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GS美神世界の、三流GSのスレ3

1 :カフェ@牧街代理:2010/05/25(火) 18:25:39 0
えー…皆さんこんにちは
このスレは椎名高志先生の漫画、「ゴーストスイーパー美神極楽大作戦」の世界が舞台のTRPGスレです
えぇ

で、ゴーストスイーパー美神の世界観は

現実社会においては信憑性を疑問視される声も多い占術や呪術や霊能力、神や悪魔や妖精、幽霊や妖怪、それらを鎮めたり除霊したりする霊能者の存在が世界で広く認知されている。
また一部の妖怪等は人間と共存し社会の中で受け容れられている。一方で、社会の基盤はあくまで科学であり、科学を基に幽霊や妖怪等の定義付けを行う事が難しい面もあり、その信憑性を問う声も存在している。
国際機関や各国家は上記の存在を認めており、国家によっては政治に大きな影響を及ぼしている。
また除霊を行う霊能者はゴーストスイーパーと呼ばれ、国家資格制度を設けて管理している。
人間が暮らす人間界のほかに、神族などが住む天界(神界)や魔族などが住む魔界が存在しており、天界と魔界を合わせて冥界と呼んでいる。

神族と魔族の上層部はハルマゲドンを回避するためデタント状態にあり最高神と魔王も親睦が深い様子。 しかし、世界を維持するために魔族は基本的に悪として神族や人間に負け続けなければならい役割を強制されているため

と、ウィキペギアに書かれておりますが

「アンデットモンスターがときおり現れ、それをやっつける職業の人達がいる世界」

と簡素に憶えておくのもありです、多分
えぇ

2 :カフェ@牧街代理:2010/05/25(火) 18:26:45 0
ルールは以下の通りです

GM:(あり/依頼を提出した方がGMをやってください)
決定リール:(あり、後手キャンセルあり)
○日ルール:(あり/3日、ただし事前に報告があれば延長も可)
版権・越境:(キャラの直接の登場はなし、台詞の中(*1参照)や、どう見てもそれにしか見えないよーな物が出るのはあり。後者はほどほどに)
      (対艦超強力破邪札や見鬼君などのGS美神世界のオリジナル除霊具は直接の登場可。獣の槍や間流結界術等の他世界の版権除霊具や術は全て不可)
名無し参加:(あり・悪霊投下など)
敵役参加:(あり)
避難所の有無:(今の所なし)

キャラテンプレ
【名前】
漫画ちっくな名前全然OK 科学最 高(かがくさい こう)とか
【年齢】
最低でも中学生以上である事
【体格】
完璧な肉体を求めすぎない事
【容姿(霊衣)】
戦闘時等にしてる格好を書いてください
ちなみに特攻服だの化学特捜隊の制服だの除霊からかけ離れたものでも全然OK
世の中にはボディコンやセーラー服で除霊を行う人もいます
【属性】
仏教系、キリスト教系、精霊魔術系、魔法、等々
【霊圧】
GS試験の第一試験がこれの測定なので、あんまり低すぎても駄目、高すぎるのは勿論駄目
単純な力のぶつかり合いをした時に発揮されるパワーであり、技量や身体能力には一切関係なし

0〜10・一般人 (原作で野球選手がここに属していました)
11〜30・才能のある素人 (原作でごく普通の歌手がここに属していました、どうも若い女性は霊圧が高いようです)
31〜70・訓練された霊能者 (原作で幼少の頃から霊能力者になるために鍛えられていた少女がここに属していました)
71〜90・一流どころの霊能者
91〜99・超一流の霊能者 (一流の霊能力者でも死ぬ様な修行を切り抜けた美神さんがここにいました)
100・人間の限界  
【特殊能力】
煩悩を霊力に変えられる、時間移動能力、念動発火、などなど
【装備】
GS美神世界の詳しい道具の説明や解説はウィキペギアを読んでくださいまし
【趣味】
ここは何書いてもいいです。ソックスハンター上等
【備考】
キャラクターのバックボーンなど。
こういうのをやると必ず複数種族の混血いいとこ取りをする人がいるのであらかじめ注意。
強くて格好いいキャラではなく、欠点がいい所を消してる位のキャラを書きましょう!

3 :カフェ@牧街代理:2010/05/25(火) 18:27:48 0
細かい原作知識、+このスレの知識

・GS資格習得試験は
1、最寄のGS事務所の中で研修先を見つけ、そこで研修を積み、そこから毎年行われている試験を受験させてもらう(個人で勝手に強くなって資格試験を受ける輩もいるかも知れないけれど一般的には)
2、霊圧をはかり、高いものが上から順に結構な数残される
3、全体で何人いたかわからないが、生き残った受験者同士でトーナメントを行い、2勝すれば資格習得、ただし、3回戦からギブアップができなくなる

と言う感じで、入手できます


・撤退、退却、敗走について

このスレは「悪霊を倒し、3流GS達が勝つまで物語が続く」分けではありません
「除霊に参加したGS全員が除霊を諦める」もしくは「参加者が全員戦闘不能になる」
等の理由で「悪霊に3流GS達が敗北」しても、物語は終了しますが、スレは続行し、新たな物語に続きます

「別に3流GS達が負けたからと言って、世界が滅びるわけではありません」

ので、「もう危ないと思い警察に後を任せて帰った」だとか「依頼主に仕事続行を断った」等の方法で、物語を終わらせる事もできます
ただそう言った「悪霊に負けたり、悪霊から逃げたり」する終わり方をした場合
後の展開に、「3流GS達の評価が下がっているため、ショボイ依頼しかこない」だとか「護衛を依頼した依頼主が無残な殺され方をした」
と言った影響を及ぼす…かも知れません

一応私がGMを今やらせていただいてますが、まだ経験未熟ゆえ、力加減がイマイチわかっておりません
ですから「これは変なパワーアップとかしなければ無理だろ」と思った時は、無理に倒そうとせず、戦闘放棄した方が、話が上手くまとまる可能性もあります
更に戦闘を放棄しても、必ずしも後の展開に悪い影響があるかと言うと、一概にそうとも言えないので
とりあえず

「勝てそうに無い敵が出てきたら、パワーアップより敗走を!」

と憶えておいてください

4 :カフェ@牧街代理:2010/05/25(火) 18:34:03 0
関連サイト

TRPG系まとめサイト「千夜万夜」(過去ログが保存されています)
PC:http://verger.sakura.ne.jp/
携帯:http://verger.sakura.ne.jp/top/top.htm

千夜万夜掲示板(上記のサイトの掲示板。代理投稿スレなどがあります)
http://yy44.kakiko.com/figtree/#4

≪前回までのあらすじ≫
牧街の元に、とある依頼が舞い込んだ。
ゾンビ村という心霊スポットでいなくなった友人を探し出してほしいというものだ。
カフェに相談に行ったところ、カフェの師匠がオーパーツを求めてゾンビ村に先に行っていた事が発覚。
同行することになった。
突然現れた謎の青年百村に振り回されながらもゾンビ村に到着。
百村が失踪するのと入れ替わりに、他の依頼で同じ場所に来たGSの桜井美月も合流し、ゾンビ村の探索が始まる。
無事に師匠と合流して安堵したのも束の間、ピエロの姿をした怪人が一行の前に立ちはだかる……!

5 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/05/25(火) 21:16:43 0
【カフェさんお疲れ様でーす】
【自分も規制解除されましたがいつまで無事なのやら…】
【避難所のレスは把握しましたので牧街さんの投下をお待ちしてます】

6 :名無しになりきれ:2010/05/26(水) 18:55:14 0
にじSSで勘違いしがちですが原作はギャグです

7 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/05/29(土) 04:46:18 0
【遅くなって申し訳無いっす】

「デモン…サーカス……」
牧街が口にしたデモン・サーカスと言う名前に、ありみちゃんを除く全員が聞き覚えがあったかも知れない
いや、知っていたなら、牧街に名前を言われずともその姿を見たらすぐにその名が頭に浮かぶだろう

デモン・サーカス、それは、ゴーストスイーパー協会で全世界に指名手配されている、凶悪な殺人鬼の悪霊の名前である
生前の本名は、ティム・キーン
幼児から中学生位までの少年少女ばかりを殺し
警官に射殺された後も悪霊となって世界中に出没して次々に子供を襲い
生前に10人近く、死後は撃退にあたって返り討ちにされたゴーストスイーパーの数も含めれば50人近くが犠牲になっていて
その手口は生前、死後も変わらず、元ストリートファイターの怪力で様々な刃物を使いこなして襲い掛かり
殺した後は死体を捕食するという完全に常軌を逸した残虐非道なものである

彼が殺しを行う理由は子供を自分の腹の中と言う「楽しいテント」に連れて行くためとあり
その案内人であるために自らはピエロに扮しているらしいが、流石狂人、色々わけがわからない、常軌を逸している
そんな狂った考え方をする輩にはまず間違いなく言葉は通じないだろうし、でかい鋼鉄製のナタをプラスチックの玩具をふりまわす様にビュンビュン振りかざしている奴に真っ向勝負で勝てるとも思えない
となればとるべき手段はただ一つ

「ゴッドマアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン」

カフェを小脇に抱え、桜井の手を握り締め、正義のヒーローに大声で助けを求めながら、牧街は全力ダッシュで逃走する
デモンサーカスから放たれる殺気はすさまじく
貧弱な精神力しか持たない牧街にはカフェの師匠なら勝てるのでは無いかとか、こちらの方が数がいるのだから何とか戦えるのではないかとか
そんな「戦う」という選択肢を連想させる考えが浮かぶ余裕は全く無く、一も二も無く逃げ出すしかなかった

しかしそれでも恐怖で動けなくなったりせず、自分一人で逃げようとしない当たりは、流石はゴーストスイーパーと言った所だろうか
いや…どうだろう…うーーーん…

『ダーメダメダメにーがさないよ〜〜〜うふふふ〜〜〜』
そう言って、デモンサーカスは高速で一輪車のペダルをこぎ、牧街を追おうとするが、その前に何とシャドウ達が立ち塞がり、デモンサーカスの行く手を塞いだ
『邪魔!ジャマ!じゃま!』
まとわりつくシャドウ等を苛立たしげに切り捨てていくデモンサーカスだったが、その間に牧街は必死で逃げていく!!

8 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/05/29(土) 05:17:33 0
「無理!無理無理無理!あんなの無理〜〜〜〜〜!!」
泣き言怯え、恐怖100%の悲鳴を上げながら全力疾走で出口へ向かう牧街だったが、後ろから早くも
『おいしい楽しいお嬢ちゃ〜ん』と甘ったるく、しかしかすんだ不気味な声がこちらに急速に近づきながら聞こえてきたため
とても出口まで逃げ切れないと判断してどこかに身を隠そうと慌てて周囲を見回すと

「こちらです!こっちへ!早く!!」

突如美しい女性の声がして、そちらを向くと、ありみちゃんとは別の正式なゾンビ村の係員の制服を着た霊体が、必死に牧街を手招きしていた

追い詰められた牧街には、誰が味方で誰が敵か、どちらにつくと痛い目に合わないかを即座に判断する能力が覚醒する
牧街はカフェを抱え、抗議する桜井の手を握りつぶさんばかりに握り締めながら霊体の方…風水の完璧な家へと突進し、その中へと強行着陸した
それと同時に霊体がすぐにドアを閉め、入口に鍵をかける

『お嬢ちゃ〜〜〜ん、ピエロさんだよ〜〜〜』
それとほぼ同時に外でデモンサーカスの声がする
恐怖に縮こまり、思わずカフェに抱きつく牧街の後ろで、声は徐々に遠ざかって行った
「ここは悪霊や悪い気が近づけないように設計されているんです、ここにいる限り、悪霊や悪い霊に見つかる事はありませんよ」
ほっと一安心した牧街に、先程の霊体が笑顔で説明する
へーそうなんだと思った牧街は、ふとあなたはだあれと尋ねようとして
「あああああああああああ!園長!亡くなられたんですか!?」
ありみちゃんに先をこされた

「いえ、私は園長ではありません、あなた方と話しやすいよう園長の姿を借りた、この遊園地…ゾンビ村そのものの霊です」
しかし、園長の姿をした霊体はその言葉を否定し、自らをゾンビ村そのものだと名乗る
物も人の思いが強いと魂が宿り、物霊となるのだ
過去にGS美神本編でも、新幹線の霊が登場している
「怖がらずに聞いてください…、私はこの遊園地を物凄く楽しんでくださった一人の強い霊能力者の方のおかげで魂を得る事ができ、ここで安らかに眠っておりました
私自身、お客様に心行くまで楽しんでいただけたので、もう悔いなく壊れる事ができます
ですが…ですが先日魔族が現れ、私のどこかに不気味な施設を作ったのです」
「ちょ!待った!!」
ゾンビ村の霊に、牧街は待ったをかける
「施設ってまさかゾンビ作る施設じゃないでしょうね?そんなのあったらマジでバイオハ」

どこからかタライガ落下し、余計な事をほざこうとした牧街を黙らせた

突然の出来事にゾンビ村の霊は多少呆気にとられていたが、すぐ我に返り、説明を続ける
「えーと…それで、その不気味な施設が間違いなくこの世に災いをもたらす何かだと察した私は何とか妨害しようとしたのですが…
私の力では全く及ばず…
しかも、最近になって肝試しに来たらしい学生さんが数人、そこに連れて行かれて…
その後ここに来たそこの男の子は偶然私の原子風水盤の上に乗ってくれたので原子風水盤を回転させる事で霊波を発生させて魔族に気づかれないようにできたのですが…
…魔族は行方不明者を助けるためにここにゴーストスイーパーが来る事を見越して、あのピエロの様な悪霊を何体か放ち、ここの守りを固めています
このままでは連れ去られた学生さん達がどうなるかわかりません!全力で私があなた達を逃すのでどうかここから出たら、警察でも自衛隊でも呼んで、学生さん達を助けてあげてください!」

どうやら牧街等がGSだと気づいていないらしいゾンビ村の霊は深々と頭を下げ、脱出した後に救援部隊を呼ぶことを頼んできた
どこかに存在する正体不明の魔族の施設
捕らわれた学生
そしてそれを守る強力な悪霊軍団
またしても3流GS等の長い一日が始まろうとしていた

9 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/05/30(日) 01:41:29 0
「はぁ〜…なんか頭痛くなってきたわ」
まさに脱兎の勢いの牧街に引きずられ逃げ込んだ安全地帯。
結構な力で握られた手を撫でさすりながら深々とため息をつく。
くっきりと赤いあとがついているが改めて状況を聞くにつけ、あの場合の彼は最も妥当な判断を、最速で実行したといえるだろうからそのことについての文句は言わないが。

「あのロリペドピエロだけでもおそらくやるなら総力戦かけなきゃならないわよね…それと同じクラスの悪霊がまだ何体かいて、しかも魔族絡みって…あぁぁ〜…悪夢…」
「…え?あ、あの…みなさんは?」
「四人ともゴーストスイーパーよ。本業のね。あ、あんまり言いたかないけどあんなの手に余るから期待しないでね」
美月の発言に疑問を持ったゾンビ村の霊に自分たちの素性を簡単に説明する。
猫耳少年もカフェの口ぶりからまず間違いなく彼女の師匠筋の人間だろうと判断した。
となればそれ相応の戦力のはずだがそれを計算に入れてもあまり旗色がいいとはいえないと先ほどのデモンサーカスとの邂逅で感じていた。
美月自身あれほどの凶悪な霊と遭遇したのは初めてで普段の強気っぷりが少々萎れかけている。
なまじ好戦的でトラブルを呼びやすい性格だけに戦うということへの勘も少しは働く。その勘が告げていた。
“あれはパス”

「あぁー…うぅ〜…むぅぅ……うん。こうしてても仕方ないわよね。とりあえずこれからどうするか決めなきゃ」
ぱたむ、ぱたむと忙しなく扇を閉じたり開いたりしてなにやら考え込んでいたが、一応はまとまったらしく口を開く。
「まず正面突破。あのロリペドピエロもその他の悪霊も片っ端からぶちのめしてその元凶らしい施設とやらをぶち壊す。
ま、現実味が薄いわよねぇ…はぁ…」
これが美神令子クラスの実力なら不可能でもないだろうが悲しいかな、美月は同業でも月とすっぽんくらいの差のある三流。
正直デモンサーカスのような強力な悪霊の退治などは彼女の事務所には決して回ってこない危険な仕事なのだ。

「――次。全力で逃げてあとはオカルトGメンにでも任せる。安全といえば安全よね。
ただ…いやな想像だけどあいつの趣味からいって見つかれば真っ先に狙われるのは……そこのロリータ服の、カフェっていったわよね?貴女だと思うわ。これも何かの縁だし追撃されたらできる限りカバーはするけど……」
重い沈黙。先ほどデモンサーカスが真っ先に攻撃したのがカフェだったのもおそらくやつの生前からの歪んだ殺人衝動のせいだろう。
実際はカフェの実年齢は不健全なロリータ趣味のかたがたの対象外に達してそうなわけだが。

「…はぁぁ〜…でもでもぉ…オーパーツ…オォパァツウゥ〜…うっ、うぅ…っ」
そう。美月を逃走にいまいち踏み切らせない重大な理由。魅惑のアイテム。オーパーツ。
この期に及んでまだ欲しくて欲しくてたまらないのだ。恐るべし、我が身の栄華への執着。
ここから逃げ切って助けを呼べばどこかの一流なりオカルトGメンなりが解決してくれるだろうが、オーパーツはもれなくその戦利品として回収されるに違いないのだ。
オーパーツのある現場に居合わせるなんてそうあるものではない。是が非でも入手したい。
未練たっぷりに泣き崩れるとどんどんと床を握りこぶしで叩く。
こんな醜い大人はあまり食べたくないと狂人なりにデモンサーカスも思ったのだろうか…。

「…う、ひっく…ぐしゅ…あ、あとは…なんかある?」
この女、化粧がはげかけて目の周りがぼろぼろである。



10 :名無しになりきれ:2010/05/30(日) 17:14:43 0
保守

11 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/05/31(月) 22:57:45 0
>7
「ひぃいああああああああああ!!」
普段ならロリータ趣味の者には絶大な効果を発揮する魅了の術だが
この場合は魅了の術は全く通用しないどころか逆効果になる可能性さえある。

>8
「シャドウを出して助けてくれたのはお主なのか!? かたじけない。
事態は思っていた以上に大事のようじゃのう。
確かに妾達だけでは手に負えるかどうか分らぬ……」

>9
>「――次。全力で逃げてあとはオカルトGメンにでも任せる。安全といえば安全よね。
ただ…いやな想像だけどあいつの趣味からいって見つかれば真っ先に狙われるのは……そこのロリータ服の、カフェっていったわよね?貴女だと思うわ。これも何かの縁だし追撃されたらできる限りカバーはするけど……」
「うーむ、どうするかのう」
「見た目基準みたいだにゃー」
一昔前の魔法少女もののように変身して大人の姿になるなんて新設定があれば便利なのだが
ロリじゃなくなるともはやロリババアキャラではなく単なる婆口調のキャラになってしまう。

>「…う、ひっく…ぐしゅ…あ、あとは…なんかある?」
「大変にゃ! 顔が崩れてるにゃー!」
師匠が毛づくろいのように桜井の顔をごしごしする。
余計崩れるのではないのかと思いきや、綺麗に元に戻った。むしろ元より微妙に美化されたかもしれない。
「これでよしにゃ」
化け猫だけあって顔の表面だけなら一時的に化けさせる事が出来るようである。

それを見て名案(迷案?)を思いつく。
「それじゃ!」

「あのピエロは特に霊的な感覚ではなく普通に見た目で人を判断しておるようじゃ。
守備範囲外はもとより追撃に来たGSにも見えそうにないショボい年寄りの顔に化けていけばあるいは……」
ピエロによる攻撃を受けずにすむかもしれない!

12 :名無しになりきれ:2010/06/03(木) 03:26:58 0
お茶はいかが?

13 :名無しになりきれ:2010/06/04(金) 19:05:29 O
何ここ、名無し無視?

14 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/05(土) 02:20:37 0
風水の完璧な家に箱詰めの状態で、打開策を見つけると言うより、状況整理的な意味合いで桜井が切り出した今後の方針についての話し合いは
全員逃げる事を心の中で既に選択していた事と
その逃げる方法を模索しなければならない事を理解している事がわかり
しかしその様な皆の意見が普通にまとまってていいんじゃないかって状況において
桜井が未だにオーパーツに執着していて逃げるの躊躇っているという人間の欲望の奥深さと生命の危機すらも凌駕する意思の力の強さがわかっただけだった

(やっぱ…教えたげた方がいいよなぁ…)
泣きじゃくってカフェの師匠にメイク直してもらっている桜井に、牧街が「オーパーツってのは子供の書いた妙な自由帳に書いてあった価値があるかないか怪しい代物の事ですよ」
と教えようとした、その時
>「それじゃ!」
名案を思いついたカフェの発言によって、消し飛ばされてしまった

>「あのピエロは特に霊的な感覚ではなく普通に見た目で人を判断しておるようじゃ。
「なるほど…今の所、我々の前に現れている敵はピエロだけだし……あいつをごまかし切れればあるいは……」
カフェの発案に活路を見出した牧街…だったが、ここで例のマイナス思考が働きだす
(いや……でも…アレだ、敵ってピエロだけじゃないわけだし…それよりここに篭ってた方が…)

「お茶はいかが?」

「!!!???」
篭城して助けが来るまで待ちましょう作戦を提案しかけた牧街の後ろから突然不気味な声と共に腕が伸び、牧街の首を締め上げてきた
「が!?な…」
「私の結界が弱っていたようです!強力な悪霊にはまだ気づかれたり侵入したりはされませんが…もう小物が浸透できる位弱まってたなんて」
突如として現れたウェイター風の霊に首を絞められながら困惑する牧街に、ゾンビ村の霊が切迫した声で説明しつつ、悪霊に掴みかかって牧街を助けようとする


「何ここ、名無し無視?」
「!?」
既に浸透してチャンスをうかがっていたのだろう別の霊が現れ、刃物を振りかざして桜井に襲い掛かってきた
(そうか…大物だけじゃない、名無しの悪霊もたくさん兵隊っぽくいやがるんだ……冗談じゃねえ!こりゃ脱出も篭城も尋常じゃねえぞ!わーーーーーゴッドマーーーン)
ウェイターの霊の腕を押さえつけながら、牧街は心の中で嘆く

15 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ:2010/06/06(日) 13:21:26 0
>「これでよしにゃ」
「あら、素敵…ねぇ、ネコ耳くん。私のメイク係として働かない?日給は……」
「危ないにゃっ!!」
「うぉあ!?」
化け猫パワーメイクアップの効果に感動して、コンパクトを覗きながらうっとりと美化された自分に酔い秋葉師範をメイクさんに勧誘しようとした瞬間にドンッと突き飛ばされて床を転がる。
ザクッと小気味いい音を立てて悪霊の持った刃物が美月のいた空間を裂いて床をぶっさしたのはその直後だった。

「い、つつ…って、ちょっと…くっ!この!」
『ひゃーはははぁwwwコロ、コロ、ここおここッココロ助なリィいいいやぁァァ!!!』
少々ワケのわからないハイテンションでめったやたらと手にした刃物を振り回し美月に襲い来る悪霊。
その勢いに気圧され気味ながらも繰り出す攻撃を神通扇でさばくが、その立ち回りの最中にテーブルの上にあった花瓶を叩き落として
床に砕け散る寸前でゾンビ村の霊がパシッとキャッチする。
『あ…あ゛ーーー!!!だ、ダメですよ!気をつけてください!この家の中の家具を壊したりしたら…』
「はぁ!?あのね、そんなこと言ってる場合じゃ…ないって、このっ!」
『違います!ここの結界はこの完璧な風水をもとにして作り出してるんです。だから家具を壊したら…』
「…あ。そっか」
そう。家屋に施す風水とは玄関や窓の配置といった間取りから始まって屋内のどこにどんな色の家具を配置するかまで細かく計算するのだ。
つまり花瓶一個でも割ればそれだけ結界の力が弱まってゆくことにつながる。

『こーろーずぉぶおあぅ?!!』
「ったく、こんなところで家具を壊さないようにお淑やかに悪霊を撃退とかやってられないわね。やっぱ長く居座るべきじゃないか…」
よく見れば隙だらけの大ぶり全開の悪霊の攻撃をかいくぐり扇で頭を思い切りひっぱたいて撃退する。
まだそれほど強力な悪霊は侵入してこないのが救いだが、それほど長く持ちそうには思えなかった。
もちろん牧街が考えたような、助けが来るか相手の戦力が途切れるまで篭城という選択肢もひとつの手だが
そういう類の作戦はとんと思い浮かばないのはやはり生来の気性のなせる技だろう。
ちらりと横目で見た牧街はまだウエイター風の悪霊に首を締められてじたばたもがきながら声にならぬ声で助けを呼んでいたが、特に助けるでもなくため息をついて流す。
まだこの程度の悪霊なら仮にもライセンスをもつGSが遅れをとるとも思えない。見捨てたというよりは一種の安心である。

「仕方ないわ…あまり気は進まないけどさっきの案に私は乗るわよ。ここにいても事態が好転するとは思えないしね。てワケでメイクよろしくー」
「了解にゃー」
秋葉師範の手により再びメイクが施される。最も今度は美化どころか老化なわけだが。
「うむ、出来上がりにゃー」
「…ウッ、あんまり鮮明な映像では見たくないわね…」
窓に映ったのはシワシワでカサカサのどう見てもババァ。しかも化粧の派手な。
追撃を躱すためといえ乙女盛りのハートにはこれは地味に堪える。

「じゃ、私は一足先に離脱するから…全員で固まらない方がいいかもしれないしね」
玄関の扉をあけてそっと左右を確認する…近くにデモンサーカスはいないように見えるが…。
名もない悪霊の類は一歩踏み出せばすぐにでも姿を表すかもしれない。
「オーパーツ…私はまだ諦めたわけじゃないわよ!アイシャルリターンっっ!!」
意を決しそれでも戻ってくると高らかに宣言すると勢い良く扉を開け放ち駆け出す!
走れ美月!明日の栄光めがけて煩悩の限り!!

16 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ:2010/06/06(日) 13:23:09 0
『あはははぁー、ほーら。つかまえちゃうぞぉー』
「ィイイイヤアアァァァァ!!!!」
…見事なまでにデモンサーカスに貼っつかれた。
無人の遊園地を全力疾走するけばいババァなんてちょっとしたオカルト都市伝説だが当人は死に物狂いである。
『まぁて、まてぇーい。遊ぼうよー。たのしいサーカスだよー?』
「お断りだっていうのよ!しつこどぅえあぁ!?」
道端の小石にでも蹴躓いたか派手にズザーとすっ転ぶと地面に倒れこむ。

『うふふふ〜〜、つーかまえたぁ。さぁ、たぁのしいサーカスに行こうよぉ』
「うぅ、つぅ…!」
地面に俯せに突っ伏す美月。こけたときに乱れた髪と結構ギリギリにはだけたスカートの裾。見ようによっては色っぽいといえなくもない。
『さぁ、おいでぇー。おいしいお嬢ちゃ…げっ』
※た だ し バ バ ァ 

『………』
「………」
『………』
「………」

沈黙。そして絡まる視線。

『………』
「…な、なによ?」
『……チッ』
「んなっ!?な、なによそれ!!ぶち殺すわよ!!!この《ピーーーー》野郎!!」
後ろから追っかけていたせいかろくに顔を確認してなかったらしいデモンサーカスの落胆は分からないではない。
カフェのような可憐なロリ少女を期待して捕まえてみれば露出の高いババァ。そりゃ舌打ちの一つも出るだろう。
ともあれ美月さんの乙女心は絶大なダメージを負ったわけで、お聞き苦しい言葉を吐き散らしながら怒りに任せて牙を剥く!

数分後

「きゅうぅ…」
『あーあ、余計な荷物を抱えちゃった。可愛いお嬢ちゃんはどこかなー』
怒りによってスーパーなんちゃらには目覚めることができなかった美月はあっさり敗北を喫してズルズルと何処かへ引きずられていこうとしていた…。

17 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/06/08(火) 23:58:20 0
>12-14
悪霊「ヲタク戦隊、萌えルンジャー!」
悪霊「フンドシ筋肉隊さんじょーう! ふんっほいさっどっこいさ!!」
次々と現れ始めるバラエティ豊かな悪霊達。
「なぜに強い悪霊は防げて雑魚は防げんのじゃ!?」
「そういう仕様です!」

>15
美月に続いて、師範に老化メイクを施してもらう。
文字通りロリータ服のババアが出来上がり、略すとこれが本当のロリババアである。
>「オーパーツ…私はまだ諦めたわけじゃないわよ!アイシャルリターンっっ!!」
「待てい! 一人で飛びだすでない!」
「待ってください、ここから出ては……」
制止の声をかけるカフェとゾンビ村の霊だったが時すでに遅く、美月は彼女にとっては見えているであろうオーパーツに向かって一直線。

恐る恐る窓から様子を見ると、いきなりはりつかれていた。
>『あはははぁー、ほーら。つかまえちゃうぞぉー』
>「ィイイイヤアアァァァァ!!!!」
「ババア顔なのになぜに!?」
「後ろ姿しか見てないのかもしれにゃい……」
あたふたと飛びだそうとするカフェを師範が止める。
「出て行っても被害が増えるだけにゃ!
それにババア顔に気づけば食べる事はにゃいはず」

>「きゅうぅ…」
>『あーあ、余計な荷物を抱えちゃった。可愛いお嬢ちゃんはどこかなー』
師範の予想通り、デモンサーカスは伸びた美月をひきずってどこかに向かって歩き始めた。
「後をつければ何か掴めるやも!」
「バレないように尾行するにゃ」
外に出て行こうとする一行を、ゾンビ村の霊が呼び止める。
「待って下さい。私に任せてください」

「ハッ!」
ゾンビ村の霊が気合を入れると、家は電車が動き出す時のように少々強く揺れる。
そして窓の外の景色がゆっくりと流れ始めた。
「なぬ!?」
家が動いている!
「その季節ごとに風水において最良の位置に動かせるように車輪が付いていて動かせるようになっているんです。
本当は固定資産税逃れのためとかいう噂もありますけど……」
「そんな便利な事が出来るなら早くいわんか」
「全力であなた達を逃がすって最初に言ったじゃないですか。
先ほどの彼女は止める間もなく飛び出して行ってしまいましたし」
「……確かに」
まさか思いもしなかったが、全力で逃がすを文字通り受け取れば確かにこんな事になる。
かくして、移動式の家が、美月を引きずったデモンサーカスを追跡し始めた。

18 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/06/09(水) 16:35:26 0
【名前】
月夜田 ミコト (つきよた みこと)
【年齢】
17
【体格】
ふつう
【容姿(霊衣)】
セーラー服を中心にありとあらゆる制服を着こなしたりこなさなかったり。
【属性】
無所属
【霊圧】
17 
【特殊能力】
果てしない愚痴
【装備】
血塗られた生理用品
【趣味】
餌づけ
【備考】
体調によって刻々と変化するアクティヴな心を持っている。
(単なる情緒不安定)

【今日の夜か明日くらいから参加させてください。よろしくお願いします】

19 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/06/09(水) 19:48:13 0
月夜田みことは毎週この日にゾンビ村で楽しく遊んでいた。ここの遊園地のゾンビは本物そっくりだったし
時々本物そっくりの殺人鬼にも追いかけられるから、スリル満点で遊園地とは死ぬほど楽しいものだと思っていた。
今日は珍しく自分以外のお客様が来園しているけど、やっぱり「きゃあきゃあ」と悲鳴をあげながらご満悦しているみたいだった。

「ガキども五月蝿い!こういうものは一人でゆっくりと楽しむものなの!!」
ジェットコースターのような乗り物に一人で乗りながら月夜田は長い黒髪を風でなびかせつつオデコ丸出しで金切り声をあげている。
遊園地の遊具は大抵一人で楽しむものではないのだが、友達のいない月夜田はいつも一人で乗り物に乗っていたのだ。

眼下で騒いでいる人たちのことが気になった月夜田はとうとう遊ぶことに集中できなくなり
ジェットコースターから降りると移動している家を間近に見ることになる。

「…なあにこれ?私けっこう通っているんですけど、こんなアトラクション初めてみたんですけど」
家には牧街とカフェが乗っていた。いや住んでいると言ったほうがよいのかなんだか良くはわからない。
窓から二人を見た月夜田は赤の他人に嫉妬する。

「かっぷるね?かっぷる!ゾンビ村の新参のくせしてカップルでそんなよいものに乗ってこの恥知らず!!」
家がそんなに良いものなのか家で移動することが恥知らずなのかよくわからないけど
嫉妬だけは確実に絶好調まで飛んでいっている月夜田は家の前に置き石をしてしまう。
置き石といってもマク○ナルドの人形みたいな赤い髪の気持ち悪いのを車輪のところに挟めてやったのだ。

「はあはあはあ…ざまあみなさい」
月夜田は家を止めるとまわりに浮いてるのを押しわけてドアをノックして「あけてください」と頼んで家の中に入った。
悪霊たちは悪魔みたいな性格の月夜田を仲間か何かと勘違いして放ってくれて
牧街とカフェは月夜田の事をか弱く善良な少女だと勘違いして家の中に入れてくれたようだ。

「あれ?お家止まってしまいましたね。お気の毒さま♪」
性格の悪い月夜田は牧街とカフェの顔を拝みに来たのだった。
家の真ん中にストンと座るといきなり叫びだす。
「この家ではお客様にお茶もださないのー!?」
叫びと同時にドゴンっ!車輪に挟まっていた置き石代わりの人形が砕け散って家は再び動き出し月夜田が前のめりになると
「お茶はいかが?」
と再び低級霊がお茶を出してきて月夜田の尻にお茶をこぼす。
「あっちー!!あっちー!!私のお尻は猫舌なのよ!!」
月夜田は大騒ぎしながら濡れたスカートの生地をパタパタさせるとおもむろに牧街に平手打ちを放った。
「ちょっとどこみてるのよー!!」
見ていなかったのかも知れないけどこういう時は男キャラは叩かれる運命なのだ。

【話の流れとしては、まだ騒いでいるだけのキャラになるかも知れませんがよろしくお願いします】

20 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/12(土) 18:51:09 0
「んげらべっお!」
よくわからん掛け声と共に、牧街がウェイターの霊にボディブローを見舞い、怯んだところで腕の拘束を振りほどいた
すると悪霊は戦意喪失したらしく、ふらふらと家のどこかへ歩み去って行った
残りの悪霊も大して害のある連中ではないっぽい事を確認し、牧街はため息を一つつき、ふと横を見ると、カフェも桜井も既に婆メイクを完了していた

それじゃ早速逃げますかと牧街が気合を入れた矢先、桜井が一人、走り出る
「…気の早い人ですね、じゃ、俺達も」
逃げましょうかといおうとしたら、外から桜井の悲鳴が聞こえてきた…

捕らえられ、デモンサーカスに連れて行かれる桜井に、牧街は絶望的な表情になる
あのレベルの悪霊に捕らえられたのだ
最早助かる見込みはない、助けようにも実力の違いは歴然であり、屍の数を増やすだけである
(行きましょう、彼女の犠牲を無駄にしてはいけない)
そう言おうとする前に、カフェとその師匠が追撃を決定し、ゾンビ村の霊が家を動かしだす

>「そんな便利な事が出来るなら早くいわんか」
>「全力であなた達を逃がすって最初に言ったじゃないですか。

「いや、確かにこれなら安全に移動できますけどこれできるなら老婆メイク作戦いらなかったんじゃ…」
無粋な事を言おうした牧街を押さえるように、家がガコりと止まってしまう
「!?何事ですか」
「…ごめんなさい、これは整備された道があって始めてスムーズに移動できるんです、ですから入口までの間で確実に止まってしまう事は確実でした。ですから途中から歩いてもらうつもりで…」
「あ、だから作戦立てた時点では黙ってたんですね」
アテにできない能力を計算に入れて作戦を立てると、必要以上に希望的観測が強まってしまう
ゾンビ村の霊は中々知略に長けているようだ、かなり頼りになる
「あ、私、車輪に引っかかった物を取ってきます!皆さんが外に出ると危ないので」
と、ここでこれまで忘れ去られていたありみちゃんが家の扉をすーっと抜け、車輪に挟まった障害物を取り除きに行ってくれた
ちなみにこの時点で牧街は桜井を見捨てて逃げる作戦を場に流されて忘れている

と、突然ドアがノックされ、開けてくださいと少女の声が聞こえてきた
びくっとして思わずゾンビ村の霊を見ると、「人間です…一応…」と何故かいたづらっ子に苦しめられる公園の管理人の様な表情をする
その表情が気になり、あけるのを待ってくれと言う前に、カフェの師匠が鍵を開けた
>「あれ?お家止まってしまいましたね。お気の毒さま♪」
唐突に現れた少女は入ってくるなり第一声でいやな事を言ってくる
「あの…まさか…」
「多分彼女でしょうね、この家とめたの」
頭を抱えるゾンビ村の霊
>「この家ではお客様にお茶もださないのー!?」
そんな二人を他所に、その例の彼女はでかい態度で家の中央で踏ん反りかえる
「…何なんですか?彼女」
「彼女は…」
ひそひそと二人が話しだしたその時、家が動き出し、例のウェイターがお茶をこぼし、月夜田が大騒ぎして牧街に平手打ちを叩き込む、何もしてないどころかなにも見ていないのに

「あの…車輪に人形が挟まっててとろうとしたんですけど抜けなくて…でも勝手に潰れたのでこれで動け……何かあったんですか?」
床にほっぺたを赤くして倒れ付す牧街を見て、戻ってきたありみちゃんが目を丸くし、ゾンビ村の霊は頭を抱え、深いため息をついてしまった

【いらっしゃいまし、どうぞよろしくお願いします】

21 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/12(土) 19:02:17 0
「あ!見てください!デモンサーカスがノスフェラトウの館に入っていきます!」
ふと外を見たありみちゃんが、大声を上げ、一同は窓へと集まっていく
見ると、デモンサーカスが桜井を引っ張り、ノスフェラトウの館へと入っていく所だった
館からは異様な雰囲気が漂い、近づく者に恐怖を感じさせる

「………よし、それじゃ逃げましょうか」
その光景を見ていた牧街は、うんと頷き、さわやかに撤退を提案する
何をここまで来てという雰囲気を醸し出す一同に、牧街はきっと表情を変え、叫ぶ
「だって俺達行ったって何ができるんですか!ムザムザ死ぬより協会に連絡しないといけないじゃないはずです!桜井さんは……その…彼女もGSです、自己責任ですよ!」
ここに至るまで色々あってごまかされていた恐怖心が決壊したらしい牧街は、半泣きになってカフェと師匠に叫んだ
「正義の味方ごっこはやめてください!俺達は正義のヒーローになれないんです!現実を見てください!」

22 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ :2010/06/14(月) 06:09:16 0
風水ハウスの中で一行が月夜田という奇妙な訪問者を迎えたり、牧街が己の命を賭した魂の叫びを上げている頃
拉致られた美月はノスフェラトゥの館の一室にしっかり監禁されていた。

(う…あー…ここ…そうだ、たしかあのピエロと戦って私…まだ…生きてる?)
徐々に覚醒する意識。体の感覚も戻ってくる。痛みはあるが致命的なケガは負ってはいないようだ。あえて致命傷を避けて捕らえた?
となると拘束されているか?
四肢に力を入れる…問題ない。指を軽く開閉、足首をパタパタ…いける。

「っっざっけんじゃないわごぶぐぅ!?」
怒声一発。寝起きからのサプライズアタックを敢行しようとしたがなにか固いものに思い切り顔面をぶち当てた。
「…ぅう…つつ、なにこれ…蓋?てか狭いわね…箱?……ちょっと、やだ…これ棺桶じゃないのよ!?」
美月ひとりが仰向けになるのがやっとのスペース。両脇には仕切りのような板、体の上には固いフタといった箱状の空間に背中の下には布団かクッションらしいものが敷かれている。
どう見ても棺桶です。本当にありがとうございます。
ご丁寧に蓋に釘が打ち込まれているらしく、叩いても蹴ってもびくともしない。

「…まさか埋葬されたとか言わないでしょうね…やれやれ……」
力づくで開けるのを諦めると目を瞑り意識を集中すると体から白い靄のようなものが分離する。
幽体離脱。GSならほぼ誰でも頭ひっぱたけばこれぐらいはできるわけだがこと自分は昔から人一倍、離脱しやすい体質だった。
いや、それのみならずしばらくすると憑依までできるようになった。
「うん、土の中に埋められたりはしてないわね…にしても暗い…この棺の数、霊安室かしら?」
すぅっと幽体が棺の蓋をすり抜けるとあたりを確認する。そこは薄暗い地下室…壁には弱々しい光を放つ燭台がかけられ、がらんと無機質に広い空間に不気味な陰影を落としている。
目立つのはいくつもおかれた黒塗りの頑丈そうな棺。

「あんまり気は進まないけど…やっぱ入ってるか…生きてる?体温が低い…仮死状態かしら?それよりこの感覚…霊魂を殆ど感じない。まるで抜け殻ね」
棺に首を突っ込んでいくつか中を確認する。予想通りどれも中には人間が入っていた。
幽体の腕がするりとひとりの肉体に滑り込む。
やや低いが体温と鼓動を感じるので肉体的にはまだ死んではいないようだ。
しかし問題なのは彼らの体から感じる霊的に空虚な感覚のほうだ。普通はどんな人間でも霊力はある。
それが自分より高かったりしたら霊的な抵抗となってうまく憑依できなかったりするのだが、その抵抗をまるっきり感じないのだ。
「……なんらかの理由で霊魂を抜かれたかどうかしてるわね」

「とりあえず、ここから脱出しないと…アイツらは……アテに出来ないか。でもこのまま出てもまたピエロに見つかったら厄介だし…おっ!いいものみーつけた」
基本的に牧街たちとはただ行きがかり上で居合わせただけだ。
そしてとても手におえないような悪霊が出てきた。しかも一人攫われた。妥当に考えれば一時撤退して応援を呼ぶ。
奇しくも館の外で半泣きで己の心情を吐露している牧街と同じ結論に達した。自分は見捨てられた、と。
別に恨みはない。いや、目の前にいたら全員一列に並ばせて端からひっぱたくだろうけど。
今日初対面の他人が命をかけて自分を救出に来るのをアテにしておとなしく待つなんて性に合わないのだ。
まずは自分の力を頼った方がいい。

「ふん、ふふーん♪おっとぉ……よし、完璧ね」
ガチャコ、ガチャコと金属音をさせて館の暗い廊下を歩く西洋鎧。中身はがらんどうだがそれには美月の幽体が憑依していた。
別にこのまま自分の体が収められた棺桶を破壊しても良かったが、またデモンサーカスに出くわしたら元の木阿弥だ。
まずは退路を確認するためにも状況偵察。珍しく慎重かつベターな手段に出た。
たまに見かける雑魚っぽい悪霊を壁に張り付いてただの鎧の置物のふりをしてやり過ごす。
別にそんなことしなくてもこれはこれで悪霊の一種として仲間のふりでもしてごまかせそうだが。
本物の悪霊の巣窟と化したノスフェラトゥの館。その廊下を鼻歌交じりにゆく鎧。
なかなか馴染んだ光景ではある。

【月夜田さん、はじめまして。よろしくお願いしまーす】

23 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/06/14(月) 23:48:01 0
>18
【いらっしゃい! 楽しくやろうぞ!】

>19
突如乱入する謎の少女。
>「ちょっとどこみてるのよー!!」
「妾は現在この通り婆顔じゃ。ラブコメは二人でやってくれ」
と、厄介事をさりげなく牧街一人に押しつける。

>20
>「あの…車輪に人形が挟まっててとろうとしたんですけど抜けなくて…でも勝手に潰れたのでこれで動け……何かあったんですか?」
暫し頭を抱えていたゾンビ村の霊が口を開く。
「彼女、なぜかここ最近毎週一人で遊びに来ていた人です」
そしてみことに向かって言う。
「全く、また来たんですかー。
毎回私が遊具を動かして悪霊の目を誤魔化していたから生き延びたものの……そうじゃなければとっくに捕まってますよ!」
ゾンビ村の霊の加護があって尚彼女は何回か悪霊に追いかけられており、生き延びたのは奇跡というべきだろう。
ふと遠い昔を懐かしむような顔をするゾンビ村の霊。
「でも……いつももう来るなと思う一方でまた来てほしいと心のどこかで願ったものです。
あなたは本当にこの遊園地で楽しんでくれて……私に魂をくれた人の事を思い出します。
私は……皆が楽しむためのこの場所で死人が出るのはもう嫌です!」
「ゾンビ村さん……」
しんみりしたムードが辺りを支配する。

>21
が、ムードに流されずに冷静に決断を下す牧街であった。
>「………よし、それじゃ逃げましょうか」
「流れ的にここは突入ではないか!?」

>「正義の味方ごっこはやめてください!俺達は正義のヒーローになれないんです!現実を見てください!」
「……うむ。確かにそうかも……、いや、絶対そうじゃ。
勝ち目ない勝ち目ないほわああああああ!!」
「ほにゃあああああああ!!」
ようやく冷静になって、少年漫画的流れから現実に戻ってきた途端、今度は恐怖で冷静じゃなくなる秋葉系師弟。
が、ありみちゃんが言いにくそうに衝撃的な事実を告げた。
「あのう……見つかってしまったようです」

「みぃーつーけた♪」
デモンサーカスが乱入してきた! そう、デモンサーカスは一体ではない。
雑魚悪霊との乱闘の末、極めつけのみことの大暴れによって風水は崩れに崩れ、ついに悪霊の目を誤魔化せなくなってしまったのだ!
「ひぃあああああああああ!!」
「お嬢ちゃーん、今日こそは楽しいサーカスへ招待するよー」
カフェは現在婆顔のため、みことにターゲットを定めて突進する。
が、デモンサーカスはひっくり返った椅子の足に躓いて転んだ。
「……」
「……お主、実はあんまり強く無かったり?」
そこでゾンビ村の霊がある事に気付き、活路を見出した。
「彼女が生き延びた理由が分かりました! 追いかけられるのを死ぬほど楽しんでいたからです!
皆さん、生き延びたいなら出来る限り状況を楽しんでください!
楽しんでくれるほど私の力が強くなって村内にいる悪霊を弱体化させる事ができる!」

24 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/06/15(火) 18:05:13 0
>「あの…車輪に人形が挟まっててとろうとしたんですけど抜けなくて…でも勝手に潰れたのでこれで動け……何かあったんですか?」

「人形が挟まっていたなんて気持ち悪いです。とっても怖いです」
容疑者月夜田は受付のありみちゃんの顔は覚えていたのだけど覚えていないふりをして言う。人見知りだから。正確には死人見知り。

するとゾンビ村の霊が月夜田に話しかけてきて、しんみりとしたムードが辺りを支配する。
みんな目を真っ暗にして顔の影には斜線がひかれているような感じになっていた。
来園する人に、もう来るなと思わなけらばならないゾンビ村の気持ち。
まともじゃないのを自覚しているから人を寄せ付けないようにと思わなければならないのはあまりにも悲しい。

>「………よし、それじゃ逃げましょうか」
>「流れ的にここは突入ではないか!?」
>「……うむ。確かにそうかも……、いや、絶対そうじゃ。勝ち目ない勝ち目ないほわああああああ!!」
>「ほにゃあああああああ!!」
ムードに流されない牧街とカフェおばあさんの日本昔話はデモンサーカスの乱入でめでたしをむかえる。

>「お嬢ちゃーん、今日こそは楽しいサーカスへ招待するよー」

「あ、あなたたち私をはめたわね!!」
月夜田は牧街とカフェに向かって御門違いなことを言った。
カフェは現在婆顔のためデモンサーカスは、みことにターゲットを定めて突進してくる。
でもあっさり椅子の足に躓いて転んでしまう。

「くす…」
月夜田は転ぶ姿を見て陽光に溶けこんでしまいそうな笑顔をみせた。

>「彼女が生き延びた理由が分かりました! 追いかけられるのを死ぬほど楽しんでいたからです!
>皆さん、生き延びたいなら出来る限り状況を楽しんでください!
>楽しんでくれるほど私の力が強くなって村内にいる悪霊を弱体化させる事ができる!」

「よくわかんないんだけど、いつもみたいに楽しめばいいのね?」

どごごーん!言葉尻でものすごい音がした。
風水ハウスがノスフェラトゥの館に、めこめこと潰れながらもめりこんでいっているのだった。

「ふにゃああああ!!」
月夜田は叫び声をあげる。ゾンビ村の霊は話に夢中になっていたし、なまじ力をあげてたのでハウスはちっとばかし暴走していたのだ。
そのまま館をつっきると建物に穴を空けて裏側から埃と共に出てくるハウス。

「きゃあ!館の中には桜井さんがいるんですよ!死人が増えちゃいますよー!」
ありみは絶叫する。状況を楽しむにはあまりにも不謹慎…。しかし悪霊たちは苦しみもだえていた。

「あれ。もしかして…風水上のいわゆる龍の通り道ができたのでしょうか?
どこか外国のホテルでも建物の真ん中に穴を開けたら繁盛するようになったってお話を聞いたことがあります。
それは今まで繁盛しなかったのは龍の通り道をホテルで塞いでいたからだそうです」
と、ありみは言う。
「ふーん」
月夜田は生返事をすると外に出た。それは単なる好奇心。
意気揚々と穴からノスフェラトゥの館に侵入すると地下室へ通じる階段を見つけた。

「月夜田は階段を見つけた!」と月夜田。
地下室はめちゃくちゃ広そうだった。建物のつくりでなんとなくわかる。家の漬物とかいれてる地下室とは桁がちがった。

「お先にー!」
月夜田はアトラクションと現実の区別がついていないのか普通に地下に入っていってしまった。
地下には今だ禍々しい霊気が残っていることを月夜田は知らない。

【よろしくおねがいします♪】

25 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/17(木) 20:07:01 0
金曜の夜に書き込みますね

26 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/18(金) 23:20:11 0
>「……うむ。確かにそうかも……、いや、絶対そうじゃ。
勝ち目ない勝ち目ないほわああああああ!!」
>「ほにゃあああああああ!!」

牧街の魂の叫びに、秋葉原師弟はあっさり絶望に飲み込まれる
「………」
その姿に、何かしろ格好いい事の一つなり返して結局一同突入という展開になるのではないかと思っていた牧街は、唖然としてしまう
(ま……まさかこいつら……
今までずーーーーーっとノリで動いていたのか?)
そして、牧街は一つの恐ろしい結論にたどり着いた
これまで牧街はこの秋葉原師弟が、確固たる揺ぎ無い愛と正義の信念と、平和を願う熱い心で戦っているのではないかと思っていたが
この反応を見るとどうもそうではないっぽい…

試しに記憶を辿ってみる…

廃校編
明らかにノリ
秋葉原編
途中退場したためよくわからないけど…確か仕事の真っ最中に秋葉原によるって言っただけでアニメショップに直行したよーな…
双神山編
これは依頼らしいので除外……だけどそーいや不用意に婆鍋食ったりしてたよね…
ロボ娘編
テロ魔族の言葉を聞きつけ参戦、…ノリっぽい、ヒーローショー事件を考えると間違いなくその場のノリだ…

「己等人生舐めとんのかああああああああああああああああああ!!」

馬鹿だった!
こんな連中を思いっきり信じていた自分が馬鹿だった
悲しさと悔しさと金返せ(払ってない)と言う思いが入り混じった叫びを牧街が放ったその時

>「みぃーつーけた♪」
桜井を置いてきたのだろうデモンサーカスが戻ってきた(クローン人間じゃないんだからデモンサーカス自体は一人であり、デモンサーカスに匹敵するレベルの複数名の別の悪霊がいるのです、デモンサーカスが複数名いるわけではありません、書き方がわかりにくくて申し訳無い)

>「あ、あなたたち私をはめたわね!!」
「終わった…」
月夜田の怒声の中牧街が滝の涙を流し、走馬灯が始まった、その時
何とデモンサーカスがすっこけてしまう

「…えーと…」
>「……お主、実はあんまり強く無かったり?」
「いや、んなわけないでしょ、そんな貧弱な奴に協会が懸賞金なんかかけませんって」
突然ギャグ補正がかかるデモンサーカスに、牧街がたらーんとあの大粒の汗をたらし何故かデモンサーカスを弁護していると
ゾンビ村の霊がギャグ補正発生の理由を説明してくれる
「つまり…月夜田さんが近くに来たからゾンビ村の霊さんのパワーが高まって、デモンサーカスの霊力を抑えることに成功しているという事ですか」
月夜田はずっと楽しんでいたっぽいので、多分こんなところではあるまいか

更に追い討ちをかけるように家が屋敷に突っ込んで龍穴が開き、苦しみだすデモンサーカス

27 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/18(金) 23:21:32 0
何か格好良く凶悪な悪霊として出した奴がこうギャグ補正によって弱っていくのは椎名漫画で普通にある事なので(現にドシリアスなあの話の真っ最中にあんな事がへーきであるんだし…)スレ的にまったく正しく問題ないのだが
やはり何だか複雑な思いがしてしまうもんであ「天龍落地砕〜〜〜〜!!」

作者の心の言葉をそんな理由でこれ以上おっかない思いさせられてたまるか俺の身にもなってみろこんちくしょおおおおと叩き潰すように牧街が必殺の頭突きをここぞとばかりにデモンサーカスに叩き込む
「ぐおわぎゃああああああああああああああああ」
必殺頭突きを受けてしかし、デモンサーカスは苦しんだものの耐え抜き
怪力の鉄拳を食らわして牧街を吹き飛ばして、一同を物凄い目でぎろりとにらみつける
「よくもやってくれやがったな虫けら共!!もう爺もばばあも男も女もねぇ!皆殺しにしてやる!!」
しゅうしゅうと体から煙を上げながらも、ナタを構えてカフェとカフェ師匠と月夜田に…
>「月夜田は階段を見つけた!」
>「お先にー!」
……もとい、カフェとカフェ師匠に襲い掛かるデモンサーカス
弱ってダメージ受けてなお、そのナタの破壊力は脅威である

「いらっしゃ〜い…マドモアゼ〜」
階段を降りた月夜田に、前方のT字路から声がかかってきた
同時に、血染めの白衣を来た長髪の男が現れる
男の両手には、血で赤黒く塗りつぶされた鋏が二つ…

この男は通行人の髪の毛を切り裂き、丸坊主にした挙句殺してきた凶悪殺人鬼の悪霊、先述の「デモンサーカスに匹敵する悪霊」の一人「紅バサミ」だ!
「おいしそうな髪の臭いがするねぇ〜〜」
紅バサミはバチンバチンとハサミを鳴らしながら、月夜田へと迫り来る…

28 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/19(土) 00:09:22 0
一方、ノスフェラトゥの館地下を歩いている桜井鎧
その横を、クギバットと右腕が繋がった悪霊がすれ違っていく
この霊はバットを体の一部の様に感じ、人を殴る感触を楽しみながら通行人を次々撲殺し、死後肉体の一部の様に思っていたバットと霊体が結合したアメリカの殺人鬼の霊「Mrスパイクバット」で
やはりデモンサーカスや紅バサミに匹敵する凶悪、強力な悪霊なのだが
彼は桜井鎧を味方と認識しているのだろう
話しかけるでもなくぶつぶつと殴りたいなー殺りたいなーと呟きながら、無視して廊下をのそのそと歩み去って行った

その後、桜井はMrスパイクバット程ではないにしろ、数体の悪霊とすれ違うが、どれも桜井を攻撃目標と認識せずに、無視して通過していく

桜井の緊張もほどけてきた時
コレまでとは違う雰囲気の霊体が、通路の向こうから歩いてきた
コレまでの悪霊が殺気立っている半分獣の様な奴等ばかりだったのに対し、その霊体は何だか生きている陽気な人間の様な雰囲気を出し
紅バサミやMrスパイクバットの様な獲物も持たず、体も中肉中背でデモンサーカスのように筋肉隆々でもない

しかし、底知れない不気味さと、冷たさを感じるそいつ
『笑顔の仮面をつけたタキシード姿の男』
は、桜井鎧の前でぴたりと止まると、不意に手を伸ばしてきて…

ぽんっと桜井鎧の肩を叩いた

「お仕事ご苦労様」

そう言って、そのまま笑顔の仮面は横をすり抜けて歩み去っていく
桜井が再び歩みだそうとした、その時

「ああ、そうだ」
いつの間にかすぐ背後に接近していた笑顔の仮面が、廊下の角を指差しながら、再度桜井に話しかけてくる
「この先にある物は一見の価値があると思うから、是非見ておくといいと思うよ。それじゃ」
そう言って、今度こそ笑顔の仮面は歩み去る

ちなみに、ここの悪霊共は別に雇われているわけではない…

笑顔の仮面が言った角の向こうには、間違いなく後からつけたのだろう、超合金製の分厚い扉があった
防音設備が完璧なのだろう、中からは何も聞こえない

扉を開けますか
>YES
NO
ARIEN
BETUNIDOYDEMOIII

29 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ :2010/06/21(月) 07:01:51 0
なにやら頭上で相当な質量を持ったものが衝突したような轟音が響き地下であるこのフロアまで振動がビリビリと伝わってくる。
「…救助かしら?にしては派手というかまるで爆薬かなんかで建物ぶち壊したような勢いよねぇ…」
パラパラと天井から細かい建材の破片が落ちて鎧の肩を打つ。
こんな勢いで救助にこられても迷惑千万だ。何をやってるのかしらないが、巻き込まれたら間違いなく死んでしまう。
…まあ、今なら所詮は無機物の鎧についてるだけだから頭かち割られようと建造物同士の衝突に挟まれようと問題はない。
ただついている幽体にまでダメージの及ぶような攻撃を受けたらその限りではないわけだが。
たとえば

『あー、殺したいなー。殴りたいなー…』
「……ど、どうもー、アハハ…」
こんな悪霊の攻撃とか。
右腕が釘バットと一体化した見るからに禍々しいミスタースパイクバットとすれ違う。
いやにぎらついた目をしていたが、美月を仲間と思ったのかそれとも金属製の物体を殴るのに快感を感じないのか、動く鎧には目もくれずそのまま歩き去る。
その後も何体かの悪霊と出くわすが特に戦闘になるでもなくやり過ごすことに成功した。
さっきのあのただごとではない轟音を聞いても一斉にそちらに駆けつけるでもないようだ…個体差はあるだろうが知性が鈍ってるのかもしれない。

(…なんにしろ憑依して偵察して正解だったようね。でもこれだけやばいのがウヨウヨいるんじゃどうやって脱出しようかしらね)
ハァーと深い溜息をついてがっくりと肩を落とす。
そう、このまま引き返して自分の肉体に戻ったところで無事に脱出はできないのは明白だ。
「あ、ちゃーす」
『うぃー…』
とりあえず襲われないとわかればビビることもない。すれ違う悪霊とおざなりな挨拶をかわしながら廊下を進む。
今の内に何とかして脱出する手立てを講じないとならないが…。

(――っ!?な、なに、これ…あいつから…?)
ひたひたと廊下の向こうから歩いてくる仮面をつけたタキシードの男。
一見すると今までのどの悪霊たちよりも人間的な出で立ちだが、そのどれよりも嫌な気配を発している。
底の見えない冷たい空気。あのデモンサーカスと互角か、あるいはそれ以上か…?
一歩一歩こちらに近づいてくるタキシード仮面。緩んでいた緊張の糸が一気に限界ギリギリまで張り詰める。
>『お仕事ご苦労様』
そういって美月の肩を何気なく叩いて脇を通り抜けるまで、身動きひとつできなかった。
触れられただけで鎧を通して美月の幽体にまでおぞましいものが駆け巡る。
…そのあまりの気味の悪さに気を取られ見落としていた。
お仕事ご苦労様。この言葉の持つ意味の不自然さに。

>「ああ、そうだ」
>いつの間にかすぐ背後に接近していた笑顔の仮面が、廊下の角を指差しながら、再度桜井に話しかけてくる
>「この先にある物は一見の価値があると思うから、是非見ておくといいと思うよ。それじゃ」
>そう言って、今度こそ笑顔の仮面は歩み去る

「…プハーッ、あぁー、心臓に悪い…!ったく、言いたいことは一回で済ませなさいよね」
今度こそ完全に立ち去ったのを確認してから大きく息を吐き出し悪態をつく。
「で…?いいものって……はっ!?まさか、オーパーツっっ!!」
さっきまでの緊張もどこへやら、鎧についてないはずの目をキラキラと輝かせてガションガションとダッシュすると廊下の角を曲がる。
果たしてそこにそびえるのはいかつい超合金の扉だった。
>扉を開けますか
>YE「イエス!YES!!いえーっす!!!」
美月にはそれがまるでお宝を保管している金庫の扉にでも見えたのだろう。
ドッカン、ゴガギーン!!と乱暴に開け放つと室内に踊り込む。
な、何とそこにあったのは!
この後衝撃の展開が美月を襲う!!(予定)

30 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/06/24(木) 17:37:56 0
>26
「なるほど、デモンサーカスは一人だったのか」
「確かにあんな変態が何人もいたら困るにゃ」
と、メタな会話をしている秋葉原師弟。
>「己等人生舐めとんのかああああああああああああああああああ!!」
「……お、やる気になったにゃ?」
予想通りとでもいう風に頷く秋葉原師範。
全てが計算づくなのかそれとも全てがノリなのだろうか、さっぱり分からない。

>27
>「天龍落地砕〜〜〜〜!!」
>「ぐおわぎゃああああああああああああああああ」
何はともあれ牧街がスーパーモード(仮称)に入り、デモンサーカスに大ダメージを与える。

>24
>「よくもやってくれやがったな虫けら共!!もう爺もばばあも男も女もねぇ!皆殺しにしてやる!!」
>「お先にー!」
「こりゃ! 置いていくでない!」

「ひぃいいいいいい!!」
「お、おおおおお落ち着くにゃ!
キレて総攻撃を始めた敵は必ずやられると相場が決まっているにゃ!」
叫びながら逃げ回る秋葉原師弟。
家から飛び出し、逃げる道中にあった乗り物に慌てて飛び乗る。
ゾンビ村の霊の念力により、乗り物はすぐに動き始めた。
「往生際の悪い奴らめ!!」
デモンサーカスも続いて後ろの乗り物に飛び乗る。
一定の距離を保ったまま同じスピードで同じ所をぐるぐる回る一同。
というのも乗り物はジェットコースター系ではなく、空中ブランコのようなものだったのである。
あまりにも慌てていた+ギャグ補正がかかっていたのでつい乗ってしまったのだが
同じ空中ブランコに乗って回る敵同士というのはかなりシュールな光景ではある。
「貴様ら待たんか!」
「待てといわれて待つ奴はいにゃい!」
「結構楽しいのう」
しかもこの空中ブランコ、塔をイメージしたもので、回りながらどんどん高度が上がっていく。
最高地点に到達したところでデモンサーカスの空中ブランコだけ鎖が千切れて物凄い勢いで飛んでいく!
サーカスだけに空中ブランコの罠にはめられたのだった。
これでやられはしないにしても時間稼ぎぐらいにはなるだろう。

31 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/06/25(金) 15:15:12 0
>26>30
牧街と秋葉原師弟によって繰り広げられる漫才のような会話。
>「己等人生舐めとんのかああああああああああああああああああ!!」
ゾンビ村の空に牧街の声が響き渡る。
>「……お、やる気になったにゃ?」
予想通りとでもいう風に頷く秋葉原師範。師範、艶物!否!つわもの!
>27
>「よくもやってくれやがったな虫けら共!!もう爺もばばあも男も女もねぇ!皆殺しにしてやる!!」
地下の階段を下りようとした月夜田にデモンサーカスの怒った声が聞こえた。
(ぷっ…なにあの役者。セリフ棒読み)
「お先にー!」階段をおりる月夜田。
>「こりゃ! 置いていくでない!」
「ぉぃ…ぃぇぉ〜」階段を降りていく声は微かで師匠たちにはよく聞こえなかった。
>「いらっしゃ〜い…マドモアゼ〜」
前方のT字路から声がかかってきた。同時に、血染めの白衣を来た長髪の男が現れる。
男の両手には、血で赤黒く塗りつぶされた鋏が二つ…
>「おいしそうな髪の臭いがするねぇ〜〜」
紅バサミはバチンバチンとハサミを鳴らしながら、月夜田へと迫り来る。
「おいしそう?いやいや照れます♪照りすぎて照り焼き月見バーガーになってしまいます」
嬉しそうにかぶりをふる月夜田。ふればふるほどいい匂いが辺りに充満したんだけど、ぜんっぜん意味はない行動。
「へーあなたも鬼ごっこするの?でもここは狭すぎるし外にでよー?」
月夜田が階段を戻って外に出ると紅バサミも追いかけて来る。
龍脈を走って逃げると龍脈の流れで紅バサミは台風中継のレポーターみたいに
ぐねぐねと見えない流れに押されていて上手く走れていない。
そこに運が良いのか悪いのか、デモンサーカスの乗った空中ブランコが物凄い勢いで飛んできて紅バサミに激突した。
「くっくっくっくっく…」
転げながら吹き飛ぶ悪霊たちに、目を半分に細め笑う月夜田。
大勝利の余韻にふけり、ふと空を見上げると
「あーーーーー!!またあの人たち仲良く乗り物にのって!私をのけものにして!」
月夜田の思考はめちゃくちゃ。牧街と秋葉原師弟たちが楽しそうに遊んでいるのに嫉妬しながら
パンダのカートみたいな乗り物に乗り込みフェンスを突き破って空中ブランコの柱に激突する。
ゴーン!周囲には金属の音が響き渡り、ひしゃげたパンダの運転席で月夜田は泣いていた。
「…あなたたちって…もっと遊園地を純粋に楽しめないの?不純をまきちらしてそんなに楽しい?
なんで…なんで…。もっと乗り物を愛してよ。ひとつの乗り物をみんなでよってたかって乗り回して恥を知ればいいと思う…」
月夜田は泣きながら潰れたパンダの頭を撫で撫でしている。
「遊びで背中に乗られた乗り物たちの気持ちなんて考えたことがありますか!?」
「みんな遊びで乗ってるのよ!!」
怒った声が聞こえた。怒ったありみちゃんの声。
「え?」
「遊具たちは、みんなを楽しませるためだったら足で踏みつけられたって、
不潔なお尻の下敷きになったて…喜んで…喜んで…喜んでいるのよ!!」
ありみちゃんはそう言うと月夜田の髪を掴み無理やり顔をあげさせるとパチンと頬にビンタをした。
みるみるうちに膨れあがる頬。強く叩きすぎていた。
「ごめんね…お客さまに…」ありみは深々とお辞儀をしている。
「うっ…う…ごめんなさい…ありみちゃん…あーんあーん」号泣する月夜田。
「泣かないで月夜田さん。楽しみましょう!」
「はい!わかったわ、ありみちゃん!私みんなと一緒に楽しみます!
あのー!牧街さん!カフェさん。あと支障さん!私、楽しみます!一緒に楽しませてください!」

32 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/26(土) 21:50:40 0
>「……お、やる気になったにゃ?」
予想外の師匠の言葉に、面食らう牧街
その言葉の意味を考える前に、デモンサーカスがやってきてあーなってこーなって…

で、牧街は今家のデモンサーカスに殴られて残骸の壁に頭突っ込んでぴくぴくしております
意識を失うと存在感が無くなるのはこの男の隠れた特技であり、カフェ等と空中ブランコに乗ったように見えて実はまだ下にいたのであった
だがそこは並の特殊部隊をはるかに凌駕した特訓を乗り越えてきた頑丈だけがとりえの男
すぐに復活して周囲を見回してみれば、激突した状態で沈黙するデモンサーカスと紅バサミ、そしてその横で勝利の笑みを浮かべる月夜田…

(…へ?何?あの娘が一人でやっつけたの?)

