていたじゃないか?
俺の顔は知っていたはずじゃないのか?
するりとお兄さんの両手が、面をはずした俺の頬を包んだ。滑らかな
指はひんやりと冷たく、お兄さんの白い整った顔が目の前に近づいてきた。
吸い込まれそうな黒い瞳が俺を見つめて、いっぱいお酒を飲んでいたのに
全然酒臭く無い吐息がかかるほどの距離で、お兄さんは言った。
「己を守る面を外した儺追人は連れて行っても良い約束だけれど、君はまだ
幼いから、僕はしばらく待つことにするよ。全てを捨ててもいいほどに僕が
恋しくなったら、またここにおいで。これは約束の印だよ」
破裂しそうなくらいの心臓のドキドキと、唇を重ねられた時の柔らかい感触と
甘い香り、初めて感じる駆け抜けるような快感が最後の記憶。
気がついたら朝になっていて、俺はホットカーペットの上に敷かれた布団の中で
寝ていた。面は枕元に置かれていて、食べ散らかしていたはずのお供えの器は
綺麗に祭壇の横にかたづけられていた。
俺は面をつけなおして、神主様に言われていた通り、一人で社を出て朝の光の
中、石の階段を下りて神社に戻った。
神社では夜通し酒を飲んで待っていた氏子達が「神男が神様を連れてきてくだ
さったぞ」と大歓迎で迎えてくれて、自分の手で神様の宿った面を外して神主様に
それを渡して神男の仕事は終わり。お父さんもお母さんも、無事に神事を勤め
上げたと喜んでくれた。その後の村総出の祭りで俺はお兄さんを探したけれど
見つけられなかった。
俺は、言えなかった。お兄さんに会ったことも、面を外してしまったことも、その後のことも。

翌年の神男は隣の家の還暦のおじさんだった。
祭りの後でおこもりのときの様子を聞いたら、一人になって酒を飲み初めて、気が
ついたら面をつけたまま布団の中で寝てたんだそうだ。

394 :5 end:2009/02/21(土) 02:09:06 ID:FeDnWSCz0
「俺は、怖かった。実家は僻地だから高校の時から寮住まいだったけど、
できるだけ実家には帰らなかった。大学もできるだけ遠くを選んだ。色んな
女を抱いた。でも、忘れられなかった、お兄さんのことが」
「先輩、先輩、タイム!」
オレは片手を上げて先輩を制した。
「話の腰を折ってすみません。文化人類学ネタはいいですけど、なんで
ホモネタが組み合わされるんですか?どうせなら綺麗な女神様で行きましょうよ」
「......うん.......そうだな」
先輩はちょっと笑った。
「じゃ、女神様ということで続きをどうぞ」
「続きは...四月になってからだな。春休みに帰省するから、久しぶりに禁足地へ
行ってネタを仕込んでくるよ」
「楽しみに待ってますよ」
オレは地酒の入ったグラスを掲げて言った。


四月、先輩は大学に帰ってこなかった。
実家に帰省した翌日から行方不明になっているのだそうだ。
先輩の両親が大学に来て、息子の行方不明の理由に心当たりが無いか、
ゼミ生に聞いて回っていた。
オレは、言えなかった。あの夜、先輩が話したことを。
ただ思い出した。お兄さんの思い出を話す先輩の、とても柔らかい優しい表情を。

395 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 02:16:45 ID:q+7giqpUO
すげぇ…なんて表現していいかわからないけどとにかくすげぇ…
自分*9じゃないが書いてくれてありがとう!GJ!GJ!GJ!

396 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 02:19:22 ID:jGAGSy3R0
すげえええええ!
最初、うわ長っ!とか思ってすまんかった…w
終わり方とかが好きだ!GJ!

397 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 10:10:30 ID:2StpqkGNO
よみやすかったしかつ萌えた!
綺麗にまとまってるの凄い…
とてもGJです!!!!

398 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 10:47:45 ID:++W1vV9R0
面白かった
自分も終り方がいいと思った
行方不明なのになんかハッピーエンドっぽい
GJでした!!

では次の方どうぞー

399 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 10:48:40 ID:tY+QGtwwO
天然俺様

400 :1/2:2009/02/21(土) 11:13:31 ID:dEwHX5Bs0
「今日は良い天気だね。日光浴でもしようか」
「嫌だ。そういう気分じゃない」
「そうか……じゃあくっついていようか」
「それも嫌だ。今日は一人でいたいんだ。くっつくな」
「わかったよ。じゃあ今日はくっつきも無しだね」
「……何だよ!わかったって言ったのにこんなに近いんだ!」
「でもくっついてないよ?」
「くっついてないけどくっつくほど近いだろ!」
「君がくっつきたくなったときに、すぐにくっつけるようにと思ってね」
「ふーん……それならまあいい。…って、おい!何で他の奴見てるんだ!」
「見てないよ、挨拶しただけだよ」
「見てたぞ!それに楽しそうだった!むかつく、俺は傷ついたぞ!」
「そっか、ごめんね」
「許さん!」
「そっか……君が許してくれないんじゃもう一緒には居られないね」
「え……」
「ここを出て行くよ。今まで楽しかったよ、さようなら……」
「………」
「外に出る時は車に気をつけてね。もう一緒に行ってあげられないから……」
「……」
「じゃあ……」
「い、居なくなっちゃいやだ……」
「……じゃあ、許してくれる?」
「うん……許してやる」
「ありがとう。これからも仲良くしようね」

401 :2/2:2009/02/21(土) 11:15:17 ID:dEwHX5Bs0
僕の家族
矢追小学校2年3組 九条 令太

僕の家に小さな家族が増えました。
猫のクロです。タロウの散歩に行った時にタロウが見つけてきました。
タロウは大きな犬です。大きいのにとても大人しくて優しいです。
クロは前に車にぶつけられて怪我をしたみたいで人間が好きじゃないです。
最初は僕や僕の家族にも全然懐かなくてごはんも食べませんでした。
でもタロウがずっとくっついてごはんも食べさせて元気になりました。
今は一番の仲良しです。

クロは子供だからすぐ怒るし意地悪もするのにタロウは怒りません。
タロウは優しくて偉いなあと思います。
あと、お兄ちゃんがタロウの散歩にクロがついてきたのを見て「計算通りか…」と言っていました。
タロウは犬なのに計算もできるなんてすごいです。
僕もタロウみたいに優しくて頭もいい良い子になろうと思いました。


402 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 11:16:05 ID:+hs2m+770
あーもう
なんて可愛い奴らなんだ!GJ!!

403 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 12:35:59 ID:rCTY7cKv0
かわええーーー
タロウ策士w

404 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 12:47:00 ID:Eu4PTrfA0
かわゆい…GJ!

405 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 12:59:43 ID:TmANtceBO
かあええのうかあええのう

406 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 13:19:55 ID:SU1g782Q0
そういうことか!
計算通りなタロウとクロも冷静な兄も純粋な弟もかわいいよ
和み萌えた!GJ!

407 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 15:28:54 ID:acDXkpsi0
こんな感じかな?
ttp://uproda11.2ch-library.com/src/11160935.jpg

408 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 15:30:43 ID:XzfbJKDQ0
>>407
うおおおおおおかわいいいいいい
まさにそんな感じだ!かわいいよかわいい

さあ踏んで!踏んで!

409 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 15:35:07 ID:q+7giqpUO
社長秘書

410 :1/2:2009/02/21(土) 21:46:48 ID:PJs4ieZM0
「キスをさせてくれないだろうか」

 青ざめた顔で社長は言った。

「……逃げてもいいんだ。秘書だからと言って私の全ての面倒をみる必要はない」

 顔色は悪く、目の下の隈が痛々しい。胸にツキリと痛みが走る。

「逃げませんよ。どうかあなたの望むように」

 自分が知る限り、この人はもう二日ろくに寝ていなかった。
 二十代の頃起業し、十年かかってようやく軌道に乗り始めたさなかのこの不況だ。
 普段気の緩みを決して人に見せない人であるにも関わらず、さすがに疲れた顔をしている。
それでも自分以外にこの顔は見せないだろうと思った。
 力を抜くことを知らないこの人のガス抜きができるのは自分だけだと。
 だからこそ覚悟を決めた。自分の全てをこの人に捧げる。これからの人生も、体も、なにもかも。

「後で嫌だったと言っても聞かないけどいいのか?」
「言いません」
「……後悔されるのは嫌なんだ」
「ええ」

 自分から手をとった。手の甲にそっと口づけると、びくんと体が揺れる。
 もう一度しようとすると、強く腕を引かれた。スーツ越しにでもはっきりとわかる、がっしりとした胸に抱きしめられる。
ふっとフレグランスの匂いが香って、頭がくらくらした。


411 :2/2:2009/02/21(土) 21:48:07 ID:PJs4ieZM0
「……っ」

 そっと唇が重ねられる。まるで壊れ物を扱うような触れかたに泣きそうになった。
 自分はこれくらいで壊れたりしない。大切にされなくてもいい、だから求めて欲しかった。

「キスだけですか」
「……」
「私だって一人の男です。こんな優しいキスだけされたって、つらいだけです」
「……これ以上したら、君が私を嫌になったとき、逃げられなくなる」
 逃げようなんて考えていません、と反論しかかって、きつく体を抱かれた。

「君だけいればいい。だからずっと側にいてくれ。それだけで十分だから。
君がもし結婚しても文句は言わない。でもずっと私の秘書でいてほしい」

 まるでこれはプロポーズだ。目をつぶると深く息を吸った。そしてそっと背に手をはわせる。

「では私の言うことを聞いてくださいますか」
「ああ、なんでも」
「では今日は仕事はここまでにして、私と一緒に眠ってください。明日のことは、また明日考えましょう」

 その言葉が想定外だったのか、一瞬社長は動きを止めると、笑って「そうしよう」と相槌をうった。


412 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 22:28:02 ID:T7K34TFo0
くはー!たまらん!疲れた社長と優しい秘書に禿げた。姐さん乙!

413 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 22:42:07 ID:EStqsVq30
大人の愛を感じました!!!萌えたーーー乙です!!

414 :風と木の名無しさん:2009/02/21(土) 22:57:49 ID:q+7giqpUO
これは萌えた!
姐さんありがとう!GJ!

415 :風と木の名無しさん:2009/02/22(日) 02:23:27 ID:xTY5RhuIO
社長、お疲れ様ですw

416 :風と木の名無しさん:2009/02/22(日) 08:56:29 ID:lBbkUBO+O
朝から禿げたー!
GJです!

417 :風と木の名無しさん:2009/02/22(日) 22:41:03 ID:ECI1x66zO
雰囲気が綺麗ですごく萌えた…!
GJ!GJ!

418 :風と木の名無しさん:2009/02/22(日) 23:00:09 ID:21aMZ4wf0
創作意欲のわくお題をお願いしまーす!

419 :風と木の名無しさん:2009/02/22(日) 23:00:46 ID:E/uzLNUtO
メンズブラ

420 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 01:28:16 ID:5x9f4C+20
「で?これは何なんだ?」
「ブラです」
「で?これをどうしたいんだ?」
「勇次につけ....あたっ!殴るなよ!」
「もう一度聞くぞ?これをどうしたいんだ?」
「勇次につけてもら....ぶへっ!!グーはやめて!グーはっ!!」
「俺を女扱いするつもりか?お前は!」
「してないよ!これ、メンズブラだもん!」
「メンズ...?」
「男性用ブラジャー、メンズブラ。勇次の白い肌に映える黒!
セットでこっちのレースの超ビキニブリーフも!」
「お前なあ、こんなの、俺に着せたら楽しいと思ってるわけ?」
「楽しいと思うよ!いや、別に似合う似合わないの問題じゃなくてさ、
非日常っつうかさ。いつもなら絶対しないような格好をさせたらさ、
勇次もちょっと恥ずかしくなっちゃって、頬なんか染めちゃったりして、
『そんなに見るなよ』とか言っちゃったら、俺たまんないしっ!!
だから着て見せ...ぐげっ!げっほ、げっほ...みぞおち..げっほ...
入ったっ...」
「俺がそんなもの、着るわけないだろうが!!」
「...わかったよ、想像だけで我慢する」
「想像もするなっ!...って、なにニヤニヤしてるんだ!こらっ!
そんな想像するなって言ってるだろう!!空想の世界から戻って来い!!」
「あれ?勇次、赤くなってる。照れてる?」
「ば、バカ野郎、照れてなんて....」
「そういう顔、本当に可愛いよな、勇次って。なあ、キスしていい?」
「...しょうがないな.......って、こらっ、服の下に手を入れるなって!」
「まあまあ....勇次、好きだよ」
「お前、好きだって言えば、何でも許されると思って...あっ...」

421 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 07:03:06 ID:5AOnT9jTO
メンズブラwwwww
*9の時点でノックアウトされてたけど、良いバカップルですねwGJ!

422 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 09:50:56 ID:czYzVhlj0
暴君受け可愛いなーGJ!!

423 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 15:13:35 ID:Vs7pkn9XO
この二人は日常的にこんなやりとりを繰り返してるんだろうなw

424 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 17:35:28 ID:9+AxKviy0
なんだかんだで仲良しだなw
メンズブラの普及は801界に大きな影響を及ぼしそうだ

425 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 19:39:17 ID:QOIFkXECO
勇次の方が攻だと主張してみるw逆も萌えるけど。
攻をかわいがりたい受いいじゃない。

426 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 21:28:58 ID:QPmEw0Ut0
可愛かったですGJ
メンズブラって、誰があれを必要とするのか記事を見たときに考えた。
確かに会社で夏に暑いから下着を着ない男性がいて
「乳首が透けてみえる!やめてよー!」なんて影で言ってた女性達がいたけどさ。
これがメンズブラじゃ変態だよね。今のところ。
男のTバックも昔よりは市民権があるけど、微妙だし。

427 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 22:08:07 ID:pzhQsvXI0
メンズブラで萌えるとは思わなかったw

428 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 22:21:19 ID:gmHHwyCUO
さぁ踏み台にしておくれ

429 :風と木の名無しさん:2009/02/23(月) 22:21:33 ID:koagrvwAO
親友だった2人が恋人になる瞬間

430 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 15:30:41 ID:/P4YrVoj0
「ひどいよな、『実験、実験って、ちっとも会ってくれない!』って、電話でいきなりだもん」
「まあねぇ、4年生のこの時期、理学部なら誰でも卒論の追い込みだわな」
「でしょ!? 今も日付も変わろうかってのに、研究室に缶詰だよ?」
「森本んとこ、先生厳しいもんな」
「もう必要ないと思うんだけどな、この検証はさ。……ああ、ごめん、安田、それ5mlずつ分注な」
「ラジャ。優美ちゃんもな……美人だったんだけどな」
「わがままだよな……せめて、こうして安田みたいに実験を手伝ってくれればさ」
「そりゃ無理でしょう、学部が違う」
「気持ちの問題だよ。俺に会いたいって言うんならさ」
「つきあいたいって言い出したの、優美ちゃんからだもんな」
「3ヵ月か……初詣デートくらいしかやらなかったな」
「クリスマスはドタキャンだったな、そりゃ森本が悪い」
「だって、安田がインフルエンザだったんだから、仕方ない」
「知ってたら電話しなかったよ。それに関しては俺も悪かったと思ってる。
 森本も、俺なんか放っておかないとね」
「インフルエンザだよ? 安田、死ぬかもしれなかったじゃんか」
「病院へ連れて行ってくれたことは感謝する。
 でも、クリスマスという大事な日にお前に頼ってしまったことは、俺が無神経だった。
 お前も優美ちゃんを優先すべきだった」
「何だよ、それ」
「はい、終わったよ分注。次に入れる薬品ちょうだい」
「ちょっと待てよ。俺、何が何でも優美ちゃん優先じゃないと駄目なの?」
「そりゃ、恋人なんだから当然でしょう……おい森本、薬品は? 終わらないと帰れないよ」
「安田は俺以外に電話かけたりしないでしょ!? 俺が行くのが当然じゃん!?」
「……誰か他にかけるよ、サークルの奴とか」
「でも、俺に電話してきたじゃんか!」
「それは熱で訳わかんなくて、日にちもわからなくて、森本しか思いつかなかったから」
「じゃあ、いいじゃん! 俺が優美ちゃんより死にそうな安田の所に行ったって、
 お前に怒られることないよ、だろ?」
「はは、優美ちゃんに怒られるはずだよ。そんで、別れちゃうはずだ」
「何言ってるんだよ」
「森本って俺のことが一番好きなんだな。……俺もだ」

431 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 18:07:09 ID:pNmZSqg90
ぬおおおおお。実験中の何気ない会話→言い争い→恋人の流れがイイ!
GJ!

432 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 18:08:03 ID:AuDGLSFlO
白衣姿で言い合う二人を想像して凄く萌えた!
やっぱり理系は良いね…(´∀`*)

433 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 18:28:38 ID:yhRrMUyiO
二人は白衣か!?白衣なのか!?
この微妙な関係いいなー

434 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 18:42:21 ID:PvOAtDRdO
にやにやが止まりませんw
親友ウマー

435 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 19:21:40 ID:0vxkcA0z0
美人のあの子と付き合ったけど、
俺はやっぱりいつも傍にいてくれたお前のことが…
ある意味王道展開な気がしてきた!萌えたー!

436 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 21:20:36 ID:HdhshsRJ0
大学生ラブいいっすねー

437 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 21:40:11 ID:x43KJ+dMO
俺もだ 萌えー!!
GJ!

438 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 21:41:53 ID:IHeAv9C90
踏むがいいさ!

439 :風と木の名無しさん:2009/02/24(火) 21:48:13 ID:pNmZSqg90
誰も祝福してくれなくても

440 :1/2:2009/02/25(水) 11:03:41 ID:nFokWygi0
「なあ、本当にだいじょうぶか?」
「大丈夫だって。ちょっと腫れてるだけだから。ほら、すぐ治まるよこんなの」
「でも、お前ふっとんでただろ!まだ少し血も出てるし」
「…うん。でも一人息子を男に取られたんだから。そりゃ殴りもするさ。むしろ殴るだけなんて良い方だよ」
「まあ、そうかも…でもなあ、いたくね?」
「そんなことよりお前の方が大変じゃないの?」
「あー…勘当?まあ、されるとは思ってたから。親父厳しいしな。かえる家なくなっちまった」
「…ごめん」
「おまえのせいじゃねえよ。これは、おれが決めたの。お前と居るって」
「あ、あ…りがと、う」
「うん…って、うわ!なに泣いてんだよ。やっぱり痛かったんじゃねえかよ!ほら、鼻ふけw」

しょうがねえ奴だって笑っても、お前の涙はなかなか止まらなかった。
鼻血だらだらで青タン、たんこぶだらけのお前をそっと抱きしめると、びっくりしたのか
「えぅぐ」って感じの声がでて、ようやく静かになったので俺は言ってやった。

「お前は、体力ないし喧嘩弱いしマイナス思考だし金ももってない。」
「ちょっ、ひど」
「でも、どんだけ茨の道でもいい、だれからも祝福なんていらない。」
「そんな」
「お前がいい。」
「ゆ、」

「結婚しよう。ともき」

441 :2/2:2009/02/25(水) 11:06:04 ID:nFokWygi0
お前は夢中で、残像見えるんじゃね?ってくらい頷いた。
おれは「しあわせにしてやる」といいながらいろんなことを考えた。
きっと、結婚したら手を繋いだり、喋ったり、キスしたり、今みたいに抱き合ったり喧嘩したり、一緒に暮らしてみたりして。
くだらないこととか楽しい事を二人でたくさんしていくんだ。
今までとあんまり変わらない生活だけど、きっとそれって幸せなことだ。

「…ゆ、ゆうや」
「うん?」
やっと泣き止んだのか真っ赤な目でお前がたどたどしくはなしかけてくる。
「お、俺、いま、すっごいしあわせだよ」
「うん。俺も幸せだよ。ともき」

俺もお前も、結婚するんだ。口約束だけで嬉しい。今とっても幸せだ。それでいいんだ。
俺の親も、お前の兄弟も、誰も祝福してくれなくても。それでいいじゃないか。



442 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 12:09:13 ID:wOrgBlK50
うわーん!萌えた!!!
世間一般のカタイ親だとこうなるよね、
そんな息子に育てた覚えはない!と勘当された方も辛かったろうに。

443 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 14:32:42 ID:DiMIzxeCO
いい!ほんといい!
幸せになってくれー

444 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 15:43:35 ID:PWzNQ8DM0
親も兄弟も親戚もなく、世間からも認められず、
それでも二人で生きていくささやかな幸せ、っていいよな!

445 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 17:40:05 ID:98tzTHR3O
やっぱ障害は大きいよなぁ…
切な萌えたよGJ!

446 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 20:57:21 ID:Z4wNIK7z0
残像の見える頷きに萌えたw
GJでした!

447 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 21:08:12 ID:s/qpb4tFO
切ないけど幸せ。王道GJです

448 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 21:26:53 ID:A9UrkgfU0
踏んで寝!

449 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 21:27:57 ID:s/qpb4tFO
大好きだからさようなら

450 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 23:38:27 ID:XT1D1mPa0
「俺は好きだよ、うん、好きなんだけどさ」
ぎくりとして振り返ると、俺が好意を寄せている男がぼんやりと呟いていた。
その目は妙に真面目で、俺は意味もわからないままドキドキしてしまった。
「大好きなんだよ」
そう言うと同時に目が合って、思わず目を見開いてしまう。大好きとは、どういう…
「本当に大好き。大好きだから」
間違いなく俺を見て言っている。ということは、その、俺のことが…ということか?
だったら俺は拒まないし拒むわけがなくむしろ大歓迎というかその、
「でもだからこそ…さよならしようと思うんだ」
…え?
「さよならした方がさ、いいんだよ。絶対。」
ちょちょちょちょっと待て、それは一体どういうことなんだ。どうしてそうなる。
俺はずっとお前のことが好きでだな、それでお前も俺のことが好きで、それでいいだろ。
「…どうして、そうなる?」
体の震えを抑えながらやっとのことで訊くと、そいつは唇を尖らせて、だってさ、と呟いた。
「ためにならないよ。俺のために。だって甘いんだもん」
甘いって、そりゃあ俺はお前に甘い自覚はあるが、表に出さないようにしてきたのに。
「だから今日限りでさよならだよ。俺も子供じゃないんだしさ」
そんなのはないだろう。ずっと一緒にいたのに、さよならなんて。
心が勝手に騒いで、気付けば俺はそいつを抱きしめていた。

好きだとかさよならだとかいう一連の言葉が大好物の苺ショートを指してのものだと俺が知るのは、もう少し先になる。

451 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 23:47:03 ID:PgmrpsmW0
自然とニヤけてしまった!
ハッピエンドいいなぁw

452 :風と木の名無しさん:2009/02/25(水) 23:53:22 ID:4v2z6X5MO
切ない萌えがくると思ったらなんというほのぼのw
GJでした!

453 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 00:22:09 ID:xQqpd9ppO
変化球キタw
ほのぼのでにやけたよGJ!

454 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 00:23:59 ID:x/txXJu80
早とちりかわいいGJ!
まとめは切ない系でこれまたGJ!

455 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 01:32:38 ID:LoE/hRJh0
かわいいっすw

456 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 01:59:21 ID:vFRcQvkK0
かわいい、GJ!
お騒がせ宣言しておきながら、苺ショートとも縁を切れないといいw

457 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 15:26:56 ID:cqM7lRagO
このお題からほのぼの萌えが来るとは!
可愛い二人に和みました、GJ
これからもずっと一緒にいるといいよ!

