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擬人化した凶暴な♀動物が逆レイプする【三匹目】

1名無しさん@ピンキー :2007/01/16(火) 02:18:26 ID:0qc8Yu1q
エロエロ擬人化♀動物が、♂の人間・動物を食べちゃう(性的に)スレです。
凶暴じゃなくても、昆虫や鳥類でも、架空の動物でも何でもOK。
孕ませに近親相姦、ハッピーエンドにバッドエンド何でも来いです!!

注意事項
※ゲイ、スカトロ、グロテスクはNGで。
※版権モノは専用スレでお願いします。

前スレ
擬人化した凶暴な♀動物が逆レイプする【二匹目】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1164643168/
前々スレ
擬人化した凶暴な♀動物が逆レイプするスレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156347496/

2名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/16(火) 02:19:34 ID:wEbua7oC
乙!

3名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/16(火) 02:41:05 ID:Z9HvPGlC
>>1
お、乙だからねっ!

4名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/16(火) 02:46:15 ID:AyHsf59c
「ふみゅうん……」
「そんな風に泣いてくれるなよ」
俺は猫の頭を撫でてやる。俺の手に反応して、猫耳がぴくんとなった。
「ねぇ、だっこ、だっこ……」
猫耳の女の子はは可愛らしくおねだりしてくるが、それに応じることはできない。
「うぅ〜……」
なぜなら、この子の言う「だっこ」というのはセックスのことだと解っているし、
俺の目の前で自らの秘部を慰めている猫娘は、外見からすれば小学生程度の女の子だからだ。
「ほら、そんなとこ触っちゃいけません」
「や〜や〜、気持ちいいの〜」
つい一ヵ月前に拾ったのが、最近こんな調子になってしまった。
獣医によれば、これは発情期らしい。うまく処理してやらないと、
ストレスでおかしくなってしまうそうだ。
「あっ、あっ、ああ〜」
しかしこの子がヒト化能力を持つていると知った時点で、
こいつをきちんとした女の子に育てるために家からエロ本を全て撤去した
俺としては、この子にそういうことをしたくないし、教えたくなかった。
「はぅーん……お兄ちゃん、ぎゅーして?」
インターネットでも調べてみたが、やはり発情期の獣耳娘と飼い主とのセックスは
当たり前のコミュニケーションらしい。
「やっぱり、やるしかないのか……?」
だっこを求めるこいつの手を取って抱き寄せながら、俺はどうしようかと悩んだ。
省略されました。いちおつ

5暁狐 :sage :2007/01/16(火) 02:56:41 ID:C5YzoCoD(6)
>>4
だっこするに一票

新スレ立ち名前も短めに変えて投下

 ある休日の昼下がり、神崎優奈君の家の玄関前。
 そこに金色の9本の尻尾と狐の耳を生やし、白い着物を着た長い金髪の女が、青い布に包まれた四角い包みを手に持ちながら立っていた。
「優奈様……」
 女の名前は天一(てんいつ)。
 詩音と同じく九尾の狐で、神崎本家から手作りの料理を届けに優奈の家に訪れていた。
 しかし、何の躊躇もなく侵入する詩音と違い、天一は急に訪ねては迷惑ではないかと不安になり、後日改めて訪れようか迷っていた。
 けれども優奈に会えるのが嬉しく、9本の尻尾を音を立てて振っていた。
「詩音が羨ましい……優奈様ぁ……私はどうすれば」
 玄関の前でそわそわしながらブツブツと呟いている天一は、傍から見れば明らかな不審者だった。
 そんな天一が思いを寄せている優奈はというと、休日なので勿論家にいた。

6暁狐 :sage :2007/01/16(火) 02:59:22 ID:C5YzoCoD(6)
「あの、青龍さん……その、解いてください」
「だめですよ、主様」
 青龍に呼び出され、青龍の部屋の室内に生えている大きな木の枝や蔓に手足を縛られていた。
 両手はバンザイのように上げられ手首が軽くキツメに縛られ、足は左右に開かれ床に寝かされていた。
 その優奈を、呼び出し優奈を封じた張本人青龍は微笑みながら見下ろしていた。
「こうして見ると、主様はやっぱり女の子みたいです。可愛い」
「ど、どうしてこんな事をするんですか?」
「どうして? そうですね……それは」
 瞳から少し涙を浮かばせ小刻みに体を震わせながら青龍に問う優奈に、青龍はゆっくりと優奈に近寄りながら微笑み口を開いた。
「主様が悪いのです」
「え?」
「私、主様の為に今まで精一杯お世話させていただきました。けれども、一番したかった肉体の交わりは……いつも白虎や玄武とばかり……」
「それは……」
「私、ずっと我慢してきましたけど、もうそれも限界。ですから……強行、です……んッ」
 青龍は、ようは欲求不満なのだ。
 そして優奈に覆いかぶさると、両手で優奈の顔を持ち固定し口を重ねた。
 優奈は目を見開き驚くが、直ぐに眉を顰める。
「んッ……主様ぁ……んむッ……!」
 口を重ねた瞬間、青龍は舌で優奈の口をこじ開け優奈の口内を嘗め回す。
 唾液を吸い、また優奈の口内に自分の唾液を送る。
 何とか引き離そうと優奈は体を揺するが、両手両足は縛られ顔も固定されているので無駄であった。
 青龍が口を離すと二人の舌の先から唾液の糸が伸びる。
「主様の口、久しぶり……頬も……ちゅッ……」
「ぁ……ぁん……」
 青龍は口を離した後も、優奈の頬などをゆっくりとした舌使いで音を立てて嘗め回す。
 まるで美味しい料理を味わうようにゆっくりと首、胸へと体を下げていき、生暖かい舌の感触に優奈は声を抑え体を震わせていた。
「……れろ……さぁ主様? 服を脱ぎましょうね?」
「や、やめ……」
「もう遅いです、止まりません。ですから、一緒に気持ちよくなりましょう……」
 優奈にとって優しいお姉さんと言った感じの青龍の微笑みは、欲望に駆られた妖艶な微笑みになっていた。
 細い木の枝や蔓を使い優奈の服を脱がしていき、青龍も脱がされていく優奈を見つめながら自分の服を脱ぐ。
 そして優奈は半裸に青龍は全裸になると、青龍は再び優奈に覆いかぶさった。
 肌と肌が触れ、少し冷たい感触と青龍の柔らかい胸の感触に優奈は体を震わす。
 青龍は再び優奈とキスをし、しばらく口内を味わった後、優奈の胸へ顔へ体を下げると舌で舐め上げた。
 片方の乳首を舐め回し、もう片方を指でつまみコリコリと動かし、青龍から送られる快感に優奈は少し体を跳ね上げた。
「はッ……ん……や、ぁ……」
「んッ……胸でこんなに感じるなんて……主様ったら女の子みたいです……」
 たっぷりと優奈の胸を味わった青龍は、更に体を下げていく。
 青龍の唾液で優奈の胸は光り、臍を舐める青龍の頭は、ついにそそり勃った優奈のペニスに到達した。
 優奈のペニスは亀頭から透明液が出ていて、青龍が人差し指で亀頭を軽く突付くと優奈の体は跳ね、亀頭から離れる指からは透明液の糸が伸びた。
 優奈のペニスを目の前に、青龍の興奮も増して頬を赤くさせ息が荒くなっていた。
「やっぱり素敵です……主様のオチンチン。……もうこんなになって、主様も気持ちいいんですね」
 荒い息でそう言いながら、青龍は優奈を縛っている蔓や枝を動かすと、優奈は四つん這いの様な格好になった。
 四つん這いという格好に優奈は顔を真っ赤にさせ、青龍はそのまま優奈の尻の窄みに顔を近づけると、そこを舌で舐めた。
「ひゃぁッ!」
 窄みから伝わる舌の感触に優奈は声を上げ体を跳ね上げ、その後何度も来る感触に身を震わせる。
 しかし青龍の舌は止まらず、玉を数度舐め、窄みの回りを舐め上げると、口を離し指を二本口に咥え唾液でいっぱいにすると窄みにあてがった。
 そして一気に突き入れると、優奈は目を見開き声を上げようとするが、挿入の刺激で声が出なかった。

7暁狐 :sage :2007/01/16(火) 03:00:58 ID:C5YzoCoD(6)
「あは……主様、二本も入りましたよ? すごい締め付け……もう本当に女の子みたいですね?」
「ああぁッ……せ、青龍さん……だめ、抜いてぇッ!」
「だめです。ほら、こんなに液が出てきました。気持ちいいんですねぇ」
 青龍の言うとおり、彼女の指は唾液のほかに腸液によって濡れ更に根元まで指が入っていた。
 そして青龍は数往復二本の指を前後に動かす。
「あッ! ふあああぁッ!」
 すると、優奈の体が今まで以上に跳ねるとペニスから精液が勢いよく噴射した。
 握られてもいないペニスは射精の勢いで暴れ回り床を汚し、青龍はそれを眺めるとゆっくりと窄みから指を引き離し妖艶の笑みを浮かべた。
「あら? もしかして触れてもいないのに出してしまったのですか、フフフ……もうオチンチン触らなくてもイッちゃうんですね? それほどまで白虎達としていたのですか?」
「あ……ぅぁ……」
 射精が終わると、優奈は再び仰向けになった。
 しかし、射精後であっても優奈のペニスは萎えることはなく未だ硬さを保っていてビクビクと震えている。
 それをウットリした表情で見つめる青龍は、優奈の上に跨り片手でペニスを掴むと自らの秘所にあてがう。
 青龍の秘所は既に濡れており、物欲しそうにヒクヒクと動いていた。

8暁狐 :sage :2007/01/16(火) 03:02:09 ID:C5YzoCoD(6)
「それでは、入れちゃいますね……んッ!」
 亀頭が秘書に触れると、青龍は一気に腰を下ろしペニスを挿入する。
 その刺激に今まで呆然としていた優奈の意識が戻り、優奈は再び声を上げた。
「んあああッ! あ、主様ぁ……の、おおきい……ひさしぶりだからッ……とてもいいッ!」
「せ、せいりゅうさん……だめですよ、出たばっかりなのに……」
「もうイッちゃうんですか? あんッ……いいですよ……あぁッ……いつでも中に出してくださいぃッ……!」
 一度射精したことで優奈のペニスは敏感になっていた。
 青龍が腰を数往復動かすと、優奈の脳裏に射精感が押し寄せ身を震わせ優奈は青龍に訴える。
 青龍はそれを待っていたかのように腰を更に激しく動かした。
「んッ……も、だめ……ああぁッ!」
 そして優奈が声をあげ体を痙攣させた瞬間、青龍の膣内に精液が流れ込んだ。
 久々に感じる射精の感覚に、青龍は笑みを浮かべて根元まで深く咥えて受け止めるが直ぐに腰を動かす。
 その為、射精が終わってもペニスは萎えることなく硬いまま。
「熱ッ……んああぁッ! で、でも……まだ硬いです……ッ!」
「あッ……ああぁッ……や、やめ、て……もう少し、ゆっく……ぁぁッ!」
 射精直後のペニスの感度は更に増し、優奈は唾液を垂らしながら青龍に訴えるも、青龍の耳には届かず押し寄せる快感に何度も体を跳ね上げる。
 やがて青龍は前かがみになりいっそう腰を動かす。
「な、何をしている青龍!!」
 その時、青龍の部屋の扉が開けられる音と共に黄龍の怒声が室内に響き渡った。
 その声に反応し、青龍と優奈は黄龍の方向を見た。
「あら……んッ……黄龍じゃないですかぁ……あぁんッ!」
「こ、こうりゅうさん……ぁッ」
「青龍貴様! 主優奈にいったい何をッ! うわあッ!」
 青龍と優奈の行為を目の当たりにし顔を真っ赤にさせながら近寄る黄龍。
 しかし青龍は腰を動かし続け微笑みながら手を前にかざす。
 すると、黄龍の背後から太い蔓が何本も現れ、瞬時に黄龍の両手両足、胴体に巻きつき身動きを封じた。
 蔓により宙に浮かされ、暴れる黄龍だが手首足首、胴に巻きつく太い蔓に加えて細い蔓も何本も巻きつき完全に動けない。
 力を使おうとしても黄龍の力は地……龍の姿になるも下手したら家が崩壊してしまう恐れがあった。
 そんな黄龍ができるのはただ青龍を睨むのみ。
「フフフ……邪魔をしないで黄龍。んッ……私も龍の姿を主様に見せたくはないから……はぁんッ!」
「な、何をする! は、離せ!」
「嫌よ……ぁんッ……朱雀にでも知られたら……厄介だから、んッ……あなたも一緒に、ね?」

9暁狐 :sage :2007/01/16(火) 03:03:26 ID:C5YzoCoD(6)
 黄龍の睨みも青龍には全く効かず、青龍が操る蔓はビリビリと黄龍の衣服を破いていった。
 肌が露出し更に顔を赤くする黄龍に、無数の蔓は問答無用に胸や秘所を撫でていき、その度に黄龍は目を瞑り微弱に体を震わせる。
「んッ……せ、青龍……ぁ……やめろっ」
「そんな事言っているけど、あぅんッ……濡れて……あんッ……きてるわよ?」
「こ、これは……違あああぁッ!」
 喘ぐのを我慢し絶え絶えの言葉で青龍に言う黄龍。
 しかし、一本の太い蔓が十分に濡れた黄龍の秘所の中に押し入った時、黄龍の体はビクッと跳ね黄龍は声を上げる。
 その様子を青龍は妖艶な笑みで見ていた。
「フフ……主様のサイズに合わせたの……たっぷり味わって?」
「はぁッ……こ、こんな……だめだッ……わたしもッ、久々だからッ……」
「こ、黄龍さん……んんッ!」
 優奈のペニスとほぼ同じ太さだという蔓は、卑猥な音を立てて黄龍の膣内を擦り上げる。
 青龍同様に密かに欲求不満であった黄龍は、久々の快感に抵抗することなく身を寄せていた。
 その様子を優奈は頭を横にし見ていたが、青龍に再び頭の両端を押さえられ唇を重ねられる。
 唾液を交換し合い、青龍は口を離すとゆっくりだった腰の動きが再び速く激しいものになった。
「だ、だめですよ主様ぁ……今は、ひゃんッ……こちらにしゅうちゅ……していただかないと……あぁんッ!」
「せ、青龍さ……また、出ます……ッ!」
「ど、どうぞッ……何度でも……はあぁッ……ッ!」
 次第に優奈も腰を突き上げ、再びこみ上げる射精感に身を震わせながら青龍に訴える。
 青龍はニッコリと笑い、腰を沈め膣内にペニスの根元まで咥え込む。
 根元まで青龍の膣内に入ったペニスはきつく締め付けられ、その締め付けに耐えられず優奈は三度目の射精をする。
「んッ……はッああああァァッ!! ま、またッ……熱い、たくさん……ッ!」
 再び感じる射精の感覚に、青龍も体を痙攣させ受け止める。
 結合部からは収まりきれなくなった精液が流れ床を汚し、射精し終えても優奈と青龍はしばらくジッと動かなかった。
 黄龍の喘ぎ声と優奈と青龍の荒い息だけが室内を支配していた。
「はぁ……はぁ、はぁ……また……たくさん出しましたね……はぁ、主様」
「青龍……さん」
「はぁ……ハァ……ふふっ、孕めないのが残念です」
 青龍はゆっくりを腰を上げペニスを引き抜くと、さすがに萎み始めたペニスは優奈のお腹へ寝るような形に小さくなり始めた。
 呼吸を荒くし青龍を見上げる優奈に、妖艶な笑みからいつもの笑みに戻った青龍は自分の胸の間に優奈の顔が来るように抱いた。
「やっぱり……主様ダイスキ♪」
「………あの」
 そして満足そうに青龍が言うと、優奈はどこか落ち着きがない様子。
 この時、小さくなっていた優奈のペニスが青龍が抱いた事により再び硬くなってしまっており、それを感じ取った青龍はニコリと笑うと、黄龍を引き寄せた。
「主様……私ばかりでは申し訳ないので、次は黄龍とお願いしますね♪」
「はぁ……はぁ……あの……私は」
 黄龍を縛っていた蔓は大きな木に戻り、青龍はその場から退くと次は黄龍が優奈の上に跨った。
 優奈は断ることはできない。
 それ以前に優奈の両手両足は縛られたままなので動くことはできず、優奈自身思考が少し麻痺してしまっていた。
「はあああァッ! あいかわらずの……大きさだッ!」
 そして優奈は次に、黄龍の膣内に精液を流し込んでいくのであった……。

10暁狐 :sage :2007/01/16(火) 03:05:41 ID:C5YzoCoD(6)


「うぅ……優奈様ぁ」
 その頃天一はというと、未だに玄関前に立って悩んでいた。
 既に辺りは夕日に照らされ、天一の金髪が綺麗に光っていた。
「天一、まだ渡していなかったのか……?」
 天一が玄関前で悩んでいた時、その背後から静かに彼女を呼ぶ声がし、天一も後ろを振り向いた。
 そこには、天一と同じく茶色い9本の尻尾と狐耳を生やした長髪の茶髪男が立っていた。
 男の名前は六合(りくごう)と言い、いつまで経っても帰ってこない天一を迎えに来たのだ。
「何をやっている……早く入ったらどうだ……?」
「六合……でも、優奈様に迷惑ではないかしら?」
「……そんな事はないだろう……。総代も心配している……早く帰らないと」
「えぇ……わかりました」
 六合に急かされ、天一は恐る恐るインターホンを鳴らした。
 しばらくして、玄関の扉が開くと天一はビクッとなるが六合は無表情で立っていた。
 そして玄関の先には、眠そうに朱雀が顔をのぞかせ見慣れない顔に少し不審がって見ており、天一は怪しまれまいと笑顔を見せた。
「あ、あの、私神崎本家の使いの天一と申します。あの、優奈様は」
「優奈ぁ? あ、そういや、青龍の部屋に行ったっきり戻ってきてねぇなぁ。まぁ、いいや、とりあえず上がれや」
「は、はぁ……それではお言葉に甘えて」
 朱雀は眠そうにダルそうに言うと、天一と六合を優奈家に招き入れた。
 天一と六合は朱雀に言われるがまま家へとお邪魔し、青龍の部屋に案内された。
「おい青龍、いつまで優奈を――」
「ゆ、優奈様ぁぁーーーー!!」
 そして天一の叫びが家中に響き渡ったのは言うまでもなく、優奈はようやく開放されたそうな。
 そんな優奈の休日の話でした。

―完―


天一完全に空気です本当にあ(ry
まぁ、結構長くなってしまって申し訳ないです。
ちなみに天一、六合は十二神将からパクリました。

11名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/16(火) 05:33:34 ID:s20oFpRs
>>10
GJ!!
狐とか四神とか(ry改め暁狐さんいつもハイクオリティなもの、あざーっす!!

12名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/16(火) 07:31:47 ID:5f8v+GgG
暁狐さんお疲れ様ッス

なんだかいきなり新キャラ登場しててストーリーの幅が広がる予感w

13名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/16(火) 12:57:06 ID:mHp2di0p
GJ

優奈カワイソス

14名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/16(火) 13:51:26 ID:mCFnYsg4
テンプラに入ってなかったもの補足。

擬人化した凶暴な♀動物が逆レイプするスレまとめ @ ウィキ
http://www21.atwiki.jp/brutalanimal/

15名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/16(火) 18:50:37 ID:9LyN353M
GJ!!!!!!!
さすがBIG BOSS。たよりになるぜ!

16名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 00:27:47 ID:ACDJ/gfn(2)
GJ!!!!
いいセンスだ、BIGBOSSあんたに一生突いていくぜw

17名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 00:48:17 ID:3HUL1gAa
もうBIG BOSSにならケツ処女ささげてもいい

18名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 01:23:38 ID:Uuh/P/1a(2)
BIG BOSSになら尿道責めされてもいい

19名無しさん@ピンキー :2007/01/17(水) 03:16:59 ID:CPBBT7ks
そういえばさ十二支って擬人化するとよさげじゃね?


20名無しさん@ピンキー :2007/01/17(水) 04:14:20 ID:sHanQe9n
フルーツバスケットだな

21名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 08:13:14 ID:OKW7mTSS
烈火の炎もな。



てか十二支が十二神将に見えた俺…orz

22名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 09:12:09 ID:jUvyQabH
あながち間違いでもないけどな

23名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 11:30:04 ID:xLDnJMZB(2)
十二神将といえば荒野に獣 慟哭す
猿と虎がエロいんだよね

・・・知ってる人いるかなぁ。


24名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 12:15:34 ID:d6ImourZ
>>23
マコちゃん次号で死にそうですが。

25名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 18:03:27 ID:xLDnJMZB(2)
節分の日が待ち遠しい。
なぜなら鬼が出るから

>>24
死ぬのかな?

26名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 19:28:49 ID:Uuh/P/1a(2)
>>25
前に暁狐氏が書いてた桃太郎の続きでありそうだよね

とりあえず期待

27名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 22:01:43 ID:ACDJ/gfn(2)
桃太郎「犬さん、この(ホウ酸)団子をあげるよ」
犬「桃太郎、ありがとう」
鬼「畜生にも劣る下劣な行為…見逃すほど腑抜けではないわぁぁ!!」
桃「!?」
鬼「今死ね!すぐ死ね!骨まで砕けろぉぉぅ!!」
桃死亡
鬼「貴様は俺の最高のオモチャだったぜぇ?」

28名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/17(水) 23:03:23 ID:VEVfKR8W
何その修羅場

29 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:13:12 ID:p0Ds1fgZ(12)
お久しぶりです。以前投下させていただいた者です。レスを下さった方ありがとうございました。すげー励みになります。

【本番なし】 【続き物】 【ロリ巨乳】 【ファンタジー】 【似非ヤドカリ】 【擬人化描写薄い】
レスを下さった方の中で凶暴というよりも乱暴だと表された方がいらっしゃいましたが、言い得て妙だと思いました。
上のどれかに拒絶反応が出た方、お手数ですがトリップ付けてるのでNGワード登録して下さい。

まとめの「ヤドカリ娘2」が前作にあたります。未読の方はそちらも読んで頂けると設定が飲み込みやすいかもしれません。

30 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:14:23 ID:p0Ds1fgZ(12)
今日は久しぶりに早くかえってあの人間に温かいスープをつくらせよう。
夕日が山に沈んでいくのを見て、スカートに付いたフリルを弾ませて少女は視界の隅に小さく見える街を目指して歩いていく。
金色の長い髪が風にたなびき、その寒さに背筋が思わずぴんとなった。さ、さむい。
うん、今日はいちだんと寒い。だからすぐに家にかえるのもしょうがない。寒いからかえるのであって、べつにあの男の顔が見たいわけではない。
少女は寝起きを共にする男の事を考えながら足を動かせ、やがて街の一軒一軒を区別できる程までその距離を縮ませた。
と、件の男の姿を見つけた。その姿は少女の頭の中で思い描かれたものと一辺たりとも違わない姿であったが、その顔は少女があまり目にしたことの無い表情を作っている。
男の正面には若い女がいて、その女と楽しげにお喋りをしているようだ。笑顔を浮かべた男の顔を見ていると、少女は胸の辺りがなんだかむかむかしてきた。
なんだあいつは。だらしない顔して。いや、あんな男などこれっぽっちも気にとめてないが。あのふぬけたあほづらを見れば誰だっていらいらするはずだ。
やがて男がその場から立ち去ると、男と談笑していた女に向かって少女はずんずんと大股で歩きだした。

「おい女。うちの愚民に近づくと馬鹿がうつるぞ」
女の元までやってくると開口一番、子供の悪口のような事を言った。女は少女の姿を見て少しびくついたが直ぐに事の次第を察した。
「その様子だと何も知らないみたいですね?」
意味ありげに微笑む女を見て、少女のむかむかした気持ちは増すばかり。
「お前も本当に知らないみたいだから言っておくが本当にうつるんだからな」
「ご忠告ありがとうございます。……そんなにあの人がお好きなんですか?」
きっと睨みつける少女にのらりくらりと対応する女。
なんだこの女は。わたしに対してこんな風に接するやつは見たことないぞ。女は色恋沙汰に夢中になっているだけなのだが、少女は未知の存在に恐れを抱いた。

「べつに、あんな馬鹿で能無しの間抜けの事など、これっっぽっちも気にしてない」
「そうですよねぇ。見るからに普通ですものね。悪い所もないけれど、良い所も見当たらない」
明らかな男への侮辱に少女は、自分の言動も忘れて反論した。
「あいつにだって良いところはある!」
「ふふふ……私も存じております」
それを聞いて女はまた意味ありげに笑みを浮かべる。
あいつの何を知っているというんだこいつは。少女の不快感は更に大きくなる。ふと、女は今この時間に少女が街にいる事を疑問に思った。
「そういえば、なぜこんな時間に街に?」
「それは、その……」
少女はうろたえた。な、なんて言えばいいんだ。
一つ思いついて「あっ」と声を上げ、少女ははっきりと女に告げた。
「わたしは貧弱なお前ら人間の為に街の外を回ってこなきゃならんのだ! 牛やら豚やらを狩らねばならんからな。だからこんな所でくっちゃべってる暇はないのだ!」
「自分から話しかけてきたのに?」
「え? あ、いや、……とにかく! 話してる暇などないのだ! お前もはやく家にかえんなさい」
そう言って少女は街の外へと飛び出した。
まるで自分は全部知っていると言わんばかりの女の態度に、少女の頭の中は得体の知れない感情で溢れかえっている。

あの女は信じてないようだが馬鹿は本当にうつるのだ。こんなへんな気持ちになるのは、あの男にうつされたからに違いないのだ。
だいたい、あの男の事ならわたしの方が知っている。馬鹿で、間抜けで、能無しで……
けど、あんな風に楽しげに他の人と話す姿も知らなかった。あの女と何を話していたかも知らない。
そこまで考えて少女はふと気付いた。

わたしはあの男の、一体何を知っているというのだ?

あの男が今までどんな暮らしをしていたのかも知らなければ、今何を考えているのかも分からない。
考えれば考えるほど、自分はあの男について驚くほど何も知らないという事しか分からなかった。
その事実に少女は恐怖した。自分が何故これほど身震いしてるかも分からず、ただただ縮こまった。
さむい。とてつもなくさむい。先程のものとは明らかに違う未知の感情に苛まれた少女は、暗い木々の中で震えが止まるのをひたすら待って、そのまま一睡も出来ずに次の朝を迎えた。

312/10 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:16:16 ID:p0Ds1fgZ(12)
 どんどんどんどん。
扉を叩く大きな音が寝ぼけた頭にがんがんと鳴り響き、男は否も応もなく手に持っていたパンを置いた。
いつものことだと男はあきらめ気分で扉の方へと小走りする。ここまではいつもの風景であったが、ここから先は少し違った。

扉を開けると、むにゅりと柔らかい感触がした。扉を乱暴に叩いていた主が、男にしな垂れかかっているようだ。今にも倒れそうなその身体を男は慌てて両手で肩を支えた。
感触の正体は都市部の娼館でもそうそうお目にかかれないであろう大きな乳房で、男の目は無意識のうちにそちらに吸い寄せられていく。
いやいや胸を見ている場合ではないぞと、男は視線を上に持っていった。
いやらしく丸々と肥えた胸とは裏腹に、息も絶え絶えの件の主は、どう控えめに見ても成人には達してないであろうというあどけない顔付きをしている。
金髪の長い髪が男の手に掛かる。朝の光に反射して、寝起きの男には少々辛いが、それも影響していとけない天使が地に舞いおりて来たかのような印象を抱かせる。
その天使の表情は苦痛に歪んでいて、その痛々しさは見ているこっちまで苦しくなるほどだ。

満月が出ている訳でもないし、発情しているようにも見えない。怪我をしたわけでもなさそうだ。男は少し考えるとやがて一つの答えが頭に浮かぶ。
金の髪をかき分けその額に手を乗せると、案の定そこは異常に熱い。
男は少女を抱き上げると、男が寝起きする部屋よりも広い部屋――数年前までそこは両親の部屋の部屋だったが今では彼女が占拠している――へと連れて行き、
そこに彼女をゆっくりと下ろした。
農作業で日々身体を動かしているので子供一人を担いで運ぶ位男には文字通り朝飯前である。

ばんざーい、そう男が声を掛けると、無言で少女は両手を上げた。
そのまま裾を引っ張り、昨日から着ているフリルのついたドレス――彼女への街人からの捧げ物だ――を脱がせると、ぶるんとその存在を主張する丸々と大きな胸が揺れた。
男はごくりと生唾を飲むと、ふいに少女の声が狭い部屋に響いた。その声はその容貌に似合った甘く通り渡る心地よい声で、聞く人をうっとりとさせる。

「わたしの胸を見るのがそんなに楽しいかこの変態。行動がおそい。愚図。わたしの為に馬車馬のごとく働け」
少女はまさに天使のような可憐さを備えていたが、中身は悪魔に近かった。


家に住み着いたその少女は、これといった特徴の無い小さな街一番の暴君で、毒舌の持ち主で、ぐうたらであった。
美しい容姿と難のある内面をもった存在は、外から人の訪れる事も少ない平凡な街の中で明らかに異質だ。どこに行ってもそうだっただろう。
彼女は人とは違い、甲殻類然とした鋏を両手に携えていた。
少女の種の生態はその数が少ない為にまったく解明されては無いが、ひとたび民家に住み着けばその周囲を縄張りとして襲い掛かる魔物の手から守る習性がある。
魔物から襲われないその地域では野菜や果物といった農作物が荒らされる事無く育つので、その人ならざる者を豊穣の神の使いとして崇める信仰が古くからあった。
その傾向は山間部の人里離れた村や農村地域では特に強く、首都から遠く離れたこの小さな街もその例に漏れない。
だから彼女には王室の女王の如く傲慢な振る舞いも許されていたし、男がそれを断る術もある筈が無かった。

このやどかり様の機嫌を損ねてはいけない。街の未来が掛かってる。怒るな自分。耐えろ自分。
だいたい彼女が人使いが荒いのなんていつもの事じゃないか。彼女が来てから何年になる? もう一日二日の関係じゃないんだぞ。
今日は着替えさせるのにあれだけで済んだけど、昨日なんてパンが硬いとくどくどと一時間文句を言われたじゃないか。
一昨日なんて「息をするな空気がけがれる」なんていきなり言われたり……。

……はぁ。
自分自身を励ましたつもりが逆に沈んでしまい、男は溜まった鬱憤を水に浸した布巾をぎゅっと絞る事によって少し晴らした。

323/10 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:18:25 ID:p0Ds1fgZ(12)
「ごほっごほ。おい、のうみ゛ん。あたまがすごいずきずきするんだが」
咳き込み、声を枯らしてはいるがその横柄な物言いはいつもと変わらない。
少女の横たわるベッドの傍に椅子を置いて座っている。彼女はとても寒がりで、重ねすぎた布団は山のように盛り上がっている。
その中に潜り込む姿は、まさに殻に篭ったやどかりといったところ。
しかし弱々しく布団にくるまるその姿に、今なら日頃の反撃を出来るかもしれないと思った男は内心ほくそ笑んだ。
「まさかとは思いますが、その頭の痛みとは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。
 もしそうだとすれば、あなた自身が仮病であることにほぼ間違いないと思います。」
「なぐるぞ」
「すみません」
きっと睨まれ、反抗心はすぐ折れた。へたれな自分が恨めしい。男は手に持っていた濡れ布巾を少女の額に乗せた。冷たさに驚き甲高い声が上がる。
「ひゃっ」
「多分風邪ではないかと。心配しなくとも寝てればその内治ります」
「うん。ひんやり。きもちい。愚民のくせしてなかなかやるな。ほめてつかわす」
言葉の中に混ぜ込んでくる毒をどうにかできないものかと男は考えたが、それは都市の学者がどれだけ集まろうが、どれだけの時間を掛けて知恵を絞ろうが無理な事に思えた。
「じゃあ俺は畑に行きますから。大人しく寝ていて下さいよ」
そう言って椅子から立ち上がると畑仕事に出ようとした。が、少女の声がそれを妨げた。

「なにをいっているんだお前は。そこに座ってじっとしてろ」
男の頭も痛くなってきた。


閉められたカーテンを少しずらして外を見る。気付けば日は真上に来ていて、男はもう昼なのかと驚いた。思ったよりも時間は早く過ぎている。
少女は頭が相当痛むようで、うんうんと唸ってなかなか眠れず、結局今の今まで起きたままだ。
「もう昼ですが、おなかは空いてませんか。今日は朝から何も食べてないでしょう? 何か口にしていた方がいいですよ」
少女を労わって優しく話しかけると、すぐに返事が返ってきた。
「いもが食いたい」
「芋ですか。街の食糧庫に行けばあるでしょう。すぐに取ってきま」
「お前のつくったいもが食いたい」
「芋ですか。まだ収穫時期じゃないから、それはちょっと」
「じゃあいらない。このまま餓死する」
「そんな駄々をこねなくとも」
お前はわたしが死んでもいいのか。そんな風に「うー」と唸る少女は、とても理不尽なのに何故か年相応の可愛らしさが滲み出ていて、その場にいた男は少し和んだ。
まぁ少し取った所で収入に大差はないし別に良いか。まだ小さいけど食べられない事は無いだろう。
男はその趣旨を少女に伝えると、「いっこでいい」と彼女らしくない謙虚さを見せて、
そしてその発言が失言だとでもいうかのように慌てた様子で「貧乏人の経済じょーきょーを考えた天才的なしょち」と口早に喋って布団の山に潜り込んでしまった。

334/10 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:22:36 ID:p0Ds1fgZ(12)
畑からできる限り大きい芋をほじり出してきた男は、少女の言う通りに皮すら剥いていない。土は最低限落としたが、さすがにこのまま食べるのは躊躇われる。
大きい芋といっても収穫は当分先の事なので熟してない薄茶色の玉は子供の手よりも一回り小さい位で、こんな小粒なもので彼女が充足できるのかと男はとても不安だった。
このくらいの芋は随分と久しぶりに見るなぁと、手の平の上でころころと転がしながら男は思う。

まだ夜にオークやゴブリンが徘徊していた頃のこの街ではこの大きさの芋さえまともに取れなかった。
せっかく植えた種も、実ることなく根から食われてしまう年もあったし、収穫目前の所で掻っ攫われる年もあった。
奇跡的に襲われない時もあって、その時の収穫祭の活気や楽しさは、安定した収穫が見込めるようになった最近の祭りではもう味わう事のできない凄まじさがあった。
いつも腹を空かせてた自分は背の割にはあまりに痩せぎすで、夏の日差しにくらくらしていたっけ。皆そんな体つきなので、もやしだ何だと馬鹿にされる事は無かったが。
首都や近くの新興都市に街中の男衆で赴いては、一日中大きな加工済みの石を持って行ったり来たりして、農家と大工を半々でやってたみたいなものだった。
外の世界は、荒んでいたこの小さな街より輝いて見えて、今は良い思い出しか残っていない。
綺麗な建物が立ち並び、派手なドレスを着た娼婦が夜の街を平然と歩き、パンも酒も腐るほどあったし、苦労して育てた街の芋より二回りも三回りも大きい芋が売られていた。
こちらに金は無かったので存分に楽しむ事は出来なかったが夜風を感じて星空を眺めるだけでも楽しめた。
あんまりにも上ばっかり見てるものだから一度人とぶつかって、お詫びにその子に家の芋をあげた事もあったな。ボロボロのコートを被ったあの子の食いっぷりは惚れ惚れしたな。
悪い思い出が見当たらない。本当に、何でこの街を出て行かなかったのか自分でも不思議でしょうがない。
そんな事を考えている内に家の前に辿り着いた。


土くさいそれに、少女は男の手から奪い取るようにかぶり付き、むしゃむしゃともの凄い勢いで、しかしじっくりと咀嚼した。
たまに口の中から聞こえてくる硬質な音から察するに、少女が砂も食べてしまってるのは明らかなのだがそれを気にする素振りはない。
しばらくの間、もしゃもしゃもしゃもしゃと顎を動かしていたが、やがて「まずい」だの「食えたものでない」など好き勝手に漏らし始めた。
けれどそんな事をのたまいながらも一向に飲み込む気配は無く、むしろ嚥下するのを惜しんでいるかのように見えるので男は少女の罵詈雑言も気にならなかった。
街の人から珍味や最高級の食材、他にも世界各国様々な食べ物を貢ぎ物として贈られ、それを食している彼女が、自分の育てた芋をよく味わって食べている事に感動すら覚える。
実の所、芋の収穫時期には必ずその光景に出くわしているのだが、何度見ても嬉しいものは嬉しい。と男は思う。
男の畑の芋は、その半分が少女の小さなお腹に収まってしまうので男の貯蓄はなかなか貯まらない。

彼女の口が止まり、こっくんと可愛らしく喉を鳴らした。食事が終了したようである。
「ねる」
ぶつくさにそう言って布団の中に潜り込んでしまった。少女も布団の中から姿を見せず、男は特にやる事もなくなった。
まぁこんな日が一日くらいあっても別に良いか。根がぐうたらな男は、ぽかぽかした陽気に誘われていつの間にか眠ってしまった。

345 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:25:55 ID:p0Ds1fgZ(12)
 どんっ! がっしゃん!
突然の音と、こつこつと頭に何かが降りかかる感触とで男は直ぐに目を覚ました。
足元には少女が布団に巻き付かせて転がっている。その手の鋏が床に突き刺さっていて、周りに木片が散らばっていた。
彼女の寝相はあまり良くないようで、こういった事が月に一度の頻度で起こってる。その為床は傷だらけだ。今回みたいに垂直に深い所まで刺さっている事はあまり無いが。
頭に落ちてきた何かを手で落とそうとしたらチクリと痛みが走り、男がまさかと頭を上に傾けると、天井に吊り下げられたランプの硝子細工の笠が一部無くなっていた。
硝子を製造加工する技術はこの街にはない。近くの都市に行く金も男には残されていなかった。割れたままで不恰好だがしょうがないと男は諦めた。

剥がれて飛んでいった木片が飛んでいったのだろう。落ち着いて床を見渡せば、硝子の破片も床に落ちてきらきらと輝いている。
手はそこまで深く切れてなくて安心したのも束の間、視界に赤い液体が入り込む。どうやら頭皮も切ってしまったようだ。男は難なく状況を掴んだ。
こちらも傷は浅かったのだが、頭皮の怪我は痛みの割には血が出るので見た目は酷い。自分ではどうとも思ってないのに、他人の心配は集めやすい。
そに転がる少女も例外に漏れず、板から鋏を引っこ抜くと男の元に駆け寄る。が、巻きついた布団に足を取られてそのまま前のめりに倒れた。
当然床には硝子の欠片があったので少女は体のあちこちに小さな傷を作ったが、気にせずに立ち上がり男のそばに寄ってきて、しきりに声をかけた。
「だいじょぶか! しぬのか! しんじゃうのか!」
いつもの暴言がなりを潜め、涙目で気遣う少女を抱き上げて、たいした怪我ではない事を男が説明する。
少女は安心した様子で「そうかそうか。よかった。ほんとに。」と呟きながら頭を舐めた。
傷口を舌がなぞり、男は痛みを覚えたが、悪い気はしなかった。

舐められ続けてしばらくの間が経過すると、顔には血が付いている所など無くなる。同時に、男の身を素直に案じていた少女も消えてしまったようで、
「い、いやっ、お前がしぬと、ほら、その、低脳なその頭じゃ分からんだろうから理由は言わないが、とにかく! お前の事など、これっぽっちも気にしてないぞ」
などとぶつぶつと言い始めた。そして、ようやく布団で足を滑らせた時にあちらこちらに出来た傷を見つけて驚きの声を上げる。
「はうあっ! な、なんだこれは」
腕やら膝小僧やらに点々と付いた赤い模様。少女はそれに目を向けて思案した後、はっと顔を上げて一つの結論に達した!
「お前のしわざか! 寝込みをおそうとは! いかにも小者くさいなんとも卑怯な手口だ!」
恐ろしく勘違いをした少女に苦い笑いを浮かべながら、男は両脇に手を入れてそのままベッドに寝かしつける。
「朝より熱が上がってますね。これ以上暴れたら弱った身体に響きますよ」
「たしかに。なんか、ふらふらする。……毒か?」
「どく? どいた方がいいですかね。じゃあ向こうの部屋に行ってますから」
「いや、そうじゃないしどかなくていい」
「そうですか」
「そうだ」
男は椅子に腰掛け、その姿を少女は確認するとまた布団の山に潜っていった。男は落ちた布団をその山に積み重ねると床を箒で掃除する。
寝相の悪い少女が寝床から落ちても傷つかないように。時間を掛けて。ゆっくりと。

356 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:28:23 ID:p0Ds1fgZ(12)
一度箒を手に持つと普段は気にしない小さな埃も気になってしまい、男の気が済んだ頃にはカーテンの隙間から部屋へと差し込んでいた日の明かりは無くなっていた。
外からは光の代わりに扉を閉じるばたんばたんという音が漏れてきて、男はもう日没かと一息ついた。
そういえば腹も減ってきた。男は『山』を揺らして少女に声を掛けた。
「もう夜ですけど、調子はどうですか?」
布団の中から少女は顔だけひょっこり出して気だるそうに返答した。
「最悪だ」
「へ?」
少女の口から発せられたとは思えない重く低い地鳴りのような声に男は間抜けな声を出す。
「さ、い、あ、く、だ」
一音ずつ強くはっきりと少女は言った。
「頭はずきずきといたい。身体はぼーっとあつい。力はぜんぜん入らない。これを最悪と言わずして何と言う?」
と言われても。機嫌を損ねた彼女に口答えするのは危険だ。男は適当に相槌を打つ。
確かに機嫌だけでなく調子も悪そうだ。布団から出た頭はゆらゆらと揺れていて、声を出すのもつらいのか弱々しくて聞き取りづらい。
ふと、男の脳内に今朝の反抗心が蘇ってきた。しかし、風邪で弱っている彼女に何かするのもなぁ……
頭の中で激しい葛藤があり、そして、
「わたしがこんなに弱ってるというのに、お前は何も打つ手なしか。まったく使えない」
良心が負けた。

「なぁ、こんなんで、ほんとに良くなるのか?」
少女が疑い深げに尋ねると、男は自信満々に一言。
「なりますとも。」
ベッドの上、少女がお行儀良く正座して、男は椅子に座って足を広げている。男は下に何も身につけておらず、外に出ている股間のそれに少女は小さな口を近づけた。


ほんの数分前のこと。神妙な顔で男は少女に提案した。
「……一つ、方法があります。それはフェラチオ」
「知ってるのか愚民」

フェラチオ……
古来よりその存在が知られており、そして今もなお伝え受け継がれている伝統的な治療法。
とある錬金術師が人の精子からホムンクルスを作り出したことでも知られているように、
精子とは生死、つまり生命の根源であり、それを嚥下して身体に直接取り入れる事により様々な病や傷を治す事が出来る。
元々は、痛みを取り除く(切り倒す)という意味の「fell ache」が長い時を経ていく内に現在のフェラチオに変化していった。
余談であるが、精液の効能は凄いがとても苦く飲みづらい。「良薬口に苦し」とはここから発する。

「よくしってるなぁ」
少女は熱で頭が回っていないのか、男の説明を鵜呑みにし、男の嘘の知識に感心してしまったようだ。
「では試してみましょう」
その男はうれうれと下を脱ぎ捨て、そして現在に至る。

367 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:31:03 ID:p0Ds1fgZ(12)
「舐めればいいのか?」
男が縦に頷くと、少女は舌を伸ばして男の肉棒へと這わせた。恐る恐る、といった感じに舌を動かす少女の姿はなかなか新鮮だ。
ぺろぺろと献身的に舐める姿は昼間の少女と重なって、騙してこんな事をさせている罪悪感が男の脳裏を掠める。
しかし、いつもは舐められるよりも舐める側であり、それは今の今まで変わることは無かったので、初めての快感をもう少し味わいたい男の煩悩の方が大きい。
少女は男に促され、口に唾液を含め、そして男の肉棒に垂らした。ぴちゃぴちゃと音を鳴るようになり、男は官能的に響くその音を楽しんだ。
「ひゃっ」
皮を被っていた男のそれはむくむくと起ち上がり、少女の鼻にぶつかった。幼いながら鼻筋の通ったそれに男の肉棒が当たって横にそれる。
可憐な少女の頬に浅黒い己の一物が埋まるその光景に、男は背徳的な欲情を覚える。
「おっきくなった。……こんなに、まじかで見たのは、はじめてだ」
少女が独り言のように呟きながら、皮の剥けたそれにまた舌を差し出す。が、直ぐに引っ込めた。
「うぇ、なんだか、白いカスみたいなものが、この上なくにがくて、まずいぞ?」
「さっき説明したでしょう。良薬です。」
「でも、とてもそうには」
「良薬です」
「……なめなきゃだめか」
「駄目です」
「どうしてもか?」
「どうしても」
はぁと少女は溜め息をついて、雁首に付いた恥垢を舌で舐め取っていく。臭いのか少女の鼻がひくひくと動いている。
まずい、まずいとしきりに呟きながら、しかし舌を動かす事は止めない。男の肉棒は少女の舌で掃除するように丁寧に舐められた。
何度も舌が這った男のそれは少女の唾液でてかてかと光っている。
 ぺろぺろぴちゃぴちゃ。
「袋を口で揉むと精子がたくさん出るんですよ。噛まないように」
裏筋につーっと伝っていき、少女の舌は亀頭から袋へと移っていく。玉を口に含み、歯を立てないように気をつけながらもふもふと甘噛みする。
「どうだ、きもちいか? でそうか?」
まだまだ出そうにない。舐められるだけでは飽き足りなくなった男は新たな刺激を求める事にした。
「今思ったのですが、口を離していたら精液を全部飲むことは出来ません。いつ出てもいいように咥えておきましょうか?」

桃色の可愛らしい小さな口をめいっぱい大きく開けて、少女はびくびくと屹立する肉棒を咥え込んだ。
熱で体温の高い少女の口の中は、膣とはまた違った快感がある。男が促すと少女はゆっくりと顔を前後し始めた。
「んっ、ふっ、んんっ、むっ」
初めての体験で息苦しいのか少女の大きな瞳には涙が溜まっている。何度か咽せながらも次第になれていき、舌を動かす余裕も出てきた。
「んっ、れろ、んむっ、あむっ、ぷはあっ……どうだ? わたしの口は?」
「気持ち良いです」
「そうだろ。わたしがやってるんだ。気持ちよくないわけがない」
誇らしげに胸を張り、そして気分を良くした少女は元気良く男の肉棒を口に入れる。

378 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:32:11 ID:p0Ds1fgZ(12)
「勘違いするなよ……ぺろっ、こんな、くつじょくてきな、んっ、こと、ちゅっ、お前のために、あん、やってるんじゃ、んん……ないんだからな」
頭を下げて肉棒を咥え男の悦ばせる為に自らを捧げるようなこの行為はなるほど女にとって屈辱的かもしれない。
そんな事を言いながらも、少女は男の陰茎を舐め、咥え、愛おしそうに口付けをしている。
「んっ、んっ、あんっ、んんっ、わたしのしたはどうだ? きもちいいか?」
男のグロテスクな肉棒を口全体で擦り上げ、舌で愛撫する少女が上目遣いに男に尋ねる。
こくりと男が頷くと、少女のくりくりと愛らしいその瞳が細まり、犬が喜び駆け回るように舌が動く。
自分を顎で使っている少女が自分の言う事に従って献身的に奉仕する姿に男は感動を覚えていた。
それが不満なのか、少女は威厳を取り戻すべくいつもの偉そうな口調で男に喋る。
「べつに、おまえの、言うとおりにひてる訳れも、お前をよろほんだ顔が見らいとか、そんあことは、ぜんぜん、ないろっ、」
男の肉棒を咥えて離さないので、少女の言葉は間抜けた感じに聞こえてしまう。だがよほど男の肉棒に夢中なのかその事には全然気付く様子もない。
「お前は、わたひに、おかされている、というほとをだな、わすれぬように」
なおも偉そうに言葉を続ける少女は、せいいっぱい背伸びをする幼い女の子に見えて、そんな娘に自分の物を咥えさせている状況に男はこの上ない快感を覚えた。
「んんんっ!! んぐ、んぐ……えほっ、けほっ」
精液がどくどくと少女の口に注がれ、そのあまりの勢いに少女は全てを嚥下できずに肉棒を口から離してしまった。
男の射精はなおも止まらず少女の美しい顔を汚していく。少女は放心したように顔を火照らせた。
少女の顔に手を滑らせて精液を取っていくと、少女は粘液のたっぷり付いた指をかぷりと咥え込んだ。
「にがい。こんなににがくて、くさくて、まずいものははじめてだ。けど良薬なのだから、しょうがない。うん。しょうがない」
そう言いながら、ちゅぱちゅぱと男の指を一本一本口に含んで舐めていく。
男の指はすっかり綺麗に舐め取られて、少女の唾液以外についているものは何もなくなった。

興奮した男は少女を押し倒し着ていた服を脱がせると、その大きな胸を掴んで谷間に肉棒を挟んだ。
「な、なにをするんだ?」
「さすがに一度だけじゃ不安なのでもう一杯飲んでおきましょう。さっきのように咥えてください。この手は気にしなくて結構です。」
「気にするなと言われても気になうぶっ!」
少女の抗議を、開いた口に肉棒を押し込むことで遮った。男は少女の柔らかな両の胸を肉棒に押し当て、口の奥に向けて腰を突き動かす。
ふくよかな胸がどうしても少女の顔と男の体の間に挟まれるので、口にねじ込むのははかなり無理やりだ。豊かな乳の圧迫と狭い口内に刺激されてとても気持ちいい。
「んぶっ、えぐっ、んんっ、ううっ」
奥を突く度に苦しそうな声が漏れるが興奮した男の耳には届かず、激しい抽迭を繰り返した。大きな乳房が男の腹を叩きぱんぱんと音が鳴る。
少女の乳房をこね回し、乳首を摘み、その丹念に磨かれた大理石のようにきめ細やかな白い肌に赤い手の平型の痣が出来る。
そんなに乱暴にされても少女は健気に男の肉棒に舌を絡めた。
熱を帯びた少女の中は火傷する位に熱く感じられ、それが気持ちいい。快楽を求めて男はより早くより激しく突き入れていく。
「やめ、んぐっ、ひぐ、いだ、いっ、」
少女がたまらず咽び泣き、はっと男は我に返った。が、その瞬間に射精感が男を襲う。
びくんびくんと脈を打ち少女の喉奥で男は今日二度目の射精をした。

「げほっ、えほっ」
瞳から大粒の涙をこぼし、咳が止まらない少女の背中を撫でて、自分はなんてことをしてしまったんだと後悔の念に満たされる。
日々のぞんざいな扱いを受けている事など男の頭の中にはすっかり抜け落ちていた。
ようやく咳が止まり、少女が男に顔を向けた。

「お前は、本当に最低だな」

389 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:34:20 ID:p0Ds1fgZ(12)
少女の罵るような声は終わらない。
「こんな幼い娘を騙して己のその醜い棒を咥えさせて、あげくの果てに欲情して我を忘れるとは」
男は死刑を宣告された加害者の如くその言葉を聴いた。
「お前はさぞ気持ちよかっただろうな。苦しむ声も聞こえないくらいだものな。……気持ち悪い」
少女の蔑む声は狭い部屋に良く響いた。男の顔は真っ青だ。陰茎もすっかり萎えて縮こまっている。
顔を見れば少女は怒っているというよりも、むしろ男を罵る快感に酔いしれているのは明らかだが、男はじっと下を向いて押し黙っていたので気付きようが無かった。
「そんな異常性癖の持ち主がよくもまぁ今まで問題を起こさずに暮らせたものだ」
すると、股間に温かい感触が伝わってきた。何かと思って目を向けると、少女が男の肉棒をまた咥えていた。
さっきとはうってかわって、淫靡に、男に魅せつけるように舌を這わせる。行為自体は変わらないのに、男には全く違ったもののように思えた。
「きもちいだろ? さっきのお前は、こうやってわたしに咥えさせて、みっともなくその顔をゆるませていたからな」
自分のそれがむくむくと膨れ上がっていく感覚に、男は本当に情けなくなった。

少女がそのぷるんと柔らかい形の良い唇を男のそれから離すと、男の肉棒は先程と変わらぬ様相を取り戻していた。血色の良い健康的な色である。
「大きくなってきたぞ。さっき顔を青くしていたと思ったら、ここはもう真っ赤だ。お前の頭に反省という言葉はないのか?」
少女はぴちゅぴちゅといやらしい音を奏でながら男の肉棒を咥える。と、途端に電撃が走った。
かぷりと、雁首に少女の白い歯が食い込んでいる。
「馬鹿で能無しの、このへんたいが」
噛まれてはいるが痛みも無く、むしろ絶妙な刺激となって男を襲った。一定間隔を置いてやってくる快感に合わせて男の肉棒がぴくんぴくんと震える。
「へんたい、へんたい、へんたい、へんたい。お前はどうしようもない変態なんだ」
ほんの少し肌に残った歯形をぺろぺろと労わる様に舐めるかと思うと、また噛み付く。そして出来た噛み跡に舌を這わせる。それを何度も何度も繰り返す。
少女はふと昨晩男と話していた女の事を思い出した。ぎちっと今までより深く歯が食い込む。思わず男もうめき声を上げた。
「いいか? 馬鹿で鬼畜で変態のお前の相手なんかするやつなんて、このわたしくらいなものなんだからな」
疲れたのか彼女が口を一旦遠ざけた。浅黒い男根と可愛らしいその唇に粘り気のある細い糸がつーっと張られ、少女が舌でぺろりと舐め取る。
端から端へ唇の上を舌を走らせるその顔は獲物を狙う肉食獣のよう。
「ん……はぁ……んん……ぇろ……ぺろっ……」
じっくりと舐めまわされているのだが、要所要所をわざと外されて男は中途半端な快感しか得られない。
焦らされた男を見て少女は満足そうに微笑んだ。

「くわえてほしいのか?」
こくりと頷くと少女は「しょーがないな。お前のくさくて、きもちわるいちんぽを咥えるのはいやだけど、けどわたしは心やさしいから」となんだか嬉しそうに男の醜い男根を咥え込む。
「んっ……んっ、んむっ……んっ……あむっ……」
口の中の男根を甘噛みして美味しそうに目をとろんとさせる。少女は昼間の芋を食べた時と同じように、丹念に男の肉棒を味わった。
「おまぁが……あむ……ろえあしそうなほろに、ひっいらったから……んぐ……しからなく、やっへるらへなんらからな」
お前が土下座しそうなほどに必死だったから仕方なくやってるだけなんだからな。口に物を含んだまま喋っているので訳が分からない。
少女の言葉と表情は全く正反対でもっと訳が分からない。
「おまえの嘘はわかりやすいな。目を見ればいっぱつだったぞ。なんだあれは? せーえきが良薬? あんな嘘でこのわたしがだまされるとでも思ってるのか?」
賢いわたしはお前の嘘なんかすぐに分かるぞ。と口に男の雁首を深く含んだまま偉そうにした。
嘘だと知ってたなら何で咽ながらも自分の精液を舐め取っていたのか。男は息絶え絶えにその事を訊ねると少女の顔が真っ赤になった。
「そ、それはあれだ……えーと、そう、お前の騙し方があまりにも滑稽だったから、騙されてあげなければかわいそうだと思ったんだ」
本当に滑稽だったぞ、けどわたしは博愛主義だからなと少女は続ける。自分なりにうまく返せたと思ったのか心なしか口の中の男根を舐める舌が踊るように動いている。
なんだかそれ以上追及するのが男はかわいそうになって、男根を舞台に華麗なステップを踏む少女の舌の感触に没頭した。

399 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:34:59 ID:p0Ds1fgZ(12)
「お前、なんだその目は。しんじてないだろ! このやろっ」
気付かぬ内に哀れむような視線を送ってしまっていたようで少女に感づかれてしまった。
少女の顔が激しく上下し、大きな胸も同じように揺れる。その激しさに男は直ぐに本日三度目の射精をした。
「んんぐっ、んっ、ごくっ、んっ、……はぁっ」
今度は咽る事もこぼす事もなく全て綺麗にその喉に受け入れた少女は、達したばかりの男根をまだ口から落とさない。
「くっさい。三回目だというのに、ほんとに、どれだけ出せば気が済むんだ? 能無しのくせに、種だけは馬鹿みたいにあるんだな。」
口や雁首に絡みついていた精液を舌で掃除し、くちゃくちゃと味わいながら咀嚼する。
「こんなにたくさんの量なら、まんこに注ぎ込まれなくとも孕んでしまうんじゃないか?」
射精したばかりの男根をまた舐め始めて、そして何を思ったのか一気に吸い込んだ。
じゅるじゅると精管に残っていた精液が吸いだされる。精液が無理やり捻り出される感覚に、思わず男は腰を浮かした。
「まだこんなに残ってる。この変態」
亀頭に吸い付かれる快感は、射精したばかりで敏感な肉棒には強すぎる刺激だった。
「出したばかりなのに、さっきよりおっきくなってるぞ。そんなにこれはきもちいのか?」
ちゅうちゅう少女の唇がすぼめられる。再び屹立した男根を少女はまた深く咥え込んだ。
口の中でしごかれ、舐められ、噛まれて、吸い付かれて。やりたい放題に少女は男の肉棒を蹂躙する。
男を弄ぶ悦びに、丸々と大きな乳房の頂点はぴんと立ち上がり、触られてすらいない少女の恥丘は愛液を滴らせていた。
「いいように弄ばれておちんぽをぼっきさせて、ほんとうに最低だな」
恥ずかしげもなく淫らな言葉が聖歌隊の歌声のような旋律に乗せられる。男の肉棒はどくんと脈づいた。
「おちんぽ」
びくん。
「おちんぽと言っただけでよろこぶのかお前は」
天使すら跪く可愛らしい幼女に蔑まれて背徳的な欲情が男を煽る。はにかみながら少女は玩具で遊ぶかの如く楽しげに肉棒を口の中でいじる。
「えへへ……おちんぽ、ほーら、おちんぽ。なめなめしてあげるー。どうですかー、おちんぽきもちいですかー?」
少女の言葉にいちいち反応して震える肉棒。少女はゴミを見るような目で男を睨む。
「変態」
その視線すらも今の男には快感だった。少女は罵りながら男根を咥え続ける。
口の中の動きは単調や粗雑といった言葉とは無縁の熱心さや献身さを持っていた。飽きない刺激に男は四度目の射精感に襲われた。
「またしゃせーするのか。この変態ちんぽは。ほんとにだらしないちんぽだ」
ちゅうぅぅと吸い付く少女の口からぼたぼたと涎が垂れて、まるで男の精液が欲しくて堪らないかのようだ。
四度目だというのに男の精液は勢いよく口の中を一杯にした。
過去三回のどれよりも多くて濃い白濁を少女は一滴残らずその小さな口に溜めて、こぼさない様に上を向く。
男の方を見て小さい口を開くと、むわっと生臭い匂いが一面に広がる。少女の口には舌が見えなくなるほどの黄ばんだ白い海が出来ていた。
少女は何度も顎を上下させ、舌で転がし、その味を十分に味わった後、ごくんごくんと飲み干した。
とても美味しそうに飲むその姿から、少女が飲んでいたのはホワイトシチューか何かだったのかと錯覚してしまうほどだ。
四度も短時間の内に搾り取られて男は極度の脱力感に襲われた。
「最低のおまえは、おちんぽから出すものも最低だな。あんなくさくてまずいものを飲める人間なんていないぞ」
やっと終わりかと男がぐったりしていると、少女が不思議そうな顔をこちらに向けた。

「なにをやすんでる? ただ口に咥えるだけでまんぞくするとおもってるのか?」
死ぬかと思った。

4011 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/18(木) 01:37:44 ID:p0Ds1fgZ(12)
全てが終わると、もう夜は大分更けていた。今日は何もする気が起きない。男は寝床に就いた。
少女のあの言葉で男は死の危険を感じたが、言った本人がいきなりぱたんと死んだように眠りについた。
布団を何枚も掛けて、少女の寝息を聞いて安心して自分の部屋に戻って来た。

男が布団にもぐって、そろそろ眠りに落ちるかという時、きぃきぃと木の床が鳴る音が聞こえてきた。
夜盗か何かかと緊張する。足音は男の方へとどんどん近づいて来る。
そして足音が止まった。


足音の主は男の布団に入り込んできて「さむい」と一言漏らした。
「街の人から貰った布団があれだけあるじゃないですか」と男が返すと、少女はそれを聞いているのかいないのか、
「お前は何かわたしによこしはしないのか」と返してきた。言葉面は疑問系だが、実際の所「くれ」と言ってるのと変わりない。
男は目をうようよと動かした後、「誰かさんの所為で金がないですからね」と返した。
真っ暗だが人ならざる少女は、うろつくその目を見て「お前、わたしに何か隠し事してないか」と問い詰めるが、布団の中の温かさに答えを聞く前に深い眠りについてしまった。
冷や汗をかいた男は隠し事をするのは自分には向いてないなと思った。しかし何とか隠し通したい。あの人に聞いて対策を立ててみようかと明日の予定を決める。
すぴーすぴーと可愛らしい寝息を聞きながら、少女の頭を撫でて男も眠りについた。


***

この男は何か隠し事をしているようだけど、こうやって寄り添って眠るとそんな事も気にならなくなった。
男について分からない事だらけだけど、昨日のさむさはどこにもない。
べつに知らなくてもいいじゃないか。分からなくてもいいじゃないか。
こうやってわたしたちはちゃんとふたりで暮らせてる。いままでも。きっとこれからも。

少女はすやすやと眠りについた。
男の身体は供え物の布団を何枚重ねたものよりもぽかぽかと温かくて、花の咲き乱れる野山で昼寝した春の事を夢に見た。



(知恵熱/了)

41名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/18(木) 01:43:22 ID:g0M+zj3X
リアルタイムGJ
この子、うちに来て欲しいわぁ

42名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/18(木) 02:13:10 ID:qv41XaIw
ツンデレというより天の邪鬼っ娘だな
GJ!!クオリティの高い長編でした

つーか男は林先生かよWWW

43名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/18(木) 02:13:55 ID:Uu/8uHmS
禿同

布団なら兄と姉と義理姉に貰った物が沢山あるぞorz

44名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/18(木) 21:38:15 ID:Mv7t19Ge
GJ
終わり方が奈須っぽくて笑ったw

45名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 01:37:57 ID:Vh7o/8Za
GJ!
何というか、いいツン具合で。
この後寝相の所為で野郎の方が負傷しなければいいけど。両手がアレだからうっかり側で寝ると酷い事になりそう。

ところで、以下の動物で軍用パートナーとしてどれが良いと思う?







46名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 01:56:14 ID:kmQ1aByu
サーベルタイガー大隊を率いるのもいいが、
竜騎士になるのもいいな。

47名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 02:06:05 ID:MM3BuIB9
むしろ竜騎士が竜(女)に襲われ、更にサーベルタイガー(女)大隊に襲われる

48名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 06:51:12 ID:KwE3RgVM
本当は御主人様に甘えたいのに、番犬という立場上甘えられなくて、欲求不満でついつい襲いかかってしまう話プリーズ

そのまま甘えても、きつく責めても、あまつさえ主従関係が逆転してもいいので

49くまさん :sage :2007/01/19(金) 07:19:13 ID:zw+/k8VI
>>45
今軍用犬で書いてるよ〜。

50名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 10:46:28 ID:Fz2+Gote
結局さめは・・・?

51名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 11:59:54 ID:DvfqfQOp
書くだけでも難しいんだから大人しく待ちなさい・・・

52名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 12:16:54 ID:4nuEE0b+
>> ID:p0Ds1fgZ(12)
ひさしぶりに萌えたわ〜
マジでGJ

53名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 17:49:20 ID:D4ZV/W9s(3)
「お、いい場所はっけーん♪」
とある神社の裏に絶好のタバコスポットを発見した俺は思わず歓喜の声をあげていた。
俺はもう堂々と吸える歳だが、タバコってのはコソコソ吸うのがいいという信念に基づいて、よくこういった人目につかない場所を見付けては一服するのが趣味だ。
たまにDQN高校生にばったりでくわしたりして気まずい思いをする事もあるが、ここは吸い殻も落ちてないしそんな事はなさそうだ。
…いや俺は勿論携帯灰皿持参ですよ?
「うわ、なんだこれ」
その新タバコスポットに足を踏み入れようとした瞬間、顔に何かがかかる
一歩下がってよく目を凝らして見ると、かなりでかいクモの巣が壁の様に立ち塞がっていた。
だがしかしこんなものにめげるようではタバコスポットフロンティアは務まらない。そこら辺にあった木の枝でクモの巣を払い、近くにクモがいないかよく確認してから至福の一時を過ごした。
…その夜
家で寝ていた俺はカサカサといった物音と寒さで目を覚ました。
「クソ、Gか?また出やがったのか」
まだ半分寝ている頭でそう判断し、枕元の愛銃ガバメント(○イ製エアコキ)に手を伸ばす
…が、何故か手が動かない。いつのまにか体が大の字で固定されているし布団がない。

54名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 17:50:45 ID:D4ZV/W9s(3)
「あら、もう起きちゃったの?せっかく優しく起こしてあげようと思ってたのに」
突然足の方から女性のな声がした。視線をやると綺麗なお姉さんが生まれたままの姿でこちらを見ていた。
下半身は、ベッドの影に隠れていて見えない。
「どうやって?」
まだ寝ぼけて頭が回っていないので、その女性が誰か、どうして自分がこんな事になっているかも大して考えずに答えてしまっていた。
「ふふ、こうするのよ」
美女が近づいてくる。顔と顔が接近し、甘い香りが鼻孔をくすぐる。
期待に胸を膨らませ目を閉じる。
しかし、次の瞬間に待っていたのは甘美な一時ではなく、首筋を牙で貫かれる激痛だった。
「ッ!!!!!!」
あまりの痛みに声も出ない。辺りには血をすする音だけが響く。
毒でもあるのか、だんだん痛みが麻痺してなくなってきた頃、その美女は首筋から顔を離した。
「どう?目が覚めたでしょ?」
口の端から血を滴らせながら女が言う。
「なんでこんなこと…お前は誰だ…」
「今日のお昼にあんたにおうち兼狩場を壊された者よ!覚えてないとは言わせないわよ?」
「…?」
「…アタシの下半身見てみて」
言われた通りに目線を下にやる。
「ッ!!!!!!」


55名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 17:55:14 ID:D4ZV/W9s(3)
前スレで日本語にならないからアドバイスくれないか?と言った者です。
覚えられてるかな?
とりあえずここまで書いてみたから、よければアドバイスください。
才能のカケラも感じられないからやめとけば?っていうのも大歓迎です。
出来るだけ厳しく具体的におながいします

56名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 18:00:49 ID:ZF4QuIrT(2)
リアルタイムktkr!
とりあえず小説の形をとってて少しでもエロがあれば
ひどく叩かれることは少ないし
ビクビクせずに投下するんだ!

57名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 20:11:19 ID:ZHlRUHmI
さして気になるとこはないけど

より文章構成の向上をはかりたいのなら
文章の書き方とかを練習するサイトがあるから
そこで色々試行錯誤してみるといいんじゃないかな

58名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 20:57:10 ID:yI5ccSM1
サメって、水中じゃ常に動いてないといけないって聞いたんだけど本当?

59名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 21:25:10 ID:ZF4QuIrT(2)
鮪ならそうだけど
鮫は知らん

60前スレ740 :sage :2007/01/19(金) 21:29:24 ID:+dvZ8A3B(5)
随分時間がかかってしまって申し訳ないです。
とりあえず前半部分だけサメ投下します。

61前スレ740&215 :sage :2007/01/19(金) 21:48:28 ID:+dvZ8A3B(5)
 眩いばかりの日差しが、辺り一面に青く広く広がる太平洋の海をさらに幻想的なブルーにライトアップする。
普段は最高の風景なのだが、その雰囲気をぶち壊すかのように大きな白い一隻のクルーザーが浮かんでいた。
 クルーザーの上ではウエットスーツに身を包み、酸素ボンベを背負った若い男が水中に潜る準備をしていた。
男は、普段は仕事で休む暇もないのだが、趣味であるスキューバダイビングをするために無理に休みを作って海にやってきていた。

「よく水の中になんか潜れるわねぇ・・・。」

 手際よく水中へと潜る準備をする男に、ふいに船室から年端のいかない少女の声が聞こえてくる。
男は足にフィンをつけると、まるで半漁人でも歩いているかのようにビタビタと音を鳴らしながら少女のいる船室へと入っていった。
 余程具合が悪いのか、少女は薄いタオルケットで全身を包むようにしてソファーに横になっていた。
タオルケット越しに膨らむ二つの双丘が妙にいやらしく見える。

「君が船に弱いなんてしらなかったからね。」

 この海に来たのは一人ではなかった。少女も男と共にやってきたのだが、船酔いが酷く船室にあるソファーでぐったりとしていた。

「ついてくるって言ったのは君だろ?」
「・・・ついていかなきゃ、私一人じゃまともな御飯食べれないじゃない。」

 男と少女は、共に過ごすようになってそんなに長い付き合いではない。
とある事情から男は少女を引き取ることになり、ここ数ヶ月、男は少女と共に過ごしている。
 今こうしてダイビングに来ているのも、少女と出会う前に予約を入れていたものだ。
これからどれだけ長い間一緒に過ごすことになるか判らない相手に、男は遠慮する気はなかったが
気にならないかと言われればそうでもなかった。

「30分ほど潜ったら今日はホテルに戻ろうか。」
「うん・・・サメに気をつけてね。」
    
少女はタオルケットの中で首をこくりと縦に振るとまたぐったりと横になった。
男は静かに船室を出ると、潜水用のフルフェイスマスクを被るとなるべく激しい音を立てないようにそっと海へと潜った。

海の中は鮮やかな青一色で覆われ、海面からは光のヴェールが水中へと溶け込み水中を明るく照らしていた。
だが、男はそんな光景には目も暮れず海底に向かって潜っていく。男の目的は海底の珊瑚礁にあるのだ。
水深が深くないのもあって、海底に男がたどりつくまで1分とかからなかった。
そんなに深い場所でないのもあってか、色とりどりの珊瑚礁が辺り一面に広がっているのがみえる。
少女が心配していたサメの姿も小さな熱帯魚がいるだけでどこにも見当たらない。
男は水中カメラを取り出すとその小さな熱帯魚の泳ぐ様をレンズに収めた。

                               
――写真を取り始めて何分たっただろうか、タンクの残圧計に目をやると背中に担いでいるタンクの中には、あまり呼吸ガスは残っていなかった。
仕方ない、今日はこのぐらいにして引き返すとするか。
 そう思ったとき、男の少し先に妙なものが漂っているのが見えた。
漂流物の正体が気になり、泳いで近づいてみるとそれは手のひらほどもあろうかという大きな魚の肉塊だった。
何かに噛み千切られたのか、頭と内臓を残してズタズタに引き裂かれている。
 ・・・サメでないにしても危険な気がする。早くクルーザーに戻るべきだろう。
男は辺りを警戒するように見回しながら水面へとあがっていく。
運がいいのか見渡す限り、大きな魚を肉塊に変えた主の姿は見当たらない。
なんとか水面に浮上すると、男は目に映った光景に思わず舌打ちした。
 余程写真を撮るのに熱中していたのか、浮上した場所はクルーザーから随分と離れていたのだ。

62名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 22:06:32 ID:zBRZPYIU
>>61>>54も早く続きを!!!!!!

