フラグだけ用意されていて、実装されていないルシア騎士ENDを考えてみました。 もしも追加されることがあれば、その参考程度になればよいかと。 ただ、内容的にFE8より前という前提ですが。 美術館には、昔と変わらないほどの・・・もしかしたらそれ以上と言えるかもしれないほどの素晴らしい美術品が置かれるようになったと、レスタリアの人々が話しているのを聞いた。 それを聞いた時に、私の旅は、『恩返し』は、もう終わりなのだと感じた。これから先のことは、ラウルさんやアミルさんに任せられる。 だから、私の『恩返しの旅』は、もうおしまい。 その後は・・・。 ルシア 「はっ!!」 リルス兵1 「うわっ!」 リルス兵2 「勝負あり!」 ルシア 「ふぅ・・・大丈夫だった?」 リルス兵1 「は、はい。付き合ってくださってありがとうございました」 ルシア 「別にいいわよ。私も鍛えておかないといけないし。それから・・・私たち、同じリルスの騎士なんだから、敬語はいらないって言ってるのに・・・」 リルス兵1 「い、いえ。そういわれましても・・・その、やはり・・・」 ルシア 「もぅ・・・」 メイド 「あ、ルシアさん。カートさんが探してましたよ?今日は約束されてたんじゃ?」 ルシア 「あ、そうだった・・・!すみません、ありがとうございます!」 旅を終えることを決めて、それをみんなに告げた後。ウォルソンさんたちが私に改めて話を持ち出してきた。 それは、リルスを解放した直後に出されていた、『リルスの騎士になる』という提案。あの時は旅のことがあったから考えさせてほしいと結論を先延ばししたけれど・・・旅を終えるのであれば、この提案にも結論を出さなければならなかった。 すごく、悩んだ。私がリルスの騎士になるってことはアンナに会いに行くのも大変になるだろうし、何より私が戦う危険のある場所にいることを、アンナはあまり嬉しく思わないから。 でも・・・今まで旅をしてきて、マーカスギルドや、謎の敵と戦って・・・そうして身につけた力を、そのままにしておきたくなかった。この力で守れるものがあるなら、助けられるものがあるなら、助けたかった。 だから、私はこの話を受けた。ウォルソンさんたちと一緒にリルスに言ってカタン王にその話をしたら、優しい笑顔で受け入れてくれた。アンナのことも、本人が希望するならアクスタンの学校を卒業した後にここで暮らせるようにしてくれるとまで言ってくれた。 旅を終えるとき、エスタシア様のことが気にならなかったわけじゃない。ううん・・・すごく、気になってた。でも、ドレースは閉ざされた国で、私にはどうすることもできなかった。 そのことについても、カタン王が力を貸してくれると言ってくれた。外交という形にはなるけれど、ドレースとの関係構築を通じて少しでも情報を手に入れられるようにすると。そこまでしてもらうのが申し訳ないと思ったけれど、カタン王は構わないとそう言ってまた優しく笑ってくださった。 だから、私はその優しさに応えたいと思う。 この国の・・・リルスの騎士として、この国を守りたい。 私に新たな道を作ってくれた、この優しい国を・・・。 Written by 蒼月蘭