もし願いがひとつ叶うとしたら、何をお願いしますか 俺は、永琳が俺のために魔理沙をいじめてくれると嬉しいです。       <<  W A R N I N G !!  >>    酷い妄想殴り書き文章です。ストーリーは無くああこうだったらいいな程度の話です。お気をつけください。 暴力表現はちょっとあるかもしれませんがそこまで無茶苦茶はやりません。 性的な表現はありませんが人によっては不快感を感じるかもしれません。お気をつけください。 あなたのキャラクターのイメージを壊す可能性が少なからずあります。お気をつけください。       б 月の異変が解決されて数日後のこと。 コンコン 私はMarisaと表札のかかった木のドアをノックする。 そう厚くは無い薄いドア。 「はーい?」 中からけだるそうな声が聞こえる? がさがさと物を避ける音がして、足音が玄関の前まで近づいてくる。 ガチャ 玄関のドアが開くとこの小さな家の主、霧雨魔理沙が顔を出す。 予期せぬ訪問者にちょっと驚いた顔をみせる。 「こんばんは。」 私は挨拶をする。 「あ、こ、こんばんは。」 霧雨魔理沙は少し頭を下げてそう言った。 少し緊張したようにそう答える。 ふふ、あの威勢はどこいったのかしら。 「あがらせて貰っていいかしら?」 霧雨魔理沙はちょっと戸惑ったような表情をする。 「なんか用?」 少し警戒した表情を見せる。 無理もない、親しくもない他人を家に上げるのはあまり気が進まないもの。 「別に、あなたとお友達になろうと思って。迷惑かしら。」 いや…と霧雨魔理沙が迷ったような表情を見せる。 隙を突いて私はドアに手をかけると、強引に開いて部屋の中に踏み込む。 「お邪魔します。」 私は主の了承を得ずに家の中へと足を踏み入れる。 「あら、散らかっているわね。」 部屋の中はゴミやらガラクタやらでぐちゃぐちゃだった。 足の踏み場も無い。私は思ったことを率直に述べる。 「汚い部屋。」 霧雨魔理沙はむっとした顔をしたが、私が彼女の方を向くと、 彼女はハッと表情を変えようとしたが、いきなりのことでどの顔をしたらよいのか分からないといった表情をしていた。 「でもいい部屋ね、お茶でも頂けるかしら?」 私は彼女に向かって微笑む。 埃をかぶったイスの上に積んであった分厚い本をどかすと、私は主の了承無く腰掛ける。 霧雨魔理沙はどうしていいか分からないといったように突っ立っている。 「なんでもいいわ、この家にだってお茶くらいあるでしょう?」 私がもう一度言うと霧雨魔理沙はハッと反応したが、すぐにどうして私がと言うような顔をする。 「紅茶しかないけど。」 霧雨魔理沙はちょっとぶっきらぼうにそう言った。 「ええ、それでいいわ。」 私がそう言うと、霧雨魔理沙は不機嫌そうに台所へと向かった。 ふふ、可愛らしい。 б 「どうぞ。」 「ありがとう。」 突き出されたティーカップを受け取る。 私はイスをもう一脚引きずり出すと、正面に置いた。 「どうぞ、あなたも座ったら?」 私が許可を出し、霧雨魔理沙はイスに腰掛ける。 私は彼女の顔を見つめる。ふっくらとした幼さの残る頬のライン。綺麗なブロンドの髪。 うすい唇。居心地が悪いのか眼は伏し目がち。 「どうしたの?さっきから何も喋らないじゃない?私のこと苦手?」 霧雨魔理沙はすっと眼を上げるが、私と眼が合うとそっと目線をそらす。 「……何しに来たんだよ。」 少し小さな声でそう言う。 私は何も答えず立ち上がって辺りを見回す。 ランプの置いてある机を見つけた。 「あら、お勉強してたの?」 私はぐちゃぐちゃと書き込んであるノートを手に取る。 霧雨魔理沙はハッとこっちを向く。 「み、見るなよ……!」 霧雨魔理沙が腰を浮かす。 私は彼女の言うことを無視しぱらぱらとページをめくると、わざと聞こえるようにふふっと鼻で笑う。 バサッと机の上にノートを放り投げ微笑む。 「フフ、偉いじゃない。」 