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AAAキャラバトルロワイアルpart8

1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/20(火) 19:44:03 ID:NurwQ2Ki0
ここはトライエース(以下AAA)キャラでバトルロワイヤルを行う企画です。
参加資格は全員にあります。
参加型リレー小説というテーマを元に、皆さんで物語を作り上げていきましょう。

・企画発祥スレ
バトルロワイアル企画を考える inゲームサロン
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1160050565/l50
・過去スレ
http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1162909976/
http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1172767328/
http://game14.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1186147301/
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1204348476/
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1222700688/
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1235281316/
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1246787825/ (実質part7)
・まとめWiki
http://www23.atwiki.jp/aaarowa/
・したらば掲示板
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9356/

詳しい説明・ルールは>>2以降


2 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/20(火) 19:45:44 ID:NurwQ2Ki0
【基本ルール】
・全員で殺し合いを行い、生き残った最後の一人が勝者。
・勝者には元の世界への帰還と、それとは別の褒美が主催者より与えられる?(未決定)
・参加者間でのやり取りに反則はない。
・参加者全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者無し)となる。

【スタート時の持ち物】
・参加者があらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
(義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない)
・また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される
・ゲーム開始直前に参加者は開催側から以下の物を支給される

「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。鞄などの類であればなんでも可
「地図」→ 大まかな地形の記された地図。禁止エリアがあるならば、それを判別するための境界線と座標がひかれている。
「コンパス」→ 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる
「照明器具」→ 着火器具+携帯ランタン(油は2〜3日分or切れない)、または懐中電灯。
「筆記用具」→ 普通の鉛筆と紙、もしくはノートの類。
「水と食料」→ 通常の飲料と食料。目安としては通常の成人男性で二〜三日分。
「名簿」→全ての参加者の名前のみ明記。
「時計」→ 普通の時計。時刻がわかる。主催者側が指定する時刻はこの時計で確認する
「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが入っている。作中の道具や武器、銃火器など

【放送関連】
一日四回、六時間毎に放送が入る。(0時、6時、12時、18時)
放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去6時間に死んだキャラ名」
「残りの人数」「主催者の気まぐれなお話」等。

【首輪・禁止エリア関連】
ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
なお、どんな魔法や爆発に巻き込まれようと、誘爆は絶対にしない。
例え首輪を外しても会場からは脱出できないし、禁止能力が使えるようにもならない。
首輪の材質は「何が起きても首に超フィットする不思議なご都合主義パワーが篭った首輪」。
よって体を巨大化させるなどしても首輪を外すことは出来ない。
主催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
禁止エリアは1時間ごとに1エリアづつ増えていく(以前は2時間に1つだったが、ペースが速まった)

3 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/20(火) 19:46:23 ID:/CUlFl2r0
      、-―――――――--、.     
      ヾζ゜Д゜ζ:::::::::::::::::......ヽ、 
       ヾ::::::::::::::::::::::::::::::......   ヽ、   
       |  〉 ̄`´ ̄ ̄ ̄`ヽ::::     |  
       | レ ⌒ヽ_/ ⌒ヽ  ヽ:::.   | 
       | γ⌒ヽ  /⌒ヽ|l  |::    |   
       | | ― ノ  ―     〉 , -、|   
       | 〈   「 ̄     〃 |_l r |
       /~"i─i"ヽ/    一- ヽ:::::::::│    
      /  /*‘ω‘ *  ■■■■■■
     /  /  .   '   ____ ヽ ヾ::l
     .|:::::::)       .゙       ̄ .」l
     |:::::/ ._-、 ,-_      A A 厨 .│               
     .|;;;|  '‘`  '‘`   .ノ       │  
     . | 〔   ,   、  ヽゝ      ノ           
     / l,-  .^ll^ -、\  ____/
    /      '==     /
   /   _ノへ/)(__人  )
   |    ノ-[ー-]-[-- ]ヽ l
   |  川 l / ̄ l | ̄ | /
   l  `-リ/    cJヽ  l
   (`・ω|    ,ニニ、 川  
   (   /    '´' ̄` 〈___
    )/   \__)_  ゚゚゚iii゚゚゚)
    /  _--(⌒)  |    ̄ ̄ ̄
   |  /,,=^"ー-、つ,|
   .|.// ~ | | ´ ヽヽ|
   | 〈 ,<〈_〉>、 〉》
    l |、〈-ェvェフ〉/l |

4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/20(火) 19:48:18 ID:NurwQ2Ki0
【能力・能力制限関連】
身体能力、攻撃能力については基本的に無し。
(ただし敵ボスクラスについては例外的措置がある場合あり)
治癒魔法については通常の1/10以下の効果になっています。蘇生魔法は「気絶状態を治す」程度。
キャラが再生能力を持っている場合でもその能力は1/10程度に制限される。
しかしステータス異常回復は普通に行える。
その他、時空間移動能力なども使用不可。
MPを消費するということは精神的に消耗すること。MPを消費する=疲れる。
全体魔法の攻撃範囲は、術者の視野内にいると判断された人物。
MPは自然に徐々に回復(通常時なら二時間で10%、睡眠時はその2倍ぐらい)?

【キャラの特殊能力制限で決まっている設定】
・レナス 原子配列変換及びMP変換、世界再生能力の無効、精神集中※後述
・フェイト ディストラクションの弱体化(本編で使える技は特に制限なし)
・マリア アルティネイションの弱体化(本編で使える技は特にry)
・レザード 移送方陣の無効 屍霊術(一人ぐらい)


※レナスの精神集中について
1.放送毎に1回使用可能
2.使用中は完全に無防備
3.使用するには集中できる環境が必要
4.聞ける声は任意で選べない
5.声は聞こえるが人物を特定できる程鮮明ではない
6.ブラムス(不死者)探知能力は無し
7.一応レナス一行が介入する事でその人間の死を回避する事は可能(放っておいたり、間に合わない場合は当然死亡)

【アイテム・クリエイション・料理関連】
アイテムによる回復は制限を受けない。
料理は「材料があればつくれるが、回復効果はない」いわゆる空腹を満たす程度。
ボーマンの調合スキルは薬草があればOK

【フェイズガン関連】
フェイズガンは弾丸がなく、エネルギー弾を発射する銃である。
だから弾込めする必要はないが、エネルギーが切れると撃てなくなる。

最大エネルギー量は100%で、銃の残量を(***/100)と示す。
[例] (70/100)とすると,残量が70%残っていることになる。

銃の威力または性能によって、弾を撃ったときの消費量が異なる。
またエネルギーが足りないときは一切撃てない。
[例] 残量が(41/100)の時、パルスショットガン(散弾式のフェイズガン)消費エネ33%は撃てるが、
    残量が(32/100)の時は撃てない

フェイズガンのエネルギーは放送ごとに50%補充される。
注意)徐々に補充されるわけではなく、一気に補充される。

フェイズガンを所持品と持っているとき〔名前〕〔性能〕〔消費エネルギー〕〔残量〕の順番に書く。

【会場関連】
舞台になるのは原作ロワと同じ沖木島。街並みは現代風の田舎町。
現地調達できるアイテムは『普通に使ったら武器にならない』かつ『類似品が支給されてない』
・悪い例
「押入漁ってたらこんなの出ちゃいました」
「ちょwニュートロンボムwww」
・良い例
「押入漁ってたらこんなの出ちゃいました」
「広辞苑か……まあ役に立つかもしれないし、貰っておくか
食料は一軒につき一食分程度?
診療所には医療器具は無い?

5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/20(火) 19:49:31 ID:NurwQ2Ki0
【作品を書いた時の必要事項】
・作中での時間表記
 深夜:0〜2
 黎明:2〜4
 早朝:4〜6
 朝:6〜8
 午前:8〜10
 昼:10〜12
 真昼:12〜14
 午後:14〜16
 夕方:16〜18
 夜:18〜20
 夜中:20〜22
 真夜中:22〜24

・キャラ表記について
 【座標/場所/時間】
 【キャラクター名】[MP残量]
 [装備]:キャラクターが装備している武器など、すぐに使える(使っている)ものを記入。
 [道具]:キャラクターがザックなどにしまっている武器・アイテムなどを記入。
 [状態]:キャラクターの肉体的、精神的状態を記入。
 [思考]:現在具体的に考えている事・行っている事を記入。
 [行動方針]:キャラクターの目的
 [備考]:その他何か特記事項。無くても良い。

【名前 死亡】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【残り○○人】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
以下、人数分。

−例−
【クロード・C・ケニー】[MP残量:50%]
[装備:木刀]
[道具:アップルグミ・フェイスガン・デイバック(支給品一式)]
[状態:頭部裂傷]
[思考:混乱]
[行動方針:主催者を打倒]

【ノートン 死亡】
【残り40人】

【修正に関して】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・NGや修正を申し立てられるのは、
 「明らかな矛盾がある」「設定が違う」「時間の進み方が異常」「明らかに荒らす意図の元に書かれている」
 「雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)」
 以上の要件のうち、一つ以上を満たしている場合のみです。
・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。

6 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/20(火) 19:50:17 ID:NurwQ2Ki0
【書き手/読み手心得】
ttp://www23.atwiki.jp/aaarowa/pages/204.htmlの該当する項目を見てください

【予約制度】

トリップ※を付けてキャラクター名を書き込むと一定期間の間そのキャラクターの話を他作者が投下することができなくなるシステム。
目的はキャラ被りで書き進めた作品が没になることを防ぐため。
大抵のロワだと予約期限があるのだが、よく考えたらAAAロワには予約期限がない。
「近日投下が無理っぽいなら連絡ください」くらいアバウトでもやっていけちゃってるところがAAAロワの凄いところであり魅力的なところでもある。

トリップ作成テストツール
ttp://www.dawgsdk.org/tripmona/tools

ちなみに予約無しのゲリラ投下ならばトリップの必要は無い。

※トリップは名前欄に『#(半角)+好きな文字列』を入力することで、全く別の文字列を表示する、本人認証に使える機能です。
 万が一のため個人情報に繋がるものや、被りそうなものは避けることをおすすめします

7 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/20(火) 19:52:23 ID:NurwQ2Ki0
【参加者&生存状況】

スターオーシャン2(SO2) 7/15
○クロード/○レナ/●セリーヌ/○アシュトン/○プリシス/○ボーマン/●ディアス
○レオン/●オペラ/○エルネスト/●ノエル/●チサト/●シン/●ミカエル/●ガブリエル

スターオーシャン3(SO3) 5/15
○フェイト/○ソフィア/●スフレ/●クリフ/●ネル/●ロジャー/○マリア/○アルベル
●アドレー/●ミラージュ/●クレア/●ノートン/●ビウィグ/●ヴォックス/○IMITATIVEブレア

ヴァルキリープロファイル(VP)  5/13
●レナス/●アリューゼ/○レザード/○ルシオ/●メルティーナ/●ジェラード
●夢瑠/●ロウファ/●エイミ/○ジュン/○ブラムス/○ロキ/●フレイ

ヴァルキリープロファイル2(VP2)  0/2
●アリーシャ/●ルーファス

ラジアータストーリーズ(RS) 1/8
●ジャック/●リドリー/●ガンツ/●エルウェン/●ガウェイン/○ミランダ
●ガルヴァドス/●ルシオン

テイルズオブファンタジア(TOP)  3/9
○クレス/●ミント/○チェスター/○クラース/●アーチェ/●すず
●ダオス/●デミテル/●ジェストーナ

合計 21/62
○=生存 ●=死亡(一日目深夜〜、開始から18時間前後経過)

禁止エリア
C-04、G-03、E-06
19時にH-07、21時にI-07、23時にD-04
1時にD-06、2時にE-02、3時にI-06、4時にE-04、5時にF-06、6時(4回目の放送と同時)にG-07

主催者:ルシファー(スフィア社)@SO3


【キャラの参加時期】
基本的に本編終了後(原作で死亡しているキャラは死亡した後)
SO2:本編終了後、BS前
VP:レナスとルシオはAエンド後 ロキとフレイはChapter7〜8辺り?
VP2:アリーシャ、ルーファス共にユグドラシルのオーディン戦後
RS:人間編END後?
TOP:チェスターは未来編突入直後

8 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/20(火) 19:53:06 ID:NurwQ2Ki0
てんぷれ おわり

連投規制が30秒と思って手間取ったり途中割り込みとかはありましたが……
お詫びにヅラにフルボッコされてくる

9 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/21(水) 16:57:25 ID:1Azd9u1S0
アメリカで落書きして反省しなかった、エーベックスのグループか

10 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/22(木) 17:57:20 ID:MpucTo8N0
   ,'^⌒^ヽ
  .,((レ=レ=レゝ
  レ、d ゚д゚ノ   <>>1乙……と
  ,(;、)"凹゙(/ ̄ ̄ ̄ ̄/  
__/(_I3つ/ 駄洒落 /___
    \/____/

   ,'^⌒^ヽ
  .,((レ=レ=レゝ
   レ ゚д゚ レ <言うのが遅れたけど許してクレッス
  ,(;、)"凹゙(/ ̄ ̄ ̄ ̄/  
__/(_I3つ/ 駄洒落 /___
    \/____/




11 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/26(月) 18:14:06 ID:F3j0GHp70
1も時空剣士も乙。

12 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/30(金) 00:46:30 ID:Vsy0uv8+0
SO2セカンドエボリューションの漫画版2巻まで読んだんだが、あれもしかしてエルオペ削除?

13 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/03(火) 00:53:18 ID:MagJdZ540
テスト

14 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/03(火) 00:56:26 ID:MagJdZ540
遅れましたが報告です。
書き手紹介のページの◆6xunY6pPYQ氏のところに氏の作品を載せておきました。
かわいい中年やかわいいブラムスが見られるのはここだけです!
皆様じゃんじゃん見に行きましょう!w

15 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/11(水) 12:09:50 ID:/BBLAXqJ0
いやしかし本格的に過疎ってきたか?

16 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/11(水) 22:29:43 ID:xzTlI1yg0
ならば盛り上げる為に僕が手を過疎う!

17 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/12(木) 01:20:36 ID:kRJ9Ba8S0
>>16
……ここぞとばかりに時空剣士乙ッ!

18 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/12(木) 19:51:37 ID:7sdBQ6tEO
時空剣士乙!
なんだかほっとするなw

19 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/15(日) 22:51:43 ID:wJ3G+RibO
時空剣士が単独で別ロワに出ているだと……

20 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/20(金) 21:54:51 ID:puDueAk40
時空剣士はホントは真面目なキャラなんだよ。
ここのを見てると忘れそうになるけどw

21 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/22(日) 21:54:57 ID:AkhW9hkP0
どうして……どうしてこうなった……
PS版では1発ネタっぽかったし、チェスターもダジャレ言ってたのにどうしてこうなった!

22 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/27(金) 19:06:37 ID:0aUGeRLv0
真面目がどうというか時空剣士が人気あるってのが意外だわw

23 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/30(月) 02:06:21 ID:EX3K3R8f0
>>21
いや、何だかんだでダジャレは少なくとも四、五回以上PS版でも言ってるんだけどなw

24 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/01(水) 02:22:41 ID:43bmYHI60
「ルシファーをゆルシファーしない」
これで全てが決まったなw

25 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/04(土) 13:14:10 ID:oTAXHNr30
このロワブラムス、レナス、レザードだけでも対主催戦で勝てそうだなw

26 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/04(土) 13:30:00 ID:sg8iEODb0
ぶっちゃけ社長たちは原作ゲーム的には雑魚だからな
原作の強さで考えればクレスとかクロードとかフェイトとかでも単独でボコボコに出来るだろうよ

27 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/05(日) 13:05:56 ID:6XeuGM8W0
FD界の道具とか装備とか考えたら扉ぶち破って登場してきたベリアルとベルゼブルは強そうだけどな

28 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/05(日) 17:40:12 ID:xwzZkfvy0
主人公なのに名前が挙がらないアリーシャとジャックェ……
まぁ、ジャックは操作キャラ・アイテム係りってだけで、ゲーム内の戦闘力的には中堅くらいでしかないから仕方ないけど

29 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/05(日) 21:40:10 ID:m0TCy5p80
今年に入ってから本気を出す。そう思って今に至る◆yHjSlOJmmsでございます。
年明け前から4月ぐらいまで仕事が忙しくその後もぐだぐだとしていて全然来る事が出来ません。
久々に来たら相変わらずのAAAロワスレで安心しましたw
前スレとかは見れていないので今のスレ内の流れとかいまいち把握してないのですが、また駄文を書かせていただきたいと思います。
クロード、アシュトン、チェスター、ソフィア、アルベル、レオン、フェイト、ブラムスを予約させてください。



30 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/05(日) 22:42:47 ID:/MkltSDN0
>>27
誰か大事な人を忘れていませんか?って保安部長の人が

31 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/06(月) 01:16:14 ID:fH/SQevp0
>>29
おかえりー、待ってたよ! 予約超期待してます!

最近のAAAロワの流れだって?
ここはいつでもダジャレ→乙 ダジャレ→乙 ダジャレ→乙の繰り返しさw

32 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/06(月) 01:17:19 ID:fH/SQevp0
>>30
そんなロワ本編にも出てこないやつ

33 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/06(月) 02:02:24 ID:kbRYdgml0
>>29
予約来た!
そしてなんという大乱闘とカオスの予感……全裸待機せざるを得ない

34 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/07(火) 02:44:59 ID:nBxfkzrT0
変態トップ3のうち、異作品の2人が顔合わせか、胸が熱くなるな
見た目的な意味でもメイド服装備中の男の娘、ごっつい魔法少女(♂)とすごい事になってる

35 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/07(火) 10:54:23 ID:lyfJICdc0
変態の1人がアルベルのことかレオンのことか分からないぜw

36 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/08(水) 22:33:02 ID:EBYytloS0
≪マリアがクレスに激怒絶叫≫
クレスのふがいなさに夜食後、平瀬村の中島家でマリアが絶叫した。「一緒や!突っ込んでも!」
一日中、何度も繰り返される駄洒落現象に我慢も限界。
「駄目よ、こんなんじゃ。いつも同じ駄洒落を言っている。いくら無視してもやめない」とまくしたてた。
クレスに対するパートナーの不信感増大。対主催にとって最悪の2日目開始となってしまった。
(2010.9.8 中島家 沖木島平瀬村)

37 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/08(水) 22:43:11 ID:wXPakhdN0
真面目な考察してみるか
時空剣士って場合によって違うけどダジャレは主に場の空気を和ませる小粋なジョークの一種
つまりこうまで頻繁にダジャレを言わなければいけないということはそれだけマリアさんの精神状態がヤバイという証拠なのではなかろうか

え? 全裸で少女たちに声をかけた? 紳士たるものの在るべき振る舞いと言って良いだろう

38 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/08(水) 23:15:59 ID:kyszHbvu0
時空剣士自重

39 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/09(木) 00:22:22 ID:Jbp37jsmO
マリアさんも突っ込みだと自覚はしてたのかw

40 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/09(木) 01:15:25 ID:HrEDV+pt0
TOPなりきりダンジョンリメイクの情報を見てたんだけど……

クレス「この剣があれば、誰にも負けん!」
クラース「本が水の中に、ブックブック」
アーチェ「この箒、放棄しちゃう♪」

お前ら揃って爆破しろwww

41 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/09(木) 02:33:18 ID:Fw/bSDqN0
製作者ここ見てるんじゃねw

42 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/11(土) 22:25:24 ID:YermATN/0
進捗状況の報告ッス。
現在予定している構想の2/5〜半分って所です。
久々にやるんで(約一年ぶり?)勢いで書ける所はともかくそれ以外の所に差し掛かると手が止まってしまいますorz

なんかwikiの予約の期日が来月になってますが期日って前からこんなにありましたっけ?
まぁ、構想で詰まってるわけではないのでなんとか書ききって投下はできそうですのでもう少し時間を下さい。

43 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/12(日) 13:52:34 ID:v7FcAmeL0
>>42
報告乙です。
無理なさらず気楽にやってくださいね!

予約期限は何かあんな感じになってましたw

44 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:03:37 ID:hyE9+0Er0
なんか筆が乗って今朝方完成しました。
推敲も終わったんで投下します↓

45 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:05:49 ID:hyE9+0Er0
(どうする…どうすれば…!?)

逡巡するアシュトンに打ち出された弾丸のような勢いでアルベルが迫る。
咄嗟に剣を盾にして正面からそのアルベルを受け止めるアシュトン。
1歩、2歩と受け切れなかった勢いで後退するが、どうにか踏ん張り4歩目を踏み出す前に受けきる事が出来た。
交差させた互いの獲物越しに射抜くような眼光をぶつける。

「よぉ、俺の事は覚えているのよな? 氷川村の近くでてめえをぶちのめした男だ」

言われるまでもない。よく覚えている。氷川村近くでレオンを斬った時その場に居合わせた男だ。その時は数本の角材だけでいいように翻弄されてしまった。

「確かあん時はあのガキを…っと!」

これ以上先を言わせるわけにはいかない。上背は向こうの方が上だが体重差と武器の重量差を利用して押し飛ばした。
即座に追撃。
紋章力を込めた切っ先で十字をきる。刀身から洩れた紋章力が蒼く透き通った燐光を放ちながら鋭く尖った氷柱を生み出した。

「『ノーザンクロス』」

矢と言うよりは槍の様なサイズの氷柱をアルベルに殺到させる。
しかし、氷の槍はアルベルに突き刺さる遥か手前で砕け散ってしまった。
アルベルと僕の間に怨霊の様なものが呻き声を上げながら薄い壁を作っている。おそらくあれでこちらの攻撃を阻んだのだろう。
距離を開け、睨み合うような格好となり僅かな時間だが考えを纏める時間が出来た。

(ギョロとウルルンの仇は獲りたい…。だけど、この悪人面とレオンを放っておいたらクロードに僕がゲームに乗っている事を知られてしまう…)

そんな中クロードが背中合わせに並んできた。チェスター達の攻撃から僕の背中を守る様に。
戦闘中も仲間の事を常に気にかけていたクロードが、いつもの様に僕をフォローしてくれた事に少し嬉しくなってしまう。

(僕は君の事を利用しようとしているのに、それでも君は変わらず僕の事を仲間だと思ってくれているんだね…)

だが、その仲間を思いやる優しさは今この場では邪魔でしかなかった。その優しさは仲間だったみんな全てに発揮される。レオンの語る真実に耳を傾ける事なく彼を殺す事なんてまずあり得ない。



46 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:06:46 ID:hyE9+0Er0
「どうなってるんだアシュトン?この状況は…」

背中越しにクロードが僕に呟く。ちょうど挟み撃ちを受けている様な立ち位置に戸惑っているみたいだ。
ここで天啓にも似た閃きが舞い降りた。それはクロードの持つ優しさをも利用した悪魔のささやきでもあった。

(クロードならチェスターやソフィアを無力化しようと考えるはず…。生かしておいてくれるなら後でいくらでもあいつらを始末することも出来る! ならば…)
「クロード…。チェスター達を抑えてくれるかな? 僕はレオン達を」

僕の台詞を聞いてあわててクロードが口を開く。

「待ってくれ。アシュトン! レオンに剣を振るつもりなのか?」

クロードならそんな風に言ってくると思ってた。だから直ぐに用意してあった答えを返す。

「よく考えてクロード。あの悪そうな顔をした男。どう考えてもゲームに乗っていると思わないかい?」
「人を見た目で判断するのはあれだけど、確かに開口一番「全員ぶっとばす」なんていう奴だし…」
「だからね、僕はレオンがあいつを利用して優勝を狙ってるんじゃないかと思うんだ」
「そんな事って…」

咄嗟に考えたから無茶苦茶に聞こえるかもしれないけど、このままクロードを誘導するしかない。

「あり得なくも無い話でしょ? レオンは頭がいいから自分が正面きって戦うのは無理だと承知してると思う。
 そんな彼が生き残る為にはあいつみたいな、人を斬れれば何でも良さそうな奴はうってつけの協力者だ。
 だからまずはあいつを無力化する。その後で僕がレオンを説得するよ」
「そんな危険な役を任せるわけには…」
「いや、仮に僕がチェスター達を相手したら殺しちゃうと思う。どうしてもギョロとウルルンを僕から奪ったあいつらを許せないんだ。
 でも、クロードならそんな事はしないでしょ? みんなでここから生還するには色んな人と手を取り合っていかないとならないし…
 協力し合わなきゃいけないのはわかっているんだけど、まだ気持ちの整理がついてないんだ。だから、あっちの二人の相手を頼むよ」

当然ながらあの二人は僕がこの手で殺す。でも、こう言ってやればクロードなら…。

「判った。死ぬなよ、アシュトン! 直ぐあの二人を無力化して援護に戻るから!」

少しの間をおいてクロードはそう答えると、チェスター達の方に向かって飛び出していった。

(計画通り!)

クロードに見えない様に僕はほくそ笑んだ。

47 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:07:26 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「一体なんだってんだよあいつ…」

漸くクロードを仕留める事が出来たと思ったのに。突如として乱入してきた見るからに凶暴な顔つきの悪人面がクロードを守りやがった。
最初はクロード側の援軍かと思ったがそれも違うらしい。今はアシュトンに向かって攻撃を仕掛けている。

(いや、あんなやつの事なんてどうでもいい。また邪魔してくるって言うんならまとめてぶっ倒してやる!)

つがえた矢をクロードに向けて構えを取る。クロードは武器を構えながらアシュトンの方に向かってじりじりと後ずさっていく。
絶えず殺気を放つ俺の服の裾が引っ張られる。隣に立つソフィアが俺の服の裾を掴んでいた。

「ソフィアか…、君は下がっていてくれ。コレは俺の個人的な戦いだ。そんな事に君を巻き込むわけにはいかない。あいつは…クロードは俺が倒す!」
「私も手伝います。あの人が他の参加者を殺して回ってるのなら私はあの人を止めます。もうそんな事誰にもさせません!」

真摯な瞳で俺を見つめながらソフィアが援軍を申し出てきた。

「それに…私はもう足手まといじゃない! 誰かの役に…貴方の役に立てるっ。ルーファスさんとの約束は守れなかったけど…、
それでも成長した私の姿を、強くなった私の姿を見せないと安心してルーファスさんが眠っていられないもの」

ソフィアの表情は真剣だ。一歩も引き下がる気は無いんだろう。彼女を危険に晒す訳にはいかないけど、矢の本数も心許ない今の俺ではクロードを倒す事は難しい。
それに、もし俺がクロードに殺されてしまったら次はきっとソフィアの番だ。それだけはやらせるわけにはいかない。だったら勝率が高い方を選ぶしかないか。

「判ったよソフィア。俺が前に出てやつを惹きつけるから援護を頼む」

そんな俺の台詞に首を振って答えるソフィア。

「いいえ、私が前に出ます。実を言うとほとんど精神力を使い切っていて強力な紋章術を使う事が出来ないんです。
 だから、補助効果のある紋章術を自分に使ってなんとか持たせます。その隙を付いてチェスターさんは攻撃を」
「そんな危険な事させられるわけ…」
「危険なのは十分承知してます。でも、私チェスターさんの事信じてますから。きっと何とかしてくれるって、絶対私を守ってくれるって信じてるから!」

そう言ってソフィアはこちらに迫るクロードと対峙するように武器を強く握り締め駆け出して行った。
もうこうなったらやるしかない。
ソフィアの活路を切り開くべくクロードの出鼻を挫く様に矢を2連射する。

(絶対にクロードを倒してみせる。それに、こんな俺の事を信じてくれたんだ。絶対にソフィアを守ってみせる!)

新たな矢を構える。残りの矢はつがえてる分を含めて後7本。この7本で蹴りをつけてやる。

(お前との因縁はここで断ち切る!)


48 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:08:35 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(女の子の方が前に出てきた?)

得意の接近戦を仕掛けようと間合いを詰めるべく駆ける僕の前にチェスターといた女の子が杖を握り締めて立ちはだかる。

(いくら接近戦の分が悪いからって、こんな女の子を囮にしてまで有利な位置を取って戦うつもりなのかよ!?)

そんな行動に出た彼に対して怒りを覚えた。例え暴走して殺さなくていい人を殺したり、僕の事をずっと疑っていたりしてるとしても、それは彼の中にある正義感がそうさせるのだと思っていた。
だからきっと話し合えば分かり合えると思っていた。それがどうだ? 
いくら僕を倒すためとは言えこんなか弱い女の子を囮に使うのか? 本当は誰かを殺したいだけの危険人物なんじゃないかとさえ思えてくる。
次第にチェスターへの不信感を募らせていく僕にチェスターが放った矢が迫る。僕の進路を阻む様に放たれる一射。やはり彼はあの位置から援護をし続けるつもりみたいだ。
その一撃をサイドステップでかわす。
着地際の僅かな硬直中に更にもう一射迫る。

(無理に回避を続けていても余計に体力を消耗してしまうだけだ)

そう判断して2射目の攻撃は『エターナルスフィア』で叩き落とした。
前衛を勤めようとしている女の子を無視してチェスターに接近しようと大地を蹴る。
だが、そんな僕の目の前に彼女が現れた。瞬時に詰められるような距離ではないと思っていたのだが違った様だ。
女の子の背中から天使を連想させるような輝きを放つ白銀の翼が宿っている。
見覚えがある。レナが使うものと若干違いがあるけどあれは最上級の補助効果を誇る紋章術『エンゼルフェザー』だ。
自分自身の身体能力をブーストさせて僕に食らい付いてくるつもりみたいだ。
振り下ろされる杖を刀身で受け止める。予想以上の衝撃に軽く腕が痺れてしまう。
そのまま僕を押し込もうとしてくるが、彼女の細腕では『エンゼルフェザー』の効果が乗っていたとしても僕との腕力差は覆るものではない。
逆に押し返して彼女を突き飛ばす。

(あんまり女の子に手荒な真似はしたくないけど…黙ってやられるわけにはいかない!)

『エターナルスフィア』を虚空に走らせ星のつぶてを射出する。コレにひるんだ隙にチェスターに接近するつもりだった。
だが、放たれた星の散弾は彼女の翼から舞い落ちる羽にぶつかって打ち消されてしまった。最上級の補助呪紋の謳い文句は伊達ではないらしい。
体勢を整えた女の子が再度迫ってきた。しかし、彼女は大した脅威ではなかった。身体能力を大幅に上昇させていたとしてもこの女の子の体捌きはズブの素人のものだからだ。
これでも僕は銀河連邦軍の少尉だ。士官としての教育の他にも戦闘訓練だって受けている。この程度の動きならエクスペルに転移する前の僕にだってあしらう事が出来たはずだ。
完全に見切った攻撃を紙一重でかわして背後に回りこむ。

(ごめんね…少し眠ってて)

昏倒させるべく延髄目掛けて手刀を叩き込もうとした。
そこにチェスターからの矢が迫る。回避は出来ない。避けてしまったら彼女に矢が当たってしまうかもしれない微妙な軌道だったからだ。
打ち込もうとした手刀でその矢を払いのける。

(あいつ…見境も無く!)


49 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:09:26 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(危なかった…)

ソフィアの背後に回りこみ腕を振り上げていたクロードをなんとか妨害できた。放っておいたら首を刎ねられていたかも知れない。
彼女が射線上にいたから細心の注意を払って、ソフィアには当らない様にクロードの顔面目掛け矢を射かけた。
後6本。牽制射すらまともに出来そうもない。
それにソフィアの動きはクロードに完全に見切られてしまっているみたいだった。
このままではソフィアがやられてしまうのも時間の問題だ。
だから、

(次の一撃で必ず仕留めてやる!)

直ちに移動を開始する。今の位置ではクロードを狙う射線の中にソフィアがいる。
がむしゃらに杖を打ち込んでるソフィアを横目に射撃ポジションに付く為に全力で疾走する。
ポジションに付いたら僅かでも早く攻撃に移れる様に矢筒から抜き取った矢には闘気を送り込み始める。
彼女の攻撃を軽々といなし続けるクロード。ちょこまかと動き回るあの野郎のせいで折角たどり着いた攻撃位置から確保できる射線上にソフィアが入り込んでしまった。

(あの野郎っ、ソフィアを上手く誘導して俺からの攻撃の盾にしてやがるってのか!?)

別の射撃位置を探そうと視線を周囲にめぐらす。
ところがクロードに押し返されたソフィアが尻餅をついていた。
さっきまでは踏み止まれていたが、彼女が言う補助魔法の時間が切れてしまったのだろう。
現に彼女の背中から生えていた白銀の翼は消え失せている。
もう他の位置を探すなんて出来なかった。
かなり分の悪い賭けになるが、ここで勝負に出なければソフィアが殺されてしまう。
闘気を送り込んでいた矢をつがえる。徐々に巨大化していく矢の先をクロードへと向ける。
俺が選んだ技は『大牙』だ。『屠龍』ではソフィアまで巻き込んでしまう危険がある。
それでも威力は十分お墨付きだ。
ソフィアを見下ろすクロードは攻撃準備が済んでいる俺に気付いていない。

(今しかねぇ)
「くたばれ! クソ野郎!!」


50 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:10:53 ID:hyE9+0Er0

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

あわやこの女の子を僕ごと串刺しにしかけた矢を放ったチェスターが別に場所に移動しているのを横目で捕らえながら、僕は振り下ろされる杖をかわしていた。

(くそっ、なんでそっちに行くんだ)

さっきまでの位置からこの子が射抜かれないようにと立ち位置を変えたら、それに合わせるようにチェスターも移動していた。
再度チェスターが僕を狙う射線上に彼女が入り込んでしまう。

(それとも、この子がいると僕が避けないって事に気付いてあの位置に? なんて汚い真似を!)

僕の背後でチェスターが立ち止まった気配がする。正面からこの女の子が攻撃を仕掛けてくるから当然チェスターの攻撃をかわそうものならこの子に矢が当ってしまう。
立ち位置を変えようと打ち込まれる攻撃を『エターナルスフィア』で受け止め向かって左に流して剣を払い上げた。

「きゃぁっ!」

さっきまでは押し返しても踏み止まっていた彼女だったがどうやら『エンゼルフェザー』の効力が切れてしまったらしい。

「ご、ごめん…っ!?」

尻餅をついたまま握った杖で身を守ろうと体を強張らせている女の子に歩み寄ろうとしたその時、それは僕の視界に飛び込んできた。
嗚呼、麗しの純白。
あえて何がとは言わない。
思わぬアクシデントに一瞬動きを完全に止めてしまう。

(いかん、いかん。集中しろクロード。僕の予測が正しければ直ぐにでも…)

振り返るとチェスターはさっき撃ってきた巨大な矢を再度撃とうとしていた。
予測どおりだ。さっき僕とアシュトンがもつれ合うように倒れていた時放たれたこの攻撃。あの時彼はこの攻撃を出来得る限り最速で放ったに違いなかった。
いくら倒れて動きが止まっていても、いつ体勢を整えられてしまってもおかしくないあの状況で余計な溜めの時間を取るとは思えない。
つまり、彼が放つ最後の攻撃からあの時かけていた溜めの時間を超えた場合いつでも彼は必殺の一撃を打てる状態になっているはずだ。
だから常に警戒していた。そろそろ来るものだと身構えていたからこそ反応できた。
この女の子は射線から外れている。そしてチェスターもこんな大技の後に直ぐ別の攻撃に移れるわけがない。

(今だっ!)

チェスターが矢羽を離すと同時に『兜割』で天高く跳躍する。
放たれた巨大な矢はさっきまで僕がいた場所を通り過ぎて射線上にある木々をなぎ倒しながら遥か彼方へと飛び去っていった。

「はあああぁぁぁっ!」

剣を振り上げチェスターに向かって急降下。それに対するチェスターの対応は早かった。
外れたのを見るや否や次の矢を装填し終えていた。予想していたものよりも遥かに早い。素直に彼の早撃ちスキルの高さに舌を巻く。
容赦なく僕に撃たれる矢を剣を振って切り払った。着地までにもう一度剣を振り上げて弓を壊す準備はできそうにない。
チェスターの眼前に着地。即座に『エターナルスフィア』を横薙ぎにして僕の額に狙いを定めていた矢を弓ごと反らす。
拳が届く距離まで踏み込む。対するチェスターは構えていた矢を逆手に握りなおして振り下ろしてきた。
その一撃を体を捩ってかわし、彼の鳩尾に強烈なボディーブローを浴びせた。
そのまま拳を振り抜いて殴り飛ばす。

(よし! 後はあの子をどうにかして直ぐにアシュトンの下に…)
「チェスターさんに手出しはさせない!!」

振り返るとあの女の子が巨大な紋章を大気中に浮かべた杖を構えていた。



51 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:12:20 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「追跡すべきは――」

しばしの黙考の後にブラムスさんが口を開こうとした瞬間。
メキメキッバキッと南西の方角から何やら異音がこちらに近づいてきた。
ブラムスさんもこの異常事態に気付いたらしい。喋ろうとした口を閉じ辺りを見回している。
そして、それは野太い風斬り音と共に飛来した。
丸太の様なサイズの矢が、木々をなぎ倒しながらブラムスさんに迫った。
顔面直撃コース。

「あっあぶない!」

とっさに叫ぶ僕を横目にブラムスさんは信じられない事に猛スピードで迫る巨大な矢を歯で受け止めていた。
流石ブラムスさん。僕らには出来ない事を平然とやってのける!
そこに痺れる、憧れ…、うん。憧れはしないな。
いくらなんでもハゲヅラに魔法少女コスチュームを纏うこの男に憧れる様な事は無いだろう。

「だっ大丈夫ですか」

一先ず無事そうだったが、心配だったので彼に尋ねてみた。
ブラムスさんが地面にそれを吐き出すと見る見る小さくなっていき、とうとう通常の矢のサイズまで小さくなってしまった。

「これは一体…?」
「うむ、周囲には人の気配は感じられんし、我を狙ったものではなく恐らくは流れ矢だろう」
「って事は戦っている人が?」
「近くではないようだがな」

そう言ってブラムスさんは矢が飛んできた方角を見つめた。
僕も鬱葱と茂る背の高い木々の先に目を凝らしてみるが何も見えなかった。どうやら戦っている場所はここからかなり離れているらしい。

「今の様な巨大な矢を放つ大技が飛び交っているのだ、その戦いも終盤の様だな…」
「そうですねっ、とにかく急いであっちに行きましょう。もしかしたらソフィア達が戦っているのかもしれない」
「そうしたいのは山々なのだが…」

そう言って地面に転がっている木々を指差した。鬱葱とそれこそ壁の様に生えている木々。その僅か合い間にはなぎ倒された木が転がっていてとんでもない悪路を形成している。

「こんな道では急行しようにも時間がかかってしまうだろう」
「そんな…。じゃあホウキに乗って…。駄目だあんな高い木を飛び越えて飛ぶことなんて出来ないぞ…」

陸路が駄目なら空からと思ったけど、このホウキが出せる高度の限界を超える様な木々が乱立している林の中では大した時間短縮になりそうにない。
次第に焦りが募っていく。もしかしたら、この先でソフィアが戦っているかもしれない。
いや、それどころじゃない。戦いが終盤に差し掛かっているという事は、今まさにロキやミカエルの様な凶悪な参加者に殺されようとしているかもしれない。
なまじ場所がわかっているのに光景が見えないから最悪の結末を連想してしまう。

(やっぱり、ブラムスさんに担いでもらって走り抜けるよりはホウキの方が速そうだ)

そう結論付けてホウキに跨ったその時。

「フェイトよ、これは賭けなのだが…」

そう言って押し黙っていたブラムスさんが口を開いた。
ハゲヅラが怪しく月光を照らし返していた。


52 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:13:07 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「あのー…、これは一体?」

不安顔のフェイトがブラムスに向かってに尋ねた。

(まぁ、無理もなかろう。いつ大事な者が殺されてしまうかわからない状況だからな)

そんな不安顔のフェイトをブラムスはソフィアが心配だからだと結論付けたが、実はそうではなかった。
ブラムスの言う賭けに身を任せたフェイトは何故かホウキに跨ったままブラムスに肩で担がれていた。
今からどんな儀式が執り行われるかと想像するだけでフェイトの不安が増大していく。

「もう一度確認しますね? これは一体?」
「うむ、では順を追って説明しよう。決着が迫る戦場にいち早く駆けつけたい。だがその道は我が走り抜ける事もそのホウキで飛び越えていく事も困難。
 故に我はお主をこのまま戦場に向かって射出しようと思う」
「ちょ…おまっ」

とんでもない事をサラリと言ってのけたブラムスに唖然とするフェイト。

「案ずるな。大体の位置は分かっている。それにそのホウキでブレーキをかければ戦場を通り過ぎてしまう事もなかろう」
(そういうことじゃねー!)

フェイトの心の叫びが聞こえる訳でもないブラムスは更に続ける。

「お主は我に先行してなんとかその場を持たせるのだ。我も可能な限り急ぐが10分程度はかかってしまうかもしれない。
 危険な任務ではあるが、この殺人遊戯から抜け出すにはフェイトやソフィアの存在は不可欠なのだ。どちらを失っても脱出は出来なくなる。
 だからこそこれは賭けだ。我の力が及ばぬ所で今後の命運を左右させる事は不本意ではあるが、両方失わずに済む方法はこれしかない」

相変わらずどこかぶっ飛んだ思考をお持ちの不審者王はフェイトの返答を待たずにホウキを握る右腕に力を込めた。
バズンッ!
隆起した上腕二頭筋が右肩口の布を破裂させた。彼の豊満な、もとい屈強な肉体を今まで包み込んでいたXLサイズを越える魔法少女コスチュームでも流石にこれは耐えられなかった様だ。
まるで槍投げの選手の様に一歩、二歩と助走を開始する。
そして、十分な勢いを付けた後に。

「ふんっどりゃああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

およそ、その身に纏う愛らしい魔法少女コスに似つかわしくない野太い(それこそ魔法少女に退治される様な役どころのオークとかその辺の化け物に近い)声と共にフェイトをブン投げた。

「くぁwせdrftgyふじこlp」

声にもならない絶叫を上げフェイトは今まで感じた事のないGをその身に受けながら射出されて星となった。

「死ぬなよ…フェイト」

ブン投げたフェイトに向かってそう呟いたブラムスは同じ方角に向けて走り出した。
ブラムスは失念していた。生身の人間があんな風に空を飛んだ場合それだけで死んでしまいかねないという事を。



53 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:18:40 ID:hyE9+0Er0
さるさん回避

続きは晩飯後

54 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/12(日) 21:40:09 ID:W2aIV0Ec0
 

55 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:45:12 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

尻餅をついたままの身構える私に剣を持った金髪の青年が迫る。

「くたばれ! クソ野郎!!」

チェスターさんの叫び声。

(なんとか時間を稼げた…)

そう安堵したのも束の間、金髪の青年は空高く跳躍してチェスターさんの攻撃をかわしていた。
そのまま飛び掛るような格好で彼に迫っていった。

(助けなきゃっ!)

詠唱している暇なんてない。即座に『アイスニードル』を発動させる。
けれども、

(撃てない!?)

突如として襲ってくる目眩。これは紋章術に使う精神力が枯渇している時に襲ってくる症状だ。
金龍クェーサーと戦ってからずっと紋章術を使いっぱなしだった。
『フェアリィリング』のおかげでここまで持たせてこれたけど、こんな肝心な時に打ち止めなんて。
強くなったつもりだった、成長したつもりだった。
でも、それは幻想だった。

(私は無力なままだ…)

誰かに守られる事でしか生き抜いていけない無力な私のまま。
そんな私を守る為にまた一人ルーファスさんみたいに殺されようとしていた。
尚も懸命に矢を向けて戦い続けるチェスターさんの姿がどうしてもルーファスさんとダブってしまう。
全滅という言葉が脳裏をよぎる。このまま私も彼も殺されてしまう。そんな諦めにも似た感情が湧き出てくる。

――――諦めるなっ!

誰かに叱咤された気がした。そう、この声は彼の…。
彼から譲り受けた指輪で作ったネックレスを見つめる。
最早癖の様になっていた。辛い時、挫けそうな時にそのネックレスを握り締める。
そうする事でほんの少しだけど勇気が沸いてくる気がした。
最初はほんの小さな光だった。それでも次第にその光は暖かな温もりを放ちながら心の中に広がった闇を打ち払うかのように大きくなっていく。
諦めない…、諦められないっ! だって、

(約束したんだもの!)

心に巣くった弱気が全て吹き飛んでいた。代わりに絶対に負けるもんかという意志が心を満たしている。
無力なままでもいい、強くなれていたと思っていた事が例え幻想だったしても…。

(今度こそ私は、その幻想を現実に変える!!)

56 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:46:52 ID:hyE9+0Er0
心に宿した勇気が精神力の限界を超えた力引き出していく。
体内を駆け巡る魔力の奔流が形となって現出する。
チェスターさんを殴り飛ばした相手に向けて杖を向ける。
本来ならば陣を地面に描いて放つ紋章術だけれども、それではチェスターさんを巻き込んでしまう。
だから杖の先端に紋章を描いた。

「チェスターさんに手出しはさせない!!」

彼に迫る金髪の青年に向けて躊躇なく術を行使する。

「『レイ』」

描いた陣から無数の光線が標的に向かって伸びて行く。不意を完全に付いた一撃だった。
回避も出来ず直撃させたと思ったその時、青年の体の周囲に薄い光の幕のようなものが現れた。
光線がその幕に触れた瞬間、あろう事か私に向かって反射されてきた。

「えっ!?」

予想外の出来事に体を硬直させてしまい避けようとする事すらできなかった。
反転した熱線が私の体をズタズタにしていく。その衝撃に耐え切れず吹き飛ばされ、地面に叩きつけられてしまった。
ひっくり返る視界の中、金髪の青年は何かを呟いて剣を握ったまま私に向かって歩み寄ってくる。

「くっ…迎え…撃たなくちゃ…」

枯渇した精神力と体を襲った衝撃で次第に意識が薄れていく。それでもなんとか抗おうと震える杖を彼に向ける。
この絶体絶命の状態の中でも私はまだ諦めていなかった。
助けに来てくれる人は誰もいない。
それでも、いや、だからこそ諦めるわけにはいかなかった。

(チェスターさんを護れるのは私だけなんだから…)

だが、一歩また一歩と武器を持って私に迫る敵が非情な現実を突きつけてくる。
諦めない…諦めたくないっ! でも謝らずにはいられなかった。

(ごめんね…ルーファスさん。私もう十分にがんばったよね?
 ごめんね…チェスターさん。もう貴方を護ってあげられそうにないよ…)

涙がとめどなく溢れて来る。最後の最後まで何も出来なかった自分が情けなくて、どうしようもなくて、悲しくて。

(フェイト、もう一度会いたかったな…)

いつも私の傍にいた幼馴染。好きとはちょっと違うと思うけど私にとって大切な人。お別れを言えない事が僅かな未練。
夜空を見上げる。きっと同じ空の下にいるだろう彼に向かって最期の言葉を紡ごうとした。


57 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:48:53 ID:hyE9+0Er0
その時。

私は信じられないものを見た。
その彼がホウキに乗ってやってきた。
最初は今際の際に見た幻覚だと思った。

「ソフィアから離れろぉぉぉっ!!」

その幻覚が叫び声をあげながら乗ってきたホウキを乗り捨てて舞い降りてきた。
聞き間違えるはずのないその声を幻聴だと自分に言い聞かせる。
だって、こんな都合良く彼が駆けつけてくれる事なんて有り得ない。
これが小説やドラマだったら絶体絶命のヒロインの前にヒーローが駆けつけてくれるだろう。
だけど、今私が直面しているのはフィクションではなく殺し合いを強要されているフィクション染みた現実。

ガキィンッ!

幻聴が聞こえていた耳に幻では決して放つことの出来ない金属同士がぶつかり合う音が聞こえてきた。
同時にこちらに迫ってきた金髪の青年が弾き飛ばされる。
その後姿に自然と涙がこぼれてくる。

「大丈夫かっ!? ソフィア!」

見間違えるはずがない。だっていつもこの背中は私の事を護ってくれていたのだから。

「フェイトなの?」
「あぁ」
「ほんとに、ほんとにフェイトなの?」
「そうだよ」

振り返ったフェイトが心配そうな顔で覗き込んでくる。

嬉しかった。
もう一度会えた事が嬉しかった。
無事でいてくれた事が嬉しかった。
そしてなにより、
本当の王子様みたいに私のピンチに駆けつけてくれた事が嬉しかった。
嬉し涙で前が見えない。一生懸命両手で涙をぬぐってフェイトの顔を見つめる。

「ごめん、待たせちゃったみたいだね」

謝る必要なんてどこにもないのに…。こうして来てくれるだけで胸がいっぱいだっていうのに。
嗚咽が邪魔をして声もまともに出せない。
だから私は頭を横に振った。これ以上嬉しい事はないよって、謝らなくて良いよって伝える為に。

「後は僕に任せて。少し休んでるんだ。あんなやつ僕がやっつけてやる!」

なんとか嗚咽を堪えて言葉を口にする。

「フェイトに…いっぱい話したい事があるのっ。この島に来て起きた事…、だからっ、だからねっ!」

緊張の糸が切れて今にも意識を失いそうだった私は精一杯のエールを送った。

「絶対に勝ってね…」
「あぁ!」

優しく頷き返してくれるフェイトの顔を見つめながら私は眠りについた。
彼の勝利を信じて。


58 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/12(日) 21:49:20 ID:hyjCXuUMO
支援

59 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:50:38 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「よぉ、作戦会議は終わりかよ? とりあえずてめえが一番の危険人物ってのは確定しているからなぁ、てめぇからのしてやるよ!」

無造作に握られる剣を構える事もせずに離れた距離をアルベルが疾走してくる。

「待って!アルベルお兄ちゃん! 僕アシュトンお兄ちゃんに話が…」

そのアルベルに向かってレオンが叫ぶ。そんな彼にアルベルが振り返らずに返答した。

「今のこいつには何を聞かせても無駄だろうぜ。せめてこいつが戦えなくなってからにするんだな!」

その通りだ。誰がなんと言おうが僕はプリシスの為に他の参加者を皆殺しにするんだ。
そうしないと彼女に振り向いてもらえない。だから、先ずは邪魔な君達から始末させてもらうよ。
突進してくるアルベルに向かって剣を振り下ろす。再度激突した白刃が火花を散らした。
ギギギと互いの剣を力任せにぶつけながら相手の隙を作り出そうと押し合う。
再び顔を突き合わせる形となった僕にアルベルが不敵な笑みを浮かべた。

「まぁ、さっきは片手で軽くあしらってやったからな! 今回もそう時間はかかんねぇよ。少し黙って見てな!」

言葉こそはレオンに対して発しているがどう考えても僕に対する挑発だった。
膠着状態となった鍔迫り合いを相手の剣を払い上げる事で終了させる。
続け様に開いた脇腹目掛け右の回し蹴りを見舞う。その蹴りをアルベルは左腕で難なくガードしていた。
剣を払われると同時にこちらの攻撃を読んで、柄から左手を離していたらしい。
アルベルが反撃に移る。
跳ね上げられた剣から急角度の突きを繰り出してきた。払われた右腕を利用する事で予備動作を省略した素早い攻撃だった。
それに対して僕は蹴りの体勢のまま。このままでは回避行動には移れない。そう判断し、ガードされたままの右足を振り抜いた。
アルベルを蹴り飛ばす事で僕の左肩を貫くはずだった剣先は軽く掠めただけに留まった。

「僕はあの時連戦で疲れていたからね。今回もそう簡単に行くとは思わないで欲しいな」

舐められっぱなしってのも癪だったので言い返してやった。
蹴りの衝撃で痺れた腕の感触を確かめる様に手を開いたり握ったりしながらアルベルが口を開いた。

「そいつはどうだろうなぁ? なぁんかさっき戦った時とちげぇと思ったら背中から生えてた化け物はどうしたよ?」
(化け物? こいつ今ギョロとウルルンの事を化け物って言ったのか?)

カチンときたあの二人は僕にとって掛け替えのない友人だ。それこそ一心同体だったといっても過言ではなかった。
それを化け物呼ばわり。いくら僕を舐めてかかろうが別に構いはしない。だけれど。

(あの二人を馬鹿にする事だけは許せない!)


60 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:52:26 ID:hyE9+0Er0
『アヴクール』の柄を両手で握り締め、力いっぱいたたきつけた。
サイドステップでその一撃をかわして距離をいったん開こうとするアルベル。

(逃がすか!)

地面に食い込んだ剣を掬い上げてアルベルめがけ砂利を打ち出した。打ち出された砂利はさながらショットガンの散弾だ。
対するアルベルは飛来する土嚢を左手一本で軽々と払い退けた。
その僅かな隙を突いて懐に踏み込む。

横一文字の剣閃。

抜き胴気味に放った斬撃を手にする剣を盾にする事でアルベルは凌いだ。
押し込んで体勢を崩してやろうと力を込めるが、それを逆手にとられ剣を弾き上げられてしまった。
無防備な僕の顔面に手甲をつけた左腕が打ち込まれる。
あまりの衝撃に脳を揺さぶられ視界に星が瞬いた。たたらを踏む僕に追撃を加えようとアルベルが迫る。
『リーフスラッシュ』
反撃のつもりではない。体勢を整える時間を稼ぎたかったのだ。この間合いでは死角に回り込む余裕は無い。
アルベルが一瞬だけ木の葉の渦を前にひるんだ。だが、害が無いものだと判断したらしく構わず踏み込んできた。
それでも構わない。体勢を整えるだけなら一瞬で十分だった。直ぐに襲い掛かってくるであろう衝撃に備え剣を構えて足を踏ん張る。

激突。

横薙ぎに払われる剣撃を受け止める。余りの衝撃に手が痺れ思わず武器を取り落としそうになる。
アルベルが尚も強引に押し込んでくる。負けじと押し返し三度鍔迫り合いへと持ち込んだ。

「あぁ、そうか。お前が余りにもヘタレ過ぎて愛想を尽かしていなくなったってわけだな? 
 化け物にも見捨てられるたぁ、クソ虫にはお似合いじゃねぇか!」
「訂正しろ…」

黙ってこいつを斬り捨てるつもりだったけど、もう我慢できなかった。

「あぁん?」
「訂正しろ! 二人は化け物なんかじゃないっ!
 それにあの二人は僕を見捨てたんじゃない! 僕を守る為に命を懸けてそれで…それでぇ!!」

僕の目の前で消滅していったギョロとウルルンの姿が今でも脳裏に浮かんでくる。
胸中は僕らの絆を薄ら笑いを浮かべながら踏みにじるこいつに対する怒りで煮えくりかえっている。

「はんっ! って事は結局てめえがヘタレだったからいなくなったんだろうが! ものは言い様だなぁおい!」

頭の中で何かが音を立てて切れた。

「おまえぇぇぇ!」

61 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:53:54 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(こいつ…完全にブチ切れやがったな)

いくら俺でもここまでの使い手を侮ったりはしない。ガチで遣り合って負ける気もしないが後も支えてるからな。
さっさと片付ける為に軽く挑発してやったらまんまと乗ってきやがった。
昔ネルに「あんたは人をイラつかせる事にかけては天才的だね」とため息混じりに言われた事もある。まぁ俺にかかれば朝飯前だ。
あいつは皮肉を込めて言ったんだろうが、こうして役に立つ事もあるってもんだ。
頭に血を上らせて打ち込んでくるこいつの攻撃は一見苛烈だが、単調かつコンビネーションやフェイントもないお粗末なものだった。
クリフの様な馬鹿力なら愚直なまでの猛攻も効果はあるだろうが、こいつの腕力はそこまで恐ろしいものではない。

踏み込みと共に放たれる逆袈裟を側面から払って受け流す。

返す刀の横薙ぎ。
バックステップ。軌道を見切り紙一重でコレをかわす。

更に深い踏み込み。眉間を的確に捉えた鋭い突きが繰り出された。

(読めてんだよ!)

剣閃を潜り抜ける様に頭を振りこちらも一歩踏み込む。硬く握り締めた左拳をこのクソ虫の顔面に突き刺した。
さっきの一撃の比ではない。互いの踏み込みの勢いも上乗せした全力の一撃はその場に踏みとどまる事を許さずに遥か後方へとぶっ飛ばした。

(さぁて、止めだな。レオンの奴が話をしてぇとか言ってやがったが、武器を持てる状態にしとくってのも危ねぇな。
 とりあえず両腕でもへし折っとくか…)

無様にゴロゴロと地面を転がっていたアシュトンが漸く止まりノロノロと立ち上がろうとしていた。
だが既にこっちの間合いの中だ。体勢を立て直させる前に決着をつけようと剣を振りかぶる。

(あぁ、でもこの剣両刃じゃねぇか。これじゃあ峰打ちができねぇな。
 まぁ、いいか。右腕一本で勘弁してやろう。何人も殺してるこいつには破格な待遇ってもんだろ)

構わず剣を振り下ろそうとしたその時。

「待って、アルベルお兄ちゃん! 僕がっ、僕がアシュトンお兄ちゃんを説得するから!」

両手を広げ俺とアシュトンの間にレオンが割り込んできた。



62 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:55:16 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(黙って見てろって言われても…。ってかよく考えたらアルベルお兄ちゃんが戦うのを見るの初めてじゃん!
 大丈夫かな? 援護した方がいいのかな?)

目の前で激戦を演じている二人は互いの武器を打ちつけ合っていた。
ああも接近されていては援護のつもりの紋章術が援誤になりかねない。

(補助の紋章術をかけても「余計な事すんな! クソガキ!」って怒られそうだし…)

だから僕は考えを切り替えた。

(ここはもうアルベルお兄ちゃんを信じるしかない! 僕は、僕の出来る事を、やらなきゃいけない事に専念しよう)

やらなきゃいけない事。当然それはアシュトンお兄ちゃんの説得だ。
アルベルお兄ちゃんがアシュトンお兄ちゃんを大人しくさせてからの展開は全て僕に懸かっている。

(でもどうやって? プリシスと最初に会った時攻撃されたのはアシュトンお兄ちゃんの姿が見えなかったからで、
 決してその時に言った言葉はアシュトンお兄ちゃんに向けられた言葉じゃないんだって言えば伝わるかな?
 微妙だよなぁ。そもそも何で透明化してたかって事すら説明できないんだもの。信じてって言うには無理があるよ…)

それに、例え信じてもらえたとしても別の問題が浮上してしまう。

(果たしてアシュトンお兄ちゃんは誤解の末に暴走して何人もの人を手にかけてしまった事実に耐えられるだろうか?
 きっとそれは出来ない。今は殺す事が正しい事だと信じ込んでしまっているから気を確かに保ってはいられているけど…)

その信じていた事が間違っていたと知った時どうなるかなんて簡単に想像できてしまう。
プリシスに合わせる顔がないって言って自殺してしまうかもしれない。
罪の意識に押しつぶされてその場で完全に狂ってしまうかもしれない。
浮かんでくる想像は幾つかあれど、その全てが決して見たい姿ではなかった。

(確かにアシュトンお兄ちゃんはとんでもない事を仕出かしてしまった。その罪は一生消えることはないと思う。
 それでも僕は、アシュトンお兄ちゃんともう一度笑い合いたい。いや、アシュトンお兄ちゃんだけじゃない。
 何人もここで死んじゃったけど。生き残ってるみんなと一緒にもう一度…。だってみんな僕の大切な仲間なんだから!
 そう、その想いは決して変わらない。例えアシュトンお兄ちゃんに殺されかけたとしても。
 子供じみた甘い考えだってのは判ってる。それでも僕は考えを改める気なんて無い!)

考えながら眺めていた二人の戦いはなんとかアルベルお兄ちゃんの勝利で終わりそうだった。
説得の方法は上手く纏まらなかったけど、真実を告げて僕の想いを伝えればきっとこんなバカな事は止めてくれるはずだ。
一回で止まってくれなくても二回、三回。いいや、止まってくれるまで何度だってやってみせる!
殴り飛ばされたアシュトンお兄ちゃんの下へ駆け寄る。ところがアルベルお兄ちゃんの様子がおかしい。
尻餅をついているアシュトンお兄ちゃんに向かって剣を振りかぶっている。

(なんで? もう勝負はついたじゃないか? とっとにかく止めないと)
「待って、アルベルお兄ちゃん! 僕がっ、僕がアシュトンお兄ちゃんを説得するから!」

僕はそう叫んでアシュトンお兄ちゃんを庇う様に二人の間に入り込んだ。



63 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:57:26 ID:hyE9+0Er0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「馬鹿野郎! まだそいつは武器を持ってんだ離れっ…!?」

立ち塞がるレオンを押しのけようと手を伸ばしたその時、脇腹から背中にかけて抜けるような激痛が走った。
正面には驚きの表情で目を見開くレオン。そして、彼の胸部からは真っ赤な鮮血を滴らせた分厚い白銀の刃が生えている。
それは俺の脇腹をも貫通し、足元に二人の体から流れ出た血で水溜りを作っていた。
レオンの背後から刃を突き出してきたアシュトンの顔が狂気に酔いしれた様に歪な笑顔を形作る。

「フフッ、先ずは一人…」

引き抜かれる大剣。それと共に俺の体は前のめりに崩れ落ちていく。視界の端では抜いた剣を振りかぶるアシュトンの姿が映る。

(やべぇ、このままじゃ二人まとめて真っ二つだ。くそっ、間に合えっ!)

何とかレオンを手繰り寄せ間合いの外へと脱出しようと手を伸ばす。間に合うかどうかは絶望的だったが思わず体が動いてしまった。
仲間を護ろうとする事は当然だと言わんばかりに、極々自然に体が反応していた。だが、その手を遮るようにレオンの細い腕が俺の体を突き飛ばした。
交差する視線。驚く俺に対して申し訳なさそうな表情をするレオン。その表情の意図する意味を読み取ろうとした俺の目の前で――――
レオンの頭部が宙を舞った。大量の血飛沫を上げて崩れ落ちる胴体。血雨を浴びながら、なすすべも無く俺の目が放物線を描く頭部を追いかけていく。
アシュトンが空中で髪の毛を掴んでそれを受け止める。そこから首輪を引く抜くと後は用無しと言わんばかりに放り捨てた。

「あははっ! やった! やったよっ! プリシス!! コレでまたもう一つ、君への愛の証を手に入れることが出来た!!
 フフフッ、喜んでくれるかなぁ? 喜んでくれるよね! 僕がコレだけ手を汚して、友達まで殺して手に入れたものなんだから! あっははははははっ!!」
(狂ってやがる…)

崩れ落ちた俺は地に伏したまま、この便所のクソに集るクソ虫ですらかわいく見えてしまうとびっきりのクソ野郎を見上げていた。
直ぐにでも立ち上がって、こいつを切り刻み、この耳障りな笑い声を止めてやりたかった。
だが、体に受けた負傷がそうさせてくれない。血が流れ落ちていくと同時に瞬く間に体力が奪われていく。
罵声を浴びせようと息を吸い込んだ口からは罵りの言葉の変わりに血液が吐き出された。

「あぁ、でもクロードにはどう説明しよう? そうかっ、こいつがやった事にすればいいんだ!
 で、その後にこいつを殺したって事にすればきっと大丈夫!」
「こ…の、クソ虫が…」

ヒュー…ヒュー…、と風が抜け出て行く音を繰り出し続ける肺から漸く声を捻り出した。
それは負け惜しみにしか聞こえない虚しい物であったが、それでも言わずにはいられなかった。

「なんだって?」

さっきまで歓喜の感情で埋め尽くされていた顔が途端に凶暴なものへと切り替わった。
ドガッ!

「がぁぁぁぁっ!」

つま先で俺の脇腹の傷に蹴りを入れてきた。傷口を中心に全身を痺れる様な激痛が駆け抜ける。

「なんだって? きこえなかったなぁ!! もう一度言ってみてよッ!!」

ドガッ!ドガッ!

「そういやお前、さっきギョロとウルルンに何て言った? 僕達の事を何て言ってた? 思い出せないなぁ!! もう一度言ってみてよッ! なぁ、おいっ!!」

何度も、何度も蹴り続けるアシュトン。余りの激痛ゆえに傷口の痛みはとうに麻痺して感じなくなってしまっていた。


64 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 21:59:57 ID:hyE9+0Er0
許せなかった。
武器も持たず、戦いの意思さえ持っていなかったレオンを不意打ちの様な形で斬り捨てたこいつが。
今まで戦ってきたどんな相手よりも許せなかった。
身を挺して自分を庇ってくれた仲間を何の躊躇いも無く斬り捨てたこいつが。
そして何より
(最後の最後で詰めを誤り付け入る隙を与えてしまった俺がっ! 目の前でなすすべも無く仲間を殺された俺自身のアホ差加減が許せねぇ!)

胸中に渦巻く様々な怒りが、混沌とした怒りが麻痺した痛覚を超えて尚胸の奥底で痛む。
ガシッ
そして、その怒りが俺の体を突き動かした。飽きもせず俺の脇腹に蹴りを入れているアシュトンの足を掴む。
立ち上がることすら間々ならなかった体を起こし、そのまま力任せにアシュトンをブン投げた。
木の幹に打ち付けたアシュトンが頭を抑えながら立ち上がる。思わぬ反撃を受けたアシュトンが怒りをあらわにする。

「死に損ないの癖にっ、直ぐにレオンの後を追わせてやるからおとなしく僕に殺されろっ!!」

負けじと俺も落としていた剣を拾って立ち上がる。構えも何もあったものではない格好で最早意地だけで立ち上がっていた。
それでも両の瞳に相手を捕らえ、滾る怒りと共に睨み付ける。体の方は既に死に体だが、それでもまだ俺は生きている。戦う意志もまだ死んではいない!