気になりすぎて思わず全裸になっちゃったよ

63前スレ740&215 :sage :2007/01/19(金) 22:19:54 ID:+dvZ8A3B(5)
男はなるべく音を立てないように、平泳ぎでクルーザーへと泳いでいく。下手に音を立てて呼び寄せたくはない。
 ゆっくりと泳いでいると、クルーザーと男の間ぐらいの場所にぬっと水面から
三角の形をしたイルカやサメを連想させるヒレのようなものが水面に現れた。
ヒレはこちらに旋回するようにして向きを変えると、ゆっくりと近づいてくる。
・・・迂闊に動くのは危険だ。下手に動き回れば逆に相手を刺激しかねない。
 そっと腰に差してあったダイバーナイフに手を伸ばすと、鞘から刀身を引き抜く。
こんなものでサメを撃退するつもりも、やれるつもりもないが何もないよりはマシだろう。
それに、人を襲わないサメの可能性もあるのだ。下手に刺激して怒らせたくはない。

 ヒレは近くまでくると男の周りを周回するかのようにぐるぐると回りだした。恐怖のあまり、ナイフを握る男の手に力が入る。
不意にヒレが水面へと潜た瞬間、男の目前の水面から男めがけて何かが飛び出してきた。
男は飛び出してきた何かの正体を確かめず、目の前に現れたものに全力でナイフを振り下ろした。
だが、振り下ろした男の手首に何かが叩きつけられたような衝撃が走り、握っていたナイフが弾き飛ばされてしまった。

「こんなもの振り下ろしたら危ないでしょ。」

一瞬何が起こったのか判らなく呆然とする俺の目の前に現れたのは、一糸まとわぬ上半身を海面にさらけ出している銀髪の女性であった。

「あんたは一体・・・?それにサメは!?」

 急に女性が現れたのにも驚きだが、今はサメを探すのが先であろう。
だが、辺りの何処を見回してもサメの姿はどこにも見当たらない。

「まぁ落ち着きなさいって。男が取り乱すとみっともないわよ。」

 必死でサメを探している男とは違って、銀髪の女性は至って冷静な上に見られることに恥ずかしさを感じていないのか、
海面に晒されているその豊満な乳房を隠そうともしない。

「・・・とりあえず話だけでも聞いてちょうだい?暴れなかったら無事に帰してあげるわ。」
「暴れなかったらって・・・?」
           
女性のいった言葉の意味が判らず思わず聞き返した。が、女性は男の問いかけに応えず男へと飛びつくように抱きついた。

「私の名前はフィーっていうの。抵抗しちゃぁ、やぁよ?」

 フィーはそのまま男の股間へと指を這わせると、ウェットスーツの上から股間を指で擦りあげてくる。
さっきサメに出会ったという恐怖で小さくなっていた男根であったが、フィーの舐め取っているかのように絡み付いてくる指の動きに徐々にその大きさを取り戻し始めた。

「そうそう・・・、大人しくしてればきもちいいことしてアゲル・・・。」

64前スレ740&215 :sage :2007/01/19(金) 22:40:48 ID:+dvZ8A3B(5)
 フィーは、舌を男の胸に這わせるとそのまま水中へと潜り、男の下腹部へとそのまま舌を這わせていく。
ウェットスーツ越しに女性の舌が自分の身体をつたっていくのが判る。
 女性は男性の股間のあたりまでたどり着くとウェットスーツの生地に歯を引っ掛けるとまるで
鋭い刃物で切り裂いているかのように生地を引き裂いた。

「こ、こんなところでふざけてる場合じゃないだろっ!?」
「でも、ここはそうは言ってないみたいよ・・・?」
                   

 男はフィーの肉棒に絡みついてくる指からくる身体の疼きに思わずサメのことを忘れるところだった。
しかしフィーは抗議する声を無視するかのように男の肉棒を刺激し続ける。
 裂けた生地の隙間から海面へ向かってそそり立つ肉棒が女のやわらかく、少しザラザラした手に包まれ、ビクビクと脈打つ。

「それに私と一緒にいる限りは安全よ?ほら。」

 女が指差している女の下半身に視線をやるとそこには人間の下半身ではなく灰色のサメのような尾とヒレがついていて
へそより少し下の辺りには人間の女性にあるものと同じ、ピンク色の秘肉が海中でヒクヒクと蠢いていた。

「うっ・・・!あぐぅ・・・。」
   

 異形の女は男の身体を沈まないように抱きつくと指先で輪を作りしごきあげる。
ざらざらした手のひらで肉棒がリズミカルにしごかれ、あまりの気持ちよさに身体の力がすっと抜けてしまった。

「見た目には判らないと思うけど、私の手って凄くザラザラしてるのよ。・・・こうされると気持ちいいでしょ?」
                           
「んんっ・・・!?そ、そんなこと・・・されると出る・・・っっ!」
    
 フィーの両手が男の股間を多い隠すかのように、右手が肉棒を責めたて左手が睾丸の裏を擦りあげる。肉棒と睾丸から同時に男に襲い掛かる快感は耐えれるものではなく
異形の女の手は徐々に男を絶頂へと導いていった。

「だめだっ・・・!ぐうっ・・・っ!!!」

青い海の中でフィーの手の中で肉棒がビクビクと痙攣し、白い精液が海中へと放出される。

「たくさんでたわね・・・。」

フィーは海中へと放たれた精液に手を伸ばすと、海水ごと精液をすくいゴクリと喉を鳴らして飲み干した。

「海水が混じっても物凄くどろどろの精液ね・・・」


「あっ・・・っ!」

精液を放出し、ぐったりとしている男の肉棒に再びフィーの手が触れる。
射精したばかりの亀頭を触られ、男は思わず声を出してしまった。

フィーは、快楽の余韻の抜け切ってはいない肉棒を指で輪を作るようにして包み込むと、
全てを絞りつくすかのように激しくしごき上げ始めたのだった。

<後半へ>

65名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 22:44:03 ID:dN8aWqCU
一番槍GJ!!
続きwktk

66前スレ740&215 :sage :2007/01/19(金) 22:48:18 ID:+dvZ8A3B(5)
後半はニ、三日中に仕上げたいと思ってます。
サメっぽくなかったら申し訳ないです。

67新参者 :sage :2007/01/19(金) 22:53:02 ID:sG+smAG0(5)
忙しくなり、手がとまってました。そして今後もますます忙しくなるようで・・・・・・

なので、やっつけ仕事でありますが無理やり完結させました。
出来るだけバットエンドからは離せたように思います。


次は、もっと綺麗なやり方で終わらせたいと思います。
読みにくかったら申し訳ありません。

68新参者 :sage :2007/01/19(金) 22:53:32 ID:sG+smAG0(5)

反響する自分の声に追い立てられるかのように、アルは駆け出した。
懸命に四肢を動かして逃げる様は、犬のそれに等しい。いや、それよりも無様に見えた。
小さく笑みを動かした、少年にとっての恐怖の対象――宗教画に出てくるような悪魔の羽を生やした美貌の女性は
くすり、と笑みを漏らして少し前かがみになった。大きく開かれた獣の翼が小さく揺れると同時に、その細い肢体が浮き上がる。
直後、弾かれたように女性は音もなく狭い室内を飛んだ。まるで獲物を捕らえる鳥のように、アルの背中にその身を落とす。
軽い衝撃と共に、アルの苦悶に満ちた呻き声が木霊した。

「ばっ・・・・・・化け物」

「あら、化け物なんて失礼ね。私には、エルザって名前があるのに」

悲鳴のように叫ぶ。
少し気分を悪くしたのか――それでも随分と楽しそうではあるけれど――自らをエルザと名乗った女性は形の良い眉を吊り上げた。
エルザの言葉はアルには届いてないようだった。
頭では自らが決定的な立場に立たされてしまった事自体は理解しているが、動物としての生存本能が未だにその運命に抗おうとしているようだった。
見た目のとおりに、エルザの体は随分と軽い。普段であれば、アルならば問題なく持ち上げられる程度しかない。
だが、恐怖の余り統制を失っているのか。アルの肉体は背中に腰掛けたエルザの体を上下に揺らす程度しか出来ない。
その事実が、この哀れな少年をさらに焦らせていく。既に何を口走っているのかすら、全く自覚できないでいた。

「さぁ、もう観念しなさい?」

酷く優しい声だった。場所が場所であれば聖母のそれと区別がつかないだろう。だが、今のアルにとってそれは死刑宣告のようなものだった。
いくらか少年は落ち着き始めていた。なんてことはない、とりあえず上にいる自分の理解が及ばないものをどかせばいい。
扉は開いている。他ならぬこのエルザと名乗った化け物が開けた。どうもここは牢屋の一種らしい。だったら外にはかんぬきもあるはずだ。
とりあえず身を軽くする。その後一目散に、全力で、この部屋を出る。あとは硬く閉じてなんとかこの城を脱出しよう。
外が晴れなら逃げれるはず。もし、晴れじゃなかったら――? そしたら僕の運命もそこまでということだ。
なんにせよ、何の抵抗も示せずに死ぬそれだけは・・・・・・

そこまで考えて、アルは決意を新たにする。全身に力をこめようとして――目眩がアルを嘲るように襲い掛かってきた。


69新参者 :sage :2007/01/19(金) 22:54:16 ID:sG+smAG0(5)
「う・・・・・・ぁ・・・・・・」

「どう? 貴方達人の身では聞き取ることの出来ない――いえ、凶器にすらなる私の『声』は?」

それは、アルが目覚めたときのそれと酷似していた。どうしようもない浮遊感と吐き気。それがアルの思考を一瞬にして奪い取っていった。

「もう我慢するのにも飽きたわ。そろそろ味見させて頂戴ね?」

何か引っ張られるような感覚と共に、耳元で衣の裂くような音――いや、実際彼の衣服が引きちぎられる音が聞こえた。
それが何を意味するのか、アルには瞬時には理解できなかった。気づいたのは、冷えた肌に熱っぽい空気を感じたときだった。

「や、め――!」

鋭いものが肉を貫く生々しい感触。首の根元、鎖骨の辺りに感じる鋭い痛み。同時に体から何かが流れていくのを感じた。
背中と言うよりかは、胸の方に近い部分を噛んだらしい。上体を起こした不自然な体勢のアルを、エルザの常人を超えた筋力が支えている。
飲みきれずに唇の端から溢れたソレが、お互いの体を濡らしていく。
朦朧としていた意識は激痛によって一気に正常へと引き戻されていた。あるいは、それは不幸だったかもしれないが。

「・・・・・・はぁ・・・・・・」

どれほどの時間がたったのだろうか、エルザは正常な男ならば聞けば思考を蕩けさせるような妖艶な吐息をついて口を離した。
悩ましげに少し開いた唇の隙間から見える鋭く伸びた犬歯から新鮮な血が滴っている。青白い綺麗な肌の喉には赤い筋が一本延びていた。

「思ったとおり。若くて、新鮮な血は・・・・・・美味しいわね・・・・・・」

エルザは、自分の下で苦痛に顔をゆがめる少年の頬に小さく口づけをした。
それは情愛などから来るものではなく、久方ぶりのご馳走をくれた事にたいする彼女なりのご褒美だった。


70新参者 :sage :2007/01/19(金) 22:55:32 ID:sG+smAG0(5)
少しばかり余韻に浸った後、エルザはゆったりとアルの背中から腰を下ろした。
うつ伏せに倒れたアルの体に手をかけて、仰向けに転がす。
血液の流出と共に体力も低下したのか、さしたる抵抗も見せずに少年は天井を見上げる形になった。

「人には痛めつけて悦ぶ人と、痛めつけられて悦ぶ人と、二種類居ると聞いたわ。――どうも、貴方は後者だったようね」

言ったエルザの赤い瞳はアルの下半身を見つめていた。そこには、服の下からでもはっきりと分かるほどに誇張したアルのモノがあった。

「暫くぶりの来客だもの。長く、楽しませてもらうわ」

そう言って、手を伸ばす。アルはか細い吐息でしか返事を返せない。
そんなに沢山飲んだつもりはないのだけど――と、エルザはどこか遠くで考えた。でも、あんまり長い間まともな食事がなかったものだから
調子にのって採りすぎてしまったのかもしれない。その点については少しばかり反省しよう。
実際のところは、今まで経験もしなかったような事態にアルの体がついていけなくなっただけではあったが
そうエルザが思い違いしてくれたことによって、その後の行為にはいくらか手心が加えられていた。

細い指がアルの探検用の丈夫な下着にかかる。小物をいくつもぶら下げた厚い皮のベルトごとそれを引きちぎった。
露になり、ろうそくの明かりに照らし出されたアルの下半身を見てエルザは思わず感嘆の声を上げた。それは、年の割にはかなり大きかったからだ。
何よりもまず飢えが来た。楽しむのは明日からでもいいだろう。とりあえず、今日は――
冷静さを誇りとする彼女の思考から、少しずつ理性が取り払われていく。遠い昔に封印した獣性が首をもたげはじめていた。
もしかしたら、今日が満月の夜であったからかもしれない。人が呼ぶ吸血鬼と言う存在と、彼女の存在は全く違うものだったが
いくらか影響は受けているかもしれない。とにもかくにも、エルザは自分の意識がどんどん収束されていくのを感じていた。

立ち上がると、下腹部に違和感を感じた。太ももの部分が濡れている。
スカート――かつてこの城の主の娘が来ていた服――をたくし上げて、指をそこに這わす。嗅いで見ると、雌の臭いがした。
もう我慢できないらしい。とエルザは自嘲した。でも、そんな人間的な思考すらも少しずつ削り取られていった。長くは持たなかった。
このままだと、行為をしている最中に、目の前の美味しそうな獲物の血を全て飲み干してしまいそうだった。それだけは避けたい。
たくしあげたスカートをそのまま口に含む。結果、自分の下半身は露になったが恥辱は感じなかった。むしろ興奮さえ感じる。
胸を上下させるだけで、微動だにしないアルの体を跨ぐ。体は早く、早くと、急かしていたがなんとか押しとどめた。
ゆっくりと腰を下ろす。こんな場所でなければ、その姿はとてもいじらしく、また、可愛らしく思えただろう。
そして、自分の局部とアルのソレが触れ合う感触を合図にするかのように、一気に腰を落とした。

71新参者 :sage :2007/01/19(金) 22:56:22 ID:sG+smAG0(5)
「く・・・・・・うぅ!?」

痛みか快楽かそれとも別の何かか。絶叫にも近い声でアルは初めて感じるその感触を迎えた。
顔を少し上げると、自分のそこで一心不乱に腰を振る化け物――エルザが見えた
頬は上気したように赤く染まり、宝石のような瞳の輝きはさらに増していた。
手足が冷たいが、つながった部分だけは溶岩のように熱い。自分がまるでソレになったかのような感覚。
頭まで突き抜ける快楽の奔流。何も考えれずにアルはただ与えられる感触に翻弄されていた。

息を殺すエルザの姿を見ていると、まるで少年が嫌がる美女を侵しているように見えるが、実際は全く別だ。
全く経験のないアルは性交という行為がもたらす快楽に弄ばれている。それに対してエルザは貪欲にソレを求めていた。
当然のごとく初めてのアルの限界は早い。また、エルザの性器が与える快楽が強すぎるのもあった。
始まって数秒もたたないうちにアルはその内に秘めたものをぶちまけた。若さを象徴するかのように結合部から白い液体が溢れ出す。
でも、エルザは止めようとはしなかった。喘ぎ声がやがて苦痛の声となっても構わずに腰を何度も打ち付ける。
その瞳からは既に正気は失われていた。ただ、ただ情欲に溺れる雌がそこにいた。
苦痛を通り越してアルの声に再び淫らな音が混じり始める頃にやっと、エルザの思考は冷静になりはじめていた。
既に5時間も経ったころだった。常人ならば気絶してもおかしくない。アルも多分にもれず意識は既に混濁している。
だが、エルザの言う後者であった彼は、既に狂い始めていた。
肉体を酷使すれば酷使するほど歓びを感じるように精神が組み換えられつつあった。勿論、自覚なんてしていなかったけれど。

エルザが満足して立ち上がる頃には、腐った肉と血と土のにおいで満たされていた石室は、精液の臭いに包まれていた。
青白い肌を濁った白い液体が伝う。ごぽ、と酷く生々しい音を当てて塊がアルの局部の先端に垂れた。触れると同時に赤く腫れた部分がぴくりと身じろいだ。
どうやら見境を無くして吸い尽くしてしまう事態は避けられたらしい。と、エルザは安堵した。
見下ろした少年も生きているようだ。精のつくもの――肉などを食べさせれば心はともかくとして体は元気になるだろう。なってもらわないといけない。


エルザの気分は過去類を見ないほどに晴れやかだった。
これでまた、一人寂しい思いをしないで済む――



72名無しさん@ビンキー :toshi :2007/01/19(金) 23:00:15 ID:nzHErXvU
初カキコです。楽しく拝見させて頂いてます。
主人公の人間オスは、新月の時には どんな事をされても丈夫な体・精神を有し
、色んな妖術や霊術を行使できるが、満月になればなるほど普通の人間になってしまう男。
その主人公がふとあることで、猫、狐、犬、狸などの亜人間、しかもメスしかいないしかいない
違った次元に新月の日に迷い込み、最初に見つけた狐村で一人の綺麗な仔に手を出してしまう。

しばらく力を行使しててその世界で身を隠していたが満月の日に力が使えなくなり、
狐達からお返しとばかりに集団で逆レイプに遭ってしまう。

そこで、男の味を今まで知らないのと、様々な力を使えることが分かり、気にいられ
その村の一員として、過ごすことになるが、その男という存在の噂が他の猫族や犬族
などに知られ、満月の夜の主人公の奪い合いという、ハーレム的なネタが思いついた
けど、


文章力ございません
ダレカ、タスケテ、クダサイ
そして今頃流れをぶったぎってる事に気づきました
吊ってきまつ



73名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/19(金) 23:07:17 ID:8qoFuCKC
>>71
GJ
最高にハイってやつですね

74暁狐 :sage :2007/01/20(土) 01:11:19 ID:8imoYphq(6)
うおっ!今日はいっぱい投下されてるぅぅぅぅぅぅ!!
どちらもGJ!!>>63氏に期待!!
そして僕も投下します。僕もサメ…だけどタコもいます。


 季節は夏。
 陸からかなり離れた沖の海中に、あるものを見つめる二人の女の子。
「ねぇ、本当にやるの?」
「いまさら何言ってんのよ」
 片方の女の子は不安げな口調で、隣にいる小さめの娘に言う。
 海中にもかかわらず、彼女達はまるで陸にいるかのように普通に喋っている。
 何故なら、彼女達は人の姿をしているが人間ではない。
「で、でも……人間に関わっちゃだめってお母さんが……」
 彼女の名前はオクト。
 小さな女の子に忠告するように言うオクトは、小学生程の幼い少女だが腰から下がタコのようで8本の長い触手が生えている。
 オクトはタコであり、人間の肌は僅かに赤らんでいる。
「そんなもん無視すればいいのよ。大体、あたし等より弱い人間を何で怖がんなきゃなんないのよ?」
 もう一人の彼女の名前はアビス。
 オクトとは違い容姿は青髪の完全な人間に近いが、背中にはサメを思わせる背びれが生え、肌の色は少し青白い。
 オクトの言うことなど聞く耳持たない、オクトより少し小さいアビスは吐き捨てるように返した。
「とにかく、人間にあたし等の方が上ってことを思い知らせてやるのよ。ほら、丁度よくあそこにいい獲物がいるし」
 アビスの指差す方向をオクトも見る。
 彼女たちの目線の先には、一艘のゴムボートが浮いていた。
「いっくぞー!」
 そして、アビスの姿は人間から中型のサメへと変わり、オクトとアビスはゴムボートへ急速に接近していった。

75暁狐 :sage :2007/01/20(土) 01:12:47 ID:8imoYphq(6)
「えっぐ、ひく……」
 360度、全方向ほぼ海という場所に小さく青いゴムボートが一艘浮いていた。
 その上に、紺の海パンだけの少年が一人泣いていた。
 少年は夏ということで家族で海に来ていた。
 その際、ゴムボートの上でうっかり寝てしまい沖まで流されてしまったのだ。
 気がつけば見渡す限り海という状況に、まだ少し幼さを残す少年はただ泣いているしかない。
「おかあさん、うっく、おとうさん、おねえちゃん……」
 家族の名前を言い続ける少年の脳裏には”遭難”、”死”、という文字が浮かび更に涙が溢れてくる。
 しかし、少年の不幸はまだ始まったばかりであった。
「わわっ!!」
 急に激しく揺れるボートに、少年は驚き倒れこむ。
 水飛沫を立てながら何か力の強いものが当たるように揺れるボート。
 明らかに誰かが助けに来たわけでもなく、こんな沖に人がいることもないということは少年でも容易に考えた。
「な……ぅ……ひっ!」
 必死でボートの脇に掴まる少年の体は震え顔が青ざめる。
 前にテレビでやっていた、”サメの生態特集”、という特集で見たサメの背びれとまったく同じものがこちらに近づいて来ていたからだ。
 そういえば、海の家のおじさんがこの辺りはサメが時折出るから沖に出てはいけない、と言っていたのを少年は思い出し後悔の念に支配される。
 しかし、少年は前のサメに気を取られ後ろから近づくもう一人の存在に気づいていなかった。
 不意に海中から現れたタコの触手が現れ、少年の体に巻きつくと激しい音とともに少年を海中に引きずりこんだ。
「むぐっ! あが……っ……っ!!」
 もがき暴れる少年。
 しかし触手は少年の両手両足、胴体と巻きつき少年の抵抗など無意味に近い。
 急なことに呼吸もままならない少年の息は、大きな泡になり海上に達して消える。
 次第に少年の意識も遠ざかり、暴れていた体は動かなくなっていった。
 海水によりぼやけて尚且つ痛みが走るが、僅かに開かれた少年の瞳に移るのは一匹のサメが自分に向かってくる光景。
 少年は確実に死を覚悟し目を瞑った。
「………ッ……んむっ!」
 しかし、少年は全く違う感触を感じ目を見開き、海水が沁みて再び閉じる。
 唇に柔らかいものが押し当てられ、何かを入れられ息苦しさが和らいでいく。
 何より一瞬見えた、海と同じ青色の髪の毛の少女の姿が脳裏に浮かび少年は混乱するが、自分の動きを封じている物体が海上へあがると少年の顔が海上に現れた。
「ふはぁッ! ケホッ、ケホッ……ハァ、え?」
 水中に引きずり込まれたことで大量の海水を飲んでいた少年は咳き込み、空気を吸い目を開くと驚きの表情を浮かべる。
 目の前には何も身に着けていない見慣れない女の子の顔があり、少年の首に腕を回している。
 後ろにも裸の見慣れない女の子の姿とともに、先ほどまでいたサメの姿がいない事に混乱した。

76暁狐 :sage :2007/01/20(土) 01:14:39 ID:8imoYphq(6)
「ハァ、ハァ……あ、あの……君たちはだれ?」
「ふふ、どうだ人間、空気はうまいか?」
「ごめんなさい、許してくださいね?」
 少年の問いに、前方の少女アビスは見下ろしたような口調で、後方の少女オクトは謝りつつ少し楽しげな口調で答えた。
 どういった状況でかはわからないが、アビスたちを助けだと思った少年はサメもいないという事もあり安堵の表情を浮かべ始めた。
 だが、当然少年の危機は去ってはいなかった。
「おい人間? 何を安心した顔してんだよ?」
「え? だって、君たち僕を助けに……」
「お前を助けにぃ? ……ぶっ!!」
 問われて答える少年を、アビスは思わず吹き出し大笑いし始めた。
 困惑する少年だったがとりあえず馬鹿にされてると感じ少しムッとした表情になる。
「くくく……お前、後ろの奴の足を見てみな」
「ぇ?」
 アビスに言われるまま少年はオクトの下半身部分を見ると、少年の表情は驚きと恐怖に染まる。
 先ほどまで自分の体に巻きついていた触手が、自分と同じくらいの少女の下半身から生えていた。
 恐怖で暴れる少年、しかし再び体をキツク巻きつけられ一瞬呼吸が止まり動きを封じられた。
 そしてアビスも少年から少し離れ背を向けて背びれを少年に見せる。
 ここでようやく、この女に子達は人間じゃない、と少年は確信し、そう思うと、少年の体は自然と抵抗を失っていた。
「ま、まさか……さっきのサメも」
「そうだよ? ようやく気づいたのか。人間ってのはバカなもんだな、バーカ」
「ぁ……た、たべないで……」
 思わず出た少年の言葉。
 少年の知識の中でサメというのは人食いザメというイメージが強いことから出た言葉であり、アビスは悪戯っぽく笑い少年に顔を近づける。
「……どうしよっかなぁ?」
「お、おねがい……たすけて」
「ふーん。助けてほしいんだ。だったら大人しくしてるんだ。ねぇオクト?」
「はい……そうすれば沖まで送ってあげますから、我慢してくださいね」
 震える少年の口調を心地よさそうに聞いていたアビス。
 オクトも少年の後ろから抱きつき囁くように耳元で言うと、少年はゆっくり首を縦に振る。
「んじゃ、さっそく頂くよ。オクト、ちゃんと押さえとけよ?」
「わかりました」
 少年の返事を見ると、アビスはオクトに告げると両手で少年の顔を固定した。
 ざらついたアビスの手の感触に、少年は身を捩じらせるがオクトに固定され動かず、少年とアビスの唇は重なった。
 覚えのある感触、少年は海中で感じた感触と同じことに気づき、再び自分の口内に入ってきて動いている物はアビスの舌だと言うことにも気づいた。

77暁狐 :sage :2007/01/20(土) 01:16:01 ID:8imoYphq(6)
「んッ……んんんッ!」
 少年にとって気持ち悪いとも言える舌の感触に身を硬直させる。
 味は当然海水と同じ辛いに近く少年の瞳からは涙が溜まっていた。
「んむッ……おまえも、ちゅッ、入れろ……」
 少年の口内を舐めながらアビスは命令形で少年に言うと、逆らえない少年は恐る恐るアビスの幼い口内へ舌を入れ始めた。
 アビスの口内は暖かく、鋭く尖った歯が当たり驚く少年だが、アビスと同じように口内を舐め始める。
「はッん……んんッ、うまいじゃん、ちゅッ……唾も飲め……んじゅッ」
「んッ……じゅるッ……」
 少年の舌の感触に満足そうに瞳を細め、再び少年に命令するアビス。
 本当は嫌だが、少年はアビスの命令どおり唾液を吸い、少年とアビスはお互いの唾液を交換し合う。
 この行為を目の当たりにしてたオクトはつまらなそうな表情だったが、やがて余った2本の触手を動かし始めた。
「あら、硬い……」
「っ! んじゅッ……」
 2本の触手は起用に動き、少年が穿いていた海パンをズリ脱がせた。
 紺色の海パンは情けなく海上に浮かび、アビスとのキスで硬くなっていた少年の肉棒が露になり、オクトはその感触に少し驚きの表情を浮かべる。
 触手の一本の先端は肉棒に巻きつき、小刻みに前後に動かすと少年の体に電流のような感覚が流れ少年は身を震わせた。
「んッ、ふぅ……へっ、なんだ興奮してるのか? こんな状況で、変態め」
 長いキスが終わり、アビスは口を離すと少年の頬を舐めながら見下すように少年に言った。
 少年は目を瞑り、ただオクトから送られる刺激に耐えており、アビスはオクトに行為をやめるよう指示する。
「どうしました?」
「どうせならもっといいことしてやろうと思ってさ。お前も、少しは耐えろよ?」
「ァん……え?」
 アビスは少年にそう告げると、ザブンと音を立てて海中に潜り、オクトにより開かれている少年の足に手を当て、硬い肉棒を咥えた。
「あッ! くッ、ぅぁ!」
 少年は甘い声を上げて体を震わせた。
 そして、ざらついた舌の感触、手でしか快楽を得ることしか知らない少年は口の快感に耐えられずそのままアビスの口内に精液を流し込む。
 アビスは射精の感覚に一瞬表情を歪ませ、少年の射精が終わるとそのまま口の中に精液を含んだまま海上に浮上する。
 とりあえず早すぎる射精に、アビスは少年の頭をグーで殴り、オクトの顔へと近づけゆっくりオクトと唇を重ねた。
 二人の少女は舌を絡ませ、アビスは少年の精液をオクトの口内へと送りお互い精液を味わう。
 アビスのグーパンチで意識を取り戻した少年は、耳元に聞こえる官能的な音に本能的に興奮し再び肉棒を硬くさせる。
「んちゅぅッ……はぁ、どうだオクト? こいつのせーしは?」
「はいぃ……とっても濃くって……おいしい」
 少年の精子を味わい、オクトの表情はうっとりとし頬は赤くなっていた。
 そしてアビスは再び移動し、少年に前から抱きつくように密着すると肉棒が硬くなっていることに気づいた。
「なんだ、あれだけ濃いの出した直後でまた硬くなったのか? しょうがない変態ちんこだねぇ」
「ぅ……もうゆるしてよぉ」
 アビスの言葉に弱々しい声で訴える少年に対し肉棒をぎゅっと握ると、そのまま自分の秘所にあてがう。
「どの口が言ってるのかな? まだまだにッ……決まってるだろッ……んッ!」
 そして少年の肉棒を自ら受け入れ始め、アビスの表情は再び歪む。
 何とか引き離そうとする少年だが、オクトにより体を固定されて、状態的に立位の状態でアビスは肉棒を沈めた。
 少年とアビスから甘い吐息が吹くと、お互いの鼻や口に吹きかかった。

78暁狐 :sage :2007/01/20(土) 01:16:33 ID:8imoYphq(6)
「あッ……どうだ入ったぞ? サメのッ中に……んふッ」
「ぬ、ぬいて、ぬいてよぉ……」
「だめッだ……もっとよくしてやるよ……ひあッ!」
 そして、アビスは少年の首に両腕を回し体を動かし始めた。
 チャプチャプと海は鳴り、オクトも二本の触手をアビスの腰に巻きつけ、上下運動をよりスムーズにさせていた。
「ふふッ……アビスの中はどうですか僕?」
「ぁッ……ひッぁ……」
 少年の耳元で妖艶な笑みを浮かべながら囁くオクトは、少年の耳や首を舐める。
 その刺激もさることながら、今まで感じたことのない快感の波に少年は抵抗することなく弱々しく喘ぐ。
 おそらく一度射精しなければ、アビスの中に入った時点でイッていただろう。
「あんッ、ひああッ、おっきいぃ……お、おまえも、はんッ、きもちい、だろ……? ああぁッ」
「わからないけど、あったかい……んッ」
「こんどはッ、あんッ、すぐにだすなよ? あんッ、ふあぁんッ!」
 アビスは喘ぎながら満足そうに笑みを浮かべ少年に強気な言葉で言う。
 そして少年とアビスは再び唇を重ね、舌を絡ませる。
 二人の口からは唾液がだらしなく垂れており海の中に音を立てて落ちていた。
 やがて少年の耳を弄っていたオクトも、これまで自由だった人間の手を動かし、片方は少年の乳首を軽くつまんで転がし、もう片方の指を使い少年の窄みに人差し指をあてがうと一気に突き入れた。
「んんッ! んんんんッ!」
 突如として自分の中に入ってきたモノの感触に、目を見開き体を硬直させる少年は思い切りアビスの唾液を吸い上げる。
 唾液をすべて吸われるのではないかという刺激に、アビスも眉を顰める。
 そしてオクトの指はゆっくりと動き出して少年の中をかき回し、乳首をコリコリと動かし舌で耳の穴を穿る。
 耳、胸、アナル、肉棒と4箇所同時の攻めに経験の無い少年が耐えられるはずもなく、少年は体を痙攣させるとアビスの膣内に再び精液を噴出した。
「んんッ! はッああぁぁぁんッ! で、でてる、あついのがッ、ビュルビュルっていっぱぁいッ!」
 とても恥ずかしい事を叫びながら、アビスも射精を感じ取ると嬉しそうに笑みを浮かべた。
 2回目の射精だったが、それを思わせないほどの大量の精液がアビスの中に注ぎ込まれ、あふれて青い海の中へと入り塊になって水上に浮いた。
 そして射精が終わっても、アビスはしばらくジッとしていたが、やがて少年の頬に軽くキスをすると肉棒を引き離そうとした。
「ッ! おいオクト、もういいって……んッ!」
 しかし、アビスの腰を巻きつけていたオクトの触手は緩むことなく、逆に締め付け再びアビスの体を動かし始める。
 アビスは驚きながらも再び膣内の刺激に甘い声を上げ、オクトの触手は少年の両足を解放しアビスの両足を巻きつけた。
「お、オクトぉ……ひぁんッ、な、なにして……あんッ!」
「……フフフフ、だめですよアビス? もっと、もっとです。もっとかわいい表情を見せてください?」
「な、ナニ言ってんだよぉッ! や、やめ……ひゃあぁんッ!」
 妖艶な笑みを浮かべるオクトに、アビスは喘ぎながらも抗議をするが、腰の触手の動きが速くなると言葉をかき消された。
 逃げたくても、足をしっかりと固定されているので逃げられずにいるアビスの体を、オクトは容赦なく動かし強制的に少年と交わせる。
 少年の肉棒も、数回往復されただけで完全に硬さを取り戻し、窄みを再びかき回され少年は喘ぐ。
「可愛い、とっても可愛いですよアビス。僕も私のために協力してくださいね?」
「ぁ……んああぁッ!」
「ひゃッああああッ! ま、また出てッ……も、だめぇぇッ!」
 そして、オクトに捕まった少年とアビスは同時に絶頂した。

79暁狐 :sage :2007/01/20(土) 01:18:59 ID:8imoYphq(6)
 数時間後、海の上では未だ少女と少年が、一人の少女によって強制的に交わっていた。
「ぁ……あッん……おく、とぉ……ひぁッ、もう、ゆるしてぇ……」
「……ぁ……」
「だめです。私は言いましたよ? こんなことはやめましょうって、ね?」
 少年は体を痙攣させると何度目になるのかわからないが、再びアビスの膣内を精液で汚す。
 しかし、アビスの膣内には収まることはなく、精液はただ水面に浮いていた。
 そして休むことなく二人の体は揺れ、アビスの瞳からは既に光が失いつつあった。
 少年も抵抗力を完全に失い精液を出し続ける。
 そう、すべてはタコ少女の思惑通りに……。

―終―


水生生物難しいぃぃぃぃぃぃぃ!!
なんかサメっぽくないですorz
>>64氏のサメにwktk!!

80名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/20(土) 01:41:35 ID:wzf2f1YH
もうなんていうか…
エロ過ぎるというか…
ティンコギンギンというか…
三回抜いたというか…

とりあえずGJGJGJGJ!!!!

81 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:14:53 ID:GavXcJgX(22)
どうも二日ぶりです。レス下さった方どうもです。これまた長いですが今日の分で終わりなので許していただきたい。

【サッピー】 【ぐだぐだ】 【一部残酷描写あり】 【続き物】 【尿道責めあり】 【ロリ巨乳】 【ファンタジー】 【似非ヤドカリ】
上のどれかに拒絶反応が出た方、お手数ですがトリップ付けてるのでNGワード登録して下さい。

まとめの「ヤドカリ娘2」、スレ内30-40の続きです。
前者は導入でプロローグ位の位置づけで読んでなくてもさしたる影響はありませんが、後者は今回の前編みたいなものなので未読だとつらいと思います。

821/16 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:17:52 ID:GavXcJgX(22)
ここからちょうど西。
すぐ傍に樅(もみ)の木で覆われた山が日の沈む方角にそびえ立つこの街の昼は短い。
つい最近まで、ここでは芋さえまともに作れなかった。少ない日照量や乾びた土地が問題なのか? そうではない。
山に魔物が住み着いていた。それは日の隠れた夜に下りてくる。
周囲を囲む石壁も無いこの街をオークの群れが根ごと食い尽くし土地を枯らしていく。金も石炭も無い首都から遠く離れたこの街には騎士団はおろか傭兵もやって来ない。
住人が眠れないのは低く鳴り響く足音の所為だけでは決して無かった。
人々にとって夜は恐怖だった。
人ならざるものという存在は、それが何であろうと目の前に居るだけで両の脚を小刻みに震える鉄の棒へと変えさせる。


ばたんばたん。戸の閉まる音が静かな街に変拍子を刻む。『壁』に守られていない田舎では当たり前の様に聞こえるその音は、夜の訪れを意味している。
その夜の足音も聞こえない街の外れの一角では、普段なら音といえる音は乾風が草と草を擦り合わせる音と虫の羽音くらいしかないのだが、今日は違っていた。
 ぎりぎりぎり。

「ま、待ってくれっ」
「もう、離してよっ、私の事なんてほっといてよ!」
「この人の手を離さない! 僕の魂ごと離してしまう気がするから!」
「それは正直気持ち悪い。 ……もう辺りは真っ暗なんだよ? 魔物がやって来ちゃうんだから!帰りなさいよ」
「魔物なんて、君を失う事に比べたら何も怖くないさ!」
「……あんた……」

東へと長く伸びる二つの影は次第に近づき、一つの大きな影となった。
喋り声が聞こえなくなり、辺りはいつもと変わらぬ風景を取り戻していた。そこに二人の人間が以外は、という注釈付きなのだが。
大きな人影がまた二つの影に分かれ、ここから先は家でしましょうかと二人の若者が肩を寄せ合い手を握り合い、指を絡ませじゃれあいながら街へ帰ろうとして振り返ると。
すると。
そこには。

 ぎりぎりぎりぎりぎりぎり。
幼いがしかしあまりにも整い過ぎた少女の顔。腰まで伸びた金色の髪は夕日で真っ赤に輝いている。
二人はその姿を見て指を絡ませたまま文字通り固まった。その少女の姿を見て思わず立ち止まって惚けてしまうのも無理はない。それ程美しかった。
しかし今回は事情が違う。そういう訳ではなかった。
 ぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎり。
甲殻類の鋏に人の皮を被せた様な無骨な手。幼さの残る端整な顔に似合わない釣り上がった眉。固く閉じられているのに、ぎりぎりと歯軋りが聞こえてくる桃色の唇。
鬼の形相とはまさにこの事だろう。

 ぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎり。


つい最近まで、この街では芋さえまともに作れなかった。では何故今は農作物が作る事が出来るのだろうか?
その答えが、そこに立っていた。

832/16 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:18:36 ID:GavXcJgX(22)
 どすどすどすどす。
腹を叩く音と痛みを目覚ましに、男は寝床から飛び起きて朝食の準備を始めた。釜戸に火を点けると湯が沸くより先に少女が沸騰した。
「おそい! おそいおそいおそいおそい! 農民の癖して朝もまともに起きれないのか?」
「そんな事言われても……しかし今日は早いですね。いつもは俺が自力で起きてくる時間になるまで帰ってこないのに」
農家といえど朝に弱いものは弱い。けれどそんな言い訳は彼女には通用する訳が無い。はぁ、と小さく一つ男の口からため息が漏れた。

「そんな事はどうでもいいだろ! だいたいな、最近、起きるのがおそいぞ、ぐうたらしすぎなんだお前は……」とブツブツ嫌味を垂れる彼女を食卓へと着かせ、支度の続きを済ませた。
「ホットミルクとチーズトーストですよ。熱いんで気をつけて下さい」
「見れば分かる。さぁ早くこっちによこせ」
熱いから気を付けて下さいと一声掛けて平たい皿とスープ皿を前へと出すと、男も少女の横に座ってチーズトーストを食べ始める。

しばらくすると隣から、がちゃんと陶器の割れる音と「あちっ」という声が聞こえてきた。
下に目をやると、床には割れたスープ皿と牛乳が飛び散っている。液体は板の木目に沿って流れていき白い道を点々と何本も作った。
別々の道と道が交わって一つになって、そこからまた二つになったり或いはそれ以上に分岐する。
局所的に見れば等間隔で集合と別離を繰り返しているようで、全体を見渡せばそれは不規則に広がった白い飛沫でしかない。
のろのろと広がっていくそれをぼーっと見つめながら、
ほつれや綻びに気付かず縫い進められた白い毛糸の編み物は、こんな感じにほどけてぐちゃぐちゃになってしまうのだろうかと男は思った。


    crying over spilt milk


木の床なので牛乳が染み込んでしまうと臭いがなかなか抜けなくなる。
男は直ぐに雑巾を取り出し床をとんとん叩いていく。窓を磨く様に一気にやるよりもこの方がより効果的である。と、男は勝手に思っている。
「あ、う……す、すま……」
皿を割った犯人の少女はというと、普段は不遜な彼女にしては珍しく、しゅんと背中を小さく丸めてうな垂れていた。
そんな姿を見ると、普段の仕返しに嫌味の一つでも言ってやろうかと思っていた気持ちも影の隅へと追いやられてしまい、男は優しく声を掛けた。

「服にもかかっているのでしょう? 早く脱がないと火傷になってしまうかもしれませんよ」
ばんざーい、と男が言うと少女も「ばんざーい」と素直に両手を上げた。手というには余りにも作り物めいた、鋏のような手が上へと向けられる。
子供らしい容姿に似合わぬ大きな乳房も上下する。毎度の事なのだが男の目はどうしてもそちらに行ってしまう。いつかその誘惑に打ち克ってやると男は密かに誓いを立てる。
いざ服を脱がそうとすると、少女はいきなり眉をひそめ、小さな口を大きく開いた。
「自分でぬげる! お前は気にせず芋とたわむれてろ!」
そう言って居間の隣の彼女の部屋へと篭ってしまった。自分の下心が見透かされたのか? 部屋の片付けもほどほどにして男は重い足取りで畑へと向かった。


「ああ、ここも枯れてる。んまっ! ここも! ここもだわ!」
そんな事を呟きながら、虫に食われて穴の開いた葉や茶色く変色した葉をちぎって行く。
こういった地道な作業が我が家の芋を大きく艶の良い物に変える。そう信じていなければこんなめんどくさい事はやってられない。
どう思おうとも地味でめんどくさい作業である事に変わりは無いので、
少しでも変化を持たせようと男はその日の気分で適当に役作りをしながら手を進める事にしている。今日は目敏く粗を見つける姑だ。まぁどうでもいい。
と、男が作業している向こうに険しい顔をした若者が立っている。

うおっ、見られたのか!恥ずかしい。と男。
それだけならまだマシだった。男は「あらやだ!」と先程までの影響で思わず変な事を口走ってしまった。それを聞いたからか、若者は踵を返し去っていく。
俺はあの時の若者の目を忘れない。あの眉間に深く刻まれた縦縞を忘れない。ぐっと、葉をちぎる男の手に力が入った。どれだけ力が入ろうとも、さして影響は無い。

843/16 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:19:22 ID:GavXcJgX(22)
居候の少女のお陰で一年掛けて作った農作物は荒らされる事無く実り、安定した収入をもたらしてくれるが、
その居候の手で簡単に壊れてしまう自宅の修繕費にかなりの額が当てられるので男の経済状況はあまり変わらない。
――尊大な態度で、やる事なす事いちいち文句を言うし、まったく困ったやどかり様だ。
男のついた溜息で燈色に染まった世界が白く色づき、また直ぐに元の色彩へと戻っていった。もう冬だなぁと、しみじみ思う。

「にやにやして、どうした? 端から見ていてとても気持ち悪いが」
「うおっ!」
いきなり後ろから声を掛けられて男の肩が大きく揺れた。人差し指と親指には青々とした茎が握られている。驚いた拍子に手元を誤ったらしい。ちぎる必要の無い所までちぎってしまった。
「いきなりなんですか。って町長か」
「町長だ」
この小さな街の街たる所以はこの町長にある。目の前のこの髭の男(あるいはそれ以前の代の)が町長と名乗っていなければ自分はここを村だと思っていたことだろう。
しかし町長がわざわざ訪ねて来るとは一体どうしたことか。と男があれやこれやと考えていると。
鎖骨辺りまで伸びた、くるくると波打つ灰色のあご髭を撫でながら、町長は重い口調で喋りだした。

「実は――」


さて、どうしたものか。
郊外にやって来た男はさして苦労もせずに居候件村の守り神の少女の所まで辿り着き、何て声を掛けようか考えてすらいなくてその場に立ち止まった。
女の方はまだ男には気付いていない。すっと背筋が伸びていて、着ている服――結局着替えられなかったようで水色のワンピースには大きな白い染みが出来ていた――は平民と変わらないが、
樅の木が立ち並ぶ山々を背景に、凛と佇むその姿はまるで絵画の中のどこかの姫であるかの様に思えた。そして月並みな表現力しかない自分を男は少しだけ恥じた。

居候の少女は――驚く程に端整であるという事でも、その甲殻類然とした両腕という事でも――その常人離れした容姿から連想できるように、人ならざるものであった。
人の家に住み着き、周りの脅威をその手の鋏で駆逐していく。それをまるでやどかりの様だと喩えたのはいつの話なのだろうか。
民家を住処とし始めれば、その異形がいる間街一体は魔物の被害を受けなくなり農作物も荒らされる事なく安定した生活を手に入れられる。
その為古くからこの人によく似た異形は農村地域で――無論この片田舎でも――豊穣の神の使いであると信じられてきて、他の魔物とは違って崇められ敬われてきた。
『やどかり様』とは、そういった存在なのだ。

やっぱり明日の朝まで待たずにここまで直接やって来て正解だった。普段なら鋭敏な感覚を持つ彼女がこんな近くにいる人の気配を察せない訳がないのだ。
思えば今朝からおかしかった。朝早くに家に居るわ皿は割るわその後も急にしおらしくなって……
「愚民。なんだこんな所まで。ここはお前のような子供が来る様な所では無いぞ」
考え込んでいる内に男の存在を視界に捉えたようだ。
「別にたいした事じゃないですが。それと三十近い男は、子供とは呼ばないのが常識です」
「この狭く小さなくそ田舎の常識ではか」
「世間一般の常識です」
「別に歳の事を言ってる訳じゃない」
「じゃあ何を基準に?」
「ナニを基準に」
「ナニですか」
「ナニですよ」
「なるほど。……ふむふむ。……って待て! だ、断じて小さくない! たぶん小さくないと思う。……小さくないんじゃないかな? ま、ちょっとは……」
「声が小さいぞ。お前の一物よりは断然大きいが」
「いや、というかね、雑談や猥談をしに来た訳では無いんですよ。それと俺のは小さくない」
「いやいやそう謙遜なさるな。お前のはそこの蟻ほどの大きさしかありゃせん」

854/16 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:20:46 ID:GavXcJgX(22)
いい加減本題に入りたい。男は少女に非難の目を向けた。
「……話逸らそうとしてるのバレバレですよ」
びくっ! と肩が大きく一度上下する。慌てて少女はしかめっ面を作り腰に手をやるが、そんな仕草をした所で何も意味はない。
図星か。男は手で頭を抱えた。
「お前と話す事など何もない。とっとと帰れこの粗品」
「その様子からすると、俺が何を言いたいかもうお分かりですよね?」
「うぅ」

町長から聞いた話を簡潔に纏めると、男の家を住処とする少女が昨晩街の外をうろついていた街の住民を鬼の形相で睨みつけた、というただそれだけの事だった。
野良仕事をしていた際に険しい顔をした若者がやって来たが、その若者こそが昨日の夜に睨みつけられた張本人で、そう聞いた男は安堵した。
やどかり様はこの田舎の小さな街では豊穣の神の使いであり、別に襲われた訳でもないのにわざわざ言うのは無用な諍いを生んでしまう原因になりかねない。
たとえそれが真実であっても躊躇われる。その事を自分に伝えようかどうか逡巡して、それであんなに深い縦皺が出来ていたのだと。
別に自分を見てどうこう思ったわけではない。きっとそうに違いない。うん。そう。

「一体どうされたんですか? 朝から様子が変だったし」
男が優しい口調で問いかけると、少女はいつもの尊大な態度は一体どこに行ったのか、所在無さげに瞳が揺れ動いた。
十秒位だったのかもしれないし、一分位だったのかもしれない。あるいはそれ以上かも。
長く気まずい沈黙が訪れた。まるで暴君のような少女と過ごす日々はとても圧迫感があると思っていた男だったが、これはそれ以上の重圧だ。
「それは、その、あの……」
ようやく少女が言葉を発したが、どんどんと声は小さくなって、顔は下へと傾いていく。
もごもごと口を動かし容量を得ないその様は幼い外見には相応だったが、それはそれで違和感があった。

そしてまた無言。
何か言おうにもその場で華麗に舵を取れるような頭も口も男は持ち合わせていない。
どうにも上手くいかない。くしゃくしゃと自分の頭をかき乱したい。しかしそんな事をしたら余計空気が悪くなるのではないだろうか?
うだうだと考えた末、男は結局何も出来ずその場で突っ立っているしかなかった。少女が再び口を開くまで、待つしかない。
どちらも微動だにせず、時間だけが過ぎていく。


やがて彼女がゆっくりと顔を上げた。先程までの空気ががらりと変わったのを男は感じた。
「わたしがその理由をいったとして」
ぽつり、ぽつりと。小さくも、けれどはっきりとした口調で。
「お前はどうするつもりなんだ?」
「どう、する、って……」
男を問い詰める。
「いや俺は、ただ心配で」
今度は男が口篭る番だった。少女はしどろもどろの男を鼻で笑う。
「おまえの力で何かできるとでも?」

「お前は、けっきょく」
少女は嘲るように言葉を紡いだ。
「なんも考えてない」

図星だった。自分は、何も考えて無い。自分はそれを聞いてどうしたいんだ?
言葉が、突き刺さるというのはこういうことか。彼女にはいつも罵られてきたけれど、そんなのとは明らかに違う。
男は胸に刃物を突き刺されたような痛みを感じた。
けれど。
なんで言われた自分よりも、言った本人の方が痛そうな顔をしてるんだ?

「……もう、帰れ。この事はこれで終わり。べつに大した理由でもないし、こんな事は二度と起こらない」
これ以上自分が近づいてはいけない様な。踏み入れてはいけない様な。
「……心配するな。明日には、またいつものわたしに戻ってるから」
そんな気分に駆られた。


男はその場でなおも立ち尽くした。それから少女の草を踏みしめる音も聞こえなくなって、辺りはいつもの静けさを取り戻していた。

865/16 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:25:49 ID:GavXcJgX(22)
時が止まったかのように停止していた男の身体は再び動き出した。走り出した。月が出ているとはいえ既に周囲は真っ暗で、前は殆ど見えない。
男は何度か転んだ。しかしその度に立ち上がり暗闇の中を突き進んだ。
闇雲に。擦り剥いた足の痛みは気にならなかった。樅の木の間をすり抜け、声を上げ、ただただ走り回った。
すると目の前に何かが立ち塞がる。月明かりに照らされて輝くその髪は、たとえぼんやりとしか姿が捉えられなくとも間違いようが無かった。
速度を落とさずそのまま駆けて行き、その小さな身体を抱き付いた。慌てた様子で女もその腕を器用に使って抱き止める。
女の胸にたわわに実った二つの大きな膨らみが男の腹に当たってその形を歪めている。牛乳の臭いがつんと鼻を刺激した。

「馬鹿かお前は! そんな大声を出して豚やら何やらがよってきたらどうするつもりだ! 死にたいのか! あほ! 愚民! 農民!」
豚とはオークの事だろう。少女の予想外に切羽詰った声に思わず息をのむ。このまま家に戻りたくなった。が、男は自分自身を奮い起たせる。

さっき馬鹿みたいに突っ立ってたのはどうしてだ? 帰りたくなかったからだろう? 追いかけて、伝えたい事があったからだろう?
どうした俺。もう少し根性を見せろ。目を逸らすな。獣同士の戦いはその瞬間で死が決まるという。逸らしたら終わりだ。もう二度と踏み込む機会はやって来ない。
彼女は予想通りすぐにやって来たじゃないか。魔物が来る前に。俺を守る為に。こんなに慌てて。彼女はあまのじゃくだ。だけど本当は馬鹿みたいに優しいんだ。
きっと、昨日の晩の話だって、未だに魔物が徘徊する夜に外に出ていた男を心配していただけだとか、それだけの事に違いない。
さぁ息を整えて。自分の気持ちをぶつけてやれ。
彼女はそれこそ食物連鎖の一番上に君臨しているような傲慢さと恐ろしさを持っているけど、それだけじゃない事を知ってるだろう?

男は乱れる呼吸を整え、息を吸い込み、そして一気に吐き出した。
「馬鹿はっ、そっちっ、っだっ!」
目の前で叫ばれて、女は顔をしかめる。近くにいた鳥が夜だというのにバサバサと飛んでいった。しかし男の言葉は止まらない。
「帰れと言われてそのまま帰ると思うなよ! そりゃね、あなたの言葉の通りにしていれば、きっと明日からは今までと変わらない毎日が訪れるでしょうよ。
あなたの乱暴な目覚ましで朝起きて、服も一人で着替えられないあなたを着替えさせて、朝飯の準備して、日が暮れるまで畑仕事して、夕飯食ってくたびれて寝る。
あなたに召使いか奴隷同然の扱いを受けて、俺は慣れない敬語をあなたに使って、
満月の夜にはあなたが夜這いに来て、たまに見た目通りの子供っぽい仕草を見せてきて。
そんな毎日がやって来ると思う。俺がこの後も昨日や今日の事を触れなければ。俺があなたに近づきすぎなければ。きっと。
なんだかんだ言ってそんな生活は嫌いじゃない。むしろ好きな方だ。すげー好き。大好きです。
けど、俺はそれだけじゃもう満足できないんだ。もっとあなたの事が知りたい。もっと距離を縮めたい」

ここでふぅと一息男はついて、女が口を挟む間もなくまた喋り始めた。
「あなたは肝心な所でいつも癇癪を起こして人を遠ざけようとする。距離を置こうとする。さっきみたいに一方的に突き放して、自分の殻に篭ろうとする。
あなたと俺はヤドカリとイソギンチャクじゃないんだ。言葉が交わせないわけじゃない。意思の疎通が出来る。自分の考えてる事を伝える事が出来る」
息がつらいが、続けて喋る。感情を曝け出して抱きしめる力が強くなり、少女の服に皺が寄った。
「あなたの気持ちを教えてくれませんか?
俺はあなたの事をもっと知りたい。別に今でなくてもいいから。気が向いた時で構わないから。何日後でも何年後でも、あなたが話したい時に」
そして男は少女に向かって微笑んだ。
「そんなに自分で抱え込まないで、もっと俺を頼ってください。
そりゃ俺は役に立たないかもしれないけど、一人より二人で考えた方が良いに決まってますよ」

小休止を挟んだとはいえ、一気に喋った男は軽い酸欠状態に陥って頭がくらくらしてきた。
馬鹿は自分の方に違いないなと自嘲しながらも、男の視線は少女から離れない。
男には暗がりでよく見えないが、何か思案しているような、或いは戸惑っているような、見方によっては怒っているような、そんな表情を少女はしていた。

876 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:28:50 ID:GavXcJgX(22)
と、身体が揺れた。抱きしめていた腕はするりと解け、そのまま地面に仰向けに倒れる。酸欠の所為ではなく、どうやら少女に突き倒された為のようだ。押された肩が痛む。
起き上がろうとするが、酸素が回ってない頭は上手く身体を御しきれず立ち上がれない。
もたもたとしている内に新たな痛みが男を襲った。
「この、愚民が。いったい誰にさしずしてるんだ?」
 ぐりぐりぐりぐり。
少女は右足で男の股間を踏みつける。靴を脱いだその足のワンピースから出た部分だけが、月の柔らかな光を浴びて青白くぼんやりと浮かび上がっている。
しかし痛みというには少し弱い刺激だったかもしれない。そこまで少女は体重をかけていなかったため、脂汗が滲み出るような事態には至らなかった。

「お前は、自分のおかれてる状況が、まったく理解できていない。芋をいじる事しか能の無いぐずめ」
右足も口も忙しなく動き続け、股間の刺激と浴びせられる罵声に男の回らない頭は徐々に侵され始めていく。
「次第にかたくなってきたぞ? こんな年端もいかぬ少女に足でいじられ、なじられるのがそんなに気持ちいいのか。この変態」
血液が股間に集まり、男のそれは次第に高度を増し、熱を帯びていった。女は足の指を器用に扱って男の一物を外に出した。
少女の細長い指の一本一本がまるで別の命を持った生物であるかのように自由自在に艶かしく動いて男のそれを嬲る。

「どんどんと大きくなっていくぞ。ほんとに救いようのない」
男は口を半開きにして恍惚とした表情を浮かべている。はぁはぁと漏れる息は少女のもので、興奮しているのか時折内股になってもじもじと擦り合わせている。
上下に擦るように動いたり、慈しむ様に撫で回したり、はたまた指の間に肉を挟んで抓り上げたりと、白い残像を残しながら動くその足はとても魅惑的であった。
「外でこんな事されて、口をだらしなくあけて、抵抗するそぶりすら見せない。とんだ助平だ」
指で棒を弾いたり、袋をやわやわと触ったり、男に飽きない刺激を与え続ける。と、動きがいきなり緩慢に、鈍くなった。

「しかしこう動かしているとつかれるな。少しやすむ」
ふいに少女は右足を振り上げ、そのまま男の亀頭を踏んだ。男のそれは腹にくっ付き、右足が肉に僅かにめり込んでいる。しかし今の男にはそれすらも快感を与える。
「芋をいじるよりも、それをいじってる姿のほうがお似合いだな、お前は」
上気させ淫蕩な微笑を浮かべ、更に力を加える。ぐりぐりと足を動かし、ようやく解放したかと思うとまた弄び始める。
大胆に上げたその足の向こう、ワンピースの陰に隠れてよくは見えないが、幼女らしく綺麗に閉じられている割れ目が足を動かすたびちらりと視界に飛び込んでくる。

「どこを見ている。そんなにその欲まみれのちんぽをいれたいのか? これだから早漏はがまんが足りなくてこまる」
そう言う少女も、内腿をてらてらと輝く愛液の筋道を何本も作っていて男の事をとやかく言える権利は無かった。
足の動きは次第に単調にしかし激しくなっていき、それは少女も昂っている事を表している。

そしてびくんびくんと大きく脈動し、白い精液が先端から飛び出した。
少女の指先によってその軌道は変えられて男の顔に掛かる。生温かい液体が頬にべとつく感触と、生臭いその臭いで思考停止していた男はようやく事態を把握し始めた。

「ちょ、だから、そうやって逃げずに、んぅっ! むっ」
「ん……にゅ、んん……ぷはっ。だまれちんかす」
抗議の声はその桃色のぷるんとした可愛らしい唇によって塞がれてしまう。女は舌を男の差し入れその口内を犯していく。
「れろ……ふぅ……んむ……はぁ。くさいな。いかくさい。ぷんぷんしてるぞ。自分の顔に精子をかけて、本当にぶざまな男だ」
そう言って、歯の裏を舐め回していた舌を徐々に口外へ移していき、顔全体になめくじが這ったような跡を残していく。
ぴちゃぴちゃとわざと音を立てて淫らな行為に耽るその顔は男の煽情を大いに誘った。

887 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:31:37 ID:GavXcJgX(22)
「くさくて、にがい。欲望に身をまかせた雄の臭いだ」
眉をへの字にして心底嫌そうにしているその態度とは裏腹に、精液が垂れたそこを重点的に舌が這いずる。
「んん……ん……う……ほんとうにくさい……くさいと言えばさっきの科白、なんだあれは? くさすぎて笑いをこらえるのに苦労したぞ」
蔑むように微笑む少女は男の頬や鼻についた白濁を綺麗に舐めとり、代わりに自分の口に溜まった涎を垂らし、塗りつけていく。
それは獲物をよく味わって楽しむ捕食者のようにも、縄張りに自分の臭いを擦り付けている野生動物のようにも、傷口を労わる献身的な聖者にも見えた。
彼女自身、自分の考えをちゃんと掴んでいなかっただろう。内情がどうであれ、彼女は丁寧にじっくりとゆっくりと舐め尽くした。
男の顔は、最早どこをどう舌が通ったかも分からない程に舐め上げられた。どれほどかといえば雨に打たれてきたのかと見間違えるほどであった。
それを見て満足そうに目を細め、彼女は視線を下に向けた。

「一回出してもまだまだ元気だな? むしろ大きくなってる。こんな幼い子供相手にそんなになって恥ずかしくないのか?」
少女の視線の先、そこにはぴくぴくと小刻みに跳ねる肉棒があった。一度射精した位では男の欲望は治まる訳が無く、今もなお勃起し続けている。
にやにやと下衆な笑みを浮かべて男を責めるその姿は、どうにも年相応の幼女には見えない。
こんな事をしに来たんじゃない。男は話をする為に口を開こうとするが、女は今度は下の口でそれを遮った。

「ふあっ! ふぅ〜……ひあ……おまえのちんぽは、はぁはぁ、わたしのなかで、びくびくさせて、よろこんでるぞ? このうそつきめ」
深く腰を落とし、ぴんと反り返った男の肉棒をすっぽりと包み込んだ少女の顔を見れば、悦んでいるのが何も男のソレだけでない事は誰の目にも明らかだ。
少女はその場でしばらくじっとして動かずにいた。そうする事で男を焦らしていたのかもしれない。
だが、結合部を見て唇の両端をにんまりと上げるその姿は、男の存在を体の奥で一心に感じ取っているようでもあった。
「またおおきくなった。、まだ初潮もきてないような娘と変わらぬ外見の女に罵倒されるのがそんなにすきか? この幼女趣味の人でなし」
やがて腰をゆっくりと上げ、男の褐色のそれが出てきたかと思うと、また一気にその姿を隠した。一突きする度にその速度が増していく。
体勢だけを見たらお馬さんごっこをしている幼い女の子だったが、男が仰向きに倒れていた事と、少女のいやらしく動いている腰のせいでとてもそうには見えない。
前後左右に、あるいは上下に、大きく腰を振られ、きつく締め上げる膣の蠕動に男はたまらず小さく呻き声を上げた。
「ふぅっ、恥じらいもなく、ひぅっ、みっともなくあえいで、んっ、本当にきもちのわるい奴だ」
その身で何度と経験しようとも、出てしまうものは出てしまう。しょうがない事だと男は思う。
男の肉棒が少女の身体に収まりきると息を漏らす彼女もやはり人の事を言えた義理ではない。
ワンピースの下で形を変える豊かな乳房は、布一枚では隠しきれぬほどにその頂点を張り詰めさせていた。
「ほら、早漏らしく、がまんなんてせずにお前も腰をうごかせ」
男は促されたままに腰を動かし始めた。それは同時にその肉壷が与える快楽に身を任せ始めた事を意味する。
何とか話し合わなくてはと思うもの、こう淫らに乱れる少女が目の前にいたらしょうがなくね? 男はだらしない自分に言い訳をした。

「あひっ、はぁっ、んっ、んっ、こんな小さい女の言いなりになって、ぶざまに腰を動かして、ほんとうにだめな男だ。」
そう罵られようとも一度動き出したものは止まらない。農民生まれの農民育ち、生粋の農民である男にはそこまで高い自尊心を持ち合わせていなかった。
彼女が自分を貶す言葉は頭からするりと抜け落ち、気持ちよさだけがそこに残る。
「ひぅっ、はぁっ、あんっ、そうやって、お前はくちごたえなんてせずに、ちんぽを振っていればいいんだ」

898 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:32:10 ID:GavXcJgX(22)
かぎりなく自分勝手なことを、独り言のように呟きながら少女は今度は胸を押し付けた。衣服の上からでもその柔らかさは十分に伝わってくる。
少女にまた命令され、男はこれまた文句もたれずに胸のボタンを手で外した。子供用の服に押さえつけられていたその胸が弾ける様に飛び出す。
水色のワンピースは少女の小さな身体にぴったりだったが、胸の部分だけは違っていた。文字通りはちきれんばかりの大きさだ。
それはそれでまたそそられるが、さぞ窮屈だっただろう。はだけた服から出た胸の勢いからして、拷問に近い抑圧だったのかもしれないと男はおぼろげに思った。
男にそのハリと巨乳を見せ付けるように胸を張る。大きいのにまったく垂れていないその胸に、男の喉がごくりと鳴る。

「ところで、わたしの胸をもんでみてくれ。こいつをどう思う?」
「すごく……大きいです」
言われるがままにそのいやらしく実った巨峰に手をかける。男の手は決して小さくは無かったが、それでも手に治まりきれずはみ出るその大きさ。
そして指と指の間からむっちりとはみ出る弾力性。それでいて指がどこまでも沈み込んでいくマシュマロのような柔らかさは、それを触って遊んでいるだけでも十分満足できてしまう。
「こんな大きくてやわらかな胸はあの小さな街はとうぜんだが、都市にいったって、そうそうお目にかかれんぞ」
それはそうだろう。こんなに気持ちのいいものはどこを探したって見つからないに違いない。
男はもみもみと手の平で乳房をにぎり、その弾性を愉しむ。先程少女に足で弄ばれたお返しにと、丹念にこね回した。

「あぁっ、ひぐっ、ふぅっ、お前は、ほんとうに、胸が好きだな。変態。お前が言うなら、この胸だって好きにしたっていいんだぞ」
はぁはぁと呼吸を乱しながら、男の顔についばむような可愛らしい口付けを落としていく。
手の平で叩いてぶるんぶるんと震える胸の揺れを目で愉しんだり、その桃色の乳輪を円を描くように指で撫で回したり、
硬くしこった乳首を指で押して埋めたり、双球を寄せてぶつけ合わせたり。乳首を引っ張って持ち上げ少女自身の舌で舐めさせたりもした。
男はその両手を巧みに使って少女の乳房を好き放題に玩んだ。

「欲望にまかせて、もみしだいて、ひっぱって、たたいて、なにをしたって、わたしは器がおおきいから、ゆるしてやる」
少女も男の身勝手な蹂躙を嫌な顔せず、むしろマタタビを与えられた猫のようにふやけた顔で受け入れる。
よだれをだらしなく垂らす様はご馳走を与えられて喜ぶ獣そのものだ。男はおもむろにその柔肌に口に含むと、そこに印をつけるかのように歯形を付けた。
「いだっ、んっ、くぅっ、そんな無礼なことされたら、ほんとなら、その首をとばしているところだ。けど、お前はとくべつに、がまんしてやろう」
歯の食い込む痛みに弱く悲鳴を上げ、その大きな瞳に涙が溜まるが、普段の彼女からは想像もつかない寛大な態度でそれを受容する。
できた歯形を男は満足そうに見つめた後、また胸を手でつぶした。それにしてもこの男、ノリノリである。

「んむ……あん……まったく、調子にのって、すきかってにして……」
恨めしそうな声とは正反対の嬉しそうな表情。本音と建前とはまさにこの事だ。
「変態で、すけべいで、幼女趣味で、人としてどうしようもないお前の大好きなこの胸だって、この唇だって、……お、おまんこだって、ぜんぶお前のものだ」
のぼせるように、喘ぎ声のように、そんな言葉を漏らしていく。男は赤子のように乳首に吸い付き、その乳頭を舌で味わう。
うねうねと絡みつく膣の動きが心地よい。少女の長い金色の髪が顔にかかりくすぐったい。
「これまでもお前以外の人間にふれさせもしなかったし、これからも他のだれにもさせはしない」
ちゅうう、と吸い上げると「ひゃうっ!」と甲高い悲鳴を上げて膣がきゅっと締め付ける。それが面白くて何度も同じ事をする。
「ふぅぅっ、だ、だめだ、もうっ。そんなにしたところで乳はでないぞ。はっ、ふっ、ほんとうに、だらしないやつだ。けど、いつかは、もしかしたら、だせるように、なるかもしらん」
たしなめる男を見る目は、幼い少女であるというのに母性に満ち溢れていた。しかしその瞳は潤み、男のなすがままに身を委ねている。
乳房から口を離した男はその輝く髪をさらさらと撫でる。お返しとばかりに少女は男の顔をぺろぺろと舐めた。

908 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:33:35 ID:GavXcJgX(22)
男の手は乳房から背中を伝い、彼女の臀部へと辿り着く。ぷりっと膨らんだその尻は、まるで男に触り足りないと訴えるようにもっちりと手に吸い付いて離れない。
「ん、ふあ……はぁ……ん…… ほら、きっと、このしりなら、ひゃくにん、はらんでも、らいじょうぶ」
うまく舌の回ってない声が男の耳に甘く響いた。天使のようなその声が男の耳殻を撫で、鼓膜を震わせ、脳内から犯していく。
「いつだって、おまえに……んっ……おっぱいをぉ、のまへてやれるぞ」
少女の巨大な胸と比べても遜色ないほど魅力的なその尻は、桜色に色づいて大きな桃のようだ。しかしこんなにおいしそうで、欲情をそそる果実はどこにもない。
その丸みから指を割れ目に持って行く。甘い蜜がたれてその瑞々しさがよく分かる。少々量が多すぎる気もするが。
少女の中から溢れ出た粘液にねちょねちょと指を絡ませ、尻に擦り付ける。
「んっ、うぅ、ぬるぬるして、きもひい。けど、さいてーな、お前のことだから、それらけじゃ、まんぞくしにゃいんだろ?」
満足してないのはそっちの方じゃないかと男は心の中でつっこむが、とろけた頭にそれを言葉として外に出させる能力は既に無かった。

ぬめりと潤った指を、少女の菊門へと突き刺す。それは少女にとって初めての体験で、排泄する為だけに使っていたそこに感じた事の無い刺激が襲ってきた。
「んんんっ!? そこは、ちが、ら、らめ、ふぅぅっ、んっ、はっ」
慣れてない刺激は、少女にとって苦痛だったが構わず男は指を動かす。腸内をかき回されているような、そんな不快感が少女の中にどんどんと生まれる。
突っ込んだ右指の不快感と、大きな尻を揉みしだく左手の快感が少女の頭の中でごっちゃになった。
右指から感じるのは次第に気持ち悪さだけでは無くなっていって、いよいよ訳が分からなくなってくる。少女は今までに味わった事の無い感覚に翻弄されて倒錯した表情を浮かべた。

 ぷひぃ、ぶぼっ。ぴゅふっ、ぶぅっ。
菊門がひくひくとうごめいて、その皺が伸びたり深くなったりした。そして指と腸壁を押しのけて、空気の漏れる音が外に出る。
その音は、まるで童話の中から飛び出したお姫様のような少女の美しい風貌から発せられたとはとても思えない、汚らしい音色を奏でた。
「ああっ! ちがっ、きくなあっ、ふさげ、みみっ、ふさげっ」
いつもは雪のように真っ白なその肌は、もともと興奮して赤かったが、これ以上は染まらないだろうという位真っ赤に染まり首まで同じ赤色で瞬時に塗り替えられた。
ぶんぶんと左右に顔を振りまるで生娘のように恥ずかしがった少女は、やがて決心したように男を射抜くように見つめた。
「おまえがぁ、したいなら、はずかひいけど、はぁ、このけつあなも……ふぅーっ、ふうっ……いじくり、まわしれも……んっ……かまわなぁ」
舌っ足らずのその声は、菊門から漏れ続ける気泡の弾ける音と共に間抜けに響いた。
入れると腸壁がその進入を拒み、抜こうとするときゅっと締まって指に吸い付いてくる。少女もその感覚に痛みはもう無いようだ。
「はあーっ……けつあな、いじられても……ひぃーっ……ぜんっ、ぜん、ひもちよく、ないけろぉ……ふっ、ふあーっ……がまんしれやるぅ」
少女が快感を甘受し始めたその時、男は指を菊門から抜いた。指の直径と同じくらいの穴がだらしなく開いている。突然無くなった菊門の刺激に少女は眉をハの字に曲げた。

「どうひたんだ? ほら、へんたいの、おまえがぁ、これらけでおわるわけ、ないらろう?」
膣への抽送も緩やかになり、じれったい快感に少女は身悶えする。
「もっと、けつあなに、ゆびつっこんでいいんらぞぉ? もっとこのちんぽでまんこをついていいんだぞ?」
少女はくすぶった身体をどうにかしようと男を促すが、依然として男は動かない。
「わらしは、らいじょうぶ、らけど、おまえは、しんぼうれきないだろ?」
誇り高い少女は自分からは乞い求めるような言葉は言わないけれど、だらしなく涎を垂らして自分の与える快感を今か今かと待ちかねていた。

9110 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:34:34 ID:GavXcJgX(22)
だが男はそれに気付いていながらなおも動かない。焦らすように腰をのろのろと動かした。もっと強い刺激を欲して少女はもじもじと身体を震わせ、その膣から愛液がだらだらと垂れる。
「もぅ……だめらぁ……ちんぽほしいのぉっ! ……おまえのゆびでぇ、けつあなかきまわされたいのぉ……ひぐっ、すんっ……そんくらい分かればかぁ……」
見得も忘れてえぐえぐと泣き出してしまった少女に、男はこの上も無い快感を覚えた。雁首で少女の子宮をずんと突き上げ、指で少女の腸の掻き回す。
「ふぅぅーっ! これぇっ! こうしてほしかっらのぉ! ちんぽきもちいっ、もっとぉ、おまんこぉついてぇっ」
鼻息を荒くしながら幼い少女が自分の膣と菊門をむちゃくちゃにされて満面の笑みを浮かべている。それどころか「もっともっと」と更にねだっている。
そんな異様な光景に男は興奮して更に抽送を激しくする。少女の身体は大きく上下しその卑猥な胸が形を変えながら揺れ動く。
「はぁーっ、ふっふぅーっ、んあっ、らめ、おまんこずぼずぼされて、……ろうにか、なりそおだっ、あっ、あっ」
少女は悶え、ぶんぶんと頭を振った。金色の髪がきらきらと反射して乱れた。

「んんっ、あひぃっ、んあっ、くふっ」
もう憎まれ口も叩けなくなり喘ぎ声しか出せなくなった少女は一心不乱に腰を振る。その腰付きはまさに狩猟動物で、快楽という獲物を貪り続けている。
少女の膣は自分の為に作られたのではないかと錯覚してしまうほど男の肉棒にぴったりと密着する。
次第に突き上げは激しくなり、ぱんぱんと肉と肉がぶつかり合う音や、ねちゃねちゃと粘膜を互いに擦り合う音も大きくなる。
「ふぁっ、だめ、くるぅっ、おまんこいっちゃうのぉーっ!」
男も限界が来て、少女の中に熱い欲望の塊が注がれた。少女はうっとりとした様子で繋がった部分から垂れるその液体を見つめていた。

