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ヒーローTRPG外伝2

1 : ◆X9hUpsnDGY :2012/12/07(金) 21:06:12.98 0
前スレ:ヒーローTRPG外伝
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1298785791/l50

避難所:ヒーローTRPG外伝避難所
http://yy44.60.kg/test/read.cgi?bbs=figtree&key=1336042389&ls=50

2 : ◆X9hUpsnDGY :2012/12/07(金) 21:06:45.10 0
●ものがたり
1970年代、世界征服運動の嵐が世界を覆った。社会不安と共に膨張と先鋭化を繰り返した過激な政治運動の成れの果てである。
人類の半数は悪の組織で世界征服を企て、もう半数は悪を挫く正義の味方として立ち上がった。世界地図が新たな2色に塗り分けられたのだ。
幼稚園バスは毎週のように襲撃され、著名な科学者は二度も三度も誘拐される。新聞にはヒーローと怪人の名が踊り、テレビは英雄譚と毒電波を交互に流す。
街では誰もが考える、「隣に居るのは正義か悪か?」と。ヒーローや怪人、はたまた防衛軍の司令官や悪の大首領とすれ違う事もあったかもしれない。
何某防衛軍や何某特捜隊の看板が街を席巻し、地下秘密基地の建て過ぎで弱った地盤が沈下する。誰もが悪で誰もが正義。誰もが大義と敵を抱えていた。
緊張と殺気が飽和する時代はこうして訪れ、石油王達が値上げを決意しインドシナの戦乱が収まる頃になって漸く終わりを迎えたのだった。

時は流れて20XX年。我々の生きる世界は少なくとも平穏を保っている。
高度化した社会は滞りなく繁栄を続け、大抵の人々が大した不満もなく生活し、あたかも全人類が夢見た平和社会が到来したかのように見えた……
だが、悪党は死に絶えていなかった!彼らはあらゆる手段で悪を成し、ついに世界征服や人類滅亡、その他諸々の仰仰しく遠大な目標を掲げ始めた!
一方で正義の炎を心に宿した者は、あらゆる手段で力を得て正義の味方として立ち上がった!70年代のように徒党を組むものも居れば孤軍奮闘を誓うものもいる。
警察や軍隊といった「伝統的な正義の組織」も、最近になって民間に遅れるなとばかりにロボット刑事やロボット三等兵の採用を開始した。
ある者はひょんなことから新たな力を得、ある者は改造手術を受けた。ある者は生まれつきの超人で、ある者は強力なロボットや新兵器を作り出した。
そして、善良な一般市民たちは荒れ狂う闘争に眉を顰めわが身の無事を願うのである。

世界は再び二色の暴力が支配する時代を迎えようとしていた……


『ようこそエゴイックシティへ!』

鏡野市は誰もが助け合う素晴らしい街だ……市長殿はそう仰っている。
だからして我が市の非公式な通称、すなわち「エゴイックシティ」なる名は全くの不適当である。我が市には善良な模範的市民しかおらんのだ。
悪党などおらん。よろしいかね、犯罪者など一人もいないのだよ。「正義の味方」も不要だ。我が市には警察があり、ささやかながら軍の駐屯地もある。
……その軍人や警官が妙に忙しそう?君の思い違いだ。……何、昨日の新聞報道?銀行強盗?警官の殉職?軍の出動?臨時の戒厳令?怪人?5人戦隊?
嘘八百だ。悪意ある捏造に基づく恣意的な誤報に違いない。どこの社だね、その新聞は。何、黙秘。ふん、構うものか。後で調べれば判る事だからな。
よろしいか、市長殿が当選なさってから現在までの5年間というもの、我が市は数多の大都市へ追いつかんとする勢いで発展に次ぐ発展を重ねてきた。
時に近代都市の縮図と例えられるように、我が市は観光、産業、住宅、福祉、インフラ……全ての要素を完璧なバランスで備える素晴らしい街なのだ。
それもこれも市長殿が神の如く卓越した判断の元に市政を運営しておられるからに他ならん。言うまでもないことだが。

