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なな板TRP系スレ総合避難所

1名無しになりきれ:2010/09/04(土) 07:51:56
ここは専用の避難所が無いなな板TRP系スレの総合避難所です。
規制報告、日程の都合、新スレの企画、スレ進行について。
その他、困ったことの相談にお使いください。

sage進行推奨。
雑談所では無いので、無駄なレス消費はほどほどに。

52名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:41:14
512 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 15:44:22
体育館の底
月夜田と向き合う不定形な何か…
成すすべの無い月夜田に迫るそれに、頭上から神通杖の一撃が降ってきて炸裂する!!

「力の無いか弱いお嬢さんを苛めるとはいい度胸だな悪霊め!!」

怯む不定形な何か目掛け牧街は10万円の破邪札を投げつける

「だが、このゴーストスイーパー、牧街モリオが来たからには…」

そういいながら、牧街は月夜田と不定形の間に月夜田を守るように割ってはいる

「強制的に極楽へ行かせてあげるぜ!えぇ!」

更に10万の破邪札3枚を投げつける牧街
ちなみに既に赤字であるが、その表情は揺るがない

「怪我は無いか?月夜田、カフェさん」
不定形を牽制しつつ、2人に尋ねる牧街
さりげなく月夜田からさんが抜けているのは、決してつきあいが長くなったからではない
月夜田が怖くなくなったからだ

もうここまでくればわかるだろう
牧街は「恐怖」と言う物を根こそぎ全部吸われていた

53名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:42:03
513 名前:カフェ ◆ YNbEhcUF/I[] 投稿日:2011/08/27(土) 00:04:02
>508
気が付くと体育館の地上に出ていた。他にも何人かが一緒だ。
皆虚ろな表情をしている。
一瞬だけ顔を見合わせて、すぐに顔を背け合う二人の少年。
名前は確か……田中君と鈴木君だっけ。何か大切な事を忘れている気がする。

>「…さらばじゃ秋葉茶子。そして他の者も帰るがよい」
人の流れに乗るように、私も外へ向かって歩みを進める。

>511
知り合いに出くわした。
「牧街さん……?」
彼は、毅然とした頼もしい態度で悪霊退治に向かう。
>「力の無いか弱いお嬢さんを苛めるとはいい度胸だな悪霊め!!」
何も心配する事はないはずなのだが……何とも言えない違和感を感じる。
>「怪我は無いか?月夜田、カフェさん」
「は、はい……!」
牧街さんの健闘っぷりを呆然と見守っていた私たち。
「さんざん怖がらせて悪かったワン」
「!?」
振り返ると、いつの間にか悪(?)の裏七不思議達が私とみことちゃんの背後に立っていた。
「異変の親玉はこの旧校舎自体の怨念。
使われなくなって新校舎に嫉妬するあまり悪霊化した愚かな校舎だ。
奴の一派に対抗するために先に心の欠片を集める必要があった」
「信じられない? ならばあの青年の頼もしく戦う姿を見よ!
私があの青年からヘタレ心を抜いて強くしてやったのだ。
どうだ、断然あのほうがいいだろう!」
そりゃあ普通に考えれば、逃げ回ってばかりのヘタレよりもこっちの方がいいに決まってる。
でも……本当にこれでいいのかな? 本当に彼らの言う事を信じていいのかな? もう何も分からない。
私は答えを求めるようにみことちゃんの方を見た。

54名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:42:37
514 名前:月夜田みこと ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/08/28(日) 14:23:55
見つめる茶子に、みことはこっくりこっくりと肯いてみせる。
目は虚ろ。心をとられると人ってダメになるのだろう。
ただ一人、例外を除けば…。

>「強制的に極楽へ行かせてあげるぜ!えぇ!」と牧街。

破邪札が炸裂する。
「人ッテイイナ。心ヲ持ッテてサー」
爆発して転がる何か。
カタカタカタ

「人形…?」つぶやくみこと。
見ると床に黒焦げの日本人形が転がっていた。

そして聞いてもいないのに語りはじめる人形。

「アタシ、心が欲しかったの。だから旧校舎さんから心をもらったの。
嫉妬の心。そしたらなんだかさみしくなった。みんなが羨ましくなった。
だからいっぱい心が欲しくなって…いっぱいあつめた。そしたら心がぐちゃぐちゃになって
自分が何かよくわからなくなったの」

日本人形は寝転がったまま話続ける。

「ぁー…みよこちゃんに会いたいな。火事で死んじゃったみよこちゃん。
わたしのお友達。いっしょに笑いたかった。泣いてあげたかった。
…守ってあげたかった」

幻覚なのか窓の外が真っ赤に燃えていた。
防空頭巾を被って逃げる女の子に抱きかかえられている日本人形。
裏山の防空壕まであと少し。

ぽろぽろと人形が涙を流すと窓の外は元の風景に戻る。

「アタシ、泣いてる。苦しい…。でも…
この心は返さない。ぜったいに!…邪魔するやつはコロス!
からっぽの心がこんなに潤っているんだもの!!」

カタカタカタカタカタ!!
日本人形はその小さな手で牧街にパンチを繰り返す!

55名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:46:20
515 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/08/29(月) 14:33:28
「…話が矛盾してね?」
現れた裏七不思議と人形の言葉を聞いて、牧街は思わず呟いた
裏七不思議の話を真とするなら、目の前のこの人形は旧校舎の悪霊と言う事になる
しかしこの人形の話を真とするなら、こいつは旧校舎の悪霊ではなく、人間の心を手に入れたいだけの人形…

(どちらかが嘘をついているんだ)
牧街がそれを悟ったその時
脚に激痛が走り、バランスを崩した牧街は転倒する

「っ……う……あぁ!!」
見れば、牧街の脚は日本人形のパンチを食らって無残にぼっきりと変な方向に曲がっていた
小さな日本人形、だがしかし、裏七不思議と単体で渡り合える人形
侮ってかかれる相手ではなかったのだ

そう、牧街は確かに恐怖心は消滅した
だが、それは決していい事ではない
恐怖心が無い、と言う事は、持ち前の危険察知能力、ヘタレセンサーが作動しないという事
即ち、しぶといやられ役が、無謀に立ち向かってやられるやられ役へとクラスダウンしたという事…