ようやく我に帰り、男が本題に戻そうと口を開くと、今まで恍惚としていた少女はどこへやら、男をきっと睨みつけた。
「お前は、本当に分からず屋だな。……まぁいい。わたしは優しいからな。馬鹿なお前が理解するまで、たっぷりその身におしえてやろう」

短時間に二度射精した男の肉棒は、先程までの勢いを失っていた。萎えて縮んだそれが少女の陰部からぼたぼたと垂れる白い液体と共に抜け落ちる。
久しぶりに外の寒空の下に晒されたそれに少女は膝をぐりぐりと押し当てた。
「目の前にぜっせいの美女がいるというのに、たった二発だしただけで、こんなちいさくなるなんて。……このへたれちんぽ」
ねちねちねちねちと、夫の浮気を責め立てる妻のように、しつこく男のみすぼらしい肉棒を膝でつつく。

「聞こえてるか? いや聞け」
男の耳に少女は口を近づけた。生温かい吐息が耳をくすぐる。かぷりとその耳朶を噛み、耳の穴へと舌を挿し込む。
両方の足の裏と指を使って男根を扱き、大きくて柔らかい生乳を男に押し付け男の触覚を刺激していく。
「こんだけされてぼっきしないなんて、幼女だいすきな変態としてはずかしくないのか?」
いやいや色々とおかしいですよと男が抗議するも耳を食べる勢いで強く噛まれた。血が流れる感覚が伝わる。
しかし少女の舌が全て舐め取っている。ぺろぺろとミルクをすするように少女は懸命に舌を動かした。
その綺麗な朱色の舌を今度は耳の穴にねじ込む。じゅぼと大きな音が聞こえる。外耳道の壁を温かい粘膜が擦っていく。
耳の穴へ卑猥に抽送を繰り返すその舌はまるで膣に出し入れされる男性器を模しているかのようだ。
「んっ、このみにくいちんぽを、んっ、わたしのおまんこにケモノのように、んっ、つっこみたいんだろ、あむっ」
はぁはぁと盛りの付いた少女の息遣いが耳の裏に当たる。奥へ奥へと舌は侵入していくが、肉棒への刺激も忘れず少女は細い足の指で指圧する。
華麗に旋律を弾くピアニストのような繊細な指遣いに、荒々しく耳の穴を侵す舌に男は良いように弄ばれた。
次第に雁首は上を向いていき、やがて少女の足の中で大きくなった。
「ふふ、やっぱり、そうなんじゃないか。お前のおちんぽは正直でいいな」
足の指で肉棒を一度弾くと、ぴんと直ぐに起き上がった。

9211 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:35:25 ID:GavXcJgX(22)
少女はこんもりと盛り上がった無毛の丘にその膨れ上がった肉棒をあてがうと、男に意地悪く笑みを向けた。
「お前のちんぽ、わたしのまんこに入れたいって、びくびくしてるぞ。ほんとにがまんが足りないだめちんぽだ」
桃色の固く閉じられた一本の線が屹立した雁首によって開かれる。
「けどいれてやらない」
が、そのまま滑って恥丘の上に逸れた。少女のすべすべとした肉感の良い太股に挟まれてそのまま肉棒がその顔を腿に隠れたり現れたりするようになった。
濡れそぼった入り口を亀頭が擦り付けられるが、少女は先程のお返しとばかりになかなか入れようとしない。
「どうした目が血走ってるぞ。ちんぽだけでなくて持ち主じしんも節操なしだ」
男とは対極的に、雁首に淫核を突付かせて少女はこれだけでも結構な快感を得ているようだ。
「わたしは、えらいから、こんじょうなしの、おまえをきたえてやる。ばかには、しつけがひつよーだからな」
ふふんと少女は男を見下して、股を恥ずかしげも無く擦り付ける。いつのまにか包皮が剥かれて淫核が大きく勃起していた。
「ふん……うんっ……ん……」
くぐもった声を上げて気持ち良さそうにしている少女を尻目に、男は物足りない快感に身を焦がす。
「いれさせてほしいか?」
こくんと男が頷くと少女はびくんびくんと身体を震わせた。軽く達してしまったらしい。
「発情期の犬みたいにだらしなく腰を振って、まんこにびゅくびゅく射精したいのか?」
焦燥感は羞恥に勝る。男は骨髄反射でこくんこくんと頷いた。
「さっきはお前はわたしが泣くまで言うこときかなかったからなー」
どうしよっかなーと少女は滑らかな内腿で肉棒を刺激し続ける。太股は、雁首から先走る透明の液体と少女の膣から溢れ出る愛液でおもらしをしたみたいになっている。
はっと口を大きく開け、先程までの余裕を無くして言い繕った。
「いまのは、なしっ! いや、ちがう、わたしが泣くわけないだろ! ぜんぶ演技っ、わたしのたぐいまれなる演技力のなせるわざだからな!」
はい分かってますだから早くと急かす様にぶんぶんと頭を縦に振る男に、少女は「のうたりんのお前もようやくわかってきたか」とうんうん頷いた。

「よし、じゃあ、ほんのちびっとかしこくなったお前にほうびをやる」
仰向けに倒れる男に抱きつくように覆い被さっていた少女が一旦立ち上がる。
ようやく膣に入れられるのかと男の呼吸が早くなった。

「お前のだいすきな足だぞ、ほら」
男の期待はものの見事に打ち砕かれた。この少女が素直になにかをしてくれる筈が無いのだ。
猛る男根を少女は少し前と同じようにその染み一つ無い綺麗な足で踏みつける。それはそれで気持ちいいが、なんだろうこのわびしさは。
「おまんこにちんぽ入れたくてがまんできないって、なさけない顔してるぞ。ほんときもちわるい」
貴族が奴隷階級に向けるような見下した目でそういった後、ふわりと少女は天使のように微笑んだ。
「うそだ。ちょっとしたおちゃめだ。ちゃんとごほーびをやろう」
細いが適度に肉の付いた美術彫刻の女神のような足が離れると、沈み込んでいた肉棒が褒美を前に姿勢を正したみたいにぴんと反り返って屹立する。

「右と左、どっちの足がいいかえらんでいいぞ」
はあぁぁ〜……。
溜め息が出た。魂が抜き出たとはこういうことだろうか。本当に大きな溜め息が出た。
せっかくだから、俺はこの左の足を選ぶぜ! などと無理やり気分を持ち直す。
男の雁首に左の足が重なった。

9312 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:36:13 ID:GavXcJgX(22)
「お前のきたならしくてみすぼらしいちんぽをこのわたしのおまんこに入れようだなんて、なんておこがましいやつなんだ」
指を使って男の亀頭を器用に引っ張る。加減されているが、少女は男を罵って興奮しているのでたまにきりきりと痛みが走る。
「足をつかわせてやってるだけでも、ありがたいと思え。この愚民」
さわさわとくすぐるように撫でたかと思うと、嬲るように肉棒を責め立てる。時に艶かしく、時に初々しく。この多彩な快楽の波がたった五本の指で起こされているとは到底思えない。
「それなのにお前は、ちんぽをしゃぶらせたり、おっぱいにはさませたり、子宮をつくくらいはげしくおまんこにぶっさしたり」
亀頭の中心、その割れ目を中指が沿っていく。そして指の腹が尿道口に入り込む。全身に電撃が走る。その刺激のあまりの強さに身体が浮き上がった。
「お前は年がら年中発情期なんじゃないか? このへんたい」
ぐりぐりと中指が動き、快感とも痛みとも取れる強烈な感覚に男は言葉も出ない。
「くやしかったらそのばかづらをどうにかしてみろ、ほら、この、この」
リズムよく指を押し入れ続ける。本当に僅かにしか入っていないのにこの快感。頭がどうにかなりそうだった。
「でるのか? 指入れられてしゃせいしちゃうのか?」
射精を促すように足の裏でくいくいと肉棒全体を揺らされ男は達した。
黄ばんだ白い粘液が足の裏に吐き出され、男を絶頂に導いた愉悦に少女の膣がきゅうきゅうと蠕動した。
「なんどかいでも、慣れないな。くさい。くさすぎる。この世のものとは思えない」
そう言う割には鼻をひくつかせて、くんくんと自発的にその臭いを吸い込んでいる少女は男に跨って膝を付いた。
「こんなくさいものにはふたをしてしまうのが、いちばんだ」

もう随分と長い間ご無沙汰だった気がしてしまうほど、待ちわびていた少女の中。
肉棒をぎちぎち締め付ける肉襞は、男の進入を心から喜んで抱擁しているかのようだ。
「こんなのの何がきもちいんだか。へんたいのお前の気が知れない」
口ではなんと言われようと少女が自分を受け入れているという確かな実感。尿道口を責められるのとは次元が違った。
「ふぁっ!?」
どくどくと根元から精液が這い上がってくる。男は一往復もせずに射精した。

「みこすりはんどころか、入れただぞ……そんなにおまんこがうれしいのか。この早漏ちんぽ」
防波堤が決壊したかのように止まらぬ射精に少女は満面の笑みを浮かべて男を貶す。
ゆっくりと腰が動き、愛液と精液の混ざり合ったものを潤滑油にしてじゅぽじゅぽと卑猥な音を奏でる。
「よだれが、ふっ、たれてるぞっ、んっ、はっ、はっ、そんなにうれひいか?」
顎まで流れた唾液を舐めとり、少女は男と舌を絡ませ合う。べちゃべちゃと顔に唾液が付いても構わず激しく絡ませ、既に上も下もべちゃべちゃだった。
「足でいじられて二回も出して、んんっ! 自分よりも小さな娘のまんこに精液出したいと無様にねだったあげく、はっ、んあっ、入れただけで射精して」
男の手がふっくらと柔らかい巨大な胸へと伸びていき、パン生地をこね回すように弄ぶ。
「おっぱい好きの幼女趣味の上に、色情魔で、んんぅっ! ひっ、んっ、そーろぉおっでっ、のーなしでっっ」
ぷにょぷにょと軟度の高い透き通るような白い肌の感触を手の平で味わい、硬くしこった乳首をミルクを絞り出すように指で扱く。
「んっ、あっ、いっ、そんな変態をっ、あいへしてくれるようなぁ、んっ、ふぅーっ! 寛大なこころの持ち主は、わたしくらいな、もんなんだからなっ」
激しく奥を突き上げていた腰の速度を落とし、緩やかな抽送を繰り返す。
「そこらへんっ……をぉっ、ぜんぜん……んあっ、あう……わかっれないんらぁっ、おまぁはっ、あっ、ふっ、いっ」
かと思えばまた激しく揺さぶる。緩急をつけた動作に幼い少女の膣は男を褒めるようにうねうねとうごめいた。

9413 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:38:35 ID:GavXcJgX(22)
「ふっ、ほはっ、ふっ、ほっ、はっ」
少女が減らず口を叩かなくなり呼吸をするのが精一杯という具合になったかと思うと、肉棒をきゅうぅぅっと締め付ける感覚が。
「んんうぅぅぅっ!」
弓なりに仰け反り、膣が痙攣する。少女が絶頂に達したのだ。ぽーっと頬が紅く色づき虚ろな目でどこかを見つめる少女の膣を構わず突き上げる。
「ひぐっ、あっ、こら、やめ、んっ、んっ、はぁっ」
飛んでいた意識が戻り男を制止させようと声を出そうとするが、自らの喘ぎ声に邪魔されてしまう。
「い゛っれるのに、んんっ、あっ、まんこ、またっ、」
小刻みに痙攣し続ける肉襞の心地よさを感じながら、少女のくびれた腰に手を添えて荒々しく子宮を突き上げる。
そしてしばらくして男は少女の子宮に白濁を注ぎ込んだ。もう何度も出したというのに、その濃さも量も変わらない。
「ふああぁぁっ!!」
子宮は既に精液で満たされていて、どんどん外へ溢れ出る。男と同時に果てた少女は男にその全体重を預け、その余韻を味わった。

「こんなにいっぱい精子だされたら、お前の子供をぜったい孕んでいるぞ……」
上体を起こすとこぽりと水っぽい音が鳴った。少女はぽっこりと膨らんだ下腹部を嬉しそうに見つめている。
出産どころか初潮も訪れてなさそうな幼い少女の容姿だというのに、その表情はどこまでも大人びて目に映った。
「小さな娘にこれだけ子種を注ぎ込んで妊娠させようとするなんて、鬼畜いがいのなにものでもないな」
えへへと可愛く笑いながら言われても。
「これはわたしがちゃんとしつけしなおさなきゃしょうがあるまい」
腰をくねくねと淫靡にまた動かし始めた少女。射精して気だるさの残る男の肉棒を刺激していく。
え、まだやるんすか?
「きまってるだろ」
なにを当たり前のことを聞いてるんだお前は。そんな顔をして少女はたゆんたゆんと胸を弾ませる。
動く度に精液が零れ落ちてベちゃべちゃと音を立てる。少女は眉を下げ残念そうにそれを見つめた。
「あ、おまえのこだねがぜんぶ落ちちゃう……」
今にも泣き出しそうな少女の髪を撫でると「なでんな」と言いつつも少女は嬉しそうに大きく頷いて、「そうかそうか」と一人納得。

「もう一度わたしの子宮に精液を出すから安心しろと。そーいうことか」
ええぇぇぇぇ。
縦に横に尻を揺らし、時計回りや反時計回りに円を描くようにうねうねと。妖艶な腰使いに男の射精感は強まっていく。
びゅるっ! と精子が飛び出るがさすがに勢いが弱まっている。
「……早漏。こんなもんじゃ落ちたぶんの方がおおいぞ。出し惜しみするな貧乏性」
となぜかいらいらした様子でまた腰を振るが、ぬぽっと陰茎が抜け落ちる。
「もうっ! 世話のやけるっ!」少女は身体を前後に反転。しなびた雁首を咥えるとずぽずぽとしごき始める。
男の視界には少女の形の良い尻と精子でべとついた秘部とひくついた菊門がでかでかと占拠し、口淫をする少女の動きにあわせてゆらゆらと揺れている。
「このわたしにくっさい精子まみれのちんぽをくわえさせるなんて、とんでもないやつめ……これはおしおきだからなっ」
ちゅうぅぅと吸い付き尿道口から残った精液が吸い取られる。少女がちゃくちゃと濃厚な白濁を味わっている内に肉棒がむくむくと起き上がった。
「なんだ、いやだいやだと言いながら、おちんぽぼっきさせて……このみえっぱり」
……。

9514 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:45:44 ID:GavXcJgX(22)
少女がまた膣に挿入する。気持ちいい反面、男はどんどんと疲弊して衰弱していった。対して少女に疲れは見えない。
ぶるんぶるんと、まるで触ってくれと言わんばかりに淫らに揺れる胸を見ても腕が動かない。揉みたい。揉みしだきたい。
「ああんっ、はぁっ、ふぅっ、んんっ」
男の欲求は強くなっていくが思うようにいかない身体に思考回路がおかしくなっていく。
ぬちゅぬちゅと抽送は繰り返され、快感は十分なのに何故か身悶えするような鬱憤が溜まっていく。解消する術は無い。
その内また精液が吐き出され。その度に萎えた肉棒を少女がまた勃たせて。その繰り返し。
いくら精液と愛液でだらだらの膣内といえど、次第に男の陰茎は擦れてひりひりと痛み出した。
男の股下、ぼたぼたと垂れた精液は草原で白く濁った水溜りとなっている。
「んんっ、ひぃっ、ふぃっ、あんっ」
いたいのに、もう出せないのに、気持ちいい。
男はすでにうめく事すら億劫になっていた。
じゅぼじゅぼと水気のある音と喘ぎ声が月の出る夜の空に響きわたっていた。

びくんびくんっ。射精をした時のような快感があるが、何もでない。ついに、やっと空っぽになった。
これで終わりだ……。 男がとてつもない開放感を味わう。すごいうれしい。自由だ。少し息苦しいが。自由の味は甘いんだな……。
……あれ?
気付けば口には桃色の乳首が咥えられていて、鼻の穴の片方が存在感たっぷりのたぷたぷとした乳房で塞がっていた。
もう出ませんよ?
「しつれいな。わたしはかしこいからな。しってるぞ。あらしのまえのしずけさというやつだろ?」
男は死を覚悟した。


***

「いままでとかわらない毎日。なぁ、それで十分じゃないか? これ以上、なにがほしいんだ?」
少女の口から漏れたその言葉は、もう何も出ないほどに搾り取られて疲れ果てた男の耳を右から左へ通り抜け、辺りの静けさに吸い込まれていった。


9615※残酷描写あり ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:46:42 ID:GavXcJgX(22)
事後の気だるさが抜けず、間抜けた顔で草の上に転がる男とは反対に、少女はばっと立ち上がり辺りを見回している。
その顔は険しく、男は一度もそんな表情をした少女を見た事が無かった。獲物を狩る狼のような鋭い眼光に、どこか既視感を覚えるもののどこで見たのか思いだせない。
ようやく異様さに気付いて、疲れ果てた上半身を起こすと、その目をこちらに向け、そしてその両手に備えた鋏をこちらに振りかざした。
鋏を開かずに節で叩かれたので切創はなかったが、喉に直撃したため呼吸が出来ない。身体三つ分後方に飛ばされた。息を吸うのも吐くのも激痛が走る。
暗闇のなか目を凝らすと、自分が寝転がっていた位置に黒い『何か』がいるのが見えた。全身を毛で覆われていて、それが魔物である事に程無く気付く。
もしそこにそのまま自分が居たら――。想像した男の背筋からどっと嫌な汗が噴き出した。
その汗は一瞬の内に引いた。十を軽く越す夥しい数の魔物の群れが、少女の周りを囲んでいた。

目の前で血が飛び散り、頭蓋を砕く鈍い音が響き、腸を引きずり出されて苦痛に喘ぎ、糞尿を漏らした死骸が転がった。
脳味噌が頭からはみ出している。辺りはこんなに暗いのに、そこで何が行われているのかは明らかだった。
頬にぴとりと何かが付いた。
地面に落ちてころころと転がった丸いモノ。眼球。黒目がこちらに向いていた。
吐き気がした。吐瀉物が食道を這い上がり、口はおろか鼻の穴まで一杯になった。吐き出す物が無くなっても胃液が何度も口から吐き出された。
あまりの不快感に涙が勝手に流れ出た。胃液の酸っぱい臭いも朝食べたチーズトーストの臭いも分からない程の悪臭だった。
それは虐殺と呼ぶにふさわしい光景だった。
男は血塗れの少女を見つめた。数刻前まではその服が水色のワンピースだったのだと言っても誰も信じないほどにムラ無く赤一色に染まり上がっていた。

彼女は襲い掛かってくる人間より二周りも大きな魔物を、容易く対処していった。つまらない単純作業のように。虫食い穴の開いた葉をちぎるように、容易に。
少女は血塗れだった。
しかしそれは全部返り血で、彼女から出た血は一滴も無い。その腕の鋏は、茹でた蟹のように真っ赤だ。

骨の割れる音も、絶叫も、何も聞こえなくなった。動いているモノは見えなくなった。
辺りはとても静かだった。まるで何事も無かったのようにしんとしていた。
けれど、そこには何十もの肉片が転がっていて、今まで生きてきた中で一度も嗅いだ事の無い異様な臭いに満たされていた。

9716 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:47:23 ID:GavXcJgX(22)
積み上がった骸の上で少女はぼうっと自分の腕を眺め、そして男に視線をよこした。
「わたしのことが知りたいと。考えてることを話せと。そう言っていたな」
表情をなくした彼女は本当に作り物めいた人形に見えた。ただ口が動くだけのその顔からは何の感情も読み取る事が出来ない。
「なんでわたしが昨日の晩、街の人間をにらみつけたか。お前にはえいえんに分からないよ。
お前にたよった所で何も変わらない。わたしはね、お前がだいっきらいなんだ。お前たち人間がきらいで、とくにお前がだいっきらいだ。」
少女の瞳は今まで見たこと無い位に冷たかった。その様子に男は目を見開く。
「お前に服をきがえさせられて、床やテーブルに落ちた食べかすをお前に掃除させて、満月の夜にお前を組みしいて。なれない敬語で話しかけられて。
お前と関わったすべてが苦痛でしょうがなかった」
辛い言葉を投げかけているのは彼女自身なのに、その本人が一番辛い顔をしていた。

「わたしがお前を奴隷のように扱う? そんな態度でもしてなきゃ逃げられないじゃないか。
ひとりじゃ服も着れないことから。だされた料理をナイフやフォークを持つ事ができなくて、犬のようにみっともなく食べる事しかできない事から。
ほうきも持てないから部屋を掃除する事もできない。頭をなでられる事はできても、なでる事はできない。恋人のように仲むつまじく指をからませあう事もできない。
あれもできないこれもできない。できないできないできないできない……」
子供が癇癪を起こしたように首を激しく振りながら連呼する。やがてそれも落ち着いた。
「けどお前はなんだって出来る。わたしがお前にやらせる事で、『できない』んじゃなくて『しない』だけだと思い込んで必死に逃げてる事を。いとも簡単に。
お前にできて、わたしにできない事。お前とわたしのちがい。それが見つかる度にわたしとお前は違うケモノだとおもい知らされる」
男は声を出そうとした。だが、出てくる声は濁音と吃音だけで、ちゃんとした意味を持った言葉として彼女の耳には届かない。

「たしかに、わたしとお前はヤドカリとイソギンチャクではない。ことばも通じる。けど、同じケモノでもない」
目の前にいるのは誰だ? 彼女によく似た紛いものに見えてくる。こんな彼女を、自分は知らない。
「しょうじきな、それでもいいかと、思ったこともあったんだ」
ふっと弱々しく優しい笑みを浮かべる少女は確かに血の気が通った同じ生き物に見えた。だがその表情は直ぐに変わってしまう。
「けど今日わかった。やっぱりだめだ。ぜんぜんだめだ。わたしがよくても、お前がよくない。なによりな、そんなお前を見なくちゃならないわたしがよくない」

「わたしは『食べる』ケモノで、お前は『食べられる』ケモノだ」
立ち上がって彼女の元に行こうとしたが思うように足が動かず、そのまま前のめりに倒れてしまう。
なんで、こんなに遠くに感じるんだ? たった数歩足を踏み出せば届く距離にいるのに。
倒れた男を見て少女は笑った。狂ったように笑った。それはどう見ても空元気で、熱にうなされて寝込んだいつかの彼女よりも断然痛々しく見えた。
「ほら、現にお前はわたしに怯えていて、立ち上がることすらできないじゃないか。
わたしにできて、お前にできない事なんて、この死骸の中をまんぞくに歩けるかどうかくらいしかないんだ。
……思ってることを口にしたら、わたしはお前への悪口で、お前はわたしに命乞いするだけで一生が終わってしまうぞ?
そんなのはごめんだから、わたしは、お前のとこから出てくことにする。」
背を向けて少女は歩き出した。違うんだと叫ぼうにも、どうしてもそれは出来なかった。
「安心しろ。山にはもうお前ら人間を襲うようなケモノはいない。お前が生きている間くらいは、夜をおびえる事もない平和な日々がおくれるだろうさ」
少女が遠ざかっていく。男はただ黙って見つめた。
「べつにお前が気にやむ事はないからな。お前のせいじゃない。ぜんぶ、どうしようもないことだったんだ」


「……わたしの『て』は、お前のとはちがうんだから」
彼女の呟きは本当に小さなものだったが、男の頭の中で何度もこだました。何度も、何度も。

9817 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:49:16 ID:GavXcJgX(22)
物心ついた時には山でケモノを狩って暮らしていて、そこになんの疑問もいだかなかった。
わたしの姿を見つけると飛んでいく小さなケモノや、うなり声をあげるケモノ、わたしを食べようとおそいかかって来るケモノ。山には色々なケモノがいた。
川に映し出されたわたしの姿は、その色々なケモノのはどれとも全く違う姿をしていて、なんでこんなに違うのだろうといつもふしぎに思っていた。
他のケモノは同じような姿のケモノと群れをなして暮らしているのに、なんで自分はひとりなのだろうといつもふしぎに思っていた。
冬の夜、群れで固まり丸まってよりそいながら眠るケモノたちの横で、わたしはひとり寒さにふるえた。

ある日、わたしと同じような形のケモノの群れがやってきた。その群れは見たことのない、へんてこな毛をまとっていたが、わたしは気にせずによろこんだ。
わたしもようやく群れを作れると思って近づくと、そのケモノは顔を下に傾けて、わたしには分からない鳴き声をあげた。
その鳴き声の意味は分からなかったが、その目はわたしを食べようとするケモノと同じ目をしていたので、わたしはこのケモノとは群れにはなれないことを理解した。
動かなくなったケモノを前にして、ようやくケモノが何を見ていたのか察しがついた。わたしは彼らのような手を持っていなかったのだ。
毛だと思っていたそれは簡単にはがす事ができて、その持ち主のように身につけることは出来なかったが、とても暖かかった。
その年の冬の夜、わたしは変わらずひとりだったが、それをかぶる事で寒さをしのいだ。

春になってわたしは自分の仲間をさがす事にした。おなじような形のケモノがいるのだからきっとわたしとまったく同じ形のケモノもいるはずだ。
山を抜けた先に、私とよく似たケモノの群れを見つけた。山で見たどんなケモノよりも数が多くて、みんなへんてこな毛みたいなものを身につけていた。
その群れは、見たことの無い真四角の岩を積み上げて山を作っていて、それがどんな意味があるのだろうと不思議に思う。
ここにはわたしひとりじゃ相手にできないほど沢山のケモノがいたので、へんてこな毛みたいなので身体を包んだ。

夜が来て、寝床をどこにしようか探していると、ひょろりと高いケモノにぶつかった。
「ああごめん。大丈夫かい?」
疲れていたわたしはその場にしりもちつくと、ケモノがよく分からない鳴き声で私にその手を向けてきた。わたしにはよく分からない行動だったので無視する。
そのケモノの目は今まで向けられてきたどんな目とも違うような気がしたので、興味がわいた私はうなり声も上げずにそのケモノをじっと見つめた。
「うーん、知恵遅れか? 格好からして貧民層の子かな。 しっかし、壁があるとはいえこんな夜中にいたら危ないな……」
なにやらぶつぶつと小さな声で呟くそのケモノが何を考えているかはさっぱり分からない。
わたしの好奇心は飽きずにそのケモノに向かっていた。しばらくして、ぐぅと腹がなった。山から出てきて何も口にしてない事をわたしは思いだした。

「ああ、腹が減ってるのか」
腹の音を聞いた男は何かまたつぶやいたが、わたしには全くわからない。けれど、その目には覚えがある。
山で見た、大きなケモノが小さいケモノに乳を飲ませている時の瞳にそっくりだった。
「今年も不作で、俺も金なんて無いんだけど仕方が無い。家で採れた芋を上げようじゃないか。ここらじゃ絶対に見られない小ささだろ? 芽は出てないからまだ大丈夫なはずだ」
男は丸い石のような形をした物を取り出してわたしの前に差し出した。わたしはためらう事なくそれにかぶりついた。
「おま、そのまま食うなよっ。はは、つーか手を使え手を」
目を細めて何か声を掛けるケモノの言う事は全く分からなかったけど、悪い気はしなかったのでそのままにしておいた。
石のようなものは歯応えがあって、空腹だった事もあってなかなかうまかった。
「おいしそうに食うなお前は。今度はもっと味わって食えよ。じゃあな」
私とは違う形をした手で頭をがしがしとされたが、これもまた悪い気はしなかったのでそのままにしておいた。
するとそのケモノはどこかに去っていき、わたしもこの群れから出ていった。
わたしによく似たケモノは、よく似ているだけでさっぱり訳が分からなかったが、あのひょろ長いケモノが何を言っていたのかを知りたくはなった。

9918 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:50:22 ID:GavXcJgX(22)
しばらく色々なところを歩いたが、わたしと全く同じ形をしたケモノは見つからなかった。
わたしによく似たケモノはどこにでもいっぱいいたが、あのひょろ長いケモノ以外はなんだかあまり近づきたい気分にはならなくて、その群れから隠れるように遠ざかった。
歩いている内にだんだんとそのケモノの言っている事も分かるようになって、そのケモノは自分たちの事を人間と言っている事も理解した。
ようやく寒い夜から身を守ってくれた人間が身に着けていたそれの本来の使い方も分かるようになった。やっぱりわたしにはきれなかったけど。

そしてわたしは、あのひょろ長い人間が住んでいる街に辿り着いて、その人間の家に住むようになった。
わたしは自分が「やどかり様」と人間に呼ばれているケモノであることを知って、自分の他にも仲間がいる事を知った。
けれどわたしは仲間を探そうとは思わなかった。このひょろ長い人間の寝床はとても温かくて外を歩き回る気にはなれなかったのだ。

……結局わたしはその人間の元を離れてしまったが。
あの人間との生活はとても温かくて、心地よいものだったけれど、結局の所、わたしは人間ではないのだ。
どれだけ人間の言葉を覚えても、どれだけ人間のふりをしようとも、わたしが仲間になれない証としてこの両腕のはさみがいつまでもくっ付いてくる。
人間の群れに、人間じゃないわたしが混じることなんてやっぱり初めからむりな話だった。
その事実を思い知るたびに胸が痛くなって、苦しくなって、耐えられなくなった。

わたしはあの男のもとから離れて、またひとりになった。
最後に見た男は、わたしを目の前にして、動く事も喋る事も出来なくなっていた。
わたしは男と目を合わせず、その場を立ち去った。男の目を見ることは出来なかった。
その姿は、山に住んでいた頃によく見かけた、わたしに食べられる直前の、恐怖で何もできなくなった姿によく似ていたから。
彼の目は、きっとわたしを「自分を食べるケモノ」として見ていただろうから。
見なくても分かるものを見る必要はないのだ。……つよがってはいない。ほんとに。
知らなければこんな事にはならなかっただろうに。『むちはしふく』というやつだ。

小さいわたしがもっと小さかった頃、あの人間とぶつかって倒れたわたしに、彼が何をしたかったのか今ならわかる。
彼は手を差し伸べて、わたしを起こそうとしてくれたわけだ。
それを分かっていたって、わたしがその手を取れるはずなかった。
わたしの手は人間のうでなんて簡単に砕き割く事のできるはさみなのだから。
そんなこと、しらなくてよかった。分からないままの方がよかった。けど、どうにもならない。どうしようもない。

夜が明けて、朝日がのぼってきた。なのになんだろうこのさむさは。こんなにさむい日は初めてだ。
さむい。さむい。
こんな薄い服しか着てないからだ。歯ががたがたふるえて止まらない。
足の靴も、この服も、血の臭いしかしない。人間の匂いなんてどこにも残ってない。

さむい。さむい。ほんとうにさむい。なんてさむさなんだ。さむすぎて涙がでてきた。


***

ようやく思うように足が動くようになった頃には、紺色の空の東の地平近くは違う色が付き始めていて、生まれてから二十数年ずっと住み続けた小さな街に帰った。
街まではそこまで長くないが、とても長く感じられた。
あの地獄のような風景も臭いも、全て記憶の中で霞んで、たちの悪い夢のように思えてきた。
長い、長い夢を見ていた気がする。とてもぶっきらぼうで、だけどそれ以上にいとおしい少女と過ごした夢のような日々を。
そんな風にも思えてきた。

10019 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 03:53:29 ID:GavXcJgX(22)
改築も一度もしていない我が家は、築ウン十年の古臭い外観で分かるようにどこもかしこも傷んでいるが、扉だけは新築のように真新しい。
中に入り、部屋を歩くとかちゃかちゃと割れた皿の破片が音を立てた。昨日の朝は大きな破片だけ拾って残りは後でやれば良いと大雑把にしか掃除しなかったからだ。
何年も前に亡くなった両親の部屋にはベッドの上も下も布団の山が出来ていた。その周りには、独力で着ようとして失敗したのだろう、やぶけた服が何枚も散らかっている。
天井には、割れた硝子細工のかさが覆い被さったランプがぶら下げられている。壁にも床にも、どうやって出来たのか他人には分からないきずが沢山あった。

堪らなくなって自分の部屋に戻る。机の上には中途半端な長さの靴下があった。さむがりな彼女のための、作りかけの贈り物。
街の人に編み方を教えてもらって彼女がいない時にこそこそと編んでいた。
あんまり夜遅くまでやるものだから朝起きるのも遅くなって、昨日の朝も彼女の機嫌を損ねたっけ。
なんとか形にしようと手を進めていた。それだけしか頭に無かったから編み目もばらばらで、もうほつれてる。
先の事ばかり考えていて、それに気付きもしなかったし、見ようともしなかった。

彼女のために、なんて思いながら結局なにも考えちゃいなかった。彼女への供え物の中には靴下だってあったのに、何故それを穿かないか考えた事は一度もなかった。
分かろうとするそぶりすらしなかったくせに、「あなたの事を知りたい」だって? 「もっと自分を頼れ」だって? 
彼女に何度も言われた通り、救いようの無い馬鹿だ。ほんと、どうしようもない。

どこを見渡しても彼女がここにいた証が確かに残っていて、逃げるように目を閉じた。

鼻をつんと刺激する床に染み込んだ牛乳の臭いが、いつまでもまとわりついていた。


(crying over spilt milk/了)

101名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/20(土) 04:18:41 ID:p/+0PZZZ
いや・・・・・なんかもうねぇ・・・・・・
あんたGJすぎ!!そして才能ありすぎ!!

102名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/20(土) 14:34:55 ID:G03nh/Rd
乙です。GJです。超GJです。もうほんとにG(ry

なんかすっげぇ切なくなりました。
文才有り杉

103名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/20(土) 15:45:36 ID:pQvZBQK+
いやぁ上手いねえ。
ホント、素直にGJ!! としか言えないわ。GJ

104名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/20(土) 15:57:35 ID:MDNgZLxL
GJ
まさかここでデスクリムゾンのネタを見るとは思わなかった

1051/2 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 23:45:13 ID:GavXcJgX(22)
やどかり、と呼ばれるその人ならざるものは、その名の由来である甲殻類の生物と同じように、いつの間にか民家に住み着き、いつの間にか去っていくのだという。
詳しくは分かっていないが、住み着いた家を自分の縄張りとし、その縄張りの中にあるものを自らの所有物として守る性質があるらしい。
満月の夜に発情状態になる事から人狼の亜種ではないかと疑う人もいる。
人に好意的なその姿は偽りで、いつかこちらに牙を向くと怯える人もいる。
かと思えば、そのハサミの如く奇妙な形をした手以外は人と変わらぬ様に見える為に、魔物と戦う為に人が進化適応していったのではないかと言う人もいる。
人や農作物を魔物から守るというその性質から、豊穣の神の使いだと崇める人もいる。

これが、今まで色々な所をひとりで訪れて、色々な人にひとりで聞いて回った成果だ。
芋にしろ何にしろ、彼女がいなければ大した収穫は得られないらしい。


    it is no use crying over spilt milk


ありがとうございましたとお辞儀して、どこか懐かしい気持ちを蘇らせる農村を後にする。
ここでも彼女を見たという話は聞けなかった。
この村は、もう何年か前に出て行った故郷の小さな街によく似ていて、もしかしたら彼女がいるんじゃないかと淡い希望を抱いたのだが。
やっぱり彼女は見つからない。それに彼女が何を考えていたのかも未だに分からないままだ。

けれど、彼女の悩みを解決する方法は、正解かどうかは分からないが、一応見つかった。

あれは考えてみれば、ただの笑い話なんだ。いや、笑い話にもならないかもしれない。
あの時、声が出せなかったのはその前に喉を潰されたからで、足の自由が利かなかったのは別に恐怖からではなくて、こってりと精を絞り取られたから腰に力が入らなかっただけ。
それを彼女が自分に怯えていると勝手に勘違いして、自分の前から姿を消した、と。それだけの話。
満月の夜の次の朝に骨抜きにされて動けなくなった、なんて事は一度や二度の騒ぎではなかったのだから、よっぽど気が動転していたのだろう。
酒の肴にもならない。馬鹿な話だ。けど、零れてしまったミルクがコップの中に戻る、なんて、都合のいい話は無い。

あの日の俺は、自分と彼女はヤドカリとイソギンチャクじゃないとか他にも色々と我ながらくさい科白を言ったけど、あれは間違いだ。やっぱり彼女はやどかりだった。
彼女は傷つきやすくてとても脆くて、そしてその手のはさみで誰かを傷つけてしまうことを一番怖れてた。
きずつけないように。きずつけないように。それだけを考えて、はさみが誰かに当たらないようにその身体をすっぽりと殻の中に隠していた。
それなのにそのまま動こうとするものだから、見当違いの方向に走っていって、見えない所まで行ってしまった。

能ある鷹は爪を隠すというけれど、やさしいやどかりははさみを隠す。
そんな言葉がひょいと頭に思い浮かぶ。彼女に言えば馬鹿にされるのは目に見えてるのでもっとうまい言い回しを考えないと。


1062/2 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/20(土) 23:45:43 ID:GavXcJgX(22)
彼女に会う。
それはとても時間と手間のかかる事で、現にそれの為に費やした時間は結構なものになってしまっている。最初は小さい靴下だったこの編み物も、今では一枚の大きな布団になった。
その布団が袋に入りきらなくなっても彼女に会えている保証はないし、会えた頃には自分は毛糸の家を引きずっているかもしれない。
会ってからも彼女が心を開いてくれるまで更に年月が必要だろうし、このまま一生彼女に会えずに野垂れ死ぬかもしれない。
けど、そんなこと、枯れた葉をちびちびと千切る作業を二十年以上も毎日欠かさず――じゃあないか。一日休んだ事がある。まぁ、とにかく――していた俺にとっては屁でもない。

手の形が違う?
むしろ好都合だ。彼女が逃げ出してもこの手で掴んで離さないように出来るじゃないか。
殻に引っ込んで出てこないなら、この手で頭を掴んで引っ張りだしてやればいい。そしてこの手でその殻を叩き壊して彼女の逃げ込む所を無くしてやれ。
自分の両腕の先に付いたはさみを見て、人間と全く異なる種の生物だと思うのなら、この手で覆い隠してやるさ。
彼女が何も見たくないと思ったのならこの手でその目を塞げば良い。彼女が何も聞きたくないと思ったならこの手でその耳に蓋をしてやれば良い。

彼女はやどかりだけど、俺はイソギンチャクではないのだ。殻の外にただくっ付いてるだけじゃ満足できない。
どうしても殻が欲しいというなら、俺が彼女の逃げ込む殻になればいいだけのこと。
自分で言うのもなんだけど、この手じゃ彼女からこぼれおちる愚痴や弱音を全てすくいとる事は出来ないかもしれないけど。
その時はこの毛糸の束で殻を作ろう。彼女と自分が入っても十分余裕がある位の、大きな大きな毛糸の殻を。
丁寧に時間を掛けて隙間無く編みこんで、綻びも穴もない殻を作ろう。
手からあふれ出て受け止められなかった分も底に溜まって、何度でもすくい直せるようにしよう。この頼りにならない自分でも、全部受け止めきれるように。

ぎゅっと拳を握り、いつ彼女を見つけても良い様に、いつか立てた馬鹿げた誓いを心に刻む。そして、深呼吸を一度して、その足で次の一歩を踏み出す。
彼女に会ったらどうしようか。最初は彼女はどんな事を口にするだろう。
どうして来たんだとぶっきらぼうに言う彼女の姿が目に浮かんだ。その時は馬鹿みたいな理由を言って、彼女の笑う顔を見る事にしよう。



――今度こそあの乳の誘惑に打ち克つんだ。


(了)

107 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/21(日) 00:23:48 ID:BgljhGL+
この話はこれで終わりです。

連日投下の上に本番どころかヒロインすら出てこない話でシメてしまって、申し訳ない気持ちでいっぱいです。板違いの上にスレ違いですみません。
ナンバリングすら満足に出来ない自分のクソ長くて拙い文章を、叩かずに付き合って下さったこのスレの方々に感謝。本当にありがとうございました。

108嫁入り書いたり竜書いた人 :sage :2007/01/21(日) 00:36:16 ID:WOT6Xb8o
ご馳走様でした。
そう卑下されなくてもよろしいですよ。
貴方の作品はとても楽しめました。出来れば、農夫がヤドカリ娘に再会する話も書いてくださいな。


109名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/21(日) 00:44:21 ID:ao1Vchk/(2)
ごめん、抜くどころか泣いた訳なんだが…orz
GJだよ。

シザーハンズな彼女と男に幸あらん

110骨折くまさん :sage :2007/01/21(日) 00:48:30 ID:ao1Vchk/(2)
名前入れ忘れた…是非とも幸せな再会を書いてくださいな。
だめだ、マジ泣きしたよ…。

シザーハンズもそうだけど『ハリネズミのジレンマ』は切ないな…

111暁狐 :2007/01/21(日) 01:05:27 ID:eu6JUecD(2)
GJ!と乙!としか言えない俺orz

エロなしのプロローグ的な話。ちなみに狼さん。


 朝の通学路に学生服を着た男が眠そうな眼で歩いている。
 男の名前は、高見 和輝(たかみ かずき)。
 和輝の朝は早い。
 何故なら両親が共働きで海外に行っているため、自分の朝ごはんなどを作ったり少しの家事を済ませる為だ。
 後に残してもよかったが、学生の本業は学業であり夕方にはバイトもある。
 その後は一応予習復習もしなければならないので、家事はできるときにしておくのが和輝の密かな決まりなのだ。
「ふわぁ〜〜……ねム」
 何度目になるだろう大きな欠伸を和輝がした時、彼の後方から音を立てて近づく一人の少女の姿。
 少女は和輝に気づくと我先にと嬉しそうに走っている。
「カズくぅ〜〜〜ん♪!」
 和輝の愛称である名前を呼びながら、少女は和輝の胸に抱きつこうと両手を前に出す。
 しかし、その前に鈍い音と共に和輝にグーで脳天を殴られ少女はその場に蹲った。
「いだぁ……」
「カズ君と言うなと何度言えばいいんだよ? え、風美」
「だってぇ」
 少女――桜花 風美(おうか ふみ)は両手を殴られた箇所に当てながら涙を浮かべ和輝に上目遣いで見つめた。
 風美は和輝の一つ年下の幼馴染である。
 ブラウンのサラサラした長髪に真紅の瞳。
 身体つきは若干幼さを残し、女というより少女という言葉のほうが似合う女の子。
 しかし、風美は普通の女の子とは違う部分がある。
 それは、頭から生えている狼のような獣の耳、尻部から生えている狼を思わせる獣の尻尾と、言うなら獣人に似た存在なのだ。
 今は頭に手を置いているためか、獣耳は寝ていた。
「だってじゃない。ほら、さっさと立てって」
「っく……ひく……い゛だいよ〜……えぐ」
 両手を瞳に移し獣耳を依然寝かせて泣いている風美に、軽くため息を吐きながら手を差し伸べる和輝。
 しかし風美は首を横に振り泣き続ける。
 このままではまるで自分が泣かせたみたい……思いっきり泣かせたわけだが世間的に自分が危ないと判断し、和輝はいつもの風美あやし法に移った。
「……風美?」
「えっく……ふぇ?」
「ごめんな、悪ぃ、すまねぇ許せ」
「……クス……そんなに言わなくていいよ」
 和輝は少し前かがみになり両手の平を合わせて謝罪を連発すると、風美は泣き止み獣耳を上げ尻尾を振り和輝に笑顔を見せる。
 彼等が幼いころから和輝がこの方法を行うと風美は必ず泣き止み、和輝も安心し風美の手を掴み立たせた。
 スカートや尻尾についた汚れを風美は手で祓っていると、和輝は先に歩き出し風美も慌てて和輝の横を歩いていた。
 朝あった何でもない出来事や、昨日見たテレビの内容などを風美は楽しそうに和輝に話し、和輝も黙っていはいるが悪くないという様子で聞いていた。
 しばらく歩いていると二人が通っている学園に近づいていき、それにつれて周りは和輝と風美と同じ服装の男女が歩いている。
 そして、和輝達にとっていつもの音、というより声が耳に入っていった。
「おい、あれ、あの子……」
「やだ。やっぱ気持ち悪い……」
 僅かに聞き取れる程度の声量で、まるで陰口のようにヒソヒソと和輝、いや風美に浴びせられる声。
 理由は風美の獣耳と尻尾である。
 中には「死ねばいいのに」等といったものまであり、風美は聞こえないよう獣耳を寝かせて尻尾も垂れ下がり俯き歩いている。
 そんな風美の頭に、和輝の手がゆっくりと乗った。
「毎度のことだ。気にすんな」
「うん……ありがとカズ君」
「カズ君言うな」
 和輝の言葉に笑顔で返す風美。
 やがて二人は校門前にたどり着くと、風美は不安なのか自然と和輝の腕を掴んでいた。
 その様子を見ながら彼らに近づく女が一人。

112暁狐 :2007/01/21(日) 01:06:08 ID:eu6JUecD(2)
ageてしまった!スマン



「あらあら、朝から熱いわね?」
「あ、柊先輩」
「おはようっす」
「はい、おはよう」
 和輝と風美に笑顔で挨拶を交わす女の名前は、柊 蓮華(ひいらぎ れんか)。
 和輝の二年上の先輩。
 青く長いサラサラした長髪に、文武両道、容姿端麗と人気のある先輩である。
 蓮華は風美を見ても何も思わない、それどころかゆっくりと風美に笑顔で近づき尻尾を優しく握る。
 尻尾は敏感な部分なので、風美は耳をピクピクッと動かし身を震わせた。
「相変わらず、フフフ……可愛い尻尾」
「やッ……先輩、あの……」
 仕舞いには尻尾を握った手を軽く前後に動かす蓮華の行為に、風美は目を瞑り更に耳をぴくぴく動かす。
 そしてここで和輝が止めに入った。
「先輩、朝からセクハラはやめて下さい」
「あら、ごめんなさい? 可愛いからつい」
 蓮華はようやく手を止め、にっこりと笑って和輝に反省のない謝罪をした。
 風美は微妙に息を荒くしていて和輝は少し呆れ顔の中、蓮華は先生に呼び出されていると言い、先に学園に歩いて行った。
「おい大丈夫か風美?」
「う、うん……いつもの事だけど、やっぱり尻尾は感じちゃうよぉ」
「そういうこと笑顔で言うな」
 頬を赤くしながら笑って言う風美に和輝は軽くため息を吐く。
 そして二人も蓮華の後を追うように校門を抜け歩き出した。
 その途中、再び陰口が聞こえ風美は和輝の腕にしがみつき、和輝も風美の頭を軽く撫でる。
 そして二人の後方から、和輝と風美の友人、神崎 優奈も加わり三人の一日は今日も始まる。

―続―

113名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/21(日) 05:13:36 ID:GQ4xf1Gb
プロローグだけだけどGJ
というか、狼っ娘なちょっとドジっこポイ幼なじみってシチュだけでご飯三杯いけそう・・・

114名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/21(日) 10:32:15 ID:IyzCgWK1
GJ

115名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/21(日) 13:58:24 ID:82kHsC/o
さり気に四聖獣の優奈がでてますな

これからの展開に期待しまつ

116名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/21(日) 21:16:09 ID:8d2LkEt2
GJ!
ドジっ娘カワイス

しかし日本が舞台なのに狼娘なのか……

117名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/21(日) 22:00:24 ID:ZNcWT4kg
キャラ多いな

118暁狐 :sage :2007/01/22(月) 01:06:55 ID:oBW9gvgL(3)
注意:今回もエロはありません。どうか最後までお付き合いくださると幸いです。


 静かで見慣れた町並み。
 懐かしい空気に包まれている公園の中、目の前に一人の男の子が青いリュックを背負い歩いていた。
「カズくぅぅ〜〜ん、まってよぉ」
 その男の子の背後から女の子が一人、半分泣きながら走ってきた。
 幼い頃の風美、そして和樹。
 これは自分が子供の頃の記憶を見ているのだと、少年と少女から離れて立っていた和樹は悟った。
「あっ! わ、わ……はぅんっ!」
 振り向いた和樹に向かって走る風美は、小石も何もない所で躓き転びそうになる。
 しかしその前に、和樹が駆け寄り両手で風美の体を支えると両腕に力を込めて風美を押し戻した。
「いきなり転びそうになるなよ」
「ありがと、カズくん」
「カズ君って言うな」
 自分と風美のやり取りは何年経っても変わらない。
 そんな事を思うと、幼い二人の光景を眺めている和樹は思わず微笑んだ。
「ねー、ねー、カズくん、どこかにおでかけ?」
「……」
 和樹が着ている服を片手で掴みながら歩く風美は、黙って歩いている和樹に笑顔で問い続ける。
 風美は、『ある事情』から赤ん坊の時施設に預けられた捨て子である。
 名前もわからず、捨てられていた日に『桜の花が風によって美しく舞い散っていた』ということから 桜花風美と施設の園長に名づけられた。
 また、和樹も幼い頃から両親が仕事により居ない同然生活を送っていた為、周囲の子達からは少し浮いていた……が。
「隣町までちょっとお遣いだ」
「だったらわたしもいく〜♪」
 なぜか風美だけは物凄く和樹になついた。
 風美の同行を即答で断る和樹だったが、嬉しそうに尻尾を振る風美は行くと言い張り聞きはしない。
「いくの、カズくんといっしょに……」
 駄々をこねる風美の言葉は、和樹のグーの一撃により中断された。
「いだぁ……」
 ぶたれた頭に両手を添えて涙を浮かばせながらその場に蹲る風美。
 この辺りも全然変わっていないと思うと、和樹は再び笑みを浮かべた。
 そして、夢の和樹が風美に背を向けて再び歩き出そうとして、風美はハッと立ち上がった。
「やだぁ! わたしもいっしょにいく!」
 夢の風美が泣きの入った声で叫んだとき、今まで立って見ていた和樹の意識は遠ざかる。
 周りは暗くなっていき、昔の自分の姿も風美の姿も消えていった。
「カズくんについていく!」
 そして最後に風美の言葉が聞こえた時、和樹の意識はプツリと音を立てて消えていった。

119暁狐 :sage :2007/01/22(月) 01:10:50 ID:oBW9gvgL(3)
あ、主役の名前間違えてたorz


「……い……おい、かずき……」
「ん?」
 ゆっくりと瞳を開き、和輝は日の光に目を細めながらも目を覚ました。
 屋上のベンチの上で寝そべっていた和輝はだるい体に頭が少し痛む。
 上体を起こすと、自分を起こした人物、優奈に顔を向けると明らかに変な人を見るような視線を優奈に送った。
「お前、なんちゅう格好してんだ? ついにその道に目覚めたか?」
「ち、違うよ! これは、さっき演劇部の女子に……」
「あぁ、またやられたか。お前も苦労するなぁ」
 優奈の肩に手を置きながらしみじみと話す和輝に、優奈は顔を真っ赤にさせて反論する。
 彼は、男子用の制服ではなく黒くスカートの長いメイド服を着ていた。
 なぜか……それは女顔の優奈の宿命とも言え、彼はほぼ毎日学校でも弄られまくっており、コスプレなど日常茶飯事。
 それでも似合っているので、男子にも人気があったりするのが優奈君だ。
「さっさと着替えて来いよ。気持ち悪いぞ?」
「着替えたいけど……制服取られて」
「いつも持ってる刀使えばいいだろ?」
「あんなの人に使えるわけないだろぉ?」
 涙を浮かばせる優奈は他人から見れば完全な女の子ではあるが、和輝にとっては気持ち悪い対象でしかない。
 そしてまた演劇部に乗り込んで優奈の制服を取り戻さなければならないと思うと、和輝は自然とため息を吐き優奈は苦笑していた。
 その時、屋上の扉が開くと獣の耳と尻尾を生やした女の子が、獣耳を立てて尻尾を振りながら和輝達に駆け寄ってきた。
「優君、カズく……わッ! や、あ……っ!」
 そして何もない所で躓き転びそうになる。
 夢に出てきた光景と同じだと思いつつ、和輝は倒れそうになる風美を両手で支えて押し戻す。
 風美は苦笑いをし、白い布に包まれた四角い箱を二個、和樹に見せながらベンチへ行った。
「遅かったな風美、俺腹減ったぁ」
「ごめんねカズ君。ちょっと先生に呼び出されてて」
 えへへと笑いながら語る風美は白い布を解くと、そこからピンク色の弁当箱が二つ現れた。
 そう、自分と、和輝のお弁当である。
 一人で暮らしている和輝のためをと思い、風美は毎日こうして和輝のためにお弁当を作り、優奈も加わり3人で屋上で昼食をする。
 風美は楽しそうに笑いながら弁当を膝の上に乗せて蓋を開けると、中には玉子焼きやウィンナーなどシンプルなものが姿を現した。
「お、今日も美味そうだな風美」
「えへ♪ ありがとカズ君」
「カズ君と言うな」
「まぁまぁ、いいじゃない和輝。購買戦争に巻き込まれずに済むんだから」
「まっ、そうだな。で、お前のそのでかいのは何だ?」
 弁当の中身を見て、和輝は歓喜の声を上げると風美も嬉しくなり尻尾を音を立てて振りながら満面の笑顔になる。
 そして和輝は優奈が持っているドでかいお重箱クラスの箱を指摘すると、優奈は苦笑した。
「えっとその……僕の姉が……」
「姉? あぁ、この前お前にキスした角生えたお姉さんか」
 優奈が持っているのは青龍特製弁当であり、明らかに3,4人前はあった。
 それでも育ち盛りなのか、優奈は毎回何とか食べきっていた。
「優君のお姉さんはすごいね♪」
 風美の微妙に空気読めてない言葉をスルーしつつ、和輝は箸を持ち優奈も和樹が座っている隣のベンチを引き寄せ合体させた後、お重箱を開ける。
 そして、3人はいつもどおり他愛のない話をしながら昼食を開始した……。

120暁狐 :sage :2007/01/22(月) 01:11:45 ID:oBW9gvgL(3)
―続―

121名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/22(月) 02:41:09 ID:cnDUgOub
オレにも弁当つくってくれる娘がいたらなぁ…
今日もまた会社近くのスーパーで弁当買うか…

122名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/22(月) 21:13:02 ID:nsny7HU1
>>121
ドンマ


123名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/22(月) 22:49:47 ID:jzx6Tw2Q
>>121
お前は俺か
買い遅れると『蓮根ときんぴら牛蒡のマヨネーズ炒め』しか残ってない時がorz


究極にどうでもいいが

124名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/22(月) 23:25:47 ID:4S7HuBys
>121>123
そんなおまえらに妄想ぱわーを・・・
スーパーの弁当を作ってる厨房エリアをみるんだ。ガラスで向こうが見えるだろ。
自分が作った弁当を取ってくれないかとパタパタ尻尾振ってチラ見する狼娘が・・・

125名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/22(月) 23:29:06 ID:xDUtuIbx
>>121>>123
つ【カロリーメイト】

126名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/23(火) 00:03:49 ID:g7vBma8s
>>121>>123
っ【ドモホルンリンクル】

127名無しさん@ピンキー :2007/01/23(火) 00:34:50 ID:e0v9mvI6(2)
>>121>>123
つ【赤マムシ】


>>124
むしろ狼娘を食べr(ry

128名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/23(火) 01:02:40 ID:o164AKau
ショタコンのオレとしてはどうにかなってしまいそうだわっふるわっふる

129名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/23(火) 01:28:11 ID:NvcVrh2m
所々に仕込まれたスクライドネタに思わず反応してしまうw

130暁狐 :sage :2007/01/23(火) 01:56:14 ID:Y/rMOvlJ(4)
「ふあ〜〜ぁ」
 いつもどおりの爽やかな朝の通学路で、和輝はいつもどおり大欠伸をしつつ歩いている。
 空は青々とした空に太陽が輝きとてもよく晴れている。
 朝の天気予報で、今夜は満月らしくとても綺麗に見えると言っていたのを何となく思い出しながら和輝はまた欠伸をする。
 そんな和輝の背後から近づく影。
「おはよー、カズ君♪」
「……風美の真似はやめてください先輩」
「あらつまらない。桜花さんみたいにチョップでもするのかと思ったのに」
 和輝の背中を軽く叩き、風美と同じ愛称で呼んだのは風美ではなく蓮華だった。
 風美と同じ名前で呼ばれるも、先輩である蓮華に手は出せず、和輝は露骨に嫌な表情だけを浮かべた。
「先輩にそんなこと出来るわけないじゃないですか」
「遠慮しなくてもいいのに」
「そこは遠慮します」
 和輝と蓮華は並んで歩き、蓮華は和輝を少しからかうような口調で話している。
 周りの生徒は風美と仲の良い和輝にも近寄ろうとはしないが、蓮華は何も気にせずに気楽に話しかける。
 そんな先輩に和輝が胸の中で密かに感謝していた。
 昨日見たテレビの内容など話すにつれ、蓮華は風美がいない事に気づいた。
「ねぇ? 桜花さんはどうしたの?」
「あぁ、風美ですか? 今日は休みなんですって。何だか体調が悪いとかみたいで……」
「………そう」
 風美は今日体調が悪いと、和輝は珍しく風美が住んでいる施設に迎えにいくと言われていた。
 その事を蓮華に話すと、蓮華は少し俯き何かを考えている。
 和輝は何を考えているかと蓮華に問うが、何でもないと返されては何も言えなくなっていた。
 そしてしばらく沈黙が続き、二人は学園にたどり着き、下駄箱で分かれようとする和輝を蓮華呼び止めた。
「高見君、あとで風美さんの施設の場所教えてもらっていいかしら?」
「? 別にいいっすけど、何でまた?」
「お見舞いよ、お見舞い……フフフ」
 和輝から風美がいる施設の居場所を聞き出すと、蓮華は若干妖しく微笑む。
 その微笑を和輝は少し不審に思うが、あまり気にせず二人はそれぞれの教室へと向かっていった……。

131暁狐 :sage :2007/01/23(火) 01:57:37 ID:Y/rMOvlJ(4)
 その日の深夜、もうすぐ日にちが変わろうという時間帯。
 町は静まり返っている中、高見家の和輝の部屋では部屋の明かりは消され勉強机の明かりだけが照らされている。
 家事労働が終わり、和輝は予習復習中なのだ。
「……あれ?」
 ノートを鞄から取り出そうと、鞄を漁っていた和輝は何かに気づいた。
 鞄の中に入っているはずのノートがない。
 鞄の中に無いとなると、ノートがある場所で考えられる所は一つしかなかった。
 学園だ。
「………仕方ないか」
 めんどくさいと思いながらも、和輝は上着を手に取り羽織る。
 明日の朝も平日なので当然学園に行くのだが、生憎明日、和輝のクラスでは小テストがあり学園に置いて来てしまったノートがどうしても必要だった。
 しかもそのテスト言うのが一限目にあるからたちが悪い。
 重い足取りで玄関の扉を開けると風が吹き体が震え、和輝は玄関の扉を閉めポケットに手を突っ込みながら学園に向かって歩き出した。
 和輝がふと空を見上げると、朝の天気予報どおり確かに雲も少なく満月が綺麗に輝いていた。
 そんな満月を見上げながら、学園にたどり着くと手馴れた様子で閉まっている正門をよじ登り校舎へと走り出した。
 無論、校舎にたどり着いても扉は閉まっており入れないが、和輝は知っている。
 足早に後者の裏に回ると、化学実験室の一番端の窓に手をかけた。
「よっと……」
 少し力を入れると、窓は音を立てて開き和輝はよじ登るように校舎内に侵入する。
 この、化学実験室の一番端の窓の鍵は壊れており、誰もがどんな時間にでも入れるのだ。
 暗く寒いとも言える空気の中、和輝はさっそく自分の教室へと警備員に気づかれないように向かった。
 和輝の教室は2階にあり、自分の教室にたどり着くと自分の机に行きノートを回収する。
 夜の学園は不気味としか言いよいうが無く、和輝も長居はしたくないのでさっさと帰ろうと廊下に出た。
「ん? なんだ……?」
 しかし和輝の足は止まった。
 何か、声のようなものが聞こえるからだ。
 上の声から聞こえるようだが、静まり返った校舎内で二階にいる和輝の所まで聞こえていた。
 和輝は気にせず帰ろうとしたが、怖いもの見たさゆえかその足は確実に声のする場所に近づいていた。
 階段を一歩一歩、音を立てず慎重に登り終え音の方向に曲がろうとした。
「っ!」
 しかしすぐに戻って隠れてしまった。
 そして恐る恐るゆっくりと、曲がり角から顔だけを出して覗くように和輝は見た。

132暁狐 :sage :2007/01/23(火) 01:58:45 ID:Y/rMOvlJ(4)
「ひゃぁんッ……んああぁッ、また……あんッ、おおきくなった……また、はんッ、でるのねぇ……ッ!」
 驚きに開かれた和輝の瞳に移るのは、男に跨り淫らに上下に動いている女の姿。
 喘ぎ声を上げ、腰を振っている女の青く長い髪の毛は月明かりに照らされ、汗が飛び散っているのか輝いて見え美しいと思えるほどだ。
 和輝は生唾を飲む。
 彼が驚いたのは学園で行われている官能的な光景だけではない。
 淫らに腰を振っている女の頭にも、風美と同じく狼を思わせる獣の耳とお尻からは尻尾が生え、尻尾を嬉しそうに振るっている。
 そして、長い青髪に見覚えのある後姿、聞き覚えのある声に和輝は混乱していた。
「ぐあっ……ぁぁ……ッ!」
「んああぁッ! たッ……くさん、出てる……熱いのが………フフ、溢れちゃった」
 女に圧し掛かられている男が弱く低い唸り声を上げて体を痙攣させた時、和輝から僅かに見える結合部から白い液体が飛び散った。
 男が射精したのだ。
 女は射精の感覚に、肉棒を根元まで咥えこみ溢れる精液を指ですくい、妖艶な笑みを浮かべて舌で舐め取る。
 そして射精が終わると男は白目をむいて気絶し、それを確認すると女は片腕を上げ指をそろえる。
 月明かりで妖しく光る女の刃のように鋭い爪が和輝の目に移った瞬間、女の手は振り下ろされた。
「それじゃあ、さようなら」
 女は笑顔でそう言いながら男の喉に爪を突き刺した。
 男の叫びが校内に響き渡り、女の頬や体、廊下には血が飛び散り赤く染める。
 男の体は少しピクピクと動いていたが、やがて動かなくなり女は頬や口周りについた男の血液を美味しいものを舐めるかのように指ですくって舐めたりしていた。
「な……ぁ、うそ、だろ……そんな」
 和輝の表情は恐怖に染まった。
 一瞬何が起こったのかわからなかったが、頭が理解したと思ったら体が震えていたのだ。
 そしてもう一度、和輝が少しだけ覗き込んだ時女は男から離れ立ち上がっている。
 ピチャピチャと音を立てて血を舐め取っており、震える和輝の手からは持っていたノートが落ちてしまった。
 パサッと音を立てるノート、しまったという表情を浮かべる和輝。
 そして、誰かいることに気づき獣の耳を立たせて顔を少し動かし横目で見る女。
 その女の横顔を見たとき、和輝は更に驚愕した。
「先輩……柊……せん、ぱい?」
「あら、高見君」
 和輝の目に映ったのはよく見る仲がよく優しい先輩、蓮華。
 しかし和輝を見つめながらゆっくりと和輝に近寄る蓮華の表情はとても妖しい。
 ペタペタという足音から裸足……という事は理解できていた和輝だったが、頭は依然混乱している。
 ただ、頭は混乱していても体は勝手に動き、和輝はノートを回収せず走って逃げた。
「あらあら、夜なのに元気ねぇ」
 逃げる和輝の足音を聞き、蓮華は笑みを浮かべて少し前かがみになり、真紅の瞳を光らせ和輝の後を追う。
 そして、和輝が化学実験室の入り口付近へと到達した時、和輝は蓮華に追いつかれてしまい頭を押さえられてその場に押し倒された。
「がっ!」
「ほらっ、つかまえたぁ」
 無理やり仰向けにされた和輝は目を開けると、赤い瞳を光らせて笑って自分を見ている蓮華の顔が映った。
 何とか振りほどこうと和輝は暴れるものの、両肩を尋常ではない力で抑えられ足を空しく振るうしかなかった。
 それでも和輝は抵抗を続け、それに嫌気がさした蓮華は両手の腕を揃えると、殺した男のように腕を上げ振り下ろした。
「ちょっと、黙ってね?」
 蓮華の鋭い爪は上着を貫通し和輝の両肩に突き刺さり、血が流れる。
 血は蓮華の頬や腕に飛び散り、暗く誰もいない校内に和輝の悲鳴が響き渡った……。

133暁狐 :sage :2007/01/23(火) 01:59:36 ID:Y/rMOvlJ(4)
―続―

134名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/23(火) 02:10:31 ID:T11sBzzQ
ど…どうなるんだ…
GJ!!!!!!

135名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/23(火) 02:13:16 ID:hFEJbZsu
さっすがBIG BOSSwwww
グッドジョブです!!!

136名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/23(火) 12:22:57 ID:e0v9mvI6(2)
てっきり風美に襲われるのかとおもた。ついにエロ突入か!?

>>129
カズ君しかわからんかった俺は負け組orz

137嫁入り書いたり竜書いた人 :sage :2007/01/24(水) 00:13:06 ID:Zb9Ma0Fn(2)


昔々、とある大陸にそこそこ大きな国―――フェニキュア王国がありました。
軍隊も文化もなかなかのモノでしたが、巨大な大国が側に存在した為、何時も難儀していました。
それでもこの国が独立を保てたのは、エルダードラゴン『黒竜』の巣がある事。
そして、この国を建国したドラゴン・スレイヤーの血族が居るからです。

さて、此度のお話の主人公は、この血族―――現フェニキュア王室の第三皇子、ゲオルクです。
代々、王は厳つく、王妃は線が細い美人がなる事が多いフェニキュア王室で、彼はどちらかと言えば精悍で王に似た風貌。
身体もがっしりとして、齢16歳ながらも鎧を着込み剣と盾を持てば凛々しい勇者とも言えるでしょう。

ですが、風貌と中身が一致する事が無いのも、良くある事で。

「ゲオルク様、ご注文頂いた薬物学の書物と、解熱薬用の薬草の球根が入荷しました」
「良かった無事に届いたようで。書物は研究室に、球根は温室の方へ持っていってくれ」
「かしこまりました」

彼の気性は非常に穏やかで、万事控えめな少年でした。
そんな彼とは対象的に、第一皇子と第二皇子は王妃似の女と見間違う程の美貌を持ちながらも、権勢欲と野心に満ち溢れていました。
父王が病魔に冒されて政治の表舞台から遠離ったのを良いことに、議会をほぼ2つに割って政争に明け暮れてばかり。
第三皇子がこうして今居る王国第二の大都市―――学園都市に住まいを定めているのも、彼等の政争を嫌っての事です。
第一皇子と第二皇子は、第三皇子を覇気のない腑抜けと馬鹿にはしていましたが、彼が王位継承権を持っている事も忘れてはいませんでした。
その風貌が肖像画にあるドラゴンスレイヤーであり初代国王にそっくりなのも、十分理解していました。
そして、彼等のどちらにもつかない穏健派の支持を得ているのも。

だからこそ、ゲオルクは都から離れ、自分が好む薬草学を学べるこの都市へと移住しました。
兄達の猜疑心を弱める為に、自分が政争に関わる気が無い事をアピールする為に。
兄達が思うように、彼には野心はありませんでした。彼はその気性が示す通りに、穏やかに暮らせればそれで良かったのです。

ですが、運命はそんな事を許すつもりは無かったようです。

「若様、こちらにおられましたか」
「ミクマイヤー、どうしたんだい?」

お付きの爺やがゲオルクの書斎に入ってきたのは、夕食が済み彼が外国から取り寄せた薬学書を見ている時でした。

「申し訳ございません。2日後のヴァビロニアン帝國への使節団の事についてお話が」
「ああ、毎年の事だしもう準備は済んでいる筈じゃなかったのかい?」
「ええ、そうなのですが……」

と言うと、ミクマイヤーは辺りを素早くうかがうと、声を潜めて話し出した。

「申し上げにくい事ですが……やはり、使節団の中にかなりの数の間者が潜んでおるようです。第一皇子様か、第二皇子様の何れかは判断付きかねますが」
「そうか……面倒な事にならなければいいと願ってたんだけど」

ヴァビロニアン帝國。
フェニキュア王国の隣りに存在する覇権主義国家であり、この大陸でも屈指の魔法大国です。
代々女帝が統治し、その都は『黄金』の名を冠する超巨大都市。国力はフェニキュアの数十倍。
ドラゴンが潜んでいるのと、現在大陸の反対側に位置するキーエフ連邦との小競り合いが絶えない為、今の所かの国はフェニキュアに対して服属を迫ってはいません。
ですが、独立を保ちつつかの国の怒りを買わないようにする為、昔からフェニキュアは帝國に対しあれこれと配慮を続けていました。

138嫁入り書いたり竜書いた人 :sage :2007/01/24(水) 00:15:00 ID:Zb9Ma0Fn(2)
今回の使節団派遣、春節の挨拶もその一環であり、これらは帝國に対する誠意の証として必ず王族が取り仕切る事が常です。
そしてそれらは専ら第三皇子の役割でした。

現国王は病気で伏せがち、第一皇子も第二皇子も政争の只中で王都から僅かたりとも離れたくはない。
王妃は既に他界し、他の外戚となると位が落ちて帝國に対して失礼に当たる。
となれば、ゲオルクにお鉢が回るのも当然かもしれません。
第一皇子、第二皇子もゲオルクにはあらゆる政に関わって欲しくはなかったのですが、背に腹は代えられません。
なので、ミクマイヤーの言葉通りに使節団に間者を潜ませておくのです。間違っても、ゲオルクが馬鹿な真似をしないように監視する為に。

「しょうがないよ。兄達の猜疑心は今に始まった事じゃないし。まぁ、何時も通りに済ませれば大丈夫だよ」
「左様でございますか……爺は不安でございます。何時、若様の下に暗殺者が送り込まれてくるのかと。都では政争がますます血生臭くなっておりますし」
「そうだね……僕としては、巻き込まれなければそれでいいけどな」
「それと若様。使節団の件につきましてですが国境でヴァビロニアン帝國の第一皇女、リマトスン様がお出迎えなさるそうです」
「…………そ、そうかい。それも何時も……通り……だね」

ゲオルクの顔が僅かに引きつりました。何故なら、彼は彼女が非常に苦手だからです。

ともあれ、ゲオルクは心穏やかとは程遠いとは言え、王族の務めとして使節団長になりフェニキュア王国から出発しました。
王都で兄達から上辺だけの労いと激励の言葉を掛けられ、王都の住民に見送られての旅立ちです。

しかし、彼は知りませんでした。最悪のタイミングで、有る存在が目覚めた事に。
そして、その存在がゲオルクの事を認知した事に。


『見ぃーつけた』

その声が聞こえたような気がしたのは、国境まで後半日の所まで来た時でした。

「爺、何か言った?」
「いえ、何も申してはおりませぬが」

飾り立てられた馬に乗ったゲオルクは辺りを見渡しますが、当然ながら何も怪しいモノは存在しません。
黙々と国境へ向かう街道を進む使節団の列があるだけです。

「気のせいかな」

そう呟いた瞬間、ゲオルクの上が真っ暗になりました。
何事かと見上げた彼の目に映ったもの、それは。

「ど、ドラゴン!!」

それは、数十年前に初代によって封じられた筈のドラゴン。三つの国と七つの諸侯を単体で滅ぼした『黒竜』でした。
伝承に謡われたようにその鱗は黒く、体長は数十メートルに達し、赤い瞳は見る者を恐怖で縛り付け、大きく裂けた口からは火がちろちろと漏れ出ていました。

「ご、護衛隊、迎撃体勢を取れ、爺は使用人や文官達を連れて退避……うわぁ!!」

ゲオルクの身体が中に空中に浮かび、急速に街道から離れていきます。
何故か。それは黒竜が器用にゲオルクのマントと上着を銜えて、そのまま飛び去ったからです。
護衛隊が慌てて弓をいかけようしましたが、ゲオルクに当たっては大変なので、見送るしかありませんでした。

「た、大変だ。王都と、国境に居る筈のリマトスン様に連絡をとるのじゃ!」

爺やの声だけが、空しく街道に響き渡ったのです。


後編へ続く。

139名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 00:25:18 ID:TEfzrOhd
リアルタイムGJ!