とにかく我が鏡野市は平和な素晴らしい街であるからして、5年連続で危険な都市ワースト1に選出されたのは非常に不愉快だ……市長殿はそう仰っている。

3 : ◆X9hUpsnDGY :2012/12/07(金) 21:08:07.77 0
●設定の要点
1.舞台は鏡野市(通称エゴイックシティ)。だいたいの施設が揃った、それなりに広い街です。治安はちょっと悪いです。
2.今も昔も、正義の組織と悪の組織はたくさんあります。一匹狼の悪党やヒーローもいます。鏡野市でも悪い奴と良い奴がいっぱい戦ってます。
3.正義も悪もピンからキリまで。超人でもパワードスーツでもガジェットでも、マッチョでも黒魔術でもAK-47でも何でも。

●ルール
1.エログロは隠し味!「たまに人が死んだりグロもあるけど基本はスカッと爽やか」!
2.七日ルール!レス出来ないときは事前報告!
3.決定リール有り/後手キャン有り。
4.新規参加は随時歓迎。避難所でお気軽にご相談ください。

●キャラクタテンプレ
名前:
職業:
勢力:正義(ヒーロー)、悪(ヴィラン)、中立など
性別:
年齢:
身長:
体重:
性格:
外見:(変身前)
外見2:(変身後の姿)
特殊能力:
備考:

4 : ◆X9hUpsnDGY :2012/12/07(金) 21:08:42.07 0
●前回までのヒーローTRPG外伝は……
悪と正義の蔓延る街、鏡野市。
今日もヒーローは悪党を倒し、悪党は小市民を脅かし、そして小市民はヒーローを求めている。

そんな中、凶悪犯罪に胸を痛めた市長殿が講演会を催すという──題目は『平和な街づくりと徹底抗戦 あたらしい民間防衛』だとか何とか。
講演の告知を目にした小市民達は誰もが驚き、自らの目と市長殿の正気を疑った。一つはまだ市長殿に胸を痛めるだけの良心があったことへの驚きだが、もう一つの驚きは市長殿が用意した"ちょっとした"特典だ。
新聞やテレビ、ラジオ、インターネット上の市公式サイト、掲示物等々……その日、市当局が管轄する全ての宣伝媒体は親愛なる市民諸氏に対して次のように語ったのである。
「今回の講演にて取り上げる新たな社会実験のため、お越し頂いた方には講演終了後に特典としてAK-47突撃銃を無料配布いたします。数に限りがありますので申込はお早めに。詳しくは市広報局まで……」
よく晴れた土曜日、講演が行われる市民会館には産地直送の中国製突撃銃が大量に運び込まれ、会場となるホールには銃を求める悪党、悪党を求めるヒーロー、野次馬根性だとか妙な好奇心を抱いた小市民が駆けつけた。
──当然、数分後にはちょっとしたきっかけで悪意が爆発し、詰め込まれていたヒーローと悪党、そして雪崩れ込んできた警官隊の間で殴り合いが始まった。
ただでさえ収集が付かない事態が展開される中、会場は秘密結社ヴェアヴォルフが送り込んだ怪人ガスヤモリが吐き出した鮮やかな緑色の毒ガスに沈んだのであった……

5 : ◆X9hUpsnDGY :2012/12/07(金) 21:12:01.16 0
ひい間違えた。
避難所のURLはこっちです。
http://yy44.60.kg/test/read.cgi/figtree/1336042389/l50

