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AAAキャラバトルロワイアルpart2

1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:42:08 ID:1qVMy7Cv0
ここはトライエース(以下AAA)キャラでバトルロワイヤルを行う企画です。
参加資格は全員にあります。
参加型リレー小説というテーマを元に、皆さんで物語を作り上げていきましょう。

・企画発祥スレ
バトルロワイアル企画を考える inゲームサロン
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1160050565/l50

・過去スレ
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1162909976/

・まとめWiki
http://www23.atwiki.jp/aaarowa/

詳しい説明・ルールは>>2以降。


2 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:42:45 ID:1qVMy7Cv0
【基本ルール】
・全員で殺し合いを行い、生き残った最後の一人が勝者。
・勝者には元の世界への帰還と、それとは別の褒美が主催者より与えられる?(未決定)
・参加者間でのやり取りに反則はない。
・参加者全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者無し)となる。

【スタート時の持ち物】
・参加者があらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
(義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない)
・また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される
・ゲーム開始直前に参加者は開催側から以下の物を支給される

「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。鞄などの類であればなんでも可
「地図」→ 大まかな地形の記された地図。禁止エリアがあるならば、それを判別するための境界線と座標がひかれている。
「コンパス」→ 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる
「照明器具」→ 着火器具+携帯ランタン(油は2〜3日分or切れない)、または懐中電灯。
「筆記用具」→ 普通の鉛筆と紙、もしくはノートの類。
「水と食料」→ 通常の飲料と食料。目安としては通常の成人男性で二〜三日分。
「名簿」→全ての参加者の名前のみ明記。
「時計」→ 普通の時計。時刻がわかる。主催者側が指定する時刻はこの時計で確認する
「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが入っている。作中の道具や武器、銃火器など

【放送関連】
一日四回、六時間毎に放送が入る。(0時、6時、12時、18時)
放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去6時間に死んだキャラ名」
「残りの人数」「主催者の気まぐれなお話」等。

【首輪・禁止エリア関連】
ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。 
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
なお、どんな魔法や爆発に巻き込まれようと、誘爆は絶対にしない。
例え首輪を外しても会場からは脱出できないし、禁止能力が使えるようにもならない。
首輪の材質は「何が起きても首に超フィットする不思議なご都合主義パワーが篭った首輪」。
よって体を巨大化させるなどしても首輪を外すことは出来ない。
主催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
禁止エリアは3時間ごとに1エリアづつ増えていく。


3 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:43:53 ID:1qVMy7Cv0
【能力・能力制限関連】
身体能力、攻撃能力については基本的に無し。
(ただし敵ボスクラスについては例外的措置がある場合あり)
治癒魔法については通常の1/10以下の効果になっています。蘇生魔法は「気絶状態を治す」程度。
キャラが再生能力を持っている場合でもその能力は1/10程度に制限される。
しかしステータス異常回復は普通に行える。
その他、時空間移動能力なども使用不可。
MPを消費するということは精神的に消耗すること。MPを消費する=疲れる。
全体魔法の攻撃範囲は、術者の視野内にいると判断された人物。
MPは自然に徐々に回復(通常時なら二時間で10%、睡眠時はその2倍ぐらい)?

【キャラの特殊能力制限で決まっている設定】
・レナス 原子配列変換及びMP変換、世界再生能力の無効
・フェイト ディストラクションの弱体化(本編で使える技は特に制限なし)
・マリア アルティネイションの弱体化(本編で使える技は特にry)
・フレイ 空中浮遊の高度制限 空間移動←まだ決まっていない
・ダオス 時間転移能力の無効 空中浮遊の高度制限
・ガブリエル 崩壊紋章の無効、真・ガブリエル化の無効
・ロキ ドラゴンオーブによるパワー解放の無効(支給品のドラゴンオーブを入手すれば可)
・ルシオン 形態変化の無効 再生能力の効果の弱体
・アーチェ 杖浮遊の無効(支給品にアーチェの浮遊杖があるなら別)
・レザード 移送方陣の無効 屍霊術(一人ぐらい)
・エイミ 竜変化(一回だけ)
・ノートン 再生能力の弱体
・シン 空中浮遊の高度制限

【アイテム・クリエイション・料理関連】
アイテムによる回復は制限を受けない。
料理は「材料があればつくれるが、回復効果はない」いわゆる空腹を満たす程度。
ボーマンの調合スキルはOK?

【フェイズガン関連】
フェイズガンは弾丸がなく、エネルギー弾を発射する銃である。
だから弾込めする必要はないが、エネルギーが切れると撃てなくなる。

最大エネルギー量は100%で、銃の残量を(***/100)と示す。
[例] (70/100)とすると,残量が70%残っていることになる。

銃の威力または性能によって、弾を撃ったときの消費量が異なる。
またエネルギーが足りないときは一切撃てない。
[例] 残量が(41/100)の時、パルスショットガン(散弾式のフェイズガン)消費エネ33%は撃てるが、残量が(32/100)の時は撃てない

フェイズガンのエネルギーは放送ごとに50%補充される。
注意)徐々に補充されるわけではなく、一気に補充される。

フェイズガンを所持品と持っているとき〔名前〕〔性能〕〔消費エネルギー〕〔残量〕の順番に書く。



4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:44:40 ID:1qVMy7Cv0
【会場関連】
舞台になるのは原作ロワと同じ沖木島。街並みは現代風の田舎町。
現地調達できるアイテムは『普通に使ったら武器にならない』かつ『類似品が支給されてない』
・悪い例
「押入漁ってたらこんなの出ちゃいました」
「ちょwニュートロンボムwww」
・良い例
「押入漁ってたらこんなの出ちゃいました」
「広辞苑か……まあ役に立つかもなしれないし、貰っておくか」
食料は一軒につき一食分程度?
診療所には医療器具は無い?


5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:45:16 ID:1qVMy7Cv0
【書き手の心得その1(心構え)】
・この物語はリレー小説です。
 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであれば保管庫にうpしてください。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
 できれば自分で弁解なり無効宣言して欲しいです。

【書き手の心得その2(実際に書いてみる)】
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・同じ文末を連続して使用するのはなるべく避けましょう。
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・極力ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。



6 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:46:56 ID:1qVMy7Cv0
【書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)】
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
 (今までの話を平均すると、回復魔法使用+半日費やして6〜8割といったところです)
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。
 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。
・『展開のための展開』はイクナイ(・A・)!
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。


7 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:47:33 ID:1qVMy7Cv0
【作品を書いた時の必要事項】
・作中での時間表記
 深夜:0〜2
 黎明:2〜4
 早朝:4〜6
 朝:6〜8
 午前:8〜10
 昼:10〜12
 真昼:12〜14
 午後:14〜16
 夕方:16〜18
 夜:18〜20
 夜中:20〜22
 真夜中:22〜24

・キャラ表記について
 【座標/場所/時間】
 【キャラクター名】[MP残量]
 [装備]:キャラクターが装備している武器など、すぐに使える(使っている)ものを記入。
 [道具]:キャラクターがザックなどにしまっている武器・アイテムなどを記入。
 [状態]:キャラクターの肉体的、精神的状態を記入。
 [思考]:現在具体的に考えている事・行っている事を記入。
 [行動方針]:キャラクターの目的
 [備考]:その他何か特記事項。無くても良い。

【名前 死亡】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【残り○○人】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
以下、人数分。


8 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:49:16 ID:1qVMy7Cv0
−例−
【クロード・C・ケニー】[MP残量:50%]
[装備:木刀]
[道具:アップルグミ・フェイスガン・デイバック(支給品一式)]
[状態:頭部裂傷]
[思考:混乱]
[行動方針:主催者を打倒]

【ノートン 死亡】
【残り40人】

【修正に関して】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・NGや修正を申し立てられるのは、
 「明らかな矛盾がある」「設定が違う」「時間の進み方が異常」「明らかに荒らす意図の元に書かれている」
 「雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)」
 以上の要件のうち、一つ以上を満たしている場合のみです。
・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。


9 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:49:48 ID:1qVMy7Cv0
【読み手の心得】
・このスレは投下・雑談を兼用しています。きたんなく雑談しましょう。
・好きなキャラがピンチになっても騒がない、愚痴らない。
・好きなキャラが死んでも泣かない、絡まない。
・荒らしは透明あぼーん推奨。
・批判意見に対する過度な擁護は、事態を泥沼化させる元です。
 同じ意見に基づいた擁護レスを見つけたら、書き込むのを止めましょう。
・擁護レスに対する噛み付きは、事態を泥沼化させる元です。
 修正要望を満たしていない場合、自分の意見を押し通そうとするのは止めましょう。
・嫌な気分になったら、バーニィ(ぬいぐるみも可)をふかふかしてマターリしてください。
・「空気嫁」は、言っている本人が一番空気を読めていない諸刃の剣。玄人でもお勧めしません。
・「フラグ潰し」はNGワード。2chのリレー小説に完璧なクオリティなんてものは存在しません。
 やり場のない気持ちや怒りをぶつける前に、TVを付けてラジオ体操でもしてみましょう。
 冷たい牛乳を飲んでカルシウムを摂取したり、一旦眠ったりするのも効果的です。
・感想は書き手の心の糧です。指摘は書き手の腕の研ぎ石です。
 丁寧な感想や鋭い指摘は、書き手のモチベーションを上げ、引いては作品の質の向上に繋がります。
・ロワスレの繁栄や良作を望むなら、書き手のモチベーションを下げるような行動は極力慎みましょう。
・あまりしつこくダジャレを言ってる人がいたら「時空剣士乙」「クレス自重しろ」等で返しましょう。


10 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:50:24 ID:1qVMy7Cv0
【参加者&生存状況】

スターオーシャン2(SO2) 14/15
○クロード/○レナ/○セリーヌ/○アシュトン/○プリシス/○ボーマン/○ディアス
○レオン/○オペラ/○エルネスト/●ノエル/○チサト/○シン/○ミカエル/○ガブリエル

スターオーシャン3(SO3) 12/15
○フェイト/○ソフィア/●スフレ/○クリフ/○ネル/○ロジャー/○マリア/○アルベル
●アドレー/○ミラージュ/●クレア/○ノートン/○ビヴィグ/○ヴォックス/○IMITATIVEブレア

ヴァルキリープロファイル(VP)  10/13
○レナス/○アリューゼ/○レザード/○ルシオ/○メルティーナ/●ジェラード
○夢瑠/●ロウファ/○エイミ/○ジュン/○ブラムス/○ロキ/●フレイ

ヴァルキリープロファイル2(VP2)  2/2
○アリーシャ/○ルーファス

ラジアータストーリーズ(RS) 7/8
○ジャック/○リドリー/●ガンツ/○エルウェン/○ガウェイン/○ミランダ
○ガルヴァドス/○ルシオン

テイルズオブファンタジア(TOP)  7/9
○クレス/●ミント/○チェスター/○クラース/ ○アーチェ/○すず
○ダオス/●デミテル/○ジェストーナ

合計 52/62
○=生存 ●=死亡(一日目12時前、開始から4〜6時間経過)

禁止エリア
今の所無し

主催者:ルシファー(スフィア社)@SO3




11 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:50:57 ID:1qVMy7Cv0
【キャラの参加時期】
基本的に本編終了後(原作で死亡しているキャラは死亡した後)
SO2:本編終了後、BS前
VP:レナスとルシオはAエンド後 ロキとフレイはChapter7〜8辺り?
VP2:アリーシャ、ルーファス共にユグドラシルのオーディン戦後
RS:人間編END後?
TOP:チェスターは未来編突入直後



12 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 01:51:43 ID:1qVMy7Cv0
ごめんなさいなんか一部変なことになりましたorz

13 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 02:01:51 ID:TbxYQcm60
            _,,. -――-- ..,_
       ,、_,.- '"          ,.>=:、_
      ,ィ'f            ,ィr;r'"  `ヽ、
     / | !           ,:'/;''      \
    {   i !         _ノ,'〈        ノ
     \ ,人:、     _,,.r;:彡r''ヾミヽ、_   ,,/
      'Y^ヾゝ===彡r" / ><'":;、>ニニ7"
       ゞトメ)lミ彡|く >ヽ,,,∠...ゝ∠f二_ヾ!
         'y‐rミゝ彡=彡ニ-―| l l~Tテミ、X'
        !| トrraミ、  ';,r:ro-ト| :| | ly=ミ、{
       i:| l |`""´i    `¨゙´! l l i l|ヒ)ソハ
       | l !ハ   〈        ! l ! | |' ,イil |
        ! l i゙、  ``     l l !'r" ; ! |   あなたの働きにオーディン様も>>1乙しているわ
       i ! i ;\ `~~~゙     ! l l !l ,' ; ,!
        | l   ヽ    _,.ィ" ! l l | レ イ
         !i l | l [~ミ二 -,彡ハ l ヾ i /|
       / ; ,' /./`!i r'''"   ヾ、 Y , ヘ
      ,ィ  ; / /ノ | ! ,!      }  i l l ',
     ,,r'" //r'"  /;! |     _,iハ i l 、ヾヽ、

14 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 02:18:00 ID:rKnczsWC0
>>1超乙!
>>1に乙するのってオツなものだよね

15 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 10:15:48 ID:Bz5ZbUnF0
                 _,,,....、、---―‐-;;- 、,,_
             ,,、-‐''>‐''"´ ヽ、ヽ、、    ヾ;.、 ヽ、
          ,、='゙‐‐,r 'i::. 'ヽ,     ヾ:、ヾ;、     ヾ;、. ヽ
        /;三Xヾ、  l;:.  l,     ヾ;、 !    ヾ;.、  \
        /r'´ ,イ, !l. ゙!  l;::.  l,     l;:. l     l;:'、 、 ヽ,
      // ,ィ゙i .i l.| !. ヾ;:、 '、.    l;:.  i,    、. ト、'、. い,
      / ; ./,イ; | .i  !l l,   ヾ;、 ヽ,    l;:.  ヽ    い,.ヽ, !゙、
    ./ /.// ハ;.  ト, l,  l,   ヾ;.、 ヽ,   l,.   \   ヾ;、 ヽ, !.l,
    l .ハ'/l l ゙l,  | '、 \ \    \ヽ、\,  い、 、,. \   ヾ; ヽ! l
    !.j |,   ! ゙l l, \ \.\   \,ヾ\''' ヾミ;ニ-;=、ゝ,. ヽ, ヾ |
    / .リ  .|_,,__'、.ヽ,  ,ゝ、ヾ>ミ、   、 ヾ;ド、ヾ\ゞ/∠ヾ:、  ゙、 ゙l
    / , .ノ  ,.ヘ'ー-ゞ:、,ヾ;''ヾ,`゙''ー''.\ '、j,゙l.\ヾヽゞミ;''ヽ l .ハ   ト,. l,
    ! l ィ1.i l | |`'ト-.,_ \ヽ.ドニ;zィ‐''l /.ノ   `゙"'''''ツl´ // ハ  /i l,. |
   ヽ| l ヾl ド、l,';ケテ''゙l  ! l゙ '´'~´.,∠ノ '゙      `゙  /:! .|j ,イ .|  .!
    ヽト.、_ヾいゞl` ./ ∠イ!             ,,..、イ .|,.ィ'i'゙ .'、j /
     ヾ`゙´   ヽ.<  ,_                /  /:|. j`い,  レ'
             ヽ,`゙'     _          /  レ゙ /! .| l |
              '、 'ー-―''´           /   .! // ノ /j /
              '、`゙~         ./     |'シノ.| l ノ゙
               '、       ,.、 '´     _,,,..V,⊥L,L,..、,   <a href="http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gamerpg&key=1172767328&st=1&to=1&nofirst=true" target="_blank">>>1さん……乙です
           .,r‐'''''''""゙ゝ、,.... ;='´――'''二二  __,,,,..、--―'゙´ ヽ,
          //::::::::::::::::::l.イ;::l/./ ̄´r''"゙゙´ ̄ ̄          ヽ,
           //::::::::::::::::;;/ f‐-! /    |                  ヽ,
        __,//:::::;、‐ツ´'ソ/.j / l;     |         __,,,,...、-----;;:.,'ノヾ;''ヽ,
  /´三;:rj//:::::/;/ ./r人,゙'ソ  l、  /`゙'ー- 、.-‐'ニ二´-‐ '''"´ ̄_,,_     \. \
 /イ´ニミ;オ//::::/;:'   / /'ードニ、.人,_,心, `゙"""´           / /`゙ヽ、   ヽ;r,\

16 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 11:57:19 ID:DedyDsVJ0
                   ___ ,________
               ,、-'´   ミ     `ヽ、
              /       ミ'´       \
              /  /                 \
             /   / /          \     ヽ
          /   / /  |    |    ヽ       ',
          / / /  /  | |   | ヽ     ヽ      |
          | 〃,ィ'  ||  | !    l ヽ     ヽ、    |
           l/ | | |  ト、 | ヽ   '、  \___  ',\  |
          ! | |ハ  |‐ヽヽ- ヾ、 ヽ、l'´\ ` l\\|
             |_|∧ レrテ''ヾ` \ |!'ィ'_j:::::\l  \|
           V゙i ヽ |、l'''::::::ノ    ヽ! ヾ::::rノ ||   |
             | ヾ、 ̄     l  !    ̄ /|\ |
               ',、 ヽヽ     丶       / l>、ヽ|
              l、`l∧\  `ニニ´   /|  |/`|
                 | | //|ヽ、 ____ /ト、 |  |  |   >>1
                 | | | \ `ー--─'´ /} |  |
          __, -へ|ニレヽ、  丶----‐'´  ,| |_/!\
          // /イ | {ヽ、 ` ー-----─'´/ ]// /`ー、
        | { {  | | |  `` ー───''" / / /    >、
       /\ヽヽ ヽj /\          _|--|'´  _/   ヽ
       /   \ \l/、   ヽ、 _________,、-‐'´ |_| ,ィ'´       l
       |     ゙i┬、_>、          /|  | ||       |
       |     //    ゙ヽ、_______,、-'"´  ∨/ヾ,、/       |
       .!     | |        | |      ヽ ヾ!|      |
       |、_______,| |           | |        \| |`ー─‐ '|
          |     { {          | |          | |       |
        |     | |           | |           | |       |
          !    ヽヽ        | |         //       |

17 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 12:53:23 ID:g6nZzO0AO
おまいらAA好きだなww

>>1

18 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 15:36:24 ID:3EofHiXh0
この>>1乙で全てを断つ! 奥義・ジャスト乙リーム!

さて、無事スレが立ったことだし前スレの話題を。
明日が土曜なわけだが、投票の時間など具体的なことを決めた方が良いんじゃないか。

19 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 16:10:53 ID:g6nZzO0AO
投票は明日丸々一日でいいんじゃね?
土曜のIDが変わるまで、で

20 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 22:49:42 ID:yx5Kl2MO0
>>19自分もそのほうが助かります。
明日説明会のあとバイトなので昼前から日が変わるまでこれません。

ついでにテンプレに?がついている事項も決めちゃいませんか?

21 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 22:59:57 ID:WwXwZ0eM0
?の項目

・褒美の有無
・MP自然回復の量
・ボーマンの調合
・民家の食料
・診療所の道具

下二つは始めに扱う作者に一任(但し空気は読んでうらう)でいいとして、決める必要が有るのは上三つか。
後は禁止エリアもか?

22 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 23:15:42 ID:yx5Kl2MO0
そんな感じですかね。
ただボーマンの調合と言うよりその他のICの規制についてのほうがよくないですか?
仮にボーマンだけ許可下りたら揉めそうですし。

あと気になったんですがVP2の二人は正史から来たのか
VP2のストーリー中から来たのか曖昧じゃないですか?
前者ならレザードとの面識は無いですが後者ならスルーはしないでしょうし。


23 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 23:20:31 ID:WwXwZ0eM0
『第30話 終着点の違う二人』より
>※ルーファスとアリーシャの加入時期はユグドラシルのオーディン戦です。
>ちなみにレザードが介入していない正史ですので、レザードのことは知りません
ちゃんと書いてあるよ。

24 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 23:29:52 ID:yx5Kl2MO0
失礼しました。

ならさっきの上3つについて投票でどうでしょう?


25 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 23:41:34 ID:g6nZzO0AO
支給品を使ってならクリエイションはSO全キャラ認めてもいいんじゃないかとも思うけど、まぁ要投票だろうな

食糧は回復なしは必須だろうけど、診療所は普通に有りだろう
治療出来ないなら誰も向かってくれないだろうしw



ちなみに土曜は一日でいいんだよな?
明日受験だわ同窓会だわで忙しいから一日でおけなら一時頃にさっさと投票したいんだが

26 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 23:50:27 ID:yx5Kl2MO0
あまり今人いませんが丸一日あれば気づいてくれると思いますし。

あと食料の回復制の案を出した方の食料を取り合って云々ってところを踏まえて
満腹度的なものを導入してみてはどうでしょう?
作中時間が進むにすれ10%ぐらい減っていって0%の時にはMPの自然回復の量が減るとか。


27 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/02(金) 23:59:21 ID:WwXwZ0eM0
正直面倒だから食料は腹が減ったら食べるだけの扱いでいいよ。

28 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 00:54:12 ID:KYbvQVrb0
とりあえず土曜になったんで自分の分の投票しますね。
・褒美の有無
今のところは無しで。この先マーダーが返り討ちにばっかりあって減るならその時は変更した方がいいかも
・MP自然回復の量
作中時間進行に合わせて通常時10%、睡眠で回復量2倍で。
・ボーマンの調合
>>25氏に同意で支給品を消費することで使用可能。




29 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 01:24:43 ID:jW0TDBnuO
つか前スレは埋まったのか?


・ご褒美
無しでおk。

・回復量。
二時間で10%。睡眠で回復量二倍。
個人的に「二時間ぶっつづけで移動してたら回復無し」も取り入れたい。

・調合
>>25だし、支給品使えばおkに一票

30 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 02:51:06 ID:bBLpV66+0
投票しよう。

【ご褒美】
優勝したら願い事一つ
【回復量】
>>29に一票
【調合】
支給品使えばおk

31 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 12:39:57 ID:kjbv0GW70
投票

【ご褒美】
マーダーの数も問題無いし、まだ無くても良いと思う
【回復量】
>>29に一票
【調合】
支給品使えばおkに一票

32 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 15:14:25 ID:pWtjny+I0
投票

【ご褒美】
なしの方向で
【回復量】
>>29に一票
【調合】
材料があればおk
【危険エリア】
F−3 F−5 C−2

33 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 15:59:05 ID:KfdYljGgO
ご褒美はありで、他は準拠で

34 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 16:33:48 ID:Kvg2OPjH0
投票

【ご褒美】
あり
【回復量】
>>29に一票
【調合】
材料があればおk
【危険エリア】
C−5 E−6 H−4

35 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 19:46:13 ID:Onz7mBeJ0
んじゃ俺も

【ご褒美】
帰宅
【回復量】
>>29に一票
【調合】
材料があればおk
【危険エリア】
C−4 E−4 E−6


36 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 21:59:34 ID:DHMc57k50
【ご褒美】
詳細は今は未定でもいい、ただし次の放送で「優勝者は帰還できる」とそこだけは明記するか匂わせてほしい。
【回復量】
作者の良心に任せる、不自然でない範囲ならガチガチに決めることはない。
【調合他IC】
材料が支給品ならOK、材料を必要としないICは作者の良心と腕次第。
特にHP回復や強化など特別な効果がないのならば、診療所の米を材料に
「魂こめたウニ丼」や「うまいぼうポタージュ」を作っても俺は別に気にしない。
【危険エリア】
D−1 F−5 G−3


37 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 23:03:06 ID:IqXgJIhg0
まとめサイトのノエルのAAで吹いたwwwww

【ご褒美】
必要性を感じないから無しで
【回復量】
>>29
【調合】
支給品を使えばおk
【危険エリア(禁止エリアのことだよな?)】
C−5 G−2 E−7

禁止エリア割れすぎww

38 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 23:15:50 ID:e84t4+Bh0
【ご褒美】
優勝者は願い事一つ
【回復量】
作者に任せる
【調合】
支給品を使えば良し。
【禁止エリア】
C−4 E−1 E−5 

39 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 23:21:38 ID:IqXgJIhg0
今のところE−5周辺が大人気だな

40 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 23:22:08 ID:s/FbmzMk0
【ご褒美】
今回の放送では未定で構わない(欲しくなったらいつでも追加できるしな)
【回復量】
基本は>>29、細かい数値は作者に任せる
【調合】
支給品を使えばおk
【禁止エリア】
C−5 E−6 G−3

41 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 00:48:03 ID:L1Mrk8Do0
集計

【ご褒美】
8:3で無し
【回復量】
>>29の賛同者多数
【調合】
支給品を使えばおk派多数
【禁止エリア】
3票……C−5、E−6
2票……C−4、F−5、G−3
1票……C−2、D−1、E−1、E−4、E−5、E−7、F−3、G−2、H−4

上3つはこれで決まりかな。
禁止エリアは票割れ。後でやり直しか?

42 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 01:12:42 ID:7QI4m6nH0
3票獲得は通して、2票の中から一つ選べば良いんじゃない?
ただF−5は反対が多かった気が。

43 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 01:14:34 ID:7QI4m6nH0
あ、でもC−4はC−5通すとしたら近所すぎだから
俺の意見としてはG−3がいいと思うね。

44 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 01:24:54 ID:JTIpLcv20
>>28なんだけど禁止エリア書き忘れてたんですがもう無効かな?



45 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 01:30:06 ID:TlaDmTTtO
俺も書き忘れてた……

つか、C−4はC−5と。F−5はE−6と近すぎるから最後ひとつはG−3でいいと思う。
「隣接するけどここ指定したい」って人は少ないだろうし

46 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 01:30:28 ID:L1Mrk8Do0
参考程度に書いてみては? 票割れしてることだしな。

47 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 01:34:55 ID:L1Mrk8Do0
おっと被ったか。
では、現時点での禁止エリア最有力候補はC−5、E−6、G−3。異論が有った場合は再投票で宜しいでしょうか?

48 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 01:48:50 ID:JTIpLcv20
じゃあいきます。
E−6:チサト+ガルヴァドス組を動かしやすくなるから
F−5:正直かなりの人数が集まってて書き手も書けない状態が
    続いているので散らしたいから。
G−4:一見無意味そうですが南北を行き来するための道が減りそれぞれ遭遇させやすそうだから。


49 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 01:52:13 ID:JTIpLcv20
やべ出遅れたみたいだ。

>>48はスルーしてくれ。

50 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 18:03:21 ID:q6dJPS8A0
>>47
危険エリアはそれでいいんじゃね
特に問題なさそうだし


51 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/05(月) 01:05:54 ID:fJKE8eOs0
褒美はとりあえず今のところ発表せず、で決まったみたいだけど
優勝者は帰還可能って事は放送する?

52 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/05(月) 01:15:56 ID:4DyP3fQU0
>>51
それはした方が良い。
後の話で「優勝者が帰還出来るなんて誰も言っていない」とか書かれても困るしな。

53 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/06(火) 01:11:27 ID:NIFDp8T/0
保守

54 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 12:04:48 ID:AcSrd2ghO
ほしゅ

55 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 13:54:45 ID:gyUreGmkO
パソコン壊れた……




今放送前のパート書いてる奴どのぐらいいるの?

56 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 19:08:08 ID:24lp4Fr70
最近忙しくてここに限らず何も書いてないな。

57 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 20:56:48 ID:SD3MEN7N0
途中まで書いたところで状態欄の時刻を見間違えてた事に気づいて没にした。
今は書いてないな

58 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 23:17:38 ID:jMgH4n4P0
知ってるキャラは放送待ちor特にネタ無しで、動かす必要が有りそうなのは知らないキャラが係わってる。
つまり今は書いてない。

59 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 23:35:29 ID:gyUreGmkO
むしろ誰か放送書いてないの?

60 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/08(木) 00:17:46 ID:bYfyXVZx0
>>55
予約はしてないけど一応繋ぎを書き始めた。
予約しない理由は正直つまらない内容なので、他の誰かが投下して貰った方がいいと思うから。

61 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/08(木) 00:49:03 ID:qsS9i2MW0
山頂書いてるけど明日から遠出するから来週以降になりそうだ。
もし>>60さんが山頂書いてるならお願いします。

62 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/08(木) 01:02:21 ID:hyExbVjoO
俺も面白くならなそうな繋ぎは予約しないな

>>60
ノートン先生なら後頼む

63 名前:60:2007/03/08(木) 01:20:04 ID:8DtJmGPR0
>>61
山頂では無いんだ。
たとえ来週以降でも書いてくれている人がいるのは有難いことさ。

>>60
と言うわけでずばりノートン先生なんだ。
だが面白く無い上にノートン先生のキャラが違う気がするので、出来れば他の方に投下して貰いたい。

64 名前:60:2007/03/08(木) 01:21:06 ID:8DtJmGPR0
×>>60
>>62
申し訳ないorz

65 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/08(木) 01:25:10 ID:hyExbVjoO
>>53
パソコンぶっ壊れてデータ飛んだから誰かに押し付ける気満々なんだ
すまない

だが私は謝らない

66 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/08(木) 23:35:41 ID:2qEFzj2L0
投下します

67 名前:ツイてねぇ:2007/03/08(木) 23:36:22 ID:2qEFzj2L0
……はぁ。

「……うぅ……ヒック……」

何時まで泣いてるつもりなんだか。

「ギャー」
「もうほっといてくれ、僕なんてどうせ、どうせ……」

もう一時間以上経ってんだぞ。

「いくらなんでもあの言い方は無いよぉ」

何時までもウジウジしてんじゃねぇぞ、うるさくてしかたねぇ!
……って言ってやりてぇ。
くそっ! 今日はツイてねぇな。
銃は動かねぇし、変な野郎に斬られるし、傷の治りはやけに遅いし、野郎は五月蠅いし――


事の始まりは一時間……いや、そろそろ二時間くらい経つかな。
オレ様が休んでると奴は急に現れやがった。
何か動物らしき鳴き声と共に聞こえてきた男の怒声。それもかなり近くでだ。
オレ様はその声にビビっちまった。怒声には何か妙な迫力が有ったし、姿は見えなかったからな。
所が、次に聞こえて来たのは何と情けねぇ泣き言だったんだ……ああ、ビビって損したよ。
兎に角こんな泣き虫野郎にビビったことに腹が立ったからな、直ぐにでもぶん殴ってやりたかったが……、
驚いたことに人影どころか気配すらしねぇんだ、これが。
始めの怒声どころか嗚咽まで聞き取れるんだぜ? つまり奴が近くにいることは確かなんだが。
泣き虫野郎に負けるオレ様じゃねぇが、相手の位置も獲物も解らない以上下手に動くのはよした方がいいだろう。
下手に動いてフェイズガンでズガン何てことは避けたいからな。
動くなら時刻が『十二時』になった瞬間だ。



68 名前:ツイてねぇ:2007/03/08(木) 23:37:08 ID:2qEFzj2L0
――そんで今も奴は未だに近くで泣いてやがる。

「ギャー……」
「僕は僕は僕は僕は僕は……」

そろそろ十二時になるぞ。
何が有ったか知ら無いが、男なら何時までも泣いてんじゃねぇってんだよ。
ま、てめぇは何時までもそこで泣いてればいいさ。
しかし、もう十二時か……腹が減っては戦は出来ねぇ。飯でも食うか。

デイパックには結構な量の食料が入ってた。2〜3日は持ちそうな量だ。
その中からオレ様はパンを一つ取り出す。なかなか旨そうじゃねぇか。







銃は動かねぇし、斬られるし、傷の治りは遅いし、野郎は五月蠅いし、パンは糞まじぃし。
……本当に今日はツイてねぇな。


【G−5/昼】
【ノートン】[MP残量:100%]
[状態:右腕と胸部に深い裂傷(共に応急処置済み)]
[装備:無稼動銃@SO3]
[道具:マジックミスト・????←本人確認済 荷物一式]
[行動方針:オレ様のオレ様によるオレ様だけの為の王国の樹立]
[思考1:参加者の屈服]
[思考2:上記が不可能な場合には殺害]
[思考3:放送が始まるまでこの場で待機]
[現在位置:G−5 南部]

【アシュトン・アンカース】[MP残量:100%]
[状態:右頬腫]
[装備:ディメンジョン・スリップ@VP]
[道具:荷物一式]
[行動方針:不明]
[思考:不明]
[現在位置:G−5 南部]

69 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/08(木) 23:38:49 ID:2qEFzj2L0
短いですけど、投下しました

70 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/09(金) 00:17:47 ID:pcBiQar00
>>69さん乙です。あなたは記念すべき新スレ投下第1号です。

ここから先アシュトンとノートン先生がどう絡むかと言った感じですね。




71 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/09(金) 02:38:38 ID:vZsvpWKC0
>フェイズガンでズガン
時空剣士乙

72 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/09(金) 10:38:13 ID:RkPLKi440
エルネスト、クラース、フェイト、ミカエル予約します。

73 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/09(金) 14:46:25 ID:KaYCHpHj0
>>69
つなぎ乙
アシュトンがこれからどうなるか謎ですね

>>72
超期待
喪服に着替えておきますね

74 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/09(金) 18:43:02 ID:D8jlaR+fO
>>69
GJ
しかし“ノートン先生が襲いかかる”という選択肢は“アシュトンが暗黒方面に覚醒して先生あぼーん”とワンセットな気がしてならない

>>72
喪服着込んで超期待してます

75 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/09(金) 20:43:56 ID:vZsvpWKC0
えっと、数珠はどこにしまったかな、探しとかなきゃいけないな

76 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/10(土) 15:46:22 ID:v+LUoYxG0
投下します

77 名前:逃げるが勝ち ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/10(土) 15:47:37 ID:v+LUoYxG0
クラースは台所の戸棚を開ける。
(たいした物は無いな)
手ぬぐい、割り箸、計量カップ。それらは彼の探している物ではない。別の戸棚を開けてみる。
そこに有ったのは缶詰類。やはり彼の求めている物は見つからなかった。

その頃、台所から少し離れた和室で、エルネストは両腕の治療を行っていた。
もっとも両腕の火傷は軽く、治療と言うには少し大げさかも知れないが。
一段落付いた丁度その頃、クラースも和室に入ってきた。その手にはお盆を、お盆の上には湯飲み茶碗を2つ載せて。
「で、どうだ、使えそうな物は有ったのか?」
エルネストは湯飲み茶碗を受け取りながら聞く。
「いや、包丁やナイフどころかアイスピックすら見つからない。全く、徹底しているよ」
クラースは腰掛けながら答える。クラースは武器に成りそうな物――包丁やナイフを探していた。
元々エルネストの腕の治療を行うために民家に入ったのだが、その時にエルネストに「探してみてくれ」と頼まれたのだ。
「そうか……武器の現地調達は不可能。なのに何故こんな物を……」
「札束にエロ本だったっな? ふふ、ルシファーと言う男もなかなか良い趣味をしているな」
クラースはスケベほんを手に取りながら笑いをこらえる。エルネストはこの民家に入ってすぐ、自分の支給品を出して見せていた。
「笑い事じゃ無いぞ。渡された方はたまったもんじゃない」
「すまん、すまん。まぁそんなことよりだな――」
クラースが話題を変えようとしたとき、不意に入り口のドアノブを捻る音が数回聞こえてきた。
扉は鍵を掛けて置いたので開くことはない。だがこのことで、この家に人がいることを相手に悟られた可能性が有る。
二人は武器を手に取り息を潜める。相手がゲームに乗った者なら、扉をぶち破ってでも中に入ってくるだろう。
だが、数分が経過しても動きはなかった。
「さて、どうする?」
「知り合いの可能性も有る……姿だけでも確認した方が良いだろう」
二人はお茶を一気に飲み干すと、玄関に向かった。


78 名前:逃げるが勝ち ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/10(土) 15:48:52 ID:v+LUoYxG0


二人が玄関に向かう数分前――
G−2のとある民家のドアノブを捻った後、フェイトは首を傾げた。
「ん? 鍵が掛かってる?」
フェイトはここまでに数件の民家に入っていた。無論仲間を探すために。
彼が入った民家はいずれも鍵は掛かっていなかった。今、目の前に有る民家を除いては。
「人が……いるのか?」
だが、中からは物音一つ聞こえてこない。たまたまこの家だけに鍵が掛かっており、中には誰もいないかもしれない。
しかし、フェイトは中に人がいると仮定して思考を始めた。
(相手の身になって考えるんだ。もし僕が家に隠れているとき、入り口から物音が聞こえてきたらどうする?
 僕なら……まず息を潜めて様子を窺う。鍵を壊して中に入られたら? そのときは別の出入り口から逃げるかな)
数秒間考えた後、ひとまず家から離れることを決めた。暫くの間様子を見るために、この民家とは逆方向に歩き出した。

フェイトは直ぐに立ち止まることになった。
前方から見たこともない男がこちらに向かってきている。先ほどは思考中だったため気づけなかった様だ。
体には木製の盾を縛り付け、拳には炎とその出で立ちはおかしなものだったが、それよりもフェイトは男の顔に釘付けになる。
酷く嫌な笑顔を浮かべていた。
フェイトは鉄パイプを構える。男が――ミカエルがゲームに乗っていると直感で悟った。
「早速見つけたぜ」
ミカエルはそう呟き、次の瞬間炎の灯った拳を振り上げ、フェイトに殴りかかった。
フェイトはそれを鉄パイプで受け止める。
「ッ……!」
その一撃は、とても重く、そして『熱い』。この男のの攻撃は何度も受け止めるべきでは無い、とフェイトは悟る。
間髪入れず繰り出されたアッパーは、今度はギリギリのタイミングで回避した。


79 名前:逃げるが勝ち ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/10(土) 15:50:10 ID:v+LUoYxG0


エルネストとクラースは、家の真ん前で始まった戦闘を、少しだけ開けた扉の隙間から覗いていた。
「あれは……ミカエル! よりによってアイツか」
「知ってるのかエルネスト!」
「ああ、奴の名はミカエル。詳細は省くが、とにかく厄介な相手だ。今の装備では太刀打ち出来ないかもしれないな」
目の前で繰り広げられている戦いは、決定打は与えられていないものの終始ミカエルが押している。
その戦いを見れば、直接戦ったことが無いクラースでも相手が相当な実力者だと理解できた。
「どうする? 幸い私達には気づいていない様だし、裏口から逃げるか?」
戦闘は極力避けたい、相手が強者なら尚更だ。クラースは早くこの場から立ち去りたかったのだが……。
「少し考えさせてくれ……」
エルネストも今ミカエルと戦うのは危険ということは理解している。
だが、ミカエルと対峙している人物がどうしても気になった。
記憶が確かなら、事の始まり――ルシファーが現れたときに真っ先に反応した人物、それが彼だった様な気がしてならない。
少し考えた後。
「……彼を助けよう」
エルネストはフェイトを指さしそう告げる。
「なっ! 正気か!!」
「まぁ、聞け。彼はルシファーに付いて何か知っているかもしれないぞ?」
それを聞いたクラースは訝しげな表情を浮かべていたが、暫くして結論を告げた。
「……解った」
「良し、では行「待て!」」
出鼻を挫かれたエルネストはクラースの方を見る。
クラースは一度溜息を付いた後。
「ここは私の言うとおりに動いてもらおう」
そう言った。


80 名前:逃げるが勝ち ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/10(土) 15:51:43 ID:v+LUoYxG0


「でやぁっ!」
フェイトは鉄パイプを振り下ろした。それをミカエルは片手で受け止める。
片手で受けようものなら普通の人間なら骨折は覚悟しなければならない。『普通の人間』なら。
「痛ぇじゃねぇかオイ!」
鉄パイプの一撃を完全に受けきり、即座に反撃に移る。
(何なんだコイツは)
フェイトは一端距離を取った後、勢いを付けて突きを放つ。狙いは頭部。
だが、その突きはミカエルのこめかみ辺りを掠る程度で終わり、隙が出来たフェイトはミカエルに蹴り飛ばされる。
「ちったぁやるじゃねぇか」
頭部の血を拭いながらフェイトを見下ろす。何故か追撃はしない。
そのことにフェイトは一瞬疑問を感じたが、直ぐに理由が解った。拳の炎が一層大きくなる。おそらく紋章術を使うのだろう。
「燃えろ」
その一言を聞きフェイトは身構えるが、術が放たれる様子は無い。その代わり地面から妙な熱気を感じた。
(何だ? まるで設定温度を上げすぎた床暖房……床!)
「しま――」
「イラプション!」

地面から吹き出た炎がフェイトに襲いかかる。
彼は直ぐに横に飛びコレを回避した。だが――
「ぐぅああぁぁあ」
完全には回避出来なかった。炎はフェイトの左足を黒く焦がしていた。
ミカエルは笑みを浮かべながらフェイトを見下ろす。フェイトは顔を苦痛で歪めながらミカエルを見上げる。
勝負は決した。
「フン、片足だけ随分暖かそうになったじゃねぇか。安心しろよ、次は全身骨まで暖めてやるぜ!」
そう言って右腕を振り上げようとするが、その行為は横から飛んできた物体に遮られた。

エルネストは、武器も持たずにゆっくりとミカエルに近づいて行く。
本当はシルバーマトックを投げつけるつもりは無かったが、あの状況では仕方がない。
「ここから先は俺が相手になってやろう、ミカエル」
「あん? テメェは確か……」
「覚えてくれていた様だな。なら話は早い、あの時と同じように叩きのめしてやる」
「……調子こいてんじゃねぇぞ。群なきゃ何も出来ねぇ雑魚が」
暫くにらみ合った後、ミカエルはエルネストに殴りかかろうとする。だが、その瞬間を見計らってエルネストは前方に紙切れを撒く。
ミカエルは驚き足を止めたが、紙切れの正体は何の変哲もない紙幣――エルネストの支給品だった。
「……何の真似だ?」
「では、後は任せたぞクラース」
「任せておけ。……シルフ!」
直後ミカエルの周囲につむじ風が起こり、地面に散らばっていた紙幣を巻き上げた。
「何っ!?」
巻き上げられた紙幣は、次々とミカエルの顔面に張り付き視界を奪う。
「ちっ、姑息な真似をしやがって!」
ミカエルは自分を中心とした爆炎を起こし、周囲の紙幣を焼き払う。胸のウッドシールドがどうなろうと知ったことでは無かった。
紙幣が燃え尽き、爆炎が納まり、視界が開ける。そこには――
「やってくれるじゃねぇか、糞野郎が!」
ミカエル以外の人影は無かった。


81 名前:逃げるが勝ち ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/10(土) 15:52:45 ID:v+LUoYxG0


「これで本日二度目の敵前逃亡だな。何だか情けなくなってこないか?」
「いいや全然。昔の人だって言っているだろ『逃げるが勝ち』ってな」
ミカエルは3人を追ってこなかった。作戦は成功した様だ。
それでも彼らは足を止めない。ミカエルからは出来るだけ離れておきたかったからだ。
そんな中クラースは考え事を始める。今エルネストに背負われている青年――フェイトに付いてだ。
彼の左足は惨い有様だった。
(あの足では戦力どころか足手まといにしかならないな。何処かで彼を切り捨てる必要が――)
「――ス! おい、クラース聞いてるのか?」
「ん、ああ、すまない。考え事をしていたのでな」
エルネストに声を掛けられ、クラースはその思案を一時中断する。
「取り敢えず彼を治療したいのだが、何処か良い場所を探してくれないか?」
そう言われクラースは、地図を眺める。
「ここからだと余り良い場所が無いな。平瀬村を除くと一番近くても菅原神社とホテル跡だ。それでは遠すぎるだろ?」
地図を見せられたエルネストは溜息を付く。
「そうか……なら適当な場所で治療を行うしかないか」
「すみません、僕のために……」
「気にするな。こちらは君に聞きたいことが有って助けたのだからな」
「聞きたいことですか?」
「ああ、このふざけたゲームの主。ルシファーのことだ」

82 名前:逃げるが勝ち ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/10(土) 15:53:37 ID:v+LUoYxG0

【F−2/昼】
【エルネスト・レヴィード】[MP残量:100%]
[状態:両腕に軽い火傷(戦闘に支障無し、治療済み)、フェイトを背負っている]
[装備:無し]
[道具:スケベほん@TOP、荷物一式]
[行動方針:打倒主催者]
[思考1:クラースと行動]
[思考2:仲間と合流]
[思考3:炎のモンスターを警戒]
[思考4:フェイトからルシファーに関する話を聞く]
[現在位置:F−2南西 道沿いに移動中]

【クラース・F・レスター】[MP残量:90%]
[状態:正常]
[装備:シウススペシャル@SO1]
[道具:薬草エキスDX@RS、荷物一式]
[行動方針:生き残る(手段は選ばない)]
[思考1:エルネストと行動]
[思考2:ゲームから脱出する方法を探す]
[思考3:脱出が無理ならゲームに勝つ]
[思考4:フェイトを何処かで切り捨てる?]
[思考5:フェイトからルシファーに関する話を聞く]
[現在位置:F−2南西 道沿いに移動中]
[備考]:エルネストの支給品を把握しました

【フェイト・ラインゴッド】[MP残量:100%]
[状態:左足火傷(歩行、戦闘に支障有り)、エルネストに背負われている]
[装備:鉄パイプ-R1@SO3]
[道具:荷物一式]
[行動方針:仲間と合流]
[思考:エルネストとクラースにルシファーのことを話す]
[現在位置:F−2南西 道沿いに移動中]

【G−2/昼】
【ミカエル】[MP残量:75%]
[状態:頭部に傷(戦闘に支障無し)]
[装備:ウッドシールド@SO2、ダークウィップ@SO2(ウッドシールドを体に固定するのに使用)]
[道具:ミックスグミ、魔杖サターンアイズ、荷物一式]
[行動方針:最後まで生き残り、ゲームに勝利]
[思考1:どんな相手でも油断せず確実に殺す]
[思考2:平瀬村で得物を待つ]
[思考3:使える防具が欲しい]
[現在位置:平瀬村]
[備考]:デコッパゲ(チェスター)は死んだと思っています。
:ウッドシールドの一部が炭化しました。

【札束 全滅】

※シルバーマトック@TOPはG−2平瀬村の何処かに放置されています。

83 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/03/10(土) 15:54:54 ID:v+LUoYxG0
投下完了です

84 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/10(土) 21:01:53 ID:Og+c9n8j0
>>83
GJ!

予想に反して、誰も死ななかったな。
フェイトが危険だが。
あと札束がしっかりと役にたったなw


85 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/10(土) 21:35:44 ID:Zd/FsBAVO
乙!
SO主人公揃いも揃ってボロボロだな

86 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/10(土) 21:47:07 ID:4iJ8cklx0
GJ!まさか札束が活躍するとは思ってなかった

87 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/11(日) 02:00:15 ID:YX3G5TU10
>>83GJです。
               . -―- .      やったッ!! さすが>>83
             /       ヽ
          //         ',      おれたちにできないクソアイテムの活用を
            | { _____  |        平然とやってのけるッ!
        (⌒ヽ7´        ``ヒニ¨ヽ
        ヽ、..二二二二二二二. -r‐''′     そこにシビれる!
        /´ 〉'">、、,,.ィ二¨' {.  ヽ     _ _      あこがれるゥ!
         `r、| ゙._(9,)Y´_(9_l′ )  (  , -'′ `¨¨´ ̄`ヽ、
         {(,| `'''7、,. 、 ⌒  |/ニY {               \
           ヾ|   ^'^ ′-、 ,ノr')リ  ,ゝ、ー`――-'- ∠,_  ノ
           |   「匸匸匚| '"|ィ'( (,ノ,r'゙へ. ̄ ̄,二ニ、゙}了
    , ヘー‐- 、 l  | /^''⌒|  | | ,ゝ )、,>(_9,`!i!}i!ィ_9,) |人
  -‐ノ .ヘー‐-ィ ヽ  !‐}__,..ノ  || /-‐ヽ|   -イ,__,.>‐  ハ }
 ''"//ヽー、  ノヽ∧ `ー一'´ / |′ 丿!  , -===- 、  }くー- ..._
  //^\  ヾ-、 :| ハ   ̄ / ノ |.  { {ハ.  V'二'二ソ  ノ| |    `ヽ
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)ノ:l 'ーー<.  /  |.  ヽヽヽ._ `二¨´ /ノ ノ
/    <^_,.イ `r‐'゙ :::ヽ  \ `丶、  |、   \\'ー--‐''"//
\___,/|  !  ::::::l、  \  \| \   \ヽ   / ノ
          

88 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/11(日) 17:12:45 ID:Z+Icc1Wj0
久々にここまでのおさらい

反主催・もしくはゲームに乗らない
SO2
クロード、レナ、セリーヌ、プリシス、ディアス、レオン、エルネスト、チサト
SO3
フェイト、ソフィア、クリフ、ネル、ロジャー、マリア、アルベル、ミラージュ
VP
レナス、アリューゼ、レザード、ルシオ、メルティーナ、エイミ、夢瑠
VP2
アリーシャ
RS
ジャック、エルウェン、ルシオン
TOP
クレス、チェスター 、アーチェ

マーダー
ボーマン、オペラ、シン、ミカエル、ガブリエル、ノートン、ビヴィグ、ブレア、洵、リドリー、ガウェイン、ミランダ、すず、ダオス

その他(スタンス不明、考え中、特定マーダー等)
アシュトン、ヴォックス、ブラムス、ルーファス、ガルヴァドス、クラース、ジェストーナ
※ロキ(一応行動方針は対主催)

天国
ノエル、スフレ、アドレー、クレア、ジェラード、ロウファ、フレイ、ガンツ 、ミント、デミテル

今の所マーダーで死んだのはデミテルだけ。しかも、そのデミテルを殺害したのはマーダーである洵……もっと頑張れよ反主催!
その他では夢瑠とアーチェが反主催主催と判明。

89 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/11(日) 17:13:43 ID:Z+Icc1Wj0
まだ一回しか動いてない人達

レナ&ディアス:G−5/朝。開始早々知り合いと会えた運の良い?二人。だが、以降出番無し。現在地が山の近くというのが気になる所?
セリーヌ&ジェストーナ:F−6/朝。近くには割と人がいるのだが……やはりジェストーナがネックなのか?
ボーマン:E−2/昼。初登場が昼なので登場回数一なのは仕方ない。近くに人が集まりそうな場所が多いので、放送後に期待。
チサト&ガルヴァドス:E−6/朝。休憩中&気絶中。例によって放送後は動くはず。
ガブリエル:H−7/昼。自主的に引きこもってます。誰かが焼き場に入ってこない限り当分動くことは無い。
ソフィア&ルーファス:D−5/朝。お姫様抱っこ。ノリで助けちゃったけど、ルーファスどうすんの?
ロジャー&メルティーナ:G−9/朝。近くに人がいない。精々焼き場に気をつけるのだな!
ヴォックス:I−9/朝。アルベルに華麗にスルーされた悲しい人。過疎地帯に一人ポツンと立っている。精々焼き(ry
レナス:E−5/朝。意外にもOPを除くと一回しか出てきてない。まぁ主人公だし、周りに人が多いからどうにかなるだろう。
洵:C−2/朝。マーダー。えーと……その、頑張って下さい。
リドリー:A−2/朝。マーダー。近くの人間は全て排除済み。ジャックとの距離は余りに遠い。
エルウィン:F−4/朝。どう見ても死亡フラグです、本当に(ry
ガウェイン:E−4/午前。マーダー。近くに人は多いが……サラマンダーにならないよう気をつけろ。
ミランダ:F−4/朝。以下同上。
ルシオン:F−7/午前。目的地は山頂なので、これからいくらでも目立てるはず。
チェスター:G−3/朝。怪我人だからしょうがない。でも、早くそこから動いた方が良いぞ。
ダオス:F−5/朝。マーダー。休憩中。動かなくても人が集まってきている。

意外と多いな。

90 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/11(日) 21:33:46 ID:rIE8sug90
>>89
乙……と言いたいところだが。

アリーシャ:F−7/朝、仮にも主人公なのに>>89に忘れられた。

91 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/12(月) 18:32:37 ID:apYamb5s0
予約してないけどいい?

92 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/12(月) 18:35:28 ID:+kWb3ug80
予約は必須じゃないから問題なし
むしろ最近は予約ないことの方が多いくらいだ

あ、さすがに放送は予約っつーか「俺が○日に投下するよ」宣言がいると思うけどな

93 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/12(月) 19:42:53 ID:j7inn8Sj0
最近は予約どころかトリもついてないことが多いしな

94 名前:別れ:2007/03/12(月) 20:16:03 ID:apYamb5s0
ルーファス「はぁはぁ・・・・ここまでくればもう大丈夫だな。」
ルーファスは道の脇の林の中に入ってソフィアを降ろした。
ソフィア「すいません。助けていただいてありがとうございました。」
ルーファス「あーいいっていいって、それよりこの林で少し休もうぜ。」
そういってソフィアとルーファスはその場に座った。
ルーファスはソフィアを抱えてシンから逃げ出して、これからの事を考えていた。
アリーシャを優勝させるためには周りの人間を殺すしかないのだが、ソフィアをこのまま
一人置いていったり殺してしまう行動を取るのもなんだか気が向かなかった。
ルーファス(あー・・・・どうしたもんかねぇ・・・・。)
ソフィア「あの・・・・お名前を伺ってもよろしいですか?」
ルーファス「お?俺はルーファスって言うんだ。そっちは?」
ソフィア「私はソフィアと言います。よろしくお願いします。」
ルーファス「そうか。あんたみたいな女の子や俺がこんなゲームに巻き込まれるのかねぇ。」
ソフィア「そのことなんですが・・・・。」
ソフィアはルーファスに自分と仲間達、そして冒険のことを話した。
そしてフェイト、ソフィア、マリアに刻まれた紋章の事も。
ルーファス「つーことはあのルシファーってやつはあんたの世界を創った神様ってことか?」
ソフィア「はい、大体そういうことになります。でも」
ルーファス「自分達の世界との関係は断たれたのにおかしいよなぁ?それに俺達がここにいるのも。」
ソフィア「はい・・・・私もこれ以上は・・・・すいません。」
ルーファス「いや、いいんだけ・・・・!」
ルーファスは急に弓を構えた。
ソフィアは驚いて目を弓を構えてる方向に向けると、誰かが向こう側で自分達の話を聞いていたのがわかった。
???「私はできれば争うつもりはない。弓を降ろしてくれないか?」
ルーファスは驚いた。
ディパン城で、ブラムスがさらっていった戦乙女に少し似ている気がしたからだ。

95 名前:別れ:2007/03/12(月) 20:17:29 ID:apYamb5s0
ルーファス「おまえは!?」
レナス「私の名前はレナス。主神オーディンに仕えていた戦乙女の次女。今は創造神だ。」
ルーファス「やっぱりそういうことか。」
ルーファスは一応戦乙女の長女アーリィ、三女シルメリアは見たことがあり
その二人と身に纏っているものが凄く似た人が目の前にいる。
今の目の前にいる者が戦乙女の次女だということはなんとなくわかった気がした。
ソフィア「え?お知り合いですか?」
ルーファス「知り合いというか。まぁ初対面なんだがな・・・・知ってはいる。」
レナス「私を知っているのか?」
今度はルーファスがアリーシャとの冒険の事と、ソフィアが襲われて助けた事をレナスに話した。
成る程と言いながらレナスは近くに木に寄りかかり腕組をしながら話を聞いていた。
レナス「ではおまえは、シルメリアの器となった人間を探しているというわけだな?そしてその途中でその娘、ソフィアと出会った。」
ルーファス「ああ、それと気になったんだがなんであんたが創造神なんだ?」
レナスも自分のことを二人に話した。
ルーファス「でもおかしくないか?レナスの話だとレナスのいる世界はレナスが創造した。でも俺の世界で、レナスは戦乙女で・・・・。」
レナス「時間軸が違うのだろう。私の世界よりおまえの世界はおそらく過去だ。現にディパンには時を越える装置がある。
    あのルシファーの力を持ってすれば容易いことなのではないか?」
ソフィア「私の世界にはタイムゲートと言うのがあります。それはルシファー達FD人が造ったのですが、それを使えば
     時間を越えることも異世界に行くこともできますよ。」
レナス「そういうことか・・・・それだけの技術があれば私達を集めることもできるかもしれないな。」
ソフィア「現に私達はここに集められていますね。」
レナス「うむ、ところでお前達はこれからどうするつもりだ?私はこれから北に行くつもりなのだが。」
ルーファス「北はやめとけ。あの化け物がいるぜ。」
レナス「そうか、でも私も探している人がいるのでな。少し遠回りしてから向かうとする。」
ソフィア「そうですか。あのルーファスさんよかったらレナスさんについていきませんか?味方は多いほうが・・・・。」
ルーファス「俺はパスだな。ソフィア、お前だけでも連れて行ってもらえ。」
ソフィア「え!?どうしてですか?」
ルーファスは、自分がアリーシャに優勝してほしいので、周りの人間は殺すつもりだということ。
そしてゲームを止めることは望みが薄いと思うと言った。
ソフィア「でもやってみないとわからないじゃないですか!」
レナス「もういい、ではこの娘は私が連れて行く。ただし次にあったとき考えが変わらないそのときは、私はお前に刃をむけるぞ。」
ルーファス「へっ、ご勝手に。」
ソフィア「ルーファスさん・・・・。」
ルーファス「そんな眼でみてもだめだぜ。レナスの方が俺より何倍も強いんだからレナスに守ってもらいな。あとおまえ、
      話聞いた限りじゃ紋・・・まぁ、魔法使いみたいなもんなんだろ。これでも持ってけ。」
ルーファスはソフィアにクラップロッドを渡した。
ルーファス「あんま魔力はないっぽいけどな。ないよりマシだろ?」
ルーファスはちょっと照れながら杖を渡した。
ソフィア「ルーファスさん・・・・ありがとうございます。アリーシャさん見つかればいいですね。」
ルーファス「おう、サンキュー。おまえも気をつけろよ。」
レナス「そろそろ急ぐぞ、ソフィア。」
ソフィア「あ・・・・はい。」
ソフィアは軽くルーファスに会釈してレナスの後をついていった。
ルーファスはレナスとソフィアとは逆の方向に歩き出した、それぞれ会いたい人を探すために。
歩きながらソフィアは会ったこともないアリーシャの事を羨ましく思った。
ソフィア(はぁ、私の青い髪の王子様はいつ迎えにきてくれるのかな?)
レナス「どうした?」
ソフィア「いえ!なんでもありません。」


96 名前:別れ:2007/03/12(月) 20:20:28 ID:apYamb5s0
【D−5/昼】


【ルーファス】[MP残量:80%]
[状態:正常]
[装備:連弓ダブルクロス@VP2・矢×36本]
[道具:荷物一式]
[行動方針:アリーシャを最後まで生き残させる。最後の二人になったところで自害する。
心を鬼にして参加者を殺す]
[思考1:アリーシャを探しだし、守り抜く]
[思考2:参加者と会った場合はできる限り殺害する]
[思考3:とりあえずレナス、ソフィアとは逆方向に行く]
[現在位置:林]



【ソフィア・エスティード】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:クラップロッド@SO2・フェアリィリング@SO2・アクアリング@SO3]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:フェイトに会いたい]
[思考2:レナスの指示に従う]
[思考3:自分の知り合いを探す]
[思考4:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[現在位置:林]


【レナス】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:魔剣グラム@ラジアータ]
[道具:ダブった魔剣グラム@VP 謎の石→(実は、合成素材×2、ダーククリスタル、スプラッシュスター)@SO3]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るため行動する]
[思考1:ルシオの保護]
[思考2:ソフィアと共に行動]
[思考3:その他エンフェリアなど自分の知り合いで協力してくれる人物を探す]
[思考4:知り合いじゃなくても協力してくれる人を探す]
[思考5:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す。]
[現在位置:E−05 回り道して町に向かってみる]
[現在位置:林]





97 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/12(月) 20:23:13 ID:apYamb5s0
変ですかねぇ。確かルーファスの口調とかこんな感じだった気がするけど
最近VP2やってないからなぁ。

98 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/12(月) 21:06:16 ID:m/7Y/mgE0
乙!
書き手の少ない、VP2のキャラを動かしてくれてありがとう!

でも、セリフの前にキャラの名前を入れるのはやめた方がいいかも試練。
そういうのを毛嫌いする人も結構多いから。
内容に関しては特に文句はないけど。


99 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/12(月) 21:47:55 ID:j7inn8Sj0
投下乙、
ただ台本形式は好まない人も多いのでせめて会話部分の出だしは統一して見やすくしておいたほうがいい、
キャラの口調については特に問題ないと思うのであとは地の文を充実させればさらにGJな作品になるとオモワレ

100 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/12(月) 23:31:32 ID:4925UV9z0
>>97
乙と言いたいところだが、やはり台本形式は修正した方がいいな。

101 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 00:45:19 ID:FRWVasEA0
流れぶった斬ってwiki編集上の注意

各キャラ現在状況のページ名について間違っているor他と違うものを確認できたものだけ書いておきます

キャラ名を間違っている
ビウィグ→現在状況(ビウィグ)
エルウェン→現在状況(エルウィン)
ガルヴァドス→現在状況(ガドヴァドス)

カッコが全角になっている
ヴォックスとロキ→現在状況(ヴォックス)、現在状況(ロキ)

102 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 00:47:10 ID:FRWVasEA0
訂正
ビウィグ→現在状況(ビヴィグ)

103 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 02:02:43 ID:MvFgUTzI0
>>102 乙!
ここってかなり過疎ってると思ってたけどさっき交流所みたらまだ見てる人はそこそこいるみたいだな
なんとなくちょっと安心

104 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/03/13(火) 10:52:13 ID:IqW3vE960
エルウェン クリフ ダオス ルシオン
を予約

105 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 11:26:53 ID:JjFe9o/60
>>102
wikiにもそのこと記載しとくかい?

あと、>>97はどうしますか、作者さん?
個人的に「」の前の名前を撤去し、地の分を追加するという修正をお願いしたいのですが。


>>104
期待
これは……喪服がいるかもわからんね

106 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 16:45:39 ID:wK0CGJLG0
ようやく山頂組来たか…期待してるぜ

これで放送入れられそうだし、放送予約していい?
禁止エリアはC−5、E−6、G−3でいいのか?
あと、禁止になる順番とかはこっちが勝手に決めておk?
放送日時はいつがいいだろうか?

…何か聞いてばっかですまぬ。


107 名前:97:2007/03/13(火) 17:12:49 ID:U8jBmozd0
>>105
直しますけど、2,3日まってくだされよ。


108 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 17:31:08 ID:JjFe9o/60
>>106
多分>>104の投下が終わったらおkかと
禁止エリアの順番とかは放送の書き手が自由に決めていいと思います
一応「もう構想中の人いない?」と聞いたほうが良いでしょうけど

>>107
期待して待っています

109 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 22:49:14 ID:sGmrqHM10
>>104,>>107俺も期待して待ってます。

>>106ついに放送も来るんですねwktk
大体上の二人の投下が済む頃には書き手も作成中のがあれば待ったがかかるでしょうから
その頃放送って事でいいんではないでしょうか

110 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 22:55:44 ID:xrQUmpka0
>>104,>>107
期待

>>105
wikiに記載する程の事ではないんじゃないか>ページ名の注意
本当はページ名を変えるのがベストなんだが……変え方が解らない。

111 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 23:07:18 ID:/pnfDDgH0
一応ページ名は修正しときました。
他にも訂正箇所があったら、報告お願いしやす。

112 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 23:41:37 ID:xrQUmpka0
>>111
乙です。
41話のタイトルは「静かな湖畔の森の陰から」の間違いだったはずなので、こちらもお願いします。

113 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/13(火) 23:47:09 ID:/pnfDDgH0
修正完了

114 名前:かくれんぼ:2007/03/14(水) 00:39:55 ID:DC6RdgaK0

道路から外れた所にある木の幹に体を隠し、洵は僅かに顔を出して今しがた歩いてきた道の先を窺う。
その視線の先には二人の男女が見える。
一人は青い色をもつ長髪の女、もう一人は男で髪はそれ程長く無いが輝くような金色をしている。
洵が平瀬村へ向かうべく歩いてきたところ彼らが道路の遥か前方にある茂みから出てきたのだ。
それに気がつき慌てて木の陰へと身を隠したのだが、
幸いなことに洵の存在が相手に気づかれることはなかったようだ。
おそらくは手を組んだのだろう彼らは洵に背を向けたまま歩き始めた。
見失っていないかどうか確かめるために、もう一度木陰から顔を覗かせる。
意外なことに、どうやら女の方が主導権を握っているようだ、
早足に歩いていく女に、男が半歩ほど遅れてついていっているように見える。
「可能性があるとすれば………ロウファぐらいか」
前方をあるいてゆく二人組みの特徴に、洵は名簿に書かれていた人物の中で心当たりがないか確かめる。
金髪という特徴が一致しているだけで知り合いと断定することはできないが、
名簿に書かれている人数を信じるなら金髪の男がロウファである可能性はけして少なくないだろう
前を歩いているのは短い間とはいえ共に戦った者なのかもしれない、
洵の胸の内に一瞬ではあるが神界での戦いの日々が思い起こされる。
彼自身、他人と積極的に交わるほうではなかったがエインフェリア同士ということもあってか、
アリューゼやルシオ、ロウファ達とは幾度か話す機会があった。
もしも、いま前方を歩く人物がそんな知り合いの内の誰かであったならば、
「好都合なんだがな」
手の内を知った相手と戦うことがどれほど有利な事か
先制が取れる可能性の高さもあわせて考えれば
こちらの手の内が知られていることを差し引いてもどちらに分があるかは明白だ。
そこまで考えて洵は頭を振って脳裏によぎった予想を追い払う。
かつては鬼とまで成り果てたこの身、今更くだらない駆け引きなど必要ではない。
大事なのは今殺すか後で殺すか、そのたった二つのみ
ならば先程の男女は今殺せるだろうか、洵は自問する。
距離が離れているせいでよく見えなかったが、彼らは何かしらの武器を持っているようであった。
「厄介だな」
さすがの洵といえども、得物を持った二人組みを相手にして易々と勝利を奪えるとは思えず
しばらくは気づかれぬよう密かに後をつけていくことにする。
「いずれ、別々に行動した時にでも狙うとするか」


115 名前:かくれんぼ:2007/03/14(水) 00:40:25 ID:DC6RdgaK0


「ところでマリアさん、僕達は仲間を捜すために平瀬村に向かうって先程決めましたよね?」
「そうよ、それがどうかしたの?」
「家は一軒しかありませんが、ここが平瀬村なんですか?」
目の前には入口を模したような大きな真紅の柱が立っており、左右にある石造りの置物は何やら恐ろしげだ。
「何言ってるのここは菅原神社よ、一応ここにも人がいる可能性はあるし、
 民家には無いようなものが得られる可能性があるからよることにしたんだけど、言ってなかったかしら?」
「聞いてません」
「そうだったかしら、ともかく役に立ちそうなものを捜すわよ」
うなだれて足を止めるクレスなど気にもとめずにマリアは真紅の柱をくぐり歩いていってしまう。
「ちょ、ちょっと待ってください」
置いていかれてはたまらない、クレスはそのままマリアに続こうとするが、
両脇においてある、いかめしい表情をした石像と目が合ってしまう。
その睨みつけてくる二対の視線にクレスは妙な居心地の悪さを感じ、
横周りに大きく迂回して神社へ入ってゆくマリアを追っていった。


クレスやマリアはここまで歩いてきた道路では周囲への警戒にそこまで気をつかってはいなかった、
何故なら道路では視界は開けており何処から敵が来るにしても不意打ちというのはまずありえない
念の為にたまに後ろを振り返る程度ですませていた。
だが屋内となると話は別だ、軒の下に柱の影、押入れの奥や箪笥の中、
そこかしこに死角となる場所があり、武器を持った者が突如躍り出てくるかもしれない、
まさに一瞬の油断が命取りになるといえる。
「ふぅ、どうやら内部に人はいないようね」
「どうやら、そうみたいですね」
とうとう最後の部屋を調べ終え、マリア達は大きく息をつくとそれぞれ構えた得物をおろす。
マリアは緊張のためか僅かではあるが額に滲んでいた汗を袖で拭う。
「それじゃクレス君、私は向こうの部屋をもう一度探してみるから君にはこっちの部屋をお願いするわ
 今度は主に武器や食料、傷の治療に使えそうなもの、その他役に立ちそうなものを探すこと、いいわね?」
マリアは疑問系でこそあるものの反論を許さない口調でクレスが意見を述べるまもなく行ってしまう。
「せめて、いつ出発するかくらいはいってくださいよ………」
その場に一人、取り残されたクレスはマリアの強引さを半ば諦めながらも小さな呟きをこぼして
これから調べる部屋の中を改めて見渡す。
八畳ほどの大きさのその部屋は、広いとはいえないが物置として使われていたようで何かと物が多い、
それらを一つ一つ調べていくのは、なかなかに骨の折れる作業になりそうだ。
「それと、放送が流されたら平瀬村へ向かうわよ」
後ろからかけられた声にクレスが驚き振り向くと
既に向こうの部屋へと行ったはずのマリアが口の端を持ち上げ
今度はちゃんと言ったわよ、といわんばかりの笑みを残してクレスの前から去っていった。




116 名前:かくれんぼ:2007/03/14(水) 00:41:41 ID:DC6RdgaK0


【E−2/昼】
【洵】
[状態]:正常
[装備]:ダマスクスソード@TOP、スペツナズナイフ×1
[道具]:支給品一式
[行動方針]:自殺をする気は起きないので、優勝を狙うことにする。
[思考1:出会った者は殺すが、積極的に得物を探したりはしない。
[思考2:マリア達を各個撃破
[現在地:マリア達からそう遠くないところ



【E−2/昼】
【クレス・アルベイン】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:木刀、ポイズンチェック]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーをゆルシファー(許しは)しない]
[思考1:マリアに協力する]
[思考2:仲間を探す]
[思考3:マリアに言われたとおり役に立ちそうなものを探索
[現在地:菅原神社内

【マリア・トレイター】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:サイキックガン@SO2]
[道具:???(0〜1個、ある場合は確認済み)、コミュニケーター@SO3×2、荷物一式]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:クレスと協力してゲームを止める]
[思考2:他の仲間達と合流]
[思考3:神社にて役に立ちそうなものを探索、放送後に平瀬村へむかう
[現在地:菅原神社内

117 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/03/14(水) 00:41:45 ID:bEtUbyQj0
>>113
んじゃ、放送を予約
山頂組が来たら投下するよ

118 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/14(水) 00:44:41 ID:bEtUbyQj0
と、新作来てたか。乙。
洵も久しぶりの登場か。それにしてもクレスはいいようにコキ使われてるなw

119 名前:かくれんぼ:2007/03/14(水) 00:49:16 ID:DC6RdgaK0
投下完了、矛盾点などあればお願いします。

120 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/14(水) 00:51:34 ID:hdxHuiYl0
GJ!
これ、下手したら放送前後で修羅場が起きるな
ミント死んでるわ洵に付けられるわ、クレスは受難がいっぱいだw

121 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/14(水) 15:33:02 ID:yxODzm+40
GJ
シスコン侍慎重派だな


122 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/15(木) 21:21:29 ID:LpNkt6EH0
GJ!
クレスもマリアも仲間が死んでるだけに放送直後にバトルになったら不利だな……
反主催陣の初勝利を飾れるか!?