「ギャーギャー喚くなクソ虫が…」

体の中には残りカスの様な体力しか残されていなかった。それでも次から次へと闘気があふれ出てきた。まるで俺の怒りがそのまま力になるかの様に。
その闘気をだらりとぶら下げた左掌と引き摺る様に握る刀身に纏わせる。幾重にも、幾重にも重ねて。

「いちいち癪に障るな! 君は! そんなに死にたいなら望みどおり殺してやる! 『リーフスラッシュ』!」

この期に及んで目晦ましからの不意打ちか。見下げ果てたまでのクソ虫だ。
瞬く間に奪われていく視界。渦巻く木の葉が擦れ合う耳障りな音が聴覚をも侵す。
だが、
(この駄々漏れの殺気がてめぇの位置を教えてんだよ! この阿呆がっ!)

左腕を前に突き出して振り返る。振るわれた一撃を幾重にも重ねた闘気がまるで障壁の様に受け止めた。
掌の前で静止する刀身を掴み取りアシュトンの体ごと目の前に引きずり込む。引き込んだ体に膝蹴りを一発。

(逃がすかよっ!)

後退りするこいつの襟首を捻り上げ左腕一本でアシュトンを持ち上げる。
このまま喉元に剣をぶっ刺して終わらすつもりだった。ところが足掻く様に暴れるこいつの足が俺の脇腹の傷口を蹴りやがった。

「がぁっ!」

想像を絶する激痛。思わず漏らしてしまう苦痛の声と共に左手を離してしまう。
自由を取り戻したアシュトンが反撃に転じる。咄嗟にバックステップで間合いを開ける。
ところが、かわしたと思っていた攻撃が、虚空を切る横薙ぎの剣閃が真空の渦を作り出し、俺の体をズタズタに引き裂いた。
刻まれた新たな傷口からは鮮血が飛び散りなけなしの体力を奪っていく。ガクリと膝が折れ、その場に崩れ落ちそうになるがそれでも尚、俺の体は踏み止まった。
ふらつく俺にアシュトンの追撃が迫る。繰り出される片手平突き。狙いは俺の右肩。回避する事はままならない。
どの道もう立ってられそうにもなかった。だから俺は真っ向から最後の勝負を挑んだ。

突き出された刃を振り上げた剣撃で払い上げる。
「『双』」
脚部に溜め込んでいた力を爆発させ跳躍。振り上げた剣を両手で握り直し上段に構える。
「『破斬』!!」
全体重を乗せた振り下ろし。着地の事など考えずにただ相手を斬り裂く事だけを考えた一太刀。袈裟懸けに斬り付けた傷口から血飛沫が上がる。

(くそっ! まだ浅えっ)

この一撃で両断してやるつもりだった。だが、引き付けが甘かったのか、はたまたこいつの生への執着心が土壇場で超反応を見せたのか、致命傷を与える事が出来なかった。
肩から地面に激突する様に墜落した俺は衝撃で『セイクリッドティア』を離してしまう。3メートル先に転がるそれを拾おうと足掻く。だが、その3メートルが果てしなく遠い。
対するアシュトン。地に突き刺した大剣を支えに立ち上がる。剣を地面から抜くとヨロヨロとこちらに迫ってくる。


65 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 22:02:28 ID:hyE9+0Er0
「僕はっ!」

頼りない足取り。今にも崩れ落ちそうな体を引き摺りながら、

「僕はっ!!」

それでも尚、瞳に力を宿し、

「プリシスの為にも、こんな所で死ぬわけにはいかないんだっ!!」

吼えた。己が戦う理由を。あまりにも一途故に誤った道に進んでる事にも気付かず、
唯々貫き続ける愛しき少女への恋慕の感情を力に換え、天を衝く勢いで手にする獲物を振り上げた。

(…ふざけんなっ! この期に及んで誰かの為だぁ?)

アルベルは思う。力を振るうという事は突き詰めれば自分の為だけに行われる行為であると。
誰かを護りたいと思う自分がいるから、そんな自分の為に武器を掴む。自分が許せないと思う相手がいるから武器を振るう。

(今のこの戦いだってそうだ。レオンはこんな戦いを望んじゃいない。
 それでも俺はレオンを殺したこいつが憎い! だから俺は戦う!)

立ち上がろうと力を込めるだけで体の至る所から血液が噴き出す。それでも構わず目の前の相手を倒す為に立ち上がった。
『セイクリッドティア』の回収を諦め正真正銘最後の力を振り絞り、残された生命力すら燃やし尽くして己の右手に力を込める。

(例えどんな御託を並べようが、美辞麗句で飾ろうが、力はただ力でしかねぇ。
 敗者から全てを己の手で奪い取る。その覚悟も無しに力を振るう事などあってはならねぇ!
 こいつはそんな戦士の不問律からも目を背け誰かの為にと逃げやがった。そんな弱者に)
「屈する訳には、いかねぇんだよぉぉぉぉっ!!」

全身全霊を込めた右の拳を突き出し、掌に込めた闘気を開放する。

「『吼龍破』!!」

解き放たれた闘気が龍のアギトを成しアシュトンに迫る。その一撃をアシュトンは振り下ろした刀身で受け止めた。
互いに小手先の技を放つ余力などない。次の一撃を繰り出す事すら出来ない。故にこの単純な力と力のぶつけ合いを制した方が勝者となる。

「「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉっ!」」

アシュトンの握る『アヴクール』の刀身に僅かな罅が入る。
対してアルベルの放つ『吼龍破』には刃が食い込み、その勢いが徐々に失われつつあった。
互いに一歩も引かず逆に踏み込み続ける。
その都度刀身に走った罅は大きくなり、龍の鱗に食い込んだ刃が亀裂を作る。

「僕が愛するただ一人の為にぃっ!」
「誰の為でもねぇ、俺自身の為にっ!」

互いが持つ戦う理由を叫び、その想いを最後の一押しに込める。

「僕はお前をっ!!」
「俺はてめえをっ!!」
「「ぶっ殺すっ!!」」

異口同音に放たれた明確な殺意と共に龍の胴体が断ち割られる。それと同時にアルベルの体も血飛沫を上げて両断された。
霧散していく紅蓮の闘気が立ち昇る中、アルベルだったものが噴き出す血飛沫をその身に浴び、勝ち誇った笑みを浮かべながらアシュトンもその場に崩れ落ちた。


66 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 22:03:31 ID:hyE9+0Er0
【D-05/黎明】

【アシュトン・アンカース】[MP残量:30%(最大130%)]
[状態:疲労大。激しい怒り、焦り。体のところどころに傷・左腕に軽い火傷・右腕打撲。袈裟懸けの深い裂傷、気絶中、ギョロ、ウルルン消滅]
[装備:アヴクール@RS(刀身に亀裂)、ルナタブレット@SO2、マジックミスト@SO3]
[道具:無稼働銃、物質透化ユニット@SO3、首輪探知機@BR、首輪×4、荷物一式×2]
[行動方針:プリシスの1番になってからプリシスを優勝させる]
[思考1:クロードには自分がマーダーだとは絶対に知られたくない]
[思考2:チェスターとソフィアを殺してギョロとウルルンの仇を討つ]
[思考3:プリシスのためになると思う事を最優先で行う]
[思考4:ボーマンを利用して首輪を集める]
[思考5:プリシスが悲しまないようにクロードが殺人鬼という誤解は解いておきたい]
[備考1:アルベルとレオンの荷物はまだ回収していません]
[備考2:アルベルの首輪はまだ回収していません]
[備考3:袈裟懸けの深い裂傷は放って置くと失血死するほどの重症です]

【クロード・C・ケニー】[MP残量:68%]
[状態:右肩に裂傷(応急処置済み、大分楽になった)、背中に浅い裂傷(応急処置済み)、左脇腹に裂傷(多少回復)、全身に軽い痛み]
[装備:エターナルスフィア、スターガード@SO2、エネミー・サーチ@VP]
[道具:昂魔の鏡@VP、荷物一式×2(水残り僅か)]
[行動方針:仲間を探し集めルシファーを倒す]
[思考1:空から降ってきた青髪の青年に対処]
[思考2:場を鎮めたらアシュトンの下に駆けつける]
[思考3:アシュトンと共に行動]
[思考4:プリシスを探し、誤解を解いてアシュトンは味方だと分かってもらう。他にもアシュトンを誤解している人間がいたら説得する]
[思考5:レザードを倒す、その為の仲間も集めたい]
[思考6:ブレア、ロキとも鎌石村で合流]
[備考1:昂魔の鏡の効果は、説明書の文字が読めないため知りません]
[備考2:チェスターの事は、『ゲームには乗ってないけど危険な人物』として認識しています]

【チェスター・バークライト】[MP残量:30%]
[状態:クロードに対する憎悪、肉体的・精神的疲労(中程度)、気絶中]
[装備:光弓シルヴァン・ボウ(矢×4本)@VP、パラライチェック@SO2]
[道具:レーザーウェポン@SO3、アーチェのホウキ@TOP、チサトのメモ、荷物一式]
[行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)]
[思考1:クロード!殺してやる!]
[思考2:アシュトンを倒す]
[思考3:平瀬村へ向かい、マリア、クレスと合流。その後鎌石村へ]
[思考4:レザードを警戒]
[備考1:チサトのメモにはまだ目を通してません]
[備考2:クレスに対して感じていた蟠(わだかま)りは無くなりました]


67 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 22:05:16 ID:hyE9+0Er0
【ソフィア・エスティード】[MP残量:0%]
[状態:疲労大、ドラゴンオーブを護れなかった事に対するショック、気絶中]
[装備:クラップロッド、フェアリィリング@SO2、アクアリング@SO3、ミュリンの指輪のネックレス@VP2]
[道具:魔剣グラム@VP、レザードのメモ、荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:アシュトン、クロードを倒す]
[思考2:平瀬村へマリアを探しに行く]
[思考3:マリアと合流後、鎌石村に向かいブラムス、レザードと合流。ただしレザードは警戒。ドラゴンオーブは返してほしい]
[思考4:自分の知り合いを探す]
[思考5:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています]

【フェイト・ラインゴッド】[MP残量:95%]
[状態:左足火傷(戦闘にやや支障有り。ゆっくり歩く分には問題無し)]
[装備:鉄パイプ-R1@SO3]
[道具:ストライクアクスの欠片、デッキブラシ@TOP、ソフィアのメモ、首輪×1、荷物一式]
[行動方針:仲間と合流を目指しつつ、脱出方法を考える]
[思考1:目の前の金髪赤バンダナの青年を倒す]
[思考2:ルシファーのいる場所とこの島を繋ぐリンクを探す]
[思考3:確証が得られるまで推論は極力口に出さない]
[思考4:次の放送までにF-04にてチーム中年と合流]
[備考1:参加者のブレアは偽物ではないかと考えています(あくまで予測)]

【現在位置:D-05南部】

【ブラムス】[MP残量:90%]
[状態:キュアブラムスに華麗に変身。本人はこの上なく真剣にコスプレを敢行中]
[装備:波平のヅラ@現実世界(何故か損傷一つ無い)、トライエンプレム@SOシリーズ、魔法少女コスチューム@沖木島(右肩付近の布が弾け飛んだ)]
[道具:バブルローション入りイチジク浣腸(ちょっと中身が漏れた)@現実世界+SO2、和式の棺桶、袈裟(あちこちが焼け焦げている)、仏像の仮面@沖木島、荷物一式×2]
[行動方針:自らの居城に帰る(成功率が高ければ手段は問わない)]
[思考1:フェイトを投げた方角へ急行し合流する]
[思考2:敵対的な参加者は容赦なく殺す]
[思考3:直射日光下での戦闘は出来れば避ける]
[思考4:フレイ、レナスを倒した者と戦ってみたい(夜間限定)]
[思考5:次の放送までにF-04にてチーム中年と合流]
[備考1:合流には最低でも10分以上かかる距離にいます]

【現在位置:D-05東部】

【レオン・D・S・ゲーステ死亡】
【アルベル・ノックス死亡】
【残り18人+α】

68 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/12(日) 22:06:56 ID:hyE9+0Er0
投下終了です。
なんか期待を裏切るような展開にしてすいません。
>>33大乱闘を書くスキルは自分にはありませんでした。第3勢力的な位置付けのアルベル組の存在を上手く組み込めなくていつものスタイルで書いてしまいました。
>>34変態同士の邂逅を描くことが出来ませんでした。気付いたらレオン君とアルベルさんは死んでしまっていたのでorz 是非そのやりとりは死者スレの方でお願いしたいです。

後は久々なんでなーんか大事なことがぽろっと抜けてそうですが確認した限りなさそうなので大丈夫ですかね?



69 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/13(月) 00:45:02 ID:x2np5zF3O
投下乙! ブランクを感じさせない大作超GJです!
問題は無いと思いますよ。


ブラムスで和んだと思ったらとんでもない事になったなここ。
D−5は最早呪われているのではないだろうかと思うくらいに命が散っていくな……

70 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/13(月) 18:40:29 ID:LmZ6RaDe0
感想考えながら寝たら夢にヅラが出てきたどうしてくれる。

>>68
投下乙です!
光の勇者様(笑)vsチェス太の勘違いと擦れ違いはもう誰にも止められそうにないな。
ヅラは矢を咥える前に手を使え手をw それともそんなに噛み付きに自信があるのかw
アルベルとレオンも乙だ。
まさかここでリタイアするとは思わなかったが、よく頑張った。
しかしこれでエルネストがまた一歩空気に近付いてしまった気がしてならないw

後作品の問題点ではありませんが、タイトルをお願いします!

71 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/13(月) 22:14:05 ID:1FIbxw0H0
投下乙であります!
首輪考案組が1人減ってしまうのか……対主催大丈夫か!?
そして相変わらず不審者王様は真面目に斜め上にぶっ飛んだ思考&行動をするから吹くw

>>70
なにそのゆめこわい

72 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/14(火) 00:08:09 ID:CqV8vwAk0
>>70タイトルですか忘れてましたね。
2分割になりそうなので開始から>>57までを『王子様はホウキに乗ってやってくる?』
残りを『それぞれの理由』でお願いします。
とりあえず誤字に気付いたんで誤字つ(後日)直しておきますねw

73 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/14(火) 00:17:23 ID:mCH0Z2820
>>72
二重の意味で乙しておくよ!

74 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/14(火) 01:54:42 ID:JJtbW0Bx0
>>72
Wikiに収録しました。ご確認下さい
誤字の変更はお任せします。五時ごろですか? なんちてw

75 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/14(火) 20:34:29 ID:MzWvkD2aO
あーそうか、ついにアシュトンがマーダーランキング名誉チャンプに成り上がったか。
流石にここから1位目指せそうなキャラはいないかな?
……まあヅラなら18人抜きとか出来そうだがw

76 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/14(火) 23:03:35 ID:CqV8vwAk0
>>74wiki収録ありがとうございます。誤字は直しておきました。
しかし仕事早いなぁ。ついでってわけではないですがもう一仕事お願いしていいっすかね?

レザード、ボーマン、エルネスト、クラースを予約します。

77 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/15(水) 00:23:36 ID:L0Sza+cN0
おおーう…ここでついにアルベル陥落か…
アルベルがやられるようじゃ、いよいよヅラムスや時空剣士も危ないなw
ともかく乙でした!

78 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/15(水) 01:23:59 ID:/WJzWIC+0
>>76
立て続けに予約きたーーー!
そんな仕事なら大歓迎ですぞ! というわけでやっときましたw
ついに……チーム中年が動く……!

>>77
時空剣士はいつも危ういw

79 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/15(水) 01:59:36 ID:/WJzWIC+0
やべ、嬉しすぎて失念したw

>>76
レナス@ルーファスも入れて大丈夫ですよね?w

80 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/15(水) 02:04:39 ID:1F4cln410
時空剣士ども自重しろと書こうと思ったら更に予約来たー!
空気になりつつあったチーム中年に激しく期待

81 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/15(水) 20:42:42 ID:BaF48Rb+O
したらばに感想来てたから転載します!






315:名無しのスフィア社社員
10/09/15(水) 18:29:37 ID:wVg4xAuQ
うわあああああああ、レオン、アルベルウウウウウ
クリフと並びロワの主人公と称された男もここで死亡か
……それでもロワの主人公が時空剣士になる未来だけは想像できないから困る

アシュトンとソフィアはここで一時リタイアかー
クロード、地味に大ピンチじゃねーかw
まだまだ早朝ですらないし、このままだとノンストップでヅラ戦まで行きかねねえぞw

82 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/15(水) 22:00:06 ID:MoXDDVxD0
>>79すいません存在を忘れてましたw
改めてレザード、ボーマン、レナス@ルーファス、エルネスト、クラース、後ゾンビクリフを予約します。

>>81転載ありです。
きっと時空剣士にだってスポットライトが当るはず。
本編では一応まじめにやってますからねぇ。自分にはどう手を加えていいかわかりませんがw

83 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/15(水) 22:54:43 ID:1F4cln410
D-05のラスボスがヅラに思えてきた……
それはそうと、避難所の墓AA案自重wwwww

84 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/17(金) 01:09:37 ID:H7cxvZfC0
ゾンビクリフも予約が入るとは!
連れてってもらえるんだなクリフw

85 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/18(土) 01:09:30 ID:pJVcvZyo0
ゾンビクリフにはぞんびんに頑張って欲しいな

86 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/18(土) 02:44:28 ID:xbPWwKlP0
>>85
時空剣士乙、お前もがんばれ

87 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/18(土) 13:11:58 ID:FU47IHnx0
もしかすると頑張った結果がこれなのかもしれないw

88 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/18(土) 21:56:59 ID:dEoikOqn0
ちょっと確認したいことがあるんですが、分かる方教えてください。
VPの四宝って、神界=グーングニル、人間界=ドラゴンオーブ、冥界=レヴァンティン、精霊界=シルヴァンボウであってましたっけ?
冥界と精霊界(妖精界でしたっけ?)のが曖昧なんですが。
それと、TOPで精霊は何人もの相手に対して契約って出来るんですか?
以上になります。よろしくお願いいたします。

89 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/19(日) 02:31:38 ID:zWH9AwUN0
四宝は
グングニル(グーングニルはTOP)=ヴァルハラ(アース神族の国)
ドラゴンオーブ=ミッドガルド(人間界)
レヴァンテイン=ニブルヘイム(冥界)
シルヴァンボウ=アルヘイム(妖精界)

だけどVPの時代にはグングニル、オーブ、シルヴァンボウがヴァルハラに集まっていたはず。
レヴァンテインもロキが持ってたわけだから一応ヴァルハラにあったのかも。


TOPは誰か頼んだ!

90 名前:88:2010/09/19(日) 12:36:09 ID:cIpedlyw0
>>89どうも返答ありがとうございます。
とりあえずVPの方が重要だったので解決しました。
TOPのは分からなくてもなんとかなりそうです。

91 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/19(日) 18:45:34 ID:4SOn3eh40
>>88
TOPだと本編の時間で召喚術使おうなんて考え付いたのクラースくらいだしな
他に召喚術使う人がいなかったからその辺りは不明
リメイク版なりきりダンジョンだと主人公の契約のおこぼれに預かり、自身も召喚が可能になると聞く
こっちは実際にプレイしていないからあやふや
>>89
レヴァンテインは厳密にいうとブラッドヴェインのお腹の中にあって、
ロキがブラッドヴェインを使役していたといった感じ

92 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/19(日) 18:58:16 ID:Esm6rRXd0
グングニルはシャアの武器、ドラゴンオーブはロキのアレ、レヴァンテインはトラウマボスの腹の中
……他と比べてシルヴァンボウの影の薄さは一体なんだ

93 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/19(日) 20:37:31 ID:8PkXpKqXO
ドラゴンオーブもグングニルもレヴァンテインもストーリー上で力が強調されてるのに、
シルヴァンボウは神界モードで強奪されるだけだからなぁw

でもロワではチェス太最強の武器だけど!

94 名前: ◆SwBW616iaz4C :2010/09/19(日) 21:39:41 ID:cIpedlyw0
>>90どうもっす。とりあえず不明って事ならそれで問題ないです。

一先ず推敲も終わったんで投下。
説明口調的なのが多めなんですがちょっとどうしようもないんでこのままいきます↓

95 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/19(日) 21:42:42 ID:cIpedlyw0
トリが…気を取り直して投下↓

96 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 21:44:29 ID:cIpedlyw0
俺は目の前の光景に唖然とした。
レザードの野郎が死んでいたクリフを操り始めた事にも驚いたが、そのクリフの繰り出した剛腕の破壊力にも驚いた。
闇夜に響き渡る大音響。
胸に風穴が開いたままフラフラと立っていたクリフが直ぐ傍に生えている木に対して放った右ストレートがもたらした破壊音だ。
素手なのにも関わらず、その一撃は大木と言っても差し支えの無いサイズの立木を軽々とへし折った。
今更ながらぞっとする威力だ。こんな馬鹿げた怪力の持ち主と正面から戦ってよく生き延びれたものだと自分でも思う。

「さて、どうでしょうか? 貴方の目から見てクリフの力に衰えは無かったでしょうか? それとももう何回か試した方がよろしいですか?」

少し離れた位置に立って同じ様にクリフを観察していたレザードが聞いてきた。

「どうって言われてもな…、よく考えたらこいつが木を思いっきり殴る所なんて見てないからなぁ」
「そうですか、でしたら仕方ありませんね。直接彼の拳を受けてみて下さい」

さらっととんでもない事を抜かしやがったこのクソメガネ。当然ながら返答はノーだ。

「ふざけんなっての! こんな凶暴なデモンストレーション見させられた後で、はい、やりますなんて誰が言うんだよ!」
「しかし、それでは私の実験の答えが出せませんからねぇ。これは私の屍霊術の効力がどれほど発揮できているかを知る為の実験なんですが…」
「だったらよ、あっち見てみろ」

そう言って俺はちょっと離れた位置を指差した。そこには無数の薙ぎ倒された木が直線状に並んでいる。

「あれはクリフがぶっ放した気弾で出来た痕跡だ。同じ事をやらせてみたらどうだ?」
「そうですか、では…」

そう言ってレザードは一言二言、聞き慣れない言葉を発した。おそらくこいつが操っている相手に対する命令か何かなのだろう。
しかし、クリフはフラフラとその場に立ち尽くしたままだ。

「おい、どうなってんだ? さっさとしてくれよ」
「なるほど…そういう事ですか」

なにやら納得した様子のレザードが続けて先程とは別の命令を飛ばした。
その命令を受けたクリフは直ぐさまに次の動作に移ると、繰り出した後ろ回し蹴りで背後に立つ木を文字通り真っ二つにした。

「では、行きましょうかボーマン」
「ちょっと待て、なに一人で納得してんだよ! なにがなるほどだ。しっかり説明しろよ」

俺の抗議を受けて歩き始めていたレザードが振り返ると、うんざりとした表情で答えを返してきた。

「気という力は人の持つ生命力を使った力ですからね。死んでしまった体では扱えないという事ですよ」
「そうかい。それでお前さんの言ってた実験てのは終わったんだな?」
「えぇ、求めていた結果とは多少違っていましたが…」
「まぁ、結果ってのはこの際どうでもいいさ。さっさと鎌石村に行くぞ。お前の言ってた仲間ってのと合流しようぜ。出来れば民家か何かで一休みしたいしな」


97 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 21:45:45 ID:cIpedlyw0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(さて、生命力を扱う事ができないという事はわかりましたが、まだ確かめてみたい事もありますね…)

先に行くボーマンの後に続きながら思考を巡らすレザード。
一先ずは使役したクリフの戦闘能力の検証は終えたが、ここでは出来ない実験も残っていた。
例えば、精神力を使った魔術は行使できるのか? または、ソフィア達の持つ脱出に必要な技能は扱えるのか? といった内容だ。

(前者はこのクリフを見る限り不可能でしょう。精神力も生きた人間が持つ力に過ぎませんからねぇ。
 後者は…、流石にこれは実験しようとして例の3名を殺すわけにはいかないか…。合流時に死体になっていたら試す程度にしましょう)

続けて、伴ったクリフを横目に見ながらクリフをどうするかを考える。

(置いていく事も出来ますが、最悪肉壁として使えますからねぇ。私の詠唱の時間を稼ぐ為にも連れて行きましょう。
 ブラッディーアーマーの効力は期待できそうもありませんね。
 どんな攻撃も無効化する代わりに生命力を奪われると説明書に記述されていますが、
 元より奪う生命力が無いのですから身に着けてやったところで普通の鎧と変わらないでしょう)

ドラゴンオーブの力を借りて屍霊術を使ってみたが、思ったより便利なものではなかった。
今の実験と考察をまとめれば多大な精神力を消費して作った操り人形は、壁役程度の価値しかない事になる。

(まぁ、私の魔力を高める霊装があれば話は変わってくるかもしれませんが…。
 ドラゴンオーブを以ってしてもこの程度の効果をもたらすのが精一杯なのだ、これ以上のものを望むのは無理な話か…)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

足を踏み入れたエルネストは目を細めた。
僅かに月光を窓から取り込む以外の光源がない役場内は真っ暗で、何処になにがあるか把握できない状況だ。
だが、視覚ではなく嗅覚が告げるこの部屋に充満した独特な臭い。

(血の臭いだな…)

額の第3の目も含めて目を凝らし、僅かな異変にも対応できるようにと忙しなく視線を移していく。
いつでも『ダークウィップ』を抜けるように右手を柄にかけていた。

「エルネストどうなっているか分かるか?」

背後で周囲を警戒しているクラースからだ。

「もう少し待て、まだ暗さに目が慣れていなくて何があるのか掴めん。だが、血の臭いがするのは確かだ。周囲に異変は?」
「変化なしだ。シルフは些細な風の流れの変化も見逃さん。血の臭いといってももう荒事が終わった後なのかも知れんぞ」

今のところ奇襲の心配は無いみたいだがそれでも細心の注意を払い周囲を警戒する。


98 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 21:47:34 ID:cIpedlyw0
ややあって暗さにも目が慣れ状況がある程度掴める様になった。
そんな中真っ先に目にしたものにエルネストは息を呑んだ。金髪を腰の辺りまで伸ばした女性がうつ伏せに倒れていたからだ。
まだ、完全に目が慣れていない現状では判別できないが、その特徴は彼の良く知る女性のものに酷似していた。

「オペラッ!?」
「おい!? エルネスト! いきなり近づいては危険だ」

クラースの制止の声も聞かずに血溜まりに伏している女性に駆け寄り抱えるようにしてその体を起こした。

「オペラ!」

再度呼び掛ける。
起こす時に触れた身体の冷たさがこの女性が既に事切れていることを告げていたが、それでも彼は声をかけずにはいられなかった。
しかし、こちらに向けたその顔は彼の愛した女性のものではなかった。

「いきなり飛び込む奴があるか? まったく何も起こらなかったから良かったものの…」

ここまで決定的な隙を晒しても何も起こらなかったので、襲撃者が潜んでいる事は無いだろうと判断したクラースも遅れてロビー内に入ってきた。

「すまない…。後姿が俺の知っている女性の姿に似ていたから何も考えられなくなってしまった。気付いたら抱き起こしていた…」

オペラと呼び掛けるエルネストの様子からその女性と彼は特別な間柄である事を察したクラースはこれ以上エルネストを責める事を止めた。

「お前の気持ちも分かるが、次からは気をつけてくれよ…。それよりもルシファーの奴め、
 支給品を一目で分かる所に置いておくと言っていたが何もこんな事をしなくても…」

この役場に踏み込んだ理由の一つ、放送時にルシファーの言っていた支給品の回収。
目的のその品は目の前の女性の遺体が抱きかかえるようにして持っていた。
この女性の支給品かとも思ったが、辺りにはこれ以外デイパックも無い。彼女の分はこれをやった人間が持ち出したのだろう。

「…悪趣味な奴め」

憎々しげにエルネストも悪態をついた。

「あまりこうしている時間も無いな…。早くこいつの中身を確認してブラムスの言っていた合流地点を目指そう」
「…俺はこの遺体を弔ってくる」
「しかし…」

危険だと続けようとしたクラースを静止してエルネストが続ける。

「大丈夫だ。警戒は怠らん。お前は中身の確認をしてくれ」

有無を言わせるつもりは無い様子だったのでクラースは黙ってそれに従った。
死後硬直が全身に廻り始めている女性から支給品のバックを引き剥がすのに苦労しながらも、二人は陰惨な気持ちに包まれていった。
ルシファーはそう易々と品物をくれてやるつもりはないらしい。
この作業のもたらす心理的な苦痛を見据えてこの位置にデイパックを配置したのなら作戦は大成功だろう。
この自分達の姿を見てルシファーが嘲笑っているのかと思うと彼に対する怒りがますます募っていった。


99 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 21:48:51 ID:cIpedlyw0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

どうにか回収したデイパックの中身を改めようとクラースは中身に手を伸ばした。
エルネストは先ほどの遺体を抱えて外に出ている。
ちょうど窓ガラス越しに見える位置で貸したままの『シウススペシャル』をスコップ代わりに穴を掘っていた。

「まったく…」

物品を取り出しながら呆れ顔のクラース。

「では問うが、さっきの遺体がミラルドに似ていたのならどうしたかな?」

その横には四本の腕で起用に腕組をしながらオリジンがからかう様な声でクラースにたずねた。
自転車での移動中は邪魔になると言われ引っ込んでいたが、再度クラースの許可も得ず表に出てきた。

「ミッミラルドは関係ないだろうがっ! あいつは私の助手でそれ以上でもそれ以下でもない! それと勝手に出てくるなと何度言えば…」
「いいではないか、減るものでもないし。それよりも手が止まってるぞ」

クラースは言う事を聞きそうに無いオリジンを無視する事に決めて中身の確認作業を続けた。
共通支給品と思われる水やら食料やらを取り出した傍から床に並べていく。
その手が止まった。共通支給品のそのどれとも違う手触りの物品を掴んだその手をバックの口から引き抜く。

「これはっ?」
「ほう」

二人の視線が取り出した物品に集まる。
掴んだものは棒状の柄の部分だった。その両端には肉厚な刃が取り付けられている。
(筆者はこの形状の武器の一般的な名称を知りません。てか上手く形状の説明も出来ないのでゲル○グのヒートナギナタみたいな形をした武器と言っておきます)

そして、なによりその武器から流れ出てくる凄まじいまでの魔力。その魔力にクラースだけでなくオリジンも圧倒された。

「とんでもない力を秘めた一品じゃないか。なんという武器なのだ?」
「説明書には…『神槍グングニル』と書いてあるな。神…アス……ドに安定……らすと言われ…槍。四…の一つ…駄目だ、血でまともに文字が読めん」
「見たところ呪いの品とも思えんが…、どうだクラース扱えそうか?」
「こいつから溢れる魔力の助けを借りれば今とは比べ物にもならない威力の召喚術が使えそうだが…如何せん重過ぎる。
 こんなの持ち歩くだけで疲れてしまうし、戦闘中もまともに動けんだろうな」
「どうだ? これを期に肉体派に転向してみては?」
「無茶を言うな。私の年を考えろ。まぁ、安全に詠唱できる状況が確保されてれば必殺の一撃を撃つ時などは使えそうだな」
「では、普段は隠しておくのだな。こんな代物ロキの様な輩の手に渡ったら手がつけられなくなるし、そんなもの持ってれば不必要に敵に狙われるぞ」
「うむ、そうしておこう」

オリジンの言ってる事ももっともだったので、とりあえず彼に従っておく事にして自分のデイパックにしまった。
他の物品の確認をすべく再度手を突っ込んだクラースは棒状の何かを掴んだ。
おもむろに引き抜く。それは一振りの剣だった。紅蓮の炎を連想させる輝きを放つ刀身が先の『グングニル』に勝るとも劣らない魔力を放っている。

「『魔剣レヴァンテイン』というらしい…説明書は、さっきより酷くて何も読めん。
 まぁ、このデイパックは大当たりだったみたいだな。武器を扱う者から見ても、私の様に魔力を扱う者から見てもこれ以上無い名品だと分かる」

「で、そいつは上手く使えそうか?」

そのオリジンからの問いにクラースは首を左右に振った。

「さっきの『グングニル』よりは軽いがそれでも私の腕力では持ったまま動き回ることは困難だ」
「まったく…このもやしっ子め」

ぼやくオリジンにうるさいと言い放ってから結局この剣もグングニルと同じ扱いにする事にした。

(もしくは、完全に対主催を目指す事にでもなったらクレスやフェイトの様な信頼できる剣士に託すか。
 それまでは、生き残りを狙う時の切り札として隠しておこう)


100 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 21:53:35 ID:cIpedlyw0
「しかし、ここまで良い品が入っているにもかかわらず、一番欲しい魔力を秘めた書物が出てこないとはな…」
「そうだな、この豪華さを見たらエロ本と札束しか支給されなかったエルネストは憤慨するかも知れんな」
「違いない。…む?」

そう言いながらバックを漁っていたクラースの動きが止まる。
厚さは7センチそこそこ、手にした時に伝わる感触はハードカバーの書籍が持つ独特の重厚感。

(漸く当りを引いたか…)

念願の書物を探り当てたクラースは嬉々としてそれを取り出すと、閉じられたページを開いた。
そこには

「おっおにいちゃん…僕怖いよ…」と頬を染めながら呟く、青い色の髪の毛をした猫耳の女の子?(なにやら悪魔っぽい蝙蝠の羽をつけたフリフリの衣装を着込んでいる)と
「ここは初めてか? 力抜けよ」とその少女?に語りかける、毛先の方を脱色しているいわゆるプリン頭な悪人面の青年が一コマ目に描かれていた。
そして次のコマでは二人がもつれ合うように倒れこんで…
そこでクラースはそっとページを閉じ、
(因みにちらりと視界に飛び込んできた別のコマで猫耳の方は男の子だという事が分かった。ちょうどベタで隠している位置があれだったのだ)

「なんなんだこれはっ!!」

怒りを露にし床に叩きつけた。
床にビターン!!と叩きつけられた『どーじん♂』はそれはそれは異様な魔力を秘めていたが、残念な事にクラースの求める魔力とは別ベクトルのものだった。

「戻ったぞ…って何をしているクラース?」

ちょうどそこに女性の遺体を埋め終えたエルネストが帰ってきた。

「どうもこうもあるかっ! せっかくまともな書物が手に入ったと思ったら…」

ところがエルネストは興味を示したらしい。黙ってクラースが叩きつけた本を拾い上げるとパラパラと捲りだした。

「フフッ、こいつはハズレだなクラース。他には何が?」

そう言われるとクラースは冷静な表情を取り戻した。

「それだけだ…」

切り札として隠しておく事にした『グングニル』と『レヴァンテイン』の存在は当然黙っておく。
エルネストの事を信頼していないわけではないが、勝ち抜けを狙う時に手の内を知られていないという事は大きなアドバンテージになるからだ。

「これだけ? まったく…これなら俺の最初の支給品の方が豪華じゃないか。何せ俺のには札束も入ってたしな!」

当然クラースの隠し持っている2つの武器の存在を知らないエルネストはそう言った後声に出して笑った。

「無駄足だったな…、とにかくここを出てブラムスが言っていた合流地点に向かおう」

床に並べた共通支給品をバックに詰め終えると二人は役場を後にしたのだった。


101 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 22:03:04 ID:cIpedlyw0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「どうやらいないようだな…」

目的地の民家にたどり着いたエルネストとクラースは内部を探り終えるとどちらとなく呟いた。
道中も大規模な戦闘の形跡は見られなかった。調べ終える前から察し始めていたがどうやらこっちはハズレの様だ。

「さて、どうしたものかな?」
「今からまっすぐ戻ってもちょっと合流までには早いな。おそらく危険な目にあっているフェイトとブラムスには悪いが少しだけ休ませてもらおうか」

そう言ってエルネストは見知らぬ民家の台所にある戸棚を漁りだして陶器と茶葉を見つけるとお湯を沸かし始めた。
とりあえずクラースも居間の適当な位置に腰を下ろした。まだまともな戦闘には参加していないが、足が棒の様になっている。
ほぼ丸一日歩き回っていたから無理もないがやはり年なのか…と落ち込み始めた。

ややあって、エルネストがお茶を淹れた容器を二つもって戻ってきた。
それを二人で仲良くすすっていると、僅かであるが床が揺れた。そして少し遅れてから重たい何かが地面に倒れる様な音が聞こえてきた。

「なんだ?」
「わからん」

まったりモードから一転。即座に戦士の顔を取り戻す二人。同時に立ち上がると壁側に移動する。
居間の真ん中などにいてはどうぞ狙い打ってくださいと言っている様なものだ
そっと窓から外を確認するが、人の気配は感じられない。だが、二人同時に振動と音を感じたのだから気のせいである訳は無い。
しばし警戒を続けていると再度同じ様な振動と音が聞こえてきた。

「ここから東南の方向からだ。それなりに遠い」

床に目を瞑って手を当てていたクラースが呟く。どうやら彼は大地の精霊の力を借りて振動の発信源を突き止めたらしい。

「戦闘中か?」
「わからんが、行くしかあるまい。フェイトのガールフレンドの可能性が高い」

二人は残ったお茶を飲み干すと、くつろいでいた民家から駆け出した。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

レザードとクリフ、ついでに長髪男を背負って移動を続けていた。
大体今はD−5の北西部の角辺りだ。そこからC−4へ移る予定だった。また首輪は警告メッセージを発するだろうが問題はない。
何故俺がこの長髪を背負っているのかというと、クリフに背負わせろと抗議したら
「あなたはこんな足取りのこれに背負わせるつもりなのですか?」と千鳥なクリフを指差して言ったからだ。
じゃあお前が担げと言おうとしたが、どうせ適当な難癖をつけられて押し付けられるに決まっていたので止めておいた。我ながら賢明な判断だ。
やや歩くと、首輪から例の警告メッセージが流れてきた。どうやら境界に差し掛かったらしいがどうにも気になる事があった。

(何故この長髪からは警告音が鳴らないんだ? クリフのが鳴らないのは死んでるからだろうが…。この兄ちゃんも死んでんのか?)

その疑問を即座に否定した。この男からはしっかりと体温と心臓の鼓動を感じるし、寝息だって聞こえてきている。

(こいつの首輪は動作してないって事か? 調べてみる価値はあるな…、何か分かれば脱出派の連中との交渉に使える。
 まぁ、レザードの奴がなぜかこいつに執着していやがるから簡単にはいかないだろうがなぁ)

当のレザードはこの男を見つめながら何かを納得した様子だった。どうやらレザードもこの男の首輪の機能が停止している事に気付いたらしい。
やがて首輪からの警告音も止み、無事C−4に入ることが出来た。
もう少し歩けば休めると思うと、背中の大荷物の重さも気にならなくなってきた。
軽くなった足で歩みを進める中こちらを伺っている何者かの気配に気付いた。
長髪男を地面に降ろし、周囲に目を配る。レザードもこの気配に気付いたらしく立ち止まって警戒し始めた。

(さて、どうしたものか…。殺し合いに乗ってる奴なら厄介だが、かといって脱出を狙ってる奴も今は困るな。
 動く死体と気絶した男を連れ歩く二人組の男なんて怪しさ大爆発だ…。とりあえず相手の出方を見てみるか…)
「こう見えても俺達は殺し合いに乗ってはいない! そっちも殺し合いに乗ってないってのならとりあえず出て来い!」


102 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 22:04:15 ID:cIpedlyw0
しばしの沈黙。
その後、右前方100メートル程度の木の陰から二人の男の影が出てきた。
その二人の内の一人を見て俺は心の中でガッツポーズをした。残り僅かになってきた俺の見知っている人物。
無条件で受け入れてくれるほど甘い相手ではないが、それでも初対面の連中よりかは遥かに信頼を得やすい相手だ。

「エルネストじゃねぇか!」
「元気そう…でもないか、ボロボロじゃないか。まぁ、無事で何よりだボーマン。一先ずお前の言う事を信じて出てきたが…」
「あぁ、我ながらこの状況はとても信じてくれと言えるもんじゃないと思ってるよ。とりあえず落ち着ける所で話をしたいんだが…」

旧友との再会を素直に喜びあうが、いずれ殺さなければならないという事実が俺の中の僅かに残る良心を苛んだ。

「待って欲しい。私達はお前達が来た方角から謎の揺れを感じてここまできたのだが…」

エルネストの連れの男が口を開いた。こいつは見た事が無いがクロードの言うところの未開惑星の住人だろう。
身に付けた衣装とかまさにそんな感じである。戦闘力は未知数だが、少なくとも荒事向きではなさそうでもある。

「その音なら多分俺達だ。詳しくは後で話すがちょっと木を切り倒してたからな」

とりあえず嘘をつく必要は無いので事実を説明しておく。なんでそんな行動を?と思われているようだがまぁこれはしょうがない。

「落ち着ける所でと言うのでしたら、私の連れと合流予定の地点が直ぐ近くなのでそちらで構いませんか?」

背後に立ったまま押し黙っていたレザードが口を開いた。正直このいかがわしい男には黙っていて欲しかった。いらん誤解を生みそうだから。

「ん? あんたまさかブラムスが言っていたレザード・ヴァレスか?」
「ほぉ、彼を知っているのですか? どうです? 彼は元気ですか?」
「あぁ…、それはもう手が付けられん位にな…」

エルネストはそう言うと連れの男と共にげんなりした様子で顔を伏せた。
なにか思い出してはいけないものを思い出した、そんな感じの表情だが一体なんなのだろうか?

「ところで彼は?」
「今は別行動だ。それよりこっちも聞きたいのだが、お前と一緒にいると聞いていたソフィアという少女は何処にいる? 無事なのか?」
「こちらも別行動中です。今は私達に先行してもらって平瀬村に向かっています」
「入れ違ったという事か…」
「おいおい…こんなところで立ち話なんて危ないだろうが。これ以上踏み込んだ話をするなら先ずは移動しないか?」

とりあえず俺の提案は受け入れられた。
速やかに移動を再開してしばらくした後に見かけた民家で俺達はそれぞれの持つ情報の交換会を開始した。


103 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 22:06:10 ID:cIpedlyw0
エルネスト達から提供された情報は、打倒主催に関するソフィア達の重要性。そして彼らはソフィアとの合流を目指してここを目指していた事、
それとブラムスというミカエルすら無傷で倒す化け物(しかも素手で)の他にソフィアの話にもあった主催を倒す上で重要な役割を担う少年と協力関係にある事。
後はエルネストの同行者(クラースという名らしい)から彼の知っている人間の中で生存している者とこの島で遭遇した要注意人物についての話を聞いた。
クラース曰くチェスターは「若干向こう見ずな所もあるが正義感に溢れた男だ」と言っていた。流石に若干の部分には疑問を抱かずにはいられない。
俺といる時はその向こう見ずな正義感とやらが遺憾なく発揮され、練っていた計画を何度も練り直しさせられたからな。
最後に聞いたのはクラースは精霊という存在を呼び出して戦わせる事が出来るらしい。威力はエルネストからのお墨付きでセリーヌやレオンの紋章術にも引けを取らないそうだ。
それに対して俺達から提供した情報は、俺とアシュトンとチェスターが誤解の末戦った事から説明を始めて、レザードの介入から犠牲者を出さずにすんで(当然これは事実ではないが)手を組んだ事。
チェスターからもたらされた情報で脱出のキーパーソン、マリア・トレイターが平瀬村にいると知った俺達がブラムスとの合流とマリア達との合流を果たすべく別行動に移った事。
その後、クリフの死体を発見したレザードが戦力の確保を目的にクリフを屍霊術を使って動かし、その戦闘能力を確かめた時の音がエルネスト達が聞いた音だという事。
加えてクロードが殺し合いに乗っているという事を話した。それを聞いたエルネストは一瞬だけ陰鬱な表情を見せた。
お互いの持ち物の確認をする事になりかけたがそれはさせなかった。レザードに対する切り札『サイレントカード』が露呈するからだ。
何とかそれを回避しようとしていると、何故かクラースも同調してくれて事なきを得た。



104 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 22:08:05 ID:cIpedlyw0
今は互いの情報交換も終え今後の行動方針を話し合っている最中だ。
俺達4人はちゃぶ台を囲んでエルネストの淹れたお茶をすすっていた。

「ところで…、まだ聞きたい事があるのだがいいだろうか?」

湯飲みを卓上に置きクラースがレザードに向かって語りかけた。
どうぞと促すレザードの姿をみてクラースが口を開く。

「いつまで、そこの彼をあのままにしておくつもりだ?」

語気を荒げたクラースがレザードに詰め寄る。

「そこの彼? クリフの事ですか? でしたら当分はこのままのつもりですが…何か問題でも?」
「あぁ、大有りだ。さっきの話では戦力の確保の為、彼にそのような仕打ちをしたそうだが…」

レザードを睨み付けながらクラースは大きく息を吸いなおして続けた。

「正直言わせてもらう! 私はお前のその死者に鞭を打つ様な行いに嫌悪感を抱いている! 今すぐ彼を安らかに眠らせてやるんだ!
 私やエルネストといった戦力が整った今、お前が死者の眠りを妨げてまで強制的に仕えさせる必要は無いはずだ!」

ちゃぶ台を叩きながら今にも掴みかからんばかりの剣幕でクラースが立ち上がった。
そんなクラースの視線を浴びながらもレザードは嘲笑を浮かべながら返答した。

「貴方は何を言っているのですか? ここは最早弱肉強食の世界。持てる技能の全てを用いて生き延びようとする事のどこに疑問がありますか?
 なるほど、確かに一般論を考えれば私の行いは魂を冒涜した罪深いものだ。
 だが、その様なつまらない倫理観の所為で死んでしまったらそれは愚か者の所業ではありませんか?」
「気に入らんな…」

その横で話を聞いていたエルネストもクラースに同意した。一触即発のピリピリとした空気がお茶の間に充満していく。
俺としてはこんな所での荒事は勘弁して欲しかった。このまま戦闘開始となったら迷わずエルネスト達側につくつもりだがまだ勝算が薄い。
クラースの実力が未知数だからだ。それに前衛一歩後ろの位置から援護をするスタイルのエルネストしか他にメンバーがいない。当然消去法で俺は最前線担当となってしまう。
無用な危険は避けたいし、出来ればルシファーに対する一大反抗組織となるだろうエルネスト達の中に入り込みたい。その時の方がレザードを殺す事も容易いだろう。
だから、俺はこいつらを抑える事にした。

「おらっ! お前ら仲間割れはよせっ! レザード! どうしてもクリフを元に戻してやるつもりは無いんだな?」
「はい。戦力が多いに越した事はありませんからね」
「だとよ。俺も感情の方では理解したくないが、こいつは身を守る為に身に着けた戦闘技術を使っているのと同じ感覚なんだろうよ。
 お前らもきれい事だけじゃ生き抜いていけないってのも分かってんだろうが!」
「「…」」

そろって沈黙する両名。

(なんとか事なきを得たか…。ったく、手間かけさせんなよな)
「とにかくしばらく休憩だ。こんな空気じゃ話も纏まらんだろう。一旦頭を冷やしてから再開だ」

手を打ち鳴らして他の3人を促し、無理やり休憩時間にした。
渋々といった様子でそれぞれが席から立ち上がった。


105 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 22:15:28 ID:cIpedlyw0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(まったく…これだから一般人の感覚というものは理解できない)

レザードは居間の脇にある和室で瞑目していた。その傍らにはクリフを伴っている。
(まぁ、構わないか…。うるさいのであればクリフと同じにしてしまえば済む話ですし…)
ソフィア達の様に脱出に不可欠な存在というわけではない。最悪殺してしまって操り人形にしたほうが都合がいい。
そう考えると、別にこのまま言わせておけばいいという気になってきた。
気を取り直して目を開ける。そこでレザードはとある異変に気付いた。
自分のデイパックの口から淡い光が洩れ出ているのだ。

(あれは一体…? クラースのつれている精霊達に共鳴しているのか? 確かに世界の根幹を司るほどの高位な存在となればそれも納得できるが…)
どこか違和感を感じる。
何か別のものに反応していると感じるが、その別の何かに彼は心当たりが無かった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(珍しいなクラース。お前があそこまで怒りを露にするなんて…)
オリジンが中に引っ込んだまま私に語りかけてきた。

(当然だ。あんな行いを見過ごしてなるものか!)
(まぁ、お前の怒りは分かるのだが、話がある…)
オリジンが改まってこんなことを言ってくるとは中々無い事だ。だまって彼の話に耳を傾けるクラース。

(確信を持てないのだがな…、あれの力を感じる)
(あれ?)
(『エターナルソード』だ。おそらくボーマンかレザードのどちらかが持っていると思うが…荷物を見せてもらう訳には)
(いかんな。一回私はそれを拒んでいるしな。それにそうすれば同時に私の持っている切り札もばれてしまう)
(だな。隙を見て盗み見るしかないか…)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「ふぅ…」
(さっきは思わず止めちまったけど、あのまま煽った方が良かったかもな)
さっきの出来事を思い出し俺はため息を付いた。レザードを倒すには絶好の機会だったはずだ。
よく考えたらあいつは転移の術やら死体の蘇生やらの大規模な術を連続で使っている。
どんな人間だって精神力には限りがあるだろう。
どれほど余力を残しているかは知らないが、大技はそこまで打ってこないんじゃないか?
俺も万全とは言えないが、あいつもそれは言える。
下手に休ませて体力を回復された方がこちらの勝率が下がってしまうかもしれない。
(今更さっきの様な状況に持っていくのも多少不自然かもな…だが、火種は残していた方がいいかもな)

そう思い立ち、庭で一服している最中のエルネストに近づいて小声で話しかける。

「ちょっといいか?」
「どうした?」
さりげなく横目でレザードの様子を伺う。こういった小芝居も重要である。
「レザードの事なんだが…俺は奴に脅迫されるような形で無理やり協力させられていた…」
あながち間違っていないのだが、こう言っておけばレザードに対する不信感を煽ることが出来る。
俺の話を聞き深刻そうな表情をして考え込むエルネスト。予想通りの反応に俺はほくそ笑むのを隠すのに苦労した。

「今のところ怪しい動きは示していないが奴は危険だ。おそらくゲームにも乗っているだろう」
「ではどうする? 奴を倒すのか?」
「いずれはな…。だがレザードも強制的に従わせてる俺に対して警戒をしているはずだ。
 だから、仕掛けるにしても機を伺う必要があるだろう。仕掛ける時になったら俺が合図を出す。協力してくれるか?」
「もちろんだ。クラースにも言っておこう」
「あぁ、頼んだ」
一先ずこの程度でいいだろう。レザードをこの場で倒すにしても、エルネストの仲間と合流するにしても俺がある程度コントロールできる。
後はレザードのコンディションを探るか…。常に気味の悪い笑みを浮かべてる表情な上隙も見せないから難しいかもしれんが探るだけ探ってみるか…。


106 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 22:16:13 ID:cIpedlyw0
【D-05/黎明】

チーム【変態魔導師と不愉快な中年達】
【レザード・ヴァレス】[MP残量:5%]
[状態:精神力を使用した事による疲労(やや大)]
[装備:サーペントトゥース@SO2、天使の唇@VP、大いなる経典@VP2]
[道具:ブラッディーアーマー@SO2、合成素材×2、ダーククリスタル、スプラッシュスター@SO3、ドラゴンオーブ、アントラー・ソード、転換の杖@VP、エルブンボウ(矢×40本)、レナス人形フルカラー@VP2、神槍パラダイム、ダブった魔剣グラム@RS、荷物一式×5]
[行動方針:愛しのヴァルキュリアと共に生き残る]
[思考1:愛しのヴァルキュリアと、二人で一緒に生還できる方法を考える]
[思考2:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない]
[思考3:フェイト、マリア、ソフィアの3人は屍霊術で従えることは止めておく]
[思考4:ボーマンを利用し、いずれは足手纏いのソフィアを殺害したい]
[思考5:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考6:ブレアを警戒。ブレアとまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す]
[思考7:首輪をどうにかしたい]
[備考1:ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません]
[備考2:クリフの持っていたアイテムは把握してません]
[備考3:ゾンビクリフを伴っています]
[備考4:現在の屍霊術の効力では技や術を使わせることは出来ません。ドラゴンオーブ以外の力を借りた場合はその限りではない?]

【ボーマン・ジーン】[MP残量:10%]
[状態:全身に打身や打撲 上半身に軽度の火傷 フェイトアーマーの効果により徐々に体力と怪我は回復中]
[装備:エンプレシア@SO2、フェイトアーマー@RS]
[道具:サイレンスカード×2、メルーファ、調合セット一式@SO2、バニッシュボム×5、ミスリルガーター@SO3、七色の飴玉×2@VP、エターナルソード@TOP、首輪×1、荷物一式×5]
[行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還]
[思考1:完全に殺しを行う事を決意。もう躊躇はしない]
[思考2:とりあえずレザードと一緒に行動。取引を行うか破棄するかは成り行き次第]
[思考3:調合に使える薬草を探してみる]
[思考3:レザードのコンディションを見てからレザードを倒すかブラムスと合流を優先するか決める]
[備考1:アシュトンには自分がマーダーであるとバレていないと思っています]
[備考2:ミニサイズの破砕弾が1つあります]

【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:45%]
[状態:ルーファスの身体、気絶、疲労中]
[装備:連弓ダブルクロス(矢×27本)@VP2]
[道具:なし]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する]
[思考1:???]
[思考2:ルシオの保護]
[思考3:ソフィア、クリフ、レザードと共に行動(但しレザードは警戒)]
[思考4:4回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:協力してくれる人物を探す]
[思考6:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す]
[備考1:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます]
[備考2:ルーファスの意識はほとんどありません]
[備考3:後7〜8時間以内にレナスの意識で目を覚まします]
[備考4:首輪の機能は停止しています。尚レザードとボーマンには気付かれています]


107 名前:変態と不愉快な中年共:2010/09/19(日) 22:17:45 ID:cIpedlyw0
【エルネスト・レヴィード】[MP残量:100%]
[状態:両腕に軽い火傷(戦闘に支障無し、治療済み)]
[装備:縄(間に合わせの鞭として使用)、シウススペシャル@SO1、ダークウィップ@SO2、自転車@現実世界]
[道具:ウッドシールド@SO2、魔杖サターンアイズ、荷物一式]
[行動方針:打倒主催者]
[思考1:仲間と合流]
[思考2:炎のモンスターを警戒]
[思考3:ブラムスを取り引き相手として信用]
[思考4:ボーマンを信頼。レザードは警戒]
[思考5:次の放送前後にF−4にてチーム魔法少女(♂)と合流]

【クラース・F・レスター】[MP残量:50%]
[状態:正常]
[装備:ダイヤモンド@TOP]
[道具:神槍グングニル@VP、魔剣レヴァンテイン@VP、どーじん♂@SO2、薬草エキスDX@RS、荷物一式*2]
[行動方針:生き残る(手段は選ばない)]
[思考1:ブラムスと暫定的な同盟を結び行動(ブラムスの同盟破棄は警戒)]
[思考2:ゲームから脱出する方法を探す]
[思考3:脱出が無理ならゲームに勝つ]
[思考4:グングニルとレヴァンテインは切り札として隠しておく]
[思考5:次の放送前後にF−4にてチーム魔法少女(♂)と合流]
[思考6:ブラムスに対してアスカが有効か試す(?)]
[思考7:レザードを警戒]
[思考8:可能なら『エターナルソード』をボーマンとレザードの荷物から探す]

【現在位置:C-04南東部の民家】

108 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/19(日) 22:20:12 ID:cIpedlyw0
終了です。
動きが少ない繋ぎメインな話ってすっげーむずいっす。上手く書ける人まじ尊敬。
とりあえず、ドラゴンオーブだけでもチート気味なレザードさんが他の四宝を手に入れたらどうなるかな?って事で書いてみました。
まぁ、まだ気付いてない状況ですが気付いたら真っ先に ニア 殺してでも奪い取る を選択しそうですから止めておきました。
他にもエタ剣とオリジンのフラグを立てたりといろいろやってみましたがどうでしょうか?




109 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/19(日) 22:29:17 ID:cIpedlyw0
>>94での安価も間違ってるしorz 正しくは>>91っす。失礼しました。

110 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/20(月) 10:52:33 ID:uFneGAP60
投下乙です!

まさかの四宝2つ支給! まさかのどーじん3冊目支給!
もはやルシファーの考える事は誰にも分からないなw
どーじんはロワが始まってから描いた物だろうか……?

空気化が進んでいた2チームがここに来て火種もあり、脱出フラグもありと大忙し。
レザードはなかなかに追い詰められたが、しかしボーマンも一歩間違うとマーダーだとばらされる危険が。
果たしてどうなるか……

111 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/20(月) 10:56:32 ID:uFneGAP60
そしてしたらばの感想も転載!



321 :名無しのスフィア社社員:2010/09/20(月) 03:06:12 ID:ppVmXlDI
はええええええええええ!!
もう投下とかどういうことなの……これがスロークイックだというのっ……!?

同人誌がまた増えて吹いた
今度はレオンとアルベルかよwwwwwwこいつら死んでもそっち人気かwwwwwww

そして順調に増えていくクロード包囲網
もうこれクロードがマーダーって情報持ってない参加者っておねんねしてるルーファスくらいなんじゃねーのかw

一方レザードも着々と敵を増やしているな
ボーマンさんがステルスらしさを発揮してきたがはたして……



あと、死亡者名鑑でレオンを載せてみました
悪ノリが過ぎたとか文が簡潔なものにならなかったとかいろいろあるけど、何より一番謝罪しなければならないのは文書形式間違えたっぽいことです
これ、ページリンクも貼れないし、多分文書形式間違ってるんだよね……
か、管理人さん、管理人権限があれば文書形式を変更できるっぽいのでお願いしてもよろしいでしょうか


112 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/20(月) 11:01:19 ID:uFneGAP60
あ、すみません、1点だけ指摘。
VP2ではグングニルを持ったレザードの屍霊術で操られたシルメリア、レザードの肉体が普通に魔術使ってました。
なのでゾンビも少なくとも術の方は使えた方が自然かなとは思います。
修正するしないはお任せしますが。

113 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/20(月) 18:52:52 ID:p4VybGRB0
投下乙、そういえば変態以外は中年予備軍なんだな……
いきなりとんでも級アイテムが出てきたかと思ったらやたら分厚くて豪華な装丁のどうじん♂www
さすがAAAロワとしか……
アイテム的な意味でも火種的な意味でもどの中年が1番活躍するか的な意味でも目が離せないね!

>>112
もしかしたらなんらかの能力制限に引っかかっているのかもしれないね
その制限を越える為のチートアイt……じゃなくて四宝なのかも
同じく判断は作者に委ねます

114 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/20(月) 21:47:03 ID:pvLwmKdP0
>>112 ラスダン入り口のゾンビでしたっけ? 能力制限で扱えないが、>>113さんの言う様に他の四宝の力を借りれば使えるってのが良さげですかね。
ってわけでちょっと修正します。

>>97
(前者はこのクリフを見る限り不可能でしょう。精神力も生きた人間が持つ力に過ぎませんからねぇ。
 後者は…、流石にこれは実験しようとして例の3名を殺すわけにはいかないか…。合流時に死体になっていたら試す程度にしましょう)

(前者はこのクリフを見る限り不可能でしょう。精神力も生きた人間が持つ力に過ぎませんからねぇ。
 しかし、私の精神力を供給してやればその者の持つ術も行使できるかも知れんな…。一応サンプルが手に入ったら試してみるか。
 後者は…、流石にこれは実験しようとして例の3名を殺すわけにはいかないか…。合流時に死体になっていたら試す程度にしましょう)
に変更します。
状態表の備考4は読みようによっては上で書いた通りなのでこのままで行きたいと思います。

115 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/21(火) 15:41:36 ID:iidKdIz2O
修正乙です
ところでどーじんって♂でいいの?

116 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/21(火) 19:47:07 ID:2czJCYb90
>>114
修正乙です!
そちらの内容でWIKIに収録しました。ご確認下さい。
後、状態表前の現在位置がD-05でしたので、
こちらは勝手ながら修正させて頂きました。ご了承下さい。

ちなみにレザード、シルメリアのゾンビはラスダン最上階ちょっと前だったかな?
シルメリアがそこで仲間になってすぐに離脱するのでそれくらいだったかと。

>>115
どーじんは……考えてみるとみんな女性向けなのかw
きっとクラースさんが見てないページには♂向けもあるんだよ!

117 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/21(火) 22:40:11 ID:9fp56pRE0
>>116違うよ♂×♂って意味で「どーじん♂」なんだよきっと

118 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/21(火) 22:50:51 ID:Wccgl4z00
♂がついてるからどーじん♂なんだよ!

119 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/22(水) 19:50:21 ID:qB7Vt4mf0
♂なんて、そんなどーちん子供に見せちゃいけません!

120 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/23(木) 18:45:49 ID:LMqIyYvt0
◆yHjSlOJmmsさんが頑張っておられるというのに下っ端がサボってはいられませんね!
フェイト、ソフィア、チェスター、クロード、アシュトン、ブラムスで予約します。

どうでもいいけどどーじんは4冊目だったねw 何だろうこのロワw

121 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/23(木) 18:55:00 ID:6lXSBDjg0
ヒャッハー! 続けて予約がキター!
どーじんはSOシリーズで一番初めに戦う敵が落とすアイテムだし、大量に出るのは仕方ないね
そういう意味では、うまい棒が支給されてないのが不思議なくらいだ

122 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/23(木) 19:51:59 ID:xtKafOLP0
クイック期が本格的にやって来たぞー、全裸待機の用意だ!

123 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/09/23(木) 22:31:14 ID:9kh69b6q0
>>114 wiki掲載ありがとうございます。現在位置はすいません。完全に見落としてました。

>>120 そして予約キターッ!! あの状況をどうやってまとめてくれるのか非常に楽しみであります。
光の勇者様(笑)が四面楚歌な状況ですが、是非生き延びて欲しいですね。

そして、乗るしかないこのビッグウェーブに…。
って事で、クレス、マリア、レナ、プリシス、ミランダ、洵、ルシオ、偽ブレアを予約します。



124 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/23(木) 23:06:42 ID:xtKafOLP0
更に予約がきたぞ、ヒャッハー!
気の利いたダジャレが思いつけない自分が恨めしい

125 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/23(木) 23:14:16 ID:9RayeWhZ0
クイック期に行クッ?行く!

ていうかなんなのこのラッシュううううううう
そんなにいっぱい予約されたらテンションで(まだ書かれてないアルベルの死亡者名鑑の文章が)壊れちゃうよおおお

126 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/23(木) 23:15:04 ID:9RayeWhZ0
あまりのテンションでオラ「っ」の入れる場所間違えたぞ('A`)

127 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/23(木) 23:41:54 ID:xtKafOLP0
時空剣士、見せ場の予感があるからって慌てるな、落ち着け

128 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/24(金) 00:08:41 ID:eQsqvSey0
アルベルはAA無いからなぁ。プリンのAAも良いの無いし
……俺ではくそむしテクニックが限界だった

129 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/24(金) 00:49:40 ID:+DRsHqvW0
まさかの予約きたー!
おいおい、予約一覧に2人も載ってるなんていつ以来だ?

アルベルの名鑑悪くないと思うんだがw

130 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 19:52:26 ID:y+teZK4r0
フェイト、ソフィア、チェスター、クロード、アシュトン、ブラムス
投下開始します。

131 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 19:53:10 ID:y+teZK4r0
一体何故こんな事になってしまったのだろうか。

ようやくチェスターを捉える事に成功した。急所に一撃を叩き込み、無力化させる事に成功した。
手に残る感触はクロードに確かな勝利を伝えていた。
この一撃でチェスターには気絶するか、少なくともしばらくの間立つ事が出来ない程のダメージは与えたはずだ。
そう確信した矢先――――紋章術師の少女がチェスターを助ける意志を込めた掛け声と共に、閃光を撃ち出してきた。

少女への警戒を怠っていた訳ではなかった。
少女を見くびっていた訳でもなかった。
ただその紋章術の形態が、クロードの知るどの術にも類似しておらず、そして予想外の速度で飛んできたのだ。
知識と意識の外からの攻撃。反応出来たのは焦燥のみ。
覚悟を決める暇すらなく、クロードの身体は閃光に貫かれたはずだった。
しかし、クロードが気付いた時には閃光は反射しており、逆に少女の身体を貫き、地面に叩きつけていたではないか。

(……え? な、何が…………だ、大丈夫なのか?!)

今、何が起きたのか、クロードには理解出来なかった。
それでも、少女がダメージを負い、倒れた。その状況は分かる。

先程とは別種の焦燥が、クロードを急き立てる。
別の場所で戦っているアシュトンの事も一瞬忘れ、クロードは少女に近付いた。ただただ心配で近付いた。
彼女は――チェスターもだが――ギョロとウルルンを殺した危険人物とは言え、殺し合いには乗っていないはずの人物だ。
こんな誤解に塗(まみ)れたくだらない戦闘なんかで死なせる訳にはいかなかった。

そんなクロードの想いを知らない少女は、震える身体をどうにか起こし、杖を向けた。
立ち上がる事も出来ない身体で、迫るクロードに対抗しようと。
絶望と怯えをありありと浮かべた顔で、そんな状態にも関わらず必死でクロードに杖を向けていた。

(……ちくしょう……どうして……こんな事に…………っ!)