6 :ゴル大佐 ◆X9hUpsnDGY :2012/12/10(月) 20:14:19.69 0
市民会館全体がホールから染み出た混乱に満たされつつある中、スタッフロールを流し終えた上映室から現れたのはクリスティアン・フォン・ベルグマン氏ではなかった。
現れたのはちょうど今上映されていた三流映画や周辺のポスターに描かれているのと同じ、いかにも悪そうな漆黒の軍服を身につけ、いかにも悪そうな眼帯をつけた老人である。
彼こそが秘密結社ヴェアヴォルフ大幹部たるゲアハルト・ミハイロビッチ・ゴル大佐……つまり俺だ。既に整列していた戦闘員たちがフィルムと同じ敬礼で俺を迎える。
「楽にしろ。ガスヤモリの動きは?」
「はっ、全く計画通りであります。ガスの散布を確認後、我々の工作員が全ての出入り口を封鎖しました。必要な時間は稼げるかと」
我々が作戦上重要な会話を交している今も尚、周囲には聞きつけウロウロしている群衆や、それを鎮めようと駆けまわる警備員や係員の姿がある。何人かの警官も通りかかった。
映画から這い出してきたような我々の異様には多少の注目こそ集まったものの、だからといって騒ぐものは一人もいなかった。日々のスリルに溺れた鏡野市民は多少の異常など異常とは思わないのだ。
あるいはおどろおどろしい親衛隊員が描かれたポスターや制服姿のマネキン、出来の悪い小道具等々ダウランド女史が取り揃えた彼女の宝物が我々を囲んでいたからかも知れないが。
いずれにせよ、今回の作戦にとって彼ら大衆の存在など小さな要素に過ぎない。奴らが驚こうが驚くまいが、我々は責務を果たすまでだ。
「結構、実に結構。奴は奴の仕事をしている。我々は我々の仕事をしようじゃないか」
戦闘員達にそれぞれの準備を命じつつ、防音壁で隔てられた向こうに吹き荒れているであろう悲鳴や怒号に思いを馳せる。ここで耳を済ましても聞こえるのは大衆のざわめきばかりだ。
怪人ガスヤモリ。我らがマッドサイエンティストのお気に入り。奴はどれほどの働きをしているのだろうか……

7 : ◆X9hUpsnDGY :2012/12/10(月) 20:15:02.07 0
Mr.メタリックは一流の悪党ではなかったが、決して三流ではなかった。現在のところ世界征服を企むほどの器ではなかったが、決してチンピラ行為だけで満足しているような男でもなかった。
それでも今から段階的に悪事を重ねて名の知れたヴィランになる事も出来るだろうし、しばらく潜伏さえすれば市民生活に戻ってささやかな幸せをつかむ事も出来ただろう。
ある意味で前途洋洋だったはずの男は、市長殿が打った過激な宣伝文句に惹かれた挙句に正義か悪かも分からない相手に名乗る間もなくぶん殴られ、煙の中でぐったりと伸びていたわけだ。
そんな彼が再び目を開けた時に見たものは、聞いたものは。
「カーッカッカッ!!」
迫り来る大きなヤモリの顔と、どこか癪に障る笑い声。目の前にあったそれは唐突に、戯画的なまでに大きく膨らみ、ほんの一瞬だけMr.メタリックをクッションのように受け止めた。
数秒後には、ステージ上に積み上げられていた木箱にMr.メタリックが墜落した。彼自身も欲していた中国製の突撃銃が散乱するど真ん中で、彼は再び強く頭を打って気絶してしまった。

怪人ガスヤモリは「行ってこぉい!!!」 という叫び声に振り向くと、不敵な笑みを浮かべ──彼の顔には表情筋がなかったけれど──再び息を胸いっぱいに吸い込み、身体を膨らました。
自らの身体をまさにエアバッグにして衝撃を受け流すと、すぐに体内を満たしていたガスを勢い良く吐き出した。今度は赤色のガスで、空気より軽いのかもくもくと天井付近に漂った。
「ブラックロウ!お前だな?お前がブラックロウだな?カーッカッカッ!あんなものが俺に効くと思ったのか?カーッカッカッ!」
赤い煙の中から癇に障る笑い声が降り注ぐ。ブラックロウには見えなかったかも知れないが、彼の腹部は再び風船のように膨らんでいた。

一方、緑色の混沌を浴びたヒーローと悪党の乱闘も一層と激化しつつある。
ヒーローの一人、メガライダーV2はすっかりガスにやられてしまった。マスクの中は吐瀉物とかその他諸々で酷い有様、その上開ききった眼には動くもの全てが悪の戦闘員に見えて仕方がない。
誰彼構わず目に付く者にライダーエルボーとかライダーラリアットの制裁を食らわせていた彼は、ふと視界に黒っぽい影を捉えた。黒、黒は悪者の色、怪人に違いない……マスクの中で口元が歪む。
「出たなぁ悪の怪人めぇぇ!!貴様の好きにはさせんぞぉぉぉ!!」
場違いなほどにヒーローらしい雄叫びとともに、メガライダーV2は正義の必殺技を浴びせるべく背後からブラックロウへと飛びかかった。