一瞬そんな風に考えたものの、やっとそこで牧街に気づいて慌てて駆けつけてくれたゾンビ村の霊に説明してもらって無駄な誤解は生まずに済んだ

(まぁ…何にしてももう早く帰ろう、悪霊が弱ってる今が大チャンスなわけだし…)
何はともあれと言った感じで普通に桜井や学生を再度見捨てて帰宅モードに入ろうとした矢先、月夜田ちゃんがメカパンダでカフェ師匠等の搭乗する空中ブランコに突撃を開始した
然る後牧街には理解できない理屈でカフェ師匠等をしかりつけ、何かありみちゃんに少なくとも「悪霊がわんさか暴れてる現状でんな事言ってる場合じゃ無いでしょうが!さっさと逃げなさい」と言う内容ではない内容で怒られて…

>「はい!わかったわ、ありみちゃん!私みんなと一緒に楽しみます!
>あのー!牧街さん!カフェさん。あと支障さん!私、楽しみます!一緒に楽しませてください!」

(遊びでやってるんじゃ無いんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお)
一瞬牧街の顔がカミーユ・ビタンになる様な結論を元気一杯に弾きだしてくれた

一般常識+生存本能強化型マイナス思考回路しか持たない牧街が、彼等がマジでゾンビ村の霊の言う「この遊園地で楽しんでゾンビ村の霊をパワーアップさせて悪霊を殲滅する」をやらかそうとしているんだと理解するまで、しばらくかかった
んで理解した牧街は…
(いやいやいやいやいや無理だろ!じょーしきとかそーいうレベルで…
ってか一体でふつーホラー映画一本作れそうな悪霊がわんさかいる遊園地で楽しむよーな事ができるわけが…

……いやできる、ふつーにやれるわ……

…え?って事は俺だけ?まともにビビッて怖がって諦めてるの俺だけ?
うん、俺、戦力外だ、すげー戦力外もいいとこだ
っつかむしろ足引っ張ってるよね、あれだよね、学校行事を楽しんでる人達の中に一人ぽつんといるひねくれもの状態だよね
帰っていいっすよね、えぇ……いや帰れねんだって悪霊わんさかいて…
……ってかもしかして勝てるんじゃ無いのか?このペースで楽しめば…
いや……無理だろ
魔族だぜ魔族
でも一人だけ空気読まないで逃げよう帰ろう言ってると何かほっぽりだされてとっ捕まえられて桜井さんの様に手足ばらばらの内臓丸出しのグロい死に方(牧街の脳内では桜井はもう死んでます)しそーだし…っつか見捨てられて一人はもう間違いなく死ぬしかないし…
あーーーーどーーーーしよう
進んでも地獄…引いても地獄…
おんのれ秋葉流め……ノリで俺を地獄に行軍させよーとしやがって…
…でもさっきのあの言葉は考えがあるって事か?そーなのか?
………いや、とりあえず怒られるの嫌だから適当な事言ったに違いにゃい…いや違いない
どーする?どーーーーする?どーーーーーする!?)
悩んだ
すっげ〜〜〜〜〜〜悩んだ
悩んだ末
「カフェさーん、師匠さーーん、とりあえず乗り物系をコンプリートするほーこーでいきませうよー、あはははは〜〜〜」
ヤケクソで諦めて狂ったのだった
背景にお花畑が出て目が少女マンガみたいになっている…
人間が追い詰められた時に発揮する適応力とは恐ろしい

一方、激突してやられたはずの紅バサミとデモンサーカスの姿はいつの間にか消えていた
かといって消滅したというわけではない
恐らくこう、すぅーっと薄くなってどこかへ逃げたのだろう
危なくなったら逃げるあたり、狂っても殺戮の大ベテランだ
…まぁ…大悪霊マジでやっつけて名前が上がってしまったらそれはもう3流GSとは言わないわけだし、撃破を目的としたミッションならこうなったら失敗なわけだけど相手が本気で逃げるに至るまで追い詰めたのだから大金星だろう
うん(何に大して頷いてんだろう)

33 : ◆GwyfLokZWa7/ :2010/06/26(土) 22:31:32 0
超合金の扉の向こう
そこは……この世の地獄だった
『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア』
『出してぇえええええええ!ここから出してぇえええええええええええ!』
『熱いよォ!熱いよォおオオオオオオオオ!』
『痛い!痛い!イタイーーーーーーーーー!!』
研究室の様な扉の向こう、その中央に並ぶ電話ボックスくらいの大きさの透明な筒の中で、例の学生達だろう霊体が5つ、複数の妖怪のパーツが合わさったような怪物に、吸収されていたのだ!
いや、吸収されていっているのではない、その妖怪のパーツの寄せ集めと、『融合』していっているのだ!
彼等の筒の周囲には白衣姿の死霊が楽しげに筒に繋がっている端末を操作し、筒の中に稲妻や炎を起こして、なにやらやっている

「君ィ〜、困るよォ…ここは一般霊立ち入り禁止だよォ〜」
不意に横から声がかかった
見ると、体中に血染めの包帯を巻いた手術着の巨漢の霊が立っている
「あぁ〜そうか、この手術に興味があって来たんだね!いいだろう、生前は秘密の実験で誰にも公表できなかったからずーーーっと自慢できなかったのが心残りだったんだけど
死んじゃったからもう自慢しても誰にも怒られないんだよね
よし!説明したげよう!一から十まで説明しよう!この研究の凄さを!!」
包帯の巨漢はすっごく嬉しそうに一方的にそう言うと、桜井鎧の手をとって筒の前まで連れて行く
その腕力は物凄く、握られている鎧の腕部分に腕方の跡がつくほどである

「コレはね、妖怪の霊体の破片と人間の霊魂を合成する、人工妖怪兵器を作る実験でねぇ
戦時中にアメ公やっつけるために始まったんだけど、改造人間作る実験の方が実用的だってんでそっちに予算をもってかれすぎて全然進まなくてさぁ〜
もうマジ腹たってね
絶対こっちの方が強いのに…だって改造人間なんかどんなに強くても戦車や戦闘機には適わないけど、妖怪兵器は通常兵器どんなに喰らっても死なないから単機で敵陣を蹂躙できるんだよ
どっちが本当に必要か考えればあんな馬鹿な命令下さなかったろうにねぇ〜

あ、僕その時こっちから改造人間部門に検体とか言って送られちゃってさぁ、ヤバイ改造されたんだよねぇ〜ほら」

そう言って、包帯を取って見せた男の素顔は、まん丸い目が四つある真っ赤な皮膚を持つ、あちこちに銃跡をつけた怪物だった
「あんまり腹が立ったんで暴れまわってやったんだけど…やっぱりダメダメ、改造人間なんかすぐ射殺されるんだこれが、対戦車ライフルの10発位喰らったら簡単に死んじゃったよ、全くやわでいけない」
愚痴る怪物は一瞬目にすさまじい殺意を浮かべたが、すぐ元に戻って、今度は少し離れた筒を指差した
「それでね、地獄に落ちた僕等に救いの手が加わって、こうしてまた研究を再開できて、あそこでもうすぐ地獄で思いついた新技術を使った最強の妖怪兵器が生み出されるってわけ
勘を取り戻すために5体ばかしゴミで練習したから多分間違いなく、成功するよ!うん
最強の妖怪兵器…隊乱闘(たいらんと)が……
優れた地獄妖獣のパーツと、ゴーストスイーパーの魂で作られた御仏を守る四天王とも戦える最強の妖獣が!
擬似霊魂を用いて行ったこの辺の村の神とのテストファイトでは大圧勝し
ゴーストスイーパーの魂と融合し完成した暁には、東京を襲撃して大虐殺を行ってパワーアップした後天界に攻め入って仏を倒して新たな伝説を築き上げてくれるだろう
…そしてその完成に必要なゴーストスイーパーの魂とは……」
全ての死霊達の視線が、一斉に桜井に注がれた

「お前じゃあああああああああああああああああああああああああああああ」

そう言って、一斉に襲いかか………ろうとして、止まる死霊達
「何つって!びびった?ねぇ、びびった?んな分けないだろうに、欲しいのはGSの魂、君は単なる悪霊だろう
本当はさっき連れてこられた間抜けな女GSの魂を使うんだよ
ふふふふふふ
あ、話しもう終わったから言っていいよ、聞いてくれてありがとねぇ〜」
桜井をびびらせた死霊達は、学生の霊達の断末魔の中でえへらへらとしながらそう言うと、早く魂来ないかな〜と遠足を楽しみに待つ子供の様に端末いじって学生の霊魂をいじって悲鳴を上げさせる作業を再開した
この残虐な行為は、どうやら単なる暇つぶしらしい…

34 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ :2010/06/30(水) 21:56:23 0
>>33
(………う……あ、あぁ……)
やってもうた。その扉の向こうは天国だと思っていたのに開けてみればまさに地獄絵図。
この時の美月の心情に一番近いのは、あれだ。
何か素敵なものがあるだろうと思って踏んだリンクの先がグロ画像だったというあれ。
一応はGSの端くれなので多少のグロ耐性はあるとはいえ、期待を裏切られたがっかり感と相まってガッツリ精神力が削られてゆく。
(あー……私、もうダメかもしんない…)
急速に夢とか希望とか物欲とかが萎んで文字どおり魂が抜けそうになったまさにその時、不意に脇から腕をつかまれて世にもおぞましい計画の一部始終を聞かされる。

(タイラント?そんなロケランぶち込まれそうな化物つくってんじゃないわよ……)
あまりにも巨体なので一目でそれとは気づけなかったが部屋の一角を占める禍々しい物体。
あれがおそらくそうなのだろう。ロケランの一発ぐらいでは死にそうには見えない。
巨体故にその全容まではここからは伺いしれないが、東京を壊滅させて天上まで攻めこむ切り込み役というのもあながち誇張ではなさそうだ。
地獄から蘇ったイカれたマッドサイエンティストの嬉々とした様子と対照的にどんどんげんなりとしてくる。
自分はただちゃちゃっと悪霊を倒して今月のムダに高い事務所の家賃を稼ぎに来ただけなのだ。
なんでこんな壮大でやばい計画の真っ只中に巻き込まれているのか全くもって納得がいかない。

>…そしてその完成に必要なゴーストスイーパーの魂とは……」
>全ての死霊達の視線が、一斉に桜井に注がれた

>「お前じゃあああああああああああああああああああああああああああああ」

「びぃえああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!???」
思いっきり担がれた。化け狸の断末魔のような悲鳴を上げて後ろに飛びずさる。
これで実体があったら色々と漏らしてドン引きされるところだった。

>「何つって!びびった?ねぇ、びびった?んな分けないだろうに、欲しいのはGSの魂、君は単なる悪霊だろう
>本当はさっき連れてこられた間抜けな女GSの魂を使うんだよ
>ふふふふふふ
…仏を倒して新たな支配者にさせてくれるというのもなかなか好待遇ではあるが、それ以前にあんな化け物にされたあとでは自分の意識どころか魂まで失ってしまうこと間違いない。
化物の動力源としてだけ使われ、仮に死んでも天国にも地獄にもいけやしないだろう。
悪のラスボスに世界の半分をやるとか言われたら思わずはいと答えそうな性格をしている野心あふれる美月でもさすがにそこまでしたくはない

>あ、話しもう終わったから言っていいよ、聞いてくれてありがとねぇ〜」
「……あんたね、まあ、いいけど。それじゃ…」
すべてを見なかったことにしてさっさとトンズラしよう。さすがにこんなやばいことにクビ突っ込んでたら生命がいくつあっても足りやしない。
自分が逃げればしばらくは隊乱闘は完成しないだろうし仮に完成してもこんな大規模なテロ計画ならどこかの一流スイーパーやことによっては神族が出張ってくれるはずだ。
クルッときびすを返すとさっさと部屋を出ようとした……

『うあああああああああああああああ!!!たずげでええええええ!!!!』
(うっさいわね…私にはどうにもできないわよ)
『ぎゃあああああああああああああ!!!あづいあづいあづいいいいいいいいいい!!!』
(はいはい。無事にここ出たら助け呼ぶからそれまで頑張ってちょうだい)
『ママーーーーーー!!!ママーーーーーー!!!!』
(アンタらのママは助け寄越してくれたわよ……あんまりアテにならないけど…)
『いやああああああ!!!!きゃぁああああああああああ!!!』
(大体あんたら助けたって一文の得にも…)
哀れなボンボン共の悲鳴がどうにも後ろ髪を引いて仕方ない。いつの間にかすたこら逃げようとしていたその足が止まっていた。


35 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ :2010/06/30(水) 21:58:37 0
(はっ、助ける?こんな世界ひっくり返そうなんて連中のアジトの真っ只中で何しようってのよ?私は……わたしは……)
私は……なんだ?頭の中を一瞬のうちに過去の記憶がめぐったのはあるいは走馬灯の一種だったのかもしれない。
再び向きを変えるとツカツカと機械を操作している端末の方に向かう。
『ん?君もやるかい?デヘヘへ、それじゃ操作方法を教えるねー』
「……」
端末を操作していた白衣の死霊があれこれと説明の始める。
……美月を突き動かしたのは、それは他人から見ればすっごく浅い薄っぺらいものだった。
それを一言で言うならば『見栄』
往々にして見栄っ張りの人間というのは自分はかくあるべしという理想の姿を持っていてたとえ実態が伴わなくてもそうあろうとしたがる。
美月は自分こそ選ばれた人間だと信じていた。美しく強く華麗で優雅でお金持ちでセレブでゴージャスで恋人はイケメンでry
もちろん自分より強いGSがいるのも知っている。自分の手に負えない悪霊や魔族がいるのも知っている。
それでもいつかはそこに届くはずだと頑なに信じて疑わない。夢や希望といえば聞こえはいいが、ドロドロとした物欲と名誉欲に支えられてここまで来た。
その見栄とエゴの塊で作られた彼女の中の『理想の美月さん』が囁いたのだ…!
『こんなヤバイ奴らに一泡吹かせる私って、ちょークールじゃないかしら?』と…!!
アメリカンヤンキーに海に飛び込ませるには『今飛び込めばヒーローになれますよ』といえばいいという、あれだ。

「ポチッとな」
おもむろに端末の可動スイッチをオフにする。プシュー…と音がしてボンボン共を苦しめていた機器の作動が止まる。
『え?』
「え?」
『な、なにしてn』
「あっははははは!!!!GSなめんじゃないわよーっ!!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラアアアアアアアアア!!!!」
バイオの次はジョジョになった。鎧の腕がぶち壊れる勢いで端末に文字通りの鉄拳の雨を降らせてベコベコにへこませる。実体があればこうはいかない。
『なっ、こいつ!?っっざけんな!!!ごるあああああああああああああああああああ!!!』
我に帰ったマッドサイエンティスト含む悪霊たちがこんどこそ一斉に跳びかかりあっという間に桜井鎧がアルミの空き缶のようにぺちゃんこに潰される。
しかしそれより一瞬早く鎧の足元から地中を潜って幽体離脱した霊体はわずかの隙をついてに奴らの目を掠めると
ボンボンの霊と融合しかけた妖獣の素体向けて飛んで、すれ違いざまにそれに腕を突っ込んでむりやりに融合を引っ剥がして次々に回収する。

憑依を得意とする美月の能力の応用。
融合を促す端末の停止。
未完成でまだ自我を保ってられるぐらいにしか融合が進んでいなかったこと。
妖獣の素体もそもそもが触媒だけに外部からの干渉を受けやすかったこと。
さまざまな要因が重なってこの荒業を成し遂げさせた。

「おーほほほほほほほっ!!残念だったわねぇ?悪霊ども!アンタらみんなまとめてこのGS桜井が……」
宙空にふよふよと漂い、悪霊どもを見下ろす。その背後には無力で哀れで私に縋るしかないモブどもの子犬のような視線。
「極楽へ、逝かせてあげるわっっっ!!!!」
決まった!まさに正統派女GSの決めゼリフだ。
き、きもちいい……嗚呼、今私は輝いている……っ!!


36 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/07/01(木) 23:17:50 0
>31-32
飛んで行ったデモンサーカスはハサミを持った妖怪とぶつかった。
「あ」
「結果オーライにゃ」

>「はい!わかったわ、ありみちゃん!私みんなと一緒に楽しみます!
あのー!牧街さん!カフェさん。あと支障さん!私、楽しみます!一緒に楽しませてください!
>「カフェさーん、師匠さーーん、とりあえず乗り物系をコンプリートするほーこーでいきませうよー、あはははは〜〜〜」
サクッと並べて引用してしまったが、暫しのうちに行われた牧街の長い長い逡巡は他人には知る由も無い。
「うむ、皆で楽しもうぞ!」
そう言ってひしゃげたパンダの仲間らしきクマの乗り物に飛び乗った。
通常ならこの手の乗り物は牛のような速度で歩く所だが、ゾンビ村の霊の気合によって猛スピードで走りだす。
向かう先はノスフェラトゥの館では無く、なぜかシャドウバトラーだった。
ありみちゃんが解説する。
「あなた達が入れば心強い助っ人を作れます! シャドウをたくさん作ってください!」
「なるほど、これなら楽しむだけでなく助っ人も作れて一石二鳥というわけか!」
シャドウバトラーの中に入って、シャドウを作り始めるカフェ。
なぜか出てくるシャドウは美少年型ばかり。
「801などと言っておるのは誰じゃ!?
まあよい、我が可愛いしもべたちよ、ノスフェラトゥの館に突入し美月殿を救出するのじゃ!」
妖しげな雰囲気の美少年シャドウ軍団が、ノスフェラトゥの館になだれ込んでいく!

37 :名無しになりきれ:2010/07/01(木) 23:38:16 0
セイントセイヤっぽい美少年軍団・・・だと

38 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/07/02(金) 16:09:17 0
>「カフェさーん、師匠さーーん、とりあえず乗り物系をコンプリートするほーこーでいきませうよー、あはははは〜〜〜」
>「うむ、皆で楽しもうぞ!」

みんなでシャドウバトラーを楽しむことになった。

>「あなた達が入れば心強い助っ人を作れます! シャドウをたくさん作ってください!」
ありみちゃんが解説している。

「まかせてありみちゃん!」
月夜田はせくせくとシャドウを作リ始める。

そしてその人型たちは増殖を繰り返しながら乗り物に乗ったりして楽しく遊び始めた。
シャドウを使っているからなんとなく自演みたいだけど本当のお客さんが
来れるようになるためには今はこれでいいのかもしれない。

>「なるほど、これなら楽しむだけでなく助っ人も作れて一石二鳥というわけか!」
シャドウバトラーの中に入って、シャドウを作り始めるカフェ。なぜか出てくるシャドウは美少年型ばかり。
>「801などと言っておるのは誰じゃ!?まあよい、我が可愛いしもべたちよ、ノスフェラトゥの館に突入し美月殿を救出するのじゃ!」

妖しげな雰囲気の美少年シャドウ軍団が、ノスフェラトゥの館になだれ込んでいく。

>セイントセイヤっぽい美少年軍団・・・

突然聞こえてきた謎の声。

「誰!?」
月夜田は辺りを見まわした。

39 :牧街 ◆GwyfLokZWa7/ :2010/07/03(土) 23:24:27 0
シャドウは自分の霊体を擬人化した物何だから一体しか作れないが、ここのシャドウは本来のシャドウをゾンビ村の機器が観測し、自らの霊力を用いて独自に量産したいわば量産型シャドウなので、大量にいるのである

ノスフェラトゥの屋敷に突入していく絵が他の人のに変わっている美少年軍団
歓声上げて楽しみだす月見田の分身達
悪霊わんさかいるキルゾーンの中で、その光景はなんとも楽しげである

「…私、思っても見ませんでした…閉園になった後に、こんなに…こんなにも心行くまで楽しんでもらえるなんて………私、幸せです!!」

まばゆく光り輝くゾンビ村
そして…

「天馬!流星拳!!」
「コザンしょーーーりゅーーは!!」

パワーアップする美少年シャドウ共
「な…なんじゃあ!?うぎゃあ」
「ほげぇ」
ノスフェラトゥの館を守っていた雑魚悪霊に襲い掛かり、思いもよらないにも程がある連中の襲撃に混乱する悪霊を蹴散らし、進撃する美少年軍団
ゾンビ村の霊がパワーアップした事で、彼等の能力も底上げされているらしく、雑魚を蹴散らし屋敷の地下へ直行していく

「ひゃははははははははははえ〜〜〜〜〜ものじゃあああああああああああああ」
先頭の一団がクギバットの一撃を受けて顔面ひしゃげさせて吹っ飛んだ
同時に、カフェの顔面に凄まじい激痛が走る
シャドウは本体とダメージを共有しているのである
「いっぱいいっぱい殴れるぞ〜〜〜」
館の地下にいたミスタースパイクバットがバットをふるって次々とシャドウを吹っ飛ばしていく
館の地下はあとから作られた物であるため、ここでは悪霊は100%の実力を発揮できてしまうのだ!!
美少年軍団に再度スパイクバットがバットを振るわんとした、その時
何か警察の制服に多少手を加えた感じの制服姿のシャドウの一団が現れ、一斉射撃でスパイクバットを怯ませた
銃と言っても大した威力は無いらしく、最初は怯んだスパイクバットだったが、すぐに体制を建て直し、一斉射撃をもろともせずに前進し、平成ライダーの怪人よろしく一般隊員…もといシャドウ達を次々蹴散らしていく
「ほげら!!」
シャドウを倒され、苦しむシャドウの本体牧街
しかしさすが牧街のシャドウ、多少耐久力があるらしく、やられながらもスパイクバットを何とか押さえつけている
その隙に、カフェのシャドウは屋敷の中を進んで行き、遂に例の超合金の扉の前に到達した!!

40 : ◆GwyfLokZWa7/ :2010/07/03(土) 23:36:46 0
「何でもいいからさっさと助けてくれ!!」
「そーーよ御託言ってる場合じゃ無いでしょ!」
格好良く決まった桜井の台詞は、しかしボンボン達の身勝手な言葉で竜頭蛇尾になってしまう
「早く何とかしてくれ!」
「金貰ってんだろ?どうにかしろよ!!」
「あんたGSだろ?仕事しろ仕事!」
とことん身勝手なボンボン達に桜井がイラつく前に、会話を聞いていた研究員の霊が、一歩前に進み出て、ボンボン達に声をかけた
「君達、その女では私には勝てない…しかし…」
にやりと笑う研究員の霊
「そいつを押さえつけて隊乱闘に融合させるのを手伝ってくれたら君達は解放してあげよう」
その悪魔のささやきに、ボンボン達は…
「おらぁ!てめぇ大人しくしろやぁ!!」
「許せ!許せ!」
「俺は死にたくねぇえええええええ!」
あっさりのってしまった
桜井の霊をボンボンの霊達が押さえつけ、そこに研究者の霊が一気に近づき、桜井の頭をわしづかみにする!
「ふふふふふふふふ…隊乱闘完成の時が来たぞ…」
研究者が快心の笑みを浮かべたその時!
「天馬彗星拳!!」
超合金の扉の向こうから科学では説明のつかない連中がなだれ込んできた!!

「え〜〜いこれ以上ジャマされてなるかい!!」
「やっちまえ!!」
たちまち研究員の悪霊達と乱闘になる美少年軍団
流石地獄の悪霊、美少年軍団を次々蹴散らしていく

41 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ :2010/07/06(火) 22:28:08 0
>>40
(こ……こいつら…いっぺん死なせてやろうかしら…)
せっかくいい気持ちでヒロイン気分に浸っていたのを台無しにされて美月のこめかみにピクピクと青筋がうかぶ。
早くも助けなけりゃよかったとの後悔が怒りへと変わり、いつものように怒鳴り散らしながらビンタの一発でも入れて改めて感謝の声を挙げさせてやろうかとした矢先に研究者の霊に入れ知恵をされたボンボンどもがあっさり裏切る。

>「おらぁ!てめぇ大人しくしろやぁ!!」
>「許せ!許せ!」
>「俺は死にたくねぇえええええええ!」
「ちょっ、この…あんたらどこまで恩知らずで馬鹿なのよ!?放しなさいって…ああ、もうっ、こら、洒落なってな…って、ひぃぃぃぃぃぃぃ!!」
あまりの変り身の速さに逃れる隙もなく抑えこまれ、頭から隊乱闘に突っ込まれようとしたまさにその時だった!

>「天馬彗星拳!!」
>超合金の扉の向こうから科学では説明のつかない連中がなだれ込んできた!!
ちょっとコスモを感じさせる一団と悪霊たちとの大乱闘。あたりはあっという間に混乱をきたす。
そのどさくさにとりあえず隊乱闘との融合の危機から逃れた美月は

「こんのクソガキどもぉぉぉ!!そのふざけ根性たたき殺してやるわよっっっっ!!!」
『ひぃぃぃ!!?ちょ、まっ、話せばわがぶふぅ!?』
ボンボンどもの霊とこれまた大乱闘を繰り広げていた。女の子の霊をつかまえるとマウントポジションから小気味良くパンチを叩き込む。
ちなみに少年漫画では女の子はグーで殴ってはいけないことになっているので良い子は真似しないように。
ひとしきりぶん殴りボロ雑巾のようになった哀れな女の子を投げ捨てると怒りに輝く眼で残りのボンボン共を睨む。

『ひぃぃいぃぃぃい!!!悪魔だーーーーっっ!!』
『ママーーーーーー!!!!』
「逃がすか、このボンクラがぁぁぁ!!」
乱闘する一団の上を飛び越えて扉の外に出たどら息子の霊の襟首を引っつかむと力いっぱい逆方向に投げ飛ばす!
“ひゅぅぅぅぅぅぅ…………すぽっ♪”
「……あ゛」
ど真ん中ストライク。見事に隊乱闘に直撃してそのまま吸い込まれた。
(だ、大丈夫よね?霊能力者の魂じゃないと使えないって言ってたし……そんな、ねぇ?)
“……プシュー……ドックン……ドックン……”
美月の希望的観測もむなしく隊乱闘は元気に鼓動を打ち始めた。
一般人の魂では完成はしないにしてもそれなりには反応するのだろうか?
とりあえずこのまま覚醒されれば決していいことはなさそうだ。特に今現在の隊乱闘の中の人をボコった美月には。

42 :名無しになりきれ:2010/07/06(火) 22:33:28 0
椎名先生車田先生の真似巧すぎ

43 :名無しになりきれ:2010/07/09(金) 00:00:52 0
>39
>「ひゃははははははははははえ〜〜〜〜〜ものじゃあああああああああああああ」
「ぎゃあああああああ!!」
「がんばれにゃ〜」
絶叫しながらのたうちまわるカフェと他人事のように激励する師範。
なんで師範はシャドウを作らないかというと痛いのが嫌だから……もとい
機械が化け猫には対応してないとかそんなところだろう。

>41
不慮の事故によってボンボンが隊乱闘に吸い込まれた。
マッドサイエンティストの霊が頭を抱えながら絶叫する。
「なにしてくれるんじゃあああああ!! ボンボン融合させてどーする!?」
実験失敗で絶望するマッドサイエンティストを余所に
じゃじゃーん! と効果音が鳴り響かんばかりに、鯛の半魚人みたいな謎の物体が爆誕した!
「何これ!? 前見えないんですけど!? ぎええええええええ!」
一方、半漁人は半狂乱で暴れ始めた! 隊乱闘ならぬ鯛乱闘だ!

>42
さて、こちらはたくさんいる量産型シャドウの中に一体ある本体シャドウ。
そのシャドウが謎の声を聞いた。>38の声と同じものだ。
>椎名先生車田先生の真似巧すぎ
「……?」
謎の声に導かれるかのようにふらふらとそっちへ行く。
そこには瓶のような形をしたオブジェがあった。
――私の名は霊衣黒酢《クロズ》……喫茶店の娘のシャドウよ、あなたを私の使い手と認めます!
そりゃあの喫茶店のことだからメニューに黒酢を取り入れているかもしれないけどそんなの関係ないだろ。
というツッコミをする者も無く、オブジェが変形して本体シャドウを覆っていく。
次の瞬間、本体シャドウは黒を基調とした“ぼくの考えた最強の鎧”のような霊衣を装着していた!
まさかこれが本章開始時に師範が探しに行っていたという噂のオーパーツなのか!?

「食らえ! 濃縮サンバイズ!」
鯛の化け物が暴れている所に本体シャドウが意味不明な技名を叫びながら乱入し、事態は混迷を極める!

44 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/07/09(金) 00:02:11 0
師範「名札つけ忘れにゃ〜」

45 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/07/09(金) 20:56:30 0
「セイントセイヤっぽい美少年軍団・・・だと」
月夜田は見回したけど気のせいみたいだった。

>「…私、思っても見ませんでした…閉園になった後に、こんなに…こんなにも心行くまで楽しんでもらえるなんて………私、幸せです!!」
まばゆく光り輝くゾンビ村。
「私も幸せよありみちゃん」にっこり微笑む月夜田。
でも次の瞬間になって月夜田はびっくりした。
ゾンビ村の名誉会長「車田先生」の巨大石像(全長50メートル)が突然動き出したから。
よーするにゾンビ村の元気が出過ぎたのだ。
「もぎゃー!!」ずーん!ずーん!
「わしのしまであばれとるもんはどこのどいつじゃああい!!」見事な男弁。
車田はノスフェラトゥ館を「ふー」ってして吹き飛ばすと穴を掘って中にいる人たちを見つけた。

>『ひぃぃいぃぃぃい!!!悪魔だーーーーっっ!!』
>『ママーーーーーー!!!!』
巨大車田はギョロギョロと地下の中を覗いている。

>椎名先生車田先生の真似巧すぎ。とまた不思議な声がした。
それは当然。だって車田先生の石像なのだから。

月夜田はショッキングな出来事に呆けてシャボン玉の歌を歌っている。彼女はこんなときどんな顔をしたらよいのかわからなかった。
>「食らえ! 濃縮サンバイズ!」
暴れる鯛の化け物にかけられる濃縮三杯酢。鯛乱闘は満遍なく酸っぱくなった。

混迷を極める戦況にありみちゃんが叫ぶ。
「やってー!そこにいるのは私たちを苦しめた悪霊たちなの!やっつけてー!!」
「…う…が…ご…」ギロ!!悪霊たちを睨みつける巨大車田。
「へへ…そうよ…だってあの人は半分車田なのよ…」
「ウガーーーーー!!いっただきまーす!!」ぱくりと鯛乱闘を摘んで食べる巨大車田。
「ぶえ!!腐ってやがる!!」すぐ吐き出した。腐っても鯛乱闘とはいかないみたいだった。

46 :ペイン ◆G3XR0B2..w :2010/07/09(金) 23:31:55 0
神羅天征!
(まわりのものを破壊し始める。)

47 :牧街の代理投稿:2010/07/10(土) 22:14:41 0
ズガーン
ドズーン
チュドーン

「は!?俺は一体」


気がつくと、牧街は廃墟で瓦礫の中に寝転がっていた


周囲を見回してみると、かつてゾンビ村だったアトラクション類は完全に廃墟と化しており、空を見れば無数の魂が天へと昇っている真っ最中…

(えーと…何があったんだっけ?)
頭をぼんぼん叩きながら記憶を辿ってみる
ノスフェラトゥの館の地下を攻撃して地下室を露出させる巨大石造
何か食われる怪物
恐らく動力炉らしい物がそこで持ちこたえられず大爆発開始
地盤がやられたらしく崩れるゾンビ村に更に地下から全くよくわからん変な物が出現して追い討ちをかけ……

(こーなってしまった、と)
ギャグ漫画のラストは爆発オチを体現したような状況に、牧街は頭をぽりぽりとかき…

「皆〜〜〜〜〜〜大丈夫かああああああああああああああああああ」

慌てふためいて瓦礫の中に埋もれてしまったろう他の面子の救助を開始する
どかせる瓦礫をどかし、砂をかきわけ地面を探す牧街
「牧街さん!ご無事だったんですね!」
「あ!…良かった…本当に…」
「ありみさんにゾンビ村の霊さん!」
そこに元々霊なので肉体である遊園地本体が壊れても平気なゾンビ村の霊と、ありみちゃんが合流し、救助作業を手伝ってくれる
「ごめんなさい…私が…私が頑張りすぎちゃったばっかりに…」
「いや…名無しさんの呟きや唐突に出てきた何かを旨くさばききれなかったばかりかこのスレとこのキャスティングでシリアスっぽいバトルをやろうなどと考えた俺にも問題があるよ…」
「は?…あの…牧街さん?」
どうやら牧街はまだショックが抜けていないらしい…


【ごめんなさい、爆発オチにしました。 ごめんなさい、もうシナリオ考えようなんて思いません許してください】


48 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ:2010/07/12(月) 23:16:24 0
>>47
「だあぁぁぁぁ!!?もう!ちょっとぉ、いったい何がどうなっているのよ!?」
ぶち壊される地下室の天井。そこからまるで大魔神のような巨大な車田像が現れて鯛が三杯酢で美味しくいただかれる。
もはや誰に殴りかかるべきかもわからない。
地下に封印でもされていたのかなんだか訳の解らんものまで現れて、破壊活動を始める始末。
さすがの美月も頭を抱え込んでしまう。
そしてついに轟音と共に辺り一帯が爆発に巻き込まれ吹っ飛んだ!

―――
――

(あぁ、光が見える……あそこに行けばいいのね……よかった、私、天国にいげべぅ!?)
その他の霊たちと共につい一緒に成仏しかけるがなにか見えざるものの巨大な手により顔を張り倒されて再び地上に落下させられる。

>「皆〜〜〜〜〜〜大丈夫かああああああああああああああああああ」
そこでは牧街やありみちゃん、それにゾンビ村の霊が必死の救出作業に励んでいた。
「はいはい、ここにいるわよ。ったく、とんだ骨折り損よね。あー、私もう帰るから……って、あ゛ぁ゛ぁぁぁぁぁぁーーー!?わ、私の体!まだ埋まりっぱなしじゃないのよ!」
そう、まだ美月は幽体離脱したままで肉体は地下の霊安室の棺の中である。このままでは、綺麗に埋葬されてしまうのだ。
「掘りなさい!全力で!このままじゃ私が美神さんポジションからおキヌちゃんポジションになっちゃうじゃないのよ!!」
もちろんいうまでもないが彼女はもとから美神さんポジションでないし、おキヌちゃんポジションになるには清楚さとか控えめさ、可憐さや良識その他が著しく欠如している。
女の浮遊霊なら誰でもなれると思ったら大間違いだぞ!

『あぁ……綺麗…』
『よかった…みんな楽しんでくれたのね…ここが閉鎖してからこんなに楽しい日が来るなんて…』
「こらソコ!!なに黄昏てんのよ!!チャッチャと手を動かすっ!!」
茜色の夕映えを背景にいくつもの霊魂が空へと帰ってゆく。その光景はどこか幻想的で…瞳を潤ませて感慨にふけるありみちゃんたちとその傍らで必死に自分(の肉体)探しを続ける強欲スイーパー。
全てを飲み込んでゾンビ村の一日は穏やかに暮れる…。

【いえいえ。ナチュラルボーンウケミンの自分は牧街さんのリードに乗っかりっぱなしでしたしね】
【爆発オチも含めて私は全然アリですよw】

49 :ペイン ◆wHhnxkGp5E :2010/07/13(火) 21:11:14 0
俺は長t・・いや、ペインだ。
ここには尾獣はいないようだな・・・
さあて、次はどこにいこうか・・・
ゾンビ村に住んでいるゾンビって、バイオハザードみたいにウィルスによって
ゾンビになっちゃったものの集まりなのか?



50 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/07/13(火) 23:41:21 0
>45
しゅぽっ!
吐き出された拍子にボンボンが鯛から抜けた! 着ぐるみのように埋まっていたようである。
確か初期のスレルールに”人死にはなし”と書いてあったので、それのおかげかもしれない。
スレルールとはあらゆる事象の根底にある世界法則のことである。

>46-47
ほっとする間もなく、謎の人物が現れ周囲を破壊しはじめる。
そして大爆発が巻き起こった!
「なんじゃああああ!? まあかお主が妾のシャドウか!?」
爆発地点から出て来たシャドウが問答無言で本体に戻る。

「……。クエン酸元気百倍!」
すぐさま良く分らない技名を叫んで凄い勢いで救出活動を始めるカフェであった。

>『よかった…みんな楽しんでくれたのね…ここが閉鎖してからこんなに楽しい日が来るなんて…』
師範が天に昇っていく魂を見上げながら適当にそれらしい解説をする。
「良かったにゃ〜、みんなが心から楽しんだから
ここに縛られていた霊達は成仏できたんだにゃ〜。
マッドサイエンティストの悪しき計画も爆発と一緒に吹っ飛んだにゃー!
オーパーツらしき物も見つかったにゃ」
無理やりまとめた感前回である。

>「こらソコ!!なに黄昏てんのよ!!チャッチャと手を動かすっ!!」
「分かっておるぞ! うをおおおおお!!」

>49
破壊活動をした謎の人物が謎の言葉を口走っている。
「ウィルス!? 何をいっておるのじゃ? 責任とって救出手伝えい!」
こうして、ボンボン達や美月の体もきっと救出された事だろう。
一体この人物の正体は何なのか!?
壮大な謎を次回に残しつつめでたしめでたし!?

51 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/07/13(火) 23:54:40 0
>>47
【今回も楽しませてもらった! これからもどんどんシナリオを考えてくれ!
どうせ予定通りに行く事はない故何も気にせずともよい!】
【バカ弟子が! 脱線するのは誰のせいにゃ!】
【皆さん今回もありがとう&乙でしたー!】

52 :ペイン ◆wHhnxkGp5E :2010/07/14(水) 14:18:13 0
俺は暁という組織のリーダーだ。この組織は自分でいうのもなんだが、S級犯罪者の集まりだ。
救出を手伝え?しょうがない・・・

万象天引!(瓦礫にうもれた人々や、魂が抜けている体を全部ひきよせる)
ほら、医療に携わっているもの、もってけ。魂は元の体に入るんだな・・・
暑い・・・。アイスでも買いにいくか・・・


53 :名無しになりきれ:2010/07/14(水) 14:40:39 0
ここはサンデーの領域だジャンプは帰れ

54 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/07/14(水) 15:28:22 0
大爆発。魂の昇天。真っ赤な夕焼け。

夕陽をあびて月夜田みことはシャボン玉の替え歌をうたっている。

「魂〜とんだぁ〜天までとんだぁ〜♪牧街の心もぉ〜壊れて消えたぁ〜♪」

ちょっと音痴だった。

>『よかった…みんな楽しんでくれたのね…ここが閉鎖してからこんなに楽しい日が来るなんて…』
>「良かったにゃ〜、みんなが心から楽しんだからここに縛られていた霊達は成仏できたんだにゃ〜。
>マッドサイエンティストの悪しき計画も爆発と一緒に吹っ飛んだにゃー!オーパーツらしき物も見つかったにゃ」
>俺は長t・・(中略)ゾンビになっちゃったものの集まりなのか?

「ふえ?じゃあ私は今まで閉鎖したおばけ遊園地で遊んでいたってことー?
こ、こわい!それって宿屋に泊まってて翌朝目が覚めたら、お墓でしたみたいなことじゃない!」

月夜田は終わってみてやっとわかってきたみたいだった。

血のような真っ赤な夕焼けの下。
大爆発で首だけになって転がっている名誉会長車田先生の白い生首石像も
みんなを見つめながらニヤニヤと笑っているように見えた。

背後には夕陽を受けて妖しく光る真っ赤な満月が浮かんできている。

もう、すぐそこまで夜は来ていた。

【皆さんおつかれさまでした!】

55 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/07/17(土) 21:53:00 0
【皆さん、弱音はいて申し訳ありませんでした。爆発オチが何とか受け入れてもらえたようで幸いです
これからもこんな自分ですがどうかよろしくお願いいたします】

どうにか埋まっていたボンボンを救出し、牧街はふーっとため息をつく
ボンボン達は体に戻ったもののまだ気絶しており、恐らく目が覚めれば全て忘れているだろう
桜井の体は見つからなかったが、まぁ、もう遅いので後日重機で掘り返す事に……

…い、いや、待て、大丈夫大丈夫、掘り返す、掘り返しますからカメラの方を鋭い目つきでにらむのは勘弁してください

桜井の体を捜し、途中牧街が串刺しに成った女のマネキンと桜井の体を間違えたりしつつ
よく考えて見リャシルバーコード(霊体と体を繋ぐ糸)をたぐりゃあすぐ見つかるときづいて何とか桜井の体を発見し
すっかり冷たくなった桜井が復活する


「皆さん、本当にありがとうございました。もう思い残す事はありません…本当にありがとうございます」
全員の無事を確認したゾンビ村の霊は、心底幸せそうな柔らかい笑みを浮かべて、悪霊達の魂と共に天界へと昇っていく
「ありがとうございました〜ゾンビ村さ〜ん」
心からのお礼を述べ、牧街は手を振って彼女を見送った

昇天する魂たちを見送り、さて帰ろうとなったとき、牧街は大変な事に気がついた
「車が定員オーバーで全員乗っけてく事ができませんね…えぇ」
牧街の車はせいぜい5人乗り
桜井に輸送を手伝ってもらっても、全員運ぶ事はできない
「あ、じゃあ僕が要救助者の皆をふもとの病院へ連れて行くニャ」
と、そこでカフェの師匠が気絶した要救助者の輸送を名乗り出てくれた
「けどどーやって?」
「携帯はこんな山の中じゃ使えニャいから猫タクシーはつかえニャいけど」
ぼんっと煙に包まれる師匠
「僕が猫マイクロバスに変身すれば万事解決ニャ!」
小型バスに変身した師匠に、要救助者を詰め込み、7人全員を入れて、満席にする
「他のみんニャとカフェは車で帰ってくれニャ!それじゃ僕は先に戻るニャ」
「はい、ありがとうございました。お疲れ様です、えぇ」
そう言って、カフェの師匠は凄まじい跳躍力で麓へとすっ飛んでいった

56 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/07/17(土) 21:53:43 0
「そんじゃ、俺等も帰りましょう」
そう言って、カフェ等を伴い、牧街がゾンビ村から出て、自分の車に乗り込んだ
その時

『お仕事ご苦労様、ゴーストスイーパーの皆さん』

車のカーラジオから、あの笑顔の仮面の声が聞こえてきた
「こ…これって…」
嫌な予感しかしない牧街が全身から汗をだらだら流す中、声は言葉を続ける
『つまらない物だったとはいえ、僕の計画を見事叩き潰した君達に、僕から贈り物があるんだ』
「いやいやいやいや!いりません!いりませんです!えぇ!!」
『そういわずに、彼等も受け取ってもらいたがっている』

その言葉と共に、ゾンビ村の瓦礫が吹き飛び、一輪車に乗り、鋏とクギバットで武装した四つ目の白衣姿の化け物が現れた!!

『ブチ殺しでやる!!ゴーストスイバアアアアアアアア』
得体の知れない化け物はバットを振りかざし、ハサミを鳴らしながら、深い憎悪に満ちた声でそう雄叫びを上げた!!
「きゃあああああああああああああああああああ」
そのおぞましい姿に、悲鳴を上げるありみ…ちゃん?
「はへ?どうかしました?」
「……いや今それどころじゃねぇ!!逃げろオオオオオオオオオオおおおおおおおおおおお」
牧街は素早くエンジンをかけ、どうやら全員牧街か桜井のどちらかの車に乗り込んだらしい事を気配で察し(確かめている暇は無い)
アクセル全開でゾンビ村から出発する!!

逃げる牧街等を追って、怪物は一輪車をすさまじい速度でこぎだし、進路上にあったゾンビ村の柵を大ジャンプで飛び越え、走る二両の車を猛スピードで追撃し始めた!
「後ろの誰か!霊体ボーガンがあるんでそれを使ってください!」
「は!はい!」
必死に運転しながら、叫んだ牧街の声に、同乗していたありみちゃんがすぐに答え、霊体ボーガン(矢に霊力が篭っているためGSでなくとも使える)を用いて、追撃してくる怪物を狙い打つ

『ゲゲゲゲゲゲゲゲーーー!グギャアアアアアアアアアアアアグッゲゲゲーーーーー!!』
怪物は左手の鋏で飛んでくる霊体ボーガンの矢を切り落としてしまった!
更に怪物は速度を上げ、車両に徐々に近づいてくる
「あ…あわわわ…わ!?」
怪物にビビル牧街は、急カーブにハンドルを取られそうになるが、何とか曲がりきった
だが、まだまだまだ麓まで道は遠く、山道ゆえカーブが多く、更に日は沈み、視界も悪い
応援を呼ぶこともできるが、来るまでにかなり時間がかかるだろう

ゾンビ村事件、最後のデスレースが幕を開けた!!

【つーわけでもー少しおつきあいくださいw】

57 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/07/17(土) 22:08:50 0
【モンスターデータ】
劣化隊乱闘
知能 科学者の霊が合体しているが怒りで完全に我を忘れている
特徴 デモンサーカス、Mrスパイクバット、紅バサミの霊体の破片と、科学者達の霊が隊乱闘の残骸とテロ魔族の力で融合した姿
右手にコンクリートも粉砕するスパイクバット、左手に鉄も切り裂く血染めの鋏を持ち、足の一輪車で高速走行できる
耐久力も高く、一千万円以上の破邪札でなければダメージを与える事はできない

もともとの隊乱闘は実は天界の主神と単独で戦える程の代物では無く
東京での虐殺による破壊と混乱のみがテロ魔族の真の目的であり、そのため本当に人間がどうしようもないほど強い妖獣では決して無いのだが
それでも並みいるGS達を蹴散らせる実力は持っていた
しかしゾンビ村のラストの大騒動で大分ダメージを受け、元になる霊体がボロボロになってしまっていた、が、デモンサーカス等が逃げた際に残った霊体片をテロ魔族が回収し、生き残っていた科学者の霊達と一緒にくっつけエネルギーを送ることで、一応再生した
戦闘能力は勿論完成した隊乱闘に比べれば当然見劣りするが、それでもかなり強力な妖怪である

58 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/07/19(月) 23:01:57 0
>54-57
要救助者をなんとか救出し、背景にはエンドロールが流れ始めていることだろう。
「気を抜いてはいかん。家に帰るまでが依頼じゃ」
小学生の遠足のような事を言っていると、それが現実になってしまった。

>『お仕事ご苦労様、ゴーストスイーパーの皆さん』
そう、映画でお約束の最後の10分のもう一騒動である!
「何!? そうきたか!」
意外且つ王道の燃え展開に感心している場合ではない。

>『ブチ殺しでやる!!ゴーストスイバアアアアアアアア』
>「きゃあああああああああああああああああああ」
「むむ? なぜにありみちゃんだけ成仏してない?
まあいいかぎゃああああああああああああああああ!!」
いろいろ混ざったようなのが襲ってきた!

「霊衣ブラックビネガー、イークイップ!」
適当な掛け声と共に、“僕の考えた最強の鎧”をまとったような姿になったカフェ。
ただし掛け声を微妙にカタカナ化して一見まともっぽく誤魔化している。
「なるほど、黒酢を自由に操る能力を持つ霊衣か!」
と一人で解説している。
ある意味すごいといえばすごいが……こんな時になんたる役に立たないオーパーツであろうか。
というかこんなしょうもないオーパーツがあるのだろうか。
が、一つだけ希望が持てる要素があるとすれば……酢は古来より魔除けに使われていたという!
そう思ってみればシャドウが完全ギャグで技を放った時も微妙に効いていたように見えない事もないし(?)
いつぞやのお茶の時と同じネタだが、殺菌作用のあるものは大抵魔除けに使われていたと思っていいようである。
「アシッドショット!」
突き出した掌から、黒酢の高圧水流が隊乱闘に放たれた!

59 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/07/19(月) 23:13:12 0
カフェさん、その前にどっちの車に乗り込んだか書いてくださいな
それによって描写が変わってきますんで
月夜田さんもお願いしますね

60 :名無しになりきれ:2010/07/20(火) 20:27:01 0
保守

61 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/07/21(水) 22:49:00 0
>>59
すいません、失念してました!
なんとなく牧街さんの車のつまりだったんですがこれだとどっちでもとれますね。
折角なのでこの書き込み秒数の下1けたが奇数だったら牧街さん、偶数だったら桜井さんで!

62 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/07/21(水) 22:50:41 0
【というわけで桜井さんの車で!】

63 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/07/22(木) 14:54:30 0
>「そんじゃ、俺等も帰りましょう」
と言って牧街が粗大ゴミの中に入って行く。月夜田にはそう見えた。目をごしごしする。

「車?それ車!?」

びっくりしながらも月夜田は牧街の車に乗る。

「私あっちのピカピカの車に乗りたかった…ぴかぴかのくるま…」

月夜田の頬に涙がつたる。涙でお空のお月様がぼよぼよに見える。

悲しみと一緒に車は走り出した。ぶぅーん。

途中色々あって、気がつけば追いかけてくる劣化隊乱闘に黒酢の高圧水流が放たれている。

ああ…世の中、黒酢なのだ。黒酢さえかけていればなんとかなるものなのだ。
月夜田はそう自分に言い聞かせると窓を開けて白いハンカチをふる。

「さようなら…ゾンビ村…さようなら…」

するり…月夜田の手からはなれたハンカチが宙に舞う。

ハンカチはふわふわと漂うと黒酢攻撃を受けている劣化隊乱闘の顔面にペタリとかぶさりその視界を奪う。

64 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ :2010/07/23(金) 07:46:50 0
「あぁぁぁぁっっっ!!!ホンットにしつっこいわね!なんだってのよ!?おとなしく成仏すればいいじゃないの!!」
カフェを乗せた美月のオープンカーがギョインギョインとタイヤをきしませながら必死で劣化隊乱闘の追撃を振り切ろうとするがさすがにそう簡単にはいかないようだ。
唸りを上げるハサミが、釘バットが車体をかすめアスファルトを抉り取る。明らかに危険なスピードだが、かと言ってこんな大層なのと車を止めてやりあうなんてゴメン被りたい。

>「霊衣ブラックビネガー、イークイップ!」
>「アシッドショット!」
>突き出した掌から、黒酢の高圧水流が隊乱闘に放たれた!
「…なんだか、カッコいいのかなんなのかわからない能力ね。とりあえずあんまりお酢で車汚すんじゃないわよ?」
漆黒の霊衣を纏う美しき女聖闘士が浄化の聖水を放つ。猛き奔流がおぞましき怨念と憎悪に燃える醜悪な怪物を常世の果てまで押し流さんと襲いかかる!その様はさながら地獄から呼び出された黒龍の顎が贄を求めるごとくっ!!!111
とか中二っぽく書けばカッコよさげだが実際は黒酢をぶちまけているだけ。それでもそこそこの効果はあるのかもしれない。。
ちなみにまだ美月はカフェの纏う微妙な外見と性能のこれがオーパーツだと気づいちゃいない。知らぬが仏である。。

『まだまだぁぁー!!!貴様ら全いフゴっ!!?』
>「さようなら…ゾンビ村…さようなら…」
>するり…月夜田の手からはなれたハンカチが宙に舞う。
>ハンカチはふわふわと漂うと黒酢攻撃を受けている劣化隊乱闘の顔面にペタリとかぶさりその視界を奪う。
『もごぉ!?ぶふっ、ちょ、取れねぐはぁぉうっ!!』
黒酢を吸って顔にベッタリと張り付いたハンカチは隊乱闘の目に地味に酸を染みこませさらにダメージを与える。気の毒なことに両手がハサミと釘バットでは取ることもできない。
そのままカーブに差し掛かるが当然見えてないので減速すらせずに一行を追い越して思いっきりガードレールにぶち当たった。

「この間合もらった!カフェ、しっかり掴まってなさいよ!マリカーの記録ホルダーの腕前見せてやるわっっ!!」
マリカー。正式名称・真理子カート。鬱憤の溜まった主婦の真理子さんがカートにのって行く手を遮るありとあらゆる者を撥ね飛ばし、火だるまにし、蜂の巣にしながら街中を疾走するというヒャッハー系バイオレンスカーアクションゲーム。
一部に根強い人気を持つが内容があまりにアレなので最近年齢制限がついたらしい。そんなものを記録出すまでやり込むなんてよほど仕事のない三流にしかできないことである。

『お゛ぉぉぉ…ぐぅ、キサマらぁぁー…んなっ!?』
「くらいなさい!!トルネードドリフト当て逃げクラーーーッシュ!!!」
“ギョリリリリリィィィィイ!!どごっしゃぁぁぁん!!"