ヘタレセンサー無き牧街など単なる弱い噛ませ犬でしかない

「へ…へへへ!よくもやってくれたな!今度はこっちの番だ!」
しかし、脚を圧し折られても牧街は気丈に振る舞い、反撃に破邪札を投げつけるが日本人形はひらりと攻撃をかわす
「シネ」
反撃に、牧街の胸にドロップキックを叩き込む日本人形
それをもろに受け、牧街は血を吐いて吹き飛ぶ
「ま…まぁだまだ…」
それでも立ち上がる牧街
その目はカフェ同様、虚ろになっている
恐らく牧街は死ぬまで戦うだろう

何故なら、死への恐怖すらも失ってしまっているから…

56名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:47:13
516 名前:カフェ ◆ YNbEhcUF/I[] 投稿日:2011/08/31(水) 23:05:23
>514-515
>「アタシ、泣いてる。苦しい…。でも…
この心は返さない。ぜったいに!…邪魔するやつはコロス!
からっぽの心がこんなに潤っているんだもの!!」
「邪魔するやつ……? つまり計画通りにいったらみよこちゃんが生き返るって事?
それは違うよ、死んだ人は絶対に生き返らないんだよ……」

>「っ……う……あぁ!!」
「牧街さん……!」
おろおろと慌てふためくばかりで、何も出来ない。
私には悪霊に立ち向かう力も勇気もない。
>「シネ」
牧街さんは成す術もなく吹き飛ばされた。
「牧街さん、早く逃げよう……!」
たまらず駆け寄って声をかける。
>「ま…まぁだまだ…」
「……!?」
信じられない事に、牧街さんは起き上がって立ち向かおうとしていた。
訳が分からない。どうして? どうして自分を犠牲にしてまで戦おうとするの!?
どうして勝算もなく無謀に無鉄砲に突っ込んでいくの!?
まるでどこかの誰かさんみたいだ。誰だろう、誰に似てるんだろう。
……思い出した。それはきっと私だ。

―――――
ニートとして無為な日々を過ごしていたある日、私は妖怪退治中の猫師匠に出会った。
それがバカな私にとっては小さい少年が妖怪に襲われてる図に見えたんだよね。
何を思ったか、私は思わず飛び出していった。
「やめて! こんな小さい子を……いじめるんじゃないの!」
猫師匠の前に立ちはだかった。足なんかガクガク震えて格好悪いったらありゃしない。
直後に猫師匠に盛大に笑われて。
「君には素質があるにゃ! ぼくちんと契約してGSになろうよ!」
なぜかスカウトされて。
「やりたい! やりたいけど……出来ないよ! 無理だよ!」
するとコスチュームを用意されて、変な口調を仕込まれて、仕上げに五円玉で催眠術もどきをかけられて。
「これより茶子はカフェと名乗り、人々の夢と希望を守る正義のヒロインになるにゃ!」
気付けばカフェというキャラクターが出来上がっていたわけでございます。
―――――

57名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:48:03
517 名前:カフェ ◆ YNbEhcUF/I[] 投稿日:2011/08/31(水) 23:06:30
そして私は今、牧街さんの前に立ちはだかっていた。
あの時と同じように。あーあ、何やってんだろう。
「もうやめて―――――ッ!!」
やめてと言われてやめるわけがない。このまま無様に殺されるんだろうな。
観念して目をぎゅっと閉じた。
1秒、2秒と時が過ぎていく。3秒、4秒たっても何も起こらない。
「……?」
不思議に思って目を開けると、日本人形は動きを止めていた。
「心ヲ奪ワレタハズナノニドウシテ……! カラッポノクセニドウシテ……!」
力尽きたようにコトリと倒れる日本人形。

そこに、7番目の7不思議の赤ちゃんが這ってくる。
「もうやめよう。やっぱりいくら心をあつめても人の心は再現できないんだよ……
みよこちゃんも取り戻せない、再現もできない……」
うろうろさんの髪が闇となって私たちを覆う。

目の前に広がったのは、賑やかな教室の風景。生徒達が楽しそうに過ごしている。
旧校舎の昔の風景かな。いや、違う。見覚えのある顔がある、みことちゃんだ。
他の生徒達も、よく見ると心を奪われた生徒達だ。奪われた心が幻影として見えているのだ。
「ママは寂しかった。だからたまには生徒に遊びに来てほしくて7不思議を配置した。
しばらくそうやって平和に時代は過ぎた。
でもね、この前、もうすぐ取り壊されるって聞いてしまったんだ。
だからもう一度、もう一度だけあの日の光景を再現したいと思って……心を集める事にした。
終ったらすぐに返すつもりだった。
だけど……ママの嫉妬の心を反映して7不思議の一部の奴らが暴走を始めてしまったんだ……。
皆さん、心をお返しします。お願い、あいつらの暴走を止めて!」

みことちゃんの幻影が歩いてきて、みことちゃんの中に入っていく。
闇が晴れると、悪の7不思議はすでに臨戦態勢だった。
お返ししますと言われても、私の心はあっちの悪の7不思議に取られたので
このヘタレ状態のままボス戦に挑まないといけないわけである。
牧街さんは重傷、こうなったら……心を取り戻して完全復活したラッキーガールのみことちゃんに頼るしかない!
「みことちゃん、頑張って!」

58名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:48:44
518 名前:月夜田みこと ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 05:08:18
牧街は変な感じに曲がっているし、カフェは茶子の状態。
月夜田の心のかけらはというと教室らしき場所でにこにこ笑っていた。

きらきらの青春。みんななかよし。

…こころがあったかいシチューのように蕩けている。
こころがつながってる。
みんなの笑い声を子守唄に月夜田はうたた寝。

「むにゃむにゃ…ずっとこのまま…時間が止まっちゃえばいいのに…」
月夜田はうっとりしている。

でも…。何かに呼ばれた気がして、振り返る。
開いた教室の扉から冷たい狂気の風が吹き込んでくる。
髪が後ろに流れて、おでこがぺろんとあらわになる。
月夜田は眉根を寄せ見つめる。
教室の外でうごめくは哀しい魂たちを。

「私、いかなきゃ…。みんなを助けなきゃ」
ただそれだけのこと。恐怖も迷いもない。
心のかけらたちは、そよ風のように各々の肉体に帰ってゆく。

>「みことちゃん、頑張って!」と茶子

「うん!」
びよ!いつものように神通こんが少しだけ伸びる。視角に入る牧街。
(牧街さんはもう戦えないわ。私が何とかしなきゃ!)
裏切った裏七不思議たちは合体していて一つになっていたが
牧街が戦っていたときより小っちゃい。どうやら弱っているようだ。
「うぎゅ…ぎゅ…」
呻き声をあげると目をまわし、合体が解けてバラバラになる。
と同時に吸収していた心のかけらをすべて吐き出した。