霧雨魔理沙は小ばかにされたようで腹立たしいのか恥ずかしいのか、顔を赤くして俯いていた。 私は本棚やガラクタを置いた棚など、辺りを物色し始める。 他人に自分の部屋を荒らされ、霧雨魔理沙は居心地悪そうにこちらの様子を伺っている。 使い古されたよれよれのノートをめくる。部屋の隅に積み上げてあるガラクタを手に取る。 「こんなのなんの役に立つかしらね。」 私はふふっと微笑み、ガシャっと手に持っていたガラクタをもとあった場所に放る。 私がイスに戻り彼女を見る。霧雨魔理沙は怒っていた。 「あら、怒ってるの?私なにか嫌なことでもしたのかしら?」 私はとぼけて微笑んでみせる。 霧雨魔理沙はエプロンドレスのすそを握り、私を睨みつけている。 フフ、可愛い。私を威嚇しているつもりなのかしら。 霧雨魔理沙の前に座る。 私は色の無い不気味な眼で、ギロッと霧雨魔理沙を睨みつける。 びくっ 霧雨魔理沙がひるむ。 何を考えているのか分からない眼、無表情な口元、この理解できない状況に、 霧雨魔理沙は戸惑い、混乱する。 イスを引き、私は霧雨魔理沙の眼を見つめたまま、すっと眼をそらせない位置まで彼女に近づく。 「な、なんだよ……」 霧雨魔理沙のかかとを浮かせ、腕を身体の前で組む。 彼女は自分の縄張りを侵され無意識のうちに防御の体勢をとる。 ズッ 私はさらにイスを引いて、霧雨魔理沙に近づく。 お互いの膝が触れるか触れないかのところ。 霧雨魔理沙は腰をぐっとイスに押し付け、私から少しでも身体を離そうとする。 私は彼女の瞳を見つめる。 彼女は思う。おかしいこの人、普通じゃない。この人の眼を見ていたら、気が狂ってしまいそう。 だが眼をそらすことは出来ない。眼をそらしたら、背中を見せたらどうなるか分からない。 霧雨魔理沙は本能的にそう察知する。 ぴとっ 私の膝と、白くほんのり赤がかった霧雨魔理沙の華奢な膝が触れる。 じわりじわりと湧き出す不快感。 ごくり、と音を立てて霧雨魔理沙は生唾を飲み込む。 ぱちぱちと暖炉の火が燃え部屋の中は暖かいはずなのに、霧雨魔理沙の身体の中を、ぞわぞわといやな血が流れる。 霧雨魔理沙はじりじりと腰をひねって膝をずらそうとするが、 右に逃げようが左に逃げようか、ぴたりとくっつけて放さない。 ずっとつま先だけを床につけ踵を上げた状態だったので、ふくらはぎが痙攣したのか霧雨魔理沙の膝がぴくぴくと震えだす。 私はふっと膝を霧雨魔理沙の膝からはなし、開放してやる。 ふうっと霧雨魔理沙は息を吐く。でもまだ眼は見つめたまま。 膝には彼女の感覚がありありと残っている。恐らく霧雨魔理沙にはそれ以上に。 一瞬の休息を与えてやるが、私はまたすぐ霧雨魔理沙の膝に私の膝をつける。 ひくっと、霧雨魔理沙は息を止める。 霧雨魔理沙はゆっくりと息を吐き出す。 私は膝をずらすと、すっと腿に沿って彼女の股の間に膝を入れる。 「ひっ、」 霧雨魔理沙はようやっと半分ほど吐き出した息をまた吸い込む。 ぞくっと彼女の神経にさっきよりもより強烈な不快感を感じさせる。 じわり、じわり、と彼女の太腿にそって、私の膝を彼女の股の間に入れていく。 霧雨魔理沙の空間をギリギリまで侵していく。 「ひ、……。」 すーすーと彼女の細かい鼻息が聞こえる。 霧雨魔理沙は冷や汗をかき始め、膝はカタカタと震え、イスの腰掛の部分を握り締めて必死に不快感に耐える。 私はゆっくりゆっくり、動いているのか止まっているのか分からないほどゆっくりと脚を進め、 たっぷりと、いやというほど霧雨魔理沙に嫌な感じを味あわせてやる。 霧雨魔理沙の額はあぶら汗でじっとりと濡れ、苦しそうに上ずった息をする。 彼女の股間に触れるか触れないかというところまで、私は脚を入れる。 「はっ、ハァッ、はっ、はっ!!」 霧雨魔理沙は圧迫感に耐え切れず口で息をし始める。 私は彼女の眼を見つめたまま、顔を視界にお互いの顔しかうつらなくなるほどに近づける。 