1 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/12/02(日) 22:40:23 0
走りつづけて、咳き込みながら俺は倒れこんだ。

離れ離れになってしまったあの娘が、血塗れで、俺の脇に立っている。
首の肉は噛み千切られ、明らかに頚動脈が食い千切られている。
可愛い顔も、啄ばまれ、左眼が失われている。

これは現実の筈が無い、と俺は思った。
物事がこんな風に起きる事は無い。
間違いだ、断じて違う。こんな風に起きる筈が無い。
と、見守る俺の前で彼女がゆっくりと、大きく口を開いた。
口の中に、誰かの肉片が、残っていた。
信じられない。
俺は、こんな事が起きる事は無いと、もう一度自分に言い聞かせた。
彼女の愛らしい口が大きく開いて、俺にじわじわ迫ってくる。

苦痛の光が俺の脳を貫き、俺の全身と魂を死の向こう側に、追いやった。
そこは、何も無かった。
ただ、虚無を埋める為に肉を喰らおうとする何かだけが、俺の体に残った。

前スレ:
バイオハザードLEVEL15(実質16)
ttp://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1185199935/

2 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/02(日) 22:41:06 0
事件記録
バイオハザードLEVEL15
ttp://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1168761968/
バイオハザードLEVEL13(実質14)
ttp://etc5.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1155459155/
バイオハザードLEVEL13
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1148827033/
バイオハザードLEVEL12
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1140017281/
バイオハザードLEVEL11
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1134481456/
バイオハザードLEVEL10
ttp://yy32.kakiko.com/test/read.cgi/trpg/1127133199
バイオハザードLEVEL9
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1125492687/
バイオハザードLEVEL8
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1123596356/
バイオハザード:LEVEL7
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1115544611/
バイオハザード:LEVEL6
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1112377111/
バイオハザード:LEVEL5
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1109768811/
【聖なる死?】バイオハザード発生4【苦痛の生?】
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1106439258/
バイオハザード:LEVEL3
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1101242999/
【感染】バイオハザード:LEVEL2【拡大】
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1097602917/
【スレッド名】バイオハザードが発生したら
ttp://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1092878452/

※参加したい方は、名無し、コテハンを問わず
 避難所に向かわれる事をお勧めします

バイオハザード発生スレ 第9避難所
ttp://etc5.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1164095357/l50

バイオハザードまとめサイト分室
(舞台説明、状況、現在地など)
ttp://blog.goo.ne.jp/trpg2ch_001/

TRPG系全般のHP(過去ログ
PC:ttp://verger.sakura.ne.jp/
携帯:ttp://verger.sakura.ne.jp/top/top.htm

3 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/02(日) 22:52:28 0
―――冬。
未曾有の生物災害が日本を襲い、その傷は未だに癒えていない。
その傷に入り込んだウィルスは増殖し、さらなる破滅をもたらす。
傷口と化したスペンサービルと九武村は、そのウィルスを生み出した傘社と密接な関係を持っていた。

物語は、収束し始める。
夜明けと共に焦土と化す九武村。
生き残った人々を助けようと、唯一の脱出ルートである帝国陸軍駐屯地跡へ向う人々。
しかし、そこには、半世紀以上も前に生み出された死霊の群れが待ち構えていた。
老人達は過去の贖罪の為に、若き者たちは、未来の為に生き抜こうとする。

幾多の死傷者を出しながらも、辛くもスペンサービルから逃げ出した生存者を待ち受けているのは、
より過酷な運命だった。
生存の為に乗り込んだ列車が向った先は、皮肉な事に、傘社の母体であるコクーンと、
広大な生物兵器実験場が残されている帝国陸軍駐屯地だった。

傘社の現在の姿足るスペンサービルから、その産声を上げた土地へと、物語は収束する。

4 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/02(日) 22:57:39 0
そして、スペンサー・ビルに残った人間達も、僅かながら居た。

謎に包まれた長身の男と、左手を失った男は、一人の少女を助けるべく階段を登り続ける。
それぞれの目的は違うが、共闘を始めた二人の男。
そして少女もまた生き延びるべく、壁に塗り込められていた男と共に、分娩室を後にした。
Gと呼ばれる最強のB.O.W.が徘徊する閉じられた塔の中で、決死の逃亡劇が始まろうとしている。

5 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/03(月) 08:04:50 0
>327>336
桃華は、列車の外へ放り出された。
列車は行ってしまった。
桃華を載せて、無事に脱出する筈の列車は行ってしまった。
「・・・糞ッ!」
短く叫び、折れそうになった心を無理やり伸ばす。
SASは、諦めない。
苦痛を無視して警戒し、注意力を維持したまま前進する。
目的を果し、必ず帰還する。
射撃技能、潜入偵察技能、サバイバル技能、山岳戦技能以上に重要なのが、最後までやり抜く意思だ。
>「どうしたのかね、さっさと行こう。」
プラットホームの向こう側から、取葉が軽やかにジャンプする。
「当然だ。さっさと行くぞ。」
取葉の肩を迷う事無く借り、兎に角、全身を再会する。
>「確か、屋上にヘリが迎えに来ているといったね。」
「確かに言ったな。」
歩く度に左腕が痛む。
脳が過剰分泌した天然の鎮痛剤が切れ始めている。
前にも一度経験した事があるが、こういう時は、即座に医者に向かって麻酔を打ってもらうに限る。
どういう訳か銃で撃たれた3回は、痛みに苦しめられた。
しかし、10代最後の春のバイク事故での骨折は、痛みを感じなかった。
骨折は、夏のSAS選抜コースまでに完治したが、翌日に控えていたデートは台無しだった。
ありがとうよ、ジュディ。
お見舞いに来もしなかったし、連絡は2度と取らなかったよな、お互い。
>「もしも、彼女の内部に寄生したまま、屋上へ向ったらどうなると思う?」
取葉のどうでもいい質問が続く。
マクナブは答えない。
>「私は犬並に鼻が利くからね。君に付き合うとするか。」
「犬の話は止めとけ。俺の戦友で犬そっくりな奴が居てな。
 とりあえず、道案内をしてくれ。」
マクナブが険しい眼つきで正面を睨む。
「何でお前も残った?理由が解らない。」
階段を昇り切り、周囲に気を配りながら、マクナブが問い掛ける。
「何故、残るんだ?もしかしたら、彼女は気付いているかもしれないんだぞ、お前の正体に。」

現在地:スペンサービル 1階
状況:周囲を警戒しながら取葉の真意を探る。

6 名前:綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk [sage] 投稿日:2007/12/03(月) 16:53:26 0
>349
壁から抜け出た男の人は、SF映画に出てくる宇宙服みたいな格好をしていた。
この姿には見覚えがある。α任務部隊と呼ばれた人達と同じ装備だ。
ミスタ・アンドリューの仲間―― 地下1階で、私と城戸さんを始末しようとした隊員達はもういない。
Gという名の怪物に襲撃され、惨殺されてしまったから。
アンドリューは襲撃のときに殺されず、あたしのようにここに連れてこられたのだろう。
取葉さんの言っていた「見初められた」という言葉が脳裏を過ぎる。
冗談だと思っていた言葉が、いよいよ現実味を帯びてきた気がする。

壁を調べていると、背後に立っていたミスタ・アンドリューがいきなり倒れてしまった。
「ミスタ・アンドリュー?!」
どこか怪我しているのだろうか?
慌てて駆け寄ろうとしたあたしの目の前で、彼はゾンビのような歩き方であたしに近寄ってきた。
―――― ああ、またなんだわ。
あたしは涙目になりながらバールを思いきり振り上げた。
>「アッー!嘘!嘘!冗談だってば!」 
ミスタ・アンドリューが笑いながらヘルメットを脱いでいる
ヘルメットを外したアンドリューは、思っていたよりずっと若かった。歳、あんまり違わない気がする。
「ごめん、ごめん。あんまり可愛かったから、ちょっと悪戯してみようと思ったんだ。」 
え?
何に言ってるの、この人。え?――――冗談?
……後から振り返れば、このときの彼はきっと気恥ずかしかったのだと理解できる。
だって閉所恐怖症の彼の罵声は、そりゃもう凄かったもの。
でも、その時のあたしといえば――― バールを振り上げたまま馬鹿みたいに大口をあけて固まってた。
>「外へのドアは・・・えーと・・・多分、ここかな。」 
「ひっ、ひどいっ!ひどすぎるっ!こんな時にふざけないでよ――――!!!!」
ようやく我に帰ったあたしは、半べそをかきながら拳を振り回した。
>「僕の後ろに隠れていてくれ。外に何が居るか解らないからね。」 
声の質が今までと違う事に気づいたあたしは、拳を納めるとミスタ・アンドリューの背後に隠れる。
「……まあ、無事で何よりですわ」

彼の射撃は正確だった。
真っ二つに割れたドアから、薄暗い廊下の明かりが漏れてきた。
ようやくこの薄気味悪い部屋から出られそうだ。

だけど外に出たからといって、いきなり事態が好転するはずもなかった。
廊下に出たあたし達を待っていたのは、びっしりと粘液が付着した廊下だった。
>「・・・気持ち悪いな。なんだこの粘液?」 
「凄い匂い。迂闊に触らないほうが良いんじゃない?
 そういえばここ、一体何階なのかしら?」
>「右と左、どっちに行こうか?右の方は、階段に近いみたいだ・・・」 
「どっちって……」
あたしは絶句した。

正直あたし達の状況は最悪といっていい。
MP5はどこかに落としてしまったし、アンドリューさんも見た感じ大型の武器はもっていない。
それ以前に重装備のα任務部隊が叶わなかったのに、人数も火力も少ないあたし達に太刀打ちなんてきるわけがない。
もう一度遭遇したら命はない。
だけど悠長にしてる間にミサイルが飛んできたら、全てが終る。

あたしは考えた。考えて、思った。
【もしミスタ・ルイスなら、一体どうするだろう?】と。

「―――― あたしなら左。ミスタ・アンドリューは?」

状況:スペンサービル?階。ミスタ・アンドリューと分娩室から脱出。どちらに向かうか訪ねられ、粘液のない左の廊下を推す。
所持品:MP5予備弾倉1、ライター、ワルサーP38(4)、弾倉(8×3)、ヘルメット、SIG230(0)予備マガジン2、携帯電話  

7 名前:回収体28号[sage] 投稿日:2007/12/03(月) 22:06:01 0
>>前347(Judasさん)
28号は、単なる肉の塊になってしまっていた。
比喩でも何でもなく、何も出来ない肉の塊。
両手両足を引き千切られ―それにはとてつもない苦痛が伴っていて―それでもまだ死ねない。
達磨と化した巨体が、軍隊アリに襲われる象のように、千切られ、傷口が全身に広がっていく。
屑口は、脂質に覆われ、出血こそ直ぐに止まるが、傷口には容赦無く爪が突き立てられる。
そのたびに声にならない悲鳴をあげて、身悶えするが、だから飽きられる事無く、さらに爪が捻じ込まれる。

>「・・・ああ、もう1つ言い忘れてた。同胞達は酷いくらいにSなんだ。だから、中々死ねないと思う。ま、頑張ってくれ」
「・・・メテクダ・・・ヤメ・・・ヤメテ・・・サイ・・・クダサイ・・・」
半世紀ぶりに口から零れたのは、片言の日本語だ。
Judasが何を言っているのかは理解出来ない。
ただ、大昔に有った事、体の自由を奪われて、体を切り刻まれる記憶の中の登場人物に、
白衣を着た、頭が良くて、狂ったジャップの科学者に、28号は命乞いをする。
声は震え、鼻からみっともなく鼻水を垂らしながら、28号が震える声で懇願する。
ガクガクと首を振り、もし、まだ目が有ったら涙でも零していただろうが。
醜悪な人間のパロディが、命乞いを続ける。
声は徐々に、啜り泣きから苦痛を訴える悲鳴へと変化する。
それが、ハンター達の暗い、虐待者の心に火を点ける。
絶叫、絶叫、絶叫。
狂想曲を紡ぐ、一つの楽器へと、28号は化していた。

8 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2007/12/03(月) 22:33:02 0
頭が重い、もう大変に重い、体がだるい、そんで寒い
布団をかけなおそうと周囲を探したが、冷たい床にしか俺の腕は触れない
寝ぼけて廊下で寝ちまったかな?
などと考えていると、体に痛みが走ってきた
???
眠い目を開けた俺は、驚愕した
俺はどこだかわからない倒れた電車の中で、仰向けになって寝ていたのだ
同時に頭の中にこれまでの記憶が蘇る
でかいビルにたまの贅沢、鳴り響く悲鳴、ヤバイと思って篭った臭いが外に出ないようにできている機密性の高いトイレ
指名手配犯、ピストル自殺、化け物に体の中から吹っ飛ばされる人間、ライフル持った変な男、突如現れた奇妙な大人達、触手にさらわれる美少女、走る列車……
思い出して背筋がぞっとした俺は、とりあえず体を探ってみる
外傷は……無い!奇跡だ!
列車の内装が柔い高級素材でできていた事と、ふっとばされた時身を伏せて衝撃を和らげた事が幸いしたらしい
しかしどうやらしっぷしてた肩をぶつけたらしく、そこが重く痛い、動かすのがつらい
っと、俺は横転した列車のほかの乗組員を探した
これだけの事故だ、俺だけしか生き残ってなくっても不思議じゃない……
俺は偶然柔いシートの上に転がって中身が破砕されずに済んだ(これも奇跡だよな)鞄を取ると、中から銃を取り出し、周囲の探索を開始した
状況:脱線した列車内。他の生存者を探す
所持品:シグ・ザウエル(3) シグ・ザウエル(13) 医薬品3

9 名前:シノザキ(中の人はマクナブ) ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/03(月) 22:42:40 0
シノザキが目を覚ます。
近くに居るミリアの腕を取り、窓の外へと這いずる。
二人とも奇跡的に怪我は無かったが、2両編成の列車はくの字に折れ曲がっていて、
前の車両に移動する事は出来なかった。
ミリアに怪我は無く、呼吸も安定している。
取り合えず、無事らしい。
が、前の車両への道は塞がれていて、後部車両に乗っていたミリアとシノザキは、
どんなに努力しても、前の車両に居た3人と合流する事は、出来ない。

>7
聞こえる悲鳴に、顔を顰める。
「おーい!無事か!」
叫んでから、軽く後悔した。
線路を振り返ると、折り曲げられたレールが見えた。
どんな化物がへし曲げたんだ?
悲鳴が聞こえる中、シノザキは溜息を吐いた。

10 名前:城戸 将也 ◆.2Ea/YbOsE [sage] 投稿日:2007/12/03(月) 23:45:30 0
それは、一瞬の出来事だった。
桃華さんの身に起きた出来事、そしてそれを追うルイスさん達。
呆然とそれを見送る俺を嘲笑うかのように電車は急加速の後に、宙を舞った。

突然の衝撃と、激しい金属音。俺は目を塞ぐ間もないまま、列車の後方部まで
吹き飛ばされ意識を失った。
(このまま、死ぬのも・・・いいか。)

自暴自棄になっている俺自身の心がそう、呟く。
意識がだんだん薄れていく。これが死ぬということなのだろうか?

―――――――――

悲鳴、悲鳴が聞こえる。
ここは死者が訪れる世界?いや、違う。
全身が激しく痛む。この痛みは、生きている者が背負うものに違いない。
口の中で、血の味を濃く感じる。鉄と生臭さが混ざった、好きになれない味だ。
「ここは・・・何なんだ。」

俺は痛む体を引きずり、なんとか外を見る。
悲鳴は、前方から聞こえるようだ。
後ろを振り向いてみる、残念ながら退路は絶たれていた。
「生きても地獄、死んでも地獄・・・だな、ウェスカー」

俺は絶望しながら、かつての怨敵へ語りかけていた。

「とりあえず、同じ列車にいた人達を探し出すしかない。
無事ならいいんだが・・・」

状況:中程度の負傷、生存者の捜索、悲鳴への警戒



11 名前:大蜘蛛[sage] 投稿日:2007/12/04(火) 21:45:46 0
>>前341(千堂)
先頭を歩き出した千堂の目の前に、黒い影が落ちてきた。
藁ほどの太さを持った体毛がびっしりと生えた、頑丈で巨大な8本の脚を備えた大蜘蛛だ。
人間の首など一撃で噛み千切りそうな頑丈な顎をカチカチならしながら、にじり寄る。
どうやら千堂の力を見定めているらしい・・・

暫く間を置いた後に、大蜘蛛が上体を逸らしながら千堂に襲い掛かる。
威嚇するように前脚4本を大きく広げ、後脚4本で地面を蹴り、
巨体からは信じられないスピードで、千堂との距離を詰める。
上体で持って押し潰し、そのまま首を食い千切ろうとしている!

12 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/04(火) 23:30:29 0
>前340−341>前340>前350
>「そんなのおかしいよ。鈴木さんの命は、鈴木さんのものじゃないの?」
少女の一言に、小川の中の神殿が、内なる神が揺さぶられる。
命が略奪者のものでなければ、俺は何をして来たのだ?
それは公平な摂理で、そうでなくては困る。
苛立ちと焦り。何とか彼女にも理解出来るように伝える必要がある。
「いいかね?人は簡単に死ぬ。私も君もだ。だけれども、助ける事は難しい。
 とても難しい。それはつまり・・・いや、何でも無い。少し疲れているんだな。すまない。」
己の命は、目的を実現する為のエネルギーに過ぎず、他人の命はトロフィーに過ぎない。
守ろうが、奪おうが、単なる収穫物に過ぎない。

影から慎重に様子を伺っていた飯田老人が姿を表す。
>「ああ、とっととここらを封鎖しておかないとならん。兵長と中尉もすぐに来るだろうから」
「そうですね、指示をお願いします。」
飯田少佐が、嘗ての階級を名乗り、目的と自己紹介を済ませる。
断固とした口調の中に、何らかの決意が滲んでいる。
慎重に見守っていた訳でなく、何かを考えていたという事か。
>「・・・商店街だ。後は詳しく聞くな。俺もどこだったのか判ってないんだからな」
多分、サナトリウム近くの研究員の生き残りだ。
これ以上聞いても、答えは期待できない。
千堂が刀を抜きながら、小川の一歩前に出る
>「俺が先頭で行く。これでも格闘戦では自身があってね。そこら本職の軍人達よりも強いぜ。
  それに・・・こうした方が信頼出来るだろ?」
「あいつらと格闘戦をするならば、あまり不必要に接近せずに、一撃で殺す事です。
 私のように返り血を浴びれば、感染する恐れだってある。」
千堂に短い警告を放ち、飯田老人の誘導に従って移動する。
少女が思い出したように呟く。
>「そういえば鈴木さんの銃って変わってるね。
  賠尾市と九武村の自衛隊じゃ使う武器までちがうんだね。」
「うーん、そうだね。私は反乱自衛隊側だから、秘匿武器であるこの銃を使っているんだ。
 秘匿武器っていうのは、存在が隠された、存在しない事になっている武器って事。
 だから、彼らとも、一般部隊とも銃が違うんだ。」
秘匿武器というのは大嘘。
IRA、北アイルランド共和軍のメンバーである、個人的な友人の協力で密輸した銃に過ぎない。
日本に戻ってくる時に使ったパスポートも偽造品で、同じルートで手に入れた代物だった。
だが、反乱自衛隊側であるのは、嘘ではない。
培尾市の後、つまり等訓市の一件では、反乱自衛隊と協力した。
傘社の一員として。
「だから、我々と違う指揮系統で動いている、つまり、反乱部隊でない彼らとは、違う武器を使っているんだ。」
>「私を保護して、ここまで連れて来た自衛隊の人の武器とも違うわ。
  ねぇ、鈴木さんは、本当に自衛官なの?サナトリウムでも躊躇無く自衛官を撃ったわよね?
  そんなに簡単に、昔の同僚を、同僚じゃないとしても同じ仲間を撃てるの?」
小川が肩を竦める。
「統計によると、成人男性の中には、暴力を振るう事、人を殺す事に全く心理的抵抗を感じない人間が居るそうです。
 その割合って、どれ位だと思います?」
小川が微笑む。
山田あすかは、苛ついた声で10万人に1人と願望に基いた数字を並べる。
「彩ちゃんはどうかな?」
小川が答えを待ってから、言った。
「2%が答え。100人に2人の計算になる。彼らは、簡単に人を殺せる。
 それなりのルールを持っていれば、別だがね。」
だから親父は、俺を怪物だと思った訳だ。
くそ、俺は何を言っているんだ?
鈴木の仮面を被っている時は、客観的な脅威の見積もりする事はあっても、魂を揺さぶられる事は無かった。
「すまない、本当にすまない。今の俺は、どうかしている。」
随分前に塞がった胸の傷を掻き毟る。
咽喉が乾く、頭痛がする。
煙草が吸いたい。

13 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/04(火) 23:31:28 0
>11
重い音を立てて、黒い影が落ちてくる。
巨大な蜘蛛が、千堂と睨み合いを始める。
飯田老人達を制し、千堂から充分に距離を取りながら右側へと回り込む。
お手並み拝見と行こうか。
この位置なら、千堂が劣勢になっても、蜘蛛を射殺する事は出来る。

装備:ワイシャツ、防寒ジャケット、軍用ブーツ。
所持品:シグザウエル(9)、FALのマガジン(20)X2、鬼包丁(鉈)、アンプルシューター(0)、手榴弾
現在地:旧日本軍駐屯地跡 地下通路
状況:移動開始。大蜘蛛と戦う千堂の様子を見守る。
備考:顔が血塗れ。髪型が変わって攻撃的な印象。

14 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2007/12/06(木) 01:08:00 0
>(前)350
>「・・・・・・・先生、案外運が悪いんだね・・・」
「ぐぁ!!そう言われると・・・辛いな」
ポツリと呟いた言葉が千堂の胸を貫いた。
少女がもらした言葉は千堂自身感じていた事だからだ
>「あ、でも私は先生にあえてラッキーだったよ?先生強いもんね。
 まあ、飯田のおじいちゃん程じゃないかもしれないけどね」
「ハハハ、そう言って貰えると助かるよ。しかし・・・彩ちゃんは手厳しいな〜」
少女のフォローに千堂は苦笑して返す。
そのままに駆け寄っていく少女を見る。
「う〜ん、格闘戦は負ける気がしないんだけどな〜・・・。しかし経験の差は否めないし・・・ブツブツ」
この場で考えるべき事では無い事を千堂は考え始める。
勝負事になると、どうやら人が変わるらしい。
そのまま独り言を言っていると、飯田老人が千堂に近寄っていく。


>(前)343
>「……うん、君には見覚えがあるねぇ。前に会ったのはどこでいつだったかな。どうも、余りいい思い出ではなかった気もするが。
君が先頭を行くのなら、私がその後ろから指示を出そう。ここの道を知ってるのは私だけだろうからな」
「え?あ、ああ・・・。そ、そいつは有難いな・・・」
まるで影のようにピッタリと後ろについて来る飯田老人に千堂はどこか引きつった笑顔を浮かべる。
そのまま何も語らず黙々と前を歩く。
千堂は飯田老人が、というよりも村の老人達が苦手だった。
その理由は千堂の祖父が原因だった。
昔、千堂の祖父はこの村に在住する自衛官だった。
何かしらの任務を受けてこの村にやって来たと千堂は祖父から聞いていた。
そして、千堂の祖父はこの村にやって来てわずか1ヶ月で村から追い出されるように戦地へと飛ばされた。
その理由は村人に対して暴力を振るい手に負えなくなったため、という理由だった。
それが、表向きの理由だった。
だが、村人にも一つだけ予期せぬ事があった。
まさか戦地に飛ばされた千堂の祖父が生きているとは誰も思わなかっただろう。
しかも子を作り、孫まで出来ているとは夢にも思わなかっただろう。
それ故に村の老人達は千堂の祖父の子と孫、いや、千堂に関る全ての者を疎ましく感じるのだろう。
何故なら、昔、この村で行われてきた事。
そして、今、この状況を造りだした出来事を千堂は知っているのだから。
故に、村の秘密を知る千堂は村の老人から疎まれている。
(あぁ〜・・・やっぱ昔のあの出来事バレてるのか?いや、あれは絶対にばれてないはずだ。
 まさか!!祭りの時の事が!!・・・いや、待て。・・・アレも大丈夫なはずだ・・・。となれば・・・)
―――まぁ、本人は違う事に思い当たっているようだが。



15 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2007/12/06(木) 01:09:54 0
>12>11
「あいつらと格闘戦をするならば、あまり不必要に接近せずに、一撃で殺す事です。
 私のように返り血を浴びれば、感染する恐れだってある。」
「ああ、了解。俺もゾンビにはなりたくないからね」
鈴木の忠告に頷く。
その事は千堂も承知していた。
だから、改めて鈴木に言われた事を思い返して、一人誓う。
(絶対に俺はここから生きて帰る!!化け物などになってたまるか!!)

その時、何か重い音を立てて千堂の前に立ち塞がるのが見えた。
「な、なんだ・・・?」
落ちてきたモノは黒い塊だった。
いや、違う。
それは複眼の目を持つ昆虫の類―――蜘蛛だった。
それも、巨大な。
「あ、あれが噂の巨大蜘蛛なんだね・・・彩ちゃん?」
思わず少女の方を振り返って問いかけた。
巨大蜘蛛は、まるでこちらの力を確かめるように睨んでいる。
千堂も食われてたまるかと負けじに睨み返す
しばらく、蜘蛛と睨みあう。
「・・・ふぅ、やれやれ。なんで俺がこんな目に・・・」
蜘蛛から少しだけ視線をずらして鈴木を見る。
(ちっ、お手並み拝見・・・という所か?)
いつの間にか少し離れた場所にいる鈴木に心の中で悪態を付く。
そのまま再び、蜘蛛の方へと視線を向ける。
その時、蜘蛛はまるで四本の手で万歳をするかのようなポーズを取る。
(来る!?)
千堂は蜘蛛がこちらに襲い掛かってくる事が分かった。
そして生死をかけた勝負は千堂が舌打ちをした同時に始まった。
「クソッタレ!!」
蜘蛛は巨体の身体からは信じられない速さで千堂へと迫る。
そして首に牙が刺さる事は―――無かった。
寸前で、千堂は後ろへと跳び、身体を引いて上体を逸らして、巨大蜘蛛の牙から逃れていた。
そのまま、狙いをはずした巨大蜘蛛の頭に手を置き、足に力を入れて、跳んだ。
その際の嫌な感触は全て無視する事にした。
そして、巨大蜘蛛の身体へと跨るように着地する。
「ちきしょう!!気味悪いんだよ!!このボケが!!」
隙だらけとなった巨大蜘蛛の頭に腰から引き抜いたナイフを突き立てる。
巨大蜘蛛の絶叫が辺りに響く。
そのまま、さらに357マグナムを腰から引き抜いて、今装填している全弾を巨大蜘蛛に撃った。

所持品: 腕時計 日本刀 ナイフ
    357マグナム(弾数0)予備の弾13発 工具 パール
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況:巨大蜘蛛に跨り、止めをさした所。
自分の状態: 良好


16 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2007/12/06(木) 22:54:24 0
>>5
エントランスは、ひっそりとしていた。
ゾンビの呻き声も、生存者の悲鳴も聞こえない。
代わりに、ありとあらゆる場所に粘液質の何かが付着している。
>「何でお前も残った?理由が解らない。」
「その前に、プレートを外しておこう。」
取葉が4つの像に収まっているプレートを一枚ずつ外す。
歯車の回る音が響き、像が再び一体のキメラへと滑らかに姿を変える。
>「何故、残るんだ?もしかしたら、彼女は気付いているかもしれないんだぞ、お前の正体に。」
「・・・質問の多い男だな。」
取葉が困ったような笑顔を浮かべる。
「例えばの話だが、君はヒトの目的とは・・・何だと思う?子孫を残す事?」
Gが挟まっていたエレベーターの周りには、夥しい量の体液が撒き散らされている。
「気が付いていると思うが私は、人間とはちょっと違う。」
取葉が口を開けると、中から筋肉繊維で出来たような人参が出てきた。
幾つかの目が不規則に並び、キョロキョロと周囲を見回している。
体は不規則に動き、醜悪で生理的嫌悪を抱かせる人参だ。
「・・・ん、失礼。今の生き物が、私の中に住んでいる。あれは、自然に生まれた生き物だ。」
咽喉を詰まらせるような音を立てて、何かが体の中へと逆戻りする。
「徳川幕府成立の頃かな、この生き物が日本へやって来たのは。」
元々、はるかヨーロッパの大地で生まれたこの生き物は、キリスト教の宣教師によって日本に持ち込まれた。
邪教と呼ばれたある宗教団体から持ち出されたそれは、天草四郎時貞に寄生し、徐々に信徒を増やしていく。
そして、規模が大きくなった宗教組織は、権力者である徳川家康の手によって潰される・・・
家康が、その宗教団体の正体が、キリスト教と違う事に気が付いた為に。
宣教師の目的は、邪教とされ迫害された宗教団体による国家作りだったのだ。
根絶後も、隠れキリシタンとして日本の一部に残ったが、
明治政府の設立とキリスト教解禁によってやって来た宣教師は、キリスト教と全く違う教えに驚かされたと言う。
「その中でも、私の中に住んでいる生き物は、特殊なんだ。
種の多様性を維持する為に、遺伝子を取り込む存在という事でね。
で、気が付いたんだよ。彼が受け入れない遺伝子は、種の壁を越えて危険な生物なのではないか、とね。」
取葉は、マクナブの命にも桃華の命にも興味は無い。
ただ、体の中に巣食う生き物が、あれは危険だと言っているのだ。
「正直言って、君達の間の愛情に興味は無い。人間から見た蟻、というのが私の感想だ。
だが、あの生き物は蟻にも、人間にも有害だ。全ての生物は、共存しているのだよ。」
取葉がマクナブを支え、階段を登り続ける。
「急ごう。この粘液質の先に、彼女が居る。上の方に居る事は、間違いない。
ところで・・・君の聞きたかった事は、こういう事なのかな?」

17 名前:大蜘蛛[sage] 投稿日:2007/12/07(金) 01:04:45 0
>>15
大蜘蛛の巨体が地面を滑る。
4本の後ろ足が滑らかに動き、千堂との距離を詰める。
>「クソッタレ!!」
頑丈な何かがぶつかり合う音と、千堂の悪態が入り混じる。
人間の首を一撃で切り落とす顎は空を切る。
千堂が跳び箱代わりに、蜘蛛の頭に手を当て、軽々と回避。
そのまま蜘蛛の胴体に着地する。
蜘蛛はブレーキを掛け、反撃に転じようとするが、慣性の法則に従って滑り続ける。
体を左右に振ってなんとか振り落とそうとするが、両足で体を固定する千堂は落ちない。
続いて脚を振り回そうとするが、それよりも早く、頭部にナイフが突き刺さる。
千堂の一撃は、硬い外骨格の上を滑り、頭と胴体を繋ぐ柔らかな節の部分に滑り込む。
蜘蛛が苦痛の声を上げる。
聞く者の神経を逆撫でする、金属質の叫び声。
神経ネットワークを切断され、蜘蛛は身動きが取れなくなる。
千堂が放った4発の銃弾が止めとなる。
銃口から漏れた炎が蜘蛛の体毛を焦がし、外骨格を突き破る。
外骨格が砕け、破片と脳味噌を撒き散らす。
紫色の体液を撒き散らしながら、覚束無い足取りで蜘蛛が歩こうとする。
が、直ぐに電池が切れた玩具のように動かなくなる。
電源が切れたかのように、その場に力無く倒れこむ。

18 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/08(土) 18:01:56 0
>>7
ハンターの一匹が28号の腹を引き裂くと、中から人間の死体が出てきた。
どうやらつい最近捕食され、消化されつつあったようだ。
皮膚や身に纏っていた衣服は解けて、肉や血管が剥き出しになった死体に一枚のカードが貼り付いている。
どうやらセキュリティーカードのようだ。
倉庫の出入り口を開けて、別の部屋へと移動する事が出来そうだ。

セキュリティカードで開けられる扉の先は、監視室になっている。
モニターの一台が人間(>>12-15)の群れを映し出している・・・
別のモニターは、Judas達が入り込んだ線路側の扉を映し出している。
どうやら、先程の轟音の正体は、列車が脱線した為のようだ・・・

19 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2007/12/08(土) 19:53:02 0
>>6
>「凄い匂い。迂闊に触らないほうが良いんじゃない?
 そういえばここ、一体何階なのかしら?」
アンドリューが粘液を触っていた手を大急ぎで引っ込める。
「・・・うん、今度からそうする。」
手についた粘液を壁に擦りつけて、少しでも汚れを無くそうとする。。
「40階だと思う。さっきの部屋は、空き部屋だったのかな。前に来た時は、スポーツグッズのテナントが撤退中だったから。」
フィットネスセンターや大規模な屋内プールがある。
>「―――― あたしなら左。ミスタ・アンドリューは?」
「僕なら右、なんだけど今回は左にするよ。そっちなら、リスクが少ないと思ったんでしょ?
そっちだと大回りになるけど、仕方が無いか。」
周囲を見回しながら歩き始める。
「あ、そうだ。アンディで良いよ。ミスターとか堅苦しいでしょ。」
悪戯っ子のような笑顔をアンディが浮かべる。
「早く地下に移動しないと・・・列車で仲間が待っているんだ。君も一緒に来る?」


20 名前:森村 彩 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:2007/12/09(日) 01:42:36 0
>12-13
鈴木さんは自分たちの武器を秘匿武器と表現した。
分かりやすく説明してくれたんだろうけど、正直よく分からなかった。
>「だから、我々と違う指揮系統で動いている、つまり、反乱部隊でない彼らとは、違う武器を使っているんだ。」 
>「私を保護して、ここまで連れて来た自衛隊の人の武器とも違うわ。 
> ねぇ、鈴木さんは、本当に自衛官なの?サナトリウムでも躊躇無く自衛官を撃ったわよね? 
>  そんなに簡単に、昔の同僚を、同僚じゃないとしても同じ仲間を撃てるの?」 
山田さんの質問に、鈴木さんは質問で返した。
質問の内容から考えると、鈴木さんは人に暴力を振るうことに心理的抵抗を感じないらしい。
>「彩ちゃんはどうかな?」 
「割とたくさん」
私達を追いかけてくる人たちに至っては、100%と言っていいかもしれない。
>「2%が答え。100人に2人の計算になる。彼らは、簡単に人を殺せる。 
> それなりのルールを持っていれば、別だがね。」 
言ってから、鈴木さんの顔が僅かに強張った。
何か気に止む事があるのかもしれない。
>「すまない、本当にすまない。今の俺は、どうかしている。」 
何か言葉をかけなくてはと戸惑っているうちに、「それ」は現れた。

>14−15 >17
おじいちゃんの方が強いと言われ、ぶつぶつ独り言を言っていた若先生の足が止まった。
>「あ、あれが噂の巨大蜘蛛なんだね・・・彩ちゃん?」 
こくこくこく、と壊れたおもちゃみたいに首を振る。
若先生が毒づくと同時に、巨大蜘蛛が襲い掛かってきた。
私は悲鳴を押し殺すために、両手で口を押さえなくてはならなかった。

接近戦はダメだって言った当の鈴木さんはもちろんおじいちゃんも手を貸すつもりはないようだ。
おかげで私は、はらはらしながら巨大蜘蛛との戦いを見守る羽目になった。
若先生はどこからか取り出した拳銃で、巨大蜘蛛にとどめを刺していた。
「先生大丈夫?・・・蜘蛛、死んだ?」
私は遠慮がちに声をかけてみた。
本当は駆け寄りたかったけど、もしも蜘蛛が動き出したら足手まといになるもの。

「鈴木さん、さっきの話だけど。
 きっとこの村に限っては、2%どころか99.9%の人が簡単に人を殺せるんだろうね」
そういって、私は階段のほうを指差した。
若先生達が入ってきたドアを叩く音が更に強くなった気がする。
「鈴木さんの理屈だと、私の命は、最初からあの人達の物って事になるね」
だったら逃げる意味も、守ってもらう意味すらも無くなってしまう。
「なーんて。ちょっと言ってみただけ。・・・・・・怒った?」
私は新たな目印のカードを床に置くなり、ささっと山田さんの影に隠れた。

所持品:カードファイル、ロケット、指輪、財布、鍵、非常用袋(中身不明)   
服装:セーター、ジーンズ、赤い防寒服上下、手袋、完全防水ブーツ、三日月の髪飾り   
状態:肩等に噛み傷@治療済(ワクチン投与済)帝国軍実験ウィルスに感染の疑い   
状況:若先生(千堂さん)と蜘蛛の死闘を見守る。若先生が落ち着くまでの間、鈴木さんと会話中。


21 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 20:10:54 0
>>6>>19
2人が右回りに移動を開始すると、途中でプールが見えた。
プールの中には巨大な繭状の何かが脈を打っている。
まるで、巨大な心臓のようだ・・・

22 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2007/12/09(日) 21:04:51 0
遠くから何かやたら不気味な叫び声が聞こえてくる
狂った人間全開って感じの叫びだ
多分、どこかで、このトンネルの通じるどこかでまた誰かが怪物に襲われているのだろう
恐ろしい…
畜生、自衛隊はほんとに何やってやがんだ
いや…まさかこの悲鳴が自衛隊の連中の悲鳴なのか?
しかし銃声が聞こえてこない
だったら…
などと考えていると、車内で何か動く物があった
大怪我して腹を縫われた、あの人だ
どうしよう…
向こうはまだ俺に気づいていない
俺は負傷者を担ぎながらこの窮地を乗り切る事は無理だ
……見捨てるか?しかし見捨てた後、俺はどうする
どこまで来たかわからないこの列車の行く先へのこのこ歩いていくか?
いやちょっと待て、これだけ長い線路だ
メンテナンスのために昇降口位あるはず……
そこまでなら…いや…んな物ほんとにあるかどうかわからんし…

状態:城戸発見、しかし頼れる人間が何も無い状況に立たされ、ただただ困惑する

23 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 22:17:41 0
>>22
大森が聞いていた悲鳴は、何時の間にか消えてしまった。
事故の有った場所から暫く進んだ所に扉がある。
中には守衛室があり、さらに奥へと続いているようだ・・・

24 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/10(月) 21:46:52 0
>川崎さん
足下に一枚の書類が落ちている。
南米で川崎さんの部隊を全滅させた作戦を考えた人間の経歴書のようだ。
名前の部分は、破れているが顔写真は残っている。

25 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2007/12/10(月) 21:47:24 0
>18
同胞の驚喜の鳴き声と、28号の絶叫をBGMに口笛を奏でていた時、轟音が響き、振動が全てを揺らした。
爆発物か何かが爆発したのかという考えが一瞬頭をよぎったが、すぐに違うと首を振る。
その音は爆発した、というよりも、堅い何かが何かとぶつかった音だ。
すぐに外の様子を見に行こうと、扉に向かおうとした瞬間、第七資材搬入口の扉が開き28号の血に塗れた同胞が出てくる。
手には筋肉血管剥き出し状態の人体模型一歩手前の死体が握られていた。
「・・・悪いが、それは喰わないぞ?お前も喰うな。そんな溶けかけ、きっと美味しくない」
俺の言葉に血塗れの同胞はギィと抗議の声を上げる。
「軽い冗談だよ、そんなに怒るな」
口を歪めながら同胞に近づき、死体に張り付いているカードを取る。
セキュリティカード?というか、この死体は?
俺の脳内の疑問に答えるように再び血塗れの同胞がギィと鳴く。
どうやら28号の腹の中から未消化のまま出てきたらしい、どうやら28号は丸呑みがお好みのようだ。
28号はここに来た生物を無差別で襲っている、この死体も無差別に襲われたその中の一人だろう。
その死体にカードが張り付いてたんだから、どうやら近辺で使えるカードと見ていいだろう。
俺は第7資材搬入口内に再び戻る。外で起きた轟音の正体も気になるは気になるが、今はこっちを優先としよう。
未だに28号を執拗に嬲り続けている同胞達の横を通り、扉を探す。
ほんの数分もしない内に扉は見つかった、横のカードリーダーにカードを通し、扉を開ける。
中には青白い光を放つモニターが、一台置いてあり、外の様子を映し出していた。
「・・・電車だったか・・・まったく、余所見?脇見?居眠り?いずれにしても迷惑なこと・・・でもないか」
青白く光るモニターには転倒した電車、そして複数の人間が映っている。
モニターの画像が荒く、詳しく確認は出来ないが・・・少なくともその動きはゾンビの類ではない。
唇をペロリと舐め、口を歪め、俺は監視室を後にする。
「同胞達、遊びは終わり。死に掛けは放っておけ、新鮮な血と肉を持ったお客様のご到着なされた」
未だにか細く悲鳴を上げる28号をよそに、同胞達は歓喜の叫びを上げる。
「だが、まだ喰らっちゃあダメだ、それは俺が見定めてから。まずは丁重なおもてなしを」
同胞達を後ろに引き連れ、俺は守衛室の扉を蹴破った。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
現在地:地下施設 守衛室
状況:お出迎え

26 名前:レフト・ハンド[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 00:20:30 0
>>16>>5
・・・カツン、ズルルズル、カツン、ズズルル。
ピンヒールで歩くような音と湿っぽい皮袋を引き摺る音。
徐々に大きくなっていく音は、二人に向って近づいて来る。
「キシャーッ!」
甲高い叫び声を上げながら、その生き物は現れた!
太いさと鋭さを兼ね備えた5本の爪が、ゆっくりと二人の方に近づいて来る。
そのデザインは人間の指にライオンの爪を着けたようで、
動きも人間が遊び半分で、指を脚に見立てて机の上を這いまわるような動きだ。

手首の部分から先の部分が、ゆっくりと起き上がる。
サラミのようにデコボコして赤黒い、一抱えもある肉の柱が起き上がる。
高さは2.5メートル位だろうか。
ブヨブヨしていて、締まりの無いゼリーのように柔らかい肉の塊の頂上には、
爬虫類のような細い虹彩があった・・・

エレベーターが落ちた時に、自重で切り落とされたGの左腕が独自に進化を遂げ、
分離した生き物として活動している!
・・・天辺にある目が二人の姿を捉えた。
どこにあるのか解らない口で、腕が吼える。

どうやら二人を獲物と考えたようだ。
巨大な爪を威嚇するように動かしながら、レフト・ハンドが襲い掛かる!

27 名前:綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk [sage] 投稿日:2007/12/11(火) 12:22:32 0
>19
>「40階だと思う。さっきの部屋は、空き部屋だったのかな。前に来た時は、スポーツグッズのテナントが撤退中だったから。」 
あたしはミスタ・アンドリューの顔を穴が開くくらいじっと見つめた。
「もしかしてあたし、ゾンビ菌に感染したかどうか試されてる?」
スペンサービルのオープン初日だったのに、テナントがそれ以前に撤退するわけがないじゃない。
「ふふん、どう?あたしの明晰な頭脳はちゃんと機能してるでしょ?
 今のところミスタ・アンドリューを食べたいとは思っていないから、安心してね」
ミスタ・アンドリューがものすごく変な顔をした気がするけど……多分気のせいね。

あたし達は周囲を警戒しながら、左方向に歩き始める。 
>「あ、そうだ。アンディで良いよ。ミスターとか堅苦しいでしょ。」 
うん、とあたしは頷いた。
>「早く地下に移動しないと・・・列車で仲間が待っているんだ。君も一緒に来る?」 
ぴたりとあたしの足が止まった。
あたしは、なんと言ってアンディに説明したら良いのか分からなかった。

「アンディ……実はあたし、地下一階でGに捕まったの」
あたしは地下1階で、α任務部隊がGに襲われ全滅したことを話した。
無線越しに聞いた話では、別働隊も襲撃され、おそらく壊滅状態だということも。
隊長に射殺されそうになった事は伏せておいた。その方がいい気がしたから。
アンディは私の話をすぐさま受け入れられなかったようだ。
あたしは散々迷った後、ポケットから無線機を取り出した。
「こんな話を聞かされたってとても受け入れられないでしょう?だから、一度連絡を取ってみて」

>21
もうすぐプールが見えてくるはずだ。
ここであたしはミスタ・ルイスに出会った。
そして、あたしのSPだった松田が襲撃されて、行方不明になってしまった場所でもある。
まだ何時間もたっていないはずなのに、もう何年も前の事のように思える。

一抹の期待を込めて窓越しにプールを覗いたあたしは、そこで絶句した。
「な、何よあれ?!」
プールの中には、巨大な繭のようなものが出現していた。
それはまるで、心臓のようにドクドク脈打っている。

28 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/11(火) 21:49:56 0
>16
>「急ごう。この粘液質の先に、彼女が居る。上の方に居る事は、間違いない。
  ところで・・・君の聞きたかった事は、こういう事なのかな?」
「解らなんな、そんな話、聞きたくも無い。」
取葉の身の上話は、マクナブが聞きたい話のスケールを遥か越えている。
自分が知っている人類史、いや生物史の裏側で、どれだけの生き物が生まれ、死んでいったのか。
ディスカバリーチャンネルで放送すれば、きっと視聴率が稼げるに違いない。
カソリックの連中の中には、自殺する奴だって出てくるだろう。
「・・・誰も信じないだろうな。」
だからこそ、取葉は喋る気になったのかもしれない。
「ま、目的が一致するならそれで構わん。」

>26
硬質な何かが、タイル貼りの床を叩く。
徐々に近づくそれは、悪臭を放っていた。
そこら中に張り付く粘液と同じ匂いがする。
「・・・なんだ、こりゃ。」
子供が粘土で作り出したような造形のそれは、取葉でなくとも充分に脅威を感じる代物だ。
爬虫類的な特徴を残した硬質な爪が支える、奇妙な弾力を備えた太い肉の柱。
硬質な嘴と柔らかな皮膚を持っているという点ではペンギンと同じだが、気味の悪さは段違いだ。
「ぶつ切りになった腕が、再生したのか・・・」
マクナブが息を呑む。
ゆっくりと腕が持ち上がる。
頂上に備え付けられたG独特の虹彩とマクナブの目が合う。
と、マクナブが拳銃のように突き出していたMP5から数発の10mm弾が放たれる。
体液と違う、透明な何かが巨大な眼球から噴き出し、周囲に降り注ぐ。
レフト・ハンドが苦痛に身を捩る。
発砲した反動が体中を駆け巡り、失われた左手首を終着駅に選ぶ。
マクナブが苦痛に吼える。
再び数発の10mm弾を叩き込み、階段で上を目指す事にした。
今の状態では、恐らくまともに戦う事は出来ない。
「業務用エレベーターにどこかで載ろう。」
肩を貸す取葉に呟くと、電源が止まったエスカレーターを昇り始めた。

29 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/11(火) 22:19:13 0
>14−15>17
マグナム弾と思しき銃声が4度響く。
小川は警戒を解く事無く、ライフルの狙いを定めたまま、千堂に問い掛ける。
「残弾は2発ですか?それとも、ゼロ?」
引き金に指が掛かりっ放しだ。
背中を一筋の汗が伝って行くのが解る。
千堂の選択は正しい。
恐らく蜘蛛は今まで接近戦を挑んでくる人間と戦った事は無い。
そして、銃の威力を何処かで学習したあれは、天井にギリギリまで張り付き、
銃の間合いの内側で戦おうとしたのだ。
だが、千堂は更に上手を行っていた、という事だ。
「残弾には、常に気を使って下さい。敵は一匹とは限りません。
 最低でも一発、可能であれば2発は残して。
 再装填はマメにして、常に6発入っているように心掛けて下さい。」
小川が溜息を吐きながら銃を下ろす。
「貴方が装填している間は、私が援護します。」

>20
>「鈴木さん、さっきの話だけど。
 きっとこの村に限っては、2%どころか99.9%の人が簡単に人を殺せるんだろうね」
「既に人では無いからね、あいつ等は。」
少女が指差す先を、小川が睨む。
扉が壊れるのも、さして時間は掛かるまい。
>「鈴木さんの理屈だと、私の命は、最初からあの人達の物って事になるね」
小川が少女の目を見る。
間違った考え方だと、小川は思う。
彼女のような、無抵抗の人間を殺すのは、何かが間違っている。
>「なーんて。ちょっと言ってみただけ。・・・・・・怒った?」
小川の目が、山田あすかの背後に隠れる少女の目を捉える。
「それは違う。だから、助けたんだろうな。死者に未来は無い。
 死者は、何も感じない。そんな連中に殺されたいとは思わない。
 連中は、俺の存在を刻み込む事が出来ない。」
小川が飯田老人に道案内を促し、山田あすかに微笑み掛けた。
「少し喋り過ぎましたね。今度は、彩ちゃんの事を聞かせてくれないかな。」
目印代わりにしているカードの話とか、と言いながら小川が少女に微笑み掛ける。
「先は長い。少しばかりお喋りをした方が、気楽になる。
 とりあえず、飯田さんが寄りたいという場所に向いましょう。」

装備:ワイシャツ、防寒ジャケット、軍用ブーツ。
所持品:シグザウエル(9)、FALのマガジン(20)X2、鬼包丁(鉈)、アンプルシューター(0)、手榴弾
現在地:旧日本軍駐屯地跡 地下通路
状況:移動再開。
備考:顔が血塗れ。髪型が変わって攻撃的な印象。

30 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 20:21:39 0
>>27
>「な、何よあれ?!」
桃華の声に反応するように、繭が鼓動を止める。
薄い表皮に覆われていた、成人男性3人は入りそうな繭が縮んでいく。
縮むと同時に表皮は硬く、分厚くなっていく。
硬い卵のようになった繭が、音を立てる。
ピシッ、ピシシッ。
ゴボゴボと音を立てて、ヒビから粘液が噴出し始める。
咳き込むような音が響き、小さな人影が繭の中から現れる。
「・・・貴方、誰?」
産まれたままの姿に粘液を纏わりつかせた少女が呟く。
「パパを探しているけど、見つからないの。」
G特有の縦長の虹彩を持った少女が哀願する。
その姿は、綾小路桃華そのものだった・・・

31 名前:城戸 将也 ◆.2Ea/YbOsE [sage] 投稿日:2007/12/12(水) 21:40:37 0
>>22
周囲を見回すと、先ほど俺が応急処置を受けた時に手伝ってくれた青年がいた。
俺とそれほど歳は離れてないように見える。
どうやら傷ついた俺を見て、さらにこの状況にただ困惑しているだけのように見える。
俺はゆっくりと体を起こすと、青年へ向け歩き出した。
「やぁ・・・さっきはありがとうございます。
どうやら、僕達は助かったってわけじゃなさそうですね。」
辺りを見回す。どうやら、先へ進むしかなさそうだ。
俺は青年に会釈すると、そのまま線路へと降りていく。
「僕のことなら、気にしないで下さい。何よりも、貴方が生き延びることが大切ですから。
・・・そういえば、僕を助けてくれたあの人は・・・?」

状況:先へ進むことを選ぶ。青年(大森)の生存に安堵、助けてくれた人(川崎)の安否が気になる。


32 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 18:34:29 0
>>28>>16
二人が辿り着いた業務用エレベーターの扉が開く。
中に居たのは、体中に粘液をこびり付かせた裸の桃華だった!
「ねぇ・・・パパになってくれる?」
夢見心地で呟く桃華の目は、G特有の爬虫類のような虹彩だった・・・
「お願い、パパになって。じゃないと、私・・・」
桃華がマクナブに抱きつこうとする。

33 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 18:51:10 0
>>27
>「アンディ……実はあたし、地下一階でGに捕まったの」
「まさか?そんな出来の悪い冗談は止めて欲しいな。」
憤りを隠せない声。
フェイスガードの向こう側は、膨れっ面だ。
「こっちはタイラントまで持ち出したんだよ?そう簡単にやられる筈が無いさ。」
アンディはそのままタイラントの強さ、恐ろしさについて語り始める。
話が一段落すると桃華が無線機をポケットから取り出す。
見覚えのある無線機だった。
>「こんな話を聞かされたってとても受け入れられないでしょう?だから、一度連絡を取ってみて」
「・・・まさか?どこでこれを拾ったのさ?確かに皆と連絡は取れないけど、そんな事がある訳が無いんだ。」
桃華の手から無線機を乱暴に毟り取る。
「こちらスネーク。大佐、応答聞こえる?こちらスネーク・・・」
無線機に呼びかけても返事は無い。
「仕方が無いか。君の言う事を信じるよ。だったら、何とかして脱出する方法を探さないと・・・」
返事が無いのを確認した途端、アンディは冷静になる。
現実を受け入れる事を軍隊で学んだからだ。
「移動しよう。君に仲間は居ないの?君みたいな子が一人で生き延びられたとは思わないし、
それに銃を持っているよね?それとも、プレートを集めて地下に向うしかないのかな・・・」

>>21
階段まで直ぐのところにプールがある。
覗き込むと、水の変わりに繭がプールの中にある。
>「な、何よあれ?!」
「大きい声を出さないの。刺激に反応したらどうするのさ?」
桃華の耳元でアンディが囁く。
「とりあえず放っておこうよ。先に進まないと・・・ヤバいかな・・・」
繭がどんどん小さくなっていく。
そして中から、桃華がもう一人現れる。
>「・・・貴方、誰?」
「・・・こっちが聞きたいよ。」
アンディが服を着ている桃華から後ずさる。
そして服を着ている桃華と来ていない桃華に、交互に銃を突きつける。
どうやら目の違いには気が着いていないようだ。
>「パパを探しているけど、見つからないの。」
「君のパパなんて知らないし、プロポーズだとしてもお断りだね。」
その声にもう一人の桃華が反応する。
>「どうして、あたしの事、嫌いなの?」
「さぁ?確かに君は可愛いけどね。」
アンディが後ずさりを続ける。
交互に、二人に狙いをつけたまま。

34 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2007/12/13(木) 21:24:00 0
>>31
俺がぼやぼやしていると、とうとう向こうも俺に気づいてしまった
…ヤバイ、色々ヤバイ
>「やぁ・・・さっきはありがとうございます。
>どうやら、僕達は助かったってわけじゃなさそうですね。」
…落ちついてんなぁ、この人
なんってんだろう、腹がすわってるってか覚悟が決まってるっていうか…
まるで特攻隊員だ
「あー、ええ、まあ」
何だか恥ずかしくなって、俺は思わずそんな間抜けな答えをしてしまった
っと、特攻隊員は俺に会釈して、普通に線路に下りていく
>「僕のことなら、気にしないで下さい。何よりも、貴方が生き延びることが大切ですから。
>・・・そういえば、僕を助けてくれたあの人は・・・?」
…よし、本人の許しを得た
俺がいちいちこの人の安否を考える必要はこれで無くなった
…やそりゃ俺が助けられる程度のピンチなら助けない事は無いが、いちいちあの人は大丈夫か大丈夫かと常に気を配る必要は無くなったってわけで…
……考えてて自分がとても情けなくなってきた
「俺も何もわかりません…」
とりあえず特攻隊員に俺が返事をした時、どこかで荒々しく扉を蹴破る音が聞こえた
そういえば、悲鳴もやんでいる
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
全神経が危険を継げている、ヤバイ
俺はがむしゃらに電車の窓枠に脚をかけると、路面に転がる電車の上によじ登った
前進しては駄目だ!駄目だ駄目だ駄目だ!戻ろう!何キロ走ったかわからんが前はもう駄目だ
戻ろう!逃げよう!ヤバイ!ヤバイ!

現在地:地下鉄
状況:スペンサービルに走って逃げ戻ろうと電車によじ登り始める

35 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2007/12/13(木) 21:42:37 0
>17
拳銃から吐き出された弾丸が巨大蜘蛛の頭を貫通していく。
銃弾に撃ちぬかれた頭部から紫色の血と脳漿が撒き散らされる。
飛び散った紫色の血が千堂の頬を濡らす。
「ふー、ふー、ふー・・・ッハァ」
ナイフを抜く時に口に銜えた日本刀の柄を右手に持って口から離す。
そのまま動かなくなった巨大蜘蛛から降り、油断なく日本刀を構える。
巨大蜘蛛はしばらくしてピクリとも動かなくなった。
蜘蛛がもはや動かないと悟ると、ようやく安堵する事が出来た。

>20
>「先生大丈夫?・・・蜘蛛、死んだ?」
少女が千堂におそるおそる話しかける。
そこで、千堂は少女の方に顔を向ける。
「ああ、恐らく死んでいる・・・と思いたい。流石にはっきり死んだとは言えないんだ・・・」
千堂は少女に向けていた顔を巨大蜘蛛の方に再び向ける。
そして手に握っている日本刀と357マグナムを握り締める。
実際に蜘蛛を殺した手応えはあった。
だが、千堂には蜘蛛を完全に殺したという実感は無かった。
その理由は、蜘蛛の身体の構造と今の状況のせいだった。
蜘蛛の身体の構造は人間の構造とは明らかに造りが違う。
人間にとっての急所が蜘蛛の急所とは限らないのだ。
だから、千堂は確実を期すために頭部をしつこく狙った。
そのおかげで、巨大蜘蛛は殺すとこが出来たと不安ながらも思っている。
では、千堂は何が不安なのか?
それは、今の状況のでは何があっても不思議では無いからだ。
そう、今、目の前に倒れている蜘蛛が再び立ち上がり、その牙を千堂の首に―――。
(馬鹿野朗!!考えすぎだ!!落ち着け・・・俺)
自分の中で湧き上がる考えを千堂は、頭を振って打ち消した。
不安そうな顔をしている少女に、今出来る精一杯の笑顔を向けた。
「やっぱり大丈夫だ、蜘蛛は死んでいるよ。例え死んでなくても、また俺が倒してあげるから。
 だから、そんな顔をしちゃ駄目だよ?彩ちゃんは笑顔の方が似合っているからね」
少女に笑顔で話しかけていた千堂の顔は、最後の方では苦笑になっていた。



36 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2007/12/13(木) 21:45:13 0
>29
>「残弾は2発ですか?それとも、ゼロ?」
少女と千堂の会話に割り込むように鈴木が話しかけてくる。
千堂は苦笑していた顔を消し、厳しい顔つきへと戻る。
「0だ。あの蜘蛛を殺すのに手加減できなくてな・・・」
手に持っている357マグナムに視線を落とす。
「それにしても、やっぱりまだ使えこなえていないな・・・」
どこか自嘲気味に千堂は呟いた。
>「残弾には、常に気を使って下さい。敵は一匹とは限りません。
 最低でも一発、可能であれば2発は残して。
 再装填はマメにして、常に6発入っているように心掛けて下さい。」
「ああ、判っている。今回は運が良かっただけだ。もし、こんな化け物が群れで来ていたら・・・」
そこまで言って、千堂は身震いする。
もし、千堂の言う通りに巨大蜘蛛が群れで来ていたら、千堂は間違いなくあの世行きだった。
いや、群れでなくても複数で来ていた時点で既に危うかった。
あの時は蜘蛛が一匹しかいなかった事とで装填していた分を全て撃ってしまったが、今思えばアレは軽率な行動だった。
千堂は運が良かった事に震えた。
>「貴方が装填している間は、私が援護します。」
「判った。・・・あんたも油断すんなよ」
蜘蛛と辺りの警戒を鈴木に任せて、千堂は357マグナムの弾丸を交換する。
その際に空薬莢は捨てずにポケットに入れる。
今後に役に立つ場合を考慮に入れての選択だった。
そして、未だに蜘蛛に刺さったままのナイフを抜く。
血が漏れ出てくるが、気にせずに頬についた血とナイフに付いた血を拭い、ナイフを腰の鞘に収めた。
「それじゃ、先に進みますか・・・」
そのまま飯田老人が示す道を進み始める。

所持品: 腕時計 日本刀 ナイフ
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 移動再開。
自分の状態: 良好


37 名前:川崎 裕次郎 ◆OI3qUSSSPg [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 05:05:16 0
一瞬の出来事だった、車体が大きく揺れ重力を失う。 受身を取るが腰に軽い痛みが走る。

外れ飛んだ、消火器が鳩尾に叩き込まれる。 一瞬意識を失いつつ、消火器を抱いたまま天井を転がった。

ゆっくりと目を開けると目の前に突き刺さっている大鎌が見える。
抜いてみると>24が突き刺さっていた。
名前は読めなくなっていたが、顔写真には見覚えがあった。
読み進めていく。

経歴書の下は工作員の心理状態に関してか・・・・

―――の殺人に限られますが、今後、進んで同種の任務に志願するでしょう。
     時間の経過に伴い、より症状は深刻化していく恐れがあります。
     脅迫観念がどのような方向に進むかは不明ですが、最終的に大量の死者を出す方向へと進むでしょう。
  
早い段階で紛争地帯への投入、もしくは生物災害対策班に転属させる事を勧めます。

                                           精神分析医:デイビット・ピース
次の書類を捲ると、内戦地域での作戦活動に関する記録と生物災害対策作戦従事の記録が記載されている。

内戦地域での作戦活動を見た瞬間、時が止まった。


南米での作戦の立案者 作戦時に内通者も殺害。  ―――――この男があの作戦の… いや、マクナブの話のとおりだと、皆を殺した男!!

戻る筈のない、記憶の断片が少しずつ浮かんでくるような気がした。


最終報告欄に、「ドイツにて処理に失敗、現在逃亡中。発見次第、殺害する事。」と記されていた。

まだ生きている、コイツは、きっと生きている!!

経歴書を折りたたみ、写真と共にポケットに仕舞い立ち上がる。

「く…あはは…ははははははははははははははははは!!見つけ出してコロシテやる、絶対に殺してやる!!!」

既に、悲鳴は止み静まり返っていたが、荒々しく扉を蹴破る音が聞こえた。
すぐに平静を取り戻すと消火器の底で残ったガラス片を除き窓から出る。

ふと、斜め上を見ると、電車の上によじ登った>>34と目が合った。


所持品:>STI 6.0 EAGLE(7発)と予備マガジン(14)6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 16発 予備マガジン(30)2本
Chris Reeve ProjectU 、大鎌 、消火器
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。
現在地・状況、地下鉄/>>34と目が合う。
状態、左腕に打撲 


38 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 11:17:01 0
>>36>>29>>20
ゾンビ達の侵入を遮っていた扉が壊れた!
かなりの数のゾンビが地下に雪崩れ込んできた。

39 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/12/16(日) 11:18:05 0
ついでにage

40 名前:綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk [sage] 投稿日:2007/12/16(日) 15:46:44 0
>「移動しよう。君に仲間は居ないの?君みたいな子が一人で生き延びられたとは思わないし、 
>それに銃を持っているよね?それとも、プレートを集めて地下に向うしかないのかな・・・」 
「銃は預かり物よ。仲間は居たけれど、みんなはプレートを嵌めて脱出してしまったわ。
 ビルの中に残っているのは、ミスタ・ルイスっていう軍隊上がりのイギリス人と、紳士な取葉さん」
他にも、ビルの中で出会った人物は沢山いる。
「あたしのSPだった松田に、パーティにきて巻き込まれてしまった由比さん。
 長いコートを着ていた黒井さん、狼男そっくりなドイツ兵のミケさん……」
皆どうしているのだろう?首尾よく逃げおおせたのならいいけど……その可能性はあまりに……。
あたしはぶんぶんと頭を振った。
「ミスタ・ルイスは屋上にヘリが来ると言ってたわ。あたしはそれに賭けてみるつもり」


プールの繭に驚いたあたしの口を、アンディが慌ててたしなめた。
>「大きい声を出さないの。刺激に反応したらどうするのさ?」 
あたしはごめんね、とジェスチャーした。
>「とりあえず放っておこうよ。先に進まないと・・・ヤバいかな・・・」 
あたしたちの目の前で、繭がどんどん縮んでいった。
そして中から現れたのは――――。

あたし、だった。

>「・・・貴方、誰?」 
>「・・・こっちが聞きたいよ。」 
「何よこれ!!何で?なんであたしそっくりの奴が繭から出てくるのっ?――――アンディ?!」
>アンディが服を着ている桃華から後ずさる。 
>そして服を着ている桃華と来ていない桃華に、交互に銃を突きつける。 

>「パパを探しているけど、見つからないの。」 
(パパ?!って何で言葉が喋れるの?!この子いったい何なの?!)
「君のパパなんて知らないし、プロポーズだとしてもお断りだね。」 
>「どうして、あたしの事、嫌いなの?」 
「さぁ?確かに君は可愛いけどね。」 

あたしは銃を取り出した。
SIG230。あたしのSPだった松田あたしに残してくれた品だ。
松田は、ここで怪物に襲われて姿を消した。
あたしはぎゅっと目を瞑った後、アンディを刺激しないようそっと話しかけた。
「アンディ落ち着いて、あたしの目を見て」
あたしは自分自身を落ち着かせながら、精一杯の笑顔を向けた。
「よく見て。あの子とあたしは違うわ。ほら、あたしの高貴なオーラと輝くばかりの美貌をみて」
…………もちろん冗談よ。
バカ話で時間を稼ぐ間、アンディにちょっと頭を冷やして欲しいなって思っただけ。
ちなみに、夏蜜柑を貼り付けたような偽者の胸については一切コメントしないわ。
だってグラマーと美少女は関係ないもの。
……そこ!異論は認めないわよ!