458 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 16:02:12 ID:Ua/+SWuWO
お次も期待

459 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 16:15:35 ID:WhSU5tMD0
外国人×日本人

460 :1/2:2009/02/26(木) 19:19:18 ID:DkC4I+1V0
家の内外は掃き清め、打ち水をした。
茶菓子は以前美味いと言っていた物を探し出し、夕飯は和食だけ
ではなく彼の国の口慣れたおかずも一、二品入れる。
風呂場を磨き布団は天気のいい日に干した上等の客用布団を用意し、
お気に入りの飼い犬の毛並みも整えておいた。
準備は万全とはいかないが、一通り済んだところで縁側で一息入れる
ことにする。

『歓迎』とは、読んでそのまま相手を歓び迎えるという意味である。

そういう意味であるのならば、俺は確かに彼の訪問を歓迎している
のであろう。
どうせ気付かれないと分かっているのに、こうしてこまごまとした
気遣いをもって迎える準備をしてしまうのだから。

それでも、たとえ気付かれなくても準備に心を砕いてしまうのは、

461 :2/2:2009/02/26(木) 19:20:14 ID:DkC4I+1V0
「Hey、輪之助!ヒサシブリ!」

っておいこら庭から入るな折角玄関に打ち水したのに一応庭にも水を
撒いていたけど、ちょと待て俺はまだ掃除したままの着物で着替えて
なくて汗臭いからくっつくなハグすんなこちらとら抱擁なんて挨拶では
しない硬派かつ控えめな日本男児なんだ…って

「お前、来るのが早すぎじゃないか?」
「一本早い飛行機が取れたから、驚かせようと思って黙っていたんデス!」
「お前な…迎える側の事を考えろと何度言ったら」
「ソレニ、早く会いたかったカラ!」
「…」

…どんなに気付かれなかろうとも用意した気遣いを無駄にされようと俺が
迎えの準備に心を砕いてしまうのは、それ以上にこいつが俺に会うのを
『歓』んで『訪問』してくれるから。

(喜びをおおっぴらに表現することは苦手だけれど)

少しでも伝われば、と思い、俺はそっと相手の背に手を回した。

462 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 19:31:38 ID:xQqpd9ppO
受けを嫁にしたい

463 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 19:54:03 ID:5euKsP8TO
ぜんぜん日本男児できてない受けに爆笑しますた

464 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 20:31:00 ID:oGeU2u4HO
受け、なんという古きよき時代の良妻w

465 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 22:31:03 ID:ht/db0Af0
二人とも、互いのことが大好きなんだなあw

466 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 23:38:45 ID:29Kt7r2N0
外国人が打ち水見て「掃除してあるから避けて通らなきゃ」
と思って庭から入って来てたらさらに萌え。>460GJ!

467 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 23:42:49 ID:AMSaWCNjO
輪之助萌え
激しくGJ

468 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 23:51:38 ID:CzRUpmit0
こんな素敵な嫁が欲しい

469 :風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 23:52:02 ID:oGeU2u4HO
お幸せに

470 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 00:45:40 ID:FzZX09V40
「大丈夫だと言われたんだがね、それが全然大丈夫じゃなくてね」
「はあ…それで先生はどうしたんですか」
「どうしたと言われても…我慢したとしか…」
「…お気の毒に」
「全然気持ちよくなんかなかったよ、下手くそで」
「それは、その、ごめんなさいと言うべきでしょうか」
「謝罪の気持ちがあったら君は治療に専念したまえ」
「はあ…でも僕の病気が治っちゃったら教授が困りませんか」
「…君も言うようになったな。そもそも君の病気…まあつまり多重人格だが、それはそもそも
君の抑圧された感情によって起こっているわけで…その兆候が薄まりつつある今、確実に回復に向かっているわけだ」
「ですから、そうしたら教授が」
「困るものか、あんな男、私は別に好きじゃあない」
「でも…したんでしょう、あいつと」
「…それは」
「でもちょっと矛盾してますよね、俺たち。あなたは違う人格の俺が好きで、
でもあなたは医者で、あなたと会ってばかりいたら、あなたの好きな俺は消えちゃうわけで」
「……」
「俺がいる限りあなたがたは幸せになれないってことなんですよね」
「違う、それは違うぞ」
「そうなんですよ、結局。俺がいるから…それに」
「…それに?」
「俺はあなたのことが好きです」
「…」
「昨日あなたと寝たのが俺だって言ったら、どうしますか?」
「君は…何か勘違いをしている」
「先生こそ勘違いをしてます。俺の病気はとっくに治ってるんです」
「君だって」
「先生?」
「君だって勘違いをしている、医者をなめるんじゃない。君の病気が治ってることなんて、とっくに気付いている」
「……は」
「私は君のことが好きだ」

471 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 01:19:23 ID:Qr+TgjUC0
お幸せにw

472 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 01:34:11 ID:Zk6cQGeh0
お幸せに!!!
お題の使い方上手いなーGJ!!

473 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 01:37:44 ID:iNHS3nAo0
お幸せに!
心を込めてこの言葉を贈るわw
ほんと上手いですねGJ!!

474 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 01:58:49 ID:em4k5ruy0
ちくしょうお幸せにww
うまいなーーー萌えたw

475 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 02:19:42 ID:aN81+DrZ0
お幸せに、を話の内容じゃなくて、読んでる側の誰もが思う言葉にするとは…!
レベル高ぇ!萌えでした!お幸せに!

476 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 02:22:51 ID:SlxNb+XKO
これはお幸せにと言わざるをえないw

477 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 02:25:51 ID:1ujl5z7q0
レベル高いとはこのことか!
お幸せにw

478 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 04:06:06 ID:Mv5RUigU0
お踏みやすー

479 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 04:09:49 ID:SlxNb+XKO
仲間はずれ

480 :1/2:2009/02/27(金) 15:01:26 ID:4FO5NRyU0
浩太がペットを飼いたいと言い出した時は、犬か猫かと思った。
浩太が飼いたいのがヨウムという種類の体長30センチもある大型インコで、
20万以上もすると聞いてびっくりしたけど、日に1時間程度カゴの外で
遊んでやるくらいで普段はカゴの中に居るということで、僕の生活には
たいした影響は無いだろうと思ってOKした。
実際に初めて見たソイツは、グレーのウロコ模様の羽根に真っ赤な尻尾で、
白い虹彩の中の黒く小さい瞳孔が猛禽類のような、おっかない顔をした
デカイ鳥で、できれば近寄りたくないと思うような鳥だった。

「隆志〜ッ!」
「はーい!何?」
「チューするッ?!」
「チューしよっか」
「チュッ!」
「上手にチューしたね」
「えへへへッ! カワイイねッ!」
「ありがとう!かっちゃんもカワイイね」
「カキカキしよっかッ!」
「どこカキカキする?」
「あごあごッ!」
「はい、あご出して。カキカキカキカキ」
「きもちいいねッ!」
「そう、きもちいいの、よかったね」
「隆志、だーい好きッ!!」
「僕もかっちゃんが大好きだよ」


481 :2/2:2009/02/27(金) 15:03:53 ID:4FO5NRyU0
「なあ、かっちゃんは俺のペットのはずなんだけど?」
「しょうがないじゃないか浩太。かっちゃんは僕が大好きなんだから。ねー」
俺が文句を言うと、隆志は「かっちゃん」を腕に乗せたまま言う。
「ねーッ!」
隆志の声に、かっちゃんが一緒に言うと、隆志は嬉しそうな笑顔を見せる。
まあ、これだけ楽しそうにしている隆志の顔を見られるんだから、少しくらい
の疎外感も我慢してもいいかと思えてくるんだが....
俺は隆志の隣に行って、かっちゃんの口真似をしてみた。
「チューする?」
ぷっと隆志は吹き出して、「チューしよっか」と定番の言葉を返してから
俺の唇に軽く触れるだけのキスをした。
すかさず、隆志の腕の上で、かっちゃんが言った。
「上手にチューしたねッ!!」
「あははははは!褒めてくれてありがとう、かっちゃん」
笑いながら、隆志はまたかっちゃんの相手をし始めた。
なんかもうラブラブな雰囲気の一人と一羽を見ながら、鳥に妬くのも大人気ないと
耐えるしかない俺なのだった。

482 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 16:16:58 ID:8dhBb/TI0
やべえヨウムの喋りがかなりムカつくwww

483 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 21:45:24 ID:FVld9/Dg0
ヨウム可愛いなww
GJ!

484 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 23:14:57 ID:PoLo+7lBO
かっちゃん空気読めてるのか読めてないのかw

485 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 23:18:31 ID:+/mUENRG0
かわいいなぁかわいいなぁ2人と1匹
GJです!!!!!

486 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 23:51:31 ID:abouNc/eO
思わずヨウムについてググっちまったぜ
ヨウムSUGEEEE!!
まとめもGJです!

487 :風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 23:54:21 ID:iNHS3nAo0
ヨウムは頭がいいから、目の前で迂闊な事が出来ないぞw
近くでエチーしようものならその内卑猥な言葉を覚えて、昼間全開の窓の外に向かって
大声で…とかありそうww
GJでした!

488 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 00:02:57 ID:enabJ7ho0
踏みなされ

489 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 00:04:41 ID:hM3POSYU0
ニャンコキッス

490 :1/3:2009/02/28(土) 01:55:26 ID:mIkDzUwD0
「はーい、ムッツリくん一名様ごあんなーい」
「なっ、ちょ……えええ!?」
「はいはい、静かにしてちょーだいね」
寮に戻ってやっと一息、部屋に着いたら可愛いあいつにメールしてシャワー浴びてあいつが来てくれたら
まず帰りにコンビニでゲットした新発売のチョコ(税込み265円)で気を引いて
あいつが読みたがってた雑誌を貸して、あいつが雑誌に没頭しながらチョコを食べてる隙に
「俺にも一口ちょーだい(はぁと)」と言うと同時に(そう、考える暇を与えずに。ここポイント)
キスに持ち込みイヤーンウフーンでムフフフフ…とスイーツ(笑)もビックリな計画を練りながら
寮の玄関を跨いだ俺を待ちかまえていたのは、大変心外なアナウンス付きの拉致誘拐だった。
誰がムッツリだっつーの!
口が塞がっているので心の中で目一杯抗議している間に、多分俺の親友…だといいなあ、な
早乙女の野郎は、「ほら、暴れんなって。いいモン見せてやるから」
などとまともな奴が聞いたら百人中百五人が逃げ出す台詞をのたまいながら俺を寮の建物の裏に
ズルズルと引っ張っていく。
この時間だともうほとんどの奴が帰っていて、夕メシも風呂も終えて部屋でゆっくりしているんだろう。
一定の間隔で並ぶ窓からはカーテン越しに明かりが零れ、電灯がなくても意外と周りが見える。
ようやく解放されて文句を言おうとしたが、早乙女のいつになく真面目な顔もしっかり見えてしまったので
俺は何となく口を噤み、ヤツがチョイチョイと手招きするので黙ってそっちに歩み寄った。

……のが、10分前。
「……早乙女さん(小声)」
「さん付けと来ましたか(小声)」
「ええ、様付けでもしますよ今ならもう(小声)」
「それはキモイ(小声)」
「何それ、ひどッ!(叫びも小声)…いや、ホントありがとうございます」
「ははは、眼福ですなあ」
男二人で身を寄せ合って囁き合う姿は冗談抜きでキモイだろうが、そんなことはどうでもいい。
何故なら、何故ならば!俺達が覗いている部屋の中には(すいません、カーテンがちょっぴり開いてたんだ!)
マイラバーなあいつが、これまたあいつと人気を二分する可愛さを誇る篠岡と二人でベッドにお座りあそばし
いちゃついているというすんごい美味しい光景が繰り広げられているからなのでありおりはべりいざ鎌倉!

491 :2/3:2009/02/28(土) 01:56:21 ID:mIkDzUwD0
え、俺と早乙女の性別?男に決まっているだろう。
…あいつと篠岡の性別?男に決まってんだろ、女の子の部屋なんて覗いたら犯罪です。
まあよい子は男の部屋も覗いちゃいけないんだが、なんとしても切ない片想いの身。
……そうなんだ、俺とあいつは清い仲。別に嘘は吐いてないからね!あいつはほんっとーに可愛いし
マイラバーなんだからね!
そして隣のコイツ、早乙女は篠岡に片想い中…だと信じたい、両想いだったらSA☆TSU☆GA☆Iだ、
とにかくそういう感じだから通(><)報はらめぇええ!

…はっ、いかんいかんトリップしてしまった。
慌てて頭を振って覗き作業に戻ると、マイラバーの肩に篠岡が寄りかかるところだった。
……羨ましい!あいつら二人ともネコ(って、あのにゃ〜んって鳴くアレ?と聞いたら早乙女に馬鹿にされた)
らしいから恋愛発展の可能性は無いみたいだが(早乙女情報)、あったら困るが、
それでも羨ましすぎる!そして眼福すぎるッ!!
俺の葛藤を知ってか知らずか子猫ちゃん達は仲良く寄り添い、篠岡がマイラバーの頭に手を伸ばし、
楽園のミルクを固めたような白い指先で、黄金の絹糸のように煌びやかなマイスウィートの髪を撫でる。
そして二人はどちらともなく顔を寄せ合い、……キスした。ちゅっと。唇に!
「ふおおおおおおおお!」
「って、おい!小声になるの忘れてる!」
思わずムンクの叫びも真っ青な大声で(しかしモナリザも真っ青なものすごくいい笑顔で)
叫んでしまった俺は、来た時と同様早乙女に口を塞がれ強制退場と相成った。
身の危険は感じちゃいないが刺激には飢えてる輩が窓から顔を出す前に寮の入り口まで辿り着き、
門限を過ぎているので寮母さんに見付からないよう抜き足差し足で俺の部屋に避難し、
早乙女に散々イヤミを言われたがコンビニでゲットした新発売のチョコ(税込み265円)を
口に突っ込んだら大人しくなった。
本当はマイラバーに献上するつもりだったが、今日のところは致し方ない。

492 :3/3:2009/02/28(土) 01:57:11 ID:mIkDzUwD0
「…なー、早乙女」
「ん?」
「あいつらってさあ、…うー、やっぱ遊んでんのかな。そういう噂多いし」
「さあねえ。もしそうだったら、やめとく?」
「まさか!俺のマイスウィートはマイラバーだ、唯一しゃいあい…最愛に決まってる!」
「噛むなよ。そんで意味わかんねーけど、お前のそういう所は良いな」
オンリーラブ!と拳を高々と掲げてもういっちょ宣言すると、うるさいと叱られた後に何故か頭を撫でられた。





………のが、一年前。

早乙女と篠岡は実はやっぱり恋人同士で、篠岡と俺の可愛い子猫ちゃんは実は腹違いの兄弟で、
俺は早乙女に試されていたんだと知り、色々あってマイラバーがマイハニーになったのが半年前。
あの日ハニーと篠岡がしていたのと同じようなキスを、俺とハニーがハニーになってからは
一応唇にはしなくなったものの頬や額あたりにはちゅーちゅーちゅっちゅちゅっちゅるちゅーと
日常茶飯事でし合っているキスを、俺としてはまあお子様のキスですよねー、
微笑ましいっすよねー、なんか近所のネコ(四つ足で肉球があるほうの)とかも普通にしてますよねー、
いやすっげえ可愛いけど!なキスを俺とハニーと出来る兆しは、多分もうすぐ訪れる筈。
お前の「多分」はアテにならないよなあ、なんて早乙女の野郎は言っているが、
ヤツは今でも親友の筈だ。……まあ、おそらくは。メイビー!

意外と甘いものは好きじゃないというハニーに食べてもらうべくプリッツ(サラダ味税込み153円。
ちなみに愛はプライスレス☆)を早乙女から譲ってもらい、ポッキーゲームを狙っている俺は
素晴らしく幸せなのである。
少なくとも、「あのプリッツ、安売りで85円だったんだけどな」と早乙女が呟いていたことを
知るまでは。

493 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 03:10:12 ID:Q1BJA23m0
主人公の中の人はルーさんなのではないかという気が微妙に・・・

494 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 03:28:54 ID:nZmLp2j4O
読んだことがあると思ったら、閉鎖したサイトのコピペっぽいんだけど…
こういう時ってどうしたらいいんだろう

495 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 09:07:13 ID:v+4ICZGUO
それはまた新しいケースだな…
仮に投下したのが作者本人だったとしてもなんか微妙だ

496 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 09:29:26 ID:mIkDzUwD0
駄サイトだったのに801板凄いw
私以外が見ても下手かどうか知りたかっただけだから作者じゃないよ

497 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 09:33:00 ID:Q5FR+XGj0
ID:mIkDzUwD0
しね

498 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 09:41:59 ID:FRm4hV7H0
踏みなされ。
そして、お口直しになるお題を。

499 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 09:45:25 ID:DBqD/+ZyO
もう一度だけ

500 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 12:15:20 ID:yLb10eCI0
「結婚するんです」
俺と?なんてふざけて切り返してやろうかと思ったけどしなかった。
震える声で告げられたそれは、冗談なんかじゃなかった。
遠くない先に、俺から離れていくのはわかっていたことだ。
その時が来たなら、手を離してやろうと決めていた。
こいつが幸せになれるのならそれが一番だと思っていた。
「最後にもう一度だけ、抱きしめてもいいですか」
「……やだよ」
もう一度なんてそんなことしたら、俺はそのままお前を離せなくなる。
俺だってお前を好きだったんだ。お前が会うたび俺に言った分、もしかしたらそれ以上。
ふざけてちゃかして、俺からは言うことなんて少なかったけど、大好きだったんだ。
無理だ。お前の幸せなんて願えない。お前の幸せなんてぶち壊してしまいたい。俺といることを選ばせたい。
もう一度だけでいい。好きだと言いたい。

「……幸せになれよ」
無理やりいつものように笑って、お前の背中を押した。

501 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 12:49:15 ID:ySirIzTaO
ど真ん中ktkr
受け攻めどっちでもいい。GJ!

502 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 16:05:47 ID:YKOV6uYIO
切ないのktkr
いいねいいね!

503 :風と木の名無しさん:2009/02/28(土) 23:26:36 ID:DBqD/+ZyO
切な萌え&男前な最後の決断に泣いた…
本当にありがとう!GJです!

504 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 16:26:09 ID:3XKN2oXp0
いい話だ。素直にそう思う。GJ!

505 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 16:41:56 ID:mb9XZNoD0
いい!GJ

506 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 17:01:17 ID:UV7NEhZW0
シンプルなのに、想いが詰まってるよ……GJでした。

507 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 18:51:10 ID:hVUrrZzdO
結婚言われたら敵わない切ないGJ!

508 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 19:03:48 ID:xThyep2YO
お次もどうぞー

509 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 19:06:31 ID:hVUrrZzdO
お互いに妻子ありの幼なじみ

510 :1:2009/03/01(日) 22:15:27 ID:8d+osm0SO
「お前と飲むのも久しぶりだな」
「……1週間前に飲んだばかりじゃん」
「そうだったか?」
「アンタ飲み潰れてたよ」
「覚えてねーわ」
「俺が優しく介抱してやったのに」
「マジかよ?うわ、勿体ねーな」
「ばーか」

「はぁ…お前ももう父親かよ」
「アンタは俺の親父かよ」
「お前みたいなガキは手間がかかる」
「酷いな」
「酷くねーし」

511 :2:2009/03/01(日) 22:15:57 ID:8d+osm0SO
「女だったか?」
「そうだけど」
「ふーん…俺のは男だ」
「それで?」
「俺らみたいにずっと一緒だったら面白いなとか思っただけだ」
「ぶはっ、何その少女漫画的な流れ」
「悪いか」
「いいや?面白いんでないの」

「将来、結婚したりしてな」
「させたいの?」
「まーな」


「俺らは出来なかったしねー」


「……そういう訳じゃねーけど」
「違うの?」

「……そうだけど」
「どっちだよ」

512 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 22:55:40 ID:4cQRLpm9O
うわああああ萌えたあああああ!
二人の距離感というか雰囲気がすごく好きだ!GJGJ!

513 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 22:57:02 ID:mb9XZNoD0
いいじゃん!これからも仲良くシロよ!
って思いました。GJ!

514 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 23:13:32 ID:hVUrrZzdO
この微妙さが凄く好み!萌え!ありがとう!

515 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 23:17:56 ID:exiIj/F40
「妻子もち」かつ「幼なじみ」ってありそうでない難題だよね。
ほのぼのほろ苦いのって、イイ!

516 :風と木の名無しさん:2009/03/01(日) 23:50:51 ID:939GmECC0
いいわこれー…この境地へ辿りつくまで二人色々あったんだろうなあ。
すごく好きです、GJ!

517 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 00:02:22 ID:eUq8yVVvO
一緒になれなかったってあたりが切ないわ、GJでした
まとめの二人もGJです
509じゃないけどいくつも読めて嬉しいな

518 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 00:12:18 ID:kHh1hul60
自分踏み台になります

519 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 00:13:15 ID:/KB7KJL9O
グーチョキパーの三角関係

520 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 03:13:58 ID:/nNE5YPF0
隙を見て繰り出したはずのチョキの目突きは、グーの左拳にあっさりと
はじかれ流された。
喧嘩にしては物騒な最後の手段を簡単にガードされ姿勢を崩された
チョキのボディに、グーの右拳がめり込んだ。
「チョキ!」
膝を突くチョキにパーは駆け寄った。
「もう勝負はついたよ、このくらいで勘弁してあげてよ!チョキ、チョキ、
大丈夫?」
チョキはパーの手を振り払った。その手が軽くパーの頬にぶつかり、
チョキははっとした。
しまったという気持ちは心の奥にはあった。しかし、素直な謝罪の言葉よりも
先に、またもグーに負けた苛立ちがチョキの口からあふれ出た。
「うるさい、触るなっ!」
「チョキ、貴様...」
目潰しをしかけられても冷静だったグーの表情が変わった。
「グー!駄目!!」
パーが慌ててグーとチョキの間に割り込み、チョキに手を伸ばそうとする
グーの体を両手で抱きしめるように止めた。
「パー...このガキを庇うのか?散々傷つけられたのに?」
「庇うよ。昔のことなんかどうでもいいんだ」
グーは、自分の体を抱きとめながら自分を見上げるパーの頬に手をやった。
チョキの手がぶつかったところが少し赤くなっていた。
「このお人よしめ...」
つぶやくように言いながらパーの体を抱き寄せ、その傷に唇を這わせた。
「やめて、チョキが...」
抗おうとするパーの唇をグーは唇で塞いだ。
チョキはそんな二人から目をそらした。
血が出るほど唇を噛みながら、きしむ体で立ち上がり、二人に背を向けて歩き始めた。
いつか、いつか勝ってやる。そしてパーを取り戻す。
そう心に誓った。

521 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 03:41:24 ID:4HkIl9VA0
旨くて美味い。こうきたか・・・!GJでした

522 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 09:32:06 ID:eUq8yVVvO
まんまで来たのに、すごく萌えた!
特にチョキのパーを傷つけてしまった拍子の描写に萌えたわ
GJでした!

523 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 10:31:40 ID:C6cRgET50
面白いって言ってもいいですかw?
どうしても子供向けのアニメでしかイメージ出来なくてw
GJでした

524 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 15:12:56 ID:83Z/g+QB0
そしてチョキは血を吐くような訓練の末、無敵技を体得した……
頑張れチョキ!いつかグーに勝て!GJでした。面白かったよ!