123 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/17(土) 00:32:27 ID:UjNMAozB0
山頂組期待ほしゅ

124 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/17(土) 16:51:51 ID:B7+EE3nz0
そういえば、wikiにはどういう掲載順で載せればいいんだ

125 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/17(土) 16:53:35 ID:B7+EE3nz0
途中で更新しちまった……スマンコ

初投下の順番って事でルーファス組の話→時空剣士組の話の順に掲載するのか、
通った順番って事で時空剣士組の話→ルーファス組の話の順に掲載するのか

126 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/17(土) 17:07:00 ID:kfPHP1oN0
通った順番で良いんじゃない

127 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/17(土) 17:41:58 ID:Pn+A1oMa0
ルーファス組みは作者の修正待ちだし時空剣士が先でいいだろ

128 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/17(土) 18:23:51 ID:B7+EE3nz0
おk、じゃぁそれで更新しとく

129 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/17(土) 18:48:23 ID:B7+EE3nz0
更新ついでにリンク先間違ってるとこ(主に誤字修正してページ移転したやつ)直したけど、目に付いた奴しかやってないから修正漏れがあるかもしれん
気付いた人がいたらそのときに修正頼みます

130 名前:別れ:2007/03/18(日) 10:58:35 ID:mry/lV+J0
「はぁはぁ・・・・ここまでくればもう大丈夫だな。」
ルーファスは道の脇の林の中に入ってソフィアを降ろした。
「すいません。助けていただいてありがとうございました。」
ソフィアは降ろされて正座を崩したような座り方をしながら御礼を言った。
「あーいいっていいって、それよりこの林で少し休もうぜ。」
ルーファスもソフィアを降ろすと少しダルそうに座った、
ルーファスはソフィアを抱えてシンから逃げ出して、これからの事を考えていた。
アリーシャを優勝させるためには周りの人間を殺すしかないのだが、ソフィアをこのまま
一人置いていったり殺してしまう行動を取るのもなんだか気が向かなかった。
(あー・・・・どうしたもんかねぇ・・・・。)
「あの・・・・お名前を伺ってもよろしいですか?」
ソフィアは少し顔を覗き込むように目を合わせながら名前を聞いた。
「お?俺はルーファスって言うんだ。そっちは?」
「私はソフィアと言います。よろしくお願いします。」
「そうか。何処も怪我はねぇか?」
「はい、大丈夫です。」
ルーファスはソフィアの怪我も気になったが、この大会の事も気になった。
もしかしたらこの娘は何か知っているかもしれない。
知らない人の方が多いだろうからあんまり期待をしていなかったのだが。
「ソフィアはその・・・ルーファスっていったっけ?あのオッサンの事なんか知ってるか?知らなかったらいいんだけどよ。」
「はい、そのことなんですが・・・・。」
ソフィアはルーファスに自分と仲間達、そして冒険のことを話した。
そしてフェイト、ソフィア、マリアに刻まれた紋章の事も。


131 名前:別れ:2007/03/18(日) 10:59:53 ID:mry/lV+J0
ルーファスは正直情報をもらえることにあんまり期待していなかったが、以外な収穫があった。
「つーことはあのルシファーってやつはあんたの世界を創った神様ってことか?」
ルーファスは少し自信がなさそうに聞いた。
「はい、大体そういうことになります。」
ソフィアは簡単に言うとそんな感じだと言った。
「でもよ。自分達の世界との関係は断たれたのに、またソフィアの世界に干渉してくるのもおかしいよな?
それにソフィアどころか俺がここにいるのも。」
ソフィアの話を聞いてもやはりそこのところは、よくわからなかった。
「はい・・・・私もこれ以上は・・・・すいません。」
ソフィアは少し申し訳なさそうにうつむいた。
「いや、いいんだけ・・・・!」
ルーファスは急に弓を構えた。
少し離れたときに、誰かが木の陰に隠れていたのだ。
ソフィアは驚いて目を弓を構えてる方向に向けると、誰かが向こう側で自分達の話を聞いていたのがわかった。
「私はできれば争うつもりはない。弓を降ろしてくれないか?」
ルーファスは驚いた。
ディパン城で、ブラムスがさらっていった戦乙女に少し似ている気がしたからだ。
「おまえは!?」
「私の名前はレナス。主神オーディンに仕えていた戦乙女の次女。今は創造神だ。」
レナスはこちらに歩み寄ってきた。
「やっぱりそういうことか。」
ルーファスは一応戦乙女の長女アーリィ、三女シルメリアは見たことがあり
その二人と身に纏っているものが凄く似た人が目の前にいる。
今の目の前にいる者が戦乙女の次女だということはなんとなくわかった気がした。
「え?お知り合いですか?」
ソフィアは少し安心した。
「知り合いというか。まぁ初対面なんだがな・・・・知ってはいる。」
ルーファスは、少し説明しずらいなと思いながら言った。
「私を知っているということは私と同じ世界から来たのね。」
「へへ・・・まぁな。」
ルーファスの世界では、戦乙女はオーディンの娘としてそこらの神よりはずっと有名だった。
それどころかディパン王が処刑されるとき、アーリィが人前に姿を現したこともあるので生きている人間の中にも
実際に見た人間もそれなりにいるだろう。
レナスも確認したいことがあった。
「おまえ達は探している人間いるのか?私と共にこないか?」
二人はそれぞれフェイトとアリーシャの事を伝えた。
「アリーシャ。その娘も私達の世界の人間か。」
レナスは確認のためどんな人間かを聞いた。
今度はルーファスがアリーシャとの冒険の事と、ソフィアが襲われて助けた事をレナスに話した。
成る程と言いながらレナスは近くに木に寄りかかり腕組をしながら話を聞いていた。
「ではおまえは、シルメリアの器となった人間を探しているというわけだな?そしてその途中でその娘、ソフィアと出会った。」
「ああ、それと気になったんだがなんであんたが創造神なんだ?」
レナスは普通語り継がれてる内容では戦乙女なはずだが、彼女は創造神でもあると言ったのがルーファスは気になった。
レナスも自分のことを二人に話した。
「でもおかしくないか?レナスの話だとレナスのいる世界はレナスが創造した。でも俺はレナスが世界を創造したなんて聞いたこと無いぜ。」
またルーファスは新しく疑問に思った。
「時間軸が違うのだろう。私の世界よりおまえの世界はおそらく過去だ。現にディパンには時を越える装置がある。あのルシファーの力を持ってすれば容易いことなのではないか?」
実際レナスはその装置を使ったことがあるので、よくわかっていた。
「私の世界にはタイムゲートと言うのがあります。それはルシファー達FD人が造ったのですが、それを使えば時間を越えることも異世界に行くこともできますよ。」
ソフィアはタイムゲートみたいなものが実際にあるわけだし、もしかしたらそれを改良すれば多分他の世界にもいけるのかもと案を出した。
「そういうことか・・・・それだけの技術があれば私達を集めることもできるかもしれないな。」
ルシファーが持ってる技術は物凄く高いとレナスは思った。
「現に私達はここに集められていますね。」
ソフィアはそういって頷いた。


132 名前:別れ:2007/03/18(日) 11:01:00 ID:mry/lV+J0
「うむ、ところでお前達はこれからどうするつもりだ?私はこれから北に行くつもりなのだが。」
「北はやめとけ。あの化け物がいるぜ。」
ルーファスはシンとは、もう会いたくなかった。
レナスがいれば勝てるかもしれないとは思うが。
しかし、レナスはレナスでルシオがもしかしたら町にいるかもしれないという期待があった。
「そうか、でも私も探している人がいるのでな。少し遠回りしてから向かうとする。」
「そうですか。あのルーファスさんよかったらレナスさんについていきませんか?味方は多いほうが・・・・。」
「俺はパスだな。ソフィア、お前だけでも連れて行ってもらえ。」
「え!?どうしてですか?」
ルーファスは、自分がアリーシャに優勝してほしいので、周りの人間は殺すつもりだということ。
そしてゲームを止めることは望みが薄いと思うと言った。
「でもやってみないとわからないじゃないですか!」
ソフィアはできればルーファスとは、できれば別れたくなかった。
助けてもらったもそうだが、とても悪い人には見えなかったからだ。
「もういい、ではこの娘は私が連れて行く。ただし次にあったとき考えが変わらないそのときは、私はお前に刃をむけるぞ。」
レナスもルーファスが望んで人を殺す人間だとは、とても思わなかった。
しかし、ルーファスにもなにか思うところがあるのだろうと察知した。
「へっ、ご勝手に。」
「ルーファスさん・・・・。」
「そんな眼でみてもだめだぜ。レナスの方が俺より何倍も強いんだからレナスに守ってもらいえよ。あとおまえ、
 話聞いた限りじゃ紋・・・まぁ、魔法使いみたいなもんなんだろ。これでも持ってけ。」
ルーファスはソフィアにクラップロッドを渡した。
さっきソフィアが話した話では、ソフィアは魔法使いのようなものだと聞いていたからだ。
ルーファスとしてもアリーシャのために、出来る限り殺そうとは思うのだがやはりどこかソフィアには無事に
いてほしいという矛盾した気持ちもあったし、何より肝心の武器なしじゃとてもソフィアが生き残れると思わなかった。
「あんま魔力はないっぽいけどな。ないよりマシだろ?」
ルーファスはちょっと照れながら杖を渡した。
「ルーファスさん・・・・ありがとうございます。アリーシャさん見つかればいいですね。」
ソフィアもあまり困らせてはいけないなと思ったので、素直にお礼を言って行かせてあげようと思った。
あまり人を殺して欲しくはないと言うのが本音だが。
「おう、サンキュー。おまえも気をつけろよ。」
「そろそろ急ぐぞ、ソフィア。」
レナスが少しだが急がせた。
「あ・・・・はい。」
ソフィアは軽くルーファスに会釈してレナスの後をついていった。
ルーファスはレナスとソフィアとは逆の方向に歩き出した、それぞれ会いたい人を探すために。
歩きながらソフィアは会ったこともないアリーシャの事を羨ましく思った。
(はぁ、私の青い髪の王子様はいつ迎えにきてくれるのかな?)
そう思いながら、長い間隣にいてくれた幼馴染を思い出す。
レナスはソフィアが何か考え事をしているなと思い
「どうした?」と声をかけた。
「いえ!なんでもありません。」
そういうとソフィアはレナスを後を少し早歩きでついていくのだった。


133 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 11:02:17 ID:mry/lV+J0
【D−5/昼】

【ルーファス】[MP残量:80%]
[状態:正常]
[装備:連弓ダブルクロス@VP2・矢×36本]
[道具:荷物一式]
[行動方針:アリーシャを最後まで生き残させる。最後の二人になったところで自害する。
心を鬼にして参加者を殺す]
[思考1:アリーシャを探しだし、守り抜く]
[思考2:参加者と会った場合はできる限り殺害する]
[思考3:とりあえずレナス、ソフィアとは逆方向に行く]
[現在位置:林]



【ソフィア・エスティード】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:クラップロッド@SO2・フェアリィリング@SO2・アクアリング@SO3]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:フェイトに会いたい]
[思考2:レナスの指示に従う]
[思考3:自分の知り合いを探す]
[思考4:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[現在位置:林]


【レナス】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:魔剣グラム@ラジアータ]
[道具:ダブった魔剣グラム@VP 謎の石→(実は、合成素材×2、ダーククリスタル、スプラッシュスター)@SO3]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るため行動する]
[思考1:ルシオの保護]
[思考2:ソフィアと共に行動]
[思考3:その他エンフェリアなど自分の知り合いで協力してくれる人物を探す]
[思考4:知り合いじゃなくても協力してくれる人を探す]
[思考5:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す。]
[現在位置:E−05 回り道して町に向かってみる]
[現在位置:林]





134 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 11:10:49 ID:mry/lV+J0
修正オワタ。創作も以外と疲れるものナのナ。
考えるの楽しいけど。

135 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/03/18(日) 12:55:14 ID:e8OT5SEN0
>>134
修正乙
これなら大丈夫だと思われ

っていうかじぶんのSSの方が危ない気ガス

エルウェン クリフ ダオス ルシオン
を投下します。

136 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 12:58:46 ID:+0s7eNVVO
>>134
修正乙
おまいさんのチャレンジに僕は敬意を表する!
今後も書き続けちゃいなYO!

137 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 12:59:08 ID:e8OT5SEN0
走る。走る。走る。
茂みを掻き分け、エルウェンは走る。煙が立ち昇る方へと一直線に。
争いが起こっているであろう場所へと。
エルウェンは刻々と目的地へと接近しつつあった。

もしもの戦闘に備え、パックを漁る。プロテクターを取り出し、腕に付ける。
後の残り二つを懐に収めた。
長年自分と共にしてきた恋人の形見の剣アヴクールがないのが、心細いが十分に戦える。
自分を過大評価する訳ではない。
でも、私はそこいらにいる人間とは比べようないぐらい強さを持っている。
エルウェンは己の矛盾に苦笑いする。しかし、自分にはそれだけの力があるのだ。誰かを護る強さが。
私は止めなければならない。
こんなくだらない戦いを行う輩を意味の無い戦いを強要するルシファーを。

争い。それは醜いものだ。長い間生きてきたが争いは何も生まなかった。
血を血で洗い、憎しみを憎しみで被せ、悲しみを作り出してきた。
いつも、それらで悲しい思いをしてきたのは弱者だけだった。

「もう、私は誰にも悲しい思いをさせたくない」




138 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:01:56 ID:e8OT5SEN0
走るエルウェンに歪に曲がった木々が目に入る。
それらはすべて斜めに無理やり曲げられたように見える。なかには、根元から折れた木もある。
そろそろ目的地が近づいてきたなと気を引き締める。
この惨状を作った本人がいるかも入れない。

滑稽に歪曲した木々の中、エルウェンの視界に光が溢れる。
目的地が近い。足を早める。

森を抜けると可笑しいぐらいそこは何もなかった。
その可笑しな空間にただあるのは、地面に大きなクレーター。一人で佇む男。その傍らには首のない女性の石像。
不気味だ。ただ単に不気味であった。
目の前にいる男が嵐の前の静けさのように静かに奇妙にこちらに目を向ける。
「来客か……私は少々疲れている。お引取り願えないだろうか?」
「……そこにいる女性は貴方がやったのですか?」
「だと、したらどうする?」
男は奇妙に笑いかける。お互いに深い沈黙。男はただただ奇妙に返答を待っている。

この男の目を見ればわかる。こいつは目的のためならどんな犠牲でも厭わない人間の眼だ。
それは自分であっても、他人であっても。
今ここで自分が引いたならば、確実に悲しみを生むだろう。この男による悲劇によって。
それ前に、この男は逃がさないだろう。己の目的ゆえに私を殺しに掛かる。確実にだ。


139 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:03:48 ID:e8OT5SEN0
「何も答えぬか……」
私は男の口を開くと同時に疾風のように駆ける。拳を構えながら。
「私に戦いを挑むのか。素直に引けば、助けてやったものを……」
その言葉は嘘だ。どちらにせよ、私を殺すつもりだ。
「では、死んでもらおうか! 我が使命の礎となるがいい!」
男が構える。魔法の詠唱を始ようとする。

「ぬ」
でも、私はそうはさせなかった。この男は確実に魔術師だ。
石像になった女性。地面のクレーター。このことから、男は魔法を主体としている。
だから、そういう輩には魔法を詠唱する前に叩き込めばいい。魔術師と戦うときの基本である。
私は男に詠唱させる隙を与えない。
拳は空を切るが、この攻撃は相手に着実に効いている。
相手は始めて会ったときから、服装から所々血が滲んでいた。
戦いが長引けば長引くほどこちらが有利なのだ。
そして時が来れば…

男の足を崩れる。私にチャンスが到来する。
「ここです」
拳を大きく振り上げ、頭を捉える。そして私の懇親の一撃を喰らわせようとした瞬間、
男がふっと口元を緩む。

140 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:05:52 ID:e8OT5SEN0
私は殺気を感じ、殺気の感じるところをガードする。
刹那、プロテクター越しに四つの重い衝撃。あまりの衝撃に後ずさる。
そして、許してしまった。男の詠唱を。

「もらった! テトラスペル!」
四つの属性の魔法が襲い来る。私は咄嗟に避けようとする。
火と氷は何とか避けれたが、雷は避けきれず、一瞬身体の自由を奪い、
土の槍が太ももを貫く。私は地面に跪いた。
「なかなかのプロテクターだ。普通なら腕が折れても可笑しくない。それに加え、高い身体能力。
 本来なら私が敗北していただろう。しかし、貴様は私を見誤った。詠唱させないよう攻めてきたが、
 私は接近戦も得意なのだよ。そして、貴様の最大の敗因。それは貴様が私に恐怖していたからだ」
男は不適に語る。
「それ故、勝利を急ぎ過ぎた。何を焦っていたのだ。
 私との戦いを早く終わらせたかったのか。
 それもそのはず、貴様は恐怖を感じていた……このダオスに」

そんな馬鹿なと、私は否定する。
私が恐怖を抱いていた…そんなはずは…
でも、この男ダオスにあったときから感じていた奇妙な感覚。
私は心の奥底で畏怖していたのかもしれない。ダオスの圧倒的なパワーの目の前で。


141 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:08:16 ID:e8OT5SEN0
私は動けなかった。それは決して足の傷がどうとかではない。
全身を駆け巡る諦めという言葉に支配されていた。
勝てない。私には勝てない。ダオスに勝てない。
ダオスが自分のほうへと向かってくる。
彼はわかっているのだ。
まるで、蛇ににらまれた蛙のように私が抵抗をしなくなったことを。

「アルフレッド……」
私の最後に想うのはかつての恋人アルフレッド。私は彼の意思を継げたのだろうか。
私は彼の意思を多くの人に伝えるために戦士ギルド『テアトル・ヴァンクール』を立ち上げた。
彼の意思『大切なものを護る』ということ。テアトルの皆はその意志を十分に引き継いでくれたはずだ。
副長のジェラルドは強面で口が悪いが、部下の面倒見がよく義に厚い。
隊長のシーザーは仲間の死を自分のことのように感じ、仲間を思う気持ちは誰よりも強い。
女隊長のアリシアはアルフレッドの血を引き継いでいる。
そして、脅威的なスピードで隊長
になったジャック。彼はまだ気付いていないだろうけど。
いつか、気付いてくれるはずだ。剣は『大切なものを護る』ために振るうということ。
貴方の父もかつてそうしたように。
皆、かたちは違えど、アルフレッドの意志を学んでくれている。
私の役目はこれで終わりである。


142 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:10:25 ID:e8OT5SEN0

本当に――――これで終わり

貴女はどうなの? 貴女は大切なものを護ったの? いや、護ろうとしたの?

護ろうとしなかった。放棄した。勝手に自分で諦めて、勝手に自分で絶望して放棄した。

貴女自身の役目は何なの? 貴女は誰なの? 貴女はかつての護られる存在『エル』なの?

違うわ貴女は―――――……


「最後に聞かせてもらおう。私を追い詰めた貴様の賞賛を称え。貴様の名前を…」
「私は」
私は…私は…
「エル……」
弱きを助け、強きを挫く。アルフレッドが亡くなってから弱き者を『護る』こと使命として生きてきた。
私の名は……

「――――『エルウェン』だ」
と、発すると同時に私は懐に手を伸ばし、あるものを掴み、ダオスの顔面を殴りつける。
ダオスも死人のようだった自分が突如生き返ったのは予想外だったのか。
その場に仰け反った。その瞬間、ダオスを中心に辺りが灼熱の炎の海になる。


143 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:13:12 ID:e8OT5SEN0
私はダオスをあるもので殴った。
それは、焼夷手榴弾と呼ばれるもの。
彼を殴ったあと、すかさずピンを抜き、そのまま勢いで落としたのだ。
自分が思った以上の火力だった。それなら奴も……

「ダオスコレダー!!」
ダオスを中心に力場が生まれる。凄まじい衝撃が辺りを覆い尽くす。
爆風が灼熱を吹き飛ばす。私をも巻き込んで。
気付いたころには私は爆風に吹き飛ばされていた。
衝撃。背中に衝撃を受ける。たぶん木にぶつかったのであろう。
あまりの激痛に私の意識が遠のく。
私はここで死ぬのか……ダオスはまだ生きて…いるのに
「そん…な…」

+++

突然の爆音と後から伝ってくる突風が落ち葉を揺らし、クリフとルシオンを不快に遮る。
「一体この山で何が起こっているんだ! おい、急ぐぞ!」
クリフは途中で出会った仲間ルシオンを急かす。
いまこの爆発に自分の仲間が巻き込まれていないかと心配であった。
目的地に向かう道中、嫌な予感がモールス信号のように自分の体に点滅していた。
「はい、わかりました。急ぎましょう」
ここら一帯の折れ曲がった林の数々。それらは嫌にクリフに悪い予感を暗示させた。
なにもなかってくれと、心で祈る。



144 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:16:49 ID:e8OT5SEN0
クリフに視界が広がる。
森を抜けると荒地に半分以上が黒こげた人間が佇んでいた。
クリフは男の瞳に釘付けになった。クリフはこの男は危険だと直感的に思った。
絶対的な強者を感じさせる胸糞悪い眼だった。
ルシファーと始めてあった時と同じ感覚。
気分が悪い。

「今日は来客が多いな。これで貴様らを含めて四人目だ。
 少々時間を取らすが、食事が終われば、相手をしてやろう」
男は黒焦げになったパックからあるものを取り出して、それを食しだした。
すると、みるみるうちに男のただれた肌が綺麗に修復されていく。
「さすが、ミラクルグミだ。あの女がつけた火傷が回復していく」
「女だと……?」
クリフは言われずにはいなかった。予感がするのだ。決して朗報とは思われない何かが。
「そうだ、私の後ろにいるではないか。尤も、私の攻撃を直に受けたから、もう死体だがな」
男は後方へと目配せする。クリフは驚愕する。嫌予感は的中だった。
「テメェーーーー!! ぶっ潰す!!」
そこには、木の幹の下で女性がうつ伏せに倒れていた。
顔は確認できない。が、クリフだけが理解した。
でも、それは、勘違いだった。


145 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:19:19 ID:e8OT5SEN0
金髪のロングヘアーに、両手に付けたミスリルガーター。
ミラージュの特徴ともいえる長い髪。自分と彼女愛用のガーター。
それだけで、ミラージュと判断するには材料が少ない。
が、さまざまな不安と焦燥が混在していたクリフには十分であった。ミラージュと判断するには。

クリフは激昂に身を任せた。目の前の男にはわからないのだ。
自分とミラージュが供に歩んできたことを。何も知らないのだ。
それをただ己の我欲で彼女の命を摘み取った。それが許せなかった。
クリフの身体が怒気をあげる。
「クリフさん! 引いてください! 怒りに身を任せて、倒せるような相手ではありません」
ルシオンが自分を制しようとする。
だが、聞こえなかった。いや、聞こうとしなかった。
一発でもいい、目の前の男をぶちのめしかった。
気を高め、爆発的なスピードを上昇させる。
相手の間合いを一気に詰め、かつ、ダメージを与える技。

「バーストタックル!!」



146 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:21:20 ID:e8OT5SEN0
超スピードで男に体当たり。が、
「馬鹿の一つ覚えのように、突っ走るとは愚か者め。貴様には耐えられるかな?」
ダオスの構えた両手からの光線がクリフを捉える。
「ダオスレーザー!!」
バーストタックル中は方向を修正できないクリフを狙う。
避けるのは不可。激突は必至であった。
クリフのパワーとダオスのパワーが反発しあう。
それに合わさって、カウンターのような衝撃がクリフの体に超絶な重圧を与える。
身体は耐え切れなかった。
クリフは人形のように遠い彼方へと、放り出された。
一般人がみれば、まるでサーカスの出し物の一つである人間ロケットのようにと思うだろう。
ギャグ漫画のようにバビューンとクリフは飛ばされた――……‥‥・・・


「次は貴様の番だ。先ほどの単細胞と違い、
 多少はやるようだが。このダオスの前に平伏すがよい」
私は男と戦う理由はなかった。が、相手は私を殺したいようだ。
銀龍である私はむざむざと殺られる訳はない。
それに人間が龍に歯向かう、その減らず口を叩き割りたくなった。
後悔するがいい。トゥトアスの監視者である私に戦いを挑むことを。


147 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:23:38 ID:e8OT5SEN0
「私には戦う理由がないのですが。そこまで仰るなら相手になってあげましょう」
奴は私に舐めた口を訊くが、解るのだ。
奴の潜在能力は私と同等の力を持っている。
制限によって人間の容姿をしている私は接近戦しか、奴を致命傷に負わせられない。
それは、私は何もない状態から手から刃渡り2メートルの大剣を具現化することが出来る。

―――私には策がある
それを実行するには、拳が届くの間合いに入る必要がある。
初めに奴を体術で攻める。体術で攻めることによって、私の拳に意識を固定させる。
そして、私が殴打をわざと外す。外した瞬間、奴は油断をする。
そこを狙うのだ。剣の具現化を発現させ、斬る。
それだけだ。普段の奴なら避けられるかもしれない。
が、私の能力に対応できないだろう。疲労の影が見える奴にはな。

奴との距離は約50メートル。私は何とかして奴に接近する。
さすれば、龍をも越える魔力を持っている奴を屠ることが出来るだろう。
だから、私は捨て身で奴に近づく。奴を殺せる間合いに。デッドゾーンへ。


148 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:26:06 ID:e8OT5SEN0
ルシオンは攻撃の間合いに入るために地面を踏みしめる。
体が跳ね飛ぶようなステップを踏み、相手に詰め寄る。
ダオスも相手を近づかせぬよう、己の魔法を向かわせる。
炎、氷、雷、土の四重奏。
回避、回避、回避、回避の連立。
ルシオンにとって、疲弊したダオスの攻撃は鈍く感じられる。
機を逃すわけにはいかないとルシオンはさらに突き進む。
ダオスも負けじと魔力を振り掲げる。
だが、回避。

無駄な抵抗に過ぎない。ルシオンは勝利を確信する。
あまりにも、あっけない。奴はもう駄目だ。疲労しきっている。技に切れがない。
私は奴を過大評価し過ぎたのだろうかと、思考がよぎる。
すでにもう、ルシオンはデッドゾーンに入ったのだから。

ルシオンは当初の作戦を止めることにした。
そんな回りくどいことをしなくとも、殺れる。
拳のフェイントなどせずとも、そのままでいい。射程に入れば、すぐに斬りつける。
「では、さらばだ…人間」
ルシオンは腕を振り上げる。手に漆黒の大剣が現れる。
自分を虚仮にした愚か者に下ろす。避けられはしない。



149 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:28:50 ID:e8OT5SEN0

―――が、出来ず。振り下ろすことはできなかった。

私は強制的に後方に戻された。這いづくばった。
私は体が拒否するように血を吐き出す。地面が赤く染まる。
奴の魔力の篭った四重の打撃が腹部へと流し込まれたのだ。
確実に自分の器官が深いダメージを受けているのが自明であった。
見切られていた。奴は私の魔力の流れを見切っていたのだ。
「何故だ?」
奴は首を傾け、質問を返す。
「何故だと? 愚問だ。貴様のほうがよく解っているのではないか?」
そうだ、私は解っていたのだ。認めたくなかったのだ。
自分のたった一つの怠惰が油断が敗因だということ。龍と妖精たちに蔓延しているもの。
私が嫌った感情、習慣である。怠惰によっての敗北だと認識したくなかった。

絶望的であった。私は勝てない。私はあまりにも傷ついている。
奴から受けた傷が私と奴との差を大きく開いた。不利を通り越して死に繋がるしかなかった。
ここから戦闘を続けても無駄な足掻きに過ぎない。
最後には、私の死体しか残らないのだ。それほど、奴が与えた傷は深いのだ。


150 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 13:31:14 ID:cm67qEy4O
支援

151 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:31:47 ID:e8OT5SEN0

怒りが込上げてくる。久しぶりの感覚だった。ただ、与えられた使命をもくもくとこなす自分から、失なった感情。

負ける? 殺される? 人間如きに? 保護してきた矮小な存在に?
銀龍たる私が…銀龍にさえ…戻れば…奴を…葬れるのに…
力が…あれば

――――共鳴

不思議な何かと。
すぐに出所がわかる。パックからである。
私はそれに触れる。

『ドラゴンオーブ』

力がみなぎる。力が溢れる。

私の力が……開放される。

そこには、天空を深々と仰ぐ銀色に輝く龍がいた。真の力を解放した龍がいた。
「我が名はフォティーノ! ニンゲンよ。我が力をしかと眼に焼き付けよ。
 そして、絶望と後悔の中で消え去るがよい!」
龍の逆鱗に触れてきたものはいかなる者も最上級の死が訪れる。
今ここに銀龍フォティーノが君臨す。


152 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:34:02 ID:e8OT5SEN0
銀龍は漆黒の剣を天の掲げる。剣先から雷鳴が轟き、ダオスを襲う。
ダオスは完全に銀龍の手のひらで踊らされていた。
銀龍の攻撃を必死で逃れようとする姿がまるでワルツを踊っているようだった。

銀龍はダオスのワルツは延々と拝むのも悪くはなかったが、時間がなかった。
ルシオンだったときの傷があったのもある。
が、それよりも、ドラゴンオーブ。こちらのほうだ。
このアイテムは少々曲者だ。真の力を解放させるようだが、開放できて5分程度。
しかも、自分は今、疲労と怪我が相成って、2,3分しか本来の力を解放できないだろう。
その上、可笑しな話だが、本来の力を解放しても、制限が掛けられている。

でも、十分であった。1分もいらない。
銀龍は黒き翼を羽ばたかせ、空を仰ぐ。周囲に砂塵が覆う。

―――そして、ダオスめがけ急降下。
奴の首を刎ねる。その一撃で終わらせる。
ルシオンの漆黒の剣がダオスの首へと軌道があるが如く振り下ろす。

―――怒りの鉄槌




153 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 13:36:38 ID:+0s7eNVVO
支援だ

154 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:37:00 ID:e8OT5SEN0

『私の勝利だ!!』

その刹那、閃光が銀龍の眼光へ焼き付ける。
銀龍に疑問が沸き起こる。
ダオスの首を刎ねたいのに刎ねられない。体の筋肉が強張る。
なぜ、奴が目の前にいるのに、精神と体が食い違うのだ。
何故だ。何故だ。何故だ。

ダオスの苦肉の策だった。
至急品の閃光手榴弾を一か八かで地に叩きつけたのだ。
幸いにも、辺りは砂埃で視界が悪かったのだ。
そのおかげで、銀龍に気付かれる事なく。ことを運ぶ事が出来た。
しかも、銀龍は何が起こったのだとハテナマークを出し、目を押さえ、無防備でいる。

ダオスはこの好機を逃すはずはなかった。
「死ぬがいい」
ダオスは手に魔力を集束させ、放出させる。
間合いゼロ。
絶対死。
「ダオスレーザー」
銀龍は避けられるはずもなく。光線ごと吹き飛ばされる。


155 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:38:54 ID:e8OT5SEN0

―――私はもうだめだ…
思考が強制的にその考えを作る。
奴の光線が私の体を貫こうと後方へと押し続ける。
私は負けたのだ。今まで守ってきた人間に。
人間は業に生き、業で死ぬ。私はそんな生き様する人間に憧れていたのかもしれない。
だからこそ、諦めきれない。私は生きたい。人間のように抗いて見せよう。
私は最後の力を振り絞り、口元を一点に集中させ作り出す。

灼熱の炎。全てを焼き尽くす業火。

しかし、無意味な行為だった。
奴のレーザーを受けてから、ほんの一瞬だが、距離が遠く離れてしまった。
確実に回避される。無論承知であった。
私の心の中は当たろうが避けられようがどうでもよかった。

最後の足掻きであった。抗いであった。
銀龍としての最後の意地である。
そして、私は最後の力を籠め、奴めがけ吐き出す。
私の意識が失っていくのが感じられる。


156 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:40:53 ID:e8OT5SEN0
―皮肉なものだった。

私が愛し、守り抜いてきた人間に殺され、最後は人間の姿で死ぬのだから。
今思えば、本来の姿にいるよりも人間の姿でいるほうが長かった。
本当に皮肉なものだ。
死が迫ってきているのに、不思議と笑みがこぼれる。
「さらばだ、私が愛し、守りぬいてきた人間たちよ……」
そして、ルシオンは静かに眼を閉じた……。


「龍ごときの畜生がまだ抗うか!?」
ダオスめがけ業火が向かってくる。しかし、簡単に避けられる。
距離が遠い。まるで、避けてくださいと言わんとばかり。
ダオスは黒い長髪の男が龍に変化したとき、内心焦っていた。
しかし、もう臆することはなかった。龍は死んだのだ。我が手で。
笑いが込上げてくる。あまりにもあっけない最後。
あれほど、自分を追い詰めた龍の最後が明白に避けられる業火。
馬鹿馬鹿しい最後。犬死。
焦ることはなかった。横に7,8歩移動するだけでいいのだから。
そして、ダオスは行動に移そうとした。

――ガシッ

ダオスの足に感触。何者かが自分の足を掴みかかったのだ。
それは、自分を黄泉へと連れて行く亡者が降りかかったように思えた。
そこには、あの女がいた。

157 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 13:42:26 ID:cm67qEy4O
もういっちょ

158 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:44:09 ID:e8OT5SEN0
++

―ねえ、起きて! ねえ、起きて!

―貴女はまだ眠ってはならないわ

―貴女には役目があるのでしょう?

―だから起きて、貴女には最後の役目が残っているの

私に語りかけてくる。一体誰だろう。うつ伏せになった私は顔を上げ、声の出所を見る。
そこには……私がいた。
まだ、エルと名乗っていた時の幼い自分。
私は幼い私と目が合う。幼い私はにっこり微笑み、最後に一言心に語りかけた。

―これ以上悲しみの連鎖を止めて

意識が引き戻される。あれは夢だったのだろうか。
幻や夢の類とは思えなかった。やけに現実的だった。
「ここは?」
一瞬、自分の状況がわからなかった。が、あたりの惨状を見渡すと一発で理解する。




159 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:47:15 ID:e8OT5SEN0
そうだ、私はダオスに…。
私はあと一歩のところまでダオスを追い詰めた。しかし、奴の反撃で私は…。

「龍ごときの畜生がまだ抗うか!?」
突然、ダオスの声が聞こえた。
私は声の方へ振り向く。10メートル先に、迫り来る炎の前に高笑いするダオスがいた。
私が眠っている間に何が起こったのかわからないが、一つだけわかることがある。

ボロボロになった体を奮い立たせ、私は蛇のように這いずりながらダオスに近づく。
奴の攻撃でありとあらゆる骨が砕かれている私にとって、10メートル先の奴に近づくこと至難なことであった。
私は一歩一歩語と進むたび、全身を気絶しそうな激痛が走る。
たったの10メートル進むことがこんなに遠く感じられるの初めてであった。
私は血反吐を吐きそうになりながらもダオスに到達する。
最後に一つだけわかることそれは…

―――ダオスに引導を渡すこと


160 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:49:44 ID:e8OT5SEN0
私はダオスの足にすがり付く。そのときの奴の驚きようは見ものだった。
「貴様! まだ生きておったのか。この死にぞこないめ」
「私は戦士ギルド『テアトル・ヴァンクール』の大隊長エルウェン!!
 今ここであなたに引導を渡します」
「亡者が調子に乗りおって」
ダオスは離せ離せと私の顔を蹴り上げる。
私は顔を蹴られようが絶対に離しはしなかった。痛みに耐える。
私の顔は何度も蹴られ、多分見るに耐えないぐらい膨れ上がっているだろう。
他人が見れば、無様な姿であるが、私には体裁など、もうどうでもよかった。
ダオスによる殺戮を止めるには、もう私しかいないのだから。
惨劇は今ここで絶つ。

灼熱の炎はもうすぐそこまで迫ってきている。私は腕の力を強める。
だが、突然意識が朦朧としてきた。私は失ってはいけないと自分を励ます。
後もう少しでダオスを倒せる。
だから耐えて、お願い。
「アルフレッド、私に力を…」
私の口から飛び出すはかつての恋人の名前。自然に出たのだ。
彼の名前を聞くと私は痛みが不思議と引いてくる感じがした。
ダオスの猛攻は私にとって苦じゃなくなった。だから耐えることができた。
炎はもう目の先だった。
灼熱がダオスを包み込もうとする。
私は勝利したのだ。
「貴方の元に向かいます」
アルフレッド……私…勝ちました…




161 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 13:50:06 ID:aPy6PNrP0
支援

162 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:52:52 ID:e8OT5SEN0
+++

神塚山の頂上に満身創痍の男がいた。
彼は疲労困憊であった。体の節々が疲労で悲鳴を上げていた。
男はあたりを見渡した。
石になって粉々になった女の破片。龍に変化した男の屍。黒こげの女の屍。

「私は死ぬわけにはいかぬ……私には使命がある」
ダオスが息を切らし、静かに吼える。彼には休息が必要であった。
ダオスはエルウェンに羽交い絞めされたとき、
最終手段にタイムストップを唱え、事なきを得た。
しかし、もともとあった疲労に加え、一日に二回も大魔法タイムストップ使用した代償は大きかった。
魔力は底を尽き、少しでも、気を緩めれば、その場に永遠の眠りへと誘う。
「あの女…エルウェンさえ、いなければ、私は…」
ダオスは自分を無様な状態にした女を呪うように忌々しく吐き捨てる。

一刻も早く、ここを去らねばならなかった。
ここで休息をとれば、騒ぎを聞きつけた奴、殺されるがしれなかった。
だから、安全な場所へと移動せざるを得なかった。
ダオス疲労でふらつく足を奮い立たせ、一歩を踏み出した。全身に激痛が走るが耐えねばならなかった。
逃げねばならなかった。

逃げねば―逃げねば―逃げねば―
逃げねば―逃げねば―逃げねば―



163 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 13:53:22 ID:aPy6PNrP0
紫煙だ

164 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:54:51 ID:e8OT5SEN0

―――――逃がしはしねぇよ

ダオスの後方から呪詛のような言葉が聞こえた。
空耳であって欲しいと後ろを振り向く。
そこには、自分が殺したはずの男がいた。龍になった男に一緒にいた傍らいた単細胞。
何故、生きている。
「貴様…! 何故、生きている?」
「さあね…」
クリフはダオスレーザーを貰った時、パックに仕舞ってあった無欠の護符が発動し、無傷でいられたのだ。
「テメェに教える義理はねえよ!!」

クリフは足を地面に蹴りこんでダオスの懐に踏みんだ。
ダオスはかえるの鳴き声のような喘ぎ声を出す。
それもそのはず、クリフの全体重を乗せた重いボディブローが炸裂。
その一撃はダオスを2,3メートルほど吹き飛ばす重い一撃。
ダオスの肢体が後方へと吹き飛ぼうとするが。


165 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 13:55:37 ID:aPy6PNrP0
しえーん

166 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 13:58:31 ID:e8OT5SEN0
「おっと、まだ終わっちゃいないぜ。
 きっちりと借りを返すには…まだ足りねえから……なあ!」
クリフはダオスの足のつま先を踏み、この場に留まらせた。
クリフに燻る灼熱の怒りが収まらないから。

「おりゃあぁあぁああーーーー!!」
怒号を皮切りにダオスに怒りの猛打。
「テメェ! ふざけやがって!
 よくも、ミラージュを!
 よくも、ルシオンを!」
クソ野郎が
―クソ野郎が
――クソ野郎が
クリフは拳を振り抜き、ダオスを地面に叩きつける。
上空へと飛び上がり、拳を振り上げる。

―――そして急降下。神宮流の中でも屈指の破壊力を持つ技『エリアルレイド』
拳にありったけの怒りをこめる。
ルシオンが成し得なかった首刎ねの無念が重なる。
そして振り下ろす。


167 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 14:01:49 ID:e8OT5SEN0

―――怒りの鉄槌

グシャッ……

クリフを中心に砂塵を舞い、地面を揺らす。
鮮血が波紋のように飛び散った。


「痛ってぇー、ちょっとやりすぎたか? これだと相手のツラが拝めねえなあ」
今の一撃でダオスの顔は陥没。クリフの手にダオスの歯が食い込むほどの一撃であった。
そこには、顔だけでは判別不能の死体が横たわっていた。
「ミラージュ…ルシオン…仇を取ってやったぜ…」

クリフは黒こげになったミラージュもといエルウェンの側に近づく。
判別不可能なくらい焼け焦げた体を見ると、ダオスに対して怒りがまた再燃するが、それを収める。
そして、両手に付けていたミスリルガーターを外す。
「ミラージュ…ちょっとの間、貸してもらうぞ」
クリフはミラージュの遺志を受け継ぐように手に装着する。
次にルシオンの側へ。
「遅れちまってすまなかった…もっと早くに到着していれば…助けられたのかもしれないのに…」
クリフは付し見がちに謝った。けれども、今言うことはそんなことではない。
「短い間だったけど、お前といられて楽しかった」
ふっと笑みをこぼす。ルシオンの死に顔が死んでいるとは思えないぐらい安らかであったから。

クリフはガシッと手のひらと拳をぶつけ、決意する。

――ミラージュ、ルシオン。俺はここを絶対に抜け出し、ルシファーをぶっ潰す。
   それが、お前らに出来る餞別だ。


168 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 14:04:42 ID:e8OT5SEN0
悪いなと謝りながら、クリフはルシオンの支給品を貰い受ける。
ドラゴンオーブとメルーファとバニッシュボムの三つ。
最後に戦利品としてダオスのパックを漁る。
中には、閃光手榴弾とサイレンスカードの二つ。
そして、首輪があった。
「どうして首輪が……?」


【F−5/昼 放送直前】

【クリフ・フィッター】[MP残量:80%]
[状態:憤りと悲しみ 手の甲に歯によるケガ 疲労微]
[装備:ミスリルガーター@SO3・閃光手榴弾@現実・サイレンスカード×2@SO2]
[道具:ドラゴンオーブ・エターナルソード・メルーファ@SO2・バニッシュボム×5@SO3・フレイの首輪・荷物一式×4]
[行動方針:首輪を解除しルシファーを倒す]
[思考1:ミラージュ……]
[思考2:なぜ首輪が?]
[思考3:仲間を探す(マリア優先)]
[現在位置:F−5 神塚山山頂]

備考
・クリフはミラージュが死んだと勘違いしています。
・エルウェンの懐には、一つランダムアイテムが残っています。
・フレイとフォースソードはダオスコレダーに巻き込まれ、粉々になりました。
・サイレンスカードは対象者を沈黙させる。効果は一時間。
 発動させるには対象者を目視できる状態でしかできない(名前は叫ばなくともよい)。

【ルシオン 死亡】
【エルウェン 死亡】
【ダオス 死亡】
【残り49人】




169 名前:HEAT -灼熱-:2007/03/18(日) 14:06:08 ID:e8OT5SEN0
アイテム説明

【ミスリルガーター】
クリフとミラージュ専用のガントレット。
魔法金属ミスリルで作られている。

【閃光手榴弾】
閃光によって対象者をショック状態にするアイテム。

【焼夷手榴弾】
周囲を燃え上げらせるアイテム。

【ミラクルグミ】
MPとHPを60%回復させるグミ。

【ドラゴンオーブ】
四宝の一つで、ミッドガルドを守護する球体。
凄まじい魔力を有しており、開放するだけで世界を崩壊させることが出来るパワーを持っている。(要制限)

【無欠の護符】
あらゆる攻撃から一度だけ身を守る札。

【サイレンスカード】
対象者を沈黙状態にするカード。

【メルーファ】
アシュトン専用の最強小剣。
魔王の血で鍛え上げられたといわれる漆黒に染まった2本1組の邪悪な刃。
なお、本編では、比較的簡単に作りやすく。その上、かなり高い値で売れるので、
SO2をプレイした人なら一度はメルーファ錬金術をしたことがあると思う。
・闇属性を吸収

【バニッシュボム】
障害物(岩や氷など)を消し去る爆弾。
人体には効果はない。


170 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 14:09:03 ID:cm67qEy4O
力作乙!
ここで一気に強キャラが3人も…これだからロワは分からない

171 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/03/18(日) 14:10:55 ID:e8OT5SEN0
投下、完了いたしました。
指摘などありましたら、
教えてください

後最後に、補完して置いてください

【サーペントトゥース】
ノエル専用のナックル。
水竜の牙を取り付けることによって
目標を麻痺させる力を持った特殊なナックル。
・追加効果麻痺

【エンプレシア】
レナ専用のナックル。
使い手の心に無限の安らぎと大いなる気品を与える女性用ナックル。

【パラライズボルト】
マリア専門のフェイズガン。
殺生性は皆無だが、相手を麻痺状態にすることが出来る。

【七色の飴玉】
丁度良い甘さの小粒の飴玉。
この飴玉を舐めているとなんだか楽しい気分になってくる。

【グールパウダー】
邪悪な人間の研究過程で産まれた薬物。
服用者の精神を犯し、肉体を不死者へと変容させる。



172 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 14:12:54 ID:+0s7eNVVO
うわぁぁぁぁぁぁ!
文才があれば長文コメントしたくなるほどの超大作!
すげぇ面白かったからこそ「すげぇぇぇ!」としか言えないぜ……

テラGJ!

173 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 14:15:50 ID:aPy6PNrP0
>>171
大作超GJ!
最強クラスが一気に三人も死んだか……。
ルシオンをドラゴンオーブで銀龍に変身させるのは思いつかなかったわ。
それにクリフは勘違いしっぱなしですかw
まぁすぐに放送が流れるから大丈夫だろうけどw

174 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 14:26:58 ID:+0s7eNVVO
どうでもいいが、山頂が一気に安全地帯になったな
ある意味アーチェ組に運が向いてきた

175 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 15:00:37 ID:xXR9VDxE0
>>134
修正乙
だが、一カ所間違い発見
>「ソフィアはその・・・ルーファスっていったっけ?あのオッサンの事なんか知ってるか?知らなかったらいいんだけどよ。」
ルーファス→ルシファーですよね?

>>171
GJ!
放送前に決着が付き、しかも3人死亡は予想外でした。

176 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 15:00:39 ID:EMoYc1ie0
超GJ!
相次ぐ最強クラスの死亡がこれからどういう影響を及ぼすか心配だな
しかもクリフは道具がアレだからこれから大変だ
ともあれ最後に一言、エルウェーーーーーーーンッッ!!
予想通りとはいえいつか活躍させたかっただけに残念

177 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/03/18(日) 18:33:52 ID:bXmqsjtv0
修正&新作乙でした。
こちらとしてはすぐに放送を流せる準備は整っていますが、もう放送前の作品を書いてる方はいませんかね?

178 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 19:41:38 ID:+0s7eNVVO
放送に跨る話なら書いてるけど、放送前のみの話は書いてないぜ

179 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/18(日) 22:57:17 ID:wk6l5HJA0
>>130-132
「ルーファス」の摘出数 30
「ソフィア」の摘出数 36

180 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/03/19(月) 00:16:40 ID:ne0QYUqL0
それじゃ、放送投下しますね。
放送だけだからホントに短いけど…。

181 名前:第一回放送:2007/03/19(月) 00:17:39 ID:ne0QYUqL0
「こんにちわ諸君。このゲームが開始されてから六時間が経過した。
よって、諸君もお待ちかねの定時放送を行いたいと思う。発表するのはここまでの死亡者の名前、そして禁止エリアだ。
では、まずは死亡者を発表しよう。

 『ジェラード』
 『ミント・アドネード』
 『デミテル』
 『スフレ・ロセッティ』
 『クレア・ラーズバード』
 『フレイ』
 『ノエル・チャンドラー』
 『ロウファ』 
 『アドレー・ラーズバード』
 『ガンツ・ロートシルト』
 『ルシオン・ヒューイット』
 『エルウェン』
 『ダオス』

死者は以上の13名、これで残りは49人だな。
素晴らしい…このペースならば想像以上に早く終了する可能性もあるな。クックック…。

続いて禁止エリアを発表しよう。良く覚えておけ。二度は言わぬぞ。
まず13時にC−5。続いて15時にG−3。そして17時にE−6だ。
最初に言ったとおり、禁止エリアに進入するとその場で首輪を爆破させてもらう。用心するのだな。

さて、次の放送は6時間後の午後6時だ。
それまでにさらに人数が減っている事を期待しているぞ。
貴様らが生きて帰るには自分以外の全員を殺さなければならないのだからな、この調子で一人きりになれるまで頑張ってくれ。
では、これで放送は終了する」

放送が終了すると同時に空に映し出されたルシファーの姿は消えた。
そして何事もなかったかのように、殺し合いは再開される。

【第一回放送、終了】
【13時にC−5 15時にG−3 17時にE−6がそれぞれ禁止エリアになります】

182 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/19(月) 00:18:22 ID:ne0QYUqL0
アザゼルとかベリアルとかスフィア社の面々も出そうかと思ったけどとりあえず自粛。

183 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/19(月) 00:19:33 ID:ne0QYUqL0
ミスった…orz
文章の最初に以下の文を入れといて下さい。

12時。
この悪夢のような殺し合いが始まって6時間。
何の前触れもなく空が薄暗くなり、主催者・ルシファーの姿が映し出された。

184 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/19(月) 01:35:09 ID:J9UoGvp5O
>>171

投下乙…って言いたいけど。
みんな誉めてるだけだけどさ、ちょっと誤字やら文法が変な部分が多すぎだろ。
自分で一度読み直してれば絶対気付くよね?
あと龍を畜生って言うか?しかもあのダオスが

185 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/19(月) 08:28:20 ID:dnzR70wqO
>>184
ランニングでもして頭スッキリさせてからもう一度言いたいことを言い直した方がいい

186 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/19(月) 12:08:34 ID:TFYVBLUOO
言いたいことはわかるが他人に意志を伝えるための言葉遣いは覚えたほうがいい

187 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/19(月) 13:06:54 ID:wXX5HRkm0
TOPの竜って別に特別でもないただのモンスターだから、畜生って言っても問題ないだろ。
特にダオスはモンスターを配下にしてるしな。

188 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/20(火) 01:27:02 ID:gH3EoBPW0
せっかく放送来たのに過疎ってるなあ…

189 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/20(火) 02:45:21 ID:01VEmQjUO
今PC手元にないから投下出来ねぇんだよなぁ

この時期の忙しさは異常

190 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/20(火) 20:34:34 ID:D4ix3XHT0
ふと思ったが現在書き手は何人ぐらいいるんだろう、
トリ付の人は分かりやすいんだが名無しの書き手の見分けがつかん
そのうえ複数のトリ使い分けてる人とか……いないか

191 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/20(火) 21:35:44 ID:6Tzho+rb0
5人ぐらいじゃないか?
多分だけど。

192 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/20(火) 21:48:20 ID:UTD4XO5y0
捨て鳥使っても即効バレるから複数鳥なんて使い分けれねーぜ!

毎度同じところを叩かれて改善しようとしてるのに全く成長できない凡才でサーセン

193 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 00:20:38 ID:DOUTMiMZ0
誰かアーチェ組に手ぇつけてる?

拡声器は周りに影響与えちゃうし、誰も手を付ける気ないなら無難な繋ぎを投下するけど

194 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 00:56:17 ID:bg53bGBK0
放送後初投下期待age

195 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 01:25:46 ID:Ea6Ek01iO
そろそろまた現在地つきの地図がほしいなぁ……

今見たら東側にいる奴らって大半が一話しか出てないのな

196 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 01:31:13 ID:sgpoaYUQ0
http://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/88.jpg

まだこれで充分でしょ…。

197 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 01:33:49 ID:Ea6Ek01iO
あぁ、すまん、もうあったのか……
wikiの方だけ見てたよ……


何気にクレス達はボーマンの近くにいたのか……

198 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 01:47:06 ID:iS24KKDo0
アリーシャとかすげえ書きづらい位置にいるな。

199 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 04:12:18 ID:bg53bGBK0
何でかしらんが誰も放送にふれてないのでとりあえず話題にだしておく
ともかく>>183
交通の要所が禁止エリアに指定されたおかげで北西部が孤立しそうだな
死体も集中してるので取り残される対主催キャラは非常に危険
逆にいえばマーダー同士の殺し合いに発展する可能性もあるんだが

200 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 17:48:12 ID:DOUTMiMZ0
俺としては東側の平凡エリアに影響を与える禁止エリア配置にGJを送りたい
ブレア組も回り道か引き返しを強要されるし、チサト組も動かざるをえない
それに安全に東と西を行き来するには南下するしかないからヴォックスにも出番が訪れそうだ

201 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 20:53:47 ID:sgpoaYUQ0
質問あるんだけど、銀竜の大きさってどんくらい?
遠くから見えるかな?

202 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 22:52:48 ID:Ea6Ek01iO
銀竜の元ネタは知らないけど、遠くから見えるほどのデカさは能力規制対象に入るんじゃね?

203 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/22(木) 02:06:59 ID:X/Urhexi0
でかくなったんなら見えてもいい、そう考えるんだ。

204 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/22(木) 08:35:39 ID:EEb9NFrO0
>>201
銀龍は人より3回り大きくなった感じ。
SO2のシンぐらい。

後、エイミの竜化したような姿形じゃなく
どちらかというと竜人に近い

↓に一瞬だけ、映っているから、参考程度に、しかも英語
ttp://www.youtube.com/watch?v=T0DO_yE-PE8&mode=related&search=

205 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/23(金) 12:36:55 ID:kBvowwlZO
シンが人より三まわり大きかった事実に驚きを隠せない

206 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/25(日) 23:12:01 ID:peud3iFL0
保守

207 名前: ◆wKs3a28q6Q :2007/03/26(月) 00:12:46 ID:bahdhRu0O
放送後全く投下ないのもあれだし、あんま拡声器所持を放置しとくのもよろしくないから無難な繋ぎだけど投下するぜ

208 名前:渇いた叫び:2007/03/26(月) 00:18:14 ID:bahdhRu0O
もうやだ疲れた。足が痛い。
それが箒を失い久々に自身の脚での移動を強いられることとなったハーフエルフの率直な感想だった。
同行する男――確かジャック・ラッセルと名乗った――のせいで出発までに時間を取られたため、未だに山頂には辿り着かない。
それどころか未だに分かれ道すら見えてこないのだ。せいぜいH-05かG-05なのだろう。
I-05の分かれ道を経由し道伝いになんか来ないで野山を突っ切ればよかったと少しばかり後悔した。
道中交わした会話がジャックの過去話オンリーだったことも退屈した原因かもしれない。
仲間の特徴やら共に戦った過去を話したい気持ちもわかるけど、ちょーっと女の子への気遣いってもんが足りないんじゃないの?

「……ねぇ、ちょっと見張っててくれない?」
足を止めジャックに言う。無論、返事も待たずに邪魔臭い拡声器を押し付けながら。
「こっち来たら……これだかんね」
支給されたボーリング球を、目を丸くするジャックへと見せ付ける。
到底実践じゃ使えないような物だけど、覗き野郎をぶん殴って奥歯へし折るぐらいは出来る。
そのことを暗に伝えてから茂みへと向かうが――背後からも枝を踏む音が聞こえた。

振り向くと、当然のようについてくるジャックの姿が。
「…………ちょっと?」
「ん? 何?」
駄目だコイツ。このアーチェさんを呆れさせるなんて、間違った方向に大物だ。
「……何、じゃな・く・て! いいからアンタは見張りをする! 次ついてきたら本気でぶっ飛ばすからね!」
未だにキョトンと間抜けな顔をするジャックを尻目に更に歩みを進めていく。
姿勢を低くすれば周りから簡単には見つからないような茂みが見つかり、ジャックがついてきていないことを確認するとズボンへと手をかけた。
傍らには念のためにとボーリング球を置き、いつでも体を隠せるようデイパックを抱え込みながら腰を下ろす。
(まったく、男ってのはどうしてこう気が利かないかなぁ〜)
辺りに響く水音を聞きながら、ジャックを想いため息をつく。
思えば知り合った男連中はレディに対する気遣いってもんが成ってない奴ばかりだった。
(クレスは女の子の気持ちに鈍感だし、クラースは尻に敷かれてるだけだし、アイツは…………)
仲間のことを思うと、自然と視界が滲んでくる。
不謹慎な話だが、アーチェはこの状況にほんの僅かながら喜びを感じてしまっていた。

209 名前:渇いた叫び:2007/03/26(月) 00:30:10 ID:bahdhRu0O
ダオスを倒し、元居た時代に帰ってから数十年。
すずは勿論、クレスやミント、チェスターとは未だに再会を果たせていない。
なのに、クラースはさっさと死んでしまった。
みんなと再会するまでしぶとく生きるって言ってたのに。
「生涯現役、私もまだまだ捨てたもんじゃないぞぉ?」と笑っていたくせに。
クラースもミラルドさんも死んで、支えてくれたものが無くなって、張り裂けそうな想いを抱えて残りの年数を指折り数えた。
そんなとき、突然巻き込まれたのがこれだ。
“殺し合い”なんて馬鹿げていると思うし、あの男は許せないと思う。

それでも――死んだはずのクラースに、また会えた。
まだ当分会えなかったはずのチェスターに会えた。
話が出来たわけじゃない。ゆっくり再会を喜び合ったわけじゃない。
だけど、また、顔を見られた。
あの暗い空間で、チェスターとクラースの顔が見られた。
名簿を見たら、そこにクレスとミントとすずちゃんの名があった。

会える。会える。こんな状況とはいえ、みんなともう一度戦える。
こんなに嬉しいことはない。


(みんなに、呼びかけなくちゃ。あの時のメンバーが全員集合すれば、あんなわけわかんない男くらい……)

決意を新たにズボンを上げる。
目に浮かんだ涙を指で拭ってから、ズボンを上げる前に拭えばよかったと後悔した。







地面に腰を下ろし見張りをしている――ぼんやりと空を眺めているだけにも見えるが――ジャックの背に、「んじゃ、行こ」と声をかける。
「おかえり。トイレなら最初からそう言えばいいのに」
立ち上がる馬鹿の口から出てくるのは、相変わらずデリカシーのない言葉。
不快に思ったが、声に出しての指摘はしなかった。
殺し合いという状況(いまいち実感は湧いてないけれど)がそうさせるのか、ジャックには言っても無駄だとわかったのか、とにかく突っかかることはしなかった。
――これがチェスターなら、殺し合いという状況下なうえ言っても無駄だとわかっていても、やはり突っかかっていたんじゃないかとは思うが。
「それじゃ、出ぱ……」

――――こんにちわ諸君。このゲームが開始されてから六時間が経過した。

耳障りな声が聞こえる。
そういえば時間の確認を怠っていた。
デイパックを引っくり返し、中から腕時計を取り出す。

時刻は12時。定期放送とやらの、始まりの時間だ――

210 名前:渇いた叫び:2007/03/26(月) 00:42:48 ID:bahdhRu0O

ミントとは、あの日――みんなでダオスを倒した、あの日だ――“一旦”さよならをしたんだ。
私はハーフエルフで長生きだから、ちょこ〜っと我慢すればまた会えるんだもん。
だから、“一旦”。また会えるから、“一旦”。
だからさ、こんなの嘘だよ。だって……だってまだ再会してないじゃん。
あの礼儀正しいミントが、このアーチェさんに会わないで勝手にいなくなるわけないじゃん。

ねぇ、ミント。そうだよね――?



放送は、もう耳に入らない。
禁止エリアとやらをメモする気すら起きない。
顔を上げると、俯くジャックの旋毛が見えた。
その表情は見えないが、筆記具を握るその手は止まってしまっている。

――ジャックも、大切な人の名前が呼ばれたの?

その言葉を口から発することは出来なかった。
その現実を受け入れることの難しさは、仲間の死を受け入れる辛さは、身を持って味わっているのだ。
これ以上ジャックの傷口を広げることなんて出来ないよ────

ジャックの足元に転がる拡声器。
チェスターやみんなと、そしてジャックの仲間達と再会できる可能性を秘めた、私達の希望。

「…………ッ!」

その希望へと手を伸ばし、立ち上がると同時にスイッチを入れる。
決して楽観出来ない数の死者が出たっていうのはわかっている。
ダオスを倒すぐらいの強い人がいる事だってわかってる。
多分、かなりの数の殺人者がいるっていうことも。
だから、迂闊に使おうものならチェスター達だけでなく危険な人まで呼び寄せてしまうことも。
全部わかってる。
それでも――――

「『チェスタァァァァ!』」

呼びかけずにはいられなかった。何もせずにいるわけにはいかなかった。

「『クレスぅ、すずちゃん、クラース、ミン……』」

思わず、失った仲間の名を呼んでしまった。
もう声は届かないのに。もう二度と会えないのに。
大切な親友の名前が思わず出てしまって。
しばし言葉を詰まらせるも、すぐにまた呼びかけを再開する。
もう少し早く行動に移っていたら再会できていたかもしれない、大切な親友。
それを思うと、呼びかけを止めることなど出来なかった。
ここで止めて次の放送でまた大切な人が呼ばれたら、きっと今以上に後悔しちゃうから。
だから、辛くても声を出し続ける。

211 名前:渇いた叫び:2007/03/26(月) 00:53:10 ID:bahdhRu0O
「『他のみんなもっ……聞いて!』」

叫ぶ。心の底から声を出す。
“恐怖におびえる誰かのため”などという抽象的な目的でも、“殺し合いをする気のない者を集める”などといった殊勝な目的でもなく。
ただただ、大切な人に会いたいがために。手遅れになってしまわぬように。
それだけのために、ただ叫ぶ。

「『私は、殺し合いなんかしたくない! 誰にも、もうミントみたいに死んで欲しくない!』」

届け。届け届け届け届け届け!
私の大切な仲間に、ジャックの大事な友達に!
お願いだから、どうか届いて。
お願いだから、もう誰もいなくならないで。

「『だから────お願い!』」

チェスター、みんな、

「『ここまで来てぇ!』」



【G-05/真昼】
【アーチェ】[MP残量:100%]
[状態:普通]
[装備:拡声器、ド根性バーニィ@SO3]
[道具:エリクシール@TOP(実際の中身はスーパーボトル@SO3)、ボーリング球(傍らに放置)、荷物一式(中身はぶちまけられている)]
[行動方針:みんなに会いたい]
[思考1:仲間に呼びかける]
[思考2:これ以上仲間を失いたくない]
[現在位置:G-05とH-05の境界付近]

【ジャック・ラッセル】[MP残量:100%]
[状態:普通]
[装備:無し]
[道具:首輪探知機・荷物一式(ただし水は残り僅か)]
[行動方針:仲間を集めてルシファーを打倒する(?)]
[思考1:???]
[思考2:知人と接触(リドリー優先)]
[現在位置:G-05とH-05の境界付近]

212 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/26(月) 03:09:28 ID:d6uPKw680
放送後の新作キター!超乙!
ついに拡声器が発動したわけだけど、これからどうなるかな?
二人共親友的なキャラが死んだだけに、どう立ち直れるかに生死がかかってるかな。

ところで拡声器ってどんくらいの範囲聞こえるんだろ?

213 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/26(月) 04:07:45 ID:gQ/LP7wQ0
この際だから周囲24マスくらいいいんじゃないかとかいってみる
惜しむらくは周囲にマーダーがいないことだな

214 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/26(月) 11:42:06 ID:aUgTHEti0
新作乙!
拡声器は放送直後のメインイベントとして楽しみにしてたぜ!
精神的に辛い状態のジャックとアーチェが、呪いに勝てるかどうか見ものだ。
そしてこれで周辺の参加者も動かせるようになったな。

215 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/26(月) 20:12:04 ID:jKMUSKYA0
規制が解けたので久々のカキコ。
>>69氏、>>83氏、>>97氏、>>117氏、>>171氏、>>183氏、>>211
みなさんGJ!です。中には時間が相手古くなったのもありますが
書き手の皆さん是非受け取ってください。

216 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/27(火) 14:54:38 ID:KHMq59zv0
>>215……恐ろしい子………

217 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/27(火) 17:03:27 ID:YeobX9Zl0
この時期は忙しいからかもしれないけど、書き手少ないなぁ。

218 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/27(火) 17:38:59 ID:GBPmBf7V0
今は就活で忙しいんだよね〜。
内定貰えたらガンガン書いていくつもりだからよろしく!