クロードの表情は、歪んでいた。

切なさで、歪んでいた。

自分達は殺し合いに乗っていない者同士のはずなのに。
本来なら手を取り合って、打倒ルシファーを誓う仲間になれるはずの者同士のはずなのに。
なのに何故ここまで戦わなくてはならないのか。憎しみ合わなくてはならないのか。

クロードが近付く事に、少女は怯えの色を強めていた。涙を流し始めていた。
自分が怯えさせているのだ。その事実がクロードの胸に重く圧し掛かっていた。
それでも少女への歩みを止めるわけにはいかない。
今の紋章術の規模は、下手をすれば致命傷にも成りかねない。少なくともクロードにはそう見えたから。
直撃を受けた彼女を、一刻も早く手当てしなくてはならない。そう思ったから。
少女を助ける為にも。そして、誤解を解き、彼女達と手を取り合う為にも。
胸がいくら痛もうとも、クロードは歩みを止めるわけにはいかなかった。




まさか、その歩みが、その表情が、更なる乱入者に更なる誤解を与える事になるとは思いもしなかったのだが。




☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

132 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 19:55:03 ID:y+teZK4r0
「よくも、ソフィアを!」

左足の痛みが無くなったわけではない。正直走る事すら楽ではないし、どこまで動くのかも分からない。
だがフェイトはそれを気にも留めず、今、この状況を打破する事だけを考え、金髪の男に突進した。

男は明らかに動揺した表情を見せていて碌に剣を構えてもいない。
それどころか左手を前にかざし「ちょ、ちょっと待ってくれ!」とフェイトを制止しようとしていたが、
それに遠慮する程フェイトは優しくなかった。
相手は鬼のような形相でソフィアを追い詰めていた男。そんな男にかける優しさなど、微塵も無い。

「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」

男の制止を無視し、フェイトは右手に持つ鉄パイプを力任せに振り上げた。
大振りの一撃は男の持つ盾で受け止められたが、それでも構わない。
そのまま力を緩めず、強引に男の身体を持ち上げた。男は小さな悲鳴を上げて宙に舞い上がる。
フェイトの得意とする、打ち上げを初段としたコンビネーションだ。
空に舞う男に対し、フェイトはサマーソルトでの追撃に移ろうと考えていたが、
しかしそれを阻止するかのように盾から無数の光弾が発射されていた。

「なっ?!」

流石に予想外の反撃。反射的に両腕で顔を隠すも、光弾は広範囲に広がり全身に着弾した。
それの威力自体は大した事もない。だが、左足から響いた痛みにはフェイトは思わず顔をしかめた。
そしてその間にも男は体勢を立て直し、着地されてしまっていた。

「くそっ!」
「待ってくれ! 君はフェイト……フェイト・ラインゴッドだろ?」

鉄パイプを構え直し男を睨みつけると、男はフェイトの名前を口に出した。
ソフィアとの会話が聞こえていたらしい。が、そんな事は関係無い。

「それが、どうした!」

フェイトは再び突進した。
男もまた、「話を聞いてくれ」などと叫んだが、フェイトに止まる気はなかった。
この男は倒す。その決意に揺らぎはない。
フェイトは見たのだ。暗闇で光る2度の閃光を。この男がソフィアに向けて2度も閃光を放ったのを。
正確に言えば、1度目の閃光は良く見ていない。
その1度目の閃光でこの場所に居る彼等の存在に気付いて注視し、
はっきりと見たのは立て続けに光った2度目の閃光だけなのだが、
2度目の閃光に撃ち抜かれて倒れたソフィアの事は、確かにフェイトは見ていた。
それだけでも、この男を倒すべき敵だと認識するには充分な事実。男の話など聞く耳を持つ筈も無いだろう。

男は尚も叫んでいたが、それはフェイトには逆効果となった。
ソフィアをあそこまで追い詰めていたくせに、相手が変わると戦おうともしないこの男が無性に気に入らなかった。
怒りに任せて、フェイトは攻撃体勢に入った。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

133 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 19:56:15 ID:y+teZK4r0
(『フェイト』? ちょっと待てよ、彼は確か……)

二人目の突然の乱入者、青髪の青年。クロードはこの青年に見覚えがあった。
確か彼は、この殺し合いの開始時にルシファーに対して明確な敵意を見せていた青年だ。
同時に、たった今少女が青年の事を『フェイト』と呼んだが、それにも聞き覚えがあった。そして、何かが引っ掛かった。
『ルシファー』に対峙する『フェイト』。この構図には、クロードの記憶を刺激するものがある。
『フェイト』。これはどこで聞いた名前だったか。
名簿で見たのではない。確かにクロードが自身の耳で聞いた覚えのある名前だ。
それを聞いたのは――――――――とクロードは記憶を辿る。答えは数秒で出た。

(そうだ……ブレアさんの仲間の名前じゃないか!?)

間違いない。『フェイト』はブレアと協力してルシファーと戦ったという人物の名前だ。
そして連鎖的に別の記憶が浮かび上がった。

(……しまった! 『ソフィア』に『アルベル』……そうだ! この二人も……っ!?)

クロードはようやく思い出す。
先程乱入してきた悪人面の男と、今まで戦っていた少女が、互いを何と呼んでいたのか。
『ソフィア』に『アルベル』。
どこかで聞いた名前だと思いつつも、考える前にレオンと再会し、その喜びで忘却の彼方へ吹き飛んでしまっていた名前。
彼等の名前もブレアから聞いた筈の名前ではないか。
つまり『今まで戦っていたのはブレアの仲間だった』。
そんな最低の事実、最悪の事実がクロードを余計に焦らせた。

(僕は……何をしているんだっ!?)

彼等の名前をもっと早くに思い出していれば、状況は変わっていたかもしれない。
ここまで少女を傷つける事も、チェスターを殴り飛ばす必要もなく、平和的に解決出来ていたかもしれないのだ。
そう思うと同時に、急速に戦意が薄れ出した。クロードの気持ちは戦闘よりも説得へと揺らぎ始めていた。
ここでチェスター達と戦闘となったのは、アシュトンの事もある為、ある程度は止むを得なかったとは思っている。
しかし、チェスターもソフィアも倒れた今、これ以上の戦闘は無意味極まりないはずだ。
もしかしたらこのフェイトなら。直接アシュトンともクロードとも関わりの無いフェイトならば。
自分がブレアと出会った事を伝えれば話を聞いてくれるのではないだろうか。誤解も解けるのではないだろうか。
クロードはそう期待した。だが――――










「ちょっ、僕の話を聞いてくれ!」

134 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 19:57:08 ID:y+teZK4r0
何とか話し合おうと声を掛けるクロードだったが、
一度仕切り直した後も、直情径行、猪突猛進とはこの事だと言わんばかりに、フェイトは止まらなかった。
突進の勢いそのままに突き出された鉄パイプをどうにか剣で受け流してその場を飛び退くが、それは皮切りに過ぎない。
瞬く間に距離を詰められ、一片の躊躇も無く振るわれる薙ぎ払い、払い返しの乱舞。
剣で防ぎはするものの、鉄パイプがまるで流れる水の如く途切れる事無くクロードに襲い掛かった。

(な、何なんだこの鉄パイプは?!)

身体ごと移動して武器を叩きつける剣技。いや、棒術と呼ぶべきなのか。
一撃一撃にただの鉄パイプとは思えぬ程の重さがあり、それでいてフェイトの動きは異常に素早い。
それだけでも厄介なのだが、更にフェイトの鉄パイプ捌きが只事ではないのだ。
鉄パイプという凶器の印象から一見出鱈目に振るっている様に思えたのだが、
その実、動きは妙に洗練されており、受けに回ってしまった今、割り込む隙すら見当たらなかった。
フェイトの本気が鉄パイプから伝わり、冷や汗が流れ落ちる。
防御に集中しなくてはやられる。説得したい気持ちは有るのだが、口を開いている余裕が無かった。

鉄パイプをエターナルスフィアで受け流す事で、クロードは何とか猛攻を凌ぎ続けた。クリーンヒットだけはどうにか防ぎ続けた。
だが、一撃、また一撃と衝撃の重さを防ぐ度に、コンマ単位だが遅れが生じていた。
コンマ単位。とは言え、その遅れが蓄積していけばどうなるか。当然動きの差は開き出し、余裕は削られていく。
ただでさえ防ぐだけで精一杯のクロードには、フェイトのスピードが徐々に上がっていく様に感じられていた。

(ま、まずい!)

このまま剣で防ぎ続けても、事態は好転しないどころかいずれ殴られてしまう。
そう踏んだクロードはタイミングを計り、突き出される鉄パイプの軌道上にスターガードを合わせた。
腕に伝導する衝撃と共に、光弾が発射される。先程と同じ手だがこれで距離を取ろうと考えたのだ。
しかし、フェイトの見せた反応はクロードの予測を遥かに上回っていた。

「ショットガン・ボルトッ!」

鉄パイプとスターガードがぶつかり合った瞬間、フェイトは技を発動させた。
フェイトの前面に爆炎の壁が出現し、無数の光弾は全てがそれに吸い込まれ焼き尽くされていく。
続けて発現したのは闇属性の紋章術を連想させる禍々しい色合いの霧だ。
爆炎を内側から掻き消すかのように発生した霧の中心に朧気に見えたのはフェイトの姿。
霧はフェイトの全身を覆い隠すかのように、彼を軸に高速回転しつつ、クロードを包まんと広がった。

(くっ、何だこれ!?)

その霧に触れているだけで体力がじわりと失われていく。
脱出しようとクロードが思わず後退をした直後、唐突に霧は消えた。
そして中に居た筈のフェイトの姿も霧と共に消えていた。その認識と同時に、背後に気配が現れる。
振り返る暇は無かった。まずい、避けなきゃ。そう思うも間に合いそうにない。
咄嗟にクロードはフェイトの気配だけを頼りに攻撃の打点をずらそうと動き、背中の筋力に全神経を注いだ。

135 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 19:57:51 ID:y+teZK4r0
「ストレイヤー・ヴォイドッ!」

横薙ぎの衝撃が背中に走った。
力を込めていた背中で受けられた事はまだ幸いだったと言える。しかしその威力が尋常ではない。
直撃を受けたクロードは、まるで水面に投げ込まれた水切りの小石のように地面の上を弾き飛ばされ、何メートルも転がった。
勢いを殺してくれたのは前方に生えていた大木。
荒々しい抱擁で横腹から突っ込むクロードの身体を受け止めてくれたが、生じた衝撃は追撃となんら変わる事はない。
クロードは2つの激痛を堪えきれず、無様に地面に倒れこんだ。

「……かっ……かっ…………」

息を吸おうとしたが、まるで肺が働き方を忘れてしまったかのように空気が入ってこない。吐き出す事も出来ない。
背中と内臓へのダメージによる一時的な呼吸困難に陥っていたのだ。
苦しんでいる間にも、フェイトはゆっくりと歩いて向かってくる。
彼の右手に持つ鉄パイプがやたらに凶悪な代物に見えた。止めを刺す気だろうか。
制止の声を出そうとするも、喉から出てくるのは潰されようになっている蛙のような呻き声のみだった。

(じょ、冗談じゃないぞ……こんな事で、死ぬなんて……!)

死ねない。死ねる訳がない。
強力な殺戮者を倒す為に戦って命を失うのならまだしも、相手はその真逆の立場にいる人物達だ。
こんな無意味な戦いで死んでしまっては散っていった仲間達にも申し訳が立たないではないか。

クロードは体内の気を患部に集中させた。
『活人剣』。自身の気の流れを操り怪我の治療を行う回復の技だ。
どうにか声を出せるようにして、せめてブレアの事だけは伝えたい。
それさえ伝えれば、こんな状況でもまだ説得の余地はあるはずなのだから。

徐々に、徐々に。受けたダメージが回復に向かう。その実感は確かにあった。
しかし、何故か普段よりも明らかに治癒の速度が遅かった。
フェイトの歩みは止まらないが、気のせいか足を引きずっているように見える。
一目で負傷していると分かる左足だ。今は走り回っていたが、戦いの中で悪化させていてもおかしくはない。
その落ちた速度の分を差し引いても回復が間に合うか――――微妙なところだった。
クロードは痛みを堪え、身体を起こした。

「くっ…………待……って…………」


136 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 19:58:36 ID:y+teZK4r0
声を出してみたが、力の篭らない、か細い声しか出てこない。
おそらくはフェイトまで届いていないだろう。回復にはまだ時間が掛かりそうだ。
だが、呼吸は出来るようにはなった。身体も何とか動いてくれる。
フェイトが目前に近付いてくるまでには、完治は無理だろうが、動ける程度にはなりそうだった。

だが、クロードは次の瞬間、目を見開いた。
彼の希望を摘み取るかのように、視界の端で動いた者が居たのだ。
フェイトの左後方で、おそらく活人剣で回復中のクロードよりもフラフラの身体のくせに立ち上がり、
殺気混じりの視線でクロードを貫いている男、チェスターが弓を構えようとしていた。

(あいつ!?)

ボディブローの一撃では、やや浅かったのか。今一番厄介な男が目覚めてしまっていた。
フェイトもチェスターの気配を感じたらしく、警戒した様子でそちらに視線を走らせた。
そしてチェスターとクロードを交互に見比べる。状況が理解出来ないのか。その表情には初めて戸惑いが浮かんでいた。
しばらくの間、時間が止まったかと錯覚する程の静寂が場を支配する。
3人の内、最初に口を開いたのはチェスターだった。

「……ソフィアは、無事か?」

視線とは裏腹に、その言葉はフェイトに向けられたものだった。
どうやら少し前から意識を取り戻していたようだ。フェイトを味方と判断している。
フェイトもそれで合点がいったように戸惑いを消す。誰が敵で、誰が味方なのか。その見極めは済んでしまったようだ。
彼もやはりクロードを睨みつけながら言った。

「気を失っているけど、大丈夫だよ。それより君も休んでてくれ。こいつは僕が倒す」
「………………援護は…………するぜ」
「だけど――」
「そいつは……やばい奴なんだ。……何人も殺してる。油断、すんな」

息も絶え絶えに言葉を吐き、チェスターはキリキリと弓を引いた。
その音と同調するかのように、クロードの歯が鳴っていた。
「ちがう!」出来ればそう叫びたい。だがこのチェスターが起きてしまっては出来る説得も出来ないだろう。
チェスターはまず話を聞いてくれる男ではない。それはチサトの時の事を思い返せば良く分かる。
そして今の会話でこのフェイトもおそらく、クロード自身に対する認識を刷り込まれているはず。
これではブレアの名前を出しても説得しきれるものかどうか分からなくなった。
いや、仮に説得出来たとしても、それには時間を費やすであろう事は明白。
そうなれば今度は、迅速な手当てが必要なはずのソフィアに何らかの影響が出てしまう恐れがある。


137 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 19:59:31 ID:y+teZK4r0
「どうして、なんだ?」

俯いたクロードの呟きは、彼の本心と同様に、誰の耳にも届かない。
ようやく少しは声も出るようになった。身体もそれなりに動きそうだ。

「どうしてこうなるんだ……?」

それなのに、説得のチャンスは潰れてしまった。
誰もが自分を信用しようとしてはくれない。話を聞こうとしてはくれない。
一体自分はどこまでこの島に嫌われているのだろうか。

「ちくしょう……」

チェスターの狙いは完全にクロードに定められ、フェイトも歩みを再開していた。
このままでは、殺される。
どう楽観的に考えようとも、あれだけの憎しみを浴びせかけられてはその結末しか思いつかない。
無意識に剣を握る手に力が入った。
その些細な動きを敏感に察知した二人の男。
フェイトは走り込み、チェスターはこれで最後だと言わんばかりに「疾風ッ!」そう叫び、矢を3連射する。

「ちくしょおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

クロードは痛む身体を無理矢理動かし、二人よりも早くエターナルスフィアで地面を打ち付けていた。
地面が波打ち、槍のように硬質化して隆起する。
そしてフェイトの進行を阻み、チェスターの矢を次々と打ち落としていく。

「うわっ!」
「これ……上かっ!」

チェスターは感付いたようだ。そう、チサトとチェスター達から逃げる時に使った手だ。
直後にクロードは樹の枝まで跳躍すると、そのまま樹から樹へと枝を跳び移って逃走を始めた。
現状でソフィアを助ける為に、戦闘を終わらせる最適な手段は『自らの逃走』。
殺される事を除けばこれ以外には思いつかなかった。

チェスターが絶叫する。
声を追いかけるかのように矢が放たれたが、枝が盾の役目を果たし、クロードには届かない。
クロードはそのまま森の深い闇に溶け込んでいった。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

138 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 20:00:17 ID:y+teZK4r0
「てめえ、待ちやがれ……!」

見えなくなりつつあるクロードに更なる矢を放とうと、チェスターは素早く矢筒に手を伸ばした。
しかし矢羽を探すも感触は無く、右手は宙をさ迷うのみ。
舌打ちと共に睨み付けた矢筒は、既に中身を全て吐き出していた。
ならば、と迷わず走り出すが、すぐに足が縺(もつ)れてしまい、追走劇は僅か数歩で終了する。
ダメージの残る身体が動く事を拒否していたのだ。

「チッ……おい、あんた。頼む、あいつを――――」

――――追いかけてくれ。
そう紡がれるはずだった言葉は、座り込んだままの青髪の青年の素振りに押し留められた。
どうやらクロードの技を避け切れなかったのだろう。青年は黒く変色した左足を痛そうに押さえていた。

「また……かよ……っ!」

また、逃げられた――――実感がすぐに怒りに変化した。
膨れ上がり、爆発しような感情をそのまま拳に乗せ、
クロードが最後に変化させた土の槍の残骸を何度も、何度も、殴り続けた。

「くそっ! くそっ! あの野郎ぉぉぉ!」
「気持ちは分かるけど、落ち着いて。君もフラフラじゃないか!」

いつの間にか側に寄ってきていた青年に肩を掴まれ、チェスターは腕を止めた。
改めて青年を見ると、彼も所々に怪我を負っている。
特に左足は酷い状態だった。黒く見えたのは、炎にでも巻かれたのか、火傷の痕だとすぐに分かる。

「あ…………わ、悪い。あんたは、大丈夫か?」
「僕は大丈夫だよ……とも言えないか。折れてはないみたいだけどね」

青年は左足を前に突き出し、苦笑する。
こんな状態でクロードと戦っていたのか、とチェスターは柔そうな外見からはとても感じられない青年の胆力に舌を巻いた。

「それよりも、ソフィアを護ってくれてたんだね。ありがとう。おかげであいつも何とか助かったよ」
「そうだ……ソフィアはどこにいるんだ!?」
「心配無いよ。向こうで気を失ってる」

青年が指差す方向を見ながら、それは心配無いと言えるのか、と一瞬思うも深くは考えない事にしてソフィアの元へと急いだ。
ソフィアは、安心しきった表情で意識を失っていた。
しかし容態を見ると予想以上に、少なくともチェスターやこの青年よりも余程の重傷だった。気を失うのも無理はない。
危うくこんな目に合わせたクロードに対する怒りを再燃させるところだったが、このソフィアを前にして怒ってもいられない。

139 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 20:01:04 ID:y+teZK4r0
「何とか運ばないとな。あんた……はその足じゃ無理か」
「いや、それは当てがあるんだ。だけど……まずいな、全身の傷が……思ったより深いかもしれない」

眉根を寄せてそう言った青年はソフィアの応急手当を始める。
当てとは何かを聞いてみたかったが、それどころではないだろう。
やる事はあるかと聞けば、無い、という旨の返事が返ってきたので、チェスターは手持ち無沙汰となり、仕方なく腰を下ろした。
そして数分後――――弾かれる様に立ち上がった。

クロードを倒す事に集中し過ぎてすっかり頭から抜け落ちていたが、この場にはアシュトンもいたのだ。
それから、あの凶悪な顔をしたソフィアの仲間と、彼に同行していた給仕の様な格好をした少女。
付近で戦っているはずの彼等はどうなったのか――――チェスターは青年に心当たりがないか聞いてみた。

「アルベルの事か!? アルベルがここに居るのか!?」
「そうだ……確かそんな名前の奴だったぜ」
「そうか、あいつもここに……いや、今は会ってない。けど……あいつは強いんだ。きっと、無事でいる」

とりあえずはソフィアの手当てが終わってからだと青年は言う。
と、その時――――樹々の枝が、ざわめき始めた気がした。
何か、これまでと雰囲気が違う。得体の知れない物が近付いてくる。そんな気配。
注意を促そうとして青年を見れば、何故だか表情は暗かった。

「おい気をつけろ。何かが、来る!」
「ああ……そろそろ来るんだよね……」
「…………?」

何処と無く諦めの口調だった。気になるが、その理由を問いただす暇はなさそうだ。
ざわめきは次第に大きくなってくる。
いや、これはざわめきなどではない。文字通り枝葉を突き抜けて何かが向かってきている音だ。
速い。そして、近い。
迫る気配に強烈なおぞましさを感じ取り、唐突に悪寒が走った。

(上か!?)

チェスターは視線を上方へと動かした。
その視線とすれ違う、二つの赤い光を放っている一つの塊。
チェスターの動体視力で捉えられない速度で飛来したそれは、激しい落下音を辺りに響かせ背後に着弾した。

「な、何だ!?」

チェスターは振り向こうとした。
だが何故か身体は震えるのみで、金縛りにでもあったかのように動かない。全身から嫌な汗が流れ出てきていた。
背後の物体の存在感と威圧感。それらが警告を放っている。
振り向くな、と。振り向けばきっと後悔する、と。

やがてその物体からは、野太い声が聞こえてきた。

「……フェイト。状況は?」

140 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 20:02:43 ID:y+teZK4r0
【D-05/黎明】

【フェイト・ラインゴッド】[MP残量:75%]
[状態:左足火傷+打撲(少し無理をした為に悪化。歩くにも支障あり)]
[装備:鉄パイプ-R1@SO3]
[道具:ストライクアクスの欠片@TOP(?)、ソフィアのメモ、首輪×1、荷物一式]
[行動方針:仲間と合流を目指しつつ、脱出方法を考える]
[思考1:ソフィアの応急処置を済ませた後、アルベルと合流]
[思考2:チェスター達と情報交換]
[思考3:次の放送までにF-04にてチーム中年と合流]
[思考4:ルシファーのいる場所とこの島を繋ぐリンクを探す]
[思考5:確証が得られるまで推論は極力口に出さない]
[備考1:参加者のブレアは偽物ではないかと考えています(あくまで予測)]
[備考2:ソフィアの傷は全身に渡っています。応急手当にはしばらく時間を取られるかもしれません]

【チェスター・バークライト】[MP残量:30%]
[状態:クロードに対する憎悪、肉体的・精神的疲労(中程度)、腹部に当身による痛み]
[装備:光弓シルヴァン・ボウ(矢×0本)@VP、パラライチェック@SO2]
[道具:レーザーウェポン@SO3、アーチェのホウキ@TOP、チサトのメモ、荷物一式]
[行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)]
[思考1:う、後ろに何がいるんだ?!]
[思考2:この青年(フェイト)と情報交換]
[思考3:ソフィアの仲間と合流]
[思考4:平瀬村へ向かい、マリア、クレスと合流。その後鎌石村へ]
[思考5:レザードを警戒]
[備考1:チサトのメモにはまだ目を通してません]
[備考2:クレスに対して感じていた蟠(わだかま)りは無くなりました]
[備考3:手持ちの矢は無くなりましたが、何本かはこの場で回収出来るかもしれません]

【ソフィア・エスティード】[MP残量:0%]
[状態:気絶中。全身に『レイ』による傷(応急手当中)。ドラゴンオーブを護れなかった事に対するショック。疲労大]
[装備:クラップロッド、フェアリィリング@SO2、アクアリング@SO3、ミュリンの指輪のネックレス@VP2]
[道具:魔剣グラム@VP、レザードのメモ、荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:クロード、アシュトンを倒す]
[思考2:平瀬村へマリアを探しに行く]
[思考3:マリアと合流後、鎌石村に向かいブラムス、レザードと合流。ただしレザードは警戒。ドラゴンオーブは返してほしい]
[思考4:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています]

【ブラムス】[MP残量:90%]
[状態:キュアブラムスに華麗に変身。本人はこの上なく真剣にコスプレを敢行中]
[装備:波平のヅラ@現実世界(何故か損傷一つ無い)、トライエンプレム@SOシリーズ、魔法少女コスチューム@沖木島(右肩付近の布が弾け飛んだ)]
[道具:バブルローション入りイチジク浣腸(ちょっと中身が漏れた)@現実世界+SO2、和式の棺桶、袈裟(あちこちが焼け焦げている)、仏像の仮面@沖木島、荷物一式×2]
[行動方針:自らの居城に帰る(成功率が高ければ手段は問わない)]
[思考1:フェイトに状況を聞く]
[思考2:敵対的な参加者は容赦なく殺す]
[思考3:直射日光下での戦闘は出来れば避ける]
[思考4:フレイ、レナスを倒した者と戦ってみたい(夜間限定)]
[思考5:次の放送までにF-04にてチーム中年と合流]

【現在位置:D-05南部】


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

141 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 20:03:47 ID:y+teZK4r0
戦闘から離脱して向かった先では、クロードが最も避けたかった事態が待ち構えていた。

夜の闇ですら隠せぬ程に飛び散っていた大量の血液。
吐き気を誘発する程に充満していた血の臭い。
血の海に無惨に沈んでいた、三人の身体。
内、二人は大切な親友達。一人は仲間の仲間。

もしも、そこでまだ息のあるアシュトンに気付かなければ、きっとクロードの心はその惨状にへし折られていただろう。

今、クロードの背中には気絶しているアシュトンが乗っている。
クロードはアシュトンを背負い、活人剣で回復を続けながら、暗い森を南へと駆け抜けているところだった。
アシュトンの応急手当はその場で何とか済ませたが、決して予断の許される状況ではない。
彼を救う為には、安全な場所まで運び、改めて手当てを行う必要があるのだ。
そのアシュトンの重みがクロードの折れかかった心を奮い立たせていた。
自分を必要とする親友の存在が、自分でなければ救えない親友の存在が、クロードの心を支えていた。
アシュトンを救う為に。今はその一念でクロードは進んでいた。

「ごめん……ごめんなっ……レオン…………!」

しかし、頭の中にはどうしても後悔の念が渦巻いていた。
先程の惨状が脳裏に蘇る度、レオンの死に様が頭を擡(もた)げる度、
後悔の念が堰を切ったように、言葉として、涙として溢れ出していた。

状況から推測するに、レオンはアシュトンを護ろうとしてアルベルの前に立ち、そして剣を受けてしまったのだろう。
だがクロードには、レオンが死んだのは自分の責任だとしか思えなかった。
自分がもっと上手く立ち回っていれば、アルベルとの戦闘は回避出来たはずだった。
自分がもっと必死でアシュトンを止めていれば、こんな事態に陥る事にはならなかったはずだった。
あの時、ああしていれば。
あの時、こうしていれば。
最早取り返しのつかない事態に、クロードはただ後悔に後悔を重ねていた。

更にはアルベルの事。
理由はどうあれ、フェイト達の仲間の一人をアシュトンが殺してしまった事実は曲げようが無い。
アルベルの死体を見つけた時、彼等はますます自分達を憎むだろう。
こうまで拗(こじ)れては、自分の力だけで彼等との関係を修復する事は不可能だった。

だが、クロードはフェイト達との関係修復を諦めるつもりはなかった。
フェイト達は打倒ルシファーのキーとなる人物だ。
その人物と敵対するような関係でいては、この島からの脱出など到底望めない。諦める訳にはいかない。
それに、クロードにはフェイト達と手を取り合う方法に一つだけ心当たりがあった。
この状況を治める事が可能な人物とクロードは出会っているのだ。

(ブレアさんだ。ブレアさんに、頼むしかない)

フェイト達と自分達を繋げる道は、ブレアしかない。
ブレアに自分達の間に入ってもらい誤解を解くのだ。それがおそらく唯一の方法。
先程見た首輪探知機の反応によれば、ブレアは平瀬村方面に向かったはずだった。
彼女が今も平瀬村に居るかは分からないが、行くしかない。

クロードは森を駆け抜けた。
いつしか地面の傾斜も急になり、本格的な山中へと入り込んでいたが、それでもペースを落とさない。
無意味な憎しみ合いを早く終わらせる為に。この島を脱出する為に。
平瀬村に希望の光を見据えながら、クロードは森を駆け抜けていった。

142 名前:Flying Sparks  ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 20:04:27 ID:y+teZK4r0
【E-05/早朝】

【クロード・C・ケニー】[MP残量:???%]
[状態:右肩に裂傷(応急処置済み、大分楽になった)。背中に浅い裂傷と打撲(多少回復)。左脇腹に裂傷と打撲(多少回復)。全身に軽い痛み]
[装備:エターナルスフィア、スターガード@SO2、エネミー・サーチ@VP、首輪探知機@BR]
[道具:セイクリッドティア@SO2、昂魔の鏡@VP、荷物一式×2(水残り僅か)、アヴクール@RS(刀身に亀裂)、アシュトン、アルベル、レオンのデイパック]
[行動方針:仲間を探し集めルシファーを倒す]
[思考1:安全な場所まで移動し、アシュトンの手当てを行いたい]
[思考2:平瀬村でブレアと合流し、フェイト達の誤解を解いてもらう]
[思考3:プリシスを探し、誤解を解いてアシュトンは味方だと分かってもらう。他にもアシュトンを誤解している人間がいたら説得する]
[思考4:レザードを倒す、その為の仲間も集めたい]
[備考1:昂魔の鏡の効果は、説明書の文字が読めないため知りません]
[備考2:チェスターの事は『ゲームには乗ってないけど危険な人物』として認識しています]
[備考3:アシュトンの衣服のポケットから首輪探知機を回収しています。
     また、アシュトン、アルベル、レオンのデイパックと落ちていた剣を回収しています。
     アシュトンの荷物=無稼働銃、物質透化ユニット@SO3、首輪×4、荷物一式×2
     アルベルの荷物=木材×2、咎人の剣“神を斬獲せし者”@VP、ゲームボーイ+ス○ースイ○ベーダー@現実世界、
             ????(3)、????(5)、鉄パイプ@SO3、荷物一式×7(一つのバックに纏めてます)
     レオンの荷物=どーじん、小型ドライバーセット、ボールペン、裏に考察の書かれた地図、????(1)、????(2)、荷物一式
     回収した荷物はデイパックと落ちていた剣のみで、装備していた服などはそのままの状態です]
[備考4:どのデイパックが誰の物なのかの判断が付くか付かないかは次の書き手さんに一任します]
[備考5:活人剣で自らの怪我の治療を行い続けています。
     どの程度MPを消費し、どの程度体力を回復するまで続けるかは次の書き手さんに一任します]

【アシュトン・アンカース】[MP残量:30%(最大130%)]
[状態:気絶中。ギョロ、ウルルン消滅。袈裟懸けの深い裂傷(応急手当済み)。体のところどころに傷・左腕に軽い火傷・右腕打撲。激しい怒り、焦り。疲労大]
[装備:ルナタブレット@SO2、マジックミスト@SO3]
[道具:なし]
[行動方針:プリシスの1番になってからプリシスを優勝させる]
[思考1:クロードには自分がマーダーだとは絶対に知られたくない]
[思考2:チェスターとソフィアを殺してギョロとウルルンの仇を討つ]
[思考3:プリシスのためになると思う事を最優先で行う]
[思考4:ボーマンを利用して首輪を集める]
[思考5:プリシスが悲しまないようにクロードが殺人鬼という誤解は解いておきたい]
[備考1:袈裟懸けの深い裂傷は応急手当はしましたが、それだけでアシュトンが動けるようになるかどうかは後の書き手さんに一任します]

【現在位置:E-05北部】

【残り18人+α?】

143 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/28(火) 20:09:48 ID:y+teZK4r0
以上で投下終了です。
説明不足の点、展開の矛盾、誤字脱字、アドバイスなどございましたら宜しくお願いします。

しかしまさか◆yHjSlOJmmsさんが続けて平瀬村の予約を入れると思ってなかったから
この後の展開が怖くもあり楽しみでもありw

144 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/29(水) 00:25:40 ID:lB0GZopt0
もう投下とか早いにも程があるわw 投下乙です。

AAAロワ初の原作主人公対決は引き分けに終わったか…。ロワ内では役立たず共だったがここに来て漸くスポットライトがあたった気がするw
相変わらずバトルの展開にスピード感があってとても読みやすかったです。自分も見習わなくては…。
惜しむらくは◆cAkzNuGcZQさんの描く勘違い大魔王と不審者王の衝撃的な出会いが読めなかったことでしょうかw
シリアスな展開が多い◆cAkzNuGcZQさんのコメディー的なノリも是非読んでみたいです。



145 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/29(水) 04:40:02 ID:IiiwYBhT0
投下乙
クロードだいぶきついなあ・・・

146 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/29(水) 04:55:40 ID:GKrFC05c0
投下乙
チェスター精神的に死亡秒読みのお知らせ
クロードェ……折角偽物をハッキングしたのにこんな奴に頼られるとか本物のブレアさんも大変だなw
合流しちゃったら、クロード(対主催だけど、今回戦った人達や時空剣士組みから敵視)、アシュトン(トップマーダー)、
ルシオ&洵(マーダー。洵は時空剣士組みと敵対)、ブレア(表向きはジョーカー)とか酷過ぎる面子になるな

147 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/09/30(木) 00:39:01 ID:SjuRaooPO
感想ありがとうございます!

>>144
たまには頑張らないといけませんのでw

バトルは他の方のような味が出せないので、いつもこんな感じになります。
そろそろ次のステップに……と思うも中々成長は見込めず。
機会があればガンガン殴り合うようなのもチャレンジしてみたいですが、
今残るメンツでそれが出来そうなのは……マリアvsミランダ?

コメディ的ノリ……に、苦手分野ですw 俺が書くとどうも面白くならない……しかし逆に考えれば、俺が書かなかった分それが得意な書き手さんが書いてくれるという事!
ナイスアシストという事でどうか一つw

>>145
きついのは確かですが、クロードは多分美味しく育ってくれてますw
今後の展開に期待しましょう!

>>146
クロード視点で見ると一番の場所かとw
むしろ今は下手に他のチームに出会ってしまうと……

148 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/02(土) 02:38:38 ID:lvPt1r030
今回の話ですが、少々加筆修正してWikiに収録させて頂きました。
編集に何か抜けてるところがフォロー宜しくお願いします。

149 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/10/03(日) 15:24:51 ID:1p+sSU0D0
>>147そうですか…是非コメディも見てみたかったんですがw

取り合えずこちらも終わったんで投下↓

さるさん出ると思うんでのんびりやっていきます。

150 名前:とあるリーダーの戦場:2010/10/03(日) 15:28:06 ID:1p+sSU0D0
「決めたわ。いい、クレス。私達は――――――――」

続く台詞を吐き出すその前に、ほんの一瞬だけ私は躊躇した。手に入れた情報を吟味した結果、これが最良の選択と言えるのか。
今の様な今後を左右する重大な決断を下した事は多々あった。それも自分の命だけではなく、自分を慕って付いてきてくれる多くの仲間の命運をも左右する大きな決断を。
その都度クリフが言うのだ。「まぁ、なるようになるんじゃねえか?」と、
そんな無責任な…等と思っていると決まってミラージュが「あまり楽観視するのは良くありませんが、マリアが決めた事なら私達みんな後悔なんてしませんよ」と私に微笑んで後押しをしてくれた。
それに続いてリーベルやマリエッタ、他のクルー達が口を揃えて「全力を尽くしますよ。リーダーが望んだ結果を手に入れる為にね」と言ってくれた。
今の自分の傍にはそんな彼らがいない。それどころかミラージュは二度と自分を励ましてくれたりはしない。
それでも、目の前の少年は彼らと同じ様に自分を頼ってくれている。いくら大切な存在とはいえ、たった一人の人間の死に大きく心を乱してしまう様な不完全な存在の自分を。
だから、そんな彼に恥じる事の無い様に振る舞おうと思う。たとえ自分が不出来なリーダーだとしても、今まで通りにこれからも。

「次の放送を待ちましょう。今から鎌石村に行っても間に合わない。それに彼女達の言う合流地点に向かって移動を開始したとしても途中で放送があるわ。
 その時に彼女達の言っていた仲間が呼ばれたとしたら大きなタイムロスになる。それにやる事ならいっぱいあるわ…、次の放送で最善の一手を打つ為に今は準備を怠らないようにしましょう」

今にも飛び出して行きそうなプリシスやレナを止めるという大変な作業が加わるが、なんとか彼女達に言って聞かせるしかない。
この期に及んで後手に回った対応である事は自覚している。こうしている間に大切な人達の命が危険に晒されているかもしれないという事も。
もし仮に戦場に駆けつけると同時に目の前で仲間が殺されたとしたら、その時に私は後悔しないのか? 今動いていたら救えていたかもしれないと。
その仲間がクリフだったら? ミラージュに続いてクリフが…しかも私の目の前で、ここに留まっていたが為に殺されてしまったら…。
考え始めたら悪い事ばかり浮かんできてしまう。そんな私の苦悩を感じ取ったのかクレスが私を励ます様に微笑んだ。

「わかりました。マリアが決めた事ならきっとうまくいくよ! いや、僕がうまく行くようにしてみせる!」

屈託の無いその笑顔。そうする事が当然だと信じきっているその顔のなんとも頼もしい事か。
彼も考えているはずだ、ここに留まっている事でチェスターが死んでしまったらと。
それでも彼は私を信じてそう言ってくれている。いや、私だけじゃないクレスはチェスターの事も信じているんだ。
でないとうまくいくなんて言葉が出て来るはずがない。チェスターは決して志半ばで倒れるはずが無いと彼は心の底から信じている。
だから、私も信じよう。クリフやかつての仲間達がそう簡単にやられるはずなんて無い。
それにクレスがここまで信頼してくれているのに、自分で自分を信じられなくてどうする。

「えぇ、頼りにしてるわ。それと…その…」

弱気になった自分を励ましてくれたクレスに対して感謝の言葉を紡ごうとしたのだが言い淀んでしまう。
たった一言ありがとうと言おうとしただけなのに、面と向かって言うとなるとなんとなく気恥ずかしい。
続く言葉を言えずにいる私に対して当の本人は頭の上に?マークを浮かべている。
なんか変に間を空けてしまった所為で余計に言いづらい。こういう時に自分のプライドの高さが疎ましく思ってしまう。

「あ…ありがとう。おかげで…その、勇気が出たわ…。こっこれからもよろしくね…」

彼から目を逸らし最後の方なんて消え入りそうな大きさだったけど何とか最後まで言えた。ったく、なんなの? 私は中学生か?

151 名前:とあるリーダーの戦場:2010/10/03(日) 15:29:22 ID:1p+sSU0D0
「お互い様じゃないですか! 僕もマリアの事を頼りにしてますよ。これからもよろしくお願いします!」

こっちが苦労して言った言葉をこうもさらっと言われてしまうとは…。確認は出来ないけど今の私は真っ赤な顔をしてるんだろうなと思う。

「一先ず、彼女達にもここに留まる旨を説明しましょう。ちょっと難しいかもしれないけどね」

思い出したようにそう提案した。
取り敢えず話題を変えたかったのもあるが、あの二人に事情を説明した上で協力を請うのも必要な事だ。
言った通り話を聞いてもらう事は難しいとは思うけれど、私はあまり心配していなかった。
なぜなら、私には頼りになる仲間が傍にいてくれるから。それは根拠の無い思い込みなのかもしれないけれど…。

「心配しなくても大丈夫ですよ! それに、マリアの言う事にあやマリアんて(誤りなんて)無いですって」
(もしかしたら本当に思い込みなのかもしれない…)

朗らかに笑う彼を見るとそう思わざるを得なくなってしまった。

「ちょっといいかしら?」

取り敢えずクレスの戯言はスルーして、今にも飛び出して行きそうな様子のプリシスと深刻な顔で俯いているレナに話しかける。
なにやら口論をしていた様子だが、原因はさっきの私の軽率な発言の所為だろう。
ここでの交渉の成否が今後を大きく左右すると思うと、自分の両肩に重たい重圧がかかってくる様な錯覚をしてしまう。
無理もない。私やクレスだけでなく彼女達、いや、島内の脱出を願う者達全ての命運がかかっていると言っても過言ではないのだ。

「なに?」

そう言って後ろに結ったポニーテールを揺らしながらプリシスがこっちに振り返った。その声色には若干刺々しいものを感じる。
彼女達にとっては自分達の仲間を悪く言う相手なのだから私に対する態度としてもそれは納得できる。

「貴方達はこれからどうするつもりなのかしら?」
「私は…」
「当然っ! 今すぐにでも北の方に行くわ!!」

私の問いにレナは俯いたまま言い淀み、プリシスは迷う事無く即答した。
とりあえずレナの方は説得は不要そうだ。彼女の中でもかつての仲間達に対する対応が決まってないのだろう。
状況を整理して今後の方針を決めようと迷っている訳ではなく、クロードやボーマンにどう接すればいいのかわからず考える事を放棄している様に見えるのが不安ではあるけれど
目下の所プリシスの方を説得できればここに留まってもらえそうだ。

「アルベル達との合流はどうするつもり?」
「北の方にいっぱい人がいるんだから、あの二人が直ぐ戻ってこれるわけが無い!
 ゲームに乗った奴だってきっとたくさんいるはず、だからこっちから合流しにいった方が早いよ!
 それにアシュトンやクロードが…止めないと私達がっ!!」

そう、私もそれは考えた。彼女達の話では南の方にはほとんど人がいないという。半日以上その一帯で過ごしていたのだからその情報は間違いないだろう。
そして、平瀬村周辺も同様の事が言える。私達は息を潜めていたが、それでも他の参加者を見落とさない様にしていたし、大規模な戦闘の音を聞いていない。
前回の放送で言われた人数がこの一帯で死んでいたとしたら、どれかしらは私達の耳に入るはずだ。
ならば、残りの参加者は拠点とも成り得る鎌石村を中心として、この島の北部に集中していると考えられる。
当然その中には危険な思考を持った者や優勝を狙っている者も含まれている。
そんな危険な状況下に仲間がいるとしたら…私だってイの一番に駆けつけたい。だがそれは、自分達の身を危険に晒す事と同義なのだ。
別に我が身かわいさで避けようとしているのではない。
前回の放送で知らされた生存者は22人。その内首輪解除の手掛かりを掴んだ参加者はどれ程いるだろうか?
6時間置きに10人以上も死んでいく中でそこまで辿り着いているのは彼女達だけではないか? 他はゲームに乗っていたり、私達みたいに生き残る事がやっとだった様な者ばかりなはず。
だからこそ、彼女達はもう死ぬ事すら許されないのだ。生還を望む者達にとっての最後の希望が彼女達。そんな彼女達の無謀な行いは絶対に阻止しなければ…。


152 名前:とあるリーダーの戦場:2010/10/03(日) 15:30:22 ID:1p+sSU0D0
「一つ、聞かせてもらってもいい?」
「なにを?」

人差し指を立てた手を向ける私に対して、プリシスが挑むような視線を向けている。

「貴方達、今の自分の価値というものを認識しているのかしら?」
「どういう事よ?」
「単刀直入に言うわ。貴方達は首輪解除の可能性を秘めた残り僅かな人物。
 それも重要な手掛かりを掴んでいるとなれば、どれだけの価値が今の貴方達にあるのか判らない訳じゃないでしょ? 
 貴方達が死んだら、今いる生存者は全て、最後の一人になるまで殺し合わなければならなくなるのよ」
「そんな事…」
「あるのよ。私もこんな事は言いたくないけれど、事実として受け入れなさい。貴方達の命は誰よりも重いの。
 最早勝手に死ぬ事すら許されない程にね」

プリシスの瞳を見つめながら、一言一言に重みを持たせ彼女に言い聞かせる。
今は感情的になっているのだろうけれど、本来なら聡明な子なはず。言って聞かせる事で伝わらない道理なんて無い。

「だから、私達を行かせる訳にはいかないって事?」
「正確に言うと違うわ。無闇に危険に晒させる訳にはいかないって事よ。
 しっかりと準備をして、情報を整理してから行動するの。次の放送を待ってね。
 それに私やクレスにだってここに多くの仲間がいるわ。彼らと無事生還する為にも貴方達に手を貸す事に戸惑いは無いわ」
「手を貸す? 私は絶対にアシュトンの説得を諦めないよ。あいつがいっぱい人を殺してても。その中に貴方達の仲間が含まれていたとしてもね。
 それでも協力すると言えるの?」
「ええ」

私は彼女の問いに即答した。傍らではクレスも同意している。
さっき二人で確認した。仲間の仇でもその人物を許す事が出来るのかと。
クレスは許す事で大事な人を失う人が減るのなら許す事が自分の使命なんだと答えた。
迷いながらも、それでもしっかりと彼はそう答えた。私もそんな彼の意見に同意している。
例えその人物がミラージュを手にかけていたとしても、他の者達の未来を手にする為に必要な事なのだとしたら受け入れると決めていた。

「わかったよ。無闇に行動して痛い目見てるし、準備が必要だってのもわかるしさ。
 それにね、私が死んだら最後の一人になるまで殺し合わなければならなくなるってディアスにも言われたんだ。
 あの時よりも多くの手掛かりを手にした今なら、その言葉の意味も十分理解できるよ。
 それでも、まだまだ判らない事の方が多いんだ。だから、お願いしてもいい? 貴方達の力を私達に貸して。レナもいいよね?」
「うん」

彼女達の説得に成功した事に安堵しほっと胸を撫で下ろす。事態は徐々に好転して行っていると言える。
懸念事項といえば、私達や彼女らの仲間が次の放送で呼ばれてしまう事だが、そればかりはみんなを信じて呼ばれる事が無い様にと祈るしかない。

「当然よ。私からもお願いするわ。それと私の事はマリアって呼んで。命を預けるんだもの遠慮は無用よ」
「んじゃ、私の事もプリシスって呼び捨てにしていいよ」
「レナって呼んで下さい」
「僕の事も、クレスって呼んでくれっす! さっき自己紹介したけど…」

くれっす!と元気よく言った後私達の表情が固まったのを察してか、最後の方は蚊の泣くような小さな声になっていた。嗚呼、もうっ! この馬鹿はどうやったら治るのかしら?


153 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 15:30:54 ID:1o/fWofj0
 

154 名前:とあるリーダーの戦場:2010/10/03(日) 15:31:26 ID:1p+sSU0D0
コホン!
止まった時を動かすべく咳払いを一つ。
視線が私に集まった事を確認してから、口では私の視点からこの島で起こった出来事を報告しつつ、本命は首輪に対しての筆談を開始した。
先ずはクレスから聞いた内容を私なりに吟味した考察だ。

『クレスからの又聞きでの判断になるけど、首輪の構造は紋章工学を応用した様な作りだと推測されるわ。
 プリシス達の推測通り解除には優れた機械工学に対する知識と、高度な紋章力を操る技量が必須となるはず。
 解除の作業には私もいくらか力を貸す事も出来ると思けど、出来れば現物を見させて貰いたいわね』

指でOKと合図を出したプリシスが手荷物から解体した首輪の残骸と共に、いろいろ書き込まれた図面を引っ張り出してきた。

『この図面はさ。私とレオンで色々弄ってる時にわかった事や不明な事を書き留めてあるんだ。この赤字の部分が不明な所ね』
『レオンも同じ物を?』
『持ってるよ』

差し出された図面に目を通していく。機械技術の知識が必要な箇所、電気的な信号をやり取りする箇所とそれらが行き着く先にある装置の役割については十分な考察が済んでいた。
対して紋章力の流れや、その質といったものについての解析はほぼ手付かずだった。
プリシスが言うには、動力かつ制御ユニットの役割を持っているであろう結晶体については、機能が停止してしまった後に解析を始めた為、何も判らなかったそうだ。
だが、判らないなりにどういった部分がわかれば首輪の解除に繋がるのかといった所は事細かに書き込んであった。肝心の結晶体の現物は鷹野神社の怪しげな台座に埋まってるらしい。
そうなると私が見ても何も助言が出来ることがなかった。機械知識についての助言をしようとしたがこの図面は既にそれを必要としていない。

『ごめんなさい。私が口を出せる事は無さそうだわ。機械の部分はこれ以上手を加える必要は無いし、紋章学の部分は現物が無いとね』
『そっか、でもさ紋章学について詳しいならちょっと教えて欲しい所があるんだけど、なんか年下のレオンには聞きにくくて』

彼女の質問に対してはなんとか回答する事が出来た。だが一つ腑に落ちない点がある。プリシスの質問の中には一般知識として浸透しているはずの内容も含まれていたのだ。
これほどの機械技術を持っているのであれば、当然銀河連邦に加入している惑星の住人のはず。ならば、この程度の紋章学は知っていて当然なのだ。

『ところで二人の出身惑星は?』
『エクスペル』

二人とも同じ内容の紙を出してきた。エクスペルといえば400年位前に銀河連邦に加入している惑星かつ、エナジーストーンが採れる数少ない惑星として銀河連邦内部での影響力も高い。
当然紋章学についても銀河連邦の定める基準の知識は義務教育の課程で受けているはずだ。
そこで私はぴんと来た。
エクスペルのノイマンといえば、およそ400年前にマナクリーナーを発明した事で有名なあのノイマン博士がいる。おそらくだが彼女は同一人物ではないか。
きっと彼女達の言うレオンという人物も、私の知る歴史上の人物レオン博士と同一人物であろう。400年前の歴史上の偉人が目の前に、それも私よりも若い姿で存在している。
つまりルシファーは時間軸の異なる面々をここに招集したという事になる。あいつはどんな意図でこんな真似を…。


155 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 15:32:14 ID:1o/fWofj0
 

156 名前:とあるリーダーの戦場:2010/10/03(日) 15:32:15 ID:1p+sSU0D0
「マリア?」

思考が完全に脱線してしまっていた。必要なのは集められた人間が何故別々の時代から呼ばれたのかではない。
この首にくくりつけられている忌々しい首輪を解除する事だ。

『ごめんなさい。ちょっと考え事をしてたの。一先ずやれる事といえば、紋章力を扱える私とレナが結晶体についての不明点を覚えておく事ね』
『私はどうすればいい?』
『図面も機械知識をある程度かじってる人から見れば完全に把握できる位に書き込んであるし、首輪に関する作業はなさそうね。
 出来れば、これを拳銃の形に調整して欲しいんだけれど。後弄れれば打ち出す弾の出力の調整も』

紙片と共に荷物より『サイキックガン』と出力に関する細かい仕様を書いた紙を机の上に置いた。弾丸型のエネルギーは射出されるのだが、形はスタンガンその物。
咄嗟の動作ではやはり扱いにくい。それに現在の形状では『プルートホーン』や『エイミングデバイス』の様な攻撃が行えない。

『ふーん、マリアは銃器を扱えるんだね? これなら手持ちの工具だけでなんとかなりそう。預かってる間これを使ってて。あっ、でもちゃんと返してね
 それオペラさんの…死んじゃった仲間の使ってたやつなんだよね。確かお手製って言ってたから間違いないと思う』

プリシスは荷物から全長が160センチはあろう特大のライフル銃を取り出した。持った感触では拳銃よりも重たい代わりに長い砲身やその重さのおかげで長距離狙撃に向いていそうだ。
大型故に出力も普段使っているフェイズガンよりも高いだろう。
本来扱っているタイプの武装ではないけれど、これなら今まで出来なかった攻撃も問題なく使えるはず。ありがたく借り受けておく。
それぞれやる事は決まった。早速作業に取り掛かろうとしたその時、クレスが紙に何かを書いて一同に見せてきた。

『首輪の事で、ぼ首輪(僕には)手伝える事とかありませんか?』

なんなんだろうかこの男は…。黙っていたと思ったらこれである。悪気が無いのは流石にわかって来たが、時と場所を選んで欲しいのも確かだ。

『とりあえず黙ってて!』

プリシスがクレスの差し出した紙に直接書き込んだ。全面的に同意なのだが、シュンとしているクレスを見るといたたまれない気持ちになってきた。

『ミランダを起こしてきてくれるかしら? 彼女も治癒の紋章術の様なものが使えるからこれを見てもらいましょう』

そんな彼をフォローするように紙片を手渡すと、早速彼はミランダの眠る和室の方へと向かった。彼の背中が落ち込んで見えるのはきっと気のせいではないだろう。

157 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 15:33:00 ID:1o/fWofj0
 

158 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 15:33:40 ID:1o/fWofj0
 

159 名前:とあるリーダーの戦場:2010/10/03(日) 15:34:42 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(うーん何がいけなかったんだろうか?)

クレスは和室に向かう道すがら自分の駄洒落が全て不発に終わってしまった事に対して思い悩んでいた。
実際煮詰まってしまう様な状況下において、彼の様に場を和ますという名目で駄洒落やなにか面白い発言をする事はあながち間違っていない。
笑いは思考を柔軟にし、視野が大きく広がる。そうする事で人の持つ創造性が刺激される。
大きな苦難に立ち向かう時にその余裕があるのと無いのとでは結果が変わってくることだろう。
だから彼は見方を変えれば大物なのかもしれない。ただ、残念な事に彼にユーモアのセンスは絶望的に無かったのであった。

「ミランダー! 起きてるかーい!? 開けるよー!?」

閉ざされたふすまを軽くノックして来室を知らせる。流石のクレスも女の子が寝ている部屋に無言で立ち入ったりしないのだった。
何回か繰り返すが中からの反応が無い。仕方が無いのでそっとそのふすまを開けて中の様子を伺う。
部屋の中では未だにミランダはすやすやと布団に包まり眠っていた。

(若干埃っぽいような…。まぁ、無人の民家だからそんなものかもな)

今この部屋に充満している物の正体を知る由もないクレスはそう思ってしまった。
だから、何も考えずその部屋に踏み込んでしまう。手をパタパタと団扇にするがそんな物まったく効果が無かった。

(あれ? なんかフラフラする様な…。そういや僕まだ寝てないんだった…。もうこのままミランダと一緒に寝ちゃおうかなぁ…ってなにを考えてるんだ僕は?)

まだ吸い込んだ『パニックパウダー』の量は微量だった為正気の方が勝っているが、いつ何かの拍子に大量に吸い込んで混乱状態に陥ってもおかしくない。
そう例えば、
「ミランダー! 起きてくださーい!」
この様に掛け布団の端の方を叩いてみたり…。

「ミランダー! おきてってばー!」
この様に布団毎ミランダを揺すってみたり…。
挙句は

「みらんだー! おきろー!」
掛け布団をガバッと捲ってみたり…。
そんな彼の不用意な行動によって布団の中に篭っていた『パニックパウダー』が全て舞い上がってしまった。
そしてそれと同時にミランダも飛び起きた。寝ている最中いきなり掛け布団を引っぺがされてしまったのだから無理もない。誰だってそうする。俺もそうする。

(なっ、なにごとでしょうか?)

急激に覚醒させられた意識の中で状況把握を素早く行うミランダ。

(私は何をしていたのでしょう? …そうだ。この部屋で眠っていました。
 目の前にいるのは誰でしょう? …クレスさんです。上手く私が潜入できたパーティーにいるかたです。彼はあろうことか神のあたえたもうたこの試練の最中マりあさんとふらちなおこないを…)

そこで彼女は一つの回答を導き出した。『パニックパウダー』をいい感じに吸い込んでうまく働かない思考回路で。

(おっ襲われるっ!! マリアさんだけに飽き足らず私にまでそのどくがにかけようと!?)

正常な思考状態の彼女ならこの様な誤解はしなかったはずである。だが残念な事に彼女は混乱状態になるのに十分な量の『パニックパウダー』を吸い込んでいた。
そして、その混乱状態のミランダの胸中で沸々と湧き上がる感情があった。
それは目の前の不届き者に対する怒り。

(神の御前で再び不埒な行いに及ぼうとするなんて…。ゆるせません! 例え神がお許しになっても、私ミランダ・ニームが許しません! この場で成敗いたします)

のそのそと無人になった布団に潜り込もうとするクレスの顎に、地を這うような位置から振り上げられる修道女アッパーが炸裂。
宙を舞って顔面から墜落したクレスは、和室の畳に盛大な接吻をする事となった。
尚も彼女の猛攻は止まらない。畳の上に崩れ落ちたクレスの胸倉を掴んで目線の位置まで持ち上げると彼に対して説教を開始する。
錯乱状態に陥ったクレスの思考回路では何故殴られたのかも、何故説教されているのかもわからない。
そんな彼に出来る事は涙目になりながら「許してくれっす」と、うわ言の様に呟くしかなかった。


160 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 15:35:20 ID:1o/fWofj0
 

161 名前:とあるリーダーの戦場:2010/10/03(日) 15:36:39 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「何か和室の方が騒がしいですね?」

私と共に首輪の図面に目を通していたレナが顔を上げた。
確かに騒がしい。まったく起こしに行くだけだというのに何をしているのか?

「うっかり着替え中の部屋を開けちゃったんじゃない?」

プリシスは作業する手を止めずに無関心にそう告げた。
有り得ない話でもない。所構わず駄洒落を言い放つ彼には部屋を開ける前にノックをするとかそういった配慮が出来るとは思えない。

「はぁ〜…。私が場を収めてくるわ。二人は続けてて」

ため息と共に立ち上がる私に「わかりました」と礼儀正しいレナの返事と「あいよー」とどこまでも無関心なプリシスの返事が送られた。

(まったくいざという時は頼りになるのに…平時はこんなのばかりじゃないの…)

聞けばプリシス達の前に有り得ない格好で飛び出したのだという。(彼女達の口からはクレスの名誉を守る為かどんな格好だったかまでは語られなかった)
これは説教が必要だと思いながら和室の前まで辿り着き何気なく足を踏みいれようとした。

(何? この部屋煙たい…)

ほんのちょっとだけ吸い込んでしまったが、室内の異常を感知し踏み出した足を元の位置に戻す。
部屋の中ではクレスの胸倉を掴んで怒り狂った様に何かをまくし立てているミランダと、
目の幅涙を流しながら「許してくれっす 許してくれっす」と連呼するクレスしかいなかった。

(一体何が…。あぁ、でもまずあの馬鹿面を一発殴った方がいいかしら? そうしたらかなり爽快な気分になれる気がするわ…って私は何を考えて…?
 なんか頭の中がボーっとして考えが上手く纏まらない。この煙を吸い込んでからよね…)

ここで漸く気付いた。この部屋に充満している粉末が怪しい事に。
でもどうする? 部屋の換気をしようにも奥にある窓ガラスしかない。そこに辿り着くまでに下手したら私も二人みたいになってしまう。
ああなってしまったら大変だ。さっきクレスを殴ってやろうかと思っていたからきっと彼をボコボコにしてしまう。
そして彼は晴れ上がった顔で言うのだ「許してくれっす」と。
なんかその場面を想像したら面白くなってきてしまった。っていけないわ。一刻も早く換気しないと。プリシス達にも影響が及ぶかもしれない。
こんな中敵襲があっても大変だ。


162 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 15:37:15 ID:1o/fWofj0
 

163 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 15:48:19 ID:1o/fWofj0
 

164 名前:とあるリーダーの戦場(代理):2010/10/03(日) 16:03:04 ID:1o/fWofj0
(少々手荒になるけど窓を割るしかないようね…)

だが手元に投げつけて窓を破れそうなものが一切無い。
一旦二人の所に戻って…駄目だ。服に付いてしまった粉末をあの二人が吸ってしまうかも。

(丁度いいわ。予行演習よ…)

ふすまに張ってある紙を一部引っぺがし小さく丸める。
普通ならこんなものをぶつけても窓ガラスなんて割れない。
そう”普通ならば”だ。
掌に乗せた紙くずに意識を集中させる。
『アルティネイション』を使ってこの紙くずの物質情報を改変し、窓ガラスを破壊できるようにする。

(くっ、変化はあるみたいだけど。いつもよりうまくいかない…)

恐らくは能力制限か何かなのだろう。加えて少し気を緩めるだけで元の物質に戻っていってしまう。
首筋の後ろ辺りがチリチリするような感覚を訴えてきた。これは能力を使いすぎた時に襲ってくる症状だ。

(『アルティネイション』の力も抑えられている上にシビアな時間制限まで付いているのね…)

こんな単純な構造な紙くずでさえ苦労しているのだ。仕組みが大体わかったところであんな複雑な構造の首輪には使えたもんじゃない。
それだけ判っただけでも収穫といえる。
四苦八苦しながらもどうにか紙くずの改変を終えた。だが気を抜けば直ぐにも元に戻ってしまう。
私は意を決し大きくその紙くずを振りかぶった。

ガッシャーーーン!!

小気味のいい音と共に窓ガラスに穴が穿たれる。それと共に少しずつ部屋を満たしていた粉末が外へと流れ出ていった。

(後は治癒の紋章術が使えると言っていたレナに体内の毒素を浄化する様な紋章術を使ってもらえば一段落ね…)
「なんですかっ!? 今の音? 何があったんです?」
(丁度いい…呼びに行く手間が省けたわ)
「もう少し時間を置いてからあの二人に浄化の効果がある紋章術をお願い。事情はその後彼らから聞きましょう」

後になって思い返してみれば、大きな物音を立てたのは失敗だったかもしれない。
けれど、この時正常な判断力を奪われていた私はその失敗に気付く事が出来なかった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ロキとの戦闘に勝利を収めた俺達は、気絶したブレアと共に休憩に使った民家へと戻ってきていた。
小一時間ほど休憩をしてた時だった。

ガッシャーーーン!!

割と近い位置からこの音が聞こえてきのは。

「洵今の音は?」
「わからんが近い位置に他の参加者がいるようだな…。続く物音が聞こえてこないという事は戦闘中ではないようだが…」

そう言うと洵は自分の荷物と剣に手を伸ばした。

「行くつもりか?」
「当然だ」
「ブレアはどうする?」
「簀巻きにしてここに置いておくか、連れて行くしかあるまい」

流石にブレアを身動きの取れない状態にしてこの家に置いて行く訳にもいかない。
もしここに別のゲームに乗った参加者が現れたら抵抗する事無く殺されてしまう。
仕方なく俺はブレアを背負って洵の後についていった。


165 名前:とあるリーダーの戦場(代理):2010/10/03(日) 16:03:53 ID:1o/fWofj0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

僕はミランダと並んで居間で正座させられていた。
目の前には怖い顔をしたマリアがいる。
性質の悪い薬の効果だった事は既に聞かされている。ミランダが隠し持っていたものらしい。
ミランダ曰く武器も持っていない自分を守る為に護身用として僕らにも内緒で隠していたそうだ。
それが寝返りをうった拍子にぶちまけられてしまったのではないかという事になっている。
そう、端的に言うとあれは不慮の事故なはず。なのに僕はマリアから説教を受けていた。
やれ、配慮が足りないだの。弛んでいるだの。と色々と言われている。
そしてこの薬の性質が悪いのが、この手の薬のお約束として効果が及んでる最中の記憶は無くなっている筈なのに、不幸な事にばっちりと覚えているのだ。
それに止せばいいのに僕はうっかりマリアに言ってしまった。眠くなったからミランダの布団に潜り込もうとしてしまった事とか…。
もう完全にマリアはお叱りモードだ。なんかみんなからの視線も冷たい。
ミランダもさり気なく僕から距離をとって座っているし…

「あんマリア…(あんまりだ…)」

その後マリアの怒りゲージが振り切ってしまったのは言うまでもない。

「なんかもう色々疲れた…」

漸くマリアからのお説教タイムが終了したものの居心地の悪さを感じて見張りに出る事を提案した。
実際首輪に関しては僕が出来る事はなさそうだし、他にやれそうな事も無い。
出掛けにレナが

「クレスは剣を使うんだよね? 危ないかもしれないからこれを使って…」

と言って一振りの短刀を差し出してくれた。何処と無く表情は強張っていたものの彼女の優しさが身に染みる。
見張りとしての方針はさっきとは異なり塀の外に出て周囲に気を配る事にする。
空も白んできているから不意打ちの心配は少ない。それに、いち早く近づいてくる相手を察知しておけば対応の幅も広がるというものだ。
扉を閉めて、家の門から路地に出て何気なく右に視線を移した。
そこに男が一人いた。そいつも直ぐ傍の角を曲がった直後でこちらの存在に今まさに気付いたところだった。
だが、そんな事より問題はこの男に見覚えがある事だ。昼間僕とマリアを襲った男。そう、こいつは確実にゲームに乗っている。
すぐさま短剣を構え距離を開ける。

(まずい…この家から出てくるのを見られた…。マリアがいる事はこいつも知ってるだろうし、なんとかして中にいるみんなに危険を知らせないと)

相手も臨戦態勢に移っていた。取り出した剣を両手で構えこちらの様子を伺っているが何やら小言で呟いている。

「お前はっ! 昼間のっ!!」

不自然になり過ぎない様に注意しながらも大きな声を出す。これでどうにか中のみんなが異変に気付いてくれればいいのだけれど。

「やはり生きていたか。致命傷を与えたと思っていたが、逃げられたのだから当然と言えば当然か…」

相手から放たれる殺気が話し合いの余地など無い事を告げている。こうなったらやるしかない。
こちらの獲物は短刀一本だけたがそう悲観する様なものでもない。この路地の道幅はそんなに広くない。
横薙ぎにあの男が持つ様な刀剣を振るうには無理がある。傍にある塀に引っかかってしまうからだ。
故に相手の剣閃は限られてくる。
そこに僕の勝機がある。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

俺の前を行っていた洵が動きを止めた。丁度曲がり角を曲がった所である。
止まれとこちらに合図をよこしながら静かに武器を構えた。

『敵だルシオ。昼間俺と戦った相手だ…。中々の使い手でもある。お前は回り込め。挟撃するぞ』

コミュニケーターから洵の抑えた声が聞こえてくる。
俺は気絶したミランダを塀に持たれかけさせてから回り込むべく移動を開始した。

166 名前:とあるリーダーの戦場(代理):2010/10/03(日) 16:04:38 ID:1o/fWofj0
『やつには青い髪をした同行者の女がいる。警戒を怠るなよ。それと…前に戦った時に持っていなかった武器を持っている。他にも仲間が出来たのかも知れん』
『わかった。30秒くれ。急いで回り込む』

腰に佩いた剣の柄に手をかけ疾走する。

(同行者がいるとすればやはりこの家か…)

目線の高さぐらいの塀に囲まれている二階建ての家屋。
気を付けなければならないのは二階からの弓闘士等による遠距離攻撃だろう。
十分射線も確保でき。高い位置からの射撃故に身を隠すのも容易ではない。
一方的に滅多打ちにあうのが予想される。周囲を見回しなんとか身を隠せそうな位置を確認しておく。
後は援護射撃が来るタイミングを見誤らなければなんとかなるだろう。

『待たせた。こっちは準備完了だ』

曲がり角の塀に身を隠し洵に通信を送る。

『了解した。俺の二太刀目に併せろ』

言うや否や持ち前の俊足で対峙している金髪の剣士に洵が飛び掛った。
右手に握った剣を上段から振り下ろす。
対する相手も洵が言う様に中々の手錬らしい。
下手に体重の乗った一撃を手にした短刀で受けるのではなく、僅かなバックステップで洵の間合いから抜け出していた。
間髪いれず洵が追撃。
左手に持った剣で突きを繰りだした。

(今だっ!)