あたしは偽者にも話しかけた。
「あなたのパパは、あなたがここでいい子にして待っていると現れるわ。
 あの時計の針が真上にくるまで、ここでじっとしているの。できるわよね?」
もし襲ってきたりしたら、あたしは偽者を撃たなくてはならない。
だけどこの子、銃ごときで死ぬのかしら?
爬虫類のような目と、あたしそっくりの外見から考えると
……繭を作ったのはGとかいう怪物以外に考えられないんだけど……。

41 名前:森村 彩 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:2007/12/16(日) 17:56:48 0
>29 >35-36
>「やっぱり大丈夫だ、蜘蛛は死んでいるよ。例え死んでなくても、また俺が倒してあげるから。 
> だから、そんな顔をしちゃ駄目だよ?彩ちゃんは笑顔の方が似合っているからね」 
>少女に笑顔で話しかけていた千堂の顔は、最後の方では苦笑になっていた。 
うん、と私は大きく頷いた。
若先生の顔は死人のように真っ青だったけれど、気づかないふりをした。
「ありがとう若先生。頼りにしてる」

鈴木さんとおじいちゃん、そして若先生は戦い方について話し合っている。
その間に若先生がナイフの血を拭い拳銃の弾を詰め替えていた。
私は若先生が、薬莢をポケットにしまいこんでいるのに気づいた。
「若先生、どうして取っておくの?」
持ってるとちゃらちゃら音を立てそうだしポケットも重そうだ。
でも、もしかしたら先生には何か使い道があるのかもしれない。

鈴木さんの話は、やっぱり私にはよく分からない。
「自分の存在を刻み込む?」
殺した相手に自分の事を覚えておいて欲しいってことなのかな?
>「少し喋り過ぎましたね。今度は、彩ちゃんの事を聞かせてくれないかな。」 
私自身については、何も面白い話は無い。ふつーの小学生だったんだから。

「このカードはゲームで使うんだけど、貴重でめずらしいカードなの。
 鈴木さん、これ一枚いくらだと思う?」
私はにこりと微笑んだ。
「これは2万。高いのになると10万のものもあるよ。
私は全部コンプリートしてるから、もっと価値が高いかもしれないよね?
でもね、九武村の子にしてみたら、ただのキラキラしたカードでしかなかったんだ。
だからね、学校のみんなに欲しいって言われたとき、ダメだって怒っちゃった。
でも、こんな事になるなら・・・譲ってあげればよかったな・・・・・・」
私は抱えたカードファイルに視線を落とした。
「だから目印にするの。このカードキラキラ光を反射するもの。
皆あんなに欲しがってたんだから、絶対見つけてくれるよね?」

>38
とうとうゾンビに扉が壊されたみたいだ。
私は山田さんの手を握ると、歩く速度を上げた。

42 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2007/12/16(日) 23:14:31 0
>>26>>28>>32
>「・・・誰も信じないだろうな。」
マクナブの声には、微かな感嘆や驚きが入り混じっている。
聞かされた物語を完全に信じ、その物語の脅威と、物語を生み出した世界の驚異に驚いているのだろう。
次の言葉は、取葉の期待通りのものだった。
>「ま、目的が一致するならそれで構わん。」
「実にリアリスティックな回答だね。」
満足げに頷くと、脚に力を込め、先を急ぐ。
大して歩かない内に、取葉の耳が、鼻がその存在を捉えた。
禍々しくも強大な力と、常軌を逸した巨大な生物。
鋭い爪の脚を供えた蜘蛛の胴体の上に、ギリシャの円柱を毒々しく染めたような体を持っている。
そして頂点に埋め込まれた一つ目は、古代エジプトの壁画に描かれるような、呪術的な力を持っている。
捕らえた獲物の動きを止める、圧倒的な恐怖だ。
・・・少なくとも、我々はそのような恐怖に怯えるような存在ではないな。
>「ぶつ切りになった腕が、再生したのか・・・」
取葉の気持ちを読み取ったかのように、マクナブが発砲する。
禍々しい生命力が具現化したその生物がよろめき、苦痛に身を捩る。
>「業務用エレベーターにどこかで載ろう。」
「妥当な所だろうね。急ごう。」
3階に達した所で、二人はエスカレーターを登るのを止めた。
マクナブの指示に従い、業務用エレベーターを目指す。
香辛料と屍骸の匂いが漂う料理店の厨房を走り抜け、業務用エレベーターに辿り着く。
タイミングよく、エレベーターの扉が開く。
エレベーターから出てきた少女は、正気とは言いがたい状態だった。
目は既にGのそれへと変化を遂げ、体中に粘液を纏い、なんの危機感も無くペタペタと素足で歩いている。
一人、別世界から迷い込んできたようにも、見える。
そこは悪夢の世界であり、人間の狂気を呼び起こす、歪んだ世界からの生還者なのだろうか?
凡そ何が在ったのかは、想像できなくも無い。
何よりもその目が、全てを物語っている。
その少女は、桃華そのものだった。
>「ねぇ・・・パパになってくれる?」
しかし、取葉の鋭い嗅覚の前では、そのような姿は、何の意味も持たない。
既に変異を済ませていたとしても、体臭まで変わる訳ではない。
鼻に刺さるような刺激臭しか、この生き物は、纏っていない。
「失礼。」
少女に似せて作られた何かを抱きしめようとするマクナブを無視して、
その白く、細い首に両手を回す。
力を加えるだけで、その首は、簡単に折れた。
支えを失った頭部が、本来回る筈の無い方向まで垂れ下がり、糸が切れた操り人形のようにバランスを崩す。
抗議の声と銃を振り回すマクナブの形相は、悪鬼の如き物であり、明らかに理性を失っている。
力を失ったそれをエレベーターに投げ込み、暴れるマクナブの左腕を掴み、エレベーターへと乗り込む。
「落着きたまえ。彼女は、綾小路嬢ではないよ。」
マクナブの首と、無事な方の右手を掴み、壁に押し付ける。
驚いた事に怪我をしている左手を取葉の目に押し込んで抵抗してきた。
「・・・痛いから止めてくれ。彼女が無事なら電話に出る筈だ。くそ、失敗したな。最初から電話をするべきだった。
 優れた身体能力に頼りすぎると、文明の利器の優れた点を忘れてしまう。」
取葉が自分の失敗に、珍しく悪態を吐く。
「いいかね、ポケットに携帯電話が入っているから。君が掛けた・・・いや、待て。近い、近いぞ。」
取葉がゆっくりと首を回す。
「一旦、ここで下りよう。電話をすれば良いんだ。いいかね、恐れる必要は無いんだ。」
35階のボタンを押し、マクナブを引き摺るように扉の外へと出た。

43 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2007/12/17(月) 20:33:50 0
>34
扉を蹴破り、辺りを見渡すと、ものの見事に脱線した電車があった。
そして窓枠から電車をよじ登る1人の男(>34)、その姿を確認した瞬間、俺は走り始める。
体勢を低く低く、地面を縫うように、地面を這い回り、獲物に喰らいつく蛇のように。
このままスピードを落とさなければ自身の身体が電車にぶつかる、それすらも無視してスピードを上げる。
そして、電車が目の前に迫った瞬間に足に力を込め、俺は跳躍した。
同胞達よりも跳躍力は劣るものの、助走さえあればこの程度の高さはなんの問題もない。
男を見るとちょうど電車の上に登りきった所だった。まだこちらには気づいていない。
着地と同時に金属のへこむ鈍い音が辺りに響く、目の前には驚愕の表情で俺を見る男の姿。
俺はその表情のまま固まっている男に笑顔で声を掛ける。
「あー、はじめまして、驚かせてしまって申し訳ない。少しお願いがあるのだが、いいだろうか?」
男の顔は驚愕のまま固まっている、こちらの言う事が伝わっているのかもわからない。
相変わらず顔に笑みを張り付かせたまま、左手の爪で器用に男の顎を掴み、クッと持ち上げる。
「この電車に乗っているのは君だけじゃあないんだろう?残りの人を集めて来て欲しい。
電車に乗っていたけどいなくなった奴、そしてさっきの事故で死んだ奴はどうだっていい。
俺はね、まずは君達、人間と平和的に話し合いをしたいんだよ」
男の眼を覗き込むようにしてゆっくりと語りかける。
「でもまぁ、そちらがどーしても殺り合いたいというのなら、こちらもやぶさかではない」
男の顎を放し、パチンと指を鳴らすと、電車の下にいる同胞達がギィギィと威嚇の鳴き声を響かせる。
「俺と同胞達、総力をもって御相手しよう。さぁ、どーする?話し合いか、殺し合いか、どーぞ遠慮なく選んでくれ」

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
現在地:地下鉄
状況:男と会話

44 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2007/12/17(月) 21:33:00 0
必死に、しごく必死に電車をよじ登る俺の耳に、とんでもなく物騒な言葉が列車の中から聞こえてきた
>「く…あはは…ははははははははははははははははは!!見つけ出してコロシテやる、絶対に殺してやる!!!」
俺が何をした!?え?
逃げちゃ駄目なんですか?おっさん!?
逃げた俺は死ねって事ですか!?
物々しいオーラと共に、おっさんが電車から登場した
目が合う…
…も…物凄い殺気だってるし…
俺はもう無我夢中で電車をよじ登った
わけわからん化け物は迫ってくるし、おっさんは俺を殺そうとしてくるし、一番まともな特攻隊員は半分死んでるし、他の連中はいつの間にかいなくなってるし頼りになりそうなのは列車降りてくし
最悪だ!もおおお最悪だ!こおおなったら俺だけでも助かってやる!
などと息巻いていると、列車が大きく揺れ…はれ?
え?何?仮面ライダー?平成版仮面ライダー?そんな感じの…え?いや…え?
>「あー、はじめまして、驚かせてしまって申し訳ない。少しお願いがあるのだが、いいだろうか?」
……あれか?これ、あれか?大幹部怪人とかそういう系か?
とにかく「ソレ」は俺に普通に人語で話しかけてきた
お願い?あれか?これはあれか?こっちをいたぶってから殺す腹づもりか?
何か笑いながら、俺の顎を掴んでくる
ってか…爪、長っ
>「この電車に乗っているのは君だけじゃあないんだろう?残りの人を集めて来て欲しい。
>電車に乗っていたけどいなくなった奴、そしてさっきの事故で死んだ奴はどうだっていい。
>俺はね、まずは君達、人間と平和的に話し合いをしたいんだよ」
うっそこけ〜笑わせんじゃねえぞ〜
あ〜何かあれだ、驚きや恐怖通り越して腹立ってきた…
人間様こけにしやがって…
化け物が俺の目を見ながらゆっくり、いたぶるよーーーに、言ってくる
>「でもまぁ、そちらがどーしても殺り合いたいというのなら、こちらもやぶさかではない、俺と同胞達、総力をもって御相手しよう。さぁ、どーする?話し合いか、殺し合いか、どーぞ遠慮なく選んでくれ」
……もぉ決ってるよ、んなもん
俺は列車から降りると、拳銃を取り出し、自分のこめかみに持っていった
わけわからん死に方するのなら、楽に逝こう
勝ち目の無い戦いをして化け物を喜ばせるなら、自殺してしらけさしてやろう
御霊だの何だのとそーいう物があるのなら、どーか来世は俺をウルトラマンにしてくれ
ためらうときりが無いから一気に引こう…
いーち、あ、親父の顔見えてきた、あぁ、ばあちゃん、おかん、弟、おめえに後は任した、幸せにな、にー、他思い出す思い出無いっけ…

現在地:地下鉄
状況:ピストル自殺すべく、頭に銃口を突きつける
所持品:シグ・ザウエル(13) シグ・ザウエル(3) 医薬品(3)

45 名前:城戸 将也 ◆.2Ea/YbOsE [sage] 投稿日:2007/12/18(火) 18:44:16 0
>>34
青年は困った様子で言葉を返すと、小さく会釈した。
>「俺も何もわかりません…」
そうだろうな、と俺も思う。こんな状況で何かを理解しようなんてすぐに出来るわけもないんだ。
何が何だか、俺にもさっぱり分からない。
電車はいつの間にか転がってるし、周りからは不気味な悲鳴が聞こえる。
どう考えても、状況は前より悪くなっているとしか思えない。
「そうですか・・・分かりました。」

青年は俺の言葉を聞くまでもなく、電車へよじ登り始める。
先ほどから聞こえる悲鳴が止み、今度は扉を叩くような金属音が聞こえる。
どうやら、悲鳴の主か何者かがこちらへ向かってくるようだ。
俺は青年を落ち着かせようと電車へ昇ろうとするが・・

>>37
>「く…あはは…ははははははははははははははははは!!見つけ出してコロシテやる、絶対に殺してやる!!!」

今度は、電車の中から狂気にも似た叫び声が聞こえてきた。
どうやら中にいる生存者のようだ。
だが、どうしてこんな声をあげたのか。俺には見当もつかない。
当然だろう、俺は電車に乗った彼らの事など何も知らない。
まったくの赤の他人なのだから。

>>44
青年の動きが固まっている。何が起きたのか、俺にはよく分からない。
先ほどからの異様な雰囲気が、ただ自分自身に「危険」であるとは教えてくれている。
>>43「「でもまぁ、そちらがどーしても殺り合いたいというのなら、こちらもやぶさかではない」」…
彼は誰かと話している!?俺は電車の影に体を潜ませ、2人?の会話を聞く。
会話の内容はどう考えても普通じゃない。それに、先ほどまで誰もいなかった電車の上に
一瞬で何者かが現れたことも不審だ。俺は2人に勘付かれないように、ゆっくりと>>43>>44が見渡せる場所まで昇っていく――

>俺は列車から降りると、拳銃を取り出し、自分のこめかみに持っていった
>わけわからん死に方するのなら、楽に逝こう

青年の片方にいたのは、見るからに怪物然とした存在だった。
俺は全身が震えるのを抑えながら、青年を見る。
「よせ・・・!!」

現在地:地下鉄 破損した電車
状況:>>43を確認。大森の挙動に驚き、声を発してしまう








46 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/19(水) 23:25:59 0
>32>42
首の骨は、簡単に折れた。
うっすらとピンク色の唇の端から血を流し――これは、折れた骨が咽喉を切り裂いたから――
まだ幼さを残す顔が180度回って、上下逆になって――当然だ、支えたる骨が無くなったのだから――
体がその場に崩れ落ちる―――勿論それは、命が―――

絶え間無き銃火と訓練によって培われた反応は、銃の発射メカニズムにそっくりだ。
泣き喚きもしなければ、その場に崩れ落ちる事も無い。
銃弾に込められた火薬が爆発し、銃身によって一点へと集中させられ、超音速で銃弾を吐き出すように、
マクナブの怒り、悲しみ、憎悪が一点へと集中し、取葉を殺すという目的の為だけに、体が動く。
しかし、何かが引っ掛かる。
若干のタイムラグが生まれ、その隙を突いて取葉がマクナブの左腕を掴み、苦痛を与え、動きを止める。
「このクソったれ!さっさと殺しておくべきだったよ、お前みたいな化物は!殺してやる!」
感情は一点に集中されたが、吐き出されなかった。
「離せ!化け物め!ぶっ殺してやる!離せ!」
だから、暴れるしかなかった。
そして左腕を捕まれたまま、エレベーターへと引きずり込まれる。
>「落着きたまえ。彼女は、綾小路嬢ではないよ。」
「・・・目の事か?既に、あの化け物のウィルスに感染していたら?
 もしかしたら、まだ治療が出来たかもしれないんだぞ?!」
取葉が左手から手を離した瞬間、食い千切られた断面を取葉の目に押し付けた。
>「・・・痛いから止めてくれ。彼女が無事なら電話に出る筈だ。くそ、失敗したな。最初から電話をするべきだった。
  優れた身体能力に頼りすぎると、文明の利器の優れた点を忘れてしまう。」
取葉の反応は変わらない。
「珍しいな、悪態を吐いた。」
マクナブが力無く呟く。
>「いいかね、ポケットに携帯電話が入っているから。君が掛けた・・・いや、待て。近い、近いぞ。」
マクナブが床に座り込む。
>「一旦、ここで下りよう。電話をすれば良いんだ。いいかね、恐れる必要は無いんだ。」
取葉の言葉を無視して、Gの目をした桃華の髪を撫でる。
「俺には、電話出来ない。この娘が、桃華で無いとしても、俺には、電話出来ない。」
取葉が、座り込んだままのマクナブを引き摺る。
彼女が偽物だとしても、マクナブが受けた苦痛は、本物だった。
あまりにも残酷な、強力な一撃だった。
「怖い、また失うのが怖い。電話は、お前がしてくれ。」
マクナブが立ち上がる。
「俺が彼女に電話をするのは、彼女が無事に家に帰ってからだ。」
疲れた顔をしたマクナブが、取葉に向って苦笑する。
「俺には、お前さんみたいな使命は無い。が、目的を作る事が出来る。だから、彼女を探そう。」

47 名前:川崎 裕次郎 ◆OI3qUSSSPg [sage] 投稿日:2007/12/23(日) 06:04:00 0
男と目が会うと更に無我夢中で電車をよじ登った。

一体何がしたいんだ?

――ッ!!殺気 ! ? 体勢を低く低く、地面を縫うように走ってくる奴が居た。

>>43が着地すると同時に金属のへこむ鈍い音が辺りに響く
>「あー、はじめまして、驚かせてしまって申し訳ない。少しお願いがあるのだが、いいだろうか?」

顔に笑みを張り付かせたまま、左手の爪で器用に男(>>44)の顎を掴み、クッと持ち上げる。
>「この電車に乗っているのは君だけじゃあないんだろう?残りの人を集めて来て欲しい。
>電車に乗っていたけどいなくなった奴、そしてさっきの事故で死んだ奴はどうだっていい。
>俺はね、まずは君達、人間と平和的に話し合いをしたいんだよ」

男の眼を覗き込むようにしてゆっくりと語りかける。
>「でもまぁ、そちらがどーしても殺り合いたいというのなら、こちらもやぶさかではない」
男の顎を放し、パチンと指を鳴らすと、電車の下にいる同胞達がギィギィと威嚇の鳴き声を響かせる。
>「俺と同胞達、総力をもって御相手しよう。さぁ、どーする?話し合いか、殺し合いか、どーぞ遠慮なく選んでくれ」

この数では、やり合うのは不可能に近いし、大鎌を構えようにも既に囲まれてる。



>>44男は列車から降りると、拳銃を取り出し、自分のこめかみに持っていった 。

自殺するのか…あのままだと.40S&W弾が頭蓋骨を突き破り脳漿を撒き散らすだろう…

「一応、止めないとな。」

>「よせ・・・!!」>>45の声が響くと同時に>>44の手に向かって石を投げた。

所持品:>STI 6.0 EAGLE(7発)と予備マガジン(14)6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 16発 予備マガジン(30)2本
Chris Reeve ProjectU 、大鎌 、消火器
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。
現在地・状況、地下鉄/>>44の手に投石。
状態、左腕に打撲 

48 名前:レフト・ハンド[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 14:19:05 0
>>42>>46
銃で撃たれたレフト・ハンドの目から体液が漏れ、萎んでいく。
甲高い悲鳴を挙げて襲い掛かるが、視力が失われているので、ただ闇雲に暴れまわっただけだった。
しかし、あっという間に体液が眼球に補給され、視力が回復する。
銃弾は視神経を傷つけて居ない為に、回復は早かった。
二人が料理店に入るのを確認すると、後を追う。
巨体に似合わないスピードで追いかけるが、流石に料理店の中には入れなかった。
人間の胴体くらいの大きさの眼球がギョロギョロと動き、エレベーターの動きを追った。
二人が遥か上の階まで下りたのを確認すると、階段を登り始めた・・・

49 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 14:34:09 0
>>40
>「銃は預かり物よ。仲間は居たけれど、みんなはプレートを嵌めて脱出してしまったわ。
 ビルの中に残っているのは、ミスタ・ルイスっていう軍隊上がりのイギリス人と、紳士な取葉さん」
「イギリス人?!もしかしたら、僕の先輩かもね。こういう仕事をする兵隊はSASって、大体決まっているから。」
>「あたしのSPだった松田に、パーティにきて巻き込まれてしまった由比さん。
 長いコートを着ていた黒井さん、狼男そっくりなドイツ兵のミケさん……」
アンディは頷いただけだった。
きっと、最後の4人とは生き別れになってしまったと思ったから。
>「ミスタ・ルイスは屋上にヘリが来ると言ってたわ。あたしはそれに賭けてみるつもり」
「いいね、僕も乗せてもらうよ。」

>「アンディ落ち着いて、あたしの目を見て」
ゆっくりと後ろに下がりながら、アンディが桃華の目を見る。
>「よく見て。あの子とあたしは違うわ。ほら、あたしの高貴なオーラと輝くばかりの美貌をみて」
安全装置を動かす音が聞こえた。
アンディは警戒したままだった。
>「あなたのパパは、あなたがここでいい子にして待っていると現れるわ。
 あの時計の針が真上にくるまで、ここでじっとしているの。できるわよね?」
桃華クローンが背後の時計を見た。
「でも、あたし・・・パパを探さないと。ねぇ、そっちの人はパパになってくれないから、一緒に探してくれる?」
アンディを指差した桃華クローンが、水の無くなったプールの中を裸足で歩く。
「貴方みたいな格好をしていた方が良いかしら?」
本物の桃華を指差しながら、桃華クローンが首を傾げる。
「・・・とりあえず、シャワーを浴びさせて、着替えたらどうかな?」
アンディが言った。
「なんだか桃華の話を聞いたら、馬鹿馬鹿しくなったよ。」
アンディが銃を下ろす。
「今の所、害は無い見たいだし・・・ミスタ・ルイスと連絡は取れないの?」

50 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2007/12/24(月) 00:38:11 0
>44 45 47
列車から降り、こめかみに拳銃を突きつける男を冷めた視線で見つめる。
以前、この村に来る前にこれと似たような光景に何度か出くわした。
そういう行為をする者のが決まって空ろな顔をし、眼には諦め浮かべ、そして死ぬ、自らを殺す。
その後に残るのは肉の塊、クズ肉以下の超クズ肉、まったく喰うにも値しない。
ここまで生き残ってきたというのだからもう少し根性があるかと思えば・・・このザマだ。
でもまあ、そんな俺にとってはクズ肉でも、同胞達からすれば新鮮で良質な肉だ。少ないがおやつ代わりにはなるだろう。
>「よせ・・・!!」
その時、今にも引き鉄を引こうとしていた男に静止の声が投げかけられ、それと同時に男の手に石が投げつけられる。
声に気を取られた男は、投げられた石によって銃を自らの手から取り落とす。
地面に乾いた音を立て転がる拳銃、俺は電車から飛び降りると、即座にそれを拾い上げる。
拳銃を取り落とし、呆然とこちらを見る男に、その銃を突きつけた。
「誰だか知らんが、よくやった素晴らしい。自らの位置を悟られるのも構わず、自殺を静止した・・・そこの君」
言葉を発しながら男(>45)に視線を向け、電車内にいるであろう(>47)にも声を掛ける。
「そして・・・隙をついて石を投げつけ手に命中させた、君も、ナイスコントロール。・・・それに比べて・・・」
言いながら目の前の男(>44)に視線を戻す。
「お前はダメだ、ダメダメ、なんかもう全体的にダメだ。俺はお前に死んでくれと頼んだか?
手を組んで神に祈るような媚びた目をして『お願いです、死んでいただけないでしょうか?』と言ったか?
あぁ?言ってないよな?あぁ、確かに言っていない。俺はお前に『お願い』し『選択』を迫った、ただそれだけだ。
なのに、それなのに・・・お前は死のうとした自分を殺そうとした。お前は自殺志願者か?」
男に突きつけた拳銃の引き鉄を、容赦なく二回絞る。
乾いた音が地下鉄に響き、2発の弾丸は男の顔面を掠めると、壁に着弾した。
「・・・表情が強張ったな、撃たれるのは怖いか?自分で脳みそをぶち撒けるのは怖くないが、撒かれるのは怖いか?
今回は止めた2人に免じ、この程度で許してやろう。更生の見込みも・・・まあ無いわけじゃあない。
だが、次に俺の目の前で同じような事をやってみろ。手足削いで腸抉り出して、産まれて来た事を後悔する様な痛みを味あわせてやる」

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:男に警告

51 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/24(月) 01:20:32 0
>36
>「それにしても、やっぱりまだ使いこなせていないな・・・」
「時間があれば、安全な場所でトリガーコントロールを教えます。そうすれば、距離を置いて戦える。」
この男は、怯む事無く大蜘蛛を屠ってみせた。
日々の訓練が、殺し合いに駆り出しても戦い抜けるレベルまで千堂を高めている。
小川の口の端が、微かに上がる。
>「ああ、判っている。今回は運が良かっただけだ。もし、こんな化け物が群れで来ていたら・・・」
「それに対処する為のチームです。」
小川が冷静な声で言い切った。
千堂の中に微かに芽生えた恐怖心を打ち消す為だ。
「人間でも犬でも昆虫でも、両目の間に銃弾を撃ち込めば、確実に無力化出来ます。
 不安なら、其処に一撃を叩き込めば良い。
 こいつらも、不死身の化け物じゃない。ウィルスに感染し、凶暴化した存在に過ぎない。」
小川が蹴り飛ばした蜘蛛は、複眼の間から体液を撒き散らしながら、転がる。
パフォーマンスは続く。
「外骨格が頑丈でも、充分な速度と重量を備えた銃弾なら、充分装甲を貫通させる事が出来る。
 パンツァーシュピネだったら別ですが、それでも衝撃で暫く動きを封じる事が出来る。」

>41
>「これは2万。高いのになると10万のものもあるよ。
  私は全部コンプリートしてるから、もっと価値が高いかもしれないよね?
  でもね、九武村の子にしてみたら、ただのキラキラしたカードでしかなかったんだ。
  だからね、学校のみんなに欲しいって言われたとき、ダメだって怒っちゃった。
  でも、こんな事になるなら・・・譲ってあげればよかったな・・・・・・」
二万と聞いて小川の口が左右に開き、十万と聞いて顎が落ちる。
驚きで口を開いていた小川だが、同年代の子供達の話題に移り変わると、悲しげな表情になった。
>「だから目印にするの。このカードキラキラ光を反射するもの。
  皆あんなに欲しがってたんだから、絶対見つけてくれるよね?」
彼女なりの贖罪と言う事か。
幼い彼女は、世界は残酷な事を学んでしまった。
「そうだね、暗い所でも良く目立つし、皆欲しがっていたんだから。良い目印だ。」
小川が、少女の顔に掛かった髪を優しく払う。
「後悔は、誰もが持ち合わせている唯一の感情だと、私は思う。
 だけれども、贖罪で一生を棒に振るような真似をしては行けない。
 無事に帰ったら、カウンセリングを受けるんだ。」
小川が出来なかった事。
誰にも知られたくない、話したくない、考えたくない。
精神科医は、信用できない。
だが、闇の底から、あの声が聞こえる。
背後でドアが砕ける音が聞こえる。
小川が立ち上がり、少女の右手を握る。
山田あすかに、頷き掛ける。
「世界は残酷だ。」
>「だけど、生きてりゃ何とかなるわよ。」
小川が苦笑し、同意する。
老人の指示に従い、比較的安全だという資材保管室を目指す事にした。
鍵は、飯田老人が持っているとの事だった。

52 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2007/12/25(火) 00:01:35 0
>>40>>46>>49
>「珍しいな、悪態を吐いた。」
「私だって悪態を吐く時があるさ。君たちに迷惑を掛けた訳だし・・・」
扉が閉まったエレベーターに視線を戻しながら、取葉が答えた。
床に座り込んだマクナブから生気は感じられない。
もう一人の桃華の首の骨が折れる音は、魂の牢獄の鉄格子が閉まる音だった。
>「俺には、電話出来ない。この娘が、桃華で無いとしても、俺には、電話出来ない。」
咎人は、その牢獄で残された人生を過ごす事になる。
首切り役人の力強さと冷酷さを備えた取葉が、エレベーターからマクナブを引きずり出す。
>「俺には、電話出来ない。この娘が、桃華で無いとしても、俺には、電話出来ない。」
多くの咎人が自ら死刑を執行し、そしてようやく牢獄から開放される。
「意地でも電話させてやるぞ。君が居た方が、私の役目もやり易いんだ。」
>「怖い、また失うのが怖い。電話は、お前がしてくれ。」
マクナブが立ち上がる。
死霊の如き憔悴しきった表情には、苦い笑いが張り付いている。
>「俺が彼女に電話をするのは、彼女が無事に家に帰ってからだ。」
取葉が頷く。
「・・・いい加減にしたまえ。番号をさっさと言ってくれ。」
拾った携帯電話を取り出し、マクナブの言った番号を素早く押していく。
「取葉ですが。ああ、お嬢さん。ご無事で何より。現在地を教えて貰いたいのだけれども。」
>「俺には、お前さんみたいな使命は無い。が、目的を作る事が出来る。だから、彼女を探そう。」
「大した生き物じゃないか、君たちも。私達だったら、迷い無く進むがね。」
皮肉たっぷりの笑顔を取葉が浮かべる。
「・・・段々、君に似てきた気がするぞ。こんなに嫌味っぽい人間じゃないんだ、私は。」
携帯電話を耳に当てたまま、取葉が桃華の返事を待つ。

53 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2007/12/25(火) 13:57:31 0
撃とう!
そう思った瞬間、横から特攻隊員の声がして
どっからともなく石が飛んできて俺は銃を取り落とした
野朗…余計な事を!
落とした拳銃を上から怪人が飛び降りてきて拾い上げる
………あっちゃ〜
何したらいいかわからず呆けてる俺を冷然と見つめながら、化け物は何かわけわからん事を言い始めた
何を言ってるかは、パニックになってる俺の頭では理解できない
ってか今の俺の頭では日本語もまともに理解できないだろう
そうこうしていると化け物は俺に向かって発砲してきた
…はずれた!
やった!こいつさては…実は弱いって奴だな!
勝った!俺の勝ちだ!
ナルシストの怪物め!人間様の武器を生意気に使いくさるからそういう事になるんだ
化け物はまだ何か言っているが、少なくとも自分の言葉に酔ってる用にしか俺には見えん!
イケル!死ね!!
リーダーを倒せば後ろの連中も大人しくなるだろう!
その場の感情で銃を構えて、化け物の頭部目掛け発砲した
持ち物:医薬品(3) シグ・ザウエル(2)
現在地:地下鉄
状況:後先まったく考えず発砲

54 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2007/12/27(木) 01:03:58 0
が……
俺の撃った弾丸は残念な事に奴の体を掠める事さえできなかった
俺の腕はこれまでの疲れと、肩を打った痛みなどで銃を平行に持つことも危ういほど重くなっていて
まともな照準など合わせる事はできなかったからだ
弾丸は完璧にはずれ、銃を撃った反動で、俺は思わず腕の中の銃を取り落とす
……ヤバイ
非常にヤバイ

55 名前:ミヒャエル ◆l2/fr.zO7w [sage] 投稿日:2007/12/27(木) 10:26:36 0
>前スレ295
>「…急いでくれよ。私の任務も急を要するんだ」
「おぉ。悪ぃ悪ぃ!あんまり使い慣れねぇもんだからよぉ」

先を行く老人を追って軽く小走りで距離を詰める。
「なぁそれより本当にあってんのかぁ?この連絡用通路」
「近道とかねぇのかよぉ〜連絡は密に短くっていうだろぉ〜?」

似た様な景色が続く中、愚痴をこぼしながらも続いて歩く。
「さーけ!さーけ!たばこ!たばこ!」

(うーん。どうにも腑に落ちねぇ。いくら普段から使い慣れてねぇとはいえ何で受信のみなんだぁ?)
(いやそれ所か俺は一体いつどこでこれを?幾らなんでも思い出せねぇ事が多過ぎじゃねぇか?)
(確かに俺はヘリに乗っていた。いつだ?作戦も大まかだが思い出した。だが誰に雇われた?)
(おかしい。ガキの頃の記憶はあんなに鮮明なんだぞ?傘から離脱した事も・・・いつだ?)

おぼろげに何かを考えながら通路を進んで行く。
「やっぱ外の空気のがいいよなー!っつーかあっちの組は生きてんだろなぁ?」
「俺様を漫画のロボットか何かと勘違いしてるがきんちょの誤解は解いておかねぇといけねぇからな!」

(ん〜考えても分かんねぇか。とりあえず『何か』に遭う前に合流しねぇとな)
(気になる事が多過ぎて参っちまうなぁもぅ)

少々やる気の無い歩き方になり黙って後に続く。



「・・・あぁ〜・・・酒・・・」

所持品: C4/1ポンド C4用信管*9 リード8m*0 M590C(mossberg)*6(0発装填済み)
Glock 19*25(2発装填済み) オイルライター 投擲武器*1 
建物の間取りとマークの付いた地図帳(55F・40F・B?にマーク) 小型受信機

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡用通路
状況: 自身について思考を重ねるが断念

56 名前:綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk [sage] 投稿日:2007/12/27(木) 13:01:08 0
>46 >49 >52
>「・・・とりあえず、シャワーを浴びさせて、着替えたらどうかな?」
アンディの言葉に、偽モモカが頷く。
偽モモカはぐるりと周りを見渡すと、シャワールームのほうへ歩いていった。
>「なんだか桃華の話を聞いたら、馬鹿馬鹿しくなったよ。」
>アンディが銃を下ろす。
>「今の所、害は無い見たいだし・・・ミスタ・ルイスと連絡は取れないの?」
言葉に応じるように、あたしの携帯電話がなった。

あたしは携帯電話を食い入るように見つめた。
「ミスタ・ルイスだわ!!」
あたしは何度も電話を取り落としそうになりながら、通話ボタンを押した。
「あたしよ桃華!ねえ、今大変なことが……!!」
>「取葉ですが。ああ、お嬢さん。ご無事で何より。現在地を教えて貰いたいのだけれども。」
あたしは携帯電話を凝視した。
「ミスタ・ルイスは?」
ミスタ・ルイスが電話に出られないほど具合が悪いと思ったからだ。
>「俺には、お前さんみたいな使命は無い。が、目的を作る事が出来る。だから、彼女を探そう。」
小声でミスタ・ルイスの声がした。あたしはほんの少し泣きそうになった。
「アンディ、ミスタ・ルイスと取葉さん!無事だったみたい!!」
あたしは口早にしゃべると、再び受話器に向かった。
「取葉さん、私はよ…40階!プールサイド!!ミスタ・ルイスなら場所を知ってる!!
 取葉さん達はどこにいるの?」
あたしはここで声を潜めた。
「それより聞いて!Gそっくりの目をした私のそっくりさんが出た!!
 しかも……しかも彼女日本語!日本語しゃべってるうぅぅぅぅうう!!」

現在地:スペンサービル40階 プールサイド
状況:取葉さんと携帯電話で会話中。



57 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2007/12/27(木) 19:44:47 0
>41
>「ありがとう若先生。頼りにしてる」
「ああ、遠慮なく頼りにしてくれ」
少女が気を遣ってくれている事に千堂は気づいていた。
先程の千堂の笑顔は、あまり意味が無かったようだ。
だが、今はこの状況の事を考えて少女の気遣いに甘える事にする。
虚勢を張って、命を落としたら元も子も無いのだから。
「しかし・・・女の子は見た目よりも早熟だと言うけど・・・確かにその通りだな」
こちらを気遣う少女の姿を見て、自然と笑いが込み上げてきた。
失礼だとは思ったが、千堂は笑う事を止めなかった。
その顔は先程の笑顔よりも自然なものだった。

>「若先生、どうして取っておくの?」
ポケットに空薬莢を仕舞い込むと同時に少女が千堂に声を掛ける。
千堂は一瞬何の事か判りかねたが、すぐに今仕舞い込んだ空薬莢だと判った。
「ああ、この空になった薬莢の事だね?」
ポケットから空薬莢を一つだけ取り出す。
「まぁ、確かにあまり必要では無いんだけどね。もしかしたら何か使える事があるかも知れないからね。
 今はこんな状況だし、無駄に捨てるよりは取っておいた方が良いだろうしね」
そして、持っていた空薬莢を再びポケットへと戻す。
「まぁ、要は後悔しないためだね。あの時持っておけば良かったと思わないためにね。
 さぁ、お話はこれくらいにして先に進もう」



58 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2007/12/27(木) 19:45:16 0
>51
>「時間があれば、安全な場所でトリガーコントロールを教えます。そうすれば、距離を置いて戦える。」
鈴木はどこか楽しげな様子で千堂に話しかける。
だが、千堂は鈴木とは逆にどこか冷めた口調で返答する。
「時間があれば・・・な。そんな事よりは今は生き残る事に専念しよう。死んだら何も意味は無いからな」
冷めた口調で話す千堂の姿は、どこか疲れ果てた老人の姿と酷似していた。
だが、疲れ果てた姿とは裏腹にその瞳は獲物探す獣の如く鋭い眼差しをしていた。
>「それに対処する為のチームです。」
「対処する為のチーム・・・確かにな。今後はもっと気を引き締めないといけないな」
鈴木の言葉に千堂は頷いて返答する。
>「人間でも犬でも昆虫でも、両目の間に銃弾を撃ち込めば、確実に無力化出来ます。
 不安なら、其処に一撃を叩き込めば良い。
 こいつらも、不死身の化け物じゃない。ウィルスに感染し、凶暴化した存在に過ぎない。」
「ウイルス感染・・・じゃあ、こいつらもやっぱり実験の産物だったのか・・・」
蜘蛛を蹴飛ばした鈴木の口から出た言葉に千堂は自分の考えていた通りだった事を実感する。
もっとも、その通りだった事を誇れるなど微塵も思わない。
むしろ、さらに事態が悪化した事を悟った。
(爺ちゃんは、俺がもしこんな事態に陥った時、生き残れるために鍛えたのかもな・・・)
ふと、今まで祖父が自分に課した修練を思い出した。
同時に別のモノまで思い出しそうになり思考をストップする。
鈴木は、考え事をしている千堂にかまわず話を続ける。
>「外骨格が頑丈でも、充分な速度と重量を備えた銃弾なら、充分装甲を貫通させる事が出来る。
 パンツァーシュピネだったら別ですが、それでも衝撃で暫く動きを封じる事が出来る。」
「まぁ、要は強力な一撃で急所の頭部に攻撃すればどんな化け物も死ぬ・・・という事だろう?
 判った。次からはその事を心掛けるよ」
話は終わったと判断して、前を向いて歩き出そうとして、ふと足を止める。
そして、再び鈴木の方を向く。
そのまま鈴木にだけ聞こえるように小さく呟く。
「それにしても、随分と戦い慣れてるな?あんた・・・本当は自衛隊の人間じゃないだろ?」
一瞬だけ、相手が動揺した気配が伝わる。
「・・・まぁ、別にあんたが何者だろうと俺は構わないけどね。取り合えずは、後ろから撃たないでくれればいいさ」
そのまま相手の返答を聞く事なく前に進み始めた。

>38
上の方で何かが壊れる音が響いた。
どうやら、今までゾンビを遮っていたドアが壊れたらしい。
そのまま中へと進入を許されたゾンビがこちらへと向かってきていた。
千堂は小さく舌打ちをした後に先程ポケットに戻した空薬莢を3個取り出してた。
「彩ちゃん、さっそくこの空薬莢が役に立つ・・・かは判らないが使う時が来たよ」
少女にそう言った後に、千堂は自分達とは逆の方に空薬莢を捨てた。
空薬莢は甲高い音を響かせる。
下へと降りてきたゾンビが音のした方へと向かっていく。
「音を立てずに、静かに移動して下さい。あいつ等は音には敏感ですから」
旧日本軍駐屯地跡につくまでに経験したゾンビの習性を伝える。
千堂は、そのまま音に反応せずにこちらに向かってきたゾンビの一匹の首を刀で斬り飛ばす。
「俺が、後ろに付きます。だから先頭は頼みます!!」
こちらに向かってくるゾンビを蹴散らして、全員が進み出すと同時に千堂も移動を再開した。

所持品: 腕時計 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: ゾンビを蹴散らしながら移動。
自分の状態: 良好


59 名前:ヘルベンダー[sage] 投稿日:2007/12/27(木) 22:47:01 0
>>57>>41>>51
ゾンビの群れが扉を破り、地下へと雪崩れ込んできた。
先頭を切っていた数体のゾンビが、後ろからやって来た何かに足下を払われ、地面に倒れこむ。
大きな口でゾンビを飲み込みながら現れたのは、ウィルスの影響で巨大化したオオサンショウウオだ!
全長は7メートルを越え、横幅は2.5メートル位ある・・・
横幅と同じ位大きな口を開き、ゾンビを丸呑みにしている。
時々、前足に生えた爪でゾンビの体を切り裂き、床に溜まった血液に体を擦りつけている。
どうやら、乾燥に弱いらしいが・・・

4人の姿を捉えたヘルベンダーが、床の上を滑るように襲い掛かってきた!

60 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2007/12/29(土) 22:38:16 O
あげ

61 名前:追跡者[sage] 投稿日:2007/12/30(日) 17:27:31 O
スタァァァァァァズ!!!

62 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2007/12/30(日) 21:47:01 0
>53 54
俺の言葉が終わるか終わらないかその刹那、一発の乾いた音が地下鉄内に響き渡った。
次いで空薬莢の落ちる金属音、そしてカラカラと音を立て地面を転がる一丁の拳銃。
「・・・・・・・・・・・・・・・?」
一瞬何が起こったのか理解できない、首を回して背後を見れば壁には新しい弾痕が刻まれていた。
それの意味する事は一つ、弾丸は俺に当たる事無く背後の壁に当たったが、ともかく、撃たれたという事。
では誰に撃たれたか、それが次の問題だ。男(>45)かそれとも電車内の(>47)か・・・いいや違うね。
答えは目の前で今にも死にそうな顔をしている男だ。俺自身が馬鹿にし貶し嘲笑した男に撃たれたんだ。
もしも、この男の銃の腕前が小川並みだったら?俺は脳漿を撒き散らせて死んでいたことだろう。
馬鹿にし貶し嘲笑した男に頭を吹き飛ばされ、命を断たれていたことだろう。
「はっ・・・・・・はは、あははははははははははははははは」
ゾワゾワと蛇の這うような感覚が背筋を襲う。寒気でも悪感でも、恐怖でもない。それは・・・喜び、だ
口がにんまりと裂けるような笑みを作る。
素晴らしい素晴らしい素晴らしい素晴らしい素晴らしい!なんとも、素晴らしい!
「素晴らしい!なんだ、なんだなんだなんだ!やれば、やれば出来るんじゃあないか!」
狂喜の笑みを湛え、男の頭に手を載せるとグシャグシャと撫でる。俺の手の動きに合わせて、男の首はがくんがくんと揺れた。
一頻り撫でて満足した俺は、男の落とした拳銃を拾い、再び男の手に握らせる。
「頭部を狙うのは悪いことじゃあない、一発で殺せる自信があるなら躊躇なく狙うべきだ、さっきみたいにな」
俺は男のトリガーと拳銃を握る手に、右手を添えながら喋り続ける。
「でも、もしも自信がないのなら・・・まずは頭部ではなく狙いやすい腹部を撃つべきだ、こんな風に」
添えた右手で拳銃を握った男の手を自身の腹部に誘導し、トリガーを2回連続して無理矢理引かせる。
三度乾いた音が、地下鉄に響き渡った。
その音に合わせる様に、俺の身体もビクンと揺れる。
「そう・・・こういう風に腹部を撃てば、大概の生物は動きを止める。そして止まった生物の頭部を弾けばいい」
腹部と口から血を垂らし、なおも喋り続ける俺を男は凝視している。
「この二発は先程のお詫びだ、ダメだなんて言って悪かったな」
今だに笑みを張り付かせた顔を崩す事無く、男の手を離す。
口から流した血と、腹部から流れる血を見ても同胞達は叫び声をあげたりしない。
何故なら、それは俺が望んでやった事だと判っているからだ。
「さて、じゃあいい加減話し合いをしようじゃないか。さっきも言ったが、殺し合いも悪くはない。
でもな俺は話し合いがしたいんだ。この地獄を生き抜いてきた、君たち、素晴らしい人間とね」

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:腹に2つの弾痕、話し合いを求める

63 名前:森村彩(代理) ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2007/12/31(月) 13:09:05 0
>51
>「そうだね、暗い所でも良く目立つし、皆欲しがっていたんだから。良い目印だ。」
そう言って鈴木さんは、私の顔にかかった髪をそっと払った。
優しい嘘だと私には分かっていた。
>「後悔は、誰もが持ち合わせている唯一の感情だと、私は思う。
> だけれども、贖罪で一生を棒に振るような真似をしては行けない。
> 無事に帰ったら、カウンセリングを受けるんだ。」
鈴木さんはそう言って、僅かに表情を曇らせる。
もしかしたら鈴木さんは、贖罪で一生を棒に振るような真似をしているのだろうか?
だけど聞いてはいけない気がして、私はただ黙って頷いた。
頷いてから、「死」以外の未来について考えるのは、そう悪くない気がした。
たとえそれが精神科のカウンセリングだとしても。
>「世界は残酷だ。」
>「だけど、生きてりゃ何とかなるわよ。」
思わず笑ってしまった。
やっぱり鈴木さんには、山田さんみたいな人が必要な気がする。

>57-58
>「まぁ、確かにあまり必要では無いんだけどね。もしかしたら何か使える事があるかも知れないからね。
> 今はこんな状況だし、無駄に捨てるよりは取っておいた方が良いだろうしね」
拾った空薬莢を取り出して私に見せた後、若先生は再び鈴木さんとの小難しい話に戻っていった。
それにしても何で若先生はこうもぴりぴりしてるんだろう?
やっぱり若先生も、蜘蛛に襲われたから怖かったのかな?
そう考えたら、なんだか親近感が沸いた。

扉が壊れる音がした。
ゾンビがなだれ込んだのに気づいた若先生は舌打ちすると、例の空薬莢をポケットから取り出した。
>「彩ちゃん、さっそくこの空薬莢が役に立つ・・・かは判らないが使う時が来たよ」
若先生が投げた空薬莢の音を、ゾンビの群れが追いかけていった。
>「音を立てずに、静かに移動して下さい。あいつ等は音には敏感ですから」
精一杯足音を殺してはいるけれど、若先生が切り落とした首の音を彼らも聞くだろう。
>「俺が、後ろに付きます。だから先頭は頼みます!!」
私は山田さんに促されるまま、一生懸命足を動かした。

べちゃっ!という水っぽい音と、何かがへし折れる気味の悪い音が聞こえた。
思わず振り向いてしまった私はやめて置けばよかったと後悔した。
ゾンビの群れに突っ込んでいたのは、巨大な赤いサンショウウオのような化け物だった。
巨大な口でゾンビを飲み込み、引き裂き、血を身体になすりつけている。
おぞましさと吐き気がしそうな悪臭に、私は思わず口元を押さえた。

血まみれの怪物はまっすぐにこちらに向かって襲い掛かってきた。
早く逃げなきゃ、と焦るあまり、私は足がもつれてしまった。
ぐらりと体勢を崩す私の視界はスローモーションのようだった。
音のない世界で、赤い怪物の目が嘲笑っているように見えた。

所持品:カードファイル、ロケット、指輪、財布、鍵、非常用袋(中身不明)
服装:セーター、ジーンズ、赤い防寒服上下、手袋、完全防水ブーツ、三日月の髪飾り
状態:肩等に噛み傷@治療済(ワクチン投与済)帝国軍実験ウィルスに感染の疑い
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: ゾンビ、ヘルベンダーに気づく。逃げる最中に足がもつれ、転倒寸前。


64 名前:城戸 将也 ◆.2Ea/YbOsE [sage] 投稿日:2007/12/31(月) 19:50:31 0
>>47
青年が銃をこめかみに当てているその手へ向け、俺の言葉と同時に
何かが手に辺り銃を叩き落した。
抜群のタイミングと機転の良さに、俺は心の中で礼を言った。

>>50
謎の男は尚も、青年に向かい合い何事かを話している。
その顔には怒りとも喜びとも付かない表情が張り付いている。
ひとつだけ言えるのは、この男が普通ではない・・・ということだけだ。
俺はゆっくりと男に近付こうとする。
>「誰だか知らんが、よくやった素晴らしい。自らの位置を悟られるのも構わず、自殺を静止した・・・そこの君」
男が俺の方を向かないまま、語りかけてくる。
先ほどの制止の言葉で、こちらの存在を勘付かれたらしい。
>乾いた音が地下鉄に響き、2発の弾丸は男の顔面を掠めると、壁に着弾した。
銃弾が放たれる瞬間、思わず顔を背ける。
だが、銃弾は青年の体を射抜くことはなく地面へと吸い込まれていった。
「・・・一体、なんなんだ?」

>>53>>54
呆然とする俺を尻目に、青年は再び拳銃を握り男へ向け発砲する。
周囲には多数の敵の影を感じる。どう考えてもここでまともに戦うのは分が悪過ぎる。
しかし、銃弾は男の体を外れていった。猛獣を前にして狙いを外した。これはまずい。
このままでは彼が殺されてしまう。後先考えず、俺は青年の下へ駆け出そうとした。
だが・・


>>62
>「はっ・・・・・・はは、あははははははははははははははは」
男は、笑っていた。とても嬉しそうに、笑っている。
俺には何が何だか理解出来ないまま、2人の姿を見るだけしかなかった。
>「素晴らしい!なんだ、なんだなんだなんだ!やれば、やれば出来るんじゃあないか!」
男は狂喜の笑みを浮かべながら、拳銃を持った青年に自らの腹を撃たせた。
普通の人間なら、こんな至近距離で撃たれれば致命傷になる。
だが、撃たれた後も男は余裕を見せながら笑っている。
普通に戦っても勝てる相手じゃない。この男の行動がそれを雄弁に物語っている。

>「さて、じゃあいい加減話し合いをしようじゃないか。さっきも言ったが、殺し合いも悪くはない。
>でもな俺は話し合いがしたいんだ。この地獄を生き抜いてきた、君たち、素晴らしい人間とね」

男は「話し合い」と言った。だが、俺にはこの男の考えがよく分からない。
「・・・君は、一体何なんだ?俺は城戸将也。出来れば俺も無駄な争いはしたくないが・・・」
俺は2人の間へ入るように話しかけた。




65 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/01(火) 01:29:52 0
>58>59>63
千堂は想像以上の逸材だ。
過酷なストレスに晒されつつも、周辺警戒を怠らない。
疲れきった老人のような表情の下には、冷静に判断し、迷わず実行する意思が見える。
>「それにしても、随分と戦い慣れてるな?あんた・・・本当は自衛隊の人間じゃないだろ?」
小川が短く息を呑む。
動揺しているのが、相手に伝わったか?
>「・・・まぁ、別にあんたが何者だろうと俺は構わないけどね。取り合えずは、後ろから撃たないでくれればいいさ」
千堂のようなタイプが求めているのは肯定でも否定でもない。
肯定も否定もしない事を理解した上で、鎌を掛けてきた。
だから、こちらも相手が望むような反応を返してやるだけだ。
>「音を立てずに、静かに移動して下さい。あいつ等は音には敏感ですから」
少女の手を握り、ゾンビの群れから逃げるべく足を進める。
>「音を立てずに、静かに移動して下さい。あいつ等は音には敏感ですから」
振り返り、千堂を肩越しに千堂を見る。
撒き散らした空薬莢に連中の群れが殺到する。
>「俺が、後ろに付きます。だから先頭は頼みます!!」
解っていて大声を出すのだ、囮になってくれると判断して、問題無いだろう。
もっとも、山田あすかは不満があるようだ。
「・・・何か嫌な感じがする。サナトリウムの時みたいね。」
ユダと再会した時の事、だろう。
ゾンビよりも大蜘蛛よりも厄介な何かが、近くに居るのか?

ゾンビの群れが弾き飛ばされ、悪臭の元が姿を表す。
巨大な口で数匹のゾンビを纏めて飲み込む、巨大化した山椒魚。
少女が山田あすかと小川の手を振り払い、口元を抑え、走ろうとする。
しかし、少女はバランスを崩し、地面に倒れこみそうになる。
山田あすかと小川の目が、一瞬合った。
小川は、これ幸いと――握った手を離すタイミングを見極めるのは、非常に難しい――自動小銃を構える。
右足を軸に180度回転、流れるような動きで狙いを定める。
山田あすかは、少女の防寒着の背中を掴む。
フードを掴んで、少女の首が絞まるという愚を冒さない為に。
小川がヘルベンダーの右足に狙いを定め、引き金を絞る。
今回ばかりは、高みの見物とは行かない。
と言っても、射界が限られている以上、前進しなければ適切な攻撃を加える事は出来ない。
「千堂さん、一旦後退を!この先で通路が狭くなっています!」

装備:ワイシャツ、防寒ジャケット、軍用ブーツ。
所持品:シグザウエル(9)、FALのマガジン(20)X2、鬼包丁(鉈)、
     FN FAL自動小銃(14)、アンプルシューター(0)、手榴弾(3)
現在地:旧日本軍駐屯地跡 地下通路
状況:ヘルベンダーが通れない狭い通路へ移動する事を提案。
備考:顔が血塗れ。髪型が変わって攻撃的な印象。

66 名前:G第四形態(四足歩行)[sage] 投稿日:2008/01/01(火) 11:23:29 0
「グオオオオオッ!」
再び、スペンサービル内に全てを劈く咆哮が木霊する
扉を打ち破られた一階エレベーター出入り口、おぞましい巨腕が伸び出てくる
続いて、先ほどの二足歩行の巨人とは打って変わって、四足歩行の巨獣とも言うべき怪物が姿を現す
二本の巨大な主腕は前足となり、残る二本の補助腕は主腕に劣らぬ太さとなって空を掻いている
巨人時の倍以上の巨大さとなった口腔部は、どんなモノでも丸齧りできそうである

「グルルル…(グチャグチャ)」
先ほど引き千切られた自らの巨大な左腕を補助腕で抱え上げる
そして、巨大な口を開けて丸呑みのまま音を立てて噛み砕き始めた
前菜は平らげた
次は、取り逃がしたメインディッシュを追う番である

67 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/01/02(水) 12:19:38 0
>59>63>65
「ちっ!!次から次へと本当にしつこい奴らだ!!」
こちらに迫ってくるゾンビの頭や首を斬り飛ばす。
千堂の前にいる鈴木達との間を調節しながら前に進む。
ゾンビの数は千堂が斬ったおかげか最初の数より減っていた。
「この調子なら、なんとか逃げ切れそうだな・・・」
とはいえ油断は出来ない。
数が減っただけでゾンビがいなくなった訳ではない。
千堂が改めて気を引き締めた時にその咆哮が響いた。

最初にソレを確認した時に判ったのは赤く巨大な物だと判った。
次に判ったのは、ソレが化け物だという事と自分達がその化け物の標的だという事だった。
その事を悟ったと同時に千堂は駆け出していた。
「畜生!!洒落になんないぞ!!」
前にいた鈴木達も後方の異変に気づいたようだ。
そのまま全員が駆け出そうとした時に、少女が身体のバランスを崩して転倒しそうになる。
「まずい・・・!!」
慌てて少女に近づこうとした千堂よりも鈴木と共にいた女性が少女を助け出す。
千堂は小さく安堵の溜息を吐いた。
そのまま女性へと近寄る。
「俺に貸してください。そのままでは逃げ難いでしょうから・・・俺が持ちます」
女性が何か言いたそうな顔をするが、千堂は女性が何か言う前に少女を奪うように抱き上げる。
少女を刀の持っていない左手でしっかり抱きしめて走るスピードを上げる。
>「千堂さん、一旦後退を!この先で通路が狭くなっています!」
赤い化け物へと銃撃していた鈴木が示した先を見る。
鈴木の言う通りに道は狭くなっていた。
千堂は鈴木に向かって頷く。
「了解!!あそこまで逃げ切りましょうか!!・・・ついでにどこかで武器も調達しませんか!?」

所持品: 腕時計 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 鈴木の提案に賛成、ついでに武器を調達しないか聞く。
自分の状態: 良好


68 名前:ヘルベンダー[sage] 投稿日:2008/01/02(水) 17:35:26 0
>59>63>65>67
小川に足を撃たれると、悲鳴を挙げながら動きを止めた。
しかし、それは一瞬の事だ。
憎悪に見を焦がし、千堂達を喰らい尽くそうとヘルベンダーが突撃を敢行する。
人間を丸呑みに出来そうな口を開けて、突進するが、既に全員が狭い通路の奥へと入り込んだ後だった。
狭い通路には、自慢の巨体も入り込めず、通路の向こう側で吼え狂うヘルベンダーは、
その場から動こうとしない。
・・・どうやら通路の先へと進むしかないようだ。

69 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/01/02(水) 21:37:53 0
>>56
>「取葉さん、私はよ…40階!プールサイド!!ミスタ・ルイスなら場所を知ってる!!
 取葉さん達はどこにいるの?」
「今、我々は35階に居るのだけれどもね。無事で何よりだ。
 40階のプールサイドだね。」
取葉がマクナブに聞こえるように言った。
>「それより聞いて!Gそっくりの目をした私のそっくりさんが出た!!
 しかも……しかも彼女日本語!日本語しゃべってるうぅぅぅぅうう!!」
小声で話したのは、最初だけだった。
混乱が恐怖に勝った声だった。
取葉が苦笑する。
「うん、我々も会ったよ。まぁ、何とか退散頂いたが・・・どうやったかは、聞かないでくれ。
多分、君もいい気はしないだろうからね。」
既に閉まったエレベーターのドアを見ながら、取葉が呟いた。
「そうだ、行く前に何か合言葉を決めよう。会った時に、何か解るように。
君がミスタ・ルイスに渡したキーホルダーの生き物で良いかな?」
マクナブを促し、移動する。
「こっちが聞くから、答えてくれ。それと多分、君のそっくりさんは・・・忘れてくれ。
今、移動しているから、また後で会おう。」
取葉とマクナブが、40階を目指して会談を上り始めた。

70 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/03(木) 23:14:51 0
>56>69
桃華の声は、受話器越しに充分聞こえた。
>「それより聞いて!Gそっくりの目をした私のそっくりさんが出た!!
   しかも……しかも彼女日本語!日本語しゃべってるうぅぅぅぅうう!!」
マクナブが思わず吹き出しそうになる。
桃華の表情は、予想できた。
何であれ、偽物が放った一撃は、強力過ぎた。
だが、それ以上の力を与えてくれるのが、他ならぬ桃華自身の声だ。
あの子が死んだ日から、俺の成長も止まってしまっていた。
間抜けな新兵のように下らないジョークを飛ばし、誰彼構わず突っ掛かっていた。
パブでの喧嘩も、紛争地帯での戦いも、その延長上に存在していたのだと今なら解る。
誰かに怒りをぶつけたかった。
己が敗者である事を痛感し、周りの連中が大人になっていく中、
自分一人が子供のままのような気がして、その事に恥ずかしさと恐怖を覚えた。
世界に立ち向かう事も出来ず、下らない回り道の連続だった。
>「そうだ、行く前に何か合言葉を決めよう。会った時に、何か解るように。
  君がミスタ・ルイスに渡したキーホルダーの生き物で良いかな?」
「良く見ているな。合言葉はそれで良いだろう。」
マクナブが苦笑いを浮かべ、取葉が差し出した携帯電話を見て、首を横に振った。
「言ったろ、帰ってから電話するんだってな。隠れるように言っておいてくれ。
 流石にあの子一人で、何時までも無事だとは思えない。」
取葉に肩を貸すように言い、階段を昇り始めた。

71 名前:綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk [sage] 投稿日:2008/01/04(金) 09:49:01 0
会話中思わず声が大きくなってしまい、あたしは自分の口を押さえてシャワールームを振り返る。
うん、大丈夫ね。

>69-70
携帯の向こう側から苦笑する気配がした。
>「うん、我々も会ったよ。まぁ、何とか退散頂いたが・・・どうやったかは、聞かないでくれ。 
>多分、君もいい気はしないだろうからね。」 
知りたい気もあったけど、なんとなーくイヤ〜な予感がしたから止めておいたわ。
取葉さんって結構容赦ないところがあるからね。
>「そうだ、行く前に何か合言葉を決めよう。会った時に、何か解るように。 
>君がミスタ・ルイスに渡したキーホルダーの生き物で良いかな?」 
「うん、わかったわ。ところでミスタ・ルイスは?」
あたしはカエルのキーホルダーを思い浮かべながら、取葉さんを促した。
小声でミスタ・ルイスの声がぼそぼそと聞こえてきた。
遠すぎて何を言ってるかまでは良くわからない。
>「こっちが聞くから、答えてくれ。それと多分、君のそっくりさんは・・・忘れてくれ。 
>今、移動しているから、また後で会おう。」 
そして取葉さんは、あたしにどこかに隠れるように言った。
「わーちょっと待って!あたしは今、アンディって子と一緒に…………切れちゃった」
最後の一言が取葉さん達に届いたかどうかは定かではない。
あたしは携帯をしまった。

「アンディ、ミスタ・ルイスと取葉さんは無事だったみたい。
 えっとね……アングロサクソン系で左手を怪我してるツナギの男性がミスタ・ルイス、
 背が高くて紳士っぽい雰囲気でジーンズを穿いている男性が取葉さんよ。
 二人とももうすぐこちらに着くと思うけど、お願いだからいきなりズドンと撃たないでよね」
――――そういえばあたしのMP5、どこに落としてきちゃったのかなぁ。
あれも預かり物だったのに。
「そういえば隠れてろって言われたのよね。隠れろって……どこに?
更衣室にでも行けば、あたしが入り込めそうなダンボールなんかもあるかしら?」

現在地:40階プールサイド
状況:取葉さんと会話終了。二人の到着を待つ

72 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/01/04(金) 15:16:31 0
弾丸がはずれ、化け物が近寄ってきて…
>「はっ・・・・・・はは、あははははははははははははははは」
もうあれだ、俺生きて帰れたらどんな不良も全く怖く無いわ、うん
ってか…あれだ、あれか?ヤバイね、うん、ヤバイ、死、怖、助け
多分もう次の瞬間には俺の腕が飛ぶとか神速であいつが俺を食い殺すとか…
>「素晴らしい!なんだ、なんだなんだなんだ!やれば、やれば出来るんじゃあないか!」
言って、化け物が俺の頭を撫でて、俺はなすすべなくそれに頭がしたがう
あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃーひゃひゃー(最早自分でも何を考えてるのやら)
足ががくがく何てレベルじゃないほど震え、立っているのがやってで、首が…飛ぶ、怖、怖…
化け物が近づいてくる、腕に、腕に銃が、弾何発?銃、怖、怖い怖い
>「でも、もしも自信がないのなら・・・まずは頭部ではなく狙いやすい腹部を撃つべきだ、こんな風に」
腹、やだ、撃たれる、いやだ、いやだ、いやだいやだいやだいやだ
銃声がして、撃たれたのは化け物だった
!?!?俺はもう何が何だかさっぱりわからない
俺が無意識にこいつに向かって撃ったのか?それとも…
>「この二発は先程のお詫びだ、ダメだなんて言って悪かったな」
…あー、際ですか、化け物による銃での簡易生物の倒し方講座だったわけですね
後私の武器はあなたには全く通用しないと、はははははははははははははは
>「さて、じゃあいい加減話し合いをしようじゃないか。さっきも言ったが、殺し合いも悪くはない。
でもな俺は話し合いがしたいんだ。この地獄を生き抜いてきた、君たち、素晴らしい人間とね」
と、化け物が先ほどと同じ台詞を言ってきた
>「・・・君は、一体何なんだ?俺は城戸将也。出来れば俺も無駄な争いはしたくないが・・・」
そんで、俺と化け物の間に特攻隊員が入ってくる、名前、城戸っていうんですね
俺は何かもう恐怖で立っていられなくなり、尻餅をつき、口から泡をふき、白目をむいた
意識が闇の中に落ちていく
所持品:シグ・ザウエル(0) 医薬品(3)
現在地:地下鉄
自分の状態:恐怖のあまり失神

73 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2008/01/04(金) 18:40:46 0
kannketuhen

74 名前:森村 彩 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:2008/01/05(土) 00:01:55 0
>65 >67-68
鈴木さん達の手を振り払って滅茶苦茶に走り出した私は、
転ぶ直前、私は山田さんにコートを掴まれて体勢を戻した。
後ろで銃声がする。釣られて振り返ると、山椒魚が撃たれて動きを止めていた。
当たった?死んだのかな?
そんな私の希望的観測は、赤い怪物の猛烈な突進によって脆くも崩れ去った。

走らなきゃいけないのに、なんだか足元ががくがくしてきた。
今目の前で起きていることなのに、どこか遠くの出来事みたいに感じてる。
>「俺に貸してください。そのままでは逃げ難いでしょうから・・・俺が持ちます」 
言うなり、若先生が私の身体を担ぎ上げた。
嫌も何も言う暇も無かった。
「若せんせ、重、いから!降ろ・・・・・・」
がちっと嫌な音がした。次の瞬間、口の中に鉄のような味が広がる。
「〜〜〜〜〜〜!!」
私は口の中を噛んでしまい涙目になった。
>「千堂さん、一旦後退を!この先で通路が狭くなっています!」 
>「了解!!あそこまで逃げ切りましょうか!!・・・ついでにどこかで武器も調達しませんか!?」 

とにかく今の私に出来ることは、先生の負担を極力減らす事だ。
私はなるだけ動作の邪魔にならないよう気を配りながら、先生の首に腕を回した。
狭い通路の間に逃げ込んだけど、サンショウウオはまだ私達を諦めていないみたいだ。
その場にじっととどまって、こっちを見ている。
私は先生の首に回す腕に思わず力を込めた。
「こんな古びた施設に、使えそうな武器なんておいてあるのかな?」
置いてあったとしても60年前の骨董のような気がする。

服装:セーター、ジーンズ、赤い防寒服上下、手袋、完全防水ブーツ、三日月の髪飾り 
状態:肩等に噛み傷@治療済(ワクチン投与済)帝国軍実験ウィルスに感染の疑い 
現在地:旧日本軍駐屯地跡 
状況: 千堂さんに抱っこされてる状態。ヘルベンダーから逃れる(後退不可)武器について質問

75 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/01/06(日) 20:41:45 0
>>65>>67-68>>74
ヘルベンダーが暴れた衝撃で天上から何かが落ちてきた
蜘蛛の糸で雁字搦めにされ、腹を貪り食われた人間の死体である
死体は比較的新しく、ここに調査に入った傘社に関係する人間のようだ
死体が握っていた口の開いたアタッシュケースの中から、クリアファイルに包まれた書類が発見された

〜非常武器庫設置に関する報告〜
度重なる旧日本軍の遺産クリーチャーによる人的被害に対応すべく、新たな武器庫を設置する
場所は旧大型培養水槽室の南側通路に位置する旧第4武器庫とする
武器庫には、大型の火炎放射器数丁と携帯式のM134ミニガンを一機配備しておく
非常に際しての使用を許可するが、弾数や燃料に限りがあるため使用は最小限に控えること

76 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/01/07(月) 19:34:59 0
>>71
携帯に向って喋る桃華さんとと一緒にシャワールームを見たが、
クローンが気が付いた様子は無かった。
>「わーちょっと待って!あたしは今、アンディって子と一緒に…………切れちゃった」
「こっちに来るんでしょ?流石にいきなり撃ってくる事は無いと思うけど。」
アンディが不安そうに言う。
>「アンディ、ミスタ・ルイスと取葉さんは無事だったみたい。
 えっとね……アングロサクソン系で左手を怪我してるツナギの男性がミスタ・ルイス、
 背が高くて紳士っぽい雰囲気でジーンズを穿いている男性が取葉さんよ。
 二人とももうすぐこちらに着くと思うけど、お願いだからいきなりズドンと撃たないでよね」
「うん、僕は撃つつもりはないけど・・・なんだか嫌な予感がするんだ。元上司とかだったらどうしよう。」
アンディが座り込んで溜息をつく。
ミスタ・ルイスの存在が気に掛かっている。
丁度目の高さにある桃華の両手の怪我に気がついた。
「あ、もしかして壁から出してくれる時に怪我したのかな?ちょっと待って。」
左の太腿の収納スペースに入っている治療キットを取り出し、消毒をして包帯を巻く。
「これで大丈夫だと思うよ。」
アンディは、無邪気に、にっこり笑う。
>「そういえば隠れてろって言われたのよね。隠れろって……どこに?
更衣室にでも行けば、あたしが入り込めそうなダンボールなんかもあるかしら?」
「素人にダンボール箱はお勧めできない。まぁ、ロッカーの方が安全かな・・・?
潜入任務の時は、よくダンボール箱に隠れたっけ。
後は煙草の煙で赤外線センサーをチェックしたり。」
まるで潜入任務のエキスパートのような口調だ。
「あ。出てきたね。」
シャワーの音が止まって、クローン桃華が現れた。
ジーンズとカウボーイブーツを履いて、上着はTシャツに革の茶色いライダースジャケット。
適当に服を選んできたらしい。
「・・・なんか、さっきより身長が伸びてない?」
クローンは、本物の桃華を見下ろしている。
「君も大人になったら、こんな風にスタイルの良い女性になるんだろうね。」
アンディが惚れ惚れとした声で言った。

77 名前:G ◆DmmSRP.g96 [sage] 投稿日:2008/01/07(月) 21:25:26 0
71>>76
「キキ…キキキキ…」
高めの、けれど不気味な鳴き声と何かが這うような音が背後から聞こえてくる
10匹以上のGの幼体がプールから這い出してきている
幼体の群れは二人を遠巻きに取り囲み、キチキチと歯を鳴らしながら周りを回っている

78 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/07(月) 23:42:07 0
>74−75>67−68
予想通り、と言うべきか。
暴走トラックを想わせるヘルベンダーの巨体が止まったのは、一瞬の事だった。
膨れ上がる怒りをぶつけようと、その突進が加速する。
>「了解!!あそこまで逃げ切りましょうか!!・・・ついでにどこかで武器も調達しませんか!?」
少女を抱えた千堂が叫ぶ。
「後で考えよう!今は、それどころじゃない!」
五人と一匹が狭い通路に滑り込む。
ヘルベンダーが後を追うが、巨体が仇となる。
壁に巨体が叩きつけられ、埃が舞い上がり、天井のコンクリートにヒビが走る。
「すごいな、あれでもダメージ無しと来たか。」
元気に暴れまわるヘルベンダーを見ながら、小川が唸る。
狭い通路に体を捻じ込もうとする姿は、七つの大罪の貪欲に相応しい。
それとも憤怒、だろうか?
>「こんな古びた施設に、使えそうな武器なんておいてあるのかな?」
「手入れさえ充分なら、戦前の兵器でも使えます。
 鹵獲品、つまり捕虜から没収した武器や同盟国だったドイツのサブマシンガンがあれば、
 随分、状況は楽になると思いますが。」
東欧で活動していた時期に、現地のゲリラ勢力が当時の武器を使用しているのを見た事がある。
多分、爺さんが物置か納屋に仕舞い込んでいた当時の武器を引っ張りだしてきた若者だろう。
弾薬が消費されきった後に、ようやくカラシニコフに切り替えた集団もあった位だ。
>「なんだか、自衛官というよりマニアの台詞ねぇ。」
山田あすかの感想を、小川が笑って誤魔化す。
まぁ、民間軍事請負会社のコントラクターだった、という事が判明するよりマシだ。
ちなみに、当時の主力ライフルだった38式や、戦況が悪化する前に作られた99式小銃の性能は、
極めて高く、現在生産されているレミントン社の狙撃銃よりも命中精度が高い。
更に軽機関銃やサブマシンガン、アサルトライフルと言った現在でも一線で使用される兵器の原形は、
既に当時開発されていたのだ。
「今でも、充分使えますよ。多分っ?!」
頭部を叩く何かの感触に反応し、滑らかな動きで拳銃を抜く。
「死体か。蜘蛛の犠牲になったのか・・・」
新鮮な死体が、蜘蛛の糸に絡め取られている。
落ちた書類(>75)を手にし、目を細める。
「最新鋭の方は、期待しない方が良さそうです。」
うんざりした口調の小川が、千堂にファイルを渡す。
M134ミニガンだと?
拠点防衛を考えていた老人達には相応しい玩具だろうが、本体だけで18kg、
バッテリーと弾薬を含めれば、個人携帯は不可能な重量になる。
一分間に八千発の銃弾をばら撒くガトリングガンは、小川向けの武器ではない。
小川は、元アメリカ合衆国特殊部隊中尉のアイパッチの似合う伝説のアウトローで無いし、
子供の頃から殺人マシンとして育てられた挙句、見知らぬ惑星に捨てられた訳ではない。
背が低い事や、傘社に捨てられた点では一致するが。
「せめてミニミみたいな軽機関銃や、カービンのアサルトライフルだったら良かったのですが。」
火炎放射器も似たようなものだ。
サンフランシスコの中華街でゴーストハンターとして活躍した事も無ければ、
南極で宇宙からやって来た寄生生物と戦った訳でもない。
そもそも、火炎放射器は、狭い空間で使いたくない代物だ。
苦痛を感じないゾンビ連中相手に使えば、燃えるゾンビと抱き合う羽目になるかもしれない。
「飯田さん。大宮大佐は、この駐屯地に居る兵士で戦争を始めるつもり、だったんですよね?」
だとしたら、充分な数の兵器を用意している筈だ。
無論、大宮大佐が戦争を始めるのは、現在進行形の出来事だ。
少女や山田あすか、千堂に気付かれないように、あえて過去形にした。
状況によっては、大佐を殺してくれと頼み込んだ飯田老人への気遣いでもある。
「つまり、大佐と合流を果せば、武器も手に入る。私はこのまま、先へ進むべきだと思いますが。
 無論、通り道にあるなら、拾っていく価値はあるかもしれませんがね。」
小川は、このまま先に進む事を提案した。
恐らく、そっちの方が時間の節約にもなる。
「もしかしたら、どこかで天井に張り付いている彼の、お仲間の銃が拾えるかもしれませんしね。」


79 名前:川崎 裕次郎 ◆OI3qUSSSPg [sage] 投稿日:2008/01/08(火) 15:04:15 0
>62

>「はっ・・・・・・はは、あははははははははははははははは」

>「素晴らしい!なんだ、なんだなんだなんだ!やれば、やれば出来るんじゃあないか!」
男の落とした拳銃を拾い、再び男の手に握らせる。
>「頭部を狙うのは悪いことじゃあない、一発で殺せる自信があるなら躊躇なく狙うべきだ、さっきみたいにな」

>「でも、もしも自信がないのなら・・・まずは頭部ではなく狙いやすい腹部を撃つべきだ、こんな風に」
添えた右手で拳銃を握った男の手を自身の腹部に誘導し、トリガーを2回連続して無理矢理引かせる。

その音に合わせる様に、彼の身体もビクンと揺れる。
>「そう・・・こういう風に腹部を撃てば、大概の生物は動きを止める。そして止まった生物の頭部を弾けばいい」

実践的な教え方だな・・・解りやすいが。

腹部と口から血を垂らし、なおも喋り続ける彼を男は凝視している。
>「この二発は先程のお詫びだ、ダメだなんて言って悪かったな」
今だに笑みを張り付かせた顔を崩す事無く、男の手を離す。

>「さて、じゃあいい加減話し合いをしようじゃないか。さっきも言ったが、殺し合いも悪くはない。
でもな俺は話し合いがしたいんだ。この地獄を生き抜いてきた、君たち、素晴らしい人間とね」

>64
>「・・・君は、一体何なんだ?俺は城戸将也。出来れば俺も無駄な争いはしたくないが・・・」

無駄な争い? 虐殺されるの間違いだろ? 彼が一声掛ければ俺たちは、多分死ぬ。

ゆっくりと歩み寄る>72が倒れているが気絶か何かだろう・・・

近づくの姿を見つつ呟く。
『死の影の谷を行くときも』
『わたしは災いを恐れない。』

俺はキリスト教じゃないし神も信じないが、頭の片隅に引っかかったソレを呟いた。

「はじめまして、俺は川崎裕次郎だ。 さぁ、話し合いを始めよう。」

所持品:>STI 6.0 EAGLE(7発)と予備マガジン(14)6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 16発 予備マガジン(30)2本
Chris Reeve ProjectU 、大鎌 、消火器
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機
眼鏡装着、ショルダーホルスター