すさまじい速さで回転する車体が正確に劣化隊乱闘を撥ねてカーブを曲がり切る。
しょっぱなでありみちゃんを撥ねたのとはワケが違う。明確な殺意を持ったアタックは隊乱闘をガードレールの向こうの崖下にまでふっ飛ばした!

「……ま、これぐらいじゃまだ死にやしないでしょうね…ちょっと牧街!?あんたら札いくら持ってきてる?こっちの手持ちは二千万ぐらいだけど…あのボンボンども助けたの私なんだからココはそっちが多めに出すべきよねぇー?」
バックミラーで劣化隊乱闘の落ちていった崖をチラッと確認すると疾走する牧街の車に寄せ、なびく髪を抑えながら大声で呼びかける。
もともと悪霊退治が目的で来ていただけにそれなりに多く持っては来ていたので、助手席に積んだカバンの中に入れた数十枚を全部ひっくるめたら大体それだけの金額分になる計算だ。
比較的些細な霊力で爆発して霊体にダメージを与える定番アイテムの札は、その金額が高いほど威力も高いという分かりやすさ。
美月のような三流スイーパーは一撃に一千万円なんてコストを掛けてられないし、そんなものが必要なほど危険な相手と戦うこともない。
カバンの中は安いものでは数十円単位、高くてせいぜい百万円程度のをぎっしりの質より量を地で行く品揃えとなっている。
命の駆け引きの最中に仕事のコストまで計算しなければならない世知辛さが何とも言えず物悲しさを感じる商売である


65 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/07/24(土) 02:15:11 0
(こ…こいつ…どーゆう教育の仕方されてきたんだ…そんなに向こうが良けりゃ向こう行きゃよかっただろーが!この糞娘が!!)
人様の車に乗せてもらって逃げている分際で好き勝手ほざく月夜田に、逃げながら密かに怒りを燃やす牧街
と、そこで牧街は根本的な事にようやく気がついた
(この娘……何で一人であんなヤバイとこにいて今まで無事でなおかつ閉園していた事すら理解できん程に楽しめていたんだ?)
頭の中に一瞬浮かんだ疑問は、しかし山道ハイスピード運転と後方から迫る隊乱闘の恐怖にすぐにどうでもよくなる
(この娘〜…頭〜…頭…あーーー)
>「さようなら…ゾンビ村…さようなら…」
(これだけ緊迫した場でなんでこーゆー事考えられるんだ!?………そうか!頭の中に、爆弾が!!)
月夜田の余りにぶっ飛んだ神経に、牧街は何かチャージマンな結論にたどり着く
焦りと恐怖とその他もろもろで思考回路が既にいかれているようだ

そんなチャージマン・モリオが誕生した脇で、隊乱闘は谷底へと落下していく
>「……ま、これぐらいじゃまだ死にやしないでしょうね…ちょっと牧街!?あんたら札いくら持ってきてる?こっちの手持ちは二千万ぐらいだけど…あのボンボンども助けたの私なんだからココはそっちが多めに出すべきよねぇー?」
「へ!?あ、ボルガ博士、お許しください!」
「ちょ!牧街さん!」
桜井の言葉に、突発的に月夜田を排出しようとした牧街を、ありみちゃんが慌てて止めにかかり、そこで再び牧街は我に返る
「は!?俺は一体」
「しっかりしてください!」
「そうだそうだ、札、札札、あの化け物がまだ生きてっから応戦を…」
そう言って持ってきたリュックサックをあさった牧街は、取って置きの武器を発見した
「対戦車超強力…これだ!4枚、これ全部叩き込めば!」
免許更新試験の際に融合悪霊に対して叩き込んだ、対戦車超強力の破邪札である
牧街も破邪札にかける金にかけてはどっこいどっこいだったが、この切り札の破邪札は恐山師範が独自に開発し、売り出そうとして失敗したとかで在庫を格安で牧街等配下のGS達にばら撒いた物であり
当然牧街も無理矢理、しかも他のGSらより多く買わされたMSでいうギャンとかヅダみたいなものなのだが
ギャンやヅダが使い勝手悪いが高性能なように、この破邪札も威力は抜群に良く、破壊力は二千万円級の破邪札にも匹敵する
「…ダメだ!俺は両手ふさがってるし他に使えそうなメンバーいない」
だが、この対戦車超強力破邪札には大きな欠点がある
それは、通常の破邪札が霊力微弱な人間でも起爆可能なのに対し
この対戦車破邪札は至近距離で強力な霊力の一撃を放ってようやく起爆する
即ち、悪霊に肉薄しなければ使えない、まさしく霊的格闘術家、それも頑丈にできているような奴にしか使えないような代物なのだ
桜井は運転しなければならず、見るからに華奢なカフェには使えそうにないし、民間人の月夜田では霊力が足りない…いやそれ以前に民間人を危険にさらしてはならない、原則
「えーと他には……あーーーえーーっと………ダメだ!戦う何てやっぱむ……そうだ!!戦うのは無理だ!!」
必死に道具を探していた牧街は、やがて何か吹っ切れたように大声で叫んだ
何事か、遂に黄色い救急車の世話にならなきゃならんのかと周りが彼を見たとき、彼はそこでコロンブスの卵的解決方法を叫ぶ

                  「この道逆走すりゃいいんすよ!!!」

66 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/07/24(土) 02:34:26 0
牧街が唱えた作戦
それは隊乱闘がどうせこの先で待ち構えているなら
引き離している現状で逃げるルートを変更し、差がついた状態で逃げ切ろうという何かチャチな作戦だった



一方山のふもと付近、GS達の車が降りてくるルートにある道路の真ん中
やはり無事だった劣化隊乱闘は、そこから再びGS等を襲うべく走り出していく
下山する先から隊乱闘が襲ってくる以上、最早GS達に戦う以外に道は無い

『さぁ…絶望の中でミンチになるがいい!!』

そう言って隊乱闘は進路上でこちらに向かって走っているはずのGS達目掛け走り出す

67 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/07/28(水) 21:58:54 0
>64
>「くらいなさい!!トルネードドリフト当て逃げクラーーーッシュ!!!」
「やった……か!?」
“やったか!?”と言った時はやれていないと相場が決まっている。
その例に漏れず隊乱闘は一行の行く先にて殺る気満々で待ち構えるのだった!
一同の運命やいかに!?

>65
>「この道逆走すりゃいいんすよ!!!」
追い詰められた時に発揮される牧街の機転が発動した!
「なるほどお! 美月殿、マリカーの記録ホルダーの腕前でUターンじゃあ!」
そして自らは隊乱闘の足止めをするべく技を放つ!
「アシッドレイン!」
隊乱闘が追ってくるであろうルート上に酸の雨が降り注ぐ! というと格好いいがやっぱり黒酢。
効果があるのか無いのか相変わらず分からないが、ハンカチが張り付いたようにただの水と同じ効果はある!
少なくとも足場が悪くなるのは間違いない。

68 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/07/29(木) 16:23:52 0
>(こ…こいつ…どーゆう教育の仕方されてきたんだ…そんなに向こうが良けりゃ向こう行きゃよかっただろーが!この糞娘が!!)

「あれー…牧街さん。むらむらしてます?こわいかおー…」
むらむらではなくてメラメラ。

「牧街さんって情緒不安定みたいなので、ありみちゃんと二人っきりにすると
死淫とかしそうなんでこっちに乗ってあげたんですよー」

それを聞いたありみちゃんは時間のたったお餅みたいな感触のホッペをまっかにさせている。

二台の車を追いかけてくる隊乱闘。

>「くらいなさい!!トルネードドリフト当て逃げクラーーーッシュ!!!」
>“ギョリリリリリィィィィイ!!どごっしゃぁぁぁん!!"

桜井の華麗なひき逃げで崖下にまでふっとぶ隊乱闘。

走る車の窓から見てたら隊乱闘が落ちたガードレールには無数の花束が献花されてあった。
ここはよく事故の起きる魔のカーブと呼ばれているところみたいだった。
空中で白い手が月夜田を手招きしていたが今はそれどころではない。

「しっしっ!」
来い来いと言っている白い手を月夜田はしっしっとはらっている。

月夜田は牧街の殺意にも気がついていない。

そして追い詰められた時に発揮される牧街の機転がついに発動する。

>「この道逆走すりゃいいんすよ!!!」
>「なるほどお! 美月殿、マリカーの記録ホルダーの腕前でUターンじゃあ!」

「へ〜。卵が先かコロンブスが先かって発想ね」と月夜田。

>「アシッドレイン!」
カフェは隊乱闘の足止めをするべく技を放つ!

走り出す車。

横から失礼な感じの白い手も憑いてきていて車内で月夜田の髪をぐいぐいとひっぱっている。
髪に触られて、いらいらしてきた月夜田は白い手を捕まえるとガブリと噛んで大人しくさせた。
子犬とかも鼻っ面を噛むと大人しくなる、それと同じみたいだった。

無邪気な月夜田の姿をみて、ありみちゃんは静かに微笑んでいる。

69 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ:2010/07/31(土) 18:55:29 0
>「この道逆走すりゃいいんすよ!!!」
>「なるほどお! 美月殿、マリカーの記録ホルダーの腕前でUターンじゃあ!」
「はぁ!?ちょっと牧街、アンタ何か武器見つけたんじゃなかったの?…ま、私としてもソッチの方が楽でいいけどね。そんじゃいくわよっ!!」
月夜田を車外に放り出そうとしたかと思えば何か見慣れない札を見つけて目を輝かせ、いよいよやるのかと思えばいきなり逆走を提案する。
『情緒不安定な人』
美月の牧街へのイメージはひとまずこれで定着してしまった。
それはさておいてこんな大物退治しても報酬が上乗せされるとは限らない。それならば逆走して携帯のつながる麓からGメンでも呼んだほうがいい。
ことは魔族絡み。すっ飛んできてくれるはずだ。
大きくハンドルを切るとこれまた派手な音を立てて狭い山道をUターンする。いちいち大げさなカーアクションをしたがるのは美月の数ある悪癖の一つらしく常にタイヤはツルッツルである。

>「アシッドレイン!」
「なんか、や○やにとってかわれそうな黒酢の生産量ね…いっそそっちを商売にしたほうが儲かるんじゃない?」
降り注ぐ黒酢の雨。こげ茶色ですっぱい匂いのする液体があっという間に後方の山道をずぶ濡れにする。
少しは足止めの効果があればいいが…なんせ向こうはこっちと違って事故っても死ぬ心配の全くない身。
そんなのと追いかけっこをやるのだからアドバンテージはいくらでも欲しいところだ。

「電波は……まだ無理ね。ちょっとそこのアンタたち!手があいて……え゛?」
片手に携帯を持って画面を確認していた美月。月夜田とありみちゃんに何事かを頼もうと牧街の車に寄せ…ちょっと信じがたいものを見る。
(か…噛んだ?いま、霊を噛んだわよね…信じらんないことするわね)
『アハハハ……』
顔を見合わせたありみちゃんも引きつった表情で笑いながら静かに首を左右に振っている。
除霊を生業にしてる身とはいえ、いやだからこそかそこらで事故って未練と怨念でドロドロな地縛霊なんぞ齧りたくはない。第一、体に悪そうだ。霊障的な意味でも。

「……あ、えーとなんだったかしら?ハッ、そうだ!アンタたちこれお願いね。電波が届いたらすぐにアドレスからオカルトGメンにかけて助けを呼んでちょうだい!」
ポイっと月夜田とありみちゃんに自分の携帯を投げ渡す。
なにせ結構な速度だ。牧街にしろ美月にしろ運転しながら電話するのもちょっと危なっかしい。
あまり考えたくはないがこれで劣化隊乱闘と距離が縮めばますますハンドルさばきが際どくなること必至。
いまは足止め役のカフェもそうなれば迎撃要員となるだろう。
と、くれば目下手ぶらなこの二人に応援要請役を頼むのが一番いいわけで。
「……いーい?ぜっったいに変なことするんじゃないわよ!?」
変なことって何と聞かれても困るが、とにかくどこか抜けた感じのありみちゃんと更にその上を行く掴み所のない月夜田。
こんな二人に自分たちの命綱とも言える救援を呼ぶ役を任せて良いのだろうかと一抹の不安がよぎった。


70 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/01(日) 12:30:50 0
(……この娘、変だ、ずぇったい変だ)
白い手にかじりつく月夜田に、牧街もまた表情を引きつらせる
普通、幽霊見たら民間人は恐怖で固まったりしそうなもんだが、こいつには全くソレがない

と言うかプロのGSであるカフェや桜井が(牧街はビビリなので除外)恐れを抱くレベルの悪霊の傍で一人ふつーに楽しんでいるあたり
頭のネジが抜けているのかそれとも特殊な感覚の持ち主なのか…

>「……あ、えーとなんだったかしら?ハッ、そうだ!アンタたちこれお願いね。電波が届いたらすぐにアドレスからオカルトGメンにかけて助けを呼んでちょうだい!」
と、同じ様な事考えていたのだろう桜井も我に返り、ありみちゃん等に携帯を差し出してきた
確かに、カフェは足止めに転じねばならないため、この中で警察に連絡できそうなのは、この二人しかいない



>「……いーい?ぜっったいに変なことするんじゃないわよ!?」
やっぱし当然彼女も不安らしい
無論、牧街も不安だ
ありみちゃんはともかく、月夜田何ぞやっぱ来なくていいですとか平然といいそうである

なら、この二人にかけるしかない

………もとい
ありみちゃんにかけるしかない!!

「頼むぞ!ありみちゃん!!」
「は、はい!」
桜井から携帯を受け取ったありみちゃんは気合の入った返事を返し
「それで、携帯ってどう使うんですか?」

……は?

「……あの、ありみさん?」
「私、実は昭和の霊なので最近の携帯電話の使い方って…」
そういえば…
ありみちゃんがいつ亡くなったか、まだ聞いていなかった
どうやら携帯電話が普及する以前の霊だったらしい

『逃げても無駄じゃ!ゴーーーーストスイーーーーパーーーーーーーーーーー!!』

そして、早速劣化隊乱闘が背後から追いついてくる

「ほぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ」
二つの脅威に、牧街は力いっぱい大きな悲鳴を上げた

『こんな物でこの俺が!』
道に撒かれた黒酢を物ともせずに前進する劣化隊乱闘は、クギバットを振りかぶり
『たじろぐと思うかああああああああぁアアあああ』
大きく、フルスイングし、くっついていた釘の群れをショットガンのごとくGSらの車両目掛け発射してきた!

釘は桜井の車と牧街の車に高速で襲い掛かり、車体や後部窓ガラスに突き刺さり、あるいは貫通する!
そして、窓ガラスを打ち抜いて飛来した釘の一本が月夜田の腕に深々と突き刺さった

71 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/08/05(木) 22:11:22 0
>68
「ひぃいいい! 何かおる!」
こっちにおいでと手招きする無数の白い手! あろうことか月夜田がそれを噛んだ!
〈噛んだな……オヤジにも噛まれた事がないのに!〉
「言わんこっちゃない!」
が、事態は意外な方向に展開した。
〈霊になった私にそこまで深い愛情表現をしてくれた人は初めてだ! 姉御と呼ばせてくだせえ!〉
〈地の果てまでついていきまするー!〉
「愛情表現って……動物じゃあるまいし!」
幸か不幸か月夜田は地縛霊を従える事に成功してしまったようだ!

>69-70
>「私、実は昭和の霊なので最近の携帯電話の使い方って…」
「まずは開けて……いや、スライド式か!?」
>『逃げても無駄じゃ!ゴーーーーストスイーーーーパーーーーーーーーーーー!!』
携帯電話の使い方を解説している暇もなく、隊乱闘が追いついてきた!
>『こんな物でこの俺が!』
>『たじろぐと思うかああああああああぁアアあああ』
「おっとおお!」
ロリータ傘を開いて防御する。
「皆無事……じゃない! 痛たたたたた!」
見れば月夜田に刺さっているではないか! 傍から見ても痛い!
そしてこれによって怒り心頭に達した者達がいた!
〈よくも姉御を……!〉
〈引きずり落としてやるわあああああ!〉
地縛霊軍団が隊乱闘を取り囲む!


72 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/08/06(金) 16:10:21 0
手だけの幽霊を噛んだら…。
>〈霊になった私にそこまで深い愛情表現をしてくれた人は初めてだ! 姉御と呼ばせてくだせえ!〉
>〈地の果てまでついていきまするー!〉
手の幽霊たちがいっぱい集まってきた。これはよくある話で心霊スポットから帰って来て、
車の窓ガラスに無数の手形がついてたから外から拭いてみたけど消えないと不思議に思ってたら内側からついていたって話に似ている。

「よしよし☆いーこいーこぉ♪」
月夜田はすりすりしてくる沢山の幽霊の手をなでなでしてあげた。
手を手で撫でているのでどれが自分の手か途中からわからなくなったけど。
すると飛んでくる桜井の携帯電話。桜井はオカルトGメンに連絡をしてもらいたいらしい。
月夜田は思った。(岡本ラーメンに出前?ラーメンそんなに好きなんだ…)と。

>「……いーい?ぜっったいに変なことするんじゃないわよ!?」
「私、変なことなんかしません!」
と月夜田はきっぱり言ったけど、ありみちゃんに携帯が渡された。でも…

>「私、実は昭和の霊なので最近の携帯電話の使い方って…」
なんと、ありみちゃんは携帯電話が普及する以前の霊だった。

>『逃げても無駄じゃ!ゴーーーーストスイーーーーパーーーーーーーーーーー!!』背後から迫る劣化隊乱闘。

「かしてありみちゃん!」
月夜田がありみちゃんから携帯を受け取ってすぐに携帯が鳴る。
奇妙なことに携帯の受信状態をしめす棒は一本も立っていないのに。
「発信者…隊乱闘…って誰?」
月夜田が見てみると携帯の画面に劣化隊乱闘がぐったりしている画面が現れた。
これが世に聞く呪いの着信。未来から送られてくる呪いの死の動画。
車内ではありとあらゆる霊現象が起きているみたいだ。

「ぎぁっ!!」
手に釘が刺さった。さっきは桜井に、ぜっったいに変なことするんじゃないと釘を刺されたけど
今はほんとに釘が刺さっている。でもよく見たら自分の手じゃなくて幽霊の手だった。

>〈よくも姉御を……!〉
>〈引きずり落としてやるわあああああ!〉
地縛霊軍団が隊乱闘を取り囲む!

「やめて〜私のためにあらそわないで〜」
と痛いふりをしながらヤレヤレモットヤレと思っている月夜田。

黒酢にまみれ何十体もの霊に背負われどんどんスピードを落し車から離れて小さく見える隊乱闘。
やった!まくことができたぁ!と皆が思った矢先に牧街の車はどんどんスピードを落していく。
隊乱闘の釘でパンク?それとも故障?調べて修理するか皆が桜井の車に乗りうつる必要があるかも知れない。
重くなってスピードが落ちるかも知れないけど、ぎゅうぎゅうづめにしたら乗れるかも。

心配して隣で止まってくれている桜井の車。

「はやく乗って牧街さん!」月夜田は桜井の車のトランクを開けた。
「牧街さん!今だけ荷物になってください!あ、ごめんなさい!人を荷物扱いするなんて…。
そうです。牧街さんは、ただの荷物なんかじゃありません!お荷物です!お荷物になってください!!」

月夜田が変な発言をしている間にありみちゃんは牧街の車から対戦車超強力の御札を取り出していた。

「…これは霊力で爆発するんですよね…至近距離での強力な霊力の一撃…」
自分の霊力を全部使ったら爆発させることができるかも知れないとありみちゃんは考えていた。

「にゃあおおぉ…」空耳か山のむこうから変な声が聞こえたような気がした。

73 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ:2010/08/09(月) 18:53:59 0
>「はやく乗って牧街さん!」月夜田は桜井の車のトランクを開けた。 
>「牧街さん!今だけ荷物になってください!あ、ごめんなさい!人を荷物扱いするなんて…。 
>そうです。牧街さんは、ただの荷物なんかじゃありません!お荷物です!お荷物になってください!!」 
「……ま、お荷物になられるのは困るけど確かにそれがベストかもね。さ、牧街」 
クイクイと開けたトランクを親指でさしてさっさと入れと促す。もともとそんなに座席の広くないタイプのオープンカー。さすがに五人は乗れない。 
かといって真っ先に攻撃を食らいそうな車体後方のトランクに一般人や無力なゾンビのありみちゃんを積むのは酷というものだ。 
その点牧街なら少々攻撃をくらっても生きてそうな気がする。ゴキブリだって一発くらいじゃ死にやしないわけだし。 

「あ…言っておくけど私、アンタらが振り落とされないように気をつけて運転なんかしないから死ぬ気で掴まってるのよ?」 
これだけ人数が増えれば当然重くなる。その上で安全運転で逃げ切れるような相手とは思えない。 
今はかなり後方で姿も見えないが直に追いついてくるはずだ。車自体もまだ動いちゃいるが釘ショットでところどころ穴だらけ。 
よくある心霊スポットの地縛霊なんかよほどのことが無ければ美月でもお手頃価格のお札で吹っ飛ばせる雑魚。 
いつまでもあの隊乱闘の足止めが務まるとはとうてい思えない。 

>月夜田が変な発言をしている間にありみちゃんは牧街の車から対戦車超強力の御札を取り出していた。 
>「…これは霊力で爆発するんですよね…至近距離での強力な霊力の一撃…」 
>自分の霊力を全部使ったら爆発させることができるかも知れないとありみちゃんは考えていた。 
「…む?ちょっと。なによソレ?」 
“ごきゅっ!” 
『ひぎぃ!?』 
お札を手に悲壮な覚悟を固めつつあったありみちゃんの頭部がいきなり180度回転して真後ろを向く。美月が背後から頭を掴んで捻ったのだ。 
『ひぃぃぃんっ、いきなり首捻らないでくださいよ〜〜。あうぅ…上手くはまらないぃ…』 
この章序盤に不幸な事故により首がプランプランにされたありみちゃんはその後遺症か若干首の骨が外れやすいようだ。 
ちょっと古くなったプラモデルやリカちゃんの関節部みたいな感じだろう。オタオタしながら首関節を戻そうとしている。 
「対戦車超強力?……見慣れないけどなんだかおあつらえ向きな感じじゃないのよ。牧街、アンタなんでこんなもの今まで黙って隠してたわけ!?」 


74 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ:2010/08/09(月) 18:54:48 0
――― 
―― 
― 
「ふぅ……ん。威力があるけど至近距離じゃないと効果がないと。なぁるほどねぇ」 
説明を受けた美月は手に持ったお札を渋い顔で見る。確かにそんな使い勝手が悪いのではお蔵入りになるはずだと納得した。 
今にしたってあの劣化隊乱闘に肉弾戦を挑まなきゃ使えないだろうし。 
『……そ、それで、わたしならって。ほら、私もう死んでるから少しぐらい殴られても平気ですし』 
「…ありみちゃん……」 
『あ、でもやっぱり相手も悪霊ですから痛いのかな。 
で、でもお札の爆発に巻き込まれちゃっても成仏できるかもしれませんし案外ラッキーですよね。あはは…』 

カラ元気なのだろう。乾いた笑い声。話しながらもかぼそい肩が震えている。あんなとびきりの化物と対峙するなんて怖くないわけがないのだ。 

『……私、もう十分に長生きしました。最後にあんな楽しい思い出まで作っていただいて…皆さん大好きです』 
「あんた……」 
『だ、だからみなさんにご恩返ししなくちゃ…って、あ、あれ、おかしいな…目にゴミが…いやだな、ち、違うんですよ?別に怖くなんか…』 
「…………」 
『さ、さあ!皆さんはいってください。もうじき来ちゃいますよ… 
…みなさんほんとにありが「…チョーシ乗るんじゃないわよぉぉぉ!この脇役娘ぇぇぇ!!」 

“ぱこぉぉぉぉぉんんっっ!!” 

『はぁぅぅうっっ!!?』 
なんかちょっと切なくもいい雰囲気の別れの挨拶をしかけたありみちゃんの頭を美月がおもむろに脱いだヒールで力一杯ひっぱたいた! 
『な、なにするんですかぁ〜…?』 
「うるさい!アンタね、自分が犠牲になって強敵と刺し違えようなんてそんな美味しいシーンをあんたみたいな脇役が持って行っていいと思ってるわけ!?ああん?」 
『え、ええええぇぇぇ!?』 
「い〜い?そういうのは主役とかヒロインがやるのよ!こうちょっと泣けるエピソードとか挟んだりしながらね。 
そんで刺し違えてエンドロール間近でみんなが犠牲になった人の事を思い出してしんみりしてる時にヒョッコリ帰ってくるの。 
英雄の奇跡の帰還を出迎えて取り囲む仲間たちの涙と笑顔!それに主役が小粋なアメリカンジョークで応じて恋人の熱い口づけっ! 
そしてエンドロールっっっ!!これが一番美しいのよ!そんなオイシイとこをアンタみたいな生腐りの脇役ゾンビがやって許されると思ってんの?ええ?」 
『しょ、しょんなぁ〜、わらひはみなふぁんのためにぃぃ〜〜……』 
「うるっさい!却下よ、却下!!わたしの目の黒いうちはアンタなんかに目立たせやしないんだからね!フンッ!」 
『ひぃぃぃ〜〜んっ…酷いですぅぅぅ〜〜…』 
ありみちゃんの頬をグニグニと引っ張りながら本気で怒る美月。 
どうやら最大の見せ場をモブに毛が生えたようなありみちゃんに奪われるのが腹に据えかねたようだ。 

>「にゃあおおぉ…」 
「ん?猫…?もしかして間に合ったのかしら…っ」 
猫バスとなって安全なところまでボンボン共を送り届けにいったカフェの師匠だろうか? 
期待を込めて声のした方を見上げた。 

75 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/12(木) 02:03:32 0
「もっぴりゃあああああああああああああああああああああああああああああああ」

助手席のガラスに続いて、後部座席のガラスも大破し、更に民間人が傷を負って責任問題に発展しそうな牧街の悲鳴が山道に木霊する
涙で前が見えなくなりそうになった牧街は、次の瞬間、我が耳を疑った

>〈よくも姉御を……!〉
>〈引きずり落としてやるわあああああ!〉

「えぇ!?」
何か自縛霊達が月夜田のために劣化隊乱闘に立ち向かいだしたのだ
つくづくGS美神の世界は変な所でも常識が通用しないもんである
常識に塗れた驚きの声をあげずにいい加減慣れろ、牧街

そして自縛霊が隊乱闘に向かって行くのをほぼ呆然と見ていた牧街は


次の瞬間、アクセルから足を離し、そしてゆっくりとブレーキを踏んでいた


(アレ?俺は一体何を)
自分でも何やってんだかわからんような事をした牧街が運転席でぼーぜんとする中、心配して桜井の車が横に停車する
これで最早「何となく止まりましたー」とか言ってまた走りだしたらぶっ殺される状態になった
(え?え?えぇ!?何で俺止まっちゃったの?何で?何でどうして?えぇーっと)
焦りまくる牧街の車から月夜田が降りてトランク開けて牧街に乗れとかほざきだし、桜井も早く乗れと牧街をせかす
二人とも車が停車した理由などどうでもいいのだろう、そう、とにかく今は一刻も早く逃げねばならない状態なのだ
一番逃げる逃げる言ってた奴が最も望む展開になっているのだ!!

「そ、そうだ!トランク…トランク!ってんなとこ乗ったら俺死」
自分で招いた事態に牧街が突っ込み抗議せんとした、その時

>「…これは霊力で爆発するんですよね…
ありみちゃんが恐らくさっきの牧街の呟きを聞いていたのだろう
対戦車破邪札を手に決意に満ちた表情を浮かべていた

「……ありみちゃん」
思わず牧街が彼女の名を呟いたと同時に
桜井が対戦車破邪札に反応し、牧街に説明を求めてきた

76 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/12(木) 02:26:37 0

ありみちゃんが己の決意を口にする

死んでいるから
自分ならいいから
肩を震わせ、か細い声を出し
精一杯の勇気で…


彼女の訴えを聞いた牧街の脳裏に、修行時代に師が大真面目な顔で言っていた言葉が浮かんでくる
幽霊は死んでそこで終わりなのではない
幽霊になった後、霊体を破壊されれば
その先に


……永遠の苦しみが待っている(*1)



ダメだ


ダメだダメだ!
ダメだ!!
昨日今日あっただけの人間に、己の存在を賭けてくれるような心優しすぎる少女を
そんな永遠の苦しみなんぞに向かわせてはいけない!!
そんなのは絶対にダメだ!!
他人のために傷つく事ができる存在が永遠の苦しみを味わう何て絶対に……


……この時牧街は、何故自分がブレーキを踏んだのか、ようやっと気づいた


「マジすんません桜井さん!先行っててください!!」
猫の鳴き声に反応してよそ見していたありみちゃんの手から対戦車破邪札を掠め取り、牧街は自分の車に再び乗り込むと、今来た道を高速で引き返しだす!!


身の程知らずに永遠の苦しみに一直線に向かっていった自縛霊達を救うために…




こう書くとカフェや桜井が冷たい人間に見えるかも知れないが
実は彼女達はGSとして大変優秀な判断を下しているのだ
…恐らく牧街はこの時ありみちゃんの感動的な決意を聞いて、持ち前の生存本能がかげってしまったのだろう

77 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/12(木) 02:45:49 0
牧街の車の前に、劣化隊乱闘が姿を現した
車を止め、神通杖を手に堂々と立ち向かってきた牧街に、劣化隊乱闘はすぐに殺しにかからず、身の程知らずめと嘲笑の視線を向ける

その周囲に既にあの自縛霊達の姿は無い

『ほぉう、一人で勇ましく向かってくるとはいい度胸だな』
「…自縛霊達を……よくも!!」
怒りに震える牧街に、隊乱闘はふんっと鼻を鳴らす
『何を怒っている、貴様等GSの仕事を手伝ってやったようなもんなんだぞ』
「ふざけるな!!ゴーストスイーパーは悪霊を消滅させているように見えるが、しっかり成仏させている!!滅するような真似…」
『いやだから成仏させたんだって』


……固まる牧街


「は?」
『あいつ等敵わんと見るや速攻で自分達から成仏してったぞ。俺は一人も滅してなんぞいない』


ひゅーっと木枯らしが吹く


『脱出装置が如く滅せられそうになったら霊は自分から成仏できる事を貴様GSの癖に知らんのか?』


…牧街(バカ)、犬死決定、死因、その場の雰囲気で無駄に特攻


「…え?え?……アレ?俺、何やって…………え?夢?これ夢?」
『んじゃまぁ、遠慮なく貴様はぶっ殺させてもらうぞ、何、心配無い、貴様は成仏なんぞする前にぶっ殺してやろう』
「あー…えー…おー…」
格好いい主人公ムード完全消滅、顔が青ざめるの通り越して土気色になって腰が抜けていく

『死ねやゴラあああああああああああああああああああああああああああ』
「どぅえあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

襲い掛かる隊乱闘に牧街は凄まじい悲鳴をあげ
が、しかし次の瞬間真顔で隊乱闘の後ろを指差す
「あ!アレはあああああああああああ」
『何?』
牧街の急な変貌に劣化隊乱闘は思わず後ろを振り返り…

……当然後ろには何にも無く、牧街は颯爽と車に飛びのり、アクセル全開ですっ飛んで逃げた
『ぁあ”!待ぅてぇええええええええええええええええええええええ』
迫真の演技に騙された隊乱闘だったが、すぐに車輪に力を篭めて追撃を再開する!

78 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/12(木) 03:10:13 0
「俺のアホぉおおおおおおおおおおおおおシリアスのアホぉおおおおおおおおおおおおおおおおお
二度と男らしく戦おう何て思わねぇぞおりゃああああああああああああああああああああああ」
涙だらだらアクセル全開ですぐ後ろに迫る隊乱闘から逃げる牧街
もう恥も外聞もGSらしさも無く心の叫びを叫びながら爆走する
『ハハハハハハハハハハーーーーーーーバカめ!死ねぇええええええええええ!!』
「師匠!カフェさああああああんタローさん神どーーーさん成瀬にアナスタシヤさんに猫の師範!桜井さんに惣介さん!そいや李なんとかなんて人もいたな…あ、いや、んな…もうこの際月夜田でも百村でもいいや
たぁすけてぇえええええええええええええええええええええええええええええ」
様々な人物にあたり構わず見苦しく助けを求めながら逃げる牧街
隊乱闘のバットあ屋根に炸裂してガラスが全滅して屋根がベッコリと変形する
「わ〜〜〜〜!わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
ボストンバックから破邪札を何枚も取り出して取り合えず後ろに投げつけ、爆破して何とか牽制するが、隊乱闘はすぐに体制を建て直し、投げつけられる破邪札を鋏で叩ききって追ってくる
「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいもういやだああああああああああああああああ…あ」
必死に破邪札を探っていた手が、やがて一枚の紙切れに触った
一枚の…ケント紙に

『まず!!』

「!!」

隊乱闘が運転席の窓の外に顔をあらわした

『一人!!』
「げぎぃ!!!!!」


図太い鋏の一撃が牧街の首に突き刺さり
次の一撃が首と胴体を切断する

『ふははははははははは死んだ!やったぞぉ!!』

首の無い胴体を乗せた車はそのまま森の中に突っ込んだが、隊乱闘はそれ以上追い討ちをかけず、スピードを出して桜井等を追っていく
首にも胴体にも魂は既に無く、恐らくやられたと同時に即効で成仏したのだと判断したのだろう
隊乱闘は無駄に死体に追い討ちなどせず、今度は成仏する間も無く魂をとっ捕まえてやるとばかりに桜井らの車へ牧街の頭を鋏に突き刺したまま追撃していく


人の死とは、かくもあっけないものである……

79 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/12(木) 03:17:57 0
(*1 本編4巻、美神さんの台詞参照)
長文失礼しました

80 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/08/15(日) 16:58:21 0
お札を使って自爆して隊乱闘をやっつけようとしたありみちゃんを桜井が怒った。
それは桜井の優しさなのだろう。

シリアスシーンに月夜田も普段は90%のアホ顔を今は120%の美少女顔に変えている。

でも幽霊は死んだらどうなるんだろう。

「…わかんない…」首をぷるんと振ると元のアホ顔に戻る月夜田。

そうこうして…

>「マジすんません桜井さん!先行っててください!!」

牧街はそういい残して見事に首だけになって帰ってきた。
意気揚々と追いかけてくる隊乱闘。牧街の首は隊乱闘の鋏に突き刺さっている。

「牧街さん!!しっかりして!!目を開いてーっ!!」
月夜田の叫びが虚しく空にこだまする。

隊乱闘と一緒に車は走って走って気がついたら道路が通行止めになっていた。
でも止まったら首ちょんぱされるので桜井のオープンカーは通行止めを突き破って走り続ける。
なんだか嫌な予感。案の定、道路の先はこの間の地震で大きく陥没していた。

「ふぎゃ〜〜もうおしまいよぉ〜!!」
月夜田はぜったい死ぬと思った。

(話が書けませーん…。どーしよー)

81 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/08/15(日) 20:17:41 0
>72-74
>「…これは霊力で爆発するんですよね…至近距離での強力な霊力の一撃…」
「ありみ殿、お主まさか……」
が、すかさず美月がありみちゃんの感動的自爆計画を阻止する。

>「にゃあおおぉ…」
>「ん?猫…?もしかして間に合ったのかしら…っ」
「師匠じゃ! 本物の猫バスに仲間をたくさん乗せて連れて来てくれたに違いない!」
最大限の希望的観測のもとに声のした方を見上げるが、まだ姿は見えない。
猫バスは山一つ分なんてひとっ飛びのはずなのだが。
「……おかしいのう。とにかくもう少しの辛抱じゃ!助けが来るまで逃げ切るぞ!」

>76
そう言った矢先。
>「マジすんません桜井さん!先行っててください!!」
牧街が隊乱闘に突撃していくではないか!
「たわけ! 何しておるのじゃあああ!」

>78
>「牧街さん!!しっかりして!!目を開いてーっ!!」
「牧街、死ぬなあああああああああああああああ!」
首と胴体が離れているのに今更死ぬなは無茶な話である。
>77の経緯は少し距離があったので知る由も無く、勇敢に戦ってやられたようにしか見えなかったのであった。

>80
と、尊い犠牲を出しつつ逃走を続けるも、万事休すか!?
>「ふぎゃ〜〜もうおしまいよぉ〜!!」
>(話が書けませーん…。どーしよー)
「諦めたらそこで試合終了じゃあ! 師匠なら、師匠ならきっとなんとかしてくれる!」

とその時! 目の前に猫バスが現れた!
都合が良すぎる展開だと思われるかもしれないがちゃんと前に伏線があったのでそんなことはない!
タイミングが良すぎると言われればそうかもしれない。
「お待たせにゃー、乗るにゃー!」
猫バスに車が入れるぐらいの入口を開いて、車ごと収容する。
「飛ばすにゃ!」
「はーい、とばすよー!」
ギリギリまで追い詰められていたが、再び距離をとる。
「師匠! 牧街殿を見捨てるわけにはいかぬ!」
「あの首にも胴体にも魂は入ってにゃい。つまり牧街君はあそこにはいにゃい!」
カフェが訴えるも、師匠の答えは非情だった! あるいは何か知っているのだろうか?

『おのれ、逃がすかああああああああああああああ!! しまっ……』
一方、激昂した隊乱闘は勢い余って陥没した部分にはまり、盛大に転倒する!
「今にゃ!」
あからさまなチャンスっぽい状況に、師匠は誰にともなく号令をかけた!

82 :李珠 ◆rdfEGE/BGM :2010/08/15(日) 20:37:22 0
>78
>李なんとかなんて人もいたな

「むむ、呼ばれた気が?」

声を発したのは、たまたまこの近くでテント生活をしていた李珠である。
迂闊に名前を呼んだりするから、必要無い場面で必要無い人物が現れるのだ。
呼ばねば、そのまま消えていたものを!

ギャグキャラは甘え。
そんな声が聞こえた気がしたが、李珠は無視した。
だいたいシリアス系キャラだったら、現れるための必然を長々と説明しなくちゃいけない。
そんなものは、単発ネタ用キャラには無用である。
テントを出ると、目の前には首と胴が分かたれた死体があった!
それは無惨な牧街の姿ではあったが、首なし死体の為に誰であるかの見分けなどつこうはずも無い。

「はっ……これは首無し死体!?」

ふむ、これは傀儡や式神の類ではありませんね。
絶対に違います。ガイシャは100%人間の死体です!
李珠は、そう言おうとしたが止めた。
うっかりそんな発言をしたら、取り返しのつかない事態になる気がしたからである。
代わりに手鏡を取りだして死体に翳す。
特に何も起こらなかったら、テントで寝直そうと思いつつ叫ぶ。

「真実を映せ……ラアの鏡!」

百均ショップで買った手鏡が太陽の光を受けて煌めく!

83 :名無しさん@自治新党スレでTATESUGI値審議中:2010/08/15(日) 20:47:09 O
>>82
懐かしいwww単発と言わず帰っておいでよwwwww

84 :名無しさん@自治新党スレでTATESUGI値審議中:2010/08/15(日) 22:57:25 0
大丈夫GS美神はギャグマンガだよ

85 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/08/16(月) 19:46:33 O
【こんばんは。いつもお世話になってます】
【えーと、中の人の諸事情により数日ほどネットに繋げません】
【クライマックスに来て流れを止めるのも心苦しいので自分は無視してサクッと進めてくださいませ。では連絡までノシ】

86 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/19(木) 10:21:45 0
>>82【まさかマジで現れるとはwww 自分も帰ってきて欲しいですwいつでも戻ってきてくださいね】

>>85【あちゃー…残念。早く復帰できる事を願ってます】

【すいません、つづきは金曜日の夜まで待ってください
ちょいリアル立て込んでて…】

87 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/08/19(木) 18:33:15 0
>『おのれ、逃がすかああああああああああああああ!! しまっ……』
>一方、激昂した隊乱闘は勢い余って陥没した部分にはまり、盛大に転倒する!
>「今にゃ!」

「今よーっ!!」

し〜ん…

つられて月夜田が叫んだけど別に誰が何をするってこともなかった。気がつくと桜井がピクリとも動かない。
どうやら桜井は猫バスに入ったときにオープンカーだから天井に頭をこすって、ハンドルを握ったまま気絶しているみたいだ。

ひゅるるるー…。

「あ!牧街!!」月夜田が指をさす。

転んだ隊乱闘の鋏から取れて飛んでくる牧街の生首をありみちゃんが窓から受け止める。

『牧街さーん!主人公(?)なのに死んじゃったんですか!?』
ありみちゃんは生首をぎゅっと抱きしめて泣いた。

「人口呼吸とか心臓マッサージとかしてみようっ!」
月夜田は牧街という生き物を良く知らなかったから言ってみたんだけど、
ありみちゃんは泣きながら師匠にさっき言っていた
>「あの首にも胴体にも魂は入ってにゃい。つまり牧街君はあそこにはいにゃい!」
って言う言葉の意味を聞いてみている。

伏線とかあるのもわかるけど作中の月夜田には意味不明だった。
それよか自分の体がやけに軽いことに気がついた月夜田はいつのまにか自分が幽体離脱していることに気がついた。
肉体の頭からはコブが生えている。猫バスに入る時に桜井と一緒に天井に頭をぶつけて気絶していたらしい。

月夜田は面白かったので魂のない牧街の生首に入って「けけけ…」と空に飛んでいった。まるで平将門様みたいに。
呆然と見つめるカフェたち。

そして飛んでいたら牧街の車があったので見てみたらやっぱり体があった。

>「真実を映せ……ラアの鏡!」
人が何かをやっていた。首なし死体に何やってるんだろう…。世の中には色々な人がいるから怖いなーと思う月夜田。

月夜田は牧街の首を操り、ダメもとで首を体にくっつけてみた。

>>85おまちしております】

88 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/20(金) 23:43:32 0
>「今にゃ!」
>「今よーっ!!」

月夜田と猫師匠の叫びに応えるものは何も無い…

「アレ?どしたにゃ?」
ここで格好良く現れるはずの人物が出てこないのでぽりぽり頭をかく猫師匠
んな事してる間に飛んできた牧街の頭が宙に浮いてケケケとか笑い出す
「こんな非常時に遊んじゃダメにゃ」
シルバーコードが月夜田から延びているからすぐに生首に誰が入っているのか見抜いた猫師匠が月夜田を注意するが、すぐに生首は飛んで行ってしまう

「って言うかどしたにゃ?何故反応しないのにゃ?お〜い」
とりあえず飛び出していった月夜田は置いておいて、自分と猫バスに同乗していたはずの人物に呼びかけてみる猫師匠
そこで一泊置いて、もぞもぞと何者かが桜井の車の下から這い出してくる
「あたたた……スマン、狙い撃とうとするのに必死で車をよけれなかった」
「せっかくのチャンスだったのに…」
それは、ロケットランチャーを携えた恐山断弦その人だった
猫師匠はカフェ等の異常を察知すると、すぐさま猫バスに恐山師範を連れてくるように連絡したのだ
恐山師範が装備を整える時間とか猫師匠が何か遅いなと事態のおかしさに気づく時間があって、猫バス到着は遅れたのである
「まだチャンス続いてるよ〜、決めちゃって〜」
少し間ができてしまったが、隊乱闘はまだ穴から這い上がれていない、攻撃のチャンスは継続中である

「任せろ」
猫バスの言葉に頷いた恐山師範はバスの後ろの窓から銃身をだし
穴から這い出てくる隊乱闘に狙いを定めると、ロケットランチャーをぶっ放した!!
低い風きり音と共に発射された弾頭は、一直線に隊乱闘に命中し、青い炎の大爆発を発生させる
隊乱闘は炎に包まれ…

次の瞬間、炎の中から四つ目の黒い巨大な人影、そう、あの研究員の悪霊が飛び出してきた

「ちっ!」
やっぱ一発じゃ死ななかったかと恐山師範が破邪札を投げつけるが、研究員の悪霊は空中で姿勢を変更してかわし、口から真っ白い霧を噴射した!
「ぐっ!」
すぐに両腕でそれを防ぐ恐山師範
同時に猫バスに飛び乗ってくる研究員の悪霊
恐山師範はロケットランチャーを抱えてカフェ等の方まで後ろステップで後退し
「とどめを頼む、目をやられた!」
ロケットランチャーをカフェ達の方に手渡してきた

「よぐもよぐもよぐもよぐもおおおおおおおおおおおおおおおおお!殺す殺す殺すごろずううううううう!!ごろじでやるううううううううううううううううううううううううううう」
凄まじい雄叫びと共に、大柄な四つ目の研究員の悪霊はカフェ等目掛けて飛び掛ってくる!

89 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/21(土) 00:08:29 0
所かわってこちら牧街の死体

>「真実を映せ……ラアの鏡!」

妙なノリで首なし死体に手鏡をかざすほんとに現れた赤城幸子
とりあえず胴体とドッキングをはかる合体ロボと化した月夜田in牧街ヘッド

「おわぁ、何だ!?何がどーなってどーいう状況何すかこれ!」

そしてその世にも奇妙な光景に数歩後ずさって心底驚く牧街モリオ……

説明せねばなるまい
あの時牧街が触れたケント紙
あれは六道女学院にてGS訓練生のために用いられる「式神ケント紙」と呼ばれる簡易式神製造紙であり
牧街はとっさにその式神ケント紙で自分のダミーを作り、隊乱闘をやりすごしたのである

本来倒されればすぐ消えるはずの式神ケント紙製ダミーがしぶとくまだ形が残っているのは牧街が電池代わりに破邪札をくくりつけたからであり
とっさにそこまで作りあげる牧街は流石生への執念ならば横島忠雄に勝るとも劣らない逸材である(逃げる限定で)

危ない所だった…危ない所だったよ、赤城幸子さん

で、状況は最初の一文に戻る
「何?何で式神の頭がここに…ってか何故ここに李珠さんが!?」
腰を抜かして李珠等の方を指差して震える牧街には、無論現状など理解できていない
何だろう、この話の腰を圧し折った挙句最終決戦をさぼるヘタレ主人公は…

90 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/21(土) 01:24:39 0
ちなみに式神ケント紙は本編に登場してたりしてなかったり…

91 :名無しさん@自治新党スレでTATESUGI値審議中:2010/08/21(土) 02:19:05 0
六道学園か

92 :李珠 ◆rdfEGE/BGM :2010/08/21(土) 03:03:44 0
李珠が鏡を翳した瞬間。
月夜田みことが憑依した牧街の首が「けけけ…」と不気味に笑いながら飛んできた。

「あれは飛頭蛮!?」

李珠は驚きの声を上げた。
飛頭蛮とは首だけで飛び回る中国妖怪である。
そして、李珠は謎の中国妖怪を退治するべく即座に矛を投げた。

「死ねぇ!」

銃刀法違反の矛が、大気を裂いて投擲される。
李珠には飛び回る首の顔に見覚えは無い。
なぜなら、牧街の事は完全に忘れていたから。
一度会っただけ、しかも殆ど入れ違いだったために、
牧街の記憶はうっかり忘却の彼方に流してしまっていたのだ。

「フフッ……命中ですね」

牧街の顔をした式神の眉間にザクリと突き刺さる矛。
式神の表情は魂が無いはずなのに、そこはかとなく脅えているかのようにも見えた。
その時、車の方から――。

>牧街「何?何で式神の頭がここに…ってか何故ここに李珠さんが!?」

――という声。
どうやら牧街モリオの本体は、車内に隠れていたようであった。

「はて、どなたでしたっけ? 見覚えがある様な無いような……微妙に印象に残りにくい顔ですね。
 私の名は知っているようですが……はっ!?私の真名を知るという事はまさか追手!」

どうやら、何かから追われるような生活をしているようである。
それは兎も角、李珠は駆け足でテントの中に戻り、中から壺を持って外に出てきた。
これは壺の中に毒を持つ生き物を何匹も入れて共食いさせ、最後に残った一匹を呪いに使う"蠱毒の壺"である。

「私を捕らえようと言うならば……この不浄の地で育てた魔虫を披露しましょう!」

李珠が壺の封を解くと、中からは蝮とも蛙とも蠍とも形容し難い、
それら全てを合わせたような不気味な魔物が這い出てきた。
ちなみに制御は出来ない。

【では少しだけお邪魔させて頂きますね。私も事件解決の一助と為れれば良いのですが…】

93 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/08/21(土) 14:48:18 0
【>85 いつでも復帰どうぞー!】
【>90 やっぱり!もしやと思って”GS美神””ケント紙”でググったら出てきましたw】
【>92 お久しぶりです! 規制されない事を願ってます!】

>87
「首ちょんぱされたら盛大に血が噴き出すはずにゃのに出てにゃい。つまりダミー!」
と、猫師匠がありみちゃんに解説していると、生首が飛んでいく。

>「けけけ…」
「……。遠くに行くでない! 戻れなくなっても知らぬぞー!」

>88
牧街の師匠がロケットランチャーをぶっ放す!
「……やったか!?」
そんな事を言うからやれてない事になってしまうのである。
しぶとく研究員の霊が襲いかかってきた。マッドサイエンティストの恐るべき執念!
「うっ……」
それを見たありみちゃんが頭を抱える。
「どうしたのじゃ?」
「何かを思い出せそうな気が……」
ありみちゃんは昭和の霊で、他の霊達が成仏してもありみちゃんだけ成仏しなかった。
ここにヒントがあるかもしれない。
「恐山師匠殿、頑張るのじゃー!」
「頑張れにゃー!」
>「とどめを頼む、目をやられた!」
応援要員と化しかけていたところ、いきなりロケットランチャーを渡される。
「へ?」

>「よぐもよぐもよぐもよぐもおおおおおおおおおおおおおおおおお!殺す殺す殺すごろずううううううう!!ごろじでやるううううううううううううううううううううううううううう」
最後っ屁のブチ切れモードの悪霊が襲いかかってくる!
白い霧と黒酢の黒い霧がぶつかり合い、激闘の雰囲気を無駄に醸し出す!
「のわああああああああああああああああ!!」
そもそも先程までのような実体のあるっぽい妖怪ならともかく
実体のなさそうな悪霊にロケットランチャーなんていう現代的武器は効くのか!?
訳も分からずロケットランチャーをぶっ放した! がっ!
「ヒラリッ!!」
「なぬう!?」
なんと! 研究員の霊はアクロバット的動作でロケットランチャーを避けた!
冷静に考えるといかにもしなやかそうな悪霊の形態なので避けるのは簡単なのかもしれない。
「終わりだあ!!」
「ぬわ―――――――――――ッ!!」
カフェは断末魔の叫びをあげながら目を閉じる。
が、数秒たってもとり殺される気配はない。恐る恐る目を開けると……
ありみちゃんが悪霊の前に立ちはだかっていた!

「全て……思い出しました。だからあなたも思い出して……! 
あなたは虫の研究にいそしむ真面目な青年だったじゃない……。
究極の毒虫を誕生させるんだーって目を輝かせていたじゃない!」
「な、なんじゃとー!?」
ありみちゃんの言う事が本当なら、昔は今ほど危険人物では無かったようである。
いや、元から十分マッドサイエンティストの素質はあったのかもしれないが。
「ありみちゃん……下がれ! こうなってしまっては生前の記憶など……」
と、言いかけたが悪霊は頭を抱えて葛藤しているように見える。
「ぐあ……黙れ! 究極の虫など最初から不可能だったのだ!!」
「効いてる――ッ!?」
果たしてありみちゃんの説得は功を奏すのか!?

94 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/08/21(土) 17:13:07 0
>「おわぁ、何だ!?何がどーなってどーいう状況何すかこれ!」
牧街はいた。車内から出てきた。

>「あれは飛頭蛮!?」
月夜田入りの牧街の生首(式神)は妖怪と勘違いされているみたいで大李珠の矛が大気を裂いて投擲されてる。

「!!」
矛は眉間に突き刺さりそうだったけど月夜田はキッと睨みつけて眉間に小さく縦のシワを入れると、それで矛の刃を白刃どりする。
「うにににぃ…」
でもそんなに耐えれなかった。矛によって牧街の生首は突き破られ、パアアンっと紙に変わると紙吹雪が舞い散った。

「きゃああああああああああ!!」
月夜田は右手で額を押さえこむ、同時に幽体離脱の活動限界を超えてしまったみたいで、
しゅるしゅると掃除機のコードみたいに凄い勢いで自分の肉体に帰っていく。

しゅるしゅるとシルバーコードに引きずられて月夜田が猫バスに強制送還されつつあったら四つ目のオバケが見えた。

>「よぐもよぐもよぐもよぐもお(中略)お!殺す殺す殺すごろずううううううう!!ごろじでやるう(中略)う」

「ぎゃ〜!!こわい!!あんなとこに帰りたくない!!」
月夜田は木にしがみついて踏ん張ったんだけどシルバーコードはぎゅんぎゅんと幽体を肉体にひっぱっている。

「…あれ…でも肉体が壊されたら帰るところがなくなるからダメだよね。怖いけど戻るしかないのかな…」
月夜田は木からパッと幽体の手を離すとゴムぱっちんのように肉体に戻る。

その戻る道には研究員の霊がいてありみちゃんと何やら話していたけど
ゴム化した月夜田の膝小僧と頭を抱えて葛藤している研究員の後頭部がぶつかって研究員はもんどりをうってうずくまる。

「ぷあっ!戻って来たっ!」
肉体に帰って来たのはいいけど月夜田は普通の人間に戻っただけだった。

「今だ!」
目が回復した恐山師範はうずくまっている研究員の霊にロケットランチャーを使う。

『待ってー!!』と叫ぶありみちゃん。

ずどーん!