140名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 00:34:59 ID:sG07+4v+
お二方ともGJ
赤い目の黒龍が某狩猟ゲームのアレに変換される

141名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 00:51:08 ID:m4KYZKun
むしろ某カードゲームが。

142暁狐 :sage :2007/01/24(水) 01:30:06 ID:6hXCux29(5)
「がっ……ぐっぅ……」
 和輝の悲鳴が空しく響き、叫び終え和輝は両肩を刺されたまま低い声を上げている。
 両足を暴れさせ、両手を握り拳にし肩の痛みに耐える。
 突き刺した張本人、和輝の上に跨っている蓮華は微笑みながら手を少しかき回すと和輝はさらに悲鳴を上げて暴れる。
 和輝の反応に更に微笑む蓮華は腕を上げ指を放すと、蓮華の両手のすべての指が赤く染まり血が和輝の服の上にポタポタと垂れていた。
「あぐっ……」
「ぴちゅッ……やっぱり精子よりこっちの方が美味しいわねぇ」
 音を立て血で塗られている指を舐める蓮華は、和輝が着ている上着に肌蹴させると、白いシャツが赤く染まっていた。
 うっとりした表情の蓮華を、悲痛の表情の和輝は恐怖を覚える。
 やがて指の血を舐め終えると、蓮華は上体を寝かし肩の傷口に顔を近づけアイスを舐めるように血を舐め始めた。
「ぐっ! な、なに……あぐっ!」
 傷口やその周辺から伝わる舌の感触に、抵抗することもできず目を瞑りながら耐えている和輝の瞳からは涙が流れ始めた。
 ぴちゃぴちゃと音を鳴らしながら血を舐める蓮華の顔は、次第に和輝の顔に近づき頬を、涙を、そして唇を舐める。
 鼻に来る血の匂い、唇から来る血の味に和輝は吐き気さえも覚えた。
「ふふ……高見君も味わって……んッ」
「ッ……!」
 蓮華の唇が和輝の唇と重なる。
 和輝は身を硬直させ、蓮華の舌が容赦なく和輝の口内に侵入する。
 血の味しかしない蓮華の舌の味に和輝は眉をひそめ、しばらく和輝の口内を味わっていた蓮華は口を離すと妖艶な笑みを浮かべて和輝を見下ろす。
 ようやく解放され、目をゆっくり開ける和輝は目と鼻の先に蓮華の顔がある事に気づくと思わず頬を赤らめた。
 顔を横にそらそうとする、しかし両手で両頬を押さえられ強制的に正面を向かされた。
「そんなに怖がらなくてもいいんじゃない?」
「せ、せんぱい……なんで、なにをやって……その耳と、尻尾は」
 微笑み続ける蓮華に、和輝は恐怖がこもった声で尋ねた。
「貴方もよく知ってるでしょ? 私によく似た人……違うわね、獣を」
 驚きで和輝は声が出ない。
 蓮華の言うとおり、狼のような獣の耳と尻尾を生やした存在はよく知っており、該当するのは一人しかいない。
 しかし、それは特に驚かない。
 何故先輩にも同じ獣の耳と尻尾が生えているのか?
 今日の今朝までは確かに尻尾も耳も生えてはなかったのに。
 だが目の前にいるのは確かに蓮華……そんな思考が和輝の脳裏を駆け巡る。
 そして困惑する和輝を見下ろす蓮華の笑顔は、これまでの優しい笑顔ではなく恐怖しか感じられないのに和輝の体は少し震えた。
「私ね? 人間じゃないの。簡単に言えば狼の化け物かしら?」
 蓮華は和輝の胸を押さえつけながら楽しそうに語りだす。
 和輝も両肩を負傷し腕が動かない以上、蓮華の話を聞いているしかなった。
「化け物……なら、なんで人を殺して……」
「それは簡単よ。今は発情期だし、精子も貰ったことだし私のことを知られたから殺しただけ」
「それでけのために……」
「それに、警備員は邪魔だったしねぇ」
 先ほど蓮華に殺されたのはこの学園の警備員だった。
 しかし蓮華の正体など知ったからと言って事態が変わるわけではないことは和輝も十分分かっている。
 自分も蓮華の事を知ってしまった、なら辿る道は一つだけだと分かると和輝の瞳からは再び涙が流れた。
「あらあらあら、泣いちゃって可愛いぃ。大丈夫よ? ちゃんと気持ちよくさせて死なせてあげるから」

143暁狐 :sage :2007/01/24(水) 01:32:10 ID:6hXCux29(5)
 まるで天使のような声で言いながら蓮華は体を和輝の下半身へと下げていった。
 シャツ越しに胸や腹を舐めていき、蓮華の唾液によりシャツは少し透けている。
 そして蓮華の顔がズボンにまで到達すると、ズボンのチャックを開けた。
 そこから、既に勃起した和輝の肉棒が姿を現し蓮華は妖艶な笑みを浮かべ、和輝は思わず上体を起こそうとする。
 しかし肩の痛みから起き上がれず、空しく床に背中をつけ冷たい空気が肉棒に触れビクッと震えた。
「フフ……私が怖いんじゃないの? どうしてこんなにココを硬くさせてるのかな?」
「ちがう、これは……」
「何が違うの? 私と警備員さんのを見て興奮しちゃった? 私は手間が省けていいけどねぇ」
 声では反論している和輝だったが体は正直なようで、蓮華に軽く握られしごかれている肉棒はビクビクと軽く痙攣している。
 一定の速さでしごく蓮華の手から送られる刺激に、和輝の体は時折少し跳ね上がる。
 そして、やめろと言い続ける和輝の言葉などまったく聞かず、蓮華は肉棒を口に咥える。
 その刺激に和輝は体を跳ね上げた。
「んむッ……ふふふ、おっひふて……ふてひよぉ……んんッ!」
「ぁ……ぐっ、やめ」
 肉棒を咥えているためか何を言っているのか和輝には分からないが、体を小刻みに動かし何とか逃れようとした。
 しかし、それも無駄な対抗であり。蓮華は肉棒から口を離して笑みを浮かべながら言った。
「暴れちゃだめよ? 死にたくなければ大人しくしてて、ね?」
「っ! く……ぅ」
 赤い瞳を光らせながら、妖しく微笑む蓮華の顔。
 しかし、和輝のような普通の学生でも感じるほどの殺気を漂わせ、和輝は恐怖で抵抗をやめた。
 その事に瞳を細めて笑う蓮華は立ち上がり、脚を広げ両指で自らの秘所を広げると、秘所からは白い液体が溢れ和輝の肉棒の上に落ちデコレートしていった。
 たちまち周りに何ともいえない匂いが漂い、和輝は眉を潜めた。
「ほらぁ、さっきの警備員さんの精子がこんなに出てるわよぉ?」
「っく、なにを……やめてください……」
「だめよ、全部出すまではね。あんなおじさんので孕むなんてご免だわ、せっかくだから高見君ので孕ませて?」
 このような状況でなければ最強の殺し文句だろう。
 それだけ和輝にとって今の蓮華は美しくも感じた。
 そしてすべて出し終えると、和輝の肉棒はすっかり他の男の精液でデコレートされ、蓮華の秘所も十分過ぎるほど濡れている。
 ここまで条件が揃えば和輝も蓮華の次の行動が予測でき、蓮華はゆっくりと腰を下げつつ片手で肉棒を掴み固定し、自らの秘所にあてがった。

144暁狐 :sage :2007/01/24(水) 01:33:04 ID:6hXCux29(5)
「んふふ、入れちゃうわ、いつでも出していいからね?」
「そ、それは、やめ、やめてくださ……」
「だぁめ……んふぅッ……」
 弱い言葉で止めようとする和輝。
 しかし蓮華はまったく聞かずにそのまま腰を降ろし続け、亀頭が膣内に収まり始めると甘い吐息を吐く。
 蓮華の青い獣耳はピクピクと動き、尻尾を嬉しそうに振るっており蓮華の膣は和輝の肉棒の根元まで咥え込んだ。
「んんんッ! はッああッ! ほ、ほらぁ……はいったわよ?」
「ぅっ……くぅ」
 しばらく挿入の感覚を楽しむ蓮華に対し、経験の少ない和輝は入れられただけでも出してしまいそうな感覚に襲われる。
 この時点で、和輝は肩の痛みより肉棒の快感のほうが上回っている。
 だが、出してしまえば殺される、そんな事を思い歯を食いしばり射精感を抑える。
 そんな和輝の様子を微笑みながら見下ろしつつ、蓮華はゆっくりと腰を動かし上下運動を開始した。
「あッ、あんッ……どーお? んッ、あんッ、わたしの……ああッ、中はぁ?」
「ぅッ……や、めろ……」
「あらあら、ぅんッ……先輩に向かってそんな口、あんッ、聞いていいのかしら?」
 いつしか命令形になっている和輝の口調に、笑いながら腰を振る蓮華。
 結合部からは二人の液が混ざったものが、蓮華の腰が動くたびに溢れ和輝のズボンを汚す。
 静まり返った廊下には蓮華の喘ぎ声と水っぽく卑猥な音だけが流れていた。
「んはぁッ……たかみ、くんの……ひあッ、とってもすてきよ……奥までとどいてるぅッ……ひぁああッ!」
 獣耳をピクピク動かし、切れてしまうのではないかというほどの勢いで尻尾を振りながら腰を動かす蓮華。
 首を横に振り、バサバサと髪の毛を乱している淫らな蓮華の姿を目の当たりにし、和輝の頭は射精してはだめと訴えるものの、体は徐々に射精へと追い込まれていった。
 腰を振りながら蓮華は前かがみになると、上下運動のほかに前後運動や回転運動をし更に和輝を追い込んでいった。
「ひゃあぁんッ……も、イキそう……ほら、たかみくんもッ、大きくなってきてるわよ?」
「うぐッ……これ以上は……ッ!」
「出していいわよ? はやくッ……はやくだし、んッ……んああああぁぁぁッ!!」
 最後とばかりに蓮華は腰のいっそう激しく動かすと、根元まで咥え体を痙攣させ甘い叫びを響かせながらら絶頂を迎えた。
 その事で肉棒を締め付けている膣が更に締め付けを増し、それに耐えられなくなった和輝もまた絶頂し白い精液を蓮華の膣内に放出させた。
「あつぃッ! あ……あはぁ……たくさん………ッフフフ、孕んだかなぁ?」
「あッ……ぁくッ」
 膣内に流れ込む精液の感覚に、蓮華はだらしなく口を開き笑みを浮かべて受け止める。
 和輝は体を痙攣させて射精するがそれも永遠ではない。
 やがて射精が終わると、二人は繋がったまま呼吸を荒くし静止していた。
「はぁ……どうだったぁ? 死ぬ前にいい思い出ができたでしょ?」
「……」
 そして蓮華は妖しい笑みで見下ろしながら和輝に言うが、和輝には応答がない。
 既に諦めていた。
 負傷している上に相手は人間じゃない、応戦しても勝ち目なんてありはしないことを和輝は分かっていた。
 そして和輝は目を瞑り、蓮華は警備員の男のときのように繋がったまま和輝の喉を突き刺そうとした。
「か……カズく、ん?」
 しかし、彼らの前にある化学実験室の扉が開かれ、それと同時に和輝や蓮華にとって聞きなれた声が廊下に響いた。
 その声の主に蓮華は微笑を浮かべ、和輝も気づくと声の主を見て目を見開いて驚いた。
「……風美……」

145暁狐 :sage :2007/01/24(水) 01:35:10 ID:6hXCux29(5)
―続―



次で終わらせるつもりですが、もしかしたら風美は和姦になってしまうかもしれませんorz
あとちょっとグダってスマンセンorz
でも最後までがんばろうと思いますので最後までお付き合いくださると幸いです。

146名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 01:36:33 ID:oxj5MyFA(2)
>>140
その内災厄の逆鱗として紅くなり最後には祖として白銀になるんですね?

>>141
デーモンの召還と融合(ry

147名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 01:42:13 ID:oxj5MyFA(2)
うお、投下キテター
BIG BOSSGJ!!

148名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 07:48:52 ID:ni3k0Vx7(3)
柊センパイ怖いよ(((´д`;;)))

149名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 13:25:50 ID:jGTIIYEj
GJ!
和輝と風美が和姦以外でどう繋がると…!

150名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 14:30:32 ID:ni3k0Vx7(3)
風美も発z(ry

151名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 15:38:31 ID:jRZfo3cX
>>137

GJ!!


152暁狐 :sage :2007/01/24(水) 22:26:17 ID:6hXCux29(5)
風美とのえちーは完全な和姦になりそうなのですが、やはり別スレで投下したほうがよいでしょうか?


153名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 22:33:53 ID:5eJls+j+
別スレでも構わんけどここに全部投下してくれた方が見やすい
もしまとめに入ってなかったらストーリー繋がらずに困るし

154名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 22:40:39 ID:ni3k0Vx7(3)
別スレに出すなど(多分)俺ら全員が許さん!!


と、言ってみたが正直な話同じスレに投下した方がwikiにも載せやすいのでは?
俺としては同じスレが良い

15561 :sage :2007/01/24(水) 23:22:30 ID:ehJ9gu2Q(5)
少し遅れましたが、サメ後半出来たので投下します。
【サメ擬人化】【続きもの?】

15661 :sage :2007/01/24(水) 23:25:15 ID:ehJ9gu2Q(5)
<64のつづき>

 それからしばらくたって、青い海へ三度目の精を放ったところで肉棒は下半身が人魚のような姿をした少女、
フィーの手から解放された。
 長い間肉棒をしごかれ続けたのもあって、ぐにゃりと萎れて赤く充血している。

「はぁ・・・はぁ・・・・・・。」

 連続の射精で力尽きたのか、男はフィーに身を任せるようにぐったりともたれかかって息を荒げていた。
フィーは男の身体を抱き寄せると、赤くしおれている男の股間へと手を伸ばし、指先で肉棒を優しく揉みほぐす。
                   ↑おかしくね
「ぐぅ・・・っ、もう出ないよ・・・離してく・・れ・・・。」
                 
 長時間にわたる愛撫によって男の肉棒は赤く腫れあがり、触っただけでも股間がヒリヒリと痛む。
だが、フィーはそんなことはお構い無しに大きくパンパンに腫れあがるまで肉棒への愛撫を続ける。

「もういいかなぁ・・・・?」

 愛撫を始めてしばらくたってから、フィーは肉棒の愛撫をやめて手の中でビクビクと小さな痙攣を繰り返している肉棒を見つめる。
 男の意思に反して肉体はまだ女を求めているのか、三度射精したにもかかわらず男の肉棒はフィーの指使いに興奮し、一層赤さを増してそそり立った。

「これだけ硬くなれば十分ね・・・・・・んっ・・・・あぁ・・・・・・。」

フィーは、指で肉棒の硬さを確かめると、肉棒を求めてひくつく肉襞にそっとあてがいそのまま一気に膣内へと導く。

「あぁっ・・・・・・いいわ・・・入って、くる・・・。」

赤くそそり立った肉棒はフィーの肉壁を掻き分け、奥へと飲み込まれていく。

「グッ・・・ぁっ!?」

どろどろに熱くとろけたフィーの膣肉が腫れた肉棒を人間の女性よりはるかに強い力で絞り上げるかのように絡み付く。

男の苦悶の声を聞き興奮したのか、フィーは尾を左右に動かして腰を揺すり、肉棒で膣肉をえぐるようにこすり付ける。

「やッ・・・やめっ、やめてく・・・ぁっ!」
「あ、んぅ・・・・・・もっと、かわいい声・・・聞かせてぇっ・・・・・!」
                             
 ぐちゅぐちゅに濡れた肉襞のおかげで痛みこそ無いものの、なかなか射精感がこみあげてこない。
ひたすら与え続けられる快楽に支配されるかのように男はぐったりとフィーにもたれかかり、少女のような喘ぎ声をあげる。
フィーは男の腰に手を回すと男が女を犯すように腰を激しく打ちつける。

「凄くいいよぉ・・・・・・すぐ、いっちゃいそうっ・・・・・・」
「あふっ・・・んッ・・おちんちんが溶けてる、みたいっ・・・」

 次第に男も快楽に馴染んできたのか、自分から腰を動かしフィーの膣内へと肉棒を突き入れる。
男が突き入れるたびに、フィーは身体をくねらし膣内をビクビクと痙攣させる。

「もっと――、もっと奥を、ついてぇ・・・!」

 フィーの限界が近いのか、肉襞が肉棒を食いちぎるかのように強く締めあげてくる。
 男も快楽に操られるかのように肉棒を激しく少女の膣の奥へと突き入れる。
快楽に支配されていた男にも徐々に射精感がこみあげてくる。

「ぅう、・・・も、う・・・でそう、だ・・・・・っ!」
「あっ・・・!だしてぇっ・・・中に、だしてぇっ・・・・・・!」

 ガクガクと全身を痙攣させてしがみついているフィーの膣内へ体内の僅かに残った精液を注ぎ込んだ。

15761 :sage :2007/01/24(水) 23:27:49 ID:ehJ9gu2Q(5)
文中(↑おかしくね)は知り合いの指摘文の消し忘れなのでお気になさらず|||orz

15861 :sage :2007/01/24(水) 23:30:46 ID:ehJ9gu2Q(5)

「はぁ・・・温かい・・・・・・。」

 水面に寝そべるようにして男を沈まないように抱きかかえながらフィーは下腹部に注ぎ込まれた精液の温かさに浸っていた。
男の方はというと、フィーの胸にもたれかかり唸り声をあげてぐったりとしていた。

「流石に五回目は出来そうにないわねぇ・・・・。」

 まだ満足しきった訳ではないが、流石にこれ以上するのは不味い気がする。
そんなことを考えながら男を抱きかかえて漂っていると、ネットのようなものが宙に広がり、フィーの身体を覆うように被さった。

「ちょ、ちょっとなんなっ・・・・ぶっ!?」

 フィーが全て言い終わる前に網に包まれ一気に引っ張られ、水中へと顔面が叩きつけられる。
なんとか態勢を立て直し水面に顔を出すと、いつのまにか離れた場所にあったはずの白いクルーザーがすぐ近くに
あるではないか。エッチに気を取られ近づいて来たのに気付かなかったらしい。

「ちょっと、アンタっ!!!他人の獲物に手出してるんじゃないわよっ!!!」

 クルーザーの縁に足を乗せて、投網を持った髪の長い少女が海にいるフィーに向けて怒鳴った。
フィーは声の主の姿を見て驚いた。そう、少女は普通の少女ではなかったのだ。
少女の頭には狐のような耳が生えていて手足も黄色い体毛に覆われていた。




「さて、どうしようかしらねぇ・・・・・・。」

 二人を甲板に引き上げると、フィーを逃げれないように縛り上げて手すりにくくりつけ、人外の少女はこのあと銀髪の人魚をどうするかを考えていた。
少女はしばらくの間悩んでから何か思いついたのか、ふいに口を開いた。

「3Pっていうのも悪くないわね?」

男は少女の発言に顔を真っ青にして力尽き、甲板へと倒れた。

15961 :sage :2007/01/24(水) 23:33:12 ID:ehJ9gu2Q(5)
グダグダな上に短くて申し訳ないです
1から出直してきます|||orz


160名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 23:43:26 ID:Xy2H4hb2
なにこのエロさ…最高すぎる。GJ!!続きが非常に気になる展開だなwwってか全くもってグダグダじゃないっすよ!

161名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/24(水) 23:47:50 ID:dj6M8Ona
GJ!
ぜひ続編で3Pを!

162暁狐 :sage :2007/01/25(木) 00:38:35 ID:MdSJZXw7(8)
投下します。
注意として、長いうえにおもいっきり和姦になっています。

>>159 3P!3P!

「ひいらぎ……せんぱい? あの……ふたりとも、なにを……」
 風美の震えた声が校内に響く。
 和輝と蓮華は何をやっているのか……頭は分かっても分かりたくない思考が風美の頭を駆け巡る。
 一方の和輝も、蓮華が振り下ろす腕を止めたことで殺されずに済んだが、何故こんな所に風美がいるのかという思考でいっぱいだった。
 しばらく沈黙が続き、蓮華が妖しくもどこか嬉しげに口を開いた。
「あら、桜花さん。遅かったわね」
「……なに?」
 風美は蓮華に呼び出されていたという事が、今蓮華が言った言葉で分かり和輝は再び蓮華の顔を見上げた。
「先輩、何で、風美を……」
「何で? 見て分からないの? 桜花さんは私と同じだからよ。同じ発情期。ほかにどんな理由が」
 蓮華の言うとおり、風美と蓮華は同じと言うより似ている。
 顔でもなく体つきでもなく、狼のような獣の耳と尻尾が色違いで大きさも若干の差はあるが似ているのだ。
「同じって……あなたは一体なんなんだ?」
「だから言ったじゃない、狼よ、狼の化け物さん。ねぇ? 桜花さん?」
「ぇ……あの、わた、しは……」
 和輝の自然に口から出た問いに、当然のように答える蓮華。
 風美は顔を頬を赤らめ呼吸を荒くし、風邪にでもなったかのように少し苦しげで和輝はそんな風美の様子を不安な表情を浮かべて見ていた。
 そして和輝は気づく、風美の瞳からは溢れんばかりに涙が流れ続け床に涙が落ちていた。
 その事に蓮華も気づいた、風美の視線は和輝でも自分でもなく、和輝と自分の結合部に向けられていたということに。
「どうしたの桜花さん? どうして泣いているの?」
「え? これ……わた、し……ちが……います」
「違う? 何が違うのかしら? それよりこっちに来て、桜花さんも一緒に楽しみましょうよ?」
「ぁ……ぅ………ッ! うッ……うぅぅッ!」
 まるで風美を追い込むような口調の蓮華に、止まらない涙を拭いながら一歩一歩僅かに後退する風美。
 その時、風美は心臓がドクンと鼓動が高くなるのを感じ、胸が苦しくなり一瞬呼吸が止まる。
 その鼓動はだんだんと早くなっていき、低いうなり声をあげ風美はその場にしゃがみ込んだ。
「風美?」
 風美の異変は和輝も感じていた。
 心配そうに風美に問いかける和輝だったが、風美に応答がなく、風美はその場から逃げ出すように化学実験室へ走って戻っていった。
「お、おい風美!」
 様子のおかしかった風美を、和輝は痛みが走る肩を我慢し、腕で蓮華を思いっきり突き飛ばし風美の後を追った。
「はわぅっ!!」
 化学実験室の中で何かが倒れる音が響き、和輝は風美が転んだと確信し風美の元へと駆け寄った。
 和輝が呼んでも風美に応答はなく胸を押さえて体を震わせている。
 今まで見たことのない風美の様子に困惑する和輝に、風美は震えた口を開けた。
「ぅ……カズ、くん……」
「風美、おい、どうしたんだよ? 具合悪かったんじゃ」
「カズくん……はやく、わた、しから……はなれ、て」
「え?」
「は、やく……も、だめ……わたし、また、お、か……し……く……」
 どんどん速くなる心臓の鼓動と痛みを、獣の耳を寝かし胸を押さえて耐えている風美。
 そんな風美の肩に和輝の手が触れた。
 その瞬間、風美の中で何かが切れた。

163暁狐 :sage :2007/01/25(木) 00:39:17 ID:MdSJZXw7(8)
「風美……うわぁっ!」
 風美が和輝の正面を向いた瞬間、和輝の手をはらい風美は和輝を押し倒した。
 突然の事に驚く和輝に、真紅の瞳を光らせ和輝の怪我をした両肩を押さえつけながら風美は低く唸る。
 それはまるで凶暴な獣のようで、和輝は少し恐怖も覚えるが肩から痛みが走り、両肩を押さえている風美の両腕を握り引き離そうとする。
 しかし、蓮華の時と同様和輝の力ではビクともしなかった。
「ぐッ……風美……なにを」
「がううぅぅッ!」
「やめろ……やめろって……ふ、み………」
 次第に和輝の意識は遠のいていった。
 この様子を、実験室の入り口で蓮華が笑って見つめていた。
「あらあら、我慢しすぎて獣化しちゃったようね」
「くっ……なに?」
「でも中途半端ね……まぁいいわ。どうせ死ぬなら桜花さんにやられる方がいいんじゃない?」
 蓮華は微笑んで和輝に告げる。
 和輝は風美の名前を呼び続けるが、発情を我慢しすぎた風美の理性は壊れており聞こえていない。
 やがて風美の腕を掴んでいる和輝の手の力も抜けていき、和輝は今度こそだめだと思い目を瞑った。
 しかし、自分に圧し掛かる風美の重さがなくなっていくのと同時に聞こえる風美の悲鳴に、和輝は目を開けると、目を見開き驚く。
 風美は赤く大きい、金属の武器のような腕に捕まり、獣のような声を上げながら暴れていた。
「お前は……」
 しかし、和輝の目線はその腕よりも、その横にいく。
 そこには和輝にとって風美や蓮華同様に見慣れた人物がおり、蓮華も笑顔を崩し驚いていた。
「っ! ……和輝」
「優奈、なんで、お前……その腕」
 今日は和輝にとって驚くことばかりである。
 明らかに人間ではない友人の左腕に、驚きを隠せない和輝。
「……話は後。風美さんを」
 優奈も驚きの表情を浮かべていたが、すぐに蓮華の存在に気づくと既に気絶している風美を和輝の胸の上に置く。
 気持ちよさそうに眠っている風美の表情に安堵する和輝の横で、優奈は左腕を元の大きさに戻し蓮華を睨み、蓮華は笑顔ながら殺気を出していた。
「柊先輩……」
「神崎君……ふぅん、君も人間じゃないのね」
「僕は人間です。この腕は……」
「いいわ、興味ないし。桜花さんの教育はあなた達を殺してからにしましょう」
 和輝さえも分かる優奈と蓮華の間に漂う鋭い空気。
 蓮華は笑顔になりながら前かがみになると、優奈も左手を前に出し構える。
 そしてまるで狼のように蓮華が優奈に飛びつこうとした。
「そうはさせません、主様を傷つけようなど」
 しかし、優奈の背後から現れた長い青髪の女、青龍が立ちはだかった。
 青龍は冷静な口調で言いながら手を前に出すと、地面から校舎の床を突き抜け太く先の鋭い木の枝が現れる。
 そしてその枝はまっすぐ蓮華に向かっていき、蓮華の腹へと突き刺さり壁に叩きつけた。
 蓮華の口から大量の血が吐き出され、更に両手首と両足首も突き刺され、まるでキリストの十字架のような姿となった。
 実験室は血の匂いで充満され、和輝は片手で自分の鼻を、もう片手で風美の鼻を押さえ匂いを防ぎ、蓮華の姿を直視できずにいた。
 蓮華が再び血を吐き出し、優奈と青龍はジッと蓮華を見つめていた。
「終わりです、先輩」
「………そっか、私もここまでね」
 既に諦めた様子の蓮華は、殺気を消し笑みを浮かべていた。
「あなたは人を殺しすぎました。僕は……」
「いいわよ、一思いにやっちゃって。はぁ、こんな事ならもっと人を食べとくんだったわね。それと、高見君?」
「……はい?」
 しみじみと思い出すように語る蓮華は、奥で隠れている和輝を呼ぶ。
 出なくてもよかったが、蓮華の今後を悟っていた和輝はゆっくりと蓮華の顔を見た。
 蓮華はにっこりと微笑んだ。
「最後の相手が高見君でよかった♪」
「……」
 最後に和輝に見せたのは今朝同様優しい笑顔。
 その笑顔を見せた直後、蓮華は木の枝で心臓を突かれて死んだ。
 和輝は直視できずに視線を逸らし、優奈も顔を逸らす……直視していたのは青龍だけだった。
「………ぅ……」
 そして、ここで和輝の緊張は解かれて、和輝の意識はどんどんと遠のいていく。
 最後に優奈が駆け寄る声が和輝の耳に入るが、和輝はそのまま気を失った……。

164暁狐 :sage :2007/01/25(木) 00:40:49 ID:MdSJZXw7(8)
 夕日で赤く染まった街。
 懐かしい空気と共に、和輝は夢を見ているのだと気づくには時間はかからなかった。
 線路沿いの道を、一人の男の子が小さな女の子を背負って歩いている。
 背中に背負っていたリュックは前に身につけ、ゆっくりと歩いていた。
「ごめんね、カズくん」
 背負われている女の子、幼い頃の風美が背負っている子供の頃の和輝に少し涙を浮かばせて、耳を寝かせ尻尾を垂れ下げながら申し訳なさそうに謝った。
 この時点で、第三者になっている和輝の記憶はよみがえり、いつか見た夢の続きだと気づく。
 あの後、結局和輝は駄々をこねる風美をお遣いに連れて行った。
 お遣いは無事に終わったが、帰りに問題が起きる。
 行き帰りは電車を使うのだが和輝は一人分のお金しか持っておらず、行きですべて使っていた。
 それに加えて風美が転び膝に怪我をしたので、こうして和輝が負ぶって歩いて帰っていた。
「わたし、勝手についてきて、ころんじゃって、おんぶしてもらって、ごめんねカズくん」
「もういいっつーの。口動かすならもうちょっとしがみつけよ風美ぃ」
「カズくん、わたしのことキライになった?」
「……別にスキでもキライでもない」
 風美はおぶられながら、とてつもなく不安げな声で和輝に尋ねる。
 その問いに、和輝は若干風美を宥めるように言うと、風美は涙を浮かべながらもニッコリと笑顔を浮かべ、獣耳をピンと立て尻尾を振るった。
「わたしはカズくん大スキっ♪ だって優しいもん」
「俺は男だからな。男はオンナノコに優しくしなきゃいけないって先生が言ったし」
「ずっとカズくんと一緒にいたいなぁ。だってカズくんだけだもん、わたしみたいなオンナノコとお友達になってくれるのは」
 少し切なげに微笑んだ風美。
 風美は、ずっと一人で泣いていた。
 何故かと言うと、それは風美に生えている獣の耳と尻尾。
 子供にとっては、周りの子と違うと言うのは致命的なのだ。
「風美にだってちゃんと友達できるって。んなこと言うな」
「ありがとカズ君。でも、やっぱりずっと一緒にいたいよ」
「カズ君言うな、もっとしがみつけ」
 不器用ながら優しさがこもった口調で風美に言う和輝。
 風美も笑顔になり再び尻尾が揺れる。
 第三者の和輝も懐かしくもあり恥ずかしくもあるので、少し頬を赤くして見ていた。
 そして夕日に移る少年と少女の背中を見ながら、ゆっくりと和輝の意識が遠のいていった。

165暁狐 :sage :2007/01/25(木) 00:42:14 ID:MdSJZXw7(8)


「ッ!」
 和輝はハッと瞳を開け目を覚ました。
 あれからどうなったのか、どのくらい時間が経ったのか等いろいろと考えるが、寝起きなので頭が少し痛くなり片手で頭を押さえながら和輝はゆっくりと上体を起こした。
 和輝は自分のベッドの上に眠っていた。
 すべては夢だったのかと考える和輝だったが、両肩に痛みを感じ、尚且つ両肩に包帯が巻かれていることからアレは現実にあったことだと確信する。
 優奈と角が生えた青髪の女は見当たらない。
 閉められているカーテンの隅からオレンジの光が差し込むのを見ると夕方になってしまっていることも確認でき、そして最後にベッドに上体を寝かすように眠っている風美の存在にも気づいた。
「……クゥ……スゥ」
 気持ちよさそうな寝息を立てている風美の顔には涙の跡。
 風美の髪をかきあげる和輝は、彼女を起こそうか迷った。
 まだ凶暴なままかもしれないと感じていたが、その時はその時と覚悟を決めて風美の体を軽く揺する。
 少し揺すると、風美の獣耳がぴくんと動き尻尾がユラユラと動くと閉じていた風美の瞳がゆっくりと開いた。
「ぅ……う〜んっ………ほはよ〜、はふくん……」
「あぁ、おはよう。あとカズ君はやめろ」
 しばらく寝ぼけ眼で目を擦る風美に、和輝はいつもの朝のように対応。
 風美はまだ眠りの世界から帰ってきていないのか、じ〜っと和輝の顔を見つめていた。
 しかし、急に風美の脳内は活性化し、自然と瞳からは再び涙が流れ、風美は泣き始めた。
「か、カズくぅぅん!」
「うわっ!」
 そして和輝の胸に抱きついた。
 風美は和輝の胸の中で号泣した、和輝が無事だと言うことからだ。
 和輝もまた、風美に急に抱きつかれ少し戸惑っていた。
「ど、どうしたんだ風美?」
「カズ君、ごめんなさいカズ君! わたし……カズ君を傷つけちゃった……ひっく、ごめんなさい」
「き、気にしてないから。ほら、いいから離れろ」
 風美には凶暴化した際の記憶が残っていた。
 泣きながら謝り続ける風美。
 和輝に嫌われたくないから、見捨てられたくないからという思いからだ。
 そんな風美を和輝は顔を赤くさせ、風美の両肩を手に取り引き離した。
「おねがい、見捨てないで。カズ君に見捨てられたら、私生きていけない」
「見捨てるって、そんな大げさ――」
「迷惑でもいいの、私はこんな身体のオンナノコだから。だから、迷惑と思ってもいいから一緒に、ひぐっ……いさせ……えぐっ」
 獣耳を寝かせ、風美の瞳からは涙が止まらず、風美が拭っても拭っても止まらない。
 和輝は対処に困るが、やがて片手で軽く風美の頭を軽く撫でた。
 撫でられた感触に風美の獣耳はピクンと動き、風美はそのまま和輝の顔を見上げると、和輝の指が風美の涙を拭った。
「もう泣くな、ウザいし気にしてないって言ってるだろ?」
「カズくん……」
「迷惑なんて思っちゃいないし、発情期ってのも何となく理解できるし」
「……一緒にいていいの?」
「断る理由がないな」
 和輝は風美の涙を拭いながら何処か優しげな口調で言うと、涙は止まる。
 そして風美は再び和輝に抱きついた。
「……やっぱりカズ君は優しいね……」
 風美が囁くように言うと、和輝は顔を赤くする。
 和輝の部屋の中は暖かな空気に包まれ、風美の尻尾は嬉しそうに振られている。
 しばらくして、和輝から離れる風美の様子がおかしいことに和輝は気づいた。
 頬を真っ赤にし、なにやらモジモジしているのだ。
「どうした?」
「あの、あのね? 私も……その、はつじょうきって柊先輩が……」
「……なるほど」
 風美は発情していたのだ。
 恥ずかしそうに和輝にその事を告げる風美に、和輝はしばらく考えて納得した。
 そして、二人は自然と唇を重ねた。

166暁狐 :sage :2007/01/25(木) 00:44:21 ID:MdSJZXw7(8)
「……んっ……」
 和輝と風美は口を重ねたままベッドの上に寝る。
 風美が上、和輝が下という形になり、二人は舌を入れあい唾液を交換し合った。
「んッ……ちゅッ……か、ずくぅん……んちゅッ……」
 自分の口内に侵入してくる舌の感触に、風美の獣耳はぴくぴくと動き尻尾はゆらゆら揺れている。
 やがて二人は口が離れると、唾液の糸が二人の口を更に結んでいた。
「ぁぅ……カズ君は横になってて? 怪我してるから」
「これくらい大丈夫だけど、まぁいいか」
 和輝の両肩の傷を気遣いながら、風美は体を起こし和輝の下半身へと移動する。
 そして恐る恐るといった手つきで、和輝のズボンを脱がしていくと、既に硬くなった和輝の肉棒が姿を現し少し驚いた。
「す、すごい……本とかでは見たことあるけど……。これが、私の中に入っちゃうのカズ君?」
「ん? まぁな。ところでだ。風美も濡らしといたほうが」
「だ、大丈夫……もうびちょびちょだから……」
 亀頭から透明液が流れている肉棒を、人差し指で突いたりして遊んでいる風美。
 そして和輝の言う事に、風美は顔を赤らめ恥ずかしいがその場に立ち上がり、穿いているパンツを脱ぐと長いスカートを上げ自らの秘所を和輝に見せる。
 そんな風美の行為に和輝も顔を赤くし、風美の秘所は既に愛液が脚を伝うほど濡れていた。
「ホントにびっちょりだな」
「うん。だから……その、口とかはまた今度にして?」
「ああ」
 和輝が答えると、尻尾を振りながら風美は腰を下ろす始める。
 凶暴化のときとはまったく違う心臓の鼓動の中、風美の片手は肉棒を軽く握り固定し徐々に秘所と肉棒の距離が縮まっていく。
 ビクビクと動く肉棒は風美の膣内を欲しがっているかのようで、その先が秘所に触れると、風美は体を震わせ獣耳はその都度小刻みに動いていた。 
「ぁッんッ……はいってくるぅ……くぅッん……」
 口からは一筋の唾液を垂らし、風美の膣内は肉棒を飲み込んでいき、和輝も体を震わせる。
 そして風美が一気に腰を下ろした時、プツンという音と共に風美は眉を潜める。
 結合部からは愛液と赤い血が流れていることに和輝は驚いた。
「風美、お前……」
「いっ……たい……っ! でも、うれ、しい……んッ!」
 風美は処女だった。
 それが今破られ、風美は大粒の涙を浮かべながら肉棒を深く入れた状態でしばらく静止しているが、表情は嬉しそうに笑みを浮かべ尻尾を音を立てて振っている。
 痛そうな風美を気遣う和輝に、風美は大丈夫と無理やりな笑顔で答えゆっくりと腰を上下に動かし始めた。

167暁狐 :sage :2007/01/25(木) 00:44:53 ID:MdSJZXw7(8)
「んんッ……あぅぁッ!」
「っく……ッ」
「あッ……んッ……あぅんッ!」
 最初はゆっくりだった風美の腰使いも、次第に速度を増し声も喘ぎが増していく。
 愛液と風美の血液が混ざり合った結合部からは卑猥な音が鳴り、風美は和輝の胸に両手を置き前かがみの姿勢になる。
 処女ということもあり、風美の膣内は容赦なく和輝の肉棒を締め付け、和輝に早くも絶頂感がこみ上げてくるがもう少し膣内の感触を味わいたいという思いから必死に耐えていた。
「んあぁッ……か、かずくぅんッ……ひもちいいッ! あんッ、かずくんはぁ……どお?」
「あぁ、スゲー気持ちいい」
「んッ……えへ、よかった……ひあんッ、もっときもち、よくなってね? ふぁんッ!」
 和輝の素直な回答に、喘ぎながら嬉しそうに笑みを浮かべる風美。
 やがて、和輝はある事を思いついた。
「んッ……風美? ちょっと……頼みがあるんだけど?」
「あッんッ……なに?」
「両手放して、スカートの裾を咥えてくれ」
「ッ……んッ、いいよ。 よっと……あむっ、ほれでひい?」
 和輝の要望に、腰の動きを止め素直に従う風美は長いスカートの裾を口に咥える。
 そして和輝の反応に微笑み、開いた両手を和輝の腿の上に置き再び腰を動かし始めた。
「んッ……ふぅッ……はんんッ!」
「おーおー、繋がってるとこがよく見える……ぅッ!」
「んッ! んんッ! は、はうふんッ、はふはひい……ッ!」
 下の和輝からは二人の結合部が丸見えであった。
 その事に和輝の言葉で気づいた風美は恥ずかしそうに顔を真っ赤にし、恥ずかしいと訴えるがスカートを咥えているため何を言っているかわからない。
 そして和輝自身も限界を感じ取り、肩が痛むが両手を風美の脚に持っていき、腰を突き上げる。
 急にくる肉棒が突き上げてくる感覚に、風美は体を震わせ更に腰使いを激しくしていった。
「ひゃッああぁんッ! か、かずくん……しゅごいよぉ、きもちいいッ! もっとしてぇッ、つきあげてぇッ!」
「ぐっ……風美、もうだめッだッ!」
「はんッ……わらひも、も、だめッ! もうイッちゃうぅ……ひあッああぁあぁぁぁんッ!!」
 そして、二人はほぼ同時に絶頂した。
 肉棒からは精液が勢いよく放たれ、風美の膣内に流れ込んでいく。
 射精の感覚に、風美は獣耳を動かし尻尾を立たせて硬直させながら感じ取っており、その口元からは笑みが浮かんでいる。
 射精が終わると、風美は肉棒を抜こうとはせず繋がったまま和輝の胸の上に寝ると、満面の笑みで和輝の顔を見た。
「ハァ……ハァ………ハァ、これで、私はカズ君の女だね♪」
「ふぅ……まぁ、そうだな」
 満足そうな風美の笑顔に、和輝も自然と笑顔で返す。
 二人はしばらく呼吸を荒くさせていたが、やがて風美は静かに瞳を閉じて繋がったまま眠り始めた。
「風美? 寝たのか……仕方のない狼め」
 眠ってしまった風美の頬を突いたり遊んでいた和輝だったが、セックスの疲労で和輝自身も眠気が襲い肉棒を風美の膣内から引き抜くと、和輝もまた眠りに入ったのだった。

「……あの二人は大丈夫かな。僕達も帰りましょう青龍さん?」
「主様、それより私達もカズ君達のように熱い夜を……♪」
「か、考えておきます……」
 そして和輝達の一部始終を見ていた優奈達も自分の家へと戻っていくのだった……。

168暁狐 :sage :2007/01/25(木) 00:47:38 ID:MdSJZXw7(8)



 数日経ち、風美が暮らしていた施設に風美の姿はなかった。
「カズく〜ん♪ 朝ごはんできたよ〜♪」
「カズ君って言うな!」
「じゃあ、旦那さ――」
「……カズ君でいい」
 そう、風美は和輝の家に住むようになった。
 丁度和輝の両親はしばらくは帰ってこないので都合はよかった。
 それに、風美には新しい命が宿っているから……。
 和輝がお父さんになる日も近い……。


―完―


どう見てもスレ違いですが、ずっとこのスレに投下してきたのでこっちに。
これにて終わりです、最後までお付き合いくださった方、GJくださった方、本当にありがとうございました!

169名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 01:29:23 ID:Km9ZO8On
gjです!こういう話の流れにしかなれなかったんだからしょうがないですよ。
それほど二人の愛情は濃いと言うことでいいんじゃないでしょうか。

170名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 03:31:40 ID:SGyJtcyA
>>168
許さん、許さんぞぉぉぉ!!
このギンギンになった肉棒をどうしてくれる!!
罰として、お前のケツの穴を貸せ!!






ものすごくGJです
べ、べつにツンデレとかじゃ(ry

171名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 08:21:24 ID:AIw+Ztmt(4)
こんなGJな物見せられてやり場の無い俺のギンギンイチモツはどうしてくれるんだ!!!!
罰としてこれからもこのスレで宜しく頼む!!!




や、別に俺もツンデ(ry

172名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 11:06:27 ID:SpysJiHy(2)
こんな真っ昼間から俺を興奮させやがって!一体どういうつもりだ!?
貴様には罰として更なる精進をしてもらおうか






別に(ry
勘違いするなよ、カカロット?

173名無しさん@ピンキー :age :2007/01/25(木) 14:06:27 ID:5aYEC1qH(2)
>>163
優奈は左腕はどうしたんだろうか

174名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 15:40:26 ID:CqFEJaTQ
>>173
腕に刀を融合させてたと思う

175名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 15:54:21 ID:FkOP+/fu
ついに存在すら忘れられたか魂剛

176名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 15:58:02 ID:AIw+Ztmt(4)
普段はこんなん→(((゜д゜)))だからな

存在が薄くてもしょうがないっちゃしょうがない

177名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 17:32:25 ID:MdSJZXw7(8)
最近、優奈×魂剛という言葉が頭から離れない……。



ちなみに龍と竜は違うんでしたっけ?

178名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 17:50:34 ID:sCO44oSb
『竜』がドラゴンで『龍』が神様?

179名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 19:47:39 ID:RcqJIJGv
>>177->>178
詳しい説は色々あるのだが大雑把な解釈をすると東洋が龍で西洋が竜。
>>137とは別物の聖人ゲオルクのドラゴン退治も本によって竜だったり龍だったりする
専門家も区別はできてないの多いし適当でいいんじゃない?

180明日復活のくまさん :sage :2007/01/25(木) 20:04:32 ID:iv10X2xl(4)
「生きて一緒に故郷に帰ろう。」
それが彼の口癖だった。彼は私を唯一無二のパートナーだとよく誉め、頭を撫でてくれた。
彼が陸軍K9部隊要員として徴兵されたあの日、私も軍用犬としての道を歩むことになる。
彼はその時から口癖を言うようになった。


今…彼は私の目の前で息を引き取ろうとしている。ごぼごぼと血を吐き出し、自らの血液で溺れ…
最後に優しい笑顔を浮かべると、静かに目を閉じた。

嘘。
「ご主人…様?ねぇ…ちゃんとベッドで寝なきゃだめだよ?起きないと顔舐めちゃうよ?」
ぺろぺろと顔を舐める。彼の体が冷たくならないように、彼が起きれるように。
「ふ…うぇ…ひっく、ご主人様ぁ…私を置いていかないで…」



「K9…か」
鐘楼から構えた狙撃銃のスコープの中、十字線に映し出されたのは倒れた敵兵とその顔を舐める一匹の犬だった。単独の偵察だろうか、他に仲間は見当たらない。
「………」
無言のままボルトを引いて次弾を薬室に送り込む。キーンと澄んだ音を立てて薬夾が床に落ち、それと同時に神経を研ぎすましていく。狙うは…頭。
「―――っ!」

犬は…いや彼女はまっすぐに『見て』いた。緋色の瞳、凶々しい目を向けて『見て』いた。

181明日復活のくまさん :sage :2007/01/25(木) 20:07:45 ID:iv10X2xl(4)
―――くそ、『見られた』

スコープ越しに覗き見る彼女はしなやかな体に美しい黒髪と、獣の証でもあるピンと立った耳と毛が逆立った尻尾を持っていた。
そして彼女は赤い瞳を向けたまま呟いた。


『コロシテヤル』


182明日復活のくまさん :sage :2007/01/25(木) 20:08:49 ID:iv10X2xl(4)
と、導入部でした。用語が分かり辛かったらスミマセン!

183名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 20:49:31 ID:u2Zzr9uq(2)
ハインライン?

184名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 21:33:58 ID:6AvFVUme
K9……警察犬部隊およびアメリカ軍の軍用犬部隊をあらわす名称
ってのだけはぜったい解説しておいた方がいいよ

185名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/25(木) 22:48:40 ID:u2Zzr9uq(2)
え、マジモンのK9なのか?
俺はてっきりネオドッグ部隊がモチーフかと思ってた……
これだからSF厨ってのは駄目だな、
何でもかんでもSFから考えちまう。

186くまさん :sage :2007/01/25(木) 22:56:14 ID:iv10X2xl(4)
説明不足で申し訳ないorz
>>184が言うとおり、軍用犬を運用する部隊です。

空自の警備犬でも良かったんですが…。


187 ◆95TgxWTkTQ :sage :2007/01/26(金) 00:39:09 ID:XYfXZqPQ(2)
>185は、どのSF読みでもそうなように、どうしてもSFと結び付けたがって仕方がない。
彼はいつまでたっても、SSというSSを読めば、必ずそのひとつはSFに通じるという確信を、棄てようとはしないのだ。
そしてもちろん、ぼくは>185の肩を持つ。

188名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/26(金) 00:44:53 ID:b/W0AGdq
>>178
大体そんな感じ
竜は西洋に出てくる凶暴な化け物。姿は蜥蜴に近い

龍は主に東洋に棲息。中国では青龍、黄龍を代表するように神格化された獣。形は蛇に近い
たしかバラモン教だとナーガといわれる神の一種

189187 :sage :2007/01/26(金) 01:22:56 ID:XYfXZqPQ(2)
書き込みボタン押して、「さすがにこれは痛すぎる」と後悔していた所を更に追い打ち。トリップ残したままやん orz

訳が分からないレスをしてすみません。俺みたいなのがいるから普通のSF読みまで煙たがれるんだ。死んでしまえ俺。
しかしながら『夏への扉』は、猫好きかロリコンなら読んで損は無い傑作だと思います。

190名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/26(金) 01:50:50 ID:2ukpBgBL
>>189
「夏への扉」はみんなそう言うな。
何かテンプレでもあるのかw

191名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 00:56:30 ID:VeizOx8d
>>185
心配するな。俺はK9と読んで『ケーナインティ』とか思い出したから。

それは原潜……。

192名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 08:47:42 ID:WdQO/b83
擬人化した凶暴な♀兵器が逆レイプするのはスレ違いだぜ

193名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 11:31:27 ID:ekKY80Ah
じゃあ間をとって擬人化した狂暴なゾイドが・・・

194名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 12:08:17 ID:g+Vi+bOU
>>193
面白そうだからやれ


195名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 13:34:33 ID:xhvhZ/1w
どちらにしろ多分機械の体

196名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 14:30:38 ID:U5NN7b7d
言いたくはないけど
スレ違い

197名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 16:16:33 ID:kKCDeWwi
じゃあ間をとって擬人化した暴走ガンダムで

198名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 16:49:42 ID:CglKa+Ap(2)
前に暁狐氏が書いた狐娘に「グランゾン」が出てたけどあれ機械だよな

199名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 17:39:13 ID:Jiv9p7uf
グランゾンとの描写はなかったがな
それにメインは犬娘だったし

200名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 18:55:49 ID:xTxrApTI
あくまでも脇役に徹してたから何ら問題ないでしょ、グランゾンはw

201名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 19:07:36 ID:Q75mZxkD
脇役に徹していても異様な存在感を放っていたがなw

202名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 21:04:12 ID:CglKa+Ap(2)
まぁ俺はただ単にグランゾンに「なるほどなー」を言わせ(ry





モトネタガアマリシラレテナイカモ


203名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/27(土) 23:46:46 ID:RCBw+jil
>>202
了解であります?

構想はあるけどなんか色々壮大すぎて厨房臭いと思われそうで

動物対人で戦争してるみたいな。ちょっと動物っぽくないお話になるかもしれない
どうでしょう?

204名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 00:04:25 ID:7EHrvwUz(4)
擬人化動物なら何でもいいかと

205名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 00:12:21 ID:fYB8Z6IU
仮面ライダーのゼクターが擬人化したものがあったけど
あれが駄目なら同じジャンルのものは駄目でしょ

206軍用犬 :sage :2007/01/28(日) 00:30:00 ID:yw3vSygu
続き…書かない方がいいか?

207名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 00:33:46 ID:7EHrvwUz(4)
版権モノは正直どうかと思うわけだが

とりあえず投下してみればいいじゃない

208名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 00:50:14 ID:aiaUD/jN
>207
多分180-181の続きという事だろうから版権モノではないと思うが
K9がマズイというならアレだけど、他に元ネタがあって俺が知らないだけならすまん

上の話題はロボットが否かどうかであって、軍用犬の話は全く問題ないとおも
導入だけじゃ、ワクテカした俺が消化不良起こしてしまうので是非とも続きを書いてほしい所です

209名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 02:21:08 ID:g+SNKPxP
脇役なら、ロボット出ようが宇宙人出ようが主人公がロボット動かそうが、別にいいと思うけど?


210名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 03:17:34 ID:Hn8Tlg2s(2)
『♀動物』が逆レイプするなら、どう脱線しようが問題ないべ

211名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 13:59:08 ID:Xn/mV4Me
そういや、昔のハリウッド映画に宇宙に行ったら、そこには猫女の惑星だったというのがあったとか。

212名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 14:30:20 ID:7EHrvwUz(4)
それ何てエロゲ?

213名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 16:55:49 ID:FWlbXmBo
>>211
kwsk!
超kwsk!

214名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 18:26:44 ID:zjkROKCV
>>http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1168881506/211
もれも超気になる

215名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 19:52:00 ID:/ORDxSjk
>>214
クリッコした俺がバカだった

216名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 21:50:57 ID:Hn8Tlg2s(2)
>>213
結構人気ある作品だぞ
続編に『続・猫女の惑星』とか『新・猫女の惑星』など6作ぐらい造られてる
一作目は5年前ぐらいにリメイクされてる

217 ◆pTOq.9xlhI :sage :2007/01/28(日) 21:56:48 ID:LfyBGE7u(6)
どうも
ここみて触発されたから初めて書いたんだけど、かなり雑な上にプロローグだけなんだ。

とりあえず書き出した以上最後まで書くつもりだから
下手って思ったらコテをNG登録してほしい

218 ◆pTOq.9xlhI :sage :2007/01/28(日) 21:58:33 ID:LfyBGE7u(6)
「…眠い」
「少年よ、元気か?」
心配してるのか、ネタを探してるのか分からない口調で聞くこの馬鹿の名は霧原泉
趣味(特技)は投げナイフと弓による狙撃…今思えば物騒なやつだな
「ああ、お前さえいなければ俺は元気だ。それにこの馬鹿いとこ、少年と呼ぶなと何度言えば分かる?」
「…まぁそう言うな。名を覚えるのはどうも苦手でな」
流石に冗談だよな?
「…冗談である事を祈りますが。主よ、君のいとこの名は上山焔です」
俺が思っていた事を喋ってくれたこいつの名は妖狼の闇斬。性別は♂
泉のパートナーであると同時に、外付け式の泉専用リミッターでもある
ちなみにこいつ獣の耳と特徴的な白い尻尾があるんだが、…完璧に大正ロマンな服装で隠してやがるな
「あぁ、そうだった。ありがとう。ティンダr「違います」
「神の山のホムラだったね。…この名前負け野郎」
「何を言うか。貴様ほど『名は体を表す』という言葉に抗う奴はいないぞ。この混沌女」
…いや待てよ。たとえ毒でも湧き出せば泉と呼ぶのか?
「…申し訳ありません、恐らくこの馬鹿に悪気は無い筈です…保証は致しかねますが」
流石闇斬だぜ。自分の主の目の前なのにはっきりと言いやがる

219 ◆pTOq.9xlhI :sage :2007/01/28(日) 22:00:29 ID:LfyBGE7u(6)
「ちなみに見た目若いこの兄ちゃんの名はティンダロスの猟k「違うと言った筈です」
…何だそれは?
「ハッハッハ。何、イアイア唱えれば猟犬も狼もそうは変わらんさ
ちなみに少年、その質問だがティンダロスとは、クトゥルフ神話に登場するキャラクターの一つだ」
「……」
「…闇斬お前には同情するが、泉に選ばれたのが運の尽きだ。
そして年増、人の心を勝手に読むな」
そういやこの狼本当にツイてないな。
「まぁそれはいい…少年。今日君は18の誕生日だな?」
よくねぇよ
「…そうだがそれがどうした?」
「今日から少年はパートナーを探しに行くのだなと思うとね」
説明が遅れたが、俺達の一族は魔と戦う為には魔の血が必要と言う理由で
(人生の)パートナー探しと言う事を18の誕生日から約一週間
どこだかよく分からん場所に転移させられて行うハメになるんだ
全く…面倒なこった
「…で?何が言いたい?」
「いや、何。君はどんな妖を選ぶか楽しみでな。…私としてはホムラの名にちなんで
サラマンダーとかフェニックスとかジャック・オー・ランタンとか
ガルーダとかドラゴンとかフェンリルとか見つけ出して欲しいものだが」
「無茶言うんじゃねーよ。しかも一つ彷徨える魂が混じってんじゃねーか」
…やべぇ。フェンリルとガルーダがなんだか分からねぇ

220 ◆pTOq.9xlhI :sage :2007/01/28(日) 22:02:37 ID:LfyBGE7u(6)
「焔。この馬鹿主の言葉を聞く必要はありませんよ。
パートナーは己の感覚を信じ、選ぶのです。
…こんなのに選ばれてしまった私だからこそ言えますから」
自嘲をするかのように言ってるな。あ、闇斬の周囲の光量が薄くなってる
「おかげで私は家事もせずに楽に生活させて貰っているよ」
このぐうたら女め!
「妖狼に家事をさせんな。で、闇斬、それがどうしたんだ?」
「あ、はい。一方的に気に入られ、無理矢理契りを結ばされた私のように不幸な者を出さない為にも、
お互いがこの人なら一生を添い遂げてもいいって思える方を探し出してくださいって言いたかったんですよ」
…同情するよ。うん
「ハハハハハ。こいつのような礼儀と知識に生きる妖狼は珍しいだろうからね。一目で気に入って契約に踏み切ったよ。
まぁ、契りの際に抵抗してくれたが、そのおかげでなかなか楽しめた」
悪魔め!この人間の皮を被った悪魔め!!
「ふむ…果たして片親が妖魔の類であり続ける、私達一族は人と呼べるのだろうか?」
「心を読むな。そしてサラリと重い事を言うな」
ちなみにこの馬鹿の片親は妖狐で、俺の片親はデュラハンだったりする。ま、どうでもいいけど

221 ◆pTOq.9xlhI :sage :2007/01/28(日) 22:06:39 ID:LfyBGE7u(6)
「大丈夫ですよ。貴方達はまだ人の領域です。私のような妖魔の香りはほとんどしませんからね」
流石犬系。鼻がきくぜ
「ふむ。そうなのか。それを聞いて安心したよ」
「…」
「…?どうした闇斬?口、開いてるぞ」
「…あ、すみません。いえ、少々驚きまして」
…なるほど。泉があんな事を言ったのと悪意の無い微笑に
カルチャーショック的な何かを感じたんだろうな
「ふむ。私にも人である、と言う事に未練と誇りを持っているからね。保証があれば安心もするさ」
…意外すぎるぞ。この混沌女が
「アハハ…話を戻しますが、そろそろでは無いですか?」
「ん?…そうだな。じゃあ行ってくる」
「あぁ。気をつけて行くといい」
「頑張っていい方を見つけてくださいね?」
「おう」
「…行ったか。では月鏡、私達は帰るとしよう」
「えぇ。そうしましょうか」
「…そういえば今日は危険日だったな。決して寝かせんぞ?」
「…覚悟しておきます」
「フフフ、子供が出来たら私も晴れて闇斬の姓を名乗れるのだな?なぁ、月鏡?」
「……はい」

222 ◆pTOq.9xlhI :sage :2007/01/28(日) 22:08:50 ID:LfyBGE7u(6)
とりあえずここまでです。
ごめんね。下手でごめんね。会話は出てくるんだけど場の説明が書けないorz

223名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 22:41:30 ID:7EHrvwUz(4)
俺の読解力が無さ過ぎてその場の状況がよくワカランorz

224名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 23:11:27 ID:erHZZevh
とりあえず一言

G o o d J o b

225名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/28(日) 23:38:51 ID:PP63MSg8
私、某スレでSS書いてる者なんですけど。

クトゥルフものといえば、かの物語を思い出すなぁ・・・
ともあれGJ

226暁狐 :sage :2007/01/29(月) 00:42:44 ID:aYwB7Uhs(2)
俺、参上!!
今回は優奈×ドラゴンです。
>>206>>222氏に言う事は一つ……wktk!


 ある日、僕は本家からの依頼である山に来ていた。
 黄龍さんと朱雀さんと一緒に、その山に入るとかなり驚いた。
 山全体と言ってもいいほどの妖怪の数で埋め尽くされていたんだ。
 その妖怪とは、前に和魔さんと一緒に白虎が封印されていた洞窟に依頼で行ったときに現れた上半身が女性、下半身が蛇の妖怪。
 灰色の肌に赤い瞳を光らせて、僕達を見るなり妖艶とも言える笑みで襲ってきた。
 僕達も応戦体勢に入った。
「はあぁっ!」
 妖刀の魂剛と融合した大きな左腕を振り下ろすと、蛇の一体は5つに分かれて斬り裂かれた。
 血がとび、5つに分かれた蛇の体はボトッと音を立てて地面に倒れる。
 全方向に蛇女、すぐに横から飛びついてくる蛇に刀の刃のような指を突き刺す。
 辺りの草木は、蛇女たちの赤い血で染まっていて血の匂いが充満している。
 無論、僕にも返り血を浴びているわけで、服や顔は血だらけだ。
「うりゃああ!」
 一方の朱雀さんは、上空から炎を出し蛇達を焼き尽くす。
 蛇達の悲鳴とともに、すぐ横で山火事のように炎が森を焼いている……とても熱い。
「朱雀、ここには主優奈もいるんだぞ!」
 朱雀さんが出した炎は、山に広がる前に黄龍さんが砂で消していた。
 上空の朱雀さんに怒声を響かせながら、地震を起こし巨大岩で蛇達を押し潰しているんだろう、時折大きな岩が目に映りその直後に地響きが鳴る。
「この妖怪、なんでこんなに……」
 最初は押していた。
 だけど、徐々に物量に押されてきていた。
 そして、2、3体の蛇を同時に斬った時、背後の地面から何かが出てくる気配を感じる。
 振り向こうとした、だけど……その前に僕の体が中に浮いた。
「がッ!」
 お腹に衝撃の直後に凄まじい痛みが走った。
 一瞬、何が起こったか分からなかったけど、力が出ずに俯いたとき僕のお腹に蛇達の鋭い尻尾の先が突き刺さっているのが見えた。
 尻尾はすぐに抜け、地が飛び散りうつ伏せで地面に倒れた。
「優奈ぁっ!」
「主!」
 朱雀さんと黄龍さんの声が聞こえる。
 だけど、意識はどんどん遠くなり目の前が暗くなっていく。
 声はもう出ず、感じるのは無数の蛇達が微笑みながら近づく音と気配、お腹と加えられて突き刺される両足と両腕の痛み、そして死の恐怖。
 左腕はまだ融合した状態だけど動けず、目の前はもう真っ暗で何も聞こえず、血の匂いだけが鼻を刺激する。
 しかしそれも感じられなくなって、僕の意識は無くなっていった。


―――まったく―――情けないものだな―――


 意識がなくなる直後、こんな僕に呆れて言う女の人のような声が聞こえた……。

227暁狐 :sage :2007/01/29(月) 00:44:43 ID:aYwB7Uhs(2)
「………い………お……い」
「………ん……」
 なんだろう……誰かが僕を呼んでる……。
 僅かに揺すられる体の感触に、僕の意識は徐々に目覚めていく。
 何だか宙に浮いているような感覚……僕はどうなったんだろう? 死んでしまったのかな?
 じゃあここは天国? それとも地獄?
「お、い………め……さま…………ゆうな」
 僕を呼んでいるこの声は天使、それとも悪魔かな?
 何だかそう考えると目が開けられない。
 でも、今の状況が知りたいということもあって、僕はゆっくりと目を開けて上体をゆっくりと起こした。
「ん……ここは、ぼくは……」
「目覚めたか」
 体が痛むけど、まず辺りを確認した。
 そして少し驚いた。
 周りは、まるで宇宙のように暗い。
 それに少し重苦しい空気に、僕は眉を顰めた。
「何をキョロキョロしている?」
「ぁ……えっと」
 そして、僕の目の前にいるものにさらに驚いた。
 竜……青い瞳に鋼のように硬そうな体、長い首に長い尻尾、背中には大きな翼と所謂ドラゴンというものが、翼を寝かせて体を少し丸めてこちらをじっと見て話しかけてきた。
 しかも、ドラゴンの腕は魂剛と融合した左腕にそっくりだった。
「どうした? 何を驚いている?」
「その……あの、あなたは……」
 どこかで聞いたような声で、僕に問うような声で聞いてくるドラゴン。
 返答に困りながも刺激しないように恐る恐る質問で返してみると、ドラゴンは少し笑っていた。
「フフフ……忘れてしまったのか? 長い付き合いだというのにつれないなぁ」
「長い、付き合い?」
「そうだ。まぁ、こうして会うのはこれで二度目。一度目はお前が幼き頃か……」
「二度目?」
 本当に覚えがなかった。
 ドラゴンは何かを思い出すように言っているけど、こんなドラゴンを見たら忘れない自信はある。
 脳内をフル稼働させて思い出してみるも、どうしても思い出せなく何か罪悪感のようなものも感じていた。
「どうやら本当に忘れてしまったようだな。フゥ……寂しい事だ」
「す、すみません」
 思わずドラゴンに謝ってしまった。
 しかしドラゴンは笑って許してくれて、次のドラゴンの言葉に思い出しはしないけど驚愕した。
「私は、お前達が魂剛と呼んでいるモノだ」
「………は?」


―後半(エロ)に続きます―

228名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/29(月) 01:19:55 ID:xJNL88ff
暁狐さんGJ!リアルタイムGJ!!続きが気になりすぎる…w

229名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/29(月) 01:39:43 ID:T7Tvg9/P(2)
ウホッ
遂に影の薄(ry)魂剛とのエロだwwww

ていうか魂剛の原型って龍なんだ

230名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/29(月) 04:05:37 ID:QCWaT4nD
魂剛、竜なのに陰薄かったり竜なのに捨てられたり
竜なのに自慰に使われて震えてたりしてたのかw

231名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/29(月) 07:19:00 ID:T7Tvg9/P(2)
そういやそんな事もあったなww

232名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/29(月) 19:05:38 ID:lysghJH5
>>222
状況がよくわからない。誰がなんて名前のキャラで誰が喋ってるのか


233名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/29(月) 21:05:15 ID:l1a9DOgF(2)
>>232
本当に分かりにくくてすまんorz
とりあえず主人公=上山 焔(かみやま ほむら)口調はやや傲慢、途中の「」なしのセリフも全部こいつ
主人公のいとこ=霧原 泉(きりはら いずみ)口調は傲慢、読心スキル持ち
泉のパートナーの妖狼=闇斬 月鏡(やみきり げつきょう)口調は丁寧語、苦労人

誰が何喋ってるかはもっと口調弄って分かりやすくなるように頑張ってみるよ

234名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/29(月) 21:57:15 ID:CdsN802Q
口調じゃなくて地の文を書けるようにしたほうがいいと思うよ

235名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/29(月) 22:19:46 ID:l1a9DOgF(2)
地の文か…
国語の教科書小学生のやつから読み直して、短い小説の書き方のハウツー本でも買ってくるとするよ

アドバイスありがとう

236暁狐 :sage :2007/01/30(火) 00:16:19 ID:wUgVFIt0(3)
「こん……こんごう……?」
 目の前のドラゴンは何を言っているのか最初分からなかった。
 僕の中での”こんごう”と言うのはただ一つ、僕の武具、妖刀の魂剛だけだ。
 確かに、ドラゴンの腕は魂剛と融合した僕の左腕に似ているけど、でも魂剛は刀のはず……。
「うん? 信じられないか?」
 困惑している中、魂剛と名乗ったドラゴンが可笑しく笑うような口調で尋ねてきた。
 僕は静かに首を縦に振った。
「なるほど。まぁ、今は刀、仕方ないか。そうだな、私はお前が思う刀に宿っている魂だ」
「え?」
 最初は理解できなかった。
 だけど、すぐに理解した。
 目の前のドラゴンは確かに魂剛だけど、魂剛の中に宿ってる竜の魂らしいんだ。
 そう頭の中で理解している中も、ドラゴンは語り続けた。
「もうどのくらい経ったか……。私はお前の家の祖先に殺されてしまってな。その際に、私の体であの刀を作り、私の力を利用しようとしこの刀の中に封じ込めたのさ」
「僕の? あの、だったら本当の名前とかも……」
「私の名前か? さあな、封じ込められる際に記憶も殆ど奪われてな。いわば名無しの竜さ。だからいつもどおり魂剛と呼ぶがいい」
 どうやらドラゴン、魂剛の言っていることは本当らしい。
 なんか魂剛の話を聞く限り、僕のご先祖様って結構悪い人に思えて仕方ない。
 そんな思いもあって、僕は何となくまた魂剛に謝ると、再び笑って許してくれた。
 そして、僕は最初から疑問に思っていたことを魂剛に聞いてみた。
「あの? 聞いていいですか?」
「ん〜? どうした?」
「僕は、あの後どうなっちゃったんでしょう?」

237暁狐 :sage :2007/01/30(火) 00:17:23 ID:wUgVFIt0(3)
 そう、意識がなくなる前に僕が見た光景は、僕のお腹に蛇の尻尾が突き刺さっていた光景。
 思い出す度に少し寒気がする。
 実際、こうして魂の状態の魂剛と話をしている限り僕はもう……。
 そう考えると、自然と涙が出てきてしまった。
「おやおや、何を泣いている?」
「ぐすっ……あ、いや、すみません。僕死んじゃったのかなって……」
「大丈夫だ、安心しろ。お前は死んではいない。私が何とかしたからな」
「ふぇ?」
 優しい口調で僕を宥めてくれる魂剛。
 その言葉に、僕は心底安心して今度は嬉し涙が少し出てきた。
 そしてその涙を拭った時、なら今の状況は何だろうと思い魂剛に聞いた。
「言っただろう? 私が何とかしたと。お前が蛇にやられた直後、まだ融合状態だったのでな。魂が黄泉に逝く前に私の中に引き込んだ」
「え? 引き込んだ?」
「そうだ。まぁ、融合状態だったのがフコウチュウノワザワイというヤツだ。後は体を治していけばいい」
「そうなんですか……あ、朱雀さんと黄龍さんは?」
「うん? あぁ、あの四神ならすぐにお前に駆けつけて、すぐに天一とか言った妖孤のところへお前を連れて行ったぞ? フフ、まぁ、あの蛇たちが邪魔するので地形ごと変えてしまったがな」
「そ、そうですか……」
 魂剛は楽しそうに笑って語っていたけど、僕は少し背筋が震えた。
 地形を変えた、多分朱雀さんも黄龍さんも本気で怒ってくれて山ごと蛇達を吹き飛ばしたんだろう、それも跡形もなく。
 その光景を見るかと魂剛が尋ねるけど、僕は遠慮しておいた。
「僕の体は……」
「もう大丈夫だが。あと数日はここにいた方がいいな」
「そうなんですか」
 かなり重症のようだ。
 だけど、命に別状はないと魂剛が言うから安心する。
 そして、何も話すことがなくなり微妙に重い空気が流れ始めた。
 何か話題はないかと頭の中で考えていたとき、魂剛が何かを思い出したかのように口を開いた。
「そうだ。フフフ、おい、ちょっと近くに来い」
「ぇ? は、はい……」
 何やら妖しい口調で、大きな腕で手招きをする魂剛。
 この口調は聞いたことがある、むしろほぼ毎日聞いている。
 家や外で、青龍さんや白蛇さん、四神のみなさんが僕をエッチな意味で襲う前兆に出る声によく似ている。
 しかし、僕を呼んでいるのはドラゴンだ。
 そんな事はないだろうと思いつつも、警戒して魂剛の側まで寄った瞬間、魂剛の大きな体が赤く眩く光り出す。
 思わず目を閉じてしまい、光が治まったと思い目をゆっくり開けると驚いた。


238暁狐 :sage :2007/01/30(火) 00:18:49 ID:wUgVFIt0(3)
「フフ、どうだ?」
「……」
 目の前には大きなドラゴンの姿はなく、自慢げに微笑んでいる青い瞳に腰まである長く赤い髪の毛のお姉さんが立っていた。
 しかし完全な人間ではなく、大きな翼と尻尾、頭から生えている長い角だけは竜のまま。
 あぁ、この人は魂剛なんだなぁと四神達と同パターンなのですぐに理解した。
 スラッとした体のラインに、とても綺麗な肌の色。
 そしてまるで女神のように美しい顔と体を覆っているのが白く薄い布だけということがあり、思わず顔が熱くなった。
「反応があまりないな。まぁいい……それより、早速始めようじゃないか」
 人型となった魂剛は、僕のそっと抱き寄せるとそのまま押し倒す。
 ハッと我に返った僕は、両手で魂剛の肩をつかむと力を入れて引き離した。
「な、何するんですか!?」
「何って……お前達の言葉で言うせ……せ……」
「……せ、セックス?」
「そうそう、それそれ。せっくすだ」
 やっぱりか……そんなことを思うと表には出さないけど心の中でため息が出る。
 そして一応抵抗しようとした。
 しかし、案の定というかパターンというか、尋常じゃない力で押さえつけられた。
 しかも両足は長い尻尾が巻きつき身動きが取れない。
 両肩を押さえられてとても痛い。
「暴れるな。魂だけになってまで痛い思いをしたくないだろう?」
「あの、せめて……」
「だめだ。せめても何も無い。私は攻められるより攻めたほうがいいのでな」
 妖艶な微笑で告げる魂剛。
 その微笑に僕の体はブルッと震え、魂剛は僕の上に乗りながら身に着けている布に手をかけると一気に引き抜く。
 綺麗な素肌が露出し、一瞬ドキッとしてしまった。
 その時に隙が出てしまい、それを見逃さないといった感じで魂剛は身に着けていた布で僕の両腕を後ろに回し手首をきつめに締め付けた。
 腕から痛みが走り、少し眉を顰めた。
「少し痛かったか? でも安心しろ、もうすぐ気持ちよくしてやるからな」
「や、やめてください」
「何を言う? 毎晩毎晩、四神達との交わりを見せ付けられた私の身にもなってみろ? ずっと一人だったんだ、もう我慢できないよ……」
「そ、そんな、でもこんな……んッ!」
 魂剛の微笑みは、以前欲求不満が爆発した青龍さんの微笑に少し似ていた。
 そんなことを思いながらも、身動きの取れない僕は何とか言葉で魂剛を止めようとした。
 しかし、魂剛の妖艶な微笑で言った言葉に再び返そうとした時、僕の唇に彼女の唇が重なった。

―真・後編につづくorz―

239名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 00:27:01 ID:dMVrnOgc(2)
GJ!
魂剛がお姉さんになるあたりから
妄想が無限連鎖してうちのムスコがえらいことに・・・・・・

続きは気長に待たせてもらう所存にございます。

240復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 01:52:14 ID:0b1+v4eg(11)
>>180-181の続きを投下します。微妙な長さです。

241復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 01:53:25 ID:0b1+v4eg(11)
畜生、魔女の婆さんの鍋にぶち込まれた気分だ。

「ハンス!移動するぞ!」
「しかしレナード軍曹、敵はまだ…」
そう言いかけて16歳の新兵は言葉を飲み込んだ。狙撃陣地にしていた教会の出口、開け放たれた扉に『彼女』はいた。
刹那だった―――ハンスが護身用の拳銃を抜き引き金に指をかけた時、奴は既に胸に爪を押し当てていた。

「ひ…あ…殺さないで…」
涙を流して懇願する新兵に彼女は一言
「…だめ。」
と呟いて爪を押し込んでいく。
「ぐが…あぁ…ぁ……………」
新兵は激しく体を痙攣させ、声を弱めていく…。

「止めろォォォ!」
叫んで拳銃を構えるとその声に反応して奴は爪を素早く引き抜き、こちらへ向けて突進してきた。
ダンダンダン!と三点射で発砲したかと思うと肩に激しい熱を感じ、目をやると俺はうつ伏せで両肩の付け根に奴の爪が深々と突き刺さっている。
「ぐっ…さっさと殺せ!主の仇討ちにきたんだろうが!」
俯いたままでいた顔を奴が向けたとき、俺が見たのは…涙だった。
「う…ぐすっ…ご主人様ぁ…」

「な…お前泣いて――むぐ…」
「ふ、ぴちゅ…んぅ」
突然に押し付けられる唇、そして血の味が彼女の舌とともに唇を割って入ってきた。

242復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 01:54:26 ID:0b1+v4eg(11)
「ん…んむ…ぴちゅ…」
ひとしきり口内をかき回した後、彼女はゆっくりと顔を離した。唇からは血の混じった唾液が垂れ、彼女の胸を濡らしていく。
ふいに肩を貫いていた爪を抜いて長さを戻すと、馬乗りになって後ろ手に俺のズボンのベルトを外そうとしていた。

「な…お前、なにしてる!?」
俺の問いには答えず無言でズボンのベルトを外すと、器用に片手だけでパンツごと脱がされる。
「おい、聞いてるのか!っ…!」
両肩を思い切り握られ痛みで言葉が途切れる…そんな俺の表情を彼女は涙を流しながら見ていた。

「ご主人様…ご主人様…」
うわごとのように呟きながら肩を握って腰を浮かす彼女。信じられないことに無毛の股間からは幾筋もの淫靡な体液が出ていた。
だが―――ああ、ちくしょう!それを見て俺のもきっちり反応してやがる。
彼女はそれを見ると手を添え、ゆっくりと感触を楽しむように腰を落としていく。


「はあっ、はあっ、は…ああっ!」
「ぐっ…!」
びゅるっ…どくっ、どくっ…!
―――何度目の絶頂だろうか。すでに愛液と精液にまみれた割れ目からは受け止めきれなかった精子が流れ出ている。


243復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 01:55:19 ID:0b1+v4eg(11)
「ご主人様ぁ、もっと、もっとぉ!」
しなやかな肉体と軍用犬として訓練された体は容赦なく締め上げてくる。
俺のモノはたちまち硬さを取り戻し、欲望を吐き出す。何度も、何度も…
彼女は発情していた。憎悪や絶望が頂点に達した時、肉体もまた反応したのだろうか。
終始主人の名を呼んで俺を犯す様はまるでそこに亡き主人の姿を見ているようだった。

何度目か分からない絶頂を迎えると、ふいに彼女は腰を上げて爪を伸ばした。
白濁した精液がごぽごぽと滴り落ちていく。
そして、伸ばした爪をそっと俺の喉笛に押し当てる。いよいよ俺も迎えが来たか…目を閉じて貫かれるのを待つ。


ダン!
ふいに聞こえる銃声。目を開けると、そこには床に伏した彼女と拳銃を構えるハンスの姿。
「はあ…はあ…軍曹…無事ですか?」
「ああ。だがハンス、お前は…」
ハンスは倒れている彼女を見ると、
「急所を外れたんですよ。いや、『外された』の間違いですね…」
―――ちくしょうめ。

倒れている彼女の銃創を診るが…とても助かりそうになかった。
「そう…ですか」と、自らの運命を悟った彼女は俺を見上げて弱々しく言った。
「最後に…お願い…聞いてくれますか?」
「―――ああ」

244復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 01:56:21 ID:0b1+v4eg(11)
「ほら、着いたぞ」
「っ…ありがとうございます」
おぶっていた彼女を下ろして、主の元に寝かせてやる。

「ご主人様…」
そっと主人の頬を撫でる彼女。慈愛に満ちた表情を浮かべて主人の髪を、頬を、唇を撫でている。
「ご主人様…私、誰も手にかけませんでした…ご主人様と同じように誰も殺めなかったんですよ…?」
今はもう動かない主人に優しく語りかける。

いつの間にか青空が広がり、陽光が世界を包んでいた。
「ご主人様…カナも、もうすぐそちらに…逝きますから…寂しくなんてないですよ…」
ハンスも俺も黙ってみていた。それが生きた者の定めだから。

「カナは…カナは…ご主人様と添い遂げられてうれしいです…。これからは…ご主人様…いえ、『あなた』とあの子を見守って…いきたい…」
最後にもうほとんど光が届かないであろう目を閉じると、『夫』に口づけをして、優しく語りかけた。
「あなた…ずっと、ずっと…愛してます…」


この日、戦争は終わった。

245復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 01:57:05 ID:0b1+v4eg(11)
―――10年後 終戦記念日

「あっちーな…毎年ながら…」
額の汗を拭いながら丘を歩いて行く。
「ええ、全くですね。中年には酷な暑さだと思いますよ?」
「うるせえよ、『新兵殿』」
悪態をつきながら足を進める…と、ふっと汐の匂いと波の音が聞こえてきた。
もうそろそろだな…。

丘の上に辿り着き、視界が開けると眼下には穏やかな海とのどかな町並みが広がる。
「お父さーん!遅いよー!」
着くなり怒られた。だから中年には酷な暑さなんだよ!
怒れる我が娘は、ハンスを見るなり「わんっ♪」と駆け出して白いワンピースから飛び出した『尻尾』を振り振り、ハンスに抱きついて頬にキスをする。
当のハンスはまっすぐな愛情表現に照れながらも母親譲りのピンと立った耳ごと頭を撫でている。

そんな二人を後に、俺は一組の夫婦が眠る墓を前にして語りかける。
「今年も暑いな…二人とも見ているか?あれから10年経った。長いような短いような、あっという間だったな」
あの時と同じ青空を仰いで言葉を続ける。

「聞いて驚くなよ、なんとあのお転婆娘とハンスが結婚するんだ。式は俺のレストランで挙げるんだとよ。新兵殿、そりゃないぜ!」


246復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 01:57:55 ID:0b1+v4eg(11)
「あんた達の娘は立派に育ってるぜ。ここだけの話、孫の顔も早く見れそうだ。うれしいだろ?」
答える代わりに一陣の風が吹く。優しい風が。

「おーい、おやじとお袋に挨拶しろー!」
イチャつく二人に声をかけると「はーい♪」と声がして腕を組んで歩いてくる。やれやれだぜ…。
墓にきびすを返して歩き、タバコに火を付ける。墓のあたりから娘とその新郎の声が聞こえる。
「お母さん!私ね、今度この人と―――」
「義父さま、義母さま、不束者ではありますが―――」


ふーっと空に向かって紫煙を吐く。
見上げた夏の空は青く、変わらぬ陽光が世界を包み込んでいた。





――完――

247復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 02:06:23 ID:0b1+v4eg(11)
携帯で書くのはしんどかったですよ…orz
自分なりの世界観を広げてみました。娘の名前は敢えて出しませんでした。妄想の余地があるんでw
お母さん犬の名前も最初は出さないつもりでしたが結局出しちゃいましたね〜。

ちなみに軍曹も新兵殿も戦後すぐに除隊しており、軍曹は個人でレストラン・新兵殿は保父さんとして日々人間や獣の幼女相手に(ry

以上!