80 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/01/08(火) 21:25:51 0
>68>74>75>78
>「若せんせ、重、いから!降ろ・・・・・・」
「ごめん!!そんな暇は・・・今は無い!!」
千堂に抱き上げられた少女が抗議の声を上げる。
だが、千堂は少女にそれ以上、声を返す暇は無かった。
後ろからは今にも千堂達を喰らおうとする化け物がいるからだ。
その時、突然少女の声が止んだ。
>「〜〜〜〜〜〜!!」
どうやら、口の中を噛んだらしい。
その後は少女は、抗議する事を止めた。
というよりも、口の中が痛くて喋れないというのが適切なのかもしれない。

>「後で考えよう!今は、それどころじゃない!」
「了解!!」
千堂が提案した事については今は保留する事を鈴木は千堂に言った。
元々、そこまで固執していた訳ではないので千堂も頷くだけにしといた。
というよりもそんな余裕は無かっただけだった。
未だ後ろにいる化け物から逃れていないのだ。

千堂達が狭い通路に入ると同時に赤い化け物は通路に入りきらなかった身体を壁にぶつけていた。
なおも、千堂達を喰らおうと身体をぶつけている。
「まだ喰おうとするのか・・・。凄まじい執念だな・・・」
赤い化け物を見て、思わずそんな感想を述べる。
「ふぅ、しばらくは安全だな・・・。さて、彩ちゃん。そろそろ降り」
未だに抱き上げたままの少女に声を掛けようとした千堂と重なるように少女が腕に力を込める。
その為に千堂の言葉は遮られる。
「あ〜、えっと、あ〜・・・」
先程の出来事がよほど恐かったのだろう。
少女は小さく震えて怖がっていた。
黙ってそのまま降ろせばよいのだろうが、先程の事を考えると、無理矢理降ろすのは躊躇われた。
結局、千堂はそのまま少女を抱いたままでいることにした。
>「こんな古びた施設に、使えそうな武器なんておいてあるのかな?」
>「手入れさえ充分なら、戦前の兵器でも使えます。
 鹵獲品、つまり捕虜から没収した武器や同盟国だったドイツのサブマシンガンがあれば、
 随分、状況は楽になると思いますが。」
そのまま少女と鈴木の会話が始まった事で完全にタイミングを外してしまった。
千堂は先程の言葉を飲み込んで会話に混じる。
「・・・まぁ、最悪でも旧式の物や猟銃に軍刀などもあるだろ・・・。ここは一応基地だったんだしな」
その時、視界の上方で何かが動いた。
ソレと同時に左手に少女を抱け上げたままで右手に持った刀を構える。
「蜘蛛に食われた・・・死体か・・・大丈夫か、彩ちゃん?」
少女に死体を見せぬように身体を背ける。
>「最新鋭の方は、期待しない方が良さそうです。」
鈴木が死体から落ちた書類を千堂に渡す。
千堂は刀を壁に立て掛けてから書類を受け取る。
>「せめてミニミみたいな軽機関銃や、カービンのアサルトライフルだったら良かったのですが。」
「確かに・・・こいつはあまり役には立たないな・・・」
書類に書かれている武器は確かに強力だった。
だが、それは使える人間がいればの話と使える条件が揃っていればの話だった。
千堂は格闘戦と剣術など接近戦と刃物の扱いには慣れているが、銃器に関してはある一部分の知識しかない。
鈴木も使えないと言っている以上、ただの荷物にしかならない代物だった。
「確かに、もうちっとマシな武器を用意してくれよな・・・」
千堂が小さく溜息を吐いた。
と同時に鈴木が飯田老人と会話を始める。



81 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/01/08(火) 21:26:22 0
「おいおい、あの爺さんはそんな事を考えていたのか・・・」
鈴木と飯田老人の会話を聞いた千堂は再び深い溜息を吐く。
「元々、戦争の事に関すると人が変わる爺さんだったけど・・・はぁ〜」
そのまま、手に持っていた書類を捨てて壁に立て掛けてあった日本刀を握る。
「了解、先に進むか。あんたの言うとおり途中に武器庫があったら覗いて行こう。
 書類に書かれていない物で何か使えるものがあるかもしれないしな・・・」
そのまま少女を抱いたまま前に進む。
>「もしかしたら、どこかで天井に張り付いている彼の、お仲間の銃が拾えるかもしれませんしね。」
「それはそれで、助かるが・・・余り期待はしない方がいいな」

所持品: 腕時計 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 鈴木の提案に賛成、少女を抱いたまま移動再開。
自分の状態: 良好

82 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/01/10(木) 23:46:11 0
>>70>>71>>76>>77
>「良く見ているな。合言葉はそれで良いだろう。」
「二つの目、二つの耳は大切だが、それ以上に大切なのは、ここだよ。」
取葉が笑顔で自分の頭を指差す。
「ところで、今の彼女には、誰かお連れさんが居るようだね。アンディとか、何とか・・・
悪い虫で無いと良いんだが・・・」
マクナブを支え、階段を登り続ける取葉。
階段を踏む度にローファーの踵がなるが、気にする事は無い。
寒々しい39階の階段を登り・・・冷房装置の故障のせいか、雪が積り、気温はマイナスへと達している。
近代的なこのビルの、この階だけが、窓が割れ、雪と風が吹き込んでいるように見えた。
寒さに凍えるマクナブを無視して、更に歩みを進める。
上りきった先は、目的地の40階だ。
マクナブの指示に従い、プールを目指す。
「・・・これはこれは。」
Gの目を持った桃華は、本物よりも成熟した魅力を放っている。
彼女の未来は、社交界での成功が約束されていると言っても過言では無かろう。
悪い虫も、散々纏わりついてくるに違いない。
彼女の隣には、地下室で見かけた禿頭の巨人を連れた男達と同じ動甲冑を身に纏った男が一人。
G幼体の群れに囲まれ、身動きが取れなくなっている。
「・・・どうしたものかな、ミスタ・ルイス。」

83 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/01/12(土) 00:08:19 0
>79 72 64
>「・・・君は、一体何なんだ?俺は城戸将也。出来れば俺も無駄な争いはしたくないが・・・」
俺と男の間に、先程自殺を制止した男が割り込んでくるように現れる。
「・・・自己紹介どうも、無駄な争いをしたくないのは俺も一緒――」
そこまで言葉を言いかけた時、城戸の後ろにいた男がまるで糸を切り落とされたマリオネットの様に倒れる。
倒れた男は口から泡を吹き、目は見事に白目をむいている。
ここまで典型的、王道とも呼ばれる程の気の失い方を見たのは初めてだ。
・・・・・・素質は有るが度胸はまるで無いようだな。
ま、度胸なんてもんは生き残ってれば後から勝手についてくる気にしなくても問題ないか。
>「はじめまして、俺は川崎裕次郎だ。 さぁ、話し合いを始めよう。」
倒れた男に注目すれば、どこからか出てきた男−恐らく石を投げた人間だろう−に声を掛けられる。
「2人とも丁寧な自己紹介どうもありがとう城戸に川崎、呼び捨てにしても構わないか?」
2人の返答を待たずして話を進める。
「俺のことは・・・Judasとでも呼んでくれ、見てくれはこんなんだが、昔は人間だった。
そこらじゅうでアンタ等の様子を伺っているのは、俺の愛しい愛しい同胞達だ。おい、もういいぞ」
そう言いながら指を鳴らせば、俺達を囲むように散っていた同胞達はぞろぞろと集まってくる。
「アンタ等がくだらない屑肉だったら同胞達の食事にしようとでも思ってたんだが、どうやらその必要はないみたいだな」
口に笑みを浮かべながら、2人をじっくりと見る。
「さて、じゃあ話し合いをしようか、と言ってもそんな大した話じゃあない。
アンタ等、列車に乗ってたって事はどっか目的地があったんだろう?そこに俺達を連れて行って欲しい。
無論、そちら側にメリットが無いわけじゃあない。俺と同胞で護衛をしてやろう。
見たところ、川崎、アンタはなかなかできそうだが、城戸、アンタは怪我してるしそこの男は素質はあるが今は根性無しだ。
どうだろう?生き残るのには俺達がいた方が有利、そう悪くない提案だと思うが?」

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:2人に提案

84 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/12(土) 22:54:37 0
>>81−82
>「おいおい、あの爺さんはそんな事を考えていたのか・・・」
「ま、基本的な作戦ですよ。もっとも、反撃が伴わない防戦では、負け戦と決まったようなものです。
 戦時中の指導者が、どこまで本気だったかのか。
 私には解りませんが、本土決戦も有り得た。それだけの話です。
 大佐の一存では、決められないと思いますよ。少なくとも許可した上層部が存在する。」
その反撃手段としての鉄人集団だったのかもしれない。
死に難い兵士による攻撃は、相手を恐怖させ、もしかしたら戦況を一変出来るかも知れない、と考えたのだろうか?
>「通り道だから、寄って行っても問題ないだろう。中国南部で拾った代物ばかりだから、期待しないでくれ」
老人が疲れた声で言った。
大戦中の中国の火器の知識は無いが、精々一発撃つ度にボルトを操作するライフル位しか、期待出来ないだろう。
暗い廊下を移動し、旧培養室を目指す。
ヘルベンダーが道を塞いでいるお陰なのか、ゾンビの姿は見あたらない。
飯田老人の指名した扉を拳銃片手に開ける。
「予想以上ですね。」
小川の顔が綻ぶ。
高純度の麻薬を手に入れた麻薬中毒者や、酒を見つけたアルコール中毒者のように。
これで更なる殺戮が続けられると、笑っているように見える。
其処にはびっしりと、壁一面に銃が立て掛けられている。
M134ミニガンと火炎放射器の脇をすり抜け、一丁のサブマシンガンを手に取る。
アメリカ製の銃だという事が、本能的に理解出来た。
鋼鉄で作られたストレートなフレームと、丸みのある木製のストックとグリップ。
直線と曲線がバランス良く混じり、独特の美しさを醸し出している。
アメリカ人は、どういう訳かこういうデザインが巧みだ。
シカゴタイプライターと呼ばれるサブマシンガンを、生産性向上の為に簡略化したトンプソンM1短機関銃。
レンド・リースで供給されたアメリカ製のサブマシンガン。
「予想以上だ。いや、まだ解らないな。」
銃に弾丸が装填されていない事を確認し、手早く分解を始める。
目立った汚れも、スプリングのテンションも悪くない。
この銃を分解するのは初めてだが、どうやって分解するのか想像が付いた。
銃の基本構造は変化しないし、ちょっと想像力を働かせれば充分だ。
>「当りを引いたみたいだね、鈴木君。」
老人が手にしていたトンプソンは、銃弾を込める為のボルトが、付け根から折れている。
>「こいつを回収した時には、まともな整備をされていなくてね。殆どの銃が使用に耐えない。
  元々、整備されていないんだ。末期になって押し付けられたガラクタさ。」
小川が組み立てを終え、城戸にマガジンの無い銃を渡し、取り扱いを説明する。
「撃つ時以外は、絶対に引き金に指を掛けないで下さい。
 バランスを崩した拍子に、驚いた拍子にバン!では困りますから。
 そうしている所を見かけたら、即座に射殺します。」
冗談でなく、本気で射殺すると目が語っている。
「撃つ時は連射で、腹か胸を狙って2,3発バババン、と撃つ。
 倒れた所で、狙いを付け直して頭にバババン、と2,3発撃ち込む。
 引き金を引きっ放しでは、あっという間に弾切れです。
 それに、反動が強くて最初の2,3発以外は、天井に命中しますよ。」
構え方、再装填の仕方、安全装置の操作方法を説明する。
マガジンと銃弾を見つけ、弾込めをして置くように言った。
20発装填できるマガジンが6本と、紙箱には言った45口径の銃弾が200発。
小川は適当にトンプソンをまた一丁引っ張り出し、分解・組み立てを済ませる。
「また当りだ。」
小川は、自分が生き延びられる、という天啓を抱く。
罪と罰のラスリコーリニコフが部屋に斧が有った事に天啓を受け、殺人を決意したように。
小川がマガジンに銃弾を詰め始める。
千堂と同じく、20連マガジンが6本。
予備の弾は持たない事にした。
「不発の時は、狙いを定めたまま、一声掛けて下さい。
 バックアップしますから。弾が腐っていて、発射が遅れるだけかもしれませんから。」

85 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/13(日) 19:51:06 0
>71>76>82
>「二つの目、二つの耳は大切だが、それ以上に大切なのは、ここだよ。」
取葉の嫌味の無い笑顔につられて笑う。
何を考えているのか解らないが、この男の笑顔に救われる時がある、という事か。
人間の善悪を超越している分、無邪気と言えるのかも知れない。
「随分と口数が多くなったじゃないか。」
階段を上り、40階のプールを目指す。
肩を貸す取葉に指示を出し、プールに辿り着いたマクナブの顔が凍りつく。
最新鋭の甲冑を着た男や、素敵なレディになった桃華の偽物に対して、ではない。
原始的な嫌悪感を呼び覚ます、G幼体の群れに、嫌悪感を抱く。
>「・・・どうしたものかな、ミスタ・ルイス。」
一体、俺はどう動くべきなんだ?
「様子を見よう。もしも襲い掛かってくるようなら、一匹ずつ倒すしかない。」
ブローニングハイパワーの安全装置を外し、3人の足下を動き回る幼体の群れに狙いを定める。
「流石に囮になる訳には・・・いかんな。」
エレベーターでの失態を思い出し、苦笑する。
あの子をこれ以上、泣かせるつもりは無い。
「少しずつ、こっちに来るんだ。そっちの若いのも、周囲に気を配りながら、ゆっくりとこっちに来い。」

86 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/01/13(日) 22:43:16 0
あつっ…
頭に何かぶつかって、俺は意識を取り戻した
ぼやける視界で上を見ると、怪物が幹部怪人のところへ向かっている最中で
どうやら動いた時に転がったか何かした石が俺にぶつかったらしい
…あれからあまり時間は進んでいないらしい
>「アンタ等がくだらない屑肉だったら同胞達の食事にしようとでも思ってたんだが、どうやらその必要はないみたいだな」
幹部怪人の声が聞こえる
同胞?ああ、なるほど、同じ宇宙人って事で同胞って事か……
>「さて、じゃあ話し合いをしようか、と言ってもそんな大した話じゃあない。
>アンタ等、列車に乗ってたって事はどっか目的地があったんだろう?そこに俺達を連れて行って欲しい。
(省略)
>どうだろう?生き残るのには俺達がいた方が有利、そう悪くない提案だと思うが?」
…だ…騙されるな!おっさん二人!
どう考えてもそいつらは目的地についた途端俺らを皆殺しにするために襲いかかってくるぞ
大体こんな連中と一緒にいるといつ食われるかと生きた心地がしない
ヤクザの事務所でお昼を食って生きなさいと進められるような…いや…マフィアのアジトで…駄目だ、例えようがない
ともかくそんな場にいるのはごめんだ、って言うか俺はアレだ、無理だ
……ここで俺が「はーい僕この二人と違って何の関係も無い善良な民間人何で目的地何かありませーん帰りたいだけですだからあなた達とは会わなかった事にしてプリーズ」などと言おうものなら
「だったら君に様は無い」ブシャーだ…
じゃあどうする?
…死んだ不利…は死んでたと思われた途端食われるか
…ダッシュで逃げる…駄目だ、俺は足に自信がない
…大和魂全開で戦う……死!っていうか「生まれてきたの後悔させられる位のヤヴァイ事」される
………無難なとこ隙を見て逃げ出すために一緒にいる、だろーな……
…………無理じゃね?いや…できない事も無いか
よし!それでいこう
俺はピクリとも動かずにそれだけ考えると、そのまま気絶した不利を続けた

87 名前:綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk [sage 遅れてごめんなさい] 投稿日:2008/01/14(月) 11:29:21 0
>76 
>「あ、もしかして壁から出してくれる時に怪我したのかな?ちょっと待って。」 
>アンディはあたしの手を取ると、消毒して包帯を巻いた。
「あ、ありがとう。」
怪我をしていたから治療してもらっただけなのに、あたしは変に緊張してしまった。
な、何を変に意識してるのよ、あたしのバカバカバカ!

アンディはよくダンボール箱に隠れて潜入任務をしていたらしい。
ダンボールに足が生えてトコトコ歩いている姿を想像してみたけど、あんまりピンと来なかった。
というより、スパイのスタイリッシュなイメージとちょっぴりずれてる気がする。
「ロッカーだと外の様子が見えないわね。それよりアンディも煙草吸うのね」
彼、年は幾つなんだろう?
もしかしたらあたしと同じで、アンディもかなり童顔なのかもしれない。
 
>「あ。出てきたね。」 
>シャワーの音が止まって、クローン桃華が現れた。 
>ジーンズとカウボーイブーツを履いて、上着はTシャツに革の茶色いライダースジャケット。 
>適当に服を選んできたらしい。 
「・・・なんか、さっきより身長が伸びてない?」 
「どうやら、そうみたいね」
あたしは顔に作り笑顔を貼り付けながら、ニセモノをつま先から頭のてっぺんまで眺めた。
なんか……腹立ってきたかも。
>「君も大人になったら、こんな風にスタイルの良い女性になるんだろうね。」 
「と、当然よ。おーほほほほほほ!」
―――― あと2、3年中に、あたしの身長が最低20センチ伸びることに期待。

>77
>「キキ…キキキキ…」 
>高めの、けれど不気味な鳴き声と何かが這うような音が背後から聞こえてくる 
「また出たああぁぁぁぁああ――――!!」
どこから沸いてくるのよこの三葉虫もどき達は。
「アンディどうする?!こんなに一度に倒せないわよー!!」
ざっと見た感じ10匹くらいはいる。地下から追いかけてきたのかしら?
1匹いたら30匹いるっていう黒い虫じゃないんだから、もう勘弁してください。

飛び掛ってくる!とばかり思っていたのに、幼体達はあたし達を取り囲むようにしているだけだった。
「……?」
いきなり襲い掛かってこないのは、やっぱりクローン桃華がいるせいかしら?
あっという間に成長したり、知能を持っていたり。なんだか底知れない感じがする。

>82 >85
後ろのドアが開く気配がした。
また新手かしら?あたしは恐る恐る振り向いた。
そこに立っていたのは、ジーンズ姿の青年と灰色のツナギをきた武装した兵士。
「ミスタ・ルイス!取葉さん!やっぱり来てくれたのね!!」
みっともない事に、多分私は涙ぐんでいたと思う。
ミスタ・ルイス達が無事だったのも嬉しかったし、もうこれで安心だと思ったから。

ミスタ・ルイスはあたしの姉といっても通じそうなクローンとアンディを見ても動じなかった。
>「少しずつ、こっちに来るんだ。そっちの若いのも、周囲に気を配りながら、ゆっくりとこっちに来い。」 
あたしはこくこく頷くと、三葉虫もどき達を刺激しないようそっとミスタ・ルイスがいる方へ移動し始めた。

88 名前:城戸 将也 ◆.2Ea/YbOsE [sage] 投稿日:2008/01/14(月) 15:59:29 0
>>79
>「はじめまして、俺は川崎裕次郎だ。 さぁ、話し合いを始めよう。」

>>83が言葉を返す中、もう一方からも声が聞こえ――
影はゆっくりと近付いてくる。
「貴方は・・・」その声の主は電車の中で、俺を助けてくれた人だ。

>>83>「2人とも丁寧な自己紹介どうもありがとう城戸に川崎、呼び捨てにしても構わないか?」
周囲を怪物が取り巻く中、話し合いは始まった。

―男は、俺達の言葉を待たずに話し掛ける。
>「俺のことは・・・Judasとでも呼んでくれ、見てくれはこんなんだが、昔は人間だった。
>そこらじゅうでアンタ等の様子を伺っているのは、俺の愛しい愛しい同胞達だ。おい、もういいぞ」

ユダ・・・俺は聖書の中にある登場人物にその名を思い、重ねた。
(昔は人間だった?)俺はその言葉に、今度は自分を重ねる。
男は周囲を取り囲む「同胞」に向け何か指示を行ったようだ。
先ほどのまでの異様な殺気は消えうせている。

次に、男は提案を始めた。
>「さて、じゃあ話し合いをしようか、と言ってもそんな大した話じゃあない。
>アンタ等、列車に乗ってたって事はどっか目的地があったんだろう?そこに俺達を連れて行って欲しい。

「俺達はビルから脱出した。どこへ行く宛もない・・・それにここへ来たのも偶然なんだ。
ただ1つ、目的があるとするなら早くこの”世界”から逃げ出す事だけだよ。」

俺は困惑した様子で言葉を返す。
男は更に話を続ける。

> 無論、そちら側にメリットが無いわけじゃあない。俺と同胞で護衛をしてやろう。」

俺は悪い話じゃない、と素直に考えた。
この際、話し合いが出来ない怪物なら逃げるしかないが相手も元人間だ。
それに彼がいうように俺も今の状態ではまともに戦う事は出来ない。
俺は小さく頷き、言葉を返した。

「俺はそれでもいい。今は君たちを・・・信じるしかなさそうだしね。」

状況:男の提案に乗る





89 名前:森村 彩 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:2008/01/14(月) 17:36:02 0
>75 >78 >80-81 >84
切った口の中は痛いし、赤いサンショウウオの化け物は不気味で恐ろしい。
まだ諦めずにこっちを狙ってるのは、見なくても分かった。
怖くてたまらない。
サンショウウオが体当たりする音が遠ざかっても、私は若先生の首にしがみついたままだった。
落ち着いて考えればとんでもなく迷惑だっただろうに、若先生は怒らなかった。

>「手入れさえ充分なら、戦前の兵器でも使えます。 
> 鹵獲品、つまり捕虜から没収した武器や同盟国だったドイツのサブマシンガンがあれば、 
> 随分、状況は楽になると思いますが。」 
私のような子供の質問でも、鈴木さんは皆と同じように答えてくれた。
今は紳士の顔なんだなと思う。
ただ時々――――ホントに時々、紳士の仮面の下から違う顔がちらつくけれど。

そうしていると、死体が天井から落っこちてきた。
死体の持っていたファイル?見たいな物に目を通した鈴木さんは、心底うんざりした顔をした。
>「確かに、もうちっとマシな武器を用意してくれよな・・・」 
「せっかく武器があるのに・・・・・・・ミニガンってミニサイズだから使えない武器なの?
 火炎放射器は火事になるからダメってことなの?」
武器は多い方がいいんじゃないかと思っていた私は、思わず質問していた。
言ってしまってから、「ああ、やっぱり黙ってればよかった」と後悔した。

暗い廊下を移動し、ある部屋の前で鈴木さんと飯田のおじいちゃんが立ち止まった。
「若先生、ありがとう」
私は小声でお礼をいうと、若先生に降ろしてもらうと、山田さんが私の両肩を掴んで引き寄せてくれた。
鈴木さんが扉を開くのを、固唾を飲んで見守る。

>「予想以上ですね。」 
鈴木さんは武器をざっとみて、心底嬉しそうな顔をした。
知らず後ずさりしようとしていたらしい。山田さんにぶつかってしまい、心配そうな顔をされてしまう。
「ごめんなさい、よろけちゃった」
鈴木さんが笑ってるのは、「きっとこれで生き残れると思うからだ」と自分に言い聞かせる。

部屋の前にカードを置いた私は、後ろ手に部屋のドアを閉めた。
鈴木さんや飯田のおじいちゃん、若先生が中に置かれている武器を見聞している。
頭の上で飛び交っている会話は物騒な上にチンプンカンプンだ。
「山田さん、私も何かお手伝いした方が良いのかな?」
手持ち無沙汰な私は、居心地悪げに身じろぎした。

現在地:宿舎跡、旧第4武器庫内
状況:皆が武器を物色しているのを手持ち無沙汰な様子で待っている。


90 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/01/14(月) 19:59:12 0
>>74>>75>>78>>80-81>>84>>89
武器庫内には、書類にあった通りM134ミニガンやタンクを背負って使用するタイプの火炎放射器があった
何れも、戦争映画に出てくるような大男の主人公が扱っていそうな大物である
他の武器なども置かれていたようだが、全部持ち去られていて目ぼしいものは残っていそうにない
武器庫内は他の部屋に比べてかなり改装されており、金属製のガンラックなどが現代的である

部屋の奥にある金属製のガンラックに2丁だけサブマシンガンが残っていた
埃や蜘蛛の糸を酷く被っていたが、比較的新しいデザインのものである
ドイツ製の「H&K MP7」で、ガンラック上に積まれた弾薬の箱と共にたたずむ様に残されていた

その時、足元から「ぷしゅう」という音が聞こえる
下を見ると、なんと小窓サイズのガラス張りの床が更なる地下の様子を映し出していた
下は広大なゴミ集積場となっているらしく、蜘蛛の糸に絡まった人骨や屍骸、ゴミが大量に散乱していた
そして、集積場の中を這いずり回る巨大な怪物の影が見えた
…先ほどのオオサンショウウオ並みかそれ以上に巨大な大蜘蛛の影である
真っ青な体表に赤黒い斑点が多数混じった毒々しい模様で、その巨体には無数の大蜘蛛が張り付いている
地下に巣食う大蜘蛛を統べる存在のようである

91 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/01/16(水) 00:20:04 0
>84>89>90
>「ま、基本的な作戦ですよ。もっとも、反撃が伴わない防戦では、負け戦と決まったようなものです。
 戦時中の指導者が、どこまで本気だったかのか。
 私には解りませんが、本土決戦も有り得た。それだけの話です。
 大佐の一存では、決められないと思いますよ。少なくとも許可した上層部が存在する。」
「まぁ、どっちにしてもまともな事じゃないよな・・・。馬鹿げてる・・・。」
鈴木の言葉を聞いて、千堂は首を横に振った。
確かに鈴木の言う通り、反撃が伴わない防戦では勝利を得る事が出来ない。
だが千堂はそこで、ふと疑問を持つ。
もしかして、基本的な作戦しか立てなかったのは勝つ必要が無かったからなのか?
>「通り道だから、寄って行っても問題ないだろう。中国南部で拾った代物ばかりだから、期待しないでくれ」
そこで、思考をストップさせて老人の言葉に頷く。
所詮は推測でしかない。
しかも過去の出来事である。
今更、どのような証拠が出てこようが何の意味も無い。
そんな事よりも今は生き残る事に全力を賭けろ、と自らを叱責して歩を進める。
その後は、全員が旧第4武器庫まで誰も口を開かなかった。

>「若先生、ありがとう」
旧第4武器庫の前まで来て、少女が千堂に礼を言って離れる。
「いや、礼なんていいさ。疲れたりしたら俺に言ってくれ、また俺が運んであげるよ」
どこかからかうような口調で千堂は少女に言葉を掛ける。
そのまま少女の頭を撫でて、扉に向き直る。
扉は鈴木が開ける所だった。



92 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/01/16(水) 00:20:36 0
>「予想以上ですね。」
拳銃を片手に、鈴木が喜びを含んだ声を上げる。
実際に武器庫内に入って、その光景に圧倒される。
そこには確かに武器を呼ばれるに相応しいモノばかりが置かれている。
千堂はその光景に少しばかり圧倒されるが、すぐさま自分にあった武器を探し始める。
千堂が扱える武器、すなわち刀である。
目的の物はあっさりと見つかった。
「ちっ・・・。どいつもこいつも錆びてたり折れたりしてるぜ・・・」
目的の刀、厳密には軍刀なのだが、それらはあまり良い保存状態ではなかった。
長い間放って置かれたせいなのか、もしくは先に保存の良い物を持っていかれたのか。
「どうするかな・・・。そろそろこの刀も不安だしな・・・。ここら辺で良い業物でも・・・・・・おっ?」
辺りを見回していた、その時、ある物が目に入った。
この基地では珍しい軍が造った軍刀ではなく、恐らく戦国時代に作られたであろう古刀である。
壁に掛けられていて柄が紅い布で覆われた古刀である。
千堂はその古刀を手に取って、刃を抜き放つ。
その刃は、一片の曇りも無い刀身だった。
千堂はその刃を見て、これがかなりの大業物であると確信した。
「まさか・・・。こんな良い物がこんな所にあるなんてな・・・」
千堂はすぐ様この古刀と恐らく同一の物であろう脇差を手に取る。
そのまま鈴木達の元へと戻ろうとして、一度足を止める。
「・・・・・・ついでにコイツも持って行くか。・・・ちょうど経験もあるしな」
すぐ近くに置いてあった銃器の中からレミントンM700という狙撃銃と銃弾を持って、再び足を進める。
鈴木の下へ戻るとちょうどこちらも武器の見聞が終わったらしい。
トンプソンM1という銃をこちらに差し出してきた。
>「撃つ時以外は、絶対に引き金に指を掛けないで下さい。
 バランスを崩した拍子に、驚いた拍子にバン!では困りますから。
 そうしている所を見かけたら、即座に射殺します。」
「ふぅ・・・了解。死にたくないから気をつけるよ」
>「撃つ時は連射で、腹か胸を狙って2,3発バババン、と撃つ。
 倒れた所で、狙いを付け直して頭にバババン、と2,3発撃ち込む。
 引き金を引きっ放しでは、あっという間に弾切れです。
 それに、反動が強くて最初の2,3発以外は、天井に命中しますよ。」
そのまま鈴木から、構え方、再装填の仕方、安全装置の操作方法について教わる。
マガジンと銃弾を渡されて、鈴木の指示通りに弾を込める。
残った弾はリュックの中に詰め込む事にした。
>「不発の時は、狙いを定めたまま、一声掛けて下さい。
 バックアップしますから。弾が腐っていて、発射が遅れるだけかもしれませんから。」
「そうはならないように祈るよ」

「ん?」
鈴木の言葉を適当に返して、少女の方をふと見るとどこか居心地悪げに身じろぎをしている。
千堂は、その様子を見て首を傾げる。
だが、結局、少女が居心地悪そうにしている理由は判らなかった。
取りあえず、目が合ったので笑い返しておいた。
「・・・・・・ん?」
どこからか「ぷしゅう」と空気が抜ける音がした。
千堂は極力足音を立てずに、その音がした方へと進む。
すると小窓サイズのガラス張りの床があった。
その小窓を覗きこんで千堂は絶句する。
そこには、千堂が倒した大蜘蛛など比較にならない大きさの巨大な蜘蛛が存在していた。

所持品: 腕時計 古刀 脇差 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
    トンプソンM1(20) マガジン(6) 予備弾(80)
    レミントンM700(5) 予備弾(60)
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 巨大蜘蛛を目撃する
自分の状態: 良好


93 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/17(木) 22:35:31 0
>89−92
「ガンは元々大砲という意味で、ミニ、それより小さいマイクロでも、個人で扱うのには適しません。
 大砲は、人間が抱えて撃つ道具では無い。地面に置いたり、車やヘリに備え付けて撃つ物です。
 その分威力はありますが、ミニサイズになったところで、持ち運び出来るサイズでは、ありません。
 火炎放射器も、似たような物です。
 燃料の入ったタンクを背負って移動するのは一苦労だし、
 背負わないタイプの火炎放射器では、火力が弱過ぎて、即死させる事が出来ません。」
個人用兵器は、常に火力と携帯性の矛盾に苛まれる。
火力を追求すれば携帯性が失われ、携帯性を追求すれば火力が落ちる。

>「山田さん、私も何かお手伝いした方が良いのかな?」
木製の弾薬箱の隣に座っていた山田あすかが、質問に答える。
>「ま、こういうのは男どもに任せて置けば良いのよ。それよりもこっちに来て。」
山田あすかが手招きをし、抱え込むように抱きしめる。
>「夜更かしは結構するの?眠くない?」
山田あすかが微笑みながら尋ねる。
>「疲れたら言ってね。お姉さんが見張っているから。」

>「そうはならないように祈るよ」
苛立ち混じりの声を挙げ、注意を促す。
「こっちは真面目な話をしているのですがね。説教臭いとは思いますが――」
>「・・・・・・ん?」
千堂の表情の変化に気が付く。
後に続き、床に嵌め込まれたガラス製の小窓を覗き込む。
「報告書の蜘蛛ですね。確かに馬鹿でかい。」
無意識の内に口の端が歪む。
「小窓を銃眼代わりに、ここから撃っても殺せないな。」
先に進むしかない、と小川が顔を上げる。
そしてMP7を発見する。
「こっちに切り替えましょう。弾は多分、腐っていない。ダットサイトも付いている。」
小川はラックからMP7を取り出す。
未来的なデザインをしたそれは、拳銃サイズのコンパクト・サブマシンガン。
ストックとフォアグリップを備え、おまけに照準をスピーディー且つ、正確にするダットサイトが着いている。
ポリマーを多用した設計のお陰で重量は1.3キロまで抑えられており、
ちょっとした大型拳銃並の重量ながら、防弾チョッキを軽々と貫通する口径4.6mmの新型弾薬を使う。
HK社の新製品カタログに掲載されたのを見たばかりだから、弾薬も腐っていない筈だ。
小川がトンプソンを床に置き、素早く弾込めを開始する。
付属している弾込め用のツールのお陰で、20連マガジン12本分の弾込めは、3分と掛からない。
「トンプソンは捨てて、こっちに持ち替えてください。」
MP7とマガジン6本を千堂に渡す。
「行きましょう。まだまだ、地下に潜らなくてはいけない。」
小川が扉を開け周辺警戒を行う。
危険は存在しない。
少なくとも、この先には存在するだろうが。

94 名前:G幼体・変異体 ◆DmmSRP.g96 [sage] 投稿日:2008/01/18(金) 07:59:41 0
>>82>>85>>87
「た、助け…助けて…化け…物が…私の…中」
取葉の足に縋り付いてくる
片目が飛び出して、涙で顔がぐちゃぐちゃになった女性社員であった

「た、助けひっ!?
 ひは…あぐぅ…」
女性は突如立ち上がり、悶絶しながら数メートルほど後退し、背後のプールに真っ逆さまに落ちた

「ぐが…あががががが…!」
痙攣するような悲鳴の後、一瞬の静寂に包まれる

「バキバキバキ…グチャッ!」
何かが裂け、砕け散るような音が大量の血飛沫と共に響き渡る
プールから飛び出した血だらけの異形の胎児が顔をもたげる
その刹那、急激な速度で見る見るうちに巨大化していく胎児
カンガルーのような前傾姿勢に目のない顔、巨大な産卵器官を背部に備えたG変異体へと姿を変えた
変異体はプールから這い出すと、何匹か幼体を踏み潰しながら桃華目掛けて歩き始める


95 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 00:12:11 0
>>82>>85>>87>>94
>「ロッカーだと外の様子が見えないわね。それよりアンディも煙草吸うのね」
「おじいちゃんがパイプを吸ってたんだ。父は吸わなかったけど。
それに海外で仕事ばっかりの人だったしね。
おじいちゃんの家に遊びに行きたいって言って、よく怒られた。
木登りが好きだったんだけど、おじいちゃんのお屋敷にいかないと、木登りが出来なかった。
リスやウサギが沢山居る田舎にお屋敷で、大きい楡の木があるんだ。」
アンディが子供みたいな笑顔を浮かべる。
「死んだおばあちゃんと、母さんが植えた大切な木だったけど、おじいちゃんは何も言わなかった。
厳しいけど、暖かい人だった。」
笑顔に少しだけ影が射す。
「寄宿学校の時に、お世話になった先生も煙草を吸っていたんだ。
ある日、突然居なくなっちゃたんだけど、今の仕事をしているのは、その先生の影響かな。
任務中に負った傷だったらしいんだけどね。」
背骨を怪我していて、障害が残っている先生だったけど、良い人だった。
えーと、つまり、煙草の匂いを嗅ぐと安心するんだ。」

>「と、当然よ。おーほほほほほほ!」
「今でも素敵だと思うけどね。」
アンディがヘルメットのバイザー越しにウィンクする。
カサカサと音を立てて、G幼体の群れが現れる。
背中に桃華を庇って、銃を構えるが周りを完全に囲まれている。
クローンがG幼体の一匹を捕まえる。
幼体は、逃げ出そうと体を動かすが、がっちりと掴んで離さない。
匂いをかいで、弾力のある皮膚を押して、目を覗き込む。
>「ミスタ・ルイス!取葉さん!やっぱり来てくれたのね!!」
「パパ!この子、パパのお友達なの?!」
振り返ったクローンが、G幼体を投げ捨てる。
襲い掛かって来る事も無く、幼体がこそこそと逃げ出す。
「少しずつ思い出してきたの。」
慎重に移動する桃華とアンディを無視し、クローンがマクナブに接近する。
足下を這い回るG幼体は、クローンを避けて逃げ出す。
>「ぐが…あががががが…!」
取葉の足下に現れたOLを見て、クローンの表情が変わった。
>「バキバキバキ…グチャッ!」
「パパ、逃げて。」
OLがプールに落ちる。
何が現れるか、クローンには解っていた。
「パパ、逃げて!早く!」
クローンが、G変異体と対峙する。

96 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2008/01/19(土) 00:37:13 O
あぁぁぁぁ

97 名前:大宮部隊 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:2008/01/19(土) 20:19:12 0
目に留まる武器は大陸の中国兵や馬賊、民兵達から没収した雑多な武器ばかりだが、中国に給与されたアメリカ製の武器や、米英軍からの鹵獲品も僅かに置かれている。
ここにある鹵獲品の殆どは研究資材として本土に運び込まれた各国銃器の余剰品ばかりで、6割は稼動すらせず、将兵達には「鉄屑置場」と揶揄された。
だからこそ、これらはあくまでも「非常持出装備」という位置づけでしかない。整備に至っては、『他の職務が無く、暇があれば担当将校及び兵が任意で』定められていた。

>92
「ああ、それを持って行くのかい。出来れば止めた方が…ああいや、君が気に入ったのなら、もちろん構わないが……」
質のいい物がこういった場所に置かれている場合、大抵は何か使用に耐えられない問題がある。例えば、見えぬ部分に致命的な欠陥があったり、不良品だったりと。
「…もし、こいつを持っていて寒気がしたり、誰もいないのに気配を感じたり、ふと誰かに呼ばれたような気がしたり、鞠を持った赤い着物の少女が見えたら…
いや、仮にだがね。仮にそういったことが起きた場合は、すぐにこの刀を捨てたまえ。いいか、絶対だ。命に関わるかも知れんからね」
そうでなければ、もっと面倒な理由があるものと相場が決まっている。そして、大抵の場合はその理由が完全に明かされる事はないものだ。

「おや…?」
ふと目をやると、厚い油紙で厳重に包まれ、木箱に仕舞われている銃が目に付いた。長さから見て、それが小銃である事は間違いないだろう。
慎重に油紙を退けて取り出した小銃は、30年式小銃から続いた、いわゆる『アリサカライフル』では無く、全く別の設計である事が一目でわかる。
小銃の機関部には日本陸軍を示す菊の御紋と共に『五式』の文字が読み取れた。
「ふむ、まだここに残っていたのか」
この5式小銃は、海軍が米海兵隊より鹵獲したM1ガランド小銃をコピーして作った海軍4式小銃をベースに、陸軍が再設計と改良を行い、開発された銃だ。
モデルのM1小銃や海軍4式とは違い、この小銃はマガジン式装弾で、10発弾倉が用意されており、また99式軽機関銃用の30発弾倉を流用する事が出来る設計だ。
「こいつは日本陸軍が技術の粋を集めて作ったんだが、結局量産体制は間に合わなくてね。これも試作品を一式預かっただけなんだ」
重いバネ仕掛けの遊底を引き、二本の留め金を外して機関部を取り外すが、酷い痛みも噛み合せの歪みも見られず、工廠から上がったばかりの様だ。
隣の棚に並ぶ軽機用7.7mm弾の紙箱を一つ開く。見たところ、それもまだ使えそうだったので、銃と共に油紙に包まれていた10発弾倉に一発一発、順に詰めていく。

この小銃も、地下の将兵達と同じではないか。
大日本帝国の命運を賭け、本土決戦で使われる筈だった最新鋭の小銃は、木箱に仕舞われたまま、決して米兵に向けられる事は無く、ずっとここに眠っていた。
将兵達だって本来なら、不死の兵隊として連合軍の前に立ちはだかり、大日本帝国に有利な講和条件が引き出せるまで戦い続ける筈だったのに。
もしもこいつが口を聞けたなら、大佐と同じ事を言うのだろうか。

いらぬ事を考えつつ、幾つかの予備弾倉にも弾を詰めてポケットへ押し込む。それまで抱えていた99式短小銃は5式小銃を包んでいた油紙に包み、丁寧に木箱へと収めた。
>90、93
小さな作動音が聞こえて、足元に覗き窓が開いた。覗いてみれば、特撮映画か何かと見紛う様な蜘蛛の化物が見える。だが、そんなもの今や驚くに値しなかった。
後から来た連中が改装したにしても、建物自体の構造は大きく変わらない。ならば、この下の部屋を避けるルートも少佐の頭の中にはある。
「ガス弾が余っていれば、ここから放り込んで対処できたかも知れないが…少なくともここには置いてないだろうなぁ」

弾倉を押し込み、共に木箱に納められていた黒染めの30年式銃剣を銃先に下げる。多少は背が低いものの、5式小銃はやっと日本陸軍の小銃らしい姿となる。
「私はこいつを持っていくよ。プラスチックの銃は好きになれないものでね」
少佐は冗談めかしつつ、ベトナムの米海兵隊と同じ理由を口にした。玩具の光線銃にすら見えるデザインが好みでないのは本当だし、何より使い勝手が判らないのだ。
その点、5式小銃は設計の根本に陸海軍共に使われた『アリサカライフル』がある為、照準特性やバランスは少佐の持つ99式短小銃を踏襲している。
「さてと、蜘蛛がおるからと言って、ここから進まん訳にはいかんな」
問題は山積みだ。一つずつ、確実に解決していかねばなるまい。

名前:飯田忠雄
持ち物:抗ウィルス剤、5式小銃(10発装填、予備10発×5、30発×2、30年式銃剣を着剣)、背嚢

98 名前:大宮部隊 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:2008/01/19(土) 20:21:02 0
>344
「それなら寄り道させてもらおうか。さあ、講堂はこっちだ」
予想通りの返答を受けて笑みを浮かべると、いくつかある通路の内、大佐は講堂へと続くであろう通路を進み始めた。
薄暗い廊下は、他の場所よりもやけに湿っぽくて酷くかび臭く、奥に進むほどにそれは強まっていった。
>55
「残念ながら、この連絡通路が最も短いルートでね。道案内は信用したまえ。私はここの責任者を将校会議で任命されているんだ」
大佐の言葉はもちろん嘘ではない。元々が将校の緊急連絡通路である為、言うなればこの通路こそが一つの近道であった。
そして責任者に任命されたというのも本当だった。
「ああ、向こうの連中は心配いるまい。少佐がついているし、鈴木君もいる。彼ら二人がいればそれなりに戦闘行動は可能だろう」
ミヒャエルの言葉に答えながら歩を進める。時折、一つ二つの扉があるだけで、薄暗く湿った連絡通路が延々と続いていた。


やがて、一つの部屋の前で大佐は足を止める。
「ここだよ、用事があるのは。すぐに済ます。しばらくここで待っていてくれ」
今度は後ろの者達の返事を聞かぬ間に、大佐は部屋の中へと消えていった。
他より立派な扉が備えられていて、何も知らぬ者がここを見れば、恐らくは高級将校が使用していた部屋だろうと考える事までは出来るだろうが、
本来扉の上にかけられているプレートは剥されており、外からはそれ以上の事は何も推測出来なかったに違いない。


「連隊長閣下、お久しぶりです」
大佐が敬礼を送った相手は、かつては仕立ての良かっただろう皮の椅子に座り、同じく高級だったであろう机に突っ伏した白骨であった。
既に骨となりつつ、未だ軍服を身に纏っているそれは、右手に十四年式拳銃を握り、頭蓋骨は8mm弾に砕かれていた。
「ああ、ついに任務を遂行すべき時となったのです。ついに、ついに我らが培尾連隊に課せられた、誇り高き皇軍に課せられた最後の任務を遂行する時です。
勇敢な特別挺身歩兵大隊の将兵諸君。彼らが東京へ進軍する時なのです」
…1945年の暑い夏の日、祖国の敗北を信じなかった第531連隊将兵達の多くは、武装解除と部隊の解散を拒み、自らの腕に細菌を満たした注射器を突き立てた。
彼らを残したままでの部隊撤収の時、ある将校が彼らに言った。「絶対に、絶対に迎えに来る。その時こそ、諸君らが再び行進する時だ」と。
残留将兵達は将校に直立不動の敬礼を送る。撤収する将兵達もそれに答礼し、何人かは涙を浮かべていた。
その際に特別挺身歩兵大隊の名を冠された彼らは、今も尚、この施設の奥深くで隊を成し、装具点検を繰り返し、将校による作戦の発令を待っている。

響かない小声での報告の後、白骨の後ろに見える連隊旗を壁から降ろし、虫食いや腐食でボロボロのそれを丁寧に畳む。
そして、白骨が座る椅子の下に、まるで隠すようにして押し込められていた背嚢を引きずり出し、そこに連隊旗を押し込んだ。
背嚢には、既に紙で包まれた卵ほどの大きさの小箱が、無数に詰まっていた。
「……では、そろそろ自分は任務に戻ります。大日本帝国万歳。第531連隊の全ての将兵に栄光を」
小箱と連隊旗を詰めた背嚢を背負い、かつて連隊長だった白骨に再び敬礼を送った後、大佐は静かに部屋を出た。


「いや、遅れて済まなかった。すぐに移動しよう。講堂はもうすぐだ」
部屋の外に居たものが、大佐が中で何をしたかは窺い知れなかっただろう。背嚢を見ても、何を持ち出したのかは判らぬはずだ。
が、戻ってきた大佐は、部屋に入る前よりもやや上機嫌に見えた。実際にそうだったのだろう。
「……ああ、いや。いかんな、やはり」
扉から二、三歩進んだかと思うと、大佐は不意に呟き足を止め、後ろの者達に振り返る。
「諸君。ここをまっすぐ、曲がらずに進めば講堂に出られる。そこで少佐や鈴木君と合流できよう。さあ、私が請け負った道案内の仕事はもう終わった。
これから私は、私が軍人として請け負った任務を遂行しなければならない。少佐に宜しく言っておいてくれ」

名前:大宮外吉
持ち物:AK47自動小銃(24発装填、予備弾倉0)、軍刀、手製手榴弾
背嚢(沢山の小箱、連隊旗)

99 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/01/20(日) 00:02:37 0
>>85>>87>>93-95
>「ミスタ・ルイス!取葉さん!やっぱり来てくれたのね!!」
「来ざるを得なかったのさ。我が親愛なる友人であるミスタ・ルイスのお陰でね。
生きていて何よりだよ、お嬢さん。
そちらの君も一緒に来るかね?」
マクナブが若いのと呼んだパワードスーツに身を包んだ男に微笑みかける。
「さてと。そちらの・・・もう一人のお嬢さんは、どうしたものかな?」
幼体を手に無邪気と言っても良い関心を示すクローンに向って、足を進める。
>「パパ!この子、パパのお友達なの?!」
ミスタ・ルイスをクローンから庇うように体を動かそうとするが、足下に纏わり付いた何かに、動きが止まる。
>「た、助け…助けて…化け…物が…私の…中」
その女は、人間の無慈悲なまでに強力な生命力を体現する存在であった。
死んでしまった方が、苦痛は少ないであろうが、人間の肉体が持つ生命力がそれを許さない。
片目が眼窩から飛び出し、細長いが強靭な白っぽい視神経によって、柱時計の振り子のように揺れている。
化粧が涙で溶け、その下に隠された、くすんだ黒っぽい皮膚が覗いて見える。
締まりの無い顔付きが苦痛で歪み、どことなく笑っているように見える。
「生き残りが居るとは、思わなかったな。強運と並外れた生命力の持ち主のようだね。」
性病の匂いがしそうな、頭の軽そうな女だった。
多産な、と言えば多少は聞こえが良いかもしれない。
こういう女に対して、普段の取葉は関心は持たない。
興味があるのは、体の中を生きながら食い荒らされる人間は、どのような行動を取るのかというものだ。
命乞いという単純な行動に些か興味を削がれ、取葉が片足を上げる。
まずは、首を踏みつけ宿主の活動を停止させるべきだろう。
>「た、助けひっ!?
 ひは…あぐぅ…」
電流を流された動きで、女が立ち上がる。
叩きつけられた踵は狙いを逸れ、床に叩きつけられる。
「動かないでくれ。狙いが外れ・・・参ったな。」
女の中に巣食う生き物が強制する動きによって、女は背骨が砕ける程、のぞけり返っている。
腹筋がぶちぶちと音を立てて切れて、そのまま後退していく。
腹部の皮膚が裂けて、血が滲み出す。
もしかしたら、食い荒らされていなければ、内臓も噴出したかもしれない。
>「ぐが…あががががが…!」
女が、水の干上ったプールに落ちる。
硬い骨がぶつかり砕ける音が聞こえる。
「本来であればダーウィニズムに従い、プールから出る事をお薦めするんだがね。
君は、そのまま出てこなくて宜しい。」
肋骨が砕ける音が響き、肉を切り裂き、吹き上がる血が天井を汚す。
「ああ、やっぱり不要な遺伝子は、プールから排除するべきだった。」
眼球無き異形の胎児が、驚くべきスピードで成長していく。
取葉の両腕が変異する。
左腕がキチン質で出来た円形のシールドに、右腕もまたキチン質で出来た剣へと変化する。
>「パパ、逃げて!早く!」
「逃げるべき、だろうね。だが、足は速そうだ。」
全身を変異させるよりも、負担は少ない。
黒光りする硬質の盾と剣を得た取葉は、現代に蘇ったスパルタの戦士の如き姿だ。
「先に行き給え。多分、彼女も私に協力してくれるだろう。」

100 名前:森村 彩 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:2008/01/20(日) 21:09:39 0
>90-93 >97
「ガンは元々大砲という意味で、ミニ、それより小さいマイクロでも、個人で扱うのには適しません。
 大砲は、人間が抱えて撃つ道具では無い。地面に置いたり、車やヘリに備え付けて撃つ物です」
鈴木さんの話では、大砲も火炎放射器も現実的な武器ではないということだった。
「・・・・・・ものすごく詳しいね」
自衛隊も火炎放射器なんかも使うのかな。
「でも、何だかすごく嫌な感じ」
心の中で思ったつもりだったのに、いつの間にか口に出してしまっていた。
山田さんが私を促すように背中に手をあてた。
「だって・・・・・・なんで使いづらいのが分かっててミニガンや火炎放射器を持ち込んだの?」
多分持ち込んだのは大宮のおじいちゃんじゃない・・・と思う。
、現実的じゃない武器を用意しなくちゃいけないだけの理由があったってことでしょう?」
私はさっき出くわしたオオサンショウウオや巨大蜘蛛、宿舎の外で見かけた巨大昆虫を思い出していた。

私が所在な下げに立っているのに気づいたのか、若先生がにこっと微笑んだ。
どうしたの?と目線で問われ、私は慌てて首を振った。
やっぱり分からない事に首を突っ込むのはよそう。

>「ま、こういうのは男どもに任せて置けば良いのよ。それよりもこっちに来て。」 
山田さんは私に手を差し出し、抱え込むように抱きしめてくれた。 
驚いて身じろぎする私の耳元で、山田さんが笑う気配がした。
>「夜更かしは結構するの?眠くない?」 
見上げると、想像していたのと同じ顔で、山田さんが優しく微笑んでいた。 
>「疲れたら言ってね。お姉さんが見張っているから。」
うん、と私は小さく頷き、私は山田さんの肩口に顔を埋めた。
山田さんは、生きていた頃のママと同じ匂いがする。

>「ああ、それを持って行くのかい。出来れば止めた方が…ああいや、君が気に入ったのなら、もちろん構わないが……」 
おじいちゃんは奥歯に物が挟まったような言い方をする。
>「…もし、こいつを持っていて寒気がしたり、(中略)
>いや、仮にだがね。仮にそういったことが起きた場合は、すぐにこの刀を捨てたまえ。いいか、絶対だ」
命に関わるかも知れんとおじいちゃんは言った。
それはつまり・・・・・・。
「呪われた妖刀ってことなの?おじいちゃん」
私は気の毒そうな目で若先生を見上げた。
「大丈夫だよ若先生、ここにいる皆呪われてるようなものだし。
 今更呪いが一つや二つ増えたって、これ以上悪くなりようがないよ」 
背伸びして、ぽん、と若先生の肩を叩いた。

ぷしゅう、と空気が抜けるような音がした。
若先生は足音を立てずに音源の方に近づき、絶句している。
私も見に行こうとしたけれど、山田さんに止められた。
>「報告書の蜘蛛ですね。確かに馬鹿でかい。」 
>「小窓を銃眼代わりに、ここから撃っても殺せないな。」 
どうやらこの地下に巨大な蜘蛛がうじゃうじゃしてるらしい。
>「さてと、蜘蛛がおるからと言って、ここから進まん訳にはいかんな」 
>「行きましょう。まだまだ、地下に潜らなくてはいけない。」 
私は持ち運べない大きな武器と、出て行こうとする皆を交互に見比べ、思わず呟いていた。
「あんな蜘蛛、火炎放射器で焼き払っちゃえばいいのに」
多分、下手に手を出すと薮蛇になりかねないから攻撃しないんだろうけどね。



101 名前:川崎 裕次郎 ◆OI3qUSSSPg [sage] 投稿日:2008/01/21(月) 01:29:44 0
>>83
>「2人とも丁寧な自己紹介どうもありがとう城戸に川崎、呼び捨てにしても構わないか?」
ただ、頷く。

―彼は、言葉を待たずに話し始める。
>「俺のことは・・・Judasとでも呼んでくれ、見てくれはこんなんだが、昔は人間だった。
>そこらじゅうでアンタ等の様子を伺っているのは、俺の愛しい愛しい同胞達だ。おい、もういいぞ」

Judas・・俺は作戦前の資料の中にあるその名を思い出した。
牧村 ユウタか・・・・。

彼は周囲を取り囲む同胞に指示をしたと同時に殺気が消えた。

次に、彼は提案を始めた。
>「さて、じゃあ話し合いをしようか、と言ってもそんな大した話じゃあない。
>アンタ等、列車に乗ってたって事はどっか目的地があったんだろう?そこに俺達を連れて行って欲しい。



>>88
「俺達はビルから脱出した。どこへ行く宛もない・・・それにここへ来たのも偶然なんだ。
ただ1つ、目的があるとするなら早くこの”世界”から逃げ出す事だけだよ。」

城戸が答える。

> 無論、そちら側にメリットが無いわけじゃあない。俺と同胞で護衛をしてやろう。」


>「俺はそれでもいい。今は君たちを・・・信じるしかなさそうだしね。」

「背中は任せたよ、シノザキさんは列車の向こうだし・・・・ ところでコレはどうする?」

目線を送りながら>>86の目の前に大鎌を振り落とす、まぁ、気づいてるはずだしこれで動くだろう。

状況:>>86の目の前に大鎌を振り落とす






102 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/21(月) 21:54:39 0
>100
>「・・・・・・ものすごく詳しいね」
「仕事ですから。」
小川が肩を竦めてみせる。
その気になれば、人間が焼けていく様を説明する事も出来る。
焼き肉の匂いと大違いの、人間が焼ける嫌な匂いを。
「だって・・・・・・なんで使いづらいのが分かっててミニガンや火炎放射器を持ち込んだの?」
 多分持ち込んだのは大宮のおじいちゃんじゃない・・・と思う。
 現実的じゃない武器を用意しなくちゃいけないだけの理由があったってことでしょう?」
「多分、ですがね。もしかしたら、地下実験場と関係があるのかもしれない。
だけれども、知恵と勇気があれば、問題は解決します。」

>97
国家の名の元に戦った事の無い小川には、理解出来ない作戦だった。
その意義を考えようとするが、頭がぼうっとして、考えが纏まらない。
さっきレーションを食べたばかりなのに、酷く腹が減っている気がする。
>「こいつは日本陸軍が技術の粋を集めて作ったんだが、結局量産体制は間に合わなくてね。
  これも試作品を一式預かっただけなんだ。」
老人が、終戦末期の日本にも殆ど存在していなかったであろう小銃の冷たい感触に身を委ねている。
>「私はこいつを持っていくよ。プラスチックの銃は好きになれないものでね」
実際、この仕事にはプラスチック製の銃の方が理論的には相応しい筈なのだが、
どうやら飯田老人の気には召さないらしい。
唯一、トイプードルのモフだけが、身の安全を保障されたかのようにワンと吠える。
>「さてと、蜘蛛がおるからと言って、ここから進まん訳にはいかんな」
扉から一歩踏み出した小川の足下を、巨大なガラガラ蛇が横切っていく。
ぎょっとして足を止めるが、それは脳が生み出した幻覚で、
ガラガラ蛇はそんな風に獲物を無視したりはしない。
真夜中のトウモロコシ畑で、陸軍のスナイパーが時代遅れの赤外線を照射する暗視装置付きの
M2カービンライフルを構えているのであれば話は別だ。
ガラガラヘビの目は、赤外線を捉える。
そして、連中は馬鹿だから只管に赤外線の、人間には見えないブラックライトを追い続ける。
分校で圧し掛かってきたクリムゾン・ヘッドの首を食い千切り、可能な限り肉と血を吐き出したが、
ワクチンを打たなかった事を思い出す。
>「あんな蜘蛛、火炎放射器で焼き払っちゃえばいいのに」
明瞭ではない頭の隅で、何かが引っ掛かった。
ガス弾を投げ込む。
火炎放射器で焼き払う。
ああ、そうか。
部屋に戻り、動かせそうな金属製のラックを見つけ、小窓の近くまで引き摺り、
FALのストックで床に嵌め込まれたガラスを破壊する。
大蜘蛛がこちらを覗き込むが、無視して火炎放射器のボンベを弄りまわす。
ノズル部分に組み込まれた電気発火装置をもぎ取り、燃料だけが噴出すようになった所で、
即席の給油口に火炎放射器のノズルを突っ込み、引き金を引く。
気分が悪くなるような液体燃料の匂いが充満し、階下の部屋が、大蜘蛛が液体燃料塗れになる。
蜘蛛は、逃げ出そうとする。
構うものか。
金属製のラックで殆ど閉じられた小窓から、火を点けた煙草を投げ込む。
同時にラックを動かし、小窓を完全に閉じた。
階下は、即席のオーブンとなる。
「先へ進みましょう。」
小川が勝利を感じさせない声で呟いた。

装備:ワイシャツ、防寒ジャケット、軍用ブーツ。
所持品:SIGP226(9)、FALのマガジン(20)X2、鬼包丁(鉈)、
     FN FAL自動小銃・空挺モデル(12)、アンプルシューター(0)、手榴弾(3)
     MP7(20) MP7のマガジン(20) X 6
現在地:旧日本軍駐屯地跡 武器庫前通路
状況:大蜘蛛の居る部屋に液体燃料を流し込み、火を点ける。移動再開。
備考:顔が血塗れ。髪型が変わって攻撃的な印象。

103 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/22(火) 21:41:25 0
>87>93−95>99
>「ミスタ・ルイス!取葉さん!やっぱり来てくれたのね!!」
>「パパ!この子、パパのお友達なの?!」
一体、どう答えれば良いんだ?
桃華シスターズは、殆ど同時に答えた。
取葉は桃華と少々の会話を済ませ、こちらへと向ってくるクローンから庇うように、体を動かす。
「お前さんの何処に、そんな優しさがあるんだね?」
マクナブは笑顔を浮かべ、伝説的なマジシャンが弟子に向って言った言葉を実行する。
即ち、訳が解らなくなったらニッコリ笑って、別の方向を見た訳だ。
もっとも、可哀想な感染者の頭蓋骨を踏み砕こうとする取葉に、優しさなど感じられないが。
>「本来であればダーウィニズムに従い、プールから出る事をお薦めするんだがね。
  君は、そのまま出てこなくて宜しい。」
下手糞なジョークにマクナブの笑顔が、渋面の奥へと引っ込んだ。
「面白く無いな、そのジョークは。あれでも、多様性を維持する為には、必要なのかもしれんし。」
エボラ出血熱を連想させる有り様で下手糞なムーンウォークをした努力は、誉めてやっても良いだろう。
二度とプールから出てこなければ、という条件付だが。
>「ああ、やっぱり不要な遺伝子は、プールから排除するべきだった。」
「だからお前、面白くないって言ったろ。」
唇を噛むと言う子供っぽい仕草をしつつも、片手に持ったMP5を構えようとする。
>「パパ、逃げて!早く!」
「くそ、お前さんも来るんだ!事情を説明してもらうぞ!」
クローンに向けての問い掛けには、取葉が代理として答えただけだった。
>「先に行き給え。多分、彼女も私に協力してくれるだろう。」
くそ、ドーキンスの次は、レオニダス気取りか?
利己的にも程がある。
にじり寄ってきた桃華を抱きしめ、どう行動するべきか、完璧に迷っていた。

104 名前:女王蜘蛛[sage] 投稿日:2008/01/22(火) 22:21:19 0
>>102
「ビィイイッ」というけたたましい声を上げる巨大な女王蜘蛛
あっという間に巨体は火達磨になり、黒焦げのままその場に倒れ込む
周辺にいた何匹かの蜘蛛も炎に焼かれたりしている
それと同時に、女王蜘蛛の背中に取り付いていた赤色の大蜘蛛が一斉に天井の小窓を見上げる
報告書にあった強酸性の粘着液や粘着糸を駆使する特殊な個体だ

上のフロアに母親を襲った人間が居ることを確認すると、糸を天井目掛けて吐く
そして、天井にくっ付いた糸を伝って、驚くほど素早く上に上り始めた
まるで滑るように滑らかに上ってくる赤蜘蛛、その距離はどんどん詰められている

105 名前:千堂 秋哉 ◇NLsMvkQUjA代理投稿 [sage] 投稿日:2008/01/24(木) 21:10:02 0
>93>97>100>102>104
>「ああ、それを持って行くのかい。出来れば止めた方が…ああいや、君が気に入ったのなら、もちろ ん構わないが……」
飯田老人が千堂の持っている古刀を見て、忠告する。
その表情は、何かを恐れているように見える。
>「…もし、こいつを持っていて寒気がしたり、誰もいないのに気配を感じたり、ふと誰かに呼ばれた ような気がしたり、鞠を持った赤い着物の少女が見えたら…
 いや、仮にだがね。仮にそういったことが起きた場合は、すぐにこの刀を捨てたまえ。いいか、絶対 だ。命に関わるかも知れんからね」
「なるほど・・・。曰く付きの刀か・・・」
千堂は古刀に視線を向ける。
古刀は千堂に、早く使えと訴えているかのように鈍く輝いていた。
魂を刈り取る死神の刃の如く。

>「呪われた妖刀ってことなの?おじいちゃん」
今までの話を聞いていたのだろう。
少女は、飯田老人に話しかけていた。
千堂は、その話に加わらずに少女のある言葉について考える。
「呪われた妖刀・・・ね。呪いか・・・」
呪い。
それは人々の負の念、つまりは怨念などが形になって表れるモノである。
つまりは、この古刀には何か血塗られた逸話があるのかもしれない。
元々、刀は人を殺す道具だ。
そういった呪いや怨念などが溜まりやすい物で有名でもある。
問題は、その呪いが自分に降りかからないか、である。
呪われた物は、持ち主を不幸にするので有名だ。
最悪の場合には、死んでしまう時もある。
「さて、どうするか・・・」
再び、思考の海に沈もうとした時、少女が千堂に声を掛けた。
>「大丈夫だよ若先生、ここにいる皆呪われてるようなものだし。
 今更呪いが一つや二つ増えたって、これ以上悪くなりようがないよ」
少女は、背伸びして、ぽん、と千堂の肩を叩いた。
千堂は、一瞬だけポカンと口を開ける。
「く、くくくくく・・・。い、いや、確かにそうだ。くく、確かにこれ以上は呪われないか」
少女の頭を撫でて、千堂は覚悟を決める。
今も危険な状態で、今更、命の心配をしてもしょうがない。
千堂は、このまま所持をする事に決めた。
その時、視界の隅に黒髪を腰まで伸ばした紅い着物の少女がこちらに微笑んでいるのが映った。
その方向へと振り向くが、誰もいない。
千堂は首を傾げた。
「気のせい・・・か?」

106 名前:千堂 秋哉 ◇NLsMvkQUjA代理投稿 [sage] 投稿日:2008/01/24(木) 21:10:29 0
>「報告書の蜘蛛ですね。確かに馬鹿でかい。」
巨大蜘蛛を見た、鈴木の感想は一言で終わった。
それ以外、言い方が無かったのかもしれない。
「確かにでかい。ちっ、まだ厄介なのが残ってやがる」
>「小窓を銃眼代わりに、ここから撃っても殺せないな。」
顔を上げて、鈴木がこちらを見る。
「はいはい、判ってる。・・・って、何をしている?」
MP7を見つけた鈴木が、持っていたトンプソンを置く。
そのまま、もう一つのMP7を差し出して来た。
>「こっちに切り替えましょう。弾は多分、腐っていない。ダットサイトも付いている。」
>「トンプソンは捨てて、こっちに持ち替えてください。」
「りょーかい」
千堂も持っていたトンプソンとマガジンに予備弾を置き、鈴木から渡されたMP7とマガジンを受け取る。
「意外と軽いな・・・。まぁ、さっきと比べれば当然か・・・」
何度か銃を構えて、自分なりの使い方を学んでいく。
>「さてと、蜘蛛がおるからと言って、ここから進まん訳にはいかんな」
>「行きましょう。まだまだ、地下に潜らなくてはいけない。」
「そうだな、さっさとこんな所から脱出したいぜ・・・」
そのまま足を踏み出して、武器庫を出ようとした時に少女がポツリと呟いた。
>「あんな蜘蛛、火炎放射器で焼き払っちゃえばいいのに」
その言葉に、鈴木が反応して足を止める。
そのまま踵を返して、火炎放射器を持って小窓まで戻り始めた。
「何をやってるんだ・・・?」
突然の行動に戸惑うが、鈴木を置いていく訳にも行かずにその場で待機する。
しばらくして、やるべき事を終えたのかこちらへと戻ってきた。
ソレと同時に「ビィイイッ」という鳴き声が聞こえた。
>「先へ進みましょう。」
鈴木はその声に意に介さず淡々と告げる。
千堂は扉を開けて、辺りを確認する。
ゾンビの姿は無し。
「判ってるよ。あんたが何をしたのか知らないがさっさとここを離れた方がいいな。
 なんか嫌な予感がする」

所持品: 腕時計 古刀 脇差 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
    H&K MP7(20)マガジン(20)×6
    レミントンM700(5) 予備弾(60)
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 巨大蜘蛛を目撃する
自分の状態: 良好

107 名前:綾小路 桃華 ◆qxq/q324nk [sage] 投稿日:2008/01/25(金) 09:24:53 0
>93-95 >99 >103
あたしはアンディの昔話にじっと耳を傾けた。
「素敵な樫の木だったのね」
話してくれた以上のことをあたしから聞くつもりは無かった。
だってアンディは明るく話してくれたけど、ただ楽しいだけの少年時代じゃ無かったとわかったから。
「煙草の匂いで安心できるなら、ミスタ・ルイスとはうまくやっていけるかもね」
だってすごいヘビースモーカーだもの。
アンディはラッキーストライク持ってるかしら?

