シナリオ3日目シーン2 昼休み行動選択 --- 一樹(さて昼休みだ。今日は明が文化祭の件で生徒会室に行くので一緒には食べられないらしい。) 一樹(どこで食べようか……。) (選択肢) 1.明は居ないが教室でいつも通り食べる 2.たまには学食に行ってみるか 3.屋上で食べるのも気持ちいいかもしれない (選択3) 一樹(屋上で食べるのも気持ちいいかもしれない。今日の天気なら日陰に入れば大丈夫だろう。) そう思って来たはずだけど、屋上への扉の前ですこしためらってしまった。 登校時には毎朝やっていることとはいえ、日のあたる場所に出るのは少し勇気がいる。 (屋上ドア開く音) 屋上に出ると僕は貯水タンクの裏に回った。この時間に一番日陰になるのがそこだからだ。 タンクの手前まで来た所で何か物音がした。誰か居るのかもしれない。 この先は屋上の中では最も日当たりの悪い場所だ。 わざわざ屋上まで来ておいて暗い場所を選ぶなんて矛盾した人が、僕の他にも居るのだろうか。 一樹「誰か居るの……?」 こんな真昼間にホラーな展開はありえないだろう、そう思いながら呼びかけずには居られなかった。 返事を期待していたわけではない。 僕は気にするのをやめいつもの日陰席へ向かった。 ???「ちょ……ちょっと待て!」 返事があった。呼びかけてみたものの本当に居るとは思わなかったので少し驚いてしまった。 みると女生徒がお弁当?を広げて食べているところのようだ。 慌てて弁当箱に蓋をしようとしている。食べ終わったようには見えないけど……。 声の主は赤坂さんだった。 一樹「なんだ、赤坂さんか。こんなところでお弁当?」 桃香「な、なんだとは何だよ。お前こそなんでこんな所に。」 一樹「僕は……ほら。日陰じゃないと長く居られないから。」 桃香「チッ」 舌打ちすると赤坂さんはそれきり黙ってしまった。 お弁当……を食べていたように思えたが、背中に隠してしまったまま決まりが悪そうにしている。 一樹「続き、食べないの?お弁当。」 桃香「違う。弁当じゃない。」 一樹「あれ。僕の見間違いか。背中に何か隠したように見えたけど……。」 桃香「……。」 赤坂さんはまた黙った。赤坂さんのお弁当も気になるけれども、ひとまず僕は自分の昼食を済ませることにした。 今日の昼食は購買部で買ったサンドイッチと紙パックのジュースだ。 袋から取り出し食べ始めると赤坂さんも諦めたのか、背後に隠していた弁当箱を取り出し続きを食べ始めた。 桃香「誰にも言うな。」 一樹「え?」 桃香「誰にも言うな。質問はするな。お前はここで何も見なかった。」 桃香「いいな?」 問答無用とばかりに言うべきことを言い切って、赤坂さんはお弁当をパクつきだした。 一樹「一人でお弁当を食べているのは誰にも言ってないの?」 桃香「質問はするな。」 どうやら取り付く島も無いらしい。 仕方ないのでとにかく目の前のサンドイッチに集中することにした。