さて、体内で毒物を合成する生物は自然界にも多々存在するが、ガスヤモリの体内にはそれらを参考に設計された人口の毒ガス合成用臓器と無数の試薬の貯蔵タンクが埋め込まれている。
例えば指を曲げるように、ちょっと意識をすれば延髄から伸びた運動神経が収縮して任意の貯蔵タンクを開閉し、合成タンクを兼ねる胃に試薬を送り込む事が出来るのである。
そして今、ガスヤモリの確かな意思の元、膨らんだ胃の中で過酸化水素とヒドロキノンが瞬間的に合成された。
「喰らえぃっ!カーッ!!」
2種類の物質から生み出された超高温の水蒸気及びベンゾキノンは、直線的な弾道で赤い煙を裂きながらメガライダーV2とブラックロウへと襲いかかった。

【もう遅くなりすぎてなんと謝ればいいものか……】
【飛んできたMr.メタリックは自分の身体をエアバッグにして受け止めました。さらに赤い煙を吐き出して天井側にも煙幕を張りました】
【そしてその煙幕に紛れつつ、超高温のベンゾキノン(要するにヘコキムシガス)でブラックロウへの攻撃を試みました。当たったら火傷したりひどい炎症起こしたりするかもしれません】
【しかもタイミングが悪いことに、すっかり出来上がったヒーローの一人がブラックロウをやっつけようとして飛びかかってきました】

【さて、例によって中の人向け情報として怪人の弱点を】
【まず怪人ガスヤモリといえども体内貯蔵物質は有限ですから、ガス攻撃自体ははそう長く続きません】
【また体内貯蔵物質には可燃性物資が多いので、これらが切れる前にうまく体内に火種を放り込んだら大爆発します】
【天井や壁を自在に這いまわることができますが、ガスを吐く直前には身体が大きく膨らむ為にどうしても動きが止まります】
【メガライダーV2は最近売り出し中のヒーローですが、強さは戦闘員みたいなもんです。楽にやっつけちゃってください】

8 :名無しになりきれ:2012/12/15(土) 13:50:14.09 P
保守

9 :影山 恭介 ◆.EiKabP/Fg :2012/12/20(木) 02:53:09.89 O
天井を這うガスヤモリ目掛けて、渾身の力で投げつけた鋼鉄の砲弾……Mr.メタリック。
しかし彼は、エアバッグのように膨らんだガスヤモリの体によって、あっさりと跳ね返されてしまった。
影山としてはかなり自信のある策だったのだが、それは完全に失敗に終わったようだ。
それを確認すると同時に、形成しかけていた巨大な影の拳を慌てて元に戻す。

>「ブラックロウ!お前だな?お前がブラックロウだな?カーッカッカッ!

「おうよ、俺様があのブラックロウ様よ! 何か文句あんのかこの爬虫類野郎!」

Mr.メタリックが跳ね返されると同時、ガスヤモリの口から新たなガスが放たれる。
その赤いガスは天井付近に留まり、ガスヤモリの姿を完全に覆い隠してしまった。
ガスの向こうから聞こえてくる癪に障る声に、影山はイラつきながら威勢良く啖呵を切る。

> あんなものが俺に効くと思ったのか?カーッカッカッ!」

「……あぁ!? そ、そんなわけねぇだろバカヤロー! あんなモン破ったくらいでいい気になってんじゃねぇぞ!」

自分では名案だと思っていた作戦、名付けて必殺メタルボールスペシャル。
それをあっさりと破られてしまった気恥ずかしさを誤魔化すように、影山はいつも以上の大声で否定した。
端から見ればバレバレの虚勢なのだが、本人は上手く誤魔化しているつもりらしい。

