1 名前: ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/13(水) 21:20:15 0
京の都。栄華を極めていた彼の地に変事が起きたのは、今より五十年程前の話。
その日、平穏だった京の空に突如暗雲が渦巻き、天地より数多の妖魔が現れた。
物語、伝聞にのみ聞く存在。いる筈の無い妖魔の出現に、人々は慌てふためき逃げ惑い、殺された。
そして、数多の市民を殺した数多の妖魔は、当時の朝廷に攻め入り、
帝の軍と戦う……いや虐殺する事数刻。瞬く間に都を制圧してしまった。
世に言う「末法事変」である。


それから五十年後の現在。全国あらゆる土地に妖魔が跋扈するようになった現状を憂う、
妖魔襲来より逃げ延びた帝の息子「光泉」は、京の都と国の平穏を取り戻す為に、
国内そして国外から多くの強力な異能者を集め、妖魔達から都の奪還を行おうとしていた。

あなたは、正義、利益、あるいは己の目的の為、魔都と化した彼の地に向かう。そんな冒険者の一人である。


注)タイトルにTRPGとありますが、状況によっては質雑で終わる可能性もあります。


2 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/06/13(水) 21:22:31 0
にやにや

3 名前: ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/13(水) 21:24:00 0
◆ルール
・3日ルール
・決定リール、後手キャンセル有り
・版権キャラの場合はアレンジ推奨
・越境無し
・形式は初期のTRPG型
・名無しのNPC投下、参加は有り
・荒らし、煽りはスルー
・極端な強キャラ禁止。種族の神も妖魔も基本強い能力者と同程度です。
・トリップ必須

◆キャラテンプレ
名前:(フルネーム、もしく通り名など)
年齢:(実年齢)
性別:(身体の性別)
種族:(人間、妖魔、神、精霊等。人型である事)
容姿:(体型、髪型、服飾などを加えた客観的な見た目)
所属:(何を信仰しているか)
能力:(所属に元ずく特殊能力の行使方)
性質:(性格)
簡単なキャラ解説:(―)


4 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/13(水) 21:37:56 0
「お早うございま―――うわ!なんだこれ!?」
僕が仕事場に着くと、そこに書類の山があった。
比喩じゃなく、山。右を見ても巻物の束、左を見ても巻物の束。
その山の周りを先輩の陰陽師達が達が忙しそうに動き回っている。
陰陽寮は常に忙しいけど、こんな光景は見た事がない。
いつも仕事を怠けている先輩までもが、仕事に忙殺されている。
「……??」
驚いていても仕方が無い。僕は、とりあえず自分の席へ着いた。
そして状況を理解するために、書類を書いている隣の席の先輩に訪ねてみる。
「……あの、これって一体どういう事ですか?」
>>2
そう聞くと、先輩は疲労した顔で笑いながら……いや、目が笑っていない。怖い。
「お前、本当に覚えてないのか喧嘩売ってるのかどっちだ?」
とにかく、そのままの表情で先輩が訪ね返してきた。
「い、いや。喧嘩なんて―――」
怖い、本気で怖い。

5 名前: ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/13(水) 21:45:53 0
◆キャラテンプレ例
名前:安倍晴明
年齢:35
性別:男
種族:妖狐と人間のハーフ
容姿:痩せ型、長髪、鋭い目、烏帽子直衣(貴族の平常服)
所属:陰陽寮の陰陽師
能力:式神(神将含)使役、占い
性質:奇人だが、聡明
簡単なキャラ解説:天文博士。希代の天才と呼ばれる陰陽師で、末法事変をいち早く察知し、帝を逃がした人物。
狐の子という噂がある。


6 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/13(水) 22:55:26 O
「いや……まさか本当に覚えてないのか?」
冷や汗をかきながら先輩の言葉に頷く。
「……あのな、今日は光泉様が平安京奪回の為に集めた冒険者が集まる日だろう?」

「え?光泉様?…………ああ―――っ!!!」
まずい、すっかり忘れていた!今日は全国から募集された冒険者が集まる日だから、
その資料を整理する為に陰陽師は二刻程早く出勤しろという命が出ていたんだ!
僕とした事がこんな大事な事を忘れるなんて……
「ごめんなさい!今すぐ作業に入ります!ごめんなさい!!」
急いで作業に入る。早く遅れた分を取り戻さなくては。

7 名前: ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/14(木) 14:17:00 O
【追記事項】
この世界は日本の平安時代に近い世界感を持っていますが、基本的に『和風な異世界』です。
故に、なんとなく平安『っぽい』情景が想像できれば十分、現実の平安時代の細かい知識や時代考証は
一切必要ありません。

なので、「平安?歴史で習っただけ」という方でも、どうぞ気軽に御参加ください。

8 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/14(木) 22:56:15 0
扉をガラガラッと勢いよく開けて入ってくる者がいた。
「ちわーっ!カッパ巻きいかがですか〜?」
先輩は顔を上げずに答えた。
「今日は忙しいんで訪問販売は今度にしてください」
それを聞いた緑の体に奇妙な透き通った生地で出来た装束をまとった
訪問販売員が威勢のいい号令をかける。
「者共かかれえ!」
「「「イエッサーー!」」」
どこに隠れていたのか、大勢の同じ格好をした一群が部屋になだれ込み
先輩を取り囲む!
「なんですか!?こんなことをして許されると……ひぃいいいいい!?」
ようやく事の重大さに気付いた先輩の顔がみるみる真っ青になっていく!
「うわ、何する、やめ……アッ――!!」
そのまま両手両足を捕まれて持ち上げられ、庭に連行されていく!!

その直後、庭では……黒光りする巨大な海苔でぐるぐる巻きに拘束され
周囲を取り囲まれて巨大なキューリで問答無用に叩かれている先輩の姿が!
「カッパ巻き♪」「カッパ巻き♪」
「この周辺の一般人はもう全員カッパ巻きした!お前もいい加減カッパ巻きしろ〜!」
「くっ……誰がカッパ巻きなんかに屈するか!!」
先輩危うし!

妖魔データ
レインコート【れいんこーと】
カッパが雨ガッパを着たような姿をした妖魔。その生態は謎に包まれているが
時折群れで現れ、目が付いた人に適当にカッパ巻きによる洗脳を行う。
取り囲まれるとその圧倒的な威圧感のため包囲から逃れるのは至難の業だが
戦闘能力自体は非常に低いのでターゲットになっていない人が倒すことは容易。

9 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/14(木) 23:09:15 0
何故になんでもスレのコテが

10 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/15(金) 02:40:08 0
……それにしても、凄い量の書類だ。いつもの倍は急いで仕事をこなしてるのに、
紙の山は一向に減らない。
そして、そのほとんどは今回集められた強力な能力者の情報で……そもそも、全国に強力な能力者ってこんなにいたの?
いや、でもそうだったらとうに妖魔はいなくなってる筈だし……??
そんなことを考えながら仕事を進めていると、入り口の扉から
>「ちわーっ!カッパ巻きいかがですか〜!?」
という声が聞こえた。誰かが出前を頼んだのだろうか?
先輩が対応を初めてくれた様なので、僕は特に声の方を向くこともなく
山積みの書類の処理を続けていたのだけれど、
>「者共かかれえ!」
その一言と響き渡った大勢の人間が歩く様な足音に、驚き振り返る。
するとそこには

―――妖魔「レインコート」の群れがいた。

「な!?なんでここに妖魔が!!?」
驚愕する。陰陽師の職場であるこの建物は、強力な結界が貼ってあるから
並大抵の妖魔では入る事はできない筈なのだ。
有り得ない出来事を目前に動けなくなった僕をしり目に、レインコートの群れは先輩を中庭へ連れて行き、
海苔で簀巻きにし、巨大なキューリで叩き始めた。
「―――ハッ!?せ、先輩!!」
その妙な光景を見てやっと正気に戻った僕は、他の先輩陰陽師に助けを求めるべく周りを見回す

先輩A「ああ、そういえば今日は結界張り替える日だったな忙しい」
先輩B「レインコートか。あいつらなら命に別状は無いだろ忙しい」
先輩C「この巻物、ウチの管轄じゃないぞ忙しい」
先輩D「なんか胡瓜が食いたくなってきたな……忙しい」

……駄目だこの人たち!仲間意識は死んでいる!