248名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 07:02:04 ID:gMfu6tEj
>247
GJ

249名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 07:26:00 ID:AZtp/QKp
GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
カワイソスTT

250名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 07:30:29 ID:5ro5Jcav
>>247&暁狐氏GJ!!


251復活したくまさん :sage :2007/01/30(火) 18:36:02 ID:0b1+v4eg(11)
レスどうもですー。見返して思ったのは…エロが薄すぎますねorz

252名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 20:42:18 ID:w2No4v+K
>>244で言ってる「あの子」って軍曹との間にできる娘のことを言ってんの?

253名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 21:26:22 ID:0b1+v4eg(11)
説明不足で申し訳ない…まとめwikiで加筆修正するつもりだったんだが、「あの子」とは最後に「あんた達の娘」と言っているようにご主人様とカナの間に産まれた子供です。

ちなみに最後のお願いは「子供を引き取ってほしい、最後はご主人様(夫)に寄り添って…、海の見える丘に埋葬してほしい」です。
散々迷った挙げ句に削除した部分ですが、ちゃんと入れた方が良かったですね

254名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 22:07:04 ID:tS0xvv46
一読したら「死の間際にセックスしてすぐに子供できるわけねーだろ」と思った。
再読したら話の始まった時点でご主人様とカナの間に子どもがいると理解した。

前もこんな事あった気がするし、ここは読解力が試されるインターネットですねw

255名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 23:14:42 ID:teNOG9hb
職人さん方GJ!

が、>>237の一文で気になる表現が。
不幸の中に災いあってどないすんねんな。

256名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 23:17:38 ID:Nj4ODK9V
うん、確認して気づいた。素で間違えてたorz

257名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 23:30:52 ID:dMVrnOgc(2)
>>256
セックスという言葉がでてこなかったんだから、
ことわざ(?)だって少し間違えたっていいんじゃないか?

あのキャラを少し世間ずれなキャラにするとか。

258名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/30(火) 23:33:27 ID:0b1+v4eg(11)
俺も狙ってやってたのかと思った

259203 :sage :2007/01/31(水) 00:37:42 ID:w2XB/dt+(5)
「助け・・・・・・」
男の、かすれた声は何かが潰れるような嫌な音に飲み込まれた。
頑丈そうな甲冑に身を包んだ男の、鉄製の兜に護られていた頭が踏み潰されていた。
「セイル・・・・・・」
少女が歌うように呟く。声にあわせて、少女の背後で家屋が音を立てて崩れ落ちた。
爛々と青く輝く瞳は、救いを求めるように伸ばされた男の、無骨な手の先で座り込む少年を捕らえている。
背中に生えた少女の体には不釣合いなほどに大きい羽が、少女が人間ではないことを示していた。
悠然と佇む少女の、小さな足・・・・・・いや、体全体が、血に濡れていた。
「ア・・・・・・ン・・・・・・?」
目の前の光景が信じられないかのように、搾り出すような声で少年は幼馴染である少女の愛称を呼んだ。
その声に促されるように、少女は一歩足を前に進めた。動きに合わせてめちゃ、と吐き気を誘う音が鳴る。
少女の翼が、嬉しそうにはためいた。純白だったそれは、所々黒ずみ始めている。
「う、ぁ・・・・・・」
天を焦がすかのように燃え上がった炎が、少年の住んでいた村を燃やしていた。
後から後から吹き出てくる黒煙が、夜空に輝く星を覆い隠している。脂の焼ける、不快な臭いが周囲に充満していた。
少年の周囲は赤く染まっていた。今さっき、冗談みたいに呆気なく頭が潰れた男のその仲間が、微動だにせず倒れている。
皆、死んでいた。アンと少年・・・・・・セイルが呼んだ少女。アンジェリカによって、殺されていた。
「大丈夫。セイルは、殺さない」
明らかな狂気を瞳に湛えて、少女は言う。
強く握れば、ともすれば折れてしまいそうな程に細い、少女の腕が少年の震える肩を握った。
こびりついた血が、少年の着ている服を染め上げていく。
頭一つ分高いところから少年を見下ろす少女の纏う雰囲気は、普段のそれとは違いすぎていた。
「いいこと、しよう?」
熱に浮かされたように、少女は言って、少年の肩を押した。
恐怖に縛られた少年は少女の突然の行動に対応できず呻き声を上げて倒れる。軽い衝撃と共に後頭部に鈍い痛みが広がった
反射的に閉じた目の、瞼の上に影がかかる。怪訝に思って目を開くと、少年の腹部に馬乗りになった少女の、大きく広がった翼が少年の周囲から光を奪っていた。
「おとなしくしててね」
少年の腕を動けないように押さえつけ、少女は顔を近づけた。ゆっくりと近づいてくる少女の、整った顔に少年は心臓を高鳴らせる。
少女の、可愛らしい小さな唇が、少年の唇を奪った。
柔らかい感触が、これ以上ないと言えるほどに混乱していた少年の思考を、さらに混沌に叩き込んだ。
別の生き物のように伸びた少女の舌が、小さく開けられた歯の間から侵入し、狭い口内を縦横無尽に蹂躙する。
少女の舌は、縮こまっている少年の舌をたくみにひっぱりだし、絡めあい、その口の奥へと唾液を送り込んでいく。
歯と歯の隙間から、歯茎の根元、隅から隅まで、少女の下が駆け巡っていく。
啄ばむ様な優しい、相手のことを考えたキスではなく、相手の全てを奪い取ろうとするような荒々しいキス。
やがて、満足したように少女は口を離した。結合部から溢れた唾液が、少年の顔をぬらしていた。
少女は微笑んで、その部分を嬉しそうに舐めあげた。
「う・・・・・・」
「あ、気持ちよかった?」
少年の反応に、少女は嬉しそうに笑顔を輝かせた。
腕を押さえていた少女の手が、少年の土と血とで汚れた服の襟元に伸びる。
小さな手に力が篭ったのを少年は感じた。直後、残光を残すほどの速さで腕が振りぬかれ、少年の服は音を立てて斜めに切り裂かれた。
「おいしそう・・・・・・」
「うあぁぁぁぁ・・・・・・」
露になった少年の、幼い胸元を愛おしそうに少女は撫でる。
二つの可愛らしい突起を、指先で磨り潰したり、少し伸びた爪で摘みあげると、恐怖で瞼を硬く閉じた少年の口から
小さく喘ぎ声が上がる。その反応に少女は満足そうに微笑って、機械のようにその作業を繰り返す。
その度にかすれるような少年の喘ぎ声は、少しづつはっきりと、大きく、周囲に響き始めた。
「もう、こんなに大きくなっちゃったよ? 胸、気持ちいいんだ」
頭を抱きかかえるように少年を、その膨らみかけた胸に押し付けながら、小さな耳に吐息を吹きかけるように少女は語りかける。
薄い衣製のワンピースの上から感じる、少年の息が気持ちいい。逸る体を押さえつけて少女は少年の耳の穴に舌をねじ込んだ。

260203 :sage :2007/01/31(水) 00:39:21 ID:w2XB/dt+(5)
「あぅぅ!?」
「あは、耳、弱いんだね」
少年は思う。少女のこの変貌ぶりを。
同年代の、引っ込み思案でちょっと人見知りが強く、心優しい少女の、この変化を。
「どうした・・・・・・うぅ・・・・・・の、くぅ・・・・・」
「不思議に思うことはないの。セイル」
少年の問いかけに、穏やかな声で少女は答える。十数人の人間の大人を殺したその手で弄びながら。
「これが、本当の私。貴方達人間とは違う。私達のような存在の・・・・・・ね、舐めて」
未だ10歳にも満たず、世間を知らない少年の困惑をよそに、いや、愉しむように少女は口を歪め、少年の眼前に指を突きつける。
その白かった肌は、乾いたままこびりついた血で、赤く染まっていた。
「綺麗にして」
少女の幼いながらも、容赦のない責めで息を荒げている少年の唇の隙間に少女の人差し指が滑り込むように入り込んだ。
吐き出そうと舌を動かすが、少女の指は微動だにしない。逆に、唾液によって水分を得た血液により、少年の口の中に不快な鉄の味が広がった。
「う・・・・・・ん・・・・・・」
気持ちよさそうに、少女の小柄な体が震える。悩ましげな声は、その外見からは想像できないほどに淫らな音を含んでいた。
「あ・・・・・・は、もう、いいよ」
暫くして、少女は満足したように指を引き抜いた。少年の唾液によって鈍くぬめった指が艶かしい。
輝くような白さを取り戻したそれは、酷く官能的な光を発している。
「ん・・・・・・。もう、私我慢できないの。いいよね・・・・・・?」
少年の返答を聞かずに、少女の足の指が器用に少年の穿いているズボンの端にかかる。
軽い振動。綿で作られたズボンが、地面を削りながら引き下ろされ、炎によって暖められた風に少年の局部がさらされた。
「ちょっと、大きいかな。・・・・・・入るよね?」
不安げに、でも、楽しそうに少女は腰を浮かせて、そりたった少年の局部を見て呟く。
血と、それ以外の何かによって濡れたワンピースの裾を、少女はゆっくりと持ち上げた。
成長しきってない、毛すら生えていない少女の可愛らしい性器から、くすんだ銀色の輝きをもった液体が、垂れ落ちる。
そこで初めて、少年は少女の顔を正視した。


261203 :sage :2007/01/31(水) 00:40:45 ID:w2XB/dt+(5)
「う・・・・・・あ・・・・・・」
そこに居たのは、少年の知らない誰か。そこで初めて少年は気づいた。
今、自分はまさに、この可愛らしい狂った獣に、食べられようとしているのだと。
「うわああああああああああああああああああああああああああ!!」
少女の背後で、力尽きるように建物が音を立てて崩れ落ちた。
「逃げないで・・・・・・」
「煩い! 化け物!」
少年は混乱していた。ここ数時間に起こった様々なことが、色を失った状態で少年の脳裏を駆け巡る。
「・・・・・・セイル。どうしてそんなに酷いことを言うの?」
「あああああああああ!?」
悲しそうに言った少女の拳が、少年の右肩を・・・・・・潰していた。
耳を劈くような悲鳴が、少年の喉を震わせる。少女は煩い、と呟いて、すさまじいスピードで左腕を振り上げた。
空気を切り裂く音がなる。地面に穴が開くほどに強く叩きつけられた少女の拳は、狙いたがわず少年の左肩を粉々にした。
「あああ! ・・・・・・うぐ・・・・・・・が」
立て続けに襲った激痛に、少年は涙を流して絶叫した。
そんな光景を苛立たしげに少女は見つめた後、少女は何かを思いついたように明るくすると、少年の細首をその手で締め上げた。
「苦しい? 私も苦しいの。セイルが私のことを化け物って言った。セイルもあの人たちと同じ。でも安心して
 セイルは許してあげる。だって、私はセイルのことが好きだもの。でも、お仕置き。大丈夫、殺さないから。ちょっと息がしにくいだけ」
苦悶の表情を浮かべた少年を、少女はいとおしげに見つめている。苦悶の表情を浮かべた少年の頬を伝う涙を美味しそうに少女は舐め取った。
「セイル、もういいよね? 私、もう・・・・・・セイルだってこんなに大きくして、準備できてるもの。いいよね、いいよね?」
熱に浮かされたように、恍惚の笑みを浮かべながら少女は自分の下で震えている少年に何度も問いかけた。
浮いたままの腰が、充血した少年の棒の上に降ろされる。
未だ成熟してない幼い性器の入り口と先端とが触れ合うと少女と少年の体を鋭い快感が駆け巡った。
悩ましげに少女は身を震わせながら、熱を持った息を吐いた。その快感が忘れなれないのか、何度も少女は腰を降ろすが、なかなか上手くいかない。
何度目かの失敗の後か、やがて、その年にしては異常なほどに誇張した少年の棒が少女の割れ目に少しづつ分け入っていく。
お互い、初めての行為だった。
だが、少女には痛みすらも心地よいのか、半ばまで入って局部から血を流しても、表情は蕩けそうな程に緩んでいる。
相対するように、少年の表情は痛みに歪んでいた。肩の痛み、初めての痛み、少年の体も心も、まだ、子供だった。
「あん!」
「か・・・・・・はっ・・・・・・」
まどろっこしげに、少女が腰を一気に深く落とした。
ずぶり、という生々しい音とともに、少年の棒が少女の奥を叩く。同時に、少女が強く喘ぎ声を漏らした。
「気持ち・・・あぁ・・・・・・気持ちいいよ、セイル・・・・・・あは・・・・・・セイルは、あぁん・・・・・・セイルは、気持ちいい?」
一度入ってしまえば後は早かった。
少年の首を絞めることすら忘れて、少女は夢中になって腰を上下する。
痛みと快楽とがごっちゃになった少年は、叫びとも喘ぎとも区別のつけない声を上げていた。
弱りきった少年の心に、強烈過ぎる感覚が堰をきって流れ込んでくる。その大量の電気信号の奔流に晒されて、少年はついに、考える事を放棄した。
ただ声を上げるだけの人形になってしまった少年を尻目に、少女は何度も腰を打ち付ける。
やがて、少年の棒を震わせて何かが少女の体内に噴出された。既に狂気の輝きのみを残した少女の瞳が歓喜に打ち震えた。
行為は終わらない。次々と崩れ落ちていく村の中央で、人と獣とが交わり続けていた。



262203 :sage :2007/01/31(水) 00:42:39 ID:w2XB/dt+(5)
いちお、続き物にも出来たり・・・? 登場人物は同じですが、数年後。
でも、スレッドの雰囲気にそぐわない気もしないでもないのです。



えぴろーぐっぽいもの

「ここがコウアソン・・・・・・なんて、酷い・・・・・・」
深い青色で染め上げられた、全体的にゆったりとした衣の服に身を包んだ女性が、吐き気を抑えながら呟いた。
「これは、全滅か・・・・・・村人達はともかく、なぜ急進派の馬鹿者達までもが死んでいるのか・・・・・・」
女性の傍らに立った長身の男性が、目をしかめて言う。
彼らは今、人の獣人に対する絶対的な優位性を主張している一派が襲ったという報告を受け、部下を率いて村まで来ていた。
「そうですね・・・・・・村人が抵抗したのかも? でも、一般の村に騎士団と相打ちに持ち込める程の、そんな装備があるわけが・・・・・・少佐!」
口元を隠しながら原型を唯一止めている村のゲートをくぐった女性が、声を上げる
「なんだ?」
「こちらへ・・・・・・!」
女性の声に促されるままに、男は死体を踏まないように気をつけながら村へと入る。
男の副官の、3年の付き合いになるこの女性が指差した先には、目を見開いたまま空を見上げる少年がいた・・・・・・。

263暁狐 :sage :2007/01/31(水) 01:52:40 ID:hWAsHhdD(5)
>>257 その発想はなかったです!
>>262 エロGJ!!ところでアンは何が擬人化したんですか?鳥類?


 口を閉じても抉じ開けられて僕の口内に入ってくる魂剛の舌。
 ぬるっとして生暖かく、口の中を舐め回してくる舌の感触はいつになっても好きにはなれない。
「んッ……この時代ではきすというのだろう? ちゅッ……どうだ? 私の舌は……んッ」
 舌を入れてくる本人は楽しそうな口調。
 何とか押し戻そうと舌を動かすけど、その舌とも絡ませてきて僕の体はぶるっと震える。
「んふッ……フフフッ、可愛いじゃないか……ここがいいのか?」
 1分くらい経ったかな、魂剛が両頬を押さえている片腕を僕の下半身に持っていった。
 その手と、両足を巻きつけていた尻尾でぼくが穿いていたズボンを脱がし始めた。
 膝まで脱がされて、嫌と思いながら反応してしまった僕のペニスが出て、少し寒気がしてまた体が震えた。
 やがて脱がすのが面倒になったのか、ズボンはビリビリと音を立てて破かれてしまった。
「んッ……ふぅ、最初から破いておけばよかったな。さて……ほぅ、ほぅほぅ、何だ嫌そうな顔だった割には既に濡れているじゃないか」
 キスが終わり、呼吸がままならなかった僕の呼吸は荒くなっていて、魂剛の言葉に顔が熱くなる。
 そんな僕の反応に魂剛は声を上げて笑って、片手でペニスを少しきつめに握る。
 いきなり握られて、僕の体は少し跳ね上がって、魂剛がペニスを握っている手をゆっくり上下に動かし始めると電気が体中に伝わるような快感が押し寄せてきた。
「ひっ……そんな、いきなり……は、やくぅ……」
「おうおう、どんどん溢れてくるな。まるで本当に女みたいだ」
 魂剛の手のスピードはいきなり火が出そうなくらい速く、クチュクチュをいやらしい音を立てて、僕自身も変な声になった。
 それでも魂剛は手のスピードを押さえようとはしない。
 むしろ楽しく遊んでいる女の子のような声で手のスピードを上げた。
 その手の快感に、僕は既に射精感に襲われた。
「やっ……もう、出る……ッ」
「うん? もうか……。しかし、まだ駄目だな」
 しかし、魂剛が手のスピードを緩めたと思ったら射精感は少しずつ遠のいていき、寸止めで射精を止められる。
 そして、僕の両手を塞いでいる魂剛が身に着けていた布がビリッと破ける音がすると、リボンほどの大きさになった布を魂剛はペニスの根元にきつく巻きつけ蝶結びをする。
 彼女がとった行動……その意味は一瞬で理解でき、魂剛は妖しく微笑みながら再び顔を僕の顔に近づけてきた。
「これで、精子は出まい」
「な、何で……こんなことを?」
「ふふふ、そうだな、すぐに出されてはつまらないから。それにお前の反応も面白いしな」
 このドラゴンは本当に青龍さんに似ている気がしてならない。
 こう……僕の反応を見て楽しんでいるあたりが結構そっくりだ。
 もう何を言っても聞かないと思う、向こうの方が力が圧倒的に上なわけだし。
 そんなことを思っていると、自然と抵抗する気力がなくなってきて、魂剛は僕の頬をペロリと一度舐めると僕の下半身へ体を移動させた。

264暁狐 :sage :2007/01/31(水) 01:54:34 ID:hWAsHhdD(5)
「ふんふん、どんな味だったかな、久しぶりすぎて忘れてしまったよ。こういうのを、ふぇらちおを言うのだろう? ……んむッ」
「ぅ……」
 魂剛の息遣いがペニスに伝わった直後魂剛はペニスを咥え込み、暖かい口内と舌の感触がペニスから伝わり体が震えた。
 僕は何とか上体を少し上げて魂剛を見る。
 まるでアイスを舐めるように舌をかよわせつつ、音を立ててペニスを吸い、時々僕の反応を窺うように上目遣いでこちらを見る魂剛。
 何度も変な声を上げてしまって射精感に襲われるけど、精子の通り道を封じられている為何も出さずにイカされていた。
「んちゅッ……んふふッ、ほんろうにはわひいなぁ……ぷはぁ……その反応、病み付きになりそうだ」
「あぅッ……お、ねがいもう出させて」
「だめ。次はこうしてやろう」
「はッ……うぅッ!」
 何度もイカされて声も少し出なくなっていたけど、僕は何とか止めようと魂剛に言うけど効果はない。
 それどころか、魂剛はペニスから口を離し、両腕を使いペニスを胸と胸の間に挟んで全体を使いように体を動かして上下にしごき始めた。
 これは、よく白蛇さんや黄龍さんが攻めてくるパイズリと言うやつで、豊かな胸の圧迫と肌の感触に再び快感の波が押し寄せた。
「んッ、んぐッ……どうだ? これはぱいずりと言うやつだろうッ、んッ、よくッ、黄龍にやられてるのをッ、見ていたッ……んぢゅッ……」
「はぁッ……んッ」
 僕自身でも女の子みたいと思うほどの声が、僕自身から出続けていた。
 胸でしごかれ、亀頭を吸われ続けてとても気持ちよく、根元が縛られてなければ3回はイッていたが今はただ体を跳ね上げ、何も出せずに女の子みたいにイクしかなかった。
「んじゅッ……出したいか?」
「ぁッ、ぇ?」
「ならッ、ちゃんと自分の言葉でッ、オネガイッ、をしてみろ。そうしたらッ、一度だけ出させてやろう」
「お、おねがい……解いてください……」
「気持ちいいのか?」
「き、きもちいいですっ! だ、だから早く……ッ!」
 ペニスを扱きながら、魂剛は微笑みながら言う。
 僕は迷わず、自分でも恥ずかしくなる台詞を叫んだ。
 もう何度もイッてしまっているが一度も出すことができないため、このままだと気が狂いそう。
 僕の言葉を変わらない微笑で受け止める魂剛の手はゆっくりとペニスを縛っている布に伸びていき、そして布が解かれた瞬間僕の体は跳ね上がり亀頭からは勢いよく精液が噴射された。

265暁狐 :sage :2007/01/31(水) 01:55:26 ID:hWAsHhdD(5)
「あッ……あんあああぁッ!!」
「んんんんッ! んくッ……ちゅッ、んふふふ……すごい量、それにとても濃い……あぁ、久々の精のにおいに味……ちゅぷッ」
 精液は魂剛の胸を、顔を、赤い髪の毛を汚していき、頬を赤くし妖艶な表情で受け止めて胸や手や顔についた精液を舐め取っていた。
 射精が終わり、本当にご無沙汰だったんだなぁと思っていると不意に魂剛の顔が目の前に現れ、そして唇を重ねてきた。
 再び口を抉じ開けられ、口内に魂剛の舌が侵入してきた。
「んッ! な、なに……んむッ!」
 先ほどの唾液だけの舌の味とは違い、今度は自分の精液の味もして眉を顰めた。
 とても苦くてまずい……けど、そんな精液をどんどん口内に送られ押し返すこともできず飲むしかない。
 そして、魂剛は口を離すと唾液と精液が混ざった糸が見えた。
「どうだ? 自分の精の味は」
「ま、まずい……ひどいですよぉ」
「そうか? しかし、こちらは先程より硬くなっているがな。もしかして、自分の精を味わい興奮でもしたのか?」
 魂剛の言うとおりだった。
 射精した後にもかかわらず、僕のペニスは未だ硬さを保ってビクビクしてる。
 もしかしたら彼女の言うとおり自分のを飲んで興奮してしまったのかもしれない……そう思うと口には出さないけど恥ずかしい。
 そんな思いを察してか、魂剛は軽く精液だらけの手で僕の頭を撫でると、翼を羽ばたかせ少し宙に浮いた。
「さて、いよいよこちらで味わうとするか……よっと」
 そして丁度魂剛の秘所がペニスの真上に来る位置で静止すると、足を広げ翼を小刻みに羽ばたかせゆっくりと降下していく。
 魂剛の秘所はもう濡れていた。
 ヒクヒクと動くのを見ると、まるで早く入れろと訴えているようだ。
 そういえば、長い尻尾がなんだか変な動きをしていたような気がする。
 しかし、亀頭が魂剛の膣内に入り始めるとそんな事も頭から抜けていた。
「んッ……おおきいッ! いい……んッ、ああああぁッ!」
 僕の胸の上に魂剛の両腕が着いた時、翼の動きが止まったと思ったらペニスの根元まで魂剛の膣は咥えこんだ。
 やっぱりご無沙汰らしく、魂剛はしばらく体を痙攣させて挿入の快感に浸っているようで尻尾を犬のようにぶんぶん音を立てて横に振っている。
 僕自身も、先程までの射精止めが効いて、魂剛の中にペニスが入った瞬間射精してしまった。
「あ、あッついッ……も、もう、だしてしまったのか。まぁ、いい……好きなときに出すがいい。今の私は魂だけ……孕むこともない、あんッ!」
「ひぁッ、ま、また……出ちゃ……あぁッ!」
 魂剛は腰を動かし始め喘ぎ声を上げる。
 魂剛の膣内はペニスをぎゅっと締め付け、まるで別の生き物のようにうねうねと動き、まるで全ての精液を搾り取ろうとしているようだった。
 結合部からは卑猥な音が流れて、魂剛が動くたび僕は膣内に精液を放出していった。
 それでも射精した直後にペニスは硬くなり、そしてまたすぐに射精する、その繰り返しだった。
「はんッ……ひあぁッ……お、ちんちん……きもちいいよぉッ!」
 その言葉にまた射精してしまった。
 魂剛は面白そうに微笑みながら腰を振りこちらを見下ろしていた。
「んんッ……どうだ? 白虎のッ、あんッ、まねをしてみた……あぁッ」
 時々、魂剛の表情は悪戯の反応を見る子供のような表情になる。
 そんなことを思っても、気持ちいいのは変わりない。
 それどころか、胸や顔に精液が付着している魂剛の姿を見るとそれだけで射精感が高まっていった。
「はあああッ! ま、また出たぁ! すごい……おにぃちゃん……。んッ……こんどは玄武だ」
 これで何度目の射精だろうか……。
 笑みを浮かべて精液を受け止める魂剛を見ていると、一向にペニスが治まらず、既に結合部は行き場の失った精液でぐちょぐちょになっている。
 このままでは死んでしまうと思ったけど、今の僕は魂だけだと気づくとこの絶倫っぷりも何となく納得できた。
「あぅんッ……はぁ……はぁ………ふふ、まだまだぁ……こうしていると、何か思い出せそうだよ」
「ぅくッ……はぁ……ん」
 しばらくし、魂剛は朱雀さんのまねだと言い秘所からペニスを引き抜きお尻の穴にペニスを入れる。
 案外すんなりと入り、僕はお尻の中にも射精していき汚していく。
 その後は秘所とお尻、交互に入れ魂剛の表情は完全に快楽に支配されているようだった。
 更には長い尻尾を僕のお尻の中へ入れたりし、その刺激で射精する。
 僕は体が治るまで魂剛の膣内に精液を流し込んでいた、そうずっと……ずっと。

266暁狐 :sage :2007/01/31(水) 01:56:26 ID:hWAsHhdD(5)
「はい、お茶」
「あ、どうも」
 数日経って、やっと満足したのか何処からともなくちゃぶ台に湯呑に急須を出現させ、魂剛は笑顔でお茶を入れてくれた。
 魂剛と同時にお茶を啜り、数日にわたる淫らな行為が嘘のようにのんびりした空気が流れていた。
 そして丁度お茶を飲み終えたとき、僕の意識は徐々に遠のいていき、思わずくらっとなった。。
「もう体に戻るか。いろいろ楽しかったぞ」
「ど、どうも」
「また死に掛けた時、または死んだときは引き込んでやるから」
 何だかとんでもない事をさらっと言われている気がした。
 目の前は暗くなっていき、魂剛の姿も見えなくなってきた。
「そうそう。青龍に伝えておいてくれ。私を自慰の道具に使うな、とな」
「あ……はい、わかりまし、た」
「ではな」
 そして、魂剛に宿る龍の魂は人から竜に戻り、僕の意識は完全に途切れた。


「ハッ!」
「あ、優奈様!」
「て、天一? ここは……」
 目が覚めたときには、僕は布団の中にいて意識が戻って飛び起きると僕の横にいた九尾の狐、天一が驚いた声を上げた。
 見慣れた部屋、ここは昔の僕の部屋で僕は神崎本家にいる事がわかる。
 天一はすぐに涙目になり僕に抱きついた。
 どうやら元の体に戻れたのだと、僕は天一の頭を撫でつつ思った。
「よかった……ぐすっ、優奈さまぁ……」
「あの、僕は……どのくらい経ったの?」
「三日程です……。驚きました、朱雀さんから優奈様から翼が生えたり角が生えたと聞きましたから。それに、髪の毛も長く赤くなったと……」
「え?」
 天一の言葉にやっと気づいた。
 そして立ち上がり、全身が移る鏡で自分の姿を見ると驚いた。
 髪の毛が、腰まで長くなっていた。
 きっと、魂剛が何かしたのだろう……自然と結論が出て、部屋の壁に立てかけられている刀の魂剛を見ると微妙に震えたような気がした。
「そうだ。青龍さんはどこに?」
「え? 青龍さんですか? 彼女でしたら……」
 そして、僕は魂剛の言葉を青龍さんに伝えに行った。


 更に言えば、この事を境に眠ると夢の中で魂剛に時々呼び出され、魂剛は積極的に体を求めてきたり魂剛と一緒にお茶を飲んだりした。
「私はユウエンチと言う所にイってみたい」
「それは……どうでしょう」
 うーん……僕のスケジュール的なものがどんどん厳しくなってきているのは気のせいかな……?

267暁狐 :sage :2007/01/31(水) 02:00:01 ID:hWAsHhdD(5)
以上です。
GJくださいました方、最後までお付き合いくださった方、本当にありがとうございました。

何かの機会があれば生前の魂剛話を書こ(ry

268名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/31(水) 02:04:08 ID:7ZVJVXqq
寺GJ!!

269名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/31(水) 07:34:53 ID:92da0P3M
暁狐氏超GJ!!

玄武の真似にモエスw

270くまさん :sage :2007/01/31(水) 09:48:52 ID:5sqdi6h4
>>262
怖ぇぇ…けど萌えた。なんなんだこの微妙な感覚は…

>>267
GJです!(性的な意味で)色々と暴れ回る魂剛も見たいっす。


次回は第二次世界大戦中の旧ソ連地雷犬をネタに書いてみます。


271名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/31(水) 18:23:26 ID:XNFOMlDa
私はユウエンチと言う所にイってみたい

イってみたい・・・

272203改め新参者 :sage :2007/01/31(水) 18:25:57 ID:w2XB/dt+(5)
>>263
ですね、鳥類です。具体的になんの鳥、というのは決めてないですが・・・
なんとなく天使っぽくなってしまいましたし

>>270
さんくす



273名無しさん@ピンキー :sage :2007/01/31(水) 23:54:06 ID:grI2PIaV
ながされて藍蘭島の獣化話思い出した…
男1×女複数だから逆レも妄想しやすいと思うんだがどうかな?↓

274名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/01(木) 00:12:05 ID:oj3KmtE9(2)
だが断る


いかんせん文に疎いもんでor2

275名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/01(木) 01:12:55 ID:Ynnvgxl5
>>272
SF板の”【鬱】読まなきゃよかった物語【トラウマ】”スレで紹介されていた(w)、「天使の囀(さえず)り」という本に書いてあったんだが、
なんでも、宗教画の天使の翼はワシやタカなどの猛禽類のものを模しているとか…
それ以外の鳥の翼だと見栄えがしないそうで

276名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/01(木) 08:05:48 ID:sbe4nRIf
そりゃまたワイルドな天使だな

277203改め新参者 :sage :2007/02/01(木) 22:19:01 ID:4lIb5TRX(3)
要望があれば続き物かきますが・・・・・・いかがなものでしょうか

278203改め新参者 :sage :2007/02/01(木) 22:22:30 ID:4lIb5TRX(3)
要望があれば続き物かきますが・・・・・・いかがなものでしょうか

279新参者 :sage :2007/02/01(木) 22:23:24 ID:4lIb5TRX(3)
うあ、ダブった。申し訳ない

280名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/01(木) 22:26:10 ID:oj3KmtE9(2)
ばっちこい!
裸で待ってるぜ。

281名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/02(金) 01:32:00 ID:iiICzwBw
>>280
今夜は冷えるぞ、風邪ひくなよ。

282名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/02(金) 01:41:45 ID:LofRrEO3
>>279
ぜひお願いしやす。

283名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/02(金) 19:43:52 ID:ThlPWvfR
明日は節分だ

鬼女キボン

284名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/02(金) 20:25:15 ID:GAl7npox
ウホッ
良いシチュw

285新参者 :sage :2007/02/02(金) 21:20:27 ID:Kgq3xueG(7)
エロ入る前まで・・・・・・。
私は、エロに入ると極端に筆が遅くなるので、気長に待ってもらえると嬉しいです・・・

286新参者 :sage :2007/02/02(金) 21:23:22 ID:Kgq3xueG(7)
10年後、少年は青年へと成長し。少女は女へと成長した。
「異常は?」
「ありません、少尉。・・・・・・今頃、戦端が開かれているでしょうか?」
「どうだろうな。気になっても仕方がない。私達は、彼らが安心して戦えるように、彼らの家族を護っているのだから、それに集中しろ」
「了解であります、少尉。では」
人間と獣人の争いの歴史は既に200年程立っていた。
獣人の、その能力は遥かに人間を凌駕する獣人達ではあるが、数で勝る人間は彼らに対等以上に戦を進めてきた。
だが、それも10年前に一変する。
「アンゼリカ・・・・・・」
数十キロに渡って作られた城壁の上で、先ほど、少尉と呼ばれた青年は茜に染まる空を眺めて呟いた。
ゆるゆると追い詰められていた獣人たちの下に、彼女が現れたのは8年前だった。
ユーラシア大陸の、チベット高原付近で行われた獣人1万と人間23万との戦。
それまでどおり、多大な犠牲を払いながらも勝つと思われたその戦は、人間側の大敗に終わった。
戦場の推移を知った青年の育ての親は、戦場に死を呼ぶ黒い羽が舞ったと、天を仰いでいたのを覚えている。
「もうすぐ、夜か」
夜はやつらの世界だ。
太陽はもう半ば沈んでいる。透き通るような空には、黄昏と夜が混在していた。
この周辺の夜は寒い。昼と夜との気温差が20度程もある。
不意に、視界の端に打ち捨てられた建物郡を見た。
昔は関所だった、この長城を通ろうとした者たちが賑せたという交易市。
しかし今では半ば崩れかけ、過去の繁栄など見る影もない。
「――っ」
服の、胸元を皺が残る程強く握る。言いようのない恐怖が成年の中から湧き出ていた。
青年は身を翻して城壁の中へと歩を進めた。酷く、気分が悪い。
闇に沈んだ階段の向こうへ、青年の後姿は消えていった。

獣人なんて、全て滅んでしまえばいいのに。

空が、輝き始めた。


始まりは、酷く呆気ない音だった。
空から落ちてきた槍。それが、寸分違わず偵察兵の一人を、上下に貫いた。
呻き声と共に、血飛沫を上げて倒れる。周囲の仲間は、その光景をただ見ているしか出来なかった。
――その、一瞬のタイムラグを、彼らは見逃さない。

直後。
数百の槍が、そこに居るものたちを地面に縫い付けた。


287新参者 :sage :2007/02/02(金) 21:24:34 ID:Kgq3xueG(7)
「セイル少尉・・・・・・! て、敵襲です!」
自室で一人過去の幻影と戦っていた青年の下へ、形相を変えた衛兵が現れたのは5分も経った頃だった。
「何!? どこから現れた!」
長年使い続けた愛用の椅子を蹴飛ばすように立ち上がる。
仕官のみに与えられた狭い個室の石床に、大きな音が響き渡る。
――そして、兵士は、音もなく崩れ落ちた。
「空から、よ。久しぶりね? ・・・・・・10年かしら」
入り口の死角。扉の淵から、白い足が伸びた。
鉄製なのか、鈍く光るブーツが頭部に短剣を刺して倒れる青年の部下を、苛立たしげに蹴飛ばす。
突如現れたそれが何なのかを理解する前に、机の上においていた剣を抜いて、青年は跳躍した。
軍人であった父のもとで、10年かけて培った戦闘術。そして、判断力。
18歳の若さで少尉という階級は、これによるものが大きかった。
同年代の人より、幾らか小さな体躯が、ランプの明かりに照らされた薄暗い室内を舞う。
右手には、1メートル弱の両刃の剣。たとえこれがよけられても、左に隠した短剣が敵の胸元を貫くだろう。
そんな思考は、腹部を襲った強烈な衝撃に、かき消された。
「かはっ――!?」
「強くなったね、セイル。あの日の誰よりも。でも、相手が悪かったかな」
薄れ行く意識の中で、青年は、懐かしい声を、聞いた――



288新参者 :sage :2007/02/02(金) 21:25:28 ID:Kgq3xueG(7)
「あ、起きた?」
強い光に促されるように青年が瞼を開くと、眼前に少女が居た。
思考が動き出すより先に、体が動いた――いや、体は、動こうとした。
右手首と、右肩の間接に鈍い痛みが広がる。見れば、体全体が丈夫そうな皮のベルトできつく縛り付けられている。
「ふうん。お母さんに聞いてた話より、けっこう凶暴なんだ。でも、うん。顔は合格」
いつかの少女と重なる顔で、笑う。紅く光る瞳が、青年を値踏みするかのように輝いていた。
「お前は、誰だ」
精一杯の虚勢を込めて、声を低くして青年は言った。
「こんな状況になっても強気なのね。意思も強そう。やっぱり、お母さんの話と全然違うな、お兄ちゃん本当に、セイルって人?」
「お前は誰だと言っている。動けなくても、やれることはいくらでもあるんだ。早く言わないと――」
「そんなに急かさなくても教えてあげるよ。私の名前はセリカ。お兄ちゃん・・・・・・ううん。お父さんの、子供だよ?」
「・・・・・・冗談を言うな、第一僕は彼女だっ――」
「本当よ? セイル」
掛けられた言葉、いや、その声に、少年の体は震えた。
「え、あ・・・・・・?」
「お母さんだ。おかあさーん」
少女が走っていた先に、女性が居た。走り去る少女の背中には、漆黒の翼。
それをはためかせて、文字通り飛ぶように少女は女性へと飛び込もうとした。
だが、そんな少女を伸びた女性の手が制した。
「ダメじゃない。セリカ。私より先に、お父さんに会っちゃ」
「でもでも――」
「セリカ」
「う・・・・・・はぁい・・・・・・」
あの翼は感情の起伏も表しているのだろうか、明らかに力なくしぼんだ羽を、少女はばつが悪そうに揺らす。
そんな少女を見て満足したのか、女性は少女を一度、抱きしめた後、青年の下へと歩みを進めた。
「お前は・・・・・・」
言い知れぬ恐怖を感じながら、青年は気丈に尋ねる。
女性は答えずに、傍らにおいてあった小さな机の、その上に置いてあった薬瓶を手にとって、中に入っていた小さな錠剤を3錠、取り出して口に含んだ。
「お前、何を――うぐ!?」
声を張り上げた青年の唇を、やわらかい感触をした何かが塞いだ。
それが女性の唇だと気づいた時には、どこか甘い味の唾液と共に、青年の口内に塊が三つ、流し込まれている。
「ぐ――」
音をたてて、喉がそれを嚥下した。
「あーあ。お母さん。火がついちゃったか・・・・・・がんばってね。私、弟が欲しいなー」
背後でその光景を眺めていた少女が、つまらなさそうに言って、部屋の外へと出た。
「ん、ん――!」
少女の言葉を示すかのように、女性は止まらない。
いつかのように、青年の口内がねちゃ、とした水音と共に蹂躙されていく。
恐怖と緊張で強張っていた体の、その節々から力が抜けて行く。同時に、その肩に忘れた痛みが蘇ってくる。
抵抗しようとしても、体が動かない。口から送り込まれる甘い感覚が、青年から反抗の意思を奪っていく。
口と口の隙間から泡だった白い粘液が漏れ、青年の頬を濡らす。その軌跡が、熱い。
どれほど経ったのか、女性が吐息を漏らして唇を離した時には、青年の舌は乾き、痺れてしまっていた。
「あ・・・・・・はぁ、久しぶり。本当に・・・・・・どれほど私は、セイル。貴方に会うのを、夢見てたことか」
「お前は、まさか・・・・・・」
「そう、アンジェリカ。興亜村で、貴方の隣に住んでいた。人形のアンと、呼ばれていた・・・・・・」
人形のアン。
青年の記憶の中で、目の前の女性はとても物静かな――静か過ぎる少女だった。
いつも、どこか遠くを眺めて、数少ない村の子供達の遊びにも加わらず、一人で居たのを覚えている。
それはやがて、子供らしい残酷な虐めに発展し・・・・・・そしてやがて皆、興味を失ったように少女を無視し始めた。
青年は、そんな少女を、あの日、故郷が燃える日まで、気にかけていた
「死を呼ぶ凶鳥が、なぜここにいる。前線の方はもういいのか」
吐き捨てるように言った青年の、そむけた顔は直後、驚愕に歪む。
「ええ。まだ、教えてなかったわね・・・・・・人は、負けたのよ」
「――え?」


289新参者 :sage :2007/02/02(金) 21:27:17 ID:Kgq3xueG(7)
ちょっとばかし駆け足で、ここまで
実質的なエロに入るのにはもう少し先になりそうです。がんばって精神的レイプを・・・・・

290名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/02(金) 21:29:27 ID:U2Sg1Lch(2)
少尉!物資(文章量)が足りません!
増援願います!

GJ

291新参者 :sage :2007/02/02(金) 21:41:00 ID:Kgq3xueG(7)
>>290
さんくす

あー、ちょっと質問が・・・・・・
手足切断は、グロ? 表現が生々しくなければ、OK?
どうなんでしょう・・・・・・

292名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/02(金) 21:41:57 ID:U2Sg1Lch(2)
グロ…かな?あらかじめ言っておけば問題ないと思うよ

293新参者 :sage :2007/02/02(金) 21:47:12 ID:Kgq3xueG(7)
>>292
了解です。色々、やってみます

294名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 00:20:22 ID:0aOLIuZ0
現在蛇女作成中

295名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 01:07:29 ID:FxZd/QDl
>>294
激しく期待してます

296名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 12:28:18 ID:IBH/fgip
>>1にグロはNGって書いてあんのに

297名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 12:51:35 ID:Yp6if//8
グロメインじゃなけりゃいいんじゃね?

298名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 13:11:29 ID:/8CZ08ls(2)
人それぞれ得意不得意あるから投下前に書いておけば問題ないかと

グロメインは流石にNGだがな

299名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 15:57:06 ID:Ys781A7i
wktk

300名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 18:12:46 ID:2WEnxdG2(3)
どれから書こうか迷ってるんで、皆様のご意見をお聞かせください。


1 狐、むしろ妖狐(逆レというより女攻めの純愛っぽい話)

2・犬(結構集団で)

3・鳥(主人公がロボ乗る予定)

301名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 18:41:21 ID:XBBfGQhE
1

302名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 18:49:10 ID:ymdfgrQS
俺も1

303名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 18:55:03 ID:QtlvN18M
むしろ1

304名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 19:00:13 ID:eAbtwv4I(2)
狐と犬と鳥が集団で女攻めでハーレムっぽく主人公がロボ乗る話

305名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 19:01:56 ID:eAbtwv4I(2)
間違えた
×ハーレムっぽく→○純愛っぽく

306名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 19:10:51 ID:AtNE7viV
犬好きの俺としては2を推したい。

307名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 19:29:26 ID:tWByZCjg
俺も2だな。犬かわいいよ犬

308名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 19:38:23 ID:BchgpET/
一連のネタにインスパイアされて対物ライフル使いの竜騎士とツンデレ竜の話考えてみた。

まだ話が固まりきってないからもうちょっと待ってほしいけどな。

309名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 21:59:46 ID:BtiCayEf
刹那ちゃん好きな俺は断然1

310名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 22:27:59 ID:h4rvtXZf
狐好きな俺も断然1

311名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 23:15:58 ID:7g/X5bTH
純愛だから1

312名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 23:22:10 ID:/8CZ08ls(2)
狐フェチな俺は1

313名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/03(土) 23:27:45 ID:4Y5veC6f
集団逆レイプ好きな俺は2

314暁狐 :sage :2007/02/03(土) 23:45:35 ID:2WEnxdG2(3)
ちょw3まったく挙がってないww
では狐からいこうかと思います。その次に犬、鳥は未定。
今回は狐親子で久遠絡み。
また何回かに分けて書こうかと思います、最後までお付き合いくだされば幸いでございます。


 山々に囲まれた小さな村。そこには人間のほかに狸、鼬、狐のほかに多種多様な動物が住み人間と共に暮らしていた。
 村にいるほとんどの人間以外の動物はヒトの姿に化けるという能力を身につける、いわば妖怪化した動物であった。
 その中でひときわ大きな力を持っている狐がいる。
 その名は久遠。四つの尾を持つ妖狐であり二児の母親。

「……ここか」
 村を囲む山にある丘から、村の一角を見下ろす一匹の雄狐。全身真っ黒な体毛に赤い目を光らせている。
 狼などより大きい体の所々には大小様々な切り傷黒狐の左目も数字の一のような大きな傷により閉ざされていた。
 そして尻尾には長い尻尾が8本、ゆらゆらと動いていた。
「………確かに懐かしい気配を感じる……間違いねぇ」
 8本の尻尾はビンと立ち、何かの気配を感じ取った黒狐はヒトの言葉を喋りただ笑っている。
 まるで長年探していたものが見つかったかのように。
「ようやく見つけた。待ってろよ……久遠」
 黒狐が捜していたのは久遠だったようだ。
 感じていた気配が久遠のものだと確信するとニヤリと笑い、丘を勢いよく跳び麓の村へと急斜面の山道を駆け下りていった。 


315暁狐 :sage :2007/02/03(土) 23:46:48 ID:2WEnxdG2(3)
―続―

316名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 00:24:01 ID:SWvr7sjn(2)
暁狐さんだったのか〜!
エピローグ超GJ。

317名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 00:28:10 ID:SWvr7sjn(2)
>>308
そのプロットは申し分無いっすな〜!

318名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 00:53:50 ID:0Ix5FiA+
ウホッ
波乱の予感w
激しく続き超期待w

暁狐氏のファンはどの位いるんだろ

319名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 01:03:43 ID:HWbbeJtV
>>318
ノシ

320名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 01:31:10 ID:Kr6MiwYd


新参者氏とくまさん氏も好きだ!
時にくまさん氏は隊員さんなのか?

321名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 01:34:32 ID:hK3AiIAj
>>318ノシ
今コメディ方面で竜娘書いておりますのでしばしお待ちを

322暁狐 :sage :2007/02/04(日) 01:39:26 ID:Acuz6gj3(2)
俺はみんな好きなんだぜ!

続き

「ふわぁ〜〜……」
 大きな欠伸を出しながら、双馬は華蓮が経営する雑貨屋へ向けゆっくりと歩いていた。
 両親は相変わらず二人で旅行にいき、置き去り、いや行く気がなく家に残り学校も休みなので一人の時間をエンジョイしようとしていた。
 しかし問題が発生。食料がない。よって食料を買いに雑貨屋に目指していたのだ。しかも彼女の狐娘、刹那が家に来るとあっては尚更。
「おい、そこの」
「ん? ふぁい……?」
 欠伸を連発している双馬を呼び止める男の声に、欠伸の直後なので多少間抜けな声で振り向くと双馬は困惑の表情を浮かべる。
 呼び止めた男は見覚えがない上に、黒髪の男からは刹那やその弟静那、そして刹那の母親久遠と同じように狐を思わせる耳、そして尻尾が目に映る。
 更にいえば、尻尾の数は久遠の二倍8本である事にも少し驚く双馬。そんな彼に、黒髪の男は双馬に歩き寄った。
「ちっと聞きたいことがあるんだがな?」
「な、なんスか?」
「この村に久遠がいるって聞いてきたんだが。そいつの家知らねぇか? 俺はそいつの知り合いでなぁ」
「久遠さんの、ですか……えっと」
 正直怪しい男。古びた服を着ている上に、左目には一文字の傷があることで双馬の不審も高まる。
 しかし久遠の友達という男に、双馬は怪しみながらも久遠の家の場所を教えた。久遠は村でも一、二を争う強さを誇るため何とかするだろうと思ったためだ。
 久遠の居場所を聞き出し、男は笑みを浮かべながら双馬に軽く手を振るとゆっくりと歩き出す。
 不審がる双馬であったが、雑貨屋に行くことを思い出し再び歩き出した。

323暁狐 :sage :2007/02/04(日) 01:42:45 ID:Acuz6gj3(2)
「それじゃっ、行ってくるねお母さん!」
「あぁ、いってらっしゃい」
 狐親子の家では、今まさに娘の刹那が靴を履き、だいぶ人間の言葉が上達した母狐久遠が娘を見送っているところだった。双馬の家に行くということもあり、かなりのルンルン気分。
 その証拠に二本ある尻尾を音を立て振り、狐耳をぴくぴくと動かしている。
 白い着物を着ている久遠に見送られ、刹那がガラッと音を立て玄関の扉を開くと二人の笑顔が消えた。
 驚きの表情を浮かべる久遠と刹那。しかしその驚きは大きい違いがある。
 刹那は少しびっくりと言った軽い感じだが、久遠は瞳を見開き驚愕といった驚き。彼女たちの目の前には。双馬に声をかけた黒髪の男が立っている。
 ぶつかりそうになった刹那を見下ろす男は、久遠の存在に気づくと口元に笑みを浮かべた。
「よう。こんな所にいたか、捜したぜ? 久遠……」
「……」
「………あのぉ」
 ジッと男を睨むような視線を男に送る久遠だったが、カヤの外状態である刹那の声にハッとなり殺気を抑える。
 見慣れない男だが、どこか弟や母親と同じ匂いを感じる黒髪の男に刹那も双馬同様困惑の表情で見上げていた。
 刹那の視線に、黒髪の男はニカッと笑って玄関の脇に移った。
「わりぃなお嬢ちゃん」
「お母さんの、知り合いですか?」
「あぁ、そんなとこだ」
「刹那、早く双馬の所に、行かないと」
「あ、うん……いってきます」
 刹那に告げる久遠の口調はいつものように感じられるが、どこか刹那を遠ざけたい感がある。
 それを感じ取り、首をかしげる刹那だったが愛しの許婚との約束があるためそのまま駆け足で家を後にする。
 刹那を見送る男と久遠。男は笑ったまま、久遠は僅かに殺気を帯びた視線で男を見つめていた。
「おい、何黙ってんだよ?」
「…………ここには、息子と夫もいる……場所を移そう」
「あぁ、わかった」
 重い空気のまま久遠は動き出す。玄関を閉め、二人は裏の山へ向けて駆け跳んだ。
 男が先行し、それを久遠が走るという形で、久遠は裸足のままだが本人は慣れてしまっているため気にもしない。
 そして走ること数分、山の奥に来た二人。
 久遠と男の間に流れる小さな川の音、風が吹き木々が鳴る音だけが響く山の中、やはり空気は重いものがある。
 二人の尻尾がその空気を感じ取っているかのように、ゆらゆらと絶えず揺れていた。
「いつまで黙ってるつもりだ?」
「生きて、いたのか……月牙」
「まぁな」
 再会した久遠と黒い妖狐 月牙(ゲツガ)。
 しかし、この再会は決して喜ばしいものではなく、それと真逆で殺意がこもった空気であった。

―続―

324生産性の低い人 :sage :2007/02/04(日) 03:43:57 ID:if5ePpXI(8)
>>318

ほんと氏の仕事の速さは尊敬します。 乙です。


さて、久々に、やっとこさ書き上げました。
前スレの「月子さんと倫太郎」の続編です。
読んだことのない方は……申し訳ないですけど、まとめWiki参照で宜しくお願いします。


325生産性の低い人 :sage :2007/02/04(日) 03:47:12 ID:if5ePpXI(8)
「ご馳走様でした」
「はいはい、お粗末さまです」
ちゃぶ台の上には、綺麗さっぱり食べつくされて空っぽになった食器類。
倫太郎はそれらをまとめて流しへ持っていき、洗い物を片付け始めた。
「倫、茶を貰っていくぞ」
「どうぞー」
倫太郎の足元を、ちゃかちゃかと月子が爪を鳴らしながらすり抜けていく。
倫太郎の下宿は貧乏学生にしてはそこそこ広く、トイレ風呂も別、台所もしっかりした造りだ。
その理由は、大学から少々距離があるため、何より地下鉄の駅が遠いためだ。
脇にある冷蔵庫を開けて顔を突っ込む月子。ペットボトルに入った作り置きの麦茶をくわえて部屋に戻っていく。が――
「まてい」 ふみっ
「きゃんっ! ふ、踏んだなっ、我の尻尾を踏んだな!!」
突然の暴挙に月子が非難の声を上げる。
しかし倫太郎はどこ吹く風、半眼で床に転がっている物体を指差す。
そこにはお茶のペットと――ハーゲンダッヅ。
「1日1個って決めたよね? てか、『1日1個で良いから食わせろ』って言ったの月子さんだよね? つか、いつの間に出したの」
「う……今日はまだ1個目だ」
「今朝ゴミ出したばかりだから、ゴミ箱調べればすぐわかるよ?」
倫太郎は転がったダッヅを拾い、冷凍庫に戻した。
「……まったく、倫は姑か? 細かいことまで気にしおって」
「月子さんがアバウトなんで、それぐらいでちょうど良いんですよ」
「ふん」
悪態をつく月子だが、どう見ても負け犬の遠吠え。結局お茶のペットもそのままに部屋に戻っていった。
やれやれ、とため息をつきながらお茶もしまい、倫太郎は洗い物を再開した。
(月子さん、自分の三大欲求にはものすごく正直だもんなあ。でも、何だかんだで実力行使には出ない……訳でもないか)
人狼族たる月子の身体能力は、倫太郎が逆立ちしてもかなうものではない。
だが、彼女が我を通すために腕力に訴えたことは皆無だ――三大欲求の“性欲”を満たす為を除いて。
(まあ、傷をつけるようなことはしないけどさ。縄のあとは残ったけど)
最後の茶碗をすすぎ、濡れた手をぬぐう。
部屋をのぞくと、月子はまだへそを曲げていた。彼女専用の座布団の上で、あられもない格好で不貞寝をしている。
倫太郎は先ほど冷凍庫に入れたダッヅとスプーンを取り出し、部屋へ戻った。

326生産性の低い人 :sage :2007/02/04(日) 03:48:28 ID:if5ePpXI(8)
「――倫太郎、それは何だ?」
倫太郎の手にあるダッヅを目ざとく発見し、うなるように問いかける月子。
「我には禁じておきながら、自分だけダッヅを楽しむ気か!」
「僕は今日まだ1個目ー」
ぺりぺりと封を開ける。
「うぅ、わざわざ我の目の前で食べなくとも……」
「台所で食えとおっしゃいますか。それじゃ、いただきまーす」
世界で愛されている、アイスクリームの最高級ブランド、ハーゲンダッヅ。月子はダッヅが大の好物である。
倫太郎に近づき、懇願のまなざしで倫太郎の口に運ばれ、胃に消えていくダッヅを見つめる。
「……ちょっと月子さん、そんなに見られると食べにくいんですけど」
「な、はんぶんだけ、はんぶんだけ譲ってくれまいか?」
「ダメー」
「頼む、たーのーむー」
「駄々こねないで下さいよ。ちょっ、まとわりつかないで!」
それでも駄目だと悟ると、月子は攻め手を変えた。月子のダッヅに対する執着心は半端ではない。
ふわりと人に姿を変え、小首を傾げ、潤んだ瞳で見つめる。
頭の獣耳をぺたりと寝かせて、普段の意志の強そうなまなざしとは打って変わった、脆く、儚い表情。
そのギャップがなんとも倫太郎の劣情を掻き立ててくる――えっちの時でさえ、こんな艶っぽい表情はしないのに。
うろたえている倫太郎に月子は、とどめとばかりに己の両手を倫太郎のスプーンを持つ手に添え、きゅ、と握り締める。もちろん、視線はしっかりと倫太郎を捉えたまま。
ぐらぐらと煩悩に揺られる倫太郎。その様子を見て取った月子は、
「お願いだ、倫太郎」
少し甘えた感じの、男心をくすぐる駄目押しの一言。
「……半分だけね」
「やたっ」
結局折れたのは倫太郎だった。
月子は半分残されたプリンの容器とスプーンを奪うように受け取り、一欠けらずつ大事に味わっていく。
勿論、先ほどの儚げな様子は影も形もない。
「……はぁ」
嬉々とした表情の月子を眺めながら、色んな感情の混じったため息をつく倫太郎。
尾をぱたぱたと揺らし、一口ずつ大事そうにプリンを食べる月子を眺めながら、改めて彼女の食欲に恐れ入った。
「ご馳走様でした」
至福の表情で手を合わせる月子。そのまま彼女はころん、と横になった。
「ちょいと月子さん、スプーンを流しに持っていくとかぐらいして下さいよ」
いそいそとスプーンと空容器を片付けながら小言をこぼすが、
「……倫、そのせりふはまんま姑だぞ?」
「うぐっ」
上手いこと切り返され、ぐうの音も出ない倫太郎であった。


327生産性の低い人 :sage :2007/02/04(日) 03:49:13 ID:if5ePpXI(8)
(月子さんがナマケモノ化してる)
台所から部屋に戻った倫太郎は、人の姿のまま枕を抱え、ベッドの上でのんべんだらりと横になっている月子の姿を見て、彼女の生活態度を真剣に危惧した。
(ぶっちゃけて言ってしまうと……)
「月子さん……」
月子の脇に腰掛け、彼女の腰に手を伸ばす。人とは違い毛皮に覆われてはいるが、毛皮越しにでも彼女の健康的な腰の肉つきが伝わってくる。
「倫から誘ってくるとは、珍しいな。ダッヅのかわりにやらせろ、か? 我は構わないぞ」
眠そうに細められていた月子の瞳に輝きがともる。きらきら、ではなく、ぎらぎら、だが。
倫太郎は無言のまま、今度は月子の頬に手を伸ばした。
なだらかな曲線を描く顎から頬へのラインをなぞり、人間ならば耳のあるあたりを撫で付ける。
「……ん、どうしたんだ、やたら積極的ではないか」
普段は自らが主導権を握り、主に騎乗位で交わっている月子。真剣な眼差しで覆いかぶさってくる倫太郎に動揺を隠せない。
ぎらぎら、から、うるうる、に変わった月子を尻目に、倫太郎は彼女の腹部にも手を伸ばす。
鳩尾の下あたりから、感触を確かめるように、ゆっくりと下腹部へ。
「ふぁ、や、やめろ、倫。そんな……だめだ」
嫌よ嫌よも――な状態になってしまった月子。熱の篭った吐息をつきながら、“倫太郎にされる”という初めての体験を今か今かと待ちわびている。
が。
「月子さん。……太りましたね」
半眼で告げる倫太郎。
(フトリマシタネ……太った、我が?)
思いもよらない言葉をかけられ、一瞬思考が停止する。
状況を飲み込めず呆けている月子の様子を見て、倫太郎は客観的な証拠を突きつける。
つまり、お腹の贅肉をつまんだのだ。
「毛皮に隠れてわからなかったけど、相当太ったんじゃないですか? そういえばうちに来てから全然運動してないですよね」
「……こ……」
「そりゃあホイホイ食べ物出してた僕も悪かったですけど、月子さんももう少し食生活の見直しを……」
「……この……」
「見直しを……月子さん?」
顔を引きつらせている月子に、流石に冗談が過ぎたかな、と背筋を凍らせる倫太郎。
どうにか上手いこと言いくるめようと、倫太郎が口を開いたその瞬間。
「――こンの木石漢が」
底冷えするような月子の一言とともに、ぐりんっ、と倫太郎の視界がぶれた。
倫太郎には何がどうなったのかさっぱりわからなかったが、月子は腕力に物をいわせ、一瞬で倫太郎を組み伏せたのだ。
しこたま背中を打ち、といってもベッドの上であったからさほどの痛みはなかったが、ちょうど喋ろうと息を出しかけていた為、肺の空気が衝撃で搾り出されてしまった。
必死に空気を取り入れようとするも、容赦なく月子の口付けが襲った。
「ん、んーっ、んんっ」
必死に抵抗するも、頭を押さえつけ鼻をつまみ、いつも以上に深いディープキスに熱中する月子は意に介しない。
いい加減酸欠で意識が遠のいたあたりで、やっと倫太郎を解放する月子。
「思い知ったか、倫。乙女の純情をもてあそびおって」
倫太郎からしたら突っ込みどころが満載の言葉だが、酸素の取り込みで一杯一杯は彼はそれどころではない。
「我が太った、か。確かに、多少、少しくらいは、ちょっとばかし、些細にではあるが、贅肉が増えたと認めないことはない」
「……ぃや、どぅみても、ふとっ」
息も絶え絶えながら反論する倫太郎を腕力で黙らせる。
「都会の劣悪な住宅条件で十分な運動量を確保するのは困難であるからな。ここはやはり室内でも出来る運動を――」
「ぷはっ、運動器具っ! 何か運動器具かってくるからっ」
「――室内でも、安上がりで、手軽に、出来る運動をせねばな。協力しろ、倫」
「僕にしたら手軽でも何でもないからっ!」
渾身の力で自分の口をふさぐ月子の腕をはねのけた倫太郎だが、倫太郎の抗議などどこ吹く風の月子。
「泣いても許してやらないからな。覚悟しろ」

328生産性の低い人 :sage :2007/02/04(日) 03:50:01 ID:if5ePpXI(8)
月子は必死に抵抗する倫太郎の手をあっさりと捕まえ、ベッドの脇に詰まれた洗濯物の山から1枚タオルを取り出し、両手首をベッドのフレームに固定する。
「邪魔なものを取り除かなくてはな」
倫太郎の着ている部屋用Tシャツの襟に爪をかけ、一気に裾まで引き裂く。
「いたたっ、ちょっ、皮膚も切れてるって!」
「ああ、これはすまない、倫が大人しくしないせいだな」
「絶対わざとでしょっ! 月子さん口元笑ってますよ!?」
「自分のせいなのに我に押し付けるとは、今日の倫は酷いな。我は酷く傷ついた」
何だか色々喚いている倫はいい加減無視し、彼の中心に引かれた引っかき傷に口を寄せ、じんわり浮いてきた血液を舐め取る。
割と細めの腹部から胸元まで、血を舐め取るというよりむしろ唾液を塗りこむかのように、熱心に舌を這わせる。
「……久し振りの血の味。たまには生肉が喰いたいな」
月子にしたらなんともなしに漏らした言葉だったが、倫太郎は盛大に顔を引きつらせた。
(――そういう反応は、傷つく)
倫を牙にかけるわけないのに。
倫太郎の反応は、深く静かに、月子の心に響いた。
さざ波の立つ感情を振り払い、月子は倫太郎を責めることに専念することにした。
今度は彼の乳首を舌で転がし、もう片方を指でこね、ジャージの上から彼の陰茎に自分の腰を押し付ける。
「ちょ、そんないっぺんに……ひぁっ」
倫太郎お構い無しの、一方的な愛撫。
(――思えば、我は倫と一方的な交わりしかしたことがない)
ジャージとトランクスを無理矢理引き摺り下ろし、律儀に硬くなっている倫太郎の陰茎を太ももに挟んで擦り上げる。
「我の運動なんだから、せいぜい長持ちさせよ」
月子の中はまだ十分に濡れていなかったが、月子は何かに憑かれたように倫太郎の剛直を己の中に埋め込んだ。
「うあっ……きつ……」
もともと月子の膣は良く締まる小さめな具合だ。十分な湿度を持たない其処は、入れる側入れられる側の双方に負担を強いた。
「ふ――んっ、これくらいで泣き言か。軟弱者め」
月子自身も相当辛いが、やせ我慢して倫太郎をなじり、強引に上下運動を開始する。
「つきこさっ、むり、むりだってっ」
膣の具合よりも倫太郎の声を聞く方が辛くなった月子は、枕を抜き取り倫太郎の顔に押し付け、黙らせた。
「黙って動かせ。このバカチンが」
2人の接合部はようやく十分な湿り気を帯びてきた。感情的な高まりの為、というより、生理的な反応の為ではあるが。
嫌な感情を振り払うかのように、必死に腰を振る月子。
じゅぷ、じゅぷ、という水音が、部屋に響く。
(こんなの――)
枕の下でくぐもった声を出すのみの倫太郎。
倫太郎の上でただ腰を振るだけの月子。
(こんなの、自慰と変わらないではないか)
2人は機械的な動きを繰り返し、ただ時間のみが過ぎていった。

329生産性の低い人 :sage :2007/02/04(日) 03:53:24 ID:if5ePpXI(8)
「ん゛ー……」
月子が朝起きてみると、時計は既に昼過ぎを指していた。
ベッドの上で布団に包まり、枕を抱えたまま。意識が戻ってからかれこれ10分ほど。
結局昨夜は何時に寝たかはわからない。気づいたらもうひるすぎで、そして――
「――りんがいない」
ベッドは月子1人だった。
時計がもう5分ほど進んだあたりで、のろのろとベッドから這い出る。
「……そうだ、大学か。大学に行ってるんだな」
今日は日曜。勿論月子は知っている。知っているが、呪文のように「りんはだいがく」を繰り返す。
おぼつかない足取りで台所へ出て、流しに頭を突っ込んで蛇口をひねる。
段々クリアになる思考。
「りんがいない……りんがいない、倫がいない!」
濡れた髪もそのままに、台所に座り込む。
(倫に捨てられた)
「何を今更、ここに来る前までだって、1人だったじゃないか」
(倫に愛想をつかされた)
「また1人になるだけ。適当な小動物を狩って、1人で生きていけばいい」
(倫に、倫が、……)
「……倫」
(倫がいない)
「りん……りんたろぉ」
膝を抱え、微かに嗚咽を漏らす。
彼女に言葉を返す者はもちろん誰も居ない。
狭いワンルームの下宿が、今の月子には牢獄のように感じられた。


