幻想郷300万年 ◆このSSは求聞史紀の改変です。 ◆このSSで使われる「人間」とは未来人であり、現代人とは能力や生態が異なります。 第三百万二十五季発行『幻想郷縁起』(二万四千二十二代目阿礼乙女 稗田阿空著)より一部抜粋 [ 蓬莱人〜永遠の生きた遺産〜 ] 主な危険度 極低 遭遇頻度 低 多様性 普通 主な遭遇場所 迷いの竹林 主な遭遇時間 いつでも ※ 特徴 ※  蓬莱の薬を飲んで不死になった古代人。  月で作られたという不老不死の薬を飲んでしまった者であり、祐に数千年以上生きている者が多い。  一応人間な為、姿は人間と変わらないが服装はその者が蓬莱人になった頃の流行だった服を着ている為。古臭い。  その蓬莱人が不老不死になった時期にもよるが。大抵古代の力そのままなので、力も能力も余り大した事はない。  生息場所場は迷いの竹林である場合が多いが。  これは主な蓬莱人がたまたま竹林に居を構えているだけであり、別に竹林で無ければ生息出来ないわけではなく、  主に人間の街や幻想郷のどこにでも出向くこともある。  しかし余り活動的ではないのか、やはり大半の場合は竹林に篭っているようである。  活動時間は余り規則的ではないが、夜中に行動する事も多い。  また、蓬莱人はよく死ぬ(蓬莱人の命は、人間のそれはと異なるので死ぬという言い方は間違い。)事が多いが、すぐに同じ姿で生まれ変わる。  躰がバラバラになる位の大怪我負ってもすぐに治る。  蓬莱人は死ぬことが無い。だから死を恐れない無鉄砲な行動を取る。  死の概念が人間と異なっている為にそう見えるが、単に頭が弱いとも言う。  蓬莱人が死なない理由はその魂にある。蓬莱の薬は肉体と魂を完全に分離させ、肉体を魂の付属物とする作用があるらしく。  その為、肉体をいくら破壊しても意味がない。  肉体が死ぬと魂は分離して別の場所でまた肉体を作る。その為、蓬莱人は死ぬことがない。  蓬莱人は、実は食事を取る必要がないが、蓬莱人になる前の生態が残っているのか、人間と同じものを食べる。(ひょっとしたら趣味かもしれない。)  人間が食べる物なら何でも食べる。特に人間が美味しいと思う物を食べたがる。 ※ 特徴 ※  暇潰しの為の悪巧み  総じて暇を持て余している。  物に火を付ける。何時の間にか物凄い時間が経っている。竹林で道に迷わせる。悪い薬を撒く。  中には危険な悪戯もあるので注意が必要である。 ※ 対処法 ※  悪巧みによる人間の反応を楽しむ為、可能な限り効果が無い風を装う事である。  つまらないと感じれば諦めるであろう。  しかし、どうしても我慢ならない場合はどうするか。  思い切って友好的に話しかけて見る事である。  話自体は通じる場合が多いので、話を上手く持っていけばあっさりと打ち解ける事が出来るであろう。  もし、攻撃を仕掛けて来たら。  基本的に蓬莱人は妖怪などと比べると比較的強くなく。人間の力でも戦う事が出来るが。  古代的で変な能力を持つ者も居るので。無難に専門の退治屋に頼もう。 -------------------------------------------------- 火の蓬莱人  藤原妹紅 能力 火を操る程度の能力 危険度 低 人間友好度 極高 主な活動場所 どこでも  ◎  迷いの竹林に入ろうとするとよく現れるのがこの藤原妹紅だ。  竹林に入る者にこの場所の危険性を訴えてくる。  外見は若い娘で、白い髪にゆったりとした大きめなズボンを履いている。  火を操る能力を持つ。  火の形を操り幻を作って脅かしたり、火で作った鳥を飛ばして攻撃してきたりする。  火の攻撃はその火自体より周りに燃え移る方が危険である。  危険な様に思えるが人間への友好度は非常に高く、よく人間の街に現れる。  人間の街にいるときは火の能力はめったに使わない。  暇をすると迷い竹林に帰ってゆくが竹林の何処に住処があるのかは分からない。  自分の住処を教えたがらない様でもある。 ※ 目撃報告例 ※ ●街外れで妖怪と喧嘩していた。妖怪は火の鳥を何度も食らっていたが、平気な様であった。  (匿名)  好戦的な面もある。火の術は所詮蓬莱人の出す火である。あまり熱くはない。特に翼の根元はまるで熱くないらしい。 ●特に何をするでもなく妖怪の丘をふらふらしていた。  (銀色の河童)  行動範囲が非常に広いらしい。幻想郷の何処にでも現れる。 ※ 対策 ※  まず危険なのは火の能力である。  とんでもない所で火遊びをしていたのなら思い切り怒鳴りつけよう。  怒られるのが嫌なのではなく。人に嫌われるのが嫌らしいので、意外と大人しく止めるであろう。 -------------------------------------------------- 蓬莱人のお姫様  蓬莱山輝夜 能力 永遠と須臾を操る程度の能力 危険度 極低 人間友好度 高 主な活動場所 迷いの竹林  ◎  少し休んでいただけなのに物凄い時間が経っていたり、大分働いた筈なのに全然時間が経っていない時があるだろう。  そういう時は十中八九、この蓬莱人の仕業だと思って間違いない。(そういう事にして置けばまだ気が休まる。)  蓬莱山輝夜は永遠と須臾を操る力を持つという。  