そうしている間にも、レインコートは先輩を叩き続けている。
このままだと先輩が……でも僕には、結界構成と簡単な治癒くらいしか出来ないし……。
(ああ!せめて自分の式神がいればっ!!)

式神―――術者の命に従い様々な不思議を起こす霊的存在。
僕にはどうも陰陽師の才能が無いようで、式と契約する儀式でも式神は一匹も付いてくれなかった。
「……ええい!無いものを願っても仕方ない!」
とにかく、なんとかしなければいけない。そう考えた僕は、懐から呪符を取り出し呪文を唱える
『――――急急如律令呪符退魔!』
退魔の呪文。そして、それを付与した符をレインコート向かいに投げつけた。
(頼む!当たってくれ!!)
投げつけたその符は一直線に飛び、レインコートに当たり、そして、

《ポンッ!》

凄く軽い音を立てて爆ぜ消えた。レインコートは無傷だ。
「……」
(今まで一度も成功したことがないからなぁ……)
とにかく、早々に打つ手が無くなってしまった。他の先輩達は相変わらずだし、ああ、どうしよう……

11 名前:先輩[sage] 投稿日:2007/06/17(日) 00:04:01 0
先輩が朦朧とする意識の中思うものは、幼い日のセピア色の記憶……。

〜〜セピア色ここから〜〜
先輩の住む村は、よくこの妖魔に襲われていたのであった。
カッパ巻き洗脳が行われている横で、不思議な親友と語り合った日々。
ほかの人たちからは単なる妄想癖と見なされていた。

「笑わないで聞いて。普通の人が見えないものが見えるんだ」
「ふーん、そうか」

「気をつけろ……“奴ら”が来る……!!」
「?」

「大変だ!このままでは世界が終わる!!終わるんだああああ!!」
「マジで!?」

このような会話は日常茶飯事であった。しかし、ある日。
「あのさ、旅に出ようと思うんだ……」
それを聞いたときの驚きといったらない。
「旅に出る!?危ないよ!!」
「分かってる、でも……いろんな物を見ていろんな所に行って……強くなりたい……」
「どれぐらい?」
「そうだな……来るべき終末から世界を救えるぐらい!!」
〜〜セピア色終了〜〜

「今思えばあいつってすごい能力者だったんだ……。
今頃どうしてるかなあ……きっとこんな妖魔は相手にもならないぐらい
強くなってるんだろうなあ……」

先輩A「なんか言ってるぞ忙しい」
先輩B「あいつって誰だろう忙しい」
先輩C「脳内恋人かなんかじゃないか?忙しい」

12 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/17(日) 00:30:43 O
えすぱー

13 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/17(日) 01:34:59 0
打つ手が無い状態で佇んでいると、先輩がなにか呟いているのが聞こえた。
>「今思えばあいつってすごい能力者だったんだ……。
今頃どうしてるかなあ……きっとこんな妖魔は相手にもならないぐらい
強くなってるんだろうなあ……」
これは……。
「ちょ、先輩!?あいつって何ですか!気を確かに持ってください!」
マズい!このままでは、先輩がちょっと可哀想な人の仲間入りを果たしてしまう!
そう判断した僕は、正気を取り戻そうと大声で声をかけてみた。
・・・
しかし、様子は一向に変わらない。やはり、レインコートを倒さないと……というか
「先輩達、いい加減何とかしてくださいよ!僕よりよっぽど強いんですから!」
流石にこの状況をみればはマズいと判断してくれるだろう。
仮にも現在の都の陰陽師、このくらいの妖魔なら一撃d

先輩A「断る。今月サボり過ぎてこれ以上仕事サボったら首なんだ。忙しい」
先輩B「今、俺の式神有料でレンタル中だから無理。忙しい」
先輩C「俺のえすぱー・・・神通力がな。今日は調子が悪い。故に無理だ。忙しい」
先輩D「フッ……よく聞け、俺の脳内恋人は葵上と夕顔だ!忙しい」

(……いろんな意味でダメだこんちくしょう!)

先輩は相変わらず胡瓜で叩かれていて、心なしかさっきよりも目が虚ろになっている。
けれど、助けようにも僕にできる治癒と結界だけじゃ……あれ?結界?

「そうだ!」
僕は、思いつくが早いかレインコートの群がる中心、先輩がいるところへ体当たりし、転がり込んだ。そして、

『―――青龍白虎朱雀玄武!四方ヲ堅メ陰気ヲ斥ケ!!』

結界の呪。僕が確実に出来る数少ない術式を唱える。
倒せないならせめて守ることをすればいいのだ。
透明な正方体が僕と先輩を包み、レインコートの群れの巨大な胡瓜による殴打を防ぐ。

「―――っ!先輩、大丈夫ですか!?」
レインコート達は、ムッとした様子で更に力をこめて結界を殴り始めた。
一匹一匹の力はさほどではないとはいえ、大勢何度も叩かれるのはキツイ。
それに、威圧感。精神的な面でも消耗が激しい。急いで何とかしないと、マズい。本当にマズい。

14 名前:清風の日暮[sage] 投稿日:2007/06/17(日) 10:07:10 0
名前:日暮
年齢:41
性別:男
種族:人間
容姿:細マッチョ、忍び装束、左目に大きい傷を負っており失明している。
所属:霧刃の忍里
能力:漢術式、格闘術、忍術、剣術
性質:静かで無口
簡単なキャラ解説:霧刃の里の忍長、一族は3年前に妖魔の虐殺を受けており、
             今や霧刃の忍びは日暮のみである、彼が思うのは一族を殺した妖魔
             への復讐であり、日々その妖魔を探し求めている。


15 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/18(月) 12:35:08 O
妖魔が出たぞー!

16 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/18(月) 21:21:43 0
「む……ここにも妖魔が…」
捨てる神あれば拾う神あり。現れた者は、忍者のような男。
「せいっ!!」
跳躍して姿を消す。動きが早すぎて常人には見えないのだ。
空間に銀光が閃き、軽やかに着地する。
ほぼ同時に、レインコートたちが持っているキューリが一本残らず見事な千切りとなって
はらりはらりと舞い落ちた!
驚愕したレインコート達は蜘蛛の子を散らすように一目散に逃げていった。
阿鼻叫喚の恐怖から解放された先輩が礼を言う。
「助かった……ありがとうございます」
「当然のことをしたまでだ……。ところでこの度募集されてきた者なのだが……」
「すぐに上に通します。少々お待ち……」
その言葉の続きを、鋭い叫び声がかき消す!
「妖魔が出たぞー!」
「妖魔!?レインコートじゃなくて!?」

――町の上空
妖魔の襲撃を受ける町を見下ろしながら怪しい笑みを浮かべる人物。
驚くことに、見る限りでは人間の姿をしている。
「ククク……おろかな奴らだ。大人しくレインコートに洗脳されていれば
良かったものを……。残念だが全員死んでもらうとしよう」

17 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/18(月) 22:31:45 0
「ハァ……ハァ……くそっ!」
何度も群がり殴打され、結界が大分弱まってきた。
僕の精神力も消耗して、いつ倒れてもおかしくない状態だ。
先輩も消耗しきって力が使えそうにない。
状況は一向に好転せず、悪いままだ。
(……このまま、もう駄目なのか?)
霞む視界の、僕がいよいよ諦めかけた次の瞬間、