>「来ざるを得なかったのさ。我が親愛なる友人であるミスタ・ルイスのお陰でね。 
>生きていて何よりだよ、お嬢さん。 
「うん、ありがとう!取葉さんも無事でよかったわ!」
あたしは取葉さんの言葉を額面どおりに受け取った。

クローンは三葉虫もどきを鷲づかみしている。
「だ、ダメよ触っちゃ。は、早く捨てなさい!」
あたしは青ざめた顔で、あわあわと警告した。
だけどクローンは、Gの幼体をちょっと変わった玩具を見つけたくらいにしか思ってないようだ。
散々観察した後、興味を失ったクローンはGの幼体を投げ捨てた。
>「少しずつ思い出してきたの。」
思い出した?
「何を思い出したの?……うわっうわっ!!」
あたしは靴先をすり抜けようとした幼体を片足立ちで避けた。

「た、助けひっ!? 
 ひは…あぐぅ…」 
取葉さんの足元から女の人の声がしたとたん、彼女は電気ショックでも受けたように飛び起きた。
三葉虫もどきに気を取られていたあたしは、今の今まで女性がいた事に気づいてなかった。
女の人はあり得ないような体勢をしていた。おなかの筋肉がぶちぶち千切れる音がした。
あの人の体の中に、何かいるんだということはあたしにも理解できた。

女の人の断末魔と、骨や筋肉が砕ける音、湿った何かが落ちるような音が聞こえてくる。
>「ああ、やっぱり不要な遺伝子は、プールから排除するべきだった。」 
思わず振り向いてしまったあたしは恐怖に竦みあがった。
女の人から出てきた者は、眼球の無い異形の胎児だった。
クローンと同じで見る見るうちに成長していく。
 
>「パパ、逃げて!早く!」 
>「くそ、お前さんも来るんだ!事情を説明してもらうぞ!」 
ミスタ・ルイスが怒鳴る。だけどクローンの代わりに答えたのは取葉さんだった。
>「逃げるべき、だろうね。だが、足は速そうだ。」 
取葉の両腕が変異した。盾と剣みたいな形をしている。
>「先に行き給え。多分、彼女も私に協力してくれるだろう。」 

プールから戸口までの僅かな距離が、こんなに長く感じられるとは思わなかった。
ようやくミスタ・ルイスの元までたどり着いたあたしは、負担にならないよう気をつけながら抱きついた。
あたしは泣きたかった。
もしかしたらあたしも、あの女の人と同じ末路を辿る事になるかもしれないのだから。

あたしはミスタ・ルイスに抱きついたまま、くぐもった声でたずねた。
「さっきGに襲われたとき、あたしはMP5をなくしてしまったの。
 ミスタ・ルイスは、片腕とその怪我で狙いをつけて撃てる?」
出来ないのなら、この場に残ってもあたし達は足手まといにしかならない。
でも、これは取葉さん達を見捨てて逃げる事への大義名分なのかもしれない。
「アンディは、あいつに対抗できそうなものを何か持ってる?」


108 名前:G幼体・変異体 ◆G5mVYrKZS6 [sage] 投稿日:2008/01/25(金) 11:50:32 0
>>95>>99>>103>>107
「グルルル…」
「キキキ、キキキ…」
変異体は唸りながら身構え、取葉らを睨み付けている
幼体の群れも包囲を縮めながら距離を詰めてくる
明らかに襲い掛かるタイミングを計っている様子だ
そこへ…

「うふふひひ、おめでとう…、そこのお嬢さん
私はGの意思を代弁する人形、君たちに彼からの伝言を伝えに来た…」
不気味に低い声でしゃべりながら部屋の奥から姿を現したのは、多くのG幼体が取り付いた死体だった
白衣を着ており、ゾンビのような緩慢な動きで近付いてくる

「彼は君たちの連れているその少女を、自らの後継者と目したのだ…
そのクローンの存在が、少女がGウイルスと適合する遺伝子の持ち主であることを物語っている…」
そう言いながら、アンディの連れているクローン桃華を指差す

「少女よ、今こそGウイルスを受け入れ、次代を担う最強の存在となるのだ
心配は要らない、先ほどの女のように体を内部から食い破られるようなことはない
君の肉体そのものが完全なG生物として進化・適合を続ける完全体となるのだ…だ、だだ…」
うわ言の様に口走りながら桃華に接近している
が、騎士のような戦闘形態を取っている取葉を目撃し、一歩後退して距離を取る男

「そこでだ、少女以外の君たちに用はない
彼の手を煩わせるわけにも行かないのでな
大人しく…ここで死んでくれたまえ」
と同時に、手を振り下ろすような合図をする男
その瞬間、変異体が一気にプールから躍り出て、巨体に任せて取葉に襲い掛かる
幼体も次々と桃華以外の人間に襲い掛かり始める

109 名前:森村 彩 ◆gnJnZEDBsY [sage] 投稿日:2008/01/25(金) 16:29:49 0
>102 >104 >106-107
私の呟きを聞きとめた鈴木さんは、金属製のラックを引っ張ってきた。
銃で例の小窓を壊すと、下から胸が悪くなりそうな死臭が漂ってくる。モフがキャンと鳴いて私の元へ戻ってきた。
鈴木さんは、火炎放射器の燃料を階下に注ぎはじめた。
さっきとはまた違う種類のすごい匂いがした。
何だか気分が悪くなりそう。

鈴木さんが煙草を投げ捨てると、階下から身の毛もよだつような叫び声が聞こえてきた。
>「先へ進みましょう。」
>「判ってるよ。あんたが何をしたのか知らないがさっさとここを離れた方がいいな。 
 なんか嫌な予感がする」 

「鈴木さん、あなた調子はどうなの?何だか顔色が悪いようだけど」
山田さんが鈴木さんの血まみれの顔を注意深く見た後、そう質問した。

私は部屋を出て扉を閉めた。
誰もいないはずの背後の部屋から、何か物音が聞こえた気がした。
じっと耳を澄ますけれど、それ以上何も聞こえてこない。
扉を開けてまで確認するのはちょっと怖かったので、私はその件に触れないことにした。

「ところでおじいちゃん、さっきの手鞠を持った赤い着物の少女って何かな?」
私はなにげなくおじいちゃんに尋ねた。
「確かそんな女の子が出てくる怖い話、友達から聞いたような気がするんだけど・・・・・・。若先生は知ってる?」

110 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/01/26(土) 19:03:03 0
>86 88 101
>「俺はそれでもいい。今は君たちを・・・信じるしかなさそうだしね。」
>「背中は任せたよ、シノザキさんは列車の向こうだし・・・・ ところでコレはどうする?」
「OK、素直な態度は嫌いじゃあない。お陰で同胞達も血を流さずに済んだ、ありがとう」
・・・にしても、なんの当てもなくこの電車を走らせたのか?無計画というかなんというか・・・。
まあ、こいつ等が元いた場所もこちらと似たり寄ったりと行ったみたいだから、事態の好転にはまるでなっちゃいない。
ところで、川崎はシノザキと言ったか?それは俺の知っているシノザキだろうか?
だったら素敵だ、とてもとても眩暈がするほどに素晴らしく素敵な事だ。
・・・・・・まあ、それは後々川崎に聞けばわかるだろう。
そこまで考えたとき、ぶっ倒れた男(>86)の目の前に川崎の大鎌が振るい落とされる。
刃が風を斬り裂き、その音に男はビクリと身体を振るわせた。
「なんともまあ過激な起こし方だな。間違えば脳天にグサリ、そのまま昇天だ」
先程の石を投げた時のコントロールを見る限り、川崎がそんなヘマするとも思えないが。
未だに倒れている男の首根っこを掴むと無理矢理引き起こす。
「おはよう、よく眠れたか?いい夢は見られたか?そうかそうか、それは何よりだ」
男に口を挟ませることなく喋ると、首根っこを掴んでいた手を放す。
支えを失った男は後ろに大きくよろけ、そのまま尻餅をついた。
「自己紹介をしておこうか俺はJudas、今から同胞達と共に君達のボディガードをする事になった、どうぞよろしく」
口に裂けるような笑みを浮かべ、男に握手を求め、手を差し出した。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:男に握手を求める

111 名前:イージス ◆vnMt3fk8bc [] 投稿日:2008/01/26(土) 22:59:40 0
糞スレあげ

112 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/01/27(日) 04:39:07 0
>>101>>110
素晴らしいスピードで話が悪い方へと進んでいく
二人は様々な交渉技術でこちらがいつでも逃げられるように仕掛ける事も無く話を進めて相手の申し出を受け入れてしまった
川崎の野朗は宇宙人と相性がいいのか、背中を任せてしまうし……
あ、俺の事聞いて…
…あっぶねぇ…鎌落としてくれちゃったよ……
やべっ…俺、びくついた?動いたのわかった?わかるよなぁ…
やばいやばいやばいやばいやばやばいやばいやばいやばい
えぐっ…あ…
宇宙人につかまれて俺は強制的に立たされた
んで脱力してたから無様に尻餅をつく
ぁぁ……はは…は…
>「自己紹介をしておこうか俺はJudas、今から同胞達と共に君達のボディガードをする事になった、どうぞよろしく」
耳まで裂ける様な凶悪な笑みを浮かべて手を差し伸べる宇宙人、ジュ…発音難しいな、宇宙語は、英語に似てるだけまだいいけど…
……手を差し伸べてるのにとらないのは某深緑の智将っぽい性格の人なら即座に俺を殺すだろう
でもとったらとったで超握力でみしっとやられるかもだし……
……俺は立ち上がって、深呼吸を一つすると…
素早く男の手を握り、上下にこうさっさとふって、手を離した
「俺はのびたです、のびのびた」
会釈して、俺は一気に距離を取って城戸さんの背に隠れる
偽名使う意味があるかどうかは謎だが
俺って名前が珍しいから住所特定とかされそうで…(いやその前に殺されるだろうけどさ)
…自分でも何してるんだかわからんほど緊張して電光石火の勢いで事を運んだけど……
何か今になってから怖くなってきた……
俺は何かもう恐怖のあまり思わず城戸さんの背にしがみついてしまう
汗が湧き出る
城戸さんすみません、大変すみません気持ち悪いと思いますが謝る事しかできません
俺はただ恐怖にかられ、城戸さんの背で震えた

113 名前:トリップディスクロージャ[] 投稿日:2008/01/27(日) 18:49:58 0
森村 彩 ◆gnJnZEDBsY
#ごめんね

ミヒャエル ◆l2/fr.zO7w
#シューマ

G幼体・変異体 ◆G5mVYrKZS6
#GGENERAT

イージス ◆vnMt3fk8bc
#kiki

114 名前:城戸 将也 ◆1yEsXVEm.Y [sage] 投稿日:2008/01/27(日) 20:27:02 0
>101
川崎・・・川崎さんというのか。
俺は彼と謎の男の話を聞きながら、大森という青年に目を向ける。
年恰好からいってまだそれ程の年齢でもないだろう。
こんな場所にまで連れて来られて気が動転するのも無理はない。

>「背中は任せたよ、シノザキさんは列車の向こうだし・・・・ ところでコレはどうする?」

川崎さんも、男の提案を受け入れたようだ。
今は、状況が最悪な以上それ以外の選択肢もないと言える。

>目線を送りながら>>86の目の前に大鎌を振り落とす、まぁ、気づいてるはずだしこれで動くだろう。

川崎さんは、そう言うと大森さんへ向け大きな鎌を落とした。
俺はあまりの光景に一瞬、目を閉じ息を呑む。
だが、鎌は彼の寸前で落ちているだけだった。
「・・・す、すごい起こし方ですね・・」
俺は呆然と見つめるしかなった。

>110
男はユダ、と名乗った。
俺達と行動を共にする以上、今は彼も仲間という事になる。
>「自己紹介をしておこうか俺はJudas、今から同胞達と共に君達のボディガードをする事になった、どうぞよろしく」
ユダ・・・いや、ユダさんは大森さんへ手を差し出す。
どうやら握手をしたいという事らしい。

>112
>「俺はのびたです、のびのびた」
会釈して、俺は一気に距離を取って城戸さんの背に隠れる

大森さんは俺の後ろへ隠れ、握手をしようとしない。
当然といえば当然だ・・・幾らなんでもこの状況に冷静でいられるわけがない。
俺はゆっくりとした口調で大森さんへ向かって話す。
「今は、こうするしかないと思います。確かに、彼等は危険かもしれないが・・・
ここで敵対すれば俺達に勝ち目はありません。今は、何とか耐えるしかありません。
でも、必ず・・・ここにいる人達は、大森さんは僕が、守ります。それだけは約束します。」

状況:大森さんを説得

115 名前:トリップディスクロージャ[] 投稿日:2008/01/27(日) 21:36:37 0
城戸 将也 ◆1yEsXVEm.Y
#東京特許

116 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/01/27(日) 23:12:31 0
>>99>>103>>107-108
>「素敵な樫の木だったのね」
アンディは、微かに頷く。
バイザーに遮られた表情は、よく見えない。
>「煙草の匂いで安心できるなら、ミスタ・ルイスとはうまくやっていけるかもね」
「ただ昔の職場の先輩だったりすると、ちょっとね。」
自然と緊張した声を誤魔化し、苦笑を浮かべる。

>「ああ、やっぱり不要な遺伝子は、プールから排除するべきだった。」
>「だからお前、面白くないって言ったろ。」
遺伝子プールと水泳用のプールを引っ掛けたジョークの応酬をしている二人組の片割れが
ミスタ・ルイスのようだ。
二人の年齢差から面識は無いと考え、アンディが警戒を解く。
周囲を這い回るG幼体を刺激しないように、ゆっくりと近寄る。
背後から物凄い音がしたので、振り返った。
プールに落ちたOLが生み出した変異体を見て、銃の安全装置を解除する。
アンディの持っているサブマシンガンのようなデザインの銃は、
コンパクトなオートマチック・ショットガンだ。
装弾数は15発で、一秒間に5発撃つ事が出来る。
>「くそ、お前さんも来るんだ!事情を説明してもらうぞ!」
ミスタ・ルイスが、本物の桃華を抱きしめながら、クローンに向って叫ぶ。
しかし、クローンはG変異体を睨み付けるだけだ。
>「先に行き給え。多分、彼女も私に協力してくれるだろう。」
取葉と呼ばれた男の両手が、剣と盾に変化していた。
「・・・何それ、CG?」
アンディがパニックを起こしそうになる。
G幼体を体中に貼り付けた研究員の登場が、パニックに拍車を掛ける。
>「彼は君たちの連れているその少女を、自らの後継者と目したのだ…
そのクローンの存在が、少女がGウイルスと適合する遺伝子の持ち主であることを物語っている…」
アンディの視線が、クローンへと向けられる。
「思い出したわ。」
そう言ったクローンの爪は、生みの親であるGと同じように鋭くなっている。
「いやよ。」
クローンが申し出を一蹴する。
「絶対に貴方みたいにならないんだから。」
クローンの目には、涙が浮かんでいる。
「だって、パパが悲しむもの。」
クローンが振り返り、ミスタ・ルイスを一瞬だけ見た。
その隙に、アンディが戸口へと移動する。
>「アンディは、あいつに対抗できそうなものを何か持ってる?」
「解らない。火炎手榴弾なら、3つだけあるけど・・・」
腰の辺りに着いているポーチを叩く。
>「そこでだ、少女以外の君たちに用はない
彼の手を煩わせるわけにも行かないのでな
大人しく…ここで死んでくれたまえ」
変異体が取葉に襲い掛かり、それを倒そうとクローンが飛び掛る。
凄まじい数の幼体が、プールから這い出してくる。
ブルーの床が、紫色の動く絨毯の群れに占領されていく。
アンディが先頭を走る群れに向って、散弾を撃ち込む。
十匹近い幼体が、体液を撒き散らしながらひっくり返った。
「ねぇ、あの二人に任せて逃げませんか?」
左腕を失ったミスタ・ルイスにアンディが囁き掛けた。

117 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/29(火) 23:15:49 0
>104>107>109
>「ビィイイッ」
分校の校庭では蟻の巣に塩酸を流し込み、ここでは階下の蜘蛛を焼き払った。
まったく、俺は何をしているんだろうな。
>「判ってるよ。あんたが何をしたのか知らないがさっさとここを離れた方がいいな。
 なんか嫌な予感がする」
「気にしないで下さい。大した事じゃありません。」

>「鈴木さん、あなた調子はどうなの?何だか顔色が悪いようだけど」
山田あすかが、まず俺の顔を見て、それから俺の目を覗き込んだ。
俺は何となく、そして全力で彼女の腹に拳を叩きつけた。
内蔵が潰れる感触がして、拳の先が背骨に当たるのが感じた。
その場に座り込んで、餌を欲しがる金魚みたいに、唇をパクパク開けたり、閉じたりしている。
金魚と違うのは、キスをしてもいいか、そうでないか位だろうな。
まだ彼女は恐怖やら危機を抱いていなかったと思う。
散々可愛がった後に、蹴り飛ばされた犬みたいに何が起きたか理解出来ていないんだ。
俺は彼女の髪の毛を掴んで、武器庫へと引きずり込んで鍵を内側から掛けた。
その途中で、手に絡まった彼女の髪の毛に気がついて、振り落としたんだ。
彼女は腹を押さえて、そうしなきゃ内蔵がはみ出るんじゃないかって思っているみたいだった。
何回も見た光景と重なって、腹を撃たれた訳でもないのにそうしている彼女を見た瞬間、笑い出しそうになった。
涙が零れて、マスカラがちょっぴり解けている。
俺は彼女の脇腹を無造作に蹴っ飛ばした。
軍用ブーツ越しに肋骨が砕ける感触が解って、転がる彼女を追いかけた。
彼女の周りで埃が舞上がって、俺は咳き込んだ。
金属ラックから、煙が微かに出ていたから、かもしれない。。
うつ伏せに倒れている彼女にもう一発蹴りを入れて、仰向けにする。
「ふと思ったんだが。」
折れた肋骨を踏みつけると、彼女は体を震わせて、足を退かそうとした。
「本当に、この村の外は安全なのかな?実は、村の外にもゾンビやら化け物の群れが居るんじゃないかな。」
俺は難しい顔をするのを止めて、彼女を見た。
ショック状態から抜け出して、どうしてを通り越して、怒りの表情になってた。
彼女が口を開こうとするよりも早く、肋骨に乗せている足に力を入れた。
再び、彼女が呪詛交じりの呻き声を上げた。
俺は多分、難しい顔を止めて、とても穏やかな笑顔をしていると思う。
ほら、時々居るじゃないか。
誰かが連れている、乳母車、いやベビーカーの方がいいかな。
乳母車って単語が先に出たんだけど、言い直させて欲しいんだ。
多分、そっちの表現の方が、年齢相応に聞こえるだろうから。
ベビーカーの中に居る他人の赤ん坊を眺めた時に、とても優しい笑顔を浮かべている奴がいる。
子育ての責任は負わないが、一番良い所を見せて貰った時に浮かぶ笑顔、と言い替えてもいいな。
「俺達はここで死ぬまで過ごすんだ。そんなに時間は掛からないと思う。」
つまり、世界が終わるまでって事だ。
出来れば、彼女には死んで欲しくなかった。
殺してしまうのは、とても辛い事だ。
生きていれば、例え会えなくとも、連絡が取れなくとも、そういう振りが出来る。
会って、電話を掛けて、話し合う振りが出来る。
お互いが理解し合えて、再び笑い合える振りが出来る。
意外とそういう事で人間は救われるものなんだ。
誤魔化しに過ぎず、傍から見れば狂っているようにも見えるし、諦めきれない女々しい男に見えるだろうけど。
アルコールとセットならば、苦痛が続く時期を生き延びて、再び世界と対峙出来るようになる。
殺してしまうと、それすら出来なくなるんだ。
だから俺はベルトを外して、彼女を引っ叩く用意をする。
振り下ろすたびに、空気を切る良い音がした。
彼女の表情は、恐怖に陥っていた。
まぁ、彼女はGの眷属と化しているから油断は出来ないけれども。
今度こそ、彼女は悲鳴を上げるかな、と思ったんだ。
>「―して。」
彼女が出し抜けに言った。

118 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/29(火) 23:22:20 0
>「―出して!」
小川がデジタルハイビジョンの白昼夢から呼び戻される。
>「舌を出して!」
大して時間は経っていない。
右手には、彼女の髪が纏わり着いている気がした。
黙って舌を出すと、山田あすかの表情が曇った。
>「何をしたの?」
少女が無用な恐怖を抱かない為に、小川は彼女の耳元で囁いた。
演技で無く、本心から少女を心配していた。
彼女は充分過ぎるほど、悪夢を見ているのだから。
「ゾンビの首を食い千切りました。他に方法が無かったので。」
山田あすかが、一瞬固まったのが解った。
>「目が充血している。右目が特に酷い。」
「まともに寝ている時間が少なかったし、単眼鏡を使っていたので。」
>「舌の色がおかしいわ。胃の調子が悪い証拠よ。」
「この村に来てから、軍用携帯食しか食べていません。ビタミン剤を持って来た方が良かったですね。」
困ったような笑顔を浮かべて、老婆に化けた狼の詐話をする。
狩人が狼の真似事をする。
>「ワクチンは?」
「既に打ちました。心配はありません。」
今回も悪意は無く、山田あすかを安心させる為の嘘を吐く。
発症するなら、彼女を助けた上で頭をぶち抜くしかない。
その前に、可能であればユダともう一度、戦いたい。
出来れば、致命傷を負った上であの男を殺したい。
その前に、状況によっては大宮大佐を射殺する必要もある。
村人も助けなくてはならない。
本気でそう考えていた。
「逆にお聞きしたいのですが。」
小川が困ったような笑顔を浮かべて、山田あすかに囁いた。
「寝言、言ってませんでした?貴方の夢を見ていたんです。」
山田あすかが絶句し、そして笑った。

>「確かそんな女の子が出てくる怖い話、友達から聞いたような気がするんだけど・・・・・・。若先生は知ってる?」
少女が歩きながら、老人と千堂に問い掛ける。
小川は、MP7をがっしりと構え、周囲に耳を済ませながら階段を下りて行く。
油断無く、しっかりとした足取りで、地の底を目指して。
地下へ向えば向うほど、コンクリートの壁の痛みが酷くなる。
ひび割れが至る所に走り、崩れている個所すらあった。
所々に水が染み出し、汚水が饐えた匂いを放っている通路に一歩踏み出した。

119 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/01/30(水) 22:09:20 0
>107−108>116
>「さっきGに襲われたとき、あたしはMP5をなくしてしまったの。
  ミスタ・ルイスは、片腕とその怪我で狙いをつけて撃てる?」
「大丈夫。片手で撃つ訓練は受けている。右でも左でも撃てる。」
抱きしめた桃華を安心させるように、マクナブが笑った。
MP5/10のストックを肩に押し付け、安定させる。
右手と右肩で2点保持をすると、サブマシンガンは地面に据え付けられた機銃のように安定する。
安定こそが射撃の全てだ。
「只、マガジンチェンジは無理だ。俺の代わりにマガジンチェンジをしてくれ。
 その間、俺は拳銃で時間稼ぎをする。いいね、君にしか頼めない事なんだ。」
彼女が無くしてしまったMP5との違いは、使用する弾薬の違いだけだ。
太腿に括り付けられたマガジンポーチには、予備のマガジンが2本、合計60発収まっている。
「そっちの坊やも、俺が弾切れの間は援護してくれ。そっちが弾切れになったら、俺達でフォローする。
 俺達は、一つのチームとして動く。」
マクナブが古参の曹長の顔付きで厳かに言った。
ブリテン島がローマの植民地時代だった頃から現代に至るまで、どんな戦場でもマクナブのような男は、存在する。
司祭の説得力と殉教者の熱狂、エルサレム生まれの希代の詐欺師イエス・キリストの狡猾さを兼ね備えた男達が。
「俺達は、出来る事をする。少なくとも雑魚の面倒は俺達で見る。
 取葉には、あの化け物を殺して貰う。」
>「アンディは、あいつに対抗できそうなものを何か持ってる?」
最新モデルの甲冑に身を包んだ十字軍兵士に向って、桃華が問い掛ける。
>「解らない。火炎手榴弾なら、3つだけあるけど・・・」
「それだけあれば充分だ。屋上まで撤退しながら、火炎手榴弾で糞虫どもを焼き殺す。
 多分、使ったらフロア中のスプリンクラーが作動するから、一フロアで一つの手榴弾を使う。」
最後の一つは、体中に産卵管を巻きつけた変異体に使うべきだろう。
Gの眷属の生命力は、予想を遥かに越えているのだから、より強力な火力で対処するべきだ。
>「だって、パパが悲しむもの。」
クローンとマクナブの目が合った。
プールから這い出してくる数十匹の虫の群れにアンディがショットシェルを叩き込む。
>「ねぇ、あの二人に任せて逃げませんか?」
アンディの囁き声は、とても甘美な悪魔の囁きだ。
だが、マクナブはゴミ虫を見るような目を向けた。
「俺達全員で生き残る。彼女も含めてだ。異論は許さない。解ったか?
 その為に俺達は、俺達の成すべき事をする。」
彼女を助けたかった。
「桃華にそっくりだから」とか、「彼女の代わりに家族になってくれるかもしれない」という、
下らない願望の為では無い。
彼女は泣いていた。
他に助ける理由が必要だろうか?
問い掛ける必要など無い。
答える代わりに、マクナブは幼体を体中に引っ付けた研究員に銃弾を叩き込む。
「取葉!それから・・・大きい桃華!火炎手榴弾に注意しろ!
 若いの、後退するから糞虫の群れが出入り口に差し掛かった所で、手榴弾を投げ込め!」

120 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/01/31(木) 23:07:01 0
>109>117-118
>「気にしないで下さい。大した事じゃありません。」
「そうか・・・。大した事じゃないんだな?」
千堂は鈴木の言葉に疑うように目を向ける。
そこで、鈴木の顔色が悪い事に気付く。
近くにいた山田あすかも気付き、鈴木の容態を見る。
千堂は自分には何も出来る事は無いと判断して、前を警戒しながら進む。
後ろから聞こえてくる鈴木と山田あすかの声を聞きながら。

(ゾンビの首を食い千切るね・・・。無茶するもんだぜ)
後ろにいる鈴木に、少しだけ視線を向ける。
話の内容からして、ゾンビにならない対処はしてある事は確認できた。
だが、そのワクチンが効いているのかは千堂には判りかねた。
(これからは、少しばかり後ろにも注意した方がいいな・・・)
できれば、このまま何事も無いようにと千堂は普段祈る事の無い神様へと祈った。

>「ところでおじいちゃん、さっきの手鞠を持った赤い着物の少女って何かな?」
>「確かそんな女の子が出てくる怖い話、友達から聞いたような気がするんだけど・・・・・・。若先生は知ってる?」
「う〜ん、俺はあまり聞いた事が無いな〜。彩ちゃんこそ、思い出せないのかい?」
少女からの問いに千堂はどこか誤魔化すように答えた。
そして、横に視線をずらし古刀を見る。
「少女・・・ね」
千堂は先程見えた少女が、気のせいでは無かった事を悟った。
「今さらだな・・・。今更何が起きても驚きもしないな・・・」
自身の身体を奮い立たせて、さらに精神や五感を研ぎ澄ます。
そして森村 彩に前に進みながら声を掛ける。
「彩ちゃん?また、その少女を見かけたら俺に教えてくれよ?
 もしかしたら思い出すかもしれないからね」

所持品: 腕時計 古刀 脇差 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
    H&K MP7(20)マガジン(20)×6
    レミントンM700(5) 予備弾(60)
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 地下へと移動。

121 名前:???[sage] 投稿日:2008/01/31(木) 23:30:55 0
「ニニ…肉…ダ…、素晴ラシイ…肉ダ…
コレコソ…私ノ追イ求メテイタ肉…ダ…
肉ダ…肉ダ…肉ダ…」

蜘蛛たちを焼き払い、武器庫を後にした小川たち
だが、その後燃え盛るゴミ集積場にもう一つの巨大な影が現れていたことに気付かなかった
二本足で歩くとてつもなく巨大な影、怪獣の如き巨大ハンターの影を

122 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/01/31(木) 23:56:37 0
>112 114
男は俺が差し出した手を取るとブンブンと力強く上下に振る。
特に力を入れていなかった俺の手はそれに合わせてガクガクと揺れた。
>「俺はのびたです、のびのびた」
男−自称のびた−はその言葉と同時に会釈し、城戸の後ろに隠れる。
まるで小動物だ、にしても・・・のびのびた?あの国民的人気アニメの主人公?
泣き虫の意気地なし、そのくせ特技の射撃は素晴らしい性能を誇るというアレ?
まあ、確かに城戸の後ろに隠れてブルブル震えているその姿は・・・見えなくもない。
じゃあ、のび君を宥めている城戸はさしずめ青狸か?
>「今は、こうするしかないと思います。確かに、彼等は危険かもしれないが・・・
ここで敵対すれば俺達に勝ち目はありません。今は、何とか耐えるしかありません。
でも、必ず・・・ここにいる人達は、大森さんは僕が、守ります。それだけは約束します。」
ゆっくりとした口調で青狸城戸はのびたに話す。
にしてもやはりというかなんというか、笑えてしまう程に警戒されている。
「城戸、俺達が危険とかそーいうのは俺達に聞こえない位置で言ってくれ、丸聞こえだぞ?
それと自称のびのびたの大森君、偽名はもうちょい違和感ないのを使ったほうが良い」
意地の悪い笑みを顔に浮かべを城戸とその後ろにいる大森に言う。
「どうやら俺も同胞も必要以上に警戒されているようだな、なんとも悲しいものだね。
まあ、言っても信じないだろうけど、俺は約束をそれなりに守る方だ。
守れる時は守ってやる、守れない時は時間ぐらいは稼いでやるさ、なんの不満もないだろう?」
無論、俺にも勿論メリットはある。強い人間が残るという事は後々の楽しみが増えるって事だ。
生き残った強い人間達を殺して、喰らって・・・そして最後に、最上級の人間小川と殺り合う。
生き残るとかそんなのはどうだっていい、俺は小川との殺し合いを楽しめればいい。
それが俺の頭の中で思い描く最高のシナリオ。その最高のシナリオに少しでも近づく為に強い人間を生かす。
「さて、そろそろ移動するとしようか?・・・と言っても、この列車が通路塞いでいるから進めない。
となると、俺達が来た道を戻るしかないな。途中で扉を何回か見たからそれを虱潰しにあたるしかないだろう」

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:移動の提案

123 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/02/01(金) 20:50:12 0
>>114
>「今は、こうするしかないと思います。確かに、彼等は危険かもしれないが・・・
ここで敵対すれば俺達に勝ち目はありません。今は、何とか耐えるしかありません。
でも、必ず・・・ここにいる人達は、大森さんは僕が、守ります。それだけは約束します。」
言っている事は大変すばらしいんだけど…城戸さん
せっかく俺が偽名使ったんだからそれで呼んでくださいよ…
>それと自称のびのびたの大森君、偽名はもうちょい違和感ないのを使ったほうが良い」
ほら…もうばれちゃったし
ここでいや大森ってのは実は偽名で本名は田中ですなんて言ったらアフォだし…
ってか何でのびた何だよ俺
アホか、俺はアホか!………動揺しすぎで何かギャグが言いたくなったんだな、多分
もういいよ、のびたでも大森でも
>「さて、そろそろ移動するとしようか?・・・と言っても、この列車が通路塞いでいるから進めない。
となると、俺達が来た道を戻るしかないな。途中で扉を何回か見たからそれを虱潰しにあたるしかないだろう」
……へ?
何?この怪人達も迷子なの?あのドアの向こうが悪の秘密基地になってるんじゃないの?
何だかよくわからない、何なんだこの怪人は…
まぁ、んな事はどうでもいい
大方別の組織の怪人がこの組織に襲撃に来て迷子になった
見たいなもんなんだろう
それよかここの外ってどうなってんだ?
まさかあのビルみたいにど偉い事になってる、何てのはありえないけど(あんなのがそうそうあってたまっか、うん)
……ん?
そういや別に上が危ない、何て誰も言ってないよな……
ブラフだ!!
こいつら、上がさも俺達がやばい目にあってきたとこと同じようなもんだと思わせて自分達がついていく口実を作り、それで俺達を自分の都合のいいように移動させ、そんで多分女王か何かに食わせる気でいるんだ!!
それなら俺があそこで自殺しようとしたのを止めたのも納得がいく、こいつらの女王は新鮮な肉を好むんだ
そうはいくか!化け物め!俺は死にたくない!
チャンスをうかがうなんて言ってたら一気に食われてるとこだった…
「あのぉ…俺、脱出路ならわかりますよ」
俺は城戸さんの後ろからおずおずと言った
「あ、多分、ですけど……」
慌てて付け足す、それは多分あるけど確信は無い脱出路で、しかも確実に怪物達の女王の元には行かない脱出路だ
こいつらは顔には出さないがそっちは絶対に行きたくないはずで、しかし説得力はあるから脱出するつもりと表面上装っている以上どうしても行かなくてはいけない道…
「この電車の後ろ、ながーい線路じゃないっすか、多分どこかに地上と地下を繋ぐメンテナンス用の出入り口位あると思うんです」
ここでこいつが「そんな物は無い」とか言えばこいつは黒だ
………何か今日はやたら頭がよく回転するな…、アンサートーカーの能力でも目覚めたのか?俺は

124 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/02/01(金) 21:06:47 0
「この電車、そんな大きく無いから……、そっちの人達から肩車してもらえば上、登れて向こう側いけると思うんです」
事実だ
トンネルってのは皆必ず電車が斜め横だろうが縦だろうが横転しても隙間ができる位大きい
んでこの電車事故でもかがめば俺位入れそうな隙間がある
俺、城戸さん、おっさん(この人はこないでくれた方がありがたいけど)と、幹部怪人は安々入れそうだ
んでこっからがポイントなんだが、大柄な戦闘員(爬虫類っぽい人達)は物凄い頑張れば入れるそうなんだけど、途中でつっかえそうなんだわ
ここでつっかえてる戦闘員を射殺すれば、そいつの体が邪魔で残りの連中はそこを通れない
万一その死体を何とかして次に戦闘員が来ても同じ事をすれば勝てるし、さしもの幹部怪人もあの狭さでは自慢のスピードも生かせない
集中砲火でやっつける事ができるし、あの電車の向こうにはダンディおっさんと言う頼もしい味方もいる
後は俺がさっき言った多分あるメンテナンスハッチから脱出して、外で自衛隊なり警官隊なりに保護を求めればいいんだ
俺は成功の確信は無いが俺の理論の中で完璧なこの作戦の完成に、体が硬直して、背筋がぞっとした
万一失敗すれば、俺は死ぬだろう
怖い……マジで

125 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/01(金) 22:45:16 0
>>122-124
大破した列車からオイルの匂いが漂ってくる・・・
切れたケーブルから漏電し、飛び散る火花によって、漏れたオイルが燃え始めた!
爆発する危険性は低いが、燃え上がる車体を乗り越える事は不可能なようだ。

126 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/02/02(土) 16:38:47 0
>>108>>116>>119
取葉の皮膚に細い管の群れが浮き上がる。
虎を連想させる管の正体は、強化され、全身の細胞により効率良く血液を送り込む為に強化された血管だ。
血管を構成する筋肉は、より強靭な物へと置き換えられ、出血に備え多数の閉鎖システムを備えている。
更に痛覚をカットオフ、代わりにパルスが常時流れる神経ネットワークを全身に張り巡らせる。
痛覚でなく、パルスの送信状況、つまり外傷による切断個所の深さと大きさによってのみ、ダメージをモニタリングする。
これで痛みによって動きが阻害される事は無くなり、ダメージを判断しつつ戦闘の続行が可能になる。
目は、鳥類や犬猫のように瞬膜で保護され、薄っすらと黄色身を帯びている。
>「彼は君たちの連れているその少女を、自らの後継者と目したのだ…
  そのクローンの存在が、少女がGウイルスと適合する遺伝子の持ち主であることを物語っている…」
「ははっ、生物として未完成だね。自己増殖にそんな確率論に頼ってどうする気かね?」
適合する遺伝子の持ち主が存在しなければ、自己を増やす事も出来ないGに呆れた。
「それとも、自己増殖は指して問題ではないのかもしれないね。」
個体の生存性が高ければ、種を維持する事にエネルギーを注ぐ必要性は薄れる。
アメーバや菌類は自己増殖を常に行うが、個体の生存性が保障されているヒトは、生殖をコントロールしている。
取葉の体内も変化は起きている。
造骨機能を活性化させ骨密度を強化、消化器官等の戦闘に不要な臓器を分解、
心肺機能と造血機能を司る臓器の強化へと充てる。
ショックアブソーバたる諸関節の軟骨、筋をより強靭な物へと置き換える。
>「そこでだ、少女以外の君たちに用はない
  彼の手を煩わせるわけにも行かないのでな
  大人しく…ここで死んでくれたまえ」
「・・・我が内なる生物が、それを許してくれないのだよ。」
運命論者の皮肉な笑顔を貼り付け、取葉が答える。
人間離れした皮膚の様相と入り混じった表情が、取葉を悪鬼の如く見せる。
プールから這い出した幼体の群れが、取葉の存在を無視して、戸口へと殺到する。
この群れ自体が、フェイントである事は見抜いていた。
背後で聞こえるショットガンの銃声を無視し、取葉が低く構える。
飛び掛ってくる変異体に向って、アッパーカットの要領で盾を叩き付ける。
自動車に激突する人間が立てる、水を含んだ重い音が屋内プールに反響する。
一撃で首を跳ねる事が出来ねば、御身、童子の相撲の如く掴み合いを演じ、さらには死を迎えん。
さすれば、左手の盾は無用の長物と化し、御身の動きを妨げん。
右手の剣は、杭と為りて、御身を異形の怪物へと張り付けんとする。
適当に間合いを置いて戦わねば、勝利は甚だ難しく、さらには死を迎えんとす。
御身、鋭き剣と類稀なる頑強の盾を持つ身なれど、盾は守りの具に非ず。
盾は戦いの具なれども、その効用は攻めに於いて活きるものなり。
「是非も無い。」
嘗て我が身に住まいし生物と死闘を繰り広げた騎士の声に取葉が答える。
盾に打ちのめされた変異体の足を、床に激突するより早く切りつけ、バックステップ。
>「取葉!それから・・・大きい桃華!火炎手榴弾に注意しろ!
 若いの、後退するから糞虫の群れが出入り口に差し掛かった所で、手榴弾を投げ込め!」
マクナブの呼び声に右手を上げ、取葉が応じる。

127 名前:槍男[sage] 投稿日:2008/02/02(土) 19:18:45 0
「ま、待ってくれよ〜・・・」
突然、小川達の後ろから小さな声が聞こえてきた。
声の主と思わしき男が、小川達とは別の通路から出てきた。
その手には、槍が握られていた。
そして、何故か手錠や首に鎖が巻きつけられている。
「俺も〜・・・俺も〜・・・」
男は虚ろな目を小川達に向ける。
明らかに普通では無い。
ふと、山田あすか達の方に男が目を向ける。
その途端、男の目が変わった。
「俺に・・・女をくれぇぇぇぇぇぇ!!」
そのまま男は槍を持って小川達を襲ってきた。

128 名前:森村 彩 ◆82uf.VOCRI [sage] 投稿日:2008/02/03(日) 09:12:56 0
>117-118 >120
「鈴木さん、その・・・もしかしておなか・・・すいてない?」

それはいつもと同じ夕食の時間だった。
だけど今日は違っていた。
いつも小食なママが、ご飯を5杯食べた。
6杯目からはジャーから手づかみで食べ始めた。
パパはあっけに取られていた私のご飯を奪い、それでも足りないと冷蔵庫を開けた。
尋常じゃない二人にどうしたのか聞こうとしたら、手加減無しで突き飛ばされた。
私が泣いているのに、二人は冷蔵庫の中身を床にぶちまけガツガツ犬のように漁っているだけだった。

両親が私の存在に気づいたのは、家の中の食料を全て食べ尽くした後だった。

――― 夕食を食べ始めたばかりの時に気づいた、両親の充血した目。
なぜか今の鈴木さんにだぶって見えた。
「本当にワクチン打ったんだよね?具合・・・悪かったらちゃんと話してね」
もしかしたらちょっと声が震えていたかもしれない。
私はビスケットの小袋を鈴木さんに差し出した。

「う〜ん、俺はあまり聞いた事が無いな〜。彩ちゃんこそ、思い出せないのかい?」
赤い着物の少女の事を逆に聞かれて、私はうーん、と悩んだ。
全部覚えているが、話すことは躊躇われた。
>「彩ちゃん?また、その少女を見かけたら俺に教えてくれよ?
> もしかしたら思い出すかもしれないからね」
「うん、わかった」
私は頷き、若先生にもビスケットを差し出した。
「お腹がすくと恐いのに負けちゃうよ」
おじいちゃんと山田さんにも配った後、私はビスケットを齧った。
砂をかんでいるような感じだった。味がしない。
「さっきの話だけど、いろんなバージョンがあるんだよね。私よりおじいちゃんの方が詳しいと思う。
 でもあんまり愉快な話じゃないよ。この極限状況で迂闊に聞いたら自己暗示にかかりそうだし。
 私、若先生が呪いに掛かって奇声あげたり日本刀振り回したりしたら嫌だな」

鈴木さんの規則正しい靴音が止まったのに気づいた。
私はなにげなく振り向いた。

現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 地下へと移動。

129 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/03(日) 21:35:27 0
>>55(ミヒャエル)
大宮大佐が言った行動方面から、叫び声が聞こえる。
>「俺に・・・女をくれぇぇぇぇぇぇ!!」
槍を持った謎の人影の後ろ姿が見えた。

130 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/02/03(日) 23:20:59 0
>>119
>「俺達全員で生き残る。彼女も含めてだ。異論は許さない。解ったか?
 その為に俺達は、俺達の成すべき事をする。」
ミスタ・ルイスの眼力に押されて、返事をする事が出来なかった。
>「取葉!それから・・・大きい桃華!火炎手榴弾に注意しろ!
 若いの、後退するから糞虫の群れが出入り口に差し掛かった所で、手榴弾を投げ込め!」
「了解しました、軍曹殿!」
アンディは、思わず新兵時代の返事をしてしまった。
有無を言わせないミスタ・ルイスの眼力には、勝つ事が出来ない気がした。
襲い掛かって来る幼体の群れから後退し、廊下に出る。
幼体の群れは、取葉達を避けて、こちらに向ってくる。
戸口に辿り着いた幼虫の群れの狙い、火炎手榴弾を投げ込む。
真っ白な光の柱が立ち、幼虫の群れを一瞬で灰にした。
およそ3秒間で火は消えた。
「まだ来ます!」
灰になった幼体の群れを越えて、無限に居るのではないかと思えるほどの幼体がやって来る。
スプリンクラーが作動し、強化装甲服の表面を水滴が叩く。
やって来る紫色の動く絨毯にショットシェルを叩き込むが、勢いは殆ど衰えない。
アンディが時間稼ぎをしている内に、桃華とミスタ・ルイスが移動する。
「弾切れ!後退します!」
アンディが援護射撃の元、ミスタ・ルイスに向って走る。

>>126
取葉が盾で変異体を殴りつける。
床に変異体が落ちる前に、斬り付けるタイミングに合わせてクローンが爪で産卵管の一部を切り裂いた。
取葉と同じように距離を取り、変異体の出方を探ろうと身構えた。

131 名前:G幼体・変異体 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/02/03(日) 23:32:13 0
トリップを変えます

132 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/02/04(月) 10:13:56 0
>108 >116 >119 >130
「大丈夫。片手で撃つ訓練は受けている。右でも左でも撃てる。」
そういってミスタ・ルイスは笑った。だけど、反動で受ける痛みは相当なものだろう。
「只、マガジンチェンジは無理だ。俺の代わりにマガジンチェンジをしてくれ。
 その間、俺は拳銃で時間稼ぎをする。いいね、君にしか頼めない事なんだ。」
「うん!わかったわ!!」
「俺達は、出来る事をする。少なくとも雑魚の面倒は俺達で見る。
 取葉には、あの化け物を殺して貰う。」
ミスタ・ルイスはあたしを含めてチームと呼んでくれた。
だからあたしは、その言葉に報いなければならない。
アンディは手榴弾を3つ持っているという。
圧倒的な数の前に、少しだけ、ほんの少しだけ生きる希望が見えてきた。

>108
>「彼は君たちの連れているその少女を、自らの後継者と目したのだ…
>そのクローンの存在が、少女がGウイルスと適合する遺伝子の持ち主であることを物語っている…」
私は多分ぽかんとしていたに違いない。
ごめんなさい、何を言っているのかわかりたくも無いです。他をあたってください。
>「少女よ、今こそGウイルスを受け入れ、次代を担う最強の存在となるのだ
>心配は要らない、先ほどの女のように体を内部から食い破られるようなことはない
>君の肉体そのものが完全なG生物として進化・適合を続ける完全体となるのだ…だ、だだ…」
「だが断る!絶対に嫌!!」
冗談じゃない。あたしは震え上がった。
>「そこでだ、少女以外の君たちに用はない
> 彼の手を煩わせるわけにも行かないのでな
> 大人しく…ここで死んでくれたまえ」
「嫌!それより『彼』って誰っ?!」
あたしの問いには答えず、変異体と三葉虫もどきが皆に襲い掛かってきた。
ミスタ・ルイスが三葉虫もどきを体中にくっつけた研究員に銃弾を叩き込む。
屍を乗り越えてくる三葉虫もどきにアンディが散弾を打ち込むけれど、まさに焼け石に水。
アンディが手榴弾を投げた。
大きな火柱が上がって、一面を焼いたかに思えたけど、まだどれだけかは生き残っていた。
アンディが時間稼ぎをしてくれている間に、あたしとミスタ・ルイスは移動した。
「弾切れ!後退します!」
借り物のシグを取り出し、群れに向けて発砲する。
「取葉さんにクローン!足止めだけでいい、適当にあしらって逃げて!!」
そう、あたし達は逃げ切れさえすればいいのだ。後始末はミサイルが全て行ってくれる。
まあそのことは、取葉さんが一番良くわかっているはずなのだけどね。

「それにしても後何匹残ってるのよ!これじゃ無いわ!!」
あたしはミスタ・ルイスのマガジンポーチに手をかけた。
「ねえアンディにミスタ・ルイス、あの三葉虫もどきをおびき寄せて、まとめてどこかで足止めできないかしら?
 ……スプリンクラーが作動しているということは、防火壁や火災扉だって作動しているんでしょう?」
言ってからはっとした。
さっき虫をぶら下げた死体が話していたこと。
あいつらの一番の目的は、皆を殺すことじゃなくてあたしを捕まえることなのに。
「……ごめんなさい。皆がこんなに苦労してるのは、化け物達をおびき寄せてるあたしのせいなのに」


133 名前:G幼体・変異体 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/02/04(月) 15:59:05 0
>>116
白衣ゾンビ「おのれクローン、何の真似だ!?
        貴様彼を…父親であるGを裏切ろうというのか!?
        同胞である我々にその爪を向けようというのか!?
        …所詮は彼の少女に対する執着が生み出した出来損ないに過ぎないということか
        いいだろう、他の人間どもと一緒に始末してあげよう
        ふん、やれ!」
爪を展開し、こちらに応戦する構えを見せる桃華のクローンに対して驚いている
がしかし、思い直したように不敵な笑みを浮かべ、幼体に攻撃指示を出す

>>119
G幼体「ギイッ!
     ギャッ!?」
次々と銃で撃退されていく幼体たち
しかし、後から後からプールの中から沸いて出てくる
その勢いは一向に留まる気配を見せてはくれなかった

白衣ゾンビ「ケケケ、無駄なことを…
        この下には彼の体の一部である幼体プラントが埋まっているのだ
        君たちがいくら攻撃しようとも我々を殲滅することはできないよ
        いい加減諦め…ぐぎゃっ!?」
G変異体「グオオオッ!」
圧倒的な物量差に余裕をかましているところに、銃弾の直撃を腹に食らう
数メートルほど吹き飛ばされ、壁に当たって止まった
銃弾は腹を貫通し、劣化した肉を抉って腸が食み出している

白衣ゾンビ「ぐが…、私をピンポイントで狙うとはやってくれる…
        だが言ったはずだ…、私は人形に過ぎないと…
        私を倒したところで同胞たちは止まりはしない…
        さあ行け、奴らの肉を好きなだけ食い散らかしてしまうのだ!」
腹を抑えながら、フラフラと立ち上がって再び指示を出し始める
が、その動きは先ほどより更に緩慢になっている

>>126>>130
白衣ゾンビ「なるほど、貴様進化途上の彼の腕を引き千切った『虫男』か…
        進化途上であったとはいえ、彼を戦慄させるほどの戦闘力、賞賛に値する
        だが、その姿への変態は君の心身にも大いに負担を与えているようだが…
        そういう面では君の方が生物としては未完成な存在ではないのかね?
        そこのクローンと同じ出来損ないということだよ」
クローンを指差しながら、嘲るように取葉を見る

変異体「ギャアアアアッ!」
爪を構えて取葉に突撃するが、盾で受け止められ見事に打ち上げられてしまう
そして、追撃に脚と、クローンには産卵管を切り付けられ転倒する
さらに、その巨体は背後に居た白衣の死体に圧し掛かる

白衣ゾンビ「何、あの巨体を一発で打ち上げただと…!?
        うぎゃあああああっ!」
グシャッという肉が潰れる音と共に、変異体の巨体に押し潰される白衣の死体

白衣ゾンビ「が…は、ば、馬鹿ども…めえ…
        こ、ここで…我々を倒して…も、ここから生きては出られな…いさ…
        必ず…彼が、貴様ら…をおお…」
声だけが空しく響き、完全に息絶える白衣の死体
変異体の周辺からは血だまりが広がり始める


134 名前:G幼体・変異体 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/02/04(月) 16:07:31 0
>>132
白衣ゾンビ「君に彼を拒絶する権利などない
        君が彼の跡を継ぐ完全体のGとなるのだ!
        さあ、この手の中に飛び込んできたまえ…」
明後日の方向へひん曲がった両腕を差し出し、ケタケタ笑っている
だが、その後変異体に押し潰されて息絶えてしまった

>>116>>119>>126>>130>>132
変異体「グルルル…」
ゆっくりと立ち上がり、身構えるが、先ほど脚に受けた傷によりバランスを崩す
しかし、その刹那足の傷は消え、再び姿勢を持ち直す
変異体の再生力は通常の成体の比ではない

変異体「グオオオオッ!」
両腕の爪を展開し、再び取葉に踊りかかる変異体
しかし、その寸前で身を翻し、クローンを巨体で押し潰さんと圧し掛かってきた
幼体の勢いは手榴弾の衝撃によりやや弱まっているようだ

135 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/02/04(月) 21:48:36 0
>130>133
>「了解しました、軍曹殿!」
「軍曹じゃない。曹長だ。」
マクナブが苦い顔で訂正する。
「多分、俺達は、同じ連隊出身なんじゃないか?だったらSAS式でやろう。
 良いアイディアが有ったら、遠慮無く言ってくれ。」
時間稼ぎをするアンディにウィンクし、桃華を連れて移動を開始する。
今回は、マクナブのアイディアよりマシな物が無かったら、皆が従った。。
若造だろうが、桃華だろうが良いアイディアを出してくれれば、それに迷わず従う。
階級も年齢も関係無い。
背後から強烈な閃光が投げ掛けられる。
桃華とマクナブの巨大で濃い影が、廊下一杯に広がる。
>「まだ来ます!」
声を無視して、さらに走る。
ショットガンのリズミカルな銃声が途切れた瞬間、このまま走り続けたい衝動を押し殺し、振り返る。
>「弾切れ!後退します!」
「了解!」
アンディと、彼を追って迫る幼体の群れ。
彼がこちらの銃弾に当たらないように廊下の右側を走ると、蟲もそれに合わせて右に寄る。
少しでも射界を取る為に廊下の左側に張り付いて援護射撃を行うが、数は一向に減らない。
銃を撃つたびに失われた左手が、もっと優しくしろと抗議のシグナルを送って来る。
出来る事なら、その場に蹲ってしまいたい。
>「取葉さんにクローン!足止めだけでいい、適当にあしらって逃げて!!」
隣でシグを撃つ桃華の叫び声は、力と自信に満ち溢れている。
彼女の期待を裏切る事だけは、したくない。
>「それにしても後何匹残ってるのよ!これじゃ無いわ!!」
マガジンポーチに手を掛け、桃華が叫ぶ。
アンディが二人の横を走り抜け、援護をするに相応しい距離へと移動する。
>「ねえアンディにミスタ・ルイス、あの三葉虫もどきをおびき寄せて、まとめてどこかで足止めできないかしら?
  ……スプリンクラーが作動しているということは、防火壁や火災扉だって作動しているんでしょう?」
「取葉の負担が増える。あの気味の悪いゴキブリ連中の足止めは出来ても、
 プールから這い出したデカブツを防ぐ事は出来無い。」
防火扉を開ける為には、敵に背を向ける必要がある。
>「……ごめんなさい。皆がこんなに苦労してるのは、化け物達をおびき寄せてるあたしのせいなのに」
マクナブは、耳に入った言葉を無視する。
覚悟は決めた。後はやり抜くだけだ。
「時間のロスは大きいが、一旦、下のフロアに下りてそこで足止めする方法もある。
 俺はそれで構わん。ただ、負担は確実に増えるぞ。」
アンディが後ろで、装填完了と叫んだ。
「ここから一番近い、西側の階段を下りて、東側の階段の防火扉を閉める。
 ゴキブリ連中は、あの若造が右に寄ったのに反応した。
 多分、そんなに遠くまで見えたり、匂いが解ったりしないんだと思う。」
振り返り、アンディが位置に着いた事を確認し、マクナブが弾切れ、と叫ぶ。
「俺は、桃華のアイディアに従うし、文句は絶対に言わせない。
 悪くない。俺もそこまで思いつかなかった。」
マクナブは、諸条件を考慮し、より成功の確率が高い方を選んだだけだ。
「行こう。あの若造、俺達を待ってる。俺達が位置に着いたら、MP5のマガジンチェンジをしてくれ。
 走るぞ!」

136 名前:城戸 将也 ◆BlgXTCDegk [sage] 投稿日:2008/02/04(月) 22:09:49 0
>>122
>「城戸、俺達が危険とかそーいうのは俺達に聞こえない位置で言ってくれ、丸聞こえだぞ?
>それと自称のびのびたの大森君、偽名はもうちょい違和感ないのを使ったほうが良い」
ユダさんが俺と大森さんの話を遮るように語り掛ける。
同時に俺の目を見て、「このヤロウ」という感じで見つめる大森さん。
「あ・・・」
俺は自分の失態にいまさら気付く。大森さんが「のびた」と偽名を使っていたのに
俺が本名を言ってしまった。しかもそれをユダさんに聞かれてしまっている。
「すいません・・・つい。」
バツの悪い顔で大森さんに会釈する。本当にすまない思いでいっぱいだ。

>>124
>「この電車、そんな大きく無いから……、そっちの人達から肩車してもらえば上、登れて向こう側いけると思うんです」

大森さんが他の場所への移動を提案する。
確かにその方法なら元へ戻れる可能性もあるが・・・危険な気もする。


>>125
>大破した列車からオイルの匂いが漂ってくる・・・
切れたケーブルから漏電し、飛び散る火花によって、漏れたオイルが燃え始めた!

どうやら、退路は絶たれたらしい。
こうなると、今ここにいる場所から何とか別の道を探すしかない。
俺はユダさんの話を聞くことにした。

>「さて、そろそろ移動するとしようか?・・・と言っても、この列車が通路塞いでいるから進めない。
>となると、俺達が来た道を戻るしかないな。途中で扉を何回か見たからそれを虱潰しにあたるしかないだろう」


彼等が来た道。一体それがどんな場所へ続き、何処へ向かう道なのか分からない。
だが、進むべき道が分からない以上。今は選択する余裕などないのかもしれない。
「行きましょう。もう、元の場所には戻れない。」
俺は小さく頷くと、燃え盛る電車を後にして歩き出した。


137 名前:ミヒャエル ◆lV/QWYBPUU [sage] 投稿日:2008/02/05(火) 13:32:44 0
>98
>「いや、遅れて済まなかった。すぐに移動しよう。講堂はもうすぐだ」

「おう。用が済んだならさっさと行こうや」

>「……ああ、いや。いかんな、やはり」
>「諸君。ここをまっすぐ、曲がらずに進めば講堂に出られる。そこで少佐や鈴木君と合流できよう。さあ、私が請け負った道案内の仕事はもう終わった。
>これから私は、私が軍人として請け負った任務を遂行しなければならない。少佐に宜しく言っておいてくれ」

老人の言葉の意味を汲み、さらっと別れを告げる。
「そっか。じゃここでお別れだな」

少しの間を置き、後ろへは振り向かずに老人へ言葉を贈り手を振る。
「・・・戦争ってのはよぉ、勝ち負けがねぇんだ。終わらねぇから」
「敗者が勝者に逆転した所で立場が入れ替わるだけの話だ。また同じ事の繰り返しだからな」
「まぁせいぜいあんたで終わらせてくれや。・・・生きろよ?」


残りの者の先導をしながら示された道を進む。
「はぁ〜。しかしいつまでこのジメジメーっとした場所徘徊しなきゃならねぇんだ」

愚痴をこぼしたその時、異様な気配を前方に感じた。
>129
>「俺に・・・女をくれぇぇぇぇぇぇ!!」
槍を持った謎の人影の後ろ姿が見えた。

「・・・おいおいおい。お次は原始人かよ!しかも女って」

Glockを構え、慎重に人影の確認をする。
(参ったなぁ。急がなきゃならねぇってのに)
後ろを静止し、指を口に1本充て静かにするように促す。
そのまま静かに指を向け、存在を確認させる。
(さて、選択だ。1逃走・2射殺・3フレンドリーに・4様子見で追う)
(1は・・・論外だな。道がねぇ。2、野蛮過ぎだな。3・・・野郎に興味はねぇ)
(自動的に4か。まぁ襲われたら殺ればいいだけだな。米兵が)

小声で追う様に囁く。
「ばれねぇ様に静かに行くぞ。迂回もできねぇし先が分かんねぇしな」

慎重に進み謎の人影の後を追う。

(この気配だったのか?何か違う様な気がすんなぁ)

所持品: C4/1ポンド C4用信管*9 リード8m*0 M590C(mossberg)*6(0発装填済み)
Glock 19*25(2発装填済み) オイルライター 投擲武器*1 
建物の間取りとマークの付いた地図帳(55F・40F・B?にマーク) 小型受信機

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡用通路
状況: 講堂方面へ。前方の人影を追尾中

138 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/05(火) 22:31:41 0
>>122>>124>>136
暫く進んだ所に金属製の扉があった。
先程までは閉まっていたが、爆発のショックで開いたらしい。
中からゾンビが10体、飛び出してきた。

2匹は川崎目掛けて襲い掛かり、3匹は城戸に、1匹は大森に向って襲い掛かった。
残りの5体は、先に襲い掛かった5体を追いかけるように向ってきた。

ゾンビの腐敗の度合いから、つい最近、ウィルスに感染したようだが・・・
新しく開いた扉の先には、より地下深くへ潜る為の階段があるようだ。

139 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/02/06(水) 00:25:43 0
>128
「特に空腹は、憶えていませんね。」
恐怖の匂いを嗅ぎ取った小川が、嘘を吐く。
少女が渡してくれたビスケットをポケットに仕舞い、笑顔で礼を言う。
飢えをビスケットでは満たさぬビスケットをポケットに押し込み、ビスケットを齧る面々に紅茶を振舞う。
お茶会のホストとしての笑顔を浮かべ、彼らを気遣う。
と、同時に呪詛とサディズムの牙で柔らかい肉を食み、暖かい血を啜り、本質足る生命を食い散らかしたい。
あの女を殺した過去から、殺される事によって開放されたいと思う。
怪談話に没頭する少女達の傍らで、周囲を警戒し続ける。
>「さっきの話だけど、いろんなバージョンがあるんだよね。私よりおじいちゃんの方が詳しいと思う。
  でもあんまり愉快な話じゃないよ。この極限状況で迂闊に聞いたら自己暗示にかかりそうだし。
  私、若先生が呪いに掛かって奇声あげたり日本刀振り回したりしたら嫌だな」
彼女のコメントは、限りなく正解に近い。
人間は生命や人生、そして死に何らかの意味を見出そうとする。
そこに意味など有りはしないが、何かに縋り付こうとする。
人間など、化学反応が起きる蛋白質の塊に過ぎないのに。

>127
小川が足を止め、MP7の銃口を暗闇に向ける。
金属同士がぶつかり合う音が聞こえた気がしたのだ。
>「ま、待ってくれよ〜・・・」
かぼそい声が、金属の擦れる音の隙間を縫う。
鈍い光を放つ金属が、男が拘束されていた事を物語っていた。
>「俺も〜・・・俺も〜・・・」
船を失ったショックから、ヘロインに手を出し、櫂を片手に彷徨う冥界の橋渡し人、と言ったところか。
>「俺に・・・女をくれぇぇぇぇぇぇ!!」
少女も山田あすかも、トロフィーに過ぎないが、ゲームの要たるポイントを易々と下れてやるつもりは無い。
迷う事無く、MP7をセミオートで3発叩き込む。
高初速の弾丸が当たる度に、カロンは震えるがそれだけだ。
鎮痛剤じみた何かを投与された為か、貫通力しか持たない4.6mm弾の為なのか、判別は付かない。
二人を庇うように地面に引き摺り倒す。
槍が小川の首筋を掠め、壁に突き刺さる。
二人を庇ったまま、男の槍を掴み、動きを封じようとした。

現在地:駐屯地 地下3階
状況:少女と山田あすかを庇いつつ、槍男に反撃しようとする。

140 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/02/06(水) 19:57:01 0
>>132-133>>135
>「軍曹じゃない。曹長だ。」
「し、失礼しました、曹長殿!」
ミスタ・ルイスの迫力に押されたアンディが謝罪し、訂正する。
>「多分、俺達は、同じ連隊出身なんじゃないか?だったらSAS式でやろう。
 良いアイディアが有ったら、遠慮無く言ってくれ。」
そう言ってミスタ・ルイスがウィンクしたので、アンディは少しだけほっとした。

>「了解!」
弾切れを告げ、援護射撃をしている二人の方へと走り出す。
>「それにしても後何匹残ってるのよ!これじゃ無いわ!!」
ミスタ・ルイスが見事な片手撃ちで、援護してくれた。
適当に撃っても当たるだけの数がいるから、桃華の撃った弾も幼体に当たっている。
二人の後方で止まり、ショットガンに弾薬を込める。
>「ねえアンディにミスタ・ルイス、あの三葉虫もどきをおびき寄せて、まとめてどこかで足止めできないかしら?
  ……スプリンクラーが作動しているということは、防火壁や火災扉だって作動しているんでしょう?」
>「取葉の負担が増える。あの気味の悪いゴキブリ連中の足止めは出来ても、
 プールから這い出したデカブツを防ぐ事は出来無い。」
「確かに。でも、あの二人に倒せるんですか?屋上のヘリでギリギリまで待つとか・・・」
>「……ごめんなさい。皆がこんなに苦労してるのは、化け物達をおびき寄せてるあたしのせいなのに」
「装填完了!」
桃華の声を掻き消そうと、アンディが大声で叫んだ。
>「行こう。あの若造、俺達を待ってる。俺達が位置に着いたら、MP5のマガジンチェンジをしてくれ。
 走るぞ!」
二人が走るのに合わせ、追いかけてくる幼体の群れを狙って撃った。
「僕、じゃない。自分もお付き合いします。」
作戦を聞いたアンディは、桃華に向って笑い掛ける。

141 名前:槍男[sage] 投稿日:2008/02/06(水) 23:33:45 0
「あひゃひゃひゃ!!効かないぞ〜!!そんな物は効かないぞ〜!!」
男は小川から放たれる弾丸をくらっても怯む様子を見せない。
明らかな致命傷であるはずの部分にくらっても男は笑いながら突撃してくる。
「ヒャハハハハハ!!お返しだぁぁぁぁ!!」
そのまま勢いに任せた槍の一撃を小川に見舞う。
しかし、その一撃は小川の首筋を掠めて壁に突き刺さる。
その隙に、小川が反撃に転じてきた。
「お前・・・邪魔。邪魔だよーーーーーーーーーーー!!」
男は反撃しようとする小川の顔を掴んで軽々と持ち上げた。
そのままゴミでも捨てるかのように小川を後ろへと放り投げた。
「えへへへ、えへ、さぁ〜てと、これで邪魔者はいなくなった・・・」
男は近くにいた森村彩に顔を近づける。
「いひ?いひひひひひひ。この際子供でもいいや〜。お嬢ちゃぁん?
 お兄さんと良い事しようかぁ〜?」
そのまま森村彩の頬を男は味わうように舌で舐めた。


142 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/02/07(木) 20:08:28 0
>135 >140
あたしの自嘲気味の弱音を、皆聞こえないふりをしてくれた。
だけど、あたしの提案は皆耳を傾けてくれた。
>「時間のロスは大きいが、一旦、下のフロアに下りてそこで足止めする方法もある。
> 俺はそれで構わん。ただ、負担は確実に増えるぞ。」
ミスタ・ルイスが出してくれたプランは
「ここから一番近い西側の階段を下り東側の階段の防火扉を閉める」というものだった。
ミスタ・ルイスが弾切れと叫ぶ。
>「俺は、桃華のアイディアに従うし、文句は絶対に言わせない。
> 悪くない。俺もそこまで思いつかなかった。」
「本当に?!」
あたしみたいなド素人の話を、ミスタ・ルイスがまじめに聞いてくれるなんて。
「じゃああたし達はハーメルンの笛吹きね」
もっとも、連れて行く相手はネズミでも子供でもないけど。

「ミスタ・ルイスの言うと降り取葉さんの負担は増えるけど、あたしっていう餌が消えたら怪物も浮き足立つかも。
 それにクローンだって……ううん、なんでもない」
パパの見てる前じゃ本気で戦いにくいんじゃないかな、と言いかけたのをかろうじて止めた。
もちろん直接聞いてみたわけじゃないけど、なんとなくそんな気がする。

>「行こう。あの若造、俺達を待ってる。俺達が位置に着いたら、MP5のマガジンチェンジをしてくれ。
> 走るぞ!」
「分かった!」
あたしは言われたとおりMP5のマガジンを交換した。空になったマガジンを投げ捨てる。
>「僕、じゃない。自分もお付き合いします。」
作戦を聞いたアンディは、桃華に向って笑い掛ける。
「アンディ、本気なの?!」
アンディの目をみたあたしは、思わず微笑んだ。
「ありがとう!足を引っ張らないようがんばるわ!!」

後ろから三葉虫もどきが音を立ててついてきているのを感じた。
「あれが西側の階段ね!!」
ここで足止めを食らったらアウトね。

143 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/02/07(木) 22:05:08 0
>127-141>128>139
>「うん、わかった」
少女が少し悩んで、千堂に小さく頷いた。
「頼りにしてるよ、彩ちゃん」
頷いた後に、少女は小さな袋からビスケットを取り出した。
そのビスケットを千堂に差し出す。
>「お腹がすくと恐いのに負けちゃうよ」
「有難う。ちょうど腹が減っていた所なんだよ」
千堂は少女からビスケットを受け取るが、すぐに食べようとはしなかった。
その理由は、今いるこの場で物を食うという事を千堂はしたくないからである。
先程まで何度も命の危機にあったこの場所で、何かを喰うという事が恐ろしく感じたのだ。
だが、少女が渡したのは何の変哲もないただのビスケットだ。
問題などある筈も無い。
その事は千堂も頭では判っているが、身体が受け付けてくれない。
だが、食べないといけないだろう。
そうじゃないと、せっかく貴重な食料をくれた少女に申し訳が立たない。
それだけでなく今の内に食べる時に食べて体力の回復をした方がいいだろう。
もしかしたら、この機会を逃すと二度と食べる事が出来ないのかもしれないのだから。
数秒の間だけビスケットを見つめて、そのまま無理矢理口の中に押し込んだ。
ビスケットの味は、何故だか少しだけ鉄のような味がした。

>「さっきの話だけど、いろんなバージョンがあるんだよね。私よりおじいちゃんの方が詳しいと思う。
 でもあんまり愉快な話じゃないよ。この極限状況で迂闊に聞いたら自己暗示にかかりそうだし。
 私、若先生が呪いに掛かって奇声あげたり日本刀振り回したりしたら嫌だな」
「ハハハ・・・。確かにそうはなりたくないな・・・」
少女の話に千堂は少しだけ引きつった笑いを浮かべる。
だが、すぐに真剣な顔つきに戻る。
「まぁ、そんな風にならないように気をつけるさ。なにより、俺はこんな所でくたばるつもりもないしね。
 もちろん、おかしくもならないようにね」
強い口調で語る千堂の眼は、強い意志の光を宿していた。

後ろから聞こえていた足音が一つ止まった。
千堂は怪訝に思い、後ろを振り返ると同時に声が聞こえた。
>「ま、待ってくれよ〜・・・」
「なんだ・・・?」
弱弱しく、今にも倒れそうな声が後方から聞こえてきた。
千堂は階段を下りていたため声の主の姿は見れなかった。
>「俺も〜・・・俺も〜・・・」
声から男である事が分かるが、どこか様子がおかしかった。
千堂が気を引き締めた時に、男の怒声と銃声が鳴り響いた。
銃声がした同時に階段を駆け上がる。
「なっ!?」
上に上がって、最初に眼に入ったのは槍を持った男が少女の頬を舐めている光景だった。
「何してやがるんだ!?お前ぇぇぇ!!」
千堂は、今にも少女に襲い掛かりそうな男の顔に渾身の蹴りを喰らわせる。
男は、少女に夢中だったせいか千堂の渾身の蹴りを顔に喰らって吹っ飛んだ。

所持品: 腕時計 古刀 脇差 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
    H&K MP7(20)マガジン(20)×6
    レミントンM700(5) 予備弾(60)
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 男の顔に蹴りを入れる。

144 名前:ミヒャエル ◆lV/QWYBPUU [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:41:03 0
人影の後を追い始めたその刹那、猛った声が前方より響く。
薄暗くはあるが見覚えのある影が見えてくる。

「・・・なんつーか。絶妙なタイミングだよな」
同意を求めるとも求めないともとれる言葉を呟く。

言い終るかどうかの時、今度ははっきりと見覚えのある『人間』が目の前まで飛んで来た。
既に受身の態勢を整えている『人間』に向けて声をかける。
「折角静かに追っていこうとしてたのに!もぅ!」

「いよぅ!元気か?前の方は良く見えねーけども〜・・・へぇ。また面白そうなのが増えてんのな」
「っておいおい!こっち飛んで来てんぞ!ゴルァ!変な物飛ばすんじゃねぇ!」

迎撃の構えを取るが、小川の手に握られた銃を確認し直ぐに空のショットガンに持ち替える。
「なんだよもぅ!俺は格闘とか銃じゃなくて工作が本業だっつーの!」

持ち替えた銃を逆向きに構え、臨戦態勢を整える。
(ん〜面倒そうだ。とにかく面倒臭そうだ)
「よし!任せた!頑張れスズキー!」

小川に一任しつつ、通路の構造等を確認する。
(あちゃー。こりゃ俺の得意分野じゃ役に立てねぇな。来たらひっぱたくか)

「ほれ!頑張れよー!んな化けもんサクッとやっちめぇ!」

邪魔にならない位置まで退き様子を窺う。
(さてさて。今度こそお手並み拝見といこうか)

(スプートニクさんよ)

所持品: C4/1ポンド C4用信管*9 リード8m*0 M590C(mossberg)*6(0発装填済み)
Glock 19*25(2発装填済み) オイルライター 投擲武器*1 
建物の間取りとマークの付いた地図帳(55F・40F・B?にマーク) 小型受信機

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡用通路
状況: 小川達と再接触 戦闘を静観

145 名前:姫路 幸哉 ◆8aoMc1xOXE [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:18:51 0
>98>137
>「それなら寄り道させてもらおうか。さあ、講堂はこっちだ」
そう言いつつ大佐は歩き出した。薄暗くじめじめした廊下を進んでゆく。
>「残念ながら、この連絡通路が最も短いルートでね。道案内は信用したまえ。私はここの責任者を将校会議で任命されているんだ」
そう言われたので、僕は信じることにした。
大佐達のやり取りを聞きながら、自分は口を挟めることなしに歩く。どうも彼らの会話を聞いていると、
自分が立ち入る隙がないと薄々感じてしまう。
やがて大佐は、一つの扉の前で止まった。
>「ここだよ、用事があるのは。すぐに済ます。しばらくここで待っていてくれ」
そう言うと大佐はすぐに部屋へと入っていった。
後方からぼやき声が聞こえたのは、僕の気のせいだろうか。

>「いや、遅れて済まなかった。すぐに移動しよう。講堂はもうすぐだ」
やがて戻ってきた大佐は、どことなく機嫌が良さそうに見えた。新たに背嚢が荷物として加わっている。
「それじゃ、行きましょうか」
なんとなく気になったが、深く追求しないようにした。
>「おう。用が済んだならさっさと行こうや」
他の人はそうは思っていないようだ。
>「……ああ、いや。いかんな、やはり」
>「諸君。ここをまっすぐ、曲がらずに進めば講堂に出られる。そこで少佐や鈴木君と合流できよう。さあ、私が請け負った道案内の仕事はもう終わった。
これから私は、私が軍人として請け負った任務を遂行しなければならない。少佐に宜しく言っておいてくれ」
「……それじゃ、ここでお別れですか」
任務だというならば仕方がない。そう思いつつもやや心細く感じる中で、僕は頷いた。
「いろいろ、ありがとう。…お気をつけて」
そう言い残し、示された廊下を歩き出す。