330生産性の低い人 :sage :2007/02/04(日) 03:53:58 ID:if5ePpXI(8)
「ただいまー、月子さん、起きてますかー?」
不意に玄関が開き、懐かしい声がかけられる。
「りん……?」
「もう昼過ぎですし、ご飯何に……って、どうしたんですか!?」
尋常でない様子の月子に気づき、思わず駆け寄る倫太郎。
「あーもーこんな濡れ鼠になって。ほら、これで頭拭いて」
洗濯機の上に積んであるバスタオルを1枚取り、月子の頭にかけてわしわしと拭いてやる。
月子は放心状態で、倫太郎にされるがまま。
「ほら月子さん、立って、部屋に戻りましょう」
「……うん」
しおらしく返事をし、倫太郎に言われるまま部屋に戻る。
「お昼ご飯、何にします? 昨日の残りのご飯もあるし、パスタもありますよ?」
「……倫のごはんなら、何でも」
「……月子さん?」
倫太郎が月子の前でぱたぱたと手を振っても反応がない。
「あー、その、すみませんでした、黙って外出してしまって。月子さん、ゆすっても全然起きなかったんで」
なおも反応なく、ぼんやりと倫太郎を眺める月子。
「あの、ちょっと買い物行ってきました。ほら、これ、見てくださいよ」
あまりにも無反応な月子の反応に、倫太郎は焦りながら言葉をつなげる。
「チョーカーですチョーカー。決して首輪ではないですよ? ほら、ムーンストーンのペンダントですよ。月子さんにムーンストーンって安直かなとも思ったんですけど、とっても綺麗なんですよ」
紙袋から買ったばかりのチョーカーを取り出し、月子に見せる。
茶色の革の組み紐に、乳白色だけど角度によって青白く光る石をあしらったペンダントトップ。
「ほら、後ろ向いてください。つけてあげますよ」
月子が後ろを向くより先にそそくさと後ろに回りこむ倫太郎。
まだ湿り気の残る髪をかきわけ、金具をとめる。
「人の姿は無理がありますけど、狼の姿になれば結構誤魔化せると思いますよ。まあちょっとばかし大柄ですけど、首輪、じゃない、チョーカーつけてれば飼い犬っぽく見えると思いますし」
引き出しから手鏡を取り出し、開いて月子に渡す。
無表情で鏡を受け取り、自分の首に掛かる革紐と石を眺める。
「あの……気に入りませんでした?」
おずおずと聞いてくる倫太郎。
そんな倫太郎の方へ、のろのろと振り向く月子。
「……倫」
「ももちろんアレですよ!? 月子さんに首輪をかけてつなげようとか、そーいう意図じゃなくて、月子さんが自由に出歩けるための本音と建前といいますか……」
「倫っ!」
「うわととっ」
勢い良く倫太郎に飛びつく。不意に抱きつかれた倫太郎は月子を支えきれず、傍目では月子が倫太郎を押し倒したかのように2人で倒れこんだ。
「倫、倫、あなたは、世界で一番良い男だ」
「ど、どうしたんですか急に」
「それなのに、我ときたら……」
「月子さん……泣いてるんですか?」
倫太郎の問いには答えず、月子はつよく彼の胸板に抱きついた。
「倫、すまなかった。昨日みたいなことは、もうしない」
「別に気にしてませんから、大丈夫ですよ。そりゃ、毎日あんなのはしんどいですけど、今までどおりくらいなら大丈夫ですから」
「ん」
「さ、とりあえずシャワー浴びましょう? その間にご飯作りますから。何が良いですか?」
「……何でも。強いて言うなら、米の気分だ」
「じゃあ親子丼にしましょう。卵が余ってましたし」
「うん」
「ささ、シャワー浴びてさっぱりしてきてください。ちゃんとチョーカーははずして浴びて下さいね」
「倫」
「はい、んっ」
月子からのキス。ただ触れ合うだけの、けれど思いのこもった口付け。


「やはり、倫は良い男だ」
「……何度も言わないで下さい、恥ずかしい」


331生産性の低い人 :sage :2007/02/04(日) 03:58:11 ID:if5ePpXI(8)
以上です。ご清聴有難うございました。

中々進まず途中から酒飲みながら書いていたため、あちこちに誤字脱字突っ込みどころが散在してるかもしれません。
容赦なく突っ込んでやってください。

次何書くかは不明です。賭けたのから投稿します。期待しないで下さい。
とりあえず、四匹目行く前にもう1本くらい書きたいですけど……

332名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 04:02:36 ID:reyMrNDq
GJ&wktk

333294 :sage :2007/02/04(日) 14:31:12 ID:+VXffCnP(4)
短編なのに30kb超えそうな件orz
しかも遅筆だし。暁狐氏の執筆速度の一割でも欲しいぜ!
……ちなみに舞台は江戸時代の森の中。

334294 :sage :2007/02/04(日) 14:32:13 ID:+VXffCnP(4)
短編なのに30kb超えそうな件orz
しかも遅筆だし。暁狐氏の執筆速度の一割でも欲しいぜ!
……ちなみに舞台は江戸時代の森の中。和物です。

335名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 14:35:54 ID:rroPq7Mx
ちょっくら江戸時代にいってくる

336294 :sage :2007/02/04(日) 14:39:51 ID:+VXffCnP(4)
……ってごめん。何故か二回…………orz

337名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 17:09:56 ID:0RhqjopY
>>336
気にするな、お前さんの熱い魂は伝わった。
この板基準の遅筆なんざラノベの遅筆に比べりゃ屁でもねえ。
ゆっくり、焦らず、納得のいく作品を頼む。

338名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 18:58:28 ID:7oFw4g7u(5)
新参なんだが、導入部程度だが書いてみたので投下してみる。
連投規制とかよく分からないから、引っかからないことを祈って……

まだエロ無しなんでそこは勘弁



「ゆかり〜っ!!」


昼を告げるチャイムが反響してる頭に五月蝿く響く声。
机に肩と顎を付けた体勢で突っ伏したまま、声の主を目で探す。

「よぉ、紫。お疲れさん」

声は背後から聞こえた。
姿は見えないが声の主は十年来の友人だろう。
両肩に手を乗せ、そのまま圧迫してくる70kg。苦しいけども嫌ではない。ただ、暑苦しい。

「いやぁ〜、ようやく終わったぜ。今日どうするよ?」

先ほど鳴ったチャイムは普段なら昼休みを知らせるだけのチャイム。
ただ今日に限っては、中間考査の終わりを告げる天使の鐘の音だった。
五月の下旬という非常に過ごし易い時期にある悪夢のような期間。
それが遂に終わったのだ。
ついでに今日は昼で下校。鬱憤を晴らす者、部活動に励む者、更なる学問の高みを目指す者。
遊ぶ気力もほとんど無く、部は県でも有数の強豪だが半ば娯楽クラブと化している部活も、
ましてや高二で学園生活を堪能したい時期では机に向かうのも嫌気が射す。
今日の午後をどう使おうか考えていて、何もする気が起きないことに気付くと溜め息が出てきた。

つまらない自分に呆れてきた。


「折角テストが終わったっていうのに覇気が無いなぁ」
「一夜漬けだったからな。眠いっていうか……うん、だるい……」
「お前が眠そうなのはいつものことだろ。なぁなぁ――」

友人の弾数無限のマシンガントークを聴き流しながら、ぼんやりと考える。



339名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 19:00:53 ID:7oFw4g7u(5)
自分は言うなれば、正に「人生に疲れた人間」というのがぴったりだろう。
生きる気力はほぼ0。三大欲といわれる食欲、性欲、睡眠欲もあまりない方で、一年中、寝ぼけたような面で猫背で、見るからにだるそうに生きている。
いや、実際自分でもだるくて仕方が無い。
絶体絶命の退屈な毎日に追われ、日々着々と時間だけを積み重ねてきた。
そんな自分の楽しみといえば野郎共とのちょっとした馬鹿騒ぎ。
部活も休日も高校の仲間達や散り散りになった中学の連中と騒ぎ、笑いあう。そんなくらいだ。
ただそれだけなのに、それだけが最高の楽しみだった。

それも最近はめっきり少なくなってきた。理由は簡単。所謂年頃、青春真っ只中。
ただし自分を除いて、である。
自分を言えば友達付き合いは男だけに限らずいい方だと思うし、女運は悪い方じゃないんだが自分は苦手だ。
経験は無いのだが、彼女を作って一緒に過ごすより男連中で馬鹿みたいに騒ぐ方が楽しいとしか思えない。
女の人でも輪に混じって楽しむ人もいたが、女だからと気を使ってしまって途中でつまらなくなってしまうことが多かった。


何よりも、女性が苦手となる原因が自分のステータスだった。
同年代の男子の大抵が170cmを越す身長であるのに自分は158cmしかなく、顔も女顔だった。
友人とともに授業をサボったり夜に騒いだりするわりに、個人としてみれば大人しいほうでもあった。
小さい頃はおばあちゃん子だったから年寄りといるのは好きだし、別に意識してるわけではないが交通ルールはよほどのことがなければ破らないし、
何か自分から動くときも自分より他人を優先することの方が多い。
それに、流れに身を任せるという受け身思考ということもあって、自分を女っぽく見せていた。
男連中から見れば笑いのネタとして面白く見てくれる(気持ち悪く見られたり、からかわれたりしないのは悪行のせいだろう)が、女からしてみれば可愛がりたい対象となるのだ。
それが強いコンプレックスだった。

さらにそれに輪をかけて強めているのが名前だった。




「お〜い、どうした〜?ゆかり〜……伊藤紫ちゃ〜ん?」


340名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 19:03:34 ID:7oFw4g7u(5)
そう、『伊藤 紫』。それが俺の名前だ。
自分がこんな女っぽいのもこの名前のせいなんじゃないかと度々思う。
6つ上に兄がいるのだが、そのために親が女のように育てたのかと考えたがそうでもないらしい。
ちなみに兄の名前は『立樹』、父は『正巳』だ。
それとなく女っぽい気がするのは家系なんだろうか?いや、それでも自分だけあからさまに女っぽいのが気に食わない。


「お〜い。お〜〜〜い」
「なんだぁ、五月蝿いな……」

しつこく声をかけてくる友人に適当に返事を返す。
後ろから頭越しに覗き込んでくるから、その分肩に圧力がかかって痛くなる。
下から肩を押し上げるようにしてそのことを伝える。
おぉ、と気付いたようで手を退けて、今度は前に回りこんでくる。

「お前昼飯は?どっか食い行こうぜ」

良く部活帰りとかに食べに行く定食屋があって、大体食べに行くときはそこになるのだが、自分の家と正反対の方向だと思うとそれだけで疲れがドッと来る。
今日何度目か分からない溜め息を吐く。

「俺はいいわ。家帰って寝たい」
「まぁ、なんか本当につらそうだしな……そんなら仕方ないか、それじゃあな!」

そういって自分の席の鞄を取りに行くと手を振りながら教室から出て行った。
このままここで潰れていても仕方が無い。
自分も重い身体に鞭打ち、立ち上がる。
口からこぼれ出た、よっこらせの響きがまた肩に圧し掛かる。
思わぬ立ちくらみに壁にもたれかかりながらもふらついた足で一歩を刻んだ。


気が付いたときにはもう家の前だった。
どうせいつもの如く、駐輪場で屯していた友人達に別れを告げ、通い慣れた道で仕組まれたように赤信号何度も引っかかりながら家に着いたんだろう。
いつもと変わらない日々を退屈し、いつもと変わらない面白みのない平穏に思考を休め、身を委ねた。
我が家の敷地に足を踏み入れると、いつもと変わらない鳴き声がする。



「ゆかりっ、おかえり〜!」



我が家の愛犬、ゴールデンレトリーバーのミュウだ。

341名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 19:05:17 ID:7oFw4g7u(5)
柵越しに微笑みかけてくるミュウにいつものように作った笑みを返す。


ミュウは俺が中学一年のときにうちにやってきた。
やってきた頃はまだ小さく、妹のように可愛がっていた。
家族の中で一番懐かれていたからミュウの世話は専ら自分だった。
自分の寝床があるのにも関わらず、自分が寝ようとすると部屋にやってきて一緒に寝たのを思い出す。
一人用のベッドに二人で抱き合うように包まって寝ていた。
皮肉なことだが、今思えば一番仲が良かった異性の子はミュウだったかもしれない。

中学を卒業する頃になるとミュウも大きくなり、『戯れる』が『暴れる』ようになると家の中で飼うのが難しくなって、庭に立派過ぎるくらいの小屋を建てたのだ。
それに伴い、元々首輪が嫌いだったミュウを外に出さないよう庭に柵を巡らせた。
最初は窮屈に感じるんじゃないかと思っていたがそうでもないようで、一年以上経った今でも楽しそうに過ごしている。


「ただいま」
「えへへっ、おかえり」
「さっきもおかえりって言っただろ」

楽しそうに笑うミュウを見て、やっぱり変わらないなと思った。
ミュウは大きくなり、今では自分よりも20cmは高い。
発育も非常に良く、直視するのが恥ずかしいくらいいいスタイルをしている。
昔は肩口で揃えていた黄金色に輝く髪も、今は腰辺りまで届くほど長い、ポニーテールに変わっていた。
それでもいつも絶やさない笑顔も明るくて素直な性格も小さいときから変わらない。
自分とは違い、心から楽しそうに笑うミュウを見て、なんだか悔しくなった。

二重の鍵を開けて家に入る。
親は共働きだし、兄も大学に行くために家を出たから家には誰もいない。
だから、ただいまも言わない。
庭に面する居間に入ると窓の向こうからミュウが手を振っていた。また笑顔作って返す。
鞄を適当に置き、ソファーに横になった。忘れていた疲れが押し寄せて、瞼が降りてくる。
止められない。止めたくない。
霞んでいく視界の中でミュウが女神のような暖かい笑顔で見守ってくれているのを最後に、視界を閉じた。

342名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 19:09:25 ID:7oFw4g7u(5)
とりあえずここまでです。
なんか長ったらしくなりそうなのはごあいky(ry

エロ直前まではもう書けてあるんだが、エロシーンが上手くまとまらないorz
もしかしたら分岐物とかになっちゃうかも

343名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 20:02:52 ID:1Eo+Jtf5
GJ
主人公の名前をむらさきって読んだ俺教養ねぇな

344名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 20:04:51 ID:amusFP2x
某胡散臭いお方のおかげで一発変換できた

345名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 20:09:04 ID:rNWlPayh
東方不敗ネタ?

346名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 20:35:02 ID:fSWPWELR(2)
某シスターのおかげで読めたぜ

347名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 20:41:36 ID:+VXffCnP(4)
GJ、GJですよ〜!!

>>337
まあマターリと書きまふ。遅筆な分、質は高くしたいと思います(あくまで当社比)
>>346
舞-HiMEのことかーーーー

348名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/04(日) 22:55:56 ID:fSWPWELR(2)
おぉ、知っていたか!
ならば舞-HiMEのスレに行ってやってくれ
だいぶ過疎ってるからな

349名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 07:30:22 ID:AIw+Ztmt(4)
何でミュウは喋れるんだ?
既に擬人化?

350名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 08:26:14 ID:5a9uM5rL
ゴールデンとはいえちょっとでかい気がするからすげに擬人化orじつは大きめの犬をそう見ているだけで擬人化するともうすんごい事になる

351名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 09:48:34 ID:5aYEC1qH(2)
鬼は?

352名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 09:55:48 ID:SpysJiHy(2)
もう擬人化してるんじゃない?
ただ、擬人化してるのが普通なのかミュウが特別なのかが分からない

ミュウが可愛いのでwktk

353名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 11:16:55 ID:o4/wCc0J
主人公に期待する俺は異端だろうか

354名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 21:27:52 ID:ZCrMeULk
月子さんが可愛すぎる件について

>>351
外じゃね?

355名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 22:47:33 ID:AIw+Ztmt(4)
>>354
俺もその会議に入れてくれ
俺は暁狐氏のファンでもあるし生産性の(ry)さんのファンでもあるんだ


>>351
全裸で外にでてると今ならもれなく鬼女×20に逆レイプされるぞ

356暁狐 :sage :2007/02/05(月) 23:18:05 ID:I0x6WZuj(3)
>>354 禿同!
>>355 一瞬でもやられてみたいと思った人います? ノ

続き

 久遠は幼い頃から妖狐となって二本の尻尾が生え、体毛は黄金色、瞳は真紅といういわゆる金狐だ。
 本来狐が妖狐になるには長い年月が経たなければならない事が多いが、ごく稀に幼いことから高い妖力を持つ狐が生まれる。それが久遠だった。
 しかしその妖力が久遠を孤独にさせる。
 自分より強い力を持った子を親は恐れ、周りの狐なども意に嫌った。
 しかしどれだけ恐れられようが嫌われようが、久遠は恨むことなく一人で親元から離れる。
 久遠は山々を渡り、小さな村、大きな街を行き渡っていた。食料に困ることがあれば人間の農作物を漁ったりしていた。
 そしてある夏の日、ある村に辿り着き、いつもどおり農作物を拝借しようとした時一人の少年と出会う。
 その少年は久遠が今まで出会った人間とは違っていた。
 人間に化けても長く二本の尻尾と狐の耳は残るため、人間にも恐れられていたがその少年はニッコリと笑って優しく接した。
 少年の祖母も久遠を温かく迎え、天涯孤独に近かった久遠は何か暖かいものを感じていた。
 そしてその少年が遠くに行ってしまうという事を聞き、久遠は恐る恐ると言った感じで見送りに行くと少年とある約束をした。
 その約束以降、久遠は少年との再会のため村に残り移動することはなく、時折少年の祖母の家を訪れては人間の言葉を初めいろいろな事を教わってた。少しでも人間に近づく為。

 そして少年との約束から数年経ったある日、久遠の前に一匹の黒い狐、いや妖狐が現れた。
 その黒狐は四本の尻尾を生やし、成長した久遠の体よりも更に大きな体をしている雄。
 警戒する久遠に黒狐はゆっくりと歩み寄り、自分も同じだと笑って言った。黒狐は人間のように喋り、まだ僅かにしか喋れない久遠は驚いた。
 そして二匹は一緒に住むことになり、黒狐の名前が月牙だと言うこと、月牙はもう数百年生きているということ、そして、もう数え切れないほど人間を殺めてきた事をを久遠は教わった。
 月牙の言った憎むべき人間ということは久遠には理解できないでいた。既に人間の温もりを知っていたから。
 そんな意見の対立が月牙を苛立たせ、そして月牙は時折村人を襲った。
 村人は月牙を恐れ化け物退治として人間を一人村へと招く。当然、妖狐である月牙には人間の力なんて大したものではなかったが、退治に向かった人間の中には特殊な力を持った者がいた。
 シンザキという人間の雄は、左手を不思議な術を使い月牙を崖まで追い詰める。下には大きな川の激流。
 そしてそんな月牙を、久遠は人間に気づかれないよう木の陰からそっと見ていた。その存在に月牙も気づき助けを求めた、人間に気づかれない様狐の言葉で。
『久遠! 久遠、何をボーっと見てる!?』
『……』
『助けてくれ! その人間を殺せ! 背後からなら……』
『……できない』
『なに!?』
『私は、殺したくはない。お前は……ヒトを、殺し過ぎ、たんだ……』
 久遠は静かに言い残しその場を後にする。
 傍から見れば見捨てたと言われても仕方がないが、月牙と違い久遠は理由もなく人間を殺してはいけないことを知っている。
 だから月牙の事も、今まで人間を殺めすぎた罰だと久遠は自分に言い聞かせた。
 どんどん遠のいていく久遠の後姿を、月牙はただ見ていた。
「謹請し奉る、光臨諸神諸真人……」
 そして月牙を追い詰めている男が呪文のようなものを唱え始めた直後、久遠の耳に月牙の叫びと何かが川に落ちる音が聞こえた……。

357暁狐 :sage :2007/02/05(月) 23:19:43 ID:I0x6WZuj(3)

 
 月牙はあの時川に落ちて死んだ。人間に与えられた傷も深いものがあり生きているとは思えない。
 しかし、その死んだと思っていた月牙が今目の前で殺気を出しながら笑って自分を見ていることに、久遠は表には出さないが驚いていた。
 そして確信していた。月牙はきっとあの時見捨てた自分を恨んでいる、自分を殺しに来たに違いないと。
 しかし月牙から出た言葉は意外なものだった。
「久遠……また俺と組め」
「……なに?」
「またあの時みてーに一緒になれって言ってんだよ」
 放出している殺気を静め、手を差し伸べるかのように言った月牙の言葉に驚く久遠。
 しかし、久遠の言葉は決まっていて考える間もなく答えた。
「断る……」
「………ふんっ……だろうな」
 久遠の答えは月牙にも予想していた事だったようで吐き捨てるように月牙は言う。
 そして静めていた殺気を再び放出し、ピリピリと殺伐した空気が流れ久遠の緊張も高まった。
「だったら殺す。お前はいい女だ。一緒に来ればあの時見捨てた事は水に流してやろうかと思ったがな、残念だよ」
「……く………」
「それにお前から人間の匂いがプンプンしやがる。まったくムカツクぜッ!」
 一跳びで川を飛び越え久遠に飛びつく月牙。その速さは狐とは思えないほど。
 成す術がなく久遠は着ている着物を片手で掴まれ、川へと放り投げられる。
 浅い川は水飛沫と共に大きな音を立て、びしょ濡れになり起き上がろうとする久遠の体の上に月牙が飛び乗った。
「あぐ……っ!」
 一瞬呼吸が止まり久遠の表情が歪む。
 川底は浅いので顔が完全に川の中に入り呼吸ができないということはないが、体の上に自分よりも大きい体格の男が圧し掛かっている為呼吸が困難な事に変わりはない。
 何とか月牙から離れようと暴れるが所詮は力の差は歴然、左腕一本で押さえつけられる。
 そして月牙は空いている右手を久遠の首へと持っていった。

358暁狐 :sage :2007/02/05(月) 23:20:42 ID:I0x6WZuj(3)
―続―

エロはもうちょっと先になりそうですorz

359名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 23:38:50 ID:T6G2fb6V
リアルタイム更新キタコレ。GJです!!
   
( ゚∀゚)o彡゜エロス!wktk!
 

360名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/05(月) 23:54:19 ID:TjehUvD7
GJ!

月牙って聞くとどうしてもブリーチを(ry

361名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 00:05:38 ID:tif+sYTH
GJ!さすがBIG BOSS!続き期待


珍しいな>>173>>351がID被ってる

362名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 01:11:26 ID:PUWKt4RL
>>361
よく気がついたな・・・

363名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 01:24:15 ID:XwaMjmpP(2)
>>362
専ブラは何使ってるん?

他スレでも、1/25と2/6のIDがかぶっている人たちを確認。
職人さん達の動向をみると、多分本人。

364リハビリくまさん :sage :2007/02/06(火) 01:29:07 ID:rIKvS/Xq(4)
第二次世界大戦中、ソ連で使われた地雷犬(対戦車犬)ネタで投下します。
元がかなり悲惨なので、それに対する哀悼の念もこめれたらと思います。

自分も対戦車地雷を扱う部署で働いてるのでちょっぴり共感できるなあ。

365リハビリくまさん :sage :2007/02/06(火) 01:30:12 ID:rIKvS/Xq(4)

三時間もトラックに揺られて着いた前線基地はかつてないほどの活気に包まれていた。
「着いたぞ、降りろ」
あたりを見渡すと『敗北主義者を粛清せよ!』『帝国主義を打ち滅ぼせ!』『人民よ、立ち上がれ!』などと書かれた看板が所狭しと立ち並んでいる。
気怠げに装備と荷物を卸下すると、遅れて我が軍の「新兵器」が降りてきた。耳をと立ててせわしなく辺りを見回し、鼻をヒクつかせている。
「お腹空いた〜!」
開口一番がそれですか。まあ時間的にそろそろ駄々をこねるだろうとは思っていたけど…。
「同志小隊長、こいつらの食事はこちらの部隊で用意してもらえると聞いたのですが。」
申し訳なさそうな僕の顔と地団駄を踏んでいる「兵器」とを見比べて、我らが小隊長は笑みを浮かべている。
「ウラジミール、心配せんでもこいつらにゃたらふく食わせてやる。お前も腹に詰め込んでおけ。明後日0800作戦開始だ。」
「ついでにウォッカもお願いします。」
「こやつめ、ハハハ」

「…!」
新兵器の待つ犬舎に戻るなり、強烈な視線を向けられる。狙いは…この晩メシか!
「ごはん〜!」と叫んで猛烈な勢いで駆けてくる。
「ストーイ(止まれ)!って、うわー!」



366リハビリくまさん :sage :2007/02/06(火) 01:31:10 ID:rIKvS/Xq(4)
―――数分後

腹も膨れて幸せそうな顔をしているシベリアンハスキー…名前はリズ。識別番号Z-17を逆さから読んでLIZ。
我ながらなんと単純なネーミングセンスだろうかと呆れてしまう。上官には「情が移るから名前を付けるのは止めとけ」なんて言われたけど。

「ねーねー、遊ぼーよー!」
「だーめっ。今はリズ達に関する記録つけてるんだから」
晩ご飯を食べ終えてじゃれついてくるリズを適当にあしらいつつ「地雷犬訓練考察」と題したレポートを書いていく。早い話が成長記録だ。
「あ…」
「どした?」
「おしっこついてきて」
はあ、やれやれ…
「一人で行かないとだ〜め」
「お化け出そうで怖いもん」

―――次の朝、僕の布団に描かれるだろう世界地図を想像した。泣いた。
「分かったから、もうちょっと我慢してね」
「ありがと〜!ご主人様」
やっぱりまだまだ子犬だよなあ…まだ1歳ってことを考えると仕方がないか。
真っ白な毛並みを携え、尻尾を軽快に振りながら並んで歩く少女。
雪のように白い髪にアイスブルーの瞳、透き通るような肌。まるで雪の妖精だ。
昔話では雪の妖精は死と春を司るものだ。では、この子は…


自らの運命を、犬達はまだ知らない…。

367リハビリくまさん :sage :2007/02/06(火) 01:35:04 ID:rIKvS/Xq(4)
続きます〜。

ところでオチですがハッピーエンドとアンハッピーエンド、どちらがよろしいでしょうか?

前作のK9モノは「かわいそう」との意見もあったので…。
前作のはさしずめ「変則ハッピーエンド」ということでw

368名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 01:43:57 ID:CTZGOnOK
GJ

>>自分も対戦車地雷を扱う部署で働いてるのでちょっぴり共感できるなあ

さりげなく凄いこといってるね。あなた

369名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 04:16:34 ID:8OLAiu2v
自衛隊の方かなんかですかい?

370名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 04:23:49 ID:XwaMjmpP(2)
>>369
つい先日、氏が先輩に怒られるというイベントがあったじゃないか。

371名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 17:31:55 ID:DGlrRwX3
>>369
バカだなぁ。それもフィクションだよ。
ということにしておこう。

372名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 18:18:14 ID:uukeckbq
このスレで萌えるのはドジっ子属性のリハビリくまさんでAF?

373名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 18:39:17 ID:BS/7vdyP
つまりだ、リハビリくまさんは実はメスのくまさんで俺たちを逆レイ(ry

374名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 19:50:29 ID:AiW4fpqC
俺は擬人化メス動物に逆レイプされる事においても頂点に立つ男だ。

375名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 19:52:39 ID:FOpFmES7
いやいや、俺だろ

376名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 20:04:08 ID:/5a+NlQa
やっぱりハッピーエンドにしてほしいなぁ。
死んで花実は咲きません。

377名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/06(火) 21:34:50 ID:d2WL9muB
悲しみで花が咲くものか

378名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 07:21:17 ID:3wc+gPBX(2)
二匹目落ちた?

379名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 22:32:58 ID:3MOQjj9d
このスレ見てたらなんか急に、亀なんてイインジャマイカ……
って電波がビビッときたんだがどうだろう。


380名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 22:38:41 ID:wXluruqg(2)
イイと思う。ワニガメだっけ?あれ結構凶暴らしいし






亀といえば玄武をすっかり忘れていた俺がいる

381名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 22:43:50 ID:k1Iu897R(2)
すっぽんとかもイイ
アレに食いついたら離さない。

382名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 23:02:11 ID:7GGw6b6Q
逆に噛み千切られてしまいそうです;
蛇以外の爬虫類だとトカゲか鰐が意外と面白そうだ。

383名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 23:29:24 ID:cWWI6Ao8
>>367
不自然で無理やりなハッピーエンドよりアンハッピーの方がいいと思ってる

>>381
それはもちろん性的な意味でだろ?

384名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 23:32:55 ID:SFub5wl9
>>374
や、お前はワームとサソリに犯されることに頂点に勃つ男だ


385名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 23:42:55 ID:wXluruqg(2)
>>367
>>383に同意。でも最終的には自分がイイと思った方でいいと思ってる。



ちなみに狐を書いている中、四神ネタが和姦しか思いつかない(青龍と白蛇以外のメンバー)orz。
どうすればいいだろう?和姦だから別スレに投下するべきか、それともここに投下し続けるべきか。
今更だけど、四神自体割りとスレ違いかもしれないけど。

386名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 23:54:47 ID:k1Iu897R(2)
>>385
自分はここで良いと思う。続きもんだしね。

387名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/07(水) 23:59:08 ID:3wc+gPBX(2)
>>386に激しく同意

続き物じゃなくてもここに投下してほすぃ

388名無しさん@ピンキー :2007/02/08(木) 00:04:44 ID:xwLZxC2I(3)
>>385
今まで和姦について指摘した人はいないし、これからも出ないだろうから大丈夫でしょう!
第一、四神はこのスレの礎を築いてきた最高すぎる存在ではあ〜りませんか。

389名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 00:07:32 ID:xwLZxC2I(3)
やっべ〜(汗)
sage忘れた…;
本当にスマン!スレ汚し申し訳ない…

390名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 00:20:52 ID:xuRoFB2F
気にするな、暁狐さんだってたまに忘(ry
失礼な文ゴメンナサイ…



それはそうと「巧とシンシア」のお話の続編的な物が見てみたい無礼極まり無い俺がいるんですけども…

391名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 00:25:59 ID:1KbzC7N8(2)
玄武と朱雀は初登場以降、優奈くんを逆レイプしてないね
展開上和姦にしか持っていけないからしかたないか

392385 :sage :2007/02/08(木) 00:51:59 ID:7EYsMqFd
>>386-391
ありがとうございます。その言葉だけでもやる気と書く気が出てくるってもんです!


久遠母さん話も確実に出来てきていますので書き次第投下します。

393リハビリくまさん :sage :2007/02/08(木) 04:28:12 ID:+UoUDhOq(2)
レスくれた皆様方、ありがとうございます。
いろいろ悩んだのですが、史実ではまさしく戦争によって「犬死に」させられた彼女達ですので…
このお話では精一杯幸せになってもらおうと思います!


>>385
いつも楽しみにしてます〜。
こちらに投下されても全然いいと思いますよ。
スレの趣旨という観点から言えば僕が書く話も「実用性」に欠けるわけですし…orz


あとは初めて宇宙に行った犬「クドリャフカ」とか、
ウチの駐屯地に住んでる♀黒猫「大和士長」なんか書いてみたいですね。

ちなみに大和士長は最近娘三匹を出産したみたいで、よく母娘で隊舎の中や警衛所に入ってきてエサをねだってます。

394名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 16:04:50 ID:vuKxAMqq
>>393
おいおいまた同じ駐屯地の奴にバレるような事を…

大和士長が共通呼称じゃなきゃバレんかもしれんけど。

ぬこが来るのは珍しくないけど、状況を説明するのはマズいと思う。

395名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 16:29:44 ID:9jcQcTYl
>>393はフィクションです。実在の団体・人物とは全く関係ありません

と勝手に補足してみる

396名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 17:24:09 ID:+UoUDhOq(2)
>>394
仲の良いオタ同期だけの呼び方なんで大丈夫なハズ…

397名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 20:07:00 ID:xwLZxC2I(3)
なんであなたは自ら危険に身をさらすのじゃ?wwwww

398名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 20:29:50 ID:1KbzC7N8(2)
あまり個人情報ひけらかすなって
特殊な職業なんだから足がつくかもしれんぞ?

399名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/08(木) 21:02:01 ID:kII3dQaP
志村に向かって後ろ後ろと言うようなものじゃね?

400名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 00:13:43 ID:GbKa81ve
くまさんだけに
クマー
なんだよ

401名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 00:48:01 ID:F51gIdSB(2)
ダレガウマイコトイエト(棒

402暁狐 :sage :2007/02/09(金) 01:17:56 ID:EMNHiB3H(3)
続き


「あっ……ぐっ」
 千切られそうになるのではないかと思うほどの力で首を絞められ、久遠は苦痛の表情を浮かべている。
 両手で絞めている月牙の手を持ち引き離そうとするが、離れるどころか呼吸困難で力が抜けていく。
 意識がなくなり始め、目の前が暗くなっていく。
 そんな苦しげな久遠を、月牙は笑みを浮かべながら久遠を苦しめている腕の力を更に入れた。
 苦しさが増し、瞳を大きく開けて声の出ない叫びを上げる久遠。
 久遠は死を覚悟した。何より月牙の瞳の中には殺意しか見えない。
 そして、もう終わりにさせると言うかのように、月牙が更に腕の力を入れた時だった。
「久遠っ!」
 月牙達から少し離れたところにある森から、久遠の名を呼ぶ男の声。
 その声は人間の声で、聞き覚えのない声に月牙はゆっくりをその方向を、久遠は驚いた様子で横目で見る。
 久遠たちの視線の先には、黒い浴衣のような物を身にまとった人間の男が少し息を切らし立っていた。
 その男は、家にいるはずの久遠の夫、士郎(しろう)。
「お前っ! 久遠に何やってるんだ!!」 
「……あいつは」
 士郎を見る月牙の、久遠の首を絞めている腕の力は抜けていった、と言うより月牙が抜いた。
 突然の人間の登場に少し困惑する月牙だったが、久遠の驚きの表情により何かを悟った。
 一方の久遠は、なぜここに士郎がいるのか、この場所は誰も知らないはずと混乱していた。
 それでも月牙に殺される前に逃げろと必死に告げようとするが、咽てしまって声が出なかった。
「なるほどな……。あの人間がお前が言ってた夫か……。そうか、あいつが久遠を……」
「ケホッケホッ……し、しろ、ケホッ」
「久遠から離れろっ! 離れんとただじゃ……っ!」
 怒りの表情で久遠を押し倒している月牙に怒鳴り散らす士郎の言葉は中断された。
 何故か……それは月牙の殺気によるものである。
「あいつが……久遠を奪いやがった人間か……っ!!」
 月牙の殺意は既に物理的にまで達し、周りの石は砕け穏やかな川は激流のごとく荒れ狂い久遠を襲う。
 その殺意は久遠が身動きができないほどであり、人間の士郎は声さえも出ず瞬きもできない。
 月牙の体は人間から大狐に変わっていった。
 体中には黒い体毛が生え、8本の尻尾はより長く鋭く伸び、瞳を赤く光らせながら本来の姿へと戻ると白い息を吐きながら士郎を睨み口元に笑みを浮かべた。
「丁度いい。あとで食ってやろうかと思ってた……ところだよっ!」
 月牙が言い放った瞬間だった。
 月牙が久遠の上から消え、士郎と月牙の間合いが一気に詰められた。
 消えたのではない、久遠も一瞬見失うほどの高速で駆けたのだ。
「ッ!」
 そして不意に目の前に月牙が現れ、士郎が驚くその前に赤い血が飛び散った。
 それは無論士郎の血液であり、木や葉を赤く染め久遠の表情は驚きで満たされる。
 士郎の右肩に、月牙が食いついており、右腕は既に血で赤く染まっていた。

403暁狐 :sage :2007/02/09(金) 01:18:39 ID:EMNHiB3H(3)
「ぐっあああぁッ!」
 士郎の悲痛の叫びが響く。
 肩から口を離し月牙はその場に放り投げ、士郎は木に背中を強く打ちつけた。
「ぐっ……うッ!」
 士郎の体は力なく、だらりとさせ時折ピクッと痙攣させる。
 久遠は呆然として何が起こったかわからない、しかし月牙への殺意だけは増していくがピリピリとした月牙の殺意に体が動かない。
「士郎……しろ、う………いや、嫌だ……」
「ぅ……」
 そんな久遠はただ、瞳から涙を流して、その光景を月牙が微笑みながら横目で眺めていた。
「お前はそこで見てろ。今殺してやるから……」
 月牙の牙が再びむき出しになり、今度は士郎の喉を狙っている。
 喉を食いちぎられれば今度こそ終わりだろう。
 久遠の脳裏に宿るのは愛する人の死……久遠は泣き叫び月牙を止めている。
 しかし、そんな言葉もむなしく月牙の牙はゆっくりと士郎に近づいていき、久遠の鼓動も高まっていった。
「やめ……やめてくれ……」
「嫌だね、しっかりと見とくんだな。この人間が死ぬところを、なっ!!」
「そうはさせないであります……」
 そして、今まさに月牙が士郎に食らいつこうとした瞬間、機械的な女の声とともに月牙の体が川の向こう岸にある森まで吹き飛んだ。

404暁狐 :sage :2007/02/09(金) 01:21:06 ID:EMNHiB3H(3)
 叫びながら吹き飛ばされる月牙、突然のことに困惑する久遠は、月牙の殺気も消え体が動けるようになった。
 すぐさま士郎に駆けよる久遠は、士郎の前に立っている妙な女に少し警戒した。
 その女は見た目は人間だが、人間とは違う何かを感じ、それは自分達妖狐とも違っていたから。
 それもそのはず、その女とはロボットであり、巧の家にいるグランゾンであるのだから。
 そんな事は知らない久遠は警戒しつつも士郎が心配で、士郎の前にしゃがみ軽く揺すると僅かに反応があることにホッと胸を撫で下ろした。
「よかった、生きていた……」
「その肩は大丈夫でありますか?」
「……血を止めないと」
「ならばこれを飲ませるであります。博士が開発した薬であります」
 グランゾンは一粒のカプセル剤を久遠に手渡した。
 思いっきり怪しい物体だが、士郎が助かるなら何でもやる精神の久遠は迷うことなく薬と士郎の口に持っていく。
 しかし士郎は自力で飲めないほど弱っており、久遠は口移しで薬を飲ませる。
 するとどうだろう、肩の夥しいほどの出血はみるみるうちに治っていくではないか。
 妖狐の中には治癒能力を持った狐もいるが、ここまで早く治せるものはまずおらず、久遠は驚愕するも涙を流して喜んだ。
「ぐっ……なんだ、あいつ。鉄みてーにかてぇ……」
 ロボットなんだから当たり前であるが、そんな事知らない月牙はグランゾンからダメージでよろめきながらも起き上がった。
 そして再び牙をむき出しにし殺気を放出するが、グランゾンはビクともしない。
 その事に意識を失っている士郎を抱きながら久遠は驚いた表情で見ていた。
「ここから離れるであります、危ないであります」
「ぇ?」
「少し地形を変えてしまうことになります。ですからここから離れるであります」
「………わかった」
 なんだかとても恐ろしい事を言われている様な気がして、久遠は士郎を背負いグランゾンから離れていく。
「久遠っ!」
「ここは通さないであります」
 久遠の逃亡を月牙は見逃すはずもなく、数十メートル飛び上がるがほぼ同じ高さに飛んだグランゾンに阻まれる。
 そしてグランゾンの蹴りを後頭部に受け、そのまま地面に叩きつけられる。
 砕けた石や砂埃が舞い、血を吐き出しながら月牙はむくりと起き上がり上空のグランゾンを見上げた。
 再び物理的な殺気を放出する月牙は、目を見開く。
 不意にグランゾンの両手が光ったと思ったら、大きく長い銃が現れ連結した。
「ロックオン……充填完了………攻撃開始であります」
 グランゾンの背中からは何故か白い羽が舞い散り、2つの銃口は月牙を狙ったまま光り出した。
 グランゾンと月牙がいた川の辺りから物凄い光と爆発音に包まれた。
 まるで本当に地形を変えてしまうかもしれないほどの爆発に、士郎を背負いながら村へと向かっていた久遠は、驚きつつも再び走り出した……。

―続―

ベタで無駄に長くだらだらとやっているこの話も次回で終わる予定です。
そして次こそエロに入ります。ちなみに月牙はもう出ない、いわばピエロ。

405名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 01:27:23 ID:pQiSo7m9(2)
BIGBOSSテラGJ!てか乙!!
こげな時間まで起きててよかった。

406名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 01:42:48 ID:hcG4Kz90
BOSSGJ!!

つーかグランゾンがWGに化けたwwwwww

407名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 01:58:39 ID:PIpwSBVm
オメガGJ!!!
ていうかグランゾンこんなところで何してたんだwww
そしてこのしゃべり方はやっぱり某炎髪灼眼?

408名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 02:15:45 ID:HHXdmeIQ
GJ!!!!

グランゾンにツインバスターライフルかよww

409名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 02:24:12 ID:7+bADVIg
ゼロカスwwwwwwwwww

410名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 07:20:04 ID:n6jX8T6G(2)
グランゾン来たー!!!
WG出たー!!

暁狐さん超GJです!!


411名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 07:54:28 ID:A7y7NcS4
ちょっゼロカスかよWW

ハニワ原人も驚きだ

412名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 08:16:50 ID:aLKtu/rk
ゼロカス吹いたwww

グランゾンならゴルディオンクラッシャーとかもできそうな気がしてきた

413名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 08:44:48 ID:48Y+FDcl
WGかよwwwwww

414名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 10:03:21 ID:zlMCcpj/
てっきり久遠×月牙だと思ってたのは俺だけ?

415名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 12:06:34 ID:F51gIdSB(2)
同士よ
かませ犬とは思わなんだ

416名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 14:17:11 ID:VkJkVxbH
雌豹ってのは誰もやらないんだね

417名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 15:03:31 ID:pQiSo7m9(2)
俺は猫ネタが少なくて驚いたよ。
猫ネタは在り来たりすぎて好きじゃないからいいけどね。
やっぱ犬と狐でしょ

418名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 15:19:43 ID:mlTu8w5B
猫科なら保管庫にごっそりあるが?

419名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 15:44:00 ID:n6jX8T6G(2)
>>417
お前そんな事言ってると白華サンとシャノメサンと夜天サン(以下略)とに逆レイプされっぞ?

420名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 17:45:16 ID:sXiQ0Zqw(2)
アッー!

421名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/09(金) 20:02:43 ID:Tjd2dUSp
>>419
いいこと聞いた!

422294 そしてチラシの裏 :sage :2007/02/09(金) 23:28:38 ID:sXiQ0Zqw(2)
三時間かけて書いた8kbの蛇女ネタが謎の停電で消えた○| ̄|_

423名無しさん@ピンキー :2007/02/10(土) 00:08:48 ID:o3JuwT0h
>>422
まぁなんだ……ドンマイ…俺はいつまでも待ってるぜ!

424名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/10(土) 00:10:07 ID:4S7Vymoi(8)
>>422
俺も待ってる!

425どうやら鶴屋さんが来た模様です。 :age :2007/02/10(土) 00:18:44 ID:LFuOPp0O
                                -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
  ┏┓┏┓  ┏┓  ┏┳┳┓    ┏┓      / /" `ヽ ヽ  \.            ┏┓┏┓
  ┃┃┃┃┏┛┗━┫┣┻┛┏━┛┗┓   //, '/     ヽハ  、 ヽ             ┃┃┃┃
┏┛    ┻╋┓┏┓┃┃    ┗━┓┏╋━━/. {_{\    /リ| l │ i| ━━━━━┓┃┃┃┃
┃┃┃┏┓┃┃┃┃┣╋━━┓  ┃┃┃   レ!小l●    ● 从 |、i|          ┃┃┃┃┃
┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┗━┓┣┓┗┛┗━━ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│━━━━━┛┗┛┗┛
┃┃  ┃┃┃┃┃┃┃  ┏┛┃┗━┓  /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !             ┏┓┏┓
┗━━┛┗┛┗┛┗┛  ┗━┻━━┛   \ /::::| l>,、 __, イァ/  /│            ┗┛┗┛
                                 /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
                             `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |



426名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/10(土) 00:40:25 ID:2vRyNH9X
>>422
自動バックアップ機能付きのテキストエディタを使うといいかも。

427名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/10(土) 01:17:41 ID:3CI1p80k(2)
>>423-425
d もう少し頑張ってみるよ。
>>426
そんなのあるのか……ちょと探してみるよ。ありがd。

428暁狐 :sage :2007/02/10(土) 01:29:05 ID:4S7Vymoi(8)
続き ラスト


「…………うわあああああああああああ!!!! ハァ、ハァ……なんだ夢か」
「ひゃっ!」
 ガバッと勢いよく士郎が飛び起きた。気がつけば士郎は自分の部屋で眠っていた。
 上体だけを起こし肩で息をし、士郎が急に飛び起きるものだから隣で座っていた刹那は声を出して驚く。
 あれからどうなったのだろう、そんな事を思いながら右肩を動かそうとするが痛みが走り、士郎の脳裏には黒い狼に噛み付かれた事を思い出す。
 あれだけの血を出しながら生きていることに不思議に思いつつ、尻餅をついたような状態の刹那の肩を士郎は軽く揺すった。
「おい、おい刹那」
「……はっ! め、目が覚めたんだ〜! よかったぁ〜〜!!」
「ぐああああああああああああ!!!」
 月牙によって死に掛けていた士郎は数日の間眠り続けていた。
 肩の傷は未だ治っておらず、そんな体のまま刹那に思いっきり抱きつかれれば激痛が走るのは当たり前というものである。
 士郎は自分に抱きつく刹那を何とか引き離すと、左手で刹那の脳天をポカリと叩き、狐耳を寝かせ刹那は涙を浮かばせ蹲った。
「うぅ〜……っ!」
「ん? 久遠はどうした?」
 少し泣いている娘など無視しつつ、士郎は刹那に尋ねる。
 しばらく蹲っている刹那は涙を拭き、士郎に少し待つよう言い残すと部屋から出て行った。
「ところで、誰だ?」
「お気になさらずにであります」
「むっちゃ気になるわ」
 刹那は久遠を呼びに行き、その間、自分の横に座っているロボットのような見慣れない娘の対応に迷いとりあえず無視しつつ、あの黒い狐は何だったんだろうと士郎は考えていた。
「…………士郎」
「ん? おう、久遠」
 数分経ち、久遠は刹那に引っ張られる形で士郎の部屋へと入ってくる。
 俯き浮かない表情の久遠を心配に思いながらも、普段どおりの挨拶を交わす士郎。
 何やら気まずい空気が部屋を支配し始めていた。
「……じゃあごゆっくり〜。ほら、グランゾンさんも」
「了解でありま……」
 そんな空気に耐えられなくなり、刹那は無理やりな笑顔を浮かべ、正座で座っているグランゾンの手を引っ張り部屋の扉を閉める。
 しかし士郎は感じていた、閉められた扉の向こうにいる気配に。
「居間でテレビでも見てなさい」
 士郎が一言言うと、パタパタと掛けていく足音が鳴る。
 やれやれと、四郎が軽くため息を吐くが久遠は俯き黙ったまま、空気が重い。
 とりあえず立ちっぱなしの久遠を自分の隣に座るよう、士郎が言うと久遠はゆっくりとそれでいて重い足取りで士郎の隣で正座になった。

429暁狐 :sage :2007/02/10(土) 01:31:07 ID:4S7Vymoi(8)
「………」
「…………」
 沈黙が続く。普段明るく変なおじさんで通ってる士郎には耐えられるはずがなかった。
「えっと、どうした? 元気ないな」
「…………あの」
「ん?」
「すまない」
「はい?」
 ようやくまともに出てきた久遠の言葉は謝罪だった。士郎は困惑の表情を浮かべる。
 やがて何かに気づき士郎はハッとなり少し対応に困りだした。
 何故なら、久遠の真紅の瞳からポタポタと涙が流れていたから。膝や手の上に落ち幾つもの小さな水溜りが出来ていた。
「ど、ど、どうした?」
 普段、涙など見せない久遠。
 そんな見慣れない彼女の姿に、士郎は思いっきり焦っていた。
「すまない、すまない士郎。私のせいだ」
「な、何が?」
 士郎には何の心当たりもない。
 あるとすればこの右肩の傷だけ……士郎は気づいた。
 そう、久遠は自分のせいで最も愛する人を傷つけてしまったのを悔いていた。
 グランゾンが薬を渡してくれなければ、士郎は死んでいたのかもしれない、そう思うと久遠は激しい自己嫌悪に襲われる。
 実際には月牙が原因だが、士郎を傷つけたのは久遠にも非があるのだ、自分が月牙の元に行くと言っていれば……。そう思うとますます悔しさ自分への憎しみ、そして涙が溢れてきて止まらなかった。
「士郎が、死んでしまいそうになったのは、私のせいだ……すまない………」
「……」
 尻尾を寝かせ、涙を流しながら謝り続ける久遠。
 もしかしたら嫌われてしまうかもしれないと思うと涙が溢れて止まらず、拭っている両手は涙でぐしゃぐしゃだ。
 そんな久遠の頭を士郎の手が軽く乗り、ゆっくりと撫でると久遠の狐耳が寝て尻尾もビクンと動いた。
 顔を上げる久遠の瞳には、普段どおりの笑顔を見せる士郎の顔が映っていた。
「気にするな、俺は気にしてない」
「……しかし」
「俺は生きてる。だったらもういいだろ? そう自分を責めるなって、あんなとこにノコノコ現れた俺もいけないんだから」
「でも、私の、うっ……」
「でもじゃない。一番怪我した俺がいいって言うんだからいいの。妖狐の中にはああいうのも要るってわかってたしな」
 久遠の頭をクシャクシャとやや乱暴に撫でた手が瞳へと移動し、涙を拭い始める。
 その手を、久遠は両手で触れた。
「士郎……私を、許してくれるのか?」
「許すも何も、久遠が悪いわけじゃないしな」
 士郎の手を両手で握りながら久遠は上目遣いで問い、笑顔と即答で返す士郎。
 ここでようやく久遠は笑顔を見せ、涙は止まり士郎は内心ほっとした。
 そして見詰め合う夫婦が、二人が唇を重ねるのは自然なことのようで、唇を重ねたまま久遠は士郎の上に跨るような格好になりゆっくりと士郎を寝かしていく。
 士郎が布団の上に背中をつけると同時に、二人を塞いでいた唇が離れた。

430暁狐 :sage :2007/02/10(土) 01:32:57 ID:4S7Vymoi(8)
「士郎は、怪我をしている。だから、私が上だ」
「てか、いっつも久遠が上だけどな」
「そう、だったか? 士郎に夢中だったから、気づかなかった。赤い満月の時は、自我もほとんどないし」
 士郎に夢中、そんな言葉を聞いたせいだろう、士郎の顔は赤くなる。
 時折久遠は聞いてて恥ずかしくなるようなことをポロっと口にし、その度に士郎をはじめ双馬君を照れさせていた。
 そんな会話をしつつ、久遠はゆっくりと士郎が着ているものを脱がしていき、自分が着ている白い浴衣のような服もぬいでいく。
 二人は裸になり、士郎に未だ二十代の頃のまま久遠の裸が目に入り、自分は結構歳食ったな、と思わず思ってしまう。
 そして二人は再び唇を重ねる。今度は舌が入った深いものだ。
「んッ……んむッ……はぁ……ッ」
 お互いは舌を絡め唾液を交換し合うが、やや久遠が攻めている状態。
 塞いでいる唇の端からは二人の唾液が混ざったものが溢れ、士郎の顔を伝い布団を濡らしていた。
 舌の入った濃厚な口付けに、二人の体も熱くなってきており、久遠の白い素肌はピンク色に火照り頬は真っ赤。
 口を離すと唾液の糸が二人の唇を結び、潤んだ瞳で久遠が見るものだから士郎はドキッとしてしまった。
「やはり、士郎とのが一番気持ちいい」
「まぁ、双馬君のような若さはちょっと欠けてきているがな。俺もうオッサンだし」
「私の中ではいつまでも士郎が一番だ。それはまぁ、双馬ともしたことはあるが……あれは理性がなかったのだ、仕方がない」
「ふーん」
 何とも言い辛そうに言う久遠に、士郎は目を半分閉じてジト目で久遠を見上げる。
 士郎からくる視線を誤魔化すように、久遠は四本の長い尻尾を動かし始め、尻尾の先端が士郎の肉棒に触れた。
「ぅッ!」
 士郎の唸りのような小さな声が久遠に聞こえ、狐耳がピクンと動いた。
 肉棒は既に硬くなっており、尻尾の毛がチクリとして快感になって士郎に伝わったのだ。
 久遠は微笑み士郎を見下ろしながら、尻尾を動かし二本の尻尾を肉棒に挟むように動かす。
 そしてゆっくりと上下に動かし始める。
 最初こそ尻尾の毛がチクチク当たり、時折士郎に少し痛みが走るが、次第に亀頭から出る透明液が尻尾の毛に染み込み滑りがよくなり動きをスムーズにさせていた。
 ここまで来れば士郎には快感しか送られず、時々尻尾の先端で亀頭だけを攻めたりと久遠は尻尾を器用に動かしつつ体を寝かせていた。
 そして再び二人は唇を重ね舌を絡ませていた。久遠の残った二本の尻尾は嬉しそうにパタパタ振られていた。
「んんッ……ちゅぅッ……んはぁ……あぅんッ!」
「う……ッく」
 時折響く久遠の喘ぎ声。それは、怪我をして包帯が巻かれている士郎の右肩を気をつけながら、久遠が片手で自らの秘部を弄っている為だ。
 中指と人差し指を出し入れしたり、豆のような部分をクリクリと動かす度に久遠は体をビクっと痙攣させていた。
 そして士郎もまた、久遠の尻尾の動きに射精感がこみ上げてきていた。
「久遠……も、出るッ」
 士郎は射精を訴えるが、その直後塞がれていた唇は離れ、肉棒を刺激していた尻尾も即座に離れた。
 すると、刺激がなくなり士郎は達する直前で絶頂が引いていくのを感じる。

431暁狐 :sage :2007/02/10(土) 01:34:40 ID:4S7Vymoi(8)
 二人はそのまま何もせずに数十分ジッとしていた。
 士郎はよく分からないが、久遠は士郎の射精感が遠のくのを待っていたのだ。
 そして、もういいだろう、と久遠は自分で納得させ士郎の上に跨ぎ肉棒を片手に持って秘部にあてがった。
「入れるぞ……」
「あぁ」
 士郎に了解を取り、久遠はゆっくりと腰を下ろしていく。
 久遠の秘部は、指により十分すぎるほど濡れており士郎からは愛液が光って見えていた。
 秘部は肉棒を欲しがる様にヒクヒクと動き、亀頭が膣内に入り始めると、久遠の狐耳はぴくんぴくんと何度も小刻みに動き、尻尾を嬉しそうに振っていた。
「んッ……おおきッい……ッ!」
 士郎の肉棒の大きさは巨根とまではいかないがそれなりに大きい。
 その肉棒を根元まで膣内に収めると、久遠は体を震わせ狐耳を立たせながら挿入の快感に浸っている。
 しかし、やがて士郎の胸に両手を置くと、前かがみの姿勢で腰を上下に動かし始め部屋に喘ぎ声を響かせ始めた。
「んんんッ! あッ……ああッ、やはりいい……あぁッ、んッ……」
「くッ……!」
 久遠の喘ぎ、そして肉棒を締め付けつつウネウネと動く膣内の快感に、士郎は再び迫りくる射精感に耐えている。
 実際、近頃所謂ご無沙汰状態だった士郎にとっては久々の行為であり、彼は大分溜まっていたので興奮も高まっていた。
「あんッ……士郎も、うごいッ……ひあんッ!」
 士郎も腰を動かし久遠を突き上げ始めた。
 突き上げられる刺激に、久遠の体にはいっそうの快感が流れ腰の動きも激しくなっていく。
 結合部からは既に洪水のごとく愛液が溢れ、水っぽい卑猥な音を響かせていた。
 そして、士郎の我慢も限界を向かえ、体を痙攣させると士郎は精液を久遠の膣内に放出させた。
「ひああああぁぁんッ! あ、あつッ……は、はぁ………たくさん、出たな士郎……」
 精液の感触に、久遠も絶頂を向かえ体を痙攣させつつ満足そうな微笑を見せる。
 その笑顔を見て、士郎は怪我しているはずの右腕をも動かし久遠を抱き寄せた。
 突然抱き寄せられ、久遠は少し驚いたようだ。
「し、士郎? そんなに動かして、う、腕は大丈夫なのか?」
「あぁ。なんかこうしてたら少し楽になった気がする」
「そうか……ならもっとしよう、士郎がよくなるなら何度も付き合う」
 そして頬を赤らめつつ、抱き合ったまま久遠が腰を動かそうとした時、勢いよく部屋の扉が開いた。
 ビクッとし驚く二人が入り口を見ると、そこには静那の姿。
 しかし、何処か様子のおかしい静那の様子。普段あまり笑わない静那が、久遠の姿を見て怪しく微笑んだのだ。

432暁狐 :sage :2007/02/10(土) 01:35:23 ID:4S7Vymoi(8)
『……また、会ったな久遠』
「おまえはっ………月牙か」
 静那の言葉には、静那の声のほかにもう一人、月牙の声が混ざっていた。
 困惑する士郎、そして一瞬で静那の中に月牙がいると確信し、なぜ静那の中に月牙がいるのか、という疑問があったものの静那を睨みつける久遠。
「お前……どうしえて静那に? 月牙、あの後どうなったんだ?」
『へっ、死んだよ。あの変な女にやられちまって。まぁ、死んだのは肉体だけだがな』
「……それで、静那に」
『あぁ、力は肉体と一緒になくなっちまったが。この体でも十分、人間を殺せる力はあるぜ……』
 静那……いや月牙は怪しく笑いつつゆらりと久遠たちに歩み始めた。
 そう、月牙は山でグランゾンの攻撃により死んだ、ただ魂だけを残して。
 そして、魂だけとなった月牙は同じ妖狐である静那に憑依したのだ。
 赤い瞳を光らせ、狐の姿になろうとする月牙に久遠も応戦体制に入ったが、士郎と繋がったままなのでうまく動けない。
 その隙を月牙は見逃さず、久遠、というより士郎に再び襲い掛かろうとした。
『死……』
「何やってんのよあんたはぁ!!」
『ぐあッ!!』
 しかし、横から現れた刹那の脳天パンチにより阻止され、月牙の殺気は消えうせ床に叩きつけられた。
 呆然とする久遠と士郎、そして静那を怒りの表情で見下ろす刹那の怒声が家中に響いた。
「ったく! 珍しくいっぱい喋り出したと思ったら……なにお母さんとお父さんの久々邪魔してんのよ!」
『……て、てめぇ……何しやがる、いてッ!!』
「お姉ちゃんに向かって何よその口は!! あぁもう、あんたちょっと来なさい!」
『い、いてて……放せこのっ! くおーーんッ!!』
「…………」
 そして恐らく親の久遠達でさえ見るのは久々であろう、双子の姉弟喧嘩が始まる。
 それは力では若干上の刹那が勝利したようで、月牙の服を掴みあげると、ジタバタ暴れる月牙を引きずりその場から立ち去った。
 呆気にとられる久遠と士郎の前に、刹那が頭だけを出し二人の前に再び現れた。
「そ、それじゃあ、気にせず続けていいからね?」
 そして扉を閉め直ぐに戻っていった。
 そんな娘の姿を、呆然と見ていた久遠たちだったが、お互い顔を見合わせ笑い出した。
「どうやら、月牙だっけ? あいつは刹那に任せときゃいいな」
「そうだな……それに力は静那のままだ。私でも対処できる」
 月牙に関しては、これで少しは安心できたようで、静那には悪いが久遠は内心ホッとしていた。
 そして久遠と士郎はそのまま見つめあい、再び抱き合った。
「士郎………私は、これからも士郎と共にいてもいいか? 迷惑ではないか?」
「んな事ない。俺の中でも、久遠は一番」
「士郎…………大好き」
 二人は再び唇を重ね、お互いを求めあう。
 まるでお互いの愛情を再確認するかのように……。

433暁狐 :sage :2007/02/10(土) 01:37:25 ID:4S7Vymoi(8)
翌日になって、グランゾンの姿はどこにもなかった。
 結局あの女はなんだったのかと、一家で一時話題にもなったが直ぐに忘れられた。
 そして一番の問題として、静那に憑依した月牙が静那から離れず、彼は二重人格となってしまったのだった……。


 一方の巧家では。
「ただいまであります」
「あぁ、おかえり。どこ行ってたんだよグランゾン?」
「春の山菜取りついでに人……狐助けであります。今日は山菜のてんぷらであります」
「わぅー♪」
 こっちはこっちで楽しくやっているようだ。


―完―

434暁狐 :sage :2007/02/10(土) 01:40:01 ID:4S7Vymoi(8)
以上です。
長々とした割にエロが微妙かもしれませんが、最後までお付き合いくださった方やGJ下さった方、本当にありがとうございます!

グランゾンについては完全に正直反省してるorz

435名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/10(土) 01:44:50 ID:3CI1p80k(2)
リアルタイムで追えていま読み終えました。GJです!!
暁狐氏の爪の垢を煎じて飲み、その執筆速度の一割でも分けてもらいたく思い候。
取り敢えず落ち込んでいた心の清涼剤となったので執筆してきま〜
最後にもっかいGJ!

436名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/10(土) 07:25:31 ID:EUyXmcfm
セリフが「わぅー♪」だけで悶絶出来た俺は負け組?

なにはともあれ暁狐さん超GJッス!!

437名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/10(土) 07:58:02 ID:xhgYIIZy
436
何いってるんだ。
勝ち組だろ。
何はともあれGJ

438名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 00:39:26 ID:jDiSHLsI
静那・・・orz

439短文屋 :2007/02/11(日) 00:45:03 ID:gMs9eGok(3)
「もう、一回。」
黒いおかっぱ頭のの少女はそう告げ、相手の了承を取らぬまま自分の秘部に金髪の少年の肉棒を差し込んでいった。
すでに最初の交わりから太陽が一周するほどの時間が経っていた。だが少女は太陽がどれほど動いたか分からぬ地下室に鎖で繫がれていた
何度目分からぬ射精を終え、少年にようやく休息が訪れた。荒い呼吸を繰り返しながら少年は少女に言葉をかける
「後どれくらいでその鎖は外れるの?」
「わから、ない。」


その鎖は呪い、禁忌を破り人と妖が交わり孕んだ児は生まれながらに神の使いの手によって鎖でどこかにつながる運命、それを解くは純粋な妖との交わりを繰り返すことだけ。
少女の名は愛、禁忌の児ゆえに神の愛も受けず、人の愛も受けず、妖の愛も受けられぬ、ならばせめて名だけでも、と優しくも悲しい名。
少年の名は廻、人を、村を、国を、歴史を、廻して変える力を持つもの者。
愛と廻の住む村では、呪われし児が生まれた場合、其の呪いを解く為に村の10を迎えた純粋な妖の男子が10日ずつ呪われし児と交わることになっていた
廻が10を迎えたときに其のことを始めて教わりついに其の日がやってきたのであった。
「大丈夫?」
「大、丈、夫。」
必要なことしか喋らぬ愛に対して廻は、意識を保つために、嫌な空気を作らぬために次々と話しかけた。
初日は必要なこと意外喋らなかった愛だが、4、5日経つうちに聴かれた事は喋るようになっていた。
しかし、生まれた時から鎖で縛られ、地下の世界しか知らない愛と話すのは、口がうまい廻でも3,4日経つ内に話すことは出来なくなっていた
そして10日目・・・つまり廻と愛の交わる最後の日を迎えた。
「入れる、よ。」
すでに愛撫にって硬くなった廻の肉棒は、簡単に愛の秘部に入っていた
「あっんっ・・・・・ん・・・・あぁ・・・・」
健全な青少年なら聞いただけで股ぐらがそそり立つようなあえぎ声が地下室に響いた。
「うっあ・・・」
何度やっても廻はこの快感には耐え切れずに早くも愛の秘部に精液を満たしてしまった。
「・・・量と、早さ、だけは、1番、ね。」
「・・・・・・・」
廻は顔を真っ赤にしてうつむいた。
「もう、一回。」
廻にはこの言葉が何度目だかすでに分からなかった。


木の軋む音と共に地上への扉が開いた。
「廻様、お迎えに上がりました。」
「分かった・・・」
廻はチラッと愛のほうを見て地上への扉の方に進んだ。
「ありが、とう、・・・・ばい、ばい」


「お疲れ様でした、輪廻様。」
地下室の管理人・・・狸の妖が、声を掛けてきた。契約を済ませるためだ
「では輪廻様、お望みをどうぞ・・・と言っても九尾のご子息であられる廻様には私共が叶えられる願いなどご自身で出来ますでしょうが
「そんなの、親の七光のせいだろ。」
そこには愛と話していた廻の姿は無く、九尾の子供、輪廻の姿だけがあった。
「おや、おや、では私共が出来て、あなたが出来ないことなどありましたかな?」
10日間相手した者の契約、それは掟にそむかないかぎり1つだけ何でも願いが叶えられるという物だった。
「ああ、それは・・・」
廻は村のものから見れば正気とは思えない願いをした。
「愛と一緒にいたい。」
その場にいる廻以外のものが硬直した。
「ご・・・ご冗談を・・・下のものをからかわないでください、輪廻様。」
「いや、本気だ。駄目なら愛をつれさって村、いや国から逃げたっていい。」

440短文屋 :2007/02/11(日) 01:21:40 ID:gMs9eGok(3)
「・・・ならしょうがないですね・・・力づくで止めさせていただきます。」
管理人が指を鳴らすと十数体の妖が廻を囲んだ
「九尾様がいないときにあなたに何かおきて九尾様のお怒りを買うのはごめんですからね。」
管理人は笑いながら、廻を捕まえるように妖に命じた。
「くれぐれも怪我をさせぬように捕まえろ!」
「親父は怖くて、俺は怖くないってか。いつも雑魚は笑えることばかり言ってくれる。」
妖達が飛び掛った瞬間金色の閃光が妖達の体に触れた。そして一瞬でその場に立っているのは狸と金色の狐だけになっていた。
「馬鹿な・・・たかが生まれて百年も経っていない餓鬼にこいつらが・・・・」
「そんなこと言ってるお前には負けフラグだけが待っているな。」
「ひっ!」
目にも止まらぬ速さで逃げようとした狸には、目にも映らぬ速さで金色の拳がうなった
枕同士がぶつかったような鈍い音を立て狸は崩れ去った。
「さてと・・・・・」
廻は地下に続く階段に目をやった・・・


愛は自分の頭が来るってしまった錯覚していた。廻のこと思うと心は鳴り響き、廻以外の男に抱かれることを思うと胸が壊れるほど痛んだ
そして、廻にまた会えるなら何をしてもいいと思っている自分に気がついた。
(これは何なんだろう・・・)そんなことを思っている間に足音が聞こえてきた。おそらく食事を持ってきた管理人の部下か新しい男だろう
だが、一瞬だけ廻が来てくれた、と思ってしまう。
(そんなこと私におきる分けが無い、そんなことが起こるのは何だっけ?し・・しあ・・わ・・・)
鈍い音ともにドアが開き、金色に光る尾が鎖で愛とつながれてる壁を壊した。
そして、尾の持ち主は微笑んでこう言った。
「愛、一緒に逃げないか?」
そうだ、幸せっていうんだ

441短文屋 :2007/02/11(日) 01:28:06 ID:gMs9eGok(3)
乱文失礼しました(しかもエロ分なし)。ここからまだ続きがあるのですが、今日の5時から月曜日まで用事があるので
続きが読みたい方(いるわけn がいた時に改めて続編を書こうと思っています。

誤字、脱字、よくわからない部分ありましたら、どんな些細なことでも仰ってください。次から努力します。

では


442名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 02:25:36 ID:D6Fu88z5(2)
GJ続きに期待

うーん誤字脱字が多いのが気になるなあ
あとなるべくsageてね

443リハビリくまさん :sage :2007/02/11(日) 10:22:23 ID:3wBGwJCl(6)
いきなりですが>>365-366の続きを投下します。
遅筆だなあ…orz

444リハビリくまさん :sage :2007/02/11(日) 10:23:32 ID:3wBGwJCl(6)
翌日
「おい、機関銃と弾薬を銃架に据えろ!」
「対戦車ライフル小隊集合!整列だ、整列!」
「弾薬をありったけ準備しておけ!」
人間や車両が右に左に戦闘の準備で大忙しだ。

作戦前の喧騒をよそに僕は一人で犬舎で犬を着替えさせていた。大規模作戦…といっても下っ端の僕はせいぜい突撃してppsh(ペペシャと呼ばれる小型堅牢多弾数なサブマシンガン)の弾丸をばら撒いて、地雷犬の動きを見守る程度。
今まで僕達はこの作戦のために調教をして、準備をしてきた。覚悟も出来てる。なのに…
「なのに?」
着替えさせる手を止めた僕を“何も知らない”リズが無邪気に見つめて訊いてくる。
どこまでも澄みきった碧眼に僕の虚ろな表情が映っていて、僕自身の心を見たような気がした。

地雷犬―――犬に木製の起爆レバーと爆薬を付けたチョッキを着せて、敵戦車の下に潜り込ませる。
すると背中に飛び出たレバーが敵戦車の底に当たって倒れ、爆薬を起爆して敵戦車を破壊、もしくは履帯を吹き飛ばして撹座させるのが狙いだ。
犬達は、エンジンをかけた戦車の下で餌を与え『戦車の下に行けば餌が食べれる』と信じている。
みんな自分が死ぬ瞬間まで何も分からないはずだ…。

445リハビリくまさん :sage :2007/02/11(日) 10:24:21 ID:3wBGwJCl(6)
「ごめん…」
ダメだ。泣いてはいけない。僕は軍人だ…でも…
「ひっ…ぐ…」
僕の覚悟を押しのけて涙が溢れてくる。犬達と過ごした一年間が走馬灯のように流れていく。
まだ子犬だった犬達も、この一年で大きくなった。僕の日誌にはそうした思い出がたくさん書いてあって、思い出は今も続いている。
だけどもうすぐそれも途切れるだろう。
犬達は人間が殺し合っていることも、自分たちが殺し合いの道具に使われることも知らない。

だけど―――ああ、僕はこんなにも愛おしく思っていたんだ。
「怖くないよ、怖くないから」
そんな僕を見てリズは優しく抱き締めて頭を撫でてきた。
僕はただ女の子のように嗚咽を漏らすばかりだった…。

作戦前夜―――その晩は盛大な宴会が開かれた。ウォッカの樽は全て開けられ、本国の出身者、辺境の出身者、肌の色も瞳の色も言語も関係なかった。
「み〜ごっと散〜り〜ま〜しょ♪」
「く〜に〜のた〜め〜♪」

伝統的なバラライカの音色に混じって聞き慣れない歌が聞こえる。
「同志小隊長、あの歌は?」
「ん?ああ、あれはなんでもヤポニェチ(日本人)の国で流行ってる歌らしい。“同期の桜”とかいうそうだ。」
「桜…?」


446リハビリくまさん :sage :2007/02/11(日) 10:25:20 ID:3wBGwJCl(6)
訊いてみると桜とは春に咲く花で、とても美しいらしい。
「リズ達と見に行きたいな…」
咲き誇る桜を想像してみるが、慌てて首をぶんぶんと振る。明日は作戦だ!でも…
「同志小隊長、今晩は犬舎で寝てもよろしいでしょうか?」
僕の考えを察したのか、ウォッカで頬を染めた小隊長はしばらく思案して
「…勝手にしろ」
と独り言のように呟いた。

キィ…
木造の小屋の扉を開けて犬舎に入る。元は家畜を飼う小屋だったので中央には藁が渦高く積まれ、床にも藁が敷き詰めてあった。
リズ達30匹の犬達はそれにくるまって寝転がっていた。僕は起こさないように一匹ずつ頭を撫でてやる。
ふいに窓の方に気配がある事に気付いた。
窓から差し込んでくる月の明かり…それを浴びながらリズは身じろぎ一つせず月を見つめていた。

「リズ…?」
その声にリズはこちらを振り向き無言のまま僕と目が合う…その瞬間、僕の体は強烈な恐怖に掴まれた。
「………」
―――死を孕んだ赤眼。青白い体と白銀の髪に不釣り合いなほどそれは紅く僕を射抜いていた。
「お…ぐ…」
強烈な吐き気に襲われその場に倒れ込む。そして世界が急速に薄く、黒ずんでいく…。


彼方に遠吠えを聞いた気がした。

447リハビリくまさん :sage :2007/02/11(日) 10:39:04 ID:3wBGwJCl(6)
以上です。次回はエロ&完結を考えてます。
推奨BGMは「春よ、来い」w
形式的には「どんでん返しハッピーエンド」になりそうです〜

軍事的な用語等はできるだけ控えたつもりですが分かり辛かったらすみません…


>>434
GJ〜!
静那(月牙)×士郎を妄想した私は死んだ方がいい。

>>441
あんまり他の職人さんに言える身分ではないですが…。
書いた後に校正してみた方がいいかもです。
なにはともあれ期待GJ!