―――空間に銀色の線が走った。

その線が斬撃と気付くまでに数瞬。そしてそれは、その数瞬でレインコートの持っていた巨大な胡瓜を千切りに切り落とした。
「あ……」
蜘蛛の子を散らす様に逃げ去るレインコートの群れ。その向こうにいたのは、
黒い装束―――陰陽師と同じく、だが違う闇で生きる『忍』と呼ばれる者の姿だった。

「……助けていただき、ありがとう、ございました……」
僕は結界を解くと、ヘナヘナと座り込み、息を切らせつつ、その忍びに礼を言う。

>「当然のことをしたまでだ……。ところでこの度募集されてきた者なのだが……」
(募集?そうか、この人募集された能力者……)
僕が内心で彼の強さ等に納得しながら、話を聞いていると

>「妖魔が出たぞー!」
>「妖魔!?レインコートじゃなくて!?」
一瞬で場の空気が張り詰める。
簾の向こう側を覗くと、街からは煙が昇っていた。
「な……これ、どういう……」
それを見た先輩達は、先程と変わり真剣な表情で、戦闘用に服を変え飛び出していく。
救護用の結界を張りに行ったり、妖魔を退治しに行ったのだろう。
その光景の中僕は、疲労と、そして恐怖で動く事が出来ないでいた。

18 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/06/19(火) 00:52:39 0
名前:みずち
年齢:999
性別:女
種族:龍族
容姿:痩せ型、赤い短髪、蛇のような目、小袖(民衆の平常服らしいです。和服)
所属:なし。興味本位でついたり離れたり。
能力:毒と水を操る程度の能力。
性質:好奇心旺盛、自分の立場を自覚するので大胆。
簡単なキャラ解説:半人前の龍。龍になる一歩手前の存在で、末法事変の折に都を見物に来た。
龍も妖魔も人間からみれば大差ないのだろうと思っているのであえて素性までは名乗らない。
尋ねられたときは「雨乞いの巫女」と言っている。嘘ではない。ついでに頑張って小雨を降らせるだけである。
人間に味方するのは、その方が楽しそうであり、一部の妖魔たちの不遜な態度が気に食わないから。
何かを貰えると『供物』と認識して喜ぶ。あと1年で龍になれるかもしれないと思っている。

19 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/19(火) 01:43:50 O
人間うめぇwww

20 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/20(水) 10:19:19 0
街を我が物顔に蹂躙する妖魔達が、情け容赦なく人々を食い殺していく。
「人間うめぇwww」

>18
妖魔が不思議な雰囲気をまとう女に目をつけた。
「美味そうな女だ……」

21 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/06/20(水) 22:23:03 0
「それなりの都に来たはいいけれど」
蛇がのたくったような文字の冊子を読みながら――
「どこから見ようかしら」
のたりのたりと、路をゆく。

>妖魔が不思議な雰囲気をまとう女に目をつけた。
>「美味そうな女だ……」

「あら、妖魔?」
ふと気配に気がついてみれば、なんとこちらを見ているではないか。
「観光もしてないのに…しかも食べる気だし…」
腹が立ってきた、ついでに空いてきた。
「頭にも、くるなぁ」
まっすぐに大口を開けてむかってくる妖魔。近所では建物が燃えつつあるようだ。
「ここ、観光名所じゃない……よし。」
やることが決まった。目の前の妖魔を蹴散らして、ついでに消火するのだ。
あいにくと小雨が精一杯だが、降らないよりはいいだろう。

「立派な建物ね…ちょっと香ばしくなっちゃったけど」
後に残ったのは陸なのに溺れ死んだ妖魔の死骸と、小雨が降るばかりである。
火は何とか消えたのかもしれない。

22 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/21(木) 00:08:26 O
きつねさまがみてる

23 名前:きつねさま[sage] 投稿日:2007/06/21(木) 10:21:36 0
>21物陰に隠れて一部始終を見ているきつねがいた。

(一刻も早く安倍晴明様に会わなければ!!)
陰陽寮のある街を目指して力の限り駆ける一匹の狐……。
やっとの思いでたどり着いた彼女が目にした物は、見るも無残な光景だった。

「龍族……?」
しばらく驚愕するものの、本来の目的を思い出し
葉っぱを頭の上にのせてとんぼがえりをする。
「コンッ!」
一瞬煙が巻き起こり、きつねは人間の少女に姿を変えた。
ただし耳とシッポが残っている。まだ修行不足みたいだ。
本人は気付いていないのか、そのまま陰陽寮のほうに駆けていった。

>17
陰陽寮に入ると、まだ見習いらしい陰陽師がいた。
「大丈夫コン?」

24 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/21(木) 11:56:02 O
どうしようもなく、部屋の隅でうずくまる。全身が震えている。
(大丈夫、大丈夫だ、僕は大丈夫……)

僕は、物心ついた時から陰陽寮に陰陽師として所属しているが、実際に人を殺す妖魔と
遭遇したことはあまりない。
遭遇した時は、全部先輩の陰陽師が一緒だったし、相手は一匹や二匹だった。
だけど、その数回でも恐ろしさは十分に叩き込まれていて、そして、なまじそれらの恐ろしさを
知っている分、これほど多くの『人を殺す』妖魔がいる光景は、僕を恐怖で縛るには十分だった。
と、
>「人間うめぇwww」
外から、何かを貪るような音と声が聞こえた。そして何かが接近してくる気配
「っ!?」
疲労して動かない身体で裏口へ向かおうとする。死にたくない。その一心だ。
たどり着く裏口、そこから見える外にはいつの間にか小雨が降っていて、燃えていた火を消している。
だけど、僕の視界にその光景は入らない。僕の視線は、裏口の前に立ち
声をかけてきた『一人の少女』に固定されていた。
僕が一応陰陽師だからだろうか、解る。これは普通の女の子じゃない。感じる恐怖と警戒心。
僕は数歩後退し尋ねる。
「君は……何ですか?」
僕はひそかに結界を張る準備をしながら返事を待った。

25 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/06/21(木) 13:07:21 0
>「コンッ!」
>一瞬煙が巻き起こり、きつねは人間の少女に姿を変えた。
>ただし耳とシッポが残っている。まだ修行不足みたいだ。
>本人は気付いていないのか、そのまま陰陽寮のほうに駆けていった。

「キツネまでいるの?人里って聞いてたんだけど…」
どこか急いでいるのか耳とシッポを残したまま駆けていってしまった。
あの様子では九尾になるまでまだまだ時間がかかりそうだ。
「行き先も決まってないし、追いかけてみますか。」
雨が降ってくるが、そのまま濡れることは無い。ほんの少しだけ逸れていくのだ。
もちろん時間がたてばは限界があるのだが。

>陰陽寮に入ると、まだ見習いらしい陰陽師がいた。
>「大丈夫コン?」

彼女は裏口に立って誰かに尋ねている。
「耳と尻尾を隠せてないんあなたも、大丈夫?」
後ろから耳と尻尾を人差し指で突っつきながら聞いてみる。
中までは見えないが、声が聞こえるから誰かが生きているのだろう。

26 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/22(金) 00:15:37 0
>25
「あれー?習った通りやったのに!」
きつねは大きいリボンを取り出して頭に装着した。
「これでよし」
狐に戻ってもいいんじゃないかと思うが
彼女はまだ人間の姿じゃないとしゃべれないのである。
>24
きつねは爆弾発言を放った。
「怖がらないでください。信じられないだろうけど安部清明様の親戚です。
本当ならこんな下っ端じゃなくてもっと上の位の者が来るところだけど
娘があの方の父親と駆け落ちして以来、族長様は人間をひどく嫌ってるコン…」

