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*+「夢と希望そして勇気」+*
1*+「夢と希望そして勇気」+* 投稿者:梨絵[RIE]  投稿日:2004年07月01日(木)16時12分43秒
本当は何になりたいんだろう?

私が、前あすみと…東奈にもらった言葉。
私は――何になりたいんだろう?



「有希子〜帰るわよ〜!」
天てれの収録の帰り、おばあちゃんが私を迎えに来る。呼ぶ名前は、私の名、『有希子』だけ。『小百合』は…仕事があるから。

「小百合、またあとでおばあちゃんが迎えに行くからね」
おばあちゃんは、小百合と話すときばかり楽しそう――――。
「うん、待ってるね。」
その光景を見ると私はいつも虚しい気持ちになるんだ。

「おばあちゃん、帰ろうよ。」
だからいつも、ワガママ言っちゃうんだ――。
誰かに好かれたいから。
だからワガママ言っちゃうんだ――。
希望なんてもんはない。ただ他人を陥れて自分を目立たせたいだけなんだ。
2投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)16時17分58秒
「お姉ちゃん、バイバイ!」
小百合はイヤミで言ったんじゃない。そんなことはわかってるけど…自分の悪い方向にとってしまうんだ――ごめん小百合。
「ま、撮影頑張ってね。」
なんとなく、嫌味ったらしく聞こえてること、自分でだってわかってるよ。でも、謝る気になんかなんない。

「有希子はあとどのくらいてれび戦士でいられるのかねぇ」
「何いってんのおばあちゃん!小百合と一緒に卒業するからさ、心配しないでよねっ。」
「そうだといいねぇ。有希子は他の仕事も――…いいや、なんでもない。」
おばあちゃんが言いたかったこと、わかってる。
私にはこの仕事以外、なんもないから――小百合はあるのに。私はなんもないから…心配してくれてたんだよね。

でも、大きなお世話。
3投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)16時21分23秒
『ただいまー』
玄関先から聞こえてくる、小百合とおばあちゃんの声。
そのとき、もう既に一二時半を越していた。

「お帰り小百合、おばあちゃん!撮影はどうだったの?」
母は、嬉しそうに小百合に問いかけ、小百合も顔を綻ばせて答える。
「ファッション誌の撮影って、以外と楽しいよ。」
気張ったように聞こえちゃう、私が悪いんだけど…。わかってるんだけど。
「お母さん小百合の今月の姿楽しみだわ〜」

そうだよね。
どうせ私なんか期待されてないんだよ。
4投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)16時25分40秒
「おばあちゃんも小百合の撮影見てたけどね、小百合ってば色々ポーズとっちゃって〜かっこよかったわねぇ。」
「おっ小百合お帰り。撮影どうだった?お父さんも見に行きたかったな。」
お母さんも、おばあちゃんも、お父さんも…みんな『小百合、小百合』って。私も、仕事してきたのに―――。

「お父さんもくればよかったのに〜」

パシー――――――――――――――――――――ン!

「い、いたっ・・・」
有希子が、小百合の頬を思いっきり殴った。

「何するの有希子!小百合はモデルなんだから!!」
「お母さん…私のこと、何もわかってないんだ」
5投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)16時29分58秒
「お母さんもおばあちゃんも、お父さんも、小百合も、なんもわかってない!」
小百合は呆然と叩かれた頬を抑え、私のほうを見てた。
「何よ!小百合っこっち見ないで!消えて!」

家のなかが、シーンとした。
誰一人、私の暴走を止めようとする者も無しに。

「お姉ちゃん・・・」
初めに沈黙を破ったのは小百合だった。

「アンタの声なんか…聞きたくないッ!」

バタバタバタ・・・・・
私は階段を駆け上がり、部屋にこもった。

「何なのよ――――」
6投稿者:ななえ  投稿日:2004年07月01日(木)16時32分34秒
♪天てれリレー小説♪
に来てみて下さい!私と一緒にリレー小説しませんか?
オーディション形式なのですが・・・是非きてください!
7投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)16時35分20秒
私には夢があった。
最高の女優になりたい―――――なんてね。
そんな空虚の夢が、今まで私を包んでたんだ。

プルルルル・・・
有希子の携帯電話が鳴った。

[着信:キリンプロ]

「もしもしっ。俵ですがっ!」
『俵くん?あのね、今度ドラマ出演の話が来てるんだよ。チャンスなんだ、かなりビッグな俳優たちと――』
8投稿者:友里恵  投稿日:2004年07月01日(木)16時37分20秒
頑張ってください♪
9投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)16時41分35秒
「えっ…じゅっ準主役ですか!?」
『そうなんだよ、是非俵くんにって―やるね?』
「もっもちろんです!じゃあ明日そちらに伺います。」
『そうしてくれ!じゃ。』

ツーッツーッ、・・・

「ゆ、有希子?お母さん入るよ、いい?」
ドアの外から、お母さんの声が聞こえた――。
「いいよっ!」
10投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)16時43分03秒
友里恵s>>ありがとうございます!落ちます〜
11投稿者:友里恵  投稿日:2004年07月01日(木)16時44分22秒
また更新してくださいね!では〜
12投稿者:みヵ  投稿日:2004年07月01日(木)17時03分30秒
面白いっっ!頑張って☆
13投稿者:・・  投稿日:2004年07月01日(木)19時11分13秒
俵くんとしか呼んでないからもしかして!!
呼ばれたのは小百合とか・・?
色々想像ふくらみます!!
がんばって早く書いてくださいw
14投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)19時43分36秒
みヵs>>ありがとうございます!