それと同時に俺も身を隠していた所から躍り出る。
完全に不意を付く事ができた。こちらに気付いた様だけれどもう遅い。
洵の攻撃を捌いて俺の対応をする事は不可能だ。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

クレスが出て行って直ぐの事だった。外からクレスの声が聞こえてきた。
緊迫したその様子から敵襲だと判断した私は居間にいる面々を見渡した。
それぞれ一様に事態を察したのか、私を見つめ判断を待っている。
机の上には機械部品やら図面やらが広がっていて速やかに撤退に移れる状態ではない。
命あってのなんとやら、放棄して撤退を優先する事も考えたが、武器の乏しい私達がそうするにはあまりにもリスクがありすぎる。
それに首輪の部品やそれらを置いていく事も得策ではない。次の入手がいつになるかもわからないし、誰か別の参加者に見せれば新たなヒントを得れる可能性も残っている。

「一先ず私とクレスで時間を稼いでくるわ。プリシスは机の上を片付けて撤収準備を。レナとミランダは私と一緒に二階へ」

私の指示に一同は頷いてくれた。直ちにレナ達を伴って二階へ向かいベランダから状況を把握する。

(取り敢えずここからライフルの援護射撃をしつつ、準備が整い次第レナの広範囲攻撃の紋章術でかく乱。
 その後撤退が一番現実的かしら? 非戦闘員のミランダは一階のプリシスとの連絡係辺りが適任ね)

それぞれの役割をすばやく割り振る。なんだかんだ言っても個々の技能を把握しての采配には慣れている自分がいる。
だが、若干の作戦変更が必要なようだ。銃口を向けようとしたクレスの対峙している相手。あいつは昼間私達を襲撃した侍風の男だ。
あいつは足が速い。それに引き換えこちらは非戦闘員を含む5人の大所帯。とてもじゃないが逃げ切れないだろう。
そしてその男の傍に2つの人影。一つは私達のいる家の塀を回りこむ様に移動している。おそらく彼はクレスを挟み撃ちにしようと動いているのだろう。
もう一つの人影。力なく壁によりかかるその女性の姿は

(ブレア! 何故? 彼らに捕まっているのかしら? ルシファーの妹だと知った彼らに交渉の材料にでもされようとしているのだろうか?)

思わぬ人物を思わぬ状況で発見した事で若干思考が横道にそれてしまった。
こうしている間にも、もう一人の男がクレスの背後に回り込みつつあった。

167 名前:とあるリーダーの戦場(代理):2010/10/03(日) 16:05:27 ID:1o/fWofj0
(今重要な事は彼らの撃退ね。もたもたしていたらクレスが危ない)

一先ずブレアの事は頭の中から閉め出し、迫る脅威への対処法を画策する。
俊足の侍男と更に武器を持った彼の協力者と思しき人物。最早撤退は不可能だろう。
彼らを戦闘不能にするしか私達に道はない。
だが、こちらはそれを実現出来る程の戦力を有しているのか?
剣士のクレスには短いながらも刃物が渡されている。それに対峙している男を負傷を負った状態にもかかわらず後一歩の所まで追い詰めていた。
あの侍男はクレスに抑えてもらっても大丈夫なはずだ。楽観視できる相手ではないが、さりとて彼が勝てない相手でもない。
問題はもう一人の剣士。初めて見るからどんな戦い方をするかもわからないし、当然戦闘能力も未知数だ。
一つ言えるのは私が援護射撃を行うという作戦は破棄せざるを得ない事。流石のクレスも挟み撃ちをされた状態かつ1対2で前衛を勤めきるのは難しい。

(私も前に出て茶髪の方を抑えるしかないけれど、あの狭い路地が問題よね)

手持ちの武器は現在ライフルしかない。素手で出て行くのも論外だが、こんな長物を持ってても動きが制限されてしまうだろう。
基本は相手の攻撃を受け止める盾代わりにして、隙あらば狙い撃つのが理想だが可能だろうか?
やはり拳銃が欲しい。使い慣れた武器があれば大体の相手に対処できる自身がある。

状況の吟味は終わった。現在の私達の戦力でこの窮地を乗り越えるにはこれしかない。
後はそれらを実行できるかどうかだが、こればっかりはみんなを信頼して任せるしかない。

「作戦変更よ。ミランダ。プリシスに私の武器の調整をいそがせて。
 その後は非戦闘員の貴方はプリシスと共に一階で待機。但し負傷者が出たら治療に回って貰うからそのつもりで。
 レナ。貴方は遊撃担当よ。襲撃者は私とクレス以外に誰かがいる事までは把握していないはず。
 基本方針はここで戦況を見つつ、私かクレスがピンチになった時の援護をお願い。
 細かい内容は貴方に任せるけど、そこまで気負う必要は無いわ。紋章術の援護ならどんなものであれ前で戦っているものにとっては助かるから。
 私はクレスと一緒に前に出て戦う。
 いい? 相手はかなりの強敵よ。でも、みんながそれぞれのやるべき事を全うすれば必ず勝てるわ。
 私が指揮を取る以上、不要な犠牲なんて絶対に出させない!」

最後の言葉は目の前の二人よりも自分自身に言い聞かせる様に言った。
二人は揃って頷き返してくれたが、若干ミランダの様子がおかしい。
外の様子を見た後からなのだが、荒事とかに慣れていないからだろうか?
けれど細かい詮索をする時間も無いし、パニックを起こしている様には見えないから気にしない事にする。
ミランダが下に行くのを見届けてから、すぐさまベランダに出て射撃体勢に移った。
今まさにクレスの背後から茶髪の剣士が攻撃を仕掛けようとしている。
スコープを覗き照準。直ちに引き金を引き発砲。
銃身の先から七色の輝きを放つ球体状のエネルギーが亜光速で撃ち出された。

だが、狙いは完璧だったのに避けられてしまった。亜光速の攻撃を見てから回避なんて人間業ではない。こちらの攻撃が読まれていたのだろう。
しかしとんでもない威力だ。地面に大穴を穿ってしまっている。
未知の怪物にはこの威力が必要だが、対人兵器としては大出力過ぎる。
エネルギー消費量も大きく、一発撃っただけでエネルギー残量が3/4まで減っている。
ますます使い所を選ばなくてはいけなくなってしまった。牽制射なんて出来たものではない。
一撃必殺こそが最重要な狙撃兵器としては随分と漢気の溢れる調整である。

(やはり盾に使うのがメインになりそうね)

ライフル銃を抱えベランダから飛び降りる。二階だから大した高さではない。
クレスの背後に着地し、背中合わせに並び立つ。

「危なかったです。ありがとうございました」
「まだ安心するのは早いわ。撤退は困難だからこいつらを迎え撃つわよ。私は茶髪の方を相手にするから貴方は昼間の男をお願い」
「わかりました」

168 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/10/03(日) 16:21:38 ID:1p+sSU0D0
代理投下ありがとうございます。

続き行きます↓

169 名前:とある戦士達と機械技師の戦場:2010/10/03(日) 16:23:08 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(やはり、あの女も生きていたか)

二階からこちらを光の矢で射掛けてきた女の姿は昼間に菅原神社で取り逃がした女だ。
あの武器も金髪の剣士の短刀同様あの時は使ってなかった。新たな協力者がいるのはほぼ間違いない。
そいつが戦闘力を有してるかどうかは不明だが、戦える事を前提に立ち回るべきだろう。
だが、まずは目の前にいる二人の対処の方が先決だ。状況的には2対2なのだが実質は狭い路地の所為で1対1が二組できている。
このままいけば俺が金髪の方を相手にする事になるだろう。問題は俺があいつを倒せるかどうかだ。
この狭い道幅では思う様に剣を振るえない。折角得意の二刀流の型を取れているのにまったくそれが活かせないのだ。

(責めて後20センチ両方の剣が短ければ引っかかる事もなくなるのだが…)

そうなれば短刀を一振りしか持たない様な男など手数で圧倒できる。
なんとかならないものかと思案する俺に妙案が舞い降りてきた。
これなら思う存分戦えるだろう。
両手に握る剣を地面に突き刺す。突然の俺の行動にこっちの様子を見ている金髪が目を見開く。
それに構わず柄ではなく刀身の根元部分を握って突き刺した剣を引き抜いた。
刀身が俺の指の皮膚を切り裂き血を啜っている。だが、俺の傷はこれだけだ。本来刃物は押すか引くかしない限り物を斬れない。
この程度では指の骨を両断する事など起こらないのだ。これによって擬似的にだが刀身を短くする事が出来た。後はあいつを切り刻むだけだ。
開いた間合いを詰めるべく一直線に駆け抜ける。この道幅だ回り込む様な動きなんぞ出来る訳がない。
迎え撃つ様に剣を構える金髪。それに構わず右手の方の剣を横薙ぎに払う。
ぶつかり合った金属同士が火花を散らし爆ぜる。
剣を握る掌が痛む。自らが招いた結果とは言えそう長く戦ってられんだろう。
左に握る『アービトレイター』で切り上げ、そのまま流れる様な動作で右手から突きを繰り出す。
たまらずバックステップで間合いを離そうとしてくるが、逃がしてやる道理など無い。
踏み込みと共に逆袈裟に斬りかかる。
この一撃は右に受け流されるも、そのままその勢いを利用し身体を回転させ右手から横薙ぎ、更にワンテンポ遅れて左からの切り上げに繋げる。
これぞ我が神宮流剣技。二刀流による手数を最大限に活かし、怒涛の勢いで連続攻撃を仕掛ける。
相手は完全に防戦一方となっている。繰り出す一太刀一太刀が明確な殺意を持って徐々に追い詰めていく。
これだけ攻めても致命打を入れさせてもらえてはいないが、捌ききれなかった攻撃が僅かだが相手の身体に切り傷を作っている。

170 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 16:23:31 ID:1o/fWofj0
 

171 名前:とある戦士達と機械技師の戦場:2010/10/03(日) 16:24:50 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

刃風が頬をかすめる。
突然刀身を握り締めた男が先程までとは打って変わって圧倒的な手数で攻めてきた。
どうしても短刀一本だけでは捌ききれない攻撃が繰り出され続ける。反撃に移る暇すら与えてもらえない。
閃光が糸状に走るかの様な剣閃が右や左から間隔もあけずに襲い掛かってくる。
片手で振るわれる攻撃故に一撃一撃の重さは大した事無い。だが、それを補っても余りある程の手数が迫ってくる。
しかもどれも直撃してしまえば致命傷となるものばかり。
回避するにしてもこうも道幅が狭いと自然と移動先が絞られてしまう。そこを先読みされて攻撃が飛んでくる。

(クソッ、責めて一瞬だけでも動きを止めてくれれば…)

反撃の糸口を掴もうと考えを巡らす僕の額目掛けて飛んできた突きを首を振ってかわす。
いや、まだかわせていない。相手はそこから変則的な薙ぎに繋げてきた。
間一髪。屈んでその一撃を避けその反動を利用して一歩踏み込む。同時に剣を振り上げようとするが相手の方が早い。
左手に持つ剣が脳天目掛け振り下ろされる。反撃に転じようとした剣をガードに使いなんとかその一撃を受け止めた。
そのまま鍔迫り合いに持ち込もうとしたが、開いた方の手で突きが繰り出される。
力任せに押し退けてなんとかその攻撃を逸らす。

「『魔神剣』」

互いの獲物が届かないぐらいに開いた間合いの中剣圧を飛ばす。
漸く巡ってきた反撃の機会だ。逃す訳にはいかない。
『魔神剣』を両手の剣をクロスさせて受け止める男に攻め懸ける。

「『秋沙雨』」

相手の手数に負けない様に、それこそ無数の突きを繰り出す。崩れた体勢のまま相手は両手の剣を振るって一撃一撃を受け止めていく。

(くっ、攻めきれない)

ぶつかり合う剣同士の衝撃で徐々に間合いが開かれていってしまう。このままでは仕切りなおされてまた防戦に徹せねばならなくなる。
掴んだ勝機を逃す訳にはいかない。

「『襲爪雷斬』」

繰り出した突きと共に跳躍、更に振り上げた剣に電撃を纏わせ一気に叩きつける。
その一撃を受け止めた相手が身体を僅かに痙攣させた。刀身を伝った電気が傷口から直接体内を駆け巡ったのだ。
いかに屈強な人間でも体内に無理やり流される電撃に耐性があるはずなんて無い。

(この一撃で決めるっ!)

体の周囲から球状の蒼白いオーラが立ち上り、それと共に同じ色のオーラを刀身に纏わせる。
体得した時空剣技の内の一つ『冥空蒼破斬』
繰り出される威力は魔神剣の比ではない。
未だに電撃によって動きのぎこちない相手に僕は剣を振りかぶった。


172 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 16:26:05 ID:1o/fWofj0
 

173 名前:とある戦士達と機械技師の戦場:2010/10/03(日) 16:26:34 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

侍男の相手をクレスに任せ、私は目の前の剣士にライフルの銃口を向けた。
この距離ならスコープを覗かなくても狙いなんて外さない。
しかし、相手もこの武器を警戒している。見せ付けた威力を考えれば当然の反応だ。
曲がり角に退避し、塀を盾にする。
どうやら彼も未開惑星の住民の様だ。あの程度のブロック塀なんて光学兵器の前には何の妨げにならない。
それどころか砕かれたブロックが散弾の様に襲い掛かる事になる。
相手に手加減はしてやるつもりは無い。私には負けられない理由がある。

「『プルートホーン』」

銃口から七色に輝く光弾がショットガンの散弾の様に無数吐き出された。
ブロック塀が無残に砕け、飛び散った残骸が更に破壊の爪跡を広げていく。
だが、崩れた塀の後ろに相手がいない。曲がり角一帯のブロック塀は全て吹き飛んでいるのに。

(どこへ?)

見失った剣士を探す為に巡らせる視界に僅かに光るものがあった。
正面のブロック塀の一部にあるひし形の空洞。その隙間から煌めく銃口が私に向けられている。

(来るっ!)

私の勘が告げていた。回避する事は出来ない。後ろではクレスが戦っている。避けたら彼に当たってしまう。
私に向けられる殺気が一層強くなったその瞬間、私はその銃口目掛けて引き金を引いた。
打ち出された虹色の光弾と黄金色の光弾が空中で激突し爆発を巻き起こした。
その衝撃に咄嗟に顔を庇う。
晴れた視界の中で茶髪の剣士が正面にある塀を乗り越えていた。
どうやら彼は角を曲がった直後に向かいの家の塀を乗り越え身を隠していたらしい。
しかも予想外な事にフェイズガンを使ってきた。
もしかしたら私が使っているこれを見て使い方を知ってしまったのかもしれない。
再度銃口を突きつけるが、相手の方が早い。
侍男にも勝るとも劣らない俊足で、剣の間合いまで入られてしまった。
構わず引き金を引こうとした所で、砲身を払われてしまう。

(まずいっ)

次の攻撃動作に移るのは相手の方が早い。

(こうなったら昼間の時みたいに…)
「『マグネティックフィールド』」

周囲の磁場を操作し、向けられる剣閃を明後日の方向に逸らした。
当然私の持つコスモライフルも磁場に取られて思う様に動かす事が出来なくなっている。
突然の出来事に驚いている青年目掛け、上段の回し蹴りを見舞った。
ガードも間に合わず蹴り飛ばされた相手が背後のブロック塀に打ち付けられた。
『マグネティックフィールド』を解除し、腰溜めに構えたライフルの砲身を向ける。

(最後の一発…。今度こそ外さない)

174 名前:とある戦士達と機械技師の戦場:2010/10/03(日) 16:28:12 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

打ちつけた頭を振って、ぼやけた視界を元に戻す。
向かい合っている女が光の矢を打ち出す武器を俺に向けていた。
咄嗟に左手に掴んでいる同じく光の矢を放つ武器を彼女に向ける。
射出口を女に向け、再度光の矢を放とうと指先に力を込める。要領はパドラックやジェイクリーナスの使っているクロスボウと同じだ。
だが、光の矢が出ない。二度、三度と引き金を絞るが一向に光の矢が飛び出さない。

(クソッ! どうなっているんだ? 肝心な時に壊れたのか?)

カチッカチッと乾いた音を繰り出し続けるそれを放り捨て、立ち上がる。このまま座り込んでたら相手の光の矢に射抜かれてしまう。

(出来るだろうか? さっき彼女がやったみたいに空中で打ち落とすなんて真似が?
 いや、どの道やるしかない。今の体勢ではろくに回避なんて出来やしない)

死へと誘う七色の煌めきが放たれようとするその瞬間、極限まで研ぎ澄まされた感覚が刹那の時を永遠へと引き伸ばした。
まるでコマ送りの様に、目に映る一瞬一瞬の光景が流れていく。

(プラチナッ! 俺は…)

そうだ。俺は死ねない。優勝して彼女を蘇らす為にも。
揺るぎない決心が俺の後押しをしてくれた。躊躇わず、当る事を疑わずに『シャイニングボルト』を打ち出す。
俺が剣先より繰り出す電撃と虹色の光弾がぶつかり合い眩い閃光と共に大きな爆発を引き起こした。
まさかの俺の悪あがきに青髪の女は目を見開いて驚いている。

(いける!)

僅かでも接近する為の時間を稼ぎたい。そう思いブレアの荷物から失敬した穴の開いた包丁を投げつけた。
女はそれを手にする武器で叩き落している。

(何故さっき見たく撃ち落とさない? あっちも故障か?)

疑問に思っている場合ではない。光の矢が飛んでこないのならこちらとしても好都合だ。
後はさっきの様に妙な力場に武器を取られなければいい。
強力な足技を持ってはいるものの、剣を手にする俺とでは間合いの広さが違う。
叩きつける様に振り下ろした剣を、彼女の手にする武器で受け止められてしまった。

(所詮は女の腕力。このままねじ伏せれば)

体重をかけて武器を押し付ける。徐々にその勢いに負けて青髪の女が体を逸らしていく。
このままいけば勝てる! そう確信した俺に、この女の後ろの光景が目に飛び込んできた。
まるで電撃を浴びて痺れている様な状態の洵目掛けて、金髪の剣士が巨大なオーラを纏った剣を振りかぶっている。

(まずいっ!)

押し付けている剣を引っ込め、相手のガードの上から力任せに振り上げた剣閃をぶつけ相手を吹っ飛ばす。
殴り飛ばされた女と金髪の剣士が激突してもつれ合うように地に伏している。

『すまない! 助かった』
『ああ、だがそれよりも…』
『わかっている。ルシオ、俺が仕掛けたら追撃を頼む』

こっちはちょっと休んだとは言えロキ戦の疲労が完全に抜け切っていない。長期戦になればこちらが危うい。
洵に併せようと間合いを詰める俺の視界に新たな人影が飛び込んできた。

『洵! 上だ!』


175 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 16:28:31 ID:1o/fWofj0
 

176 名前:とある戦士達と機械技師の戦場:2010/10/03(日) 16:29:27 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ルシオに言われ頭上に目を向ける。
そこには片足を突き出した格好のまま飛び降りてきた女がいた。
なんとかそのとび蹴りを身体を捻って回避。
反撃に移ろうとするが、若干さっきの痺れが残っている。それに懐に入られすぎた。
掌打、突き、足払いから流れる動きで繋げられる中段蹴り。
紙一重でそれらをかわしていく。

(くっこの女武道家か? この間合いではまずい…。一旦仕切りなおすか)

飛び退いて間合いを開ける。構えを取って追撃に備えたが様子がおかしい。
乱入してきた女が空中に見た事の無い魔法陣を浮かべている。

(こいつ、魔法も使うのか!?)

直感的に自分の身に迫る危険を察知し、曲がり角に身を隠した。

「『スターフレア』」

聞いた事も無い名前の魔法だが、頭上からヒュンヒュンと甲高い音共に無数の光のが降り注いできている。
しかもその光は何かに当たると爆発を引き起こしていた。たちまち十字路一帯の塀が崩され瓦礫の山へと化していく。
身を隠せばどうにかなる代物ではない。全力で範囲の外へ向かって足を動かす。
だが、そんな俺の直ぐ背後に破壊の光が降り注いだ。回避はままならない。なんとか振り向いて両腕を交差させるだけで精一杯だった。
爆発の衝撃で俺の体が吹き飛ばされる。虚空へ投げ出された体が二回、三回と大地を跳ねる。
続く光に襲われなかったのは運が良かったとしか言えないが、こんな大魔法クラスの攻撃をそう何度も撃たれてはかなわない。

『洵! 大丈夫か?』

ルシオからの通信だ。短くあぁと答えながら立ち上がり剣を構える。
塀を壊してくれたおかげで、もう鍔元を握る必要は無くなった。
足場は瓦礫だらけでいい状態ではないが相手だってそれは同じだ。

『ルシオあの女危険だ。奴から仕留めるぞ』
『それよりも、戦局が芳しくない。一旦撤退を』
『そのタイミングはお前に任せる。菅原神社で拾った道具を使えば戦場から抜け出せるのだろう?』

あの時拾った道具『韋駄天』に付いていた説明書にはそう書かれていた。

『とにかくやるぞ。いいな?』

177 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 16:29:55 ID:1o/fWofj0
 

178 名前:とある戦士達と機械技師の戦場:2010/10/03(日) 16:31:20 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(最悪です…)

ミランダはマリアからの伝言をプリシスに伝えた後ため息を漏らしながらそう思った。
理由は簡単だ。洵とルシオ、今彼女が身を寄せているパーティーに敵対する形でかつての同行者達が戦っている。

(特に洵さんがまずいです…。あの方は私の荷物をしきりに探ろうとしていました。私の事を疑っていたはずです…。
 もし、マリアさんやクレスさんに要らない事を吹き込んだりしたら…)

このままクレス達に同行して、多くの人間をまとめて始末するつもりだった。
だがこのままいくとその計画もご破算になってしまう。
更に彼女は焦っていた。虎の子の『パニックパウダー』が暴発した上に、
結局コントみたいなやり取りしか展開されず期待した効果が得られなかったのだから無理もない

(そうです…。今参加者は22名その内私を除けばここに6人もの人がいます。こうなったら神のご意向に添う為にも爆弾を使って…)

ミランダは抱えるデイパックを強く抱きしめた。最後の切り札『時限爆弾』が今か今かと出番を待ってうなり声を上げている気がした。
そっと顔を上げてプリシスの様子を伺う。彼女はマリアに言われたとおりに手渡された武器を弄るのに夢中になっている。

(今なら気付かれずに隣の部屋に移れる…。後は説明書通り操作して爆弾を起動させれば…)

そうなればここにいる6人もの人間を一網打尽に出来る。

(そう、これも私の信仰心を試す為に神が与えたもうた試練。
 全ての物を投げ打ってでも神のご意志に添える事が出来るか? そういった事を神はご覧になっているはずです)

彼女の中ではこの島での出来事は全て神から与えられた試練。そして開催を宣言したルシファーは神の使い。
そして、神の使いは彼女達にこう言ったのだ「最後の一人になるまで・・・殺し合え」と。

(神の御心のままに…)

彼女は短い祈りと共に音も立てずに立ち上がると、プリシスのいる居間から出て行った。


179 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 16:32:11 ID:1o/fWofj0
 

180 名前:とある戦士達と機械技師の戦場:2010/10/03(日) 16:33:17 ID:1p+sSU0D0
それからしばらくして…。

「うーん…」

プリシスはそんなミランダの様子に気付く事無くうなり声を上げていた。
カスタマイズも大詰めの段階に入り、後は部品を組み上げるだけになっている。
だが、その為に必要な止め具が一つどうしても見当たらないのだ。
もしかしたら作業中に何かの拍子に落としてしまったのかもしれない。

「ねぇーミランダー。これ位の輪っかみたいな金属部品知らないかな?」

そう言って親指と人差し指で大体のサイズを表現しながらミランダがいたはずの方向に顔を向けた。

「あれ? いない?」

周りを見渡し彼女を探してみるが見当たらない。
とうとうプリシスは立ち上がり彼女の捜索を開始した。

(もう、敵がいるんだからはぐれたら駄目じゃんか…っとボルト発見!)

作業をしていた机から転げ落ちて扉の近くまで転がってしまっていたらしい。
だが、もう一つの捜索対象が見当たらない。一先ず廊下に出て正面にある襖を取り敢えず開けてみる。
開けた部屋にはミランダはいなかった。変わりに部屋の隅っこに置かれている異様なものをプリシスは発見した。
分厚い技術書の様なサイズをした黒光りする金属の塊。
中央部にはデジタルで『01:48』と表示しているタイマーが規則正しいペースで一番右の数値をカウントダウンしている。

「えっ? ちょっ!? これ爆弾? ごつい目覚まし時計じゃないよね?」

事態を飲み込めず思わず疑問が口を付いて出てしまうプリシス。
もうミランダ捜索どころではない。どう考えても目の前の爆弾は2分以内に爆発してしまう。
どれほどの破壊力が秘められているかは解体してみないと判別できないが、最悪自分だけではなく外にいるレナやマリア達も巻き込まれてしまう。

「あぁっもうっ! どうなってんのコレ!?」 

すぐさま居間に戻って『ドレメラ工具セット』を回収し爆弾の前に座り込む。デジタルの表記は既に1分を切っていた。
慎重かつ素早く外装部分のネジを回して中身をさらけ出す。
その中身を見てプリシスの目は驚愕に見開かれた。

(C4爆薬? それもこれざっと見ても5キロはあるじゃん…。
 こんな木造の建物なんて木っ端微塵だよ…。近くで戦っているマリアもただじゃ済まない)

その他の仕組みに目を通していく。
タイマーから直接伸びたコードの先に着いた信管が粘土状の塊に突き刺さっている。
当然コードを直接切断したり、信管を引き抜いた瞬間ドカンだ。
信管やそのコードにはセンサーの様なものが取り付けられていて、不用意に触っただけでも起爆しかねない。
残された1分でセンサーを誤魔化して無力化させる事は流石の彼女にも不可能だった。


181 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 16:33:54 ID:1o/fWofj0
 

182 名前:とある戦士達と機械技師の戦場:2010/10/03(日) 16:35:44 ID:1p+sSU0D0
(だったらこのタイマーを誤魔化せれば…)

むき出しにした回路に目を走らせて行くプリシス。
テスターのクリップで端子を挟んで入出力信号を調整。
手に握っているテスターのデジタルメーターが僅かに揺れ安定を示した。
残り30秒を切っている。

(さてどれだ?)

残された時間は僅かだが彼女は作業する手を止めた。
後はタイマーが『00:00』を示した時に起爆信号を流す配線を切断すればいい。
一先ずそれだけで時限装置は無力化される。
時間さえあれば信管に取り付けられたセンサーを騙す事も用意である。
なのだが、彼女は緊張のあまり息を呑んだ。その頬には流れた汗が伝っている。
目の前には8本の配線があった。それはつまり1/8のギャンブルにこの場にいる全ての人間の命が委ねられているという事だった。

(うぅっ、これも作ったのはルシファーかぁ? 首輪の装置と同じ様な作りじゃんか)

赤、白、黄色等様々な色の配線が伸びている。こればっかりは製作者の癖を読まなければならない。
それは果たしてそいつの好きな色なのか嫌いな色なのか。ただ気まぐれ等では決めないはずだ。
うっかり起動してしまった時。解除用のコードの色を忘れてしまう恐れがある。
恐らくはルシファーの持っているイメージが直接反映されているはずだ。

(うーん赤はイメージ的に無い。白は…なんとなくいいイメージがあるけど無とかそんな感じもあるんだよね。
 青とかどうだろう? レナの髪の毛の色。なんか安らぎって感じがする。待って、ルシファーがレナの事詳しく知ってるの?
 そういやマリアも髪青いよね…。ルシファー的には嫌いな色かも…これも無い。あぁっもう残り5秒! こうなったら私の好きな色!)

追い詰められた彼女は咄嗟に頭の中に浮かんだ色の配線を切断した。


永遠とも感じられる5秒間が過ぎた。ピッっという電子音と共に示される『00:00』のデジタル表示。
何も起こらない。切断された回路が正解だった事を告げていた。
ほっと安堵の息を漏らすプリシス。後はプラスチック爆薬から信管を引き抜くだけだ。
抜いてしまえばその後は火にくべようがプラスチック爆弾は爆発しない。
落ち着いてその作業を開始する。その傍らには切断した黒いコードが転がっていた。

咄嗟に彼女が思いついた色。それは今最も気にかけている青年の身に纏っている衣服と同じ色だった。

183 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:12:31 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

『いくぞ!』

合図と共に俺とルシオが同時に動き出す。
そんな俺には金髪が、ルシオの方には髪が長い方の女が張り付いた。
今こいつを相手してやる時間は無い。後ろからさっきの様な魔法が飛んできたら厄介だ。
だが、幸いな事に戦場は俺向きになってくれていた。狭い路地ではなくなり開けた空間になっている。
今までは真正面から突っ込まざるを得ず自慢の俊足を生かせなかったが今は違う。
360度あらゆる角度から標的に迫れる。それに刀身ではなく柄を握れる様になったのがでかい。
さっきまでは思いっきり握る事が出来なかった為競り合った時に負けていたが、しっかり握れる様になった今の俺に力押しですら負ける要素は無い。
正面から突っ込むと見せかけて瞬時に相手の後ろを取る。俺達エインフェリアが持つ戦技の一つ『ダーク』だ。
標的がこちらに振り返るがもう遅い。
下段に構えた右手で一閃。ここで相手が超反応を見せる。手にした短刀で受け止めずに身を捻りこちらの切っ先をかわす。
斬撃の軌道をひるがえして、真一文字の横薙ぎに切り替えた。更にワンテンポ遅れて左手を振り下ろす。
尚もこの金髪は足掻く。
身体を沈ませ横薙ぎを回避。更には短刀で左手からの斬撃も防がれ、同時に奴からは足払いが仕掛けられた。
その足払いを跳躍と共に飛び越え無防備を晒す顔面に膝蹴りを叩き込む。
だが、無理な体勢からの反撃だった故に、思う様に力を込める事が出来なかった。
即座に体勢を整えた男から獅子状の闘気が放たれた。
まだ空中にいる俺は回避が出来ない。直撃だけ間逃れる様に腕を剣を交差させる。
吹き飛ばされる俺に追撃が迫る。先ほど飛ばしてきた地を這う斬撃だ。
少々厄介だが、俺にだってこの程度の芸当は出来る。左右の剣を振り『スプラッシュ』を飛ばす。
一撃目で相手の剣圧を打ち消し、もう一発が金髪目掛けて飛んでいく。
今はこれでいい。
何度も言うがこの金髪を今相手にしてる時間は無い。こいつの足止めさえ出来ればそれでいい。
その間にあの魔法使いを殺しにいける。
丁度一直線に並ぶ様な構図の真ん中に俺がいる。最早金髪の位置からでは俺を阻めまい。
一気に間合いを詰めようと駆け抜ける俺に迎撃の構えを見せる女。
だが、そんな中思いも寄らない人間が視界の端に移った。
ミランダである。
丁度崩れたブロック塀の一角。こいつらが出てきたのと同じ民家からあの女が何度も後ろを振り返りながら出てきたのだ。


184 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:13:22 ID:1p+sSU0D0
(あの女っ! いなくなったと思ったらこんな所に! それよりも不味い。
 あの家から出てきたという事はこいつらと組んだという事か…。傷を癒す力をこいつらに使われたらジリ貧になる)

優先目標を変更。まずはミランダだ、位置的にも近い。
剣の間合いへと迫る俺に漸く気付いたミランダが驚愕の表情を浮かべる。
身に迫る恐怖に体を強張らせ硬直しているミランダに容赦なく剣を叩きつける。
だが、

「ミランダっ!」

奴の名を叫びながら魔法使いが身を挺してミランダを庇った。
ミランダを押し退け入れ替わる様に俺の剣閃をその身に浴びる女から血飛沫が上がった。

(即死とはいかんが十分だ。このまま止めを刺してやる)

再度剣を振るおうと振りかぶった俺の目の前の空間が眩い光を放った。
その光の中から金髪の剣士が飛び出してきた。

(こいつは転移が使えるんだったな…)

俺の剣閃を受け止めたこいつが凄まじい形相で睨み付けてきた。
俺はそんな目の前のこいつに嘲笑混じりに言い放った。

「今度は守れなかったみたいだな」
「何だとっ!?」

怒れる瞳で俺を射抜いてくるが、それは純然たる事実であった。


185 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:14:12 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

暖かな液体が私の身体を濡らしていく。
白を基調とした修道服を染め上げていく赤が、その液体の正体を物語っていた。

(これは…血?)

そう、これは目の前に崩れ落ちた私と同い年位の少女の体から今も尚噴き出している。
この場にいる全ての者達を吹き飛ばす爆弾を仕掛けた私の事を、その身を挺して庇った少女が流している。

「ミラ…ンダ…逃…げて…」

尚もこの少女からは私の身を案じる言葉が投げかけられる。

(どうして? まだ会って1時間も経っていないのに…どうしてここまで出来るの? 交わした言葉は一言二言だというのに…)

震える手で抱きかかえてる身体が物語っている。今すぐにでも傷を塞がなければこの子は助からないと。
その光景を眺め呆然としている私に、私の中の一人が語りかける。
放っておいて早く逃げましょう。どうせ爆弾でここの皆さんは死ぬのです。例え爆弾で死ななかったとしても、いずれは死ぬのです。
神の使いはこの島で生き残れるのは一人だけだとおっしゃいました。何故ならそれが神の御意志だから。
仮にこの方を今ここで癒してもルプス門の惨劇の時と同様に、再び死の恐怖に晒す事になるだけ。
だから逃げよう?

その言葉に耳を傾けつつも私は動けないでいた。何故なら私の手の中にいる少女の身体が懸命に生きようとしているからだ。
全ての生きとし生けるものに備わっている生存本能が、彼女を延命させようと健気に働いている。
そう、この子は救いを求めている。敬虔なオラシオン教団の修道女であるこの私の目の前で救いを求めている。
それも私を庇ってこんな目に遭ってしまったこの子が。
そんな彼女を救わずして何が癒しだ、何が安らぎだ。
目の前で救いを求めている少女を救えずして、この世の全てに癒しと安らぎをもたらす事が出来るの?
そんな事出来るわけがありません。
例え、この行為が神の御意志に背く様な罪深い行いだとしても。

「私はこの方を癒します。これを真の信仰と言わないのだとしたら、そんな信仰こっちから願い下げです!」


186 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:14:58 ID:1o/fWofj0
 

187 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:15:13 ID:1p+sSU0D0
神に対する明確な反逆の意思。その決意が思わず口を付いて出ていた。
それにも拘らず今まで何千何万回と繰り返してきた祈りの動作に移る。それと共に傷を癒していく聖なる輝きが彼女を照らし出す。
次第にその光を浴びる傷口が小さくなっていった。今まで治してきたどんな傷よりも早くその傷は塞がっていく。

(皮肉なものです。神への信仰さえ捨て去ろうとしている今の私が、今までに無い程の癒しの力を使えているなんて…)
「ミランダ…? 貴方…その力…」

まだ喋ってはいけません。じっとなさってて下さい。祈りを中断する訳にも行かず変わりに目で彼女に語りかける。

「危ない…から…早く逃げ…」

(絶対に貴方を癒してみせます。だからお願いです。じっとしてて下さい!)

もう少し。後もう少しなのです。体の奥まで切り裂いたこの傷をもう少しで塞ぐ事が出来ます。
そうすればこの子を救う事が出来る。なのにどうして? 
神よこれが貴方に背いた私に与えられる罰だというのですか?

目の前。私達を見下ろしている人影。それは先程までクレスが足止めをしていた洵。
刀身を赤く染め上げる血を滴らせながら彼は剣を振り上げている。
少し離れた位置で地に伏していたクレスが、こちらに駆けつけようとしているけれど間に合いそうにない。
だけれども、まだこの祈りを中断する事は出来ません。塞ぎきれていない傷が体の中で内出血でも起こしてしまえば命に関わります。
逃げなさい!と私の生存本能が告げている。祈る事を止め直ぐにでも逃げろと大声を上げている。
確かにそうすれば私は助かるでしょう。この子を置いて逃げ出せばまず洵は彼女を殺すでしょう。
その間にクレスが駆けつける事が出来ます。その後は彼に任せておけば私は助る。
だけれど、例えそうだとしても、私は祈る事を止めない。止められるはずがない。
命に関わる様な傷は後もう少しで塞げる。だから止める訳にはいかないんです。

「結局は邪魔な存在になったかミランダ…」

冷酷な眼差しを向ける洵が私に向かって呟いた。
避ける術は私にはない。
振り下ろされる剣をただ黙って見つめる事しか出来ない。

刹那。閃光が糸状に走った。

いつの間にか剣を振りきっていた洵。
それをじっと眺めていた私の視界がぐらりと揺らいだ。
癒しの光を浴びせていた少女の胸が次第に近付いていく光景を見て、漸く私は自分の首が切り落とされた事を悟った。
意識を失う寸前に見た彼女の傷口は完全に消えていた。その事実が死に逝く私にとって唯一の救いだった。


188 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:15:51 ID:1o/fWofj0
 

189 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:16:11 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「ミランダー!!」

彼女の名前を叫ぶクレスの声。
傷口はもう痛まない。次第にはっきりしていく視界と意識の中、目の前の光景に唖然とした。
ミランダの服を着た体がそこにはあった。但し頭があるべき場所にない。その頭部があるのは横たわる私の胸の上。

「いやあああぁぁぁぁぁっ!」

思わず命を賭して私の傷を治してくれた相手だという事も忘れてそれを払い除けてしまう。
地面を転がる頭が私を見つめる様に止まった。

「どうしてこんな酷い事をするの? 私は貴方を助けてあげたのに」

そう言われた気がした。

「違う…、違うの…」

とてつもない罪の意識が私の体を地面に縫い止める。ぺたりと座り込む格好で呆然とミランダの頭を見つめていた。
心の中では弁解の様な謝罪が繰り返されている。直ぐ近くに迫る危険にさえ気付かずに。

「傷が治ったか…。まぁいい。ならばもう一度斬るだけだ」

そう呟いた男の声を聞いてそちらを振り向いた。
私が見上げる男は剣を振り上げていた。

(もう…いいよ…)

その姿を見て私は純粋にそう思った。命の恩人にあんな仕打ちをする醜い自分なんて生きている価値はない。
それにクロードやアシュトンの事も考えたくなかった。いっその事殺してもらった方が楽になれる。
そう思って自らの運命を受け止める様に瞳を閉じた。

「その子から離れろぉっ!」

叫ぶ声。閉じた目を開くと目の前には輝く金髪と赤いバンダナを付けた男の子が立っていた。
一瞬クロードかと思ったけど違った。クレスが私を守る様に立ちはだかってくれている。
でも、もういいのに…。私の事なんて守らなくていいから…

「立つんだっ! レナッ!! そこから逃げて! 早くっ!」

相手と鍔迫り合いを行うクレスが、尚も私に向かって叫ぶ。
だからもういいって言ってるじゃない。それにね、つらいの…。もう何も考えたくない。
きっと生きていても私は何もする事が出来ない。

「僕達には君の力が必要なんだ! だから立ち上がって! 生きてくれ! レナッ!!」

(必要? 私の力が? そうか…さっきマリアが言ってた。私の力は首輪を外すのに必要だって。
 だから勝手に死ぬ事すら許さないって。あるのかな? 私にしか出来ない事…) 

190 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:16:45 ID:1o/fWofj0
 

191 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:17:29 ID:1o/fWofj0
 

192 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:17:38 ID:1p+sSU0D0
そこでふと思い当たる事があった。鷹野神社でレオンが紙に書いていた物。
死んで間もない人の首輪に付いた結晶体。
丁度私の目の前に…。
そこまで考えて私は身震いをした。

(そんな恐ろしい事出来ない。これ以上ミランダの遺体に何かするなんて。それは命の恩人にする様な真似じゃない)

でも、これを調べれば首輪を外せるかもしれない。
多くの人を救えるかもしれない。殺し合いだって止められるかもしれない。
従わなければ首輪を爆破される。そう思って殺し合いをしている人だっているかも…。

私の気持ちは揺れ始めていた。ミランダに唾を吐きつける様な行いはしたくない。
だけど、その先の無数に広がるもしもが、私の体を後押しする。
出来ない…。いやだ…。やりたくない…。
否定的な言葉が胸中を駆け巡っているのに、とうとう立ち上がってしまった。
ゆっくりと歩み寄りミランダの頭を見つめる。

「来ないでっ! 何をするつもりなのっ!? もうこれ以上私に酷い事しないでっ!!」

虚空を見つめるその瞳が私に向かって叫んでいた。
その言葉の一つ一つに胸の奥をえぐられるような痛みを覚えつつ、私は決心し未だに温もりが残るミランダの頭を拾い上げた。

「ふざけるなっ! これが心のある人間のする事なのかっ!!
 お前なんて助けるんじゃなかった! 呪ってやる! 絶対に呪ってやるっ!!」

怨嗟の声を聞きながら指を首輪にかける。

(恨むなら恨んで下さい。それでも…それでもやっぱり私は…)
「救いたいのっ! 助けを求めてる人達をっ! 一人でも多く! だから、だから…」

思い切って引っ掛けていた指を引く。するりと首輪が抜けて私の手の平に乗っていた。
そっとミランダの頭を身体の所に持っていってから首輪の内側、結晶体やその他レオンが書き込んでいた不明点を解き明かすべく指を這わしていく。
頭に叩き込んだ図面を頼りに指を動かし、結晶体が放つ紋章力の質や流れ等を読み取っていく。
どんどん埋まっていく図面の中の赤い文字。両の手を血で真っ赤に染めながらも私は作業を進めていった。

193 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:18:27 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「しっかし、どこ行っちゃったんだろ? ミランダ」

最後の信管を抜き取ってから結局私は居間に戻ってマリアの言ってた銃を作っていた。
最後のグリップ部分のネジを締めた丁度その時。
バンッ!と力任せにこの家のドアが開かれた。

(敵!?)

咄嗟に出来たての銃と『マグナムパンチ』のコントローラーを握り締め立ち上がる。

(居間の入り口は一つだけ…。来るなら来なさい! このプリシス様がぶっ飛ばしてやる)
「プリシスっ!! 何か書くのを貸して!!」

居間に飛び込んできたのはレナだった。
服と両手は血だらけで、その右手には血まみれの首輪が握られていた。

「ちょっ! レナ!? どうしたのさ? それ」
「いいから! それよりも早く書く物を!!」

レナの様子が尋常ではない。
取り敢えず言われた通り紙とペンを手渡す。
するとレナは何かに取り憑かれた様に紙に何かを書き込んで行く。
至る所に血がこびり付いたりしているが、それでも構わず手を動かしていった。
横からそれを覗いた私は声を失った。

(これって首輪の結晶体の構造式? それにこっちは回路に流れる紋章力の数式? まさか…)

レナが持ってきた首輪を見つめる。
それに付着している血液は随分と真新しい。

(誰かが…死んだの? 誰? マリア? クレス? それともミランダ?)

居ても立ってもいられなくなってきた。外では仲間達が戦っている。

(私も…私も力を貸さなくっちゃ!)
「レナ! その作業を続けてて! 私みんなを助けてくる!!」
「待ってプリシス! もう終わったわ。貴方は一刻も早くあれを完成させて!
 マリアには私が代わりにそれを届けるから。プリシスも自分にしか出来ない事に専念して」

私にしか出来ない事…、それは当然首輪の解除装置の作成だ。
ここまで詳細がわかれば試作品の解除ツールに数式を打ち込むだけで完成するはず。
私はレナの言葉にうなずき返し、完成したばかりの『サイキックガン』をレナに手渡した。


194 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:18:33 ID:1o/fWofj0
 

195 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:19:15 ID:1o/fWofj0
 

196 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:19:16 ID:1p+sSU0D0
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(くっ、なんて事なの?)

なんとか茶髪の剣士の振るう剣を、弾が切れてただの鈍器と化したライフルで打ち払う。
少し前に背後からクレスとそれに遅れてレナの絶叫が聞こえてきた。
ミランダが彼らの目の前で侍男に殺されてしまったのだ。

(私が指揮を取る以上、不要な犠牲なんて絶対に出させない! なんて言った結果がこのザマ…)
「痛っ」

今は自分の不甲斐無さ嘆いている場合じゃない。
私がやられてしまったら、戦局がもっと悪くなってしまう。
振るわれる攻撃を砲身を振るって逸らしていく。
なんとか致命傷は負わないでいるけれど、完全に防戦一方になっている。
剣のリーチを掻い潜って私の蹴りの間合いまで踏み入る事が出来ない。
普段は懐に入られてしまった時の自衛用に繰り出すため身に付けた体術だ。相手を攻め崩す為のものじゃない。
苦し紛れにライフルを振り回しても剣術の心得がある相手に通用する訳も無い。

(プリシスまだなの? これ以上は持たせられないわ)
「これでも…」

目の前の剣士が刀身に電撃を纏わせている。

(まずい、避けきれない!)
「食らえ!」
「っああああぁぁぁっ!」

私の体を高圧の電流が駆け抜けた。しかもその衝撃で思わず武器を取り落としてしまう。
迫る追撃を痺れて自由の利かない体でただ眺めているしかなかった。

(こんな所で…。私はまだやれるのにっ!)

絶望的な死を前にしても尚私は尽きる事のない闘争心をむき出しにしている。

(普通だったら悲鳴の一つでも上げる所なんでしょうけど、良かったわ。そんなみっともない真似をせずに済んだみたいね)

逆袈裟に斬り付けられる斬撃。もう回避も間に合わない。
一瞬で私の体は断ち切られ両断されてしまうだろう。
その運命を受け入れようと硬く目を閉じた。だが、いつまでたっても構えていた瞬間が訪れない。
恐る恐る目を開けると、そこには紋章術で作り出した障壁で私の事を守っているレナがいた。

「自分のやるべき事をやれば勝てるって言ったのはマリアでしょ? そう簡単に諦めないでっ!」

身体に自由が戻っている。どうやら駆けつける一瞬前に浄化の紋章術もかけていてくれたのだろう。
そんな私にレナが目で合図をよこす。彼女のミニスカートの右ポケット。そこからフェイズガンのグリップが飛び出していた。
即座にグリップに手を伸ばし彼女のポケットから取り出す。手に馴染むこの感じ。プリシスはばっちり仕事をこなしてくれたみたいだ。

(だったら、私も私の役目を果たさないとね!)

障壁に叩きつけられている刀身目掛けて発砲。光弾を受けた刀身ごと茶髪の剣士が後方へと吹っ飛んでいった。

(威力も申し分無し。これならいけるわ!)


197 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:19:58 ID:1o/fWofj0
 

198 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:22:09 ID:1p+sSU0D0
【F-01/早朝】

【クレス・アルベイン】[MP残量:40%]
[状態:体の至る所に掠めた程度の切り傷]
[装備:護身刀“竜穿”@SO3、ポイズンチェック]
[道具:カラーバット@沖木島]
[行動方針:皆を救うためにルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:仲間を守る(特にマリアを)]
[思考2:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)の対処]
[思考3:チェスターを説得する]
[思考4:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つ]
[思考5:次の放送後に鎌石村方面に向かう]
[現在位置:平瀬村の民家B外 『スターフレア』でほぼ更地になった一帯]
※プリシス達の持つ首輪の情報と鷹野神社の台座の情報を聞きました。

【マリア・トレイター】[MP残量:85%]
[状態:電撃による軽い火傷 右肩口裂傷・右上腕部打撲・左脇腹打撲・右腿打撲:戦闘にやや難有]
[装備:サイキックガン(フェイズガンの形に改造):エネルギー残量〔10〕[90/100]@SO2]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)の対処]
[思考2:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つが、正直期待はしていない]
[思考3:次の放送後に鎌石村方面に向かう]
[思考4:戦闘終了後ブレアを確保したい]
[現在位置:平瀬村の民家B外 『スターフレア』で被害を受けていない一角(道幅が狭い)]
※クレスに対し、絶大な信頼をおいています。
※高い確率でブレアは偽者だと考えています。
※プリシス達の持つ首輪の情報と鷹野神社の台座の情報を聞きました。
※マリアの考察
自分たちはFD世界から観測できるエターナルスフィアではなく、
 別の平行世界の(ED空間から独立した)エターナルスフィアに存在している。
ルシファーはエターナルスフィアそのものになった(ブレアの言葉から)。
 そのため、万物を実現する力を手に入れた
ルシファーは本来のFD空間におらず、ES内に自分が創造した仮想のFD空間に存在している。
ルシファーはエターナルスフィアと融合したことに気付いていない。
ルシファーの居場所さえ特定すれば、フェイト、マリア、ソフィアの能力は重要ではないと考えています。


199 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:22:30 ID:1o/fWofj0
 

200 名前:とある癒し手達の戦場:2010/10/03(日) 17:23:20 ID:1p+sSU0D0
【レナ・ランフォード】[MP残量:25%]
[状態:仲間達の死に対する悲しみ(ただし、仲間達のためにも立ち止まったりはしないという意思はある)、
    精神的疲労極大、ミランダが死んだ事に対するショック、その後首輪を手に入れるため彼女に行った仕打ちに対する罪悪感]
[装備:魔眼のピアス(左耳)@RS]
[道具:首輪、荷物一式]
[行動方針:多くの人と協力しこの島から脱出をする。ルシファーを倒す]
[思考1:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)の対処]
[思考2:次の放送後に鎌石村方面に向かう]
[思考3:レオンの掲示した物(結晶体*4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考4:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考5:アシュトンを説得したい]
[思考6:エルネストに会ったらピアス(魔眼のピアス)を渡し、何があったかを話す]

【プリシス・F・ノイマン】[MP残量:100%]
[状態:アシュトンがゲームに乗った事に対するショック(また更に大きく)、クロードがゲームに乗った事に対する(ry、ボーマンが(ry]
[装備:マグナムパンチ@SO2、盗賊てぶくろ@SO2]
[道具:無人君制御用端末@SO2?、ドレメラ工具セット@SO3、解体した首輪の部品(爆薬を消費。結晶体は鷹野神社の台座に嵌まっています)、
    メモに書いた首輪の図面、結晶体について分析したメモ荷物一式]
[行動方針:惨劇を生まないために、情報を集め首輪を解除。ルシファーを倒す]
[思考1:首輪を解除する装置を作成する]
[思考2:次の放送後に鎌石村方面に向かう]
[思考3:レオンの掲示した物(結晶体*4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考4:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考5:クラースという人物も考古学の知識がありそうなので優先して探してみる]
[備考1:レナが解明した結晶体の内容によって制御ユニットをハッキングする装置はほぼ完成(後はプログラムのソースに数値を打ち込むだけ)]


201 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:26:43 ID:1o/fWofj0
 

202 名前:とある癒し手達の戦場(代理投下):2010/10/03(日) 19:22:58 ID:1o/fWofj0
【洵】[MP残量:10%]
[状態:手の平に切り傷 電撃による軽い火傷 全身に打撲と裂傷 肉体、精神的疲労大]
[装備:ダマスクスソード@TOP,アービトレイター@RS]
[道具:コミュニケーター@SO3,アナライズボール,@RS,スターオーシャンBS@現実世界,荷物一式×2]
[行動方針:自殺をする気は起きないので、優勝を狙うことにする]
[思考1:金髪剣士達を倒す(まだ増援が出てくるかもしれないと警戒はしている)]
[思考2:ルシオ、ブレアを利用し、殺し合いを有利に進める(但しブレアは完全には信用しない)]
[思考3:他の事は後で考える]
[備考2:ブレアの荷物一式は洵が持っています]
[現在位置:平瀬村の民家B外 『スターフレア』でほぼ更地になった一帯]

【ルシオ】[MP残量:5%]
[状態:身体の何箇所かに軽い打撲と裂傷 肉体、精神的疲労大]
[装備:アービトレイター@RS]
[道具:マジカルカメラ(マジカルフィルム付き)@SO2
    コミュニケーター, 10フォル@SOシリーズ,ファルシオン@VP2,空き瓶@RS,グーングニル3@TOP
    拡声器,スタンガン,ボーリング玉@現実世界,韋駄天×1@SO2,首輪,荷物一式×4]
[行動方針:レナスを……蘇らせる]
[思考1:青髪女達に対処(まだ増援が出てくるかもしれないと警戒はしている)]
[思考2:洵と協力し、殺し合いを有利に進める]
[思考3:ブレアから情報を得る]
[思考4:他の事は後で考える]
[備考1:ロキの荷物を回収しました]


【IMITATIVEブレア】[MP残量:100%]
[状態:気絶中 腹部の打撲 顔や手足に軽いすり傷]
[装備:無し]
[道具:無し]
[行動方針:参加者に出来る限り苦痛を与える。優勝はどうでもいい]
[思考1:???]
[備考1:ロキが死んだ事は知りません]

パラライズボルト〔単発:麻痺〕〔50〕〔0/100〕@SO3
セブンスレイ〔単発・光+星属性〕〔25〕〔0/100〕@SO2
万能包丁@SO2がそれぞれ平瀬村の民家B外 『スターフレア』で被害を受けていない一角(道幅が狭い)に落ちています。

【ミランダ・ニーム死亡】
【残り17人+α】

203 名前:とある癒し手達の戦場(代理投下):2010/10/03(日) 19:25:36 ID:1o/fWofj0
335 : ◆yHjSlOJmms:2010/10/03(日) 17:29:56 ID:F5BJpz8Y
以上になります。

始めてここまで長いの書いた…。チェックも大変ですわ。
一応何度も確認したけど大丈夫っすかね?

一番不安なのはキャラ把握をしていないミランダの挙動。
取り合えず自分の知ってるミランダはここでの投下があった分のみ。
読み直してがんばってキャラを掴もうとしたんですが大丈夫でしょうか?

----------
以上で代理投下を終了します。
問題点は、個人的には問題ありませんでした。
読み手視点では首輪フラグ・乱戦・トスアップともにとても楽しめていたので、
細かいところはこれまでミランダを書いてきた書き手さんにお任せします。

204 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/04(月) 01:56:32 ID:lrj4Eu9r0
投下乙です!

まさか乱戦になるとは思わなかったー!
洵もルシオも積極性を出してきたな。それでこそマーダーだw
ブレアさん起きたら……どうすんだこの状況!

そして何気にクレスピンチじゃね?w ダジャレばかり言ってるからそうなるんだ。

205 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/04(月) 02:03:44 ID:yv9KuZtN0
いざとなったらカラーバットでばっとやっつけるから大丈夫!

206 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/04(月) 02:29:20 ID:lrj4Eu9r0
ミランダの挙動を気にされてるようなので一応指摘させて頂きます。
ちょっと迷いましたが都合が良いのでトリ付きで指摘します。
修正要求というわけではございませんのでよろしくお願いします。

>>159
ミランダが寝てる部屋は124話で施錠出来る扉としてありますが、
特にそれに意味は無いので124話の方をふすまに変更させて頂きます。

>>165
ルシオが「ミランダ」を置いてますが「ブレア」の間違いかと。
Wiki収録時に修正させて頂きます。

>>185
ミランダのキャラクターなら信仰の否定をするよりは、
神の意志に背きつつも許しを請う感じの方が合ってるかと思いますが、
超個人的意見ですので修正はお任せします。

以上3点です。
お気に触ったら申し訳ない。


>>205
いいから戦闘に戻ってくれw

207 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/04(月) 02:31:55 ID:lrj4Eu9r0
あ、したらばの試験投下スレに一つ投下させて頂きました。
ちょっとコミカルにチャレンジして見事に失敗したチーム中年共の話です。
指摘や感想頂けるのでしたら、したらばの方でお願い致します。

208 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/10/04(月) 23:16:56 ID:dituGPIE0
>>203代理投下支援ありがとうございました。

>>204ブレアさんはFlying Sparks読んでからプロット考えてたらもっと連携を取った動きをさせられたかもしれないと思うとちょっと勿体なかったかも。

>>205時空剣士爆発しろっ!! 近くにC4爆薬があるからプリシスに手伝ってもらうといい。
っつかお前戦闘ではまったく活躍してないんだかな。そこんとこ自覚あんのかお前w

>>206指摘はむしろありがたいっす。誤字の指摘とこっちの読み取り不足な所に対応していただいてまことに申し訳ない。
ミランダはそんな風に考えそうなキャラなんすね? なんとかそっちの方向で今と同じ結末にしてみようかと思います。
ただ、直後のレナも自分の倫理観を破ってでも守るべきもののためにって行動しちゃうんで二人の考え方が被っちゃうんですよね。
うまく行かなかったらこのままでもよろしいでしょうか?

209 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/04(月) 23:26:55 ID:yv9KuZtN0
エターナルソードがあれば僕はすべての技を出すことが出来るハズだ!!
あの魔剣があれば誰にもまけん!

210 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/04(月) 23:52:32 ID:eYr7txdF0
>>209
時空剣士帰れ

211 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/05(火) 00:06:27 ID:Tpmx4sZv0
クロードは相変わらず裏目にばっか出まくってるなw
もうちょっと状況考えて立ち回れよw

そして時空剣士はクロードとは違った意味で状況考えて立ち回れw
ミランダはお疲れ様……
しかしマーダーとしての戦果はなんもないまま死んでいったなw合掌

212 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/05(火) 00:21:18 ID:Sg5DcWdB0
ミランダはここまで生き残れただけで奇跡だっただろ
…いや、むしろ参加できた事自体が奇跡だな
不甲斐ないラジアータ勢は反省しろ

213 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/05(火) 01:08:02 ID:saGO0FR+0
>>208
ブレアさんはまあ多分クロード来て困ってるでしょうから、
きっと連携どころではないでしょうw

ミランダについては、キャラらしさを追求するなら
「そんな信仰こっちから願い下げです!」
ここだけちょっと変えれば良いかなあと思います。
まあミランダがキャラ違うとか今に始まった事ではないので修正なくてもいいのかもw
指摘しといてなんですがねw


>>209
現実を見るんだ時空剣士。お前の武器はカラーバットと短剣だけだ!