遥か昔、世界に人が生まれるずっと前……
世界を滅ぼそうとする闇の眷属と、世界を存続させようとする光の眷属
……後に、妖魔や妖精と呼ばれる者達の闘いがあった。
長い戦いの果てに、妖精は勝利を収め、妖魔を深き場所へ封印した。

妖精たちは、封印した妖魔を監視するべく、普段は動物や物として身を潜め
人間と共に生きてきた。そんな種族の中の一つが、妖狐の一族である。

27 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/22(金) 03:11:09 O
>「怖がらないでください。信じられないだろうけど安部清明様の親戚です。

「清明様の、親戚……?」
少女の口からでたその名前に驚き、改めて少女をよく見てみると、そこにあるのは狐の尻尾。

「確かに、清明様は狐の子だっていう噂は聞いた事はあるけど……」
けれど、流石にそれだけで信用は出来ない。知能のある妖魔でないという保証もないからだ。
「……でも、それならなんでその使いがここに来るんですか。
そもそも、嫌ってるのに使いを寄越すなんて、おかしいですよ。」
それでも、少し警戒を解きながら尋ねる

その時
>「耳と尻尾を隠せてないんあなたも、大丈夫?」

「……!?だ、誰だっ!」姿は見えないが、少女の後ろからした別の声と気配。これも人じゃない。
再び強まる緊張。僕は嫌な汗をかきながら、無駄だと解りつつ呪符を構え、後ろに跳んだ。
結界はいつでも貼れる。

28 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/22(金) 09:00:01 O
先輩B「あいつの手料理……食べたかった……なぁ……」

ザクッ、ムシャハフッハフッ、グチャグチャ

29 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/06/23(土) 00:54:38 0
>「……!?だ、誰だっ!」姿は見えないが、少女の後ろからした別の声と気配。これも人じゃない。
>再び強まる緊張。僕は嫌な汗をかきながら、無駄だと解りつつ呪符を構え、後ろに跳んだ。
>結界はいつでも貼れる。

ひょい、と現れて軽くご挨拶。
「通りすがりの雨乞い巫女でーす…って、人間じゃない。その言い草だと中身に気づいてるのかな?
 じゃあいいか。私はみずち。龍族のはしくれ。結界を貼るのはいいけど、防戦一方じゃ食い殺されちゃうよ。」
ほら、と指差す方向には>>28の光景。さすがに全員助けられる余裕はないし、そんな気も起きない。
というか見習い陰陽師には見えてないだろう。

二、三歩前に出て、狐と人間を交互に見比べながら訪ねてみる。
「とりあえず観光をしたいんだけど、他によさそうな見所は無いかしら。
 さっき火事になってた場所以外で。あと、ゆっくり休めそうな場所も聞きたいかな。」
ここまで言って、有事にとんでもないことを言い出すのもアレかな、と思考して付け加える。
「で、その目的を『わりとのんびり』果たしたいので、妖魔の類を追い払うなら手伝うよ」
別に恨みはないが、邪魔をされれば気分が悪いのは世の常だ。
知り合いもいないので顔見知りを作っておくに越したことはない。

…このみずち、打算とか無しで行動を起こすほどの慈善の心は、あまり無い。

30 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/23(土) 12:22:56 O
妖魔がどんどん増える

31 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/23(土) 23:57:54 0
>27
「実は……」
きつねはここに来ることになったいきさつを話し始めた。
「先日妖狐の集落が妖魔に襲われて、妖力の強い
九尾の者達は全員その時の闘いで力を失ってしまいました。
元の力を取り戻すには長年月の光を浴びなければいけないでしょう……。
何とか逃げ延びて妖魔のリーダーっぽい人が次は陰陽師どもを潰すって言ってたから
急いできたけど遅かったコン……」

次々と襲い掛かってくる妖魔を切り伏せながら日暮は呟いた。
「これは……三年前と同じだ……」

一方、さっきレインコートに襲われていた先輩はとんでもない物を見ていた。
中空に浮かび、妖魔を指揮する者は、昔旅に出た親友!
「ククク……久しぶりだな。元気そうでなによりだ……」
「どうして……こんな事を……」
「お前が知る必要は無いな……」
彼が指を鳴らす。すると、街のいたるところで妖魔がどんどん増える!

32 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/24(日) 20:18:35 0
狐の後ろから現れた赤髪の女性が名乗った
>私はみずち。龍族のはしくれ
(蛟!?まさか龍族が人の世に来る筈……でも、これだけの気配だけど禍々しい気配は無いし……)
信じざるおえないんだろう。
>結界を貼るのはいいけど、防戦一方じゃ食い殺されちゃうよ。」
>ほら、と指差す方向には>>28の光景。
そこで僕は、言われて自分がまだ警戒態勢だったことに気付く
「え?あっ!い、いえ。あの、すみません!これはその、いろいろあって……?」
急いで警戒態勢を解く。相手は紛い也にも龍族なので、気を悪くさせていないか心配だ。みずちが指差した方向を見るけれど、特に何も見えない。ただ、嫌な予感はした。

>二、三歩前に出て、狐と人間を交互に見比べながら訪ねてみる。
>「とりあえず観光をしたいんだけど、他によさそうな見所は無いかしら。
>さっき火事になってた場所以外で。あと、ゆっくり休めそうな場所も聞きたいかな。」
みずちが言い出した言葉に、僕は呆れると同時に少し怒りを覚えた。それは、力があるならば皆を助けてくれてもいいじゃないか、という自分勝手な感情。
>「で、その目的を『わりとのんびり』果たしたいので、妖魔の類を追い払うなら手伝うよ」
が、その感情も次の言葉で縮小する。
「いや、それは……」
視線を逸らす。躊躇い。正直に言えば、この状況を何とかしたい気持ちはあるが、自分が率先して
妖魔を退治するという勇気は無かった。

と、それまで黙っていた狐が、先の質問に答えた。
>「先日妖狐の集落が妖魔に襲われて、妖力の強い
>九尾の者達は全員その時の闘いで力を失ってしまいました。
>何とか逃げ延びて妖魔のリーダーっぽい人が次は陰陽師どもを潰すって言ってたから
>急いできたけど遅かったコン……」

驚愕した。妖弧と言えば相当な霊力の存在。彼らが襲われて、しかもその襲った奴らがここに来てるなんて……。
そして、付随する解答。即ち、『僕はこの町で死ぬ』。窓を見ると、妖魔が凄い勢いで数を増している。
絶望感から、全身から力が抜けて膝が折れそうになる、が、そこである考えが浮かんだ
「そうだ、清明様なら……!」
都で史上最強最高の陰陽師。天文博士『安倍清明』。狐が探しに来たと言う彼なら、この状況も何とか出来るに違いない、という考え。
僕は二人の方を向き直し
「あの、これから僕は清明様の所へ向かうつもりです!この状況も、最高の陰陽師の清明様なら何とか出来る筈ですから!」
そして、悔しさと恥ずかしさを混ぜた様な表情で付け加える
「だけど……正直に言えば、僕一人で清明様の御屋敷まで辿り着く自身はありません。
よろしければ、御屋敷まで着いてきて貰う事は出来ないでしょうか……?」
精霊側に近い存在の、みずち、子狐がいなければ、辿り着くどころか半刻もせずに屍を晒すことに
なるだろうことは、自分でも解っている。だから、頭を下げて頼む。
「清明様の御屋敷は、ここから一里程南に行った所にあります。そこの扉の結界は、陰陽寮の陰陽師にしか開けられません。
もし、この状況を何とかしてくださる御積もりがあるなら、どうか助力をお願いします!」

33 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/06/25(月) 18:00:59 0
>「清明様の御屋敷は、ここから一里程南に行った所にあります。そこの扉の結界は、陰陽寮の陰陽師にしか開けられません。
>もし、この状況を何とかしてくださる御積もりがあるなら、どうか助力をお願いします!」

「頭が低ーい。私が追い祓われそうになったら説得してね」
名前くらいは聞いたことのある有名人である。それくらいの保険はかけておきたかった。
陰陽師に自分の気がバレているならば、妖魔と十把一絡げで始末される可能性も捨てきれない。

とはいえ何はともあれ行く先が決まったならば、行動に移したほうが早い。
「じゃ、行こうか。」
方々から忌まわしい音が聞こえる。妖魔がどんどん増えていく。


34 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/25(月) 18:15:29 0
源博雅登場

なにやら口論をしている
「私と清明はそういう関係ではない!!」
どうやらホモ疑惑があるようだ

35 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/06/25(月) 18:22:12 0
肝心の清明はどこにいるのだ?

