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小説 tomorrow
1小説 tomorrow 投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時04分23秒
「卓也!!!!」

そう誰かに呼ばれる声がして振り向いた。

「卓也、卓也!!!!」

相変わらず誰かが俺を呼ぶ。

―――――とりあえず、声が聞こえる真っ白な光の中に飛び込んだ。

ハァ、ハァ……。


「た、卓也!!良かったぁ…。」

安心そうに胸を撫で下ろす女のコ。

何が起こったのかわからなかった。
2投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時15分14秒
「皆集って……どうしたの??」

事態が良く飲み込めない。

畳に敷かれた布団で横になっている俺を囲んでいる皆はほっとした表情だ。

「と、とりあえず何があったのか説明を…。」


なんと俺はついさっき皆でドッヂボールをしていた時によそ見をしていて、エマの投げたボールを顔面で受けたらしい。

軽い脳震盪を起こし倒れた俺は、しばらくここで眠っていたそうなのだ。

「卓也、本当にゴメンね…??」

エマはまだ心配そうな表情で俺の顔を覗き込む。

「うん、大丈夫!!!!」

そういって立ち上がったが、立ちくらみがする。
3投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時20分54秒
「まだ寝てなきゃダメだよ、卓也。」

って大丈夫か俺…。

「そういえば収録は?!」

俺は大切なことを今思い出し、大声で叫んだ。

今日は木曜生放送の日で、俺は出る予定があった。

「俺が代わりに出たから。」

公輝が言った。

「あ、うん…。」


今日はスタッフのひとりが家まで送ってくれるので、ちょっと待っていないさいと言われ、皆が帰ったあとひとりで待っていることになった。

すると、里穂が開いた扉の隙間からひょっこり顔を出した。
4投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時29分40秒
「大丈夫だった??」

「うん、でも何か俺死ぬ所だったかも。」

「えっ!!本当??」

「何か夢を見てるって感じだったんだけど、川のほとりを歩いてたら、皆の声が聞こえたから、声のするほうに走ったら目が覚めたんだ。」

「怖い…確か三途の川だよね…」
5投稿者:ガン・バレー  投稿日:2004年06月29日(火)00時31分50秒
6投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時32分02秒
「まぁでも死ななくて良かったよ。俺まだ死ねないし。」

「何かやりたいこととか、あるの??」

「好きなコとか―――――さ。」

里穂の表情が一瞬曇った感じがした。

「卓也、好きな人居たんだ…頑張ってね。」

「ありがとう。」
7投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時36分06秒
するとスタッフさんが来て、里穂も一緒に車に乗っていくことになった。

俺のほうが先に車を降り、手を振ると、里穂も笑って手を振った。

家の中に入ってからは、何故か。

里穂のあの曇った表情のこと、考えていた。

そしてなんとなくメールを打った。



「里穂は、好きな人いるの?」
8投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時40分55秒
返事は返ってこなかった。



学校のあと走ってNHKに行く途中、望と会った。

「アラ、井出クンこんにちわ。」

「はは。何だよそれ。笑」
9投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時45分24秒
「卓也。」

「何??」

「この前の生放送、公輝が出たろ。」

「あぁ、確か俺の代わりに。」

「あんま公輝信用しない方がいいぞ。」

「……。」

ハァ……。

「え、ゴメン。卓也、怒った??」

「何で公輝のこと、信用しない方がいいの??」

「―――だって皆言ってるし。」

「お前は実際に公輝と話して嫌な奴と思ったわけじゃないんだろ?!じゃあ悪口言うのやめろよな。」
10投稿者:P  投稿日:2004年06月29日(火)00時47分07秒
オモシロイヨォ(*^▽^*)
頑張って!!!
11投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時51分03秒
最近、皆そうだ。

何故か公輝の悪口を言う。

俺だって、別に好きじゃあないはずだが、そういうのは許せない―――んだと思う。

「卓也、ゴメン。悪かった。」

「ま、分かれば良いけど。」

走ったからなのか、NHKには、何故か集合20分前に着いてしまった。

それでももっと早く来ている人は居るもので、俺の望のほかに、エマ、優梨愛、杏奈、そして公輝が居た。

「NHK探検しようぜ!!」

そう言い出したのは望だった。
12投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時51分37秒
これからホラーの話に向かっていきそうになってるんですけど、、、いいですか?
13投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)00時58分01秒
「こんな所あったっけ??」

公輝が言った。

確かに。いつもはシャッターが閉まっていたらしい。

先に進み、その先にある扉を開けると、外に出た。中庭のような場所だ。

緑の芝生。雲からすこしだけ漏れる薄日。

その日の天気は薄暗い曇りで何だか気味が悪かった。

それにしてもこんな所があるなんて、本当に気がつかなかった。
14投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)01時02分08秒
それにしても、ここ何だ?