短い出来事を長時間掛かった事にしたり、長時間掛かった事を短時間の内に起こった事にする能力である。  時間を操るというのは、蓬莱人にしては強力な能力であり。普通の人間では成す術もなく巻き込まれてしまうであろう。  迷いの竹林の中には永遠亭という蓬莱人達の家が在る言う。  彼女はそこに住む蓬莱人達のリーダーである。 ※ 目撃報告例 ※ ●火を使う蓬莱人と喧嘩をしていた。火の鳥を浴びて真っ黒に焦げていた。  (匿名)  同じ蓬莱人でも藤原妹紅とだけは特別に仲が悪いらしい。  勝った報告もあり、強さは拮抗しているらしい。 ●屋敷に招かれ色々な原始的な道具を見せられた。どれも驚くほどの古い時代の道具で骨董品としては凄まじく値打ちがありそうだった。  (流しの悪魔鑑定士)  本人はあまり竹林から出ないが。人を呼んで自分の宝物を自慢するのが大好きである。  古代人である為か宝物も、着るタイプの宇宙服や金属を使った車、物理的な爆弾など。  どんな博物館にも所蔵されて無い様な古代の遺産を持っている。興味があるなら見せて貰う様に頼んで見るのも良いかも知れない。 ※ 対策 ※  永遠と須臾の悪戯は時間魔法学に明るい者でも無い限り、一人では対処は不可能である。  しかし操る時間の流れにムラが有るのか。ある程度離れた場所で観測すると時間の流れが違う事が分かる。  これを利用して大人数で行動すればお互いに流れる時間の流れの違いで気が付く事が出来るので、直ぐにその場を離れれば良い。  もし一人でこの悪戯に遭ってしまったら取り合えずその時だけは諦めよう。  精々数時間無駄にするだけである。 -------------------------------------------------- 赤眼の玉老  鈴仙・優曇華院・蓬莱廼華・イナバ 能力 狂気を操る程度の能力 危険度 極低 人間友好度 極低 主な活動場所 迷いの竹林  ◎  迷いの竹林に住む蓬莱人でも、滅多に出会う事が出来ない蓬莱人がこの鈴仙・優曇華院・蓬莱廼華・イナバである。  蓬莱人である以上、歳は取らない筈であるが。曲がった腰、寄った皺、姿は老人である。  永遠亭に住む蓬莱人の一人らしいが外見の割りに立場は最も低いらしい。  彼女の赤い瞳は狂気を操るらしく。  直接人間を狂わすことは出来ないが、辺りの空間を狂わせて景色や音を滅茶苦茶にしてしまうので状況確認が出来なくなる。  非常に臆病な性格なのか。見かけても直ぐに逃げてしまうので話をする事すら出来ない。普段何をしているのかも良く分からない。 ※ 目撃報告例 ※ ●珍しく見つける事が出来たので、退治してやろうと追いかけたが空間を狂わされて見失ってしまった。  (KIRISAME MAGIC CORPORATION の一人娘)  大抵の者がこうやって逃げられる。逃げる事に関しては幻想郷で一・二を争う。 ●変な術を使って逃げ様としたので捕まえて見たら、妖怪兎から逃げていただけだと言った。  (博麗の巫女十万二千七百三代目)  昔は妖怪兎達に命令を聞かせていたらしく、今は報復を恐れているらしい。 ※ 対策 ※  対策も何も直ぐに逃げるので特に何かする必要は無い。  もし退治したいのであれば狂った空間の中でも位置や方角を確かめる術を用意しておくべきであろう。  また見かけに依らず俊足との事なのでスピードに任せに追いかけるのも難しい。  素直に罠でも張った方が手っ取り早いのかもしれない。 -------------------------------------------------- 蓬莱の薬屋さん  八意永琳 能力 薬を作る程度の能力 危険度 低 人間友好度 低 主な活動場所 迷いの竹林  ◎  永遠亭に住む蓬莱人の一人がこの八意永琳だ。  蓬莱人にしては高い能力を持つ。  大人の女性と同じ位の背丈で白い髪。そして左右交互に赤と青の服を着ている。  何か体調不良を訴えていると、何処からともなく現れ、薬を飲ませようとする。  しかし彼女の作る薬を呑んではいけない。それを呑んでしまうとお腹を壊してしまう。  自分の事を天才と自称し、どんな薬でも作れると自負しており。それを否定されるとムキになって怒る。  数百万年前の幻想郷縁起には「あらゆる薬を作る程度の能力」を持つと記述されており。  実際にその薬が有効であるとも書かれている事から、古代人にはその薬は効いたのかもしれないが。今ではただの下剤である。 ※ 目撃報告例 ※ ●飴の様な薬を薦めて来たのでつい食べてしまったが何も起こらなかった。  (人間の街のチュパカプラ)  何時も様々な薬を持ち歩いている。もしかしたら本当に薬ではなく飴かも。 ●太陽の薗で花を集めていた。水星鈴蘭や火星朝顔の様な毒草も集めていたので不安だ。  (3メートル)  薬の材料にするらしい。お腹を壊す訳である。 ※ 対策 ※  薬を呑めとしつこく薦めて来るので、そういう時は無理にでも直ったふりをして誤魔化そう。  万が一、彼女が攻撃を仕掛けてきた場合、どんな内容でも良いから落ち着いて話しかけ、相手が興味を示してきたらなぞなぞの一つでも出してやると良い。  すると、答えを考え始めるので、その隙に逃げれば良い。問題がどんなに簡単でも、きっと答えられない筈である。