研究員の霊は頭を抱えたまま体をCの字に曲げて華麗に宙に舞ってまた避けた。

「ありみちゃんが待ってっていってるでしょ!!」
月夜田はロケットランチャーの入り口に体を被せて師範が撃てないようにした。

「…ありみちゃん…」月夜田は心配な顔でありみを見ていた。

95 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/26(木) 19:56:40 0
【やばい、俺の番だったのに気づかんかったっす、すいません】

「ば!暴発したらどーする!」
むちゃくちゃ危険な行為をする月夜田に、頬を引きつらせて月夜田をぶん殴ってどかそうとした恐山師範だったが、すぐに状況を確認し、手を止める
「……なるほど、彼女の正体は……」
どうやら師範は何かに気づいたようだ

「あなたは毒虫の研究に一生を捧げたかった、けれどあなたは軍部の命令で仕方なく悪霊兵器を作ろうとした…」
「違う!!んな設定は無い!!」
「嘘よ!!」
「う……そういえば…そうだった気が……」
「そうなの、そうなのったらそーなの!おーけー?」
「そうだ……だが究極の蟲何ざ普通に考えて無…」
「それでもあなたは作ろうと頑張った!青春の汗を流したの!」
「うう…そうだ…俺は毒虫を作るために…」
何だか記憶を思い出させるというより洗脳しているような雰囲気のありみちゃんと研究員の会話…
「催眠術(ヒュプノ)と言う奴だ、しかも相当強力な力の持ち主だぞ、彼女」
うずくまる研究員の霊に語りかけるありみちゃんを見つめながら、解説を加える恐山師範
「違う!俺は悪霊の強さを知ってそれで研究を…」
「いいえ違うわ!自分をごまかしてはダメ!」
「う…そうだ…軍部にそういう風に考えさせられていて…」
悪霊が反論するたびに、ありみちゃんが強い口調でそれを否定し、悪霊は徐々にありみちゃんの言うとおりの思考に変わっていく
「あなたは本当はちょっと陰気何だけど蟲の命を大切にする優しさがあったわ、だからそれを思い出して、成仏して悔い改めて…」
「そうだ…俺は蟲の命も大切にする…究極の蟲を又生まれ変わって…」
(よし!いいぞ!もう少しで成仏だ!!)
全員が期待を膨らませた

その時

「たぁアアアアアアアアアアアアアアすぅうううううけええええええええええてえええええええくりゃああああああああああああああああああああ」

はるか後方から李珠を咥えた荒れ狂う毒蟲を引き連れ、我等が牧街モリオが乱入してきた

「何しとるんじゃお前はああああああああああああああああ」
慌てて逃げ込んできた牧街に、空気読めとばかりに必殺拳を叩き込む恐山師範
「何故師範…ほげらっ!!」
状況を一切理解できぬままKOされる牧街
そして事態はどんどん悪化する

「毒虫!毒虫が俺を迎えに来た!毒蟲ィいいいいいいひひひひひひひひ」
催眠術の最中で偶然的にもそれにその内容にあった存在が乱入してきたため、研究員の悪霊が毒蟲に取り付いてしまった
「ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!俺はもう現世で究極の毒虫を作ってやるぅううううううううううう」
もう何だかわけのわからない事を叫びながら毒虫研究員が暴れ…

「目さえ見えれば貴様なぞ敵ではないわぁああああああああああああああああああ」
「にゃああああああああああああ何故僕を鷲づかみに…」
「必殺!不愛成亜龍苦雷怒・鬼鬼鬼鬼歯〜〜〜〜〜」
「二『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア』」

る前に恐山師範と巨大な弓矢状武器に変形させられた秋葉師範によって殲滅された

96 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/26(木) 20:17:07 0
『私はかつて、帝国陸軍超常能力部隊の隊員でした』
全てが終わり
ありみちゃんが皆に自分の事を語る
『戦時中、私はこの能力を平和のためと割り切って戦争に使っていました
けれど…この能力は最後まで平和の役になんか立たず、私も……』
俯くありみちゃんに、恐山師範が近寄る
「それで、普通の霊が実態が無いのに対し、君は霊能力を持つ故霊体の濃度が濃く、ボロボロながら肉体を持っているんだな」
『はい…』
「…なるほど」
顎に手を乗せ、考える姿勢をとる恐山師範に、ありみちゃんはすがりつく
『あの…私!死んでしまいましたけれど…平和の……平和のために役に立ちたいんです!お願いします!まだ現世にとどまらせていただけませんか?』
恐山師範はありみちゃんの瞳をじっと見つめていたが
やがてポケットから破邪札を取り出す
「……ダメだ、霊体が現世にとどまる事を認めると、全ての霊に事情酌量の余地が現れてしまう
全ての霊は等しく成仏させなければならない」
『………そうですか……そうですよね……』
ありみちゃんは一際悲しげな表情になった
「来世で…会おう」
そう言って、恐山師範は破邪札に念を篭める

97 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/08/27(金) 01:48:36 Q
【ようやく帰ってきたらPCどころか携帯まで規制されているだとぅ!?】
【とりあえずただいまでーっすノシ】

「……はーい。そこまで。ゾンビっ子、いい子だからこっちいらっしゃいな?」
車の中でぐったりしていた美月がいつの間にか目を覚ましていた。
片手には未使用のロケランを構えてこの世との惜別の時を迎えようとしているありみちゃんと恐山師範にピタリと狙いを定めて動きを牽制している。

『…さ、桜井さん?』
『む…どういうつもりだ?』
「ハッ!どーもこーも無いわよ?私の依頼主はゾンビ村を再開発したい土建屋だったの。
霊だけ追っ払えばいいのにメッチャクチャな瓦礫の山にしちゃったもんだからそれの撤去費用に巨額の追加経費が余分にかかって報酬なんか払えるかー!ってね…オーパーツも見つからないし…このままじゃまるっきりタダ働きもいいとこじゃない」

どうやら美月が目が覚めて最初にしたことは依頼主への報酬の支払いの確認だったようだ。
そして見事に支払い拒否されたらしい。まあ、あの一面瓦礫の山と化した惨状を見てなお金を払おうなんてお人よしもいないだろう。

『それで…?』
「……いーいモノ見ーつけた。これわたしのもーん♪」
ぐいんとありみちゃんの腕を引っ張ると満面の笑顔を浮かべる。
そう。つまり…“戦利品:ありみちゃん”

『え?え?ええぇぇぇ?』
「んっふっふっふーん♪なかなか素敵じゃないの?強力な催眠術に不死身の体。このわたしの助手に相応しいわ。
アンタの力はこのGS桜井美月の野望…じゃなくて…そう、世のため人のために使ってあげるわよ。ね?」
『――…あ、あの…でも私、成仏しなくちゃいけないんじゃ…って…あの…でも…』
「あー、もう。ブチブチとうっさいわね。アンタはどーしたいのよ?」
『え……あっ…………。』

ヒシッと美月の服の裾を掴むありみちゃん。それを満足そうに見ると大威張りに胸を反らす。

「はい。決ーまり。ありみちゃんは今から私のもん。
職務中に発見した浮遊霊は桜井GS事務所所長の責任の元、監視下に置かれることになりましたーってとこね。
暴れる心配もないし気がすんだらそのうち成仏するでしょ。札で払うよりは成仏を待つほうが穏便な処置じゃないかしら?ま、アンタらには迷惑かけないわよ」

と、まあ、なんかもっともらしいことをペラペラと述べているがその瞳には意地汚い欲望の光がキラキラと輝いている。
決してタダで帰ってなるものか!!
…と。GS桜井美月。欲深さにかけては一流なのである。

98 :李珠 ◆rdfEGE/BGM :2010/08/27(金) 18:52:09 0
「ふぅ、まったく酷い目に会ったものです……」

毒虫の顎から解放され、ドサッと地面に落ちる李珠。
巫蠱の毒虫は、恐山師範の一撃によって悪霊研究員ごと昇天したようだ。
そして、ゾンビのありみちゃんは桜井美月の助手になるようである。

>『私はかつて、帝国陸軍超常能力部隊の隊員でした』

先程のありみちゃんの言葉にハッとする李珠。

「帝国陸軍超常能力部隊!? そういえば、今所属している組織で戦時中にそんなものがあったと聞いた事がありますね。
 普通人(ノーマル)を滅ぼし、その支配からエスパーを解放してエスパーだけの世界を作るという理念の団体で……。
 UNICEFだかPANDRAだか正確な名前は忘れましたが、協力すればGS再アニメ化あるよと言っていましたから慈善団体なのでしょう」

おそらく絶チルでたんまり儲けてもGS再アニメ化は無い。死んだ子は蘇らないのだ。
しかし、果たして死とは全ての終わりだろうか。
虫は幼虫から成虫になる際にサナギの中で90%近くの細胞が死ぬが、その死んだ細胞は新たな体の再構築に利用される。
そう……死が有るからこそ新たな命が生まれるのだ。
人の魂もまた同じように現世と幽世を流転し、その循環こそが――。

「むむ、天の声が出しゃばってますね……破っ!」

李珠が幾枚かの符を天に向かって放つと、天の声による良い流れが止まった。
どうやら悪い流れを呼び寄せてしまいそうだ。

「待て、そうはゆくまい。桜井さんとやら。
 一般人には見えぬ霊体ならばともかく、街中をゾンビが歩き回るなどGS協会が許すはずもなかろう」

恐山師範が桜井美月とありみちゃんの前に立ちはだかって、もっともな事を言う。
再度、破魔の札を手にして念を籠める恐山師範。

『い、いやですー! 私、桜井さんの助手になって"GS桜井 極楽大作戦!!"のヒロインになるんですー!』

師範の手から今しも破邪札が放たれる瞬間、ありみちゃんが叫んだ。
そして強い意思を持って恐山師範の瞳を見つめ返し、念を込めた言葉を口にする。

『あ、貴方は私を成仏させました! すでに成仏させたんです!』
「何ぃっ……この恐山断弦に幻術を掛けるつもりか!?」

ありみちゃんの言霊が恐山師範の脳髄に響き、反響を繰り返して偽りの記憶を植え付ける!
そうはさせじと、強固なる意思で催眠を阻む断弦!
意思と意思との戦い!
その結末は……。

99 :李珠 ◆rdfEGE/BGM :2010/08/27(金) 18:53:37 0
「無事成仏したか……あの娘なら、きっと生まれ変わっても良き魂のままであろう……」
『や、やりました』

ありみちゃんが勝ったようだ。
恐山師範が厳めしい顔のまま猫バスへ歩き出す。
ありみちゃんは、師範の視界に入っているものの認識はされていない。
どうやら戦争に使われていただけあって、割と強い催眠能力のようである。
というわけで、この場は収まったようだ。とりあえず。

「はっ……思い出しました。貴方は以前秋葉原でお会いした方では?
 月夜田さんと桜井さんは思い出せませんから、今初めて会った方ですね。
 いえ、何となくそんな名前をしている顔でしたので、そう呼んでみただけですが」

李珠はカフェを見て、ようやく牧街を思い出したようだ。
月夜田と桜井は思い出せなかった。

「とすると、追手では無かったようですね……申し訳ありません。しかし何が何やら」

それは相手が言いたかろう。
そんな中、皆が帰り支度に入っていると足首に紙を巻き付けた鳩が李珠の元に舞い降りた。
今どき伝書鳩とは風情がある。
李珠は鳩から手紙を奪って開くと顔色を変えた。
いや、あまり変わらなかった。

「慌ただしいですが、私も用事が出来ましたので……これにて。
 何やら、新聞に載るような仕事をしなければならないようですね……フフ」

そういってテントへと戻る。
出発の前に二度寝をするつもりだった。


【むむむ、ご迷惑をおかけしただけでしたね。次章参加の方は無理そうです…】

100 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/08/28(土) 16:06:53 0
>パニクった研究員の取り付いた毒虫は恐山師範と巨大な弓矢状武器に変形させられた秋葉師範によって殲滅された。

「……」
月夜田にも、ありみちゃんがずっとこの世に残ってた理由がなんとなくわかってきた。

「ありみちゃんはきっと研究員さんのことが好きだったのね…」
なんでそうなるのかよくわからなかった。月夜田は勝手に目をうっとりさせている。

そしてゾンビのありみちゃんは桜井美月の助手になるみたいだ。

>「慌ただしいですが、私も用事が出来ましたので……これにて。
>何やら、新聞に載るような仕事をしなければならないようですね……フフ」

テントへと戻る李珠。

月夜田を見ているありみちゃん。横目でありみちゃんを見る月夜田。

『ゾンビ村…なくなっちゃってごめんね』

「…べつに…。私、もう子供じゃないし。パンダに乗るのも飽き飽きしてたころだから
ゾンビ村を卒業するにはちょうどよかったよ。
ええそうよ。あなたなんてその美人さんに死ぬまでこき使われてればいいのよ」

月夜田は別れるさみしさを隠しているみたいだった。

「月夜田?さんっだったかにゃ?お家まで送ってあげるにゃ」
師匠が猫バスで月夜田をお家まで送ってくれるらしい。

「ほんと!?うれしい!!スタジオジブリみたい!メルヘンチックね!」

「乗ってる奴がメルヘンじゃねーけどな…」
ロケットランチャーを持っている恐山師範が呟く。

「さようならー!」
月夜田はぶんぶんと猫バスの窓から手を振りながらみんなと分かれた。

101 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/08/30(月) 23:20:42 0
>94
>「ありみちゃんが待ってっていってるでしょ!!」
「ありみ殿、その男を愛しておった、否、今でも愛しておるのじゃな……!
恐山師範よ、彼女を信じてやってくれ!」

>95
>「……なるほど、彼女の正体は……」
「そう、二人は愛し合っていた。されど運命は残酷だった。
二人は戦争によって容赦なく引き裂かれる……! 
『この戦争が終わったら結婚しよう』そう堅い約束を交わして……」

>「催眠術(ヒュプノ)と言う奴だ、しかも相当強力な力の持ち主だぞ、彼女」
「なんじゃと!?」
驚くカフェ。
「二人は恋人同士ではなかったのか! 熱く語ったというのにどうしてくれるのじゃ!?」
ただし驚くポイントがズレていた。

>「たぁアアアアアアアアアアアアアアすぅうううううけええええええええええてえええええええくりゃああああああああああああああああああああ」
「こりゃ! ムードをぶち壊すでない!」

>「必殺!不愛成亜龍苦雷怒・鬼鬼鬼鬼歯〜〜〜〜〜」
>「二『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア』」
「……」
ムードもへったくれもなかった。

>96
>『私はかつて、帝国陸軍超常能力部隊の隊員でした』

>96-99
>『あ、貴方は私を成仏させました! すでに成仏させたんです!』
「おじいちゃん安心して、ありみちゃんは最後に笑って成仏していったわ!」
ありみちゃんに良く分らない加勢をするカフェ。
>「無事成仏したか……あの娘なら、きっと生まれ変わっても良き魂のままであろう……」
>『や、やりました』
こうして、ありみちゃんは美月の助手として新たな一歩を踏み出した!

>「慌ただしいですが、私も用事が出来ましたので……これにて。
 何やら、新聞に載るような仕事をしなければならないようですね……フフ」
「そうか、帰るなら一緒に猫バスに乗って行かぬか? ……ありゃ?」

>100
>「さようならー!」
「さようならー……ってちょっと待てい! 師匠は何を考えておるのじゃ!」
ナチュラルに猫バスに乗ってさようならしてしまった。
美月の車は猫バスの中だったし牧街の車は大破している……気がする。
「……。李珠殿―、瞬間移動の術なんて使えぬか!?」

この後どうやって帰ったかはまた別の話と言う事でめでたしめでたし!?

102 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/31(火) 02:12:36 0
>何やら、新聞に載るような仕事をしなければならないようですね……フフ」
「うん…あー…誰だか知らんが頑張れよ」
「えーっと……その前に突然攻撃をされた俺に一言あってもよろしいのではないかと…」
恐山師弟の言葉が届いてか届かずか、李珠は再びテントの中に戻ってしまった
惜しい!もしこの時恐山特殊部隊…即ちあの時東京タワーで李珠の顔を見たメンバーがいたならば
李珠のテントにロケットランチャーを叩き込み、悪の野望を阻止できたかも知れない!
だがしかし断弦も牧街も李珠の正体に気づかず、ふつーに李珠を見送ってしまった
…まぁ、スレ的には勿論この方が全然いい

「…カフェさん、疲れて寝てしまったみたいですね」
月夜田を自宅(マサルさんみたいな素敵な家に住んでるんじゃなかろうかと牧街は大いに期待していたが、残念ながら家は見えず)に送って分かれた後の猫バスの中
牧街の横の席で、カフェは師匠〜これでは帰れぬではないか〜とか言いながら深い眠りについている
そりゃそうだ、今回、走る事も多かったし、何よりシャドーバトラー使って分身を痛めつけられ、更には全く正体不明の妙な鎧身にまとって戦ったのだ
牧街や恐山師範や妖怪の猫師範ならともかく、普通の女の子では体は持つまい
(黙ってぼーっとしてりゃかわいいのになぁ…)
ロリ婆言葉を喋り、牧街にとって宇宙人の様な思考回路を持ち、無駄に死を恐れぬ度胸を持つ美少女の割と普通の可愛い寝顔に、思わず見とれている牧街の背を、師範がぽんっと叩く

少しほんわかしてたのが、一気に背筋が凍りつく
「毒虫と戦う特訓と言う物を思いついた」
「………はい」
牧街モリオに恐山師範が関わったその時
彼に安息の2文字は無い

「えぇっと…ところで何でありみさんは成仏しなかったんですか?」
恐山師範による地獄の対毒虫特訓の説明が終わった後、まだ残っていたありみちゃんに聞いてみる牧街
「やっぱあの研究員の霊が…」
「いえ、初対面でした」
割とあっさり否定される研究員の恋人で未練云々説
そらそうだ、研究員の霊は一度地獄に落ちてそれをテロ魔族が連れてきたのだ
もし研究員の霊とありみちゃんが恋人で、ありみちゃんが研究員が笑って人間の魂を痛めつけて楽しんでいるのを見てそれでも愛し続けていられる逸材ならば
研究員が地獄へ行った際に確実について行っていただろう、例え自分が天界へ行くことが決まっていても…(凄まじくありみちゃんは不幸だが…)
「やっぱり若かったのでもっと色々やりたかったですし…何より、もう一度食べたい物があるんです」
「食べたい物?」
「はい、山猫の肉です」
そう言って、満面の笑みを浮かべるありみちゃん
「山猫…珍しいですね」
「ですよね。私も一度しか食べた事ないんです
アレはXX島の山中で敵に周囲を包囲されて食料が尽きてお腹が減った時でした
仲間は次々死んで、私ももうダメかなって思った時、仲間の一人が山猫の肉だって言って大きな肉塊を持ってきたんです
アレはおいしかったなぁ……でも何か珍しい種だったらしくてそれから一度も同じ物を食べれなくて…」
「へえぇー、いつか食べれるといいですね、そのお肉」
「はい!」
ちなみに、もし万一再度ありみちゃんがその山猫のお肉を食べたなら、大変なことになる
特別天然記念物だとか絶滅危惧種だとか動物愛護とかそういう意味ではなくて…
そうとは知らない牧街は、死んでいるとはいえ可愛い女の子との楽しい世間話に華を咲かせて幸せな気分に浸っている
……まぁ、ありみちゃんだから大丈夫だろう、きっと、うん

かくして、装備全滅、自動車大破、大赤字、対毒虫特訓と牧街モリオに大打撃を与えたゾンビ村事件は幕を下ろした
しかしあの性懲りも無いテロ魔族の事だ、今にまた恐ろしい作戦を考えてくる事だろう
負けるな!GS!戦え!GS!地球を守れ!EDF!

103 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/08/31(火) 02:13:31 0
【皆様のおかげで完結致しました、はい!ありがとうございます、そして、申し訳ありません
最後の最後のありみちゃんの所、カフェさんの意図はわかってましたがありみちゃんが変態科学者とくっついていたと設定するのが余りにもありみちゃんかわいそうだったのと
普通の思考回路で突っ込みを入れてくれるキャラクターがいなかったので彼女に残ってもらいたくてああいう風にさせていただきました
ゾンビ村たちと一緒に成仏しなかったのは上記のつっこみ担当NPCキャラが欲しくて後で何かしろ理由をつけてレギュラー化を狙ってやった事であり
昭和の霊にしたのもあの場で携帯を使えない理由を作るのと、何か帝国華撃団の隊員だった〜みたいな設定をつけようかな〜見たいな事を考えていたためで
あそこであーくるとは全く想像だにしておりませぬでした
おかげ様でかなり自然にありみちゃんが残った理由ができ、カフェさんには感謝と謝罪の言葉がつきません(元々カフェさんのキャラだったの勝手に俺が強奪したわけで…)
李珠さんの復活延期が残念でならない!リアル頑張ってください
桜井さん月夜田さん、参戦ありがとうございました、次回もどうかよろしく
百村さんも気が向いたらまた参加なさってくださいね
では〜】

104 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/08/31(火) 21:23:22 Q
【綺麗にまとまってるから私のエピローグは省くとして、まずはみんなお疲れさまでしたーっ】
【自分も牧街さんと同じ理由でありみちゃんを退場させるのが惜しいから続投フラグ立ててみました】
【名目は一応は自分の助手ですが今まで通りにみんなが使いやすいNPCって感じで】
【李珠さんもお疲れさまです。時間に余裕できたら本編で絡めることを期待してますよー】

【こんなんでよけりゃ自分は引き続き次章も参加しますんでーノシ】

105 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/08/31(火) 23:21:44 0
【>103 いえいえ、感謝してくれるのは嬉しいですが謝罪は不要ですよー!
今回もお疲れさまでした!】
【>104 いいお絹ちゃんポジションが出来ましたね!
最初は名無し投下のモブだったのにまさかレギュラー化の大出世をするとはw
次もよろしく!】
【>99 少しだけだけど久しぶりに共演できて楽しかったよー、また気が向いたら来てね!】
【月夜田さんは一般人だけど次からも充分そのままいけそうなキャラですねw
百村さんの正体が気になるw】

106 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/09/01(水) 17:43:59 0
【>99李珠さん。お疲れ様でした】
【>103牧街さん。最初に、さじ加減がわからなくて変なことをしてしまってごめんなさい。お疲れ様でした】
【>104桜井さん。文が綺麗でまとまっててすごいなって思いました。お疲れ様でした】
【>105カフェさん。月夜田の天然ボケが迷惑をかけてしまってごめんなさいでした。お疲れ様ですた】

107 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/04(土) 02:41:34 0
ではそろそろ次の話しとしゃれ込みましょう
次どなたが話を作りますか?

108 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/09/04(土) 17:52:31 0
話は作れないのでみなさんにお任せします。

109 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/09/05(日) 15:27:12 O
自分はGMスキルは全くないので今回も丸乗っかりさせていただきマスー

110 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/06(月) 12:24:30 0
こんなのどうでしょうwww
謎の異常気象に見舞われ熱中症の被害が続出する日本!
秋になっても気温は一向に下がる気配を見せない!
大規模な霊障の疑いもあるとして調査に駆り出されるGS達。
三流GS達が派遣されたのは、149歳を筆頭に120歳以上の高齢者が228人生存しているという不思議な街だった!

111 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/09/06(月) 20:18:12 O
こんばんはー。ゾンビ村の次はご長寿村ですかw
自分は喜んでついていきますよー。

112 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/07(火) 04:07:35 0
例の国民年金詐称の話しっすか!?
す…すげぇ…なまなましい内容っすね…
まぁ、でも本編にも多分に時事ネタあったし、問題ないと思います
それでいきましょう

113 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/07(火) 22:01:46 0
いいんかいwww例によって導入部分だけの思いつきでノープランです。
走り出してしまえばどうにかなると思うのでご協力を宜しくお願いしますw
アニメの殿堂に続く時事ネタだよー。
120歳越えがうじゃうじゃいる村って文字通り聞くと超常現象の香り全開でワクワクしません!?
本当に長寿なのかはたまた幽霊が年金もらってるのか……!?
では……

114 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/07(火) 22:04:05 0
灼熱列島日本!
「ああっ、アイスクリームが溶けてる!」
「ぶっかけうどんが普通のかけうどんになってるー!?」
「かといってクーラー無しじゃおでんも売れませーん!」
カフェ一家にクーラーをつけるほどの余裕は無かった! これでは喫茶店の経営も成り立たない!
秋になったというのに猛暑は収まる気配を見せず、熱中症で運ばれる人が後をたたない。
この事態にGS協会も動き出し、異常気象の原因を探るべく全国のGS達が各地に派遣されているのであった。
だが三流GSのところにはそんな重要な依頼は回ってくるはずも無く……
ガチャッ
「ちわーっ! 異常気象の調査以来が来たにゃ」
否、三流には三流なりの依頼が回ってくる!
「でも原因ってラニーニャ現……」
「にゃーーーーーーーーーー!! それは禁句にゃ!」
言いかけた台詞は師匠の大声によってかき消された!

「ここにゃ」
行き先の情報を受け取る。
「東逢坂村……149歳を筆頭に120歳以上の高齢者が200人以上も生存している不思議な村。
……異常気象と関係なさそうではあらぬか?」
「よく考えるにゃ。149歳なんてまるで漫画みたいにゃ。普通にはありえにゃい。
不老長寿の秘密を知っているとしか思えないにゃ。ということは……」
「と、言う事は……その秘密を手に入れれば100年後にはリアルロリババアも夢じゃない……!?」
「そういうことにゃ!」
カフェはがぜんやる気になった。
「こんないい依頼を妾だけで独占してはバチがあたろう。皆も誘ってあげようぞ!」
一人でやる気になっておけばいいものを、有難迷惑が炸裂する!
知り合いのGS(具体的には牧街や桜井)に電話をかけて誘い始めた!
月夜田は一般人だからまさかお誘いはかからないだろうが、もしかしたらまかり間違えて猫師匠あたりからかかるかもしれない。

115 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/09(木) 04:47:40 0
地球防衛軍極東本部
今日もここでは4000名もの隊員が汗を流している
無論、それは恐山断弦隊長率いる精鋭、悪霊特捜隊も例外ではない
あらゆる事態に備え、常に地上のあちこちに監視の目を行き届かせているのだ
その日、そんな忙しい悪霊特捜隊のエリート隊員、牧街モリオに、断弦隊長が直々に呼び出しがかかっていた
何事かと作戦室に入ってきた牧街隊員に、断弦隊長は一通の辞令を手渡す
「おめでとう、牧街隊員、君の夢がかなったよ。本来なら勤務終了後に渡さねばならないのだが、一刻も早く君にこの喜びを伝えたくてな」
そう言って渡された辞令には、地球防衛軍最高責任者、美神令子長官の名前が記された「牧街モリオ、宇宙ステーション勤務を命ず」の文字があった
「…これは…」
「テロマーゾック星人を殲滅した君の功績が上層部で高く評価されたんだ。おめでとう、牧街隊員
宇宙飛行士は君の子供の頃の夢だったじゃないか」
そう言って、感動の余り声も出ない牧街の肩を、恐山隊長がぽんっと叩いた
「おめでとうございます、牧街隊員」
「流石ね、牧街君!」
オペレーター席のヨーロッパ支部から転属してきたアナスタシヤ隊員と、成瀬副隊長からも祝福の声が送られる
「自分は…自分はもう言葉もありません!隊長!皆さん!ありがとうございます!この功績も、他ならぬ皆さんのおかげです!」
そう言って、深く頭を下げる牧街を、皆が拍手で祝福した、その時だった!!
基地内に非常サイレンが鳴り響き、アナスタシヤと成瀬がコンソールに瞬時に意識を戻す
「東京B地区に怪獣が出現しました!前回の戦いで逃げ延びたデモンサーカスと思われます!」
成瀬の声に、牧街は表情を引き締めると、断弦隊長に敬礼する
「出撃します!」
「頼む!お前だけが頼りだ」
隊長の言葉に送られ、牧街は格納庫のGSアローへと駆け出した

116 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/09(木) 05:14:34 0
東京B地区では既に先に到着していた隊員達が身長50mのピエロみたいな怪獣デモンサーカスに猛攻撃を加えていたが、怪獣は物ともせずに暴れ狂っている
「ダメだ!ミサイルもレーザーもまるで歯が立たない」
「ぇえい何故だ!何故俺様の攻撃が通じない!」
「い…一度撤退しましょうよ!」
複座型戦闘機、GSコブラにてデモンサーカスを攻撃する悪霊攻撃隊のタロー、シンドー、両隊員がその余りの頑丈さに思わず悪態をつき、地上から攻撃する惣介準隊員は既に泣きそうだ

「フフフフフフフ、愚かな地球人共、せいぜい無意味に抗いなさい、あなた達がどのような抵抗をしても、所詮私の手のひらの中で踊るだけなのです」
その光景を透明化した中でリシュー星人、アーカギがほくそ笑みながら見つめている
アーカギはテロマーゾック星人の怪獣デモンサーカスを回収し、独自に改良、強化したのだ

「あーれーたーすーけーてー」
「あ!あんな所に人がぁ!!」
デモンサーカスが吐いた炎が燃え盛る遊園地の中に取り残された少女を、上空を飛ぶGSコブラの中からシンドー隊員が目ざとく発見する
「キャーーー」
やがて何故かでかでかと月夜田と書かれた名札をつけた少女はデモンサーカスに捕らえられ、腕の中で人質にされてしまった
「くっそぉ!これじゃ攻撃できねぇ!!」

「ふふふふふ、これぞ我々リーシュ星人必勝の策、人質戦法!」
円盤の中のアーカギの立てた作戦は、作者が違うからやっぱり何だかいまひとつキレが悪い
しかし、アーカギの目論見どおり、正義の味方の悪霊特捜隊は人質を守るため攻撃できなくなってしまった
邪魔者がいなくなり、嬉々として火を吹いて暴れまわるデモンサーカス

そこに、牧街の乗ったGSアローが駆けつけた!!

「あ!牧街さんだ!!牧街さんが来てくれたぜ!」
「牧街さんが来てくれれば俺様も安心だといわざるおえない!」
「良かった、もう安心だ!」
口々に彼の登場を喜ぶ隊員たち
「人類の平和と繁栄を乱す悪霊怪獣!この俺が成敗してくれる!!」
勇敢に格好良く飛来したGSアローは、デモンサーカスの目に的確にミサイルを命中させた
思わず少女を取り落とすデモンサーカス
「あーれー」
「おっと危ない、大丈夫ですかマドモアゼル」
「まぁ、ありがとうございます」
しかし、牧街のGSアローが素早く飛来し、ハッチを開けて牧街が素手で落ちてくる月夜田をキャッチしてみせる
「ふ、お嬢さんをこんな窮屈な戦闘機に乗せておくわけにはいかない、着陸だ」
そう言って、牧街は余裕綽々でアローを着陸させ、月夜田を降ろすと自身は拳をぽきぽき鳴らしながらデモンサーカスへと近づいていく
「男は拳でかたらないとな必殺!ウルトラスーパーギャラクテカスペシャル天竜落地砕!!」
「ギャオオオオオオオ」
牧街の素手の一発を受けては、流石のミサイルを寄せ付けない巨大怪獣も成すすべなく、爆発四散するしかなかった

117 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/09(木) 05:43:56 0
戦いが終わり、尊敬と羨望の眼差しで隊員達が牧街の元へ集まってくる
「あんた最高だぜ!牧街さん!」
「ふっ、俺様も負けたよ」
「かっこよすぎます!牧街さん!」
「ありがとうございます!私、牧街さん見てるとドキドキで頭がふっとーしそーです!」
各員の最高の褒め言葉に、牧街は穏やかな笑みでありがとうと返し、引き上げ等としたその時
空にアーカギの乗る円盤が姿を現した

「ふふふふふ、牧街モリオ、やはりデモンサーカスを倒しましたね」
「リーシュ星人!無駄な抵抗はやめろ!命まではとらん!」
勇ましく格好いい牧街の言葉に、リーシュは怯むがそれでも何とか言葉を続ける
「こ…今回はもう一体怪獣がいるのです!行きなさいアキバ怪獣クイーンカフェラ!!」
ブニャーーーと猫の様なかわいい雄叫びを上げ、アカーギの円盤から小柄な幼女…もとい、怪獣、クイーンカフェラが姿を現した
「どんな怪獣もこの俺の相手になると思っているのか?そんな怪獣、10秒でぶっ潰して…」
「お兄ちゃん、私を攻撃するの?」
「!!??」
クイーンカフェラのロリータボイスの、無敵のはずの牧街の表情が始めて固まった
「ど…どうしたんだ?牧街さん」
駆け寄るタローに、牧街はブルブル震えてうずくまってしまう
「あ…あわわ、牧街さんがあっけなくやられてしまった」
「牧街さん…いや…牧街、てめーロリコンだったのか!」
「牧街さんは変態じゃありません!ド変態です!」
行動不能に陥った情けない牧街を口々に罵るほかのメンバー
等の牧街は河豚の毒にあたった人みたいにブルブル震えるだけで何もできない
もう地球はお仕舞いなのか?
しかし、その時!天の彼方から赤と銀の衣装着た亜麻色の髪のナイスバディの姉ちゃんが舞い降りる
「あ!ウルトラゴッデスミツキだ!」
「牧街の100倍頼りになるウルトラゴッデスミツキだ!」
「もうこりゃ牧街いらないな」
ウルトラゴッデスの登場に、牧街は一気に脇役如何に変わり、皆は牧街のことを無視して戦いに集中する
「違う…違うんだ…俺はロリコンとかじゃなくて……これは…怪獣が俺の能力を分析して作った音波攻撃を……違う!!」
牧街の意識が遠のいていった…

その時、彼の耳元で電話が鳴り響いた

「…いい導入部が思いつかんからって3レスも使って下らん妄想すんなよ、作者」
もそもそと布団から起き上がった牧街は、天に向かって悪態をつくと、横の電話の受話器を上げる
「はいもしもし…あ、カフェさん、おはようござ…え?もう昼?」
窓の外を見れば、確かにお天道様は結構上に上っている
この数日間、牧街GSオフィスは除霊道具が全滅したため営業できず
そういう場合牧街の余った時間を鍛え上げてくれる恐山師範もこの所海外に飛んでいるため
明日から働こうとか言って牧街は毎日ずっと家でごろごろ寝てすごしていた
故に、めちゃくちゃ暇である
「へ?…いやそれは単なる自然現象でしょ?……第一それマジで悪霊の仕業だったら人間の力じゃどうしょもできませんって…
……え?不老長寿?」
正直、牧街は不老長寿なんぞ興味ない
妹が元に戻った上で安楽死できるなら、即効でくたばって来世へレッツゴーでもあながち文句無い位だ

(カフェさんには色々世話になっているし命も何度か助けてもらってるからなぁ…。生活も助けてもらってるし…)
そう、牧街は結構頻繁に押しかけてくるカフェの両親に身の回りの世話をしてもらう事が多々あり、正直かなり助かっていたりするのである
それにいつぞやの鬼モドキや蟻魔の時もカフェがいなければ牧街は死んでいた
たまにはこっちが助けるのが人の道と言うものである
幸い、今回は物騒な悪霊が出てくる心配は無さそうだ(本編でもそういう話し一杯あるし)
「んじゃ行きますよーえぇー」
そう言って応じると、牧街は財布だけもってカフェの元へと出発する

…役立たずフラグ立ちっぱなしだ

118 :桜井美月 ◇cVXjqnpUAQ :2010/09/09(木) 20:51:18 0
ところかわってこちらウルトラゴッデスもとい桜井GS事務所。
むやみやたらとだだっ広い、美月の収入のほぼ全てを費やした見栄の塊のようなオフィスの所長デスクには美月とその傍らに先日無事に助手となったありみちゃんがやることもなくお茶していた。
「あ〜…涼しいわねぇ…いくら外が記録的な猛暑でもクーラー効いてれば関係ないものね」
『…………』
「優雅に午後のテレビタイムと行こうかしら…あらあら、こんなクソ熱い中で汗だくになって真面目に働いちゃって、庶民って大変よねー」
『……あのぅ、桜井さん?』
「…ん?なによ?」
『……そのぉ…大変言いづらいんですけど……しょぉーーじきちょっと寒くないですかこれぇ!?』
「…ば、バカ!寒いっていうんじゃないわよ!余計に寒くなるでしょうが!!」

凄まじい寒風吹きすさぶ事務所内。室温は余裕で零下。クーラーが轟音を上げて白い死神のような吐息を吐き出している。
天井からは氷柱が下がり湯のみに淹れたあっついお茶は見る間に冷めて緑色の個体になってゆく。どう見ても冷房の範疇を突き抜けた冷えっぷりだ。
有り体に言えばぶっ壊れている。

『でもでもぉ、そんな気のもちようでなんとかなるようなレベルのものじゃないですよー!もうクーラー切りましょうよー!!』
「ダメよ!クーラーも効いてないオフィスなんて依頼者が来たときに貧乏事務所だとなめられるでしょうが!!」
『そんなこと言ったってこのままじゃお客さん来る前に凍死しますよぉ!それにこのクーラー、電気代がものスゴイことになってるんじゃぁ…』
「ハッ!上等じゃないの。こうなれば依頼が来るのが先か凍死するのが先かとことんまでやってやるわ!電気代は…ほら、集金の人が払ってくれたと思い込んでくれたらいいんじゃないかしら、ね?」
『そんな事のために命掛けないでくださいってばぁ!それに私の力は電気代ごまかすために使ったりしませんからねっ』

真っ白に凍てついた室内。二人身を寄せ合ってギャーギャーと喚いていたがこのままではありみちゃんはともかくとして美月の方が本気で凍死しそうな勢いである。
血の気の失せた唇、お肌はゾンビのありみちゃんよりも青白い。いまならかの美白女王そのこ相手でもいい勝負しそうだ。

「……ああ、氷柱を見ると思い出すわ…私の故郷ではもっと大きい、人がすっぽり入りそうな氷柱が見られるのよ…懐かしいなぁ…ふふ…」
『ちょ、ちょっと桜井さん!?あぁぁん、目がとんじゃってる〜!!ほら、気を確かに持って!寝たら死にますよー!!』
虚ろな瞳で遠い故郷を幻視する美月の頬をありみちゃんがバシバシと引っ叩く。外は灼熱の真夏なのにここだけ八甲田山もかくやの修羅場。何やってんだこの二人。
美月の見栄と生命をかけた「お客が来るまでクーラーは切らないぞ☆チキンレース」は彼女の勇敢なる戦死を持って幕を閉じようとしていた、まさにその時!!

“トゥルルルルルル…"

電話がなった。
『は、はい!こちら桜井GS事務所…あっ!カフェさん!?はい、はい、先日は…いえ、いっ、依頼ですか!あ、でも桜井さんはちょっといま凍死しかけて…』
「オーホホホ!やっぱり天は私に味方するのよ!このボロクーラーがっ、死んで詫びなさい!このっ、このぉっ!」
電話に出たありみちゃんがちらっと美月の様子を確認すると壁からクーラーを引っ剥がしてありったけの憎しみを込めて足蹴にしていた。なにげにHPの高い生き物である。
『いえ…なんでもありません。直ぐに用意してそちらの事務所で合流しますね…はい。失礼します』
―――
――

「……あ゛……あ゛づい゛ぃぃ……しぬ……あ゛ぁ〜…」
そしてカフェの事務所。桜井オフィスとの気温差はゆうに50度以上、その凄まじい外気との落差に耐えきれず美月はソファでグデングデンに伸びきっていた。
サハラ砂漠の昼と夜なみの気温の変化を短時間で体感すれば無理もないが。
それでも帰る気配がないあたり例の不老長寿に心惹かれまくっているようだ。

119 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/09/10(金) 16:30:23 0
ねえ、最近気になっているの。あの子少し変じゃない?

月夜田の母が月夜田の父にこんなこと言うようになったのはつい最近の出来事でもなくて、
月夜田みことが幼稚園の頃からずっとだった。
隣の子とあの子はちがう、それが月夜田「母」の心配事。
隣の子は英語なんてもう小学一年生コースまでやっているのにとか、
隣の子は友達がたくさんいるのにミコトが公園に行っても誰も遊んでくれないとか…その他もろもろの心配事。

ねえ、最近気になっているの。あの子少し変じゃない?

と言う言葉は月夜田母が月夜田父と会話するときの枕コトバのようになっていたし
ここ最近、月夜田母は半ば月夜田みことの奇行に失望しているというか呆れ返っていて、
みこと本人とは会話などまったくと言っていいほどしてくれなかった。


○月×日、はれ。正午の気温、○×.○℃(前日比+2℃)

銀行らしき建物の壁に掲げられた電光掲示板を見上げて月夜田みことは地面に転げそうになる。

「あっつ〜…死むぅ〜」
今となっては暇な日にゾンビ村で過ごすことは月夜田には出来なかったし、家族と…特に母親とぴりぴりした家の中で過ごすことはみことには苦痛。
逆に父親が休日の日など父親とこそこそと話しているのを見ると「はっきり言えばー!?」とか叫びたくなる。

「私、心も体も渇いてるんだ…」

アイスクリームを売っているワゴン車で買ったアイスを食べながら月夜田はカフェの所へと向かっていた。
理由は猫師匠からお知らせがあったから。

ゾンビ村での騒動をみた月夜田は牧街やカフェや桜井など首の皮一枚でその日を生きているような生き方に共感ができたし好感が持てたし
将来的には自立して一人で生きてみたいという気持ちもあった。
自分の母親のように大学を出たあと花嫁修業をして社会を経験することもなく結婚して内に篭ったような生き方などまっぴらごめんだ。

「ここ?カフェさんのいる所って?」

カフェのいる建物のドアを開けてそっと月夜田が覗き込むと外気にも負けず劣らない熱風が室内から押し寄せる。

「あっつ!!そ、外より暑くない!?」
手に持っていたアイスクリームがドロリと溶けた。まるでドラゴンから火を吐かれた騎士の剣のように。

「こ、こんにちは。私、月夜田みことです。私、猫師匠からお知らせをいただいてお伺いしました。
今回はGSのお仕事がどういったものか御指導御鞭撻させていただきべく皆様に御同行させていただきたく参った所存でございます」

丁寧過ぎてこんな日本語ある?っていうような月夜田のあらたまった挨拶だった。

120 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/13(月) 21:49:38 0
>117-118
間もなくカフェの事務所に牧街と桜井が訪れた。
>「……あ゛……あ゛づい゛ぃぃ……しぬ……あ゛ぁ〜…」
うだるような暑さの中、猫師匠が以来の説明を始める。
「よく来てくれたにゃ。今回はご長寿の村ツアーにゃ」
その時、ほんの少し涼しくなったような気がした。
「ん? 予想通り来たかにゃ?」
「誰がじゃ?」

>119
ネカフェだかメイドカフェだか良く分らない喫茶店に月夜田が入ってくる。
「いらっしゃ〜い」
>「こ、こんにちは。私、月夜田みことです。私、猫師匠からお知らせをいただいてお伺いしました。
今回はGSのお仕事がどういったものか御指導御鞭撻させていただきべく皆様に御同行させていただきたく参った所存でございます」
「あら、待ってたわよ〜!まさかあの子が弟子を取るようになるとはねえ。
今日から事務所でバイトすることになったみことちゃんが来たわよー!」

一階からカフェママの声が聞こえて来た。
「どういうことじゃ!?」
「そのまんまの意味にゃ。あの子には素質があるからきっといい妹分になるにゃ。
カフェママとカフェパパにはぼくちんから伝えておいたにゃ」
が、カフェの事務所にはバイトを雇う余裕などないはずである。
「それは困るぞ!」
「ふっふっふ、住みこみで三食付きにすることで賃金を最小限に抑えれば大丈夫!」
「なるほど……!」
師匠の妙案というか迷案に納得してしまうカフェであった。

「いいところに来たにゃ。今日も最高にツイてるにゃー!」
猫師匠は謎めいた台詞でみことを歓迎している!
“憑いてる”のことなのか!?と思ったがあえて聞かないでおくカフェ。

「今回行ってもらうのは東逢坂村。
149歳を筆頭に120歳以上の高齢者が200人以上も生存しているらしい村にゃ。
あまり危険そうじゃにゃいからみことちゃんがついていっても安心にゃ」
「しかしどうしてそのような優良物件がうちに回ってきたのじゃ?」
「山奥すぎて誰も行きたがらないからにゃ。
しかーし! 我らにはどんな山奥だろうと関係にゃい! 猫バスをチャーターするにゃ」

到着した猫バスには“みことちゃんようこそカフェGS事務所へ”という垂れ幕がかかっている。
「おやつは500円まで、ただしバナナはおやつに入れにゃいこと! それでは出発進行―!」
こうして猫バスご長寿村ツアー、もとい日本を灼熱地獄から救うための東逢坂村の調査が始まった!

121 :名無しさん@自治新党スレでTATESUGI値審議中:2010/09/13(月) 22:18:21 0
カフェパパ「娘よ、試しにちょっとした粗品を作ってみたんだがどうかな?
 なかなかの出来だろう?
 牧街君や他の仲間にでも、おすそ分けしてあげなさい」

つ【土下座ストラップ×5】

122 :名無しさん@自治新党スレでTATESUGI値審議中:2010/09/14(火) 00:43:31 0
人魚の肉でも

123 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/15(水) 21:41:51 0
「………桜井さん、何でここにいるんすか?何かこういう無報酬確定な協会の適当な調査依頼に参加する人にゃ見えませんが」
「えぇ…まぁ…暇…だったって言うか…」
がめつくてこういうボランティア的な事しそうなイメージではない桜井がカフェの事務所にやってきたのに意外気に思った牧街がありみちゃんに小声で尋ねるが、ありみちゃんは苦笑いを浮かべるしかない
冷房から逃げるために依頼を受けましたなんてどう説明すれば良いのだろうか
「もしかして初仕事ですか?ありみさん」
「えぇ、足を引っ張らないように、頑張ります」
「そんな、俺の方が装備無いから足引っ張りそうで…えぇ」
「そんな事ありませんよ、一緒に頑張りましょう!」
「あ、はい、ありがとうございます、えぇ」
灼熱地獄の中、しかし「口から火を吐く魔物と戦う訓練」と称して炎の海でもがき苦しむ特訓をしたり、「異世界に閉じ込められた時の訓練」と称してサハラ砂漠でもがき苦しんだ経験がある牧街と
丈夫な体で炎ならともかく熱帯なんぞではそこまで応えないありみちゃんは普通に会話している
相変わらず変な所で牧街は超人だ

そんな恋愛要素のあるロボットアニメとか見たいな会話を牧街がありみちゃんとしていると、何となく周囲の温度が下がってきた
「…雲でもでたんすかね?」
「雨、降るといいですね」
二人が何となく疑問に思ったその時
>「こ、こんにちは。私、月夜田みことです。私、猫師匠からお知らせをいただいてお伺いしました。
>今回はGSのお仕事がどういったものか御指導御鞭撻させていただきべく皆様に御同行させていただきたく参った所存でございます」
「ダァニィ!?」
前回散々酷い目に合わされて愛車馬鹿にされて荷物扱いされて牧街を苛めた少女がカフェ事務所へと襲来してきた
しかも何かカフェの弟子になるとか言う話しが進んでいく
(この3人、頭の波長がちかそーだからなぁ……)
黒い三連星やヤザン隊並みの凄まじいトリオの誕生に、牧街は数歩後ずさり、ある覚悟を決めた
(これから凶悪な仕事を師匠に依頼されても自力で頑張ろう)

カフェと猫師匠だけでも死地にノリで突っ込んでいく牧街にとっての死神だったのだ
そこにこの何をしでかすか検討がつかない少女が加われば、どんな化学反応を起こすかわかった物ではない
多分、一人でやった方がまだ安全だろう…いや…でもやっぱ…アレだし…いやしかし…
>「今回行ってもらうのは東逢坂村〜あまり危険そうじゃにゃいからみことちゃんがついていっても安心にゃ」
牧街が将来の事考えてる間に、師匠が説明を開始した
なるほど、人が入れんような山奥で、カフェ等はやる気満々である事が判明する
お年寄りが一杯いるのは…あ、そうか、不老不死何じゃないかってカフェ等が騒いでる由来はそれかと牧街納得
人魚の肉じゃあるまいし不老不死なんぞそうそうありえない
健康に気を使ってる老人達がいるっつーだけで、養命酒でも貰って終わりだろう
っつーかそんな一杯の年寄りの面倒を何人の若い人が見てるんだろうなぁ、少子高齢化だからなぁなどとどうでもいい事を考えている間に
いつもの猫がやってきて、カフェパパにこれ書いてる作者も持ってる土下座ストラップ貰っていざ出発となった

バスに揺られながら、牧街はとりあえずこれからの事を考えてみる
カフェ等は「日本が灼熱地獄化してる原因」を探りに長寿の村へ赴くのだ
無論、んなもんあるわけが無い、あったとしても人間の力でどうこうできるモンではない
そんなのはカフェ等も重々承知してるだろうので、恐らく「不老長寿」の方がほんとの目的だろう
だが、多分その応えは養命酒か、健康法かの二択に違いない
多分カフェ等は納得しないだろうが、まぁ現実なんかそんなもんだ
そこで問題なのは、自分来た意味が全然無いんじゃないかって事である
まぁ、車もないから事務所いけないし仕事も無いから家にいてもしょうがないから全然OKなのだが…


124 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/15(水) 21:56:13 0
だがせっかく来たのだ、しっかりカフェを手伝う必要がある、例えやる事が無くても
東峰坂村に着くと、牧街はヒモを通した5円玉と出発前にカフェの持ってたのをコピーさせてもらった地図を用い「フーチ」と言う探索方法で周囲を探索し始める
「フーチ」とは、霊能力を用いた自分にとって有益な場所を探すための方法で、詳しくは地獄先生○〜べ〜を読んでもらいたい
「特に強い反応は無いっすね…」
地図上で紐から垂らした回転する5円玉動かしながら、牧街は予想通りと言った感じに呟いた
5円玉の回転は特に大きな物は無く、何ら有益な情報は見つからない
「あ、俺、ここで探してるんで、皆さんかまわんでいいっすよ」
そう言って、牧街は近くのバス停のベンチに腰掛、フーチを続行する

125 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/09/16(木) 19:30:17 0
「あぁ〜……あぅ…う゛ぁ…」

なにやら牧街とありみちゃんがこのくそ暑い中で平然といい感じに歓談しているが美月はとてもそれどころではない。
牧街の如何にもな詮索にも応える余裕もなく言葉を発するのもかったるいとばかりに唸り声だけを発してはソファでゴロゴロともんどり打つ。
さながら真夏の動物園の白熊。

「あん?…あぁ…確かこの前の妙ちくりんな女の子じゃない…そ、なんかわからないけど頑張ってね…」

それでも月夜田の助手見習い見学みたいな申し出には一応反応してヒラヒラと手を振ってみせた。
なんだか奇妙な涼気が美月の気力ゲージを一瞬だけ回復したのかもしれない。
しまいにはありみちゃんに背負われて猫バスまで担ぎ込まれる始末。
一度だらけ出すと際限なくだらける女、桜井美月。
普段ならちょっとお断りしたいカフェパパのくれた土下座ストラップも知らぬ間にありみちゃんにつけられていた。

『…もう、桜井さん。いつまでグデグデしてるんですか?そんな事じゃ困りますよ、ほら、シャンとしてください』
「そんなこど…いっだてねぇ…私はゾンビと違って繊細なのよ…も、だめ…」
『も〜、仕方ないですね…これじゃお仕事になりませんし……
ほら、桜井さん…ちょっと外の気温が下がってきたんじゃないですか?そんなに暑くありませんよー、涼しいですよー…』
「は?何言っちゃてるのよ。こんな馬鹿みたいに暑いのに…あら?
……ほんとだわ…街中より自然の中の方が涼しいって言うけど本当だったのね」

ありみちゃんの催眠術発動!美月は強制的に暑さを忘れたっ!

「ふふふ…暑ささえなくなればこっちのもんよ。さぁ、張り切って不老長寿のネタを探すわよー!」

窓の外を流れていく山の緑を見ながら目をキラキラ輝かせてご機嫌の美月。
ちょっと離れて申し訳なさそうな苦笑を浮かべるありみちゃん。
…暑さを忘れたからと言ってそれはあくまで感覚の話だ。
気温により体力が低下しているのは避けられない事実。
例えば麻酔を打って痛くないからと言って、ナイフで刺しても健康に影響がないかっていうのと同じ話なのである。

(ゴメンなさいっ、桜井さん…っ!)

この仕事のあと間違いなく強烈な夏バテに襲われるであろう雇い主に小さく手を合わせた。


「いよっし!到着っ。さー、まずは…あら?アンタはいかないの?
ま、私としては競争相手が少ないほうがいいけどね。それ、レッツゴーーーーっ!!」

バス停を我先にと降りるとフーチで探索を始める牧街を一瞥して山道を駆け上がってゆく。
免許持ちのGSがフーチで探しているのだからそれなりにその結果には信憑性があるのだがこの女ときたらそんなことは知ったこっちゃないようだ。

そして五分後……

「こっこ、これ、これ…人魚の肉?ねえ、これ本物?」
『んだよぉ…東逢坂村名物の人魚の肉だ。お嬢さんもひとつ買っていくがええね』
「あ、あれよね!?不老長寿の秘訣の!この村のご長寿の秘密のっ!」
『あ〜、んだんだ。これさ食っておけばいつまでも長生きだよ〜
…干物にホルモンに切り身に串焼きとあるけどどれがいいね?』

村の入口あたりにあった《名物:人魚の肉》の看板の出た土産物屋に引っかかっていた。
美月が鼻息荒くして食いついているそれはどう見ても名前だけの何か別の肉という
村人にしては精一杯の洒落を効かせたネーミングを施しただけの土産物。
しかし欲の皮が突っ張っている人間はタイミングさえ合えばどんな嘘にでも引っかかるものだ。
大体なぜ山奥で人魚の肉なのか。せめて港町だろう。

(…言えない…わたしには…それただのお土産物じゃないですかなんて…)

両手いっぱいに人魚の肉を抱えてホクホクの幸せそうな笑顔の美月に突っ込むこともできず
ただ瞳を潤ませて首を振るありみちゃんだった。

126 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/09/18(土) 17:15:29 0
月夜田がカフェ事務所に訪れると牧街と桜井がいて、ぐでぐでになっている。
ありみちゃんもいて牧街と歓談中。

>「あん?…あぁ…確かこの前の妙ちくりんな女の子じゃない…そ、なんかわからないけど頑張ってね…」
ヒラヒラと手を振ってみせる桜井。月夜田は軽く会釈をして、
みんなの顔をみて少しほっとするようなほっとしないような気持ちになる。
すると挨拶もそこそこにカフェママが話しかけてきた。

>「あら、待ってたわよ〜!まさかあの子が弟子を取るようになるとはねえ。
>今日から事務所でバイトすることになったみことちゃんが来たわよー!」

二階かどこかへむかって大声で呼びかけているカフェママ。
声の向こう側の世界にカフェと猫師匠がいるんだろうけど…。

>「どういうことじゃ!?」
「どういうことなの!?」
離れた空間で同時にカフェと月夜田の声がハモる。

(え〜!?あのときに猫師匠と話したことって普通に見学したいってことだったんだけど?)

月夜田の心中とは裏腹に娘の新しい弟子をみてニコニコしているカフェママにストラップをプレゼントしてくれるカフェパパ。

(でも私の言い方も悪かったんだ…。まー見学でも弟子でも結局はおなじだからいいよね…)
土下座ストラップの紐を指でぐりぐり弄りながら月夜田は今年一番の苦笑い。

>「いいところに来たにゃ。今日も最高にツイてるにゃー!」

「…ふぇ?」
意味深な言葉に月夜田は目をぱちくりさせていると猫バスが来た。行き先は東逢坂村。おやつは500円まで。

――そーして東逢坂村についた。遠くの畦道にN○Kのロケバスが駐車してある。百歳万歳も来ているっぽい。

猫バスのソファはふかふかで気持ちよかったんだけど何故か少し体がだるかった。
猫バスからおりると月夜田は肘を上にあげて猫のように伸びをする。

「ぅ〜〜〜〜〜んっ…はぁ!」
月夜田の「はぁ!」に背中を向けていた猫師匠がビクッ肩をすくめる。
「どうしたにゃー!?」
「え?あ、あのー…伸びをして声を出しただけなんですけど…」
「…びっくりしたにゃ」

そんな会話をしていると牧街は、
>「あ、俺、ここで探してるんで、皆さんかまわんでいいっすよ」と言ってバス停のベンチでフーチを始める。
桜井はというと山道を駆け登って行ってしまった。
月夜田は黙って中腰でフーチを見ていたけどポタリとこめかみから自分の汗が落ちてなんだか、それがイヤだった。

「…うー。私、冷たい麦茶とか飲みたいぃ…」

「麦茶じゃないけど、この水、とっても冷たくて美味しいにゃよ」
あぐあぐと湧き水を飲んでいる猫師匠。野性的。月夜田もハンカチに湧き水を染み込ませておでこにおしつけてみる。

「ほんと!冷たくって気持ちがいい!カフェさんもやってみて!」
調査のことを忘れて月夜田は山に遠足に来ただけみたいになっていた。

127 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/21(火) 21:36:29 0
>121
「おお、素晴らしい出来じゃ! かたじけない!」
土下座ストラップ を 手に入れた!
これが後々に重要な伏線になる……かもしれない。
「なってたまるかー!」
虚空に向かって突っ込みを入れるありみちゃんであった。

>124
>「あ、俺、ここで探してるんで、皆さんかまわんでいいっすよ」
「うむ。試しに五円玉の代わりに土下座ストラップでやってみてはどうじゃ?」
そんなことをしても無理なものは無理である。

>125-126
>「いよっし!到着っ。さー、まずは…あら?アンタはいかないの?
ま、私としては競争相手が少ないほうがいいけどね。それ、レッツゴーーーーっ!!」
猛烈な勢いで突入する桜井とそれについていくありみちゃん。
「よーし、妾らも負けてはおれん! いくぞ、師匠とみこと殿! ……ってあれ?」
>「麦茶じゃないけど、この水、とっても冷たくて美味しいにゃよ」
>「ほんと!冷たくって気持ちがいい!カフェさんもやってみて!」
「どれどれ? む!?」
HPが少し回復した……ような気がした!
「気付いたにゃ? この水は何らかの霊力を帯びているようにゃ」

一方桜井がいるあたりでは……
「美味しい水ー、東逢坂の美味しい水だよー!」
ただで汲める水を土産物として売っていた。なんてセコいんだ。

128 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/09/24(金) 12:59:14 0
【名前】
藤原 あゆむ
【年齢】
17歳
【体格】
出るところはで、しまっているところは締まっている
【容姿(霊衣)】
赤のモンペに白のブラウス。サスペンダーは赤
【属性】
魔法
【霊圧】
60
【特殊能力】
炎系統の魔法とお札少々
【装備】
50〜5万円程度の破魔札
【趣味】
食べ歩き
【備考】
渡りのゴーストハンター。全国各地を転々としている

【はじめまして。よろしくおねがいします】

129 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/09/24(金) 14:40:48 0
「ここが長寿がごろごろいることで有名な村か…」
地図を片手にモンペ姿の女がバスから降りた
バス停の看板には10、30の文字が二つ
バスはよくて1時間に二本、ない時は一本もない、辺鄙な村である
「何か高く売れるものでも手に入るといいんだけどな…」
境界からの依頼だ
報酬はないに等しい
不老不死の原因を突き止め、それを全国に広めない限りは大した金にはならないのだ
「にしてもあちいな…」
ボタンをいくつか外し、張り付いた衣服に風を送る
普段はモンペだが、こう暑くては着ていられない
ブラウスにモンペというこだわりはあつさにまけてしまったのか、下は赤のフレアスカートというごくごく一般的な装いである

しばらく歩くと山道に入った
樹木はうっそうと生い茂り、葉っぱは火の光を浴び、淡い緑色の輝いている
樹木の下は当然ながら影
「ここいらで休憩するか」
カバンからタオルを取出し、湧水に着けた
「あ〜涼しい…」
タオルを絞り、首に当てる
冷感に目をつむり、手近にあった岩に腰掛ける
そのすぐ隣では中学生ぐらいの年齢の子供がにゃと妙な声を上げている
観光客とも思ったが、何やら妙な気配がする
「もしかして、お前たちもこの調査に来たのかい?」
同業者の可能性が高そうなので声をかけてみることにした


130 :名無しになりきれ:2010/09/24(金) 15:21:05 O
またコクハか
とっとと失せろ
ライトにこもってろ池沼が

131 :名無しになりきれ:2010/09/24(金) 15:30:35 O
東方のあいつだろコレ?
版権、越境でキャラの直接の登場はなしだからアウトだろ
下の名前変えただけだしな
だいたい原作つきのスレに別の版権キャラ引っ張ってくるとか嫌がらせか?
一番疎まれる行為だな
世界観台無しだわカス

132 :名無しになりきれ:2010/09/24(金) 15:59:06 O
>>128
スレのルールくらい守れよキチガイ

133 :名無しになりきれ:2010/09/24(金) 19:12:53 0
>>131
版権・越境:(キャラの直接の登場はなし、台詞の中(*1参照)や、どう見てもそれにしか見えないよーな物が出るのはあり。後者はほどほどに)

後者に該当するからアウトではない


134 :名無しになりきれ:2010/09/24(金) 19:21:31 O
どう見てもそれにしか見えないようなものをメインキャラで使うのはほどほどの範疇じゃねーよ。
東方スレにでもいってろ。

135 :名無しになりきれ:2010/09/24(金) 20:18:19 O
>>133
コクハである時点でアウトなんだよ
今まで自分が何してきたかわかってないのか
この板から出ていけ真性キチガイ

136 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/25(土) 03:35:53 0
しばらくフーチを続行していた牧街だったが、どうしても振り子の動きは平均的で、コレだというポイントは見つからなかった
念のため土下座ストラップでも試してみたが、やはり変化は無い
仕方なくフーチを諦め、ベンチから立った
ここでボケーっとフーチに集中していても仕方が無いので、外を散策しようかと思ったが、ここから離れると、カフェ等が戻って来た時に携帯の無い牧街を探して無駄な手間を取らせてしまうか、最悪置いていかれてしまう
周囲を見回したが、公衆電話は無い
良く考えてみればこれでは有用な情報を発見してもカフェ等に伝える事はできないではないか…
(アホだ、俺)
己の思慮の無さに牧街は軽く頭を抱えると、仕方なく照りつける日差しの中再度フーチの作業に戻る



(あー、流石に日差しに長く当りすぎた…)

さしもの牧街の頑丈な体にも遂に猛暑の影響が出てきた
仕方なく、財布からふせんメモにジャケットから出したボールペンで「村の方に行ってみます。18:00には戻ってきます。牧街」と書いてベンチに貼り、桜井等の行った山道を進む
(村役場にでも行って見るか…。なんかわかるかもしんないし)
適当に目的地を考えながら、牧街は村へと歩いていく

137 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/09/25(土) 03:59:31 0
>>128
【はい、よろしくお願いします】

138 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/09/25(土) 14:03:55 O
【携帯からこんにちはー】
【中の人が体調不良によりタダでさえあれなロールが全くまとまらないので復帰まで適当に私の順番は飛ばしておいてくださーい】
【いつも通りキャラも適当にあしらってくだされば】
【では取り急ぎご報告までノシ】

139 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/26(日) 21:56:22 0
【挨拶代りにとりあえず短文を……】

>129
>「もしかして、お前たちもこの調査に来たのかい?」
「うむ、その通りじゃ。お主もか? このような山奥にどうやって来た?」
普通にバスで来たとのこと。
「ん? バスは通ってたっけにゃ? まあいいにゃ」
というわけでよろしくお願いします!