 ( ,_ノ` )      n  っ
 ̄     \    ( E)
フ     /ヽ ヽ_// 『無敵ジャンケン』

525 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 16:29:56 ID:z5bbuQAZO
これはGJせざるを得ない…
グーにもチョキにもパーにも萌えたよ!

信号機以来の素晴らしき三角関係

526 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 18:09:21 ID:EMGGxmyC0
無敵じゃんけんにも登場して欲しいww

527 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 22:38:53 ID:MOgQFBHDO
教育番組で普通に流れてそうだw

528 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 23:45:56 ID:0WgXOq0nO
踏み台になる

529 :風と木の名無しさん:2009/03/02(月) 23:47:22 ID:VXM4FQ1qO
家で散髪

530 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 01:15:53 ID:E8lXqzVOO
フローリングの床に新聞紙を広げると、インクの匂いがした。
俺はそこにあぐらをかいて座る。百円ショップのレインコートが、体中のそこらでわしゃわしゃと音をたてた。
「ああ、ずいぶん伸びたねえ」
不意に背後から指が伸びてきて、首筋に触れる。
ヒヤリとした冷たい指。俺はくすぐったいのを我慢するように、ギュッと目を瞑った。
「もう、二ヶ月くらい切ってないからな」
「お前の頭は天パーだからなあ、千円カットでもいいから小まめにカットしなさいって。
いい男が台無しだ」
細い指が、俺の頭をくしゃくしゃとかき乱す。俺は顔を俯けて、その指の動きをジッと辿る。
つむじ、額、耳の上。シュッシュッ、と涼しげな音がして、冷たい雫が頭皮に吹きかけられた。
「だって、お前が切ってくれるじゃん」
答えがないまま、指は動く。躊躇いなく、刃物の合わさる音が耳元でする。シャキシャキ、という音だけが部屋に響く。
「次からは、金もらおうかな」
「やだ」
シャキシャキ、ファサ。頭はどんどん軽くなっていく。
「俺の頭はお前が切ってくれるからいいんだ。美容院なんて、行かなくても」
指は、やはり返事をしない。
今度は本当に集中しているからのようで、耳のそばで身をかがめながら、細かくハサミを動かしていた。
ハサミを置いた指が、細かい髪を払おうとするように俺の皮膚を辿る。
さっきまで冷たかった指は、今はもう温かい。熱いくらいだった。
「でも多分、一生は、切れないよ」

俺は自分の髪がどんどん伸びて、世界中を覆ってしまうことを考えて落ち込んだ。
だって、そんなことになったら、すごく困るだろう。窒息死してしまうかもしれない。誰かを殺してしまうかも。
恐ろしい想像に、少しだけ泣いた。
冬の昼間、薄明るいフローリングの部屋で、恋人に髪を切られながら。

531 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 01:26:06 ID:28MaDENiO
>>530
なんか切なくなった……いい文章だなぁ。
一生は無理でも少しでも長く、髪を切ってもらえますように。


そして私も書いたけど踏み損ねたw
大人しくまとめに投下してきます。

532 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 02:09:10 ID:sL05NXRdO
529だけど>>530d!
せつなすぎてぐっときた…言葉よりあたたかい手を信じたいな
静かな雰囲気が凄く好みだ!
>>531もありがとう、今から見てくる!

533 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 02:54:19 ID:zR/7WefRO
>一生は無理
ハゲるしな!とぶち壊してみる。

534 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 03:44:02 ID:0hJThIDaO
ほのぼのに見せかけて切ないなこのヤロウと思ったけど、>>533でいいよw

まとめの仲良しカップルも萌えた!

535 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 06:58:40 ID:q2p4Eowv0
切なくてGJと思ったら533でオチたなwww
どっちみち萌える!

536 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 13:04:26 ID:aMeGbKd4O
姐さんの表現とか文章の雰囲気とかすごく好きだ!GJ!
そして>>533は罪な奴

537 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 16:25:12 ID:7AqXFcxoO
グッときて萌えたわ…
切ないのもいいけどハッピーエンドも好きなので>>533の方向でここは一つ!

538 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 16:32:38 ID:Oa3EoeUU0
俺を踏み台にした?!

539 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 16:34:19 ID:7AqXFcxoO
生き別れの兄弟の再会

540 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 21:39:12 ID:aMeGbKd4O
「今日はどんな感じにしますかー」
「あの、僕こういう美容院とか初めてでよく分からないんですけど」
「んーじゃあ例えば芸能人でこんな髪型にしたいとかあります?」
「すみません、芸能人とか詳しくなくて……あの、オシャレな感じにお願いします」
「はは、じゃあおまかせって事で」
「はい、すみません、お願いします」
「お願いされまーす。お客さん学生っすか?」
「あ、はい、この春から大学生です」
「へー、どこの大学行くの」
「その、矢追医科大学です」
「じゃあ医学生だ、すごいっすねー」
「いや、全然そんなんじゃないです、僕なんて全然」
「いやすごいっすよー。じゃあ越してきたばっかっすかー」
「あ、はい、先週からこっちで一人暮らしです」
「へー実家はどこなんすか」
「福岡です」
「おー!俺も小さい頃住んでたんすよ福岡」
「え、そうなんですか」
「懐かしいなー。実家に兄弟とかいるんすか?」
「小学校低学年の頃、兄がいました」
「いましたって……すみません、聞いちゃまずかったっすか」

541 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 21:39:41 ID:aMeGbKd4O
「いえ、いなくなったって事しか覚えてないんで、そんな、大丈夫です」
「そうなんすか」
「確か兄は手先が器用で図工の宿題を代わりにやってもらったってのはぼんやりと覚えてるんですけど」
「あはは、そういえば俺も弟に宿題やってもらってたっすよ」
「弟さんいるんですか」
「人見知りだし子供のくせにテレビとかに興味ない変わった奴だったんすけどね、頭だけは良かったから」
「仲良いんですね」
「んー、中学生になるちょっと前に両親の離婚でばらばらになっちゃってそれ以来会ってないんすよー」
「え、あ、すみません」
「いや全然大丈夫っすよ。はいできましたよーこんな感じでどうっすか」
「あっすごい、思ってた感じにすごく近いです」
「よかった、また来てね。なんかまたお客さんと話しりしたいっす」

こうして僕は美容師の"お兄さん"のところに通うことになった。
お互いの名前を知って二人して驚くことになるのはしばらく先の話。

542 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 22:36:27 ID:fjgcjLvE0
続きが気になる終わり方だなぁw

関係ないけど、大学の名前にワロタ

543 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 23:12:40 ID:7AqXFcxoO
確かに美容師さんのフルネームなんて聞かないよねと納得したわw
ありがとう>>540

544 :風と木の名無しさん:2009/03/03(火) 23:28:26 ID:UWyxGaSJ0
なぜかお互い話しやすかったんだろうなー

545 :風と木の名無しさん:2009/03/04(水) 18:58:38 ID:19hHjpiXO
どうやって気付いたんだろうw
GJでした!

546 :風と木の名無しさん:2009/03/04(水) 22:53:16 ID:hzR4ixYO0
次へ

547 :風と木の名無しさん:2009/03/04(水) 23:46:31 ID:tGzjONV40
男美容師と男客がひそひそクスクスしゃべってるのを見ると
不思議な気持ちになっていた私としてはGJといわざるをえない

548 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 00:17:29 ID:F9rLsOKdO
踏み踏み

549 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 00:18:57 ID:o/7n5CBIO
まんじゅうこわい

550 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 09:34:20 ID:tCPRdrfm0
「なあ、お前って嫌いなものあったっけ?」
「いっぱいあるよー?例えば饅頭とか」
「へ、まんじゅうが怖いの?」
「ゲームに漫画にお菓子にジュース、全部嫌いだからもって来て俺を怖がらせて!」
「ちょ、それって全部水島の好きなものじゃん!うそつくなよ!」
「なにをいう!勉強中にやってくるゲーム漫画は最強に怖い存在であるぞ!」
「あ!…そっか…」
「おいおい信じるなよ」
「うそだったの!?やっぱり嘘ついたんじゃんかよー!」
「はいはい」
「なんだよー…俺は真面目に聞いてるのに…」
「な、泣くなよ…ここらでひとつ、そんな結城が怖いってね」

「…俺のことがこわいのか?」
「ち、違うよ!まんじゅうこわいの流れで察してくれよ!」

551 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 09:50:05 ID:Xfb3S7bc0
可愛いw
難しいお題だと思ってたんだけどシンプルストレートでGJ

552 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 09:52:05 ID:YzuKN3qdO
これは和むw
GJ!

553 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 13:11:18 ID:qEsQRezh0
可愛いなあw

554 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 13:23:43 ID:zjm681aY0
素ボケ真面目な結城かわいいよ!全部そのままに受け取るんだなw

555 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 14:20:50 ID:d/joCeZl0
結城は素直に告白OKしちゃいそうだけど
水島は先々色々苦労しそうだなw
GJ!

556 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 14:47:41 ID:qNom4fTvO
そのまま結婚式あげてください。GJ!

557 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 16:37:41 ID:5AItlPitO
巧いなぁ、GJです!

558 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 17:04:31 ID:JP32aILfO
ムギュッと行ってくれ

559 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 17:06:00 ID:rgNrNIuHO
寂しがりや×一匹狼

560 :風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 17:06:03 ID:qdoaFrVjO
和んだ、可愛いなぁw
シンプルなのに情景が浮かぶよ、GJ!

561 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 17:27:10 ID:7Gg6xQLNO
残念
まわしますね

562 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 17:58:38 ID:WlUqCeOgO
面白そうなお題だっただけに残念まわし

563 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 18:23:19 ID:/bSjKOU8O
次に期待まわし

564 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 21:46:55 ID:3//nnM1L0
まわし、まわされ、まわりつつ…

565 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 22:01:17 ID:0awlAiKsO
お題に何となく既視感を覚えつつまわし

566 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 22:02:56 ID:cLe5xmIh0
上に同意しつつまわし

567 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 22:03:09 ID:KXnjmXV70
既視感とときめきをかんじつつまわしー

568 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 22:19:06 ID:qiY0d/TW0
>>565
過去スレ見たら前も流れてたよまわし
てか踏むがよい

569 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 22:22:07 ID:B+QPGfZr0
数学教師と不良生徒(既出ならごめん)

570 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 23:32:02 ID:uDsjofCq0
いや、俺一個人としてはそんなつもりはまったくなく、俺はただのしがない数学教師で、
去年の4月に生徒指導を任されてからというものずっとワタワタしていたわけなのだ。
そして運の悪いことにその年には超ドのつく不良が入学してきて。
えーと、それで俺はその不良に指導しまくって。万引きとかチャチなことばっかりやるもんだから
なんだか世話したくなってきて、放課後数学教えてやったり、家に呼んで飯食わせてやったり。
それでその、実はそいつは結構いい奴だとわかって、それで悩みを聞いてやったり。
入学当初は「オメー」だった呼び名が「先生」になって、ついには下の名前になったりして。
俺はそれで喜びを覚えたと同時に、近付きすぎたかもしれないと危機感を覚えた。
俺自身入れ込みすぎていた。生徒にはいつでも平等に。全ての生徒はイコールで結ばれなければならない。これ公式。
でもその等号の続きが乱れていくのがわかって、俺は揺れた。そして元のイコールに戻そうとした。
…そうしたら、大人しかったそいつは、3年と小競り合いを起こして。
いやその、それで俺は叱ろうとして、こう、校舎裏に…なんでだろうな、なぜか校舎裏に行ったんだよ。
そんで叱り付けようとしたら、そいつが泣いてることに気付いて、ハッとして。
あんたが冷たいから、なんて言うもんだから何も言えなくなって。
掴んでいた手首を離そうか離すまいかと迷って、余計に掴む力が強くなって。
俺って理性的な若手数学教師じゃなかったのか、と思いながら視線を泳がせたら、そいつと目が合って。
そしたらそいつがどういうわけか目を瞑って。
どうした、理性的な若手数学教師!とか考えつつ、俺は結局、そいつと唇を合わせ――

理性は、どこかに消えてしまった。

571 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 23:43:20 ID:n4X7j75N0
不良生徒も先生も純情な感じでいい。GJ

572 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 23:45:30 ID:XVckrtqX0
きゅ、きゅんときたーーー独白??の中に数学教師っぽさもでててGJ!!!

573 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 23:46:55 ID:Y7E4JY7MO
純情だなー
根が構ってちゃんの不良生徒カワイイ
卒業するまでキスとはいえど手を出さない教師ならもっと萌え

574 :風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 23:52:21 ID:fJGeMjv80
あ〜良いなぁ…なんか上手く言えないけど好きだ〜

575 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 00:19:52 ID:QzV2M2wO0
=とか公式とかの単語使ってるけどなんか国語か体育っぽく見える

576 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 00:49:53 ID:fz2TYXRu0
本性は体育会系の数学教師なんだよ。

萌えました、GJ!


577 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 00:56:23 ID:z1CkoHKw0
お題出したものです、sageしなくてゴメンなさい…!
やばいもえました!GJGJ!!

578 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 00:58:49 ID:hZokWI6lO
どうぞ

579 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 01:02:03 ID:5dlnxP5i0
まわされよう

580 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 13:17:02 ID:DNt6EVJeO
彼が今の車に買い替えてもう二年になるでしょうか。
彼の両手の中から僕は毎日彼を見ています。
車を彼の行きたい方向に向ける。
彼のためならその使命が誇らしいものに思えるんです。
だって彼はとってもかっこいいんです。
この間この車に乗ってきた彼の友人との会話を聞くと、彼は重大な仕事を任されているみたいです。
彼はやっぱりすごい人なんだと嬉しくなりました。
でもその仕事がうまくいってないという話も聞きました。
僕は心配になりましたが彼は大丈夫、と笑っていたので安心しました。
彼はいつも笑っています。
仕事がうまくいかないときも、恋人に振られたときも、彼は笑っていました。
でも、彼が泣くことだってあります。
銀行の角を右にまがったところの小さなアパート。
そこに住む彼より少し若い青年に会うと、彼は吸い寄せられるように青年に近付き、青年の腕の中で静かに泣きます。
最初はあの人が彼を泣かしているんだと思いました。
でもあの人の所に向かう彼はとっても嬉しそうなんです。
お気に入りの音楽を聞いているときよりも、どんな友達と話しているときよりも。
それに、あの人の顔を見ると彼はとても安心した顔をするんです。
いつもの笑顔とは違うほんとの笑顔なんです。
本当はもっと彼の体温を感じていたいけど、僕の仕事は彼を行きたい所に連れていくことだから。
彼が一番幸せでいられる場所にたどり着けるように、いつもの銀行の角をまがるために。
僕は、今日も彼にまわされよう。

581 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 13:21:39 ID:0aRT/2DaO
一途なハンドルに萌えた…
超GJです姐さん!

そして輪姦系以外思いつかなかった自分乙

582 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 14:25:42 ID:TPi2SaWT0
輪姦系がまず最初に思い浮かんだが、
その後他の部署にまわされるリストラ物を思いつき、
書いてはみるもののあんまり面白くないんで他の人を待っていた。
面白かったです。GJ

583 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 14:59:52 ID:Ux4Tjo8WO
ご主人様大好きハンドルかわゆすGJ!

自分は最初が輪姦で次が中華テーブルw

584 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 15:03:44 ID:h4sQ78cl0
ハンドル可愛いGJ!

自分は最初が輪姦で次が回転椅子だった。ぐるぐるぐるぐる〜。

585 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 16:20:09 ID:hZokWI6lO
もうみんな書いてくれYO!

ハンドルが愛しい…自分の車のも撫でてやりたい気持ちになったよw

586 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 16:45:15 ID:Uq50UukN0
最期の一行で、泣いた。巧いなあ。

587 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 18:06:59 ID:+Z/or30FO
ハンドルか!うまいこと料理したなー
GJでした!

588 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 19:07:32 ID:pR4KPpGX0
踏まれよう

589 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 19:10:10 ID:Ux4Tjo8WO
壊したっていいじゃん!

590 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 22:11:20 ID:BAHQEut80
「そのあとのこと考えるとだめなんだ」
肩を落として、テーブルを挟んで向かい合った明弘が言う。声は沈んでいて、聞いてるのが辛い。
「なんで。そんなこと言ったって告白しなきゃなんにも始まらないじゃないか」
「始まるどころか終わるかもしれないだろ。好きじゃないって断られて、そいつと気まずくなるのやだよ」
「はあ、俺にはよくわかんねえそういうの」
「友達関係が壊れるの、怖いんだ」
「壊したっていいじゃん! 当たって砕けろって昔から言うだろ? そのくらいの気持ちでいかなきゃ恋なんて叶わないっていうことじゃないの、明弘くん」
重苦しい雰囲気に耐え切れず、俺は茶化すように明るく言い返した。
「や、だから叶う叶わないじゃなくてさ、春人」
「だーっ、はっきりしねえな! だめでも、気まずくなってもやり直せばいいだろ!」
「やり直せるかなあ」
「いけるいける。俺がそういう立場だったら、頑張って友達に戻ろうって、努力するね。断るほうだってさ、友達じゃなくなるのは怖いし」
「ほんとに?」
「マジで」
「じゃあ、わかった。俺、言うよ」
「よし、そのいきだ!」
急に神妙な面持ちになった明弘に俺はほんとして、グッと親指を突き出した。
「春人、俺、俺……春人が好きなんだ」
「ああ、そうなんだ……はっ?」
「春人が好き、大好き。だから嫌いにならないで」
明弘がテーブルに乗り出し、さらに俺に掴みかかって言った。
「あ、あ、えっと、うん」
物凄い真剣な声と表情に押されて、俺は思わず頷いていた。
でも、俺が明弘を嫌いになることなんてありえないけど。

591 :風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 22:19:34 ID:+Z/or30FO
自分の好みのストライクですごく萌えた
その上ほのぼのして和んだ
GJでした

592 :風と木の名無しさん:2009/03/08(日) 19:22:16 ID:X+YfOsdoO
お題の使い方うまいなー
この二人応援したい!GJ!

593 :風と木の名無しさん:2009/03/08(日) 23:21:32 ID:JU8VMJtqO
春人がこれからどう出るかが見たいな
GJでした!

594 :風と木の名無しさん:2009/03/09(月) 01:13:07 ID:bmcAx1QKO
嫌いにならないでに萌えた

595 :風と木の名無しさん:2009/03/09(月) 17:51:33 ID:tGIakyxRO
初々しさがおいしいです
GJでした!

596 :風と木の名無しさん:2009/03/09(月) 23:09:30 ID:PSHCgodk0
GJ!!

597 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 10:52:58 ID:9dnuHCgDO
まわします

598 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 10:55:09 ID:9Zsl8o6MO
どーんと来いや

599 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 10:56:57 ID:wd4DbfAa0
見た目可愛いが中身は男前な攻

600 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 11:53:37 ID:meVd+CAL0
聞いてくれよ。俺こないだ不良に絡まれちゃってさ。
なんか典型的な「遊びたいから金出せよ」みたいな奴らだったんだけどさ。
俺このとーりひょろで力もないから逆らえなくて、あわててバックから財布を出して渡しちゃったわけよ。
でも俺その時駅前でゲーム買っちゃっててさ。数百円しか入ってなかったんだ。
んで、不良さん方がみんな怒り出しちゃってさ。
「もっと持ってんだろ?」みたいな。
んで、ゲームは数量限定版だったから命に変えても渡したくないじゃん?でどーしようか考えてたんだけど。
急に鈍い音がしてさ。
何があったんだと思って音のするほう見たら不良の一人が壁にぶつかって気絶してたんだよね。
で、その後ろには不敵な笑み?っての?をした綺麗な可愛い子がいたんだ。もうものすごく可愛いの。そのときの状況もあって俺にとっては天使みたいに感じられた。
でも。当然不良たちは驚いたり怒ったりするじゃん?
どこに隠し持ってたのか鉄パイプとかを振り上げてその子に襲い掛かるわけよ。
でもその子はまったく恐れないで攻撃をかわして相手の急所に一撃入れてくわけよ。
なんか目の前でアクション映画見てるみたいだったね。

で、不良を全部のしたその子が、端っこでびびってた俺に手を差し伸べてくれたわけよ。
「大丈夫か?この辺は不良が多いから気をつけたほうがいい」
俺は何度もお礼を言ったんだけど、その子はぜんぜん気にしない感じで
「いいよいいよ別に。お兄さんに怪我がなくてよかった」
っていって遠くに飛ばされた財布までわざわざ拾って渡してくれたんだ!
その時もうすでに一目ぼれだったのかもしれないな。
名前を聞いたんだけど、その子は答えることなく手を振って奥の暗い道のほうに消えてっちゃったんだ。
ものすごく可愛い子だったのにさ。ものすごく男前?でマジで俺あの子に惚れちゃったんだ。

次はいつ会えるかな。またあのあたりでカツアゲされたら呆れながら助けに来てくれないかな。
そしたら今度こそ名前を聞くんだ!

601 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 12:06:47 ID:ZeXVTQ9E0
601

602 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 13:53:35 ID:ax1Ipzd9O
攻めも萌えるが受けのヘタレっぷりに萌えたw

603 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 17:45:53 ID:lSZKWBjQO
受けへたれやなーw

604 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 19:59:33 ID:MLWWieoPO
へたれ受けが可愛すぎる!
攻めも男前でかっこいいな。これだけで当分妄想できそうだw

605 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 20:34:40 ID:DOHnip/n0
受けがへたれなのがいいw
これ続き気になるなぁ。攻めの男の子に惚れたw

606 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 22:00:47 ID:fWBP3A+J0
可愛いのに男前はいいね、さらに攻め属性とは!

607 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 22:16:36 ID:GMeCCzhT0


608 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 22:36:36 ID:/+Cy9O5qO


609 :風と木の名無しさん:2009/03/10(火) 22:37:50 ID:KGdKYq3FO
親友以上恋人未満
いつも受けを叱り付ける攻め

610 :風と木の名無しさん:2009/03/11(水) 12:21:13 ID:4FVbwpg+O
「ただいまー。お、祐樹来てたのか」
「ん、おじゃましてます」
「すげー!洗濯おわってる」
「すげーじゃない。またあんなに洗濯物溜め込んで」
「ごめんなさーい」
「あとごみはちゃんと捨てる。なんでこんな簡単なことができないんだ」
「気を付けます、おかーさん」
「誰がおかーさんだ馬鹿」
「うぉ、ロールキャベツ!お前のロールキャベツ超好き!」
「どうせ食事もコンビニばっかなんだろ」
「……祐樹」
「んー、頭撫でられて喜ぶ歳じゃないんだけどな、俺」
「いーから撫でられときなって。」
「やめろって。なんか居心地悪い」
「気付いてない?お前、何か嫌なことあると俺んち来てロールキャベツ作んの」
「何それ。俺そんな単純じゃないんだけど」
「いいから。黙ってこうしてなさい」
「命令口調……生意気だ馬鹿……」
「ん、思っきり泣いていいよ」
「ないて……ねーよ馬鹿……」
「はいはい。ほら、一緒に食おっか、ロールキャベツ」

611 :風と木の名無しさん:2009/03/12(木) 02:03:25 ID:LAj+l0A20
仲良しすなあ(*´∀`*)
お幸せにーw

612 :風と木の名無しさん:2009/03/12(木) 10:19:14 ID:vHOIyokkO
解り合ってる感じがいいなぁ
ほのぼのGJ!

