エロゲのシナリオのエピローグ的なもの エロ入れないほうが良いのかな、とおもったので、こんなかんじに。 潮の香りが、つんと鼻に来る。空に上がった太陽が、ぎらぎらと照らしてくる。 今日も、快晴のようだ。 俺たちは、街に戻ってきていた。 夜明けとともに下山し、船にのって帰ってきたのだ。 街に帰ってくる間、俺たちは一言も 今も、そうだ。 帰り道を、無言のままに アシュリー 「……」 トシアキ 「……」 重い空気が、俺たちまとわりついていた。 空は快晴だというのに。 それも、仕方のないことだけど……。 あんな、事件のあった後だ。アシュリーだって考える時間が欲しいにちがいない。 それでも。 それでも、何か話さなくちゃ。 俺はそう思う。 でも、何を話せば良いのか、俺にはぜんぜんわからなかった。 淡々と時間が過ぎ、俺たちは無言のまま、歩数だけが増えていく。 アシュリー 「あ……」 そして、ついに、アシュリーが足を止めた。 アシュリー 「あたしは、こっちだから……」 トシアキ 「あ……」 何か話さなくちゃ。 でも、何も頭の中には浮んでこない。 何を言えば良いっていうんだよ。 苛立ち紛れに自分に問いながら、俺は、結局 トシアキ 「うん、俺は、こっちだから」 アシュリー 「あ、そっか……そうだった、よね」 アシュリーは、うん、と一人頷いた。そして、踵を返し、歩き出す。 だんだんと、背中が小さくなっていく。 トシアキ 「あ……」 トシアキ 「あ、アシュリー!」 俺は、自分でも気づかないうちにかけていた。 アシュリーが、驚いた顔でに振り返る。 アシュリー 「ト、トシアキ……?」 トシアキ 「あ、あのさ……」 俺は息を切らしながら、 トシアキ 「ま、また、今度会おうぜ。別に、夏休みの自由研究じゃなくてもいいから……」 アシュリー 「……」 トシアキ 「そ、その、それに、自由レポートも、またやり直さなきゃならないだろ、だから……」 アシュリーがぽかんと、あっけにとられたように俺を見ていたが…… アシュリー 「うん。良いよ」 ちょっと恥ずかしそうに、微笑んで、頷いた。 アシュリー 「じゃあさ」 そして、片手を差し出す。 小指だけ立てて。 トシアキ 「?」 アシュリー 「約束。指きりげんまん」 そういって、アシュリーは俺の手を取り、小指同士を絡ませた。 アシュリー 「ゆーびきーりげーんまーん…………」 街路に、アシュリーの声が響く その声を聞きながら、俺は爽やかな気分を感じていた。