219 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/27(火) 17:41:30 ID:wO5cyvUAO
受験終わっても物件探しが終わらない人とかもいるからなぁ

220 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/27(火) 20:56:52 ID:VcQHmGti0
一つ質問なんだけどSO2に出てた玉手箱(複製確立30以上のアイテムを3つランダムで入手)
とかって武器とか装備品も含まれてたっけ?
セーブデータ無いから確認できないんだけど誰かわかる人いたら教えてください。


221 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/27(火) 23:24:22 ID:J3FXwsD80
含まれてる

222 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/03/28(水) 00:10:03 ID:amnU6upj0
>>221サンクスちょっと書いてみるよ。

ヴォックスとオペラ予約します。

dionがまた規制かからなければ1週間ぐらいで上げられそうですが
かかっちゃったら少し遅れるかもしれません。

223 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/28(水) 00:31:22 ID:vtvjpJnVO
超期待!
ついにマーダー対決実現か!?

224 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/28(水) 01:37:28 ID:32MyC3Dz0
念のため聞いとくと予約って無期限だったよな?

225 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/28(水) 02:00:26 ID:vtvjpJnVO
無期限ってほどじゃなかったと思う
一個予約消えてるし
一ヶ月くらいしても音沙汰なかったら予約解除、くらいでいいんじゃね

226 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/28(水) 02:51:04 ID:xlXV5rzp0
確か一週間じゃなかったっけ?
一ヶ月はちょっと長いと思う。その間キャラ独占しちゃうことになるし。

227 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/28(水) 12:09:30 ID:vtvjpJnVO
確かにそうか……
ぶっちゃけ過疎だし、ある程度書き上げてからの予約が可能だしな

228 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/30(金) 22:29:08 ID:lpMlLU5f0
保守

229 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/31(土) 15:05:27 ID:pb6qYVIRO
捕手

230 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 07:29:46 ID:nCJBbJNQ0
完成したので投稿します。

231 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 07:33:00 ID:nCJBbJNQ0
「おかしい…」
男は西に向かい歩を進めながら呟いていた。
彼の名はヴォックス。太陽の位置から察するにもうそろそろ昼になりそうな頃だ。
彼は謎の空間での惨劇の後気がついたら見知らぬ崖の近くに立っていた。
ひとまずこの殺し合いに乗るかどうかは保留とし一度相対しながらも自らの全てをぶつけることの出来なかった相手に
今度こそ全力で挑もうと決意してからかれこれ5、6時間経過していた。
短距離の移動はともかくある程度の距離の移動となると愛竜にまたがり空を駆けていた彼はこれほどの距離を歩いたのは久方ぶりだった。
そう彼は幸か不幸かゲーム開始からこれまで誰とも遭遇しなかった。
本当に自分以外の人間がいるのかとさえ思えてきた。
そんな中突如空に自分をこのゲームに巻き込んだ主催者と思わしき人物の姿が映し出された。
辺りに響き渡る声はヴォックスの主君であり甥のアーリーグリフ13世の声に酷似していた。
一人また一人とこのゲームの犠牲となった者の名が読み上げられる。
ヴォックスはこの与えられた情報を聞き逃すまいと耳を傾け自分の名簿から名前を読み上げられた者の名に×印をつけた。
(ほう、あのラーズバード親子は死んだのか)
敵対国家シーハーツの軍人である二人とは直接刃を交えたことは無かったが、同じ戦場に立ったことは幾度とあった。
(この二人にも私の本気を見せてやりたかったのだがな)
そんなことを考えながら残りの死亡者の名前にも印をつけた。
なおも放送は続き禁止エリアが指定されていた。
(今朝から今までで13人かと言うと大体ゲームに乗った者もこのぐらいと考えるのが妥当か…
それに禁止エリアか、これの存在で徐々に活動エリアを減らし生存者同士を遭遇させようと言うわけだな)
地図を広げ禁止エリアに印と禁止となる時刻を記入していた最中にあることを閃いた。
(この状況なら早めに医療品を確保したほうが後々有利に事を運べそうだな。)
そう考えを巡らせたあと診療所に向かって歩き出したもう目的地はすぐそこにあった。
ふと見上げた空には少し前までの静寂が取り戻されていた。


232 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 07:37:43 ID:nCJBbJNQ0
ここは診療所の一室。
一人の女性が診察室のベッドに腰を掛けていた。
アルベルによって手傷を負わされたオペラは少し前になんとかこの診療所にたどり着いていた。
一通りこの診療所の中を探し回って使えそうな物をかき集めたが包帯、湿布、消毒用アルコールなど今の傷を完治させるには効果が薄いものばかりであった。
だが文句を言ってもいられないジャケットと上着を脱ぎ殴られた部分に湿布をあて包帯をきつく締めた。
「クッ」この痛みが先刻の苦い記憶を思い出させる。
(私の剣は確実に見切られていた…やっぱり使い慣れた武器が必要みたいね)
上着とジャケットを着なおし診療所の窓の外に広がる空を見上げ呟いた。
「エルは…エルは無事なのかしら」
そんな彼女の問いに答えるように突如として空は暗くなり男の姿が映し出された。
「こんにちわ諸君。このゲームが開始されてから六時間が経過した。
よって、諸君もお待ちかねの定時放送を行いたいと思う。
発表するのはここまでの死亡者の名前、そして禁止エリアだ。
では、まずは死亡者を発表しよう。
ジェラード、ミント・アドネード、デミテル、スフレ・ロセッティ、クレア・ラーズバード、フレイ 、ノエル・チャンドラー、ロウファ
アドレー・ラーズバード、ガンツ・ロートシルト、 ルシオン・ヒューイットエルウェン、ダオス死者は以上の13名、これで残りは49人だな。 」
「よかった…エルはまだ無事なのね」
続いて発表された禁止エリアも聞いてはいたが最愛の人の無事の知らせに安堵した。
だがその嬉しさも半減していた。かつての仲間ノエル・チャンドラーは何者かの凶刃によって命を落としてしまったらしい。
彼と冒険した期間は短かったがそれでも彼の治癒の能力には何度も助けられたし
サイナードを手に入れたときに自分も連れて行ってくれと言った時の決意に満ちた目はとても印象的だった。
(ノエル。優しいあなたの事だから仇をとってほしいなんて思ってないでしょうね。
だから寂しくないようにすぐ他の皆もあなたのところに送ってあげるわ。そして最後は私も…)
そう考えていた途中でギィィとこの診療所のドアが開く音を耳にした。
(誰か来た?余り戦える状況じゃないけれどこの建物は全体的に薄暗いわ。不意をついて一撃で決めれば勝機はある)
そう決意すると素早く身を隠した。


233 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 07:40:05 ID:nCJBbJNQ0
診療所のドアを開け敷居をまたいだ時魔眼のピアスによって広げられた感覚がこの建物の中に誰かいることを告げた。
彼は今待合室にいる。そこには黒い革の3人掛けのソファーが規則正しく並んでいた。
他には視界の遮る物はないがソファーの影から不意を衝かれてはかなわない、気配を探りつつソファーの下や裏を調べた。
(この部屋にはいないようだな)
彼はいつでも反撃できる様にエーテル・フローズンをその手に持って奥にある診療室の扉を開いた。
(身を隠すにはうってつけの場所じゃないか)
この部屋には間仕切りやベッド、机に戸棚少し工夫すれば身を隠せそうな物がたくさんあった。
そんな中彼が気になったのは左にある間仕切りだった。
静かに間仕切りまで歩を進め一気に間仕切りを蹴飛ばした。目の前に人影のようなものが現れた。
「うおおおおおっ!」
不意に現れた人影に驚きながらも持っていたエーテル・フローズンでその人影の頭部を思いっきり殴打した。
ガシャーンと乾いた音が部屋中に響き渡りヴォックスの足元には頭部の左側が見事に砕け散った人体模型が転がっていた。
「なんだ、これは?全く驚かせおって」
そう悪態つくと気を取り直しこの部屋の捜索を再開した。
ベッドの中、机の下、棚の影、身を隠せそうなところは一通り探したが何もでてこなかった。
(次はあの奥の部屋だな)
診察室の奥にある扉を見据えるとそちらのほうに歩き出した。


234 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 07:45:44 ID:nCJBbJNQ0
そこは各種備品が納められているらしき部屋だった
この部屋に足を踏み入れた瞬間自分の中の感覚が警戒するようにと告げた。
(どうやらこの部屋にいるようだな)
先ほど以上に神経を研ぎ澄まし部屋を見渡す。
まず目に入ったのが部屋の中央にある人間の骨格を模った標本だった。
その標本は体をこちらに向けていてその腕には自分にも支給されていたデイパックと同じデザインの物が抱えられていた。
(どう考えてもワナだな。おそらくこのデイパックを調べている時に後ろから不意を打つつもりだろう
まぁいい、虎穴に入らずんば虎児を得ずだ。どこから来るかわかっていれば対処くらいできよう)
そう決意すると標本に歩み寄り空いているほうの手でデイパックを掴んだ。
ここで一旦止まり周囲の気配を探るがまだ相手は動かないようだ。
大きく息を吸いデイパックの中身を検めようとしたその時カランッと背後から物音が聞こえた。
(やはり後ろか!)
勢いよく振り返り音の発生源を探る。だが後ろには何もなかった。
どうやら先ほど砕いた標本の欠片が発した音のようだ。その時ピアスの効果なのか感覚が(後ろだ)とヴォックスに告げた。
顔を標本の方に戻すと物陰から飛び出して来た金髪の女が今まさに自分に飛び掛って剣を振り下ろしていた。
咄嗟に持っていたエーテル・フローズンで女の剣を受け止める。
あと一瞬でも振り返るのが遅ければ確実に自分の体は両断されていたであろう見事な一撃だった。
相手の表情は驚きを隠せないでいた。
「おおおおぉぉぉっ!」
剣を少し高い位置で受け止める事でできたガードがガラ空きな脇腹にまわし蹴りを叩き込んだ。
「グゥッ」
女はくぐもった声を上げると前かがみとなり蹴りを入れた脇腹を押さえてその拍子に持っていた剣を床に落とした。
チャンスとばかりに全体重を乗せた体当たりを女にかまし後方に吹き飛ばし落ちた素早く剣を拾い上げ、立ち上がろうとする女に剣を向けた。
「勝負あったなお嬢さん。」
女は崩れた体制のままこちらを睨み付けていた。その表情は険しいながらも整っており普通にしていれば大層美人であろうことを感じさせた。
プロポーションも抜群でジャケットの下の上着から覗く胸の谷間、深いスリットからでている見事な太腿、この女性から放たれる色気に一瞬思考が止まった。
「どこ見てるのよ!」
女はそう叫びながらこちらに液体の入ったビンを投げつけてきた。
反応の遅れたヴォックスは顔面でそのビンを受けてしまった。
砕け散る破片と共にビンの中身の液体を上半身に被る。
(これは油の臭い?)
続けざまになにやらまた液体をかけられた。
ようやく定まった視点で女を捉える。
女は火を点けた包帯をこちらに投げつけてきていた、回避するこのもかなわずたちまち全身に炎が燃え広がる。
炎に怯んでいると正面から強い衝撃が襲ってきた。後ろに吹き飛ばされながらも剣は手放さなかった。
素早く床を転げ回り体を包む炎を消した。彼らエアードラゴン乗りは自分の竜が言う事を聞かないうちはよくブレスをかけられる
あの程度の炎なら対処に慣れている。立ち上がり再度備品室に入ろうとしたところで女と目が合った。
ダァン!強くドアが閉められた。今のうちに逃走を試みたようだが諦めたらしい。
(もう奴には反撃に移る手段はあるまい。だがこの私に手傷を負わせてくれた礼はたっぷりとさせてもらわなければな!)


235 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 07:52:37 ID:nCJBbJNQ0
カランッ診察室の方から聞こえてきた物音に反応し標的であるこの男は後ろに振り返った。
(今だ!)
素早く物陰から飛び出し剣を振り上げた。
氷川村ではプリン頭にかわされたが今度は仕留める事ができる。
そう確信していたが男は剣を振り下ろそうとしたその時にこちらに振り返ると剣を受け止めていた。
(なんで受け止められているの?)
彼女の得意とする獲物は銃。気配を絶ち相手を仕留める術は会得しているはずだった。
そんな思考を巡らせたおかげで相手に反撃を許してしまった。
鋭い蹴りが応急処置しか済ませていない脇腹を捉え激痛が全身に駆け巡った。
「グゥッ」
思わず剣を落とし脇腹を押さえてしまった。
(拾わなきゃ)
咄嗟に手を伸ばそうとしたが男は体当たりを仕掛けてきた。
後ろの壁に叩きつけられ意識が飛びそうになる。
何とか気絶せずには済んで立ち上がろうとしたが相手はすでにこちらに剣を向けていた。
男は不敵な笑みを浮かべながら
「勝負あったなお嬢さん。」と言った。
(まだ手は残されているわ)
どこかに隙は出来ないものかと男を睨みつけた。
だがその男は私を品定めするかのような目でこちらを見ている。
その視線はスリットから出ている太腿に釘付けになっていた。
(これだから男は!)
惑星エクスペルでもこんな男たちが言い寄ってきた。
その都度うんざりしながらもライフルを発砲しあしらったものだった。
だがチャンスが巡ってきた。
「どこ見てるのよ!」
ジャケットのポケットに用意していたビンを鼻の下が伸びている男の顔面に投げつけた。
ビンは中に入れたランタン用のオイル撒き散らしながら砕けた。
直撃を受けた男の顔は仰け反っている。
もう片方のポケットからランタン用の油を取り出してありったけの量をぶちまけ
あらかじめアルコールに浸しておいた包帯を丸めたものを着火し男に投げつけた。
一気にその炎は男の体を包む。
(このまま一気に畳み掛ける)
先ほどの復讐の意味も込めてオペラは目の前の男に体当たりをした。
男は診察室の方まで押し出された。
(今のうちに)
そう思い逃げるべく部屋を出ようとしたが先程蹴られた脇腹から激痛が走りその場に倒れてしまった。
何とか痛みを堪えて立ち上がり逃げようと部屋を出ようとしたところで火を消し終えた男と目が合った。
(殺される)
本能的に男から発せられる鋭い殺気を感じ取り一歩後ずさりしてしまった。
この一歩のおかげで逃げる機会を無くしてしまったオペラは勢いよくドアを閉め、備品室内にある机やら棚やらでドアを押さえつけた。
(どこか出口は?)
部屋を見渡すが奇襲を仕掛けやすいようにと選んだこの部屋には外に続く窓などはなかった。
(万事休すってやつかしら)
観念しようとしたその時先程の男の視線を思い出し身ぶるいをした。
体を押さえた手がジャケットの中の何かに当たった。
(これは?)
ジャケットからそれを取り出すとオペラはその存在を思い出した。
(そうだこれは最初の支給品の中にあったもので、あの時の戦いでも使ったことがあった玉手箱とかいうアイテム。
あの時は確か『どーじん』と『どーじん?』と『どーじん!』が出てきてパーティ全体の空気が微妙な事になったっけ。
私の命運を握っているのは間違いなくこのアイテム。神様なんているわけ無いと思って生きてきたけど、もしこれで起死回生のアイテムがでてくれるようなら私神様を信じる!)
オペラは大きく深呼吸をすると(神様お願い)と強い祈りを込めながら玉手箱の蓋を開けた。箱からは白い煙が立ちのぼった。この煙の先にあるものは果たして。


236 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 07:57:29 ID:nCJBbJNQ0
【I-07 沖木島診療所 備品室内/真昼】
【オペラ・べクトラ】[MP残量:100%]
[状態:右肋骨骨折:右わき腹打撲←処置済みでしたが悪化してます。]
[装備:なし]
[道具:玉手箱←現在使用中+荷物一式*2]
[行動方針:参加者を殺し、エルネストを生き残らせる]
[思考1:お願い神様! ]
[思考2:出てきたものを駆使して何とかこの場切り抜ける]

【I−07沖木島診療所 診察室/真昼】
【本気ヴォックス】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:咎人の剣“神を斬獲せし者”@VP+魔眼のピアス@ラジアータストーリーズ]
[道具:透器エーテル・フローズン@VP、ミトラの聖水@VP、荷物一式]
[行動方針:フェイト一行と本気を出して決着をつける]
[思考1:この女を殺す]
[思考2:フェイト一行の捜索]
[思考3:竜もあったらいいな]
[思考4:ゲームに対して乗るかどうかは保留]


とすみませんタイトル入れ忘れました『白き煙の果てに』でおねがいします。
一旦ここで切ります。
と言うのもどうしてもご都合主義的なアイテムしか浮かばなかったからです。
やっていいものかと考えましたが、玉手箱のランダムでのところを活かしたいと思います。
以下4レスを使ってレスの投稿時間の下一桁の秒の数字でオペラの手にするアイテムを決めたいと思います。
一応オペラオワタ\(^o^)/なアイテムやオペラ始まったな、なアイテムを厳選して30個選びました。
彼女の窮地を救えるかどうかは皆さん次第です。


237 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 08:01:11 ID:nCJBbJNQ0
以下入手候補アイテム
1つ下のレスの秒数0        2つ下のレスの秒数0          3つ下のレスの秒数0
:どーじん            :ソウルトラップ           :ハーフデッドボム
1つ下のレスの秒数1        2つ下のレスの秒数1          3つ下のレスの秒数1
:リヴァイバルカード       :どーじん?              :変なかたまり
1つ下のレスの秒数2        2つ下のレスの秒数2          3つ下のレスの秒数2
:マンドレイク          :ニュークリアボム          :どーじん!
1つ下のレスの秒数3        2つ下のレスの秒数3          3つ下のレスの秒数3
:クラッシュピル         :マジックカンバス          :パラライズミスト
1つ下のレスの秒数4        2つ下のレスの秒数4          3つ下のレスの秒数4
:ピコピヨボム          :バブルローション          :ペットの餌
1つ下のレスの秒数5        2つ下のレスの秒数5          3つ下のレスの秒数5
:変な人形            :スパークウイップ          :カエル
1つ下のレスの秒数6        2つ下のレスの秒数6          3つ下のレスの秒数6
:へろへろソード         :スターピアス            :プロテクトボム
1つ下のレスの秒数7        2つ下のレスの秒数7          3つ下のレスの秒数7
:サイザー            :肉類                :トリカブト
1つ下のレスの秒数8        2つ下のレスの秒数8          3つ下のレスの秒数8
:モータリアルカード       :ライトニングガン          :魚介類
1つ下のレスの秒数9        2つ下のレスの秒数9          3つ下のレスの秒数9
:どーじん♂           :どーじん♀             :αボックス+コスモライフル
以上です。皆様のご協力をお願いいたします。


238 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/01(日) 10:12:50 ID:qUFMTD9m0
新作乙と一つ目のアイテム

239 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/01(日) 10:24:39 ID:rs4QLivk0
乙〜。
人体模型殴打するヴォックス様が素敵だw

240 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/01(日) 10:35:10 ID:fQWU/v9C0
で、今のところ二つともどーじんなわけだが…w
これはランダムアイテム決まったら>>237が続き書いてくれるんかい?

241 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/01(日) 13:23:26 ID:MZqIv3a40
>>240
ハーフデッドボムおめww
ハーフデッドボムを使えるとなるとまた面白い展開になりそうだな

242 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/01(日) 13:40:47 ID:nCJBbJNQ0
皆さんご協力ありがとうございます。
アイテムはどーじんとどーじん♀とハーフデッドボムですね。
>>2401週間程様子を見て誰も現われなければ責任を持って終わりまで書こうと思います。
一応獲得アイテムの効果(説明の必要性はなさそうですが)
どーじん@SO2&どーじん♀@SO2→趣味で集めるアイテムの同人誌。 ユーザーの作品に対する“愛”が頂点に達した時に生まれる結晶体。
アイテム名的には普通のタイプの同人誌と百合展開な同人誌ってな感じでしょうか。
ハーフデッドボム@SO2→敵のHPを半分をダメージとして与える。

243 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/01(日) 13:46:32 ID:MZqIv3a40
>>242
期待してるぜ
あと、どーじん♀は腐女子向けって意味なんだと思う

244 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/04/03(火) 01:16:17 ID:Kh3yhUQf0
セリーヌ、ジェストーナ予約

245 名前: ◆wKs3a28q6Q :2007/04/03(火) 01:27:11 ID:jL+E8RiN0
予約に来たら見事に\(^o^)/被ったwwww
何というミラクル。


ならばレオンを予約させてもらうぜ!


246 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/03(火) 22:07:10 ID:MkxG+lR80
>>244,>>245二人に期待!

ところでエーテル・フローズンってどんな形なんだ?

俺はでかいガラス玉みたいな物を想像しているんだが。


247 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 01:16:47 ID:PR5VFihM0
エーテルフローズンは球状の玉で人間の肉眼では認識できない。
はずなんだけど、SO3のソフィアは杖として装備していました。

248 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 01:39:56 ID:y3T7iN1l0
>>247サンクス

見えないってのは困るからその辺は無視して>>236の続き書いていいですよね?

249 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 15:21:15 ID:AffhW4Kq0
投下します

250 名前:君が望むなら僕は:2007/04/04(水) 15:23:32 ID:AffhW4Kq0

僕はプリシスのことが好きだ。
十賢者との最終決戦前、僕は思い切って彼女に告白した。
そのころの彼女がクロードを好きだったことは知っていた。報われない恋だと知っていた。
でも、僕は玉砕覚悟で告白した。
結果は……
『ごめん……あたし…クロードのことが…』
答えはわかっていたけど、心に響く、本当に好きだから。それにプリシスもつらいと思う。
彼女も報われない恋だったから。クロードにはレナがいたから。
でも彼女は頬が赤く染め、微笑みながら言葉を続ける。
『二番目に好きな人がいるんだ。その人は影ながらあたしのことを心配していて、いつもあたしのことを想っていてくれる人』
『今はクロードが一番だけど、いつか心の整理がついたら。その人のことを一番好きだってあたしから言いたい』
僕は一瞬理解できなかった。
『えっ! それって?』
プリシスは瞳を落としながらばつが悪そうに後ろを振り向く。
『さーて、明日は最終決戦。今日は早いこと寝ないと…バイビー。おやすみ♪』
『えっ、あっ、待ってよプリシスーーー』

あれ以来、プリシスから返事は返って来ていない。
それどころか、突然プリシスから地球に行くと聞かせられた。
あの時はショックだった。一週間ほど寝込むほどの衝撃。
プリシスが地球への留学。僕は嫌だった反対したかった。
でも、彼女が機械の勉強をするためには地球に留学は仕方ないと思う。
それに、嬉しそうに話す彼女の笑顔が眩しかった。僕には止められそうにない。だから何も言わず見送った。
いつか彼女が戻って来ることを待ちわびて。
その後、僕は一人リンガの裏山で必死に剣術の修行に励んだ。
そうすれば、プリシスに会えない寂しさが忘れられた。
いや、紛れたと言ったほうが正しいのかも。一種の現実逃避だったかもしれない。

久しぶりに会ったプリシスは相変わらず可愛かった。彼女が会えなくなってから何ヶ月ぶりだろうか。
とても嬉しかった。胸が弾んだ。あの大好きなプリシスに会えて。
でも…どうして……?



251 名前:君が望むなら僕は:2007/04/04(水) 15:27:49 ID:AffhW4Kq0
「……うぅ……ヒック……」
「ギャー(アシュトン、気にすんな。何か理由があったんだ)」
「もうほっといてくれ、僕なんてどうせ、どうせ……」
プリシスがエクスペルに離れている間に好きな人が出来た? だから、僕に会いたくなかった。
でも…
「いくらなんでもあの言い方は無いよぉ」
どうしてなんだよぉーーーー。

僕の脳内はその言葉でいっぱいだった。どうしてプリシスがいきなり僕を殴りつけたのか。
自分には全く理由がわからない。知り合いの半裸の男を殴りつけたからだろうか。
自分の中で、最も触れたくない答えがもたげてくる。
それとも―――自分のことが嫌いなった。
どうして? どうして? どうして? どうして? どうして?……
無限に広がる『どうして?』という単語。
蝕んでゆく。それらは覆い尽くし闇夜を作る。
答えがほしい。この永遠と思える苦痛から逃れる術から解き放つ答え。
どうすれば? どうすれば? どうすれば? どうすれば? どうすれば?……
無限にある『どうして?』を『どうすれば…?』で剥がそうとする。
いくら、頭をフル回転させても名案な答えは出ない。二つの言葉が反発しあい更に混乱させる。
「ギャー……(あんまり、思い詰めるなよ…アシュトン……)」
「僕は僕は僕は僕は僕は……」
どうすれば…プリシスは僕のことを好きになってくれる?

「どうしたら…いい「こんにちは諸君」」
悲痛の叫びが謎の声に遮られる。
僕はすぐに声の主が判った。ルシファーである。
「もう、12時か……」
自分の感覚では、スタートしてからまだ1,2時間しか経っていない気分だ。
僕は顔をうつ伏せながらルシファーの話に耳を傾けた。
今、メモを取る気分ではない。が、そうもいかないので、メモを取る。
ルシファーは軽快な口調で語りかける。
放送はものの数分で終了。その場は深い静寂に包まれた。
死亡者の中にかつての仲間ノエルさんがいたことは僕を驚かせた。
でも、死亡者にプリシスがいなかったことに安堵する自分もいた。
普段の僕ならノエルさんの死を悲しむところだが、ルシファーのある台詞が暗く凍りついた精神を溶かしていく。
闇夜だった自分の脳内に光明が広がる。まさに天啓だった。
僕は立ち上がり笑った。今までつまらないことで悩んでいた馬鹿な自分に対して笑った。
これなら、全て説明がつく。プリシスの行動の意味がわかる。
彼女はこのことを理解していたんだ。


252 名前:君が望むなら僕は:2007/04/04(水) 15:31:11 ID:AffhW4Kq0
人を喜ばすにはプレゼントを贈くればいい。
それが相手望んでいるような品ならよりいっそう効果的だ。
今、自分が出来る最高の贈り物とは…。
最初に支給された綺麗に宝石が施されたネックレス。
否、それは違う。
ギョロ、ウルルンわかったよ。簡単だった。
プリシスが望むこの場この状況で出来る最上の贈り物とは―――――

「ギャフ(アシュトン、人の気配を感じるぞ。気をつけろ)」
ギョロが鋭い感覚で危険を知らせる。

◇◇
突然、笑い声が聞こえた。ちょっと前まで泣いていた男が狂ったように笑い出したのだ。
そのおかげで俺はあの泣き虫野郎の居所が確認できた。
一瞬だけ、うっすらと陽炎のような揺らぎが見えた。そして、また見えなくなった。
このことから、奴は不可視状態だとわかった。
チャンスである。泣き虫野郎は俺に気付いていない。
ここで、不可視状態になるアイテムを奪えば俺の目的がかなり前進する。
それと、俺を馬鹿にした青毛の地球人、クラウストロ人、そして青色ロンゲに復讐できる。
さっきの放送で死んでいないこと祈った。
俺は泣き虫野郎を殺すべく。パックから武器を取り出す。
最初はフェイズガンがあったから、気に留めていなかったけど、銃が動かない今、これしか武器がない。
光り輝く剣である。質に入れれば高く売れそうな剣である。剣なんて未開惑星くせえと毒づく。
樹木を背に隠れている俺は泣き虫野郎を切りつけるため、剣を構え飛び出す。
「死ねーーー」
が、地面に剥き出しになった木の根っこに足を引っ掛け転んだ。
しかも、唯一の武器である剣を落としてしまった。
(終わった……これで俺の人生も…)
死を覚悟した。が、俺の上方に火炎放射器のような勢いの炎が通り過ぎた。
「……!?」


253 名前:君が望むなら僕は:2007/04/04(水) 15:34:45 ID:AffhW4Kq0
もしかして、足を引っ掛けてなかったら、あの炎に直撃してたのか。
不幸中の幸いとはこのことだ。助かった。しかし、まだ安心するのは早い。
俺は相手に気付かれていたことに身震いした。
そして、殺る気満々であることにも。
(早く、剣を拾って逃げねえと)
落とした剣に目を寄せたが、突然スゥと消え去った。
この不思議な光景の前になぜだと思うよりやべぇと感じた。多分、盗まれたんだ。
俺の脚は人生に体験したこともないような跳躍力で飛び起き、泣き虫野郎に背を向け走り出した。
「泥棒は犯罪だぜ、クソがーーー!!」
茂みを掻き分ける音、足音が聞こえる。恐怖。
見えない奴に追いかけられることはどんなことよりも恐ろしかった。
まるで、ホラー映画のワンシーンにいるような感覚だった。
そして最終的には……ジ・エンド。
(そんなことさせないぜ)
俺は青色ロンゲに撒いた時のアイテムを発動させた。
あのアイテムは3時間の充電期間が過ぎれば半永久的に使用できる。
使用するとすぐに濃霧が立ち込めてきた。これなら、逃げ切れる。
だが、俺の期待と裏腹に追跡の音は止まなかった。しかも、的確に俺のほうへと向かってきている。
俺は走り続けながら、後ろに目配せする。
なんと、吹雪ようなのが霧を凍りつかせて、散らしていたのだ。絶望的だ。
(クソが! 紋章術が使えるのか)
とにかく、逃げるしかなかった。自分の体力が続く限り。
疲れと傷が俺の体力を奪う。そして、自分の精神状態を恐怖という感情に縛り付ける。
無我夢中で走るしかなかった。それしかない。捕らえられれば…。
目先に森の出口が見える。
俺は起こるはずもない奇跡を祈った。
天使でも悪魔でもいい。助けてくれ。

◇◇
「あのー…お姉さま。行かないのですか?」
「ふん、行かないわよ」
「え、どうしてですか」

254 名前:君が望むなら僕は:2007/04/04(水) 15:39:27 ID:AffhW4Kq0
はっきり言うと面倒くさかった。
突然、わけのわからない人物に『殺し合いはしたくない』『ここに来て』と言われても、
はいそうですかと行くわけにはいけなかった。どう考えても怪しさ爆発。
仮に信用できる人物だとしても、人を呼び寄せた行為によって
殺し合いに参加した奴がそこに集まるのは自明であった。
だから、私は適当にロジャーに危険だと説明する。
しかし、このチビ狸は納得しなかった。ああ、もう鬱陶しい。
「この6時間でオイラの知り合いが3人も亡くなった……最初はオイラ…冒険気分だった。
けど、スフレ、アドレー、クレアお姉さまが死んだと聞いて…悲しかった。
わかるんだ…あの娘も悲しかったんだって。だから……オイラ男だから助けに行きたいんだ」
一時の感情に流されるなと言いたい所だが。
「そんなこと言って罠だったら、どうするの? 私は騙されて死にたくはないわよ」
「お姉さま…そこは問題ありません。オイラこれでも強いんで全力でお姉さまの騎士になります」
私は到底このチビ狸が強そうとは思えなかった。むしろ、弱そう。しかも武器も持っていない。
「とにかく、私は行かないから」
「そんなことを言わずに行きましょうよ。お姉さま」
その場でクソ狸と行くか行かないかの応酬になった。私はいい加減そのやり取りにうんざりしてきた。
このままこいつを始末してやろうかと思った瞬間。
森の中から黒い服を着た男が現れた。そして私のほうへと向かってきた。
(しまった……敵襲…油断したわ…殺られる…)
私は覚悟を決めた。男は目と鼻の先まで近づいている。
たぶん刺される。鋭いナイフようなもので。
私にはまだやらなければならないことがあるのに…。
が、刺されることなく男に抱きつかれた。異常な熱気が私を覆う。
「はあ、た…たすへこ…はあ、くだへい(たすけてください)」
何を言っているのかさっぱり理解不能だった。その前にかなり不快だった。
男は全身のありとあらゆる穴から体液を噴出させていた。
顔中も汗と涙と鼻水が入り乱れてこの上なく気持ち悪かった。
それに、気持ち悪さに拍車をかけるようにハアハアと吐息が顔に当たる。
デリケートな私には耐えられなかった。

255 名前:君が望むなら僕は:2007/04/04(水) 15:41:57 ID:AffhW4Kq0
「ちょ、ちょっと放しなさい」
私は必死で男から放れようとするが、男はそうさせなかった。
「おいそこのバカチン、お姉さまは嫌がっている。放せ」
ロジャーがこのキモ男を引き剥がそうとするが、躍起になって放れようとしない。
「はあ、ほねがいでふ。たふけて(おねがいです。助けて)」
我慢の限界であった。体中がキモ男の汗でべとべとになってしまったから。
「だから……いい加減にしろって言ってんでしょうが!」
渾身の頭突きをくらわせる。少し頭が痛いけど、ようやく私の体が開放される。本当に災難だった。
「一体、どうしたのよ? いきなり抱きついて」
「ひえない敵がきへいるんです(見えない敵がきているんです)」
「冷えない敵……?」
キモ男はパニック状態と疲労からなのか舌が回らない。
でも、一つだけ判ることがある。切羽が詰まった状態であること。
それも限りなく。かなり危険人物が迫ってきていると予測される。

◇◇
プリシス。もうすぐだ。もうすぐだよ。君にプレゼントが贈れるよ。
すでに2つも見つかったんだよ。君へのプレゼント。
今追いかけている黒服の男とほとんど近くにいるはずあろう拡声器の女の子。
さすがプリシスだよ。あんな少ない情報から答えを導き出すなんて凄いよ。
僕なんてルシファーの『生きて帰るには自分以外の全員を殺さなければならない』の台詞を聞くまで気付けなかったのに。
これだと、プリシスがなぜ僕に攻撃したか説明がつく。
プリシスはこの戦いに生き残りたいだよね。
だから、しかたなく僕を攻撃した。あの強面の半裸の男は君の協力者だろう。
僕に言ってくれれば、手伝ってあげたのに……。
でも、僕は決して怒っていない。仕方ないさ。
僕たちが死に物狂いに倒したはずの十賢者が生きかえすほど力を持ったルシファーに歯向うのは絶望的。
だから、僕は影ながら応援する。

256 名前:君が望むなら僕は:2007/04/04(水) 15:48:13 ID:AffhW4Kq0
偶像のような虚像のようなネックレスを君の機嫌取りに贈ろうとした馬鹿な僕。
許して欲しい。嫌わないで欲しい。
だから、僕は君に最高の贈り物を贈るよ。
参加者を殺すこと。
そして、君に愛の形を証明するために集める。
参加者たちの首輪。
いくらでも集めるさ。10個でも20個でも50個でも。いや、プリシスを除く全部。
プリシスのためならいくらでも。
そうすれば、プリシスは僕のことを一番好きになってくれる。

今追いかけている男は森を抜けたよ。僕もすぐに追いつく。
霧が出てきたときは驚いたけど、ウルルンのおかげで見失うことなく、ことが進んだよ。少し離れたけど。
森の出口の木漏れ日はまるで悩んでいた僕みたいだ。
そこを抜ければ闇から光へと続く道筋。
そして、森を抜けた僕に光が包み込む。

ごめんね……プリシス。訂正する。2つじゃなかった。
4つだった。目の前の三人と拡声器の娘。


アシュトンが持つ聖剣アヴクールが本来の所持者の女性との想いとは裏腹に光輝いていた。
いま、メルティーナ達に見えない恐怖が襲おうとしていた。

257 名前:君が望むなら僕は:2007/04/04(水) 15:49:24 ID:AffhW4Kq0
【G-05/真昼】
【アシュトン・アンカース】[MP残量:100%]
[状態:歓喜 疲労小]
[装備:アヴクール@RS・ディメンジョン・スリップ]
[道具:荷物一式・余ったディメンジョン・スリップ]
[行動方針:プリシスの望むまま首輪を狩り集める]
[思考1:目の前にいる3人の首輪を狩る]
[思考2:拡声器の主のところへ行く]
[現在位置:三つに分かれた道]

【ノートン】[MP残量:100%]
[状態:恐怖によるパニック 疲労大]
[装備:無稼動銃]
[道具:荷物一式・マジックミスト]
[行動方針:オレ様のオレ様によるオレ様だけの為の王国の樹立]
[思考1:死にたくない]
[思考2:すぐにでも安全な場所に逃げ出したい]
[現在位置:三つに分かれた道]

【ロジャー・S・ハクスリー】
[MP残量:100%]
[状態:いまいち何が起こっているかわからない]
[装備:グリーンタリスマン・ウィザードクロス]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファー打倒]
[思考1:拡声器の娘に合流したい]
[思考2:フェイト達と合流]
[現在位置:三つに分かれた道]

【メルティーナ】
[MP残量:130%(最大は130%)]
[状態:未知なる敵に警戒]
[装備:レーザーウェポン・ルナタブレット]
[道具:???・荷物一式]
[行動方針:ヴァルキリーに会ってから考える]
[思考1:どうやって乗り越えよう]
[思考2:ヴァルキリーかレザードと合流]
[思考3:単独行動もいいが、なるべく二人以上で行動]
[思考4:攻撃してくる奴はぶっ殺す]
[現在位置:三つに分かれた道]


258 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 15:53:36 ID:AffhW4Kq0
完了
指摘などありましたら、いろいろと挙げてください

259 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 16:39:12 ID:bPSJFFgn0
あれ、見えないのに死臭が……w

260 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 21:57:16 ID:PWJvS5Rq0
>>258GJです!

アシュトン壊れましたね。見事に狂った感じが出てます。



261 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 22:50:56 ID:Vy0US4sn0
>>258
投下乙
アシュトンは予想通りマーダー化したか。
そしてノートンはやっぱり……w
だけどロジャーとメルティーナの登場は予想外だったな。
空気化しなくて良かったw

262 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 22:54:14 ID:HCkySm8lO
GJ!
アシュトンはどこいってもキティガイ担当だなwww

メル組も絡み、セリーヌ組は予約が入り、チサト組も禁止エリアで動かなくちゃならない……

アリーシャ以外は空気を脱却出来そうだな

263 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 01:46:11 ID:SqQ0EXuE0
GJ!
しかしノートン先生は小物臭全開だなwww

状態欄から頬の腫れが消えてるけど、治ったってことでおk?

264 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 01:53:17 ID:SqQ0EXuE0
・・・と、さすがにノートン先生の【右腕と胸部に深い裂傷】は完治はしてないと思うんだけど、どうなんでしょう

265 名前:258:2007/04/05(木) 10:19:49 ID:mCw40o3C0
大変申し訳ない
ノートンの状態が一部抜けていました
右腕と胸部に深い裂傷(応急処置済み)
を追加しておいてください
スレ汚しスマン

266 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:18:25 ID:73OvQk9M0
一応誰もいないようなので>>236の続き投下します。

267 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:21:29 ID:73OvQk9M0
部屋に立ち込めていた白い煙が徐々に晴れてきた。
オペラは自らの命運をかけた目の前の箱の底を見つめていた。
この箱の仕組みはよくわかっていない。箱の底は何故か見えず奈落の底まで続いているかのような深さだ。
そこに手を伸ばすと一つまた一つと中に入っているアイテムが取り出せる仕組みになっている。
オペラは期待と不安の入り混じる奇妙な感覚に襲われていた。
いやほとんど希望なんて抱いていないのかも知れない。
前回出てきた物が物だっただけに当然である。
それでも今の彼女がすがる事のできる唯一つの光明だ。
扉の外からはこじ開けようとする大きな音が部屋中に響き渡っている。
この音は例えるならオペラに迫る死神の足音に他ならない。
意を決しオペラはもう一度今まで存在を信じたことなかった神に祈りを捧げ箱の底に手を入れた。彼女の手が箱の中にあるものを掴む。
その手触りはかつてこの箱に手を入れた時のそれと同じものだった。

------------------------------------------------------

事の発端はかさばっていたアイテムを整理していた時のことだった。
余っていて使われることなく長らく放置されていたマジカルクレイを何気なくいじっていたら偶然にも玉手箱が完成していた。
たまたまそこを通りかかったプリシスが私の手の中にある箱を見つけて大きな緑の色の瞳を輝かせながら話しかけてきた。
「わぁ!オペラ面白そうなの持ってるジャン。あっ待って、みんな呼んでくるからその時開けようよ!」
普段どおりの元気な口調で言いたいことを言い言い終えると、先程宣言したとおりみんなを呼びに行った。


268 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:23:45 ID:73OvQk9M0
しばらくして宿泊しているホテルの一室にメンバーが集められこの箱を開ける事となった。
「僕なんだかワクワクしてきましたよ」
いつもの様にほのぼのとした独特のテンポでノエルが声を発した。
その手にはどこで拾ってきたのか猫が抱えられていて、ごろごろと気持ちよさそうな声を上げている。
「何が出てくるんでしょうね?」
その横に座っているアシュトンも、レオンがいつも引きずって歩いているせいで裾の破けた白衣を繕いながら言った。
その手際は最早職人レベルで彼は玉手箱を見つめながらその手を動かしていた。
「何を始めるのかと思ったらこんなくだらない事か。」
そう言い放つとディアスは腰を掛けていたソファーから立ち上がり部屋を出ようとした。
そんな彼の姿を見て慌てて彼の幼馴染のレナがなだめる。
「まぁまぁ、こういう何気ないこともこの旅の思い出になるんだし、折角だから皆そろってやりましょう。ね?」
「…わかった」
大体いつもこのパターンで結局ディアスも付き合わされる。よく見慣れた光景だった。
「それじゃあオペラさんお願いします。」
その光景の一部始終を少しうらやましそうに眺めていたクロードが促してきた。
「え?私が空けるの?」
こういうのはお子様なプリシスやレオンが率先してやっていたのでまさか自分が空けるとは思ってもいなかった。
「当然だろオペラ。お前が作ったんだから最後まで責任取らないとな」
私の正面のイスに座っているエルネストが言った。
それならばと箱を開け手を入れて中の物を取り出した。


269 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:26:22 ID:73OvQk9M0
「あーっ、あれこの前僕が道具整理をしてた時に出てきた本だ。
あの時はセリーヌお姉ちゃんに取り上げられて中身見れなかったんだよね。ねぇオペラお姉ちゃん見せて見せて」
そう言うとレオンは好奇心に満ちた目をキラキラさせながらこちらに取りに来た。
言われたとおり手渡そうとしたがセリーヌの手が伸びてきて奪われてしまった。
「だ、だからこんなの子供が見ては駄目ですわ!」
彼女は私の手から奪った本をレオンが届かないように頭上に掲げる。
「ええー?いいじゃん見せてよー。」
レオンは一生懸命ジャンプし届きもしないのにセリーヌの手中にある本を取り返そうとしている。
「どれどれ、どんな内容なんだ?」
後ろからエルネストがその本をセリーヌから取り上げるとパラパラとページをめくる。
「こりゃひでえな」
内容に呆れた様子の彼は本をボーマンに手渡した。
「どれどれ…。確かにこれはどう見ても18禁です本当に(ryな代物だな。お子様の目には毒過ぎる」
内容を確認した彼はパーティーの未成年組であるレナ、プリシス、レオンの顔を見ながら言った。
「「だから子供扱いしないでよ!」」
プリシスとレオンは二人揃って不満の声を上げる。
「ふふっ」
その様子を見ていたレナは微笑んだ。
「レナ、どうやらお前もそのお子様とやらに含まれている用だぞ」
彼女の傍に立っていたディアスが珍しく口を開いた。
「ええっ?私も?」
驚いた様子でレナが聞き返す。
「き、気を取り直して次いきましょう」
相変わらず二人のやり取りをうらやましそうに見ていたクロードが再度促してきた。
「そっ、そうね」
自分の創作物からそのような代物が出てきて少し気恥ずかしかった私は(今度こそ!)と再びその箱の中に手を入れた。


270 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:30:30 ID:73OvQk9M0
「で、結局出てきたのが『どーじん』と『どーじん?』と『どーじん!』か。
もし新種アイテム発見の瞬間に立ち会えたら明日の新聞の一面の見出しは決定だったのに。くぅー、残念だわ。」
チサトは一通り本に目を通すと肩を落とし残念そうに言った。
「こんなの記事にしてもネーデを、いや全銀河を救おうとしている勇者様一行の趣味は同人誌製作?
なぁんてどっかの週刊誌が食いつきそうなネタにしかならないわね」
言い終え本を閉じた彼女はその3冊を揃えて私に手渡してきた。
「なんだ?オペラこんな趣味があったのか?」
エルネストはからかう様な口調で聞いてきた。
「ちっ、違うわよ。わっ、私はあなたがそばにいてくれるのならそれだけでいいのよ」
余りにも恥ずかしい思いをしたせいで思考が止まっていた私は思わずそんなことを口走ってしまった。
部屋にいるメンバーは皆私を見つめ思い思いのリアクションを取った。
「はい、はいわかった、わかった。ほらもう遅いぞお前ら。明日も早いんだ。部屋戻って寝るぞ」
とややしてボーマンが呆れた様子で言い放ちその場はお開きとなった。

---------------------------------------------

そうこの手触りはあの時のものとそっくりだ。取り出した物を見たらやっぱりそれはどーじんだった。
しかも今回のは丁寧にハードカバーまでされておりずっしりとした重量感を感じさせる超大作だった。
(またこんな物なの?まったく勘弁してほしいわね)
憎々しげに取り出した本を睨みつける。部屋の扉からは尚も大きな音を立て続けている。
蝶番のねじは扉を叩く衝撃で緩くなってきている。


271 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 21:32:36 ID:IduKxL2G0
支援

272 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:32:43 ID:73OvQk9M0
(とにかく次頼むわよ)
より一層強くなった不安を胸に箱の中身を掴む。
手触りは先程の物と多少異なっていたものの、紙製品独特の感触をしていた。
嫌な感じだが考えていても仕方が無いので一気に取り出す。
(そんなっ)
取り出した物を確認したオペラは呆然とした。
その手に掴んでいたものは表紙のイラストから察するに腐女子向けの同人誌だった。
(こんな物どうしろって言うのよ!)
過去5回すべてがこんな本だった事に怒りを覚え床に叩きつけた。
ガキッ
今まで部屋にこだましていた音とは違った音が扉の方から聞こえた。
目をやると緩くなった蝶番によって生じた隙間から剣を叩きつけていた。
もう一刻の猶予もない、すぐにでも扉は破られてしまうだろう。
(今度こそ!)
強く念じ最後の希望を掴みにいこうとしたその時、今の姿とかつてこの箱を使った時の自分の姿が重なった。
伸ばした手を入り口ぎりぎりのところで止める。
(そうよ。勝負も賭け事も熱くなった方の負けよ)
熱くなりすぎた頭を冷やすべく一度深呼吸をした。
とうとう上部の蝶番は外れ隙間から僅かだが男の姿が見える。
(焦らなくていい。こんなの何も考えずさくっと取り出しちゃえばいいのよ)
そう自らに言い聞かせると心を無にし箱に手を突っ込んだ。


273 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 21:33:09 ID:IduKxL2G0
私怨

274 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:34:59 ID:73OvQk9M0
すると今までとは明らかに違う手触りの物を掴んだ。
球形をしているが所々ゴツゴツとしていて金属に触れた時特有の冷たさを感じた。
それを一気に引き抜き自分の目で確かめた。
(これは確か)
ガゴォッ
手にした物の効果思い出そうとしたその時、とうとう扉を支えていた下部の蝶番が破壊され扉が引き剥がされた。
男は机のバリケードに身を乗り上げ部屋に侵入してきた。
すぐにでもこの爆弾を投げつけてやりたかったが起爆弁が見当たらなかった。
とにかく時間を稼ぎたかったオペラは先程床に叩きつけた同人誌を手に取り男に投げ付けた。
バサバサと音を立てながら狭い隙間を通り抜けようとしていた男の顔面にページが開かれた状態で当たった。
男は顔から同人誌を剥がすと描かれていた内容が気になったらしく、彼の目はそのページの中身を見ていた。
はじめは内容が理解できていない様子だったが内容を把握し始めたのか、その表情は不快感を表すかのように歪んでいった。
「ア゛ーーーーーー!!なっ、なんなんだこれはっ!!」
男は臨海まで達した不快感を爆発させ叫びを上げた。
この一連の動きはオペラに起爆弁を引き抜き投げつけるまでの時間を十分に与える事となった。
ハーフデッドボムは男の肩に当たるとその衝撃ですさまじい爆発を起こし周囲の物もまとめて診察室まで吹き飛ばした。
このボムの効果を知らない人間ならこの爆発で仕留めたと思ったであろうが、彼女はこのアイテムの効果を知っていた。
まだ晴れない爆煙の中駆け出し爆発の拍子に落とした剣を拾い上げ男に止めを刺すべく診察室に飛び出した。


275 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:37:56 ID:73OvQk9M0
男はゆらりと傷だらけの体で立ち上がった。
男はこちらを見たあと数歩先に落ちているオペラの斬撃を受け止めた水晶玉のような物を見つめそれをダイビングキャッチしにいった。
「させない!」
オペラはハードカバーの同人誌を水晶玉にぶつけて転がし男が掴むのを阻んだ。
もう一度飛ぼうと男は両手を地につけ屈んでいた。
「やああああぁぁぁっ!」
だがすでに間合いの中にあった男の顔めがけて剣を振り下ろした。
これで勝負が決まるはずだった。
だがなぜか今の今まで鋭い切れ味を誇っていたこの剣では目の前の男を斬ることが出来なかった。
この剣によって斬り捨てられた神々が残した呪いかどうか定かではないが、この剣の切れ味は一定ではない。
時には名刀のそれをも凌駕し、時には手入れを怠った刃こぼれだらけの剣の切れ味にも劣る事もある代物だった。
(何故?どうして!?)
そんな思いが頭を巡り答えを求めようと考えを巡らせた。
それにより生じてしまった僅かな隙は男の反撃を許す事となってしまった。
傷ついた体を起こした男はオペラの首を掴むと軽々と片手で持ち上げた。
「ふん!とんだナマクラじゃないか。散々てこずらせおって。楽に殺したりなどするものか!
このままジワリジワリと力を込めていきこの首をへし折ってくれよう!せいぜい残された時間で死への恐怖を味わうがいい!!」


276 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:42:08 ID:73OvQk9M0
「ア゛ーーーーーー!!なっ、なんなんだこれはっ!!」
そこには貴族のケツ顎男性と茶色の長髪を後ろに束ねた男性とが裸で絡み合い
最後にはケツ顎男の自慢の『タエーー!!』が茶髪の男の『ブルァァァァァァ!!』に
『ボイドエクストリーム』し『ギルティブレイク』な事をしている絵が描かれていた。
(こんな不愉快な物を投げつけてくるとは)
本から目を離し投げつけてきた女を睨む。
すると目の前に何かが迫ってきていた。
飛んできた物は彼に当たるとすさまじい威力の爆発を起こし、ヴォックスは周囲の物と一緒に診察室まで吹き飛ばされた。
あまりの衝撃に握っていた剣とエーテル・フローズンを落としてしまった。
朦朧とする意識の中立ち上がると奥の部屋から剣を握りしめた女が飛び出してきた。
(まずい!)
視界の端にあるエーテル・フローズンを見据えると拾い上げるべく飛びついた。
「させない!」
女は手に持っていた厚手の本をエーテル・フローズンに投げ当てた。
エーテル・フローズンはヴォックスの手をすり抜け転がっていってしまった。
「やああああぁぁぁっ!」
彼の頭めがけて剣が振り下ろされる。
(しまった!)
死を覚悟した彼だったが、剣で殴られた痛みこそあれど、どこも斬られてはいなかった。
見上げた女の表情も何が起きたのかわからないと言いたげな表情だった。
そんな彼女の隙を見逃すヴォックスではなかった。
爆弾で受けた傷で悲鳴を上げる体を無理やり立ち上がらせ彼女の首を掴む。
「ふん!とんだナマクラじゃないか。散々てこずらせおって。楽に殺したりなどするものか!
このままジワリジワリと力を込めてその首をへし折ってくれよう!せいぜい残された時間で死への恐怖を味わうがいい!!」
そう言い放つと首を絞める手に力を込めていった。


277 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:44:05 ID:73OvQk9M0
女はまだ諦めていないらしく足をばたつかせ首を絞めてる手から逃れようとしていた。
「無駄だ!本気を出した私を貴様のような小娘が倒す事などできん!いい加減観念したらどうだ?」
その言葉を聞いた彼女は目を見開くとこちらを睨みつけてきた。
その瞳には今まで異常に強い意志が宿されており、彼女の心がまだ折れてはいない事を告げていた。
女は剣を逆手に持ち替えその手を振り上げた。
「そんなナマクラでは私の腕を斬り落とす事など」
言い終える前に振り下ろされた剣は、彼女を掴んでいた右腕の肘から先を切断した。
「ぐおおぉぉぉっ!」
斬られた腕を見つめるヴォックス。
その切断面からはおびただしい量の血が流れ出ていた。
「げほ、げほっ!」
女は膝をつき開放された首を押さえながら咳き込んでいる。
「ぬおおおぉぉぉっ!」
そんな女の顔面めがけて蹴りをいれる。
「ああっ!」
女を蹴り飛ばし部屋の隅にある棚に激突させる。
並の人間ならその衝撃で気を失っている程の強力な一撃だった。
しかしこの女は剣を杖代わりにボロボロの体を支えながら立ち上がってきた。
「何故だ?何故立ち上がる!?」
彼女は彼の問いに答えることなく剣を構え突っ込んできた。
振り下ろしてきた剣を拾っておいたエーテル・フローズン受け止める。
「何故まだ抵抗する!?」


278 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:45:38 ID:73OvQk9M0
「何故まだ抵抗する!?」
男は声を荒げる。
「私はまだ死ねない!」
打ち込んだ剣に力を込め男の腕を払う。
(エルがこの地獄で最後まで生き残る為にはもっと、もっと私が殺さないと!)
さらに力を込めた斬撃を叩き込む。
何とか受け止めた男ではあったがその衝撃で体勢を崩した。
(だからっ!)
振り下ろした剣の刃を返す。
「おおおぉぉぉぉっ!」
それに対して男は体勢を整え水晶玉を持つ腕を大きく振りかぶった。
「私は死なない!」
そう叫びを上げた彼女は横薙ぎに剣を振りぬいた。


279 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:49:01 ID:73OvQk9M0
場所は変わりここはE-1地点の北部の道
平瀬村からミカエルを出し抜き逃走に成功した俺とクラースは手頃な木陰を見つけ、
先程助けた青年フェイトからルシファーの事について一通り話を聞いた。
エターナルスフィアだの、FD空間だの、奴はこの世界の創造主だっただの俄かには信じられない話だった。
しかし彼はまじめな顔で話していたのできっと真実なのだろう。
話を聞きながら彼の足の応急処置を済ませたが、予想以上にひどい火傷でまともな処置はほとんど出来なかった。
うまくいけば医療品の類があるかもしれないと考えた俺たちは鎌石村目指し歩いていた。
道中ルシファーによる放送があり戦友であるノエルの死を知らされた。
他のみんなの無事は確認できたのだがとても手放しで喜ぶ気にはなれなかった。
それは他の二人も同じで、取り乱したりする事はなかったがそれぞれ二人とも複雑な表情をしていた。


「っとすまないクラースちょっと待ってくれ」
少し先を歩く仲間に呼びかける。
「どうしたエルネスト。何かあったのか?」
呼び止められた彼は周囲の警戒を強めながら聞いてきた。
「いや、たいした事じゃないんだがブーツの紐が切れてしまった。少し時間をくれ」
背負っていたフェイトをゆっくりおろし、切れた所にあわせてブーツの紐を結びなおした。
「それにしてもなんか不吉ですね。地球にある古い迷信なんですが、
突然靴紐が切れたりコーヒーカップの取っ手が取れたりするのは悪い事の起きる前触れだとか」
「信心深いんだなお前は。創造主なんて存在に挑んでおいてそれはないだろ?」
地図を広げ現在位置を確認していたクラースは意外そうに言った。
「それに不吉な事ってこれ以上悲惨な目に遭うなんて想像できないな」
そう続けると地図をたたみデイパックにしまう。
(不吉な事か…。これがただの杞憂であってくれればいいが…)


280 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:50:34 ID:73OvQk9M0
「オペラ…」
言い知れぬ不安が頭をよぎり思わず最愛の女性の名前をつぶやいてしまった。
「まだかエルネスト。大丈夫だと思うがさっきの男が追跡してこないとも限らない。急ごう」
少し急かすようにクラースが言ってきた。
「あっ、ああ。すまん、よしそれじゃあ行くとしよう。フェイト」
「だっ、大丈夫です。何とか歩けますから」
彼は遠慮してきた。
「今のお前が歩くよりも俺がお前を背負って歩いたほうが速い。年長者の言う事は聞くもんだ」
と彼を説き伏せ再び背負う。
(あいつならきっと大丈夫だ。どんな危険な遺跡にもその身とライフル一丁だけで必ず俺の後についてくる程だからな。
こんなわけのわからんところで命を落としたりはしないさ)

【F−2/真昼】
【エルネスト・レヴィード】[MP残量:100%]
[状態:両腕に軽い火傷(戦闘に支障無し、治療済み)、フェイトを背負っている]
[装備:無し]
[道具:スケベほん@TOP、荷物一式]
[行動方針:打倒主催者]
[思考1:クラース、フェイトと共に行動]
[思考2:仲間と合流]
[思考3:炎のモンスターを警戒]
[思考4:鎌石村で医療品捜索]
[現在位置:E-1北部 鎌石村目指し道沿いに移動中]

【クラース・F・レスター】[MP残量:90%]
[状態:正常]
[装備:シウススペシャル@SO1]
[道具:薬草エキスDX@RS、荷物一式]
[行動方針:生き残る(手段は選ばない)]
[思考1:エルネスト、フェイトと共に行動]
[思考2:ゲームから脱出する方法を探す]
[思考3:脱出が無理ならゲームに勝つ]
[思考4:フェイトを何処かで切り捨てる?]
[思考5:鎌石村で医療品捜索]
[現在位置:E-1北部 鎌石村目指し道沿いに移動中]

【フェイト・ラインゴッド】[MP残量:100%]
[状態:左足火傷(歩行、戦闘に支障有りだが応急手当済み)、エルネストに背負われている]
[装備:鉄パイプ-R1@SO3]
[道具:荷物一式]
[行動方針:仲間と合流]
[思考:クラース、エルネストと共に行動]
[現在位置:E-1北部 鎌石村目指し道沿いに移動中]


281 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:53:53 ID:73OvQk9M0
場所は戻りここは沖木島診療所。

少し前まで争う音が聞こえていたが、今は1時間ほど前の静けさを取り戻している。
「ハァ、ハァ、勝った」
診察室には勝者の声だけが響いていた。
勝利の余韻に浸りながら先程の光景を思い出す。

-----------------------------------------

「私は死なない!」
咆哮を上げる彼女の斬撃は、ヴォックスが彼女の顔めがけて放とうとした拳ごと彼の首を刎ねた。
その時見せたその剣の切れ味はこの世のすべてを切り裂く事が出来るのではないかと思えるほどであった。
何度も見離されかけてきたが最後の最後で彼女に神様が味方してくれた様だ。

----------------------------------------------------------

オペラはこの戦いで受けた傷に応急処置を施すと戦利品を回収すべく立ち上がった。
男の持っていたデイパックを拾い中を検める。
中から彼の支給された物の説明書を取り出し何を持っていたか確認する。
デイパックの底にあったビンに入ったミトラの聖水を取り出す。
説明書は見当たらなかったが剣撃を何度も受け止めた水晶玉も特殊な物に違いないのでいただく事にした。
そして最後にあまり気は進まなかったが、刎ねた首を拾い上げると男が耳につけていたピアスをはずした。
血がベットリついていたので洗い流し試しに付けてみる。
(なるほど、この広がった感覚があの時の不意打ちを阻んだわけね。これはなかなかいいものを手に入れたわ)
死体と同じ部屋にいる気にはなれなかったので待合室で地図を広げ次の目的地を検討した。
(今のでわかったけどやっぱり銃がほしいわ。たしか氷川村で逃げた赤毛の女が持っていたわね。他の仲間を探している様だったけど)
地図を確認してあの女の行きそうなところを予測する。
(誰かを探しているのなら集落に行こうとするのが妥当よね。さすがに氷川村に戻ってくる事はしないでしょうから少し遠いけど平瀬村に行くはず。
もうクタクタだしちょっと休んでから向かおうかしら。)
そう考えをまとめると入り口近くの待合室では寝込みを襲われる危険性が高いので、備品室に診察室のベッドを移動させ眠りについた。


282 名前:掴んだ1つの希望と2つの絶望? ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:54:42 ID:73OvQk9M0
【I-07 沖木島診療所 備品室内/真昼】
【オペラ・べクトラ】[MP残量:100%]
[状態:右肋骨骨折:右わき腹打撲←処置済み:顔にあざと擦り傷←処置済み:仮眠中]
[装備:咎人の剣“神を斬獲せし者”@VP+魔眼のピアス@ラジアータストーリーズ]
[道具: どーじん+どーじん♀+ミトラの聖水@VP+荷物一式*3(照明用ランタンの油はヴォックスの分のみ)]
[行動方針:参加者を殺し、エルネストを生き残らせる]
[思考1:銃がほしい]
[思考2:銃を持っていた赤毛の女を見つけて奪い取る。]
[思考3:一先ず次の目的地は平瀬村]


【ヴォックス死亡】:遺体は首と左手首と右腕の肘から下が切断されて近くに転がってます。
【残り48人】


283 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/04/05(木) 21:57:21 ID:73OvQk9M0
以上です。
皆様の協力のおかげでなんとか書ききれました。
今後の参考のために指摘やアドバイスを頂けたら幸いです。



284 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 22:22:04 ID:IduKxL2G0
投下乙
ヴォックス死んだか……本気だったのにw
オペラはボロボロで結構やばい状態だな。もっとマーダーとして頑張って欲しい所だ。
エルネストのテリーマンに不覚にも笑ってしまった。

あと、読んでいて>>275-276の繋がりが分かりにくいと思った。
オペラ視点から、絶叫ヴォックスの視点まで遡ったのは理解できたんだが。
もう少しそこらへんを推敲していたら良かったかな。
それと改行も少なく感じた。
偉そうにしてスマン

285 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 22:34:48 ID:GKRvLjjJO
乙。ヴォックス…(′・ω・)


余計なアドバイスするなら「〜だ」で終わる文が多いから、同じ文末が続かないようにした方がいいと思う。

286 名前:選択:2007/04/06(金) 09:00:22 ID:01EQVkKm0
「ここは・・・・?」
アリーシャはとりあえず南に歩いていくと焼き場に辿り着いた。
「ここで何をするのかな?」
アリーシャは正面の玄関から入り通路を歩いていた。
建物の中を見回していると急に嫌な気配に襲われた。
何か光の輪みたいなものが少しずつ広がってこちらに迫ってきたのだ。
「きゃあ!」
アリーシャは急いで伏せた。
「何!?」
アリーシャは通路の向こう側を見た。
「ほう、かわしたか。」
そういうと赤い髪の白く長いコートを纏った男が姿を現した。
「あなたは?」
アリーシャはガブリエルに尋ねる。
「これからデリートされるおまえに名乗る必要があるのか?」
ガブリエルはそういうと皮肉を込めて笑う。
(・・・・・この人は私を殺す気だ。)
アリーシャは人を殺すのにはあまり向く性格ではなかった。しかし
(私はルーファスに会いたい。だけど出来る限りは命は奪いたくはないんだけど・・・・・)

287 名前:選択:2007/04/06(金) 09:01:49 ID:01EQVkKm0
アリーシャは自分のバックの中から肢閃刀を取り出した。
(剣の一種だとは思うんだけど、私が使っていた剣とはちょっと違う。私に扱えるかしら?)
「ほう、私に一人で向かう気か?面白い。小手調べだ!」
そういうとまたガブリエルを中心に光の輪が広がる。
アリーシャはまた下を潜り抜けた。
(なんなの?この力。魔術とは違うと思うけど・・・・・!)
アリーシャの頬を刃がかすった。
「くっ・・・・!」
ガブリエルは斧を取り出してアリーシャの頭を狙って振り下ろしたがすんでのところで交わされた。
アリーシャも肢閃刀を負けじと振るった。
ガブリエルの右の太ももを少しかすった。
「ぐっ!」
ガブリエルはひらりと後ろにステップを踏んでかわした。
しかしガブリエルの斧に何かがあたった。
その瞬間、目の前にいた少女はさっきまで自分が握っていた斧に姿を変えた。
(なんだ!?・・・・!)
ガブリエルは何がなんだかわからないまま視線を下に向けた。
さっきまで斧を握っていた手の所に少女がいた。
「もらった!」
「くっ!」
ガブリエルは体を捻ったが右の二の腕を肢閃刀が貫通した。
「ぐあああああ!」
ガブリエルは思いっきりアリーシャを蹴った。
アリーシャは腹部に蹴りが入り後ろに少し飛んだ。
「げほっ・・・げほっ。」
(大丈夫。大したダメージではないわ。)
アリーシャは斧を拾い上げるとバッグにしまった。
「あなたの武器は預かりました。大人しく降参してください。」
ガブリエルはアリーシャに向かって手をかざし何かつぶやいた。
「・・・・馬鹿め。焼き場らしく消し炭にしてやろう!エクスプロード!」
アリーシャの周りの温度が急激にあがり、チリチリしてくるのがアリーシャにも感じた。
(何?・・・・まずい!)
もの凄い爆発音が建物内に響いた。
「・・・・・珍しい力を持っているな。」
炎が消えるとそこには、ガブリエルの後ろの棚の上においてあった花瓶が焦げて転がっていた。
「おまえの力は物質に二回その光を当てると物質と自身が入れ替わる。違うか?」
ガブリエルはアリーシャの方を見ずに聞いた。
「ええ。そうです。」
アリーシャは頷いた。
「どちらにしても普通に人間にできる事ではないな。紋章術とも違うようだしな。」
ガブリエルはようやく後ろの棚の上にいるアリーシャの方角を向く。
(紋章術?って何かな・・・・?)
「エクスプロードは避けれたがこれはどうだ? 全ての悪しき者たちを、飲み込め!アースクエイク!」
ガブリエルが呪文を唱えるとみるみると巨人が地面から姿を現した。
「くっ!」
アリーシャはこれを見ると、さすがにまずいと感じ窓を破って外に飛び出した。

◇◇◇
「逃げたか・・・・・。」
(どうする?追うか?だがわざわざ自らの命を危険にさらす事も・・・・)

◇◇◇
(どうしよう。あの人はすごく危険だわ。できれば殺す事はしたくない。
でも野放しにすると必ず誰かを傷つける・・・・。ルーファス・・・・・。)


288 名前:選択:2007/04/06(金) 09:02:51 ID:01EQVkKm0
現在地:H-07/焼き場
時間:真昼
【ガブリエル(ランティス)】[MP残量:80%]
状態:右の二の腕を貫通する大きい傷。右腕は使えない。太ももに軽い切り傷。
装備:ゲームボーイ+ス○ースイ○ベーダー@現実世界
道具:荷物一式
行動方針:フィリアの居ない世界を跡形も無く消し去る
思考1:目の前の少女(アリーシャ)を殺すかどうか。
思考2:コンテニュー
思考3:参加者の人数が減るまで行動はしない
思考4:潜伏先に侵入者が現れた場合は排除する
備考:フィリアは存在しませんが、制限のため能力はガブリエル第一形態以下になっています
   アリーシャの光子の能力を知っている

【アリーシャ】[MP残量:96%]
初期支給品:肢閃刀@SO3、ボーガン@RS、矢×30本、暗視機能付き望遠鏡@現実
状態:左頬に軽い切り傷、お腹を蹴られた、若干肌が赤くなるくらいの火傷、いずれも戦闘に支障なし、
装備:肢閃刀@SO3、ボーガン@RS、矢×30本、暗視機能付き望遠鏡@現実、セントハルバード@SO3
道具:荷物一式
行動方針:ルーファスと一緒に脱出する。自衛でも、殺し合いはしたくない。
       脱出の手立てはルーファスに会ってから考える。
思考1:目の前の赤い髪の男(ガブリエル)を放置して逃げるか戦うか。命はできれば奪いたくない。
思考2:ルーファスを探す
思考3:フレイを倒す
思考4:ブラムスに会って事の真相が聞きたい


289 名前:選択:2007/04/06(金) 09:12:41 ID:01EQVkKm0
アリーシャは放送の内容を思い出しながら考えていた。
ルーファスがまだ生きてること。
フレイが倒されたこと。
もうすでに殺し合いは初まっているということ。
安心した気持ちと不安な気持ちが同時に混ざり合って
複雑な気分で歩いていた。


290 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 09:14:18 ID:01EQVkKm0
ちょっと一部張り忘れちゃったので、>>289>>286>>287の順で。
正直ガブリエルあんまり覚えてないんだけどさ。
ガブリエルのディバインウェーブって確かこんな技だったかなって感じで。
あと紋章術あんま範囲広いと色々あれだから
SO3のエクスプロージョン=SO2のエクスプロードくらいのレベルにした。
あと俺焼き場入ったことないから花瓶とか置いてるのかどうかわからない。


291 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 16:35:46 ID:wajfVBjeO
ディバインウェーブって地面を這う波じゃなかったか?
クロードの兜割りでかわした覚えがあるんだが

292 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 18:36:44 ID:vwCB6P9y0
>>283
ヴォーーックス。・゚・(ノд`)・゚・。
能動的マーダーのオペラは一時休息か
しかし2人殺しが横ばいだな。オペラは突き抜けれるかな?