暫く進んだところで、異様な叫び声が聞こえた。
>「俺に・・・女をくれぇぇぇぇぇぇ!!」
獣人…ともいえる人が、槍を振り回しながら走り去ってゆくのが見えた。
>「ばれねぇ様に静かに行くぞ。迂回もできねぇし先が分かんねぇしな」
口に指を立てて言われる。頷きこちらもゆっくりと後をつける。
怒鳴り声が前方より聞こえる。
と思えば、先程の獣人がこちらへと吹っ飛んできた。
>「っておいおい!こっち飛んで来てんぞ!ゴルァ!変な物飛ばすんじゃねぇ!」
>「よし!任せた!頑張れスズキー!」
銃を握り締め、邪魔にならない辺りまで退く。彼を見習うことにした。
(よろしくお願いしますよ)

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡通路
状況:別行動組と接触 戦闘を委任

146 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:32:08 0
>123 124 125 136
俺の言葉の後、大森は長々と脱出プランの説明をする。
中々良いプランだが、あくまで地上に出る為だけに重点を置いたプランだ。
それにさっきから漂っているこの嫌な臭いと、音。
説明が終わり、周りの反応を見ている大森を嘲笑うかのように電車は炎に包まれた。
「・・・地上に出るプランとしては中々だが、これで台無しだな。
まあ、地上に出たって腐れ餌と人工物がうじゃうじゃいるのに変わりはない。そう気を落とすな」
大森の肩をポンと叩き、笑いながら励ます。
>「行きましょう。もう、元の場所には戻れない。」
城戸が言った言葉に、俺は頷き、そして歩き出す。しばらく歩くと金属製の扉を見つけた。
おや?俺達が通った時は閉まってたと記憶していたが・・・。
そんな事を考えていた瞬間、半開きだった扉は弾かれたように開かれる。
10匹の腐れ餌だ。人間の匂いに釣られて来たか。
川崎には2匹、城戸には3匹、そして大森に1匹、残る4匹がそれらに続く。
俺は指をバチンと指を鳴らし、同胞達に指示を出す。
「4匹は自由にしろ、即殺、遊殺思いのまま。だが残り6匹は少し待て」
6匹の腐れ餌に続く4匹の腐れ餌に、同胞達は喜びの声を上げて飛び掛る。
出来上がるのは粗挽きか刺身か、はたまた達磨か。
そんな同胞達の楽しげな様子を確認すると、今度は視線を城戸達に視線を移す。
彼らがあの腐れ餌をどう捌くか、それを見たい。
特に・・・大森、彼は追いつめられてこそ本領を発揮するタイプ。
まあ、本当に危なくなったら助ければいい。俺のスピードはあんなウスノロどもに負けやしないのだから。
さあて、一体どうやって捌くのか、お手並み拝見といきますか。
口に笑みを浮かべ、手に持った大森の銃をくるくる回しながら、俺は3人の姿を見つめる。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:戦闘を見学

147 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:33:21 0
俺の作戦は紅蓮の炎に包まれて、失敗した
……いや作戦の真っ最中に燃え出してたらやばかったろうからこれはこれで……
って中にまだ人いたよな!オイ!
あー…しらねぇぞ…俺しらねぇ…怨むなよ………
>「・・・地上に出るプランとしては中々だが、これで台無しだな。
>まあ、地上に出たって腐れ餌と人工物がうじゃうじゃいるのに変わりはない。そう気を落とすな」
腐れ餌と人工物…自衛官と機甲部隊の事かな…
自衛官が腐れ餌ならてめぇはカス以下だ!暗黒異星人め…やたらいい笑顔しやがって、何か俺のクラスの男子でこいつに似てる奴いたぞ…いや関係無いけどさ…
……あいつ宇宙人だったのか?…いや牧村(そのクラスメイト)はこいつとは絶対関係ねぇな、うん、ってか何俺はこんな非常時にあんま話した事のないクラスメイトを思い出してんだ
でも何か牧村似の(牧村、すまん)宇宙人のスマイルと関係無い牧村のおかげで緊張がほぐれたよ…
ありがとう、牧村茂男君…、全く何もしてないけど
>「行きましょう。もう、元の場所には戻れない。」
いちいち強調せんでいいよんな事!
この男は…天然だな…オイ……なんかやたら勇敢な癖に頭のネジが……まてよ
こいつ実は何か変身ヒーローか何かだったりすんじゃないのか?
そう考えればここまで勇敢なのも説明がつくし、あのでかい化け物との戦いでただ一人最後まで残ってたのも変身してたからだと……
……うーん…それは無いにしても何かこの事件と関ってそーだなぁ…あの変な暴走おじさんも……
などと思いながら歩いていると、少し先のドアが開いて中から無数の怪物が……
>「4匹は自由にしろ、即殺、遊殺思いのまま。だが残り6匹は少し待て」
おお!こー言う場面じゃ頼もしいぞ!牧村エイリアン!
すぐさま配下の怪人達が敵の怪人目掛け襲い掛かる……って、何で残りの6匹は待つんだ?
俺はとりあえず迫り来る怪人からじりじり距離をとりながら、怪人の動きから目を離さずに口を開いた
「まきむ……」
っとといけねいけね、牧村もういいって、関係ねぇって…あー非常時だから頭の中の記憶がとっちらかって…
「ぁーじゃない、えーと…なんで6匹は待つんですか?攻撃するとまずいんで?」
体に有毒ガスでも貯まってんのかな…などと思いながら、俺はじりじりと後ずさりつつエイリアンに尋ねた

148 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage もう一度鳥変更します。] 投稿日:2008/02/10(日) 19:25:22 0
>139
>「ま、待ってくれよ〜・・・」
手足に鎖をつけている人が、槍を持ってふらふらこっちに歩いてきた。
でも、明らかに様子がおかしい。私は山田さんにぴったりと寄り添った。
鈴木さんが撃った。
鎖の人は弾にあたったのに、痛そうなそぶりすら見せなかった。
鈴木さんが私と山田さんを庇うように地面に伏せさせる。槍が鈴木さんを掠め、すぐ脇の壁に突き刺さった。
>「お前・・・邪魔。邪魔だよーーーーーーーーーーー!!」
「やめて!!鈴木さんが死んじゃうよ!!」
男の人は鈴木さんの顔をつかむなり、軽々と後ろへ投げ捨ててしまった。
信じられない。この人、どういう体してるんだろう。

>「えへへへ、えへ、さぁ〜てと、これで邪魔者はいなくなった・・・」
私はガタガタ震えた。逃げようと後ずさりしたけど、がしっと肩をつかまれてしまった。
男の手はびくともしなかった。万力のような力でぎりぎり締め上げられ、思わず悲鳴をあげてしまう。
>「いひ?いひひひひひひ。この際子供でもいいや〜。お嬢ちゃぁん?
> お兄さんと良い事しようかぁ〜?」
首を思いっきり左右に振るけど、何の意味も無かった。
(助けて!助けて!!)
怖い。
声が出ない。
全身の血があわ立つぐらいに気持ち悪い。
無意識に流れる涙ごと、男は私のほほをなめた。
腐臭と獣みたいな匂いがした。
>「何してやがるんだ!?お前ぇぇぇ!!」
「センセ、若先生!!ふぐ・・・うええぇぇぇええん!!」
私は若先生に駆け寄ると、泣きながら背中にしがみついた。

>144
>「よし!任せた!頑張れスズキー!」
ロケットパンチの人の声が聞こえる。
若先生の影で震えながら、舐められた頬を赤くなるくらいごしごし擦った。

服装:セーター、ジーンズ、赤い防寒服上下、手袋、完全防水ブーツ、三日月の髪飾り
状態:肩等に噛み傷@治療済(ワクチン投与済)帝国軍実験ウィルスに感染の疑い
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況:槍の男から開放され、千堂さんの背中に逃げ込む。恐ろしさにガタガタ震えている。

149 名前:城戸 将也 ◆BlgXTCDegk [sage] 投稿日:2008/02/11(月) 01:23:27 0
>>138
進路の先に、扉が見える。
この扉がどこへ繋がっているのか分からない。
でも、今はここへ入るしかなさそうだ。

>先程までは閉まっていたが、爆発のショックで開いたらしい。
>中からゾンビが10体、飛び出してきた。

「そんな・・・」
俺は眩暈を感じた。先ほどの脱出、桃華さんやマグナブさんを置いてここまで来た。
あの惨状から逃れる為に、ここへ着いたはずだった。
だが、現実はどこまで逃げ場のない過酷な物でしかないようだ。
どこへ逃げても、俺からあのウイルスとあの会社の影は消えない。
むしろ、逃げれば逃げるだけ奴らに近付いてしまっているような気さえする。

> 2匹は川崎目掛けて襲い掛かり、3匹は城戸に、1匹は大森に向って襲い掛かった。

「(弾は・・・少ししかない。大森さんは武器を持ってるのか?・・・いや。
川崎さんなら心配ないか?彼はこういう事態に馴れてる感じがする・・)」
俺は思慮を巡らせながら、>>146Judaさんを見る。

>「4匹は自由にしろ、即殺、遊殺思いのまま。だが残り6匹は少し待て」

残りの6匹は・・・待て?
俺は彼が何をしようとしているのか、様子から察するにだいたい理解が出来た。
「(俺たちを試すつもりか・・・)」
大森さん>>147はJudaさんと何事か話をしているようだ。
だが、奴等は目前にまで迫ってきている。
自分自身の力で何とかするしかない。俺は拳を握り深く深呼吸をした。
―大丈夫だ。”拒否反応”は収まった。もう、動ける―

俺は意を決すると、迫る3匹の背後へ跳躍した。
一瞬だけだが、俺の体は人間の限界を超えた異常な動きを見せた。
鈍い動きのかつて人間だった”それ”はゆっくりと後ろを向こうとする。
「・・・当てろ。当てるんだ・・・」
自分に言い聞かせながらハンドガンの弾をゾンビに浴びせる。
狙いは至近距離ということもあり、何とか当たりそうな感触だ。

状況:ゾンビ(3体)の背後へ回り込み、拳銃で応戦

150 名前:クローン[sage] 投稿日:2008/02/11(月) 13:08:18 0
>>130>>134-134
>「なるほど、貴様進化途上の彼の腕を引き千切った『虫男』か…
  進化途上であったとはいえ、彼を戦慄させるほどの戦闘力、賞賛に値する
  だが、その姿への変態は君の心身にも大いに負担を与えているようだが…
  そういう面では君の方が生物としては未完成な存在ではないのかね?
  そこのクローンと同じ出来損ないということだよ」
「あ、あたしは・・・・あたしは出来損ないなんかじゃない!パパの娘だもの!」
悲しみが燃え上がり、一瞬にして怒りとなる。
ミスタ・ルイス達が居なくなった事に気が付いたクローンが、四つん這いの格好になる。
「パパに、愛していると伝えて。多分、二度と会えないし、会いたくないから。」
目に涙を浮かべながら、クローンが取葉に囁いた。
>「グルルル…」
バランスを崩した変異体を睨みながら、クローンの体に変化が起こる。
背後で燃え上がる火炎手榴弾の炎と、Gウィルスに秘められた生命の炎が重なる瞬間。
手足が萎縮し、顎と鼻が一体になって、前へと突き出していく。
細いが強靭な4本の脚に重厚な胴体、せり出した鼻面の口には、鋭く尖った牙が並ぶ。
ぴんと立った耳に、一振りごとに空を切る音が響く尾っぽ。
変化を終えたクローンの姿は、巨大な狼だった。
オリジナルである桃華の遺伝子に刻まれた記憶から、現在の姿へと変異したのだ。
美しいくも力強い銀狼。
>「グオオオオッ!」
取葉に飛び掛った変異体が直前で軌道を変え、クローンへと押しかかる。
巨体を支える四肢の、有り余る跳躍力でもって横にステップ、変異体の一撃を回避、
さらに側面から咽喉笛目掛けて飛び掛る。
銀色の影は流れるような軌道の末に、鋭い牙を変異体の咽喉へと食い込ませる。
しかし、その一撃も致命傷にはならない。
クローンの目が取葉に訴えかける。
早く、プラントを破壊してくれ、と。

151 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/11(月) 17:08:12 0
>>146-147
>「4匹は自由にしろ、即殺、遊殺思いのまま。だが残り6匹は少し待て」
>「ぁーじゃない、えーと…なんで6匹は待つんですか?攻撃するとまずいんで?」
大森の質問に答えるように、ハンターの群れが動き出す。
ハンター達は、ゾンビの群れに関心を抱かない。
傘社の研究所に捕まった時に、監視していた人間が見ていたスポーツ番組からヒントを得た、
面白そうな遊びを実行する最高のチャンスがやって来た。
数匹のハンターが燃え上がろうとする列車の残骸から跳躍する。
その内の一匹が、人間離れした跳躍を見せる城戸に向って、鋭い牙を見せる。
残ったハンターの群れは、燃え上がる列車の残骸から、ノロノロと歩いて下りた。
まぁ、ゲームの為だから仕方が無いよな、とゾンビに近寄り、無造作に爪を振るう。
ゾンビの肘から先が切り落とされ、血が吹き出る。
動脈から吹き出る血のシャワーの感触がハンターの皮膚をくすぐる。
今度は低く、爪を振るう。
分厚い骨を切り裂く感触が、ハンターの全身に細波のように押し寄せる。
6体のゾンビが、立ち上がる事も出来ずに横たわる。
丁度、その頃には、別のハンター達も仕事を終えていた。
扉の左右に等間隔に並ぶ、鋼鉄製の6本の柱。
ゾンビを切り裂いていたハンターの群れが、その力強い両腕で達磨の群れを放り投げる。
ボール代わりにゾンビを使った、スリーポイントシュートの練習会が始まる。
ドシュッ!ブズルルルッ
鉄骨が腹筋を破り、腸が傷口から盛大に漏れ出す音。
ココキャ!ブシュシュュ!
続いて肋骨が数本まとめて砕け、更に潰された心臓から血が大量に吹き出る音。
メキャ・・・プツツッ!
背中から鉄骨に落ちて、背骨がへし折れ、鋭くなった先端が皮膚を突き破る音。
ザザッ・・・グシュグシュグシュ!
アバラの下から鉄骨が入り込み、肺が鉄骨の先端に潰される音。
ブシュッ・・・ポンッポンッ!
咽喉から入り込んだ鉄骨が脳を押し潰し、圧力に耐え切れなくなった両眼が飛び出る音。
ゴトン、ドサッ。ゴリッ、ドサ。
一匹はどうやっても成功させる事が出来ず、胴体を両手に抱えてダンクシュートを決める。
肛門の辺りから入り込んだゾンビは内蔵と血を撒き散らしながら、串刺しになる。
鉄骨の先に残った頭部が芸術的な、腸がびっしりと巻き付いたトーテムポールの完成だ。
残りの一体は、王様の為に。

152 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/11(月) 17:09:14 0
>>149
目の前で跳躍した城戸の動きに、ゾンビの緩慢な捕食本能は付いて行けない。
至近距離で放たれた銃弾が、振り返ろうとしたゾンビの顔を捉える。
ゾンビが鼻や顎の残骸、歯を撒き散らしながらゆっくりと、くるくると回りながら倒れこむ。
倒れこむゾンビの目が、信じられないと訴えているように見える。
ウィルスに感染した挙句、こんな薄暗い地下で殺されるなんて。
残りの2匹は、銃弾を浴びながらも城戸に圧し掛かろうとする。
銃弾で時折動きが止まるが、機能停止にはまだまだ追い込めない。
一体が血を流しすぎて、ようやく動きを止めた。
もう一体が城戸に襲い掛かろうとする瞬間、同じように動きを止める。
病人が奇跡を売り物とする聖者に縋ろうとするように、城戸の両肩に手を乗せたまま、
ずるずるとその場に座り込み、動きを止めた。
そして、その背後にいた顔を失ったゾンビが、城戸に襲い掛かる。
初弾が命中した顔は致命傷とはならず、巨大な穴が空いた顔をしたゾンビだ。
下顎は完全に吹き飛ばされ、上顎と舌しか残っていない。
吹き飛ばされた周辺の組織からは血と得体の知れない分泌液が撒き散らされ、
ベビーフードしか食べられない口で、城戸に襲い掛かろうとする。
強力な酸性の胃液を吐き出すべく、舌がびくりと動いた。

>>147
一体のゾンビが、フラフラと大森に近寄ってくる。
大森は後ずさりをし、距離を取ろうとしているが、視線がJudasに向けられている。
その間にゾンビが、距離を詰める。
大森を押し倒し、黒ずんだ歯並びの悪い歯を剥き出しにして、新鮮な肉に食いつこうとする。
体重は驚くほど軽いが、その体重に反して、筋肉は強い。
背後で燃え上がる列車も気にせず、ただ、喰い付こうとする。
巴投げの要領で投げ飛ばしてやれば、ゾンビはそのまま、火の海へと飛び込んでいきそうな体勢だった。

153 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/02/11(月) 21:56:59 0
>>133-134>>150
>「なるほど、貴様進化途上の彼の腕を引き千切った『虫男』か…
  進化途上であったとはいえ、彼を戦慄させるほどの戦闘力、賞賛に値する
  だが、その姿への変態は君の心身にも大いに負担を与えているようだが…
  そういう面では君の方が生物としては未完成な存在ではないのかね?
  そこのクローンと同じ出来損ないということだよ」
そう言ったゾンビも既に、クローンの一撃を受けた変異体の体に押し潰されつつある。
>「あ、あたしは・・・・あたしは出来損ないなんかじゃない!パパの娘だもの!」
空気を震わす怒気を含んだ怒声が、部屋中に反響する。
>「パパに、愛していると伝えて。多分、二度と会えないし、会いたくないから。」
「君のような若い娘がそんな格好を・・・なるほど、そういう事か。」
遺伝記憶を受け継いだクローンが、自らの肉体を変化させる。
「・・・つまり、それは、二度と元の姿に戻る事が出来ないが故に、会いたくないと?」
クローンは、答えない。
ただ低く唸り声を上げるだけだ。
>「が…は、ば、馬鹿ども…めえ…
  こ、ここで…我々を倒して…も、ここから生きては出られな…いさ…
  必ず…彼が、貴様ら…をおお…」
「死体のお喋りほど、聞き苦しいものは存在しないな。」
既に機能を停止した白衣の操り人形から、こそこそと逃げ出す幼体に向って吐き捨てる。
>「グルルル…」
ダメージを受けた変異体が立ち上がるも、バランスを崩す。
取葉は待った。
一撃を喰らわせるよりも早く、回復するであろう事を予測して。
読みは当たった。
>「グオオオオッ!」
全体重を掛けた一撃が取葉に迫る。
横に飛びながら、カウンターで首を狙うが、狙いが逸れる。
フェイントに引っ掛かった取葉が舌打ちをする。
変異体の本当の狙いは、クローンだった。
「良い仕事をするじゃないか。君の考えは、解った。」
以前、桃華にそうしたように、クローンにウィンクをし、プールに向って走る。
走りながら、電気ウナギの発電・蓄電システムを体内に構築する。
石化した幼体によって作られたプラントは脈打ち、幼体を生み出し続けている。
その姿は、珊瑚が産卵している姿に良く似ている。
神秘的なのは同じだが、不快さやおぞましさは、珊瑚を遥かに越えている。
「さっさと下品な口を閉じたまえ。」
幼体を吐き出し続ける産道に、取葉が剣と化した右手を押し込む。
「まさに神鳴る一撃だ。」
深呼吸をすると、取葉の右腕が押し込まれた産道が青く光る。
肉の焼ける嫌な匂いが部屋中を覆い、幼体が石化した外皮の隙間から、黒い煙が噴出する。
立とうとするが、脚が言う事を聞かない。
取葉はその場に座り込み、消耗しきった体力の回復を待つ。
彼女に、どれだけ時間稼ぎが出来るだろうか?

154 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/02/13(水) 00:07:10 0
>141>143−144>148
>「お前・・・邪魔。邪魔だよーーーーーーーーーーー!!」
>「やめて!!鈴木さんが死んじゃうよ!!」
糞ったれジェイコブ・マーリーが小川を軽々と持ち上げ、背後へ投げ飛ばす。
この程度で死ねるなら、さっさと死んだ方がマシだ。
受け身と言えるほど綺麗ではないが、なんとか頭を守れる程度に、地面に激突する事が出来た。
>「折角静かに追っていこうとしてたのに!もぅ!」
ミヒャエルを無視して、小川が立ち上がる。
視線は、例のジェイコブ・マーリーに据えたまま。
MP7は、既に発射態勢にある。
酷く打った背中は痛むが、骨に問題は無さそうだ。
防寒ジャケットのファーは、首筋から流れる血でべっとりと汚れている。
後は、引き金を引くタイミングだけ。
少女が邪魔で、銃が撃てない。
距離を詰めようと、左足から踏み出す。
>「いよぅ!元気か?前の方は良く見えねーけども〜・・・へぇ。また面白そうなのが増えてんのな」
「元気に見えますか?だとしたら、私も一安心ですよ。」
ミヒャエルの声を背後に受けて、小川が再度前進する。
>「何してやがるんだ!?お前ぇぇぇ!!」
千堂の怒声と、強烈な蹴りが男の顔を捉える。
転がるジェイコブ・マーリーは、耳障りな鎖がぶつかり合う音を立てて、こちらに転がってくる。
>「よし!任せた!頑張れスズキー!」
望む所だ。
軍用ブーツの爪先で膝を蹴って動きを封じ、背骨にMP7の銃口を押し当て、引き金を引く。
「体が動かせないのでは?寝たきりか、良くって車椅子ってところですね。
 貴方には、車椅子でなく電気椅子がお似合いですがね。」
槍を蹴り飛ばし、指を踏み砕く。
「だが、痛覚は残るんですよ。痛みはね。くそったれのジェイコブ・マーリー。
 物事を尋ねるのには、とても都合が良いのです。」
小川が距離を充分に取り、警戒態勢に入る。
「その1、仲間は?
 その2、貴方を強化したのは?
 その3。ここには誰が居て、何をしている?」

155 名前:川崎 裕次郎 ◆OI3qUSSSPg [sage] 投稿日:2008/02/14(木) 15:14:45 0
>112
>「俺はのびたです、のびのびた」
城戸の背で震える大森を哀れみのこもった目で見つめる・・・・
>114
>「今は、こうするしかないと思います。確かに、彼等は危険かもしれないが・・・
ここで敵対すれば俺達に勝ち目はありません。今は、何とか耐えるしかありません。
でも、必ず・・・ここにいる人達は、大森さんは僕が、守ります。それだけは約束します。」

>122
>「城戸、俺達が危険とかそーいうのは俺達に聞こえない位置で言ってくれ、丸聞こえだぞ?
それと自称のびのびたの大森君、偽名はもうちょい違和感ないのを使ったほうが良い」
意地の悪い笑みを顔に浮かべて喋っている。

>「どうやら俺も同胞も必要以上に警戒されているようだな、なんとも悲しいものだね。
まあ、言っても信じないだろうけど、俺は約束をそれなりに守る方だ。
守れる時は守ってやる、守れない時は時間ぐらいは稼いでやるさ、なんの不満もないだろう?」

黙って弾薬と鎌のチェックを済ませつつ どこかで銃器の整備をした方が良いかもしれないと思った。

>「さて、そろそろ移動するとしようか?・・・と言っても、この列車が通路塞いでいるから進めない。
となると、俺達が来た道を戻るしかないな。途中で扉を何回か見たからそれを虱潰しにあたるしかないだろう」

大森が脱出路とか言ってるがホケットタバコを取り出すと燃え始めた列車の火でタバコを点した。
「オイルの節約はしないとな」

>136
>「行きましょう。もう、元の場所には戻れない。」
煙を吐き出すと彼らの後ろをゆっくりと着いていった。

>138

1匹目を大鎌で袈裟懸けに切り捨て2匹目に体当たりしそのまま顎に押し付けた45口径で撃ち抜く。

城戸の姿が視界に入るが人間の限界を超えた異常な動きを見せた。

一瞬だったが今の何だ? 

ゆっくりと袈裟懸けにした1匹目に近寄ると消火器で頭を潰した。

所持品:>STI 6.0 EAGLE(6発)と予備マガジン(14)6本、マグライト
S&WM649(5発、お守りとしてこっそり持参。) AKS74U 16発 予備マガジン(30)2本
Chris Reeve ProjectU 、大鎌 、消火器
タクティカルベスト、煙草、ライター、十字架のネックレス(妹の形見)、謎のIDカード 、無線機
眼鏡装着、ショルダーホルスター装備。





156 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/15(金) 00:00:12 0
ageます

157 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2008/02/15(金) 00:00:57 0
・・・失敗しました
再度age

158 名前:G幼体・変異体 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/02/15(金) 00:40:31 0
>>135>>140>>142
「キィキィキキキ!」
幼体の群れの半数は逃げる桃華たちを追い、もう半数は取葉たちを取り囲んでいた
アンディの射撃に仲間の何匹をやられた群れは、更に勢いを付けて追跡を行う
幼体たちは全て、まんまと西側の下り階段を桃華たちに続いて降り始めた
ただ追い掛け、追い縋ろうとしているようだ

>>150>>153
「グウゥゥゥ…」
突如変身したクローン桃華の姿を目の前にしても躊躇することなく突進する
しかし、圧倒的な運動能力で紙一重で交わされ、空しく空振りしてしまう
クローン桃華を見失い、おろおろとしているところに咽喉に見舞われた鋭い爪の一撃
首筋から赤黒い体液が噴き出し、押し殺したような声を上げる
心なしか、一瞬で再生した脚部と違い首の傷は再生がかなり遅いように見える
しかし、反撃とばかりに爪で銀の狼の右脇腹を刺し貫こうと狙って突く

「ギャアアアアアッ!」
その横で、取葉によって体内爆発を引き起こされたプラントが悲鳴を上げる
肉の焼けるような臭いが立ち込めると同時に、産道の入り口から黒い煙と赤黒い体液が噴出する
幼体の供給はすぐさま停止し、これ以上数が増えることは無くなった

159 名前:槍男[sage] 投稿日:2008/02/16(土) 00:21:50 0
少女の顔を舐めて、今まさに男が襲い掛かろうとした時、
強烈な蹴りを顔に喰らった。
「あびょ!!?」
男は、奇声を発して小川の方へと飛んでいった。
その時、男のポケットから赤い液体の入ったカプセルが零れ落ちて、
千堂の足元まで転がっていた。
「クヘ!!貴様ーーーーー!!邪魔するな!!殺してやっ!??」
男の立ち上がって叫ぼうとしたが、言葉は最後まで紡がれなかった。
小川から放たれた弾丸が男の脊髄を正確に撃ち抜いた。
流石に強い生命を誇っていても人間の体を支えていたモノを破壊されたのだ。
男もこればかりは、直ぐには身体を動かす事が出来ない様だ。
「き、貴様等・・・・殺す。殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!殺してやるーーーーー!!」
小川はそんな男を気にせずに痛める。
だが、激痛に晒されているのに痛がる素振りを見せない。
小川はそんな男の様子を気にせず質問をしてきた。
そこで、男はずっと俯いていた顔を上げた。
「イヒヒ、仲間?強化?何をしている?イヒヒヒヒヒ!!そんな事を教えてやる義理はねぇな!!
 ヒヒヒ。だが、いいよ。教えてやる・・・。」

160 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/02/17(日) 01:40:35 0
>>159
>「き、貴様等・・・・殺す。殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!殺してやるーーーーー!!」
男の指が、本来曲がりえない確度で曲がっている。
しかし、男は苦痛よりも憎悪を燃やしている。
苦痛を感じない相手への拷問は、一番厄介な仕事だ。
だとしたら、タマをぶち抜くと脅して、恐怖に訴えるべきか?
小川は、転がった槍を拾い上げ、男を見下ろす。
血塗れの刃を見た途端、首の痛みが強くなる。
>「イヒヒ、仲間?強化?何をしている?イヒヒヒヒヒ!!そんな事を教えてやる義理はねぇな!!
>ヒヒヒ。だが、いいよ。教えてやる・・・。」
ジェイコブと小川の視線がぶつかり合う。
コンクリが割れて地面が剥き出しになった場所まで、男を蹴り飛ばす。
小川は槍の先で男の体をなぞり、弾痕の個所から槍を押し込み、男を地面に縫い付ける。
神経の再生は、槍によって阻まれる筈だ。
「続けて下さい。」
MP7の照準越しに男を見下ろし、小川が冷たく言い放った。

「」

161 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/02/17(日) 02:09:45 0
>140>142
専門家は、その専門知識故に硬直したアイディアしか出せない。
時に素人の方が、自由奔放な発想で専門家でも思いつけない解決策を生み出す。
>「僕、じゃない。自分もお付き合いします。」
>「アンディ、本気なの?!」
アンディも多分、それを理解している筈だ。

>「じゃああたし達はハーメルンの笛吹きね」
「どっちかって言うと、オズの魔法使いかもな。」
最新鋭のブリキ細工のアンディに、生物学的な意味で脳味噌の無い取葉。
恐怖に打ち震える、老いたライオンのマクナブ自身。
しかし、皆がドロシー足る桃華と旅をしている。
良き魔女のクローンと邪悪な魔女の変異体。

>「あれが西側の階段ね!!」
「若いの、ゴキブリ共を頼んだ!」
アンディに背中を預けたマクナブの目に緊張感が宿り、典型的なコーナークリアリングを行う。
「クリア!移動する!」
室内戦訓練施設、キリングハウスで身につけたスキルは、錆付いていない。
「クリア!西側階段、確保!」
階段に備えられた防火シャッターの作動レバーを通り過ぎ、49階の廊下へと移動する。
「クリア!49階通路、確保!移動しろ。」
その瞬間、マクナブの意識がブラックアウトする。
膝ががっくりと落ちて、そのまま床に倒れ込む。
出血による一時的な気絶。
唇は黙示禄の騎士の愛馬のように蒼く、皮膚は天使の翼のように白くなっている。
他でもないマクナブ自身が、二人の負担となった。

162 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/02/17(日) 14:16:47 0
>>142>>158>>161
>「アンディ、本気なの?!」
「勿論!」
アンディが元気良く答える。
>「ありがとう!足を引っ張らないようがんばるわ!!」
「皆で脱出するんでしょ。僕もヘリに乗せて貰うよ。だから、先に行って!」
アンディがその場に残り、二人の援護射撃を始める。
プールの方から、青白い光が見える。
切れ目無く続いていた幼体の群れの最後尾が見えた。
(あれで全部だと助かるな。)
>「あれが西側の階段ね!!」
>「若いの、ゴキブリ共を頼んだ!」
「解りました!おっさん・・・じゃない、曹長殿!」
装填を終えたショットガンを群れに向けて撃ち始める。
>「クリア!移動する!」
西側階段に、ミスタ・ルイスが辿り着いた。
>「クリア!西側階段、確保!」
西側階段は、安全なようだ。
>「クリア!49階通路、確保!移動しろ。」
「了解!移動します!」
幼体の群れに背を向けて、走り出す。
ミスタ・ルイスの言った通り、ゾンビ達はいなかった。
「ミスタ?!ミスタ、大丈夫ですか?」
代わりに、ミスタ・ルイスが倒れ込んでいる。
出血多量で、チアノーゼを起こしているのが解った。
「桃華、きちんと聞いてね。これから、僕がミスタ・ルイスを引き摺って行く。
 火炎手榴弾は、君が投げて時間を稼いで欲しいんだ。」
太腿のポーチから、手榴弾を二つ取り出して桃華に渡す。
「ピンを抜いたら直ぐに投げるんだよ。ピンじゃなくて、手榴弾を投げるんだ。」
ショットガンに新しいボックスマガジンを装填する。
「タイミングをきちんと計って、ヤバイと思ったら手榴弾を投げるんだ。」
防弾ベストの背中に縫い付けられたドラッグハンドルを掴んで、
ミスタ・ルイスを引き摺りながら東階段へと走り出す。

163 名前:クローン[sage] 投稿日:2008/02/17(日) 14:23:47 0
>>158
桃華の予測通り、変異体は浮き足立っている。
変身を終えたクローンの牙が、更に強く変異体の首に刺さる。
頑丈な変異体の皮膚が、徐々に強度を失い始めている。
>「グウゥゥゥ…」
右脇腹に、変異体の爪が襲い掛かる。
クローンは、悲鳴を上げる代わりに変異体の首を強くかみ締める。
右脇腹から大量の血が流れるが、噛み付く力は衰えない。
寧ろ、どんどん強くなっていく。

164 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/02/17(日) 22:47:09 0
>147 151
>「まきむ……ぁーじゃない、えーと…なんで6匹は待つんですか?攻撃するとまずいんで?」
久しく呼ばれていない自分自身の苗字を聞き、ほんの一瞬、顔を顰める。
が、すぐに元の笑みを顔に張り付かせ、大森の問いに答えようとした時、同胞が動く。
そして俺の意識は同胞達のするその行為に釘付けとなる。
その場に出来上がった5つの紅いオブジェに鳥肌が立つのを押さえられない。
自分自身の肩をその両手で抱き、身体の震えを必死に押さえる。
人間だった頃、どんなに良い音楽を聞いたって…、どんなに素晴らしい芸術作品を見たってこんな感動は無かった。
…………なんと、なんと美しい、そしてなんて素晴らしい。
腐れ餌でさえ、こんなに美しく素晴らしいんだ……、これを人間でやったら、どれほど…。
その考えが頭を過ぎった瞬間、背中を色とりどりのカラフルな毛虫達がゆっくりと這いずり回るような感覚に襲われる。
毛虫達は自由にしかしゆっくりゆっくりと背中を這い回り、おぞましく短い毛が背筋を無遠慮に撫でていく。
その感覚は悪寒にとてもよく似た、快感。自分が今、どんな表情をしているのかよく分からない。
笑っているのは確かだろう、でも、その笑いは多分、いつもの笑いではない。
その顔を隠そうとせず、俺は一体の腐れ餌−同胞が俺に残してくれたモノであろう−を拾い上げ、柱に近づく。
そして、両の脚に思い切りの力を込めて跳躍し、勢いでほぼ垂直になった腐れ餌を頭から柱に叩きつける。
腐れ餌の頭蓋を砕き、柱が脳を蹂躙する。柱はそのまま咽喉から食道へ、そして胃袋に達する。
しかしまだ終わらない。収縮しきった胃を縦断し、腸壁を突き破り、そしてついに柱は腐れ餌の身体を串刺しにした。
血に混じり朱になった脳の塊が柱を伝って床に落ちる。眼球が飛び出し空洞になった眼窩が俺を見つめている。
「ククッ……!ハハッ、アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!」
周りの事が気にならなくなるほど愉快な感覚が俺を襲う。
串刺しになった6つの紅い奇妙なオブジェ、それを見ながら俺は両の手を叩いて笑った。
そして同胞達も笑い声に似た叫びを上げる。2種類の狂った笑い声が地下鉄に響き渡った。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:同胞と共に爆笑中

165 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/02/18(月) 21:46:16 0
>>158>>163
>「ギャアアアアアッ!」
悲鳴と共に吹き出る黒い粘着性の体液で、プール中が汚れていく。
立ち眩みを起こしながら、両足で踏ん張る。
一歩踏み出すたびに、にちゃにちゃと靴底が音を立てる。
体液に足下を掬われ、プールの底へと倒れ込む。
その時、クローンの右脇腹を貫く音が聞こえた。
「まぁ、こうなっては仕方あるまい。」
そのまま寝転び、クローンが止めを刺してくれる事を祈る以外、今の取葉に出来る事は無かった。

166 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/02/19(火) 23:28:05 0
>161-162
>「クリア!移動する!」
アンディが殿、そしてミスタ・ルイスが戦闘でゾンビがいないか確認してくれている。
>「クリア!西側階段、確保!」
ミスタ・ルイスが一瞬だけ壁に視線を止めた。あたしも通りすがりに壁を見上げた。
何かのスイッチ……ああ!あれが防火シャッターのスイッチね!
でも作動させるのはここじゃなくて……。
>「クリア!49階通路、確保!移動しろ。」
>「了解!移動します!」
そう言った直後、突然ミスタ・ルイスが床に崩れ落ちた。
「ミスタ・ルイスっ?!」
慌てて駆け寄るが、応えは無かった。ミスタ・ルイスは死人のように顔色が悪く、手も冷たかった。
「嫌……嘘でしょっ?嫌よ、死なないで!目を開けてよ!!」
>「ミスタ?!ミスタ、大丈夫ですか?」
アンディがミスタ・ルイスの具合を確かめている。
泣いたらダメだってちゃんと教わっていたのに、やっぱりあたしは泣いてしまった。
ミスタ・ルイスが死んでしまう、そう思ったから。
>「桃華、きちんと聞いてね。これから、僕がミスタ・ルイスを引き摺って行く。
> 火炎手榴弾は、君が投げて時間を稼いで欲しいんだ。」
「あ……あ……」
あたしのぐちゃぐちゃになった顔や気持ちなんてお構いなしに、巨大ゴキブリたちは追ってくる。
アンディは太腿のポーチから、手榴弾を二つ取り出してあたしに渡した。
小さいものなのに、やけに重くてひんやりしていた。
>「ピンを抜いたら直ぐに投げるんだよ。ピンじゃなくて、手榴弾を投げるんだ。」
片手で思いっきり自分の頬を叩いたあたしは、アンディを見上げてこくりと頷いた。
>「タイミングをきちんと計って、ヤバイと思ったら手榴弾を投げるんだ。」
「わかった。でも、ひとつだけね」
もうひとつは保険だ。だってもう二つしかないんだから。

あたしは銃のマガジンを交換すると、ゴキブリに向かって撃った。
だが足止めといっても、ゴキブリは多くきりが無い。このままではジリ貧だ。
シノザキさんは消火栓を上手に使っていたけど、あたしにはどうやって扱って良いか良いかわからない。
こんなことなら小学校で一度ぐらい消火栓にいたずらしておくんだったと思うが、後の祭りよね。

7、6,5と心の中で残弾数をカウントする。このままじゃジリ貧だ。
「あいつらをあしどめできれば良いのに!」
何か……巨大ゴキブリ達を足止めできそうなもの……あった!
「リリアーナは壁の薄いガラスを叩き割ると、中のスイッチを思いっきり押した。
けたたましいベル音とともに、防火シャッターがゆっくりと下りてきた。

この場所からゴキブリ達が、クローンや取葉さん達のいるプールまですんなりるとも思えない。
たかがシャッター一枚だがゴキブリを分断できるはずだ。
本来の場所よりだいぶ手前で、あたしはシャッタ―を閉めるための練習をすることになった。

ま、手榴弾は最後の手段よね。
あたしは空になったマガジンを放り投げると、手榴弾を胸に押し込み、じりじり交代し始めた。
ミスタ・ルイスたちは十分距離を取れただろうか?
正直ゴキブリには背中を向けて全力で逃げたい。

167 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/02/20(水) 19:14:14 0
>>152
一瞬の隙をつかれて、化け物が俺に覆いかぶさってきた
ヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイええわああああああああああああああああ
ま…間近に…間近に気持ちのわりい顔が……
死ぬ!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ
とりあえず俺は上に乗っかったゾンビを払いのけようとするが体が…冷たくて気持ち悪くて変にぶにょぶにょしてる癖に軽いのにやたら筋肉があって…
気持ち悪い……触りたくない……
俺は何とか奴の頭を両腕で掴んでこっちにこさせまいと押さえつけるが、俺より奴の方が力があって…じょ…徐々に顔が…
…駄目だ…俺の腕の力じゃ……
…うで?……俺はその一瞬で思いついた戦術を実行すべく、全身に力を入れて後転するようにして両足をまげて、ゾンビの胸に両靴の裏をくっつけた
そして俺は全力で曲げていた両足を力いっぱい一気に伸ばし、俺はゾンビの体を俺から弾き飛ばした
そのまま俺は立ち上がると、ゾンビから目を離さずに後ろ飛びに飛んで、今度はさっきよりもゾンビから距離を取った
視界の隅に大暴れする怪人兵士達が見えたが、そんな物は気にとめていられない
……そうだ、何か武器を…
俺は同じミスを繰り返さないように間合いに気をつけつつズボンとシャツの間に挟んでおいた拳銃を抜くと、ゾンビ目掛けて引き金を引いた
が…弾丸は発射されない
……そうか、こっちはもう弾切れ…3発あった方…
あんの幹部怪人野朗、あそこでてめぇの腹に無駄に2発も撃ってなきゃだなぁ!
いや幹部に文句言っても仕方ない
などと思っているとあの野朗は何か爆笑し始めた
い…石投げつけてやりてぇ……
おいゾンビ!俺よりあっちの奴のがうまそうだぞ!あっちに行け!あっちに!
とりあえず俺はゾンビから離れようと幹部怪人達の方を見て…
絶句した
もうマジ絶句もんだ
あ…ぁ…何だ?ありゃ……ぅ……せ…世紀末か?
何をどうやったらあんな…肉が…人肉が……
呆けてた俺だがまだゾンビに息がある事を思い出すと、奴から逃れるべくダッシュであの幹部怪人達が出てきた入り口へ向かっていった

168 名前:G幼体・変異体 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/02/20(水) 21:37:52 0
>>161-162>>166
「ギィギィ、ギギィ!」
川の流れの如く押し寄せる幼体の群れ
プラントからの供給を絶たれたとはいえ、残った数はまだ夥しい
ショットガンの弾が放たれる度、何匹かの幼体が弾け飛ぶ
しかし、その勢いは衰えることを知らずますます桃華たちを追い立てる
ルイスやアンディになど目もくれず、西階段を下る群れが最優先目標である桃華に接近しようと押し寄せてくる
そして、目的の防火シャッターの位置まで徐々に近付いていっていた

>>163
「グギギイィィ!」
更に深く、強く変異体の首に突き刺さるクローンの爪
口から赤黒い血を流しながら苦しそうな唸り声を上げる変異体
右脇腹を狙ったはいいが、首に噛み付かれるという不覚を取ってしまう
必死に耐えながら、クローンの右脇腹に刺した爪をグリグリとかき回す

「ギャギャ…ギャーッ!」
ますます締め付けが強くなる首への噛み付き
凄まじい悲鳴を上げると、そのまま首を抑えながら暴れ嵌める


169 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/02/20(水) 22:35:36 0
>166>162>168
引き摺られるマクナブの意識は回復する様子が無い。
うわ言を呟きながら、アンディに引き摺られている。

170 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage] 投稿日:2008/02/20(水) 22:50:54 0
>159-160
銃の音がまた聞こえてきた。
何をしているかは、私の場所からは若先生と鈴木さんの背中でよく見えない。
ただ、身の毛もよだつような叫び声が聞こえてくるだけだった。
鈴木さんが妙に冷静な声で尋問してる。
冷静な言葉の合間に何かが砕けるような音がした。
「き、貴様等・・・・殺す。殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!殺してやるーーーーー!!」
鈴木さんが距離をとったので、私の場所からもジェイコブという名前のおじさんが見えるようになった。
>「その1、仲間は?
> その2、貴方を強化したのは?
> その3。ここには誰が居て、何をしている?」

>「イヒヒ、仲間?強化?何をしている?イヒヒヒヒヒ!!そんな事を教えてやる義理はねぇな!!
> ヒヒヒ。だが、いいよ。教えてやる・・・。」
鈴木さんは次の瞬間、ジェイコブって人を蹴り飛ばした。
槍を突き刺して縫いとめている音が聞こえてきた。思わず耳を塞いだけど、肉を貫く音は嫌でも聞こえてきた。
「ねえ、止めないの?あんなおかしな人放っておけばいいのに」
私はミヒャエルって人と若先生に訴えたけど。同意してくれるような表情ではなかった。
「鈴木さんも皆もおかしいよ。怖いよ。怖い・・・・・もう嫌だ・・・・・」
私は若先生にしがみ付いたまま、ぶつぶつ呟いていた。

171 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/21(木) 21:14:01 0
>>167
大森の入り込んだ扉の先には、小さな受付のような部屋があるだけだった。
更に奥へ行こうにも、巨人が通路を塞いでおり、奥へ入り込む事は出来ない。
巨人と言っても、既に死んでおり、更に手足が切り落とされた化け物の胴体だが。

・・・受付の片隅に、白骨化した警備員の屍骸が転がっている。
腰に付けたベルトには、グロック19(10発)が押し込まれている。
さらに、金属製の特殊警棒もあるようだ。

172 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/23(土) 12:46:07 0
>>167
大森に投げ飛ばされたゾンビは、燃え盛る列車の残骸へと飛び込んだ。
しかし、投げられたダメージは殆ど無かった。
体中が燃えたまま、大森の後を追って扉を潜り、行き止まりにぶつかった大森を追い詰める。
しかし、後一歩というところで崩れ落ち、活動を停止した。

173 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2008/02/23(土) 18:33:37 0
HOSYU

174 名前:城戸 将也 ◆BlgXTCDegk [sage] 投稿日:2008/02/23(土) 18:44:34 0
>>152
銃弾は感染者を撃ち抜き、その肉片を吹き飛ばした。
>倒れこむゾンビの目が、信じられないと訴えているように見える。
「すまない・・・だが、もう俺にはどうしようもないんだ。」
俺は独り言を呟きながら、前進し続ける。
数発の銃弾が彼等を貫き、打ち倒していく。その亡骸には、人間だった頃の面影など何もない。
(こんな場所にまで感染が広がっているとは・・・予想以上だな)
背後から何かが覆いかぶさろうと迫る。咄嗟に振り向くが、間に合わない。

>初弾が命中した顔は致命傷とはならず、巨大な穴が空いた顔をしたゾンビだ。
>下顎は完全に吹き飛ばされ、上顎と舌しか残っていない。

俺は数歩後退し、襲い掛かろうとする感染者と距離を取る。
(だが、サンプルも必要だ。せっかくの感染者だから・・・)
俺は一瞬顔を見せた研究者の邪悪な顔を隠すと、怪物へ向け前蹴りを放った。
この一撃で相手の腹に風穴を開けるくらいは出来るだろう。




175 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/02/24(日) 15:35:11 0
>>166>>168
>「あ……あ……」
「大丈夫、ミスタ・ルイスは絶対に助かるよ。ヘリの中には、治療出来る道具が積まれているからね。
 輸血してあげれば、きっと大丈夫。」
手榴弾を渡すと、アンディがミスタ・ルイスを引き摺りながら走り始める。
桃華が銃を撃つ音が聞こえるが、焼け石に水だ。
>「あいつらをあしどめできれば良いのに!」
耳を劈くベルの音が響き渡り、後ろを見ると防火シャッターが下がっていく所だった。
「もう1個、胸に入れた方がバランスが良さそうだね。」
これだけ離れていれば、聞こえないだろうと思ったアンディが小声で言った。
既に二人は、東側の階段に辿り着いていた。
アンディが桃華に手を振り、階段を登り始めた。

176 名前:クローン[sage] 投稿日:2008/02/24(日) 15:38:59 0
>>168
床や壁に叩きつけられたクローンが、変異体に振りほどかれ、壁に叩きつけられる。。
口の中の牙は全て圧し折れ、変異体の咽喉に突き刺さったままだった。
震える足で何とか立ち上がり、変異体に向かって体当たりをする。
しかし、簡単に弾き飛ばされてしまった。

177 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/02/24(日) 21:53:39 0
>>176>>168
既に疲労は回復し、一歩一歩力強く変異体とクローンに向って歩き始めていた。
牙を失い、弾き飛ばされたクローンをキャッチし、プールサイドへと優しく寝かせてやる。
「出来る事なら、頭の一つでも撫でてやりたい所なんだがね。」
そう言って笑いながら、盾と剣と化した両手を見せる。
「お陰で、疲労は取れた。」
プールサイドへ飛び上がり、変異体に向って盾と剣を構える。
2体の化け物の視線がぶつかり合い、ほぼ同時に走り出す。
変異体の放った一撃を紙一重で回避、すれ違い様に右手の剣を一線。
クローンの牙によって防御力を失った首を狙った一撃は、的確に叩き込まれた。
変異体の首が、ゴロリと音を立てて転がる。
転がった首に足を乗せ、そのまま踏み砕く。
「これで終了、かな。ヘリに遅れないようにしないとね。」
両手の剣と盾が切り離され、赤ん坊のような真新しい手が生えてくる。
プールサイドに倒れ込んでいたクローンの体を持ち上げ、屋内プールを後にした。

178 名前:クローン[sage] 投稿日:2008/02/27(水) 20:22:59 0
>>177
床や壁に体が叩きつけられるショックは、大きかった。
それだけでなく、牙の付け根がグラグラ動いて、歯茎が痛い。
顎の筋肉は痺れ、それでも噛む事を止めない。
しかし、とうとう牙が折れてしまった。
変異体が暴れまわる勢いに押されて、投げ飛ばされる。
>「出来る事なら、頭の一つでも撫でてやりたい所なんだがね。」
ニッコリと笑う取葉が、優しく抱きとめてくれた。
取葉と変異体が向かい合う。
二人がすれ違うと、変異体が重々しい音を立てて倒れる。
頭を踏み潰す音が、屋内プールに響く。
体中にダメージを負ったクローンは、変異体が倒される所を眺める事しか出来なかった。
しかし、安心して眠る事が出来そうだ。
口の中は血だらけで、歯茎がパンパンに膨らんでいる。
しかし、それ以上に眠い。
これでパパが無事に脱出出来るのなら、ゆっくりと眠る事が出来る。
>「これで終了、かな。ヘリに遅れないようにしないとね。」
暖かい手に持ち上げられ、クローンの意識が少し戻る。
抵抗するように暴れたが、取葉は手を放さない。
こんな姿になって、パパに合いたくない。
しかし、その意思表示は無視され、屋上へと運ばれる。

179 名前:G幼体・変異体 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/02/27(水) 22:59:37 0
>>176>>177>>178
「ギャアアアアッ!」
首を刎ねられた変異体は悲鳴を上げ、絶命してしまう
砕かれた頭はミンチと化し、首を失った胴体はフラフラと後退し仰向けに倒れる
さすがの変異体も主を失っては活動を完全に停止する

「ズズン…ズン…ドォーン…」
その後、クローンを持ち上げて部屋を後にしようとする取葉の耳に凄まじい轟音が響いた
どうやら階下から聞こえてきているものらしい
壁を打ち破るような音、何か巨大なモノが歩く足音
明らかに異様な存在が近付きつつあった

180 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/02/28(木) 15:39:28 0
>>171 172
ゲゲ……何だ?ここ行け無いじゃん先に…
おい、ヤバイ、ヤバイ
あの幹部怪人とかどうやって入ってきたんだってかやばい
やばい…うわ…来た、怪人来た、死ぬ
死ぬ死ぬ死ぬ嫌だ死ぬ嫌だ死にたくな……ぁ……ひ…熱い……あ…
俺の目の前で、ゾンビが崩れ落ちた
………間一髪?
俺はじわりじわりとゾンビを迂回しながら、部屋の出口へと向かう
何かよくわからん化け物の死体と白骨して警備員っぽい人の死体があるし早くこんな部屋…
……警備員?
そーか、警備員なら拳銃は無くとも役に立つアイテム位もってそうなもんだな…
俺はおそるおそる白骨化した警備員に近づき、腰を見て驚愕した
銃だ
銃があったのだ
おかしい…ここは本当に日本なのか?
とにかく俺はそっと、警備員の腰についているホルスターに手を伸ばした

181 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/02/28(木) 21:22:02 0
>>164
Judasが放った最後の一撃に満足したハンター達が雄叫びを上げる。
その内の一匹が、扉の奥を見て笑っている。
どうやらこの先に、まだまだ獲物は居るようだ・・・

>>174
城戸の一撃は腐った体には強力過ぎた。
内蔵をばら撒きながらゾンビが崩れ落ちる。
その一撃で消化液は在らぬ方向へと飛んでいき、そのままゾンビは活動を停止した。

>>180
拳銃用のホルスターの蓋は簡単に開いた。
埃を被っているが、拳銃の使用に問題は無さそうだ。

状況:ゾンビ全滅

182 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/02/28(木) 23:26:03 0
責任を負おうとする男はますます多くの責任を背負い込まざるを得ない。
大多数の人間は、責任を担おうとしないのだから。

>170
>「鈴木さんも皆もおかしいよ。怖いよ。怖い・・・・・もう嫌だ・・・・・」
少女の反応に小川の表情が固まる。
山田あすかもまた、眉を顰めている。
俺は正しい事をしている筈なのに、何でそんな反応をするんだ?
泣き喚く事も、パニックに駆られて走り出す事も出来ない俺は、何時まで踏ん張れば良いんだ?
目を瞑り、深呼吸をしても顔に険しさが残る。
>「ジェイコブ・マーリー。クリスマス・キャロルだな、チャールズ・ディケンズの。」
死後、主人公のスケージーの下へ警告にやって来る共同経営者の亡霊。
全身に巻き付いた長く、重い鎖は死後の罰。
「よくご存知で。彼女を連れて、先に行ってもらえますか?」
少女を横目で見ながら、小川が答えた。
>「悪いが、別行動を取る予定だ。ジェイコブの来た方向を探ってみる。一人貸してくれ。
  あのサムライソードを持った若造がベストだな。」
小川は黙って、ファリントンの目を覗き込んでいただけだった。。
おいおい、死刑囚。少女が懐いている若先生を引き渡すのか?
>「なぁ、お嬢ちゃん。さっきは脅かして悪かった。だが、世の中にはどうしても必要な行動があるんだ。」
ファリントンが小川の肩越しに、少女に声を掛ける。
「えー、すみません。ミヒャエルさん、それと・・・そちらの若い方。
 飯田さんと一緒に先に行ってもらえますか?」
千堂が少女を頭を優しく撫で、何かを言って聞かせる。
足下に落ちていたアンプルを拾い、小川に投げ渡す。
二度と少女を脅かすな、と釘を刺され、小川が苦笑した。
少女と山田あすかと飯田老人が、新たに加わったミヒャエルと姫路と共に先を急ぐ。
疫病を患う人間を見るような視線を残し、階段を下りていく。
「彼女が目印を設置しています。それと、一つ約束を。」
ファリントンが黙って小川の目を覗き込む。
刑務所で散々、見てきた目が其処にある。
正しい事をしたつもりが、最悪の結果を招いた男が入所初日に見せる目だ。
「もし、彼女が生き延びていたら、必ず救出してあげて下さい。
 そして、必ずメンタルケアを受けさせてあげて下さい。」
ファリントンは、肩を竦めただけだった。
そうして、千堂と共に通路を後にする。
残ったのは、地面に縫い付けられた男と、小川だけだった。
「さてと。楽しい尋問タイムの再開だ。」
ポケットの中で転がる、槍男が落としたアンプルの感触が不気味だった。
生地越しに触れる皮膚が拒絶するように寒気を感じるのと同時に、穏やかな温かみさえ感じる。


183 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/02/28(木) 23:34:27 0
>168 >175
シャッターは閉まったけれど、隙間から走りぬけた三葉虫もどきもまだたくさんいた。
「2!1!・・・0!」
シグを全弾撃ち尽くしたあたしはくるりと背を向け全力で逃げ出した。
他に目もくれず、G幼体があたしを追いかけてくるのが分かる。
あたしは遠くの会談を見つめた。ミスタ・ルイスを無事運んだアンディが手を振っている。
あそこまで逃げ切れば。

廊下にはあたしが走る音と、三葉虫もどきの甲羅がきしむような音だけ、
三葉虫もどきの音は徐々に近づいてきた。
あたしは覚悟を決めた。
アンディに言われたとおり手榴弾のピンを抜き、背後に放り投げる。
ほんの、3秒で爆発するはずなのに、手榴弾が作動するまでに気の遠くなるような時間が経過した気がする。

派手な爆発音とけたたましい非常ベル。
炎を感知したスプリンクラーが作動し、アンディのそばに会ったらしい防火シャッターが作動する。

あたしはそれこそ必死の形相になっていただろう。
水で足元はすべるし、寒い。
それに・・・思いのほかシャッターは閉まるのが早かったのだ。

もうシャッターが降りきってしまう!其の瞬間あたしは胸に手を突っ込み、落とさないよう手榴弾を掴んだ。
そして野球の選手よろしくシャッターの隙間に頭から思いっきり飛び込む。
ズザザザー!!と派手に水しぶきがあがった。

通り抜けた!と思ったのもつかの間、ガコンと何かが引っかかってしまった。
「あたしの靴!」
G達がこちらに侵入してはたまらない。あたしは隙間に挟まった靴を慌てて引っ張った。
すぽんと靴が抜け、シャッターは無事閉まった。
だが靴先にへばりついていたらしいG幼体が数体こちら側に飛び込んできた。
「取って、取ってよ!いやっ!助けてっ!!」
集られてしまったあたしはたまらず手を振り回し、押し殺した悲鳴をあげた。



184 名前:槍男[sage] 投稿日:2008/02/28(木) 23:54:37 0
>>160>>170>>182
「…キヒヒ、安心しろや
わざわざんなことしなくても、この傷じゃ当分は動けねえからよ」

槍を突き刺されて地面に縫い付けられたまま小川を見上げる。
余裕そうな下卑た笑みを浮かべ下からなのだが見下したように見ている。

「ここで軍服着た連中に言われたのよ、ヒヒッ!
侵入者やアメリカ人ぶっ殺したら女子供の肉を食わせてやるってなあ…
俺と同じような奴らがあと何人か居たけどよお…、腹が減って死んじまった!ギャハハハハ!
イヒヒヒ、そこのちっこい女よお…
おまえらの肉ってマジで柔らかくて旨いんだわ!涎が出るほどにな!
ゲヘヘヘヘ!」

狂気に駆られたような口調で陽気に語る。
その姿は不気味であったが、哀れにも写ったかもしれない
とにかく、槍男は涎を止め処なく流しながら楽しそうに語っていた

「おいおい、教えてやったんだぜえ?イヒヒヒ…
その女の肉食わせろって!
女女女女女!」

ジタバタしながら女の肉を寄越せとせがむ
最早人としての意思は残っていないようである

185 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/03/02(日) 01:18:42 0
>>183
スプリンクラーと防火扉が火炎手榴弾に反応した。
降り注ぐ水飛沫の中、アンディが意識不明のミスタ・ルイスを階段に横にする。
ミスタ・ルイスは驚くほど冷え切っていて、アンディを不安にさせる。
桃華が階段の方へ来るのを確認し、ギリギリまでシャッターの所で様子を見る。
>「あたしの靴!」
ヘッドスライディングで閉まりかけたシャッターを潜った桃華の足が引っ掛かって、シャッターが閉まりきらない。
>「取って、取ってよ!いやっ!助けてっ!!」
靴の先にへばりついていた幼体が、何匹かこっち側に潜り込んで来た。
アンディがナイフを取り出して、斬りつけようとするが、暴れる桃華が邪魔になる。
「動かないで!・・・ちょっとごめん。」
桃華の上に馬乗りになって、足に張り付く幼虫をナイフで斬る。
何匹かは桃華に取り付く前に、切り殺された。
一匹が桃華の足を登ろうとしたが、斬りつけられて床に落ちた。
「大丈夫?怪我は無い?」
濡れた桃華の足を見ながら、アンディが心配そうな声を出した。
「どこかにブランケットがあると思うから、それを探そう。風邪をひいちゃう。」
出来れば、ミスタ・ルイスにも掛けてあげたい。
輸血は出来なくても、暖めてあげないと大変な事になってしまう。
桃華の手を引いて、意識を無くしたまま震えるミスタ・ルイスを担いで、階段を登り始めた。

186 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage 白塚フチオ=本官さんで田中さんの尊敬する人] 投稿日:2008/03/02(日) 07:44:30 0
>185
アンディがナイフを取り出したが、パニックになっているあたしは気づかなかった。
>「動かないで!・・・ちょっとごめん。」
必死になって蟲を払っていたら、いきなり天地が逆転した。
アンディが馬乗りになった。ナイフが鋭利な光を放つ。
悲鳴をあげる前に、それは振り下ろされた。

「大丈夫?怪我は無い?」
「う……うん……」
今思えば、シグが弾切れになってて良かったと思う。
弾が残っていたら、多分白塚フチオ的乱射状態になっていた。うん、間違いない。

「ありがとうアンディ。これでちょっとは時間稼ぎできるかな?」
あたしはミスタ・ルイスの顔を覗き込んだ。
あまりに青白い顔に、もう死んでいるのではないかと不安になる。
でも、触れた頬はじんわりとした熱を伝えてきた。
「もう……早く起きてよ。ルイスパパってば寝起き悪すぎよ」
あたしはおどけてみせた。
今なら泣いても誰にも分からないだろう。だって濡れ鼠だから。

アンディはミスタ・ルイスを担ぐと、あたしの手を引いてくれた。
体温なんて伝わってくるはず無いのに、その手はとても暖かかった。
>「どこかにブランケットがあると思うから、それを探そう。風邪をひいちゃう。」
「30階まではホテルだったから手に入れるのも簡単だったんだけどね……」
どこかにあるかな、毛布。
「50階のクロークにならコートがたくさん預けられてるはずだけど、まだだいぶ先だもんね……。
 そうよ!そうだわ!!ビル内のテナントやロッカーの中にならコートが入ってるはずよ!」

現在地:40階、東側階段付近
状況:G幼体をシャッターの向こう側に閉じ込める。



187 名前:ミヒャエル ◆lV/QWYBPUU [sage] 投稿日:2008/03/02(日) 23:40:46 0
槍男とスズキと名乗る男を静観するが、間もなく決着がつく。
(参考にもなりゃしなかったなぁ。つーかこの男、最初にあった時と比べて随分顔色が悪ぃな)
(・・・まぁまた今度だな。それに受信のノイズが鬱陶しいったらねぇ!糞)

>182
怯える少女を見付けたスズキと名乗る男から声が掛けられる。
>「えー、すみません。ミヒャエルさん、それと・・・そちらの若い方。
 飯田さんと一緒に先に行ってもらえますか?」


「あぁ。構わねぇよ。どの道一方通行だしな」

スズキに促され数名を先導する形で通路を歩み始める。
「・・・あ。そーだ」

思い出した様に少女に向けて腕を突き出す。
「コラ!俺様はロボットじゃねーんだよ!ちゃんと繋ぎ目から先は肉だろうが!」

本心か、場を和ませる為か歩きながらも続ける。
「いーか?この腕は飛ばねぇし眼からビームなんて出ねぇの!」
「それより面白ぇもん見せてやっから、迷子になんじゃねーぞ?」

懐からリードを取り出し、歯で削り取り導火線をむき出しにする。
「このリード最高だよな。電気もいけるし直火でもOK」

金属の腕に巻き付け、模様を画いていく。
「薄暗いから丁度いいな。ちゃんと見てろよ?」
そういいながらオイルライターで着火する。

幾つかの幾何学的な模様が腕に走る。
「おら。見たらとっとと行くぞ」

後ろに振り返り言葉を残し歩き出す。
「じゃーなー!スズーキ!また後でな〜?」


所持品: C4/1ポンド C4用信管*9 リード8m*0 M590C(mossberg)*6(0発装填済み)
Glock 19*25(2発装填済み) オイルライター 投擲武器*1 
建物の間取りとマークの付いた地図帳(55F・40F・B?にマーク) 小型受信機

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡用通路
状況: 通路を進行

188 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/03/03(月) 01:06:37 0
>>178-179 >>183>>185-186
「そんなに嫌がる事は無いだろう。」
暴れる狼を押さえつけながら、取葉が笑う。
>「ズズン…ズン…ドォーン…」
「もしかして、こっちの事かな?」
天井から響く異様な音に歩みを早める。
幼体の群れに気付かれる事無く西側階段を横切り、東階段へと向う。
早歩きから始まり、最後には全力疾走に近いスピードで移動する。
「それとも、こっちかな。」
続いて火災報知気の不愉快な、鼓膜を突き破って直接脳に訴えかけるような音が聞こえる。
「手榴弾を使ったのだろうね。三人とも無事な証拠だ。」
(・・・全く、聴覚の強化が出来ないな。)
東階段に到着した取葉が見たのは、意識を失ったミスタ・ルイスと、桃華に馬乗りになっているアンディだった。
極限状態になれば、種の保存の感情は、強く働く。
ただ、この状況でそういう行為に及ぶとは思いもしなかった。
>「どこかにブランケットがあると思うから、それを探そう。風邪をひいちゃう。」
>「30階まではホテルだったから手に入れるのも簡単だったんだけどね……」
>「50階のクロークにならコートがたくさん預けられてるはずだけど、まだだいぶ先だもんね……。
 そうよ!そうだわ!!ビル内のテナントやロッカーの中にならコートが入ってるはずよ!」
取葉が大きく咳払いをする。
「・・・何をしていたのかね、君達は。」
取葉が呆れたような声を出す。
「合意の上ならミスタ・ルイスも責めはしないと思うが・・・」
びしょ濡れになった二人を見て、続いて意識を失ったミスタ・ルイスを見る。
「良ければ、ミスタ・ルイスは私が担ごう。多分、衣服を探している時間は無いと思う。」
両手に抱えていた狼をそっと床に下ろす。
「君も、それで良いかな?」
狼に向って笑いかけながら呟いた。

189 名前:クローン[sage] 投稿日:2008/03/03(月) 21:52:19 0
>>188
>「もしかして、こっちの事かな?」
取葉の質問にグルグルと唸り声を上げて肯定する。
鼓膜を切り裂くような火災報知器の音に耳を塞ぐと、取葉が察したように答える。
>「手榴弾を使ったのだろうね。三人とも無事な証拠だ。」
クローンは、東階段に到着した取葉達のやり取りに関心を抱かない。
>「君も、それで良いかな?」
床に下ろして貰うと、パパの下へと走り出す。
変異体に傷つけられた痛みを堪え、真っ青な顔をしたミスタ・ルイスの頬を舐める。
心細げにクゥーンと無き、小さなGの目から涙を零した。

190 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/03/03(月) 23:44:20 0
>180 181
一頻り笑い終えた後、大きく息を吸い込む。粘つく血液の香りと硝煙の刺激的な匂いが鼻を撫でる。
ふと、辺りを見渡せば粗方の腐れ餌どもは片付けられてしまったようだ。なるほど、川崎も城戸も中々優秀じゃあないか。
さて、問題の大森は…。くるりと大森の姿を探せば、盛大に逃げていく大森の後姿と、それを追う腐れ餌の姿が眼に入った。
大森は発展途中だが、一匹の腐れ餌ぐらいはなんとか1人で捌いて欲しいものだ。
ふぅ、と軽く溜息をつき、指を鳴らし同胞達の注意を集める。
「先に行きたくてウズウズしているところ恐縮だが、もう少し待っててくれ」
そして今度は川崎と城戸の方を見る。
「そーいうわけだ、少し大森の様子を見てくる。同胞達はここに残しておく、心配しなくても危害は加えないだろう。
君等が何もしなければな、それじゃよろしく」
2人の言葉も聞かず、俺は焼き焦げた腐れ餌の匂いを辿り、大森の後を追う。
どこに逃げ込んだかと思えば……ここ、か。
28号の血液と腐れ餌の焼け焦げた肉の匂いが充満しているその部屋は見覚えのあるモノだった。
白骨化した警備員らしき死骸の脇に座り、その死骸を漁る大森、彼はまだ俺に気付いていないようだ。
「よう、まだ生きていたようで何よりだよ大森。ところで何をしている、死体漁りか?
通常だったら良い趣味とは言えないが、この状況じゃベストな判断だ。で、何か良い物は見つかったか?」

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下施設 守衛室
状況:大森に声を掛ける。

191 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/03/04(火) 22:25:42 0
>>181
ふと、銃だけ抜こうとした俺は、素朴な昔の夢を思い出した
「実銃の入ったホルスターを腰にしてみたい」
…西部劇を見た人間なら一度は持つ夢である
でも、でもだ
場をわきまえるべきだろうか…
だが、だがよく考えてみろ、ホルスターに入ってた方が運び安いじゃないか
それにさ、ほら、その方が安全だし…うん、そうだよ、俺は幼稚な理由でホルスターごと取るんじゃない、そう言うちゃんとした……
>「よう、まだ生きていたようで何よりだよ大森。ところで何をしている、死体漁りか?
>通常だったら良い趣味とは言えないが、この状況じゃベストな判断だ。で、何か良い物は見つかったか?」
ちょっちびくっとした…どうやら向こうは片付いたようで……
まそりゃあの素で仮面ライダー出れる怪人軍団と動きの遅い奴等じゃ勝負にならんだろうし……
「弾入ってるかあれですが銃と警棒がありやした、後は…特に…」
こういう時びびって言葉を選ぶのは一番良くない
俺は適当にはっきり、幹部怪人に答える
……俺、帰ったらもう番長になれそうだよ、HAHAHA…
……ってか怒られるんじゃねえか?ホルスターごととろうとか子供っぽい事考えてる事がばれると
いやそう言う問題じゃ無いか……でもホルスター取った方が安全だし……ってか銃よりホルスターに興味ひかれてどうするよ俺
…しかし流石の俺も死体の服を剥ぎ取る勇気は無く、あんま取るのに時間かかると機嫌を損ねそうで、今回は拳銃と、ついでにそこについていた特殊警棒を貰っていく事にした
ふと、髑髏と目が合う
……人間もこうなっちまうとただの物にしか見えないな
俺の中にも…これがあって……これが…俺で……
………やめた、サイコな事考えても仕方ない
今は俺が俺でありつづける事を考えよう…
俺は銃と警棒を持って屍から離れると、幹部怪人のいる出口へと向かった

持ち物:シグ・ザウエル(0) 医薬品(3) グロック19(10) 特殊警棒

192 名前:城戸 将也 ◆BlgXTCDegk [sage] 投稿日:2008/03/05(水) 01:48:56 0
>>181
強烈な一撃を受けた感染者は、臓物をぶちまけながら息絶えた。
かつては何かを考え、そして誰かを愛していたであろう「人間」だった
”それ”は人である面影すら無くしている。ただの、肉片だ。

>>190
辺りを見回すが、大森さんの姿がない。
・・・感染者から逃れる為にどこかへ避難したのか?