613 :風と木の名無しさん:2009/03/12(木) 12:40:24 ID:mFYR3qz0O
ロールキャベツ食べたいです
GJでした!

614 :風と木の名無しさん:2009/03/12(木) 13:57:10 ID:/d5K2VSuO
これが噂の肉体的АВだけど精神的ВА
GJでした!

615 :風と木の名無しさん:2009/03/12(木) 14:57:42 ID:w8wYhpjxO
まず設定からして大好物。GJ!

616 :風と木の名無しさん:2009/03/12(木) 23:54:37 ID:hqtHe0m30
まわします

617 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 00:04:35 ID:gcKcyiTSO
じゃあまわします

618 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 00:14:20 ID:8FOGfdmW0
さあ踏むが良い!

619 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 00:15:09 ID:4mIXFGizO
ポジティブに潜む自覚の無い消滅願望

620 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 07:32:45 ID:OmObbYRi0











あ  

621 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 08:03:59 ID:GdihhzVvO
これは………?
どうなるんだろ

622 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 09:31:28 ID:UD296Bth0
まんこ

623 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 12:55:16 ID:NC3OE7Zy0
とりあえず、まわしましょうか

624 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 13:32:08 ID:Mi+64y4p0
まわしまーす

625 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 13:37:20 ID:4mIXFGizO
あの…自分*9だから言いにくいんだけど、>>1にある通り*9から24時間経過してないのでまわさないでください…

626 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 14:36:03 ID:CieaRehX0
萌えたので書きます


安らかな寝息を立てて、俺の肩にもたれかかるこいつの手には、
古典の宿題で渡された百人一首のプリントが握り締められている。
電車の揺れに時折、むずかるように身をよじらせた。
幸せな重みを左肩に感じている俺。幸せな眠りの中にいるこいつ。
夕方の電車は、心地よいリズムで二人を運んだ。西日が、川の向こう側に落ちかけていた。
川面に反射した夕日が、視界全部を赤く染める。
この世の終わりみたいだ。
この世の終わりに、俺はこいつの隣にいられるかな。
出会ってから一年と三ヶ月かかって、ようやく手に入れたこの幸せが、いつまでも続くようにと俺は願ってやまない。

忘れじの行く末までは難ければ 今日を限りの命ともがな

けれど、同じ心で俺は思うのだ。
いつまでもこのままで、いられるわけがない。
ふと、目に留まったプリントの中の和歌。
――いつまでも忘れないという言葉が、永遠に変わらないというのは難しい。
   だから、今日を限りに命が尽きてしまえばいいのに。
美しい二人のままでいられないなら、いっそ。
そう考えた古の歌人に、俺は言いようのない、何かこみ上げる思いを感じた。

そうして俺は、降りなければいけない駅を過ぎても、こいつを起こすことはしなかった。
もう少し、このまま。
名前しか知らない、終着駅まで二人で行こう。戻れなくなっても、構わない。

627 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 15:53:39 ID:B062/6zg0
>>625
あと3時間してから出直してこいボケ早漏

628 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 16:43:21 ID:V7UJ18oD0
>>1
■*0を踏んだ人物が12時間無反応の場合は権利消滅となります。*0以外の萌えたい人どうぞ。
■*9から24時間経過でお流れです。
■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。

629 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 16:54:24 ID:puZTSHsM0
長い冬の終わり

630 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 16:54:35 ID:hm32IidZO
親知らずが痛い

631 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 18:29:43 ID:gv9a8uHk0
オムあんこ

632 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 21:19:15 ID:lFk6RmXD0
残念な流れだな…

633 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 21:38:03 ID:smnF8nmq0
神作品連発の時期が嘘のようだ

634 :風と木の名無しさん:2009/03/13(金) 23:24:31 ID:4mIXFGizO
>>1どころかちょっと前のレスも読まないんですか
>>628の通りまだ権利は*0にあります

レス消費してごめんなさい

635 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 11:48:19 ID:EnHIcruY0
「暖かくなってきましたね」
 そう、柊さんが言うので、俺は手を息で温めながら反論した。
「そうですか? 昨日なんかもう少しで雪になるらしかったですよ」
 柊さんは目の前の木をなでながら俺に言った。
「この木が花を咲かす準備をしていますから」
 そう言われて目を向けると、その木には小さいけれどつぼみがふくらみはじめていた。
「人間より樹木の方が敏感なので、毎年感心してしまうんです。そうだ。
母からふきのとうが送られてきたんです。食べませんか?」
「俺、山菜の味ってよくわからないんです。ただの苦い野菜にしか思えなくて」
「てんぷらにするとおいしいですよ。作りますからきますか?」
 そう言われて、俺は彼の家に行った。

「はい、どうぞ」
 目の前に出されたてんぷらは、揚げたてでとてもおいしそうに見えた。
「昔、食べたっていうのはいつ頃ですか? 子供の頃ですか?」
「そうですね。苦くてそれ以来口にしていないから」
「じゃあ、是非食べてみてください。僕も大人になってからこの味の良さが
わかったので。だまされたと思って」
「はあ……」
 恐る恐る口に運ぶと、それはサクッと音をたてながら少し苦い味と共に口の中を通り抜けた。
「……おいしい……かも」
「でしょう? 味覚がかわるんです。これが春らしい味っていうんですよ」

636 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 11:48:50 ID:EnHIcruY0
「それで、もうそろそろお返事をお聞きしてもいい頃かと思っているんです」
 来た……と思った。俺は冬になりはじめの頃に彼から告白をされていた。
「別に断れるのは仕方がないと思っているんです。こういった性癖ですから
びっくりされるのも無理はないですし。ただ、うぬぼれかもしれませんが、
僕が言った後もこうしてあなたは来てくれますし、一緒にて不快感というか、
拒否感を感じたことがない。だから少しは好意を持ってくれていると思うんです。
でも、無駄な期待もしたくないので」
「はあ……」
 自分が断れば、彼はもうここに来ないようにと言うだろう。それがわかっているから
ずっと返事をしないまま、今に至っているのだ。
「……柊さんの事は嫌いじゃないですし、好きだと思います。でも、それは柊さんが俺に
向けてくれるものと同じかどうかが俺にはわからないので」
「僕に性的な興味はもてないということですか?」
「……よくわかりません」
 てんぷらを箸でつつきながら、彼は言った。
「試してみませんか?」
「え?」
「ふきのとうと同じで、食べてみれば意外といけるかもしれないし」
「え? あの?」
 目の前に彼の顔があって、俺はそのまま唇を奪われた。少し苦いたばこの味とさっきのてんぷらの味がした。
「どうですか? 抵抗ありますか?」
「……いえ」
 不思議と違和感がなかった。彼は笑った。
「それなら良かった」

 春がもうそこまで来ていた。

637 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 12:39:43 ID:gi7qpiFqO
雰囲気いいな、柊さんって名前もさりげなく話に合ってて好きだ!
GJでした!

638 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 12:48:56 ID:Yhond9vR0
二人の雰囲気が、いい意味で大人びてて好きだ。
こういう静かな関係っていいな!GJです!!

どうぞ

639 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 13:03:58 ID:2b7G3tIn0
触れなば落ちむ。

640 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 13:20:54 ID:dzw+fRyR0
 

641 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 13:51:00 ID:6fwqODWB0
■*0を踏んだ人物が12時間無反応の場合は権利消滅となります。*0以外の萌えたい人どうぞ。

■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。

ルールの整合性が気になる。

640みたいのは「先行ゲット」になるのでは、と。

642 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 14:39:09 ID:0HAlSxRyO
>>641
絡みかttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1125066492/に行って下さい
あなたのしてることはこのスレにとって荒らしと同じです

無駄レス失礼しました

643 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 15:35:19 ID:SG1tJR7q0
>>642
641は正しいと思うよ

最近あまりにもルールが守られてない気がする
こんな内容でスレを消費するのは心苦しいけど、
このままでは住民みんなが楽しめないと思うから

もう一度>>1を読み直しましょう
特に
■*0を踏んだ人物が12時間無反応の場合は権利消滅となります。*0以外の萌えたい人どうぞ。
■*9から24時間経過でお流れです。
■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。

自治厨と言われても最近のこのスレの流れは本当に悲しい
649からはきちんとルールが守られることを願ってます
スレ汚し失礼しました、まわし

644 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 17:08:40 ID:Wg7+joESO
ざんねん!この すれは gdgdに なってしまった!

645 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 18:32:28 ID:CEAhDc6d0
まだだ!まだおわらんよ!
というわけで次の9と0に期待してまわし

646 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 18:39:45 ID:QByi+kij0
*9から24時間は絶対回さないでください
*9の萌えられる権利が残ってます

647 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 19:07:02 ID:nHyzuD6n0
このスレの*9*0をブログに転載するのやめてくれませんかね
喪ゲ女さんはじめコピペブログの方々
晒しみたいなもんじゃないか
転載されるのを期待して寄ってくる人もいそうだし

648 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 21:30:55 ID:lLM2GQC80
残念な流れだな…

てかウザいから巣に帰れ

649 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 21:43:48 ID:k1LLuc5fO
恋すてふ わが名はまだき たちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか

650 :1/2:2009/03/14(土) 23:10:22 ID:fXqbGLFZ0
「忍ぶれど」
部屋の隅から唐突に声がしたので、
俺は驚きこそしなかったものの不思議に思って振り返った。
「忍ぶれど、色にいでにけりわが恋は、ものや思ふと人の問ふまで」
「お前、そんなものどこから見つけた?」
「このダンボールの中」
引越し準備のさなか、手伝いを頼んだ親友は、どこから引きずり出したのか
埃をかぶった段ボール箱を開いていた。
中には中学生時代の教科書やらノートやらが詰まっていたようである。
つまりはもう3年以上も前のものだ。
奴はその中の懐かしい国語の教科書を取り出して読んでいた。
確かに古い本やらノートはダンボールに入れてしまっていたような記憶があった。
「そりゃいいけど、片付けの最中に古い本を見つけて読み始めることくらい
 最悪の行為はないぞ。それはいらないから、元に戻しとけ」
「待って、もうちょっと」
そら来た。こいつは軽度の活字中毒で、自分が興味を引く文章があると
所構わずそれを読破してしまわないと気が済まないのだ。
読書中に上の空になるのは日常茶飯事、
今奴が手にしている教科書を使っていた中学生の頃も
教科書の中に面白い物語を見つけたら、そこが授業の範囲と全く関係がなくても
真剣に読み込んでいた。傍目には真面目に勉強しているように見えるから性質が悪い。
「懐かしいよなぁ。確かこの中から五つ選んで暗唱とかさせられたっけ」
「あー、そう言えばそうだったな」
奴がこちらに向き直って開いたページを差し向けてくるので、
俺も止めるのを諦めてそれを覗き込んだ。
少し黄ばんだ紙の上にはいくつもの短歌が並んでいる。
俺が暗唱に選んだ五つの上には、緑色のペンで不細工な丸が描かれていた。
俺はこいつとは違って国語は苦手だったので、覚えるのにずいぶん苦労した記憶がある。
もちろん今ではきれいさっぱり忘れてしまっていて、
緑色の丸を見ても、本当に自分がその短歌を暗唱したのかどうかもあやふやな位だ。

651 :2/2:2009/03/14(土) 23:11:49 ID:fXqbGLFZ0
しかし、今しがた親友が口に出して詠んだ歌にはおぼろげながらも記憶があった。
確か結構重要なテーマだとかで、授業でもじっくり扱われたのだ。
その歌にも緑色の丸が付いているのを見て
書き取りとかもやったなぁと思い出していると、奴がぽつりと口を開いた。
「こっちは暗唱に選ばなかったんだな」
「んー?だってこれ、似てるからなぁ。似たようなの二つも覚えられないって」
血色のいい指先が示した先にはもうひとつの恋の歌があった。
そうだ、確か和歌の紅白歌合戦みたいなものがあって、その場で火花を散らして戦ったのが
この二つの歌だと当時の教師が言っていた。だんだん思い出してきた。
「俺はこっちの方が好きだけどな。なんか奥ゆかしい感じがして」
「奥ゆかしいのか、これ?」
実のところ俺はこの短歌の意味などさっぱり理解していない。
「忍ぶれど」の方は書かれ方が現代語にも近いのでなんとなくは分かるが、
「恋すてふ」なんて言われても全くピンと来ないのだ。
「いや、うーん、意味は似たような感じなんだけど。ま、俺が個人的に好みだってだけ」
「ふうん」
もともと短歌になんて全く興味のない俺は、本を開いたままの奴の手を
左右から押さえるようにして閉じさせた。大きな手もそれに逆らわない。
「ほら、さっさと続きやるぞ。半分終わるまでは晩飯食べさせないって母ちゃんが言ってたからな」
「お前、おばさんの手料理食えるのもあと何日かのうちなんだから、ちゃんと味わっとけよ」
「わかってるって」
俺はこの春から遠方の大学に進む。こいつは、地元に残る。
「今日トンカツらしいから、お前も食ってけよ。手伝いの礼に」
「ああ、うん」
西の窓からの夕陽がまぶしい。生返事をして、本を戻すために再び俺へ背を向けた時の一瞬の横顔が
逆光にふちどられたせいか、なんだか泣いているようにも見えて驚いた。
「おばさん、料理上手いからなぁ!春から、俺が代わりに毎晩晩飯食べに来ようかな?」
しかし、直後に聞こえてきた声は、いつもに増してほがらかだったので
すぐに気のせいだと思い直した。強すぎるオレンジ色の光のせいだろう。
「盆に帰ってきたら俺の席がないなんてのは勘弁してくれよ!」
教科書を元に戻して、ダンボールの蓋を閉めた背中に
そう笑いかけた。

652 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 23:22:15 ID:ytEb9PzJ0
そうきたかーw
離れてから自分の気持ちに気付くタイプだな、この子は

653 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 23:23:11 ID:EnHIcruY0
古文は本当にテストに必要な事しかやらなかったので、
グーグル先生にお聞きしました。
それでやっと萌えた不勉強な自分を許してください。
同じような方の為に以下。



忍れど〜
知られまいと秘め隠していたが、顔色に出てしまったことだ、私の恋心は。
思い悩んでいるのかと、人から尋ねられるまでに。
恋捨てふ〜
恋をしているというわたしのうわさは、早くもたってしまったなあ。
人に知れぬようにと、ひそかに思いをよせたのに。

654 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 23:47:06 ID:qZqXfjgb0
夕陽の中の2人の姿が目に浮かぶよう。
その時間も2人の大事な思い出になるんだろうな。
GJです。



655 :風と木の名無しさん:2009/03/14(土) 23:59:47 ID:ZUHHIqB80
*9からどんな展開になるか楽しみでした。
オレンジに彩られた世界の中での、本の閉じさせ方がすごく萌えました…GJ!

656 :風と木の名無しさん:2009/03/15(日) 23:32:11 ID:VieMAPbZO
まわします

657 :風と木の名無しさん:2009/03/15(日) 23:49:22 ID:TFA1OTzy0
mws

658 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 00:07:04 ID:m6Myly2b0
歌の意味がわからんでも萌える*0だけど
意味がわかるととんでもなく萌えるなぁ…!
GJ!

そして踏め!


659 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 00:11:40 ID:ZPQH8N710
戦国時代の武将

660 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 00:12:19 ID:4QESOljT0
おかん属性とネガティブ

661 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 01:00:51 ID:7AIESAZa0
 

662 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 01:16:33 ID:4QESOljT0
「お前って、なんかアレだ、歴史の教科書に出てくるような服? 着たやつとか似合いそう」
「は? なんで。つーかどれだよ、多すぎて解らん」
「あれあれ、重そうな赤とか黒とか変なかぶととかありそうな」
「……? 戦国時代とかの?」
「あーそれそれ」
「なるほどね。でもあれかぶとじゃなくなかったっけ」
「まあニュアンスつたわりゃなんでもいいじゃん。なんかああいうイカツイ格好して戦っちゃてるのも似合うかもね」
「それはこの状況を見て言ってるのか」
「だって乗ってるし」
「お前は余裕すぎ」
「つーかお前こそ喋りまくって余裕じゃん」
「馬鹿、余裕なんてあるか」
「そんな馬鹿に乗ってるのは武将さんですか? ああー武将さんが俺の上で文句をたれてる」
「色気ねえな、馬なら鳴いてみろよ、ためしに「ひやーん」とか」
「馬はひやーんとか鳴かないから」
「じゃあ、ちゃんとお前の声で」
「ちゃんとしてくれるんならね。いかつく格好よく荒々しく」
「お前の武将の認識は変すぎ。極端すぎ」
「だってそれお前の事だし」
「……本当、お前って馬鹿。とりあえず俺を振り落とすとかやめろよ、ちゃんとするから」
「じゃ、早くしろよ、もう限界」
「はいはい、俺の大事な恋人さん」


663 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 01:20:02 ID:W2MmVkJR0
>>662
軽い口げんかかと思ったらこの甘さ!
ニヤニヤしましたw


664 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 01:29:33 ID:IQgnzDQp0
余裕エロ
GJ!

665 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 01:35:12 ID:vcJalhrpO
荒々しくされたいけどストレートには言えない、でも結局素直に言っちゃってるw
可愛いな、GJ!

あと、まとめサイトの方でテンプレ他見直し協議してるんで
できれば皆さんの忌憚ない意見をお寄せ下さい

666 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 04:46:26 ID:GZmKdHCpO
この*9でこんな甘いのがくるとは思わなかったwGJ!

667 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 11:10:43 ID:wg6gQ2Ij0
リロミスなのにすごいなw
逆にリロミスじゃなかったら、こんなエロ甘ではなかったかもw
意外性GJでした

668 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 11:48:01 ID:lllFuzgsO
踏み台ドゾー

669 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 11:51:03 ID:4FJZg7y10
読み返すごとに味わいが増すよ、この会話
ほんとGJ

670 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 11:51:10 ID:dtlHW7Ks0
花粉症

671 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 12:17:36 ID:dtlHW7Ks0
「俺さ、今度出す本はこんな感じにしようと思うんだ。」
「へー、男二人の旅ねえ。テーマは?」
「和風ファンタジー。何回も読み返せるスルメみたいな味のある話を目指してるんだ。今やっと起承転結の転まで来たところさ」
「ほう」
「特に会話。会話はキャラクター達の自己主張の場だからね。何回も読み返して、読み返すごとに味わいが増していくようなものを目指してる」
「こだわってるんだな」
「まあね。実はさ、この本が完成したら、真っ先にそれをもって好きな人のところに告白しにいこうと思ってるんだ。だからものすごく面白くないと」
「お前好きな人なんていたのか!?」
「…うん。ずっと好きだったんだ。」
「誰だ?俺の知ってる人?」
「…うん、ものすごく身近にいるよ」
「そっか…なあ、最初のほうだけで良いから読んでみて良いか?」
「だーめ。」
「なんで?」
「本が出来たら、真っ先にいやってほど読ませてあげるから。だから、あとちょっと待っててよ」
「えー、仕方ないなー…ほんのちょぴっとも、だめ?」
「だーめ!もう、俺が告白しに行くまで待っててよ!」
「…え?」
「…あ」





(できるだけ*9に近くしようと試みたけど撃沈。これで勘弁してください。)

672 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 12:33:49 ID:4FJZg7y10
リロミスに巻き込んでしまってすみませんでした
すごい、仕事きっちりまさにGJ

ラストから5行でうっかり告っちゃってる作家も
それに気づかず食い下がる思われびとも
かわゆすなぁ

あと、不謹慎にも『これで勘弁してください』に萌えた
なんかごめん ほんとごめん

673 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 13:23:33 ID:wg6gQ2Ij0
全然撃沈じゃないよー!いい仕事してますGJ!

674 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 13:48:20 ID:lbLxgOMwO
やっぱりクオリティ高いなここの姐さん方は!
あの*9でこんな萌えを生み出すとは!GJでした!

675 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 15:19:07 ID:/GaZEhELO
二人共気付けよ〜とニヤニヤしてしまいました!GJです!

676 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 17:02:03 ID:GZmKdHCpO
にやにやしました。やっぱこういうのがこのスレの面白いとこだよね。

677 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 22:43:29 ID:jkKjdkq3O
…え?  …あ
がものすごく萌えました!
GJです

678 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 22:45:54 ID:0p4rXoskO
踏んで…欲しいの…っ

679 :風と木の名無しさん:2009/03/16(月) 22:46:47 ID:W2MmVkJR0
身長差

680 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 00:51:50 ID:+MuUATYTO
「あーっ、身長欲しい!高くなりてえ!俺より背が高い奴は滅べ!今すぐ滅べ!!」
「どうしたんです、急に」
「急じゃない、前々から思ってたのが今爆発したんだよ!」
「じゃあ、どうしたんです…今更」
「…そっちもムカツクな。つーか、お前滅べ!今すぐ破滅しろ見下ろすな!
もしくはその無駄に高い身長俺に分けやがれ」
「僕が滅んだら、先輩は電信柱を相手に愚痴る怪しい人になっちゃいますけど
良いんですか?あと無駄じゃないです、バスケ部員ですし」
「俺の方が一年前からバスケ部員だ。バスケを愛してる」
「はいはい、先輩がバスケにかける情熱は尊敬してます。でもそれってモテない人の台詞っぽいですよ」
「う…そ、それを言うな!」
「…何かありました?」
「……別に、なんもねえよ」
「本当に?先輩、普段は背が低くてもバスケは出来るってマンガみたいなこと言っちゃえる人なのに」
「………お前さ、口は堅いか?」
「堅いですよ、先輩に誓って」
「なんかうさんくせえな。…いや、まあ…なんつーか、振られた」
「電信柱に?」
「ちげえよ!…三組のマミちゃんだよ」
「ああ、可愛いって評判の。でも俺としては先輩の方が可愛いと思いますけど」
「イヤミ言うの禁止。…なあ、やっぱ男って身長高くないとダメなわけ?」
「好みによるでしょうね、俺は低くても高くても好きです」
「でもさ、身長高い相手だと連れて歩いて格好いいしお姫様抱っこもしてもらえるし
キ…チューする時に背伸び出来てロマンチックだし膝の上に座って頭撫でてもらえるしで
良いんだってマミちゃんが。だから俺とは良いお友達でいようねって」
「なるほど。じゃあ先輩、そのままで良いじゃないですか」
「は?」
「俺を恋人にすれば連れて歩いて格好いいしお姫様抱っこもしてもらえるし、
キスする時に背伸び出来てロマンチックだし膝の上に座って頭撫でてもらえるし、
それにこうやってすっぽり抱き締められるのって気持ち良いでしょう?」
「おお、本当だ。……あれ?」

681 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 01:19:27 ID:pP7KUuFQ0
敬語攻め後輩GJ!
先輩はお姫様抱っこされたまま、お持ち帰りされればいいよ!

682 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 01:31:04 ID:ZDegKTVR0
ここここれは・・・!!(*´д`*)
敬語年下攻めとはツボすぎる!
素敵な萌えをありがとう!!!

683 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 03:06:20 ID:Bbt9woyQO
おお本当だに吹いたw
可愛いんだからもう!

684 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 08:59:14 ID:Eiw7+bV30
後輩が可愛いw
先輩はうっかりさんで可愛い!
GJ

685 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 10:39:34 ID:biEDkqLn0
まとめの方も2つ来てたね
両方GJ

686 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 11:01:24 ID:lFrdBeVWO
>キ…チューする時
わざわざ言い直す先輩に萌えたw
GJ!