36 名前:はぐれ鬼[sage] 投稿日:2007/06/25(月) 20:07:59 0
アリのように押し寄せる大群の中に一際大きな妖魔が一匹。
人型で口に鋭い牙を有し、頭部に二本の角が象徴する妖魔など『鬼』以外にあろうはずもない。
皮膚はまるで甲殻類の如く金属的な硬さを持ち、聞くものを震え上がらせる魔獣の如き咆哮をあげた。

37 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/25(月) 20:49:51 0
潜入しましたよ。
ほんとに誰もいないw
空き6。

38 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/25(月) 20:51:07 0
誤爆った、スマヌ…

39 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/06/27(水) 21:34:25 0
あぎゃー

40 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/27(水) 23:46:27 0
「頭が低ーい。私が追い祓われそうになったら説得してね」
名前くらいは聞いたことのある有名人である。それくらいの保険はかけておきたかった。
陰陽師に自分の気がバレているならば、妖魔と十把一絡げで始末される可能性も捨てきれない。

どうやらみずちは協力してくれるようだ。
僕は安堵と感謝の気持ちで答える。
「ありがとうございます!はい!勿論です!それじゃあ早速行きましょう!」
僕は、仕事場に残っていた退魔の道具をかき集めて二人の前に立ち歩き出した。

屋敷の外は思った以上に凄惨な状況だった。行きつけの店は燃やされ、
普段は旅人で賑わっている大通りのそこかしらには、妖魔に襲われた人の屍が転がっている。
僕は、吐き気をこらえながら二人を案内する。取り乱さずにいられたのは、その屍の中に知人がいなかったからだろう。

一応妖魔の多そうな所は避けていったので、ここまで妖魔には遭遇せずに済んでいる。
このまま無事に行けるかと思ったその時だった
「こっちで……うわぁ!!?」

曲がり角を曲がったそこには、巨大な影があった。
2角の角に鋭い牙、人を殺す妖魔の代表格――――『鬼』だ。

『―――――――――――!!!!!!』

鬼が咆哮を上げる。僕は、その迫力にすくみ上がる。
急いで後方に下がり、妖魔退治用の道具を構えるが、咆哮の余波で全身が震えたままだ。
「ど、どうしますか?」
僕は不安な気持ちから二人に問いかけた。

41 名前:阿倍清明 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/27(水) 23:47:32 0
都の中心から外れた一角、そこにある屋敷の中で、二人の男性が口論している。

「だから、私と清明はそういう関係ではない!といってやったのにあいつらは……ヒック」
「ふむ。博雅よ、下手に否定するから騒がれるのだ。75日黙していれば噂など自然に消えるだろう」

酒を飲み交わしている彼ら、酔っ払っているのは源博雅。どうも、この間宮中で男色の疑惑をかにしかけられた事に立腹しているようだ。
「そうだ、いっそ『私は春画にしか興味を持てないと言ってみたらどうだ?お前の疑惑も払拭されるだろう」
そして、カラカラと笑いながら博雅をいなしているこの男こそ、希代の天才。都の大陰陽師『阿倍清明』その人だ。
彼らは、とうに60を越えているのだが、普段から霊験あらたかな酒などを飲んでいるせいか、外見は30代中頃にしか見えない。

「馬鹿にするんじゃない……時に清明。先程から何やら外が騒がしい用だが?」
「うん?それ、今日は帝のご子息が何やら人材を集めているからだろう」
「そうか……ヒック」

酒が回ったのか、博雅はもうすぐ眠ってしまいそうだ。
そんな博雅を楽しそうに眺めつつ、清明は一瞬だけ外の方を見て、また酒を飲みだした。

42 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/06/28(木) 10:49:52 0
>>40
>「ど、どうしますか?」
>僕は不安な気持ちから二人に問いかけた。

「こういうときは逃げる。倒してもキリが無いし…」
鬼ともなれば正直なところ勝てる気がしない。
それにまだ他の妖魔も数多くいるのだ。

迂回するなり何なりして、南へと走る。

43 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/28(木) 12:03:10 0
蜜虫はロリ

44 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/28(木) 13:34:18 0
獣姦野郎の子め!!
口に悪いやつは清明をこうののしる
狐耳は生えてないのだな・・・残念
ケモ好きはそう残念がる
幼女をはべらしおって・・・うらやましい
幼女趣味のやつはこういう

内容はアレだが話題の人物のようだ

45 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/28(木) 14:27:14 0
ttp://www.geocities.jp/sagittarius_shikoku/midi/onmyouji.mid
スレのイメージBGM

46 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/06/28(木) 22:50:58 0
もうちょっとコテが増えることを願い上げる

蜜虫は幼女趣味に攫われかけている
なぜ一人で出歩いたのかは謎
まあ本性虫だし

47 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/06/29(金) 01:11:33 0
>「こういうときは逃げる。倒してもキリが無いし…」
>鬼ともなれば正直なところ勝てる気がしない。
>迂回するなり何なりして、南へと走る。

「え?あ、はい、分かりました……って、待ってくださいよー!場所、知ってるの僕なんですからー!」
置いていかれないよう、だけど鬼に気付かれないように、走っていくみずちと狐の後ろを着いていく。
それにしても、妖魔なら問答無用で倒せてしまいそうな印象があったので回避するとは意外だった。

・―――半刻後

「ハァ、ハァ……ここの角を曲がれば、清明様の御屋敷です……!」
予想外に時間をくったけれど、なんとか無事に到着したようだ。
僕は先にたち、期待からやや急いで角を曲がる。と

「はーなーしーてーくーだーさーい!!」
「うるせぇ!俺はお前にずっと目を付けてたんだ!清明の野郎がいるから手を
出せなかったが、この騒ぎでようやくチャンスが回ってきやがった!ヒヒヒヒ!」

清明様の屋敷の前で、一人の少女が大刀を持った巨漢に担がれ、攫われそうになっていた。
「って―――あれは蜜虫さん!?」
以前に何度か会った事があるから覚えている。清明様の式神の一匹『蜜虫』。
常に清明様の傍に侍っている彼女が何故一人で出歩いて……いや、今はそれどころじゃない!
「すいません、僕は蜜虫さんを助けに行ってきます!ここで待っていてください!」
僕は、みずちと狐に断りを入れ男の方に駆け出した。
いくら大男といっても、結局は一般人。妖魔より恐ろしくはないし、
陰陽の術を使えば何とかなるはずだ。

「おい!その子を放せ!」

周りに充満した妖気、ここまでの移動、更には先のレインコートとの戦闘。
様々な要因が重なったせいか、その時の僕は、男の背中からほんの微量に
邪悪な何かの気配が立ち上っている事に気づけなかった。

48 名前:謎の大男[sage] 投稿日:2007/06/29(金) 09:44:06 O
「邪魔するな小僧!があああぁあぁああ!」
大男は咆哮すると殴りかかってきた
巨体にしてはなぜか早い攻撃だ