>「そーいうわけだ、少し大森の様子を見てくる。同胞達はここに残しておく、心配しなくても危害は加えないだろう。
君等が何もしなければな、それじゃよろしく」

不意に、Judaさんが大森さんを助け?に向かうようなことを言った。
彼は確かに優れた力を持っている。彼に任せるのが賢明だろう。
小さく俺は頷くと、彼の後姿を見つめながら川崎さんの動向を見守った。
―その片方で、俺は右手に忍ばせた保存用試験管を手に取り”保存”の準備を始めた―
傍らには先ほどの感染者の死体。俺はその死体を見つめ、ニヤリと笑った。

193 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage] 投稿日:2008/03/05(水) 02:19:07 0
>182 >187
私が若先生にしがみ付いていると、誰か別の人が来た。鈴木さんの知り合いみたいだ。
彼は二言三言鈴木さんと話した後、とんでもないことを言い出した。
>「悪いが、別行動を取る予定だ。ジェイコブの来た方向を探ってみる。一人貸してくれ。
  あのサムライソードを持った若造がベストだな。」
私は顔を上げると、嫌々と首を左右に振った。ぎゅっと若先生の腰にしがみつく。
>「なぁ、お嬢ちゃん。さっきは脅かして悪かった。だが、世の中にはどうしても必要な行動があるんだ。」
私は頑なに首を左右に振った。じゃあこの人は、若先生を連れて行くのも必要な行動といいたいの?
若先生が私の頭を撫でて諭す。こうなるともう頷くしかなかった。
「若先生、気をつけてね・・・・・・・お別れにこれあげる」
私は一番気に入っていたカードを和歌先生に渡した。

若先生から離れると、飯田のおじいちゃんが「分かってるよ」と言うように私の肩を抱いてくれた。
おじいちゃん。だけどもう、聞き分けのいい子で居るの疲れたちゃったよ。

>少女と山田あすかと飯田老人が、新たに加わったミヒャエルと姫路と共に先を急ぐ。
「鈴木さん・・・・・・・ごめんなさい。これ貸してあげる。後で返してね」
私は二番目に気に入っていたカードをその場に伏せた。

ミヒャエルさんが先導する形で通路を歩み始める。
「・・・あ。そーだ」

思い出した様に少女に向けて腕を突き出す。
「コラ!俺様はロボットじゃねーんだよ!ちゃんと繋ぎ目から先は肉だろうが!」
ミヒャエルさんは私の目の前に腕を突きつけた。
>「・・・・・・・・・・・・・・ほんとだ」
後から思えば失礼な話だけど、そのときの私は穴が開くくらいまじまじと腕の継ぎ目を眺めてしまった。
>「いーか?この腕は飛ばねぇし眼からビームなんて出ねぇの!」
「ビーム、出ないんだ・・・・・・・」
私はきっと、心底残念そうな顔をしていたに違いない。
目からビームはあきらめるけど、腕ぐらい飛んでもいいのに。

――――多分私は、自分を守ってくれる圧倒的な力を持った存在が欲しかったのだと思う。
ううん、そうじゃない。最後まで私と一緒に居てくれる誰か。だって皆、最後には私を置いて行ってしまうんだもの。
パパとママもそうだった。柴さんも滝沢のお兄ちゃんも。
ここでは一度別れた人とはもう会えない。だから多分、鈴木さんや若先生を連れて行った兵隊さんだって。

>「それより面白ぇもん見せてやっから、迷子になんじゃねーぞ?」
私はふっとわれに返った。この人電気の線食べちゃうんだ、と感心しかけた私はまだちょっと毒されてると思う。
>「「このリード最高だよな。電気もいけるし直火でもOK」
ミヒャエルさんは金属の腕にリーとを巻き付け、模様を画いていった。
「薄暗いから丁度いいな。ちゃんと見てろよ?」
火がともると、腕に描いた模様どおりにいくつかの幾何学模様が腕に走った。
「・・・・・・・・・・・・・すごいね!」
私は目を輝かせながら、背の高い外人兵士を見上げた。
>「おら。見たらとっとと行くぞ」
私は頷いた。少し元気が出た。
「ありがとう。綺麗なもの、すごく久しぶりに見た気がする」

>姫路さん
私は新たに加わった青年に気づく余裕が出来た。
「私は森村彩っていいます。こんばんは」
言ってからすごく間抜けな挨拶だと思った。でも、次に何ていっていいか思いつかない。
「あ、あなたは目からビーム出せますか?」
殿の飯田のおじいちゃんがぷっと吹き出した。しまった、と思ったけどもう遅い。

194 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/03/05(水) 16:23:37 0
ごめんなさい、>>191は俺です

195 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/03/05(水) 18:23:05 0
>185 >188
>「・・・何をしていたのかね、君達は。」
取葉さんの呆れたような声が振ってきた。
「合意の上ならミスタ・ルイスも責めはしないと思うが・・・」
「……合意?うん、してるわよ?」
だって今、あたしは三葉虫もどきを追っ払ってもらうようアンディに頼んだし、
アンディは私の頼みに応じて退治してくれたんだ者。
>「良ければ、ミスタ・ルイスは私が担ごう。多分、衣服を探している時間は無いと思う。」
そう言って取葉さんは、抱えていた狼を地面に下ろした。
「ミ、ミケさんっ?!」
――――じゃないわね、毛並みはそっくりだけどサイズが違うもの。

まあもう少し先に行けば暖房が入ってるだろうし、体感温度も少しは上がるかもしれない。
あたしはくしゃみをすると、ドレスの裾を絞った。
「分かったわ。先を急ぎましょう。
 ところでこの狼、どこから連れてきたの?随分ミスタ・ルイスになついているみたいだけど……」
そこまで言ったあたしは、G特有の瞳を持つ狼から涙が零れ落ちるのをみた。
あたしは絶句した。
「まさか……彼女が?!」
取葉さんの目が語らずとも肯定していた。
「何てこと・・・・・ねえちょっとあなた、元の姿には戻れないの?」

取葉さんがミスタ・ルイスを担ぎ上げるのを見て、あたしは慌ててシグのマガジンを交換した。
さっき閉めたシャッターがガタガタ揺れている。
ミサイルの件もあるし、そうそうゆっくりはしていられないだろう。

196 名前:姫路 幸哉 ◆8aoMc1xOXE [sage] 投稿日:2008/03/06(木) 07:22:48 0
>>182
>「えー、すみません。ミヒャエルさん、それと・・・そちらの若い方。
 飯田さんと一緒に先に行ってもらえますか?」
ゆっくりと立ち上がって、裾を払う。その拍子にポケットからペンライトが落ち、
慌てて拾い上げる。
「わかりました」
返事をして、先を急ぐ。最後に振り返ると、小川さんが槍で縫い付けられた男に
ゆっくりと近づいていく様子が見てとれた。
>>187>>193
>「・・・あ。そーだ」
ふとあの外人兵士――ミヒャエルさんが振り向いた。
>「コラ!俺様はロボットじゃねーんだよ!ちゃんと繋ぎ目から先は肉だろうが!」
>「・・・・・・・・・・・・・・ほんとだ」
あれ、そんな勘違いをしていたんだと気付く。
>「いーか?この腕は飛ばねぇし眼からビームなんて出ねぇの!」
>「ビーム、出ないんだ・・・・・・・」
心底残念そうな顔に、思わず笑みが零れる。場を和ませているのだろうか、ミヒャエルさんは続けた。
>「それより面白ぇもん見せてやっから、迷子になんじゃねーぞ?」
そう言い出したかと思えば、リードを取り出して削り取り、導火線をむき出しにしていく。
>「このリード最高だよな。電気もいけるし直火でもOK」
言いながら彼はその金属の腕にそれを巻き付け、模様を描いていった。
>「薄暗いから丁度いいな。ちゃんと見てろよ?」
火を灯す。すると幾何学的な模様が浮かび上がった。
>「・・・・・・・・・・・・・すごいね!」
僕も同じ感想だった。このような物を見るのは初めてだった故に、とても驚いてしまった。
>「おら。見たらとっとと行くぞ」
そっけなくまた歩き出してしまう。少女が礼を言うのが聞こえた。
>「私は森村彩っていいます。こんばんは」
ふと挨拶をされてそちらを振り向く。
「こんばんは。…僕は姫路幸哉っていいます」
こちらも返すと、吃驚するような質問。
>「あ、あなたは目からビーム出せますか?」
思わずプッと吹き出してしまう。
「ごめんねー。…僕はビームも出せないし、そっちの外人さんみたいに綺麗な模様も出せないから」
そう言って少女の頭を軽く撫でた。

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡用通路
状況:移動中

197 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/03/06(木) 20:27:53 0
>187>193>196
>「あぁ。構わねぇよ。どの道一方通行だしな」
>「わかりました」
二人の答えに、小川は頷いただけだった。
>「鈴木さん・・・・・・・ごめんなさい。これ貸してあげる。後で返してね」
無理やり作った笑顔で、少女が差し出したカードを受け取る。
「謝らなくて大丈夫です。」
その声は、幾らか強張っていたかもしれない。
咽喉の奥に何かが引っ掛かったような、微かに怒気を感じさせる声だったかもしれない。
だが、今の俺にこれ以上マシな声は出せない。
「直ぐに追いつくから、先に行って下さい。」

>184
ジェイコブは彼女達が移動した事に気が着いていない。
死角になる位置に向って行ったのだから、当然と言える。
>「ここで軍服着た連中に言われたのよ、ヒヒッ!
  侵入者やアメリカ人ぶっ殺したら女子供の肉を食わせてやるってなあ…
  俺と同じような奴らがあと何人か居たけどよお…、腹が減って死んじまった!ギャハハハハ!
  イヒヒヒ、そこのちっこい女よお…
  おまえらの肉ってマジで柔らかくて旨いんだわ!涎が出るほどにな!
  ゲヘヘヘヘ!」
湧き出たツバを飲み込む音が地下通路に響く。
自分の咽喉から出た音だが、その大きさに小川は驚きを隠せない。
この状況で軍服を着た連中と言えば、大佐達しか思いつかない。
飯田老人が、状況次第で大佐を殺すように言ったのは、この状況を見越していたのか?
だとしたら、少女を先に行かせて正解だった。
>「おいおい、教えてやったんだぜえ?イヒヒヒ…
  その女の肉食わせろって!
  女女女女女!」
小川が腰に挿していた鬼包丁を抜く。
巨大な鉈が弱々しい照明を受けて、禍々しく輝く。
「価値の無い情報です。それに今後の脅威と考え、貴方をここで殺します。」
小川が、槍男の首目掛け、鉈を振り下ろした。

198 名前:槍男[sage] 投稿日:2008/03/06(木) 23:09:56 0
>>197
「ぐげぇあっ!?」

押し殺したような悲鳴を上げ、苦悶の表情を浮かべる
しかし、貫かれた首から鮮血ではなくどす黒いヘドロのような血がドロリと流れ出てきた

「お、俺だけを…殺じても…、ここにゃ…いっぱい…居るんだ…ぜえ?
俺みてえな…怪物がよお…ゲヘゲヘ…ぐふぇ…」

息も絶え絶えになりながら、最期のセリフを吐いて息絶える
なまじ人としての知性が残っていた分、生々しく人間で不気味な存在であった

199 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/03/07(金) 00:49:05 0
>191
>「弾入ってるかあれですが銃と警棒がありやした、後は…特に…」
俺の言葉に大森はそう答えると、何かを思案するように白骨化した死骸をチラチラと見る。
そんな様子を10秒ほど続けただろうか、大森は拳銃と警棒を手に立ち上がりこちらに歩いてくる。
死骸に巻き付いているホルスターは取る気にならないのだろうか?あの死骸に遠慮でもしているのか?
あった方が携帯に便利だと言うのに…。
俺はこちらに向かって歩いてくる大森の横を通り過ぎ、死骸を右手で持ち上げ、ホルスターを外す。
服の中の骨がパラパラと落ち、音を立てて地面に散らばる。
「まったく、一体何を遠慮しているんだ?こんなカルシウムの塊に遠慮する事なんかあるのか?
死んだ人間はただの肉、しばらくたったらただの骨、そこには何も宿っちゃあいない。割り切る事だな」
言いながら俺は足元に散らばっている骨を踏み潰す、その度に骨はパキパキとクリスピーな音を奏でた。
俺は外したホルスターを大森に手渡すと、その肩を軽く叩く。
「大森、これは俺からの助言だ。使えるモノは全部使え、使って利用しろ。
物だろうと人間だろうと、化物だろうと、全てを利用しろ。それが生き残る最善の方法だ」
期待してるぞ、と最後に言葉を付け足し、開いている扉から外に出ると、同胞達が待つ場所へ歩き出した。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:元の場所へ移動

200 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/03/08(土) 01:00:39 0
>>188>>195
>「合意の上ならミスタ・ルイスも責めはしないと思うが・・・」
狼を抱えた男の問い掛けに、桃華とアンディが同時に答える。
>「……合意?うん、してるわよ?」
「当然です。あれは必要な事でした。きちんと合意も得ていますよ。」
アンディが真顔で頷いた。
人間を超越した取葉との間には、かなりのギャップが存在する。
>「良ければ、ミスタ・ルイスは私が担ごう。多分、衣服を探している時間は無いと思う。」
「助かります。ところで、その狼は・・・」
>「ミ、ミケさんっ?!」
桃華の知っている狼らしいな、とアンディが考える。
蒼白なミスタ・ルイスの顔を舐め続ける所を見ると、どうやら人を襲わないようだ。
それどころか、深い愛情を持っているように見える。
>「まさか……彼女が?!」
狼が牙が抜けて血だらけの口を開けて桃華を見た。
その目はGウィルス感染体特有の細長い瞳孔をしていた。
>「何てこと・・・・・ねえちょっとあなた、元の姿には戻れないの?」
狼が怒りを込めた唸り声で答える。
「聞かれたくない事なんじゃないかな、多分。」
唸り声は桃華を威嚇するように続いている。
ミスタ・ルイスを守れなかった事を責めているようにも聞こえた。
「・・・上に急ぎましょう。」
クローンから桃華を庇うように前に出て、取葉に訴えかける。
軽々と担ぎ上げられたミスタ・ルイスを見て、狼が唸るのを止める。
取葉の前を歩き、ミスタ・ルイスを守ろうとしているようだった。
幼体の体当たりに震えるシャッターを警戒しながら、階段を登り始めた。

201 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/03/09(日) 20:51:26 0
>>195
>「まさか……彼女が?!」
取葉は口を閉じたまま、桃華を見た。
>「何てこと・・・・・ねえちょっとあなた、元の姿には戻れないの?」
低い唸り声とシャッターを叩く音が共鳴する。
>「聞かれたくない事なんじゃないかな、多分。」
「・・・多分ね。」
取葉が肩を竦めた。
>「・・・上に急ぎましょう。」
「まぁ、こういう場所で無ければ祝福しても良いのだろうけどねぇ。」
桃華を庇うアンディに微笑みかける。
クローンの頭を優しく撫で、階段を上がり始めた。
「警戒する必要があるだろうね。まだ大きいのが一匹残っていると思う。」
ミスタ・ルイスを担いだまま、小走りに階段を登り始めた。

202 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/03/10(月) 22:09:54 0
>>198
>「ぐげぇあっ!?」
酷い匂いのする血だった。
床にタールのように広がっていく真っ黒で粘り気のある血液が湯気を立てて拡がっていく。
>「お、俺だけを…殺じても…、ここにゃ…いっぱい…居るんだ…ぜえ?
  俺みてえな…怪物がよお…ゲヘゲヘ…ぐふぇ…」
「それがどうした。全員殺す。」
嫌みったらしい、人間特有の呪詛の声を吐き出す男を、小川が感情を感じさせない目で見下ろす。
知性を持った人間以上の存在だが、狩りの喜びを満たしてくれる程の存在ではない。
そう考えた瞬間、小川の背中を寒々しい風が過ぎっていく。
返り血が着いた鬼包丁を死者の首に叩きつける。
ゴロリと音を立てて転がっていく頭を掴み、目の高さまで持ち上げる。
薄っすらと開かれた目には、人生の本質を知っているような、失われた知性が見出せる気がした。
死者は友達だ。
「後で、俺も行くからな。」
切り落とした首を優しく地面に置くと、少女達の後を追って走り出した。
左程時間は掛からずに、追いつける筈だ。

203 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2008/03/12(水) 17:08:22 0
幼女ゾンビ・・・か

204 名前:G第五形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/03/13(木) 00:38:43 0
>>188>>195>>201
「キィキィキィ…ガタガタガタ………」
「………」
急に、閉じたシャッターをひたすら叩いていた幼体の動きが止まった
幼体の鳴き声もシャッターを叩く音も鳴り止み、不気味にシンとしてしまう
しかし、何かしら巨大な「モノ」の気配はあった

「ズルズル…ズルズル…ズルズル…」
何かを引き摺るような湿っぽい音
その音の低さと大きさは、明らかに這いずりゾンビなどではない
もっと何か巨大で、重いものが這いずって来ている音である
差し詰め、ミミズとでも言うべきか

「メキメキ…ボゴン…ボゴン…!」
突如、取葉たちの背後にあったシャッターが音を立てて凹む
外側から強い力で打ち付けられている音である
湿っぽい這いずり音と共に、どんどん形を変えていくシャッター
変形したシャッターの隙間からおぞましくうねる触手が顔を出している

205 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage 皆階段を駆け上がってたので、少し距離を取りました] 投稿日:2008/03/14(金) 00:50:16 0
>200-201
>狼が怒りを込めた唸り声で答える。
>「聞かれたくない事なんじゃないかな、多分。」
>唸り声は桃華を威嚇するように続いている。
どうしてあたしはこうデリカシーがないんだろう。
そうよね、元に戻れるのならとっくに戻ってるに決まってる。
あたしはミケさんを思い出していた。実験で人狼になってしまって、ずっと孤独だったミケさん。
今頃どうしているのだろう?無事逃げ延びてくれていたらいいと思うけど、それは無理な気がした。

>「・・・上に急ぎましょう。」
クローンから桃華を庇うように前に出て、取葉に訴えかける。
>「まぁ、こういう場所で無ければ祝福しても良いのだろうけどねぇ。」
「祝福?」
無事にゴキブリもどきを閉じ込めたことかしら?それに志手はちょっとかみ合っていない気がする。
取葉さんの言うことは、ときどき良く分からない。

あたし達は階段を駆け上がった。踊り場の壁には44Fとかかれている。
その時、階下からずっと不気味に聞こえていたシャッターの音が不意にやんだ。
「……ねえ皆、何か変じゃない?」
あたしは耳を澄ませた。
>「メキメキ…ボゴン…ボゴン…!」
そんな無気味な音が聞こえてくる。何か大きなモノが這いずり回っているような音もする。
あたしはアンディと顔を見合わせた。
「取葉さんにクローン、急ぎましょ!!」
あの音が何かはわからない。
だけど、アレに追いつかれたらろくでもないことになるのは間違いなかった。

現在地:スペンサービル44階踊り場
状況: G第五形態がシャッターを壊そうとする音を聞く。先を急ぐ。

206 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/03/15(土) 21:15:14 0
>>201>>205
>「まぁ、こういう場所で無ければ祝福しても良いのだろうけどねぇ。」
「はぁ・・・」
アンディが適当に相槌を打つ。
>「警戒する必要があるだろうね。まだ大きいのが一匹残っていると思う。」
「えーと、つまり、クローンの繭を作った奴ですか?」
ミスタ・ルイスを担ぐ取葉の後ろを追って、階段を登り始める。
>「……ねえ皆、何か変じゃない?」
「何だろう、この音?」
桃華と顔を合わせ、アンディが呟いた。
クローンが敵意を剥き出しにした表情を浮かべる。
>「取葉さんにクローン、急ぎましょ!!」
「ヤバイね。急ごう!」
シャッターが変形していくのを確認したアンディが、全速力で階段を登り始めた。


207 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 11:02:15 0
>>199
>「まったく、一体何を遠慮しているんだ?こんなカルシウムの塊に遠慮する事なんかあるのか?
>死んだ人間はただの肉、しばらくたったらただの骨、そこには何も宿っちゃあいない。割り切る事だな」
などと言いながら、幹部怪人が骸骨からホルスターを取って、骨をバキバキと踏み潰して行く
…あ…悪の怪人なんだなぁ、この人はやっぱ
って事は最後はやっぱり
『我が組織に約束を守ると言う言葉は無い!!』
とか言って俺ら皆殺し何だろうね、HAHAHA……は…
……嫌だ!
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だいーやだ!!死にたくない!嫌だ!嫌だ!!
っと
脳内でびびりまくる俺の肩を、幹部怪人がぽんっと叩き
俺の心臓が驚いてバウンドした
>「大森、これは俺からの助言だ。使えるモノは全部使え、使って利用しろ。
>物だろうと人間だろうと、化物だろうと、全てを利用しろ。それが生き残る最善の方法だ」
何だか優しい言葉をかけてくる幹部怪人
わあ、俺を油断させて利用しまくる気まんまんだ…
洋画みたいな方法だな…褒めて戦わせて最後にどぼんって
…にしても俺がホルスター取らなかったほんとの理由ってウイルス感染した人の持ち物ずっと持ってると自分も感染しそうってのがあったからなんだよねぇ…
…ま今までゾンビに押し倒されたりぽんぽん幹部怪人に触られたりしてるし今更気にしてもしょーが無いわけで……
うーん…
…生き残ってなんぼか、せっかく幹部怪人が親切にとってくれたんだし、使わなければ踏み砕かれた骸骨を後で処理する遺族の方に申し訳が無いし…
ともかく俺はホルスターを腰に巻くと、幹部怪人の後を追った

208 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/03/17(月) 22:15:50 0
>>204-206
>「祝福?」
>「はぁ・・・」
「ははっ、人間とは理解し難い生き物だね。」
二人と会話が全く噛み合ってない事に気が付かないまま、取葉が笑う。
>「……ねえ皆、何か変じゃない?」
「巨大な何かが動き回っているね。匂いがシャッター越しに解るよ。」
>「取葉さんにクローン、急ぎましょ!!」
>「ヤバイね。急ごう!」
取葉は答えずに階段を大股で昇り始める。
蓄積されていたエネルギーを殆ど使い果たし、常人並の体力になっている現状では、
ミスタ・ルイスを担いでの移動は、苦痛そのものだ。
背骨が押し潰れ、腰がギチギチと擦れて悲鳴を挙げる。
こびり付いた血が溶け出すほど汗をかき、呼吸は乱れている。
フロアを登りきる度に、防火シャッターのスイッチを押して時間稼ぎをする。
50階に辿り着いた時には、完全に息が上がっていた。
「・・・少し、休みたいな。」
横目でダンスフロアを覗き込みながら、取葉が呟く。
「ついでに、何か飲みたいものだね。」
視線の先にある大広間には、食器やテーブルが散らかったままだった。
燃え尽きたゾンビ達の屍骸が悪臭を放ち、鼻腔の奥へと纏わりついてくる。
そこに二人の死体は存在しない。
死者としてビルを彷徨っているのか、それとも・・・
何にせよ、ブランデンブルグとルクレティアの60年越しの、悲しい恋の痕跡すら完全に消え失せていた。


209 名前:G幼体・変異体 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/03/17(月) 23:43:49 0
>>205-206>>208
「ゴゴ…ゴォン…ガゴン…」
巨体にも関わらず、狭い通路を難なく進みながらシャッターを壊して進撃するG
前方部分に開く巨大で醜悪なサンドワームの如き口が開いている
体の各所からは、ゾンビや様々なクリーチャーの手足など未消化の食物が顔を出している

柔軟性に富む体は、狭い場所を逃げ回る獲物を効率的に追い回すことに適している
第四形態の巨大且つ頑丈な肉体は、取葉ら「邪魔者」を圧倒するに足る戦闘力を秘めている
しかし、狭いビル内を動き回るには非常に不便で、邪魔な壁や天井を壊すのに無駄な労力を費やさねばならない
そこで、最終的にヒルやナメクジ、ワームの如き軟体動物の形態を手に入れるに至った
頑丈ではないが、ブヨブヨとした体は物理攻撃を受け付けにくい
のみならず、大量の食物を効率的に摂取できる
四本の剛腕は触手に変わり、その姿は巨大な口腔部の付いた肉塊のワームである
第四形態の面影は、頭部に残るのみであろう

「グググ…オォォ…」
閉じられるシャッターは大して保たずに突破される
僅かな時間稼ぎにはなるが、いつまでも逃げ切れるものではない
伸縮自在の四本の触手を先行させ、逃げる獲物を絡め取ろうとする
触手は時に槍のように突き込まれ、時に鞭のようにしなる
その都度、階段や壁の一部が壊されていく
一度でも当たれば一溜まりもない威力である
最早桃華の生け捕りを諦めたのか何とかなとでも思っているのか、その攻撃には容赦が感じられない
そして、本体もズルズルと確実に上の階へと上ってくる
50階に残った悲しい恋の痕跡など、Gは何も気にすることは無い

210 名前:G第五形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/03/17(月) 23:44:26 0
G第五形態でしたorz

211 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2008/03/19(水) 00:47:22 O
タイラント

212 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/03/20(木) 11:45:10 0
>206 >208-209
「繭を作ってた奴って、地下鉄であたしや取葉さんを襲ったやつかしら?」
走りながらついそう口にしていたけれど、取葉さんの表情を見てあたしは口をつぐんだ。
いつも涼しい顔をしていた取葉さんが、初めて苦しそうな顔をしていた。
変身したり、ありえない力を見せつけられたり、超人じみたところばかり見ていたからすっかり忘れてた。
あたしに担げないミスタ・ルイスが取葉さんに重くないはずが無いよね?
「気づかなくてごめんね、取葉さん」
防火シャッターを作動させつつ上に上がっていく取葉さんの背にそっと謝る。
取葉さんだって疲れるし、痛みを感じたり辛かったりすることがあるよね?
「ごめんね、モモカも」
聞こえているのかいないのか、クローンの態度からは良く分からない。
正直あたしも複雑だ。自分そっくりだった存在が今では狼になってしまってる。
ただ人間の記憶を持っている以上、ミケさんの60年の苦悩はクローンの今のそれと同じなのよね……。
何でこんなことになったんだろう。
仲間にも背を向けて、人間の輪にも入れない。クローンは一人ぼっちだ。
その気持ちは、あたしにはわからない。
取葉さんはどうなんだろう?後で聞いてみようか。
「……モモカにもミケさんを紹介したかったな。すごくいい人だったのよ」
あたしはクローンをモモカと呼ぶことに決めた。
あたしの記憶を持っているのなら、モモカが彼女の名前でいいんだよね?
だったら、いつまでも名前で呼ばないのは失礼だと思った。

ようやく50階に到着した。
>「・・・少し、休みたいな。」
>横目でダンスフロアを覗き込みながら、取葉が呟く。
「ちょっとだけ休憩しましょ。あいつらだってそう簡単に居場所を突き止められないわよ」
>「ついでに、何か飲みたいものだね。」
「う、うん!あたし何か探してくる!取葉さんはちょっと休んでて!アンディ、ちょっと付き合って」
あたしはシグを片手に、そろそろとホールに入っていった。

ここもゾンビや怪物たちの暴れた痕跡でボロボロだ。
「静かね……」
だけどさすがにさっき来た時一掃されたせいか、怪物の気配は無い。
そしてミケさんも、彼がずっと愛してやまなかった女性の死体も見当たらなかった。

異臭に顔を顰めつつホールに入り、あたしは何とか無事だったテーブルやワゴンを漁った。
さすがのゾンビたちも、シャンパンやミネラルウォーターの蓋までは開けられなかったみたいね。
すすけたクロスと封の開けられていない瓶をいくつか手に入れ、ワゴンに乗せる。
あたしはガラガラとワゴンを押しながら、取葉さん達の下へ戻った。

「もしどこかのエレベーターが使えたら、このワゴンにミスタ・ルイスを乗せて屋上まで運べるかしら?」
意気揚揚と戻ったあたし達は、取葉さんにワゴンと封がされたままの飲み物の瓶を見せた。
「一応探してきたけど……ここの飲み物って安全なのかしら?
 あの時……大ホールにいた人の半数が、突然葉っぱの生えたゾンビに変身したの。
 食べ物か何かに変なものが混入していたとしか思えないんだけど」

>209
そんな話をしている間にも、Gはこちらに向かってじりじりと接近していた。
だけどあたしの耳には、まだその足音を聞き取ることが出来なかった。


213 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/03/20(木) 23:28:41 0
>206
湿っぽい音を立てて、濡れた何かがマクナブの顔を擽る。
「ブランデンブルグか?くそ、お前は、何なんだ?」
疑い深い目を浮かべて、その狼を見た。
Gウィルスに犯された生物特有の、縦長の虹彩と金色に輝く瞳に、マクナブの表情が強張る。
そろそろと拳銃に手を伸ばす。
狼が怯え始めて、ようやくそれが何なのか理解した。
体だけでなく、心も傷ついてしまった少女の魂だと。

>212>208-209
>「もしどこかのエレベーターが使えたら、このワゴンにミスタ・ルイスを乗せて屋上まで運べるかしら?」
「エレベーターは全部落ちている。テーブルの足とクロスで担架を作った方が良いだろうな。」
息を切らし、床に座り込む取葉を見ながら、マクナブが囁いた。
取葉とアンディに運ばせれば、その分、一人辺りの負担は減る。
充分な長さの二本の棒に、充分な長さのクロスを巻きつければ、担架は簡単に出来上がる。
「もし、俺を連れて行ってくれるなら、って話だがね。
 それにしても、だ。物理的に血の巡りの悪い俺に思いついたんだから、健康な諸君に思いつかない理由が解らんな。」
蒼ざめた顔に、皮肉な笑顔を浮かべる。
震えは止まらず、弱りきった言葉よりも、ガチガチと歯がぶつかり合う音の方が大きい位だ。
寒気と関節の痛みに顔の筋肉が硬直し、目の下にべったりと浮き上がったクマのせいで、普段よりも数段老けて見える。
僅か数パーセントの血液を失っただけで、人間は死の床についた死神の容貌になってしまう。
>「一応探してきたけど……ここの飲み物って安全なのかしら?
 あの時……大ホールにいた人の半数が、突然葉っぱの生えたゾンビに変身したの。
 食べ物か何かに変なものが混入していたとしか思えないんだけど」
「事前に、ワクチンだと言って注射する方が簡単だ。
恐らく、俺達の突入が無ければ、お偉いさん連中を帰らせてから、発病させる予定だったんだろう。」
本州を巨大な生物兵器実験場とするデュランの計画の敵は、アメリカ国内の政治家だ。
日本企業との貿易で利益を得ている産業界のロビイスト団体は、ギリギリまで日本への救助活動を提言するだろう。
特に、日本に武器輸出を行う航空宇宙関連の軍需産業へのダメージは、大きい。
そんな連中に献金を受けている連中の活動を抑える為には、日本政財界の重鎮達を全滅させ、
政治的、経済的混乱を引き起こし、日本市場の価値を失わせる事だ。
日本経済は徹底的に破壊され、日本経済を救うメリットを無くす。
「このパーティーの参加者を思い出してみろ。財界のお偉方が殆どだったろ?」
同時に、ロシア・中国に対する最終防衛ラインとしての日本の価値は残しておく。
救助の名目で、北海道・九州・沖縄に大規模な米軍を派遣し、ユーラシア大陸への牽制を行う。
大規模災害に迅速に対応できる軍隊の派遣能力を冷戦後も維持しているのは、アメリカ合衆国に限られる。
駐留する米軍は、地元住民に雇用の機会を与え、周辺諸国や国連に日本への駐留費用を災害復興活動費用として請求する。
傘社の根回しによって、世界各国の首脳クラスとの確約は得ている。
アメリカ合衆国の懐は痛まず、悲惨な災害から日本を救う努力をする大国として、その影響力は強化され、
さらに経済的な復興を遂げつつあるロシアや中国の鼻先に巨大な軍事基地を、合法的に建設する事が出来る。
ワシントンの保守派が支持し、ロビイスト団体は沈黙するという、完璧な筋書きをデュランは用意したのだ。
日本経済の沈黙に伴い、世界経済は混乱を引き起こすだろう。
しかし、9.11のテロが経済に与えた影響がたった一ヶ月で収束してしまったように、
日本経済の崩壊もまた、意外な程、短期間で終了してしまう。
残された日本国民が輸入するエネルギー資源や食料は、先進国が持ち回り、餓死者・投資者は出ない。
北海道、九州、沖縄と言った未開発の、不景気な土地が大規模な産業エリアとして復興する。
狭い海峡を挟んで、地獄と化した本州を眺める国家として、日本は生まれ変わるのだ。

>206
「パパにお前を抱きしめさせてくれ、パパを暖めてくれ。」
マクナブが苦痛を堪え、笑顔でモモカに呼びかける。
「大丈夫、パパはお前が良い子だって解っている。脅かして、本当に済まなかった。」
残された右腕を挙げて、モモカに呼びかける。
止血帯を付け根で巻いた左腕の感覚は、殆ど無い。
血液の供給がストップし、既に腐り始めている。
だが、それ以上に辛いのは、モモカの牙が全て抜け落ち、血塗れになった口を見る事だ。
「有難う、パパを助けてくれて。」
今の俺には、抱きしめてやる事しか出来ない。

214 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/03/22(土) 16:35:21 0
>>208>>212-213
>「繭を作ってた奴って、地下鉄であたしや取葉さんを襲ったやつかしら?」
「確認できた限りだと・・・」
桃華の声のトーンが下がった事に気付いたアンディも、口を閉じる。
両手を武器に変化させた上に、変異体を撃破した取葉の不調に、アンディも気付いたのだ。
>「気づかなくてごめんね、取葉さん」
>「ごめんね、モモカも」
モモカ号は特に気にする訳でもなく、トコトコと階段を上がっていく。
気にしていないのではなく、実際は、死んでしまった方が良かったと、自分の殻に閉じこもっているだけだった。
>「……モモカにもミケさんを紹介したかったな。すごくいい人だったのよ」
その一言に、モモカ号の動きが一瞬止まった。
だが、何事も無かったかのように再び階段を登り始めた。

50階に到着し、疲れきった取葉が休憩を提案した。
>「ついでに、何か飲みたいものだね。」
>「う、うん!あたし何か探してくる!取葉さんはちょっと休んでて!アンディ、ちょっと付き合って」
桃華に付き合い、大広間へと入り込む。
>「静かね……」
「すごいな・・・何があったんだろう?」
折り重なったゾンビの群れがシャンデリアに押し潰され、焼死体になっている。
手早く飲み物を探し、ワゴンにクロスと一緒に乗せた桃華を警護しつつ、再び踊り場へと戻った。
モモカ号はミスタ・ルイスの顔を心配そうに舐めまわしているのが見える。
>「ブランデンブルグか?くそ、お前は、何なんだ?」
拳銃に手を伸ばしたミスタ・ルイスに対してショックを受けたモモカ号の姿も、見えた。

>「もしどこかのエレベーターが使えたら、このワゴンにミスタ・ルイスを乗せて屋上まで運べるかしら?」
>「もし、俺を連れて行ってくれるなら、って話だがね。
 それにしても、だ。物理的に血の巡りの悪い俺に思いついたんだから、健康な諸君に思いつかない理由が解らんな。」
「それだった、ワゴンでも充分じゃありませんか?我々二人が持てば、階段で十分です。
 病人は黙っていた方が愛されますよ。」
死にかけのミスタ・ルイスに向って、精一杯の軽口を叩いた。
>「一応探してきたけど……ここの飲み物って安全なのかしら?
  あの時……大ホールにいた人の半数が、突然葉っぱの生えたゾンビに変身したの。
  食べ物か何かに変なものが混入していたとしか思えないんだけど」
>「事前に、ワクチンだと言って注射する方が簡単だ。
  恐らく、俺達の突入が無ければ、お偉いさん連中を帰らせてから、発病させる予定だったんだろう。」
アンディがボトルに細工をされていないかと、底やキャップを確認する。
ミスタ・ルイスの言う通り、特に細工が施されている訳では無さそうだ。

>「パパにお前を抱きしめさせてくれ、パパを暖めてくれ。」
モモカ号は気力を無くしていた。
愛する人に拒絶され、呆然としている。
>「大丈夫、パパはお前が良い子だって解っている。脅かして、本当に済まなかった。」
伸ばされた手に驚いて、一歩下がった。
しかし、ミスタ・ルイスの不器用ながらも、心の篭もった声を信じてみようと思った。
>「有難う、パパを助けてくれて。」
そろそろとミスタ・ルイスに近づき、その腕に包まれるまま、モモカ号が涙を流す。
抱きしめられ、尻尾を千切れんばかりに振り始める。




215 名前:大宮部隊 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:2008/03/23(日) 14:49:09 0
視界の外から、尋問をする声が聞こえる。鈴木が怪人を尋問しているのだろうか。その響きはとても懐かしいものに思えた。その内、相手の悲鳴がそこらに響くのだろう。
>193
「…大丈夫だ。皆、皆、ちゃんとここから逃げられるから。生きて外に出られるから」
こんな月並みの言葉しか吐けないというのは、結局のところ自分自身も少女と同じことを考えているからに他ならない。
彼は帰らないだろう。絶対とまでは言えなくても、その可能性は極めて高いだろう。あの水野軍曹も、もしかするともう何処かで息絶えているのかもしれない。
決してそんな事を考えたくはないし、信じたくもないが、ここが戦場であるならば、それが妥当な思考だ。それでも、少女に不安を与えてはならない。
ミヒャエルが彼女を慰め、再び笑顔を引き出した事だけが救いだった。
>196
「なら、もしもの時は悪も正義もリモコン次第となるのかな?」
少女が青年に投げかけた冗談の様に無邪気な質問には、少佐も思わず噴出してしまった。それに続けて、少佐もふざけて古いアニメ番組の主題歌を口にした。
あのアニメに出てきた旧陸軍の秘密兵器というのは決して夢物語ではない。事実として巨大ロボット建造という計画があったのを少佐は知っている。
陸海軍合同での開発チームが結成され、30機弱の試作品が製造されたというのも人づてに聞いた。
「私は飯田だ。ここに駐屯していた将校の一人だよ」
>187
この腕に模様を書いたブリキの兵隊には尋ねなければならないことがある。
「そうだ、ミヒャエル君。大佐は、大佐はどこに行った?」
僅かな望みに賭けて聞いてみたものの、そんなことは聞かなくてもわかっている事だった。ここより更に地下、残留将兵達の所へ向ったに違いない。
しかし、あの兵隊達はどうしているのだろうか。大佐は本当に彼らを率いて帝都へと侵攻するつもりなのだろうか。

名前:飯田忠雄
持ち物:抗ウィルス剤、5式小銃(10発装填、予備10発×5、30発×2、30年式銃剣を着剣)、背嚢

216 名前:大宮部隊 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:2008/03/23(日) 14:50:51 0
体育館では、いつもの演説じみた口調で中尉が住民達の決起を促しているらしい。時折、揃った合いの手なんかも聞こえてきた。
化物の跋扈する夜道を歩くのだから、多少なれど勇気を湧かせる為、と中尉は言っていたが、実際にはただ長々と大きな話をするのが好きなだけだ。
昔からああだった。中尉ほど口の回る将校を、生まれてこの方、日本陸海軍や自衛隊、その他の国の軍においても、兵長は見た事がなかった。
「…まったく。まるでどこぞの総統閣下だ。階級が伍長ならちょうど良かったのに……」
その間、外で数人の武装した村民、『金田分隊』の『兵士達』と共に歩哨に立っていた兵長は鉄扉越しに小さく聞こえる中尉の声に、溜息と共に呟いた。
いつだったか、暫らくぶりに再開した時に、中尉は代議士になろうと選挙に出たと話していた。あの話もきっと嘘ではないのだろう。

人影が見えたのは演説が更に熱を帯びてきた頃だった。すぐに立ち上がった兵長は銃を構え、校舎二階に居る中年の猟師に合図を送る。
『金田分隊』の散弾銃や小銃の銃口は、すべてそちらに向けられた。発砲号令を出さんとしたところで、向こうもそれに気付き、両手を振って大声で叫んだ。

「撃たないで!田中です!」
紺の制服は血と泥に塗れ黒く染まっていて、警官はまるで戦場を駆けてきたような姿だった。

「おお、生きておったんですか!おい、撃つなよ!駐在さんだ!」
村民達にとって、駐在巡査は最も信頼の置ける人物の一人だ。兵長にとってもそれは変わらず、銃を降ろしてから両手を挙げた田中巡査へと駆け寄った。
銃を向けていた者達も、相手の正体がまだ生きている駐在巡査だと判れば、「なんだ」と言いながら銃を降ろし、それぞれの持ち場へ戻った。
「しかし駐在さん、その格好はどうした訳かね。酷い有様だが…」
「ああ、いや。大丈夫です。大きい怪我はしてません。ただ、何度か転んだもので、泥やら何やらがね……はは、クリーニングは効かないだろうな」
兵長はもちろんその言葉を信じて、大したことはないのだろうと思いつつ、一人の猟師に包帯と消毒を持って来る様にと命じた。
「いや、安心したよ。あんたが居てくれれば、きっと助けになる。脱出もうまく行くよ」
「脱出ってのは…この村から?」
「ああ、戦時中に我々が使っていた軍用のトンネルが残っている。そいつを使ってここからみんなで逃げ出すんだ。今、大佐達が確保に向っている」
「……成程ねぇ。もちろん、協力しましょう。村民の方々を守るのは、本官の任務ですからね」
田中巡査が僅かに口元を歪めた。それに気付いた者は、一人もいなかった。

この数分前に、彼はある民家に上がりこんで冷蔵庫の中身を全て平らげていた。化け物から人へと戻り、落ち着きを取り戻した彼は、とても単純な事に気が付いたのだ。
生きた村民を見かけないのは、連中が一箇所に避難しているからだ。避難所に指定されているのは分校で、自分は駐在だ。自分が訪れたとして、何の問題があるというのか。
そして、いずれは分校からは離れなければならない。その移動の際、自分が護衛を務め、『最後尾のものが一人やられた』という事態が起きたとして、何の不思議があろうか。
腹はまだ減ってはいない。だが、人の味がそろそろ恋しくなってきたのだ。状況は想定どおりに動いている。どうも脱出も可能だそうだ。全てはいい方向に向っている。
後は暫らく、このまま堪えればいいのだ。堪えれば、今日思い浮べた全ての望みが叶うのだ。静かに、確実に、目標を達成しなければ。


217 名前:大宮部隊 ◆iN6vAlHM66 [sage] 投稿日:2008/03/23(日) 14:56:14 0
「戦力は」
「編成時と比べて病死が数人出ておりますが、凡そ問題ありません。大隊ほぼ全員です」
暗い廊下を歩く大佐の横には、野戦服姿の下士官が居た。老いて腰の曲がった下士官で、襟には陸軍曹長の階級章が、胸には7連の略綬が通されている。
大佐の問いに答える声は枯れて乾き、掠れた老人の声だった。しかし、決して意味のない呻き声ではなく、それは間違いなく人の話す言葉だった。
「そういや『マルタ』の余りに餌を付けて幾らか撒いておきましたが…迷惑になりませんでしたか?連中、失敗作だけあって随分化物じみておるんです」
「一人それらしいのを見たが…それより、守備隊の連中はどうしたんだ。上にいた憲兵隊だが、連中こそ化物になっている。口も効けんし命令も聞かん始末だ」
「恐らく傘の連中でしょう。奴ら、上で件の細菌研究をやっておったようで、守備隊はずっと上におりましたし、その影響でも受けたんじゃないでしょうかね」
薄い明かりに照らされる彼の顔は老人らしく皺だらけだった。加えて、皮膚は血の気が無く青白くて、所々ほつれている。しかし、決して腐肉に包まれている訳ではない。
ましてや人肉を求め当てもなくさ迷う訳でも、だらしなく口を開き涎を垂らしながら見境なく誰にでも喰らい付く訳でもない。
「成程、宜しい。止むを得んな、守備隊は全員敵勢力と見なそう。任務遂行の障害になるならば駆逐してもかまわん。山崎君、兵にその旨通達を」
「了解しました」
山崎吉次郎曹長は、連隊に所属する将兵の内、最初に『人間を辞めた』日本兵だった。彼が老いているのはその頃からだが、青白い顔色は地下の環境の所為だろう。
新兵達に慕われた南方帰りの老兵は、『マルタ』による『動物実験』において良好な結果が得られ、ついに兵への『人体実験』となった時、誰よりも先に実験体を志願した。
投与の後、一月経っても半年経っても、彼は発狂も変質もせず、紛れも無い日本軍人だった。それは、半世紀以上過ぎた今でも変わらない。
「後ほど将校会議を招集しようか。しかし、何とも楽しみだよ。顔を合わせるのも随分振りだからな」
「大佐、兵隊達は既に完全軍装で集合させてあります。装具点検も終えさせました。すぐにでも出撃できます。何時でも敵を撃てます」
そして、未だ軍人であり続けているのは山崎曹長だけではない。あの夏の日、ラジオから流れる元首の言葉に耳を塞いだ将兵達もまた、軍人たる自分自身を忘れなかった。
「宜しい、すぐに行こう」
二人の軍人は薄暗い廊下を、更なる闇へと向かい進む。捨て切れなかった夢の欠片を拾いに行く為に。

218 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/03/23(日) 22:35:17 0
>>209>>212-214
重々しい足取りで階段を登る取葉は、桃華に答えなかった。
正確には、答えられないと言う方が正しい。
>「う、うん!あたし何か探してくる!取葉さんはちょっと休んでて!アンディ、ちょっと付き合って」
「気にする事は無いよ。想像以上に体力を使ってしまった・・・」
階段を登っている時の問い掛けに、遅まきながら答える事が出来た。
大広間へと向うアンディと桃華を横目で追いながら、ミスタ・ルイスの顔を舐めるクローンを見ていた。
>「ブランデンブルグか?くそ、お前は、何なんだ?」
「お姫様だよ。君を目覚めさせる為に、キスをしたのさ。」
唐突に口を開いたミスタ・ルイスに満面の笑顔を向ける。
>「もしどこかのエレベーターが使えたら、このワゴンにミスタ・ルイスを乗せて屋上まで運べるかしら?」
>「もし、俺を連れて行ってくれるなら、って話だがね。
  それにしても、だ。物理的に血の巡りの悪い俺に思いついたんだから、健康な諸君に思いつかない理由が解らんな。」
>「それだった、ワゴンでも充分じゃありませんか?我々二人が持てば、階段で十分です。
 病人は黙っていた方が愛されますよ。」
「私は突然、君が好きになったよ。」
取葉がアンディに微笑みかけた。
戻ってきた桃華は、ワゴンに乗せたボトル入りの飲料を、まるで魔女の毒薬が入っているのではないか?
と思っているような眼つきで見ている。
>「一応探してきたけど……ここの飲み物って安全なのかしら?
 あの時……大ホールにいた人の半数が、突然葉っぱの生えたゾンビに変身したの。
 食べ物か何かに変なものが混入していたとしか思えないんだけど」
>「事前に、ワクチンだと言って注射する方が簡単だ。
  恐らく、俺達の突入が無ければ、お偉いさん連中を帰らせてから、発病させる予定だったんだろう。」
「鈴木先生が無事な理由が良く解ったな、ははっ。」
アンディがしっかりとチェックしてくれたボトルを受け取り、封を切るとティスティングを始める。
「ふむ、悪くないね。グラスが欲しいが。」
ミスタ・ルイスがお姫様を優しく抱きしめる。
狼が咽び泣く声と、優しく抱きしめるミスタ・ルイス。
お姫様に掛かった魔法が解ける事は無いが、二人の間を遮っていた氷の壁は無くなったようだ。
「失礼だが、ワゴンに載って頂けますかな?」
軽い咳払いをすると、ミスタ・ルイスを抱えワゴンに載せる。
「聞きたい事があるのなら、言ってみたらどうかな?」
アンディに手伝って貰いながら、ワゴンを二人掛りで抱えながら、桃華に言った。
「あれが、追いかけて来ているからね。」
Gの存在を察知したからこそ、態々防災シャッターを閉じながら、登って来たのだ。

219 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/03/24(月) 21:25:53 0
>207
大森を引き連れ、同胞達のいる元の場所に戻る。
粘つき絡みつくような血液の香りと、鼻を刺す硝煙の香りがとても良い。
川崎と城戸はなにやら暇を持て余したように立ち、同胞達は腐れ餌どもの出てきた半開きのドアを睨む様に見ている。
「大分待たせてしまったみたいだな、すまない。準備がよければ行くとするが?」
そう言い辺りを見渡す。
同胞達は早く先に進みたいようで、うずうずした様子でこちらを見ている。
大森も川崎も城戸も特に異論はないようだ。
「……よろしい?それじゃあ、進むとしようか」
バチンと指を鳴らすと、同胞達がギィと鳴き、扉を乱暴に開け放つ。
まるで何かがぽっかりと口を開けた様に、暗い暗い闇が扉の先に続いていた。
後方の警護の為、同胞に指示を出すと、俺はその闇の中に足を踏み入れた。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:地下鉄
状況:扉の先へ

220 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/03/26(水) 05:59:41 0
>>212-214 218
>「もし、俺を連れて行ってくれるなら、って話だがね。
>  それにしても、だ。物理的に血の巡りの悪い俺に思いついたんだから、健康な諸君に思いつかない理由が解らんな。」
>「それだったら、ワゴンでも充分じゃありませんか?我々二人が持てば、階段で十分です。
> 病人は黙っていた方が愛されますよ。」
>「私は突然、君が好きになったよ。」
何もいえなかった。目の奥が熱くなって、視界がぼやけてきた。
ミスタ・ルイスが目を覚ましてくれたのが嬉しかった。声が聞けて嬉しい。
本当は抱きついて喜びたかった。でもそれは無理だった。
「ミスタ・ルイス、わりとねぼすけさんなのね」
だって、ミスタ・ルイスの傍らで怯えているモモカ号にあたしは気づいてしまったから。
ミスタ・ルイスを守った結果、元に戻れなくなったあの子の前で、何も出来なかったあたしがぬくぬくと抱きつけるわけがない。
「アンディ、ミスタ・ルイスは病人じゃないわ。ただのけが人」
あたしは抱きつくかわりに、煤汚れたテーブルクロスをミスタ・ルイスの肩にかけた。
そうよ、病人じゃないわ。病人なんかじゃない。

>「事前に、ワクチンだと言って注射する方が簡単だ。
  恐らく、俺達の突入が無ければ、お偉いさん連中を帰らせてから、発病させる予定だったんだろう。」
アンディがボトルを念入りに確認してくれた。
あたしはそれを見ながら、葉っぱのゾンビになって死んだいとこのことを思い出していた。
「死んだいとこはそんな重要人物じゃなかったと思うけれど……何しろ無類の女好きだったからね」
あたしと離れてる間に、感染するようなことしてたのかも。

>狼が咽び泣く声と、優しく抱きしめるミスタ・ルイス。
>「失礼だが、ワゴンに載って頂けますかな?」
>軽い咳払いをすると、ミスタ・ルイスを抱えワゴンに載せる。
>「聞きたい事があるのなら、言ってみたらどうかな?」
>「あれが、追いかけて来ているからね。」
あたしの顔が強張った。
あとたった5階。何とか逃げ切りたい。
「じゃあ、移動しながら話さない?」

「取葉さんにはどうしてこのビルにいたのかな?それと、取葉さんの同胞って居ないの?」
先を急ぎながら、あたしはアンディに聞こえないようさらに声を潜めた。
「あたし、25階でゾンビと合体して巨大化した怪物に会ったわ。あれってもしかして……」

221 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/03/26(水) 19:21:57 0
幹部怪人と共に元の場所に戻って来た俺の視界に、また『アレ』が映しだされた
その臭いに胃からこみ上げてくる物を抑えるため目をそらす俺の耳に、幹部怪人の声が聞こえてくる
>「大分待たせてしまったみたいだな、すまない。準備がよければ行くとするが?」
強いて言うなら拳銃返してくれってのがあるが
返す気あるなら向こうが返してくるだろうし…
周りの爬虫類型戦闘員の皆さんも行きたそうな顔してるし
…あ、今目があったよな………わぁ…あれ、絶対俺うまそうだとか思ってるぜ
太ってっからなぁ、俺…こんな事ならもっと真面目に体育の時間受けとくんだったよまったくよお
こんな事になってつくづくそう思う
…ってか何か、これ、マジで現実か?
ほんとに現実なのか?今更だけど、さ
>「……よろしい?それじゃあ、進むとしようか」
言って指バチンと鳴らしてくれちゃう幹部さん
今更っすけど、俺、帰っていい?
あ、そっか、帰れねえんだ、そうだ、帰れない…帰れない…
あの…あのこたつ入ってゲームしてパソコンしてた日々には…もう…もう…
嫌だ…帰る…帰れない
生きて出ても…俺は…嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ!
夢だよね?これ、夢だよねぇ?ねぇ
だって…だってありえないもん…あの日常が…一生続くって思ってたくだらない日常が消えるなんて…
嫌だ…嫌だよ………帰る!俺帰る!絶対に帰る!
邪魔する奴は皆殺しだ!!
俺は俺たちの後ろに回って隊列組んで出発しようとした幹部達の間をすりぬけると、無言で全力疾走して破壊された扉の向こうへと向かった
帰る!何があっても帰る!帰るんだ!!

持ち物: 医薬品(3) グロッグ19(10) 腕時計 特殊警棒
    シグ・ザウエル(0)
状況:扉の先へ向けて一人、無言で駆け出し始める

222 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/03/26(水) 23:32:11 0
>>219>>221
扉の先に有ったのは、緩やかな階段だった。
つい最近まで使われていたようで、特に異常な点は見つからない。
精々、先程のゾンビ達が零していった体液の名残がある位だった。

暫く進むと、ソファーや自動販売機が並ぶ待ち合わせロビーのような広いスペースがあった。
壁には、九武村観測基地と刻まれた金属製のパネルが掛かっている。
侵入者に反応し、カウンターのパソコンが反応する。
「・・・汚染状況ゼロ、生存者ゼロ、感染者多数。」
人口音声がエリア内の状況を読み上げる。
パソコンの傍には、手帳のようなものが落ちている。


223 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2008/03/29(土) 07:34:52 O
あ゛ー

224 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/03/29(土) 11:51:01 0
>215
>「そうだ、ミヒャエル君。大佐は、大佐はどこに行った?」
「大佐なら、途中で別れたそうです。」
小川強張った顔が、闇の中から浮かび上がる。
山田あすかの顔に緊張が走る。
小川の体調を、特に口内を確認してから、感染の疑いは、ほぼ確信に変わっていた。
彼女は、学生時代に学んだウィルスの働きを思い出していた。
体内に侵入したウィルスが細胞に取り付き、増殖を始める。
ウィルスがたっぷり入った血液を飲めば、真っ先に口内と胃がやられる。
まだ正気を保っているが、何時まで持つか?

>196
山田あすかの不信感に気付かぬまま、小川が姫路に自己紹介をする。
「どうも、鈴木です。身分は一応、自衛官です。もっとも、反乱自衛隊側ですがね。」
傘社の引き起こしたテロで総理の地位を奪われ、地下に潜った古泉総理が率いる部隊の一人、という訳だ。
無論、偽名と偽の身分だ。
九武村周辺を包囲している自衛隊正規部隊ではなく、傘社に抵抗する部隊を名乗った方が、やり易い。

>193
「ああ、そうだ。これを返さないとね。」
少女から預かったカードを返すと、笑顔を浮かべる。
「ちゃんとお守りになったよ。お礼に、一つおまじないを教えてあげよう。
 お腹を風船みたいに膨らませながら、鼻からゆっくり、4つ数えながら息を吸い込む。
 暫く止めて、口からゆっくり、お腹を凹ませるように、4つ数えながら息を吐き出す。」
一緒にやってみよう、と小川が少女のお腹に手を当て、数を数え始める。
>「ラマーズ法かしら?」
山田あすかの適切過ぎるコメントに、小川が笑顔を浮かべる。
まぁ、これもラマーズ法の一種に過ぎない。
小川が教えているのは、戦術的呼吸法と呼ばれる自律神経を落着かせる為のテクニックだ。
自律神経をコントロールする為の唯一の方法で、様々な分野で、例えばヨガだとか精密射撃分野だとかで応用されてきた。
医学的な説明も完璧に立証されており、骨折を起こした少女をパニックから救う事も出来るし、
試験直前の緊張状態や、戦場でパニックに陥った兵士をリラックスさせる事も出来る。
呼吸法は、心拍数の増大や発汗を防ぎ、冷静さを取り戻させてくれる。
「いいね、怖くなったらおまじないに頼りなさい。冷静になったら、どうすれば生き延びられるか、考えなさい。」
少女のお腹から手を離し、立ち上がる。
「これからですが。脱出ルートの捜索を継続します。
 飯田さんがいらっしゃいますから、道に迷う事も無いでしょう。」
希望を持たせる情報を与え、集団を動かす為のコツだ。
「さらに、脱出ルートが決まったら、分校に戻り住民を避難させます。」
状況と義務を認識させ、目的をはっきりとさせる事が、集団を動かすコツだ。
多分、かなりの高確率で武装した住民達が自発的に行動を起こす筈だ。
「分校に逃げ込んだ住民の保護は、私で行います。」
自ら規範を示す事が、集団を動かす為のコツだ。
この先も化け物は出るだろう、住民の何パーセントかは、避難の途中で犠牲になるだろう。
それを認識していても、嘘を吐いてでも、隠してでも集団を動かさねばならない。
「兎に角今は、移動する他ありません。先に進みましょう。」

225 名前:G第五形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/03/30(日) 16:55:49 0
すみません、レスを確認できてませんでした;
直ぐに投下しますね

226 名前:G第五形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/03/30(日) 17:21:48 0
>>212-214>>218
「ズズズ…ズズ…」
触手でシャッターを難なく破壊しながら、狭い階段通路を這うように上る巨体
進路上やその周辺に転がっているクリーチャーの死体等は、全て彼の餌である
片っ端から取り込みながら、本命である桃華たちを追う

「ガキン…バキバキ…」
ついに魔の手ならぬ魔の触手は、50階前のシャッターを壊し始める
シャッターを突き破って穴を開け、そこから紙屑でも丸めるように引き剥がしてクシャクシャに潰す
金属の軋む不快な音がしばらく響いた後、何かがドアを打ち壊して地面に転がる
それは、凄まじい力でグチャグチャに丸められた「シャッター」であった鉄屑である
それをドアに投げ付け、打ち壊したのだ
鉄屑の球は部屋の床を転がりながら、会場内のテーブルをいくつか蹴散らす
そして、勢いを失ってゆっくりとその動きを止める

「………」
しばらく、不気味で異様な沈黙状態が続く
しかしその直後、四本の触手が伸びてきて、室内にあったグリーンゾンビや鱗の付いたハンターの死体を絡め取る
死体は触手に引き寄せられ、室外へ、そして階下へと消えて行った
そして、何かを噛み砕く音と共に階段を這い上がってくる音がする…

227 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/03/30(日) 22:53:13 0
>>220>>226
>「じゃあ、移動しながら話さない?」
「合理的で建設的な意見だね。アンディ君、君は後ろを持ってくれ給え。」
ミスタ・ルイスを乗せたワゴンを二人掛りで持ち上げ、階段を昇り始める。
>「取葉さんにはどうしてこのビルにいたのかな?それと、取葉さんの同胞って居ないの?」
「同胞の定義が不明確だね。君に取って、遺伝子情報が2パーセントしか違わないチンパンジーは同胞かな?
果たして、アフリカの黒人はどうだろうか?さらにヨーロッパの白人は?インド人は?」
恋人の耳元に囁くように、桃華に顔を近づけ、取葉が答える。
>「ガキン…バキバキ…」
階下から聞こえる音に取葉の顔から、表情が消えていく。
「私は、一族でも特殊な個体になる。
彼らと私は、チンパンジーと人間程度の差があるんだ。
・・・そう言った意味では、同胞は存在しない。
私がまだ、人であるなら別かもしれないが。」
現在の性質を獲得してからは、不安や孤独を全く感じない。
人間が一人で生きる事が出来ないのは、文字通り、一人で生きる事が出来ないからだ。
食料調達に居住建設、更には子作りまで。
単独で行うよりも、集団で行った方が成功する確率が上がるのだ。
人間の愛の正体は、本能に過ぎない。
あまりに多くの人々が、その本能によって人生を狂わされる。
>「あたし、25階でゾンビと合体して巨大化した怪物に会ったわ。あれってもしかして……」
「勿論、私だよ。ここに居たのは、私の弟が似たような事を考えていたからだ。
弟だった、と言うべきかな。
だが、彼らも終わりだ。」
あの村は、焼き払われ、地上から失われてしまう。
「さて、そうなったら私はどうするべきかな。」
そして、理解した。
今、己が抱いている感情こそが、郷愁なのだと。

228 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage] 投稿日:2008/04/01(火) 09:15:49 0
>196
姫路さんという人は、私の言葉を聞いてプッと吹き出した。
>「ごめんねー。…僕はビームも出せないし、そっちの外人さんみたいに綺麗な模様も出せないから」
そう言って私の頭を撫でる手は、こんな場面にはそぐわないほど優しいものだった。
「ううん、いいの。ただ人としていてくれるだけで・・・・・・本当に・・・・・・・それだけで十分だから。
 宜しくね、姫路さん」
私はぺこっと頭を下げた。

>215
>「なら、もしもの時は悪も正義もリモコン次第となるのかな?」
私は顔から火が出る思いで、おじいちゃんの方を見た。
おじいちゃんは場を和ませるように昔の唄を口ずさんだ。
だけど何かを思い出したのか、その目は僅かに翳りがみえた。
>「私は飯田だ。ここに駐屯していた将校の一人だよ」
「飯田のおじいちゃんはね、とっても強いのよ」
そういって私は、「ね?」とおじいちゃんの顔を見上げた。

>「大佐なら、途中で別れたそうです。」
強張った鈴木さんの顔が、闇の中から浮かび上がる。 山田さんの顔に緊張が走った。
「鈴木さん、無事でよかった」
喜んで近寄っていこうとした私の腕を、いつの間にか山田さんが掴んでいた。
(・・・・・・山田さん?)
私は姫路さんに自己紹介する鈴木さんを、少し離れた場所で眺めている事になった。

>224
>「ああ、そうだ。これを返さないとね。」
>少女から預かったカードを返すと、笑顔を浮かべる。
>「ちゃんとお守りになったよ。お礼に、一つおまじないを教えてあげよう。
>「ラマーズ法かしら?」
「ラマーズ法って・・・・・・お産の時の呼吸?」
そう言えばママが、育児雑誌を眺めながら練習してたっけ。
私も一緒に「ヒッヒッフー」とかやっていたのが、遠いとおい昔の事のように思える。
>「いいね、怖くなったらおまじないに頼りなさい。冷静になったら、どうすれば生き延びられるか、考えなさい。」
私はこくりと頷いた。
「ありがとう。鈴木さん」
カードを受け取った私は、鈴木さんににこりと微笑んだ。
「無事にまた会えて、こうしてお話が出来て嬉しい」
若先生とも、こんな風にまた話せるといいのに。
そんな風に思ってた私は、鈴木さんの血まみれの表情の中に何か違和感を感じた。
「鈴木さん・・・・・・?」
だけど、それが何かを見極める前に鈴木さんは私から離れていってしまった。

>「これからですが。脱出ルートの捜索を継続します。
>「さらに、脱出ルートが決まったら、分校に戻り住民を避難させます。」
>「分校に逃げ込んだ住民の保護は、私で行います。」
鈴木さんの横顔を眺めながら、私は小声で山田さんに話し掛けた。
「・・・・・・・ねえ山田さん、鈴木さん、何となくその・・・・・・変じゃない?」
私の質問に、山田さんは何も答えてはくれなかった。

>「兎に角今は、移動する他ありません。先に進みましょう。」
私も頷くと、移動する準備を終えた。
「村の外への脱出ルートが見つかったら、また地上に戻って山道を引き返さないといけないのかな?
 村の人のゾンビがここまで来たという事は、山の中にもゾンビが押し寄せてるわけだよね?
 分校へはどうやって戻ればいいのかな?
 乗ってきた車も燃えちゃったし、とても徒歩で帰れそうにない気がするんだけど・・・・・・・」
私への堪えは、移動しながらのついでに聞かせてもらえば十分。
多分鈴木さんなら、私にもわかるように噛み砕いて説明してくれるだろう。
内心はどうあれ、鈴木さんはそういう人だ。


229 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/04/03(木) 22:27:55 0
>221 222
「おやおやおや、逃げちゃったよ……まったく…」
走っていった大森の背中を見つめ、俺は呟いた。
バチンと指を鳴らすと、それを合図に2人の同胞が俺の前に跪いた。
その姿はさながら王に忠誠を誓う騎士の様にも見える。
「恐縮だが、あの困った坊やを連れ戻してくれ。もし銃でも撃ってくる様なら遊んでやっても構わん
ただ、身体に障害が残る様な怪我はNGだ。出来る限り自重してくれ、じゃあよろしく頼む」
ギィと一鳴きし、同胞達は走っていった大森の後を追う。
まったく、本当に困った奴だ。度胸は後から自然につくかと思っていたが、あの分じゃ死ぬのが先か?
魅力的な人間に成長すると踏んだんだがなぁ……もしかすると、外れかもしれないなぁ……。
再び指をバチンと鳴らし、後方部隊に進軍の合図を出す。
川崎も城戸も何の問題もない。問題があるのは大森お坊ちゃんだけか……やれやれだな。
扉の闇の先に続いていた緩やかな階段を下りる、異臭を放つ腐れ餌の体液以外の染み付いている以外は綺麗なものだ。
暫く進むと自動販売機やらソファーが置いてある広いロビーを思わせれるスペースに出た。
掛かっていた金属のパネルを声に出して読み上げる。
「九武村観測基地?」
その俺の言葉に呼応するように、人工音らしき声が状況を読み上げる。
>「・・・汚染状況ゼロ、生存者ゼロ、感染者多数。」
音のする場所に視線を移すと、淡い光を放つパソコンがカウンターに置いてあった。
……今の声は…現在の状況のことか?……生存者ゼロで感染者多数ぅ?
感染者は俺達の事だろう、それは間違いない。でも生存者がゼロってどういうこった?
川崎、城戸、大森は……生存者にカウントされないとおかしい…いや、もしや既に…。
嫌な考えが頭を過ぎる。それと同時に俺の眼が手帳らしきモノを捉えた。
俺はその嫌な考えを振り払い、パソコンの側に落ちている手帳らしき物を拾うとページを開いた。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:九武村観測基地 ロビー?
状況:考えを振り払いながら手帳を開く。

230 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/04/03(木) 22:46:32 0
>220>226−227
>「それだった、ワゴンでも充分じゃありませんか?我々二人が持てば、階段で十分です。
  病人は黙っていた方が愛されますよ。」
>「アンディ、ミスタ・ルイスは病人じゃないわ。ただのけが人」
軽口を叩いたのも束の間の事だ。
マクナブの顔が、厳しい司祭の表情へと変わっていた。
本人もその事には気が付いていないが。
>「失礼だが、ワゴンに載って頂けますかな?」
一瞬、誰に話し掛けられたのか、理解出来なかった。
「ああ、有難う。」
二人のやり取りを聞きながら、強張った笑顔を貼り付けながら、ワゴンの上へと載せられる。
何度となく死に直面して来たが、今回ほど死に近づいた事は無かった。
桃華と取葉が何かを話しているが、特に関心は無かった。
もっと何か、大切な事があった気がしたのだ。
>「ガキン…バキバキ…」
階下から聞こえる音は、そんな何かを掻き消すのに充分だった。
狭い階段をあの巨体が登れる筈が無い。
しかし、何らかの形でこの環境に適応していたとすれば、話は別だ。
この状況では、時間を稼ぐ以外に方法は無い。
「アンディ、取葉。いざとなったら、俺を下ろせ。まだ、走れると思う。」
それから、と付け足し桃華に問い掛ける。
「火炎手榴弾は残っているな?やばくなったら、口の中に投げ込んでやれ。」


231 名前:姫路 幸哉 ◆8aoMc1xOXE [sage] 投稿日:2008/04/04(金) 20:48:21 0
>>215
>「なら、もしもの時は悪も正義もリモコン次第となるのかな?」
老人が彩ちゃんにそんな質問を投げかけると、彼女は顔を真っ赤にしてそちらを見た…というより、睨んだ。
続けて彼は聞いたことのない歌を口にする。かと思えば、表情がふと暗くなった。
>「私は飯田だ。ここに駐屯していた将校の一人だよ」
「初めまして。…姫路です」
頷くと飯田老人は、外人の兵隊に何かを尋ねた。こちらまでは聞こえなかったけれど、
重要な話なのだろう。
>>224
尋問をしていた人が暗闇の中から現れた。
>「どうも、鈴木です。身分は一応、自衛官です。もっとも、反乱自衛側ですがね。」
「姫路です。よろしく…」
一通りの自己紹介を終えた。もう一人、向かいに立っている女性にもそれをすますと、
一つ溜息をつく。
>「ああ、そうだ。これを返さないとね。」
ふと鈴木さんがそんな事を言い出した。…そういえば、彩ちゃんが何かを渡していた気がする。
>「ちゃんとお守りになったよ。お礼に、一つおまじないを教えてあげよう。
 お腹を風船みたいに膨らませながら、鼻からゆっくり、4つ数えながら息を吸い込む。 暫く止めて、口からゆっくり、お腹を凹ませるように、4つ数えながら息を吐き出す。」
これを聞いていてふと僕は気がついた。これってもしや…。
>「ラマーズ法かしら?」
僕が口にする前に、先程の女性がその考えを話した。
だが鈴木さんは答えず、顔に笑みを浮かべる。
>「いいね、怖くなったらおまじないに頼りなさい。冷静になったら、どうすれば生き延びられるか考えなさい。」
>「これからですが、脱出ルートの捜索を継続します。
 飯田さんがいらっしゃいますから、道に迷うこともないでしょう。」
>「さらに、脱出ルートが決まったら、分校に戻り住民を避難させます。」
「…わかりました」


232 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/04/05(土) 14:01:41 0
>228
地下3階の設備は、経年劣化のお陰でかなり酷い状況になっている。
悪臭が漂い、染み出た水が通路を覆っている。
天井の一部は崩れ、壁にはヒビが走っていた。
一歩踏み出すと、水が跳ねる音が周囲に響く。
>「村の外への脱出ルートが見つかったら、また地上に戻って山道を引き返さないといけないのかな?
  村の人のゾンビがここまで来たという事は、山の中にもゾンビが押し寄せてるわけだよね?
  分校へはどうやって戻ればいいのかな?
  乗ってきた車も燃えちゃったし、とても徒歩で帰れそうにない気がするんだけど・・・・・・・」
小川が微かな自信を感じさせる口調で答える。
「適切な質問ですね。分校までの移動は、駐屯地に来るまでに見つけた家に在った車を使います。
 ここから、2キロも離れていませんから、走れば直ぐの距離です。」
まるで最初から考えていたような口調だったが、聞かれて始めて思い出した事だった。
「脱出ルートは、山を刳り貫いたトンネルですから、問題はありません。
 仮にゾンビや感染体が山越えを図っても、包囲している自衛隊に殲滅させられるだけです。
 この集落の人間を含め、我々は、自衛隊の足下を通り抜け、山を完全に越えるという訳です。」
問題が幾つか残っているのも事実だった。
脱出しても、そこから最寄の集落までの移動や、その最中に自衛隊に見つかったらどうなるのか?
まぁ、今は脱出する事が最優先だ。

>231
>「姫路です。よろしく…」
姫路という若者は、随分と大人しい印象を受ける。
この状況にショックを受けているだけのなのか?
>「…わかりました」
「ところで姫路さん。エアガンでも構いませんから、銃を撃った経験はありますか?
 この先を考えれば、貴方にも銃の撃ち方を憶えていて貰った方が良いと思うのですが。」
武装した飯田老人や小川に比べ、姫路は丸腰同然の格好だ。
心細くとも当然だろう。
「サブマシンガンで良ければ、お渡ししますが。」
ストックを伸ばした状態で、H&K社のMP7サブマシンガンを姫路に渡す。
「ここが安全装置です。連射と単射の切り替えが出来ます。極力、単発で射撃してください。」
MP7は非常にコンパクトなサブマシンガンだ。
大型の拳銃を更に大きくしたような代物で、プラスチック多用の為、見た目以上に軽い。
フルオートとセミオート、つまり連射でも撃てるし、拳銃のように単発でも撃てる。
弾は4.6mmと非常に小さいが、貫通力に優れ、反動も少ない。
元々、銃の扱いが得意でない後方部隊の護身用に開発された銃だ。
「装弾数は20発ですが、連射するとあっという間になくなります。
 ダットサイトという照準装置がついていますから、そこに映る赤い点とターゲットを重ねてください。」
更にマガジンの交換や不発時の対応を説明する。
初歩的な使い方を説明すると、山田あすかを助けに、下水道を走った記憶が蘇る。
あの時も銃の扱いを知らない北上と言う若者が居た。
ユダと北上と俺の三人で、培尾市の地下を走り回ったのだ。
ほんの数ヶ月前の事だが、思い出すと吹き出しそうになった。
「ま、こんな所ですかね。」

233 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/04/05(土) 22:11:07 0
>>220
>「アンディ、ミスタ・ルイスは病人じゃないわ。ただのけが人」
「ごめん。起きた途端、軽口が言えるんだから元気な証拠だよね。」
モモカ号を抱きしめるミスタ・ルイスを眺める桃華に笑いかける。
抱きしめられるモモカ号も桃華を見ていた。
独り占めしている事に対する罪悪感がちょっぴり漂っている。
>「事前に、ワクチンだと言って注射する方が簡単だ。
  恐らく、俺達の突入が無ければ、お偉いさん連中を帰らせてから、発病させる予定だったんだろう。」
>「死んだいとこはそんな重要人物じゃなかったと思うけれど……何しろ無類の女好きだったからね」
「ペニシリンって言われたのかな?」
性病治療薬の名前をうっかり言ってしまい、困った顔になった。
ミスタ・ルイスに何か言われそうだと後悔したが、ワゴンに乗せられたミスタ・ルイスは沈黙を保ったままだ。
代わりにモモカ号がワン!と吠えてヒソヒソ話をしている取葉と桃華を置いて、先に走り出してしまった。
多分、偵察をする為に走り出したようだ。
(ヒソヒソ話なんてしなくて良いのに。プールで両手が変わる所を見たんだけどなぁ。)
>「ガキン…バキバキ…」
シャッターが壊れる音を聞いて、アンディの目が鋭くなった。
>「アンディ、取葉。いざとなったら、俺を下ろせ。まだ、走れると思う。」
「しかし・・・いえ、了解しました。」
抗議しても、ミスタ・ルイスは聞かないだろう。
「取葉さん、急ぎましょう。屋上まで、残り4階です。」
>「火炎手榴弾は残っているな?やばくなったら、口の中に投げ込んでやれ。」
「残り一つですからね。時間稼ぎにはなるでしょうけど。ヘリは、もう着いているんですか?」

234 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/04/06(日) 22:13:14 0
>>229
どうやら職員の手記のようだ。

日付毎に発生した事故が殴り書きされている。
特に多いのは、ウィルス漏れの事故や蜘蛛型B.O.W.脱走のメモだ。
読むに値するのは、最後の数ページ位だろう。

培尾市、及び周辺で発生した事故によって発生した変異体のお陰で、こっちも大忙しだ。
回収体28号の脱走騒ぎで、観測に留めておけ、という方針が撤回されてしまった。
(死者を出す大騒ぎになったのを、忘れちまったのか!)