「ひぇ〜…。ゆ、許して下さいぃ…」
皆の前では低級霊が縮こまって命ごい。
心のかけらを奪うことも合体も、低級霊には相当な負担をかけていたらしい。
月夜田は仁王立ちしながら神通こんを手の平にぱしぱしと打ち付け、
目を半分ほどに細めたあと…

「うん。許してあげる。
てことで…これで解決?みんな、納得?」

……裏七不思議たちは旧校舎へ溶けていき、最後に赤ちゃんがばいばいしながらにっこりと微笑む。
すると防空頭巾を被った女の子が駆けて来て日本人形のそばで両手を広げた。

「こんなとこおにいたの?おいえ」
日本人形はほろほろと泣きながら、みよこの霊に抱き着く。

「た〜ま〜や〜」
みよこが元気に両手をあげると二人は光の玉になって天に昇っていった。そして月夜田みことは瞳をきらきらさせながら生徒たちにこう問うのだった。

「みんな聞いて!今夜はここから花火を見ましょうよ?ねぇ?いいでしょ?」
それはきっと旧校舎の鎮魂になるかもしれない。
月夜田は一人でもここで花火を鑑賞するつもりだった。

59名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:49:30
519 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 06:14:23
笑顔で月夜田が振り向くと、既に牧街は…カフェに抱きついていた!!

「………」
よく見るとその体が小刻みに震えているのがわかる
恐らく、物凄く怖がっているのだろう
余りの恐怖に思わずカフェに抱きついてしまったようだ

しかし、幾ら裏七不思議が怖いからといってデモンサーカスとかにもここまで怖がった事の無い牧街が果たしてこの件だけでこんなに恐怖するだろうか?
もしかすると牧街が取られ、無くなっていた「恐怖」が戻ってきた事が関係するのかもしれない
そう例えば牧街の恐怖の正体と言うのは、何か、心の奥底に封じ込めていた何かで、戻ってきた事で一時的にその封印が解けた的な…

が、んな事はどうでもいい、これは完全なセクハラだ

はっと気づいた牧街は頬染めて飛びのき、カフェに土下座する
「わああああああああああすいませんすいませんすいませええええええん!
き…恐怖のあまりその…あぁ…また助けてもらったのにこんな…」
ぺこぺこカフェに頭を下げる牧街

「へ?花火?ごめん、俺は駄目だな…」
月夜田だって俺は含めない方針でいるだろうと思いつつも、牧街は自分の脚を示してみせる
まぁ、こいつ今回本筋がどうなってるのか全くわからないままこっちに来てるから旧校舎の事情その他に十分に感情移入できていないのだろう
脚の治療を理由に牧街は誘いを断る

……何も自分に都合の悪い時ばかり本筋に絡もうとしないわけではない辺り、この男の徹底した脇役根性的な物を感じずにはいられない
本っ当にどうでもいいが

【完結ですかね?今回脚引っ張ってすいませんでした
ありがとうございます】

60名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:50:21
520 名前:月夜田 ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 07:53:12
【お疲れ様でした。今回はカフェさんのアシスタント役としてがんばろうと思ってたんですけど失敗。
逆に足枷みたくなってしまいましたorz。牧街さんを追い詰めることもできなかったし。
それと秋葉茶子なんてキャラの本名が出て来たことに内心びっくりしてました。
もう9月になってるし今回も時間を忘れてしまうほど楽しかったです。ほんとうにありがとうございました】

>>518>>519>>517

61名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:51:07
521 名前:カフェ ◆ YNbEhcUF/I[] 投稿日:2011/09/02(金) 20:06:13
>518-519
神通こんを少し伸ばして身構えるみことちゃん。
>「うぎゅ…ぎゅ…」
「おおっ!?」
相手は、今まで数々の悪霊と渡り合ってきたみことちゃんの脅威の幸運オーラにひるんでいる!
>「ひぇ〜…。ゆ、許して下さいぃ…」
みことちゃんは七不思議達を一瞬にして降伏させた!
「おみそれしましたーっ! 姉御!!」

奪われていた皆の心が解放される。私の幻影が目の前に来る。
問いかけられた、ような気がした。
―― この先妾は茶子を取り返しのつかない危険にさらすかもしれぬ。それでも良いのか?
私は力強く頷いて、両手をひろげた。
「大丈夫、だってとびっきりのヘタレの牧街さんがいるから!」
カフェが私の中に入って来る。
―― おかえりなさい
猫師匠はここまで考えて私を最初に牧街さんのところに行かせたのかな、そんな考えが一瞬頭をよぎった。

>「うん。許してあげる。
てことで…これで解決?みんな、納得?」
「解決かえ、はて、妾は何をしておったのかのう。
おおそうじゃ、なんだか終始ヘタレておった気がするぞ」

>「こんなとこおにいたの?おいえ」
>「た〜ま〜や〜」
「良かった……良かったのう、……ん?」
牧街殿が抱きついてきた。
さっきまでの勇気100%モードとのギャップに思わず苦笑する。
「牧街殿、落ち着くのじゃ。すでに脅威は去ったぞ! みこと殿がやっつけてくれたぞ!」

>「わああああああああああすいませんすいませんすいませええええええん!
き…恐怖のあまりその…あぁ…また助けてもらったのにこんな…」
見慣れた土下座姿。いつも通りの牧街殿なのに、すごく懐かしく思えて、嬉しくなった。
「それ! それでこそ牧街殿じゃ!」

>「へ?花火?ごめん、俺は駄目だな…」
「なんじゃ? 遠慮なんか……あ」
忘れていたが、足が変な方向に曲がっているのだった。
と、いうわけで牧街殿を病院に送り届け、その夜。

旧校舎一室に集まった生徒達とヲタク軍団。
その中にはどことなく懇ろな雰囲気で手をつないでいる2人の男子生徒もいる。
そういえばこの2人の関係は本当のところはどうなのであろう。いや、謎は謎のままでいいだろう。
夜空に咲く大輪の花を見上げながら、妾はみこと殿に言った。
「ヘタレ心が抜けた牧街殿、ほんのちょっと格好いいと思わなんだか?」
もしかして、弱い物を守る勇気あふれるあの姿が本来の姿なのだろうか。
でも、心の一部が欠けた状態はやはり本来の姿ではないと思う。
「ほんのちょっとだけじゃぞ。ずっとあれでおられても困るわ。牧街殿はヘタレじゃないと駄目じゃ!」

妾もまた、カフェが作られた人格だとしても、これが本来の姿なのだろう。
いつも素のままの人間なんていない。被った仮面もまたその人自身の心なのだ。
確かに人の心は移ろいゆくもの。茶子はいつかカフェを捨てるかもしれない。
でも少なくとも今は、捨てる気はない。それでいいではないか。
「みこと殿、師としてあるまじき姿を見せてしまったかもしれぬがこれからもよろしく頼もうぞ」
みこと殿に笑いかけた。

―― 学校の怪談編 完!