「あんなモンはなぁ、アレだ……挨拶代わりだ! ブラックロウ様は敵を後ろから攻撃するような真似はしねぇんだよ!」

赤いガスの中にいるであろうガスヤモリをビシッと指差して、自信に満ちた声で宣言する影山。
言うまでもないが普段の彼は、正面からだろうが後ろからだろうがお構いなしに攻撃する男である。

「オラ、いつまでそうしてるつもりだ? さっさと降りてきな! それともやっぱり俺様が降ろして……」

適当な挑発の言葉を並べ立てながら、影山は周囲をチラリと見回してガスヤモリに対する攻撃手段を考える。
先程のMr.メタリックのように何かを投げつけても、同じように跳ね返されてしまうだろう。
ならば影で刃物を作って投げつけるか、その辺にいる別の能力を持ったヴィランを利用するか……。
そこまで考えを巡らせたところで、強制的に思考を中断させられることとなる。

>「出たなぁ悪の怪人めぇぇ!!貴様の好きにはさせんぞぉぉぉ!!」

「あぁ!? 誰が怪人だぁ!? こちとら大首りょ……ヒーロー様だバカヤロウ!」

売り言葉に買い言葉でうっかり正体を言いかけてしまったが、この乱戦なら聞いている者はいないだろう。
背後から聞こえてきた大声に同じく大声で返答しながら、首だけを軽く振り向かせ、背後にいる声の主を横目に確認する。
そして影山の目に飛び込んで来たのは、自分に向かって飛びかかって来るヒーロー……メガライダーV2の姿だった。

10 :影山 恭介 ◆.EiKabP/Fg :2012/12/20(木) 03:02:11.92 O
「後ろから攻撃たぁ卑怯な真似しやがって! それでもヒーローか!?」

自分のことを完全に棚に上げたことを言いながら、影山はメガライダーV2の迎撃にかかった。
首に続けて体も背後に振り向かせながら、同時に右拳に影を集中させていく。
振り向くと同時に、お得意の巨大影パンチをメガライダーV2にお見舞いしようというわけだ。
ただし今回はいつもの真っ正面から殴るストレートではなく、横から殴りつけるフックの軌道だが。

>「喰らえぃっ!カーッ!!」

しかし、影山の敵はメガライダーV2だけではない。
またしても影山の背後から別の声が響く。先程まで相対していたガスヤモリだ。
影山からはガスヤモリが何をしたのかは見えなかったが、言葉の内容と殺気から何らかの攻撃をしてきたのだろうと判断する。

「チッ……どいつもこいつも後ろからよぉ!」

メガライダーV2を影の拳で殴り飛ばした直後、影山は巨大化させた右拳もそのままに、咄嗟に横に跳んだ。
ガスヤモリに対して背を向けた状態のままなので、完全にただの勘による行動である。

「熱……ッキショウ! 何しやがったあの腐れ爬虫類野郎! 火でも吹いたってのか!?」

左肩の辺りから、焼きゴテを押し付けられたような熱痛が走る。
どうやら完全には攻撃を避けきれなかったようだ。
しかも巨大影パンチを形成中でスーツ全体の影が薄くなっていたため、結構なダメージを受けてしまった。

「……どうやら煙幕張ってコソコソ隠れるだけが能ってわけじゃないらしいなぁオイ? まぁ大した威力じゃねぇようだがな!」

左肩の痛みを誤魔化すように挑発の言葉を並べ立てながら、影山は両手の指先からそれぞれ一本ずつ糸のような触手を伸ばす。
その先にあるのは会場内に設置された大量の椅子の影。それらを一気に手元に手繰り寄せると同時に、数十本の影のナイフを形成する。
そしてそれら数十本の影のナイフを、全て同時にガスヤモリ目掛けて投げ放った。
鈍器のような物なら跳ね返せても、刃物なら刺さるだろう。
ガスの中に隠れているのなら、大量のナイフで面の攻撃を加えれば何本かは当たるだろう。
どうやら、そういう安直な作戦のようだ。


【襲いかかって来たメガライダーを迎撃】
【しかしガスヤモリの攻撃を避けきれず左肩辺りを負傷】
【刃物なら跳ね返せないだろうとナイフを大量に投げつけました】

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