>138
【スレ内とは違っていきなり寒くなってしまいましたからね。お大事に!】

140 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/09/27(月) 15:14:18 0
120歳以上の高齢者が200人以上も生存している不思議な村と異常気象との因果関係。
それらを調査すべく私たちは猫バスに乗って山奥にある東逢坂村までやって来た。

>「気付いたにゃ? この水は何らかの霊力を帯びているようにゃ」

「何らかの…霊力?」
ポツリと呟いて月夜田はただただ神妙な顔。
すると岩に腰をかけていた少女が猫師匠に話しかけてきた。

>「もしかして、お前たちもこの調査に来たのかい?」
>「うむ、その通りじゃ。お主もか? このような山奥にどうやって来た?」

(略)

そして会話は終わる。

>128
【はーい、よろしくお願いします】
>138
【お大事にー】

141 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/09/27(月) 15:37:52 0
【手抜きと思われてしまうのが心配なので補足しちゃいますとー…
じつはー…。睡魔に襲われてて思考能力0なのでしたー。ごめんなさい】

142 : ◆nRM.aIx7rY :2010/09/27(月) 16:30:54 0
突然の書き込み失礼します
事情により管理ができなくなったそうなので、まとめサイトの管理を引き継ぐことになりました

http://nanatrps.wiki.fc2.com/
アンサイクロペディアなな板出張版(仮)

143 :藤原 あゆみ:2010/09/28(火) 22:00:02 0
>>136
男が山道を歩いてきた
しかし、藤原はその存在に気付くことはなかった
水をくむのと会話に夢中になっていたからだ

>>138
【了解しました。お大事にー】

>>139
「バスなら一応あるぞ。はるか遠くの方だけどな」
嘘はついていない
山道の入り口から1時間も歩けば、バス停は確かにあるのだから
もっとも、田舎のローカル路線ゆえに本数も少なく、都市部ほど頻繁には運航していないが

>>140
「渡りのGSの藤村あゆむだ。よろしく」
最後に自己紹介をし、立ち上がった

144 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/28(火) 22:13:20 0
>138 >141 >143
「どうした? まだ真昼間なのに眠いのかえ?」
展開が思いつかない、もとい突然の体調不良や睡魔に襲われるなどで思考能力が低下する者が続出している。
「こりゃ! 別のスレに投下するでないぞ!」
カフェだけは症状に見舞われていない、と思いきや頭に症状が出てしまったらしく、訳の分からない事を口走っている。
こいつはまずい! 早くなんとかしないと大変なことになる!

―――――――――――――――――
まだ場所が特定されないどこかにて……。怪しげな人々が蠢いていた。
現時点ではまだ名探偵コ○ンに出てくる犯人役のような黒い人影で表現されているため詳細は不明だ!
???「忌々しいGSどもめ! 良いか? 絶対に我が村の秘密を感付かれてはいかん!」
???「フハハ! きゃっつらなら妨害霊波によりヘロヘロになっておる! 心配はいらん!」
???「だがフーチをやられた時は引っかからないかとかなーりヒヤヒヤしたぞ!」
???「うむ、土下座ストラップでやられたら危なかったかもしれんな」

145 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/28(火) 22:21:58 0
【いつも代理投稿でお世話になっていたまとめサイトが閉鎖するらしいので
今度からここを使ってはどうかと提案】

TRPG板
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/20066/

こんなスレもあるそうです
なな板TRP系スレ総合避難所
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/20066/1283554316/

【それと長期シリーズで過去ログが読めなくなったら不便な気がするので
もし牧街さんがよければログ置き場用にまとめWIKIを作ろうと思うんですがどうでしょうか】

146 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/28(火) 22:22:45 0
【TRPG板じゃなくてなな板避難所ですたね、スマソw】

147 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/09/29(水) 19:29:16 0
【まとめサイトを引き継ぐ人がいるかもしれないみたいなのでもう少し様子を見てみましょうか】

148 :桜井美月 ◆cVXjqnpUAQ :2010/09/30(木) 12:31:34 O
【再び携帯からこんにちはー】
【えー、少々体が治り切らないので病院いきましたらまさかの入院宣告受けましてw】
【人生初入院なのでどれだけかかるのかも不明なのですが、ちょっと今後の見通しが立たないので桜井は一時離脱いたします】

【桜井のキャラの方はお土産持ってご機嫌でバスで帰宅。ありみちゃんはそんなわけにいかないだろうとそのまま現場に居残って調査続行で】
【ありみちゃんはなかなか使い勝手いいNPCなので、このシリーズ後も正義感強い彼女は仕事のあまりない桜井事務所を抜け出してボランティアで牧街さんやカフェさんのところにお手伝いに行ってるとか適当に動きやすくしてくれればいいかなーと】
【今日までお付き合い頂いた皆さん本当にめっちゃくちゃ楽しかったですよ。いい同僚に恵まれて幸せです】
【また帰ってこれる日を願いつつ。名残は尽きませんがこれにて失礼します】
【ありがとうございましたーっ】

149 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/09/30(木) 20:07:50 0
>>148
【了解しました】
【俺も一度入院したことがあるんですが、月をまたいだので、高額療養費が使えず、えらい目にあいましたw】

150 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/01(金) 23:09:45 0
>カフェさん
色々とご配慮ありがとうございます
ではまとめサイトの様子を見てwikiは考えるとして
避難所はとりあえず現段階ではTRPG総合避難所の方を使わせてもらう事にしましょう

>>148
そういってもらえると、こんなに嬉しい事はありません
できればまた、戻ってきてください
例えその時このスレが無くっなっても、退院したら雑談所か何かに無事を知らせてください
どうかお体を大事に
早く良くなってくださいね

151 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/02(土) 00:27:10 0
何かの役に立つかもと郷土資料を求めて村役場を探していた牧街
と、その前を桜井と一緒にいるはずのありみちゃんが通りかかった
「あ、牧街さん」
「あれ?ありみちゃん、桜井さんは?」
「それが…」

「なるほど、みやげ物で満足して帰っていったと」
「一応温暖化の方も探そうって言ったんですけど…」
「まぁ、絶対そんなもん無いって断言できるからね…」
「でも、調べて何も無ければそれに越した事は無いじゃないですか、だから私だけでも調べようと思って」
清く正しいありみちゃんの言葉に、牧街は目元が熱くなった
もし彼女が生きていたならば、必ず素晴らしいGSになっていた事だろう
こんな優しい心をもった人間が武器を持って殺しあって死なねばならない戦争など、やはりどうしてもあってはならないのだ
「わかった、じゃあ、俺も…」
「…?」
俺も手伝うよ
そう言おうとして、牧街は何だか恋愛シミュレーションゲームの主人公の様な展開に、頬を染めてしまう
こんな照れる台詞はあまり言いたくない
が、ゾンビのありみちゃんは誰かがついていないともしもの時いろいろややこしくなってしまうだろう
下心は無いんだと自分に言い聞かせて、牧街はもう一度ありみちゃんの方を見る
「そんじゃ俺と一緒に調べよう、一人だと色々不便だろうし」
瞬間、ありみちゃんの顔がぱっと明るくなった
「ありがとうございます牧街さん」
思わず、照れて頭をかく牧街

しかし、村役場でも大して有用な情報など得られず、仕方なくもう一回その辺ぶらぶらと散策して何も無かったら帰ろうという事で相成った
(カフェさん燃えてたからなぁ〜納得すっかなぁ〜)
まぁでも俺が悪いわけでは無いし、言われたとおり土下座ストラップ使ってフーチやっても何も見つからんかった(>136参照)しと自分を納得させ
ふと視線を近くの店に向けると…

「あ!!」
「どしました?」
「これ、このアーケードゲーム!俺の子供の頃の奴だ」

小さなスーパーの入口のアーケードゲームに反応してうわぁと近づいていった
何か子供っぽいその姿に、ありみちゃんはきょとんとしている

152 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/02(土) 01:49:16 0
「あのぉ…」
「あ…すいません、仕事中に」
「いえ、別にいいですけど、これ、てれびげぇむって奴ですよね」
「あ、はい、これ、俺の子供の頃に流行った奴で…」

オカルトヒーロー対戦!アザトースの野望!
牧街がGSを志す前に牧街の育った小学校の近辺で大いに流行りまくった格闘ゲームだ
現在は一気に数が減り、家庭用も発売されたが牧街には縁が無かったため
ここにきて十数年ぶりの再開を果たしたのである

「…一回だけプレイしてみてもいいですかね?一回だけ」
「別に構いませんけど…見てていいですか?」
「あ、はい、えぇ、どうぞ、えぇ」
物凄く懐かしい物との再開に、思わず貴重な金を使う牧街
ありみちゃんはなんだかなぁと言う表情だ

『俺の教え子に、手出しはさせん!』
やがて牧街は自分の使用キャラをかつて使っていた右手に黒いグローブをした鬼の拳を持つ教師「りゅうべ〜」に決定し、プレイを開始した
最初の対戦相手のCPUはアナザーワールドの案内人、ウェーブ髪をしたとがった耳の美女「ミサ・リー」
『おしおきが必要なようね…』
髪の毛を刃に変形させて攻撃してくるが牧街は見事なスティック捌きで攻撃をかわし、ミサ・リーに鬼の拳を炸裂させて沈める
『あたしゃ魔法使いだ、嘘もごまかしも通用しない』
続いて現れたのは白衣でナイスバディの同じく霊能力教師「拾弾トキコ」
催眠術や電撃を経文で作った結界で防ぎ、数珠で首を締め上げ撃破する

「凄く上手いですね牧街さん、まだ一回も相手の攻撃を浴びてませんよ」
「いや…子供の頃凄い本気でやってたから…」
言いながら、牧街は今度は髪の毛やちゃんちゃんこを武器に妖怪と戦う少年を沈めて見せた
普段の何だか駄目駄目な彼からは想像もできない意外な特技に、ありみちゃんも何だか感心してしまう
ちなみにありみちゃんは桜井の暇つぶしにこういった格闘ゲームをやった事があるため、基本的な事は一応わかるのだ

そして牧街が恐怖現象やお化け、妖怪にカイザーナックルを叩き込む不良少年を撃破した時
『ソレ』はやってきた


153 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/02(土) 01:50:19 0

「え!?」
「何ですかこれ、壊れた?」
「違います、これは……」

≪挑戦者が現れました≫

牧街の画面には、そう表示されている…が、対戦相手がいるはずもう一台の台は周囲には見当たらない
無論、このゲームは大昔のアーケードゲーム、ネット対戦などする事はできない
ありみちゃん以外周囲に人の姿も霊の姿も無い

「そんな心霊現象!?霊なんか見えなかったのに」
「と…とにかく、相手してみますね…」
超常現象の出現に背中をガタガタ震わせながら、しかしゲームを続行する牧街
対戦相手は獣の矛を持つ白と黒の虎柄の妖怪を引き連れた少年を選んできた

『喰らえ!鬼の拳!!』
開始早々牧街は仕掛けるが、軽くかわされて矛の一撃を見舞われた
しかし振り向き様に経文を縛りつけダメージを与える
『シラ!援護しろ!』
『ウマオ!オラに命令するな!』
が、敵も只者ではない、即座に相棒の妖怪の電撃で牧街を攻撃してきた

「くそ!……」
かつてない集中をしながらスティックを操る牧街と、真剣な表情で画面を見つめるありみちゃん
勝負は一進一退、地獄教師も獣の矛も一歩も譲らない

【何かスーパーの前でいい大人の癖に怪現象に対抗しゲームに熱中】
【ゲームキャラの元ネタ全部言えた人は偉い!是非当ててみてくださいw】

154 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/02(土) 22:21:50 0
>148
うを!? それは大変。くれぐれもお大事に。
そんな別れの挨拶みたいな事を言っちゃダメですよー!
早く元気になって是非是非帰ってきてください。

155 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/02(土) 23:00:34 0
>152
「うーむ、地獄先生ぬー○ーと鬼○郎しか分からんぞ」
「うわごとを言ってるにゃ。やはりこの村には何かあるにゃ……!」

巻貝がゲームに熱中しているその頃、村の中をうろついていたカフェも古いアーケードゲームに遭遇した。
「古いアーケードゲームがあるのは不自然にゃ……」
「うむ、やってみる必要があろうぞ!」
が、その直後。
カフェが操るブレザー美少女戦士ブレザームーンはフレッシュプリクラにあっさり負けた!
「気のせいだったようじゃな、次行くか」
「次行くにゃ」

???「やはり彼女は引っかからないようだな」
???「うーん、ロリータキャラはある意味素で永遠の子供ですからねー」

>153
歩いて行くと、ゲームに熱中している牧街を発見する。
「お、牧街殿じゃ」
「様子がおかしいにゃ。すごい霊波にゃ……!」
師匠の髪の毛が一筋ぴーんと立っている。

一方。勝負の行く末は……。
「ウボァ」
激しい攻防の末についに倒される相手キャラ。
そしてなんと、ゲーム機から謎の声が聞こえてきた。
「お見事! 君はスペシャルステージに進む権利を得た!」
ゴゴゴ……と音を立てて横の壁が変形し、怪しい下り階段が現れた!
「こ、これは謎に迫るチャンスじゃ……!」
「オートロックのマンションに侵入する要領で後ろにくっついていくにゃ!」
カフェと師匠はコバンザメよろしく牧街の後ろにスタンバイした!

156 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/02(土) 23:52:06 0
>>143
>「渡りのGSの藤村あゆむだ。よろしく」

「月夜田みことです。よろしくお願いします」


>>144
>「どうした? まだ真昼間なのに眠いのかえ?」

「スイマーが…スイマーが襲ってきました…。うぷぅ!!み…みず…みず〜水〜」
月夜田は妨害霊波で波長がおかしくなってますますおかしくなってしまったみたいで
足を魚みたいにぴちぴちさせている。

でも妨害霊波は収まったみたいで普通になる。

「GSの道って前途多難かも…」

月夜田はみんなについていった。

【まとめサイトのことお疲れ様でした。避難所のこと、了解いたしました】
>>148お元気になられたらまた戻ってきてくださいね】
【地獄教師は○ーべーですよね?】

157 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/10/02(土) 23:53:31 0
村につくと古びたアーケードゲームがいくつか並んでいた
「お、これは怒首領蜂か」
コインを入れ、レバーを動かしてみる
だが、1面のボスで撃墜され、あっという間にゲームオーバーになってしまった
「ち、負けちまったか」
シガレットケースから煙草を取出し、火をつける
煙が立ち上り、天井のあたりでとぐろを巻いた
「久々の煙草はうまいな」
煙草を口にくわえながらゲームセンターをうろついていると、牧街がいた
だが、隣にいるはずの対戦相手はなぜか存在せず、席に座っているのは牧街だけだった

妙な感じを覚えつつその様子を見てみると、○○WINと表示された
「お見事! 君はスペシャルステージに進む権利を得た!」
壁が二つに割れ、階段が現れる
煙草を筐体横の灰皿に押し付け、牧街の後ろでカフェたち同様スタンバイすることにした


158 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/03(日) 01:38:39 0
【クイズの答え:地○先生ぬ〜べ〜 ゲゲゲの○太郎は正解です
残り ミサ・リー=「○ウターゾーンのミザリ○」 拾弾トキコ=「学○階段の九段○鬼子」
不良少年=「○ろでろの日○耳雄」 ウマオとシマ=「うしおと○らの蒼月うし○ととら」
残念、俺の描写不足かそれとも作品のマイナーさか…、前者の方、俺それ知ってる!って方いたら元気に名乗りを上げてくださいw
はい、そうです、スレに乗せて自分の好きな漫画を宣伝してました、スンマセン】

159 :名無しになりきれ:2010/10/03(日) 01:55:42 0
「トキコと不良少年以外は分かった」
そんな声が、階段の下から聞こえてきた

160 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/03(日) 02:40:14 0
「えぇ…まだ何かあるんすか!?」
負けたら命取られるんじゃないかと必死になって勝利した牧街は、しかしまだなんかやばそうな物がありそうな雰囲気にうぇっと嫌そうな顔をする
(権利ってのは義務じゃないから破棄してもいいんだよねぇ…)
えらい事しちまったなと頭ぽりぽりかいた後周囲を見回してみると
「うぇあ!?」
いつの間にか周りに他の面子が集結しているではないか
人が横に立ってたのに気づかない程集中してた自分に思わず驚いてしまう牧街

「古いアーケードゲームがあるのは不自然だと思って調べてみたら牧街君がいたのにゃ」
「地方のゲームセンターやゲームコーナーには結構残ってるらしいです。ちなみにスーパーの前の屋根の下にゲーム機ってのも地方では割と無いわけじゃないらしいですよ」
「へー、そんじゃそこはあんましおかしくないのかニャ」
「えぇ、もっと古いゲームもこういうところの置いてるところは置いてるらしいですし、インベーダーゲームとか」
「詳しいニャ」
「いや…この前そういう番組が偶然やっててカフェさんのお父さんと…あ、すんません」
どうでもいい解説に時間が割かれそうなのでそろそろ切り上げた
要するにスーパーの前に古いアーケードゲームはこれ書いてる作者的にはおかしな所では無いのである、すんません、アレは全国共通だと思ってました

「で、この方どなた?」
「流れのGSの藤原さんにゃ、例の異常気象の調査でこの村に来たのにゃ」
「へー…で、何か御用でしょうか?」
集まってきたんだから何か用があるんじゃなかろーかととりあえず聞いてみる

「おーい、スペシャルステージチャレンジしてかないのか〜い」
と、壁の中の入口から太い額縁のメガネをかけた中年が顔を出してきた
「へ?あの…これは一体…」
「ん?あぁ!しまった看板この前しまったんだったな、いかんいかん」
きょとんとした牧街に、中年男性はぽりぽりと頭をかきながら話し始める
「私は当スーパーの店長をやってる高端という者です
えー当スーパーは以前ゲームセンターをやっておりましたが、この村の少子高齢化に伴いスーパーになり…」



「つまり、昔結構流行ったゲーセンだった頃の名残でゲーム名人だった高端さんがこれらのゲームの対戦相手としてNPCステージをクリアしたお客さんと戦うスペシャルステージが残ってたというわけですね」
「そうそう、私、開発した会社の社員だった事もあったので若干改造してあるんですよ。さっきのは地下から私の息子が操っておりました」
「でも退職金と一緒にアーケード媒体くれるなんて豪気な会社だにゃ〜」
「はい、夢を受け継いだというわけです。最も、私がふるさとのこの村で始めたゲームセンターも、いまやスーパーで生計を立てながらオマケ程度においているだけになり、風前の灯以下になってしまったわけですがね…」
言って、高端氏は多少遠い目をした後、牧街の手を取った
「牧街君、君のプレイには正直魂を揺さぶられたよ。一回、私と戦ってくれないかい?」
そう言われて、牧街は特に断る理由は無い
と言うか霊現象じゃないと判明した上、相手は自分の好きなゲームの開発に関わった人間で、しかも大名人らしい人だ
そんな人と戦える機会は二度とない
「わかりました!やらせてください!」
「ありがとう!あ、どうぞ、皆さんもご一緒に」
こうして、水も高齢者もぶっちぎって唐突に高端さんと牧街のゲームバトルが勃発したのだった…

161 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/03(日) 03:34:37 0
>「トキコと不良少年以外はわかった」
「その二つが一番マイナーっすからねぇ」
「順的に 少年>リュウべ〜>ウマオ>ミザ・リー>新しさから言って不良少年>トキコかな、知名度は」
階段の下から上がってきた高端Jrを交えてゲーム原作の話をしつつ階段を降りていく牧街と高端、そしてJr
久しくゲームの話をしていない牧街は、高端との会話に沸いており、高端もまた、久しぶりらしい若い者との会話に喜びの表情を浮かべている

やがてたどりついた地下の一室、大画面が用意された部屋で、遂にゲームバトルが始まった
『この俺がいる限り、教え子達には指一本触れさせん!!』
画面の中、牧街操るりゅうべ〜が黒いネクタイなびかせて颯爽と登場する
対する高端大名人の使用キャラは…
対戦フィールドに真っ赤なスポーツカーが現れ急停止する
乱暴にドアが開け放たれ、姿を現したのは…

『極楽へ、行かせてあげるわ!!』

我等がゴーストスイーパー、美神令子その人である!!

「えぇ!!??こ、こんなキャラいませんよ!大体原作のキャラの直接の登場禁止ってスレのルールが」
「このスペシャルキャラクターは私が彼女の大活躍に感動して後からプログラミングしたんだ
動きの資料も彼女は自分が登場するアトラクションを東京デジャヴーランドに出すくらいだから豊富にあったし
それに、これは悪魔でゲームキャラ、直接の登場ではないから大丈夫さ!」
「んじゃあり…すかね?」
「折角のスペシャルステージだ、君もスペシャルな相手と戦いたいだろう?」
「…はい!!」
「いい返事だ!!」

鳴り響くゴング、美神は神通棍を出し、りゅうべ〜は鬼の拳を出現させる
先手を切って霊縛の経文を放つりゅうべ〜、が、美神は美神は神通棍でそれを撃墜し、更にすばやくりゅうべ〜の懐へ飛び込んでいく
負けじと鬼の拳で神通棍を受け止め、数珠を巻いた拳を放つが、美神はそれを破邪札で爆砕し、更に距離をとって200万円級の破邪札を乱れうちした
鬼の拳で防ぎつつ突っ込み、数珠で首を狙うりゅうべ〜
しかしそこで美神の精霊石が光を放った!
『ぐあぁ!!』
怯むりゅうべ〜
すかさず畳み掛けんとする美神だが、りゅうべ〜は鬼の拳を前に向け、叫んだ
『鬼の拳30%解放!!』
必殺技ゲージを使って刀に変わった鬼の拳が美神の腹を傷つける
逆に体制を崩す美神
すかさずりゅうべ〜の右手の数珠を巻いた拳が美神に炸裂した
(イケル!!)
畳み掛けんと牧街が霊縛経文で美神の動きを封じ、一気にしとめようと考えた、その時
突如牧街のりゅうべ〜の動きが止まってしまったではないか!
「え!?」
バグか!?それとも高端氏の反則か!?
「りゅうべ〜の足元に吸魔護符があるにゃ!!」
はっとなってりゅうべ〜の足元を見ると、そこにはいつの間にか仕掛けられた吸魔護符が…

162 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/03(日) 03:50:34 0
『現世利益、最優先!!』
地下室に、勝利に沸く美神令子の声が響き渡る
「ありがとうございました、いい思い出になりましたよ」
「いやいや、私も久しぶりにいい仕事をした」
しかし、牧街に悔いは無い
久しぶりにとても楽しくゲームができたのだ、それだけで彼には十分なのである
二人は固く握手を交わす

その後も、二人は和気藹々と色々語り合い始めたが、正直周りにとってはどうでもいい事だ
「牧街君、そろそろ…」
やがて、猫師匠が二人の会話を終わらせんとした、その時だった
「それにしてもよくこんな立派な地下施設作れましたね」
「あぁ、それは国民年………まぁね」
一瞬ぽろっと何か言いかけ、高端ははっとして慌てて口を塞いだ
突然の変貌に、目を丸くする牧街
「ん、まぁ、もう話す事は無いかな。また、いつか遊ぼう、牧街君。じゃ私は店があるから…」
やがて、高端はそう言うと、そそくさと子供を連れて、店へ戻ってしまった

残った牧街は、じっと天井を見上げ、あっと声を上げた
「やっぱり…水が垂れたんだ…」
牧街の言葉通り、天井に水がついていた染みがあり、牧街は先ほど高端の頭にそこから水が垂れるのを見たのだ

問題は、その天井に、ヒビや割れ目は見当たらず、また、滑らかなコンクリートでできているためそこから突然水が垂れてくる要素が見つからない事である

「…何で水が……」
不気味な天井を見上げながら、牧街は思わず呟いた

163 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/03(日) 23:25:02 0
>156-157
後続の二人に声をかける。
「この手の隠しダンジョンの入口は選ばれし者以外入れないのがお約束じゃ。
くれぐれも入り損ねるでないぞ」

>160
>「えぇ…まだ何かあるんすか!?」
「行かなければ謎が解けぬではないか。早く入らぬと閉まるぞ」
>「うぇあ!?」

その後結構長々と話しこんでいても閉まる様子は無い。
>「おーい、スペシャルステージチャレンジしてかないのか〜い」
閉まる様子はないどころか普通におっさんまで出て来た。
>「ありがとう!あ、どうぞ、皆さんもご一緒に」
「うむ、かたじけない!」
おおっと、これは村の謎とは特に関係無い流れか!?
「油断禁物にゃ」

>161
名人と盛り上がる牧街。
「牧街殿はゲームが好きだったのか」
「きっと俗に言う隠れオタという人種にゃ」

>162
>「あぁ、それは国民年………まぁね」

高端が去ってから師匠が言う。
「聞いたにゃ!? ただの国民年金詐称にゃ!」
「それでは不老不死も真っ赤な嘘で異常気象は無関係。
……当然と言えば当然の結果だがこれでは話にならんではないか!」
全くもってそのとおりであるが、そんなことを登場人物が気にする必要はない。
気にするからいらん事が起こってしまうのである。
>「…何で水が……」
「嫌な予感がするにゃ、早く帰るにゃ」
一行が階段を上に上がろうとしたその時、目の前でシャッターがガシャーンと閉まった!
「何じゃ!?」
それだけではなく、天上からものすごい勢いで水が染み出してくるではないか!
「しまった、水攻めにゃ!?」
ゲーム機から高端Jrの声が聞こえてきた。
「気付かなかっただろうけど僕は本来ならこの世にいない人間。
ずっと前の夏休み最後の日に死んだんだ。君達の事は気に入った、早くこっちにおいで。
怖がる事は無いよ、お化けには病気も何にもない。僕達と一緒に永遠の夏休みを過ごそう!」
ふとゲームの画面を見ると、ぼ○の夏休みっぽい画面が映し出されている。
その中の絵日記には8月32日と……そう、恐怖のバグだ!
「のわあああああああああ!!」

164 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/10/04(月) 00:10:32 0
中にはいると一台のゲーム機があった
ゲーム機の前に立っているのは一見するただの人間のようにも見えた

牧街は鬼の手を持った人間を選択し、ゲーム機の前に立っていた人間はボディコンの女を選択した
ReadyGo
戦いのゴングが鳴り響き、たがいに動き始める

それから数十分後、戦いは決着がつき、ボディコンの女が勝った
>「ん、まぁ、もう話す事は無いかな。また、いつか遊ぼう、牧街君。じゃ私は店があるから…」
相手の男は部屋を後にした

ポタリポタリ

冷たいものがかたについた
「なぜ、天井から水が…」
天井が灰色に染まっている
格子上に広がった隙間からは水が勢いよく染み出し、歩くたびに水音が聞こえてくる
「水攻めにする気か!」
あわてて逃げ出そうとするが、時すでに遅し
地上へと続く階段は防火シャッターで閉ざされ、外にできることはもはやできない
>「気付かなかっただろうけど僕は本来ならこの世にいない人間。
>ずっと前の夏休み最後の日に死んだんだ。君達の事は気に入った、早くこっちにおいで。
>怖がる事は無いよ、お化けには病気も何にもない。僕達と一緒に永遠の夏休みを過ごそう!」
「こんなところで死んでたまるものですか!私には不老不死の薬を売りつけるという夢があるのよ!」
指で魔方陣を描く
「わが手に集いしは煉獄の炎 一本の線となり 万物を焼き払え」
魔方陣からシャッターに向かって赤い光が降り注ぐ
降り注いだ光は炎となり、シャッターの一部分が赤く発光し始めた


165 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/04(月) 16:30:46 0
>「この手の隠しダンジョンの入口は選ばれし者以外入れないのがお約束じゃ。
>くれぐれも入り損ねるでないぞ」

「はーい(私が選ばれないわけがないじゃない)あ。このお人形さん可愛い!」
背伸びをしたい年頃の月夜田はカフェの忠告も聞き流して店の外にあるUFOキャッチャーで遊び始めてしまう。


>「…何で水が……」
ゲームを楽しんでいた牧街は天井を見上げながら呟いていて…
>「嫌な予感がするにゃ、早く帰るにゃ」
>「何じゃ!?」
猫師匠とカフェが叫ぶと高端のニヤニヤした顔が一瞬見えてシャッターがガシャーンと閉まる。
天井から染み出してきた水は輪郭をなして人の顔を浮かびあがらせると目から涙を大量に流し続けている。

閉じ込められた牧街たちへゲーム機から高橋Jrの声。

>「気付かなかっただろうけど僕は本来ならこの世にいない人間。
>ずっと前の夏休み最後の日に死んだんだ。君達の事は気に入った、早くこっちにおいで。
>怖がる事は無いよ、お化けには病気も何にもない。僕達と一緒に永遠の夏休みを過ごそう!」

「へー。永遠の夏休みって響き、私は好き」
月夜田はマイクにむかって喋っている高橋Jrにはなしかけた。高端Jrはどきりとした。

「ねえ、ぼく。お姉さんは選ばれし者なの。だから中に入れて」
そう月夜田が言うと高端が困惑したようにシャッターの隣の小さいドアを開けて月夜田も閉じ込めてくれた。

「はーのろまった。はいり損ねるとこでしたー」
月夜田も閉じ込められると藤原が
>「わが手に集いしは煉獄の炎 一本の線となり 万物を焼き払え」
と呪文を唱えてシャッターに炎を放って一部が赤く発光し始める。

でも天井のオバケ顔がふーふーして赤い発光部分を冷やして消してしまった。
月夜田は現状がよくわからなかったんだけどゲームの画面を見ると、ぼ○の夏休みっぽい画面が映し出されている。

>「のわあああああああああ!!」
カフェの叫びのあとに高端Jrが続けて言った。

「あ、いいこと思いついた。ただの溺死もつまらないからゲームしない?
そのゲーム画面に触るとボクの過去の記憶の中の夏休みに逝けるんだ。
その世界でボクを助けてくれたらクリアだよ」

「…めんどくさい」
口を尖らせていた月夜田は呟くとイスを振り下ろして
「こんなのぶちこわして強制終了よ!!」
ゲーム機の画面を粉々にした。

あたりは水と煙みたいので真っ白になった。

166 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/04(月) 16:38:27 0
高端Jrが外からテレビ電話みたいのをしている感じで書いてしまいました。
幽霊だからゲーム機の中に入っていたんですよね。粉々とか悪魔みたいなことをしたかも。

167 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/04(月) 21:38:05 0
>166
【何でもアリだと思いますよー。テレビ電話よろしく霊力(?)で遠隔操作かもしれないし。
更に言うと“この世にいない人間”とか”お化け”としか言ってないので幽霊とは限らない!?
ゾンビかもしれないしもっと他の何かかもしれません】

168 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/06(水) 09:33:50 0
「豆知識、何も無い空間から手のひら一杯の砂を作りだすのに原子爆弾並のエネルギーが必要らしいですよ」
「へぇー、そうなんですか」
ジャブジャブ
「つまり、こんだけの水を無から作れるっつー事は火力だけで世界を吹っ飛ばす力をもってないといけないわけです」
「なるほどにゃー」
ざぶざぶ
「すなわち、こんな大量の水が俺達を襲う事はありえんというわけです」
「ところで牧街君」
「何でしょう」
「そろそろ現実に戻ってきてニャさい、理屈はどーあれ水はほんとにあるにゃ」
「…………うわぁああああああああああああああああああああああああああああ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死んじまうぅううううううううううううううううううう
嫌じゃあああああああああああ死にたくない〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
頭抱えて振り注ぐ水の中絶望に打ちひしがれる牧街
「今回は!今回は霊が全く関係しとらん話で村ぐるみの国民年金詐称をあばいてカフェさんがっかり現実はこんなもんでおしまいじゃないんですか!?」
「わ…私に言われても困りますよ」
涙だくだく流してありみちゃんに泣きつき、彼女を困らせてしまう
見上げてみると、天井の顔も顔引きつらせて呆れていた

しかしその時同行していた藤原が魔方陣作って炎を放ち、シャッターを融解させんとしはじめる
(お!魔法だ!本物の魔法だ!始めてみた)
藤原の能力に感心する牧街
こういう魔法は普通に珍しいもんであり、彼が感心するのも頷ける

(でもあれじゃ駄目だな、あのシャッターの下の方に防火ってかいてあったし…)
視力のいい牧街はシャッターの下のとこに書かれていた「防火」の文字を目ざとく見つけていた
普通の防火シャッターなら、火炎放射器程度では焼け落ちる前に水攻めが完了してしまうだろう
案の定魔法の火炎は歯が立たず、上に浮かんだ不気味な顔から妙な息が吹きかけられて炎はかき消されてしまった

(終わりや…俺の人生終わりや…)
牧街が絶望に打ちひしがれ、妙な笑いを浮かべて走馬灯を見始めようとした、その時
>「あ、いいこと〜
「ま…マジっすか!!」
思わぬ救いの手に、牧街が歓喜し、具体的な方法を聞こうとしていると
>「めんどくさい」
「へ?あ、ちょいま」
>「こんなもの〜
月夜田が椅子を振り下ろし、ゲーム機の画面を破壊してしまった
ガラスが飛び散り、煙がもくもくとゲーム機から上がり、密室なので室内に充満し始める
「…馬鹿だね、最後のチャンスを自分から棒に振るなんて」
本体は高端と一緒にさっき外に出ていたため何らビクともしていないJrの言葉の中

牧街は月夜田を奥歯が吹き飛ばんばかりの力を篭めて思いっきりグーでぶん殴った

169 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/06(水) 10:06:46 0
向かいの壁まで吹き飛んだ月夜田に一気に詰め寄り、牧街は彼女の胸倉を掴み上げる
その視線に、もう普段のヘタレさは感じられない

「妖怪や悪霊との戦いが本当に死の危険を伴うっつー事を理解できてないようだからすぐに頭に叩き込んで置け!!
大体何で自分も閉じ込められようなんて思った!!
何ですぐにその場を離れて警察に連絡するなり村から出ようとするなりしようとしなかった!
そんな現実の危機から目をそらしてスリルを楽しむような行動とられたら、最終的にこっぴどく怖い目にあった上に無限の暗闇の中永遠に苦しみ続ける事になるかもしれないんだぞ!!
脅しじゃない、人間の魂が砕け散ったら本当にそうなるんだ!
それだけじゃない!お前の勝手な常識外れの行動のせいで、カフェさんや猫師匠だってこれから迷惑する事になるかもしらないんだぞ!!
あんなに心よく受け入れてくれた人たちに尻拭いさせたり危ない目に合わせる事になったりしても、お前は心が痛まないのか?
確かに俺みたいに怖がってるだけじゃ駄目かもしんない
けど
人間にとって本当に怖い物や、恐ろしい物を怖くない物や恐ろしく無い物だって思い込んだりすんのは絶対駄目だ!危ない!
結果論だけ見れば最後助かったって繰り返してたらいつか絶対に、絶っ対に酷い目にあう!手遅れになるかもしれない!
ゴーストスイーパー目指す気があるならその辺をしっかりしろ!!」

一気にそこまで怒鳴ると、牧街はため息をつく
(……俺、人様に説教垂れられるほど偉くないのに、何やってんだろ…なぁ…)
しかし、月夜田に説教したために心はすっきりし、かえって頭が働くようになり
あんだけでかい事を言ったんだから、せめてこの場から脱出して見せる位するのが、ゴーストスイーパーの礼儀だと思った
そして
「…猫師匠、ちょっとお願いが」
いきなり人に頼りだした…

「モニターは壊れたからもう中は見れないけど、もうこれであいつら助からない、3日もこのままにしとけば、皆確実に死ぬだろうね」
「……そうだな」
勝利を確信した高端Jrと、どこかもの悲しげな高端が、シャッターの向こうに待機している
と、ドアの向こうから風きり音が聞こえたかと思うと凄まじい爆音と共にシャッターが吹き飛んだではないか!!
突然の事に仰天する高端親子の前で、煙の中から対戦車バズーカに変身した猫師匠を抱えた牧街が躍り出てくる
「ナイスっす猫師匠!惣介さんが大砲に変身できたらいけるんじゃないかと思ったんだ」
「砲弾は霊力で作るから一発でほんとはふらふらになるんにゃけど皆の霊力を集めて撃ったからまだいけるニャ!」
「こ…小癪な真似…を?」
「にゃ?」
戦闘態勢を整えんとする高端Jrの脇をバズーカ猫師匠を抱えた牧街は高速ですり抜けひたすら突っ走っていく
「まさか牧街君…」
「どうせ、この村ろくな村じゃ無いっすよ、即効で警察呼んだ方がいい」
鍛えられたニンジャの如き脚力であっという間に村の出口を潜り抜けながら、牧街はさわやかな笑みで呆れる猫師匠に言う
牧街は逃げ出した

170 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/06(水) 23:48:32 0
>165
「みこと殿―! 助けてくれー!」
シャッターをガンガン叩く。

>「はーのろまった。はいり損ねるとこでしたー」
「なんと! 助けに来てくれたのか!」

>164
>「わが手に集いしは煉獄の炎 一本の線となり 万物を焼き払え」
「おおーっ!」
が、火は胡散臭い顔にふーふーされて消された。
「…………」

>「こんなのぶちこわして強制終了よ!!」
「ちょ、おま! 助けにきたのではなかったのか!?」

>168
>「…馬鹿だね、最後のチャンスを自分から棒に振るなんて」
「うむ、馬鹿じゃのう」

>169
いつも恐山師匠とかに説教される側の牧街が珍しく説教をしているがそれどころではない。
「あっぷあっぷ、説教している場合ではないぞー!」
敵は長台詞の間空気を読んで待ってくれたりもするが、水は長台詞の間にも着々と溜まるのだ!

「おおーっ、凄いぞ二人とも!」
ぶち破ったシャッターから脱出して高端Jrに対峙する……と思いきや。
「あれ? どこに行くのじゃ? ……まさか!」
すたこらさっさと逃げる牧街。牧街ならこうすると予想しておくべきだったのだ。
カフェも続いて逃げようとするが……しかし 回り込まれた! 勢い余って高端Jrにぶつかる。
「……ですよねー。……ってえー!? お主、幽霊ではないのか!?」
「ゾンビでもないようです」
と、ありみちゃん。
「気付いたようだね、精巧なフィギュアに乗り移っているのさ!
パパが某地区のフィギュア職人に特注したら作ってもらえたんだ!」
GSの目も騙すとはフィギュア職人恐るべし!
「こんな事もできるんだよ!」
Jrの腕がびよーんと伸びていきなりロケットパンチを撃ってきた!
カフェはわざと派手に吹っ飛ばされてみせる。
「高端Jrくん、もうやめて……お姉ちゃん哀しい!」
今回の魅了の術は相手が子供なので姉キャラである。
「お姉ちゃん……心配してくれてありがとう」
あっさり効いた。だがしかし。
「でも寂しくなんて無いよ。友達がたくさんいるもん。まあみんなお爺ちゃんお婆ちゃんだけどね」
「そりゃ子供は滅多に死なぬものな」
「納得してる場合ですか! 牧街さんが危ない!」

案の定、村の至る所から老人が湧いてきて牧街に迫る!
「逃がさん、逃がさんぞお!」
「村の秘密を知った者は我らの仲間になるのみ!」
「ワシの国民年金が無くなったら家族が路頭に迷うんじゃあ!」
見た目は老人でも特性フィギュアの関節部分は完璧なので老人らしからぬ猛スピードで追いかけてくる!

171 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/10/07(木) 00:55:08 0
炎は消され、ゲーム機は粉々になり、このまま溺れ死ぬかとおもった
>「ナイスっす猫師匠!惣介さんが大砲に変身できたらいけるんじゃないかと思ったんだ」
だが、その時、思いもしなかった人間(猫?)が現れ、シャッターを壊してくれた
「サンキュー。助かったぜ」
牧街に続いて逃げ出そうとするが…
回り込まれてしまった
>「気付いたようだね、精巧なフィギュアに乗り移っているのさ!
>パパが某地区のフィギュア職人に特注したら作ってもらえたんだ!」
「な、なんだと!」
立ちふさがった人間はどこからどう見てもプラスチックでできたフィギュアには見えない
カフェはぶっ飛ばされた
が、同時に魅了の術が発動し、声音が変わる
>「でも寂しくなんて無いよ。友達がたくさんいるもん。まあみんなお爺ちゃんお婆ちゃんだけどね」
>「そりゃ子供は滅多に死なぬものな」
>「納得してる場合ですか! 牧街さんが危ない!」
だが、牧街の姿はない
(啖呵を切っておきながら一人だけ逃げ出すのか…孤独は死につながるぞ)
ため息をつき、牧村が走り去っていた方向を見つめた


172 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/07(木) 16:32:41 0
なんとも恐ろしき牧街の所業。ねらいは月夜田の奥歯なのだろう。
狙いすましたかのように頬に迫る狂気を秘めたにぎり拳固。

「ぎょえーっ!!痛ッ…そう…」

殴られて壁に吹き飛ぶ女性の姿をした等身大のフィギアを月夜田は隣で見ていた。
これも高端が某地区の職人に作ってもらったものなのだろう。
恐ろしいことに高端は店内に飾ったフィギアに毎日語りかけながら仕事をしていたのだ。

怒りと煙とかで牧街は我を忘れ若い女性のフィギアと月夜田を見間違えているらしい。

>「妖怪や悪霊との戦いが本当に死の危険を伴う(中略)しっかりしろ!!」

「……」
月夜田はまるで自分が殴られたかのように心がちくりと痛む。

「牧街さん…。ごめんなさい…カフェさん。師匠。ありみちゃん」
月夜田の声はちっちゃすぎて誰にも聞こえない。目からは涙がぽろぽろと流れている。
泣いている月夜田の頭をありみちゃんがなでなでしてくれた。
天井から流れてくる水をあびて、まるで月夜田は滝にうたれる修行僧。

「ごめんなさい。私…」
月夜田は牧街に話しかけようとしたら牧街はシャッターをバズーカで壊して踊りながら外に出て行く。

で、どうなるのって思っていたら牧街は逃げた。それを見つめる藤原あゆみ。
>(啖呵を切っておきながら一人だけ逃げ出すのか…孤独は死につながるぞ)
「……」
藤原は不思議な人だと月夜田はおもった。

そしてカフェが魅了の術で高端Jrを手懐けてもう安心かなっと思っていた矢先に

「うくっ!やっめて…!」
安堵している月夜田は高端に捕まってしまう。でも高端の口から出た言葉は意味不明のものだった。

「お、おまえも魂が宿ったのか?え?そうなのか!?」
高端の言葉を月夜田が理解できないでいると…

「ん!?ちがう!!おまえはちがう!!」
突然月夜田を突き飛ばし高端は店内に目をむけて何かを見つけたかと思うと、
先ほど牧街が月夜田と間違えて殴ったびしょ濡れの若い女性のフィギアを抱きしめた。

「おまえこそが愛しの…あれっ!!!??首にヒビが!!誰だ!こんなことをしでかしたやつは!!?」

「それはさっき逃げていった男の人がやりましたっ!」
月夜田は正直に教えてあげた。

「ぴーーーー」
高端が口笛を吹くと馬に乗った女武者のフィギアが現われた。
「馬上から失礼いたします高端さま!ご命令を!」

「逃げた!若いおとこ!ころせ!」高端は片言で命令した。

すごいスピードで老人たちが牧街を追いかけているのを後ろから馬に乗った女武者がさらに追いかけていく。まるで戦国時代。
「狼藉者よ!成敗いたす!」
女武者は薙刀で牧街のお尻をつつく。

>167
【ありがとうございます。肩の力がぬけました】

173 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/11(月) 03:04:54 0
*すげぇ遅くなって申し訳ありません

老婆、謎の女武者に襲われ、牧街は村の中を路地から路地へ猫師匠を小脇に拉致したまま逃げ回り
どっかの八百屋の裏手のみかんのダンボールの中に霊波を消して隠れ潜んでいた
「何なんですかね、あの妙な人形達」
「僕に言われても困るニャ…」
「勘弁してくださいよこう毎回毎回悪の組織と関わり合いになるのは」
「いや…僕も好きで関わってるわけじゃないのニャよ、一応」
勘弁してくださいな牧街と、なんだかナーな師匠のひそひそ話の横を、耳の遠い年寄り達は気づかず通り過ぎていく

「大体国民年金がどうしたんでしょうかね」
「牧街君、新聞読まないのかニャ?今ちまたでは死んでる老人を生きているって事にして不正に年金を貰ってる人が大勢いるにゃ」
「あの連中もそれだと」
「多分ニャ」
「……でもそれこの村から若者たちが旅立てば何ら問題ないですよね、それ」
「旅立ちたくないんにゃろ、故郷だし」
「年金欲しさに人殺しする連中がそんな理由で故郷にとどまるなんて…ねぇ…」
「田舎の人は排他的だし……そういえばここに来る最中湧き水を見つけたんニャけど、微量に霊力を感じたニャ」
「…そういえばあの時俺達を襲った水、唐突に何も無い空間から湧き出てきましたよね」
「あの水からも同じ霊力を感じたのニャ…多分湧き水の源からワープしてあの部屋に贈られてきたのニャ」
「………もしかして、何かが湧き水の源にいて、そいつが村人を脅してるんじゃないんですか?」
「…どーやってそこまで思考がワープするのにゃ」
「水を操る何かが村人達を脅かしてこの村に留めておいて、自分に奉仕させて、年金やら何やらでうはうはと至福をこやしてるとか…」
「ソレニャ!それなら全てが合点がいくのニャ!!」
「ちょ!駄目、大声出したら」

殺気を感じ、ダンボールを吹っ飛ばして脱出すると同時に、地面に薙刀の一撃が突き刺さった
間一髪で避けるも、しかし安堵する間も無く老婆と老人がすっ飛んできて牧街を殺しにかかってくる

「ところでどーしましょこの状況!」
「とりあえずカフェ達と合流するニャ!」
「多数の敵に追われてる俺が合流するとかえって危ないと思うっす!っつかネコバスは?」
逃げるとならば牧街はプロフェッショナルだ
借金取りから逃げる綾崎ハーマイオニーが如く路地から路地へ、藪から藪へ、プロの逃げ力を見せつけて老人達の追撃をかわす
そりゃそうだ、このスレで描写されていないが彼は過去何度と無く霊的危険地帯から無数の悪霊に追撃されて逃げ回ってきたのだ
こんな実戦経験もないジジ婆や女武者にそう簡単に捕まりはしない
……逃げるだけで何ができるわけでもないのだけれども

174 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/12(火) 22:05:26 0
>171-172
>「逃げた!若いおとこ!ころせ!」
「申し訳ない、仲間にとんだ不届きものが混じっていたとは。行って成敗してこようぞ!
皆も行くぞ」
こう言ってそそくさと外に出る。もちろん脱出するための嘘である。
「やれやれ、魅了の術が効いてくれてよかった。
さて、牧街達がおらぬ以上このまま逃げるわけにもいかぬ。
二人を探しつつ事件の手掛かりをさぐるとしよう」

「美味しい水ー、東逢坂の美味しい水だよー!」
空気を読まずにやってきました、土産物の押し売り!
「すまぬ、忙しいのじゃ」
無視して行こうとするカフェ。
「飲んでも美味しいよー! ご飯を炊いてもいいよー!」
しつこく食い下がる押し売り。
「ええい! どうせ村の入り口にタダで湧いておるものを汲んだだけであろう!」
「ドキッ!」
図星だった。どさくさに紛れて村の昔話を始める押し売り。
「なんでも昔この村には綺麗な泉があってちょっとした観光スポットとして賑わっていたらしいよ。
それが子供が落ちて死んだのがきっかけで塞いだそうな。
あの湧き水は塞いだ泉の水が地下で流れていってるものらしいけどね」
「ふむ、そうか……泉を塞いだ!? よっしゃ、一本買った!」
「ありがとさん」

「結局買ってあげたんですね」
「何、いい情報をくれたお礼じゃ。古来より井戸や池や沼を塞ぐと高確率で祟られるからのう。
よし、昔泉だったという場所を探すぞ!」
土下座ストラップを東逢坂の美味しい水にひたし、持ってプラプラさせながら歩き始める。
「水が共鳴して反応するかもしれん!」
果たしてこんなんで反応するのか!?

>173
>「多数の敵に追われてる俺が合流するとかえって危ないと思うっす!っつかネコバスは?」
「ネコバスはなぜか現在地が感知できにゃい。やはり何らかの妨害霊波が働いているかもにゃ!」

そこに土下座ストラップをプラプラさせたカフェ一行が現れる。

かくかくしかじか

>水の源に何かいる!?
「奇遇じゃのう。こっちもそう思っておったところじゃ」

>多数の敵に追われてるので合流すると危ない
「それなら心配いらぬ。あやつは”若い”男を追えと命令した。
師匠に爺メイクをしてもらえば誤魔化せるであろう」
「にゃるほど!」
師匠はやる気満々だ!

175 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/10/13(水) 01:55:01 0
フィギュアはたいていの場合プラスチックでできている
「ほお、それはいいことを聞いた」
手のひらの上で炎が躍る
が、よく見ると濡れている女性の首にはひびが入っていた
(ち、プラスチックではなく、別の素材か)
ひびが入るということは陶器などの固いものでできていると相場が決まっている
これでは熱で溶かすということが出来ない

>「申し訳ない、仲間にとんだ不届きものが混じっていたとは。行って成敗してこようぞ!
皆も行くぞ」
「だが、今回はお前より不届き物の仲間を始末するのが先だ。命拾いをしたな」
炎をしまい、カフェたちとともに店を出て行った

店を出てからしばらくすると水売りが現れた
>「何、いい情報をくれたお礼じゃ。古来より井戸や池や沼を塞ぐと高確率で祟られるからのう。
>よし、昔泉だったという場所を探すぞ!」
情報と引き換えに水を買う
(たたりで不老不死…?)
たたりなら、突然死ぬか貧乏になる…などわざわいが起きるの普通だ
不老不死になるということはどう見ても考えずらい


176 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/13(水) 23:53:00 O
【最初にお詫びです。フィギュアはプラスチック製とか知らなかったのでごめんなさい】

このお話はギャグ漫画全開っぽいんだけど、綾崎と言ったら世界名作劇場好き。
名作劇場のトラブりかたといったらネチネチしていて濡れ衣を着せられたりとか悲惨。
まあ、水攻めされて濡れてる服を着ているとこはどっちの話も共通なんだけど。


牧街を薙刀で突いた女武者は、前を走っている老人にぶつかって転ぶと動かなくなった。
地面はビショビショに濡れている。別に誰かがオシッコを漏らしたわけじゃなくって女武者は河童の原理みたいので
体内に霊水を含んで動いていたから水がもれると動きが悪くなるみたいだった。
口からポコポコこぼれた水は地面を不自然に生き物のようにどこかへ流れていく。


>「水が共鳴して反応するかも知れん」

「さすが私の師匠!」
月夜田はカフェの頭をなでぐりまわした。ついでに顔面もペロンと撫でる。ありみちゃんもカフェの頭をなでなでした。まわりにいたジジババもみんなでなでなでしてあげた。

カフェたちは霊水を購入して、牧街と合流する。やっぱりこの事件には水が関係しているらしい。
霊水を浸したストラップがフーチの代わりになるみたいだった。

フィギュアのジジババたちも勝手に井戸端会議を初めている。命令以外は聞かないと言うか
若い男がいなくなった時点で普通のジジババ状態に戻ったみたいだ。

「ちょっと牧街さん!逃げちゃダメでしょ!私はいいんだけど未来のお嫁さんのカフェさんを置いて逃げるなんて絶対ダメよ!!」
プンスカしている月夜田。


一方、ゲームセンターでは高端と高端Jr.が女性のフィギュアに抱き着いて泣いている。

「ママも早く現世に帰っておいでよ。僕が溺れて死んじゃったのはママのせいじゃないんだよ…」

Jr.の呼びかけにも女性型のフィギュアは答えない。魂が宿ることのないただのフィギュアのままだった。
昔、高端の嫁、つまり高端Jr.の母は、子供をなくしたショックで山奥の滝壺に身を投げて行方不明になっていた。
それを嘆き悲しんでいた高端はあるものたちに協力する代わりに家族をフィギュアで復元出来るという条件を得たのだ。

177 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/13(水) 23:53:55 O
「あれ?ストラップが反応してるみたい」

薄暗い空き地に反応があって月夜田が近づくと靴がグチュッと湿っぽい土を踏む。空き地の真ん中には小さなお社が立っているけどボロボロだ。

「これってもしかして…埋めた泉を供養しているお社?」

お社の中を覗くと真っ暗で不気味だった。どこか異空へと通じているような錯覚もおぼえる。
月夜田はお社を拝んでみた。ここが埋められた泉なのかは定かではなかったけど。

178 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/14(木) 00:03:54 O
×子供をなくしたショックで山奥の滝壺に身を投げて行方不明になっていた。

○子供をなくしたショックで後を追うように泉に身を投げて行方不明になっていた。

【すみません。推敲したつもりなんですけど推敲前をはってしまいました】

179 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/15(金) 22:00:38 0
やる気満々で牧街にメイクを施そうとする猫師匠に、牧街は駄目駄目と手を振った
「村から脱出しようとしてる輩を老婆の方が狙ってます、メイク意味ないですよ
むしろ汗かいて目に化粧が入ったりして嫌です」
「にゃ…」
残念気にする師匠

女武者は自滅し、ジジ婆は牧街を見失っている
簡単に言うと、『イケる』
>「ちょっと牧街さん!逃げちゃダメでしょ!私はいいんだけど未来のお嫁さんのカフェさんを置いて逃げるなんて絶対ダメよ!!」
再度逃げようとする牧街を、月夜田がぷんぷんしながら怒ってきた
ぽりぽりと牧街は後ろ頭をかくと、にっこり笑ってみせる

「水源の何かと戦うのはもう俺の仕事じゃないですから、逃げるんじゃなくて仕事を終えて帰るんですよ
だから問題ないんです」

『将来のお嫁さん』のあたりは軽く流す
牧街はカフェの本名すら知らないのだ
そんな女性と結婚なぞ、冗談にしか聞こえない

「大体、今回の事件はほっぽといた方がいい事件ですし、勝っても何にもいい事ありませんよ
不老不死は嘘っぽいし、カフェさんのアイテムだって安いわけじゃないだろうし
これはさっさと逃げてオカルトGメン呼ぶべきだと思いますが…」
聞くわけ無いだろうなと8割方諦めながら、一応説得を試みてみる牧街
が、時既に遅く、歩きながら話してたら既に目的地についていた

「………今まではそれなりに残る理由もありましたが今回は俺が残る理由は何にもありません
逃げさせていただきます!何故か毎回毎回悪霊と戦いたがってる秋葉原流の皆さんだけでやってください
俺は帰ります!さようなら!!」

若干キレ気味にそういうと、牧街は足早にその場から逃げ出した
前回、カフェ等が何の策も無く(少なくとも牧街にはそう見えた)ノスフェラトゥの屋敷に突っ込んで行った事から、牧街の中で既にカフェ等の信用は著しく低下している
「かえってついて行った方が危ないんじゃないか」とすら思えているほどだ
所詮、コイツは何故カフェがそんな行動をとるのかや、彼女の身を案じてやめさせようとするだとか
そんな事を積極的にやるようなたまではないのである

180 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/17(日) 00:44:41 0
>177-179
牧街が制止するも、まるで何かに操られているかのように歩みを進めるカフェ達。
>「あれ?ストラップが反応してるみたい」
「本当じゃ!」

>「………今まではそれなりに残る理由もありましたが今回は俺が残る理由は何にもありません
逃げさせていただきます!何故か毎回毎回悪霊と戦いたがってる秋葉原流の皆さんだけでやってください
俺は帰ります!さようなら!!」
―― 悪霊なんて聞き捨てならないわね。
一点の曇りも無いぞっとするほど透き通った声が響く。
ぬかるんだ足元から水が染み出し、集まって形を為して少女の姿を取る。
―― これでも水神。ウンディーネと皆は呼ぶわ。
ふふふ、こいつらはアタシの水を飲んだ。無意識のうちに操られてここまで来たのよ……!
今度こそ私と共に永遠の夏休みを生きましょう!

水でできた少女は巨大な水球へと姿を変えて一同を飲み込んだ!

水妖”ウンディーネ”
潰された泉の精霊というか妖怪というか小神というか。
その体は水であり、自由自在に水を操る。
泉が潰されたのがこうなった直接の原因のようだが……!?

181 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/10/17(日) 11:09:28 0
>>179
>>180
なぜか知らないが、水源の方に向かって体が勝手に動いている
ストラップが反応しているといっていることからすると、いるのは悪霊の類か?
>「………今まではそれなりに残る理由もありましたが今回は俺が残る理由は何にもありません
>逃げさせていただきます!何故か毎回毎回悪霊と戦いたがってる秋葉原流の皆さんだけでやってください
>俺は帰ります!さようなら!!」
「そうか。達者でなといいたいところだが…」
「敵さんはどうやらそのつもりではないようだぞ」
>―― 悪霊なんて聞き捨てならないわね。
目の前にいるは水色の少女
少女の体自体水でできているせいか、遠くの景色が透けてみえる
>―― これでも水神。ウンディーネと皆は呼ぶわ。
>ふふふ、こいつらはアタシの水を飲んだ。無意識のうちに操られてここまで来たのよ……!
>今度こそ私と共に永遠の夏休みを生きましょう!
透明な膜につつまれ、水が唇に触れる

地獄に存在せし煉獄よ 希望の道となり われらを導かん フレイムルーラ!

肺の中が水で満たされ、気泡が天に上る
あと10分もすれば確実に死ぬだろうと思われたその時、
炎がカフェたちを包み込み、水の中からカフェたちの姿が消えた

【転移魔法発動。カフェたちは水の中から脱出した】

182 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/10/18(月) 19:04:00 O
月夜田の唇が可憐な曲線を描き発した言葉に、
牧街は燻る炎を思わせる曖昧な笑いと迎合した言葉を投げ返した。
余りにも露骨な誤魔化しに彼女自身、呆れ果て些かの自己嫌悪に至る。

「確かに一理あります…」

とは言え、詮無い事だ。
何せ月夜田は昔から馬鹿で、今でも多少の改善は
得られたものの根っこの部分に変わりは無いのだから。

彼女たちのしようとしている事はそうでもなければ為し得ない。
それどころか考えもしない事だ。

濡れたスカートの裾を翻した月夜田が、逃亡を図った牧街に求めるように尋ねる仕種は、すでに残骸化し記憶から風化している。
月夜の砂漠の白骨の様相が脳裏に焼き付くが如しである。


埋め立てられた泉の辺で藤原を示すモンペが、吹き抜ける風に揺られる。
淀んだ水と出来損ないの苔が裾を汚す事を顧みず、月夜田がその場で膝を突きお社に祈りを捧げると
薄汚れたどす黒い水溜りから、お似合いの黒ずんだ水分が天に滝の如く逆流し
潤みをおびた少女の声が皆の鼓膜を震わした。


>これでも水神。ウンディーネと皆は呼ぶわ。
>ふふふ、こいつらはアタシの水を飲んだ。無意識のうちに操られてここまで来たのよ……!
>今度こそ私と共に永遠の夏休みを生きましょう!

「え…永遠の夏休み?たしかあの子もそんなこと言ってたわね…うっぷ!!」

虚をつかれた一同は水球へと変化したウンディーネに包みこまれた。まさに甘い死への回帰の如し。

がぼ…がば…(あー…死ぬのね…さよならー)

>地獄に存在せし煉獄よ 希望の道となり われらを導かん フレイムルーラ!