62名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:51:54
522 名前:カフェ ◆ YNbEhcUF/I[] 投稿日:2011/09/02(金) 20:17:20
【無事完結! 二人ともかたじけない、今回も楽しかったぞ!】

>519
【足引っ張ったなどとんでもない! 
ただ最初二人でずんずん進めてしまって入りにくかったとしたらすまなんだ。
ヘタレ心が抜けた牧街殿が見られて楽しかったw】

>520
【こりゃ、滅多な事を言うでない。こちらこそ火事ネタ等をうまく生かし切れなくてすまぬ。
一応妾がシナリオ係だったのに半分(以上!?)受け持ってくれて本当に助かった!
さすが怪談好きだけあって裏七不思議が次々に出てきて面白かったぞ!
それに妾に限っては他の人の干渉が手助けにこそなれど足枷になる事は有り得んのじゃ。
本スレにあった通りチャランポランに無計画に生きておるからのw】

63名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:52:28
523 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/09/05(月) 14:21:54
さて次回、どうします?

たまには悪霊出さないで普通に生活する話しでもしますか?

64名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:53:11
524 名前:カフェ ◆ YNbEhcUF/I[] 投稿日:2011/09/05(月) 22:51:46
>523
俗に言う日常編というやつか! 新鮮で楽しそうじゃのう!

65名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:53:50
525 名前:月夜田 ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/09/06(火) 02:29:31
いいですねw
普通の生活もおもしろそうです

66名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:54:31
526 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/09/07(水) 04:32:43
「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ああああああああああああああ」
「ぎぎぃいいいいいいいいいいいいぎぃいいいいいいいいいい」
立ったまま固まる自分の前で言葉にならない悲鳴をあげ、のた打ち回る二つの影
その影を背後に、そいつはゆっくりと自分に近づいてくる
「よくも……よくも……」
「ぁ…ぁぁ…ぁ…」
出発前は…いや、今この瞬間までは全く怖くなかったそいつに
今はもう、声もでない
大きなナタを持ち、ぼそり、ぼそりとこの世への呪いの言葉を吐きながら近づいてくるそいつに、逃げる事も叫ぶ事も、嘆く事も最早出来ない
「よくも…ヨオオオオオオオオオオオオくうううううううううううもおおおおおおおおおおおおおおお!!」
そして
雄叫びと共に口裂きババアは刃物を振りかぶり、牧街目掛けて真っ赤な口を開いて飛び掛ってきた!!


「わああああああああああああああああああああああ!!…ぁ…」
気がつくと…いつものアパートの布団の上だった
時計の針はいつも起きる時間より1時間も早い
「………」

長らく心の奥底に封じ込めていた思い出だった
ゴーストスイーパーに本気でなるきっかけを作った思い出であり、かつ、自分が生命の危機を本気で何よりも恐れるようになった思い出だった
大切な物を片っ端から奪われて、自分の勇気がどれだけちっぽけか思い知らされた思い出だった
当然、思い出したくなんか無い思い出…

「あのまま…消えていてくれりゃ良かったのに」
先日の裏七不思議事件の事を思い出し、思わず呟いてしまう
あの時、この思い出は牧街の心から吸い出され、そして、戻ってくる事で、牧街は一瞬、その思い出を鮮明に思い出していた

そして…思い出した事で、牧街はこれで3日
連続でその思い出の夢ばかり見ている

当然、霊への恐怖は倍化し、ここ数日、師匠不在で下ってくる仕事があるにも関わらず、除霊に行く事すらできていない
そして今日…

「…あ、白川?俺、牧街、今日休むから上の事務所、閉めといてくれ…。うん。…あぁ…体調不良って事で、ごめん」
早朝から待機している電話番の訓練生に連絡を終えた牧街は、布団に戻る
遂に事務所にすら行かなくなってしまった

体の傷は治っても、心の傷は治らない
そして牧街の心の傷は、今、ぱっくりと開かれていた

いつもならこんな時は恐山断弦が尻を引っぱたいて戦わせるのだが、しばらく師匠はいない
傷心の牧街は今日、もう布団から出ない事を決めた…

『AM7:00 牧街、布団に篭る宣言』
【んじゃ各々の一日を展開して、寝るとこまで進めたら終わりという事で】

67名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:55:07
527 名前:月夜田 ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/09/09(金) 18:50:03
こんばんわー
ごめんなさい。書けてないので、しばらくお二人で進行していただけないでしょうか?
よろしくお願いします

68名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:56:00
528 名前:月夜田 ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/09/10(土) 22:01:12
深い闇の底でぱくぱくと金魚のようにもがく夢をみて月夜田は目が覚めた。
陽光を浴びたカーテンがぼんやりと光っている

今日は休校日。

「…………」
物音一つしない家。両親は仕事でほとんど家を開けているから一人ぼっち。
だから休日は嫌だった。
重い沈黙が孤独感を増幅させるから。

<午前10時。代々木公園>
噴水の水が高く上がる。重力に逆らった水は光と混ざって粒になって散っていた
遠くで外国人が太鼓を叩いていたり、
犬の散歩をしている人がいたりなんだか長閑。
月夜田は噴水池の前のベンチに歩いていく。
フリルの半袖ブラウスにオレンジ色のスカート。
髪はゆいあげていて赤いリボンで縛っていて香水はエンジェルハート。
メイクも決まっている。