>>211
感想ありがとうございます!
クロードもきっと一生懸命考えた結果があれ……

214 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 20:55:04 ID:miKgiTSj0
>>212
よっしゃとリドリーはそこそこ頑張ったんじゃないだろうか
ただしガルヴァドスてめーはダメだ

215 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 21:06:11 ID:65xhT03v0
ジャック→完全スルー。 もしかしたら会えたらいいね、くらいには思っていたかもしれないが真偽は不明。
リドリー→当然のようにスルーである。 妖精軍でも1・2を争う早さでガルヴァドスが死んだので仕方がないっちゃ仕方がないが。
ガンツ→余裕でスルー。 というか、そもそも放送を聞いた際のガルヴァドスの心理描写自体が無い。
エルウェン→案の定スルーである。 多分ガルヴァドスはエルウェンを知らないのだろうし、無理ないが。
ガウェイン→勿論スルー。 同作品キャラ全員スルーという快挙を達成しそうである。
ミランダ→やっぱりスルー。 接点薄そうだし仕方ないよね。
ルシオン→貫禄のスルー。 完全試合達成。AAAロワで唯一の同作品キャラ総スルーの偉業を成し遂げる。

ガルヴァドスとはなんだったのか……

216 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 21:07:49 ID:eO7RO/ygO
そうか、ラジアータ全滅だっけ
VP2を除けば初の全滅作品だね!
次はTOPとみたw

217 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 21:11:19 ID:65xhT03v0
俺は何気にSO2がヤバいと思ってるw
最初は全然死ななかったが、反動でか残ってるのマーダーが大半だし
レナもプリシスもミランダの首輪解析という一仕事終えて退場しても大丈夫そうになったし、油断してると連鎖的に逝くんじゃないかと

TOPは時空剣士がいつまで粘るか読めないからなあw

218 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 21:14:58 ID:MvLwf4Q50
時空剣士は空気も読めないからな


219 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 21:38:49 ID:GiYsCleK0
TOPは意外に中年クラースさんががんばりそうなイメージが

逆に落ちにくいのがVPだろうな
マーダー2人にまだまだ場を荒らしそうな変態、極め付けにそこまで消耗していないヅラがいるときた
あれだけ戦火が広がって人によっては激しい連戦もあったのに、
奴はミカエル(と申し訳程度にロキ)としかろくに戦っていないぞ……

220 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 21:48:49 ID:eO7RO/ygO
でもSO2はまだ6人くらいいるからなw

221 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:16:43 ID:uZmy30Aw0
おいおい、いくら同作品キャラ総スルーでもガルヴァドスだってちゃんと活躍してる……
・チサトに敗北する
・クロードに不意打ちされる
・腹を鳴らす(死亡フラグon)
・毒☆殺
ガルヴァドスェ……

222 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 23:08:31 ID:miKgiTSj0
ガルヴァドス「強き者に従う(キリッ」→全敗

223 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/07(木) 01:14:45 ID:fA4cisau0
>>217
>>219
チェス太「俺を無視するなんてお前らさてはクロードだな!」

224 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/07(木) 16:46:16 ID:FDSuSMgb0
何だかんだでレナスと時空剣士が主人公勢の中では一番活躍してるな
え? レナスはもう死んでるって? 神が死ぬかよw

225 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/07(木) 22:15:26 ID:2EipPD330
時空剣士活躍してるのか?w

一戦目 VS洵 「もうあなたの負けです(ry」→いきなりナイフの刃が跳んできたでござるの巻き→命からがら逃走

二戦目 やっぱりVS洵 狭い路地なら僕に勝機がある(キリッ→剣を短く持たれて苦戦。挙句に目の前でミランダとレナを斬られる体たらく。←今ココ

こいつは光の勇者の次ぐらいに役立たずじゃないか?w

226 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/07(木) 23:27:01 ID:FdPj8ceDO
しかし時空剣士の活躍によってミランダ、レナ、プリシスを仲間に出来た事を忘れてはならない

227 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/07(木) 23:30:17 ID:/kiEpERs0
「けど――けど、許さなくちゃいけないとしたら、許すことで大事な人を失う人が減るのだとしたら――
きっと、許すことが僕に課せられた使命なんだと思います」

この台詞はかっこよかったな時空剣士

228 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/08(金) 00:17:57 ID:5T0MfPk50
Pでダオスをダオしたことを多少なりとも憂いている数少ない人間のうちの一人だからな

229 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/08(金) 00:25:31 ID:MJPGA6mQO
ちょっとほめるとこれだ乙w

230 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:36:29 ID:GMGnIM/M0
したらばのゲリラ仮投下ですが、OKが出た(と思う)ので本投下します。

231 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:38:35 ID:GMGnIM/M0
静けさが、辺りを包んでいた。
警戒心を常に忍ばせている耳に届く音と言えば、この付近に居る5人の人間が立てる微かな物音のみ。
このような自然豊かな未開惑星の民家の庭で、虫の声すら聞こえてこない事には少々の物足りなさと不自然さを感じながらも、
エルネストは束の間の安息に磨り減らしていた精神を委ねていた。

その安息の中でも、ボーマンは余程警戒しているらしい。頻りにレザードを気にする素振りを見せていた。
今の短い会話の中でもそうだった。
露骨に睨みつけるような、そんな下手な真似は流石にしていないが、多々室内に注意を向けている。
分かりきっていた事だが、この島では誰もが平等に落ち着ける場所など存在しないらしい。その一例がこれだろうか。
溜息混じりの煙を燻らせると、エルネストはポケットの中の小さな箱をボーマンへと差し出した。

「どうだ?」
「あん?」

振り返ったボーマンの視線が箱に落ちる。
ワイルドセブン。この住宅で見つけた地球語表記の煙草。

「味もネーミングセンスも今一つだがな。選り好みしている場合でもないし、拝借させてもらった」
「あ〜っと、悪いな、いらねえ」

予想外の返答に、エルネストは思わずボーマンの顔を見下ろした。
ボーマンはエルネスト程のヘビースモーカーではないが、どちらかと言えば煙草好きの部類に入る男だったはずだ。

「やめたのか?」
「ああ。最近な」
「健康を気にするのはオヤジの始まりだぞ」
「ははっ。お前、オヤジじゃないつもりかよ?」

ようやく見せたボーマンの自然な笑顔に、エルネストも釣られて微笑んだ。
根本的な解決とは程遠いが、こうして少しでも気を紛らわせる事で多少のストレス解消になってくれれば。そう思った。

「実はな、子供が産まれたんだ」
「…………ニーネさんに、か?」
「あのなあ。他に誰が居るっつーんだよ。お前さん俺を何だと思ってやがるんだ?」

再会した時から見せていた何処と無くピリピリとした緊張感も、幾分かは和らいでいるようだ。
こんな状況だが、かつての冒険と同じ様な空気に、エルネストは居心地の良さを感じていた。

232 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:39:41 ID:GMGnIM/M0
「ふっ。悪い悪い、他意は無いんだ。
 しかし……ここに来てから色々あったがな、今のが一番驚いた。……おめでとうボーマン」
「ありがとよ」
「そうか。……オヤジじゃなく親父になったってわけか」
「ああ……この俺が親父だぜ。まったく信じられねえよ」

目を細めるボーマン。
視線の向こうには子供の姿が映っているのだろう。これまで見た事もない穏やかな表情をしていた。
エルネストも子供が出来て変わった人間を何人も見てきたが、これは宇宙共通の感覚らしい。

「煙草をやめたのも?」
「赤ん坊にゃ煙草は毒だからな。吸った後の肺に残る空気ってのも悪影響なんだぜ?」

エルネストは、勉強してるな、と微笑みながら煙草の箱をポケットに戻した。
ボーマンもまた、子供の為に、と変わったのなら、おそらく煙草に手を伸ばす事はないだろう。

「男の子か?」
「娘だ。エリスっていうんだ。可愛いだろ?」
「名前だけじゃ何とも言えんさ」
「そこは可愛いって言っとけよ。これだから親の気持ちってのが分からねえ独身貴族様はよ」
「独身貴族……か」

その言葉は、無性にエルネストの心に響いた。
独身。無論それ自体を気にしているのではない。気侭な独身生活は彼の性に合っているし、結婚願望は無いに等しい。
ただ、その言葉から走った一人の女性への思い。この地で失った恋人オペラの事が胸を痛めたのだ。

エルネストはこれまで、女性との付き合いよりも研究を優先する生活を送ってきた。
付き合う女性が出来ても、フィールドワークに出て行けば長期間連絡を取らないのは日常茶飯事。
帰ってくる頃には決まって女性側が音信不通となっていた。
身勝手な考古学者を待っていてくれるような気の長い女性はいなかったし、エルネストもそれで良いと思っていたのだ。

だが、オペラはそれまでのどの女性達とも違った。
彼女はその迸る情熱で、音信不通となった身勝手な考古学者を追いかけてきてくれたのだから。
初めてオペラが旅先の惑星に追いかけてきた時、エルネストは思わず苦笑した。
自分にはこういう女があっているのかもしれない。そう考えてしまって。
いつかは根負けして、一緒に暮らす事になるのだろうか。そう夢想したのも一度や二度ではなかった。
おそらく、そう遠くない未来では、その夢想は現実のものとなっていたはずだったのだ。

今ではそれも、露と消えてしまった幻想に過ぎないのだが。

233 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:40:29 ID:GMGnIM/M0



痛みを表情に出してしまっていたのか、ふと気付けばボーマンがばつの悪そうな顔を向けていた。
エルネストはそれを誤魔化すかのように、深く煙を吸い込み、意識的に吐き出した。
立ち昇る煙草の煙は、彼の視界をやけに刺激し、滲ませていた。

「オペラは、な」
「…………ああ」

感傷が言葉を紡がせようとしたその時――――

「そろそろ、頭は冷えましたか?」

窓を開いたレザードが声をかけてきた。
条件反射で二人の眉間には嫌悪という名の皺が寄せられる。
この男と一緒に居ては頭の冷える事などありはしないのかもしれない。

「出来れば早めに今後の方針を定めておきたいと思うのですがねえ」
「今行く」

室内に戻るレザードを見届け、エルネストは携帯用灰皿に吸殻を投げ入れた。
ボーマンを見ると、その顔からは今までの穏やかさが嘘のように消えてしまっている。レザードが、そうさせているのだろう。
ますます気に入らんな。エルネストは口の中でそう呟き、家内に入ろうとしているボーマンの背中に声をかけた。

「ボーマン」
「あん?」
「今度、会わせろよ。お前の自慢の娘に」

即答は、無い。静けさが再び辺りを包んでいた。
当然といえば当然だ。この島から生きて出られる保証などどこにも無いのだから。
そんな事はエルネストも承知している。だが、敢えて口にした。
ボーマンに、少しでもいつもの気楽なノリを取り戻してもらいたくて。
同時に、自分達は必ず生還するのだと。決して気休めで終わらせるつもりのない誓いを込めて。
振り返りかけていたボーマンは、結局エルネストを見る事なく前を向き直し、言った。

「無理、だな」
「無理? そんな事は無いだろう?」
「いや、無理だ。だってお前……」
「……何だ?」
「ロリコンだろ?」
「っ!」
「そんな奴に娘は会わせられねえな」

ボーマンは小さく笑うと、家内に入っていった。
軽いやり取りとは裏腹に、エルネストの胸にやるせなさを残して。

ボーマンの今の言葉が、妙に気にかかっていた。
『ロリコン』――――の方ではない。それが冗談である事くらいは分かる。
だが、『無理だな』と言ったボーマンの口調。
こちらの言葉は切実な響きを帯びていたように聞こえて。まるで本心から諦めているような、そんな気がしたのだ。
レザードに追い詰められているからなのか、それとは関係無く生還に希望を持てていないのか。理由は分からない。
或いは杞憂に過ぎないのかもしれない。しかし――――

エルネストは無意識に取り出しかけていた煙草の箱から手を放すと、庭を後にした。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

234 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:41:25 ID:GMGnIM/M0
4人は先程同様にちゃぶ台を囲むように座った。
しかし、先程とは確定的に違う『物』が、台には乗せられている。
誰もが訝しげに、または戸惑いを隠そうともせず、その『物』とそれを置いた人物に視線を往復させていた。

「さっきは熱くなって、すまなかったな」

集められた視線達の望んでいる返答にはなっていない事を知ってか知らずでか、クラースはまずそう口を開いた。

「いや、冷静になってくれれば良いんだけどよ……それ『酒』……だよな?」

ボーマンの問いに、クラースは大きく頷き「ちょっと待て」とだけ答えた。
そして4人分のカップを並べ始めた。

「良いか、諸君。我々はこれから共にルシファーと戦い、奴を倒す仲間だ。
 その仲間同士で先程のようにいがみ合っていては、勝てる戦いですら敗北し、命を落とし兼ねん。
 そうなれば奴を倒す事はおろか、辿り着く事も出来ない。それはここにいる誰もが望まぬ事だろう?」

クラースは一旦言葉を止め、一同を順に眺めた。
その一同はと言えば「ええ」とか「まあ」とか相槌は打つものの、まだまだ困惑の色は消す事が出来ない。

「ならば、いがみ合わなければ良いだけの事だが、残念ながらそれは難しい。
 我々は出会ったばかりで、互いがどのような感性の持ち主なのかも知らないからだ。
 先程の我々の諍いは何故起きた? そう、互いに対する理解が足りない為に起きたのではないかな?
 では、あのような愚かな行為を二度と繰り返さない為に何が必要だろうか。互いを知る事。これしかないだろう。
 我々は何とかして短時間で互いを深く知る必要が有るのだ。その為にはどうすれば良いのか。何をすれば良いのか。
 私は考えた。休憩時間の全てを使い、考え抜いた。そして思い付いたのがこいつという訳だっ!」

クラースは置かれていた『酒』を一度掴むと、タンッ、とちゃぶ台の上に打ち付ける。

「古来より、人というものは親睦を深める為の道具としてこいつを上手く使ってきた。
 つまりだ。我々も偉大なる先人達に習って、互いを深く理解し合う為にもだなぁ。
 まあ簡単に言うならば、とりあえず飲もうじゃないかぁ!」

言い終えると同時に、今度はクラースはちゃぶ台に片足を乗せ、『酒』を勢いよく高く掲げ上げた。
その顔からは、説得力という物をどこかに置き忘れてしまったかのように、だらしなさがとめどなく溢れ出ている。
気のせいか、口元からは光が一筋垂れて…………いや、気のせいだろう。

そして一同はと言えば――――


235 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:42:09 ID:GMGnIM/M0







































「……さて、それでは今後の方針ですが」

236 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:43:40 ID:GMGnIM/M0
永遠とも思えた気まずい膠着を打ち破ってくれたのはレザードだった。
彼の空気を読めない能力がこうもありがたく感じられる時が来ようとは、さしものボーマンも思わない。

「ああ」
「おう」
「ちょ、ちょっと待てっ!」

待ってましたとばかりに直ぐ様相槌を返す二人。
慌てて三人を見下ろすクラース。
おっくうそうに見上げられた視線が、何だか後ろめたさを呼び起こす。

「何か?」
「『何か?』ではない! 何故私の提案を無視するのだ!?」
「私は下戸ですので」
「げ……な、何だって?」

げこ。ゲコ。GEKO。

聞き慣れない言葉に一時混乱するクラース。
『下戸』の事だと気付いたのは十数秒経ってからだった。
彼の辞書にそんな言葉は無いのである。

「それに、飲んでいる場合ではないでしょう?」

心底呆れ果てたようにレザードが言った。
その態度に反発の声を上げようとした時、遮ったのはエルネストだ。

「クラース。今回ばかりは俺もレザードに賛成だ」
「お前まで?! 何を言うんだ?!」
「それは俺の台詞だ。いつ誰が襲ってくるかも分からんこの状況で宴会が出来ると思っているのか?」
「俺もエルネスト側だな。あんたが酒好きってのはよーく分かった。
 いつか飲み明かしてみたいと思うけどよ、今はとりあえず片付けようぜ?」
「む……むぅ……」

反論の言葉が出てこなくなったクラースを尻目に、話し合いは再開された。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★


237 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:44:59 ID:GMGnIM/M0
(……オリジン)
(何だ?)
(この作戦……やはり駄目ではないか!
 何が「彼等を酒で酔い潰し、その間に荷物を盗み見る」だ!
 お前のおかげで全員から変な目で見られる事になったじゃないか! どうしてくれるんだ!?)
(……何を言うか。私の作戦は完璧だ)
(どこが完璧なんだ!?)
(足りないのはお前の説得力の方だ。もっと巧みに誘導しないからこういうことになるのだ)
(何を人のせいにしている! お前の言う通りにやったんだぞ!)
(私はあそこまでしろとは言ってないぞ。大体何だあの顔は。あんな顔をしてたら飲みたいだけだと思われて当然だ)
(何だと!)
(お前、何だかんだ言って自分が飲みたかっただけではないのか?)
(そ、そんな事はない! いくら私でもそれはない! 馬鹿にするな!)
(まあ、良い。それよりも奴ら話し合いを再開しているぞ。早く片付けろ)
(何!? くそっ、後でまだ話があるからな。覚えておけ!)
(分かった分かった)
(……ところでその前に、この酒なんだがな……)
(いかん!)
(まだ何も言っていないじゃないか)
(言わなくても分かる! 持っていこうというのだろう?)
(な、何故分かった?!)
(分かるに決まっているだろう! いかんいかん、お前に酒など猫にまたたびよりも質が悪い!)
(それは……言い過ぎだろう)
(言い過ぎなものか。この間泥酔した時など道端で寝込んで風邪をひいてミラルドに散々小言を言われていたではないか!)
(くっ…………)
(その前の時は道路を平泳ぎして家まで帰ろうとしていたな。お前は酔うと何が見えるのか分かったものではない)
(それは私も覚えていないのだが……)
(なお悪い。そうなると面倒だから駄目だと言うのだ)
(分かったよ。……でも、なぁ……昨日も飲んでないしぃ)
(いい加減に酒から視線を外せっ!)


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

238 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:45:49 ID:GMGnIM/M0
「では、気を取り直しまして」
「ああ」
「おう」

台所でお片付けをしているクラースを気にかける奴は誰も居なかった。
まあ、俺も酒は好きだがあれはちょっと、な。

「今後の方針ですが、我々はまずブラムスとの合流を第一に考え、全員で合流地点まで向かうべきだと思います。
 ロキが近くに居るかもしれないのならば、戦力を分散させるたり減らしたりする事は危険ですからねえ」

そう言ってレザードは口元を吊り上げ、変わり果てたクリフを見る。
何処までも嫌みたらしい野郎だが、そいつが余計にエルネストの反感を買う事になるなら俺としては願ったりだ。
しかし、エルネスト達が三人がかりで負け、レザードが警戒する相手か。厄介な野郎ばかり居やがるな、ここは。

「その後は状況次第でしょうね」
「と言うと?」
「言葉の通りです。その時になってみなければ分からない事は多い。
 例えば放送でソフィアやマリアの死亡が告げられる可能性もあります」

……そうだな。俺もソフィアが死んだ時の事は考えておかないとな。
レザードとの契約はソフィアの殺害だ。
それを他の誰かが実行してくれるなら面倒無くて良いんだが、ソフィア死亡後のレザードがどうでるか。
こいつの事だ。全員の前で「実は彼は殺人鬼でして」なんて言い出したり……
流石にそれはねえかな。「じゃあ殺人鬼と一緒にいたお前は何なんだ?」って話になるしな。
だが、それこそ様々な状況を想定しとくに越した事はねえ。
そう考えると、やはりベストは下手に不利な状況になる前の今なんじゃないか? 今ならこいつを潰すには――――

「すまない、聞きたい事がある」

そこでクラースが戻ってきた。
ちゃぶ台の下で力を込めてた拳をリラックスさせ、何だい? と返事を返すが、どうやらレザードへの質問だったようだ。

「お前は元々の世界では、ブラムスの……仲間、なのか?」
「いえ、違いますよ。一時的に協定関係にあった事もありましたがね。
 彼は不死者達の王。人間の私とは一応は敵対関係という事になりましょうか」
「ならば、ブラムスの弱点を聞いても構わないな?」

239 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 01:47:06 ID:GMGnIM/M0
何を言い出すのかと思えば、仲間の弱点なんか聞いてどうするんだ? まあ俺にはちょっと興味ある話だが。
そう思ったのも束の間だった。
クラースとエルネストの説明では、ブラムスって奴は場合によっては優勝狙いに切り替えるかもしれない、だそうだ。
しかもソフィア、マリア、フェイトの内の誰かが死んだらスタンスを変える可能性が高いという。
ちょっと待て、そんな大事な事は早く言え。
あのミカエルを素手で、しかも無傷でぶっ殺す奴が優勝狙い……冗談じゃねえぞ。んなもんどうやって勝てっつーんだ!?
と、思ったら今度はレザードがとんでもない事を言い出した。
今気絶している兄ちゃんがブラムスとも同等以上の強さらしい。ただしそれも真の実力が出し切れればの話らしいが。
これにはエルネストとクラースも目を丸くしている。てか俺もそうなってる。
ソフィア達を襲った強敵をこの兄ちゃんが倒したって話は聞いたが、まさかミカエル以上の強さとは考えもしなかった。
半信半疑ではあるが、もし本当ならそれはまた厄介だ。
ブラムスにロキにこの兄ちゃん。
俺がいくら頑張っても勝ち目の無い奴らがまだまだゴロゴロしてるって事だからな。
そんな奴らどうやって殺せばいいんだよ……?
この兄ちゃんなら気絶してる今なら殺せるだろうがそれはレザードが許さないだろうし、
先にレザードを殺したとしてもこの兄ちゃんまで殺す理由が無い。
レザードを殺すどさくさに事故を装って殺すなら可能か?
ただそうなると今度はロキやブラムスとは三人で戦う事になるが……勝てる気がしねえな。
この兄ちゃんは置いといてレザードだけ殺すって手もあるが、
ブラムス戦で兄ちゃんの真の実力とやらが出ない事を考えれば、レザードも必要な戦力だ。
聞くところに寄ればブラムスは素手で戦うタイプ。ロキは接近戦もこなす魔術師らしい。
そんな化け物共との戦いで俺が前衛を務めるのは御免被りたい。その時このクリフは捨てがたいよなあ。
だが無論ソフィア達が死んでもブラムスが優勝狙いに切り替えない可能性。つまりブラムスと戦わない可能性もある。
その場合レザードを生かしとけば、さっき考えてたみたいに何を言い出されるか分かったもんじゃない。
それにこの兄ちゃんはレザードの仲間だ。
エルネスト達にも火種を残したとは言え、兄ちゃんが起きた後でレザードを殺すのは難しいよな……
ならやっぱり今……ってまずいな、堂々巡りになってきた。

おいおい、何だこの状況は?
何を選ぼうとも厄介事が残る可能性がついて回りやがる。
「あちらを立てればこちらが立たぬ」にも程があるだろうが。
どうすりゃ良い? 何が最善手だ? そもそも最善手なんてあるのかよ?
…………いや、違うな。何が最善手か、じゃねえ。こうなったらギャンブルみたいなもんだ。
今は全てのカードが伏せられている。オープンしてみなけりゃアタリかハズレか分からない。
一枚選び、それがハズレだったらその時どうにかするしかない。

だったらシンプルに、どのカードを引くか。それだけを考えるか。
とりあえずは、レザードのコンディションだ。それを確認してからカードを引く。
今レザードを倒すか。ブラムスやロキに備えるか。或いは――――

240 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 02:00:59 ID:GMGnIM/M0
【C-04/黎明】

チーム【変態魔導師と不愉快な中年達】
【レザード・ヴァレス】[MP残量:5%]
[状態:精神力を使用した事による疲労(やや大)]
[装備:サーペントトゥース@SO2、天使の唇@VP、大いなる経典@VP2]
[道具:ブラッディーアーマー@SO2、合成素材×2、ダーククリスタル、スプラッシュスター@SO3、ドラゴンオーブ、アントラー・ソード、転換の杖@VP、エルブンボウ(矢×40本)、レナス人形フルカラー@VP2、神槍パラダイム、ダブった魔剣グラム@RS、荷物一式×5]
[行動方針:愛しのヴァルキュリアと共に生き残る]
[思考1:愛しのヴァルキュリアと、二人で一緒に生還できる方法を考える]
[思考2:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない]
[思考3:フェイト、マリア、ソフィアの3人は敢えて殺してまで屍霊術で従えようとは思わない]
[思考4:ボーマンを利用し、いずれは足手纏いのソフィアを殺害したい]
[思考5:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考6:ブレアを警戒。ブレアとまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す]
[思考7:首輪をどうにかしたい]
[備考1:ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません]
[備考2:クリフの持っていたアイテムは把握してません]
[備考3:ゾンビクリフを伴っています]
[備考4:現在の屍霊術の効力では技や術を使わせることは出来ません。ドラゴンオーブ以外の力を借りた場合はその限りではない?]
[備考5:ブラムスが優勝狙いにスタンスを変える可能性を聞きました]

【ボーマン・ジーン】[MP残量:10%]
[状態:全身に打身や打撲 上半身に軽度の火傷 フェイトアーマーの効果により徐々に体力と怪我は回復中]
[装備:エンプレシア@SO2、フェイトアーマー@RS]
[道具:サイレンスカード×2、メルーファ、調合セット一式@SO2、バニッシュボム×5、ミスリルガーター@SO3、七色の飴玉×2@VP、エターナルソード@TOP、首輪×1、荷物一式×5]
[行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還]
[思考1:完全に殺しを行う事を決意。もう躊躇はしない]
[思考2:とりあえずレザードと一緒に行動。取引を行うか破棄するかは成り行き次第]
[思考3:調合に使える薬草を探してみる]
[思考4:とりあえずはレザードのコンディションを窺う。それからレザードを倒すかブラムス戦に備えるかを考える]
[備考1:アシュトンには自分がマーダーであるとバレていないと思っています]
[備考2:ミニサイズの破砕弾が1つあります]
[備考3:ブラムスが優勝狙いにスタンスを変える可能性を聞きました]
[備考4:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]

【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:45%]
[状態:ルーファスの身体、気絶、疲労中]
[装備:連弓ダブルクロス(矢×27本)@VP2]
[道具:なし]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する]
[思考1:???]
[思考2:ルシオの保護]
[思考3:ソフィア、クリフ、レザードと共に行動(但しレザードは警戒)]
[思考4:4回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:協力してくれる人物を探す]
[思考6:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す]
[備考1:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます]
[備考2:ルーファスの意識はほとんどありません]
[備考3:後7〜8時間以内にレナスの意識で目を覚まします]
[備考4:首輪の機能は停止しています。尚レザードとボーマンには気付かれています]

241 名前:大人の嗜み  ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 02:01:49 ID:GMGnIM/M0
【エルネスト・レヴィード】[MP残量:100%]
[状態:両腕に軽い火傷(戦闘に支障無し、治療済み)]
[装備:縄(間に合わせの鞭として使用)、シウススペシャル@SO1、ダークウィップ@SO2、自転車@現実世界]
[道具:ウッドシールド@SO2、魔杖サターンアイズ@SO3、煙草(ワイルドセブン)@BR、荷物一式]
[行動方針:打倒主催者]
[思考1:仲間と合流]
[思考2:炎のモンスターを警戒]
[思考3:ブラムスを取り引き相手として信用]
[思考4:ボーマンを信頼。レザードに警戒心と嫌悪感]
[思考5:次の放送前後にF−4にてチーム魔法少女(♂)と合流]
[備考1:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]

【クラース・F・レスター】[MP残量:50%]
[状態:正常]
[装備:ダイヤモンド@TOP]
[道具:神槍グングニル@VP、魔剣レヴァンテイン@VP、どーじん♂@SO2、薬草エキスDX@RS、荷物一式*2]
[行動方針:生き残る(手段は選ばない)]
[思考1:ブラムスと暫定的な同盟を結び行動(ブラムスの同盟破棄は警戒)]
[思考2:ゲームから脱出する方法を探す]
[思考3:脱出が無理ならゲームに勝つ]
[思考4:グングニルとレヴァンテインは切り札として隠しておく]
[思考5:次の放送前後にF−4にてチーム魔法少女(♂)と合流]
[思考6:ブラムスに対してアスカが有効か試す(?)]
[思考7:レザードを警戒]
[思考8:可能なら『エターナルソード』をボーマンとレザードの荷物から探す]
[備考1:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]

※議論は継続中。今後の方針がどう決まるかは後の書き手さんに一任します。

【現在位置:C-04南東部の民家】



242 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/08(金) 02:03:28 ID:GMGnIM/M0
以上で投下終了です。何かグダグダな投下となってすみません。
何か御意見ありましたらよろしくお願いします。

243 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 00:46:07 ID:W20OjfUE0
投下乙!
あかん、このままではクラースさんまでネタキャラになってしまう!
TOP全員ギャグキャラ化あるで

244 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 01:02:00 ID:7dXb+1W70
>>242投下乙ッス

感想はしたらばで書いちゃったんで。そっちをご覧くだせぇ。

後はこの後の展開しだいっすねブラムス包囲網も構築しつつそろそろ朝日が昇るっていうね。
流石のキュアブラムスでも危ないんじゃないか?ってかあんな変質者が白日の下に晒されるのか…胸が熱くなるな。

245 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 01:11:58 ID:zb9XLggj0
>>243
        ./ ..::     /'"`    :::            、  ヽ `ヾ、
       / .:::     /       :  ,、        、 ヽ、      ` 、
       " .::::    /      ,、  /,;;;;,ヽ      ヽ ヽ  ヽ        ` ー-一
     / イ::   /  .:::   /;;;ヽソ,;;;;;;;;;,ヽヽ、    ヽ ヽ  ヽ    ヾー-一 ' "
    / "/    l   ::::   /,;;;;;;,,,!!='"" `l ヽ     ヽ   ヽ、    ヽ、
      l     l  :::  l  l':::::::::::       l ヾ ヽ        ヽ`ヾ   ` 、
      l     ィ  :   l  l::::::::::       l l;,ヽ ヽ   、    丶 ヽ`ヽ、 ヽ、
      l    /l     l  l:::::::    __,,-=ーl l=ヽ ヽ、 ヽ、   ヽ ヽ  `丶、
     / /.   .l:::l    l  l::::___ , -='"     l l::: ヽヽ、   ヽ    lヽヽ     `
     //l :.  /    l  l= _         ll:: ,_一、丶   iゝ、  l ヽ、
       l : /l ::    l  l:::::::::,≧ 、        l/::そ`、、 ヽ    l ヽ  l 
       l :/ l :: ィ  l  l:::/:: そ`ヽ     /"、。:: /  l l ヽ、  l  ヽ l
       ,/  l :/ l ::. l  l'"、。:::/          ー-'  .l l lヽ l   ヽ!
          レ l''l ::. l l::: ー一              l l/ l ヽl
         /l  ヾl :: ll l::                  l  l l  !
        /:::l-`ヾ l : ll ヽ、               /__ __ l _ _ _
       /:::::::/  レ、人 lヽ          . !      /::::::::::::::::      ` 、
      ./:::::::/  /;;l  l、 ヽ、       、_ _.    /ヽヽ、:::::         `ヽ
     /:::::::/ l  l;;;;;l  、iiヾl::..ヽ、           /i;;;;;i、  ヽ、
     \ / l  l、;;/  ヽl:::::::...ヽ、        / /l;;;;l l`、  ヽ
         >、 `、 ヽ、`ヽ::::::... 丶、    / / / !;;l lii、 `ヾ  ヽ
        / ヽ、 ヽ  丶、 `丶、 ` ー一  '" /;;  !;! l ヽ ヾ  ヽ
      /    ヽ  ` 、  `ヽ  ` ==-== ' " / l  ; l   ヽ ヾ 

          皆ダジャレの魅力からは離れられないみたいだね

246 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 01:22:45 ID:iHo30rg+0
時空剣士こんなAAまであったのかよw

クラースさんもヅラと絡みだした頃からギャグキャラ化が地味に進行してるなw
最終決戦が近づけば近づくほどギャグキャラ率が高まっていくのはAAAロワだけ!多分!

247 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 01:24:00 ID:7dXb+1W70
時空剣士帰れよw

おめえの所為だよwTOP全キャラギャグなんて言われてんのw

248 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 01:31:14 ID:XWaA7e5t0
時空剣士爆破しろ!
お前、某所ではクラースとアーチェまでダジャレに巻き込みやがって……

249 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 10:23:40 ID:CNtZYPpI0
時空剣士はダジャレと拡声器を駆使して
某ロワで殺害数ランキング第二位だからな!

250 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 19:18:51 ID:D/JL54dc0
ダジャレを駆使して殺害数二位……?
どうやって殺してるのかまるで想像がつかんのだがw

251 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/09(土) 19:21:04 ID:XUHH88fx0
エターナルフォースブリザード、相手は死ぬ

252 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/10(日) 02:12:40 ID:AkwYgTwc0
>>251
そんな恐ろしい技があるのか…相手が死ぬって
そういう技を使う奴に会いてーな

253 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/10(日) 09:30:51 ID:qoGEHDUq0
エターナルフォースブリザードはシリアスに使わせるネタをマジで練ってるから困る
浪漫だよ、うん

254 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/10(日) 14:14:05 ID:spRo4oTf0
特に問題無さそうなのでWikiに収録させて頂きました。(まあクラースさんがある意味問題のようですがw)
そして感想ありがとうございます!

>>243
大丈夫、チェス太は一応ギャグやってないはず!

>>244
確認しました!
フェイト達も放送いけなくもなさそうかなと思ったりもしています。
ブラムスは朝日に弱いはずなんですが、
「この衣装を着ていれば紫外線などどーたらこーたら」
とか言い出しそうな気もしますねw

>>246
ヅラというか、オリジンだと思ってますw
きっとクラースさんは最後のギャグキャラ枠……

255 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/10(日) 20:35:39 ID:Kww6EGPa0
チェスターは空回りっぷりがギャグ

……お願いですからこっちに向けて屠龍ぶっぱしようとしないでください

256 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/11(月) 03:43:29 ID:Rr0hZG+RO
光の勇者様(笑)VSチェス太は思わず笑ったな
あいつら誤解してなきゃ気がすまないのかってw
あいつらはもうコンビ組めばいいと思うよ!

257 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/11(月) 07:08:29 ID:1lDITjGT0
>>256あれ実は狙ってああなったわけじゃないんですよねw
バトらせてたら自然にああなっちゃいました。なんつうか、彼らにはそうさせる何かがあるとしか思えないw


258 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/11(月) 16:44:33 ID:Seyj/pa60
スタンスに「ギャグ」が必要かもなw

ところで気付いたんだが、時空剣士はデイパック持ってないんだよねえ。
てことはカラーバット片手に戦ってるわけで……だから負けるのかw

259 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/11(月) 17:44:52 ID:dNpntbYB0
                  __. .-―ァ'^丶へ、
             __-‐ ´            ` ニ=‐
                ∠    /    _  , 、  \__,
                  / ∠,/   ∠ }/ __}   ヾ´
           _ /ィ //イ    /:::::::::::::::ハ   ',
             「::::::::`7/ f⌒l   /ニ\ー-/::: | 、\}
            ` ー''´7 ヽ jハ / TJハヽ/ ニ|  |\ヽ
               7  l ',{  `   / ん7|  | jハ}
               7  l  ヽ    { / ハ./
                   7./〃 \  ‐- /j/ 〃   <いつからカラーバット片手に戦ってると錯覚していた?
                  ト.  ー人_
                _,.ノ|   r‐   ⌒ヽ
         ,.へ   ,r''´   ⌒         l
   カ     {三ヽ {  、    i  ,_,   彡i  |
   ラ →    V三ト、{  ト  ノミ;,"     }、 ,イ
   |      V三三ト、 √        / ヾ  i
   バ       V三三三\     ミ /  ', ミ;
   ッ       V三三三三\    /    }  l
   ト        V三三三三三三トY    l  l
            |;V三三三三三三l    |  ,'
            l三V三三三三三}    l ,'
            |三 }三三三三三’   ,.ノ .,'
            |三/三三三三ノ    〈y .〉
            ||レ三三三三'´     '〜'
            レ三三三三'
            /三三三ニ/
            V三三三/
            ト三三三ト、
     ┏┓┏┳┓ |ニト三三;∧  ┏━┓┏┓
     ┃┗┻╋┛┏━━━━┓┗━┛┃┃
     ┃┏━┛  ┗━━━━┛┏━━┛┃
     ┗┛         \ト三三l;; ┗━━━┛
                \ト三l

260 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/11(月) 23:39:40 ID:1lDITjGT0
>>258 背中に括り付けてるとかしてるのかもw

>>259 誰だてめぇは?w

261 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/11(月) 23:42:09 ID:UmebF5K10
>>259
洵「なん・・・だと・・・?」

262 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/12(火) 00:34:49 ID:PIvH53bk0
>>259
ミランダ「洵さんまでそのどくがにかけようと!」

263 名前: ◆yHjSlOJmms :2010/10/12(火) 23:05:09 ID:iGDVoxwR0
>>213遅くなりましたがwikiの方を修正させていただきました。あんな感じでいかがでしょう?

それと修正報告だけだと味気ないのでフェイト、チェスター、ソフィア、ブラムスで予約します。



264 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/12(火) 23:13:59 ID:aG6cUx1Q0
>>263
チェスターの死亡フラグ(精神的な意味で)が来るぞ、気を付けろー!
というわけで全裸待機

265 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/13(水) 20:37:46 ID:vPAlAXAXO
>>263
修正乙です。お手数おかけして申し訳ない。
ミランダはらしくなったと思います!

そして予約期待してますぞ!
チェスターもだけど、何気にソフィアもやばそうだw

266 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/13(水) 21:53:50 ID:h2l55RsQ0
>>264
せっかくだから僕はこの開かなさそうな赤の扉を選ぶぜ!

267 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/13(水) 22:32:29 ID:K/m05GY00
>>266
時空剣士仕事しろ
……否、この場合は仕事するななんだろうか?

268 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/16(土) 02:10:02 ID:sB/8QC6K0
>>88
超遅レスだけど、テイルズロワの人に精霊の設定を少々聞いてみた。

・精霊と契約出来る人間は一人だけ
・契約中の人間が契約を破棄すれば別の人間でも契約出来る(要契約の儀式)
・契約中の人間が死んでも精霊の意志で契約破棄しない限りは次の契約は出来ない
・エタ剣の特殊能力はオリジンが使える

ロワ内だとクラースが死ぬか破棄するかしないと他の誰かが契約する事は無理って事になるかな。
ただ契約の設定は厳密に言えばTOPで明らかになる設定じゃなくて続編の設定らしいから、
どう扱うかは自由かもしれない。

269 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/16(土) 03:46:05 ID:HGexl42V0
PSP版で出たなりきりダンジョンっていうゲームだと
一度契約を破棄したクラースさんが主人公と一緒に契約をしなおしているシーンがある
もとのGB版だとクラースさんは仲間にならず、契約を破棄して別の研究をしているって設定だけどね

ただこのゲームは主人公がダオスと同じ種族って言う設定だから色々と特別な可能性もある
まあ、柔軟にやってもいんじゃないかね。レナスあたりが相手なら特例として交渉に応じてくれてもおかしくないし

270 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/17(日) 02:04:05 ID:AX6e/qwn0
あ、なりきりの話も聞いたんだけど、無難な設定は>>268で書いたやつだという事らしいので省略したw
柔軟にというのは賛成。

どうでもいいけど精霊を引き継ぐのは漠然とレザードかなーと思ってたけどレナスやヅラもありだね。
……精霊も率いてしまうヅラは見てみたいなw

271 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/18(月) 21:53:46 ID:TVow2O4zO
ちょっと時間がかかるかもしれませんが、
クレス、マリア、レナ、プリシス、洵、ルシオ、IMITATIVEブレア
予約させて頂きます。
駄洒落は無くても大丈夫ですよね?w

272 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/18(月) 22:44:05 ID:HbhsdqsG0
チェス太「クロードは俺が育てた」

273 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/18(月) 22:51:35 ID:PBSiUYIq0
次回のクレスは駄洒落を言わないんだ、じゃレナの活躍に期待しておこう

274 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/18(月) 22:56:11 ID:J/VRv4un0
本誌グラビアにもかつて登場した宇野実彩子というファニーフェイスを覚えてる
読者はいるだろうか。
その彼女もいまや小室哲哉曲提供の売り出し中の若手グループAAAの一員なのだが・・・。
「本当ならAAAは8人だったんですよ。」(事情通)
ん?一人・・・二人・・・全員で7人に見えるけれど?
「後藤友香里という子がいたんですよ・・・宇野を主犯とする酷いイジメに耐えかねて
やめさせられたんですけどね・・・。」(同)
な、なんだって!現在売り出し中のニューフェイスにそんな黒い過去が。しかも後藤友香里といえば
件の宇野実彩子嬢に先駆けて本誌グラビアに出てくれた、生つばゴックンのセクシーボディじゃないですか!
やっぱり原因は女の闘い?
「宇野が後藤に嫉妬してたのは間違いないですよ(笑)後藤に対抗してグラビア出てみたり、
ユニセクシャルで売っていたのに後藤がやめたらこれ幸いとセクシーを目指し始めた。
宇野は末っ子で甘やかされて、その上女子校育ちだから、自分がちやほやされてないと気がすまない
性分なんですよ。同じAAAメンバーで舎弟的存在の日高や西島と一緒に無視したり除け者にしたり。
だんだんとエスカレートして、ついには公の場でもバッシング的な発言をしてファンにも呆れられて
ましたね。」(同)
公然のいじめ状態。ついに後藤友香里は神経をやみ夜の街へ・・・。そしてそれが更にいじめの口実となり
ついにはAAA脱退だけでなく所属のavexからも去る事となる。
誰もが知ってたその事実。しかしそれがいじめ共犯の一人西島隆弘が映画「愛のむきだし」に出演した事で・・・。
「ベルリン映画祭で賞をとるほどの高評価でした。それをきっかけにいじめどころかメンバーが
8人だった事すら知らないファンが増えた。そこでもう少し体裁を整えろという事になったんですよ。
それまでは出演したテレビ番組で宇野とリーダーの浦田が陽気に下ネタ連発するわ、全員で世界遺産に落書きし、
それをメンバーの伊藤がblogに無邪気に掲載するわだったのに、今じゃwikiまで注意を払ってますよ。
さすがにいじめが誰の目にも明白なLIVE DVDは回収できなかったみたいですけどね(笑)」(同)
倖田人気に翳りが見え始め違法DLにも悩まされるavexが今期待をかけているAAA・・・。
それだけに過去のあれやこれやは知らないものなら隠しておきたいところだろう。
しかしそのavexがもっとも隠しておきたい事実はいじめどころではないという。
宇野と日高の誰もが知る大御所事務所との関係とは?
「日高はavexに来る前はジャニーズ事務所にいたんですよ。デビュー前のまったくの
無名だったのであっさりと離籍出来ましたが。そして宇野がかなりのジャニーズファン
なんですよ(笑)日高はジャニーズの中には今も顔見知りがいますからね。
会わせてくれという話にはなるでしょうね。」(事情通)
これからもAAAには要注目ですぞ!

275 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/19(火) 00:31:41 ID:XcXgHMCR0
要約すると7人より8人が良いって事か。
では本物のブレアも追加予約で!

276 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/24(日) 18:56:40 ID:kSdWfVXa0
中間報告なんぞを。
現在全体の50%くらいを書き終えました。
何とか今月中に完成させたいですが、無理そうならまた連絡します!

どうでもいいけどVPやってると支給品でハムスターを出したくなるのは俺だけだろうか?

277 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/10/31(日) 19:21:03 ID:d3GCga400
すみません、今月中無理でした……来週には何とか!

その間雑談でもして盛り上がっててくれるととても嬉しいですw

278 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/03(水) 23:45:50 ID:8LAl2p6OO
ものすっごいどうでもいいんだけどさ、SO2原作でシンってクロード達に名乗ったっけ?

279 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/10(水) 23:01:29 ID:jfFv5kVY0
新作期待あげ

280 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/16(火) 02:18:48 ID:wNTbMlEIO
月報で健闘しすぎワロタ

281 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/27(土) 04:42:50 ID:Gw/0jV7U0
やっと追いついた

期待あげ

282 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:46:46 ID:c3WUwsuh0
えー、大変長らくお待たせいたしました。
連絡もしないで申し訳ありませんでした。
予約破棄もしないで申し訳ありませんでした。

厚かましくも、
クレス、マリア、レナ、プリシス、洵、ルシオ、IMITATIVEブレア、ブレア・ランドベルド
投下させて頂きます。

283 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 18:47:13 ID:18c1NSQx0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

284 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:48:13 ID:c3WUwsuh0
彼女達を支えているのは、『希望』だ――――モニターの前でブレア・ランドベルドは考える。

おそらく現在プリシスは室内で首輪解除の為の作業を行っている。
レナがミランダの首輪をプリシスの下へと運び、そのプリシスが戦闘に出てこない事からもそれは容易に想像がつく。
首輪解除の方法。脱出を目指す彼女達にとって、その存在は希望そのものだ。
希望という大きな拠り所があるからこそ、彼女達は必死に戦っている。目的を持てるからこそ、己を保つ事が出来る。
ミランダの死を目の当たりにして挫折しかけていたレナが持ち直したのも、その希望に向かう意志があればこそ。
ブレアの居るF・D界の大多数の人間が失ってしまっている希望と意志の力とは、それ程までに強靭で、尊い。

しかし、もしもその希望が潰えてしまったら。

希望が大きければ大きい程、反動もまた大きい。
絶望が彼女達の精神を掌握し、強靭な意志ごと闇の深淵にまで引きずり込むだろう。
そうなればあの4人はおそらく、そこから二度と這い上がる事は出来まい。
仮にこの場を凌げたとしても、次の危機を退けるだけの気力を保っていられるとはとても考えられない。
プリシス達を潰すには強大な力などは必要無い。拠り所を消すだけで充分なのだ。
それは例えば、あの民家付近で倒れているIMITATIVEブレアのような非力な存在でも可能な事。

そう、今の平瀬村で最も問題視すべきは洵やルシオではない。IMITATIVEブレアなのだ。
IMITATIVEブレアには絶対に首輪解除作業を見られてはならない。

IMITATIVEブレアがゲームの破壊に繋がる要素を見つければ、妨害しない理由が無い。
このプロジェクトも終盤に差し掛かった今なら、これぞ自分の役割だ、とばかりに命をなげうってでも妨害に走るかもしれない。
勿論IMITATIVEブレアをマニュアル操作にして妨害をくい止める事は不可能ではないが、
プリシスが首輪解除に専念している事はブレアにも予測がついているのだ。ルシファーが感付いていない筈も無い。
となれば、『IMITATIVEブレアが首輪解除作業に対して何もしない』という不自然さが確実にルシファー達に伝わる事となり、
その不自然さを追及されればブレアの介入がいずれ露見してしまうだろう。どちらにしても最悪の展開となる。
出来る事ならIMITATIVEブレアはマリアと合流させたいところだったのだが、この状況では断念せざるを得ない。

ブレア・ランドベルドは考える。
今、最も避けなくてはならない事は、希望を潰えさせてしまう事。
IMITATIVEブレアにプリシスの行う首輪解除作業を気付かれてしまう事。
それならば、IMITATIVEブレアは今はどう動かせば良いのか――――


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

285 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:49:23 ID:c3WUwsuh0
殆ど間を空ける事無く鳴り続けている甲高い音が、IMITATIVEブレアの意識を覚醒に向かわせていた。
目覚めと共にゆっくりと瞼が上がる。
映る景色は今まで居た暗い茂みの中ではなく、うっすらと光の差している住宅街だった。

「……ここは?」

起き上がろうとすると腹部に鈍痛が走った。
顔をしかめ、原因を思い出す。気を失う前の最後の記憶は、自分に走り迫り当身を放つ洵の姿だ。
それをきっかけに、思考が急速に広がっていった。

現在地は何処か。
誰が自分をここまで運んだのか。
ロキ達の戦いはどうなったのか。
あれからどれ程の時間が経過しているのか。

とりあえずすぐに分かりそうなのは時間くらいか。
ブレアは荷物から時計を出そうとし、気付いた。自分の荷物が消えている。辺りにも見当たらない。誰かに持っていかれたらしい。
ならば、と目覚めた時から耳に届いてくる音に意識を向けた。
おそらくは二人の人物による戦闘の気配。剣と剣が打ち合わせられる音。
聞こえてくるのは路地の奥だ。そちらには彼女の位置から見えるだけでも大きな破壊の跡が確認出来た。

「誰が居るのか確認したいけれど……状況の判断材料が少なすぎる。
 下手に相手に姿を見られれば、まずい展開にならないとも限らないわね」

戦闘を行っているのは誰なのか。
一方はブレアをここに放置した人物。つまりロキ、洵、ルシオの誰かの可能性が高い。
だがもう一方がどんな人物なのか分からない今、ここは出来る限りの安全策を取る方が良いだろう。

ブレアは向かい側の住宅に目を向けた。
その家は戦闘の行われている路地にも面している。戦闘中の人物達に気付かれずに様子を伺うには適当な場所に思えた。
奥の路地に注意を払ってブレアは塀をよじ登る。住宅の敷地内へと入ると、金属音を背後に聞きながら家内を目指した。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

286 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:50:31 ID:c3WUwsuh0
クレスを援護する為に放たれたレナの魔術で戦闘の空間が開けてから、皮肉にもクレスは防戦を強いられ続けていた。
地の利は圧倒的に男にあった。
男は足場の悪さを物ともせず、クレスの周りを縦横無尽に駆け巡り、襲い掛かってくる。
反撃を試みるも、男の基本は攻撃と同時に身体を横や背後に動かすヒットアンドアウェイにあり、的を絞り切れないでいた。
加えて武器のリーチ差と、二刀流であるが故に生み出される独特の剣技やフェイントの多彩さもまた、それを許してくれない。
クレスもアルベイン流剣術を駆使して攻撃を防いでいるものの、とても全てを防ぐ事など出来ない。
身体には傷が刻み込まれて行く一方だった。

「レナにミランダ。実質二人を死なせたな」
「……っ!」

そして、男の攻撃は剣撃のみに留まらなかった。
剣閃の要所要所に組み込まれるのは、クレスの心を抉る辛辣な言葉の数々。

「誰が、誰を護ると?」

真新しい心の傷が、抉られる。言葉と同時に上段から剣が降りかかった。
左手に持つ短剣を合わせ受け止めようとし――――――手応えが、来ない。
男の剣は短剣の手前を通過した。遅れて剣閃をなぞる様に発射された衝撃波。
身体を捻るが避け切れない。直撃を受け地面を滑らされるが、左足を支えにして踏ん張った。

「己すら護れぬ貴様如きに、誰かが護れるなどと本気で思ったのか?」

ミランダを護れなかった事実を、男に抉られる。男の一言一言が、クレスの冷静さを掻き乱す。
耳を貸してはならない。戦闘に集中しなくては命取りになり兼ねない。
そうは分かってはいても、ミランダが死んだのはたった今、目の前でなのだ。そこに触れられて冷静でいられる筈がない。
それ故の焦りか。
距離が開いた――――詰められれば不利――――
たったそれだけの状況判断でクレスは動いた。

「魔神剣っ!」
「せぁぁあっ!」

不快さと苛立ちを吐き出すかのように魔神剣を放つ。しかし読まれていたのか、男からも衝撃波が二発放たれた。
魔神剣が衝撃波の初弾とぶつかり合い、風圧を残して掻き消えた。そして次弾がクレスに迫ってくる。
思い出す。魔神剣は先の時に同様の方法で破られたのだと。
迂闊さを呪う間も無く、男が衝撃波を追いかけ駿足で突進してきた。
迷いが生じた。衝撃波を避けるべきか。防ぐべきか――――――いや、迷う間にも避けられないタイミングにまで陥っていた。
迫る衝撃波を短剣でガードするが、手に生じる重み、続けて払い上げられた一筋の剣閃が、クレスの短剣を空中高く舞い上げた。

「消えろ」

冷たく発せられた言葉を具現せんとクレスの喉元を狙う閃光。
防ぐ手立ては――――思いつかない。

287 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:51:48 ID:c3WUwsuh0
「うわあああっ!」

だが、クレスの身体は無我夢中で獅子型の闘気を撃ち出していた。
獅子の牙が閃光に喰らいつき、受け止める。食い千切らんばかりの勢いで男から剣をもぎ取り瓦礫に向かい弾き飛ばした。
飛んで行く長剣を、クレスは無意識の内に眼で追っていた。

(…………これだ!)

狙ったわけではなかったが、これはチャンスだ。
長剣を拾う為にクレスは走り出した。しかし、すぐに足音が追いかけてくる。
背後に迫る気配に悪寒を感じ、横っ飛びに地面を転がるクレス。ヒュン、と頭上の空間を剣が切り裂いた。
直ぐ様体勢を立て直すと、男は舌打ちを残し、クレスを尻目に駆け抜けていく。
どうやら一刀での追撃よりも剣の回収を優先した様だ。
素手で戦わずには済んだが、これでは男より先に剣まで辿り着けない。
ならば、空間翔転移なら――――そう思い転移しようとするも、発動が出来なかった。
いや、出来ないのではない。出来ないというよりは、遅いのだ。
今までよりも転移発動に要する溜め時間が、クレスの感覚ではあるが数秒程長くなっている。
これもおそらくは制限だろう。幾度もの転移使用はどうもルシファーのお気には召さないらしい。
たかが数秒。しかし戦闘ではそれが命取りになる。
そう、例えばミランダを護りに向かおうとした時が良い例だろう。
あの時も転移が出来なかったのではなく、したくても咄嗟には発動が間に合わず、そのせいでミランダを死なせてしまったのだから。
そして今も、結局その差で長剣は男に拾われた。慌ててクレスは落ちてきた短剣を取りに戻った。

「往生際の、悪い……!」

呟きに怒気を孕ませ、男は腰を落とし、顔の前で腕を交差させ、独特の構えを取る。
顔の半分が腕に隠れ表情が読めないが、眼光の鋭さは一段と増していた。
しかし、諦める、臆する、屈する――――それは出来ない。
確かに今、戦闘状況もクレスのコンディションも最悪ではある。
短剣一本でここまでの敵と対峙した経験も無ければ、昼間の怪我も完治してはいない。転移使用後の疲労感も普段以上。
精神的にもミランダの事で集中を欠き、彼女が脳裏をよぎる度、死体が目に触れる度、どうしても気を取られてしまう。
だが、クレスは今漸く見つけたのだ。勝利に繋がる一筋の希望の光を。
それは相手の剣を奪う事。まずは男を倒す事は忘れ、剣を奪う事だけに集中して戦うのだ。
もし一本でも奪えれば男の二刀流剣術を封じる事が出来、自分には得意武器が手に入る。成功すれば状況は一気に変わってくれる。
ここは引けない。希望が見えた今、諦める事など出来ない。勝利を掴み取り、これ以上の犠牲を出さない為にも、絶対に。

「諦めは、しない……!」
「何?」
「僕は…………絶対に護るっ! お前を倒して! みんなを護ってみせるっ!」

胸に抱いた決意を見せつけるかのように、クレスは勢いよく男に短剣を向けた。
丁度その時だった。
マリアの居る方向から、久しく鳴らなかった爆音が空気を揺らしたのは。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

288 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:53:06 ID:c3WUwsuh0
光の矢に吹き飛ばされたルシオは、そのまま後方にあるブロック塀に叩き付けられた。
呼吸に一瞬の不自由さを感じるも、敵の追撃を想定すればもたもたしてはいられない。
すぐにブロック塀に手を掛けて跳び上がり、細い塀の上を転がるようにして身体を滑らせ民家側へと落ちる。
着地と同時に地面に伏せた直後、ビュン、と太い鞭でも振るったかの様な音が聞こえ、
今降りたばかりの塀が爆音を立てて木っ端微塵に破壊された。
降りかかる破片と舞い上がる粉塵の中、姿が見え難くなったと踏んだルシオは這いずる様に、しかし素早く塀に沿って移動した。

『あのクロスボウは何度も使えるクリスタル系アイテムみたいなもんだ』

出来る限りの早口で、場所を替えながら洵に伝えた。
あちらも戦闘中。返答は無いがそれでも構わない。とにかく敵の能力は伝えておく必要がある。

『光の矢は「魔術」に近い。威力も速さも並みの魔術師の魔術以上。
 拡散したり一直線だったり様々な形状で放てるみたいだけど、見てから回避するのは絶対に無理だ』

破壊の届いていない位置より少し奥まで移動すると、ルシオは仰向けになり地面に背中を預けた。
ルシオが今いるのは、彼が最初に光の矢を放つクロスボウを使用した民家の塀の奥だ。
角度から考えてマリアの居る路地からは塀から身を乗り出しても見えない位置まで移動したはずだが、
ブロック塀など紙くずのように貫いてくる恐るべき威力の道具。いや、見れば破壊の跡は塀を貫通して民家の壁まで達している。
それ程の威力だ。万が一自分の居場所を悟られて光の矢を撃ち込まれれば民家や塀など何の防壁にもならない。
その事を想像すればとても立ってなどいられなかった。

『だけどクロスボウを除けば接近戦での技はそこまで脅威じゃない。
 要するにあいつらは魔術師二人と同じだ。「マリア」はメルティーナ。もう一人は詩帆みたいなものだと思え』

メルティーナに詩帆。どちらもエインフェリアの仲間の名前。
実際に二人の戦闘を見た回数は少ないが、メルティーナは攻撃系魔術を、詩帆は防御、回復系魔術を得意としていた。
洵に分かり易く敵の能力を例えるならこの二人が適当だろう。

(そうは言っても……)

ルシオは空を仰ぎ、額から流れる汗を左手の甲で拭った。
砂塗れでざらつく感触に不快感を覚えるが、ざらついているのは額なのか手なのかは自分にも良く分からなかった。
鮮やかな朝焼けが、昇る太陽の光に押し包まれてゆっくりと消えていく。朝日が隣の民家の屋根を照らし始めていた。

(どうする……どうやって近付けばいい?)

敵の能力を大雑把にだが分析して洵に伝えたは良いが、ここからどうするか。
今までのように接近戦に持ち込みたいところだが、随分距離が離れてしまった。
狭い路地を二人分の魔術――――特に一人のはあの光の矢だ――――を避けつつ剣の間合いまで近付くのは無理がある。
近付くには何とか気を逸らせる必要があるが、その為にはどうすれば良いか。
或いは、ここが潮時なのか。判断の難しい場面だった。
だが、あまり考えている時間は無い。長い時間姿を隠していれば、今度は洵が狙われる危険があるのだから。
徐々に高くなる朝日の日差しに目を細めながら、ルシオは決断を下すべく頭をフル回転させていた。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

289 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:54:12 ID:c3WUwsuh0
やや雑音混じりのルシオの早口を一言として聞き漏らす事無く、洵は両剣を走らせていた。
クレスという剣士。短剣一本でここまで洵の剣を防ぎ、致命傷を避け続けているのは見事としか言いようがなかった。
どうやら体術の心得もあるらしい。
短剣では防ぎ切れないはずの打点には手足で器用に対処し、後一押しのところで決定打を決めさせない。
左利きというのも中々面倒だ。これまでの戦ってきた相手とどうも勝手が違う。
更にはクレスの目に宿った光。何かしらの対抗策でも閃いたのか、つい先刻の宣言から雰囲気が変化していた。

もう幾度目になるかも分からない踏み込みから剣を振るい、打ち合わせる。
手を止める事なく二の太刀、三の太刀……と連続して次々に打ち込むが、
数本の剣閃がクレスの皮膚を掠めるも惜しい所でまた距離を取られた。
既に肩で息をしている相手だというのに、捉えきれない。その理由はクレスの戦い方の変化にあった。
クレスは今、攻撃に打って出ようとはせず、防御に専念しているのだ。
そして、攻撃を捌きながら洵をどこかへ誘導しようとしている気配を感じる。おそらくは最初に洵が出てきた路地。
その路地は先刻までのこの場と同様、二刀を振るうには不自由となる狭い場所だ。そこで戦おうとしているのだろう。
確かに洵は狭い場所の方が戦い難い。相対的に、クレスは狭い方が有利となる。
ならば少しでも有利な場所で戦おうとするのはクレスの立場からすればごく自然な発想だ。

(ちっ、面倒な!)

ロキ戦は奇跡的にダメージは受けなかったも同然で切り抜けたが、残った疲労は大きい。
少しは身体を休めたとはいえ、今も体調が万全とは言えない。粘られるのは決して望ましい事ではないのだ。
それにルシオからの通信を聞けば、マリアが再び光の矢を使えるようになったとの事。
一目見た程度だが、あれはいつまでも避け続けられる代物ではない事は良く分かる。
仮にルシオがやられたら次は自分だ。足には自信があるが、流石にあんなものに狙われるのは御免だった。
出来る事ならそうなる前にクレスを殺し、ルシオの助太刀に向かいたい。

距離を離されたところで洵は深追いをせず、次はどう攻めるかを思案する。
千光刃で一気に片をつけられれば楽なのだが、クレス相手にまともに千光刃を出したとしても転移されたらそれまでだ。
得るのは勝利どころか今以上の疲労だけとなる。
切り札を出せない相手。それも戦いが長引いている原因の一つでもあるのだが。

『洵、ちょっと良いか』

そこでルシオから新たな通信が入った。
油断無くクレスとの間合いを保ちながら内容を聞き、思わず顔をしかめそうになる。
だが次の瞬間、洵は笑みを漏らしていた。ルシオの言葉で、この状況に幕を下ろす手を思い付いたのだ。
洵は顔を引き締め、返答を返した。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

290 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:55:16 ID:c3WUwsuh0
茶髪の剣士がブロック塀の向こうに消えて数十秒が経過していた。
舞い上がった粉塵が落ち着きを見せ、砕け散った塀の奥――住宅の壁に開いた大きな穴から家内まで覗けるようになっていたが、
剣士の死体は見当たらない。残念ながら仕留められなかったようだ。それだけではなく見失ったという事になる。

(こんな事なら連射しておくべきだったかしら……?)

住宅の壁まで破壊した追撃では実験がてらフェイズガンの出力を20に上げてみた。その為エネルギー残量は70/100。
侍と戦う事を想定すれば連射までは躊躇われたのだが、出し惜しみしている場合ではなかったのかもしれない。
中々現れない剣士に焦れたのか、緊張した面持ちでレナが口を開いた。

「こっちから攻めた方が良いんじゃない?」
「いえ、私達から近付けば不意をつかれる恐れが出てくるわ。少なくともここならそれはない」
「でも、早く倒さないとクレスが……」

レナの懸念も当然の事。確かにここから見る限りではクレスは侍に押されている。
出来れば援護したいところだが、こちらの剣士もいつ出てくるか、何を持っているか分からないのだ。
軽率に背中を向けるわけにはいかないし、そもそも銃で援護するにはクレスと侍の距離は近すぎる。
もしこれがクリフやミラージュやフェイト――共に死線を越えてきた仲間達だったなら、
マリアの「撃ち気」を汲み取り、不利な戦いでも射撃のチャンスを作る為に動いてくれただろう。
しかし今戦っているのはクレス。この島で初めて出会った男だ。とてもそこまでを望む事は出来ないし、
互いの戦い方など知らないも同然の急造チームの呼吸では、いかにマリアと言えども確実に敵だけを撃ち抜ける自信は無かった。

とは言えクレスを見殺しにするわけにもいかない。
寸秒の逡巡の後、マリアは判断を下した。

「……そうね。レナ、あなたクレスの援護に行ってくれる?」
「マリア!? でも!?」
「私なら大丈夫よ。これさえあればあんな男になんて遅れは取らないわ!」

マリアはフェイズガンを掌の上で回転させると、そのまま背中に廻して空中に放り投げ、目視もせず左手でキャッチする。
単純なガン・パフォーマンス。扱い慣れている事のアピールだった。
レナはやや呆気に取られた様子でそれを見ていたが、複雑そうな笑みを浮かべると、頷いて身体を翻した。

「……気をつけてね」
「あなたも」

マリアはフェイズガンを右手に持ち直し、前方に注意を払った。
レナが駆けて行く足音が背後から聞こえ――――ほんの数歩で、それは止まった。

「マリアッ! こっち!」

291 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:56:19 ID:c3WUwsuh0
悲鳴に近い叫びを受けて素早く振り返り、レナの視線の先を見る。
侍が、マリア達に向かい走り迫っていた。
同時に確認出来たのは、侍の身体で見え隠れしているが、侍を追いかけてこちらに向かうクレスの姿。
どうやらターゲットを変更したという事らしい。
対処しなくてはならないが、しかし、振り返る一瞬前にマリアの視界に入ったものがあった。
今まで向いていた方向。正面の灰燼(かいじん)と化した塀の脇で動いた一つの影。
焦燥に急かされるように視線を戻すと、その影――――茶髪の剣士もまたマリア達に向かい走り出すところだった。

「こっちからも来たわよ!」
「分かってる!」

まるで示し合わせたかのようにほぼ同時に迫る二人の剣士。
合図を送れるような状況ではなかったはず。なのに何故。そんな疑問が浮かぶが考えている場合ではなかった。
マリアはもう一度クレスの様子を確認する。
必死に侍を追いかけているが、とても追いつけそうにはない。となればレナと二人で対応しなければならない。

「でも、どうするの!?」
「逃げ道も無いんだから迎撃するしかないわね。レナはあの侍をお願い。クレスが来るまで持ちこたえてっ!」

自分が侍の相手をした場合、もしもフェイズガンを避けられたら直線上にいるクレスに当たってしまう恐れがある。
それ故の判断だ。

(だけど、甘いわね)

マリアは茶髪の剣士に向き直し、なびく髪を掻き上げた。
この狭い路地での挟み撃ちは確かに有効な戦法の一つだろう。だが今は先程までとは状況が違う。
手元にあるのは何百年も前の型の、古臭くて無駄に大きいライフルではなく、使い慣れたサイズの銃だ。
狙いもより正確になるし、もちろん小回りだって効く。
その事を知ってか知らずか剣士は無謀にも真っ直ぐ向かってくる。
そして向かってくるという事はつまり、茶髪の剣士にはもう遠距離の攻撃は無いという事。それならば。

(消し炭にしてあげるわ!)

マリアは剣士を見据えてフェイズガンを構えようとし――――剣士が左手に持っている四角い何かに気が付いた。
剣士もマリアの構えに合わせるように、その何かを前に突き出した。

(っ! しまっ――)

その存在に気付いて注視してしまった分、反応がほんの僅かに遅れてしまった。
慌てて狙いをつけるも相手の方が早い。



パシャッ!



それはまるでカメラのフラッシュだった。
四角い何かから放たれた眩い光が、マリアの視界を白一色で覆い隠した。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

292 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 18:57:16 ID:c3WUwsuh0


ダンッ!


威圧的な音を響かせて地面を踏み切った侍は、そのまま真っ直ぐにはレナ達へと向かって来なかった。
侍はスターフレアで開けた路上を凄まじい速さで、それこそ跳ぶような勢いで駆け巡り始めたのだ。

(え!? う、嘘?!)

レナは驚愕した。
侍が、目で追う事が出来ない程に速さを増していく。
かつて戦った十賢者のジョフィエルも驚くべき速さで飛行していたが、この侍は下手をするとそれ以上だ。
気付けば、いつの間にか侍の姿は2人に見えていた。
いや、2人では終わらない。侍が地面を蹴る音が響く度、2人が3人に、3人が4人に、5人、6人……次々と増えていく。
もはや地面を蹴る瞬間、つまり僅かに速度を落とす瞬間のみの残像しか捉えられなくなっていた。
既に侍が何人居るのかも分からない。いや、正確には何処に居るのかが分からないというべきか。
どの侍がいつ攻撃してくるのか。タイミングが全く掴めない。

ふと前方のクレスを見れば、今、彼は足を止めてしまっていた。
クレスの身になってみれば無理もない事だ。
彼がレナ達の元に駆けつけるには、無数の侍の軍勢の中を突っ切らなければならないのだ。
そんな事をすればどうなるか、結果は目に見えている。

(……なら、私に出来る事は……!)

レナに与えられた役割は、持ちこたえる事。ならばレナのやる事は一つだった。
今レナ達が居る路地は狭い。侍の攻撃のタイミングは掴めなくとも、攻撃の方向は前からしか無いのだ。
ならばそれだけを封じれば侍に打つ手は無くなるはず。

「プロテクション!」

レナは侍の侵入を防ぐ為、路地を塞ぐように防壁を張った。これなら侍の攻撃は防壁がもつ限りはシャットアウト出来る。
あれ程のスピードをいつまでも保てるとは思えない。いずれ動きは止まるはずだ。
止まりさえすればクレスはこちらに向かってこれる。時間稼ぎならこれで良い。

(でも、いつまで……?)

しかし、防壁が消滅するのが先か、侍が止まるのが先かまではレナにも予測がつかない。
ここからはある意味侍との精神力の勝負。技をより持続させた方が勝利を掴むのだ。

(ううん。負けないわ……! 絶対に持ちこたえるっ!)

何とも言えない緊張感が息苦しさを感じさせていた。
レナはそれを忘れるかのように防壁へと手を翳し、全神経を集中させた。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

293 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:00:23 ID:c3WUwsuh0
光に怯んだマリアのクロスボウから、オレンジ色の光線が撃ち出された。
しかしそれは明らかに避けるまでも無い角度。光線はルシオとはまるで見当違いの方向に射出され、
ルシオとマリアを丁度分断するかのように地面にオレンジのラインを描いただけに終わった。

(よし、見えていない!)

そう確信したルシオは走る速度を上げる。今が絶好のチャンスだ。
洵に相手の気を引いてもらった甲斐はあった。
上手く行くかどうかは良くても五分五分くらいだと考えていたが、『マジカルカメラ』での目眩ましは大成功を収めたようだった。

カメラは今、ジジジと何かの虫の鳴き声のような音を立てて『紙』を吐き出している。
運が良ければこの『紙』はあのクロスボウになる筈だが、
失敗すれば『ピンボケ写真』とやらが出来上がるとカメラの説明書には書いてあった。
成か否か。その結果が出るまでには若干の時間を要する事は、アービトレイターをマテリアライズした時に確認している。
こちらもクロスボウが使えるならば不利な要素が一つ消えるが、
今はとてもマテリアライズを待っている時間は無いし、そんな賭けに勝敗を託すつもりもない。
接近するだけなら、狙い通りに事は運べている。今はそれだけでいい。剣の間合いまで一気に距離を詰めるのだ。
ルシオは左手に持っているマジカルカメラを走り込みながら器用にデイパックにしまい、剣を両手でしっかりと握りしめた。

オレンジのラインが目前に迫る。得体の知れない物は回避しておくに越したことはない。
ラインに到達したルシオはそれを軽々と跳び越えようとし、ふと鼻に刺激を感じた。
それは、埃の焼ける臭い。戦場では幾度も嗅いだ事のある、馴染み深い臭いだった。
同時に熱気を感じた。熱気と臭いがルシオに違和感を訴えかけていた。
地面だ。地面に何か違和感がある。その正体にはすぐに気が付いた。

(何で、砕けてないんだ?!)