藤原が魔法を唱えると煉獄の力を擁した無形の力が、一同を瞬間的にウンディーネの体外へ排出する。
刮目すべきは死神の鎌を一瞬で打ち払う煉獄の力。

「けほっけほ…ありがとう藤原さん!」

ウンディーネの体は火炎の力で水分を搾取され縮小が伺えたが、それほど弱体化した様相も感じえない。
月夜田は携帯でオカルトGメンに救援を要請したが、案の定山奥では電波は届かなかった。
それ以前に精神を侵食するほどの霊波が村一帯に飛び交っているのだ。

「ここは、GSの先輩方にお任せします!!」

月夜田は元気よく、ゆっくりと後退りをして集団から乖離していく。そう。ゆっくりと…。亀の如し。

183 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/19(火) 09:53:54 0
コクハさん、あんまりにも藤原の能力が3流にしては万能すぎやしませんでしょうか

本編で転移魔法なんかそれを必要とされる場面にあって世界各国が結集した話しですら一回も登場していませんよ
せいぜい、六道冥子の式神に短距離のテレポート能力がある程度です

火炎放射に、テレポート、これといった弱点の描写なし
余りにも藤原の能力は3流にしては高すぎます
火炎放射だけで、しかも大した事無いのだろうと思って参加を認めていましたが
あなたの行動から根本的にこのスレの趣旨がわかってない節が見受けられるので、これ以上のあなたの参加はスレの進行に支障をきたす恐れがあると、私は判断させていただきました

大変申しあげにくいのですがご退場願えないでしょうか

184 :藤原 あゆみ ◆02D8gj2FXE :2010/10/19(火) 10:22:45 0
>>183
ウィンディーネの体に穴が開き、カフェたちは外へと排出される
だが、その穴はすぐに塞がってしまい、衰弱した様子は見られない
もっとも、小さくなったことはなったのだが
>「ここは、GSの先輩方にお任せします!!」
(くそ、魔法を使いすぎたか…)
藤村の膝が沼地についた
アシュタロスクラスの悪魔ならこの程度ではへたったりはしないのだが、所詮は人間だ
限界がある
そのまま、顔と沼地がキスをし、意識を失ってしまった
【了解しました。こちらとしては続けていきたいのですが、そうも言ってられないようなので、退場します。スレッドの趣旨を無視して申し訳ありませんでした】

185 : ◆02D8gj2FXE :2010/10/19(火) 15:27:03 0
>>183
退場処分を食らった人間が言うのもあれですが、なぜ、コクハだと断定するのでしょうか?
雑談所での発言が根拠だとすれば、あまりに浅はか過ぎます
今後会う機会があったら、コクハだと決めつけるようなことはやめていただきたいです
非常に不愉快です!!!


186 :名無しになりきれ:2010/10/19(火) 15:30:17 O
巻貝、キチガイの発作だから無視でいいよ

187 :名無しになりきれ:2010/10/19(火) 15:32:12 0
>>183
どうせ鬼の首を取ったように追い出したいだけなんだろうな
三流にして能力が高いというのは見苦しい言い分けだろ
始のほうで師匠の万能チート能力とかもスルーしていたくせに

188 :名無しになりきれ:2010/10/19(火) 15:37:55 O
>>187
コクハさん、丸分かりだか
雑談所にかえろ

189 :名無しになりきれ:2010/10/19(火) 15:44:03 0
>>188
コクハだと差別する意味がおかしいが?

190 :名無しになりきれ:2010/10/19(火) 15:45:41 O
>>189
よしよし、まあいいから雑談所でな
ここじゃ迷惑だからな

191 :名無しになりきれ:2010/10/19(火) 15:49:33 0
>>186
コテハンに指図すんな
名無しは雑談所でな
ここじゃ迷惑だからな

192 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/20(水) 10:18:53 0
>>184
申し訳ありません、ありがとうございます
いつか誰かが、必ず似たようなミスをしたはずです
それは、このスレの力加減が難しいからであり、たまたま最初が運悪くあなただったのです
あなたのミスのおかげで、今後このスレに参加する方は、どの程度の力加減に設定すればよいかの参考を得る事ができたはずです
ありがとうございました、すみません、どうかお体に気をつけて
>>185
すいません、浅はかでした
以後この様な事の無い様気をつけます

193 : ◆GKweL1J8Pc :2010/10/20(水) 13:14:36 0
>>192
なぜ、一度のミスで追い出すんだ?
雑談所では藤村=コクハ=フェン=ニュクス=ドーラ=グレイスということになっていて、それぞれのキャラクターはトラブルを引き起こしているんだが、それが関係しているのか?

194 :名無しになりきれ:2010/10/20(水) 13:47:21 O
>>193
理由はすでに明示されているだろ
スレ進行の障害になるからだ
障害になるなら一度のミスでも切られるし、門前払いも当たり前だ
現に障害になってるしな、現在進行形で
何権利主張しているんだ?おまえ

195 : ◆GKweL1J8Pc :2010/10/20(水) 14:11:24 0
一度のミスがなぜ、進行の障害につながるのだ?
前にコクハが参加していたスレッドでは名無しによる書き込みが行われ、進行がストップしたが、今回は牧街自身の行為によって進行がストップしている
藤村自身の行為によって進行が止まることはないのだから、藤村がミスをした=進行が妨害されるとはならないだろ
少なくとも建前上は別人なんだからな

196 :名無しになりきれ:2010/10/20(水) 14:16:43 O
>>195
で、君はどうしてほしいの?

197 : ◆GKweL1J8Pc :2010/10/20(水) 17:57:54 0
>>194
なぜ、藤村がいることによって進行の障害になるのだ?
コクハは確かに文盲で、数々のトラブルを起こしてきた
雑談所の連中はコクハ=藤村と考えていて、藤村がいることによって進行の妨げになると考えるのも無理はないが、
それ以外の場所ではコクハとエスパーしようが別人として扱うことになっている
コクハ=藤村と決めつけ、退場させただけで暗黙のルールに違反することになるんだが、そこのところはどう考えるんだ?

198 :名無しになりきれ:2010/10/20(水) 18:21:16 0
>>197
少なくとも藤村が存在したことで、◆GKweL1J8Pcに粘着されて進行の妨げになってるな
それとこのスレのルールは、テンプレに書いてあることとスレ主の判断による
以後はここで
ttp://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1287311764/


199 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/20(水) 19:16:03 0
とりあえず皆落ち着いて餅付け

>牧街さん
もう二人の間で話がついているようなので今回の件については何もいいません。
でも自分もいつもかなりフリーダムな事をやってしまってるので他人事じゃない感がw
取り返しのつかないミスなんて無いんだからもっと気楽にやろう。
とりあえずこれで力加減のアウトになる線は分かったので
今後強すぎる技等が出てきたら何らかの形で後手キャンかけるとかフォローはいくらでもしますよ。

>藤原さん
残念ですがまたどこかでご一緒しましょう。
もしかっこいいバトルではなくあえてヘタレプレイをしたい!と思ったらまたここでご一緒しましょう。
大丈夫、キャラを変えれば別人なんだからヘタレキャラで来れば断られる理由なんてありません。

200 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/23(土) 00:54:31 0
「ほら見ろ!言わないこっちゃない!どーすんですか!あんた等のせ…い!?」
早速泉から現れたウンディーネに、牧街は血走った目でカフェ等に怒鳴りつけ

ウンディーネの言葉にぎょっとし、動きが止まった

(え!?…カフェさん達の意思じゃ…無かった?…)

今回のカフェ達は敵が裏で糸を引いていた…即ち、自業自得でピンチになったわけではない
見捨てて逃げる事は…できない!!
できない……けれど……

「がぼっ…ぐぶっ…ぐ」

ウンディーネの水に捕らわれ、牧街は成すすべなく苦しむしかない
生身の人間が突然水中に捕らわれてしまっては、混乱してしまって5分と持たないだろう!

カフェ達を助けなければならない
そのためにウンディーネを何とかしなければならない

だが、丸腰の牧街に…そんな力は無い

(嫌だ…糞っ…嫌だ嫌だ死にたくない!助け……師匠…ゴッドマン!!ゴッドマン助け…)

絶望に飲まれ、苦しむ牧街

一瞬の浮遊感の後、全員はウンディーネの外にいた!!
テレポーテーション
人の身で行うには余りにも大きすぎるような大技が使われたのだ!!

(誰が…何故?どうして?)

混乱する牧街の前で、藤原が倒れていく
彼女だ
始めてあった人間のために、彼女は寿命を縮めるような大技を使ってくれたのだ!!
自分だけがテレポートで脱出すれば、意識を失う事も無かったかも知れない
カフェや牧街達がウンディーネにやられている隙に逃げ切る事もできなかもしれない

しかし、彼女はそれをしなかった

(ゴーストスイーパーだから……)

彼女の余りの勇敢な行為に、牧街は震えた
自分の身を削っても、他者を救う者の…
ゴーストスイーパーの…いや…『牧街がなりたかったゴーストスイーパー』の姿に

牧街だって、本当は逃げたくは無い
牧街だって、本当は自分だけ助かっていいわけじゃない
牧街だって、本当はヘタレな台詞で周囲のテンションを下げたくは無い

だが、それは適わない、何故なら彼は弱いから……
だから、彼には自分と同等の実力しかないのに、悪霊に真正面から立ち向かえるカフェ達が羨ましかった、眩しかった
彼等を自分と同じ弱くて格好悪いだけの存在にしてやろうと彼は心の奥底の黒い部分で思っていた

けれど
命をかけて自分達にチャンスを作ってくれた藤村の姿は、牧街に大事な事を思いださせてくれた
「弱い事は戦わなくていい理由にはならない」事を

201 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/23(土) 01:02:50 0
深呼吸一つ、ゆっくり立ち上がった牧街は
じりじり逃げようとする月夜田に気づくと、彼女に向かって凛とした表情で叫ぶ
「ありみちゃんと一緒に民家に駆け込んで、有線の電話でオカルトGメンに連絡してくれ!俺達の力だけじゃ、足止めできても精霊には勝てない!」
次に、カフェの方へ振り返り、力強く頷く
彼女と、彼女の師匠には、この後聞いておかねばならない事ができた
『あなた達の勇気はどこからわいてくるんですか?』
『俺が、その勇気を手にするにはどうすればいいですか?』
死ぬわけにはいかない!
死なせるわけにはいかない!!
だから自分にできる事をやる!!
カフェの目を見つめ、牧街は真剣な表情で、力強く言う!

「見ないでください!!俺の、変態!!」

叫びと共に牧街はベルトに手をかけ……



                       下半身裸に変態した



「な…な…何を考えておるんじゃお前はああああああ!?」
思わず叫ぶウンディーネに、牧街は不敵な笑みを浮かべながら近づいていく
「知っているか?ウンディーネは… 人 間 と の 間 に 子 供 が で き る ん だ ぜ !!」
「ぎゃああああああああああああ来るなあああああああああああああああ」
「うおおおおおおおおおおおおおおお喰らえぇええええええええええええええええええええ」
それなりに立派なアレを振るいながら、牧街はウンディーネに突っ込んでいく
かなりヤケクソでやっているのだろう、目とか血走ってもう尋常じゃ無い雰囲気だ

202 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/23(土) 01:04:58 0
>>199
スンマセン
ありがとうございます
カフェさんがそう言ってくれると、頼もしい限りっすよ!
これからも、どうかよろしくお願いします

203 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/24(日) 07:47:04 O
どこからともなく声が聞こえてくる。

みなさんに…悲しいお知らせがあります☆
藤原さんはお空のお星さまになりました(ニパー)


顔面を土に埋めて気絶している藤原。

「いっ…いやーーっ!!不謹慎!!」

>「ありみちゃんと一緒に民家に駆け込んで、有線の電話でオカルトGメンに連絡してくれ!
>俺達の力だけじゃ、足止めできても精霊には勝てない!」

「はい!わかりました!」

=付近の民家=

ほの暗い民家にドアの蝶番が軋む音が響く。

「ごめんくださあい。おじゃましまあす」
玄関にぽんぽんと脱ぎ捨てられる靴。そして白い靴下が四つ、木造の廊下を早々と駆け抜ける。
薄暗い廊下の奥には古めかしいダイヤル式の黒電話が鎮座していた。
月夜田は咄嗟に、しかし静謐を破らぬままに電話の受話器へ手を伸ばす。

「………」

握った受話器はそのままに沈黙が流れる。月夜田はオカルトGメンの電話番号を覚えていなかった。

「○×−△○□△…」
ありみちゃんの唇が柔らかくゆっくりと動きオカルトGメンの番号を月夜田に伝える。

「すごーい!電話番号を暗記してるのー?私なんて携帯しか使わないから覚えてないのに、あったまいー!」

「全部語呂合わせで覚えたら簡単に覚えられますよ。
例えば近所の酒屋さんの電話番号は、さにみくなろしごって覚えれば簡単です」

「…言葉になってなくない?」

月夜田はオカルトGメンに連絡を終えると空気が抜けた風船のようにヘナヘナと腰が抜け、その場に座り込む。

「月夜田さん、大丈夫!?」

「大丈夫…疲れちゃっただけ…。もう…生きていくことって何なんだろうね…」

「私みたいに死んでないってことでしょうか?」

「……」



204 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/10/24(日) 07:48:48 O
高端親子はウンディーネの悲鳴を聞いて駆け付けた。

高端「すごい!!下ネタだ!!」

高端Jr.「不潔なやつ!いでよ!ジジババマネキンたち!よそ者をやっつけろ!!」

「おひょっひょひょ」

Jr.の呼び声に全裸のジジババマネキンの群れが牧街たちに押し寄せてくる。

もう出番はないと思って全員が露天風呂に入っていたのだった。

高端「祭だー裸祭りだーっ!!」

【牧街さんカフェさんお疲れ様です。起点と中間点と終点なら自分は中間点が良いかなと思ってレスしました。いいですよねー?】

205 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/24(日) 15:59:42 0
>182 >184
「ごぼごぼごぼ」(ビバ、永遠の夏休みー)
永遠の夏休みと言えば聞こえはいいがそれって要するにN☆E☆E☆Tなのでは!?
否、定年退職という可能性もある。なるほど、異常気象と年金詐称がここで繋がってる訳か!
などと考えながら意識を失いかけたその時!

>地獄に存在せし煉獄よ 希望の道となり われらを導かん フレイムルーラ!
唐突に水に穴があいて外に出され、藤原が力を使いはたして倒れる。
「……藤原殿!? そうか、お主が助けてくれたのだな」

>「ありみちゃんと一緒に民家に駆け込んで、有線の電話でオカルトGメンに連絡してくれ!俺達の力だけじゃ、足止めできても精霊には勝てない!」
「頼むにゃー!」
>「ここは、GSの先輩方にお任せします!!」
「うむ、ここは任せろ!」

何を思ったかベルトに手をかける牧街。もしや変身ベルトか!? 特撮物みたいにパワードスーツを装着するのか!?
>「見ないでください!!俺の、変態!!」
「えええええええええええええええ!?」
逆だ! 装着するどころか脱いだ! なんという発想のコペルニクス転回!

>「ぎゃああああああああああああ来るなあああああああああああああああ」
>「うおおおおおおおおおおおおおおお喰らえぇええええええええええええええええええええ」
「そういうことか……!」
生き残るためなら何だってやる恐るべき生存への執念! カフェは唖然としながらもある種の感動を覚えた。
牧街はヘタレ。確かにそうだが例えるならバトルや冒険活劇ものの登場人物として見た時の評価である。
サバイバル物なら天下無敵だ!

206 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/10/24(日) 16:00:46 0
>204
「ぼーっとしてる場合じゃないにゃ! 敵に援軍が来たにゃ!」
>.「不潔なやつ!いでよ!ジジババマネキンたち!よそ者をやっつけろ!!」
「待てい! お主はこいつにたぶらかされておるのじゃ!
泉に落ちて死んだ子どもとはそなたであろう! ならばお主を殺したのはこやつじゃぞ!」
「違う……それは違うよ。僕が彼女の元に行ったのは僕自身が望んだ事」
どこか哀しそうな表情をする高端Jr。彼が死んだのは確か、夏休みの最後の日。
「……! お主まさか、自ら……」
その言葉の続きは高端の号令にかき消された。
>「祭だー裸祭りだーっ!!」
裸のジジババマネキン達が押し寄せ、辺りはある意味阿鼻叫喚の地獄絵図と化した!
「爺さん達、ワシらは男の方の相手をするぞな」
「よしきた、じゃあこっちは娘の方じゃ」

たちまちにウンディーネを取り囲み円陣を組む裸婆さんズ!
「こんな水の塊を相手にしてもつまらなかろう。ワシらが相手じゃ!」
なんの相手だって? もちろん戦いの相手です。

「うひょひょー! お嬢ちゃんこっちにおいでー!」
カフェには爺さん達がわぁいをプラプラさせながら迫ってくる!
「うああああああああああああああ! もうダメじゃああああああ!」
「牧街君が変態してまで頑張ってるのにそんな事でどうするにゃ!」

カフェは勇気を振り絞って裸爺さんに魅了の術をかけはじめた。
「おじいちゃん! そんな女に騙されないで!」

「おお、我が孫やー」
「よし、可愛い孫の頼みとあれば聞かない訳にはなりますまい」
「ウンディーネを倒すぞー」
「それにはたちまち婆さんの円陣を突破せんとのう」
「突撃―!」
孫娘には弱い爺さん達だったため、あっさりかかった。

「ええい! 役立たず共め!」
水流を飛ばして爺さんの群れを押し戻そうとするウンディーネ。
それを見た師匠が、前回手に入れた黒酢の瓶の形をしたオブジェをさっと差し出す。
「カフェも変態するにゃ!」
「変態!」
ぼくの考えた最強の鎧のような漆黒の霊衣をまとう!
着てなきゃいけないものを脱いで変態した牧街と着なくていい変な物を装着して変態したカフェ。
入り乱れて乱闘する裸の爺さんと婆さん。襲い来る水の水流を迎え撃つ黒酢の水流!
この裸祭り、もとい戦いは果たして収拾がつくのか!?

207 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/28(木) 10:25:11 0
「い…いやじゃあああああ助けてぇえええ」
「えぇい大人しくこっちへ来い!!」
裸特攻を行った牧街は、あっけなく婆様の群れにとっつかまり大ピンチに陥っていた
このままではカメラの見えない路地裏に連れて行かれてしまう!

…何をされるかって?
そりゃ君、このスレはほら、18禁じゃないから…ね
グロテスクなのは駄目なんだよ、うん
……内蔵とか、さ(ネタが二番煎じだなこれ)

が、間一髪、爺さん達の群れが婆様たちを押し戻した!
色々な意味で救われた牧街は、カフェの水流を一気に押し返し圧倒している(そりゃそうだ、水の精だもん強いに決まってる)ウンディーネの後ろに回りこむと、ルパンダイブでウンディーネに飛び込んだ
「ウンディーネ!極楽に行かせてやるぜぇ〜〜〜〜!!」
「し!しまった!来るな!スレが通報されるぞおい!ギャアアアアアアアアアアアアアア」
悲痛な断末魔を上げるウンディーネ

横合いから飛んできた正義のロケット鉄拳が牧街の股間に直撃し、彼女を救った!!
「大丈夫!?」
「…ありがとう」
牧街を撃墜した高端Jrに、喜びと感謝の表情を向けるウンディーネ
高端Jrはそれに力強く頷くと、股間を押さえて転げまわる牧街目掛け、大きく飛び上がった
高端も同時に飛び上がり、牧街目掛け二人でキックを放つ!!
「ダーーーブル制裁キーーーーーーーっク!!」
「ふげらっ」
とどめのダブルキックに、牧街は胃液を吹いて白目むいて昏倒する

「よし!私も続こう!」
高端親子の雄姿に、ウンディーネも腕にエネルギーをため、強力な水球を作り上げる
「水・龍・撃!!」
ウンディーネの腕から水でできた龍が勢いよく飛び出し、黒酢を吹き飛ばして一気にカフェとカフェ師匠を飲み込んで二人を近くの民家の塀に勢いよくたたきつけた!
牧街なら平然としているレベルのダメージだろうが、無茶な特訓をしていない民間人にはきついレベルの一撃である

「正義は勝つ、変態共め、思い知ったか」
変態GSを一掃し、ウンディーネは安堵のため息をつき、カフェの魅了の術が解けた爺さん達も、婆さん達と和解する
こうして、村の平和は守られた
だが、いつ新たなゴーストスイーパーが現れるかわからない
戦え!高端!負けるな!ウンディーネ!
己の私益と幸福のために!!

【GS美神世界の三流GSのスレは今回で終わりです、今までありがとうございました
次レスからウンディーネと高端親子が仲良く生きていくスレが始まります
ごきたいください】

208 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/10/28(木) 10:29:28 0
「ま…まだじゃぁ!まだ終わってないぞぉ!!」

【あ、失礼しました!まだかろうじて牧街息がありました!スレ続行!スレ続行です!】

よろよろと立ち上がった牧街はウンディーネ等に対し、例の必殺の構えをとる
「行くぞ」
む、何をするんだと身構えるウンディーネらの前で、牧街は膝をつき、手を地面に置くと
「天竜落地!申し訳ありませんでした!!命だけは助けてください!ほんっと勘弁してください!最初に吹っかけてきたのはそっちだから俺たち何にも悪い事してないはずっすよ!助けて!ヘルプ!」
土下座して命乞いをおっぱじめた!
いかん、このままではほんとにスレが終わってしまう!

209 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/10/28(木) 21:16:37 O
外が祭みたいに騒がしいから月夜田たちは民家の窓から牧街やカフェを心配してみたら
目の前に広がる光景は信じられないようなものだった。

「いやあ!!。何をどうやったらこうなるのっ!?」

大量の全裸のジジババに着なきゃいけないものを脱いでる牧街と逆に着ているカフェに唖然とする月夜田。
そして牧街に高端親子の必殺技が決まる。

「やった!やっつけた!」

月夜田のリアクション間違いでもなくない。
だって客観視したら今の牧街はどこにだしても恥ずかしくない立派な変態。

「あ!でもやばい!カフェさん頑張ってー!もっと黒酢出してぇ!」
月夜田の戦いの応援とも思えない台詞。料理対決漫画でも「もっと黒酢出してぇ!」はないかもしれない。
でも、二人は哀しくもハカナゲに水龍に当たって月夜田たちのいる民家の塀に飛んできた。

ベッチャアッ!!

そしてフラフラの牧街はウンディーネに土下座する。

「必死じゃん牧街…」と、もう尊敬も出来なくなって呼び捨てしまう月夜田。

「天にペッしたらペッは自分にかえっていくの。だから神に逆らっちゃだめなの。わかった?」
ウンディーネは土下座している牧街の後頭部を踏み付けて地面にキスをさせている。

「神様。たすけてください。牧街さんを捧げるので助けて下さい」
月夜田が祈ると小さい御社の中で変な形の棒が金色に光って出てきた。
それは男性のシンボルを崇拝した形のもので砕け散るように空中で四散すると月夜田に装着される。

「なにこれ?カフェさんの着ているのと似てる!」
月夜田は喜んだけど頭に被った兜は放送出来る形のものでは決してない。
男性のシンボルの形がモロだった。鏡で自分の今の姿を見たら月夜田は発狂することだろう。
祈っていた御社に裸祭りが力を与えて変なことになったのだ。
「黒酢みたいのが出るの?」と構える月夜田を
「みことちゃんそれだけはダメーッ!!」
と、ありみちゃんが吹っ飛ばした。

「もう戦わなくても大丈夫です。裸祭りがウンディーネさんの怒りを鎮めてくれたみたいですから…たぶんですけれど」

「じゃあ…私の、このくだり…いらないじゃん」
月夜田は転げてるままつぶやいた。

はたして裸祭りでウンディーネの怒りは鎮まったのだろうか?
ウンディーネと高端Jr.の秘密とは!?
疾風怒涛の次回を待てぇ☆

210 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/11/01(月) 18:40:24 0
>207
>「ふげらっ」
「牧街殿!」
まきがいは たおれた!

>「水・龍・撃!!」
「ばたんきゅー」
カフェと師匠は たおれた!

ざんねん! まきがいたちは ぜんめつした!

>208-209
しかし! まきがいは いきていた!
>「天竜落地!申し訳ありませんでした!!命だけは助けてください!ほんっと勘弁してください!最初に吹っかけてきたのはそっちだから俺たち何にも悪い事してないはずっすよ!助けて!ヘルプ!」
>「天にペッしたらペッは自分にかえっていくの。だから神に逆らっちゃだめなの。わかった?」
まるでいじめっ子といじめられっ子のような光景が繰り広げられる。
それを見た高端Jr.が意外な行動にでた。牧街をかばうように間に割ってはいる。
「やめてあげて! もう十分じゃないか!」
信じられないといった感じのウンディーネ。
「私に逆らうというのか!?」
「最初はこっちにきて欲しいと思った。毎日一緒にゲームができたらどんなに楽しいだろうって。
でも命惜しさのあまり裸で走り回るような人はこっちに来たらダメだ!
僕のぶんまで…いや、いじめを苦に自ら命を絶った全国のヘタレたちのぶんまで生きるんだ!
彼はヘタレの希望の星なんだああああああ!!」
裸祭りで乱心気味なのか、力一杯力説するJr.。
「なるほど、こやつの心の弱みにつけこみ甘美な死に誘ったか……!」
倒れながらも台詞だけは確保するカフェ。
「違うよ。彼女は助けようとした。でも僕自身がそれを望んでいたから助けられなかったんだ。
ママが後を追って飛び込んでから思った。なんてバカなことをしたんだろうって。
ママの魂はそれっきり行方不明だ。そして泉が埋められて彼女は変わってしまった……」

「それ以上言うなああああああああ!」
「口答えするんじゃありません!」
「泉を埋めるとはおろかな人間どもめ……」
「死んだ後ぐらいせめてもうあなたに寂しい思いをさせるわけにはいかないの」
「金欲しい(ボソッ)」

ウンディーネは こんらん している!

そしてカフェは驚くべきものを目撃した。
「……なんと!」
ウンディーネに重なって、うっすらと女性の霊が見える。
「Jrの母親か!?今まで精霊の方が強すぎて見えなかったのが混乱したせいで見えるようになったのか……!
融合して訳が分からなくなっているゆえまずは二人を引き離さねば!
皆、母親の霊に語りかけるのじゃ!」
皆に協力を呼びかけるカフェ。
(もちろん放送禁止の兜を被ったみこと含む。動揺させるという点で意外と効果を発揮するかもしれない!)


211 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/03(水) 00:36:44 0
「うう…でもアレっすよ、自分から正体見せておいてみたから死ねってのはどうかと…」
踏みつけられながら、必死に弁明を試みる牧街
心なしか物凄い弁明の仕方が様になっている
そうだ、牧街は命乞いの達人でもあるのだ!!
(俺の巧みな命乞いの技術で皆を救ってみせる!!なーにどうせ警察来るんだ、時間稼げばこっちの…)
>「神様。たすけてください。牧街さんを捧げるので助けて下さい」
「ってちょっと待てぇえええええええええ!!」
降伏と見せかけて実は時間稼ぎと言う腹黒い戦法は、しかし背後の月夜田の一言で一気に牧街をいらぬ大ピンチへと導いてしまう!
>「最初はこっちにきて欲しいと思った。毎日一緒にゲームができたらどんなに楽しいだろうって。
>でも命惜しさのあまり裸で走り回るような人はこっちに来たらダメだ!
>僕のぶんまで…いや、いじめを苦に自ら命を絶った全国のヘタレたちのぶんまで生きるんだ!
>彼はヘタレの希望の星なんだああああああ!!」

「あの祠の神様は何なのですか?ねぇ!アレ何の神様?あの卑猥な鎧は何?ねぇおばあちゃんん!俺死ぬの?ねぇ!」
Jrの熱弁を裏付ける、後ろで必死で助かろうと老人から情報収集を図る牧街
「落ち着けぃお若いの、アレは神様をまつっとる祠ではない」
「何?何?じゃあ何?」
「かつてこの村で子宝に恵まれる事を願って開かれとった裸祭りで巫女がつけていた鎧を収めとる祠じゃ
泉の埋め立てにともなって裸祭りもできなくなってしまっての、ずっと放置されとったのじゃ」
「話から察するに、俺は死ななくていいんですね?」
「まぁ、見た感じ祈った行為に反応して鎧が反射的に出てきたみたいじゃからなぁ…」
「そ…そら簡単に神様が力かしてくれればGS何ぞいりませんからねぇ〜…、あぁ…いかった…
っと、本編本編」
無事牧街の生還が確定した所で、牧街も本編に意識を戻す
ちなみに今回は良かったが、化け物や妖怪等分けのわからない物をとりあえず神様として祭っている場合は多々ある
神様は皆人間に優しいわけでは絶対に無いのだ
電気が通っていると思いませんでしたで人を感電しさせたりまさかアレほどよろめくとは思いませんでしたで電車を停めたりするレベルの重大事故が起こりかけたわけであるが
これが普通のGSなら、一生根に持って、下手すればどす黒い仕返しをするのだろうが
そこは牧街
命が助かった喜びと本編に取り残されてはいかんという思いから、もう月夜田への怒りを完全に失念している
その内マジで月夜田に牧街が殺されるんじゃないだろーか…これ

「ウンディーネと高端さんの妻を分離するには……」
それはそうと本編、混乱するウンディーネを見ながら、牧街も必死に無い頭を回して分離の方法を考える
高端Jrは確かに牧街の命を狙ってきた
だが、家族が苦しい思いをして悲しむ気持ちは牧街には痛い程よくわかる
この男は勇気は無いが人情が無いわけではない
助けて平和的に解決できればそれでいいと思った
「そうだ!裸祭りの儀式をもう一回やって、それでウンディーネを満足させれば自分から分離するんじゃないですか?」
「しかし…裸祭りの儀式には泉がどーしてもいるんじゃ」
「何で?」
「裸祭りのラストではあの男根型の鎧を纏った娘が全裸になって泉に映った己の恥部に飛び込む事で…
まぁ山奥の村じゃからな、村人が欲求不満にならんように年に一回それですっきりしようと言うわけだったのじゃ」
「スレが通報されそうだからあんま詳しく言うのやめましょう…ってかウンディーネが単に欲求不満なんじゃないんですか?」
「牧街君、その方向で直接的な解決方法考えた方がスレ終わりそうな発想だにゃ。それでいくとどーしてもその…にゃ、わかるでしょ?」
「自重します。で、どうします?」
「祭りの儀式の意味を考えるニャ、スレが18禁じゃにゃいからあんまり声に出しちゃいけにゃいけど、泉に映った娘をウンディーネに見立てていたとするにゃら…」
「……月夜田さん、ウンディーネにその鎧着たまま頭突きで突進して行ってください、それで多分解決です」
「精霊も三大欲求もっとるんじゃのぉ…」
「それがたまれば苛立っとったのか…」
「睡眠欲ですね、そうですね、はいそういう事でレッツGOで」
ギリギリアウトな感じがしないでもないが
良く考えてみれば水の塊に金属の棒が突っ込んでいくだけだ!
OKOK!本編なんか乳首が出てる!

212 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/03(水) 00:41:03 0
「それがたまれば苛立っとったのか…」 ×
「それがたまっとったから苛立っとったのか」○

すいません、間違いました


213 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/11/06(土) 02:38:24 0
>「Jrの母親か!?今まで精霊の方が強すぎて見えなかったのが混乱したせいで見えるようになったのか……!
>融合して訳が分からなくなっているゆえまずは二人を引き離さねば!皆、母親の霊に語りかけるのじゃ!」

人智をこえた理解出来ないようなことでも人は実感することができる。高端Jrの傍らにいた高端父の口から嗚咽が溢れ出す。
「おっおっおおお〜!!おまえは、そんなところにいたのか!?嫁よ〜帰って来てくれ〜!!」
ウンディーネに縋りつこうとする高端父。
「あ!夫婦の愛の力ならJr君のお母さんを助けることができるかも知れません!!」
顔に喜色を覗かせながら叫ぶありみちゃん。
「うぼわっ!!」と高端父の悲鳴に一同は目を疑う。
無残にも、水球の衝撃が高端父の胸郭を押し上げ近くの塀に吹き飛ばす。水龍撃が繰り出されたのだ。
「え!?」
一瞬の出来事に月夜田も目をごしごしする。攻撃時に一瞬見えた高端母がニンマリと笑っているように窺えたから。
「夫婦仲は悪かったみたいですね…」
「……そ、そうみたい」

「人間なんて大きらい!人間なんて最低!お金がなくって稼ぎの悪い人間なんてホントに最低!!」
人間最低のキャッチフレーズが分離しかけた魂を一つの意志に再び統一してしまった。高端父は余計なことをしてしまったようだ。

太古の昔から人は乞う。雨乞い。物乞い。命乞い。
牧街の綺麗な土下座をもってしてもウンディーネの怒りを鎮めることはできない。

「よし!ここは私の交渉術でウンディーネさんを説得してみせる!!」
師匠であるカフェに頼まれごとをされた月夜田は上機嫌になっていた。すると牧街が…

>「……月夜田さん、ウンディーネにその鎧着たまま頭突きで突進して行ってください、それで多分解決です」

「えー!?野蛮的だからいや!!」
きちんと話を聞いていなかった月夜田は反発して、牧街にちろっと舌を見せると交渉するためにウンディーネにツカツカと歩き出した。
「きゃーなに、このこ!気持ち悪い!!」
ウンディーネは水龍撃を放つものの鎧が濡れていくだけ。もともとは相性がよいアイテムなのかダメージは軽減されているようだ。
「あのウンディーネさん!私、月夜田みことって言います。GS見習いです。あなたを極楽にいかせてみせます!
よろしくおねがいしますっ!!説得されてください!!」
元気よく深々とお辞儀をすると長い兜の重みで、月夜田はよろけてウンディーネの体に、ざぶんと入り込んだ。
「あん…」とせつなそうな声がしてウンディーネと高端母は分離しかけたが、まだ二人の片手は離れない。

よく見れば掴んで離さないのは高端母のほうだった。

「そう…永遠の夏休み…。都会の学校でJrがいじめられていたから…
私たちは、この村に引っ越してきたの。今も私の心にあるのは、ほんのりとした悔しさと憎しみ。
泉を人間に埋められたウンディーネも私も人間を憎んでいる気持ちはおなじ…だから…憎むの…」

「完全に分離できてないにゃー!!言いにくいけど突きかたが甘かったにゃ!!
それとウンディーネさえ鎮めることが出来ればいいと思っていたけど母親にも問題ありにゃ!!?」

「…ぶく…ぶく…んが〜…がぼがぼ…」
月夜田はウンディーネの体内に包まれて溺れかけている。

214 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/11/11(木) 01:01:01 0
【遅くなってすいません】

>211-213
18禁ギリギリ? いや、特に問題はない! 祭りは文化だ!
>「…ぶく…ぶく…んが〜…がぼがぼ…」
Jr.は急いで駆け寄って月夜田……ではなく母親のもう片方の手を掴む。
「ママ、彼女の手を離して!」
「嫌! 離したら私は何の力も……」
親子が言い争っている隙に、カフェが裸老人たちを術にかける。
「おじいちゃんおばあちゃん、ウンディーネを開放してあげて!
埋めた泉を元にもどしてあげて!」

「そうするかね、夏休みはもう十分もらったぞな」
「おう、正直そろそろ成仏したいと思っとったところじゃ」
「ほいさ」
「ほいやっさー」
地面を彫り始める裸老人たち。
とはいえ人力でちょっと掘ったぐらいで泉が復活するはずはない。
と思いきや……

「あったぞー!」
突如水流が吹き上がる。見る見るうちに周囲に水が溜まっていく。
「温泉の後の水風呂じゃー」
「それはええのう」
老人たちがくつろぎはじめる中、ウンディーネが驚きの声をあげる。
「なぜ……!? そんなに簡単に……」
その疑問にカフェが答える。
「本来泉が簡単に埋められるわけがない。
人の手によって埋められたのはきっかけに過ぎなかったのじゃ。
泉をふさぎ続けていたのはそなた自身、いや、そなたと融合したJr.の母だったのじゃ!」
「そうだった……のね……」
ウンディーネは、湧き出した水に溶け込むように高端母から離れた。
「人間への憎しみはどうしたの!? 私を裏切るの!?
私はJr.に永遠の夏休みを過ごさせてあげたいのよ! 嫌あああああああ!」 
残るは半狂乱の高端母だ!

215 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/14(日) 02:21:30 0
「ちぇっ、俺の言った事だと思って…。まぁ、本気で聞かれても問題か、えぇ」
舌出して牧街の言う事を聞かない月夜田に俺舐められてるなぁと頭ポリポリかきながら思う牧街
まぁ、牧街が舐められないようだったらこの世に舐められる先輩などという属性は生まれないわけで…

が、偶然にも月夜田は牧街の指示通りに行動してくれた

「駄目だ!入れるだけじゃ!こう、アレだもっとえーっと」
>「…ぶく…ぶく…んが〜…がぼがぼ…」
「おっとと…ピンチになる事もあんだね、しっかり」
溺れる月夜田を引っ張って救出しながら、デモンサーカスや紅バサミすら傷一つつけられず、間違いなく拳を命中させたはずなのに何故か人形に代わっていたためこう何か幸運系の隠し能力が絶対についていると思われた少女の意外なピンチに
ちょっとレアだなぁなどとノンキに考えながら近づき、腰に手を回して引っ張り出してあげる牧街
こうして、牧街のこれからピンチになったら月夜田を盾にして攻撃を防げばまず当らなくて済むだろう計画は水泡に帰したのだった

そうしてる間に泉が湧き出し、ウンディーネも落ち着きを取り戻した
が、高端母はまだ半狂乱で狂っている
彼女の叫びを聞いていた牧街は、永遠の夏休みのフレーズにカチンときた
「こらぁ!!あなたの様な親ばかが現代社会を腐らせるニート共を作り上げている事が何故わからないんだ!!
それじゃ息子は一時的に幸せかもしれないけれど、自分の力で困難に立ち向かう力や、嫌な事と向き合う力を持たなければ歳をとった後に大きく後悔するんだぞ!!
永遠の夏休み何か駄目だ!!
いや、学校に行かないだけならいい!俺だって小学校も中学校も高校もほとんどいかなかった!
けど!!俺は代わりに自分が将来をかけてやるべき事を見つけて、それに向かって突き進んできたつもりでいる!
人に誇れる物だって持っている!!」
「五月蝿い黙れ黙れ!!そうやって現代社会が私のかわいい息子を苦しめるから、私は現代社会と対峙しなくていい永遠のセカイにJrを連れて行くんだ!!」
「ふざけるな!!そこでJrを待っているのは永遠の快楽じゃない!!自分の力で何も成し遂げられずに母ちゃんの手の中で腐り続ける、永遠のむなしさだ!!それはJr自身も感じている事だぞ!!」
「だって…でも…Jrは…」
「そもそもなんでJrは苛められたのか知ってるのかあんた!」
「それは……」
一泊おいて、ちらっと高端を見る高端妻
「この人が怪しげな新作ゲームをJrの友達にばら撒いたのがそもそもの原因で…」
うろたえまくる高端
「え!?いや、それは、その……私もいいゲームを作ろうと」
「嫌がるJrの友達にバイオハザードよりもグロくて怖いゲームをテストプレイさせて…」
「あ、アレは私の最高傑作と言っていい!アレの製作に関係できたんだ、むしろあの子達が感謝すべきだったんだ」
「お父さんがゲームゲーム言うから…友達皆に相手にされなくなって…近づいてもくれなくなって…僕の友達はゲームだけに…」
「でも楽しかっただろ?お前も楽しいって言ってたじゃないか?な?
それに、今牧街君も言ってたじゃないか、人生をかけてやるべき事を見つけろとだな…」
「それは当然、自分以外の人に迷惑をかけないでやる事が大前提です
迷惑をかけたなら、その責任をとるのが社会人であり、ひいては大人じゃないですか!」
「そ…その責任が面白いゲームなんだよ!」
「お父さんのゲーム、レビュー雑誌で独りよがりのつまらないゲームって…」
「う…五月蝿い!子供は黙っていろ!!」
段々正体があらわになっていく今回の黒幕

216 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/14(日) 02:22:18 0
「そう言えば、副業で始めたスーパーも何だか子供任せじゃったなぁ…」
「スーパーは息子さんがお父さんのために食いぶちを作ろうと始めたんじゃなかったかな」
「というかわし等の年金は確か高端さんが代表して預かってたはずじゃ」
「年金?ウンディーネも私も、あんた達に何か請求した覚えはないわよ。むしろGSが来るまで大人しくしてたわ。じゃなきゃもうこんな村水没してたはずですもん」
「いや、高端さんがウンディーネには色々必要だからってわし等を生きてる事にして…」
「そういやあの地下施設いくらしたのかニャ…」

「わかりました!皆さん!!」

そこで、高端は腰に手を当てて大声で怒鳴った
全員がジト目で見る中、高端は大マジな顔で叫ぶ
「私が牧街君とゲームで勝負し、私が勝ったら全て無かった事にしましょう!それでいいでしょう!」

「どーやったらそういう考えにいたるの!」
「このキピーー」
「アホタレ!」
「社会人の恥さらし!!」

凄まじい罵詈雑言飛び交う中、しかし高端はうろたえない
「さあ!牧街君、勝負だ!!」

あんまりにもいい顔して目を輝かせながら言う高端に、牧街は心底呆れ帰って頭を抱えると
やがて大きく拳を振りかぶった

「極楽へいかせてあげまっさああああああああああああああああああああああ」
「あげろごっぶ!!」

月夜田へ放った物より強烈な渾身の右ストレートを叩き込まれ、奥歯をボロボロこぼしながら吹き飛ぶ高端
小学校も中学校も高校もまともに行かずに、牧街は日々、恐山流除霊道場で鍛えていたのだ
本気を出せば肉弾戦だけならプロの格闘家とだってやりあえる(ただし肝心の悪霊相手には霊力や除霊術が関わってくるためいつものザマである)

「さ〜あ〜あなたの罪を数えてもらいませうか〜」
ボキボキ拳鳴らして近づいてくる牧街からあとづさって逃げながら、高端は今度はカフェ達に慌てて月夜田にターゲットを変更する
「き、君、そう君だ、君は見所があるな、うん、君、私とゲームで戦おう、この何もわかってないバカの代わりに、ね、いいだろ?楽しいぞ!うん」
高端は必死だ
だが、その必死さは先ほどの牧街の必死の命乞いにも満たない
惨めでバカバカしくて腐っている命乞いである

217 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/14(日) 02:24:35 0
カフェ達に慌てて×
慌てて月夜田に○

誤字申し訳無い

218 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/11/14(日) 16:03:39 0
「ごぱぁ…ぐぽぺ…」(たすけてパパ…ママ…)
薄れていく月夜田の意識とは別に、掘り起こした泉に浸り寛ぐ老人たち。
「母親の愛は海よりも深いものじゃ。のう?婆さんや」
「そうですねぇ。おじいさん」
ウンディーネはというと月夜田を胎内に孕んだまま湧き出した泉に溶け込もうとしている。

>「おっとと…ピンチになる事もあんだね、しっかり」
「ぷっはあっ!!けぽっ!!」
もうやばいと思った瞬間、牧街が月夜田の腰に手をまわしてウンディーネの胎内からひっぱりあげてくれた。
「やだ。牧街ってば、私の腰がそんなに好き?安産型の私の腰…。きもちわるい」
月夜田が、びしょ濡れのまま恥かしそうにぺたりと座り込むと装着されていた、わぁいの聖衣が
ひとりでに弾け飛び、空中で元の形を取り戻して、オーラを放ちながら泉のほとりにドスンと鎮座する。

そして『永遠の夏休み』このフレーズにキレて何やらグダグダとトグロを巻き始めた牧街は
高端たちから今回の事件の確信に迫る話を釣り上げると、たたみかけるように高端に詰め寄る。

>「さ〜あ〜あなたの罪を数えてもらいませうか〜」

「お父さんをイジメるなー!!」
拳を鳴らしながら父親を追い詰める牧街の顔面にJrのロケットパンチが放たれた。
(牧街さんに当たったかどうかは不明)
なんとJrに、困難に立ち向かう力や嫌な事と向き合う力が芽生え始めていたのだ。

>「き、君、そう君だ、君は見所があるな、うん、君、私とゲームで戦おう、
>この何もわかってないバカの代わりに、ね、いいだろ?楽しいぞ!うん」

「お父さん見て!Jrが…Jrが、あなたを守ったのよ!!」高端母の喜びの声に
カフェや月夜田にターゲットを変えようとしていた高端父は目をみはる。

「Jrああああ!!」父は息子に抱きついて耳元で囁く。
「ロケットパンチで、今度はあの娘(カフェ)をねらえ…。催眠術か何かを使う厄介な娘だ。
あとは父さんに任せろ。命乞いでもなんでもして、また老人たちを誑かして今度は母さんと三人で年金暮らしをしよう…」
抱きしめられたJrの瞳から涙が溢れる。
「パパのばか」
小さい声のあと爆音が響きJrは大爆発した。自爆したのである。
ロケットパンチを使えるのだから何か火薬的なエネルギーが内部から爆発したのだろう。
爆風で黒こげになった高端父はカフェの近くに転がった。リアルな話ではないから当然まだ息はあった。
仰向けになって空を見上げる高端の目には仲良く二人で天に昇って逝く母と子の姿がうつる。
「待ってくれ!!」叫びも虚しく、小さくなりつつある母子の姿。

「ぢっくしょおおおおおおおおおおお!!!!!!」
高端の黒こげの姿に油断していたカフェは後ろから羽交い絞めにあってしまう。
左腕はカフェの首を締め上げ、右手には先の尖った木の破片。
「おまえたちが来たから全部滅茶苦茶になったー!!資本主義の甘い汁がーこぼれ落ちていくー!!」
母子に捨てられた高端は自暴自棄になりわけの分からないことを叫んでいる。

219 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/11/14(日) 16:11:39 0
おきたこと
@牧街さんにJrのロケットパンチ炸裂
A父をかばう逞しいJrの姿に母、喜ぶ
B成仏しつつある母子に高端が自暴自棄。カフェさんを人質にとる
(くわしい行動の理由は不明。単なるパニックか?)

220 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/11/15(月) 22:16:39 0
>215-216
「……まずいにゃ!」
「やめるのじゃ牧街殿!」
何がまずいかって? このスレのコンセプトは除霊バトルであ。
事件の黒幕とはいえ人間、しかも正当防衛も成立しなさそうな見るからにショボいおっさんをフルボッコにしては法治国家的にまずい。
増してや殺したらシャレにならない!
「逮捕エンドもそれはそれで斬新かもしれぬが……」
「二番煎じだからダメにゃ!」

>218
>「おまえたちが来たから全部滅茶苦茶になったー!!資本主義の甘い汁がーこぼれ落ちていくー!!」
人質にとられたカフェ。しかしカフェと師匠は現在戦闘不能状態なので行動不能だ!
それにしては台詞が多いと思った君は某FFにおけるHPが0の状態を想定しよう。
さあどうする!?

「なんのっ、可愛い孫娘には手をださせん! あの世に道連れじゃあ!」
唐突に、まだ術の効果が切れていなかった裸老人が高端の後ろから飛びついて自爆した!
「ぎゃあああああああ!!」
二発目をくらった高端はぱったりと倒れて動かなくなった。
その上体からほわほわと幽体が出てきた。今にも成仏しそうだ。
「これで……良かったんだ。jr.おまえ……私もそっちへ……」
「ダメーーーーーー!! このスレは人死には禁止です!」
ありみちゃんが必死で幽体を抑えて阻止する。
「貴方は……こんな私を……」
「勘違いしないでください! このまま死ぬなんて卑怯です!
真人間になって人生やりなおしましょう!」
ありみちゃんは超能力を発動しているようだ。こうかはばつぐんだ!
「そうだな……、そうしたいのは山々だがこの重傷では……」

その時、ウンディーネの声が響いた。
「GS達よ、これは私からのお礼よ……!」
高端は重傷から一瞬にして回復した! カフェと師匠も戦闘不能から復活した!
水につかっている皆が回復した!
高端の幽体が体に戻ってむくりと起き上がる。
「なんだろう、一瞬死にかけたような……」
ウンディーネが語りかける。
「そう、あなたは一度死んで生まれ変わったの。あなたが前世で犯した罪の罰を与えるわ。
この泉の健康効果を全国の人に知ってもらってたくさんの人に長寿になってもらって。
そしてその観光効果でこの村を再興させるのよ!」

「よし、早速宣伝ゲームを使ってネット上でタダで配布するぞ!
美しき水の精……悪霊に勇敢に立ち向かうゴーストバスター……!
うおおおおお! 夢と希望に満ちたゲームのアイディアがほとばしってきた」
一回死んだことでゲームの趣向も180度変わったようだ。

裸老人たちが成仏していく空を、爽やかな秋風が吹き抜けていく。
「いきなり涼しくなったにゃー」
「なんと、永遠の夏休みを願う集合思念が終わらない夏の原因だったのか」
「そういうことにしておくにゃ」

221 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/20(土) 00:48:59 0
【遅くなって申し訳ありません】

ウンディーネは満足した

高端Jrは母と共に、困難に立ち向かう道を選び、成仏した

高端も改心し、「永遠の夏休み」は遂に終わりを迎えた

皆が達成感に打ちひしがれていると
「ご協力、ありがとうございました!」
カフェ師匠の横に警察官が立ち、何故か敬礼してきた
何だろうと皆が警察官の後ろを見ると…

「公然わいせつ罪の現行犯で、逮捕する!」
「はひー……」

月夜田の通報によって今頃駆けつけたオカルトGメンに、ちんちん丸出しでロケットパンチに倒された牧街が逮捕されている所だった
Jrのパンチで吹っ飛ばされてウンディーネの視界に入っていなかったため一人だけ傷が治っていないかわいそうな牧街は
知らない人が見ると、GS達が協力して変質者牧街をやっつけた光景にしか見えない
意識がもうろうとしてる牧街は警官に連れられ、ふらふらパトカーに乗せられ、カフェ師匠等が止める間もなく連れて行かれてしまう

まぁ、脱ぐのは悪い事だし…ね
いざとなったら恐山師範が何とかしてくれるだろう、きっと

霊力を大幅に消耗していた藤原もウンディーネの回復術と、戦闘で負傷者が出ていることを前提としてオカルトGメンが連れてきたのだろう救急車に乗せられて行ったため、GSとしてこれからやっていく分にも問題無さそうである

これで全てはめでたしめでたし!

【シナリオクリアーでよろしいでせうか?】

222 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/11/20(土) 15:15:16 0
裸老人たちの白い影が青空に溶け心地よい風が吹きわたる。

>「いきなり涼しくなったにゃー」
>「なんと、永遠の夏休みを願う集合思念が終わらない夏の原因だったのか」
>「そういうことにしておくにゃ」

「すずしいー。あっと言う間に秋ですねー。夏休みも終わりです。
今回の事件もみなさんの協力で見事に解決できたわけなんですけれど
私ってぜんぜんお役に立ててませんでした。そこが心残りというか、かなしいです」

感慨にふける月夜田だったが、ふと見ると泉をスイマーの霊が泳いでいる。
導入時から月夜田に個別にとり憑いていて、時々睡魔に襲わせていた張本人。
彼はこの村の綺麗な泉で泳ぐのが夢だったらしい。

「ありがとう…ここまでつれて来てくれて。ここの水さらさらで超きもぢいい!!」
満足したスイマーの霊は老人たちの霊を追いかけるように空を泳いで逝く。
「冒頭で猫師匠が憑いてるにゃっていってたのってあの人?ここまで憑いて来たってことでOK?」
「そういうことにしておくにゃ」
「…私としては、今日一番の知らんがな、ょ…」

>「公然わいせつ罪の現行犯で、逮捕する!」
>「はひー……」

「わ!牧街さんが捕まった!宇宙人みたいに!
でも、あーいう人って自律神経失調症とかですぐ無罪になれるんでしょ?いい世の中だー」

なんとも無責任なことを言っている月夜田だったが、夏休みの終わりとともに彼女には恐怖が待っている。
終わらない宿題地獄という恐怖が…。

【めでたしめでたしでした。ありがとうございましたー。とっても楽しかったです!!】

223 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/11/21(日) 15:36:57 0
>221
「早い対応感謝する。事件は全て解決したゆえ……なぬ!? なぜに逮捕!?」
「しまったにゃー! 傷害罪が回避できて油断していたにゃ。
フ○チン姿が場に馴染んでしまって忘れていたけど下半身露出も立派な犯罪にゃ!」
気付いたときにはすでに遅く、牧街は手際よく連行されてしまった。
「まさか次のミッションは牧街くん救出シナリオか!?」
「ま、まあ猥褻物陳列罪ぐらいにゃらすぐ許してもらえる……はず」

>222
「いやいやいや、真夏のような暑さがおさまらなかっただけで夏休みはとっくに終わっておるぞ!
まさか宿題をまだ出しておらぬではあるまいな」
スイマーの霊が幸せそうに成仏していく。
「願いがかなってよかったにゃー」
そこに都合よく猫バスがやってきた。
「さあ帰るにゃ。家に帰るまでがご長寿村ツアーにゃ」

爽やかな秋の風の中を猫バスが駆けていく。
約1名の尊い犠牲者(逮捕者)を出し、過酷なツアーは幕を閉じた!
【シナリオクリアー】

【時事ネタをノリでつなぎあわせただけの見切り発車でどうなることかと思いましたが
皆さんのおかげで無事にシナリオクリアーとなりました。ありがとうございました!
あの二つのネタを結びつけるには永遠の夏休みというキーワードを使うしかないなと思ってこうなりました。

>牧街さん
まさかの逮捕エンドwww 逮捕回避するにはズボンをはかせる必要がありましたねwww

>月夜田さん
憑いてる設定をどっかで使おうと思いながらうまく使えませんでしたがちゃんとオチで使ってくれてありがとう。
いっそ毎回このパターンで何か憑けていっても面白いかもw】

224 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/23(火) 02:25:40 0
シナリオごくろうさまでしたー
皆さんあらためてアリガトウございます!

>月夜田さん
お疲れさまでしたー
楽しんでいただけてなによりっす
ってか今回は俺前回の隊乱闘の時に気づくべきとこに気づかず同じミスしてましたね
申し訳ありません
その辺の設定が(あれば)いつか開花するのをできればその時盛り立てられたらなと思いつつ、楽しみに待っています
そういうわけでこれからもどうかよろしくお願いしますね

>カフェさん
今回も又、色々学ばせていただきました
カフェさんのTRPGの進め方は大変勉強になり、今後も参考にしていきたい所望です
これからもよろしくお願いします

次回、どうします?
……できればゾンビ村のリベンジして今度こそ…っと思ってるんですが駄目っすか?

225 :名無しになりきれ:2010/11/23(火) 02:27:40 0
テロリストに占拠された学校に攻め入るのはどうだろう

226 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/23(火) 02:31:00 0
あーつまり、また俺が書きたいって事です
はい
申し訳ありません
小学生じゃないんだからそれなら「もう二度とストーリーは作らん」などと守れん事ほざくなと言われたらその通りなのですが
書きたくて書きたくてしようが無くなりました
ごめんなさい申しません書かせてくださいお願いします

227 :名無しになりきれ:2010/11/23(火) 02:42:35 0
wwww

228 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/23(火) 03:04:38 0
申しません×
もうしません○

229 :名無しになりきれ:2010/11/23(火) 14:39:22 O
参加希望。
まとめサイトのログと原作は読んどいた方がいい?

230 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/11/24(水) 00:17:13 0
>224
そんなそんな! 身に余るお言葉です!
こちらこそ牧街さんのキャラ造形は凄いと思ってます。
史上最強のヘタレ牧街とか究極のツンデレ恐山師匠とか。

リベンジは必要ないですよ。失敗してないんだから。
だがしかし是非次のシナリオをお願いします!