49 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/06/30(土) 01:49:14 0
書き込みは明日に…しばらくお待ちを…

50 名前:はぐれ鬼[sage] 投稿日:2007/06/30(土) 10:43:30 0
現れた鬼を避けて逃げてしまったみずちと陰陽師を見て鼻で笑う。
隙をついて背後から刀を振るう人間を豪腕で掴むと口に運び生きたまま喰らう。
叫びながら死んでいく者をみて恐怖する陰陽師たち。
この場には強者がいないことに失望した鬼は踵を返して帰っていた。

51 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/06/30(土) 18:12:53 0
>>48をみて、ため息混じりに呟いた。
「あー…人の道を、ちょっとだけ踏み外してる感じね」
男に向かって水滴を飛ばす。別に高圧縮でも何でもない、単なる目潰しだ。
そしてここぞとばかりに蜜虫に逃げるように促す。
「早く早くー」

52 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/06/30(土) 23:30:41 0
かわいい幼女はすべて俺のものだぁ

炉利魂覚醒

もはやちょっとだけではなく人の道を踏み外しているようだ

53 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/01(日) 19:18:56 0
変態ばかえりか京は

54 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/07/02(月) 01:58:02 0
>「邪魔するな小僧!があああぁあぁああ!」
>大男は咆哮すると殴りかかってきた
>巨体にしてはなぜか早い攻撃だ

余裕だと感じ油断していた僕の腹部に、男の拳が直撃する。
「あ――――ゲホッ!ゴホッ!!……な、ん……!?」
明らかに人間の動きを越えた動き。反応は出来なかった。
持ち出した護符が無ければ、最低でも肋骨は折られていただろう。
「っ……」

>「あー…人の道を、ちょっとだけ踏み外してる感じね」
>男に向かって水滴を飛ばす。別に高圧縮でも何でもない、単なる目潰しだ。
>そしてここぞとばかりに蜜虫に逃げるように促す

呼吸が回復しないままだが、みずちの言動に反応し男の方を見る。
「はいですー!ありがとうございますですー!」
蜜虫さんは、どうやら隙を使用して男から逃げられたようだ。
みずちの背後に隠れるように回り込んでいる。
男の方は、目に攻撃を受けて苦しみながらも

>「かわいい幼女はすべて俺のものだぁ!!!ヒャハハハハ!!!!!」
などと叫んでいる
(よかった……。それにしても、さっきの動きといい、この人、どうなってるんだ……?)
一般人であるはずなのに強すぎるその身体能力に疑問を感じ、
僕は、先程と違い、意識を集中して男を見る。すると、その背中には
(……これは!?)
長い見習い陰陽師の見習い期間に目を通してきた資料や体験から、
その背中に見えた『黒い影』には見覚えがあった。

「ゴホッ!……み、蛟さん!この人、狐憑きです!妖魔に取り憑かれてます!!」

僕が叫んだ直後、どうやら視力が回復したらしい男は、みずちの後ろに蜜虫が隠れているのを視認し、
怒り狂った形相で持っていた大刀を抜き、何やら叫びながらみずちに切りかかった。

【狐憑き】
人が中〜低級の妖魔に取り憑かれる現象の総称。
大抵の場合、憑かれた人間は理性が極端に薄くなり、普段深層に抑えている欲望を暴走させる様になる。
また、ある程度まで取り憑いた妖魔の意思に即した行動を起こすようにもなる。
・特性
狐憑きの人間は理性が薄くなることで脳のリミッターが外れ、知性以外の基本能力値が1〜2段階上昇する。
更に、感覚が妖魔と共有されているため、反射の速度も人間以上の物になる。
しかし、これらは人間の肉体に大きく負担をかける事なので、長時間憑かれている人間は、疲労と衰弱で死に至る事になる。
憑かれた人間が鍛えられた武闘家などの場合は、並みの妖魔よりも厄介な相手になるだろう。


55 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/07/02(月) 09:10:42 0
さっきから蜜虫が美しさは罪とか言ってるけど
無視の方向で

56 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/07/03(火) 00:08:38 0
・>この人、狐憑き
「お稲荷様が怒りそうだよね、狐憑きって呼び方…ところでコレ、何とかできる?」
出来れば見習いさんに何とかしていただきたいものだ、と言わんばかりである。

>>55を聞いて
「……。」
呆れるやら可笑しいやら。

・男への対応
「そういう事をするなら、痛い目にあわせてあげる」
とはいえ真正面から斬り合うのは馬鹿馬鹿しい。
足元に水の塊を構築して移動力を奪い、そのまま足を払って転ばせようとした。

57 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/03(火) 18:04:52 0
おっと
クリティカル
転んだ先にでっかい石が落ちてて大ダメージだ

58 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/07/03(火) 18:12:07 0
だが断る
男は体制を持ち直した!

59 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/07/05(木) 00:38:59 O
「蛟さん!?大丈夫……みたいですね。」
男は水に足を取られ、転びそうになったが、どうにか踏み止まったようだ。
力づくで水を振りほどこうとしている。
こんなことが出来るなんて、流石竜の眷属だ。

「狐憑きの対処方ですか?えーと……二つあります。
憑かれた人を気絶させた上で呪札を貼って、憑いた妖魔と純粋に力比べする
方法か……憑かれた人の精神ごと妖魔の存在を砕く方法。」
前者は……自信が無い。果たして僕が妖魔を捩伏せられるかどうか。
それに、失敗すれば僕が妖魔に憑かれてしまう。
後者は確実だけど、絶対にやりたくない。

「ああ駄目ですよー、私の為に争わないでくださいー!美しさは罪ですー!」
蜜虫さんは何故か頬に手を当てて、くねくねしながらそんな事を言っている。


と、筋肉の筋がブチブチ切れる音と共に、男は力ずくで水を振りほどき、脱出をした。
「その娘を寄越しやがれぇぇェェェ!!!!!!」
今度は、強化された腕力で剣を投げ付けて来た。内出血で全身に赤黒い痣が出来ている。
……悩んでいる暇はないみたいだ。
「みずちさん!なんとかしてその人を気絶させてください!
そうすれば、後は僕がなんとか……頑張ります!!」

60 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/07/05(木) 22:18:55 0
「うん、じゃあ任せた。」
懐から枯れた草花を口に含み、深く息を吸い込んで男の顔にゆっくりと吐き出した。
毒である。自然の草花を使い毒を生成するのだ。今回は、痺れと眠りの毒。
それは人間であればひとたまりもなく動きを止められるだろう。

男はたまらずそのまま地面に倒れこんだ。毒なぞ意に介さないように起き上がろうとする男。
だが体がしびれてはどうしようもあるまい。

61 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/08(日) 13:11:50 0
事件解決

62 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/07/08(日) 19:47:42 0
【TRPG】紀行カイザーなんでもネギまニードル共同避難所
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1177520615/l50

>>61
ちょっと↑まで来てくれ

63 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/07/08(日) 20:50:39 0
ああ・・・この時代パンツは無かったっけ
いいものが見れて・・・よかった
男は何か大事なものを見たようだ

64 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/07/08(日) 21:14:21 0
役人に引き渡される男
きっと重い刑罰が下るだろう
京に変態は必要ないのだ

65 名前:見習い陰陽師 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/07/08(日) 23:25:21 O
>懐から枯れた草花を口に含み、深く息を吸い込んで男の顔にゆっくりと吐き出した。
>男はたまらずそのまま地面に倒れこんだ。毒なぞ意に介さないように起き上がろうとする男。

男は暫くもがいていたようだけれど、やがて麻痺が不覚回ったのか気を失った。
僕は男に近づき、その額に札を貼る。
初めてで本番。成功する可能性は高くはないだろうけれど、
とにかくやるしかない。道具による補助を用意し、呪を唱え始める