部署のお偉いさん方、随分焦っているらしく地下実験場の生物を回収、解剖しろって言ってきやがった。
アオヤマ博士がノリノリで回収に相応しい新型B.O.W.を開発してるが、あの爺さん、ここの所調子がおかしい。
助手を実験台にして、左遷になったって話だが、どこからか連れて来た娘に改造を始めやがった。
旧日本軍の地下研究エリアに脱走した蜘蛛の掃討作戦だって一苦労なのに。

・・・暫く日付が空いている。

とうとう感染が観測所全体に広がった。
今じゃまともなのは、俺とアオヤマ博士だけだ。
管理用パソコンのデータを見れば、それが解る。
(身分証のカードキーには、生体反応を認識するチップが埋め込まれているからな。
身分証を持っていない人間は、生存者にカウントされない訳だ。)
いや、あの爺さんは随分前から狂っている。
新型B.O.W.の詳細を見て、それが解った。
まさか実の娘を改造しちまうとは・・・

一番キツいのは、本社の連中に見捨てられたって事だ。
救助部隊も来ないし、搬入口も自動ロックされている。
地下実験場の向こう側にある陸軍地下研究施設には、脱出ルートがあるって話を聞いたが。

・・・どうやらこの観測施設と旧陸軍駐屯地地下は、地下実験場を挟んでいるようだ。
空白が続いている。

流石に自販機の飲み物や食い物は飽きた。
大好物のチーズバーガーも全部食べちまったしな。
そろそろ脱出しなければ、飢え死にしちまう。
アオヤマ博士は、旧日本軍の実験エリアとこっちを自由に行き来している謎も解けた。
あの爺さん、どうやら秘密の出入り口を知っているらしい。
旧実験エリアには、本社の連中が置いていった兵器が残っている筈だ。
上手く回収できれば、生き延びられるかもしれない。
秘密の入り口は、一番奥のトイレの・・・

文章はここで途切れている。

235 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/04/06(日) 22:18:09 0
>>228>>231-232
小川の話が終わった途端、小さな二つの影が通路の奥から飛び出してきた!
暴れる少女を担ぎ上げると、走って奥の通路へと運び込んでいった。
動きは素早く、暗闇の中で銃を撃てば少女に当たってしまうかもしれない。

・・・小さな影は、分厚い鋼鉄の扉の隙間を潜り、闇の奥へと消えていった。
鋼鉄の扉の上には、「地下実験場」を刻まれたプレートがあった。

236 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/04/07(月) 20:42:01 0
君達は小学校の頃、「家出」をやった事はあるかな?
そう、世間のわからない少年少女が、親と喧嘩して何とかなるとか勝手に思い、家を出て行って泣いて帰って来る、アレだ
俺もやった、もう一度じゃなくて10回位やったん、そして3時間足らずで親に連れ戻されてきた
この状況は丁度それによく似ている

目の前と後ろに立ち塞がる、2人の怪人さん
現実から逃げようとした俺を、わざわざ助けに来てくれたのだ、この人達は
何かソファーとかあったとこ走りぬけてしばらく行ったあたりで後ろから追いつかれてこのザマです
あはは…こりゃあの幹部も怒るだろうねえ、少なくとも俺が幹部なら見せしめにするわ…
……死ぬんだなぁ…俺…
何だろう、何だかもう、全てすっ飛んできた…こう…投げやりっていうか…はは…
「俺…死ぬんですか?」
俺は目の前にいる怪人の戦闘員に、膝から崩れながら尋ねた
銃を使う気力なんて、俺には無い
足がもうパンパンだ、体が熱い、そう言えば普段ろくに動いてないのに今日は動きすぎだ
………いいや、もう、何でも
どっと、体から力が抜けていく…

237 名前:村田長男 ◆kwGllWL2yY [sage] 投稿日:2008/04/07(月) 20:55:05 0
>>236
「おう、ここだったか!」
作業着の上に防寒着を来た頑固そうな中年男が現れた。
野良作業の合間に挨拶するような気楽な感じだ。
「・・・ん、誰だ?」
倒れた大森を見下ろすと、ペットボトルの水を大森の顔にかける。
>「俺…死ぬんですか?」
「人間、そう簡単に死ねんわい。死ねた方がよっぽど楽だろうに。」
中年男は、意地悪そうな笑顔を浮かべて、どっこらしょ、と大森の横に座り込んだ。
「お前さん、随分と怯えているな。何があったか、聞かせてくれんかね?」
突如幻のように現れた中年男が、大森に向って話し掛けている。
その間、メデューサハンターも動きを止めて、そわそわしているだけだった。
まるで夢の中の出来事のように矛盾していて、とてつもなく変な状況だ。
「ワシは村田だ。この先の九武村のモンでな。お前さん、その様子だと他所モンだろ?」
まるでロールプレイングゲームの中の村人のような口調だ。
「ま、話をせん事には始まらん。」
大森が久しぶりに見た、武器も持っていない普通の中年だった。

238 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/04/08(火) 13:51:41 0
>226-227 >230 >233
取葉さんの話はなかなか衝撃的なものだった。
>「私は、一族でも特殊な個体になる。
>彼らと私は、チンパンジーと人間程度の差があるんだ。
>・・・そう言った意味では、同胞は存在しない。
あたしは黙って取葉さんの話に耳を傾けた。
違うってどの程度なのかな?あたしとミケさんくらい違うのかな?よく分からないけど。

彼は25階で遭遇した怪物も自分だったと、得に悪びれもせずに話した。
……殴っちゃおうかな〜とちょっとだけ思ったけど、助けてもらってるからチャラにしよう。
取葉さんとしては助けたというより、成り行きだったのかもしれないけど、事実は事実だもんね。
>「ここに居たのは、私の弟が似たような事を考えていたからだ。
>弟だった、と言うべきかな。
>だが、彼らも終わりだ。」
>「さて、そうなったら私はどうするべきかな。」

「助けに行けばいいのに」
事情を良く知らないあたしは、とりあえず思ったことを口にした。
「そんな顔してた。例え人間とチンパンジーほど違ってても、嫌いってわけじゃないんでしょ?」

アンディがじとっとこちらを見ているけど、気づかないフリをした。
取葉さんみたいな人が他にも存在するってこと、アンディやミスタ・ルイスは知らない方がいい気がする。
そんな気がした。
>代わりにモモカ号がワン!と吠えてヒソヒソ話をしている取葉と桃華を置いて、先に走り出してしまった。
>多分、偵察をする為に走り出したようだ。
「気をつけてね、モモカ」
あたしは手を振った。
モモカは本当にいい子だ。
ミスタ・ルイスに抱きつかなかったあたしの意図をちゃんと汲んでくれている。
もっとあの時話しておけばよかったと今更ながら後悔した。
せめて歯が早く生えそろうといいのに、と切に思う。

>「ガキン…バキバキ…」
何か不気味な音が聞こえてきた。
下の階なのか、すぐ近くからなのかあたしには良く分からない。
>「アンディ、取葉。いざとなったら、俺を下ろせ。まだ、走れると思う。」
>「しかし・・・いえ、了解しました。」
>アンディが何を言いかけてやめたのかは、あたしにも分かった。
「取葉さん、急ぎましょう。屋上まで、残り4階です。」
>「火炎手榴弾は残っているな?やばくなったら、口の中に投げ込んでやれ。」
「ラジャー!」
あたしは敬礼した。
>「残り一つですからね。時間稼ぎにはなるでしょうけど。ヘリは、もう着いているんですか?」
あたし達はあわただしく階段を駆け上がった。
下から鉄球か何かを落とす音がした。
「最悪二手に分かれるのもありだわ。どうせなら生き残れる確率が高い方法を試してみるべきよ!」
もちろんこの場合、あたしだけ皆と別行動って意味だけど。

239 名前:G第五形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/04/08(火) 17:00:50 0
>>227>>230>>233
「グオオォォォォ!」
50階に辿り着き、触手を天上や床に引っ掛けながら狭い通路を這い出してくる
やはり、とても通路に入り切る容量ではないほどに太い胴体
しかし、軟らかいブヨブヨとした体のお陰でそんなことはどうでもいい問題である
そして咆哮一閃、不気味に凄まじく響く声がビルを揺るがす
その揺れは屋上へと向かう取葉たちにも伝わった

「………」
しかし、取葉たちが通って行った屋上への階段通路は更に狭い
自慢の蛭のような体をいくら引き絞っても、一向に入れる様子がない
このままでは折角見つけた後継者に相応しい宿主を取り逃がしてしまう
Gは上体を起こし、天上を見上げた

240 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/04/08(火) 22:09:59 0
>>230>>233>>238-239
>「助けに行けばいいのに」
ブランデンブルグが人の心を備えた化け物ならば、取葉は人の姿をした化け物だ。
人間らしい動作をするが、擬態の一種と言っても過言ではない。
>「そんな顔してた。例え人間とチンパンジーほど違ってても、嫌いってわけじゃないんでしょ?」
「・・・よく解らないな。」
極稀に人間らしい感情が出る事はあるが、それが長続きする事は滅多に無い。
取葉はそれを受け入れるが、生存戦略が感情によって歪む事は無い。
拘束性を持たない気持ちが、果たして感情と言えるのだろうか。
モモカ号が吠え、階段を登っていく。
ミスタ・ルイスを助けようとする気持ちは、本能なのだろうか。
取葉は考える事を止め、歯を食いしばってワゴンを持ち直す。
>「アンディ、取葉。いざとなったら、俺を下ろせ。まだ、走れると思う。」
>「しかし・・・いえ、了解しました。」
「ふむ、了解した。」
的確な指示を出すミスタ・ルイスに微笑みかけながら、同意する。
>「最悪二手に分かれるのもありだわ。どうせなら生き残れる確率が高い方法を試してみるべきよ!」
「ふむ、最悪・・・」
>「グオオォォォォ!」
取葉の言葉が、G第五形態の咆哮に掻き消された。

241 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/04/10(木) 22:38:50 0
>233
「無茶はするなよ、戻ってきて報告をするのが偵察任務だからな。」
さっさと階段を登るモモカ号の背中に声をかける。
厳しさの中に、優しさが篭もった声だった。
>238
>「ラジャー!」
威勢良く敬礼する桃華に、マクナブの表情が和らぐ。
「桃華も無理は絶対にするなよ。危険だと思ったら直ぐに逃げるんだ。」
>239−240
>「ふむ、了解した。」
「合言葉を教えておく。ヘリのパイロットにピルグリムだと伝えろ。
 で、何処か適当な場所で降ろして貰え。」
少なくとも、マクナブ抜きでも脱出が可能になった訳だ。
>>「最悪二手に分かれるのもありだわ。どうせなら生き残れる確率が高い方法を試してみるべきよ!」
>「ふむ、最悪・・・」
>「グオオォォォォ!」
空気が悪意を持って、鼓膜を蹴り飛ばすような咆哮が響く。
思わず耳を塞いだが、今度は皮膚がビリビリと痺れた。
「最悪、取葉と俺が残る。」
取葉の遮られた言葉を勝手に引き継ぎ、捲し立てた。
「アンディと桃華で先に逃げろ。生存確率は、そっちの方が高くなるはずだ。」

242 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/04/11(金) 00:53:29 0
「はぁ・・・。まったく、人使いの荒いオッサンだぜ・・・」
千堂は、森村 彩が残した手がかりを便りに鈴木達の跡を追っていた。
共に槍男の足跡を追った外国人の姿は無い。
あの後、千堂は外国人の男と相談して、鈴木達の方に戻る事を選んだ。
色々と理由はあったが、戻る事を選んだのは、胸騒ぎを感じたのだ。
何か嫌な予感が―――戦いが起きると。
「まっ、あの部屋に居たくないのもあるけどな・・・」
千堂は、あの後、外国人の男と共に槍を持った男の足跡を辿った。
そして、ある部屋と辿り着いた。
中に入って千堂が感じた事は、赤いという事だった。
部屋の中は、まるで模様替えするかのように血や臓物が飛び散っていた。
そこで何があったのかは、千堂には知る事は出来ない。
だが、大体の見当は付いていた。
殺し合いが遭ったのだ。
どんな理由で、どんな殺し合いなのかまでは解らないが、
それでもあの状況を作るとしたら、そうでもないしないと出来ないだろう。
「・・・そんな状況で、コイツが手に入ったの僥倖としか言いようが無いな」
手に持っていた青い液体の小さなケースを、見ながらポツリと呟く。
部屋は散乱し、どのような場所だったが分からなかったが、この青い液体を見て合点がいった。
恐らく、何かの実験室だったのだろう。
そして、この青い液体は何かの強化液なのだろう。
槍男のような化け物へと変える、ウイルスの液体。
「その液体を持ってくる俺も・・・どうかしているな」
この最後の一本だった青い液体を、千堂はジッと見つめて胸の内ポケットにしまった。
「けど、コイツを使わないように心掛けるとしますか。・・・コイツも返さなくちゃな・・・」
別の内ポケットから、カードを取り出す。
暫しの間、それを見続けて、大事そうにポケットへとしまう。
そのまま、走るスピードを上げて、鈴木達がいる場所へと千堂は駆けていく。
そして、地下へと降りる階段を飛び降りたと同時に目についた光景は、
森村 彩が攫われていく姿と、その姿に気づいた鈴木達の姿だった。

所持品: 腕時計 古刀 脇差 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
    H&K MP7(20)マガジン(20)×6
    レミントンM700(5) 予備弾(60)
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 鈴木達に追いつき、少女が攫われる所を目撃する。

243 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/04/11(金) 21:47:34 0
>>237
>「おう、ここだったか!」
……心なしか凄い間の抜けた台詞が聞こえた気がするが気のせいだろうか?
>「・・・ん、誰だ?」
何だ?まぁた誰か来たのか?
もういいよ…俺一杯一杯だよ…ほっといてくれよ……
っと
座り込んだ俺に突如ふっかけられる冷水
……あれか?人間を溶かす液体か?
いや水だな…あれだ、あの疲れた人に水かけるとかってあれだ…ほてった体に心地いい
>「人間、そう簡単に死ねんわい。死ねた方がよっぽど楽だろうに。」
えーと………………
…突如現れた、ほんっとうに突如現れた「ソレ」に、俺の思考回路は停止した
野良仕事するようなおっさんが現れたのだ、俺の前に
……へ?
何?幻?
>「お前さん、随分と怯えているな。何があったか、聞かせてくれんかね?」
えー…強いて言うなら今まさにあなたにおびえてますが何か?って…ええ?
あー…これはあれだ…あー…
そう言えばと思ってゆっくり視線を移すと、怪人兵士達は何かただそわそわとトイレガマンするみたいにしているだけで、攻撃や捕獲行為を行ってくる気配は無い
……怖いんだ
この男が洒落にならない位怖いんだ
わかったぞ…………こいつは多分あの爬虫類男の同類で、同じ位かそれ以上の幹部何だ…
>「ワシは村田だ。この先の九武村のモンでな。お前さん、その様子だと他所モンだろ?」
そうか、わかった、全て理解した
俺はあの列車で異次元へ行ったんだ………
ここは異次元なんだ、でなければ…でなければありえない
逆に言えばそう考えれば何もおかしくない
そんであれだ、恐らくその九頭竜村にはこの化け物たちよりはるかに強いキン肉マンの超人の様な連中がわんさかいるんだ
多分その外には王宮とか変な民族とか一杯いてあの幹部怪人は王族か何かなんだろう
そんなもんに興味は無いしできれば一生んな気色悪い村行きたくない、俺は現実帰る
今ならまだミスターマグナブがあのビルで生きてゲリラ戦してるかもだから戻れれば彼と一緒にヘリで脱出できる
ってかよく考えればこんなわけわからん列車で脱出しようとした自分の愚かさが今更ながら身に…
>「ま、話をせん事には始まらん。」
と、考えててもらちがあかん
とりあえず、もう進むのはNGだ、下手するとこっちの世界で永遠に暮らす事になりかねん
最悪変なのに取り込まれて生き地獄とかになるかもだし
よし、このおっさんにわかるように事情を説明して、何とかあの列車をどかしてもらって(こんな超人なら列車なぞわけないだろう)、んで現実戻って適当な中間地点から外に出て何事も無いように帰って寝よう
まずどこから話せばいいだろうか
俺はあなたの世界の住民じゃない、ってとこから話すべきか?
いやそれじゃ何か文明遅れてそうだからわからんかもしれんから…えー…あー…
「あ…え…っと…ちょっと帰り道がわからなったと言うか…」
なんだかんだ考えた末俺の口から出たのは、とりあえず、「何があったか」をめちゃくちゃ要約して簡素に言ってみた…

状況:村田の登場に困惑して見当違いな考えを浮かべ、当たらずとも遠からじな事を村田に言う

244 名前:モーロック[sage] 投稿日:2008/04/12(土) 13:57:19 0
>>229
一抱えくらいの大きさのある「何か」がが廊下から現れた。
Judasの存在に気が付いたソレが、手記を読んでいるJudasの方を向く。
真っ白な皮膚をした猿のような顔だった。
肥大しきった頭部に直接、枯れ木のような萎びた手足が生えている。
歩く度に鉤爪がコツコツと音を立てるその生き物の顔には、人間だった頃の名残りが感じられる。

いや、見るもの全てが、それが人間だったと直感出来るような存在だ。
ウィルスに汚染された世界で、人間が遂げる変化と適用の一つ。
枯れ木のように節くれ、萎びた腕と、
頭蓋骨の中身は、人間らしさを与える脳の代わりに、消化器官が納まった醜い化け物。

ゆっくりと瞼を開くと、黒目の無い、真っ白な目が現れた。
「・・・ふしゅるるる」
口から息を吐くと、針のように鋭い歯が並んでいるのが見える。
一匹が甲高い声で叫ぶと、更に数匹がやって来た。
壁や天井に張り付いたが素早く動き、Judasに襲い掛かった!

245 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/04/12(土) 14:15:19 0
>>233
騒ぎを聞きつけたゾンビの数匹がゆっくりと階段を下りてきた。
ヘリポートで殺害されたレッドチーム数名が、グリーンゾンビになっていたらしい。
ガスマスクの隙間から葉っぱや花が飛び出している。

このままでは、モモカ号と鉢合わせしてしまう。

246 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/04/12(土) 21:04:34 0
>>238-241
>「最悪二手に分かれるのもありだわ。どうせなら生き残れる確率が高い方法を試してみるべきよ!」
>「ふむ、最悪・・・」
>「グオオォォォォ!」
ビルが振動するぐらい大きな咆哮だったが、ノイズキャンセル機能付きのヘルメットのお陰で耳は無事だ。
「これ、もう最悪の状況なんじゃないですか?」
アンディが焦った口調で言った。
>「最悪、取葉と俺が残る。」
「勿論、まだ曹長を運べますけど。」
ミスタ・ルイスの一言に、咄嗟にフォローを入れる。
脊髄反射の一言でもあった。
>「アンディと桃華で先に逃げろ。生存確率は、そっちの方が高くなるはずだ。」
「逆に僕達が残った方が安全です。二人ともボロボロで、身動きが取れないじゃないですか。
いや、僕一人で時間稼ぎをした方がマシです。」

>>245
階段を登り続けたモモカ号が突如、足を止めた。
鼻を動かして、屋上から流れ込む夜の匂いを嗅ぎ取る。
ゾンビ達の匂いに気が付き、耳をぴんと立てた。
「・・・ぐるるる。」
低い声で唸りながらも、盛んに鼻を動かす。
ゾンビ以外の匂いはしない。
モモカ号がミスタ・ルイスの一言を思い出し、階段を降り始める。
牙が無い今は、皆の目や鼻になる事が一番大切な事だ。
4人と合流すると、武器を持っていて手が開いている桃華のスカートの裾を引っ張る。
先頭に立つように、と声にならない声で訴えている。

247 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage] 投稿日:2008/04/13(日) 05:05:50 0
>228 >231-232
私の、どうやって分校に戻るのかという問いに、鈴木さんが落ち着いて答える。
>「適切な質問ですね。分校までの移動は、駐屯地に来るまでに見つけた家に在った車を使います。
> ここから、2キロも離れていませんから、走れば直ぐの距離です。」 。
>「脱出ルートは、山を刳り貫いたトンネルですから、問題はありません。
> 仮にゾンビや感染体が山越えを図っても、包囲している自衛隊に殲滅させられるだけです。
> この集落の人間を含め、我々は、自衛隊の足下を通り抜け、山を完全に越えるという訳です。」
「そうなんだ。」
そうそう予想どおり上手くいくはず無いとは思ったけど、そんな事口にしても始まらないよね。
「・・・・・・・何か、がんばろうって気になってきた」

鈴木さんが姫路さんに銃を渡してる。
手持ち無沙汰だった私は、鈴木さんのレクチャーをぼんやりと聞いていた。
説明されたからってそうそうすぐに使えるようになるとも思えないけど、気休め程度にはなると思う。

>235
>「彩ちゃん!」
山田さんの警告交じりの声にはっとしたときには遅かった。
私はちいさな影に担ぎ上げられ、どんどん置くの奥の通路へと運び込んでいく。
「助けて!」
私は声の限りに叫んだけど、あたりは真っ暗だ。

カビと腐臭の匂いがする暗い場所へと引きずり込まれていく。
この場所が「地下実験場」だという事を、その時の私は知らなかった。
「降ろして!降ろしてったら!」
ただ、狂ったように泣き叫んでいるだけだ。

248 名前:ミヒャエル ◆lV/QWYBPUU [sage] 投稿日:2008/04/13(日) 23:05:39 0
薄暗い路を微かに照らしていた灯りが、終わりを告げる。

>215
>「そうだ、ミヒャエル君。大佐は、大佐はどこに行った?」
「大佐なら、途中で別れたそうです。」

老人の一行から声がかかる。が後ろから追い付いて来た鈴木が先に問いに答える。
スズキの顔は強張っている。明らかに常人のそれではない違和感を感じさせるまでに。

「まぁそういうこった。取あえず元気なんじゃねーの?」
そっけない返事を返し足を進める。

歩きながらスズキと名乗る男に声を投げかける。
「いつもなら野郎にゃ興味ねぇし、喧嘩売ってる訳じゃねーんだがな?」
「臨時とは言え一応チームだから聞くんだけどよぉ。あんたどん位持ちそうだ?」

男は野戦で疫病に罹り、命を落とす様を幾度となく経験してきた。
「正直に頼むぜ。任せたー!っつってコロっと逝かれちまってもなぁ?」
(アウトブレイクに巻き込まれてんのか?なら正気がある内に出ねぇとな)
(DBに載るくれぇだ。相当なタフガイだって信じるしかねぇわな)

男の耳にはノイズが鳴り響き苛立たせる。
《ザ・・・ザー・・・予定・・ザ・・・損傷・・・ザ・・・ザー》
「あー・・・うるせーなぁ。どうにかなんねーのかなこれ」

>232
小川が微かな自信を感じさせる口調で答える。
>235

スズキの話が終わった時だった。小さな二つの影が通路の奥から飛び出してきた。
「・・・!やべぇ!避けろ!」

咄嗟に身構え影に向けて狙いを付けるが間に合わない。
「あぁ糞!何で気付かなかったんだ糞ったれが!」
地面を激しく蹴り上げる。

「スズキ!さっきの話は後でな。あの糞ネズミぶっ殺す!」
「俺様の前でガキ攫ったんだ。生きてるのを後悔させてやっからな」

所持品: C4/1ポンド C4用信管*9 リード8m*0 M590C(mossberg)*6(0発装填済み)
Glock 19*25(2発装填済み) オイルライター 投擲武器*1 
建物の間取りとマークの付いた地図帳(55F・40F・B?にマーク) 小型受信機

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡用通路
状況: 謎の影の急襲により森村彩が攫われる

249 名前:村田長男 ◆kwGllWL2yY [sage] 投稿日:2008/04/14(月) 22:21:45 0
>>243
>「あ…え…っと…ちょっと帰り道がわからなったと言うか…」
「帰り道?どっから来たんだが知らんが、ここから抜け出したいって事かの。」
トカゲの化けモンどもが襲わないって事は、親分から命令されているって事なんじゃろう。
案外、こいつを探しに来たのかもしれん。
「取り合えず、事情を話してみろ。」
ワシは煙草を吸いながら、目の前の若造の説明を聞いた。
笑っちまうほど、バカなガキだって事が解った。
「おいおい、坊主。ここは異世界でも何とか村じゃない。あの世でも地獄でもない。」
とっくの昔に地獄になっているかもしれん、と思う。
「お前さんは、とんでもない負け犬だな。」
ゲラゲラ笑っていたのも最初だけ、今じゃこのバカへの軽蔑の冷笑になっとるのが自分でも解る。
「よく聞け、小僧。お前は逃げているだけだ。覚悟を決めろ!現実から目を背けるな!
 今勇気を出さなきゃ、死ぬまで勇気なんぞ出てこないに決まっとる。
 勇気ってのはな、銀行の預金と違って溜められんし、好きな時に引き出す事も出来ん!」
ワシは若造の襟首を引っ張り、無理やり立たせて壁に叩きつけた。
更に平手で頬っぺたを二、三度殴りつけた。
それにしても、このガキが頭に来て仕方が無い。
「いいか、Judasや後ろの化け物が本気を出せばワシ等は簡単に殺されちまう。
 つまり・・・ワシが言いたいのはな、ここから抜け出す間だけでも、根性を決めろって事だ。」
若造を掴んでいた両手を離す。
この若造が、自力で立ち上がれば良いんだがのう。
「これでも現実だと思わないのか?いいか、ワシはウィルスに感染していた妻と子を殺した。
 これが夢であって堪るか。これは現実なんだ。ワシは、絶対に生き延びてやる。」
ワシは、目の前の若造が嫌いだって事に気が付いた。
こいつは、臆病者だ。

状況:大森の話(考え)を聞いて激怒。現実を受け入れるよう怒鳴り飛ばす。

250 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/04/15(火) 00:07:10 0
>>247
少女を担ぐ小さな手は毛だらけで、所々がグニャグニャと柔らかい。
2本足で走るその生き物は、一直線に実験場内を走り続けた。
所々を照らす光苔が不気味な植物や蠢く不定形の軟体生物の姿を照らしている。
ブヨブヨした体をだらしなく横たわらせる巨大な真っ白なミミズや、毛の抜けきった猿のような不気味な生き物。
さらには、実験場内を飛び回る巨大な羽虫が見える。
2匹の生き物は少女を抱えたまま、巨大な木の洞へと入っていく。
少女と一匹が中に入ると、金色に光る細長い虹彩を持った沢山の目が少女の方を見つめていた。
まるで、暗闇の中で光る琥珀のようだ。
2匹はそのまま洞の中を走り上がると、少女を何処かに投げ込んだ。
少女が投げ込まれた場所は、何か植物のような物が敷かれているらしく柔らかい床だった。
少女を連れ去った2匹がその場所から出て行くと、音を立てて壁が閉まった。
部屋の外からは、ボソボソと低い声が聞こえてくる・・・

>>232>>248
地下実験場内は、所々に生える光苔でぼんやりと照らされている。
充分な灯りとは言えず、精々、足下を照らす程度だ。
うっそうとした茂みや、濁った水溜りが点在する地下実験場の真中には、少女が連れ込まれたと思しき巨木がある。
曲がりくねった灰色の、枯れ尽きしたかのような巨木だ。
どこからともなく、暗闇の中から得体の知れない生き物の鳴き声が聞こえてくる・・・

251 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/04/15(火) 17:56:13 0
>229 244
開いた手帳をペラペラと捲る。適当に読み、流れだけを頭に詰める。
その中で俺が興味を惹かれたのは2つ。
1つ目は管理用PCの生体反応の件。身分証を持っていない俺達にはまるで関係無いってこった。
正直、これには安心した。せっかくの貴重な人間をこれ以上失いたくないからな。
そして2つ目……秘密の入り口とやらだ。どうやらこの手帳によれば一番奥のトイレ、らしいが…。
「一番奥のトイレの…」で書くのを止めるってどういう書き方だ?血糊も無いし、書き乱れた様子もない。
意図的に書くのを止めたのか?……まあいい、深く考えたってしょうがない。
パタンと手帳を閉じると同時にナニカが奇声を上げる。その奇声に少し遅れ、無数の影が俺に飛び掛ってきた。
四方八方から繰り出される攻撃を紙一重で避け、大きくその場から後ろへ跳躍する。
追撃が来なかったのは俺の背後で殺気をばら撒いている同胞達のせいだろう。
「なんだお前ら、気持ち悪い姿だな。大方『出来損ない』か、それとも『失敗作』か、そのどっちかだろう?」
言葉に応える事無く、そいつ等は攻撃の機会を唸りながら伺っている。
「まあいっか、そんなことはどっちだって」
口を笑みの形に歪めると、指を鳴らす。
それと同時に同胞達が俺の前に躍り出る。
「さあ、同胞諸君、御誂え向きの団体戦だ。どうだ、嬉しいだろう?」
同胞達の喜びの咆哮がロビーに響き渡る。
「好きなだけ殺せ、無礼講だ遠慮はいらん。各々が好きなだけ好きなように惨殺しろ」
再び指を鳴らす。それを合図に、同胞達は雪の日に喜ぶ子ども達の様にソレに飛び掛っていった。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(11)
現在地:九武村観測基地 ロビー?
状況:団体戦開始

252 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/04/15(火) 22:53:44 0
>239-241 >245-246
取葉さんはあたしの提案を聞いても、糠に釘みたいな感じだった。
顔を見ても何を考えてるのか、よく分からない。
まあ人間であり、宇宙人みたいなものだもんね。巨大化したり昆虫になったりするし。
何より凄いのは、それを知ってて平然としてるあたしの方かもしれないけど。
>モモカ号が吠え、階段を登っていく。

>「アンディ、取葉。いざとなったら、俺を下ろせ。まだ、走れると思う。」
>「しかし・・・いえ、了解しました。」
>「ふむ、了解した。」
>「合言葉を教えておく。ヘリのパイロットにピルグリムだと伝えろ。
> で、何処か適当な場所で降ろして貰え。」
あたしは苦虫を噛み潰したような顔になったけど、何も言わなかった。

>「グオオォォォォ!」
あたしの「二手に分かれようと」いう提案をした次の瞬間、その咆哮は聞こえてきた。
あまりに圧倒的な音量に、あたしは思わず耳を塞いだ。
>「ふむ、最悪・・・」
>「最悪、取葉と俺が残る。」
あたしが何か言う前に、ミスタ・ルイスが捲し立てていた。
>「アンディと桃華で先に逃げろ。生存確率は、そっちの方が高くなるはずだ。」
>「逆に僕達が残った方が安全です。二人ともボロボロで、身動きが取れないじゃないですか。
>いや、僕一人で時間稼ぎをした方がマシです。」
「皆ちょっとは頭冷やしたら?時間稼ぎなんてできるわけないじゃない!
 あたし達よりずっと重装備だったアンディの隊長達すら歯が立たなかったのよ!
 踏みとどまってどんな勝算があるっていうの?
 誰かがここに残って捨石になっても何も変わらないわ。だったら少しでも上を目指すべきよ。もう出口は目の前なのよ!!」

あたしが肩で息をしていると、専攻していたモモカが戻ってきた。
でもミスタ・ルイスではなく、あたしに用があるみたいだ。
あたしは目をごしごしこすった後、ぼんやりとにじむ視界でモモカのほうを見た。
「ん?どうしたの?」
>4人と合流すると、武器を持っていて手が開いている桃華のスカートの裾を引っ張る。
>先頭に立つように、と声にならない声で訴えている。
アンディでないところを見ると、あたしなら戦える敵がこの先に居るのかもしれない。
「あたしが先行する。アンディ、これはふさわしい人に渡してね」
そういってあたしは、ずっと預かっていたままだった手榴弾をアンディに返した。

「うわ・・・・・・」
先行したあたしの目に飛び込んできたのは、真っ赤なツナギを着たテロリスト達のゾンビだった。
この人達まで緑の葉っぱが生えている。
でも、一体何をどうしたのか分からないけど、テロリストの中で五体満足な死体は一つも無かった。
だから接近してくるゾンビの足の進みは遅い。
「モモカは賢いね。信頼してくれてありがとう」
あたしは気持ちを落ち着かせると、持っていたシグでゾンビを狙った。
マガジンの球を撃ちつくす前に、ど素人のあたしがゾンビを倒せるかしら?
・・・・・・ううん、出来なきゃモモカに笑われちゃうよね。
あたしはミスタ・ルイスやミリアさんのレクチャーどおりにシグの引き金を引いた。

253 名前:G第五形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/04/16(水) 00:21:08 0
>>240-241>>245-246>>252
「………」
通路は潜れないと判断したGは、天井を見上げたままである
しかし、何を思ったのか突如何かを探るように天井を触手で弄り始める
どうやら天井の薄い部分を探り当てようとしているようだ

「ドゴオオン…メキメキメキ…」
階下から再び響き渡る轟音
天井の一部が砕け、崩れ落ちていく
薄い部分を探り当てたGは、巨体をその部分にぶつけて打ち破ったのだ
十分に巨大な穴を開けたことで、そこから上の階の通路に入り込むべく這いずり上がる
Gが再び陣取った場所は、桃華たちが足止めを受けている直ぐ階下である

「グゥゥウオオォ…」
低く唸りながら、目前に迫る獲物を求め再び進軍を開始する
そしてついに、いの一番に伸びてきた四本の巨大な触手を対面する
かつては強靭な四本の腕であった触手である

254 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/04/16(水) 20:40:25 0
>>252>>253
桃華の放った銃弾が、ゾンビの頭部に命中する。
後頭部から腐った脳や植物の根を撒き散らしながら、床にゾンビが倒れる。
痙攣し、倒れたままのゾンビに躓いた一体が階段を転がり落ちる。
>「ドゴオオン…メキメキメキ…」
更に振動で残りの二体が階段を転がり落ちていく。
桃華達の横を転がっていったゾンビの一匹は、途中で首の骨が折れてそのまま動かなくなってしまった
一体は、右腕の骨が飛び出すほどの骨折をしていた。
もう一体は、足の骨が脛の辺りで折れて、バランスを崩したながらも、何とか獲物に接近しようとする。
>「グゥゥウオオォ…」
一匹のゾンビが手足を痙攣させたまま、内蔵を零しながら宙に浮いている。
巨大な触手がゾンビの触手をぶち抜き、血とまだ暖かい臓物を撒き散らしているのだ。
さらにもう一本の触手が、左腕を骨折したゾンビに絡みつく。
ボキボキと全身の骨が砕けていく音が階段に響いた。


255 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/04/16(水) 21:19:44 0
>>249
俺の行った説明に、おっさん2は激怒し、俺にありがたいご高説を垂れてくれた
ちなみに俺は、「こっちには電車で来た、現在電車は大破、横転していて、戻れない」
「電車を出て周囲を散策していたら変なトカゲ人間っぽい喋る輩と遭遇し、俺はそいつから逃げたのだが、この2匹が追ってきた」
「この化け物が攻撃してこないって事はあなたはこいつらより実力者なのですね」
「その九頭竜村とか言う村にはあなたのような方が大勢いるのなら、こいつらを撃滅して電車どけていただけないでしょうか」
「ちなみに俺のいた世界…あー土地にはこんなのはいなかったので、困惑しています」
と言う感じの内容の話を説明してみたのだが、答えは以下の通りだ
1、ここは天国でも地獄でもない、別世界でもない
………うん、それって俺が同じ世界の人間って前提で喋ってるよね?
…ましょうがないわな、信じろって方が無理がある…
2、お前は逃げているだけだ、現実がうんたらかんたら
あー……妄想癖とかだと思われてるな……
3、俺等はこのトカゲ達より実力が無い
…………ユダってのが奴の名前らしい
とにかくこの下級兵士よりこの爺は実力は無く、さらに対抗手段も無いようだ
4、ワシはウイルスに感染した妻子を殺した
…こっちでもウイルスが何かなってんのかい………
……こっちの状況がよくつかめていなかったが、この爺の話を聞いて大体理解した
1、この爺は俺が全体的に妄想漬けになってどうしようもない馬鹿だと思っている。恐らく似たようなパラレルワールドから来たとかそういう考えは毛頭無いらしい
2、こっちでもスペンサーであったウイルス事件が発生しているらしい…よく考えりゃ繋がってるんだからこっちでもあっておかしかないわな
3、この爺は凡人らしい、んで今さっき自分で言った九頭竜村は存在しないらしい(…くぶ…だったかな、村の名前)
俺はやる気のかけらも無い、冷めた目で爺の怒鳴り声と説教を受けながら、以上の事を考えていた
爺に壁にたたきつけられたため怪我していた肩に激痛が走ったが、別に今更どうと言う事は無い
こういう勇気だの根性だのと言う事を言い出す年寄りは、何か言い返しても自分の意見を絶対に曲げないので、無視するのが一番いいのだ
無視されるとこういう熱血爺共は自分で勝手に爆発し、こっちにまるで霧に銃弾を打ち込むように猛然と怒りながら論理をぶつけてくるか、でなければ疲れて「呆れた」だの「お前はどうしようもない」だのと言って勝った気になって去っていくかのどっちかなのである
万一この爺が怒って俺を殺しにかかれば、俺は即座に鞄の中、今手をかけている拳銃を発射し、目の前の爺の足をぶち抜くだけばいい
……熱血な爺と遭遇するのは初めてではない
現実から逃げるなと言われるのも初めてではない
くだらねえ高校生活を楽しもうと学校をサボって旅行に行くたびに、親や教師に言われてきた事だ
現実?お前等の言う現実ってのは、その人から評価してもらうためのくだらない役立たずな知識だろう?
馬鹿馬鹿しい、俺はそんな物は最低限しっかりできている、これ以上上げる必要は無い
この爺の言う事もそうだ
勇気、根性、踏ん張れ
そんな物は冷静に物事を考えた先に、逃げて時間を稼いで落ち着いた先に存在する
この爺は何もわかっちゃいない
こんなのと一緒にいては自分の感覚で俺にできない事を男だろうとか言う理由でやらされかねない
よし、無視しよう、この爺は存在ごと無視だ、この爺は危険だ

俺は疲れた脚を何度か揉むと、無言で立ち上がり、爺と目も合わせずに走りだした
嫌いな、だが懐かしい人種と遭遇したためか、今俺の心は冷ややかに、落ち着いている
背中から追いかけてこようとしている怪人兵士の気配を感じ取れた俺は近くに鉄扉を見つけると入り口に危険を示す表記が無い事を確認し、即座にドアをあけて中に入り、閉めた

現状:村田の言葉で心が冷静で冷ややかになり、無言で近くの扉に飛び込む

256 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/04/17(木) 22:09:51 0
>>252-254
>「皆ちょっとは頭冷やしたら?時間稼ぎなんてできるわけないじゃない!
 あたし達よりずっと重装備だったアンディの隊長達すら歯が立たなかったのよ!
 踏みとどまってどんな勝算があるっていうの?
 誰かがここに残って捨石になっても何も変わらないわ。だったら少しでも上を目指すべきよ。
 もう出口は目の前なのよ!!」
汗だくになった取葉が弾けたように笑った。
「いや、すまなかった。ここまで追い詰められたのは生まれて初めてでね。」
笑い声に反応したかのように、モモカ号が戻ってくる。
そのまま桃華のスカートを引っ張り、何かを主張している。
>「うわ・・・・・・」
モモカ号に礼を言って、銃を構える。
銃声が階段に響き、ゾンビが床に倒れ込んだ。
更に後ろに続いていたゾンビが躓き、階段を転げ落ちる。
「左に寄るんだ!」
アンディに声を掛け、ミスタ・ルイスを乗せたワゴン毎、左側の壁に寄った。
>「ドゴオオン…メキメキメキ…」
階下から襲ってくる轟音と振動。
しかし、取葉は正面を見据えたままだった。
「いかん、今度は右だ。」
バランスを崩したゾンビが階段を転がっていく。
>「グゥゥウオオォ…」
「・・・やれやれ、だね。」
後頭部に生み出した目を通して、現れた触手を見た取葉が零す。
「残り2階だ。さっさと移動しよう。アンディ君、走るぞ。」

257 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/04/17(木) 22:59:42 0
>232>231>248
「彩ちゃん!!」
着地した同時に、千堂は少女の方に駆け出す。
だが、二つの黒い影は風のように去っていく。
そして、黒い影は千堂の努力も空しく「地下実験場」へと入っていった。
千堂は、それを確認して踵を返す。
そのまま、鈴木のいる所へと戻っていく。
「おい、鈴木さん、外人のおっさん。今の見たか?あいつら、かなり厄介な所に入ってた」
今すぐにでも、駆け出そうとしていた千堂だったが、鈴木の顔を見て怪訝な顔をする。
「大丈夫か、鈴木さん?アンタ・・・もしかしてヤバいのか?」
千堂は少しだけ、鈴木から距離をとった。

所持品: 腕時計 古刀 脇差 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
    H&K MP7(20)マガジン(20)×6
    レミントンM700(5) 予備弾(60)
    青い液体の入ったケース
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 鈴木に話しかけている。

258 名前:スウィーパー[sage] 投稿日:2008/04/18(金) 12:49:05 0
>>255
たス…助け…テ…
痛い…食ワれ…て…痛…イ…

大森の背後で切れ切れのロボットのような声が聞こえた
振り向くと、一人の白衣を着た長髪の女性が口から血を流して目を大きく見開いている
痙攣しており、体をガクガクと揺すっている
暗くてよく分からないが、何かしら咀嚼音も聞こえる

ヒタヒタ…

暗闇の中、女性の背後から数体の影が現れる
それは、紫色をしたハンターによく似た…というかハンターのそれだった
爪の先からは液体のようなものが垂れており、一目見て毒だと分かる

タス…ケ…

閉めた鉄扉が少し開き、明かりが室内を照らす
すると、女性を捕えて背中からその肉を貪るもう一体のスウィーパーの姿も見える
大森を見つけると、女性を投げ捨て涎を流しながら立ち上がる
どうやら食いでのある男の固い肉の方が好みのようだ

259 名前:モーロック[sage] 投稿日:2008/04/19(土) 21:17:10 0
>>251
>「なんだお前ら、気持ち悪い姿だな。大方『出来損ない』か、それとも『失敗作』か、そのどっちかだろう?」
Judasの指摘は的中している。
地下実験場内に適応したモーロックは、観測基地の研究員達に研究の価値無しと判断された生物だ。
知性は低く、原始的な身体機関しか持ちえないと評価された。
H・G・ウェルズの小説にちなんで名付けたその「出来損ない」は、回収体28号に狩られるだけの餌だったが
28号の回収によって起きた地下実験場内の食物連鎖の崩壊によって、新たな能力を得ていた。
>「好きなだけ殺せ、無礼講だ遠慮はいらん。各々が好きなだけ好きなように惨殺しろ」
飛び掛ってくるハンターの群れに、モーロック達が後ずさりをする。
ハンターの爪はモーロックを易々と切り裂き、拳は一撃でモーロックを粉砕する。
圧倒的な暴力に怯えた一匹が悲鳴のような甲高い悲鳴を挙げると、通路の奥から多数の足音が響いてきた。
そして、五十匹以上のモーロックが姿を表す。
押し合い、圧し合いながら廊下を移動する群れは、まるで切り落とされた人間の首の群れが転がってくるように見える。
モーロックが新たに手に入れた能力とは、爆発的な繁殖能力だった。
食物連鎖のピラミッドの最下層の全ての生命が多産であるように、モーロックもまた多産である。
その全てを喰らい尽くそうとした回収体28号無き今、モーロックの数は限界まで増えていた。
観測基地の研究員がほぼ全滅した今になって、新たに発見された事実がある。
モーロックは未だに人間の本能を宿しているのだ。
数の勢いに任せて暴力的になる群集心理の本能が残っているのだ。
モーロックの群れがハンター達を飲み込む。
ハンターの周囲ではモーロックの悲鳴と血肉、骨が撒き散らされるが怯む事無くモーロックが押し寄せる。
モーロックはハンターを囲むだけでは飽き足らず、Judasに襲い掛かろうとしている。
一匹が甲高い悲鳴、いや雄叫びを上げながらJudasに飛び掛る。
更に数匹のモーロックが背後に控えていた。

260 名前:大森 連也 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/04/20(日) 02:21:40 0
>>258
思わず飛び込んだ鉄扉の向こう、そこは人工的な明かりのない、真っ暗闇だった
さて、上の通気口へよじ登って脱出を…
>たス…助け…テ…
>痛い…食ワれ…て…痛…イ…
どこからか不吉な声が聞こえて、俺は思わず振り向くと、そこにはゾンビ!
いや、違う!こいつは亡霊か何かか?なんっつーか、こう、あの…えー……あー、アレだ
あれ…ひ…ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
出た、出た…出た…出た…出た…
ゴリラ?ゴリラ?紫色の…怪人兵士…敵だ、こいつ等は敵だ…
俺は後ずさりする、しようとするが、恐怖で足が動かない
目の前の女性が吹き飛んだ
2匹…2匹いる
勝てない勝てない勝てない勝てない
逃げるしかない
俺は鉄扉に手をかけ……………
「ぁ……」
ぇ?刺された…うそ…ぁ…毒が…


がっは……ぁ…ぁ…ぁ…
突かれた…胸を…胸を突かれ……
逃げ切れなかった?
逃げられない?
助からない…
あれ?頭かすんで、胸元がかゆ…
え?やだ、嫌だ、頭の中が暗く
体の感覚が…痛い?消える?ぁ……ぁぁ…喉が…喉がかわい…
怖い……
…………死?

現在地:地下研究施設、暗い室内
所持品:シグ・ザウエル(0) 腕時計 グロッグ(10) 特殊警棒
状況:スウィーバーから逃げようとするが、逃げようとした瞬間胸を貫かれ、即死

261 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage] 投稿日:2008/04/20(日) 03:12:35 0
>250
私を担いで来た小さな手は毛だらけで、所々がグニャグニャと柔らかかった。
二本足で走ってるようだけど、担がれてた私の視界はいつもとそう変わらなかった。
どんな相手かはわからなかったけど、身体の大きさは、私とそう変わらないのかもしれない。
だけど、手を振り解いて逃げる事は敵わなかった。

小さな生き物に担がれ、私は現実とは程遠い世界に連れ込まれてしまった。
今までも相当な悪夢だったけど、まだ立ってる場所は九武村だった。
なら、今私が連れて来られた世界は一体なんと呼べば良いんだろう?
ブヨブヨした体をだらしなく横たわらせる巨大な真っ白なミミズ
毛の抜けきった猿のような不気味な生き物に、空を我が物顔で飛び回る巨大な羽虫。
この世界はどれくらい広いんだろう?どうすれば逃げ出せるんだろう?
私は祈るような気持ちで、目印のカードを投げた。
追ってきてくれるのかどうかは分からない。
でも、誰も来てくれなくても帰り道の目印にはなる。
そして、私の心の支えにも。

>2匹の生き物は少女を抱えたまま、巨大な木の洞へと入っていく。
>中に入ると、金色に光る細長い虹彩を持った沢山の目が少女の方を見つめていた。
>まるで、暗闇の中で光る琥珀のようだ。
>2匹はそのまま洞の中を走り上がると、少女を何処かに投げ込んだ。

思いっきり顔から落ちたけど、そんなに痛くなかった。
よく見えないけど、下に干草か藁みたいなものが敷いてあったから。
入ってきた入り口は閉められてしまい、今は壁になっている。
「ひっ!!」
頭を摩りながら振り返った私は、暗闇の中たくさんの目に気づき震え上がった。
あやうく悲鳴をあげそうになるのを必死で堪える。
今刺激したら、いっせいにこっちに襲い掛かってきそうだったからだ。
>部屋の外からは、ボソボソと低い声が聞こえてくる・・・
私は少しづつ後ずさりして、話し声が聞こえる方に移動した。
もしも人が居るのなら、何とかここから助け出してもらおう、そう思ったからだ。


262 名前:村田長男 ◆kwGllWL2yY [sage] 投稿日:2008/04/20(日) 14:32:27 0
>>255
若造はすっかり頭を冷やしたように見えた。
引っ叩いてやった頬っぺたは赤いが、目は冷たく冴えきっていたんじゃからの。
まぁ、あの状況で冷静になれるなら大したもんだろう。

そうそう、仮にあの若造が平行世界の住人で、こっちの世界に迷い込んだという話が事実だとしても
あの若造は、自分の世界に帰れる可能性は、極めて低いんじゃろうな。
シュレディンガーの猫やちょっとした量子論を知っとれば、検討が着く事なんじゃが・・・

50%の確率で毒ガスが出る仕掛けと一緒に、猫を箱の中に入れておく。
1時間後に箱を開けた時に、初めて猫の生死が判明する。
開けるまでの猫も生死は不明、と言うよりも生きている・死んでいる猫が、重なって存在する訳じゃな。
箱を開けた人間が観測されれば、猫の波動関数が収縮して、生死が決定する。
もし、あの若造がこっちの世界に迷い込んでいたと言う事実を誰かが観測すれば、
こっちの世界に迷い込んだと決定されちまう。

仮に、猫が入っている箱を開けた時に、世界が分岐して、生きている猫の世界と、
死んでいる猫の世界に分かれるというパラレルワールド理論が正しくとも同じじゃ。
分岐は既に起こってしまった事実であり、変える事は出来ん。

コンペハーゲン解釈もエヴェレット解釈もあの若造の助けにはならん。
当然じゃな、今まで並行宇宙から来たと言う人間は、精神異常者として観測されちまって、
本当に平行世界から来たって観測事例が存在しないんじゃからな。
つまり、平行世界を移動する方法なんて誰も知らんし、再現する事は出来んって事じゃ。
もっとも、誰が観測者なのか、誰が認識すれば世界が変わるのかなんて事は解っとらん。

ま、ワシを精々農大卒の田舎モンと思っている連中が殆どじゃろうな。
海外の大学で量子論を専攻しとったんだが、親父がぶっ倒れて九武村に戻る羽目になっちまった。
あの時、ワシの人生が分岐したんじゃろうが、ワシに言わせれば決定済みの事は変えられん。
配られたカードで勝負しろ、って事だ。

>>251>>259-260
ワシは大森を追い掛けずに、マシンガンを片手に騒がしいロビーへと戻っていった。
マシンガンはとんでもなく重かったが、持っているだけ安心できる。
メデューサ・ハンター達は大森を追いかけて行っちまったが、あの若造一人で何とかするんじゃろう。
ワシが見たのは、薄気味悪い手足が生えた猿の生首の群れに飲み込まれるハンターとJudasの姿だった。
「ぶっ放すぞ!」
ワシはパソコンの乗っかっているカウンターの上にマシンガンを載せて、廊下の方に向けてぶっ放した。
ハンター達は数で押されているだけじゃから、援軍を押さえつける事にしたんじゃ。
生首の群れは銃弾でひっくり返って簡単に動かなくなる。
しかし、あっという間に弾が切れちまった。
ま、元々24発しか入っていなかったんだから、当然なんじゃがな。
ワシは急いで弾込めを始めたが、マシンガンの弾込めの仕方なんか解る筈がなかった。

状況:マシンガンでモーロックを撃って、Judasを援護。
現在地:観測基地 ロビー
持物:Mk.46マシンガン(0)、マシンガンの弾(200)、ワクチン(37)、

263 名前:ドッペルゲンガー ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/04/20(日) 20:22:14 0
胸を貫かれ、死んだはずの大森の死骸が突如不気味に痙攣を始めた
更に胸元から流れる血の色もどんどん色を失い、牛乳の様な白い物に変貌する
そして食いつこうとしていたスウィーパー2匹の首筋に、死んだはずの大森の腕がガッと素早く喰らいついた
そう、文字通り「喰らいついた」のだ
大森の両腕は指と手が腕に吸収されてちくわの様な形に変貌し、ちくわの穴に当たる部分がスウィーパー達の首筋に食いついているのである
「ピィィイイイイイイイイイイイ」
甲高い声を上げながら、大森の目、鼻、耳が肉にうずもれていき、髪の毛がボトボトと落ちていく
残った口は不気味に大きくなりながら、甲高い声を上げ続ける

264 名前:????[sage] 投稿日:2008/04/20(日) 20:25:12 0
>>261
壁の向こう側から聞こえる声は、明らかに人間の声では無かった。
唸るような声と甲高い子供のような声の持ち主は、足音も無く歩き、
時折ガリガリと音を立てて壁を引っかいている。
壁越しに聞こえる声は、口論するような口調で、壁を挟んだ少女の処遇を話し合っているらしかった。
と、突然、叫び声や悲鳴、更には怒号まで飛び交って来た。
何かが侵入してきて、パニックが起きているらしい。
壁越しに聞こえた声が、何やら話しながら遠ざかっていく・・・

移動する声に合わせて目を動かしていくと、小さな亀裂と防災袋が落ちているのが見えた。
亀裂から見えた生き物は、薄汚れた布の塊から、鋭い爪の生えた手足が突き出している・・・

防災袋の中には乾パンや飴、ペットボトル入りの飲料水、ホイッスルや懐中電灯が入っている。
つい最近、ここを訪れた・・・攫われた人間が居るらしい。
防災袋の中には、テーザー銃まで入っている。
このワイヤー式のスタンガンを使えば、外の生き物たちを気絶させる事が出来そうだ。

少女をここに連れて来た生き物は、侵入者を防ぐ為に外を見張っている。
まるで少女の事を忘れてしまったかのようだ。
今の内に脱出する事が出来そうだ・・・

265 名前:スウィーパー[sage] 投稿日:2008/04/20(日) 20:53:06 0
>>263
「ガッガッ…グウゥ…オオォォ…」

突然の仕留めたはずの大森の変貌に驚き、攻撃を受けてしまう
二匹はもがきながら抵抗するが、食らい付いたドッペルゲンガーの腕は放れない
ハンターの親戚であるスウィーパーとて非力でもヤワでもない
ゾンビやリッカー程度なら、骨や筋肉ごとその身を引き裂き抉るだけのパワーはある
しかも爪には猛毒の液体を有している
更に、爬虫類のような鱗の皮膚もなかなかに頑丈である
しかし、この大森の死体が変貌した異形の怪物には、怪力も猛毒も通用しないのだ

「ガアァァ!」

毒液の滴る爪でひたすら引っ掻くが、効果があるようには思えない
むしろ噛む力はますます強まっている
そして、右腕に噛み付かれていたスウィーパーは首筋を噛み千切られて即死する
かなりの勢いで血飛沫を上げながら、もんどりうって倒れる

「グウゥ…ガアァァッ!」

左腕に噛み付かれていたスウィーパーが噛み付かれていた部分の鱗を剥がして逃れる
鱗が剥げた部分からは出血しているが、致命傷ではない
形勢不利と判断して逃げようとするが、部屋の隅に追い込まれていることに気付く
逃げ場が無いことを悟ると、すぐさま身構えて反撃の態勢に移る
状況を読み取る適応能力の高さは、さすがB.O.W.の傑作と言われるだけのことはある
そして、一瞬の隙を突いて高く飛び上がり、弱点と思しき頭部目掛けて猛毒の爪を振り下ろす

266 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [] 投稿日:2008/04/20(日) 21:11:42 0
>252−254>256
桃華の適切な突っ込みに、取葉が大笑いをしていう。
>「いや、すまなかった。ここまで追い詰められたのは生まれて初めてでね。」
「皆、焦っているのさ。ここまで来て喰われちまったら、面白く無いからな。」
残り数階という所で死ぬのは誰だってご免だ。
偵察に出ていたモモカ号が戻り、脅威を知らせる。
「よくやった。きちんと状況判断が出来ているな。」
マクナブが軽く頷いた。
桃華に撃たれたゾンビが階段を転げ落ちていく。
そして、落ちた先んは、Gの触手が待ち受けていた。
「取葉、次の踊り場で俺を降ろせ。アンディ、お前は手榴弾を投げろ。」
あの触手は脅威だ。
G本体の移動速度の遅さを補い、執拗に追跡してくる。
銃で撃つにしても、クネクネと動く触手に当てるのは困難だし、
仮に直撃した所でダメージが与えられるという確証は無い。
だったら、狭い通路で触手が纏まっている間に数千度の火炎で焼き払った方が確実だ。
「アンディ、触手が集中している所へ投げ込むんだ。良いな?」
踊り場に辿り着くと、俺はワゴンから降りた。
足は震えるが、なんとか動けそうだ。

267 名前:ドッペルゲンガー ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/04/20(日) 23:12:51 0
>>265
「ピキュイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」
右腕のスウィーパーを殺したドッペルゲンガーだったが、左のスウィーパーに更に自信の右手を喰らいつかそうとするが、それはスウィーパーの適確な反応でかわされてしまう
スウィーパーは逃げようとするが、しかしドッペルゲンガーは特にそれに興味を示した様子は無い
ただ巨大なちくわのような、最早関節などなくなった腕をだらりとたらし、スウィーパーに切り裂かれた体の破け目から、だらりと白い血を垂らしたまま、ただぼーっと突っ立っている
腕の骨は消えたようだが、まだ足や体の骨は健在のようだ
っと、そんなドッペルゲンガーの頭部を、スウィーパーの腕が襲い、安々と切り飛ばした
糸の切れた人形の様に、ドッペルゲンガーの体は倒れふす
その刹那、白い液体を飛び散らせながら飛んだドッペルゲンガーの頭部…いや、大森の時頭部だった物が空中でびちびちと動いたかと思うと、スウィーパーの頭に落下に、喰らいついた

268 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [] 投稿日:2008/04/21(月) 00:33:51 0
>247―248>257
>「臨時とは言え一応チームだから聞くんだけどよぉ。あんたどん位持ちそうだ?」
「大丈夫です。ワクチンは打っています。」
小川の顔色に説得力は無い。
>「正直に頼むぜ。任せたー!っつってコロっと逝かれちまってもなぁ?」
ミヒャエルがしつこく問い掛ける。
小川が怒りを含んだ声を挙げながら、振り返る。
「さっき言った筈で――?!」
振り返った先には、鬼包丁を人差し指に当てている山田あすかが居た。
俺は、彼女の手から鉈をもぎ取り、叫ぶ。
「何をしているんですか!」
>「私の血の飲むのよ!私の血だったら、全てのウイルスを殲滅出来るわ。」
くそ、どうせだったら、唇の端を噛んでそこから流れる血を口移しで飲ませてくれたら最高だったのに。
でも、物事は決してそう言う風にはならない。
山田あすかは、ちょっと引いただけで指が落ちそうな位でかい鉈で、自分の指を切ろうとしていたんだ。
それどころか、彼女自身の秘密を恐らく傘社か、それと同等の組織の工作員と思しき義手の男の前で言ってしまった。
でも、俺が考えついた事は、彼女がキスしてくれたら良かったなって事だけだった。
彼女に対する尊敬の念も、感謝の気持ちも無かったんだ。
あんたは、俺が何を感じているのか、解る筈だ。
自己嫌悪だ。

もっと世界は、俺に自分の頭を撃ち抜く時間を下れはしない。
その勇気すらも。
>「彩ちゃん!」
山田あすかの声が、俺を感情のカオスから引きずり出す。
>「助けて!」
小さな二つの影が、少女を担いで地獄の扉を潜る。
山田あすかが追いかけ、横から飛び出してきた千堂の一歩先を行く。
酷い、と呟いて彼女は、扉の直ぐそこで動きを止める。
>「俺様の前でガキ攫ったんだ。生きてるのを後悔させてやっからな」
>「大丈夫か、鈴木さん?アンタ・・・もしかしてヤバいのか?」
例え別人であっても、同じ質問に続けて答えるのは面倒くさい。
「まずは地下実験場の照明の確保を。それから彼女の追跡をします。」
地下実験場の建設時に使った照明がある筈だ。
>「追い掛けないと!この中は地獄よ。」
吐き気を堪えるような表情で、山田あすかが言った。
「二手に別れましょう。」
>「鈴木さんは、照明のスイッチを探して。私は目になって彩ちゃんを探すから。」
夜間視力に優れた彼女が実験場内に向うのは、正しい選択だ。
しかし、一体どんな編成にするべきなのか。

269 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/04/21(月) 22:40:15 0
>>252-256
先行する桃華の姿は、取葉の陰になっていて見えない。
銃声がだけが聞こえる
>「左に寄るんだ!」
「え?!ちょ、前が・・・」
アンディはワンテンポ遅れて左に移動する。
転がるゾンビを横目で見ながら、アンディが思いついた。
(銃声が聞こえたら動けばオッケーか、よし!)
>「ドゴオオン…メキメキメキ…」
銃声の代わりに轟音と振動が聞こえる。
>「いかん、今度は右だ。」
「ちょ・・・反則ですよ、それ!」
やはりワンテンポ遅れてゾンビを回避、本当にギリギリだった。
>「残り2階だ。さっさと移動しよう。アンディ君、走るぞ。」
「ミスタ・ジョージ、お願いですから何が起きているのか・・・うわっ。」
桃華が見事に射殺したゾンビを見下ろして、アンディは驚いた。
「すごいね、前にも銃を撃った事があるの?」
アンディが目を輝かせて桃華に尋ねる。
しかし、ミスタ・ルイスが言葉を遮った。
>「取葉、次の踊り場で俺を降ろせ。アンディ、お前は手榴弾を投げろ。」
言い終わった時には、既に踊り場に辿り着いていた。
桃華から受け取ったばかりの手榴弾をポーチから引っ張り出し、安全ピンを引っこ抜く。
>「取葉、次の踊り場で俺を降ろせ。アンディ、お前は手榴弾を投げろ。」
「了解、今投擲・・・ちょっとワゴンをお借りします。」
安全ピンを抜いた火炎手榴弾をワゴンに載せ、ワゴンを蹴り飛ばす。
ガラガラと音を立てて階段を下っていくワゴンに、Gの触手4本が巻きつく。
ワゴンが締め付けようとした時、火炎手榴弾が炸裂する。
手榴弾の炎がアルミ製のワゴンに着火し、三千度の温度で燃え上がる。
触手を焼きながら燃えるワゴンが階下へ転がっていく。
「すごいでしょ。焼夷弾の原料がアルミ粉末だから、もしかしてワゴンも燃えるんじゃないかと思ったんだ。」
アンディが得意げに鼻を鳴らして、桃華に話し掛ける。
桃華と別れる前に、少しでも格好良い所を見せようとしているアンディ。
そんな事よりミスタ・ルイスを助けろとモモカ号が体当たりをすると、アンディがコケた。
「あいてて・・・ミスタ、肩を貸しますから急ぎましょう。」
アンディが立ち上がり、ミスタ・ルイスを抱えると階段を登り始める。
階下では、三千度の炎の直撃を食らったGの悲鳴が聞こえてきた。
少しは足止めになると良いのだが・・・

270 名前:ミヒャエル ◆lV/QWYBPUU [sage] 投稿日:2008/04/22(火) 02:18:53 0
直前に聞いた声が頭を過ぎる。
>268
「私の血を―――ウィルスが―――
(今更驚きゃしねぇっつの。しかし何で俺をあんなに警戒しやがんだ?こいつら)
(俺は俺。雇われ兵士にゃサンプルも組織の裏切りもんも関係ねぇし)
(無理もねぇか。頭が回るだけあって腕見て判断したんだろな。やっぱ見せるもんじゃなかった。忌わしい腕だぜ)

大柄な巨体を大きく揺らし勢い良く追って行くと拓けた場所へ出る。
>250
地下実験場内は、所々に生える光苔でぼんやりと照らされている。
>「二手に分かれましょう」
>「鈴木さんは、照明のスイッチを―――

編成を悩んでいる様子から興奮気味の男が言う。
「ちんたらやってる場合かっつの!俺様が注意引いてやっからその間に何とか見付けろよ!」
「野戦の夜間奇襲なんてのは工作じゃスタンダードなんだよ。任せろや」
(病人と不思議な女、それに若造その他少数。ガキが助けられる迄に俺が生き残る可能性・・・)
(・・・やめたやめた。帰って酒を飲む。それでいいじゃねぇか)

駆け出しながら言葉を吐く。
「おぅ!出たら酒奢れよな!?一番高ぇの頼むぞ」

場内に入りGlockを2発続けて正面に放つ。
「ウラー!ミヒャエル様が到着したぞ!出迎えと持て成しがねぇなー!」
入り口から反時計方向へ向けて歩く。
「躾がなってねぇなぁ!客が来たらいらっしゃいませ。だろうがよぉ!こっちだ出て来い!」

残り少ない弾丸を弾倉に詰め直す。
「俺様が怖ぇか!撫でてやっから出て来いや!」

所持品: C4/1ポンド C4用信管*9 リード8m*0 M590C(mossberg)*6(0発装填済み)
Glock 19*10(15発装填済み) オイルライター 投擲武器*1 
建物の間取りとマークの付いた地図帳(55F・40F・B?にマーク) 小型受信機

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡用通路
状況: 勝手に引き付け役に回り、場内で叫ぶ

271 名前:棘ゾンビ[sage] 投稿日:2008/04/22(火) 02:52:28 0
体中から棘を突出させ、痩せ衰えたゾンビが、
不安定な足取りで、暗澹とした連絡用通路を移動している。
白い肌を突き破って生えている棘は、その陰惨さがとうの昔に
板についているとでもいうように、血潮に錆付いている。
体の突起を震わせながら、飼い主と居場所をなくした子犬のように頼りなげな咆哮を繰り返す。
「ウルルルル……ウルルルル……」
彼は涙を流していた。