紅い唇から白い歯がちらり。
つくり笑顔で小さく手をあげる

視線の先には伊藤伊佐夫。伊藤は同級生なのだが緊張した面持ちでベンチから立ち上がると

「…こ、こんにちは」声が上擦っている

「うん」
一言頷き、月夜田は伊藤の隣に腰をおろす。

「きょ…今日、可愛いですね」

「…でしょ」
また一言だけ発し、うつむき、爪をみる。
そんな感じで時は流れて…

「ねえ、だるまさんが転んだしない?振り向いたら私はいないけど」

「え!それは困ります!」

「はい。じゃんけんぽん。あっちいってこいっ」

「つ、月夜田さん!?」

「びっくりした?私、こんな女なの。
…じゃあね。楽しかったー」

ほうける伊藤を置いたまま、月夜田は渋谷駅。
電車を待ちながら考えた。

彼も誰かにとっては特別な人になるんだろうけど
デートごっこなんてしてると余計に悲しくなる
通いあわない心が虚しくなる

自分は孤独な石ころ…

綺麗な女優の広告看板を流れる電車が遮る
情けないGS見習いの満たされない心はそこに重く留まったまま…

《午後11時》
テレビつけっぱなしの音楽ながしっぱなしで女友達とデートの話。
楽しかったと嘘をつきそのまま寝おち。

【今回は何にも考えないで吐き出した感じです】

69名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:56:51
529 名前:カフェ ◆ YNbEhcUF/I[] 投稿日:2011/09/10(土) 22:48:49
今回は除霊はお休み。
と、いう訳で……
服装はいつものゴスロリの上にエプロン。
手には巻貝の形をしたパンの乗ったお盆。
「お待たせ申した、巻貝パンセットじゃ」
「あらカフェちゃん、今日は除霊にはいかないの?」
「うむ、今日は非番じゃ」
特に予定もない妾は、1Fの喫茶店の手伝いをしているのだった。

と、和やかな店内が俄かに騒がしくなる。
「おうおう、姉ちゃん俺達と遊ばねえか?」
「キャー! やめてください!」
ファンタジー世界の酒場でありがちな典型的なシーンが現代日本の喫茶店で繰り広げられていた。
ごろつき達につかつかと歩み寄って魅了の術をかける。
「やめてあげてお兄ちゃん! 嫌がってるじゃない!」
「ああ? なんだクソガキ、やるのかゴルァ!」

こやつら、魅了の術が効かない……! すっと目を細めてお盆を構えた。
「魅了の術が効かなかったとは不運じゃの。少しばかり痛い目見てもらうぞ!!」
ファイッ!! 数秒後……ボコボコになって倒れていた。妾が。
いくら除霊の能力を持っていても普通の人間相手の喧嘩が強いとは限らない。
「ガキが調子に乗るんじゃねえ!」
悪態を突きながら出ていくゴロツキ。
「キャー!! カフェちゃん、大丈夫!?」
母上に助け起こされる。
「うむ、酷い奴らじゃのう……む!?」
母上がこちらに来て無人になったレジの横を走り抜けて出ていく人影。
「母上! あれは食い逃げではないのか!?」
「本当だわ、あら大変!」
「とっつかまえてこようぞ!」
店から飛び出し、妖怪自転車チェルノにのり、食い逃げ犯を追跡する。
「うちは父上の壺収集のせいで家計が火の車なんじゃああああああ!!」

70名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:57:28
530 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/09/11(日) 09:52:12
一方、我等が牧街は昼食を取るためにコンビニに買い物に出ていた
「あー……」
トラウマのせいでまともに仕事が手につかないのでは、このままではいずれ飢えて死んでしまう
と言うか毎夜見る夢のせいでその前に発狂してしまう

師範の退院は何か病院でサービス除霊して更に怪我したとかでまだまだ続くらしいし
このままでは牧街の未来は暗い

と、どこからか聞き覚えのある声が
>「うちは父上の壺収集のせいで家計が火の車なんじゃああああああ!!」
(何だ〜?)
ちらっと振り向けば、変なジャンパー姿の男を追いかけるカフェの姿が…
(まぁたあの人は何か面倒に関わってるよ…)
よくやらぁなぁと感心しながら歩み去ろうとすると、路地裏から何やら声が…

「おらぁ!出すもん出さんかいボケェ!」
「ひぃ」
見れば、何か小奇麗な格好をした青年が今時ファンタジーな悪い奴らに絡まれている
「そんな格好して…兄ちゃんデートかい?あ?」
「そうだったんだけどあっという間に捨てられたんですぅ!」
「ひゃははこいつ馬鹿ついてないぜ!女に捨てられた後即効で俺等みたいなのに絡まれるんだからなぁ!」
「違いねえや!おい、こいつの面見て見ろよ、こんな不細工相手にする女いると思うか?」
「いねェな!大方×ゲームか遊びだったんだろ?あ?違うか…」
「おい、こいつ涙ぐんでやがるぜ」
「ひゃっはー!大当たりだ!」
容赦ない言葉の暴力に嘆く青年と、嘲り笑う不良共

それを見た牧街は…もうその場にいなかった

「さぁて!いよいよ出してもらうぜ」
「嫌だ!誰がお前等何かに!」
「じゃあ痛い目にあってもらうぜ!」
拳を振り上げる不良、とその時
鳴り響く警笛の音!駆けつける青い制服姿!
日本警察の登場だ!
「ヤベ!サツだ!」
「ズラかれ!」
「逃すかぁ!!」
逃げようとする不良共に凄まじい速度で襲い掛かるお巡りさん
警棒一閃!不良共を制圧する
「恐喝の現行犯で逮捕する!!」
「ふぎゃああああ」
「もう悪い事しません〜〜お母さんにだけは言わないでェえええ」
お巡りさんに逮捕され、子供の様に泣きじゃくりながら連行される不良達=カフェの店を襲ったゴロツキ共

「お巡りさん!後ほら!あそこ!何か悪人っすよ!さっき食い逃げって聞こえましたもん!」
「よっしゃあああああうおおおおおおおお」
一方、不良共の事を公的機関に通報した牧街は、お巡りさんを伴ってチェルノが追う食い逃げ犯を更に追撃していた
ちなみにお巡りさんも牧街の脚についていっている
「っというか久しぶりに合体技で決めるぞ!牧街!」
「えぇ!?相手は人げ…それに事情聴取とか」
「五月蝿い!フォーメーションAだ!」
と言うかどうやら元恐山流道場生のようだ、このお巡りさん
牧街の手に飛び乗り、空高く舞い上がって腰の拳銃を抜く
「フライング・シューツ!!」
響く銃声!犯人の足元に命中する弾丸!怯む犯人!
「お前の悪事もこれまでだ!」
「何だ!貴様は!」
「日本・警察!大鳥巡査!」
「大鳥巡査だとぉ!?」
何かヒーロー物みたいなノリで戦いだす大鳥巡査と食い逃げ犯
その横で、牧街はカフェに追いつく
「カフェさーん、大丈夫っすかぁ?」

71名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:58:12
531 名前:カフェ ◆ YNbEhcUF/I[] 投稿日:2011/09/14(水) 01:07:02
【>みこと殿
>>527は最初の1回を飛ばしていいという意味だったのかの?
それともしばらく忙しいということかえ?】