NHKの中だし、東京都だ。

傍では車の騒音が聞こえているのに何故か安心できなかった。

「ねぇ、戻ろうよ。」

エマが言う。

「うん、戻ったほうがいいよ。そろそろ始まるし、準備とかあるし。」

杏奈も同意し、皆が承知したところで引き返した。

15投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)01時06分34秒
行きに後ろを歩いていた杏奈が今度は先頭。

ガタン。

何かにぶつかる音がした。

杏奈が自分の携帯電話を取り出してライトをつけた。

「え?!」

「杏奈どうした??」

「シャッターが…閉じてる。」


16投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)01時09分23秒
「せーの!!!」

掛け声が響く。

「ダメだ…上がらない…」

シャッターは上がらない。

中から叩いて、誰かが見つけるのを待っても見たが誰も通らない。

「どうする?とりあえずさっきの所に…ここじゃ暗いし。」7

さっきの中庭のようなところへ戻ることにした。

17投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)01時15分04秒
「これからどうするの…?」

中庭の周りの塀は驚くほど高く、昇ることも出来ない。

というかこの場所はどうやって隠れて居たんだろう。

普通、見つかるよな。

そのとき、望が言った。

「ここに隙間がある。」
18投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)01時16分03秒
今日は落ち!!明日から怖くなっていくよう頑張ります。

見てくれている方、感想くれるとうれしいです。
19投稿者:バンビ  投稿日:2004年06月29日(火)01時18分38秒
頑張ってください!!
20投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時09分50秒
「隙間??」

望の指差す方を見ると、大人でも小さめならひとり通れる隙間があった。

「でも、本当にここから入って脱出できるの??」

杏奈が言う。

「もし入って…出れなくなったら…どうするの…」

優梨愛が震えながら言った。

「どうする…??」
21投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時14分49秒
「どうしようもないだろ…」

「もう6時だよ…??」

当たりはもう真っ暗だ。

どうする…??

冒険好きの心に火がついた。

「行くしか―――――ないだろ!!」
22投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時28分26秒
皆を説得するのは簡単だった。

望と公輝は、俺と同じような奴だったし、

強気なエマが決心を固めると他のふたりも行くことになったのだ。

先頭は、俺。

次にエマ、優梨愛、杏奈、望と続き、最後に公輝が行くことになった。

「行くよ。」

そういうと、俺はその隙間を目をつぶって向こう側に出た。
23投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時37分22秒
えっ…でけぇ穴――――。

危ねェ…落ちるトコだった。

俺は、なんとか寸止めした。

――――が、その意味もなくなった。

「卓也!!!!生きてる?!」

エマが思い切り走ってきた。

ってヤバくない…??
24投稿者:卓也  投稿日:2004年06月29日(火)19時38分32秒
「痛ェ…」

「ここ、どこ??」

「やっぱ来なきゃ良かったよぅ…。」

「マジでヤバいって!!!高くて戻れないよ!!」

「すげ。広い。」

「卓也!!!!ヤベェよ!!!」

―――って全員落ちたのかよ…。
25投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時39分37秒
上の卓也じゃなくてえりかですww
26投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時41分31秒
「どうする…??」

「…。」

「…。」

皆黙ってしまった。

その時。

ドサッ―――と音がした。
27投稿者:健太  投稿日:2004年06月29日(火)19時41分53秒
頑張れ!!
28投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時43分28秒
俺は後ろを向いた。

地面は土で、洞窟のようだった。

そこに。

優梨愛の持っていた、ピンク色のカバンが落ちていた。

エマが震えている。

「どうした…??」

「優梨愛が…消えちゃった……。」
29投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時45分07秒
【健太サン】
ありがとうございます。


「消えた…?」

確かにそこに優梨愛の姿がなかった。

「優梨愛はどこにいった…??」

公輝の声も、少し震えていた。
30投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時49分26秒
杏奈が小さな声で話し出す。

「あたしと…優梨愛とエマと手をつないでいて…。優梨愛が真ん中で。いきなり優梨愛の手の暖かさと感触が消えて…。」

「エマもそう。いきなり、優梨愛が消えちゃったの……。」

「どういうことだよ?!マジで優梨愛、どこ行ったんだよ!!!」

「優梨愛ぁ…、怖い…怖いよ…。」

ついに杏奈も泣き出してしまった。

俺は、言った。

「泣いてたってダメだ!!!!絶対に優梨愛を見つけてここから出るんだ。」
31投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時53分03秒
「卓也はなんでそう冷静なんだよ!!!!俺たちだって消えるかもしれないんだぞ?!?!」

望は、叫んだ。

「でもこんなことしてたって何もならない。とにかく行動した方がいい。」

公輝とエマ、杏奈もうなずく。

「分かったよ!!」

望も承諾したようだった。

とりあえず、一本道、進むしかない。
32投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)19時55分14秒
皆で掛け声をかけながら行った。

「1」

「2」

「3」

「4」

「5」

とひとりずつ数字を言う。

これを何回も繰り返すと、いなくなった時すぐに反応できる。

そしてガッチリと手を結んだ。
33投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)20時00分08秒
公輝の「5」の声が聞こえたので「1」と言った。

同じことの繰り返しで道には特に変わったにものはない。

進んで行くと分かれ道に来た。

「どうする…??どっちに行く…??」

運命の分かれ道。

先頭の俺の直感、左になった。
34投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)20時03分05秒
「左―――左行こう!!!!」

皆は何も言わず、ただ黙って掛け声を繰り返すだけだった。

異変が起きたのはその時だった。

「うわあああ!!!! 」

「きゃあああ!!!!!!!嫌…。」

地面が揺れ始めたのだ――――。
35投稿者:えりか  投稿日:2004年06月29日(火)20時05分09秒
落ちます!!!今日は落ちます。
見てる人居たら、感想よろしくお願いします。
36投稿者:ポテト  投稿日:2004年06月29日(火)20時10分22秒
うゎぁ…
めっちゃきになります!
ゆりあがどこにいったのか…
地面がわれてどうなっちゃったのか…
たのしみにしてます!!
37投稿者:ちえこ  投稿日:2004年06月29日(火)21時00分25秒
初めまして!!
何か面白い展開になってGOOD★☆
これからも頑張って更新してねぇ*^−^*
38投稿者:5  投稿日:2004年06月29日(火)21時51分31秒
5
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