ところでSSに限らず何かをしてる時、聞いてる音楽に左右されるのは自分だけでしょうか?
前作「K9」も本来はご主人様とカナ(犬)の逆レイプ物だったのですが、夏川りみの「涙そうそう」をエンドレスで聞きながら書いてたらいつのまにかあんなストーリーに…

448名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 12:30:31 ID:RxiKIctm
一年経ってもレス100行かないスレもあるのに1ヶ月もしないで500に手が届きそうなこのスレすごいな。

449名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 14:10:09 ID:avObdciw
誰だ「過疎ってんなぁ」とか言った奴は









まぁ俺なんだけど

450生産性の低い人 :sage :2007/02/11(日) 19:32:45 ID:u2Yk53Kz(8)
職人の方々、住人の方々、お疲れ様です。
相変わらずの繁盛っぷりに、いち投稿者として嬉しい限りです。

今週でテストが(いろんな意味で)終わったため生産性が向上しました。
正味2日で書き上げたのは最速かもしれません。我ながらびっくり。

今回は1スレ目に投稿した、神社に棲む蛇のお話の続編です。
スレは当然落ちてしまっているので、まとめWiki参照でお願いします。

誤字脱字その他突っ込みはばっちこいです。

451生産性の低い人 :sage :2007/02/11(日) 19:33:35 ID:u2Yk53Kz(8)

普通列車しか止まらない、片田舎の駅の出口。
車の来る気配のないロータリーの脇にあるベンチで、彼、御園良弼(みそのりょうすけ)は読書にいそしんでいた。
1年で最も寒いこの季節、何も好き好んで凍えながら本を読んでいるわけではない。この出口から出てくるはずの人物を待っているのだ。正確に言えば人ではないのだが。
人気のないホームに列車の案内をする放送が流れ、JR列車が滑り込んでくる。
良弼は腕時計に目をやり、震える手でポケットからメモを取り出し、もう一度時計に目をやる。
「これのはずだけど……」
文庫本に栞を挟んでコートのポケットに突っ込む。しばらくして、階段を下りてくる足音が1つ。足音の主が出口から現れ、その姿を確認した良弼は、小走りで駆け寄って深々と頭を下げた。
「――おツトめ、お疲れ様でした」
しばしの沈黙。駅のホームからアナウンスが流れ、先ほどとは反対方向の列車が停まり、発車していく。
「……突っ込みは無しですか」
沈黙に耐え切れず頭を上げる良弼。
彼の前に建っているのは1人の少女だ。小柄だが色々着込んでいるらしく、達磨のように着膨れている。
「ん」
良弼の地味なボケなど全く意に介さず、少女はチェック柄のキャリーバッグを彼のほうへ突き出す。
「あーはいはい、お持ちしますよ。でも予想していたとはいえ全く無視されるとは……って、ちょっ待っ、冷たっ!」
誰か他の人間がその場にいたら、ロータリーがパニックに陥ること必至の変化。
少女はするすると蛇に姿を変え、少年の首に巻きついていったのだ。しかも公園の草むらで見るようなサイズではない。動物園とかで飼育員が「怖くないですよー」とか薄笑いを浮かべながら肩に乗せてきてもおかしくないサイズだ。
しかし日曜日の昼下がり、幸運にも田舎駅には彼ら以外の人の姿はなかった
「……やっとあったまりました」
少年の首に巻きついた蛇からの、安堵したような声。その声は先ほどの少女と全く同じものだった。
「あ、あのですねえ、心臓発作で死んだらどうしてくれるんですか」
「その時はうちの神社で盛大に葬式を挙げて差し上げます」
「……そりゃどうも」
彼女の存在に慣れている(むしろ慣らされた)良弼は、いわゆる“物の怪”である彼女に敬意こそ払うが、恐怖はしない。
彼は1つため息をつき、彼女の上からマフラーを巻きなおして歩き出した。
「電車の中、暖房効いてませんでした?」
「省エネの為に弱暖房でした」
「それは……残念でしたね。まあしょうがないですよ」
「そもそも新幹線から在来線の乗り継ぎが不便なのが悪いのです。あれだけホームで待たされたら冷えもします」
「何かあったかい物でも買ってきます?」
「それより、一刻も早く帰りたいです。ちゃんと家の暖房はつけてきましたか?」
「勿論。それじゃ、急いで帰るとしますか。風が冷たいんでマフラーの中に引っ込んでてくださいよ」
そんな雑談をしつつ、良弼は駐輪場に停めておいた自転車のかごにキャリーバッグを詰め込み、彼女の家、すなわち神社へと走り始めた。
自転車が走っている間、彼女は全く言葉を発しなかった。


452生産性の低い人 :sage :2007/02/11(日) 19:35:02 ID:u2Yk53Kz(8)
彼女が棲む(正しくは祀られている)神社の社務所は、中々立派なつくりだ。
1階は大広間に台所、トイレに風呂に洗面所。2階は6畳の和室が4部屋。元々氏子向けの集会所兼宿泊所を目的に作られたが、わざわざ辺鄙な場所にあるこの神社で集会やらをする必要もなく、建ててみたものの全く需要がなかった為、普段は彼女の住宅となっている。

「はふぅ、やはり我が家が一番ですね……」
2階にある彼女の私室。炬燵に半纏、熱い緑茶の満たされた湯飲みに籐のかごに積まれた蜜柑という、とても神社に祭られた神様には見えない庶民的な姿でくつろいでいる彼女だが、こう見えても伝統と格式のある蛇神一族に名を列ねる1柱である。
「で、どうだったんですか、里帰りは」
良弼も炬燵に入り、蜜柑をむきながら尋ねる。
「どうもこうも、ひたすら忙しかったです。諸々の儀式に各方面への挨拶回り、母上にはさんざこき使われ、結局節分まで手伝わされて。年末年始は1年の半分近い仕事が集中しているとはいえ……貴方を連れて行けなかったのが悔やまれます」
思い出すのも嫌、という風情で愚痴る彼女。
「流石に学校がありますし……。でも、年末年始の手伝いは頑張ったんですから勘弁してくださいよ」
そう、良弼は彼女に命じられ、アルバイトとしてこの神社の年越しを手伝ったのだ。甘酒の仕込から元旦のお守り・お札販売の売り子、境内の清掃まできりきり舞であった。それ相応のバイト代は貰ったが。
「神主どのから聞きました。良く働いてくれたそうですね」
ちなみに彼女はその間社殿に篭って何かしらの儀式をしていたため、彼とは顔をあわせていない。
「わたくしからも手間賃を」
普段着である巫女服の袂から点袋を取り出し、良弼のほうへ差し出す。
「いや、宮野木さん(神主)からちゃんと貰ったし、受け取れませんよ。二重取りになってしまいます」
受け取らずに返す良弼。
細い眉をひそめ、良弼の方におし出す彼女。それを返す良弼。
「……」
「……」
しばしの間続く、両者のにらみ合い。
「……まったく、わたくしが良いといっているのに、頑固者」
先にくじけたのは彼女の方だった。
「前々から尋ねようと思っていたのですが」
居住まいを正し、真剣な面持ちで良弼に問いかける。
「貴方は何故、わたくしの我侭を受け入れるのですか?」
「いちよー我侭っていう自覚はあるんですか……」
「年越しだけではありません。今日にしても折角の休みでしょう?」
「まあ無償奉仕を命じられた訳じゃないし。今日だってどうせ1日暇だったし、蜜柑が駄賃だと思えば」
うち、妹が殆ど蜜柑食っちまうんですよ、とため息をつきながら蜜柑の山に手を伸ばす。
「わたくしが支払ったわけではありません」
再度点袋を押しやる彼女。
「だからいいですって」 彼女の律儀さに苦笑しながら返す良弼。
そのまま彼女は考え込んでしまう。
(別にお金が要らない訳じゃないけどさ……)
確かに机の上に置かれた点袋の中身は非常に気になる。しかし、金欲しさの為ならとか、何かしら対価を与えたら尻尾を振るだろう、などと思われるのは、元々嫌いであるのだ。
(……? じゃあ何でお手伝いさんみたいなことしてんだ、俺)
「つまり――」
ふっと浮かんだ疑問は、彼女が言葉を発したことにより霧消していった。
「体で払え、ということですか」
「へっ!?」
彼女の姿が掻き消えた。

453生産性の低い人 :sage :2007/02/11(日) 19:38:48 ID:u2Yk53Kz(8)
「神の使いたるわたくしにこのようなことを要求するとは破廉恥ですが、貴方に限っては許して差し上げましょう」
姿を消した彼女は炬燵布団と良弼との間から現れた。その間1秒未満。さすが蛇の神様。
「わ、ちょっと、誰もそんなこと――」
慌てて彼女から逃れようとする良弼だが、
「寒いのでもっと中に入ってください」
ずるずると胸まで引きずり込まれてしまった。
「男性は長く性交をしないと、いわゆる『溜まった』状態になるそうですね。久し振りですので、『溜まった』もの全てを放出させて差し上げましょう」
薄暗い炬燵の中で、器用にも良弼のベルトをはずし、ジーンズを脱がしにかかる。何とか阻止せんと手を伸ばす良弼だが、焦っているせいか炬燵布団に阻まれ中に手を入れれない。
「そんな、いいってばっ、こら脱がすなー!」
やけになって脚をばたつかせるが、彼女に巧くあしらわれてしまう。
「こんなに嫌がるなんて、もしや――」
急に痛いほど腿を押さえつけられる。
「――他の女性と交わりましたか?」
布団から顔を出して問いかける。その表情は能面のように表情がなく、良弼の背筋を凍てつかせるほどの冷気を纏っていた。
「ま、まさか」
良弼が何とか搾り出せたのは、その言葉だけ。
勿論嘘ではない。貢物の日本酒を持って訪ねた時に社殿に引きずり込まれて以来、彼女を含め誰とも性交をしていない。勿論溜まっている訳でもなく、ちゃんと適度に自慰をしている。
余談ではあるが、最近妄想の中でも気がつくと彼女の姿が浮かぶようになってしまい、心の中まで犯された気分で後始末をする日々だ。
「――その言葉、信じましょう。そもそも貴方の女性関係をとやかく言う立場でもありませんですし」
とりあえず納得したらしく、炬燵の中へ戻って良く彼女。ついでにジーンズとトランクスもずり下げていく。未だ動悸の治まらない良弼は、彼女に導かれるまま腰を浮かせてしまった。
「普段はこんなに縮まっているのですね。不思議なものです」
不思議そうに呟いてから、良弼のそれを膨張させるべく口に含む。
「ぅわっ」
不意に口腔内の粘膜で擦られた良弼は盛大な反応を示す。
「……急に動かないで下さい。噛んでしまいますよ?」
「きゅ、きゅうにしないで下さい。びっくりします」
炬燵の中の様子がさっぱりわからないので変に敏感になってしまう。目隠しプレイってこんなんなのかな、と頭の片隅で思う良弼であった。
「しかし、ひと舐めでこんなになるなんて、やっぱり溜まっていたのではありませんか」
炬燵の中から聞こえてくる彼女の言葉は、なんだか嬉しそうな感情が含まれていた。
完全に立ち上がった肉棒に、何か粘液っぽいものが垂れる感触。それを優しく塗り広げる滑やかな感触。触覚でのみ伝わってくるそれらの感覚は、自慰どころか、前回の彼女との交わり以上の快感を伝えてくる。
「ふふ、どうですか。前回貴方に負担をかけすぎたことを鑑み、書籍で学習しました。実践は初めてですが、効果は抜群のようですね」
己の成果に満足しながら、硬くなりきった雁首を優しくなぞる彼女。ひとつ撫でられるたびに腰が浮く良弼の反応に、一層熱心な愛撫で答える。
「ぁ、あの、あんまし我慢できそうに……」
やんわりと責め上げるしなやかな指の動きに、早くも我慢の限界が訪れる。早漏とそしられようが射精したくなるほどの、容赦ない快感。
「炬燵は汚さないで下さいね」
苦笑交じりで答えた彼女は、全てを口で受け止めるべく、ゆっくりと亀頭をくわえ込んだ。
「わ、わわっ」
大人顔負けのサイズである彼のものを全て咥えることは勿論不可能であるが、それでも中ほどまでは口に含んだ。
「んむ」
これ以上深く咥えるのは諦めたのか、低く呻いてから唇を雁首まで後退させ、亀頭を舌でさすることに専念し始めた。
茎をさする細い指の感触、亀頭を這う舌の感触、そしてその行為に熱中している彼女の姿を想像して――勢い良く射精した。

454生産性の低い人 :sage :2007/02/11(日) 19:39:25 ID:u2Yk53Kz(8)
「ん、んんぅっ」
「ごめ、もうちょい、もうちょいでる……」
どれだけ大量に出てるのか、怖くなるほどの長い射精。それに負けじと、必死になって陰茎に食いつく彼女。
ようやっと出尽くし、良弼は荒い息をついて体の力を抜いた。
「すみません、こんなに出しちゃって……大丈夫です?」
炬燵の中からは返事がない。
「ま、まさか……」
飲んでます?と言葉をつなげる前に、にゅっと彼女が顔を出した。
目一杯顔をしかめ、一言。
「不味い」
「そりゃそうですよ。そんな無理なくてもいいですって」
「そうですか? 精液は残さず飲まなければならないもの、とありましたが」
「……それもエロ本の知識ですか? 別に、全ての男が飲んで欲しいもんでもないと思いますよ」
「成る程、貴方は『ぶっかけ派』でしたか。以後留意します」
「あ、あのですねえ……」
断固として抗議しようとした良弼であったが、不意に初体験のときの光景を思い出してしまう。白磁のような滑らかな肌に白濁した粘液が垂れている、どこか恍惚とした彼女の表情。
「――想像、しましたか?」
彼女に問われ、はっと我に返る。
「まさかそんなこと」
否定しつつも視線が泳いでしまう。そんな良弼に、彼女は柔らかな微笑みを返す。
「それでは続けましょう。まさか、1回で全て出し切ったわけではないのでしょう?」
良弼は彼女に答えることが出来ない。初めて見せられた彼女の笑顔がそれを許さなかった。
「私のほうの準備もしなければ」
既に硬度を取り戻していた陰茎を両の太腿と陰唇で挟む。体温の低い彼女の太腿は適度に陰茎を圧迫し、陰唇は既に潤いを感じさせる。
「んん、んあっ、こすれる……」
彼の長い肉棒を、上下運動でまんべんなく擦り上げる。彼女自身もその摩擦に酔いしれ、良弼の胸の上で吐息を漏らす。
「は、母上に、聞いてきました」
擦れる感触と快感に耐える彼女の表情を堪能していた良弼は、急に話を振られてとっさに反応できない。構わず続ける彼女。
「人と、わたくしたちとの、間で、子を成す方法。いわゆる、『中出し』だけでは、身篭らない、そうです」
快感のために途切れ途切れになるが、決して上下運動を緩めない。
「だけでって、他に何を」
「当事者間の、子を成す意思、だそうで、ふぁっ」
流石に辛くなったか、上下運動を諦め、良弼に身体を預ける。
「つまり――」
「つまり?」
「――中出し、し放題です」


455生産性の低い人 :sage :2007/02/11(日) 19:40:29 ID:u2Yk53Kz(8)
中出し自由。
熱に浮かされたかのような表情の美人にそんなことを言われたら、誰だって理性が飛びそうになるものだ。
しかし、強制されたとはいえ散々彼女の中に射精してしまったことのある良弼は、理性が飛ぶ前にしっかり確認しなければならない。
「当事者の意思、って、随分曖昧ですね」
「わたくし達は神に近い分、精神や感情などといったものが身体に影響しやすいから、だそうです」
「つまり、“ぜってー子どもいらねー”って考えながらすれば大丈夫、ってことですか?」
「……それはそれで釈然としませんが、つまりはそういうことです」
呼吸を整えた彼女は陰茎に手を添え、彼女の入り口へと先端を導き、
「まあ『ぶっかけ派』の貴方には要らぬ心配です」
ゆっくりと腰を沈めていった。
「つぁ――」 「んっ!」
両者とも敏感になっていた部分が擦られ、眩暈がするほどの快感が背筋を走る。まるで入れただけでいってしまったかのように、2人揃って熱い吐息をつく。
「あ、あのですねえ、外に出しても、妊娠する可能性はありますよ?」
「……『中だけは許して』、というのも?」
「何というか、どちらかというと精神的に嫌なだけじゃないですかね、多分。まあ、子どもが出来ないよう強く念じるとします」
「やはりそれはそれで釈然としませんが……」
目一杯自分の中にうずまった肉棒を、ゆっくりと引き抜き始める。雁首に襞を引っかかれる感覚に、襞に雁首を引っかかれる感覚に、2人は背筋を震わせる。
「貴方は動かずにいて下さい。こ、今回は、わたくしからのご褒美ですから」
気を抜くと浮きそうになる良弼の腰を押さえつけ、今度はゆっくりと腰を沈めていく。
「ゆ、ゆっくりでも、なかなかくるものですね」
徐々にペースを上げながら、しかしお互いの性器の感触がわかる程度の速さで抜き差しを繰り返す。
「すごっ、い、色っぽい表情、してます、よ?」
「色事をっ、しているのですから、当然っ、です」
頬を赤く染め、眉をひそめ、快楽に耐えながら腰を振る彼女の表情。喘ぎ声を出すまいと堪えているのだろう、熱の篭った甘い呼気が良弼の鼻をくすぐり、股間に痺れにも似た感覚を起こす。
「この動きも、本に、載ってた?」
「ええっ、これは、正解っ、みたいですね」
前回、前々回は、力任せといっても過言ではない上下運動のみであった。しかし現在の彼女の動きは、上下に、左右に、円を描いたりと、あの手この手で良弼を責め立てる。
「もう、もうそろそろ、きそう、かな?」
「そう、どこに、かけたいか、えらびな、さい、は、はやくっ」
ラストスパート。変化をつけるよりも強く摩擦を起こすことを重視した動き。炬燵越しからでも、はっきりと粘着性の水音が聞こえてくるほどの深さとスピード。
「かけたい、ところ……」
段々白く染まっていく意識の中、良弼はただ、自分が最も望む結末を選択した。それしか出来なかった。
「ちょっと、わたくしが、うごくって、っ!」
上半身を起こし、彼女の薄い唇に自らのそれを重ねた。
「む、むぅ――」
そして、思い切り腰を突き上げ、彼女の奥深くで絶頂を迎えた。


456生産性の低い人 :sage :2007/02/11(日) 19:47:17 ID:u2Yk53Kz(8)
「はふぅ、やはり冬は蜜柑が一番ですね……」
満足げにため息をつきながら、蜜柑をむいていく彼女。器用に白い筋を取り除き、ひとつずつ口に入れていく。
「貴方も食べますか?」
「……飲むもののほうが欲しい……」
「熱いお茶しかありません」
「……蜜柑でいい……」
綺麗に筋を取った蜜柑を、脇に転がる干からびた良弼に与えてやる。
「……うぅ、ご褒美というよりむしろ修行だった……」
「失礼ですね。わたくしをさんざ抱いておいて」
「あなたが、おれを、抱いたんですよ……!」
最初の2・3回は確かにご褒美であった。そのあとの数回は結局、彼女の欲望が赴くままの交わり、良弼からするとひたすら絞られるのみの交わりであった。
そんな絞りかすになってしまった良弼の悲痛な叫びなどどこ吹く風、彼女は淡々と蜜柑をむき続ける。
「そういう見方もあるかもしれません。まだ蜜柑要りますか?」
「いるよ! 籠ごと欲しいよ!」
彼女は寛大にも、哀れな良弼の望みをかなえてやった。
しばらくの間、ひたすら蜜柑をむいて食べる音だけが部屋に響く。
「腰は、大丈夫でしたか?」
不意に問いかける彼女。
「へ? ええまあ、痛みとかは全然」
喉の渇きも潤い、良弼は平常心を取り戻していた。
「そうですか」
それっきり黙ってしまう。
不審に思った良弼は起き上がり、彼女の隣に座りなおした。
窺うように彼女の顔をのぞき、今度は良弼の方から問いかける。
「何か言いたそうな顔してますよ?」
彼女はしばらく逡巡し、
「貴方は、わたくしとの子が欲しいと願いましたか?」
「へっ! いや、えーと……」
考え込む良弼。
「……正直、何か考えてる余裕はなかったかな。その、良すぎたもんで」
「わたくしは」
そこで一度言いよどみ、蜜柑から良弼へ視線を移す。
「わたくしは、少しだけ。欲しいと思いました」
少しだけですけど、と小さく付け加え、そっぽを向く。一瞬しか見えなかったが、良弼には赤面した彼女の表情がはっきりと網膜に焼き付けられた。
「そ、そーですか……」
良弼もまた、赤面してそっぽを向く。
6畳の和室には、ただ蜜柑をむく音だけが響いていた。

457生産性の低い人 :sage :2007/02/11(日) 20:00:36 ID:u2Yk53Kz(8)
以上です。ご清聴有難うございました。

白蛇様のお話は中々好評だったようですし、たびたびレスもついていたので、何とか続編を世に出したいお話の一つでした。
今回やっと形になってくれてほっとしました。

今回はエロ強化を目標にしていたのですが、書いている途中は
「これはエロイ! こんなエロイの書いてて大丈夫か、俺の脳!」
とさえ思っていましたが、今読み返してみるとそうでもなかったですね。
えろって難しい。

>>447
ちなみに自分、BGMは基本クラシックです。大学のサークルがそれ系でしたので。決して“のだめ”ではまったわけじゃないですよ?
交響曲なんかは高尚すぎて聴かないのですが、オペラの序曲はぼちぼち聴きます。感情的で人間臭いのが面白いです。
でもあんましやってることには影響しませんかね。ノってるときはCDが止まってる事にも気づかなかったりしますし。
長々と雑談すみません

458名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 20:04:33 ID:wxinJuwp
>>457
キャラ的にはエロより萌え路線に突っ走った方が良い気もするけどな!
エロカワイイよ!GJ!

459名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 20:17:49 ID:oknb7Ze6
GJ!だ。
白蛇神は刹那ちゃんと同じくらい好きだ。
しかし神様なのにエロエロだな

460名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 20:21:57 ID:CXzDCV5z(2)
スレ初期からいる者としては
待ちわびていた蛇物ktkr
GJ!!

そういやもう3スレ目なんだな。さらにもう500なのな
初期スレたったのついこの間だったような気がしてならない

461名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 20:33:00 ID:CstfaDip
ちょwwwこんなエロくてイイのかよ???
と俺は思ったぜ。超gj孕ませ大好きな俺には直撃だった。やっぱり子宮にかけたいよな。
と同意。お子様出来た続編とか書いてくださると嬉しいです。

462294 :sage :2007/02/11(日) 20:46:07 ID:Ph59BjWE(2)
GJ!! 上手いなぁ。キャラが生き生きしてまつ。何よりエロい。
何というか同じこういうレベルの高い蛇モノ書かれると同じジャンル執筆中の者としちゃ出しづらい鴨……
ちなみに自分は主にケルト系音楽や洋楽が主流(聞いてなry)歌詞分っちゃうとなんか流されそうで……

ところで今小生が執筆中の物は江戸時代との設定故このやうな古文調で書いてゐるのですがこのまま出して良い物でせうか?
無理ならロダにでも自主的に流そうかと思いますが……

463名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 21:06:03 ID:CXzDCV5z(2)
舞姫とかの古文調が好きな俺にはばちっこい!

464地雷くまさん :sage :2007/02/11(日) 21:53:30 ID:3wBGwJCl(6)
>>457
エロい、エロ過ぎる…そなたのエロ力(ちから)を分けて欲しいくらいです。
GJですよ!
気が向きましたら続編希望ですー。

>>462
江戸時代というと四八手とか春画などを生み出した時代ですな。
古文はえもしれぬエロさがあるので個人的にはwktkです!


部屋の先輩に書いてるところ見られたよ…orz 
「うわ、エロっ!今度ゆっくり見せてくれー」
とのコメントをもらいました…。


465名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 22:07:43 ID:8jwHc9eO
>>457
GJ!!
こういう文体好きだなぁ。
やっぱりこのスレは萌えとエロが程よくブレンドされた作品が多い。
行為の描写がエロくなくても、それ以外で十分エロいから何の問題もないと思うな。

……子どもは卵で生まれるのか否か、それが問題だ。

466名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 23:00:05 ID:D6Fu88z5(2)
エロいなGJGJGJGJ!!

白蛇様の火燵プレイたまんねー!

467名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 23:22:15 ID:Ph59BjWE(2)
>>463-464
うぃ。でも平行して現文のもやろうかな。厭な人居るとアレだし……
まぁ古文「調」であって古文ではないのであまり期待はなさらずに(執筆者のレベルもしれてるし)
時代の雰囲気を出すためだから其処まで本格的な物にはしませんが(あまりやりすぎるとボロがry)

468名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/11(日) 23:59:19 ID:mNIOARRh
>>457
続編ずっと待ってたぜ! 
GJ!!

469暁狐 :sage :2007/02/12(月) 00:56:23 ID:IySO7wml(8)
投下しに来ました。
今回は犬。集団とか言ったけど脳内で構成中に単体となってしまいました。


 爺ちゃんが死んだ。
 そんな連絡が、大神 吉良(オオカミ キラ)が一人暮らしをしているアパートに入ったのは数日前のことだった。
 しかし死んだと言っても、年に数回会うだけだったので吉良はショックで悲しくはあったが、そんな人生が終わったとかそんなでもなかった。
 むしろ、彼の祖父が他界したことにより、吉良の運命は少し変わることになる。

「やりたくないとか言いながら何だお前は! この馬鹿っ! ヅラ!」
 アパートの階段と上る足音と怒声と携帯を切る音を響かせながら、頭脳、ルックスともに普通の高校生、大神 吉良が歩いている。
 急に友人からの相談に思わずキレてた吉良は、少しイライラさせながら自分の部屋の鍵をガチャリと開ける。
 すると、吉良の表情が一変した。
「お帰りなさいませ。ご主人様♪」
「…………………………………………………」
 たっぷり一分ほど考えたが、どういう状況で自分の部屋に黒いメイド服を着た女がいるのかわからない。
 それも、そのメイドからは犬を思わせる耳と尻尾が生えており、その事が更に吉良を混乱させる。
 とりあえず扉を閉め、表札を確認……汚い字で大神と書かれており、吉良は腕を組んでこの状況を考え始めた。
「何やってんですか?」
「あ、秦さん……いや、別に」
「そう、ですか……」
 吉良の隣から、腕を組んでいる不振な吉良に話しかけるのは隣人に、吉良は冷静を装って答える。
 それでも不審者に近い吉良の様子に、隣人の秦(シン)は首をかしげながら自分の部屋へと入っていった。

470暁狐 :sage :2007/02/12(月) 00:58:12 ID:IySO7wml(8)
 そして、一度深呼吸をし、吉良は再び扉を勢いよく開けた……今度は目と鼻の先にメイドの顔があった。
「うわっ!!」
 思わず尻餅をついてしまう吉良を、犬耳メイドは笑顔で見下ろしていた。
 青い瞳に、腰まである長い銀色の髪から生えている同じ色の犬耳が夕日によって赤く染まっている。
 犬耳は不自然だが、このメイドは大人の女性を思わせ吉良が今まで出会った女の中では確実に一番美しく、吉良は頬を赤らめた。
「どうしました? 早く中へ」
「おい、ちょ……っ!」
 メイドに手を引っ張られ、吉良は半強制的に部屋へと入れられた。
 靴を脱ぎ、居間へと入ると吉良の言葉は失われた。
「………な、何だこれ……」
 部屋の中が整理整頓され、まるで新しく買った家のように誇り一つなく輝きさえも見える。
 おかしい……自分の部屋は服や本やいろんな物が散乱していたはず。
 あまり部屋の掃除というものをした覚えのない吉良の脳裏には、朝部屋を出る前に見た小汚い室内。
 再び考え始めた吉良だったが、今度はすぐに答えが見出せ、隣にいるメイドを見た。
「? 何でしょうか?」
「お前……俺の部屋いじったか?」
「はい。少しお掃除を」
 これが少しと言えるだろうか……あまつさえ密かに集めた小さな本棚にエッチな本が五十音順で並べられて入れている状況を、少し、と言えるだろうか。
「ご主人様、お茶が入りました」
「……」
 そして、自分を”ご主人様”と呼ぶ女性に困惑しつつ、カバンを放り投げ丸いちゃぶ台の前に座った。
 メイドが入れたお茶をすすりながら、吉良は心を落ち着かせると改めてメイドに尋ねた。
「えっと、なんかメンドーだから単刀直入に聞くが……お前誰だ?」
「私は吉良様の犬でございます♪」
「……」
 犬耳メイドの美しい笑顔に殺意が沸くのを、どうして止められようか。
 確かに犬耳と尻尾はついているものの、吉良にはそんな趣味はなかったしこんな美人は始めて見たので知り合いでもないのだ。
 メイドのほうは自分をよく知っているようだが、吉良にはさっぱりで頭を抱えて必死に思い出そうとしていた。
「………お前、名前は?」
 名前を聞けば思い出せるだろうと、メイドに尋ねる吉良。
「覚えていません? 私はリインですよ?」
「リイン? …………リイン!?」
 吉良は驚きの声を上げる。
 リイン……その名前に聞き覚えがあったからだ。
「リインって、爺ちゃんの?」
「はい。吉良様とは年に2,3度お会いしていました。犬の姿でしたけど」
 リインと名乗った女性はニコリと笑みを浮かべた。
 吉良とリインは面識がある。
 ただし、吉良が正月などで祖父の家に言った際、白銀でメスの大型犬としてだけど。
 しかし、同姓同名という可能性もあったので、吉良のリインに対する不信感は消えていない。
 その様子を感じ取ったのか、リインは一通の手紙を吉良に差し出し、不振がりながらも吉良はその手紙を開け読み始める。
 手紙にはこう書かれていた。

471暁狐 :sage :2007/02/12(月) 00:59:08 ID:IySO7wml(8)
はろー我が孫よ♪
これを読んでると言うことは、わしゃもー死んじゃったんだね〜Σ(゚д゚;)
遺産は全部寄付することにしたんで、
代わりにわしの犬耳メイドをお前の所にいかせとくよ♪
キタ――――(゚∀゚)――――ッ!!!!
突然人に化けられるようになったんじゃが、まぁ可愛がってくれぃ!

おじいちゃんより( ̄ー ̄)ニヤリ


「…………………………」
 もう死んでしまっているが、あの糞じじぃが書いた手紙を読んで沸いてくる殺意は、どう止めてくれようか。
 とりあえず吉良は顔文字入りの手紙を破り捨てた、どうせなら遺産の一割でも持って来いと思いながら。
 一方のリインは尻尾を振りながらニコニコ笑っている。
 その笑顔は、吉良より年上のお姉さんと言った様子だがどこか幼さが残る笑顔で、吉良は再び不覚にも頬を赤らめてしまった。
「ご主人様?」
「な、何だ?」
「不束者ですが、よろしくお願いいたします」
 正座になり礼儀正しく頭を下げるリイン。
 何だかんだ言いつつ、大事な祖父の家族のような存在を見捨てるわけにもいかず、お世話をしてくれるなら別にいいと思った吉良は、ただ頭を立てに振るしかなかった。


472暁狐 :sage :2007/02/12(月) 00:59:51 ID:IySO7wml(8)
 数日が経ち、吉良とリインはすっかり打ち解けた。
 今日も生活費と学費を稼ぐため、学校が終わっても夜遅くまでバイトをしていた為、ヘトヘトになり自宅へと帰ってきた。
 扉を開けると、いつも笑顔で出迎えてくれる犬耳メイドがいた。
「ただいま」
「お帰りなさいませご主人様」
 鍋を煮込んでいる火を止め、嬉しそうに笑顔で尻尾を振りながらリインは駆け寄る。
 リインとの生活には大分慣れていた吉良だったが、”ご主人様”という呼ばれ方だけは未だ慣れずに呼ばれる為に赤面していた。
「吉良でいいっつってんだろ?」
「すみません、ご主人様」
「反省してねーだろ」
「そんな事ありませんよぉ〜♪」
 まったく反省の色が見えない満面の笑みで、リインは尻尾を振りながら吉良に抱きついた。
 ボトッと音を立てカバンを落とす吉良の口に、自分の口を押し付けるリインは舌を入れ吉良の口内を嘗め回す。
 これは彼女なりのスキンシップだ。
 飼い犬が飼い主の顔を舌で舐めるのと同様で、人間形態ではディープキスこそが彼女のスキンシップなのだ。
 しかしここはアメリカじゃない。
 帰って来る度に、挨拶とばかりキスされ舌を入れられる行為こそ、いつになっても吉良は慣れることはなく、される度に体を硬直させていた。
「んッ、ちゅッ……はぁ、お食事になさいますか?」
「………疲れたからもう寝る」
 唇を離し、何事もなかったような笑顔で尋ねるリイン。
 顔を真っ赤にさせながら落ちたカバンを手に取り、疲れた体を動かし吉良は敷いてある布団の上に倒れる。
 リインは手作りの料理を食べてもらえないと思ったのか、犬耳を寝かし少ししゅんとなる。
 そして僅か二秒で鼾をかき、眠りだしてしまった。
 そっと吉良のそばにより寝顔を見ているリインの、少ししゅんとなって垂れていた尻尾を、僅かに振り始めた……。

473暁狐 :sage :2007/02/12(月) 01:01:15 ID:IySO7wml(8)
 何だろう……何か水っぽい音がする。
 そう思って、意識が出始めた吉良がゆっくりと閉じられていた目を開け始めた。
「ぴちゅッ……んんッ、ぴちゃッ、ぴちゃッ……んふッ……」
「……ぅ……ッ……ッ!」
 吉良の意識が戻るにつれ、体は電流が流れているのような感覚が来る。
 いまいち状況が飲み込めない吉良の鼻は、何か妙な匂いを感知した。
 何処かで嗅いだような匂いだが思い出せず、吉良は半無意識に舌を出すと何かに触れると、少し舐めてみた。
「はぁんッ!!」
「ん……ぇ!?」
 吉良の意識は瞬時にハッキリとしたものになった。
 耳にしたのは、確かにリインの喘ぎのような声で、目を見開くと目の前にはヒクヒクと動いているピンク色のものが見えた。
 それはすぐに女性の生殖器だと、何か柔らかい物に顔が押しつぶされる直前に理解した。
「むぐぐッ! う、うぃ〜〜んっ!」
「あぁッ……ご主人様ぁ、お目覚めになったの、んあッ、ですか?」
 喘ぎが混じった声を上げるリイン。
 吉良の口が丁度リインの秘所に当たり、吉良が喋った時の刺激でリインは快感を得ていた。
 そして、振られている尻尾が顔に当たり、ようやく自分の顔を押しつぶしているのがリインのお尻だということを吉良が理解した時、吏員のお尻はゆっくりと吉良の顔から離れていく。
 口の周りはリインの愛液で濡れ、ようやく状況を整理する吉良。
 自分の目の前には声からしてリインの秘所、尻尾が前にあると言うことは自分に尻を向けている状態……しかも素肌しか見えないと言うことは裸……と言うことが分かり、自分は上は制服のままでズボンだけをすべて脱がされている状態。
 そして吉良は自分に尻を向けている張本人に話しかけた。
「り、リイン! な、何やってんだよ!?」
「ご主人様を襲ってるんです♪」
「……」
 あまりにハッキリと言われたので一瞬絶句する吉良。
 そして片手で握っていた、硬い吉良の肉棒にリインは再び舌で舐めるとと吉良の体は少し跳ね上がった。
「ちょ………やめろよ、リイ……ンんッ!」
「ぴちゃッ……んむッ……おおひい、ひふひんはまぁ……んッ!」
 肉棒を口に咥え、時折長い銀髪を掻き分け頭を上下に動かすリイン。
 肉棒全体を舐めたり、亀頭のみを重点的に刺激し、片手で玉や窄みを弄り、徐々に吉良を追い詰めていた。
「んんッ、はぁッ……ごしゅじんさまぁ? 私のも、舐めてください」
「っく……い、いやだ、むぐぐッ!!」
「舐めてくれませんと……息ができなくなりますが?」
「……んッ」
「あぅんッ! い、イイ、あッ……ウマいです……ッ!」
 リインの優しい口調での脅しに、仕方なくと言う感じでリインの秘所を舌で舐める吉良。
 愛液は好きになれない味だが、窒息死するよりはマシだった。
 体を跳ねらせ、吉良の舌の感触に犬耳をぴくんと動かしリインは喘ぎ、腰を浮かし再び肉棒を口に咥える。
 二人はお互いの性器を刺激しあっている状態で、リインが口に溜まった唾液と共に一気に肉棒を吸い込んだ刺激により、吉良は体を跳ね上げ絶頂した。

474暁狐 :sage :2007/02/12(月) 01:02:51 ID:IySO7wml(8)
「んんんんッ! ん………あふい……」
「ぅっく……」
 吉良は体を痙攣させリインの口内に精液を流し込み、リインはすべての精液を受け止める。
 やがて射精を終えると、リインは口内に溜めた精液を半分ほど飲み、残りは肉棒にデコレートしていく。
 肩で息をする吉良を、横を向き微笑みながら横目で見るリインの手は小さくなり始めている肉棒に伸びていき、ぎゅっと少し強めに握った。
 そしてそのままゆっくりと上下にしごき始め、射精したばかりで敏感になっていた肉棒を刺激され吉良は体を跳ね上げた。
「うッ、リイ、ン……ッ!」
「凄いご主人様。もう硬くなりました……」
 ゆっくりとソフトに数往復しごいただけで、吉良の肉棒は再び硬く勃つ。
 手が上下に動くたびにクチュクチュといやらしい音が流れ、その音が吉良の興奮を高めていた。
 そして、いつの間にか体を吉良の正面に向けていたリインは、妖艶な微笑で吉良を見下ろし、その笑みに不覚にもドキリとしてしまう吉良がいた。
「私の中に、入れたいですか?」
「……」
 吉良はゆっくりと頷いた。
 思考が麻痺していたこともあったのだが、雄の本能と言うべきか、何かそういうのが働いた為だ。
 しかし、吉良の回答を聞いてもリインが肉棒を自らの膣内に入れる素振りはまったく見せなかった。
「……ふふ、だめですよ?」
 それどころかその反応を待っていたかのように、楽しげな表情を浮かべております。
 そして、うつ伏せで寝るような体勢になり、大きな胸で肉棒を挟み込む。
 微笑み、両手で胸を押さえ肉棒を挟み込みながら上下に動かし始めた。
「ッ……どうですか? んッ、わたしの、胸は?」
「あ、あぁ……すぐに、出そ……ッ」
「少し、我慢して、ください。ぁッ……熱いです、ご主人様、のおちん、ちん」
 胸は精液により滑りがよくなりスムーズに動き、リインは胸から顔を出している亀頭を舌でチロチロと舐め、亀頭の先から出る透明液を吸い取る。
 やわらかい胸の感触に、吉良はあっけなく二度目の絶頂を迎えた。
 白濁した液がリインの顔や胸に噴き出され汚していき、精液まみれになったリインの顔を吉良は見てしまい、そのいやらしい姿に興奮してしまう。
 射精直後の肉棒が硬くなり、リインは嬉しそうに微笑むと、片手で肉棒を持ち十分に濡れた秘所にあてがった。
「んッ……それでは、入れますね? おあずけはもうおしまいです」
 徐々に膣内に納まっていく肉棒の感触に、リインの犬耳は小刻みに動き小さな喘ぎ声を出しながら腰を下ろしていく。
 全て膣内に入った時には犬耳はピンと立ち、挿入の快感に浸るわけでもなくリインは腰を上下に動かしていた。
「んはぁぁぁぁッ! んぁんッ……あぅんッ、気持ちいいぃッ!」
 上体を寝かせ、吉良に抱きつきながら腰を振るリインの喘ぎ声が部屋に響く。
 肉棒をきつく締め付け、ウネウネと動く膣内の快感にまたすぐに射精してしまいそうになる吉良。
 しかし、リインの両犬耳を両手で弄ることにより射精感は引いて行き、自らもリインを突き上げる。
 一方のリインも、性感帯の一つである犬耳を、強めに摘まれたり穴を軽く穿られる等の刺激と、下から肉棒を突き上げられる刺激で、よりいっそう淫らになっていた。
「わッぅんッ……そ、そこ、耳ッ! み、み……だめっです、感じすぎちゃうッ!」
「うっ、そんなに締め付けんなって」
「だ、だめです……も、がまんが……もっと、もっと突いてぇ、ご主人さまぁっ!」

475暁狐 :sage :2007/02/12(月) 01:03:39 ID:IySO7wml(8)
 二人は唇を重ねる。
 舌を絡め唾液を交換し合いながら、上と下の口で激しくお互いを求め合う。
 やがて、リインの犬耳を弄っていた両腕で起き上がり、リインが上の騎乗位から、お互い抱き合いながら吉良が胡坐の上にリインが乗ると言った座位に変わる。
 上の口で舌を絡め、舌の口では肉棒が火でも出るような勢いでリインの膣を出入りし、水っぽい卑猥な音を響かせていた。
「んはぁッ、んちゅッ……はぁ、深いでしゅ、ごしゅじ……んあッ、んむッ!」
 快楽に支配されたような表情のリイン。
 そんな彼女を抱き寄せていた吉良の片腕が、千切れんばかりに振られている犬の尻尾に伸びていき、ギュッとキツク握る。
 リインは目を見開いて驚き、尻尾を掴んだ手は、まるで肉棒をしごくように尻尾をしごき出した。
「ひあああッ! し、しっぽも、気持ちいいですぅッ……んちゅッ、ご主人さまぁ、わたし、んッ、もうイッちゃいます……ぅんッ!」
 尻尾もまた、リインにとっては性感帯の一つであり、それを刺激されリインは絶頂を吉良に訴える。
 そして吉良もまた、今まで以上に締め付けるリインの膣内に耐えられず、ラストスパートと言わんばかりに腰をいっそう激しく動かした。
「うッ……もう、出るッ!」
「んんんッ! イクッ! だめっ、ご主人様ぁぁッ! ひゃッああああああぁぁぁぁぁッ!」
 まずリインが絶頂し、肉棒をきつく締め付けるのと他に、リインの体が激しく震えると同時に黄色い液体が噴き出し、吉良の腹を直撃した後布団の上へ流れる。
 しかしほぼ同時に絶頂した吉良は気づかず、リインの膣内の最奥に精液を叩きつけた。
 びゅくびゅくと音が響き、結合部からは精液が溢れ、布団に染み込んでいる黄色い液体と混ざり何ともいえない匂いが発生していた。
 そして射精が終わり、この変な匂いに気づいた吉良は、肩で息をしリインと繋がったまま下を見る。
 吉良は絶句した。
「…………リイン?」
「ハァ、ハァ……は、はい」
「これは何だ?」
 吉良はリインにも事の重大さを見せてみた。
 するとリインもしばらく黙り込む。
 二人が繋がったまま数秒経ち、リインはニッコリと笑みを浮かべた。
「すみませんご主人様。おもらししちゃいました♪」
「………」
 今夜、吉良とリインは一晩中部屋の掃除と、布団を洗っていた。
 そして、所詮は犬かと思いつつ、リインにしばらくエッチのおあずけを吉良は命じたそうな。





476暁狐 :sage :2007/02/12(月) 01:09:51 ID:IySO7wml(8)
以上です。


>>441
wktkしても…いいですか?

>>447
こっちもwktk!
ついでに僕は
残酷な天使のテーゼとかLAST IMPRESSIONとか歌(殆どアニソン)が中心。

>>457
続きktkr!!更なる続きを待ってても…いいですか?

477名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 01:27:38 ID:JxD1zEHW
>>476
GJ!いや〜毎度毎度良作をありがとう(^-^)

しかし、あんたの作品を読むときはいつも命がけだ。
いつ興奮しすぎてポックリ逝くかわからんからな(笑

478名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 01:31:06 ID:V4wkEPwI
>>457
寺GJ!蛇娘大好き人間としては待ちに待った続編につき大歓喜
最後のフリからして続きをwktkしていいですか?

>>476
…暁狐氏の執筆の速さ、ネタの豊富さには感服で御座る。
何が云いたいかというと、やっぱり寺GJ!
男の名前にモビルスーツ乗りの名前が多く見えるのは気のせいのはづ…

479名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 01:37:00 ID:fv7NvEPC(2)
暁狐さんGJGJGJGJ!!!!!!


誰かオッキした俺の1/100マグナムを鎮めてくれ!

480名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 02:30:27 ID:bBsEYgKm
最後のお漏らしGJ!
でも素直にひくだろうね普通w

481名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 02:34:05 ID:Bb02bJLz
この!GJ野郎!

はい、某アスランさんのパクりですすいません

>>479
これを使え!
つ暁狐氏の尻の模型

482名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 02:42:42 ID:sI8QcsO5
         ∧_∧
        ( ´∀`)  バッチコーイ!
        /,   つ
       (_(_, )
         しし'

483名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 12:05:23 ID:fv7NvEPC(2)
ウッ!!( ;´д`)
ハァハァ…


ごっそさんですww

484名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 12:14:58 ID:LhQBIDSs
いいや!「限界」だッ! 言うねッ! 『GJッ』!


485名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 12:26:33 ID:CWeyKuhO
暁狐さんの作品ってありますよね?
あれを初めて見たとき、その…なんて言うか、下品なんですが……「勃起」してしまいまして。

486名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 16:20:14 ID:nFhG6Pu3
>457
萌エロすぎますテラGJ。

487名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/12(月) 23:05:55 ID:MKcH7/ZU
                  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
私の求める「GJな作品」は このスレにこそ あるのかもしれないな…

488名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/13(火) 00:40:02 ID:wnUH7xUf
じじいは…決して勃起するなと言った…しかし…それは…無理ってもんだッ!
こんなものを見せられて、起たねぇヤツはいねえッ!

>>447
かなり気分しだいで最高の片思いとか狂王の森とかゆずれない願いとか

489警衛くまさん(仮眠中) :sage :2007/02/13(火) 02:37:10 ID:grPy6jhq
>>476
おもらしGJ!…暁狐氏の魂の叫びは確かに届いた!
ところで、今更ながら「暁狐」ってどんな発音なのでしょうか?


それにしても「エロい文章」って難しいもんですね…。
今まで書いた文を見ても微塵もエロさを感じないし…短いし…orz
本当に書けるんだろうか?

490名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/13(火) 15:01:07 ID:BKEIsGTd(2)
>>457
GJ!HR好きにはたまらないZE!
あと指摘。
>>452
>「貴方は何故、わたくしの我侭を受け入れるのですか?」
>「いちよー我侭っていう自覚はあるんですか……」
の部分は「いちおう」または「一応」かと。文法的なミスは命取りになるので。

>>476
「大神吉良」ってキラ・オーカミにしたらガンダムっぽくてステッキー。でも一歩間違えたら吉影になってバイツァ・ダスト。
そんなBIG BOSSにプレゼント。
つ「カロリーメイト」
つ「即席ラーメン」
つ「生け捕りにしたツチノコ」
つ「フェイスペイント『無限』」
つ「ケロタン」

491名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/13(火) 16:06:14 ID:jdT4/Uoz
ここはJOJOオタの集う萌えスレですか?

492名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/13(火) 16:21:04 ID:ITwVDmp/
>>490
>いちよー

これはミスじゃなくて意図的にやってるんじゃないか?

493名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/13(火) 18:00:47 ID:R5ooR/j6
「」内は喋り言葉だし、あまり文法作法を気にしなくてもいいはずじゃなかったか

494名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/13(火) 18:47:54 ID:SZKPxg0E
>>492
俺もそう思う
『いちよう』だったら分かんなくもないけどねwww

495短文屋 :sage :2007/02/13(火) 19:48:17 ID:Gmy1KuK3(5)
439と440の続きです。暁狐様、生産性の低い人様、リハビリくま様の後でお目汚しになりそうです

496短文屋 :sage :2007/02/13(火) 19:50:51 ID:Gmy1KuK3(5)
廻と愛が始めて交わってから7回目の夕日が沈んだ頃、
廻達が住んでいた村から、妖の足でも3日はかかる中央街道で、ある妖が老熟した占い師に声を掛けられた。
「あなたはお子さんがいらっしゃいますか?」
「・・・息子が一人おりますが・・・」
一つ目の妖の占い師は言葉を続ける。
「数日後の選択によって人生の道が選ばれる・・・とだけお伝えください。」
「教えすぎると未来が変わる、と言うやつですか・・・」
占い師はひげをいじりつつ、そういう事です、とだけ答えた。
息子を持つ妖は苦笑してこう言った。
「しかし、息子も反抗期でしてね、親の言うことなどまったく聞こうとしないのですよ。」
占い師は笑って切り返した。
「ならば、お子さんを信じて上げてください。親というのは子以上にハラハラしながら、子を見守るものですから。」
その言葉に妖は再度苦笑して占い師に礼を言い、妖としての本来の姿・・・・九尾となって金色の風を巻き起こしつつ、去っていた。
1人残された占い師はキセルに火をつけポツリと独り言をもらした。
「九尾の御子息の道が変わるか、一波乱ありそうだ。」
クックックと笑い占い師は占い道具を片付け始めた。


廻が愛と逃げてから3日が経った。
追っ手は1人1人なら廻の相手にならないが、時間や場所を問わないうえ、神からの罰を怖がり、必死に襲ってくる者達ばかりなので、廻の体力も限界に近づいてきた。
しかも、走ることを知らない愛に休みを取らせずに走らせたせいか、愛の体調は悪くなる一方だった
禁忌の児を逃がしたこと、村の長の子でありながら村から逃げたこと、そんな愛を禁忌の児に仕立て上げ、廻を閉じ込めていたものが、廻と愛を追いつめていった。
「廻、少し、寝てて、私、が見て、るから。」
「愛もフラフラだろ、俺が見てるからゆっくり休んでてく・・れ・・・」
喋りながら廻は倒れてしまった。愛はその寝顔を見て微笑んだ。そして小さなキスを1つすると、自分の両親の片割れの力、猫又の耳とひげを出し、2組の耳と6本のひげで周りの様子を探った。
すぐに、猫又の力は近くに気配を感じ取った。そしてそれは、廻が寝ている方向。
すぐさま廻の方向を振り向くと、廻の眠っているのを見てニヤリと笑っている、1人の妖が立っていた。
「廻!起き・・」
叫んで廻を起こそうとした愛の口は金色の尾でふさがれた。
(この尻尾、廻と同じ・・・)
愛の口をふさいでる尾の持ち主は愛をみて微笑を浮かべた
「そうか、君が輪廻の惚れたお嬢さんか。君にも、わが息子にも手荒な真似をするつもりは無いんだ、ただ息子の寝顔を見るのが久しぶりだからね、少しゆっくり見させてくれないか?」
愛にとって廻の父親、空粋(くうすい)は初対面だがどこか信用できるような気がした。
コクリと愛がうなずくと空粋は愛の口から尾を外した。そして廻の顔を見てニヤニヤし始めた。
そして、10分ほど経つとクルリと愛の方向を向いた。
「さて・・・愛君だったかな?」
「はい。」
「よく聞いて、本当のことを話してほしい。いいね?」
「わかり、ました。」
どんなことを聞かれるのだろうと、愛が思った次の瞬間、
「息子が逃げようって言ったのかい?それとも君が逃がしてって言ったのかい?」
その場にいた空粋以外の全員の空気が重くなり、体感温度が一瞬にしてマイナスを超えた。
「・・・くっ・・・あ・・・・」
愛は恐怖のあまり呼吸が出来なくなった。それほどまでに
「輪廻は優しい子だからね。かわいそうな人に頼まれると嫌とはいえないんだよ。それを狙っていたのなら・・・殺・・・」


497短文屋 :sage :2007/02/13(火) 19:52:30 ID:Gmy1KuK3(5)

「馬鹿言うな。」
廻が空粋の頭をたたくと鈍い音が響き渡った。
「親子の感動の再会がこれかい?輪廻。」
頭を押さえて痛がる空粋に廻は厳しい。
「俺は感動なんかしてないし、俺は輪廻じゃなくて廻だ。」
「まだ、そんなことを言っているのかい?まったくいつまで経っても子供のままなんだから。」
「お前がくれた名前なんてこっちから願い下げだ。」
「フフッひどいね輪廻は、せっかく息子を助けに来たって言うのに。」
空粋を睨んで廻は言い放った。
「村に連れ帰すのが助けるだったら、断るぞ。」
「子供の幸せを願わない親がいると思うかい?」
空粋は微笑を浮かべ、尾の一本で廻の傷を治しながら答えた。
「よし、怪我はこんなものかな。後はゆっくり休んで体力を戻すといい。」
「愛も見てやってくれ。体調が悪いみたいなんだ。」
空粋は愛のほうをちらりと見て苦笑した。
「彼女はさっき診たけど輪廻がいれば大丈夫さ。それより、キョトンとしている彼女の質問に答えてあげな、ゆっくり休みながらね。追いかけてくるのは皆連れて帰るから。」
「あんたに恩を売られるはしゃくだが頼んだ・・・」
「じゃあね。愛君の鎖が取れたら帰ってきな。出来れば孫も連れ・・・」
廻に殴るそぶりを見せると空粋は風と共にどこかへ消えていった
「ごめんね、変なのに付き合わせちゃって・・・」
「大、丈、夫、きにし、てない。でも、なんで、廻は、輪廻、って、呼ばれ、ている、の?」
「・・・・あいつから、何も貰いたくないんだ、出きる限り。だから母さんがくれた名を使ってるだけだよ。」
廻の表情と口調ではもともと口数の少ない愛を静かにさせるには簡単すぎた
「・・・もう寝ようか愛。あいつは、心配ないって言ってたけど、顔赤いよ。あいつに任せておけば心配は無いよ。」
「うん、分かっ、た・・・寝よう。」


(体が火照って眠れない。)
愛は体中から熱をおびているような感覚になる、そう発情期だった。
(多分空粋さんはこれに気がついていた・・・廻がいれば直るって言ってたよね・・・ってことは。)
愛にも発情期は今まで何回でもあった、しかし毎日のように交わり続けていた愛には関係が無かった。
「廻、寝ちゃ、った?」
返事は寝息だけだった。
愛は布団に忍び込み、廻の衣類を2本の腕と2本の尾で脱がせた。
そして、耳も、ひげも、尾も隠すことなく廻の肉棒を咥え始めた


498短文屋 :sage :2007/02/13(火) 19:53:19 ID:Gmy1KuK3(5)
廻は下半身が縛られているような感覚で目が覚めた。
すで愛が廻の上のっており、廻の肉棒は愛の秘部にすっぽりと包まれていた
「んんっ・・・・・あっ・・・く・・・・・あぁ」
「ちょっとまって、愛・・・・今はしっかり休んでおかないと・・・」
「だって、我慢・・・・・しきれ・・・・なかっ・・た」
締め付けられるつつ動かれ、さらには目の前には小振りながらも形の揃った胸が揺れている。
廻はすぐさま絶頂を迎えた
「まだ・・・私・・・逝って・・・ない・・・のに・・・・・まだ、まだ、いくよ。」
そうしてまた、愛は絶頂を迎えたばかりの廻のモノを咥え始めた。
「うわっ・・・すごい・・気持ちい。」
「これで、逝った、ら・・・噛み、千切る。」
「・・・努力します・・・」
廻の肉棒はすぐさま硬くなり、噛まれること無くまた愛の秘部に包まれた。
「ん・・・いつも、より、大き、いし・・・・硬い。」
「えっと・・多分それは愛がいつもより・・・・」
「エロい、から、なんて、言った、ら、怒るよ・・・・」
「・・・(可愛いからって言おうと思ってたんだけどな)・・・」
「答・・えて・・」
廻は答える代わりに愛の猫のほうの耳をいじり始めた
「だめっ・・・・そこ・・・・弱い・・・の・・・・・・」
廻はニヤリと笑って両手で猫の耳をいじり始めた。
「あっ・・ん・・あぁ・・・・・もう・・逝っちゃ・・・・う・・」
絶頂を迎えた愛は、廻に倒れこんできた。
「満足した・・・?」
息遣いが荒いまま廻は愛に訊いた。だが、答えは廻にとっては地獄であり天国である様な物だった。
「3日、分、やる。」
言うが早いか、愛の尾は廻の両手両足を縛り上げた。
「え、ちょっと待って・・・」
「ダメ。」
愛は猫の耳を弄られたことに怒りをあらわにした
「絶、対、搾り、取って、やる。」


翌日・・・・
そこにはつやつやになった愛と、腰の痛みで動きが取れない廻の姿があった
「腰が痛くて動けない・・・・」
「大、丈、夫?」
「あんまり大丈夫じゃない・・・」
「ごめん、ね。」
愛は涙目で廻を見つめた。
(・・はあ、こんな目で見つめられたら許すしかないよな・・・)
「いいよ、気にしないから。」
廻は笑って愛を見つめ返すと、愛の顔が花が咲いたように明るくなった。そして
「じゃあ、もう、一回、やろ。」

          終

499短文屋 :sage :2007/02/13(火) 19:55:44 ID:Gmy1KuK3(5)
乱文失礼しました

どうも自分はH場面書くのが苦手です

職人のみなさんのようにエロ場面をうまくしたいです

では

500名無しさん@ビンキー :toshi :2007/02/13(火) 21:22:42 ID:S0BB7ChQ
499寺乙〜 Gj!!
ここの職人さんに影響され漏れもカキコしようとして
連休がんばったんだが、表現がうまくできないのと、
文章がうまく繋がらないので断念・・・
女性の下半身が色々と変態し、初め猫なのに、最終的にナメクジに
なってしまった。余りのグロさに自分でもね〜


そしてどMな 自分に気づく漏れがいる・・・
スマソ



501名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/13(火) 21:43:57 ID:t1gv1Oib
ところでここのスレタイをみてくれ…………ドMはこのスレでは普通だ。


502490 :sage :2007/02/13(火) 23:34:08 ID:BKEIsGTd(2)
>>499
ラブラブでええのう。
人外×人外って実は久々じゃないか?

>>492-494
なんだか気になってしまうんだよ。俺のこういう所が嫌いだ。

503生産性の低い人 :sage :2007/02/14(水) 14:50:19 ID:lk/8KVPG
みんなGJ


>>490
「一様(いちよう)」
@同一のこと。同様。同じさま。「―にうなずく」「皆―に扱う」「―な返答」
A平均的であるさま。なみ。通り一遍。「―の支度はする」

「一応(いちおう)」→一往に同じ。(本来は「一往」)
「一往(いちおう)」
A(「一往」とも書く。副詞的にも使う)
 (ア)ひととおり。ひとわたり。大略。「―の取調べは済んだ」
 (イ)とりあえず。ひとまず。「―こう決めておく」

by広辞苑第五版


だそうです。なのでここでは「いちおう」の方が適切かと。
ご指摘有難うございました。


……日本語って大変


504名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/14(水) 15:38:22 ID:qV5PIejH
>>503
俺今実用英語検定の勉強してっけど英語程大変で面倒な言語多分ないぞ

不覚にも日本人で本当によかったって思えるw

505名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/14(水) 18:20:18 ID:62FnPcax
>>504
英語ほど簡単な言語もなかなか無いと思うんだが……
英語以外の西洋言語は人称変化とかで気が狂いそうになるし。
ちなみに日本語は世界的にも難しい方。文字の種類がめちゃ多いし。

506名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/14(水) 19:16:20 ID:eLQaca3Y
喋るときはたまに「なんだよ」が「あんだよ」
になったりするようなもんだと思ってたが

507名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/14(水) 19:24:16 ID:ONWxSy9T
>>500
むしろドMな方がOK〜な俺がいる
でも猫からナメクジってのは、こりゃまた奇抜な発想でwww
無論期待しとります!

508名無しさん@ビンキー :toshi sage :2007/02/14(水) 20:30:36 ID:4YDMuNEY
>>507
500ですが、申し訳ないが文は本当に無理ポ・・・
ネタだけはポンポンでてくるんだけれど・・・
例えば、ある男がある女性から逃げてて、密室状態の部屋に
逃げだのに、体が気体もしくは液体となり密室部屋が仇となり
誰にも気づかれず、その部屋で愛し続けられたり

特殊な能力をもった女性に、遠隔で快楽に縛られ逃げられなくなったりとか


逆に表現できなくて、一人で悶々とするyo


509リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 02:35:19 ID:TBqnpc7m(9)
>>443-447の続きを投下します。ハッピーエンドはいいなあー

510リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 02:37:09 ID:TBqnpc7m(9)
―――もうすぐ春が来る。

大地を覆う雪は溶けるだろう。
草木は芽吹き、鳥や獣は恋をする。
辛く永い冬は去り、春風が命を営む。
春に“僕達”の姿はあるんだろうか…

ぴちゅ…
夢のまどろみは突然の刺激で一気に覚醒した。
「うぁ…っ」
亀頭を這い回り、雁の裏側を攻める舌の動きに思わず声が漏れる。
目覚めると、僕は地面に座った状態で後ろ手で柱に縛り付けられていた。…何故か全裸で。
そして両足の間に顔を埋めて、僕の竿を恍惚とした表情で舐めているリズがいる。全くもってワケが分からない。
「ぷぁ…うーくん、起きたんだ♪」
竿から唇を離して嬉々として僕に見入るリズ。緋色の瞳を向けて妖艶な笑みを浮かべている。

「私ね…」
色を帯びた声。
「私ね…うーくんのこと、大好きなの。でも、うーくんは人間で私は人間じゃないの。だからだめ…」
耳と尻尾を伏せてしゅんとうなだれるリズ。そして思い立ったように顔を上げて
「でもね!私はやっぱりうーくんのことが好き!だから交尾するの。」
そう言い放つと顔を近づけて耳元でそっと囁く。
「うーくんの精子が欲しいのぉ…」
それは、僅か一歳の子犬ではなく一匹の“獣”の囁きだった。

511リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 02:38:26 ID:TBqnpc7m(9)
「だけど、僕とリズはっ―――!」
「んー!んむー!…ん…」
唐突に唇をふさがれて、ぬめりを帯びた舌を差し込まれた。獲物を貪るように乱暴に唾液を流し込んで無抵抗の口内を蹂躙していく。
その間にリズの細い指は竿をなで上げ、ぐちゅぐちゅとしごいている。
唇を離すとしごいている手はそのままに、妖しい笑みを浮かべた。
「逆らっても無駄だよ?うーくんは人間だから弱いんだよ。だから今は私のご主人様じゃない、私の玩具なの。」
「くぅ…で…る…」
「うーくん、出したい?でもだ〜め♪」

リズは立ち上がり僕の顔の前に無毛の恥丘を突き出す。そこはすでに愛液で溢れていて、ぬらぬらと月明かりに光っていた。
そして、濡れた割れ目を人差し指と中指でくぱぁ―――と開く。
「…うーくんは、この中に出すの♪」
唾液を竿に垂らすと、僕の肩を持って自らの腰を落としていった。
「んん…うーくん…ふとい…のぉ!」
リズの外見は(中身も)年端もいかない女の子…というか幼女だ。そんな未発達の体に青年のモノを入れたんだ、相当きついだろう。
だが、それは僕も同じだった。

「う…く…出るっ」
どくんっ!どくんっ!びゅく…びゅく…


512リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 02:39:45 ID:TBqnpc7m(9)
「ふああっ!あついのが出てるよお…」
ぶるぶると身を震わせて精子が子宮にぶつかる快感に身を委ねている。
ひとしきり射精が終わったのに、固さを失わない僕の肉棒を膣内に感じ取ったリズは一言
「もっと…」
と呟くと、その小さな体をよじって上下に動き始める。外見相応に狭い膣内の締め付けは僕に射精を促して、僕はそれに抗うことさえ叶わずに精液を吐き出す。
「うーくん、孕んじゃうよぉっ!」
はっはっ、と舌を出してよだれを垂らしながら淫らな声を上げる彼女に僕はまた興奮を覚える。そしてそれはそのまま射精となってリズの子宮を満たしていく…


深夜。目が覚めるとそこには膣から精子を溢れさせたリズが体を丸めて眠っていた。体はすでに解放されていて、窓からは“満月”が見えた。
「…よし」
僕の心は決まった。人間の争いに犬達は関係ない。死ぬのは僕達だけで十分なんだ。

「小隊長」
小隊長の天幕を訪ねて中に入れてもらうと、小隊長は全てを知っているような表情で分かっている、と呟いた。
「ウラジミール、お前の気持ちは“聞こえた”。リズ達を戦争の犠牲にしたくないんだろ?」
「はい…って小隊長、“聞こえた”ってどういうことですか?」

513リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 02:40:58 ID:TBqnpc7m(9)
「ん?そりゃあれだけリズと交尾しておいて、あまつさえそれだけ心の声が聞こえるんだ。全部分かるさ。」
…なにかが変だ。
「小隊長…?一体なにを…」
「ウラジミール、君は実に馬鹿だな。私が何故いつも制帽を被っているか考えたことはないのか?」
「…」
「返答もなしか。やれやれ…こういう事だ」
言うなり制帽と服を脱ぎ出す―――


―――ありのまま見たことを話そう。
小隊長は女だった。それも美人だった。以前からやけに整った顔付きと澄んだ声だと思っていたけど…
そして、頭のてっぺんに犬耳。フサフサとした犬の尻尾もあった。

「しょ、しょ、小隊長!?」
「なんだ?私が女だということに驚いているのか?全く失礼な奴だ。私はこれでも君より遥かに年上なんだがな」
「あ…いえ…その、頭のものは…」
「耳だ」
「で、ではそのパタパタと振られているのは…」
「尻尾だ。見て分からんのか?」
―――分かるよ、分かりますよ!と叫びたい。
その時、遠くから“あの時”と同じ遠吠えを聞いた。小隊長は耳をピクリとさせると笑みを浮かべた。
「良かったなウラジミール。終戦だ。」
「は?」
「ここだけではない。たった今、世界中を巻き込んだ大戦は終結した」

514リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 02:42:07 ID:TBqnpc7m(9)
人間と動物の数がどちらが多いか?と訊かれれば答えは明白だ。
小隊長は世界大戦終結の理由をこう答えた。

「ちなみに中隊長は猫又、連隊長は九尾の狐だ。彼女達もよく頑張ってくれたぞ。」
呆けたままの俺を見て小隊長はくっくと笑った。
「―――そういえば今日は満月だな。ウラジミール、先ほどはお盛んだったじゃないか。」
「えと…あの…」
「満月の晩は我々獣人の発情日といってな、発情期とは別に無条件で発情してしまうんだよ」
「まさか…」
「ウラジミール、これは小隊長命令だ。よもやリズのような小娘相手に打ち止めというわけでもあるまい?…もっともそうなったらなったで無理やり固くさせるだけだが」

さっきまでの“小娘”ことリズと同じ笑みを浮かべ舌なめずりをする小隊長。
「ふふ…それでは搾り取ってやろう♪」

ウラジミールの戦いは終わってなかった…

515リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 02:43:24 ID:TBqnpc7m(9)
一年後 日本のどこか

川沿いの道を散歩する一組の若い夫婦。戸籍には「夫:人間 妻:獣人」と登記されている。いまや世界中どこでも見受けられる組み合わせだ。

―――僕の妻は雪のように白い髪に、アイスブルーの瞳。まるで雪の妖精だ。
昔話では雪の妖精は春風に消えてしまうけど…今、僕達は春を共に過ごしている。

―――うん、来年はもう一人増える「家族」を連れてまた来よう。なあ、リズ?
―――はい、あなた♪



ふわりと春風が頬を撫でて木々と、それに咲く薄紅色の花びらを揺らしていく。
幸せな想いと共に、ひとひらの桜が舞い上がった。

516リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 02:46:44 ID:TBqnpc7m(9)
以上、地雷犬(対戦車犬)のお話でした!
彼女達に幸せいっぱい、夢いっぱいを願って書かせていただきました。

エロを少し頑張ったんですが…なんとも恥ずかしいですねorz

517名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 04:24:48 ID:HyjyWX21
         ,. -‐GJ""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|   あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|    『小隊長は女だった。それも美人だった。以前からやけに整った顔付きと澄んだ声だと思っていたけど…
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ     そして、頭のてっぺんに犬耳。フサフサとした犬の尻尾もあった。』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人      な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ     おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ     頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r ー---ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    満月の晩は発情日だとか小隊長命令だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ   そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ     もっと恐ろしい戦いは終わってなかったの片鱗を味わったぜ…
       ↑ウラジミール


518名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 09:30:10 ID:UsqpXrIh
>>516
GJと言いたい所だが>>517でキーボードがグシャグシャになってしまったではないか!
番外と続編を要求する!!!

519名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 11:42:17 ID:H0GnuCG7
くまさん氏GJ!
満月の晩がおっかないもんだと勉強になりましたwww

520名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 14:23:37 ID:8/23igJM(2)
くまさんGJでつ!!
( ゚∀゚)o彡゜ エロスっ♪ エロスっ♪

521名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 14:56:09 ID:8LiLcrzI
GJ!
だが、エロシーンより小隊長に萌えたw

522リハビリくまさん :sage :2007/02/15(木) 18:18:59 ID:TBqnpc7m(9)
何気に小隊長は人気あるんでしょーか?w

523名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 19:38:49 ID:eJpPI/0m
>>491
Exactly(そのとおりでございます)

>>516
GJ
オチがいいwww

524名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 19:58:58 ID:6yXDDlOZ
理由はわからないがこのスレが嫌われてる模様

525名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 20:37:05 ID:ShCY7sbz
なんにだってアンチなんているもんだ
あまり気にすることはない

くまさんGJ!
ここの職人さん方は速筆でうらやましいなあ
俺も見習わなきゃ

526名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 21:49:35 ID:8/23igJM(2)
アンチがついてこそ一人前、とエロい人が言ってました。

527名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 21:56:09 ID:iZtftrq8
>>526
そのエロイ人って俺じゃね?

528名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 22:13:01 ID:7Zdq/oPO
>>527
いや、俺だろ

529名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 22:14:22 ID:HV5+WC/H
つ【集合的無意識】

きっとここ↑から情報を落とした何者かが、
お前の代わりに>>526に諭したんだろう……きっと。

530名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 23:53:44 ID:44kpDl8o
>>524
そーゆーの何処で分かるの?
なんとなく気になったんだけど、スレ汚しになるならスルーしてくれ

531名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/15(木) 23:59:56 ID:/sAqjMR7
>>515
GJ!
何だか、ちょっと前に俺の戦闘靴を盗んでドブに捨てやがった
馬鹿犬のことを許してやれそうな気持ちになった。

532名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 00:02:41 ID:WOb8A9v4
>>531も軍隊関係の方?
だとしたら結構幅広いなこのスレw

533同志くまさんスキー :sage :2007/02/16(金) 00:13:30 ID:XkN7ywfY(4)
>>515の場繋ぎ的なものを投下

多数のレスに感謝感激です☆

534同志くまさんスキー :sage :2007/02/16(金) 00:14:51 ID:XkN7ywfY(4)
終戦の知らせを聞いた夜。精根尽き果てて、横たわる僕。対する小隊長は尻尾をパタパタと振って満足そうだ。

「15回はやりすぎです…それにしても、小隊長が…って以前から僕達の裸を見てたって事ですかっ!?」
「そういえば小隊の皆で一緒に風呂にも入ったな。第一、普段から私も共に着替えてただろう?」

言われて思い浮かべたのは、小隊の男達と共に風呂に入り(頭と腰にはタオルを巻いていたけど)、宴会で豪快にウォッカをあおり、時には酔っ払って僕達をぶん殴ったり…最後は決まっていびきをかいて寝てるけど。
だけど、いつも豪放磊落で部下の事を第一に考える憧れの小隊長だった。

「でも…見た目は僕達と変わらないじゃないですか」
「なんだ?」
「服を脱いだ時も胸なんて出てなかったし、酔いつぶれた小隊長をおぶった時も何も背中には当たらな―――」

僕はそこまで言うと、続く言葉をごくりと飲み込んだ。

小隊長、下を向いて何か呟いてます。耳はピクピクと震えて、尻尾が上を向いて毛が逆立ってます。
あれ、なんで固く拳を握ってるんだ?
なんだか体中から殺気を放ってるんですが…
「あ、あの…小隊長?」
「ウラジミール…お前は言ってはならない事を言ったようだ」
唇を噛み締めて言い放つ。

「ご、誤解です小隊長!…あ、そうだ!ほらよく言うじゃないですか!」
「…何をだ」
―――え〜とえ〜と…そうだ!
「そう!貧乳は悪いことじゃありません!…あ、小隊長の場合は無乳―――ぐはあっ!」
顎をきれいにストレートで打ち抜かれ、意識ごと膝から崩れ落ちながら彼が見たのは涙に目を腫らして「ばかぁぁー!」と叫んでいる小隊長だった。



ウラジミール・ザイツェフ:リタイヤ(再起不能)

→to be continued…

535みんGOL :2007/02/16(金) 00:17:51 ID:PuaBc6h+(2)
保管庫の行き方おしえてください!