その眼前には、陽気に闊歩する生存者の小さな背中がある。

状況:ミヒャエルの背後に接近。なぜか号泣。

272 名前:スウィーパー[sage] 投稿日:2008/04/23(水) 09:49:36 0
>>267
「ギイィィ!」

突然頭に食らい付かれたスウィーパーは、空中でバランスを失い落下する
主に対人戦を想定して造られたスウィーパーの反応速度は、時に銃弾を避けることもあるほどだ
しかし、こんな異形のバケモノの見たこともないようなトリッキーな攻撃など想定外である

「ギャアアァァアアッ!」

凄まじい悲鳴が響き渡り、頭を噛み砕かれたスウィーパーは絶命する
しかし、密閉空間と相まって村田らの耳には届かなかった
白目を剥き、血を噴き出しながらうつ伏せに倒れ込む
訳も分からぬうちに、死んでしまった

273 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/04/23(水) 12:59:46 0
>253-254 >256 >266 >269
のろのろと動くテロリストゾンビをしとめるのはそう難しくは無かった。
揺れと、ゾンビに接近される本能的な恐怖さえ克服すれば、の話だけど。
弾が当たったゾンビは階段を転げ落ちていく。何とかなりそうな気がしてきた。

「あれっ!えっ!!」
だけど、そうそう事は上手く運ばない。最後のゾンビを仕留める前に弾が切れてしまった。
(うわー!うわー!嫌ー!!)
弾切れになったあたしはパニックになった。
慌ててマガジンを交換しようとしたけど、焦りすぎて上手くいかない。
モモカ号が相手に体当たりして助けてくれなかったら、一体どうなっていた事か。

>「すごいね、前にも銃を撃った事があるの?」
「ま、まあね……あはは」
レクチャーを受けたのも初めて撃ったのもつい昨日のことだけど。
あたしは引きつった笑いを浮かべつつ、助けてくれたモモカに短く礼を述べた。

>「取葉、次の踊り場で俺を降ろせ。アンディ、お前は手榴弾を投げろ。」
>「了解、今投擲・・・ちょっとワゴンをお借りします。」
アンディがミスタ・ルイスの乗っていたワゴンに火炎手榴弾を載せ、ワゴンを蹴り飛ばした。
ガラガラと音を立てて階段を下っていくワゴンに、Gの触手4本が巻きつく。
ワゴンが締め付けようとした時、火炎手榴弾が炸裂する。
手榴弾の炎がアルミ製のワゴンに着火し、三千度の温度で燃え上がる。
触手を焼きながら燃えるワゴンが階下へ転がっていく。
「すごいでしょ。焼夷弾の原料がアルミ粉末だから、もしかしてワゴンも燃えるんじゃないかと思ったんだ。」
「本当にすごいわ!アンディ冴えてる!……あっ!」
あたしは大喜びで親指を立てていたが、モモカが抗議するようにアンディを突き飛ばした。
>「あいてて・・・ミスタ、肩を貸しますから急ぎましょう。」
アンディはミスタ・ルイスに肩を貸した。
「それにしても取葉さん、全然追い詰められてる感じがしないわね」
相変わらず涼しい顔だけど、取葉さんの顔からは汗が滴り落ちている。
やっぱり相当無理してるんだと思うけど、どうしてあげることも出来ない。
「そろって脱出できたら、全員にキスしてあげるからね」
多分ありがた迷惑だろうけど。

「ところでミスタ・ルイス、弾はまだ残ってる?」
あたしは自分が持っていた最後のMP5の弾倉を取り出した。必要なら交換しなくちゃ。
「それと屋上で待ってるヘリ、武装とかはしてないの?」

現在地:スペンサービル54階階段。
状況:MP5予備弾倉1をミスタ・ルイスに渡そうとする。シグのマガジン交換。ゾンビ射殺後屋上へと急ぐ
    ヘリの武装について質問する
所持品:、ライター、ワルサーP38(4)、弾倉(8×3)、ヘルメット、SIG230(7+1)、携帯電話



274 名前:G第五形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/04/23(水) 14:57:58 0
>>254>>256>>266>>269>>273
「グウウゥゥゥ」
触手がしなり、執拗に取葉らを絡め取ろうとしている
転がり落ちたグリーンゾンビが代わりに絡め取られ、本体の巨大な口へと運ばれ放り込まれる
そして、転がり落ちてきたワゴンを触手を使って受け止める
しかし…

「ギャアアアアアアッ!」
凄まじく響くGの悲鳴
三千度もの業火を受けたGの触手は一瞬にして灰と化し、更にそれは本体をも直撃する
肉の焼け焦げる臭いが辺りに漂う
第五形態になってから、ヒルのような体を手に入れるに至った
が、それは同時に、乾燥に弱いという新たな弱点をも生み出す結果になってしまった
悲鳴を上げながら再び階下のパーティ会場へと落下していくGの巨体
のた打ち回る蛇のようにもがき、その衝撃が再びビルの上層を揺らす
しかし、今から起き上がって追い掛けても獲物に追い付くことは出来ないだろう

275 名前:モーロック[sage] 投稿日:2008/04/24(木) 00:22:35 0
>>262
ハンターの爪がモーロックを易々と切り裂く。
甲高い悲鳴と共にモーロックが絶命するが、熱狂的な殺意に支えられた別の一匹が再びハンターに襲い掛かる。
鍛えられた鋼鉄製のハンマーの拳で、その一匹を叩き潰せば、
また別の一匹が現れ、歯を突き立て、ハンターの腕に喰らい付く。
己の肉ごとモーロックを引き剥がしたハンターが、棍棒代わりに振り回すと数匹が粉砕される。
ハンターの凶暴さもまた、衰える事が無いが、蛆虫の如く湧くモーロックの前に、
徐々にダメージが蓄積していくハンター達。

その姿こそが、モーロックの退化した頭脳に希望を与えるのだ。
次の一撃で、凶暴な餌が死ぬかもしれないという希望を与えるのだ。

食人族が叩くドラムを連想させる、凶暴で破壊力に満ちたマシンガンの銃声が、ロビーを支配する。
その圧倒的な破壊力で廊下の奥から湧いてくるモーロックは粉砕され、押し戻される。
Judas達を圧倒する仲間の姿を見ていないモーロックたちの間に、恐怖が走る。
彼らは、自分達が有利である事を確信する前に、銃弾によって喰い散らかされた仲間の姿を見てしまった。
次にモーロック達を支配した感情は、恐怖だ。
恐怖が群れの中で増殖し、次第に強力になっていく。
最前列を走っていたモーロック達が恐怖し、逃げ出そうとするのを見た後続のモーロックが、
貧弱な想像力を働かせ、より大きな恐怖を感じる。
恐怖とパニックのスパイラルに陥った群れは、逃げ遅れた仲間を踏み潰しながら、後退を開始する。
後一歩踏み出せば、モーロック達が優位である事が確認できるのにも関わらず。

ロビーのモーロック達が孤立し始める。
援軍が逃げ出してしまった為に、徐々に優勢が劣勢になっていく・・・

276 名前:姫路 幸哉 ◆8aoMc1xOXE [sage] 投稿日:2008/04/24(木) 20:56:33 0
>>232
>「ところで姫路さん。エアガンでも構いませんから、銃を撃った経験はありますか?
 この先を考えれば、貴方にも銃の撃ち方を憶えていて貰った方が良いと思うのですが。」
「エアガンは持っていません。銃など見るのも初めてです」
前に一度教えてもらったことがあるのだけれど…ということはおくびにも出さない。
>「サブマシンガンで良ければ、お渡ししますが。」
そう言うと鈴木さんは、サブマシンガンを取り出して僕に渡した。
>「ここが安全装置です。連射と単射の切り替えが出来ます。極力、単発で射撃してください。」
>「装弾数は20発ですが、連射するとあっという間になくなります。
 ダットサイトという照準装置がついていますから、そこに映る赤い点とターゲットを重ねてください。」
簡単な説明。ふぅと息を吐き出して、僕は頷いた。

>>235>>257
いきなり二つの影が飛び出して彩ちゃんを攫っていった。咄嗟に銃を構えるも、間に合うはずもない。
「彩ちゃん!」
相手は素早い。先程追いついた人が走っていったものの、すぐに戻ってきた。
>「おい、鈴木さん、外人のおっさん。今の見たか?あいつら、かなり厄介な所に入ってた」
そう言いつつ今にも駆け出しそうな様子だった。だが鈴木さんの顔を見て動きを止める。
>「大丈夫か、鈴木さん?アンタ・・・もしかしてヤバいのか?」
何がだ、と問いかけるのを堪える。今はそれどころではない。
>>250
追ってゆくと妙な場所に出た。
ぼんやりと光苔で照らされたその場所に、ほんの少し寒気を覚える。
気のせいかもしれないが。
>>268>>271
>「二手に別れましょう。」
>「鈴木さんは、照明のスイッチを探して。私は目になって彩ちゃんを探すから。」
自分はどちらでも良い。とにかく、彩ちゃんを助け出したいと強く思った。
>「ちんたらやってる場合かっつの!俺様が注意引いてやっからその間に何とか見付けろよ!」
>「野戦の夜間奇襲なんてのは工作じゃスタンダードなんだよ。任せろや」
そう言うと彼らは奥へと進んでいった。

現在地:旧日本軍駐屯地跡 連絡用通路
状況:鈴木の指示を待つ

277 名前:ドッペルゲンガー ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/04/24(木) 21:54:37 0
>>272
スウィーパーを殲滅したドッペルゲンガーの頭は、そのままスウィーパーの頭を食いながらその体の中へ侵入していく
と、頭をもがれ、倒されたはずの体の方もびくびくと動き始め、地面をミミズの様にのたうちながら移動を始めた
よく見ると、先ほどスウィーパーに切り裂かれたきり傷が、全て口へと変わっているのがわかる
「キュうううううううう」
ねずみの様な声で、ドッペルゲンガー体が鳴く
っと、地面をのたのた移動していたドッペルゲンガーの体が、スウィーパーによって殺された女性の死体にぶつかった
そこでドッルゲンガーは動きを止めると、女性の死体にまるで吸血ヒルか何かのように己の口をぴったりとくっつける
そして変化は始まった
それまでミミズ状だったドッペルの体がベキベキと言うすさまじい骨の音と共に人型へと変わりだす
手足ができ、食いついている口が徐々にしぼんでいき、無数の汗の様な油の様な液体が体からだらだらと滝の様にこぼれ出て体が引き締まっていく
長い髪の毛が頭から生え、のっぺらぼうの顔に目、鼻、耳が生え…
やがて、ドッペルゲンガーはその場で息絶えている女性と瓜二つの姿へと変わった
虚ろな目をした女性は、自分と同じ姿の死体から服を引き剥がすと、自らの体へとそれを着けていく
下着、上着、そして白衣…
全てを装着し終えると、女性は虚ろな目のまま、無言で自分と同じ姿の死体を自分の見えないロッカーの中へと押し込めた
死体をロッカーに押し込み、戸を閉めると、虚ろな目をした女性はその場に力尽きたように横になり、目を瞑る

一方スウィーパーの体内を食い荒らしているドッペルゲンガーの方は満足したのかスウィーパーの死骸を食い破って外に出ると、もぞもぞと部屋の中を移動し始めた

278 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/04/26(土) 02:08:15 0
>>273-274
焼夷手榴弾を載せたワゴンは、悪魔が乗る地獄の馬車の如く危険な代物だ。
巻き付いた触手を一瞬にして炭化させ、そのままG本体まで転がって行く。
>「ギャアアアアアアッ!」
悲鳴と巨大な質量が落下していく。
階段には燃え滓となった、触手の残骸が残っている。
>「それにしても取葉さん、全然追い詰められてる感じがしないわね」
「笑顔の方が、君達を安心させられると思ってね。
化け物が困った顔をしていたら、アレの脅威を必要以上に感じると思うのだが。」
一段落着いた今なら、話しても構わないと考えた。
化け物は化け物なりに、周囲の環境を把握している。
>「そろって脱出できたら、全員にキスしてあげるからね」
「ははっ、ミスタ・ルイスに怒られるだろうし、私に掛かった魔法は解けないだろうね。」
アンディと同じように、ミスタ・ルイスに肩を貸すと、階段を上る。
屋上の扉から流れ込む夜の風が、はっきりと感じられる。
凍えるほどの冷気が、火照った今の体には、心地よく感じられた。

279 名前:女科学者 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/04/26(土) 07:33:12 0
>>278
「バババババ…」
取葉や桃華らの会話を遮るように、屋上へ出た途端鳴り響くローター音
しかし、それは取葉らを迎えに来る予定であった輸送へリのものではない
正面を切って現れたのは、陸自のアパッチ・ロングボウであった
コクピットには、傘社特殊部隊の隊員らしき男とショートボブの白衣女性が乗っていた
ご丁寧にも、機体下部のM230の銃口がしっかりとこちらを狙っている

「ご苦労様、無事のご生還で喜びもひとしおだろうけど…
 時間が無いから単刀直入に言うわ
 その娘、綾小路桃華を渡しなさい」
白衣を着た女は、マイクでそのように言い放った
淡々とした口調だが、誰が聞いても分かるほど明確な脅しである

「あなたたちのお望みのヘリは近付けずにこの辺を飛び回ってるわ
 どうやってあんなもの手配したかは知らないけど…
 とにかく、蜂の巣になる前に返事を聞かせて
 あなたたちの脱出まで邪魔をしようという気はないわ
 だから、大人しく渡してくれるかしら?」
問答無用で要求を突きつけて来る
しかしその時、それと同時にパーティ会場の窓ガラスが割れたことに一同は気付いていない
勝ち誇ったような表情でコクピットから取葉らを見下ろすショートボブの白衣女性
とはいえ焦りもあるのか、今にも撃たんばかりの勢いである

280 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/04/26(土) 20:44:59 0
>273−274>278−279
取葉とアンディに両脇を支えられて歩く姿は、警察に逮捕されたフーリガンそっくりだ。
まぁ、左腕がを無くしたフーリガンなんぞ、そうそう居ないだろうが。
>「ところでミスタ・ルイス、弾はまだ残ってる?」
「いや、もう無い。」
Gが生み出した幼体の群れ相手に、弾は使い切ってしまった。
>「それと屋上で待ってるヘリ、武装とかはしてないの?」
「武装は無し。予備の対戦車ライフルとロケットランチャーなら積んでいる筈だ。」
開きっ放しの屋上の扉を抜け出した瞬間、己の愚かさを呪った。
民間用のヘリとは似ても似つかぬ、暴力的なシェルエットが宙に浮いている。
くそ、無線で連絡を取っておけば、充分回避出来たミスだ。
>「ご苦労様、無事のご生還で喜びもひとしおだろうけど…
  (中略)その娘、綾小路桃華を渡しなさい」
一瞬、何を言われたのか理解出来なかった。
あの科学者は、一体何を知っているんだ?
>「あなたたちのお望みのヘリは近付けずにこの辺を飛び回ってるわ
  (中略)だから、大人しく渡してくれるかしら?」
マクナブが桃華を庇うように前に出る。
30mm機関砲の前では無力な肉体だが、何としても桃華を助けたかった。
「この子を回収して、どうするつもりなんだ?」
アパッチには傷一つ付けられないであろう拳銃を突きつけ、マクナブが大声で怒鳴る。
今出来るのは、精々時間稼ぎ位だ。

281 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/04/27(日) 20:40:33 0
>275 262
胞達はクソ首を殺す。
切り、裂き、潰し、殴り、穿ち、抉り、拉ぎ、殺して殺して殺しまくる。
しかし、その行為を楽しんで行っていたのは最初だけだった。
何処からともなく芥虫のごとく現れたクソ首の増援により、俺達は劣勢に立たされている。
目の前のクソ首を、息をする間も無く殺す。
切っては次、撃っては次、殴っては次、蹴っては次、死んだか確認する暇なんてありゃしない。
殺したら殺した分、もしくはそれ以上のクソ首が間を置かずに追加される。
よろしくない、このままじゃあ非常によろしくない。
このクソ首が一体全体何体いるのかわからないが、このままだと確実に押し負ける。
数による圧殺、数による暴力、あぁなんて無理矢理だ。
今はまだ、なんとか均衡を保ってはいるものの、崩壊は目に見えている。
くそったれ、確実に俺の判断ミスだ。奴等の姿形だけを見て、みくびったザマがこれだ。
考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ、せめて同胞達だけでも逃さなくては!
しかし、次々と増えていくクソ首が考える隙なんざ与えてくれるわけもない。
身体に塗れている血が、クソ首か自分のか、まるでわからなくなったその時、銃声が響く。
その弾丸が誰によって、誰に向かってばら撒かれたのか、確認したかったが出来なかった。
だが、その答えはすぐに目に見える形で出た。
俺や同胞達がクソ首を殺した後、援軍がまるで来なくなったのだ。
余裕が出来たのでチラリと銃声がした方向を見れば、なんとも嬉しい援軍がそこにいた。
なんだリーダー君、何処に行ったと思っていたら、こんなタイミングで出てくるなんて!
ピンチを救ってくれたリーダー君に抱きついて感謝の言葉でも述べてやりたいがそれは後だ。
「同胞諸君!リーダー君が作ってくれた好機を見逃すな!
押し潰し薙ぎ払い、全力で殲滅しろ!容赦なんて無用だ!無慈悲に冷酷に圧倒的に殺し尽くせ!」
目の前のクソ首を右手で殴り潰しながら、俺は叫ぶように命令を下した。

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(5)
現在地:九武村観測基地 ロビー?
状況:全力で命令を下す

282 名前:棘ゾンビ[sage] 投稿日:2008/04/28(月) 01:18:18 0
>276

彼は肩の錆びた棘を震わせ、嗚咽を幾度となく繰り返しながら
標的に接近していく。頭を振り回し、その自分の動作に混乱しながら
一挙に込み上げてきた悲哀の表情と共に頭突きを繰り出す。
「もう駄目なのかな・・・?私、喋りかた変わった・・・・・・?」

頭部からの鋭利な棘を、背中に突き刺したまま、
棘ゾンビは背中に縋りつくような姿勢で泣き出した。

所持品:トートバック、お守り
状態;姫路の背中に頭突き

283 名前:ミヒャエル ◆lV/QWYBPUU [sage] 投稿日:2008/04/28(月) 08:59:14 0
>271
「来やがったな・・・」
背後の奇妙な気配、そして鳴き声に気付き警戒する。

振り向き様に銃を構える。
「とっととくたばれ!この・・・ぁ?」

千鳥足でふらふらと、まるで自身の制御もままならない様な姿にトリガーに掛けた指が緩む。
「・・・なんだぁ?こいつは。おいてめぇ!邪魔するんだったらただじゃ・・・っておい」

頭を揺らしながら、男が来た道へ引き返し姫路へと接近する。
「こ、この野郎!いや女か?どっちでも構わねぇが、お!れ!さ!ま!を無視すんじゃねぇ!」
「何なんだてめぇ!っておい!どこいくんだ!聞いてんのかコラ!」

少し離れている為確認し辛かったが、姫路の背中に謎の人型の頭が当った様に見える。
「あ・・・おーい?大丈夫かー?良く見えねぇけど。『ソレ』、訳分かんねぇから任した」
(何で泣いてんだ、あれ。意識でもあんのか?他のとはちょっと、つーか大分変わってるみてぇだが)

受信機からノイズに混じり声が聞こえる。
「だぁもう!タイミング悪ぃ!ライン変えろっつの!」

《ザ・・の・・・付近に・・・ヒャエル・・・回収困難の場合・・・の破棄及びザ・・オーバー―ー》

「・・・つーか。何でこんな耳の奥に仕掛けんだよ糞ったれ!取れねぇだろが!」
「ん?回収?破棄?何を?工作部隊に回収なんてねぇよな。俺は工作の・・・?あれ?」

過去の記憶が呼び起こされ、何処かの施設が頭に浮かぶ。
1「この男は?」
(あ・・・こいつ知ってるぜ)
2「情報が漏れ、迎撃に遭い重体です。所属は特殊△*※―■○の工作員です」
1「ほぉ。経歴は?」

(あぁ!?肝心な部分が聞こえねぇ!)

2「出生地不明、検体として右前腕を提供。中東研究施設より志願、後に本体へ所属」
2「戦績はオールSクラスですが素行に問題あり。腹中に棘があるとのプロファイリング結果も」

(さっすが俺様Sクラスだぜ。検体?何のこっちゃ?)

1「よろしい。要するに叩き上げというやつだな。しかし元検体とは興味深い」
1「何故感染せずに済んだのか。これの巣は抹消済みだな?」
2「はい。記録上では政府軍の爆撃により消滅となってます」

(はぁ?・・・そうだよこれだよ。ちょーっとだけ意識あったんだ)
(傘をぶっ潰すと決めた切っ掛けだ。こんな大切な事を忘れてるなんてな)

所持品: C4/1ポンド C4用信管*9 リード8m*0 M590C(mossberg)*6(0発装填済み)
Glock 19*10(15発装填済み) オイルライター 投擲武器*1 
建物の間取りとマークの付いた地図帳(55F・40F・B?にマーク) 小型受信機

現在地:旧日本軍駐屯地跡 ?場内
状況: 少し記憶が戻る

284 名前:モーロック[sage] 投稿日:2008/04/28(月) 22:25:04 0
>>281
>「同胞諸君!リーダー君が作ってくれた好機を見逃すな!
押し潰し薙ぎ払い、全力で殲滅しろ!容赦なんて無用だ!無慈悲に冷酷に圧倒的に殺し尽くせ!」
雄叫びでJudasに答えるハンター達。
ハンター達のそれが、勝鬨の雄叫びだとも気が付かずに、モーロック達も雄叫びを上げる。
肉と肉のぶつかり合う、原始のキリングフィールドには死体が積み重なり、血と内蔵が撒き散らされている。
ロビーには血で汚れていない場所など一箇所も無く、濃厚な血の匂いに包まれている。
ハンター達の周囲に折り重なった死体が、さながら城壁の如く、ハンター達を封じ込める。
死体を乗り越えようと苦労するモーロックの群れ。
しかし、ハンター達は強靭なバネで持って跳躍し、天井に爪を突き立てる。
足の爪を食い込ませ、天井を自由自在に動き回り、長い腕を使い、モーロックを切り裂く。
飛び上がろうにも天井まで届かないモーロック達が切り裂かれ、血を吹き出しなが絶命していく。
壁を攀じ登り、天井に張り付くモーロックも居たが、その俊敏さではハンターに適わず、叩き落されていく。
短い悲鳴を上げて無様に床に叩きつけられ、苦痛に悶える所に一匹のハンターが着陸。
醜く、巨大な顔に収まっていた内蔵が、口から勢いよく飛び出す。

ハンターを統べる、王者たるJudasには出来ぬ芸当だから遠慮していた訳ではなく、
王の身を案ずるからこそ見せなかったのだ。
我々が壁にならずして、誰が王を守ると言うのか?

モーロックの数が徐々に減っていく。
同胞に見捨てられた事に気が付いたモーロックが我先にと逃げ始める。
もっとも、無慈悲な追撃によって逃げ出す事は適わない。
先頭を走るモーロックに向い、投げつけられた死体が直撃する。
這いずるように逃げようとしたその一匹を踏みつけ、残りの数匹がトイレへと駆け込もうとする。
何かを我慢する人間には出せない必死さで、トイレへ駆け込もうとするその姿は、滑稽だった。

その間にも1匹が追撃を受けて絶命し、残り一匹は戦闘中に受けた傷で良き絶える。
逃げ延びる事が出来た一匹は、完全に姿を消していた。
仲間の流した血が付着した足跡は、壁の前で忽然と消えていた。

しかし、愚かなる者、常に災いを受け、これから逃げる事適わず。
モーロックの足型が、壁の一部に焼印の如く付着している。
その一箇所だけ、妙に擦れたような跡があった・・・

285 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/04/29(火) 01:37:35 0
>268>270-283>
義手をした外国人が大声を上げながら突撃していく。
その様子を見た千堂も覚悟を決める。
「鈴木さん、このままじゃ拉致が明かない。あの外国人が囮になって、
 いる間にあそこまで、辿り着こう」
H&K MP7を地下実験場の真ん中にある巨木に向ける。
「あそこに彩ちゃんがいるかもしれないからな」
右手にH&K MP7を持って、左手で器用に日本刀を抜いて握りしめる。
「俺も夜目は利く方だし、幸いな事に、足元程度が見えるくらいの光はあるしな」
再び鈴木の方へと、千堂は顔を向ける。
「取りあえず、俺はアンタの意見も聞きたい。何か良い考えはあるか?」

>276>282
鈴木の方へと顔を向けると同時に、外国人と共にいた少年の顔が見えた。
千堂は、ふと、この少年に自分の名前を名乗っていない事に気づいた。
このままでは色々と不便なので、少年に自己紹介をしようとして気づいた。
「避けろ!!」
少年が、いきなり大声を上げられて驚いているのが見えたが、千堂は構わず少年と突き飛ばした。
そのまま体の勢いを利用して、頭突きを繰り出してきたゾンビの棘が無い部分に、
蹴りを繰り出して吹き飛ばす。
「クソッ!!こりゃ、のんびりしてられないぞ。鈴木さん、それと少年」

所持品: 腕時計 古刀 脇差 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
    H&K MP7(20)マガジン(20)×6
    レミントンM700(5) 予備弾(60)
    青い液体の入ったケース
現在地:旧日本軍駐屯地跡
状況: 姫路の背中に頭突きをしたゾンビを蹴り飛ばす。

286 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/04/29(火) 18:28:56 0
>>279-280
戦闘ヘリがこちらに向けているM230は、大砲と言って良いようなサイズだった。
直撃すれば宿主が粉砕され、死亡も免れない。
コックピットに座る女科学者は、桃華を渡せば見逃すと言っている。
悪くない話だが、何に使うのかは、予測がつく。
>「この子を回収して、どうするつもりなんだ?」
両肩を支える取葉とアンディを振り払い、ミスタ・ルイスが予想通りの行動に出る。
ミスタ・ルイスの怒鳴り声に取葉が小声で答える。
「検討はついていると思うのだがね。」
取葉の耳がガラスが割れる音を捉える。
深海探査艇に使われる窓ガラスと同じ位、強靭なガラスを破壊できる生き物は、2種類しかいない。
道具を持った人間と、Gウィルスによって際限の無い進化を遂げたGのみd。
「もしかしたら、助かるかもしれないな。」
東の空が夜明けの兆候を見せ始める。
新型核弾頭の威力は解らないが、少なくとも解放されたGを消滅させるだけの破壊力は備えている筈だ。
そうでなくては困る。

現在地:スペンサービル屋上。
状況:戦闘ヘリに向って、両手を上げている。ガラスの割れる音に気付く。

287 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/04/29(火) 22:51:55 0
>270>276>282>285
>「ちんたらやってる場合かっつの!俺様が注意引いてやっからその間に何とか見付けろよ!」
>「取りあえず、俺はアンタの意見も聞きたい。何か良い考えはあるか?」
「・・・二手に別れましょう。私が照明を操作します。」
飯田老人に操作室の場所を聞き、
「ミヒャエルさんのショットガンは、破壊力こそ充分ですが、貫通力に欠けます。
 貫通力と破壊力を兼ね備えたライフルを持った貴方が、一緒に移動して下さい。」
二人が補い合うように動けば、生存確率は遥かに向上する。
「姫路さんは、私と共に照明の操作をして下さい。」
こちらもまた、お互いの欠点を補い合う組み合わせだ。
破壊力に優れるが、単発射撃のみが可能な小川のバトルライフルと、
一発辺りの破壊力こそ少ないが、連射で制圧・足止めが出来る姫路のサブマシンガン。
アマチュアとプロのコンビ。
「照明を着けたら、そちらに合流します。何か目印を!」
>「鈴木さん、彩ちゃんが持ってたカードが落ちてる!」
ミヒャエルの怒鳴り声と銃声に負けない位大きな声で、山田あすかが叫んだ。
彼女の返事を聞き、小川が走り出す。
>「避けろ!!」
振り返った時に見えたのは、バランスを崩しゾンビと姫路の姿だった。
(くそ、千堂が邪魔・・・だな。)
>「クソッ!!こりゃ、のんびりしてられないぞ。鈴木さん、それと少年」
だが、姫路に取っては良い経験になる。
「姫路さん!そいつの頭を吹っ飛ばして!」

装備:ワイシャツ、防寒ジャケット、軍用ブーツ。
所持品:FN FAL(16)、シグザウエル(9)、FALのマガジン(20)X2、
     鬼包丁(鉈)、アンプルシューター(0)、手榴弾(4)
現在地:旧日本軍駐屯地跡 実験場前通路
状況:二手に別れる事を提案。姫路に刺ゾンビを射殺するよう叫ぶ。
備考:顔が血塗れ。髪型が変わって攻撃的な印象。

288 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/04/30(水) 21:48:23 0
>>273>>279-280 >>286
>「本当にすごいわ!アンディ冴えてる!……あっ!」
誉められたついでに、電話番号を聞こうとするアンディに、モモカ号の体当たりが炸裂する。
多分、オリジナルの桃華よりも、鋭い勘をしているようだ。
>「そろって脱出できたら、全員にキスしてあげるからね」
「当然の事をしているだけだからね。気持ちだけで充分さ。」
さらに格好着けようとするアンディの横で、モモカ号がヘッと、鼻で笑う。
>「それと屋上で待ってるヘリ、武装とかはしてないの?」
>「武装は無し。予備の対戦車ライフルとロケットランチャーなら積んでいる筈だ。」
「それだけあれば、こんなに苦労しないで済みましたね・・・って、思いっきり武装してますよ、あれ。」
最新型のアパッチ戦闘ヘリコプターがホバリングしつつ、チェーンガンの銃口を向けている。
信じられない位、大きな銃口を見た瞬間、逃げ出したい衝動に襲い掛かられたが、なんとか堪える。
>「この子を回収して、どうするつもりなんだ?」
ミスタ・ルイスが一歩前に出て桃華を庇う。
その前に、さらにモモカ号が飛び出す。
>「もしかしたら、助かるかもしれないな。」
「・・・ミスタ・ジョージ。何を言っているんですか?どっかの大統領じゃあるまいし、恐怖で判断力が無くなったとか?
 苗字がブッシュだったら、仕方がありませんけど。」
足の震えを必死に止めて、恐怖を誤魔化す為に攻撃的な冗談を言った。
恐怖で判断力を無くし掛けているのは、アンディの方だった。
「それにしても凄い影響力ですね、傘社は。あれ、日本軍の最新型戦闘ヘリでしょ?
 僕の雇い主じゃ、こんな事出来ませんよ、きっと。
 そうだ、変身して何とか出来ませんか?きっとそれなら・・・」
モモカ号がワン!と吠えてアンディを黙らせる。
アンディも観念しつつ、両手を上げた。

289 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage] 投稿日:2008/05/02(金) 14:34:32 0
>264
壁の向こう側では、人間とは思えない声が飛び交っていた。
時々壁にがりがりと爪を立て、何かを話し合っている。
私の処遇に対する話じゃないかとは思うけど、よく分からない。
わざわざ私をさらった事に、何か意味があるのかな。

>突然、叫び声や悲鳴、更には怒号まで飛び交って来た。
>何かが侵入してきて、パニックが起きているらしい。
>壁越しに聞こえた声が、何やら話しながら遠ざかっていく・・・
>移動する声に合わせて目を動かしていくと、小さな亀裂と防災袋が落ちているのが見えた。
>亀裂から見えた生き物は、薄汚れた布の塊から、鋭い爪の生えた手足が突き出している・・・

防災袋が落ちてるってことは、誰かがここに連れてこられたのかもしれない。
「すみません、あの・・・・・誰か居ませんか?」
私は暗闇に向けて囁いた。応えはない。
持ち主は一体どこに消えたんだろう?深く考えるのが少し恐ろしい。
私の担いでいたリュックは途中で落としてしまった。
この防災袋に持ち主が居ないのなら、借りていこうと思う。
「本当に大事なもの、肌身離さず持ってて良かった・・・」
握り締めていたカードファイルや、家族の遺品。柴さんからもらった髪飾りなどの無事を確かめ、ほっと息をつく。

私は落ちていた防災袋を開けてみた。
防災袋の中には乾パンや飴、ペットボトル入りの飲料水、ホイッスルや懐中電灯が入っていた。
「なにこれ?」
私は見慣れない機械に目を止めた。私は懐中電灯を手にとり、機械を照らしてよく眺めてみた。
髭剃り?にしては形が変。とりあえずスイッチを入れてみて・・・・・。
バチッ!
私は驚いて機械を取り落としてしまった。

「もしかしてこれ、スタンガンって奴なのかな?」
自分を落ち着けるように口に出してみた。
話には聞いたことがあるし、映画やドラマにも時々出てきてたけど・・・実物を見るのは初めて。
外の見張りは一人。どうすれば良いかな?

「やっぱり、やってみるしかないよね」
計画はこうだ。壁の亀裂を抜けて、見張りにそっと接近する。
途中で相手に気づかれたら懐中電灯で目くらまし。(いきなり照らされたら、結構眩しいと思うの)
で、無事接触したらスタンガンを押し付けてスイッチオン。
とっても簡単。きっと私にだって出来る。

スタンガンを握り締めて、壁の裂け目に立つ。
だけど、足が震えてどうしても一歩が踏み出せない。
「・・・・・・・・無理だよ、やっぱり出来ないよ・・・」
敵は一人だし、背丈だって私とそんなに変わらないと思う。
だけど、あんな化け物に腕力で敵うとはとても思えない。

頭の中に鈴木さんや山田さん、若先生やミヒャエルさん、姫路さんの姿が浮かんだ。
皆はどうしただろう?もう外に出て車に乗っちゃったのかな?
助けに来て欲しい。――――でも、多分それは無理。
時間だって無いし、きっと私はもう死んだと思われてるに違いない。
そもそもたかが子供一人のために、身の危険を省みずこんな不気味な場所まで来る義理も無い。

290 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage] 投稿日:2008/05/02(金) 14:37:08 0

その時だった。銃声が二発聞こえてきた。
私ははっとした。切れ切れでよく聞こえないけど、誰かが大声で怒鳴ってる。
あれは、間違いなく人の声だった。確か手がロボ・・・じゃなかった、義手のミヒャエルさんの声だ!
「来てくれたんだ・・・・・・」
嬉しくて、申し訳なくて涙が出た。
もしかしたらミヒャエルさん以外の人も助けに来てくれたのかもしれない。
だったら、こんなところで泣いてる暇なんか無い。

私はごしごしと顔を擦ると、防災袋を担いでスタンガンと懐中電灯を握り締めた。
こんな場所に押し込められてたら、皆に見つけてだってもらえないもん。
「いち・・・にの・・・・・さん!」
私は飛び出した。
振り向いた相手の顔を懐中電灯で照らし、ひるんだところをそのまま殴りつける。
「助けて!」
転んだ怪物にスタンガンを押し付け、私は大声で叫んだ。

291 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/05/02(金) 16:02:48 0
>278-280 >286 >288
自分の事を怪物だっていうわりには、取葉さんは気配りの人だった。
確かに取葉さんが焦ってたら、あたしも取り乱しそうだ。
人間の常識で取葉さんを見てはいけないのかもしれないけど、やっぱり親切にしてもらえれば嬉しいと思う。
>「ははっ、ミスタ・ルイスに怒られるだろうし、私に掛かった魔法は解けないだろうね。」
>「当然の事をしているだけだからね。気持ちだけで充分さ。」
あたしのジョークに取葉さんとアンディがおどけて返した。
あたしも笑った。モモカ号は、今鼻で笑ってたような気がする。
なんだろ、モモカってアンディに厳しい気がする。

あたしはミスタ・ルイスの銃に最後の弾倉を交換しつつ、ヘリの情報に耳を傾けた。
>「武装は無し。予備の対戦車ライフルとロケットランチャーなら積んでいる筈だ。」
>「それだけあれば、こんなに苦労しないで済みましたね・・・って、思いっきり武装してますよ、あれ。」
屋上に出たあたし達を待ち受けていたのは、大きな銃を積んだヘリだった。
>コクピットには、傘社特殊部隊の隊員らしき男とショートボブの白衣女性が乗っていた
>ご丁寧にも、機体下部のM230の銃口がしっかりとこちらを狙っている
「あの銃が対戦車ライフル……じゃないよね?」
>「ご苦労様、無事のご生還で喜びもひとしおだろうけど…
>  (中略)その娘、綾小路桃華を渡しなさい」
一瞬、何を言われたのか理解出来なかった。

あたしは呆然とその場に立ち尽くした。
何で?どうして?そんな言葉がぐるぐる頭の中で回ってる。
>「あなたたちのお望みのヘリは近付けずにこの辺を飛び回ってるわ
  (中略)だから、大人しく渡してくれるかしら?」
>「この子を回収して、どうするつもりなんだ?」
ミスタ・ルイスがあたしを庇うように前に出た。
取葉さんとアンディが何か喋っているようだけど、ヘリの音に邪魔されて良く聞こえなかった。
>東の空が夜明けの兆候を見せ始める。
もう時間が無い。

「ノブレス・オブリージュ」
あたしはミスタ・ルイスに微笑みかけた。
「ヒロインは死なないって相場が決まってるの。だから、心配しないで」
あたしはモモカに目配せした。モモカならミスタ・ルイスを守るために何が最善か分かってる筈だから。

あたしは武装したヘリに向かって歩き出した。
「わたくしが綾小路桃華だと知っての狼藉ですね。何が目的です?」
ヘリの音に負けないよう大声で怒鳴ると、あたしはこめかみに持っていた銃を押し付けた。
「生存者の方々の身の安全を保障してくださらないと同行はいたしかねます。
 ――― 近くを飛んでいるヘリに皆を乗せて下さい。話はそれからです!」

292 名前:女科学者、G最終形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/05/02(金) 21:25:03 0
>>280>>286>>288>>291
「その娘を使って何をする気かですって?
 それはあなたたちが知るべきことではないわ
 御託はいいから、さっさと渡しなさい!
 何なら綾小路桃華以外の者に蜂の巣になってもらってからでもいいのよ?」
マイク越しに怒号を飛ばす女科学者
質問を返したり、無駄に銃口を向けてきたりと、時間稼ぎをする取葉らに苛立ちを覚える
そして、ふと下を見ると目的の桃華が身一つで近付いてくる

>「わたくしが綾小路桃華だと知っての狼藉ですね。何が目的です?」
「手荒なお迎えでごめんなさい
 目的はあなたの身柄、それをこちらで引き取ることよ
 そう…、Gに見初められた遺伝子を持つあなたの身柄をね」
不敵に微笑みながらそう答える
防音処理でもされているのか、アパッチのローター音は静かに響く
女性は間違いなく傘社の手先、それもGの実験開発に携わっているVIP待遇の科学者だろう

>「生存者の方々の身の安全を保障してくださらないと同行はいたしかねます。
>――― 近くを飛んでいるヘリに皆を乗せて下さい。話はそれからです!」
「分かったわ…、先にあなたのお連れさんがヘリに乗ることを許しましょう…
 中尉、信号送って」
「了解」
指示を受けたパイロットが、近付きあぐねていた迎えのヘリに信号を送る
赤や白の光で、何やら合図を送っているようである
迎えのヘリが方向を変え、ビルの屋上近くまで来たその時である
アパッチの背後に巨大な影が現れ…

「何…なの?」
アパッチと同等、いやそれ以上の巨体が宙を浮いているのだ
西洋のドラゴンを連想させるシルエットが、夢の幻にしか出て来ないような怪物が
筋肉を露出させたようなグロテスクな赤、見覚えのあるおぞましき体表
そして、全身という全身に見開いた、赤いGの眼
腹部には一際大きな「眼」が見開き、アパッチを見下ろしている

「G、まさかG…、あなたなの?
 反応が消えたから死んだと思っていたのに!
 素晴らしい…、素晴らしいわ!」
コクピットを開き、サングラスを外して狂喜する女性
西洋のドラゴンのような容姿で、巨大な双翼を羽ばたかせながら宙に浮くGの姿を見て
強靭な手足には鋭い爪が生えており、劇的な進化を遂げたことを連想させる
首から上の銀色の頭部と赤い眼光を放つ目も健在で、ドラゴンらしく口が尖っている
…パーティー会場に飾られていた絵には、見事なドラゴンの絵があった
味のある油彩画で、大空を雄雄しく飛ぶ真紅のドラゴンの姿を描いていた

「………」
ただ無言で、ただ佇むようにその場に居るG
右腕がゆっくりと上がっている

293 名前:村田長男 ◆kwGllWL2yY [sage] 投稿日:2008/05/02(金) 21:55:05 0
>>281>>284
>「同胞諸君!リーダー君が作ってくれた好機を見逃すな!
  押し潰し薙ぎ払い、全力で殲滅しろ!容赦なんて無用だ!無慈悲に冷酷に圧倒的に殺し尽くせ!」
Judasの声を聞いたワシは、大笑いしてしまった。
しかし、目の前で大虐殺が始まった途端、笑えなくなっちまった。
UFOキャッチャーのスプラッタ版があるなら、そんな感じだろうとワシは思った。
天井から生えた腕が、猿面の群れを無慈悲にザクザク切り裂かれていく姿が、ワシの心を揺さぶった。
意味も無く生まれた生き物が、意味も無く死んでいく。
相手が人間だとしても、同じように簡単に殺しちまうんだろう。
理由も救いも無いまま、人間は死んでいくのだと思わせる理不尽さっを感じさせる光景じゃった。
理不尽な暴力のが終わりかけた頃、猿面の群れは逃げ出し始める。
続く追撃を見た瞬間、ワシは立ち上がった。
「お、おい!ちょっと待て!」
ワシは死体を跨いで、Judasの肩を掴む。
感情が高ぶって、正直、自分でも何をしているのか解らなかった。
「さっさと弾込めの仕方を教えろ!逃がすつもりは無いんだろ?!
 くそ、弾が入っとりゃ、ワシが逃げ出す連中を撃ち殺せたのに。」
ワシは苛立ちながら言った。
魂を揺さぶるクラシックの演奏会を見た時と違って、Judas達に拍手するつもりなんぞ無い。
演奏と違って、人を殺すのに辛い練習なんぞいらんからな。
ワシ自身が理不尽な暴力の演奏家になって、何かぶっ殺してやりたい気持ちで一杯じゃった。
「くそ、逃げ出した化け物の巣でも見付かりゃいいんだが・・・探しに行くんじゃろ?」

状況:モーロックの追撃を訴える。Judasに弾込めの仕方を聞く。
現在地:観測基地 ロビー
持物:Mk.46マシンガン(0)、マシンガンの弾(200)、ワクチン(37)、

294 名前:緑川奈菜穂 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/05/02(金) 21:59:42 0
気がつくと、私は薄暗い部屋の中で横になっていた
今まで何があったか思い出そうとするも、記憶が混乱してよく思い出す事ができない
確か…そう、恐れていた生物災害がとうとう発生し、マニュアルどおりの避難は失敗
他の皆とはぐれて施設内を逃げ回り、このあまり使われてない物置に逃げ込んで……
……この後の記憶が無い
何故、私は倒れていたんだろう
そう思い、周囲を見渡した私は更に困惑した
変異生物の死体が二つ、頭や首を食いちぎられた無残な姿で転がっているのだ
しかも、ゾンビなどの弱小な物ではない
生物兵器として十分に通用するタイプの物の、である
何故こんな事になっているのだろうか
いや、それよりこの二体がこんな風になるような場所で、私は何故生きていられたのだろうか
わからない……
………考えても仕方が無いな
そう思った私はもう一度部屋を見渡し、再び奇妙な物を発見した
真っ白い体液の様な物の中に、人間の服が落ちているのだ
まるでそこで何かが溶けたかの用に、この服は落ちている
私の知っている生物兵器の中で、人間をこんな風に服だけ残してどろどろに溶かせる輩はいない
なら一体………いや、やはり考えても仕方が無いか
そう思った私はその溶けた死体らしきものの腰から拳銃と、バックから医薬品の瓶を失敬し、倉庫の鉄製の扉へと向かった
……?
一瞬何か白い芋虫の様な物が見えた気がした
気のせいだろうか……はぁ……まあ、この状況では幻覚が見えても仕方が無い
気を取り直して、私は鉄製の扉に、ゆっくりと手をかけた

所持品:グロッグ19(10)医薬品(1)
場所:地下研究所、物置
状況:状況が飲み込めないまま、とりあえず外の様子を見ようと扉に手をかける

295 名前:????[sage] 投稿日:2008/05/02(金) 22:27:04 0
>>290
巨大なミミズのような生き物が鎌首を擡げ、ミヒャエルの方を向いた。
頭部に眼球は無く、鋭い歯がびっしりと生えている円形の口しか見えない。
ついさっきまで食事をしていたのか、口の周りにはべったりと得体の知れない液体が、
恐らく血液が付着している。
歯の隙間には、骨や毛の束が挟まっており、肉食動物だという事を主張している。
口を開き、ミヒャエルの方に頭を向けていたが、関心を失ったように茂みの中へと戻っていた。

>>290
昆虫のようなツルツルの胴体と毛に覆われた四肢がボロ布に包まれている姿が見えた。
その生き物が人間離れした叫び声を上げて、毛だらけの手で顔を庇う。
昆虫の顔が、懐中電灯で殴られる度に少しずつ変形していった。
>「助けて!」
スタンガンの電撃を喰らって、体中を痙攣させると動かなくなった。
・・・少女の声に反応した、白い幽霊のような何かが、廊下を走ってくる。
暗闇の中、その姿ははっきり見えないが、走る勢いのまま、その何かが少女に前足を掛けてきた。
「ワン!ワン!」
トイ・プードルのモフだった。
尻尾を元気良く振って、少女の顔を舐めるトイ・プードルが侵入者の正体だった。
モフが気絶した生き物の匂いを嗅ぐが、特に怯えた素振りは見せなかった。
むしろ、強気になったようにも見えた。

296 名前:姫路 幸哉 ◆8aoMc1xOXE [sage] 投稿日:2008/05/02(金) 22:59:35 0
>>287
>「姫路さんは、私と共に照明の操作をして下さい。」
「わかりました」
ゆっくりと頷くと、先程奥へと走っていった外人兵士が放った銃声が聞こえてきた。
照明の操作……ここの機械がどのようなものかは知らないが、とりあえずやるしかない。

>>282>>285
>「避けろ!!」
背中に衝撃が走った。思わず前につんのめり、呻いた。
「っ…!!」
>「もう駄目なのかな・・・?私、喋りかた変わった・・・・・・?」
そのまま泣き出すゾンビが妙に思えた。だがそれも一瞬のことで、再び激痛が襲ってくる。
>「クソッ!!こりゃ、のんびりしてられないぞ。鈴木さん、それと少年」
「は、はぁ……」
すぐに誰かが走り寄ってきてゾンビの頭を蹴り飛ばした。その青年が僕と鈴木さんに呼びかける。
>「姫路さん!そいつの頭を吹っ飛ばして!」
それを聞き、素早く吹き飛んだゾンビの方へと銃を構える。起き上がったその頭に、二発銃弾を撃ち込んだ。
「なっ……」
反動で少しよろめくが、すぐに体勢を立て直す。視線を戻すと、崩れ落ちていくゾンビが見えた。

状況:ゾンビの頭部に二発、銃弾を撃ち込む。背中に棘による傷。

297 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2008/05/04(日) 14:03:51 0
連休age

298 名前:小川平蔵 ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/05/04(日) 16:41:47 0
>296
発砲の瞬間、姫路がバランスを崩す。
銃弾はゾンビの頭部に直撃していた。
「怪我を見せてください。」
姫路の返事を待つよりも早く、刺が刺さった個所を見る。
刺が刺さった傷口は浅いし、出血の具合から臓器や動脈にダメージは無いだろう。
「ワクチンが有りますから、後で回収しましょう。
 感染する可能性は、ゼロではありませんがね。」
早速ダメージを受けるとは、先が不安だ。
「そうそう、銃を撃つ時は、体を硬直して反動を受け止めるのではなく、
 反動を吸収、受け流すようにして下さい。
 ついでに、そのゾンビが持っていたバックを回収して下さい。
 何か、情報が残っているかもしれません。」
姫路の肩を叩きながらアドバイスをすると、管理室を目指して暗い廊下を移動し始める。
意識の残っていた感染者から情報を聞き出せなかったのは残念だが、致し方あるまい。

装備:ワイシャツ、防寒ジャケット、軍用ブーツ。
所持品:FN FAL(16)、シグザウエル(9)、FALのマガジン(20)X2、
     鬼包丁(鉈)、アンプルシューター(0)、手榴弾(4)
現在地:旧日本軍駐屯地跡 実験場前通路
状況:姫路にバックを回収するよう伝える。移動開始。
備考:顔が血塗れ。髪型が変わって攻撃的な印象。

299 名前:千堂 秋哉 ◆NLsMvkQUjA [sage] 投稿日:2008/05/04(日) 23:51:56 0
>287>296
「大丈夫か少年?」
左手の日本刀を地面に刺して、初めて銃を使ったと思われる少年に手を出す。
少年が手を掴むと同時に、力強く少年を起き上がらせる。
「気を付けろよ、このあたりは化物の住処なんだから。気を抜いてると死ぬぞ?」
千堂は、少年の肩を軽く叩く。
「まっ、怪我とか銃の撃ち方は鈴木さんにでも習ってくれ」
そのままこちらに向かってきた鈴木の方に千堂は顔を向ける。

>「・・・二手に別れましょう。私が照明を操作します。」
>「ミヒャエルさんのショットガンは、破壊力こそ充分ですが、貫通力に欠けます。
 貫通力と破壊力を兼ね備えたライフルを持った貴方が、一緒に移動して下さい。」
「了解、そっちは任せたぜ」
千堂は鈴木に指示に従って、動き始める。
>「照明を着けたら、そちらに合流します。何か目印を!」
「目印・・・?それじゃ、コイツが目印でいいか?」
千堂は服の左袖を破き、それを再び左手に巻く。
「後は、証明が点いたら銃声を響かせる。それで大体の位置は分かるはずだ」
地面に突き刺した日本刀を抜いて走り始める。

>289-290
>「助けて!」
「ん?今、声が・・・?」
外国人の方に駆け出していた足を止める。
そして、声がした方に顔向けた。
千堂の中で、嫌な予感が感じ始める。
「取りあえず行動あるのみだな・・・」

所持品: 腕時計 古刀 脇差 日本刀 ナイフ 空薬莢(3)
    357マグナム(弾数6)予備の弾7発 工具 パール
    H&K MP7(20)マガジン(20)×6
    レミントンM700(5) 予備弾(60)
    青い液体の入ったケース
現在地:旧日本軍駐屯地跡

300 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/05/05(月) 00:10:58 0
>291−292
>「あの銃が対戦車ライフル……じゃないよね?」
「サイズは違うが、あれなら確実に戦車を破壊できるな。」
咽喉が渇き、声が自然と掠れる。
人間用に軽量化され、それに伴って破壊力が低下した対戦車ライフルと違い、
アパッチに搭載されているM230チェーンガンに妥協は一切存在しない。
対戦車ライフル以上の破壊力を備え、マシンガンのように連射が可能。
>「ノブレス・オブリージュ」
そう言って笑った桃華の笑顔に、悲しみも恐怖も見出せなかった。
仕官学校を卒業して、いきなり小隊長としてアイルランドに送り込まれたばかりの若造が浮かべる笑顔だ。
自分の義務を頭から信じ込んだバカが浮かべる、聖者の笑顔。
>「ヒロインは死なないって相場が決まってるの。だから、心配しないで」
これ以上、何かを失うのは絶対に嫌だ。
>「・・・こちら、ランスロット・ワン。屋上の生存者、聞こえるか?」
無線機に飛び込んできた声に、
「こちらピルグリム!繰り返す、ピルグリム!」
>「ミスタ・・・ルイスですか!良くご無事・・・なんだ、ありゃ?!」
ガラスをぶち破って現れたそれに、パイロットが息を飲む。
「何だって構わん!アパッチの逃走ルートをマークしておけ!多分、自衛隊の駐屯地だ!
 ついでに記録用のカメラが有ったら、アパッチに桃華が、子供が乗り込む所を撮影しておけ!」
回復を待っての救出は不可能だろうが、傘社による少女誘拐の証拠を得る事が出来る。
桃華の両親とて、何の証拠も無ければ傘社相手に交渉は出来ないだろうが、
一本のビデオテープを渡す事で、交渉の余地が生まれてくる。
>「ミスタ、それどころじゃありません!あの巨体で空を飛ぶなんて・・・」
咄嗟に振り返ったマクナブが見たのは、まるでファンタジーの世界から飛び出してきたドラゴンだった。
「・・・ははっ、まさにベオウルフって訳か。」
呟いたマクナブの口調は、取葉の笑い方が移っている。
>「どうします、ミスタ?!」
「ピックアップ出来るか?出来なきゃ、予備の武器だけ投下しろ。」

301 名前:取葉 譲治 ◆FIO3XYp1qk [sage] 投稿日:2008/05/05(月) 14:14:55 0
>>288>>292-292>>300
>「・・・ミスタ・ジョージ。何を言っているんですか?どっかの大統領じゃあるまいし、恐怖で判断力が無くなったとか?
 苗字がブッシュだったら、仕方がありませんけど。」
取葉は黙って考え事をしているだけだった。
ミスタ・ルイスは予想通り、桃華を守る為の行動に移っている。
しかし、桃華の行動は、取葉の予想を完全に越えていた。
>「ノブレス・オブリージュ」
彼女の判断は、生物学的に正しいものだ。
彼女が犠牲になる事で、生存者が保持する遺伝子情報は、生存する事が出来る。
だが、納得できない人間も存在するのだが。
科学者と桃華の間で合意が得られたのか、アパッチが近くに待機しているヘリに信号を送る。
「予想以上だね、ははっ。」
引いていた汗が、一気に噴き出る。
キリスト教圏に存在する悪魔の概念を全て混ぜ込んだGの姿。
>「・・・ははっ、まさにベオウルフって訳か。」
「50階の巨人に、屋上のドラゴン。まさにベオウルフだね。」
>「ピックアップ出来るか?出来なきゃ、予備の武器だけ投下しろ。」
「ピックアップした所で、逃げ切れる保証は無いんじゃないかな?
戦闘ヘリが時間稼ぎをしてくれるなら、話は別だが。」

302 名前:壁の中の男[sage] 投稿日:2008/05/05(月) 20:09:46 0
>>291-292>>300-301
>「ノブレス・オブリージュ」
「ちょっ、そんなの関係無いよ!皆で帰るって約束したじゃないか!」
折角屋上まで辿り着いたのに、こんな結末は酷すぎる。
>「・・・ははっ、まさにベオウルフって訳か。」
>「50階の巨人に、屋上のドラゴン。まさにベオウルフだね。」
取葉とミスタ・ルイスの会話は耳に入らない。
>「ピックアップ出来るか?出来なきゃ、予備の武器だけ投下しろ。」
アパッチを何とかしたいが、方法が思い浮かばない。
「ねぇ!待っ・・・何、あれ?」
明るくなり始めた夜空に、不自然な影が浮いている。
その影はアパッチよりも大きい。
>「G、まさかG…、あなたなの?
>反応が消えたから死んだと思っていたのに!
>素晴らしい…、素晴らしいわ!」
「ミスタ・ジョージ・・・もしかして、これがさっき行ってた助かる可能性ですか?」
肯定するように、モモカ号が吠えた。
確かにチャンスだが・・・
>「ピックアップした所で、逃げ切れる保証は無いんじゃないかな?
>戦闘ヘリが時間稼ぎをしてくれるなら、話は別だが。」
「やりましょう。武器の投下さえ有れば、何とかなるかも・・・」
どっちにしろ逃げ出せないのであれば、あの生き物を道連れにしてやる。

303 名前:綾小路 桃華 ◆k/upfOzuSU [sage] 投稿日:2008/05/06(火) 02:08:20 0
>292 >300-302
>「分かったわ…、先にあなたのお連れさんがヘリに乗ることを許しましょう…
> 中尉、信号送って」
>「了解」
>指示を受けたパイロットが、近付きあぐねていた迎えのヘリに信号を送ったようだ。
ミスタ・ルイス達が乗るヘリコプターがこっちにやって来た。
……あたしもミスタ・ルイス達と一緒に、あれに乗れたらいいのに。

あたしは武装してるヘリを睨みつけた。
あの白衣の女性、一体何処からビルの中の状況を把握してたんだろう?
どっちにしてもこんな結末になるのだったら、もっと早くに介入してくれたらよかった。 
そうしたらミスタ・ルイスも腕を失わず、モモカだって望まぬ姿にならずに済んだのに。

>迎えのヘリが方向を変え、ビルの屋上近くまで来たその時である
>アパッチの背後から巨大な影が現れた。
驚きのあまり、あたしの顎は地面に落っこちそうになった。
「何よ……あれ……」
戦闘ヘリの背後には、全身に目のある真っ赤な竜のような生き物が現れたからだ。
無数の目はどれもモモカ号と同じ形をしている。

>「G、まさかG…、あなたなの?
>反応が消えたから死んだと思っていたのに!
>素晴らしい…、素晴らしいわ!」
女性の狂喜する声が夜明け前の屋上に響く。
戦闘ヘリの背後に現れた竜の右手がゆっくりと上がった。
「いったい何をする気なの?」
恐怖を覚えたあたしは、いったんミスタ・ルイス達の元まで下がった。

>「ミスタ・ジョージ・・・もしかして、これがさっき行ってた助かる可能性ですか?」
アンディの問いに、モモカが同意するように吼えた。
ミスタ・ルイスは誰かと話をしているようだ。
>「・・・ははっ、まさにベオウルフって訳か。」
>「ピックアップ出来るか?出来なきゃ、予備の武器だけ投下しろ。」
>「50階の巨人に、屋上のドラゴン。まさにベオウルフだね。」
>「やりましょう。武器の投下さえ有れば、何とかなるかも・・・」
「っていうか翼があるのが問題だと思うわ。だってミサイルが来ても飛んで逃げられるじゃない!
 今ここで奴を足止めしないと、あいつは日本中にGウィルスを撒き散らすんじゃない?」
そこまで話したあたしは、取葉さんの話の重要な部分に今更ながらに気づいた。
「ちょっと待って取葉さん、まさかあの赤い竜以外にもGがいるなんて言わないわよね?」
白衣の女性がGの反応が消えたって言ってたし、ビル内のGはもういないと思っていいよね?


304 名前:女科学者・G最終形態 ◆Gg2J0XDtWQ [sage] 投稿日:2008/05/06(火) 22:27:45 0
>>300-303
「やはり私の推測は正しかったのよ!
 Gの進化は、Gそのものの命の危機によってこそ最も促進されると!
 もっと研究を重ねてコントロールできるようになれば…あうっ!?」
いろいろと口走っていた矢先、突如アパッチは急前進し、素早く振り返る
下手をすれば機体のバランスを崩しかねないほどの乱暴な機動である
ミサイルでも避けようとするかの如く緊急回避を行ったのだ
そう、上げられた腕が勢い良く振り下ろされる打撃を避けるために

「ちゅ、中尉、いきなり機体を動かしてどういうつもり!?
 もうちょっとで振り落とされるとこだったじゃない!」
「ああしていなければ、ハエのように叩き落されるところでした
 残念ですが、奴は始末します」
「どうして!?
 そんな勝手は許さないわ!
 あの子は最優先回収目標なのよ!?
 傘社の未来を切り開く切り札なのよ!?」
「我々だけであのバケモノを回収しろと?
 重武装だった例の組織の回収部隊を容易に壊滅させた相手です
 それに、傘社公認のB.O.W.として認定されていない以上、回収する義務はありません
 むしろ、証拠隠滅なども考えて処分すべきだ」
そう言うとM230の銃口をGに向け、問答無用で発射する
凄まじい連射音と共に夥しい数の弾丸がその巨体を貫く
だが、特に動じる様子も無く、ただへリを見つめている
よく見ると、撃ち込んだはずの弾が次々と体外に排出されていく

「あはははは、そんなものじゃ進化したGは落ちないわ!
 軟体生物のような形態だった時の体質を継承しているのね
 銃弾なんて柔らかく包み込んで威力を殺しているのよ!」
「ば、馬鹿な…、ナンセンスにもほどがある!
 こうなったらミサイルのセーフティーを解除して…」
しかし、Gはそんな暇など与えてはくれなかった
一瞬にしてアパッチの機体がひしゃげ、文字通りハエのようにビルの麓まで落下していく
腕が瞬時に太い触手へと変化し、二人が乗っていたコクピットを叩き潰したのだ
凄まじい墜落音と爆音が響く
そして、ついに取葉らへとその多数の眼を向ける

305 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2008/05/07(水) 21:53:21 0
>>294
大森を探しに来たメデューサ・ハンターと鉢合わせした。
ハンターに特に敵意は無いようだが・・・
このままハンターがやって来たロビーに向いますか?

>>298
廊下の影から突然、ゾンビが圧し掛かってきた。
ゾンビは白衣を身に着けており、どこかの研究所から逃げ出してきたようだが・・・

306 名前:Judas ◆fGngH1./vI [sage] 投稿日:2008/05/07(水) 22:22:51 0
>293 284
「あっはっはっはっはっ!なんだ凄い、凄いじゃあないか同胞達よ!まさに縦横無尽!なんて素晴らしい!」
バチバチと両手を大袈裟に叩き、目の前に次々と積み上げられるクソ首の死体を見て笑う。
血液で辺り一面が赤黒く染め上がり、床に散りばめられた臓物と肉片が生臭い匂いを放っている。
川崎と城戸はこの事態にとっくに何処かに行ってしまったが、俺は大して気にしていない。
事態を認識したクソ首が次々と逃走を開始する。しかし、それを見逃す同胞達ではない。
必死に滑稽に無様に逃げていくクソ首を追い掛け追い詰め嬲るように殺していく。
俺の護衛に数人の同胞を残し、残りの全員はクソ首を追いかけて行った。
>「お、おい!ちょっと待て!」
>「さっさと弾込めの仕方を教えろ!逃がすつもりは無いんだろ?!
 くそ、弾が入っとりゃ、ワシが逃げ出す連中を撃ち殺せたのに。」
それと入れ違いにクソ首の死体を跨ぎやって来たリーダー君が俺の肩を掴んで叫ぶ。
リーダー君はとても良い感じに出来上がってきていた。
何かを殺したい、という衝動を目の奥に燃やし、手には鈍く輝く『殺す』道具を携えている。
理想的な殺戮者の姿だが、少々危ういな……まだ狂気を飼いならせていない、か。
ガチャガチャと音を立てながらMk.46の弾を込めようとしているリーダー君が充血した目でこちらを見る。
>「くそ、逃げ出した化け物の巣でも見付かりゃいいんだが・・・探しに行くんじゃろ?」
俺はその言葉に応えることなく、Mk.46と弾薬をリーダー君の手から引っ手繰ると弾を込める。
そして、引き鉄に指を掛け、銃口をリーダー君に向けた。
「リーダー君、礼を言う。お陰で俺も同胞達も助かった、本当にありがとう」
満面の笑顔と、感謝の感情を込めた言葉とは裏腹に未だに銃口はリーダー君の方に向いている。
「俺はね、リーダー君の事をとても気に入っているんだよ、これは本心だ。
だから死んでほしくはないんだよ。でも今のままじゃあ確実にリーダー君は死ぬ。それが何故だかわかるか?」
リーダー君は何がなにやら理解できないといった顔をしているが、俺は構わずに話を続ける。
「殺すのは楽しい、そしてとても気持ちが良い。それは結構だ、だが理性は残しておけ。
思うままに理性も知性も無く殺す、見境無く牙を剥き、いずれ殺される。
狂人には誰もが簡単になれる、だけどリーダー君にはそうは成ってほしくない」
銃口をリーダー君から外し、銃を押し付ける。
「以上が、人間から化け物に成った俺からの言葉だ」
俺の言葉が終わった後、クソ首の残党を追いかけていった同胞の1人が戻ってきた。
どうやら、メモ帳に書いてあったトイレにある隠し通路の痕跡を見つけたらしい。
大森を探しに行った同胞とはそこで合流すればいい。互いの場所もこれだけ近ければすぐわかる。
「報告お疲れ様。それじゃあ行こうか、リーダー君どうやらまだまだ楽しめそうだよ」

持ち物: C4完成品 ファイル「回収体28号に関する報告」 セキュリティカード
    シグ・ザウエル(5)
現在地:九武村観測基地 ロビー?
状況:リーダー君と合流、移動を開始

307 名前:森村 彩 ◆7ryN.PHT6g [sage] 投稿日:2008/05/07(水) 23:03:22 0
>295
>昆虫のようなツルツルの胴体と毛に覆われた四肢がボロ布に包まれている姿が見えた。
私が懐中電灯で殴ったら、顔も少しずつ変形していった。
スタンガンの電撃は効果あったみたいで、それきり動かなくなった。
私は辺りを見回した。何か白いものが廊下のような場所を走ってくる。
後ずさりしようとした私に飛び掛ってきたのは、見覚えのある姿だった。
「ワン!ワン!」
「モフ、どうしてここに!お前無事だったの?!」
モフは尻尾をちぎれんばかりに振りながら、私に飛び掛ってきた。
「ありがとう、助けに来てくれたんだね」
私はふわふわしたモフをぎゅっと抱きしめた。モフは私の顔をペロペロなめた。

「ここから出て、鈴木さんたちと合流しなきゃ」
私は気絶している相手をこわごわ避けながら、この場から出ようとした。
モフは変な生き物の臭いを嗅いでいたみたいだけど、ちっとも怖がってはいないようだ。
「さ、モフおいで」
モフはワン!とひと無きすると、私の先に立って歩き始めた。

遠くから従性がまた聞こえた。
とりあえず音のするほうへ行ってみよう。銃を使うって事は、人間である可能性が高いものね。
「モフ、鈴木さんや山田さん達の匂い、辿って戻れそう?」
ワン!と答えるようにひと声無くと、モフは急に走り始めた。
「モフ、モフ!ちょっと待ってってばー!!」

308 名前:追跡者ネメシス ◆8p5q9SF2pg [sage] 投稿日:2008/05/08(木) 06:54:37 0
ウボアアアアアア……

309 名前:緑川奈菜穂 ◆Z1a7x2UvPA [sage] 投稿日:2008/05/08(木) 20:41:18 0
鉄扉を開けた瞬間、私は凍りついた
ハンターだ
あの強靭な戦闘能力と、高い残虐性を持つ恐ろしい生物…いや、改造生物
そのハンターが2匹、私の眼前に立っていたのだ
私は慌てて後ろに下がり、ハンター達から距離を取る
もちろんこんな事は何の意味もないが、しないよりはマシだし、何より…そう何より体が自然に身を引く
怖い…恐ろしい…今度こそ、今度こそ私は死ぬんだ…
そう思う私をよそにハンター達は室内に入ってくると、壁に背を張り付ける私を一瞥しただけで無視し、うろうろと室内を何か探し始めた
……奇妙だ
こいつ等は確かに知力は高いけれども、本来の性質まで変わっていると言う事は無いはず…
なのに、何故?まるで飼いならされているかの様に、彼等は動いている
攻撃してこない所を見ると、多少は回りに配慮のある連中が動かしているんだろうが…一体何者が?
研究所の人間ならば、もっと強いタイラントや、アレを使うはずだし…
やがて私が見つめる前で2体は床に落ちた人間の溶けた後の様な服を拾うと、再び今来た道を戻っていった
……あの位の配慮のある者ならば、会ってみて生還する可能性が多少なりとあるかもしれない
まぁ、政府の連中だったなら、もう救助隊はありえないのだから、即死は免れないだが、それならばあのハンターに見境無く人間を襲わせるはずだ
どうせ私一人ならば死は免れないのだ
そう考え、私はハンター達の後ろを特に隠れようとはせずに追った
ここまでくればもう助からない、ウイルスは恐らく私の体を蝕んでいるだろうから…
なら、知的探究心の赴くままに生きれるだけ生きて見るのもいいかもしれない
…まぁ、こんな事考えても、気休めにしかならないだろう
私は人間だ、いざ死に直面すれば、怖い時はどうしても怖い
……かなうなら助かりたいし

310 名前:マクナブ ◆K3F.1.DICE [sage] 投稿日:2008/05/08(木) 23:09:41 0
>303−304
>「ちょっと待って取葉さん、まさかあの赤い竜以外にもGがいるなんて言わないわよね?」
「腕だけで這いずり回っているのが、居たっけな。」
もっとも、G本体によって食い散らかされて随分と経つが、その事を知る由もない。
>「やはり私の推測は正しかったのよ!
  Gの進化は、Gそのものの命の危機によってこそ最も促進されると!
  もっと研究を重ねてコントロールできるようになれば…あうっ!?」
女科学者の演説が終わるのを待たずに、アパッチが回避機動を取る。
何があったのか知らないが、そのまま攻撃体勢に入ったアパッチは、M230チェーンガンをぶっ放す。
対戦車マシンガン、とでも言うべき破壊力と連射速度を備えたM230の銃声、いや砲声は凄まじい。
耳を覆いたい所だが、左腕は無くなっているし、右腕は桃華の腕を掴んでいる。
その腕を引っ張り、ビルへの扉を目指す。
取葉の言うとおり、アパッチは充分な混乱とGの死体を用意してくれる。
くそ、逃げ切れるなら神様が耳に開閉できる蓋を着けなかった事くらい、我慢してやるさ。
「桃華、今のうちにビルに戻ろう!」
振り返った瞬間、何故、神様が瞼を作ったのか、ようやく理解出来た。
チェーンガンの音より凶悪で、目を閉じていた方がマシなこの瞬間の為に、瞼が用意されていたのだ。
戦車すら破壊できるM230チェーンガンの連射を受けて、Gがまだ空を飛んでいる。
それどころか、アパッチに強力な一撃を叩き込んで、撃墜までしてしまった。
主よ、惨劇が私の意思を挫こうとしています。
惨劇から心を守るはずの瞼を閉じる事が出来ないのは、何故ですか?
本体とメインローターが分解され、回転の速度を維持したまま、マクナブに向って飛んでくる。
桃華に覆い被さるように伏せ、ギリギリでローターを回避する。
今回に至っては、襲い掛かるメインローターが、スローモーションになっている。
頭上を掠めたローターが、そのままビルと屋上を隔てる鋼鉄製の扉に直撃する。
そこまでスローモーションで完璧に見えた。
神様、いい加減にしてくれ。
>「ミスタ、これじゃピック・アップは無理です!武器だけ落としますよ!」
「くそ、勘弁してくれ。桃華、怪我は無いな?」
アパッチの兵装すら通用しない相手に、ロケットランチャーと対戦車ライフルでどう戦えば良いんだ?

状況:屋上の扉にメインローター直撃。うーん、ガッデム(ブロンソン風に

バイオハザードLEVEL17

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