>>290
GJ!一回のみ登場組が着実に出揃ってきてるな
アリーシャの能力は知らないしディバインウェーブは正直どんなのだったか覚えてないや
あとリレーらしい引きがGJだ

ただ、気になった点が一点。
>思考3:フレイを倒す
フレイの名前が呼ばれたのを知ってるならこれはもう不要な気がします

293 名前:283:2007/04/06(金) 21:44:33 ID:OwCkpIbz0
>>290GJ!
ディバインウェーブは確か地面にいたら食らった記憶があるけど
ディアスのクロスウェイブじゃあ回避できないはずだし腰の高さ位に
当たり判定があるって解釈できるし問題ないんじゃない?

>>284,>>285遅くなりましたが助言ありがとうございます。
次またなんかひらめいて書く時気をつけてみようと思います。

294 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/04/07(土) 01:24:38 ID:m7Tajdca0
>>283>>290
乙でした。また新作期待してますよ。
この調子で投下も増えるといいですね〜。

短いですがセリーヌ、ジェストーナ投下

295 名前:またまたご冗談を ◆Zp1p5F0JNw :2007/04/07(土) 01:25:39 ID:m7Tajdca0
この俺、ジェストーナ様は何とかセリーヌを使って殺し合いを円滑に進めていきたいと考えている。
だが聞くところによると、セリーヌが知る人物は彼女を除いて14人、うち関係の深い奴は実に11人もいるそうだ。
これだけ仲間が多くては、彼女を殺し合いに乗せるのはかなり難しい。
俺に洗脳術でも使えれば楽勝なんだが、残念ながらそんなものは使えない。
さて、どうしたものか…。


それにしても11人も仲間がいるのか…。
俺の知っている奴はこの殺し合いに8人ほど参加しているが、そのうち6人は敵対していた人物である。この違いはなんなんだ。
しかもデミテルもダオス様も、とても安心して身を預けられる人物では無い。
ダオス様は問答無用で自分を殺しにかかってくるだろう。
デミテルもいきなり殺しに来るとは考えにくいが、やはり心から信用できるわけではない。
ああ、俺にも信頼できる仲間がここにいてくれたら…って、元々俺にそんな奴いねーじゃねえか、チクショー!
『ヨシヨシ』
頭の上に乗った無人くんが俺をなでてくれる。
ああ、俺が信頼できるのはお前だけだよ…。


俺達二人は山から少し離れた場所で待機する事にした。
あの山で起きた出来事はただ事では無さそうだが、一応もう少し様子を見ておこうと考えたからだ。
待つこと数時間、再び神塚山の方から巨大な音が響いてきた。
一体あの山で何が起こってるってんだ…?
「…何やらとんでもない事になっているようですわね。やはり近づかないで正解でしたわ」
セリーヌが安堵の声を出すが、その表情はかなりびびっているように見える。
それからちょっとした時だった。主催者の放送が流れたのは…。

296 名前:またまたご冗談を ◆Zp1p5F0JNw :2007/04/07(土) 01:26:57 ID:m7Tajdca0
またまたご冗談を。
それが放送を聞いた俺の率直な感想だった。
ダオス様とデミテル。二人が死んだ。
あのダオス様がやられるとは。ありえないだろ…常識的に考えて。
ダオス様の性格からいって、油断するような人でもない。不意を突いただけで勝てるような強さじゃない。
デミテルだって実力はあるし、頭も切れる。そう簡単にやられるような奴じゃないはずだが…。
ダオス様が死んだって事は、ダオス様より強い奴がこの殺し合いに参加してるって事だ。全く冗談じゃねえよ。
ますます生き残る自信が無くなってきたぜ…。

セリーヌはというと、放送を聞いた後暗い表情で俯いてしまった。
「え、えーと、お知り合いの方が亡くなったんですか?」
この様子を見れば分かったのだが、とりあえず聞いてみる。
「ええ、一人…。ジェストーナ、あなたは?」
「お、俺は…まあ、上司と同僚みたいな奴が…。それほど親しかったわけじゃないんですけど…」
「そうですの…」
溜息をつくセリーヌ。
うーん、俺には死んで涙するような仲間もしてくれるような仲間もいないからなあ…。こういう時何て言えばいいのか分からん。


ともかく、これで俺の知り合いは早くも全滅してしまったということだ。
もう頼れる奴は、セリーヌと無人くんだけ。
後はセリーヌの仲間だって奴に期待するしかねえな。11人もいれば何か打開策が出てくるかもしれない。
三人寄れば何とかの知恵、とも言うしな。


ここから北のエリアが禁止エリアに指定された為、俺達は道に出るまではとりあえず南下することにした。
ダオス様が死んだのは予想外だが、逆に言えば自分を殺す可能性が少し減ったと思えばいい。
とにかく俺の目標は生き残ること。最後の一人になるでも、殺し合いからの脱出に便乗するでもいいんだ。
俺は死なんぞ。


まだまだ、俺の戦いはこれからだぁ!



297 名前:またまたご冗談を ◆Zp1p5F0JNw :2007/04/07(土) 01:28:13 ID:m7Tajdca0
【F−7/真昼】
【ジェストーナ】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:無し]
[道具:無人くん@SO2、荷物一式]
[行動方針:何でもいいから生き残る]
[思考1:セリーヌに付いていく]
[思考2:セリーヌとその仲間を利用する]
[思考3:道に出るまで南下]
[現在位置:F−7 森]

【セリーヌ・ジュレス】[MP残量:100%]
[状態:ややショック]
[装備:スターネックレス@SO2]
[道具:???←0〜2個 本人確認済み、荷物一式]
[行動方針:仲間を探す]
[思考1:ジェストーナは信用しない]
[思考2:道に出るまで南下]
[現在位置:F−7 森]

298 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/07(土) 12:47:27 ID:Wasc8cco0

ただ、ジェストーナは過去編の登場人物だからチェスターとすずとは面識がない。だから知り合いの数は6人のはず。

299 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/07(土) 12:48:58 ID:FjivvDmI0

ジェストーナwwwwww

300 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/07(土) 21:50:20 ID:WfOFSHCR0

ジェストーナなんかいいなw
つーか、今の今まで無人くんの存在をすっかり忘れていた俺ガイル

301 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/04/08(日) 00:02:27 ID:m7Tajdca0
>>298
指摘サンクス。すいませんでしたorz
>>295の7行目
>俺の知っている奴はこの殺し合いに8人ほど参加しているが、そのうち6人は敵対していた人物である。この違いはなんなんだ。

>俺の知っている奴はこの殺し合いに6人ほど参加しているが、そのうち4人は敵対していた人物である。この違いはなんなんだ。
に訂正します。

302 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/08(日) 03:06:32 ID:fb2+94+Q0

一週間ほどPCから離れている隙に幾つも作品が投下されてて嬉しい限り

303 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/08(日) 13:56:34 ID:nhN8Kubt0
>>297
しかし久々の登場のジェストーナに
誰だ?ラジアータ(これだけ未プレイ)のキャラか?
と思ったのは俺だけ?

304 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/08(日) 16:55:20 ID:rLyBk7KF0
うん

305 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/08(日) 17:29:00 ID:QS/jgDldO
ジェストーナは執筆中ですら「こいつゲームではいつ出たんだっけ」と忘れるほどの脇キャラ

306 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/09(月) 23:13:52 ID:eiIG1ehf0
hosyu

307 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/12(木) 00:13:22 ID:2ieI+2Zq0
保守

308 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/12(木) 07:49:52 ID:I0oJP+VFO
ほしゆ

309 名前: ◆wKs3a28q6Q :2007/04/12(木) 14:40:12 ID:ih+KM1cxO
予約していたレオンの話がしばらく投下出来そうにない状況になってしまったので、申し訳ありませんが予約を破棄させていただきます

310 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/13(金) 10:37:17 ID:bFz9V5QSO
ホシュ

311 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 11:28:22 ID:c1otvIqh0
SO2キャラの生存率がやけにいいと思ったらほとんど北西エリアの殺し合いに参加してないからなんだな

312 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 13:20:42 ID:PGmCH7FkO
シン様がなんとかしてくれる

313 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 16:52:15 ID:F8bVfVxjO
チサト・セリーヌあたりもヤバい気がしなくもない

レナ・ディアスは存在感がヤバいことになりそうな気がする

314 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 20:12:14 ID:lxIEu2+K0
主人公のヘタレ率がすさまじい件

315 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 20:58:37 ID:F8bVfVxjO
クロード……睡眠中
フェイト……お荷物
ジャック……\(^O^)/カックセーキ
クレス……子分役



VP勢はわりかしまともな状態だな、ヅラムス以外

316 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 21:06:12 ID:7h6pbx560
レナス……まだまだこれから
アリーシャ……「アリー……シャ……?」

空気キャラを動かしたいんだがなぁ。
VP2とラジアータって、漫画だけで把握可能か?
SO2みたいに途中で終わってたりしたら嫌なんだが。

317 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/16(月) 16:50:20 ID:AfgGj8hL0
ラジアータは小説が出ているよ。

318 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/18(水) 10:17:14 ID:EQ77zLPEO
星ゅ

319 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/04/19(木) 22:33:16 ID:dHvP9/i50
クロード予約します

320 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/20(金) 02:33:30 ID:sK7rZNMz0
>>319に期待age


321 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/22(日) 20:52:24 ID:d86dCxhs0
ほしゅ

322 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/23(月) 01:01:18 ID:rGQKEbW50
レオンは話題にもならん

323 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/23(月) 07:14:59 ID:2Xt7BtakO
まぁ、序盤の首輪解析ほど期待出来ない物はないからな

324 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/25(水) 08:03:33 ID:68d98J8QO
ホしュ

325 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/04/25(水) 19:52:50 ID:vJdm4aymO
すみません、ちょっとした問題が発生してしまって、投下できなくなりました。予約破棄します。

326 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 02:45:43 ID:aw80Ohtu0
>>325そうですか。なんかひらめいた時とかにまた来てくださいね。

俺は試験や就活一段落したから書きたいんだが、ひらめきが来ないorz

327 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 19:07:53 ID:HKPCp90f0
一話しか出てないやつなんとかしたいな。

328 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 16:25:30 ID:xbYqniEj0
だがネタがない

329 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 17:56:52 ID:QfF1LfBPO
ネタはある
だが時間がない

330 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 20:12:39 ID:3YojdFDyO
ネタはある。
パソコンが死んだorz

331 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 22:42:19 ID:QfF1LfBPO
>>330
当の昔にPCを失った俺は携帯のメール機能でチクチクやってる
移動中でも書けるし、慣れると意外に便利だぜ

332 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 22:01:28 ID:4iP9tB4pO
またほしゅ

333 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/03(木) 00:50:39 ID:5Wz2Dsl4O
ほしゅ

334 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/03(木) 01:49:49 ID:zRu7ykgf0
ネタがないので保守代わりに出番が今のところ少ないやつらと状況をまとめてみた。
・クロード
昼E-4登場話数は2話だが39話はよくわからない寝言を言っていただけ。ガウェインと交戦。
敗北したかに見えたがルシオの登場により気絶はしているものの何とか殺されずに済む。
ホテル跡の一室で昼の時点まで気絶中。
・ディアス+レナ
朝G-5にてノートンと交戦したディアスであったが不意のレナとの再会によりノートンを逃がしてしまう。
・チサト+ガルヴァドス
朝E-6殺し合いに乗っていたガルヴァドスに倒せたら仲間になってくれとの条件付きで戦ったチサト。
なんとか勝負に勝ったがガルヴァドスは気絶してしまい、自信も奥義の反動で休憩中。
ガルヴァドスが起きる頃には午前を回っている。
・ボーマン
昼E-2トリカブトをうっかり食べてしまったアドレーを介抱したボーマンであったが
彼との会話の中でゲームに乗る事を決意し彼を爆殺する。
実はその時間帯では近くの神社にクレス、マリア、洵が入っている。これに気づいたりしているかは不明。
・ミラージュ
昼C-4登場話数は2話だが44話ではただ気絶していただけ。
ビウィグにスタンガンで気絶させられた彼女。ガンツの命がけの交渉のおかげで何とか解放されるがまだC-4地点の民家で気絶中。
ビウィグも彼女の居場所に大まかな見当がついている様子。
その頃近くをロキがチャリでベルを鳴らしながらそのエリアを疾走中です。
とまあこんな感じですが、朝で時間が止まっているディアス+レナ組の存在感の無さはやばいな。


335 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/04(金) 07:50:21 ID:XS2hNHG9O
チサト達の場所は禁止エリアになるんだよな確か
クロードはいざとなったら眠りっぱなしでもいいが、ガルヴァドスは起こさないとな……

336 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/06(日) 18:05:37 ID:zGKHZqsrO


337 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/07(月) 20:09:26 ID:KvgvLTVq0


338 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/08(火) 15:59:45 ID:Kd7yVNp00


339 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/08(火) 18:16:08 ID:XTik/aBaO
ウボァー
あかん、書いても書いても面白くならねぇ……


他の書き手の人はどうしてんのかねぇ
GWで忙殺されたのか、はたまたスランプなのか……

消えてないことを祈る

340 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/08(火) 22:06:52 ID:2+MY4LMC0
俺はまだ生きてるぞー
超絶なまでにスランプだがな……

341 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/08(火) 23:55:48 ID:2CqC7kpB0
ちゃんといるよー
社会人になってから時間が超絶に無いもんでね…書きたい話はあるんだが

342 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/09(水) 01:54:55 ID:DwKeoNjEO
PC修理中なんだ

343 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/09(水) 14:12:16 ID:cOmcQmOcO
春になったのに受験終わらなかったんだ



人はいるのにみんな事情があって書けてない、か……

344 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/09(水) 16:38:54 ID:5IRTPDuz0
>>343
あれ、俺が居る……

345 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/11(金) 23:09:06 ID:UCgV/Wxg0
スランプ気味だった俺に、ついさっきネタが舞い降りてきた
後は文章力が追いつくかどうかだっぜ……

346 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/11(金) 23:24:56 ID:DShkGoIqO
>>343-344

いつか桜は咲く、ガンガレ
まあ今はまだ余裕ある時期だしのんびりやりゃいいさ

347 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/12(土) 00:25:09 ID:ZhbFL0OrO
>>346
余裕があったから数パート分のネタを考えた
PCぶっ壊れて以来受験終わるまで修理禁止例が出た(穀潰だから逆らえない)

まぁ、携帯でちまちま打ってるからまだ時間がかかりそうだけどさ



ゲーム系お馴染のスロークイックのスロー期だと信じ書き続けてみる

348 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 01:54:22 ID:/JrKW9U/0
一つ質問。
ダマスカスって磁力に反応するのかな?
wikiみても炭素鋼だの鉄を極限まで精錬した物とかしか書いてなくて。
前者だと反応しなそうだし、後者だと反応しそうだし。
別にどっちでもいいってなら都合のいいように解釈して書いてみようと思うけど。

349 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 11:42:19 ID:yZXSfKt8O
>>348
架空の金属なんだし、どちらでもいいと思うよ。

俺も質問、
アシュトンが所持している『余ったディメンジョン・スリップ』って何?

350 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 18:22:36 ID:bLACUoLEO
>>349
わかんね
効果分かってないくさいし使わせなくてもいいと思うけどな

351 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 20:11:40 ID:sXpTyukxO
>>349
二つあった内アシュトンが身につけてるのは一つで、
もう一つはデイパックに保存してるって事だろう。
プリシスに渡す理由も無くなったから表現としてはぴったりじゃないか?

352 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 23:28:38 ID:yZXSfKt8O
>>351
サンクス
つまりアシュトンは装備しているものとは別に同じものを持っているのか。

353 名前:348:2007/05/15(火) 00:14:36 ID:cpSDouy10
>>349了解です。

予約は必要なさそうなんで書きあがったら投下してみます。

354 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 01:02:21 ID:kZMzrPXAO
PCが壊れてるときに限ってネタが舞い降りてきた。
俺も携帯で頑張ってみるかな。

355 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 01:21:37 ID:yujupQ3TO
携帯仲間多すぎワロタ


>>353
油断するな
俺はこのスレで過去三度推敲のみだったネタを予約被りでボツにしてる
「今まで過疎だったのに……何故……ッ!」と泣きたくなかったら予約した方がいい

356 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 02:24:49 ID:SXV78Ou10
見える!俺には見えるっ!
後日、書いてる人物を予約されて凹んでいる>>353の姿がっ!

357 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 09:42:39 ID:IbetAGtRO
お前ら予約来て安心したいのは分かるがせかすなよw

358 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/05/16(水) 00:47:48 ID:5uim60V7O
投下します

359 名前:幸運と不幸は紙一重?:2007/05/16(水) 00:49:59 ID:5uim60V7O
(ごめんね……プリシス。訂正する、2つじゃなかった)
黒服の男を追い掛けて森を抜けると、驚くことに獲物の数が増えていた。
(4つだった。目の前の3人と拡声器の娘)
自然に笑みが浮かんでくる。
『運が良い』こんなことを思ったのは何時が最後だったろうか?
獲物の様子がおかしい。
どうやら自分が現れたことに気付いていない様だ。
『運が良い』3人とはいえ、そんな間抜けの集まりなのだから。
思わず声に出して笑い出しそうになるのをグッとこらえ、代わりとばかりに剣を構えなおす。
「行くよ2人とも」
そしてアシュトンは一気に間合いを詰めに掛った。


360 名前:幸運と不幸は紙一重?:2007/05/16(水) 00:52:22 ID:5uim60V7O


「はやく、たす…逃げ……ごろざれちまう」
「あー、もう、だから何なのよ!」
助けを求めつつもこの場から逃げようとする男を、メルティーナは捕まえて思わず怒鳴る。
このキモ男の様子から切羽詰まった状態であること、何者かに追われていたことは予想できる。
だが、キモ男がやって来た方向からその『何者か』は一向に現れないではないか。
取り合えず何がおこったのか聞き出したかった。
「兎に角落ち着きなさい! 冷えない敵って一体何なの?」
その言葉を聞いた男は、メルティーナの両肩に掴みかかる。
「ちょっ……」
「またか、このド変態! お姉さまから離れろ!」
またしてもロジャーの言葉を無視し、男は必死の形相で訴える。
「ち、ちが……、み、見えない敵が……」
「……見えない敵?」
「そうだ、見えなアガァッーー!」
突然キモ男に異変がおこった。言葉の最中に妙な声を上げる。必死だった顔は間抜けなものに変わった。
横を見るとロジャーは何かに驚いた表情――こちらも中々の間抜け面だ。
メルティーナ自身にも異変があった。キモ男の変化とほぼ同時に腹部に鈍い痛みを感じた。
腹部を見てみる、透明な刃物の様な物が、キモ男を貫通して自身の腹部に刺さっていた。

メルティーナは慌ててキモ男を『更に後ろにいる何者か』ごと突き飛ばし、距離を取る。
ロジャーはそれを見るなり我に返り、心配そうに近寄ってきた。
「お姉さま、大丈夫ですか!」
「何とかね、深くは刺さってなかったみたい。それより……」
倒れた『2人』に目を向けると、キモ男は右側面を上に向けた状態で横になっていた。
「がぁ……」
キモ男が苦痛の声を上げると同時に、腹部から血が噴き出す。傷口をえぐったのだろうか?
「ぐぎゃぁぁああぁあぁぁ!!」
次の瞬間、腹部の傷口が上方向に向かって広がっていった。腹に刺さっていた刃物をそのまま振り上げたのだ。
傷口から勢い良く血が噴き出し、男の上――何もないはずの空間から臓物が現れ、ベチャっと地面に落ちる。
更にキモ男の首筋から血が滴り始め……ロジャーはその光景を呆然としながら眺めていた。
メルティーナは、そんなロジャーの耳元で、何かを囁いく。


361 名前:幸運と不幸は紙一重:2007/05/16(水) 00:54:50 ID:5uim60V7O


(まずは1人……簡単じゃないか)
男の首を切り落としながら、アシュトンはそんなことを思った。
(クロード達や十賢者以外は対したことないのかもなぁ)
そうしている内に獲物の方に動きがあった。
女の方はデイパックから杖を取りだし、その場で構える。
少年の方は手ぶらでこちらに向かってくる。
(まずは彼から)
牽制のために、足下に転がっている男の首を少年に向かって蹴り飛ばす。
それに驚いたのか、少年は小さな悲鳴を漏らし足を止めた。
チャンスとばかりに急接近、斬りつけようとするも――その攻撃は途中から防御に切り替えた。
「でぇぇいやぁぁ!」
少年の手から斧の様な物が現れ、それを振り下ろしてきたのだ。
剣でそれを防ぎ、バックステップで距離を取り、次の攻撃に備えるが――それだけだった。
後の攻撃はその場で斧を振り回すだけのもの。つまり先程の攻撃はまぐれだったのだろう。
「……ギョロ」
溜め息混じりの一言、直後少年は炎に包まれた。
のたうち回る少年に止めを刺すべく近寄るが、背後からの声がそれを止める。
「ギャフー!(不味いアシュトン! 女の方だ!)」
女の方に目を向ける。
「……安息を得るだろう……」
術の詠唱だろうか?
術は余り詳しくないアシュトンだったが、ウルルンの様子からアレが相当不味いものだと判断。
直ぐに女の方へ向かおうとする。今ならまだ阻止できると思ったから。
「永遠に……」
だが、駆け出す瞬間何かを踏みつけて転倒。肩に掛けていたデイパックが放り出され、中身を前方にぶちまける。
踏みつけたものを確認すると、それは先程自分が蹴り飛ばした男の頭部だった。
「儚く」
今からでは間に合わない。何だか分からないが直撃を貰う訳にはいかない。
身を守る手段を必死に探し――
「セレスティアルスター!」
女が術名叫ぶと同時に、天から光の柱が次々と降り注いだ。


362 名前:幸運と不幸は紙一重?:2007/05/16(水) 00:57:23 ID:5uim60V7O


大魔法『セレスティアルスター』
降り注ぐ光の柱がアシュトンの周辺を、ロジャーもろとも飲み込んだ。
位置が完全に把握できない敵を倒すなら、大魔法で広範囲を攻撃すればいい。
彼女の支給品に大魔法が行使できる『エレメント・セプター』が有ったのは幸運だった。
もっとも、エレメント・セプターは使い捨て。彼女のそれは大魔法と引き替えに崩れさっていた。

正直こんなに上手くいくとは思っていなかった。
『ロジャー、お願いが有るんだけど』
『ひっ……あ、はい、何でしょうお姉さま』
『悪いんだけど、アイツの相手をしてくれない? 私の武器貸して上げるから』
そう耳打ちすると、ロジャーは驚愕の表情を浮かべてこちらを見た。
『アレはおそらくディメンジョン・スリップ。簡単に言うと透明人間になれる道具。
 アレ姿や気配は消せるけど、物音や声は消せないの。だから……』
『それを頼りに戦えってこと? そんなのオイラには無理……』
『あんたは強いんでしょ? 全力で私を守ってくれるんじゃなかったの?』
それを聞いてロジャーはうつむいた。
さすがに無理なお願いだと思った。断られたらさっさとこの場から退くつもりだった。ところが……。
『解りました、オイラがお姉さまのために必ずや奴を倒して見せます!』
そう言ってレーザーウェポンを手に取り、駆け出して行った。
守るべき対象に見捨てられるとも知らずに。

光の柱も最後の一本が収束していき、明らかになった視界には一見誰も立っていないように見えた。
「まっ、これで死ななきゃ……!?」
言葉途中で気付いた。何処かおかしい。何処だ?
地面に転がっているのは男の頭部といくつかの道具――これは別におかしく無い。
敵の死体が無い――透明人間なのだから当たり前だ。
ロジャーは――ボロ雑巾の様な姿になって、ぐったりしていた……



363 名前:幸運と不幸は紙一重?:2007/05/16(水) 01:01:38 ID:5uim60V7O
空中で静止した状態で。

「……ッ!! ダーク・セイヴァー!」
メルティーナは直ぐ様魔法を放つ。それに対し、相手は手にしたロジャーを投げつけて応戦。
(……これって、まさか)
彼女は数時間前に同じ様なことを体験している。そして、今回も同じ様に魔法は無効化された。
「また!?」
ただ、その後は違った。今回のロジャーは止まらずに激突する。
尻餅を付いた彼女は直ぐに起き上がろうとするが、相手はそれを許さなかった。
足を一閃。
倒れた彼女の腕を掴んで持ち上げ、その状態で一言悪態を付いた。
「さっきの術、凄く痛かったんだけど」

『何て無様なんだろう』『何故あの時逃げなかったのか』『私にはまだやらなければならないことがあるのに』
メルティーナの頭に様々な弱い言葉が浮かぶが、それらを無視して集中力を高める。
駄目元で、一発かましてやるために魔法の詠唱を行うが、
「させないよ」
それすら中断を余儀なくされる。
「あああああっ!!」
顔面に焼ける様な痛みが走る。顔を斬りつけられた様だ。
それだけでは終わらない、相手は更に剣を走らせる。腕に、胴に、足に、
何度も何度も何度も何度も……。

不可視の剣はメルティーナを相手に踊り続けた。



364 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 01:02:22 ID:CuLeFeekO
と、投下が始まっている……!?
パソコン電源切ってから気付いたよ支援

365 名前:幸運と不幸は紙一重?:2007/05/16(水) 01:04:45 ID:5uim60V7O


「やれやれ、大分てこずっちゃったな」
アシュトンは、ダルそうに体を引きずりながら荷物の回収・整理を行う。彼の体もボロボロだった。
大魔法が放たれた瞬間、彼はロジャーを掴み上げ、盾として利用した。
もっとも、形の小さいロジャーでは完全に防ぐことはできなかった。
それでもアシュトンは死ななかったし、四肢も無事だ。動くこともできる。

「ギャフ?(おいアシュトン、あの小さい奴は何処へ行った?)」
「あれ? そう言えば……」
言われてからロジャーの首輪を回収していないことを思い出した。
辺りを見回すが、そこに有る死体は2つだけ。
「ギャ?(逃げられたのか?)」
「んー……多分そうなんだろうね。折角の獲物を取り逃がすなんて、やっぱり僕は不幸だなぁ」
溜め息を付きつつ彼は立ち上がる。
「ギャウ?(探すのか?)」
「いや、例の娘の所へ急ぐよ」
それを聞いてギョロとウルルンは顔を見合わせる。
「ギャフー(少し休んだ方が良いぞ)」
「僕のことなら心配いらないよ。それより、例の娘がいなくなってないかの方が心配だよ」
そう言って彼はよろよろと歩き出す。背中の二匹は『やれやれ』といった感じの仕草をしていた。



アシュトンがいた場所の直ぐ近くに、ロジャーは倒れていた。
直ぐに死んでもおかしく無いくらい重傷だったが、彼はまだ生きていた。
彼の幸運は3つ。
セレスティアルスターを受けたとき、グリーンタリスマンが発動したこと。
ダーク・セイヴァーに対し、ウィザードクロスが発動したこと。
そして、倒れたときに、もう一つのディメンジョン・スリップを無意識の内に握っていたこと。

【G-05/真昼】
【アシュトン・アンカース】[MP残量:70%]
[状態:疲労、ダメージ大]
[装備:アヴクール@RS、ディメンジョン・スリップ@VP]
[道具:無稼動銃、マジックミスト、レーザーウェポン、ルナタブレット、首輪×2、荷物一式]
[行動方針:プリシスの望むまま首輪を狩り集める]
[思考1:拡声器の主のところへ急ぐ]
[現在位置:G-05、南へ移動中]

【ノートン 死亡】
【メルティーナ 死亡】


366 名前:幸運と不幸は紙一重?:2007/05/16(水) 01:09:19 ID:5uim60V7O


――あれから何時間経ったのかな? それとも何分かな?
身体のあちこちが痛い。
声が出せない、呼吸をするたびに苦痛が押し寄せる。
手足が動かない、四肢がちゃんと付いているかどうかすら分からない。

「……ッ!? これは」
「え……!? いやぁ!」
――声が聞こえた、男と……たぶん綺麗なお姉さまの声だ! 人が来たんだ!
「惨いな」
――惨いと言った。きっとオイラ達の状態のことだ。惨い状態でも、オイラはまだ生きているんだぞ。
「ディアス、この人……」
「あの時の男か」
――バカチン! そっちじゃない! まずはオイラを……。
「あの呼び掛け……この女性のものだったのかな?」
「この状態では何とも言えんな。それより……」
――そうだ、それよりオイラを……。
「早くここから離れるぞ。有らぬ疑いを掛けられるは御免だ」
――待って! オイラを無視するなんて酷いじゃんか! お願いだ、助けて……。

「……けて……」

「? レナ、何か言ったか?」
「え? 何も言ってないけど」
「そうか」

彼の不幸。
それは、最期までディメンジョン・スリップを手放さなかったこと。


【G-05/真昼】
【ディアス・フラック】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:護身刀“竜穿”@SO3]
[道具:????×2←本人確認済み、荷物一式]
[行動方針:ゲームに乗った参加者の始末]
[思考1:レナを最優先に保護]
[現在位置:G-05、三つに分かれた道]

【レナ・ランフォード】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:無し]
[道具:????×2←本人確認済み、荷物一式]
[行動方針:死にたくない]
[思考1:仲間と合流したい]
[現在位置:G-05、三つに分かれた道]

【ロジャー・S・ハクスリー 死亡】

【残り45人】

※ロジャーの死体はディメンジョン・スリップを握っているため見えません。
※エレメント・セプター、ウィザードクロス、グリーンタリスマンは壊れました。

367 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/05/16(水) 01:12:43 ID:5uim60V7O
投下完了
携帯からは初めてだったので、改行がおかしいかも?

368 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 01:22:08 ID:CuLeFeekO
投下超GJ!
って……一気に三人も死亡っすかwロジャーテラカワイソス
ノートン先生を虐殺したアシュトンが鬼畜過ぎるが、サラマンダーにならなくてホッとしたぜ!
そして空気化してたレナとディアスが、ここで出てくるとは予想外。
なんの役にも立たなかったけどw

うん、とりあえず携帯からご苦労様です。

369 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 01:56:53 ID:O8KQEust0
おお、久しぶりに新作が!GJ!
ノートン…(´・ω・`)あとロジャーもなかなかに悲惨だったな。
SO3勢は次々に死んでいくね。

370 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 02:02:49 ID:8V+3XU130
>>367GJ!←これをここで言うのも久々だなw
久々の投下は血の雨が降りましたね。
ちょい役でも出番のない彼らに愛の手を差し伸べる>>367に惚れた。


371 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 17:31:07 ID:sWa0XvlU0
なんという殺戮
これはGJと言わざるを得ない

アシュトンの猛攻に期待したいが、アイテム頼りのうえ気が大きくなってるから一日天下に終わりそうな悪寒
そしてちょい役がいい味出してる

372 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 23:40:42 ID:tl2fyDl60
>>367
うおおおおGJ
アシュトンが厨過ぎる
誰が奴の猛攻が止められるんだ
今のところ殺害数がトップだ
悲惨だなロジャー……


373 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/05/17(木) 01:21:03 ID:XXk4iYpG0
どうも>>353です。
完成したんで予定通り投下します。

374 名前:蘇る決意:2007/05/17(木) 01:23:47 ID:XXk4iYpG0
ここは菅原神社の本堂。
マリアは道中で出会ったクレスという青年と共にこの神社でめぼしい物があるかどうか探していた。
「クレス君。そっちはどうだった?」
「結局なにも見つかりませんでしたね」
クレスは少し疲れた様子でそう答えた。
「その様ね。まぁ、あまり期待していたわけではないし、戦果がなかった事を気にするのはやめましょう。
それよりもう少しで正午ってところよ。ルシファーが言っていた通りならそろそろ放送が始まるわ。
ちょっと早いけれど昼食を取りながら待ちましょう」
デイパックを床におろしその場に座わりこむ。
クレスもそれに続きその場に座り、自分の荷物から食料を取り出すべく手を入れる。
「すみませんマリアさん。支給品の一覧の中に食べ物らしき物がないのですが」
マリアは自分の荷物から銀色の包みに梱包されているものを取り出した。
「たぶんこれと同じ物が入っているはずよ。もっとよく見てみなさい」
「えっ?これが食べ物なんですか?」
クレスはマリアが手に持っているものと同じ物を取り出し問いかける。
「そう。これは私のいる世界で大昔に兵隊用の食料として開発されたレーションと呼ばれる物よ。
高い栄養価と長期保存が利くように工夫されているらしいわ。
まぁ、私も連邦のデータベースにハッキングしていた時に資料を見ただけで現物を見たのは初めてだけど。」
そう言うと梱包を解いた袋からブロック上のものを取り出しそれを口に運んだ。
その様子を眺めていたクレスは唐突に
「そのレーションの味はどうレーション(でしょう)か?」
と笑顔でたずねてきた。
実際レーションの味も相当まずかったのだが、
クレスと初めて会った時に彼が発していたギャグの上をいく寒いギャグのせいで更にまずく感じた。
「いいから黙って食べなさい!」
少し口調がきつくなっていたらしくクレスはシュンと肩をすぼめて小さくなる。
(どうもこういうタイプの扱いに困るのよね。彼自身も悪気があるわけではないのでしょうけど…。)
等と考えていると突如辺りは暗くなり、聞いた事のある声がこだましてきた。
「こんにちは諸君。このゲームが開始されてから六時間が経過した。----------------」


375 名前:蘇る決意:2007/05/17(木) 01:26:30 ID:XXk4iYpG0
「マリアさん。これは…」
「ええ、丁度時間のようね。とにかく何らかの情報が得られるかもしれないから聞き漏らさないようにしましょう」
そう告げると二人は黙ってどこからともなく聞こえてくるルシファーの声に耳を傾けた。
「よって、諸君もお待ちかねの定時放送を行いたいと思う。
発表するのはここまでの死亡者の名前、そして禁止エリアだ。 では、まずは死亡者を発表しよう。
『ジェラード』 『ミント・アドネード』 『デミテル』 『スフレ・ロセッティ』 『クレア・ラーズバード』
『フレイ』 『ノエル・チャンドラー』 『ロウファ』  『アドレー・ラーズバード』 『ガンツ・ロートシルト』
『ルシオン・ヒューイット』 『エルウェン』 『ダオス』
死者は以上の13名、これで残りは49人だな。 素晴らしい---------」
読み上げられた名前を聞いてマリアは凍りついた。
(そんな?スフレにアドレーが殺されてしまったと言うの?)
スフレ・ロセッティにアドレー・ラーズバード。
今名前を挙げられた二人はかつて彼女と共にルシファーを倒し、
エターナルスフィアと呼ばれる彼女らの存在する世界救った仲間だった。
二人の戦友を失ってしまった悲しみと、その二人を殺した顔さえ知らない相手に怒りを覚えた。
反銀河連邦組織クウォークのリーダーでもある彼女は、過去に何度か仲間の死にも直面してきた。
その度死んでしまった仲間の事を想い悲しみにくれてきた。
いい加減慣れないといけないと自分に言い聞かせてきた。
それでも、こればかりは何度目となってもやはり慣れない。
だが、ここで自分が取り乱したりしてしまったらクレスに迷惑がかかる。
あの時クレスに対して行った質問は、同時に自分にも向けて行っていた。
(そう、ここでくじけてはいけない。私も誓ったはずだ。絶対にくじけない、絶対に最後まで戦い続けると!)
あの時の気持ちを奮い起こして、沈みかけていた気持ちを切り替える。
(彼はどうだろうか?彼ももしかしたら大事な人を失ったのではないだろうか?)
いくらか落ち着きを取り戻したマリアはクレスの方を見る。
彼はその場に跪き呆然としていた。
食べかけのレーションは床の上に落ち、目も虚ろで、顔面蒼白の状態だ。
「クレス君!しっかりして!」
そう言い彼の方に歩み寄ろうとしたその瞬間。
本堂入り口から一人の剣を持った男が一陣の風となりこちらに駆け寄って来ていた。


376 名前:蘇る決意:2007/05/17(木) 01:30:29 ID:XXk4iYpG0
(敵だ!)
彼女がそう判断した時には、敵は既にクレスに向かって飛び掛りその白刃を振り下ろそうとしていた。
マリアは手近にあった自分のデイパックを襲撃者目掛けて投げつけた。
襲撃者はクレスを標的にしていた剣閃を曲げそのデイパックを切り裂く。
中に入っていた物が周囲にぶちまけられたが、なんとか一瞬の時間稼ぎをする事ができた。
マリアは素早く相手の着地地点に回りみ、スタンガンを持った手で突きを繰り出す。
不意をついたはずだったが、男は左手に持ったナイフの刀身でそれを受け止めた。
すかさずマリアはスタンガンのスイッチを入れ、高出力の電流が眩い光と共に放出させる。
相手はその電撃に怯んだ様子だった。
すかさず闘気をまとった蹴りを相手にお見舞いする。
『クレッセント・ローカス!』
クリフとミラージュから教わった技のうちの一つを放つ。
あの二人と比べると技の威力やキレは劣るが、それでも十分強力な一撃だ。
彼女の一撃をくらった男は後方に蹴り飛ばされながらも、空中で体勢を整え着地した。
多少のダメージはあるらしく、ペッと口から血の混じったつばを吐きその口を拭う。
その時マリアは、改めて相手の姿見た。
映像資料やテレビゲームの登場キャラクターでしか見た事がなかったが、
その姿はまさしく大昔の日本にいたとされる侍の姿だった。
相手からは目を離さずに背後のクレスに呼びかける。
「敵よクレス君!早く立ち上がって構えて!」
だが彼は反応もせず、ただただ呆然としているばかりだ。
彼は最初に交わしたやり取りの中で、確かに『きっと耐えて見せます』と言っていた。
だが、そのセリフの前に少しの沈黙があった。
おそらく今読み上げられた者の中に本当に大切な誰かがいたのだろう。
彼に一瞬の沈黙を与えた者の名前が。
襲撃者はマリアとクレスを交互に見るとマリアのほうに視線を固定した。
クレスを戦闘不能みなしマリアをターゲットにしたのだろう。
体勢を低くし、いつでもこちらに斬りかかれる準備が出来ていた。
「ちょっと待って私たちはこのゲームに乗ってなんかいないわ。」
マリアは既にこの男がゲームに乗っているのは承知していたが、時間さえ稼げばクレスが復活するかもしれないと思った。
今の彼を見たところその可能性は高くないが、相手の身のこなしから判断してクレスを守りながら戦うにはどうにも勝機が薄い。
「ふん。それがどうした?オレはこの殺し合いで生き残るために参加者全員始末する。当然貴様らもだ」
「待って!生き残る手段は他にもあるわ。主催者であるルシファーを倒すの。
あなたもあいつの言いなりになって殺し合いをするなんて馬鹿げていると--------」
「問答無用!」
こちらが言い終わる前に、第一撃と同様すさまじい速さでこちらに向かってくる。
縦に振り下ろされた剣撃を、向かって左の方にかわす。
右に避ければ、相手の左手にあるナイフによる攻撃が来る事が予測できたからだ。
だが相手もその回避を予測していたらしく、体を強引にひねりナイフで突きを繰り出してきた。
対するマリアも左手で相手の突きを受け流し、スタンガンを持つ右手で反撃する。
相手の首筋目掛けて放電させたスタンガンを押し当てようとしたが、バックステップで間合いの外まで逃げられてしまった。
飛び退きざまに斬り上げられた剣で、右の肩口を斬られてしまう。


377 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/17(木) 01:32:04 ID:y9WhxncHO
あ、あれデジャブが……
またパソコン切ってから投下がきてる支援

378 名前:蘇る決意:2007/05/17(木) 01:34:03 ID:XXk4iYpG0
(大丈夫。この程度の傷なら戦闘に支障はないわ)
手早く自分の受けた傷の度合いを判断し構える。
相手は着地と同時に腰だめに剣を構え突進してきた。
(うまくいくかしら?)
反撃の手段を思いついたが、有効かどうか確信が持てなかった。
だが、迷っている時間などない。
「マグネティック・フィールド!」
彼女がそう叫ぶと周囲に強力な磁場の空間が広がった。
彼女の意図したとおり、相手の構える剣とナイフは
磁場の影響で持ち主の意思と反して床に勢い良く叩きつけられた。
放すまいとしていた男は前屈みとなる。
「トライデント・アーツ!」
丁度いい高さに来た相手の顔面に、渾身の回し蹴りを叩き込む。
相手は豪快に壁まで蹴り飛ばされた。
マリアは相手の取り落とした剣を拾い構える。
並みの人間ならば首の骨が折れているような強烈な一撃だったが、
あの男から放たれる殺気はまだ消えていない。
男は多少ふらつきながらも立ち上がった。
「女だと思って少し侮っていたのかもしれん」
そうつぶやくと剣の鞘に右手をかける。
丁度居合いをする時の様な構えだ。
相手から放たれる殺気が急激に増した。
「無限の剣閃、貴様に見えるか!?」
男は聞き取れない声でそうつぶやくとダァン!と床を蹴る大きな音共に視界から消えた。
次の瞬間、目の前に男が現われる。
目にも留まらぬスピードとは正にこの事だ。
咄嗟にマリアは剣を盾にし、何とか敵の一撃を凌いだ。
後方でまたダァン!と大きな音がした。
振り向くと先程よりも近い位置まで踏み込んだ男が鞘を横薙ぎに払おうとしている。
「くっ」
この一撃も何とか防げた。今度は右のほうで音がする。
一撃また一撃とその速度を上げ、前後左右ありとあらゆる方位からの攻撃が彼女に迫る。
初めのうちは防げていたが、7発目の攻撃を捌ききれなくなり右肩の傷口に一撃もらってしまう。
その衝撃でよろけた彼女は、後の攻撃をすべてもらってしまった。
何発打ち込まれたかはわからないが、最後の一撃で殴り飛ばされた彼女は壁に叩きつけられた。
マリアは朦朧とする意識の中立ち上がろうとした。
だが、体の所々が痛みその場に膝をついてしまう。
「まだやる気か…」
そんなマリアの姿を見て男はそうつぶやくと、剣とナイフを拾い上げ切っ先をこちらに向けた。
「だが、これで終わりだ」
男は構えると突進してきた。


379 名前:蘇る決意:2007/05/17(木) 01:39:12 ID:XXk4iYpG0
本堂で激しい攻防を繰り広げている二人から離れた位置で尚もクレスは呆然としていた。
(ミントが殺された?誰に?何故?そもそもなんで僕はこんなところにいるんだ?
何で彼女と離れ離れになってしまったんだ?
囚われた地下牢で初めて遭った時からたとえ、時空を越えた時でも離れたことなんてなかったのに)
クレスの頭に彼女の姿がよぎる。
戦いの中傷の耐えない自分を、いつも心配そうに見守る彼女。
戦いの後真っ先に自分のところに駆け寄ってくれて『お疲れ様』と言って傷を癒してくれた彼女。
料理の腕を褒めると『ありがとうございます』といってとても嬉しそうな笑顔を返してくれた彼女。
クレスは自分の中にある彼女の様々な姿を思い出していた。
しかし、その彼女はもうこの世にはいない。
どうしようもない怒りが、悲しみが、無力感がクレスの心を支配する。
そんな彼のすぐ傍に誰かが突然あらわれた。
ふと見上げると、そこには淡い光に包まれたミントが
無表情のままクレスの方を見もせず、ただ一点を見つめて立っていた。
ミントはその方向を指差し、クレスもそれに従いその方向を見る。
マリアが見たこともない男が持つ鞘で、殴り飛ばされているところだった。
「僕に彼女を守れって言うの?」
小さく頷くミント。
「僕は君すら、好きな人すら守る事ができなかったのに?」
再び頷くと、ここに来て初めて語りかけてきた。
「でも、今のあなたなら彼女を救う事ができます。
もう一度思い出して下さい。あなたが戦う事を決意した理由を。
トーティス村を焼かれて大切な人たちを失ったあなたは、もうそんな事が起きるのが嫌で、
誰かがそんな思いをするのが嫌で戦ってきたんじゃないんですか?
今、この島では力無き人たちが一人、また一人と殺されています。
当然、悲しい思いをする人もいっぱい出てきています。
私の知っているクレスさんなら、こんな時真っ先に立ち上がって、
力によって蹂躙されそうになっている人達の剣となって戦ってくれるはずです」
ミントの言葉を聞いたクレスは、改めて自分が戦う事の意義を思い出した。
(そうだ…。目の前で彼女を殺されたら僕はもっと後悔してしまう。)
クレスは木刀を握り締め立ち上がる。
「ごめん、こんな時まで心配させちゃって。でも、これで僕はまた戦える、ありがとう」
そう言われたミントはどこか悲しげな笑顔を浮かべて
「こちらこそ、いままでありがとうございました。
寂しいですけど、お別れみたいです。
さようなら。そして、必ず勝って下さい」
そう言い残すとミントは消えてしまった。
「さようなら」
自然とあふれてきた涙を拭い、ミントに別れを告げる。
二人の方を見ると、男がマリアに剣を突き刺そうと突進していた。
普通なら到底間に合わない距離だ。
だがクレスは違う。
「空間翔転移!」
青白い光に包まれると、クレスの姿はその場から消えてしまった。


380 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/17(木) 01:40:10 ID:y9WhxncHO
支援

381 名前:蘇る決意:2007/05/17(木) 01:42:24 ID:XXk4iYpG0
マリアは動けなかった。体の所々が痛み回避行動が取れない。
ザシュッ
刃物が肉を切り裂く音が聞こえる。
先程の攻撃で受けた傷の痛みでどこを刺されたのかわからない。
だが、その音は彼女の体を切り裂いた音ではなかった。
彼女の体を貫くはずだった剣は目の前で止まり、その切っ先からは赤い血が滴り落ちている。
何がどうなったのかわからなかった。
見上げるとそこにはどういうわけか、さっきまで呆然としていたクレスが両手を広げてマリアをかばうように立ちはだかっていた。
「クレス君…?」
何が起きたかわからない様子でクレスの名を呼ぶマリア。
それは襲撃してきた男も同じで、突然現われたクレスに驚いている。
そんな男の横っ面に、クレスが木刀を叩き込み殴り飛ばす。
「す…すみません、マリアさん。ご迷惑をおかけしました。後は僕に任せてください」
クレスは腹に刺さったままだった剣を苦悶の表情で引き抜き、木刀の代わりに構えた。
「ここからは僕が相手だ!」
男は立ち上がると少し前と同様ペッと血の混じるつばを吐き捨てた。
その中には折れた歯も混じっている。
「望むところだ。相手が何であろうとオレは引く気はない」
そう言い返してきた男は、右手に取り落とした剣の変わりとして鞘を握る。
先に動いたのは相手の方だった。
相変わらずの俊足でクレスに肉迫する。
間合いに入った男にクレスが斬りかかる。
男は左手に持っているナイフでその斬撃を受け、鞘をクレスの腹の傷目掛けて突き立てる。
「グッ」
思わずくぐもった声を上げるクレス。
男は追撃を仕掛けるべく、更に一歩踏み込む。
だがクレスもこの程度の傷での戦闘には慣れていた。
素早く体勢を立て直して追撃をかわすと、左手に気を溜め相手に打ち込む。
「獅子戦吼!」
左手から放たれた闘気が獅子の形を成し相手を吹き飛ばす。
クレスの攻撃はまだ終わってなかった。
「鳳凰天駆!」
天高く飛翔すると、炎の闘気を纏い敵目掛けて急降下する。
ダウンしていた相手は転がりそれをかわした。
着地したクレスと、立ち上がった男がにらみ合う。


382 名前:蘇る決意:2007/05/17(木) 01:44:22 ID:XXk4iYpG0
「やぁっ!」「でぇぃ!」
ガキィッ
二人の声と斬撃が重なる。
クレスの横薙ぎに払った剣撃が男の鞘を真っ二つにした。
剣の切っ先を男に向けるクレス。
「もうあなたの負けです。流石にそんなナイフ一本では勝てない事ぐらいわかるでしょう?」
男はクレスにナイフを向けた。
「まだ引く気はないと?」
クレスがそう問いかけた次の瞬間。
男のナイフの刃先が勢い良く飛び出しクレスの右胸に突き刺さる。
「かはっ」
血を吐き、後ろ向きに倒れようとするクレスを男は蹴り飛ばした。
「クレス君!」
痛みで悲鳴を上げる体を無視し、マリアはクレスに駆け寄り抱き上げる。
「オレに敗北の二文字などない」
男はクレスの落とした剣を拾い、歩み寄ってきた。
「止めだ!」
二人目掛けて剣が振り下ろされる。
クレスは残った力を振り絞りマリアを押し倒すと、斬撃から彼女をかばった。
斬られたクレスの背中から鮮血が吹き出る。
「背中の傷は剣士の恥と知れ」
血しぶきを浴びながら、表情も変えずに吐き捨てるこの男の形相はさながら鬼の様だった。
「ま…も………る」
かすれた声でクレスがつぶやくと、彼とマリアの体は青白い光に包まれその場から消えてしまった。


383 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/17(木) 01:45:45 ID:y9WhxncHO
支援

384 名前:蘇る決意:2007/05/17(木) 01:46:11 ID:XXk4iYpG0
気がついたらマリアとクレスは茂みの中にいた。
「何がどうなったの?ねえクレス君?」
マリアを包むように抱きしめていたクレスが、その場に崩れ落ちる。
傷口からはとめどなく血が流れ出ている。
呼吸も徐々に浅くなりつつある。
ここがどこかはわからない。
だがそんな事はどうでもよかった。
わかる事はクレスが今にも死にそうな事だ。
「しっかりして!クレス君!クレスくーん!!」
周囲に彼女の声が響き渡った。

【???/真昼】
【マリア・トレイター】[MP残量:55%]
[状態:右肩口裂傷・右上腕部打撲・左脇腹打撲・右腿打撲:戦闘に難有]
[装備:サイキックガン:エネルギー残量[80/100]@SO2]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:クレスの怪我の治療をしなければ ]
[思考2:他の仲間達と合流]
〔荷物一式は最初にクレスがマリアをかばった時に持ってきていて、それを持っています〕

【???/真昼】
【クレス・アルベイン】[MP残量:0%]
[状態:気絶・右胸の刺し傷・腹部に刺し傷・背中に袈裟懸けの切り傷:戦闘不能+瀕死]
[装備:ポイズンチェック]
[道具:なし]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
〔備考1:最後の力を振り絞り空間翔転移を使いました。菅原神社の近くかもしれないし、
回復魔法が使える人の近くかもしれない。どこに飛んだかは次の方が決めてください〕
〔備考2:大量に出血していますが30分以内に手を施せば助かる状態です〕


【E-2菅原神社 本堂/真昼】
【洵】[MP残量:70%]
[状態:腹部に打撲・顔を蹴られた時に出来たあざと首の打身:戦闘に多少支障をきたす程度]
[装備:ダマスクスソード@TOP]
[道具:荷物一式+???(0〜1個、ある場合は確認済み(マリアの荷物に混じっていた戦利品))+コミュニケーター@SO3×2+木刀]
[行動方針:自殺をする気は起きないので、優勝を狙うことにする]
[思考1:出会った者は殺すが、積極的に得物を探したりはしない]
〔備考1:マリアの投げつけた荷物の中身は本堂にぶちまけられています〕


385 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/05/17(木) 01:49:41 ID:XXk4iYpG0
投下完了です。
前回いただいた指摘を、自分なりに留意しながら書いたつもりですがどうでしょうか?
指摘、アドバイスをお願いいたします。

長々と書いてみたわけですが、自分がやりたかった事はクレスにあのギャグを言わせたかっただけだったりします。

386 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/17(木) 02:04:02 ID:y9WhxncHO
投下GJ!
クレスとマリアはピンチだな。ワープした先にマーダーが居なければいいのだが……w
まさかの連日投下で、連続で対主催が負けるのもなかなかバトロワらしくていいな。
文章に関しては、特に問題ないかな?
あるとすれば? や! の後に一マス空白を入れると、より良くなると思う。

387 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/17(木) 03:16:07 ID:xA+XyrqTO

だがターニングポイントであるはずのナイフが刺さるくだりが脈絡無さ過ぎる
大技出したりしてぶつかりあったのに決定打がこれではどうにも腑に落ちない
折角クレスに余裕を見せる台詞を吐かせたりしたんだし、慢心につけ込む洵の心理やらさらに油断させるための動作をはさんだりできたはず
大切なところはきちんと描写するようにしよう

388 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/17(木) 18:17:28 ID:GDjvaxYA0
新作乙だ!クレスは何とかミントの死を乗り越えたか。自分が死にそうだけど…
個人的にはミントの幽霊がどうかなと思った。
幽霊化よりはクレスの見た幻とかの方がいいんじゃないか?あとちょっと喋りすぎかなと。
ミントが喋らずにクレスが一方的に解釈するような形がいいんじゃないかと。あくまで俺が思うことだけど。

文句が多くなってしまってすまん。とにかくGJだった!

389 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/05/18(金) 00:54:55 ID:mjJobfX00
お三方指摘どうもです。
>>386さん ここに来て初めて空白を入れることを知りましたよ。考えても見ませんでした。
>>387さん 指摘の通りですね。書き上げてその日と投下前に推敲したんですが、
今改めて読んだら、決着の場面に動きが無いというか淡々とローペースのままと言うかそんな感じですね。
機会があれば今度はそうならないようにしてみます。
>>388さん そこは作ってて一番悩んだとこです。TOPやったのPS版のリメが最後だったのであまりキャラが思い出せなくて…。
自分の中では幽霊化よりは幻影のつもりだったんですけど、たしかに幻影はしゃべったらいけないですね。
今の自分には難しい演出だったようです。

390 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/18(金) 23:25:56 ID:le2okm3t0
保守

391 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/19(土) 14:24:05 ID:bSrSfAtL0
5月22日(火)19時AAAアメスタ出演
↓火曜よる7時にクリック
http://studio.ameba.jp/

392 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/21(月) 00:40:50 ID:+AmQw7FDO
保守

393 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 01:25:16 ID:5tOOkiiv0
ボーマン、チサト、ガウェイン、ミランダ、ガルヴァドス、チェスターは
一話づつしかでてないからなんとか書ける人は・・・。

394 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 04:40:13 ID:OchlGy8m0
誰か新作をwikiにあげてくれないか?俺はやり方分からないんだ…。

>>393
チェスターは何とか書こうと思ってるけど、いつになるか分からない…。
神の降臨を待つしかないな

395 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 16:58:30 ID:+TBUOZiiO
春まで頻繁に更新してたのは私だ
だがPC壊れたからもうやれそうにない

てなわけで「いつもの奴がやるだろ」と遠慮してる方がいたらジャンジャンやってくれ

396 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 17:09:09 ID:K5iG30DGO
>>394
wikiの使い方を覚えるんだ!
案外簡単だよ。

>>395
アレ? 俺がいる

397 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 21:30:00 ID:5tOOkiiv0
地図とかは更新してくれないと結構困る。

398 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 23:38:26 ID:ecQexCgX0
とりあえずやった事ないけどwikiいじってみた。

なんか微妙に違うのでわかる方修正お願いします。

399 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 07:36:13 ID:tYlTJFyCO
GJ!

さっきマーダーの数を数えてみたら14人もいるという事に気付いた。
しかも非マーダーの内結構な人数が負傷してるし、死にかけな人も多い。
この分だと対主催者側<マーダーになるかも試練ね。

400 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 09:17:43 ID:FB/ZMIYkO
>>398
お前の命賭けの行動!僕は敬意を表する!


>>399
ついでに反主催側ってマーダーと違ってまったりとしてて危機感の薄いチームが多い気がするw
だからほぼマーダー側に完封負けなんだろうけど

401 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 17:00:21 ID:69CYlYO6O
あえて言えばアルベルがオペラ退けたくらいか…>対主催勝利
しかしマーダー30%もいるのか。アシュトンの虐殺が効いてるな

402 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 22:52:28 ID:Izk+Nt43O


403 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 01:47:11 ID:rKp/Ld2NO


404 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 13:02:06 ID:Ek6oxB1+O


405 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 11:49:47 ID:LT3cASI3O
姉妹丼っていいよね

406 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 17:39:23 ID:RNcGQCZ/0
ですよね

407 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 08:05:08 ID:NodM6cVGO
保醤油

408 名前:R-0109 ◆eVB8arcato :2007/05/30(水) 23:08:15 ID:vMCltcgh0
どうも、初めまして。

バトルロワイアルパロディ企画スレッド交流雑談所でラジオをやっているR-0109と申します。
現在「パロロワスレ巡回ラジオツアー」と言うのをやってまして、
そこで来る6/2の21:00〜ここでラジオをさせて頂きたいのですが宜しいでしょうか?

実況スレッドとラジオのアドレスは当日このスレに貼りに来ます。

交流所
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1180186310/

409 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 23:15:04 ID:LKjEZfS60
おっと、もうここまで順番が回ってきたのか。
ラジオ期待してます

410 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 23:40:55 ID:sZJeF2orO
期待してます

携帯しかないって住人がかなり多い気がするのが気掛かりだな

411 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 01:01:03 ID:srT4nEbO0
ここんとこ過疎ってるしラジオはむしろ大歓迎だよな

412 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 02:23:37 ID:nugTPPFk0
tktk

413 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 23:21:05 ID:5dSIrg9lO
レオン書いてて思ったんだけど、ロワでのレオンはどこまで機械知識があるんだ?
盗聴器は知ってたし、原作のエンディング後に俺ら程度の知識は得たってことでいいのだろうか

414 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 23:39:06 ID:M7sUwdHIO
>>413
いいと思う
たしかSO2とBSの間で、地球に留学してたはず。たぶん

415 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 00:23:18 ID:lz3D9+8p0
そのかわり本から出る変な生物は居なくなってしまった……
子どものときにーだけーあなたにおとずれるー

416 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 13:33:06 ID:H6B5v/rz0
BSだと本で殴るだけ?

417 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 14:40:08 ID:syn9iR42O
殴るだけ

418 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 15:20:58 ID:n3Cn2DaeO
レオン、敵に襲われたら勝てそうにねぇwww

419 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 23:16:37 ID:LKL+qa8LO
本でコンボとかやったなぁ

420 名前: ◆wKs3a28q6Q :2007/06/02(土) 20:43:50 ID:EGUCAvf/O
ネカフェでラジオにwktkしながら繋ぎだけれどゲースケ投下

421 名前:天才に涙はいらない ◆wKs3a28q6Q :2007/06/02(土) 20:47:59 ID:EGUCAvf/O
僕は天才だ。完膚なきまでに天才だ。
かつてクロードお兄ちゃん達と冒険を始めるまでは“ただ頭がいいだけのクソガキ”だった、それは認める。
だけど今の僕は――あの冒険を終えた後の僕は“心の弱さ”を克服し、冷静な判断力とどんな事態にも動じない鋼の心を手に入れた。
まさに真の天才。僕の瞳にはダイヤモンドのように固い決意をもつ「気高さ」が宿っていることだろう。

『――レイ、ノエル・チャンドラー、ロウ――』

だから、これぐらいで動じちゃいけない。
仲間がし――居なくなることは、最初の放送までに何も出来なかった段階で覚悟しておくべきことのひとつだった。
だから僕は動じない。動じるわけにはいかない。
今僕が死んだら、今首輪の秘密に気付いた僕が死んだら、誰一人助からなくなってしまう。
みんなを救うためにも、僕は泣いたらいけないんだ。
『死者は以上の13名、これで残りは49人だな』
速い。予想よりも遥かに速いペースだ。
このままのペースだと、単純計算であと一日も経たずに殺し合いが完遂されることになる。
それだけは絶対に避けねばならない。

『まず13時にC−5。続いて15時にG−3。そして17時にE−6だ』
黙々と地図に禁止エリアを書き込みながら考える。
単純計算で三十分に一人が死ぬことを考えると、一秒でも早く首輪外す必要が出て来る。
ルシファーを打倒し得るメンバーが集まろうと、首輪が外れなければ揃って首輪を爆破されるだけだ。
そして、そのためには一刻も早くプリシスと合流しなくてはならない。
“考える”僕と“解除する”プリシスの二人が揃わないと、おそらくこの首輪は解除できない。それほどの代物なのだ。
――――だから、僕とプリシスは何としてでも生き残らなくちゃならないんだ。
すごく辛くて苦しいけど、弱音を吐いちゃいけないんだ。
だって、生存者49人の命は僕とプリシスの肩にかかっているのだから。
迂濶なことは出来ない。危ない橋は渡れない。
今やこの命は僕一人のものではないのだから。

422 名前:天才に涙はいらない ◆wKs3a28q6Q :2007/06/02(土) 20:51:14 ID:EGUCAvf/O


『ここまで来てぇ!』
だから――行きたいけど、胸が締め付けられるけど、僕は呼び掛けに応えるわけにはいかないんだ。

49の命――いや、今呼び掛けをしている娘を除けば自分とプリシスを含めて残り48個もの命を守るためには、走れば間に合うかもしれないであろう距離にあるひとつの命を見捨てなくてはならない。
(ごめんね、顔も知らないお姉ちゃん……お姉ちゃんの仲間の人は、僕が必ず救うから)




荷物をまとめ、古びた民家を後にする。この家にも大した収穫はなかった。
(……しんどい、な)
頭を垂れる。
“僕が”やらなきゃいけないことぐらいわかるし、やめるつもりもないけれど、やっぱり単調かつ終わりの見えない作業はつまらない。
――――みんなと冒険してたときは、どんな作業も面白く感じたのにな。
(お兄ちゃん……会いたいよ……)
会いたい。みんなに会いたい。会って、泣き叫んでしまいたい。
でも、やっぱりそんなことは出来ない。
盗聴の事実に気付いた“僕が”死んだら、みんなも死んじゃうんだ。

――そう、セリーヌの協力は『是非とも欲しい』が、『不可欠』というわけではない。
僕や他の紋章術師にでも、何とか出来る可能性はある。

だけど、僕と同じくらいの頭脳の持ち主などそうそういない。
……嫌味とか自惚れなんかじゃなく、冷静に考えた結果こういう結論が出たんだ。腹を立てたなら脱出後に殴ってくれてもかまわない。
とにかく今大事なのは謙遜することではなく脱出に役立つスキルが有るかどうかだ。
命はみんな平等だとは思うけど、脱出の要のスキルを持つ人の命には全員の命が乗っかっているようなものだ。

そう、だから、スキルを持つ脱出に『不可欠』な存在の“僕だけは”、何があっても死ねないんだ。
最悪、信頼できる人に今わかっている情報だけでも伝えないことには――

423 名前:天才に涙はいらない ◆wKs3a28q6Q :2007/06/02(土) 20:53:40 ID:EGUCAvf/O
先程とは違う、比較的大きな民家へと不法侵入し、使えそうな物がないかと箪笥を引っ掻き回してみる。
やはりまともな収穫は得られない。
辛うじて“収穫”と呼べるのは、支給されたシャープペンと違い芯の折れる心配がないボールペンぐらいだろうか。
(もうヘマは出来ない。せめて信頼できる仲間に情報を渡すまでは、危険な事は出来ない)
ちゃぶ台の前に腰を下ろし、地図をくるりと裏返して先程得たボールペンを紙面へと走らせる。
盗聴されている以上迂闊に情報を喋ることは出来ない。
かと言って遭遇後に盗聴されていることを伝えてから筆談をするのは時間がかかる。
だから、最初にデカデカと『首輪で盗聴されている。適当に相槌を』と書き、その下に首輪に関する考察を記しておく。
これなら遭遇後すぐに読ませることが出来るし、最悪自分が死んでもそれまでに解析した事柄だけでも残すことが出来る。
そう考え、地図の裏には以下の事を記載した。





       首輪で盗聴されている。適当に相槌を

【1、首輪に盗聴器が仕込まれている】
何らかの方法でこちらの動きをチェックしている。ゲームから逃げようとする者の存在を確認する必要があるし、そもそも殺し合いの過程を観ないのではこんなに手間をかけて殺し合いなどさせないだろう。参加者を殺すだけが目的なら首輪を爆破すればいいだけの話なのだから。
監視の方法だが、恐らくカメラの類ではない。例えばマフラーを巻いてしまえばカメラなんかそれまでだ。妨害されやすいもので監視してるとは思えない。
その点盗聴器なら首輪を隠されたとしても、音が聞こえにくくなるだけで完全に音が遮られることはない。
よって、僕らは盗聴により監視されていると思ってまず間違いない。

【2、首輪を外すためには機械知識と紋章術のふたつの知識が必要】
能力の制限は首輪にかかっている(明らかに別の場所であった最初の空間でも能力は制限されていたため、島全体にかかっているのではない)
機械だけでは能力の制限が可能とは思えないため、少なくとも能力制限に関しては紋章術が絡んでいる。





ひとまず、その二点だけを記しておいた。
他にも首輪についての考えはいくつかあるが、いずれも推測の域を出ていない。
この段階で推測を記すのは些か危険だ。

424 名前:天才に涙はいらない ◆wKs3a28q6Q :2007/06/02(土) 21:05:32 ID:EGUCAvf/O
(……定期的に唱えているか、はたまた能力補助系の紋章術の詠唱が聞こえてから唱えてるのか……)
現在は、『得体の知れない“制限”の正体は、基礎的な能力低下系紋章術を複数使用しているだけのものではないか?』という仮説について考察をしている。
我ながら強引な考えだとは思うが、複雑そうに見えるものほど「んな馬鹿な」と思うほどに単純な仕掛けだったりする。
幽霊の正体見たり枯れ尾花、だ。

実際、盗聴器が付いていることによって詠唱を聞くことが出来るため、ディスペルをかけられてもさほど問題は生じない。使われたらまたかけ直せばいいだけの話だ。
(……いや待て、でもそれだと時間がかかりすぎちゃうし、首輪の方にかけてあるって可能性も……)

“装備の効果はディスペルでは無効化できない”という特性を活かし、強制的に装備させた首輪にあらかじめ特殊な能力を持たせているという可能性もある。
エクスペルにも、明らかに素材の耐久度以外の効果が付加された防具があったし、ありえない話ではない。
――最も、その場合“外すことが出来ない”といった呪いじみた効果がどうにもならないわけだが(少なくとも、鍛冶方面にでも精通してない限り解除の仕方はわからないんじゃないだろうか)

「……………………」
拳を固く握り締め、やり場のない苛立ちを少しでも発散しようとする(無論、こんなものじゃ発散など出来るわけないのだが)
まただ。また今回も同じ結論に行き着いてしまった。
未知の術。未知の機械。未知。未知。未知。
物事を考察する力ならあるのに、ある程度の推論なら出来るのに、必ず“未知”の二文字が立ち塞がってしまう。
物事に幅広く精通した“僕”にしか、多くの要素が入り混じったこの首輪は解析出来ないのに。
極めた物が無いせいで、あと一歩が届かないでいる。


425 名前:天才に涙はいらない ◆wKs3a28q6Q :2007/06/02(土) 21:10:34 ID:EGUCAvf/O
(…………やっぱり、早めにプリシスを見付けないと……機械に関してはプリシスの手助けが必要不可欠だ)

苛立ちを露にしたまま、少年は民家を後にする。
頭にあるのは新たな考察。
『能力の制限という謎の紋章術の効果』と『首輪を外させないための、外そうとすると爆発するという装置』――この両方をこの首輪が内包しているのではなく、
『能力の制限』という“機械にはまず不可能な事象を賄う紋章術”は『体』に直接かけられており、他のことをこの首輪自身が賄っているという仮説。
可能性は低くない。むしろ先程の仮定よりは遥かに可能性があるぐらいだ。
万が一首輪を外した者が現れても、制限さえ生きていれば始末が遥かに楽になる。
第一、ただ反乱を防止するだけなら首輪ひとつで十分なのだ。それなのにわざわざ制限をかけた以上、まとめて解除されるような仕掛け方をするはずがない。
つまり――首輪を外すのにはそこまで詳しい紋章術の知識は要らず、能力の制限を解除には機械の知識が全く要らなくなる可能性だ。
これが正解だとしたら、脱出のチャンスが一気に増えることになる。
なにせ能力の制限を解除するのは、首輪を外したあとに生存者全員と一丸となってやればいいのだから。
それこそプリシスさえいればさっさと終わらせられる作業かもしれない。
(よし……よし……このパターンなら、今のところ矛盾は出ないぞ……)
少年は必死に頭を動かす。
怒りも、悲しみも、周りへの警戒をも頭から排除して。
それしか出来ないと思い込んで、少年はひたすらに頭を働かせる。





426 名前:天才に涙はいらない ◆wKs3a28q6Q :2007/06/02(土) 21:13:15 ID:EGUCAvf/O
そう、確かに少年は成長していた。
涙を見せることもなく、時に非情な判断を下せるほどに。
それでも少年は幼すぎる。人の死を受け入れ、簡単に割り切るには。

少年の心は、表面的にはわからないが、確かに蝕まれ始めていた。
このゲームのもたらす孤独と死の臭いに。
何も進展しない状況による焦燥に。
自分がやらねばならぬという大きすぎる責任感に。

果たして少年は、冷静さを失うことなく、希望の光になれるのだろうか――



【I−6/真昼】

【レオン・D・S・ゲーステ】[MP残量:100%]
[状態:「失敗は許されない」「もうヘマは絶対にしない」というプレッシャーからくる軽度の精神的疲労 考察をしながら歩いているため注意力散漫]
[装備:幻衣ミラージュ・ローブ@VP]
[道具:セイクリッドティア@SO2・どーじん@SO2 荷物一式 裏に考察の書かれた地図 ボールペン]
[行動方針:首輪を解除しルシファーを倒す]
[思考1:村を散策し、首輪、解析に必要な道具の入手]
[思考2:信頼できる仲間(プリシス最優先、次いでセリーヌ優先。その他冒険仲間がこれに含まれる)との合流]
[思考3:2を満たすまではよほど信頼できそうな人物でない限りやりすごす]
[思考4:ルシファーのことを知っていそうな二人の男女(フェイト、マリア)を探し、信頼出来そうなら協力を頼む]
[現在位置:氷川村]
[備考:首輪に関する複数の考察をしていますが、いずれも確信が持ててないうえ、ひとつに絞り込めていません]

427 名前:R-0109 ◆eVB8arcato :2007/06/02(土) 21:19:37 ID:0kNQ2DeB0
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5008/1180786715/
ttp://125.205.6.234:8000/

すんません、遅刻しました。

428 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:21:02 ID:EGUCAvf/O
やっほーう!
来てくれただけでも感謝ものだぜ




あとネカフェからだと出来なかったが、wiki更新されてないね

429 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 01:40:39 ID:74z6gUpU0
回復魔法ってさ、どんだけ制限されてるの?
死ぬ寸前の人とかにかけて効果あるの?