あのクロスボウは家や塀など簡単に破壊出来るのに、今光線が直撃した地面はラインが引かれているだけであり、無傷。
嫌な予感に襲われるが、ルシオの足は地面を離れてしまう。既に踏み切ってしまっている。体勢は変えられない。
ラインのすぐ上を身体が通過していくその時、ルシオの進路を阻まんとするかのようにラインが輝き、爆発を巻き起こした。
全身が爆風に包まれる。抵抗などしようが無かった。

「うわああああっ!」

ルシオは身体が宙に浮き上がる感覚を感じた。
自分の体勢がどうなっているのかも良く分からない。
髪の焦げる臭い。目まぐるしく回転する視界。風を突き抜ける感覚。そして――――背中に走った衝撃。
地面に叩きつけられたと気付いたのは数秒後だ。

(く、そ……しくじった……)

激痛の中、ルシオがまず思ったのは作戦が失敗に終わった事実だった。
せっかく近づくチャンスを作れたというのに、これでは最初からやり直しだ。
先程と同じ手は通じないだろう。ならば次はどうやって近づけばいいのか。
いや、それ以前に自身のダメージはどうなのだ。身体が、妙に熱かった。
肘を立て、痛む身体を何とか起こして、ルシオは青ざめた。
炎が衣服に燃え移っていたのだ。

「くっ!? うおおおおおお!」

慌ててルシオは炎を消す為にアスファルトの上を転がり回った。
自分を狙うマリアの殺気には気付かずに。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

294 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:01:16 ID:c3WUwsuh0
(時間稼ぎのつもりだったんだけど……)

視力を奪われたマリアが放ったのはレーザー・エミッションだった。
光線を放ち、しばらく後に爆発を起こす技。
光線そのものには攻撃力は無いが、そんな事は相手が知る由もない。
光線と爆発を警戒して剣士が動きを止めてくれれば良いと咄嗟に考えて出した技だが、まさか上手く命中するとは思わなかった。

(まあ、結果オーライね)

フラッシュの残像は未だに網膜に焼き付いていた。
炎に焼かれて地面をのたうち回る剣士の姿は見える事は見える。だが、残像が邪魔をして距離感がはっきりとは掴めない。
普通の射撃を命中させるのは少々困難だろう。

(だったら、これしかないわ!)

マリアはフェイズガンを前方に構えた。剣士にではなく、剣士の居る方向に、だ。
今の視力で確実に命中させるには、この技しかない。

「バースト・エミッション……!」

マリアは呟きと共に左手をフェイズガンにかざし、アルティネイションによる『改変』を施し始めた。
マリアの銃技は全てにおいてアルティネイションの能力が必要不可欠だ。
物質を別の材質へと変化させる事には強力な制限がかけられていたこの能力だが、
殺し合いには支障を来さないようにしてくれたルシファーの親切な配慮なのだろうか、銃技への制限は緩いのだ。

そして今マリアが選択したのは、彼女の持つ技の中で最大級の極太レーザーを撃ち出すバースト・エミッション。
この狭い路地ならばレーザーは路地一面に広がり、必ず命中させる事が出来る。躱そうとしても不可能だ。

フェイズガンは少しずつ、確実にエネルギーを変化させていった。
見た目には何も変わらない。その感覚はアルティネイションの使い手であるマリアにしか分からない。
だが確実に、破壊のエネルギーを増していく。剣士を殺す為のエネルギーを蓄えていく。
後、少し。もう間もなくそれは終わる。首筋に微かな痛みが生じ出すが、問題は無い。
剣士の纏っている炎もまだまだ消えそうには無く、未だに焦げ付く臭いを撒き散らし続けているのだから、何の問題も無かった。







「いやあああぁぁぁぁぁぁぁっ!」







レナの甲高い絶叫が、静かな緊張を打ち破るまでは。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

295 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:02:24 ID:c3WUwsuh0
クレスは奥歯を噛み締めていた。
こうなったのは、完全に自分の落ち度だ。そう思えてならなかった。
男はさっきから自分よりもレナ、ミランダを優先して狙っていたではないか。
1対1の戦いには拘らず、倒せそうな相手から倒していく。
それがこの男の戦術だと分かっていたはずなのに、またもレナやマリアを危機に陥らせている。
自分がしっかりとあの男を止めていればこんな状況にはならなかったのに。
みんなを護ると決めた側からこの体たらく。一度は世界を救いもした時空剣士の名が聞いて呆れるというものだろう。

「頑張れレナッ! 頑張ってくれ!」

これで何度目だったか。
男がレナの作り出した防壁に向かって跳び、斬りつけ、防壁を蹴って距離を置く。
その度に防壁が歪み、レナの表情は段々と焦りの色に侵蝕されていく。
その度にクレスは歯痒さを切に感じながら、しかし、どうする事も出来ずにいた。

(くそっ、まだなのか!? 早く……止まれ!)

まるで暴風のように素早く不規則に疾走している男だが、クレスは何とかその動きを見失わずには済んでいた。
かろうじて彼の動体視力は、残像を生み出す程の動きを捉えていた。
しかし、あくまでもクレスがついていけるのは動体視力のみ。それも男と距離が離れている場所に居るからの話。
あの暴風の中に入ってしまえば、立ち所に男の姿は目ですら捉え切れなくなるだろう。身体能力では到底追いつけそうにない。
この状況では、クレスは男から剣を奪う事はおろか男に近づく事すらも叶わないのだ。
ならば転移でレナ達の前に移動して二人を護りにいこうか。いや、それも今は無意味だ。
あの狭い路地に3人もの人間が並んでしまえば互いの身体が邪魔になり思うように動く事は出来ないし、
そもそもレナが魔術による防御壁を張っている今、あちらに転移しても自分に出来る事は無い。
つまり、現状でクレスに出来るのは、苛立ちと焦りを募らせながら、男の動きが止まるのをただ祈る事だけなのだ。

しかし、その祈りが幸運を呼び寄せたのだろうか。状況は一変する。
路地の奥から響く、炎に包まれたもう一人の敵の叫び。マリアが敵を仕留めたのだ。
そして仲間の危機に戸惑ったのだろうか。こちらの男の駆ける速度は明らかに下がっていた。

(今だ!)

これならば追いつける。そう判断したクレスの身体は条件反射的に走り出していた。
男は落ちた速度で、それでも2度、3度と地面を蹴り、レナへと跳ぶ。
が、防壁が歪みながらも男の剣を受け止め、レナ達を護り抜く。その間にもクレスは距離を詰めている。
レナ達が攻撃されるまでに、自分は間に合う事が出来たのだ。
クレスがそう思ったその時――――風向きが急に変化したような錯覚を覚えた。
ひんやりとした何かを確かに感じる。唐突に内蔵に何かが絡みついたかのような圧迫感が生じる。
これまでに培ってきた経験が危険を訴えているような、そんな感覚。

ふと気付けば、男とクレスの視線がしっかりと交錯していた。
防壁を蹴って跳ばんとしている男は、クレスを確かに見据えていた。
内蔵に絡みついた何かが、圧迫する力を強めたような気がした。



ダダンッ!



防壁を蹴り、地面を蹴り、男は瞬時に加速した。
不規則に暴れていた暴風は直線を突き抜ける突風へと変わり、一気にクレスとの距離を詰める。
反射的に短剣を向けようとしたが――――間に合わない。
男はクレスの身体を通り抜けんばかりの勢いで、すれ違っていった。

296 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:02:58 ID:18c1NSQx0
支援もせずに読みふけっちまってたw
支援!

297 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:03:38 ID:c3WUwsuh0
(…………………………え?)


前に突き出したはずの左腕が、クレスの視界から消えた。
ボトリ、と何かが地面に落ちた音が聞こえた。



今何が起きた――――

奴は何処に行った――――

僕の腕――――

今すれ違って――――

そうだ、後ろだ――――

剣を構え直さないと――――



混乱する思考の中、クレスはとにかく左腕を上げようとする。
しかし、上がらない。いや、上げているはずの腕が、見えない。


「いやあああぁぁぁぁぁぁぁっ!」


耳を劈(つんざ)く悲鳴。
レナだ。レナがこちらを見て、悲鳴を上げている。
彼女の顔にありありと浮かんでいるのは、絶望。そして怯え。
何故レナがそんな顔をしているのか、クレスには良く分からなかった。
そして次の瞬間、レナの悲鳴にも掻き消される事無く、ダァンッ! と力強く踏み切られる音が耳に届き――――

「初めから、狙いは貴様だ」

ほぼ同時に、衝撃が身体を貫いた。弓形に反らされた身体。腹部から、金属の塊が無慈悲に生えていた。
唐突に吐き気が込み上げてくる。
自らの意思とは関係無く、ガフッ、と口から血が吐き出され、地面に落ちていた左腕に降りかかった。

「女共に向かえば隙が出来ると思ったが、案の定だったな。……まあ、あちらは計算外だが」

ニヤリと笑う男の顔が見える気がした。
クレスの身体からは急激に力が抜け――――


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

298 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:04:52 ID:18c1NSQx0
腕切られたら困ってまうで!

299 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:04:55 ID:c3WUwsuh0
「女、待てっ! 取引だ!」

レナの悲鳴。そして侍より投げかけられた声。
只事ではない雰囲気に飲まれたマリアは、剣士への攻撃を中断して振り返り、そして見た。
腹部を貫通している剣をそのままに、髪の毛を鷲掴みにされ、無理矢理に立たせられているクレスの姿を。

(クレスッ! そ、そんな……!)

状況の認識と同時に、心臓の鼓動は一際大きくなる。
クレスは左腕を切断されている。腹部の傷はどう見ても致命傷。
あの剣を引き抜かれでもしたら、いや、引き抜かれないにしても、このままでは出血多量で命は無い。
あまりにも絶望的なクレスの状態に、数瞬マリアは思考する事すら忘れていた。

「こいつを治療させてやる! 代わりにその武器をこちらに投げろっ!」
「……何ですって?」

マリアが動揺を身振りや表情にさらけ出してしまっていた事には侍も分かったはず。
しかし、マリアのそんな心情には構う事無く、侍は話を進めた。
それを聞き、どうにかマリアの冷静さは取り戻される。そう、侍は取引と言ったではないか。

(フェイズガンを渡せばクレスを解放してくれる……? 随分いやらしい取引ね!)

何とかしてクレスを助けたい。
こちらには回復の紋章術を使えるレナが居る。クレスを取り戻しさえすれば、まだ命を救える可能性はある。
だが、その為にフェイズガンを捨ててしまえば、マリア達に戦う術は残されていない。
仮にクレスが解放されたとしても、その時はレナが瀕死のクレスの治療に専念せざるを得ないのだ。
治療の最中、敵は黙って見ているだけでいてくれるだろうか――――そんな訳がない。攻めこんでくるに決まっている。
そうなれば戦えるのは武器も無いマリアだけ。勝ち目は、正直無い。

(いや、待って……こいつは仲間を助けようとしてるのよ! なら!)

マリアは銃口を転がる剣士に向けた。
侍も仲間を助けるつもりがあるのならば、それは交渉の道具として使えるはず。

「貴方こそ、クレスを放しなさい! さもなければ――――」

300 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:06:23 ID:c3WUwsuh0
「ふんっ!」

この男を殺す、そう続くはずだった言葉は、侍の冷酷なまでの斬撃により押し留められた。
侍の剣がマリアの行動を合図にしたかのように動き、クレスの右腕まで切断したのだ。
クレスの表情が激痛に歪んでいた。それでも、口からは呻き声も上がらない。代わりに漏れるのは吐血のみ。
おそらく、口内に溜まった血液が邪魔をして、声すら上げられない状態なのだ。

「無駄口を叩いている時間は無いと思うが? それとも見殺しにしたいか?」
「くっ……」

クォークでの仕事上、理不尽な取引は幾度となく経験している。交渉術ならば自信はある。
だが侍の言う通り、今回はあまりにも時間が無い。
クレスの怪我を見る限り、もって数分……いや、それ以下の時間しかないだろう。それで彼は命を落としてしまう。
この取引ではこちらから条件を出したり、妥協点を探ったりなど、交渉しているような時間は初めから与えられていなかったのだ。
交渉が望めない以上、後は決断を下すだけだが――――。

「どうするの? マリア……」

戸惑いつつもプロテクションを維持し続けているレナが、不安気に問いかける。
クレスに時間が無い事は彼女も、いや、治癒能力の使い手である彼女の方が良く理解しているだろう。

(……このままではクレスは死ぬ。かと言って取引に応じたところで……)

フェイズガンを捨てた後、侍が取引を反故にしてクレスを殺す可能性も充分ある。
だが、その可能性は決して高くはないとマリアは踏んでいた。
侍の立場からしてみれば、マリアがフェイズガンを捨てたとしても、自身は依然レナの防壁に攻撃も侵入も阻まれている状況。
取引を反故にしてクレスを殺してしまえば、仲間の剣士を助けに行く事は出来なくなる。
逆にクレスを解放すれば、レナは彼の治療に専念する為に防壁を解除するしかないだろう。
そうなれば瀕死のクレスだけでなく、治療の為に無防備となるレナと武器の無いマリアの二人も殺すチャンスが到来し、
同時に仲間の剣士も救い出せる事となる。つまり、クレスを生かす方が侍にとって得なのだ。

そこまでは良い。しかし、だとすればこちらはどう対応すれば良いのか。
葛藤を決して顔には出さぬよう努めながら、マリアは頭を働かせていた。
クレスを助けるならばとにかくフェイズガンは捨てるしか方法は無いが、フェイズガンを捨てる事はチームの全滅に繋がる。
全滅。つまり首輪解除の為に必要なレナとプリシスの死。
それはこの島の何処かで今も戦っているフェイトやクリフ、アルベル達の死にも繋がる事。
それだけはさせる訳にはいかない。だが、とすれば必然と残るのはクレスを見捨てる決断――――。

301 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:07:46 ID:c3WUwsuh0
(そんな事……出来るわけないじゃないっ!)

手に持つフェイズガンの銃口が、小さく震えるように揺れていた。
顔こそ確かに無表情を保ててはいるのだが、身近へと迫る死の重圧に、確実にマリアは怯えていたのだ。
時間さえあれば、クレスを救う為の策を思いつけたのかもしれない。
時間さえあれば、クレスを見捨てる覚悟を決められたのかもしれない。
だが、今のマリアにはその時間は無い。どちらの決断も決めあぐねる以外の選択肢を、マリアには選べなかったのだ。

(どちらかなんて選べるわけないわっ! どうすればっ……良いのよっ?!)

それでも時間は過ぎる。1秒が流れるだけでも、クレスの血液もまた、その分流れていく。
かつて経験した事の無い程に重みを感じる時間の中で、マリアは懸命に頭を働かせようとしていたが、
一度恐怖に蝕まれた心では冷静な判断などは出来るはずもなかった。
やがて心は重圧により折れ曲がる。マリアは自らの心に従い、動いた。

フェイズガンがマリアの右腕から離れ、宙を回転する。
カツンッと地面にぶつかり小さく跳ねたそれは、そのまま地面を滑りクレスの足元で止まった。
何かを言いたそうにクレスの口が動いたが、結局言葉が形を成す事はなかった。

「これで……良いんでしょ? さあ、クレスを解放しなさい!」

結局マリアが選んだのは、クレスの命が僅かでも助かる事への可能性。
とは言え、ここから先に何らかの策がある訳でも無い。
ただ仲間の死へのプレッシャーに押し潰されただけの愚かな選択だ。責められたとしても返す言葉などは無い。

侍は無言で、マリア達の後方を見ていた。
視線を追えば、ゆっくりと立ち上がる茶髪の剣士が目に入る。
身体中から黒い煙が上がっているが、剣士を包んでいた炎は既に消火されていた。
怪我の程度は不明だが、攻撃に支障は無い程度のダメージと見ておくべきだろう。
つまり、対処が必要な敵は二人。

「マリア……」
「レナ、クレスが解放されたら一緒に彼のところまで走るわよ。あいつらは私が絶対食い止めるから、クレスをお願いね!」
「……ええ」

レナは、ますます不安気な声を出していた。理由は良く分かる。
マリアが一人の敵すら食い止められなかったのがつい先程の事だ。二人に増えた敵を止められる道理が無いではないか。
しかし、今はもうそれしかないのだ。
レナが全力をかけてクレスの治療を行う間、マリアもまた全力をかけて彼らを護り抜く。
そんな具体性など何も無い、妄想じみた作戦しか。

「良いだろう。解放してやる」

侍は簡潔に言うと、抜け目なく足元のフェイズガンを左手の剣で叩き潰し、
そしてクレスの身体に刺さる剣を勢いよく引き抜いた。
腹部の大穴から、激しく大量の血が飛散した。クレスの身体が一歩、前によろめいた。
マリアとレナは走り出そうとして――――そして見た。

クレスが、笑ったのだ。

激痛に震える身体で。口からはだらしなく大量の血液をこぼしているというのに。
それでもクレスはマリア達を見て、笑顔を作っていた。
既に無い両腕を、マリア達に翳すように突き出して、クレスは口を開いた。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

302 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:10:37 ID:c3WUwsuh0
走馬灯――――それは死の間際、脳が著しく活性化する事によって己の記憶を掘り起こす現象。



視界は暗く、狭く、そして遠かった。
自分の視界ではなく、他人の視界を借りてその後方から覗き込んでいるような。
しかし、決して違和感は感じない奇妙な感覚。
その感覚の中でクレスは、驚愕に満ちた表情のマリアとレナ、そして走馬灯の中の両親の姿を同時に見ていた。

(……駄目だ、マリア……)

今自分が置かれている状況は、まるでトーティス村が滅ぼされたあの時のようだと思えてならなかった。
父ミゲール・アルベインが死んだ時と、今のこの状況が、クレスには酷似して見えていた。

身体の何処かを動かす度に激痛が全身を駆け巡った。
だというのに、体内に入り込んだ異物を押し出そうとするかのように内蔵が活発に働いている。それ故に嘔吐感は酷いものだ。
食道を逆流する血液を堪える事も出来ず、ただ吐き出した。その度に激痛が走った。呼吸などは出来るはずもなかった。

こんな状態ではもう自分は助からないのだろうと、クレスは理解していた。
だが、そんな自分を助けようとして、マリアは武器を捨ててしまった。
まるで母を人質に取られて抵抗すら許されずに死んだ父ミゲールと同じ様に。

(僕は……させない。マリア達を……絶対に……)

クレスは誓ったのだ。マリア達を絶対に護るのだと。
マリアにミゲールと同じ轍を踏ませるわけにはいかない。彼女達は、自分が護らねばならない。
両腕の無くなったこんな状態でも、こんな自分でも、まだ一つだけ出来る事はあるのだから。

準備は、マリアと侍の取引の最中で、密かに整っていた。
発動までの闘気は、クレスの体内に充分に溜める事が出来ていた。
後は――――――――解き放つだけだ。

男がクレスの身体から剣を引き抜いた。
マリア達がこちらに駆けつけようとしている。
それを、今は無い両腕で制し、クレスは言った。



「後は、任せ、……マリア(ました)よ……」



口に血が溜まり、呂律が回っていないのは自分でも良く分かった。果たして上手く伝わったかどうか、自信は無い。
それでもマリア達に微笑を残したいと、切実な想いを込めて口に出した最後のダジャレ。
言い終えると同時に、クレスの身体からは青白い光がかつて無い程に強く輝き出した。
みんなを護る。その一念が力へと変化したかのように。

303 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:11:32 ID:c3WUwsuh0
「何ッ?! 貴様、まだ――――」

発動するのは、空間翔転移。背後の男が喚くがもう遅い。
光は球状を形取ると、急速に広がり一瞬でクレスと男を包み込んだ。そして――――








転移を終えると、クレス達の周りから光は消え去った。
文字通り、最後の力を振り絞った結果なのだろう。クレスの意識もまた、光と共に消え去っていた。
この世から。永遠に。


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★


青白い輝きに包まれていたのは一瞬だった。
広がる光に包まれ、洵が回避せんと後方に跳んだ時は既に光は消え去った後。
クレスから距離を取り、素早く四方へと首を回す。これまで居た市街地とは明らかに場所が変わっていた。

「やってくれたな」

忌々しげに言い放つも反応が無い。クレスはただ無防備に背中を向けたまま、棒立ちだった。
数秒の後、クレスの身体は垂直に地面に崩れ落ちた。
全身の力が同時に抜け落ちたようなその倒れ方は、意識のある人間のものとは思えない。
それでも洵は気を緩めず、慎重にクレスに歩み寄り、首筋目掛けて剣を振るう。
切り裂いた頚動脈から流れ出るのはごく少量の血液。それは、完全なる死の証明だった。

「死んだか。…………チッ、まだ転移出来たとはな。取引は愚策だったか……?」

洵は自問自答する。
いや、取引自体は決して悪い策ではなかったはずだ。
あの時、クロスボウに狙われていたルシオを助けるには、クレスを餌にして取引を持ちかける以外には方法は無かったのだから。
結果的に洵は転移に巻き込まれてルシオと分断されてしまったが、
完全に腹部を貫通させた状態で、それでも抵抗出来た人間を洵は知らない。こればかりはクレスの底力を褒めるしかないだろう。
己に落ち度は無い。そう結論を出すと、洵はコミュニケーターに意識を向けた。
先程からイヤホンからは、ルシオの呼びかけが聞こえてきている。


304 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:13:20 ID:18c1NSQx0
マリアさん、マリアわなかったか……

305 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/11/29(月) 19:13:40 ID:c3WUwsuh0
『洵。大丈夫なのか? 洵』
『……ああ、俺の方に問題無い。転移に巻き込まれただけだ。
 だが現在位置が分からん。おそらくはそう遠くではないとは思うが、すぐにはそっちに戻れないかもしれん。
 ルシオ。一人でそいつらと戦っても良いが決して無理はするな。まずいと感じたらすぐに逃げろ。いいな!』
『ああ。いや、俺も体力がもたない。身体が重いんだ。悪いけどもう逃げるぞ』

徒党を組んでいる輩が他にいないとも限らない現状、ルシオはまだまだ必要な駒だ。
敵を減らしてほしい気持ちはあるが、無理をさせて死なせる訳にはいかない。
荒い呼吸で話すルシオに『分かった』と返事を返し、洵は二本の剣をデイパックに収めた。
もうすぐ放送が始まる時刻だ。内容次第ではあるが、後一時間もすれば付近が禁止エリアに指定されてしまう可能性もある。
その前に現在位置を把握しなくては、命にも関わる。こちらはこちらで迅速に行動しなくてはならない。

(少々厄介な置き土産を残してくれたな……)

両腕を失い芋虫のごとく地面に横たわるクレスの死体に一瞥を投げかけた。
仲間を護る。その執念を剥き出しにして戦い抜いた男。
してやられたという感は、強く残っている。
だが、クレスがマリア達を護れたとまでは洵は思わない。
クレスの最後の抵抗は、ただの延命措置でしかないのだ。

(あの世で待っていろ。貴様の仲間は残らず俺が殺してやる)

洵は足早にクレスの死体から離れていく。
この場にはもう用は無い。クレスにも、もう興味は無い。
頭を切り替え、洵はルシオの様子を伺おうとした。

『それで――――』
『うわっ!』

イヤホンから聞こえたのは何かが爆発するような音と、ルシオの悲鳴だった。

『どうした!?』
『魔術だっ! 「詩帆」の方からの!』
『逃げるなら早くあの道具を使えば良いだろう!』
『駄目だ、効力が良く分からないんだ!』
『……何を言ってる?』
『ブレアとの距離が離れてる。ここで使って一緒に逃げられるか分からないんだ!』

306 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:20:40 ID:ZZE452hm0
 

307 名前:代理投下:2010/11/29(月) 19:27:23 ID:18c1NSQx0
338 名前:時空剣士、堕つ  ◆cAkzNuGcZQ[sage] 投稿日:2010/11/29(月) 19:21:26 ID:qCRwirIo [3/8]
そういう事か、と洵は理解する。
ブレアは洵が最後に居た場所から見て、後ろ側の曲がり道に置いたはずだ。
確かにルシオの居たあの位置からではブレアの姿は見えない。
姿の見えない者にまで、果たして道具の効力が及ぶのか――――ルシオの言う通り、分からない。
ブレアを連れて逃げるなら、確保するのが最も確実な手段だ。
ルシオの位置からブレアの居る路地に辿り着くには、マリア達をどうにか押し退けるか、路地を回り込むしかないが、
前者は今のルシオには危険が大きすぎるだろう。選択の余地は無かった。

『ならばブレアのところまで、急げ!』
『とっくに走ってるさ! だけど――――』

ルシオの声を遮ったのは、やはり爆音だった。あの光の魔術だとしたら危険だ。
ふと洵はイヤホンを取り外して耳を澄ますが、この場の空気の流れは実に穏やかなもの。
彼の耳にまでは爆音は響いて来なかった。クレスは相当遠くまで転移してきたらしい。
再びイヤホンを付け直す。アスファルトを駆ける足音の勢いが、ルシオの無事を伝えてくれた。

『ルシオ!』
『…………大丈夫だ。もう少しでブレアの場所に――――な、何?!』
『今度は何だ!?』
『ブレアが……いないんだ!』
『何だと!?』
『逃げたのか? それとも何処かに隠れて――――まずい、前からマリアが来る。…………駄目だ、挟まれた!』

ルシオの足音は止まっていた。そして通信の内容。
察するに、もうルシオにブレアを探している余裕は無いだろう。

『やむを得ん、逃げろ! ブレアがついて来ないとも限らんのだろう?』
『あ、ああ。分かった!』

直後、三度目の爆音が洵の耳を襲い、思わず顔を顰(しか)めた。
しかし、その音は不自然な程の速さで小さくなり、代わりにイヤホンからは強風に巻き込まれたような音が聞こえてくる。
何が起きているのか、音だけでは洵には判別がつかなかった。
光の爆発とは別の魔術でも放たれたのか、それとも離脱が出来たのか。
気が逸る。しばらくして全ての音が消えると、洵はたまらず声をかけた。

『どうなった!?』
『…………何とか、逃げ切った』

どうやら強風の様な音は離脱の際の音だったらしい。
ルシオも致命傷までは負わずに済んだようだ。とりあえず、息を吐き出す。
とすれば、残る心配事はただ一つ。

『ブレアは、どうだ?』
『……ブレアは――――』

308 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:28:05 ID:18c1NSQx0
339 名前:時空剣士、堕つ  ◆cAkzNuGcZQ[sage] 投稿日:2010/11/29(月) 19:21:59 ID:qCRwirIo [4/8]
【???/早朝】

【洵】[MP残量:0%]
[状態:手の平に切り傷 電撃による軽い火傷 全身に打撲と裂傷 肉体、精神的疲労大]
[装備:ダマスクスソード@TOP、アービトレイター@RS]
[道具:コミュニケーター@SO3、アナライズボール@RS、スターオーシャンBS@現実世界、荷物一式×2]
[行動方針:自殺をする気は起きないので、優勝を狙うことにする]
[思考1:現在位置を特定する]
[思考2:ブレアは離脱出来たのか?]
[思考3:ルシオ、ブレアを利用し、殺し合いを有利に進める(但しブレアは完全には信用しない)]
[思考4:ゲームボーイを探す]
[備考1:ブレアの荷物一式は洵が持っています]
[現在位置:???]
※近くにクレスの死体があります。
※クレスと洵は中島家からそれなりに遠くに転移しました。具体的な場所は後の書き手さんに一任します。
※クレスの死体にはポイズンチェックが残っています。



【???/早朝】

【ルシオ】[MP残量:5%]
[状態:身体の何箇所かに軽い打撲。身体中に裂傷、打ち身、火傷。衣服が所々焼け焦げている。肉体、精神的疲労大]
[装備:アービトレイター@RS]
[道具:マジカルカメラ(マジカルフィルム×?)@SO2、
    コミュニケーター、10フォル@SOシリーズ、ファルシオン@VP2、空き瓶@RS、グーングニル3@TOP
    拡声器、スタンガン、ボーリング玉@現実世界、首輪、荷物一式×4]
[行動方針:レナスを……蘇らせる]
[思考1:ブレアがどうなったのかを洵に伝える]
[思考2:洵と協力し、殺し合いを有利に進める]
[思考3:ブレアから情報を得る]
[思考4:ゲームボーイを探す]
[備考1:デイパックの中にはピンボケ写真か、サイキックガン:エネルギー残量〔10〕[70/100]が入っています]
[現在位置:???]
※韋駄天を使用しました。効力は17話参照。ルシオが何処まで移動したかは後の書き手さんに一任します。


309 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:31:19 ID:18c1NSQx0
340 名前:時空剣士、堕つ  ◆cAkzNuGcZQ[sage] 投稿日:2010/11/29(月) 19:24:14 ID:qCRwirIo [5/8]
【???/早朝】

【IMITATIVEブレア】[MP残量:100%]
[状態:腹部の打撲 顔や手足に軽いすり傷]
[装備:無し]
[道具:無し]
[行動方針:参加者に出来る限り苦痛を与える。優勝はどうでもいい]
[思考1:???]
[思考2:レザードがマーダーだと広める]
[思考3:無差別な殺害はせずに、集団に入り込み内部崩壊や気持ちが揺れてる人間の後押しに重点を置き行動]
[思考4:レナの死をクロードが知った場合クロードをマーダーに仕立て上げる(その場にいたら)]
[備考1:ロキが死んだ事は知りません]
[備考2:ブレアに思考をある程度コントロールされています]
[現在位置:???]
※IMITATIVEブレアもルシオと一緒に韋駄天で移動出来たかどうかは後の書き手さんに一任します。
 韋駄天で移動したのなら、移動した姿をマリア達に見られているかもしれません。
 韋駄天で移動していなければ、IMITATIVEブレアは中島家付近の民家2階にいます。


【F・D界】

【ブレア・ランドベルド】
[行動方針:プロジェクトの妨害]
[思考1:???]
[思考2:IMITATIVEブレアを不自然にならない程度にコントロールしてフェイト達に脱出方法を知らせる]
[思考3:ベルゼブルの真意を理解は出来ないが、一応は信用する]
[備考1:IMITATIVEブレアのコントロールはリアルタイムで行います。
    それ故、ブレアの都合によりコントロール出来ない場合もあります]
[備考2:ドラゴンオーブ以外のプログラムにも何らかの仕掛けを施している可能性があります]
[備考3:他にも参加者を脱出させる方法を考えている、もしくは用意している可能性があります]
[現在位置:???]


☆   ★   ☆   ★   ☆   ★

310 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:32:00 ID:18c1NSQx0
341 名前:時空剣士、堕つ  ◆cAkzNuGcZQ[sage] 投稿日:2010/11/29(月) 19:24:55 ID:qCRwirIo [6/8]
「良し、完璧!」

首輪解除ツールへの数値入力と確認を終えたプリシスはそれを乱雑にデイパックに突っ込むと、
足元に置いてあるマグナムパンチを素早く装着し、弾かれる様に居間を飛び出した。
ついさっきまで嫌でも耳に飛び込んできた戦闘音は、数分程前から何も聞こえて来なくなっている。
不安でたまらなかった。
戦闘音が止んだという事は、戦闘はもう終わったのではないのか。だとしたら、何故誰も帰って来ないのか。
戦闘が終了しても誰も帰って来ない。つまり――――嫌な想像が頭を過ぎる。

(そんなの……許さないんだから!)

プリシスは玄関の扉を体当たりでもするかのように開け、外に出た。
辺りの様相は、クレスの案内で自分がこの家に来た時とはまるで変わっていた。
破壊の規模に驚きつつも、周囲に視線を巡らせる。
一番最初に目に止まったのは、すぐ近くに倒れているミランダの身体だった。

「ミランダ!?」

駆け寄り、思わず小さな悲鳴を漏らした。
ミランダは首を切断されて死んでいた。気付けば付近の壁には大量の血液が付着している。
その臭いがもたらす吐き気をどうにか飲み込むと、プリシスは続けて辺りを見回した。

「っ!? な、何あれ……?」

視界に異常な物体が入り込んだ。
それは、腕のように見えた。腕らしき物体が二つ、地面の小さな血溜まりの中に落ちている。
恐る恐る近づいてみると、それはやはり人の腕。最悪な事に、見覚えのある篭手まで付いているではないか。

「これ……ク、クレスの?! じゃあ……」

間違いなく、それはクレスが身に付けていた篭手。だが、クレス本人はそこにはいない。
もう一度辺りを見回してみるが、クレスの姿は見当たらない。

「レ、レナ?! マリア?! クレスーー?! どこにいんのーー?!」

元来冷静沈着とは縁遠い性格のプリシス。
仲間達の身に起きた惨劇の痕跡を前にして、彼女は皆の名前を大声で叫んでいた。
敵がまだ近くに居るかもしれない、とは考えもしないで。ただ仲間の身を案じて。

311 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:32:40 ID:18c1NSQx0
342 名前:時空剣士、堕つ  ◆cAkzNuGcZQ[sage] 投稿日:2010/11/29(月) 19:25:28 ID:qCRwirIo [7/9]
ジャリ

その声に反応するかのように立てられた何かの音。
プリシスは振り返った。音は後方の曲がり角の先から聞こえてきた気がする。
迷わず小さな身体を走らせた。角を曲がったプリシスが見たのは、立ち尽くしているマリアとレナだ。
生きている。仲間の無事な姿を見たプリシスは、安堵で涙がこぼれそうになる目を押さえ、二人の元に駆け寄った。

「レナ、良かった。無事だったんだね!
 ねえ、クレスは? クレスはどうしたの?! 敵はどうなったの? ねえ。ねえ!」

尋ねながら二人の顔を覗き込むが、レナも、マリアも、プリシスと視線を合わせようとはしなかった。
二人とも小刻みに身体を震わしながら、ただ黙って立っている。
その表情に浮かんでいるのは悲愴とも憎悪とも判別はつかないが、確実に分かるのは決して好ましい感情ではないという事。

「どうしたの? ……ねえ、教えてよ! クレスは――」
「クレスは!」

怒鳴りつけるように、しかし震える声でプリシスを制したのはマリアだった。
プリシスは口を閉ざし、マリアの言葉を待った。

「クレスは、死んだわ」

マリアの言葉と同時に、隣に居たレナの目に涙が溢れる。
薄々は気付いていた解答だったが、その言葉は予想以上に重くプリシスの心に伸し掛かった。
信じたくない。その思いとは裏腹に、堪えていた涙が再度視界を滲ませた。
堪えれば堪えるほどにその大きな瞳に涙が溜まり、辺りを歪ませていく。

「う、嘘でしょ……? 嘘だよね?」
「……本当よ。クレスは助からない。敵にも逃げられたわ。…………この戦いは私達の、負け、ね」

力無く淡々と紡がれた言葉に、プリシスの目からはついに涙が零れ落ちる。今度は、堪えられなかった。
マリアの顔付きが、これまでの精悍さを忘れてしまったかのように弱気なものになりつつある事も、
今のプリシスの歪みきった視界には映らなかった。


312 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:33:25 ID:18c1NSQx0
343 名前:時空剣士、堕つ  ◆cAkzNuGcZQ[sage] 投稿日:2010/11/29(月) 19:25:58 ID:qCRwirIo [8/9]
【F-01/早朝】

【マリア・トレイター】[MP残量:60%]
[状態:電撃による軽い火傷 右肩口裂傷・右上腕部打撲・左脇腹打撲・右腿打撲:戦闘にやや難有]
[装備:無し]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:…………]
[思考2:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)を憎悪]
[思考3:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つが、正直期待はしていない]
[思考4:次の放送後に鎌石村方面に向かう]
[思考5:ブレアを確保したい]
※高い確率でブレアは偽者だと考えています。
※プリシス達の持つ首輪の情報と鷹野神社の台座の情報を聞きました。

【レナ・ランフォード】[MP残量:5%]
[状態:仲間達の死に対する悲しみ(ただし、仲間達のためにも立ち止まったりはしないという意思はある)、
    精神的疲労極大、ミランダが死んだ事に対するショック、その後首輪を手に入れるため彼女に行った仕打ちに対する罪悪感]
[装備:魔眼のピアス(左耳)@RS]
[道具:首輪、荷物一式]
[行動方針:多くの人と協力しこの島から脱出をする。ルシファーを倒す]
[思考1:…………]
[思考2:侍男(洵)と茶髪の剣士(ルシオ)を警戒]
[思考3:次の放送後に鎌石村方面に向かう]
[思考4:レオンの掲示した物(結晶体*4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考5:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考6:アシュトンを説得したい]
[思考7:エルネストに会ったらピアス(魔眼のピアス)を渡し、何があったかを話す]

【プリシス・F・ノイマン】[MP残量:100%]
[状態:アシュトンがゲームに乗った事に対するショック(また更に大きく)、クロードがゲームに乗った事に対する(ry、ボーマンが(ry]
[装備:マグナムパンチ@SO2、盗賊てぶくろ@SO2]
[道具:無人君制御用端末@SO2?、ドレメラ工具セット@SO3、解体した首輪の部品(爆薬を消費。結晶体は鷹野神社の台座に嵌まっています)、
    メモに書いた首輪の図面、結晶体について分析したメモ荷物一式]
[行動方針:惨劇を生まないために、情報を集め首輪を解除。ルシファーを倒す]
[思考1:二人から詳しく話を聞きたい]
[思考2:次の放送後に鎌石村方面に向かう]
[思考3:レオンの掲示した物(結晶体×4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考4:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考5:クラースという人物も考古学の知識がありそうなので優先して探してみる]
[備考1:制御ユニットをハッキングする装置は完成しました]

[現在位置:平瀬村の民家(中島家)周辺]

パラライズボルト〔単発:麻痺〕〔50〕〔0/100〕@SO3
セブンスレイ〔単発・光+星属性〕〔25〕〔0/100〕@SO2
万能包丁@SO2が平瀬村の民家B外 『スターフレア』で被害を受けていない一角(道幅が狭い)に。
護身刀“竜穿”@SO3
壊れたサイキックガン(フェイズガンの形に改造):エネルギー残量〔10〕[60/100]@SO2
カラーバット@現実が平瀬村の民家B外『スターフレア』でほぼ更地になった一帯に落ちています。


【クレス・アルベイン死亡】
【残り16人+α】

313 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 19:34:10 ID:18c1NSQx0
345 名前: ◆cAkzNuGcZQ[sage] 投稿日:2010/11/29(月) 19:31:53 ID:qCRwirIo [9/9]
以上で投下終了です。どなたか代理投下をお願いします。

最後はIMITATIVEブレアの居場所を極力曖昧にしたかったのでこんな感じになりました。
決してクレスを失ったマリアの心理描写が面倒だったわけではございません。ええ、ございませんとも。

感想、ご指摘頂けると幸いです。


(代理投下ここまで)



うおおおおおおクレスウウウウウウウウウウウウ!!!
色々と感想書きたいけど、今はただこう叫びたい
「時空剣士乙ッ!!」

314 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 21:08:55 ID:5YFAxnNK0
お前は最後までそれかー!?
投下乙です
クレス、執念でやり遂げたな
しかしなるほど、あそこで空間転移か
これはクレスだからこそできた守り方だな

315 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 21:20:33 ID:mAxasRm40
投下おつです。クレス…最後までらしく逝きやがって…。
最後のダジャレとか笑えねえよ、コンチクショウ。
しかし、チェス太さんとは仲直りできないまま終わっちまったな…

316 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 21:23:44 ID:uaRzNyAr0
まさかこの言葉を涙ながらに言う事になるとは思わなかった

時空剣士乙

317 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/29(月) 23:41:39 ID:fFeRgNq/0
いろんな意味で時空剣士乙、そして敬礼!

318 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/12/01(水) 20:09:18 ID:K+2e7JJD0
感想ありがとうございます! さすが時空剣士。人気だw

>>314
ダジャレ言わせようかどうしようか迷ってこうなりましたw
最後のセリフがダジャレというのもきっとパロロワ界を見渡してみても時空剣士が初! ……多分。

>>315
時空剣士のダジャレが笑えたことはないから大丈夫w

>>避難所の347
対主催……考えてみたら第3回放送後は対主催ばかり減ってるんですよね……
でもまあきっとクロードが今回分散した洵ルシオを各個撃破してくれるはず!

319 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/01(水) 20:39:10 ID:XZ8/a3BJ0
誰が書いても時空剣士の最後の台詞はダジャレにしたと思うw
しかしアルベル、クレスといなくなると寂しくなるなー
頑張れチェス太と苦労度!

320 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/02(木) 00:49:59 ID:SlCIGRBP0
何となく生存者のスタンスまとめてみようと思ったけど、いまいち読めない方々がいたので断念
近いうちにいろいろとまとめて状況整理してみたいところだ

321 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/02(木) 01:56:29 ID:ODU1PcoY0
12月15日(水)にまたAAAロワ語りやるみたいだよ。
詳しくはこちら!
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8882/1268518698/

>>319
ダジャレは割と思ったw
まだまだギャグ枠は残っている。奴らに期待だ!

>>320
おお、期待してますよ!

322 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/02(木) 16:17:16 ID:igtR/eo10
俺以外にもクレスの最期のダジャレ考えてた奴はいると思うw
こういう考えてたネタが使えなくなって「うわあああ」ってなったり、「でも悔しいけどこっちの方が面白い」ってなったりするのもリレーの醍醐味だね

323 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2010/12/03(金) 00:59:37 ID:k2/6VWcz0
WIKI収録完了。何か抜けがあればフォローよろです。

>>322
むしろタイトルが被るかなーと考えてましたw
「悔しいけどこっちの方が面白い」という作品……書けてると良いなあ……

324 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/04(土) 01:53:53 ID:oyN6OSHO0
現在の生存者のギャグ枠といわれて、どっかの魔法(筋肉)少女しか思い浮かばないなー
チェスターとクロードはギャグというより空回りってイメージが強いや

325 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/04(土) 02:46:25 ID:Xpj58dsG0
ギャグキャラというより、道化って感じだよね

326 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/04(土) 11:45:39 ID:AZqxNHML0
突っ込みどころ満載なのは一緒だぜw

327 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/05(日) 21:37:52 ID:xK619vXx0
どう計算しても道化だね

328 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/06(月) 11:41:02 ID:HJUIxyub0
やはり生きていたか時空剣士

329 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/11(土) 13:36:35 ID:T8j3eJNJ0
一応もう一度告知。AAAロワ語りは15日の水曜日!
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8882/1268518698/

にしても予約から二ヶ月音沙汰なしか。
◆yHjSlOJmms氏大丈夫かな?

330 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/13(月) 00:42:55 ID:QyRsMvCc0
ミント、僕の死ぬ所なんて見んといて…

331 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/13(月) 20:33:11 ID:oSc79mS30
>>330
時空剣士成仏しろ

332 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/13(月) 21:05:15 ID:I8bI2K/j0
時空剣士ならそのうち成仏するから大丈夫つだよ

333 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/13(月) 21:24:47 ID:0/TCFIzl0
笑点じゃなくて昇天しろ

334 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/14(火) 11:29:06 ID:WzU6Yt9C0
ロワ語りもその調子で頼むぞw

335 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/14(火) 23:29:53 ID:cZhC5CYj0
>>330
お前の居場所は死者スレだよ
さあ帰れ

336 名前: ◆6xunY6pPYQ :2010/12/15(水) 00:17:18 ID:KcFu8O3K0
AAAロワ語りと聞いてすっ飛んできました
ttp://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/183530.jpg ※一応下ネタっぽいので注意

正直、すまんかった……
流石にネタがネタなのでこっちにうpったよ!

337 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/15(水) 00:20:21 ID:UzKI4+bl0
ロワ語り開幕ッ
いいか、いまくら(今から)皆交流所で語ってくるんだ!
好き放題愛を叫べるチャンスだぞ!

338 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/15(水) 00:22:26 ID:KcFu8O3K0
>>337
とりあえず時空剣士はお帰りください

339 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/15(水) 00:23:02 ID:UzKI4+bl0
リロってなかった!

じwwwくwwwwwうwwwwwけwwwwwんwwwwしwwwwwwww

            ./  ,,-'"    _.. ‐'"     .,,- '  /            ー-..、   .'''ー、.   丶'、    .ヽ
           /  //|    /      _..- .,、゛   ‐                   `'-、   \  .゛.ヽ.    丶
   ___l___   /  ノ//   /      ./゛ : ‐    /       l   `           ヽ    ヽ   . 'iヽ.
   ノ l Jヽ   レ////  /      /    /    .i'       ,i|    .`、       .゙l、    .l   l .l.
    ノヌ     レ  / ,i′     /   i‐    |       ./ .l    /        l     l   .l l
    / ヽ、_      /,'"      /    :゙ \  ,|       !  .l_  /  /        ヽ    l   ! │
   ム ヒ       /〃      /    .i   \/ ゙l、    .|   .,'X'"   l.        ゝ    ゙l  . l .l
   月 ヒ      / |      iト     .|   /\, |_    │ヽ-' ./\.  .゙l`'''、      i!    |  .| . |
   ノ l ヽヽノ    /  │     l゙|     |  ./‐-、``\   |,   / /;`'-、 !ヽ .゙.l    . l l    .!  |  !
      ̄ ̄    / ;ィ.│    ! l     /| ./";;;ヽ \  \  l    .i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l  .|   / . l    /   |
   __|_ ヽヽ   /イ//  l    ! l    ./ .レ;l:!;;;;;;;;',   し .\ l   .';;;;;;;;;;;;;;;;;ノ  l゙  r'"'ii′ .l
    | ー      /   ヽ   !  l   l -l;;;;!;;;;;;;;;;;l       `'ゞ   `‐--‐'´  !.,il´\/ .|.!l゙ |
    | ヽー     /イ   .ヽ.  !  .ヽ  .|> ヽ、;;;;;;;ノ.... u  i      :::::::::::::::::::::::  " .!  ヽ i│  i
     |       /  ,.イ ヽ. !  .,!、 l.゙,:::::::::::::::::::::    `               .!   . レ!"! !  !
     |      /,、-'´/  .ヽ.! ./ . ゝ! .." u    し   入    し    し u !    . !     / .!  !
     |        / _, _,,.... .、 .l゙     }、   し    /  ヽ、     u      i(.    │    ! ゛  !
     |       /:''"´  \  .`'!、    .l゙ ゙l、 し   _,.ノ     `フ"      ,- .゙、    .!   ./ 、  | ,
     |      /    ._,,..|,,   ヽ   .l゙ ! `-、  し .ヽ    /   し  ,../゛  ,!   ./    .l゙ │.| .,!
     |      ``‐-、._゛   .ヽ  .,|   |, l   .`'i-..、  ',  /   u ,..-."t .!   /  /    i!  ! !./
     |      _,、-‐'"´   . _|..ニ゙´.ヽ.  l\.l   l  ! `''ッ .',/  ,..-'"゛ .!  l′  / ,/    ./  :   iレ
   | | | |    \   .,..-'"´   ゙'i  `-ゝ .`゛  / ./   | _,,,,二....--―-!――''''''''l!"ー.-、  . /   /  .〃
   | | | |      \/       /         _,,,lr‐―''''"´__,,....  --―――――----=ッ " ./   ′ !
   .・. ・ ・. ・     へ \  _..-''''''~'i    l,゙,゙.... -ィ'ゞ'゙゙|´                 ゞ  ./    ノ   !
            ヽ `-、|,.-"    ./ ,..-''''-、 ..l  .l  │                   ,!  ./    .ノ  /


340 名前: ◆6xunY6pPYQ :2010/12/15(水) 00:29:44 ID:KcFu8O3K0
>>336の目欄、コピペの状態がおかしくわけわかめな部分がありました
パスはいつものですが一応書き直ししました

本当は無茶しやがって風なきれいな彼を描こうとしたんだぜ……?
だがしかし、ネタの神様がそれを許しちゃくれなかったんだ

341 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/15(水) 00:59:33 ID:PHo5sdps0
>>340
支援絵乙!

時空剣士胸の☆いらねえだろwwwwww

342 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/15(水) 03:40:48 ID:IyL8lhgh0
お前らはっちゃけ過ぎだろ…(この深夜に4時間経たず200レス超えたロワ語りを見ながら)

343 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/16(木) 00:02:54 ID:IVYmJGJ40
あー楽しかった
終ったあとで語ってなかったことに気づくから困る
地味に進展した首輪解除とか


……来年も年始にラジオとかないかなぁ

344 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/16(木) 00:08:16 ID:SRwxjww00
ロワ語りお疲れ様でした

そして書き忘れた事が1つ
あの最終兵器バブルローションイチジク浣腸が日の目を見ることはあるのだろうか……?

345 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/16(木) 00:22:24 ID:PPyNz5Qv0
笑いすぎて顔の筋肉が疲れたよw

語り忘れた事はまた次の機会だね!
ラジオ……あると良いなあ。

346 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/16(木) 00:34:53 ID:DXgsWTVS0
>>344
イチジクだったら1じくらいに日の目を見るんじゃないかな、ナンチャッテ

347 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/16(木) 00:51:29 ID:SRwxjww00
時空剣士、もういい、休め

348 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/22(水) 11:17:13 ID:b2Tko3KZ0
首輪解除要員のレナプリシスが一番空気に思えるのは何故なんだろう?

349 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/22(水) 23:09:49 ID:BHIoA3q70
時空剣士マリアさんコンビが濃かったからなあ
ちょっと前はクレスがレナ達女の子に囲まれて
「そレナんてエロゲ?」状態だったのに

350 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/23(木) 18:37:21 ID:LJVv9nZ60
そんなギャグ要因が居なくなったマリア組がジリ貧杉て心配

351 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/23(木) 23:42:15 ID:HYOX0QUc0
おやおや1日以上ツッコミレスがありませんね
という訳で今日からここは時空剣士専用スレとなります
専用なので他の用途で使用せんように

352 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/24(金) 00:12:32 ID:mj5KAxfy0
    ,.、,、,..,、、.,、,、、..,_       /i
   ;'`;、、:、. .:、:, :,.: ::`゙:.:゙:`''':,'.´ -‐i
   '、;: ...: ,:. :.、.∩.. .:: _;.;;.∩‐'゙  ̄  ̄
    `"゙' ''`゙ //゙`´´   | |
        //Λ_Λ  | |
        | |( ´Д`)// <うるせぇ、エビフライぶつけんぞ
        \      |
          |   /
         /   /
     __  |   |  __
     \   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   \
     ||\            \
     ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
     ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||


353 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/24(金) 00:20:33 ID:LvM7bMgx0
/. : : : /. : : : : /. : : : : : : : : : :i: : : : : :`ヽ
/. : : : : //.:./ :/.: : : :/. : : : : /;ハ: : : : : : : :',  エイミング・デバイスでクレスにツッコミする予感!
 .:/__/. : :/ :/.:\/ :/.: .:// !: :i: : : : : : :
.:./. :`7. : : .:.:i:,イ:.:/i`X´/ :// |.:|:.: :i : : 、i 
/.: :/厶ィ7/||丁下ヌヽ/X´ /   !_厶: :|: : : :\
. .:/⌒ヽY.: :.:lj八.弋:.:ノソ`    ≦リ|:.:ノノ.: :/丁`ヽピキーン!!
. :{{  ゝ|: : : l|   ー '     丁下ヌイ.: :/!:/ __人,、__________
: :ヾ、 ヽ|: : : l|             弋ツノ/|/ ,リ  ̄ ̄`^'` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
: : : :`ー‐|: : : l|            '   ¨ {:.|
:.:.: : :.:/ :|: : l: |        _       } |
: : / /. : |: : l: |         ´’      人|
: / / : : ;|: : l: |> .           イ: i: |
/ / . : /.|: : l: |   `,r―― ' ´}: : |: :l: |
 ̄` ̄ .!: : !:.|   /.: : : : : ://. : :|: :li:.|


354 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/24(金) 00:24:33 ID:415FmQ6Q0
エイミングデバイスなんて喰らったら永眠しちゃうよ

355 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/24(金) 00:26:11 ID:mj5KAxfy0
姐さんドラゴンドレッドしてくれ

356 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/24(金) 21:36:27 ID:415FmQ6Q0
みんな、メリークレスマス!!

357 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/24(金) 21:37:46 ID:mj5KAxfy0
>>356
やかましい思い出させんな塩ぶつけんぞ

358 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/27(月) 11:46:17 ID:Xdodp/mG0
             i ::i : i::: :::   ヽ i:::ヽ   ヽ  ヾ       、`ヽ、 
             i ::i :: i::: , '     i i::: \  iヽ     ..    ヽ、__ヽ
             ノ ,: :::i i/__---ー  :  :   ヽ iヽ    、::     ヽ
           / / ::i  i'ニ __   .  :  :   ヽ i::_、::    i::::  ヽ 丶  
          / ', i  ::ハ. i   __ `ヽ.  :      i  iヽ::::..   i::::  、 ヽ
            /,, l  :/ ; i/"iO"`ヽ`  ii  --ー__ i"ヽ::::   i:::::: ヽヽ ヽ  
            /,i  :i/-i i ` !、"'ソ       '"O ヽ、 i::::   i::::::: ヽ \ 、
            ソ.i /i:;(iヽ、`ー         !、_'ソ ゝ 、::::   i,、::::::  丶
             i i 丶i  `           `ー   ::ハ、:::  iヽi`、:::: 丶 
             i i \`-i       、         /) )i:::  i ヽ' ヽ、 丶
              v  `-,!                /ソノヽ:: i     `丶、丶 
                 ' ヽ .    ==        /-'"/ヘ:: i        ヽ 
           ,ー---- 、_ i\   ::       /`-'"ヽ  i::i
           i、_      `ー- 、      ,..:'"i ソi::::: i、  ':   「ルシオが投げる塩」
           i:::::::::ー-- - 、   ヽ__ ,  '"::::: iー- 、:::_ ヽ
         ___/:::::::::::::     `丶  i__``ー-----丶、|::::  l 丶
 ,ー----- '"-- 、 `丶、::::.......     i   i:::`ー-------'" |:::  l  i
        `   >、 `丶、     i  i:::::::::::::     i .|:::  i'l,,,, '"



359 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/27(月) 18:22:46 ID:xZsARwqN0
時空剣士乙
お前のせいで南も鬱展開になりそうなんだぞ自覚あんのか

360 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/31(金) 08:56:10 ID:Z75ANWXYO
確かに北は鬱展開が売りだが、南も鬱展開で売ってんかい?

361 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/31(金) 13:56:35 ID:U393I3vV0
クレス炎上しろ

362 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/31(金) 14:04:49 ID:uL6t+6b00


                  ,.. -- 、.,_
               ,. '´       `ヽ、
              /,             \
             //   /        ヽ ヽ
           //   /  _,.ィ       ヽ、 i
         ∠ イ,   -‐''"´,  i   l  l  ヽ |                              ★時空剣士乙代行始めました★
           / / / /    / ノ'l / ,ハ |i  |ヽ |
           |/| | l.   〃 / / ,ィ''7_/,|.  l  |
              ! ! | _∠/ノ /' /''コ:;;:::!| /   |        ムカついたけど時空剣士を殴る筋肉が無い、時空剣士を殴りたいけど神界へ行けるほど神格が無い、そんなときに!
             ヽヽ l;「l:;;::i     ヾ='l /     |         AAAキャラ・バトルロワイアルで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに時空剣士を殴ってくれます!
                 ヽヽヽゞ=′i       j/ |  |  |     モチロン●を用意する必要もありません!スタッフがあなたのスレの避難所や本スレで時空剣士を無差別に殴りまくります!
              `ト\ヽ   ___   ,/| |  |   l
               | | l ヽ ヽ、   ,.ィ ノj l  l.  l                     ジクーオツ
                | l | 川/l`ヾ r;ニ-‐'∨  ハ  |               1時間¥1902〜   年中無休、詳しくはお近くマリアさんまでお尋ねください!
              l / ノ / /,./`l | | | ,ノ/  l ヽ  l、
               //ノ__/((  |. ! l〃´,八   ヽ. \ ヽ
     ,rベ`i   〃7///  ヽ;、l lノ/./  \  ヽ ニ=‐'' フ^i
    r/ ,/´入  《 //`´_,rヘ.   Y//__     ヽ、ー-- _/ /ハ
   l_`ヾ、//)  l.! Tス!´  _[~`ー‐'' Z  `ヽ、_   「 ̄  〃 |
   .| `ヽ、 ̄`] ,イヽ-' ,r ''"´  ` ー‐ヘ.\     `丁ヾ;、___〃 ,ハ
   ノ    ヽ/  |\ //           ヽ\     〉    ̄  / .l                時空剣士乙代行では同時にスタッフも募集しています。
  ,イ ̄`ヽ=ノ:|   |  |〈 - - ―― -     ヾヽ  |   __,ノ.} |           ツッコミに自身のあるそこのアナタ! 一緒にお仕事してみませんか?
 | ` ー‐'´  ヽ h. l ∧    __           | |  |  / r‐'´l /                   時空剣士を乙るだけの簡単なお仕事です!
  ヽ     ,ノ| Y // ト-'_ニ´:--、`ヽ、      ノ/   / _/ /O l /
   ヽr―‐ '´  L.! l ! ヽ'「 _|_/  `ヽ、`ヽ-‐'ソ/   /ー__,ノ   〃
     ヽ      | ヽ`ニ;/,r' l `ト、    ̄ ̄//   _]     /
      ヽ    \  _/ / __∨_  ヽ__, -‐‐ヽ┬''´ !      |
       \     ヽr'/./ |l〈 `ヽ/ ____|    |      |


363 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/31(金) 14:10:49 ID:uL6t+6b00
横に収まらなかった……
ちょっと改行入れて改善してみた



                  ,.. -- 、.,_
               ,. '´       `ヽ、
              /,             \
             //   /        ヽ ヽ                  ★時空剣士乙代行始めました★
           //   /  _,.ィ       ヽ、 i
         ∠ イ,   -‐''"´,  i   l  l  ヽ |               ムカついたけど時空剣士を殴る筋肉が無い、
           / / / /    / ノ'l / ,ハ |i  |ヽ |           時空剣士を殴りたいけど神界へ行けるほど神格が無い、
           |/| | l.   〃 / / ,ィ''7_/,|.  l  |                     そんなときに!!
              ! ! | _∠/ノ /' /''コ:;;:::!| /   |
             ヽヽ l;「l:;;::i     ヾ='l /     |           AAAキャラ・バトルロワイアルで鍛えたスタッフたちが
                 ヽヽヽゞ=′i       j/ |  |  |          一生懸命あなたの代わりに時空剣士を殴ってくれます!
              `ト\ヽ   ___   ,/| |  |   l
               | | l ヽ ヽ、   ,.ィ ノj l  l.  l             モチロン●を用意する必要もありません!
                | l | 川/l`ヾ r;ニ-‐'∨  ハ  |    スタッフがあなたのスレの避難所や本スレで時空剣士を無差別に殴りまくります!
              l / ノ / /,./`l | | | ,ノ/  l ヽ  l、
               //ノ__/((  |. ! l〃´,八   ヽ. \ ヽ                       ジクーオツ
     ,rベ`i   〃7///  ヽ;、l lノ/./  \  ヽ ニ=‐'' フ^i               1時間¥1902〜
    r/ ,/´入  《 //`´_,rヘ.   Y//__     ヽ、ー-- _/ /ハ   
   l_`ヾ、//)  l.! Tス!´  _[~`ー‐'' Z  `ヽ、_   「 ̄  〃 |    年中無休、詳しくはお近くマリアさんまでお尋ねください!
   .| `ヽ、 ̄`] ,イヽ-' ,r ''"´  ` ー‐ヘ.\     `丁ヾ;、___〃 ,ハ
   ノ    ヽ/  |\ //           ヽ\     〉    ̄  / .l
  ,イ ̄`ヽ=ノ:|   |  |〈 - - ―― -     ヾヽ  |   __,ノ.} |
 | ` ー‐'´  ヽ h. l ∧    __           | |  |  / r‐'´l /
  ヽ     ,ノ| Y // ト-'_ニ´:--、`ヽ、      ノ/   / _/ /O l /     時空剣士乙代行では同時にスタッフも募集しています。
   ヽr―‐ '´  L.! l ! ヽ'「 _|_/  `ヽ、`ヽ-‐'ソ/   /ー__,ノ   〃           ツッコミに自信のあるそこのアナタ!
     ヽ      | ヽ`ニ;/,r' l `ト、    ̄ ̄//   _]     /              一緒にお仕事してみませんか?
      ヽ    \  _/ / __∨_  ヽ__, -‐‐ヽ┬''´ !      |          時空剣士を乙るだけの簡単なお仕事です!
       \     ヽr'/./ |l〈 `ヽ/ ____|    |      |


364 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/01(土) 00:03:30 ID:lyEEz2JT0
シン年アーチェまして(ry

今年もAAAロワに幸あれ!

365 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/01(土) 00:08:09 ID:6Bx8I4Ds0
シン年がアーチェマリアね!おめフェイトうございます!
こルシオよロキくおレナいレナス。


……原型ないな。許してくれっす。


366 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/01(土) 00:11:03 ID:kD/o1a8T0
シン年アーチry
てかお前らw 普通に挨拶しようと思ったのにこの流れじゃ出来ないじゃないかw

367 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/01(土) 00:21:46 ID:6Bx8I4Ds0
すればいいじゃないwwww
マリアさんみたく真面目な挨拶があってもいい
自由とはそういうことだ

368 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/01(土) 00:27:37 ID:kD/o1a8T0
じゃあ明けましておめでとうございます!

今年はクロードの誤解が解けますように!

369 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/01(土) 02:24:11 ID:KwT5WTMQ0
今年の目標は簡潔に言うと完結です。
よろしくお願いします。

370 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/01(土) 03:43:13 ID:+tPr8mFd0
あけましておめでとうございます

>>368
クロードの苦労度は相当なものだからな…
光の勇者(笑)

371 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/01(土) 13:41:53 ID:Cfc3OizD0
寒中お見舞い申し上げます

とにかく時空剣士乙
年明け早々時空剣士は絶好調だなおい!

372 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/10(月) 10:29:57 ID:OZfazR9l0
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373 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/18(火) 17:37:12 ID:zZjteQEX0
>>368
:.:.:.:.:.:.:.:.:i::::l         / /: : :/: : /: : /,:-: -:、: :\: : : :
:.:.:.:.:.:.:.:.l:::::l        i: /-ヽ〈 : /ム_// ‐ ‐ -\: ヘ ‐-
:.:.:.:.:.:.:.:i::::::l        V    ` '         ヽ,:ヘ:‐-
:.:.:.:.:.:.:.l:::::::l         i               イヽヘ:‐
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:::::::::::::l::::::::l      _r〜 i \        __... -‐ ヽ: :,−、
:::::::::::::l::::::::l      ///,、l 弋ゝ、  ゝ=弌チ )¨フ   l/ ハ i
ー--ヘヽ、..l ‐- .. _ ムiイ'7′i  ̄ }     ̄ ̄     ∠} i l
    ヽ  ¨ ヽ、 ¨' ‐' ./i   l           〈 }.l//
     i    \...____f h. i   i           ///
     l      ヽヘ',ヽィヘl  〈  _         _.. - '‐
     .i       i  ',  _iヽ  __..... --ァ   /-‐‐‐ -
: : : : : : i':.:.:.:.:.:.:.:.   .i  ヽ''  ゝ.  `一 ''′ /_ ... --- ...   <おっと、オレは騙されないぜ。全部アイツのせい
-,---- '--‐‐    l     〈_..ヽ... _  , _=-¨‐_‐_-_、
. i           ヽ , -_''_¨     ヽ‐- <¨    ヽ、
. l            i¨''ヽ、 `ヽ、    \   \     ヽ
. l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l   ヽ   \   ヽ.  


374 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/19(水) 00:09:26 ID:DIwkoSjv0
     /\
    /   \   / ̄ ̄v  ̄ ̄\         ~,ー-------‐ 、
    l \ / l  /  / /--ヽ    ヽ       /::::::::::::::::::::::::::::::::::-、
    .l  .l  l !   / l:::::::::::::i     i       l/,:::::::/\/\::::::::ヽ
     l  l  l (,,--、 \  /i,,    w       /,,::/\  / ヽ::::::i
     l .l  l (  l ―- -― W r '~'i        l ―-  -― V~ i
      'i, l   l  "l  、----,   _,,..."         l,,_  、---,   ,,. "
      .i_,,,,....-,  ' ..,_ '---'   /         r'   ヽ '-- '  /
      i_,,,,....-"ー-" _~,ー-- ",           ゝ,___,,/,)-----" ̄~,>
        (⌒)ー '~^      l             l~'^      l"
          ̄~ ー--i クロード  l             l  ボーマン  l
              /       .l           l        l
             /__,,,../~\____l           l_,,../⌒\..,,_l

                    僕達は悪くないぞお!

375 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/19(水) 00:10:13 ID:v759jOkF0
絶妙だなw

376 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/25(火) 00:08:23 ID:1uXAmPRT0
クロードは悪い奴?いい奴?

うーん、今回は簡単だと俺は思っていた。だって、クロードはアーチェを殺したんだものね。
これからぶっ殺しさなければならないのだ。この質問のこたえなんて考えるまでもない。
けれど、最近のロワ情勢を、みんながどんなふうに感じているのか、それが探りたくてこのテーマにしたのだ。
するとあらら、不思議。寄せられたのはクロード擁護のメールばかりだった。
なぜなのかしらん? というわけで、今回は多数を占める「クロードはいい奴」派からいってみよう。

「クロードが悪者だったらプリシスが悲しむ」
(住所不明・樽命さん)。
「ボーマンが殺った可能性もある、クロードと決め付けるのは早計」
(半銀河組織・時空剣士黙れさん)。
「クロードが殺し合いに乗るとは考えられない」
(リンガ・無人さん)。
「スポーティーな視線を感じる」
(エナジーネーデ・空気さん)。

ふー、びっくりした。でも、いい奴派の意見はほぼ一点に集中している。
クロードはいい奴だから殺し合いには乗っていないというもの。んなわけねえだろ。
今回のこたえは数字のうえでは「いい奴」派が圧倒的だったけれど、
応募しなかった多数のサイレントマジョリティを考慮にいれて決定させてもらいます。
「クロードは悪い」。あたりまえの話だよね。
メールをくれた「いい奴派」はあまりマーダーやステルスの情報に踊らされないほうがいいのではないかな。
全てはクロードの仕業だ!!!!!!!