>225
「すまぬが“ゴースト”スイーパーだからテロリストは管轄外じゃ。
悪霊や妖怪に占拠されたというなら話は別じゃが。学校の怪談みたいになりそうじゃのう」

>229
わーい、いらっしゃい!
一話ごとに独立した話になってますが背景としては
デタントが白いほうに傾いててそれを一気に元に戻そうとするテロ魔族が裏でごそごそやってるという設定があります。
牧街とカフェはそれぞれ事務所を持ってます。月夜田はカフェの見習い(?)みたいなポジションです。

レギュラーNPC
ありみちゃん……ゾンビだけど常識人。洗脳の超能力使い。
師匠……秋葉原流の師範でカフェの師匠。猫耳の美少年。正体は化け猫。
恐山断弦……牧街の師匠。

かくいう自分も原作はそんなに詳しくありませんw
読まないよりは読んだ方が楽しめるけど読まないと参加できないという事はないと思います。

231 : ◆tdRFpd9hXw :2010/11/24(水) 18:36:07 O
次シナリオ参加希望です。

【名前】
ザーボ・ン・サント・ド・ドリー・アサン
【年齢】
18
【体格】
もやし体型
【容姿(霊衣)】
紫紙の貞子カット、黒ジャージ
【属性】
オタ系
【霊圧】
53
【特殊能力】
タルパ使い
【装備】
財布、タルパの元ネタの待ち受けの携帯電話
【趣味】
妄想
【備考】
幼い頃に見たアニメのキャラに心底から惚れ、そのキャラのことを考えて生きてきた女の子。
中学から引きこもり始め、とある掲示板で惚れたキャラでなりきりやTRPGをやっている。
そして、掲示板でタルパというものを知った時、あるものを生んだ。

【名前】
ヘソーザ様
【年齢】

【体格】
小柄
【容姿(霊衣)】
紫色の頭頂部に白い肌に尻尾持ち、素っ裸
【属性】
タルパ
【霊圧】
53
【特殊能力】
無し
【装備】
無し
【趣味】
散歩
【備考】
上のドリーが狂おしい愛故に生んだもの。
タルパとはチベット密教の秘奥義で、修行を極めた者のみに伝えられる秘奥義。
日本語訳で「人工未知霊体」つまり、人間が「無」から霊体を作り出してしまう方法です。
【テンプレ終わり】

問題点1
一人で2キャラは良いのか?
問題点2
霊体を生み出すなんて一流どころの技では?
問題点3
このタルパキャラは版権的に限りなく黒に近い。
これらの問題点に引っかかるようなら変えさせてもらいます。
ちなみにタルパについてはオカ板でスレがあるし、まとめサイトもあります。
詳しく調べたい方はそちらを参照。

232 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/26(金) 10:24:50 0
>>225
「こういうのこそ警察の仕事です!まさに警察の仕事です!
たとえ相手が幽霊でも警察の仕事です!」
「公的施設を普通に民間人が救うと国家の面子がたたんしなぁ
一番湯のカナタの世界ならともかく」
>>229
いらっしゃいっす
ちなみに恐山師範が妙な子飼いの部隊を持っていますが
前その部隊を前に出しすぎてGMやってくださってた方に迷惑をかけてしまったので、以後本編になるべく関わらないようにさせるつもりでいるのでご安心(?)ください

カフェさんのおっしゃったとおり、パワーバランスさえしっかり守っていただければ後はよほどの事が無い限りダイジョウブです
だって
 椎 名 高 志 の 世 界 だ か ら で 大 抵 の 事 は 片 づ き ま す も ん 
警察がF15を配備してる世界です
何かあったら言うので安心してご相談ください
>>231
質問1
全く問題ありません
質問2
才能があっても使い方が下手なら問題ありません
見たところ明らかに使い方の下手なキャラである事は間違いないので問題ありません
質問3
それが雄一気がかりですが、まぁ、大丈夫でしょ、うん

OKです
でもパワーバランスだけはほんとに気をつけてくださいね

話しは明日にでも投下します

233 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/27(土) 12:15:45 0
前触れ無く、『ソレ』は発生した

急ブレーキの音、凄まじい衝突音と共に、男女の絶叫が周囲に響き渡る
(…事故かぁ?朝っぱら…ぁ、いや今昼か…)
そんな緊急事態の騒音も、起きたばかりのまどろみの中にある牧街モリオには特に気にするような物ではない
何もする事が無く寝ていても腹はすく、カフェもカフェの家族も皆今真面目に働いているっつーのにこの男はまた家でNEETしていたのだ
そろそろマジで事務所が危ない
そんなバカ者が昼食をとろうと台所へ行こうとした、その時

「キケケケーーーーー!!」
突如、目を金色に輝かせた30cm程の大きさの小鬼が窓ガラスを叩き割り、牧街の部屋に乱入してきたではないか!!
「おわぁ!?おわわぁ!!」
突然の奇襲に、無論、この男が何かできようハズは無い
慌てふためいて逃げようとする牧街に、小鬼は素早く飛びかかり、その首筋に噛み付いてきた
「ぎゃぁ…が…」
小鬼の牙は簡単に牧街の肉を引き裂き、喉を食いちぎらんとする
激痛によろめいた牧街だったが、しかし素早く装備を入れてある押入れに飛びつき、衾を開けて中から破邪札を手に取り、首にかじりつく小鬼に叩きつけた
「ギャアアアアアアアアア」
10万円の破邪札を受けて、小鬼はあっけなく爆発四散する

「キャアアアアアアアア」
「助けてくれぇええええ」
ほっとする間も無く外から悲鳴が聞こえ、割られた窓から覗いて見れば、外でも3〜4体の小鬼が電柱に激突した軽自動車に群がり、中の男女を襲おうとしている真っ最中だった
「待ってろ!車からでるな!!」
おわぁどうしようと牧街が慌てている中、周囲をパトロールしていたらしい警察官が格好良く軽自動車に駆けつけ、小鬼に特殊警棒を振りかざした

「何!?」
なんと、警棒はするりと小鬼の体をすり抜けてしまう
「キキーーーー」
「ひっ!」
標的を変えた小鬼達は次々と警官に飛びつき、一斉に警官にかじりついてきた
「ギャアアアアアアアアア」
小鬼にかじりつかれ、警官が絶叫を上げて苦悶する
その牙が警官に致命傷を与えんとした、その時
「吸引!!」
吸引札が発動し、小鬼四体はきゅぽんっと音を立てて札に吸い込まれた
「大丈夫ですか?」
そう言って警官のピンチに駆けつけ…遅れた牧街の前で、ありみちゃんが噛み付きまくられた警官を介抱する

「ありみちゃん!」
「あ、牧街さん、無事ですか?」
もうろくな物が残っていない装備を整え、アパートから駆け出してきた牧街に気づき、ありみちゃんが嬉しげに微笑んだ
その笑顔に、牧街が一瞬赤くなるが、とりあえずそれどころではないのですぐ本題を切り出す
「どうしてここに?っつか一体何が起こってるんですか?」
「私にも何が起こっているのかは…
桜井さんが…その…前回の事件で熱中症で体を壊して入院しているので…私ゾンビなので病院入れないから牧街さんの所でお手伝いしてようかなとこっちに来る途中に…」
ありみちゃんと牧街が困惑していた、その時

「…!!」
「警報…ですね」
非常事態を告げる低いサイレンが、関東地方一帯に響き渡った

234 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/27(土) 12:35:42 0
『現在、関東地方全域に、特別非常事態宣言が発動されました、市民の皆様は、速やかに指定の避難場所に避難してください、繰り返します、市民の皆様は…』
鳴り響く警報と共に、上空に飛んでいたヘリコプターから避難を呼びかける声が聞こえてきた

「…」
「……あのぉ」
「へ?」
「やっぱこういう時って…私達逃げる側…ですよね?」
「当然ね……よし!逃げませ」
「ゴーストスイーパーの方ですね!」
お国が許すのだから今回は逃げていいんだ!バンザーイさぁ避難所へレッツゴー
と浮かれていた牧街を、無線で本部とやりとりしていた先ほどの警官がさえぎった
「そうですが…何か?」
「GS資格取得者は、直ちに市街地に展開、市民の避難を警察とオカルトGメンの指示に従って助けるように、との事です。ご協力ください」

「え!?だってオカルトG…」
「Gメンだけでは手が足りません、お願いします!」
「牧街さん!やりましょう!」
突然の展開に、うろたえる牧街を畳み掛けるように頼んでくる純粋な二つの瞳
国家権力と女の子
その二つに頼まれて、断れる程牧街は悪い奴では無い
「わ…わかりました、やらせていただき…」
「わぁあああああああ助けてくれええええええ」
「さ!早速でましたよ!」
「さささ!GSの先生、やっつけに行って下さい!」
「だあああああああああ畜生!どーなってんだこりゃああああああああああ」

牧街の雄叫びと共に始まった今回の物語
果たして敵の正体は何か!
そして関東の運命は!

235 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/11/27(土) 13:30:44 0
【モンスターデータ】
小鬼
知能:低い
特徴:30cm程度の牧街に簡単に倒される程度の悪霊
鋭い牙と爪を持ち、人間の体を簡単に傷つける事ができる
霊体であるため通常兵器は効かない
とにかく凶暴で、冗談が通じない
関東各地に突然わらわらと大量に出現した
原因はまだ不明

236 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/11/27(土) 17:06:22 0
「○○高校前」と書かれたバス停から坂道へと曲がったところで、「若林春日」は足を止めた。
かろうじてバス通りが見通せる視界の隅に、車道へ散らばる小鬼の姿が映ったのである。

「なんでいありゃ?街中に小鬼なんて珍しいねぇー」
男は長髪に時代遅れの学ラン姿。瞠目すべきは背中に背負った銀色の巨大な鉄槍。
昭和の世界からタイムスリップをして来たような、なんとも風変わりな男である。
「雑魚はすっこんでなさい」
若林が小鬼たちの群れへとゆっくりと闊歩し、右腕を振り上げると肩から二の腕までが
異様に膨れ上がり学ランが裂け、内側から露出したのはこれも鋼のような筋肉の瘤。
鋼の筋肉に鋼の槍は小枝の如く天に振り翳されると、瞬きをする間も与えず銀光が孤を描く。

キィンッ!!
硬い音が響き、弾き飛ばされた車のタイヤが風を切って飛んだ。
急ブレーキの音、凄まじい衝突音と共に、男女の絶叫が周囲に響き渡る。
「む…」
タイヤを失い電柱に激突した軽自動車に3〜4体の小鬼が群がり襲い掛かろうとしていた。
「やばいね。これはやばいよ」
男は的を大きく外し子鬼でななくタイヤを斬断してしまったようだたったが
それでも胸郭を張り、ゆっくりと軽自動車の男女を救出に向かう。

そして救出にかけつけた警官も小鬼に襲われた。

そうこうして自分で自分が面倒くさくなった若林が救出を諦め踵を返そうとしたその次の瞬間。
ありみちゃんが小鬼たちから皆を救う。

>「ありみちゃん!」
>「あ、牧街さん、無事ですか?」

着の身着のままアパートから駆け出してきた牧街と、ありみちゃんの親しげな会話。

「!!(可愛い!!)」
若林の2m近くある巨体が滑らかに、風ひと筋生むこともなく電信柱の陰に隠れた。
「なにあの子…すごく可愛い」
紅潮し電信柱から覗く若林のその顔は赤鬼にようでかなり気持ち悪い。
「可愛いでございますな。あの殿方は…」
若林のハートの形の両眼が牧街を凝視していた。

237 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/11/27(土) 17:09:59 0
『えーーーーーー!!?』午前の終わりに教室内に響き渡る生徒たちの悲鳴。
午後から抜き打ちテストが行われるということを教壇の教師が伝え、無意味にメガネに閃光を煌かせた。
昼休みも含めて執行猶予があるということは厳密には抜き打ちじゃないのかも知れないが酷な話である。

月夜田が机の上にお弁当と教科書を散らかしながら悲鳴をあげていると

>『現在、関東地方全域に、特別非常事態宣言が発動されました、市民の皆様は、速やかに指定の避難場所に避難してください、繰り返します、市民の皆様は…』
鳴り響く警報と共に、上空に飛んでいたヘリコプターから避難を呼びかける声が聞こえてきた。

「らっき〜!!」

ドンガラガッシャーンッ!!
ガラスの破片の雨と一緒に無数の小鬼たちが教室に乱入して来る。

【今回は助走というか、あんまり気にしないでくださいw
うざかったらそのまま話を進めて下さい】

238 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/11/27(土) 17:19:58 O
>>234
>『現在、関東地方全域に、特別非常事態宣言が発動されました、市民の皆様は、速やかに指定の避難場所に避難してください、繰り返します、市民の皆様は…』

『ドリーさん。今のを聞きましたか?』
「はい、ヘソーザ様。確かに聞きました」
カーテンを閉め切った、パソコンの光だけが部屋を照らす。
一人は椅子に座り、もう一人?は相対するように空に浮いている。

『では、さっさと行きましょうか』
「嫌です。まだ今日のヘソーザ様のなりきりレスが終わってません。
それが終わるまでは死んでも動きませんっ!」
空に浮いていた一人?であるヘソーザ様は溜め息をつくと、座っているドリーと重なるように座る。
ドリーは抵抗もせずに霊体であるヘソーザ様を体内に受け入れ、ヘソーザ様はドリーに入り込んで、肉体の支配権を奪った。

「あぁ、ヘソーザ様が体に入ってくるか・ん・か・く!
これこそが真の幸福よぉ」
『黙りなさい!いつも私ばかりに頼らないで、たまには自分から私の元ネタ関連以外のことにも、積極的に動きなさい!』
ドリーの肉体に入ったヘソーザ様は椅子から立ち上がり、カーテンを開ける。
日光が入り込んで露わになった部屋の様子は、きっちりと整理整頓がされていた。
ドリーは自分から片付けることはしないので、ヘソーザ様が生まれるまでは、非常に汚い部屋であった。
しかし、ヘソーザ様は几帳面な上にきれい好きな為、生まれて一月も経たない内に、憑依と掃除を覚えたのだ。
パソコンの電源を落とし、部屋から出て、玄関に向かう。
家に家族はいない。
引きこもりのドリーをヘソーザ様に任せ、旅行に出ている。

『おっと、靴を履くんでしたね』
ヘソーザ様は霊体である為に、靴を履くという習慣は持っていない。
ドリーの体で裸足のまま外に行こうとし、扉を開けた時に気付いて、その場にあったサンダルを履く。

『確か、避難場所は近くの学校でしたね』
「私は知りませんわ。ヘソーザ様」
『今度から確認しておきなさい』
ドリー達は避難場所であると思われる、近所の学校に向かった。
少し歩いていると、目の前には小鬼が倒れた人に群がっていた。

>「わぁあああああああ助けてくれええええええ」
『ちょっと、どうするんですか!』
「戦ってくださいませ、ヘソーザ様」
『そんなことはしたことありませんよ!』
ドリー達は襲われてる人を前にして、立ち往生するしかなかった。

239 :名無しになりきれ:2010/11/27(土) 21:51:30 0
んで〜〜?

240 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/11/30(火) 01:34:10 0
>237
カフェはその時丁度、その高校にトイレに出る霊の除霊に来ていた。
なんのことはないありがちな学校の怪談である。
警察に頼むほどでもないが放置するには生徒が騒ぎすぎる……という訳で暇そうな三流GSの出番と相成ったわけである。

>『現在、関東地方全域に、特別非常事態宣言が発動されました、市民の皆様は、速やかに指定の避難場所に避難してください、繰り返します、市民の皆様は…』

「なぬう!? 指定の避難場所……避難場所といえば大抵学校ゆえ丁度良いか」
と呑気なことを言っていられたのも一瞬。
「た、助けてください!!」
涙と鼻水を垂れ流した必死の形相のメガネ教師に泣きつかれ、引っ張っていかれる。
「なんじゃ!?」
「えーい!」
どんっ。
「うを!?」
テロリスト……じゃなくて子鬼に占拠された教室に攻め入……もとい押し込まれた!

「ぬわーーーーーー!?」
飛びかかってきた子鬼に慌ててトレカ型破邪札を叩きつける。
眼前に広がる地獄絵図。その中に見つけたのは弟子(?)の顔ではないか!
「喜べ! ヒーローになるまたとない好機じゃぞ!」
まるで漫画のような無茶を言うカフェ。
経験的に月夜田はテンションが上がると最強になるような気がしたからである。

>238
通りすがりの猫耳美少年が二人に声をかけた。
「むむむ、君"達”、さては只者ではにゃいな。
ぼくちんの霊圧スカウターによると霊圧53万と見たにゃ!」
もちろん適当です。

241 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/02(木) 10:59:13 0
「ひっ…」
突然、牧街の背に凄まじい悪寒が走った
それは物陰から彼の方を見つめる妙な人物によるものなのだが
それを知る術は牧街には無論無い
とりあえず悲鳴が聞こえた方へ急行してみれば、そこには小鬼に囲まれた倒れた人の姿が…

「ありみちゃん!」
「はい!」
牧街は素早く神通杖を構えて突っ込み、ありみちゃんは牧街から渡された破邪札を投げつける
「ギ…」
「ゲ!?」
破邪札の炸裂に2〜3匹の小鬼が爆発し、怯んだ残りの小鬼に牧街は神通杖を叩き込む
「ギャ」
動きはそんなに大した事は無いこの小鬼相手なら、牧街…いやGS資格者なら5対1位でも余裕だ
相手が雑魚だっただけに牧街とありみちゃんは特に危険無く障害を排除する事に成功する
「大丈夫ですか?」
「うう…どうなってんだこりゃ一体…」
牧街等が小鬼を殲滅した横で、警官が倒れていた人を助け起こす
幸い、大した怪我は無さそうだ
それを見て安心した牧街は、ふと、横にいた人影二つに気がつく
「猫師匠じゃ無いですか」
「にゃ、やぁ牧街君、とんでもない事になってるにゃぁ」
「この方は?」
「いや今あったばっかの人にゃ」
挨拶かわす二人の横で、警官がドリーに話しかける
「君、君も我々と一緒に近くの高校に避難しなさい。この方はGS資格者だから、彼についていけば安全だ」
警官の不用意な台詞に、思わずびくっとする牧街
牧街が過大評価が苦手なのは双神山編を参照してほしい…

さて牧街とドリー等が出会っていたその頃、カフェ等がいる高校に、オカルトGメン所属の結界構築車両が到着し、すぐさま高校全体を結界ですっぽりと包み込んだ
更に車両から2人程Gメンの隊員が降り、手際よく校内の小鬼を殲滅していく

242 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/02(木) 13:33:58 O
>>240-241
>「むむむ、君"達”、さては只者ではにゃいな。
>ぼくちんの霊圧スカウターによると霊圧53万と見たにゃ!」

「ふふふふふ、その通り。
わたしの戦闘力は530000です」
『ドリーさん!私達は戦闘力も霊圧も計ったことなどないでしょうが!
あなたも適当なことを言わないでください!
って、私のことが分かるのですかっ!?』
通りすがりの猫耳少年とドリーに、ヘソーザ様は突っ込みを入れる。
端から見ていると、ドリーが二人分の台詞を喋っているように見えるので、非常に不気味だ。

>「猫師匠じゃ無いですか」
>「にゃ、やぁ牧街君、とんでもない事になってるにゃぁ」
>「この方は?」
>「いや今あったばっかの人にゃ」
猫耳少年とのやり取りをしている間に、小鬼に囲まれた人は助けられた。
小鬼を倒したと思われる人がドリー達の方にやって来て、猫耳少年に話しかける。
知り合いのようだ。

>「君、君も我々と一緒に近くの高校に避難しなさい。この方はGS資格者だから、彼についていけば安全だ」
猫耳少年の知り合いと一緒にやってきた警察官がドリーに話しかける。

『それなら安心ですね』
ヘソーザ様はドリーの体から抜け出して、牧街に近寄る。

『私の名前はヘソーザ様と申します。
あちらの少女は私の主人であるドリーです。
短い間のお付き合いになると思いますが、どうかよろしくお願いします。
ほら、ドリーさんも来なさい』
「ん、よろしく」
ヘソーザ様に呼ばれたドリーは、牧街に握手の手を出した。

243 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/12/02(木) 17:06:32 0
風が唸った。空を切った。巨体が動いた。バレリーナのように。
クルクルクルクル!!(待つでございますよ!!マイ☆ダーリン!!)
少女漫画に出てきそうな黒瞳に凄まじい光を湛えながら若林霞牙は
電信柱の影から影へ、風のように舞う。

日焼けしたその造作は体格に相応しく眼も鼻も野放図に大きいが、
人懐っこい笑みが荒っぽい印象を救っていた。
なによりも口元の白いきらめき。歯であった。
嬉しそうな微笑みを崩さず牧街を尾行する若林霞牙。
そう。お気付きの方もおられるかも知れないが、実は彼は、軸足を中心に
独楽のように回転しながら移動することによって己の鈍足を補っている状態なのである。
兎にも角にも面倒くさい男。それが若林霞牙。

【牧街さんを尾行中(あんまり意味はありません)スルー推奨】

一方○○高校。
教室内に閉じ込められたカフェは驚愕することになる。
何故なら己を教室に押し込めたメガネ教師と同じ形をした者が教室内に存在していたからだ。
「みなしゃーん!!防災頭巾を被ってくだしゃーい!!」
教室内に響き渡るメガネ教師の言葉に呼応するかのように、同じ声が廊下から叫び返す。
「おにいしゃーん!!GSのおねいしゃん入りまししゃー!!」
二人は血をわけた双子の兄弟。兄は教師。弟は学校職員という別々の道を歩んで生きてきた。
まさしく神様とピッコロ大魔王みたいなものだった。

>「喜べ! ヒーローになるまたとない好機じゃぞ!」

「あ!!カフェさん!!もうちょっと様子を見てて!!小鬼が学校を滅茶苦茶にして、
しばらく授業が出来なくなるまで退治しないでぇ!!」

月夜田の願いもむなしく、校内では2人程のGメンの隊員が小鬼を手際よく殲滅していっているようだ。

244 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/12/02(木) 23:39:24 O
「んでぇーッ!んでぇーッ!」
教室で小鬼達が奇妙な声をあげながら暴れ狂う。メガネ教師には、それが信じられなかった。
小鬼の蹴りが尻にヒットし哀れに床に倒れ込む己の身体。
剥ぎ取られた防災頭巾とカツラが、小鬼達に踏み付けられそれはそれは惨めなこと。

「惨めでしゅ〜とっても惨めでしゅ…教師生活30年。これほど惨めなことはなかったでしゅ〜」
惨めさに反比例して美しく輝いているつるぴか頭。それを目を細めながら小鬼達が見つめていると

ンデデェェーッ!!と廊下の奥から凄まじい小鬼の絶叫が聞こえてきた。

凍り付く小鬼たちの表情に月夜田は嫌な予感。教室内の小鬼たちに駆け寄って内緒話を始める。

「オカルトGメンが来ちゃったみたいね。あんたたち…とりあえず先生を人質にとりなさい」

「んでぇ!?」

「人質をとって立て篭もらないと、あんたたち皆殺しになるわよ」

「ひでーっ!!」

小鬼たちはあわてふためきながらメガネ教師の手足を縄跳びで縛り上げ
光る頭が眩しかったので防災頭巾を被せると、その上に更にカツラを被せる。
被せる順番が逆ではあるが気にしてはならない。

(騒ぎがおさまったらテストをしなきゃダメになるから、もうしばらくは小鬼たちに非日常を演出してもらうわ。
とりあえず立て篭もり事件を一つ作ったことでテスト問題は相殺できたし。めでたしめでたしよ)

「あのカフェさん。さっきは変な事を言ってごめんなさい。あれを見て下さい。先生が凶悪な小鬼達に人質にとられてしまいました。ここは安全圏にいったん避難して体制を整えませんか?」

月夜田は教室の外に出てカフェを手招きしている。向かう予定の安全圏には多分牧街やドリーがいるはずだ。
小鬼立て篭もり問題はほったらかし。世の中の問題は解決されることもなく繰り返されることがほとんどなのでそのほうがリアルなのかも知れない。

245 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/03(金) 00:04:31 0
>241 >243
>「みなしゃーん!!防災頭巾を被ってくだしゃーい!!」
「ドッペルゲンガー!?」

>「おにいしゃーん!!GSのおねいしゃん入りまししゃー!!」
「双子かい!」

みよんみよん。学校は結界で包まれた。
「これでもう外からは入ってこれぬな。事態が収まるまでここに立てこもるぞ!」

>「あ!!カフェさん!!もうちょっと様子を見てて!!小鬼が学校を滅茶苦茶にして、
しばらく授業が出来なくなるまで退治しないでぇ!!」
「そんなことを言っておると子鬼に襲われてああなるぞ!」
ああなるとはこうなることである。
>「惨めでしゅ〜とっても惨めでしゅ…教師生活30年。これほど惨めなことはなかったでしゅ〜」
すると、恐怖のあまり混乱したのか月夜田は子鬼に駆け寄っていく。
「何をしておる、危なかろう!」
子鬼は不思議な動きをとり、教師が面白いことになった。
「ぷっ、なんてこった、先生が人質に! くくく」
>「あのカフェさん。さっきは変な事を言ってごめんなさい。あれを見て下さい。先生が凶悪な小鬼達に人質にとられてしまいました。ここは安全圏にいったん避難して体制を整えませんか?」
「いくらなんでもそんな訳にはいかぬ。ええい! 吸魔札”水洗便所”!」
教室内の子鬼たちはトイレに流されるような演出で吸魔札に吸い込まれていった。
目には目を、トイレのお化けにはトイレをという事で用意していたものなので仕方がない。

「しかし相変わらずついておるのう」
例によって月夜田は無傷だった。
「あ、よく気付きましたね」
答えたのは、月与太の後ろから出てきた人……じゃなくて霊。
目が隠れるほどの長い前髪という見るからに怖そうな外見をしている。
「ついているってそういう意味で言ったのではないぞ!」
「私SADAKOって言います。普段はトイレに住んでますが出てきてみました。
この事件を予知したので頑張って皆さんに伝えようとしてみたんですがGSの人が来てくれたという事はちゃんと伝わったんですね!」
「うむ、そうか」

一見落着と和もうとしたところを、顔を真っ赤にした教師が掃除用箒を振り回しながら絶叫する。
「今すぐその月夜田を連れ出してくだしゃーい! 他の生徒を危険にさらす可能性がありまーしゅ!」
「みこと殿のせいではないのに何をあんなに怒っておるのかのう。
そうだな、安全圏に避難して体制を整えるとするか」
安全圏に避難するという名目でなぜか危険地帯に繰り出すカフェたちであった。

246 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/04(土) 17:14:08 0
「え!?」
二人の会話を聞いた牧街は、一瞬、数歩後ずさった
そして、ぽりぽり頭をかきながらドリーに握手を返す
「あ、すんませんよろしく」
(まーたカフェさんみたいに本名不明の輩が現れたな…。流行ってんのかな?)
どうやら牧街はどうみても日本人orアジア系なのに英語名のドリーの名前に驚いているらしく
特にへソーザ様に変な顔する様子は無い

この所カフェと一緒にいた性か彼の感覚も多少おかしくなっているようだ

「あ、ちなみに俺は牧街モリオ、こっちは村野ありみさんです」
「よろしくお願いしますね」
名乗るのを忘れていて慌てて挨拶する牧街と、丁寧にお辞儀するありみちゃん

そのまま、特に説明する事も無く割と近くにあった高校へとたどり着いた

高校内は到着したGメンによって既に学校を囲むように破邪札が貼られた杭が打ち込まれて結界が展開され、周辺の住民が次々と避難し始めている
GS美神の世界では結界は人間が構築するのに結界師とかならともかく、簡単で強力な物なら精霊石数個(最低5億)、普通の物でも専用の装備や、道具が必要であり
あのみょんみょんはGメンが結界構築作業を行っているのを省略した効果音と想像できる

「GS資格者の方ですね?GS資格を拝見します」
正門に近づくと、寝巻きに神通杖持った牧街を見た制服姿のGメンが近づいてきた
「あ、どうも、ご苦労様です」
寝巻き姿で何だかみっともないなと思いつつ資格者証を見せる牧街
ちなみに国家資格は日本の法律で定められた方法以外で習得する事はできず、それはGS資格も例外ではない
その習得方法は、上記の通りである事は、今更言う必要は無いだろう
Gメンはそれを確認すると、牧街に敬礼し、ついで、ありみちゃんとドリー等に視線を移した
「失礼しました。そちらの3人は?」
「あ、こちらは別の事務所が雇用している霊体です」
「なるほど」
恐山師範程、過敏にありみちゃんの事を言わないGメン
オキヌちゃんという前例もあるし、意外と霊体を雇用している事務所は多いのかも知れない
では何故恐山師範はあのような厳しい態度をとったのかというと、それは又別に理由があるの分けで…
「後の二人は民間人です、ここに来る途中に会いました」
「なる程、失礼ですが本名と住所をお願いします」
ドリー等に対しても、Gメンは霊能力がある人間の把握程度しか対応をしない
オカルトで悪い事をすれば凶悪犯罪者だが、しなけりゃ特に問題は無い

Gメンが事情聴取する横で、校門から学校の方を眺めていた牧街は、不穏な連中が接近してくるのが見えた
「ゲ!!」
カフェと月夜田である
この2体と一緒に行動したのではどうせまた危ない目にあって痛い目にあって散財になる事は目に見えている
牧街は素早く猫師匠の口を押さえて拉致して、校門から離れると、近くの路地に身を隠した
「モゴモゴ…ニャにをするにゃ牧街君」
「いいですか、猫師匠、今回の任務は市街に取り残された民間人の救出です」
「それとカフェ達から逃げる事とにゃんの関係が?」
「2手に分かれた方が効率がいい」
「にゃる程」
こうして猫師匠を懐柔した牧街は、路地に身を隠し、カフェと月夜田がどこかへ過ぎ去るのを待った

247 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/04(土) 18:14:20 O
>>246
ドリー達が高校にたどり着くと、Gメン達が結界を構築していた。

『私は結界の中なんて初めて入りますよ。
 入れなかったらどうしましょうか?』
「そしたら私も残りますわ、ヘソーザ様」

>「GS資格者の方ですね?GS資格を拝見します」
Gメンが資格の確認を行い、資格証を牧街が見せる。

>「失礼しました。そちらの3人は?」
>「あ、こちらは別の事務所が雇用している霊体です」
>「なるほど」

『私を見てもみなさんはさほど驚かないんですね』
「ネットなんかで出回ってるからですわ、ヘソーザ様。
私が簡単にあなた様を生み出せることですし、世の中には多くのタルパがいるはずですわ」

>「後の二人は民間人です、ここに来る途中に会いました」
>「なる程、失礼ですが本名と住所をお願いします」
ドリーは前に出て、道中で助けられた人と共にGメンに本名と住所を述べる。
ヘソーザ様はというと、牧街が猫師匠と共に校門から出ていくのが見えた。
ヘソーザ様は牧街が仕事に行くんだと思い、大きな声で叫びながら校門へと急いだ。

『牧街さーん!!!私も行った方が良いのですかー!!!』
ヘソーザ様も別の事務所で雇用されてるとされたからである。

248 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/12/05(日) 17:55:56 0
>「私SADAKOって言います。普段はトイレに住んでますが出てきてみました。
>この事件を予知したので頑張って皆さんに伝えようとしてみたんですがGSの人が来てくれたという事はちゃんと伝わったんですね!」
>「うむ、そうか」
「え?今、事件を予知って言った?その力ってテストの答えとかも予知できる!?」
「はい!出来ると思います」
「何が予知でしゅかー!幽霊の力を借りてはダメでーしゅ!!」
「え…先生にもSADAKOさんが見えているの!?」
「そこは幽霊側のさじ加減しだいでしゅー!!」(予知能力なんて危険しゅぎましゅ!)

>「今すぐその月夜田を連れ出してくだしゃーい! 他の生徒を危険にさらす可能性がありまーしゅ!」
>「みこと殿のせいではないのに何をあんなに怒っておるのかのう。
>そうだな、安全圏に避難して体制を整えるとするか」

「むーん…」
教師の言葉とクラスメートの白い目にテンションが下がり気味の月夜田は校舎から出てカフェと一緒に校門にむかって歩いていく。
「あの…カフェさん。護身用の御札とかいただけませんか?
私、素手ですよ…。ダメって言うなら学校の裏山の神社にまつられている妖刀マサオでも持って来ますよ…」
ようするに言っていることは、お金をくれないと核装備するぞ。みたいなこと。
二人はてくてく歩く。

「あ!!牧街!?」
>「ゲ!!」
>『牧街さーん!!!私も行った方が良いのですかー!!!』
逃げる牧街たちにドリー&へソーザ様が大声で叫ぶ。

「やっぱ牧街だ!!あいつ人の顔見て逃げたよ!!」
二人は校舎に避難する者たちを逆流して校門に到着。しかし牧街の姿を月夜田はすでに見失っていた。
すると校門で避難者たちを誘導しているオカルトGメンがカフェに話しかけてくる。

「御苦労様です。お見受けした所、あなたもGS資格取得者ですね?
直ちに市街地に散開し、警察と我々の指示に従って市民を助けるようご協力ください」

遠くの空には警察のヘリコプターが飛んでいる。普通ではない街の風景に月夜田は何か嫌な予感がした。
すぐ近くには、先ほど牧街の名を大声で叫んでいた月夜田と同学年くらいの少女がいる。

「あなた、さっき牧街の名前を叫んでなかった?下着でも盗まれた?それともお友達?
もしお友達だとしたら、あなたは宇宙人ね?牧街に地球人のお友達なんて出来ないだろうし…。
私は太陽系第三惑星の月夜田みこと。ヨ・ロ・シ・ク・ネ・ー☆」
月夜田は失礼なことを言った。ごめんなさい。

――牧街と猫師匠が隠れている路地。
牧街の頭上、男が大股を開いて左右の壁にそれぞれ左足と右足の押し付け、筋力でその巨体を固定させていた。
若林霞牙は牧街に一目惚れしてしまっていたわけで、その恋心ゆえに彼は、
牧街に存在を知られた時点で彼に抱きつき絞め殺してしまうことだろう。それは見つかってしまえば壊れてしまう哀しい恋だった。
(ずっとガマンのこなのでありやす!!)
若林が疲労で崩れた体勢を整えるために両足に力をこめると鋼の筋肉が盛り上がりズボンの股が避け、わあいがぽろんと飛び出す。
もしも牧街たちが上を見たら股をひろげた大男の、わあいがぶら下がっているのが見えるはず。
ズルッ!(ひあっ!!)
ぶおん!足を滑らせ落ちかけた若林のわあいが猫師匠の後頭部をかする。
「何にゃ?」
奇妙に思い振り返った猫師匠の顔面を突如大きな掌が鷲づかみにし牧街の頭も鷲づかみにすると
ぽいぽいと二人は路地から通学路に強い力で放り出された。
猫師匠がくるりと着地して路地を見れば若林が壁を壊して逃走したあと。

「今のはなんだったにゃ?というかどうでもいいにゃ!今は一人でも多くの市民を救出するにゃ!」
「きゃひゃあぁあぁあぅー!!!!!」「ギャアアアアアアアアア」
街のあちこちから市民たちの悲鳴が聞こえてくる。

249 :名無しになりきれ:2010/12/06(月) 22:47:08 O
↓ここから入れるTRPGまとめwikiが稼動したようです
http://yy44.kakiko.com/test/read.cgi/figtree/1248188426/203
貴スレの項目もある程度編集したんで良かったら使ってください
テンプレの見直しとかに


250 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/07(火) 22:06:54 0
>248
>「あの…カフェさん。護身用の御札とかいただけませんか?
私、素手ですよ…。ダメって言うなら学校の裏山の神社にまつられている妖刀マサオでも持って来ますよ…」
「うむ。なればこのどちらかのデッキを選べ。
ボケットモンスターカードの”職歴ホワイト”と”企業ブラック”じゃ」

>「やっぱ牧街だ!!あいつ人の顔見て逃げたよ!!」
「なに、おそらく気づかなかったのであろう」

>「御苦労様です。お見受けした所、あなたもGS資格取得者ですね?
直ちに市街地に散開し、警察と我々の指示に従って市民を助けるようご協力ください」
「うむ、承知した。みこと殿はどうする?といっても学校にはほとぼりが冷めるまで戻れぬしのう。仕方ない、一緒に……」
みことはすでに知らない人に話しかけていた。
>「あなた、さっき牧街の名前を叫んでなかった?下着でも盗まれた?それともお友達?
もしお友達だとしたら、あなたは宇宙人ね?牧街に地球人のお友達なんて出来ないだろうし…。
私は太陽系第三惑星の月夜田みこと。ヨ・ロ・シ・ク・ネ・ー☆」
「失礼な! 妾のカンが告げている、彼女は生粋の秋葉系じゃ!」
>「きゃひゃあぁあぁあぅー!!!!!」「ギャアアアアアアアアア」
にわかに普通とはちょっと異質な悲鳴が聞こえてきた。
なんというか変質者を目撃した時のような……。

「あなたがたは………牧街の君のご友人でありやすか!」
わぁいをプランプランさせた大男が突進してきた。火事場泥棒ならぬ火事場露出狂だ。
「変態じゃあああああああああああああああ!」
勢い余って破邪札を一枚股間に貼り付ける。これでなんとか放送禁止ではなくなった。
「ああ、貴重な破邪札をこんなことに……」
構わずに話し始める変態。
「皆様にお願いが御座います。牧街の君とお話しさせて欲しいでありやす!!」
「はあ!?」

251 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/08(水) 00:22:27 O
>>248>>250
>「あなた、さっき牧街の名前を叫んでなかった?下着でも盗まれた?それともお友達?
>もしお友達だとしたら、あなたは宇宙人ね?牧街に地球人のお友達なんて出来ないだろうし…。
>私は太陽系第三惑星の月夜田みこと。ヨ・ロ・シ・ク・ネ・ー☆」
牧街の知り合いらしき人物にドリーは話し掛けられる。

「よくぞわたしの正体を見破ったな。
私は惑星〇〇ーザNo.774からやってきた」
『違うでしょうがっ!』

>「失礼な! 妾のカンが告げている、彼女は生粋の秋葉系じゃ!」
『そうです!私達は生粋の地球っ子。
私の名はヘソーザ様。
あなた達は牧街さんの知り合いのGSでいいんですよね?』
「私はドリーだよ、あんたの名は?」
先程からドリーの体から抜け出しているヘソーザ様はみことに、ドリーはカフェに聞いた。

町中から多くの悲鳴が聞こえる。
小鬼達の被害によるものかと、ヘソーザ様は心を痛めた。
しかし、悲鳴の原因は違うようだ。

>「あなたがたは………牧街の君のご友人でありやすか!」

『うわぁぁあぁぁあ!!!!』
ぷらんぷらんとあれを揺らした筋肉質の大男がこちらにやって来たのだ。
生後約一年のヘソーザ様には刺激が強すぎた。
カフェが慌ててあれを隠すが、逆にそれがさらに変態的な異様さを醸し出す。

「ふむ、ヘソーザ様はぷらんぷらんとしたあれは欲しい?」
『いりませんっ!!』

>「皆様にお願いが御座います。牧街の君とお話しさせて欲しいでありやす!!」
>「はあ!?」

『私には言っている意味がよくわかりませんが?
話をしたいのならば、牧街さんに直接話をしに行けばいいでしょ?』
ヘソーザ様は大男の方に目線を向けずに言った。

252 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/08(水) 10:37:51 0
何者かに林から追い出され、ぽりぽりと頭をかく牧街
しかしまぁ猫師匠の言うとおり、追い出す手つきに害が無さそうだったし振り向いても何もいないようだから、特に気にせず歩いていこうとした、その時
「阿波日さん!何してるんですか!こんな所でそんなもん丸出しで!えぇ」
「いや…あの人携帯電話もってないから見つけたらここに来るようにって…あ!牧街の君!いた!探したよ!」
知り合いの大男が股間に破邪札ありつけてカフェ等と話しているではないか
カフェや月夜田に見つかるが、阿波日は牧街が大変世話になった人物だ
無視するわけにはいかない

「いや実はここに来る途中小鬼にズボンやられてさ…、で、牧街の君、俺ここまで急いで逃げて来たんで家でやってた薬の調合をそのままにしてきちゃってさぁ…」
「えぇぇ…やばいじゃないっすか」
「防火扉の中だったから多分まだ大丈夫だけど爆発物使ってるし…君ちょっと行って何とか」
「わかりました、じゃ、カフェさん月夜田さん、猫師匠、俺はこれで」
「あ、私もつれてってください」
「あ、ドリーさん、お話したい事があるんで、一緒に来て下さい」
牧街は月夜田とカフェの前から、ドリーを連れ、猫師匠を残し、忘れられていたありみちゃんと共に、物陰へと消えた
その間、阿波日氏は高校の中に避難していく

やがて、カフェ等から十分に離れた所に来た牧街は、ドリーに真剣な表情で語りだした
「事務所の件はわかりました、一緒に行きましょう。それから、あの二人に関わったらいけません、命がいくつあっても足りませんから、ね、ありみちゃん」
「……否定はしません」
汗を額に浮かべながら、頷くありみちゃん
牧街はカフェと月夜田コンビの死亡率がよっぽど高いと確信しているらしい
証拠に、彼女等がピンチになってもいいように猫師匠をその場に残している
自分の命を危険にさらされるのは困るが、牧街にとって彼女達も死んで欲しくない存在なのだ

「キーーーー」
「キキーーー」
一方、残してきたカフェ等の方
牧街等と違う方向へ出発した彼女等の前方に、数体に小鬼が立ち塞がり、どこかから奪ってきたのだろう、手にした鋏や包丁、千枚通しで三人に切りかかってきた

253 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/12/08(水) 17:00:12 0
>「うむ。なればこのどちらかのデッキを選べ。
>ボケットモンスターカードの”職歴ホワイト”と”企業ブラック”じゃ」

「わーいありがと。お言葉に甘えて職歴ホワイトをいただきます。
…すごい。霊力がこめられているカードタイプの御札なんて初めて見ました!
私も霊力のこめられていないただの吐血レッドと黄疸イエローなら持っているんですけど」

そういって月夜田は血を吐いているトカゲと全身が黄色の黄疸ネズミの描いてあるカード
(市販されているただの玩具のカード)をカバンから取り出してカフェたちに見せる。

>「よくぞわたしの正体を見破ったな。
>私は惑星〇〇ーザNo.774からやってきた」
>『違うでしょうがっ!』
「のりつっこみの精!?」
>『そうです!私達は生粋の地球っ子。
「地球っ子!」
>私の名はヘソーザ様。
>あなた達は牧街さんの知り合いのGSでいいんですよね?』

「ええ。私は牧街とは知り合いね。それにまだGS見習い」

―そうこうして。わぁいに破邪札を貼り付けた大男との会話も終わり
>「わかりました、じゃ、カフェさん月夜田さん、猫師匠、俺はこれで」
と言葉を残し牧街たちは物陰へと消えた。
>「キーーーー」
>「キキーーー」
カフェたちの行く手には小鬼が立ちふさがる。

「ねー!行く手を塞がないでよ!私たちはこれから行くのよ!!」
職歴ホワイトをかざすと小鬼たちの心は漠然とした不安に打ちのめされていき
どこからか奪ってきた携帯片手に○チャンネルで荒し行為をはじめる。
修行するぞ修行するぞ修行するぞ…と無限に書き込まれていくレスに見事にドリーのスレは埋め尽くされた。

「キーーーー」
「キキーーー」
職歴ホワイトで一部の小鬼を無力化したのも束の間、新手の小鬼が数体、再びカフェたちの前にたちふさがり
そのうちの一匹が学校の裏山の神社から盗んできた妖刀マサオで暴れ狂いながら斬りかかってくる。

254 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/10(金) 00:24:50 0
>251
>「私はドリーだよ、あんたの名は?」
「カフェで通っておる。ちなみに実家が喫茶店じゃ」

>『私には言っている意味がよくわかりませんが?
話をしたいのならば、牧街さんに直接話をしに行けばいいでしょ?』
「実も蓋もないことを言うでない! 見てみい、これはまさしく恋する乙女の瞳……!
話しかけたい、でも話しかける勇気がない! さあどうする!」
生後1年のヘソーザ様に人間の心の機微(?)を講釈するカフェ。
そこに都合よく現れる牧街の君。
「さあ勇気を出して行くのじゃ!」
変態の背中をどーんと押す。

>252
>「いや実はここに来る途中小鬼にズボンやられてさ…、で、牧街の君、俺ここまで急いで逃げて来たんで家でやってた薬の調合をそのままにしてきちゃってさぁ…」
>「えぇぇ…やばいじゃないっすか」
至って普通に会話を始める二人。
「すまぬ、恋する乙女は気のせいだったようじゃ」

>「キーーーー」
>「キキーーー」
妖刀マサオを持った小鬼はセクシーポーズで襲い掛かってきた。
「妖刀マサオとはセクシーコマン道の開祖魔娑尾の怨念が宿った刀!
セクシーコマン道とはセクシーな行為をして相手を油断させた隙に攻撃するという幻の格闘技にゃ!」
と、猫師匠が解説する。
「そうか……とするとさっきの変態はセクシーコマン道の継承者だったのか!?
くらえ、企業ブラック!」
カフェは、小鬼がセクシーポーズをしている隙に企業ブラックを掲げた!
下手すると自分がセクシーポーズをしている隙に攻撃されるというまさに諸刃の刃だ。
ちなみに職歴ホワイト→企業ブラックは黄金コンボと言われている。激しい疲労が小鬼達を襲う。
「ストーッ!」
「ストラーイキキーッ!」
ついに小鬼達は一致団結してその場に寝っころがり、ストライキを始めた。
「無償労働は辛かろう。お主らの悪逆非道な雇い主は誰じゃ?」
小鬼達から親玉について聞き出そうとするカフェ。


255 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/10(金) 01:05:22 O
>>252-254
わぁいの人は牧街さんと見た目とは裏腹にまともな話をする。
ドリーもBLアンテナが発動したため、カフェと似たようなことを思ってた。

>「あ、ドリーさん、お話したい事があるんで、一緒に来て下さい」
ドリーはヘソーザ様と一緒に牧街についていく。
ヘソーザ様と二手に分かれた方がいいのだろうが、ドリーとヘソーザ様は二人で一人分。
ドリーが一人でいてもただのもやしっ子で、何の役にも立たないから仕方がない。

> 「事務所の件はわかりました、一緒に行きましょう。それから、あの二人に関わったらいけません、命がいくつあっても足りませんから、ね、ありみちゃん」
> 「……否定はしません」

「ふっふっふ、安心するのはまだ早いのでは?
私の足手まとい力は53万です。
ヘソーザ様がいなくては日常生活も満足にできません」
『馬鹿なことを自慢気に言わないでください!
でも、牧街さんにありみさん。私達は素人ですから、本当に何の役に立てるか分かりません。
お二人には多大な負担を掛けてしまうでしょうが、よろしくお願いします。
あっ!そういえば私みたいな人工霊もGS関係なら就職できるんですか?』
ドリーは決して働かないだろう。
そのために、ヘソーザ様はドリーの為に働こうというのである。
実に主人思いな子である。

256 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/10(金) 04:03:43 0
【若林登場はまだ早いんじゃないかなぁと思って勝手に後手キャンセルしたんすけど考えてみたら俺が手を出す事じゃなかったっすよね
すいません】

「キキ〜〜」
「ストライ〜〜」
だらけるばかりでカフェのいう事を完全無視する小鬼達
と、そこで横合いから強い光が小鬼達に命中し、小鬼達を消滅させた
見ると、そこには牧師の様な格好をした男が立っている
「失礼、GS協会の者です、活動中のGSに協会本部からの指令を通達して回ってます」
言って、男はカフェ等にGS資格者証と、名刺を渡した
「只野 士郎」と言う書かれたその名刺の人物は、一つ咳払いをすると、本部からの指令を語り始める
「現在、美…っと固有名詞は言ってはいけないな、優秀なGSによって既に小鬼発生原因は発見され、現在撤去作業が行われています
今が13:00ですから大体3時間後位には既に小鬼発生の元凶は断たれる物と思われます
ただし、元凶を消しても既に現れた小鬼が消える事はありません
全GSは総力を上げて、小鬼を「消滅」させてください
捕獲や降伏させて魔界に帰す、等、倒した後に消滅させない行為は後々様々な問題を生むので、禁止し、発見した場合GS資格剥奪の上、法的処分の対象になります
危険回避のため、倒した後、小鬼は確実に消滅させてください
本部からの指令は以上です」

即ち
今回のシナリオの目的は、小鬼発生の元凶を突き止めて叩くことではない
小鬼が暴れる街で、小鬼を倒しつつ、大勢の人を守るために走り回りながら事件が終結するのを待つ事が、目的なのである!
何だそんな地味な、とバカにしてはいけない
こんな凶暴で危険な小鬼が一匹でも都内に生き残ってしまい、平時に登下校の最中の小学生やお年寄りが襲われたら洒落にならないのである

只野は指令を伝え終わると、また他のGSに連絡すべく走り去っていった
ちなみに、非常事態の真っ最中のため、携帯電話や電話は混雑していて使えたり使えなかったりなので直接伝えて回っているようである
「誰かぁ!誰か来てください!誰かぁ!!」
只野が去った後、少しして、女性の必死のSOSが響き
駆けつけてみると、妊婦が壁際にまるまり、その前に旦那と思しき男性が立ち塞がって、周囲を取り囲む小鬼の蹴りや爪から血を流して必死に妊婦を守っている
「キーーー」
「キーーーキーーーキーーー」
妊婦を攻撃する小鬼たちは大変嬉しげで楽しそうだ
どうやら幼い命ほど本能的に奪いがいがあるようである


で、その頃牧街
(しまった、バカやった、この娘も奴等と同じ属性っぽい)
ドリーの足手まとい53万発言に、早くも牧街の頭に冷や汗が流れていた
しかし、人工霊体なのに真面目で真摯な態度を取るヘソーザ様に、牧街は逆に恐縮する
「いや、めっそうもないって言うか…
…就職、ですか?」
しかし、ヘソーザ様の言葉に、牧街はうーんと考え込む
その辺、今ままで関わってきていない事だけにあんまり牧街も詳しくは無いのである
「あの……へそーざさんはどっちかっていうと式神に近い存在なので…
この場合、形だけどりーさんが就職して、労働はへそーざさんが行うっていう事ならできるんじゃないですか?」
「あ、なるほど、手を使って仕事するか、超能力で仕事するかって事だもんね」
そんな感じでまとまる意見

っと、その時
近くの家の屋根の上から身の丈2mはあろうかと言うガリガリの細身の緑色の怪物が飛び出してきて
反応できなかった牧街を腕の一振りで近くのブロック塀に叩きつけた
更に怪物は応戦しようとするありみちゃんを蹴っとばし、ギロリとドリー達の方を向き、鋭い爪を構え、切りつけようとする

257 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/10(金) 04:05:23 0
↑只野さんがGS資格者証を渡したみたいな風にかかれてますが、間違いで、単に資格者証を見せて身分を明かし、名刺だけ渡しています

258 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/11(土) 01:47:57 O
>>256
>「あの……へそーざさんはどっちかっていうと式神に近い存在なので…
>この場合、形だけどりーさんが就職して、労働はへそーざさんが行うっていう事ならできるんじゃないですか?」
>「あ、なるほど、手を使って仕事するか、超能力で仕事するかって事だもんね」

『ドリーさん!私達でも就職ができそうですよっ!』
「ヘソーザ様だけ頑張ってくださいまし」
『あなたも働かせますよ』
中卒ニートで引きこもりのドリーでも、やっと就職の希望が見えてきたのだ。
ヘソーザ様はドリーにも働かせようと考えている。

不意に飛び出てきた何かに牧街が吹き飛ばされた。
それに対して動こうとしたありみさんも蹴り飛ばされる。
ドリーやヘソーザ様は動くことができなかった。
牧街達を吹き飛ばした緑色の怪物は、今度はドリー達を狙おうとする。
そのことにいち早く気づいたヘソーザ様は、襲いかかってきた緑色の怪物に体当たりする。
緑色の怪物に受け止められて、押し倒されるヘソーザ様。
立ちすくむドリー。

『ド、ドリーさん!早くお逃げなさい!』
「緑色×ヘソーザ様萌え」
『!』
ヘソーザ様はドリーの思考が腐っているのを再認識し、必死に怪物を押し退けようと足掻いた。

259 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/12/11(土) 14:01:28 0
というわけで小鬼に男性と妊婦が襲われている。
多勢に無勢。流石のカフェでも戦いながら市民を救出するのは困難だろう。
そう思った月夜田は咄嗟に足元に落ちている妖刀を拾いあげ空に向かって叫ぶ。

「あ!!見て!!しみつきパンツが飛んでる!!」
「キー!!」
それは妖刀のセクシーコマンドーの力で、騙そうとして月夜田は嘘をついたわけだったが
意に反して小鬼たちは喜んでいた。何故なら本当にそれらしきものが飛んでいたから。

「しみつきじゃないです!」
トイレのサダコが着物の裾をひらひらさせながら空を飛んでいる。
成仏して天界にいく前に街を名残惜しんで浮遊していたのだ。
「すきあり〜!!」
すでに小鬼たちと刀身が届く位置まで間隔を詰めていた月夜田が踊りかかると白い光が孤を描き小鬼たちを薙ぐ。

ぞぼーん。小鬼たちはFFのような演出で消滅した。
すると音もなく空から飛び下りて来た猫バスが怪我人と妊婦の前に着地する。

「こうなると思って呼んでたにゃ」
バスの中からGSらしき人たちが沢山出てきて右往左往しながら街に散らばっていく。
猫バスは首都近郊に住んでいるGSたちを運んできたらしい。

「あとは怪我人と妊婦さんを乗せて病院に直行にゃ。それぞれ主要施設には結界が張ってあるから安心するにゃ」

「あのートイレから出てみてわかったんですけど街が大変なことになっているみたいですね。
もしよろしかったら私にも手助けさせていただけませんか?」と心配して空から降りて来たサダコ。

260 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/12/11(土) 14:03:38 0
「あ!猫バスが危ないです!!」と突然サダコが叫ぶ。
「え?どういうこと?」びっくりする月夜田。
目の前にある猫バスは別に変わりなく、不思議に思っていると
袋小路に幼稚園バスが入ってくる。猫の形をした本物の小型バスだ。
なんとサダコは猫型の幼稚園バスの危険を予知していたのである。
「きゃあ」「わぁい」
悲鳴を孕んだ幼稚園バスのまわりには疲弊しきったGSたちが並走していて、よってくる小鬼たちからなんとかバスを護衛している状況。
運転席の窓が開いて運転手がカフェたちに質問してくる。
「○○高校はどこでしゅかー!?」
幼稚園バスは遠出した先で小鬼の群れと遭遇して近くの避難所である月夜田の高校に避難しようとしていたのであったが
渋滞や事故でふさがれている道路もあり迷ってしまってこんなところまで入ってきたのだった。
ちなみに運転手の顔は月夜田の担任にそっくり。たぶん親類かなにかの類だろう。

「はう!!」
力尽きた護衛のGSじいさんがばったりと道端に倒れこむ。その隙をついてハンマーを持っている小鬼がバスの窓を割った。
「あ!やばい!!」
わちゃわちゃしてきた。

261 :名無しになりきれ:2010/12/12(日) 02:48:05 0
「へゲッゲッゲ!」
幼稚園バスに注意を向けていたカフェ達の後ろのマンホールの蓋が吹き飛び、中からひょろ長い赤い悪魔が現れ、カフェの師匠を片手で軽く掴み上げてマンホールの中に引きづりこんだ

赤いヒョロ長悪魔はカフェの師匠が抵抗して手を離れ、下水道内に着地すると、自らも下水道内に降りて長く鋭い爪を光らせ、鋭い動きで猫師匠に切りかかっていく
「キーーー!!」
「キーキーー!!」
更に下水道内には数体の小鬼の姿もあり、下水道内に落ちてきた猫師匠に目をぎらつかせて狙いを定めている!

262 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/12(日) 15:12:01 0
>256
>今回のシナリオの目的は、小鬼発生の元凶を突き止めて叩くことではない
>小鬼が暴れる街で、小鬼を倒しつつ、大勢の人を守るために走り回りながら事件が終結するのを待つ事が、目的なのである!
「あ、新しい……!」
「何がにゃ? さっさと行くにゃ」

>259
>ぞぼーん。
「すごいぞ、みこと殿!」
>「こうなると思って呼んでたにゃ」
猫バスから降りてきた人たちは、手に何かが入った袋を持っている。
「あれはなんぞ?」
猫バスの運転手が袋を差し出してきた。
「鬼退治用の特性煎り豆だよー! はい、キミたちの分」

>「あのートイレから出てみてわかったんですけど街が大変なことになっているみたいですね。
もしよろしかったら私にも手助けさせていただけませんか?」
「かたじけない! お主はいい奴じゃのう」
最初彼女を除霊に来ていたことなどすっかり忘れているカフェであった。

>260
>「○○高校はどこでしゅかー!?」
「またお主か! ああ行ってああ行って……ええい、そっくりな兄弟達に魂の交信で呼んでもらうがいい!」
>「はう!!」
>「あ!やばい!!」
「助けてでしゅー!」
幼稚園バスに乗り込むカフェ。園児達に襲い掛かる小鬼達。
「妾が相手じゃー。それとも何か? そんなに若い者がいいのか!?」
小鬼達はこくこく頷いたように見えた。
「うをおおおおお! 去ねい!!」
物凄い勢いで豆を投げつけながら小鬼を追い掛け回す。

>261
「ぎにゃあああああ」
「師匠ッ!」
「なんのっ! トイレは下水道に直通している。つまり下水道は私の庭のようなもの!」
そう言ってマンホールに飛び込むSADAKO。
そして長い髪を振り乱して無駄に迫力のあるほふく前進を始めた。
「キキー!?」
「ガクガクブルブル……」
小鬼達は言いようのない恐怖に襲われているようだ!

263 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/13(月) 21:30:48 0
「ヘソーザさん!!」
ヘソーザ様のピンチに、彼が時間を稼いでいる間に攻撃から体制を立て直した牧街が駆けつける
「牧街Dクラッシュゥ!!」
隙だらけの緑色の背中に神通杖を叩き込む牧街
が、撃破には至らず、緑はわずかに姿勢を崩すにとどまった
反撃しようと標的を牧街に移す緑下級悪魔
しかしその背後にもう一つの影が素早く立つ
「ええいっ!!」
「ゲガッ!?」
ありみちゃんが至近距離から放った5万円の破邪札が背中に命中し、緑下級悪魔は大きくのけぞる
「とどめ…だ!!」
そこに、牧街が天竜落地砕を放った
モロに喰らった緑悪魔は吹き飛ばされるが、素早く体制を建て直し…
直後横合いから放たれた強烈な光を受けて、悲鳴を上げて消滅した
光を放ったのは、カフェ等の下にも現れたあの只野氏
「協会の者です…」

只野氏から協会本部からの指令を聞いた牧街は、彼が去った後、ふぅっと一つため息をついて、くるりとドリーとありみちゃんの方を向く
「危ないところでした、お二人とも、マジでありがとうございます
ありみちゃん、ナイスフォローでした!
ヘソーザさんも、あなたが時間を稼いでくれなきゃ危なかった」
「本当に、へそーざさん、ありがとうございます」
ありみちゃんと一緒に、深く頭を下げる牧街
そして…
(…53万、正直でよろしい)
ドリーの台詞が嘘でない事を確信した

さて、一通り会話して、再び歩みだした牧街一行
やがて牧街は路地に入り、どこかのビルの裏で脚を止めた
「こっから、関係者以外立ち入り禁止何で、俺だけで行きます。ありみちゃん、二人を」
「はい、……そのまま逃げちゃ駄目ですよ?」
「………さ…流石にそんな事しませんよ」
真面目で清楚なありみちゃんに言われ、流石にぐさっときながら、ビルの中に牧街は消えていく

と…
「キーーーーーーーー!!」
ビルの天井から小鬼が数匹、ドリー達目掛けてダイブしてきた!
更に、路地の奥からも何匹か二人に接近してくる

264 : ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/13(月) 21:53:54 0
「ナイシュ!ありがとでしゅ!テレパシーとか言った時は変な奴だと思ったでしゅけどありがとでしゅ!」
「お姉ちゃんありがとー!」
「ガンバレー!」
「おばちゃんナイスー!」
小鬼から解放され、高校へ向かって順調に逃げていくバスから園児と運転手が口々にお礼を言った
追いすがる小鬼は、先ほどネコバスから降りたGSの一部が豆を放って追い散らしす

「キキーー(汗」
「キーーーキーーー(汗」
カフェにいり豆をぶつけられながら必死に逃げる小鬼達
が、消滅する気配は無い

豆は「追い払う」力はあっても「倒す」力は無いのだ
では使いようが無いのかと言えばそうではない
例えば先ほどの様に、破邪札を使えば周りに被害が出るような場所で使えば小鬼をそこから引き離せるし
打撃や破邪札では一匹づつしか相手にできないが、これなら広範囲の小鬼を追い払う事ができる
そして、高額な武器に比べ、元手がタダだ

怒りに任せて追いすがるカフェ
彼女がどっかの家の塀の横にさしかかった時
塀を飛び越えて現れた今度は桃色の細身悪魔が勢いよくカフェに飛びついて地面に仰向けに転倒させ、両手を強い力で押さえて上に圧し掛かってきた!
「ニヘヘ…二へ♪」
いやらし〜〜〜〜い不気味で醜い笑みを浮かべる桃色細身悪魔
その口の端から流れた唾液がカフェの横のコンクリートに触れると、そこがジュジュ〜っと煙を上げて溶けていく
「ん〜〜〜〜〜」
そして、なんと目をつぶって口をタコチューにしてカフェの唇目掛けてゆっくり自分の唇を近づけてきた!
どうも色欲だけ異様に強い下級悪魔らしい
無論、カフェに惚れたとかではなく、女性と見れば見境なくこういう事やるまさに女性の敵なのだろう

「キキーーキ!」
「キーー!」
そして、月夜田の前には豆で追い散らしきれなかった小鬼が立ち塞がり、月夜田に襲い掛かってくる
カフェ絶体絶命!!
果たしてその唇はヴァージンか?それとももう誰かに奪われた後か?
どっちにしてもヤバイがヴァージンでファーストがこれでは本気でヤヴァイぞ!