430 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 02:04:55 ID:NlWRVY/TO
ノエルの描写から見ると、最上級の奴をMPの許す限り使えば傷くらいは塞がるんじゃね?

431 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 14:33:19 ID:rBFW0FJb0
>>428乙!
へたれとマーダーだらけのこの島で首輪の解除方法を考察できる奴は貴重だな
頭の回りそうな対主催は他にいないし

432 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 16:20:17 ID:NlWRVY/TO
>頭の回りそうな対主催は他にいないし
ひでぇwww

他にもプリシス・マリア・エルネストくらいか?機械を考察できそうな反主催って

433 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 16:53:38 ID:ELHN5dFP0
機械のクリエイション能力を見るとクリフやフェイトなんかもいけるんじゃないだろうか

434 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 17:16:24 ID:WR9yDVdN0
ただもしFD式となるとブレアを唆す以外一気に選択肢が無くなるなw

435 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 19:55:05 ID:74z6gUpU0
機械はマリアあんまり得意じゃないだろ。
クリフやミラージュだろ機械のLV高いのは。

436 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 19:57:02 ID:NlWRVY/TO
あ、そうだっけ
どうもマリアとクレアとミラージュがごっちゃになってしまう……

437 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 00:53:02 ID:vnOK02Kl0
質問です。

1回目の放送終わってからの投下は放送後のみの話になっているけど
最後に出番があってから放送前まで時間があいてるキャラの話を書いたらまずいんでしょうか?

取り敢えず出番の無かったやつらを動かせそうなんですが。



438 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 00:54:49 ID:7lqIfjlj0
いいんじゃね

439 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 01:38:52 ID:4iLoAjq5O
死人が出るとか矛盾が出なきゃいいと思うよ

作中に放送描写を入れれば「最終的な時間は放送後だから」でOKになるんじゃね?
放送の前後に会話挟ませる、とかは他ロワでもよく見るし

440 名前:437:2007/06/04(月) 02:17:35 ID:vnOK02Kl0
了解です。

何とか書けたら投下します。

441 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/05(火) 01:35:23 ID:+FUwnacX0
投下いきまーす

442 名前:金髪に赤いバンダナ:2007/06/05(火) 01:36:29 ID:+FUwnacX0
焼け落ちる分校を背にチェスターは北へ向かった。
この様子では消火は不可能。…あの少女の遺体も分校と共に燃えてしまうだろう。
埋葬してやりたかったが、もうそれも絶望的だった。
嫌な言い方だが、死んでしまった人間よりは生きている人間を優先しなければならない。
「無事でいろよ…みんな…!」


チェスターは森の中を進む。
体中にダメージが残っている今の状態では、正直殺し合いに乗った奴に会ったら間違いなく負けてしまう。
だから周りから目撃されやすい道でなく、森を進む事にしたのだ。
危険でない者からも見つかりにくくなってしまうが仕方ない。
昨晩から一睡もしておらず、燃えさかる建物の中を疾走して蓄積された疲労と少女を救えなかった無力感は、確実にチェスターの体を蝕んでいた。
「…クソッタレ」
言うことを聞かない体に、何も出来なかった自分に毒づく。
こうしている間にも殺人鬼が暴れ回っているかもしれないのに。
仲間が襲われているかもしれないのに。
焦る思考と反比例するように、彼の足はどんどんスピードを落としていく。
ついにその足は完全に止まり、チェスターはその場に座り込んでしまった。


何をやってるんだ俺は。
わざわざ危険を冒して分校へ入って。
あの少女は救えず、殺した相手も確認できず、残ったのは自分へのダメージだけだ。
そしてこうして動けなくなっているんだから、なんてザマだ。
座り込んでる場合じゃないってんだ。

…いや、落ち着け。
今ここで無理をして、この状態で戦えるのか?
仲間を、力のない者を守れるのか?
答えは…否だ。
無茶をしたところでどうにもならないという事は、さっき身を持って知ったじゃないか。
そもそも敵に見つかるのを避ける為に森の中を進んでいるんだ。
今は体を休め、来るべき戦いに備えるのが得策なんじゃないか?
(頭では分かってるんだけどな)
そう、頭では分かっている。だが心が納得しない。
(クレス、ミント、クラース…アーチェ。無事でいろよ…)
自分と同じくここに来ている筈の仲間に思いを馳せる。
大丈夫だ、あいつらは強い。こんな所で死ぬような連中じゃないさ。
そう自分に言い聞かせる。
その直後、定時放送が流れた。

上空に主催者ルシファーの姿が映し出され、死亡者の名前が読み上げられていく。
その放送でチェスターは、宿敵であるダオスの名前を聞き。
そして。
ミントの死を、知った。

443 名前:金髪に赤いバンダナ:2007/06/05(火) 01:37:39 ID:+FUwnacX0

ミントが死んだ。
それを知った俺は、ただ呆然としていた。
ミントは優しく、清楚で、慈愛に満ちた人間だ。殺し合いに乗るなんて考えられない。
殺されたんだ。誰かに。
「クレス…!」
クレスは大丈夫だろうか?彼の悲しみはきっと自分の比じゃない。今の放送を聞いて、どう思っているだろう?

放送では13人の名前が呼ばれた。
最初に殺されてしまった二人を含めて参加者は62人、死者は15人だから既に1/4の参加者が死んでしまった事になる。
そんな中ミント以外の知り合いの名前が呼ばれなかったのは不幸中の幸いかもしれない。勿論素直に喜ぶなんてできるわけないが。
呼ばれた名前の中には、きっと分校で殺されていたあの少女の名前もあったのだろう。
そして死者となった15人の中には、ミントの他にもう一人チェスターのよく知る名前があった。

ダオス。
妹の…アミィの仇。

この手で殺せなかったのが心残りだが、ダオスが死んだのは朗報だと思うべきなんだろう。
それは分かっているのだが、少し気が抜けてしまったのは事実だった。
気合いを入れ直すため、チェスターは自分の両頬をひっぱたく。
(まだ、やる事はたくさんあるからな)
力の無い者を守る。クレスやアーチェ達と合流する。そしてあのルシファーとかいうふざけた野郎を殺す。
こんな所で死んでたまるかってんだ。



444 名前:金髪に赤いバンダナ:2007/06/05(火) 01:39:16 ID:+FUwnacX0
歩けるくらいまで休んだ後、チェスターは再び移動を開始した。
程なくして道に出る。
地図を見ると、恐らくF−3の道だと思われる。
この数時間でこれだけしか移動してないのかと軽く自己嫌悪に陥りつつも、チェスターはどちらへ向かうべきかを考えた。
(西に行けば平瀬村…東に進めばホテル跡、か。人が集まるとすれば村の方だと思うが…)
人の気配を感じたのはその時だった。
あまり気は進まないがエンプレシアを取り出して装備し、構える。
「誰だ?そっちに殺し合う気が無いなら、俺は争うつもりはないぞ」
気配のした方向に呼びかける。するとその方向から、チェスターより少し年上であろう青年が現れた。
「…僕も争う気は無いよ」
そう言って青年は持っていた剣を足下に置いた。
「僕はルシオ。人を探しているんだけど…」
「…悪いが、俺は生きてる人間に会ったのはあんたが初めてなんだ」
ルシオと名乗る青年の質問にチェスターがそう答えると、ルシオは「そうか…」と溜息をつく。
「俺はチェスターっていうんだ。俺も人を探している」
チェスターも自分の探し人を尋ねようとした。
「僕が会ったのは今の所、君を除いて二人だけだね」
「どんな奴だ?」
「一人は赤い髪をした壮年の男だった。この男は人を襲っていたから、殺し合いをしようとしてると思う。気を付けた方がいい」
「じゃあ、その襲われていた奴ってのが…」
「ああ。何とか助け出して応急処置もしたから大丈夫だと思うけど…。
ちょうど僕や君と同じ年くらい青年だったな。金髪で、赤いバンダナを巻いてて…」
金髪に、赤いバンダナ。
チェスターの頭の中に同郷の親友の姿が思い浮かぶ。
「おい、そいつはどこにいるんだ!?」
突然様子が変わったチェスターに、ルシオは思わずたじろぐ。
「彼ならこの先のホテル跡で、まだ眠ってると思うけど…」
「ホテル跡だな!?分かった!」
それだけ言うとチェスターはルシオに背を向け、道を東へと走り始めた。
「あっ、君、ちょっと…」
ルシオが呼び止めようとするが、もう聞こえないとばかりにチェスターは止まらなかった。


(プラチナの事を教えておけば良かったな)
走り去るチェスターの背を見ながらルシオは少し後悔した。
先程の放送…ルシオの知る名前も、何人か呼ばれていた。
レナスが簡単に負けるとは思えないが、不安は大きくなるばかりだ。
何しろあのアース神族の二級神であるフレイが既に殺されてしまっているのだ。どんな強敵がいるのか分からない。
「僕も急がなくちゃ」
そう呟くと、ルシオはチェスターとは逆の方向…平瀬村へと向かった。




445 名前:金髪に赤いバンダナ:2007/06/05(火) 01:40:30 ID:+FUwnacX0
二人が去ってからすぐに、修道服を着た一人の少女が物陰から姿を現した。
その少女ミランダは、先程から隠れてチェスターとルシオの会話を聞いていたのだ。
「あのお二人…チェスターさんとルシオさん…と言っていましたね」
チェスターが去っていった方向とルシオが去っていった方向を交互に見ながら、ミランダはどちらを追うべきか考えた。
正直な話、まともに戦って自分が優勝できるとは思えない。
支給アイテムも、時限爆弾にパニックパウダーと白兵戦で使う武器としては不向きな上、何度も使える物では無い。
だからこそ使い方と使い所が重要だ。
理想的な形としては、複数の参加者が一箇所に集まったところで爆弾をドカン。
もしくはパニックパウダーで混乱させ、乱戦を引き起こして相討ちさせる。
いずれにしろこのアイテムを活かすには、上手く参加者を集める事が大切だ。
そしてこの六時間で既に1/4近くの死者が出ている。自分が何もしていないにも関わらず、だ。
直接手を下さなくても、充分優勝できる見込みがある。
「幸いお二方ともお人好しそうでしたし…お二人について行けば人数を集めるのも容易にできそうですね」
少し思考した後、ミランダは歩き始めた。

「そうです、この殺し合いもきっと神の試練。私達の信仰心を試していらっしゃるのです…」

それならば、自分は負けない。
自分はこの参加者の誰よりも、神を信仰しているのだから。


「全ては、神の御心のままに…」



【F−3/真昼】

【チェスター・バークライト】[MP残量:100%]
[状態]:全身に火傷(命に別状は無い)、左手の掌に火傷、精神的疲労(だいぶ回復)、焦り
[装備]:なし
[道具]:スーパーボール@SO2、エンプレシア@SO2
[行動方針]:力の無い者を守る(子供最優先)
[思考1]:ホテル跡へ急ぐ
[思考2]: クレス・アーチェ・クラース・力のない者を探す。
[思考3]:分校に火を放った者を探し、殺す。
[思考4]: クレス・アーチェ・クラースと子供を除く炎系の技や支給品を持つ者は警戒する。
[現在位置]:道を東に移動中

【ルシオ】[MP残量:100%]
[状態]:普通
[装備]:アービトレイター@RS
[道具]:無敵ユニット、確認済の支給品×0〜1、荷物一式
[行動方針]:知り合いと合流(特にレナス)
[思考]:平瀬村へ向かう
[現在位置]:道を西に移動中

【ミランダ】[MP残量:100%]
[状態]:正常
[装備]:無し
[道具]:時限爆弾@現実、パニックパウダー@RS、荷物一式
[行動方針]:神の御心のままに
[思考1]:チェスターとルシオのどちらかの後を追う
[思考2]:直接的な行動はなるべく控える
[思考3]:参加者を一箇所に集め一網打尽にする
[現在位置:道を移動中

446 名前:金髪に赤いバンダナ:2007/06/05(火) 01:42:48 ID:+FUwnacX0
しまったチェスターの状態欄修正

【チェスター・バークライト】[MP残量:100%]
[状態]:全身に火傷(命に別状は無い)、左手の掌に火傷、精神的疲労(だいぶ回復)、焦り
[装備]:なし
[道具]:スーパーボール@SO2、エンプレシア@SO2
[行動方針]:力の無い者を守る(子供最優先)
[思考1]:ホテル跡へ急ぐ
[思考2]: クレス・アーチェ・クラース・力のない者を探す。
[思考3]:分校に火を放った者を探し、殺す。
[思考4]: クレス・アーチェ・クラースと子供を除く炎系の技や支給品を持つ者は警戒する。
[現在位置]:道を東に移動中
[備考]:※ホテル跡にいるのがクレスだと思っています。

447 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/05(火) 02:02:20 ID:pTFplJyZ0
>>441乙!
早い時期に初登場して以来ようやく出番が彼に!

実は自分もチェスター動かしてクロードと絡めようとしていたんですが
チェスターをホテルに移動させる動機が浮かばなくて悩んでいたんですよ。

考えていたやつに修正加えればそのまま使えそうなので、早速この後の分を書き始めようと思います。


448 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/06(水) 05:36:11 ID:S/SmzbUk0
wikiで更新作業してたんだけど、◆wKs3a28q6Q氏ならびに>>441氏にお詫びが…

投下順の話数でいくと第61話が「天才に涙はいらない」、第62話が「金髪に赤いバンダナ」と進むんだけど、
間違えて先に「金髪に赤いバンダナ」の方を更新した為に話数が逆になってしまいました…。
もし問題があるなら修正しますが、ホントすいません。


あと更新してて気付いたこと。
第56話「掴んだ1つの希望と2つの絶望?」において、
フェイト、クラース、エルネスト三人の位置が【F−2/真昼】になってるのに対し、状態欄の現在位置が「E−1北部」になっています。
作者の◆yHjSlOJmms氏に確認したいのですが、どっちが正しいのでしょうか?
それから59話と60話のページに追跡表とかが置けません。
多分そのままテキストモード編集になってるからだと思うんですが、このモードで表とか挿入できるんですかね?
もし無理なら>>398氏には申し訳ないけど一旦削除してページを作り直すしか無くなってしまいます。
でも削除しようにもログインできないし…。

449 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/06/07(木) 01:25:31 ID:LMLCfM1Y0
>>448さんすみませんでした。確認したつもりだったんですが…

クラース、エルネスト、フェイト3人共[E-1北部]です。

それと遅れましたがwiki更新作業お疲れ様です。


450 名前:448:2007/06/07(木) 02:13:44 ID:Sy64/eVx0
>>449
ども。修正しときますね。返事dです。
これからもお互い創作頑張ってきましょうね!

451 名前:447:2007/06/07(木) 02:23:17 ID:LMLCfM1Y0
完成したんで投下します。

452 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:27:06 ID:LMLCfM1Y0
「やれやれ…。まだ起きないわねぇ」
木に腰を掛けた状態で伸びをしながらそこにいる女性は独り言を発した。
燃える様な赤いショートの髪と澄んだ青空の様な瞳、そして髪の隙間からは特徴的な形のとがった耳を覗かせている。
彼女の名前はチサト・マディソン。
彼女は3時間程前からここに座っている。
突如出くわしたとんでもなく巨大な亜人をうまい事言いくるめてゲームを持ちかけ(自分がこの亜人を転ばす事ができたら協力するよう取り付けた)
結果、ゲームには勝利したのだが加減を間違えたらしく完全にKOしてしまいこの亜人が目覚めるまで待っていたのであった。
奥義の反動で疲労した体を休ませるために着込んだ回復効果のあるらしいヅラ付の鎧も、大分体が楽になってきたので今ではヅラをはずしている。
ヅラをつけていた時は知り合いの誰かと会ったらどうしようかとハラハラしたものだ。
今いる場所はとてものどかだ。
今いるこの島が殺戮ゲームの舞台になっているとは思えない程に。
だが、すぐ横には自分のいた世界では見たことも聞いたこともないタイプの亜人が寝息をたてている。
そう、紛れも無く今、自分がいるこの島は殺戮ゲームの舞台なのだ。
そんな事に思いを馳せていると、ようやく亜人が目を覚ましてくれた。
「ぐぐぐぐうぅぅぅ」
ボコボコにした顔が痛むのであろう、苦しそうなうめき声を上げながら目を細めこちらを見ている。
咄嗟にチサトは身構えた。
「さっきのは無効だ! この人間風情が! 殺してやる!」
などと言われ飛び掛かられたら堪ったものではない。
だがこの亜人は上体を起こすと予想に反して
「俺ノ負ケダ。掟ニ従イお前に力を貸ス」
と言ってきた。
「やけに素直じゃない」
驚いた様子で言い返す。
「言ッタダロウ 我がブラッドオークには ホウ ナドはナイが タッタヒトツダケ 掟がアル『強き者に従え』トナ 俺ハオマエニ負けタノダ」
「そう。じゃあよろしく。えーと…」
握手をしようと右手を差し出したチサトだったが、まだこの亜人の名前を聞いてなかった。
「私の名前はチサト・マディソン。チサトって呼んで。あなたの名前は? 」
「ガルヴァドス」
チサトの手、自分のそれと比べるととても小さい手に触れながらガルヴァドスはそう告げた。
「よし!じゃあ早速出発しましょう、ガルヴァドス。とりあえずここで知り合いを探す事にするわ」
地図を広げホテル跡を指差し、コンパスを片手にチサトは歩き出した。


453 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:29:08 ID:LMLCfM1Y0
しばらく歩くと放送が始まった。
開始から僅か数時間で全参加者の約5分の1の13名が殺されたらしい。
その中には良く知る物の名前があった。
同じネーデ人の生き残りで、温厚な性格をした動物学者のノエルだ。
きっと彼は最後の最後まで平和を相手に説いていたのだろう。
敵討ちを誓おうとしたが止めた。
彼の性格上そんな事は望まないはずだ。
だから変わりに主催者であるルシファーを倒し、一人でも多くの人と一緒にこの島を脱出する事を彼に誓った。
禁止区域の予定地も発表された。
さっきまでいた場所が挙げられ背筋がぞっとする。
(もしあのままガルヴァドスが起きなかったらどうしただろう?)
(成り行き上ぶっ飛ばしてしまったけど、あのまま放置しとくのも後味が悪かっただろうな)
と仮定の話とはいえ真剣にそんな事を考えていた。

小一時間ほどその様な感じで歩いていると目的地であるホテル跡が近づいてきた。
先を行くチサトはガルヴァドスのほうに振り返り後ろ歩きをしながら話しかけた。
「そういやここにはあんたの知り合いが他にいたりす、きゃあっ!」
ガルヴァドスの蹴られないように後ろ歩きをしていたが、何せ歩幅が違いすぎる。
チサトは足をもつれさせ転んでしまった。そんなチサトに無言でガルヴァドスは手を差し伸べた。


454 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:31:37 ID:LMLCfM1Y0
クロード
どこかで呼ばれた気がした。
その声は軍人として、一人の人間として尊敬していた父の声のような気がした。
「父さん!」
ガバッと勢い良く上体を起こしたクロードは負った傷の痛みでそのままうずくまった。
「ここは…」
いまいち状況を思い出せない。
順を追って思い出してみる。
確か森の中で見かけた男に声をかけたら、いきなり襲われて、そいつから逃げようとして…。
そこから記憶が無かった。
状況から考えるにあの後自分は殺されているはずだ、だがそうではなかったらしい。
現に自分は生きていて、手当ても施されている。
「見逃してくれたのか?」
周囲を見渡す。傍に自分に支給されたデイパックもあった。
(誰かが助けてくれたのだろうか?)
周囲の気配を探ってみても周りには誰もいないようだ。
とにかくここで悩んでいても仕方ないので、クロードは行動する事にした。
(やはり皆を見つけてその後は他のゲームに乗ってない人たちと合流してなんとかここから脱出する他に手はなさそうだ。
他の人を殺してまで生き延びたいとは思わないし、何よりこんな事をさせているルシファーと呼ばれた男が許せない)
そう決意すると早速自分のデイパックを手に取り部屋を出ようとした。
(っと、ちょっと待て。さっきもそうやって焦って行動した結果大変な思いをしたじゃないか。良く考えたらまだ荷物の確認すらしていない)
思いとどまると部屋の片隅にあるベットに腰を掛けデイパックの中身を一つずつ取り出し確認していった。
地図にコンパス、食料などが出てきた後に小さな宝石のついた指輪が説明書と共に出てきた。
どうやらこの指輪はエネミー・サーチという代物で、持ち主の近くに敵がいるとその存在を知らせる赤い光体が現れるらしい。
(先に荷物を改めていればいきなり死にかける事なんか無かったのに…。なんかついていない)
更に荷物を探ると、どう入っていたか知らないが一本の剣が出てきた。
これには見覚えがある。
[エターナルスフィア]
十賢者との最終決戦の時に自分が使っていた剣だ。
愛用していた剣との再開を果たし嬉しく思ったが、それと同時に先に荷物を改めていれば…。という後悔の念がまたしても生まれた。
まだ何か入っている。おもむろに取り出すとそれは鏡だった。
説明書も出てきたが血が付いていて書いている事がまったく読めない。
後は筆記用具や、懐中電灯など戦闘には使えそうにないものばかりだった。
荷物の確認もばっちり!支給されたアイテムも上物だ。


455 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:34:09 ID:LMLCfM1Y0
「よし!行こう!」
荷物をまとめるとクロードはホテルの外に出た。
どの方向に行こうかと辺りを見回していると、一人の人影が目に映った。
赤い髪の毛とネーデ人特有のとがった耳をしている。
間違いないチサトさんだ。
なぜかバックで歩いている彼女に呼びかけようとした時、彼女の来た方向から毒々しい赤い肌をした巨大な化け物が姿を現した。
チサトは足をもつれさせ尻餅をついている。
その彼女に向かって丸太のように太い腕がヌッと伸びている。
その光景が神護の森で初めてレナと出会った時の光景とダブった。
(やばい!チサトさんが襲われている!ダメだ、ここからでは距離が遠くて駆けつけられない!)
そう思うや否や剣を抜き、気を練る。
練った気が真っ赤な炎となり剣を包み込む。
「ソードボンバー!」
剣を勢い良く振りその炎の闘気を化け物目掛けて飛ばす。右肩の傷が痛んだが構うものか。
炎が直撃した化け物はそのままズシィン!と大きな音たて仰向けに倒れた。
あっけに取られた様子で彼女がこちらを見ている。
「危なかったですね。チサトさん」
チサトの所に歩み寄り手を差し伸べる。
その時、赤い色をした発光体が体の回りをふわふわしだした。
「うおおおぉぉぉぉぉ!」
怒気をはらんだ叫び声をあげて、すぐ近くの茂みから青い髪をした青年が飛び出してきた。


456 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:35:59 ID:LMLCfM1Y0
「はぁ、はぁ」
森の中をチェスターは駆けていた。
心身ともに疲弊しているのだがそれでも走った。
少し前に会った男からクレスらしき人相の男と会ったと告げられた。
どうやら何者かに襲われて気を失っているらしい。
(まだ襲ったやつが近くにいるかもしれない、分校に火を放った者が向かっているかもしれない)
唯一無二の親友が心配だった。
すぐにでも駆けつけねば、という思いを胸に悲鳴を上げる体に鞭打って森の中を駆け抜ける。
視界が開けた。
百数十メートル先に建物が見える。
その建物の前に剣を構えた男が立っていた。
良く見ると男の構える剣は大きな炎に包まれている。
その炎を見たとたん体が凍りつき脳裏にアミィやトーティス村のみんなの焼け焦げた遺体と
今朝焼け落ちていく学校の中で見かけた少女の遺体の姿がよぎる。
チェスターが動けないでいると男はその剣を振り、炎を放った。
まっすぐ飛んでいった炎は身の丈3メートルはあろう化け物に直撃し、化け物を倒してしまった。
(とんでもない威力だ…。あんな化け物を一発で。もしやアイツが…?)
冷静な状態のチェスターならルシオが言っていた人間の特徴と炎を放った男の特徴が一致している事に気づいただろう。
だが、今の彼は寝不足と過去のトラウマを引き出す光景を目の当たりにしたりしていて冷静さに欠けていた。
男が抜き身の剣を握ったまま歩き出した。
その先には座り込んでいる赤い髪の女の人がいる。
(あの女の人が危ない!)
そう思うや否やエンプレシアを拳に装着し、叫び声を上げ、立ち尽くしていた茂みから飛び出した。


457 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:41:00 ID:LMLCfM1Y0
チサトは唖然としていた。
うっかり尻餅をついてしまった事に照れ笑いを浮かべながら、ガルヴァドスの差し出した手を掴もうとしたその瞬間。
熱風と共に飛来した火炎弾によってガルヴァドスは倒されてしまった。
火炎弾が飛んできた方向を見ると、そこにはまだ微かに炎が燻っている剣を握ったクロードが立っている。
(これはクロードが? でもなぜ?)
先程の、転んだ自分とそれに手を差し伸べるガルヴァドスの光景を見た者がどのような感想を持つのか想像できなかったチサトは
クロードが自分の身を案じガルヴァドスに攻撃を仕掛けたことなど考え付かなかった。
(まさかクロードがゲームに乗っている?)
彼が何か言ってきたが(クロードがそんな凶行に出るわけが無い、いやでもわからない)等と葛藤していたチサトにはその声は届かなかった。
そんな中
「うおおおぉぉぉぉぉ!」
怒りに満ちた叫び声を上げた青年がクロード目掛けて飛び掛かっていた。
クロードはその青年の拳をかわして、腕を掴むとその場に組み伏せ、喉元に剣を突きつけた。
「いきなり何をするんだ?」
驚いた様子でクロードは青年に問いかける。
「うるせぇ!この外道が!お前があの学校を燃やしたんだろ!?」
青い髪の毛を振り乱しながら青年は、凄い剣幕でクロードに罵声を浴びせかける。
「なっ何を言っているんだ君は?」
そう言い返したクロードの言葉をかき消すように再び青年は吼えた
「お前があの娘を!あの娘を焼き殺した!そこのアイツみたいに!!」
少し前までのチサトはクロードがそんなことする筈が無い、と本当にそうなのか?との思いが半々でせめぎあっていたが、今ではクロードに対する疑念の方が高まっていた。
(私はあの時のメンバー皆が好きだ。きっとそれは皆同じでクロードもそう思っている。
これは断言出来る。自分の命可愛さに殺戮をするような人間は仲間の中にはいない。いる筈が無い!)
そこである考えが頭に浮かんだ
(正直この島から脱出できる可能性はかなり低い。問題も山積みだ。爆弾つきの首輪、能力の制限、どこにいるのか分からない仲間達
ルシフェルの滅びの風を受けても傷一つ負わなかった主催者。仲間が集えば何とかなるとは思っていたけど、それでも確率はかなり低い。
そして、もしクロードが自分以外の誰か一人だけ、特別な存在の誰かに生き延びて欲しいと願ったら? 
この島の参加者をその人以外全員殺し、最後に自分の命を絶つ事を考えたら? 
クロードの剣を見る限りあれは十賢者を倒した時に使っていた剣だ、装備は良好。クロード自身の腕前も十分それを実現できる物がある。
どっちが成功する確率が高いかは考えるまでも無い。きっとそう結論をつけたんだ。そして彼にはそこまでして守りたい存在、レナがいる)
仲の良かった二人の姿が脳裏をよぎる。
(真のジャーナリストは真実を見極め報道しなければならない。けど自分は最初クロードがゲームに乗るなんてありえないなんて考えていた。
仲間だからと真実を見極めようとしなかった。仮にこの青年が言っている事が真実なら、いきなりガルヴァドスを攻撃した理由も説明がつく。
そうクロードはもう私達の知っているクロードじゃないんだ。敵なんだ!)
チサトは無言のまま立ち上がると、跳躍し、クロード目掛けて跳び蹴りを見舞った。


458 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:43:53 ID:LMLCfM1Y0
クロードは動揺していた。
身に覚えの無い事をやっただのなんだのと罵詈雑言を浴びせられ、挙句にチサトまで自分に攻撃を仕掛けてきたからだ。
「ちょっと!チサトさんどうしたんですか?」
殺気のこもった突きが、蹴りが、手刀が、クロードに迫る。
(ダメだ、まったく聞く耳を持ってくれない。今日は朝からついていない。いや憑いているのか? 
父さんか? 父さんの亡霊なのか? そういや今日はもう二回も父さんの声を聞いてる気がする)
そんなのんきな事を考えていたら青年も攻撃に参加してきた。
青年の攻撃は大振りだった。
直線的な動きで戦闘訓練を受けている自分にはたやすく避けられる。
しかしチサトの攻撃は違う。
神宮流体術のエキスパートである彼女は動きに無駄もない上、巧みなフェイントも織り交ぜながら攻撃を仕掛けてきている。
1対1で、かつ殺す気でかかれば何とかなりそうだが、そんな気は毛頭も無い。
ギリギリのところでチサトの攻撃を捌いていると、そちらに意識を集中させすぎたせいで青年の一撃をもらってしまった。
その一撃は、今朝方負った左脇腹の切り傷に当たり傷口を開いた。
「くっ」
咄嗟に振った剣が青年の胸を浅く斬り、その剣を振った反動で刀身から飛び出た星のつぶてがチサトを襲った。
「ようやく本性を表しやがったな?この殺人鬼!」
青年が吐き捨てるように言う。
「だから言いがかりだって、これは不可抗力で…」
「問答無用!」
チサトと青年が再び飛び掛ってきた。


459 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:45:32 ID:LMLCfM1Y0
(二人を冷静にさせないと)
何とか時間を稼いで動きが止まったところで説得を試みようと考えたクロードは、
エターナルスフィアを振り自分の周りに星屑の弾幕を張った。
この剣から飛び出る星のつぶては殺傷力はそんなに高くない。
せいぜい相手を怯ませる程度だ。
だがこの行動が二人には敵対行動に映ったらしい。
更に勢いを増して烈火のごとく攻めて来た。
心なしかコンビネーションも確立しつつある。
二人の勢いに押されて、後退いていくとホテルの壁が背中にぶつかった。
(しまった!これ以上下がれない)
「ウゴォォォォォッ!」
更に不運な事に化け物が、地獄の悪鬼を連想させる咆哮を上げ復活を果たした。
「殺シテヤルッ!コノニンゲンフゼイガッ!!」
唸り声を上げ突進してくる化け物に二人は道を譲る。
横っ飛びで何とかそれをかわすクロード。
化け物はそのまま壁に激突し、コンクリート製の壁をまるで薄いベニア板のように突き破った。
「うそだろ?」
想像を絶する破壊力に思わず声を上げてしまう。
立ち込めるほこりの中から瓦礫を押しのけ化け物が出てきた。
(ただでさえ押されていたのに、あんなのが増えたらやられてしまう)
そう判断したクロードは、ここにいる人間の説得を諦めた。
(ここは撤退して、次の時に誤解を解こう)
力強く地面に剣を振り下ろし、自分を扇状に囲む二人と一匹?に対して爆裂破を放った。
砕けた地面が打ち出され、二人と一匹?を襲う。
その隙にクロードは兜割りの要領で跳躍し、目をつけていた高木の枝に飛び移ると、そのまま木々の間を飛び移りながら南の方角に逃げ出した。
(何で僕がこんな不幸な目に遭わなきゃいけないんだろう…。やる事なす事みんな裏目ってばっかだ…。これじゃあ、アシュトンみたいじゃないか)
と、今のアシュトンに聞かれたら細切れにされた挙句、遺体の半分は冷凍処理、もう半分は消し炭にされかねない様な事を考えた。
クロードは知らなかった。
今逃げてる方向にはそのアシュトンがいて、その彼が相当殺気立っていることを。


460 名前:光の勇者の不幸(受難編):2007/06/07(木) 02:46:34 ID:LMLCfM1Y0
【E−4/真昼】
【クロード・C・ケニー】[MP残量:65%]
[状態:右肩に裂傷(応急処置済み、武器を振り回すには難あり)背中に浅い裂傷(応急処置済み)、左脇腹に裂傷(チェスターによって殴られ傷が再発)]
[装備:エターナルスフィア@SO2+エネミー・サーチ@VP]
[道具:荷物一式、昂魔の鏡@VP]
[行動方針:仲間を探し集めルシファーを倒す]
[思考1:チサト、チェスター、ガルヴァドスの誤解を解きたい]
[思考2:一先ずこのまま南東に逃走]
[思考3:仲間と合流をしたい]
[現在位置:E−4の南東部]
[備考1:昂魔の鏡の効果は、説明書の文字が読めないため知りません]
[備考2:目覚めたのが放送後なので放送内容は把握していません]

【E−4/真昼】
【チサト・マディソン】[MP残量:60%]
[状態:全身に軽度の筋肉痛]
[装備:パラライチェック@SO2・フェイトアーマー@RS]
[道具:七色の飴玉×3@VP・荷物一式]
[行動方針:主催者打倒、首輪をどうにかするために味方を集める]
[思考1:仲間を探す(レオン・プリシス優先)]
[思考2:クロードのマーダー化を知り合いに知らせる]
[現在位置:ホテル跡前]

【E−4/真昼】
【ガルヴァドス】[MP残量:100%]
[状態:左ひざに打撲、上半身に無数の打撲、顔面に中程度の火傷]
[装備:なし]
[道具:パラスアテネ@SO2・ガソリン入りペットボトル×2・荷物一式]
[行動方針:最後まで生き残る?強き者に従う]
[思考1:チサトの言う事に従う]
[思考2:あの金髪(クロード)に逆襲したい]
[現在位置:ホテル跡前]
※ ガソリンは合計で4リットルあります。

【E−4/真昼】
【チェスター・バークライト】[MP残量:100%]
[状態:全身に火傷(命に別状は無い)、左手の掌に火傷、胸部に浅い切り傷、精神的疲労(軽度)、焦り]
[装備:エンプレシア@SO2]
[道具:スーパーボール@SO2]
[行動方針:力の無い者を守る(子供最優先) ]
[思考1:ホテルでクレスの捜索]
[思考2: クレス・アーチェ・クラース・力のない者を探す]
[思考3:分校に火を放った者(今はクロードだと思ってます)を探し、殺す]
[思考4: クレス・アーチェ・クラースと子供を除く炎系の技や支給品を持つ者は警戒する]
※ホテル跡にいるのがクレスだと思っています]
[現在位置:ホテル跡前]
[備考:チサト、ガルヴァドス、チェスターはクロードがマーダーで分校に火を放った人物だと思っています]


461 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/07(木) 03:03:58 ID:Sy64/eVx0
新作乙!
ちょww二人と一匹落ち着けwwwクロードも災難ですね。
ただ時間帯真昼ってのはチェスターの移動を考えると少し早すぎる気もする。


462 名前:447 ◆yHjSlOJmms :2007/06/07(木) 03:56:13 ID:LMLCfM1Y0
連投規制かかってました。それとトリが消えてました。
現在対主催者側でマーダーだと思われているキャラがいないんでクロードになってもらいました。
>>461時間に関しては確かにちょっと苦しいかもです。午後に訂正したいと思います。

ついでにエネミー・サーチなんですが、いまいち近くに敵がいた場合ってのが曖昧なので効果の草案を書きます。
どうなの?と思った方は意見を下さい。

エネミー・サーチ効果の草案

1.装備者の位置を何らかの感覚(視覚や嗅覚など)である程度把握している人物が敵意を向けてきている時に反応する。
例:仮に今ミカエルやシンがクロードを殺してやると思っても反応しない。
2.装備者に同行者がいてその同行者のみに敵意が向けられた場合は反応しない。
例:今回の話で仮にチサトがエネミー・サーチを装備していたのなら、ガルヴァドスがクロードにソードボンバーをぶつけられた時には反応していない。

とりあえずこんな感じでどうでしょうか?



463 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/07(木) 07:17:11 ID:1dcJZGs0O
>>462
GJ!
定義もそれでいいと思う。

しかし、今は仲間割れしてる場合じゃないのにな…
全滅の危険大ありだろ。

464 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/07(木) 19:31:08 ID:X+lGSQuOO
今思い出した
クレスの母親の名前ってマリアだ
だからクレスはマリアに強く出られないんだ

465 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/08(金) 00:02:13 ID:QdUFogcE0
単にお互いの性格だと思うんだけど。

466 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/08(金) 00:19:00 ID:CVDFeekm0
投下してみる

467 名前:人は困難を乗り越えて強くなる。魔物は知らん:2007/06/08(金) 00:19:45 ID:CVDFeekm0
俺様ジェストーナとセリーヌは、放送を聞いた後南下を開始、程なくして街道に出た。
幸運な事に、ここまで誰にも襲われていない。
このまま何事も無ければいいんだが…。

「道に出ましたね。どうします?」
「そうですわね…東には何もありませんし、西も目立った建物は神社しかないわ。南下を続けて氷川村まで行くのが妥当でしょうね」
まあそうだろうな。
村とういう所は人が集まりやすいし、セリーヌの仲間とやらに合流できる可能性は高い。
聞けばその仲間にはかなり腕の立つ人物もいるようだ。強い人物と合流できれば、俺の生存率も上がる。
何より、神塚山からはさっさと離れたい。
「このまま進むと途中に焼場がありますわね。ここを経由しつつ進みましょう」
「焼場…ですか?」
成る程、確かにここから直線上に南下すると地図に「焼場」と記載された場所を通る。
わざわざ地図に書かれている以上は何らかの施設があるだろうし、そこを目印に参加者も通るかもしれない。
だが…俺は何となく焼場に行くのが躊躇われた。
いや、特に理由は無い。何というか、第六感というか、虫の知らせというか…。
とにかく嫌な予感がする。焼場には寄るべきではない、迂回して進んだ方がいい。
といった事をセリーヌに進言してみると
「別に私、貴方について来て欲しいとは言っていませんわ。嫌ならここで別れましょう。さようなら」
見捨てられてしまった。これは酷い。
セリーヌはそのまま街道を横切り、森の中へと入っていく。
「ちょっと待って下さいよ!俺も行きますって!」
セリーヌはここで失うには惜しい戦力だ。それに彼女には仲間も多い。
既に仲間がいない俺では、新たに同行者を見つけるのは非常に困難だ。
確かに焼場に行くのはあまり気が進まないが、セリーヌと別れるよりはマシ。
そう判断した俺は無人くんと共に、慌ててセリーヌの後を追った。


今思えば…やめておくべきだった…。




468 名前:人は困難を乗り越えて強くなる。魔物は知らん:2007/06/08(金) 00:20:35 ID:CVDFeekm0
焼場の外に出たアリーシャの前に、再びガブリエルが姿を現した。
「やはり貴様を逃がす訳にはいかない」
このままこの少女を逃がせば、自分の存在が他の者にも知れるかもしれない。
そうなったらこの焼場に総攻撃を仕掛けられる可能性もある。
その冷酷な瞳に、アリーシャは恐怖と狂気を同時に感じて身を引き締めた。
同時に肢閃刀を構えて臨戦態勢を整える。

「スターフレア!」

ガブリエルが叫ぶと同時に、降り注ぐ光がアリーシャを襲う。
光子の力を使う間も無い。その場から飛び退き、先程割った窓から焼場の中へ転がり込んだ。
壁が盾となり、何とかスターフレアを避ける事に成功した。
だが焼場の壁はそれに耐えることができず崩れてしまう。そして開いた穴からガブリエルが姿を見せる。
「この程度の建物も破壊できないとは…これが奴の言っていた『能力制限』というものか?」
喋りながらも詠唱を開始するガブリエル。
詠唱を止めるため、アリーシャはガブリエルに向かって斬りかかった。
しかしガブリエルは詠唱を止めずにその斬撃をかわす。

「遅い!ディバインウェーブ!」

詠唱を終了したガブリエルから紫色の波動が放たれる。
至近距離から放たれた魔法に、回避不能と判断したアリーシャは防御態勢で迎え撃つ。
肢閃刀を立てて身体への直撃を避けるが、その衝撃でアリーシャの細い身体は吹き飛ばされた。
その勢いで外に放り出され、地面に叩きつけられる。

「…くっ」
すかさず魔法「キュアプラムス」を唱えてダメージを回復する。
だが回復魔法の効果が制限されたこの状態では、思ったほどの回復は望めなかった。全身を痛みが襲う。

「ダメだ…」
この男には勝てない。自分と彼の力量には大きな開きがある。
その上向こうはこちらを殺す気満々。対して自分は相手を殺すことに躊躇がある。
力も、覚悟も違うのだ。
ここは退くしかない。男は危険な存在だが、ここで自分が死んだら何もかも終わりだ。
しかしあの男が、果たして逃走する隙を見せてくれるのか。

アリーシャが立ち上がった時には、既にガブリエルは次の攻撃の準備に入っていた。
距離を取ってアリーシャは来るべき攻撃に備える。

「これで終わりだ…」

ガブリエルが構える。
それと同時に、アリーシャはこれまでに無い威圧感を感じた。
この攻撃は発動させてはいけない。そう直感する。
だが距離を取ってしまった為に、もうこちらの攻撃は間に合いそうにない。
「喰らうがいい!!」



469 名前:人は困難を乗り越えて強くなる。魔物は知らん:2007/06/08(金) 00:21:31 ID:CVDFeekm0
しかしガブリエルの攻撃『神曲』が繰り出される事は無かった。
発動するまさにその直前、青白いレーザービームがガブリエルに命中し、発動が邪魔されたのだ。
「おのれ!誰だ!」
ガブリエルとアリーシャは、レーザーが放たれた方向を見る。


「間に合いましたわ…」
そこには珍妙な服を着た女性とオロオロした様子の魔物が立っていた。





氷川村に向かって歩いていくうち、とうとう焼場が見えてきた。
何とも言い難い不安が俺を襲っていく。
…ってさっきから何か音がしないか?しかも焼場の方向から…。
「確かに何か聞こえますわね。ジェストーナ、貴方ちょっと様子を見に行って来てくれないかしら?」
何を言い出すんだよ!こっちは連れて来られたのに、そんな危険な事できるか!
などと反論できる訳も無く、仕方ないのでこっそり焼場に向かおうとした時。

何かが焼場から飛び出すのが見えた。
それは人間の少女だった。遠目から見ても、かなりダメージを負っているように見える。
そして、その後すぐに白い服を着た赤髪の男が建物から出てきた。

「あれは…ガブリエル!?」

セリーヌが呟く。
知っているんですかセリーヌさん!?と聞く暇も無くセリーヌは走り出した。
「ジェストーナ!着いてきなさい!」
あ、やっぱり俺も行くんだ…。
赤髪の男は、今にも次の攻撃を少女に向かって繰り出そうとしていた。
だがセリーヌは、走りながらも信じられない速さで詠唱を終える。

「スターライト!」

そしてその魔法は、赤髪の男に命中した。

と、そんな感じでここまで来たのだが…。




470 名前:人は困難を乗り越えて強くなる。魔物は知らん:2007/06/08(金) 00:22:18 ID:CVDFeekm0
「何故生きているのかしら…ガブリエル…」
「…」
ガブリエルと呼ばれた男がセリーヌと睨み合う。

つか、ヤバイ。ガブリエルヤバイ。まじでヤバイよ。マジヤバイ。ガブリエルヤバイ。
まず強そう。もう強そうなんてもんじゃない。超強そう。
ここにいるだけで、あいつの強さをヒシヒシと感じる。
こりゃあ、ダオス様にも匹敵する位強いんじゃねえのか…。
ここは逃げるべきだ。うん、そうしよう。こんな奴とマトモに戦ったって勝てるわけ…。

「ジェストーナ。とりあえず戦うしかないようですわ」
って戦うのかよ!本気!?
「私が後方から紋章術で援護しますから、貴方には前線を任せますわ」
しかも俺が前衛かよ!確かにセリーヌは魔法使いだから正面から戦うのは無理だろうが…
「フン、私に向かって来るか。容赦はせんぞ」
いえ、向かってく気なんてこれっぽっちも無いわけで…
「助けて頂いて、ありがとうございます」
うん、助けたのは俺じゃなくてね…
『トントン』
ん?自分も手伝うって?いやお前に手伝ってもらっても雀の涙…


………

セリーヌがジト目で俺を見ている…。

………

少女が「頼りにしてます」という眼差しを送ってくる…。

………


あーもう分かったよ!
やればいいんだろやれば!つか、やるしかないんだろ!
観念するよ!どの道、こいつからは逃げるのも難しいだろう。
腹を括るしかないようだ。

俺は一歩前に出て、ガブリエルの前に立つ。


「魔物風情が、私に勝てるとでも思ったか!」
「なめんなよ!死ぬ前にこのジェストーナ様の力、とくと目に焼き付けておけ!」



とうとう、俺の戦いが始まっちまったようだぜクソー!



471 名前:人は困難を乗り越えて強くなる。魔物は知らん:2007/06/08(金) 00:23:13 ID:CVDFeekm0
H-07/午後】

【ジェストーナ】[MP残量:100%]
[状態]:ヤケクソ気味
[装備]:無し
[道具]:無人くん@SO2、荷物一式
[行動方針]:何でもいいから生き残る
[思考1]:もうヤケクソだ!うおおおおお!
[思考2]:できればガブリエルから逃げたい
[思考3]:セリーヌとその仲間を利用する

【セリーヌ・ジュレス】[MP残量:95%]
[状態]:正常
[装備]:スターネックレス@SO2
[道具]:???←0〜2個 本人確認済み、荷物一式
[行動方針]:仲間を探す
[思考1]:ガブリエルと戦う。隙があれば逃げる
[思考2]:氷川村へ行く

【アリーシャ】[MP残量:90%]
状態:左頬に軽い切り傷、お腹を蹴られた、若干肌が赤くなるくらいの火傷(いずれも戦闘に支障なし)、全身に打ち身による痛み
装備:肢閃刀@SO3
道具:ボーガン@RS、矢×30本、暗視機能付き望遠鏡@現実、セントハルバード@SO3、荷物一式
行動方針:ルーファスと一緒に脱出する。自衛でも、殺し合いはしたくない。
     脱出の手立てはルーファスに会ってから考える。
思考1:ガブリエルと戦い、殺し合いをやめさせる。無理そうなら三人で逃げる
思考2:ルーファスを探す
思考3:ブラムスに会って事の真相が聞きたい

【ガブリエル(ランティス)】[MP残量:50%]
状態:右の二の腕を貫通する大きい傷。右腕は使えない。太ももに軽い切り傷。
装備:ゲームボーイ+ス○ースイ○ベーダー@現実世界
道具:荷物一式
行動方針:フィリアの居ない世界を跡形も無く消し去る
思考1:三人を殺す
思考2:コンテニュー
思考3:参加者の人数が減るまで行動はしない
思考4:潜伏先に侵入者が現れた場合は排除する
備考:フィリアは存在しませんが、制限のため能力はガブリエル第一形態以下になっています
   アリーシャの光子の能力を知っている

[現在位置:H-07 焼場前]

472 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/08(金) 00:46:21 ID:pWl72YqxO
相変わらずスロークイックの差が激しいなw
ラジオ効果もあるのかしら


>>446
GJ!
チェスターはようやく動き出したな〜
このロワ完全なステルスって少ないし、ミランダに期待が持てるな
この二人以外にもお人好しなら売るほどいるから期待したいものだw


>>460
クロォォードwww
お前そのはやとちりなんか正にアシュトンと丸被りだよっwww
SO2反主催勢の「駄目だコイツら」感は異常w
チェスターにも使えたエンプレシアがチサトの手に渡れば強マーダーにも対抗できるようになるかもな!
GJでしたっ


>>448
乙!そしてドドンマイ
俺は別にいいと思うよ
ページ名には話数入ってないと思うし、wiki使いこなしてて時間もある人ならサクサクっと修正できる範囲だし
俺のページ名誤字に比べたら……っ


>>471
GJ!
宇宙ヤバいに鼻水吹いたwww
ダオス戦のような血みどろの戦いになるのかっ!?

473 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/08(金) 01:05:19 ID:+g/va4ya0
>>471GJ!
ジェストーナの小物ッぷりが好きだw
それにしてもまた対主催者サイドの人間が減りそうだ

474 名前: ◆8hviTNCQt. :2007/06/08(金) 02:35:19 ID:CVDFeekm0
>>472-473
感想どうもです。正直ジェストーナを悪のりさせすぎたかなとも危惧したんですが。

それと多分使うことは少ないと思うんですけど、したらばを借りてきました。
とはいえ自分はこういうの初めてなんで、色々分からないこと多いんですけど…。
wikiにも一応リンク貼っておくんで、文句とか意見とかあったら言って下さい。
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9356/

475 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/08(金) 08:28:46 ID:Lx4f+5nc0
>>471
投下乙なんだぜ!
これから強敵とのバトルだってのに、対主催者陣のギャグ度は異常。
ダメだ、ガブリエルに勝てる気がしねえよw

476 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/09(土) 00:13:42 ID:+BtRnW/t0
あんま大した物じゃないけどロゴ作ってみました

ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/5.jpg

477 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/09(土) 02:41:47 ID:QkHe2PLP0
久しぶりにきてみたら何作も投下されてるうえナイスなロゴまで出来てるよ、書き手の人も支援の人も超GJ
ルシオは尾けられてるわ、チサト達は放火魔を間違えるわ対主催は出番が増えるごとに順調にヘタレ化!!
そのうえクロードの逃げた先にはアシュトンが、いったいどこまでついてない!!
ガブリエル戦にもよるが強キャラ同士の潰しあいになる予感、ラスボスクラスは全員早期退場か!?


478 名前:使い捨て:2007/06/09(土) 03:30:58 ID:8feyjhm10
「ん・・・あれは?」
レザード、エイミ、ブレアの3人はある建物を発見した。
地図をひろげてみるとどうやら観音堂という場所らしい。
三人は村に向かう途中だったが、レザードはもしレナスがいるのならそれに越したことはないので、
確認のために中に入ってみることにした。
「村に向かうんじゃないのかい?」
エイミは不機嫌そうに言う。
「レナスがもしかしたらいるかもしれないだろう。殺し合いはもう始まっている。お前もさっきの放送を聞いただろう。」
エイミはさっきの放送を聞いてから物凄く機嫌が悪かった。
また自分の仲間でエインフェリアを守れず死なせてしまったからだ。
知り合いであるロウファが殺されてしまったことに驚きも隠せない。
ロウファも闘うことは苦手ではないはずなのに。
かというレザードも少し急いでいた。
あのメルティーナが殺されてしまったのだから。
レザードは決してメルティーナを過小評価をしていなかった。
(メルティーナを倒すだけの実力者がいる。あのレナスが簡単に殺られるとは思わんが急がなくては。)
「わかったよ。最初にあの建物に入ろう。」
エイミはそういいながらバッグからパンを取り出す。
もうお昼だからお腹が空いていてもおかしくなかったし、空腹のせいで動けませんでしたなんていいわけは通用しないからだ。
パンを食べながらレザードの後をついていくエイミ、さらにどうにかして二人を殺そうとするブレア。
観音堂を少し覗いてみることにした。

◇◇◇

479 名前:使い捨て:2007/06/09(土) 03:32:59 ID:8feyjhm10
「また誰か近づいてきますね。今度こそ一撃で仕留めてみせます。」
シンは部屋の隅で扉が開くのをまっていた。
荷物はさっきのブラムスに全て奪われてしまったもとい渡してしまったので、荷物をなんとしても手に入れなければならない。

ギィ、ギィィィィ
小屋の扉が、音を立ててゆっくりと開こうとしています!


今です!

私は必殺の一撃を持って小屋へと入ってくる人物へと飛び掛り……飛び掛り………飛び掛り…………


私は気がつけばまた土下座をしていたのです。
な、何を言っているのか分からないと思いますが
私も何をされたのか分かりません。
頭がどうにかなってしまいそうです。
あれは圧倒的な威圧感だとか、超スピードだとかいったチャチなものzy……げふんげふん、


480 名前:使い捨て:2007/06/09(土) 03:34:59 ID:8feyjhm10
「おい、おまえ私に殺されたいのか。」
レザードは、見下すようにシンを見る。
「!、魔物じゃないか。」
エイミはパンを喉に詰まらせてむせながら喋った。
「だけど、人語は話せるようね。」
続いてブレアが喋る。
「おい、おまえまさかこの私に攻撃を仕掛けようとか考えていなかっただろうな。」
「いえ、滅相も・・・。」
「ゲホゲホ、なんか飲み物ないかい?」
そうエイミがいうとブレアがバックから瓶を差し出した。
「飲み物よ。」
「悪いね。」
そういうとエイミは一気に飲み物を飲み干した。
「荷物をよこせ。」
「レザードが手を差し出す。」
そういうとシンは、ヅラをつけて浣腸をもった大柄な男の事話した。
「貴様、ふさげているのか?それとも私を小馬鹿にしているのか?」
「いえいえ、そんなことは・・・。」
信じえてもらえないのも仕方がない。
その男の格好は明らかに異常だったのだから。
「つまりおまえはそいつに荷物を奪われたというわけか。まったくどいつもこいつも・・・・。」
レザードは呆れながら喋った、そして
「そうだお前、銀色の髪に浅葱色の鎧を身に纏った女性を見なかったか?」
「いえ見ていませんが・・・・。」
「そうか、ふぅ。」
レザードはブレアが急に後ろに走っていくの気配を感じた。
「?、なんだ?おい、何ボーっと・・・・、!。」
レザードはサッとエイミから離れた。
「グルル・・・・・。」
エイミの肌が腐ったような色に徐々に変色し、眼が異常な光を放っていた。
「おまえ、グ−ルパウダーか・・・?さっきの女、まさか。」
レザードはさっき会話の途中で、エイミがブレアから飲み物を貰うやり取りを聞いていた。
「まったく、下手に他人を信用するからこうなるのだ。」
「こ、これは穏やかではありませんねぇ・・・・。」
シンは、恐怖のあまりこっそりエイミの後ろから抜けだすと、思いっきり力の限りはばたいた。
しかし、恐怖のあまり逃げ出したのが悪かったのか、グール化したエイミはレザードではなく
逃げ出したシンを標的にものすごい高さまでジャンプし、シンの上に乗っかった。
シンの傷ついた体では長時間はばたくことも逃げ切ることもできなかった。
エイミは狂ったように(というか実際狂ってるというか)槍をグサグサ突き出し、内臓がでてもひたすら刺し続けた。
「ぎゃあああああ!!」
シンは断末魔の叫び声をあげ痛みにもがき苦しんでいる。

レザードはその様子を眺めながら
「・・・・・あれを試す良い機会か。」
レザードはそういうとバッグの中から本を取り出した。
「ククク、私は意外とヒキがいいようだ。まぁ、武器無しであの女に槍を渡す程愚かではないが。」

481 名前:使い捨て:2007/06/09(土) 03:36:44 ID:8feyjhm10
 

 天の風琴が


 奏で流れ落ちるその旋律


 凄惨にして蒼古なる雷.


エイミがシンを攻撃するのに夢中だったので、詠唱時間は余裕たっぷりだった。
エイミとシンの上空に何匹かの大きな電龍が姿を現した。
龍はまるで意思を持ってるかのように二人を食いつぶした。


◇◇◇

「あの、女は流石に逃げたようだな。」
そういうとレザードはエイミの死体から槍をひっぺがし、エイミのバッグを貰った。
「竜人も意外と脆く役にたたないものだ。これでは使い捨てだ。」
レザードはエイミとシンの死体を残しレナスを探すことにした。
「あぁ・・・・、愛しのレナスヴァルキュリア。すぐに迎えにいきますよ。」

◇◇◇

「はぁはぁ、ここまで逃げれば大丈夫ね。」
「一番理想的な形は、相打ちで3人全員死ぬことだけどやっぱり生き残ったのはあの男かしらね?」
ブレアは逃げながら巨大な電龍が数匹空を翔けるのをみたいた。
あの男はかなりの力を持った人間だったのを直感で感じ取っていた。
「まぁいいわ。あの男は次にあったとき私が始末をつけるもの。」

「あの男の顔が苦悶の表情に歪ませるのを想像すると痺れるわね・・・・・。」

「アハハハハハハハハハハハ!」

ブレアはそういうと狂ったように笑った。

482 名前: ◆oDuoi4EGco :2007/06/09(土) 03:38:39 ID:8feyjhm10
C−07/午後】

【IMITATIVEブレア】MP残量:100%
初期支給品:パラライズボルト〔単発:麻痺〕〔50〕〔100/100〕@SO3、万能包丁@SO2
状態:正常
装備:パラライズボルト〔単発:麻痺〕〔50〕〔100/100〕@SO3
道具:万能包丁@SO2・荷物一式
行動方針:参加者にできる限り苦痛を与える。優勝はどうでもいい
思考1:どこか行くとこ決める
思考2:もしまた会ったら、レザードには出来る限りの苦痛を与えて殺す


【C−06/午後】

【レザード・ヴァレス】[MP残量:85%]
[状態]:正常
[装備]:天使の唇@VP、大いなる教書@VP2
[道具]:神槍パラダイム@RS、アップルグミ@TOP×4、エルヴンボウ@TOP、????(0〜1個。あるとしたら本人未確認)、支給品一式
[基本方針]:ヴァルキュリアと共に生き残る。
[思考1]:愛しのヴァルキュリアと再会し、二人で一緒に生還できる方法を考える。
[思考2]:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない。
[思考3]:ブレアを警戒。ブレアともしまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す。
[備考]:※ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません。

【エイミ 死亡】
【シン 死亡】


【残り43人】


*近くにいた人は、ブルーティッシュボルトに気づいたかもしれません。
*二人の行き先は次の人に任せます。

483 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/09(土) 04:07:41 ID:+BtRnW/t0
新作乙だ!
シ…シン…!やはりギャグキャラ枠を勝ち残る事は出来なかったか…。
エイミも死亡フラグは跳ね返せずか、まああのメンツじゃ仕方無い気するけど。

ただ気になったのが>>478
メルティーナが死んだのは放送後だから、レザードがメルティーナの死を知ることは出来ないはずです。
そこんとこだけ修正がいるかと。

484 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/09(土) 13:24:54 ID:OEpx70tu0
最近ペース上がってきましたね。
>>482乙!です。
正直ギャグキャラ多かったですし、ギャグ度もシン<<<ヅラムスだし消されるのも仕方ありませんね。

修正といえば気になったのが>>480の「レザードが手を差し出す。」 はセリフですか?


485 名前: ◆oDuoi4EGco :2007/06/09(土) 19:10:39 ID:8feyjhm10
>>482
そういえばそうですね。すいません。

>>484
いえ、どうみてもミスです。本当に(ry

今日の夜中あたりに修正しとくんで。

486 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/09(土) 19:34:57 ID:862cKPStO
メルティーナの部分はフレイに変えればいいんじゃない?