536名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 00:19:41 ID:rJe4kJwc
>ザイツェフ
『スターリングラード』かよ!

537同志くまさんスキー :sage :2007/02/16(金) 00:19:59 ID:XkN7ywfY(4)
同志諸君の要望に伴い投下した次第です!
小隊長、当初はきょぬーで高潔な上官だったんだけどなあ…いつの間にか某月姫の妹クラスの胸無しに…orz


538名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 01:03:50 ID:WKTNnvEY
>>530
MHでエロパロスレより



[941]名無しさん@ピンキー [sage] 2007/02/15(木) 15:15:44 ID:eSYaM6eL
つーかよ……こんな事言うのも今更なんだが、飛竜にせよハンターにせよ、あんまり名前使わない方がいいと思うぜ?
このままだと擬人化逆レイプスレの二の舞になりそうなんで、敢えて言わせてもらうが

[949]名無しさん@ピンキー[sage]2007/02/15(木) 21:45:42 ID:eSYaM6eL
>>944>>945
お前達は気付かないのか?
最初の狼娘の頃と、四聖獣が出てからの違いに。
正直言うと、書く作者が決まって…と言うかベテランのような扱われ方をされて、新しい書き手が少なくなってきてる事を、俺は危惧してるんだが。

539名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 01:17:10 ID:hswamsCV
つまりあれですよ。
書き慣れてる人だろうが新人さんだろうが




щ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォン

540名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 01:18:31 ID:WBhc1QGb(2)
>妹クラスの胸無しに

だー! 小隊長殿の貧乳は同志ウラジミールが小隊長に種付けする事で若干解決すると思われます!

541名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 01:30:05 ID:HXF0kZ0k
別に新しい書き手さん拒否してるふいんき(ryはないと思うけどな

542名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 01:35:09 ID:S2pQyl2q
最近家の周りでどうしたのか知らんが深夜に猫がやかましい。
猫の発情期って今時分?

>>537
犬耳ってだけでヤバい(個人的)のに、キャラ的にもクリンヒットですよ小隊長殿。
ただ胸が(ry

543名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 01:43:57 ID:kqvglVtT(2)
コテがいけないのかな?
それともキャラに名前付けがいけいないのかな?


まぁ、新しい人拒否してるなんてことは全くないと思う。
щ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォン


最近食事時に飼っている雄犬と雌犬がイチャつく上に近親相姦しだすから飯が進まない。

>>537
ぺったんこ好きにはたまらない!

544名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 01:54:10 ID:BAB/jHnv(3)
>>537
GJ!小隊長が男と勘違いされるぐらい微(ryだったとは…ww
最初の厳然な雰囲気から一変してめちゃくちゃハッピーな話になっちゃってますな…
そこが非常にイイ!!
>>538
そんな意見、シラネw
投下したい作者さんが自由に投下してもらえれば読み手としては当然嬉しいし、新しい書き手の方々を弾く雰囲気なんて毛頭無いだろ

545名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 02:00:18 ID:BAB/jHnv(3)
>>542
最近、俺の家の近所でも夜に猫が鳴いてるな…
俺はなんとも思わないけど、嫌な人にとっては本当に嫌なんだろうな…(´・ω・`)

546名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 02:10:46 ID:uhC9offD(2)
>>545
ああ、ワシ猫ダメなんじゃ。
別に動物が嫌いなわけではなくむしろ好き、犬好き。
でも野良猫は駄目なんだ。奴らが鳴いてる声を聞くと腹が立つ。
飼い猫は平気なのに…

547名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 02:15:57 ID:kqvglVtT(2)
誰も知らない猫の裏側
事件続発

548名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 02:31:14 ID:WBhc1QGb(2)
そりゃあれだ。
野良猫は不法侵入を繰り返すは蚤を持ってくるからですなぁ。
ウチも、1回入られた所為で廊下に何かピョンピョン跳ねるようになって悲鳴あげちったよ。
猫避けの芳香剤を家の角に置いたり、廊下に漂白剤を水で割ったのを霧吹きで撒いたりして撃退。
硫黄剤が入ってる風呂に入ったら蚤が浮いてきたりしてかなり鬱になった。

野良猫は、しょーじき俺も大嫌い。
奴らを捨てたり責任を持たない癖に安っぽい慈善心で餌やったりする奴はもっと大嫌い。


549名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 03:36:19 ID:v/sk41RQ
小隊長はアレかね、とある漫画に出てくる変なコートの女よりひどいのかね。

おや、携帯鳴ってる。

550名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 07:12:15 ID:vKeZw7Iw
その後、>>549の行方を知る者は誰もいなかった…

551名無しさん@ピンキー :2007/02/16(金) 09:07:30 ID:PuaBc6h+(2)
どうやったら保管庫にいけるんですか?

552嫁入り書いたり竜書いた人 :sage :2007/02/16(金) 09:08:40 ID:hwV8Rzke(2)
俺は山岳国家ノールの国防軍山猫聯隊所属の兵士、名前はピック。
初年兵で、今日配属されて来たんだけど……いきなり生命と貞操の危機に瀕しています。

「ふふふ、何を怯えておるか少年?」
「そうそう、怖がる事なんて何にも無いの」
「全くです。我等は極めて知的、故に畏敬はしても恐怖するのは心外です」
「ええ、そうなのよピックさん。怖がるのは……めっなのよ?」

いや、そう言われても。
古参兵達に初年兵の通例と言われて、猫の宿舎に入ったらいきなり包囲されたら怯えますって。
初めて見る山猫達。獣でありながら人間に匹敵する高い知性を持ち、人の姿にもなれる存在。
ノールの山間部では頻繁に目にするらしいけど、僕はずっと首都の中で生きて来たからなぁ。
うう、こんな目に遭うなら両親の反対を受け流さずに軍に入らなきゃ良かった。

挨拶をして宿舎に入った途端、いきなりドアが施錠され僕は突き飛ばされて部屋の中央に転がされた。
そして、先程の四人に囲まれた挙げ句物色するような目でジロジロ見られている。

「ふむ、合格じゃ」
「私も可、ね。こんな可愛い子久し振りよ!」
「私も可です、古参共には久々に礼をせねばいけませんね」
「ええ、ええ。最近は門前払いな子ばっかりだったし。うふふ、この子気に入っちゃったぁ」

周りを囲んでいる落ち着いた雰囲気の黒髪の美女とややアバウトな雰囲気の金髪の美女と、知性的な雰囲気の水色髪の美少女と妖艶な雰囲気の栗色髪の美女は口々に言う。
彼女らの全てに、髪と同じ体毛に包まれた耳と尻尾が生えていた。
どうやら、僕は『合格』らしい。……なんの?
僕の疑問には答えず、四人は機嫌良さそうに此方をニコニコと見つめている。

……いや、四人だけではない。
部屋の隅や廊下の奥に十数人の美女美少女が佇み、こちらを見つめている。
彼女ら全てが、僕を潤んだ目で見つめている。酷く、警戒感を煽り立てる眼差しで。

「さて、受け入れは了承された。久し振りに宴を開こうではないか!」
「やったー、私、思いっきり乱れちゃうんだから!」
「ええ、ええ。1回や2回では済まさないわよぉ!」

ヤンヤヤンヤと喝采を上げる山猫達。身の危険を感じた僕が施錠されたドアに飛び掛かろうとした瞬間。

「無駄な事をするのは有意義ではありませんよ? 大人しく、全てを受け入れなさい」

水色髪の少女の顔が、吐息がかかる程側にある。
反応する暇も与えられずに唇を塞がれ、舌が唇を割って侵入してくる。
貪るような、柔らかい蹂躙を受けて僕の意識がぼやけてくる。ファースト・キスだったのに。
何か、固形物が数個、喉を伝って降りていくのが解った。
僕の喉が動くのを首に添えた手で確認し、水色髪の少女は満足げで妖艶な笑みを浮かべた。

「直ぐに、怯えも恐怖も無くなります。ようこそ、私達の『ツガイ』さん。歓迎しますよ」

彼女の言葉と共に、服を脱ぎ捨てた猫娘達が一斉に僕に飛び掛かって来る。
肉と舌と唾液と愛液にもみくちゃにされながら、僕の意識は遠離っていった……。


「どうだ准尉。山猫達の様子は。まさか、また5分で叩き出されたとかではないだろうな?」
「気に入ったようですね。ここ暫くのように、門前払いではありませんでした」
「それは重畳だ。まぁ、ピック二等兵には精々頑張って貰おう。山猫達の、性処理担当として……な」

後編へ続く

553嫁入り書いたり竜書いた人 :sage :2007/02/16(金) 09:10:36 ID:hwV8Rzke(2)
>>551

ttp://www21.atwiki.jp/brutalanimal/
トップに張ってないのが、少し問題ですねぇ。

554名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 09:41:55 ID:jmoulUBS
>>551
とりあえずsageろ。二回も上げてんじゃねえ。

>>553
後編も期待しとります。

555名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 10:16:47 ID:XkN7ywfY(4)
>>552
イメージ的にはスイスやフィンランドか?
後編もwktkです!
山猫は眠らないw

556名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 12:19:43 ID:Auk20+20
>野良猫嫌い
orz

557名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 14:48:57 ID:QQQZeVms
四国のどっかに二匹の犬が神社にいる話ってあったけど

正確な場所を知りたいんだがどうすればいい?

558名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 15:46:16 ID:+XmEFphl
お肌の曲がり角を明後日の方向に曲がった先じゃね

559名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 16:42:27 ID:uhC9offD(2)
GRUのオセロット小佐?いったい奴となんの関係が!

560名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 17:23:50 ID:uqKyA9zm
もしかして俺らってなんかの擬人化したもんなんじゃね?













いや、ごめん。ちょっと言ってみただけ

561名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 17:29:37 ID:nrz0yifW(2)
つまり、この世の者でないだれかが
猿ハァハァした結果が俺たちなんだよ!

562名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 18:11:38 ID:oJN6N+zc
>>553
黒龍娘もwktkしておりまする。

563名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 18:23:42 ID:BAB/jHnv(3)
>>553
素晴らしいシチュエーションですな!GJ〜!…出来れば竜の続きもお願(ry
とにかくこれからのご活躍期待してます!
>>556
あれ…?あなたはもしや…野良猫さんですか??
by野良猫スキー

564ショタ×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:04:30 ID:3YeVDTC2(10)
それはある夏の日の出来事。

いつもと変わらぬ帰り道
いつもと変わらぬ友人達と
いつもと変わらぬ暑さの中を

僕は歩いていた。

朗らかに笑いあう友人達。
学校であった出来事でも話しているのだろう。
その会話に僕は混じる事ができずに、
ただ一人、少し後ろをついてゆく。

古い神社の前を通り過ぎた
曲がり角のパン屋さんも通り過ぎた
小さな廃工場さえも先程通り過ぎた

けれども話題は変わらない。

そっと一人、ため息を吐く。
まだ距離はあるけど自分の家が見える。
今日の帰り道で僕が話すことは無さそうだ。
少し、残念に思いながらも僕はなお彼らの後ろについてゆく。
じきに家に着く。
次にある信号の無い交差点をまっすぐ行けばすぐそこだ。

十字路の交差点も通り過ぎ………る筈だった。突如、先頭を歩く友人達が立ち止まる。
何かあったのかと思い、彼らの視線の先を追ってみる。
僕の位置からでは見えない交差点の死角………

 ッタッタ ッタ
邪魔なブロック塀を追い越すべく、
小走りに僕は友人達に走りよりそちらを見やる。

565ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:05:38 ID:3YeVDTC2(10)

十字路を曲がった少し先で、大きな亀がのそのそと歩いている。
僕らはたちまちの内にその亀に駆け寄ってゆく。
近くに川はあるけれど、普段は亀なんて見ないものだから
皆、興味津々で、

触って
突付いて
ひっくり返して
また突付く

僕も少しだけ触ってみた。
どれほどこの暑さの中を歩いたのだろう、すっかり甲羅は乾燥していて石みたいに固かった。
けれども不思議な事にひんやりと冷たく気持ちいい。
亀は手足を中に入れ、ジッとしたまま動かない。

少しだけ可哀想になった僕は、皆に向かって亀を川に返してあげようと提案する。
皆も既に遊び飽きたのか、概ね僕に賛同する。
中には渋る者もいたが大勢なことに変わりはない。
結局、渋っていた者も折れて僕達は川へと向かう。
僕が亀を持って先頭を歩く。
友達と亀の事で話し合って笑う。

何処に住んでいたのか
川の主ではないだろうか

そうこうするうち目的地に到着した僕らは、
川の縁へとしゃがみこみ、
水面に亀を近づけ、ゆっくりと手を離す。

  ポシャンッ

水面から細かい泡を立ち上らせ、亀は悠々と水の中を泳いでゆく。
陸で見たときとは比べ物にならないほど生き生きしているように見える。
こちらを一度振り向いた亀を見送って僕達は川原を立ち去った。

川からの帰り道も亀の話題でいっぱいだった。
短い間だったが今日の帰り道に友達と楽しく話せたことを、
僕は亀に感謝しながら交差点でさよならを言った。


566ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:06:26 ID:3YeVDTC2(10)

それはある夏の日の夜の出来事。

いつもの様に家に着き
いつもの様にご飯を食べて
いつもの様にお風呂に入った僕は、
ふと時計を見る。

気がつけばもう寝る時間


姉さんにお休みを言って、部屋へゆく。
ベッドに潜った僕は、今日あった出来事を思い出しながら、
ゆっくりと意識を手放してゆく。


――――――――ふと、目が覚める。
カーテンをかけ忘れたのだろう、窓から満月が顔を覗かせる。
とはいっても辺りは未だ暗く、瞼を擦って近くにおいてある目覚まし時計を確かめる。

――――――――2時00分、草木も眠る丑三つ時だ。
迷信なんて信じていない。
けれど怖いものは怖い。
そのまま目を瞑りベッドに潜ろうと

 「こんばんわ」

――――――――――――――!!

突然、後ろからかけられたよく透る綺麗な声に僕はその場に凍りつく。
幻聴かとも思えたが、今すぐそれを確かめる気にはなれない。
心臓の音が喧しく鳴り響く。
どうすればいいのか分からない。
いないとは思うが、もしそこに誰かがいたとすれば自分はどうすればいいのだろう。
先程、時計をみたときの時刻を思い出し、背筋に冷や汗が流れる。
そのまましばらく時間は流れ、
とうとう、僕は意を決してそこにいるであろう人物を振り返る。


567名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 23:07:07 ID:78eX/Ie1
支援

568ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:07:20 ID:3YeVDTC2(10)

――――――――そこには、

長い黒髪を真っ直ぐにおろし、
制服を着たとても美しい女性が座っている。
窓から入る月の光を浴びるその姿はどこか儚げにも見える。
おどろおどろしい何かをそこに想像していた僕はその幻想的な光景にただ見とれる。
僕の姉さんもとても綺麗だがそれとは違う、
どこか引き込まれるような、そんな美しさを感じる。

 「こんばんわ」

先程と同じように部屋に通る綺麗な声で、お姉さんが僕に呼びかける。

 「っこ、こんばんわっ」
何とか返事を返すことができた。
怖いとかそういった感情は吹っ飛んで、その笑顔に再び見とれ、
そのままボ〜っとしていると

 「気持ちの良い夜ですね」
少し嬉しそうな、悪戯に成功した子供のような声を上げ微笑みかけて聞いてくる。
 「う、うんっ、そうだねっ」
また上ずった声を出してしまった。
未だ現状が把握できない僕を置き去りにして彼女は話す。

 「月がとっても綺麗ですよ」
 「……うん……とっても綺麗だね」
お姉さんのほうが綺麗だとも思ったけど、
口に出すのは恥ずかしかったのでお姉さんのいった事に同意しておく。
もしかしたら顔が赤くなっていたかもしれない。
段々と今の状況に慣れてきたのか戸惑いながらも今度は僕の方から聞いてみる。


569ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:07:54 ID:3YeVDTC2(10)

 「お姉さんは、その…………幽霊?」
 「いいえ、違いますよ」
あっさりと返されてしまった。くすりと、笑みさえ浮かべられ。
少し待ってみるがお姉さんは笑みを浮かべたままで話そうとしない。
見詰め合っていてもしょうがないので別のことを聞いてみる。
 「じゃあ………泥棒さんとか?」
 「いいえ、違います」
そのままニコニコと笑い黙ってしまう。次の答えを待っているのだろうか、
僕はもう一度、横を向いて考えて、チラッとお姉さんのほうを盗み見る。
月明かりを受けて淑やかに輝く姿は相変わらずとても綺麗だ。

………どうやら僕の想像力は僕が思っていたより貧困で、
幽霊か泥棒以外で夜中に女性が部屋にいる理由が考え付かない。
それでも、何となくだが僕は正解しなきゃいけない気がして一生懸命考える。

クスクスッと女性が笑い出す。
時間切れなのだろうか、申し訳なさげに目を伏せる。
 「そんなに頑張って考えてくれなくともいいですよ」
 「…………そうなの?」
正解することを期待されている、
そう思っていた僕は更に恥ずかしげに顔を俯かせる。
「ええ、今日のお礼と仕返しに、少し寄らせて頂いただけですし」
理由を聞いて思わず首をひねる。
今日は普段どおりの一日だった。
こんな綺麗な女性にお礼される覚えも、もちろん仕返しをされるようなことをした覚えも無い。
気がつけばオウム返しに問うていた。
 「お礼と…………仕返し?」
 「今日、見かけた亀を川に戻してくれたでしょう?」
 「うん」
言って、少し考える。
この人はあの亀の飼い主さんか何かだろうか。


570ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:09:02 ID:3YeVDTC2(10)

 「私は、その時の亀なんです」
 「あの時の………亀……さん?」
そのあまりに予想外の答えに僕は
再度、女性の全身をよく見渡す。

綺麗に纏まったストレートの黒髪
巨大、とまではいかないが十分にふくよかな胸のライン
指先はたおやかで
短めのスカートから零れる太腿が艶かしい

 「ホントに…………?」
 「ええ、亀も齢が四桁を超えればこういう事もできるようになるんです」
四桁………その壮大さにしばし呆然とする。
 「じゃあ、お礼と………仕返しって………」
 「ええ、川に戻してくれたお礼と、弄ばれた仕返しに」
最後の言葉に顔から血の気が引いてゆく。
 「で、でもお礼はともかく、弄んだって、それに僕はちょっとしか触ってな―――」
 「そんなに慌てなくてもいいですよ、とっても気持ちのいいことですから」
慌てて弁解を始めた僕の言葉を遮ってお姉さんはあっという間に近づいてくる。
急に怖くなった僕はベッドの上をあとずさる。
けれどもお姉さんはそのまま僕に近づいて、

唇が重なり合う。
その柔らかな感触に気を取られ、一瞬固まった僕の口内へと何かが差し込まれる。
お姉さんの息が僕にかかり、熱いものに口の中を蹂躙される。
その心地よい感触に抵抗できない僕の中へと、お姉さんの口から次々に液体が流し込まれる。
僕はくぐもった声を上げながらもそれらを全部受け入れる。
全てを残さず嚥下した頃、ようやく唇が離され、唾液が糸を引いてきれる。
 「どうでしたか?」
 「………うん………熱くって、気持ちよくって」
お姉さんの問いかけに、僕はトロンとした目で快楽を訴える。
体がなんだかふわふわしてきて、段々と火照ってきて、もっともっと欲しくなる。
そんな僕の感覚などまるで知らぬかのように、
お姉さんが上に着たものをゆっくりとはだけ、ふくよかな乳房を僕の目前に惜しみなく晒して、言う
「さわったり、もんだり、舐めてみたり、すきなことをしていいんですよ」
まるでその言葉に操られるかのように自然とそこに手がのばされる。
両手をあてて、ゆっくりと力をいれる。
ぐにぐにと、様々に形を変えるそれらを見て僕は次第に強く揉みしだいてゆく。
「ん、ぁあ、ぁああっ」
あげられる嬌声に僕はいつしか夢中になって、
指先だけでは物足りなくなり、桜色の先端にしゃぶりつく。
舌でなめ、吸い付いて、甘く噛み、両方の膨らみをそうやって弄ぶ。
「あっ、ぁあんっ、ぁあ、ぁああっ」
お姉さんの喘ぎ声は段々と高くなるばかり、いつからか僕の股間のあたりが苦しい
僕は乳房を弄っていた手を下のほうへとのば――――そうとしてお姉さんの手に止められる。
まるで悪戯が見つかったかのように僕は罰の悪そうな顔をする。
けれどお姉さんはまた優しく微笑んで、素早く僕の後ろ回りこみ、抱きしめる。
豊かな双丘が後ろから押し付けられ、唾液に濡れた二つの突起が肌にしっとりと吸い付く。
背中で押し潰され、ぐにぐにと形を変えるそれらに気を取られていると、
僕を抱きしめていたその手が下の方へと伸ばされる。

571ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:09:58 ID:3YeVDTC2(10)

簡単にズボンから取り出された僕の剛直は鷲づかみにされ、
手のひらの全体で掴まれゆっくりと優しく扱かれる。
お姉さんのもう片方の手は乳首をまさぐりながら、
僕の首筋をチロチロと舐めあげる。
その全身を使っての愛撫に、僕は奥から何かが溢れそうになるのを感じ、
全身で感じる柔らかい肉体の刺激に、とうとうおしとどめようがなくなる。
僕は喘ぎ声を上げそれを解放しようとして、突如、お姉さんの体が止まる。
もう少しというところで、快感がなくなったことに不安を感じて、縋るようにお姉さんを振り返る。
お姉さんは淫靡な微笑を浮かべて僕の前へと再度回り込んで、トンッ、と僕の肩を軽く押す。
そのままベッドの上へと倒れこんだ僕はお姉さんを見上げる格好になる。

そのままお姉さんは僕の上に跨って、短めのスカートをゆっくりと捲り上げてゆく。
僕はさらけ出されるその暗がりから目を離すことができず、息をする事も忘れ、その光景にただ見入る。
とうとうスカートが全てあげられ、お姉さんの何も着けていない秘所があらわになる。
しとどに濡れて涎を垂らすその蕾は、月光を受けて淫靡に輝く。
僕の視線はその一箇所に釘付けになり、欲望が痛いくらいに腫れ上がる。
 「そんなに、ココが気になりますか?」
 「っう…うん……」
僕の視線の先を確認したお姉さんは、クスッ、と……妖艶な笑みを浮かべて聞いてくる。
その挑発するような問いに僕は真っ赤になりながらも頷いて、なおまじまじと凝視する。
そしてお姉さんは、僕の欲望を握り締め、蕾へと、導いてゆき、あてがって、ズプズプッ、と……音が聞こえた気がした。
 「……っつ、…ああっ、ぅううあああぁっ」
お姉さんのナカに、僕自身がしだいに飲み込まれてゆく光景にこれ以上ない興奮を覚え、
その蜜壷の暖かな感触に思わずよがり声をあげ、
そのあまりの快楽に、全てがナカに収まるまで我慢しきれず欲望を解き放つ。
「あ、あっ、ぅああぁっ」
お姉さんはただ優しく笑みを浮かべて更に僕を飲み込んでゆき、
その笑顔に僕の欲望は萎えるどころか、更に膨らんでお姉さんのナカを満たしてゆく。
そして、全てを飲み込んだお姉さんは満足げに下腹を撫でさする。
僕は鳴り止まない心臓の音を無視して、スカートの中の暗がりで淫靡に繋がるその秘所を見つめ続ける。


572ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:10:41 ID:3YeVDTC2(10)

お姉さんが、ゆっくりと、動き出す。
ぐねり、とお姉さんのナカが蠢きだす。
その搾り上げられる感覚に思わず大きく嬌声を上げ、
再度、僕の中の何かがはじけるが、
白濁を吐き出してなお僕の欲望は納まらない。
僕自身を何度も飲み込んでは吐き出して、その行為を繰り返すお姉さんの秘所の淫靡さに声をあげるのも忘れて見とれる。
濡れる秘所から、揺れる豊満な乳房へと視線を移し、最後にお姉さんの顔を見上げる。
その表情はまだどこか余裕を残しているようにも見え、
それがなんだか悔しくて、そのまま臀部を掴んで思いっきり突き上げる。
一突きするごとにお姉さんの顔も次第に快楽に染まっていく様に見えて、
何も考えずにただひたすらに腰を上下させる。
 「はっ、はっ、ああぁぁっ」
 「あはっ、はんっ、ああんっ、ぁぁあああああんっ」
腰と腰のぶつかり合う音が激しく響き、お姉さんの表情も快楽に歪みだす。
しまいにはお互いの嬌声で何が何だか分からなくなってきて、
お姉さんのナカに僕は何度も白く濁った欲望をはき出した。



 「っは……っは……っは………」
どれほどの時間が経ったろうか、もう何度だしたのかも分からない。
いつからかお姉さんはぐったりとして何も反応がなくなってしまった。
僕は最後の一滴までお姉さんのナカに注ぎ込むと、そのままバッタリと倒れこむ。
お姉さんの衣服も体も僕の白濁で汚れていないところはなく、
とくに僕達の接合部はお互いの体液でグチョグチョに泡立っている。
僕が全身に塗りつけた白濁に辟易としながらもお姉さんの体を抱きしめる。
そのままお姉さんのやわらかな肢体を感じ豊かな乳房に顔をうずめる。
次第にあがっていた息が調えられ、意識も鮮明になってくる。
お姉さんの全身の柔らかさと秘裂に入ったままの肉棒の感触に、再度、股間が熱くなってくる。
それを自覚しながらも、僕の意識は、ゆっくりと、落ちていってしまう。




573ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:11:22 ID:3YeVDTC2(10)


朝、いつもの時間よりよっぽど遅れて目覚めた僕は慌てて家を飛び出した。
学校についた後で、席について肘をついて溜息をつく。
ベッドには昨日の情事の痕跡などまったく無く、体中に残るこの疲労感のみが唯一の証拠といえた。
誰もいないベッドに寂しさを覚え、さよならも言えなかったことが悲しかった。


いつもと変わらず学校は終わる
いつもと変わらぬ友人達と話しながら
いつもと変わらない暑さの中を僕は歩いていた。

じきに家に着く。

十字路の交差点で僕は何気なく曲がった先を見やる。

毛のふさふさした大きな犬が、物静かな様子でジッとしている。

皆は恐る恐るといった調子で犬を囲んでいき、そっと撫でたり、さわったりする。

僕は、皆に向かって犬を飼い主までつれていってあげようと提案した。

首輪に書いてあった住所は幸い近く、紐を引っ張り犬を連れてゆく。

そこには家がポツンと一軒立っていて、小さめの庭には犬小屋が置いてあった。
庭の端の方で盆栽をいじっていたお爺さんに大声で呼びかける。

声に気づいたのかこちらを振り返ったお爺さんは、
僕達が連れている犬を見て慌てて近寄ってくる。
僕達はお爺さんに、帰り道で犬を見かけたけど、
飼い主がいないようなのでここまで連れて来たと説明し、紐を渡す。
お爺さんはお礼の言葉を述べながら紐を受け取って、犬を奥へと連れて行く。
最後に、僕はひとつだけ気になったのでお爺さんに聞いてみた。

 「犬小屋にかいてある太郎って、あの子の名前なんですか?」

 「おう! 元気な男の子じゃったろ!?」



                             to be next continued tonight?

574ショタっぽい×亀(すっぽん?) :sage :2007/02/16(金) 23:13:24 ID:3YeVDTC2(10)
投下完了。
最後の英語の綴りがあってるか自信が無いがよし。
なんとか書き上げたけどエロはむずいよ、やっぱし

575名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 23:30:33 ID:nrz0yifW(2)
GJ!不覚にもおっきした

最後の英文、違和感を感じたが
気にしない気にしない

576名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/16(金) 23:48:05 ID:kRdtD0p8
ウホッの悪寒!ともあれGJ!

577名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 00:07:54 ID:VSHBDDdf(4)
GJ!

すっぽん=精力絶倫≦淫乱>>>>>超えられない壁>>>>>少年

分かりやすく表すとこう?GJ!
個人的には「すっぽん」らしくにんにん舐め舐めしてもらいたいなw


エロは難しい!エロシーンを書く時はいつも顔が赤くなるよ…

578名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 00:16:45 ID:B+qKxLOv(6)
>>573
GJ
うますぎる
英文はto be continued tonightって書いたらいいと思う

投下しようと思ったけど一旦出直してくる
ここはレベルが高すぎるから困る

579名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 01:13:50 ID:OI0bJiD7
>>578
気にせず投下してほしい。どんなものでも我々には受け入れる用意がある。

щ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォン

580名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 01:50:54 ID:pI5aBpr8(3)
GJ!!
上手いなぁ。描写の表現が豊富で羨まシス(´・ω・`)
しかしエロパロ板のしかも二次創作じゃないオリジナルのスレなのに1ヶ月で500行くとは異常だw

581549 :sage :2007/02/17(土) 02:08:41 ID:Hg9snCVN
このスレにワンブリ読者はいない、か。

>>553
GJ。山猫兵は眠らせないワケですね?

>>574
GJ〜。
改行がちょっと読みにくい所もあったけど概ね良好。
続き希望とは言わないけど、また書いてくださいな。

>>577
余計ワケのわからん不等式になってるぞ。

582名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 02:49:42 ID:fEYqcZW1
くまさんのものに便乗して

日本とロシア帝国の戦争が始まってから数か月、僕は今太平洋のど真ん中にいる。
正確には太平洋のど真ん中を航行する戦艦の上甲板だ。
これから起こりうるだろうロシア・バルチック艦隊との決戦に際して、我が国がイギリスで建造されていたロイアルネイビーの新鋭戦艦を
わざわざ買い付けたこの“香久山”は一日も早く日本海軍連合艦隊と合流すべく南洋の海を北上し続けている。

583名無しさん@ピンキー :2007/02/17(土) 07:17:18 ID:KFfCqH8w(2)
>>578
щ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォン

584名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 07:18:55 ID:KFfCqH8w(2)
本当にすまんかった

sage忘れた

本当にすまんかった

585名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 10:52:16 ID:VSHBDDdf(4)
>>557
保管庫の犬娘3をよく読めば分かる。あと、スレ中でのやりとりとか

586名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 12:02:36 ID:JKLDSWPB(2)
>>564の続きを妄想したら止まらなくなって一本書き上げそうな勢いなんだがorz

投下していいもんだろうか…

587名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 12:11:09 ID:OD/JTDrM
щ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォン

588名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 12:14:56 ID:pI5aBpr8(3)
щ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォンщ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォンщ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォン
щ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォンщ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォンщ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォォォォォォォォォン

589名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 12:28:07 ID:pKbPgKSU
大きなオス犬と戯れるのか?
見たいような見たくないような……複雑だぜ。

590名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 13:01:51 ID:JKLDSWPB(2)
ちょwwwおまいらwww
俺は一旦原稿に落としてから推敲→投下って手順だから遅いぞ?

まあ大体10時間位で上がるから待っててくれ

591名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 13:24:40 ID:B+qKxLOv(6)
よし>>590までの繋ぎなら任せろ
誤字とかのチェックが終わり次第投下する

ただ単に出直してきただけなんだけどさ

592 ◆NECOu2TzHg :sage :2007/02/17(土) 14:07:38 ID:B+qKxLOv(6)
いつもの帰り道で犬と散歩をしている女性に会った。
女性は長い髪と整った顔立ちで一言で言うと美人だった。
すれ違いざま動物の気まぐれと言うか犬は僕に擦り寄ってきた。
金色で長い毛のゴールデンレトなんとかって種類の犬だったかな。
正直犬にあまり興味は無いんではっきりとした名前は覚えてない。
僕は犬を撫でながら女性と少しばかり世間話をしてそれから再び帰路に戻った。
「おかえりなさーい。」
帰ってくるやいなや笑顔で京ちゃんが飛びついてきた。
これだけ愛想を振りまく猫も珍しい。
が、すぐに表情が険しくなった。
「犬のにおいがする。」
尻尾をぶんぶん振るあたり相当不機嫌なようだ。
幼い頃犬に追いかけられて怖い思いをして以来トラウマになり犬が嫌いなったらしい。
そう言えば京ちゃんがまだ猫の姿でしかいられなかった時の話だけど、
一度だけ学校から帰ってきた僕を見た途端飛びついてきてブルブルと震えていたことがあったな。
たぶんその時の事だと思う。
「お仕置きだね。」
小さな声でそれでいて僕に聞こえるような大きさで脅す。
ぞくりと背中に何かが走る。
すでに京ちゃんの目つきは妖しい。
「ほらほらそんな犬くさい格好してないでお風呂に入ってきなよ。」
僕は言われるがままに風呂に入り覚悟した。
お仕置きと言っていたけれど一体何をするつもりなんだろうか。
まさかSMプレイか?痛いのは嫌だな、とか考えながら僕は丹念に体を洗った。
汚れと犬のにおいを覚悟と交換した風呂場を後にするとすでに京ちゃんは一糸纏わぬ姿となっており準備万端といった感じだった。
風呂上りに一杯といきたかったけど機嫌がこれ以上悪くならないうちに彼女のお仕置きを受けることにした。

593 ◆NECOu2TzHg :sage :2007/02/17(土) 14:08:33 ID:B+qKxLOv(6)
京ちゃんに押し倒され上に乗られる。
いつも通りだ。
「ご主人様の体にボクのにおいを染み込ませてあげる。」
僕の胸元に舌を這わせそれと同時にすでに濡れている秘所を脚に擦り付ける。
ゆっくりと体を下にずらし唾液と愛液で身体をコーティングしていく。
腹部、脚が終わると今度は乳首を舌で弄り始める。
舐めながら上目遣いでこちらの表情を覗き込んでくる。
エロさと可愛さの両方をもったその目を見るとなんだかドキドキしてくる。
「おっぱい舐められて恥ずかしいの?」
そういうわけじゃないけどそういうことにしておこう。
「顔を赤くしちゃってー、可愛いんだ。」
なんだかよくわからないけど京ちゃんの機嫌はなおったみたいだ。
だけど京ちゃんは舐めるのをやめない。
乳首から首筋へ、さらにあがって顔を舐める。
息遣いが目に見えるほどに顔が近い。
つうっと舌が顔の横に逸れそのまま耳へと入り込む。
「ひゃぅ・・・」
慣れない刺激に思わず変な声が出ちゃう。
京ちゃんは構わず体を密着させさらに奥に舌を侵入させる。
むしろ身悶えする姿を見て悦んでいるみたいだった。
「あう・・・ああ」
気がつかなかった、こんなにも耳で感じるなんて。
にちゃりと音を立て京ちゃんの舌が耳から離れていく、それがなんとなく名残惜しい。
密着させてた体を離し四つん這いの格好になる。
それから先ほど脚にやってたように今度は僕の肉棒に股間を擦り付ける。
なんだかすごくじれったい、もっと気持ちよくなりたい。
「もしご主人様が嫌だったらもうやめるよ。ボクだってご主人様が嫌がる姿をみたくないもん。」
明らかに僕がおねだりするの待っている。
「いやじゃないよ。京ちゃんのなかにいれさせて。」
腰を一瞬上げそれから深く沈める。
ずっと待ってたこの瞬間を。
あとはただお互いを求め合う激しい上下運動。
僕の上で喘ぐ京ちゃんの顔はだらしない、たぶんそれは僕も同じだ。
「ボクのオマンコの中をご主人様のにおいで満たしてぇ」
「いいよ。一緒にイこう。」
焦らされたのもあってか長い射精。
その中で京ちゃんの絶頂も感じる。
ひとつになれたのがたまらくうれしく思える。

594 ◆NECOu2TzHg :sage :2007/02/17(土) 14:10:03 ID:B+qKxLOv(6)
「ねえ、膝曲げて。」
よくわからないけど言われたとおりにする。
「あっM字開脚してるー。ちょっとセクシー。」
京ちゃんの体をよける為にあしを開いただけなんだけど言われてみれば確かにそうだった。
ぺたりと足と足の間に座り僕に問う。
「ご主人様の童貞ってボクにくれたんだよね?」
こくりと首を縦に振った。
「じゃあご主人様の処女もボクのものだね。」
一瞬意味がわからなかったけどすぐに理解した。
京ちゃんは尻尾を僕の肛門に突き入れた。
今、僕が犯されている場所は男の最大の性感帯である前立腺。
それを知ってか知らずか刺激してくる。
「何本目でイクかなあ?」
ゆっくりと北斗七星の形の傷でもつけるかのようなピストン運動。
僕の肉棒はすぐさま怒張し、まるで射精しているかのようにカウパーを流す。
だけど体の構造上どんなに気持ちよくてもペニスに刺激が無ければイクことはできない。
「すごい、こんなに大きくなったの初めて見たよ。」
目をきらきら輝かせながら言う。
僕より先に京ちゃんのほうが我慢できなくなったみたいだ。
まるで獲物に飛び掛るように僕を咥えこむ。
さっきよりも激しい上下運動それでも尻尾を動かすことは忘れない。
いつもより締め付けが強い気がする。
今まで不満だったんじゃないかと思うくらい京ちゃんは興奮していた。
「にゃ、にゃう〜。」
既に人の言葉を使うことすらやめていた。
となるとあとは獣の交わりだった。
ただひたすらに相手を求める。
欲望だけの支配。
動物の交尾を垣間見たような気がした。
Wの刺激にそろそろ耐えられなくなってくる。
「京ちゃん出すよ。」
にゃーんと甲高く鳴き体を仰け反らせる京ちゃんに注ぎ込む。
二度目の射精にも関わらず勢いは衰えていなかった。

595 ◆NECOu2TzHg :sage :2007/02/17(土) 14:15:36 ID:B+qKxLOv(6)
「ご主人様〜これからもずっとずっと一緒だよね?」
息を整えた頃、急に怯えるかのような弱々しい声で尋ねられた。
そうだよと返す。
「ボクだけを愛してくれるんだよね?」
「どうしたの急に?」
こんな京ちゃんは初めて見る。
「だってだってご主人様が誰かに取られちゃうと思うと怖くて」
ちょっと涙目で胸の内をあける。
「ボクにはご主人様しかないんだよ?」
そっと頭を撫でそれから抱き寄せる。
それが僕の答えだった。

一年後ついうっかりまた犬を撫でて京ちゃんに怒られることになるけどそれはまた別のお話。


ジョジョブームにのって「アソコとお尻どっちでイかされるかあててみな」ってやろうとしたけど
気がついたら全然違うことやってた。

596名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 16:08:48 ID:32XZx6yo
GJ!
ダービー弟戦後のやり取り脳内改変展開して吹いた

597名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 17:17:24 ID:pI5aBpr8(3)
GJ!!
( ゚∀゚)o彡゜前立腺! 前立腺!

598名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 19:33:57 ID:FMMDU1bd
職人の方ハイパー乙です

俺は>>4の続きがくることを信じています
だっこだっこ

599名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 19:48:56 ID:wXhSbS8v
>>595
ぬこGJ。そして嫉妬も相まってさらにGJ。

600名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/17(土) 19:59:43 ID:gRcqFSGt
>>595
テラGJ!!!!

601新参者 :sage :2007/02/17(土) 21:42:24 ID:QRNqmWBk
お久しぶりです。
忙しいのもありましたが、かなり結構煮詰まってます。


もし何事もなく別作品を上げたり姿を消したりしたら
あぁ、そう言うことなんだなって・・・・・・思っていただけると・・・・・・

602明日から演習くまさん :sage :2007/02/17(土) 23:34:19 ID:VSHBDDdf(4)
というわけで明日から演習です。状況には入らず、課外は結構暇なんでSSでも書こうかと思ってるのですが…
何を書こうか迷ってます。

1.クドリャフカ
旧ソ連のスプートニク2号で史上初めて宇宙に行った犬…とても悲しい運命を辿ります。

2.やまと士長
某駐屯地に住み着いてる♀猫。最近娘を三匹産みました。ほのぼのです。

3.昔飼ってた雀
怪我してた所を保護して、無事に治って飛んでいきました。♀で名前はチュン子。恩返し?

4.家の金魚♀
30年も生きてます。最近大往生しました。幽霊?

603明日から演習くまさん :sage :2007/02/17(土) 23:35:15 ID:VSHBDDdf(4)
>>601
期待してます!…もしかしてグロ入ります?

604名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 00:02:54 ID:UivNs6GH
>>602
個人的には2の士長がよいです、 はい……w

605名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 00:18:01 ID:9BND5xDc(5)
>>602
自分も2かな

606名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 00:26:15 ID:4nh2R4Q8
>>602
ワタシも2かな。

607名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 00:29:08 ID:/sL1j3EB
>>602
自分はこの上なく4に惹かれる

608名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 00:31:01 ID:0mfbjTUW
漏れは2
30年ではなく20年なら間違いなく4だけど・・・

609名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 00:37:45 ID:TGYyxTzP(2)
30年も生きてる金魚ってさぞ大きいんだろうな

610名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 00:49:37 ID:gfiS7i/L
おいらも2に一票

やっぱ猫でしょ

611名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 00:52:51 ID:XMDzok5s
猫の士長か。
そういえば、猫をいじめてた陸士が
「一士の分際で士長に何してんだゴルァ」と
班長に蹴り入れられてるのを見た事があるな。

612名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 01:44:04 ID:KR/oCf7S
例外なく2で

613暁狐 :sage :2007/02/18(日) 02:12:56 ID:MhaTwOFA(4)
注意:ちょいグロ系かもしれません
   ハッピーエンドにはならないと思います。
   また分割投下ですorz


 山に囲まれたある小さな村。
 事件と呼ばれるものは滅多にない平和な村に、一人の少年が住んでいた。
 少年はとても幸せだ。
 何故なら、少年には10歳の誕生日を迎えた直後に妹が出来たのだから。


 少年は家の縁側で日に当たりながら眠っていた。
 母親似で、女顔の少年の寝顔は女の子にしか見えない。
 両親は妹を連れ少し出掛けると言い家を出ている為、今は一人しかいない。
 暖かい気候が、つい少年を眠りに誘ったのだ。
「う、ん……むにゅ」
 気持ちいい風が吹き、少年が寝返りを数回うった時、玄関を勢いよくあける音と共にドタドタと音を立てながら少年に近づく足音が家中に響く。
 その音に少年も目を覚まし、目を擦りながらゆっくりと起き上がると、それと同時に少年の父親が肩で息をし険しい表情で少年の下へ駆け寄った。
 朝の優しげな父親の顔はそこにはなく、少年は戸惑い、父親は少年の体をだっこをするように持ち上げた。
「わっ! お、お父さん!?」
 突然の事に困惑する少年の言葉を無視するように、父親は家の倉庫へと走っていく。
 倉庫の中に入ると、埃臭い匂いが少年の鼻を刺激し表情が歪む。
 それでも父親は構うことなく、倉庫の奥にある大きな箱を開ける。
 大きな箱は子供一人が入るほどの大きさでの木で出来たもので、その中に父親は少年を放り入れた。
「あぅっ! な、なにするの!?」
「いいか? 何があってもここから出るんじゃないぞ?」
「ふぇ?」
「どんなに怖くても、絶対に音を立てちゃいけない。声も出さずに気配も消しているんだ」
「な、なんで? お、お母さんと……」 
「大丈夫だ心配するな。ちゃんと帰ってくるか言うこと聞くんだ」
「……う、うん」
「いい子だな。あと何も聞こえないように耳を押さえとくんだ、いいな?」
 寝坊して仕事に遅れそうなときの父親に似ているが、口調や表情がまるで違う。
 少年は戸惑いながらも母親と妹の事を聞こうとするが、その話をかき消すかのような父親の言葉に、ただ頷くしかない。
 そして、少年が頷いた後優しい微笑で少年の頭を撫でると、少年は寝そべり箱の中に閉じ込められた。
 目の前は真っ暗、倉庫の扉が閉まる音が聞こえると不安だけが少年を支配するが、父親の言いつけどおり両耳を手で押さえ、目を瞑って震えていた。

614暁狐 :sage :2007/02/18(日) 02:15:01 ID:MhaTwOFA(4)
「……ぅ……ん」
 いつの間にか寝てしまったようで、箱の中で少年の瞳はゆっくりと開かれた。
 目の前は真っ暗、あれからどれ位経ったのかもわからない状況だ。
「………静かだ……」
 普段、倉庫の中だろうと外の音は聞こえ、箱の中でもまったく聞こえないということはない。
 だが、少年の耳には何も聞こえず風が吹くわずかな音しか聞こえない。
 何か異様な空気と、嫌な予感が少年の脳裏をよぎり、少し悩んだ後少年はゆっくりと外に出ることにした。
 箱をあけ、恐る恐る体を起こしてもやはり何も聞こえない、それどころか何の気配も感じない。
 外は暗く夜だということが判明できる。
 少年は不安がりながらも倉庫から出て、玄関で靴を履き家を出た。
「ッ……ッ!」
 少年は絶句した。
 玄関から出ると大きな田んぼがあり、今は水の青一色に染まっているはずだった。
 しかし、今の田んぼの色は……赤一色。
 そして鼻にくる嫌な香りは、偶に転んだ時に出る血の匂いと似ている。
 幼い少年でも少し考えれば分かることだが、少年は理解したくなかった。
 体の震えが増し、ゆっくりと歩き田んぼ道に入っていった。
「ひっ!」
 思わず尻餅をしてしまった。
 惨劇……という言葉が似合うであろう光景だった。
 家の門を出ると、大人、子供問わず村人達が倒れていたのだ。
 そのどれもが死んでおり、道や電柱などには血が飛び散った跡が無数とあり、中にはバラバラに切り刻まれた者等もいた。
「……ぁ、うッ!」
 その光景を目の当たりにし、少年は朝食べた物をその場に逆流させ、ビチャビチャという音と共に地面を汚す。
 血の匂いのほかにツンした匂いも加わったが、少年は気にすることはなく立ち上がる。
 何があったのかは分からないが、父親があの箱の中でジッとして言った意味がなんとなく理解できた。
 ならお父さんは、お母さんは、そして妹は……そんな思いが少年の体を動かした。
「ハァ……ハァ」
 震える体を無理やり動かしているのだから、少年の走りは何処かぎこちない。
 変わり果てた見慣れた道には、知っている友達やおじさん、更には犬までもが変わり果てた姿で倒れている。
 それを極力見ないようただまっすぐと走っていた時、少年の耳に聞き覚えのある声が聞こえた。
 静まり返った村を、少年の妹の泣く声が響いた。
「学校……」
 妹が生きている、ということはお母さんもお父さんも無事だと、少年は少し安心しながらも、泣く声がする学校の方向へと走っていった。
 早く会いたい、会って何があったのか聞きたい。
 そんな思いだけで少年は走り学校へとたどり着いた。
「おかあ……っ!」
 母親を呼びながら正門に入ろうとした瞬間、少年は言葉を消しすぐに隠れる。
 そして、恐る恐る気配を消しつつ覗き込むように、顔だけを覗かせる少年の目に映ったのは、父親でも母親でもない、まったく見たことのない人が泣いている妹を抱いている光景だった。
 見た目は少年とあまり変わらない女の子で、ほぼ同じ顔をしていることから双子だということ。
 そして彼女たちからは、山で偶に見る狐を思わせる耳と長い尻尾が生えており、少年は彼女達が人間ではないことがなんとなく理解できていた。

615暁狐 :sage :2007/02/18(日) 02:15:57 ID:MhaTwOFA(4)
「あ〜、泣き止めよぉ」
「姉さま、そんなに乱暴に扱ってはだめです」
 金髪の女の子が少し乱暴な口調で妹を抱き、隣にいる銀髪の女の子が丁寧な口調で宥める。
 銀髪の女の子が、金髪の女の子を姉さまと呼ぶことから金が上、銀が下の双子の女の子。
 共通点といえば血のように赤い瞳と、真っ赤な液体が飛び散った跡がある白い着物のみで、双子の両手両足は血で赤く染まっていた。
 当然、血のついた手で抱きかかえられている妹にも血が付着していた。
「うるさいぃ〜!」
「ですから、もう少し優しく……」
「あぁ〜! もういいや! えいっ!!」
「ぁ……っ!」
 金髪の少女が片手を振り上げ、振り下ろした時、妹の泣き声は止んだ……いや止められたというのが正しい。
 金髪の少女の顔が赤い液が飛び散り赤く染まる。
 驚愕する兄の目の前で生まれたばかりの妹は、たった今金髪の少女に殺されてしまった。
 この光景を目にし、村人を殺したのもこの少女たちだと、少年は確信する。
 動かなくなった赤子を金髪の少女は、まるでいらなくなった人形を捨てるように投げ捨てた。
「……ぁ、ぅ……」
「姉さま、まだ赤ちゃんですよ?」
「だってうるさいんだもん」
「……ふぅ、まぁ、そうですけど……」
 金髪の少女が頬を膨らませると、銀髪の少女がやれやれと言った様子でため息を吐く。
 その光景は普通の姉妹のようだが、周りは血だらけ死体だらけなので少年にとっては十分な恐怖要素であった。
 一刻も早く逃げようという、少年はその場から去ろうとした。
 しかし、一歩後ろへ下がろうとした時、何も無いのにもかかわらず躓いて尻から転んでしまった。
「はわっ!」
「ん?」
 転んだ拍子に声を上げてしまう少年、その声に少年の存在に気づく姉妹。
 そして二人の少女は少年の目の前まで一跳びで着地する。
 微笑む二人の少女を見上げ、少年は死を確信し、体はいっそう震え始め涙が流れていた。
「まだ、生き残りがいたんだね。可愛い子……どうする三月?」
「そうですねぇ……。六月姉さまはどうしたいのですか?」
 金髪の少女は六月(むつき)、銀髪の少女は三月(みつき)という名前だということが分かったのだが、恐怖に支配された少年にはどうでもいい事だ。
「こ……ころさ……ない、で」
 震えた声を搾り出したかのような声、そして震えるだけで身動きが取れない少年の様子を、六月は妖しい微笑で、三月は普通の女の子のような微笑で見下ろしていた。
「……逃げていいよ」
「ぇ?」
「逃げていいよ。かくれんぼだよ? 百数える間に隠れてよね?」
「まぁ、楽しそうです。頑張ってくださいね?」
「……」
 指についた血を舐めながら出た六月の言葉は意外なもので、少年は黙り込んでしまい、三月は見た目どおりな反応を見せる。
 無邪気な少女達の口調に少し困惑している少年は黙ったままで、その事にイラッときた六月は赤い目を光らせ少年を睨みつけた。
「ほら! 早くしないと、そこの赤ちゃんみたいに殺しちゃうよ!?」
「あ……ぅ、ァ……」
「まぁ、私はあなたがどのような声で鳴くのか、フフ、興味はありますけど」
「ぁ……うああああああああああああぁぁぁぁ!!」
 そして六月と三月が鋭い爪を光らせた瞬間、少年は叫びと共に全力で走り去っていった。
 その光景を、姉妹は妖しく微笑みながら見つめその場に蹲った。
「いーーち」
「にーーい」
 そして、静寂と血の匂いだけがする村で、百まで数える少女の声だけが響き渡っていた。

―続く―

616暁狐 :sage :2007/02/18(日) 02:18:44 ID:MhaTwOFA(4)
あ、書き忘れた。

今回は狐です。幼女で妖狐の双子です。

617名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 02:52:16 ID:WCxOjPaL
凄まじい逆レイープの悪寒!

618名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 03:51:35 ID:RWjWKiLL
身勝手な言い分だとは思うけど…ここまで鬱なのは書かないと勝手に信じてたので裏切られたようでショック

619名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 04:01:00 ID:9BND5xDc(5)
う〜む。神に意見するのは気が引けるが如何に前置きしていようともグロいまま終わって続けるのはどうかと……
普段のコミカルのならそれでも全然構わないのだけれども読み手は続きが投下されるまで鬱なままなわけで……
鬱な話を書くなとは勿論言わないけれどグロいダークな話なら完結させてから投下して欲しかったかなあっちゅーのが本音。
勘違いされちゃ困るけど暁狐氏の書く話は好きですからね。だからこそな意見な訳で……ま、どうぞご参考までに。

620名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 04:25:39 ID:lljBGPfF
こっから逆襲して奴隷化するなら銅像建てます。
スレ的に無理でしょうけど。

621名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 05:45:06 ID:f1NOYMhy(2)
久しぶりのダークな逆レイープキター

622演習くまさん :sage :2007/02/18(日) 08:50:26 ID:wDjW4Y8A(3)
要望に応えて黒猫のやまと士長で書かせていただきます。ほのぼのな話にしたいなあ。
てか今度行く演習場は母娘熊モノの元ネタになった、俺がくまさんに出会った演習場です…なにも起きないことを祈るぜ!

>>615
復讐!復讐!後日談でもいいからお願いしますorz

623名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 10:07:38 ID:DIrorYLq(16)
>>586だが、昨日は寝てしまいスマンカッタ
さて今職場からなのだが、挿入前までを今投下するか、12時間後全編投下するか、昼休みまでに決めておくんなまし

624名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 10:09:07 ID:o2rMPPXn
>>615
こういう流れだと久遠さんやグランゾンが出てくるな。

625名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 10:27:25 ID:80s4VB8e
>>623
今の時間おっきしても困るから
12時間後に希望

626名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 10:59:29 ID:wDjW4Y8A(3)
12時間後に投下願います!

627名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 11:30:27 ID:QT21/anH

   ――― 12時間後 ―――

628名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 15:19:15 ID:DIrorYLq(16)
昼休みが今頃までズレ込んだが、結果オーライか

んじゃ帰ってから投下するんでお待ちを


なんかめっちゃねちっこい攻で長くなってるorz

629名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 17:42:49 ID:f1NOYMhy(2)
>>ねちっこい攻で長くなってる

全く問題無いと思う

630名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 17:55:44 ID:2bPpFje5
そろそろ次スレの時期か?

631名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 18:12:17 ID:wDjW4Y8A(3)
500KBだっけ?600レス過ぎた辺りでもう次スレの時期とはw

632名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 19:02:13 ID:TGYyxTzP(2)
一度も1000まで行ってないんだよなこのスレ

633名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 19:16:00 ID:9BND5xDc(5)
それだけ作品が多いと言うことだが……
一ヶ月で1スレ消費というのもこの板では異常なスピードじゃないか?

634名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 20:57:48 ID:DIrorYLq(16)
ちょっと聞きたい、あと何kbあるんだろうか?

あと1時間位で帰れそうなんだが、投下予定のブツが6kb超えてる件

635名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 21:02:16 ID:9BND5xDc(5)
いま483kbだからあと17kbだね。
どうせすぐ埋まるだろうし次スレでもいいかもしれぬ。

636名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 21:43:08 ID:XFE3AWjs
1本くらいなら余裕で収まるだろうからラストを飾ったらいいんじゃない?

637名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 21:57:20 ID:xKPNEOll
>>615

ダークエンドを希望します!

638名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 22:05:30 ID:G26WxBqd
>>635お前はそれまで待てるのか?

639名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 22:07:06 ID:9BND5xDc(5)
>>638
冷静に考えると無理だなw

640名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 22:11:15 ID:QOJURFCn
次スレ立てる?

641名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 22:43:00 ID:eB8ul8Bd
明日か明後日辺りでいんじゃね?

642名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 23:06:50 ID:DIrorYLq(16)
残業\(^o^)/オワタ
さて、投下準備完了なワケだがコテ付けるか?トリだけでもいいが。
タイトルは

643名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 23:08:36 ID:XjfwVqOS
次スレ立てた方がヨロシ

644名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/18(日) 23:15:03 ID:DIrorYLq(16)
ミスったorz
タイトルは>>567の続編だから
『ワンコ×ショタ』
なんとか6kb切った。
後日談は付けてない。
なんかリレーみたいじゃね?

645 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:24:11 ID:DIrorYLq(16)
家に帰ってから今日のあの"犬"について考えていた。

おじいさんは元気な「男の子」と言ってたけど、だとするとこの間の亀さんみたいに夜襲われるんだろうか。…怖いかも
いやいや、ただ単にお礼だけかもしれないし。
確かあの亀さん"4桁の齢を…"なんて言ってたから、そんなに長生きしてないだろうから出てこないでしょ。
男が男にあんなことできないだろうし…
…レイ〇ーラモンなんて冗談じゃないよなぁ…

そんな一部絶望も見える希望的楽観にむりやり結論づけて、上の空のまま夕食と宿題を終わらせて床についた。
何があっても起きないつもりで。

646 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:26:41 ID:DIrorYLq(16)
…ペチャペチャという音で意識が覚めた。
なんか顔がザラザラした物でこすられてる…
訳も分からず、払うように手を振り回すと、何か毛皮みたいな物に手の甲が"埋まった"
…埋まった?

一瞬脳裏をよぎるのは、レザーで露出の高いボンテージファッションの腰振り男。
寝る寸前まで考えていたせいで、毛皮から連想が直結した。
…まさかそんな事は…無いよね…無い…ハズ…

恐る恐る目を開けると、目の前には白い犬が舌を出していた。
呼吸音が細かく部屋に響いて静寂がより強調される


・・・・・・・・あれ?
犬…だよね?

647 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:28:21 ID:DIrorYLq(16)
昨日と同じだとしたら、昼間のお礼と復讐の為だろうけど、この姿でどうやって?

疑問が頭の中に渦巻いて混乱した僕は、夢だと思う事にして目を閉じた。
「起きてくださいな。せっかく気がつかれたのに。」
少し慌てたような声と共にのしかかった重みで再度目を開けると、目の前には白い髪の女の人が僕の布団に乗っていた。
「やっと起きてくださいましたね。昼間は遊んで頂いてありがとうございました。でも中途半端に火を付けておいてハイサヨナラじゃあ、レディに失礼じゃありません?」

648 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:32:10 ID:DIrorYLq(16)
混乱を通り越して逆に落ち着いた僕は、恐る恐る尋ねてみた。
「あの、オスじゃなかったんですか?」
「あぁ、あのおじいさん、私のご主人様のお父様なんですけれどね。犬はみんなタロー、猫はみんなハナコって呼ばれるんですよ。ご主人様からシルキーって名前も伝えて頂いたんですけどねぇ…」
緑色の瞳で見つめながら、おっとりとした口調ではなすシルキーさん。
「今日はお礼に伺いましたの。それと、ちょっとしたイタズラもかねて。」
熱い吐息と共にシルキーさんの透き通るような肌と緑の瞳、艶やかな唇がゆっくりと近づいて、僕の唇に押し付けられた。

649 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:35:08 ID:DIrorYLq(16)
最初は唇同士が触れるだけだったキスは徐々に深くなっていく。
息が苦しくなって身じろぎすると、それを察したシルキーさんはやっと唇を離してくれた。
銀色の糸が2人の唇を一瞬繋ぎ、それに気付いた僕は顔が熱くなるのを感じ、思わず顔を背けてしまう。
そんな僕を見てクスクスと上品に笑うシルキーさん。
よく見ると背中や腕の外側は毛で覆われている。
その視線に気付いたのか、シルキーさんは恥ずかしがるように身をよじった。「気味が悪いでしょうか?私はまだ36年しか生きていないので、中途半端にしか変化出来ないのですわ。」


650 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:38:40 ID:DIrorYLq(16)
「そ…そんな事ないですよ!シルキーさんは綺麗です!」
悲しそうに言うシルキーさん。
そんな顔をしてほしくなくて、つい声を荒げてしまう。
少し驚いた表情のシルキーさんは、僕にイタズラっぽい微笑みかけた。
「ありがとう、坊や。そう言って下さるなら、昼間の責任を取って頂こうかしら。あなたの愛撫はとても上手でしたのに、途中で止めるなんて生殺しですもの。あなたにも味わって頂きますわ」
そういうとシルキーさんは僕の体を大の字に押さえつけ、舌を滑らせ始めた。

唇から頬を伝って耳へ、耳たぶを甘噛みして穴に舌を差し込む。
電気が走首筋に下りた舌は肌から離れずに喉仏を通過し反対側へ。

651 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:42:08 ID:DIrorYLq(16)
たまらずに呻くと、満足げに僕を見下ろすシルキーさん。
"まだまだよ"とでもいいたげな瞳を直視できずまた目を背けると、胸元にサラリとした感触が降りてきた。

カリッ

「ッッッーーーー!!!!?」
鎖骨に唇が触れたかと思うと、かすかな痛みと共に快感の電流が走る。
反射的に背を反らすと、胸にシルキーさんの乳首が当たって気持ちいい。
だんだん唇が、歯が降りてくる。
鎖骨から胸元に移ると、今度は舌でねっとりと舐めまわしてきた。
ただし乳首には触れず、胸板や浮き出た肋骨を舌でなぞる。

「は、早くーー」

「あら、早く…なんですの?」

652 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:46:06 ID:DIrorYLq(16)
言えるはずもない恥ずかしい告白を強要するシルキーさん。
僕の心臓は期待で早鐘を打っている。

「改めて伺いますわ。"どこを"早くしてほしいのでしょうか?」

「む…胸を」

「あら?先ほどからずっと弄ってましたのに。まだ足りないんですの?」

そう言って今度はわき腹に舌を垂らし、脇へと舐めあげる。
肋骨を舌でなぞり、歯を立て、強く吸うーー
いつの間にか僕のお腹から胸元は、キスマークで埋め尽くされてしまった。
動きたくても二の腕を押さえつけられている為動けない。
気持ちよくて、苦しくて情けなくてーーー
いつしか僕は涙を浮かべてシルキーさんを見つめていた。
なのに意地悪なシルキーさんは気付いてないそぶりで愛撫の手(口?歯?)を休めない。

653 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:52:26 ID:DIrorYLq(16)

どのくらいの時間が過ぎたのか、シルキーさんの顔が僕の枕の横に乗っている。
いつの間にかベッドがら降りたらしく、指で脇腹をなぞりながらにこやかに僕を見つめる。
今まで一切ち〇ち〇には触っていない。もどかしさにどうにかなりそうだ。
いや、もうおかしくなってるのか。

「どうです?つらいでしょう?イキそうになる前に止めてられて…。私がされたように、このまま帰ってよろしいかしら?」

もう喘ぎすぎて声が出ない僕は必死でブンブン首をふる。
にっこり笑ったシルキーさんは僕の体にまたがり、僕の両手を胸に導いた。
意図するところところを理解し、昼間の手の動きを再生させる。
立て膝のまま、腰を下ろしながら下半身を後ろにズリズリと動かしていくシルキーさん。
「素直なコは好きですよ?さあ、ご褒美をあげますわ。」

654 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/18(日) 23:58:20 ID:DIrorYLq(16)
あまり濡れていない秘所に、触れてもいないのに限界をとっくに超えているち〇ち〇を無理やり押し込まれた。
「はうぅッッ!」
思わず声がうわずる。
昨日の亀さんの時はニュルニュルして気持ちよかったけど、あんまり濡れてないシルキーさんはやわらかくて、でもキュッと締め付けられる感じ。
力強く握られてシゴかれてるんだ。いや絞られてるというべきか。

「僕ッッ…もうっ!!」

かすれた声でシルキーさんに限界を告げる。
見上げた視線の先には嬉しそうな顔のシルキーさん。
「いいんですよ?いつでも出してください。熱いのーーたくさんーーんぅっ!?ひぁっ!!」
イキそうになって思わず胸を握りしめてしまい、それでも我慢できなくて発射してしまった。

655 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/19(月) 00:04:26 ID:DIrorYLq(16)
出た瞬間シルキーさんもビクッと背をそらし、イッたらしい。
ピクピクと中の肉壁が痙攣し、さらに上の快感域へと僕を押し上げる。

「もっとぉ!もっと強くっ!!ちぎれてもいいですからぁっ!乳首っ!!摘んでっ!!!引っ張ってぇぇぇ!!!!」


彼女の痴態はまだまだ続くだろう。
明日は起きれるかなぁ…
浮かんだ不安を頭の隅に押しやり、僕は彼女の動きを加速させる為に手を脇腹から胸元へーー彼女にされた動きをそのままトレースした。
日付は変わったばかり、夜はまだ長い────

656 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/19(月) 00:18:10 ID:LOcK1Bj9(3)
朝目が覚めると、散らかっていた部屋はキレイに片づいていた。
枕元には、白い毛と一本の笛がポツンと置いてある。

まさか…

予想が当たってほしくないと思う時は初めてだ。
今夜家族が寝たら吹いてみよう。
幸か不幸か、明日は土曜日。
両親は旅行、お姉ちゃんは彼氏の所。
予想が当たっても外れても実害はない。

ちょっとワクワクしだした自分を戒めながら、今日の学校の用意をする。

今日はどんな1日になるのだろうか────

657 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/19(月) 00:23:05 ID:LOcK1Bj9(3)
さて投下終了。
携帯からだから短く多くなって申し訳ない。
ちなみに彼女の名前は元ネタありwわかるかな?
彼女の行動に一部ヒント。

自分の文才の無さに絶望。
ちょっと吊ってきまつ

658名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 00:27:13 ID:Jedvm5q/(2)
GJ
3スレ目ももう終わりか

659名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 00:33:35 ID:y2/c7KKI
500KB目前なんで自粛して欲しかったですがGJです

660名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 00:41:40 ID:xx2fgUjE
最後を飾ったから良いじゃないかGJ

661名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 00:50:24 ID:dCGHauS7
有終の美

662名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 01:00:38 ID:F1JJGhnb(2)
>>657
GJGJ!
犬笛に呼ばれて関係ない近所の犬にまで逆レイプされる続き希望。

663名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 01:10:52 ID:oePFuG9D(2)
>>657
GJ!! 寸止めとは俺の性癖をよく分k(ry
名前の元ネタは英国の妖精だっけ?。
英国民俗学には明るくないんだけど……ブラウニーみたいなもんかね?

664名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 01:12:41 ID:vKPN8+kC
次スレ立てた

擬人化した凶暴な♀動物が逆レイプする【四匹目】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171815117/

665名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 01:14:00 ID:0+cA6iKw
某妖性学者と思った

666 ◆QnKpOCEIdw :sage :2007/02/19(月) 01:24:34 ID:LOcK1Bj9(3)
>>663
そそ、靴屋の小人みたいに夜家事をしてくれる妖精みたいなモノ
後日談は付けないつもりだったが、誰か俺のように続ける人いないかな〜って思って蛇足ながら付けてみた。
後続の方(いるのか?)にwktk

667名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 02:41:44 ID:7FgXJCxc
>>666 乙!
あんまり夜中に煩くすると姉さんが起きてきちまうぜ

668663 :sage :2007/02/19(月) 03:03:04 ID:oePFuG9D(2)
自分が今書いてるのもそんな感じだ。(妖精とはちと違うが)
しかも英国じゃなく日本なんだけど……

669名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 07:33:58 ID:fcSa5tmb
>>666
淫乱わんこGJ!
元ネタ、てっきりジョジョつながりでイギーかと思ったorz

670名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 15:37:59 ID:XOz4bTI/(2)
貴様等、こんな所で長々と何をしている?
鼠のように新スレ行くか、この場で死ぬかぁ!
どちらか選べぇぇぇい!!

671名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 18:20:39 ID:Jedvm5q/(2)
>>670
あ、明日行くよ

672名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 18:56:27 ID:F1JJGhnb(2)
>>670
お茶の一杯くらい飲ませてくれないか。
なんならお前さんもどうだ?

673名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 22:28:53 ID:XOz4bTI/(2)
>>671-672
今日の俺は紳士的だ…運が良かったな。
スレの埋めぐらいは許してやろう。

674名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/19(月) 23:38:13 ID:Spc9tfzU
ちょwwww
チープエリミネイトだけは勘弁してwwww

675名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 00:07:17 ID:tUils8Bm
よーし、許可が下りたぞーッ!
酒持ってこい酒ーッ!宴じゃーッ!

676名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 00:16:31 ID:hMmTqrZa(4)
ワハハハハハハハハハハハハこれが俺のオベリスクだ!

677名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 00:20:33 ID:h0W0bObU(2)
運命にひれ伏せ!泣いて許しを請うがいい!!

678名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 00:22:28 ID:hMmTqrZa(4)
キ…キ…キィィィィィイイイイイィィィィー!!
バ……バカな……お、俺の青眼の白竜が……ぜ、ぜん…め…めつめつめつ……

679名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 00:27:46 ID:h0W0bObU(2)
ドロー!モンスターカード!
ドロー!モンスターカード!
ドロ(ry

680名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 00:31:26 ID:hMmTqrZa(4)
粉砕!玉砕!大喝采ー!!強靱!無敵!最強ー!!

681名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 00:53:54 ID:hMmTqrZa(4)
他に埋めないなら
           , -─- 、  , -‐- 、
        ,, -'"     `V     `‐、
      /                 \
    ./                       \
    /                      ヽ
   ./  /                   l  ヽ
  /  / /  / ./ /          l   | .l .lヽ
  |  l. l  /  / / ./ .l    |  |  l  / /  l l.〉
   l、 | |  l  / / ./ ./   |.  l  | ./ ./ ./ | |./
    l、| | l // ///|   l  / / //// / /     ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
    l、l | /l///_/ l  / //_|/_∠| / | /     .<  ず っ と 俺 の     >
    /⌒ヽ | \ `ー' ゝl  // `ー' /|/⌒v'     <     タ ー ン !     >
    | l⌒l l|    ̄ ̄"//|〉 ̄ ̄ ̄  .|/^_l.l       ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
    ヽゝ(ー| /|   ´ \|       ll ),l'ノ
     lヽ_ /  |   ┌───7   /._/
     .l/   |     l ̄ ̄ ̄/    / /   ,ノ!
    /       |..   V´ ̄∨   ./ /,.-‐'" .|
    ./   (;;)   |\   `ー‐'´  / /       |
    |     _|_\       /| ./      |
   (|   ,.-‐'"    | \__/  .|/    _,.-─;
   |/    .(;;) |─────┤ _,.-‐'":::::::::/
   ̄         |::::::::::::::::::::::::::::::|^l::::::::::::::::::

682名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 02:08:50 ID:ariJgf6X
      ∩
( ゜∀゜ )彡おっぱい!
   ⊂彡おっぱい!

683名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 06:16:50 ID:ohBiUaQ/
今まで抜いた小説をあげようじゃないか

つライオンっ娘

684名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 09:13:34 ID:xREAioqM
全て

685名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 13:01:14 ID:uGFzkRKv
>>679
考えてみれば光の護封剣で即死だよな、ずっと俺のターンw

686名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 17:00:46 ID:NYLJtlwG
ぶるあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

687名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 17:25:51 ID:4swD1i15(2)
オレのそばに近寄るなああーーーーーーッ

688名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 20:31:54 ID:G9t44txu
うんめー

689名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 21:45:24 ID:wTRL64nK
残り一`

690名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/20(火) 22:14:48 ID:4swD1i15(2)
あんたははたして
滅びずにいられるのかな?
ボス・・・・・・

691名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/21(水) 00:29:48 ID:q55vRtCn
>>587
縮こまってんじゃねぇ!!
男に後退の二文字はねえぇぇぇぇぇぇ!!!!

692名無しさん@ピンキー :sage :2007/02/21(水) 00:33:31 ID:0QGY2FlY
      ┌                     n /7
      ヘ 「ト                  L|ム//)
     く  ゝ)      _        へ人  ヘ∠
      て彡      |  ハ        `┤フ⌒ヘ⊃
       .| ヘ     .| ノ |-イ_  - 不 ーーイ
       |\ ⌒\  .Y / √ /イ  \二 彡
        ヘ  i⌒ <〜 Y//  / ヘ /    ノ
        ーへ //⌒>イ.( ヘ  入   /
         \《   / / |ヘ ノ </ーイ
           ヽヘノ へ ヘ√  | |
            | |ーー| |へ ム┘
           //ーー// √
          √(⌒)□へ      ww      ザ・500kb!
           i (^"^)\  ゝ    <イヘ|     スレは止まる!
           |/ ヽイ⌒ -イヘ    ヽヲiヘ
         . / /ヽヒ/ /  ヽ / フ⌒( ヘ
         ./ ん )ヘ (   <⌒ へ  ト ノ
        ./   )/  \ヽ人 ⌒) )イムi )
       ん   /     √  イイヘムイ
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