・・s>>それはお楽しみですw応援ありがとうございます!
15投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)19時47分08秒
「有希子…どうしてさっきは…」
お母さんが深刻そうに話し出すのを遮って、私は叫んだ。

「お母さん!ドラマ主役の話が来たよ!」
周りが唖然としている。
初めて私を、認めてくれた?
「本当?お姉ちゃんおめでとう!」
「ありがとう小百合!」

翌日、有希子は小躍りしながら事務所へと向かった。

「アッ有希子ちゃん?小百合ちゃんは〜?」
いつものレッスンの先生が、私に明るく声をかけてくれた。
「えっ、小百合は来ませんけど。」
16投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)19時50分25秒

17投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)19時53分13秒
「えっ、小百合ちゃんドラマ準主役決まったでしょう?お祝いしてあげようと思ったのに。おいしい役らしいぞ〜」

――えっ?

「あの、準主役って・・・」
「あれ?聞いてるでしょ?小百合ちゃんが月曜九時からのドラマにレギュラーで出るのよ。すごいわね〜」
小百合が?私じゃ…ないの?
「私…じゃないんですか?」
18投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)19時58分20秒
「え?小百合ちゃんよ?」
――――――――――――――嘘だ。

「あのっ!!今度の月9のドラマ、準主役俵小百合って―小百合って本当ですか!?」
私は慌ててここのトップの人の部屋へと駆け込んだ。

「あぁ、俵有希子か。小百合に決まったぞ。」

「だって…昨日…」

結局、準主役は『俵小百合』だった。

「もしもしお母さん…?準主役、小百合だったんだって…」
声は寂しげ。そして恨みに恨みを重ねたような声だった。
『えっ・・・!?』
19投稿者:がんば!  投稿日:2004年07月01日(木)20時00分38秒
 
20投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時01分57秒
それから数ヶ月、私は演技のレッスンに打ち込んだ。
悔しさと虚しさを思いっきり噛み締めて、学校も行かずに――

「有希子ちゃんだいぶ演技の質が上がったわね。」
レッスンの先生が、褒めてくれた…初めてだった。
「あっ、ありがとうございます!」
「有希子ちゃんにぴったりのオーディションがあるのよ。」
そして先生は一枚の紙を有希子に手渡した。

「あ・・・」

その内容は、映画出演の話…そして主役は『山元竜一』であった。
21投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時02分21秒
19さんありがとうございます!
22投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時05分53秒
「これ、今話題なんだよ。山ちゃんも出るし、木村拓也あたりの大物も出るからね」
有希子の胸は、夢で溢れ返っていた。
「うっ、受けます!!」
「そう。良かった。1ヵ月後よ。頑張ってね!」
「ハイッ!」

その書類応募を済ませ、安堵の色を初めて浮かべた有希子だった。

そして、数ヶ月ぶりに――学校へ行った。
「おはようございます…」
「たっ、俵!?久しぶりだなぁ。」
先生も、明るく出迎えてくれた。
23投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時10分15秒
「俵有希子だ〜」
「あの不登校芸能人?」
とにかく周りからは色々言われたけれど、有希子には全く気にはならなかった。
それは、それは――

――私自身が自分に満足しているから

やれることはやった。
そして妹、小百合への嫉妬も忘れていく…消えてゆく。
『今』を精一杯生き、そして明日へと向かう。

そして今日。
運命の日だった―――

≪山元竜一主演映画『きらめく砂浜』ヒロインオーディション≫
24投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時13分50秒
オーディション会場には、見たことのある子役たちが勢ぞろい。
有希子の胸はドクン、ドクンと鳴り、緊張が走った。

『七番俵有希子』

「はいっ」

―――――はじまるんだ…自分自身との戦いが。

「ではまず、この台詞を読んで下さい」

――――――マケタクナイ
25投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時15分51秒
やれるべきことは全てやった。
あとは、結果を待つのみだ――――

『合格者を発表します』

会場の全員の胸の鼓動が、揃った。

『合格者は、キリンプロダクション所属、七番俵有希子』

26投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時19分24秒
「う、嘘・・・っ」
そのとき有希子は幸せいっぱいで、何も考えられなかった。

「ただいま―――――っっ!!!合格したよぉー――!!」
家につくなり、叫んだ。
その日はお祝いをした――家族全員で。小百合も祝福してくれた。嫌な顔ひとつせずに…。

「ごめんね小百合、私…」
「ううん、気にしないでお姉ちゃん。」

何で…なんで私は小百合じゃないんだろう?
そう思えてしまうくらい、小百合は良い子だった。
27投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時23分59秒
久しぶりの天てれの収録は、小百合と行った。
そして今日は、契約延長の手続きの日…だった。

「私は今年で卒業ですよね。」
「あぁ、残念ながら有希子は…」
「私、卒業しなきゃならないんですよ。これから半年山奥でロケだから!」
「えっ…山元は…」

そういえば…山ちゃんは?
山ちゃんは、まだ残るはず――――

「知りません…でも…」
「まぁ、映画頑張れよ!」

いつもいつも私を撮ってくれたカメラマンさん、スタッフさん…今日でお別れ。

小百合は…まだお別れではないけれど。
28投稿者:未知  投稿日:2004年07月01日(木)20時25分01秒
ガンバレ!
29投稿者:梨絵  投稿日:2004年07月01日(木)20時25分17秒
落ちです
30投稿者:おもしろいよ  投稿日:2004年07月01日(木)21時57分34秒
頑張って
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