487 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/10(日) 00:47:39 ID:F2gsggkJ0
したらばに作品修正スレ建てようか?
修正したのはそっちに投下するってのはどうだろう。

あと、>>476のロゴをwikiのトップに持ってきたいんだけど誰か頼んます

488 名前: ◆8hviTNCQt. :2007/06/11(月) 01:37:09 ID:lW1TMOyhO
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9356/1181492622/

修正作品の投下スレ立てておきました

489 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 07:58:58 ID:RDfjqnRu0
>>488
乙でした

出かける前に投下

490 名前:LIVE A LIVE ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:00:46 ID:RDfjqnRu0
「あ、村だ…」
森の中を歩くこと数時間、レナとディアスの二人は氷川村へと到着した。
「村だったら他の人もたくさん来るだろうし、クロード達もいるかもしれないね!」
「ああ、そうだな…」
村には恐らく人が集まる、故に知り合うと会う可能性も高い…基本的にはそういう思考でディアスは村を訪れた。
だが、知り合いを捜す目的は共に行動する為では無い。

(レナを…共に連れて行くわけにはいかない)

彼が知り合いを探す目的は、レナを『信頼できる人物に託す』事である。
勿論レナといる現在は、彼女の保護を最優先として行動するつもりだ。
しかし彼の真の目的は、この殺し合いというゲームに乗った者を始末する事。
自衛の時のみ戦うというつもりは無い。ゲームに乗っている人物…即ち『マーダー』がいたら、自ら戦いを挑み、殺すつもりだ。
それは危険な行動に、レナは連れていけない。

(ここまで生存者には未だ会えていない。急がねばならないな…)

ディアスは焦っていた。
先程の放送では死亡者として13人もの名前が呼ばれた。予想以上に多い数字だ。
その中には、あの心優しい動物学者ノエルの名前もあった。
加えて、先程の二人の惨い遺体。彼女らが呼びかけを行った人物だったとすると、これで死者は15人だ。
この事から考えるに、かなりの人数がこのゲームに乗っている事が予想される。
62人中死亡者が15人、自分の知り合いで死亡したのは1人…。言い方は悪いが、恐らくこれはかなり運が良い方だ。
次に死ぬのは自分の知り合いかもしれない。いや、既にもしかしたら…。


「レナ、もう大丈夫なのか?」
「うん、大丈夫!」

見た所レナも少しは元気を取り戻したようだ。

先程の放送でノエルの名が呼ばれた時、レナはかなり動揺していた。
そしてあの二人の死体。
精神的にもかなり堪えるものがあっただろう。そして休むことなく、氷川村まで歩いてきた。
疲弊しても仕方ないと思っていたが、どうやら杞憂だったようだ。



491 名前:LIVE A LIVE ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:01:36 ID:RDfjqnRu0
二人は村の中を回るついでに、何軒かの民家を物色した。
しかし武器になるような物は無く、手に入ったのは缶詰が3食分、そして懐中電灯といった日用品レベルのものだった。
まな板や鍋はあるのに包丁などが一切見当たらなかったあたり、武器になりえる物は意図的に排除されているのだろう。
(他の民家を回っても、大した収穫はなさそうだな)
だが民家というのは待機場所、隠れる場所として最適だ。
どこか逃走経路がしっかりしていそうな場所の民家を探せば、安全に過ごすことができる。
そう考えながら付近の住宅を見渡していた時。
前方の建物の向こうから、微かに人の気配を感じた。

「ディアス、どうしたの?」
「…人の気配がする。近くに誰かいるな」
「…ホント!?もしかしたらクロードとかセリーヌさんかな?」
気配のする場所に向かおうとしたレナを、ディアスが手で制した。
「俺が様子を見てくる。安全な人間だと判断するまでここにいろ」


民家の塀に身体を寄せ、ディアスは慎重に様子を伺う。
参加者の中にはガブリエルやミカエルといった実力者が名を揃えていた。
恐らく彼らレベルの強さを持つ者も他にいると推測される。
塀の影から、人の姿を探した。

(いた…)

こちらに向かって歩いてくる人影。
遠目からはよく分からないが、背丈の高さからして男のようだ。
しかし、どうも見た目に違和感を感じる。
そして男の姿がはっきり見えた時その違和感の正体に気付いた。
左腕が無いのだ。誰かと戦い切断されたのか?
…それにしては悠々と歩いている。
このゲームに参加させられた後に片腕を斬られたのなら、経過時間からしてもかなりダメージを負っているはず。
いや、重要なのはこの男がゲームに乗っているか否かという事。
ゲームに乗っているなら始末し、そうでないなら信頼できる人間かどうか見極める必要が…。

「おいそこに隠れてる奴。バレバレだぜ、出て来いよ」

男がディアスが隠れている方向を見ながら言った。
(見つかったか…!?)
どうやらこちらの気配も察知されたようだ。できるだけ気配を殺していたつもりだったが、なかなかできる奴だ。
こちらが隠れている事に気付いているにも関わらず声をかけてきたという事は、殺しには乗っていないか?
(まだ安心するのは早いな)
姿を現すのはもう少し待っておこう。
ディアスはそう判断し、沈黙を保ってさらに相手の様子を伺おうとした。
だが。

「いつまで隠れてやがんだこの阿呆が!」

汚い怒鳴り声が飛ぶ。

「奇襲かけようとか考えてるんならただじゃおかねえぞクソ虫め!」

さらに追撃。随分と気性の荒い人物らしい。
ここまで言われては仕方ないので、ディアスは男の前に姿を現すことにした。


492 名前:LIVE A LIVE ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:02:39 ID:RDfjqnRu0
(何という悪人面…見ただけで危ない人間だと分かってしまった、この男は間違いなく殺し合いに乗っている)
その男を正面から見たディアスの感想はそういうものだった。
男にしては妙に露出の高い服装。プリンのような髪色。そしてその凶悪な面構え。
加えて先程の言動から、ディアスはこの男はかなり好戦的な性格、すなわちゲームに乗っている可能性が高いと結論づけた。
護身刀竜穿を取り出して戦う構えを取る。
しかし男の口から出た言葉は意外なものだった。
「けっ、てめえもこのゲームに乗ったって訳か。あんな男の言いなりになりやがって、小せえ野郎だぜ!」
「…?」
今男が放ったのは、殺し合いに乗った者への文句。そして主催に対する敵対心だった。
言い方が乱暴なのは気になるが、マーダーが口にするような言葉では無い。
「貴様は殺し合いに乗っていないのか?」
「たりめーだ。俺はルシファー如きの命令を聞く気なんてさらさらねえ」


人相の悪い男…アルベルというらしいが、彼が殺し合いに乗ってない事が分かったディアスは、レナを呼んで情報交換を試みた。
アルベルが嘘をついている可能性も考えたが、彼の乱暴な言葉遣いが逆に信用する決め手になった。
嘘をついてこちらを陥れようとするなら、もっと丁寧な言葉遣いで油断させてくるだろうから。
だからといってさすがにアルベルにレナを託そうとは思わないが。
現にレナも少し怖がっているようだ。

「まずはそうだな…先程の言葉を聞くに、お前はこの主催者の事を知っているようだったが?」
ディアスが真っ先に聞いたのはそれだ。
『あんな男の言いなりになりやがって』『ルシファー如きの命令を聞く気なんてさらさらねえ』
言葉から察するに、アルベルはどうやら主催者であるルシファーの事を知っているようだ。
ゲームからの脱出を目指すのに、主催者の情報は必要不可欠である。
「当たり前だ。知ってるも何も、俺がぶっ倒してやった」
「倒しただと…殺したのか?」
「ああ」
この男は、あの主催者を殺したことがある…。
これだけの人間に加え、ガブリエルやミカエルを参加者に加え、あのルシフェルを瞬殺したような奴に、この男が?
だが、次なる疑問が浮かんでくる。
「ならば、何故あの男は生きている?殺したのではなかったのか?」
至極当然な質問だ。
「知らねえよ。そんなのは大した問題じゃねえ、生きてるんならもう一度ぶっ殺せばいいだけだ」
大した問題だと思うのだが…。
まあ確かに考えても仕方ない事かもしれない。それを言うならガブリエル、ミカエル、ルシフェルだって自分達で倒したはずなのに生きている。
分かったところであまり役に立つ情報とは思えなかった。
それより知りたいのは、主催者がどんな人物かという事だ。
「ルシファーという男は一体どういう人物なのだ?」
「あー…何だっけな…どっかの社長?だったか…?」
「社長だと?」
「タイムゲートとかいう門からFD?とかいう所に行って…エターナル何とかがどうとか…」
「…」
言ってる事がさっぱり意味不明だ。
「とにかくだ!あいつが何者だろうと、倒せばいいんだよ!」
どうやらあまり当てになりそうに無い。
アルベルからこれ以上ルシファーの情報を引き出すのは無理だと考えたディアスは、アルベルと共にルシファーを倒したという人物の名前と特徴を聞き出し
それらの人物に当たることにした。
続いて、自身の知り合いに会ったかどうかを尋ねる事にした。
クロード達の名前や外見をアルベルに説明する。
「一人見かけたぜ、その長い髪の三つ目の女ってのはな」
「本当ですか!?」
レナが目を輝かせる。
「長い髪の三つ目の女」―――恐らくオペラの事だろう。
仲間の目撃情報を得て、レナは安堵の表情を見せた。
だがアルベルの次の言葉が、再びレナの表情を沈ませる事になる。

「あの女、この俺を騙して殺そうとしてやがった。逃げられちまったがな」


493 名前:LIVE A LIVE ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:03:47 ID:RDfjqnRu0
「…!?」
「そんな…嘘…」
仲間が殺し合いに乗っていたという言葉に、二人は衝撃を受ける。
レナは体を震わせ、ディアスは表情こそ崩さないものの下唇を噛んだ。
「事実か?」
「嘘を言ってどうする」
「見間違い、という事も無いな?」
「当たり前だ、阿呆が」
…人違い、という事も無いだろう。
アルベルには、「金髪でウェーブがかかった長髪、額にも目がある三つ目の女性」と説明した。
該当する人物が他もにいるという可能性は限りなく低い。
「どこへ逃げた?」
「さあな。突然消えちまったよ。パーッてな」
「そうか…」
そこまで聞けば、もう充分だった。
単独行動すると言うアルベルと別れ、ディアスはまだ青い顔をしているレナを連れその場を去った。




ディアス達二人と別れたアルベルは、引き続き村での武器探しを続けた。
だが予想通り、武器になりそうな物はほとんど見つからない。
一応建築現場らしき場所で木材を沢山発見したのだが、試しに空破斬を放ってみたら一発で折れてしまった。
それでも無いよりはマシと、五本ほどストックしておく事にする。
リュックの中に角材を入れていると、中に入っていたメイド服が目に入った。
この服の持ち主の事を思い出す。
(この俺を初対面でちゃん付けする、馴れ馴れしいガキだったな)
先程の放送によると、彼女はもう死んでしまったという。
ふと、アルベルはそのメイド服を取りだした。

畳んでいる時気付いたのだが、このメイド服はどうも濃縮自在のようだ。
つまりデザインは変わらないもののどんなサイズの人間も着れる仕様になっているらしい。
(このメイド服はあのガキの形見ってわけか…)





気付くと、アルベルはそのメイド服を…


「着るか!着ねえよ!絶対着ねえからなっ!」

…リュックにしまっていた。


【I-06/午後】
【アルベル・ノックス】[MP残量:90%]
[状態:左腕(義手部分)切断]
[装備:木材]
[道具:木材×4、メイド服(スフレ4Pver、濃縮自在の為万人着用OK)切断された義手(腕部+手首)荷物一式]
[行動方針:ルシファーの野郎をぶちのめす!方法?知るか!]
[思考1:もっとマシな武器が無いか探す]
[思考2:左腕の代用品の調達または修理]
[思考3:しばらく氷川村での散策を続ける]
[現在位置:I-06、町中]
※木材は大体1.5m程の細い物です。耐久力は低く、負担がかかる技などを使うと折れます。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


494 名前:LIVE A LIVE ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:05:25 ID:RDfjqnRu0

「とりあえずこの村での探索を続けるぞ」
「ディアス…」
レナが不安そうにディアスを見上げる。
「オペラの事は、まだ本当かどうか分からない。会って確かめればいい」
「そ、そうだよね」
そうは言うが、ディアスはオペラがゲームに乗った可能性は、ほぼ100%と考えていた。
そしてディアスの目的は、『ゲームに乗った者の始末』。
(もし…俺達まで襲うようなら…その時は…)
ディアスは心の中で、非常な決断をしていた。
しかしこの後、二人は予想以上に早くオペラと会う事になる。




氷川村内を移動するうちに、レナとディアスは診療所まで辿り着いた。
「診療所か〜。薬とかあるかもしれないね」
「待て、レナ」
診療所に向かっていくレナをディアスが止める。付近の異変に気付いたのだ。
…血の臭いがする。危険な香りだ。
先程と同じようにレナを付近に待機させると、ディアスは警戒しながら診療所へ入っていった。



オペラが目を覚ました時、既に時刻は夕方になろうとしていた。
「一応この場所にも夜はあるのね…」
僅かに赤みがかかってきた空を見上げながら、オペラは一人呟く。

夜は暗い。基本的には夜間は活動を控えるべきだろう。
しかしエルネストを守る為には出来る限り早い内に参加者を減らさなくてならない。
そして発想を逆転させれば、夜は奇襲のチャンス。
所有している武器が馴れない剣であるオペラにとって、攻めるには絶好の状況だ。
ここまで睡眠を充分取ったおかげで、万全とは言い難いが痛みやダメージも少し和らいだ。
オペラが行動を開始しようとしたその時。
診療所の扉が開く音が聞こえた。
(…全く、こっちは寝起きなのに)
足音はこちらに近づいてくるが、魔眼のピアスが反応しないという事は向こうに不意打ちするつもりは無いようだ。
やがて備品室のドアも開けられた。
入ってきたのは、オペラのよく知る人物だった。



495 名前:LIVE A LIVE ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:06:39 ID:RDfjqnRu0
「ディアス…無事だったのね」
「何とかな」
目の前に現れた男は、かつて共に旅をした仲間。ここに来てからは初めて会った知り合いだった。
だが、オペラは再会を素直に喜ぶことは出来ない。
「早速だが聞きたい事がある。待合室の男の死体…殺したのはお前か?」
やはりそれか。
予想通りの質問だった。
あの待合室の状況を見れば、今までここにいた自分が殺したという事は誤魔化せないだろう。
「ええ、そうよ」
だからオペラは肯定する。
「診療所に入ったら、中に潜んでいたあの男が襲ってきたのよ。苦戦したけど返り討ちにしてやったわ」
こう言えば問題ない。自分から襲っていったという証拠は無いのだ。
殺した事は否定できなくても、殺し合いに乗っていない事さえ否定すればいい。
「一応聞いておく。お前はこの殺し合いというゲームに…」
「乗ってるわけないでしょ。変な事聞かないでよ」
これでOK。
ディアスも「そうか、災難だったな」と信用した様子だった。
今度はこちらが質問する番だ。
「ディアス、貴方今は一人?」
「一人だ」
オペラは心の中でほくそ笑む。
「支給品は?」
「この機械だけだ。武器になりそうな物は無かった」
そう言ってディアスはリュックの中から『クォッドスキャナー』を取り出す。
色々機能はついているようだが、ディアスにはよく分からないらしい。
「貴方が一人なら私と一緒に行動しない?私も貴方のような強くて信頼できる人がいると心強いわ」
「いいだろう。俺も武器が無い分、一人で行動するには不安があるからな」
断るわけが無い。彼と私は元々仲間同士。こんな状況で知り合いと会えて、ディアスといえど安心しないという事は無い。後は…
「ここは血の臭いが不愉快だ。詳しい話は外に出てからにするぞ」
ディアスが背を向け、備品室から出て行く。オペラもその後を追った。


完璧だ。
予定通り事が運んでいる。
ディアスは強い。まともに戦えば、ランチャーも無い自分に勝ち目は薄い。
だが今ディアスは武器を持っていない上、一人だ。
そして自分を信用している。今なら勝てる。

診療所から出たディアスを背中を見ながら、オペラは咎人の剣を振りかぶった。

…殺す事に抵抗はある。彼は仲間なのだから。
それでも、エルネストの命とディアスの命、選ぶとしたら前者だ。
(ごめんなさい…許さなくていいわ…。エルの為に、死んで)
そのままディアスめがけ、剣を振り下ろした。


496 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/12(火) 08:08:41 ID:buZeF4mtO
誰もいないだろうし自分で回避

497 名前:LIVE A LIVE ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:08:44 ID:RDfjqnRu0
だが、剣がディアスを切り裂く事は無かった。
「…どういうつもりだ?」
寸前で振り向いたディアスが、短剣でオペラの斬撃を受け流したのだ。


(そんな…!?)
オペラは素早くその場から飛び退いた。
「武器は無いって…」
「悪いが試させてもらった」
ディアスは明かな敵意をその目に浮かべ、オペラを睨む。

(試した?私が殺し合いに乗っている事を予測していたというの?ばれていた?いつ?どこで?)

止め処なく浮かぶ疑問にオペラは困惑する。その疑問に答えるようにディアスは言った。

「アルベルと言う男に会った。知っているな?」
「…!」
「どうやらあいつの言った事は正しかったようだな」

そう言ってディアスは短剣を構える。

「例え知り合いだろうが、殺しに乗っている者を放っておくわけにはいかん」

言葉と共に、ディアスは一気にオペラに肉薄して短剣を振るう。
オペラもすかさず持っていた剣でこれを防御。剣の刃と刃が衝突して火花が散る。
続いて繰り出されたディアスの横薙ぎは後ろに飛び退いて回避。
だがディアスはすぐにオペラに迫って次々と追撃を繰り出していった。


「ハッ!」
「っ…!」


お互いの武器にかなりのリーチ差がある為、オペラは何とかディアスの攻撃を防御し続けることができている。
だが、剣の技術差はそのリーチ差以上のもの。
短剣とは言え、元々剣の類を得意とするディアスと、得意のランチャーとは全く毛色が違う武器を持つオペラ。
実際に攻撃をしているのはディアスだけで、オペラは防戦一方だった。


「このぉっ!!」
攻撃と攻撃の僅かな隙を突き、オペラは思いっきり剣を振る。
さすがにディアスもこれを受け流すことはできず、バックステップでオペラから離れる。
その間にオペラもその場から離れ、ディアスから距離を取った。
距離が開き、お互いが睨み合う。

498 名前:LIVE A LIVE ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:09:47 ID:RDfjqnRu0

「何故殺す?」
ディアスが問いかける。
「他の61人の命を奪ってまで、生き延びたいか?」

「…」
オペラは答えない。


「そうか」
沈黙を肯定と取ったのか、再びディアスが前進し距離を詰めてきた。

「はあぁっ!」
「くぅぅっ……!」

交錯する刃がキィンと乾いた音を立てる。
ディアスが短剣を振るうたびに、オペラは自ら後ろに下がっていった。
オペラもこれまでかなりの修羅場を潜ってきている。
不得手な武器を使いながらも、その戦い方を覚え始めていた。
間合いに入られると、小回りが利き手数が多い短剣の方が有利。
よってこちらは相手から距離を取って戦わなければならない。
だからオペラは後退しながら、腕を伸ばして出来るだけ前の方でディアスの攻撃を防いでいた。


だが、やはりオペラの体に残ったダメージや疲労、そして剣技の差はあまりに大きかった。
何度目かのディアスの攻撃を受け止めた時、オペラの足下がふらついた。
その隙をディアスが逃すはずも無い。

「夢幻!」

カキン!キィン!カキン!
ディアスの必殺技、夢幻。休む間もなく繰り出される連撃。
最初の三発を防いだものの、ついに四発目がオペラの体を捕らえる。

「あああっっ!」

左肩に激痛。完全にバランスを崩したオペラは、五発目を受けてとうとうその場に倒れ伏した。
そして喉元に短剣を突きつけられる。

「終わりだ…」

無表情のまま、ディアスがオペラを見下ろす。
その時だった。


「やめてぇ!」

悲鳴と共に、レナが物陰から飛び出してきた。

499 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/12(火) 08:11:46 ID:buZeF4mtO
連投回避

500 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/12(火) 08:13:30 ID:buZeF4mtO
ばいばいさるさん

続きはしたらばに投下します…orz

501 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/12(火) 16:59:47 ID:q/mTM0Vk0
アルベルww

502 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/13(水) 00:01:49 ID:ZlEBdPPn0
>>500
投下乙
アルベルの一人ツッコミにわらタ

オペラさん……ディアスの決意に乾杯

503 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/13(水) 03:32:25 ID:YLu1027B0
>>498の続き、一応したらばから代理投下しておきますね

504 名前:LIVE A LIVE:2007/06/13(水) 03:33:20 ID:YLu1027B0
「やめて…ディアス…こんな事…オペラさんも…」
「レナ…!隠れていろと…!」

目に涙を溜めて訴えるレナ。
ディアスが一瞬、オペラから注意を逸らす。

その隙を、オペラは逃さなかった。


仰向け状態のまま、ディアスの股間に一発蹴りを入れる。
思わぬ反撃受けたディアスはその激痛に顔を歪ませた。
その間にオペラは素早く起きあがり、レナに向かって走る。
場の状況を理解できないままのレナを後ろから拘束して、剣を彼女の頬に突きつけた。

「動かないで。ちょっとでも動いたら、レナを殺すわよ」

「オ、オペラさん…」
「オペラ…貴様ァ…!」

レナは恐怖に満ちた顔で、ディアスは怒りを浮かべた表情でオペラを見る。

「そこまで堕ちたか…!そうまでして生き延びたいか!」
「武器を置いて両手を上げて。今すぐに」

睨みながらもオペラの言う事に従うディアス。

「言う通りにしたぞ。レナを離せ」
「それはまだできないわ」
「ぐっ…」

ディアスは爆発しそうな怒りを懸命に抑えながらオペラを睨む。
オペラはその視線をつまらなさそうに受け止めた。
その場に静寂が訪れる。

「…ど…うして…」

静寂を破ったのは未だオペラに拘束されたままのレナだった。

「どうして…人殺しなんてするんですか…こんな事しないで…みんなで帰りましょうよ…」
「それは無理なのよ。生き残れるのは一人なんだから」
「でも…私達だけじゃなくて、ここにはエルネストさんだっているのに…」
「…だからよ」
「え…?」

オペラのその言葉に、レナとディアスは疑問の表情を浮かべる。


505 名前:LIVE A LIVE:2007/06/13(水) 03:34:07 ID:YLu1027B0
「私はエルに死んで欲しくないわ。エルにはどんな事があっても生き延びて欲しい。
だから私は決めたのよ。エルをここから脱出させる為に、他の人達には死んでもらうって。
エルは人を殺せるような人じゃないから…私が殺すしかないのよ」
「そんな…オペラさんがそんな事して、みんなを殺して生き残ったって、エルネストさんが喜ぶわけないじゃないですか!」
「分かってるわよ!エルがそんな事望んでないのも…悲しむのも…でもいいのよ!
それでも、私はエルに生き残って欲しいの!生きていてほしいのよ!」

タカが外れたようにオペラは捲し立てる。その目には涙が浮かんでいた。
好きな人に死んで欲しくない…だからオペラは自身を含めた他の61人に死んでもらう選択をした。
でも…そんなの間違ってる。レナがそう言おうとした時、再びオペラが口を開く。

「ディアス…貴方はそう思わないの?貴方はレナを大切に思ってるんでしょ?
どんな事をしてでも、他の人を殺してでも、生きていて欲しいと思わないの?」

「思わん」

ディアスの答えは即答だった。

「お前は何も分かっていない……残された者の孤独を…つらさを…悲しみを……それが死よりも苦しいという事に」


ディアスは幼い頃、両親と妹を殺された。自分以外の家族が死に、自分だけが助かってしまった。
その後に待っていたのは、まさに地獄のような日々。

「俺は知っている…その苦しみを…」

自分だけが生き延びてしまったという罪悪感と孤独。殺した者への憎悪。失った家族への悲しみ。
長い間、ディアスはこの苦しみに耐えてきた。


「俺はあの苦しみを、レナに背負わせたくない。だからレナ一人を生き残らせようなどと考えない。
レナを大切に思っているからこそ…俺はこの殺し合いから、他の仲間と生きて脱出する道を選ぶ。例えそれがどんなに厳しい道でも、必ずな」



ディアスは静かに…だがその目に強い意志と覚悟を宿らせて言った。
そこまで聞いたオペラは、
「そうね…私には分からないわ。残された人の苦しみは」
ディアスと同じ位、その目に強い意志を込めて
「だから私は、どんなに苦しくても生きていて欲しいと思ってしまう」
ディアスと同じ位、強い覚悟を感じさせて

「私は、エルを生き残らせる!貴方に勝つ!」


レナの拘束を解いて彼女を突き飛ばし、オペラはそのまま剣を振り上げてディアスに襲いかかる。

「馬鹿が…っ!」

ディアスは、それを難なく避けて。
地面に捨てた短刀を拾い直して。
もう一度向かってきたオペラに向き直って。


ディアスの持った短刀が、オペラの胸を貫いた。


506 名前:LIVE A LIVE:2007/06/13(水) 03:37:24 ID:YLu1027B0

オペラは仰向けのまま夕焼け空を見上げた。全身の力が抜けていく。
その横でレナが懸命に回復の紋章術を唱えていた。
「やめなさい…もう助かる見込みは無いわ…」
「しゃ、喋らないで下さい」
「万が一、一命を取り留めたとしても、私はまた貴方達を殺しにかかるわよ…」
「そんな事…」
「いいからやめなさい…こんな所で、紋章術を無駄遣いする事はないわ」

レナが涙を浮かべながら見つめてくる。
「泣くんじゃないわよ…殺人鬼が減るのよ、喜ぶもんでしょ?」
「…仲間が死んじゃって…喜ぶわけないじゃないですかぁ…」
この期に及んでまだ私を仲間と呼ぶのね。仕方ない子、と感じながらも嬉しく思う。

「ディアス…」
レナの隣に立ち、自分を見下ろしているディアスに声をかけた。
「何だ」
「レナや仲間と…生きて脱出するって言ったわよね…」
「言った」
「エルの事も…頼めるかしら?」
「努力はする」

ぶっきらぼうな返事だったが、先程と同じく強い意志が感じられた。
その事に少しだけ安心する。
未練は多い。この手でエルネストを助けられなかったのだから。
だが自分が死ぬ以上、もうエルネストの事は彼らに託すしか無かった。

罪の無い者を殺した自分は、恐らく地獄へ行く。
エルネストはきっと地獄に行くような罪は犯さない。
だからエルネストに会う事は、もう二度と無いだろう。
それでも、彼が生き抜いてくれれば自分は救われる。そう思った。


オペラの三つの目が、ゆっくりと閉じられる。




507 名前:LIVE A LIVE:2007/06/13(水) 03:38:11 ID:YLu1027B0
エル…結局、私は貴方に追いつけなかったわ。

貴方を追いかけて星から星へ。挙げ句宇宙の存亡をかけた戦いにまで。

やっと追いつけそうだと思ったら、またこんな事に巻き込まれて。

貴方の事だから、最後までこんな状況には抗って見せるんでしょうね。

すぐに殺し合いからの脱出を諦めてしまった私は、貴方のそういう強さにも追いつけなかった。

でもいいの。

私はそんな貴方が好きだったのだから。

だから、お願い。

最後まで生き抜いて。

最後までその強さを見せて――



―――最後まで、私が愛したエルのままでいて―――




【I-07/夕方】
【ディアス・フラック】[MP残量:90%]
[状態:疲労]
[装備:護身刀“竜穿”@SO3]
[道具:クォッドスキャナー@SO3、????←本人確認済み、荷物一式]
[行動方針:ゲームに乗った参加者の始末、ゲームからの脱出]
[思考1:レナを最優先に保護]
[思考2:仲間を探しレナを託す]

【レナ・ランフォード】[MP残量:90%]
[状態:極度の精神的疲労、深い悲しみ]
[装備:無し]
[道具:????×2←本人確認済み、荷物一式]
[行動方針:仲間と一緒に生きて脱出]
[思考1:オペラを弔う]
[思考2:仲間と合流したい]

[現在位置:I-07、診療所前]


【オペラ・ベクトラ@SO2 死亡】

【残り42人】

※オペラの荷物は彼女の死体のそばに落ちています。

508 名前: ◆43pcHdpBTw :2007/06/13(水) 03:51:28 ID:YLu1027B0
ついでに放送後出番が無い人達

リドリー(A-2)
ミラージュ(C-4)
ビヴィグ(C-4)
ロキ(C-4)
ブラムス(C-6)
すず(D-4)
ルーファス(D-5)
レナス、ソフィア(D-5)
ボーマン(E-2)
ガウェイン(E-4)
クリフ(F-5)
ミカエル(G-2)
プリシス、アリューゼ(H-5)
ネル、夢瑠(H-6)

単独キャラが多いせいもあるかもしれないが、南部勢に比べて北部勢の出番があまりに少ない。
南部に比べてマーダーも多いから、展開が大変なのかもしれないけど…。
特に最終登場時間が朝にも関わらず出番が一回しかないリドリーは真剣に何とかしたいところ。
だがリドリーは予約させてもらう

509 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/13(水) 05:58:04 ID:wH2qDL/10
GJ!代理投稿の人も乙。

オペラは判断を誤ったな…いや、むしろディアスを誉めるべきか。
そしてアルベル、お前は今回もメイド服絡みかw

510 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/13(水) 09:49:24 ID:pyj08jZbO
久しぶりに見たら結構進んでた…
書き手の方GJ!そして乙

レナ・ディアスがやられると思ってましたw
まさか逆とは…

アルベルにはワラタwww

511 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/13(水) 10:48:54 ID:tkOJN8460
そろそろ地図を更新してくれると文を書きやすいのだけど。

512 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/13(水) 12:41:10 ID:VBfvTk6o0
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/10.jpg

いつもの人じゃないけど、地図を更新してみた。
見にくいけど、その辺はごめんなさいとしか言いようが無い。
……ラノロワみたいな地図にしたほうが、良かったかもしれない。


513 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/14(木) 00:13:12 ID:3s3OIvIE0
>>512
乙!東側中心部だれもいないなw
やっぱ南部がかなり安全だな〜、次の放送では南部中心に禁止エリアにしたほうがいいかもね
あ、したらばの修正の方も乙でした。

514 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/14(木) 21:30:01 ID:0KDSF+L+0
>>512
GJ
久々の地図ありがとう

515 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/16(土) 01:51:49 ID:zuQRwsDh0
保守代わりに質問。

レナスの精神集中(ゲーム中で死にそうなやつらの声を聞くやつ)は制限されてるの?

516 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/16(土) 17:30:22 ID:G5LlP2i80
そういやそんな能力あったな、すっかり忘れてた
いいんじゃないか? あった方が何かと便利そうだし

517 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/16(土) 19:33:00 ID:VI1AH1KzO
聞く相手は確か選べないし、六時間に一回くらいの制限ならありかもしれん

今まで使わなかった理由を考えるのが大変なら制限した方がよさげだけど

518 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/16(土) 20:00:01 ID:jdBan2SfO
制限をつけるなら、
使用中は完全に無防備
再使用にはそれなりの時間が必要
くらいでいいんじゃね?

519 名前:515:2007/06/17(日) 01:05:12 ID:+VzCrgj30
お三方レスサンクスです。
自分もレナスが動く動機には十分な理由になると思っていたんですが、
確かに、今まで使ってなかった理由と言われると難しそうですね。
取り敢えず書いてみて軌道に乗ったら予約しに来ます。

今の時点での制限は
1.6時間に一回。
2.使用中は完全無防備。
3.相手は任意に選べない。
で行ってみようと思います。

520 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/17(日) 01:06:08 ID:rr259qEaO
>>518
あとレナスの精神集中は、「死にゆく者」の声を聞けるのではなく、「死して間もない者」の声を聞ける、
と変更することを提案してみよう。

何でかっつーと、もしレナスが精神集中で「死にゆく者」の声を聞けると裁定すると、
レナスが聞いた声の持ち主はまもなく死ぬっつー、ある種の死の予言みたいなもんが成立しちまう。
これを乱用されると、たとえ死の運命は不可避でなかったとしても、
レナスが死亡フラグばらまき装置と化して、フラグ推移がメチャクチャになる危険がある。
俺としては、精神集中はVPの目玉システムだし、導入には積極的賛成だ。

521 名前:515:2007/06/17(日) 01:19:53 ID:+VzCrgj30
>>520
仮にレナスが今の状況で、真昼に精神集中を行った場合聞こえるのは、
ヴォックス、ノートン、メルティーナ、ロジャーで、現時点でこれから死亡が確定している
エイミ、オペラの声は聞こえないってことでおk?

522 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/17(日) 01:25:25 ID:Vqxny1UHO
シンも死んでるってことを忘れないで

523 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/17(日) 07:31:53 ID:HGZVSkTJ0
>シンもシンでる
時空剣士乙

524 名前:520:2007/06/17(日) 13:18:22 ID:rr259qEaO
>>521
あ、いや待ってくれ。俺もちと考えが足りなかった。

レナス以外の時系列が先行していて、レナスのSSの方が時間的に前なら、
救助が間に合わない事を前提にして、「死にゆく者」の声が聞けてもいいかも知れん。
その例なら、
レナスは放送直後あたりに精神集中すれば、シン、エイミ、オペラの声を聞けていたとしてもおかしくはないな。
くどいようだが、レナスの救助は間に合わない事が前提なら。

あとは、誰がどう見ても死亡フラグガン立ちのキャラの声も、聞けてもいいかも知れん。
例:
某日14時頃
ヅラムス「さて、カツラをそろそろ磨く時間だな。ヅラを外して……と」
アシュトン「あの変態、スキを見せたな! 今だ必殺リーフスラッシュ!!」
ヅラムス「しまった! ヅラを切り裂かれて力が出ない!? おまけにここ直射日光下だしピンチ!!」
アシュトン「死ねよやー!」
―――
某日12時頃
レナス「む! ブラムスの声か! ……だが何故奴はカツラを……?」

みたいな感じで。
こちらの例なら、ヅラムス死亡のSSが投下される前なら、矛盾なく物語を展開できるから、
レナスの努力次第でヅラムスの死亡フラグを叩き折ってもいいだろうな。
死の運命は不可避でないとするなら。

525 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/17(日) 14:41:10 ID:M+Vdyx2C0
VPでは精神集中で声を聞いたやつの死亡は不可避だったっけ。
それをそのままロワの中に持ち込むと、やっぱり厄介だよなぁ…

もし精神集中を導入するとしたら、多少原作の能力とは変わってしまうが
「生命の危機に陥ってる奴の存在を感知する」というのがいいんじゃなかろうか。
これなら対象の死亡or生存は書き手の判断に委ねられるし。

あ、そういえば精神集中は強い亡者の居場所も分かるんだっけ。
だったらレナスはブラムスの現在位置だけは特定できるな。

526 名前:515:2007/06/18(月) 01:16:12 ID:CMcxd6Pl0
なんとなく使えるかな?と思ったことを聞いたら思わぬ展開になってしまったようで…。
>>524アシュトン=ジョナサンなのは把握した。
冗談はさておき、投下済みのSSに矛盾を起こさない範囲で使用可って事ですね?
>>525確かにレナスがデスノート化したら厄介ですもんね。
ブラムスの位置探知はこの後どうなるかは分かりませんが、
この二人が敵対する事になったら、ブラムス不利になるし制限されてた方がいいかもしれないですね。


527 名前: ◆43pcHdpBTw :2007/06/18(月) 15:47:51 ID:PKSqwwNx0
>>526
期待してます

ただの繋ぎで申し訳ないけどリドリー投下

528 名前:騎士の宅急便:2007/06/18(月) 15:48:49 ID:PKSqwwNx0
二人の女性を殺害した場所から早々に離れたリドリーは、道に差し掛かった辺りで一息吐いた。
殺した者を埋葬してやろうかとも考えたが、止めた。
自分にはそんな資格は無いと思ったから。

彼女達から回収した荷物を確認する。
最初に戦っていた女性が持っていた短剣以外に武器は無かったが、これを含めても武器は今三つある。
炎弾を発射する剣、小回りの利く短剣、遠距離を狙撃できる銃。攻撃に関してはかなり恵まれているといえるだろう。
だが少女の荷物であるバッグの中に、一つ気になる支給品があった。

「これは…ホウキ?」

少女の方の支給品にあった、このホウキ。一見何の変哲もない普通のホウキだ。
…こんな物どうしろと言うんだ?
武器としてはとても使えそうにないし、これでどこか掃除しろというわけでもあるまい。
主催者の嫌がらせか?と怒ってもこれを支給されたのは厳密に言えば自分では無い。
役に立ちそうにもないし、破棄してしまおうと考えた時だった。
ホウキに説明書が着いている事に気付く。
(ホウキに説明書とは…一体何を説明するというんだ)
そんな事を思いながらも一応説明書を読んでみる。

−魔法のホウキ−
『乗って飛べと念じるだけで空を飛ぶ事ができる不思議なホウキ』

(…本当か?)
まるでお伽話だ。
ラジアータの文献の中にもホウキに乗って空を飛ぶというものがあったような気もするが、実際に見たことはない。
説明書によるとこのホウキを使えばかなりの速度での移動が可能だという。
燃費はエネルギー満タンの状態で連続二時間使用可能、そして定時放送がある事に自動的に満タンまで回復するらしい。
まだ半信半疑だが、真実ならばかなり便利なアイテムである。

(一応試してみるか…)

両手でホウキを地面と水平に持ち、その柄に跨った。
(飛べ!)
リドリーが念じると、ホウキは浮遊を開始して…


回転した。

「いだっ!」
ホウキと一緒に回転したリドリーは、頭を地面にぶつけて盛大にずっ転ぶ。
一瞬意識が飛びそうになるが何とか持ち直し、周りを見渡して目撃者がいない事に安堵した。
なかなかバランスを取るのが難しい。ちょっとしたコツが必要なようだ。
だが使いこなすことができれば、移動時間の短縮に大いに役立つ。強敵から逃げる時にも重宝するだろう。
練習する価値はありそうだ。


しばらく練習した後、何とかバランスを取るコツを掴むことができた。
成る程、結構なスピードが出るしなかなか快適だ。
ただ森の中で使ったら木や枝にぶつかりそうになって危険だったので、道でのみ使う事にした。
既に定時放送の時刻まで二時間を切っているので、ぶっ通しで使っても大丈夫だろう。
そのままリドリーはホウキに乗って鎌石村へと向かった。

529 名前:騎士の宅急便:2007/06/18(月) 15:49:37 ID:PKSqwwNx0

リドリーが放送を聞いたのは、鎌石村に入ってすぐの事だった。
その放送で、彼女が最も危険視していた男であるルシオンが名前が呼ばれた。
どんな事があっても彼だけは必ず倒さなければならないと考えていたリドリーにとっては、強敵の退場は朗報だ。
だが油断はできない。ルシオンが死んだという事は、彼より強い者がいるという事だ。
気を引き締め、禁止エリアの情報などをメモしておく。
(C−5が一時間後か…。近い上に早い…)
隣のエリアがもうじき禁止エリアとなる事を知ったリドリーは、これからの行動指針を考える。
(禁止エリアの付近ならば、参加者もあまり近寄らないだろう。拠点にするには持ってこいだ)
それにしても…。
死者13人。自分で2人殺した事を差し引いても、想像以上の数字だった。
恐らく自分がそれほど動かなくても、参加者は減り続けるだろう。…できれば、それが一番良いのだが。

死亡者の中には、リドリーと親しい関係にある人物の名前もあった。
(ガンツ殿…少し頼りないながらも、優しい心を持った方だった)
悲しんではいけない。この殺し合いに勝ち残ると決めた以上、彼を殺す覚悟もしていた。
そうだ、自分はどこまでも非情にならなくてはならない。
それでも、死者の名の中にジャックの名前が含まれていなかった事にリドリーは安堵していた。
分かっている。安堵してはいけないという事に。自分は場合によっては、彼も殺さなくてはならないのだから。

彼に会ったらどうするのか?決まっている。戦うのだ。
ジャックの事だ、きっと今頃はこの殺し合いを止めようと右往左往しているだろう。恐らく自分とは対立する。
あの時と同じように敵同士になるのだ。

…いや、ダメだ。ジャックには会いたくない。
勿論、リドリーも本音ではジャックに会いたいのだろう。
だがジャックに会ってしまったら、もう自分は他人を殺すことはできなくなる。
そうなったら、金竜の器としての役目を果たせなくなってしまうのだ。

(私は一度、妖精側に付くと決めたのだ。そして今も決心が変わらないだけの事。迷うな…!)

リドリーはそう自分に強く言い聞かせると、ジャックの事を忘れようと行動を開始した。


【B-3/真昼】

【リドリー・ティンバーレイク】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:イグニートソード@SO3]
[道具:グラビティレイザー(エネルギー残量[100/100])@SO3、忍刀菖蒲@TOP、アーチェのホウキ@TOP
    他クレアとスフレの支給品幾つか、荷物一式×3]
[行動方針:ゲームに勝ち残る]
[思考:拠点になりそうな場所を探す]
[現在位置:鎌石村内海岸付近]


※アーチェのホウキについて
6時間内に最大2時間使用可能。エネルギーは定時放送毎に満タンまで回復します。
ただしエネルギーを持ち越すことはできません。
高度は最大で3m程度、速度は通常の移動の二倍の速さです。

530 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/18(月) 15:51:03 ID:PKSqwwNx0
とりあえずアーチェのホウキについて問題があればどうぞ。
(勿論それ以外の問題でもいいですけど)

531 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/18(月) 16:05:59 ID:G+15qWi3O

アーチェの箒は実はすでに出ていたりする。正確には箒ではなくデッキブラシだが。
個人的には2つあっても問題ないと思うけど。

532 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/18(月) 16:10:54 ID:PKSqwwNx0
あ、ほんとだ…すいませんチェック不足でしたorz
このホウキだけ特別な効果があるのってやっぱマズイですかね…。

533 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/18(月) 16:25:37 ID:5MmSk7nZ0
投下乙。
ついでに一つ質問なんだが「通常の移動の二倍の速さ」の【通常】というのは
徒歩?それとも小走り程度のスピード?


534 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/18(月) 17:16:21 ID:PKSqwwNx0
最大で「普通の人がマラソン走る位の速さ」の二倍というのを想定してます。
平均速度は大体徒歩の二倍くらいですね。速度の調整は自由です。

…あ、これだったらスピード出しすぎるとエネルギーの減りも早いって制限付けた方がいいかも?

535 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/19(火) 02:55:27 ID:UmjAgoC80
ボーマンの調合って結局NG?
あと彼が作った秘仙丹とかは一応技だから回復量とかも制限されるのかな

536 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/19(火) 17:35:21 ID:6K/2SQn90
投票の結果アイテム消費でIC関連は許可下りたはず。
秘仙丹はまぁ、回復系の技だし制限されてしかるべきかと


537 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/06/20(水) 01:15:20 ID:jD7HK3oQ0
>>526です。一応構成はまとまりましたので、予約に来ました。

レナス、ソフィア、ブラムス、レザードを予約します。

538 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/20(水) 02:58:13 ID:4j1XspV60
>>537
期待しております。

>>534
スピードによってエネルギー消費量が変化か…マラソンの2倍となると
全速力よりちと遅い〜ちと早いくらいか?となると
「徒歩の二倍の速度」で二時間
「全速力程度の速度」で…30分〜一時間くらいが妥当なところかねぇ。

>>536
全面的に同意。

539 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/20(水) 04:21:25 ID:3qS/mE8u0
>>537
期待。何かスゴイ面子だw

540 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/06/21(木) 17:55:03 ID:F9n7BpgiO
投下します

541 名前:ロキおにーさんのわくわくやがいじっけん:2007/06/21(木) 17:58:43 ID:F9n7BpgiO
時刻はそろそろ12時。
舗装された道の真ん中で、ロキは自転車に跨ったまま立ち止まっている。
その手にメモと鉛筆を握り締め、『時間』になるのを待っていた。

ロキから数メートル離れた物陰に、一人の男が隠れていた。男の名はビウィグ。
ミラージュを探している途中、自転車のベルの音を聞いて、ここにやって来たのだ。
目立つ音を出して、居場所を教えている者。それは、“余程の馬鹿”か“自分の実力に絶対の自信を持つ強者”のどちらかだろう。
前者なら、直ぐに襲撃してやるつもりだったが、ビウィグはロキを後者と判断した。
だから、彼は隠れているのだ。高い確率で隙が出来るであろう、その『時間』がやって来るまで。

数分後、空が突然薄暗くなり、その『時間』はやって来た。放送の時間がやって来た。

『こんにちは諸君。このゲームが開始されてから六時間が経過した』
上空に映し出されたルシファーが喋り出す。
だが、ビウィグはそれに目もくれず、手にした斧を構えて、少しずつ相手に近寄る。
『諸君もおまちかねの定期放送を行いたいと思う。発表するのはここまでの死亡者の名前、そして禁止エリアだ。
 では、まずは死亡者を発表しよう』
斧を持つ手に思わず力が入る。
(焦るな、落ち着け、クールになるのだビウィグ!)
相手の様子を注意深く観察する。
『……ロセッティ、クレア・ラーズバード、フレイ、ノエ……』
「フレイ!?」
(今だ!)
相手が僅かに動揺を見せた。
この隙を見逃さず、ビウィグはロキに接近し、
「ばればれなんだよ、愚か者め」
足下から現れた黒い影に、上空へ打ち上げられた。
黒い影は、間髪入れずにビウィグに襲いかかる。攻撃が止んだ頃には、既にビウィグの意識は無かった。

『では、これで放送は終了する』

放送終了後、ロキはその内容を、取り分け死者の発表について考察する。
死者の発表と言っても、彼が興味を持ったのは、死者の名でも数でも無く『死亡確認の方法』である。
フレイが死んだという事実には確かに驚かされたが、この島には彼女と渡り合える者――即ちレナスやブラムスがいる。
人間共でも、徒党を組めば打ち倒すことも可能だろう。何せ、強すぎる力は制限されているはずなのだから。
つまり、彼がフレイの死を知った時の驚きは『ちょwフレイ死ぬの早すぎwww』位でしか無かった。
(何らかの方法でこの島の監視は行ってはいるだろうが、それだけでは生死の判別は不可能だ。例え監視者がオーディンだとしてもだ。
 ならば、監視とは別に我々の生死を判別する何かがあるはず……)
先程襲撃してきた、魔物のような顔の人間――ビウィグの首辺りに目を向ける。
「首輪か」
ロキはビウィグに向かって歩き出す。
(この地にいる全ての者が所持しており、手放すことも出来ない物た。まず間違い無いだろう。
 もしかしたら、監視や制限も、この首輪で行っている可能性も有るな)
地面に転がっていた斧を拾い上げる。
(何にせよ、こちらの状況が筒抜けというのは、面白くない)
首輪を手に入れるため、ビウィグに斧を振り下ろそうとして――有ることを思い出す。いや、思いついた。
思いついたら即実行。ロキはビウィグを担ぎ、そのまま自転車に跨った。

542 名前:ロキおにーさんのわくわくやがいじっけん:2007/06/21(木) 18:02:40 ID:F9n7BpgiO



「う……」
目を覚ましたビウィグが初めに目にしたのは、抜けるような青空、白い雲。
初めに感じる感覚は、全身から発せられる痛み。
その段階になって、彼は黒い影に攻撃されたことを思い出す。
「くそっ!」
そして今。自分の状況を、ロープで拘束され身動きが取れないことを知った。

「なになに『これと赤いリボンと黒い服で、あなたも立派な魔女オタク』……オタク? オタクって何だ?」
近くから男の声が聞こえてきた。その方向へ、ゆっくりと顔を向ける。
「! 貴様は……」
「ン……おお、やっと起きたか。このまま『時間』になっても目を覚まさないんじゃないかと心配したぞ」
その男――ロキは、いくつかの支給品をいそいそとしまってから、ビウィグに話し掛ける。
「アンタの支給品にロープがあって助かったよ。探す手間が省けた」
そう言って彼は立ち上がる。その手にはロープ。それは、ビウィグに巻き付けてあるそれと繋がっていた。
「お礼と言っては何だが、状況を説明してやる。良く聞いておけ。
 まず、俺が立ってい場所はC-04。俺がアンタを返り討ちにしてやったのと、同じエリアだ」
あの攻撃は、やはりこの男のものだった。それを知って、小さな舌打ちをする。
それを無視してロキは続ける。
「次に、今アンタが寝そべっている場所、そこはC-05。つまり、ここはC-04とC-05の境界ってことだ。ここまでは理解できたな」
「だから何だと言うのだ!」
「怒鳴らなくても教えてやるよ。先の放送。アンタは聞いてないだろうが、死亡者の発表以外にもう一つ発表されたものがある。
 何だか分かるか?」
直ぐに理解出来た。身動きが取れないように縛られている理由を、C-05まで運ばれている理由を。つまり――
「禁止エリア……」
「ご名答。アンタがいるエリアは、十三時に、記念すべき最初の禁止エリアになるんだよ」
顔から血の気が引く。ビウィグの元々青白い顔が、更に青くなる。
そんな彼にお構い無しに話は続く。
「どうしてこんな回りくどい事をするのか聞きたいか? 聞きたいよな? ま、ちょっとした実験なんだ。
 禁止エリアに入るとどうなるのか、確かめたくてね」
「そんな事を確かめて、役に立つとでも……」
「思わないね。けど、何事も積み重ねが大事って言うだろ。これも、この首輪を外すための大事なステップだ」
ビウィグは、この時点で初めて、彼の目的が首輪の解除だと知った。そして、内心でほくそ笑んだ。
相手の服装は何処か古臭い感じがする。未開惑星の人間が着ているような服だ。
どう見ても、機械に強そうな人種とは思えなかった。
自分の持つバンデーンの機械技術が、交渉に使える。
「おい、一つ取引をしないか?」
「……何だ」
「貴様が私の命を助けてくれるのなら、貴様に技術を提供しよう。首輪を外すためのな!」
ロキは考え込むような仕草をする。
「アンタの技術ってのは、そんなに凄いのか?」
「貴様の持つそれの数世代先と言っておこう」
(奴は、機械技術を持つ協力者なら、一人でも多く欲しがるはずだ! いける!)
だが……
「はっはっは……、神である俺以上の技術とは、中々大胆なはったりだ。ま、仮に本当だとしても、もう遅いけどな」
ロキはある物を見せつける。それを見たビウィグの表情は凍りついた。
それは時計――
「後5秒」
「なんだと……」
「4…3…2…1……0だ」
そして首輪は爆発――

543 名前:ロキおにーさんのわくわくやがいじっけん:2007/06/21(木) 18:08:43 ID:F9n7BpgiO

『禁止エリアに抵触しています。首輪爆破まで後30秒』

しなかった。
爆発音の代わりに聞こえてきたのは、小さな警告。
「なんだ、直ぐに爆破する訳ではないのか。つまらないなぁ」
爆発しなかった感想を、本当につまらなそうに述べる。
そんなロキとは打って変わって、ビウィグは切羽詰まっていた。
「ほ、本当なんだ、私の技術は貴様より……た、頼む、助けてくれ!」
このままだと、彼の命は後数秒。形振り構っていられない。

『首輪爆破まで後10秒』そう警告されたと同時に、ビウィグが動いた――いや、ロキが動いたのだ。
その細身からは信じられない力で、ビウィグの体を一気に手操り寄せる。
そして、ビウィグがロキの足下へ着いた時、警告は止まった。

「感謝しろよ。禁止エリアで爆死だなんて、惨めな死に方をせずにすんだのだからな」
相手を見下ろしながら話し掛ける。その手には、もうロープは握られていなかった。
今その手に有るのは、ストライクアクス。
ビウィグはそれに気づかない。そもそも、彼には何も見えていなかった。
「た、たすか――――」
彼の頭は、命が助かったことによる、安堵の感情で一杯だった。
その感情に支配され、何も見えていなかった。ロキの手にする斧も、それを振り上げる姿も、振り下ろす姿も、
自分が死んだことさえ気づけなかった。



先程までビウィグの首につけられていた首輪が、禁止エリアに放り込まれる。
警告は無かった。
首輪を回収するために、禁止エリアに足を踏み入れる。
今度はしっかり警告される。
(やはり、生死の判別と爆破機能はリンクしているようだな)
ここまでで判明したことは、僅かに二つ。
・禁止エリアに入ると、警告さる。爆破までの時間は30秒。
・持ち主が死亡している場合、禁止エリアで爆発することは無い。
(死亡していれば首輪は爆発しない? なら、石化や仮死状態なら……)
暫く考え込んだ後、荷物をまとめ、停めてある自転車に向かって歩きだす。
(ここで考えた所で答えは出ない。思いついた事は、兎に角実行してみればいい。
 それらは、全て首輪を外すための大事なステップだ)
デイパックを一つ背負い、もう一つデイパックを自転車の籠に入れ、ロキは自転車を走らせる。

チリンチリン

周囲にベルが鳴り響く、道行くロキは走り去る。

544 名前:ロキおにーさんのわくわくやがいじっけん:2007/06/21(木) 18:12:35 ID:F9n7BpgiO
【C-04/真昼】
【ロキ】[MP残量:95%]
[状態:正常・自転車マスターLv3]
[装備:ママチャリ@現実世界]
[道具:10フォル@SO、ファルシオン@VP2、ストライクアクス@TOP、グーングニル3@TOP、空き瓶@RS、
    デッキブラシ@TOP、スタンガン、ザイル@現実世界、首輪、荷物一式×2]
[行動方針:ゲームの破壊]
[思考1:レナス、ブラムスの捜索]
[思考2:見つけ次第ルシオの殺害]
[思考3:自転車で街道を走って島を一周する。途中であった人間達にはいい加減な情報を与える]
[思考4:首輪を外す方法を考える]
[思考5:一応ドラゴンオーブを探してみる(有るとは思っていない)]
[現在位置:C-04の街道]
[備考]:
※人と接触するために定期的に自転車のベルを鳴らしています。
 隣のエリアまでは響きませんが、彼が近くを通る時、誰もが彼に気づくでしょう。

【ビウィグ 死亡】

【残り41人】

※デイパックが2つC-04とC-05の境界付近に放置されています。
 中身は名簿や地図などの共通の支給品以外入っていません。

545 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/06/21(木) 18:15:34 ID:F9n7BpgiO
投下しました。
首輪と禁止エリアについて問題が有れば言ってください。

546 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/21(木) 18:57:06 ID:HKO3sA1L0
投下乙!
ようやく首輪解除について考え始めた奴が二人出たか…。

しかし、ここに来てマーダーもやられ始めたな
ノートン、シン、ビウィグ…あれ?あんまり安心できないのは気のせい?

547 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/21(木) 20:20:50 ID:CX8/pDm/O
GJ
設定はこれで大丈夫だと思う



>>546
オペラさんのこと(ry
しかしその三人を殺したのはマーダーと某めいおー系対主催という

正当派もっと頑張れ正当派

対主催陣に絶賛総スカンのアーチェとか頑張れ

548 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/22(金) 00:27:28 ID:+239aLcq0
GJ!
ロキの与えてくれた情報はこちらでもメモメモ…っと。

ところで自転車マスターL3ってw

549 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/22(金) 01:24:56 ID:FjkBwD0d0
>>545GJ!
タイトルとは裏腹に内容めっちゃシリアスだしw
てかビウィグ大分武器持ってたんだな。ロキが急激に強くなったじゃないか。

550 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/06/22(金) 23:45:05 ID:FjkBwD0d0
投下行きマース

551 名前:美女と野獣と変態と:2007/06/22(金) 23:48:21 ID:FjkBwD0d0
今ソフィアは命の恩人であるルーファスと別れ、先程出会ったレナス・ヴァルキュリアと共に神塚山の麓にいる。
太陽がほぼ真上にあるので、もうそろそろ正午と言ったところであろうか。
目的地は鎌石村であり反対方向ではあるのだが、午前中に遭遇した魔物を警戒して回り道を取っていた。
歩きながら簡単な自己紹介を済ました二人。
そこでソフィアは一つ疑問に思うことがあった。
「レナスさんが、私達のいた世界とは全然違う世界の神様だって言うのは分かったんですけど、戦乙女って何をするんですか?」
レナス自信の役職のような物である、戦乙女という単語の意味が良く分からなかったソフィアは好奇心で尋ねてみた。
「そうね…。簡単に説明するなら、私達神々も戦争をするの。それで、その戦争の戦力となる人間を人間界ミッドガルドから探して、
神界ヴァルハラへ連れて行くの。当然神界に連れて行くには強いだけではなく、ヴァルハラに招くほどの人格者であるかどうかも重要になってくるわ。
そしてその選定を行うのが私達戦乙女の仕事よ」
「その人格者であるかどうかってどうやって探るんですか? まさか生まれてから死ぬまでその人のことを監視するんですか?」
戦乙女の役割を知ったところで、新たに沸いた疑問をぶつけるソフィア。
「運命を司る女神である私には、死に行く者達の声が聞こえるの。その声を聞いたら、その者の死に立ち会う。
その様な時にこそ、その人間の本質が現れるから」
ふーん、と頷くソフィア。
そんな彼女に一つの案が生まれた。
「その死に行く者達の声を聞くのって、今も出来るんですか? 」
「いや、わからない。ここに来てからは試していない…」
レナスが首を横に振り答える。
「だったら、やってみてください! もしかしたら殺されそうな人たちの事、助けられるかもしれない!
こんな殺し合いなんかで死んでいい人なんかいません! 一人でも多く助けてみんなでここから脱出しましょう」
ソフィアはレナスの手を取りながら、表情を明るくして言った。
少し考えるような表情をしたレナスだったが、やってみる価値はあると判断し頷いた。
「やってみよう。集中しなければならないから静かにしていてくれるか?」
ソフィアにそう告げると、レナスはゆっくりと目を閉じた。


552 名前:美女と野獣と変態と:2007/06/22(金) 23:50:26 ID:FjkBwD0d0
思考を意識の奥深くに追いやり、神経を研ぎ澄ます。
拡大した感覚が、普段では聞くことの適わない声を拾い始める。


「おい、おまえ私に殺されたいのか。」
「!、魔物じゃないか。」
どうやら成功したようだ。だが能力の制限の影響なのか、フィルターがかけられたかの様に、声を鮮明に聞き取る事ができない。
「だけど、人語は話せるようね。」
「おい、おまえまさかこの私に攻撃を仕掛けようとか考えていなかっただろうな。」
「いえ、滅相も・・・。」
「ゲホゲホ、なんか飲み物ないかい?」
「飲み物よ。」
「悪いね。」
4つの違った声がする。どうやらその場には4人いるらしい。
「荷物をよこせ。」
「貴様、ふさげているのか?それとも私を小馬鹿にしているのか?」
「いえいえ、そんなことは・・・。」
「つまりおまえはそいつに荷物を奪われたというわけか。まったくどいつもこいつも・・・・。」
「そうだお前、銀色の髪に浅葱色の鎧を身に纏った女性を見なかったか?」
(私を探している?)
聞こえてきた声のうちの一人は、自分の容姿を口にしている。
「いえ見ていませんが・・・・。」
「そうか、ふぅ。」
「?、なんだ?おい、何ボーっと・・・・、!。」
「グルル・・・・・。」
「おまえ、グ−ルパウダーか・・・?さっきの女、まさか。」
聞きなれた単語が聞こえてきた。
「まったく、下手に他人を信用するからこうなるのだ。」
「こ、これは穏やかではありませんねぇ・・・・。」
ややあって刃物が肉を切り裂く音と共に
「ぎゃあああああ!!」
と断末魔の叫びが聞こえてきた。
「・・・・・あれを試す良い機会か。」
「ククク、私は意外とヒキがいいようだ。まぁ、武器無しであの女に槍を渡す程愚かではないが。」
天の風琴が 奏で流れ落ちるその旋律 凄惨にして蒼古なる雷.
(これは大魔法の詠唱?)


ここで聞こえてきた声は途絶えた。
レナスは目をゆっくりと開くと、ソフィアの方を見て頷く。
「聞こえたわ。4人ぐらいの人数でやり取りをしていて、1人か2人犠牲になるわ。
後、おそらく私の世界の人間がいるみたい。何か靄のようなものがかかった感じがして、
うまく声が聞き取れなかったから、知り合いかどうか分からなかったけど…」
そんなレナスの言葉を聞いたソフィアは焦った様子で尋ねた。
「それで、場所はどこなんですか? 早く助けに行かないと!」
レナスは荷物から地図を取り出した。
「観音堂の辺りだ。急ごう。ソフィア」
二人は顔を見合わせると、駆け足で今来た道を戻り始めた。


553 名前:美女と野獣と変態と:2007/06/22(金) 23:53:16 ID:FjkBwD0d0
丁度ルーファスと別れたところに差し掛かった頃(当然彼はこの場にはいなかったが)急遽空が暗転しルシファーの声が響き始めた。
二人は足を止めその声に聞き入る。死者の名と禁止エリアが淡々と告げられる。
(ジェラード…ロウファ…。きっと二人は勇敢に戦ったのだろう…)
過去に自分が死の現場を見取り、エインフェリアとしてふさわしいと判断した二人の事を思うレナス。
(それに、フレイ…。まさかこんなに早くあなたが倒れるなんて)
主神オーディンに次ぐ力を持つ第二級神である彼女は、最後の方まで生き残るであろうと予測していた。
レナスは驚くと同時にフレイ程の強者を倒す人物がいる事を、頭の隅にとどめておいた。
放送が終了したところで、レナスはソフィアの異変に気付いた。
彼女は両手で顔を覆いその場に膝をつき、肩を小刻みに震わせながら、嗚咽を漏らしている。
「ソフィア…?」
ソフィアの方に歩み寄るレナス。
「スフレちゃんが…、アドレーさんが…、なんで? なんでなんですか? 何であの二人が殺されなきゃいけないんですか? 
スフレちゃんはいつも元気いっぱいで、小さいのに、どんな時でも私達を励ましてくれるいい子だったんですよ…? 
アドレーさんは娘さん思いのいいお父さんで…。それなのにその娘さんも一緒に…。うっ、うぅっ」
ソフィアは大きな瞳いっぱいに涙をため、レナスにすがりついて泣きだした。
レナスはそんなソフィアの顔を見つめ、優しい口調で諭すように語り掛けた。
「ソフィア、しっかりして。確かに大切な人の死を知る事はとても悲しい。私もそうなったから分かるわ。
でも、今ここで立ち止まってしまっては、救えるかもしれない命を救えなくなってしまう。
今は死んでしまった人のことを嘆くより、貴方がさっき言ったように、一人でも多くの人を助ける為行動しましょう?」
その言葉を聞いたソフィアは肩を落としうなだれたまま、立ち上がり涙を袖で拭うと
「行きましょう。これ以上誰かが犠牲になる前に…」
とだけ呟き、観音堂の方に歩を進めた。
その声は未だ涙で擦れたままだったが、強い意思を宿していた。


554 名前:美女と野獣と変態と:2007/06/22(金) 23:54:50 ID:FjkBwD0d0
「あそこみたいね…」
あれから3時間半程歩き、二人はレナスの聞いた声の辺りまでたどり着いた。
本来なら2時間程度の距離だったのだが、気落ちしたソフィアの重い足取りに合わせた結果、ようやく目的の建物が見えてきた。
その時。
突如、観音堂上空に巨大な竜が、雷をその身に纏い現れた。
(遅かったか…)
この前後に繰り広げられる惨劇の声を耳にしているレナスはそう判断した。
「レナスさんあれは?」
ソフィアは見たこともない生き物が現れたことに驚きながら尋ねた。
「どうやら一歩遅かったようだ。私はこれからあの術を放った者と接触を図る。
場合によっては戦いになるから、ソフィアはこの場に残ってくれ」
塞ぎ込んだままの彼女を連れて行くわけにもいかない、下手をしたら足手まといにもなりかねない。
だが、そう言われたソフィアは首を横に振ると
「私も行きます。私、傷を癒す魔法も使えますから、まだ助かるかもしれない。
それが出来なくても、殺した人がこれ以上犠牲者を出すのを止めたいんです」
と、レナスに嘆願した。その表情からは先程までの気落ちした様子は無くなっている
「わかった。でも、あまり無茶はしないで。戦いになったらバックアップを頼むわね」
これなら大丈夫だろうとレナスは判断しそう告げた。
二人はそれぞれの武器を構えると、観音堂に突入した。
その背後にそんな二人を見つめる怪しい影があると知らずに。


555 名前:美女と野獣と変態と:2007/06/22(金) 23:57:10 ID:FjkBwD0d0
少し時間が遡りここはD−06地点。
時刻も正午に近づき、日差しが予想以上に強くなってきた。
そんな中第1回目の放送をブラムスは耳にした。
その放送によってブラムスは、幾度と無く拳を交え終ぞ決着を果たす事が出来なかった強敵、フレイが何者かの手によって殺された事と、
その放送を聞いた地点と、鎌石村に向かう最短ルートであるC−5が、もうまもなく禁止エリアになる事を知った。
フレイを倒すような強者がいるかもしれない中、戦闘能力の減少を余儀なくされる日光の下で活動するにはあまりにもリスクが高すぎるのと、
日光を避けるべく日陰を選んで進んでいく場合、13時までにC−5を抜けられるか微妙だったため、一端鎌石村に向かうのを諦めた。
そこで近場かつ、直射日光を防げる施設である鎌石小学校の校舎に身を潜めることにしたのであった。

日中でもあまり日の光が入らない教室を選び、今は教壇の近くにあるイスに腰掛けている。
その姿は薄暗い教室と、頭に被った鬘とがあいまって、授業がつまらないと評判の、うだつの上がらない中年教師の哀愁のような物を漂わせていた。
確認するが、こんな格好の彼だが大真面目なのである。
(フレイを倒すほどの強者か…。我れが全力を出せる夜間になれば、是非手合わせ願いたいものだ)
などと思いながら、ぼんやりと外を眺めているとレナスが同行者を連れ、観音堂の方向に歩いて行くのが見えた。
(思いのほか早くレナスと接触が果たせそうだ)
そう思うとブラムスは、潜伏していた校舎から出て、レナスたちの去って行った方向へ歩き出した。
(日光の下での接触は避けよう。同行者の方に襲われかねない)
当然遅れを取るつもりなど無かったが、情報交換がスムーズに行かなくなる恐れがあるので、
彼女達の目的地であろう観音堂に入った時にでも、レナスに声を掛けようと決め後を追った。


556 名前:美女と野獣と変態と:2007/06/23(土) 00:00:52 ID:DEan74mI0
「あぁ・・・・、愛しのレナス・ヴァルキュリア。すぐに迎えにいきますよ。」
そんな言葉を、熱のこもった瞳をしながら呟いていたレザードは戦利品であるエイミの荷物の中身を確認した。
その中には彼の目を引く物があった。
「おぉ、これは!?」
その時、レザードは異変に気付いた。
(誰かが入って来た様だ…。あの女が戻ってくる事は無いだろうから、先程の私の魔法を見た者が好奇心で立ち入ってきたというところか?)
扉とは反対の方に立ち、いつでも詠唱に入れるように準備しておいた。
ばぁん、と大きな音を立て扉が開かれる。
目が合うレザードと侵入者。
レザードと侵入者の反応はまったく違った。
レザードは情熱に潤んだ瞳で侵入者を見つめ
「おぉ! こんなに早くあなたにお会いできるなんて思ってもいませんでしたよ! 我が麗しの女神、レナス・ヴァルキュリアよ!」
と愛しき者の名を口にした。
もう一人侵入者がいたのだが、レザードの眼中にはなかった。
対する侵入者レナス・ヴァルキュリアは「貴様だったか…」と毒づき、手にした剣を正眼に構え、刺すような眼光でレザードを睨んでいる。
ソフィアもレザードを警戒しつつ杖を構えている。
「この方、知り合いなんですか?」
レザードから目を離さずレナスに尋ねるソフィア。
「知り合いなのは確かだが、友好的な知り合いではない!」
「おやおや、つれませんねぇ。一度消滅しかけたあなたを助けたのは他ではない、私だというのに」
レザードは両手を軽く挙げ首を左右に振った。
その手には先程エイミの荷物の中から発見した品『レナス人形・フルカラー』が握られている。
「そんな事はどうでもいい。そこの死体は貴様がやったのか?」
とりあえずレナスはその人形の事は触れずに問いただした。
「そうですねぇ。厳密に言えばそうかもしれませんが、そうとも言い切れませんねぇ」
相変わらず、何かを企んでいるかの様な笑みを浮かべながらレザードが答える。
「はっきりしろ! 返答次第では魂を弄んだ罪、貴様の魂を代価として償わせてやる」
「やれやれ、そっちの人型の方は、貴方が選んだエインフェリアのエイミでした。
ところが、先程まで共にいたブレアとか言う主催者の妹を名乗る女にグールパウダーを飲まされ、
そこのもう一体の死体に襲い掛かり殺してしまいました。あぁ、こっちは礼儀知らずのただの魔物でしたから気に病む必要はありません。
それで流石の私も身の危険を感じ魔法でエイミとその魔物を始末しました。と、まぁ、経緯はこんなところです」
「そうか…」
レナスは彼の話と、昼前に聞いた声とを照らし合わせて、レザードが嘘をついていないと判断し剣を下げた。


557 名前:美女と野獣と変態と:2007/06/23(土) 00:03:56 ID:FjkBwD0d0
レナスから発せられる殺気が収まり、構えが解けたのを見てソフィアも緊張を解く。
しかし、時折見せるこの男の不気味な何を企んでいるか分からない笑みと、
その手に握られているレナスそっくりのフィギュアを見て、ソフィアはレザードを変態さん認定すると、さっきとは違った意味での警戒心を抱いた。
(うぅ、あの男の人怖いよぉ。でもあの人ブレアさんと会ってたみたいだし、話し聞いてみないと…)
ブレアの事を尋ねようとしたが、相変わらずあまり噛み合っていない会話をしている二人。
その間に入れずにいたソフィアはオロオロしていた。
ギィ、と扉が開く音がした。
レナスと男はまだ口論をしていてそれに気付いていない。
ソフィアがそちらを見やると、そこには一人の不審者が扉の影から部屋の中を覗いていた。
身の丈は2メートルを超え、ゾンビのような色をしている土色の筋肉の鎧を纏っている。
赤く禍々しい眼光をランランと放ち、その頭には20世紀後半に日曜の夕方放送された人気アニメのキャラクターを模した鬘を装着している。
鬘からは、ぼさぼさの手入れの行き届いていない長髪がはみ出し、なぜかその右手にはイチジク浣腸が握られている。
ソフィアは戦慄した。
生まれてこの方17年間、こんな不審人物を見たことが無かった。
その不審者と目が合った。
「へ…変態…」
思わず考えていた事を口にしてしまうソフィア。
「むっ?」
そんなソフィアの様子を見て怪訝顔をするブラムス。
レナスの袖を掴むとソフィアは取り乱した。
「レ、レナスさん! 変態ですっ!! それも、きわめて特殊な変態ですっ!! いやぁぁぁぁっ! こっち来ないでぇぇぇっ!」
「そうだ! この男、レザード・ヴァレスは変態だ! それも、きわめて特殊なタイプの!! 
何せ自分の研究施設に私の姿を模したホムンクルスを3体も培養していたぐらいだからな!! 
あの人形を何に使っていたか想像するだけで虫唾が走る!」
ブラムスに気付いていないレナスは、ソフィアがレザードのことを言っているのだと思いその叫びに答えた。
「ちっ、違います! そっちも十分変態だとは思いますがあっちですっ! 
扉の影! 変な鬘を被ってイチジク浣腸を握ったガタイのいい変態が!!」
尚も錯乱しているソフィアが扉の方を指差し、レナスにブラムスの存在を知らせる。
「む? あれはブラムスじゃないか。丁度いい、お前にも接触を図るべきだと思っていた」
レナスは一瞬、珍妙な格好で気付けなかったが、何とかブラムスだと判別した。
(えぇっ!? こいつも知り合い? っていうか、あの格好はスルーですか!? 
いやいや、それよりも、レナスさんの知り合い変態多すぎ!!)
などと、ソフィアは普段の自分のキャラを忘れ、ツッコミを心の中で入れていた。
後ろではレザードと呼ばれた男が
「なるほど、あの魔物が言っていたことは、真実だったようですね」
などと相変わらずの不気味な微笑を浮かべ独り言を呟いていた。
(あぁ、フェイトどこにいるの? 早く私をこの変態の集いから助け出して!)
ソフィアは心の中で強く祈りを捧げるのであった。

この後、取り乱したソフィアが落ち着き、それぞれの自己紹介と互いの情報を交換するまでかなりの時間を要したのは言うまでも無い。


558 名前:美女と野獣と変態と:2007/06/23(土) 00:05:12 ID:DEan74mI0
【C−6/午後】
【ソフィア・エスティード】[MP残量:100%]
[状態:度重なる変態との遭遇により錯乱中]
[装備:クラップロッド@SO2+フェアリィリング@SO2+アクアリング@SO3]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:フェイトに会いたい]
[思考2:レザードからブレアの事を聞く]
[思考3:レナスの指示に従う]
[思考4:自分の知り合いを探す]
[思考5:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[現在位置:観音堂内部]



【C−6/午後】
【レナス】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:魔剣グラム@ラジアータ]
[道具:ダブった魔剣グラム@VP+謎の石→(実は、合成素材×2、ダーククリスタル、スプラッシュスター)@SO3]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るため行動する]
[思考1:ルシオの保護]
[思考2:ソフィアと共に行動]
[思考3:その他エンフェリアなど自分の知り合いで協力してくれる人物を探す]
[思考4:知り合いじゃなくても協力してくれる人を探す]
[思考5:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す]
[思考6:レザード、ブラムスとの情報交換(但しレザードは警戒)]

[現在位置:観音堂内部]

【C−6/午後】
【不死王ブラムス】[MP残量:100%]
[状態:正常。本人は大真面目に支給品を着用]
[装備:波平のヅラ@現実世界+トライエンプレム@SO]
[道具:バブルローション入りイチジク浣腸@現実世界+SO2+???←本人確認済み、荷物一式×2]
[行動方針:ひとまず情報を収集し今後の方針を決定する(特に夜間は積極的に行動)]
[思考1:レナスたちとの情報交換]
[思考2:鎌石村に向かい、他の参加者との接触を試みる]
[思考3:敵対的な参加者は容赦なく殺す]
[思考4:直射日光下での戦闘は出来れば避ける]
[思考5:フレイを倒した者と戦ってみたい(夜間限定)]
[現在位置:観音堂内部]

【C−6/午後】
【レザード・ヴァレス】[MP残量:85%]
[状態:正常 ]
[装備:天使の唇@VP+大いなる教書@VP2]
[道具:神槍パラダイム@RS+アップルグミ@TOP×4+エルヴンボウ@TOP
+レナス人形・フルカラー@VP2+支給品一式×2]
[基本方針:ヴァルキュリアと共に生き残る]
[思考1:愛しのヴァルキュリアと、二人で一緒に生還できる方法を考える]
[思考2:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない]
[思考3:ブレアを警戒。ブレアともしまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す]
[備考:ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません]
[現在位置:観音堂内部]


559 名前: ◆yHjSlOJmms :2007/06/23(土) 00:08:10 ID:DEan74mI0
投下終了です。
結構グダグダかも知れませんが、やらせたい事ができたので満足です。
一先ず今回の精神集中では既に投下分の死を見てもらいました。
制限の草案ですが
1.放送毎に1回使用可能
2.使用中は完全に無防備
3.使用するには集中できる環境が必要
4.聞ける声は任意で選べない
5.声は聞こえるが人物を特定できる程鮮明ではない
6.ブラムス探知能力は無し
7.一応レナス一行が介入する事でその人間の死を回避する事は可能(放っておいたり、間に合わない場合は当然死亡)
7.は迷いましたが、ゲーム中では@死に行く者のの声を聞く→Aその現場に行き、事の成り行きを見守る→B選定を行う。
みたいな流れと解釈できるので(公式設定だとどうなのか知りませんが)Aでレナスが介入すればその人間の運命は変えられると思いました。
現にルシオ加入イベントの時普通にいけばルシオがかばったクレアもあの後貴族達に捕まり殺されて当然の展開でしたが、
クレアを安全な場所に退避させたので結果として生きていました。
(あの後避難させた崖から飛び降り自殺したかも、みたいな意見も聞きますが)
ただ、未投下のキャラの声を聞いたときは、レナスはそれを食い止めるように行動させないと、
死亡フラグだけ立てて放置じゃ後々大変ですのでその辺は書き手の方にお願いしたいです。

かなりややこしいので意見ありましたらお願いします。


560 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/23(土) 07:52:12 ID:bNhSFQ/O0
GJ!
最後あたりソフィアとレナスのコミカル臭強いなw

561 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/23(土) 08:09:14 ID:Pt66c+9m0
乙!これはひどいパーティー(褒め言葉)
でも単純な実力なら現在最強のパーティーじゃないか?
そして地球人のソフィアと会ったし、遂にヅラムスはヅラを外してしまうのか!?