年頃の女の子らしく、自分の息のにおいを嗅がれたくないとふっと口をとじて、苦しそうに鼻で必死に呼吸する。 「ふっ、ふーっ、っ!」 自分の領域をギリギリまで侵され、居心地の悪さに霧雨魔理沙は泣き出しそうになる。 私は片手で、彼女の小さなあごをくいっと持ち上げる。 ぱちぱちと暖炉の炎が燃え、私と霧雨魔理沙の頬をてらてらと火照らせる。 霧雨魔理沙の鼻息が私の髪にかかり、ふわふわと揺れる。 「ふっ、くっ、ぐふっ!」 霧雨魔理沙は自分の息を押さえようとするが上手くいかずむせてしまう。 コンコン 玄関の方でドアを叩く音がした。 「魔理沙いるかしらー?」 私はドアの方を向く。 緊張に張り詰めていた空気がふっと緩む。 「魔理沙、いるんでしょ?開けなさいよ。お菓子持ってきてあげたから。」 コンコンと訪問者はまたドアをノックする。 霧雨魔理沙もまた入り口の木のドアを見ていた。 いいところに来てくれた、助けてくれ。いや、今日はまずいんだ、帰ってくれ。 ふふ、何を考えているんでしょうね。 「お友達かしら?」 ぴくっと霧雨魔理沙が反応する。 「一緒に三人で遊びましょうか。」 クスクスと私は笑いながらそう聞く。 霧雨魔理沙はふるふると首を振る。 「そう、残念ね。じゃあ帰ってもらうわね。」 霧雨魔理沙が心配そうに私の行く先を見守る。 私は玄関のドアを開ける。 ガチャ そこには、金髪の一人の少女が首にマフラーを巻いて、寒そうに手を温めながら小さな紙袋を持って立っていた。 「あっ、……え?」 金髪の少女、アリス・マーガトロイドは親友の家から予期せぬ人物が顔を出したことに驚いているようだった。 「な、なんであんたが?」 まったく状況が読み込めないといった顔を見せる。 私は警戒している彼女に優しく微笑みかけて言う。 「あなたの友達が竹やぶの中で倒れているのを見つけたの。すごい熱だったから今看病してあげているのよ。」 私は嘘をつく。 アリス・マーガロイドは心配し、友人の様子を見せてくれとせがんだが、 体調は回復に向かっているから安心して欲しい、今日は安静にしてあげて欲しいというと、 しぶしぶと言う事を聞いた。 「じゃあこれ、魔理沙に渡しておいてくれないかしら。」 私はお菓子の入った小さな紙袋を受け取る。 「ええ、分かったわ。」 私は微笑むと、アリス・マーガトロイドを見送った。 б 私が玄関のドアを閉め、霧雨魔理沙の方を見ると、彼女はなにやら道具を私のほうに向けていた。 眼はまっすぐに私を睨みつけていた。どうやら逆らうと丸焼きにされそうだ。 「そんな怖いものしまってちょうだい。」 私は落ち着いた様子を見せてそう言う。 「帰れ。」 霧雨魔理沙はそう言い放つ。 「そんな、せっかくお友達がクッキーを焼いて持ってきてくれたのよ。一緒にいただきましょう?」 私は紙袋を片手に両手を挙げてみせ、ゆっくりと彼女に近づく。 「動くな!」 私は言われたとおり足を止める。 「帰れ。私の家から!帰れ!」 霧雨魔理沙は声をあげる。 顔は怒っているが、眼には薄らと涙が浮かんでいた。 「ふふ、悔しいわよね。怒りたくなるのも無理はないわ。」 私は静かに同情するように霧雨魔理沙に語りかける。 「腹立たしいでしょう?こんな時間に来られても、図々しい、人のノートを勝手に見るな、物を乱暴に扱うな、  何を考えているか分からない、何をされるか分からない……早く帰って欲しい迷惑な客。」 私は霧雨魔理沙の心を読むように、彼女の心の中に今あるであろうもやもやを、ひとつひとつ言葉にしていく。 「あなたと同じよ。」 私は一瞬の隙を突いてさっきまで湯気が立っていたティーカップを掴むと、霧雨魔理沙に向かって投げた。 「きゃ!」 霧雨魔理沙がひるむと、私は彼女に飛び掛る。 左手で霧雨魔理沙の構えているマジックアイテムをむしりとると同時に、紙袋を持っている右手の甲で彼女の眉間を押し込む。 「んっ!」 身体をのけぞらせる霧雨魔理沙。 