「―――――――ッ!」
唱え始めた瞬間、乗っ取ろうとする妖魔の意識が僕に流れ込んで来た。それを、意志で塞き停める。

「―――――――」
呪を唱えるトナエル唱える……僕にとっては永劫にも思える時間が過ぎる。

徐々に、徐々に霊力で押していくのを感じる。

「―――――――」

そして―――
(今だっ!!)
妖魔が弱り切ったのを感じた僕は搾り出す様な声で叫ぶ

「――――鬼魅降伏陰陽和合!!」

閃光。

僕の霊力が男の中に叩き込まれ、その体内で悲鳴の様な声が聞こえ、消えた。

そこで僕の意識は一旦途絶える。気絶するに聞こえた「……見えた!」という男の声は幻聴だろうか?いや、幻聴であれ。

――――――――――――――――――――――――――――
見習い陰陽師が気絶した瞬間、タイミング見計らったかのように清明の屋敷の扉が開いた。
先程までくねくねしていた蜜虫が、みずちと気絶中の見習い陰陽師に笑顔で告げる。
「ようこそ、皆様!清明様がお待ちです、どうぞ入ってくださいですー!」
天文博士、占いの達人安倍清明は、どうやらみずち達が来る事を予見していたようだ。

66 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/10(火) 21:49:45 0
かそあげ

67 名前:みずち ◆QT6Tqb1twY [sage] 投稿日:2007/07/10(火) 23:36:55 0
「あら、こっちのこともバレてるの?」
気紛れで里に出てきたのだし、なによりも私の正体について知る人間は少ない。
どうやって知ったのか興味が沸いたのは事実だが、同時に不気味さも感じた。

なにはともあれ、見習い陰陽師は目的の場所まで辿り着く事が出来た。
これから彼がどうするのかを見届けるのは、楽しそうだ。

「ほら、起きて起きて……あちゃあ、失神してるよ…」
おんぶして清明の屋敷まで連れて行く。目が覚めるまで膝枕の一つでもしてあげてみる。
扇で扇ぎながら額に濡らした布を当ててあげる。どんな夢を見てるのだろうか?

ともあれ、彼はじき目を覚ますだろう。

68 名前:機尋加答児 ◆IqqF7L.IZQ [sage] 投稿日:2007/07/11(水) 04:51:02 O
名前:はたひろ かたる
年齢:23
性別:男
種族:人間
容姿:地味な色の狩衣
所属:仏教
能力:普通の剣術と、繊細に妖気を感じること
性質:気弱
簡単なキャラ解説:法末事変の際、狩に興じていた主を警護していた侍。
妖怪に出くわし、仕事だからと勇気を振り絞り何とか撃退したものの、
妖怪の呪いを受け、人の面をしたおできが出来てしまった。
このおできは体の好きなところに移動出来る。
妖怪に取り憑かれたとされ君主には解雇され、
家に帰れば妻には逃げられた。
近隣の人々も妖怪扱いし、家に棲めなくなった。
物を言うおできは初め怨みをもって機尋を苦しめようとしたが、
機尋が死ねば自らも死ぬし、何だか頼りない機尋が可哀想になり、
安倍晴明に会えば何とかなるかもと路頭に迷う機尋に助言した。
おできは元は妖怪なので、どんなに小さな妖気も見逃さず、
その出所を言い当てれる。
ただし、今は所詮ただのおできなので妖気は無い。

69 名前:機尋加答児 ◆IqqF7L.IZQ [sage] 投稿日:2007/07/12(木) 12:07:39 O
平安京をそろりそろりと歩く男がいる。
地味ではあるがそれなりの身分の者が着るであろう衣を身に纏う割には余りに威厳がない。
男は恐れていた。
魑魅魍魎と死体、それに人間を。
何故ならば─────

「おい!シャキシャキ歩け!みっともねぇじゃねぇか」
「ひ…おお、お、大声を出すでない!何かに見つかったらどうするのだ…」

男は決して心の病でも気が触れたのでもない。
キチンと相手がいて、それと対話しているのだ。
右手の甲の、おできと。

「バッキャロ!てめえみてぇなナリのヤツがビクビク歩いてる方がよっぽど目立ってら」

相変わらず口が悪いなと、男は思った。
やはり妖怪など斬らず逃げ仰せた方が良かった。
懸命に君主をお守りしたのに、気味悪がられクビになった。
どうせ無職になるなら別に君主が食われようが殺されようが…
後悔先に立たずで、男の心中は後悔の念で渦巻いていた。

「ヒャッ!ここにも屍…」

無惨だ。道々に食い散らかされた亡骸が転がっている。
機尋はそうした屍を見る度に怖さで驚き、
哀れさで目を閉じ、心で一行、念仏を唱えていた。

「女みてえな声出すんじゃねえ。てめえの方がよっぽど気色悪ぃ。先急げや」

瞬間、向こうの方で閃光が走った。

「か、雷!?」
「いんや違ぇ!アリャもしかすっと…陰陽道か?妖気じゃなさそうだぜ」
「何と陰陽道と!まさか晴明殿か!」
「走れや!」

あまり離れてはおらず、おできの的確な道案内のお陰で、
ある角を曲がった所にある屋敷の前にたどり着いた。
屋敷の門は閉まった瞬間だった。

「焼かれた焦げ臭ぇ妖気がまだちぃっと残ってんな。この屋敷は陰陽師の屋敷だろうぜ」
「すると晴明殿の屋敷か?」
「んなモンわかんねぇよ。陰陽師ってな、てめえが思ってるよりたくさん居んだよ。とにかく入れてもらえや」

機尋はおできの薦めに従って、藁をも縋る思いで門を叩いた。

「たのもぉ〜〜〜〜〜ぅ」
「だから気色悪ぃ声出すんじゃねえっ!」

70 名前:阿倍清明 ◆YnkVtB6K/A [sage] 投稿日:2007/07/13(金) 22:44:00 0
―――踏み入れた屋敷は、静寂に包まれていた。
外で行われている筈の殺戮や暴虐の喧騒は一切届かず、
ただただ清浄な空気が流れ、自然が循環する音のみが響いている。
それはまるで、ここだけが別の世界であるかのように。
……いや、あるいはそうなのかもしれない。
何故ならここは、都の大陰陽師『安倍清明』その人の屋敷なのだから。

屋敷の縁側に腰掛けたみずち。それに、気を失った見習い陰陽師。
彼女等がここに座ってから、しばしの時間が流れていた。
その周りには、数羽の小鳥達が止まっている。
(蜜虫は、既に何かの用事があるといい立ち去った)
そこに人が来る気配は全く無かったのだが―――

「ククク、流石は博雅。思ったよりも酒に強い。……いや、待たせたようだな」

背後から、声が聞こえた。感知力が優れていなければ
予兆すら気付けない程突然に現れたその気配は、真っ白な烏帽子直衣を着込んだ
切れ長の瞳を持つ男性。

「よくぞ参られた、龍の女史。陰陽師の少年『蘆屋 時政』。」

安倍清明だった。
清明は、来訪した彼らに対しわざとらしい惚け顔で訪ねる。

「ふむ。だが、本日は帝からの仕事は入っていなかったと覚えているのだが。
さて、どのような用があり私の屋敷に参られたのかな?」

それは、都に何が起きているのかを知っており、
さらに彼女らの目的を大まかに予測し、その上であえて訪ねる質問。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「頼まれましたー!!」