562 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/06/23(土) 10:28:04 ID:+y/Ylz0J0
>>559
GJ!!
変人パーティに吹いたww
精神集中の設定に関してはそれでいいと思う。

あと、
アーチェ、ジャック、プリシス、アリューゼ、アシュトン、ネル、アシュトンを予約します。

563 名前:562:2007/06/23(土) 10:30:46 ID:+y/Ylz0J0
予約にアシュトンが二人いるOTZ
アシュトンじゃなくて夢瑠です。

564 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/23(土) 13:47:19 ID:tJvXMvgSO
>>545
GJ!それにしてもこのロキ、ノリノリである
>>559
新作乙!強キャラが集ったなー、メンツはともかくw
>>562
テラアシュトンw
もしかして登場キャラ過去最多か?超期待してる

565 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/23(土) 14:11:14 ID:DcGJoe6C0
>>559
投下乙!そしてGJ!
ソフィア頑張れソフィアw
しかしまぁ、かなり高い次元でバランスの取れたPTが誕生したな。

レナス→剣も弓も使えますが何か?
ブラムス→鍛え抜かれたこの体!朝昼はしんどい
ソフィア→魔法メインだけど接近戦も一応、動き遅いけどな!
レザード→直接戦闘は無理だけど魔法どんとこい、頭もいいし

>>562
過度な期待は良くないが、これはwktkせざるを得ない。
拡声器を中心にした運命の行く末やいかに?

566 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/23(土) 14:52:23 ID:USfZ/3eoO
GJ
精神集中は、空気読めて無い内容ならNGか要修正になるだけだ。問題無い。

レナスの介入と言えば、ベリナスや洵などレナスが来なければ死ななかったって奴もいるんだよな。

567 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/23(土) 17:25:15 ID:BX2a3QpVO
新作乙。
やはりヅラムスは大人気だなwww
このパーティならガチンコバトルも対主催考察もギャグも、何をやらせてもしっくり来そうでいい感じだ。

568 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/24(日) 03:36:52 ID:DIqBIOlkO
>>559
GJ!
凄い面子だな…
ソフィアの混乱ぶりにワラタw

569 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/24(日) 04:20:30 ID:RPMjqjcm0
>>562放送後の最大の修羅場の予感wktk。
それに>>562の投下で放送後出番の無いやつらも大分出揃いますね。
後残ってるのが
ミラージュ(C-4)
すず(D-4)
ルーファス(D-5)
ボーマン(E-2)
ガウェイン(E-4)
クリフ(F-5)
ミカエル(G-2)
ですね。
自分で書いといてなんなんですが、この残った面子見る限りクレス助かりそうもありませんねw
早めにお線香でも供えておきますねつ|


570 名前:最後の良心?:2007/06/24(日) 13:20:50 ID:Kb4bm8700
「13人…か」
定時放送を聞いたボーマンは、死者の人数が予想以上に多かった事に複雑な心境を抱いた。
自分で殺したアドレーの名前が入っている以上、この放送が嘘であるという可能性は低いだろう。
クレアと言ったか、アドレーの娘だという彼女も死者の中に含まれていた。
この事にボーマンは少なからず安堵した。彼女は、父親を失うという悲しみを知らずに済んだのだ。
(いや、違うだろ…)
その安堵をボーマンは自ら否定する。彼女にとって良かったのでは無い、自分にとって良かったのだ。
誰かの娘を悲しませる事を自分の手で作らずにすんだ事に安堵したのだ。
(…最低だな)
自分で彼女の父親を殺しておきながら、何て自分勝手な考えなんだ。結局の所自分の罪が減って安心しているだけなのである。
仲間だったノエルの死を聞いても、悲しみや怒り、憎しみが沸くと同時に「自分で殺さずに済んだ」と思ってしまった。
自分はいつからこんな人間になってしまったんだと自己嫌悪に陥る。
(ええい、しっかりしろ!)
ボーマンは自分の両頬を両手で叩き、気持ちを入れ替えた。
そしてノエルが死んだ事に対する悲しみ、怒り、憎しみをしっかりと心に刻む。
(この感情を忘れるな。俺はこれから、この感情を色々な奴に抱かせることになる。
人を殺すことも含めて、それらを俺は罪として背負って家族の元へ帰り、一生生きていくんだ)


571 名前:最後の良心?:2007/06/24(日) 13:21:38 ID:Kb4bm8700

禁止エリアを含めた放送内容のメモを終えると、ボーマンは歩き出した。
(さて…俺も一般人よりは戦える方だと思うが、アドレーの仲間という連中やクロード達が参加してる事を考えると
参加者は戦いに馴れた人物が多いようだ。それにガブリエル達が生存している今の状況、俺がまともに戦って生き残るのは厳しい)
ボーマンは歩きながら思案する。
考え事をしながらも、見通しの悪い森だけに警戒は怠らない。
(極力戦闘は避けて隠れ続け、漁夫の利を狙う…消極的だがやっぱこれが一番か?)
ボーマンがそこまで考えた時だった。
(ん…?)
背後に気配を感じる。
できれば他の参加者とは会いたくなかったんだが。上手くやり過ごせないか?
だがすぐにそれは無理だと悟る。その気配が一気にこちらに近づいてくるのが分かったからだ。
「ちいっ!」
その気配に向かって、ボーマンは振り向きざまに蹴りを放つ。
しかしその蹴りは空を切った。振り向いたとき、ボーマンの視界に映ったのは森の木のみ。
同時に、背中に何かが当てられる感触がした。
「両手を挙げてバッグをその場に捨てなさい。言う事を聞かないのなら、このスタンガンを使わせて貰うわ」
女の声がする。どうやら襲撃者は女のようだ。
背後からスタンガンを押しつけられているこの状況はかなりマズイが、どうやらすぐに殺す気は無いようだ。
まだ隙を見つけるチャンスはあるだろう。
そう判断したボーマンは言われたとおりにバッグを足下に落とし、両手を挙げる。
「これでいいかい、お嬢さん?」
「まだ喋って良いとは言っていないわ。私が質問した時のみ喋りなさい」
ボーマンの荷物を拾いながら女性は言う。どうやらかなり気の強い女性のようだ。やれやれと溜息を吐きながら次の指示を待つことにした。
「貴方、この殺し合いに乗っている?」
「乗ってないさ」
女性の最初の質問には嘘をついておく。こんな状態で相手に余計な敵対心を持たせるほど馬鹿ではない。
ボーマンの荷物の中身をチェックした後、女性が口を開いた。
「どうやら荷物が二人分あるようだけど…どういう事かしら?」
しまった、気付かれたか。心の中で舌打ちする。
だが慌てずに、それっぽい嘘をついておく。
「この島に飛ばされてすぐに、仏さんを一人見つけてね…。どうやら自殺していたらしい。
申し訳ないが、その荷物を拝借させてもらったのさ」
「…まあいいわ」
やや怪訝な感じだが、とりあえず納得したようだ。
「じゃあ次。今ここにいるエリア、ここはどこか言いなさい」
何だそりゃ?そんな事聞いて何の意味が…。まさかこいつ、ここがどこだが分からないのか?
「…多分、Eの2位だと思うが?」
一応これについては正直に答えておくことにした。
「Eー2…ほとんど移動していなかったのね…じゃあ最後に、貴方の名前と職業を言いなさい」
「ボーマン・ジーン。しがない薬剤師だ」
そう言った瞬間、相手の警戒が僅かながらに弱まった気がした。
「薬剤師…どうやら薬草も持っているみたいだし、丁度良いわ。そのまま私の指示に従って前を歩きなさい」


572 名前:最後の良心?:2007/06/24(日) 13:22:39 ID:Kb4bm8700
スタンガンを押しつけられたまま、ボーマンは女性の指示通りに歩いた。
その女性…マリア・トレイターと言うらしいが…彼女に連れてこられた場所には、一人の少年が倒れていた。
「彼の治療をして頂戴。私も紋章術を使って少しは治療を施したけど、まだ不十分のようだわ」
成る程、見るからに重症だ。
あちこちに残る傷痕は彼女の言うよう応急処置はしてあるようだが、それでも危険な状態である事に変わりはない。
このまま放っておけば、あと一時間と持たないだろう。
(さて…どうする?)
今なら自分が治療すればまだ助かるだろう。だが殺し合いに乗った身として、参加者の命を助けるなんて事は馬鹿げている。
ボーマンはストックしておいた破砕弾、トリカブトが自分の荷物にある事を思い出す。
(アドレーと同じように、こいつらを薬だと偽って飲ませて殺すか?)
…いや、駄目だ。背後にいるマリアは相変わらずスタンガンから手を離さない。
この状態で少年を毒殺したり爆殺したりすれば、その時点で自分も殺されてしまうだろう。
せめてマリアの方から殺せればいいのだが、その隙は見せそうにない。かといってこのまま治療を渋っていても怪しまれる。
(仕方ねえな…)
ボーマンはマリアに返された荷物の中からマンドレイクとアルテミスリーフを取りだした。
それらを少量ちぎって調合を始める。
少量なので効果は落ちるだろうが、さすがに全部使ってやるのはあまりに勿体無いし、そこまでしてやる義理も無い。
完成した「スイートシロップ」を水に混ぜて少年に飲ませた。
多少吐き出してしまったが、ちゃんと飲み込んだようだ。ついでに作っておいた秘仙丹も一つ一緒に飲ませておく。
これでとりあえずは大丈夫だろう。


「これで一応一命は取り留められたと思う。ただそれでもしばらくは絶対安静にしておいてくれ。また傷が開いたら危険だからな。
ま、俺に出来るのはこのくらいだ」
「いえ、助かったわ。ありがとう」
治療が終了し、ようやくボーマンはスタンガンの拘束から解放された。
マリアは心底ほっとした表情でボーマンに礼を言う。
「貴方が良ければ、これから私達に狭量してくれないかしら?私達はこれから主催を倒す為に行動するつもりなんだけど」
薬剤師としての技術と知識は、このゲームにおいて非常に役に立つ。仲間になってもらえば頼りになる。
そう思ってマリアはボーマンに協力を要請したのだが。
「悪いな。俺はちっとやらなきゃいけないことがあるんでな。先に行かせて貰うよ」
ボーマンはマリアの要請を断り、その場を去る事にした。
「そう、残念ね…。そういえば貴方、参加者の中に知り合いはいるのかしら?
もし貴方の知り合いに会う事があったら、貴方が無事であるという旨を伝えておくけど」

「知り合いか…いないさ。ここにはな」
ボーマンは振り返ることなく、言った。



573 名前:最後の良心?:2007/06/24(日) 13:23:34 ID:Kb4bm8700
「…結局、助けちまった」
マリアと別れた後、ボーマンは再び自己嫌悪に陥った。
ほぼ強制されたとはいえ、マーダーの自分が重症の人物を殺さずに助けてしまったのだ。
(ったく、人を殺すと決意した日にこうも怪我人やら中毒者に会うなんて…神さんが俺を止めようとしてんのか?)
殺し合いに勝ち残る為に彼女らを利用する事も考えたのだが、止めた。
自分が治療した人物のそばにいたら、人を殺せなくなってしまう。そう思ったのだ。
現にあの少年を助けた時、少し気分が良くなったのも事実だった。
(人を殺すことに禁忌感を持つな。人助けの精神なんて捨てろ。非情になるんだ!)
そうだ、俺は既に一人殺しているんだ。自分に歩み寄ってきた人物を、自分と同じ父親を。
俺は人殺しだ。もうカタギには戻れない。俺が生きていく道は、修羅の道しかない。
自分に言い聞かせながらボーマンは歩く。
心に次々と生まれる罪悪感や疑問を払拭して。



【E-02/真昼】
【ボーマン・ジーン】[MP残量:70%]
[状態:自己嫌悪、殺人に対する疑問]
[装備:なし]
[道具:調合セット一式+荷物一式*2]
[行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還]
[思考1:人を殺すことに躊躇しないように心がける]
[思考2:なるべく他人との接触は避ける]
[思考3:人を殺したことを気に病んでいる]
[思考4:できればSO2の仲間たちとは会いたくない]
[思考5:調合に使える薬草があるかどうか探してみる]
[備考:調合用薬草の内容はマンドレイク、ローズヒップ、アルテミスリーフ、トリカブトがそれぞれ一枚づつ。
    マンドレイクとアルテミスリーフは1/3づつ位消費]
[現在位置:E-02 南東部]


【マリア・トレイター】[MP残量:10%]
[状態:右肩口裂傷・右上腕部打撲・左脇腹打撲・右腿打撲:戦闘に難有]
[装備:サイキックガン:エネルギー残量[80/100]@SO2]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:クレスの状態が良くなるまではこの場に待機]
[思考2:他の仲間達と合流]

【クレス・アルベイン】[MP残量:0%]
[状態:気絶・右胸の刺し傷・腹部に刺し傷・背中に袈裟懸けの切り傷(いずれも塞がっています)、HPおよそ10%程度]
[装備:ポイズンチェック]
[道具:なし]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:?]
[現在位置:E-02 南東部]
[備考:とりあえず一命は取り留めたものの絶対安静の状態。少なくとも次の放送までは行動不可。目は覚ますかも]

574 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/24(日) 13:24:42 ID:Kb4bm8700
調合の薬草の使い方がちょっと際どい感じがするので、その辺り何か問題あったらどうぞ…。

>>569
ごめんね、クレス助けちゃってごめんね。

575 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/24(日) 14:01:56 ID:RPMjqjcm0
>>574GJ!
>>569見たいな発言をしたすぐ後に彼が助かるとは…。
まぁ、仮にも主人公なんだしあんなんで退場しなくて良かったです。
ボーマン何気にお気に入りキャラだったんですがここだと人気が無くって心配してました。
アイテムの件はそれでもかまわないのではないでしょうか?
自分も最初書いたときトリカブトは食べかけ状態でアイテムとして持たせましたし。

576 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/25(月) 14:16:43 ID:Nnl5Fn0s0
>>574
一日遅れだがGJ!
ボーマン、複雑な立ち位置だな…
もしSO2勢が重傷の状態で現れたら、この人はどうするんだろう。
特にプリシスは同じ町の出身だから物凄く苦悩しそうだ。

577 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/25(月) 15:42:09 ID:qzCNDlZq0
思ったんだけど、マリアが紋章術で治療を施したってことは
SO3キャラの大半はサポートスペルでヒーリングを覚えてる状態ってことなの?


578 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/25(月) 17:35:31 ID:frc0pv3S0
>>577
その辺りは書き手任せでいいんじゃないかな

579 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/25(月) 22:40:59 ID:ofDpTctqO
>>574
投下乙!
クレスは助かったか
当初の目的地や近くにいる参加者を見る限りまだまだ苦労しそうだが

580 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/25(月) 23:22:29 ID:Qz+8Qu21O
>>574
超GJ!
ごめんね、同じような流れで苦悩した果てにクレス殺してステルス始めるボーマンとかプロットしててごめんね

ちゅうぶらりんマーダーが人を助ける話をナチュラルに書ける書き手は貴重だと思うんだぜ

581 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/26(火) 00:27:08 ID:nB/PaKkm0
>>574
GJ!
なんだけど、SO3キャラでヒーリング使えるのはっきりさせた方がいいと思うけど・・・。
なんか個人的にサポートスペルはゲームバランス保つための代物であって
設定的に使えるかどうかは別な気もするんだけどね。

582 名前:574:2007/06/26(火) 00:27:22 ID:yqKeI3E50
皆さん感想ありがとう。
>>580
実はボーマンステルスにしてクレス殺す展開にするかで迷ったんだw
ボーマン「治療効きませんでした(ウッソ〜本当は毒飲ませたよ^^)」みたいな感じで
ただ反主催やばそうだからとりあえずクレスは助けといた。

どうでもいいけどスレのキーワードでナス扱いされてるレナスカワイソス


583 名前:574:2007/06/26(火) 00:30:06 ID:yqKeI3E50
>>581
うーんそうですか、DC版だとマリアも自力で紋章術覚えるので(ヒーリングは覚えないけど)大丈夫かなと思ったんですが。
もしサポートスペルは無しって意見が多いなら修正します。
確かネルとソフィアはヒーリング修得済みなんですよね。

584 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/26(火) 02:21:23 ID:MEGY3DOQ0
>>583死人だけどアドレーもレベルアップでヒーリング他を覚えるのも忘れないであげて…。

現状を考えるとフェイトは、サポートスペル習得してなさそうだよね。使えるなら足の治療するだろうし。
前衛系は未修得でよくないですか?(フェ、クリ、ミラ、アル)


585 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 13:16:46 ID:5FVXj0pw0
>>584
とりあえず上記4人のヒーリング封印には同意。
あとはマリアなんだが…個人的にはあってもいいかなって感じ。


586 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 15:10:39 ID:CpivZPtV0
後方支援型だし自分もあっていいかなと思うな

587 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 17:44:59 ID:6tFXXweU0
自力紋章術修得する奴は覚えてるって感じでいいんでない?

588 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/06/29(金) 00:48:15 ID:PUoCkTzm0
ミラージュ、すず予約

589 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/29(金) 01:11:57 ID:X3PwaZkV0
>>588に期待。個人的にはミラージュさんに頑張っていただきたい。


590 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/29(金) 16:46:39 ID:oYX8g/qS0
>>588
久しぶりの予約に期待。
ミラージュ危うし…

591 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/30(土) 00:45:34 ID:2BBzLcEY0
>>562氏の予約って今日まで?

592 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/30(土) 01:39:31 ID:Fc9KZh3f0
だと思うよ? 

593 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/30(土) 01:40:17 ID:Fc9KZh3f0
っと、sage忘れスマソ

594 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/06/30(土) 10:26:44 ID:pTmPZdK40
拡声器組みの予約ですが
データが破損してしまい、遅れてしまいそうなので
三日ほど延長してよろしいですか?

595 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/30(土) 12:45:35 ID:2BBzLcEY0
>>594
乙。頑張って下さい

596 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/30(土) 13:19:27 ID:7iygtTUU0
>>594
了解、焦らずにどうぞ〜

597 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 00:50:11 ID:WWofBHZr0
>>594それは災難でしたね。
こちらもまったり待ってますんで頑張ってください。

598 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/07/01(日) 16:55:27 ID:2X1VhStE0
少々遅れましたが投下したいと思います

599 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 16:58:12 ID:2X1VhStE0
―――いったい何がいけなかったのだろうか?
「いや…いや…違うの! そんなはずは……そんなつもりじゃ……」
少女は驚愕と絶望の前で嘆いた。冷ややかな視線が少女を凍りつかせる。

―――いったいどこで歯車が狂ったのだろうか?
「ジャック……」
特に少年の目が痛かった。その眼がすべてを根こそぎ抉り取った。

―――仲間を想う気持ちのどこがいけなかったのだろうか?
「わたしは…わたしは…」
もう何もかもが壊れてしまった。修復しようがないほど。


――――時は遡る――――

G-05とH-05の境界付近。道筋を離れ、林の中を覗いてみると、きこりが休憩できるような切り株がぽつんと置かれている。
アーチェとジャックはその切り株を背に座っていた。
二人は会話することもなく、頭を落とし、無言で地面を見ている。
すでにアーチェの呼びかけから半時間が経過していた。でも、一行に誰も訪れることはなかった。
延々と流れる静観を見つめ、二人は知り合いを待ち続けている。
二人の間には、気まずい静寂が広がっていた。お互いにそれを破ろうとするが長く会話が続かない。
それもそのはず、二人は大切な仲間を失ったのだ。

600 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:00:45 ID:2X1VhStE0
その最中、アーチェはこのまま誰も来ないかという思念に駆られた。嫌な答えである。
すぐに、その考えを捨てるかのように首を振る。
そして、また、かつての仲間に会えるという希望を抱きながら、期待を望みながら、地面を覗いた。

その数分後、アーチェに希望とも思える足音が聞こえてくる。
ジャックもそれに気づいたのか、周囲を見渡している。
二人は耳を傾け、足音を探した。
すると、林の中から息を切らした赤毛の女性と同じく息を切らした黒髪の少女が現れた。
赤毛の女の人は双眸を歪ませ、こちらを睨みつけている。そして、自分たちに言った第一声は、
「あんた達、何やってんだい!!」
と、怒号であった。

アーチェはいきなり怒鳴りつけられるとは、思ってもみなかった。
しかも、初対面の人間ならば尚更である。アーチェに言いようのない感情が湧き上がる。そして、返した。

「何って!? 仲間を待っているのよ!! それしかないじゃない!!」
怒りという感情で質問を投げ返す。全身を使って、言い返した。ジャックは突然の剣幕に驚き、落ち着けと宥めようとする。
でも、アーチェの憤慨は止められない。
なぜ自分が怒られなければいけないのか? 
仲間を想う事はいけない事なのか?
ただ自分は仲間に会いたいだけなのだ。
だから、アーチェは許せなかったのだ。自分の仲間を想う気持ちを否定されたようで。


601 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:02:52 ID:2X1VhStE0
「あんた……自分のやっていることがわからないのかい?
 こんなことすれば、殺しに乗った奴が来る可能性を考えたのかい?」
「……わかってるわよ…」
アーチェは抑揚のない声で言った。そんなこと当に分かっている。
でも、ミントが死んだことがあまりに悲しくて。かつての仲間に会いたくて。
口元から感情が溢れ出す。

「ただ、仲間に会いたいだけなの!! 仲間を想う気持ちの何がいけないの!?
 アンタには大切な仲間を失った私の気持ちが分かるの?
 ……ミントを失った気持ちが!! 私の…私の気持ちが…」
アーチェはそう言うと影を落とした。
自分で言っていて嫌になる。他人に怒りをぶつけても、無意味だから。ミントは生き返らないから。
だけど、言われずにはいられない、憤りを浴びせかける。

赤毛の女性――ネルは視線を落とし、黙り込んだ。彼女が仲間を想う気持ちが痛くわかるのだ。
自分も知り合いを3人も失った。その中には……。
でも、私には、彼女の悲しみを癒せそうな気の利いた言葉も、かける言葉が思いつかない。
「あんたには、私の気持ちがわからないわ!!」
「それは、違うわ!!」
ずっとネルの後ろで口を噤んでいた少女――夢瑠が震わせる。


602 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:05:32 ID:2X1VhStE0
「ネルさんも大切な仲間を亡くしたの! その中には彼女の親友もいるのよ!」

夢瑠はネルから仲間たちの情報を聞いていた。
陽気で心優しいムードメイカーの少女。筋肉ムキムキ半裸の熱血漢の壮年親父。
そして、その娘であるネルさんの幼馴染であり、親友である女性。
ネルさんは放送を聞いた後でも、気丈に振舞っているが、内心悲しんでいる。
夢瑠には、道中でひしひしとそれを感じ取っていた。

「それに……」
夢瑠は一瞬言葉を詰まらせた。でも、喉を伝い言葉にする。
「私も……仲間を失った。ジェラードちゃん、ロウファさん。
 そして、初めての女の子のお友達で最初のルシファーの犠牲者――那々美ちゃん。
 みんな善い人だった。だけど、死んじゃった。だから―――」
きりりと、鋭い眼差しでアーチェを見つめる。
「大切な人を失った悲しみを抱いているのは貴女だけじゃない!
 私もネルさんも他のみんなも悲しんでいるわ!
 だから、自分だけが悲劇のヒロインぶらないで!
 私たちも大切な人を亡くしているんだから……」
夢瑠はそこまで言うと口を閉ざした。それ以上言うと涙が溢れそうになる。
ネルに余計な心配をかけたくない。彼女も耐えているから。
アーチェは夢瑠の視線を逸らし、無表情で俯いている。夢瑠の言葉に何かを感じ取ったのか、終始無言である。


603 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:09:19 ID:2X1VhStE0
辺りに沈黙が包み込む。森のざわめきだけが辺りを響かせ、清閑を演出させた。
でも、4人の間にはぎこちない空気が流れていた。

突然ジャックがそれを打ち破るように静かに語りだした。
「……オレもさあ。知り合いが亡くなったんだ。
 オレが騎士団にいたときお世話になった団長と戦士ギルドでお世話になった大隊長」
みんなの視線がジャックに注がれる。

「殺し合いに参加していたときから覚悟はしていたけど、やっぱり無理だった。すごく悔しいし、悲しい」
暗い表情で語るジャック。
次の瞬間、蝋燭に炎が灯ったかのように覇気が篭った。
「だからさ、決めたんだ。ぜってぇにルシファーをぶっ飛ばして仇をとるってな!!」
体全体でガッツポーズ決める。その姿は何となく頼りなかったが、三人にはなぜか眩しく見えた。
「俺たちさ。こんなところで喧嘩なんかしてないで、一緒にやっていこうぜ。
 そうすれば絶対どうにかなるって」
ジャックは屈託なく、語りかけた。
その口調は自分たちだけでなく、まるで島全体の参加者全員に語りかけるようだった。

横にいたアーチェはジャックを見つめる。
横から見えるジャックの眼は怒りとも憎しみとも思えない内なる闘志が漲っている。
その純粋な眼を見ると、アーチェは周囲に感情を当り散らした自分が嫌になった。
そして、ネルに視線を向け「ごめんなさい」と、謝った。
ネルも謝るアーチェに頭を下げる。
「すまない、私の方こそ言い過ぎた」
間髪入って、夢瑠も「ごめんなさい」と、謝る。
「そうそう、仲直りするのが一番。みんなで協力し合えば、何だって出来るさ」
ジャックはそう言うと笑顔を見せた。
それに釣られて、三人も笑顔を綻ばせた。


604 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:12:05 ID:2X1VhStE0
「おっと、自己紹介を忘れていた。俺はジャック・ラッセル。そして、隣の…」
「アーチェ・クライン」
「私はネル・ゼルファー」
「夢瑠です」
四人は簡素だが、互いに自己紹介をした。そして、すでにやるべきことが決まっていた。
ネルは口を開き、情報を交換させようとする
「早速だが、ここを離れ―――」

―――――刹那

ネルとジャックは気配を感じた。刃が風を切る音である。その音の方向に二人は視線を寄せる。
そこには、太陽の明かりで光り輝く刃。鋭く尖らせた氷柱が迫ってきていた。
その氷柱は明らかに自分たちを狙っていた。
そして―――夢瑠目掛け飛んでくる。

「敵襲!!」

ネルは掛け声をかけると同時に三つの氷の刃を氷柱に投げる。
ネルの『凍牙』では、大きな氷柱は砕けないことは分かっていた。
でも、夢瑠目掛け飛ぶ氷柱を少しでも軌道ずらさなければならなかった。
三つの氷の刃は氷柱に当たると、砕け散った。氷の破片が太陽の光に乱反射し、煌びやかに光った。
そして、夢瑠のわき腹を貫いた。
「え、えっ!?」
夢瑠には何が起こったのか。さっぱり分からなかった。気づいた時には、刺さっていたのだ。
だらだらと血が流れる。地面が血で濡れる。
ネルが軌道をずらしたおかげで死に至るほどの致命傷ともならずに済んだが、その傷は深かった。
夢瑠は痛みに耐え切れず、その場に崩れ落ちた。


605 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:13:03 ID:2X1VhStE0
「いや、いやぁ…」

アーチェは嗚咽のようなか細い声を吐き出した。
恐れていた事態が起こったのだ。殺し合いに乗った者が自分たちを襲おうとしている。
自分たちを殺そうとする『敵』が現れたのである。しかも、アーチェ自身が引き寄せたのである。
自分のせいで、みんなを危険に晒してしまった。自分のせいで、夢瑠が大怪我を負ってしまった。
このとき、アーチェの中で深い後悔と罪悪感が静かに忍び寄っていた。

と、同時に、またアーチェの知らない次元である変化が訪れようとしていた。

――――アーチェの『敵』という認識。

まさにこの場が地獄へと変わろうとした瞬間である。
アーチェの懐に納まっている可愛らしいフィギュアが効果を発動しようとする。
まるで静かに忍び寄る夢魔のようにアーチェたちを刻々と蝕んでいった。

+++

「しまったなあ。まさか、気づかれるとは思ってもみなかった」




606 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:16:22 ID:2X1VhStE0
アシュトンはノートンとメルティーナの首輪を狩り取ってから、拡声器の声の主を探しに森の中へと突き進んでいた。
その十数分後であった。ギョロとウルルンが人の気配を感じて、以外にあっけなく、
拡声器の本人と思われる人だかりを発見したのだ。

アシュトンはすかさず20メートル先の樹木に隠れた。
男が一人と女が三人の合計で四人。かなりの大人数であった。
どんな会話をしているか分からないが何か言い合っているようだ。
プリシスのために参加者を殺さなければならない。が、さすがに四人を相手にするのは無謀といえる。
少しでも多くの人間を殺すには自分が生き残るしかない。そのためにも、自分は死ぬわけにはいかない。
だから、奴らに気づかれずに一人を殺害して、この場から逃亡する案にした。

首輪が刈り取れないことは残念だが、首輪はプリシスへの愛の証明であって、
少しでも参加者を殺害することに意義があるのだ。そう自分に言い聞かせる。

剣を十字切って、氷の魔力を練る。剣先から鋭い氷柱が具現化する。
いつもより大きさが小さいが、人を殺すには十分の大きさであった。
『ノーザンクロス』が完成した。
そして、確実に人を殺すため、自分から一番近くにいる黒髪で翠色の服装の少女にそれを打ち出した。
確実に仕留められるはずだった。
だが、思わぬところで失敗してしまう。赤毛の女はかなりの手足れなのか、それを察知し、殺しを阻止してしまったのだ。
大怪我を負わせることには成功したが意味はない。あくまで殺さなければならなかったのだ。
自分には正面を突き進んで、四人を捌き切る自信はない。

「フギャ(アシュトン、逃げたほうがいいぞ、さすがに四人相手だと厳しいぞ)」
「……ああ」
アシュトンは口惜しそうに呟いた。


607 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:19:16 ID:2X1VhStE0
幸い相手は自分の居所を掴んでいない。
四人は警戒態勢に入っているが、自分を探そうと周囲にキョロキョロと目を泳がせている。
逃亡するには最適な条件であった。
でも、獲物を目の前に引かなければならない。これほど悔しいことがあるだろうか。

アシュトンは悔しさから鞘に収めてあった剣を引き抜く。
別に四人に切りかかるつもりはない。ただ、悔しさを表す表現であった。
しかし、その行動がアシュトンにとって思わぬ展開を生むことになった。

――剣が羽のように軽いのだ。

アシュトンは一瞬体が強張った。構えている剣が軽い。不思議な感覚であった。
しかも、自分が持つ剣は両手持ち専用である。とてもじゃないが、軽くはない。
実際何度か剣を振っているので、この剣の重量は肌で感じていた。
ギョロとウルルンも違和感に気づいたのか。小さく喚いている。
「ギャフ(アシュトン、体が変だぞ。身体全体から魔力が溢れ出るぞ)」
「うん、分かっているよ」
アシュトンも薄々感じ取っていた。魔力だけではない。
腕力、跳躍力、体力、動体視力、身体感覚、潜在能力、全てにおいて爆発的に漲る。
「これなら」
アシュトンはディパックから機械仕掛けの筒を取り出した。
イメージを頭の中で産出させた。すると、筒は剣へと変容する。
アシュトンの両手には、剣が二つ。
普段のアシュトンの戦闘スタイルになった。
でも、通常と違う点を言うと、どちらも両手持ち専用の剣であった。
その暴力的なパワーをフル活用し、軽々と持ち上げている。
小剣を両手に構えるアシュトンにとって、リーチの差や間合いが前のより比較にならないほどパワーアップしていた。

608 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:21:22 ID:2X1VhStE0
アシュトンは笑いが止まらなかった。それは猟奇的な笑いであった。
天は自分に味方している。そんな気分であった。
まさに神の思し召し。トライア神のご加護。プリシスをひた向きに愛し続けた自分への最高の贈り物。
そんな、歓喜するアシュトンにウルルンが危険を知らせる。
「フギャ(おい、喜んでいる暇はないぞ、雷が迫ってきているぞ)」
「!?」
気づかれてしまったのか電撃がアシュトンに向かって迫ってくる。
アシュトンはすかさずステップを踏んで、避けようとした。
確実避けられるはずだったのに電撃は意思があるかのように追尾してくる。アシュトンは覚悟を決めるが、
「あれ!?」
全然平気だった。無傷である。すこし、ビリッとしただけで、痛みもほとんどない。
戦闘にも全く支障なし。見た目の割には、ただの虚仮脅しの威力である。
心配して損したと、息を漏らす。しかし、ずっと雷撃は自分の回りに纏わりついている。
アシュトンはそれを気にすることなく、戦いへと飛び出した。

+++

ネルたちはまだ見ぬ敵襲から警戒態勢を保っていた。
第一襲撃から時間はあまり経っていないが、気配を感じ取っていた。今
にも、林の中でなりを潜めているのである。シーハーツの諜報員であるネルには、気配を読み取ることは容易である。
ジャックもなかなかの実力者であろうか、緊張を解いていない。夢瑠は痛みをこらえ、痛々しく戦闘態勢でいた。
アーチェも震えながら構えている。四人は全方向に感覚を張り巡らせた。

そんな中、夢瑠がわき腹を押さえながら、ネルに尋ねる。
「ネルさん、本当に敵がいるんですか? もうどっか行っちゃったとか?」
「いや、確実にどこかにいる。油断するんじゃないよ」
ネルはそう言うと、目を閉じ、手のひらを構える。
手に雷の魔力を溜め、追尾性能の高い雷撃を放った。


609 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 17:24:39 ID:2X1VhStE0
「『雷煌破』」
電撃は気配の方向へとジグザグに飛んでいった。もし、敵がいるなら、雷撃はソイツを襲うだろう。
しかし、あまり期待は出来ない。この技は威力がかなり低いのだ。でも、相手を燻り出すには最適な技である。
ネルはキョトンとする三人に簡単な技の説明する。

「でも、変ですよ。何もないところをぐるぐると回っていますよ」
雷撃の飛び立ったほうを見ると、何もない空間を纏わり付いている。
「変だね。今までこんなこと一度もないのに」
ネルは異変を感じていた。気配がないならその場に留まるはずなのに反応している。何かが変だ。

突然、同じところを巡回する電撃がものすごい速さで自分たちに迫ってくる。
ネルは一瞬で判断した。それは見えない何かであった。
「みんな離れるんだ! 何かが迫ってきている!」
何もない空間が人のような化け物のような形で揺らいでいる。
そして、電撃がその得体の知れないものに絡み付いていた。

「『凍牙』」
ネルはソレ目掛け、三つの氷の刃を飛ばす。刃はソレを捉えていた。
だが、その三つは空中で砕け散った。うっすら鋭い刃のような物で一振り。
たったそれだけで、全ての氷の刃を叩き切ったのである。

ネルはこの攻撃で悟った。一瞬という時間の中で出来る限り分析した結果。
目の前に迫ってくるのは途轍もない化け物である。とてもじゃないが、自分だけでは対処しようがない。
敵の全貌は二足歩行で、両手に剣のような鋭く巨大な爪を持っており、運動能力は異常ともいえるぐらい高い。
そして、ステルス能力を有している。
ネルにかつてない恐怖だった。
巨大な龍とも戦ったこともある、エクスキューショナーとも戦ったときもある、未知なる科学力とも戦ったときもある。
だが、不可視の生物とは戦ったときはなかった。
他の三人も見えない敵とは戦ったときがないのか、呆然としていた。
ジャックはネルを助けようと、駆けつけて来る。が、


610 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 17:28:06 ID:KT/X+HK30
支援だ!

611 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 17:33:57 ID:u5/v1+ltO
支援

612 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 17:34:25 ID:0V4+W+zfO
支援

613 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 17:41:20 ID:KT/X+HK30
もっかいしとく

614 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:15:23 ID:2X1VhStE0
「ジャック、来るんじゃないよ。こいつの爪は鋭い、切り殺されたくないなら離れな!」
と、ネルは声を張り上げる。
武器を持っていないジャックは足を止め、何も出来ない悔しさから舌を打つ。

ネルはこのパーティで唯一の武器コスモライフルに全てを託す。もし、この攻撃が外れたなら、全員が殺されかねない。
ネルは見えない敵にライフルを構えて引き金を引いた。大きな銃口がキュイインと音をたて光り出す。
人の頭ぐらいのエネルギー弾が発射される。エネルギー弾は敵を狙い打つ。標準は標的を確実に捉えている。
お願いだ、当たってくれと、神に祈った。

だが、恐ろしいまでの身体能力で体を反り返して、避けられてしまう。
エネルギー弾は何もなかったように敵の横を通り過ぎる。
ネルに心底震え上がり、戦慄が走る。死という現実が刻々と迫ってきていた。

敵は土を踏みしめ、一気に間合い詰めてきた。空を切る音と共に物凄い勢いの二つの爪が振り下ろされる。
ネルは咄嗟の判断でパックから盾を取り出し、それを防いだ。
周囲に不自然な金切り音が響き渡る。
ネルは今の一撃を何とか防ぐことが出来た。その剣圧は凄まじいもので、
腕が使い物にならなくなりそうな一撃であった。
敵はそのまま第二打に移ろうとした。
が、ネルの持つ盾は受けた衝撃を星屑となって放出させる『スターガード』であったため、攻撃は続かなかった。
見えない敵も盾から星屑が噴射したことには、驚いたようで一旦距離を測ったようだ。


615 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:17:34 ID:2X1VhStE0
一時の安息の時間。

でも、内心ネルは焦燥と絶望に駆られていた。今の一撃を防いだことは偶然の産物であった。
次の攻撃を防げるかどうか、分からなかった。
透明で見えづらいに加えてこの速さ、もう何回も防げる代物ではない。
絶体絶命とはこのことだ。

ネルに諦めに似た笑みが零れる。
だが、最後まで諦めない、どこかで活路が開けるはずだ。
ネルは弱気になった自分を勇めた。

そして、敵の攻撃が再開された。
敵も戦法を変えたようで二つの爪を複雑に絡ませ、ネルを切り裂こうとする。
ネルは全身を使ってすべての刃撃を防御に回した。
それは、まさに一方的であった。まさに大人と子どもの喧嘩と形容できるほど力の差は歴然であった。
それでも、ネルは諦めなかった。

「うおぉおぉおぉお!!」
ネルは気合を入れるため咆哮した。盾を動かす手が大きく跳ね上がる。
右下、右上、左下、左上、中心、全方位に壁があるように剣戟を捌く。
全てを防御一辺倒に集中させた。それが、敵を倒す秘策になるとは思わない。
でも、耐えるんだ。活路を見出すため、ひたすら耐えるんだ。
ネルは雄たけびと同時に自分言い聞かせた。



616 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:18:51 ID:2X1VhStE0
その時である。

「足元がお留守だよ」
今まで、声を発することがなかった敵が口を開いた。
青年男性を思わせる声色、凶悪な力を持つ化け物のわりには、垢抜けた声質である。
すると、ネルの足元が氷結晶に覆われる。
化け物の顔付近と思われるところから、『コールドブレス』が吹きかけられたのだ。
ネルに絶望的な悪寒が走った。足元が凍りつき、まるで鎖のように繋ぎ止めている。
自分の最大の武器である起動力を削がれてしまったのだ。氷
を引き抜こうと足を活脈させるが、その一瞬が命取りであった。
爪を大きく一閃。
ネルの盾が弾き飛ばされ、無防備になる。

敵はこのときを待っていたのか。長い爪を天高く仰ぐように振り上げる。
ネルは瞳を閉じ、死を覚悟した。そして、振り落とされようとする。
だが、
「フギャ」
という、動物のような鳴き声がそれを中断させる。

―――刹那

「クールダンセル」
遅れて、
「ファイアーボール」
敵は踵を返して、氷の精霊のようなものが現れ敵を三度切りつけようとする。敵はそれを全て爪で受けきる。
遅れて、火球が敵に迫る。敵はコールドブレスでそれを掻き消す。

氷床から抜け出したネルは目を見開いて、辺りを見渡す。
敵から遠く離れて、右側に二回目の呪文を唱えようとしている夢瑠。
同じく遠く離れて、左側に怯えた顔をしたアーチェ。
そんな二人を見て、ネルは笑みを浮かべる。二人におかげで助かったのだ。



617 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:20:36 ID:2X1VhStE0
「フギャア」
「ウルルン、ごめんよ。獲物を目の前に周りが見えてなかったよ……だから」
敵は踵を返して、右側を向く。

「あの娘から始末するよ」

視線の先には、呪文を詠唱している夢瑠がいた。
ネルは逸早くそれに気づいた。
「夢瑠!! 気をつ―――」
敵は疾風と共に夢瑠へと接近していった。乾いた跳躍音がネルの声を遮る。
ネルは脚力を奮い立たせ、敵を追いかける。
このままだと、夢瑠が敵に殺されてしまう。そう思うと、無我夢中で走った。
「凍牙!!」
背を向ける敵に氷の刃を投げつける。
――止まれ、止まれ、止まるんだ。
――当たれ、当たれ、当たるんだ。
一縷の願望を募らせて。

――が、氷の刃はジュッと軽快な音を奏で消え去った。
背を向けているであろう敵が『ファイアーブレス』でそれを蒸発させたのだ。
その蒸発音はネルの中で絶望を奏でていた。


618 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:22:09 ID:2X1VhStE0
時間は超スピードの中で繰り広げられていたけど、スローモーションに感じられた。
敵の刃は夢瑠を確実に捕らえ、二つの爪で夢瑠を突き刺した。
そして、そのまま夢瑠は天へと貢物の差し渡すように持ち上げられた。

突然の出来事で、苦悶の表情を浮かべる夢瑠。
慟哭を胸のうちから咆哮するネルとジャック。
絶望の叫喚を張り上げるアーチェ。
己の刃を突き立てる不可視の敵。

何かの余興であろうか? 何かの儀式であろうか?

――――生贄

まさにその言葉がしっくりとくる地獄の光景。
「いやあああああああああ!!!」
アーチェの叫喚が全てを物語っていた。
ここはまさに地獄だと。
このとき、交戦が始まって3,4分足らずの出来事であった。


619 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 18:22:34 ID:0V4+W+zfO
支援

620 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:24:30 ID:2X1VhStE0
+++

「あっぐ…」
一体自分に何が起こったのだろうか?
胸に見えない刃で貫かれている?
突如のことであった。ネルさんの援護をしようと二回目の呪文を唱えようとしていた。
そしたら、いきなりである。自分が刺され、天高く持ち上げられている。

夢瑠は意識を覚醒させると、脳内が痛みを認知させたのか。痛みが広がった。
胸からは大量の血が溢れ出ている。血漿が見えない刃を伝い落ち、一瞬で血を吸収したかのように消えていく。
まるで、命を吸い取る吸血鬼のように。

血で視界が満たされる。その中で夢瑠は思う。
私はここで何が出来ただろうか?
私は無慈悲に殺された那々美ちゃんの仇をとるために行動してきた。
でも、何も出来ないまま殺されていく。

夢瑠の脳内で走馬灯が駆け巡る。
優しかった母親の記憶。父親を探すために、旅に出た記憶。
両親を想って死を選んだ記憶。ヴァルキリーとの出会いの記憶。
人生を彩る様々な記憶たち。

擦れた記憶の走馬灯の中で最も色づいている記憶があった。
那々美ちゃんとの出会い記憶である。
人間と人魚のハーフである私をお友達として接してくれた心優しき友達。
このときの記憶が鮮明に映し出される。


621 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 18:24:48 ID:KT/X+HK30
私怨させてもらう

622 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:27:27 ID:2X1VhStE0
――――
『初めまして、私は那々美と申します』
『えっえっ、初めまして、夢瑠です』
『ここには同じ年代の倭国の女の子がいらっしゃらないので、何となく寂しかったのですが、
 新しい方がいらっしゃるとお聞きになったので飛んできました。私とお友達になっていただけませんか?』
『……』
『申し訳御座いません、いきなりのことで驚かしてしまいまして』
『えっ…そんなことないよ……でも、私でなんかでいいの?』
『ん?』
『私、姿は人間だけど……人間と人魚のハーフなの。だから……』
『別に気にしないでいいのですよ。ヴァルキリー様に選定された人たちは別にそんなことを気にしない善い人たちですし、
 いろんな身分の方がいらっしゃるので、大丈夫ですよ』
『で、でも』
『それに私はただ普通に夢瑠さんとお友達になりたいだけで。人魚とか人間だとか関係ありません。
 ただ純粋にお友達になっていただければと思いまして』
『友達……』
『も、申し訳御座いません。いきなり「お友達」とか、ご迷惑ですよね』
『えっ、そんな…謝らないでください。…私と友達になってくれるの…?』
『はい。できればそうお思いになって来ましたので』
『……ありがとう』
――――

今まで、人魚と人間のハーフであるため、一族で迫害されていた私。
人間とのハーフというだけで虐められて、友達といえる友達なんかいなかった。
いわば、那々美ちゃんは初めての女の子の友達である。


623 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:30:20 ID:2X1VhStE0
どうしてだろう? なぜ彼女の記憶が鮮明に思い浮かぶのであろうか?
たぶん、私は後悔している。薄暗い空間で無数の光線を浴びて、床へと崩れ落ちる彼女。
私は突然の出来事で何が起こったのか分からなかった。突如のことで仕方がないかもしれない。
でも、私は恐怖で動けなかった。友達が倒れているのに駆け寄らなかった。
ルシファーに歯向かえば殺されるかもしれない。その言葉が自分を踏み止めた。
私は友達よりも自分の命を優先させた。別に悪いことではないはずだ。
でも、私は大切な友達を『見殺し』にした。その言葉がずっと頭の中にあった。
そして、私は那々美ちゃんのために何ができただろうか? 恐怖で怯え、見殺しにした彼女に。

何もしていない。今も昔も。

現に何もできないまま私は胸を貫かれ、全身を駆け巡る激痛を恐れ、死を待ち望んでいる。
那々美ちゃんの仇も討とうとせず、ネルさんたちを助けようせず、痛みから逃げようとしている。
本当に私このままでいいの? 那々美ちゃんと同じようにネルさんたちのために何もしないで逃げる?
…そんなの嫌だ! 最後に一矢報いたい。
そうしないと私は那々美ちゃんに顔向けできない。

夢瑠は最後の灯火を上げ、記憶をフル回転させた。
死が確定的であるという状況下で夢瑠は火事場の馬鹿力ともいえる回転力で記憶を引き出す。
不可視の敵を目の前に、『透明』という事象に焦点を置いた。
透明になれるアイテムといえば『ルシッド・ポーション』と呼ばれる薬を服用すれば透明になれるはずである。
夢瑠は一度誰かが飲んでいるところを見たときがあった。
しかし、この薬は敵を攻撃すると効果が消えてしまうのだ。
目の前の敵はすでに何度も攻撃を繰り返しているので、この線はありえない。
だと……したら。



624 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:32:30 ID:2X1VhStE0
夢瑠は力を振り絞り、胸に突き刺さっている刃へと自分から食い込ませた。
ズブリと生暖かい音が夢瑠の体を伝う。
痛みはなかった。体中に死が蝕んでいる証拠であった。
夢瑠は腕を大きく広げ、不可視の敵の胸板があると思われるところに手を掛ける。
手に貴金属の感触が広がった。

夢瑠は勝利の笑み浮かべる。それは、微かで弱弱しかった。
そして、その感触を肌で確かめ、引き千切った。
ぼんやりとする視界の中。夢瑠に綺麗で毒々しいガラス細工のネックレスが映る。
予想は当たっていた、と最後の力で強く、それを握り絞める。

―――パリーン
手の中で『ディメンジョン・スリップ』の破片が散らばった。
その破片たちは星屑を思わせ、皮肉にも綺麗であった。
夢瑠は破片を地面へと流れるように落とした。
さらさらと流れる破片は陽光と触れ合い、雫が注ぎ落ちように見える。

意識はもうすでになくなっていたのかもしれない。
その破片は自分の涙ように思えたから。

「那…々…美……ん…」
今度会っても友達でいてくれる? 
何にも出来なかったけど? 
私を許してくれる?

そう思いを馳せながら、夢瑠の意識は深い闇へと堕ちていった。

+++


625 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 18:35:31 ID:2X1VhStE0
理由は分からないが、ついに不可視の敵が全貌を現した。
化け物だと思われていた姿は普通の人間だった。しかし、後ろに背負っているものを除けば。

後姿でしか、判断できないが聖職者が着るような黒い服装、黒い髪の持ち主。割とガッチリとした体格の人物であった。
だが、背中には蒼き龍と紅き龍が混在しているおり、混沌とした雰囲気を漂わせていた。
巨大な爪と思われたものは両手持ちの剣であった。
人間の力を遥かに超えた腕力を以て、暴力的なまでに軽々と持ち上げている。
そして、今、その二つの剣は夢瑠を貫き、天に掲げている。

男の表情はひどく微笑んで歓喜に満ちていた。夢瑠の鮮血を一身に浴び、血塗られていく。
ネルを含め、ジャックとアーチェは躊躇していた。
この後に起こる惨劇に目を見開き、凝視していた。

男は夢瑠を貫いている剣の二つのうち、一つを胸部から引き抜く。
一つの剣で天を掲げ、もう一方で――――夢瑠の首を刎ね飛ばした。
切断面から濁流のように血が溢れ出す。首は軽く回転しながら地面に落下、鈍く生っぽい音が弾む。
そして、男は最後の仕上げに夢瑠だった頭を踏み潰した。

グシャリとアメ細工のように脆く儚い。そんなに簡単に砕けるものなのか。
それほどに男の身体能力の異常さを表していた。夢瑠の頭だったところに血肉が敷詰められる。
そして、手柄を立てた軍人のように首輪をパックにしまい込んだ。

―――儀式

それは、自分たちに対する儀式であった。
残虐な行為を圧倒的なまでに見せ付けることによって、恐怖と言う名の悪魔を植えつけるのだ。
彼女はいわゆる見せしめであった。
恐怖は判断力を鈍らせ、精神を愚鈍化させる。身体能力を乱し、筋肉を強張らせる。
その行為が非道なまでに行われていた。



626 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 18:37:04 ID:KT/X+HK30
アシュトンマジ外道私怨

627 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:08:04 ID:2X1VhStE0
ネルは畏怖の念を拭うように、飛び出す。
ジャックは何も出来ない自分を悔い、立ち竦む。
アーチェは絶望から地面に崩れ落ち、戦意を喪失。

「貴様あぁあぁああああ!!」
「クソォーー!!」
「やめてぇええーー!!」

ネルはライフルを構え、銃口を男に向ける。
男は身体を返して、剣に突き刺さっている夢瑠の身体を盾に、エネルギー弾を防いだ。
生気の感じられない彼女の身体に更なる大きな銃創が刻み込まれる。
死体となった彼女を死んだ後でも利用する。
その行為は死してなお、夢瑠が陵辱されているようで、吐き気がした。
そして、男は腰と身体を回転させ、剣を手首のスナップを利かせ、遠心力で夢瑠の身体をネルに荒っぽく投げつけた。

ネルは剛速球で投げられる夢瑠を重い衝撃と共に身体で受け止める。
第二発目を構えていたネルのバランスは大きく崩れ、光弾は空高く軌道を変えた。
それに乗じて、男は一気に間合いを詰めてくる。
ネルはバランスを整え、バックステップを踏み、深く息を吸い込む。
ネルは覚悟を決める。目の前の男を倒すには、自分を犠牲にするしかなかった。
命を擲ってでも、奴と刺し違える。この選択しかなかった。ライフルの弾丸の残数は残り一発、全てはこれに架かっている。

ネルは最後の構えをする。敵の来るタイミングを計り、地面の砂を大きく蹴った。
ネルの右膝が切断される。が、たちまち砂埃が男の眼を狙い、一瞬だけ怯ませる。
そして、ネルは足を失い、崩壊するバランスの中、右手を敵に突き出す。
男はその気配に剣を振り上げ、右肘を切断。
ネルはその囮であった右肘を無視するかのように左手を敵に向ける。

―――その手には煌々と光るライフルを構えながら。
命を賭して、右膝と右肘を代償にし、銃口を完全完璧に狙いつけていた。
ネルは静かに目を閉じる。これでもう惨劇は終わるのだ。そして、小さく口開く。

「さようならだ」

光が男を襲う。


628 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:10:52 ID:2X1VhStE0

――だが、

「うおおおおおおお!!」
怒号と共に、男は身体を大きく震わせ、狙いを反らそうとする。
化け物じみた脚力、瞬発力、反射神経、柔軟性を最大限に駆使し、
左手の剣の側面でライフルの軌道を反らした。
エネルギー弾は剣を直撃。剣は大きく回転しながら、孤を描き、地面に落ちた。剣はチュンと電子音を立て、元の筒へと戻った。
だが、当の男は右腕を掠っただけで、無傷であった。
「今のは、危なかったあ…」

ネルの顔は血の気が失せ、蒼白になった。彼女はもう満身創痍であった。
しかし、そんな彼女に男はわざと痛めつけるために腹に剣を突き入れ横に薙いだ。
周囲に血溜りができる。ネルの意識は死と生の狭間を行き来していた。

ネルは最後の抵抗を試みる―――額に皺を寄せ、男を睨みつけた。

ケタケタと笑う男は狂喜の目を滾らせ、剣を振り翳す。
「止めだ」

――――――ガキィ
と、抑えられる。

「テメェだけはゼッテェ許せねえ!!」
そこには片手で剣を持ったジャックがいた。その目は憎悪と後悔が滲んでいた。
その光景を見ると、刹那。
体が休息を必要としているのか。
ネルは瞼を閉じ、一時の休息に体を巡らせた。



629 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:13:11 ID:2X1VhStE0
+++

ジャックは地面に落ちている筒に手を伸ばした。男が左手に持っていた剣の成れの果てである。
『レーザーウェポン』という最新鋭の科学の結晶体ともいえる代物であった。
ジャックは機械類が苦手であった。しかし、長年の戦士の勘がそれを拾い上げろと血液を巡って、知らせる。
ジャックは筒を構えて、男に飛び掛った。

「テメェだけはゼッテェ許せねえ!!」

筒は片手剣と変容し、男を襲う。
「へえ、今更真打の登場かい。でも、もう僕は止められないよ」

男――アシュトンは詰まらなさそうに語りかける。そして、剣をジャックに振り入れる。
ジャックもそれに何とか対応させ、捌き落とす。
剣の衝撃が手を伝い、痺れとなって感応する。物凄い力であった。
遠巻きから何度も剣術を眺めていたが、実際に手合わせしてみると恐怖を感じるほどの豪腕。
ジャックは何度もこいつの攻撃を受けたネルに今更ながら関心を覚えた。

「テメェだけは…許さねぇ」
ジャックは吐き捨てる。
ほぼ無抵抗の夢瑠を残酷なまでに殺したこと。自分たちを助けよう一人で戦ったネルを殺したこと。
アーチェの仲間を想う気持ちを踏みにじったこと。許せるはずはなかった。
それにもう一つあった。
ジャックはアシュトンが持つ剣に見覚えがあった。この剣は心の師匠とも言える人物の愛用の剣である。
テアトルの自分の上司であり、大隊長である――エルウェンの剣に間違いなかった。
大隊長は弱き者のために戦い、正義の貫く生粋の戦士であった。
だが、そんな彼女の愛用の剣が残酷極まりないことに使われ、惨劇の担う剣になっていたことが許せなかった。
まるで、大隊長が侮辱されているようで腹がむかついた。


630 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 19:13:35 ID:0V4+W+zfO
支援

631 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:16:33 ID:2X1VhStE0
「別に、君に許してもらいたいとはおもわないなあ」
アシュトンはそう言うと、斬撃のスピードを速める。
ジャックは全身全霊を込め集中させる。アシュトンの動きを予測し、容赦ない攻撃を全て受けきる。
「どうして、こんなことするんだ!?」
ジャックは猛攻を受けながら尋ねる。
「どうしてって、それはプリシスの望みを叶えるためさ。
 彼女は生き残ることを望んでいる。だから、僕はそれを手伝っているんだ。
 参加者が死ねば、その分彼女が最後まで生き残る可能性があがる。
 僕は彼女のためならどんな汚いことでもやり遂げる。
 そうすれば、プリシスは僕を一番好きになってくれる。
 そのためにも、愛の形を残しておくため、首輪を集めているんだ」
アシュトンは自分に酔ったような口調で頬を緩ました。
「本当にそんなことでお前は好かれると思っているのか!?」
「もちろんさ。プリシスなら喜んでくれる」
アシュトンは満面の笑みで言い切った。狂喜と狂気が混濁する狂った笑顔。

ジャックは恐ろしかった。自分を悪と認知していない悪。周囲を巻き込んで、喰らい尽くす悪。
放って置いてはいけない。こいつはこの場にはいてはいけない存在だ。
ジャックは攻防の中で思った。

ギョロはタイミングを見計らったように、火炎を吐き出す。ジャックはギョロの攻撃に体を反り曲げて、避けた。
アシュトンもそれに続いて、剣撃を連立させる。ジャックはそれでも防御した。
ウルルンが隙を狙い、吹雪を吐き出した。それも、膝を屈折させ、うまく回避した。
ジャックはいわば、全身が集中力の塊であった。
集中の糸が切れれば、なし崩れに自分は斬り殺されてしまう。一瞬も油断できなかった。
もし、自分が死ねば、アーチェを守る奴がいなくなる。
アーチェは体を痙攣させ、ごめんなさいと呪詛のように何度も呟いて、地面ひれ伏せていた。
『アーチェを守る』その想いがジャックを強くさせた。


632 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:18:39 ID:2X1VhStE0
でも、守りに徹するだけで精一杯だった。
それほど、目の前のアシュトンは化け物じみた身体能力であった。
だが、少しだけ隙が見え隠れしていた。アシュトンはすでに疲労が溜まっていた。
それもそのはず、ノートン、ロジャー、メルティーナ、ネル、夢瑠、ジャックと連続して戦闘しているのだ。
いくら、パワーアップしても、疲労の影も見えてくるのは道理であった。
それでも、ジャックはその一瞬の隙が見出せないでいた。
ジャックは必死に願った。

幻想のようなモノにしがみ付きたくなるほど切羽が詰まっていた。
このままだと、自分の首が刎ねられることは自明であった。
敵に刃が届け、届くんだ、と願った。
届け、届け、届け、届け、届け、とひたすらに。

―――そのときである。
ジャックの剣が槍へと変わった。

「!?」
突然の武器の変化にアシュトンは驚きを隠せなかった。槍はアシュトンの腕を掠める。唐突の変化に対応できなかったのだ。ジャックはその一瞬の隙を、見逃さなかった。攻守が逆転する。
連続して、アシュトンに突きを連続して繰り出す。アシュトンは体勢崩しながらも、何とか回避。
「ギョロ!!」
一旦距離の間合いを整えるため、ギョロに火炎の息を指示する。
火炎を目の前にジャックはなす術もなく、後ろに跳躍する。
二人は互いに視線を絡ませ、対峙するかたちになった。

「へえ、剣が当然槍になったのは少し驚いたよ。
 でも、それは通用しないよ。こんどこそ、首輪を狩らせてもらうよ」
「ふーん、少し驚いただって? すっげえ驚いた顔してたじゃないか、こーんなふうに」
ジャックは大げさにアシュトンの驚いた顔を再現した。

アシュトンは呆れた顔でジャックに一閃。
ジャックは槍でそれを捌こうと、同じ方向から切り返す。
その瞬間槍は両手持ちの剣へと変わった。アシュトンは前ほどではないけど少し驚く。
剣と剣が激突。金属音が響き渡る。




633 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:21:09 ID:2X1VhStE0
剣撃の威力は全てジャックに返されて、ジャックは大きく吹き飛ばされる。
その中、ジャックはアクロバットに空中で一回転し、姿勢を立て直す。剣は槍へと姿を変える。
アシュトンはジャックの着地地点へと駆け出している。
ジャックは空中で己の全力を槍に籠める。
全ての惨劇を止めるため、アーチェを守るため、そして―――リドリーを守るため。
ジャックは着地すると同時に、地面に槍を突き出した。

―――百 渦 嶺 嵐

自分が持つ最大の槍技。
アシュトンはジャックに間合いを詰めるため何も知らず、駆け出してくる。
そして、目の前に、無数の槍がアシュトン襲った。生き物のような無数の槍はアシュトンを突き刺そうとする。

だが、アシュトンはそれを見切っていたのか。
人間離れした脚力で高く飛翔し、何事もなかったようにジャックの目の前に姿を現した。
「残念だったねえ。僕の知り合いにさ、君と同じように地面に武器を突き刺して攻撃する特技を持っている奴がいるんだ。
 まあ、君とは違って、隆起した地面だけどね」
アシュトンは敬意を評したような口調で、空を二,三回切って構える。

ジャックも息を切らしながら、槍を片手剣へと変容させ、正面をガードするような形に構えた。
ジャックは疲労困憊であった。最後の抗いであった。
ここからは消耗戦であったのだ。自分の生を楽しむ時間帯であった。
「僕は結構疲れているんだ。だから、あんまり抵抗して欲しくないんだけど…」

ジャックは睨みつけ、「テメェの思い通りにさせねえよ」と、吐き捨てる。
アシュトンはやれやれといった表情でジャックに駆け出した。
ジャックは剣を強く握り締め、覚悟を決めた。

634 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 19:21:33 ID:0V4+W+zfO
支援

635 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:23:48 ID:2X1VhStE0
突然。

「ギャフウ」
「フギャア」
二対の龍が鳴き出した。その鳴き声にアシュトンは足を止める。
彼の表情は耳を疑う内容なのか驚きに満ちていた。
「でも、後もう少しで…三つ分の首輪が獲得できるんだよ」
と、言うアシュトンに二対の龍は彼の頭をガブガブと噛み付いた。
「あで、痛てて、痛いな、もう! 分かったよ、ここは一旦引くよ」
アシュトンは不満そうに言い放つ。龍は納得したのか嬉しそうに頷いた。

ジャックは口を半分開けたまま、その光景を見つめていた。
何の冗談だろうか。ジャックは呆気に取られていた。
「今度会ったらこうはいかないからな。次こそは君の命を貰うよ」
アシュトンは残念そうに語りかける。
「次に会ったら、テメェをぶっ殺す!!」
ジャックは鋭い眼光を光らせ、睨んだ。

アシュトンは笑いながら、放置してあったネルのパックを奪い取り、森の奥へと消えていった。

+++

ジャックは緊張状態が解けると同時にその場に崩れ落ちた。
死と隣り合わせの戦いが終わったのだ。そう思うと体中が安堵に包まれた。
でも、精神的にはまだ終わっていなかった。
自分が弱かったために、二人も犠牲者を生んでしまった。悔しさのあまり草を握り、引き千切った。
ジャックは自責の念に落ち潰されそうになった。
しかし、その中でアーチェを守りきったことは少なからずジャックの精神を安心させた。

すると、地面にひれ伏しているジャックに足音が聞こえてきた。
その足音は自分たちのほうへと向かっているようだ。



636 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:27:41 ID:2X1VhStE0
瞬く間に道なりから大男と少女が姿を現した。

大男は典型的な傭兵のような筋肉質の大柄の人物、
左瞼の隣には切り傷の痣があって目に付いた。腰には鉄パイプを携えている。
少女は紫を基調とした服装で、髪型はアーチェと同じポニーテイル。背中には、巨大な機械を背負っていた。
とてもじゃないが、不釣合いな二人組みであった。

少女と大男は目の前の惨状に目を泳がせていた。
悲しみと驚愕を含ませた表情で辺りを見つめる少女。
憤怒の表情で辺り見入っている大男。
驚くのも無理もない。
首を失った少女の死体、血溜りの中で膝と肘を失った女性、
地面にひれ伏し体を痙攣させ震えている少女、そして、そんな二人を見つめる少年。
確実にここで何かが起こっているのだ。むしろ、殺し合いが繰り広げられたとしか言いようがなかった。

大男――アリューゼはズカズカと地面を踏みしめ、ジャックに胸元に掴みかかった。
「おい!! テメエ、ここで何が起こった!! あそこにいる首のない死体は夢瑠じゃねえか!!
 何が起こっているんだ!? ……黙ってないで、何か言えや!! 聞こえねえのか!!!」
と、怒号を上げた。
少女――プリシスはアリューゼの突然の剣幕に怯えながらも、腕にしがみついた。
「お願い止めて! アリューゼ!」
プリシスは怒りを宥めようとした。アリューゼは胸元を放し、ジャックを解放する。

ジャックは手を放されると、アリューゼを睨みつけた後、意気消沈したまま今までの経緯をふつふつと語った。
「俺も…よく分かんねえんだよ。突然、俺たちに見えない敵が襲ってきたんだ。
 夢瑠を殺した後、なぜだか知らないが、姿を表したんだ。
 そいつは背中に二匹の龍を背負った男だった。そして、俺たちの抵抗むなしくネルが…」
二人はジャックの話を聞き入っていた。
話を聞いて、アリューゼは怒りを抑え切れていない表情でいた。
プリシスは何か引っ掛かるものがあるのか、ジャックに尋ねようとした。


637 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:30:14 ID:2X1VhStE0

けれども、ジャックはネルの名を言うと思い出したように、二人を無視して倒れているネルの元へ駆け寄った。
安否をまだ確認していなかったのだ。夢瑠は確実に亡くなっているが、ネルはまだ生きている可能性があった。
でも、それは霞のようにかなり薄い確率であった。

ジャックはネルに近づき、肩を揺さぶった。
ネルは重い瞼をゆっくりと開いた。その瞳は焦点が合わず、散漫であった。
ジャックはそれでもネルが生きていることに笑みを浮かべる。でも、
「…ん…ん、誰だい?」
「俺だよ、俺! ジャックだよ! 敵はもういなくなったんだ。今すぐ手当てするから」
「……ジャックか…私はもう助からない。だから…手当ての必要はない…」
ネルは肩で息をしていた。満身創痍であった。生きているのが不思議なぐらい出血量が多かった。

ジャックは諦め切れなかった。助かる手段がないかとアリューゼとプリシスに回復薬がないかと尋ねた。
二人は視線を落とし、無言であった。それだけでジャックは全てを理解した。
ジャックは悔しさのあまり、地面を殴りつけた。地面を殴りつけた衝撃が痛かった。
でも、ネルはもっと苦しんでいるんだ。そう思うと、何度も殴りつかずにはいられなかった。

「まだ……助かる…」

すると、茫然自失であったアーチェがネルの元へ駆け寄っていた。
彼女の目はずっと泣いていたのか、赤く腫れ上がっていた。
アーチェはネルの頭を自分の膝に乗せ、パックから高級感のある美しいグラスを取り出した。
「これは『エリクシール』という服用者の傷を瞬く間に完璧に癒す魔法の霊薬なの…。これさえ飲めば…まだ助かる」
まさにこの状況下での希望の聖杯。ジャックは嬉しさのあまり小躍りしそうになった。


638 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 19:32:28 ID:2X1VhStE0
アーチェはジャックにネルの失った膝と肘を持ってくるように指示する。

ジャックは言われた通りに、切断された部位を、支給品の水分で雑菌を洗い落としてから、
ネルの体の切断面と斬り落とされた部位を手で押さえ結合させた。
「ネルさん……ごめんなさい。私が拡声器なんか使わなければ、夢瑠さんやネルさんがこうなることはなったのに」
「…いいさ」
ネルはポツリとそう言うと、自力では飲めなかったので、アーチェに飲ませてくれないか、と頼んだ。
アーチェはグラスをネルの口元まで引き寄せ、液体を流し込んだ。

ネルは受け入れるように液体を喉に通した。ゴクゴクと喉が鳴り、体中に液体が浸透するのが分かった。

―――効果はすぐに表れた。

ネルは体が締め付けられるような激痛に襲われた。斬られたのと違った痛みに悶え苦しんだ。
アーチェは予想外の展開に肩を震わせ後退さった。
「えっ…そんな、そんな……どうして!?」
アーチェは顔面蒼白で驚愕していた。本来なら、すぐに傷を癒すのに、苦しみ出すのだ。
ネルの異常な苦しみように目が離せなかった。

ネルは自分が恐ろしい何かに蝕まれるような感覚に襲われた。すると、ネルの足元から石化が始まった。
三人は石化するネルを魅入っていた。
アーチェは大きく目を見開き、声にもならない声で叫んだ。悲痛の声で何度も何度も。
「お願い、石化なんかしないで!! 止まって!! お願い、お願い!!」
アーチェは膝を屈折させ、バランスを崩した。
それは、身体がバランスを崩したというよりは精神のバランスを崩したと言ったほうが適切であった。



639 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 19:33:04 ID:0V4+W+zfO
支援

640 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 19:36:58 ID:KT/X+HK30
支援!