377 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/25(火) 00:17:31 ID:XbiV15mr0
サイレント魔女懐かしすぎて吹いたwwww
スポーティな視線やめろwwwwww

378 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/27(木) 10:11:17 ID:PyClEyX6O
スポーティーな視線はいいやつ認定されるのかw

379 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/10(木) 20:54:02 ID:/L3FiT660
2chで新システムの導入か……
連投規制がきついうちは支援とかスレ立てが面倒な事になりそうだ

380 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/10(木) 23:46:37 ID:hR+BLins0
新システム導入ってどうにゅう事…?

381 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/11(金) 02:31:49 ID:bVkYcX4C0
>>380
時空剣士乙
というのはおいておいて、こんな事が水面下で起こっているそうで

冒険の書規制
【暫定仕様2011/02/10 01:30頃版】
・対象ISPは、e-mobile.ne.jp、panda-world.ne.jp、cims.jp、asahi-net.or.jp、dion.ne.jp、ap.so-net.ne.jp、infoweb.ne.jp、vectant.ne.jp
 (ただし、qb7サーバはテストのため全ISPが対象)
・書き込み時にCookieを持っていないとCookieが渡されてLv=1からスタート
・●なしだと24時間で1つレベルが上がるらしい
・●持ちは前回レベルアップから10分以上経って書き込むと1つレベルが上がる(Lv=30までの特例?)
・レベルに応じて連投規制される(取りあえず実況系が多いhayabusaサーバは除外)
 Lv=2未満 120秒 Lv=3 60秒 Lv=4〜5 45秒 Lv=6〜7 30秒 Lv=8〜19 15秒 Lv=20以上 5秒
・レベルに応じてスレ立て規制される(hayabusaサーバは除外?)
 Lv=5未満は●もちでもスレ立て不可
・対象ISPから書くとき、本文に「!ninja」を含めるとレベルが表示される
・Cookieの有効期間は最終書き込みから約2年。Cookieを消すとLv=1からやりなおし
・適切にCookieを処理できる環境であれば、IPアドレスが変わってもレベルが下がることはない
・まだ実験中なので、今後何度もレベルのリセットがかかる(現段階で必死のレベル上げは無駄)
・将来的には、悪さをした奴はレベルダウンじゃ、ピンポイント規制じゃシステムになるといいな
冒険の書(Lv=1,xxxP)


382 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/11(金) 02:35:37 ID:bVkYcX4C0
あくまでまだテスト段階で、全員が全員こうなってるわけじゃないんだ
自分は思いっきりこれに引っかかってるからワードに引っかかって冒険の書云々が出てるけどな!
いずれこの仕様のままうまい事導入されれば最初のうちは代理投下とかスレ立てが面倒になるという

テストするのはいいんだけど、専ブラによっては面倒くさい手順踏まないと書き込めなくなってなんだかなぁ……

383 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/11(金) 13:13:58 ID:zPjO426ZO
まあまずは支援とか連投とか出来る状況がやってくることを祈ろうか……

384 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/21(月) 10:19:00.83 ID:Cj3GBM730
今年は静かだな…

385 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/27(日) 01:03:59.99 ID:9acrLrzS0
ネタはあるけど暇はない
ほんと参っ多、忙っとしてる余裕もないんだもの

386 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/27(日) 18:18:45.68 ID:wV0mvoa50
余裕ありそうじゃないか時空剣士

387 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/27(日) 21:03:43.33 ID:2mWL60xh0
クレス爆発炎上しろ

388 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/28(月) 02:18:41.10 ID:LFiM8uEZ0
関係無いけど、クレスはマイソロ3でも前衛キャラじゃ最強らしいな
さすが俺たちの時空剣士だぜ

389 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/06(日) 12:33:59.99 ID:x/eyzno60
それにひきかえチョス太ときたら
パッとしねえな
いや、マイソロ1ではかなり強かったけどさ

390 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/06(日) 14:11:16.14 ID:1Tv5jbKE0
>>389
クロードのせいだ!あの野郎マイソロにまで出張しやがって!

391 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/06(日) 14:14:27.75 ID:p5wYiASN0
     /\
    /   \   / ̄ ̄v  ̄ ̄\       
    l \ / l  /  / /--ヽ    ヽ 
    .l  .l  l !   / l:::::::::::::i     i     
     l  l  l (,,--、 \  /i,,    w   
     l .l  l (  l ―- -― W r '~'i  
      'i, l   l  "l  、----,   _,,..."  
      .i_,,,,....-,  ' ..,_ '---'   /     <僕のせいじゃないよ!!
      i_,,,,....-"ー-" _~,ー-- ",    
        (⌒)ー '~^      l 
          ̄~ ー--i クロード  l    
              /       .l      
             /__,,,../~\____l       


392 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/06(日) 16:26:50.87 ID:Tn5DzWzI0
          ~,ー-------‐ 、
         /::::::::::::::::::::::::::::::::::-、
         l/,:::::::/\/\::::::::ヽ
         /,,::/\  / ヽ::::::i
          l ―-  -― V~ i
           l,,_  、---,   ,,. "
         r'   ヽ '-- '  /    <騙されるな!
         ゝ,___,,/,)-----" ̄~,>
           l~'^      l"
            l  ボーマン  l
           l        l
           l_,,../⌒\..,,_l

393 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/06(日) 18:38:11.69 ID:gDXggdz80
>>388
時空剣士はウォーミングアップだっつって
余裕で世界一周ランニング決行するからな
                 けっこう凄いよ! 

394 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/06(日) 23:25:05.69 ID:1Tv5jbKE0
>>393
それだけやれば血行も良くなるよね!

395 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/07(月) 00:02:16.80 ID:0c9erGub0
そりゃ結構

396 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/11(金) 00:12:28.17 ID:qNAVeMkZ0
クレス破滅しろ

397 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/12(土) 21:05:03.48 ID:KoM7CyQE0
みんな大丈夫?

398 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/13(日) 10:40:26.69 ID:8dVjy2LP0
自分は一切被害のないところだったから無事
だけどこうも被害が酷かったり余震がずっと収まらないと怖いし不安ではある

皆の無事を祈ってるよ……

399 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/13(日) 11:35:57.09 ID:M2SbDtep0
クリクを思い出した俺はちょっと土下座してくる……。

400 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/15(火) 13:27:01.64 ID:/a1nq+Nw0
え、3人って事はないよね……
こんな時くらい潜んでなくていいんだぞみんな!

401 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/15(火) 13:31:38.28 ID:YlR/VLVM0
悲壮感漂う世の中だからこそ、潜うんでなんていられないさ

402 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/15(火) 19:18:41.81 ID:9jdXORzR0
不安に思ってくれるフアン(ファン)がいてくれるって事だよね

403 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/17(木) 19:09:04.63 ID:dTM/NhPs0
>>401-402
出遅れたが時空剣士乙
お前はこんな時でも平常運転だな!

404 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/17(木) 20:01:02.10 ID:YrTt6OPL0
へえ、常識ないスレだなあ
こんな時に平常なんて!

405 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/18(金) 13:48:09.69 ID:uAAbF714O
時空剣士さま〜もっとダジャレをいってくだじゃれ

406 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/18(金) 13:51:12.13 ID:w1GzHsH60
クロードの歩く道!

407 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/18(金) 14:17:28.08 ID:lJZ0POb/0
一瞬頭捻ったわw
上手ひ、練ったギャグだな

408 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/18(金) 22:00:56.65 ID:5C0x8RSx0
マリアさーん!早く来てくれーッ!

409 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/20(日) 21:00:54.45 ID:iNmGKvC/O
果たしてマリアさんはまりあうのか!?

410 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/20(日) 22:00:56.93 ID:EhdqlP9t0
「ゆルシファーしない」っていうと
「時空剣士乙」っていう。

「後は頼みマリア」っていうと
「時空剣士地獄に落ちろ」っていう。

「マリアさんはまりあうのか」っていうと
「時空剣士あの世に帰れ」っていう。

そうして、あとで
スレの動きが寂しくなって

「過疎を活かそう」っていうと
AAを使って殴ってくる。

マリアでしょうか、
いいえ、だれでも。


\(ジクウ)ケンシー/

411 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/21(月) 17:37:11.72 ID:ETFZxgLe0
ここはクロードのせいにしておく流れだな

412 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/22(火) 02:06:30.37 ID:2gh6f5UM0
      )
  、ヽヾ ))
 .' ゞ `" !
  >d ´‐`ノ クロード・・・
 ((/\/^〉

          )
ぉ ク 彡  、ヽヾ ))
ぉ ロ .三 .' ゞ `"!
|| 三 |  `っ´|
| ド 三. (6' r',ニ7
|お三. .| !| { {
! ! ぉ ミ  | ミ‐ニ)


413 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/22(火) 09:04:44.30 ID:Kbwsax8qO
いやマリアさんがAAで殴る流れだろ
しかし無闇に殴るなかれとも言いたい

414 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/24(木) 23:23:33.64 ID:8xQniS5H0
               _,  ´` ー─v'´:.:`.ヽ、
              /:.:.:.:__.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ、
             /:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
             /:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:へ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
           /:.:.:./:.:.:.:.:./:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:l
.          /:.:.:./:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:/:.:.:.:./:.:.:.:.l、:.:.ヽ:.:.:.\:.:.:.:.:.l
         /:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:./:.:.:.:./:.:ヽ:.:.ヽ:.:.:.:ヽ:.:.:.:.l
.        /:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.:.:.:./:.:.:/:.:.:/:.:.:.:.l|:.:.:.:l:.:l:.:.:..l:.:.:.:.l
.          l:.:.:./:.:.::/:.:.:.:.:.//:.:/:.:., イ:l:.:.:.:.:/ l:.:.:.:l:.:.l:.:.:.:lヽ:.:.l
.         l:.:/:.:.:./:.:.:.:.:./:.://:.:,.ィ:.:./:.l:.:.:.:/-. l:.:.:.l:.:.l:.:.l:.:l:.ヽ:.l  
          l:.l:.:/:l:.:.:.:.:./:.:∠ - ´ l:.:/:.:.l:.:.:/z弌l:.:/l:.:.l:.:.l:.:.l:.:lヽl  
         l:.l/:.:l:.:.:.:./ ,.-宍弌 l:/l:.:/:.:./伐rュ:l/ l:.:.l:.:.:l.:.:.l:.:l   
         ヽl:.:.:l:.:.:/:l〈i lr'::ハ:::l l' l/l:.:/ 込-夕 l:./:.:.:l:.:.:.l:.:l       「待たせたわね」
            l:.:.l:.:/l l 弋二ノ    l/  ´ ̄   l/ l:.:/.:.:.:ハノ
            ヽ:l/{:ヽ_ヽ __rニュ_     }        l:.l/:.:.:./:.:.ヽ
              l:|l:::::::::: l    `l   __    ,.イ:l.:l:.:.:.:/:.:`ヽ:\
             |l::l:: r.:'l. r'⌒ヽ ! ´     ,ィ;;; ヽl:.:.:./:.\:.:lヽ:.ヽ
           l:.ヽl::::l 廴_ノ lヽ    / l;;;;;;;; ヽ:/:.ヽ:.:.ヽl:.:\ヽ
           ヽ l::::l      l::::l_`_ー '_/l、;;;;;;;;;;;;; i}ヽ:.l:.:.:.ヽ:.:.:.l:.〉
       ,. -─- 、l::::i}    ,.i::::l-、: :l;;;;l: : { \; /,l :ヽ}:.:l:.:.l:.:Vlノ
      /      l::::l'    {i::::l  l: :l;;;;l: :/: : :// l :.:ヽ:.l:.:.N
.     /      l::::l ,'´`ヽ l::::l   l : l - く: : : \ヽ l :.:ノリ:/


415 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/25(金) 00:28:54.71 ID:TB2YL9Nc0
>>410
個人的にツボだったw

416 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/26(土) 13:12:38.28 ID:QBy6xN4L0
        ___  ____       ‐=≡ ./ ..:: /'"` ..../;;;ヽソ,;;;;;;;;;,ヽヽヽ
     / / ))))_|〜〜〜.\     ‐=≡ l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ
    / /_'⊂ノ―――――' +    ‐=≡/ /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ!
   // /    ,.. -- 、.,_    ‐=≡ //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
/ / \  \ ,. '´       `ヽ、  ‐=≡//l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ \、
/ /  \//  ::-‐''"´, i ヽ、 ヽ    ‐=≡l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl
      //:/    / ノ'l / ,ハ ヽ| ‐=≡  l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !
    ∠ イ,  'l.   〃 / / ィ''7_/ハ |   ‐=≡/  l :/ l              ,イ
      |/! ! | ∠/ノ /' /'', |.  l  |    ‐=≡ レヽl''l个:.、       /ハ
      ヽヽ l|iY-=o=-    .| /  |⌒\   ‐=≡   V ヽ`T - イノリ´
       ヽヽヽ    -=o=- l /   |/> >‐=≡  / ̄ ̄ ̄  ゛ \   ∩
        `ト\  __   .,_j/ | .| 6三ノ ‐=≡  / / ̄/    /\ \//
        | | l ヽ| .::::/.| ./|  |  |` ̄ ‐=≡   ⊂_/  /    /   \_/
        | l | .しw/ノイ| |  |  l    ‐=≡    /    /
        l / /  /∪ l \ ハ  |     ‐=≡    |  _|__
―     //:/   ん、  \ \ヽ  l、      ‐=≡  \__ \
――   レヘ(__ (   >  ) \ヽレ       ‐=≡ / / /
⌒ヽ   ’ ・`   し' / /           ‐=≡  // /
  人, ’ ’,    ( ̄ /            ‐=≡ / ,| /
Y⌒ヽ)⌒ヽ、     )  |            ‐=≡ / / レ
            \_つ          ‐=≡/ /
                        ‐=≡ (   ̄)

417 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/27(日) 13:50:41.17 ID:CEbxevIy0
マリアさんはまりあってます!

418 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/27(日) 13:59:18.12 ID:7S0g4dE+0
時空剣士に制裁を加えるのはマリアさんのハマリア役だな

419 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/27(日) 14:56:21.50 ID:5/WOtjNv0
>>416
吹いた
きめえよなんだよこれwwwwww

>>417-418
時空剣士成仏しろ

420 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/27(日) 14:58:30.41 ID:A1E5J2U20
ドヤ顔はなんどやられても慣れねえw

421 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/27(日) 19:00:46.62 ID:EleK/7OM0
        ___  ____       ‐=≡ ./ ..:: /'"` ..../;;;ヽソ,;;;;;;;;;,ヽヽヽ
     / / ))))_|〜〜〜.\     ‐=≡ l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ
    / /_'⊂ノ―――――' +    ‐=≡/ /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ!
   // /    ,.. -- 、.,_    ‐=≡ //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
/ / \  \ ,. '´       `ヽ、  ‐=≡//l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ \、 ドヤ顔はなんどやられても慣れねえ(笑)
/ /  \//  ::-‐''"´, i ヽ、 ヽ    ‐=≡l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl
      //:/    / ノ'l / ,ハ ヽ| ‐=≡  l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !
    ∠ イ,  'l.   〃 / / ィ''7_/ハ |   ‐=≡/  l :/ l              ,イ
      |/! ! | ∠/ノ /' /'', |.  l  |    ‐=≡ レヽl''l个:.、       /ハ
      ヽヽ l|iY-=o=-    .| /  |⌒\   ‐=≡   V ヽ`T - イノリ´
       ヽヽヽ    -=o=- l /   |/> >‐=≡  / ̄ ̄ ̄  ゛ \   ∩
        `ト\  __   .,_j/ | .| 6三ノ ‐=≡  / / ̄/    /\ \//
        | | l ヽ| .::::/.| ./|  |  |` ̄ ‐=≡   ⊂_/  /    /   \_/
        | l | .しw/ノイ| |  |  l    ‐=≡    /    /
        l / /  /∪ l \ ハ  |     ‐=≡    |  _|__
―     //:/   ん、  \ \ヽ  l、      ‐=≡  \__ \
――   レヘ(__ (   >  ) \ヽレ       ‐=≡ / / /
⌒ヽ   ’ ・`   し' / /           ‐=≡  // /
  人, ’ ’,    ( ̄ /            ‐=≡ / ,| /
Y⌒ヽ)⌒ヽ、     )  |            ‐=≡ / / レ
            \_つ          ‐=≡/ /
                        ‐=≡ (   ̄)

422 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/27(日) 23:37:09.13 ID:sJCaF1FR0
素で気付かなかったw

423 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/27(日) 23:40:46.75 ID:5/WOtjNv0
時空剣士クオリティ上がりすぎてもはや()で補足されないと分からないのが出始めてるw

424 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/30(水) 00:41:15.39 ID:B+gm2Nkr0
()を付けなきゃ分からないなんてカッコイイね

425 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/30(水) 01:48:06.21 ID:+xrXf7rl0
>>424
かっこつけてんじゃねーよ時空剣士!

426 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/01(金) 07:38:42.92 ID:rMNX17kuO
まさかのエイプリルフールネタwww
執筆はクロードと見た

427 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/01(金) 13:07:46.36 ID:XogkLErj0
              _ _ ,, _ _
         ,. , ',        ", - " " - 、
        i i         - -  、- -  ヽ
       , "        ,、     ヽ   "ヽ
       i  /   /-/ i i--`、 、   ヽ     i
      i  /-i   i::::i i i::::::::::::i  i   i.ヽ   i
      i  i:::i   i:::::i .i i:::::::::::::::i  i    i `,ヽ i
      i .i::::i  .i::::::i.i. i::::::::::::::::i .i::i   i   i i .i
       i i-i  i_ _ ,i.i ̄ ̄"i / .i   .i  i .i. i i
        i _ i  i_,ィiュミ   r_,ィiュミi   i  i .i .ii
       ( 9i  i   - ' r  `ヽ  ..i  i i i  i
        i、_i i  〃  ^ ^  ヽ  i  i .i i  i
        i ii i,  { ='"三二T冫 i / i . i /     「採用させてもらったよ、まるで俺が考えたかのような顔してな!!」
         i i. 、  ヽ ヾ== 彳  , "i/  i/
          i .| ヽ  ー一   , '
          i .|   ` ,, ,,-i                  まさにチェスターのイメージ通りのクロード
       | ̄  ̄  ̄"i-,    |-___
       ,.l       i:::i   〈_     \
  _ - "  " - , , __l::::i    i_(_     ト、
 /     _ - "     l:::i    :(_      \


428 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/01(金) 13:10:01.29 ID:XogkLErj0
「まさにクロード」のがゴロがいいけど、まさにクロードというよりまさにチェスターって感じだからなぁ

429 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/01(金) 13:11:08.22 ID:XogkLErj0
「まさにデコ男(の妄想)」とかにすべきだったか……

ホントは長編にしようと思ったけど、そんなネタ書く暇あったら本編書くわってことでやめといた

430 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/01(金) 18:58:12.52 ID:Gk/yadrO0
まさかの内川ネタ吹いたw

431 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/01(金) 19:37:41.66 ID:qnDp8YwY0
吉村と村田って誰だよw

432 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/01(金) 20:32:11.28 ID:XogkLErj0
「内川コピペ」でググるんだ!

433 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/04/02(土) 02:25:58.95 ID:kkFzxOvB0
一応こっちでも、ラジオについて報告します。

サイズがでか過ぎてうpロダにあげられないという事態に陥っています。
いつか公約通り録音上げたいのですが……

あと、第一回ラジオ(実質第二回ラジオ)をGWくらいにやりたいなと思ってたり。
月報から消滅しそう&前パート某氏色ということに対する土下座ラジオでも。
ただ、私のをホストにすると録音がおかしなことになるし、かつぜつの悪さがびっくりするほどヤバいので、
代わりにパーソナリティやるぜって方がいらっしゃればよろこんでお任せするのですが……

434 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/02(土) 18:34:31.68 ID:cT6AW3q20
ラジオだー! 期待せざるをえないw
しかし最初のは一体どれ程の容量なんだw 結局何時間やったんだっけ?

435 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/02(土) 19:37:32.14 ID:rcigol9s0
GWに……だと!?
GW前後は諸事情で回線細くてバッファ祭でろくに聞けないので録音音源を全裸待機しておこう!

436 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 00:11:03.87 ID:Gwrwew/Z0
.            , _
            /    ̄ ̄── 、
           /           ` 丶 、
           /           , イ´ ̄ ̄ ̄ー── 、                        ____  ___
          /        , イ´              ` 丶 、                 イ´       ソ´   `\
          /       /                     `/             イ ´ ,ヘ              \
         /     /           __             ./            /   │  ./l   , ヘ   ̄`l     \
         /   /            ∠______    /           /    .│  /lll ///l   │      \
        │/           / ´     l\   ヽ.>  /          /  l    │  │── 、│  │        ヽ
        /          /l  lヽ、、   │/ヽ  ヽヽ  /           ./  /    ./l  l´ ̄`ヽ、`.l   /          ヽ
      /          /   l │ ヽヽ   │ ヽ  ヽヽ /           ./  /    / l  l、()丿ノ l  /l           ヽ
     /         /l   __ヽ l   .ヽヽ  l, /l  l.l ヽ           │ /    /\.l │ ̄ ̄  │ / │          .│
    /        /  l´ ̄    ヽl  .ヽヽ l/C lヽ .lヽヽ          │/ l   / 、 ││    -┤ ./―-l  l        │
   /        /  l │   _   ヽ、  ヽ.l l ∩ l│lヽ.l `ヽ          ./ /  ./ `丶、 ヽl     __/ ./__  ヽ /  l     │
   /       /    │ lヽl ̄ ゝ` 、 ヽ  ヽll.U ,l.l │ヽ、          ./ /l  / ll゛∩ l`  `   .-/./──--.l ソ  │     │
  /       くヽヽ   lヽ lヽ.l l´`l-、l     .│丶彡l│           │./│ l ll. U l      .//j ∩ │//   /     │
  /    ____  │ヽ   .l.ヽl ヽヽ`´ ,l l      ゞ─´./            l / │ ll.l ヽー-'     /l│ U ./ /   /      ./
 /    (   `丶、(\  │,ヽ-、` ̄ ´        /             .│ .l .ll l           ヽ__ノ/   /´ヽ,イ´`l  l
 `ー─--` -- 、  \. \ ./  .l<彡丿   ー  /.l               .│ ll.l \ ・ .: . :_ . .   .  /  ./ ./  / l
          >─ 、フ─l   .l丶_____ , / l .│               .│l.l V´> 、: . : ` : ・ : ../ / /  /  │
          〉─ 、ヽ ヽ、_/\\  \ / /l │/                .ヽl.lく ´   丶、_ , -´`丶─.//_/  /    .l
         (___)   ./ヽ   \  \ ,/.│ │                 .`l  `\   .)│  `ヽ  \___/  / )、│ │
         ( 、 ̄ヽ   /  l    .`l  l/  │ │                 │ / V  / ヽ   〉、     (/ ´ / │  │
          V` ̄ ´   l   │   │ / /´│.│                 ││  ヽ/  __〉 /´│     ( ,/─.ヽlヽ │
          /.〉ヽ、_ ノ 〉  │    .l/ ./  .││                  ││  ∧ く  /  \_     _ゝ- /.l ヽ │
         / /` ───´   │   /  /   ││                  ヽ│ / ヽ/ │   , >──´   ̄ ̄l l ││
        ./ ////////│    │  /  ./    ││                   `l / / ´゚`ヽ │   ヽ、         _l│││
        ヽ/ ̄ ̄ ̄ ̄│    │ /  /     ││                  /l / (( /ヽ))│  , /\───── ´│ノ │ノ

437 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 00:12:39.11 ID:Gwrwew/Z0
ヒャッハー、ラジオだ!
テンション上がったんで勢いでAA作っちまったぜ!

438 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 00:58:03.62 ID:6dQ39iVEO
四月馬鹿にAA職人にラジオまで来る…だと…!?
投下は無いけど支援充実しすぎだろw

439 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/04/03(日) 06:06:38.13 ID:QrDTPOcu0
>>434
9時15分頃開始7時半終了なので、役10時間ほどw

>>435
じゃあGWは避けようかなあ
よく考えたら他にもラジオやる人多くて鯖重とかになりそうだし

>>436
何これすげええええええええええええええええ
とうとうAA職人も現れただと……
本格的にwikiにAAAAAの項目つくり始めようかしら

440 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 07:50:23.27 ID:+qmhre0S0
チーム中年がAA化だと……!
エルネストこれが初のAA化だったりしないだろうなw

441 名前: ◆6xunY6pPYQ :2011/04/03(日) 12:00:42.81 ID:zk1k/mEM0
>>436
以前描いたのがまさかのAA化と聞いてすっ飛んできました
AA職人さんにGJと叫びたいッ!
>>439
AAAAA、ひそかに期待してます

震災の影響はないに等しいのですが、オフラインがまだちょっと落ち着かない状態です
環境が落ち着いたらまた支援できればと思ってます

442 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 19:06:00.07 ID:HnD8qxqW0
最近久しぶりにVPやったら
原作の方のブラムスに違和感を感じてしまった
「何でこいつこんなシリアスしてんの?」って…末期だな

443 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 19:11:20.13 ID:QrDTPOcu0
AAAAA現在編集中
「前が見え目ぇ」とかのび太の顔面パンチとかマリアさん握りこぶしとか、改変じゃないけど頻出のやつをどう扱うか考え中
意見募集

444 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 19:29:06.34 ID:HnD8qxqW0
これで解決
    ./ ..:: /'"` ..../;;;ヽソ,;;;;;;;;;,ヽヽヽ
   l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ
  / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ!
 //l :. .l:::l |    ..::'! .ii: {i   レ!  !ヽ
.//l :.  /  |  _, 。ィ' li:.、ヒァ' 彡'リ \、
   l : /l ::|ハ::{  `ヾ、.:'.::`ミ/゙'、 }ヽl
   l :/ l :: ィト  ⌒';,゙i, ri:.:i .::'メ、,!  !
   /  l :/ l     ,:' /,';;;}:.ヾ:. ,イ
      レヽl''l个:.、  ' {;!゙' ::../ハ
         V ヽ`T - イノリ´

445 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 20:38:05.70 ID:zk1k/mEM0
AAAAAの説明で腹筋崩壊、どうしてくれるw

>>442
真面目すぎるが故の暴走なんだよ、多分、きっと……

446 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 20:51:23.65 ID:yIrhGOskO
お前ら多才すぎだw

447 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/03(日) 23:04:23.80 ID:QrDTPOcu0
>>442
完全にロワ脳だなw
そのうち時空剣士がシリアスやるのに違和感が出るようになるぜw

>>444
仕事はえええwwwwww GJ!




AAAAA、一応編集一段落
他に何か追加してほしいAAある?
思いついたのはあらかた格納したけど、なんか忘れてるのとかあるかしら

448 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/04(月) 01:27:10.22 ID:18YIstqQ0
最初にヅラ3連発とか腹筋がもたんわwwwww

449 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/04(月) 17:29:49.76 ID:D9YSQr3F0
みんな乙だ!
「あのAAなくね?」ってのはあるけど改変じゃないAAかそうでないか分からんw

450 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/04(月) 18:07:21.10 ID:uqKNkAFA0
遠慮せずに言っておくれ、忘れてるだけの可能性が高いから

451 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/04(月) 18:47:18.29 ID:D9YSQr3F0
                         i ::i : i::: :::   ヽ i:::ヽ   ヽ  ヾ        、`ヽ、
                         i ::i :: i::: , '     i i::: \  iヽ      ..    ヽ、__ヽ
 __                      ノ ,: :::i i/__---ー一i i-- 、ヽ iヽ     、::     ヽ
     \ :'´⌒ヽ             / / ::i  i'ニ __      i i   `ヽ i::_、::    i::::  ヽ 丶
      |i   " )_,,, _       / ', i  ::ハ. i   __ `ヽ 、 i i    i  iヽ::::..   i::::  、 ヽ
 マ 殺 |i         ヽ        /,, l  :/ ; i/"iO"`ヽ`  ii  --ー__ i"ヽ::::   i:::::: ヽヽ ヽ____
 リ っ  |i      / ・ i        /,i  :i/-i i ` !、"'ソ       '"O ヽ、 i::::   i::::::: ヽ /
 ア た  |i          t       ソ.i /i:;(iヽ、`ー         !、_'ソ ゝ 、::::   i,、::::::  .| は  こ  ラ
 さ れ  |i         〃 ●       i i 丶i  `           `ー   ::ハ、:::  iヽi`、::::| し  ら  ジ
 ん    |i   r一 ヽ      )      .i i \`-i       、         /) )i:::  i ヽ'  .| て  ぁ  オ
 !    |i   |   i   ∀"        v  `-,!                /ソノヽ:: i    | ら  じ  を
        |i   |    i   ノi            ' ヽ .    ==        /-'"/ヘ:: i   <  れ  っ な
       |i ニ|   |二二◎     ,ー---- 、_ i\   ::       /`-'"ヽ   i::i    |  な  .お  が
       |i  i    i   ヽ      i、_      `ー- 、      ,..:'"i ソi::::: i、  ':    |  い  ⌒  す
       li           }      i:::::::::ー-- - 、   ヽ__ ,  '"::::: iー- 、:::_ ヽ     |  ね  じ  よ
       |i           |    /:::::::::::::     `丶  i__``ー-----丶、|::::  l 丶:   |  !!   っ !!
  __ /          / ⌒`)⌒)、 `丶、::::.......     i   i:::`ー-------'" |:::  l  i:    |     と
      ,ノ フr フ   メ   / ノ   >、 `丶、     i  i:::::::::::::     i .|:::  i'l,,,, '"i    \____

これとかw

452 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/04(月) 18:57:29.42 ID:uqKNkAFA0
あったなそんなのw
くま足しただけだし使い勝手微妙だけど後で追加しておくわw

453 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/04(月) 19:03:00.40 ID:uqKNkAFA0
……歪みは近い内に直すとしよう

454 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/10(日) 03:52:44.51 ID:K6MhFDcO0
ようやくアップロードできましたので、需要があるのかわかりませんが、前回のラジオ(超長いテスト放送)の録音音源をアップさせて頂きます。
遅くなって申し訳有りませんでした。

http://www1.axfc.net/uploader/Mg/so/20899
パス→aaarowa

本格的なラジオは、ホストを◆cAkzNuGcZQさんにバトンタッチに前回より高音質で放送したいと思います。
長引くことを想定し休日の夕方から放送したいと思います。
時期は5月中を予定していますが、どうせ少ないリスナーですので、リスナーさんの都合を聞いてそれに合わせたいと思います。
なので、都合のいい日をお書き下さい(できれば夕方だと助かります)
なお、現在は5月14日を一応の放送予定日としているので、土曜ならいつでもいいということでしたらこの日になります。

455 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/11(月) 00:09:58.18 ID:iBWJRG3HO
何か変な音声が混ざっていて話が聞こえにくいんですが俺だけでしょうか?

456 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/04/11(月) 00:12:07.46 ID:hnD/afoN0
多分、デフォです
今回の書き込みで書き忘れてましたが、初録音だったのでがっかり音声&謎のラグ付きです
ついでにリップノイズとかそういうのもあります、申し訳ない

457 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/11(月) 01:40:35.17 ID:hnD/afoN0
あ、他にも落として聴いたって方いたら、変な音声(どんなのか分からないけど)入ってたら報告していただけると助かります


一部分だけそうなるんだとしたら、音量調節と選曲ミスでドラマCD流しちゃった時のかもしれない

458 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/04/16(土) 10:35:39.93 ID:eisYcAE30
というわけでございまして、自分もラジオに参加することになりました。よろしくお願い申し上げます。
滑舌の悪さには定評のある自分ですが、あくまでもメインパーソナリティは◆wKs3a28q6Qさんですのでご安心を!

ラジオの打ち合わせやテストはAAAチャットで行っております。
本日21時からまたテストするので、興味ある方は覗いてやってください。

http://zikuukennsiotu.chatx2.whocares.jp/
チャットはこちら。

459 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/19(火) 01:10:27.61 ID:tzPWShe60
今頃チャットがあることに気付いた/(^o^)\

460 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/22(金) 01:06:05.01 ID:kdjKxYb30
ラジオ落とせなかった…
次のラジオは参加しに行きますよ

461 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/04/23(土) 08:40:20.09 ID:/mrfeDQu0
>>460
超期待してます!
ラジオの日時についてはコメントありませんが皆さん大丈夫でしょうか?
問題ないようであれば5月14日の午後4時からちょこちょこ休憩挟んで12時間くらいやる予定ですがw

462 名前: ◆69O5T4KG1c :2011/04/23(土) 12:33:58.51 ID:YIn3LXDp0
あ、申し訳ない。放送テスト時には「参加出来る」とかほざいてましたが、派手に
体調を崩してしまったので、今回は聞きにまわらせていただきます。
……しかし12時間予定とかw 皆さん楽しい時間を過ごせるよう祈っておりますー。

463 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/04/23(土) 20:21:22.31 ID:zG/3rxOC0
それは残念ですが仕方ありません。了解しました。
当日は◆69O5T4KG1cさんも元気になれるようなラジオを目指します!
主に◆wKs3a28q6Qさんが!w

464 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/04/24(日) 13:08:19.28 ID:9ilcWyUH0
第0回ラジオの音源を編集しなおしてみました。
パスは「aaarowa」です。

http://upple.info/3725/

465 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/01(日) 00:09:01.01 ID:FYyylJcz0
過疎ですね
過疎の状態をみんなで生かそう!

466 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/01(日) 22:32:12.28 ID:HuD2Cu0P0
いいか、そういう発言が過疎を呼ぶんだ!

467 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/02(月) 07:57:17.64 ID:eB63bKutO
そうなのか、疎くてすまん

468 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/02(月) 13:44:54.03 ID:aljM28UH0
        ___  ____       ‐=≡ ./ ..:: /'"` ..../;;;ヽソ,;;;;;;;;;,ヽヽヽ
     / / ))))_|〜〜〜.\     ‐=≡ l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ
    / /_'⊂ノ―――――' +    ‐=≡/ /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ!
   // /    ,.. -- 、.,_    ‐=≡ //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
/ / \  \ ,. '´       `ヽ、  ‐=≡//l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ \、
/ /  \//  ::-‐''"´, i ヽ、 ヽ    ‐=≡l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl
      //:/    / ノ'l / ,ハ ヽ| ‐=≡  l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !
    ∠ イ,  'l.   〃 / / ィ''7_/ハ |   ‐=≡/  l :/ l              ,イ
      |/! ! | ∠/ノ /' /'', |.  l  |    ‐=≡ レヽl''l个:.、       /ハ
      ヽヽ l|iY-=o=-    .| /  |⌒\   ‐=≡   V ヽ`T - イノリ´
       ヽヽヽ    -=o=- l /   |/> >‐=≡  / ̄ ̄ ̄  ゛ \   ∩
        `ト\  __   .,_j/ | .| 6三ノ ‐=≡  / / ̄/    /\ \//
        | | l ヽ| .::::/.| ./|  |  |` ̄ ‐=≡   ⊂_/  /    /   \_/
        | l | .しw/ノイ| |  |  l    ‐=≡    /    /
        l / /  /∪ l \ ハ  |     ‐=≡    |  _|__
―     //:/   ん、  \ \ヽ  l、      ‐=≡  \__ \
――   レヘ(__ (   >  ) \ヽレ       ‐=≡ / / /
⌒ヽ   ’ ・`   し' / /           ‐=≡  // /
  人, ’ ’,    ( ̄ /    えー加減に ‐=≡ / ,| /
Y⌒ヽ)⌒ヽ、     )  |        せーよ =≡ / / レ
            \_つ          ‐=≡/ /
                        ‐=≡ (   ̄)

469 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/02(月) 13:49:46.31 ID:he6AMfQN0
マリアさんも大変だな、仕方ない僕も手をかそう

470 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/03(火) 13:27:48.60 ID:7R79XLNw0
火葬すっぞ時空剣士

471 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/04(水) 00:07:46.71 ID:gEkwJvwAO
>>470
 
 ̄|T ̄て ̄ ̄`ー-< ̄
 ||   ̄\   丶
 |/    \\  _|
_|\__ 、\\)/L|
  (_(_\_>_>ノ
俺もてをかそう

472 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/04(水) 09:32:35.96 ID:pLXALt790
                 i ::i : i::: :::   ヽ i:::ヽ   ヽ  ヾ       、`ヽ、   ー'       て
                 i ::i :: i::: , '     i i::: \  iヽ     ..    ヽ、__ヽ  )     そ    (
                ノ ,: :::i i/__---ー一i i-- 、ヽ iヽ    、::     ヽ   ヽ.    の   (
                 / ::i  i'ニ __      i i   `ヽ i::_、::    i::::  ヽ 丶.    |     手   |
                .i  ::ハ. i   __ `ヽ 、 i i    i  iヽ::::..   i::::  、 ヽ   |     を    |
                .l  :/ ; i/"iO"`ヽ`  ii  --ー__ i"ヽ::::   i:::::: ヽヽ ヽ   |     ど   (
             /) /,i  :i/-i i ` !、"'ソ       '"O ヽ、 i::::   i::::::: ヽ \ 、  |     か   |
           ///).i /i:;(iヽ、`ー    !::    !、_'ソ ゝ 、::::   i,、::::::  丶    |    そ    |
          /,.=゙''"/ i i 丶i  `    ,r'^'‐-..,_  `ー   ::ハ、:::  iヽi`、:::: 丶   |   う    |
   /     i f ,.r='"-‐'つ i \`-i    ,r'`゙ ̄`゛'ィ゙i      /) )i:::  i ヽ' ヽ、 丶.ノ   !!   /
  /      /   _,.-‐'~  v  `-,!   |,r'     }     /ソノヽ:: i     `丶、´つ ..ィ'!ヽ    /
    /   ,i   ,二ニ⊃     ' ヽ . !       V     /-'"/ヘ:: i        ヽ    ) /
   /    ノ    il゙フ ,ー---- 、_ i\ ヽ,   _/    /`-'"ヽ  i::i              /
      ,イ「ト、  ,!,!  .i、_      `ー- 、      ,..:'"i ソi::::: i、  ':
     / iトヾヽ_/ィ"  i:::::::::ー-- - 、   ヽ__ ,  '"::::: iー- 、:::_ ヽ


473 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/04(水) 10:02:00.81 ID:BQfiRe0w0
        ___  ____       ‐=≡ ./ ..:: /'"` ..../;;;ヽソ,;;;;;;;;;,ヽヽヽ
     / / ))))_|〜〜〜.\     ‐=≡ l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ
    / /_'⊂ノ―――――' +    ‐=≡/ /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ!
   // /    ,.. -- 、.,_    ‐=≡ //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
/ / \  \ ,. '´       `ヽ、  ‐=≡//l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ \、
/ /  \//  ::-‐''"´, i ヽ、 ヽ    ‐=≡l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl
      //:/    / ノ'l / ,ハ ヽ| ‐=≡  l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !
    ∠ イ,  'l.   〃 / / ィ''7_/ハ |   ‐=≡/  l :/ l              ,イ
      |/! ! | ∠/ノ /' /'', |.  l  |    ‐=≡ レヽl''l个:.、       /ハ
      ヽヽ l|iY-=o=-    .| /  |⌒\   ‐=≡   V ヽ`T - イノリ´
       ヽヽヽ    -=o=- l /   |/> >‐=≡  / ̄ ̄ ̄  ゛ \   ∩
        `ト\  __   .,_j/ | .| 6三ノ ‐=≡  / / ̄/    /\ \//
        | | l ヽ| .::::/.| ./|  |  |` ̄ ‐=≡   ⊂_/  /    /   \_/
        | l | .しw/ノイ| |  |  l    ‐=≡    /    /
        l / /  /∪ l \ ハ  |     ‐=≡    |  _|__
―     //:/   ん、  \ \ヽ  l、      ‐=≡  \__ \
――   レヘ(__ (   >  ) \ヽレ       ‐=≡ / / /
⌒ヽ   ’ ・`   し' / /           ‐=≡  // /
  人, ’ ’,    ( ̄ /    えー加減に ‐=≡ / ,| /
Y⌒ヽ)⌒ヽ、     )  |        せーよ =≡ / / レ
            \_つ          ‐=≡/ /
                        ‐=≡ (   ̄)

474 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/08(日) 21:50:06.93 ID:mw8lU1i60
告知です。
5月14日(土)のラジオの日程は大雑把ですがこんな感じで予定してます。


16時:ラジオ第1部開始
19時:休憩
20時:第2部開始
23時:休憩
0時:第3部開始
4時:終了


なお、ラジオの内容は全く決まってませんので何か案がありましたらドシドシお寄せ下さいw

475 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/09(月) 12:31:54.45 ID:4H0vR4ykO
過疎を活かそう!
という訳でございまして、最大限に過疎を活かして自己リレーさせて頂きます!

ボーマン、レザード、レナス@ルーファス、エルネスト、クラース

で予約で!
自己リレーですし、このパート書いてたという方、いらっしゃいましたらお譲りしますw

476 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/09(月) 19:07:39.26 ID:VEJZGZsU0
予約来てるー!
ラジオのぶっちぎりっぷりに驚愕した

そして時空剣士ども爆破しろ

477 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/10(火) 23:08:44.64 ID:rE9jqFA50
予約来てた!機体!

ラジオの方は多分途中からになるけど参加しに逝きます

478 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/11(水) 21:11:15.94 ID:Jsr80i6OO
乱入期待してますよ!
むしろ皆乱入してリスナー0のラジオとかにしたいぜw

あ、投下は今期中にはさせて頂きます。

479 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/12(木) 23:13:35.79 ID:Dsl0Zy3C0
ラジオ参加する時に必要なソフトってあるの?

480 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/12(木) 23:34:09.83 ID:+/UC94PXO
iTunesがあれば安心、くらいじゃない

481 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/12(木) 23:47:37.33 ID:QS1HsoPy0
単にラジオを聞くだけでしたらWindows Media PlayerがあればOKです。
会話に乱入ということでしたらSkypeとイヤホンマイクが必須となります!

482 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/13(金) 00:15:57.51 ID:0JncaM3v0
あ、ラジオアドレスは当日したらばのラジオスレに書き込む事になると思われます。
何か不明な点がありましたらお気軽に質問をお寄せ下さいw

483 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/14(土) 15:59:14.52 ID:Rtr16OeF0
ラジオはこちら!
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9356/#1

【ラジオURL】
http://std1.ladio.net:8030/aaarowa/.m3u(直)
http://ladio.net/src/cNKr(playをクリック)

484 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/14(土) 17:24:56.84 ID:yzyg0hL60
転載
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9356/1181237517/349
349 名前: ◆wKs3a28q6Q 投稿日:2011/05/14(土) 17:14:27 [ u/trJOCk ]
ルシ男、クロード、アシュトンで予約いたします!

予約が来たぞー!

485 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/14(土) 18:58:06.66 ID:Rtr16OeF0
さて、待ったもかからなかったので

ボーマン、レザード、レナス@ルーファス、エルネスト、クラース

投下します!

486 名前:下心満載な薬屋さん  ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/14(土) 18:59:29.43 ID:Rtr16OeF0
庭に出ている間に予めデイパックから取り出しておいた、舐めると気分が明るくなるという飴玉『七色の飴玉』。
エルネスト、クラースの両名にその飴玉を舐めさせた事が功を奏したのかどうかは分からないが、
休憩後の話し合いは全員特にトラブルを起こす事もなく、表面上は穏やかに進行した。
チームは分散させない。レザードのその意見に異を唱える者は居らず、
それに従って話を進めれば自然と当面の目的は「ブラムスとの合流」に落ち着く事となった。
レザードもエルネスト達もブラムスとは協定関係にある故、そうなるのは当然の流れだ。

話し合いの最中ボーマンはそれとなくレザードの様子を探ってはみたが、レザードのポーカーフェイスは想像以上の代物だった。
この殺し合いの舞台に放り込まれ1日近く。
程度の差はあれど、誰も彼も身体に疲労は蓄積しているだろう。それはレザードも同じはずだ。
であるにも関わらず、レザードは疲労を感じさせるような隙を一切見せる事がない。
ちょっと首を回したり、目をこすったり、溜息を吐いたり。
エルネストやクラースが時折しているそんな些細な動作すら取りはしない。
おそらくは、このまま探っていてもレザードのコンディションを読み切るのは不可能に近いだろう。

ならば――――今は、直接的なリスクは抑えたカードを引く。
レザードが疲労困憊で、サイレンスカードを使えば抵抗も出来ずにあっさりと殺されてくれるようなコンディションだと明確に分かるならば仕掛けたいところだが、残念ながらそこまでの確証は無い。
それでも3人がかりなら勝利を手に出来るだろうが、相応の規模の戦闘に持ち込まれる事は想定しなくてはならない。
その場合、戦闘音を付近に居るかも知れないという魔術師ロキに聞きつけられたらどうなるか。
まず遠距離から上級紋章術クラスの呪紋をこの民家に撃ち込まれる事は避けられないであろう。
そんな可能性も想像でき得る以上、無理に仕掛けてはこちらの命に関わる結果となりかねない。
だから今は、直接的なリスクを抑えたカードを引く。レザードと戦うのは後回しにする。全ては優勝し、家族の元に生きて帰る為――――。

月明かりのみで浮かび上がる薄暗い居間の中。
冷め切ったお茶を飲み干して、ちゃぶ台に茶碗を置く。
話し合いは一段落がつき、一時の間が開いていた。

「ところで、よ」

ボーマンはそのタイミングで静かに切り出した。全員の視線が彼に集中する。
1人1人の顔を見回し、その内の1つの視線――――レザードと目を合わせた。
相変わらずレザードは笑顔を言う名のポーカーフェイスを崩さない。
それがどこか冷笑に見えるのは、この男に対する恐れがボーマンの中にあるからだろうか。

「方針も決まったところで、そろそろその兄ちゃん起こさねえか?
 今の内に兄ちゃんにも状況把握してもらった方が後々面倒がなくて良いだろ?」

ボーマンはレザードの背後の長髪の男に一瞥を投げかけた。
放送では名前を呼ばれ、現在首輪の機能も停止している男――ソフィアはルーファスと呼んでいた――は
今も目覚める気配は無く、まるで死んでいるかのように横たわっている。
実際に死んではいない事は、呼吸の度に上下に小さく動く身体を見れば分かるのだが。

「ボーマンの言う通りだな。どうせ情報交換を行うのなら今の方が効率が良い」
「私も賛成だ。効率の事もあるが、彼を担いでいくのではブラムス達との合流時間に間に合わなくなる。
 それにこのままでは敵に襲われた時、彼を守る為に対応が後手に回ってしまう。
 もしもその敵がロキだったら対応の遅れは致命的なものになるだろう。寝かせたままというのは危険過ぎる」

1つ息を吐き、休ませてやりたいのは山々だが。と付け加えるクラース。
エルネストもその意見に同意を示し、頷いていた。ボーマンにとってそれは良い流れだ。

487 名前:下心満載な薬屋さん  ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/14(土) 19:01:45.16 ID:Rtr16OeF0
「なるほど……。あなた方の仰る事にも一理ありますね」

レザードは口端を吊り上げた。
やはり、それは冷笑という言葉がしっくりと来る。他人は見下すものだとでも思っている、そんな笑みだ。
エルネスト達も敏感にそれを感じ取ったのか眉間に皺を寄せていたが、
しばらくはレザードとは戦わないと決めた今、再び険悪な雰囲気にさせるのは得策ではない。
二人が何かを言い出す前に、ボーマンは口を開いた。

「まあ確かに兄ちゃんは今気絶してるんだ。寝てるのとは違う。ちょっとやそっとの事じゃ起こせねえのは分かるさ。
 だが……お前さん、気絶してるやつを起こすのは得意だろ? さっき俺にしたみたいによ。
 別に紋章術……じゃなくて魔術か。そっちでもいいぜ。そのくらいの魔術はお前なら使えるんじゃないか?」

あくまでも軽く、言葉を紡ぐ。
腹の中に抱えている狙いと緊張を態度に出さぬよう注意を払いながら。
狙い――――そう、ボーマンには狙いがあった。
極力リスクを抑えたカードを引いたと言っても、ただ流れに身を委ねるのではない。
優勝を見据えた策を、ボーマンは今の話し合いの最中で密かに講じていた。

ボーマンの狙い。それは昼間漠然と考えていた『漁夫の利』の作戦を一歩前に進めたもの。
ロキ、ブラムス、ルーファス。この3人による潰し合いを誘い起こす事だ。
これから先は、1人1人が十賢者以上の実力を持つというこの3人を潰し合わせる展開を作り出す様に立ち回るのだ。
今ルーファスを起こそうと提案したのも、付近に居るかもしれないロキに対抗する為。情報交換などは建前に過ぎない。
そうしてロキを倒したならば、次はルーファスvsブラムスの状況を作り出し、戦い合わせる。
ルーファスとブラムスは、二人とも目標に掲げているのは打倒ルシファーであり、戦い合う事など有り得なさそうだが、
エルネスト達からの情報で、ブラムスは『ソフィア、フェイト、マリア』のいずれかが死ねば優勝狙いへと方針を変える可能性がある事が分かった。
ならば『ソフィア、フェイト、マリア』のいずれか、或いは全員に死んでもらえば良いではないか。
そうすればブラムスはゲームに乗り、必然としてルーファスと敵対するのだから、それを利用しない手はないだろう。
理想としては、ソフィア達3人がどこかで誰かに殺されてくれれば良いのだが、流石にそう都合良く事が運ぶとは考えていない。
いざとなれば自分自身で直接手を下す事は覚悟しておかねばならない。
無論その時には誰にもばれぬ様に3人を殺す必要があり、それには相応のリスクと困難が予想されるが、
それでブラムスが方針を変えルーファスとの敵対関係を作れるというのであれば、狙うだけの価値はある。
少なくとも、優勝の為にボーマン1人でブラムス、ロキ、ルーファスを各個撃破していく事を考えるよりは遥かに現実味のある策に思えた。

「そうですねぇ……。眠り姫を起こすには王子の口づけが一番効果的であると無数の伝承にありますが」
「茶化すんじゃねえよ、重要な事だろうが」
「お気に召しませんでしたか? それは失礼」

レザードはボーマンから視線を外さずにそう言った。
まるで感情の読み取れない、不気味な瞳だ。
その瞳に覗き込まれていると、まるで考えを全て見透かされているような、そんな錯覚に捕われかけてしまう。
だが――――恐れるな。胸中でボーマンは自身に言い聞かせる。
発言と提案に不自然さは無いはず。不審に思われる要素は無いはずだ。

「……結論から言えば、目覚めさせる方法はあります」
「だったら――――」
「ですが、今はそれをする事は出来ませんね」
「あん? 何でだ?」
「現在の彼は単純な意識消失発作を起こしているのではない。ある魔術を施している為、非常に特殊な状態下にあるのです。
 どのような魔術であるか。それは、私の世界の術であるが故に詳しい説明は不要でしょう。
 彼の回復の為のもの。そして覚醒状態では効果のないもの。と、それだけ理解して下されば結構です。
 情報交換の効率の悪さ。移動時間の遅れ。
 彼をこの状態のままにしておく事で、確かにそれらのマイナスは生じます。
 ですがそれを押してでも彼の回復を待つ方が良いと、私は断言します。
 彼の回復はまだ全体の2割程度であり、目覚めさせてしまえばその後しばらくは同じ術を施す事は不可能。
 その様な中途半端な状態では目覚めたとしてもまともに動く事すら難くなる。特に――――」

レザードは一旦言葉を切り、人差し指で眼鏡を押し上げた。

488 名前:下心満載な薬屋さん  ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/14(土) 19:02:33.31 ID:Rtr16OeF0
「貴方には残念な事かもしれませんが、戦闘などは以ての外でしょう。
 ましてやロキやブラムスと渡り合う事は夢物語の様なものだと言わざるを得ませんね」

最後の言葉で、ボーマンは全身がカッと熱くなるのを感じた。
見抜かれたか――――そう思った。
しかし、レザードはボーマンを見ていない。
レザードが言葉と共に投げかけた視線の先では、クラースが苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。

「私がいつそんな事を言った?」
「おや、違いましたか? ブラムスの弱点を気にしておきながら、
 ブラムスと同等以上の力を持つ彼を戦力として計算しないはずはないと思ったのですがねぇ」

どうやら、自分の考えを見抜かれた訳ではない様だ。
ボーマンは大きく溜め息を吐こうとし――――その衝動を必死に堪え、意識的な呼吸を静かに繰り返した。
思考を読まれたのは自分ではないというのに、動揺を表に出してしまえば元も子もない。
ルーファスを起こせない。早くも自身の計画の先行きが不安だが、
かと言って自分の実力ではブラムスやロキを相手に出来はしないのだ。生き残る為にはこの策で行くしか無い。

「まあ、だったらしょうがねえ。なあエルネスト?」
「……そうだな。本音を言えば俺も彼の力には期待していたが、やむを得んだろうな。
 レザード。現在の彼の回復率は2割程度と言ったが、全快まではどの程度かかる?」
「そうですね……後7時間から8時間程でしょうか」
「8時間……昼近くなるな。だったらそれまでは俺達だけでどうにか踏ん張るしかなさそうだな」
 とりあえず、ブラムスとの合流地点までは彼は自転車に乗せて運ぶとしよう」
「つまり、私達は徒歩か……」
「そういう事になる。……となれば、もう出発した方が良いな。
 徒歩ではやはり今から出発しても時間までに合流地点に到着するのは難しそうだ」

エルネストが力強く立ち上がる。
ゆっくり休めるのはまだ先か。クラースがぼやきながらそれに続いた。

「ではボーマン。我々も行きましょうか」
「……チッ」

レザードの含みを持たせた言葉についつい顔が歪む。またルーファスを運べと暗に匂わせているのだ。
確かに、クラースの言う通りだ。身体を休められるのはまだまだ先らしい。
やれやれ、とボーマンは立ち上がろうとし――――ふと、思い出す。腰を浮かせる前に、エルネスト達へと顔を向けた。

「悪い、足が痺れちまった。先に表出ててくれ。この兄ちゃんは俺とレザードで運ぶからよ」
「それなら俺達も手伝うが――――」
「いからいいから。お前らは自転車の用意をしててくれや。なあレザード?」

ボーマンは交互にレザード、エルネストの間で視線を往復させ、
エルネストには見られない様にレザードに、そしてレザードには見られない様にエルネストに目配せで合図を送った。
エルネストはそれを受け、やや曖昧な返事を残してクラースと共に外に出て行く。
見送った後、レザードが訝し気な視線をボーマンに送ってきた。

489 名前:下心満載な薬屋さん  ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/14(土) 19:03:49.50 ID:Rtr16OeF0
「何か?」
「ああ、1つ聞きたい事がある。お前ソフィアを殺せって俺に言ったよな?
 だがソフィア殺しちまったらブラムスが敵に回るかもしれないんだろ? それでも良いのか?」

ボーマンはあたかもレザードを気にかけるかのような質問を投げかける。
だが、この質問はフェイク。本命は出て行ったエルネスト達の方だ。
先程の休憩時間以降、エルネストにはクラースと2人で話している暇が無かった。
だから今、エルネストにはレザード討伐の打ち合わせをクラースとしてもらう時間を与えたかったのだ。
今の内に準備できる事は、可能な限り済ませておかなくてはならない。

「ええ、構いません。ブラムスは私が説得します」
「説得? 出来るのか? とんでもない野郎なんだろ?」
「彼が既に方針を変えているのならともかく、そうでないのであれば説得は難しい事ではありませんよ。
 ですから貴方は何も心配なさらずとも良い。気を楽にして、私の合図をお待ち頂ければ結構です」
「そうかい。それとな――――」

エルネスト達の話が終わっているかは不明なので、適当に話を引き伸ばして時間を稼ぐ。
それから数分程――――話を切り上げると、ボーマンはルーファスを担ぎ外に出た。
表で待つ2人の男達の顔がこちらに向けられる。
どちらも、ボーマンと目を合わせると小さく頷いた。打ち合わせは無事に終了した様子だ。
これで一応のレザード対策も済んだ。
当面は『潰し合い』を優先させるつもりだが、状況次第でレザードを殺す事も念頭に置いておかなくては。

「うっし、行くか」

ルーファスを自転車に乗せ、エルネストとボーマンで左右から支える形を取り、一同は夜の闇へと足を踏み入れる。
静寂で包まれている付近一帯には、相変わらず生きているものの気配はどこにも感じられない。
この闇のどこかに、ロキが息を殺して潜んでいたりはしないか――――不気味な想像が頭を過ぎり、思わず身震いが起きた。
ルーファスが目覚めるまでは、後8時間程度。
何事も無ければ良いんだがな。ボーマンは無意識にルーファスに目をやり、そう思った。


【C-04/黎明】

チーム【変態魔導師と不愉快な中年達】
【レザード・ヴァレス】[MP残量:5%]
[状態:精神力を使用した事による疲労(やや大)]
[装備:サーペントトゥース@SO2、天使の唇@VP、大いなる経典@VP2]
[道具:ブラッディーアーマー@SO2、合成素材×2、ダーククリスタル、スプラッシュスター@SO3、ドラゴンオーブ、アントラー・ソード、転換の杖@VP、エルブンボウ(矢×40本)、レナス人形フルカラー@VP2、神槍パラダイム、ダブった魔剣グラム@RS、荷物一式×5]
[行動方針:愛しのヴァルキュリアと共に生き残る]
[思考1:愛しのヴァルキュリアと、二人で一緒に生還できる方法を考える]
[思考2:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない]
[思考3:フェイト、マリア、ソフィアの3人は敢えて殺してまで屍霊術で従えようとは思わない]
[思考4:ボーマンを利用し、いずれは足手纏いのソフィアを殺害したい]
[思考5:出来る限り早めにF-4に向かいブラムスと合流]
[思考6:ブレアを警戒。ブレアとまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す]
[思考7:首輪をどうにかしたい]
[備考1:ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません]
[備考2:クリフの持っていたアイテムは把握してません]
[備考3:ゾンビクリフを伴っています]
[備考4:現在の屍霊術の効力では技や術を使わせることは出来ません。ドラゴンオーブ以外の力を借りた場合はその限りではない?]
[備考5:ブラムスが優勝狙いにスタンスを変える可能性を聞きました]


490 名前:下心満載な薬屋さん  ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/14(土) 19:04:15.96 ID:Rtr16OeF0
【ボーマン・ジーン】[MP残量:10%]
[状態:全身に打身や打撲 上半身に軽度の火傷 フェイトアーマーの効果により徐々に体力と怪我は回復中]
[装備:エンプレシア@SO2、フェイトアーマー@RS]
[道具:サイレンスカード×2、メルーファ、調合セット一式@SO2、バニッシュボム×5、ミスリルガーター@SO3、エターナルソード@TOP、首輪×1、荷物一式×5]
[行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還]
[思考1:完全に殺しを行う事を決意。もう躊躇はしない]
[思考2:ブラムス、ロキ、ルーファス(レナス)を潰し合わせる展開を誘発するように立ち回る]
[思考3:その為にもソフィア、マリア、フェイトは率先して殺したい]
[思考4:調合に使える薬草を探してみる]
[備考1:アシュトンには自分がマーダーであるとバレていないと思っています]
[備考2:ミニサイズの破砕弾を1つ持っています]
[備考3:ブラムスが優勝狙いにスタンスを変える可能性を聞きました]
[備考4:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]
[備考5:七色の飴玉は全て消費しました]

【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:45%]
[状態:ルーファスの身体、気絶、疲労中]
[装備:連弓ダブルクロス(矢×27本)@VP2]
[道具:なし]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する]
[思考1:???]
[思考2:ルシオの保護]
[思考3:ソフィア、クリフ、レザードと共に行動(但しレザードは警戒)]
[思考4:4回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:協力してくれる人物を探す]
[思考6:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す]
[備考1:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます]
[備考2:ルーファスの意識はほとんどありません]
[備考3:後7〜8時間程でレナスの意識で目を覚まします]
[備考4:首輪の機能は停止しています。尚レザードとボーマンには気付かれています]

【エルネスト・レヴィード】[MP残量:100%]
[状態:両腕に軽い火傷(戦闘に支障無し、治療済み)]
[装備:縄(間に合わせの鞭として使用)、シウススペシャル@SO1、ダークウィップ@SO2、自転車@現実世界]
[道具:ウッドシールド@SO2、魔杖サターンアイズ@SO3、煙草(ワイルドセブン)@BR、荷物一式]
[行動方針:打倒主催者]
[思考1:仲間と合流]
[思考2:炎のモンスターを警戒]
[思考3:ブラムスを取り引き相手として信用]
[思考4:ボーマンを信頼。レザードに警戒心と嫌悪感]
[思考5:次の放送前後にF-4にてチーム魔法少女(♂)と合流]
[備考1:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]

【クラース・F・レスター】[MP残量:50%]
[状態:正常]
[装備:ダイヤモンド@TOP]
[道具:神槍グングニル@VP、魔剣レヴァンテイン@VP、どーじん♂@SO2、薬草エキスDX@RS、荷物一式*2]
[行動方針:生き残る(手段は選ばない)]
[思考1:ブラムスと暫定的な同盟を結び行動(ブラムスの同盟破棄は警戒)]
[思考2:ゲームから脱出する方法を探す]
[思考3:脱出が無理ならゲームに勝つ]
[思考4:グングニルとレヴァンテインは切り札として隠しておく]
[思考5:次の放送前後にF-4にてチーム魔法少女(♂)と合流]
[思考6:ブラムスに対してアスカが有効か試す(?)]
[思考7:レザードを警戒]
[思考8:可能なら『エターナルソード』をボーマンとレザードの荷物から探す]
[備考1:レザードが知り得る限りのブラムスの弱点(属性等)を聞きました]


【現在位置:C-04南東部の民家付近】

491 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/14(土) 19:05:00.40 ID:Rtr16OeF0
以上で投下終了です。
ご指摘、ご感想ありましたらよろしくお願いします!

492 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/14(土) 19:55:56.47 ID:L5GW1spBO
投下乙です
やっぱこのチームは荷物がチートくせえぜ。あとレザード包囲網もできてきたのかな

493 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/14(土) 20:03:49.85 ID:kz+uSICFO
投下乙です!
このチーム、それぞれ腹にいちもつあるなぁw
各々の思惑がどうなるか楽しみだ。
包囲網の完成も近いな!

494 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/15(日) 00:09:47.91 ID:r7YkGAMn0
投下乙ー
なんだかんだでボーマンはいいステルスしてるよな
しかし死んだ後のほうがある意味存在感があるってなんなんだ、ロキw

495 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/15(日) 02:37:45.90 ID:4P9jxyq60
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         \_/  ヽ-´ 彡

496 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/15(日) 12:39:32.00 ID:OPWMIQjG0
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           / / / /    / ノ'l / ,ハ |i  |ヽ |
           |/| | l.   〃 / / ,ィ''7_/,|.  l  |   「クレス、今期の月報は?」
              ! ! | _∠/ノ /' /''コ:;;:::!| /   |
             ヽヽ l;「l:;;::i     ヾ='l /     |
                 ヽヽヽゞ=′i       j/ |  |  |
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             マ x.{.     ⊂⊃     ..::} _ノ
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        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ
       //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
      //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ     「AAA 132話(+ 1) 16/62 (- 0) 25.8
        l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl   新人が根気よく頑張ってくれました」
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !
        /  l :/ l              ,イ
           レヽl''l个:.、       /ハ
              V ヽ`T - イノリ
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             i  /   ´ `   ヘ  i
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              | | | |,・╂>.|,| | i
               ; ,|//.・╋> ;ヽ| i.


497 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/15(日) 13:20:53.47 ID:ha4VvCoE0

       l  l'^l l } l//    ヽ    ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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    \ |_____ヽ,__/___     l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:    「時空剣士まみれ」
   ./ ..:::| |::::l  /:ヽ / ヽ /;;;;;;ヽ/,;;;;;/     l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
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  l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl
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498 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/21(土) 09:55:33.25 ID:vgPuEZt50
感想ありがとうございます!

>>492
荷物もチートですし、守る眼鏡もなかなかのチートですからね。
眼鏡は状況的には圧倒的不利のはずなんですが簡単に包囲されてくれる気がしないのは何故でしょうw

>>493
純粋な対主催であるエルネストだけがあまり思惑が無いというw
包囲網はきっとクロード合流で完成ですね!