687 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 11:57:49 ID:b83VLbiH0
それをさらりと「キスする時」て言える
後輩のクールさとの対比にさらに萌えた
巧い!

688 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 12:10:52 ID:YGTk1trz0
踏まれたい

689 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 12:12:03 ID:SlGPSDJS0
ここぞという時

690 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 20:25:42 ID:GLhe5MgM0
「ここぞ!」
「うわ、何するんだ君は」
「何って…今日の星占いでここぞという時は勢いで行きなさいって言ってたんだよ」
「だからっていきなり人に飛びつく奴がありますか。ちょっと大人しくしてなさい」
「はい」
「素直か!ていうか君、占いとか信じるの?」
「信じまくりだ!そりゃあもうこの20年間ずっと占いに従って生きてきたようなもんだ」
「それは大げさかと…」
「でもさあ、ここぞって言われてもわからないもんだよな。そういうのって大抵後から気付いて後悔しねえ?」
「……あー、いや、そうかも、しれないね」

最近、自分の恋心に気付いた。この頭の悪い男に惚れているという事実に。
ずっと言うか言うまいか迷っていて、朝の占いを見て、ハッとしたのだ。
『ここぞという時は、勢いで行きましょう』
後から気付いて後悔するなんて、僕は絶対に嫌だ。

「しかし俺はこれからも占いを信じる!信じ続けるぞ!」
「――あのさ」
「んー?」
「僕も君と同じ星座だって、知ってた?」

691 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 20:30:18 ID:Eiw7+bV30
うおおおおおおGJGJ!!
こういうの大好きだー!
「僕」も「俺」もいいよー萌えまくった!

692 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 20:37:47 ID:lFrdBeVWO
これは…!
萌えたぎった!GJ!

693 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 22:18:25 ID:QVbB+4qV0
 

694 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:00:16 ID:6T4Hxdj9O
まわします

695 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:06:13 ID:63NMhPN20
「ここぞという時は」で本当に「ここぞ!」って言ってるのがアホ可愛いw

696 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:10:52 ID:BznAuqhw0
つまり、「僕」も「勢いで行く」ことにしたんだな。告白するんだな?
コクって、頭の悪い「俺」には意味が伝わらず華麗にスルーされて
脱力するといい。
GJ!

697 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:11:55 ID:awvgI1nDO
1行目の「ここぞ!」が
しぬほどかわいい…!
GJ!
ああかわいい!よししのう

698 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:21:01 ID:juLpVDyW0
仕方ないなあ。譲ってあげるよ。

699 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:21:40 ID:ZDegKTVR0
別れの言葉

700 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:46:13 ID:QVbB+4qV0
 

701 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:54:41 ID:Eiw7+bV30
「じゃ、また」
 あいつが軽く手をあげて、挨拶をする。
 俺もならって、またなと言った。
 そしてまた会った。
「じゃ、また」
 そして、その「また」が来た。
 気になっていた俺は、あいつに訊いた。
「何でお前、いつも“また”なんだ?」
「“また”って言っといたら、“また”が来るような気がする」
 ポケットに手を突っ込んで、俺を見ずにあいつは言う。
「そういうもん?」
「そういうもんだよ」
「会う約束が欲しいなら言えばいいのに」
「そうじゃない」
 あいつは俺に背を向ける。
 そして、焦れたように言った。
「また、って気軽に別れ際に言えるのがいいんじゃん」
「……そうかもな」
 あいつの顔が見えない。
 どんな顔をしているのか、知りたい。
「おい」
「何だよ」
 あいつが振り返る。
「いや、別れの言葉だけじゃなく、声かけるのもシンプルに出来るのがいいなと思っただけ」
「なら、今度からお前も“また”って言えよ」
「どうしようかな。あんまり言いたくないかも」
「はあ? なんで。俺の話聞いてた?」
「ずっと一緒に居りゃいいじゃん」
 それこそ別れの言葉なんていらないくらいに、ずっと。
「そういう問題じゃないんだけど」
 まいっか、と言ったあいつの顔は、やたらにスッキリして見えた。

702 :風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 23:59:48 ID:ZDegKTVR0
>「ずっと一緒に居りゃいいじゃん」
>それこそ別れの言葉なんていらないくらいに、ずっと。
このセリフいいなあw
きっと彼らは友達以上恋人未満ってやつだね

703 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 00:17:55 ID:U+DACAPN0
8分てすごいなまわし

704 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 00:47:56 ID:6GNut+beO
絶妙な距離感がいいな!
これまでとこれからが見たい
GJ!

>>703
8分じゃなくて34分じゃね?

705 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 01:03:21 ID:fYaqXSFTO
良作だけにテンプレ違反が残念まわし

706 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 01:04:46 ID:VXv0o7kKO
次回に向けてまわす

707 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 01:34:11 ID:GHvaZIzO0
春休みですね

708 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 01:41:37 ID:XinAaKeO0
いっちょ頼むよ

709 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 01:44:19 ID:GHvaZIzO0


710 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 09:07:19 ID:TWHdnvwo0
メッコール

711 :1/2:2009/03/18(水) 21:41:54 ID:8QWsV5x+O
単身者用の引っ越しコンテナを、業者はあっさりとトラックに積んで行ってしまった。
「終わった終わった。すまんな、手伝いまでしてもらって」
先輩が大きくひと伸びして、頭に巻いたタオルを取る。
「いえいえ、俺運んだだけですから。掃除はもう先輩が済ませてましたし」
「バイト終わってからわざわざ来てくれた後輩に、そこまでさせられないよ。
 それに俺ももう暇だったしな……あーあ、大学生活もこれで終わりかぁ」
「お疲れ様でした。先輩が残してくれた歴代の過去問とエロDVDは、
しっかり後輩に伝えていきますんで」
「おう、任せたぞ……って、なんかもうちょっとないの、俺の功績」
笑いながら、先輩は
「じゃ、行こうか、もちろんおごるからさ。お世話になります」
と、俺を促した。
鍵と菓子折を1階の大家さんに渡し終わると、この町に先輩の居場所はなくなる。
明日、田舎だという地方都市の実家に4時間かけて帰る先輩は、今夜は俺の部屋に泊まるのだ。

712 :2/2:2009/03/18(水) 21:43:15 ID:8QWsV5x+O
焼鳥屋で飲みながら話した。研究室もサークルも一緒だった先輩とは話が尽きない。
あの教授の酒癖は勘弁、とか、後輩の誰某は彼女と別れて今度は1年生に手を出してる、とか、
学内の桜並木がもう咲き始めていた、とか……毎日していたような、他愛もない話。
先輩もいつもと変わらず、落ち着いた飲みっぷりで楽しそうにしている。
「──どうぞ、入ってください。……俺んち、初めてですね」
「うん、そういえばそうだなぁ。お前は俺の所よく来てたのにな」
終電にはほど近い時間で俺の部屋に着いたときも、ほろ酔い加減で笑ってた。
もうちょっと飲むか、と買ってきたビールを並べる。
しばらく飲むと、さすがに疲れが出たのだろう、先輩の頭が揺れ出した。
「……4年なんて……あっという間だな」
「俺も、3年なんてあっという間でしたよ」
「ちょっと眠いな……もう寝ていい?」
「シャワーどうぞ。今日汚れたでしょう」
「悪いな。じゃ、ありがたく」

先輩の姿がユニットバスに消えると、押さえつけていた緊張で強烈に目眩がした。
俺の前から明日はいなくなるのに、先輩はいつもの先輩のままだ。
何故だ。理不尽だ。俺は耐えられない。先輩、あなたはどうなんだ!?
……俺の気持ち、知ってるんでしょう?
声にならない声で、唇が震えた。俺の中に、嵐が吹き荒れている。

713 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 23:25:12 ID:VXv0o7kKO
>>711
時期的にもちょうどで非常に萌えた!
数年後の再会でも数分後の暴風雨でもどうにかなればいいね!GJ

714 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 23:28:44 ID:YQwH7chTO
続きが読みたすぎる!
GJです!

715 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 23:36:31 ID:S6T4J3TJO
文章がとても好みです!
今週まさに大学卒業式だったので何というタイムリー萌え

716 :風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 23:58:09 ID:6jn+Kkq0O
うまいなーGJ!
続きが読みたくなった!

717 :風と木の名無しさん:2009/03/19(木) 01:43:23 ID:KbENdgRVO
リアルタイムでどっかにありそうな感じが萌え。GJ!

718 :風と木の名無しさん:2009/03/19(木) 01:49:25 ID:vNMxxfY50
さあどうぞ

719 :風と木の名無しさん:2009/03/19(木) 01:52:07 ID:TXvRZkF8O
元ヤン

720 :風と木の名無しさん:2009/03/19(木) 07:52:26 ID:rgtQPDevO
はじめて担当を任されたタレントは、信じられないくらい綺麗で、信じられないほど俺様な元ヤンのアイドルだった。
「野村あ、タバコ切れんぞタバコ」
「あ、またそんな…!一応平成生まれの未成年アイドルなんですから、喫煙してるとこなんか撮られたら…」
「とっくに成人した昭和生まれだっつーの。ガタガタぬかしてねーで、火」
クイッと上向きにくわえられた最後の一本に、胸がドキリと高鳴る。
白いフィルターのすぐ先には、薄く色づいた唇と陶磁のような白い肌。
見上げているのに高見から見下されてるような威圧感をもった鋭い視線。
この目に睨みつけられて、逆らえる人間がいるのだろうかと、思ってしまうくらい俺は目の前の彼に骨抜きにされてしまっている。
「しゃ、社長がご覧になったらなんて仰るか…」
「その社長命令。お前と2人の時は羽伸ばしていーってよ」
喫煙者でもない自分が持ち歩く安ライターで点火されたタバコと、彼の口から細い煙が吐き出される。
切れ長の凍てつくような目が、ニヤッと悪戯っぽく細められた。
「あの人はどうしようもねえ俺を拾ってくれた人だからな。何があってもあん人の指示に従うだけだ。俺はな」
彼に作りものではない、こんな柔らかな表情をさせる人間は自分の知る限りこの世に一人しかいない。
どんなに尽くそうが、どんなに彼に従順であろうが、この表情が俺に向けられることはないのだろうか
一番近くにいながら渦巻く感情が常に我が身を刺す。
スーツを着ている間しか、仕事と割り切れない未熟さに情けない気持ちでいっぱいになった。
俺の部屋の、俺のベッドを占領するこの極上の商品が、俺の手に入る日はきっと一生訪れない。

721 :風と木の名無しさん:2009/03/19(木) 12:45:58 ID:SgOxhoKOO
一方通行切ない!でも萌える!
GJGJ!

722 :風と木の名無しさん:2009/03/19(木) 13:50:27 ID:esoImH8C0
おおおー、アイドルのキャラいいー
アイドルやってる時の顔も見たいな
GJ

723 :風と木の名無しさん:2009/03/19(木) 22:13:11 ID:x2H65WqiO
切ないー!
しかし激しくGJ

724 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 02:22:33 ID:16DlOcna0
まわしますね

725 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 09:09:02 ID:JDkNRjTdO
まわし

726 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 12:13:37 ID:NO1xU40q0
俺様いいよーまわし

727 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 20:04:16 ID:ryUJvHyzO
>>726のIDがNo1

仕事中はキャラが変わってさわやかなアイドルだったりしたらなおさら萌えるw
GJでした!

728 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 21:27:15 ID:F5+qAnHJ0
お待たせしました

729 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 21:27:46 ID:waLx7yAQO
はじめてのおつかい

730 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 23:13:59 ID:vkX+04TBO
はじめて、あの方が一人で買い物へ行きたいと仰った。
幼い頃からボディガード無しには外出できない身分であった彼は、気ままに買い物をするなんて経験は全く無かったのだ。
もっともそんなご身分だからこそ、私が歳近いお目付役としてお近づきになれたのだが。
「欲しい物がおありでしたら、こちらで用意致しますが」
「駄目だ、俺は自分で見て買いたいんだ」
「何故私がお供してはいけないのですか?」
「俺はもう子供じゃない。たまには羽根をのばさせろ。」
結局説得はかなわず、その『はじめてのおつかい』は決行された。

当日は秘密裏に街中にSPが配備される厳戒態勢。
気づかれぬように超小型の隠しカメラ、発信機などが彼の服に仕込まれ、街の防犯カメラなどと連携した監視ルームで、私は彼の動向を見守っていた。
彼と長い時間離れるのはどれ程久々だろうか。正直気が気じゃない。
「…ああ、もう」
彼は服屋でLサイズの服を何着も買い込んでいる。貴方はMサイズじゃないか。
貴金属店や書店などでもどうにか買い物を済ませ、洋菓子店に入ったようだ。
店員と何か話している。少しして店員がケーキに乗せるプレートを持って彼へ見せて、…
私は思わずそこの部分の映像を拡大した。
「…ああ」
何故忘れていたのだろう。
明日は、彼と私が出会ってちょうど10年になる記念日なのだ。



731 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 23:18:40 ID:ryUJvHyzO
うわぁぁぁぁ萌えた!
内緒でがんばったんだな、かわいいGJ!

732 :風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 23:31:53 ID:sJvoOBTbO
うわーかわいい!
大好きだ!

733 :風と木の名無しさん:2009/03/21(土) 00:23:06 ID:kJGI85Z4O
健気で可愛いなあ…!そして過保護な御目付役にも萌えたw
GJです!

まとめの方々もGJ!
たくさん萌えが来ると嬉しいね

734 :風と木の名無しさん:2009/03/21(土) 01:31:53 ID:vjGsTjBpO
うわぁぁぁぁ!!
Lサイズを買った意味も分かって、全力で萌えた!!
可愛すぎる…GJでした。

735 :風と木の名無しさん:2009/03/21(土) 12:54:18 ID:kd0QOfYbO
あーなるほどLサイズそうかそうかぁ

736 :風と木の名無しさん:2009/03/21(土) 14:39:32 ID:y/YvYeSuO
なるほどLサイズ・・・!
やばいわこれ久々に創作で萌えたー!!
ツンデレ主人GJ!!!

737 :風と木の名無しさん:2009/03/21(土) 17:01:13 ID:t0yUn+0v0
短い中での伏線の張り方が上手い
GJです

738 :風と木の名無しさん:2009/03/21(土) 20:33:55 ID:GwNDnzmkO
さぁどうぞ

739 :風と木の名無しさん:2009/03/21(土) 20:36:09 ID:YtVULRi30
何も伝えられないまま

740 :1/2:2009/03/22(日) 00:44:22 ID:3e/5pgDQ0
卒業式は粛々と進んでいく。
式典の時の吹奏楽部の定位置である講堂の2階席に座りながら、俺は
居並ぶ卒業生の後頭部の中から、先輩を探すという無謀な試みをして
いた。
時間切れを告げる「卒業生退場」という司会の言葉と共に、部員達の
前に指揮者が立つ。
俺は学生向けの安物のトランペットを持上げた。ペットには、不釣合いなバック
のマウスピース。

「木田、木田。コレ見ろよ!」
「新しいマウスピースですか?」
「おう。デニス・ウィックだ。オレ好みなんだよ、コレ」
先輩は愛器を構えるとCから半音で滑らかに駆け上がって見せた。
トランペットの開放感のある高音がいつもよりもクリアによく伸びる。
「な!」
瞳をキラキラさせながら言う。
「いいですね」
「だろ?だろ?」
俺の言葉に満足そうに頷く。こういうところは小学生みたいなんだよな、
先輩は。
「でだ、木田、お前、こっち、いる?」
「今まで使ってたバック7C?いいんですか?」
「いいよ。もうこっちは使わないし、捨てるよりは役立つ人間が使う方が
いいし」
「ありがとうございます!」
俺は銀色に光る金属の塊を受け取った。


741 :2/2:2009/03/22(日) 00:44:46 ID:3e/5pgDQ0
指揮者の手が上がる。
退場の曲はエルガーの威風堂々。


「お前が、もっと自分に合うマウスピースを見つけたら、また後輩にやって
くれよな」
先輩はそう言って笑った。


先輩、俺は多分、これ以上のマウスピースなんて見つけられ無いと思います。


素直な気持ちは何も伝えられないまま、それでも旅立つ先輩の心に何かが
届いてくれれば良いと願いながら、指揮者のタクトと周りの呼吸に合わせて
俺は最初のフレーズを紡ぎ出した。

742 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 01:09:15 ID:YteJTubF0
汎用性のあるお題だったね
書きやすいGJ!

743 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 01:22:43 ID:S1lTc2xPO
吹奏楽部経験者?
青春ですね〜


744 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 01:35:29 ID:vqi/3Pj50
>>739です。sage忘れすみません

ああああ卒業式の退場って本当に青春つまってるよね
切ない片思いをありがとう!!

745 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 01:35:51 ID:8JB9t6SU0
タイムリーだねぇ。
青春もの好きだー

746 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 02:03:45 ID:aPSxa3sOO
すごくすごくすごく良かった!
マウスピース譲るのって確かにありそう、高価なものだし。
で、しっかりとせつない。
きれいな話だなぁ。
GJ!!

747 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 03:06:04 ID:f6vl3hrd0
間接キスか…Gj!

748 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 04:45:36 ID:yKBn+ByJO
お踏みになって

749 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 05:03:07 ID:qIn4VAOB0
ツンツンデレなご主人様×ベタ惚れどMな奴隷

750 :1/2:2009/03/22(日) 21:02:06 ID:NLqtZXM30
僕はあの方を恨んでなどいません。

あの方は、素晴らしい方です。
いつも堂々とされていて、たくさんの人たちに慕われていました。
学の無い僕にはよくわかりませんが、中央では大事なお役目を任せれていらっしゃったとか。
……ああ、そうなんですね。取締りの。それは大変なお仕事ですね。
やはり、立派な方なんだ。なんだか嬉しいです。

声が、よく通るんですよ。少し低めの、響くような声。
お聴きになったことがありますか?……そうですか。
厳しい方でもありましたから、叱られるときはそのお声に身が竦んだものです。
他の下男などは「まさに落雷のごとく」と震えていました。
でも僕は、叱られることすら嬉しかった。
そのときばかりは、あの方は僕だけを見てくださっているのですから。
どうかしましたか、そんな顔をされて。可笑しいですか?

いつから?……ええ、もちろん憶えています。
あの方に初めてお会いしたのは、雨の日でした。
泥だらけで転がっていた僕を見つけ、馬に乗せて、屋敷へ連れて帰ってくださった。

751 :2/2:2009/03/22(日) 21:03:00 ID:NLqtZXM30
僕の顔が気に入ったのだと、そう仰いました。そのときは冗談だと思ったのですけどね。
伽に呼ばれたのは、拾われた翌日でした。

他の者は、僕を哀れだと言いましたが、そんなことはありません。あの方は優しい。
恐い顔をされたり、冷たいことを仰られたり、手を上げられたりしたことはありましたが
それはいつも戦の前で気が昂られていたからで、その後は必ず労わってくださいました。
本当に酷いことをされた覚えはありません。

僕の頬を撫でてくださったのです。
ここです、左の頬。手のひらをこんな風にして。
本当はね、五本の指の痕が残っていたのです。捕まったときに拭われたせいで消えてしまいましたけど。
あんなに優しく撫でていただいたのは初めてでした。
褥の中ですらそんなことはありませんでしたから。とても、とても嬉しかった。

ええ、僕はあの方を恨んではいません。
さっきから何度もそう言ってるじゃないですか。
僕は、あの方をお慕いしています。今もずっと。

……これでは動機になりませんか?

752 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 21:10:52 ID:60dF7A7PO
>>751
血染めの指の跡を残しておきたかったんだろうな、受けは…GJ!

753 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 22:31:10 ID:K3RxtYH+O
最後の一行ですべてが…!
たまにはこう病んでるのもいいもんだね。GJ!

754 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 23:13:04 ID:3e/5pgDQ0
いいヤンデレ具合GJ!
だが、明確な動機は語られていないじゃないか〜〜〜!
動機をっ!せめてそれを思いついたきっかけを教えてくれええ!!

755 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 23:18:40 ID:kccNZaes0
あかん、イマイチ分からんのだが・・・
奴隷はご主人様を手に掛けてしまったということか?

756 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 23:37:07 ID:yUGVGivT0
>>755
たぶんそれで正解。自分もわからなくて、読み間違いしてるかもしれないのと、
ご主人様はツンツンデレなのか?と、奴隷の方はベタ惚れなのか?
ただの病気か?と考えてしまい、感想書き込めなかったw
内容はGJでした

757 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 23:50:59 ID:v1cnYhP6O
ヤンデレ好きにはたまらん!
GJでした!

758 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 23:56:14 ID:8lgaQCwy0
初めてヤンデレがいいと思った!GJ!

759 :風と木の名無しさん:2009/03/22(日) 23:56:26 ID:oLZwEwh90
ペットにデレるツンデレ受け


760 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 09:06:58 ID:MqaMPJAU0
 

761 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 09:09:35 ID:MqaMPJAU0
焼死だか水死だかが死に方として一番苦しいんだよな。
保健所はCo2炭酸ガスでの窒息死だっけ?

肺呼吸する生物は、息を止めてると苦しく感じる。
これは脳への酸素供給量が減少してきたからではなくて
肺の中の二酸化炭素量が通常量以上に増えているという情報が脳に伝わって
この脳が本当にダメージを受ける前に「すぐに息をしろ」という命令を出して
それを自身が確実に遂行し生存し続けるために「苦しい!!死ぬ〜」と感じる、
強烈な危険信号を送り出すわけ。だから苦しいの。ほんと生きるか死ぬか。
んで、保健所で吸わされる炭酸ガスってのは上記の理由からマジで苦しむのだ。
体は正確に呼吸動作をしてるのに入ってくるのは炭酸ガス。
水死よりも焼死よりも苦しい、これらの苦しみを凝縮したのが炭酸ガス。
ああ炭酸ガス。俺も炭酸ガス買うよ。炭酸ガス。
エアタンクにずっぽし注入して事あるごとに無理やり吸わせてみたい炭酸ガス。
ヘリウムにも可能性を感じたけど硬派はやっぱこっちでしょ。


762 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 14:30:27 ID:dQktbPat0
コメントに困るんだけど


763 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 14:51:59 ID:FrvYSOby0
先行ゲトは禁止だしお題に沿ってないからこれは…
書いたから投下してみようと思ったけど一応これも*0なのかな?
でも感想つけづらいぜ…

764 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 15:12:39 ID:oQNvf8D40
これはアウトだと思うから>>763が投下して良いんじゃない?