72名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:58:47
532 名前:月夜田 ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 01:27:04
ああ!ごめんなさい
あっと言うまに時間が過ぎていました
今回のシナリオはしばらく休ませて下さい。
書く時間が出来たらタイミングを見計らってさしこまさせて下さい
我が儘を言ってごめんなさいm(._.)m

73名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:59:37
533 名前:李珠 ◆ rdfEGE/BGM[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 18:19:53
>>530
「エクス……カリバー!!」
巻街とカフェ、大鳥巡査と食い逃げ犯に暴風が吹き付ける。
その暴風の発生元には李珠の姿があった。
覚えてない人も多いだろうが、何章か前に現れた、怪しげな道術を使う三国志被れのコスプレイヤーである。
もちろん、さっきの暴風もその道術を用いたものだ。

しかし今は三国志熱が醒めたのか、道士風のコスプレから中世ヨーロッパ風の甲冑にロングスカートの格好に代わっていた。
手に持つのは秋葉原の模造武器店"武器屋"で買った模造のロングソード。
銃刀法違反で捕まりそうな立派な剣を鞘に納めると李珠は言った。

「無事か、キミたち。アンリマユに囚われた邪悪な者たちの心は、この聖剣が断った」
ナチュラルに電波な台詞が吐かれる。
カフェと食い逃げ犯はビルの壁に叩きつけられて気絶しており、それを聞いてはいないようだったが……。


【カフェさんはTRPG継続を断念のようです。
 本来なら、ご本人からの引退宣言を待つのが最善ですが、あまり余裕が無い状態の様ですので代わって私がご報告を。
 人間どうしてもダメな時はあるでしょうから仕方ありませんね。
 月夜田さんも今章難しいとのことですが、巻街さんはどうされますか?
 私も余裕があれば復帰と行きたいところですが、残念ながら今は厳しいですねえ……うむむ】

74名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:00:34
534 名前: ◆ fE/1/wo2ds[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 21:07:11
当方に途中参加の用意あり

牧街さんが今章継続するおつもりならばお供しますです
別キャラでよろしければですけどねっ

75名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:01:11
535 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/09/17(土) 19:02:18
>>533
【なんと言いましょうか…
最初のスレからずっとずっとこのスレを支えてくださってきた方なので
正直、ショックです
せめておわかれ位、言いたかった…

秋葉茶子さん、ありがとうございます、お疲れ様でした

李珠さん、わざわざどうもありがとうございます
お暇になりましたら是非是非、また復帰してください

…今度は途中で話を切らないように、俺も最新の注意を払うようにしますので】

76名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:02:02
>>534
【救世主と書いてメシアキターーーーーーーーーーーーーーーーーー
もう俺が延々一人小説を書くスレになるところでした!マジでありがとうございます
別キャラでも何でも参加していただけるならこれに越した事はありません!
是非お願いします!

ps前々回、途中参加が難しかったと存じます、ごめんなさい】

77名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:03:07
536 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/09/17(土) 19:03:42
あ、誤解の無いようにいいますが、一人小説っつーのは月夜田さんが復活するまでの話しっすよ

78名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:03:38
537 名前: ◆ fE/1/wo2ds[sage] 投稿日:2011/09/17(土) 19:47:54
【諸事情で参加復帰が少し長引いただけですので、むしろ今まで音沙汰なくてごめんなさい!】
【ではでは明日辺りに投下させていただきますです。何卒よろしくお願いします!】

79名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:04:13
538 名前: ◆ fE/1/wo2ds[sage] 投稿日:2011/09/18(日) 11:49:24
(ここが私の住む街…………)

少女は空と陽光に照らされる街を澱みない眼で見据える。
先日まで居た場所とはまるで対照的。あそこは白色ばかりが支配していた。
しかし“あそこ”にはあって“ここ”にはないものもある。
それを思い出して、少しだけホームシックに罹りそうになった。

少女の名は瑞希零!常軌を逸した身体能力の持ち主であり、やや浮世離れしている!
不退転の決意を胸に刻み三流GSとして、覚悟完了!


【名前】瑞希 零(みずき れい)
【年齢】17
【体格】おかっぱ、眼鏡。体格は歳相応 ※ただしきょぬー
【容姿(霊衣)】制服姿
【属性】霊的防衛術
【霊圧】45.31マイト
【特殊能力】人類を余裕で超越した身体能力
【装備】鍛え上げた身体
【趣味】なんでしょうね?
【備考】
幼少期から今に至るまで父に鍛えられてきた三流GS
無表情で無愛想で無鉄砲。人も通わぬ雪山の奥地に住んでいた関係でやや常識が足りないらしい
破邪札等の道具を使わず鍛えた身体一つで頑張るため、ある意味で最も経済的

80名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:04:49
539 名前:瑞希 ◆ fE/1/wo2ds[sage] 投稿日:2011/09/18(日) 11:52:55
街の一角にあるこじんまりとしたビル。

アンティークなデスクと上等な革張りチェア。デスクの上には地球儀等小物が綺麗に整頓された形で置かれている。
部屋の真ん中にはガラステーブルを挟んで二つの来客用ソファがあり
端に並ぶ本棚には幽霊に関する資料や本がずらりと並んでいた。
隣の部屋は移住スペースとなっているらしく居間に次いでキッチンや風呂場、二階は寝室となっている。
総括するとビルは住居一体型で、物語の世界にありがちな探偵事務所といったところだろう。

この『瑞希除霊事務所』は先代、つまり瑞希の父が過去に使用していた事務所だった。
今は歳を召して引退したためこの事務所はGSとして才覚のある長男が引き継ぐはずだったのだが。
長男は何を考えたのか『除霊なんてくだらねーぜ!俺の飯を食えーッ!』
と叫びながら家を飛び出し料理の道へ飛び出してしまい。
そこで誰も使うことがなくなったため、三流GSの瑞希が家兼事務所として使う事になったのである。

(これから住む我が家に敬礼)

ぴしっと寸分の狂いもない敬礼を済ませ、荷物を寝室に運ぶ。
今まで誰も住んでいなかった関係でどの部屋も少し埃っぽい。掃除の必要があるな、と瑞希は思考を巡らせる。

腕時計の針をちらと見やればすでに昼を回っていた。
人も通わぬ山奥(※北海道です)に住んでいた瑞希ならば二日飲まず食わずの活動も可能だが
やはり昼食は摂っておいた方がいいだろう。
瑞希は靴を履くと事務所の鍵を閉め、街へ繰り出す。



街の雑踏を掻き分け瑞希は都会をぽつぽつと一人歩く。
昼食を摂るにはいいがまだこの街についてよくわかっていない。
具体的に言うと美味しい飲食店はどこだ、とか。コンビニはどこにあるの、とか。

>「おらぁ!出すもん出さんかいボケェ!」

(………不良、ですか。)

人々が行き交う表通りの裏で、
いかにも優男といった風貌の青年が集団に絡まれていた。
山奥暮らしだった瑞希が言うのもなんだが、不良集団は田舎者もいいとこのファンタジー集団だ。

言葉の暴力に涙ぐみそれを嘲る不良達。

(……彼は反撃しないのか。なら、助けるべきか)

そして不良の一人が拳を振り上げた、その時。
待ってましたと言わんばかりに颯爽と駆けつけたのは日本警察!
治安維持に日々邁進する国家公務員さんだ!