>>494
ロキは12時間無駄にしてますからね。
遭遇出来た数少ない人物にろくなことしてないので必然的にこうなるのでしょうw


特に問題も無さそうですので第132話、WIKIに収録完了させて頂きました。ご確認下さい。

499 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/21(土) 09:59:35.56 ID:vgPuEZt50
第一回AAAロワラジオ(仮) 『時空剣士さよなラジオ』 の音源アップしました。
アドレスはこちら。

http://upple.info/4728/

パスは「aaarowa」です。
何か問題がありましたら書き込みお願いします。

500 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/22(日) 02:20:44.53 ID:GzddKCYl0

                  ,.. -- 、.,_
               ,. '´       `ヽ、
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             //   /        ヽ ヽ
           //   /  _,.ィ       ヽ、 i
         ∠ イ,   -‐''"´,  i   l  l  ヽ |
           / / / /    / ノ'l / ,ハ |i  |ヽ |   「回線が重くてダウンロード出来ないわね……」
           |/| | l.   〃 / / ,ィ''7_/,|.  l  |
              ! ! | _∠/ノ /' /''コ:;;:::!| /   |
             ヽヽ l;「l:;;::i     ヾ='l /     |
                 ヽヽヽゞ=′i       j/ |  |  |
              `ト\ヽ   ___   ,/| |  |   l
               | | l ヽ ヽ、   ,.ィ ノj l  l.  l
               | l | .,K|` ‐‐ ´|> ∨  ハ  |
.              | r‐y^テ< マ ̄V ̄ ノ>^T" ヽ |
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             マ x.{.     ⊂⊃     ..::} _ノ
              ト 八       .i||i    ..:::::八ー┤
     r= 、_   ┌L_iゝ:::_:::::::_:⊂⊃:::_::::::_:ノ |__」    /`ヽ、 _
. y'⌒ヽf  `  ̄ ̄ ̄\  ∧:::| ̄:::::::i||i::::::: ̄|:::/.f´  ├-‐'"  // ´ ._rf.`ヽ、
/ .f⊂))\          / ∨| |:::[二二]::::| |::/ |  //       |.| ((つi_ノ i. }
|.|し!⊃´⌒''‐-x_    ___/  /::| |:::::::i||i::::::::| |:∧ ゝ ______//^/`ーし|丿






         l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ
        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ
       //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
      //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ
        l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl   「そっかぁ、以前(いせん)もそうでしたし、このロダの特徴なのかもしれませんね」
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !
        /  l :/ l              ,イ
           レヽl''l个:.、       /ハ
              V ヽ`T - イノリ
             /  ‖ =只= ‖ ヘ
             i  /   ´ `   ヘ  i
              ゙、 ヘ.___,ヘ__,ノヾr’
              |=.|.| | ´╂`.| |..|.=|
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               ; ,|//.・╋> ;ヽ| i.


501 名前: ◆cAkzNuGcZQ :2011/05/22(日) 10:22:14.13 ID:RTrKc2/70
平日ならきっと落としやすくなるんじゃないかと思います。
とりあえずこちらでは削除はしませんし、3ヶ月くらいは残っていると思うので気長にチャンスを待って頂ければw

でも時空剣士はまみれ。

502 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/24(火) 22:44:42.72 ID:D1JNuKlc0
時空剣士はまみれ

「は」があるとないとでえらい意味が変わってくるな
時空剣士まみれになるのはここだけでいいよ!

503 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/05/26(木) 04:07:37.41 ID:j9rjGkyB0
タイトル考えるのに時間くった……
遅くなりましたが、投下したいと思います

504 名前:ギャンブルはいつもハデのちぐう畜 ◆wKs3a28q6Q :2011/05/26(木) 04:09:21.49 ID:j9rjGkyB0
「くそっ! くそっ!」

激しく息を吐くのと同時に、やり場のない毒をも吐き出す。
彼、クロード・C・ケニーは、必死の形相で駆けていた。
理由は首から鳴り続けている警告音。
所謂、禁止エリアの警告音だ。

(間に合え、間に合ってくれ――!)

過ちの始まりは、平瀬村を目指して移動したことにあった。
彼のいたE-05から平瀬村まで直進すると、E-04の禁止エリアに侵入してしまう。

クロードは、基本的には南へと進んでいた。
しかし、アシュトンを背負ったまま山を登るのが負担になってきたため、やや西へも徐々に進行していたのだ。
それに“ある事情”が加わった結果、禁止エリアに足を踏み入れてしまうことになった。

(冗談じゃない、こんなところでッ!)

まだ、自分は何もしていない。
死んでしまった皆の分まで為さねばならないことが山のように残っているのに。

走る。走る。ひたすら走る。
背中の重荷は決して捨てず、肺から聴こえる悲鳴に耳を塞いでひたすら足を前へと運ぶ。

でないと、ジャックのようになってしまう。
首を吹き飛ばされていたジャック。
彼の分まで戦わねばいけないのだ。
アシュトンと共に首から上をぽぽぽぽーんするわけにはいかない。

「や、止んだ――――!」

禁止エリアを抜けたのだろう。
やかましかった首輪の音は停止した。
思考できるということは、首が飛んだから音が消えたというわけではなさそうだ。

しかし足は止まらない。
斜面を駆け下りた勢いというのもあるし、少しでも禁止エリアから離れたいというのもあった。

「あっ!!」

急に、茶色いものが視界に映った。
それはまさしく後頭部。
茂みでしゃがみ込んでいたのか、今まで気が付けなかった。

注意一秒怪我一生。お馬鹿は急に止まれない。
気が付いた時には、茶髪の青年に膝を入れてしまっていた。

505 名前:ギャンブルはいつもハデのちぐう畜 ◆wKs3a28q6Q :2011/05/26(木) 04:10:38.71 ID:j9rjGkyB0





 ☆  ★  ☆  ★  ☆






「ブレアは――――」

右を見る。ひたすら木々が続いている。
左を見る。道路が見える。
前を見る。平瀬村すら見当たらない。
後ろを見る。どうやらここは森の中のようだった。

平瀬村全体を戦場としたとみなされたのか、どうやら平瀬村自体から脱出してしまったらしい。
そして運の悪いことに、360°見渡しても人っ子ひとり見当たらなかった。

「ダメだ……いないッ……いないよ洵ッ……」

茂みの陰に隠れていないか、念のため動きまわって探してみる。
それでもやはり、ブレアの姿は見えなかった。

『……ということは、あの場に取り残されたか……』
「不味いぞ……今頃殺されているんじゃあ」

何せこちらは相手の主力を殺したのだ。
報復としてブレアは今頃惨殺されているかもしれない。

『かもしれん。だが、生かされている可能性も大きい。
 人質としての価値もあるし、情報の収入源にもなるからな』
「そんな冷静な思考を、相手がしてくれるか正直怪しいけどな」

どかりと腰を下ろして溜め息をつく。
やってしまった。
ブレアとはぐれてしまったのは紛れもなく自分の失態。言い訳のしようもなかった。

『それより、これからどうするかだ。
 ブレアのこともそうだが、俺達の合流を「あっ!!」

洵の通信を遮って、どこからともなく声が聞こえる。
自分を責めるのに夢中で、接近されているのに気が付かなかった。
いくら疲労が溜まっているからとは言え、こうも失態続きだと泣けてくる。

慌ててアービトレイター片手に振り返る。
視界一面に膝が移り、まもなく視界は木々の間から見える晴天へと変わった。

(け、蹴り……!?)

これが刃物だったら既に終わっていた。
にも関わらずそうしなかったということは、ここにきてまともな武器を持っていない奴ということだろうか。
そんな奴が今まで生き残っていたなんて、にわかには信じられないが……

「だ、大丈夫ですか!?」

そして次に聞こえた言葉は、もっと信じられないものだった。

506 名前:ギャンブルはいつもハデのちぐう畜 ◆wKs3a28q6Q :2011/05/26(木) 04:12:05.54 ID:j9rjGkyB0

「……?」
「すみません。急いでたから気が付かなくて……」

事故。
彼の言葉はつまり、そういうことを意味している。

「いや、別にいいけど……」
「すみませんほんと。あ、この先禁止エリアだから気をつけた方がいいですよ。
 まぁ、禁止エリアに入り込んでもしばらくは猶予がありますけど」

持ち上げかけたアービトレイターを一端下ろす。
こいつからは、まだ情報を聞き出せそうだ。
……どんどん思考が黒く染まっていることを実感するが、それが悪いこととは思わないようにする。
優勝のためには、仕方のないことなんだ。

「あれ? そういえば、君は……」

昔とは、違う。
そう考え少し昔を振り返ってしまった。
そして、気が付いた。
この青年を知っていることに。

「ッ……まさか、誰か僕の友人に会ってるんですか!?」

青年の表情が一変する。
どうやら、彼は仲間に会いたがっているようだ。

「いや、残念だけど……直接キミと会ってたなって思っただけだよ」
「え?」
「覚えてないと思うけどさ。この殺し合いが始まった直後、襲われているところを助けたんだよ」

そして眠るキミを見捨ててプラチナを探しに出たんだよ、とはさすがに言わないでおいた。

「……ああ! じゃあ僕があの時見逃されたのは、貴方が助けてくれたおかげなんですね!」

どうやら、一命を取り留めたことは覚えているらしい。
ということは、不意を突かれて一撃でやられたわけでなく、戦闘の末敗れたということになる。
……仲間に引きこんでも役に立つのか甚だ怪しい。
会話の背中から下ろし横たえさせていた黒髪の青年も、戦えるのか疑わしかった。

足手まといにしかならないなら、情報を引き出した後は用は無い。
そう考えた直後だった。
彼が懐から謎のカードを取り出したのは。

「これはお礼です。今の僕にとって、命の恩人である貴方は立派な仲間です」

支給品までくれるのか。
今の自分は優勝狙いだというのに、どこまでもお人好しだ。
もっとも、くれなかったところで、殺害した後奪うつもりだったのだが。

507 名前:ギャンブルはいつもハデのちぐう畜 ◆wKs3a28q6Q :2011/05/26(木) 04:13:00.14 ID:j9rjGkyB0

「フェアリーズカード!!」

しかし予想に反し、金髪に赤いバンダナの青年はカードを使用してきた。
奇襲かと思い、腕で顔面と胸元を覆う。
急所を守る姿勢であって、いかがわしいお店の看板のようなポーズではないぞ。念のため。

「……!?」

しかし攻撃は降り注がない。
それどころか、視界に入った二の腕から、傷が消えていくのが分かった。

「傷、治りましたか?」
「これは一体……」
「フェアリーズカードと言って、仲間全員の傷を直してくれるアイテムです」

見ると、寝かせられた青年の顔色もよくなってきていた。
どうやら、本当に善意から回復アイテムを使用してくれたらしい。
おかげで体も軽くなった。

「よくこんなの持ってたな……」
「ああ、拾ったんです」
「拾った……?」

聞くと、どうやらこの青年は回復効果のあるカードを拾ったらしい。
移動中に視界の端にカードが風に舞うのが見え、それを追いかけたのだとか。
その結果、禁止エリアに踏み込んでしまったようだ。

「よかった……アシュトン――ああ、僕の仲間の彼のことですけど、彼も何とかなったみたいです」

それは、俺にとっては朗報でもなんでもなかった。
折角回復したというのに、二人を相手にしてしまうのは少々きつい。
アシュトンとやらがいつ目覚めるか分からぬ以上、攻撃は仕掛けられなかった。

「それはよかった。ところで――」

だから、攻め方を変える。
心を抉るような手段に。

「キミが眠っているときに、君の友人と思われる人に会ったから、居場所を教えたんだけど――」

それは、遠い記憶。
何とか名前を思い出そうと記憶を掘り起こしてみるが、うまくいかない。

「シエスタ……とか、そんな感じの名前の、青い髪の青年だけど、知ってるよね?」

金髪の青年の顔が暗くなる。
それもそうだろう。
だって彼は、“ここに居ない”のだから。
それは、良くて自分とブレアのような別行動、悪くて死別ということだ。

「無事に、会うことはできたのかい?」

あの時の青い髪の青年の反応は、相当仲の深い相手と再会したがるそれだった。
あの後望んで別れたとは思えない。
つまり、どう転んでも望まぬ別離を行った後。
そこを抉り、まずは心を折りに行く。

508 名前:ギャンブルはいつもハデのちぐう畜 ◆wKs3a28q6Q :2011/05/26(木) 04:35:03.55 ID:j9rjGkyB0

「……それが……誤解、されてしまって……」

しかし、返ってきたのは意外な返答。
聞くと、彼は青髪の青年(余談だが、チェスターという名前だった。惜しい)に人殺しと勘違いされたらしい。
その結果、多くの面倒な事態に遭遇したのだとか。

最初、チェスターが金髪の青年(こちらはクロードというらしい。ようやく自己紹介をした)と旧知の仲だと思っていた。
しかし、話を聞くとどうもそうではないらしい。
それからようやく、先程まで戦っていた相手も金髪だったことを思い出す。

(あっちの方が、チェスターの親友だったのか)

まぁ何にせよ、チェスター達の誤解を解きたいとのことだった。
もっとも、俺に取って重要なのは、次に聞いた発言だけど。

「ブレア……? クロードはブレアの知り合いなのか?」
「そういうルシオこそ、ブレアを?」

ブレア。
紛れもなく、クロードはその名を告げた。
どうやら、クロードがこの島で味方に出来た唯一の存在がブレアらしい。

「ああ。一緒に行動していたから……」
「それで!? ブレアさんは今どこに!?」
「それが……殺人者に襲われて……
 逃走アイテムを使ったけど、俺しか逃げて来られなかったんだ……」

殺人者はこちらの方だが、そのことは伝えない。
そして、洵の存在も伝えない。

繋ぎっぱなしのコミュニケーター。
にも関わらず洵は会話に入ってこない。
驚かせないためかもしれないが、後々仲間の存在を隠しておくことが有利に繋がると考えたからかもしれない。
ならば、黙っておくのが得策。
勿論、洵がいつでも会話に入って来られぬよう、仲間がいても矛盾しないような言葉を選んで喋っている。

「それじゃあ、助けに行かないと!」

クロードが立ち上がる。
思わず笑みがこぼれそうだった。

引き出したぞ、その言語。

「敵はかなり強いけど……手伝ってくれるのかい?」
「勿論! 今度こそ、止めるんだ、こんな馬鹿げた殺し合いを!」

馬鹿は君だよ、クロード。
手のひらの上で踊るんだから。


509 名前:ギャンブルはいつもハデのちぐう畜 ◆wKs3a28q6Q :2011/05/26(木) 04:37:47.24 ID:j9rjGkyB0

――これは、賭けだ。危険なギャンブル。
ヘタを打てば一気に敵が増えてしまう、とてつもなくリスキーな賭け。

しかし、上手くいけば一網打尽にすることが出来る。
団結されきる前に殺すことが出来るというのは大きい。
団結したチームの怖さは先程痛感している。
極力“個”のまま撃破するのが一番だろう。

「じゃあ、決まりだ。放送を聞いて、ブレアがまだ生きてるようなら助けに行こう」

ギャンブルは嫌いだ。
リスキーだし、地道にコツコツが一番。
スリだって、大物よりも小物を狙ってコツコツ派だった。

そんな俺でも、ギャンブルをする時の必勝法は知っている。
そう、お察しの通りイカサマだ。
確実とはいかなくても、勝率を高める細工をするだけで運気は向いてくるものなのだ。

じゃあ、イカサマのテクニックは何だって?
それはズバリ、二段構えの構造さ。
本命の罠の他に、もう一段罠を張る。
ハデで、見破られねばハイリターンが望めるけど、見破られやすくリスキーな罠を。
すると、もしもハデな罠が見破られても、相手はそれ以上罠があるとは思わないため、二段目の罠で殺せるというわけだ。

今回の場合、最初の罠は『同士討ちのための嘘』だ。
相手を殺人者だと思わせ、また相手には俺の仲間の殺人者だと思わせ、同士討ちを狙うというもの。
これが上手く行けば儲け物だ。
ハデで稼げるお得な罠。

ただし、これは破られかねない。
話しあえば、誤解は解けてしまうのだから。
だから、本命の罠を張る。
それはズバリ、『横槍を入れて厄介な敵をまず殺す』というもの。

最初に起こる戦闘で、まずは殺害優先順位を決める。
そして、話し合いで互いが殺人者じゃないと分かった戸惑いを突いて、一番厄介な獲物を仕留める。
その後は動揺を突いて二人目を殺すもよし、撤退を選ぶも良しだ。
二段目の罠は、気付かれないこと最優先だ。

鬼畜と呼びたきゃ呼ぶがいい。
ギャンブルに出るのなら、人は誰しも外道にならなくてはならない。
賭けというのは、勝者もいれば敗者もいるもの。
ベットするものが金か命かの違いだけだ。

(俺は負けない。負けられない)

こちらのベットは自分の命と大切な人の命。
意地でも負けるわけにはいかない。
例えどんなにこの身を鬼畜に落とそうとも。

510 名前:ギャンブルはいつもハデのちぐう畜 ◆wKs3a28q6Q :2011/05/26(木) 04:38:37.71 ID:j9rjGkyB0
【E-03/早朝】

【???/早朝】


【クロード・C・ケニー】[MP残量:55%]
[状態:右肩に裂傷、背中に浅い裂傷と打撲(いずれも回復)。左脇腹に裂傷と打撲(多少回復)。全身に軽い痛み]
[装備:エターナルスフィア、スターガード@SO2、エネミー・サーチ@VP、首輪探知機@BR]
[道具:セイクリッドティア@SO2、昂魔の鏡@VP、荷物一式×2(水残り僅か)、アヴクール@RS(刀身に亀裂)、アシュトン、アルベル、レオンのデイパック]
[行動方針:仲間を探し集めルシファーを倒す]
[思考1:ルシオと共に平瀬村でマーダーを倒す]
[思考2:そのあとで北上し、ブレアに誤解を解いてもらう]
[思考3:プリシスを探し、誤解を解いてアシュトンは味方だと分かってもらう。他にもアシュトンを誤解している人間がいたら説得する]
[思考4:レザードを倒す、その為の仲間も集めたい]
[備考1:昂魔の鏡の効果は、説明書の文字が読めないため知りません]
[備考2:チェスターの事は『ゲームには乗ってないけど危険な人物』として認識しています]
[備考3:アシュトンの衣服のポケットから首輪探知機を回収しています。
     また、アシュトン、アルベル、レオンのデイパックと落ちていた剣を回収しています。
     アシュトンの荷物=無稼働銃、物質透化ユニット@SO3、首輪×4、荷物一式×2
     アルベルの荷物=木材×2、咎人の剣“神を斬獲せし者”@VP、ゲームボーイ+ス○ースイ○ベーダー@現実世界、
             ????(3)、????(5)、鉄パイプ@SO3、荷物一式×7(一つのバックに纏めてます)
     レオンの荷物=どーじん、小型ドライバーセット、ボールペン、裏に考察の書かれた地図、????(1)、????(2)、荷物一式
     回収した荷物はデイパックと落ちていた剣のみで、装備していた服などはそのままの状態です]
[備考4:どのデイパックが誰の物なのかの判断が付くか付かないかは次の書き手さんに一任します]


【アシュトン・アンカース】[MP残量:50%(最大130%)]
[状態:気絶中。ギョロ、ウルルン消滅。袈裟懸けの深い裂傷(ほぼ回復)。体のところどころに傷・左腕に軽い火傷・右腕打撲。激しい怒り、焦り(睡眠により減少したかは不明)。疲労大]
[装備:ルナタブレット@SO2、マジックミスト@SO3]
[道具:なし]
[行動方針:プリシスの1番になってからプリシスを優勝させる]
[思考1:クロードには自分がマーダーだとは絶対に知られたくない]
[思考2:チェスターとソフィアを殺してギョロとウルルンの仇を討つ]
[思考3:プリシスのためになると思う事を最優先で行う]
[思考4:ボーマンを利用して首輪を集める]
[思考5:プリシスが悲しまないようにクロードが殺人鬼という誤解は解いておきたい]
[備考1:袈裟懸けの深い裂傷は応急手当はしましたが、それだけでアシュトンが動けるようになるかどうかは後の書き手さんに一任します]

【ルシオ】[MP残量:5%]
[状態:身体の何箇所かに軽い打撲。身体中に裂傷、打ち身、火傷。衣服が所々焼け焦げている(ほぼ回復)。精神的疲労大]
[装備:アービトレイター@RS]
[道具:マジカルカメラ(マジカルフィルム×?)@SO2、
    コミュニケーター、10フォル@SOシリーズ、ファルシオン@VP2、空き瓶@RS、グーングニル3@TOP
    拡声器、スタンガン、ボーリング玉@現実世界、首輪、荷物一式×4]
[行動方針:レナスを……蘇らせる]
[思考1:放送でブレアの安否を確認後、クロード達と共に平瀬村へ]
[思考2:洵と協力し、殺し合いを有利に進める]
[思考3:ブレアから情報を得る]
[思考4:ゲームボーイを探す]
[備考1:デイパックの中にはピンボケ写真か、サイキックガン:エネルギー残量〔10〕[70/100]が入っています]
[現在位置:???]
※韋駄天を使用しました。効力は17話参照。ルシオが何処まで移動したかは後の書き手さんに一任します。


※フェアリーズカードはエルウェンのランダム支給品でした。
※フェアリーズカードはボロ雑巾と化したエルウェンの懐に入っていたものが、風に飛ばされたものです。
※エルウェンは範囲効果がダオスに及ぶことを考慮してこの支給品を使っていませんでした。



511 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/26(木) 04:39:45.51 ID:j9rjGkyB0
投下終了
フェアリーズカードなど、問題があるようでしたら遠慮無く言ってください

512 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/26(木) 20:27:52.23 ID:gUSNO8XCO
投下乙でした!
奇跡の観察力でルシオの企てを見破るクロード……とはいくわけもなく利用されてしまうのねw
しかしルシオよ。そいつに関わった参加者は軒並み不幸になるぞ。対主催同士を同士討ちさせるその作戦……不安でならないw

フェアリーズカードに関しては問題無いと思いますが、それとは別に気になった点が1つ。
クロードはE−5から禁止エリアに入ってE−3まで抜けている様に読めましたが、1エリアを30秒で通過したという事になるのでしょうか?

513 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/26(木) 21:59:03.74 ID:CLOr42EI0
申し訳ありません、F-03でした
山頂付近の角っ子の方を通過したとお考えください

514 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/26(木) 21:59:48.98 ID:CLOr42EI0
さらに間違い、F-04でした
重ね重ね申し訳ない

515 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/27(金) 00:22:09.57 ID:FKDypkxD0


         l    ,.... ―――‐...、_ ̄`i          r‐j⌒!⌒i-、
       /{  /:: ::/:: : :: : /:: :: :: :::`ヽ/        / ノl. | |ノ-'
     /: :://: 1: /: /: : : /: : :/::: ::: :: ::\.  「 ̄ ̄ ̄ ヽjlノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
    ,': : ヽ: : : :|/: 〃: :/}: : /}:: :|:: ::: ::: :}.  |           ク    |
     |::: :: :: ::―ヒ斗メ了  |/下ニト/: : : /   │                    |
     |: : : : : : : :|/ー‐'  〃 ∠八く_/リ    |      仕   ロ    |
.    ∨:: ::.:.{: : :|=≠气   =≡、/!     |               │   │
     ∨::: :: |:: : |      、    /::|     |      業   ド    |
     ∨: : :|: : :|    r ― ァ   /::::|     |                    |
     ∨ : |: : :|    ヽ _ノ  , ':|::::;'     |      だ   の   |
      ∧:::l: : :|ヽ.  __ ,<: :: |::/ / ̄ ̄|                    │
―‐ 、    ヽ{:: ::|ー――r―i  \:}//  __ |      !       │
    ヽ-、__>:: :|     } 〈‐、_リ   /    .|                    │
ゝ二二   ヽ {\{ヽ.__,ノ⌒ト、 ∧ /      │    __           .|
   ___  | ト――‐ /{(__)}.|  ∨     │   / /          |
ヽ_八    ヽ|    ./ ヾニソ.ト、   ヽ―― 、 /{―/ くr--zァ ――┬―┘
:::::::::::\     ,}   /       } \  ` ̄\人 ::/     ` ̄ノ::::::::::::::ノ


シエスタってどっかできいた名前だと思ったらこれかあ
漫画ロワに出てたよね

516 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/27(金) 22:23:23.07 ID:x1CUTCZb0
今度はマーダーの体力回復させるとか
どんだけ余計な事ばっかしてるんだよ苦労度は…

517 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/28(土) 07:22:52.13 ID:Y4XMs5WRO
むしろクロードが余計なことをしなかった時がないw

518 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/29(日) 12:48:11.44 ID:l74bpYC8O
最新話をWikiに収録したいと思いますが、これ洵は登場キャラにした方が良いのかしら?

519 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/29(日) 13:15:22.22 ID:bQ27S7MM0
そういえば音声のみの出演なんだよな……
予約には入ってなかったし、登場キャラ欄には洵抜きの三人書いて、洵は追跡表には入れるってのでいいんじゃない
死体登場と同じ扱いって感じで

520 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/29(日) 19:11:21.22 ID:l74bpYC8O
死体扱いw
とりあえず洵は登場キャラ欄には()で入れておきました。いらないようでしたら消して下さい。

521 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/29(日) 21:45:27.88 ID:H/S4Yh2k0
遅れましたが投下乙です
ルシオはチェスターとも面識あるし、マリア組と会ってもチェスター組と会っても面白そう
クロードがいるだけでどっちの対主催組もかなり混乱しそうだしw

522 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/30(月) 23:15:10.35 ID:BaKsZjcY0
そう言えばルシオはクロードが一応仲間だと思っているロキを殺してたな

523 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/01(水) 00:51:23.15 ID:NTz50ggL0
>>522
チェス太「ここから導き出される結論は一つ…ロキがマーダーだったという事だ。
     つまりその仲間のクロードもマーダーって事だったんだよ!!!111!」

524 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/01(水) 03:27:39.84 ID:/a5H5tqA0
>>523
わりとまっとうな推理なのが困るw

525 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/01(水) 10:44:44.93 ID:6eCxAgj40
>>523
お前の導き出す結論はいつも一つじゃねえかwww

526 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/02(木) 21:10:43.10 ID:cla4Wrix0
         l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ   ____
        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ  /      ヽ
       //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ / 時 .あ マ ヽ
      //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ  |  間 .わ  |  |
        l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl .| .じ て .ダ  |
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !  .|  .ゃ る .|  |
        /  l :/ l              ,イ    |  .な よ    |
           レヽl''l个:.、       /ハ    ヽ い う    /
              V ヽ`T - イノリ       \  な   /
       ,  __. ィイ´ |:|: ヽ-- '.: 〃   `i,r--   _   ̄ ̄
      〃/ '" !:!  |:| :、 . .: 〃  i // `   ヽヾ
     / /     |:|  ヾ,、`  ´// ヽ !:!     '、`
      !      |:| // ヾ==' '  i  i' |:|        ',
     |   ...://   l      / __ ,   |:|::..       |
  とニとヾ_-‐'  ∨ i l  '     l |__|土  ヾ,-、_: : : .ヽ
 と二ヽ`  ヽ、_::{:! l l         ! | .|寸__ -'_,ド ヽ、_}-、_:ヽ

527 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/03(金) 14:05:47.43 ID:0RhDbiYe0
その顔万能だなw

528 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/03(金) 23:43:11.00 ID:w2heB7Sm0
いいからお口にテーピングだ!!

529 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/04(土) 20:29:45.76 ID:YPDtfpeBO
略すとオクテな時空剣士だね!

530 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/05(日) 14:19:08.14 ID:1u9Sabvg0
ルシオは今のところいい拾い物だったけど、この先どうなるんだろw
単純に考えりゃアシュトン含めて戦力ゲットだけど、あのクロードだからなーw

531 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/06(月) 07:59:37.15 ID:m8WVT3p7O
新しい仲間が入ったぞ! 人物特性を見てみよう!

・クロード
光の勇者様(笑)
役立たず
疫病神
おつむがアレ
知らずに敵を増やす
味方はマーダーだけ
憎まれっ子世に憚る
うえだゆうじ
歩く支給品

さあルシオ振り分けろ。

532 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/06(月) 23:15:28.10 ID:lld7vnKa0
>>531
ルシ男「とりあえず装備品だけもらって神界転送で」

533 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/07(火) 01:01:46.59 ID:4cz89Ggh0
クロードなんか送ったらCエンド確定コースだw

534 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/13(月) 21:46:29.44 ID:pXhl/4dE0
                                _ _ ,, _ _
                            ,. , ',      ", - " " - 、
                           i i        - -  、- -  ヽ
           / ゙̄ヽ.          , "        ,、     ヽ   "ヽ
          , '/`゙' 、  l         i  /   /-/ i i--`、 、   ヽ     i
         , ':〈   / リ        i  /-i   i::::i i i::::::::::::i  i   i.ヽ   i
        , '  `''''"  /        i  i:::i   i:::::i .i i:::::::::::::::i  i    i `,ヽ i
       , 'ヽ,ヽ、,,::'" , '         i .i::::i  .i::::::i.i. i::::::::::::::::i .i::i   i   i i .i
       /  ~'ー彡 /          .i i-i  i_ _ ,i.i ̄ ̄"i / .i   .i  i .i. i i
       /    彡 /            i _ i  i__;; ','    ./',,',,- .i.   i  i .i .ii  ルシ男(笑)チェス太(笑)
 ,,,,,, ,,'"/     ,'  /           ( 9i  i        ''-- ..i  i i i  i
"  ゙ヽ, '    ,, '" /             i、_i i     .i      i  i .i i  i
   , 'ヽヾ、ミ 彡:: /              i ii i,           i / i . i /
  , ' ヽ\、,,,ソ::. /                i i. 、   ー--    , "i/  i/
::/"    :::::::: ,イ                 i .| ヽ       , '
"::     :::::: /゙tt,ヽ,,,,,,             i .|   ` ,, ,,-i
::.    ::::::::::::/ ,,、-'" ヾ`' 、        | ̄  ̄  ̄"i-,    |-- __
     .:::::::::::,、 '"      \,',       ,.l       i:::i    i:':::-..._;;;;;-,,,_
    :::::,、-'"        :::リ  _ - "  " - , , __l::::i    i_::::::::::/;;;;;;;;;;/
    ''"          ::: " /     _ - "     l:::i    i:::::::/;;;;;;;;;;/' - _

535 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/13(月) 22:29:04.27 ID:k9Ndfpcg0
>>531
あれ、声優うえだゆうじだっけ?

536 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/14(火) 23:53:02.99 ID:cZDvBiPx0
>>534
ルシオはお前と違ってまともにロワやってるぞw

>>535
PS版はそうだよ

537 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/03(日) 14:19:43.75 ID:1SZ09s1b0
7月だというのにまるで湿地帯にいるような気候だよ
何とかしておくれよ時空剣士

538 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/03(日) 15:03:52.72 ID:0XKKAJ/L0
涼しさを届けるべく、クールな男がやって来ーる!

539 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/03(日) 21:23:30.19 ID:hXGGF4AO0
時空剣士熱中症で倒れてしまえ

540 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/04(月) 23:55:52.64 ID:ic/skptp0
                                 ,.へ
  ___      l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ  ム  i
 「 ヒ_i〉    / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ   ゝ 〈
 ト ノ    //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ  iニ(()
 i  {    //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ    |  ヽ
 i  i     l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl   i   }
 |   i     l :/ l :: ィト   ー― '    ,!     {、  λ
 ト−┤.   /  l :/ l              ,イ    ,ノ  ̄ ,!
 i   ゝ、_     レヽl''l个:.、       /ハ  ,. '´ハ   ,!
. ヽ、    `` 、,__V ヽ`T - イノリ"      \  ヽ/
   \ノ ノ   ハ ̄r/:::r―--―/::7   ノ    /
       ヽ.      ヽ::〈; . '::. :' |::/   /   ,. "
        `ー 、    \ヽ::. ;:::|/     r'"
     / ̄二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ
     | 答 |      ダオスをだおす       │|
     \_二二二二二二二二二二二二二二二二ノ

541 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/04(月) 23:56:48.89 ID:Qo238Yy10
また新しいのが出たようなww

542 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/05(火) 02:05:25.86 ID:9CWKBkJ+0
このままじゃAAでスレが埋まってしまうw

543 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/05(火) 10:34:33.31 ID:wOTPNOUV0
涼しさってエターナルフォースブリザードの事かw

544 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/10(日) 14:25:18.40 ID:NZb76n100
いま、驚愕の事実を明かそう
スレが過疎になってる

545 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/10(日) 14:46:27.05 ID:ooFy/Fkr0
そう過疎うか

546 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/11(月) 19:37:35.41 ID:D1aTXkZ/0
なん過疎んな気はしてたんだよな

547 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/14(木) 18:42:57.40 ID:V/eUxDwB0
時空剣士のおかげでこのスレはいつもスーパークールビズですね

548 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/15(金) 18:51:32.21 ID:NpfAGA9W0
                  ,.. -- 、.,_
               ,. '´       `ヽ、
              /,             \
             //   /        ヽ ヽ
           //   /  _,.ィ       ヽ、 i
         ∠ イ,   -‐''"´,  i   l  l  ヽ |
           / / / /    / ノ'l / ,ハ |i  |ヽ |
           |/| | l.   〃 / / ,ィ''7_/,|.  l  |   「クレス、今期の月報は?」
              ! ! | _∠/ノ /' /''コ:;;:::!| /   |
             ヽヽ l;「l:;;::i     ヾ='l /     |
                 ヽヽヽゞ=′i       j/ |  |  |
              `ト\ヽ   ___   ,/| |  |   l
               | | l ヽ ヽ、   ,.ィ ノj l  l.  l
               | l | .,K|` ‐‐ ´|> ∨  ハ  |
.              | r‐y^テ< マ ̄V ̄ ノ>^T" ヽ |
.              | / {// ┌─【】─┐ .|//  ',  
             ノノ   V . └/i||i\┘ .V/  ',  
             r'゙   ノ  .//i||i\\  V   `丶  
               弋  Y.    ̄  i||i   ̄   Y    }    
             マ x.{.     ⊂⊃     ..::} _ノ
              ト 八       .i||i    ..:::::八ー┤
     r= 、_   ┌L_iゝ:::_:::::::_:⊂⊃:::_::::::_:ノ |__」    /`ヽ、 _
. y'⌒ヽf  `  ̄ ̄ ̄\  ∧:::| ̄:::::::i||i::::::: ̄|:::/.f´  ├-‐'"  // ´ ._rf.`ヽ、
/ .f⊂))\          / ∨| |:::[二二]::::| |::/ |  //       |.| ((つi_ノ i. }
|.|し!⊃´⌒''‐-x_    ___/  /::| |:::::::i||i::::::::| |:∧ ゝ ______//^/`ーし|丿



         l   ∨ィ.∨:::::::∨:i i::∨::i ヽ ヽ /
        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ
       //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ
      //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ     「AAA 133話(+ 1) 16/62 (- 0) 25.8
        l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl   ベテランの力、それが過疎を打ち破るのです」
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !
        /  l :/ l              ,イ
           レヽl''l个:.、       /ハ
              V ヽ`T - イノリ
             /  ‖ =只= ‖ ヘ
             i  /   ´ `   ヘ  i
              ゙、 ヘ.___,ヘ__,ノヾr’
              |=.|.| | ´╂`.| |..|.=|
              | | | |,・╂>.|,| | i
               ; ,|//.・╋> ;ヽ| i.



549 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/16(土) 21:11:37.77 ID:UFyvvytV0
あんたらホントに良いコンビだなw
結婚(コン)しちゃいなYO!

550 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/17(日) 00:43:31.28 ID:m1kZFQ7h0
ベテランの熟練された作品が、十九連発できたらいいですね!!

551 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/03(水) 01:15:17.17 ID:bX8Oxx3+0
10日以上も書き込み無いなんてとうか(どうか)してるよ

552 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/03(水) 02:32:47.62 ID:Hr3t+U3P0
放っておいたら時空剣士どもが増殖しやがって……
駄洒落は消毒だー!

553 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/09(火) 12:23:41.99 ID:HpVx2TUs0

             i ::i : i::: :::   ヽ i:::ヽ   ヽ  ヾ        、`ヽ、
             i ::i :: i::: , '     i i::: \  iヽ      ..    ヽ、__ヽ
             ノ ,: :::i i/__---ー一i i-- 、ヽ iヽ     、::     ヽ
           / / ::i  i'ニ __      i i   `ヽ i::_、::    i::::  ヽ 丶
          / ', i  ::ハ. i   __ `ヽ 、 i i    i  iヽ::::..   i::::  、 ヽ
            /,, l  :/ ; i/"iO"`ヽ`  ii  --ー__ i"ヽ::::   i:::::: ヽヽ ヽ
            /,i  :i/-i i ` !、"'ソ       '"O ヽ、 i::::/ ̄:三} ヽ \ 、
            ソ.i /i:;(iヽ、`ー         !、_'ソ ゝ 、/   ,.=j:::  丶      「今日は野球(8・9)の日?
             i i 丶i  `           `ー  /   _,ノiヽi`、::::  丶      いやぁ、急にそんなこと言われましても!
             i i \`-i       、       /{.  /: i ヽ' ヽ、 丶     野球らしく、捕手でもしておきましょうかね!!」
              v  `-,!             , '::::::::ヽ、/ヽ: i     `丶、丶
                 ' ヽ .    ==    / :::::::::::::::/ __ヘ:: i        ヽ
                    \   ::  _ , ‐'´::::::::::::::;/ (_ノ)‐-、
                     ヽ,‐´‐:ラ ':::::::::::::::: ;∠.   ヽ_}  ゙ヽ
                  ,r` "´  /:::::::::::::::::::ィ´  `ゝ  !、  /
                 /       / :::::::::::::::: ; '´   /´\ /   r'\
.                 i      ! ::::::::::::::/ 時 | .!::::::::/ヽ、.._!ヽ. ヽ、
                 {      {:::::::::::;:イ / 空‖i:::::::/:::::::::::::/  \  ヽ、
.                  ヽ       ヽ,.ァ‐'´ /ヽ 剣 ,/`ヽ、::::::::: /    ヽ   ヽ
                  ヽ、 ,. ‐'"   .ノ ,〈 士 >   `'‐- '       ヽ
                      >   _,. ‐'´ / /    `)             ヽ
                   ,ゝ       _.⊥.-r┬:/               ヽ
                   ヽ_,. -‐i"!´「L.=!┘     ヽ
                   <      / /       |
                   /    、i / __     ./


554 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/09(火) 20:48:41.83 ID:2yaML5t80
惜しい。捕手のAAがあればなw

555 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/10(水) 01:41:34.12 ID:mC1cWSZP0
保守するのにもほーしゅー(報酬)が必要だね、プププ

556 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/08/10(水) 22:45:38.02 ID:DUIQ0yxi0
時空剣士乙。

8月10日といえばハッテンの日ですね。
つーわけでガチムチヅラムスとロリ巨乳ソフィアとデコッパチチェスターと鉄パイプ派フェイトさんを予約させて頂きます。
8・10(やっと)放送前が出揃いますね!


557 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/11(木) 07:28:22.95 ID:EWJAIeh8O
ヅラパート予約来てたー! チェス太終了のお知らせか。
そして時空剣士乙。

558 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/13(土) 20:52:21.71 ID:Wff+sCqT0
予約来た、これで勝つる!
そういえばスレの容量は大丈夫だっけ?

559 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/08/13(土) 21:26:45.84 ID:mspahM080
投下時に立てれば大丈夫じゃないでとうか(しょうか)

560 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/13(土) 21:27:02.05 ID:mspahM080
げえーっ、鳥消し忘れ!!

561 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/15(月) 01:05:25.06 ID:FK8HrHsL0
なんか本編より駄洒落やAAの方が容量喰ってる気がするぜ…

562 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/16(火) 23:42:17.43 ID:fOcxn24m0
初ダジャレ…ども…

俺みたいな時空剣士でロワに参加してる面白野郎、他に、いますかっていねーか、はは

今日の仲間の会話
あのマーダーどうする とか あの主催者倒す とか
ま、それが普通ですわな

かたや俺は沖木島で参加者の名簿を見て、呟くんすわ
daosu wo daosu.狂ってる?それ、誉め言葉ね。

好きな音楽 Dajalais
尊敬する人間 田代まさし(盗撮行為はNO)

なんつってる間に洵に殉職させられたっすよ(笑) あ〜あ、武器無しの辛いとこね、これ

563 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/17(水) 08:00:16.16 ID:eD3Hp0Pg0
コピペ改変wwww
洵に殉職でクスっときた自分が憎い

564 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/20(土) 21:47:06.29 ID:L9QLZ3mC0
クレスのロワ内の行動ってホントに>>562みたいな感じだから困る

565 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/25(木) 23:47:47.73 ID:6eufYemp0
2週間たったけど、どうなんだろう
現状がちょっと気になった

566 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/08/26(金) 20:09:44.44 ID:9cLkbgBu0
申し訳ない、思ったより進んでないです……

567 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/28(日) 15:45:21.26 ID:jJcuNySn0
>>540
クレスさん何してるんすかw
顔wwwじわじわくるwwww

568 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/29(月) 22:47:02.11 ID:wtOFBXjp0
このAAの顔のひどさはAAAロワの発明と言っても良いくらいだw
カオスさが違うwwwwww

569 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 00:05:29.76 ID:xpZerQrw0
カオスな顔っすね

570 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 13:47:09.03 ID:JdDBOGwL0
祟りじゃ!時空剣士の祟りじゃ!!

571 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 08:49:08.77 ID:X8plc5oi0
祟りは多々リピートするからなあ

572 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 08:06:12.25 ID:Oz7qdyQo0
       l  l'^l l } l//    ヽ    ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
☆――‐イ  Dノノノ ノ |       |     レ- 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
  \  l  `ー '  l      /         ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
    \ |_____ヽ,__/___     l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
   ./ ..:::| |::::l  /:ヽ / ヽ /;;;;;;ヽ/,;;;;;/     l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:    「あんまみ調子に乗らない方がいい」
   l   ∨ィ.∨:::::::∨:i i::∨::i ヽ ヽ /    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
  / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ!    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
 //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
//l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ \、 `ー-  _ ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:_  -‐ ¨
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      /  ‖ =只= ‖ ヘ
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      /´,`ヾ、‖, /`ヽ、.i
     /  /   | `´冫 丶. \
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   \ /⌒へ、 | 丶,ィ´⌒冫 ノ
     ` ` .|  |ソ__,ノ  |-_〆、  ノノ
        |――|ー|――|
        .| l l l:l| . | l .| l:;
        冫; ; ;! |. l : 〈
        // l l| !l l l i!
        ! l .l l|  i l l l i,.
        /\/| |\/:i
        |..:::::::::|   i.::::::::::|
        .!:::::::::|   !.::::::::|
        |::::::::!    !:::::::|
        ,|:::_:|   / レ、
        ||/ `   |  /
        `|.  l  /  丿
         \_/  ヽ-´ 彡



573 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 19:07:12.06 ID:Pra5A2wU0
   ,'^⌒^ヽ
  .,((レ=レ=レゝ
  レ、d ゚д゚ノ  <誰もいない……
  ,(;、)"凹゙(/ ̄ ̄ ̄ ̄/  
__/(_I3つ/ 駄洒落 /___
    \/____/



   ,'^⌒^ヽ
  .,((レ=レ=レゝ
   レ ゚∀゚ レ <駄洒落言うなら今のうちッ!
  ,(;、)"凹゙(/ ̄ ̄ ̄ ̄/  
__/(_I3つ/ 駄洒落 /___
    \/____/

574 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 19:09:48.87 ID:/tf5YJAi0
         l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ   
        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ  
       //l :. .l:::l | ,  \  ii ,イヾレ!  !ヽ
      //l :.  /  |<●>  <●>≠彡'リ 
        l : /l ::|ハ::{       '       }ヽl .
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  ! 
        /  l :/ l              ,イ        「じー」
           レヽl''l个:.、       /ハ    
              V ヽ`T - イノリ


575 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 21:31:14.10 ID:6+oArkfU0
つまり時空剣士しかいないんだなw

576 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 21:32:08.47 ID:ZH8F78JK0
剣士を発見しました!

577 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 00:28:48.77 ID:T3YilOhi0
                  ,.. -- 、.,_
               ,. '´       `ヽ、
              /,             \
             //   /        ヽ ヽ
           //   /  _,.ィ       ヽ、 i
         ∠ イ,   -‐''"´,  i   l  l  ヽ |
           / / / /    / ノ'l / ,ハ |i  |ヽ |
           |/| | l.   〃 / / ,ィ''7_/,|.  l  |   「クレス、今期の月報は?」
              ! ! | _∠/ノ /' /''コ:;;:::!| /   |
             ヽヽ l;「l:;;::i     ヾ='l /     |
                 ヽヽヽゞ=′i       j/ |  |  |
              `ト\ヽ   ___   ,/| |  |   l
               | | l ヽ ヽ、   ,.ィ ノj l  l.  l
               | l | .,K|` ‐‐ ´|> ∨  ハ  |
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             ノノ   V . └/i||i\┘ .V/  ',  
             r'゙   ノ  .//i||i\\  V   `丶  
               弋  Y.    ̄  i||i   ̄   Y    }    
             マ x.{.     ⊂⊃     ..::} _ノ
              ト 八       .i||i    ..:::::八ー┤
     r= 、_   ┌L_iゝ:::_:::::::_:⊂⊃:::_::::::_:ノ |__」    /`ヽ、 _
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/ .f⊂))\          / ∨| |:::[二二]::::| |::/ |  //       |.| ((つi_ノ i. }
|.|し!⊃´⌒''‐-x_    ___/  /::| |:::::::i||i::::::::| |:∧ ゝ ______//^/`ーし|丿


         l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ   ____
        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ  /      ヽ
       //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ / 時 .あ マ ヽ
      //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ  |  間 .わ  |  |
        l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl .| .じ て .ダ  |
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !  .|  .ゃ る .|  |
        /  l :/ l              ,イ    |  .な よ    |
           レヽl''l个:.、       /ハ    ヽ い う    /
              V ヽ`T - イノリ       \  な   /
       ,  __. ィイ´ |:|: ヽ-- '.: 〃   `i,r--   _   ̄ ̄
      〃/ '" !:!  |:| :、 . .: 〃  i // `   ヽヾ
     / /     |:|  ヾ,、`  ´// ヽ !:!     '、`
      !      |:| // ヾ==' '  i  i' |:|        ',
     |   ...://   l      / __ ,   |:|::..       |
  とニとヾ_-‐'  ∨ i l  '     l |__|土  ヾ,-、_: : : .ヽ
 と二ヽ`  ヽ、_::{:! l l         ! | .|寸__ -'_,ド ヽ、_}-、_:ヽ


578 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/25(日) 21:51:14.17 ID:hx3J8ITz0
ttp://www1.axfc.net/uploader/Img/so/126223

過去スレとwiki読んだ勢いで描いた。反省はしていない。


579 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/26(月) 00:08:09.20 ID:V2xXwaDu0
>>578
なにやってんですかアッー
こんなのが来たらチェス太気絶するー!

580 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/09/26(月) 00:30:46.42 ID:DzMEsfSu0
こwwwwwwれwwwwwwwwwはwwwwwwwwwwww
卑怯すぎるwwwwwwww
こんなの絶対笑っちゃうに決まってるじゃないですかーーーーっ!!



なお、そのヅラムスさんの登場する話ですが、ちょっとしたトラブルがあったので少々遅れております。
今月末か来月頭には投下したいと思っていますが、期限はとっくに切れていると考えていますので、
もし「我こそがヅラさんを書いてやらああああ!!」という方がいらっしゃったら気軽に予約取って行って下さい。

581 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/26(月) 09:23:35.96 ID:Zt1l45320
すげええええ!!!
カラーにするとこんなんなっちゃうのかwww

582 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/26(月) 16:22:56.81 ID:/GIw5tBK0
>>578
ちょwおまwwwGJ!
急にヅラムスが来たのならやらざる得ない

                (
                 )__
               ´ !    `ヽ、
.             /        /.l
             |ゝ       ノ .| ̄ ̄ `ゝ
          / ヽ|.ゝ、___ ,ゝ/ソ   ̄\ゝ
        /   ヽl `▼| `ヾ・ソ  ´/、、───- ___,
.      /  / /ヽ.〉、 | \ /  l.|ヽ| ゞ    /´ /
     /  / /\ | 〉∨_、 イ/      /  `ヾ
    /   , イ´   ヽ||ヽヽ=ソ´-/      ./    .|、
   /  /´       ゝ-、|二ノ´/イ´`,  /ヽ、   | ヽ
  /´  〈         ヾ  _,、,/ノ  .|__/-\     ノ ヽ
. ///  .〉          〉 \ノ`   ヽ丿´ ヽ\ー―´   ヽ,
 ヽl .| |.=ゝ         .| ノ/\ヽーノ     ノノ\ ゝ    │
   ヽ,ソ /          `´ソヽ `ー┘ー- ノノ.ノノ/  l .ヽ|
     +            __/´ヽ`´ヽ__ノノ.ノノ.、|   /  |
    +            _ヽヾ二`'´\_,^ヘ  ̄R_.,|  /  |ヽ、 _
           l´` ̄ ̄ヽ、         ̄ー´ |ヽ| / / l  ヽ´ )
           l/ー- 、 /ヽ    /    /   | ./   /   ノ`ヽ、
          l´     .l   |   / /   /   .|`|   /ー ̄ヽ、ノ
          |      ヽ/ │   /      / |   />─-_ノ´
.          /ヽ イ  /_〉」´\  /      ノ/   |´ヽ/´ |
          |/\   .|__|_ |  >- __ - ´l´__   |〜´   │
         //\\ .|   l__/__l  | | ゝゝl  │     │
         /   / \`/      ヽ_ ヘへノヽ二ノ //\    l |`ヽ、
        /   |  /              ヾイ ̄  \_ ._ノノ丶
        /    /´                        \ll─´ ヽ
.       /    /                           `ヽ、  .ヽ
      /   .ヽ/   ,,,,,,,,,,,,,,,     ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;... `ヽ、 \_
    ─´-   ノ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)   |,,;;;;;;;;;;;;;,,,
   /´、__ノ´`ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/__};;;;;;;;;;;;;;;;
   ヽ___ノl_|´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽー─´;;;;;;;''''''
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583 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/26(月) 19:08:55.67 ID:V2xXwaDu0
>>582
AAまで来やがったwwwww
いいぞもっとやれ!

584 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/27(火) 09:25:32.14 ID:9oasXPoA0
時空剣士が下から覗いてるAA貼りたくなったけど自重しようw

585 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/29(木) 22:36:36.49 ID:5PDt1nUp0
         l    ィ.!.:::::::::::::::::i i:::::::::i ヽ ヽヽ   
        / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  }ヽ  
       //l :. .l:::l | ,  \  ii ,イヾレ!  !ヽ
      //l :.  /  |<●>  <●>≠彡'リ 
        l : /l ::|ハ::{       '       }ヽl .
        l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  ! 
        /  l :/ l              ,イ        「じー」
           レヽl''l个:.、       /ハ    
              V ヽ`T - イノリ


586 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/30(金) 22:08:41.05 ID:W/AUnJq00
                (
                 )__
               ´ !    `ヽ、
.             /        /.l
             |ゝ       ノ .| ̄ ̄ `ゝ
          / ヽ|.ゝ、___ ,ゝ/ソ   ̄\ゝ
        /   ヽl `▼| `ヾ・ソ  ´/、、───- ___,
.      /  / /ヽ.〉、 | \ /  l.|ヽ| ゞ    /´ /
     /  / /\ | 〉∨_、 イ/      /  `ヾ
    /   , イ´   ヽ||ヽヽ=ソ´-/      ./    .|、
   /  /´       ゝ-、|二ノ´/イ´`,  /ヽ、   | ヽ
  /´  〈         ヾ  _,、,/ノ  .|__/-\     ノ ヽ
. ///  .〉          〉 \ノ`   ヽ丿´ ヽ\ー―´   ヽ,
 ヽl .| |.=ゝ         .| ノ/\ヽーノ     ノノ\ ゝ    │
   ヽ,ソ /          `´ソヽ `ー┘ー- ノノ.ノノ/  l .ヽ|
     +            __/´ヽ`´ヽ__ノノ.ノノ.、|   /  |
    +            _ヽヾ二`'´\_,^ヘ  ̄R_.,|  /  |ヽ、 _
           l´` ̄ ̄ヽ、         ̄ー´ |ヽ| / / l  ヽ´ )
           l/ー- 、 /ヽ    /    /   | ./   /   ノ`ヽ、
          l´     .l   |   / /   /   .|`|   /ー ̄ヽ、ノ
          |      ヽ/ │   /      / |   />─-_ノ´
.          /ヽ イ  /_〉」´\  /      ノ/   |´ヽ/´ |
          |/\   .|__|_ |  >- __ - ´l´__   |〜´   │
         //\\ .|   l__/__l  | | ゝゝl  │     │
         /   / \`/      ヽ_ ヘへノヽ二ノ //\    l |`ヽ、
        /   |  /  l   ∨ィ.∨:::::::∨:i iヾイ ̄  \_ ._ノノ丶
        /    /´   / /.   .l::;;|:::::::::::::::::i i:::::::::ト、 i  } \ll─´ ヽ
.       /    /   //l :. .l:::l | ,ィzz\  ii ,イ芯ヾレ!  !ヽ  `ヽ、  .ヽ
      /   .ヽ/   //l :.  /  |{弋zリ     ¨´≠彡'リ     `ヽ、\_
    ─´-   ノ |      l : /l ::|ハ::{  ≠     '       }ヽl       )   |
   /´、__ノ´`ノ      l :/ l :: ィト   ー― '    ,!  !       /__}
   ヽ___ノl_|´      /  l :/ l              ,イ        ヽー─´
     '''''''''''''''''''''         レヽl''l个:.、       /ハ
                       V ヽ`T - イノリ

587 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/01(土) 08:23:16.01 ID:Tqm2EUYe0
もはやダジャレですらねえw

588 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/05(水) 10:32:03.34 ID:7nXIIoj50
流石に投下には容量厳しそうだな。誰かスレ立て出来ます?

589 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/05(水) 21:07:27.84 ID:4ZdDMu1r0
誰もいないのか。俺は無理だったけど

590 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/06(木) 20:58:59.27 ID:2Unq9TfR0
試してくるわ

591 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/06(木) 21:08:53.96 ID:2Unq9TfR0
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1317902502/

規制スレスレで新スレ立てたよー

592 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/06(木) 21:28:55.92 ID:ALQgUsF50
>>591
乙でしたー! 投下は多分向こうだよね?
こっちはAAでも貼るかw

593 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/06(木) 23:52:40.69 ID:ALQgUsF50
てか、クロードなのかw

594 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 18:50:06.22 ID:i9sv5nj50
チェスター激怒

595 名前: ◆wKs3a28q6Q :2011/10/08(土) 22:35:44.30 ID:i9sv5nj50
おお、規制解除されとる!
というわけで大変長らくお待たせいたしました、投下させて頂きますっ!!

596 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:38:16.58 ID:suXAKKd80
支援

597 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:39:33.87 ID:i9sv5nj50

怖いものなんて、ほとんどなかった。
今思えばクソ生意気なガキンチョだった頃でさえ、大人や獣を怖いと思ったことがない。
あの頃は、何でも知っている気でいたから。
相手のことを知り尽くしたと思っていたから、怖くなんてなかった。
どんなに強い相手でも、底は知れていたから。

「……フェイト。状況は?」

本当の恐怖を感じたのは、悔しいけれどダオスと対峙した時だった。
底の見えない強さと、真意の知れないその行動。
目的のための過程として平然と村を壊滅させる漆黒の意志。
どれを取っても恐怖の対象となった。

「………………ッ!!」

そして今、それに次ぐ、いや、下手をしたら匹敵するくらいの恐怖を感じている。
情けないことに、声すら出ない。

「一応、間に合いました」

金縛りに合う体を無理矢理振り向かせた先。
得体の知れなさすぎる、理解の範疇を遥かに超えた生命体が、そこにいた。

「ソフィアも、無事です」

筋骨隆々、マッチョ、肉塊、MUROHUSHI――
なんと表現したらいいのか分からないが、兎にも角にもすごい筋肉質である。
そんな男が一人、背後で佇んでいた。

「……気は、失ってますけど」

それだけなら、まだいい。
驚きはするが、こうまで恐怖は感じないだろう。
問題は、男の格好。
得体が知れないなんてレベルを超越して意味不明のレベルに達したその格好が、ただならない恐怖を与えてくれる。

「そうか」

この男は何を納得しているのだろうか。
こちらは何一つ納得していなどしない。
なんだそのフリッフリの格好は。
スカートをたなびかせるな、気色悪い。
それになんだ、その頭部は。
何故荒れた大地に一本だけ生え残ってるんだ。
山火事になって一本だけ生き残っちゃった世界樹か。

「詳しい情報を聞こうか」

男が戦闘で折れた大木を跨ぐ。
その際に、腰に巻かれたフリル付きの布地がピラリと捲れ上がった。
奥にちらりと、もっさりもっこり隆起したものが見えてしまう。

(あ――――――)

その瞬間、今までに味わったことのない脱力感に襲われてしまう。
クロードを退けたという安堵も手伝い、糸の切れたマリオネットのようになってしまったのだ。
膝から力が抜けていき、体がゆっくりと崩れ落ちる。
黒目だけが別の生物かのように、盛り上がった一点だけを見つめる形で固定されていた。
その黒目に、体が崩れ落ちるのに合わせ瞼が覆い被さってくる。

598 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:40:31.71 ID:i9sv5nj50






こうして、数多の戦場をくぐり抜けた弓使い、チェスター・バークライトは、死んだ。






 ☆  ★  ☆  ★  ☆






「……んなわけあるかい」

呆れ顔で、桃色の髪の毛をした少女が【チェスター・バークライト 死亡】と書かれた文字をチョップで砕く。
その光景を、呆れたように汗を一筋垂らしながら金髪の少女が見つめいていた。

「このネタ、もう既にやったでしょ。しかも他の書き手さんが。
 ギャグ調のニセ死亡表記も夢ネタも全部既出だってーの!」
「まぁまぁ、アーチェさん、そのへんで……」

アーチェと呼ばれた桃色の髪の毛の少女が、チェスターへと歩み寄ってくる。
アーチェは、短期間ではあったが仲間だった。
だからよく知っている。
破天荒なくせにツッコミもするキャラクターだ。

「大体! アンタちょっと死にかけすぎなんじゃないの!?」

ずいと指を鼻先に突きつけられ、チェスターは後退りする。
そんなアーチェを宥め賺す金髪の少女に、チェスターは目で助けを乞うた。
チェスターは、この金髪の少女も知っている。
豊満なバストの彼女は、ミント・アドネードと言う。
彼女とは、アーチェとよりも少しだけ長い付き合いだ。


599 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:41:23.48 ID:suXAKKd80



600 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:41:47.90 ID:suXAKKd80



601 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:44:59.77 ID:kYU+6BxN0
 

602 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:46:53.09 ID:i9sv5nj50

「……もう少し、自覚を持ってもいいと思います」

やれやれと、小さな女の子が溜息を吐く。
女の子は、しゃがみ込んで砕けた【チェスター・バークライト 死亡】の文字を拾い集めていた。
そして、それを黒いゴミ袋へと放り込んでいる。

「……あのさ、前から気になっていたんだけど……」

その少女の名は、


…………


……………………


………………………………


えーっと、


「誰?」

知らない娘だった。

「うっわ酷! そーいうこと言っちゃうんだ!?」
「え!? し、知り合いじゃなかったはずだぞっ!?」

アーチェのリアクションに、若干の焦りを覚える。
アミィとダブるこの年齢の女の子を、忘れるはずがないのだが。
本当に、どこで会ったのだろうか。

「まあ、実際出会ってませんから」
「ずこーっ!!」

思わず頭から転げてしまう。
やっぱり初対面じゃねーか!!!

「ま、どーせ夢だし、起きたらアンタも忘れてるだろうから、教えとくわ」

夢。忘れる。
そう言われてみれば、今でこそアーチェ達とさっきも夢で会ったことを思い出せたが、
起きた直後にはそのことを忘れ去ってしまっていた。
まあ、覚醒直後は覚えていたけれど、ラッキースケベイベント後は記憶の彼方に消し飛んでいた。
夢なんてそういうものかもしれない。

「この娘の名前はすずちゃんってーの、覚えておきな!」
「すずちゃんは、未来で私達と一緒に冒険する娘ですよ」

ミントとアーチェに紹介され、すずと呼ばれた少女がペコリと頭を下げる。


603 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:48:53.41 ID:suXAKKd80



604 名前:不慣れなプリキュア MUSCLE HARD  ◆wKs3a28q6Q :2011/10/08(土) 22:49:32.86 ID:i9sv5nj50

「未来で……って?」
「……まあ、説明が面倒だし、分からないなら分からないでいいわ」
「何だよ、気になるな」
「どーせ本編に帰ったら忘れるんだし、説明したって無駄無駄」
「本編っておま……わりとキワドイこと言ってないか?」
「いーのいーの。そ・れ・よ・り!」

ずいとアーチェが人差し指を突きつける。
思わず後退ってしまった。
てっきり、何か文句を言われると思ったので。

――しかし、アーチェは笑っていた。

嬉しそうに、歯を見せて。
そして、言った。

「おめっと。やったじゃん」
「え……?」

祝辞の言葉へのお礼は、間の抜けた単語だった。
正直言って、チェスターには心当たりが微塵もない。
そんなことを祝われても、素直に「はいありがとうございました」とはいかない。

「何がだ……?」
「はぁ!? そんなことも分っかんないわけー?」

あ、くそ、こんにゃろ生意気な言い草しやがって。

「アーチェさんは、ソフィアさんを守れたことをおめでとうと言っているんですよ」
「ああ……何だよ、祝ってくれたのか」
「……ま、一応、アンタの初戦果なわけだし?」
「ミントもありがとな、教えてくれて」

やっぱ優しいよなーミント。
きっと、いい奥さんになれてたぜ。
胸も大きいし。
……胸も……うん、すごく……大きくてイイな……

「……おいコラこのスケベ大魔王!」

気が付くと、声が背後から聴こえてきていた。
そして腕を持ち上げられ、足に足を絡められた。
所謂一つの、関節技というやつである。

「所詮アンタはおっぱい魔人かァァァァァ!」
「ぎゃああああああああああっ!?」
「祝って損したわ! このバカ! 変態! スケベ大魔王!」

ミシミシと関節が悲鳴を上げる。
助けを乞うべく、視線をミントと幼女に移した。

「む……あれはパロスペシャル」
「知っているの、すずちゃん?」
「はい、正確にはリバース・パロ・スペシャルですが……あの技は(ry」

しかし助けてくれるどころか、微塵も役に立たない解説をしてくれただけだった。
先程の会話通りこれが夢ですぐ忘れるなら、ほんとに全く意味を成さないムダ知識である。



605 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/08(土) 22:50:27.94 ID:suXAKKd80



606 名前:不慣れなプリキュア MUSCLE HARD  ◆wKs3a28q6Q :2011/10/08(土) 22:51:06.75 ID:i9sv5nj50
「イテテテテテテ! ギブギブギブ!!」
「死ね! おっぱいの角に鼻から突っ込んで鼻骨へし折って呼吸困難に陥って死ね!!」
「折れねえから! つーかおっぱいはそんなに固いものじゃねえよっ……!」
「うっさい死ね! 乳で撲殺されて死ねェ!!」
「うぎゃー! 誰か助けてくれーーーー!!」

腕がもげる。夢なのに痛いってどういうことだよコンチクショー!
そう思い、誰でもいいから助けてくれと絶叫した。
すると……






           \           ヽ         |         /             /
            \          ヽ         |           /           /
             \       ヽ           |        /        /
          混 沌 と し た ユ メ に 流 行 り の 救 世 主 が ! !
                 \      ヽ               /
       ‐、、            \.         ,  -───- 、      /          _,,−''
         `−、、          ┌─../: : : : : : : : : : : : : .\             _,,−''
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                `..    ゝ V( ))/         `ヽ: : : : \
                     / 〃 Y^y'´       _ ,  ヽ  `ヽ: : : :〉
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607 名前:不慣れなプリキュア MUSCLE HARD  ◆wKs3a28q6Q :2011/10/08(土) 22:51:57.18 ID:i9sv5nj50






「何か変なの来ちゃったーーーーーーーーー!?」
「救助のために、人気急上昇の僕がやってきたぞ! もう安心だなチェスター!」
「待って! 俺の中のかっこ良くなってたクレス像をぶち壊さないで!!」

成長しすぎて眩しく直視出来なかったはずのクレスが、今は何かもう違った意味で直視できない。
何なんだその格好は。問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。

「チェスター、折角夢でとはいえまた会えたんだから、アーチェを怒らせたらダメじゃないか」
「そ、そんなこと言っても、俺何も間違ったことは……イテテテテ! 痛い痛い!」
「馬鹿だなあ、チェスター。女性相手に胸のことなんて言ったら駄目じゃないか。
 アーチェだって関節技をかけても当てられない胸のことを気にしてるかもしれないだろ。
 胸の小ささを認識させるようなことを本人に言ったら駄目だ」
「そう思ってるならクチに出さないでえええええ! 強まってきたから! 関節極まりすぎてるから!!」

殺意が一層込められた気がする。
クレス、お前マジでもう帰れ、なっ!

「それに……お前、おっぱいは固くないとか言っただろ」
「それが何だってんだよ……」

そう言い、クレスは右乳の詰め物をはずしてミントへと投げ渡す。
受け取ったミントは仄かに頬を赤らめていた。
……そのリアクションはおかしくない?

「ほら、触ってみろ」
「うわっぷ!?」

パロ・スペシャルとやらのおかげで突き出す形となっているチェスターの顔を、クレスがそっと抱き寄せる。
そしてそのまま自身の胸へとその顔を埋めさせた。
……最低の絵面である。

「ほら、豊満な方は柔らかいだろ。ふよふよ気持ちいいだろ」
「何嫌な感想聞いてるんだよ! 最悪の気分だっつーの!」
「けど、パットを入れてない右胸は堅いだろう?」
「そりゃそうだろ! 柔らかかったら気持ち悪いわ!」

あ、嫌な予感。
頼むからアーチェの神経を逆撫でするようなことだけは――――

「だろう!? だから、胸が柔らかいだなんて言っちゃだめだ!
 洗濯板のようなアーチェの胸は、凹凸も脂肪もないその胸は、人くらい殺せるほどカッチカチかもしれないじゃないか!」
「何しに来たんだテメェェーーーーーーーーーッ!!」

アーチェのパロ・スペシャルの威力がめきめきと上昇していく。
これが怒り状態っ……!
テイルズには未実装だけども!


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