765 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 16:28:36 ID:0rQvkLTSO
ヤンデレじゃなくて、ツンデレだと思います。

>>763
読みたい!
此処に投下しても良いと思うけど、もし迷うのなら0さん以外〜に投下お願いします。

766 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 17:31:01 ID:FrvYSOby0
じゃあお言葉に甘えて


「なあ福助、聞いてくれよ」
「にゃー?」
「俺さ、またあいつにひどい態度とっちゃったんだ」
「にゃー!」
「ご、ごめん…俺も悪かったと思ってるよ」
「にゃにゃにゃー?」
「…あいつと話してると、ものすごくどきどきして…顔が赤くなっちゃうから、あいつにばれるのが怖くてさ」
「にゃにゃーん」
「うん…でも、なんか、なんかさ、あいつの顔を見るたびにさ、」
「にゃん」
「俺があいつのこと、好きだってあいつが知ったら、その顔が二度と見れなくなるんじゃないかと思って…」
「にゃん!」
「そんなことない…って?…そうかな。あいつ、女好きだし…変じゃないか?男同士って」
「にゃーにゃ。」
「…そっか。自信もって、勇気を出せばいいのかな。」
「にーあ!」
「…うん。ありがとう福助!」


「鍵あいてたから入らせてもらったぞー」
「!?」
「猫に恋愛相談なんてさびしいなーお前」
「う、うるさいばか!そんなことしてないもんばか!もうばか!しらない!でてけ!」


福助、やっぱり俺には難しそうです。

767 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 19:21:49 ID:INunVC/I0
昨日黒缶(しらす入り)半量+鰹節に埠頭駅(40%)をびしゃびしゃになるぐらい入れて完食させた。
今日はいつもは近づくだけで逃げる猫が逃げない。気のせいかもしれないが少し元気がない感じで、いつもは散歩してる時間帯も昼寝をしてた。逃げないのは定食をやったからいい人だと思われたのか?
そのあと定食を作って置いたがあんなにうまそうに食ってたのに今日は食べる気配なし。なぜだ?

768 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 19:30:07 ID:y4Q/K7Ni0
>>766
ルール上、ここに投下されてもまとめに収録されません
収録されなくて構わないのなら別にいいけど

769 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 19:39:30 ID:JyWiCNc30
いつも通り*0から12時間後に投下するべきなんじゃないのかな?
「もう>>1の内容じゃなくて新テンプレに移行した」ってわけじゃないよね?

770 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 19:44:42 ID:INunVC/I0
保健所のみなさんいつもありがとう

771 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:02:38 ID:07VVIFAe0
 

772 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:04:52 ID:07VVIFAe0
  

773 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:06:45 ID:07VVIFAe0
    

774 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:08:33 ID:07VVIFAe0
     

775 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:10:08 ID:07VVIFAe0
   

776 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:12:49 ID:07VVIFAe0
 

777 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:14:02 ID:07VVIFAe0
 

778 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:26:22 ID:kPmuEKnD0
と、とりあえず本スレは正常に機能してて欲しい…

ということで、誰か踏んでーッ!


779 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:29:39 ID:k2vXBrokO
ルールを知っているのに守らない馬鹿

780 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 20:46:00 ID:arBzg1pI0


781 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:01:23 ID:GN85Lq7W0
?

782 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:03:55 ID:GN85Lq7W0
?

783 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:05:05 ID:GN85Lq7W0
??

784 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:06:40 ID:GN85Lq7W0
?

785 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:07:48 ID:GN85Lq7W0
???

786 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:08:51 ID:GN85Lq7W0


787 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:10:36 ID:GN85Lq7W0
!

788 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:11:42 ID:WhQ25iUr0
まわし

789 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:11:47 ID:GN85Lq7W0
??

790 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:12:27 ID:GN85Lq7W0
???

791 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:13:06 ID:GN85Lq7W0


792 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 21:36:57 ID:AJ2wl6RC0



793 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 22:14:46 ID:MvT0ajO30
こらあかんね
当分諦めよう

794 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 22:17:53 ID:ZTjt+MLD0
春休みはよ終われ

795 :風と木の名無しさん:2009/03/23(月) 23:41:25 ID:WIN9H5RNO
始まったばかりだからなあ春休み

796 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 00:32:58 ID:a203dEYlO
いつも萌えるお題&お話・語りをありがとう姉さん方
自分も、これはと思うものは書き始めてみるけどいつも内容まとまらないし
時間的にも途中で躓くんだよね…投下作品のセンスの良さに毎回ギギギしつつ
本当楽しませて貰ってます
こんな流れだけどふと言いたくなったんだ、ごめんねまわし

797 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 00:43:23 ID:O8sPr5lm0
??のお題でもいけたと思うけどな…

798 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 01:22:40 ID:1euzAt2tO
???は、お題じゃないだろ
↓さあどうぞ

799 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 01:24:17 ID:GRmDyCFo0
養い親

800 :1:2009/03/24(火) 04:09:17 ID:LiflcCH10
川を流れる雪解け水に染め上がった反物を晒す。
足元はヒップブーツがかろうじて守ってくれるが、生地を扱う手は厚い手袋など
つけるわけにはいかない。
切れるような冷たさに耐えながら、俺は親父の新作を丁寧に広げた。

流れに踊るのは季節外れの百合の花。
古代紫の地に、影に藍をぼかした白百合が配された、古くから伝わる技法を
きっちりおさえながら現代的な作品だ。
濃く色をのせ過ぎだろうと思っていた百合の影の藍は、冷水に晒されブラシで
糊を落とされるとほんのりと淡くなり、白い花びらを美しく浮き上がらせた。
それは確かに百合の花の柄なのだが、単に写実的な表現でも、デザイン化
された表現でも、古典的な表現でもない。自然の中に咲く百合からその魂の輪郭を
抽出して絹地に写し取ったかのような、写真以上、絵画以上の百合だ。

ああ、綺麗だ。

俺は心の底からそう思った。


小さな頃から、俺は親父の作品が好きだった。母さんが死んで面倒を見てくれる人が
いなくなったこともあって、俺が小学生の頃は、よく仕事場に入れてくれた。時には完成して
着物に仕立てられた作品を見せてくれたりもした。
親父の描くものは何もかもが綺麗で、俺は親父の目には俺には見えない別の美しい世界が
見えているのだと思っていた。
ところが、ある時を境に親父は俺を仕事場に入れてくれなくなった。小学校の卒業アルバムの
将来の夢欄に「友ぜん作家」と書いてからだった。
俺はただ、「父さんが真剣な顔で見つめるものを自分も見ていたい。父さんの隣で同じものを
見ていたい」そう思っただけだったのに。てっきり喜んでくれると思ったのに。それ以来、親父は
俺が仕事場に入ることを禁じ、完成した作品を見せてくれることもなくなった。

801 :2:2009/03/24(火) 04:10:30 ID:LiflcCH10
しかし、それでも、俺は諦められなかった。
高校二年の夏、「家業手伝い」とだけ書いて出した進路希望の紙を前に、親父は言った。
「隆明、お前、家業を継がなきゃとか思わなくていいんだぞ?工房には、啓一も俊二も
いるんだから」
親父の甥にあたる一番弟子と二番弟子の名前を上げる。
「ねえ、父さん。俺に父さんの技術を受け継ぐ資格がないから、父さんは反対するの?」
「何だって?」
「俺が養子だから、血が繋がっていないから、500年の伝統を受け継ぐ資格が...」
言葉の途中で平手で殴られた。
「このバカっ!」
親父は怒鳴った。「だら」でも「アホ」でもなく、最上級の「バカ」と怒鳴られたのはこの時が
初めてだった。
「養子だの実子だの関係あるかっ!お前は俺の息子だ。息子だから、家業に縛られず自分の
やりたいことを見つけて欲しい、それだけだ!」
「やりたいことが友禅だったってことだろ!」
「ただ身近だからそう思ってるだけじゃないのか?身内だから適当でも許されると思ってるん
じゃないのか?」
「啓ちゃんや俊ちゃん見てれば、適当で許される世界じゃないことくらいわかるわ!」
散々怒鳴りあった末に、親父は俺が友禅を学ぶために1つの条件をつけた。

現役で国立の四年制大学に入って国家公務員試験(一種)に合格して留年せずに卒業すること。

無茶苦茶高いハードルを設置して諦めさせる作戦だ。
同時に、まかり間違ってこの条件をクリアした時には、努力が実を結ぶとは限らない伝統工芸の
世界よりも、高級を約束されたバラ色のキャリア官僚コースの方が魅力的に見えるだろうと、多分、
親父は計算したのだろう。
「友禅作家に学歴はいらねえ」とうそぶいて、それまでまともに勉強をしてこなかった俺が、死に物狂いの
猛勉強の末に見事条件を達成してしまった上に、合格証書と卒業証書を耳をそろえて差し出して
「本日よりよろしくご指導願います」と両手をついて頭を下げたのは、親父にとって計算外だったはずだ。

802 :3 end:2009/03/24(火) 04:11:41 ID:LiflcCH10
「約束だから仕方ない」としぶしぶ弟子入りを認めてくれてから5年。まだまだ工房の一番下っ端だけれど、
親父の作品作りと完成品を間近で見られることは何よりの勉強だ。

風に揺れる野の百合のように水中で揺らめく親父の百合を見ながら、俺は思った。

ヒップブーツ越しに這い上がる冷えも、手を刺す水の冷たさも、親父が経験し乗り越えてきたものだ。
何ひとつ見逃すものか。親父の来た道をたどり、親父がその過程で身につけてきた技術をひとつ
残らず俺が引き継ぐんだ。
そうして親父の持つ技術を身につけて親父の隣に立ったら、親父の見ている美しい世界を俺も見ることが
できるだろうか?
いや、見えなくてもいい。
親父から引き継いだ技術で、俺の見ている美しい世界を親父に見てもらえばいいのだから。

803 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 05:32:26 ID:KKznR1muP
もうなんかいろいろど真ん中だった
感動したGJ!!

804 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 06:04:23 ID:suOQ8/IMO
なんか上品な文章で雰囲気があって素敵だ…!
GJです!

805 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 10:20:58 ID:7QPb7qCg0
これが耽美ってやつか…うつくしいな…GJ!

806 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 11:24:49 ID:YMcn+upI0
細かいですがアルバムの「友ぜん作家」が良かったです。GJ

807 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 17:16:26 ID:pPgjXhdeO
IDがGJ

808 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 18:03:43 ID:yg/KvpxP0
だから何?

809 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 18:04:37 ID:ki/Okw8T0
嵐の大麻くん

810 :1/2:2009/03/24(火) 22:47:13 ID:tXtJyYirO
天地万物に意思は宿るという。
遥か南の海の彼方、いつ生まれたとも分からぬ彼も、先代からの記憶を確かに受け継いでいた。
片目に思い描くは北を統べる一族。彼の勢力を弱め、やがては滅びへと追い込む因縁の存在である。
暖かな海の懐に抱かれ成長した彼も、やがて極寒の地へと向かい、ひとり、旅立つのであった。
それはもう、本能とでも言うべきものなのかもしれなかった。

吹き荒れながら彼は考える。経験なき記憶の中に浮かぶ奴の姿を。それに抗う己の姿を。
奴に力を吸われ、今の姿を保てなくなった同志の姿を。
彼はなおも考える。何故に我は奴へと進むのか。
何か強く導かれる心がある。それは果たして何なのか。
本能のままに突き進むのみであった彼に、初めて思考というものが生まれた瞬間であった。
しかし幼き彼は、まだその心を理解する言葉を持たなかった。

811 :2/2:2009/03/24(火) 22:49:23 ID:tXtJyYirO
暖かな海は彼に力を与えた。大陸からの風が、彼を大きく逞しくさせた。
その風が運ぶものは力だけではない。彼を恐れ、憎み、時には崇める者共の思念も飛んできた。
喜び、怒り、悲しみ、快楽。それらの雑多な情念を吸収しながら、彼は進む。
彼は思う。
どうしてなのか。我が力を増すにつれ、奴への心はよく分からなくなる。
憎しみ。それは同志を消されるが故に。
悲しみ。それは我らが相容れないが故に。
高揚。それは因縁の相手とぶつかるが故に。
切なさ。それは…何故に?
奴を思う度に渦巻く複雑な感情は、常に彼を惑わせ、混乱させた。
その度に風は吹き荒れ、雨は激しく地表に打ち付け、まるで彼の心を表すかのようであった。


数日後、彼もまた冷気団に出会い、彼としての力を失うことになる。
その時までに彼が己の本心を悟ることができたのかは、残念ながら知る術がない。
しかし、奴と出会って穏やかになりゆく彼の姿を見るに、
何か変化があったのではないかと思わずにはいられない。

余談だが、彼の進路上の麻畑が大きな被害を受け、至る所に麻が降るという現象が起き、
彼は「ハリケーン・マリファナ(嵐の大麻)」と呼ばれるようになった。
もちろん、彼は知る由もない。

812 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 22:53:35 ID:Sbywwu580
すっげえ、暖気かー!
こんなお題から思いつくとは素晴らしい!!

813 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 22:55:35 ID:suOQ8/IMO
荒らしに耐えてよく頑張った!感動した!

814 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 23:05:13 ID:lnHCRBC20
すごい
感動したGJ

815 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 23:11:23 ID:a203dEYlO
SUGEEEEEEEEEEEEEE
ちょっと、感動で震えたよ…素晴らし過ぎです!!

816 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 23:25:21 ID:csoH19LX0
すごい、すごすぎる
>>810とその萌えにGJ!

817 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 23:27:33 ID:dTTbGTtQ0
すごいよ、姐さん!GJ!

818 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 23:46:27 ID:cf8oTpCz0
奴との因縁、穏やかな最期…
荒らしを嵐に昇華するとは、なんというGJ!
感動した!!!!


819 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 23:48:07 ID:+eijipQM0
海の底

820 :風と木の名無しさん:2009/03/24(火) 23:48:12 ID:csoH19LX0
じゃれあい

821 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 08:50:41 ID:ssxYppGY0
保健所

822 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 12:50:21 ID:3vtaN+1/0
遠くで鳥が鳴いている。僕は、静かに潮風を吸い込んだ。

君と僕が駆け落ち同然に将来を誓い合ったのはずっとずっと昔の事で、
君が病に倒れたのもまた、ずっと昔の事だ。
血族も知り合いも居ないこの土地で日ごと癌に体を蝕まれていった君は、どれだけ心細かったろう。
僕は、少しでも君の支えになれていただろうか。今では知る術も無い。

それでもあの時、僕らは二人で病気に立ち向かっていた。
君を取られぬ様、僕は必死だった。

だが、忘れもしない十年前の今日、君は僕を遺し逝ってしまった。
『君を遺して先に逝ってしまう僕を許して欲しい。』
そんな書き出しで始まった遺書には、墓は要らない、灰は海に撒いてほしい、といった要望が簡潔に書かれていて、最後に、
『君は生きてくれ。生きて、恋人をつくり、幸せな家庭を築いて、僕の事など忘れてくれ。』
と書いてあった。

823 ::2009/03/25(水) 12:51:11 ID:3vtaN+1/0
けれど、その手紙を読んだ後の事を、僕はあまり鮮明に覚えていない。
君を海に弔った後、僕はただひたすらに生きた。君の希望の為に、命を繋ぎ留める為に、ただ生きていた。

そして今日、君の命日にここへ来るのも十回目になる。
いつもの場所に花を手向け、僕は岸の端まで歩いてゆく。
下に目を向けると、海は夕日に焼かれながら、静かにたゆたっていた。

結局僕は、君の希望に一つも答える事が出来無かった。
君を忘れることなど出来る筈も無く、恋人や家庭など論外で。
今日まで生きてきた事、今の今までそれだけは君に誇れる事だったけれど。

僕の両足は、岸を離れた。


海の底で、僕は青い天井を見つめていた。
夢か現実かも分からず、ただ心地良い水の流れに身を任せて。

その時、誰かが手を握ってきた。
男の手にしては少し華奢で、それでもしっかり僕の手を握ってくる、十年間想い続けた、手。
僕は満たされた気持ちで、君の名を呼んだ。

824 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 13:09:00 ID:SFXEA9ei0
きちんとルールに沿った12時間後投下GJ!
その上内容も良くてさらにGJ!


825 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 13:39:14 ID:6Xodf0OY0
切なすなあ(´;ω;`)
ハッピーエンドもいいけれど、こういう切ない話も好きだ
10年も想い続ける一途さに心がきゅんときた

>>824
IDが惜しいことになってる

826 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 17:48:14 ID:NRIG1yHHO
切ないわー彼がどのように10年を暮したのだろうか
最後の辺りは生きなきゃいけない気持ちと
もう楽になりたいという気持ちがせめぎあってたんだろうな
まとめの方もGJです。両方切なくて堪らんよ

827 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 17:49:34 ID:FIIiudaa0
嵐の大麻智くん

828 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 20:17:31 ID:5vIhtW/s0
どうぞ

829 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 20:18:27 ID:ooBpeVKm0
ザルカウィ×香田くん

830 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 20:33:38 ID:ooBpeVKm0
んっごう!

831 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 20:40:45 ID:g8a95jtfO
奇人弟×純朴兄








pgr(笑)

832 :風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 22:12:13 ID:FmifisiA0
嵐の大麻智くん

833 :風と木の名無しさん:2009/03/26(木) 14:16:18 ID:S5bW1hNDO
まわし

834 :風と木の名無しさん:2009/03/26(木) 20:19:59 ID:WID0ew+00
24時間流れにつきまわし

835 :風と木の名無しさん:2009/03/26(木) 20:43:06 ID:YRkkSFi/O
どんどこまわすよー

836 :風と木の名無しさん:2009/03/26(木) 20:51:00 ID:rLIeSXLQO
萌えを求めてまわし!

837 :風と木の名無しさん:2009/03/26(木) 21:31:51 ID:jodOYuVT0
協力!

838 :風と木の名無しさん:2009/03/26(木) 21:32:58 ID:LAg4a+S9O
かかってこい!

839 :風と木の名無しさん:2009/03/26(木) 21:34:52 ID:WID0ew+00
運命の再会

840 :風と木の名無しさん:2009/03/26(木) 22:54:54 ID:iJURMPfX0
ソムリエ様、お力をお貸しください。

小説
受けの「昔の男」が登場する
濃いめのキャラ歓迎、ただしイラッとくるDQNや明らかな悪役はNG
十代のころの甘ずっぱいおつきあいではなく、成人後にセックス込みで恋愛関係にあった相手
恋愛関係になければ知りえないような相手の癖や特徴を知っていたり、
 言動に遠慮がなかったり、互いに勝手知ったる感じが少しでもある

現在は(少なくとも受けには)恋愛感情がない、または多少は未練があっても進展させる気はない


物語の展開は以下のどちらか
@再会した昔の男に受けが心揺れたり、攻めが嫉妬したりしつつも、
 現在の攻めと危なげなくハッピーエンド
A再会した昔の男と元サヤ(再会の時点で受けに恋人はいない)



既読は@のパターンで菱沢九月『小説家は束縛する』、橘紅緒『つまさきにくちづけを』
Aの復縁ものはたくさんありますが、別れた後も忘れられずに想い続けた相手と
運命の再会を果たし……という王道ではなく、最後の条件に当てはまるもの
(漫画ですが、古街キッカ『洋6K2南向き』の表題作のような感じ)を希望



元恋人ならではの近いような遠いような距離感がツボです。よろしくお願いします。


841 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 04:36:57 ID:EddQkJDc0
今年で入社2年目になる。
今日は新卒の面接だ。俺はまだまだ下っ端故に面接会場の案内役なんていうのを任されてしまった。
プラカードを持ちロビーに立っているのは予想通り暇だった。
自然と出るあくびをかみ殺すのは難しい。
そんな自分とは対照的で、気慣れていないスーツをまっとっている彼らはやる気と緊張感に満ちている
自分のダメさ加減を指摘されているようで、俺はまた遣る瀬無くなる。
そんな時はふっと思い出してしまう。

俺を初めて必死にさせた、あの桜吹雪の中で見たお前の苦しそうな表情を。
今思うと俺の初恋はあのときだったんだ。

高校入学したてのクラスの奴らは毎日貼り付けたような笑顔を浮かべている。
乗りたくもないであろう話にのり、自分を隠している…息が詰まる。

人付き合いが苦手な訳ではない。けれど、そこまで必死になろうとは思えない。
時の流れに任せて生きていきたいのだ…何事も。
「俺はいつだってそうだ…」心の声が漏れた。思いのほか自分の声が小さいのに驚いた。
みんなの喧騒にかき消されてしまったのが何だか寂しい気がした事にまた驚いた。

今日は風が強いから桜はもうダメだろうな…窓に目をやり穏やかな担任の登場を待ち続けていた

「あれ?人がいる。今来たのか?もう終わるってのに」
清潔に切りそろえられた髪。いかにも真面目で病弱そうなキミは校舎に近づくに連れてその顔に苦しさを湛えていった。
坂な訳でも無い、寒いわけでも暑いわけでもないのに何がキミをここまで苦しめるのかが気になって仕方がなかった。
「はぁ…」ふいにため息が出た。
薄いピンクの桜と白い肌がとても綺麗でそこだけが現実ではないような不思議な心地よい感じ。
何故だか…目が離せない。
それから通常の学校が始まった。
キミは俺の予想通りで体が弱く、物腰が柔らかくて癒しを与えてくれるような性格だった
高校1年以来一緒のクラスになることはなかったし、
同じクラスでも話すことは数えるくらいしかなかったと言うのに高校3年になるときキミは後輩になってしまった。


842 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 04:38:15 ID:EddQkJDc0
友人とは呼べない関係のまま俺は君に送られ卒業してしまった。
それからもキミを考えてはため息を吐いては「あまり話せなかった」という後悔をただひたすら吐き出していた。
こんなことを思う自分のことを以前の俺からは想像できず、自分でも信じられない。

もう会うことがないと分かっていても思い出さずにはいられない。
君を見たときだけ俺は不思議なほどに一生懸命になれたのだから。「何一つ見逃さずに記憶しておきたい…」と

もう会うことは2度とない。そう、運命の再開なんて綺麗事は起きるわけがない!
起きてくれるはずがないんだ。
…キミは俺のことを覚えていてくれているのだろうか…。
また新たなため息がこぼれる。
「あ、もう時間だ。終わりだな」と外に目をやる
「人がいる。今来たのか…?」

その人の顔を見て全身に鳥肌が立った。

そこにはこちらに向かっている苦しそうなキミの表情があった。
こちらに気づいて驚いた表情をしている。
そして笑ってくれた。
運命の再会なんて。

843 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 07:43:55 ID:nfdMVJU7O
>>841>>840と同一人物ってことでいいのかな?