SADAKOの匍匐前進攻撃に、小鬼は成すすべがない

「キャ!」
赤い細身下級悪魔が横からSADAKOに鋭いキックを放って彼女を下水の壁までぶっ飛ばした!
「キキーー!」
「キーーー!!!」
ダメージで体から煙を出して苦しむ彼女に、容赦無く小鬼達が群がり、噛み付き、爪で切りつける
「あああぁぁぁぁぁ!!!」
徐々に消滅しながら苦しむSADAKO
「ゲゲゲへヘッ…」
助けに入ろうとする猫師匠の前に、赤い細身悪魔が挑発的に立ち塞がり、猫師匠を鋭い爪で攻撃してくる
戦闘能力は牧街達を襲った奴より3倍はありそうだ!
よくみれば角まである

265 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/13(月) 22:23:37 O
>>263
ヘソーザ様の危機に牧街とありみが復帰し、ヘソーザ様はこの難を逃れた。
緑色の怪物の下から這い出たヘソーザ様は、ドリーを守るように立ち、事態の収束を見届けた。

>「危ないところでした、お二人とも、マジでありがとうございます
>ありみちゃん、ナイスフォローでした!
>ヘソーザさんも、あなたが時間を稼いでくれなきゃ危なかった」
>「本当に、へそーざさん、ありがとうございます」

『いえ、そんなにお礼を言われる程の大したことなんて、私にはできませんでしたよ。
ドリーさんを守るために必死になっていただけです。
ありがとうございますと言うのは、私の台詞ですよ』
ヘソーザ様は照れながら、牧街とありみに返す一方で、ドリーはヘソーザ様を見てにやけていた。

>「こっから、関係者以外立ち入り禁止何で、俺だけで行きます。ありみちゃん、二人を」
>「はい、……そのまま逃げちゃ駄目ですよ?」
>「………さ…流石にそんな事しませんよ」
牧街がビルの中に入るのを見送って、三人は待つことになったのだが。

「ん、何か来た」
路地の奥からドリーは数匹の小鬼が出てくるのが見えた。
そして、上からやって来た小鬼達をひょいと避ける。
『ふぅ、危なかったですね』
辺りを見渡せばヘソーザ様の姿がいなくなっている。
ドリーの中に入って操ったからだ。

『ありみさん、どう戦えばいいのですか?』
ヘソーザ様はドリーの口を借りてありみに聞く一方で、ドリーは明日は筋肉痛だろうなと考えていた。

266 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/12/14(火) 13:30:09 0
月夜田はスキップをしながらスカートをひらつかせつつ、サクサクと流れ作業のように小鬼を退治していく。
でも手があがらなくなってきた。疲れてきて刀が水子の霊のように重い。
「たすけてー!!カフェさーん!!」
助けを呼んでもカフェは今まさに桃色細身悪魔と結ばれようとしているところ。
握力を失い地に落ちる刀。

>「あああぁぁぁぁぁ!!!」
下水道ではSADAKOが今にも消えそう。
前に牧街さんに教わったことなんだけど、たしか魂は消えたらおしまい。ヤバイ。

「呪呪呪輪〜…」(じゅじゅじゅわ〜)冷たく臭い立つ下水道の中。SADAOはウンチに、のの字を書きながら消滅を覚悟する。

その時歴史は動いた。
道端で干からびるように倒れていたおじいさんのGSが息を吹き返したのである。

「まだまだ死ねんのぢゃ!!」
カフェのところに駆けつけ桃色悪魔の頭を両の手で掴むと自分が悪魔に接吻した。むちゅ〜
「口が溶けちゃう!!」
月夜田の心配なんてへの河童。
悪魔の唾液と触れる前におじいさんはセラミックの入れ歯で悪魔の唇を挟みこんでいたのだ。
「ふんはぐっふゃお(ぶんなぐっちゃお)!!」
バコーン!!樫の木のような拳で悪魔を吹き飛ばすおじいさん。
「おいおい。こいつふぁかえふぃてもふぁうぞ」
倒れている悪魔の顔におしっこをかけて、入れ歯をきれいに洗うと再び入れ歯を装着しフルボッ子する。
「こいつはあのお嬢さんのぶん!(カフェ)こいつはクソソソのぶん!(クリリン)こいつは隣のペドロのぶん!!(農業研修生)」
「ニギギギー!!」
桃色悪魔がたまらず唾液をとばすと残像を残し宙に舞うおじいさん。
「こっちじゃ!うすのろ!!」
「おじいさん上!!」
「なに!!」
ゴン!!おじいさんは電信柱の上にあるバケツみたいのに激突した。
「くお…」思いのほか斜め上に飛んでしまったのだ。
落下するところには桃色悪魔と小鬼たちがにやにやしながら待っている。
「ど、どうしよう…あ!」
月夜田は気がつく。ホームレスの人が落ちている豆を拾って袋に集めていたことに。
「これよー!!」
疲労で動かなくなった両手をぷらぷらさせつつホームレスの人に走って豆の袋を蹴り飛ばすと豆は小鬼や桃色悪魔に散弾のようにとぶ。
「ギャヒッ!!」「キー!!」逃げる小鬼たち。
おじいさんは地面に尻餅をつく。
「おじいさん!だいじょうぶですか!?」尋ねるとおじいさんは一点を見つめたまま動かない。
それはおじいさんの残像だった。
「こっちじゃ!」バチーン!本体は逃げる桃色悪魔の背中に破邪札を貼り付け消滅させていた。
「すごい…残像ですね…」
「そうじゃろう。わしのあまりのスピードに幽体がついて来れずに幽体の薄皮部分が剥離しておるのじゃ」
それは残像というか剥離した幽体が答えた。
「あ!猫師匠とSADAKOさんのこと忘れてました!マンホールの中から叫び声が聞こえてたんです!!」
マンホールを一度覗いて月夜田はカフェの顔を見つめる。
「下水道の暗がりでSADAKOさんを見るのって怖いかも…。それに私、手が痙攣して動かせません」
「よし。それならばわしがいくぞ。わしはNPCじゃからすぐ消されるかもしれん。そのときはみなたのんだぞ」
おじいさんの股間のまわりはおしっこでびしょびしょだった。
「ムリしないで下さい!!猫師匠が猫師匠なら何とかしてくれます!!そうですよね?カフェさん!!?」
皆の瞳は潤んでいる。

267 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/15(水) 01:12:56 0
>264 >266
「おばちゃん言うな!!」

と怒ってしまったのが運のつき! 望み通り(?)襲われた!
>「ニヘヘ…二へ♪」
「お、おばちゃんでよろしくってよ☆」
今更態度を変えてももう遅い!
>「ん〜〜〜〜〜」
「嫌じゃ嫌じゃ! 無礼者!」
その時ヒーローが颯爽と現れた!
そう、定年過ぎてもまだまだ現役、輝く入れ歯のヒーローだ!
>「まだまだ死ねんのぢゃ!!」
暫しスーパーおじいさんの独壇場が繰り広げられる。
「感謝する爺よ! ある意味かっこいいぞ!」
(中略)
>「あ!猫師匠とSADAKOさんのこと忘れてました!マンホールの中から叫び声が聞こえてたんです!!」
>「よし。それならばわしがいくぞ。わしはNPCじゃからすぐ消されるかもしれん。そのときはみなたのんだぞ」
>「ムリしないで下さい!!猫師匠が猫師匠なら何とかしてくれます!!そうですよね?カフェさん!!?」
「そうじゃ、猫師匠なら、猫師匠ならなんとかしてくれる! ……ん?」
なぜかそう言っているカフェは幽体だった。
先程変態悪魔に迫られた際、あまりのショックから逃れるために無意識のうちに幽体離脱していたようだ。
「これは利用せぬ手はない……そうじゃ!」
カフェは爺さんGSの入れ歯に乗り移った。
「コンセプトは意思を持ち宙を舞う魔入れ歯! みことどの、少しの間妾の本体を見ていてくれ」
「おお、ではわしは魔剣ならぬ魔入れ歯と契約を交わしたマスターというわけじゃな! とーう!」
爺さんはノリノリでマンホールの中へ入っていった!

SADAKOがもはやこれまでかと思われたその時!
「入れ歯マスター見参!」
現れた爺さんの口から入れ歯が飛び出し、華麗に宙を舞って噛みつきまくる。
「まめほうげきをふらへー」(豆攻撃を喰らえー!)
その間、爺さんは口から豆弾丸を発射して援護する。

268 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/18(土) 02:53:04 0
「じ…実はもう桜井さんに用意していただいた破邪札は切れてしまっていて…」
じりじりと小鬼から後ずさりつつ悔しげに言うありみちゃん
今回の事件、近隣GSへ協力要請が来る事を察した桜井は、自分が参戦してなくても事務所の評判が落ちないようありみちゃんに道具を渡して代わりに戦ってもらっていたのだが
そこはケチでビンボな彼女である、そんな大した量は渡されていなかったのだ
更にありみちゃんお得意の催眠術は精神構造が異なる悪魔や魔物には全く効果を発揮しないのである

こうなってはありみちゃんでも小鬼に対抗する術は無い
(牧街さん…ごめんなさい…けど、きっとあなたもこうすると思いますから…)
ありみちゃんはドアの向こうの牧街に向かって思いをはせ、きっと決意をする
そして
「逃げましょう!」
ドリーとヘソーザ様の手をとって、その場から走って逃げ出した
牧街がカフェの影響で感覚がおかしくなっていったように
彼女の感覚もまた、牧街によって毒されていたようである
最も、彼女も牧街と同じく「見捨てて大丈夫そうな人しか見捨てない」

ひんやり冷たく、ちょっとすっぱい臭いのするありみちゃんの手に引かれて、町を逃げるヘソーザ様INドリー
しかし、彼女達の眼前に、今度は灰色の細身の悪魔が立ち塞がった
「へへへーーー!!」
「…!!」
まずい、と思ったありみちゃんは、すかさず灰色悪魔に体当たりして押さえつけ、合体ドリーに叫ぶ
「私が食い止めます!早く逃げて!」
そう言っている間に、灰色悪魔は素早くありみちゃんの両腕を簡単にぼろりと引きちぎった!!
ゾンビだから後で再生するとはいえ、かなりグロい攻撃である
「早く!」
しかし、ありみちゃんはかじりついて灰色悪魔を足止めする

269 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/18(土) 04:06:52 0
「キキーーーキキーーキキキ!?(汗」
「キキキキャーーーキーーキ」
入れ歯を飛ばして、口から豆を吐いてくるという最早どっちが妖怪だかわからないGS爺さんの攻撃に、思いっきりびびって戦意喪失し、尻尾を巻いて退散する小鬼達
実際どっかの爺さんが同じ事をやる光景を想像してみて欲しい
アニメでも十分異様でおっかない光景だw

「あ…ありがとうございます…でも…」
しゅうしゅう煙をあげながら、力なくお礼を言うSADAKO
「もう…霊体を維持できません…最後まで力に慣れなくてすいませんでし…」
霊体を維持できなくなったSADAKOは、悔しそうにカフェ等に謝りながら、ゆっくりと天に昇っていった
悲しいが、今は悲しんでいる暇は無い

猫師匠と戦っていた赤悪魔は、小鬼が全滅して形成不利と見るや、素早くマンホールから脱出して、大空に向かって両手を広げ、不気味な声で雄叫びを上げた
「ゲーーーーゲッゲ!」
その雄叫びに呼応し、ぞろぞろとその辺から小鬼が沸いてきて、赤い悪魔に合体していく
「ゲゲゲ…グワオォーーーー!!」
数十体の小鬼と融合した赤悪魔は、3mはあろうかという筋肉隆々の姿へと変貌する
「グォゥーーーーーーー!!」
変身赤悪魔は口から火炎放射器の様に高熱火炎を吐きだし、近くの民家に火をつけた

270 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/18(土) 05:50:52 O
>>268
>「じ…実はもう桜井さんに用意していただいた破邪札は切れてしまっていて…」

『じゃあ、打つ手が無いと言うことですか……』
ヘソーザ様もドリーの体で後退りする。
本職でもないドリー達が何も持たずに戦えるはずが無い。

>「逃げましょう!」
牧街を置いて逃げて行くのは、彼を信頼しているからだろうか。
ドリーの手を引いてありみは走る。
ヘソーザ様は何も言わない。
自分達が牧街を置いて逃げて良いのかとか、諦めずに戦わなくて良いのかと言う資格が無いのが分かっているからだ。

>「へへへーーー!!」
>「…!!」
町を逃げ続けていると、立ちふさがってきたのは小鬼ではなく、灰色の魔物。

>「私が食い止めます!早く逃げて!」
ありみが体当たりして灰色の魔物を止めようとしたが、簡単に両腕を引きちぎられた。
ヘソーザ様にはどうすることもできない。
ただ、無謀にも立ち向かうのか、見捨てて逃げるのかの判断の間で迷うだけだ。

>「早く!」
天秤は逃げる方に傾いた。
ヘソーザ様はドリーの体で走って行くのだが。
少し走った先で立ち止まった。

「つまんね」
『え?』
ヘソーザ様にはドリーの言いたいことが分からなかった。

「私が望むシチュエーションは、ヘソーザ様の獅子奮迅の大活躍ですわ。
惨めったらしい敗走ではございませんの。」
『しかし、私達では何の役にも立てませんよ!
行っても無駄死にするだけです!』
「黙りなさい、ヘソーザ様。
あのお方の姿を使わせてもらっているのです。
あのお方の名を汚すようなことをするくらいならば、死んだ方が遥かにマシですわ。
命令ですよ、ヘソーザ様。戦いに行け」
『はいはい!分かりましたよ!』
この間、傍目から見れば全部ドリーの独り言である。

ヘソーザ様はドリーの体から抜け出すと、急いでありみのもとに戻り、灰色の魔物相手に飛び蹴りを食らわした。

271 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/12/19(日) 01:38:51 0
>「コンセプトは意思を持ち宙を舞う魔入れ歯! みことどの、少しの間妾の本体を見ていてくれ」
>「おお、ではわしは魔剣ならぬ魔入れ歯と契約を交わしたマスターというわけじゃな! とーう!」

「はい。わかりました!」
月夜田が返事をするとマンホールにGSのおじいさんが飛び込んで、月夜田の隣にはカフェの死体のようなものがポツンと残る。
幽体が一時的に抜けているだけで心配する必要もないのだが、白い顔をしていて、ずっと見ていると怖い。
この人ってこんな顔してたっけって月夜田がゲシュタルト崩壊を起こしているとSADAKOが天に昇って逝く。

「さようなら…SADAKOさん…」

>「ゲーーーーゲッゲ!」
かなしい気持ちを破る下卑た声。そして現われた赤悪魔の口から吐かれた火炎で焼かれる民家。

「あの家、炎も熱もシャットアウトしていないのっ!?」
「そうにゃ!タイガーボードじゃないにゃ!!」
ポップコーンのように猫師匠がマンホールから跳ね出て来た。続いてGSおじいさんも。
「このくたばりぞこないが!!地獄へ還れ!!」
くたばりぞこないは明らかにGSおじいさんのほうに見えたが、
彼は年金で買ったとっておきの破邪札を懐から取り出すと赤悪魔に使用。
「わしには見える!お主ののりしろがのう!!解魔札!!一家離散!!」
暗い時代のせいか企業ブラックとかそんなアイテムが流行っているようだ。
「グワーーーッ!!」
赤悪魔の体が足元からバラバラに離散していく。正確には小鬼に戻っていく。
下半身から崩れていく赤悪魔は焦燥にかられながらもおじいさんをギロリと睨みつけ
まだ融合している上半身でパンチをし、その老体を学校まで吹き飛ばした。
おじいさんはこの攻撃で本当に力尽き口からこぼれた入れ歯はカフェの胸元にポトリと落ちる。

おじいさんの戦線離脱後も続いていた破邪札の効果で赤悪魔は本来の姿と小鬼の集団に戻ったわけだったが再び赤悪魔は叫ぶ。
もう一度、小鬼を肉として纏うつもりらしい。
「あ!!そうだ!!あれを使えば!!」月夜田は倒れているカフェの懐から札を取り出しかざす。
「吸魔札”水洗便所”」ドッシャー!小鬼たちは札に吸い込まれていく。
「ゲーゲーゲー!!」赤悪魔は負けじと呼ぶ。それを吸い込む札。さらに小鬼を呼ぶ赤悪魔。
そして許容量を越え身がつまってしまったトイレのように水みたいなものを溢れださせた吸魔札で火事はおさまった。

なんのこっちゃよくわからないがとりあえずは火事はおさまった。

272 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/12/19(日) 01:39:33 0
「赤悪魔を退治は出来なかったけど火事はおさまったから万々歳ね」
と月夜田は胸を撫で下ろしたが赤悪魔は小鬼たちを呼ぶのを止めない。まるで狂ったノリスケ。
わらわらと集まってくる小鬼に集団はレッツゴー300匹。
「ゲッゲー!!」
3メートル6メートル…。12メートル。小鬼を吸収してどんどん膨張していく赤悪魔。
口からはしゅうしゅうと煙。

「これって火を吐いたら火事どころじゃ済まないかも…。ガスタンク爆発よ…。メガフレアの勢いよ…
カフェさん…入れ歯から戻ってきた?もう逃げましょ?このままだと生きたまま火葬されちゃうよ…」

ピンチだ。

273 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/21(火) 01:49:22 0
>269
>「もう…霊体を維持できません…最後まで力に慣れなくてすいませんでし…」
(お主はよくやった! 生まれ変わって幸せになれ!)
入れ歯の思念は届いただろうか。

>271
お爺さんが力尽きて飛んでいき、入れ歯から本体に戻る。
「かたじけない翁よ、後は妾達が……」

>272
>「これって火を吐いたら火事どころじゃ済まないかも…。ガスタンク爆発よ…。メガフレアの勢いよ…
カフェさん…入れ歯から戻ってきた?もう逃げましょ?このままだと生きたまま火葬されちゃうよ…」
「……」
そびえたつ巨大な赤悪魔。このままでは辺り一帯は焼け野原だ。
数々の苦難を共にしてきた牧街の勇士が脳裏に浮かぶ。そして結論は出た。
「36計逃げるにしかず!」
カフェも牧街の影響を受けていたようである。
「よく言ったにゃ。退くもまた勇気!」

辺りの人を乗せて退散する猫バス。
「学校まで逃げて中から砲撃を喰らわせればよい! これだけ大きければ多少離れても当たろう!」
その道中、みことにダメ元で聞いてみた。
「お主の学校はトイレに霊がいたり裏山に妖刀があったりすごいな……
何かもっとすごいものが封印されていたりするのではないか!?」

274 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/12/24(金) 16:43:23 0
>「お主の学校はトイレに霊がいたり裏山に妖刀があったりすごいな……
>何かもっとすごいものが封印されていたりするのではないか!?」

「…中庭の大岩に「おにぎり姫」が封印されています。でもなんなのかはよくわからないです。
伝説では虚空から地球に襲来した赤鬼ぺルリの円盤をハドウホウで撃ち落したメンヘラキチガイと言われています」

そう月夜田が言い、皆が学校の中庭に行くと大岩がゴトゴト動いている。

「ええい!首を持ってまいれ!若人の首を!体はいらぬぞ!!」

中庭の中央。大岩の岩の下からは女の金切り声。なんというか決して良いものではなさそうだった。

「この妖刀マサオで岩に巻きついている注連縄を斬れば封印はとけます」
「にゃう…。どうせこのままじゃみんな焼かれて死ぬにゃ。ここは封印をといてみるにゃ!」
猫師匠が妖刀を構える。すると猫師匠はヒップダンスをしながらくねくね踊りだした。

猫師匠の背後にはセクシーコマンドーの始祖、マサオの霊。それを窓から覗く沢山の生徒たち。
ぱちぱちぱちぱち!生徒たちの拍手が鳴り止まない!

「おにに!ぎりり!姫万歳!!」
「斬るにゃあああああ!!!!」
すぱーん!!ドッカーン!!大岩のしたからチリのフェニックス号みたいな筒が飛び出した。

「誰じゃ?わらわを呼び出したものは?」
パカ。もわもわ。もわもわでおにぎり姫の姿はよくみえない。
「ここはどこじゃ?気分がすぐれぬ…。…これそこの小娘。わらわに首を献上せい」
おにぎり姫はカフェを指差した。

275 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/25(土) 04:27:32 0
「へゲラ!?」
ヘソーザ様のキックを喰らってもんどりうってぶっ倒れる灰色悪魔
「ど…どりーさん…駄目ですよ!勝てる相手じゃありません!お願いですから逃げてください!」
しかし、灰色悪魔の実力を肌で感じ取っているありみちゃんは、ドリー達に勝ち目が無い事を知っている
必死にドリー達に逃げるよう懇願するが、既に灰色悪魔は攻撃態勢を整えていた
「へへリャアアアア!!」
鋭く重い灰色悪魔の回し蹴りがヘソーザ様の体に突き刺さり、転倒した彼に更に灰色悪魔はマウントポジションをとって鋭い爪を向けて来る!
「えいっ!!」
だが、済んでの所でありみちゃんが灰色悪魔に胴体だけでタックルを喰らわせ、何とかヘソーザ様を救出する

(どりーさんは普通に頼んでも効果無いわ、こうなったら…)
ありみちゃんはどりーの目を見つめ、催眠術の体制に入る
(えっと…どういう風に催眠をかければいいんだろ…
灰色悪魔はもう倒されました…じゃ危なくなる可能性があるし
逃げたくてたまりません…ううん、もし私が灰色悪魔に消滅させられたら彼女はずっと何かから逃げ続けたくなってしまう
えぇっと…あ、そうだ!!)
何かを思いついたありみちゃんはドリー目掛けて催眠術を発動する
「あなたのへそーざ様は牧街さんです!ここにいるへそーざ様が牧街さん何です!!」
もう牧街しか頼れる者はいない
恐らく牧街は今頃ビルから出た頃だろう
今彼女が牧街の元へ行けば、少なくとも安心であるし、牧街が来るまでなら、何とか持ちこたえる自信もある
「へそーざ…牧街さん!彼女をへそーざ様の所へつれてってあげてください!早く!」
灰色魔族を体で押さえつけながら、ありみちゃんはヘソーザ様に叫んだ

276 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/25(土) 04:45:03 0
>>274
【GS美神は少年誌に掲載された作品です
放送禁止用語は伏字使ってください】

「おい、月夜田が変なのの封印をといたぞ!」
「いいのかよ、アレ、封印されてた位だからヤバイ奴なんだろ、アレ」
「ヤバイだろ…あーぁ…ろくな事しねぇなアイツ…」
「キモ…」
「…ねぇ逃げた方がよくない?」
「先生!避難した方が…」
おにぎり姫の復活に混乱する生徒達
しかし教師達もその時既に混乱していた
「どどどどうするでしゅか!外の化け物だけなら結界の中で立て篭もれたけれど、中にまで化け物出てきたらお仕舞いでしゅ!」
「月夜田みことは退学にすべきです!あの娘がこの混乱に乗じて面白半分に封印をといたに違いない!我々は封印をとく許可をした憶えも無いぞ!GS達にも賠償を請求…」
「そんな事は後回しだ!早く逃げないと!」
「逃げるったって外は炎を吐く化け物、中にはあの得体の知れない化け物が…」
「オカルトGメンは?Gメンの二人はどうしたんだ?GS達は?」
「Gメン二人は今あの巨大な怪物に戦いを挑んでおりまして…中庭の怪物には他のGS達に向かってもらって…」
混乱して恐怖して暴れる悪魔ではなくカフェや月夜田や猫師匠に怒りを向ける教師達
しかし、大丈夫
結果を出せば黙る、もう後には引けない

巨大赤悪魔に立ち向かったオカルトGメン二人は大いに苦戦していた
「おわぁああああアチアチアチアチチ!ァチャア…」
「こんなガンダムみたいにでかい化け物どーしろってんだよ!!」
破邪札は炎で焼かれて届かず、霊体ボウガンを撃っても撃たれた部分の小鬼を切り離して無力化し、凶悪な威力の火炎攻撃で近づく事もままならない
これでは如何に1流GSでも苦戦必死である
しかしそれでも口からの炎を何とかかわし、周囲の被害を抑えながら戦えているのは流石だ

277 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/25(土) 06:04:06 O
>>275
>「ど…どりーさん…駄目ですよ!勝てる相手じゃありません!お願いですから逃げてください!」

「だが断る。私の好きなものは〇〇ーザ様である。
その姿を模して生まれたヘソーザ様にも、あのお方の格を落とすようなことはさせられませんわ」
こう言っている間にも、ヘソーザ様に蹴られた灰色の悪魔は体勢を立て直して、ヘソーザ様に襲いかかる。
ヘソーザ様も勇気を振り絞って灰色の悪魔と戦おうとしたのだが、やはり相手になるはずがなかった。
簡単に回し蹴りを食らわされて、マウントポジションを取られ、トドメの一撃を貰うだけの状況に陥ってしまった。
しかし、ありみの間一髪の行動で、ヘソーザ様の命は助かり、再び立ち上がることができた。

>「あなたのへそーざ様は牧街さんです!ここにいるへそーざ様が牧街さん何です!!」
ヘソーザ様は何を言っているのかが分からなかった。
だが、ドリーの目がトロンとしたことにより、催眠術だと理解した。

「はっ、私は何てことをしてたのか。
こんな弱いしょぼ男を生み、挙げ句の果てには〇〇ーザ様によく似たあの方を放置するとは」
ヘソーザ様の顔が悲しみに歪む。
必死になってドリーの命令に従って戦ったのに、催眠術をかけられたとは言え、この扱いは酷い。

『あなたは私の元ネタの幻想しか見ていないんですね。
私自身のことは、やはり見てくれていなかったのですね』

>「へそーざ…牧街さん!彼女をへそーざ様の所へつれてってあげてください!早く!」

『えぇ、分かりました』
「ほら、牧街さん。私の体の中にさっさと入りなさい。
早くあのお方の下にまで行きますわよ」
ヘソーザ様はドリーの体の中に入る。

『ありみさん!どうか持ちこたえてください!』
ヘソーザ様はドリーの体を使って、全速力で牧街の居た場所まで戻る。
そうして、牧街を見つけた。

『大変ですよ、牧街さん!ありみさんが、ふぉっ!』
「あぁ、ヘソーザ様。
何故に私はあなたを置いて行ったのでしょうか。
愛しのドリーが参りましたわぁ」
なんとヘソーザ様はドリーの愛の力によって弾き出され、ドリーは牧街の胸に飛び込んだのだ。

278 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/26(日) 00:59:20 0
>274 >276
>「おにに!ぎりり!姫万歳!!」
>「斬るにゃあああああ!!!!」
おにぎり姫の封印は解かれてしまった。
そこに意外な人物が現れる。
「あら、カフェじゃない。おにぎり食べる?」
カフェママとカフェパパだ。彼らもこの学校に避難していたらしい。
新メニューの宣伝かは知らないが、おにぎりを作っては皆に配っている。
「そのおにぎりじゃなくて鬼を切るで鬼切りだと思うぞ!」
>「ここはどこじゃ?気分がすぐれぬ…。…これそこの小娘。わらわに首を献上せい」
「なぬう!?」

>「月夜田みことは退学にすべきです!あの娘がこの混乱に乗じて面白半分に封印をといたに違いない!我々は封印をとく許可をした憶えも無いぞ!GS達にも賠償を請求…」
「ええい、要はおにぎり姫をあっちの悪魔にぶつければいいのだろう、どうすれば……!」
煙が晴れて徐々におにぎり姫の姿が見えてくる。
「これは……!? そのおにぎりで合ってたのか!」
おにぎり姫は首から上がおにぎりだった。ぶっちゃけア○パンマンのおにぎりバージョンである。
「そういう事なら話は早い! ノリで作ったものの誰も食べてくれなかった巨大おにぎりですぞー!」
「ほいさー!」
カフェママとカフェパパは巨大おにぎりをぶん投げた。
ナイスピッチングでおにぎり姫の顔に当たり、しゅぽーんと音がして古い首が飛んでいき、巨大おにぎりが新しい首になった。
「おお、これぞ新しい首! 古い首が腐っておって嫌だったのじゃ、感謝するぞ!
例として願いを一つ聞いてやろう」
「あの赤い悪魔を倒してくれぬか?」
「引き受けた!」
次回、巨大赤悪魔VSおにぎり姫! 乞うご期待!?

279 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/12/26(日) 17:07:50 0
カフェの願いを聞き入れたおにぎり姫は、猫バスの下あごをこちょこちょしてニッコリ笑っている。

「おかかおにぎりを作ってたも。山ほどの…」と姫。
「ほいさー!」
古来より市民は、やんごとなきかたには弱いもので、威勢の良い掛け声をあげながら
まるでおにぎりマシーンのようにカフェママが米を握りカフェパパは鰹節をシャンシャンと削り始めている。

「おにぎり姫って、伝説では大きくて黒い霊獣を従えていたはずなんだけどいないのね」
月夜田が首をかしげていると姫はてくてくと結界の外に出て行った。

「とにかく頑張って!おにぎり姫!私の未来がかかっているんだから!!」

一方。赤悪魔と苦戦を強いられているGSたち。
虐げられてきた小鬼の執念が赤悪魔を核となし怨念の血肉と化しているのだろう。

赤悪魔は阿波日の家の近くで鼻をクンクンし、二パーと笑う。

「おい!!あれは阿波日さん家じゃないのか?この匂いは爆発物の匂いだ!!まずいぞ!誘爆して二次災害が起きるかも知れない!!」

GSたちが騒いでいると、そこに現われたのはおにぎり姫。近くの銭湯の煙突の天辺に立って両手を天にかざしている。

「京本よ。ピーターよ。そして生きているすべての中高年よ!!わらわにおかかおにぎりを少しずつ分けてたも!」

日本中から無数のおかかおにぎりが空を飛び姫の両手に集まってくる。もこもこと集合していく玉はまるで元○玉。
赤悪魔が怨みのかたまりならこのおにぎりは愛のかたまり。カフェのご両親の愛情もたっぷりつまっているはず。
「ギャウ!!」巨大愛情おにぎりで何かをされてはまずいと、先手必勝、赤悪魔はおにぎりに火を吹いた。
「キャアアアアアア!!」おかかおにぎりは無残に焼かれ、焼きおかかおにぎりになる。
だが何かがおかしいことに赤悪魔は気がつくだろう。辺りには美味しそうな焼きおにぎりの匂いが漂っていたのだ。
「ニャアアアアアア!!」どこからともなく猫の声。猫バスのようで猫バスでない。猫バスの三倍はあろうかという巨躯の黒猫。
その巨大な黒猫は口から波動エネルギーを発射して赤悪魔を吹き飛ばし、
ご褒美なのか、姫が作った巨大なおかかおにぎりをムシャムシャと食べ始めた。
この巨大猫又の名前は「黒ぬこヤマト」。おにぎり姫のペットだった。
(巨大おかかおにぎりの愛のエネルギーで異界から召喚されました)

そしておにぎり姫は、黒ぬこヤマトと一緒におにぎりを求める旅にでた。現在の彼女は幸せであった。
昔、姫が封印された理由は飢饉も何もお構いなしにやたらおにぎりを作っては腐らせたことが原因だったからだ。

280 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2010/12/26(日) 17:10:05 0
赤悪魔は黒ぬこヤマトに敗れ去った…と思われたがまわりにひっついていた小鬼が吹き飛ばされただけで生きていた。
ふらふらになりながらも偶然に牧街とドリーたちを発見した赤悪魔は…。
「ゲーーーーゲッゲ!」 と叫び
その雄叫びに呼応し、ぞろぞろとその辺から小鬼が沸いてきて、赤い悪魔に合体していく
「ゲゲゲ…グワオォーーーー!!」
数十体の小鬼と融合した赤悪魔は、3mはあろうかという筋肉隆々の姿へと再び変貌する。
「グォゥーーーーーーー!!」
変身赤悪魔は口から高熱火炎を牧街とドリーたちに吐きかける。

―○○高校。
赤悪魔は退治されたように見えたので月夜田は鼻高々だった。
後頭部が背中にくっつくくらいにふんぞり返っている。

「私の判断は正しかったー!私は神よー!」
そういって担任の頭をぐりぐりと撫でまわしている。

猫師匠がカフェを連れ、また街に小鬼退治と市民の救出に向かおうとしていると

「待ちなさいカフェ!!もう行っちゃダメ!あなたはGSだけど女の子なのよ!!
今まではママも目を瞑っていたけど今回だけはガマンできないの!
もう危険なことはやめなさい!もう危ないことはしないって誓いなさい!さあ!」

カフェママは指についた米粒を舐めながら強い口調でカフェに言った。

281 :名無しになりきれ:2010/12/26(日) 17:31:25 0
ドリーと抱き合う牧街の前に避難する市民が通りがかった。
ごてごてした衣装は占い師を思わせる。
その老婆は牧街の顔を見て、ひどく驚いたそぶりを見せた。
「んっ、アンタの顔……フリーダムな友人に酷い目に合わされる相が出てるね?
これは100年に一度の凶相だよ!このままじゃ、アンタ間違い無く地獄に落ちる!
この災いを避けるには、ラッキーアイテムを持つしかないね!」

占い師は続けざまに喋り散らした。
「ラッキーアイテムは爆発物!それしか無いよ!花火とか火薬とかダイナマイトね。
一つ向こうの交差点にアタシの知り合いがやってる花火師の店があるから、そこで買うと良いわよ!」

そう言うと、占わない師はすたこらさっさと避難所の学校へ急いだ。

282 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/29(水) 01:32:44 0
>279
「やったぞ皆の衆!」
みこととハイタッチして勝利を喜び合う。

>280
>「待ちなさいカフェ!!もう行っちゃダメ!あなたはGSだけど女の子なのよ!!
今まではママも目を瞑っていたけど今回だけはガマンできないの!
もう危険なことはやめなさい!もう危ないことはしないって誓いなさい!さあ!」
「な……っ、母上!?」
カフェは驚愕した。
「真面目な事を言うキャラではなかったのにいきなりどうしたのじゃ!?」
「ツッコむところそこにゃ!?」
カフェパパが言いにくそうに口を開く。
「すまん、多分私の仕業だ……。つい張り切って愛を込めすぎてしまったのだ。
多分指についたご飯をたくさん食べたから……」
説明しよう! カフェは父方はちょっとしたGSの家系なのだ!
よって父親もGSの素質が少しはあったりなかったりするのかもしれない。
「そんな事があるものか、どれ、試しに食べてみようぞ」
カフェはおにぎりを食べた。その瞬間、表情がガラリと変わる。
「母上! 申し訳ありませぬ! カフェはいかねばなりませぬ! 
誰かがいかねばならないのじゃ!!」
おにぎりパワーによって人類愛が発動してしまった!
「ダメよ! 行かせない!」
ぶつかり合う人類愛VS親の愛!
「あわわ…あわわ…」
カフェパパがおろおろしていると、生徒達のうちの一人から声があがった。
「行かせてあげてください! カフェさんは僕達が守ります!」
「私たちと同じ一般人の月夜田さんが勇敢に戦っているのにじっとしているわけにはいかないわ!」
それを呼び水に、生徒たちが次々と立ち上がっていく。
「私も!」
「僕も!」
おにぎりを食べた生徒達にも愛の力が発動したようである!
この感動的な光景を前に、カフェママが折れる。
「そこまで言うなら……必ず無事に帰ってくるのよ……!」
「うむ、約束する!」

猫師匠はいつの間にか猫バスを召喚していた。乗り込む一同。
「出陣にゃーー!!」
運転手が生徒達に鬼退治用の豆を渡す。
「キミたちは猫バスの中から遠隔攻撃を頼むにゃ!! 運転手さん、生徒達に危険が及ばないように頼んだにゃ!」
「ラジャ! 大丈夫、猫バスは気配を消すのはお手の物ですよ!」

出発してすぐ、只事ではない気配に気づく師匠。
「む!? あっちの方にすごい気配が……!!」
そこでは、なんと倒したはずの赤悪魔が牧街とドリーに襲い掛かっていた!

283 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/29(水) 02:09:08 0
「アレ?何で誰もいないんだろ……まさか…」
阿波日氏の家の中で用事を済ませた牧街は、待っててくれるはずの3人の消失に、一気に青ざめる
責任問題とかそういうのもあるが、それ以前に現在進行形でヤバイ状態に3人があるのなら、とにかく何かしなければならない
「とりあえず探しに…」
行こうとした矢先、ドリーとヘソーザ様がやってきて、よくわからないがドリーが牧街に抱きついてきた
ついでに変な占い師が何か言ってくるが
それ所ではない!
「ヘソーザ様!ありみちゃんが大変だって?どういう事です?」
ドリーを横に押しのけ、ヘソーザ様に真剣な表情で尋ねる牧街
灰色悪魔の事をヘソーザ様が告げ、牧街が駆け出そうとした矢先
赤い悪魔が出現し、牧街達目掛けて高熱火炎を吹きかけてきた
「なわわ…」
どうにかドリー等と共に回避する牧街だったが、赤悪魔は牧街等を行かせてくれそうに無い
「ドリーさんにヘソーザ様(先程から牧街がヘソーザ様っと言っているのはドリーには牧街さんに聞こえています)!これをもってありみちゃんのとこへ!破邪札をありったけぶつければ何とかなるはずです!」
そう言って、持っていたボディバックをヘソーザ様に投げ渡す牧街
勇躍、赤悪魔に神通杖で立ち向かっていく
逃げれば赤悪魔は力の弱いドリー等を追っかけていくだろう
それが悪魔だ

ドリー等がありみちゃんの所へ行って彼女を助ければ催眠を解除でき、後は彼女が援軍を連れてくるなり何なりしてくれるだろう
少しの辛抱だ
そう自分に言い聞かせ、ドリー等が去ったかも確認せず、恐怖を堪えて赤悪魔に立ち向かう牧街



「!?早っ…げがっ」
神通杖を構えて即座に、赤悪魔の放った神速の突きが牧街の腹部に炸裂し、腹部に爪がドスリと突き刺さる
引き抜き、牧街が傷みに震えながら距離をとろうとした所に巨体から来るパワーで蹴りを叩き込んで吹き飛ばしてビルの壁に勢いよく叩きつけ
そこに飛び掛った赤悪魔は、何とかそれでもよろよろ立ち上がった牧街を爪で袈裟切りに、横切りに、縦切りに、切って切って切りまくる

「が……はが…」
アッと言う間に血塗れになった牧街は、ぼとりとその場にボロ雑巾の様に崩れ落ちた
ここまで、わずかに1分弱
恐るべきは地獄から現れた悪魔の力である
更に赤悪魔は、血塗れの牧街の背を、力の限り執拗に蹴りつける
頭がおにぎりのふざけた奴に完敗した事がよほど悔しかったのだろう
その恨みを、憎しみを、一発一発蹴りに篭め、牧街に叩き込む
その一撃一撃が牧街に命中するたび、牧街の体から鈍い音が響き、傷口から血が噴出す
しかし牧街が例え原型を留めない程変形し蹴る感触が無くなったとて、赤悪魔の怒りや憎しみは消えず、そして新たな獲物を見つけ出して同じ様にしていくだろう

それが悪魔だ、GSの敵だ

っと、ようやく、赤悪魔等の気配を察知した猫バスが現場へと到着してきた
(あっちの方にすごい気配が……からすぐにこっちまで来なかったと言う事でお願いします)

284 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/29(水) 08:14:30 O
>>280>>281>>283
>「ヘソーザ様!ありみちゃんが大変だって?どういう事です?」
ヘソーザ様は牧街にここまでの経緯を説明した。
ドリーは目を輝かせながら、牧街にすり寄っている。
説明もし終わり、三人でありみを助けに行こうとした時、赤い悪魔が現れた。
赤い悪魔は火炎を放射してきたが、牧街はドリーを抱えて避け、ヘソーザ様は火炎に当たる位置に最初からいなかった。

>「ドリーさんにヘソーザ様(先程から牧街がヘソーザ様っと言っているのはドリーには牧街さんに聞こえています)!これをもってありみちゃんのとこへ!破邪札をありったけぶつければ何とかなるはずです!」
ヘソーザ様はどうせドリーが断ると思ったので、さっさとドリーの中に入って体を操る。
牧街からバッグを受け取って、一目散に走っていった。

『牧街さんも、どうかご無事で!!』
「おい、さっさと引き返しなさい、しょぼ男」

ヘソーザ様達がありみの所に戻ると、まだ辛うじて持ちこたえていた。
ヘソーザ様は急いでバッグから札を取り出して、灰色の悪魔相手に札を投げつけた。

285 :月夜田 ◆U9eiwn/wgU :2010/12/29(水) 18:03:18 0
>「出陣にゃー!!」
愛の戦士になった生徒たちが猫バスに乗って出陣して、それを見送る避難民たちが勝利を願い大合唱。
その大合唱をカフェたちはあとにし、すごい気配のもとへ辿り着くとそこには血塗れの牧街がいた。
>「が……はが…」
「牧街さん!!だいじょうぶですか!しっかりして下さい!!」
月夜田は右手でおにぎりを頬張りながら、左手で猫バスの窓から豆を投げつける。

「みんなも、あの赤いのに豆を投げつけてー!!」
「はーい!!」
血で赤く染まった牧街にむけ、生徒たちによる豆まき大会が始まる
(○○高校の生徒たちは偏差値が恐ろしいほど低いので血だるまで真っ赤な牧街さんを赤悪魔と見間違いました)
思わぬ生徒たちの攻撃に赤悪魔は暫時、呆けていたが
「俺が赤悪魔だ俺を無視するな」といった風に胸に手をあてオーバーアクション。

「赤いのって赤悪魔のことじゃねーの?でも悪魔に豆とか効くのかよ?
そもそも月夜田が言ってた赤いのって何だよ?」

血で赤く染まった牧街を赤悪魔は兎のぬいぐるみのように髪の毛を掴んで持ち上げる。
赤いのを持ち上げる赤いのは二つの目に強い憎しみを宿し口から火をボウボウ吐いている。
辺りの民家は火の海になり滴る牧街の血で地面は血の海になっている。

赤悪魔は目を細め笑うと牧街を片手で振り回す。ミシミシと髪の毛が悲鳴をあげる。
赤悪魔は燃える民家に牧街を放り込むつもりなのだろう。

「牧街さんが振り回されてる〜!!誰か助けて〜!!」

愛情おにぎりを食べながら月夜田は天に祈る。

286 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2010/12/31(金) 01:27:16 0
>283 >285
>「牧街さん!!だいじょうぶですか!しっかりして下さい!!」
「まひがいどのー!」
愛のおにぎりを口に押し込みながら叫ぶ。
一方、電話で各地に救援を要請する猫師匠。
「オカルトGメンをすぐに派遣してほしいにゃー、できるだけたくさん!」
「もしもし、すごい火事にゃ。避難民みんなで雨乞い踊りを踊ってほしいにゃ!」
二つ目の電話の相手はカフェママかカフェパパだろうか。

>「みんなも、あの赤いのに豆を投げつけてー!!」
>「はーい!!」
勢いよく豆を投げつけ始める生徒達。……牧街に向かって。
ズッコケそうになりつつ突っ込むカフェ。
「何しとんじゃあ! そっちじゃないわああああああ!」

「変身にゃ!」
もはやルーチンワークのように自然な流れで黒酢のオブジェをさっと差し出す猫師匠。
「とう!」
厨臭い漆黒の鎧をまとい、猫バスから飛び降りる。
「飛び降りたにゃ!?」
いつにも増して無謀だが、今はおにぎりの効果で愛の戦士になっているから仕方がない。
ロリータ傘を開き、ふわふわと落下していく。厨臭い鎧とはコーディネートがおかしいがそれもこの際仕方がない!
が、丁度その時牧街が放り投げられ、都合よくぶち当たった。
「ぐへ!」
当たったおかげで民家に突っ込むことは回避され、二人は少し離れた場所に落ちた。

>283
赤悪魔が迫ってくる。すぐ後ろではドリーとありみちゃんが灰色悪魔と戦っている。
まるではさみうちみたいな構図になってしまった!
「古来より酢には退魔の力がああああああああ!」
とりあえず赤悪魔に黒酢の高圧水流を発射する!

287 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2010/12/31(金) 21:02:33 0
「ギャーーーーーー」
ヘソーザ様の放った破邪札を喰らい、吹き飛ぶ灰色悪魔
だがまだ息(?)があった灰色悪魔は、わさわさと張ってその場から退散する
「うう……ごめんなさい、お二人共……あれ?牧街さんは?」
二人に助けてもらったありみちゃんは、周囲を見回して、自分を助けに来てくれたはずの牧街がいない事に悲しげな表情になった
「逃げたんですね……牧街さん。お二人に私を助けるのを押し付けて……」
しかし、ヘソーザ様に説明を受け、一気にその表情は悲しみから驚愕に変わる
「牧街さん(相変わらずドリーには以下略)が一人で悪魔に!?大変!」
そう言って、催眠をとかずに慌てて両手をくっつけ、牧街を助けに向かうありみちゃん

「……危ない!!」
黒酢の高圧水流を物ともせずにカフェ目掛けて一気に迫ってきた高熱火炎から、牧街がカフェを抱きしめ、転がって回避する
ぶつかった時+抱きしめた事により、カフェの体と鎧にべっとりと牧街の血がくっつく
「…大丈夫ですか?……ありみちゃん?」
高熱火炎をカフェとともに回避した牧街は、恋愛漫画でよくある男子が女子を誤って押し倒してしまった体制でカフェに尋ねた
どうやら、出血多量で視界が暗くなり、目が見えていないらしい、ありみとカフェを間違っている
そこに、ネコバスから豆が追い討ちの様にバラバラとぶつけられてきた!

「あんな血塗れの人間が動けるわけない!」
「ゾンビだ!悪霊がとりついてゾンビ化したんだ!」
猫バスの中の学生たちは本格的に牧街を悪霊認定したようである
「これでも喰らえ!ゾンビ!」
生物災害対策愛好会(活動内容、生物災害が起こった時に備えて装備を整えたり生物災害を題材にした映画を見たりゲームをしたりする)の部員が魔改造したモデルガンを引き抜いて、牧街目掛けて撃ってきた

「げっぱら…」
バスンバスンと次々命中するBB弾と、野球部主将の投げる剛速球の豆に再び沈黙させられる牧街
ばったりとカフェに覆いかぶさるように倒れ付し、はっきり言って動けなくて邪魔だ

「牧街さん!!それに、カフェさん達も!」
そこに、ありみちゃんが到着した
ありみちゃんは巨大な赤悪魔と、倒れ付す牧街と押し倒されているカフェに息(してないけど)を呑む

(どうすれば…そうだ!)
「ヘソーザさん!牧街さんに乗り移ってください!」
唐突に、わけのわからない事を言うありみちゃん
困惑するヘソーザ様に、ありみちゃんは言葉を続ける
「牧街さんの体と魂には今まで様々な悪霊と戦ってきた記憶と、悪霊達の動きが入っています
その牧街さんの体に刻まれた記憶と、牧街さんの霊力を、半分死んでいる今ならヘソーザ様は吸収する事ができるかもしれません!
そうすればヘソーザ様はドリーさんと牧街さんの二十のパワーを一時的に得て、なおかつ牧街さんが戦ってきた妖怪や悪霊の動きをトレースする事が…
あー…要するに、ヘソーザ様は牧街さんに一回乗り移って出てくる事で一時的に凄まじいパワーアップする事ができるんです!この場の誰よりも強い位に!」
説明している間に赤悪魔が牧街達に迫る
オカルトGメンも雨乞い踊りも間に合いそうにない

「お願い!ヘソーザ様!戦ってぇ!!」

ありみちゃんは催眠術を無意識に発動するほどの心からの言葉を、ヘソーザ様に投げかけた
ヘソーザ様には催眠術は効かないだろう
だが、後ろのドリーの心には、響くかもしれない

288 :ドリー&ヘソーザ様 ◆tdRFpd9hXw :2010/12/31(金) 23:39:27 O
>>286>>287
ドリーの体に入ったヘソーザ様の投げた札が灰色の悪魔に当たり、灰色の悪魔は退却する。
ヘソーザ様は牧街がこの場にいない理由をありみに話した。
ありみはドリーにかけた催眠を解かずに、牧街を助けに行く。
ヘソーザ様達もついて行った。

>「牧街さん!!それに、カフェさん達も!」
現場についた時には、カフェと死にかけの牧街がいた。

>「ヘソーザさん!牧街さんに乗り移ってください!」
>「お願い!ヘソーザ様!戦ってぇ!!」
実際に都合の良いパワーアップが起こるのかは分からない。
だが、ヘソーザ様は戦う気でいた。
このまま知り合った人を見捨てる気にはなれないし、なによりもドリーにしょぼ男と思われたままでは終われない。

「おい」
『分かってますよ、牧街さんの体を少し借りさせてもらいます!』
「いえ、お前ごときがあのお方に近しい姿の方の肉体を使わないでくださらない」
ヘソーザ様は泣きながら牧街の体に入り、すぐに出てきた。
一見して変わってないように見えるが……

『ごめんなさい、私には無理でした』
やっぱりヘソーザ様はしょぼ男であった。
ドリーも鼻で笑っている。

289 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2011/01/02(日) 21:53:28 0
>287-288
>「……危ない!!」
「牧街殿!?」
牧街はとりあえずまだ生きていたようだ!
>「…大丈夫ですか?……ありみちゃん?」
そうか、牧街はありみちゃんの事を憎からず思っておるのか……!
愛の戦士と化しているカフェはそう思った。
「安心せい、ありみちゃんは無事じゃ! 必ずや皆で生還するぞお!!」
ありみちゃんはゾンビなので生還というのもおかしいが気にしてはいけない。

>「あんな血塗れの人間が動けるわけない!」
>「ゾンビだ!悪霊がとりついてゾンビ化したんだ!」
猫バスの中の学生たちは本格的に牧街を悪霊認定したようである
>「これでも喰らえ!ゾンビ!」
牧街が体を張って生徒達の猛攻を阻止し、ついに力尽きた。なんという悲しき自己犠牲!

>「お願い!ヘソーザ様!戦ってぇ!!」
「ヘソーザおにいちゃん! お願い戦って!」
カフェもありみちゃんと一緒に必死に叫んだ。無意識に魅了の術を発動するぐらいに。
もはや頼みの綱は戦闘力53万(?)の彼しかいない!

>288
>『ごめんなさい、私には無理でした』
「無理じゃと!?」
ドリーとヘソーザ様が問答している間にカフェはなんとか牧街の下から這い出した。
ヘソーザ様はドリーがやる気を出さないと力を発揮できないのかもしれない。
やる気をださせるには格好のアイテムがあったはずだ。
カフェは猫バスに乗っているみことに向かって叫んだ。
「みこと殿ー! 愛のおにぎりを落としてくれ!」

キャッチしたおにぎりを、魅了の術をかけながらドリーに渡す。
「ドリーお姉ちゃん! これを食べて!」
さて、魅了の術は基本的に妹萌え、例外的に姉萌え属性を持つ相手、つまり男性に対しての技だ。
しかし。見たところドリーは大ざっぱに分ければカフェと同じ人種、つまりヲタク。
ヲタクというものはどんな萌えポイントを持っているか分からないものである。

290 :カフェ ◆YNbEhcUF/I :2011/01/02(日) 21:55:40 0
例えばロリータファッション萌え、例えば鎧萌え。
メリハリのないカフェならまかり間違えて男の娘萌えにも引っかかるかもしれない。

【二行貼り忘れたので追加w あけおめ。今年もよろしくお願いします】

291 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2011/01/03(月) 21:31:14 0
蒸発した黒酢でむせ返るような酢の匂いが立ち込める街の一角で
熾烈な戦いが繰り広げられていた。

猫バスから生徒たちの大声援が聞こえてくる。

「ドドド!リリリ!ドリ万歳!!」
「へへへ!ソソソ!ザ万歳!!」

「がんばってーみんなー!」
猫バスの窓から豆粒みたいに月夜田の顔がのぞく。

【あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします】

292 :牧街 ◆FFJ0hVL3il8R :2011/01/05(水) 14:30:48 0
ヘソーザ様の失敗に、ありみちゃんも沈痛な表情になる
(そうだ…
今まで月夜田さんやカフェさんが平然と奇跡を起こしてたから…忘れてた
一発逆転の奇跡なんて早々起こるはず無い)
素人のヘソーザ様にいきなり大技を頼んでも、失敗するのは当然であり
ありみちゃん的にもう赤悪魔を倒す術は思いつかない
幸い、オカルトGメンも向かっているらしいので、無理に自分達が赤悪魔と戦う必要は無いのだ

「グワォーーーーー!!」
生徒達の大声援に、赤悪魔は猫バスの存在に遂に気づき、腹立ち紛れに高熱火炎を吹きかけてきた!
「ぶにゃ〜〜〜!?」
突然の攻撃に、猫バスは慌てて回避するが、尻尾に火がついてしまう
「にゃーーーー!!にゃーーーーーー!!」
びっくりして火を消そうとする猫バスに、赤悪魔はふわりと飛び上がると、強烈なドロップキックを叩き込んだ
「げぶっ」
「わーーーー」
「きゃーーーーー」
どっかの家の塀に叩きつけられ、昏倒する猫バスから、慌てて生徒達が脱出する
「え!?俺達何で外にいるんだ?」
「キャーーーーいやーーーー助けてーーーー」
自分達が危機に瀕した事で愛の戦士パワーは死の恐怖に飲み込まれて消滅し
慌てふためいて蜘蛛の子を散らすように逃げていく生徒達

(私が間違ってた
勝つ事なんて追求する必要は無かったんだ
ここは逃げ…)
「ふふふふふ…はーーーははははははは」
「へ?」
ありみちゃんがやむなく逃走の道を選ぼうとした
その時
血みどろでぶっ倒れていた牧街がむっくりと再び起き上がり、高らかに笑い出したではないか

「今までのは痛かった…痛かったぞーーーーーーーーーーーー!!」

「大変!牧街さんの方が催眠に!」
「絶対許さんぞムシケラ共!じわじわなぶり殺しにしてくれる!!」
「駄目!牧街さん!あなた絶対安静…」
「ひでぶ!」
何をどう間違ったか
牧街がヘソーザ様と化し、勝ち目の無い戦いを赤悪魔に挑みだして更にボコボコにされ始めてしまった
思いもよらない事態に、ただおろおろするしかないありみちゃん

293 :ドリー&ヘソーザ様◇tdRFpd9hXw:2011/01/05(水) 20:46:41 0
>>289-292
>「ドリーお姉ちゃん! これを食べて!」
カフェから渡されたおにぎりをじっと、ドリーは見つめる。
まん丸おにぎりに海苔が一枚。
海苔を上にすればフ〇ーザ様の頭である。
ドリーは歓喜の涙を流しながら、フ〇ーザ様の頭(に見えるおにぎり)を食べた。
フ〇ーザ様の愛情はヘソーザ様に伝わり、彼の力となる。

>「ドドド!リリリ!ドリ万歳!!」
>「へへへ!ソソソ!ザ万歳!!」
>「がんばってーみんなー!」
応援はヘソーザ様の心に響き、ヘソーザ様の目は前を向く。
みんなの期待に応えたい。
ヘソーザ様の闘志はまだ火がついている。
しかし、ヘソーザ様達への応援は赤い悪魔にも聞こえている。
故に、状況はさらに悪くなってしまった。

『この野郎!』
ヘソーザ様が生徒を襲おうとする赤い悪魔に立ち向かいに行く前に、牧街が再び立ち上がる。

>「今までのは痛かった…痛かったぞーーーーーーーーーーーー!!」
>「絶対許さんぞムシケラ共!じわじわなぶり殺しにしてくれる!!」

「フォオオォォッ!!!!!」
まだ牧街がヘソーザ様に見えるドリーは大興奮。
ヘソーザ様が普段はやらないようなフ〇ーザ様の真似をしたのだ。
興奮のあまりにドリーは鼻血を噴出する程だ。
そして、ヘソーザ様もあることに気づいた。

『私の体が力に満ちている……?』
ドリーのフ〇ーザ様に対する愛情で生まれたヘソーザ様は、ドリーがフ〇ーザ様に激しく萌えれば萌える程、ヘソーザ様は力を増すのだ。

『これならば、私も力になれます!
今、助けに行きますよ!牧街さん!』
ヘソーザ様は赤い悪魔にやられている牧街を助けに行こうとするが。

「あぁ、やられている姿も可愛らしいわ」
物事には何事にも限度がある。
過剰に伝わった愛情という名の力は尻から出る。

『うわぁぁぁぁ!』
ヘソーザ様は尻から愛情という名の力を噴出し、まるでロケットのように勢いよく飛んで、牧街を襲う赤い悪魔の胴体に激突したのであった。

【ちょっと遅いですが、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしますね】

294 :月夜田みこと ◆U9eiwn/wgU :2011/01/07(金) 16:49:48 0
家屋の火炎で揺らぐ陽炎の中、邂逅した二つの影。
風を切る唸りと肉のぶつかり合う音が同時に鳴り赤悪魔の巨体から夥しい量の体液が噴出する。

「ゲ…ゲ…」

なんと赤悪魔の尻にヘソーザ様が突き刺さっていた。結合部から垂れ流れているのは粘性の高い謎の液体。
ようするにへソーザ様の攻撃を避けようと跳躍した赤悪魔の尻にヘソーザ様が突き刺さったのである。

穴から両足だけを突き出しているへソーザ様の様相は馬の出産シーン、もしくはロケット鉛筆を彷彿させ
愛のヘソーザ様を挿入された赤悪魔は身を捩じらせて悶絶し叫びあがるように口から炎を吐き出していた。

「なんてこと…」
倒れた猫バスから月夜田がヨロヨロと這い出して力なく言葉をもらす。
悶絶し暴れ狂う赤悪魔の足下でボロ雑巾のように踏みつけられている牧街。
それをオロオロしながら見ているありみちゃん。

>【二行貼り忘れたので追加w あけおめ。今年もよろしくお願いします】

「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!」
月夜田は新年の挨拶も忘れないでカフェたちにご挨拶。
猫師匠とぺこぺこしやっこしているうちにへソーザ様は赤悪魔の体内に完全に飲み込まれてしまっていた。
しかしその間もヘソーザ様の尻から愛情という名の力は噴出し続けられていて
赤悪魔の下腹部は焼いたお餅のように膨れ上がってきている。否、下腹部どころか全身がぷくぷくと膨れ上がってきている。
「正月太り!?」
それは違った。赤悪魔の首筋や背中から無数の幸せそうな小鬼の顔が浮き出しては小鬼の頭からさらに小鬼の顔が浮き出し
笑った顔が怒ったかと思うとパンと割れて消える。その繰り返し。
牧街とヘソーザ様の融合が相乗的な力を発揮するというのなら赤悪魔も例外ではないのだろう。
憎悪と愛を内包した体は小宇宙と化し膨れては壊れを繰り返しながら爆発的に膨張していく。

「たすけてーカフェさーん!」
ありみちゃんが牧街を引きずってこちらに逃げて来ている。月夜田も急いでそばに行くと牧街の手をもって引きずった。

「牧街さんの手、べたべたする!血でべたべた!がんばったね牧街さん!」
二人に捕まった宇宙人のように引きずられながら戦闘から離脱する牧街。

今や全長30メートル。巨大な赤い肉塊となった赤悪魔のそばからみんなは逃げた。
内部のへソーザ様は大丈夫なのだろうか。否、逆に内部にいるへソーザ様にすべては委ねられたのかも知れない。

「もう、プロのGSさんたちにお任せするしかないですね…カフェさん…」
月夜田は哀しそうだけど無表情にも近いなんとも言えない顔でカフェに問う。
カフェもGSのプロなのだけど。

一方。赤悪魔の体内。魂レベルで融合しつつあるヘソーザ様の心に届く不思議な声たち。
(今年は冬厨も沸かず平和だったちな。人も来なかったけど)
(もう2chは終わコンだからTRPには沸かなかったようだちね)
(普通のなりきりはかなり沸いてたちね)
(メイデンメイデンウィンスペクタッーアッアッアッーアッアッアッーアッー!)
これは小鬼たちの心。悲しみと怒りに満ち満ちた小鬼たちの真の心。
赤悪魔の心象世界でもある闘技場で餅の早食い競争が繰り広げられる中、玉座に座った赤い男がへソーザ様に語りかけてくる。

「ひきこもりのヘソーザ様よ。この夢の世界で私と一緒に永遠にいきましょう。
ここはすばらしい世界でございます。これ小姓。いたちぞ!いたちの丸焼きを持ってまいれ!」

「へソーザ様の自由の世界!!ここはヘソーザ様の自由の世界でございます!!」
ウサギの御輿に担がれた丸焼きイタチが歌いながらやってきました。

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