641 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 20:02:04 ID:2X1VhStE0
+++

石化が進行するネルは意識を覚醒させ、辺りを見渡した。
ケガの痛みと石化の痛みが視界をぼやけさせる。その中で、ネルは体を返し、アーチェの方へ振り向く。
彼女は今、罪悪感と絶望に支配されているようであった。

ネルはそんなアーチェを見ると、理解した。彼女は何も知らなかったのだ。
本当は自分を助けたかったのであろう。彼女の表情からそのような想いが感じ取れた。
結果はどうあれ、ネルは自分のことを気遣ってくれたアーチェに最後のお礼を言おうとした。

だが、無慈悲にも、それはできなかった。血を流しすぎたのか、もう口を動かすこともままならない。
あぅあぅと喘ぐ声しか出なかった。
最後の見納めにネルはアーチェに視線を向けた。相貌はやはり驚愕に満ちていた。

――なんてこったい、これは……

ネルはその中である重要な出来事を目撃する。
ネルが視線を落とした先には、地獄の使者とも言える呪術の産物。
可愛い姿形をしているが、それはかりそめの姿であって、本当は魔の手先である。

――ド根性バーニィ

それがアーチェの懐から見え隠れしていた。陰惨な惨状を作り出した全ての元凶。
こいつのせいで、自分が、夢瑠が、ジャックが、アーチェが。
ネルは薄れていく意識の中、最後の仕上げの準備にかかった。

歯を食いしばって、動けない体を振り絞って、手をアーチェに伸ばす。
神経が失っているのか、手の動かす力の加減ができない。手はアーチェを殴りつけるような勢いで伸縮する。
そして、『ド根性バーニィ』を掴みあげた。
手の力をゆっくりと伝わせる。
中にいる悪魔はきりきりと音を鳴らし、叫び声を上げている。
ゴキリという音と共に悪魔を砕かれ、断末魔を上げた。

これを皮切りにネルの身体が安堵したのか、石化の進行が早くなった。
ネルは必死の形相のまま石化した。それは悪魔を退治したネルにとって、賞賛ある表情であった。

――でも、それはある少女を大きく狂わせる表情であった。




642 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 20:04:36 ID:2X1VhStE0
+++

「え!? ネルさん……」
突然胸を殴りつけられたアーチェは呆然とした。ネルは自分に掴みかかろうとしていたのだ。
その顔は酷く私を憎んでいるような形相であった。
「ネルさん……ごめんなさい、ごめんなさい―――」
アーチェは心の底から何度も謝った。でも、ネルは許してはくれそうにない。
彼女の表情が恐い。

私を今にも殺したくて仕方がないような。
私を同じようにしたくて仕方がないような。
憤怒、軽蔑、中傷、憎悪が入り乱れた表情。

アーチェはネルから目をそむけた。罪悪感がネルから離れさせたのだ。
そして、ネルは苦悶の表情のまま、石へと姿を変えた。
それでも、アーチェはネルを見ることができなかった。

アリューゼとプリシスとジャックの視線が自分へと重圧となって注がれる。
三人の心苦しいぼやきが胸に刺さる。罪悪感を大きく揺さぶる。
「いや…いや…違うの! そんなはずは……そんなつもりじゃ……」
冷たい視線が心を冷たく殺した。罪悪感を大きく燃やした。
アーチェは絶望の中で思う。
たぶん私のことを疑っているのであろう。分かってはくれないと思うが、私はネルさんを心から助けたかった。
でも、結果は結果である。皆を騙して、ネルさんを嵌めた罪人。そんな私は許されるだろうか?
それに、私の軽率な行動で夢瑠さんも惨い仕打ちでなくなった。私が間接的に二人を殺したんだ。
私が殺した。
だから、私は本当に許される存在? 本当にここにいていいの?
そんな想いが交差する中、嫌な気持ちを振り切ろうと、一縷の希望を抱き、アーチェはジャックに目をやった。
ジャックとは、6時間ほどしか付き合いはないが、私のことを分かってくれる。
彼なら私を…


643 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 20:07:30 ID:2X1VhStE0
「ジャック……」
ジャックの目は、他の二人同様、冷たかった。
まるで、氷のように無関心な色、すれ違った他人に向ける眼差しであった。
その眼差しは二人の視線より辛かった。

―ジャックまで私を疑うの?
―ジャックなら私の疑いを晴らしてくると思ったのに。
―ジャックなら私の悲しみを分かってくれると思ったのに。

「わたしは…わたしは…」
アーチェは身体をわななかせた。
私は不安という絶望から希望を求めただけである。
それが、こんな結果に誰がなると予想したのであろうか。いや、あのとき、こんな事態になるとは思わなかった。
もう何も信じられない。もう何を言っても信用してくれない。私は自分の知らない何かが恐い。
希望を求めて手を出しても、手を振り払われて絶望に突き落とされる。

―嫌だ、嫌だ、嫌だ。

私はかつての仲間たちに会いたかった。クレス、クラース、すず、そして――、チェスター。

―彼らなら自分のことを理解してくれる。
―彼らなら私の手を振り払わない。

アーチェはジャックから背を向け、全速力で駆け出した。
罪悪感から目を叛けるように逃げ出した。アーチェはもう何も信用できなくなっていた。
最後の砦であるジャックの視線が彼女の精神を冷たく凍えさせたのだ。

ジャックがアーチェを制止させようと、呼び止める。だが、すでに時は遅かった。
アーチェの耳はとっくに何も受け付けなかった。
アーチェは龍を背負った男と同様に森の奥へと消えていった。


644 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 20:10:29 ID:2X1VhStE0
――――時は戻る――――

森の奥へと、消え去るアーチェを見終えると、ジャックは疲労でその場に崩れ落ちた。
「ちくしょう、俺が一瞬でもアーチェを疑ったりしなければ……ちくしょう」
ジャックは後悔していた。一瞬でもアーチェがネルを騙したことを疑ってしまった。

彼女は仲間想いでぶっきらぼうな言葉の中にも優しさがこもっていた。
拡声器を使ったときも、仲間を思う気持ちからであった。心優しい女の子である。
でも、俺はあのときで一番彼女を理解しなければならなかった。
彼女は夢瑠が死んだこと、ネルが石化したこと。
心優しい彼女はその二つのことで良心を痛めていたはずだ。
それなのに、俺は…。
「くそっ…、くそっ…」
アリューゼとプリシスは沈黙していた。ジャックの後悔が計り知れない。かける言葉が見つからなかった。
二人は気が治まるまでジャックを眺めていた。

ジャックの地面を殴りつける音が木霊する。辛酸としたこの場所で不器用な音が鳴り続ける。
その音は絶望の始まりを意味しているようであった。


【H−5/午後】
【ジャック・ラッセル】[MP残量:50%]
[状態:後悔 手にかすり傷 疲労特大]
[装備:レーザーウェポン(形状:初期状態)]
[道具:首輪探知機・荷物一式(水分は無し)]
[行動方針:仲間を集め。ルシファーをぶっ倒す]
[思考1:アーチェを追いかけたい]
[思考2:双龍の男(アシュトン)をぶっ殺す]
[思考3:リドリーを探す]
[現在位置:G−5とH−5の境界付近]




645 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 20:10:46 ID:KT/X+HK30
支援DA

646 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 20:12:14 ID:2X1VhStE0
【プリシス・F・ノイマン】[MP残量:100%]
[状態:不安]
[装備:マグナムパンチ]
[道具:ドレメラ工具セット・???←本人&アリューゼ確認済・荷物一式]
[行動方針:惨劇を生ませないために、情報を集め、首輪を解除。ルシファー打倒]
[思考1:情報収集]
[思考2:仲間を探す]
[思考3:ヴァルキリーに接触]
[現在位置:G−5とH−5の境界付近]

【アリューゼ】[MP残量:100%]
[状態:憤り]
[装備:鉄パイプ]
[道具:???←本人&プリシス確認済・荷物一式]
[行動方針:必ずルシファーを殺す]
[思考1:プリシスを守る]
[思考2:ジェラードとロウファの仇を討つ]
[思考3:必要とあらば殺人は厭わない]
[思考4:情報収集]
[思考5:ヴァルキリーに接触]
[現在位置:G−5とH−5の境界付近]

【ネル・ゼルファー】[MP残量:50%]
[状態:瀕死+石化 右肘と右膝を欠損 腹とわき腹をまたいでかなり深い裂傷]
[装備:なし]
[道具:なし]
[行動方針:???]
[思考1:???]
[現在位置:G−5とH−5の境界付近]
※12時間以内に石化を解除しなければ、石化が心臓まで達し、死に至ります。
※石化を解除しても、瀕死なのですぐに回復しないと死に至ります。
※右肘と左膝は生身のままで、近くに放置されています。
※右肘と左膝はあまりに放置すると、腐食して、取り返しの付かないことになるかもしれません。
※近くに『スターガード』放置されています・
※ネルの周囲には『セブンスレイ』〔単発・光+星属性〕〔25〕〔0/100〕が放置されています。


647 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 20:16:31 ID:2X1VhStE0


【H−4/午後】
【アーチェ・クライン/午後】[MP残量:95%]
[状態:絶望感 罪悪感 疑心暗鬼 西に向かって走行中]
[装備: なし]
[道具:ボーリング球・拡声器]
[行動方針:???]
[思考1:チェスターに会いたい]
[思考2:みんなに会いたい]
[現在位置:中央付近]
※ド根性バーニィは砕かれました。
※エリクシールの器が空になりました。

+++

一方で、H−06の源五郎池付近。
アシュトンはジャックとの交戦から離脱した後、源五郎池を発見していた。
ちなみに、なぜアシュトンはジャックを殺さずに逃げ去ったのは、
ギョロとウルルンが二人分の足音に察知したから、やむなく、引いたのであった。
あのとき、アシュトンはなんだかんだでかなり疲労していた。
だから、いくらパワーアップしていても、近くに寄ってくる二人とは連続して戦えなかったのである。
それほどまで、疲労していたのだ。

アシュトンは血で汚れた身体を池の水で洗い流していた。その姿は衣服を脱いで、パンツ一丁であった。
身体に付いた穢れを洗い落とすと、アシュトンは元の服装に袖を通して着替えた。
「はあ、さっぱりした」
言葉を漏らす。
アシュトンは木下に腰を落ち着け、これからの動向について思念を巡らせようとした。
が、その前に…。



648 名前:絶望の笛:2007/07/01(日) 20:17:59 ID:2X1VhStE0
「どうして、あの時、力が漲ったんだろう? トライア神の思し召しかな?」
「ギャフ(さあな、俺たちにも分からねえな)」
「そうかあ、本当にどうしてだろう?」
アシュトンは首を傾げる。

「フギャ(そういえば、アシュトン。どうしてあの技を使わなかったんだ?)」
「あの技って?」
「フギャアア(お前の最強技『トライエース』。あれを使えば一瞬にして四人を殲滅できたのに)」
「ああ、それね。その考えはあったんだけど。あの疲労状態で使ったら、技の反動で動けなくなるよ。
 動けない間に殺されてしまうかもしれないし、技が外れたことも考えると、できなかったなあ。
 あくまで『トライエース』は最後の切り札として置いときたいんだ。
 まだ、十賢者の二人も生き残っているし、他の参加者の首輪も集めるためにも、体力を温存させときたいからね」
ギョロとウルルンはそれもそうだと、うんうんと頷いた。
「ギャフフーン(で…これから、どうするつもりだ?)」
「うーん、今それを考えるところだったんだ。そうだな、ここは一度体を休めようと思うんだけれど…」
「フギャッ(それがいいぞ。さすがに戦いすぎだぞ、プリシスのために頑張るのはいいが、
       疲れて倒れられちゃあ、こっちが困る。俺たちは一心同体だからな、それを忘れないでくれ)」
「ギャッフ(そう、そう、俺たちのおかげでお前はどれほど助かっていると思っているんだ。少しは感謝しろよ)」
「分かってるさ、それに僕はギョロとウルルンの行動も視野に入れて戦っているんだ。
 それぐらい、僕たちの付き合いは長いでしょ」
本当に分かっているのか? とギョロとウルルンは戯れるように頭に噛み付いた。
アシュトンは痛い痛いと訴えた。
「それにしても、あのネックレスの効果はいったい何だったんだろう?」
戦いの最中、翠服の女の子に壊されてしまったネックレス、女の子は必死にそれを壊そうとしていた。
もしかして、すごいアイテムだったのかなとアシュトンはそう思った。
アシュトンは黒服の男と金髪ロングヘアーの紋章術師のパックを漁った時、説明書があることに気づいた。
そのときに、ネックレスの効果を調べようと、自分のパックの説明書を探したけれども、見つからなかった。
でも、アシュトンは薄々気づいていた。自分は最初に支給品を置き忘れてしまうという手痛い失態を起こしてしまったのだ。
そのときに説明書を落としてしまったようだ。
「まあ、いいか。運が悪いのはいつものことだし」
アシュトンにしては珍しく楽観的な口調で言った。それもそのはず、ネックレスを失ったことを差し引いても、嬉しいことが多かったのである。
「さーてと…」
アシュトンはルンルン気分で立ち上がり、踵を奮い立たせ、安息の地へと駆け出した。


【H−6/午後】
【アシュトン・アンカース】[MP残量:50%(最大130%)]
[状態:疲労特大 体のところどころに傷(応急処置済み)  左腕に軽いやけど(応急処置済み) 右腕にかすり傷(応急処置済み)]
[装備:アヴクール・ルナタブレット・マジックミスト]
[道具:無稼動銃・???←もともとネルの支給品の一つ・首輪×3・荷物一式×2]
[行動方針:プリシスの望むまま首輪を狩り集める]
[思考1:魔力と疲労を回復させるために、寝床となる安息の地を探す]
[思考2:敵との交戦は今のところ控える]
[思考3:回復しだい目的に移る]
[現在位置:源五郎池付近の東部]

※ディメンジョン・スリップは砕かれました。

【夢瑠 死亡】

【残り40人】



649 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/07/01(日) 20:22:18 ID:2X1VhStE0
投下完了いたしました。
連投規制で時間がかかりまして、すまんOTZ

意見などありましたら、いってください

650 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 20:29:09 ID:KT/X+HK30
支援が至らずすまんな。GJ!
アーチェorzド根性バーニィといいスーパーボトルといい全てが空回りしたな…。
スーパーボトル持たせたのもアシュトンだし、ホント奴は外道だな
ジャックもそうだけど、プリシスはアシュトンの事聞くだろうし、アリューゼも関係深い奴が死んでるしこの後が楽しみだ。
あと、状態表でネルまだ生きてたのを知ったw

最後に…夢瑠…俺の嫁が…

651 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 21:17:38 ID:uYKZOvJ/0
>>649
投下乙!
何だこの負の連鎖は…ホント、ロワは地獄だぜフゥハァァァ!

夢瑠…お前はよく頑張った、安らかに眠れ。

652 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 23:41:41 ID:dGKMC9IhO
>>649
乙!

やべ、泣きたくなってきた…
この展開だと、いつかプリシス&アリューゼ&ジャックVSアシュトンが起きる可能性が高いな。
これだけ人を殺しまくったアシュトンを、プリシスは果たして許せるだろうか…
ますますルシファーの事が憎くなるな。

653 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 00:32:01 ID:MIpkszlH0
>>649
乙!拡声器の長編をありがとう!夢瑠…ウッ
拾ったアイテムが全て最悪の展開に向かってしまったな。
この三人がこれからどう動くかwktk

ただ気になるんだけど、ネル瀕死の状態で12時間持つかな?
石化が心臓に達する前に死んじゃうんじゃないか?
あと>>629の17行目、多分誤字だと思うんだけど
>今更ながら関心を覚えた
「感心」だよね?

あと、見せしめにされながらエイミ以外に反応されてなかった那々美を弔ったのがGJでした。

654 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 01:44:12 ID:YKyLgWlT0
>>649には超GJ!!!と言わざるを得ない。
それにしてもアシュトンマジ外道。撃墜スコアトップを爆走中じゃないか。
これだけの登場人物がいる中で、こんなに高い質の物を書き上げる ◆ZhOaCEIpb2の才能に嫉妬。
それとマシントラブルを乗り越えての投下大変お疲れ様でした。

655 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 12:20:50 ID:kawzP9EsO
>>649
GJ!
さようなら夢留
さようならディメンジョン・スリップ
さようならド根性バーニィ
こんにちは空回り女アーチェさん

656 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 13:58:51 ID:4WFum4jQO
>>649
超GJ!そして乙です

657 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/03(火) 01:00:39 ID:NCXRXJeW0
そろそろ容量的に次スレの事考えようかと思って
wikiのテンプレをちょっといじってみた。っても生存状況とボーマンの調合についてだけだけど。
他編集が必要なのあったら言ってちょ。

それから◆ZhOaCEIpb2氏、wikiに「絶望の笛」を入れようとしたら、どうやら容量オーバーみたいです
前後編にする必要があるので、どこで分けるべきか教えて下さい。

あと、俺もネルが半日持つとは思えないなあ…。
最悪あのまま殺しちゃってもうん、いいんじゃないかい?

658 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/03(火) 01:47:46 ID:hEe50X7uO
>>657
テンプレは後、
ガブリエルの制限の真・ガブ禁止→真・ガブ化による能力上昇無し(神曲は使用可能)。
したらば追加。
くらいでいいと思う。

ネルは、
十二時間の件を無くして、単純に石化したお陰で死なずにすんだってのも有りだと思う。

659 名前: ◆oDuoi4EGco :2007/07/03(火) 02:08:00 ID:0VYp9Mqd0
クリフ・ルーファス・ガウェイン予約

660 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/04(水) 00:17:59 ID:kOTiePa80
>>659に期待。
これで放送後ほぼ全キャラに出番がまわってきますね。

661 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/04(水) 01:01:08 ID:hc9lPFUr0
>>660
志村ー!ミカエルミカエル!

662 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/07/04(水) 08:34:01 ID:jewzyV370
ご感想ありがとうございます。

>>653
誤字などは、wikiに掲載されましたら、
修正しておきます

ネルの石化に関しては、
下手に延命させらずに殺したほうが、いいような気がしました(ネルファン、本当にすまん)
だから、もし殺すなら、SSにこの文を追加しておいて下さい。

これを皮切りにネルの身体が安堵したのか、石化の進行が早くなった。
それと同時に生命の灯火も失っていくのが感じられた。

ネルの体内で石化と死が競走を始める。どちらとも、今か今かと、蠢いていく。
――勝者がすぐに決まった。
勝者は死。敗者は石化。
心臓の鼓動が震えなくなり、死が全体を覆い尽くす。
遅れて、石化がネルを覆う。
石化がネルを殺したのでなかった。
ネルを殺したのは、アシュトンとの戦いの傷であった。

ネルは必死の形相のまま石化した。それは悪魔を退治したネルにとって、賞賛ある表情であった。

そして、アリューゼの状態表の後ろにこれを追加してください。
※H−5にネルの石化した死体があります。
※右肘と左膝は生身のままで、近くに放置されています。
※近くに『スターガード』放置されています・
※ネルの周囲には『セブンスレイ』〔単発・光+星属性〕〔25〕〔0/100〕が放置されています。

最後に
【夢瑠 死亡】
【ネル・ゼルファー 死亡】

【残り39人】

ネルに関して、まだまだ意見があるなら言って下さい。
色々と対処します。

>>659
SSを分けるなら、ここを境に分けて下さい

前編
体が休息を必要としているのか。
ネルは瞼を閉じ、一時の休息に体を巡らせた。
後編
+++
ジャックは地面に落ちている筒に手を伸ばした。男が左手に持っていた剣の成れの果てである。

>>657
がんばってください。
期待してます


663 名前:662:2007/07/04(水) 08:50:26 ID:jewzyV370
659と657が反対になってるorz
ヅラムスに殴られて来る

664 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/04(水) 23:03:19 ID:hc9lPFUr0
>>662
もし殺すならって、一応殺すのか延命させるのかハッキリ断言しとくべきじゃない?
個人的にはどっちにしても特に問題無いと思うから、好きなようにしていいと思うよ。

665 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/05(木) 02:02:51 ID:DWeFuYyG0
>>657亀だが、レナスの精神集中の設定とかもテンプレの制限の所かどっかにあったほうがいいかも。

666 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2007/07/06(金) 15:00:00 ID:lB/aCs0ZO
ミラージュとすず予約してた者ですが、
リアルが忙しくなっていつ書き上がるか分からない状態になってしまったので予約破棄します。
長時間キャラを独占してしまいすいません…

667 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/06(金) 23:50:38 ID:G8CsEIWG0
>>666
ドンマイ

で、結局ネルは死んだの?生きてるの?

668 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 02:20:06 ID:n1gfQK3+O
>>666
残念ですが致し方ありませんね
これが(ry



>ネル
とりあえず生かす場合と殺す場合の今後の影響を浮かんだ分だけ挙げてみる
無論最終的に決定するのは作者様だが参考なまでに


【生かした場合】
・“足手まとい”の登場により、ジャックらの行動の選択肢に幅を持たせ易い
・後にネルの存在が活きる可能性がある
・気絶キャラの法則とでもいうのか、気絶キャラはなかなか死ににくいため、貴重な首輪解析班の全滅を防ぎやすい

【殺した場合】
・“足手まとい”がいないため、『アシュトンorアーチェを追う』など明確な第一目標が決定してからスムーズに行動に移れる
・『気絶中に見せ場なく殺すのはなぁ……』となり持て余される心配がない
・アーチェの「ネルに恨まれた」という誤解が溶けず、欝まっしぐら

669 名前: ◆ZhOaCEIpb2 :2007/07/07(土) 02:48:18 ID:bgM06RK40
wikiの編集がてら
ネルの生死についてですが
死亡させることにしました。

色々と面倒をかけましたが、
ネルは死亡ということでお願いします。

>>666
またの機会がありましたら
存分にがんばってください。

670 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 12:54:05 ID:n1gfQK3+O
俺みたいな携帯厨向けに生存者まとめてみた
マーダーか対主催かも記載しようと思ったんだけど、物語も進んできてはっきり二極化できる状況じゃなくなってきたから割愛


スターオーシャン2(SO2) 12/15
○クロード/○レナ/○セリーヌ/○アシュトン/○プリシス/○ボーマン/○ディアス
○レオン/●オペラ/○エルネスト/●ノエル/○チサト/●シン/○ミカエル/○ガブリエル

スターオーシャン3(SO3) 7/15
○フェイト/○ソフィア/●スフレ/○クリフ/●ネル/●ロジャー/○マリア/○アルベル
●アドレー/○ミラージュ/●クレア/●ノートン/●ビヴィグ/●ヴォックス/○IMITATIVEブレア

ヴァルキリープロファイル(VP)  10/13
○レナス/○アリューゼ/○レザード/○ルシオ/●メルティーナ/●ジェラード
●夢瑠/●ロウファ/●エイミ/○ジュン/○ブラムス/○ロキ/●フレイ

ヴァルキリープロファイル2(VP2)  2/2
○アリーシャ/○ルーファス

ラジアータストーリーズ(RS) 5/8
○ジャック/○リドリー/●ガンツ/●エルウェン/○ガウェイン/○ミランダ
○ガルヴァドス/●ルシオン

テイルズオブファンタジア(TOP)  6/9
○クレス/●ミント/○チェスター/○クラース/○アーチェ/○すず
●ダオス/●デミテル/○ジェストーナ

62名中39名生存中



このスレだけで相当死んだなぁ
このまま波に乗れば終盤戦まで突き進めれるかもな

671 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 12:57:17 ID:n1gfQK3+O
っと、忘れてた

>>669
修正乙!
ネルは死亡か……これがバトルロワイアルというものか

672 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 13:05:22 ID:tpF9ZpoD0
>>669 修正乙!
>>670 生存表乙!

こうして見るとSO2勢はしぶといな、15人中3人か。
ただたんにSO3とVPに死者が集中してるだけの気もするけど

673 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 13:31:42 ID:gQ3wTu+T0
>>669
修正&wiki編集乙!ネルは残念だが…クリムゾンブレイド全滅か。
ある意味アルベルは無為式発動者か!?

>>672
SO3勢は半数切ったのか
SO2はマーダーと会った奴が少ないからなあ、あとVPの生存は7/13だね
どうでもいいが、RSの対主催がジャックの他はガルヴァドスしかいないのに吹いたw

第2放送までに話必要なキャラはあとどんくらいだろ?
未登場キャラ(ミラージュ、すず、ミカエル)は必須として
交戦中のジェストーナ達、最終登場時間が真昼のキャラはもう一話くらい欲しいよね(>>659氏の話にもよるけど)
ディアスレナは夕方だし、時空剣士組はクレスが回復するまで待つみたいだからもういいかな(勿論投下あるなら大歓迎だけど)

ついでにヘタレヘタレ言われてる主人公勢だけど、レナス以外は戦闘を経験してるんだな

674 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 14:30:57 ID:gQ3wTu+T0
テンプレを修正してみた。何かあったらどんどん編集してくれい

675 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 22:42:21 ID:dj/3GsQmO
ネルが永遠に寝る

676 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 23:32:22 ID:VASSGmzfO
( ゚д゚)....(゚д゚)

677 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/08(日) 01:19:50 ID:r9x0JQZ50
そろそろ時空剣士をズガンしたほうがいいな

678 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/09(月) 13:32:04 ID:8H5+JoRl0
やめてくれっす

679 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/09(月) 22:39:17 ID:37BKUyr5O
   ,'^⌒^ヽ
  .,((レ=レ=レゝ
   レ ゚д゚ レ
  ,(;、)"凹゙(/ ̄ ̄ ̄ ̄/  
__/(_I3つ/ 駄洒落 /___
    \/____/

680 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 00:23:44 ID:HcI4YwQK0
お前らホントにクレス好きだなw

681 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 09:14:28 ID:lPWJib8mO
テイルズじゃ駄洒落てる場合じゃなくなっちゃってるからなw

682 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 10:53:46 ID:41rpvOwUO
ここでも駄洒落てる場合じゃないと思うが…瀕死だし

683 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 18:31:00 ID:gP8g4GfV0
それはヒンシュクだね

684 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 22:41:45 ID:NJzV4SQ90
クレス破滅しろ

ところで>>659氏の予約が今日までなんだが、延長申請?
最近はまたスロー期に入っちまったのかな?

685 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 23:42:48 ID:iVfg0CMz0
そろそろテスト期間だし、学生の職人さんは手が回らないんじゃない?



686 名前:659:2007/07/11(水) 03:04:58 ID:V1TPqh1Q0
ごめんなさい。ちょっとテスト期間と被っちゃって。
少し書いたんだけど、もう何日か待っていただけませんかね。

687 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/12(木) 01:10:00 ID:rjEuHQwM0
いつまででも待ってますんでどうぞごゆっくり〜

688 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/14(土) 00:55:24 ID:eC2x2YKG0
保守ついでに、作品別の殺害者を調べてみた

SO2:9人(アシュトン4、オペラ2、ボーマン、ディアス、ミカエル各1)
SO3:2人(クリフ、ビヴィグ各1)
VP:5人(レザード2、メルティーナ、ジュン、ロキ各1)
VP2:0人
RS:3人(リドリー2、ルシオン1)
TOP:4人(すず、ダオス各2)

SO2ツヨス
それに比べて3の連中は…

689 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/14(土) 01:01:01 ID:35Eg9TYJO
>>688
こうして見ると既におくたばりになった人も結構いるんだな
SO3は……ほら、あれだ……主催出展作品のキャラは反主催の中心になるか噛ませになるかのどちらかになる場合が多いから……

690 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/14(土) 23:14:00 ID:M80lRJA3O
アシュトン一気に頑張りすぎw
ろくな死に方しないぞw

691 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/14(土) 23:18:23 ID:35Eg9TYJO
いや、もしかしたら某グリフィス様よろしく超絶ハッピーエンドに………



あぁ、でもアシュトンなんだかんだでヘタレだからなぁw

692 名前:迷い:2007/07/15(日) 23:21:12 ID:1nP9PF2U0
ルーファスはソフィア、レナスと別れた後南に向かっていた。
ルーファスはソフィアを初めて見たとき、アリーシャに重ねてしまい殺せなかった。
アリーシャのために参加者を殺すと誓ったのに・・・・。
(できればソフィアにはもうあいたくねぇなぁ。また決心が揺らぐかもしれない。)
参加者を殺さなきゃアリーシャや自分が殺されるかもしれない。
(だけど、アリーシャは他人を犠牲にしてまで助かりたいとはおもわねぇだろうなぁ。)
結局、アリーシャのためと言ってもアリーシャ自身は望まないとわかっているので、ルーファス自身も
アリーシャを護るといって参加者を殺しても自己満足でしかならないのはわかっていた。


693 名前:迷い:2007/07/15(日) 23:22:40 ID:1nP9PF2U0
長い距離というわけでもないが、少し考え事しながら歩いていたり、隠れながら少しずつ歩いていたのでお昼を過ぎていた。
殺された人達の名前が挙げられたがアリーシャの名前は挙げられなかった。
沢山の人が死んでいるのに不謹慎かもしれないがアリーシャが生きていてよかったと安堵した。
(アリーシャのやつ大丈夫かなぁ。まさか放送から今の間に殺されてはいないと思うんだが・・・・。)
それに一回の放送で少なくてももう50人はいない、しかも時間も経ってるからもっと人数は減っている。
(俺が人を殺さなくても人数自体は減るな。参加者を積極的に殺すより最低限の戦いだけにしてアリーシャだけ守り抜いた方が効率はいいかもしれない・・・・。)
今ここはE-5とF-5の境目。
禁止エリアはC−5。続いて15時にG−3。そして17時にE−6。
禁止エリア付近には行かないように、西か南に進もうと考えていた。
すると正面に誰か人がいる。
丸くて赤い鶏冠みたいな髪型をした男が立っていた。
(・・・・・変な格好・・・・・。)
そう思った間髪もなく男が、長剣を振るってきた。
(いきなりか!?)
鈍そうな見た目とは裏腹になかなか速い。
でもルーファスも負けじと弓矢を放った。
しかし矢は、男に当たる前に長剣で弾かれてしまった。
「すまん・・・・。」
そういうと相手の男が、剣を振るってきた。
わずかに首をかすったが直撃を免れるように避けることができた。
(首・・・危なかったな。)
今度はルーファスがアブソリュートウェーブを放った。
放った矢は∞の軌道を描いて男に襲い掛かる。
男は右側にステップして避けようとしたが、流石に近距離なだけ完全には避け切れなかったようだ。
男は左の肩と胴部を痛めたらしく表情が歪んだ。
(くそ、仕留められなかったか・・・。)

694 名前:迷い:2007/07/15(日) 23:23:30 ID:1nP9PF2U0
F-5地点でクリフは山を下山するところだった。
手の甲に少し怪我があるだけ疲れをとるために休んですぐ出発した。
先ほどの放送でミラージュは死んでいなかったが、スフレ、アドレー、クレアの3人は死んでしまった。
スフレは瞬発的な運動能力ならクラウストロ人にも劣っていないくらい身軽だし、
アドレーも紋章術の扱いに関してはもの凄かったし、
クレアは一緒に戦ったことはないが、クリムゾンブレイドの片割れだったので恐らくかなり実力はあったはず(なのだろう)。
仲間の死は悲しいけど、いつまでもこんな山に突っ立ってるわけにはいかない。
(スフレ・・・・アドレー・・・・仇はとるぜ。)
山を下ってほんの少し歩いた所で物音がする。
樹の陰からこっそり覗いて見ると男二人が争っていた。
一人は緑の髪の長身の(といっても自分程ではないが)弓を武器にしている男
もう一人は赤い髪の丸い男。
(・・・・変な格好・・・・。)
二人ともゲームにのっているか・・・・、もしくは片方だけなのか・・・・、
なんにしても死者はできる限りだしたくないし、ゲームにのっている人間を見過ごすわけにもいかない。
けど、こんなゲームじゃ自衛のために人を殺さなくてはならない場合もあるかもしれない。
クリフはとりあえず二人の男に接触することを試みた。
「やめろ!おめぇら。」
二人の男は争うのをやめてこっちを見た。
二人の男は疑り深い目で見つめてくる。
「こんな事をしてもルシファーの思うつぼだぜ?」
緑色の髪の男が自分に向かって叫んだ。
「そんなのわかってるよ!だけど、しかたねぇだろ!黙って殺されるなんて御免だぜ!」
ルーファスが目線を離したその隙をガウェインは見逃さなかった。
長剣で右肩を思いっきり串刺しにしたのだ。
「ぐっ・・・あっ・・・・!」
赤い髪の男は長剣を捻りあげた。
ルーファスの肩から大量の血が吹き出てその場に倒れこんだ。
「くそッ!」
クリフは両手を組み思いっきりジャンプした。
「マイトハンマー!!」
クリフが両手を振り下ろすと、凄まじい熱風が巻き起こった。
赤い髪の男は思いっきり後ろにステップをするとそのまま逃げ去った。
(くそっ・・・・意外に速いな。)


695 名前:迷い:2007/07/15(日) 23:25:45 ID:1nP9PF2U0
赤い髪の男が去った後クリフは森の中で、ルーファスの傷口を塞ぐ為大して得意でもない紋章術でできるだけ血止し、
適当な布を巻いた、血は少し滲んだが先ほどよりは結構よくなったようだ。
暫くするとルーファスが目を覚ました。
「・・・・・あの男は・・・・どうした。」
「おう、お目覚めか。あいつなら逃げていったぜ。」
「そうか・・・・。」
ルーファスは大きくため息をついた。
「悪かったな。俺がお前に話しかけて油断させてよ。」
クリフは少し申し訳なさそうに話した。
「いや。油断した俺も悪いのさ。」
ルーファスは特に責める様子もない。
「・・・・・おまえこのゲームにのっているのか?」
クリフは、回りくどい事を言わずに単刀直入で尋ねた。
なんとなくだけど、さっきのこの男の反応を見て躊躇う感じがしたので、好きではのっていないのではないかと思った。
「・・・・・さあな。迷ってるんだ。のりたいわけじゃないんだが、一人どうしても死んで欲しくない仲間がいる。もしゲームから逃げられないならいっそそいつを優勝させて・・・・・。」
クリフは少し間をおいて尋ねた。
「そいつはよ?他人を犠牲にしてまで自分だけ助かればいいってやつなのか?」
「アリーシャはそんなやつじゃねぇ!!」
「・・・・ならゲームにのるのはやめようぜ?そいつだって自分のせいで、お前に人を殺させてるって知ったらきっと良い思いはしねぇだろ。」
「・・・・・・・。脱出の手段はあるのかよ?」
「さぁな。」
「さぁなって・・・・。」
「だからこれから協力して見つけるんだろ?なんとかなるぜ?」
「?なんでわかるんだよ?」
「勘だ。」
「勘って・・・・。」
「俺の勘は結構当たるんだぜ?だいぶ前にそのせいで小惑星に突っ込みそうになったけどよ。」
ルーファスには小惑星がよくわからなかったが、ちっとも笑えないことだというのはわかった。
クリフはルーファスの肩に手をおいた。
「まぁ、こんな状況だ。迷うのは仕方ないさ。」
暫く二人の間に沈黙が流れる。
「あんた、ここに来る前に誰かにあった?」
沈黙を破ったのはルーファスだった。
クリフは焼け焦げた死体と、ダオス、ルシオンのことを話した。
ルーファスはアリーシャのことは見なかったのかと少しがっかりした。
まぁ、参加者は沢山いるし島もそれなりの広さはあるからそんなに早くは見つからないと思うが。 
「おまえは、誰か見かけたか?」
「さっきの鶏みてぇな男だろ?後は、銀髪に浅葱色の鎧を纏った戦乙女まぁこいつは知っているんだがよ。あともう一人は焦げ茶色の髪に桃色の服にかなり童顔の女なら会ったぜ。」
クリフはハッとした。
「その女もしかしてよ・・・・・ソフィアって名前じゃなかったか?」
「知り合いか!?」
「おう、知り合いも何も一緒に旅をしてたやつだぜ。戦いと無縁の一般人だったんだがちょっとな・・・・。」
「いでんしかいぞー?だっけ?その話なら聞いてるぜ?」
「そうか・・・・、譲ちゃんは今のところ無事か。よかったぜ。」
さらにその戦乙女とやらがソフィアと一緒にいてくれているらしいからソフィアの事に関しては少しだけ安心した。
クリフは一般人が戦争の犠牲になるのを酷く嫌っていた。
一般市民だったのに世界を救うために戦いに巻き込まれた全く戦闘経験のなかった大学生のフェイトと女子高生のソフィア、戦争で孤児になった小さかったマリア。
そういう人達を助けたくてクォークをつくったのだ。
今回も沢山の人を救ってあげたい。
「おおそうだ。おまえ名前はなんていうだ?」
「俺か?俺はルーファスだ。」
「俺はクリフフィッター。まぁ簡単に言えば軍人だ。」
「しばらくは一緒に行動するか。おまえが迷いを吹っ切るまでな。それにその肩じゃお得意の弓もひけねぇだろ。何、俺が護ってやる。」
「・・・・よろしくな、クリフ。」
「よろしくな、ルーファス!」
クリフとルーファスは互いの手をガシッっと握り握手をした。


696 名前: ◆oDuoi4EGco :2007/07/15(日) 23:26:37 ID:1nP9PF2U0
【E-5とF−5の間/昼すぎ 放送後】



【クリフ・フィッター】[MP残量:60%]
[状態:手の甲に歯によるケガ]
[装備:ミスリルガーター@SO3・閃光手榴弾@現実・サイレンスカード×2@SO2]
[道具:ドラゴンオーブ・エターナルソード・メルーファ@SO2・バニッシュボム×5@SO3・フレイの首輪・荷物一式×4]
[行動方針:首輪を解除しルシファーを倒す]
[思考1:脱出の手段を見つける]
[思考2:仲間を集める]
[思考3:首輪は調べられたら調べる]
[現在位置:F−5とE-5の間]

【ルーファス】[MP残量:70%]
[状態:右肩が痛む。弓を引くのは困難]
[装備:連弓ダブルクロス@VP2・矢×34本]
[道具:荷物一式]
[行動方針:戦いにのるかのらないかはっきり決めたい。]
[思考1:アリーシャを探しだし、守り抜く]
[思考2:今はクリフと一緒にいる]
[現在位置:F−5とE-5の間]

【ガウェイン・ロートシルト】[MP残量:100%]
[状態:左肩、左わき腹脇腹裂傷]
[装備:グランスティング@SO2]
[道具:確認済の支給品×0〜2、荷物一式]
[行動方針:リドリーを優勝させる(だが完全にゲームに乗るにはまだ迷いがある)]
[思考:]二人の位置から離れる
[現在位置:E−5かF−5のどこか]

697 名前: ◆oDuoi4EGco :2007/07/15(日) 23:28:43 ID:1nP9PF2U0
なんかもうガウェインこんなキャラだっけって感じだ。
そもそもRSは一周しかやってない上に1年半もやってないわけで鶏みたいなやつだった気が・・・・。
なんか誤字とかあったら指摘してください。
暫く時間おいたらまたきます。

698 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 00:12:27 ID:aYLDb4/j0
新作乙
ガヴェインは特に違和感はなかったと思う

699 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 02:33:00 ID:yJ6Mp7nG0
>>697
投下乙、ここに暑苦しい友情爆誕w

えーと、とりあえず一つ聞きたいことが。

>クリフは森の中で、ルーファスの傷口を塞ぐ為大して得意でもない紋章術でできるだけ血止し

ちょっと前に「SO3勢のヒーリングどうするよ?」っていう話題が上って
>>581-587みたいな感じになったんだ。まだ結論は出てないんだけどね。
それでこの辺りの流れは少し不自然に感じたんだ。
出来ればSO3勢のヒーリングに関しての意見を貰いたいんだが…

700 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 02:57:43 ID:4RhUucfy0
久々の投稿ktkr
>>697GJ!っす。
このままルーファスが対主催に回れば結構戦力的には対主催サイドが協力になりそう。



701 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 04:11:48 ID:bolfCysvO
久々の投下乙。
一つ気になったんだが、レナスの鎧の色は浅葱色じゃなくて蒼穹じゃなかったっけ?

702 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 09:20:27 ID:vcJmGov/O
>>701

703 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/17(火) 05:53:55 ID:CSn+Bz/H0
ヒーリング・・・・というか紋章術全てはさ。
やっぱりレベルで覚えるキャラのみにした方がいいと思う。
ヒーリングならソフィア、アドレー、ネルの3人のみか。
もちろんアタックスペルもな。


704 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/17(火) 07:34:51 ID:sPveu5DC0
>>703
いっそ何時かみたいに投票でもして決めたほうが良くないですか?


705 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 09:48:04 ID:aHH8qtReO
そしたら前の時空剣士組も修正しなきゃいかんしなあ…後衛は覚えてていいと思う
いずれにせよクリフ組は修正必須だな

706 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 02:12:25 ID:Q0Z+gcEo0
なんで後衛だから、覚えてていいのか謎なんだが。

707 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 10:24:06 ID:KgGgtjofO
ふと思ったんだが、3の時代なら基礎の教養として簡単な紋章術くらい皆知ってるような気がする。
ソフィアは一般人でも紋章術に詳しいし、大学や高校でも授業で紋章の事を習うみたいだし。
クォークでも応急処置として簡単な指導はされていてもおかしくはないと思う。

708 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 13:23:45 ID:4BFTvNGw0
・普通にLVアップで覚える奴だけにしない?(マリア・クリフの修正必要)
・後衛型は覚えててもいいんじゃね?(クリフの修正必要)
・もうSO3勢全員覚えさせちゃえよ。(アルベル・フェイトの修正必要?)

前からの意見をまとめるとこんな感じか?

>>707
そうは言っても、実際に回復系の紋章術をストーリー上使ってる描写が無いからなぁ…
マリアもだけど。

709 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 02:46:53 ID:cYwA38gQO
>>707
俺らだって小中学校で技術家庭科の基礎をやったはずけど、全員が飯作ったり家具作ったり出来るわけじゃないからなぁ
もう書き手さんが空気読んだ上で次から3キャラの状態欄に「○○はヒーリングを使えません」or「○○はヒーリングを使えます」と明記したらいいんじゃね?
陰が薄くて忘れがちだが、ノエルの制限見てる限りヒーリングもそこまで威力発揮することなんかないだろうし

710 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 07:23:54 ID:KQaIbdvC0
サポートスペルはただゲームバランスを考えてあるだけだろう。
本来覚えるわけでもない技を、例えば覚えない人達の中からマリアだけ覚えててもOKとかだと
ただの贔屓というか戦いの上でフェアではないと思う。

711 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 12:49:25 ID:FJOfEKVCO
>>610そういう事はもっと早く言うべきだったな…
つか今回の作者もちょっと前にサポートスキル云々の話してたんだから、そういう事も考えてほしかったな
んで、結局どうすんのよ

712 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 12:50:15 ID:FJOfEKVCO
>>710だった

713 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/21(土) 13:43:27 ID:VdPLOa6T0
もうマリアのサポートスペル云々の話はもう一ヶ月近く前の話だし、今さら修正しろってのも酷な気がするな。
その時の議論では後方支援型は覚えていてもおk、ってすんなり言ってた感じだったからそれでいいんじゃない?
まあSO3の後衛で生き残ってるのマリアとソフィアだけだし、そうなると議論対象はマリアだけだな

714 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/21(土) 18:52:30 ID:zkUeygHp0
マリアのときのSSも
>「彼の治療をして頂戴。私も紋章術を使って少しは治療を施したけど、まだ不十分のようだわ」の文を
{私も紋章術を使って少しは治療を施したけど}→{私も応急処置は施したけど} くらいに修正すれば
ヒーリング使った描写消せるから一文くらい変えて、以降はSO3キャラはレベルUPで覚える術以外は
使えないってルールちゃんと付け加えれば?クリフも似たような感じでいいと思うし。

715 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/21(土) 22:12:39 ID:ZvnfQkpX0
>>714
まあ、それが一番すんなりいきそうな感じではあるね。
問題は、クリフはともかくマリアの書き手さんが
今もここを見ているかということなんだが…

716 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/22(日) 21:09:54 ID:G9M/R5nP0
鳥無しで投下したんで証明できませんが時空剣士組+ボーマン書いた者です
一応wikiの方で紋章術を使った治療から応急処置をしたという事に直しておきました
(それに伴いマリアのMP残量も修正)
ご迷惑おかけしました

717 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/22(日) 21:39:28 ID:psmrNgPw0
>>716
了解、修正お疲れ様です。

これでSO3勢の回復紋章術はLVで覚えるキャラ(生き残りではソフィアのみ)限定ってことでおk?


718 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/23(月) 21:57:52 ID:mnBMgVcb0
いいでございます。

719 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/25(水) 18:08:49 ID:Bpm2M1X/O
一つ質問。
コミュニケーターって、通信機と爆破機能付き翻訳機、どっちでしたっけ?

720 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/25(水) 20:00:22 ID:rGtDotO60
>>719
おそらく後者かと…あんまり自信ないけどw
それとあれって爆破機能があるんじゃなくて、フェイトが無理やりショートさせただけじゃ?


721 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/25(水) 22:45:00 ID:Bpm2M1X/O
>>720
サンクス
後者ってことは現状あまり使い道はないか
爆破機能は半分冗談なので気にしないでくれw

722 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/26(木) 00:06:34 ID:3Y5rYrk80
しかしフェイトの機械知識や応用力半端ないよな
腹黒ゲーオタキャラが濃いせいで忘れがちだけど

723 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/26(木) 07:22:11 ID:lXUhh15w0
コミュニケーターは通信機能あるよ、確か1天文単位の距離までの通信が可能とか出てた気がする
確かにフェイトの機械知識は異常。
シーハーツの兵器とかちょっと見ただけで問題点とか解決法全部分かるぐらいだしな。
あんなん機械工学科の俺でも無理だ

724 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/26(木) 11:39:09 ID:AbKAXkxk0
まあ伊達にスーパーコーディ(ry

ところで今現在、誰かに予約入ってたっけ?

725 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/26(木) 17:50:16 ID:skK1udlU0
>724
入ってないよ。
予約は随時受付中。したいならぜひどうぞ。

726 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/26(木) 23:42:49 ID:n2vGuOl1O
クリフ組の書き手さんへ、そろそろ何らかのリアクションが欲しいのですが

727 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2007/07/27(金) 02:44:00 ID:avij1a1UO
>>723
サンクス
通信機能も有るのか……

洵、ルシオ予約します。

728 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/27(金) 03:40:55 ID:uUvG9GcXO
>>727
wktk

729 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/27(金) 20:34:47 ID:LiG0B8WA0
>>727
ラジャ、期待してます。

730 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/29(日) 21:42:39 ID:cDN7GI3F0
保守

731 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/30(月) 00:55:59 ID:jSUS08jW0
少し前の話題だけど、コミュニケーターに物質の組成とかを調べる機能なかったっけ?

確かクォッドスキャナとかいう名前のヤツ。シーハーツでクリフとのPAで鉄鉱石どうやって探すよ?云々の話で出てきたやつ。

個人的には首輪解析のキーアイテムだと思ってるんだが。

732 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/30(月) 02:49:16 ID:4S6kDgsLO
クォッドスキャナーとコミュニケーターは別物だった筈

733 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/30(月) 12:19:44 ID:NHH68fPY0
クォッドスキャナーは支給されてないはず。
まあ、もしあっても主催者側が用意したもので首輪を解析しても
何の成果も得られなさそうな気もするが。

…別の支給品のパーツで組み上げれば話は別かもしれないけど。

734 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/30(月) 14:34:55 ID:v/LYuXWY0
ああ、勘違いだったか…。
こいつは失礼した。

レスくれた方サンクス。

735 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/31(火) 20:23:30 ID:ini23in30
結局クリフの修正はどうするの?

736 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/01(水) 05:26:31 ID:HrD6zZr3O
>>735
クリフ組の作者が来ないと話が進まんなあ

737 名前: ◆oDuoi4EGco :2007/08/01(水) 19:52:07 ID:oFThFM340
長い間空けてすいません。
修正した後は、もう一度ここに書き込んでいいんですかね?

738 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/01(水) 22:15:50 ID:K6Ewqg270
>>737
OKだと思われ。

739 名前:迷い:2007/08/03(金) 21:17:12 ID:RecVPzw30
ルーファスはソフィア、レナスと別れた後に、南に向かっていた。
ルーファスはソフィアを初めて見たとき、アリーシャに重ねてしまい殺せなかった。
アリーシャのために参加者を殺すと誓ったのに・・・・。
(できればソフィアにはもうあいたくねぇなぁ。また決心が揺らぐかもしれない。)
参加者を殺さなきゃアリーシャや自分が殺されるかもしれない。
(だけど、アリーシャは他人を犠牲にしてまで助かりたいとはおもわねぇだろうなぁ。)
結局、アリーシャのためと言ってもアリーシャ自身は望まないとわかっているので、ルーファス自身も
アリーシャを護るといって参加者を殺しても自己満足でしかならないのはわかっていた。

740 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/03(金) 21:18:09 ID:W1CFEF1O0
高速で支援

741 名前:迷い:2007/08/03(金) 21:24:03 ID:RecVPzw30
長い距離というわけでもないが、少し考え事をしたり隠れながら少しずつ歩いていたので、お昼を過ぎていた。
殺された人達の名前が挙げられたが、アリーシャの名前は挙げられなかった。
沢山の人が死んでいるのに不謹慎かもしれないが、アリーシャが生きていてよかったと安堵した。
(アリーシャのやつ大丈夫かなぁ。まさか放送から今の間に殺されてはいないと思うんだが・・・・。)
それに一回の放送で少なくてももう50人はいない、しかも時間も経ってるからもっと人数は減っている。
(俺が人を殺さなくても人数自体は減るな。参加者を積極的に殺すより最低限の戦いだけにしてアリーシャを守り抜いた方が生き残る効率はいいかもしれない・・・・。)
今ここはE-5とF-5の境目。
禁止エリアはC-5。続いて15時にG-3。そして17時にE-6。
禁止エリア付近には行かないようにと、西か南に進もうと考えていた。
すると正面から誰か歩いてきた。
丸くて赤い鶏冠みたいな髪型をした男が立っていた。
(・・・・・変な格好・・・・・。)
そう思った間髪もなく男が、長剣を振るってきた。
(いきなりか!?)
鈍そうな見た目とは裏腹になかなか速い。
ルーファスも負けじと弓矢を放った。
しかし矢は、男に当たる前に長剣で弾かれてしまった。
「すまん・・・・。」
そういうと相手の男が、剣を振るってきた。
わずかに首をかすったが、直撃を免れ避けることができた。
(首・・・危なかったな。)
今度はルーファスがアブソリュートウェーブを放った。
放った矢は蒼い∞の軌道を描いて男に襲い掛かる。
男は右側にステップして避けようとしたが、流石に近距離なだけ完全には避け切れなかったようだ。
男は左の肩と胴部を痛めたらしく表情が歪んだ。
(くそ、仕留められなかったか・・・。)

742 名前:迷い:2007/08/03(金) 21:31:12 ID:RecVPzw30
F-5地点でクリフは神塚山を下山するところだった。
手の甲に少し怪我をしたがたいした事はなく、疲れをとるために休んですぐ出発した。
先ほどの放送でミラージュは死んでいなかったが、スフレ、アドレー、クレアの3人は死んでしまった。
スフレは瞬発的な運動能力ならクラウストロ人にも劣っていないくらい身軽だった。
アドレーも紋章術の力も冒険の助けになった。
クレアは一緒に戦ったことはないが、クリムゾンブレイドの片割れだったので恐らくかなり実力はあったはず(なのだろう)。
仲間の死は悲しいけど、いつまでもこんな山に突っ立ってるわけにはいかない。
(スフレ・・・・アドレー・・・・仇はとるぜ。)
山を下ってほんの少し歩いた所で物音がする。
樹の陰からこっそり覗いて見ると男二人が争っていた。
一人は緑の髪の長身の(といっても自分程ではないが)弓を武器にしている男
もう一人は赤い髪の丸い男。
(・・・・変な格好・・・・。)
二人ともゲームにのっているか、のっていないのか・・・・。
なんにしても死者はできる限りだしたくないし、ゲームにのっている人間を見過ごすわけにもいかない。
(こんなゲームじゃ、殺したくなくても自衛のために人を殺さなくてはならない場合もあるかもしれない。)
クリフはとりあえず二人の男に接触することを試みた。
「やめろ!おめぇら!」
二人の男は争うのをやめてクリフを注目した。
二人の男は疑り深い目で見つめてくる。
「こんな事をしてもルシファーの思うつぼだぜ?」
緑色の髪の男が自分に向かって叫んだ。
「そんなのわかってるよ!だけど、しかたねぇだろ!黙って殺されるなんて御免だぜ!」
ルーファスが目線を離したその隙をガウェインは見逃さなかった。
長剣で右肩を思いっきり串刺しにしたのだ。
「ぐっ・・・あっ・・・・!」
赤い髪の男は長剣を捻りあげた。
ルーファスの肩から大量の血が吹き出てその場に倒れこんだ。
「くそッ!」
クリフは両手を組み思いっきりジャンプした。
「マイトハンマー!!」
クリフが両手を振り下ろすと、凄まじい熱風が巻き起こった。
赤い髪の男は思いっきり後ろにステップをするとそのまま逃げ去った。
(くそっ・・・・意外に速いな。)

743 名前:迷い:2007/08/03(金) 21:38:41 ID:RecVPzw30
赤い髪の男が去った後クリフは森の中で、適当な布を巻いた。
血は結構滲んだが何もしないよりマシだ。
結構血は流れたが、何十にも巻くことで血を止めた。
暫くするとルーファスが目を覚ました。
「・・・・・あの男は・・・・どうした。」
「おう、お目覚めか。あいつなら逃げていったぜ。」
「そうか・・・・。」
ルーファスは大きくため息をついた。
「悪かったな。俺がお前に話しかけて油断させてよ。」
クリフは少し申し訳なさそうに話した。
「いや。油断した俺も悪いのさ。」
ルーファスは特に責める様子もない。
「・・・・・おまえ、このゲームにのっているのか?」
クリフは、回りくどい事を言わずに単刀直入で尋ねた。
なんとなく、さっきこの男が戦ってる時の声をかけたときの反応を見て、好きでゲームにのっているわけではないのではと思った。
「・・・・・さあな。迷ってるんだ。のりたいわけじゃないんだが、一人どうしても死んで欲しくない仲間がいる。もしゲームから逃げられないならいっそそいつを優勝させて・・・・・。」
クリフは少し間をおいて尋ねた。
「そいつはよ?他人を犠牲にしてまで自分だけ助かればいいってやつなのか?」
「アリーシャはそんなやつじゃねぇ!!」
「・・・・ならゲームにのるのはやめようぜ?そいつだって自分のせいで、お前に人を殺させてるって知ったらきっと良い思いはしねぇだろ。」
「・・・・・・・。脱出の手段はあるのかよ?」
「さぁな。」
「さぁなって・・・・。」
「だからこれから協力して見つけるんだろ?なんとかなるぜ?」
「?、なんでわかるんだよ?」
「勘だ。」
「勘って・・・・。」
「俺の勘は結構当たるんだぜ?だいぶ前にそのせいで小惑星に突っ込みそうになったけどよ。」
ルーファスには小惑星がよくわからなかったが、ちっとも笑えないことだというのはわかった。
クリフはルーファスの頭に手をおいた。
「まぁ、こんな状況だ。迷うのは仕方ないさ。」
暫く二人の間に沈黙が流れる。
「あんた、ここに来る前に誰かにあった?」
沈黙を破ったのはルーファスだった。
クリフは焼け焦げた死体と、ダオス、ルシオンのことを話した。
ルーファスはアリーシャのことは見なかったのかと少しがっかりした。
まぁ、参加者は沢山いるし島もそれなりの広さはあるからそんなに早くは見つからないと思うが。 
「おまえは、誰か見かけたか?」
「さっきの鶏みてぇな男だろ?後は、銀髪に浅葱色の鎧を纏った戦乙女まぁこいつは知っているんだがよ。あともう一人は焦げ茶色の髪に桃色の服にかなり童顔の女なら会ったぜ。」
クリフはハッとした。
「その娘、もしかしてよ・・・・・ソフィアって名前じゃなかったか?」
「知り合いか!?」
「おう!知り合いも何も一緒に旅をしてたやつだぜ。戦いと無縁の一般人だったんだがちょっとな・・・・。」
「いでんしかいぞー?だっけ?その話なら聞いてるぜ?」
「そうか・・・・、譲ちゃんは今のところ無事か。よかったぜ。」
さらにその戦乙女とやらがソフィアと一緒にいてくれているらしいからソフィアの事に関しては少しだけ安心した。
クリフは一般人が戦争の犠牲になるのを酷く嫌っていた。
一般市民だったのに世界を救うために戦いに巻き込まれた全く戦闘経験のなかった大学生のフェイトと女子高生のソフィア、戦争で孤児になった小さかったマリア。
そういう人達を助けたくてクォークをつくったのだ。
今回も沢山の人を救ってあげたい。
「おおそうだ。おまえ名前はなんていうだ?」
「俺か?俺はルーファスだ。」
「俺はクリフフィッター。まぁ簡単に言えば軍人だ。」
「しばらくは一緒に行動するか。おまえが迷いを吹っ切るまでな。それにその肩じゃお得意の弓もひけねぇだろ。何、俺が護ってやる。」
「・・・・よろしくな、クリフ。」
「よろしくな、ルーファス!」
クリフとルーファスは互いの手をガシッっと握り握手をした。

744 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/03(金) 21:41:24 ID:U6kVo+++O


745 名前: ◆oDuoi4EGco :2007/08/03(金) 21:45:55 ID:RecVPzw30
【E-5とF−5の間/昼すぎ 放送後】



【クリフ・フィッター】[MP残量:70%]
[状態:手の甲に歯によるケガ]
[装備:ミスリルガーター@SO3・閃光手榴弾@現実・サイレンスカード×2@SO2]
[道具:ドラゴンオーブ・エターナルソード・メルーファ@SO2・バニッシュボム×5@SO3・フレイの首輪・荷物一式×4]
[行動方針:首輪を解除しルシファーを倒す]
[思考1:脱出の手段を見つける]
[思考2:仲間を集める]
[思考3:首輪は調べられたら調べる]
[現在位置:F−5とE-5の間]

【ルーファス】[MP残量:70%]
[状態:右肩が痛み、血を流しすぎたから痺れてる感じ。弓を引くのは無理]
[装備:連弓ダブルクロス@VP2・矢×34本]
[道具:荷物一式]
[行動方針:戦いにのるかのらないかはっきり決めたい。]
[思考1:アリーシャを探しだし、守り抜く]
[思考2:今はクリフと一緒にいる]
[現在位置:F−5とE-5の間]

【ガウェイン・ロートシルト】[MP残量:100%]
[状態:左肩、左わき腹脇腹裂傷]
[装備:グランスティング@SO2]
[道具:確認済の支給品×0〜2、荷物一式]
[行動方針:リドリーを優勝させる(だが完全にゲームに乗るにはまだ迷いがある)]
[思考:]二人の位置から離れる
[現在位置:E−5かF−5のどこか]


746 名前: ◆oDuoi4EGco :2007/08/03(金) 21:49:53 ID:RecVPzw30
ヒーリング使った描写を削除。
ヒーリング使ってないから違いをつけるためにちょっとルーファスの症状を悪化。
クリフのMPその分修正。
よく見ると文がチラチラ変わっているとかいないとか・・・・・。

747 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/03(金) 21:52:38 ID:OEB2StHxO
修正乙

そして、誰か次スレ頼む

748 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/03(金) 22:22:53 ID:BcySSys40
携帯からでスマン。誰かテンプレ頼む
AAAキャラバトルロワイアルpart3
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1186147301/l50

749 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/05(日) 22:48:11 ID:9TlTHPxAO
新スレ乙!


俺携帯厨なんだ、すまない

750 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/11(土) 21:04:28 ID:h1T1qru/0
            _,,、、--.、,_   _,,、-‐''"゙゙`゙゙'''‐-、,
          .,∠ニ;;''''""'ヽヾ;''":;、r''"´二 ̄`゙"'ヽ、:ヽ、
        ,/:::::.......  ゙ヾ:;、 .V゙ ,rニr‐''''"""''ヾ:、,_...:::::\
       j/ ̄ ̄`゙'''‐-、,, ゙ヽ; /"   _,,、、,,_   __.\::::::\
     /::./`"'‐-、;;::.. :::::`ヽ;::::::: ;/ _  ヾ;"''::::\ \::::ヽ
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