左手のマジックアイテムを後方に放り投げると、右足を彼女の踵の後ろに入れる。 身体のバランスを崩した霧雨魔理沙は後ろに倒れ掛かると、私は彼女にのしかかるように彼女を倒す。 ドタン!! ほこりが舞い上がる。 「んっぎっ!!」 私は倒れている霧雨魔理沙にまたがる。彼女が私の下でばたばたと身体を振って暴れる。 「あはは、いい格好ね。」 顔を掴んで彼女の眼を覗き込むと、霧雨魔理沙は怯えた目を見せた。 私は右手に持っていた紙袋を逆さにし、中のお菓子を床の上にざっと出すと、 ばらばらと可愛らしいクッキーが散らばる。 「せっかくお友達が持ってきてくれたんだし、食べましょう?」 私はクッキーをひとつ掴むと霧雨魔理沙の口の前まで持ってくる。 彼女は口を開こうとしない。誰がお前の言うとおりになんか、そんな顔。 私は楽しそうにクッキーで霧雨魔理沙の唇をくりくりと押す。 「ほら、あーん。」 クッキーで上唇の中をぐいとめくると、霧雨魔理沙はいやだったのかクッキーを咥え、サクサクと噛み始めた。 「おいしい?」 霧雨魔理沙は何も答えない。 いきなり私は彼女の耳をぐいと引っ張る。 「いっ!?」 霧雨魔理沙の顔が歪む。 「おいしい?」 私は無表情でまた同じ事を聞く。 こくっと、霧雨魔理沙はきゅっと口を結んで小さくうなずいた。 サク 私はクッキーを新たにひとつ掴むと、今度は自分の口へと持っていく。 「ベッ!」 すぐに噛んだものを吐き出す。 吐き出したものが霧雨魔理沙の目元にかかる。 霧雨魔理沙は嫌そうに顔をしかめる。 「不味い。ゴミみたいな味。」 私は親指ですっと自分の唇をなぞるとそう吐き捨てる。 また一つ掴むと、今度は霧雨魔理沙の口に持っていく。 「あーん。」 霧雨魔理沙に食べさせる。美味しいかと聞き、縦に首を振らせる。 そして私がクッキーをほお張り、吐き出し、けなす。 しばらくすると私がクッキーを持っていくたび、霧雨魔理沙は口をすんなり開けるようになる。 何度目か口を開いた時、私はいきなり霧雨魔理沙の口に指を突っ込み、ぐっとあごを持ち上げる。 「あがっ!!」 いきなりの事で充分に対処し切れない霧雨魔理沙は、私のして欲しい通りに大きく口を開いた状態となる。 すかさず私はあいている手でポケットからある錠剤を取り出し、霧雨魔理沙の喉奥にねじ込む。 「うぐうっ!!」 いきなりのことで霧雨魔理沙は仰天する。 そして自分が今何かを飲み込まされたことを思い出すと、 私を跳ね除け喉を押さえて必死に飲み込んだものを吐き出そうとする。 「うげっ!げほっ!!」 何もでてこない。口から吐き出されるのはお菓子の食べカスの混じった唾液だけ。 霧雨魔理沙は青い顔になって私のほうを見る。 「な、なに……なにを、………」 震えながらこっちを見る彼女に、何を飲ませたか教えてやる。 「毒薬よ。」 私は無表情でそう答える。 霧雨魔理沙は私が何を言ったか分かると、みるみるうちに顔をさらに青くさせた。 「私が趣味で作ったの。全身の筋肉がだんだんと裂けていくのよ。ふふ、素敵でしょう。さぞ痛くて苦しいんでしょうね。」 クスクスと口元は笑っているが、眼は相変わらず無表情に私は淡々と喋る。 「逃げ場なんてないわよ。あなたは激痛に悶え苦しみ、無様にのた打ち回り、叫び声をあげるだけ。  けれどいくら叫んだってなんにも楽にならない。皮膚がこそげ落ちるほど頭を引っ掻いても無駄。  そしてだんだんあなたは狂っていく。明日の朝まで散々苦しんで、最後には内臓の筋肉が止まって死ぬ。」 霧雨魔理沙は私が話を進めるたび、ガタガタと震え出す。 冗談に違いない、冗談に決まっている。そうであるよう懇願するように私を見るが、私の眼には何も映っていない。 見れば見るほど、おかしな気持ちになって来る。両手で頭を押さえガクガクと震える。 「解毒剤があるわ。」 私がポツリとそう言うと、霧雨魔理沙はハッと私の方を向く。 