そう元気良く返事をしドアを開けた見た目幼い少女は、
先程用事があると言って二人から離れた蜜虫だった。

「おおー!3人目はあなた様でしたかー!
えーと、はたひ……はた……あ!はたひ『と』かたる様!!
ようこそ!ここは安倍清明様の御屋敷なんですよー!!」

蜜虫は、意味も無くくるりとターンをかましたりしながら、笑顔で話す。
微妙に間違えながら、だが、しっかりと名前を言いつつ。

「私は蜜虫、今日ここにやってくる筈の人々の案内役を任せれてる清明様のですので、よろしくお願いしますねー?
さあさあ、清明様が中でお待ちなんですよー!用件は入ってから聞きますからどうぞどうぞー!」

そして、蜜虫は機尋加答児の背中を門の中にぐいぐい押し込む。
結構力はあったりする。

71 名前:◆Xr0Dx1d12w [sage] 投稿日:2007/07/16(月) 19:04:05 0
名前:秘 京我
年齢:???
性別:精神は男
種族:妖魔(?)
容姿:灰色の身体に皮膚は鱗、顔は長方形の鉄面を付けているために謎、肩や胸など一部に黒い鎧装着。
所属:妖魔
能力:分身、すばやさを使った連続攻撃
性質:楽観的、大雑把で適当。気分屋
簡単なキャラ解説:妖魔の一種であり、自分と同じ個体がいないために階級的には上位に当たる。
人語を完全に解する、考えるよりも直感的なカンに従う傾向があるためか非常に気分屋、
自由闘士を名乗り自らの気分によって戦う相手を決める。
ちなみに現在は「生身で自分と互角の戦いができる戦士と戦ってみたい」という理由で妖魔側についている。
彼が戦う理由はあくまで自分の気分であり、組織というものに縛られたり人から命じられ戦うことを何よりも嫌い、
自らの気分を害するいかなるものをも粉砕する。また、それを成すための力は少なからずもっている。



72 名前:◆Xr0Dx1d12w [sage] 投稿日:2007/07/16(月) 19:08:53 0
次々に現れた妖魔達に立ち向かう陰陽師たちだったが、
あまりの数に対処しきれなくなり、戦いではなく虐殺へと変わるのにもう数刻もかからないだろう。
妖魔の指揮をする男はその光景をみて笑いを浮かべる。
「他愛無い…所詮陰陽師などこの程度…妖狐たちといい、くだらない。」
「お前は、一体なにをしているんだ!!教えろ!!」
あざ笑う男に親友は最後の力を振り絞り攻撃する、しかし、その攻撃は空中にて一瞬にして散る、
思ってもみなかった状況に混乱する親友。彼には見えていなかった、瞬速で動く妖魔がいたことを、
そしてそれに気がつく間もなく体を貫かれ息絶えた、
「この程度で死ぬのなら……余計教える必要もない…お前はいい友人だったが、恨むなら安部の清明を恨むがいい。」
「おい、本当によかったのか?殺しちゃってよ、親友だったんだろ?」
拳を血に染めた妖魔が男に語りかける、灰色の鱗の肌に顔には鉄仮面、人語を解しレインコートのような低級妖魔は明らかに違う。名を密と言った。
「……この程度で死ぬなら友でもなんでもない、それに、あいつは人間側、そして俺はこちら側についた。」
「ふうん、よく分からんね、どこにいてもダチはダチじゃないのか?ま、いいけどな、俺は関係ねぇし、
 ああ、それと、もう護衛いいだろ?退屈なんだよ、それに俺は積極的に戦いたいんだ、こいつがなぁ。」
「…好きにしろ」

その言葉が放たれると同時に密は嬉々として駆けていく。あまりの速さに陰陽師はついていけずに
次々に敗退していく、止められるものがいないと思ったそのとき、密の膝に手裏剣が突き刺さりバランスを崩す、
投げつけてきた相手は黒装束を身に包み、裏に生きるもの乱波の一族。
「面白い、この俺様を見切ってしかも膝に打ち込んでくるなんてな、だが、一撃でしとめられなかったこと後悔するぜ!?」
その瞬間一瞬にして後ろへと回りこみ拳を振り下ろす、しかし、乱波は特に苦の表情もなくよける。
「まだまだこっからだぜ!!!魔楼双覇輪転!!」
そう言い放ったとき、非常に奇妙なことが起こった、乱波の前に密が居るのだ、
いや、これだけならば当たり前のこと、密の速度を持ってすれば、しかし、乱波の後ろにも以前代わりなく密がいる。
あまりの奇妙な出来事に乱波の思考が鈍り、硬直する、その瞬間を密は見逃さずに重い拳を腹へと食らわせる。
「ぐっ!?ま、まさか、これは分身!?」
「ああ、だが、俺の場合はちょっとばかし種が違うぜっ!!食ぅらいなっ!!」
そう、ここからが皿に奇妙だった、重い拳をくらい後ろへと吹き飛ぶ乱波に新たな衝撃が奔る。
分身のはずの密が攻撃してきたのだ、しかも、その攻撃は透かずに乱波へとぶつけられている。
そのまま乱波は雁字搦めにあい、動きを封じられる、すると密は大きく息を吸い込み、拳と共に叫びを上げる。
「アタタタッタタタタタタタタッタタタ!!!ホゥワータタタタタタタタタ…終わっチャ――――――ッ!!」
その拳の速さはまるで拳が百に見えるほどの凄まじさ、これではいかに北斗から来た男だろう勝てるわけがない。
「これぞ!北斗…じゃない……オホンッ!!これぞ!!魔楼百烈拳ッ!!!!」
最後の一撃によって大きく吹き飛ばされた乱波は壁へと叩きつけられる。
「ふっ、まさか、こんなに早く勝負がついちまうとはな、とんだ見込み違いだぜ!」
しかし、不思議と乱波から血が出てないことに気がつく、すると、乱波の体が爆発し閃光が放たれる、
仮面の中にまで眩しい光が入り、思わず手で眼を覆う。
「眼がぁ〜、眼がぁぁぁぁ〜……一回やってみたかったんだよなコレッ。」
そう言った一瞬の隙をつき、乱波は密へと一斬する、傷は腹の奥にまで達しており、相当の深手を負ったことに気がついたのは
光が収まってからだった、密は傷口を押さえながら乱波の方を見ると、うれしそうに言う。
「……流石だ、まさかここまで生身でできる奴がいたなんてな、お前の名前を聞かせてくれないか?」
「……日暮…静風の日暮と呼ばれていた…」
「そうか、俺の名前は密…魔楼拳の使い手、そして、またの名を自由闘士!!」
そういい密は今回の戦で初めてであろう構えを見せる。
「構えたからには真剣勝負。さあ、自由闘士の戦い方…御見せしようっ!!」



73 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/16(月) 20:07:42 0
噛み砕け絶影
影の獣が妖魔を襲う

74 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/19(木) 22:50:01 0
鬼の大群

75 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/07/21(土) 12:54:33 O
陰陽師弾をくらえ!

76 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/07/23(月) 17:21:37 0
書き込むタイミングが全然わからない…

77 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/23(月) 18:26:33 0
今がチャンスだ!!
阿部殿に恋の和歌を送るのだ

78 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/07/24(火) 12:11:25 0
みんな気合入ってるなぁ

79 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/24(火) 21:39:41 0
いやあ阿部殿は男に持てる
うほ!

80 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/07/28(土) 18:02:59 0
滅!!

81 名前:名無しになりきれ[sage] 本日のレス 投稿日:2007/08/11(土) 18:25:26 O
京の都を護るは四聖獣の結界
何者かによって解き放たれた
故に都には数多の邪
都の全ての邪を滅せよ
そして結界を再び蘇らせるのだ

82 名前:怪しい渡来人[sage] 本日のレス 投稿日:2007/08/11(土) 19:39:33 O
ヒョヒョヒョヒョヒョ!
ついに手に入れたネ、四聖獣の力を封じたイウ宝玉を!
これでワタシの長年の野望、聖獣雑技団までアト一歩アルよ!

【活劇】討魔平安異聞録【TRPG】

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