844 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 09:44:56 ID:OCL01/TX0
ザルカウィ×香田くん

845 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 09:46:37 ID:4uN5Tw1k0
>>840>>841だとしたらそう書いてくれ
日付跨いでID変わるんだから。もし別人ならテンプレ違反
それ以前に>>840が誤爆でなく*0のつもりで書いたなら
絡みでもまとめでも疑問があがってるんだからそう宣言してほしい

自分だったらまとめwiki収録は微妙と判断するわ
まとめの*0以外に投下があったらそれを正として登録する

846 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 10:25:48 ID:0j4bQ4II0
*0投下のつもりで投下したけど、誤爆扱いされたので*0再投下と
いうことならそれはそれでお疲れ様でしたと思うので、
とりあえず宣言してくれると有難いのだけども。
こちらが埋まっているようだったら、まとめBBSの方にでも。
841=別の人の投下だったら残念でした。

847 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 10:44:08 ID:EddQkJDc0
>>841です。>>840とは別人です。
まとめに投下しなくってはでした。ごめんなさい。
色々ご迷惑をおかけしました。

848 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 11:43:04 ID:Impzh7zbO
再度お願いします
初見の人はどうか>>1をよく読んでくださいね

それではどうぞ↓

849 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 11:46:30 ID:hxpwD4D/O
ナルシスト攻め苦労人受け

850 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 16:23:41 ID:0j4bQ4II0
ベタな設定というやつが自分は大好きです。

例えばなんですが、逃げた親が作った借金があって、
しかも弟たちを5人くらい抱えて、自分の収入は全部家につぎ込んで、
けなげに学校をやめて働いている青年がいるとします。

彼は若いのでちゃんとした会社に就職も出来ず、
掛け持ちでたくさんのバイトをしています。

その中の会社のひとつに、苦労知らずの勘違い二代目の男がいます。
自分大好き男なので、周りからは煙たがられているのですが、
誰もそれを指摘してくれる人はいません。

苦労青年は真面目で正直なので、ある日、クビになるのを覚悟で
彼をどなりつけます。はじめはびっくりする二代目でしたが、
そんなことを言ってくれた人はいなかったので、彼のことが気にいってしまいます。

最初はからかい半分で青年を口説いたりします。
真面目な青年はますます二代目が嫌いになります。
そうすると二代目は意地になって家に押しかけたりもするのですが、
ここでもベタに、青年は彼に塩をまいたりするわけです。

そのうち、そんな真面目な苦労青年に恋をしていく二代目は、
将を射んとせばまず馬を射よということで、弟たちの懐柔を考えます。

お金は持っていますので、家に来る度にお菓子などを持って行けば
小さい子供はイチコロです。
その弟たちが「お兄ちゃんお兄ちゃん」と慕うようになれば、
自分大好きな二代目もいい気持ちになりますから、
ますます苦労青年の家にいりびたるようになります。


851 :2/2:2009/03/27(金) 16:24:13 ID:0j4bQ4II0
ついにはいつでも連絡がとれるように、
携帯電話などを弟たちに持たせるようになりました。
携帯電話の待ち受けは、もちろん二代目の写真。
弟たちはテレビの勘違い芸人のようだと面白がっています。
苦労青年にも携帯電話を渡しますが、当然のごとくつっかえされます。

で、さらにここでベタなんですが、
二代目といつも一緒にいるものだから、苦労青年の弟のひとりが
金持ちの息子と勘違いされて誘拐されてしまったりなんかして、
苦労青年は慌てます。二代目はそんな彼を落ち着かせます。
結局、渡していた携帯電話があったから無事に保護。
安心する苦労青年は、普段まったく役に立たない二代目が、
実は頼りになる男だということに気がつくのでした。

警察からの帰り道、
「今まできつい態度で接していて悪かった。おまえのおかげだ」
なんて苦労青年は二代目に礼をいいます。

しかしそこでもベタな事に
「お礼ならキスのひとつでもくれれば充分なのに」とか言って、
抱き寄せて、二代目は苦労青年に殴られるといい。



852 :風と木の名無しさん:2009/03/27(金) 23:46:23 ID:DHXZt9KRO
静かで濃密な萌え語りGJ!
ベタだけど萌えるな、GJでした!

853 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 01:57:26 ID:/Xcg7qpN0
すてきだなぁー!
さあまわせまわせ

854 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 03:18:12 ID:ip2k8Nf8O
まわします

855 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 03:42:52 ID:XL+FJkBq0
良い萌え語りだったな〜
GJ!姐さん

856 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 07:45:30 ID:y4Z9Q2ejO
べたなの大好きです!GJです!

857 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 09:36:25 ID:0IFOw8eLO
ベタ万歳!GJでした
まわします

858 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 09:49:54 ID:NeIky7ZkO
さぁ!存分に踏むがいい!!

859 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 09:58:32 ID:Uu0afZWQO
年下純情攻め×年上淫乱受け

860 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 11:32:25 ID:lSj0cuoi0
 

861 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 11:33:35 ID:lSj0cuoi0
 

862 :風と木の名無しさん:2009/03/28(土) 17:35:29 ID:gsqwx2US0
???

863 :風と木の名無しさん:2009/03/29(日) 01:41:35 ID:2lZQVLQW0
まわし

864 :1/3:2009/03/29(日) 02:09:23 ID:1AjYagVB0
真夜中に携帯の液晶が青白く光って、あの人からの着信を知らせる。
僕はわざと、今起きましたよという声を作って、電話に出る。
もちろん、僕は、この電話が来るのをじっと待っていた。
「――よう、今来れる?」
酒焼けと、その他僕の知りたくないいろんな理由で、かすれた声が僕の名前を呼んだ。
電話の向こうはひどく静かだ。
「どこにいるんですか」
「青山の、いつものホテル」
ああ、俺の家に寄って着替え持ってきて。お前もちゃんとした格好で来いよ。
それからシャーベット食べたい。
「何味が良いんですか」
僕は少しあきれながら、でも子供をなだめすかす様にやさしく、尋ねる。
「びわのシャーベット、なんてね」
彼のためだったら、存在するのかどうかも怪しいびわのシャーベットを、夜が明けるまで探し続ける。
そんな僕の性格をあの人はよく知っているのに、こうやってからかうのだ。
「わかりました。30分で行きます」
鼻にかかった少し眠そうな声が、ぞんざいな口調で部屋番号を告げて、通話は勝手に切れた。

865 :2/3:2009/03/29(日) 02:10:55 ID:1AjYagVB0
糊が程よく落ちた白いシャツ。まだ封を開けていない買い置きの下着。
それから、途中コンビニで買い込んだあらゆる種類のシャーベットが、袋の中でごろごろと重なっている。
びわのシャーベットなんてあるはずもなくて、僕は仕方なくレモンとマンゴーとオレンジのシャーベットを買った。
告げられた部屋に入ると、あの人はベッドの上で、しわだらけのシーツに包まって眠っていた。
シーツは腰から下を隠していなかった。胸は片方はだけて、鎖骨のくぼみに影が見える。
しっとりと肌理細やかで、触るともしかしたらほのかに汗ばんでいるかもしれない、
なまめかしい足を投げ出して、僕の目に訴える。
片足を腹側にひきつけて曲げ、太ももから尻にかけて引き締まった線を見せ付ける。
その先は、上手くシーツに隠して見せない。
間接照明だけ付いた、オレンジ色に暗い部屋で、濃密な生き物の気配が立ち上っていた。
「起きてください」
すると、乱れた髪の間から、ぎょろりと目玉だけを僕に向けて、少しつぶやく。
「シャーベットは?」
僕は広いベッドの片隅に腰掛けて、目を細めた。
むき出しの足、噛み跡のついた胸を隠すように、シーツを引き上げてやる。
そうするだけで、さっきまで僕を縛り付けていたセックスの残り香が急に薄れて、穏やかな夜の空気が訪れる。

866 :3/3:2009/03/29(日) 02:16:36 ID:1AjYagVB0
「びわのシャーベットなんて、売ってませんでした」
買って来た三つを見せる。それじゃレモン味がいい、と言うが手を伸ばそうとしない。
「食べさせてよ」
大きな枕を重ねて凭れ、半身を起こす。
一度掛けたシーツがまためくれて、へその下にわだかまった。
僕はそれを見ないようにして、木べらで掬ったシャーベットを口元へ運んだ。
親鳥から餌をもらう雛のように、従順に口をあけて、僕の手からシャーベットを食べるこの人が、いとおしかった。
セックスで嗄れた喉に冷たい感覚が気持ちいいのか、もっととねだって何口か続けて食べる。
「なあ」
不意に僕の手首をつかんで、にやりと不敵な笑みを見せる。
弾みで僕の手から木べらがシャーベットごと、みぞおちの辺りに落ちた。
「お前も、食えよ」
体温と同化して溶け始めたシャーベットをさして、笑う。
僕の後頭部にやさしく、けれど有無を言わさない強さで手を置いて、唇を寄せさせる。
僕は、うやうやしく肌に口付け、脇腹に流れた一滴も余すことなくそれを舐め取った。
舌を這わせると堪えきれないといったように、足をすりあわせた。なんて、淫らで、いじらしい。
「おれを、食べたいとは思わないのか」
僕の髪を乱しながら、熱っぽいささやきを耳元に落とす。
ほんの数十分前まで、淫らに喘いでいただろうその唇が憎らしい。
本当は、すべてをこの目におさめて、この指で触れて、唇で愛したかった。僕だって本当は。
――この人が他の誰かのものであると、まざまざと見せ付けられる土曜日の深夜。
僕は、僕の知らない誰かとセックスした体からゆっくり離れて、新しいシャツを着せ掛ける。
「だって、あなたは僕だけじゃ、満足できないんでしょう」
甲斐甲斐しく面倒を見るのは、こうしていることで万に一つでも、
この人が僕だけにすべてを許してくれる日が来るかもしれないと、僕が夢見ているからだ。

867 :風と木の名無しさん:2009/03/29(日) 02:53:46 ID:fq/NRkwd0
甲斐甲斐しいのにノータッチとか萌・ゆ・る!!!!超GJでしたーーーーーーー!

868 :風と木の名無しさん:2009/03/29(日) 03:18:41 ID:BmVfYu440
>>864
すごい!本番ナシなのにものすごくエロい!GJ!

そして踏め!

869 :風と木の名無しさん:2009/03/29(日) 04:12:25 ID:680+9bch0
攻めに尽くしまくるワンコ受と
受けの態度に若干引き気味な攻め

870 :風と木の名無しさん:2009/03/29(日) 11:01:30 ID:wqPi3Zb90
マンコ

871 :1/2:2009/03/29(日) 23:48:10 ID:BCzMPXCk0
「せんぱーい、ご飯できましたよ」
「……」
「今日はおじやにしてみました。昨日のお粥からレベルアップ!」
「……」
「それに今日は指切らなかったっス!すげーと思いません?」
「……」
「ほらほらほら!昨日と絆創膏の数が変ってない!ほら!」
「……凄いな」
「へっへー。…あっ大丈夫っスか?起きれます?手ぇ貸します?」
「一人で起きられる」
「そうだ、背中冷えたら駄目ですから、はいこれ。着て下さい!」
「……」
「俺のどてらです。ばーちゃんが昔作ってくれたヤツだから超暖かいです!はい!」
「……」
「おおー。やっぱ俺と違って、先輩は何を着ても男前っスね」
「……なあ」
「あっ、大丈夫っすよ!昨日コインランドリーで洗って乾かしましたから汚れてないです!」
「そうじゃない」
「へ?じゃ、なんですか?」
「あのな、俺はただ風邪をひいてるだけだ。重病人じゃない」

872 :2/2:2009/03/29(日) 23:48:40 ID:BCzMPXCk0
「夏風邪はちゃんと治さないと長引くって、俺のばーちゃんが言ってましたよ」
「だからって大袈裟すぎる」
「えーいいじゃないですか。俺が先輩に世話を焼ける機会なんてそうそうないっスよ?」
「お前、面白がってないか」
「ひっでぇ!?俺はただ、先輩に早く元気になってほしくてですね…」
「……」
「…い、いやまあ大人しく寝てる先輩なんてレアだから見ておきたいっていうのもあるにはありますけど」
「正直だな」
「でも!心配が八割五分っす!先輩が苦しんでるのに俺じっとしてらんないですよ。信じてください!!」
「……。別に、疑ってるわけじゃない」
「本当っすか?」
「ああ」
「そっか。そうですよね!先輩って俺のことなんでもお見通しだからなー」
「納得が早すぎる……」
「風邪が治るまでの間、先輩は俺が守りますから!安心して寝ててください!」
「……そうか」
「んじゃ、おじやを食べます?」
「頂く。……? おい、レンゲを、」
「先輩、あーん」
「…………」

873 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 07:53:12 ID:N8NwMdGCO
GJ!
馬鹿っプル可愛すぎる。にやにやが止まらないw

874 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 09:32:30 ID:7glgAkmy0
 

875 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 12:26:14 ID:TK9z7JzHO
さりげなくおばあちゃん子な後輩かわいいw
いちゃいちゃしやがって!GJ!

876 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 13:49:02 ID:jhC8aFy00
懲りない受けが可愛すぎるw
ポジティブシンキン
(*^ー゚)b グッジョブ!!

877 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 18:33:19 ID:2HekqI1y0
めげない所がまさにワンコだ〜 かわいぃw
GJですっ

878 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 20:13:18 ID:GfhXyGXUO
やってくれ

879 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 20:22:45 ID:25r8jjvr0
ハンター

880 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 20:43:56 ID:c0jC1f+m0
モンスターハンター

881 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 21:05:51 ID:OVz5+PG70
HUNTER×HUNTER

882 :風と木の名無しさん:2009/03/30(月) 22:24:37 ID:OVz5+PG70
ハンター【hunter】
「はんたー」を大辞林でも検索する


1 猟をする人。狩猟家。

2 欲しいものをあさり回る人。「ラブ―」「ブック―」


883 :1/2:2009/03/31(火) 13:14:01 ID:9Emi+jk60
 家業を継ぐことになった。
 そう言って、沢崎さんはコップに半分ほど残っていた安酒を飲み干した。
 あまりに唐突な発言に、僕は一瞬目の前が白くなった。
「いつ、実家に戻るんですか」
「今夜の夜行。11時」
 バスターミナルは、店をでてすぐのところにある。
 要するに、バスの発車までの時間をもてあまして僕を呼び出したのだろう。
 足元には、ドラム型のスポーツバッグ。
「荷物、それだけなんですか?」
「もともと、大したもんはないから、あとは処分する。
 ごみ屋に連絡しておいたから、明日の昼前にはきれいさっぱり片付いてるだろ」
 枝豆とコップ酒のおかわりを注文すると、「ちょっとションベン」と彼は店の奥に消えた。
 こんなにあっけなくいなくなるなんて、想像もできなかった。
 ふだんはぐうたらなくせに、本気になった彼には手に入れられないものはない。
 女の子も、高価なオーディオセットも、車も。
 いつの間にか、相手をうまく言いくるめたり、割のいいバイトを見つけたりして、彼は欲しいものを自分のものにしていた。
 実家はずいぶんと田舎にあるらしく、あんなところで暮らせるか、都会のめまぐるしい刺激がなくてはすぐに腐っちまう、なんて言っていたのに。
 いったいどういう風の吹き回しですか、だなんて、でも、僕には言えない。
 僕は、欲しいと思ったものは必ず手に入れられない星回りの人間だからだ。
 このどうしようもない自堕落な人間に惚れたなんて、馬鹿馬鹿しくて、沢崎さんはたちの悪い冗談とさえ受け取らないだろう。
 僕の気持ちも知らないで、ぬれた手をひらひらさせながら戻ってきた沢崎さんは、手をぬぐいついでにお絞りでわしゃわしゃと顔をこすった。
「お前、いつかオレのギター見て、うらやましいって言ったことあったろ」
「ありましたね。弾けるようにはなったんですか?」
「いや。カナがギターが弾ける男がかっこいいって言うから買っただけだし。
 カナとはあのあとすぐ別れたから、練習する気にもならなかった」
 彼が興味をなくしたものは、彼の手元からあっさりと消えていく。今彼が持っていないということは、もうあのギブソンもお役御免になって久しいのだろう。だれか、いい人の手に渡っているといい。

884 :2/2:2009/03/31(火) 13:16:58 ID:9Emi+jk60
 コトン、と小さな音を立てて、沢崎さんの左手がテーブルの上に何かを落とした。
 薄暗い居酒屋の電球の明かりをはじき返す小さな金属片。鍵だった。
「部屋にある。今夜のうちに、持って行けよお前。好きなんだろ」
「……はい。好きです」
 その一言が、言った自分ののどを、焼くように苛んだ。
 僕は努めてなんでもない風に、他の言葉を捜した。
「でも沢崎さん、なんで今まで持ってたんですか? カナちゃんのこと、そんなに忘れられなかった?」
 彼がカナという女子大生――英文学科とか言っていた。そのわりに、シェイクスピアの一節も暗誦できないバカ女だった――と別れたのは、ずいぶん前のことだ。
その後も、彼の恋愛遍歴は華々しかった。
「ばーか。あんなのはどうでもいいんだよ。ただ、オレはお前があの時――」
 沢崎さんは急に苦虫を噛み潰したような顔になって、言いさした口をつぐんだ。
「つべこべいうなよ。要るなら持ってけ。要らないなら、ごみ屋が持っていくだけだ」
「はい」
 支払いを済ませて店を出ると――送別会なんだからおごれよ、と沢崎さんはさっさと先に外に出てしまっていた――、春先の冷たい夜気が身にしみた。
バスターミナルから迫害され、締め出しを食らったようなさびしい裏手にある喫煙コーナーで、沢崎さんはいつものキャビンを吸っていた。車内はどうせ禁煙だろうから、吸いためているのだろう。
「沢崎さん」
 呼びかけると、ん、とこちらを振り向いた。
「ご実家の家業は、なんですか」
「猟師」
 絶句した。こんなちゃらんぽらんに勤まるんだろうか。でも、一方でぴったりだという気もした。
「遊びに来いよ、そのうち」
「はい。熊カレー、食わしてくださいね。今度は沢崎さんのオゴリで」
 いいぜ、と請合った沢崎さんのにやりと笑う口元だけが、タバコの火に浮かんで見えた。
 僕はスプリングコートのポケットの中で、彼の部屋の鍵をぎゅっと握り締めた。

885 :風と木の名無しさん:2009/03/31(火) 16:02:19 ID:WemmOVCb0
じんわりきたけどなぜか最後に「ヒューヒュー恋のハンターってやつかあ?」
という言葉が頭に浮かんでしまい自分に絶望した。
後輩が自分から動いて手に入れられるといいなーGJ!

886 :風と木の名無しさん:2009/03/31(火) 17:16:54 ID:NNxjuEoh0


887 :風と木の名無しさん:2009/03/31(火) 21:35:29 ID:mjAuoCCd0
上手いとは思うけど話題に出るだけの元カノを
主人公が口では「カナちゃん」なのに
心の内では「バカ女」と言ってるなのがうわあ・・・
書き手の心根が透けて見えた気がした

888 :風と木の名無しさん:2009/03/31(火) 21:43:16 ID:IgT7kUpN0
さあ次に行こうか

889 :風と木の名無しさん:2009/03/31(火) 21:58:23 ID:ICdtCo0M0
パートナーに望むこと

890 :風と木の名無しさん:2009/03/31(火) 21:58:57 ID:YQ+0VgcrO
桜の木の下

891 :風と木の名無しさん:2009/03/31(火) 23:03:45 ID:V9TweNpF0
おまんこ

892 :1/2:2009/03/31(火) 23:52:29 ID:YQ+0VgcrO
「こっち持って」
そう言って制服のポケットから差し出されたのは、一本の赤い毛糸。
その、三十センチほどの紐の一端をこちらに向けて、諒はにこりと笑う。
「…なんだこれ」
夕暮れの帰り道、天下の公道。
燃えるように赤い光の中にあってなお浮き立つ毛糸を摘み上げ、俺は不信感たっぷりに言った。
「まぁいいじゃん。ちょっとしたお遊びだと思ってさ」
「なんの遊びだよ」
いいからいいから、とのらりくらりとかわされて、腑に落ちないながらも俺は渋々それを握る。
右の掌に馴れない手触りを確かめていると、反対側の端を諒が左手で握った。
「…なんなんだよ」
「まーまー」
何がまーまーだ、と苦々しく思ったけれど、一度握ってしまった毛糸は何となく離しがたくて、仕方なくそのままで歩き出す。
二人並んで、さりげなく歩幅を合わせて、ただ黙々と交互に足を踏み出す。
時折、つんと引かれる毛糸の感覚に、えもいわれぬもどかしさが募る。
「…おい」
「ん?」
「なんなんだよこれ、マジで」
「これ?」
つん。
手の中の絡まる糸が、いたずらのように軽やかな刺激を与える。
「えーと、学業成就のおまじない?」
「なら俺就職組だし、関係ねぇな」
「や、違う、あのアレだ、健康法。えー、血液の流れをさ」
「興味ねぇ」
「…えっと」
「諒」
「…えーと…」
「いい加減、怒るぞ」
「……だって、さ」
ごまかしのネタが切れたのか、毛糸の端を指先でくるくる遊びながら諒が小さな声で呟いた。

893 :2/2:2009/03/31(火) 23:54:16 ID:YQ+0VgcrO
「孝介、きっと嫌がるからさ」
「は?」
「だから」
手、繋いで帰りたいなんて言ったってさ、と視線を斜めに外しながら諒が続けた。
「…馬鹿言ってんなよ」
「って言うだろ?」
「…で?」
そうして、ばつが悪そうに糸を掴んだ左手を、握ったり開いたり、繰り返す。
「…直接じゃなきゃいいかなーって、さ」
指先と指先で触れ合ってなくても、少しの距離を挟んでても、確かに繋がれていれば、それで。
「…諒」
いつも闊達としているはずの諒らしからぬ、曖昧で、意気地がなくて、もそもそとした、口の中で発してそのまま喉奥に呑み込まれていくような、それはごくささやかな呟きだった。
だから俺は、思わず。
「…キモい」
憎まれ口を叩いてしまったりするわけで。
「孝介ー……そりゃいくらなんでも酷くね?」
一応女々しい自覚はあるんだからさ、と小さく肩を落として笑いながら、諒は気恥ずかしさか気まずさか、ほのかに染まる頬をかく。
そうして、ゆっくりと、さりげなく、掴んだ糸の端を離そうとするから。
「……おい」
「え」
俺はもう一端をぐいっと引いて、度胸の足りない左手を、右手で、掴んだ。
「……そういう小細工は、嫌がられてから、しろ」
呻くような低い声で言い置いて、右手に柔らかな熱を感じながら、再び歩き始める。
沈みゆく日に視線を戻す途中、目の端に映った締まりのない笑顔は、茜色に染まっていた。

894 :風と木の名無しさん:2009/04/01(水) 00:04:02 ID:LgSRnQwe0
電話で書き込むな

895 :風と木の名無しさん:2009/04/01(水) 01:09:20 ID:aFj9fZ2L0
素直じゃない攻めがたまーに見せる愛情表現ていいな
GJ

896 :風と木の名無しさん:2009/04/01(水) 01:15:45 ID:18xJXrsIO
GJじゃないだろ、別人だろ

897 :風と木の名無しさん:2009/04/01(水) 01:18:59 ID:S+E5AIgkO
二人ともカワユスなぁ
はてしなく萌え和んだッ!

GJでした!

898 :896:2009/04/01(水) 01:20:15 ID:18xJXrsIO
一個見落としてた、本人だよね、変に絡んですみませんでした>895と889
受けのいじらしさ可愛いよいいよ

899 :風と木の名無しさん:2009/04/01(水) 01:22:28 ID:8R3ULUVqO
背骨

900 :風と木の名無しさん:2009/04/01(水) 08:36:04 ID:J36U1+v30
俺の空

901 :風と木の名無しさん:2009/04/01(水) 10:22:57 ID:tYM/7YI80
901

902 :風と木の名無しさん:2009/04/01(水) 10:29:06 ID:wynF4ysj0
902


903 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 00:23:45 ID:1OoMwYjLO
「なー、背骨って触ると歪みがわかるらしいぞ」
「そうなのか?」
「うん。だからさ、ちょっと触ってみて」
そう言ってシャツを脱いだ岸の背中に、躊躇いがちに腕を伸ばした。
この男のあまりの無防備さと信頼に、胸の痛さを覚えるのはいつものことだ。
それでもなお震える指を、そっと背骨に這わせた。
脂肪のない背中に浮き上がった背骨は、少しの歪みもなく整然と並んでいた。
「わっ。なんかその触りかた、ヤバい」
少し上擦った声を聞いて、慌てて指を離す。
「ごめん。くすぐるつもりはなかったんだ」
「いや、くすぐってーっていうか……」
「なんだ。はっきり言え」
「いやー、やっぱいい」
多少気まずくなった空気は、岸の笑顔によって霧散した。
しかしながら、その背骨の整然とした感触は、俺の一生抜けない刺になったのだ。

904 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 02:02:15 ID:2Wg132zs0
900本人?なのか?

