【としあき】  ほほぅ、ここが新しい俺の職場。  悪くないぞ。 (むしろ今までの待遇を考えれば遥かに良いぞ) 【ゾーラ】  こちらが我が水質管理局となっております。  ちなみに隣の部屋は、現在空室の為としあき様の部屋として  ご使用して頂いて構いません。  本日は、旅の疲れを癒して下さい。 【としあき】  明日から仕事開始ってことでいいのか。  了解したぞ。 【ゾーラ】  それでは、失礼します。   スっと立ち去る 【としあき】  ふ〜、あっという間にこんなことになってしまったが  俺これから先、生きていけるのか俺。  不安で仕方ないぞ……。  部下という体で、いるゾーラにも既に馬鹿にされている気がするし  とはいえ、ここでやらなきゃ局長にキュってされそうだし。  やらざるを得ないのか。  は〜、人生負け組だぞ俺。でもゾーラは美人なので話掛けないで  遠くで見ている分には癒される。  少しでも良かった探しをしないと俺壊れやすいぞ俺。  ……、寝よう。 暗転フェードアウト 【としあき】  ……。  ……ん?(なんか天井が見慣れない所だぞ俺)  あ、そういえば飛ばされてきたんだったか。  完全に忘れてたぞ。 コンコン 【としあき】  はーい、どちらさまだー? 【ゾーラ】  失礼致します。本日よりとしあき様のお仕事がはじまりますので  その件についての詳細をお伝えしに参りました。 【としあき】  ぬぅ、それはわかったが、正直もう少し眠りたいぞ俺。 【ゾーラ】  お気持ちはわかりますが、既にお昼を回っておりますので  流石に起きて頂こうと思いまして。 【としあき】  げ!いつのまにそんな時間になってたんだ!  すいません、着替えるぞ。  着替えようとするとしあき 【ゾーラ】顔を赤くする。  きゃ、な、な、何でいきなり服脱ぎだすんですか!  あ、着替えね。ってそうじゃなくて  人前で着替えないで下さい! 【としあき】  あ、申し訳ない。着替えますんで  外で待っててほしいぞ。 【ゾーラ】  わ、わ、わかりました!  ピューと消える。 【としあき】  ふぅ、つい慌ててしまったぞ俺。  流石に女性の前で脱ぐのは、よくなかったな。 ウェイト 着替え完了 ガチャ、仕事場へ 【としあき】  どうもどうも、お待たせしました。 【ゾーラ】顔赤い  い、い、いえ問題ありません。  ででで、ではお仕事の話をします!  ちゃんと聞いてくださいね! 【としあき】  は、はい! (なんか凄い怖いぞ、顔も真っ赤だし昨日とは  ふいんき(何故か変換できない)が違うような)  まぁいいか。 【ゾーラ】  スーハースーハー、ではお話します。  貴方に行って頂くことは昨日お話した通り  我が国の使用水量を一定値まで安定させて頂くことです。  その水量は人口によって変動いたします。  現在は*万人の為、*トンとなります。  1日に人が生活するのに必要な水量は5リットルと  言われておりますので……、っていうまでもありませんね。    安定させて頂くまでの期限は、1年です。  それまでに出来ない場合、契約不履行ということで  莫大な補償金が、そちらへ要求されます。  その為ご注意下さい。   【としあき】  ええ!補償金!?聞いてないぞ俺。 (あの局長黙っていたな!しかも1年て短い!) 【ゾーラ】  それはそちらの管轄ですから、確認して下さい。 【としあき】  了解したぞ。 【ゾーラ】  お願いします。では詳細をお伝えしましたので  後はご自由に行動して下さい。  貴方の行動に対しては、制限は特にもうけておりません。  何かあれば、私を呼んで頂いても構いません。  関係者には貴方のことは既に伝えてあります。  施設を確認するも、水源を掘るように指示するも  税率をいじるも、ご自由に行えます。  ただし資金は毎月末に入りますので、ご利用は計画的に。 【としあき】  他国の人間に、そこまで任せるとは常識的にありえないぞ。 (税率をいじるなんて、もはやなりふり構っていないとしか思えん) 【ゾーラ】  失敗すれば、全て補償金として戻ります。  成功するようであれば、街の住人も文句は言わない筈です。  但し税率を上げすぎれば、もちろん暴動がおこりかねませんけどね。  常識の範疇で行動して頂ければ、何も問題はありません。  それでは。 ガチャ ゾーラ部屋から出ていく。   【としあき】 (思っていた以上に重い責任だぞ。全く、局長の言う通り  確かにこれじゃ国を救うというのも、あながち間違っていないようだ)  通常業務画面へ