結果から言うと、一部始終をこっそり見守っていた瑞希の出る幕は遂になかった。
おまわりさんは拳銃や警棒を躊躇なくガンガン使用しまくって暴徒を鎮圧したのである。
あ、いや、それには少し語弊があるだろう。正確には。

>「無事か、キミたち。アンリマユに囚われた邪悪な者たちの心は、この聖剣が断った」

電波をゆんゆんさせた人が食い逃げ犯を倒し美味しいところを全て奪っていく形になった。
とりあえず無事に事なきを得て一人隅でほっと腕を撫で下ろす瑞希。

81名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:05:33
540 名前:瑞希 ◆ fE/1/wo2ds[sage] 投稿日:2011/09/18(日) 11:56:33
さてひと段落着いたところで自分の目的を思い出した瑞希。

(…………折角ですしあの暇そうな方に街案内でも頼むことに………)

つまりこの場で最も覇気がなさそーで幸も薄そーな男。白羽の矢が立ったのは我らが牧街モリオ、その人である!
瑞希零は考える……自分はこの街に来たばかりで詳細を知らぬ。
ここはいかにも暇そうな彼に案内をして貰おうと。
なんか、凄く惰眠を貪ってそうな顔してるし。押しに弱そうな雰囲気だし。

「御勤めご苦労様です」

ぴしっと功労者大鳥巡査に敬礼をするとつかつかと牧街へ歩み寄る。
牧街にはおそらく『ちょっと気弱そうな可愛い女子高生』にしか映らないだろう。

しかし次の瞬間、瑞希が牧街の襟首のあたりを掴んだかと思うと、
まるでジープでぶっ飛ばされたような衝撃が牧街を襲い、牧街は後方の壁に叩きつけられたのであるッ!

「失敬、力加減を間違えました。糸くずを取ろうとしただけなのですが」

無表情にぴしっと45度ピッタリに頭を下げると
瑞希はごそごそと鞄から名刺を一枚取り出しつらつらと自己紹介を始めた。

「先程の一件、一部始終を見させて頂きました。私は瑞希零と申します。
 本分は学生でありますが父がGSであったゆえ新米ですがGSとしても活動しております。以後お見知りおきを」

表情を一切変えず無機質に言い終えると牧街の右手をがしっと両手で掴む。
こうすると男性は「どきっ」としてこちら側に比較的有利に話が進むと聞いたので挑戦してみたのだ。
ただし綺麗で華奢な手にしては握力が尋常ではないので牧街の手はミシミシと悲鳴を上げているかもしれない。

「ところで私はこの街へ引っ越してきたばかりなので地理に詳しくないのです。
 このような一件で出会ったのも何かの縁、よろしければ昼食も兼ねて案内をして頂きたいのですが」

周囲の人間ガン無視で勝手にずんずんと話を進めていく瑞希。
牧街が逃走を計ろうにも手をがっしり掴まれているため困難だ。
瑞希にとってはただ見知らぬ暇人にダメモトで頼んでいるだけなのだがこの場合無表情なのがやたら怖い。
どっちかというと『頼んでいる』のではなく『脅している』ように見える!
さあどうなる牧街!厄介なことに脅迫されているように感じるのは牧街一人だ!

82名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:06:08
541 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/09/19(月) 04:14:02
大鳥巡査の到着で、凶悪な食い逃げ犯はとりあえず殲滅されて、またカフェさんが厄介事を持ってき始めて、そしていつもの様に悪霊との戦いに借り出され…
そんな平穏な(?)日常がまた始まるんじゃないか?

悪夢に取りつかれ、悪夢からの脱出を心の中では望んでいる牧街は、また、彼女が自分の背を押し出してくれる事を期待して、カフェに話しかけようとした、その時

突如として突風が吹いてきてカフェと食い逃げ犯は壁に叩きつけられ、見れば妙な鎧姿の女が…

(……新手のテロ魔族か!?)

牧街には日本語に聞こえないような珍妙な事を言い、鎧を着て剣を持った女に、牧街はそう思わずにはいられない

「貴様!何だその格好は!っというかどーいうつもりだ!!えぇ?」

そんな鎧女に当然職務質問を開始する大鳥巡査
ちなみに食い逃げ犯は追いかけてきた別の警官がとっ捕まえている

カフェも大した怪我は無かったようだし、牧街が帰ろうとした矢先

そいつは唐突に現れた!!

83名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:06:57
542 名前:牧街 ◆ Zxxw73Pn/k[sage] 投稿日:2011/09/19(月) 04:37:12
不意にすすすっと牧街に近づいてくる小柄な影があったかと思った次の瞬間、牧街は胸倉をつかまれ、後方の壁に叩きつけられた

「ぐがはっ!?」

人間離れした何者かの攻撃
それに牧街がめっさうろたえていると
何者か…おかっぱのかわいらしい物静かな雰囲気のメガネの少女はとんでもない事を言ってきた

>「失敬、力加減を間違えました。糸くずを取ろうとしただけなのですが」

(ち…力加減間違えたって…え?…糸?えぇ)
余りの出来事とダメージで思考が追いつかず、うろたえまくる牧街
そんな牧街に少女は一方的に話し続ける

>「先程の一件、一部始終を見させて頂きました。私は瑞希零と申します。
> 本分は学生でありますが父がGSであったゆえ新米ですがGSとしても活動しております。以後お見知りおきを」

「は…はぁ…僕牧街モリオです」
相手が名乗ったのだからとりあえずドラ狸的な挨拶で応じる牧街
まだ思考が追いついていない

そんな牧街の手をむんずと握りつぶしにかかる少女
骨がミシ!っとか音を立て、段々思考が追いついてくる

>「ところで私はこの街へ引っ越してきたばかりなので地理に詳しくないのです。
>このような一件で出会ったのも何かの縁、よろしければ昼食も兼ねて案内をして頂きたいのですが」

(昼食=俺を食い殺す、地理云々=俺を人気の無い所へ連れて行く、この女の正体=テロ魔族が呼び寄せた新しい敵か、地球侵略を企むインベーダー
………なるほどなるほど、そうと決まれば…)

牧街は軽い呼吸一つ
恐怖で変な色の汗が出てる手の力を抜き…
つるり!っと腕を脱出させた!