905 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 02:34:45 ID:Vl84QeJ4O
>>904
12時間ルールだから本人じゃなくてもOKだろ

906 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 08:22:56 ID:8gX9pHi/0
お流れ直前だったね。GJ

907 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 09:23:41 ID:c4bqBvHy0


908 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 09:33:51 ID:Ewxc78NM0
どうぞ

909 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 09:34:40 ID:c4bqBvHy0
大麻智くん

910 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 09:35:01 ID:/rQHwgov0
婚活

911 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 09:37:55 ID:c4bqBvHy0
大麻智くんでお願いしますね
わくわく

912 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 09:46:50 ID:/rQHwgov0
「智君、智君」
「なに」
「僕はきっと、智君がいなくちゃ生きていけないんだ」
「ふーん?」
「智君のそばにいたい、智君の声を聞いていたい、智君に触れていたい」
「それで」
「智君が、そうやって冷たい態度をとっても、僕は智君のそばにいないと生きていけない」
「…」
「ダメなんだ。智君がそばにいないと、息が出来なくなる。動けなくなる。きっと狂ってしまう」
「そんなこと、」
「ありえない?ううん、僕は君がいないと死んでしまう。それは、事実だ。」
「は、」
「無いと生きられない、無くなったら僕は狂って、狂って、どうしようもなくなってしまう」
「お前、」
「空気…よりは麻薬…大麻?みたいな存在。君の存在を知らなければ僕は普通の高校生として過ごせたけれど、」
「…」
「君に出会ってしまったから、僕はもう君なしでは生きられないんだ」
「、」
「愛してるよ、智君。僕の大事な人。」

多分、僕はこれから一生、大麻のような中毒性を持った彼とともに過ごしていくのだろう。
彼とともに過ごさなければ、僕はきっと死んでしまうのだから。




>>911
大麻智君とやらがよくわからなかったので分解させてもらいました。人名?

913 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 09:50:15 ID:c4bqBvHy0
死ねよカス
嵐の大麻智に決まってるだろうが

914 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 09:53:53 ID:uOlW4Q5BO
萌えたGJ!
中毒な程大好きっていいな
しかし実在人名だったのか、びっくり

915 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 10:06:37 ID:Adx17TMXO
実在人名なら二次創作禁止だしいいと思うよ
そんなことより病んでるっぽいの萌えたよGJ!

916 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 10:18:50 ID:Vl84QeJ4O
荒らしを物ともせずGJです!

917 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 10:32:48 ID:c4bqBvHy0
大麻智

918 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 10:34:42 ID:6y0ONN160
さらっとスルーする技術が素晴らしい! GJ!

919 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 10:35:15 ID:u/4UbkJU0
噛むんと フニャンフニャンフニャン ニャニャン フニャン♪

920 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 10:43:18 ID:2TVgSY850
後始末が面倒とか言う奴が多いが、捕獲してすぐに〆るからだろ。
燃えるゴミの日の前日まで放置しておいて、水もちゃんと与えておく(捕獲箱の上から放水でもして)。箱に覆いをかけて中を暗くすればおとなしくなるというテクも過去に紹介されてたしな。
で、燃えるゴミの日の前日になったら処置してその日のうちに袋づめしておけば、翌朝にはそのまま持っていけるだろ。


中途半端でリリースされた害獣が自宅の縁の下で生き絶えて、死体が腐ったりしたらたまったものではない。
それこそ、糞尿やノミなんかよりよっぽど迷惑。




921 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 10:43:41 ID:c4bqBvHy0
大麻智

922 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 11:52:21 ID:IRCrMoEIO
素晴らしい処理っぷりでGJ!荒らし涙目ww

923 :風と木の名無しさん:2009/04/02(木) 19:49:00 ID:Z0ufMAb70
801の嵐[34]
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1238170587/


924 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 00:09:52 ID:QP8GKkG9O
スレの流れ戻れあげ

925 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 10:47:17 ID:9NivWiIOO
まわし

926 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 10:53:43 ID:GLnX2k1Y0
24時間経過しましたね

927 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 11:11:25 ID:a7UvB6lwO
まわします

928 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 11:34:14 ID:rULnS+UbO
*0以外の投下→*0から12時間経過後
語り・SS以外のコメント→*0から24時間経過後
特定キャラ・カプを彷彿とさせるお題→自サイトでやれ

これ以外は絡みかまとめサイトのチラ裏その他でやってください
いい加減、わかってない人は荒らし認定されても仕方ないと思うよ

はい次どうぞ

929 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 11:38:06 ID:Qc+tJVPoO
私を許さないで

930 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 12:44:30 ID:fDB+dLb00
彼に告げていないことがある。
私が彼を養子として引き取ったときから、私はできる限り彼に隠し事をしないようつとめてきた。
彼の父親の古くからの知人を名乗る私に、
身寄りのなくなった彼は文句もいわずについてきてくれた。
当時の私はとにかく彼に信頼される養父であろうと努力したし、
彼もまたそんな私を父と呼んでくれるようになった。
あのときから私の胸には言い表せないほどのあたたかな温もりと、
どうしようもないほどの罪悪感を感じるようになったのだ。
年を経て、彼が彼の父親に酷似してくるにつれて、その気持ちは強くなる。
思えば、彼の父親との関係を詳しくたずねられたことはなかった。
それは見知らぬ男を養父とした彼なりの遠慮だったのかもしれないが、
私も自らすすんで話すことはなく、結局何も告げないまま月日が経ってしまったのだ。
もし心の内をありのままに話していたならば、彼は私を軽蔑し、
私を父と呼ぶことなく去ったことだろう。
あの頃と現在では、私たちのあいだに大きな違いがある。
いまならば、全てを話しても彼は笑って受け入れてくれるかもしれない。
だが……そう、それはできない。
惜しかったのだ。いや、正直にいおう。いまでさえ惜しい。
これは私の未練である。
私は彼の笑顔と、彼の声に、贖罪と断罪を感じながら生きていくのだ。
心の内を彼に告げることはない。
これは私が私に与える罰なのだから。

931 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 19:38:47 ID:VXiZ9c+u0
意味が全くわからない駄文乙
次頑張ってね

932 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 20:43:52 ID:9NivWiIOO
全体的に話がぼんやりしているというか何と言うか…

でも雰囲気はなんとなく伝わった
また頑張って頂きたい

933 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 20:45:45 ID:5/i+DZpr0
私は好きだぞGJ

934 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 20:53:59 ID:PaoU41GKO
荒らしに取られなくて良かったよGJ

935 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 21:27:08 ID:b7R5SuY90
私も好きだGJ

もっと掘り下げてくれたらさらに好きだ。

936 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 22:00:01 ID:Qv3wn6H/O
これは…なんか色々深読みさせられるな…!GJ!

937 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 22:20:53 ID:Zu2Gs3bl0
「私」の罪が何なのかを「彼」が知らないから
「許さないで」にならないんだよな・・・
雰囲気は良いのに微妙に主題ズレ
勿体無い

938 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 22:23:57 ID:YLPTAIRe0
踏んでくださいお願いします

939 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 22:25:50 ID:4CJAgHph0
きつね

940 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 23:08:46 ID:Kt0Plago0
コンコン

941 :風と木の名無しさん:2009/04/03(金) 23:22:37 ID:kNGbaOr7O
これはw

942 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 00:37:42 ID:4xaple7U0
強ち間違ってはいない気がする不思議w

943 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 01:30:31 ID:bM6/suLA0
想像力を働かせれば萌えることも可能www

944 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 01:35:15 ID:nwDvJOo0O
>>940
不意打ち過ぎて禿萌えたww
もっふもふの子狐に、物欲しそうに「コンコン」とかされると、
もれなく萌えで毛根死滅する。

945 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 09:18:01 ID:WP2V40DV0
大麻

946 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 09:43:28 ID:u5kR3JSl0
まわし

947 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 13:32:20 ID:HSG8ACPu0
940にレスが入ったので、勘違いされたのかまとめに投下されています。
一つは規制の為の投下だったようですが、
もう一つは940が正規*0だと思われたのではないかと思います。
940はテンプレ違反でよいと思います。
まわすのも*9より24時間以降です。

948 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 13:53:45 ID:5hJ4LuIT0


949 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 13:54:45 ID:2Gp54KPl0
金正男

950 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 15:02:09 ID:u1PNx/zb0
タイマー・サトシ

951 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 18:21:33 ID:gBxJA7HS0
 

952 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 23:26:36 ID:RPQuNf/a0
まわし

953 :風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 23:42:33 ID:U89KMn3QO



954 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 00:04:54 ID:q9iTB4OBO





955 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 08:18:45 ID:DtW51HGtO
「昔はな、男は何物にも替えがたい宝だったんだ」
「ふんふん」
「金、それは正に男。金とは男であるとも言ってだな」
「ふーん」
「家長である夫はそれはもう敬われて、とにかく敬われてたらしい」
「へー」
「現代、いやこの場でもその流れは汲むべきだ。先人の教えは偉大である、って偉い人がいってたし」
「つまり、お前が上になりたいってこと?」
「そうとも言う」
「でも俺も男だし、この家の持ち主も俺だから、先人の教えに則るなら俺が家長だよな」
「……くそぅ」
「安心しろよ、今日は金銀財宝のようにやさしーく抱いてやるから」
「……いつもみたいに激しい方がいい」

956 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 09:36:32 ID:opSq4cT60
 

957 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 09:43:36 ID:sjHXAnwUO
お題の熟し方うめぇwww
上になりたい受けも、包容力たっぷりの攻めも可愛いよーGJ!!

958 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 10:27:06 ID:or6fkZFk0
おー、すごい!もうすぐ春休みも終わりだね!GJ!

959 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 10:29:18 ID:z8ev48/G0
人×異形の者

960 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 12:02:26 ID:or6fkZFk0
「また今日も残されたのですか。少しはお召し上がりいただきませんと……」
 私は目の前にいる年若い主人にそう言った。
 年若い主人と言っても、年齢は私とそう変わりない。
見た目は若い少年の姿。誰もが憧れる永遠の命。
 彼は自ら望まずして、それに近い体を手に入れている。

 彼は傷だらけの体を長椅子にまかせ、ぼんやりと外を見ている。
 一夜にして白くなった髪は、日にあたると銀色に見える。
 この方の髪は、昔はとても美しく黄金色に輝いていた。

「別にいいじゃないか。餓死してやろうかと思っても、お前がそうさせてくれない。
口から摂取するか、管から摂取するかの違いだけだ」
「……それでは、お下げいたします」
 銀食器を私は片付けた。

「どうされました?」
「腕が痛い」
「ああ」
 腐敗臭がどこからか漂っているのに気がついた。
また『部品』を調達しにいかなければ。

「足はこの間替えたばかりですから、大丈夫でしょう。
たまには外でも歩かれたらいかがでしょう」
 彼の靴紐を結びながら、考える。
 この『部品』は少年のものだったから、きっと長持ちするだろう。


961 :2/2:2009/04/05(日) 12:03:13 ID:or6fkZFk0
「お前も年をとったんだな。髪に白い物が混じってきた」
「そうですね。もうお仕えして長くなりますから」
「僕を殺してくれ」
「何をおっしゃっているんですか」
「こんなつぎはぎだらけの腐った体で、よく持った方じゃないか。
お父様も地獄で喜んで下さっているさ。お前を責めることはないよ。
永遠の命なんてこの世にはないんだ。だから、僕を殺してくれ。お願いだ」
「出来ません。大旦那様のいらっしゃらない今、この家は坊ちゃまが
いらっしゃらなければ」
「こんな家……どうでもいい……」
「いいえ」
「お前が天国に召される前に。僕がこの世に一人で残っていったい何になる」
 
 罪深き私が天国になど行けるのでしょうか。
 あなたをこんな体にしたのは、私です。
 私が『部品』を調達などしなければ、旦那様はあきらめて、あなたが神に召されるのを待ったでしょう。
 私があなたが一日でも長く、この世にいて欲しいと願ってしまったから。

「あなたのいないこの世など、私には何の意味もないのです」
「お前に醜い自分の姿などさらしたくない。どうしてわかってくれない」
「私にとっては、今も昔も、あなたはこの世で一番美しい人です」
「どうして……」

 彼の目から大粒の涙がこぼれおちる。

 私は初めてこの家に来た時のことを思い出す。
 薄汚れた自分にかまわずに、無邪気な笑顔を向けてくれた。

 私はあなたの笑う姿がとても好きだった。

962 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 12:11:38 ID:w5f/7KDJ0
腐敗臭が漂っているのはこのスレだよ

963 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 12:31:27 ID:oZ78OmSGO
萌えた!超GJ!
切なくて好きだ!
この後どんなルートになっても萌えます

964 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 12:51:58 ID:DtW51HGtO
素敵だなー退廃的なのがたまらない
GJです!

965 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 14:49:04 ID:AECkLwK4O
ああー、こういう切ないのツボだー!
GJ!

966 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 16:25:25 ID:aOjxZEIf0


967 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 16:49:20 ID:3lR7e+pg0
おおおドストライクです!!!いろいろ気になる!!!
GJです!!!!!

968 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 16:51:09 ID:jpoMg/QhO
最後にツボったw
てことで踏んでくんろ

969 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 16:54:04 ID:fFkqs4AsO
知らなくていいよ

970 :風と木の名無しさん:2009/04/05(日) 17:53:06 ID:aOjxZEIf0


971 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 00:15:48 ID:/TifzrUGO
携帯から失礼します


僕は目を覚ますと、全く見覚えのない部屋にいた。
ワイシャツとズボン、という至って普通の格好で、ベッドの上に寝かされていた。
確か、僕は意識を失ったということだけは覚えているが、どのような経緯で今の状況にあるのかは全く分からない。
見まわすと美しく、いかにも高そうな家具ばかりが部屋に置いてある。
此処は、何処・・・?
全く見知らぬ場所なのだが、不思議と何の恐怖感も感じなかった。以前着たことのある場所なのだろうか。
目をぱちぱちとしていると、ドアをまわす音が聞こえてスーツを着た長身の男が入ってきた。
ひどく高級そうなスーツと革靴だが、よく似合っていた。
「あの…」
僕が声をかけても、彼はそれに答えることなく無表情で僕のほうに歩んでくる。
彼がベッドまで来て、ぴたりと立ち止まった。
「僕は…なんで、此処に…?」
彼は相変わらず無表情のままで暫く黙っていた。
「あなたは…誰…?」
彼はゆっくりと純白のシーツに皺を寄せ、僕のさらに近くにやってくる。
近くで見ると、美しく目鼻立ちの通った顔立ちだが、微かな憂いをたたえた表情をしていて、瞳は暗い。
彼が僕の顎に手を掛け、親指で唇を撫で

972 :971 2/2:2009/04/06(月) 00:27:09 ID:/TifzrUGO
うっかり途中で投稿した…スマソorz

彼が僕の顎に手を掛け、親指で唇を撫でた。懐かしい感覚に思わず怯むが、一体何を懐かしいのか思い出せない。
彼の顔がすぐ目の前にあって、お互いの呼吸が肌で感じられるほどだ。
不思議そうに僕が彼の目を覗き込むと、彼にもそれが伝わったかのように彼が口をきいた。
「知らなくていいよ」
動かした唇が僕の唇に掠れた。低く心地良い低音が僕の脳を刺激した。
本当に何故だかわからないけど、僕はその声と行為に安心して少しだけ目を細めた。
「全部、僕が教えてあげるから」
彼はそう呟くと、僕に口付けをした。


973 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 01:08:20 ID:diMHmwseO
携帯からだろうがどうでもいいが、時間ルール読んでいないの?

974 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 03:03:18 ID:hid5nVRQ0
GJしようと思っても、>>1読んでないようなところがあると
それだけで躊躇しちゃうから、そういうのはとても惜しいよ

そろそろ次スレだけどテンプレどうするまわし

975 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 10:12:17 ID:wSvEelelO
テンプレ案は>>1のまとめサイトBBSで議論中だよ
一度覗いて確認してほしいし、できたらあちらでテンプレ確定するまで
レス消費を避けるためにこちらの回しは遠慮してほしいです

976 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 10:22:04 ID:WFOMs8GH0
まわし

977 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 10:31:01 ID:ZXL0LQjd0
回すなよ、絶対に回すなよ

978 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 10:41:31 ID:f89W4JAq0
どうぞ

979 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 10:43:08 ID:ZXL0LQjd0
どうぞどうぞ

980 :風と木の名無しさん:2009/04/06(月) 21:06:21 ID:xiYxCiDV0
 

981 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 10:29:08 ID:WyE7dZ+ZO
「あー暇だー」
「羨ましいね」
「だって俺別にレポート出さなくてもいいしー」
「それはそれは」
「……」
「……」
「ねぇ、乳首触ってもいい?」
「誰の」
「お前のだよ!何で俺の触るのにお前に許可とるんだよ!」
「そういうプレイかと思って。どうぞお好きなように」
「……お前って真面目そうな顔してんのに、結構エゲツないよな」
「眼鏡掛けると人はみんな真面目そうに見えると思うよ。で、触るの触らないの」
「触るって!お前がレポートほっぽりだして俺に抱いて!って言いたくなるくらいに揉み扱いてやる!」
「頑張ってね」
「……まぁいいか。はーい服の下失礼しまーす」
「どうぞ」
「……」
「……」
「なぁお前って不感症なの?」
「何で」
「だって俺なら……もっとこう反応が……」
「お前胸弱いもんな。色々敏感だし。俺に入れた途端に暴発したことが何度あったか」
「うわー!聞こえないー!あーあーあー!」
「うるさい」
「すいません……」
「で、どうするの」
「え」
「続きしないの?」
「それって……乳首の他も触ってもいいってこと?入れても?」
「どうぞどうぞ」
「……でもレポート……」
「俺が良いって言ってるんだから。抱いてく�

982 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 10:32:49 ID:WyE7dZ+ZO
最後のとこで変に切れました

「俺が良いって言ってるんだから。抱いてくれよ」
「あ、うん!」

983 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 11:36:51 ID:4M4EJC1oO
動じない受けと翻弄される攻めっていいなw
こういう受けが乱れるところが見たいけど、攻めのが激しく喘いでそうだw
可愛くて和んだよ、GJ!

984 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 12:45:31 ID:ofQOR5VFO
流れるかと思ったよ〜GJ!
受けが素直クールっぽくて好きだw

985 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 15:23:18 ID:GwMTvqNW0
ギリギリお疲れ様でした。
まとめサイトにテンプレ出来てます。
どなたかスレ立てお願い出来ますか?

986 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 15:46:59 ID:mU1jCqOE0
改訂テンプレ貼ります。スレ建てまだです。
☆★☆★☆ 初 め て の人は まず 熟 読 してね ☆★☆★☆

*9が萌えてほしい内容を指定し、*0が萌える思いを書き綴るスレッドです。
*0はSS、萌え語りなど、どんな内容でも構わないので萌える思いを語ってください。
 まとめサイト http://910moe.web.fc2.com/
 まとめwiki http://www19.atwiki.jp/910moe/
※ 絡み・談義・テンプレ審議などは絡みスレかまとめサイトへ。

ルール
■*9から24時間経過でお流れです。
■*0を踏んだ人物が*9より12時間無反応の場合は権利消滅となります。*0以外の萌えたい人どうぞ。
■*0の先行ゲトは禁止です。全部書き上がってから投下が原則。
■同一人物による投下以外の連続書き込みは禁止です。

注意事項
■*9リクはわかりやすいもの推奨。無機物、非生物不問。
■*9*0とも、あからさまに二次創作とわかるような固有名詞は避けましょう。
■テンプレ違反の*9はお流れです。
■テンプレ違反の投下はまとめwikiに収録されません。
■*0以外の萌えた方、*9より24時間経過後に萌えた方、投下者による続編は
 まとめサイトの「0さん以外の人が萌えを投下するスレ」に投下して下さい。
■投下者本人以外が続編を書くことは原則禁止です。

・投下、リクの前にはリロードしましょう。
・感想を書き込みたい人のために、*0投下直後の「まわし」は御遠慮下さい。
・979でリク終了、980の萌え以降フリーです。次スレは宣言してから建てて下さい。

前スレ *9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart15
     http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1232894273/

>>2 もよく読んで下さいね。

987 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 15:49:36 ID:mU1jCqOE0
■こういう場合はどうするの?

Q1 リロミス・誤爆で*0をとりました。
A1 *9より12時間以内に*9のリクで投下して下さい。踏み逃げ禁止。

Q2 荒らしらしき人が*0をとりました。
A2 *9より12時間経過以降に*0以外の人の投下の可能性があります。
  それまで書き込みはせずに投下を待ちましょう。
  *1以降に書き込みがあっても書き込みはしないで下さい。
  *9より24時間経過後にまわしてください。

Q3 まとめサイトに投下された作品にGJしたい。
A3 まとめサイトのグッジョブスレにお願いします。
  本スレへのグッジョブとあわせて行う場合は、本スレへの投下OKです。

Q4 続編書きたいです。二次創作してもいいですか?
A4 本人による続編投下は、まとめサイトの*0以外の人が投下するスレへ。
  本人以外の続編・二次創作は原則禁止です。

Q5 判断の難しい投下や書き込みがありましたが、どうしたらよいですか?
A5 数字板の絡みスレや、まとめサイトBBSのチラシの裏もしくはテンプレ審議委員会で
  他の人の意見を聞いてみましょう。
  チラシの裏 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1169373142/
  テンプレ審議委員会 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4320/1125066492/

988 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 16:16:27 ID:x3MJErHc0
801ルールは無くなっちゃったかあ まあこのスレでも流れちゃったしね。801リク

989 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 17:37:53 ID:i7drg346O
テンプレ審議の>291さんがいないみたいなので、
携帯(笑)ですがスレ立て挑戦してきます

990 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 17:44:26 ID:i7drg346O
すみません。ホスト規制でした

991 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 17:56:33 ID:mU1jCqOE0
いってみます。急用で……どうもすみませんでした……

992 :991:2009/04/07(火) 18:08:26 ID:mU1jCqOE0
すみません、ホスト規制でした……無念。
どなたかよろしくお願いします。

993 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:12:07 ID:Tds1/PIO0
じゃあ時間あるしちょっくら挑戦してきます

994 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:13:49 ID:Tds1/PIO0
規制かかってました…orz
無駄なスレ消費すみません、次の方お願いします

995 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:28:45 ID:hyJLDPoq0
行ってみます

996 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:30:43 ID:hyJLDPoq0
立ちました!

*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart16
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1239096570/

997 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:34:30 ID:i7drg346O
>996心の底から乙です!

998 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:43:29 ID:y4JLxbmhO
>>996
ありがとう!!そして乙!!

>>989-994もありがとう!

999 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:45:08 ID:CLzgzme/0
 

1000 :風と木の名無しさん:2009/04/07(火) 18:45:18 ID:uT2YRlpa0
大野智

1001 :1001:Over 1000 Thread
:::   ヾ    ;;;  ,;:"
   ;;;   :::: .. ゞ.
;;;; ,,, 、、   ,i'         ○
      ヾヾ   `
ゞゝ;;;ヾ  :::,r'  `  `
i;;;::::′~^        `    `  `
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iii.;;:i,
iii;;::::ヽ;;,,';;"'';;";;""~"`"`;.";;""'"~"`~"''::;;..,,,
ii;;::;';;"                     `;;


このスレッドは桜にさらわれました。
月が見てるので、新しいスレッドをたててくださいです。。。

カオスでマターリ http://yomi.bbspink.com/801/