彼女の眼の先には、薬の入った黄色いカプセル。 「は、はやく……よこせ!」 霧雨魔理沙は私の手から解毒剤を奪おうとするが、私は身体をひねって避ける。 足をかけると、霧雨魔理沙は意図も簡単に転んでしまった。 「いた……」 「ふふ、がっつく子にはおあずけ。」 私がふふっと笑うと霧雨魔理沙はおとなしくなって子犬のように私を見上げた。 霧雨魔理沙の襟首をぐいと掴みあげると、さっきまで彼女が座っていたイスに座らせる。 私は彼女の勉強机に座ると、紙を一枚とって彼女のノートを見ながらさらさらとペンを走らせる。 コト 書き終えるとペンを置いて、こちらの様子を伺っていた霧雨魔理沙の方を向いて手招きする。 「来なさい。」 霧雨魔理沙は私の声に気づくと、ふらふらと弱々しく私に近づく。 グイ 私は彼女の腕を掴むと私の膝の上に座らせる。 机の上にはたった今私が作った問題用紙が置いてある。 「勉強したところよね。30分で解きなさい。」 いつも机で寝ているのか机の上に置いてあった目覚まし時計を手に取ると、30分後にベルが鳴るようセットする。 霧雨魔理沙はペンを取ると、急いで一問目から順に埋めていく。 そうそう、一問目、二問目は簡単に解けるよう作ってある。でも三問目はちょっと難しいわよ。 予想通り霧雨魔理沙のペンは三問目で止まる。三問目が解けないとその後の問題が解けないようになっているのだ。 10分ほど経つと、だんだんと焦り始める。そわそわと貧乏ゆすりを始める。 「ほら、集中しないと解けないわよ?」 私はクスクスと彼女の耳元でささやく。 彼女の柔らかい髪を撫でる。耳の穴に指を入れてくりくりとかく。ゆっくりと彼女の柔らかいお腹をまさぐる。 集中力をかき乱され、緊張で、霧雨魔理沙の息はハアハアと速くなる。 汗でぐっしょり濡れた額を手でぬぐってやる。 カタカタと震える彼女の汗ばんだ左手をきゅっと握り、肩の上にあごをのせ私はささやく。 「あと15分。」 霧雨魔理沙の焦りが大きくなる。 「どうしたの?ぜんぜん進まないじゃない。」 「…………グスッ!」 鼻をすする音が聞こえる。 緊張に耐えられなくなってか、霧雨魔理沙はとうとう涙を流し始めた。 ふふ、なんだかんだいってもやっぱりまだ子供か。 「あと1分。」 ぽたぽたと紙の上に涙が落ちる。 ジリリリリ! 目覚ましのベルが無常に鳴り響く。 「残念でした。」 私はテスト用紙をぐしゃっと握りつぶす。 霧雨魔理沙は立ち上がって私の方を向くと、懇願するようにすがり付く。 「お、お願い、許して!謝るから、……エグッ!……っ、助けてっ!」 「だめよ。全部解けたらって約束だったでしょう?」 「やだやだ!やだっ!うぐ、……死にたくない!えぐっ!しにたくないよおおっ!!!」 霧雨魔理沙は私の肩を掴んで泣く。 ふふ、そろそろいいかしら。もう充分楽しんだし。そろそろ帰らないと姫が拗ねてしまう。 私は霧雨魔理沙をぎゅっと抱きしめると耳元でささやく。 「でもよく頑張ったわね。あなたの涙に免じて特別に許してあげる。」 霧雨魔理沙ががばっと顔を上げると、私の手から黄色のカプセルを半ばひったくるように取る。 そしてぐっと飲み込む。 「ふふ、そんなに慌てると身体によくないわよ。」 「うぐ!」 急にばたっと床に倒れこむ霧雨魔理沙。 「な、なにを……、身体が……!!」 「ごめんなさいね。最初に毒を飲ませたなんていったけど、アレは嘘。ただの風邪薬よ。  そして今あなたが飲んだのは痺れ薬。心配しなくても死ぬようなものじゃないわ、あなたが私を追って来れないようにするため。」 「う、う……」 霧雨魔理沙はろれつが廻らないのか何を言っているのか分からなかったが、どうやら怒っているらしかった。 「明日の朝までは動けないと思うから。着替え、ここにおいて置くわね。」 私はたんすから下着を取り出すと、霧雨魔理沙の前において勝ち誇ったようにふふっと笑い、彼女の家を後にした。    Fin