「%&()T()(('()&%〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

そしてこの世の物とは思えんような声をあげ、今までで最高の速度で逃走を開始する!

(ヤッバイ!ヤバイヤバイヤーーーーバイヤバイ!!)

忍者もびっくりな速度で煙を上げて逃げる牧街

84名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:07:27
543 名前:牧街 ◆FFJ0hVL3il8R [sage] 投稿日:2011/09/21(水) 04:00:56
点呼取ります

8584の訂正:2011/10/10(月) 00:08:42
543 名前:牧街 ◆FFJ0hVL3il8R [sage] 投稿日:2011/09/21(水) 04:00:56
点呼取ります

皆さんついてきてますか?

86名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:09:20
544 名前:瑞希 ◆fE/1/wo2ds [sage] 投稿日:2011/09/21(水) 19:45:06
別に仔細なし

87名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:09:55
545 名前:月夜田 ◆U9eiwn/wgU [sage] 投稿日:2011/09/22(木) 02:28:14
忙しいので、しばらく休みます。
ごめんなしゃい

88名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:10:36
546 名前:瑞希 ◆fE/1/wo2ds [sage] 投稿日:2011/09/22(木) 23:14:43
彼の相手は牧街モリオという名らしい。
ところでさっきから牧街さんの顔色が悪いの何故だろう。
街案内より先に病院へ連れて行くのが適切なのだろうかなどと思案していると。

>「%&()T()(('()&%〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

言語不明の、というより言語ですらない謎の奇声を発しながら全力疾走する牧街に対し
瑞希は握った手を強引に振り解かれたことに少しだけショック。
確かに同年代に比べ地味な方だと自覚しているがそこまで嫌だったのだろうか。

(………私、何か悪い事をしたのでしょうか。ならば詫びるためにも是が非でも牧街さんを捕獲せねば)

完璧100%非は瑞希にあるため
このまま謝罪の一言もなく別れるのは瑞希の誇りに賭けて許さない。
ならば多少強引でもとっ捕まえようということなのだ。

少々理屈が破綻している気もするが、一旦決めたなら瑞希は止まらない。
クラウチング・スタートの構えを取るとボルトを余裕でぶっちぎる速さで牧街を追跡しはじめた!

が……速い!牧街モリオ、まさに風!その逃走能力のみ文句なしに一流!
見失うことなく追えているもののその差は少しずつしか縮まない。
瑞希もそれなりに鍛えてきたつもりだが、上には上がいるらしい。
まさか文化的最速兄貴じゃあるまいし単純な逃走能力で牧街に勝とうというのがおこがましいのだ。

(これは作戦を変更する必要がありそうですね)

最早本来の目的を忘れたのか、瑞希は獲物を狩るような目で不敵に微笑んだ。



しばらくして。
牧街の後ろから瑞希の姿は消えていた。
遂に諦めたのか?いや……違う。その程度で諦めるほど往生際の良い人間ではない。
瑞希という女の子はやると決めたからにはとことんやる女の子である!

「普通に走ったのでは埒があかない故……上から追いつかせていただきました」

その姿、歩道ではなく屋根!
建物の屋根から屋根へと飛び移り距離を大幅ショートカットして迫っていたのだ!
これも日々の鍛錬の賜物である。

「油断しましたね。相手が悪霊なら死んでいますよ」

牧街を捕まえんと屋根を蹴って跳躍し、空中から首根っこ掴もうと迫る!!

89名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:11:06
547 名前:秋葉茶子[sage] 投稿日:2011/09/23(金) 22:29:45
【名前】 秋葉茶子(通り名はカフェ)
【年齢】 24 (見た目は中学生)
【体格】 小さくて華奢
【容姿(霊衣)】ロリータファッション
【属性】 秋葉系アイテム使い
【霊圧】 70
【装備】神通ロリータ傘  トレカのような破邪札など
【趣味】当然ヲタだが腐属性があるかどうかは謎
【特殊能力】魅了の術(相手に萌えヲタなどの属性がある場合に限る)
【備考】秋葉原の冥土ネカフェのマスター夫妻の娘。事務所はその店のニ階である。
ロリババアキャラというマニアックな路線の秋葉系。
先祖に文字通りちょっとした霊能力者がいた。

「う、うーむ……」
気絶していた茶子が目を覚ます。
頭を打った衝撃で少しばかり雰囲気の相違や記憶の混乱が生じているかもしれないが、勘弁していただきたい。
「食い逃げ犯は? コスプレ女は……?」
「カフェちゃん、牧街さんが新手の敵に追われているわ! 早く乗ってッ!」
言われるがまま、妖怪自転車チェルノにまたがる。

>「油断しましたね。相手が悪霊なら死んでいますよ」

彼女が追いついた時、牧街は今まさに瞬殺のハンターに捕らわれようとしていた。
「牧街殿、上上〜!」

【キャラ乗っ取りですが宜しくお願いします。初代さんの穴を埋められるように頑張ります】

90名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:11:40
548 名前:牧街 ◆FFJ0hVL3il8R [sage] 投稿日:2011/09/24(土) 05:17:56
>>547
【よろしくおねがいします!なるたけフォローできるよう、俺も頑張りますね】

逃げる牧街!ひたすら逃げる牧街!
しかし民家に突然飛び込んだりあまつさえ誰かに助けを求めたりはしない
腐っても溶けてもゴーストスイーパーで正義の味方、民間人を積極的に巻き込んだりはしないのだ

脇目も振らずひたすら牧街が逃げていると、不意に背後から迫る気配が消えた
(た…助かった…)
ふぅとため息と共に振り返った、その時

>「油断しましたね。相手が悪霊なら死んでいますよ」

>「牧街殿、上上〜!」

上空より迫るハンターの影!
びっくりして避けようとする牧街だが、時既に遅し!牧街はあっさり捕まってしまう!
「あわわわわわわわわ…」
恐怖にガタガタ震えるばかりで成すすべなく瑞希に捕らわれる牧街
目で必死にカフェさん助けてカフェさん助けてとコールを送っている



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